米国特許法第119条に基づく優先権の主張
[0001]本願は、米国特許法119条の下で、2016年9月19日に出願され、「METHOD AND APPARATUS FOR TO DETERMINE THE LOCATION OF A WEARABLE DEVICE」と題された米国非仮特許出願第15/269,297号の利益および優先権を主張し、それは、本願の譲受人に譲渡され、その全体が参照によってここに組み込まれる。
[0002]ここに開示されている主題は、電子デバイスに関し、より詳細には、リモートにロケートされたモバイル局にワイヤレスにリンクされているウェアラブルデバイスについての正しいロケーションを決定する際に使用するための方法および装置に関する。
[0003]ウェアラブルデバイスは、コンピューティング、ユーザインターフェーシング、およびワイヤレス接続性のような電子技術を組み込むアクセサリおよびクロージングである。ウェアラブルデバイスは、様々な機能を遂行すべく協調する、またはデータを交換するために、ユーザのモバイル電話のような他のデバイスにワイヤレスに接続しうる。ウェアラブルデバイスの例は、ほんの数例を挙げると、例えば、スマートウォッチ、デジタル眼鏡、およびフィットネスモニタを含む。ウェアラブルデバイスの多くのアプリケーションのうちの1つは、ユーザのための通信プラットフォームである。ウェアラブルデバイスは、例えば、テキストまたは電話を介して通信するために使用されうる。
[0004]ウェアラブル技術のための市場が急速に成長するに伴い、ウェアラブルデバイスからの緊急呼を扱うようなシナリオが増大するであろう。米国連邦通信委員会(FCC)によって義務付けられているように、ほとんどのワイヤレスキャリアは、E911(拡張911(Enhanced 911))呼中に正確な測位を支援するために、補助(assisted)全地球測位システム(GPS)プロトコルを展開している。
[0005]しかしながら、例えば、ユーザがE911呼を掛ける、またはショートメッセージサービス(SMS)テキストトゥ911(text-to-911)メッセージを送る、あるいはそうでない場合はウェアラブルデバイスとのロケーションセッションを要求するとき、ウェアラブルデバイスを介してユーザのロケーションを決定することに関連する問題が存在する。
[0006]重大な問題は、ウェアラブルデバイスがWi−Fiのようなワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じて、モバイル局、すなわち、ユーザのモバイル電話に接続しうることであり、およびこのことから、緊急呼/テキストがなされるか、または非緊急ロケーションセッションが要求されるときに、ウェアラブルデバイスがモバイル局付近にないことがありうる、ということである。モバイル局は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、すなわち、セルラネットワークに接続し、およびE911呼またはテキスト、あるいは非緊急ロケーションセッションを実際に開始する。結果として、ロケーションセッションは、モバイル局の位置に基づくことになるが、その一方で、ウェアラブルデバイスおよびユーザは、異なるロケーション中に存在しうる。その結果として、不正確なロケーションが、緊急応答機関(PSAP:the public-safety answering point)またはロケーションサーバにレポートされうる。
[0007]ウェアラブルデバイスにワイヤレスにリンクされているモバイル局は、ウェアラブルデバイスからロケーションセッションを開始することを求める要求を受信し、例えば、それは、緊急呼の形式でありうる。モバイル局は、例えば、ウェアラブルデバイスがモバイル局に近接しているかどうかを決定することによって、モバイル局のロケーションがウェアラブルデバイスのロケーションとして使用されうるかどうかを決定する。例えば、モバイル局は、モバイル局がワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を通じてウェアラブルデバイスにワイヤレスにリンクされているかどうかを確かめるためにチェックしうる。モバイル局は、ロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始する。モバイル局のロケーションがウェアラブルデバイスのロケーションとして使用されないことがありうる場合、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局から取得される位置情報を使用しない。
[0008]1つのインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の方法は、モバイル局が、ウェアラブルデバイスからロケーションセッションを開始することを求める要求を受信することと、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとワイヤレスにリンクされており、モバイル局が、モバイル局についてのロケーションフィックス(fix)がウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定することと、モバイル局が、ロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始することとを含み、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局からの位置情報を使用しない。
[0009]1つのインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイスのロケーション決定のためのモバイル局は、ロケーションサーバとのワイヤレス通信が可能であるワイヤレストランシーバと、ワイヤレストランシーバに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、モバイル局によってワイヤレスにリンクされているウェアラブルデバイスからロケーションセッションを開始することを求める要求を受信することと、モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定することと、ワイヤレストランシーバを通じてロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始することとを行うように構成され、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局からの位置情報を使用しない。
[0010]1つのインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイスのロケーション決定のためのモバイル局は、モバイル局が、ウェアラブルデバイスからロケーションセッションを開始することを求める要求を受信するための手段と、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとワイヤレスにリンクされており、モバイル局が、モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定するための手段と、モバイル局が、ロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始するための手段とを含み、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局からの位置情報を使用しない。
[0011]1つのインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイスのロケーション決定のための非一時的コンピュータ可読媒体は、モバイル局が、ウェアラブルデバイスからロケーションセッションを開始することを求める要求を受信するためのプログラムコードと、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとワイヤレスにリンクされており、モバイル局が、モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定するためのプログラムコードと、モバイル局が、ロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始するためのプログラムコードとを含み、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局からの位置情報を使用しない。
[0012]非限定的且つ非網羅的な態様が、以下の図面を参照して説明され、ここにおいて、同様の参照番号は、そうでないと規定されない限り、様々な図面全体を通じて同様の部分を指す。
モバイル局およびロケーションサーバとのワイヤレス通信中のウェアラブルデバイスのロケーションサポートのためのネットワークアーキテクチャを例示する図である。
モバイル局およびロケーションサーバを使用するウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを例示する呼フローである。
モバイル局およびロケーションサーバを使用するウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを例示する別の呼フローであり、それにおいて、ウェアラブルデバイスからの位置情報は、ロケーションサーバに直接提供される。
ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の方法を例示するフローチャートである。
ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の別の方法を例示するフローチャートであり、それにおいて、ウェアラブルデバイスからの位置情報は、モバイル局を通じてロケーションサーバに提供される。
ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の別の方法を例示するフローチャートであり、それにおいて、ウェアラブルデバイスからの位置情報は、ロケーションサーバに直接提供される。
モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうるかどうかを決定することと、ウェアラブルデバイスのロケーションを決定するためのロケーションセッションを開始することとが可能であるモバイル局のブロック図である。
ウェアラブルデバイスのロケーションを決定するためのロケーションセッションを開始するためにモバイル局と通信することが可能であるウェアラブルデバイスのブロック図である。
