JP2019527897A - アセットの修理を推奨するコンピュータ・アーキテクチャ及び方法 - Google Patents

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Abstract

本明細書中には、アセットを修理するための推奨を動作データに基づいて生成するためのシステム、装置、及び関係する方法を開示する。コンピュータシステムは、2つ以上の区別されるレベルの状態を含む階層を維持するように構成することができ、これらの状態に対して動作データをチェックして、出力するべき修理の推奨(があればその推奨)を決定することができる。この階層は、少なくとも(1)第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含むことができる。一旦、状態を満足する修理の推奨を識別すると、コンピュータシステムは、最高レベルの精度を有する推奨を選択して、この推奨を出力する。

Description

関連出願のクロスリファレンス
本願は、米国特許非仮出願第15/231587号、2016年8月8日出願、発明の名称”Computer Architecture and Method for Recommending Asset Repairs”に基づいて優先権を主張し、この特許出願はその全文を参照することによって本明細書に含める。
今日、機械(本明細書中では「アセット」と称する)は多数の産業において現代経済にとって普遍的である。国境を越えて貨物を運ぶ機関車から農作物を収穫する農業機械に至るまで、アセットは毎日の生活にとって重要な役割を果たす。アセットが果たす役割に応じて、アセットの複雑性及びコストは変化し得る。例えば、一部のアセットは、そのアセットが適正に機能するために協調して動作しなければならない複数のサブシステム(例えば、機関車のエンジン、トランスミッション(変速機)、等)を含むことがある。
アセットが果たす役割が増加することにより、アセットを限られた休止時間で修理することもますます望まれるようになっている。このことを促進するために、一部の者は、アセット内の異常状態を監視し検出して、恐らくはわずかな休止時間でアセットを修理することを促進するためのメカニズムを開発してきた。例えば、アセットを監視するための1つの方法には一般にアセット上コンピュータが関与し、アセット上コンピュータは、アセット全体にわたって分布してアセットの動作状態を監視する種々のセンサ及び/またはアクチュエータから信号を受信する。1つの代表例として、アセットが機関車である場合、センサ及び/またはアクチュエータは、数ある例の中で特に、温度、電圧、及び速度のようなパラメータを監視することができる。これらの装置のうちの1つ以上からのセンサ及び/またはアクチュエータ信号が特定値に達すれば、アセット上コンピュータは「フォルトコード(故障符号)」のような異常状態指標を生成することができ、異常状態指標は、アセット内で異常状態が発生して修理または保守を必要とし得ることの指示である。
一般に、異常状態は、アセットまたはその構成要素における不具合であり得るし、アセットまたはその構成要素の故障をもたらし得る。このため、異常状態は所定の故障の症状を示す点で、異常状態は所定の故障、あるいは恐らくは複数の故障に関連し得る。実際に、ユーザは、各異常状態指標に関連するセンサ及びそれぞれのセンサ値を規定することが一般的である。即ち、ユーザはアセットの「正常な」動作状態(例えば、フォルトコードをトリガしない動作状態)及び「異常な」動作状態(例えば、フォルトコードをトリガする動作状態)を規定する。
アセット上コンピュータが異常状態指標を生成した後に、この指標及び/またはセンサ信号及び/またはアクチュエータ信号(これらを総称して動作データと称することがある)を、リモート(遠隔)のアセット診断システムのようなリモート位置に伝えることができ、リモート位置では、アセットの動作に関するこうしたデータ及び/または原因情報に対する分析を実行してユーザに対して出力することができる。
米国特許出願第14/963207号明細書 米国特許出願第14/996154号明細書
本明細書中には、動作データに基づいてアセットを修理することの推奨を生成するための改良されたシステム、装置、及び方法を開示する。一部の例では、ネットワーク構成が、1つ以上のアセット、リモートコンピュータシステム、及び1つ以上のデータ源の相互間の通信を促進する通信ネットワークを含む。
本発明によれば、リモートコンピュータシステムが、動作データに基づいてアセットの所定態様(例えば、所定サブシステム)を修理するための推奨に対応する状態の階層を維持することができる。一般に、この階層は、異なるレベルの精度を有する少なくとも2レベルの修理の推奨に対応する状態を含むことができる。例えば、この階層は、少なくとも(1)第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨(例えば、より高粒度の推奨)に対応する第1状態、及び(2)第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨(例えば、より低粒度の推奨)に対応する第2状態を含むことができる。それに加えて、この階層は、1つ以上の他の状態を含むことができ、これらの状態の各々が、第1レベルの精度、第2レベルの精度、あるいは他の何らかの精度を有する修理の推奨に対応することができる。
こうした階層では、状態の各々が、所定ルール、予測モデル、あるいはその何らかの組合せに基づくことができる。例えば、1つの好適例では、第1状態は所定ルールに基づくことができ、第2状態は予測モデルに基づくことができる(あるいはその逆も成り立つ)。他の好適例も可能である。
実際には、リモートコンピュータシステムが、センサ/アクチュエータデータ及び/または異常状態データのような、所定アセットの動作状態を示すデータ(即ち、動作データ)に階層を適用することができ、これらのデータは所定アセット、あるいは他の何らかの外部データ源から受信することができる。
例えば、1つの実現によれば、リモートコンピュータシステムは、まず階層内の状態を分析して、所定アセットについての動作データが、階層内の状態のうちの(満足するものがあれば)どの状態を満足するかを判定して、満足した状態に対応する修理の推奨を識別することができる。異なるレベルの精度を有する2つ以上の識別された修理の推奨が存在する場合、リモートコンピュータシステムは、最高レベルの精度を有する識別された修理の推奨(例えば、最も高粒度の推奨)を選択して、この修理の推奨をコンピュータ装置によって出力することができる。
上記のように、所定アセットを修理するための推奨は階層内の状態に対応することができる。一般に、推奨は、数ある実体の中で特に、その分野の専門家(即ち、技術者)が、あるいはコンピュータ装置によって、階層内の状態に関係付けることができる。一例では、推奨は、アセットのどの構成要素が修理を必要とするかを示すこと、及び/またはこうした構成要素を修理する方法についての指示を提供することができる。一部の例では、推奨を指示するリモートコンピュータの出力は、グラフィカル・ユーザインタフェースを介して推奨の表示を生じさせることができ、及び/または修理に関連するタスク(例えば、作業命令書の生成)の自動実行を生じさせることができる。他の多数の例も可能である。
実現例では、所定アセットを修理するための推奨の精度レベルが、階層内のどの状態を満足するかに応じて(そして、その状態が階層内のレベルに含まれる場合に)変化することができる。大まかに言えば、階層におけるより高レベルに対応する推奨は、階層におけるより低レベルに対応する推奨よりも高精度/高粒度にすることができる。例えば、より高い精度レベルを有する推奨は、サブシステムの特定の態様(例えば、ネジのような特定の機械部品)に指向させることができるのに対し、より低い精度レベルを有する推奨は、より大まかなサブシステム(例えば、エンジン)に指向させることができる。さらに、階層における区別されるレベルに対応する推奨間の精度の差は、あらゆる度合いだけ変化することができ、こうした推奨は所定のアセットまたはアセットグループのあらゆる部分を包含することができる。
本発明によれば、階層内の少なくとも1つの状態は所定ルールに基づくことができ、この所定ルールは種々の形をとることができる。一例では、所定ルールは、異常状態指標(例えば、フォルトコード)及びセンサ基準の一方または両方に基づくルールとすることができる。即ち、所定ルールは、当該ルールをトリガするための1つ以上の異常状態指標及び/または1つ以上のセンサ測定状態の存在を必要とし得る。他の例では、所定ルールは複数の所定ルールを含むことができ、その各々が異常状態指標及び/またはセンサ基準の集合のそれぞれに基づいて規定される。所定ルールの他の例を利用することもできる。
1つの実現では、所定ルールに基づく状態が、所定ルールを満足することに関連する信頼水準を追加的に含むことができる。信頼水準は一般に、所定ルールを満足しており、所定アセットを修理するための第1の推奨を出力するべきことの判定における信頼度(または「信頼性」)を示す固定または可変の計量(例えば、0から100までの数値)とすることができる。所定ルールを満足することの判定に関連する信頼水準は種々の方法で定めることができる。一例によれば、信頼水準は、所定ルールを満足することに事前に関連付けた単一の固定値とすることができる。他の例によれば、信頼水準は、数ある例の中で特に、所定ルールを満足することに至った特定の動作データに依存する可変値とすることができる。
こうした実現では、リモートコンピュータシステムは、(1)所定ルールを満足することを判定し、(2)所定ルールを満足することに関連する信頼水準を決定し、そして(3)この信頼水準を信頼度の閾値(固定にも可変にもすることができる)と比較して、上記第1状態を満足するか否かを判定することができる。
さらに、本発明によれば、上記階層内の少なくとも1つの状態は予測モデルに基づくことができ、この予測モデルも種々の形をとることができる。一般に、こうした予測モデルは、所定アセットについての動作データを入力として取得することができ、そしてこの動作データに基づいて、所定の修理が必要である(あるいは将来必要になる)ことの尤度を予測することができる。
この予測モデルは、リモートコンピュータシステムによって、アセットまたはアセットグループについての履歴的データに基づいて定義することができる。こうした履歴的データは、少なくとも、所定のアセットまたはアセットグループの動作状態を示す動作データを含むことができる。具体的には、動作データは、アセットにおいて故障が発生した瞬時を識別する履歴的異常状態データ、及び/またはこれらのアセットにおいて測定した1つ以上の物理的性質を示す履歴的センサデータを含むことができる。これらのデータは、予測モデルを定義するために用いることができる数ある履歴的データの中で特に、過去にアセットに対して実行したサービス(点検修理)を示す履歴的修理データ、及び将来、アセットに対して実行するべきサービスを詳述した保守スケジュールデータを含むこともできる。
これらの履歴的データに基づいて、リモートコンピュータシステムは、特定の修理を行うべきことの尤度を予測する予測モデルを定義することができる。一例では、予測モデルは、所定アセットを修理するための推奨に対応する確率値を出力することができる。他の例では、予測モデルは、任意数の推奨に対応する複数の確率を出力することができる。予測モデルの他の多数の形態も存在し得る。
動作中には、予測モデルの出力が信頼度の閾値を超えた際に、予測モデルに基づく状態を満足することができる。一般に、信頼度の閾値は、数ある可能性の中で特に、その分野のユーザまたはコンピュータシステムによって規定することができ、そして固定にも動的にもすることができる。
従って、1つの態様では、アセットを修理するための推奨を提供する方法を本明細書中に開示し、この方法は、コンピュータシステムが:(a)動作データに基づく、アセットを修理するための推奨に対応する状態の階層を維持するステップであって、この階層は、少なくとも(1)所定ルールに基づき、第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)予測モデルに基づき、第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含み、第1レベルの精度と第2レベルの精度とが異なるステップと、(b)複数のアセットのうちの所定アセットについての動作データを受信するステップと、(c)受信した動作データによって、上記階層内の第1状態及び第2状態を満足することを判定し、これにより上記第1の推奨及び第2の推奨を識別するステップと、(d)第1の推奨と第2の推奨のどちらがより高レベルの精度を有するかを識別するステップと、(e)コンピュータ装置に、第1の推奨及び第2の推奨のうちの識別した推奨の指示を出力させるステップとを含む。
他の態様では、コンピュータシステムを本明細書中に開示し、このコンピュータシステムは、少なくとも1つのプロセッサと、非一時的なコンピュータ可読媒体と、この非一時的な可読媒体上に記憶されているプログラム命令とを含み、これらのプログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、このコンピュータシステムに、本明細書中に開示する機能を実行させて、アセットを修理するための推奨を提供する。
さらに他の態様では、命令を記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体を本明細書中に開示し、これらの命令はプロセッサによって実行されて、上記コンピュータシステムに、本明細書中に開示する機能を実行させて、アセットを修理するための推奨を提供する。
以下の開示を読むに当たり、これら並びに他の多数の態様が存在することは、通常の当業者にとって明らかである。
実施形態を実現することができるネットワーク構成の例を示す図である。 アセットの例の簡略化したブロック図である。 異常状態指標及びセンサ基準の例の概念図である。 プラットフォームの例の構造図である。 受信した動作データに関して状態の階層を分析して、所定アセットに対する修理の推奨を提供するための流れ図の例である。 所定ルールに基づいて階層内の状態を分析する流れ図の例である。 所定ルールに基づいて階層内の状態が利用するデータの概念図である。 予測モデルに基づいて階層内の状態を分析する流れ図の例である。 修理が必要であることの尤度を予測するために用いることができる予測モデルを定義する流れ図の例である。 状態の階層を動作データに適用して所定アセットに対する修理の推奨を提供するための流れ図である。
詳細な説明
以下の開示は、添付した図面及びいくつかの好適なシナリオを参照する。こうした参照は説明目的に過ぎず、従って限定的であることを意図していないことは、通常の当業者の理解する所である。開示するシステム、装置、及び方法の一部または全部は、種々の方法で再構成すること、組み合わせること、追加すること、及び/または除去することができ、本明細書ではその各々を考えに入れる。
I.ネットワーク構成の例
ここで図面を参照すれば、図1はネットワーク構成100の例を示し、ネットワーク100内で実施形態を実現することができる。図に示すように、ネットワーク構成100は、アセット102、アセット104、通信ネットワーク106、分析プラットフォームの形をとることができるリモートコンピュータシステム108、出力システム110、及びデータ源112を含む。
