JP2019515726A - ユーザの睡眠有効性を向上させるシステム - Google Patents

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Abstract

本発明は、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムに関する。本発明は更に、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する信号処理デバイス10に関する。当該デバイスは、ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を受信する入力ユニット11と、皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化するセグメンテーションユニット12と、皮膚コンダクタンスデータ信号におけるピークを検出するピーク検出ユニット13と、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算する計算ユニット14と、一日の流れにおける1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の過渡的挙動に基づいて、ユーザを感情状態に分類する解析ユニット15と、感情状態を示す出力信号を出力する出力ユニットとを含み、解析ユニットは、ユーザを、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて増加する場合、不健康な疲労状態に分類し、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて減少する場合、健康的な疲労状態に分類する。本発明は更に、対応する方法と、当該方法を実施するコンピュータプログラムとに関する。

Description

本発明は、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムに関する。本発明は更に、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する信号処理デバイス及び方法、並びに、当該方法を実施する対応するコンピュータプログラムに関する。
「Sleep: A Comprehensive Handbook」(リー・チオン、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、ホーボーケン、ニュージャージー、アメリカ、2005年)に説明されているように、睡眠障害は、人口の10乃至33%が抱えていると報告されている。睡眠不足は、業務遂行能力を損ない、労働者の過失や負傷のリスクを増加させてしまう。
このコンテキストにおいて、国際特許公開WO2015/054134A1は、疲労モニタリング及び管理システムを開示している。システムは、ユーザの目的の睡眠尺度を生成する非妨害的睡眠センサを含む。システムは、これらの睡眠尺度に基づいて、ユーザの疲労状態を判定する。当該システムが、よりよい健康及び業務遂行能力のために睡眠を最大限にし、疲労を最小限にするようにカスタマイズされ、科学的に有効な「入眠」時間を人に提供可能なパーソナル疲労及び睡眠アナライザとしての機能を果たすことが提案されている。
国際特許公開WO2015/082231A2は、皮膚コンダクタンスデータを処理するプロセッサと、生物の燃え尽き症候群及び/又は慢性疲労症候群の少なくとも1つの段階を検出するデバイスとを開示している。
本発明は、ユーザが効果的に安眠できることを支援するシステムを提供することを目的とする。本発明は更に、当該システムを可能にする信号処理デバイス及び方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様では、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する信号処理デバイスが提示される。当該デバイスは、ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を受信する入力ユニットと、皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化するセグメンテーションユニットと、皮膚コンダクタンスデータ信号におけるピークを検出するピーク検出ユニットと、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算する計算ユニットと、一日の流れにおける1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の過渡的挙動に基づいて、ユーザを感情状態に分類する解析ユニットと、感情状態を示す出力信号を出力する出力ユニットとを含み、解析ユニットは、ユーザを、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて増加する場合、「不健康な疲労」状態に分類し、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて減少する場合、「健康的な疲労」状態に分類する。
本発明の更なる態様では、皮膚コンダクタンスデータを処理する上記信号処理デバイスと、ユーザの感情状態に基づいて、ユーザに睡眠準備アドバイスを提供するインターフェースとを含むユーザの睡眠有効性を向上させるシステムが提示される。
本発明の更なる態様では、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する方法、特にコンピュータによって実施される方法が提示される。当該方法は、ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を得るステップと、皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化するステップと、皮膚コンダクタンスデータ信号におけるピークを検出するステップと、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算するステップと、一日の流れにおける1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の過渡的挙動に基づいて、ユーザを感情状態に分類するステップとを含み、ユーザは、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて増加する場合、「不健康な疲労」状態に分類され、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて減少する場合、「健康的な疲労」状態に分類される。
本発明の好適な実施形態は、従属請求項に規定される。当然ながら、請求項に係るシステム、方法及びコンピュータプログラムは、請求項に係るデバイスと同様及び/又は同一であり、従属請求項に規定される通りの好適な実施形態を有する。
忙しい一日を過ごした後及び/又は感情が揺さぶられた一日の後、眠るのが難しいことが多い。したがって、例えば国際特許公開WO2015/054134A1によって提案されるような時間において早く寝たとしても、しばらくの間、起き続け、ようやく眠れたとしても、効果的な安眠レベルに至らないことがある。
