JP2019532764A - 歯科硬化用ライト - Google Patents

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Abstract

歯科用の複合修復材を含む硬化性材料への送達エネルギー量を管理するように構成されている、閉ループ制御を有する硬化機器。該閉ループ硬化機器は、硬化性材料の温度の指標となるシグナルと、所望により該硬化性材料から反射する光とを分析し、そしてそのような分析に基づいて光出力を調整するように構成される。【選択図】図2

Description

本出願は2016年11月1日に出願の米国仮特許出願第62/415,592号「歯科硬化光」の優先権を主張し、その全内容が参考として本明細書中に援用される。
本開示は歯科硬化に関し、より詳しくは歯科硬化用ライトからの制御された投光に関する。
10年前に新複合充填材用の樹脂を交差重合させる(すなわち硬化させる)のに使用していた典型的な歯科硬化用ライトは、典型的には200〜300 mW/cm2の光強度を発生した。その後、LED技術の急速な進歩と共に、出力レベルが大幅に増大した。かなり高出力の歯科硬化用ライトの方への確実な傾向と共に、「硬化の間に(under cure)」生じる様々な問題点を解決し、留置された複合充填材の完全な硬化を達成するのに要する時間を大幅に短縮しようと目指すことで、幾つかの温度関連の問題が広く起こるようになった。第一に、LEDからの光の出力の増加によって、処置する歯の温度が、歯髄の活力を損ねることがある望ましくないレベルに上昇する。場合により、硬化光の「ずれ」のために、高温が舌、頬または歯肉組織の意図的でない直接暴露を引き起こし、それが次に痛みを伴い、場合によっては照射組織への重篤な熱傷を引き起こす可能性がある。
光硬化性ターゲットに光エネルギーを投下するための機器。この機器は、ターゲットに対して光エネルギーを出力することができる光源を含み、ここで該光源は照射されるターゲットの温度を変化させる、例えば温度制限するように制御可能である。該機器は、ターゲットの所の温度を検知するための温度センサーと、光源の閉ループ制御(クローズド・ループ・コントロール)を提供するように前記温度センサーに操作可能に連結されたフィードバック経路を含む。該機器は更に、前記温度センサーと前記光源に操作可能に連結されたコントローラも含む。該コントローラは、光源の動作特性を制御し、温度センサーにより検知された温度に基づいて光源から出力される光エネルギーを調節するように構成される。
一実施形態では、温度センサーと関連部品は、歯と複合修復材の温度を管理する閉ループ硬化ワンドを形成する。本発明の一実施形態の機器は、歯科修復材と歯の温度に基づいてエネルギーを送達(deliver)する量を制御し、次いで光源に印加される電力を機器の中で管理することにより、ターゲットとする歯の表面の所に差し向けるべきエネルギーの出力を所望のレベルに起動させる。
一実施形態では、光硬化性材料を硬化させるための硬化機器は、少なくとも1つの光源、ドライブ回路、コントローラ、フィードバック回路、および温度センサーを含む。光源は、光硬化性材料を硬化させるための光エネルギーを発生し、かつ該光エネルギーの照射ビームを前記光硬化性材料に向けさせるように構成される。該コントローラは、温度センサーにより光硬化性材料の所で検知される温度に基づいて光源の1以上の動作特性を変更させるように構成される。
温度センサーは、修復材料と歯の所で検知される温度に基づいて温度センサーフィードバックシグナルを発生するように構成される。該温度センサーフィードバックシグナルに基づいて、硬化機器のコントローラが、ドライブ回路を光源からの光エネルギーの出力を変更するよう指令する。
一実施形態では、光硬化性材料を硬化させるために硬化用ライトを操作する方法は、次の少なくとも1つの工程を含み得る:光源から光エネルギーを発生させる工程、その光エネルギーを光硬化性材料のターゲット表面の方に向ける工程、前記ターゲット表面から放射された赤外検知光に基づいて、温度センサーフィードバックシグナルを発生させる工程、および前記温度センサーフィードバックシグナルに基づいて光源からの光エネルギーの出力を調整する工程。
別の実施形態では、硬化機器は、ターゲットからの反射光を検出するための光センサーと光センサーフィードバック回路とを含み、該回路はコントローラに動作可能に連結される。該コントローラは、光センサーにより検出された反射光と、温度センサーにより検知された温度に基づいた光源とを制御する。
当該方法は、硬化プロセスの有効硬化時間を決定することを含んでもよい。例えば、有効硬化時間を決定することは、光源からの出力の減少を考慮した一定期間の間の有効硬化時間として実際の硬化時間の%を割り当てることを含むことができる。
本明細書に記載の1以上の実施形態は、潜在的に危険であり潜在的に痛みを伴い、ひいては熱による組織損傷を引き起こし得る、光エネルギーへの過剰露光を避けることができる実質的でかつ有効な構成を有することができる。このようにして、過硬化の機会を減らしかつ歯や周辺組織を傷つける可能性を減らしながら、よりパワフルな硬化装置を使用することができる。その上、1つ以上の実施形態は、複合材料の適正な硬化を確実にするために露光を二倍または三倍にする、ありがちな実用主義的なアプローチを避けることができる。処置される歯の実際の線量測定法は、硬化光線量測定に影響を及ぼす幾つかの変数のために知られていない。閉ループ硬化光アプローチは無駄な時間をなくすことができ、かつ同時に、高出力の硬化光に関係する潜在的な悪影響(副作用)を除去する可能性がある。
本開示の上記および他の目的、利点および特徴は、本実施形態の記載および図面への参照により、より十分に理解され正しく認識されるだろう。
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明が、下記の記載に説明されるまたは添付図面に例示される、操作の詳細または構成要素の構造と配置の詳細に限定されないことを理解すべきである。本発明は、様々な他の実施形態において実行することができ、そして本明細書中に明白に開示されていない別の方法で実施または実行することができる。また、本明細書中で用いる表現法と用語法は説明の目的であって、限定するものではないと理解すべきである。「包含する(including)」と「含む(comprising)」並びにそれの変形は、その後ろに列挙される項目やその等価物、並びに追加の項目や等価物を包含するものである。更に、様々な実施形態の記載において列挙を使用することがある。明確に異なって言及しない限り、列挙の使用はその構成成分の特定の順番または数に本発明を限定するものとして解釈してはならない。列挙の使用が、任意の追加の工程または構成要素を排除するとして解釈すべきでなく、列挙された工程や構成成分と共にまたはその中にそれらの追加の工程または構成要素を組み込んでもよい。
図1は、一実施形態に係る硬化機器の透視図である。
図2は、図1の硬化機器の構成要素の概略図である。
図3は、図1の硬化機器の投光部材の断片化した部分断面図を示す。
図4は、一実施形態に係る硬化機器の操作方法である。
図5は、硬化機器の別の実施形態の概略図である。
図5Aは、投光部材の別の実施形態の側面図である。
図6は、図5または図5Aの硬化機器の操作方法である。
図7は、硬化機器の別の実施形態の透視図である。
図7Aは、図7の硬化機器の投光部材の側面図である。
図8は、図7の投光部材の末端の拡大透視図である。
図9は、図7Aの投光部材の末端の拡大側面図である。
図10は、図7〜9の投光部材の光ファイバーの拡大端面図である。
