JP2019524421A - 豆を分類するための装置および方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、種子、例えばコーヒー種子を分類するための装置および方法に関する。装置は、種子供給機構、種子供給機構に接続された種子収容機構、種子収容機構内に動作可能に配設された電子種子観察システム、種子収容機構の出口に接続された種子排出機構によって特徴付けられ、電子種子観察システムは、種子を分類するための方法を実装する中央処理ユニットを有する。方法は、ａ）種子のデジタル画像を得るステップ、ｂ）ステップａ）において得られた画像のＲＧＢ成分を記憶するステップ、ｃ）ステップｂ）から、ヒストグラムを、ヒストグラムのそれぞれの比色および輝度成分について作成するステップ、ｄ）Ｏｔｓｕの方法に従って閾値ポイントを決定するステップ、ｅ）２値画像を得るステップ、ｆ）エリアを除去するステップ、ｇ）エッジを得るステップ、ｈ）種子に対応するベクトルを得るステップ、ｉ）黒種子を識別するステップ、ｊ）発酵および未熟に関連する欠陥を有する種子を識別するステップ、ｋ）機械的損傷を有する種子を識別するステップ、および、ｌ）黒種子用のアクチュエータ、発酵および未熟に関連する欠陥を有する種子用のアクチュエータ、および機械的損傷を有する種子用のアクチュエータを起動することによって種子排出機構を作動させるステップによって特徴付けられる。【選択図】図２

Description

本発明は、豆、特に水洗されたコーヒー豆を分類するための装置に関する。

農業製品の分類は、より高い価格で買われるより高品質の提供品をもたらす。その特有の特性のためにより高い値が付けられるスペシャルティコーヒー用の市場は、上記のよい例である。優れた品質の製品を選択する機械がコーヒープロセスにおいて存在するが、伝統的なプロセスによって除去されることができない豆のタイプ；コーヒーベリーボーラー（ＣＢＢ：Ｃｏｆｆｅｅ ｂｅｒｒｙ ｂｏｒｅｒ）によって軽度に影響を受けた豆が存在する。

コーヒーベリーボーラー（コーヒーのミキクイムシ（Ｈｙｐｏｔｈｅｎｅｍｕｓ ｈａｍｐｅｉ））は、コロンビアのコーヒープランテーションにおいて最も侵攻性の災害であり、品質の低下によってコーヒー生産者に主要な経済的損害をもたらす。この災害によって軽度に影響を受けているコーヒー豆が、コーヒー処理中にかつ輸出前に主要農産物から除去することが難しいと考えると、本特許は、高品質コーヒーを生産することによってより高い収益を稼ぐ機会をコーヒー生産者に与え、より高品質の原料を輸出業者に提供するために、湿式処理中にＣＢＢによって影響を受けた豆および欠陥のある胚乳を有する豆を除去するための代替法を提案する。

他と異なる特性を持つオブジェクトを識別し分離するためにコンピュータビジョン技法を使用するシステムについての特許が存在する。同様に、農業製品を分類するためにこれらの技法を使用する機械の、農産業における多くの例が存在する。これらの技術の全ては、原料調整器、供給器、オブジェクト解析システム、および解析システムによって送信されるコマンドに応答する除去システムを有する。

従来技術において、特許ＵＳ４２０３５２２、ＵＳ４５１３８６８、ＵＳ４６３０７３６、ＵＳ４６９９２７３、ＵＳ５５３８１４２、ＵＳ６１９１８５９、およびＵＳ５１３５１１４等のシステムが存在し、そのシステムにおいて、農業製品が受入れ可能であるか否かを判定するように決定を下すためにデジタル画像解析が使用され、そのシステムは、主フローからいろいろな品質の穀物を除去する排出システムを含む。しかし、製品が受入れ可能であるか否かを判定するために製品を解析するときに使用される方法は、製品ごとに変動する。

市場で入手可能な農業製品を選択するための機械の幾つかのブランドは、とりわけ、Ｗｅｃｏ、Ｃｉｍｂｒｉａ、Ｓｏｒｔｅｘ、Ｓｐｅｃｔｒｕｍ、Ｈｏｎｇｓｈｉ、Ａｎｇｅｌｏｎ、Ｉｓｏｒｔ、ＡＢＤ、Ｒｅａｌｌｙ、Ａｓｌａｎｊｉｘｉｅ、ＺＲＷＳ、ＳＫＳ、Ｊｉｅｔａｉ Ｚｈｉｎｅｎｇ、ＷＢ、ＷＹ、Ｓ−Ｐｒｅｃｉｓｉｏｎ、Ｘｅｌｔｒｏｎ、Ｄｅｌｔａである。これらの機械は、完全に湿った製品を分類する本特許の機械と違って、乾燥および半乾燥原料を扱う。この状態のコーヒーは、５３％の平均湿度、湿量基準を有し、その表面に水膜を有する。

