発明の詳細な説明
[技術分野]
関連出願の相互参照
本出願は、2016年2月2日に出願された米国特許出願第15/012,992号の一部継続出願であり、その内容は、全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、棘突起固定システムに関する。
[背景技術]
様々な医療装置及び医療装置システムを患者の体内に埋め込んで、患者の体の一部分または複数の部分に対する支持を提供することができる。例えば、いくつかの医療装置は埋め込まれて、患者の背骨または脊椎の部分に連結することができ、患者の脊椎の骨構造に対する支持を提供するように構成され得る。
典型的には、脊椎の脆弱性は、1つ以上の椎骨を一緒に融合させる装置を使用して矯正される。2つの隣接する椎骨に構造的安定性を提供する埋め込み可能な装置を有し、かつ椎間板変性症、脊椎すべり症、外傷(すなわち、骨折または脱臼)、腫瘍及び/または他の原因による脊椎の脆弱性を治療する補助的な融合を達成することが望ましい場合がある。
[発明の概要]
この概要は、以下の「発明を実施するための形態」でさらに記載する選択的な概念を簡略化した形で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
一実施形態によれば、拡張可能な脊椎固定システムは、上部バレル半体及び下部バレル半体を有する拡張可能なバレルアセンブリを含み得る。上部バレル半体は、上部バレル遠位端部と、遠位端部から遠位の上部バレル近位端部と、を含む。上部バレル近位端部は、内部に形成されたスロットと、上部バレル遠位端部と上部バレル近位端部との間に延在する凹状内面と、を含む。下部バレル半体は、下部バレル遠位端部と、下部バレル遠位端部から遠位の下部バレル近位端部と、を含む。下部バレル近位端部は、スロット内に摺動可能に挿入されるようにサイズ決めされたタブと、下部バレル遠位端部と下部バレル近位端部との間に延在する凹状内面と、を含む。固定アセンブリは、タブを上部バレル近位端部に対して付勢するように適合されたプレートと、プレートをタブに対して解放可能に付勢するように適合された固定部材と、を含む。固定バレルアセンブリは、上部バレル半体の凹状内面と下部バレル半体の凹状内面との間に嵌合するようにサイズ決めされた略管状の本体を有する。
一実施形態では、拡張可能な脊椎固定システムは、上部長手方向軸に沿って延在する上部バレル半体、及び上部長手方向軸に対して略平行な下部長手方向軸に沿って延在する下部バレル半体を有する拡張可能なバレルアセンブリを含む。下部長手方向軸は、上部長手方向軸に対して移動可能である。固定バレルアセンブリは、上部バレル半体と下部バレル半体との間に挿入されるように適合されている。
代替的な実施形態では、拡張可能な脊椎固定システムは、固定バレルアセンブリと、上部バレル半体に摺動可能に連結される上部バレル半体及び下部バレル半体を有する拡張可能なバレルアセンブリと、を含み、固定バレルアセンブリは、上部バレル半体と下部バレル半体との間に挿入可能であり、かつ上部バレル半体と下部バレル半体との間に固定バレルアセンブリを固定するために下部バレル半体が上部バレル半体に向かって摺動可能であるようになっている。
さらに別の代替的な実施形態では、拡張可能な固定システムは、第1の長手方向部材と、第1の長手方向部材に対して略平行に延在し、かつ第1の長手方向部材に対して調節可能である第2の長手方向部材と、を備える。第1の横方向部材は、第1の長手方向部材に沿って摺動可能に配設された第1の端部と、第2の長手方向部材に沿って固定して配設された第2の端部と、を有する。第2の横方向部材は、第1の長手方向部材に沿って摺動可能に配設された第1の端部と、第2の長手方向部材上に固定して配設された第2の端部と、を有し、第2の横方向部材は、第1の横方向部材に対して略平行に延在するようになっている。
さらに別の代替的な実施形態では、拡張可能な脊椎固定システムは、上部バレル半体を有する拡張可能なバレルアセンブリを備える。上部バレル半体は、上部バレル近位端部と、近位端部から遠位の上部バレル遠位端部と、を含む。下部バレル半体は、下部バレル近位端部と、下部バレル近位端部から遠位の下部バレル遠位端部と、を含む。固定バレルアセンブリは、前後方向及び横方向うちの一方で上部バレル半体と下部バレル半体との間に嵌合するようにサイズ決めされた本体を有する。
さらに別の代替的な実施形態では、拡張可能な脊椎固定システムは、上に記載した拡張可能なバレルアセンブリ及び固定されたバレルアセンブリ、ならびに上部バレル半体及び下部バレル半体に解放可能に係合するように適合された第2の指部に解放可能に係合するように適合された挿入ツールを備え、挿入ツールの動作により、下部バレル半体に対して上部バレル半体を垂直に調節するようになっている。
さらに別の代替的な実施形態では、本発明の固定システムを挿入する方法を提供する。
[図面の簡単な説明]
他の態様、特徴、及び利点は、下記の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、及び同様の符号が類似または同一の要素を特定する添付の図面から、より完全に明らかになるであろう。
図1は、拡張可能な脊椎固定システムの第1の例示的な実施形態の斜視図である。
図2は、拡張前の状態での、図1に示すシステムの拡張可能なバレルアセンブリの正面立面図である。
図3は、拡張された状態での、図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの正面立面図である。
図3Aは、拡張された状態での、図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの背面立面図である。
図4は、2つの隣接する棘突起の間に挿入されている、図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの側面立面図である。
図5は、2つの隣接する棘突起の間に挿入されている、図1に示す脊椎固定システムの側面立面図である。
図6は、図3に示す拡張可能なバレルアセンブリの調節可能なロック機構の拡大側面立面図である。
図7は、図1に示す脊椎固定システムと共に使用するための固定バレルアセンブリの代替的な実施形態の背面立面図である。
図8は、図7に示す固定バレルアセンブリの側面立面図である。
図9は、伸延器による図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの拡張を示す側面立面図である。
図10は、図1に示す拡張可能なバレルアセンブリの間に挿入されている、図1に示す固定バレルアセンブリの挿入を示す側面立面図である。
図11は、隣接する棘突起の間に挿入されている、図1に示す脊椎固定システムを示す側面立面図である。
図12は、垂直に拡張された状態での、拡張可能な固定システムの第2の例示的な実施形態の下部斜視図である。
図13は、垂直に収縮された状態での、図12に示す拡張可能な固定システムの上部斜視図である。
図14は、図13の14−14線に沿って切り取られた拡大可能な固定システムの断面図である。
図15は、図12に示す拡張可能な固定システムと共に使用するための伸延器の例示的な実施形態の斜視図である。
図16は、図12に示す拡張可能な固定システムに係合している、図15に示す伸延器の背面斜視図である。
図16Aは、非固定状態での、図14に示す拡張可能な固定システムの固定部材の拡大断面図である。
図16Bは、軽く固定された状態での、図14に示す拡張可能な固定システムの固定部材の拡大断面図である。
図16Cは、垂直に拡張された状態での、図12に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
図16Dは、緊密に固定された状態での、図14に示す拡張可能な固定システムの固定部材の拡大断面図である。
図17は、分離された状態での、図12に示す拡張可能な固定システムの正面斜視図である。
図18は、図12に示す固定システムの別の代替的な実施形態の正面斜視図である。
図19は、拡張可能な固定システムの代替的な実施形態の正面斜視図である。
図20は、図19に示す固定システムの拡張可能なバレルアセンブリの背面斜視図である。
図21は、拡張可能なバレルアセンブリが圧縮状態にある、図20に示す拡張可能なバレルアセンブリの横方向側面立面図である。
図22は、拡張可能なバレルアセンブリが拡張状態にある、図20に示す拡張可能なバレルアセンブリの横方向側面立面図である。
図23は、拡張可能なバレルアセンブリが固定バレルアセンブリから分離された状態にある、図19に示す拡張可能な固定システムの正面斜視図である。