図1を参照する。数字10は、硬化の間に複合材料に光をあてるための硬化機器を一般的に表す。硬化装置10は、例えばモノマーを耐久性ポリマーに重合させることにより、光活性化複合材料を硬化させるために用いることができる。硬化装置10は、スタンドアロン(独立型)装置であってよく、例えばバッテリー電源とコントロールを有する携帯型の手持ち式ワンドであり、またはベースユニットを有する硬化システムの一構成要素であり、該ベースユニットに硬化機器10が連結されそしてそこから電力を受け、任意にそこからのシグナルをコントロールすることができる。様々な技術分野、例えば歯科および医療分野などが硬化装置10から恩恵を受けることができる。開示の目的上、硬化機器10は、光開始剤を有する複合材料を硬化させることに関連した使用のための歯科硬化機器であるとして記載される。ここで前記光開始剤は、特定の波長の光を吸収し、前記複合材料中に含まれるモノマーをポリマーへと重合させる。しかしながら、本開示は、歯科硬化機器である硬化機器に限定されず、また歯科用複合材料との使用にも限定されない。すなわち、任意の硬化用途が本発明の硬化機器から恩恵を受けることができ、そして任意のタイプの光硬化性材料、例えば透明、半透明および不透明硬化性材料を該硬化機器と組み合わせて使用することができる。
再び図1〜2を参照する。硬化機器10は、投光部材20、並びに随意にオペレータインターフェース12とオペレータフィードバック要素14を含む。上述したように、機器10はスタンドアロン(独立型)ユニットであってよく、コントロールユニット等に連結することができ、それらのユニットはオペレータインターフェースおよび/またはオペレータフィードバック要素を含んでもよい。使用時に、オペレータはオペレータインターフェース12を介して硬化機器10を始動させることができ〔例えばスタートボタン「S」(図1)を介して〕、一般的にTSと表示されるターゲット表面(図2)において複合材料の硬化操作を開始させることができる。始動後、硬化機器10は、投光部材20の光路を通して光を発生し放出させることができる。オペレータは、該複合材料の方に光を差し向けて該材料に硬化を起こさせるように、投光部材20を適切な位置に配置することができる。
図2の例示の実施形態では、硬化機器10はコントローラ16(例えば埋め込みコントローラ、例えば埋め込みマイクロプロセッサベースコントローラ)、ドライブ回路22、光源24、温度センサーフィードバック回路26、および温度センサー28を包含する。ドライブ回路22は、投光部材20を介してターゲット表面に伝達される光を発生させるための光源24への電力供給を制御する。例えば、ドライブ回路22は、電源(例えば硬化機器10のバッテリーまたは有線電源ライン)から電力を受け取る制御ドライブ回路を含むことができ、それは1つ以上の動作特性、例えば電圧の大きさ、電流の大きさ、もしくは負荷サイクル、またはそれらの組み合わせに従って、出力シグナルとしてその電力を光源24に供給する。電力の受信に応答して、光源24は光を発生し、硬化操作のためにターゲットにまたはターゲット表面にその光を差し向けることができる。例示の実施形態における光源24は、主に濃い青色および/または紫外(UV)光源、例えばUV発光ダイオード(短波長のブルーライトを発生するLED)である。例示した実施形態の光源24は、主に1つのタイプの光源(例えばUV)であるけれども、主な光のタイプのものとは異なる波長の光を発生してもよい。例えば、UV−LEDからの主な光出力はUV光であるが、UV−LEDはUV光と一緒に可視スペクトルもしくは赤外スペクトルまたはその両方の光を発生してもよい。
一実施形態での硬化機器10のコントローラ16は、アルゴリズムによるコンピュータ計算ソリューション要素またはコントローラモジュール、例えばコントローラ16中に組み込まれた共有コンピュータ計算モジュールを含んでもよく、該モジュールは光出力を制御しそして潜在的に追加の機器機能を制御する埋め込み制御システムを形成することができる。場合により、このモジュールは、コントローラ16から切り離されて、コントローラ16と共に硬化機器10ための制御システムの中の少なくとも一部を構成する別のハードウェアモジュールに組み込まれてもよい。
上述したように、光源24からの光の発生に対する制御は、ドライブ回路22(これはLED出力制御要素とも呼ばれる)を通して実行することができるが、それに限定されない。例示の実施形態では、コントローラ16はドライブ回路22に連結されそしてその動作を制御することができる。ドライブ回路22の動作特性の制御レベルまたは動作特性は、少なくとも部分的には、光源に供給される出力シグナルを制御しそしてそれの光出力を制御するようにコントローラ16により支配される。例えば、コントローラ16は、ターゲットの動作特性に従って光源24に電力を供給するためにドライブ回路22に制御シグナルまたは制御情報を提供する。下記により十分に説明するように、コントローラ16から提供される制御シグナルまたは制御情報は、硬化操作の間に、該制御シグナルまたは制御情報が変動してターゲットの動作特性に変化を与えるように、動的(ダイナミック)であってよい。
ドライブ回路22は、一実施形態では、目標動作特性を達成するためにフィードバック回路を利用してもよい。例えば、ドライブ回路22は、光源24に供給される電流を検知する電流センサーを含むことができ、そして検知された電流に基づいて、ドライブ回路22は、供給電流をターゲット供給電流と一層よく協調するように変更する操作を調節することができる。付加的にまたは代替的に、コントローラ16は、ドライブ回路22の動作に関連した検知情報に基づいて光源24に電力を供給すること、例えば、目標電流と検知された動作電流との間の偏差に基づいて、1つ以上の目標動作特性、例えば負荷サイクルを調節することのドライブ回路22の動作を指令することができる。
ドライブ回路22は、光源24をオン/オフ(ON/OFF)し、使用中の出力を管理する回路を含むことができる。ドライブ回路22は、光源24の出力を制御するためのコントローラ16からの入力を受け取ることができる。ドライブ回路22は、光源24の出力を管理する機能を含むことができ、単にスイッチをオンまたはオフするか、あるいは2つもしくは3つのプリセットした出力レベルの1つを選択するという、より大きい分解能を有する機能を含むことができる。例えば、ドライブ回路22は、1つ以上の動作特性、例えば光源24に印加される電力の負荷サイクルを制御して出力電力量を制御することができる。別の例として、ドライブ回路22は、「傾斜する(ramping)」露光プロファイル、すなわちターゲット表面への実質的に一定量の光エネルギーを供給するように構成されたプロファイルよりもむしろ硬化動作の間に変化する露光プロファイルもしくは動作プロファイルを達成するように、コントローラ10により制御される。例えば、硬化機器10は、光源24の出力レベルをターゲット表面の温度に作用するように、例えば該温度を限定するように変動させることができる。すなわち、下記に更に詳細に説明するように、コントローラ16がターゲット表面の温度に従って光源24への電力供給を制御しながら、光源24の出力レベルを硬化動作の間にシフトまたは変動させることができる。
例示の実施形態では、硬化機器10のコントローラ16は、温度センサー28から得られるフィードバックに基づいてドライブ回路22を制御する。そのようなフィードバックベースの制御は、本明細書に記載の制御方法論のいずれかと組み合わせて実行することができる。温度センサー28は、赤外線(IR)を検出する従来の非接触型温度センサーであることができ、それはターゲットから発生した赤外線に基づいてターゲット上の温度を検知するように設定される。
例示の実施形態では、IR放射線は、フィードバック回路26に放射線を向かわせるように設定されたフィードバック経路、例えば光フィードバック経路に沿って誘導される。温度センサー28からの温度フィードバックに基づいて、フィードバック回路26は、検知温度の指標となる温度センサーフィードバックシグナルを発生し、その温度フィードバックシグナルをコントローラ16に提供するだろう。その温度フィードバックシグナルを解析することにより、コントローラ16は、ドライブ回路22に提供された制御シグナルまたは制御命令を動的に変化させ、それによりドライブ回路22の1つ以上の動作特性を動的に調整することができ、よって、ターゲットの温度に基づいた光源24からの出力の動作特性(例えば後述するような温度の変化)を動的に調整することができる。