本発明は、豆分類のための装置および方法に対応する。

装置は、豆を供給する機構、豆を配列する機構であって、本発明の一実施形態において、平坦面を上にして豆を配列する機構、電子豆ビジョンシステム、および空気式排出機構を含む。

本発明の一実施形態において、分類される豆は水洗されたコーヒー豆である。
本発明の方法は、豆を分類するための方法であり、方法は、
ａ．豆のデジタル画像を取込む工程、
ｂ．工程ａにおいて取込まれた画像のＲＧＢ成分を記憶する工程、
ｃ．工程ｂから、ヒストグラムを、ヒストグラムの各比色および輝度成分について作成する工程、
ｄ．閾値ポイントを決定する工程、
ｅ．２値画像を得る工程、
ｆ．エリア（換言すれば、領域）を除去する工程、
ｇ．境界を得る工程、
ｈ．豆に対応するベクトルを得る工程、
ｉ．黒豆を識別する工程、
ｊ．欠陥のある発酵豆および未熟豆を識別する工程、
ｋ．機械的損傷を有する豆を識別する工程、
ｌ．黒豆用のアクチュエータ、欠陥のある発酵豆または未熟豆用のアクチュエータ、および機械的損傷を有する豆用のアクチュエータを起動することによって豆排出機構を作動させる工程によって特徴付けられる。

投与機構およびその部品、主ホッパー（１）、回転シリンダー（２）、およびナイロン糸スクレーパー（３）を詳細に示す図である。 投与機構およびその部品、主ホッパー（１）、回転シリンダー（２）、およびナイロン糸スクレーパー（３）を詳細に示す図である。 高輝度ＬＥＤおよびＣＣＤデジタルカメラ（１２）を有する照明機構を収容する検査フード（１１）を示す図である。 高輝度ＬＥＤおよびＣＣＤデジタルカメラ（１２）を有する照明機構を収容する検査フード（１１）を示す図である。 主ホッパー（１）からなる供給機構を示す図である。 回転ドラム（４）を示す図である。 回転ドラム（４）を示す図である。 空気式排出機構を示す図である。 空気式排出機構を示す図である。 散布図である。

本発明の一実施形態は、コーヒー豆を分類するための装置に対応し、装置は、以下の３つの項目によって特徴付けられる。
ｉ）図１および図５を参照して、コーヒー豆の連続フローを遮断する構造の形成を防止する長手方向ロッドを有する主ホッパー（１）からなる供給機構。水洗されたコーヒー豆を連続供給するためにエネルギーを付加する平滑表面（２）および回転ドラムの表面に付着する場合がある豆を分離する伸長ナイロンスクレーパー（３）を有する回転ドラム。

本発明の一実施形態において、供給機構は、水洗されたコーヒー豆の連続フローをシステムに提供する。
ｉｉ）図１、図２、図３、および図４を参照して、平坦面を上にした状態で水洗されたコーヒー豆を配列する豆配列機構であって、攪拌機（６）を持つコンテナ（５）の上から、水洗されたコーヒー豆がその中に供給される平滑表面を有するより大きい直径の別の回転ドラム（４）からなる、豆配列機構。豆は、平坦面を上にした状態（１０）または下にした状態（９）で配列され、水の付着力または凝集力によって表面（９）上に保持される。ドラムは同様に、伸長するナイロンスクレーパーを有し、ナイロンスクレーパー（７）は、付着してしまった場合がある豆を、わずかに速い速度で移動する水平コンベヤベルト（８）上に、平坦面を上にした状態で軽く落とすことによって分離する。

平坦面を上にした状態でコーヒー豆を配列する配列機構はこのタスクを効率的に実施する。
ｉｉｉ）図４および図９を参照して、ＣＣＤカメラからなる電子豆ビジョンシステム（１２）、検査フード（１１）、照明ユニット、および、中央処理ユニットであって、その中で、解析が実施されまた水洗されたコーヒー豆の品質に関する決定が行われるコンピュータまたは埋め込み式（自動）機構であり得る、中央処理ユニット。

本発明の一実施形態において、電子豆ビジョンシステムの照明機構は高輝度ＬＥＤからなる。
中央処理ユニットは、ＣＢＢによって影響を受けた豆、黒豆、機械的損傷を有する豆、未熟豆、および発酵豆からなる群から選択される豆を識別するための方法を処理する。

図８および図９を参照すると、豆配列機構は、本発明の一実施形態において、主フローから欠陥のあるコーヒー豆を排出することが可能な空気ジェットを発生する１０個の空気式電気弁からなる空気式排出機構である。

