JP2019516606A - 軌道制御のための太陽帆 - Google Patents

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Abstract

基礎構造と、基礎構造に結合された運動可能な複数の翼部と、を有する太陽帆とする。運動可能な翼部のそれぞれは、太陽放射圧を生み出し、太陽帆を宇宙空間で推進させるための反射面を有する。それぞれの翼部は、完全展開状態において、それぞれの翼部において太陽放射圧によって生み出される推力の大きさを制御できるように、基礎構造に運動可能に結合されてもよい。【選択図】図4

Description

本出願は、2016年5月5日に出願された米国出願 No.62/332,202に基づく優先権を主張しており、当該米国出願は、全体として、本出願に、参照によって組み込まれる。
太陽帆は、宇宙機の推進方法の1つであり、帆の布地に空気の分子が圧を印加して、風がヨットの帆を推進させるのと、ほぼ同じ方法で、宇宙空間内で帆を推進させるのに太陽放射圧を利用する。ヨットの帆の場合と同様に、宇宙空間内の太陽帆に光子が衝突する。よって、太陽帆が反射性材料で被覆されていれば、光子は鏡面反射される。その結果、直入射した光子の倍の運動量が、伝達されることになる。最も明白な光子の供給源は、太陽であるが、レーザーのように他の光源でも、反射帆を推進させることができる。
これまで、いくつかの太陽帆が設計され、少数のごく基本的な太陽帆が、宇宙空間に打ち上げられている。それらの太陽帆はいずれも、同じ目標、つまり太陽帆の材料の面積を広くするとともに、総重量を低減するという目標を有している。光子の運動量が非常に小さいため、太陽帆は、宇宙空間で実用的な速度まで加速するために、非常に大きな面積を有する必要がある。従って、太陽帆の設計における原動力は、太陽帆の反射面の表面積を最大化することとなっている。また、ペイロードの大きさおよび重量が制限されており、打ち上げに要する費用も、概ね重量に基づくため、太陽帆をできるだけ軽量とすることも必要である。従って、従来の太陽帆においては、搭載する制御部品の量を少なくすることで、重量を最小化している。これらのことを考慮して設計された結果、従来の太陽帆は、略平面形であり、固定的な帆の形態をとっている。太陽帆それ自体は、単に、推力、つまり推進力を与える機構となっている。固定的な形態をとっていることにより、また、非常に大きな太陽帆においては慣性モーメントが大きくなることにより、太陽帆は、進路決定には用いられてこなかった。従って、装置の位置取りおよび方向付けのために、他の進路決定用部品が組み込まれている。ヨットの比喩に戻ると、帆によって前方に向かう圧を得て、舵によって操縦を行う。同様に、太陽帆によって前方に向かう圧を得て、他の制御装置によって操縦を行う。
本明細書で例として説明する実施形態は、基礎構造と、基礎構造に対して結合された、運動可能な複数の分割翼部と、を備えた太陽帆を含むものである。運動可能な翼部のそれぞれは、宇宙空間で太陽帆を推進させるために、太陽放射圧を生み出すための反射面を有している。それぞれの翼部は、完全展開形態において、それぞれの翼部に印加される太陽放射圧によって生み出される推力の大きさを制御できるように、基礎構造に対して運動可能とすることができる。その結果、翼部の位置を制御することで、太陽の推進力によって、直接的に、太陽帆の進路決定を行うことができる。
従来の太陽帆を示している。
運動可能な複数の分割翼部が基礎構造に結合された、本明細書で説明する実施形態にかかる太陽帆を示している。
図3(a)は、本明細書で説明する実施形態に従って、太陽帆に対して進路決定を行うために、運動可能な分割翼部がとりうる配向を示している。図3(b)は、本明細書で説明する実施形態に従って、太陽帆に対して進路決定を行うために、運動可能な分割翼部がとりうる配向を示している。図3(c)は、本明細書で説明する実施形態に従って、太陽帆に対して進路決定を行うために、運動可能な分割翼部がとりうる配向を示している。
図4(a)は、本明細書で説明する実施形態にかかる太陽帆について、収納形態を示している。図4(b)は、本明細書で説明する実施形態にかかる太陽帆について、遷移形態を示している。図4(c)は、本明細書で説明する実施形態にかかる太陽帆について、完全展開形態を示している。
本明細書で例として説明する実施形態にかかる太陽帆の使用方法について、例を示している。