付加的にまたは代替的に、コントローラ16は光の送達に関連した1以上のタイミングアスペクトを決定し、ターゲット表面に光を供給する時間を動的に計算または調整することができる。例えば、温度フィードバックシグナルに基づいて、コントローラ16が、ターゲット表面のところで検知された温度が閾値もしくは温度限界を超えるかどうか、または温度変化の限界を超えるかどうかを決定し、そして閾値または限界に到達したまたはそれを超えた温度もしくは温度変化に応答して、ターゲットの方に向かう光エネルギーの送達を停止させるかまたはその量を減少させるようにドライブ回路22に指令または命令することができる。
硬化機器10の一実施態様では、温度センサー28は、温度センサー28への入力部がターゲットから発せられる放射線を集束するように配置した形で、投光部材20に関して位置決めされる。一実施態様での温度センサー28は、光ファイバーの遠位端に入力部が形成されている光ファイバーを含む。この入力部は、例えば研磨などにより表面処理されてもよく、本明細書に記載のように、入力部が放射線を集束するように構成される。
一実施形態では、光ファイバーは、入力部に対応する遠位端がサイドファイヤー(side-firing)チップとして集成されるように構成される。この構成では、光ファイバーが該光ファイバーの重心軸から異なる角度の放射線、例えば、該光ファイバーの重心軸に関して実質的に垂直に向けられた放射線を含む放射線を集光することができる。サイドファイヤー(SIDE FIRE)形状の光ファイバーの遠位端は、該遠位端の表面が光ファイバーの重心軸に関して角度を付けるようにして(例えば約42度)処理することができる。フィードバック回路26は、光ファイバーの重心軸に関して様々な角度、例えば20〜160度の角度の放射線を集光するようにアレンジすることができることを理解すべきである。
例示の実施形態では、記載した通り、温度センサー28はターゲットから発する放射線を検知するように構成される。この温度センサー配置は、下記に更に詳細に記載するが、温度センサー28と投光部材20を介して、フィードバック回路26と「ターゲット」表面との間の光学的結合(光接続)を果たすことができる。そのような光路は、記載のような独立の専用の光ファイバーによって、または温度センサーにより受け取ったシグナルのその大部分、または少なくとも一部分に、ターゲット表面から発せられた放射線を含ませることができる他の混成型の光学配置により、達成することができる。下記により詳細に記載する通り、フィードバックシグナルは、ターゲットから反射した光に関する情報を含むこともできる。
フィードバック回路26により生成した温度フィードバックシグナルは、既知の派生したセンサーエラー原因を取り除くまたは大幅に減少させるように、並びにフィードバックシグナルに影響する因子を相殺し、実際のターゲット表面の温度(または温度変化)をリアルタイムで計算するように、コントローラ16によって処理することができる。本明細書に説明する通り、ターゲット表面の実温度のコンピュータ計算は、1以上の操作方法または操作形式に従った操作の基準を成すだろう。
硬化用ライト10′の別の実施形態において、図3の例示的な実施形態に描写される投光部材20の部分露出および部分切断図に参照すると、投光部材20は、ドライブ回路22、光源24および1つ以上の温度センサー28を含むことができる。この例示の実施形態では、1つだけのセンサーが図示されている。センサー28は、光源24から発せられた光の光路からオフセットの投光部材20に埋め込まれる。熱センサー電子部品が各センサー28に収容されてもよく、またはコントローラ16の近くまたはその上の投光部材20の枠の中に置かれた別個の回路基板上に置かれてもよく、センサー28は、投光部材20の枠を通過して伸びる配線(図示せず)を介して熱センサー電子部品またはコントローラ16と通信した状態に置かれる。
図3から最もよく分かるように、投光部材20を形成する外枠(ハウジング)は、空洞20cの方に開いたまたは連絡している空洞20bを有する延長部分20aを含み、この延長部分は光源とレンズを収容する。延長部分20aは温度センサー28を収容しかつ支持し、そして窓を有する開口部20dを含み、センサー28がその窓を通してターゲット(すなわち歯科修復材)の所の熱を感知する。
投光部材20は、前記投光部材の外枠を通過して伸びている支持アーム40の一方の端の上に光源24を支持し、そしてユーザーの入力部に近い方の反対側の端の上にコントローラ16を支持している(図1に示される)。更に、投光部材20はまた、光源24からの光エネルギーをターゲット表面に向けるように配置されたレンズ52と、光源24からの光をレンズ52の方に向けるように配置された随意の反射体リング56を含んでよい。所望により、投光部材20は、UV光を集束するための要素並びに長波長のIR光を集束するための要素を含む、Fresnelレンズのような特注レンズを含んでよい。投光部材20は、レンズ52、光源24および反射体リング56の位置を、投光部材20の投光側の末端に保持するように構成されたベゼルまたは外側の固定リング54も含むことができる。投光部材20のレンズの構成、並びにベゼル54と反射体リング56をはじめとする1以上の構成要素の物理的配置もしくは使用は、適用ごとに異なることができることを理解すべきである。
例示の実施形態では、光源24と温度センサー28の入力部は、センサーが光源の照射錐面と同軸でないように互いからオフセットにある。温度センサー28はターゲットから発せられた放射線を捕集するように配置され、その光路が光源24の照射ビームの光路の中心軸60からオフセット位置にあるように配置される。硬化光10′の構成要素と該構成要素の操作の詳細に関しては、硬化用ライト10が参照される。
一実施形態にかかる硬化機器10または10′は、高出力(>2000 mW/cm2)LEDベースの歯科硬化用ワンドであることができる。より詳しくは、硬化機器10は、光源24(例えば高出力LED)の出力レベルを様々に変更して、歯科用複合材料を該材料の製造業者の仕様書に従って硬化させることができるものであってよい。硬化機器10または10′は、一実施形態に従って、投光部材20の先端から2 cm〜5 cmのターゲット距離の所で少なくとも2000 mW/cm2に維持することができる光デリバリーシステムの一部分を構成することができ、そして前記先端により発せられた光線を横切る放射照度のプロファイルが、前記先端を横切る平均出力の20%以内で均一であるように構成することができる。本開示がそれらの特徴に限定されないこと、上述したような代わりの機器またはワンド構造が想定されることを理解すべきである。
図4を参照すると、一実施形態において、コントローラ16は、リアルタイム温度を測定する第一の操作モードに従って、温度フィードバックシグナルに基づいて光源24からの光の出力を制御するように構成される。ターゲットの温度変化が最大の温度変化限界を超える場合、硬化機器10または10′のコントローラ16が光源の出力を下げ、そして更に随意に、硬化時間を延長させて完全な硬化を達成させる。コントローラ16が、温度変化の代わりにターゲットの所で測定された絶対温度に対する光源の制御を基準としてもよいことを理解すべきである。しかし、例えば光源の劣化や本質的な変化から起こる、ターゲットの放射率や構成要素の許容性の変動について、追加の補償を行わなければならないかもしれない。
下記に更に詳しく記載する通り、一実施態様での硬化機器10または10′は更に、ターゲット表面から反射する光の検知パラメータまたは特性(それ自体、ターゲット上のまたはそれに到達する光エネルギーの指標となることができる)に基づいた光の出力の閉ループ制御を実施することができる。
加えて、該機器は、硬化機器10または10′の光源24からの内部光出力を内部で検知することもできる。ターゲットに外部投光される光の量を測定することを伴わずに独力で、光出力を内部で検知することは、硬化機器10または10′を光源もしくはランプの劣化もしくは変更を補えるようにするが、一般に硬化機器10または10′の光のもとの発生と意図する最終ターゲット目的地との間に存在しうる変動は考慮しないだろう。使用ごとのオペレータ変動は、ターゲットに実際に到達する光の指標となるパラメータを検知することにより埋め合わせることができる。