図24は、図19に示すシステムの拡張可能なバレルアセンブリを挿入するのに使用される伸延器ツールの斜視図である。
図25は、図19に示す拡張可能な固定システムの拡張可能なバレルアセンブリに取り付けられた図24に示す伸延器ツールの斜視図である。
図26は、固定バレルアセンブリが拡張バレルアセンブリ内に挿入されている、図25に示す伸延器ツールの斜視図である。
図27は、組み立てられた状態での、拡張可能な固定システム用のインサートを有する拡張可能なアセンブリの代替的な実施形態の斜視図である。
図28は、分解された状態での、拡張可能な固定システムの斜視図である。
図29は、係合された状態での、図27に示す拡張可能なアセンブリの側面立面図である。
図30は、分解された状態での、図27に示す拡張可能なアセンブリの側面立面図である。
図31は、図27に示すインサートの斜視図である。
図32は、上部及び下部固定プレートが開いた位置にある、組み立てられた状態での、図27に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
図33は、上部固定プレートが圧縮状態にある、図32に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
図34は、上部固定プレート及び下部固定プレートの両方が圧縮状態にある、図32に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
図35は、図27に示す拡張可能な固定システムの上部固定プレートの拡大斜視図である。
図36は、分離された状態での、図27に示す拡張可能なアセンブリの斜視図である。
図37は、図32に示す拡張可能な固定システムの断面図である。
図38は、図32に示す拡張可能な固定システムの棘突起係合端部の断面図である。
[発明を実施するための形態]
図面において、同様の符号は、全体を通して同様の要素を示す。本明細書では、便宜のために特定の用語を使用しており、特定の用語は、限定として解釈すべきではない。用語には、具体的に言及された単語、それらの派生語、及び同様の意味合いの単語が含まれる。以下に例示される実施形態は、包括的であること、または本発明を開示された厳密な形態に限定することを意図したものではない。これらの実施形態は、本発明の原理及びその適用及び実用的使用を最もよく説明し、当業者が本発明を最も有効に利用できるように選択及び記載されている。
本明細書での「一実施形態」もしくは「実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載した特定の特徴、構造、もしくは特性を少なくとも1つの実施形態に含めることができることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実施形態では」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではなく、別個のまたは代替的な実施形態は、他の実施形態と必ずしも相互に排他的でもない。
本明細書で使用される場合、「例示的」という単語は、本明細書では、例、事例、または例示としての役割を果たすことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」と記載されている任意の態様もしくは設計は、必ずしも他の態様もしくは設計に対して好ましいまたは有益であるものと解釈されるべきではない。むしろ、例示的の単語の使用は、具体的な方法で概念を提示することを意図している。
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく包括的な「または」を意味することを意図している。すなわち、他に明記されていない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを用いる」は、自然な包含的置換のうちのいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを用いる場合、XはBを用いる、またはXがA及びBの両方を用いる場合、前述の事例のうちのいずれにおいても、「XはAまたはBを用いる」という条件が満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲内で使用される冠詞「a」及び「an」は、概して、他に明記されていない限り、または単数形を対象とするものと文脈から明らかでない限り、「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
明示的に別段の定めがない限り、各数値及び範囲は、「約」もしくは「およそ」という単語が値もしくは範囲の値の前にあるかのようにおおよそのものとして解釈されるべきである。
特許請求の範囲における図面番号及び/または図の参照ラベルの使用は、特許請求の範囲の解釈を容易にするために、特許請求される主題の1つ以上の可能な実施形態を特定すること意図している。そのような使用は、それらの請求項の範囲を、必ずしも対応する図面に示される実施形態に限定するものとして解釈されるべきではない。
本明細書に記載される例示的な方法のステップは、記載された順序で必ずしも実行される必要はなく、そのような方法のステップの順序は、単なる例示であると理解されるべきであることが理解されるべきである。同様に、追加のステップがそのような方法に含まれてもよく、様々な実施形態と一致する方法で、特定のステップが省略されるか、または組み合わされ得る。
下記の方法の請求項の要素は、もしあれば、対応するラベル付けを有する特定の順序で列挙されるが、請求項の列挙が別様に、そうした要素のうちのいくつかまたは全てを実施するための特定の順序を暗に意味しない限り、これらの要素は、必ずしもその特定の順序で実装されるように限定することを意図していない。
本明細書に記載する装置及び方法は、概して、患者の体内の解剖学的構造を支持、安定化及び/または置換するのに使用することができる医療装置を対象とする。いくつかの実装では、本明細書に記載する装置及び方法は、患者の脊椎もしくは背中の2つの椎骨の間に支持を提供することを含む、患者の脊椎もしくは背中に対する支持を提供するように構成されている。他の実装では、患者の体の他の部分は、本明細書に記載する装置によって支持することができる。本明細書に記載する医療装置は、患者の脊椎における正常な生理学的動作を維持するのを助けるために患者の体内に埋め込まれ得る。
患者という用語は、医療装置または本明細書に開示する方法から恩恵を受ける人に対して、以後使用され得る。例えば、患者は、外科的処置において本明細書に開示する医療装置を体内に受容する人であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、患者は、ヒト女性、ヒト男性、または任意の他の哺乳動物であり得る。
この文献は、非頚椎に使用するための後方非椎弓根補助的固定装置として使用することができる埋め込み可能な医療装置の実装を記載している。本医療装置は、棘突起間融合装置として使用することができる。本医療装置は、棘上靱帯の除去を伴って、または伴わずに埋め込まれ得る。以下に考察するように、1つ以上の実装では、棘上靭帯は保存され得る。本医療装置は、棘突起間空間の上下の棘突起にしっかりと取り付けることができる。本医療装置は、他の装置が埋め込まれていない状態で、腰部動作セグメントを後方に固定し得る。本医療装置は、腰椎に見られる圧縮性、ねじり性及びせん断荷重に耐えることができる。本医療装置を使用して、補助的な融合を達成し、例えば、椎間板変性症、脊椎すべり症、外傷(すなわち、骨折または脱臼)、腫瘍及び/または他の症状等の脊椎の症状を治療することができる。
この文書は、医療装置が、固定中央バレルと、別個の上部及び下部バレル半体を有する拡張可能な外部バレルとを含み得、各バレル及びバレル半体が骨接触エンドプレートを有する、埋め込み可能な医療装置の実装を記載する。プレートは、棘突起に噛み合って、装置を適所にクランプする突出部(例えば、スパイク)を含む。バレルは、患者の解剖学的構造に適合するように互いに対して角度を付けてもよい。プレートは、セットスクリューでロックすることができ、腰部の解剖学的構造に合致するように前傾姿勢を有し得る。拡張可能な外部バレルは、プレート上でスパイクに負荷をかけず、棘突起を破壊する可能性を低減する、棘突起間伸延を提供し得る。外側バレルは、抵抗のない棘突起間空間内に嵌合するようにサイズ決めされてから拡張され得る。中央バレルは、グラフト窓を前方及び後方に含み、グラフト窓を使用して拡張後にグラフト材料で充填され得る。エンドプレートは、最適な骨接触及び嵌合のための解剖学的に成形された溝を含み得る。任意選択的に、エンドプレートを省略してもよい。