したがって、発明者は、入眠時間を短縮し、睡眠品質及び安眠時間を最適化する必要性を認識している。本明細書に提示される解決策は、ユーザの皮膚コンダクタンスデータに基づいて、ユーザを、不健康な疲労状態と呼ぶ第1の感情状態、及び/又は、健康的な疲労状態と呼ぶ第2の感情状態に分類する信号処理デバイスを提供する。信号処理デバイスのこの出力に基づいて、ユーザの睡眠有効性を向上させる提案されるシステムは、ユーザに早く眠れるように準備させることを目的とし、有利には熟睡段階を含む睡眠時間を有する適切な睡眠準備アドバイスを提供することができる。睡眠準備アドバイスは更に、リラックス(wind down)アドバイス又は睡眠支度アドバイスとも呼ばれる。適切な睡眠支度の後又はリラックスした後、入眠時間が短くなり、ユーザがすぐに効果的な安眠状態になる。したがって、提案される解決策は、感情状態の特性又は種類に基づいて、ユーザの睡眠支度を支援する。提案されるシステムは更に、入眠時間を短縮し、睡眠品質及び/又は睡眠時間を最適化することにおいてユーザを支援する助言的睡眠支度又は睡眠前コーチングシステムとも呼ばれる。
提案される信号処理デバイスは、ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を受信する入力ユニットを含む。皮膚コンダクタンスデータ信号は、ユーザに付けられた皮膚コンダクタンスセンサの出力と理解される。皮膚コンダクタンス測定の利点は、電極がユーザの頭部に配置されなければならないEEG(脳波図)ベースの測定と比べて、邪魔にならない測定であるという点である。皮膚コンダクタンス測定は更に、電気皮膚コンダクタンス(GSR)測定又は皮膚電位(EDA)測定とも呼ばれる。皮膚コンダクタンスセンサは、基本的に、身体のあらゆる場所に装着可能である。マチャド−モレイナ他による「Sudomotor response from glabrous and non-glabrous skin during cognitive and painful stimulations following passive heating」(Acta Physiol、204、571−581、2012)に示されるように、心理的発汗は身体のどこでも生じる。皮膚コンダクタンスセンサは、発汗変化を検出する優れた手段である。コンダクタンスは発汗反応が生じると増加する。これは、汗が、汗を導電媒体にするイオンを含むからである。皮膚コンダクタンスセンサは、例えば腕時計の一部、別箇のリストバンド又はある種のベルト内のボディセンサとしてユーザに簡単に取り付け可能である。
セグメンテーションユニットは、皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化する。本明細書において使用される場合、エポックとは、時間セグメント、時間単位又は期間を指す。したがって、セグメンテーションユニットは、受信した皮膚コンダクタンス信号を、後続の解析のために時間セグメントに分割する。ピーク検出ユニットは、受信した皮膚コンダクタンス信号におけるピークを検出する。ピーク検出方法は、当技術分野において一般的に知られているような方法である。例えばピークは、極大値、具体的には、所定閾値を上回る極大値を指してもよい。皮膚コンダクタンス信号におけるピークは、感情的な刺激に対する反応を示すことが分かっている。したがって、ピークの高さは、刺激に対する反応の強さを示す。ピーク検出ユニットによって決定されるピークは、皮膚コンダクタンス反応(SCR)とも呼ばれる。計算ユニットは、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の各合計を計算する。つまり、各エポックについて、決定されたピークの立ち上がりエッジの高さが蓄積され、各エポックの合計値が得られる。好適には、高さは、受信した皮膚コンダクタンスデータ信号の平均値、特に移動平均値に対して決定され、皮膚コンダクタンスレベル(SCL)とも呼ばれる。立ち上がりエッジの高さ又は振幅は、皮膚コンダクタンスデータ信号のベースラインに対して決定されてもよい。ベースラインは、ピークが取り除かれた皮膚コンダクタンスデータ信号を指す。したがって、立ち上がりエッジ振幅との用語は、上限値としての各ピークにおける皮膚コンダクタンスデータ信号の値と、下限値としての皮膚コンダクタンスデータ信号のベースライン又は平均値との間の差も指す。したがって、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計又は1エポック当たりの累積立ち上がりエッジ高さは、当該エポックにおいてユーザによって経験される累積的感情負荷を示す。
解析ユニットは、次に、一日の流れにおける1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の各合計の過渡的挙動を評価する。過渡的挙動は、立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて時間の経過と共にどのように進化するかを説明するものである。つまり、過渡的挙動は、時間の経過に伴う1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の変化を説明する。解析ユニットは、少なくとも2つの疲労パターンを判別する。発明者は、長時間に亘るストレス要因に対する反応性の変化に基づいて、様々な感情的疲労パターンが決定できることを見出している。第1のタイプの疲労パターンは、「不健康な疲労」状態と呼び、ストレス要因に対する反応が増加することを特徴とする。第2のタイプの疲労パターンは、「健康的な疲労」状態と呼び、ストレス要因に対する反応が減少することを特徴とする。これらの状態は解析ユニットによって判別可能であることが分かった。解析ユニットは、ユーザを、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で増加する場合に、「不健康な疲労」状態に分類し、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で減少する場合に、「健康的な疲労」状態に分類する。
具体的には、不健康な疲労状態では、皮膚コンダクタンス反応ピーク高さの増加が、刺激に対する感情的反応がより強いことを示すことが分かった。この疲労状態を経験している人は、その人に起きていることにより敏感となる。このように敏感さが高まると、一般に、よりイライラした気持ちになる。些細な嫌な事でも強い怒りの爆発を引き起こす可能性がある。刺激に対する感情的反応の増加は、感情制御に関与するトップダウン前頭葉前部領域がうまく回復できなかったことによる。これは、単純な知的作業ではなく、注意を必要とする困難な作業によってのみ引き起こされることが分かっている。更に、マイナスの感情に晒されることもこのタイプの精神的又は感情的疲労を引き起こしうる。
対照的に、第2の疲労パターンは、刺激に対する反応があまりないことを示すと考えられる。特に、ルーチンタスク中に、このような作用が予想される。後続のストレス要因によって分泌されるコルチゾールによって、ストレス要因に対する反応性が弱められる。このホルモン応答性によって、新しいストレス要因に対して反応がなくなることは全く健全であり、これは、眠気又は睡魔としても見られる。したがって、このタイプの状態は「健康的な疲労」状態と呼ぶ。