図4を参照すると、一実施態様に係る硬化機器または硬化システムの操作方法が総合的に100と指定されている。方法100は、1以上のパラメータまたは特性、すなわちターゲット表面から発せられた放射線、および所望により硬化装置10または10′の1以上の検知特性、に基づいたフィードバックを利用するコントローラ16の制御モジュールとして実装することができる。例示の実施形態では、方法100は、硬化操作102を開始した後、有効硬化時間(ECT)を0秒に設定することを含む(104)。次いでコントローラ16が初期歯温度(Tinit)を測定する(106)。初期歯温度(Tinit)が測定された後(108)、コントローラ16は、初期設定に従って、例えば予め決められた光源出力レベルに従って、光源24に電力を供給するようにドライブ回路22に指令し、それによりターゲット表面への光の投光を開始させる(108)。次いでコントローラ16は、現時点の歯温度(Tp)を測定する(110)。現時点の歯温度を測定した後(110)、コントローラ16は測定された現温度(Tp)を初期歯温度(Tinit)と比較し、温度変化(TΔ)が閾値レベルより大きいかどうかを決定する。コントローラ16が温度変化(TΔ)が歯温度限界未満であると判定したならば、コントローラ16は光源、例えばLED光源に、それのプリセット出力まで電力供給する(114)。例えば、プリセット出力は、約100 mW/cm2から3000 mW/cm2の範囲内、または約2000 mW/cm2より大きくてもよい。
一実施形態の硬化機器は、硬化サイクルの間に光出力を制御し、おそらく使用する硬化性材料または修復用コンパウンドに特異的である、ターゲット出力を達成することにより、修復材コンパウンドを硬化させるように構成される。例えば、オペレータは、オペレータインターフェース、例えばオペレータインターフェース12(図1および図2)を利用して、使用する硬化性材料の製造業者により規定された硬化操作のための目標硬化設定を選択することができる。こうして、距離、角度または他の外的変動要因のために生じる潜在的な硬化不足を排除するために、硬化性材料を2倍または3倍「過硬化」させるよりもむしろ、硬化動作の間に印加される光エネルギーの量を使用材料に基づいて選択的に選ぶことができる。硬化強度レベルが低い(例えば200〜300 mW/cm2)と考えられるならば、距離、角度または他の外的変動要因のために起こりうる潜在的な硬化不足をなくすために硬化性材料を意図的に2または3倍過硬化させることは、しばしば問題であると見なされない。しかしながら、より高い硬化エネルギーを必要とする硬化性材料、従ってより高エネルギーの硬化機器(例えば少なくとも1000 mW/cm2)を必要とする硬化性材料を使用する場合、意図的な過硬化は、直射日光(例えば100 mW/cm2)のものより大きいオーダーであるエネルギーの印加を引き起こし得る。図2の例示の実施形態での硬化機器は、ターゲットの温度に基づいたおよび場合によりターゲットから反射される光に基づいたフィードバックを利用して光エネルギーの送達を制御するものであり、それによって規定量の2倍〜3倍の光エネルギーを生成する有意な過硬化と意図的な過硬化操作を実質的に回避する。
例示的な実施形態では、コントローラは、硬化プロセスの間に有効硬化時間(ECT)を追跡および管理し、適確な硬化を確実にするように構成することができる。更に、該コントローラは、後述するように、光源からの出力の低下を補うために有効硬化時間(ECT)を調整するように設定することができる。例示的な実施形態では、コントローラ16は、時間Xという予め選択された時間の分、メモリーの中に保存された有効硬化時間(ECT)を増加させ、例えばコントローラ16のメモリー中に保存されたECT(これは硬化プロセスが開始される時に最初にゼロに設定される)に、前記時間に対応する値(X)を加算することにより、例えば10分の1秒だけ増加させる(116)。硬化プロセスが進行するに従い、後述するように実時間に基づくかまたは減少した時間によるかいずれかにより、コントローラ16によりECTが増加される。更に、コントローラ16は、時間Xが経過するまで(118)、例えば0.1秒(120)、次のアクションを取るのを待機した状態にしておくためのタイマーを含み、それはコントローラ16により参照される。
時間X(例えば0.1秒)が経過した後、コントローラ16は、メモリー中にたった今保存されたECT値を所望の硬化時間(CT)と比較する(120)。保存された有効硬化時間(ECT)が所望の硬化時間(CT)よりも短いならば、コントローラ16が再び現在の歯面温度(T)を測定する。保存された有効硬化時間(ECT)が所望の硬化時間(CT)よりも大きくなるまでこれを繰り返し、その場合になったらコントローラ16が光源、例えばLED光(126)への出力をオフ(停止)し、そして硬化プロセスが128で終了される。
しかしながら、ステップ112において、コントローラ16が歯面温度変化(TΔ)が温度限界より大きいと決定した場合、コントローラ16は次いで光源への出力を減少させ(122)、更にメモリー中に保存された有効硬化時間(ECT)に、予め選ばれた時間Xよりも短い一定の値を表すY値、例えばXの百分率、を加算する(124)。例示の実施形態では、コントローラ16は過熱(オーバーヒート)を避けるために光源への出力を大幅に減少させる。この減少は、プリセット出力、ターゲット(例えば歯)の大きさ等をはじめとする変数の数に依存する。よって、例えば、プリセット出力が大きかれば大きいほど、例えば2000 mW/cm2〜3000 mW/cm2の範囲またはそれより大きい場合、減少は約40%から5%減少の範囲であり、一方でプリセット出力が1000〜1500 mW/cm2の範囲である場合、減少は約60%〜30%の範囲内であることができる。全体的に減少は約60%〜5%の範囲、任意に約50%〜10%の範囲、任意に約40%〜15%の範囲、任意に約20%であることができる。同様に、値YはXの60%〜5%の範囲、任意にXの約50%〜10%、任意にXの約40%〜約15%、任意にXの約20%であることができる。
コントローラ16が有効硬化時間(ECT)の保存値を増加させた後、コントローラ16は、X秒(例えば0.1秒)の時間の間再び待機し(118)、その後ECTの保存値を所望の硬化時間(CT)と比較する(120)。
保存した有効硬化時間が所望の硬化時間より短い場合、コントローラ16は再び現時点のまたは現在の歯面温度を110で測定し、そして上述したステップ114と116または122と124を繰り返す。120において、上述した通り、有効硬化時間(ECT)が所望の硬化時間(CT)より大きいとコントローラ16が決定した場合、次いでコントローラ16は、光源(126)にそれ以上電力供給せず、128において硬化プロセスを終了させる。
図5を参照すると、数字210は硬化機器の別の実施形態を表し、ここで該硬化機器は光センサーの形で第二のフィードバックセンサーも含み、この第二のセンサーが、どれほど多くのエネルギーが実際にターゲット表面TSに到達するかに基づいて光源24の操作を制御するためにターゲットの反射光を測定する。硬化機器210は、外部のエラー原因の影響を実質的に減少させるかまたは完全に排除するために、フィードバックを利用して光源24の光出力を調整するように構成することもできる。このエラー原因は、しばしば、どれほど多くの光エネルギーがターゲット表面に到達させるかの1または複数の重要な要因でありうる。
ターゲットの温度を検知することに加えて、一実施形態の硬化機器210は、ターゲット表面に実際に到達する光の量の指標となる1以上の特性を検知することができ、該機器は複合材料、例えば硬化の対象であるコンパウンド修復材を含む。1以上のパラメータに基づいて、硬化機器210は、上方または下方のいずれかで、光源出力を「スロットル調整」し、ターゲット表面に送達される目標放射照度(mW/cm2)と総エネルギー(ジュール/cm2)を達成することができる。