例示的な実施形態では、本装置は、チタンから構成され得る。任意選択的に、拡張可能な外側バレル及び固定中央バレルは、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)または他の好適な生体適合性材料等の他の材料から構成することができる。
本開示は、補助的な脊椎固定を達成し、とりわけ、下記の症状:椎間板変性症、脊椎すべり症、外傷(すなわち、骨折または脱臼)、及び/または腫瘍を治療するのに使用され得る拡張可能な脊椎固定アセンブリの実施形態を提供する。
図1〜11を参照すると、第1の例示的な実施形態による、例えば、非頸椎内の椎骨等の2つの隣接する棘突起50、52を固定するための拡張可能な脊椎固定システム100(「固定システム100」)を示す。本明細書全体を通して使用されるように、棘突起50は上部椎骨であり、棘突起52は下部椎骨であるが、棘突起50、52は代わりに他の生物学的要素であり得ることは、当業者であれば理解するだろう。
固定システム100は、図2及び3に示すように、下部バレル半体114に解放可能に固定可能である上部バレル半体112を有する拡張可能なバレルアセンブリ110を含み、上部バレル半体112及び下部バレル半体114は、互いに対して垂直に並進するようになり得る。
拡張可能なバレルアセンブリ110は、図4に示すように、2つの隣接する棘突起50、52の間に挿入されるように適合されている。固定システム100はまた、固定バレルアセンブリ160を含み、固定バレルアセンブリ160は、上部バレル半体112と下部バレル半体114との間に挿入されるように適合されるようになっている。
図1に戻って、ならびに図5を参照すると、バレル半体112は、上部長手方向軸L1に沿って延在し、上部バレル遠位端部116と、遠位端部116から遠位の上部バレル近位端部118と、を有する。上部バレル半体112は、上部バレル遠位端116と上部バレル近位端118との間に延在する略凹状の内面120を含む。スロット122は、凹状内面120の長手方向長さに沿って形成されている。
上部バレル近位端部118は、上部バレル半体112から略直交する第1の方向に延在する上部プレート124を備える。上部プレート124は、棘突起50を固定システム100に固定するのに使用される。上部プレート124は、複数の突出部126(例えば、スパイク)を含み得る。スパイクという用語は突出部126に対して使用され得るが、各突出部126に対してよりテーパー状の点もしくは丸い点または他の種類の終点を有し得る他の種類の突出部を使用してもよい。突出部126は、上部プレート124と一体的に形成され得るか、または突出部126は、上部プレート124に固定される別個の構成要素であり得る。突出部126は、上部プレート124上に固定されるか、または一体的に形成された基部部分を有するピラミッド形状であってもよい。突出部126の側面は、ピラミッド形状の点を形成するように基部から延在し得る。他の例示的な実装では、突出部126は、各突出部126が棘突起50に係合することを可能にする点まで上昇する他の形状へと形成することができる。上で考察されるように、各突出部126の端部は、例えば、丸い先端、正方形の先端、または他の形状の先端等の点以外の先端を含み得る。
突出部126は固定されているものとして図1に示されているが、当業者であれば、突出部126はまた、固定システム100が挿入される患者の特定の解剖学的構造によって必要とされ得るような様々な程度の角度の付いた関節動作を提供する関節動作用突出部であってもよいことを認識するだろう。
例示的な実施形態では、上部プレート124及び突出部126は、チタンから作製され得る。他の実装では、上部プレート124及び突出部126は、他の生体適合性材料から作製され得る。上部プレート124は、内部に形成された凹部127を含み、この凹部127は、本明細書で後に考察するように、伸延器インサートを受け入れるようにサイズ決めされている。
図6を参照すると、垂直スロット128が上部バレル近位端部118内に形成され、プレート124内へと上方に延在している。ねじ孔130が上部プレート124内に形成され、垂直スロット128との連通を提供する。
図1及び5に戻って参照すると、下部バレル半体114は、上部長手方向軸L1に対して略平行な下部長手方向軸L2に沿って延在し、下部長手方向軸L2は、上部長手方向軸L1に対して移動可能である。下部バレル半体114はまた、下部バレル遠位端部132と、下部バレル遠位端部132から遠位の下部バレル近位端部134と、を含む。下部バレル半体114は、下部バレル遠位端部132と下部バレル近位端部134との間に延在する略凹状の内面136を含む。
下部バレル近位端部134は、スロット128内に摺動可能に挿入されるようにサイズ決めされたタブ140を含み、下部バレル半体114が上部バレル半体112に摺動可能に連結されて、下部バレル半体114が、上部バレル半体112と下部バレル半体114との間に固定バレルアセンブリ160を固定するように上部バレル半体112に向かって摺動可能であるようになっている。タブ140は、その近位側に沿って延在する複数の横方向に延在する凹部141を含む。
下部バレル近位端部134はまた、上部プレート124の延長部の第1の方向とは反対の第2の方向に、下部バレル半体114から略直交して延在する下部プレート142を含む。上部プレート124から遠位に外方に延在する突出部126と同様に、下部プレート142は、そこから遠位に外方に延在する複数の突出部144を含む。下部プレート142はまた、本明細書で後に考察するように、伸延器インサートを受け入れるようにサイズ決めされている、内部に形成された凹部145を含む。
拡張可能なバレルアセンブリ110は、上部プレート124及び下部プレート142を含むが、当業者であれば、上部プレート124及び下部プレート142を省くことができ、棘突起50、52の間の自然な圧縮、ならびに固定バレル160が、それらの挿入後に拡張可能なバレルアセンブリ110を適所に保持することを可能にすることを認識するだろう。
次に図6を参照すると、バレルアセンブリ110は、タブ140を上部バレル近位端部118に解放可能に付勢して、上部バレル半体112を下部バレル半体114に固定し、かつ棘突起50、52の固定システム100への固定を補助するように適合されたプレート152を有する固定アセンブリ150をさらに含む。プレート152は、凹部141のうちの1つに嵌合するようにサイズ決めされている、横方向に延在するリブ154を含む。
固定部材156は、プレート152をタブ140に対して解放可能に付勢するように適合されている。固定部材156は、ねじ穴130を通ってねじ式に挿入されて、プレート152をタブ140に対して解放可能に付勢することを可能にするスクリューであり得る。固定部材156がプレート152をタブ140に対して付勢すると、下部バレル半体114は、上部バレル半体112に対して固定される。
次に図1、5、7、及び8を参照すると、固定バレルアセンブリ160は、上部バレル半体112と下部バレル半体114との間に挿入されるように適合されている。固定バレルアセンブリ160は、上部バレル半体112の凸状内面120と下部バレル半体114の凹状内面136との間に嵌合するようにサイズ決めされた略管状の本体162を有する。本体162は、長手方向軸L3に沿って延在している。
固定システム100は、隣接する棘突起50、52の間で必要とされる異なる伸延量に対応するように、異なる外径の本体162を有する複数の固定バレルアセンブリ160を含むことができる。
本体162は、そこから横方向に外方に延在する第1の舌部166、及び第1の舌部166とは正反対に、そこから横方向に外方に延在する第2の舌部168を有する遠位端部164を備える。舌部166、168は、本明細書で後により詳細に記載するように、上部バレル半体112と下部バレル半体114との間のスペーサとして、かつ支点として機能する。
本体162はまた、その少なくとも一部分に沿って長手方向に延在するキー170を含む。図3Aを参照すると、上部バレル半体112の凹状内面120のスロット122は、固定バレルアセンブリ160が拡張可能なバレルアセンブリ110内に挿入されたときにキー170を受容するように適合されている。