一実施形態では、解析ユニットは更に、ユーザを、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて安定したままで、第1の閾値を上回る場合、疲れていない状態に分類し、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が、一日の流れにおいて第1の閾値を下回ったままである場合、ユーザの刺激不足状態に分類する。ストレス要因に対する反応性が、丸一日を通して略同じであった場合、ユーザは、バランスが取れた状態で感情に対処することができていたと思われる。したがって、一日の終わりにおけるこの感情状態は、「疲れていない」状態と呼ぶことができる。しかし、ストレス要因に対する反応性が、丸一日を通して第1の閾値を下回った場合、ユーザは、刺激不足又は飽きていると見なされる。したがって、この状態は、「刺激不足」状態と呼ぶことができる。したがって、本実施形態によれば、解析ユニットは、皮膚コンダクタンスデータを解析し、測定された皮膚コンダクタンスデータに基づいて、ユーザの感情状態を、刺激不足状態、疲れていない状態、健康的な疲労状態及び不健康な疲労状態の1つ以上に分類することができる。任意選択的に、高い平均皮膚コンダクタンスレベル又は第2の閾値を上回る皮膚コンダクタンスレベルを更に使用して、例えば刺激不足状態又は感情的刺激がほとんどない環境にいる人から、健康的な疲労状態を区別することができる。感情的刺激がほとんどない環境は立ち上がりエッジ振幅の合計が低いが、皮膚コンダクタンスレベルの著しい低下をもたらすことも分かっている。健康的な疲労状態に関して、人のストレス要因に対する反応性が、疲労の結果、大幅に減少した場合、その作業を行うための努力の増加が、発汗、したがって、皮膚コンダクタンスレベルの増加をもたらすことが分かっている。したがって、ユーザを、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で減少する場合に、健康的な疲労状態に分類することに加えて又は代えて、解析ユニットは、1エポック当たりの皮膚コンダクタンスデータ信号の平均値又はベースライン値が一日の流れの中で増加する場合にも、ユーザを健康的な疲労状態に分類する。1エポック当たりの平均値は、皮膚コンダクタンス反応が(ほぼ)ない場合に、識別パラメータと見なされる。ベースライン値は、ピークが取り除かれた皮膚コンダクタンスデータ信号を指す。人が上記状態(例えば刺激不足状態、疲れていない状態、健康的な疲労状態及び不健康な疲労状態)のうちのどの状態にあるかに基づいて、睡眠改善システムは、起きている時間の終わりにおいてアドバイスを計算して、睡眠有効性を最適化する。
一実施形態では、皮膚コンダクタンスデータ信号は、ユーザの皮膚コンダクタンスの丸一日の測定を示す。好適には、信号処理デバイスは、起きている時間の皮膚コンダクタンスデータの丸一日の信号トレースを評価する。例えば皮膚コンダクタンス信号は、ユーザが腕時計型皮膚コンダクタンスセンサ、即ち、スマートウォッチを、特に日中付けている間に得られる。この場合の利点は、夜間にセンサデバイスを着用する必要がなく、したがって、夜間、当該デバイスによってユーザが邪魔されない点である。
一実施形態では、解析ユニットは、一日の始まりにおける1つ以上のエポックの立ち上がりエッジ振幅の合計の一日の終わりにおける1つ以上のエポックの立ち上がりエッジ振幅の合計との比較に基づいて、ユーザを上記感情状態に分類する。したがって、一日のうちの幾つかのエポックのみを評価することも可能である。一日の始まりの1つ以上のエポックを、一日の終わりの1つ以上のエポックと比較することによって、一日の流れにおける時間の経過と共に立ち上がりエッジ振幅の合計がどのように変化するかの必要な比較が得られる。例えば第1のエポックが仕事日の始まりにおいて測定され、第2のエポックが仕事日の終わりにおいて測定される。本実施形態の利点は、システムのコンポーネントが、分類に使用されるエポックの間では停止されるか低出力モードに設定可能であるため、電力消費量が低減されるという点である。
一実施形態では、1エポックは、10乃至90分、好適には20乃至60分、好適には25乃至45分、好適には30分の継続時間を有する。例えば皮膚コンダクタンスデータ信号は、約30分間の複数の、有利には重ならないエポックにセグメント化される。このようなエポック継続時間の利点は、十分な平均化効果を提供するが、同時に、数時間という時間に亘って、したがって、幾つかのエポックを含む時間に亘って、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の過渡的挙動又は変化の解析も可能にする点である。
一実施形態では、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムは更に、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを測定する皮膚コンダクタンスセンサを含む。皮膚コンダクタンスセンサは、皮膚表面に付けられる少なくとも2つの電極と、当該少なくとも2つの電極間の伝導性及び/又は抵抗を測定する電子回路とを含む。或いは又は更に、睡眠有効性を向上させるシステムの信号処理デバイスは、皮膚コンダクタンス信号が記憶されているデータベースから皮膚コンダクタンスデータ信号を受信してもよい。詳細には、当然ながら、提案されるシステムは、分散型システムとして実現されてもよく、皮膚コンダクタンスセンサ、処理デバイス及び/又はユーザに睡眠準備アドバイスを提供するインターフェースは、必ずしも1つの物理的実体として実現されなくてもよい。
一実施形態では、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムは、少なくとも部分的にウェアラブルデバイスとして構成される。本明細書において使用される場合、ウェアラブルデバイスは、特にスマートウォッチ、スマートフォン、リストバンド、チェストバンド、アクティビティトラッカー等を指す。有利には、ウェアラブルデバイスは、ユーザによって着用されると、ユーザの皮膚に接触する皮膚コンダクタンスセンサを含む。
一実施形態では、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムは更に、就寝時刻の所定時間間隔前に、好適には一日の終わりにおいて、好適には眠る数時間前に、ユーザに睡眠準備アドバイスを提供する。本実施形態の利点は、ユーザが、例えば適切な睡眠支度又はリラックスするためにはどれくらいの時間が必要となりそうか、詳細な情報を得た上で決定を行い、一日の残りをそれに応じて計画することができる点である。就寝時刻は、例えばユーザインターフェースを介してユーザによって提供されるか、スケジュールから得られるか、又は、国際特許公開WO2015/054134A1において提案される推奨「就寝時刻」であってよい。
一実施形態では、睡眠準備アドバイスは、低刺激の時間、リラックスする活動、身体的活動、落ち着く音楽、芳香の提供、減光された照明、及び/又は、低色温度を有する照明の1つ以上を含む。これにより、提供された睡眠準備アドバイスは、ストレスによって誘発されたコルチゾールが少なくなる過程を有利に支援することができる。更に、睡眠準備アドバイスは、メラトニン生成を刺激してもよい。この結果、ユーザはより速く眠りに落ち、効果的に安眠することができる。有利には、睡眠準備アドバイスは、ユーザの好みに応じて設定されてもよい。なお、睡眠準備アドバイスは、様々な形で提示されることが可能である。例えば睡眠準備アドバイスは、ユーザインターフェース、例えばユーザのスマートフォンのディスプレイに、推奨行動の形で提案としてユーザに提供されることが可能である。しかし、睡眠準備アドバイスは、睡眠有効性を向上させるシステムが1つ以上の外部実体を制御することによって、ユーザに直接提供されてもよい。