換言すれば、硬化機器210は、意図するターゲットに投光される総光エネルギー量(ジュール)を制御し、そうすることで露光時間の間にターゲットに印加される電力の比率(mW/cm2)を制御して光エネルギーの目標レベルを超えないようにすることができる。光フィードバックに基づいた光エネルギー出力に対する制御は、様々な方法で達成することができる。開示の目的上、本開示は硬化性材料へのそのような光の制御による送達(control-based delivery)を実行するいくつかの実施形態を含む。しかしながら、本開示は本明細書中に記載する特定の構成や実施形態に限定されず、本質的に任意の制御硬化機器が想定されることを理解すべきである。本明細書中に提供されない追加の詳細については、米国特許出願第14/857,273号(P-111A)明細書を参照し、それの全内容が参照として本明細書中に援用される。
図5と5Aに最もよく描写されるように、硬化機器210はコントローラ16、ドライブ回路22、光源24、および上記のような温度センサー28、並びに光フィードバックセンサー228および光フィードバック回路226を含む。上述した通り、ドライブ回路22は光源24への電力供給を制御し、前記光源は光を発生して、その光が投光部材220を介してターゲットに伝達される。加えて、例示の実施形態では、硬化機器210が投光部材220を含み、該投光部材は2つの延長部分220aを有する(1つのみが図示され、第二の延長部分は投光部材の端部の反対側にあり、それらを歯の両側にまたいで設置することができる)。各延長部分220aは空洞220bを含み、その空洞は、光源とレンズを収容する別の空洞220cの方に開かれているかまたは連絡している。各延長部分220aは、温度センサー28を収容し支持しており、窓を形作る開口部220dを含み、その窓を通して各温度センサー28がターゲット、すなわち歯科用修復材の所の熱を検知する。光源24、ドライブ回路22および温度センサー28の更なる詳細については、上記の記載を参照のこと。
例示の実施形態では、硬化機器210のコントローラ16は、上記の通り、温度センサー28から得られるフィードバックに基づいてドライブ回路22を制御し、加えて光フィードバックセンサー228も同様に制御する。そのような光フィードバックベースの制御は、本明細書に記載の制御方法論のいずれかと組み合わせて実装することができ、例えば、光源の1つ以上の動作特性を制御して所望の光出力を達成することを含む。
図5と5Aの例示の実施形態では、硬化機器210は、光源24からの光が向けられたターゲット表面から反射する光を検知するように構成された光フィードバックセンサー228と、該センサー228により検知された光または光の特性を光フィードバック回路226に伝送するように構成された光フィードバック経路とを含む。光フィードバックセンサー228からの光フィードバックに基づいて、光フィードバック回路226は、検知光の指標となる光センサーフィードバックシグナルを発生し、その光センサーフィードバックシグナルをコントローラ16に提供する。その光センサーフィードバックシグナルを温度フィードバックシグナルと組み合わせて解析することにより、コントローラ16は、ドライブ回路22に提供される制御シグナルまたは制御命令を動的に変化させ、それにより光ドライブ回路22の1以上の動作特性と光源24からの出力を、ターゲット表面から反射した検知光および該ターゲット表面上で測定された温度(例えば温度変化)に基づいて、調整するように操作することが可能である。
付加的にまたは代替的に、コントローラ16は、光センサーフィードバックシグナル228に基づいた光の伝達に関連した1つ以上のタイミングアスペクトを決定することができ、そしてターゲット表面に光を投光する期間を動的に計算することができる。例えば、光センサーフィードバックシグナルに基づいて、コントローラ16は、ターゲット表面に伝達される光エネルギーの量を決定し、そして閾値に到達したまたは超過した伝達光エネルギーの量に応答して光エネルギーの送達を中止するよう、光ドライブ回路22に指示または命令することができる。
図5を再度参照すると、硬化機器210は、光フィードバック回路226中に光センサー要素を含み、該要素は光フィードバックセンサー228の光フィードバック経路を介して光またはその特性を受けとる。硬化機器210の光センサー要素は、コントローラ16に体系的に連結されるように配置することができ、その結果光源24からの光出力が、検知された光とターゲット表面TS上の温度とに基づいて制御されうる。光フィードバック回路226の光センサー要素は、1以上の波長の光、例えばUV放射線に相当する光のスペクトルに対して感受性のあるフォトダイオードであってよい。任意のタイプの光センサー要素を光フィードバック回路226に含めることができ、かつ光センサー要素が複数の光のスペクトルに対し感受性であることができることを理解すべきである。コントローラ16により受理された光センサーフィードバックシグナルは、光フィードバック回路226からのアナログシグナルであってよい。コントローラ16は、本明細書に記載のような後続の処理のために、該アナログシグナルをデジタル情報へと変換するように構成することができる。付加的にまたは代替的に、光フィードバック回路226により提供された光センサーフィードバックシグナルは、光フィードバック回路226の光センサー要素により検知された反射光に関する情報またはデータの代表的なデジタルシグナルであることができる。
硬化機器210の一実施形態では、光フィードバックセンサー228は、処置すべき領域(例えば複合材料)の意図するターゲット領域の表面から反射した光の一部分を優先的に集光する働きをすることができ、この光を定量のため光フィードバック回路226の光センサー要素に伝達する働きもする。光フィードバックセンサー228は、投光部材20に関して、光フィードバックセンサー228の光入力部がターゲット表面から反射した光を集光するように配置される。一実施形態にかかる光フィードバックセンサー228は、光ファイバーの遠位端に形成されている光入力部を有する、光ファイバー228aであることができる。光入力部は、光入力部が反射光を集光するように、例えば研磨(艶出し)により加工処理された表面であってよい。一実施形態では、光ファイバー228aは、光入力部に相当する遠位端がサイドファイヤー(side-firing)チップとして構築されるように設定される。この構成では、光ファイバーが該光ファイバーの重心軸から異なる角度の光、例えば、該光ファイバーの重心軸に関して実質的に垂直に向けられた光、を集光することができる。サイドファイヤー(SIDE FIRE)形状の光ファイバーの遠位端は、該遠位端の表面が光ファイバーの重心軸に関して角度を付けるようにして(例えば約42度)取り扱うことができる。光フィードバック回路228は、光ファイバーの重心軸に関して様々な角度、例えば20〜160度の角度の光を集光するようにアレンジすることができることを理解すべきである。
別の実施形態では、光ケーブル228aが光ファイバー束、例えば直径50ミクロンを有する7本のファイバーの束を含む。この形では、光ファイバー束は、ターゲット(例えば歯)からIR光を受け取る光路に関してその入力端が一般に垂直を成すようにベント(湾曲)であることができる(これはSIDE FIREチップの必要性をなくす)。
指摘したような例示の実施形態では、光センサー228は、光源24からのLED出力を検知する目的で構成されるのではなく、むしろターゲット表面から後方に反射した光を検知するように構成される。この光センサー配置は、下記に更に詳細に記載するが、光路要素または光センサー228を介して、光フィードバック回路226とターゲットとの間の光学的結合(光接続)を果たすことができる。そのような光路は、記載のような独立の専用の光ファイバーによって、または光センサーにより受け取った光シグナルのその大部分、または少なくとも一部に、ターゲット表面から発せられた光を含ませることができる他の混成型の光学配置により、達成することができる。光フィードバック回路226により生成され、そして光センサー228の光路を介して提供される光に基づいた光センサーフィードバックシグナルは、次いで、既知の派生したセンサーエラー原因を取り除くまたは大幅に減少させるように、並びに光センサーフィードバックシグナルに影響する光学因子を相殺し、実際のターゲット表面の「送達された(delivered)」エネルギーレベル(mW/cm2として)をリアルタイムで計算するように、コントローラ16によって処理することができる。本明細書に説明する通り、ターゲット表面の実際の放射照度のコンピュータ計算は、1以上の操作方法またはモードに従った操作の基準を成すだろう。
