JP2019213753A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技制御手段の処理負担やプログラム容量を削減する。【解決手段】遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からのコマンドに基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、所定の報知を行う報知手段(枠装飾装置18、スピーカ19a,19b、表示装置41等)と、を備え、演出制御手段は、遊技制御手段からのコマンドに基づいて所定のエラー(例えば、ワンショットエラー)が発生したか否かを判定し、当該所定のエラーが発生したと判定した場合に報知手段によるエラー報知を実行する。【選択図】図123

Description

本発明は、遊技を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からのコマンドに基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機に関する。
従来、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機として、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、遊技制御手段からの指令に対応して遊技の演出を行う複数の演出装置を制御する演出制御手段と、を備え、遊技制御手段が、当該遊技機におけるエラー状態を判定する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−004003号公報
従来の遊技機では、遊技制御手段で行う処理が多く、遊技制御手段の処理負担やプログラム容量が増大していた。
本発明の目的は、遊技制御手段の処理負担やプログラム容量を削減することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からのコマンドに基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
所定の報知を行う報知手段と、を備え、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段からのコマンドに基づいて所定のエラーが発生したか否かを判定し、当該所定のエラーが発生したと判定した場合に前記報知手段によるエラー報知を実行することを特徴とする。
本発明によれば、遊技制御手段の処理負担やプログラム容量を削減することができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 特別結果の構成を説明する図である。 変動パターンの種類を説明する図である。 変動パターンの種類を説明する図である。 特別変動入賞装置の開閉パターンを説明する図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 (a)はチェックサム算出処理を説明するフローチャートであり、(b)は初期値乱数更新処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 入力処理を説明するフローチャートである。 スイッチ読み込み処理を説明するフローチャートである。 出力処理を説明するフローチャートである。 払出コマンド送信処理を説明するフローチャートである。 乱数更新処理1を説明するフローチャートである。 乱数更新処理2を説明するフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理を説明するフローチャートである。 不正&入賞監視処理を説明するフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理を説明するフローチャートである。 演出コマンド設定処理を説明するフローチャートである。 特図2異常変動監視処理を説明するフローチャートである。 (a)は特図2異常変動数の変化を説明する図であり、(b)は特図2異常変動報知が行われる例を説明する図である。 ワンショットエラー監視処理を説明するフローチャートである。 (a)はイレギュラー変動数の変化を説明する図であり、(b)はワンショットエラー報知が行われる例を説明する図である。 遊技機状態チェック処理を説明するフローチャートである。 払出ビジー信号チェック処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 ハード乱数取得処理を説明するフローチャートである。 特図始動口1スイッチ処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図始動口2スイッチ処理を説明するフローチャートである。 特図1ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図2ゲーム処理を説明するフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図1普段処理を説明するフローチャートである。 特図2普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 小当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図1情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図2情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図1変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 2バイト振り分け処理を説明するフローチャートである。 振り分け処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図1変動中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図1変動中処理を説明するフローチャートである。 特図2変動中処理を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理を説明するフローチャートである。 大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図1大当り終了処理を説明するフローチャートである。 特図2大当り終了処理を説明するフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理を説明するフローチャートである。 小当り中処理を説明するフローチャートである。 小当り残存球処理を説明するフローチャートである。 特図1小当り終了処理を説明するフローチャートである。 特図2小当り終了処理を説明するフローチャートである。 図柄変動制御処理を説明するフローチャートである。 セグメントLED編集処理を説明するフローチャートである。 磁石不正監視処理を説明するフローチャートである。 盤電波不正監視処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 始動口1信号編集処理を説明するフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理を説明するフローチャートである。 図柄確定回数信号編集処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変動演出設定処理を説明するフローチャートである。 単発系コマンド処理を説明するフローチャートである。 大当り系コマンド処理を説明するフローチャートである。 各リールの図柄配置を説明する図である。 飾り特別結果を説明する図である。 低確率状態での飾りゲームの実行態様の一例を説明する図である。 高確率状態での飾りゲームの実行態様の一例を説明する図である。 特定の実行態様での飾りゲームの一例を説明する図である。 低確率状態での小当り発生時の演出の一例を説明する図である。 高確率状態での小当り発生時の演出の一例を説明する図である。 報知部での報知の一例を説明する図である。 カウント演出設定処理を説明するフローチャートである。 報知情報設定処理を説明するフローチャートである。 遊技ポイントによる演出の一例を説明する図である。 第1変形例:飾り特別結果を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第2変形例:リール回転演出を説明する図である。 第3変形例:変動パターンの種類を説明する図である。 第2実施形態:タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:検出コマンド送信処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:入賞口スイッチ/状態監視処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:演出制御装置のメイン処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:エラー判定処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:ワンショットエラー判定処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:ワンショットエラー報知が行われる例を説明する図である。 第2実施形態:シュート球切れエラー判定処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:オーバーフローエラー判定処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:払出異常エラー判定処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態:ワンショットエラー判定処理の変形例を説明するフローチャートである。
<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、盤演出装置44の一つであり回転可能なリール6a,6b,6cを有する変動表示装置4や表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。変動表示装置4や表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は変動表示装置4や表示装置41の周囲を囲い、変動表示装置4や表示装置41よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
変動表示装置4は特図変動表示ゲームに対応してリール6を動作させて複数の識別情報を変動表示した後に停止表示する飾り特図変動表示ゲームを表示するものである。この変動表示装置4は、図柄表示窓5(窓部)からリール6の動作により変動表示される図柄を視認可能となっている。リール6は、円筒形の左リール6a、中リール6b、右リール6cが水平方向に並設されて構成されている。これらのリール6a,6b,6cの外周面には、周方向に沿って並ぶように複数の図柄(識別情報)が配されている。また、各リール6a,6b,6cにはそれぞれ、ステッピングモータであるリール用モータが設けられており、各リール6a,6b,6cを独立して動作することが可能となっている。すなわち、リール用モータが各リール6a,6b,6cを駆動する電気的駆動源をなす。
リール用モータによりリール6を動作させることによって、図柄表示窓5から視認される複数種類の図柄を、例えば上から下へと循環するように変動させたり、揺れるように変動させたりする(変動表示)。一方、リール6が停止している状態では、各リール6a,6b,6cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄、つまり3×3の計9つの図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となっている。すなわち、図柄表示窓5を透して、飾り特図変動表示ゲームの停止結果を導出表示するためのリール6a,6b,6cの有効表示部を視認可能となっている。よって、リール6a,6b,6cが複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部をなす。
図柄表示窓5から視認される3×3の図柄行列に対しては、所定の有効ラインが設定される。本実施形態では各リール6a,6b,6c上段の図柄を横切る上段ライン、中段の図柄を横切る中段ライン、下段の図柄を横切る下段ライン、左リール6a下段−中リール6b中段−右リール6c上段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切るライン(右上がりライン)、左リール6a上段−中リール6b中段−右リール6c下段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切るライン(右下がりライン)が有効ラインとなっている。この有効ライン上に形成された図柄組合せ態様(出目)により結果を表示するようになっている。
図2に戻り、表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。また、センターケース40の右部には、複数の色で発光可能なLEDを備える報知部72として、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c、第4報知部72dが備えられている。この報知部72は、遊技者が多数の賞球を獲得可能な後述する有利期間において、特別結果の導出回数を報知する機能と、特別遊技状態の終了から次の特別結果の導出までに獲得した賞球数に関する情報を報知する機能と、を有しており、LEDの発光態様によりこれらの情報を報知するようになっている。
