JP2019220160A - クリスプなハプティック効果を発生させるための基準信号変動 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセッサにおいて、あらかじめ定められた、または予測されたコマンド信号による基準入力信号を発生させ、コマンド信号を発生させるために基準入力信号を増幅器に供給し、およびハプティック効果をレンダリングするためにコマンド信号をハプティック出力デバイスに供給する、開ループ駆動回路を使用してアクチュエータを駆動するためのシステム、方法を提供する。【解決手段】ハプティック対応システム10は、筐体15内に装着された接触もしくは圧力感知面11または他の種類のユーザ・インターフェース及びメカニカル・キー/ボタン13を含む。システム10の内部にあるのは、システム10上でハプティック効果を発生させ、プロセッサまたはコントローラ12を含むハプティック・フィードバック・システムである。プロセッサ12に結合されるのは、メモリ20と、アクチュエータ18に結合されるハプティック駆動回路16とである。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、一般に、クリスプ(crisp)なハプティック効果(haptic effects)を発生させる電子デバイスを対象とし、より詳しくは、クリスプなハプティック効果を発生させるための基準信号変動を対象とする。
電子デバイス・メーカーは、ユーザのために豊富なインターフェースを製造するように努力している。従来のデバイスは、視覚的および聴覚的刺激(cues)を使用して、フィードバックをユーザに提供する。いくつかのインターフェース・デバイスにおいて、運動感覚フィードバック(例えば、活性力および抵抗力フィードバック)および/または触覚フィードバック(例えば、振動、触感、および温度)もユーザに提供され、より一般に「ハプティック・フィードバック」または「ハプティック効果」が総称として周知である。ハプティック・フィードバックは、ユーザ・インターフェースを強化し、簡略化する刺激を与えることができる。具体的には、振動効果、または振動触覚ハプティック効果は、電子デバイスのユーザに刺激を与えて、ユーザに特定の事象への警告を出し、または現実的フィードバックを提供し、それによって模擬または仮想環境内により大きな引き込まれる感覚を作り出す際に有用であり得る。
スマートフォンおよびタブレットなどのモバイル・デバイスの継続的開発により、ユーザは、伝統的に映画館、テレビ、またはホーム・シアター・システムでしか見ることができなかった高精細な音声および映像を今や携帯用デバイスで視聴することができる。ハプティック対応モバイル・デバイスにより、コンテンツ視聴が十分に強化され、視聴者は、一般に、音声および映像コンテンツ成分に加えてハプティック・コンテンツ成分を好む。しかし、高精細な音声/映像に対応するために、例えば、よりクリスプなハプティック効果が必要とされ、本明細書において提供される。
本発明の実施形態は、一般に、クリスプなハプティック効果を発生させる電子デバイスを対象とし、より詳しくは、関連技術により、実質的に改善されるクリスプなハプティック効果を発生させるための基準信号変動を対象とする。
実施形態の特徴および利点を後に続く説明に記載し、または説明から明らかであり、または本発明の実施により知ることができる。
一例において、プロセッサにおいて、あらかじめ定められた、または予測されたコマンド信号による基準入力信号を発生させる開ループ駆動回路を使用してアクチュエータを駆動するためのシステム、方法、および命令が、コマンド信号を発生させるために基準入力信号を増幅器に供給し、ハプティック効果をレンダリングするためにコマンド信号をハプティック出力デバイスに供給する。
他の実施形態、詳細、利点、および変更は、添付の図面と併せて理解される、好ましい実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
本発明の実施形態例による、ハプティック対応システム/デバイスの構成図である。 ハプティック・コマンド信号およびクリスプなハプティック効果を発生させるための周知の閉ループ・ハプティック駆動回路を示す図である。 本発明の実施形態例による、ハプティック・コマンド信号およびクリスプなハプティック効果を発生させるための開ループ・ハプティック駆動回路を示す図である。 本発明の実施形態例による、アクチュエータを駆動するための方法を示す図である。 本発明の実施形態例による、開ループ駆動回路におけるブレーキ信号としての基準入力信号の使用を示す図である。