本発明の装置は、水洗されたコーヒー豆を供給する機構、平坦面を上にした状態でコーヒー豆を配列する機構、欠陥のある豆を識別する電子機構、および空気式排出機構を含む。

コーヒー豆は、通常、平坦面および凸状面を有し、平坦面を上にした状態で識別機構を通過しなければならない。その理由は、平坦面が、コーヒーベリーボーラーがそこを通って豆に穴を開け、また、そこで損傷を見ることができる、面であるからである。

本開発の技術的特性の１つは、豆のパーチメント（内果皮）が、半透明であり、豆が十分に湿っているときに種子（胚乳）に付着することを利用することからなり、そのことは、コーヒーベリーボーラーによって作られる小さい穴等の欠陥または普通でない色の種子がより大きいコントラストを示し、一目で明らかになる（目に見える）からである。コーヒーが乾燥プロセスに入ると、内果皮は、不透明になり、その半透明性を失い、それが、コーヒーベリーボーラーによって軽度に影響を受けたコーヒー豆を識別し抽出することが非常に難しい理由である。

機構は、以下で詳細に述べられる。
供給機構：
水洗されたコーヒー豆の投与は、機械の主受取りホッパーの下に位置する回転シリンダーによって実施される。回転シリンダーは、回転するにつれて、豆を一方の側に向けて移動させ、下降フローを生成する。この機構は、水の付着力および凝集力によって回転シリンダーの表面上に保持されることができる豆を分離するスクレーパーを持つ。本発明の一実施形態において、このために開発されたスクレーパーは、２つの側部構造の間で長手方向に伸長する、直径が０．５ｍｍのナイロン糸からなり、シリンダーに、その移動に著しい抵抗をかけることなく接触する。投与機構の場合、フローは、シリンダーの角速度およびホッパーの流出部とシリンダーとの間の距離に依存する；より大きい角速度はより大きい供給をもたらし、より高い高さはより大きい供給をもたらす。

図１および図２は、投与機構およびその部品、主ホッパー（１）、回転シリンダー（２）、およびナイロン糸スクレーパー（３）を詳細に示す。機械の主ホッパーの壁は、複数の長手方向ロッドを持ち、長手方向ロッドは、水洗されたコーヒー豆が、これらの表面に付着し、コーヒー豆の連続フローを後で遮断することになるブリッジを形成することを防止する。
豆配列機構：
コーヒー豆集団は、定量供給の状態になると、平坦面を上にした状態で豆を配列する機構内を通過する。コーヒー豆が表面水を含むため、上記豆配列機構は、種々の表面に対する流体の付着力および凝集力の原理を使用する。そのため、水洗されたコーヒー豆が、その平坦面が平滑表面上にある状態で配置されると、表面と豆の外側層との間の水の付着力および凝集力によって豆が表面に付着することになるという高い可能性が存在する。水洗されたコーヒー豆がその凸状面を同じ平滑表面上にある状態で配置される場合、付着力および凝集力は、豆を保持するのに十分に強くないことになる。その理由は、これらの力が接触面積に依存するからである。

図２および図６を参照しまた図７を参照すると、例えば上を向いた状態のコーヒー豆用の豆配列機構（図２）は、平滑表面を有する直径が４０ｃｍの回転ドラム（４）であって、０．３５ｍ／ｓの接線速度を有する、回転ドラム（４）からなる。水洗されたコーヒー豆は、供給機構から、ホッパーと同様のコンテナ（５）内に流れる。コンテナは、フローを遮断する豆構造を粉砕するために撹拌機構（６）を収容する。

図２および図７を参照すると、付着している豆は、ドラム（９）と共に回転し続け、一方、その凸状表面が内方に向いた状態の豆は付着せず、その豆が図２からのドラム上で１８０°の直交位置に達すると自由落下する（１０）。

本発明の一実施形態において、ドラムは、図２からのシリンダー上の２７０°において、直径が０．５ｍｍのナイロン糸スクレーパー（７）を有し、ナイロン糸スクレーパー（７）は、豆の水膜を破壊し、豆を分離する。２７０°の直交位置の真下に、平坦面を上にした状態で配列される豆を受取りその豆を輸送するために、ドラムの接線速度よりわずかに速い線速度（０．３８ｍ／ｓ）を有するコンベヤベルト（８）が存在する。

図６および図７を参照して、コンベヤベルトとシリンダーとの間の距離は、１個の豆の厚さ（８ｍｍ〜１０ｍｍ）よりわずかに大きい。
平坦面を上にした状態でコーヒー豆を配列する配列機構は、このタスクを非常に効率的に実施する。シリンダーの１８０°位置において付着せず自由落下するコーヒー豆は、主に、三角形豆およびペーベリー豆等の平坦・凸形状を有さないコーヒー豆である。この位置で落下する少量の受入れ可能な豆は、バケットエレベーターがその豆を主ホッパーに戻すので再処理される。