一実施形態では、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムは更に、ユーザの感情状態に基づいて、光源、オーディオユニット、及び/又は、芳香ディスペンサの1つ以上を制御する。例えば明かりを落とすという睡眠準備アドバイスに従って、ユーザの感情状態に基づいて、光源が減光される。好適には250ルクス未満の減光された環境及び/又は好適には2700K未満の低色温度の光がある環境、具体的には、例えば460〜480nmの波長範囲の青色光が実質的にない環境及び/又は約480nmの低強度のスペクトルを有する光がある環境において、有利にリラックスできる又は睡眠支度ができることが分かっている。更に、ラバンジン、ラベンダー及び/又はバレリアンといった香りがユーザに与えられると有利にリラックスできることが分かっている。したがって、対応するアドバイスがユーザに提供されることが可能である。本実施形態の利点は、システムによってリラックスするための過程又は睡眠支度の過程が自動的に制御可能である点である。例えばシステムは、安眠するためにユーザの準備が自然に整うように、照明を適宜制御する。更に、意識下でリラックスすることができるように、香り、音又は光の調整といった1つ以上のモダリティを提供することも可能である。本アプローチの利点は、強制的にリラックスさせられている感情を呼び起こすことなく、ユーザがリラックスすること又はユーザの睡眠支度を支援可能である点である。
一実施形態では、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムにおいて、睡眠準備アドバイスは、リラックスする又は睡眠支度する推奨時間の継続時間を含み、リラックスする時間の継続時間は、ユーザの感情状態に基づいて決定される。具体的には、リラックスする時間又は睡眠支度時間の長さ、即ち、継続時間は、感情によって誘発されたコルチゾールが身体から取り除かれるのにかかる時間によって決定される。例えば解析ユニットが、ユーザを「不健康な疲労」状態に分類すると、システムは、眠りにつく前に、2時間のリラックス時間を推奨する。その一方で、解析ユニットが、ユーザを「健康的な疲労」状態に分類すると、30分以下のリラックス時間で十分である。本実施形態の利点は、リラックス時間がユーザの実際のニーズに合わせられる点である。
一実施形態では、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムは更に、睡眠評価センサを含み、システムは、睡眠評価センサからのフィードバック信号に基づいて、睡眠準備アドバイスを調整する。睡眠評価センサは、寝ている間に人をモニタリングする。したがって、睡眠時間、睡眠段階、特に、熟睡段階の長さ及び量、及び、睡眠中断の回数といった追加の情報が得られる。熟睡段階は、最も元気を回復させることが分かっている。睡眠評価センサとして使用可能である例示的なデバイスは、フィリップス社のDiscreet Tension Indicatorリストバンド及びフィリップス社のWeSTウェアラブルセンサ技術の更なるデバイスを含むが、これらに限定されない。本実施形態の利点は、睡眠評価センサが、ユーザに前に提供されている睡眠準備アドバイスの有効性に関して、フィードバックを提供可能である点である。この結果、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムは、フィードバックに基づき、ユーザに提供されるその将来の睡眠準備アドバイスを調整することができる。有利には、睡眠有効性を向上させるシステムは、効果的な安眠につながる前に提供された睡眠準備アドバイスに基づいて睡眠準備アドバイス(例えば長さ及び種類)を適応させる自己学習システムであってよい。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に説明される実施形態から明らかとなり、当該実施形態を参照して説明される。
図1は、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する信号処理デバイスを含むユーザの睡眠有効性を向上させるシステムの第1の実施形態の模式図を示す。 図2は、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステムの更なる実施形態を示す。 図3は、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する方法の例示的な実施形態を示す。 図4Aは、不健康な疲労状態を示す例示的な皮膚コンダクタンスデータ信号を示す。 図4Bは、不健康な疲労状態を示す立ち上がりエッジ振幅の合計の例示的なグラフを示す。 図5Aは、健康的な疲労状態を示す例示的な皮膚コンダクタンスデータ信号を示す。 図5Bは、健康的な疲労状態を示す立ち上がりエッジ振幅の合計の例示的なグラフを示す。 図6は、疲れていない状態を示す立ち上がりエッジ振幅の合計の例示的なグラフを示す。 図7は、刺激不足の状態を示す立ち上がりエッジ振幅の合計の例示的なグラフを示す。 図8は、皮膚コンダクタンスセンサを含むウェアラブルデバイスの一実施形態の模式図を示す。 図9は、皮膚コンダクタンスセンサを含むウェアラブルデバイスの一実施形態の第2の模式図を示す。 図10は、ユーザの睡眠有効性を向上させる概念の例示的なフローチャートを示す。
図1は、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステム1の第1の実施形態の模式図を示す。本実施形態では、システム1は、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する信号処理デバイス10、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを測定する皮膚コンダクタンスセンサ21、及び、ユーザの感情状態に基づいて、睡眠準備アドバイスをユーザに提供するインターフェース31を含む。図1に示される信号処理デバイス10に対応する処理方法100は、図3において説明される。
ウェアラブルセンサの出現によって、一日の起きている時間の累積的な物理的及び/又は感情的影響の定量化が実現可能となった。例えば物理的影響は、フィリップス社のDirectLifeトークンといったデバイスを用いて信頼度が高く測定することができる。特に一日の起きている時間の感情的影響の定量化は、フィリップス社のDiscreet Tension Indicatorリストバンドといったウェアラブルデバイス皮膚コンダクタンスセンサの出現によって実現するところまできている。Discreet Tension Indicator(DTI−2)リストバンドは、アウウェルケルク、M.他によって「Wireless multi sensor bracelet with discreet feedback」(第4回ワイヤレスヘルス会議の会議記録、第6頁、2013年)に説明されている。これは、参照することにより本明細書に組み込まれる。
図1を参照するに、本発明の一態様による信号処理デバイス10は、ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を受信する入力ユニット11、皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化するセグメンテーションユニット12、皮膚コンダクタンスデータ信号内のピークを検出するピーク検出ユニット13、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算する計算ユニット14、及び、一日の流れの中で1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の当該合計の過渡的挙動に基づいて、ユーザを感情状態に分類する解析ユニット15を含む。好適には、解析ユニットは更に、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で増加する場合に、ユーザを不健康な疲労状態に分類し、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で減少する場合に、ユーザを健康的な疲労状態に分類する。処理デバイス10は、好適には更に、上記感情状態を示す出力信号を出力する出力ユニット16を含む。