以下の詳細な説明は、例示として説明するものであり、限定として、また本発明の原理として説明するものではない。本明細書によって、当業者は、明確に、本発明を実施し利用することができるようになるだろう。また、本明細書は、本発明を実施するための最良の形態であると現段階で考えられるものを含め、本発明の実施例、適用例、変形例、代替例、そして用途をいくつか説明するものである。図面は、本発明の実施形態の例について、概略的に、また模式的に表現するものであり、本発明を限定するものでも、必ずしも縮尺どおりに描写したものでもないことを、理解しておく必要がある。
本明細書で説明する実施形態は、太陽帆に対して進路決定と推進を行うための、独創的な、操作可能な翼部を含んだ太陽帆の、新規な設計を含むものである。太陽帆は、固定された翼部および操作可能な翼部を、いかなる組み合わせで有していてもよい。翼部は、進路決定のために、推力の方向を制御できるように、運動可能なものとすることができる。実施形態の一例においては、翼部は、1つまたは2つの回転自由度を有している。軽量の宇宙機と組み合わせることで、収納時の体積および質量を、可能な限り小さくし、惑星軌道あるいは惑星間での用途において、二次ペイロードを支持するための実用的な進路決定装置とすることができる。
図1は、従来の太陽帆の一例を示している。太陽帆100は、光子を反射し、推進力を生み出すための、薄型反射面102を有している。太陽帆は、薄型反射面102を支持するための、複数の支柱104を有している。宇宙機の標準的な基礎構造106が、薄型反射面102の略中央に配置されている。従来の太陽帆の構成においては、薄型反射面の四分割体のうち、相互に隣接するものに対して、荷重を保持し、部品を配置する空間を確保するのに、同一の支持フレームを使用している。また、従来の太陽帆の構成においては、推進面を形成するのに、固定的な展開形状を用いている。太陽帆の大きさが巨大であることにより、太陽帆は、(反射面の径の二乗に比例した)非常に大きな質量慣性モーメントを有している。従って、従来は、太陽帆それ自体は、進路決定に用いられてこなかった。太陽帆を進路決定に用いる代わりに、通常は、宇宙機の標準的な基礎構造106に、広い領域での進路決定を目的として膨大な距離にわたって所望される、わずかな方向転換を行うための、推進システムが設けられる。従って、従来は、太陽帆は、推進を行うことだけに、限定されていた。
図2は、本明細書で説明される実施形態にかかる、軌道制御のための太陽帆の一例を示している。図示するように、太陽帆202は、相互に分離されて独立した、太陽帆の翼部212,214,216,218に、分割されている。図では、4つの翼部が表示されており、1枚の太陽帆が、四分割体に分割されている。しかし、複数であれば、翼部の数をいくつにする形態でも、また、太陽帆をどのように分割する形態でも、利用可能であり、また、本開示の範囲内に入る。各翼部212,214,216,218は、それぞれ、支持体222,224,226,228によって、宇宙機の基礎構造206に結合されている。支持体を動作させて、翼部を基礎構造に対して運動させることができる。
基礎構造に対する翼部の動作や運動は、1つから6つの自由度で、いずれの方向に行ってもよい。実施形態の一例においては、基礎構造と翼部の間の結合部が、1つの自由度を有している。その1つの自由度は、軸を中心とした回転に係るものとすることができる。その回転は、基礎構造と翼部の間の結合軸を中心としたもの、または、図2に破線で示すように、翼部の対称軸を中心としたものとすることができる。実施形態の一例においては、基礎構造と翼部の間の連結部が、2つの自由度を有している。その2つの自由度は、直交する軸を中心とした、回転自由度とすることができる。図示するように、上側翼部214は、第一の軸、およびそれに直交する描画面内の第二の軸を中心として、回転することができる。つまり、翼部は、破線を中心として、対向する角部を同時に、描画面に対して上下方向の、相互に反対の方向に運動させるとともに、第二の軸(不図示)を中心として、翼部のそれら対向する角部を同時に、描画面に対して上方または下方に、一緒に運動させることができる。任意の並進運動および回転運動を、追加して、あるいは組み合わせて、利用することができる。
実施形態の一例においては、太陽帆を構成する全ての翼部が、中心に対して、運動可能となっている。この場合には、翼部のそれぞれが、支持部材を介して、中心に結合され、支持部材が、少なくとも1つの自由度を有して、動作されることができる。従って、太陽帆を構成する複数の翼部は、完全展開後に、基礎構造に対して運動可能となる。展開後において、翼部の形状は、固定的なものとすることができ、中心に対する翼部の回転は、動的なものとすることができる。