詳細な説明
[0021]図1は、ウェアラブルデバイス100と同じロケーション中にないモバイル局110とワイヤレス通信中であるウェアラブルデバイス100のロケーションサポートのためのネットワークアーキテクチャを例示する図である。例示されているように、ウェアラブルデバイス100は、例えば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、例えば、IEEE802.11ネットワークでありうる、ウェアラブルデバイス100とローカルトランシーバ120との間のワイヤレスリンク118を通じて、例えば、WLANでありうる、モバイル局110とローカルトランシーバ130との間のワイヤレスリンク128、および1つまたは複数のワイヤレスリンクまたはインターネットでありうる、ローカルトランシーバ120と130との間のワイヤレス通信リンク140を通じて、モバイル局110との間接的なワイヤレス接続を有する。例えば、モバイル局110とセルラトランシーバ150との間のワイヤレスリンク148、およびワイヤレス通信リンク140とセルラトランシーバ150へのワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)通信リンク160との間のワイヤレス通信リンク158によって例示されている1つまたは複数のWWANを含む、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110との間での他の間接的なワイヤレス接続が可能である。いくつかのインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110との間での間接的なワイヤレス接続は、例えば、ウェアラブルデバイス100とローカルトランシーバ120との間のワイヤレスリンク118、およびモバイル局110とローカルトランシーバ120との間のワイヤレスリンク119によって例示されているようなWLAN中の同じローカルトランシーバを通じうる。加えて、ウェアラブルデバイス100自体は、例えば、セルラトランシーバ152へのワイヤレスリンク151またはセルラトランシーバ150へのワイヤレスリンク(図示せず)を通じてWWANネットワークにワイヤレスに結合されうる。
[0022]ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とは、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とが互いに近接している場合に、Bluetooth(登録商標)のようなワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)または短距離通信技術を使用して互いと直接ワイヤレスにリンクされることが可能である。図1は、しかしながら、リモートにロケートされている、すなわち、互いに近接していないものとしてウェアラブルデバイス100とモバイル局110とを例示しており、およびそれ故にウェアラブルデバイス100とモバイル局110とは、短距離通信技術またはWPANを使用して互いと直接ワイヤレスにリンクされることができず、代わりに、例示されているように、複数のワイヤレスリンクを介して互いに間接的にリンクされている。概して、近接は、ここに使用される場合、短距離通信技術またはWPANがウェアラブルデバイス100をモバイル局110とリンクするために使用されうるほどに、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に十分に近いことを示す。いくつかのインプリメンテーションでは、例えば、ローカルトランシーバ120が限定されたカバレッジエリアを有する場合、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とは、それらが同じローカルトランシーバ120を通じて接続されている場合には互いに近接していると見なされうる。しかしながら、ローカルトランシーバ120が位置フィックスの所望される正確性と比較して大きいカバレッジエリアを有する場合のような他のインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とは、それらが同じローカルトランシーバ120を通じて接続されているときには互いに近接していると見なされないことがありうる。ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とが近接していないとき、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とは、同じロケーションになく、実際には、モバイル局110に対するウェアラブルデバイス100のロケーションは、未知でありうる。その結果として、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とが近接していないとき、モバイル局110についてのロケーションフィックスは、それら2つの間に大きい未知の距離が存在していることから、ウェアラブルデバイス100のロケーションフィックスとして使用されないことがありうる。
[0023]ウェアラブルデバイス100は、腕時計として例示されているが、ユーザがインターフェースしえ、且つ、例えば、WLANネットワーク、例えば、IEEE802.11、短距離通信技術、WPANネットワーク、例えば、Bluetooth(登録商標)、またはセルラ通信ネットワークのようなWWANネットワークを通じてモバイル局110とワイヤレスに通信する、任意のウェアラブル技術デバイスでありうる。例えば、ウェアラブルデバイス100は、眼鏡、リストバンド、クロージング、ジュエリ、ヘルメット、等のようなウェアラブルデバイスでありうる。ウェアラブルデバイス100は、ローカルトランシーバ120、セルラトランシーバ152または他のトランシーバデバイスにワイヤレス信号を送信、あるいはそれらからワイヤレス信号を受信しうる。ローカルトランシーバ120は、例えば、アクセスポイント(AP)と、ルータと、ブリッジと、Bluetooth送信機と、無線周波数識別(RFID:radio-frequency identification)と、可視光通信(VLC:visual light communication)とを備え、およびウェアラブルデバイス100がモバイル局110にワイヤレスに接続されうるWLANまたはWPANネットワークへのアクセスを提供しうる。セルラトランシーバ152は、例えば、フェムトセル、ピコセル、スモールセル、ワイヤレスベーストランシーバサブシステム(BTS)、ノードBまたは発展型ノードB(eノードB)を備え、およびウェアラブルデバイス100がモバイル局110にワイヤレスに接続されうるWWANネットワークへのアクセスを提供しうる。当然ながら、これらは単にワイヤレスリンクを通してウェアラブルデバイス100と通信しうるネットワークの例に過ぎず、特許請求される主題はこの点において限定されないことが理解されるべきである。
[0024]モバイル局110は、デバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、モバイル局(MS)、ユーザ機器(UE)、SUPL対応端末(SET:a SUPL Enabled Terminal)として、または何らかの他の名称で呼ばれえ、および携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、トラッキングデバイスあるいはウェアラブルデバイス100とワイヤレスに通信することが可能である何らかの他のポータブルまたは移動可能デバイスに対応しうる。モバイル局110は、それぞれローカルトランシーバ130またはセルラトランシーバ150とのワイヤレスリンク128または148によって、WLANネットワーク、例えば、IEEE802.11、短距離通信技術、WPANネットワーク、例えば、Bluetooth(登録商標)、またはセルラ通信ネットワークのようなWWANネットワークにアクセスすることが可能である。上述されたローカルトランシーバ120と同様に、ローカルトランシーバ130は、例えば、アクセスポイント(AP)と、ルータと、ブリッジと、Bluetooth送信機と、無線周波数識別(RFID)と、可視光通信(VLC)とを備え、およびモバイル局110がウェアラブルデバイス100にワイヤレスに接続されうるWLANまたはWPANネットワークへのアクセスを提供しうる。その上、セルラトランシーバ150は、例えば、フェムトセル、ピコセル、スモールセル、ワイヤレスベーストランシーバサブシステム(BTS)、ノードBまたは発展型ノードB(eノードB)を備え、およびモバイル局110がウェアラブルデバイス100にワイヤレスに接続されうるWWANネットワークへのアクセスを提供しうる。当然ながら、これらは単にワイヤレスリンクを通してウェアラブルデバイス100と通信しうるネットワークの例に過ぎず、特許請求される主題はこの点において限定されないことが理解されるべきである。
[0025]セルラトランシーバ150および152とのワイヤレスリンク148および151をサポートしうるネットワーク技術の例は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、符号分割多元接続(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))、ロングタームエボリューションLTE(登録商標))、高レートパケットデータ(HRPD)である。GSM、WCDMAおよびLTEは、3GPP(登録商標)により定義されている技術である。CDMAおよびHRPDは、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって定義されている技術である。WCDMAはまた、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)の一部であり、HNBによってサポートされうる。セルラトランシーバ150、152は、(例えば、サービス契約下の)サービスのためにワイヤレス電気通信ネットワークへの加入者アクセスを提供する機器の展開を備えうる。ここで、セルラトランシーバ150、152は、セルラトランシーバ150、152がアクセスサービスを提供することが可能である範囲に少なくとも部分的に基づいて決定されるセル内の加入者デバイスにサービスする際にセルラ基地局の機能を遂行しうる。