センターケース40の左上部には、遊技において所定条件を満たすことにより付与される遊技ポイントを報知するポイント報知部73が設けられている。ポイント報知部73は10000ポイント、5000ポイント、1000ポイント、100ポイントの4つの表示部を備え、それぞれにLEDが備えられている。付与される遊技ポイントを報知する際には、ルーレットのように各表示部を順次点灯させた後に対応する表示部を点灯した状態とする。図2では100ポイントが付与されたことが示されている。
また、センターケース40の左下部には、所定期間において獲得した遊技ポイントの累積値を示す累積値報知部74が設けられている。さらに、累積値報知部74の上方には、獲得した遊技ポイントにより特図変動表示ゲームが大当りとなる期待度を報知するための期待度報知部75が設けられている。この期待度報知部75は5つの発光部を備え、所定期間において獲得した遊技ポイントに応じて発光部が点灯し、点灯する数が多いほど期待度が高いことを報知するものである。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図7参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図1変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口36(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図7参照)により検出される。また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下方には、特図2変動表示ゲームの開始条件を与える第2始動入賞口37(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。第2始動入賞口37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図7参照)により検出される。
遊技領域32におけるセンターケース40の右下方には、特別遊技状態の開始条件を与えるゲート34が設けられており、このゲート34には通過する遊技球を検出可能なゲートスイッチ34aが設けられている。特図変動表示ゲームにおいて大当りとなる特別結果が導出された後に遊技球がこのゲート34を通過することにより特別遊技状態が開始されるようになっている。また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、第1始動入賞口36の右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって上大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての上大入賞口ソレノイド38b(図7参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される上大入賞口を備え、大当りや小当りに基づく特別遊技状態中は、上大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、当該上大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図7参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、上大入賞口スイッチ38aが2つ設けられ、上大入賞口内に流入した遊技球は何れかの上大入賞口スイッチ38aに検出されるようになっている。このように上大入賞口スイッチ38aを複数設けることで、上大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
第1始動入賞口36の直下には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な開閉扉39cを備えている。
第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって下大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての下大入賞口ソレノイド39b(図7参照)により駆動される開閉扉39cによって開閉される下大入賞口を備え、大当りや小当りに基づく特別遊技状態中は、下大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
下大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図7参照)が配設されている。また、第2特別変動入賞装置39の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
なお、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の配置はこれに限られるものではない。例えば、図2において第1特別変動入賞装置38の上側又は下側に隣設して第2特別変動入賞装置39を設けるようにしても良い。この場合、上下に完全に重なっていても良いし、左右にずれて一部のみが上下に重なるようにしても良い。また、開閉扉38c、39cについてもアタッカ形式に限られず、大入賞口を閉鎖することが可能な板状の部材をスライド移動させることにより大入賞口を開放することが可能なスライド形式など、他の形式としても良い。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで第1始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで第2始動入賞口37や第1特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。なお、第2特別変動入賞装置39は左右どちらの遊技領域に遊技球を発射しても狙うことができる。
ここで、本実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、センターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよう構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52と、LEDランプで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54とを備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56、特図変動表示ゲームの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を報知する確率表示部57が設けられている。なお、一括表示装置50には、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。更に、従来の遊技機のように普図変動表示ゲームを実行し、該普図変動表示ゲームが特定結果となったことに基づいて遊技球が入賞可能となる第2始動入賞口を構成する普通変動入賞装置を備えた場合に、普図変動表示ゲームを表示する普図表示部や、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する時短状態報知部等が設けられていても良い。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
記憶表示部54は、特図1表示器51の変動開始条件となる第1始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。ラウンド表示部55はLEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全てのLEDを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56は、例えば右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)には全てのLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)には全てのLEDを点灯状態にする。確率表示部57は、大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合には全てのLEDを消灯状態にし、大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合には全てのLEDを点灯状態にする。
図3には、大当り及び小当りの確率と、大当りに当選した場合の大当り種類及び小当りに当選した場合の小当り種類とを示した。なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。「条件装置」はソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
大当り(第1特別結果)となる確率である大当り確率は特図1と特図2で共通であり、低確率状態である通常遊技状態と高確率状態である特定遊技状態での確率はそれぞれ図3(a)に示すような確率となっている。本実施形態の遊技機では、低確率状態での第1特別結果の導出を初回とし、第1特別結果の導出回数が5回となるまでの期間において、特別遊技状態の終了後に高確率状態とするように構成されている。5回目の第1特別結果に基づく特別遊技状態の終了後には低確率状態が設定される。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
小当り(第2特別結果)となる確率である小当り確率は図3(b)に示すような確率となっている。この小当り確率は特図1よりも特図2の方が高くなっている。また、小当り確率は遊技状態や大当り確率にかかわらず常に一定である。大当りと小当りの抽選においては大当りと小当りは重複して当選しない。
また、図3(c)には特図1と特図2で選択可能な大当り種類と、各大当り種類で開放される特別変動入賞装置及び振分確率を示し、図3(d)には特図1と特図2で選択可能な小当り種類と、各小当り種類で開放される特別変動入賞装置及び開放時間と開放回数を示した。小当り2については特図1と特図2の何れでも導出可能とされている。なお、小当りは特図1に設けず、特図2のみに設定するようにしても良い。
図4、図5には、特図変動表示ゲームの変動パターンを示した。図4(a)には、低確率状態で結果がはずれとなる場合の変動パターンを示した。上述したように本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより第1始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより第2始動入賞口37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとの何れを主として実行するかを選択できるようになっている。また、遊技状態によっては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、以下の説明では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
低確率状態では、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、特図2については、何れの変動パターンが選択された場合であっても、約10分の変動時間が設定される長変動が選択されるようになっている。すなわち、通常遊技状態において、特図2変動表示ゲームの変動時間として決定可能な変動時間は、特図1変動表示ゲームの変動時間として決定可能な変動時間よりも長くなっている。特図2変動表示ゲームは小当りの確率が特図1変動表示ゲームよりも高いが、はずれ結果の場合や後述する小当りの場合に変動時間を長時間とすることで、低確率状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となるようにし、低確率状態においては遊技者に特図1変動表示ゲームを主として遊技を進行させるようにしている。
図4(b)には、高確率状態で結果がはずれとなる場合の変動パターンを示した。この場合、一つの変動パターンのみが選択可能である。この高確率状態では、上述の低確率状態の場合とは逆に、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
ここで、高確率状態でイレギュラー変動となる特図1変動表示ゲームではずれ結果となる場合の変動時間は、低確率状態でイレギュラー変動となる特図2変動表示ゲームではずれ結果となる場合の変動時間(図4(a)参照)よりも短く設定されている。これは、後述するように高確率状態において特図2変動表示ゲームが大当り又は小当りとなる場合の変動時間として短い時間が設定されているためである。
つまり、特図2変動表示ゲームの変動時間が短く、時間的に効率良く実行可能となる高確率状態では、小当りの確率が低い特図1変動表示ゲームの方が明らかに不利であり、それほど長時間の変動時間を設定しなくても遊技者に特図2変動表示ゲームを主として遊技を進行させることができる。よって、特図1変動表示ゲームの変動時間としては必要以上に長い変動時間を設定しなくても良いが、特図2変動表示ゲームと同時に実行された場合には特図2変動表示ゲームが主として遊技が進行するように、特図2変動表示ゲームの変動時間に対して充分に長い変動時間として、特図2変動表示ゲームの大当り又は小当りにより強制的に停止させられるようにしている。
図5(a)には、低確率状態で結果が大当りとなる場合の変動パターンを示した。特図2についてはリーチ状態を発生させない変動パターンのみ選択可能である。なお、低確率状態において、特図2変動表示ゲームが大当りとなる場合の変動時間を、特図1変動表示ゲームが大当りとなる場合に選択可能な変動時間よりも長い変動時間としても良い。図5(b)には、高確率状態で結果が大当りとなる場合の変動パターンを示した。何れもリーチ状態を発生させず、非常に短い変動時間の変動パターンが選択される。