通信ネットワーク106はネットワーク構成100内の構成要素の各々に通信接続されている。例えば、アセット102及び104は通信ネットワーク106経由で分析プラットフォーム108と通信することができる。一部の場合には、アセット102及び104は、アセット・ゲートウェイまたは組織に既存のプラットフォーム(図示せず)のような1つ以上の中間システムと通信することができ、こうした中間システムは分析プラットフォーム108と通信する。同様に、分析プラットフォーム108は通信ネットワーク106経由で出力システム110と通信することができる。一部の場合には、分析プラットフォーム108は、ホストサーバー(図示せず)のような1つ以上の中間システムと通信することができ、こうした中間システムは出力システム110と通信する。他の多数の構成も可能である。一部の場合には、通信ネットワーク106はネットワーク構成要素間の(例えば、暗号化または他の安全対策による)安全な通信を促進する。
一般に、アセット102及び104は、(その分野に基づいて規定することができる)1つ以上の動作を実行するように構成されたあらゆる装置の形をとることができ、そして、これらの所定アセットの1つ以上の動作状態を示すデータを伝送するように構成された装置を含むこともできる。一部の例では、アセットは、1つ以上のそれぞれの動作を実行するように構成された1つ以上のサブシステムを含むことができる。実際には、あるアセットが動作するために、複数のサブシステムが並列的に、あるいは順に動作することができる。
アセットの例は、数ある例の中で特に、輸送機械(例えば、機関車、航空機、常用車、セミトレーラー・トラック、船舶、等)、産業機械(例えば、鉱山設備、建設機械、処理装置、組立装置、等)、及び無人航空機を含むことができる。これらは少数の例に過ぎず、他の多数のものが可能であり、本明細書において考えに入れることは、当業者にとって明らかである。
実現例では、アセット102及び104の各々は、同じ種類のもの(数ある例の中で特に、機関車または航空機の隊列、風力タービンのグループ、鉱山機械のプール(集団)、または磁気共鳴撮像(MRI:magnetic resonance imaging)機器)の集合とすることができ、恐らくは同じクラスのもの(例えば、同じ装置の種類、ブランド(銘柄)、及び/またはモデル(型式))とすることができる。他の例では、アセット102と104とは、種類、ブランド、モデル、等が異なることができる。例えば、アセット102と104とは、数ある例の中で特に、業務の現場(例えば、掘削現場)または生産設備における設備の異なる部分とすることができる。これらのアセットは以下で図2を参照しながらさらに詳細に説明する。
図に示すように、アセット102と104、及び恐らくはデータ源112は、通信ネットワーク106経由で分析プラットフォーム108と通信することができる。一般に、通信ネットワーク106は、ネットワーク構成要素間でデータを転送することを促進するように構成されたコンピュータシステム及びネットワーク・インフラストラクチャを含むことができる。通信ネットワーク106は、1つ以上のワイドエリア・ネットワーク(WAN:Wide-Area Network)及び/またはローカルエリア・ネットワーク(LAN:Local-Area Network)とすることができ、あるいはこれらを含むことができ、これらは有線及び/または無線とすることができ、そして安全な通信をサポート(支援)することができる。一部の例では、通信ネットワーク106は、数あるネットワークの中で特に、1つ以上のセルラ・ネットワーク及び/またはインターネットを含むことができる。通信ネットワーク106は、LTE(Long Term Evolution:ロングターム・エボリューション)、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重アクセス)、GSM(Global System for Mobile Communication)、LPWAN(Low Power WAN:低電力WAN)、WiFi(ワイファイ)、ブルートゥース(登録商標)、HTTP/S(Hyper Text Transfer Protocol/Secure:ハイパーテキスト転送プロトコル/セキュア)、TCP(Transmission Control Protocol:通信制御プロトコル)、CoAP/DTLS(Constrained Application Protocol/Datagram Transport Layer Security)、等のような1つ以上の通信プロトコルに従って動作することができる。通信ネットワーク106は単一ネットワークとして示しているが、通信ネットワーク106は、互いに通信リンクされた複数の区別されるネットワークを含むことができる。通信ネットワーク106は他の形をとることもできる。
上記のように、分析プラットフォーム108(本明細書中では時として「リモート・アセット監視システム」と称する)は、アセット102と104、及びデータ源112からデータを受信するように構成することができる。大まかに言えば、分析プラットフォーム108は、データを受信し、処理し、分析し、そして出力するように構成されたサーバーまたはデータベースのような1つ以上のコンピュータシステムを含むことができる。分析プラットフォーム108は、数ある例の中で特に、TPL(Task Parallel Library:タスク並列ライブラリ)データフローまたはNiFi(ナイファイ:登録商標)のような所定のデータフロー技術により構成することができる。分析プラットフォーム108は、以下で図4を参照してさらに詳細に説明する。
図に示すように、分析プラットフォーム108は、アセット102と104及び/または出力システム110へデータを送信するように構成することができる。この特定のデータ送信は種々の形をとることができ、以下でさらに詳細に説明する。
一般に、出力システム110は、データを受信し、受信したデータに基づいてある形式の出力を提供するように構成されたコンピュータシステムまたは装置の形をとることができる。出力システム110は種々の形をとることができる。一例では、出力システム110はクライアント・ステーションとすることができ、あるいはクライアント・ステーションを含むことができ、このクライアント・ステーションは一般に、通信ネットワーク106経由で他のコンピュータシステム及び/または装置と通信して、(例えば、通信ネットワーク106経由で受信したデータに基づいて)ユーザ入力を受信し、データを処理し、そして視覚的出力、音声出力、及び/または触覚出力をユーザに対して出力するように構成されている。クライアント・ステーションの例は、タブレット、スマートホン、ラップトップ・コンピュータ、他のモバイルコンピュータ装置、デスクトップ・コンピュータ、スマート・テレビジョン、等を含む。
出力システム110の他の例は、メカニック(修理工)等がアセットを修理することの要求を出力するように構成された作業命令システムの形をとることができる。出力システム110のさらに他の例は、アセットの部品の発注を行ってその受領書を出力するように構成された部品発注システムの形をとることができる。出力システムの他の多数の例も可能である。
データ源112は分析プラットフォーム108と通信するように構成することができる。一般に、データ源112は1つ以上のコンピュータシステムとすることができ、あるいは1つ以上のコンピュータシステムとを含むことができ、このコンピュータシステムは、分析プラットフォーム108が実行する機能に関連し得るデータを収集し、記憶し、及び/または他のシステムに提供するように構成されている。データ源112は、アセット102及び104とは独立してデータを生成及び/または取得するように構成することができる。このため、本明細書では、データ源112によって提供されるデータを「外部データ」と称することがある。データ源112は、現在のデータ及び/または履歴的データを提供するように構成することができる。実際には、分析プラットフォーム108は、データ源が提供するサービスに「加入する」ことによってデータ源112からデータを受信することができる。しかし、分析プラットフォーム108は、データ源112から他の方法でデータを受信することもできる。データ源112の例は、アセット管理データ源、環境データ源、及び他のデータ源を含む。
一般に、アセット管理データ源は、実体(例えば、他のアセット)のイベント(事象)または状態を示すデータを提供し、これらのイベントまたは状態は、アセットの動作または保守(例えば、アセットが動作することができ、あるいは保守を受けることができる時点及び場所)に影響を与え得る。アセット管理データ源の例は、数ある例の中で特に、アセットに対して実行された、及び/または実行するようにスケジュール(計画)された修理及びサービスに関する情報を提供するアセット修理サーバー、修理店の能力等に関する情報を提供する修理店サーバー、航空交通、海上交通、及び/または陸上交通に関する情報を提供する交通データサーバー、特定の日付及び/または特定時刻におけるアセットの予期される経路及び/または位置に関する情報を提供するアセット・スケジュール・サーバー、当該不良検出システムに接近して通過するアセットの1つ以上の動作状態に関する情報を提供する不良検出システム(「ホットボックス(加熱した軸箱)」検出器とも称される)、及び特定の供給業者が在庫及びその価格を有する部品に関する情報を提供する部品供給業者サーバーを含む。
一般に、環境データ源は、アセットが動作する環境の何らかの特性を示すデータを提供する。環境データ源の例は、数ある例の中で特に、気象データサーバー、全地球的航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)サーバー、地図データサーバー、及び所定領域の自然及び人工の地物に関する情報を提供する地形データサーバーを含む。
他のデータ源の例は、数ある例の中で特に、電力消費に関する情報を提供する電力グリッドサーバー、及びアセットについての履歴的動作データを記憶する外部データベースを含む。これらはデータ源の少数の例に過ぎず、他の多数のものが可能であることは、通常の当業者にとって明らかである。
ネットワーク構成100は、本明細書中に記載する実施形態を実現することができるネットワークの一例であることは明らかである。他の多数の構成が可能であり、本明細書において考えに入れる。例えば、ネットワーク構成は、図示していない追加的構成要素、及び/または図示した構成要素よりも少数の構成要素を含むことができる。
II.アセットの例
図2を参照すれば、アセット200の例の簡略化したブロック図が示されている。図1のアセット102及び104のいずれかあるいは両方を、アセット200のように構成することができる。図に示すように、アセット200は、1つ以上のサブシステム202、1つ以上のセンサ204、1つ以上のアクチュエータ205、中央処理装置206、データ記憶装置208、ネットワーク・インタフェース210、ユーザ・インタフェース212、測位装置214、及び恐らくはローカル分析装置220も含むことができ、これらのすべては、システムバス、ネットワーク、または他の接続メカニズムによって(直接的にも間接的にも)通信リンクすることができる。アセット200が、図示しない追加的構成要素、及び/または図示する構成要素よりも多数または少数の構成要素を含むことができることは、通常の当業者にとって明らかである。
大まかに言えば、アセット200は、1つ以上の動作を実行するように構成された1つ以上の電気的、機械的、及び/または電気機械的構成要素を含むことができる。一部の場合には、1つ以上の構成要素を所定のサブシステム202にグループ化することができる。
一般に、サブシステム202は、アセット200の一部分である関係構成要素のグループを含むことができる。単一のサブシステム202は1つ以上の動作を独立して実行することができ、あるいは、サブシステム202は1つ以上の他のサブシステムと共に動作して、1つ以上の動作を実行することができる。一般に、異なる種類のアセット、さらにはクラスが異なる同じ種類のアセットは異なるサブシステムを含むことができる。
例えば、交通アセットの関係では、サブシステム202の例は、数あるサブシステムの中で特に、エンジン、トランスミッション、ドライブトレーン(駆動系)、燃料系、バッテリ系、排気系、ブレーキ系、電気系、信号処理系、発電機、ギアボックス(歯車箱)、ローター、及び油圧系を含むことができる。
上記に示唆するように、アセット200は、種々のセンサ204及び種々のアクチュエータ205を取り付けることができ、センサ204はアセット200の動作状態を監視するように構成され、アクチュエータ205はアセット200またはその構成要素と相互作用して、アセット200の動作状態を監視するように構成されている。一部の場合には、センサ204及び/またはアクチュエータ205は、特定のサブシステム202に基づいてグループ化することができる。このようにして、センサ204及び/またはアクチュエータ205のグループは、特定のサブシステム202の動作状態を監視するように構成することができ、そのグループ内のアクチュエータは、特定のサブシステム202と、これらの動作状態に基づいてこのサブシステムの挙動を変化させることができる何らかの方法で相互作用するように構成することができる。
一般に、センサ204は物理特性を検出するように構成することができ、この物理特性はアセット200の1つ以上の動作状態を示すことができ、そして、検出した物理特性の指示、例えば電気信号を提供するように構成することができる。動作中には、センサ204は測定値を連続して、(例えば、サンプリング周波数に基づいて)周期的に、及び/または何らかのトリガ発生イベントに応答して取得するように構成することができる。一部の例では、センサ204は、測定を実行するための動作パラメータを有するように事前設定することができ、及び/または中央処理装置206によって提供される動作パラメータ(例えば、測定値を取得することをセンサ204に命令するサンプリング信号)に応じて測定を実行することができる。複数の例では、異なるセンサ204が異なる動作パラメータを有することができる(例えば、一部のセンサは第1周波数に基づいてサンプリングすることができるのに対し、他のセンサは第2の異なる周波数に基づいてサンプリングする)。いずれにせよ、センサ204は、測定した物理特性を示す電気信号を中央処理装置206に送信するように構成することができる。センサ204は、こうした信号を中央処理装置206に連続して、あるいは周期的に提供することができる。
例えば、センサ204は、アセット200の位置及び/または動きのような物理特性を測定するように構成することができ、この場合、センサはGNSSセンサ、デッドレコニング(推測航法)系センサ、加速度計、ジャイロスコープ、歩数計、磁力計、等の形をとることができる。実施形態では、以下に説明するように、1つ以上のこうしたセンサを、測位装置214と統合することができ、あるいは測位装置214とは別個に配置することができる。
それに加えて、種々のセンサ204は、アセット200の他の動作状態を測定するように構成することができ、その例は、数ある例の中で特に、温度、圧力、速度、加速度または減速度、摩擦力、電力使用量、燃料使用量、燃料液面高さ、動作時間、電圧及び電流、磁界、電界、物体の存在または不在、構成要素の位置、及び電力発生量を含むことができる。これらは、当該動作状態を測定するようにセンサを構成することができる動作状態の少数の例に過ぎないことは、当業者にとって明らかである。産業上の用途または特定のアセットに応じて、追加的なセンサまたはより少数のセンサを用いることができる。