実施形態の一例においては、太陽帆を構成する翼部の一部のみが、中心に対して運動可能となっている。この場合には、少なくとも1つの翼部が、完全に展開した形態において、中心に対して固定的となっている。従って、その翼部と基礎構造の間の支持部材は、剛直なものであるか、剛直化できるものであるか、展開後に不動となるものとすることができる。また、少なくとも1つの翼部が、完全に展開した形態において、中心に対して、運動可能となっている。展開後のその翼部の形状は、固定的なものとすることができ、中心に対するその翼部の回転は、動的なものとすることができる。実施形態の一例においては、対向する1組の翼部が、運動可能な翼部となっており、対向する1組の翼部が、固定された翼部となっている。従って、運動可能な翼部を、太陽帆において、相互に対向する位置に配置し、運動不能な翼部を、太陽帆において、相互に対向する位置に配置することができる。例えば、太陽帆を完全に展開した後の状態において、翼部214と216を運動可能とし、翼部212と218を運動不能とすることができる。実施形態の一例においては、太陽帆が、運動不能な翼部よりも多数の、運動可能な翼部を含むようにしてもよい。
実施形態の一例においては、翼部は、群をなして動作させることができる。この場合には、複数の翼部を、同期して、あるいは、所望に沿った、または相互に類似した、既定の配向に、運動させることができる。例えば、1組の翼部を、配向が一致するように、一緒に動かして、太陽帆の当該部分を共に、広げた形態、または畳んだ形態にすることができる。太陽帆全体を構成する翼部のそれぞれを、同じ群に含ませて、一致させて運動させてもよい。図示した形態では、四分割された4つの翼部を全て、略平面となる配向、つまり完全に露出させた(広げた)配向とすることや、そこから90°回転させて、完全に非露出の(畳んだ)配向とすることができる。
実施形態の一例においては、翼部を、動作装置の可動範囲の中で、既定した複数の配向に運動させることができる。例えば、各翼部を、2つ、3つ、4つ、あるいはさらに多数の既定の配向を有するものとできる。既定の配向が2つある場合には、翼部は、本明細書に記載したとおり、完全に露出させた配向、あるいは完全に非露出の配向をとることができる。従って、動作装置を駆動することで、翼部を、ある配向から別の配向に運動させ、その別の配向に一旦達すると、自動的にその配向で停止するように、構成することができる。既定の配向が3つ以上ある場合には、完全に露出させた配向、完全に非露出の配向、1つまたは複数の部分的に露出させた配向のように、任意の位置の組み合わせを利用することができる。実施形態の一例においては、第一の既定配向において、完全露出配置となる0°とし、第二の既定配置において、完全露出配置から20°回転させた配向とし、第三の既定配向において、完全露出配置から45°回転させた配向とし、第四の既定配向において、完全露出配置から70°回転させた配向とし、第五の既定配向において、完全露出配置から90°回転させて、完全に畳んだ、つまり非露出の配向とすることができる。既定の配向は、0°以上90°以下の範囲、または−180°以上180°以下の範囲で、1°、2°、5°、10°、15°、20°、45°刻み等、どのように組み合わせて用いてもよい。実施形態の一例においては、1つまたは複数の翼部が、全範囲の位置をとることができ、第一の位置から第二の位置までのあらゆる配向を、連続的にとることができるものとしてもよい。実施形態の一例においては、翼部が、1つまたは複数の旋回軸を中心として、全域を回転するものとしてもよい。実施形態の一例においては、翼部が、軸を中心として、部分的にのみ回転し、全域で旋回せずに、第一の位置から第二の位置までの範囲、あるいは第一の位置と第二の位置の間の範囲のみを、運動するように構成してもよい。実施形態の一例においては、第一の位置から第二の位置までの角度範囲を、90°とすることができる。
図3(a)〜図3(c)は、本明細書で説明している実施形態にかかる翼部の配向を、例示している。図3(a)は、各翼部が0°の配向にあることが想定された、完全な帆走配向つまり完全露出配向にある、4つの翼部を有する太陽帆を例示している。図3(b)は、各翼部が、基礎構造と翼部を結ぶ軸を中心として反時計回りに20°回転した、回転配向を例示している。図3(c)は、太陽帆が完全に畳まれ、翼部が、完全露出配向つまり完全な帆走配向から、90°回転していることが想定された配向を例示している。