本体162は、長手方向軸L3に略直交する本体162から離れるように延在する第1の固定プレート174、及び第1の固定プレート174と略同一平面上にある本体162から離れるように延在する第2の固定プレート176を有する近位端部172をさらに含む。第1及び第2の固定プレート174、176の各々は、それぞれ、それらを通って延在するロック凹部178、180を含み、各ロック凹部178、180は、それぞれ、上部バレル遠位端部116及び下部バレル遠位端部132の挿入を可能にするようにサイズ決めされるようになっている。上で考察した突出部126、144と同様に、第1及び第2の固定プレート174、176の各々はまた、そこから遠位に外方に延在する関節動作用スパイクまたは突出部182を含む。突出部182は、固定バレルアセンブリ160を棘突起50、52に係合するのに使用される。
代替的な実施形態では、固定突出部182の代わりに、図6及び7に示すように、関節動作用スパイク282を使用してもよい。図8に示すように、関節動作用スパイク282は、それぞれ、棘突起50、52へのしっかりとした接続に対応するように、長手方向軸L4、L5の周りを枢動することができる。
近位端部172はまた、第1の近位翼部184と、そこから外方に延在する第2の近位翼部186と、を含み、第1の近位翼部184及び第2の近位翼部186の各々は、それぞれ内部に形成された凹部188、190を有するようになっている。凹部188、190は、本明細書で後に考察するように、挿入ツールを受容するように適合されている。
本体162は、遠位端部164と近位端部172との間に延在する複数の径方向に延在する窓192を含む。本体162及び窓192の内面は、患者への固定システム100の挿入及び配置の前または後に、骨グラフト材料の充填のためのグラフト窓として使用され得る。
一実施形態によれば、例えば、非頸椎の2つの隣接する棘突起50、52の部位に固定システム100を装着する方法を提供する。当業者であれば、固定システムの構成要素、すなわち拡張可能なバレルアセンブリ110及び固定されたバレルアセンブリ160を外科的アプローチに基づいて任意の順序で挿入することができることを認識するであろうが、例示的な装着プロセスは、最初に拡張可能なバレルアセンブリ110を挿入し、次に、固定バレルアセンブリ160をその後に挿入するものとして、以下に記載されるだろう。原理的には、固定システム100はその場で拡張可能であり、突出部/スパイク126、144、182、282の組み合わせによって棘突起50、52の間の適所にロックされ得る。
図4、9、及び10に示すように、伸延器200は、隣接する棘突起50、52の間に拡張可能なバレルアセンブリ110を挿入するために、拡張可能なバレルアセンブリ110に解放可能に接続可能である。伸延器200は、上部プレート124の凹部127内に挿入可能である遠位端部212を有する第1の脚210を含む。第1の脚210はまた、図9に示す近位端部214を含む。伸延器200は、下部プレート142の凹部145内に挿入可能である遠位端部222を有する第2の脚220をさらに含む。第2の脚220はまた、図9に示す近位端部224を含む。
第1の脚210は、第2の脚220の近位端部224を第1の脚210の近位端部214に向かって動かす動作が、第1の脚210の遠位端部212を第2の脚220の遠位端部222から引き離すように、ピボットピン230で第2の脚220に枢動可能に接続される。バレルサイズゲージ232は、近位端部214に接続され、第2の脚220の近位端部224と交差するときに第2の脚220の遠位端部222から離れる第1の長さ210の遠位端部212の移動の間の伸延距離と、それに対応して、棘突起50、52の間の距離と、の指示を提供するサイズマーキング234等のしるしを含む。例示的な実施形態では、約6mmよりも大きい拡張範囲を達成することができるが、当業者であれば、他の範囲も同様に達成することができることを認識するだろう。
このとき、拡張可能なバレルアセンブリ110は、図4に示すように、倒伏構成で棘突起50、52の間に横方向に挿入され、棘突起50、52に対して押し付けることができ、突出部126が棘突起50内に埋設され、上部プレート124を棘突起50に固定するように、かつ突出部144が棘突起52内に埋設され、下部プレート142を棘突起52に固定するようになっている。
さらに、固定アセンブリ150は、固定部材156をプレート152に対してねじ止めすることによって任意選択的に動作させることができ、リブ154が凹部141内に押し込まれ、それにより拡張可能なバレルアセンブリ110を、ひいては棘突起50、52を伸延された状態で安定させ、伸延器200を拡張可能なバレルアセンブリ110から取り外すことを可能にするようになっている。あるいは、固定アセンブリ150は、必ずしも動作される必要はなく、伸延器200は、拡張可能なバレルアセンブリ110に一時的に接続されたままであり、上部バレル半体112及び下部バレル半体114を伸延/拡張状態で開いた状態に保つことができる。
棘突起50、52は互いから離れるように伸延されるが、固定バレルアセンブリ160は、拡張可能バレルアセンブリ110の挿入に対して反対側から横方向に挿入することができる。使用される固定バレルアセンブリ160のサイズは、伸延器200上のバレルサイズゲージ232によって測定されるような伸延量によって決定することができる。
任意選択的に、固定バレルアセンブリ160を挿入する前に、本体162にグラフト材料を充填し得る。挿入ツール(図示せず)が、それらのそれぞれの翼部184、186の凹部188、190内に挿入され、図10に示すように、固定バレルアセンブリ160は、上部バレル半体112と下部バレル半体114との間に挿入される。固定バレルアセンブリ160を確実に配置するために、固定バレルアセンブリ160を、挿入中にキー170及び/または舌部166、168の周りで枢動させて、棘突起50、52の幾何学形状により良く対応させることができる。
いったん固定バレルアセンブリ160が上部バレル半体112と下部バレル半体114との間に配置されると、固定部材156を解放することができ、棘突起50、52の自然な圧縮が拡張可能なバレルアセンブリ110及び固定バレルアセンブリ160をクランプすることを可能にする。固定バレルアセンブリ160は、図11に示すように、さらに挿入することができ、上部バレル半体112及び下部バレル半体114の遠位端部116、132が、それぞれ、固定バレルアセンブリ160内の凹部178、180に係合するように、かつ固定バレルアセンブリ160の突出部182が棘突起50、52に係合し、固定バレルアセンブリ160を棘突起50、52に固定するようになっている。
次に、挿入ツールを固定バレルアセンブリ160から取り外すことができ、伸延器200が拡張可能なバレルアセンブリ110からまだ取り外されていない場合、伸延器200をこの時点で取り外すことができる。固定バレルアセンブリ160の本体162がまだグラフト材料で充填されていない場合、グラフト材料をこの時点で本体162内に挿入することができる。
拡張可能な脊椎固定システム300(「固定システム300」)の代替的な実施形態を、図12〜19に示す。固定システム300は、隣接する棘突起を把持するためのスパイクプレートを内蔵して、頭蓋尾側方向及び左右方向の両方に拡張可能である拡張可能なフレームを含む。固定システム300は、チタンまたは他の生体適合性材料から構成され得る。
図12〜15を特に参照すると、固定システム300は、第1の長手方向部材310と、第1の長手方向部材310に対して略平行に延在する第2の長手方向部材330と、を含む。第2の長手方向部材330は、第1の長手方向部材310に対して調節可能であり、第1の長手方向部材310と第2の長手方向部材330との間の間隔が棘突起50、52の幅に基づいて調節されるようになり得る。
第1の横方向部材350は、第1の長手方向部材310に沿って摺動可能に配設された第1のカラー352と、第2の長手方向部材330に沿って固定して配設された第2のカラー354と、を有する。横方向に延在するロッド355は、第2のカラー354に固定して接続され、かつ第1のカラー352に摺動可能に連結され、第1の長手方向部材310と第2の長手方向部材330との間の距離を特定の棘突起50、52に嵌合するように調節することができるようになっている。
同様に、第2の横方向部材370は、第1の長手方向部材310に沿って摺動可能に配設された第1のカラー372と、第2の長手方向部材330に固定して配設された第2のカラー374と、を有する。横方向に延在するロッド375は、第2のカラー374に固定して接続され、かつ第1のカラー372に摺動可能に連結され、第1の長手方向部材310と第2の長手方向部材330との間の距離を特定の棘突起50、52に嵌合するように調節することができるようになっている。