上記に示唆するように、アクチュエータ205はいくつかの点でセンサ204と同様に構成することができる。具体的には、アクチュエータ205は、アセット200の動作状態を示す物理特性を検出してその指示をセンサ204と同様の方法で提供するように構成することができる。
さらに、アクチュエータ205は、アセット200、1つ以上のサブシステム202、及び/またはその何らかの構成要素と相互作用するように構成することができる。このため、アクチュエータ205は、機械的動作(例えば、移動)を実行するように構成されているか、さもなければ構成要素、サブシステム、またはシステムを制御するように構成されたモータ等を含むことができる。特定例では、アクチュエータは、燃料流量を測定して燃料流量を変化させる(例えば、燃料流量を制限する)ように構成することができ、あるいは、アクチュエータは液圧を測定して液圧を変化させる(例えば、液圧を増加または減少させる)ように構成することができる。アクチュエータの他の多数の相互作用も可能であり、本明細書において考えに入れる。
一般に、中央処理装置206は1つ以上のプロセッサ及び/またはコントローラを含むことができ、これらは汎用の、あるいは特定目的のプロセッサまたはコントローラの形をとることができる。特に、実現例では、中央処理装置206は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタルシグナルプロセッサ、等とすることができ、あるいはこれらを含むことができる。一方、データ記憶装置208は、数ある例の中で特に、光メモリ、磁気メモリ、有機メモリ、またはフラッシュメモリのような非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とすることができ、あるいはこれらを含むことができる。
中央処理装置206は、データ記憶装置208に記憶されているコンピュータ可読のプログラム命令を記憶し、アクセスし、そして実行して、本明細書中に記載するアセットの動作を実行するように構成することができる。例えば、上記に示唆するように、中央処理装置206は、センサ204及び/またはアクチュエータ205からそれぞれのセンサ信号を受信するように構成することができる。中央処理装置206は、センサ・データ及び/またはアクチュエータ・データをデータ記憶装置208に記憶し、後にデータ記憶装置208からアクセスするように構成することができる。
中央処理装置206は、受信したセンサ及び/またはアクチュエータ信号が、フォルトコードのような何らかの異常状態指標をトリガするか否かを判定するように構成することもできる。例えば、中央処理装置206は、異常状態ルールをデータ記憶装置208に記憶するように構成することができ、異常状態ルールの各々が、特定の異常状態を表す所定の異常状態指標、及びその異常状態指標をトリガするそれぞれのトリガ基準を含む。即ち、各異常状態指標は、その異常状態指標がトリガされる前に満足しなければならない1つ以上のセンサ及び/またはアクチュエータの測定値に対応する。実際には、アセット200は、異常状態ルールを事前にプログラムすることができ、及び/または、新たな異常状態ルール、あるいは既存のルールに対するアップデート(更新)を、分析プラットフォーム108のようなコンピュータシステムから受信することができる。
いずれにせよ、中央処理装置206は、受信したセンサ及び/またはアクチュエータ信号が何らかの異常状態指標をトリガするか否かを判定するように構成することができる。即ち、中央処理装置206は、受信したセンサ及び/またはアクチュエータ信号が何らかのトリガ基準を満足するか否かを判定することができる。こうした判定が肯定である際には、中央処理装置は異常状態データを生成することができ、そしてアセットのネットワーク・インタフェース210に、異常状態データを分析プラットフォーム108へ送信させることもでき、及び/またはアセットのユーザインタフェース212に、視覚的及び/または可聴の警報のような異常状態の指示を出力させることもできる。それに加えて、中央処理装置206は、異常状態指標がトリガされたことの発生を、恐らくはタイムスタンプ付きでデータ記憶装置208に記録しておくことができる。
図3に、あるアセットについての異常状態指標及びそれぞれのトリガ基準の例の概念図を示す。特に、図3はフォルトコードの例の概念図を示す。図に示すように、表300は、センサA、アクチュエータB、及びセンサCにそれぞれ対応する列302、304、及び306、及びフォルトコード1、2、及び3にそれぞれ対応する行308、310、及び312を含む。従って、エントリ(項目)314は、所定のフォルトコードに対応するセンサ基準(例えば、センサ値の閾値)を指定する。
例えば、フォルトコード1は、センサAが135回転/分(RPM:evolutions per minute)よりも大きい回転数の測定値を検出し、かつセンサCが摂氏65度(℃)よりも大きい温度測定値を検出した際にトリガされ、フォルトコード2は、アクチュエータBが1000ボルト(V)よりも大きい電圧測定値を検出し、かつセンサCが55度℃未満の温度測定値を検出した際にトリガされ、そしてフォルトコード3は、センサAが100RPMよりも大きい回転数の測定値を検出し、アクチュエータBが750Vよりも大きい電圧測定値を検出し、かつセンサCが60℃よりも大きい温度測定値を検出した際にトリガされる。図3は例示及び説明の目的で提供するに過ぎず、他の多数のフォルトコード及び/またはトリガ基準が可能であり、本明細書において考えに入れることは、当業者にとって明らかである。
再び図2を参照すれば、中央処理装置206は、アセット200の動作を管理及び/または制御するための種々の追加的機能を実行するように構成することもできる。例えば、中央処理装置206は、サブシステム202及び/またはアクチュエータ205に、スロットル(加減弁)位置を修正することのような何らかの動作を実行させる命令信号を、サブシステム202及び/またはアクチュエータ205に供給するように構成することができる。それに加えて、中央処理装置206は、センサ204及び/またはアクチュエータ205からのデータを処理する速度を変更するように構成することができ、あるいは、中央処理装置206は、センサ204及び/またはアクチュエータ205に、例えばサンプリングレートを変更させる命令信号を、センサ204及び/またはアクチュエータ205に供給するように構成することができる。さらに、中央処理装置206は、サブシステム202、センサ204、アクチュエータ205、ネットワーク・インタフェース210、ユーザインタフェース212、及び/または測位装置214から信号を受信し、こうした信号に基づいて動作を発生させるように構成することができる。さらにその上、中央処理装置206は、診断装置のようなコンピュータ装置から信号を受信するように構成することができ、これらの信号は、データ記憶装置208に記憶されている診断ルールに従う1つ以上の診断ツールを中央処理装置206に実行させる。中央処理装置206の他の機能は以下に説明する。
ネットワーク・インタフェース210は、アセット200と、通信ネットワーク106に接続された種々のネットワーク構成要素との間の通信を提供するように構成することができる。例えば、ネットワーク・インタフェース210は、通信ネットワーク106との間の無線通信を促進するように構成することができ、従って、アンテナ構造及び種々の無線信号を送信及び受信するための関連装置の形をとることができる。他の例も可能である。実際には、ネットワーク・インタフェース210は、それに限定されないが、上述したもののいずれかのような通信プロトコルに応じて構成することができる。
ユーザ・インタフェース212は、アセット200とのユーザ相互作用を促進するように構成することができ、そしてユーザ相互作用に応答した動作をアセット200に実行させるように構成することもできる。ユーザ・インタフェース212の例は、数ある例の中で特に、タッチセンサ・インタフェース、機械的インタフェース(例えば、レバー、ボタン、ホイール、ダイヤル、キーボード、等)、及び他の入力インタフェース(例えば、マイクロホン)を含む。一部の場合には、ユーザ・インタフェース212は、表示スクリーン、スピーカ、ヘッドホンジャック、等のような出力構成要素への接続性を含むことができ、あるいは提供することができる。
測位装置214は一般に、地球空間の場所/位置、及び/またはナビゲーションに関係する機能を実行することを促進するように構成することができる。より具体的には、位置決め装置214は、GNSS技術(例えば、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)、GLONASS(Global Navigation Satellite System:全地球的航法衛星システム)、Galileo(ガリレオ)、BeiDou(北斗衛星導航系統)、等)、三角測量技術、等のような1つ以上の測位技術により、アセット200の場所/位置を測定すること、及び/またはアセット200の移動を追跡することを促進するように構成することができる。このため、測位装置214は、1つ以上の特定の測位技術により構成された1つ以上のセンサ及び/または受信機を含むことができる。
実施形態では、測位装置214は、アセット200が他のシステム及び/または装置(例えば、分析プラットフォーム108)に、アセット200の位置を示す位置データを提供することを可能にすることができ、この位置データは、数ある形態の中で特にGPS座標の形をとることができる。一部の実現では、アセット200は他のシステムに位置データを連続して、周期的に、トリガに基づいて、あるいは他の何らかの方法で提供することができる。さらに、アセット200は位置データを、他のアセット関連データとは独立して、あるいは他のアセット関連データと共に(例えば、動作データと共に)提供することができる。
ローカル分析装置220は一般に、アセット200に関係するデータを受信して分析するように構成することができ、そしてこうした分析に基づいて、アセット200における1つ以上の動作を発生させることができる。例えば、ローカル分析装置220は、アセット200についての動作データ(例えば、センサ204及び/またはアクチュエータ205が発生したデータ)を受信することができ、そしてこうしたデータに基づいて、アセット200に動作を実行させる命令をを、中央処理装置206、センサ204、及び/またはアクチュエータ205に提供することができる。他の例では、ローカル分析装置220は、位置データを測位装置214から受信することができ、そしてこうしたデータに基づいて、アセット200用の予測モデル及び/またはワークフロー(作業の流れ)を処理する方法を修正することができる。分析及び対応する動作の他の例も可能である。
これらの動作のいくつかを促進するために、ローカル分析装置220は1つ以上のアセット・インタフェースを含むことができ、このアセット・インタフェースは、ローカル分析装置220をアセットのオンボード(基板上)システムのうちの1つ以上に結合するように構成されている。例えば、図2に示すように、ローカル分析装置220は、アセットの中央処理装置206とのインタフェースを有することができ、このインタフェースは、ローカル分析装置220が中央処理装置206からデータ(例えば、センサ204及び/またはアクチュエータ205が生成して中央処理装置206に送信したデータ、あるいは測位装置214が生成した位置データ)を受信し、そして命令を中央処理装置206に提供することを可能にすることができる。このようにして、ローカル分析装置220は、アセット200の他のオンボード・システム(例えば、センサ204及び/またはアクチュエータ205)との中央処理装置206を介した間接的なインタフェースとなることができ、そしてこうした他のオンボード・システムからデータを受信することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、図2に示すように、ローカル分析装置220は、1つ以上のセンサ204及び/またはアクチュエータ205とのインタフェースを有することができ、このインタフェースは、ローカル分析装置220がセンサ204及び/またはアクチュエータ205と直接通信することを可能にする。ローカル分析装置220は、他の方法でアセット200のオンボード・システムとのインタフェースとなることもでき、図2に示すインタフェースが、図示していない1つ以上の中間インタフェースによって促進される可能性を含む。
実際には、ローカル分析装置220は、アセット200が、予測モデル及び対応するワークフローを実行することのような高度な分析及び関連する動作をローカルに実行することを可能にすることができ、さもなければ、こうした高度な分析及び関連する動作は、他のアセット上構成要素では実行することができない。このため、ローカル分析装置220は、追加的な処理能力及び/またはインテリジェンス(知力)をアセット200に提供することに役立つことができる。
ローカル分析装置220は、予測モデルに関係しない動作をアセット200に実行させるように構成することもできることは明らかである。例えば、ローカル分析装置220は、分析プラットフォーム108または出力システム110のようなリモートデータ源からデータを受信することができ、そして受信したデータに基づいて、アセット200に1つ以上の動作を実行させることができる。1つの特定例は、ローカル分析装置220がアセット200用のファームウェアのアップデートをリモートデータ源から受信して、アセット200にそのファームウェアを更新させることを含むことができる。他の特定例は、ローカル分析装置220が診断命令をリモートデータ源から受信して、受信した命令に従ってローカル診断ツールをアセット200に実行させることを含むことができる。他の多数の例も可能である。
図に示すように、以上に説明した1つ以上のアセット・インタフェースに加えて、ローカル分析装置220は、処理装置222、データ記憶装置224、及びネットワーク・インタフェース226を含むこともでき、これらのすべては、システムバス、ネットワーク、または他の接続メカニズムによって通信リンクすることができる。処理装置222は、中央処理装置206に関して以上に説明した構成要素のいずれをも含むことができる。一方、データ記憶装置224は、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とすることができ、あるいは1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、これらは以上に説明したコンピュータ可読記憶媒体の形のいずれをとることもできる。
処理装置222は、データ記憶装置224に記憶されているコンピュータ可読のプログラム命令を記憶し、アクセスし、そして実行して、本明細書中に記載するローカル分析装置の動作を実行するように構成することができる。例えば、処理装置222は、センサ204及び/またはアクチュエータ205が発生したそれぞれのセンサ及び/またはアクチュエータ信号を受信するように構成することができ、そしてこうした信号に基づいて予測モデル及び対応するワークフローを実行することができる。他の機能は以下に説明する。
ネットワーク・インタフェース226は、上述したネットワーク・インタフェースと同一または同様にすることができる。実際には、ネットワーク・インタフェース226は、ローカル分析装置220と分析プラットフォームとの間の通信を促進することができる。