実施形態の一例においては、基礎構造は、電源供給部、処理装置、入力/出力装置、ポート、通信部、受信装置、発信装置、その他の回路、その他の部品、あるいはそれらの任意の組み合わせを備えることができる。基礎構造は、太陽帆を作動させるための電源供給部を有することができる。電源供給部は、太陽帆に電力を供給するために、電池、および/または太陽光パネルを備えることができる。基礎構造は、カメラ、赤外線センサ、光センサ、その他のセンサを備えることができる。基礎構造は、遠隔通信のために、発信装置、および/または受信装置を備えることができる。基礎構造は、非一過性の、機械で読み取り可能なコードを蓄積する、メモリを備えることができる。そのコードは、同様に基礎構造に備えられる処理装置によって実行した際に、1つまたは複数の翼部の位置の制御を含むが、それに限定されない、本明細書に記載した機能を、発揮するものである。その他の、あるいは追加の機能には、翼部の望ましい配向の同定、太陽帆の位置の同定、太陽帆を推進する光源の位置の同定、送信装置/受信装置を介したデータの送信/受信、およびそれらの組み合わせを含むことができる。基礎構造は、通信、慣性の測定、位置取り、進路決定、データ蓄積、撮影、電源供給(太陽電池による電源を含むが、それに限定されない)、翼部の動作を実行するにに必要な、電子機器回路も、備えることができる。例えば、可能性のある装置類は、通信アンテナ、小型モータ、磁力計、レーザー高度計、分光計、太陽電池アレイ、電池、全地球測位システム(GPS)、カメラ、光センサ、赤外線センサ、電子処理装置、メモリ等を含むことができる。
説明した形態では、太陽帆の翼部のそれぞれは、他の翼部が介在することなく、翼部から基礎構造へと直接的に結合されている。しかし、太陽帆の他の一部分が、別の翼部の配置に介在する形態も、本明細書の開示範囲に含まれる。従って、1つまたは複数の翼部が、他の1つまたは複数の翼部を介して、間接的に基礎構造に結合されてもよい。換言すると、翼部を、基礎構造に結合する手前で、隣接する翼部に結合するように、太陽帆を分割してもよい。隣接する翼部の間の支持体は、本明細書に記載するように、完全に展開した後の形態で、作動可能であっても、固定されていてもよい。
本明細書に記載した太陽帆の反射面、あるいは個別の翼部は、支持フレームと、反射面を含んでいる。支持フレームは、第一の収納形態と、第二の完全展開形態をとることができ、太陽帆を収納するとともに、搬送して、宇宙空間で展開することができる。支持フレームは、第一の収納形態から、第二の完全展開形態まで、どのような手段によって、遷移されてもよい。例えば、支持フレームを、柔軟性を有するものとし、収納中は変形させておくことができる。支持フレームに形態を記憶させておき、収納時には、外力によってフレームを第一の収納形態に拘束するが、外力を除去した時には、フレームを第二の完全展開形態に自動的に遷移させるようにできる。フレームを、第一の形態と、既定の温度で誘起される、第二の記憶した形態と、をとるものとすることもできる。フレームを膨張可能とし、フレームの全体または一部が内圧を受けた際に(つまり膨張した際に)、完全展開形態をとるようにすることもできる。フレームを剛直化可能なものとし、展開後に、最終的な展開形態を保持するようにすることもできる。フレームが、第一の位置への配置のための折り曲げ、および第二の位置への遷移のための延伸を行えるように、1つまたは複数の回転軸またはヒンジを備えるものとすることもできる。実施形態の一例においては、フレームは、収納のために変形することができるが、形態を記憶し、拘束を解かれた際に第二の展開形態に復帰することもできるように、長さ方向に沿って、柔軟性を有する構造とすることができる。
実施形態の一例においては、反射面を支持するために、1つまたは複数の支柱を備えることができる。フレームを、翼部の外縁の全体を規定するものとし、支柱を、外側の支持フレームを規定する翼部の端縁のそれぞれに、配置することができる。説明したように、分離され、独立した反射面を支持して、それぞれの可動式翼部とするのに、分離され、独立したフレームを使用することができる。反射面を支持するのに、支柱の組み合わせ、形状、配向、配置を、どのようにしてもよい。例えば、図4(c)に示すように、反射面を支持するのに、内部支柱を用いることができる。実施形態の一例においては、反射面の全体を、フレームの材料によって、支持することができる。実施形態の一例においては、反射面の一部のみを、フレームの材料によって、支持することもできる。図4(c)に示すように、1つまたは複数の内部支柱を、基礎構造に隣接した位置から、基礎構造から離れた翼部の外縁まで延びたものとすることもできる。図4(c)に示すように、1つまたは複数の内部支柱を、翼部を横切らせて設けることもできる。1つの内部支柱を、2つの他の内部支柱の間、あるいは内部支柱と、外側の端縁部の支柱との間に配置するようにして、内部支柱を配置することもできる。