機構は、互いの上部に豆が積重ならないように、豆を編成し誘導して列にする幾つかの可撓性アタッチメントを有する。
電子豆ビジョンシステム：
図３および図４を参照すると、豆は、コンベヤベルト上で編成された方式でかつ平坦面が上に向いた状態で配列されると、図３に示すように高輝度ＬＥＤおよびＣＣＤデジタルカメラ（１２）を有する照明機構を収容する検査フード（１１）の下を通過する。中央処理ユニットは、カメラによって取込まれた画像を解析して、どの豆が受入れ可能であるか、どの豆が欠陥を持つか、また、豆がコンベヤベルト上のどこにあるかを判定し、それにより、後で豆を排出する。

中央処理ユニットは、一連の方法を持ち、一連の方法は、豆をセグメント化し、豆を、複数のカテゴリー、例えば、受入れ可能な豆、ＣＢＢによって影響を受けた豆、未熟豆、発酵豆、黒豆、および機械的損傷を有する豆に分類する。

豆をセグメント化する場合、コントラストを呈する青背景が利用される。機械を動作させる前に較正が必要とされ、その較正中に、背景から抽出されるべき値が、動的閾値処理によって決定される。

「黒豆（Ｂｌａｃｋ ｂｅａｎ）」を得るために、以下の方法が使用される：

例えば、「未熟豆（ｕｎｒｉｐｅ ｂｅａｎ）」および「発酵豆（ｆｅｒｍｅｎｔｅｄ ｂｅａｎ）」を識別するために、ＧＢ（ＲＧＢ色空間の緑・青）デカルト平面上の平均緑強度情報および平均青強度情報の散布図が、それぞれの豆の分割された部分を含む中央セグメントのために使用される。図１０は散布図である。０．７１の傾斜を有する直線は、健全な豆を欠陥のある未熟豆および発酵豆から分離する。そのために開発された方法は、以下の通りである：

コーヒーボーラービートルが、１．２３ｍｍの平均直径を有する穴を開けるので、以下のアルゴリズムが、昆虫によって損傷された豆を識別するために使用される：

機械的損傷を有する豆は、通常、不完全な形状を有する。どの豆がこれらの欠陥を有しているかを判定するために、以下のアルゴリズムにおいて示すように、楕円が調整され、形状の完全性が判定される：

方法は、９０％の識別有効性を有する。
豆排出機構：
図８および図９を参照して、上記プロセスの結果として、中央処理ユニットは、排出器の電気弁にデジタル起動信号（オン／オフ）を送信する。生成される空気ストリームは、欠陥のある豆を主フローから排出する。

本発明の一実施形態において、水洗されたコーヒー豆は、５つのタイプの欠陥のある豆：ＣＢＢによって影響を受けたコーヒー豆、黒コーヒー豆、未熟コーヒー豆、発酵コーヒー豆、および機械的に損傷されたコーヒー豆に分類される。当業者にとって明らかであるように、添付特許請求の範囲によって規定されるだけである本発明の趣旨から逸脱しない考えられる変形および修正が存在するため、本発明が本明細書で述べ例証する実施形態に限定されないことが理解されるべきである。

Claims (2)

1. 豆を分類するための装置であって、
   − 豆供給機構、
   − 前記豆供給機構に接続された豆配列機構、
   − 前記豆配列機構内に動作可能に設置された電子豆ビジョンシステム、及び
   − 前記豆配列機構の流出部に接続された豆排出機構を備え、
   前記電子豆ビジョンシステムは、豆を分類するための方法を実施する中央処理ユニットを有する、豆を分類するための装置。
2. 豆を分類するための方法であって、
   ｍ．前記豆のデジタル画像を取込む工程、
   ｎ．工程ａにおいて取込まれた前記画像のＲＧＢ成分を記憶する工程、
   ｏ．工程ｂから、ヒストグラムを、前記ヒストグラムの各比色および輝度成分について作成する工程、
   ｐ．Ｏｔｓｕの方法に従って閾値ポイントを決定する工程、
   ｑ．２値画像を得る工程、
   ｒ．エリアを除去する工程、
   ｓ．境界を得る工程、
   ｔ．前記豆に対応するベクトルを得る工程、
   ｕ．黒豆を識別する工程、
   ｖ．欠陥のある発酵豆および未熟豆を識別する工程、
   ｗ．機械的損傷を有する豆を識別する工程、及び
   黒豆用のアクチュエータ、欠陥のある発酵豆または未熟豆用のアクチュエータ、および機械的損傷を有する豆用のアクチュエータを起動することによって豆排出機構を作動させる工程
   を備える、方法。