[0026]特定のインプリメンテーションでは、セルラトランシーバ150、152およびローカルトランシーバ120、130は、ワイヤレス通信リンク140、158、または160を通してロケーションサーバ170と通信しうる。いくつかのインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170は、セルラトランシーバ150とコロケートされうる。ロケーションサーバ170に接続されたネットワークは、ワイヤードまたはワイヤレスリンクの任意の組み合わせを備え、およびセルラトランシーバ150、152および/またはローカルトランシーバ120、130を含みうる。特定のインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバとウェアラブルデバイス100との間のネットワークは、ローカルトランシーバ120、130またはセルラトランシーバ150、152を通じた通信を容易にすることが可能であるインターネットプロトコル(IP)または他のインフラストラクチャを通じて容易にされうる。ある実施形態では、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバ170とウェアラブルデバイス100との間のネットワークもまた、ウェアラブルデバイス100と、モバイル局110と、ロケーションサーバ170と、緊急応答機関(PSAP)との間での通信を容易にしうる。別のインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバ170とウェアラブルデバイス100との間のネットワークは、モバイル局110またはウェアラブルデバイス100とのモバイルセルラ通信を容易にするために、例えば、基地局コントローラあるいはパケットベースまたは回線ベースの交換センター(図示せず)のようなセルラ通信ネットワークインフラストラクチャを備えうる。
[0027]特定のインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバ170とウェアラブルデバイス100との間のネットワークは、Bluetooth送信機、無線周波数識別(RFID)、および可視光通信(VLC)のようなパーソナルエリアネットワーク(PAN)要素、またはWi−Fi AP、ルータおよびブリッジのようなローカルエリアネットワーク(LAN)要素を備え、およびインターネットのようなワイドエリアネットワークへのアクセスを提供するゲートウェイ要素へのリンクを含みうるか、または有しうる。他のインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバ170とウェアラブルデバイス100との間のネットワークは、PANまたはLANを備え、およびWWANネットワークへのアクセスを有することも有さないこともありうるが、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110にいかなるそのようなアクセス(サポートされている場合)も提供しないことがありうる。いくつかのインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバ170とウェアラブルデバイス100との間のネットワークは、複数のネットワーク(例えば、1つまたは複数のワイヤレスネットワークおよび/またはインターネット)を備えうる。1つのインプリメンテーションでは、ロケーションサーバ170とモバイル局110との間、またはロケーションサーバ170とウェアラブルデバイス100との間のネットワークは、1つまたは複数のサービングゲートウェイまたはパケットデータネットワークゲートウェイを含みうる。加えて、ロケーションサーバのうちの1つまたは複数は、E−SMLC、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)、SUPLロケーションセンター(SLC)、SUPL測位センター(SPC:a SUPL Positioning Center)、位置決定エンティティ(PDE:a Position Determining Entity)および/またはゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)でありえ、それらの各々は、ネットワーク中の1つまたは複数のロケーション検索機能(LRF:location retrieval functions)および/またはモビリティ管理エンティティ(MME:mobility management entities)に接続しうる。
[0028]特定のインプリメンテーションでは、および以下に論述されるように、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とのうちの1つまたは両方は、例えば、GPSまたは他の衛星測位システム(SPS)衛星180、ローカルトランシーバ120、130、またはセルラトランシーバ150、152から受信される信号178、179についてのロケーション関連測定値を取得し、およびことによると、これらのロケーション関連測定値に基づいて位置フィックスまたは推定されたロケーションを計算することが可能である処理リソースおよび回路を有しうる。ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とは、ロケーションサーバ170とのロケーションセッション中に地理的データおよび/または支援データのような情報を受信するように構成されうる。例えば、ロケーションサーバ170は、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)でありえ、およびロケーションセッションは、SUPLサービスプロトコルにしたがったロケーションセッションでありうる。ロケーションセッションはさらに、ウェアラブルデバイス100と、モバイル局110と、ロケーションサーバ170との間で測位能力情報、支援データおよびロケーション測定値またはロケーション推定値情報を転送するために、1つまたは複数の測位プロトコルをサポートしうる。SUPLロケーションセッションのケースでは、ユーザプレーンロケーションプロトコル(ULP)として知られるSUPLサービスプロトコルと、測位プロトコルとの両方が、ウェアラブルデバイス100と、モバイル局110と、ロケーションサーバ170とによって、またはそれらの間で、エンドツーエンド方式でサポートされえ、ULPプロトコルは、測位プロトコルを搬送する。測位プロトコルは、例えば、LPPまたはLPPプラスLPPeでありうる。LPPは、公に入手可能である3GPP技術仕様書(TS)36.355中に3GPPによって定義されており、LPPeは、公に入手可能であるOMA TS OMA−TS−LPPe−V1_0中にOMAによって定義されている。ロケーションサーバ170は、サーバと呼ばれえ、およびSLP、3GPPによって定義されているサービングモバイルロケーションセンター(SMLC)、3GPP2によって定義されている位置決定エンティティ(PDE)、3GPPによって定義されているスタンドアロンSMLC(SAS)または何らかの他のタイプのサーバでありうる。
[0029]いくつかのインプリメンテーションでは、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110によって取得されるロケーション関連測定値は、ロケーションサーバ170に転送されえ、それは、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E−SMLC:an enhanced serving mobile location center)またはSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)でありえ、その後に、ロケーションサーバ170は、測定値に基づいてウェアラブルデバイス100またはモバイル局110についてのロケーションを推定または決定しうる。ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110によって取得されるロケーション関連測定値は、GPS、GLONASS、Galileoまたは北斗のような全地球航法衛星システム(GNSS)またはSPSに属する衛星から受信される信号178、179の測定値を含みうる、および/または、例えば、ローカルトランシーバ120、130またはセルラトランシーバ150、152のような、既知のロケーションにおいて固定された地上送信機から受信される信号の測定値を含みうる。
[0030]ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110あるいは別個のロケーションサーバ170はその後、例えば、GNSS、補助GNSS(A−GNSS:Assisted GNSS)、高度順方向リンク三辺測量(AFLT:Advanced Forward Link Trilateration)、観測到着時間差(OTDOA:Observed Time Difference Of Arrival)または拡張セルID(E−CID:Enhanced Cell ID)あるいはそれらの組み合わせのようないくつかの位置決め方法(position methods)のうちのいずれか1つを使用して、これらのロケーション関連測定値に基づいてウェアラブルデバイス100またはモバイル局110についてのロケーション推定値を取得しうる。これらの技法のうちのいくつかでは(例えば、A−GNSS、AFLT、およびOTDOA)、送信機または衛星によって送信され、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110において受信されるパイロット、測位基準信号(PRS)または他の測位関連信号に少なくとも部分的に基づいて、既知のロケーションにおいて固定された3つ以上の地上送信機に対する、または正確に知られている軌道データを有する4つ以上の衛星に対する、あるいはそれらの組み合わせの、疑似距離(pseudoranges)またはタイミング差がウェアラブルデバイス100またはモバイル局110において測定されうる。ここで、サーバ170は、例えば、A−GNSS、AFLT、OTDOA、およびE−CIDのような測位技法を容易にするために、GNSS衛星についての信号、タイミングおよび軌道情報、地上送信機のロケーションおよびアイデンティティ、および/または測定されるべき信号に関する情報(例えば、信号タイミング)を含む、測位支援データをウェアラブルデバイス100またはモバイル局110に提供することが可能でありうる。例えば、サーバ170は、特定の場所のような1つまたは複数の特定の領域中のセルラトランシーバおよび/またはローカルトランシーバのロケーションおよびアイデンティティを示すアルマナックを備え、および送信電力と信号タイミングとのような、セルラ基地局またはAPによって送信される信号を記述した情報を提供しうる。E−CIDのケースでは、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110は、セルラトランシーバ150、152および/またはローカルトランシーバ120、130からの信号についての受信信号強度インジケータ(RSSI)またはラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)の測定値を取得しうる。ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110は、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110についてのロケーションを決定するために、サーバ170から受信された支援データ(例えば、地上アルマナックデータ、またはGNSSアルマナックおよび/またはGNSSエフェメリス情報のようなGNSS衛星データ)とともにこれらの測定値を使用しうるか、または同じ決定を遂行するために、サーバ170(または異なるサーバ)に測定値を転送しうる。モバイル局110からの呼は、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110のロケーションに基づいてルーティングされ、および、例えば、ワイヤレス通信リンク160または通信リンク140を介して緊急応答機関(PSAP)に接続されうる。