第2の横方向部材370は、第1の横方向部材350に対して略平行に延在し、棘突起50、52の形状に応じて、部材310、330、350、370が拡張可能かつ収縮可能な矩形を形成するようになっている。任意選択的に、矩形の内面によって形成されたグラフト窓は、患者内に固定システム300を挿入した後に充填することができる。
異なる例示的な実施形態では、固定システム300は、異なる高さ範囲にわたって拡張可能である。一例として、第1の高さ範囲は、約6ミリメートル(「mm」)〜約12mmであり得、第2の高さ範囲は、約8mm〜約16mmであり得、第3の高さ範囲は、約10mm〜約20mmであり得る。さらに、異なる例示的な実施形態では、固定システム300は、異なる幅範囲にわたって拡張可能である。一例として、第1の幅範囲は、約6mm〜約12mmであり得、第2の幅範囲は、約8mm〜約16mmであり得る。
第1の横方向部材350と第2の横方向部材370との間の拡張可能性を達成するために、長手方向部材310、330は、図12に示されるような拡張状態と、図13に示すような収縮状態との間で拡張可能である。図14に示すように、第2の長手方向部材330は、下部分332と、下部分332に入れ子式に接続された上部分334と、を備える。同様に、第1の長手方向部材310は、下部分312と、下部分312に入れ子式に接続された上部分314と、を備える。
各長手方向部材310、330の下部分312、332は、第1の横方向部材350に解放可能に固定可能であり、各長手方向部材310、330の上部分314、334は、第2の横方向部材370に解放可能に固定可能である。第1の長手方向部材310、330の下部分312、332の各々は、リブ付き外面(第2の長手方向部材330内のリブ付き外面335のみを示す)を備える。
図12及び13ならびに図14に戻って参照すると、下部分312は、そこから内側に延在する第1のスパイク状部材316を含む。上部分314は、そこから内側に延在する第2のスパイク状部材318を含む。第1のスパイク状部材316は、下部分312に接続された後方接続端部320と、前方自由端部322と、を備える。第2のスパイク状部材318は、上部分314に接続された後方接続端部328と、前方自由端部329と、を備える。第1のスパイク状部材316及び第2のスパイク状部材318の各々は、第1のスパイク状部材316の後方接続端部320と前方自由端部322との間に、かつ第2のスパイク状部材318の後方接続端部328と前方自由端部329との間に配設された、それぞれ、横方向空洞325、326を備える。
図13は、スパイク状部材316、318の各々上の3つのスパイクを示しているが、当業者であれば、スパイク状部材316、318は、各3つより多くのスパイクまたは3つ未満のスパイクを有し得ることを理解するだろう。第1のスパイク状部材316と同様に、第2のスパイク状部材318はまた、後方固定端部324と、前方端自由端部327と、を備える。スパイク状部材316、318上のスパイクは、第1の長手方向部材310を棘突起50、52にしっかりと固定するのに使用される。固定装置300が患者の脊椎上に配置されると、スパイク状部材316、318が、それぞれ、棘突起52、50内に駆動されて、固定装置300を脊椎に固定する。
第1の長手方向部材310と同様に、第2の長手方向部材330は、そこから内側に延在する第1のスパイク状部材336を含む。上部分334は、そこから内側に延在する第2のスパイク状部材338を含む。第1のスパイク状部材336は、下部分322に接続された後方接続端部340と、前方自由端部342と、を備える。第2のスパイク状部材338は、上部分334に接続された後方接続端部348と、前方自由端部349と、を備える。第1のスパイク状部材336及び第2のスパイク状部材338の各々は、第1のスパイク状部材336の後方接続端部340と前方自由端部342との間に、かつ第2のスパイク状部材338の後方接続端部348と前方自由端349との間に配設された、それぞれ、横方向空洞345、346を備える。
例示的な実施形態では、固定部材353の第1の構成は、第1の横方向部材350を第1の長手方向部材310の下部分312及び第2の長手方向部材330の下部分332に解放可能に固定するように適合されている。図12に示すように、固定部材353は、スパナレンチ(図示せず)を回転させる必要があるスクリューであり得る。さらに、固定部材373の第2の構成は、第2の横方向部材370を第1の長手方向部材310の上部分314に、かつ第2の長手方向部材330の上部分334に解放可能に固定するように適合され得る。図12に示すように、固定部材373は、TORX(登録商標)レンチ(図示せず)が回転することを必要とするスクリューであり得る。あるいは、図16A〜16Dに示すように、固定部材373は、アレンヘッドスクリューであり得る。さらに、図14に示すように、第2横方向部材370固定部材373は、上部分334を下部分332に解放可能に固定するために、下部分332のリブ付き外面335に解放可能に係合するように適合されたリブ付き係合面376を有するインサート371を含む。図示しないが、上部分314を下部分312に解放可能に固定するために、第1の長手方向部材310に関して同様の構成を提供する。
第2の横方向部材370はまた、第1の長手方向部材310から横方向に延在する係合目377と、第2の長手方向部材330から横方向に延在する係合目378と、を含む。
固定装置300を患者(図示せず)内に埋め込むのに使用することができる例示的な伸延器400を図15に示し、固定装置300との伸延器400の接続を図16に示す。
伸延器400は、固定装置300に解放可能に接続可能である遠位端部410と、遠位端部410を開くためにユーザによって把持及び圧縮される近位端部440と、を含む。伸延器400は、近位端部440が圧縮されたときに、遠位端部410が膨張して上の脚420及び下の脚430が互いから分離するように、ピボット432で第2の脚430に枢動可能に接続された上の脚420を含む。
近位端部440は、上の脚420と下の脚430との間に配設された付勢部材442を含み、すぐ上に記載したような圧縮状態から、圧縮力が解放されたときに、付勢部材442が遠位端部440に沿って互いから離れるように上の脚420及び下の脚430を付勢するようになっている。例示的な実施形態では、付勢部材442は、板ばねであり得るが、当業者であれば、付勢部材442は、コイルばねまたは他の好適な付勢部材であり得ることを認識するだろう。
近位端部440はまた、第1の横方向部材350と第2の横方向部材370との間の分離量を決定するように較正されるスケール444を含む。固定装置300が挿入されているとき、挿入外科医は、棘突起50が棘突起52からどのくらい離れて分離されているかを決定するためにスケール444を読み取ることができる。
遠位端410は、固定装置300と解放可能に係合して固定装置300を棘突起50、52に取り付ける2対の関節動作用挿入アームを含む。上の脚420は、上の脚420にピボット412で枢動可能に接続された上アーム421を含む。上アーム421はまた、第2の横方向部材370上の係合目377内に嵌合するようにサイズ決めされたピン423を含む。上の脚420はまた、ピボット422の軸に沿って上の脚420に枢動可能に接続された下アーム426を含む。下アーム426はまた、第2の横方向部材370上の係合目378内に嵌合するようにサイズ決めされたピン427を含む。
下の脚430は、ピボット432で下の脚430に枢動可能に接続された上アーム431を含む。上アーム431はまた、第1の長手方向部材310で第1の横方向部材350上の固定部材353内に嵌合するようにサイズ決めされたピン433を含む。下の脚430はまた、ピボット432の軸に沿って下の脚430に枢動可能に接続された下アーム436を含む。下アーム436はまた、第2の長手方向部材330で第1の横方向部材350上の固定部材353に嵌合するようにサイズ決めされたピン437を含む。
固定装置300の第1の長手方向部材310と第2の長手方向部材330との間の距離が、問題の特定の棘突起50、52の幅に対応するように調節された状態で、伸延器400は、図16に示すように、固定装置300に取り付けられる。スパイク状部材318、338は、棘突起50内に押し込まれ、スパイク状部材316、336は、棘突起52内に押し込まれる。このとき、リブ付き係合面376は、図16Aに示すように、リブ付き外面335から係脱される。次に、伸延器400を使用して、第1の横方向部材350を第2の横方向部材370から分離し、よって棘突起50と棘突起52との間の距離を図12に示す位置に開く。棘突起50、52が分離された状態で、第1のカラー372及び第2のカラー374上の固定部材373は、図16Bに示すように、軽い干渉係合のためにわずかに締め付けられ、第1の横方向部材350と第2の横方向部材370との間の垂直距離をロックするが、依然として第1の長手方向部材310及び第2の長手方向部材330の互いに向かった圧縮を可能にする。