一部の実現では、ローカル分析220がユーザインタフェースを含むこと及び/またはユーザインタフェースと通信することができ、このユーザインタフェースはユーザインタフェース212と同様にすることができる。実際には、このユーザインタフェースはローカル分析装置220(及びアセット200)から遠隔(リモート)位置に配置することができる。他の例も可能である。
図2は、1つ以上のアセット・インタフェースを介して関連するアセット(例えば、アセット200)に物理的に結合され通信結合されたローカル分析装置220を示すが、このことは必ずしも成り立たないことは明らかである。例えば、一部の実現では、ローカル分析装置220は、関連するアセットに物理的に結合しないことができ、その代わりに、アセット200からリモート位置に配置することができる。こうした実現の例では、ローカル分析装置220は無線でアセット200に通信結合することができる。他の配置及び構成も可能である。
ローカル分析装置の構成及び動作に関するより詳細なことは、米国特許出願第14/963207号明細書(特許文献1)を参照されたい。特許文献1はその全文を参照することによって本明細書に含める。
図2に示すアセット200は、アセットの簡略化した表現の一例に過ぎず、他の多数のものの可能であることは、通常の当業者にとって明らかである。例えば、他のアセットは、図示していない追加的構成要素及び/または図示する構成要素よりも多数または少数の構成要素を含むことができる。さらに、所定アセットは、協調して動作して当該所定アセットの動作を実行する複数の個別のアセットを含むことができる。他の例も可能である。
プラットフォームの例
ここで図4を参照すれば、分析プラットフォーム400の例の簡略化したブロック図が示されている。上記に示唆するように、分析プラットフォーム400は、通信リンクされて本明細書中に記載する種々の動作を実行するように構成された1つ以上のコンピュータシステムを含むことができる。例えば、図に示すように、分析プラットフォーム400は、データ取り込みシステム402、データ分析システム404、及び1つ以上のデータベース406を含むことができる。これらのシステムは1つ以上の無線及び/または有線接続を介して通信結合することができ、これらの接続は安全な通信を促進するように構成することができる。さらに、これらの構成要素のうちの2つ以上を、全体的または部分的に統合して一緒にすることができる。
データ取り込みシステム402は一般に、データを受信し、受信したデータの少なくとも一部を取り込んでデータ分析システム404に出力するように機能することができる。このため、データ取り込みシステム402は、アセット102及び104、出力システム110、データ源112、及び/または1つ以上の中間システムのようなネットワーク構成100の種々のネットワーク構成要素からデータを受信するように構成された1つ以上のネットワーク・インタフェースを含むことができる。具体的には、データ取り込みシステム402は、数ある例の中で特に、アナログ信号、データストリーム(データ流)、及び/またはネットワーク・パケットを受信するように構成することができる。このため、ネットワーク・インタフェースは、ポート等のような1つ以上の有線ネットワーク・インタフェース、及び/または上述したものと同様の無線ネットワーク・インタフェースを含むことができる。一部の例では、データ取り込みシステム402は、NiFi(登録商標)受信機等のような所定のデータフロー技術により構成された構成要素とすることができ、あるいはこうした構成要素を含むことができる。
データ取り込みシステム402は、1つ以上の動作を実行するように構成された1つ以上の処理構成要素を含むことができる。動作の例は、数ある動作の中で特に、圧縮及び/または復元(解凍)、暗号化及び/または暗号解読(暗号復号化)、アナログ−デジタル変換及び/またはデジタル−アナログ変換、増幅、フォーマット(書式)化、及びパッケージング(パッケージ化)を含むことができる。さらに、データ取り込みシステム402は、1つ以上の取り込みパラメータに応じてデータをフィルタ処理、構文解析、ソート(並べ替え)、編成、ルーティング(経路設定)、及び/または記憶するように構成することができる。例えば、データ取り込みシステム402は、アセットから取り込むべきデータ変数の特定集合(例えば、取り込むべきアセットのセンサ/アクチュエータ読み取り値の特定集合)を規定する取り込みパラメータに応じて動作することができる。他の例として、データ取り込みシステム402は、データをアセットから取り込む速度(例えば、サンプリング周波数)を規定する取り込みパラメータに応じて動作することができる。さらに他の例として、データ取り込みシステム402は、アセットから取り込んだデータ用の記憶場所を規定する取り込みパラメータに応じて動作することができる。データ取り込みシステム402は、他の取り込みパラメータに応じて動作することもできる。
一般に、データ取り込みシステム402が受信するデータは種々の形をとることができる。例えば、データのペイロードは、単一のセンサまたはアクチュエータの測定値、複数のセンサまたはアクチュエータの測定値、異常状態データ、及び/またはアセットの動作に関する他のデータのような動作データを含むことができる。他の例も可能である。
さらに、受信したデータは、データ源識別子、タイムスタンプ(日時印)(例えば、情報を取得した日付及び/または時刻)及び/または位置データのような、動作データに対応する他のデータを含むことができる。例えば、一意的識別子(例えば、コンピュータで生成した英字、数字、英数字、等の識別子)を各アセットに割り当てることができ、恐らくは各センサ及びアクチュエータに割り当てることができる。こうした識別子は、データが生じるアセット、センサ、またはアクチュエータを識別するように動作可能である。さらに、位置データは、アセットの位置を(例えば、GPS座標形式、等で)表すことができ、特定の場合には、位置データは、動作データのような特定情報を取得した際のアセットの位置に対応することができる。実際には、動作データに対応する他のデータは、数ある例の中で特に、シグナチャー(特徴記号、署名)またはメタデータの形をとることができる。
データ分析システム404は一般に、データを(例えば、データ取り込みシステム402から)受信して分析し、こうした分析に基づいて1つ以上の動作を発生させるように機能する。このため、データ分析システム404は、1つ以上のネットワーク・インタフェース408、処理装置410、及びデータ記憶装置412を含むことができ、これらのすべては、システムバス、ネットワーク、または他の接続メカニズムによって通信リンクすることができる。一部の場合には、データ分析システム404は、本明細書中に開示する機能の一部を実行することを促進する1つ以上のアプリケーション・プログラム・インタフェース(API:Application Program Interface)を記憶し、及び/またはこうしたAPIにアクセスするように構成することができる。
ネットワーク・インタフェース408は、上述したいずれのネットワーク・インタフェースとも同一または同様にすることができる。実際には、ネットワーク・インタフェース408は、データ分析システム404と、データ取り込みシステム402、データベース406、アセット102、出力システム110、等のような他の種々の実体との間の(例えば、ある程度のレベルの安全性での)通信を促進することができる。
処理装置410は1つ以上のプロセッサを含むことができ、これらのプロセッサは上述したあらゆるプロセッサの形態をとることができる。一方、データ記憶装置412は、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体とすることができ、あるいは1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体を含むことができ、この記憶媒体は、以上に説明したコンピュータ可読記憶媒体のいずれの形をとることもできる。処理装置410は、データ記憶装置412に記憶されているコンピュータ可読のプログラム命令を記憶し、アクセスし、実行して、本明細書中に記載する分析プラットフォームの動作を実行するように構成することができる。
一般に、処理装置410は、データ取り込みシステム402から受信したデータに対する分析を実行するように構成することができる。その目的のために、処理装置410は1つ以上のモジュールを実行するように構成することができ、これらのモジュールの各々は、データ記憶装置412に記憶されているプログラム命令の1つ以上の集合の形をとることができる。これらのモジュールは、それぞれのプログラム命令の実行に基づく結果を発生させることを促進するように構成することができる。所定モジュールからの結果の例は、数ある例の中で特に、他のモジュール内へ結果を出力すること、所定モジュール及び/または他のモジュールのプログラム命令を更新すること、及びアセット及び/または出力システム110への送信用のデータをネットワーク・インタフェース408に出力することを含むことができる。
データベース406は一般に、データを(例えば、データ分析システム404から)受信して記憶するように機能することができる。このため、データベース406は、以上に提供した例のいずれかのような、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。実際には、データベース406はデータ記憶装置412と分離することも統合することもできる。
データベース406は多数の種類のデータを記憶することができ、これらのデータの一部は以下に説明する。実際には、データベース406に記憶されているデータの一部は、データを生成するかデータベースに追加した日時を示すタイムスタンプを含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、データベース406に記憶されているデータの一部は、種々のアセット用の修理データを含むことができる。データベース406に記憶されているデータは他の種々の形をとることもできる。
さらに、データは多数の方法でデータベース406に記憶することができる。例えば、データは、数ある例の中で特に、時系列的に、表形式で、及び/またはデータ源の種類に基づいて(例えば、アセット、アセットの種類、センサ、センサの種類、アクチュエータ、アクチュエータの種類、またはアセットの位置に基づいて)あるいは異常状態指標に基づいて編成して記憶することができる。上記データベースは、異なるレベルの耐久性、アクセス性、及び/または信頼性のような異なる記憶の特性を有することもできる。データベースの種類のそれぞれの例は、数ある中で特に、時系列データベース、文書(ドキュメント)データベース、リレーショナル(関係型)データベース、及びグラフ・データベースを含むことができる。
分析プラットフォーム400は他の形をとることもでき、そして他のシステム及び/または構成要素を含むこともできることは明らかである。。例えば、分析プラットフォーム400は、アセット位置を測定及び/または追跡するシステムを含むことができる。他の例も可能である。
IV.動作の例
ここで、図1に示すネットワーク構成100の例の動作を以下にさらに詳細に説明する。これらの動作の一部を説明することに役立てるために、流れ図を参照しながら、実行することができる動作の組合せを説明する。一部の場合には、各ブロックが、命令を含むモジュール、あるいはプログラムコードの一部分を表すことができ、これらの命令はプロセッサによって実行されて、プロセス中の特定の論理的機能またはステップを実現する。このプログラムコードは、非一時的なコンピュータ可読媒体のようなあらゆる種類のコンピュータ可読媒体上に記憶することができる。他の場合には、各ブロックが回路を表すことができ、この回路はプロセス中の特定の論理的機能またはステップを実行するように配線されている。さらに、流れ図中に示すブロックは、特定の実施形態に基づいて、異なる順序に再配置することができ、組み合わせてより少数のブロックにすることができ、追加的ブロックに拡張することができ、及び/または除去することができる。
以下の説明は、アセット200のような単一のデータ源が分析プラットフォーム400にデータを提供し、分析プラットフォーム400が1つ以上の機能を実行する例を参照することがある。このことは明瞭にするために行うに過ぎず、説明は限定的であることを意図していないことは明らかである。実際には、分析プラットフォーム400は一般に、複数のデータ源から恐らくは同時にデータを受信し、こうした総合的な受信データに基づいて動作を実行する。
A.動作データの修正
上述したように、代表的アセット102及び104の各々は種々の形をとることができ、そして多数の動作を実行するように構成することができる。非限定的な例では、アセット102は機関車の形をとることができ、この機関車は米国全土にわたって貨物を運搬するように動作可能である。運搬中には、アセット102のセンサ及び/またはアクチュエータは、アセット102の1つ以上の動作状態を反映したデータを取得することができる。これらのセンサ及び/またはアクチュエータは、これらのデータをアセット102の処理装置に送信することができる。
この処理装置は、これらのセンサ及び/またはアクチュエータからデータを受信するように構成することができる。実際には、この処理装置は、複数のセンサからのセンサデータ及び/または複数のアクチュエータからのアクチュエータデータを同時または順次に受信するように構成することができる。以上に説明したように、こうしたデータを受信する間に、上記処理装置は、これらのデータが、フォルトコードのようないずれかの異常状態指標をトリガするトリガ基準を満足するか否かを判定するように構成することもできる。上記処理装置が、1つ以上の異常状態指標がトリガされたものと判定した場合には、上記処理装置は、この指標がトリガされたことの指示を、ユーザインタフェースを介して出力することのような、1つ以上のローカル(局所的)動作を実行するように構成することができる。
次に、アセット102は、アセット102のネットワーク・インタフェース及び通信ネットワーク106を通して、動作データを分析プラットフォーム108に送信することができる。動作中には、アセット102は動作データを連続して、周期的に、及び/またはトリガイベント(例えば、異常状態)に応答して、分析プラットフォーム108に送信することができる。具体的には、アセット102は動作データを特定頻度(例えば、毎日、毎時、15分毎、1分に1回、1秒に1回、等)に基づいて周期的に送信することができ、あるいは、アセット102は、連続したリアルタイムの動作データの供給を送信するように構成することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、アセット102は、センサ及び/またはアクチュエータの測定値が異常状態指標におけるトリガ基準を満足した際のような特定のトリガに基づいて動作データを送信するように構成することができる。アセット102は動作データを他の方法で送信することもできる。
実際には、アセット102についての動作データは、センサデータ、アクチュエータデータ、異常状態データ、及び/または他のアセットイベントデータ(例えば、アセットの停止(シャットダウン)、再始動、等を示すデータ)を含むことができる。一部の実現では、アセット102は動作データを単一のデータストリームの形で提供するように構成することができるのに対し、他の実現では、アセット102は動作データを複数の区別されるデータストリームの形で提供するように構成することができる。例えば、アセット102は、センサ及び/またはアクチュエータデータの第1データストリーム及び異常状態データの第2データストリームを分析システム108に提供することができる。他の例では、アセット102は、アセット102のそれぞれのセンサ及び/またはアクチュエータ毎に別個のデータストリームを分析システム108に提供することができる。他の可能性も存在する。