次に、例を添付の図面で示す実施形態を詳細に参照する。以下の詳細な説明において、本発明の完全な理解をもたらすために数多くの具体的な詳細が記載される。しかし、本発明はこれらの具体的な詳細なしで実施できることが当業者には明らかであろう。他の場合において、周知の方法、手順、構成要素、および回路は、実施形態の態様を不必要にあいまいにしないように、詳細に説明していない。可能な場合、同じ参照番号は、同じ要素に使用する。
実施形態例は、一般に、改善されたハプティック駆動回路を対象とする。様々な実施形態のそれぞれにおいて、開ループ・ハプティック駆動回路が、発生されたハプティック効果を操作し、そうでない場合は制御するように基準入力信号を変更することによって、「クリスプな」ハプティック(振動触覚)効果を発生させるように構成される。高価な出力センサおよび閉ループ・フィードバック信号(閉ループ・ハプティック駆動回路に使用される場合)の使用は、排除される。
図1は、本発明の実施形態例による、ハプティック対応システム/デバイス10の構成図である。システム10は、筐体15内に装着された接触もしくは圧力感知面11または他の種類のユーザ・インターフェースを含み、メカニカル・キー/ボタン13を含むことができる。
システム10の内部にあるのは、システム10上でハプティック効果を発生させ、プロセッサまたはコントローラ12を含むハプティック・フィードバック・システムである。プロセッサ12に結合されるのは、メモリ20と、アクチュエータ18に結合されるハプティック駆動回路16とである。プロセッサ12は、任意の種類の汎用プロセッサでもよく、または特殊用途向け集積回路(「ASIC」)などの、ハプティック効果を提供するように特に設計されたプロセッサであり得る。プロセッサ12は、システム10全体を動作させる同じプロセッサでもよく、または別個のプロセッサでもよい。プロセッサ12は、どのハプティック効果が再生されるのかを決定し、高レベル・パラメータに基づいて効果が再生される順序を決定することができる。概して、特定のハプティック効果を定義する高レベル・パラメータは、振幅、周波数および持続時間を含む。ストリーミング運動コマンドなどの低レベル・パラメータを、特定のハプティック効果を決定するのに使用することもできる。ハプティック効果は、ハプティック効果が発生されたときのこれらのパラメータの何らかの変動、またはユーザの相互作用に基づくこれらのパラメータの変動を含む場合、「動的」とみなすことができる。一実施形態におけるハプティック・フィードバック・システムは、システム10上で振動30、31または他の種類のハプティック効果を発生させる。
プロセッサ12は、制御信号をハプティック駆動回路16に出力し、ハプティック駆動回路16は、所望のハプティック効果を生じさせるために、必要な電流および電圧(すなわち、「運動信号」)をアクチュエータ18に供給するのに使用される電子構成要素および回路を含む。システム10は、1つよりも多くのアクチュエータ18を含むことができ、各アクチュエータは、共通のプロセッサ12にすべて結合された、別個のハプティック駆動回路16を含むことができる。
ハプティック駆動回路16は、1つまたは複数のハプティック駆動信号を発生させるように構成される。例えば、ハプティック駆動信号は、アクチュエータ18の共振周波数において、およびそのあたりで(例えば、+/−20Hz、30Hz、40Hzなど)発生することができる。ある実施形態において、ハプティック駆動回路16は、様々な信号処理段を備えることができ、各段は、ハプティック・コマンド信号を発生させるために適用した信号処理段のサブセットを定義する。
非一時的メモリ20は、プロセッサ12によってアクセスすることができる、様々なコンピュータ可読媒体を含むことができる。様々な実施形態において、本明細書に説明するメモリ20および他のメモリ・デバイスは、揮発性および不揮発性媒体、取外し可能および取外し不可能媒体を含むことができる。例えば、メモリ20は、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、ダイナミックRAM(「DRAM」)、スタティックRAM(「SRAM」)、読出し専用メモリ(「ROM」)、フラッシュ・メモリ、キャッシュ・メモリ、および/または任意の他の種類の非一時的コンピュータ可読媒体の任意の組合せを含むことができる。メモリ20は、プロセッサ12によって実行される命令を記憶する。命令の中で、メモリ20は、音声ハプティック・シミュレーション・モジュール22を含み、それは、以下に、より詳細に説明するように、プロセッサ12によって実行されたとき、スピーカおよびアクチュエータ18を使用して高帯域ハプティック効果を発生させる命令である。メモリ20は、プロセッサ12の内部に配置することもでき、または内部メモリと外部メモリとの任意の組合せでもよい。