一実施形態では、コントローラ210は、第一の操作モードに従って、光センサーフィードバックシグナルに基づいた光源24からの光出力を制御するように構成することができ、ここでリアルタイムの「送達された」エネルギー値を露光時間の間にデジタル統合して、その時点までのターゲット表面に送達されたエネルギーの総ジュール量を計算することができる。送達されたエネルギーが所望のレベルに達したら、硬化機器210のコントローラ16は、自動的に光源24をオフにし、そしてオペレータに露光が完了したことを知らせることができる。
第二の操作モードでは、硬化機器210は、ターゲット表面(例えば歯表面または複合材料表面)の計算放射照度を使用してリアルタイムで「エラー値」を作成することができる。該エラー値は、硬化機器210のオペレータにより最初に設定されたまたは予測された目標放射照度レベルに関してのその特定時点についてのターゲット表面の露光過多または露光不足を表す。このエラーシグナルは、ターゲット表面が硬化プロセスまたは硬化操作の任意の特定の瞬間に所望のmW/cm2量の放射照度を受け取っていることを実質的に確実にするために、光源24を上下にスロットル調整する基準として用いることができる。この第二のモードは、全露光時間を単に短縮するだけのものの代わりに、過度に強い照射レベルを確実に回避することを助けることもできる。
一実施態様に係る硬化機器または硬化システム210の操作方法は、図6の例示的実施形態に描写され、一般に300と指定される。この方法300は、記載するように、1以上のパラメータまたは特性に基づいたフィードバックを用いる機器210のコントローラ16の中の制御モジュールとして実装することができる。ここで前記特性は、例えばターゲット表面からの反射光、ターゲット表面の温度変化、および所望により硬化機器210それ自体の1以上の検出特性であることができる。例示の実施形態では、方法300は、硬化操作を開始させること(302)と、ターゲット表面に送達される光エネルギーの量を追跡していく累算器または積分器を初期化すること(304)を含む。コントローラ16はまた、初期歯面温度(Tint)を測定しそして初期設定(例えば予め選択された電源出力レベル)に従って光源24に電力供給し(306)、それによってターゲット表面への光の投光を開始させる(308)ように光ドライブ回路22に指令するように設定される。
例えば、硬化操作の開始は、オーペレータ入力部のユーザー入力部(例えばボタン)の起動に応答して始まることができる。
方法300は、ターゲット表面の放射照度を計算することと、ターゲット表面に送達されるエネルギーの総量を計算すること(314)を含み、前記総量は、オペレータにより初期設定されたまたは予測された目標放射照度レベルに関する時間内のその瞬間についてのターゲット表面上の露光過多または露光不足を表す。更に、これは次いで、計算値により光源24からの出力を増加または減少させるために光ドライブ回路22を調整する基準として用いられ、それにより光源24とターゲット表面との間のエネルギー損失が確実に埋め合わされ、ターゲット表面が硬化プロセスの任意の所定の瞬間に目標値の放射照度mW/cm2を受け取っているようにする(316, 318, 320, 322)。一例として、ステップ318において、方法300は、送達される放射照度の量(Itooth)が予測放射照度の計算量より大きいか小さいかを判定することができ、前記予測計算量は一定の時間の間の放射照度の所望量または予測量(Icmd)に該当する。任意の所定の測定サイクルでの計算放射照度が放射照度の所望量(Icmd)よりも大きいかまたは小さい場合、コントローラ16は、それに合わせて光源22への出力を調整し(320)、所望の放射照度を良好に維持するようにするだろう。例えば、この調整はわずかであり、放射照度の測定サイクル当たりの出力の約0.4%〜10.0%調整の範囲であることができる。放射照度測定とその後の調整は、硬化プロセスの期間に渡り反復形式で、例えば500回/秒で実行される。
出力が調整(例えば増加または減少)された後、コントローラ16は、ターゲット表面の放射照度(314)と送達された総エネルギー量を再び測定し(316)、コントローラ16が予め決められた時間X(例えば0.1秒)が経過したことを312で決定するまで反復されるだろう。他方で、歯面の放射照度レベルが所望の放射照度(Icmd)よりも低い場合、コントローラ16は(322で)光源24への出力をわずかに増加させるだろう(322)。
予め決められた時間Xが経過した後、コントローラ16は現時点または現在歯面温度(Tp)を測定する(324)。コントローラ16が歯面温度変化(TΔ)、すなわち初期歯面温度(Tinit)から現在歯面温度(Tp)への変化、が歯面温度限界より低いと判定した場合(326)、コントローラ16は次いで放射照度を初期規定出力に設定する:すなわちIrrcmd=Irrspec(328)。更に、コントローラ16は、送達された総エネルギー(Jdelivered)が所望のエネルギー(Jdesired)を超えるかどうかを判定する(330)。
他方、ステップ326にて、コントローラ16が、歯面温度上昇(TΔ)が歯面温度限界より上であると決定した場合、コントローラ16は放射照度を初期規定出力の分数、例えば1/5に設定し(Irrcmd=Irrspec/5)、次いで送達エネルギー(Jdelivered)が所望エネルギー(Jdesired)を超えるかどうかを判定する。送達エネルギーが所望エネルギーより低い場合、コントローラ16は硬化を維持し、熱タイマーを予め決められた時間(例えば0.1秒)にリセットし(310)、そして予め決められた時間が経過したかどうかを確認することおよびターゲット表面の放射照度と送達された総エネルギーをコンピュータ計算することへとプロセスが戻る(312, 314, 316)。もし送達エネルギー量が所望エネルギーを超えるならば、コントローラ16は代わりにもはや光源24に出力せず(332)、硬化プロセスを終了させるだろう(334)。
更に、方法300は、送達エネルギー量(Jdelivered)が予測エネルギーの計算量よりも大きいか小さいかを判定し、これは所定の時間の間の所望または予測エネルギー量(Jdesired)に相当してもよく、または硬化操作が開始されてからの時間の間の硬化操作についての総規定エネルギー量の分数に相当する。方法300は、総露光時間を短縮する代わりに、過度に強い照射レベルを実質的に回避することを促進することが可能である。
図7を参照すると、数字420は、投光部材の別の実施形態を示す。図7〜9から最もよく理解できるように、投光部材20に類似している投光部材420は、光源424と共に、ドライブ回路422、フィードバック回路426(図7)および1つ以上のセンサー428を含む。センサー428は、光センサーまたは温度センサーのいずれかまたは両方を含むことができる。例示の実施形態では、センサー428は、光ファイバー束428a、例えば各々が直径50ミクロンを有する、7本のファイバーの束428bを含む。この形態では、上述したように、光ファイバー束は、その入力端が、ターゲット(例えば歯)からの入射IR光を受け取るための光路に対して一般に垂直を成すように湾曲してもよい(これはSIDE FIREチップの必要性がなくなる)。前の実施形態と同様に、光ファイバー束428aは、一端がフィードバック回路426に連結され、そしてその反対端が後述のように随意に光レンズを経由してターゲットの「直視」をするように配置される。