センサ及びアクチュエータデータは種々の形をとることができる。例えば、時として、センサデータ(またはアクチュエータデータ)は、アセット102のセンサ(またはアクチュエータ)の各々によって取得した測定値を含むことができる。これに対し、またある時には、センサデータ(またはアクチュエータデータ)は、アセット102のセンサ(またはアクチュエータ)の部分集合によって取得した測定値を含むことができる。
具体的には、センサ及び/またはアクチュエータデータは、所定のトリガされた異常状態指標に関連するセンサ及び/またはアクチュエータによって取得した測定値を含むことができる。例えば、トリガされたフォルトコードが図3のフォルトコード1であれば、センサデータはセンサA及びCによって取得した生の測定値を含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、データは、トリガされたフォルトコードに直接関連しない1つ以上のセンサまたはアクチュエータによって取得した測定値を含むことができる。最後の例を続ければ、データは、アクチュエータB及び/または他のセンサまたはアクチュエータによって取得した測定値を追加的に含むことができる。一部の例では、アセット102は、分析システム108によって提供されるフォルトコード・ルールまたは命令に基づいて、特定のセンサデータを動作データ中に含めることができ、分析システム108は、例えば、第1の場所において、アクチュエータBが測定しているものと、フォルトコード1をトリガしたものとの間に相互関係が存在するものと判定している。他の例も可能である。
その上さらに、上記データは、関心事の特定時刻に基づく関心事のセンサ及び/またはアクチュエータの各々からの1つ以上のセンサ及び/またはアクチュエータ測定値を含むことができる。一部の例では、関心事の特定時刻はサンプリングレートに基づくことができる。他の例では、関心事の特定時刻は、異常状態指標がトリガされた時刻に基づくことができる。
特に、異常状態指標がトリガされた時刻に基づいて、上記データは、関心事のセンサ及び/またはアクチュエータ(例えば、トリガされた指標に直接及び間接的に関連するセンサ及び/またはアクチュエータ)の各々からの、それぞれのセンサ及び/またはアクチュエータの1つ以上の測定値を含むことができる。これら1つ以上の測定値は、異常状態指標がトリガされた時刻付近の特定個数の測定値または特定の継続時間に基づくことができる。
例えば、トリガされたフォルトコードが図3のフォルトコード2であれば、関心事のセンサ及びアクチュエータはアクチュエータB及びセンサCを含むことができる。上記1つ以上の測定値は、このフォルトコードがトリガされる前にアクチュエータB及びセンサCによって取得した直近のそれぞれの測定値(例えば、トリガ発生測定値)、あるいはトリガ発生測定値の前、後、及び付近のそれぞれの測定値集合を含むことができる。例えば、5つの測定値の集合は、数ある可能性の中で特に、トリガ発生測定値の前後5つの測定値(例えば、トリガ発生測定値を除く)、トリガ発生測定値の前後4つの測定値及びトリガ発生測定値、あるいはトリガ発生測定値の前の2つの測定値及びトリガ発生測定値の後の2つの測定値並びにトリガ測定値を含むことができる。
センサ及びアクチュエータデータと同様に、異常状態データは種々の形をとることができる。一般に、異常状態データは、アセット102において発生した特定の異常状態を、アセット102において発生し得る他のすべての異常状態から一意的に識別するように動作可能な指標を含むことができ、あるいはこうした指標の形をとることができる。異常状態指標は、数ある例の中で特に、英字、数字、英数字の識別子の形をとることができる。さらに、異常状態指標は、数ある例の中で特に、「エンジン過熱(オーバーヒート)」または「燃料切れ」のような異常状態を記述する語句の文字列(ストリング)の形をとることができる。
分析プラットフォーム108、特に分析プラットフォーム108のデータ取り込みシステムは、1つ以上のアセット及び/またはデータ源からデータを受信するように構成することができる。このデータ取り込みシステムは、受信したデータの少なくとも一部を取り込み、受信したデータに対する1つ以上の操作を実行し、そしてこのデータを分析プラットフォーム108のデータ分析システムへ中継するように構成することができる。一方、データ分析システムは、受信したデータを分析し、こうした分析に基づいて1つ以上の動作を実行することができる。
B.アセットを修理するために推奨される動作を生成する
一例として、分析プラットフォーム108は、所定アセットを修理するための推奨を生成するように構成することができる。一般に、所定アセットを修理するための推奨を生成することは、分析プラットフォーム108が、状態の階層を維持して、アセット102のような所定アセットから受信した動作データに適用することを含むことができる。
図5は、所定アセットの動作データに関する状態の階層を分析して、所定アセット用の修理の推奨を提供することの1つの可能な例を概略的に示す流れ図500である。例示の目的で、所定アセットの動作データに関する状態の階層を分析するプロセスの例を、分析プラットフォーム108によって実行されるものとして説明するが、このプロセスの例は他の装置及び/またはシステムによって実行することもできる。例えば、あるアセットが上述したもののようなローカル分析装置を含む場合、こうしたアセットは、このプロセスを、単独でも分析プラットフォーム108との組合せでも実行するように構成することができる。流れ図500は、明瞭さ及び説明のために提供するものであり、他の多数の動作の組合せを利用して所定アセットを修理するための推奨を決定することができることも、通常の当業者にとって明らかである。
図5に示すように、ブロック502では、分析プラットフォーム108は、各々があるアセットの所定の態様(例えば、所定サブシステム)を、動作データに基づいて修理するための推奨に対応する状態の階層を維持していることができる。ブロック504では、分析プラットフォーム108が、所定アセットの所定の態様に関係する、所定アセットについての動作データ(例えば、センサ/アクチュエータデータ、異常状態データ、等)を受信することができる。ブロック506では,分析プラットフォーム108が上記階層内の状態を分析して、所定アセットについての動作データが、階層内の状態のうちの(満足するものがあれば)どの1つ以上の状態を満足するかを判定することができる。一方、ステップ508では、分析プラットフォーム108が、階層内の2つ以上の状態を満足するか否か、従って、2つ以上の修理の推奨が識別されているか否かをチェックすることができる。そうであれば、分析プラットフォーム108はブロック510に進んで、識別された推奨のうち最高レベルの精度を有するもの(即ち、最も高粒度の推奨)を選択することができる。その代わりに、1つの状態しか満足しなければ、分析プラットフォーム108は単に、この1つの状態に対応する1つの推奨を選択することができる。最後に、分析プラットフォーム108は、ブロック512に進んで、選択した最高レベルの精度を有する推奨をコンピュータ装置によって出力させる。ここで、これらの機能を以下にさらに詳細に説明する。
ブロック502から始まって、分析プラットフォーム108は、あるアセットの所定の態様(例えば、サブシステム)を動作状態に基づいて修理するための推奨に対応する状態の階層を維持していることができる。実際には、所定の階層は、同じ一般的なアセット関連の問題(即ち、故障またはアセットの機能不全)を修復するための、異なるレベルの精度を有する少なくとも2レベルの推奨に対応する状態を含むことができる。
例えば、一実施形態によれば、上記階層は、少なくとも(1)第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含むことができ、第1レベルの精度と第2レベルの精度とは異なる(例えば、第1レベルの精度は第2レベルの精度よりも高精度にすることができ、この場合、第1の推奨は第2の推奨よりも高粒度にすることができる)。さらに、上記階層は1つ以上の他の状態を含むことができ、これらの状態の各々は、第1レベルの精度、第2レベルの精度、あるいは他の何らかのレベルの精度を有する修理の推奨に対応することができる。この点では、階層における所定の精度レベルが場合によっては2つ以上の状態を含むことができ、従って2つ以上の修理の選択肢を含むことができる。(ここでは、「第1」及び「第2」は階層のレベルを記述するために用いているが、このことは、これらのレベルが階層内で連続して存在することを必ずしも意味せず、1つ以上の中間的レベルが第1レベルと第2レベルとの間に存在し得ることが可能であることも明らかである。)
実現例では、階層内の状態の各々は、所定ルール、所定モデル、あるいはそれらの組合せに基づくことができる。例えば、一実施形態では、第1状態は所定ルールに基づくことができ、第2状態は予測モデルに基づくことができる(その逆も成り立つ)。他の実施形態も可能である。
階層内の修理の推奨のレベル間で異なる精度のレベルは、種々の形をとることができる。1つの説明上の例として、より高レベルの精度を有する修理の推奨は、所定アセットにおけるサブシステムの特定構成要素(例えば、ネジ、シリンダボア、等のような特定の機械部品)を修理するためのものとすることができるのに対し、より低レベルの精度を有する修理の推奨は、サブシステムをより全体的に(例えば、エンジンを)修理するためのものとすることができる。3つ以上の精度レベルが階層内に存在することもでき、各中間的な精度レベルにおける推奨は、より高い精度レベルのものよりも低精度にすることができ、より低レベルのものよりも高精度にすることができる。(この説明の目的で、より高レベルの精度は一般により高精度/高粒度の推奨を参照することを意図しているのに対し、より低レベルの精度は一般により低精度/低粒度の推奨を参照することを意図している。しかし、他の慣行も可能である。)
さらに、上述したように、階層における所定の精度レベルは、場合によっては一組の異なる状態/推奨を含むことができる。例えば、階層における所定レベルは、所定アセットの特定の機械部品(例えば、シリンダボア、オイルパン(油受け)、空気取り入れ口フィルタ)に関係する推奨のような、あるいは所定アセットの異なるサブシステム(即ち、エンジンブロック、エンジンオイル系、空気取り入れ口系)に関係する推奨のような、同じレベルの精度を有するそれぞれが異なる推奨に対応する一組の異なる状態を含むことができる。上述した例は限定的であることを意図しておらず、本明細書では、階層における種々のレベルに対応する推奨間の精度の差は任意の度合いで変化することができ、こうした推奨は所定のアセットまたはアセットグループのあらゆる部分を包含することができることを考えに入れている。
階層内の少なくとも1つの状態の根拠として役立ち得る上述した所定ルールは、多数の形をとることができる。1つの実現では、例えば、事前に定めた所定ルールは、異常状態データ(例えば、フォルトコード)及びセンサデータの一方または両方についての一組の基準に基づいて規定されたルールとすることができ、このルールを満足すると、アセットを修理するための推奨をトリガする。即ち、上記事前に定めた所定ルールは、1つ以上の異常状態指標及び/または1つ以上のセンサ測定状態に基づいて修理の推奨を出力するように構成することができる。他の実現では、所定ルールは複数の所定ルールで構成することができ、各々が、異常状態データ及びセンサデータの一方または両方についてのそれぞれの基準の集合に基づいて規定されている。所定ルールの他の例を利用することもできる。
複数の例では、所定ルールは、数ある可能性の中で特に、ユーザ(例えば、その分野の専門家)によって、あるいはコンピュータ装置によって規定することができる。さらに、所定ルールは分析プラットフォームのデータ記憶装置(例えば、データベース406及び/またはデータ記憶装置412)及び/または他の何らかの記憶場所に記憶することができる。
さらに、階層内の少なくとも1つの状態の根拠を成すことができる予測モデルは一般に、あるアセットについての動作データに基づいて所定の修理が必要であること及び/または将来必要になることの尤度を予測するように構成することができる。分析プラットフォーム108は、予測モデルを定義するデータをデータ記憶装置内に維持することができる。階層内の1つ以上の状態の根拠を成すことができる予測モデルは、以下で図9を参照しながらさらに詳述する。
ブロック504では、上記階層を維持しつつ、分析プラットフォーム108は、代表的アセット102のような所定アセットの現在の動作状態を反映したデータを受信することができる。特に、分析プラットフォーム108によって受信した動作データは、例として、センサデータ。アクチュエータデータ、及び/または異常状態データを含むことができる。
ブロック506では、分析プラットフォーム108は、上記階層内の状態を分析して、所定アセットについての動作データが(満足するものがあれば)どの状態を満足するかを判定することができる。1つの実現によれば、分析プラットフォーム108は、階層内の複数の状態を並列的に分析して、所定アセットの動作データがどの状態を満足するかを判定する。他の実現では、分析プラットフォーム108は、階層内の状態を順に、状態毎のベースで、あるいはいくつかにまとめて、のいずれかで分析することができる(例えば、第1レベルの精度を有する推奨に対応するあらゆる状態を最初に、第2レベルの精度を有する推奨に対応するbあらゆる状態を次に、等で分析する)。さらに他の実現では、分析プラットフォーム108は、どの状態を評価するべきかの予備的選択を、動作データの性質に基づいて行うことができる。分析プラットフォーム108は階層内の状態を他の方法で分析することもできる。
所定アセットについての動作データが階層内の所定の状態を満足するか否かを判定する機能も、種々の形をとることができる。以上の説明に従えば、階層内の少なくとも1つの状態は所定ルールに基づくことができ、この場合、こうした状態を満足するか否かを判定することは一般に、所定ルールを十分な信頼水準で満足するか否かを判定することを含むことができる。
図6に、所定ルールに基づいて階層内の状態を分析する1つの可能な例を示す。ブロック602では、分析プラットフォーム108は、受信したアセット102についての動作データが少なくとも1つの状態を満足するか否かを、修理の推奨を提供するための所定ルールに基づいて判定することができる。
1つの実現では、ブロック602における所定ルールを満足するという肯定の判定が、所定ルールに基づけば階層内の状態も満足することも意味することができる。こうした実現では、図6に規定するプロセスはブロック620から直接ブロック608へ進み、これにより、満足した状態に対応する推奨を分析プラットフォーム108に識別させることができる。
他の実現では、ブロック602における少なくとも1つの所定ルールを満足するという肯定の判定が、分析プラットフォーム108に追加的な機能を実行させて、所定ルールに基づいて状態を満足するか否かを判定することができる。例えば、図6に示すように、所定ルールを満足することの判定が、分析プラットフォーム108をブロック604に進めさせて、所定ルールを満足することに関連する信頼水準を決定させることができる。一般に、信頼水準は、所定ルールを満足するのでアセット102を修理するための第1の推奨を識別するべきことの判定における信頼度(または「信頼性」)を示す計量(例えば、0から100までの数値)とすることができる。この信頼水準は種々の形をとることができる。