システム10は、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(「PDA」)、スマートフォン、コンピュータ・タブレット、ゲーム機、リモート・コントロール、または1つまたは複数のアクチュエータを含むハプティック効果システムを含む任意の他の種類のデバイスなどの任意の種類の携帯用/モバイル・デバイスでもよい。システム10は、リスト・バンド、ヘッドバンド、眼鏡、指輪、レッグ・バンド、衣類中に統合されたアレイなどのウェアラブル・デバイスでもよく、またはユーザが身に着けることができ、またはユーザによって保持することができ、家具または車両用ステアリング・ホイールを含む、ハプティック対応である任意の他の種類のデバイスでもよい。さらに、システム10の要素または機能のうちのいくつかは、遠隔に配置することができ、またはシステム10の残りの要素と通信する別のデバイスによってインプリメントすることができる。
アクチュエータ18は、ハプティック効果を発生させることができる任意の種類のアクチュエータまたはハプティック出力デバイスでもよい。概して、アクチュエータは、ハプティック出力デバイスの例であり、その場合、ハプティック出力デバイスは、駆動信号に応答して、振動触覚ハプティック効果、静電摩擦ハプティック効果、温度変化、および/または変形ハプティック効果などのハプティック効果を出力するように構成されたデバイスである。アクチュエータという用語は、詳細な説明の全体を通して使用することができるが、本発明の実施形態は、様々なハプティック出力デバイスに容易に適用することができる。例えば、アクチュエータ18は、電気モータ、電磁アクチュエータ、ボイス・コイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、ソレノイド、偏心回転質量モータ(「ERM」)、高調波ERMモータ(「HERM」)、線形共振アクチュエータ(「LRA」)、ソレノイド共振アクチュエータ(「SRA」)、圧電アクチュエータ、マクロ・ファイバ・コンポジット(「MFC」)アクチュエータ、高帯域アクチュエータ、電気活性ポリマー(「EAP」)アクチュエータ、静電摩擦ディスプレイ、超音波振動発生器などでもよい。いくつかの場合において、アクチュエータ自体は、ハプティック駆動回路を含むことができる。
現在、類似した定格のアクチュエータ間には高い分散度がある。結果として、類似した定格のアクチュエータは、しばしば、一貫性のないハプティック応答を生じる。分散は異なるアクチュエータ・メーカー間で特に大きいが、単一のメーカーによって生産されたアクチュエータ間でも依然として顕著である。類似した定格のアクチュエータ間の分散は、「クリスプな」ハプティック効果の発生の場合に特に知覚可能である。
クリスプなハプティック効果は、実質的に高またはピーク加速度値(例えば、2.5ピーク・トゥ・ピーク重力、または3.5Gpp)に達する短い持続時間のハプティック効果(例えば、5ms)を含む。言い換えれば、クリスプなハプティック効果の発生中に、アクチュエータは、1サイクル未満で高またはピーク加速度に達することができる。さらに、アクチュエータは、駆動信号が除去された後、5ms以内に停止位置に戻る。
クリスプなハプティック効果の発生は、数多くの障害を受けることになる。例えば、いくつかの周知の技法は、せいぜい、高い共振システムを用いて機能し、短い持続時間(例えば、5ms)で高い加速度値を生じることはできない。5ms以内の高加速度ハプティック効果の発生は、一般に、100Hz以上の範囲で振動を発生させるアクチュエータを使用する。例えば、ハプティック効果を駆動する単一発振は、10msの持続時間を有することができ、したがって、駆動信号の中間点、すなわち5msまでに、加速度はすでに高くなっている。他の周知の技法は、図2に示す閉ループ・ハプティック駆動回路200などの閉ループ・ハプティック駆動回路を使用することによってハプティック駆動信号を変更しようとする。そのような周知の駆動回路は、「クリスプな」ハプティック効果を生じるように適合されている。しかし、そのような技法は、高価なセンサの組込みにより、非常に複雑であり、費用がかかる。
図2は、ハプティック・コマンド信号およびクリスプなハプティック効果を発生させるための周知の閉ループ・ハプティック駆動回路200を示す。図2に示すように、閉ループ・ハプティック駆動回路200は、マイクロプロセッサ/コントローラ212と、増幅器220と、アクチュエータ218と、センサ240とを含む電子デバイス210(例えば、スマートフォン、タブレット、または他の携帯型電子デバイス)を含む。