特に、特図1変動表示ゲームについては、特図2変動表示ゲームで大当り又は小当りとなる場合に選択可能な変動時間も含めて比較すると短い変動時間が選択されるようになっている。これにより、高確率状態であってもイレギュラー変動となる特図1変動表示ゲームがメイン変動となる特図2変動表示ゲームより先に停止する可能性を高め、特図1変動表示ゲームの大当りが強制的にはずれ結果に変更される可能性が低くなるようにしている。なお、特図2の変動パターンの振分を前述の大当り種類によって行うようにしているが、乱数等により決定するようにしてもよい。
図5(c)には、低確率状態で結果が小当りとなる場合の変動パターンを示した。特図2についてはリーチ状態を発生させず、約10分の変動時間が設定される長変動が選択されるようになっている。図5(d)には、高確率状態で結果が小当りとなる場合の変動パターンを示した。何れもリーチ状態を発生させず、非常に短い変動時間の変動パターンが選択される。なお、特図1変動表示ゲームについては、高確率状態におけるはずれの場合と同じ時間としているが、これもはずれの場合と同様に特図2変動表示ゲームの大当り又は小当りにより強制的に停止させられるのに充分な時間となっている。高確率状態において特図1変動表示ゲームがはずれ又は小当りとなる場合の変動時間については、特図2変動表示ゲームの大当り又は小当りにより強制的に停止させられるのに充分な時間であれば、ここに示した時間より短くても良い。
図6には、大当り(第1特別結果)に基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)及び小当り(第2特別結果)に基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)における特別変動入賞装置の開閉パターンを示した。特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームで大当り種類が16R大当りとなった場合は上大入賞口開閉パターン1に従い第1特別変動入賞装置38が開放される。上大入賞口開閉パターン1では、5000msのファンファーレ期間の後、初回のラウンド(1R)で29000msの開放期間が設定される。その後、2000msのインターバル期間と29000msの開放期間が設定されるラウンドを繰り返して16ラウンドまで行い、11000msのエンディング期間の経過後、特別遊技状態が終了する。また、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームで大当り種類が10R大当りとなった場合は上大入賞口開閉パターン2に従い第1特別変動入賞装置38が開放される。この開閉パターンは16R大当りの開閉パターンとラウンド数が異なるだけである。
なお、各開閉パターンでのインターバル期間とエンディング期間に記載の時間は、残存球処理時間とインターバル時間又はエンディング時間を加算した時間である。例えば、上大入賞口開閉パターン1でのインターバル期間は2000msであり、このうち前半の1400msが残存球処理時間であり、後半の600msがインターバル時間である。また、上大入賞口開閉パターン1でのエンディング期間は11000msであり、このうち前半の1400msが残存球処理時間であり、後半の9600msがエンディング時間である。
小当りの開閉パターンについては図示するようなファンファーレ期間、開放期間、インターバル期間(残存球処理時間を含む)及びエンディング期間(残存球処理時間を含む)となっており、これに従い第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39が開放される。また、大当りと小当りのいずれの開閉パターンにおいても、各ラウンドにおいて規定数の入賞があった場合にはその時点で当該ラウンドの開放期間が終了する。小当りの開放時間は大当りでの開放時間よりも短く、特別遊技状態における特別変動入賞装置への入賞数は少なくなる。よって、小当りは大当りよりも遊技者に付与可能な遊技価値が低いものである。すなわち、特別結果には、第1特別遊技状態を発生可能な第1特別結果(大当り)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与可能な遊技価値が低い第2特別遊技状態を発生可能な第2特別結果(小当り)と、が含まれていることとなる。
小当りの開閉パターンは、特定遊技状態であるか否かによりファンファーレ期間とエンディング期間の長さが異なり、特定遊技状態である場合の方が長くなるようにされている。後述するように特定遊技状態では小当りに関する報知や入賞による賞球数の報知などの演出を行うため、これらの時間を確保するようにしている。また、特定遊技状態では小当りが頻発するため、ファンファーレ期間とエンディング期間を長くすることで特別遊技状態の消化にかかる時間を長くし、単位時間当たりの賞球数が多くなり過ぎないようにしている。また、特別変動入賞装置の開放時間については特定遊技状態であるか否かにかかわらず同じである。ここでは各小当りの開閉パターンでは1回の開放のみを行うようにしているが、複数回の開放を行うことも可能である。この場合、特別変動入賞装置を一旦閉鎖するインターバル時間についても特定遊技状態であるか否かにかかわらず同じとする。
なお、特定遊技状態であるか否かによりファンファーレ期間とエンディング期間の長さの両方を異ならせるとしたが、一方のみを異ならせるようにしても良い。また、大当りの開閉パターンについても特定遊技状態であるか否かによりファンファーレ期間とエンディング期間の長さの一方又は両方を異ならせるようにしても良い。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図7参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
第1始動入賞口36への入賞球は、内部に設けられた始動口1スイッチ36aによって特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。特図1変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口36に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、特図1変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。一方、特図1変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に特図1変動表示ゲームが行われてその特図1変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口36に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、第1始動記憶数が1以上となった状態で、特図1変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図1変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、第1始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された第1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲームが開始される。
第2始動入賞口37への入賞球は、内部に設けられた始動口2スイッチ37aによって特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出される。特図2変動表示ゲームを開始可能な状態において第2始動入賞口37への入賞があった場合には、当該入賞に基づき即座に特図2変動表示ゲームが実行される。また、特図2変動表示ゲームを直ちに開始できない状態、例えば、既に特図2変動表示ゲームが行われてその特図2変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第2始動入賞口37に遊技球が入賞しても第2始動記憶は発生しない。なお、特図2変動表示ゲームを開始可能な状態において第2始動入賞口37への入賞があった場合には、処理の都合上第2始動記憶が一旦発生するが、当該第2始動記憶は即座に消化されることとなるため、特図2変動表示ゲームの開始を保留するための第2始動記憶は発生しない。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図7参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として所定回数(例えば、第1始動記憶については最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部54(特図1保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36への入賞又は第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動入賞口37への入賞に基づいて、特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが特別結果(大当り又は小当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、遊技球がゲート34を通過してゲートスイッチ34a(図7参照)で検出されることに基づき第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、変動表示装置4や表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、変動表示装置4や表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高いが、低確率状態である通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。これにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。よって通常遊技状態では、左打ちを行って第1始動入賞口36を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分、50分、10時間など)。
そして、大当りが発生して特別遊技状態となった場合には右打ちにより第1特別変動入賞装置38を狙うことができる。なお、大当り又は小当りに基づく特別遊技状態で第2特別変動入賞装置39が開放される場合は、右打ちでも左打ちでも狙うことができる。大当りに基づく特別遊技状態の終了後には高確率状態である特定遊技状態となる場合がある。この特定遊技状態では、特図2変動表示ゲームの変動時間は短い時間となるため、右打ちを行って第2始動入賞口37を狙い、特図2変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。特定遊技状態では小当りに基づく特別変動入賞装置の開放と大当りに基づく特別変動入賞装置の開放が高頻度で発生し、遊技者が多量の遊技球を獲得可能である。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37)への遊技球の入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機10において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において開放される特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)と、を備え、遊技制御手段は、特別遊技状態の開始から特別変動入賞装置の開放の開始までの期間であるファンファーレ期間と、特別遊技状態における最後の特別変動入賞装置の開放が終了してから当該特別遊技状態の終了までの期間であるエンディング期間と、を設定可能であり、同一の特別結果に基づく特別遊技状態であっても、当該特別結果が導出された際の遊技状態に応じてファンファーレ期間とエンディング期間の一方又は両方の長さを異ならせることが可能であるようにしたこととなる。したがって、遊技状態に応じた実行態様とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、始動入賞口をなす第1始動入賞口36と、始動入賞口をなす第2始動入賞口37と、第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づき第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、第2変動表示ゲームの実行時間を通常状態よりも短くなるように設定した特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備え、遊技制御手段は、同一の特別結果に基づく特別遊技状態におけるファンファーレ期間とエンディング期間の一方又は両方の長さを、特別結果が導出された際の遊技状態が特定遊技状態でない場合よりも特別結果が導出された際の遊技状態が特定遊技状態である場合の方が長くなるようにするようにしたこととなる。したがって、遊技状態に応じた実行態様とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。例えば、特定遊技状態では演出を実行する時間を確保でき、特定遊技状態でない場合は遊技を迅速に進行できるようになる。
また、特別結果には、遊技状態に応じて導出される確率を変化させることが可能な第1特別結果と、遊技状態にかかわらず導出される確率が一定の第2特別結果と、があり、第2特別結果が導出される確率は、第1特別結果が導出される確率よりも高い確率とされるようにしたこととなる。したがって、遊技状態に応じた実行態様とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。特に、確率を変更しない第2特別結果についてファンファーレ期間とエンディング期間の一方又は両方の長さを異ならせるようにしたことで、導出確率は変化しないが実行態様を変化させることができる。