一実施形態によれば、信頼水準は、所定ルール及びそれに対応する推奨に事前に関連付けられた単一の固定値とすることができる。例えば、所定ルールに対する信頼水準は、分析プラットフォーム108のようなコンピュータシステムによって、履歴的修理データ及び/またはユーザ入力に基づいて決定することができる。
このことを実現することができる1つの方法は、ユーザ(例えば、その分野の専門家)に対する質問をコンピュータシステムに電子的に提示させることによるものであり、これらの質問は、所定ルールに関連する信頼水準に関する情報をコンピュータシステムが収集することを可能にする。例えば、こうした質問は、所定ルールを満足する動作データの集合を提示して、そのシナリオにおいて所定の修理が必要であるか否か(例えば、ユーザが修理の推奨に同意するか同意しないか)の決断をユーザに求める。提示する質問は、ユーザが自分の方法を二元の様式(例えば、はい/いいえ、同意する/同しない、等)で、リッカート(Likert)尺度で、自分の確信度に対応するパーセント値(例えば、60%の確度で修理が必要である、特定の修理の推奨が問題を解決する可能性は20%、等)、構造化された書式または構造化されていない書式の文字列で、あるいは他の何らかの方法で入力することを可能にする。
次に、コンピュータシステム(例えば、分析プラットフォーム108)は、質問に対する応答を処理して、所定ルール及びそれに対応する修理の推奨に関連する信頼水準を決定する。例えば、この処理は、応答データをシナリオによってグループ化し、この応答データをコンピュータベースのアルゴリズムに入力して、所定ルールにおける信頼水準を出力する。それに加えて、上記処理は応答データに重み付けすることを含むことができる。例えば、その分野での長年の経験を有するユーザの応答には、相対的に少ない年数の経験を有するユーザの応答よりも大きな重みを与える(即ち、合計の信頼水準をより大幅に与える)。信頼水準を決定するための応答データの処理は他の形をとることもできる。
他の実施形態によれば、信頼水準は所定ルールへの入力のような基準に基づいて変化することができる。例えば、ルールに入力される異常状態指標の数が増大するほど、及び/またはセンサの測定値がルールの基準を超える量が増加するほど、所定ルールに関連する信頼水準も増加する。他の例も可能である。
こうした実施形態では、信頼水準の決定は、知覚したセンサデータの信頼性のような他の要因も考慮することができる。即ち、分析プラットフォーム108は、とりわけ、センサの種類、アセットが動作している気象条件のような要因により、特定のセンサデータの信頼性がより低い、あるいはより高いことを知覚することができる。例えば、所定アセットが連結トラックの環境で動作しており、1つ以上の特定種類のセンサが、極端に寒冷な状態で不完全な読み取り値を出力することを分析プラットフォーム108が知っている場合、これらのセンサの種類のうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて所定ルールを満足する信頼水準は、アセットが温暖な気候で動作しているものと判定された場合よりも相対的に低くなり得る。他の例では、分析プラットフォーム108は、特定のセンサの種類(即ち、ブランド、モデル)が本質的に信頼性が低い(即ち、誤差が生じがちである)ことを承知していることができ、所定ルールを満足することに関する信頼水準を相応に変化させることができる。他の例が可能である。
実際には、分析プラットフォーム108は、受信した動作データに対応するメタデータを分析することにより、センサデータの信頼性に影響を与え得るセンサの種類及び他の条件(例えば、天候、アセットの種類、アセットの経年)を承知することができる。次に、分析プラットフォーム108は、メタデータ分析の結果を、データ記憶装置に記憶しておくことができるセンサの信頼性データと比較して、信頼性レベルに何らかの調整を加えるべきであるか否かを判定することができる。他の方法及び構成を用いることもできる。
さらにその上、分析プラットフォーム108は、所定ルールについての信頼水準をユーザのフィードバックに基づいて変化させることができる。例えば、修理の推奨を所定ルールによってトリガした後に、ユーザは、出力システム110のような出力システムを介して、自分がその修理の推奨に同意するか同意しないかについての意見を示すフィードバックを分析プラットフォーム108に提供することができる。一部の例では、こうしたフィードバックは、数ある可能性の中で特に、二元値(例えば、はい、いいえ)、またはパーセントレベル(例えば、70%の信頼度での推奨)の形をとることができ、そして、例えば出力された推奨がアセット関連の問題に応える成功度に基づくことができる。こうしたフィードバックを受信すると、分析プラットフォーム108は、そのフィードバックが指向された所定ルールを識別して、識別した所定ルールに対応する信頼水準を相応に調整することができる。
ブロック606では、分析プラットフォーム108は、所定ルールを満足することに関連して決定した信頼水準を、信頼水準の閾値と比較し、これにより、この信頼水準が信頼水準の閾値を超えるか否かを判定することができる。
ブロック606に表す信頼水準の閾値は基本的に数値であり、不必要であり、及び/またはアセット関連の問題が解決される結果を生じさせにくい推奨を出力することを防止するためのゲートキーパー(門番)として機能する。一部の例では、信頼水準の閾値は、ユーザ、分析プラットフォーム108、及び/または他の何らかのコンピュータシステムが種々の考慮に基づいて定める値とすることができる。
ブロック606において、分析プラットフォーム108が、所定ルールを満足することに関連する信頼水準が信頼水準の閾値を超えるものと判定した場合、従って、所定ルールに基づけば階層内の状態を満足するものと判定した場合、分析プラットフォーム108はブロック608に進んで、この状態に対応する推奨を識別することができる。その代わりに、ブロック610において、分析プラットフォーム108が、所定ルールを満足することに関連する信頼水準が信頼水準を超えないものと判定した場合、従って、上記の状態を満足しないものと判定した場合、分析プラットフォーム108は図6に示す分析を終了させることができ、あるいは、階層内の残りの状態を所定ルール及び/または予測モデルに基づいて分析することを継続することができる。
上記の説明は、所定状態が単一の所定ルールに基づく実現に焦点を当てているが、所定状態が複数の所定ルールに基づく実現も存在し得る。こうした実現では、ブロック602における判定は、動作データが複数の所定ルールのいずれかを満足することの判定、動作データが複数の所定ルールのうちのある閾値個数(のルール)を満足することの判定、あるいは動作データが複数の所定ルールのすべてを満足することの判定の形をとることができる。同様に、ブロック606における判定は、複数の所定ルールのいずれかに関連する信頼水準が信頼水準の閾値を超えることの判定、複数の所定ルールのうちのある閾値個数のルールに関連する信頼水準が信頼水準の閾値を超えることの判定、あるいは複数の所定ルールのすべてに関連する信頼水準が信頼水準の閾値を超えることの判定の形をとることができる。この点では、複数の所定ルールの各々において用いる信頼水準の閾値は、同じにすることも、基になる所定ルールに基づいて変化させることもできる(即ち、個別の所定ルール毎に一意的な信頼水準の閾値)。
図7に、階層内の第1状態の根拠を成すことができる、複数の所定ルール及びそれに関連する信頼水準の概念図を示す。図に示すように、表700は、それぞれ推奨及び信頼水準に対応する列702及び704、及びそれぞれ所定ルール1、2、3に対応する行706、708、710を含む。列と行との交点にあるエントリは、各所定ルールに対応する推奨及び信頼水準を指定する。ここで図7を用いて、図6を参照して上述したプロセスの例をさらに説明する。
図7に示すように、行706〜710内に識別される所定ルールは、列702内に識別される、アセットを修理するためのそれぞれの推奨をトリガすることができる。例えば、所定ルール1(706)は、推奨A(例えば、エンジンのネジを修理すること)をトリガすることができるのに対し、所定ルール2及び3(708, 710)は共に推奨B(例えば、エンジンの点火プラグを修理すること)をトリガすることができる。さらに、所定ルールは列704の信頼水準に関連付けることができる。例えば、所定ルール2及び3は共に固定値の信頼水準を有するのに対し、所定ルール1(706)は、当該ルールへの入力に依存する可変の信頼水準(25%または75%)を有する。上述したように、これらの信頼水準は種々の方法で決定することができる。
例示の目的で、以下の例は、推奨Aに対応する所定ルール1(706)が、図3のセンサのフォルトコード1(308)及び3(312)を満足することを要求するものと仮定する。即ち、受信したセンサA(302)の値が135RPMよりも大きく、受信したアクチュエータBの値が750Vよりも大きく、かつ受信したセンサCの値が65℃よりも大きい際に、所定ルール1(706)を満足することができる。このため、受信したセンサの値が閾値のセンサの値をわずかに超える(即ち、センサA=136RPM、アクチュエータB=76V、及びセンサC=66℃)ことによって、所定ルール1を辛うじて満足することができ、あるいは、受信したセンサの値が増加するほど(即ち、センサA=180RPM、アクチュエータB=800V、及びセンサC=80℃)、所定ルール1をより大きな度合いで満足することができる。こうした例では、分析プラットフォーム108は、関連する信頼水準を決定するために所定ルール1を満足する度合いを考慮に入れることができる。例えば、分析プラットフォーム108は、所定ルール1(706)を辛うじて満足する際に低い方の信頼水準(25%)を選択し、所定ルール1(706)をより大きな度合いで満足する際に高い方の信頼水準(75%)を選択することができる。前の例は限定的であることを意図していない、というのは信頼水準は種々の基準に基づいて変化させることができるからである。
上記で説明したように、1つの実現では、分析プラットフォーム108は所定ルールの信頼水準を用いて、そのルールの修理の推奨を出力するべきか否かを判定することができる。例えば、所定ルール3(710)をそれに関連する85%の信頼水準で満足するものと判定され、信頼水準の閾値が80%である場合、分析プラットフォーム108は、信頼水準の閾値を超えるものと判定することができ、従って推奨Bの指示を出力することができる。他方では、所定ルール2(708)をそれに関連する75%の信頼水準で満足するものと判定され、信頼水準の閾値が80%である場合、分析プラットフォーム108は、信頼水準の閾値を超えていないものと判定することができ、推奨Bの指示を出力しないことができる。
再び図5を参照すれば、階層内の少なくとも1つの他の状態は予測モデルに基づくことができ、この場合、こうした状態を満足するか否かを判定することは、一般に、この予測モデルの出力が所定の信頼度の閾値を満足するか否かを判定することを含むことができる。
図8に、階層内の所定状態を所定モデルに基づいて分析する1つの可能な例を示す。一般に、予測モデルは、所定の修理が必要であること及び/または将来必要になることの尤度を、あるアセットについての動作データに基づいて分析することができる。
ブロック802では、分析プラットフォーム108は、アセット102についての動作データを予測モデルに入力することによって予測モデルを実行することができる。一方、ブロック804では、予測モデルは、アセット102において所定の修理が必要であること及び/または将来必要になることを分析プラットフォーム108に判定させて、その
尤度の指標(例えば、0〜1の確率値)を出力させることができる。
ブロック806では、分析プラットフォーム108が、出力された尤度の指標が信頼水準の閾値を超えるか否かを判定することができる。前述した信頼水準の閾値と同様に、この信頼水準の閾値は、修理の推奨が分析プラットフォーム108によって識別されることの尤度レベルを規定する確率値(例えば0〜1の値)とすることができる。また、前述した信頼水準の閾値と同様に、この信頼水準の閾値は、コンピュータ装置またはユーザによって規定される固定値または可変値とすることができる。
ブロック806において、分析プラットフォーム108が、出力された尤度の指標が信頼水準の閾値を超えるものと判定した場合、分析プラットフォーム108はブロック808に進んで、上記所定状態に対応する推奨を識別することができる。その代わりに、分析プラットフォーム108が、出力された尤度の指標が信頼水準の閾値を超えないものと判定した場合、分析プラットフォーム108は所定状態の分析を終了することができる。
以上の説明に従えば、上記状態の階層は複数の状態を含み、これらの状態の各々がそれぞれの予測モデルに基づくことができ、この場合、分析プラットフォーム108はこうした状態毎にこの分析を実行することができる。
一部の実現では、ある状態は予測モデルに基づくことができ、この予測モデルは、複数の異なる修理の選択肢(これらは同じ精度レベルを有することも異なる精度レベルを有することもできる)のそれぞれについての尤度値を計算することができる。こうした実現では、分析プラットフォームによる状態の分析は、最高の尤度値を有する修理の選択肢を識別することを追加的に含むことができる。
再び図5を参照すれば、ブロック506においてデータ分析システム108が階層内の状態を分析した後に、分析プラットフォーム108はブロック508に進んで、階層内の2つ以上の状態を満足するか否かをチェックし、従って2つ以上の修理の推奨が識別されているか否かをチェックする。そうであれば、分析プラットフォーム108はブロック510に進んで、どの推奨を出力するべきかを選択することができる。(その代わりに、分析プラットフォーム108が、1つの状態しか満足しないこと、従って1つの推奨しか識別していないことを判定した場合には、分析プラットフォーム108はブロック510をスキップする(飛ばす)ことができる。)
本発明によれば、分析プラットフォーム108は、識別した2つ以上の推奨から、最高レベルの精度を有する推奨(例えば、最も高粒度の推奨)を選択するように構成されていることが好ましい。例えば、分析プラットフォーム108が、あるサブシステムの特定の態様(例えば、ネジ)に指向した第1の推奨、及びこのサブシステムのより全体的なもの(例えば、エンジン)に指向した第2の推奨を識別する場合、分析プラットフォーム108は第1の推奨を選択するように構成することができる、というのは、第1の推奨は第2の推奨に比べてより高レベルの精度を有するからである。他の種々の例が可能である。
一部の状況では、分析プラットフォームによる分析が、同じレベルの精度を有する2つ以上の異なる推奨の識別を生じさせることができ、これらは、最高レベルの精度の識別された推奨として識別することができることは明らかである。こうした状況では、ブロック510における分析プラットフォームによる推奨の選択は、同じレベルの精度を有する2つの推奨どうしの間で選択することを追加的に含むことができる。1つの実現によれば、分析プラットフォーム108は、1つ以上の「タイブレーク(同点決勝)」ルールの集合に基づいて、この選択を実行するように構成することができ、「タイブレーク」ルールは種々の形をとることができる。。