マイクロプロセッサ/コントローラ212は、別個のマイクロプロセッサおよびコントローラとして実装することができ、または代替案として、単一のデバイスとして統合することができる。マイクロプロセッサ/コントローラ212は、図1のプロセッサ12に関連して説明したものなど、様々な構成を含むことができる。いくつかの実施形態において、マイクロプロセッサ/コントローラ212は、スマートフォン・アプリケーション・プロセッサなどのアプリケーション・プロセッサでもよい。増幅器220は、後処理基準入力信号などの受領入力信号の電力を増加させるように構成される任意の周知の増幅器でもよい。増幅器220は、後処理基準入力信号の電圧の振幅、または電流の振幅を増加させるように構成することができる。アクチュエータ218は、図1のアクチュエータ18に関連して説明した様々なハプティック出力デバイスなど、任意のハプティック出力デバイスを含むことができる。センサ240は、アクチュエータ218によって出力された振動を連続して、または周期的に監視するように構成される任意の周知のセンサでもよい。
マイクロプロセッサ/コントローラ212は、クリスプなハプティック効果が電子デバイス210によって再生されるように指定する単一発振入力信号などの基準入力信号201を受け取るように構成される。図2に示すように、基準入力信号201は、単一発振信号である。マイクロプロセッサ/コントローラ212および増幅器220によって処理された後、コマンド信号221が発生される。コマンド信号221は、アクチュエータ218に供給される。しかし、閉ループ・ハプティック駆動回路200のこの段において、コマンド信号221は、単一発振信号をもう備えない可能性がある。代わりに、コマンド信号221の形態または形状は、基準入力信号201とは異なる可能性があり、多重発振またはサイクルを含む可能性がある。
ここで、マイクロプロセッサ/コントローラ212は、アクチュエータ218の個々の特性に基づいて基準入力信号201の調整を行うように構成される。例えば、アクチュエータ218は共振周波数などの特定の特性を有する定格にすることができるが、製造公差により、典型的には、共振周波数の+/−20Hzなど、定格特性の範囲内でアクチュエータが生産される。閉ループ・ハプティック駆動回路200において、マイクロプロセッサ/コントローラ212は、閉ループ・フィードバック信号241を介してセンサ240から受け取った実時間アクチュエータ・データに基づいて基準入力信号201を調整することができる。次いで、結果として得られるコマンド信号221は、基準入力信号201によって意図されたハプティック効果に比較して不要な振動を排除する。
コマンド信号221を処理するとき、アクチュエータ218は、ハプティック・フィードバックをレンダリングするようになっている。ここで、センサ240は、アクチュエータ218によって生じたハプティック・フィードバックを監視し、実時間またはほぼ実時間で、発生されたハプティック効果231などの所望の発生されたハプティック効果を生じるために補正を行う。閉ループ・フィードバック信号241をマイクロプロセッサ/コントローラ212に印加することによって、発生されたハプティック効果231などのハプティック効果は、クリスプなハプティック効果として、および基準入力信号201によって意図されたとおりに発生させることができる。残念ながら、センサ240は、典型的には費用の高い構成要素であり、その継続的使用は、電子デバイス210の電池をより急速に枯渇させる。
閉ループ・ハプティック駆動回路200などの閉ループ・アーキテクチャの代替として、いくつかの周知のハプティック駆動回路は、開ループ・アーキテクチャを使用する。現在まで、周知の開ループ・ハプティック駆動回路は、やはり問題であった。典型的には、周知の開ループ・ハプティック駆動回路は、第1の発振に対してアクチュエータを駆動するように構成される。次いで、第1の発振には、その後、180度位相シフトされた第2の発振が続く。ここで、第2の発振は、第1の発振を停止させるように構成される。しかし、類似した定格のアクチュエータ間の高い分散度により、アクチュエータを効果的に停止させるのに第2の発振に頼ることができない。したがって、より高価な閉ループ・アーキテクチャが今までのところ好まれていた。
図3は、本発明の実施形態例による、ハプティック・コマンド信号およびクリスプなハプティック効果を発生させるための開ループ・ハプティック駆動回路300を示す。図3に示すように、開ループ・ハプティック駆動回路300は、マイクロプロセッサ/コントローラ312と、増幅器320と、アクチュエータ318とを含む電子デバイス310(例えば、スマートフォン、タブレット、または他の携帯型電子デバイス)を含む。