次に、図16Cを参照すると、第1の長手方向部材310は、矢印「A」の方向に圧縮され、第2の長手方向部材330は、矢印「B」の方向に圧縮され、第1の長手方向部材310と第2の長手方向部材330との間の横方向間隔を設定する。第1のカラー372及び第2のカラー374上の固定部材373は、図16Dに示すように、ロック部材310、330、350、370を互いに対して適所に緊密に干渉係合するために完全に締め付けられている。任意選択的に、グラフト材料(図示せず)は、第1の長手方向部材310、第2の長手方向部材330、第1の横方向部材350、及び第2の横方向部材370によって画定された窓内に充填することができる。
伸延器400を有する固定装置300は、後方挿入法を使用して埋め込まれるように設計されている。しかしながら、靱帯を守るために、横方向の挿入が望まれる場合、固定装置300は、図17に示すように、分解することができ、レール355、375がそれらのそれぞれの第1のカラー352、372から分離されるようになっている。
第1の長手方向部材310は、棘突起50、52のうちの一方の側から横方向に挿入することができ、第2の長手方向部材330は、第1及び第2の横方向部材350、370と共に、棘突起50、52の反対側から横方向に挿入することができ、レール355、375をそれらのそれぞれの第1のカラー352、372内に挿入することができるようになっている。
図18に示す固定装置500の代替的な実施形態では、伸延器400を係合目377、378及び固定部材353に接続する代わりに、レール555、575が、それぞれ、一対の内方に面したスロット556、558、及び576、578を各々有し、その中に伸延器の脚(図示せず)を互いから別個のレール55、575に挿入することができる。
図19〜26を参照すると、第1の例示的な実施形態による棘突起固定アセンブリ600(「固定アセンブリ600」)を示す。固定アセンブリ600は、非頚椎に使用することを意図した、後方非椎弓根補助的固定装置であり、横方向または前後方向からの固定部分の挿入の交互の選択を可能にする。棘上靱帯を保護するための選択肢では、固定アセンブリ600は、隣接する棘突起50、52にしっかりと取り付けられ、かつ腰部動作セグメントを後方に固定することを意図している。固定アセンブリ600は、腰椎に見られる圧縮性、ねじり性、及びせん断荷重に耐えることが期待される。
固定アセンブリ600は、拡張可能なバレルアセンブリ610と、拡張可能なバレルアセンブリ610内に挿入された固定バレルアセンブリ670と、を含み、拡張可能なバレルアセンブリ610が内部に固定バレルアセンブリ670を係合及び保持するように圧縮されるようになり得る。伸延器700(図24〜26に示す)のような挿入ツールは、固定アセンブリ600の一部であり、拡張可能なバレルアセンブリ610をその場で挿入し、垂直方向に調節するのに使用される。
拡張可能なバレルアセンブリ610は、上部バレル半体612と、下部バレル半体642と、を含み、下部バレル半体642が上部バレル半体612に垂直に調節可能に接続されるようになっている。上部バレル半体612は、上部バレル近位端部614と、近位端部614から遠位の上部バレル遠位端部616と、を含む。
上部バレル半体612は、上部棘突起50(図4に示す)に係合するのに使用される垂直プレート620を含む。プレート620は、棘突起50に係合し、上部バレル半体612を棘突起50に固定する、複数の内側に延在するスパイク(明確にするために図示せず)を含む。プレート620は、本明細書で後に考察するように、伸延器700に係合するための後方切り欠き622を含む。
第1の略平面のアーム624は、上部バレル近位端部614と上部バレル遠位端部616との間に延在している。ガセット625は、アーム624から上方に延在し、プレート620に接続し、アーム624とプレート620との間に構造的安定性を提供する。アーム624の第1の弓形部分628は、アーム624から前方に下方に延在している。
上部バレル半体612の遠位端部616のアーム624は、第1の略U字形の開口部626を含む。開口部626は、固定バレルアセンブリ670の上部分との係合を可能にするようにサイズ決めされている。
ポスト630は、プレート620から下方に延在している。ポスト630は、複数の後方に面するラチェット歯632と、下部バレル半体642に対して上部バレル半体612の高さを調節するのに使用される、対応する前方に面するラチェット歯634と、を含む。
下部バレル半体642は、下部バレル近位端部644と、下部バレル近位端部644から遠位の下部バレル遠位端部646と、を有する。下部バレル半体642は、下棘突起52(図4に示す)に係合するのに使用される垂直プレート650を含む。プレート650は、棘突起52に係合し、下部バレル半体642を棘突起52に固定する、複数の内側に延在するスパイク(明確にするために図示せず)を含む。プレート650は、本明細書で後に考察するように、伸延器700に係合するための後方切り欠き652を含む。
第2の略平面のアーム654は、下部バレル近位端部644と下部バレル遠位端部646との間に延在している。ガセット655は、アーム654から下方に延在し、プレート650に接続し、アーム654とプレート650との間の構造的安定性を提供する。アーム654の第2の弓形部分658は、下部バレル半体642及び上部バレル半体612が互いに向かって垂直に並進するときに、弓形部分分658及び弓形部分分628が固定バレルアセンブリ670の前進を妨げる前方障害物を形成するように、アーム654から前方に上方に延在している。
下部バレル半体642の遠位端部646のアーム654は、第2の略U字形の開口部656を含む。開口部656は、固定バレルアセンブリ660の下部分との係合を可能にするようにサイズ決めされている。
受容部660は、下部バレル半体642の近位端部644から横方向に延在している。受容部660は、ポスト630を受容するようにサイズ決め及び適合され、ポスト630が受容部660内で移動可能であるようになっている。図22に示すように、受容部660は、受容部660内に前方に延在して、ポスト630上のラチェット歯632に係合する内歯662を含む。同様に、受容部660は、ポスト630上のラチェット歯634に係合するように受容部660内に後方に延在する内歯664を含む。受容部歯662、664及びラチェット歯632、634を組み合わせて、上部バレル半体612を下部バレル半体642に接続するラチェットアセンブリを形成して、ラチェットアセンブリが下部バレル半体642に対する上部バレル半体612の相対的な垂直移動を提供するのみならず、伸延器700を使用せずに垂直移動を制限するようになっている。
図19及び23を参照すると、固定バレルアセンブリ670は、前後方向及び横方向のうちの一方で上部バレル半体612と下部バレル半体642との間に嵌合するようにサイズ決めされた本体672を有する。本体672は、上部バレル半体612上の第1の弓形部分分628及び下部バレル半分642上の第2の弓形部分658に係合するように適合された弓形前方側674を有する。前方側674は、第1の弓形部分628と第2の弓形部分658との間に嵌合する前方突出部676を含み、固定バレルアセンブリ670を上部バレル半体612と下部バレル半体642との間の位置へと誘導するキーとして機能する。本体672は、中空であり、固定アセンブリ600を患者内に挿入した後に、グラフト材料(図示せず)を挿入できるようにサイズ決めされた近位開口部673を含む。本体672はまた、その遠位端部に形成された切り欠き675を有する。切り欠き675は、固定バレルアセンブリ670が横方向から拡張可能なバレルアセンブリ610内に挿入されたときに、ポスト630及び受容部660を受容するようにサイズ決めされている。
固定バレルアセンブリ670は、本体672から上方に延在する上部プレート678をさらに含む。上部プレート678は、棘突起50に係合する内側に延在する複数のスパイク(明確にするために図示せず)を含む。上部プレート678はまた、上部プレート678を本体670に接続する第1の切り欠き部分680を含む。切り欠き部分680は、後方切り欠き682と、前方切り欠き684と、を含む。切り欠き682、684は、U字形開口部626のいずれかの側上でアーム624を受け入れるようにサイズ決めされ、切り欠き付き部分680がU字形開口部626内に延在するようになっている。