図7は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内に配設される複数個(1〜x、本実施形態では2個)上大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の下大入賞口スイッチ39a、ゲート34内のゲートスイッチ34aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、上大入賞口スイッチ38a、下大入賞口スイッチ39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させる上大入賞口ソレノイド38b及び第2特別変動入賞装置39を開成させる下大入賞口ソレノイド39bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される上大入賞口ソレノイド38bや下大入賞口ソレノイド39bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、上記第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、上大入賞口スイッチ38a、下大入賞口スイッチ39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図8を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332が設けられている。この盤装飾装置46には、遊技ポイントに関する演出を行うポイント報知部73、累積値報知部74及び期待度報知部75や、遊技者が多数の賞球を獲得可能な後述する有利期間における報知を行う報知部72も含まれる。
また、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば変動表示装置4や、表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
これらの制御回路においては、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値等を抽出してRAM111Cに第1始動記憶を記憶する。この第1始動記憶の大当り判定用乱数値等をROM111Bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当りはずれや変動パターンを決定する処理を行う。また、第2始動入賞口37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値等を抽出してRAM111Cに第2始動記憶を記憶する。この第2始動記憶の大当り判定用乱数値等をROM111Bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当りはずれや変動パターンを決定する処理を行う。なお、第2始動記憶は、特図2変動表示ゲームを開始可能な状態でのみ発生可能であり、特図2変動表示ゲームを開始するために必要な情報を一時的に記憶するものであって、特図2変動表示ゲームの開始を保留するものではない。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、変動表示装置4や表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、上大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、上大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。または、下大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、下大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、低確率状態に比べて高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図12に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップX7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップX8からX12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップX8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップX9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップX9;Y)は、ステップX8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップX10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップX10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップX9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップX10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップX9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップX11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップX12)。タイマの値が0でない場合(ステップX12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップX16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップX16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるかを判定し(ステップX17)、正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるかを判定する(ステップX18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップX19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップX20)。チェックサムが一致する場合(ステップX20;Y)は、図10のステップX21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップX16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX17;NもしくはステップX18;N)、チェックサムが正常でない(ステップX20;N)と判定された場合は、図10のステップX23へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図10のステップX21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップX21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号フラグ領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
その後、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ステータスに対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX22)、ステップX28へ進む。本実施形態の場合、ステップX22では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定コマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
一方、ステップX16、X17、X18、X20からステップX23へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップX23)、ビジー信号フラグ領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップX24)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップX25)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX26)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップX27)、ステップX28へ進む。本実施形態の場合、ステップX27では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
ステップX28では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップX28のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX29)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX30)、割込みを許可する(ステップX31)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX32)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップX32の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップX33)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップX34)。停電監視信号がオンでない場合(ステップX34;N)は、初期値乱数更新処理(ステップX32)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX32)の前に割り込みを許可する(ステップX31)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップX32での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップX34;Y)は、ステップX33で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップX35)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップX35;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップX34)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップX35;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップX36)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX37)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX38)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX39)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX40)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX41)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX42)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図11(a)には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップX19、X40)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップX51)、繰り返し数を設定し(ステップX52)、算出値として「0」を設定する(ステップX53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップX54)、算出アドレスを+1更新して(ステップX55)、繰り返し数を−1更新し(ステップX56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップX57)。算出が終了していない場合(ステップX57:N)は、ステップX54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップX57:Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図11(b)には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップX32)を示した。