JP2019501036A - 処理済み多孔質材料 - Google Patents

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Abstract

複数の孔を画定する多孔質構造を有するセルロース系材料を含む処理済みセルロース系材料であって、該孔の少なくとも一部分が、スルホポリエステルポリマーを含むポリマーを含む処理剤を含有する、処理済みセルロース系材料。本開示は、処理済みセルロース系材料を調製するための方法をさらに説明し、その方法は、(a)セルロース系材料を提供することと、(b)セルロース系材料にポリマーを含む水性分散液を含浸させることを含む第1の処理プロトコルとを含み、そのポリマーはスルホポリエステルポリマーを含む。
【選択図】なし

Description

多孔質材料、例えばセルロース系材料は、セルロース系材料の物理的特性を維持するのを補助するために、黴の発生、病害虫、腐敗、及び水の含浸から保護する必要がある。かかるセルロース系材料の一例は、木材である。セルロース系材料を保存するための様々な処理剤及び保存方法が知られている。
現代の保存方法は典型的に、セルロース系材料を処理剤で圧力処理することを含む。圧力処理は典型的に、処理剤がセルロース系材料の多孔質構造全体に浸透することを可能にする。処理剤は典型的に、セルロース系材料に所望の物理的特性を与えるように選択された化学化合物である。例えば、耐水性を付加し、かつセルロース系材料の寸法安定性を改善する処理剤は、関心対象である。木材は、水中でその重量の100%と同じ量を吸収することができ、これにより木材は膨張し、蒸発により水分を失った後、木材は収縮する。この水吸収/蒸発プロセスは不均一であり、木材内で内部ストレスを創出し、割裂、歪み、反り、曲り、ねじれ、巾反り等をもたらす。また、水はセルロース系材料を劣化させる昆虫または真菌類等の生物の経路として働き得る。昆虫を忌避するか、または真菌類/黴の形成を最小限にするか、またはセルロース系材料の全体的な耐久性を改善する処理剤が、関心対象である。さらに、処理剤は、耐風性、紫外線放射抵抗性、高温安定性及び低温安定性、病害虫抵抗性、防黴性、耐火性、及びセルロース系材料の物理的特性に影響し得る他の問題を改善することができる。
セルロース系材料用の改善された処理剤が所望されている。
本開示は、複数の孔を画定する多孔質構造を有するセルロース系材料を含む、処理済みセルロース系材料を説明し、該孔の少なくとも一部分は、スルホポリエステルポリマーを含むポリマーを含む処理剤を含有する。
本開示は、処理済みセルロース系材料を調製するための方法をさらに説明し、その方法は、(a)セルロース系材料を提供することと、(b)セルロース系材料にポリマーを含む水性分散液を含浸させることを含む第1の処理プロトコルとを含み、そのポリマーはスルホポリエステルポリマーを含む。
本明細書で使用される場合、「多孔質材料」という用語は、孔または他の通路を通って流体が通過移動することができるように浸透性である材料を指す。多孔質材料の例は、セルロース系材料である。他の多孔質材料の例としては、石、コンクリート、セラミック、及びこれらの派生物が挙げられる。本明細書で使用される場合、「セルロース系材料」という用語は、構造的構成要素としてセルロースを含む材料を指す。セルロース系材料の例として、木材、紙、織物、縄、削片板、ならびに他の生物材料及び合成材料が挙げられる。本明細書で使用される場合、木材は、無垢材及び全ての木材複合材料、例えば、合板、工学木材製品などを含む。セルロース系材料は一般的に、複数の孔を画定する多孔質構造を有する。
「処理済みセルロース系材料」は、セルロース系材料の特性を改質するために処理剤で処理されたセルロース系材料である。処理剤により改質される特性として、疎水性、寸法安定性、耐真菌性、防黴性、害虫抵抗性、硬度、表面の外観、紫外線安定性、耐火性、及び塗装性の増大が挙げられるが、これらに限定されない。水分の吸収及び蒸発速度を低減させ、これにより膨張及び収縮の内部ストレスを低減させることにより、セルロース系材料の疎水性を増大させると、寸法安定性などの他の付随的な利益を提供することができる。