図2の閉ループ・ハプティック駆動回路200と比較して、開ループ・ハプティック駆動回路300は、費用のかかるセンサ240および対応する閉ループ・フィードバック信号241を含まない。代わりに、本発明の実施形態は、クリスプなハプティック効果を確実に実現するために基準入力信号301を変動させる。
マイクロプロセッサ/コントローラ312は、別個のマイクロプロセッサおよびコントローラとしてインプリメントすることができ、または代替案として、単一のデバイスとして統合することができる。例えば、アクチュエータ318のアクチュエータ・プロファイルを決定または予測するために専用プロセッサを使用して、1つまたは複数の較正アルゴリズムを実行することができる。代替案として、アクチュエータ・プロファイルは、マイクロプロセッサ/コントローラ312によって決定することができる。別の例において、較正情報またはアクチュエータ・プロファイルは、マイクロプロセッサ/コントローラ312内に記憶することができ、または結合された非一時的メモリ(図示せず)内に記憶することができる。マイクロプロセッサ/コントローラ312は、図1のプロセッサ12に関連して説明したものなど、様々な構成を含むことができる。いくつかの実施形態において、マイクロプロセッサ/コントローラ212は、スマートフォン・アプリケーション・プロセッサなどのアプリケーション・プロセッサでもよい。増幅器320は、後処理基準入力信号などの受領入力信号の電力を増加させるように構成される任意の周知の増幅器でもよい。増幅器320は、後処理基準入力信号の電圧の振幅または電流の振幅を増加させるように構成することができる。アクチュエータ318は、図1のアクチュエータ18に関連して説明したハプティック出力デバイスなど、任意のハプティック出力デバイスを含むことができる。
マイクロプロセッサ/コントローラ312は、基準入力信号301を受け取るように構成される。ここで、マイクロプロセッサ/コントローラ312は、アクチュエータ318の実時間フィードバックなしで基準入力信号301の調整を行うように構成される。代わりに、マイクロプロセッサ/コントローラ312は、アクチュエータ318のアクチュエータ・プロファイルおよび/または特性を決定し、または予測するために1つまたは複数の較正アルゴリズムを実行することができる。上記に論じたように、アクチュエータ318は共振周波数などの特定の特性を有する定格にすることができるが、製造公差により、典型的には、共振周波数の+/−20Hzなど、定格特性の範囲内でアクチュエータが生産される。1つまたは複数の較正アルゴリズムの実行により、類似した定格のアクチュエータ間で起きるそのような変動が捕捉され、記憶される。
開ループ・ハプティック駆動回路300において、マイクロプロセッサ/コントローラ312は、あらかじめ定められたコマンド信号に基づいて基準入力信号301を調整することもできる。例えば、基準入力信号301は、あらかじめ定められたコマンド信号(例えば、図2のコマンド信号221など)を含むことができる。代替案として、またはさらに、マイクロプロセッサ/コントローラ312は、共振周波数などの、アクチュエータ318の特性を決定し、または予測するように構成された1つまたは複数の較正アルゴリズムに基づいて基準入力信号301を調整することができる。言い換えれば、マイクロプロセッサ/コントローラ312は、アクチュエータ318の予測されたアクチュエータ・プロファイルおよび/または特性を決定するように構成される。次いで、結果として得られるコマンド信号321は、ハプティック効果に比較して、普通なら基準入力信号301によって生じるはずの不要な振動を排除する。そのような不要な振動は、部分的に、アクチュエータ特性の変動により起きる。したがって、および例えば、クリスプなハプティック効果に対応する単一発振入力信号を含む代わりに、基準入力信号301が変更され、所望の発生されたハプティック効果331、すなわち、クリスプなハプティック効果を生じる様々な形態または形状を含むことができる。いくつかの実施形態において、予測されたコマンド信号は、マイクロプロセッサ/コントローラ312および増幅器320による処理の前に基準入力信号として印加することができる。
したがって、図3に示すように、基準入力信号301は、多重サイクルを含むことができる(すなわち、単一発振ではない)。マイクロプロセッサ/コントローラ312によって処理され、増幅器320によって増幅された後、結果として得られるコマンド信号321は、アクチュエータ318に供給される。コマンド信号321などの結果として得られる信号は、アクチュエータ318に供給され、ハプティック効果331がレンダリングされる。