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を+1更新し(ステップX61)、小当り図柄初期値乱数1を+1更新して(ステップX62)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームでの大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームでの小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図12のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(上大入賞口ソレノイド38b、下大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX104)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX105)、乱数更新処理1(ステップX106)、乱数更新処理2(ステップX107)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、上大入賞口スイッチ38a、下大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX108)を行う。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップX109)を行う。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づき、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行う。そして、特図1変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理(ステップX110)、特図2変動表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理(ステップX111)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX112)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX113)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX114)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX115)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)の詳細について説明する。図13に示すように、入力処理においては、まず入力ポート1、即ち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップX121)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップX122)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップX123)。
次に、入力ポート2、即ち、第2入力ポート123のアドレスを準備し(ステップX124)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(ステップX125)。
そして、未使用のビットデータを準備(ステップX126)した後、反転するビットデータを準備し(ステップX127)、スイッチ読込み処理(ステップX128)を行う。
その後、入力ポート3、即ち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップX129)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備する(ステップX130)。
そして、未使用のビットデータを準備(ステップX131)した後、反転するビットデータを準備し(ステップX132)、スイッチ読込み処理(ステップX133)を行い、入力処理を終了する。
なお、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
また、上記の未使用のビットデータや反転するビットデータについての情報は、各入力ポートに対応して用意された情報を用いるようになっている。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(ステップX128、X133)の詳細について説明する。図14に示すように、スイッチ読込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップX141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップX142)、反転の必要なビットを反転(ステップX143)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップX144)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するのを待つ(ステップX145)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(ステップX146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップX147)、反転の必要なビットを反転(ステップX148)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップX149)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップX150)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップX151)。
次に、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップX152)、未確定ビットパターンと前回割り込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップX153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップX154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップX155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行なって前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行なえないおそれがある。これに対し、本実施例のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップX104)の詳細について説明する。図15に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図7参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップX161)。次に、上大入賞口ソレノイド38b、下大入賞口ソレノイド39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップX162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップX163)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得し(ステップX164)、取得した情報と外部情報データを合成する(ステップX165)。そして、合成したデータをデジット出力用のポート136及び外部情報出力用のポート137に出力する(ステップX166)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップX167)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(ステップX168)。
続いて、外部情報端子板71へ出力するデータをロードして合成し(ステップX169)、合成したデータと発射許可の出力データを合成して(ステップX170)、合成したデータを外部情報出力用のポート137へ出力する(ステップX171)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップX172)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップX173)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップX174)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップX175)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップX176)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップX105)の詳細について説明する。図16に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップX181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、15個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップX181)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。そして、カウント数がない場合(ステップX181:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップX182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップX183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップX183;Y)と判定すると、ステップX192に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップX183;N)と判定すると、ステップX181へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップX181で、カウント数がある(ステップX181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップX184)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出数を取得する(ステップX185)。そして、賞球残数領域の値と取得した払出数を加算して新たな賞球残数とし(ステップX186)、賞球残数領域にセーブする(ステップX187)。なお、この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、加算結果からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップX188)、減算結果が0以上であるかを判定する(ステップX189)。減算結果が0以上でない場合(ステップX189;N)は、ステップX192に移行する。なお、この場合は減算した結果は賞球残数領域にセーブされないため、減算前の値が賞球残数領域に記憶された状態となる。減算結果が0以上である場合(ステップX189;Y)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップX190)、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップX191)、ステップX188に戻る。
これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
ステップX192では、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(ステップX192)、払出コマンド送信タイマが0になったかを判定する(ステップX193)。払出コマンド送信タイマが0でない場合(ステップX193;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合(ステップX193;Y)は、払出ビジー信号フラグがビジー中であるかを判定する(ステップX194)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号フラグは、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態の何れかが設定される。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号フラグ領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
この払出ビジー信号フラグがビジー中である場合(ステップX194;Y)は、払出コマンド送信処理を終了する。なお、ここでは不定状態である場合もビジー中であるものと判定する。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