「処理剤」は、セルロース系材料と混合された場合、セルロース系材料の特性を改質する物質である。一例において、処理剤は、ポリマーを含む。処理剤は、圧力処理を使用した含浸によって、セルロース系材料に適用される。一例において、処理剤は、分散液の部分として、セルロース系材料に適用される。一旦適用されると、処理剤は、セルロース系材料の孔の少なくとも一部分に浸透する。
本明細書で使用される場合、「ポリマー」という用語は、1つ以上の種類のモノマーから形成される分子を指す。ポリマーは、ポリマーであってもコポリマーであってもよい。本明細書で使用される場合、「コポリマー」という用語は、交互コポリマー、周期コポリマー、統計コポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、または既知の他のコポリマーを指し得る。本明細書で使用される場合、コポリマーは、2つ以上のモノマーを結合して形成されるポリマーを指す。コポリマーの例として、バイポリマー、ターポリマー、テトラポリマー、及び他の高次コポリマーが挙げられる。一例において、ポリマーは、スルホポリエステルポリマーを含む。一例において、スルホポリエステルポリマーは、重合された形態で、ジカルボン酸、ポリヒドロキシ化合物、及び二官能性スルホモノマーを含む。スルホポリエステルの二官能性スルホモノマー構成要素は、好ましくは、少なくとも1つのスルホン酸基を有する芳香族核と2つの官能基とを含み、2つの官能基はヒドロキシル、カルボキシル、またはアミノ官能基から成る群から選択される。アミノ官能基は、一級アミノ基または二級アミノ基であってもよい。有利な二官能性スルホモノマー構成要素は、スルホン酸塩基がベンゼン、ナフタレン、ジフェニル、オキシジフェニル、スルホニルジフェニル、またはメチレンジフェニル核などの芳香族酸核に結合したものである。好ましい結果は、スルホフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、及びそれらのエステルを使用することで得られる。一例において、二官能性スルホモノマー構成要素は、5−(ソジオスルホ)イソフタル酸、5−(1イチオスルホ)−イソフタル酸、及びこれらのメチルエステルから成る群から選択される。一例において、ジカルボン酸は、飽和脂肪族ジカルボン酸または脂環式ジカルボン酸のうちの1つ以上を含む。一例において、ポリヒドロキシ化合物は、ジオール、トリオール、テトロール、またはこれらの組み合わせを含む。一例において、二官能性スルホモノマーは、100モルパーセントのジカルボン酸及び100モルパーセントのポリヒドロキシ化合物を基準として、10〜24モルパーセントの量で存在する。
一例において、ポリマーは、水性分散液(本明細書で「水性分散液」または「分散液」と称される)の構成成分である。一例において、分散液は、界面活性剤を含む。水性分散液は、セルロース系材料を通した拡散のために、分散液の懸濁粒子のサイズがセルロース系材料の孔に浸透するのに好適であるよう調製され、懸濁粒子は、例えば5−50,000nm、さらに好ましくは5−500nmの粒子サイズを有する。一例において、分散液は、また、1つ以上の添加剤を含む。一例において、水性分散液中に存在する任意の固体が安定した懸濁液内に保持され、セルロース系材料の孔の中に分散することで、移動が可能である。安定した分散液は、一旦形成されると、経時的なその特性の変化に抵抗する分散液であり、それゆえ、セルロース系材料の孔に浸透するのに好適である。一例において、分散液の固形分は、1〜75重量パーセントである。
一例において、水性分散液は、さらに溶媒を含む。一例において、溶媒は、有機溶媒である。一例において、有機溶媒は、含酸素溶媒、炭化水素溶媒、ハロゲン化溶媒、またはこれらの組み合わせである。一例において、セルロース系材料の表面でポリマーのゲル化を低減する界面活性剤が選択される。一例において、セルロース系材料の孔を通るポリマーの浸透を増大させる界面活性剤が選択される。例えば、好適な界面活性剤は、非イオン性、陰イオン性、または陽イオン性であり得る。非イオン性界面活性剤の例としては、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化アルキルフェノール、脂肪酸エステル、アミン及びアミド誘導体、アルキルポリグルコシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、ポリオール、ならびにアルコキシル化ポリオールが挙げられる。