実施形態の一例において、支持構造を、外側フレームおよび/またはリブ、および/または支柱を含むものとすることができる。外側フレーム、リブ、支柱の任意の組み合わせを含む支持構造を、形状記憶複合材料より形成することができる。形状記憶複合材料を用いることで、組み立てを伴わない方法で、外力の印加によって、翼部を折り畳むことができる。従って、折り畳んだ形態は、収納室や印加される外力によって、動的に規定することができる。例えば、形状記憶複合材料は、力を印加した際に、長手方向に沿って、屈曲可能、または変形可能とすることができる。しかし、形状記憶複合材料は、外力が除去されると、記憶していた形態に復帰する。従って、実施形態の一例においては、外力の付加によって、支持構造が、小体積の収納形態に維持されるとともに、外力が除去された状態では、支持構造が、大体積あるいは大面積に、完全に展開される展開形態とすることができる。つまり、形状記憶した形態または付勢した形態を、支持構造が、本明細書で説明している太陽帆として使用される形態となった、展開形態とすることができる。実施形態の一例において、形状記憶複合材料は、外力が付加された状態で、任意の方向に湾曲するものとできる。実施形態の一例において、形状記憶複合材料は、部材の長さ方向に沿って、または部材の全長に沿って、複数の位置において湾曲するものとできる。実施形態の一例において、形状記憶複合材料は、外力が除去されると、直線状、三角形、多角形、長方形、正方形、ダイヤモンド形、四辺形、円形、卵形、曲線状、放物線状、その他既定の形状、あるいはそれらの組み合わせよりなる、記憶した形態に戻るものとできる。
形状記憶複合材料の例は、炭素繊維または炭素糸、ベクトランあるいはケブラーの1つまたは複数の基材を含む。基材は、複数の撚線を構成するものであってもよい。撚線は、概ね支柱の長手方向沿って配列され、一つまたはそれ以上の配列を含んでもよく、巻きつけられても螺旋状に配置されてもよく、織られてもよく、これらの組み合わせとすることもできる。形状記憶複合材料は、基材の周りおよび/または間に、マトリクス材を含むことができる。マトリクス材は、シリコーン、ウレタンまたはエポキシとすることができる。形状記憶複合材料の例は、発明の名称が「複合材料」である共同特許出願の米国出願公開特許番号2016/0288453に記載されている。支持構造の実施形態の例は、折り畳み可能な、形状記憶性炭素複合材料を含む。
実施形態の一例において、反射面は、反射性の面を有する柔軟膜を含むことができる。反射面は、膜面に材料を被覆、積層、蒸着または接着することにより形成することができ、あるいは、膜面自体で形成することもできる。実施形態の一例において、膜は、マイラー、カプトン、ポリウレタンコーティングナイロン(PCN)、テドラー、テフロン、その他ポリイミドまたはプラスティック材料、およびこれらの組み合わせを含む。反射被覆は、アルミニウム、銀、銀−インコネルおよびこれらの組み合わせなどの高導電性金属の層とすることができる。また、膜は、アルミニウムまたはステンレス鋼の箔や、炭素繊維などの導電性材料、または導電性メッシュで形成することができる。さらにまた、膜は、上記材料の一部または全部の組み合わせから成る積層体から構成することができる。表面は、アルミニウム、銀または銀−インコネルなどの高導電性金属の層で、被覆することができる。金属膜の厚さは100〜2,000オングストロームとすることができる。反射面の実施形態の一例は、熱膨張係数の低いポリイミド膜よりなる布状体の膜を、1500オングストロームの銀−インコネルで被覆したものを、含む。
実施形態の一例において、反射材は、マイラー、カプトン、ポリウレタンコーティングナイロン(PCN)、テドラー、テフロン、その他ポリイミドまたはプラスティック材料などの膜に金属層を付したものを、1層または複数層で積層した、形状記憶複合材料から成る、一体型の面とすることができる。形状記憶複合材料は、本明細書に記載されるように、アルミニウム、銀または銀−インコネルなどの高導電性金属の層で被覆することができる。反射被覆は、形状記憶複合材料、または形状記憶複合材料を被覆する膜に、直接、形成または配置することができる。実施形態の一例において、形状記憶複合材料の一体型の面を用いれば、支持構造の支柱および/または外側フレームを用いなくてもよい。基本的には、一体型形状記憶複合材料は自立型構造となる。
場合によっては、支持構造を、折り畳み可能な棒状体の代わりに、中空管より形成することが好ましいかもしれない。そのような支持構造の展開は、搭載しているポンプや、窒素、二酸化炭素、あるいはヘリウムやアルゴン等の不活性物質のような膨張ガスの使用により、開始することができる。意図する目的に応じて、その他のガスを使用することもできる。
実施形態の一例において、形状記憶複合材料は、支持構造の全体に用いても、一部のみに用いてもよい。例えば、反射材の外側フレームを形状記憶複合材料を含むものとし、リブを従来の分割型剛性材料を含むものとすることができる。形状記憶構造と従来の構造との別の組み合わせも、本明細書において企図される。従って、あらゆる構成部品の組み合わせにおいて、形状記憶複合材料、膨張可能な材料、剛直化可能な材料、または剛性材料のあらゆる組み合わせが、本明細書において企図される。