固定バレルアセンブリ670はまた、そこから下方に延在する下部プレート686を含む。下部プレート686は、棘突起52に係合する複数の内側に延在するスパイク(明確にするために図示せず)を含む。下部プレート686は、下部プレート686を本体670に接続する第2の切り欠き部分688を含む。切り欠き部分688は、後方切り欠き690と、前方切り欠き692と、を含む。切り欠き690、692は、U字形開口部656のいずれかの側上にアーム654を受け入れるようにサイズ決めされ、切り欠き部分688がU字形開口部656内に延在するようになっている。
例示的な実施形態では、固定アセンブリ600はチタンから作製され得るが、当業者であれば、固定アセンブリ600は、例えば、PEEKまたはアログラフト等の他の生体適合性材料から作製され得、例えば、プレート620、650、678、686はチタンから構成されていることを認識するだろう。
例示的な伸延器700は、図24〜26に示され、拡張可能なバレルアセンブリ610を操作するのに使用される。伸延器700は、ピボットピン708によって中央部分706で互いに取り付けられた第1の脚702及び第2の脚704を含む。
第1の脚702は、上部バレル半体612に解放可能に係合するように適合された遠位第1の指部710を含む。第2の脚704は、下部バレル半体642に解放可能に係合するように適合された遠位第2の指部720を含み、伸延器700の動作が、ラチェットアセンブリに対して下部バレル半体642に対して上部バレル半体612を動かすことによって下部バレル半体642に対して上部バレル半体612を垂直に調節するようになっている。実施形態では、拡張可能なバレルアセンブリ610にすでに取り付けられた伸延器700を、あらかじめ包装することができる。
第1の脚702はまた、第1の近位ハンドル端部714を含み、第2の脚704は、ユーザによって把持される第2の近位ハンドル端部724を含む。距離ゲージ730が、第1の近位ハンドル端部714と第2の近位ハンドル端部724との間に提供されて、上部バレル半体612が下部バレル半体642からどれだけ離間しているかを示す。
一実施形態によれば、例えば、棘突起50、52の部位に固定アセンブリ600600を装着する方法は、上部バレルアセンブリ612の切り欠き622内に第1の指部710を挿入することと、下部バレルアセンブリ642の切り欠き652内に第2の指部720を挿入することと、を含み得る。次に、拡張可能なバレルアセンブリ610は、伸延器700上の距離ゲージ730によって測定されるように、所望の高さに拡張することができる。この測定値は、固定バレルアセンブリ670のサイズを決定するだろう。
固定バレルアセンブリ670は、2つの方法のうちの1つで拡張可能なバレルアセンブリ610内に挿入することができる。横方向アプローチの場合、固定バレルアセンブリ670は、拡張可能なバレルアセンブリ610の遠位端部から横方向に挿入され得、上部バレル半体612と下部バレル半体642との間に嵌合し得る。
代替的な前後方向の外科的アプローチの場合、固定バレルアセンブリ670を後方側から挿入することができ、前方突出部676が、上部バレル半体612上のアーム624の弓形部分628と、下部バレル半体642上のアーム654の弓形部分658との間に配置され、バレル672が前方に過度に遠くに前進するのを防止するための正のストッパとして両方が機能するようになっている。いったん配置されると、上部バレル半体612、下部バレル半体642、及び固定バレル半体670は、棘突起50、52に対して一緒に圧縮され得る。次に、固定バレル半体670は、任意選択的に、骨グラフト材料で埋め戻され得る。
上部バレル半体612及び下部バレル半体642の拡張は、伸延器700を使用して達成される。例示的なラチェットアセンブリを用いて、伸延器700が固定アセンブリ600に取り付けられたとき、上部バレル半体612及び下部バレル半体642を開くことのみが可能である。これはまた、正確にサイズ決めされた固定バレルアセンブリ670を配置する前に、伸延器700を取り外すべきである場合に、拡張された埋め込み物が倒伏するのを防止する。伸延器600が上部バレル半体612及び下部バレル半体642を互いに向かって圧縮して、構造体をロックするので、固定アセンブリ600は互いにラチェットするだろう。
拡張可能な上部バレル半体612及び下部バレル半体642は、固定アセンブリ600を最小の高さで挿入することを可能にし、また、それらのそれぞれのプレート620、650、678、686上でスパイクに負荷をかけず、どちらかの棘突起50、52を破壊する可能性を低減する、棘突起間伸延を提供する。調節可能なバレルアセンブリ610は、棘突起50、52の間の棘突起間空間内に抵抗なく(約4mm〜約6mmの間)嵌合するのに十分に小さい倒伏高さで挿入され、上部バレル半体612を下部バレル半体642から離れるように拡張する。
あるいは、上部半体612及び下部半体642は、それぞれ、適所に接続またはロックされる必要はない。そのような設計では、伸延器700は、固定バレルアセンブリ670が挿入されるまで、バレル半体612、642を伸延/拡張状態に保つだろう。伸延器700が解放されると、バレル半体612、642がバレル672上に整列し、これにより構造体が以前の拡張状態に保たれる。バレル672のアンダーサイジングはまた、脊椎後湾症を引き起こす、棘突起間空間の過度の伸延を防止する助けとなるだろう。
棘突起固定アセンブリ800(「固定アセンブリ800」)の代替的な実施形態を、図27〜38に示す。固定アセンブリ800は、患者の棘突起50、52の特定の解剖学的構造に応じた、固定プレートの別個の調節を可能にする。
固定アセンブリ800は、上部プレート半体810と、下部プレート半体870と、上部プレート半体810と下部プレート半体870との間の前後方向に挿入されるインサート880と、を含む。上部プレート半体810及び下部プレート半体870は、図29に示すように、薄型状態で始まり、これにより、約4mm〜約6mmの高さで一体化された保持器/伸延器(図示せず)を挿入することが可能になる。上部プレート半体810及び下部プレート半体870は、図30に示すように、互いから分離することができ、それらの間に嵌合するように適切にサイズ決めされたインサート880(図31に示す)を選択して、図32に示す固定アセンブリ800を形成することを可能にする。
図32〜34の一連の固定アセンブリ800に示すように、上部プレート半体810及び下部プレート半体870は、互いから離間している挿入プレートを各々有し得、上部プレート半体810のみが、互いに向かって内側に圧縮された挿入プレートを有し、上部プレート半体810及び下部プレート半体870の両方が、それぞれ、互いに向かい合って内側に圧縮された挿入プレートを有する。上部プレート半体810及び下部プレート半体870を互いに対して独立して圧縮する能力により、特に、上方棘突起50及び下方棘突起52がかなり異なる場合に、患者の解剖学的構造に対して上方に嵌合することが可能になる。
上部プレート半体810は、第1の端部814及び第1の端部814から遠位の第2の端部816を有する略平面の基部812を含む。第1の端部814は、そこから上方に延在する固定プレート818を含む。固定プレート818から内側に内方に延在する複数のスパイク820。スパイク820は、棘突起50(図4に示す)に係合するのに使用される。第1の端部814と固定プレート818との内側交差部に配置されるガセット822は、基部812に対するプレート818の構造的支持を提供する。
第2の端部816は、固定プレート818に向かって内側に並進可能である摺動可能なプレート830を含む。プレート830を、図38に詳細に示す。プレート830は、摺動可能なプレート830から内側に内方に延在する複数のスパイク832を含む。スパイク832は、固定プレート818から棘突起50の反対側に係合するのに使用される。摺動可能なプレート830は、プレート830と摺動基部834との内側交差部に配置されるガセット833を有する摺動基部834を含み、摺動基部834に対するプレート830の構造的支持を提供する。
基部834は、下方面840よりも短い長さを有するガセット833の上方面838を有する、一般的なダブテール形状または台形形状の断面を有し、基部834が、本明細書で考察されるように、上部プレート半基部812内の軌道を摺動することができるようになっている。
基部834はまた、横方向スペーサ835を含む。下方タブ836は、横方向スペーサ835から内側に片持ち梁状に延在し、プレート830が内側に横断するときに、上方向への上方タブ836の付勢を可能にするクレビス形状の開口部839を形成する。タブ836は、インサート880に係合するようにそこから下方に延在する歯841を含み、摺動可能なプレート832が内側ではあるが横方向ではなく並進することを可能にする。