例えば、非イオン性界面活性剤は、The Dow Chemical Companyから市販されているTERGITOL(商標)L−62である。陰イオン性界面活性剤の例として、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、硫酸化アルカノールアミド、アルファオレフィンスルホネート、リグノスルホネート、スルホサクシネート、脂肪酸塩、及びリン酸エステルが挙げられる。例えば、陰イオン性界面活性剤は、The Dow Chemical Companyから市販されているDOWFAX(商標)C10Lである。陽イオン性界面活性剤の例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
処理剤は、セルロース系材料に混合される。一例において、処理剤は、圧力処理によって、本明細書で説明されるように、セルロース系材料に導入される。処理剤は、セルロース系材料の孔の少なくとも一部分に含浸し、それによって、セルロース系材料の重量を増加させる。処理済みセルロース系材料の重量は、15〜80パーセント増加する(60℃以上で少なくとも2時間、セルロース系材料を乾燥させた後に計算される際)。
一例において、処理剤は、さらに1つ以上の添加剤を含む。処理済みセルロース系材料に特性を付加することが知られている、難燃剤、分散剤、及び/または染料等の添加剤が、好適である。例えば、添加剤は、有機化合物、金属化合物、または有機金属化合物であってもよい。一例において、添加剤は、湿潤、または木材へのポリマーの浸透を改善する材料、例えば、分散液中で安定している、溶媒または界面活性剤(陰イオン性、陽イオン性、もしくは非イオン性)である。添加剤の例としては、溶媒、充填剤、増粘剤、乳化剤、分散剤、緩衝液、顔料、浸透剤、帯電防止剤、臭い物質、腐食抑制剤、保存剤、シリコン処理剤、レオロジー改質剤、沈降防止剤、抗酸化剤、他の架橋剤(例えばジオール及びポリオール)、蛍光増白剤、蝋、合一剤、殺生物剤、ならびに消泡剤が挙げられる。かかる蝋は、石油蝋、パラフィン蝋、天然蝋、または合成蝋、例えばポリエチレン蝋もしくは酸化ポリエチレン蝋、蜜蝋、または粗蝋を含んでよい。加えて、処理剤は、例えば、第二銅−アンモニア、第二銅−アミン、第二銅−アンモニア−アミン複合体、四級アンモニウム化合物、または他の系を含有する木材保存剤と併せて使用されてもよい。例えば、処理剤は、Alkaline Copper−Quaternaryアンモニウム(ACQ)保存剤系と共に使用されてもよい。処理剤は、また、亜鉛塩またはホウ素含有化合物を使用する木材保存技術と共に使用されてもよい。任意に、殺虫剤、シロアリ殺虫剤、殺真菌剤、及び防黴剤等の他の添加剤が、処理剤に含まれてもよい。一例において、添加剤は、分散液の部分として含まれ、分散液により安定した懸濁液を形成する。
一例において、セルロース系材料は、圧力処理によって、処理済みセルロース系材料として調製される。セルロース系材料を圧力処理するために使用される圧力は、大気圧よりも高くても、または低くてもよい。一例において、圧力は、大気圧よりも低い、例えば、0.0001〜0.09MPa(0.75〜675mmHg)である。別の例において、圧力は、大気圧よりも大きい、例えば、0.1〜1.7MPa(750〜12750mmHg)である。当該技術分野で既知の圧力処理プロセスが、セルロース系材料に処理剤を含浸させるために好適であることが想定される。
一例において、処理済みセルロース系材料は、処理プロトコルに従って調製される。一例において、処理プロトコルは、セルロース系材料に処理剤を含浸させることを含む。一例において、処理済みセルロース系材料を調製するための方法は、(a)セルロース系材料を容器に堆積させるステップ、(b)容器を真空で5〜60分間保持するステップ、(c)処理剤を容器に導入するステップ、(d)容器を1.03MPaまで5〜60分間加圧するステップ、(e)余分な処理剤を排水するステップ、(f)任意に、余分な処理剤を真空によって除去するステップ、ならびに(g)セルロース系材料を20〜60℃で24〜48時間、乾燥させるステップのうちの1つ以上を含む。一例において、処理済みセルロース系材料を調製するための方法は、(a)セルロース系材料を提供することと、(b)セルロース系材料にポリマーを含む水性分散液を含浸させることを含む処理プロトコルとを含み、そのポリマーはスルホポリエステルポリマーを含む。