クリスプなハプティック効果を実現するために、ブレーキ信号を基準入力信号301に含めることができる。例えば、基準入力信号301の各発振(例えば、第1、第2、第3の発振等々)の後、ブレーキ信号を反復して印加することができ、それに続く基準入力信号は、ハプティック効果331においてブレーキ動作が起きるまで遅延させることができる。次いで、そのようなブレーキ信号は、今後の基準入力信号として使用するために、およびそれに続くハプティック効果のレンダリングのために記憶することができる。ここで、それに続く基準入力信号の発振は、異なる周波数を有することができることにも留意されたい。
本発明の実施形態は、ハプティック駆動回路(例えば、図1のハプティック駆動回路16および開ループ・ハプティック駆動回路300)の集積回路レベルにおける内部解決策を対象とする。本発明の実施形態によれば、アクチュエータを駆動するように構成されるコマンド信号は、所望のクリスプなハプティック効果を発生させるように成形される。典型的には、コマンド信号は、アクチュエータを駆動するように構成される正弦波信号である。いくつかの場合において、コマンド信号は、アクチュエータによって生じた、結果として得られる加速度がクリスプなハプティック効果の特性を有する限り、様々な形態または形状を成すことができる。いくつかの実施形態において、非常に高い周波数のパルスを使用して、具体的な時点においてアクチュエータをプッシュまたはプルすることができる。例えば、パルスのエネルギーは、具体的な周波数における正弦波信号中のエネルギーと同じでもよい。
図4は、本発明の実施形態例による、アクチュエータを駆動するための機能400を示す。特に、機能400は、クリスプなハプティック効果を発生させるように構成される。いくつかの場合において、図4のフロー図の機能400は、非一時的メモリまたは他のコンピュータ可読もしくは有形媒体に記憶されたソフトウェアによってインプリメントされ、プロセッサによって実行される。他の場合において、機能は、ハードウェア(例えば、特殊用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラマブル・ゲート・アレイ(「PGA」)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(「FPGA」)などの使用を通して)、またはハードウェアとソフトウェアとの任意の組合せによって実施することができる。
最初に、機能400は、1つまたは複数のハプティック効果をレンダリングするように構成される基準入力信号を発生させることができる。図示しないが、1つまたは複数のハプティック効果に対応する初期基準入力信号を、任意選択で、開ループ駆動回路(例えば、図3の開ループ駆動回路300)のマイクロプロセッサ/コントローラ(例えば、図1のプロセッサ12または図3のマイクロプロセッサ/コントローラ312)において受け取ることができる。410において、機能400は、あらかじめ定められたコマンド信号に基づいて基準入力信号を発生させ、調整し、または他の方法で操作することができる。例えば、基準入力信号は、あらかじめ定められたコマンド信号(例えば、図2のコマンド信号221など)を含み、またはそれに基づくことができる。代替案として、またはさらに、機能400は、共振周波数などの、アクチュエータの1つまたは複数の特性を決定し、または予測するように構成された1つまたは複数の較正アルゴリズムに基づいて基準入力信号を調整することができる。言い換えれば、基準入力信号は、あらかじめ定められた、または予測されたコマンド信号を含むことができる。クリスプなハプティック効果の発生の場合など、いくつかの場合において、基準入力信号は、1つまたは複数のブレーキ成分信号を含むことができる。
さらに、または代替案として、機能400は、アクチュエータ・プロファイルおよび/またはアクチュエータ情報を決定し、または予測するために1つまたは複数の較正アルゴリズムを使用することができる。アクチュエータ・プロファイルおよび/または情報は、基準入力信号を発生させるのに使用することができる。例えば、共振周波数は、様々な技法を使用して決定することができる。例えば、共振周波数は、アクチュエータの動作を監視することによって自動的に決定することができる。代替案として、共振周波数は、アクチュエータによって供給することができ、またはルックアップ・テーブルを使用することによって決定することができる。さらに別の例において、共振周波数は、1つまたは複数の逆起電力(「逆EMF」)アルゴリズムを使用して決定することができる。
次に、420において、基準入力信号(例えば、予測されたコマンド信号)は、コマンド信号を発生させるために増幅器(例えば、図3の増幅器320)において増幅される。最後に、430において、コマンド信号は、クリスプなハプティック効果をレンダリングするためにハプティック出力デバイスに供給される。したがって、基準入力信号を成形することによって、クリスプなハプティック効果を提供することができる。