皮膚コンダクタンスセンサ21に代えて又は加えて、皮膚コンダクタンスデータ信号は、第1のデータベース22から信号処理ユニット10に提供されてもよい。
対応して、インターフェース31に代えて又は加えて、感情状態を示す信号処理ユニット10の出力信号は、第2のデータベース32に提供されてもよい。第1のデータベース22及び第2のデータベース32は、同じデータベースを指していてもよい。
図2は、ユーザ2の睡眠有効性を向上させるシステム1の有利な実施形態を示す。この例では、システム1は、ウェアラブルデバイス20、信号処理デバイス10及びスマートフォンといったユーザインターフェースデバイス30を含む分散型システムとして実現される。したがって、システムは必ずしも1つの物理的な実体として実現されなくてよい。代わりに、デバイスは、クラウド40によって示されるように、相互接続性のための有線又は無線通信インターフェースを特徴とし、これにより、ユーザ2の睡眠有効性を向上させるシステム1として共に動作するように構成されてよい。
図示される実施形態では、ウェアラブルデバイス20は、ユーザ2の皮膚コンダクタンスを測定する皮膚コンダクタンスセンサ21を含むリストバンドである。例えばウェアラブルデバイス20は、フィリップス社のDiscreet Tension Indicatorリストバンドであってよい。対応するデバイスについて、図8を参照して以下により詳細に説明する。
図2に示されるように、ユーザ2に睡眠準備アドバイスを提供するインターフェース31は、ユーザ2のスマートフォン30によって実現される。本実施形態の利点は、ユーザが追加のデバイスを持ち運ぶ必要がなく、スマートフォンの高品質インターフェースを利用することができる点である。例えばアプリが、ユーザに睡眠準備アドバイスを提供するインターフェース31としてスマートフォン30に提供されてよい。
なお、処理デバイス10の機能は、専用ハードウェア要素として実現されても、クラウドベースのサービスとして実現されてもよい。当該実施形態の利点は、有限の処理能力及び電源を有するモバイルデバイス上で、複雑である可能性のある計算が行われる必要がない点である。或いは、処理デバイス10は、ウェアラブルデバイス20、スマートフォン30又は他のタイプのユーザインターフェースデバイスの一部を形成してもよい。更に、すべてのシステムコンポーネントも、スマートウォッチといった1つのデバイスに実装されてもよい。
有利には、システム1は更に、ユーザ2の感情状態に基づいて、光源43、オーディオユニット42及び/又は芳香ディスペンサの1つ以上を制御する。更に、睡眠準備アドバイスが、当該デバイスのうちの1つ以上だけによって提示されることも可能であり、その場合、当該デバイスは、ユーザに睡眠準備アドバイスを提供するインターフェース31の代わりとなる。
任意選択的に、ウェアラブルデバイス20は、睡眠評価センサとしても使用することができる。したがって、システムは更に、当該睡眠評価センサからのフィードバック信号に基づいて睡眠準備アドバイスを調整することができる。当然ながら、或いは又は更に、他の睡眠評価センサを使用してもよい。
図3は、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する方法100の例示的な実施形態を示す。第1のステップ101において、ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号が得られる。皮膚コンダクタンスデータ信号を得ることは、データベースから皮膚コンダクタンスデータ信号を受信することも指す。第2のステップ102において、皮膚コンダクタンスデータ信号は、複数のエポックにセグメント化、即ち、分割される。第3のステップ103において、皮膚コンダクタンスデータ信号内のピークが検出される。なお、ステップ102、103は違う順序で行われても、更には並列で行われてもよい。第4のステップ104において、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計が計算される。第5のステップ105において、ユーザは、一日の流れの中での1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の過渡的挙動に基づいて、1つの感情状態に分類される。好適には、ユーザは、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で増加する場合に、不健康な疲労状態と分類され、及び/又は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が一日の流れの中で減少する場合に、健康的な疲労状態と分類される。オプションの更なるステップ106において、ユーザは、ステップ105において決定されたユーザの感情状態に基づいて睡眠準備アドバイスが提供される。
図4Aは、一日の終わりに向かってユーザの「不健康な疲労」状態を示す例示的な皮膚コンダクタンスデータ信号S1を示す。水平軸は一日のうちの時刻tを示し、垂直軸は皮膚コンダクタンスSCを示す。皮膚コンダクタンスの単位は、マイクロジーメンス[μS]で与えられる。本実施形態における皮膚コンダクタンスデータ信号S1は、約7:30AMから4:00PMまでの仕事日を表す。データは、運転免許審査官の仕事日の丸一日のセンサ出力を表す。皮膚コンダクタンストレースS1から分かるように、皮膚コンダクタンスピーク密度、例えば30分当たりのピーク数は高くなり、更に、平均ピーク高さも仕事日の終わりにおいて増加する。
提案される信号処理デバイス(図1の10)は、図4Aに示される皮膚コンダクタンストレースS1を入力として受信し、当該信号を複数のエポックにセグメント化する。したがって、各エポックは、例えば30又は50分の所定の継続時間の信号の時間セグメントを表す。各エポックについて、ピーク検出ユニット13は、ピーク検出アルゴリズムを用いて、信号内のピークを検出する。ピーク数は、皮膚コンダクタンス反応(SCR)数とも呼ばれる。SCRと見なされるためには、ピーク高さは閾値を上回らなければならない。閾値は、皮膚コンダクタンスレベル(SCL)のあるパーセンテージとして設定され、これは、SCR下のベースライン又は皮膚コンダクタンスデータ信号のベースラインと見なされる。好適には、閾値はSCLの2乃至10パーセント、例えばSCLの5パーセントである。これに基づき、計算ユニット14は、1エポック当たりの検出ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算する。検出されたSCRのうち、各ピーク高さは立ち上がりエッジから決定される。これは、検出ピークの立ち上がりエッジ振幅とも呼ばれる。ここでも値はマイクロジーメンスで与えられる。
一実施形態において、信号処理デバイス10によって行われてよいオプションの事前処理ステップにおいて、処理前の皮膚コンダクタンス信号から動きアーチファクトが取り除かれ、また、任意選択的に、50/60Hz主電源ノイズといった高周波ノイズを除去するために平滑化が適用される。