払出ビジー信号フラグがビジー中でない場合(ステップX194;N)は、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップX195)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理(ステップX195)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域にカウント数がない場合(ステップX195;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップX196)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップX197)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップX197;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップX197;N)と判定すると、ステップX195へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップX195で、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域にカウント数がある(ステップX195;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップX198)、対象の入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出コマンドを取得する(ステップX199)。そして、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップX200)、払出コマンド送信タイマ領域に初期値をセーブして(ステップX201)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図17には、タイマ割込み処理(図12参照)における乱数更新処理1(ステップX106)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX221)。
大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップX221;N)は、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX224)。また、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップX221;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップX222)、ロードした大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップX223)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX224)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップX224;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップX224;Y)は、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップX225)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップX226)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図18には、タイマ割込み処理(図12参照)における乱数更新処理2(ステップX107)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。即ち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップX231)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップX232)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップX233)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、即ち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施例において遊技用マイコンに設けられているM1カウンタの値をロードする(ステップX234)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得してM1カウンタの値をマスクする(ステップX235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップX236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップX236;Y)は、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップX237)、ステップX239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップX236;N)は、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップX238)、ステップX239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数かを判定し(ステップX239)、2バイト乱数である場合(ステップX239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップX240)、ステップX242に進む。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップX239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップX241)、ステップX242へ進む。
ステップX242では、乱数値にステップX237又はX238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップX233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップX243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップX243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップX245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップX243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップX244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップX245)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるかを判定し(ステップX246)、2バイト乱数でない場合(ステップX246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップX246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップX247)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図19には、タイマ割込み処理(図12参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX107)を示した。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の上大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1を準備し(ステップX301)、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップX302)を実行する。
入賞口監視テーブル(不正監視テーブル)には、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチテーブルのアドレス、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また、入賞口スイッチテーブルには、監視の繰り返し数(スイッチの数)、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスの情報が定義されている。これらの不正監視テーブルや入賞テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
その後、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)内の他方の下大入賞口スイッチ39aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップX303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップX304)を実行する。次に、常時入賞可能な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップX305)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップX306)を行う。そして、特図1変動表示ゲームを主体として実行することが予定されている通常遊技状態における特図2変動表示ゲームの実行を監視する特図2異常変動監視処理(ステップX307)及びワンショットエラー監視処理(ステップX317)を行う。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ステップX308)。この状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップX309)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップX310)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップX311)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップX312)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値が0であるかを判定し(ステップX313)、エラースキャンカウンタの値が0でない場合(ステップX313;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が0である場合(ステップX313;Y)は、遊技機状態監視テーブル3を準備し(ステップX314)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップX315)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号フラグを設定する払出ビジー信号チェック処理(ステップX316)を行って、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、ステップX314からX316の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にステップX314からX316の処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図20には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における不正&入賞監視処理(ステップX302,X304)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の二つの上大入賞口スイッチ38aの各々、第2特別変動入賞装置39の下大入賞口スイッチ39aに対して行なわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)については、無理やり開閉扉を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップX321)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップX322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが上大入賞口スイッチ38aである場合は第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ39aである場合は第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップX322;Y)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップX323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップX323;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップX332)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップX323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップX324)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)を超えたかを判定する(ステップX325)。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球が大入賞口スイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、判定個数を超えていない場合(ステップX325;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップX330)。