[0031]モバイルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス100またはモバイル局110)のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値または位置フィックスと呼ばれえ、および地理的でありえ、このことから、高度コンポーネント(例えば、海水面からの高さ、地表面、床面または地下面からの高さあるいはそれより下の深さ)を含むことも含まないこともありうる、モバイルデバイスについてのロケーション座標(例えば、緯度および経度)を提供する。代替として、モバイルデバイスのロケーションは、シビック(civic)ロケーションとして(例えば、郵便宛先あるいは特定の部屋またはフロアのような建物中の何らかの地点または小さいエリアの指定として)表されうる。モバイルデバイスのロケーションはまた、その中にモバイルデバイスが何らかの確率または信頼度レベル(例えば、67%または95%)でロケートされることが予想される(地理的にまたはシビック形式のいずれかで定義される)エリアまたはボリュームとして表されうる。モバイルデバイスのロケーションはさらに、例えば、地理的に、またはシビックの用語(civic terms)で、あるいは地図、フロアプランまたは建物プラン上に示された地点、エリアまたはボリュームへの参照によって定義されうる、既知のロケーションにおける何らかの原点に対して定義された相対的X、Y(およびZ)座標または方向および距離を備える相対的ロケーションでありうる。ここに包含されている説明では、ロケーションという用語の使用は、そうでないと示されない限り、これらの変形の任意のものを備えうる。
[0032]ウェアラブルデバイス100は、例えば、ユーザがウェアラブルデバイス100でE911呼を掛けた、またはSMSテキストトゥ911メッセージを送った後に、ロケーションセッションを要求しうる、またはモバイルデバイスが、そうでない場合には、非緊急ロケーションセッションを要求する。モバイル局110は、例えば、ローカルトランシーバ120、130を介して、ウェアラブルデバイス100からロケーションセッションを求める要求を受信し、およびE911呼を掛けるか、またはテキストトゥ911メッセージを送り、およびこのことから、例えば、セルラトランシーバ150を介して、緊急ロケーションセッションを開始するか、または、そうでない場合には、非緊急ロケーションセッションを開始する。典型的に、モバイル局110が緊急または非緊急ロケーションセッションを開始したことから、モバイル局110からの位置情報は、ロケーションセッション中で使用されることになる。しかしながら、モバイル局110がウェアラブルデバイス100に近接していない場合、モバイル局110からの位置情報は、ロケーションセッション中で使用されるべきではない。例えば、ユーザとウェアラブルデバイス100とがモバイル局110付近にない場合、ロケーションセッション中でのモバイル局110からの位置情報の使用は、ユーザについての不正確な位置フィックスをもたらすことになり、それはその後、緊急応答機関(PSAP)またはロケーションサーバにレポートされうる。
[0033]それ故に、モバイル局110は、モバイル局110についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されうるか、または使用されないことがありうるか、すなわち、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接しているかどうか、を決定する。モバイル局110が、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していないと決定する場合、ロケーションセッションを開始した後に、信号178を介したSPSシステム180からのデータ、セルラトランシーバ150とのリンク148またはローカルトランシーバ130とのリンク128からのデータを含む、モバイル局110からの位置情報は、ウェアラブルデバイス100のためのロケーションセッション中で使用されない。代わりに、モバイル局110は、ウェアラブルデバイス100から位置情報、例えば、信号179を介してSPSシステム180からウェアラブルデバイス100によって獲得されるデータ、あるいはローカルトランシーバ120とのリンク118またはセルラトランシーバ152からのリンク151から獲得されるデータ、カメラ、慣性センサ、圧力センサ、等を含むセンサからのデータ、もしくはウェアラブルデバイス100によって決定される位置フィックスを受信しえ、およびロケーションサーバ170にウェアラブルデバイス100からの位置情報を送信しうる。代替として、ロケーションセッションを開始した後に、モバイル局110は、ロケーションセッションからドロップしえ、ウェアラブルデバイス100にローカルトランシーバ120とのリンク118またはセルラ送信機152とのリンク151を通じてロケーションセッション中にロケーションサーバ170とワイヤレスに通信させる。
[0034]図2は、モバイル局110およびロケーションサーバ170を使用するウェアラブルデバイス100のためのロケーションセッションを例示する呼フローである。ステップAにおいて、ウェアラブルデバイス100は、モバイル局110にロケーションセッションを求める要求を送る。モバイル局110にワイヤレスに送信されるロケーションセッションを求める要求は、例として、ウェアラブルデバイス100で非常呼を掛ける、例えば、911をダイアルするか、またはSMSテキストトゥ911メッセージを送ることからでありうる。非常呼がモバイル局110によって完了すると、緊急ロケーションセッションが自動的に開始され、それは、緊急呼を掛けることが、ここではロケーションセッションを求める要求であると見なされる理由である。ロケーションセッションは代替として、非緊急ロケーションセッションでありえ、それは、ウェアラブルデバイス100中でナビゲーションアプリケーションのような特定のアプリケーションを起動することの結果として要求されうる。
[0035]モバイル局110は、ステップB中で、モバイル局110についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されうるか、または使用されないことがありうるか、すなわち、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接しているかどうか、を決定する。モバイル局110は、モバイル局110とウェアラブルデバイス100とがどのようにワイヤレスに接続されるかを決定することによって、モバイル局110についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されうるか、または使用されないことがありうるかを決定しうる。例えば、モバイル局110とウェアラブルデバイス100とが、例えば、Bluetooth(登録商標)のようなWPANまたは短距離通信技術を通じて直接ワイヤレスにリンクされる場合、モバイル局110とウェアラブルデバイス100とは、近接していなければならず、モバイル局110のロケーションは、ウェアラブルデバイス100のロケーションとして使用されうる。
[0036]反対に、図2中に例示されているように、モバイル局110は、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していないと決定しえ、およびこのことから、モバイル局110についてのロケーションフィックスは、ウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうる。例えば、モバイル局110は、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とが互いに直接ワイヤレスにリンクされていないと決定しうる。1つのインプリメンテーションでは、例えば、モバイル局110は、ウェアラブルデバイス100とモバイル局110とが、例えば、Bluetooth(登録商標)のようなWPANまたは短距離通信技術を通じて互いに直接ワイヤレスにリンクされていないと決定しうる。いくつかのインプリメンテーションでは、図1中のリンク118および119によって例示されているように、モバイル局110とウェアラブルデバイス100とがWLAN中の同じローカルトランシーバを通じてワイヤレスにリンクされている場合であっても、モバイル局110は、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していないと、例えば、それらが、例えば、Bluetooth(登録商標)のようなWPANまたは短距離通信技術を通じて直接ワイヤレスにリンクされていない場合には、決定しうる。モバイル局110はまた、モバイル局110とウェアラブルデバイス100とがWLAN中の同じローカルトランシーバを通じてワイヤレスにリンクされていない場合に、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していないと決定しうる。モバイル局110は代替として、モバイル局110上のセンサをモニタするといったような間接的な手段を使用して、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接しているかどうかを決定しうる。例えば、モバイル局110上の動きセンサは、ウェアラブルデバイス100からのロケーションセッション要求がなされたときに、または、例えば、ロケーション要求に先行する時間期間にわたって、モバイル局110が移動しなかったことを示しえ、それは、モバイル局110が持たれていない、またはウェアラブルデバイス100のユーザの人の上にないことを示す。別の例では、ウェアラブルデバイス100およびモバイル局110からのカメラセンサは、例えば、光レベル、画像中にキャプチャされたオブジェクト、または画像から抽出された特徴を含む画像データの比較を通じて、モバイル局110がウェアラブルデバイス100と同じ環境中にあるかどうかを決定するために使用されうる。