ピーク検出の例示的な実施態様に関して、皮膚コンダクタンス信号から一次導関数が取られる。負から正へのゼロ交差があると、ピークの始まりが検出されたと仮定することができる。SCRは、1秒以上程度の立ち上がり時間を有することが分かっている。したがって、1秒以内に生じる一次導関数の後続のゼロ交差は、有効ピークとは見なされずに放棄される。それ以外は、ピークは有効と見なされ、負から正への一次導関数のゼロ交差における皮膚コンダクタンス値(ピークの始まり)と正から負への後続のゼロ交差(最上部)との差が、立ち上がりエッジ振幅、即ち、SCRの振幅と見なされる。なお、皮膚コンダクタンスレベルの長い継続時間のゆっくりとした立ち上がりも、振幅の合計に含まれる。
図4Bは、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の対応する例示的なグラフを示す。水平軸はエポック番号E#を示し、垂直軸は1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計Aを示す。ここでも垂直軸の単位は、マイクロジーメンス[μS]で与えられる。図4Bに示されるように、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の各合計は、一日の流れの中で増加する。一日の流れにおけるこの過渡的挙動を考慮して、提案される信号処理デバイス10の解析ユニット15は、したがって、ユーザを「不健康な疲労」状態に分類する。この疲労状態を経験している人は、その人に起きていることにより敏感となる。このように敏感さが高まると、一般に、よりイライラした気持ちになる。些細な嫌な事でも強い怒りの爆発を引き起こす可能性がある。
図5Aは、一日の終わりに向かってユーザの「健康的な疲労」状態を示す第2の例示的な皮膚コンダクタンスデータ信号S2を示す。図4Aと同様に、水平軸は一日のうちの時刻tを示し、垂直軸は皮膚コンダクタンスSCを示す。本実施形態における皮膚コンダクタンスデータ信号S2は、約8:30AMから5:00PMまでの仕事日を表す。データは、別の運転免許審査官の仕事日の丸一日のセンサ出力を表す。皮膚コンダクタンストレースS2から分かるように、皮膚コンダクタンスピーク密度、例えば30分当たりのピーク数は下がり、更に、平均ピーク高さも仕事日の終わりにおいて減少する。このパターンでは、感情的な刺激に対する反応は、同じ日の早い時間の疲れていない状態と比べて、ほとんど消えてしまっていることが分かった。図5Bの皮膚コンダクタンスデータ信号S2の処理ステップは、上記図5Aの信号S1の処理ステップに対応する。
図5Bは、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の対応する例示的なグラフを示す。水平軸はエポック番号E#を示し、垂直軸は1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計Aを示す。ここでも垂直軸の単位は、マイクロジーメンス[μS]で与えられる。図5Bに示されるように、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の各合計は、一日の流れの中で減少する。一日の流れにおけるこの過渡的挙動を考慮して、提案される信号処理デバイス10の解析ユニット15は、したがって、ユーザを「健康的な疲労」状態に分類する。上記されたように、疲れた場合には、ストレス要因に対して反応が低下することは、まったく健全であると見なされる。図5Bにおける最初のデータ点の値が低いことは、午前中、当該人がまだ疲れていることによるものである。
一実施形態において、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の減少は、立ち上がりエッジ振幅の合計が、評価された1つ以上の先行エポックに対して所定の割合だけ減少すると、解析ユニットによって決定される。例えば立ち上がりエッジ振幅の合計が、3つの先行エポックの立ち上がりエッジ振幅の合計の平均値に対して25%だけ減少すると、減少が決定される。対応して、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の増加は、立ち上がりエッジ振幅の合計が、評価された1つ以上の先行エポックに対して所定の割合だけ増加すると、解析ユニットによって決定される。例えば立ち上がりエッジ振幅の合計が、3つの先行エポックの立ち上がりエッジ振幅の合計の平均値に対して25%だけ増加すると、増加が決定される。当然ながら、他の割合又は閾値を適用してもよい。
図6は、疲れていない状態を示す1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の例示的なグラフを示す。グラフから分かるように、値は、第1の所定閾値Th1を常に上回っている。したがって、ユーザは、ストレス要因に対する反応性を絶え間なく示している。しかし、一日の流れの中で、特定の増加も特定の減少もない。つまり、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計は、1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の平均値から第2の所定値又は割合以上で外れない。一日の流れにおけるこの安定した挙動及び1エポック当たりの合計が第1の閾値を上回ることを考慮して、提案される信号処理デバイス10の解析ユニット15は、したがって、ユーザを「疲れていない」状態に分類する。
図7は、刺激不足状態を示す1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の例示的なグラフを示す。グラフから分かるように、値は、第1の所定閾値Th1を常に下回り続けている。したがって、ユーザは、ストレス要因に対して有意な反応性をずっと示さない。1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計が第1の閾値を下回り続けることを考慮して、提案される信号処理デバイス10の解析ユニット15は、したがって、ユーザを「刺激不足」状態に分類する。更に又は或いは、解析ユニット15は、1エポック当たりの皮膚コンダクタンスレベルの絶対値、具体的には、皮膚コンダクタンスデータ信号の平均値が第2の所定閾値を下回る、好適には0.5マイクロジーメンスを下回る、具体的には0.1マイクロジーメンス程度の値を有する場合に、ユーザを刺激不足状態に分類する。
図4A及び図5Aを再び参照するに、皮膚コンダクタンスの絶対値が時間の経過と共に増加することが見て取れる。具体的には、絶対値は、上記第2の所定閾値を上回る。これは、疲労状態にある人は、その作業を行うのにより多くの努力を必要とし、これは、発汗、したがって、皮膚コンダクタンスレベルの増加をもたらすという事実による。したがって、解析ユニット15は、1エポック当たりの皮膚コンダクタンスの絶対値、具体的には、皮膚コンダクタンスデータ信号の平均値又はベースライン値が一日の流れにおいて増加する場合に、ユーザを、疲労状態、例えば健康的な又は不健康な疲労状態に分類する。したがって、解析ユニット15は、入力ユニット11から皮膚コンダクタンスデータ信号が直接提供されてもよい。このような増加は、疲れていない状態又は刺激不足状態では観察されない。具体的には、感情的な刺激がほとんどない状況は、立ち上がりエッジ振幅の合計は低いが、絶対皮膚コンダクタンスレベルも著しく低下する。
図1を再び参照するに、睡眠有効性を向上させるシステム1は、睡眠有効性を最適化するためのアドバイスを決定することができる。一実施形態では、当該アドバイスは、信号処理ユニット10によって決定され、その出力ユニット16を介して出力信号として提供される。しかし、アドバイスは、信号処理ユニット10によって決定されたユーザの感情状態に基づいて、睡眠準備アドバイスをユーザに提供するインターフェース31によっても決定されることが可能である。