図5は、本発明の実施形態例による、開ループ駆動回路におけるブレーキ信号としての基準入力信号の使用を示す。図5に示すように、実線として示す基準入力信号の正規化入力電圧510、および破線として示すアクチュエータの加速度520を時間に対して示す。特に、クリスプなハプティック効果を実現する基準入力信号の形態または形状例を示す。
ここで、基準入力信号510は、アクチュエータを駆動する2つの発振またはサイクルと、アクチュエータを停止させる1つの発振またはサイクルとを含む。図示するように、基準入力信号510の第1の2つの発振またはサイクルの後に「ギャップ」515がある。間隙515は、結果として、ブレーキ信号である次のサイクルとなる位相反転タイミングを発生させ、その後、アクチュエータの加速度520が、急速に衰える。アクチュエータが追加の5msを超えて発振しないので、結果として得られるクリスプなハプティック効果が生じる。いくつかの場合において、およびさらに、より短いハプティック効果を得るために、単一発振を使用して、アクチュエータを駆動し、1つの発振を使用して、その振動を停止させることができる。代替実施形態において、1つまたは複数の高周波数ブレーキ・パルスを、急速に(例えば、5ms以内に)アクチュエータの加速度をキャンセルし、または減衰させるのに使用することができる。
上記に論じたように、本発明の実施形態は、周知の技法に比較してずっと低減された費用でクリスプなハプティック効果を提供する。本明細書に説明した様々な実施形態のそれぞれにおいて、開ループ・ハプティック駆動回路は、アクチュエータの振動を急速に停止させるように基準入力信号を変更することによってクリスプなハプティック効果を発生させるように構成される。高価な出力センサおよび閉ループ・フィードバック信号の使用は排除される。さらに、アクチュエータにおける製造ばらつきがより容易に補償されるので、アクチュエータの製造工程は簡略化することができる。
上記に論じたように本発明は、異なる順序におけるステップを用いて、および/または開示されるものと異なる構成における要素を用いて実施することができることを当業者は容易に理解するであろう。さらに、様々な実施形態の特徴は、様々な組合せで実施できることを当業者は容易に理解するであろう。したがって、これらの好ましい実施形態に基づいて本発明を説明してきたが、本発明の趣旨および範囲内にとどまりながら、ある変更、変形、および代替構成が明らかであるはずであることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の境界を決定するために、添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
10 ハプティック対応システム/デバイス
11 接触もしくは圧力感知面
12 プロセッサまたはコントローラ

Claims (20)

  1. 開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法であって、
    プロセッサにおいて、あらかじめ定められた、または予測されたコマンド信号に従って基準入力信号を発生させるステップと、
    コマンド信号を発生させるために前記基準入力信号を増幅器に供給するステップと、
    ハプティック効果をレンダリングするために前記コマンド信号を前記ハプティック出力デバイスに供給するステップとを含む、開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  2. 前記基準入力信号が、1つまたは複数のブレーキ信号を含む、請求項1に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  3. 前記ハプティック効果の発振が、ブレーキ信号から5ms以内に停止する、請求項1に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  4. 前記基準入力信号が、較正工程によってあらかじめ定められているアクチュエータ・プロファイルに従って決定される、請求項1に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  5. 前記基準入力信号が、前記ハプティック出力デバイスの共振周波数に従って決定される、請求項1に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  6. 前記共振周波数が、前記ハプティック出力デバイスの動作を監視することによって決定される、請求項5に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  7. 前記コマンド信号が、前記ハプティック出力デバイスの共振周波数に従って決定される、請求項1に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するための方法。