[0037]ステップCでは、モバイル局110は、ロケーションセッションを開始するためのメッセージをロケーションサーバ170に送る。ロケーションセッションは、SUPL、LPP、およびLPPeタイプのロケーションセッションを含む任意の適切なタイプのロケーションセッションでありうる。例示されているように、モバイル局110は、ステップD中でウェアラブルデバイス100に位置情報を要求しえ、およびステップE中でウェアラブルデバイス100から位置情報を受信しうる。例として、ウェアラブルデバイス100からの位置情報は、SPSシステム180からウェアラブルデバイス100によって獲得されるデータを含みうる。SPSシステム180から獲得されるデータは、例えば、SPSデータを使用してウェアラブルデバイス100によって決定される位置フィックスまたは測定データでありうる。位置情報はまた、あるいは代替として、ローカルトランシーバ120によって例示されているWPANまたはWLAN、あるいはセルラトランシーバ152によって例示されているWWANから獲得されるデータ、ならびにカメラ、慣性センサ、圧力センサを含むセンサからのデータ、ウェアラブルデバイス100によって決定される位置フィックス、もしくは前述の任意の組み合わせでありうる。例えば、位置情報は、アクセスポイント、ルータ、ブリッジ、フェムトセル、Bluetooth送信機、ピコセル、スモールセル、無線周波数識別(RFID)、および可視光通信(VLC)、基地局、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数からの受信信号強度インジケータ(RSSI)および/またはラウンドトリップ時間(RTT)測定値でありうる。加えて、ウェアラブルデバイス100は、例えば、位置フィックスを決定するために、データのうちの一部分または全てを処理しえ、および位置フィックスは、ステップE中でモバイル局110に位置情報として送信されうる。追加のデータは、ウェアラブルデバイス100にまたはウェアラブルデバイス100から提供されうることが理解されるべきである。例えば、モバイル局110は、ロケーションサーバ170から支援データを取得しえ、およびステップD中での位置情報を求める要求より前に、または要求とともに、ウェアラブルデバイス100に支援データを提供しうる。
[0038]ステップFでは、モバイル局110は、ロケーションサーバ170にウェアラブルデバイス100からの位置情報を送信する。ロケーションサーバ170に送信される位置情報は、ウェアラブルデバイス100から受信される同じ位置情報でありえ、またはモバイル局110は、例えば、位置フィックスを決定するために、データのうちの一部分または全てを処理しえ、および位置フィックスは、ロケーションサーバ170に位置情報として送信されうる。ステップGでは、ロケーションサーバ170は、ステップF中でモバイル局から受信された位置情報を使用して位置フィックスを決定し(それはウェアラブルデバイス100またはモバイル局110によって決定されなかったと想定する)、およびロケーションセッションは、ステップH中で終了されうる。
[0039]図3は、モバイル局110およびロケーションサーバ170を使用するウェアラブルデバイス100のためのロケーションセッションを例示する別の呼フローである。図2の呼フローと同様に、ウェアラブルデバイス100は、ステップA中でモバイル局110にロケーションセッションを求める要求を送り、およびモバイル局110は、ステップB中で、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していないと決定しえ、およびこのことから、モバイル局110についてのロケーションフィックスは、ウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうる。
[0040]ステップCでは、モバイル局110は、ウェアラブルデバイス100とロケーションサーバ170との間でのロケーションセッションを開始するためのメッセージをロケーションサーバ170に送る。このことから、モバイル局110は、ロケーションサーバ170とのロケーションセッションを開始するが、ウェアラブルデバイス100にロケーションセッションをパスオフする(passes the location session off to)。ウェアラブルデバイス100はその後、例えば、ローカルトランシーバ120またはセルラトランシーバ152を介して、ロケーションサーバ170とのロケーションセッションを遂行する。モバイル局110は、ステップD中で、例示されているように、ロケーションセッションからドロップしうる。
[0041]ロケーションサーバ170は、ステップE中でウェアラブルデバイス100に位置情報を要求しえ、およびステップF中でウェアラブルデバイス100から位置情報を受信しうる。上述されたように、ウェアラブルデバイス100からの位置情報は、測定値または位置フィックスを含む、SPSシステム180からウェアラブルデバイス100によって獲得されるデータを含みうる、および/または、ローカルトランシーバ120によって例示されているWPANまたはWLAN、あるいはセルラトランシーバ152によって例示されているWWANから獲得されるデータ、ならびにカメラ、慣性センサ、圧力センサ、等を含むセンサからのデータ、もしくはそれらの組み合わせ、あるいはウェアラブルデバイス100によって決定される位置フィックスを含みうる。位置情報は、アクセスポイント、ルータ、ブリッジ、フェムトセル、Bluetooth送信機、ピコセル、スモールセル、無線周波数識別(RFID)、および可視光通信(VLC)、基地局、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数からのRSSIおよびRTT測定値を含みうる。ウェアラブルデバイス100は、例えば、位置フィックスを決定するために、データのうちの一部分または全てを処理しえ、および位置フィックスは、ステップE中でモバイル局110に位置情報として送信されうる。追加のデータは、ウェアラブルデバイス100にまたはウェアラブルデバイス100から提供されうることが理解されるべきである。ロケーションサーバ170は、ステップE中での位置情報を求める要求より前に、または要求とともに、ウェアラブルデバイス100に支援データを提供しうる。
[0042]ステップGでは、ロケーションサーバ170は、ステップF中でモバイル局から受信された位置情報を使用して位置フィックスを決定し(ウェアラブルデバイス100によって以前に決定されなかった場合)、およびロケーションセッションは、ステップH中で終了されうる。
[0043]図4は、ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の方法を例示するフローチャートである。例示されているように、ウェアラブルデバイスからのロケーションセッションを開始することを求める要求は、モバイル局によって受信され、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとワイヤレスにリンクされる(202)。ウェアラブルデバイスからのロケーションセッションを開始することを求める要求は、例えば、ウェアラブルデバイスからの緊急呼でありうる。
[0044]モバイル局は、モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定する(204)。上述されたように、モバイル局は、ウェアラブルデバイスがモバイル局に近接していないことから、モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定しうる。例えば、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとモバイル局とが互いに直接ワイヤレスにリンクされていないと決定しうる。例えば、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとモバイル局とが、例えば、Bluetooth(登録商標)のようなWPANまたは短距離通信技術を通じて直接ワイヤレスにリンクされていないと決定しうる。いくつかのインプリメンテーションでは、モバイル局とウェアラブルデバイスとがWLAN中の同じローカルトランシーバを通じてワイヤレスにリンクされている場合であっても、モバイル局は、ウェアラブルデバイスがモバイル局に近接していないと、例えば、それらが、例えば、Bluetooth(登録商標)のようなWPANまたは短距離通信技術を通じて直接ワイヤレスにリンクされていない場合には、決定しうる。モバイル局はまた、モバイル局とウェアラブルデバイスとがWLAN中の同じローカルトランシーバを通じてワイヤレスにリンクされていない場合に、ウェアラブルデバイスがモバイル局に近接していないと決定しうる。例えば、動きセンサは、モバイル局が、例えば、ロケーションセッションを開始することを求める要求が受信された時間において、またはその要求が受信される前の期間にわたってユーザによって持たれていないと決定するために使用されうる。別の例では、カメラセンサは、例えば、光レベル、画像中にキャプチャされたオブジェクト、または画像から抽出された特徴を含むウェアラブルデバイスからの画像データの比較を通じて、モバイル局がウェアラブルデバイスと同じ環境中にないと決定するために使用されうる。
[0045]モバイル局は、ロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始し、ここにおいて、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局からの位置情報を使用しない(206)。