また、判定個数を超えた場合(ステップX325;Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップX326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(ステップX327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップX328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップX329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップX322;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(ステップX330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップX331)を行う。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップX332)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップX333)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップX333;N)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの更新が許可される場合(ステップX333;Y)は、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップX334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の上大入賞口スイッチ38aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の上大入賞口スイッチ38aである場合は許可されない。これにより、第1特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ39aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップX335)、値が0でない場合(ステップX335;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップX335;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップX336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップX337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップX338)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップX338;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップX339)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップX338;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップX340;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップX340;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップX341)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX342)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図21には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップX306,X331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルの入賞口スイッチテーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップX351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップX352)。
入力がない場合(ステップX352:N)は、テーブルアドレスを次のレコードのアドレスに更新し(ステップX361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップX362)。また、入力がある場合(ステップX352;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップX353)、ロードした値を+1更新して(ステップX354)、オーバーフローするか判定する(ステップX355)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップX355;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブし(ステップX356)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップX357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップX355;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップX357)。
対象の入賞数カウンタ領域2の値をロード(ステップX357)した後、ロードした値を+1更新して(ステップX358)、オーバーフローするか判定する(ステップX359)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップX359;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブし(ステップX360)、テーブルアドレスを次のレコードのアドレスに更新して(ステップX361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップX362)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップX359;Y)は、テーブルアドレスを次のレコードのアドレスに更新して(ステップX361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップX362)。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップX362;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップX352)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップX362;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔演出コマンド設定処理〕
図22には、上述の不正&入賞監視処理での演出コマンド設定処理(ステップX342)を示した。なお、この演出コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における演出コマンド設定処理に共通する処理である。この演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込んで(ステップX371)、送信バッファが満杯であるかを判定する(ステップX372)。
送信バッファが満杯である場合(ステップX372;Y)は、ステップX371に戻る。また、送信バッファが満杯でない場合(ステップX372;N)は、コマンドデータ(MODE(上位バイト))を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップX373)、シリアル送信バッファのステータスを読み込んで(ステップX374)、送信バッファが満杯であるかを判定する(ステップX375)。
送信バッファが満杯である場合(ステップX375;Y)は、ステップX374に戻る。また、送信バッファが満杯でない場合(ステップX375;N)は、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップX376)、演出コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔特図2異常変動監視処理〕
図23には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における特図2異常変動監視処理(ステップX307)を示した。上述したように、本実施形態の遊技機では、低確率状態である通常遊技状態である場合には特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利であるが、これを知らない遊技者や、意図的に特図2変動表示ゲームの実行を狙う遊技者が右打ちを行うことも考えられる。特図2異常変動監視処理では、このような遊技者に対して左打ちを行うように促す報知を行うための処理を行う。
なお、ここでの異常変動とは、主ではない特図変動表示ゲームであるイレギュラー変動を意味する。通常遊技状態であっても第2始動入賞口37への入賞は可能であるのでイレギュラー変動であっても正当な特図変動表示ゲームであり、糸を付けた遊技球や磁石の使用、電波の発射等により不正に入賞を検出させて特図変動表示ゲームを実行するような不正行為とは異なる。ただし、遊技機の設計上で主とすると定めた特図変動表示ゲームではない特図変動表示ゲームが実行され続けることは好ましくないことであり、ここではこのようなイレギュラー変動を検出して特図2異常変動数を計数し、特図2異常変動数が規定値に達すると対応する処理を行うようにしている。もちろん糸を付けた遊技球や磁石の使用、電波の発射等により第2始動入賞口37で不正に入賞を検出させてイレギュラー変動となる特図2変動表示ゲームを実行した場合にも特図2異常変動数は計数される。つまり、不正行為であるか否かにかかわらず、イレギュラー変動となる特図2変動表示ゲームを実行した場合には特図2異常変動数が計数される。
この特図2異常変動監視処理では、まず、特図1変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX381)。特図1変動チェックフラグは、通常遊技状態(低確率状態)で特図1変動表示ゲームが開始された場合に設定されるフラグである。この特図1変動チェックフラグがない場合(ステップX381;N)は、特図2変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX387)。また、特図1変動チェックフラグがある場合(ステップX381;Y)は、特図1変動チェックフラグをクリアし(ステップX382)、特図1変動数を+1更新する(ステップX383)。
そして、特図1変動数が規定値(例えば7)よりも小さいかを判定し(ステップX384)、規定値よりも小さい場合(ステップX384;Y)は、特図2変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX387)。また、規定値よりも小さくない場合(ステップX384;N)は、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが実行されることにより加算される特図2異常変動数が0でなければ−1更新し(ステップX385)、特図1変動数を0クリアして(ステップX386)、特図2変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX387)。なお、特図2異常変動数の最小値は0に設定されている。
特図2変動チェックフラグは、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが開始された場合に設定されるフラグである。この特図2変動チェックフラグがあるかの判定(ステップX387)において、特図2変動チェックフラグがある場合(ステップX387;Y)は、特図2変動チェックフラグをクリアし(ステップX388)、特図2異常変動フラグ領域にセーブされているフラグは特図2異常変動発生フラグであるかを判定する(ステップX389)。特図2異常変動発生フラグである場合(ステップX389;Y)、すなわち特図2異常変動報知の実行中である場合は、特図2異常変動報知タイマに初期値(例えば60000ms)を設定して(ステップX395)、特図2異常変動監視処理を終了する。また、特図2異常変動発生フラグでない場合(ステップX389;N)、すなわち特図2異常変動報知の実行中でない場合(特図2異常変動フラグ領域にセーブされているフラグが特図2異常変動解除フラグである場合)は、特図2異常変動数を+1更新して(ステップX390)、特図2異常変動数が規定値(例えば7)よりも小さいかを判定する(ステップX391)。
特図2異常変動数が規定値よりも小さい場合(ステップX391;Y)は、特図2異常変動監視処理を終了する。また、特図2異常変動数が規定値よりも小さくない場合(ステップX391;N)は、左打ちをして特図1変動表示ゲームを主体として遊技を進めることが推奨される通常遊技状態(低確率状態)であるにもかかわらず、遊技者が右打ちをして特図2変動表示ゲームを実行させている場合であるため、遊技者に左打ちをするように促す報知を行うための処理を行う。
具体的には、特図2異常変動フラグ領域に特図2異常変動発生フラグをセーブし(ステップX392)、特図2異常変動発生コマンドを準備して(ステップX393)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX394)。これにより、特図2異常変動エラーの検出に伴い特図2異常変動発生コマンドが演出制御装置300に送信されて、特図2異常変動エラーが発生した旨の報知の開始が設定されることとなる。特図2異常変動エラーが発生した旨の報知では、例えば、「ビーヴォー、ビーヴォー」という音声がスピーカ19a,19bから出力されるとともに、枠装飾装置18の全赤色ランプ(演出ボタン25の系統は除く)が点滅するようになっている。その後、特図2異常変動報知タイマに初期値(例えば60000ms)を設定して(ステップX395)、特図2異常変動監視処理を終了する。