例えば不健康な疲労状態では、就寝する前に睡眠準備又はリラックスする(wind down)時間がアドバイスされる。例示的な睡眠準備アドバイスは、入眠時間が長くならないように、また、特に回復力のある熟睡段階の量及び長さを向上させるために、感情的刺激が少なく、リラックスする活動を行う2時間の時間が必要であるということを含む。熟睡段階中、脳の一部が休まり、その日のうちに形成された神経細胞間の弱いリンクを消滅させる。リラックスする時間の長さは、感情によって誘発されたコルチゾールが身体から取り除かれるのに必要となる時間に左右されることが分かっている。睡眠準備は、低色温度を有する明かりが落とされた環境において行われることが有利であることが分かっている。これにより、就寝時刻と一致するようにメラトニンの生成が開始される。
ユーザが「健康的な疲労」状態に分類された場合、例えば30分間の短い睡眠準備又はリラックスすることが勧められる。環境は、不健康に疲労状態で説明されたものと同じであっても異なっていてもよい。
ユーザが「疲れていない」状態に分類された場合、例えば明かりが落とされ、低色温度の光の環境だけが勧められる。有利には、ユーザがラップトップ又はコンピュータ作業を行いたい場合、色温度下降制御アプリを使用することが勧められる。
ユーザが「刺激不足」状態に分類された場合、ユーザは、例えば特に就寝時刻の数時間前に身体的活動を行うことが勧められる。
図8は、ユーザによって装着可能であるリストバンドの形の皮膚コンダクタンスセンサを含むウェアラブルデバイス80の一実施形態の斜視図を示す。リストバンドは、リストバンド材料部83と、ケーシング84とを含む。リストバンド材料部83は、ユーザの手首に巻き付けることができる。当然ながら、ウェアラブルデバイス80は、皮膚コンダクタンスデータ信号を測定可能である足首、脚又は手といった任意の他の適切な身体部に装着することができる。
ウェアラブルデバイス80は、具体的には、本明細書において説明されたユーザの睡眠有効性を向上させるシステム1の要素の幾つか又はすべてを含んでよい。例えば一実施形態では、システム1全体が、邪魔にならない装着可能な形式で提供可能である。或いは、ウェアラブルデバイス80は、センサ21だけを含んでもよく、システム1の他の要素は、遠隔の場所又は遠隔デバイス(例えばリモートコンピュータ)にあってよい。
ウェアラブルデバイス80は、少なくとも皮膚コンダクタンスセンサ21を含む。皮膚コンダクタンスセンサ21は、皮膚コンダクタンス電極81、82を、皮膚コンダクタンス測定ユニット(図示せず)との組み合わせで含む。図8の実施形態では、2つの皮膚コンダクタンス電極81、82がリストバンド材料部83に組み込まれている。皮膚コンダクタンス電極81、82は、ウェアラブルデバイス80がユーザに装着される又はユーザによって付けられると、通常多くの体毛がない手首の掌側に接触するように配置される。このようにすると、皮膚コンダクタンスを良好に測定することができる。
皮膚コンダクタンス測定ユニットは、皮膚コンダクタンス電極81、82間のユーザの皮膚コンダクタンスを測定する。皮膚コンダクタンス電極81、82は、リストバンド材料部83に組み込まれる配線によって皮膚コンダクタンス測定ユニットに接続可能である。具体的には、皮膚コンダクタンス測定ユニット、即ち、センサは、少なくとも2つの皮膚コンダクタンス電極間に電圧を印加する電圧生成器、少なくとも2つの電極間の電流を検知する検知ユニット、及び/又は、検知電流に基づいて皮膚コンダクタンスを計算する計算ユニットを含む。長い期間に亘って測定された皮膚コンダクタンスは、皮膚コンダクタンスデータ(又はトレース)を形成する。皮膚コンダクタンスデータ(又はトレース)は、例えばウェアラブルデバイス80のメモリに記憶されても、(ワイヤレス)送信器を使用して外部ユニットに(例えばワイヤレスに)送信されてもよい。
皮膚コンダクタンス測定ユニット及び/又は信号処理デバイス10は、ウェアラブルデバイス80のケーシング84に組み込まれてもよい。ウェアラブルデバイス80は更に、皮膚コンダクタンスデータ又は信号処理デバイス10によって決定される感情状態を示す出力信号といったデータを、ワイヤレス通信リンクを介してワイヤレスに送信する送信器を含む。
更に、ユーザの感情状態に基づいてユーザに睡眠準備アドバイスを提供するインターフェース31も、例えば光学シグナリング要素(例えば点滅LED又は画面上の他の信号)、可聴警告信号を出す可聴音エミッタ及び/又は触覚フィードバックユニットの形で、ウェアラブルデバイス80に組み込まれてもよい。或いは、図2に示されるように、インターフェース31は、信号プロセッサデバイス10が情報を送信することができるスマートフォン30、コンピュータ又は他の電子デバイスといった別箇の部品又はデバイスであってもよい。例えば内蔵型ブルートゥース(登録商標)トランシーバがウェアラブルデバイス内に含まれてもよい。
ウェアラブルデバイスは更に、様々な形式を有してもよい。例えばウェアラブルデバイスは、ユーザが着用するボディベルトの形であっても、持ち運び可能で、ユーザのベルトにクリップで挟むことも可能であり、又は、ユーザの身体の一部に貼り付くシール又はフレックスホイル(flexfoil)として実現されてもよい。
図9は、皮膚コンダクタンスセンサ21を含むウェアラブルデバイス80の一実施形態の第2の模式図を示す。本実施形態では、電極81、82は、皮膚コンダクタンスセンサ21の電極であり、例えばスマートウォッチのケーシング84に埋め込まれ、図8に示されるようにストラップ内にはない。
図10は、ユーザの睡眠有効性を向上させる概念の例示的なフローチャートを示す。本実施形態では、信号処理デバイスはスマートフォンであって、当該スマートフォンに信号処理方法のステップを行わせるプログラムコード手段を含む。例えばユーザに早く眠れるように準備させることを目的とし、好適には熟眠段階を含む睡眠期間を有するコーチングアプリが提供される。
本実施形態では、皮膚コンダクタンスデータは、データベース22、又は、例えばブルートゥース(登録商標)によってスマートフォンに結合される外部皮膚コンダクタンスセンサデバイスによって提供される。オプションのステップ91において、皮膚コンダクタンスデータは、検証されるか及び/又は較正が行われてよい。ユーザインタラクションの形の更なるオプションのステップ92は、例えばアプリの実行を開始し、ユーザの皮膚コンダクタンスデータの処理を開始する。或いは、処理は、所定の時間において、又は、例えばユーザの皮膚コンダクタンスデータが利用可能となると自動的に開始されてもよい。次のステップ93において、ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する提案される方法が行われる。例えばユーザは、4つの感情状態、即ち、刺激不足状態、疲れていない状態、健康に疲労状態又は不健康に疲労状態のうちの1つに分類される。これに基づいて、ステップ94において、アプリは、感情状態に関する通知をユーザに伝える。オプションのステップ95において、ユーザの睡眠の準備状態が評価される。ユーザは寝る準備が整っていると決定されると、ステップ96において、対応するメッセージがユーザに提供される。或いは、ユーザは寝る準備が整っていない場合、ステップ97において、アプリは、睡眠準備のために、ユーザへの行動提案を含むユーザ通知をユーザに提供する。任意選択的に、処理は、例えば所定の待ち時間98後に繰り返されてよい。有利には、この場合、例えば30分間の継続時間を有する別のエポックの追加の皮膚コンダクタンスデータが考慮されてよい。