一態様では、ファイバー束は2種の異なるセンサーにフィードし、それらのセンサーはデュアルバンド検出器(例えばSi-1132)と接続されて2つのセンサー、例えば温度センサーと光センサーを形成し、それによって上記に概説したように双方のシグナルを読み取りそして処理することができる。あるいは、光束は分割されて2つの異なるセンサー、すなわち1つは青色/UV光に最適化されたセンサーと、もう1つはIRtemp関連シグナルに最適化されたセンサーにフィードすることができる。
前の実施形態と同様に、投光部材420は、レンズ456を係合するベゼル454を含み、更に投光部材420の端部420aにレンズ、光源424(および関連する回路)およびベゼル454を係合する外枠470も含む。
例示の実施形態では、外枠470は、例えば圧入によって、投光部材の端部420aにまたがるようにかつ埋め込むように構成され、それにより回路板422上に作られた光源の上方にかつ一直線になるようにレンズ456を保持する。
例示の実施形態では、光源424とセンサー428(1または複数)の入力部は、該センサーの光路が光源の光路の中に入るように配置することができる。この形態では、入力部からセンサー428までの光路を検出光路と見なすことができ、そして光源424の光路を照射光路と見なすことができる。照射光路と検出光路との整列、例えばそれらの光路の同軸整列により、光源からの距離の関数として、ターゲット表面の検出ゾーンがターゲット表面の照射ゾーンの内部に実質的に「マイグレート(移行)」しないようにすることができる。検出光路と照射光路の同軸性に関する更なる考察の際には、上記記載を参照する。
上述した通り、硬化機器10、10′、210および/または410は、高出力(>2000 mW/cm2)LEDベースの歯科用硬化ワンドであることができる。より詳しくは、硬化機器は光源、例えば高出力LEDの光出力レベルを様々に変更し、歯科用複合材料の製造業者の仕様書に従って該材料を硬化させることができる。硬化機器は光送達システムの一部を形成してよく、該システムは、一実施形態によれば、投光部材の先端から2 cm〜5 cmのターゲット距離で少なくとも2000 mW/cm2を維持することができ、そして該先端により発生されたビームを横切る放射照度のプロファイルが、該先端を横切る平均出力の20%以内で実質的に均一であるように構成することができる。本開示はそれらの特徴に限定されないこと、他の機器またはワンド構造が考慮されると理解すべきである。
上記の特徴の全部または一部を有する硬化機器10、10′、210および/または410は、ターゲット表面への光出力の閉ループ制御を達成することができる。代替的にまたは付加的に、別の操作モードとして、硬化機器10、210および/または410は、ターゲット表面への光出力の開ループ制御を達成してもよい。ターゲット温度を測定しかつ光出力をフィードバックとして検知する能力により、および該フィードバックを利用して、歯の表面に送達される実際の光エネルギーおよび/または該表面の実際の温度変化(または実温度)を計算し、積算し、そして埋め合わせる能力により、本開示の硬化機器は臨床成績を有意に向上させ、かつ歯科修復用コンパウンドを硬化させる際の安全性の向上を提供することができる。そうすることで、該硬化機器は、ターゲット表面の露光レベルに影響を及ぼす多数の変数を実質的に排除するのに役立ち、そして露光不足(例えばコンパウンドの不十分な硬化)または露光過剰(これは過熱により生存組織への損傷を引き起こす可能性がある)のいずれかと共に起こることがある、続発の手順上の問題を排除するのに役立ちうる。
硬化機器10、10′、210または410は、制御された製造方法を実行することにより高品質光学設計を用いて構成され、該製造方法は、使用毎に一定であり、たとえ光源自体が「寿命(耐用期間)」の間に、その出力レベルに僅小であるが連続した衰微を示す傾向があるとしても、該機器の先端を交差する光の領域が実質的に均一である機器を製造する方法である。LEDは、それらの白熱灯同等物が起こすような壊滅的な形での「焼損(burn out)」をしないが、それらの寿命の間に強度がゆっくり低下する傾向があることが特徴である。LEDの寿命は、使用しているLED「寿命」標準品に基づいて、元の強度の50%か70%のいずれかに達するまでの時間の数として表すことができる。硬化機器10、210または410のコントローラは、寿命の間に起こる光源の衰微を弱めるために光センサーフィードバックシグナルに基づいて光源の出力強度を調整することができる。コントローラは、光センサーフィードバックシグナルに基づいた診断分析を実施することもでき、例えば光源が1以上の動作パラメータに従って硬化操作を実行するのに十分なように作動しているかどうかを判定することができる。この方法により、硬化機器10、10′、210または410のコントローラは、内蔵診断(BIT)を実施することができる。付加的にまたは代替的に、該コントローラにより実行されるBITは、バッテリーや光源の安定性もしくは十分性、またはその両方の分析を含み、投光部材から発せられた光が通過するレンズまたはチップ上に汚染があるかどうかを調べることを含みうる。
光源からの光が該機器の先端に達した後、多くの追加の変数が、目的とする表面上へのそれらの光子の効果的送達に影響を及ぼす可能性があり、時には実際に影響を及ぼす。オペレータによるハンドヘルド(手動式)使用の場合、おそらくそれらの変数の最も重要なものは、露光または硬化操作時間の間の硬化機器の配置に関するオペレータの精度(または差異)である。様々な因子に依存して、例えば投光部材の先端の光学設計、それの有効開口数、および先端直径対目的作動距離の幾何学に依存して、手持ち式(ハンドヘルド)硬化操作の間に光減衰に5/1 (5対1)を上回る変位が認められることがある。一例として、ある場合には、2 mmから8 mmへのターゲット距離の変化のために、臨床的に関連する放射照度が有意に低下することが証明された。更に、チップ表面の軸と処置すべきターゲット表面の法線との間の角度変化から、2/1(2対1)ほどの高い追加の変位が生じ得る。一実施形態にかかる硬化機器は、ターゲット表面から反射した検知光に基づいた閉ループフィードバックを使用し、それにより放射照度に対する制御を可能にすることにより、この変動性を実質的に考慮に入れるように構成することができる。
一実施形態に係る硬化機器は、ターゲットの温度に基づいた光出力、並びにターゲット表面から反射する光の検知パラメータまたは特性(それ自体ターゲット上のまたはそこに到達する光エネルギーの指標である)閉ループ制御を実行することを理解すべきである。加えて、機器10もしくは10′または210もしくは410は、硬化機器の光源からの内部光出力を機器内部で検知してもよい。ターゲットに外部から投光される光の量を決定することを伴わずに独力で、光出力を内部で検知することで、該硬化機器の光源またはランプの劣化や変動を補うことが可能になるが、それは一般に硬化機器10もしくは10′または210の発生源と意図する光の最終ターゲット目的地との間に存在しうる変動を考慮していない。使用ごとに起こるオペレータ間変動は、ターゲットに実際に到達する光の指標となるパラメータを検知することにより、埋め合わせることができる。
歯科修復用複合材料(コンポジット)の許容性および利用性は、この20年ほどに渡り非常に増加しており、例として前歯への複合材料の使用が挙げられる。前歯複合材料の使用は、該複合材料が施される天然歯と同じ色に合わせるために様々に異なる色調(シェード)の複合材料を生み出した。異なる色調の付与は、多くの場合、硬化を完了させるのに異なる量の目標光エネルギーを必要とする。暗い色調はしばしば、それが複合材料に当たって散乱しそして該材料を透過するので、ずっと大きな内部光減衰を引き起こす。これはしばしば暗い色調を硬化させるために目標エネルギーの増大を引き起こす。一例として、ある製造業者は6ジュール/cm2(例えばより明るい色調の場合)を必要とする複合材料を提供するが、24ジュール/cm2(例えば暗い色調の場合)を必要とする場合もある。これは、既定エネルギー送達レベルにおける4/1(4対1)の変化であり、それ自体、様々な複合材料の目標硬化を達成するように新たに規定することができる適当なエネルギーレベルの全レンジの更に4倍の増加を表す。