乾燥ステップが、様々な温度で行われてもよく、これによって、乾燥ステップの期間は、温度に比例する。好適な乾燥温度は、室温(およそ20℃)〜180℃である。乾燥は、空気中、窒素中、または他の好適な大気中で行われてもよい。
米国木材保存協会の標準E4−11手順(圧力処理木材の撥水性の標準試験方法)に従って、処理済みセルロース系材料の撥水性を測定するために、水浸試験を使用する。水浸試験は、第1に、本明細書で説明されるように調製した処理済みセルロース系材料を含む処理済みウエハ、及び未処理のセルロース系材料を含む対照ウエハの両方を提供することと、第2に、処理済みウエハ及び対照ウエハの両方の接線方向寸法を測定して、初期接線方向寸法(T)(接線方向寸法は、セルロース系材料の木目の方向に対して垂直である)を提供することと、第3に、処理済みウエハ及び対照ウエハの両方を、65±3%相対湿度及び21±3℃に維持した調節チャンバに、一定重量に達するまで入れることと、第4に、処理済みウエハ及び対照ウエハの両方を、24±3℃の蒸留水に30分間浸漬することと、第5に、水から取り出した後に、処理済みウエハ及び対照ウエハの両方の接線方向寸法を測定して、後接線方向寸法(T)を提供することと、を含む。
各個々のウエハ(処理済みウエハ及び対照ウエハの両方)に対する膨張率(S)は、以下のように計算される。
好ましくは、処理済みセルロース系材料の膨張率は、2.5%未満であり、さらに好ましくは、2.0%未満である。
撥水効率(WRE)を使用して、処理済みセルロース系材料に撥水特性を付加することにおける処理剤の有効性を判定する。WREは、以下のように計算され、
は、未処理のウエハの膨張率を指し、Sは、処理済みウエハの膨張率を指す。好ましくは、WREは少なくとも50%であり、より好ましくは、少なくとも60%である。対照の未処理の木材のWREは、0%である。
以下の実施例は、本開示のある特定の態様を例解するが、本開示の範囲は、以下の実施例に限定されない。
実施例の全ての真空作用は、−0.00399MPa〜−0.00267MPaの範囲にある。
実施例1.ポリマー分散液は、Eastek1000ポリマー分散液(Eastman Chemical Companyから入手可能)で、38℃のガラス転移温度、30重量%の固体濃度、6.0のpH、60cpの粘度、及び27nmの粒子直径を有するポリマー分散液を、提供する。
実施例2.ポリマー分散液は、Eastek1100ポリマー分散液(Eastman Chemical Companyから入手可能)で、55℃のガラス転移温度、0.66meg/gの計測される電荷密度、33重量%の固体濃度、6.2のpH、89cpの粘度、及び20nmの粒子直径を有するポリマー分散液を、提供する。
実施例3.ポリマー分散液は、EastmanAQ14000(Eastman Chemical Companyから入手可能)を使用して下記のように調製する。Heliconeミキサーを最初は90℃に設定し、ミキサーのボウルに210gのAQ14000ポリエステルを充填する。この材料はレンガ状の塊で供給され、のこぎりを使用してレンガ状の塊から小さな欠片を分ける。ボウルを封止し、窒素で70psiまで加圧し、加熱器の設定値を150℃まで上げる。一旦計測される温度が125℃に達すると、ミキサーを最大rpmで動かし始め、ボウルに1分ごとに10mlの水を加える。合計810mlの水を加えて、20%の目標固体%を得る。一旦全ての水が加えられたら、混合を止め、加熱器の設定値を90℃まで下げ戻す。ボウルの温度が95℃未満に下がったとき、ボウルへの圧力を解放し、分散液をボウルから取り出す。水性分散液は、20重量%の固体濃度及び67nmの平均粒子直径を有する。
実施例4.合計で6重量パーセントのDOWFAX(商標)C10Lを、Eastek1000ポリマー分散液(Eastman Chemical Companyから入手可能)に、上記で説明したように、加える。