図28及び37に示すように、基部812は、空洞850を含み、空洞850に沿って基部834が摺動する。空洞850は、プレート830の基部834が基部812から上方に分離することが可能になるのを防止するために、ダブテールまたは台形形状の基部834との噛み合い係合を提供する、それぞれ傾斜した前方側852及び後方側854を含む。固定アセンブリ800は、上に記載するように、ダブテール接続を使用するが、当業者であれば、例えば、Tスロット接続等の他の種類の接続を使用することができることを認識するだろう。
基部812は、後方側部分858よりもさらに下方に延在する前方側部分856を含む。インサート880は、前後方向から挿入され、より長い前方側部分856は、インサート880が患者の脊椎管内に落下するのを防止するための正のストッパとして機能する。さらに、第1の端部814及び第2の端部816の各々の後方側部分858は、後方側部分858の内側部分よりもさらに下方に延在し、また、インサート880が上部プレート半体810及び下部プレート半体870に対して横方向に横断することを防止するための正のストッパとして機能する。
下部プレート870は、図29の紙の平面から直角に延在する平面「P1」にわたる上部プレート810のミラー画像であるため、下部プレート870の特徴を詳細に記載する必要はない。
図28、31、及び38を参照すると、インサート880は、上面882、後方面884、前方面886、及び対向する横方向面888、890を有する略中空の平行六面体形状の装置である。下面892は、図38の紙の平面から直角に延在する平面「P2」の周りの上面882のミラー画像であるため、下面892の特徴を詳細に説明する必要はない。インサート880は、PEEK、チタン、アログラフトまたは他の生体適合性材料から構成され得る。
上面882は、歯841が基部830としてラチェットすることができるようにサイズ決めされた横方向面888、890の間に延在する複数の離間した開口部894を含み、空洞850に沿って内側に横断される。
上面882はまた、それぞれ、前方レール896、後方レール898を含み、各々が内側〜横方向に延在している。レール896、898は、基部834を支持し、プレート830が固定プレート818に向かって圧縮されたときに、タブ836及び歯841が開口部894の間で上面882の上方に、かつその上に跳ねることを可能にする。
インサート880が上部プレート半体810と下部プレート半体870との間に挿入されたとき、上部プレート半体810とインサート880との間に、ならびに下部プレート半体870とインサート880との間に間隙が存在しないように、前方レール896は、インサート880の長さの約半分だけ延在し、後方レール989は、上部プレート半体810の第1の端部814と第2の端部816との間に延在する。
後方面884は、所望であれば、インサート880内へのグラフト材料の挿入を可能にするために内部に形成された開口部899を含む。
異なる高さを有する異なるインサートとの交換のために埋め込み後にインサート880を取り外すことが望まれる場合、上部プレート半体810及び下面170は、互いからわずかに伸延され、歯841をそれが挿入されている開口部894から係脱することができ、インサート882を固定アセンブリ800から後方に取り外すことを可能にする。
あるいは、図示しないが、固定アセンブリ800の調節可能なプレートを固定アセンブリ600内に組み込んで、特定の患者の解剖学的構造に従ってアセンブリの垂直及び横方向/内側の調節の両方を可能にすることができる。
本発明の性質を説明するために記載及び図示されている部品の詳細、材料、及び配置の様々な変更は、下記の特許請求の範囲に明示されるように、本発明の範囲から逸脱することなく当業者によってなされ得ることがさらに理解されるだろう。
拡張可能な脊椎固定システムの第1の例示的な実施形態の斜視図である。
拡張前の状態での、図1に示すシステムの拡張可能なバレルアセンブリの正面立面図である。
拡張された状態での、図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの正面立面図である。
拡張された状態での、図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの背面立面図である。
2つの隣接する棘突起の間に挿入されている、図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの側面立面図である。
2つの隣接する棘突起の間に挿入されている、図1に示す脊椎固定システムの側面立面図である。
図3に示す拡張可能なバレルアセンブリの調節可能なロック機構の拡大側面立面図である。
図1に示す脊椎固定システムと共に使用するための固定バレルアセンブリの代替的な実施形態の背面立面図である。
図7に示す固定バレルアセンブリの側面立面図である。
伸延器による図2に示す拡張可能なバレルアセンブリの拡張を示す側面立面図である。
図1に示す拡張可能なバレルアセンブリの間に挿入されている、図1に示す固定バレルアセンブリの挿入を示す側面立面図である。
隣接する棘突起の間に挿入されている、図1に示す脊椎固定システムを示す側面立面図である。
垂直に拡張された状態での、拡張可能な固定システムの第2の例示的な実施形態の下部斜視図である。
垂直に収縮された状態での、図12に示す拡張可能な固定システムの上部斜視図である。
図13の14−14線に沿って切り取られた拡大可能な固定システムの断面図である。
図12に示す拡張可能な固定システムと共に使用するための伸延器の例示的な実施形態の斜視図である。
図12に示す拡張可能な固定システムに係合している、図15に示す伸延器の背面斜視図である。
非固定状態での、図14に示す拡張可能な固定システムの固定部材の拡大断面図である。
軽く固定された状態での、図14に示す拡張可能な固定システムの固定部材の拡大断面図である。
垂直に拡張された状態での、図12に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
緊密に固定された状態での、図14に示す拡張可能な固定システムの固定部材の拡大断面図である。
分離された状態での、図12に示す拡張可能な固定システムの正面斜視図である。
図12に示す固定システムの別の代替的な実施形態の正面斜視図である。
拡張可能な固定システムの代替的な実施形態の正面斜視図である。
図19に示す固定システムの拡張可能なバレルアセンブリの背面斜視図である。
拡張可能なバレルアセンブリが圧縮状態にある、図20に示す拡張可能なバレルアセンブリの横方向側面立面図である。
拡張可能なバレルアセンブリが拡張状態にある、図20に示す拡張可能なバレルアセンブリの横方向側面立面図である。
拡張可能なバレルアセンブリが固定バレルアセンブリから分離された状態にある、図19に示す拡張可能な固定システムの正面斜視図である。
図19に示すシステムの拡張可能なバレルアセンブリを挿入するのに使用される伸延器ツールの斜視図である。
図19に示す拡張可能な固定システムの拡張可能なバレルアセンブリに取り付けられた図24に示す伸延器ツールの斜視図である。
固定バレルアセンブリが拡張バレルアセンブリ内に挿入されている、図25に示す伸延器ツールの斜視図である。
組み立てられた状態での、拡張可能な固定システム用のインサートを有する拡張可能なアセンブリの代替的な実施形態の斜視図である。
分解された状態での、拡張可能な固定システムの斜視図である。
係合された状態での、図27に示す拡張可能なアセンブリの側面立面図である。
分解された状態での、図27に示す拡張可能なアセンブリの側面立面図である。
図27に示すインサートの斜視図である。
上部及び下部固定プレートが開いた位置にある、組み立てられた状態での、図27に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
上部固定プレートが圧縮状態にある、図32に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
上部固定プレート及び下部固定プレートの両方が圧縮状態にある、図32に示す拡張可能な固定システムの斜視図である。
図27に示す拡張可能な固定システムの上部固定プレートの拡大斜視図である。
分離された状態での、図27に示す拡張可能なアセンブリの斜視図である。
図32に示す拡張可能な固定システムの断面図である。
図32に示す拡張可能な固定システムの棘突起係合端部の断面図である。