一実施態様の硬化機器10、10′、210または410は、硬化サイクル中の光出力を制御して目標出力に到達し、おそらく使用される硬化性材料または修復性コンパウンドに特異的な目標硬化を達成することができる。例えば、オペレータは、オペレータインタフェース(例えばインターフェース12)を利用して、硬化性材料の製造業者により規定されている硬化動作用の目標硬化設定値を選択することができる。こうして、2または3倍の倍数だけ硬化性材料を「過硬化(over-curing)」させるよりもむしろ、使用する材料に基づいて、硬化動作の間に印加される光エネルギーの量を選択的に選定し、距離、角度または他の外部変動因子による潜在的な硬化不足(under-cure)を排除することができる。硬化強度レベルが低い(例えば200〜300 mW/cm2)ならば、距離、角度または他の外部変動要因による潜在的硬化不足を排除するために2または3の倍数だけ硬化性材料を意図的に過剰硬化させることはしばしば、重要な問題であるとは考えられない。しかしながら、より高い硬化エネルギーを規定し、従って高エネルギー硬化用機器(例えば少なくとも1200 mW/cm2、恐らく3000 mW/cm2までまたはそれ以上)を規定する硬化性材料の使用の場合、過剰硬化は直射日光のもの(例えば100 mW/cm2)より一桁大きいエネルギーの印加を引き起こし得る。記載のような例示的実施形態のいずれかの硬化機器は、ターゲット表面から反射する光に基づいた光フィードバックを利用して光エネルギーの送達を制御し、それにより、規定量の2〜3倍の光エネルギーを発生する有意な過剰硬化や意図的な過剰硬化手順を実質的に回避することができる。
方向を示す用語、例えば「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「内側」、「内向きに」、「外側」および「外向きに」は、図面に示した実施形態の向きに基づいて本開示を説明するのを助けるために使用される。方向を示す用語の使用は、本開示を任意の特定の向きに限定するように解釈してはならない。
上記の記載は本発明の現時点での実施形態の記載である。添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神と広範な態様から逸脱することなく、様々な改変や変更を行うことができ、本発明の精神と態様は、均等論を含む特許法の原則に従って解釈すべきである。本開示は、例示目的で提供され、本発明の全ての実施形態の網羅的記載として解釈すべきでなく、特許請求の範囲をそれらの実施形態との関連で例示または記載される特定の要素または構成に限定するものとして解釈すべきでない。例えば、限定されずに、記載の発明の任意の各要素は、実質的に同様な機能を提供するかまたは他の形で適切な操作を提供する代替要素によって、置き換えることができる。これは例えば、現在既知である代替要素、例えば当業者により現在知られている可能性のあるもの、および将来開発されるかもしれない代替要素、例えば当業者が開発時に代替物として認める可能性のあるものを包含する。更に、開示の実施形態は、協調して記載される複数の特徴と、利点の収集を協同的に提供しうる複数の特徴を含む。本発明は、特許請求の範囲において明示的に他の形で言及した場合を除き、それらの特徴の全てを包含する実施態様または言及された利点の全てを提供する実施態様のみに限定されない。例えば冠詞「a」、「an」、「the」または「said(前記)」を使った単数形での特許請求の範囲の構成要素への参照はすべて、その要素を単数に限定するものと解釈すべきではない。

Claims (17)

  1. ターゲットを硬化させるための硬化機器であって、前記ターゲットが光エネルギーの供給に応答して硬化できる修復材料を含み、該硬化機器が
    前記光エネルギーを出力して前記修復材料を硬化させることができる光源であって、出力する該光エネルギーを変化させるように制御可能である光源;
    前記ターゲットの温度を検知するように操作可能であり、前記ターゲットの所で検知される温度に基づいて温度センサーフィードバックシグナルを発生するように構成された温度センサー;および
    前記温度センサーと前記光源に操作可能に連結されたコントローラであって、前記温度センサーフィードバックシグナルに基づいて前記光源の動作特性を制御するように構成されたコントローラ
    を含む、硬化機器。
  2. 前記温度センサーに操作可能に連結された光路を更に含み、前記フィードバック光路が前記ターゲットからのIR光を前記温度センサーに伝送するように構成される、請求項1に記載の硬化機器。
  3. 前記光源が照射ビームを発生し、前記フィードバック光路が前記照射ビームと同軸上に整列されている、請求項1に記載の硬化機器。
  4. 前記コントローラが、前記ターゲットの温度変化を硬化サイクルを開始する時と前記硬化サイクルの間に定期的間隔で測定するように構成される、請求項1に記載の硬化機器。
  5. 前記ターゲットの温度変化が所望の温度を超えると前記コントローラが判定した時に、前記コントローラが前記光源の光エネルギーの出力を調整する、請求項4に記載の硬化機器。
  6. 前記動作特性が有効硬化時間を含む、請求項1に記載の硬化機器。
  7. 前記動作特性が、前記光源の出力を更に含み、そして前記コントローラが更に前記光源の出力に基づいて有効硬化時間を決定するように構成される、請求項1に記載の硬化機器。
  8. 前記コントローラが前記光源の出力を変更する時に、前記コントローラが有効硬化時間を調整するように構成される、請求項7に記載の硬化機器。
  9. 前記コントローラが、前記有効硬化時間を所望の硬化時間と比較し、そして前記有効硬化時間が所望の硬化時間に等しいかまたは超える時に硬化プロセスを終了させるように構成される、請求項7に記載の硬化機器。
  10. 前記コントローラに操作可能に連結された光センサーを更に含み、前記光センサーが光センサーフィードバックシグナルを発生し、そして前記コントローラが前記温度センサーフィードバックシグナルに加えて前記光センサーフィードバックシグナルに基づいて前記光源を制御する、請求項1に記載の硬化機器。
  11. 前記コントローラが前記ターゲットに送達された実際の総エネルギーを計算するようにプログラミングされる、請求項10に記載の硬化機器。
  12. 光硬化性材料の硬化操作を実行するために硬化機器を操作する方法であって、
    光源から光エネルギーを発生させ;
    前記光エネルギーを、前記光硬化性材料と結合させたターゲットの方に向かわせ;
    前記ターゲットの温度に基づいて温度フィードバックシグナルを発生させ;そして
    前記温度フィードバックシグナルに基づいて前記光源からの光エネルギーの特性を変化させる
    ことを含む方法。
  13. 前記ターゲットの温度変化を測定しそして前記温度変化を温度限界の変化と比較することを更に含む、請求項12に記載の方法。
  14. 光エネルギーを発生させるために前記光源に出力シグナルを供給することを更に含み、前記特性の変更が前記光源からの光エネルギーの出力を調整することを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記光エネルギーの特性が、前記出力シグナルの、電流の大きさ、電圧の大きさ、負荷サイクルの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記ターゲットから反射した検知光に基づいて光フィードバックシグナルを発生させることを更に含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記光センサーフィードバックシグナルに基づいて前記ターゲット表面に伝えられた光エネルギーの総量を反復して計算し、そして前記計算された光エネルギー量が、前記光硬化性材料について規定された光エネルギー量に等しいか上回るかを決定することを更に含む、請求項16に記載の方法。
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