[0046]図5は、ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の別の方法を例示するフローチャートである。図5中に例示されている方法は、図4中に例示されている方法と同様であり、同様の指定された要素は、同じである。加えて、モバイル局は、ウェアラブルデバイスから位置情報を受信し(208)、およびロケーションサーバにウェアラブルデバイスからの位置情報を送信する(210)。ウェアラブルデバイスからの位置情報は、例えば、WPANデータ、WLANデータ、WWANデータまたはSPSデータ、ならびにカメラ、慣性センサ、圧力センサ、等を含むセンサからのデータ、もしくはそれらの組み合わせ、あるいはウェアラブルデバイスによって決定される位置フィックスでありうる。例えば、位置情報は、アクセスポイント、ルータ、ブリッジ、フェムトセル、Bluetooth送信機、ピコセル、スモールセル、無線周波数識別(RFID)、可視光通信(VLC)、または基地局あるいはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数からの受信信号強度インジケータ(RSSI)またはラウンドトリップ時間(RTT)測定値のうちの少なくとも1つでありうる。
[0047]図6は、ウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の別の方法を例示するフローチャートである。図6中に例示されている方法は、図4中に例示されている方法と同様であり、同様の指定された要素は、同じである。加えて、モバイル局は、ロケーションセッションからドロップしえ、ウェアラブルデバイスにモバイル局の支援なしにロケーションセッション中にロケーションサーバと直接ワイヤレスに通信させ、例えば、ウェアラブルデバイスは、WLANネットワークまたはWWANネットワークを通じてロケーションサーバと通信しうる(212)。
[0048]図7は、上述されたようなウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の方法を遂行することが可能であるモバイル局110のブロック図である。モバイル局110は、例えば、いくつかの実施形態では、(図1中に示されている)ロケーションサーバ170と通信するための(図1中に示されている)セルラトランシーバ150のような、WWAN送信機とワイヤレスに通信するためのWWANトランシーバ710を含みうる。モバイル局110は、例えば、(図1中に示されている)ウェアラブルデバイス100と、およびいくつかの実施形態では、(図1中に示されている)ロケーションサーバ170と通信するための(図1中に示されている)ローカルトランシーバ130のような、WLAN送信機とワイヤレスに通信するためのWLANトランシーバ720を含みうる。モバイル局110は、短距離短距離通信技術を使用して(図1中に示されている)ウェアラブルデバイス100のような他のデバイスとワイヤレスに通信するためのWPANトランシーバ725を含みうる。モバイル局110は、WWANトランシーバ710、WLANトランシーバ720およびWPANトランシーバ725とともに使用されうる1つまたは複数のアンテナ730を含みうる。モバイル局110は、カメラまたは光検出器でありうるカメラセンサ740、および加速度計、ジャイロスコープ、電子コンパス、磁力計、圧力センサ(例えば、気圧計)、等のような1つまたは複数の動きセンサ745を含みうる。モバイル局110はさらに、(図1中に示されている)SPSシステム180からSPSデータを受信するためのSPS受信機760を含みうる。モバイル局110はさらに、例えば、ユーザがモバイル局110とインターフェースしうる、ディスプレイ、キーパッド、またはディスプレイ上の仮想キーパッドのような他の入力デバイスを含みうるユーザインターフェース750を含みうる。
[0049]モバイル局110はさらに、メモリ770および1つまたは複数のプロセッサ780を含み、それらは、バス772を用いて互いに結合されうる。1つまたは複数のプロセッサ780およびモバイル局110の他のコンポーネントは同様に、バス772、別個のバスを用いて互いに結合されうるか、あるいは互いに直接接続されうるか、または前述の組み合わせでありうる。メモリ770は、1つまたは複数のプロセッサ780によって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、ここに開示されているアルゴリズムを遂行するようにプログラムされた特殊用途コンピュータとして動作することを行わせる実行可能コードまたはソフトウェア命令を包含しうる。
[0050]図7中に例示されているように、1つまたは複数のプロセッサ780は、ここに説明されているような方法をインプリメントする1つまたは複数の処理ユニットまたはコンポーネントを含みうる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ780は、モバイル局110についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されうるかどうか、すなわち、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接しているかどうか、を決定するための近接決定ユニット782を含みうる。要求されたロケーションセッションを受信した後で、近接決定ユニット782は、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接しているかどうかを決定することによって、モバイル局110についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されうるかどうかを決定する。近接決定ユニット782は、例えば、WPANトランシーバ725を通じて、モバイル局110がウェアラブルデバイス100に直接ワイヤレスにリンクされているかどうか、または、例えば、ワイヤレスメッセージ中に含まれているアクセスポイントのMACアドレスに基づいてWLANトランシーバ720が接続される同じアクセスポイントを通じて、モバイル局110がウェアラブル100にワイヤレスにリンクされているかどうかを決定しうる。近接決定ユニット782は加えてまたは代替として、センサからのデータに基づいて、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接しているかどうかを決定しうる。例えば、近接決定ユニット782は、例えば、ロケーションセッションを求める要求がウェアラブルデバイス100から送られたときに(または送られる前の所定の時間期間にわたって)モバイル局110が移動しなかったことを示す、加速度計、ジャイロスコープ、等のような動きセンサ745からのデータに基づいて、モバイル局110がウェアラブルデバイス100のユーザによって持たれていないと決定しうる。別の例では、近接決定ユニット782は、例えば、カメラセンサ740からのカメラデータを、光レベル、画像中にキャプチャされたオブジェクト、または画像から抽出された特徴を含む、ウェアラブルデバイス100から受信されたカメラデータと比較することによって、カメラセンサ740からのデータに基づいて、モバイル局110がウェアラブルデバイス100と同じ環境中にないと決定しうる。
[0051]1つまたは複数のプロセッサ780はさらに、ロケーションセッション開始ユニット784を含みえ、それは、WWANトランシーバ710またはWLANトランシーバ720のようなワイヤレストランシーバを通じてロケーションサーバ170とのウェアラブルデバイス100のためのロケーションセッションを開始し、ここにおいて、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局110についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイス100についてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうる、すなわち、ウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していない、と近接決定ユニット782が決定するときに、モバイル局からの位置情報を使用しない。ロケーションセッション開始ユニット784は、例えば、ウェアラブルデバイス100によって要求されるように、非常呼を掛け、および非常ロケーションセッションを開始しうるか、またはそうでない場合は、非緊急ロケーションセッションを開始しうる。
[0052]1つまたは複数のプロセッサ780はさらに、例えば、WLANトランシーバ720を介してウェアラブルデバイス100から位置情報を取得し、およびウェアラブルデバイス100がモバイル局110に近接していないと近接決定ユニット782が決定したときに、WWANトランシーバ710またはWLANトランシーバ720のようなワイヤレストランシーバに、ロケーションサーバ170にウェアラブルデバイス100からの位置情報を送信することを行わせる位置情報パススルーユニット786を含みうる。ウェアラブルデバイス100からの位置情報は、例えば、WPAN、WLAN、WWANデータ、SPSデータ、ならびにカメラ、慣性センサ、圧力センサ、等を含むセンサからのデータ、もしくはそれらの組み合わせ、あるいはウェアラブルデバイス100によって決定される位置フィックスでありうる。位置情報は、アクセスポイント、ルータ、ブリッジ、フェムトセル、Bluetooth送信機、ピコセル、スモールセル、無線周波数識別(RFID)、および可視光通信(VLC)または基地局、あるいはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数からの受信信号強度インジケータ(RSSI)またはラウンドトリップ時間(RTT)測定値のうちの少なくとも1つを含みうる。
[0053]1つまたは複数のプロセッサ780はさらに、ロケーションセッションからモバイル局110をドロップし、ウェアラブルデバイス100に、例えば、WLANまたはWWANネットワークを通じて、ロケーションセッション中にロケーションサーバ170とワイヤレスに通信させる、ロケーションセッションパスオフユニット788を含みうる。
[0054]1つまたは複数のプロセッサ780はさらに、ウェアラブルデバイス100についての位置フィックスを決定するために、ウェアラブルデバイス100から取得される位置情報を使用しうる位置決定ユニット789を含みえ、それはその後、例えば、WLANまたはWWANネットワークを通じて、ロケーションセッション中にロケーションサーバ170と直接ワイヤレスに通信されうる。