図4(a)〜図4(c)に、収納形態から、遷移形態を経て、完全展開形態に至る、太陽帆の遷移を例示している。太陽帆を構成する個々の翼部が分離されているため、独特の新規な収納状態を達成することができる。
収納形態の一例を、図4(a)に示している。図示するように、1つの太陽帆を構成する個々の翼部を、装置の基礎構造を挟んで反対側に、収容することができる。一体の太陽帆を有する従来の装置では、太陽帆の損傷を回避しながら、展開に備えて適切に収納するために、基礎構造の一方側に収納する必要があるのに対して、上記配置は独特のものである。図4(a)に示すように、基礎構造を挟んで対向する方向のそれぞれに、翼部を2つずつ一緒に収容し、第一および第二の翼部収納体を構成することができる。各翼部について、三角柱形の収納体を図示しているが、本明細書においては、あらゆる収納形態を企図している。さらに図4(a)に示すように、基礎構造を翼部の間に配置することで、翼部を直接的に取り付けた構造を保持することや、基礎構造と翼部の間に設ける支持機能や作動機能を最小化することができる。
遷移形態の一例を、図4(b)に示している。展開が開始されると、個々の翼部は、配向を変え、基礎構造の周囲に配置された状態となる。翼部は、展開に備えた位置に配置される。図4(a)〜図4(c)に表示したのは、単なる例であり、限定を意図するものではない。例えば、翼部を展開する前の状態において、翼部は、折り畳まれて、中心に対して配向した状態になくてもよい。
最終形態つまり完全展開形態の一例を、図4(c)に示している。展開後の状態において、1つまたは複数の分割翼部が、運動可能となっているが、図4(c)は、完全展開形態として取りうる形態のうち、1つのみを表示している。完全展開形態となると、翼部の形状は、固定的であっても、動的であってもよい。実施形態の一例においては、完全展開形態において、翼部の配向によらず、各翼部は、完全に展開され、表面積が最大となる。従って、完全に展開された翼部の形状は、展開後に、固定的となる。よって、完全展開形状においては、基礎構造に対する翼部の配向によらず、翼部の形状が維持される。実施形態の一例においては、展開後に翼部の形状が変更されてもよい。
本明細書で説明する実施形態は、地球の軌道または惑星間の空間において、太陽帆の進路決定を行うための、独創的な操作可能な太陽帆の設計を含んでいる。ある実施形態においては、太陽帆全体が、操作可能な翼部よりなっている。小型電子機器回路を備えた小型で軽量の宇宙機と組み合わせた際に、太陽帆の総面積を、適度な大きさに抑えることができ、小体積に収納して、小型の二次ペイロードとして打ち上げることができる。
実施形態の一例においては、翼型太陽帆は、宇宙機の基礎構造と、複数の反射面部(翼部)を有している。反射面部は、関節を有しており(自由度(DOF)1または2)、それにより、太陽放射圧の反応推力を制御することができる。
翼部は、大きな表面積を有し、かつ非常に質量の小さいものとすることができる。翼部は、反射面を有する軽量の膜と、その膜を最終的に所望される形態に展開して支持する質量の小さい構造体と、を含んだものとすることができる。翼部の最終的な形態は、限定されるものではない(円形、三角形、多角形、その他の幾何形状、自由形状よりなる形態、およびそれらの組み合わせ、等)。膜の反射面は、膜に形成されたもの、または膜が本来有するものとして、設けることができ、光を反射して、太陽放射圧による総推力を増大させる目的を果たす。従来一般の膜は、カプトンあるいはマイラーで構成されてきたが、新規の炭素−炭素材料も検討される。翼部の構造は、様々な設計が可能であり、形状記憶材料よりなるもの、テープスプリングを基礎とするもの、膨張可能なもの、剛直化可能なもの、トラス機構を基礎とするもの、またそれらの組み合わせとすることができる。太陽帆の反射被覆は、金、銀、アルミニウム等、いかなる金属薄膜よりなってもよい。
実施形態の一例においては、翼部は、関節動作することができ、それによって、宇宙機の基礎構造に印加される推力を遮断することや、その推力の大きさ、配置、ベクトルを変調させることができる。ある単純な態様においては、翼部の面を、太陽光に垂直または平行に配置する(回転させる)ことができる1自由度の作動装置を介して、翼部を宇宙機の基礎構造に取り付けることができる。より高度な態様においては、2自由度の作動装置を用いて、翼部を回転させるだけでなく、展開当初に翼部が占めていた面の内外に、翼部を傾斜させることができる。