  8. 開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイスであって、
    プロセッサと、
    前記プロセッサによる実行のための1つまたは複数のプログラムを記憶するメモリであって、前記1つまたは複数のプログラムが、
    前記プロセッサにおいて、あらかじめ定められた、または予測されたコマンド信号による基準入力信号を発生させるステップと、
    コマンド信号を発生させるために前記基準入力信号を増幅器に供給するステップと、
    ハプティック効果をレンダリングするために前記コマンド信号を前記ハプティック出力デバイスに供給するステップとのための命令を含む、メモリとを備える、開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  9. 前記基準入力信号が、1つまたは複数のブレーキ信号を含む、請求項8に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  10. 前記ハプティック効果の発振が、ブレーキ信号から5ms以内に停止する、請求項8に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  11. 前記基準入力信号が、較正工程によってあらかじめ定められているアクチュエータ・プロファイルに従って決定される、請求項8に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  12. 前記基準入力信号が、前記ハプティック出力デバイスの共振周波数に従って決定される、請求項8に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  13. 前記共振周波数が、前記ハプティック出力デバイスの動作を監視することによって決定される、請求項12に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  14. 前記コマンド信号が、前記ハプティック出力デバイスの共振周波数に従って決定される、請求項8に記載の開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためのデバイス。
  15. プロセッサによって実行されるように構成された1つまたは複数のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つまたは複数のプログラムが、開ループ・ハプティック駆動回路を使用してハプティック出力デバイスを駆動するためであり、前記1つまたは複数のプログラムが、
    前記プロセッサにおいて、あらかじめ定められた、または予測されたコマンド信号に従って基準入力信号を発生させるステップと、
    コマンド信号を発生させるために前記基準入力信号を増幅器に供給するステップと、
    ハプティック効果を提示するために前記コマンド信号を前記ハプティック出力デバイスに供給するステップとのための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  16. 前記基準入力信号が、1つまたは複数のブレーキ信号を含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  17. 前記ハプティック効果の発振が、ブレーキ信号から5ms以内に停止する、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  18. 前記基準入力信号が、較正工程によってあらかじめ定められているアクチュエータ・プロファイルに従って決定される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  19. 前記基準入力信号が、前記ハプティック出力デバイスの共振周波数に従って決定される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  20. 前記共振周波数が、前記ハプティック出力デバイスの動作を監視することによって決定される、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
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