[0055]ここに説明されている方法は、アプリケーションに依存して様々な手段によってインプリメントされうる。例えば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせにおいてインプリメントされうる。ハードウェアインプリメンテーションの場合、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、ここに説明されている機能を遂行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせ内においてインプリメントされうる。
[0056]ファームウェアおよび/またはソフトウェアを伴うインプリメンテーションの場合、方法は、ここに説明されている別個の機能を遂行するモジュール(例えば、プロシージャ、機能、等)でインプリメントされうる。命令を有形に具現化する任意の機械可読媒体は、ここに説明されている方法をインプリメントする際に使用されうる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリ中に記憶され、および1つまたは複数のプロセッサユニットによって実行されえ、プロセッサユニットに、ここに開示されているアルゴリズムを遂行するようにプログラムされた特殊用途コンピュータとして動作することを行わせる。メモリは、プロセッサユニット内部またはプロセッサユニット外部においてインプリメントされうる。ここに使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリまたはメモリの数、あるいはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されるべきではない。
[0057]ファームウェアおよび/またはソフトウェアにおいてインプリメントされる場合、機能は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されうる。例は、データ構造を用いて符号化されたコンピュータ可読媒体とコンピュータプログラムを用いて符号化されたコンピュータ可読媒体とを含む。コンピュータ可読媒体は、物理的コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、半導体記憶装置、または他の記憶デバイス、あるいはデータ構造または命令の形態で所望されるプログラムコードを記憶するために使用されることができ、且つコンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備えることができ、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、ここに使用される場合、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生し、その一方でディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0058]コンピュータ可読記憶媒体上への記憶に加えて、命令および/またはデータは、通信装置中に含まれる送信媒体上における信号として提供されうる。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含みうる。命令およびデータは、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、メモリ770上に記憶され、および1つまたは複数のプロセッサに、ここに開示されているアルゴリズムを遂行するようにプログラムされた特殊用途コンピュータとして動作することを行わせるように構成される。すなわち、通信装置は、開示されている機能を遂行するための情報を示す信号を有する送信媒体を含む。1回目では、通信装置中に含まれる送信媒体は、開示されている機能を遂行するための情報の第1の部分を含みえ、その一方で2回目では、通信装置中に含まれる送信媒体は、開示されている機能を遂行するための情報の第2の部分を含みうる。
[0059]このことから、モバイル局110は、モバイル局が、ウェアラブルデバイスからロケーションセッションを開始することを求める要求を受信するための手段を含み、モバイル局は、ウェアラブルデバイスとワイヤレスにリンクされ、それは、例えば、WLANトランシーバ720を含みうる。モバイル局110はさらに、モバイル局が、モバイル局についてのロケーションフィックスがウェアラブルデバイスについてのロケーションフィックスとして使用されないことがありうると決定するための手段を含みえ、それは、例えば、1つまたは複数のプロセッサ780の近接決定ユニット782を含みえ、およびさらに、WPANトランシーバ725、WLANトランシーバ720、カメラセンサ740、および動きセンサ745を含みうる。モバイル局110はさらに、モバイル局が、ロケーションサーバとのウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションを開始するための手段を含みえ、ここにおいて、ウェアラブルデバイスのためのロケーションセッションは、モバイル局からの位置情報を使用せず、それは、例えば、ロケーションセッション開始ユニット784、ならびにWWANトランシーバ710またはWLANトランシーバ720を含みうる。
[0060]モバイル局110はさらに、モバイル局が、ウェアラブルデバイスから位置情報を受信するための手段であって、それは、例えば、位置情報パススルーユニット786およびWLANトランシーバ720を含みうる手段と、モバイル局が、ウェアラブルデバイスからの位置情報をロケーションサーバに送信するための手段であって、それは、例えば、位置情報パススルーユニット786およびWWANトランシーバ710またはWLANトランシーバ720を含みうる手段とを含みうる。
[0061]モバイル局110はさらに、ロケーションサーバからモバイル局をドロップし、ウェアラブルデバイスに、例えば、WLANまたはWWANネットワークを通じて、ロケーションセッション中にロケーションサーバと直接ワイヤレスに通信させるための手段を含みえ、それは、例えば、ロケーションセッションパスオフユニット788を含みうる。
[0062]モバイル局110はさらに、ウェアラブルデバイスが短距離通信技術を通じてモバイル局に直接ワイヤレスにリンクされていないと決定するための手段を含みえ、それは、例えば、1つまたは複数のプロセッサ780の近接決定ユニット782およびWPANトランシーバ725を含みうる。モバイル局110はさらに、ウェアラブルデバイスがWLANネットワーク中の同じアクセスポイントを通じてモバイル局にワイヤレスにリンクされていないと決定するための手段を含みえ、それは、例えば、1つまたは複数のプロセッサ780の近接決定ユニット782およびWLANトランシーバ720を含みうる。
[0063]図8は、上述されたようなウェアラブルデバイスのためのロケーション決定の方法を遂行するためにモバイル局110と通信することが可能であるウェアラブルデバイス100のブロック図である。ウェアラブルデバイス100は、例えば、(図1中に示されている)モバイル局110 100と、およびいくつかの実施形態では、(図1中に示されている)ロケーションサーバ170と通信するための(図1中に示されている)ローカルトランシーバ120のような、WLAN送信機とワイヤレスに通信するためのWLANトランシーバ820を含みうる。ウェアラブルデバイス100は、短距離短距離通信技術を使用して(図1中に示されている)モバイル局110のような他のデバイスとワイヤレスに通信するためのWPANトランシーバ825を含みうる。ウェアラブルデバイス100は、例えば、いくつかの実施形態では、(図1中に示されている)ロケーションサーバ170と通信するための(図1中に示されている)セルラトランシーバ152のような、WWAN送信機とワイヤレスに通信するためのWWANトランシーバ810を含みうる。ウェアラブルデバイス100は、WLANトランシーバ820およびWPANトランシーバ825、およびWWANトランシーバ810(含まれる場合)とともに使用されうる1つまたは複数のアンテナ830を含みうる。ウェアラブルデバイス100は、カメラまたは光センサ、動きセンサ、慣性センサ、圧力センサ、等のようなセンサ840を含みうる。ウェアラブルデバイス100はさらに、(図1中に示されている)SPS衛星180からSPSデータを受信するためのSPS受信機860を含みうる。ウェアラブルデバイス100はさらに、例えば、ユーザがウェアラブルデバイス100とインターフェースしうる、ディスプレイ、キーパッド、またはディスプレイ上の仮想キーパッドのような他の入力デバイスを含みうるユーザインターフェース850を含みえ、ウェアラブルデバイス100に、例えば、位置フィックスを必要とするナビゲーションアプリケーションのようなアプリケーションを起動するか、または非常呼を掛けることによって、モバイル局110にロケーションセッションを求める要求を送ることを行わせうる。
[0064]ウェアラブルデバイス100はさらに、メモリ870および1つまたは複数のプロセッサ880を含み、それらは、バス872を用いて互いに結合されうる。1つまたは複数のプロセッサ880およびウェアラブルデバイス100の他のコンポーネントは同様に、バス872、別個のバスを用いて互いに結合されうるか、あるいは互いに直接接続されうるか、または前述の組み合わせでありうる。メモリ870は、1つまたは複数のプロセッサ880によって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、ここに開示されているアルゴリズムを遂行するようにプログラムされた特殊用途コンピュータとして動作することを行わせる実行可能コードまたはソフトウェア命令を包含しうる。
[0065]図8中に例示されているように、1つまたは複数のプロセッサ880は、ここに説明されているような方法をインプリメントする1つまたは複数の処理ユニットまたはコンポーネントを含みうる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ880は、例えば、モバイル局110がロケーションセッションからドロップした後に、ウェアラブルデバイス100についての位置フィックスを決定すべくロケーションサーバ170と通信するために、またはロケーションセッションを要求するために、モバイル局110に、例えば、WLANトランシーバ820またはWWANトランシーバ810を介して通信することが可能であるロケーションセッションユニット882を含みうる。1つまたは複数のプロセッサ880はさらに、位置情報を決定するために、WLANトランシーバ820および/またはWWANトランシーバ810を使用してRSSIおよび/またはRTT測定を遂行するためのRSSIユニット884およびRTTユニット886を含みうる。1つまたは複数のプロセッサ880はさらに、位置情報を決定するために、SPS受信機860を使用してSPS測定値を生成するためのSPSユニット888を含みうる。1つまたは複数のプロセッサ880はさらに、位置情報として、光レベル、画像中にキャプチャされたオブジェクト、または画像から抽出された特徴のようなデータをセンサ840から収集するセンサ情報ユニット890を含みうる。1つまたは複数のプロセッサ880はさらに、位置フィックスを決定するために、獲得されたデータを使用する位置決定ユニット895を含みえ、それは、位置情報でありうる。位置情報は、WLANトランシーバ820またはWWANトランシーバ810を使用してモバイル局110またはロケーションサーバ170に送信されうる。