処理手順.実施例1〜4の分散液を、加圧処理済みサザンイエローパインブロック(4cm×2cm×0.5cmの寸法を有する)に使用する。それぞれのブロックを、脱気されたParr反応器の中で、30分間リングで押し下げた後、80mlのそれぞれの実施例の処理剤を吸収させる。反応器を窒素下で1.03MPaまで加圧し、60分間維持する。その後、オーブンの中にブロックを置き、60Cで48時間空気乾燥する。実施例4では、1つのブロックを、6重量パーセントのDOWFAX(商標)C10L(実施例4A)を含有するEastek1000ポリマーで処理し、別のブロックは、界面活性剤なしのEastek1000ポリマー(実施例4B)で処理する。実施例4Aのように界面活性剤を処理剤に含めることは、実施例4Bのように界面活性剤を使用しないときと比較して、WREを向上し、重量の増加を低減することが観察される。
比較例.サザンイエローパインブロック(4cm×2cm×0.5cmの寸法を有する)を、実施例1で説明された分散液に2分間浸漬し、ブロックに均一なコーティングを提供し、それによって、それに対する表面処理を提供する。ブロックは一晩空気乾燥させる。結果は表1に提供される。

Claims (14)

  1. 処理済みセルロース系材料であって、
    複数の孔を画定する多孔質構造を有するセルロース系材料を含み、前記孔の少なくとも一部分がポリマーを含む処理剤を含有し、前記ポリマーがスルホポリエステルポリマーを含む、処理済みセルロース系材料。
  2. 前記スルホポリエステルポリマーが、重合された形態で、ジカルボン酸、ポリヒドロキシ化合物、及び二官能性スルホモノマーを含む、請求項1に記載の処理済みセルロース系材料。
  3. 前記二官能性スルホモノマーが、2つの官能基を有する芳香族核に結合する少なくとも1つのスルホン酸基を含む、請求項2に記載の処理済みセルロース系材料。
  4. 前記2つの官能基のそれぞれが、ヒドロキシル、カルボキシル、またはアミノ官能基から成る一覧から選択される、請求項3に記載の処理済みセルロース系材料。
  5. 前記二官能性スルホモノマーが、5−(ソジオスルホ)イソフタル酸、5−(1イチオスルホ)−イソフタル酸、及びこれらのメチルエステル、またはこれらの混合物から成る群から選択される、請求項3または4に記載の処理済みセルロース系材料。
  6. 前記ジカルボン酸が、芳香族、飽和脂肪族ジカルボン酸、または脂環式ジカルボン酸のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の処理済みセルロース系材料。
  7. 前記ポリヒドロキシ化合物が、ジオール、トリオール、テトロール、またはこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の処理済みセルロース系材料。
  8. 前記処理済みセルロース系材料が、前記セルロース系材料に前記処理剤を含む水性分散液を含浸させることで調製される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の処理済みセルロース系材料。
  9. 1つ以上の添加剤をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の処理済みセルロース系材料。
  10. 界面活性剤をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の処理済みセルロース系材料。
  11. 処理済みセルロース系材料を調製するための方法であって、
    (a)セルロース系材料を提供することと、
    (b)前記セルロース系材料にポリマーを含む水性分散液を含浸させることを含む処理プロトコルと、を含み、前記ポリマーがスルホポリエステルポリマーを含む、方法。
  12. 前記処理プロトコルが、大気圧より高いまたは低い圧力下で行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ポリマーが、重合された形態で、ジカルボン酸、ポリヒドロキシ化合物、及び二官能性スルホモノマーを含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記二官能性スルホモノマーが、5−(ソジオスルホ)イソフタル酸、5−(1イチオスルホ)−イソフタル酸、及びこれらのメチルエステル、またはこれらの混合物から成る群から選択される、請求項13に記載の方法。

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