一例では、「タイブレーク」ルールは、識別された推奨が対応する状態の種類に基づくことができ、特に、状態が所定ルール、予測モデル、等に基づくか否かに基づくことができる。例えば、こうした「タイブレーク」ルールは、同じレベルの精度を有する推奨については、予測モデルに基づく状態に対応する推奨が、所定ルールに基づく状態に対応する推奨に優先することを指定することができる。
他の例では、「タイブレーク」ルールが、所定ルールに基づいて識別された、ある状態に対応する推奨に関連する信頼水準(ブロック604参照)、及び/または、予測モデルに基づいて出力された、ある状態に関連する尤度(ブロック808参照)に基づくことができる。例えば、こうした「タイブレーク」ルールは、同じレベルの精度を有する推奨については、最高の信頼水準/出力された尤度値に対応する推奨を優先させることを指定することができる。
「タイブレーク」ルールは他の種々の形をとることもでき、2つ以上の異なる修理の「タイブレーク」ルールを一緒に組み合わせることができる可能性を含む。
他の実現では、各々が最高レベルの精度を有する1つ以上の識別された推奨のうちから選択する代わりに、分析システム108はこうした推奨の全部を出力用に選択するように構成することができる。
推奨を選択した後に、分析システム108はブロック512に進んで、選択した修理の推奨をコンピュータ装置に出力することができる。修理の推奨を出力するこうした機能は種々の形をとることができる。1つの実現では、分析プラットフォームは、アセットを修理するための推奨を出力システム110に出力することができ、このことは、対応するアセットを修理するための推奨に関する種々の情報を出力システム110に出力させることができる。このように出力される情報は視覚的出力または音声出力の形をとることができる。例えば、出力される情報は、数ある可能性の中で特に、必要とされる修理の指示、及び恐らくはこの修理を実行するための命令も含むことができる。
他の実現では、上記分析プラットフォームは、あるアセットを修理するための推奨を出力システム110に出力することができ、このことは、出力システム110に、修理の推奨が要求する部品を自動的に発注すること、及び/または推奨に対応する修理を実行するための時間、店舗の場所、及び/または技術者を自動的にスケジュールすることのようなアセットを修理することを促進するための1つ以上の動作を実行させる。動作をトリガする他の例も可能である。
ここで図9を参照すれば、あるアセットにおいて所定の修理が必要であること、あるいは必要になり得ることの尤度の指標を出力するための予測モデルを定義する1つの可能な例を表す流れ図を示す。例示の目的で、予測モデルを定義するプロセスは分析プラットフォーム108によって実行されるものとして説明するが、予測モデルは他のシステムによって定義することもできる。流れ図900は明確さ及び説明のために提供するものであり、他の多数の組合せを利用して、所定の修理が必要であること、あるいは必要になり得ることの尤度を予測することができるモデルを定義することができることは、通常の当業者にとって明らかである。
図9に示すように、ブロック902では、分析プラットフォーム108は、第2状態を満足した際に推奨するべき所定の修理を識別することによって動作を開始することができる。実際には、所定の修理を利用して、数ある可能性の中で特に、不具合、故障、及び最適でない動作のような様々なアセット関連の問題に応えることができる。一方、分析プラットフォーム108は、次に、所定の修理が必要であること及び/または将来必要になり得ることの尤度を予測するためのモデルを定義することができる。
特に、ブロック904では、分析プラットフォーム108は、1つ以上のアセットのグループについての履歴的修理データを分析して、所定修理の過去の発生を識別することができる。ブロック906では、分析プラットフォーム108は、識別した過去の所定修理の発生の各々に関連する履歴的動作データのそれぞれの集合を識別することができる。
ブロック908では、分析プラットフォーム108は、次に、所定修理の過去の発生に関連する識別した履歴的動作データの集合を分析して、(1)動作データ・パラメータ(例えば、異常状態指標及び/またはセンサの値)の所定集合における値と、(2)所定修理が現在及び/または将来のある時間枠(タイムフレーム)内に必要であることの尤度との関係を規定することができる。この関係は、所定修理に対する予測モデルとして記憶することができる。
分析プラットフォーム108が、1つ以上のアセットのグループについての履歴的な修理及び動作データを受信し続ける間に、分析プラットフォーム108は、ブロック904〜908を反復することによって、所定修理に対する予測モデルを改良し続けることができる。
ここで、図9中の定義段階の例の機能をさらに詳細に説明する。ブロック902から開始し、上述したように、分析プラットフォーム108は、第2状態を満足する際に推奨するべき所定修理を識別することによって動作を開始することができる。分析プラットフォーム108はこの機能を種々の方法で実行することができる。
1つの実現では、所定修理はユーザ入力に基づいて識別することができる。例えば、分析プラットフォーム108は、出力システム108のようなユーザが動作させているコンピュータ装置から、所定修理のユーザ選択を示す入力データを受信することができる。
他の実現では、所定修理は、分析プラットフォーム108が行った判定に基づいて識別することができる。例えば、分析プラットフォーム108は、規定されている特定の階層、システム内の特定種類のアセット、等に関する情報に基づいて所定修理を識別するように構成することができる。他の例として、分析プラットフォーム108は、履歴的修理データに基づいて所定修理を識別するように構成することができる。他の例も可能である。
さらに他の実現では、所定修理を、ユーザ入力と、分析プラットフォーム108が行った判定との組合せに基づいて識別することができる。他の実現も可能である。
ブロック904では、分析プラットフォーム108は、1つ以上のアセットのグループについての履歴的修理データを分析して、所定修理の過去の発生を識別することができる。1つ以上のアセットのグループは、アセット102のような単一のアセット、あるいはアセットの隊列のような同一または同様の種類のものとすることができる複数のアセットを含むことができる。分析プラットフォーム108は、数ある例の中で特に、特定量の時間分(例えば、1ヶ月分)のデータ、あるいは特定個数のデータ点(例えば、直近100個のデータ点)のような特定量の履歴的修理データを分析することができる。実際には、分析システム108は、所定修理の修理コードまたは文章表現のような所定修理を表現する指標に対する履歴的修理データを検索することができる。履歴的修理データ中に置かれた所定修理の発生毎に、分析プラットフォーム108は、その修理を行った所定アセット、その修理を行った時刻、等のような、その発生を識別する情報を記録することができる。
ブロック906では、分析プラットフォーム108は、識別した所定修理の過去の発生の各々に関連するそれぞれの動作データの集合を識別することができる。特に、分析プラットフォーム108は、所定修理の所定の発生時刻付近の特定時間枠からの履歴的動作データ(例えば、異常状態データ及び/またはセンサデータ)の集合を識別することができる。例えば、このデータの集合は、所定修理の所定の発生の前、後、及び付近の特定時間枠(例えば、2週間分)のものとすることができる。他の場合には、上記データの集合は、この修理の所定の発生の前、後、または付近の特定個数のデータ点からのものとすることができる。他の例も可能である。さらに、実際には、分析プラットフォーム108は、識別した時間枠内のアセット102についての全部の履歴的動作データを識別することもでき、識別した時間枠内のアセット102についての履歴的動作データの部分集合(例えば、所定修理に関係する異常状態データ及び/またはセンサデータだけを)を取得することもできる。
上述した方法に加えて、分析プラットフォーム108は、米国特許出願第14/996154号明細書(特許文献2)に記載された時系列アレイのパターンマッチングの方法を利用することによって、連続した信号データ及び非同期のイベントデータから成るそれぞれの動作データの集合を識別することができ、特許文献2はその全文を参照することによって本明細書に含める。これらの方法は、推奨された修理についての動作データと同様な、1つ以上の履歴的時系列データアレイを識別する。次に、履歴的な修理に特有の関連するイベントデータ、例えば油試料の結果、修理工が実行したシステムテストの結果、修理中に利用した部品からのデータを利用して、1つ以上の履歴的時系列データアレイをフィルタ処理(選別)して、推奨された修理に最も関連するフィルタ処理した履歴的時系列データアレイを取得することができる。
分析プラットフォーム108が、所定修理の所定の発生についての動作データの集合を識別した後に、分析プラットフォーム108は、動作データの集合を識別するべき残りの(修理の)発生が存在するか否かを識別することができる。残りの発生が存在する場合には、残りの発生毎にブロック906を反復する。
その後に、ブロック908では、分析プラットフォーム108は、所定修理の過去の発生に関連する識別した履歴的動作データの集合を分析して、(1)動作データ・パラメータの所定集合と、(2)所定修理が現在及び/または将来のある時間枠内に必要であることの尤度との関係を規定することができる。規定した関係は、所定修理に対する予測モデルを具体化することができる。
実際には、この関係(従って、予測モデル)は多数の方法で規定/定義することができる。実現例では、分析プラットフォーム108は、ランダムフォレスト(random forest)技術、ロジスティック回帰(logistic regression)技術、または他の回帰技術のような、0と1の間の確率を戻す1つ以上のモデル化技術を利用することによって予測モデルを定義することができる。他の例も可能である。
特定例では、予測モデルを定義することは、分析プラットフォーム108が特許文献2の局在化テンポラルモデル(localized temporal model)を実現することを含むことができ、特許文献2は上記のように参照することによって本明細書に含める。推奨された修理に最も関連する上記のフィルタ処理した履歴的時系列データアレイを用いて、時系列予測モデルを学習させ、この時系列予測モデルは、少なくとも1つの動作データ・パラメータの1つ以上の将来の値の予測を生成する。動作データ・パラメータの予測した将来の値は、初来の時間枠内に所定の修理が必要になる、0と1の間の確率に関連付けることができる。
他の例では、予測モデルを定義することは、分析プラットフォーム108が、ブロック906において識別した履歴的動作データに基づいて応答変数を生成することを含むことができる。具体的には、分析プラットフォーム108は、特定時点に受信した動作データの集合毎に、関連する応答変数を決定することができる。このため、この応答変数は予測モデルに関連するデータの形をとることができる。
上記応答変数は、動作データの所定集合が、ブロック906において識別したいずれかの時間枠内にあるか否かを示すことができる。即ち、応答変数は、動作データの所定集合が、修理の発生時付近の関心事の時刻からのものであるか否かを反映することができる。この応答変数を二進数値の応答変数として、動作データの所定集合が、決定したいずれかの時間枠内にある場合に、関連する応答変数に1の値を割り当て、さもなければ関連する応答変数に0の値を割り当てる。
応答変数に基づいて予測モデルを定義する特定例を続ければ、分析プラットフォーム108は、ブロック906において識別した履歴的動作データ及び生成した応答変数により予測モデルを学習させることができる。この学習プロセスに基づいて、分析プラットフォーム108は、次に予測モデルを定義することができ、この予測モデルは、種々の動作データを入力として受信して、上記応答変数を生成するために用いた時間枠と等価な時間枠内で修理が必要になる、0と1の間の確率を出力する。
一部の場合には、ブロック906において識別した履歴的動作データ及び生成した応答変数による学習は、動作データ・パラメータ毎の可変の重要度の統計量を生じさせることができる。所定の可変の重要度の統計量は、所定の修理が必要であるか必要になり得る確率に対する動作データ・パラメータの相対的影響を示すことができる。
それに加えて、あるいはその代わりに、分析プラットフォーム108は、コックス比例ハザード(Cox proportional hazard)技術のような1つ以上の生存率分析技術に基づいて予測モデルを定義するように構成することができる。分析プラットフォーム108は、いくつかの点で上記で説明したモデル化技術と同様に生存率分析技術を利用することができるが、分析プラットフォーム108は、最後の故障から次に予期されるイベントまでの時間長を示す生存時間応答変数を決定することができる。次に予期されるイベントは、どちらが最初に発生しても、動作データの受信または修理の発生のいずれかとすることができる。この応答変数は、動作データを受信した特定時点の各々に関連する一対の値を含むことができる。次に、この応答変数を利用して、所定の修理が必要であるか必要になり得る確率を決定することができる。
一部の実現では、受信した動作データに加えて、予測モデルを他のデータに基づいて定義することもできる。例えば、予測モデルは、動作データから導出することができる特徴に基づいて定義することができる。こうした特徴の例は、修理を必要とした際に測定した履歴的センサ値の平均範囲、必要になった修理の発生の前に測定した履歴的センサ値の勾配(例えば、センサ測定値の変化の速度)の平均範囲、修理どうしの間の継続時間(例えば、1回目の修理の発生と2回目の修理の発生との間の時間長またはデータ点の個数)、及び/または故障が発生した付近のセンサ測定値を示す1つ以上のパターンとすることができる。これれらは、動作データから導出することができる特徴の少数例に過ぎず、他の多数の特徴が可能であることは、通常の当業者にとって明らかである。
他の例として、予測モデルは、数あるデータの中で特に、気象データ及び/または「ホットボックス」のような外部データに部分的に基づいて定義することができる。例えば、こうしたデータに基づいて、予測モデルは、修理が必要である尤度を増加または減少させることができる。
実際には、外部データは、動作データを捕捉した時点と一致しない時点に観測されることがある。例えば。「ホットボックス」データが収集される時刻(例えば、鉄道線路上のホットボックス・センサを取り付けた区間を機関車が通過する時刻)は動作データの時刻と一致しないことがある。こうした場合には、分析プラットフォーム108は、センサの測定時刻に相当する時刻に観測されたであろう外部データの観測値を特定するための1つ以上の動作を実行するように構成することができる。
具体的には、分析プラットフォーム108は、外部データ観測の時刻及び動作データの時刻を利用して、外部データの観測値を補間して、動作データの時刻に相当する時刻における外部値を生成することができる。外部データの補間は、外部データの観測値またはこれらの観測値から導出される特徴を、予測モデルへの入力として含めることを可能にすることができる。実際には、数ある例の中で特に、最近傍補間、線形補間、多項補間、及びスプライン(spline)補間のような種々の技法を用いて外部データを動作データで補間することができる。