[0066]上述されたように、ここに説明されている方法は、アプリケーションに依存して様々な手段によってインプリメントされうる。例えば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせにおいてインプリメントされうる。ハードウェアインプリメンテーションの場合、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、ここに説明されている機能を遂行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせ内においてインプリメントされうる。
[0067]ファームウェアおよび/またはソフトウェアを伴うインプリメンテーションの場合、方法は、ここに説明されている別個の機能を遂行するモジュール(例えば、プロシージャ、機能、等)でインプリメントされうる。命令を有形に具現化する任意の機械可読媒体は、ここに説明されている方法をインプリメントする際に使用されうる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリ中に記憶され、および1つまたは複数のプロセッサユニットによって実行されえ、プロセッサユニットに、ここに開示されているアルゴリズムを遂行するようにプログラムされた特殊用途コンピュータとして動作することを行わせる。メモリは、プロセッサユニット内部またはプロセッサユニット外部においてインプリメントされうる。ここに使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリまたはメモリの数、あるいはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されるべきではない。
[0068]ファームウェアおよび/またはソフトウェアにおいてインプリメントされる場合、機能は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されうる。例は、データ構造を用いて符号化されたコンピュータ可読媒体とコンピュータプログラムを用いて符号化されたコンピュータ可読媒体とを含む。コンピュータ可読媒体は、物理的コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、半導体記憶装置、または他の記憶デバイス、あるいはデータ構造または命令の形態で所望されるプログラムコードを記憶するために使用されることができ、且つコンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備えることができ、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、ここに使用される場合、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu−rayディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生し、その一方でディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0069]コンピュータ可読記憶媒体上への記憶に加えて、命令および/またはデータは、通信装置中に含まれる送信媒体上における信号として提供されうる。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含みうる。命令およびデータは、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、メモリ770上に記憶され、および1つまたは複数のプロセッサに、ここに開示されているアルゴリズムを遂行するようにプログラムされた特殊用途コンピュータとして動作することを行わせるように構成される。すなわち、通信装置は、開示されている機能を遂行するための情報を示す信号を有する送信媒体を含む。1回目では、通信装置中に含まれる送信媒体は、開示されている機能を遂行するための情報の第1の部分を含みえ、その一方で2回目では、通信装置中に含まれる送信媒体は、開示されている機能を遂行するための情報の第2の部分を含みうる。
[0070]「一例」、「ある例」、「ある特定の例」、または「例証的なインプリメンテーション」へのこの明細書全体を通じた参照は、特徴および/または例に関連して説明されている特定の特徴、構造、または特性が、特許請求される主題のうちの少なくとも1つの特徴および/または例に含まれうることを意味する。このことから、この明細書全体を通じた様々な場所における「一例では」、「ある例」、「ある特定の例では」または「ある特定のインプリメンテーションでは」というフレーズ、あるいは他の同様のフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ特徴、例、および/または限定を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴において組み合わされうる。
[0071]ここに含まれている詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置あるいは特殊用途コンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリ内に記憶された2値デジタル信号に対する動作のアルゴリズムまたは記号表現(symbolic representations)の観点から提示されている。この特定の明細書のコンテキストでは、特定の装置という用語または同様のものは、それがプログラムソフトウェアからの命令に準じて特定の動作を遂行するようにプログラムされると、汎用コンピュータを含む。アルゴリズム記述または記号表現は、信号処理または関連技術における当業者によって、他の当業者に彼らの研究の内容(the substance of their work)を伝達するために使用される技法の例である。アルゴリズムはここで、および概して、所望される結果につながる首尾一貫したシーケンス(a self-consistent sequence)の動作または同様の信号処理であると見なされる。このコンテキストでは、動作または処理は、物理量の物理的操作を伴う。典型的に、ただ必ずしもではないが、そのような量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、またはそうでない場合は操作されることが可能である電気信号または磁気信号の形態をとりうる。主に共通使用の理由により、そのような信号をビット、データ、値、要素、シンボル、文字、用語、番号、数字、または同様のものと呼ぶことは時に便利であることが証明されている。しかしながら、これらまたは同様の用語の全ては、適切な物理量と関連付けられるべきであり、単に便利なラベルに過ぎないことが理解されるべきである。そうでないと具体的に記載されない限り、ここでの論述から明らかであるように、この明細書全体を通じて、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「決定する」、または同様のもののような用語を利用する論述は、特殊用途コンピュータ、特殊用途コンピューティング装置または同様の特殊用途電子コンピューティングデバイスのような特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことが認識される。この明細書のコンテキストでは、したがって、特殊用途コンピュータまたは同様の特殊用途電子コンピューティングデバイスは、特殊用途コンピュータまたは同様の特殊用途電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の物理的電子量または磁気量として典型的に表される信号を操作または変換することが可能である。
[0072]先行する詳細な説明では、数多くの特定の詳細が、特許請求される主題の完全な理解を提供するために記載されてきた。しかしながら、特許請求される主題は、これらの具体的な詳細なしに実施されうることが当業者によって理解されるであろう。他の事例では、当業者によって知られているであろう方法および装置は、特許請求される主題を曖昧にしないように、詳細には説明されていない。
[0073]「および」、「または」、ならびに「および/または」という用語は、ここに使用される場合、そのような用語が使用されるコンテキストに少なくとも部分的に依存することもまた予想される多様な意味を含みうる。典型的に、「または」がA、B、またはCのようなリストを関連付けるために使用される場合、包括的な意味で使用されるならA、B、およびCを、ならびに排他的な意味で使用されるならA、B、またはCを意味することを意図される。加えて、「1つまたは複数」という用語は、ここに使用される場合、単数形で任意の特徴、構造、または特性を説明するために使用されうるか、あるいは複数の特徴、構造、または特性、あるいはそれらの何らかの他の組み合わせを説明するために使用されうる。しかし、これは単に、例示的な例に過ぎず、特許請求される主題は、この例に限定されないことに留意されたい。
[0074]実例的な特徴であると現在見なされているものが例示および説明されてきたが、特許請求される主題から逸脱することなしに、様々な他の修正がなされえ、同等物が代用されうることが当業者によって理解されるであろう。加えて、ここに説明されている中心的な概念から逸脱することなしに、特許請求される主題の教示に特定の状況を適合させるために、多くの修正がなされうる。
[0075]したがって、特許請求される主題は、開示されている特定の例に限定されないが、そのような特許請求される主題はまた、添付された特許請求の範囲内に含まれる全ての態様およびそれらの同等物を含みうることが意図される。