翼型の太陽帆は、従来の化学的または電気的な推進を利用する宇宙機と同様に、ペイロードに推力を与える。化学的推進装置は、典型的には、大きな推力を発するが、比推力(ISP)が小さい。比推力は、推進装置の効率の基準となる(消費される推進剤の単位量あたりの運動量変化)。一方、電気的推進装置は、推力は小さいが、比推力は大きい。これらに対し、太陽帆は、燃料を消費しないため、生み出す推力は微小だが、実効的に無限の比推力を有する。推力が微小であることにより、総質量が微小でないかぎり、加速度は非常に小さくなる。よって、意味のある目標を達成するために、ペイロードの質量を最小限に維持する必要がある。太陽帆の面積が小さいほど、質量を小さくすることができ、目標を有効なものとするためには、面積と質量の比の範囲を、10から20のオーダーにする必要がある。
大面積の太陽帆(〜1200m)に対する基準のペイロードは、典型的には、数十キログラムとすることができる。実施形態の一例においては、関節を有する翼部の面積はずっと小さいため、ペイロードは、数百グラムに限定される。実施形態の一例においては、太陽帆の部品として、小型電子機器回路やセンサのように、大きさ、質量、電力の小さいものが使用される。翼型太陽帆のある態様においては、ペイロードの重量や形状の程度が、スマートフォンと類似している。そこには、通信、慣性測定、位置取り、進路決定、太陽光発電、データ蓄積、撮影に必要な電子機器回路、さらに電池、通信アンテナ、翼部を回転させるための小型モータを含むことができる。他に考えられる装置には、磁力計、レーザー高度計、分光計等も含まれる。
本明細書に記載する実施形態の一例は、太陽帆およびそのペイロードに対して、正確に進路決定を行うのに利用することができる。従来の太陽帆は、長い時間の間に実現すべき長距離にわたる所望の軌道に、太陽帆を概ね向かせるために、不正確な進路決定法を用いている。そのような装置は、進路決定の精度が非常に大きな規模にわたる、惑星間の飛行に適している。本明細書に記載する形態は、惑星軌道制御を可能にする、正確な進路決定に用いることができる。
太陽帆の実施形態の一例は、地球の軌道に限られず、太陽光/レーザー光による任意の飛行の用途に利用することができる。そのような太陽帆を、地球の軌道の外での運用に用いれば、進路決定および制御において、現行の太陽帆の設計によっては得られない、夥しい利点が得られる。
現時点で設計した例によると、面積(メートル単位)と質量(キログラム単位)の比を12:1として、翼型太陽帆によって、以下を達成することができる。
−地球低軌道(LEO)において−高度600km(大気抵抗)以上の、(最悪の場合は日食期間を理由とする)非太陽同期軌道を想定すると、1日あたり高度を2km変化させられる。
−地球中軌道(MEO)において−翼型の太陽帆を取り付けた宇宙機は、1日に高度を25km変化させることができ、1週間で傾斜角を1°変化させることができる。
−地球静止軌道(GEO)において−翼型の太陽帆を取り付けた宇宙機は、1日に高度を50km変化させることができ、傾斜角を1週間で>1°、1か月で5°変化させることができ、さらに、4〜8m/sで1日あたりの近接運用を行うことができる。
本明細書に記載するように、太陽帆は、太陽光からの放射圧により、宇宙機に推力を与える。太陽帆に太陽が照射されていれば、推力は、常時「オン状態」となる。これは、惑星外の探査には適している。しかし、地球軌道での太陽帆の運用においては、これは望ましいことではない。宇宙機は地球の周囲を回るため、宇宙機の推力を、軌道パラメータの変更に有効に利用するために、その推力を変調し、制御する必要がある。制御部を有する、あるいは有さない従来一般の太陽帆は、軌道周回ごとに、反射面を太陽に向けた状態に維持するために必要な回転を、行うことができない。例えば、図5に示すように、従来の太陽帆においては、推進手段や進路決定手段を使用するとしても、地球の周りを半分回った際に、太陽帆の配向を変更することはできない。従って、地球に対して第一の方向にある際に、反射面が地球の方を向いていて、進行方向に圧を受けているとすれば(つまり、地球の上側に表示された太陽帆の状態)、地球の下側に表示された位置にきた際に、配向を変更することができない。よって、地球の反対側にきた際に、反射面は、進行方向と反対向きの推力を生成するのに、実際に用いられ、減速することになる。