分析プラットフォーム108は、ブロック902〜908を反復して複数の異なる修理の選択肢毎に予測モデルを定義することができることは明らかである。上記のように、複数の異なる修理の選択肢について尤度値を出力することができる予測モデルを定義することも可能である。
ここで図10を参照すれば、他のプロセスの例が示され、このプロセスは、図5を参照して上記で説明したプロセスの代案の実現として機能することができる。説明の目的で、このプロセスの例も分析プラットフォーム108によって実行されるものとして説明しているが、このプロセスの例は他の装置及び/またはシステムによって実行することもできる。例えば、アセットが上述したもののようなローカル分析装置を含む場合、こうしたアセットは、単独でも分析プラットフォーム108との組合せでも、このプロセスを実行するように構成することができる。流れ図1000は明確さ及び説明のために提供するものであり、他の多数の動作の組合せを利用して所定アセットを修理するための推奨を決定することができることも、通常の当業者にとって明らかである。
図10に示すように、ブロック1002では、分析プラットフォーム108が、動作データに基づいてアセットを修理するためのそれぞれの推奨に対応する状態の階層を維持していることができる。図10に示す例では、この階層は少なくとも(1)所定ルールに基づき、より高レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)予測モデルに基づき、より低レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含むことができる。しかし、この階層の例は他の種々の形をとることもでき、第1状態が予測モデルに基づき、第2状態が所定ルールに基づく可能性、第1及び第2状態が共に所定ルールに基づく可能性、及び第1状態及び第2状態が共に予測モデルに基づく可能性を含む。
ブロック1004では、この階層を維持しつつ、分析プラットフォーム108は、所定アセットの現在の動作状態を反映したデータを受信することができる。
ブロック1006では、分析プラットフォーム108は、受信した動作データを利用して、階層の第1状態を満足するか否かを(例えば、図6を参照して上記で説明したのと同様の方法で)判定することができる。分析プラットフォーム108が状態の階層内の第1状態を満足するものと判定した場合、分析プラットフォーム108は、より高レベルの精度を有する第1の推奨の指示を出力システム110によって出力することができる。
他方では、分析プラットフォーム108が、状態の階層内の第1状態を満足しないものと判定した場合、プロセスはブロック1010に進んで、階層内の第2状態を満足するか否かを(例えば、図8を参照して上記で説明した方法で)判定することができる。分析プラットフォーム108が、ブロック1010において第2状態を満足するものと判定した場合、分析プラットフォーム108は、より低レベルの精度を有する第2の推奨の指示を出力システム110によって出力することができる。
第2状態も満足しない場合、分析プラットフォーム108は階層内の他のあらゆるレベルにわたって、(1)ある状態を満足するまで、あるいは(2)階層内のすべての状態を満足しなくなるまで、順に進み続けることができる。他の実現では、分析プラットフォーム108は、階層内の状態を同時に、あるいは状態のまとまりを順に処理することができる。
図10に示すように、一部の実現では、分析プラットフォーム108は、出力用の推奨を識別した後にプロセスの例を終了することができる。他の実現では、分析プラットフォーム108は、階層内のより高いレベルにある出力用の推奨を識別した後にも、階層内のより低いレベルにわたって進めることができる。
図10は精度のレベル毎に状態/推奨を有する階層の例に関連して説明しているが、ここでも、階層が精度のレベル毎に複数の状態/推奨を含むことができることは明らかである。例えば、こうした階層は、(1)各々が第1レベルの精度を有するそれぞれの修理の推奨に対応する第1組の状態、及び(2)各々が第2レベルの精度を有するそれぞれの修理の推奨に対応する第2組の状態を含むことができ、第1レベルの精度は第2レベルの精度と異なる。こうした例では、分析プラットフォーム108はブロック1006において第1組の状態の各々を分析することができ、第1組の状態のうちの2つ以上を満足する場合、分析プラットフォーム108は上述したもののような「タイブレーク・ルール」を用いて、ブロック1008においてどの推奨を出力するべきかを選択することができる。さらに、ブロック1006において第1組の状態のいずれも満足しない場合、分析プラットフォーム108は第2組の状態/推奨について同様の分析を実行することができる。
V.結論
開示した新規な構成の実施形態を以上に説明してきた。しかし、特許請求の範囲に規定する本発明の範囲及び精神から逸脱することなしに、実施形態は組み合わせることができること、及び説明した実施形態に変更及び変形を加えることができることは、当業者の理解する所である。
さらに、本明細書中に説明する例が「人間」、「オペレータ(操作員)」、「ユーザ」または他の実体によって実行または開始される動作を含む限りでは、このことは例示及び説明の目的に過ぎない。特許請求の範囲は、請求項の文言中に明示的に記載されていない限り、こうした行為者による動作を必要とするものと解釈するべきでない。

Claims (20)

  1. 少なくとも1つのプロセッサと、
    非一時的なコンピュータ可読媒体と、
    前記非一時的なコンピュータ可読媒体上に記憶されているプログラム命令とを具えたコンピュータシステムであって、
    前記プログラム命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記コンピュータシステムに:
    アセットの動作データに基づいて該アセットを修理するための推奨に対応する状態の階層を維持する手順であって、該階層は、少なくとも(1)所定ルールに基づき、第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)予測モデルに基づき、第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含み、該第1レベルの精度と該第2レベルの精度とが異なる手順と、
    複数のアセットのうちの所定アセットについての動作データを受信する手順と、
    前記受信した動作データが、前記階層内の前記第1状態及び前記第2状態を満足することを判定し、これにより、前記第1の推奨及び前記第2の推奨を識別する手順と、
    前記第1の推奨と前記第2の推奨とのどちらが、より高レベルの精度を有するかを識別する手順と、
    前記第1の推奨及び前記第2の推奨のうち前記識別した推奨の指示を、コンピュータ装置に出力させる手順と
    を実行させる、コンピュータシステム。
  2. 前記階層が、第3レベルの精度を有する第3の修理の推奨に対応する第3状態を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  3. 前記第3レベルの精度が、前記第1レベルの精度または前記第2レベルの精度のいずれかと同じである、請求項2に記載のコンピュータシステム。
  4. 前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記コンピュータシステムに、前記受信した動作データが前記第1状態を満足することを判定する手順を実行させる前記プログラム命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記コンピュータシステムに:
    前記受信した動作データが前記所定ルールを満足することを判定する手順と、
    前記所定ルールを満足することに関連する信頼水準を識別する手順と、
    前記識別した信頼水準が信頼水準の閾値を超えることを判定する手順と
    を実行させるプログラム命令を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  5. 前記所定ルールに関連する前記信頼水準が、少なくとも部分的にユーザ入力に基づく、請求項4に記載のコンピュータシステム。
  6. 前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記コンピュータシステムに、前記受信した動作データが前記第2状態を満足することを判定する手順を実行させる前記プログラム命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記コンピュータシステムに:
    前記受信した動作データに前記予測モデルを適用する手順と、
    前記予測モデルの出力が信頼水準の閾値を超えることを判定する手順と
    を実行させるプログラム命令を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  7. 前記予測モデルが、前記アセットについての動作データに基づいて前記アセットにおいて所定の修理が必要であることの尤度の指示を出力するための予測モデルを含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  8. 前記予測モデルが、少なくとも、複数のアセットについての履歴的修理データ及び履歴的動作データに基づいて定義される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  9. プログラム命令を記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体であって、該プログラム命令はコンピュータ装置によって実行されて、該コンピュータ装置に:
    アセットの動作データに基づいて該アセットを修理するための推奨に対応する状態の階層を維持する手順であって、該階層は、少なくとも(1)所定ルールに基づき、第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)予測モデルに基づき、第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含み、該第1レベルの精度と該第2レベルの精度とが異なる手順と、
    複数のアセットのうちの所定アセットについての動作データを受信する手順と、
    前記受信した動作データが、前記階層内の前記第1状態及び前記第2状態を満足することを判定し、これにより、前記第1の推奨及び前記第2の推奨を識別する手順と、
    前記第1の推奨と前記第2の推奨とのどちらが、より高レベルの精度を有するかを識別する手順と、
    前記第1の推奨及び前記第2の推奨のうち前記識別した推奨の指示を、コンピュータ装置に出力させる手順と
    を実行させる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
  10. 前記階層が、第3レベルの精度を有する第3の修理の推奨に対応する第3状態を含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  11. 前記第3レベルの精度が、前記第1レベルの精度または前記第2レベルの精度のいずれかと同じである、請求項10に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  12. 前記コンピュータ装置によって実行されて、前記コンピュータ装置に、前記受信した動作データが前記第1状態を満足することを判定する手順を実行させる前記プログラム命令が、前記コンピュータ装置によって実行されて、前記コンピュータ装置に:
    前記受信した動作データが前記所定ルールを満足することを判定する手順と、
    前記所定ルールに関連する信頼水準を識別する手順と、
    前記識別した信頼水準が信頼水準の閾値を超えることを判定する手順と
    を実行させるプログラム命令を含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  13. 前記所定ルールに関連する前記信頼水準が、少なくとも部分的にユーザ入力に基づく、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  14. 前記コンピュータ装置によって実行されて、前記コンピュータ装置に、前記受信した動作データが前記第2状態を満足することを判定する手順を実行させる前記プログラム命令が、前記コンピュータ装置によって実行されて、前記コンピュータ装置に:
    前記受信した動作データに前記予測モデルを適用する手順と、
    前記予測モデルの出力が信頼水準の閾値を超えることを判定する手順と
    を実行させるプログラム命令を含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  15. 前記予測モデルが、前記アセットについての動作データに基づいて前記アセットにおいて所定の修理が必要であることの尤度の指示を出力するための予測モデルを含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  16. コンピュータにより実現される方法であって、
    アセットについての動作データに基づく該アセットの修理の推奨を生成するための状態の階層を維持するステップであって、該階層は、少なくとも(1)所定ルールに基づき、第1レベルの精度を有する第1の修理の推奨に対応する第1状態、及び(2)予測モデルに基づき、第2レベルの精度を有する第2の修理の推奨に対応する第2状態を含み、該第1レベルの精度と該第2レベルの精度とが異なるステップと、
    複数のアセットのうちの所定アセットについての動作データを受信するステップと、
    前記受信した動作データが前記第1状態及び前記第2状態を満足することを判定し、これにより、前記第1の推奨及び前記第2の推奨を識別するステップと、
    前記第1の推奨と前記第2との推奨のどちらが、より高レベルの精度を有するかを識別するステップと、
    前記第1の推奨及び前記第2の推奨のうち前記識別した推奨の指示を、コンピュータ装置に出力させるステップと
    を含む、コンピュータによる実現方法。
  17. 前記受信した動作データが前記第1状態を満足することを判定するステップが、
    前記受信した動作データが前記所定ルールを満足することを判定するステップと、
    前記所定ルールに関連する信頼水準を識別するステップと、
    前記識別した信頼水準が信頼水準の閾値を超えることを判定するステップと
    を含む、請求項16に記載のコンピュータによる実現方法。
  18. 前記受信した動作データが前記第2状態を満足することを判定するステップが、
    前記受信した動作データに前記予測モデルを適用するステップと、
    前記予測モデルの出力が信頼水準の閾値を超えることを判定するステップと
    を含む、請求項16に記載のコンピュータによる実現方法。
  19. 前記予測モデルが、前記アセットについての動作データに基づいて前記アセットにおいて所定の修理が必要であることの尤度の指示を出力するための予測モデルを含む、請求項16に記載のコンピュータによる実現方法。
  20. 前記予測モデルが、複数のアセットについての履歴的修理データ及び履歴的動作データに少なくとも部分的に基づいて定義される、請求項16に記載のコンピュータによる実現方法。
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