任意選択的に、処理デバイス10は、睡眠準備又はリラックスすることの有効性をモニタリングする。例えば解析ユニット15は更に、睡眠準備中の単位時間当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の過渡的挙動をモニタリングする。単位時間当たりの立ち上がりエッジ振幅の合計の低下は、反応の低下、又は、更には、ストレス要因に対する反応の不在を示し、これは、リラックスすることが成功したことを示すものと見なされる。
本発明は、図面及び上記説明において詳細に例示され、説明されたが、当該例示及び説明は、例示的に見なされるべきであり、限定的に見なされるべきではない。本発明は、開示される実施形態に限定されない。開示された実施形態の他の変形態様は、図面、開示内容及び従属請求項の検討から、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解され、実施される。
請求項において、「含む」との用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、「a」又は「an」との不定冠詞も、複数形を排除するものではない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に引用される幾つかのアイテムの機能を果たしてもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される光学記憶媒体又は固体媒体といった適切な媒体上に記憶及び/又は分散されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介するといった他の形式で分配されてもよい。
請求項における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する信号処理デバイスであって、
    前記ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を受信する入力ユニットと、
    前記皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化するセグメンテーションユニットと、
    前記皮膚コンダクタンスデータ信号におけるピークを検出するピーク検出ユニットと、
    1エポック当たりの検出された前記ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算する計算ユニットと、
    一日の流れにおける1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計の過渡的挙動に基づいて、前記ユーザを感情状態に分類する解析ユニットと、
    前記感情状態を示す出力信号を出力する出力ユニットと、
    を含み、
    前記解析ユニットは、前記ユーザを、
    1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計が、前記一日の流れにおいて増加する場合、不健康な疲労状態に分類し、及び/又は、
    1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計が、前記一日の流れにおいて減少する場合、健康的な疲労状態に分類する、信号処理デバイス。
  2. 前記解析ユニットは更に、前記ユーザを、
    1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計が、前記一日の流れにおいて安定したままで、第1の閾値を上回る場合、疲れていない状態に分類し、及び/又は、
    1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計が、前記一日の流れにおいて前記第1の閾値を下回ったままである場合、前記ユーザの刺激不足状態に分類する、請求項1に記載の信号処理デバイス。
  3. 前記皮膚コンダクタンスデータ信号は、前記ユーザの前記皮膚コンダクタンスの丸一日の測定を示す、請求項1又は2に記載の信号処理デバイス。
  4. 前記解析ユニットは、前記一日の始まりにおける1つ以上のエポックの立ち上がりエッジ振幅の合計と、前記一日の終わりにおける1つ以上のエポックの立ち上がりエッジ振幅の合計との比較に基づいて、前記ユーザを前記感情状態に分類する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の信号処理デバイス。
  5. 1エポックは、10乃至90分、好適には20乃至60分、好適には25乃至45分、好適には30分の継続時間を有する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の信号処理デバイス。
  6. 皮膚コンダクタンスデータを処理する請求項1乃至5の何れか一項に記載の信号処理デバイスと、
    ユーザの感情状態に基づいて、前記ユーザに睡眠準備アドバイスを提供するインターフェースと、
    を含む、ユーザの睡眠有効性を向上させるシステム。
  7. ユーザの皮膚コンダクタンスデータを測定する皮膚コンダクタンスセンサを更に含む、請求項6に記載のシステム。
  8. 少なくとも部分的にウェアラブルデバイスとして構成される、請求項6又は7に記載のシステム。
  9. 就寝時刻の所定時間間隔前に、好適には前記一日の終わりにおいて、好適には眠る数時間前に、前記ユーザに前記睡眠準備アドバイスを提供する、請求項6乃至8の何れか一項に記載のシステム。
  10. 前記睡眠準備アドバイスは、低刺激の時間、リラックスする活動、身体的活動、落ち着く音楽、芳香の提供、減光された照明、及び/又は、低色温度を有する照明の1つ以上を含む、請求項6乃至9の何れか一項に記載のシステム。
  11. 更に、前記ユーザの前記感情状態に基づいて、光源、オーディオユニット、及び/又は、芳香ディスペンサの1つ以上を制御する、請求項6乃至10の何れか一項に記載のシステム。
  12. 前記睡眠準備アドバイスは、前記ユーザの前記感情状態に基づいて決定される推奨されるリラックスする期間の継続時間を含む、請求項6乃至11の何れか一項に記載のシステム。
  13. 睡眠評価センサを更に含み、前記システムは、前記睡眠評価センサからのフィードバック信号に基づいて、前記睡眠準備アドバイスを調整する、請求項6乃至12の何れか一項に記載のシステム。
  14. ユーザの皮膚コンダクタンスデータを処理する方法であって、
    前記ユーザの皮膚コンダクタンスを示す皮膚コンダクタンスデータ信号を得るステップと、
    前記皮膚コンダクタンスデータ信号を複数のエポックにセグメント化するステップと、
    前記皮膚コンダクタンスデータ信号におけるピークを検出するステップと、
    1エポック当たりの検出された前記ピークの立ち上がりエッジ振幅の合計を計算するステップと、
    一日の流れにおける1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計の過渡的挙動に基づいて、前記ユーザを感情状態に分類するステップと、
    を含み、
    前記ユーザは、
    1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計が、前記一日の流れにおいて増加する場合、不健康な疲労状態に分類され、及び/又は、
    1エポック当たりの立ち上がりエッジ振幅の前記合計が、前記一日の流れにおいて減少する場合、健康的な疲労状態に分類される、方法。
  15. コンピュータ上で実行されると、請求項14に記載の方法のステップを前記コンピュータに行わせるプログラムコード手段を含む、コンピュータプログラム。
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