本明細書に記載する実施形態の一例は、宇宙機との関係で要求される単純な翼部の回転を太陽帆が行い、その結果として、軌道の適切な箇所で推力を発生し、軌道パラメータを変更するために要求されるのに従って、翼部に太陽光が当たるように(あるいは当たらないように)維持するのに、利用することができる。従って、図5に示すように、惑星の反対側にきた時に、太陽帆をオフ状態とし、惑星に対して第一の方向にあった際に獲得した推進力を阻害しないように、太陽帆の配向を変更することができる。図示するように、太陽帆は、地球と表示した惑星の上側にある時には、太陽帆全体に太陽光を受け、進行方向に圧を受けるように、描画面に垂直に配向される。反対側、つまり地球と表示した惑星の下側にきた時には、太陽光に端縁を向けた配向をとり、反射面が太陽光に対して直交するように、翼部が90°回転される。これにより、太陽帆がオフ状態となり、装置に推進力が与えられなくなる。惑星軌道において、太陽帆の位置を制御するために、軌道に沿って、翼部の配向を、どのように組み合わせてもよい。例えば、惑星の周囲を回る各経路において、軌道の一部では速度を増大させるのに使用できるように、太陽帆をオン状態とし、軌道の残りの部分では速度を増大させるように、太陽帆をオフ状態として、惑星の周りに渦巻状の軌道を構成するようにすることができる。所望どおりに、軌道高度を上げたり、下げたり、維持したりして、所望の軌道を維持するのに必要な推進力を生み出せるように、任意の組み合わせの翼部を、オン状態あるいはオフ状態とすることができる。
本明細書に記載する実施形態の一例は、地球軌道での進路決定に利用される。実施形態の一例においては、単一の軌道において、太陽帆に対して、選択的に進路決定を行うことができる。この場合には、太陽帆に対して、単一の軌道球で進路決定を行うために、および/または複数の軌道球の間を遷移するために、所望される方向に推力を与えるように、翼部を配置することができる。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して、全体が記載されているが、様々な変更や改変が、当業者にとって明白となることに、留意すべきである。そのような変更や改変は、付した請求項に規定されるように、本発明の実施形態の範疇に含まれるものであると、理解すべきである。具体的には、本明細書では、構成要素の例が示されている。これらの構成要素は、任意に組み合わせて用いてもよい。例えば、任意の構成要素、特徴、工程、部品を、組み合わせても、分離しても、分割しても、除去しても、複製しても、付加してもよく、任意の組み合わせで用いてもよく、それらは本開示の範囲内にある。実施形態は、例示に過ぎず、特徴を説明のために組み合わせたものであり、それに限定されるものではない。
本明細書で使用しているように、数値、範囲、形状、距離、相対関係等に関する「概ね」「実質的に」「略」との語は、本明細書に記載するような、意図される目的において、部品または構成要素の集合体が機能できるだけの、適切な寸法公差を含む。「よりなる」との語は、「含む」と同義であり、「のみよりなる」ことを意味するものではない。本明細書において、参照事項や従来の装置、従来の知見を参照していても、それらの開示事項が、先行技術となること、あるいは一般常識の一部を構成することを意味するものであるとは、みなすべきでない。

Claims (10)

  1. 基礎構造と、
    複数の分割翼部と、を有する太陽帆において、
    前記複数の分割翼部は、前記基礎構造に運動可能に結合されており、それぞれが、太陽放射圧を利用して前記太陽帆を宇宙空間で推進させる反射面となっている、太陽帆。
  2. 前記複数の分割翼部は、完全展開状態において、各分割翼部において太陽放射圧によって生み出される推力の大きさを制御できるように、前記基礎構造に対して運動可能に結合されている、請求項1に記載の太陽帆。
  3. 前記複数の分割翼部は、完全展開された際に、それぞれが略平行となった、使用状態となる、請求項1に記載の太陽帆。
  4. 前記複数の分割翼部は、前記使用状態において、略同一平面内に含まれる、請求項3に記載の太陽帆。
  5. 前記複数の分割翼部は、完全展開状態において、第一の位置と、前記第一の位置に対して直角に回転した第二の位置とをとる、請求項1に記載の太陽帆。
  6. 回転自由度を有する前記複数の分割翼部のそれぞれを、動作させる動作装置をさらに有する、請求項1に記載の太陽帆。
  7. 回転軸が、翼部の対称中心を通り、前記基礎構造および前記翼部を横切る、請求項1に記載の太陽帆。
  8. 前記複数の分割翼部のうち少なくとも2つを同時に制御し、各動作の際に、相互に同じ回転変位で運動させる制御システムをさらに有する、請求項6に記載の太陽帆。
  9. 前記複数の分割翼部のそれぞれを動作させ、前記複数の分割翼部のそれぞれと前記基礎構造との間に、2つ以上の回転自由度を与える1つまたは複数の動作装置をさらに有する、請求項1に記載の太陽帆。
  10. 第一の回転軸が、前記基礎構造、および翼部の対称中心を貫通し、第二の回転軸が、前記第一の回転軸に直交している、請求項9に記載の太陽帆。

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