すなわち、低確率状態で主ではない変動表示ゲーム(イレギュラー変動)である特図2変動表示ゲームが開始されることに基づき特図2変動チェックフラグが設定され、この特図2変動チェックフラグの設定に基づき、異常判定数をなす特図2異常変動数が規定値を上限に異常発生方向に更新(ここでは加算)されることとなる。また、主となる変動表示ゲーム(メイン変動)の開始に基づき異常解除数をなす特図1変動数が更新(ここでは加算)され、当該異常解除数が所定条件を満たすことに基づき異常判定数をなす特図2異常変動数が異常解除方向に更新(ここでは減算)されることとなる。よって、遊技制御装置100が、主ではない変動表示ゲームの開始に基づき異常判定数を異常発生方向に更新する異常判定数管理手段をなす。
一方、特図2変動チェックフラグがない場合(ステップX387;N)は、特図2異常変動フラグ領域にセーブされているフラグは特図2異常変動発生フラグであるかを判定する(ステップX396)。特図2異常変動発生フラグでない場合(ステップX396;N)、すなわち特図2異常変動報知の実行中でない場合(特図2異常変動フラグ領域にセーブされているフラグが特図2異常変動解除フラグである場合)は、特図2異常変動監視処理を終了する。また、特図2異常変動発生フラグである場合(ステップX396;Y)、すなわち特図2異常変動報知の実行中である場合は、特図2異常変動報知タイマを−1更新し(ステップX397)、タイムアップしたかを判定する(ステップX398)。
タイムアップしていない場合(ステップX398;N)は、特図2異常変動監視処理を終了する。また、タイムアップした場合(ステップX398;Y)は、特図2異常変動数を0クリアして(ステップX399)、特図2異常変動フラグ領域に特図2異常変動解除フラグをセーブする(ステップX400)。そして、特図2異常変動解除コマンドを準備し(ステップX401)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX402)、特図2異常変動監視処理を終了する。これにより、特図2異常変動エラーの解除に伴い特図2異常変動解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、特図2異常変動エラーが発生した旨の報知の終了が設定されることとなる。
図24には、遊技の進行に伴う特図2異常変動監視処理による処理についての一例を示した。図24(a)に示す例では通常遊技状態において、特図2異常変動数が3であり、特図1変動数が4である状態となっている。この状態から次の特図1変動表示ゲームが開始されると(t11)、特図1変動数は4から5に変化する。また、特図2変動表示ゲームが開始されると(t12)、特図2異常変動数は3から4に変化する。
その後、特図1変動表示ゲームが開始される毎に特図1変動数は+1更新される(t13、t14)。ここで、特図1変動数が規定値である7に達すると(t14)、特図2異常変動数が−1更新されて4から3に変化するとともに、特図1変動数は0クリアされる。以降も同様に、特図1変動表示ゲームが開始される毎に特図1変動数は+1更新され(t15〜t17)、特図1変動数が規定値である7に達すると(t17)、特図2異常変動数が−1更新されて3から2に変化するとともに、特図1変動数は0クリアされる。すなわち、規定数(ここでは7回)の特図1変動表示ゲームを実行する毎に特図2異常変動数が減算されるようになっている。
図24(b)には特図2異常変動報知が行われる場合を示した。この例では通常遊技状態において、特図2異常変動数が5である状態となっている。この状態から特図2変動表示ゲームが開始されると(t21)、特図2異常変動数は5から6に更新される。さらに特図2変動表示ゲームが開始されると(t22)、特図2異常変動数が規定値である7に達する。
これにより、特図2異常変動発生フラグがセーブされ、このフラグに基づき特図2異常変動エラーが発生したことを示す外部情報と遊技機エラー状態信号の遊技機外部の装置への出力が開始され、遊技店の管理装置等で特図2異常変動エラーの発生を把握可能となる。また、演出制御装置300に対して特図2異常変動発生コマンドが送信される。演出制御装置300ではこのコマンドの受信に基づき、表示や音声等により特図2異常変動エラーが発生した旨の報知を開始する。すなわち、遊技制御装置100及び演出制御装置300が、異常判定数(特図2異常変動数)が所定条件を満たす(規定値となる)ことに基づき、所定の対応を行う対応手段をなす。
また、特図2異常変動数が規定値である7に達した時点から特図2異常変動報知タイマでの計時が開始され(t22)、所定時間(ここでは60秒)が経過することにより(t23)、特図2異常変動数は0クリアされ、外部情報と遊技機エラー状態信号の出力が停止する。また、演出制御装置300に対して特図2異常変動解除コマンドが送信され、演出制御装置300ではこのコマンドの受信に基づき、特図2異常変動エラーが発生した旨の報知を終了する。
なお、特図2異常変動数が規定値(ここでは7)に達している状態で特図2異常変動が発生したと判定された場合には、特図2異常変動数は更新されず、特図2異常変動報知タイマに初期値が再設定される。すなわち、特図2異常変動報知の実行中に特図2異常変動が発生した場合には、最後の特図2異常変動の発生から所定時間(ここでは60秒)が経過したことに基づいて、当該特図2異常変動報知(遊技制御装置100による外部情報や遊技機エラー状態信号の出力、演出制御装置300による特図2異常変動エラーが発生した旨の報知)が終了する。よって、所定時間の経過前に新たに特図2変動表示ゲームが開始された場合は特図2異常変動数が規定値で維持され、その時点から新たに所定時間の計時が開始される。これにより、特図2異常変動エラーが発生した旨の報知がされているにもかかわらず特図2変動表示ゲームを実行する場合には、報知の期間がこれに応じて延長されることとなる。
このように、特図2異常変動数が規定値(例えば7)に達することに基づき特図2異常変動エラーが発生したと判定することで、例えば意図せずに右側の遊技領域に遊技球が入って第2始動入賞口37に入賞してしまった場合に、すぐに特図2異常変動エラーであると判定されることを防止できる。さらに、所定回数の特図1変動表示ゲームを行うことで特図2異常変動数が減算されるようにしたことで、意図しない第2始動入賞口37への入賞について発生した特図2異常変動数はその後に遊技を行っていれば解消されるようになり、単なるミスや他の遊技者の遊技の結果が累積して特図2異常変動エラーであると判定されることを防止できる。
なお、所定回数の特図1変動表示ゲームを行っても、特図2異常変動数が減算されないよう構成することも可能である。すなわち、特図2異常変動監視処理(図23)において、ステップX381〜X386の処理を行わないよう構成することも可能である。
また、特図2異常変動報知を行うこととなる特図2異常変動数の規定値や、特図2異常変動数を減算する処理を行うこととなる特図1変動数の規定値は任意に設定可能である。ここで設定するそれぞれの規定値は、通常遊技状態で遊技者が特図2変動表示ゲームの開始を狙わないようにさせることができるような値であればどのような値でも良い。本実施形態では、特図2異常変動数の規定値と特図1変動数の規定値を同じ値にしたが、無論、これらの規定値は互いに異なる値であっても良い。
また、停電が発生して復旧した場合には、停電発生前の状態から監視を再開するようにする。
また、特図2異常変動報知を行っている場合であっても入賞に対する賞球の払出は通常通り行う。
また、特図2異常変動報知の実行中に特図1変動数が規定値に達した場合には、その時点で特図2異常変動数は−1更新されるが、当該特図2異常変動報知は中止されることなく予定通り行われ、当該特図2異常変動報知の終了時に特図2異常変動数が0クリアされる。すなわち、特図2異常変動報知の実行中に特図2異常変動数が−1更新された場合(特図2異常変動数が規定値よりも小さくなった場合)でも、当該特図2異常変動報知には影響を与えないようになっている。
また、特図2異常変動報知の実行中に第1特別遊技状態(大当りに基づく特別遊技状態)が発生した場合には、第1特別遊技状態の開始時に、当該特図2異常変動報知が終了する。すなわち、第1特別遊技状態の開始時に、遊技制御装置100は、外部情報や遊技機エラー状態信号の出力を停止し、演出制御装置300に対して特図2異常変動解除コマンドを送信し、特図1変動数及び特図2異常変動数を0クリアする。
〔ワンショットエラー監視処理〕
図25には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理におけるワンショットエラー監視処理(ステップX317)を示した。上述したように、本実施形態の遊技機では、低確率状態である通常遊技状態である場合には特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利であるが、これを知らない遊技者や、意図的に特図2変動表示ゲームの実行を狙う遊技者が右打ちを行うことも考えられる。特図2異常変動監視処理では、このような遊技者に対して左打ちを行うように促す報知(特図2異常変動報知)を行うための処理を行う。そして、ワンショットエラー監視処理では、特図2異常変動監視処理での報知(特図2異常変動報知)に先立って、このような遊技者に対して左打ちを行うように促す報知(ワンショットエラー報知)を行うための処理を行う。
なお、ワンショットエラー監視処理では、特図2異常変動監視処理と同様、特図1変動数(すなわち、通常遊技状態(低確率状態)での特図1変動表示ゲーム(メイン変動)の実行回数)と、特図2異常変動数(すなわち、通常遊技状態(低確率状態)での特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の実行回数)とをカウントする。しかし、ワンショットエラー監視処理と特図2異常変動監視処理とでは、これらの変動数を0クリアする条件等が異なるため、ワンショットエラー監視処理では、特図2異常変動監視処理で用いるカウンタとは異なるカウンタを用いる。すなわち、ワンショットエラー監視処理において特図1変動数を記憶する記憶領域と、特図2異常変動監視処理において特図1変動数を記憶する記憶領域とは異なる。また、ワンショットエラー監視処理において特図2異常変動数を記憶する記憶領域と、特図2異常変動監視処理において特図2異常変動数を記憶する記憶領域とは異なる。したがって、便宜上、ワンショットエラー監視処理では、特図1変動数のことをメイン変動数と称し、特図2異常変動数のことをイレギュラー変動数と称する。
また、イレギュラー変動数の規定値は、特図2異常変動数の規定値よりも小さい値となっている。これにより、特図2異常変動報知に先立ってワンショットエラー報知を行うことができる。すなわち、ワンショットエラー報知が行われたにもかかわらず特図2変動表示ゲームを実行する場合に、特図2異常変動報知が行われることとなる。
また、特図2異常変動数は規定値に達している状態では更新されないが(ステップX389〜X390)、イレギュラー変動数は規定値に達している状態でも更新される。すなわち、特図2異常変動数は規定値を上回る値になり得ないが、イレギュラー変動数は規定値を上回る値になり得る。さらに、特図2異常変動数は報知タイマがタイムアップすると0クリアされるが(ステップX399)、イレギュラー変動数は報知タイマがタイムアップしても0クリアされない。よって、本実施形態では、イレギュラー変動数を減算する処理を行うこととなるメイン変動数の規定値は、特図2異常変動数を減算する処理を行うこととなる特図1変動数の規定値よりも小さい値となっている。これにより、ワンショットエラー報知の頻発を抑制することができる。
このワンショットエラー監視処理では、まず、特図1変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX411)。特図1変動チェックフラグは、通常遊技状態(低確率状態)で特図1変動表示ゲームが開始された場合に設定されるフラグである。この特図1変動チェックフラグがない場合(ステップX411;N)は、特図2変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX417)。また、特図1変動チェックフラグがある場合(ステップX411;Y)は、特図1変動チェックフラグをクリアし(ステップX412)、メイン変動数を+1更新する(ステップX413)。
そして、メイン変動数が規定値(例えば5)よりも小さいかを判定し(ステップX414)、規定値よりも小さい場合(ステップX414;Y)は、特図2変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX417)。また、規定値よりも小さくない場合(ステップX414;N)は、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが実行されることにより加算されるイレギュラー変動数が0でなければ−1更新し(ステップX415)、メイン変動数を0クリアして(ステップX416)、特図2変動チェックフラグがあるかを判定する(ステップX417)。なお、イレギュラー変動数の最小値は0に設定されている。
特図2変動チェックフラグは、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが開始された場合に設定されるフラグである。この特図2変動チェックフラグがあるかの判定(ステップX417)において、特図2変動チェックフラグがある場合(ステップX417;Y)は、特図2変動チェックフラグをクリアし(ステップX418)、イレギュラー変動数を+1更新して(ステップX419)、ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグはワンショットエラー発生フラグであるかを判定する(ステップX420)。ワンショットエラー発生フラグである場合(ステップX420;Y)、すなわちワンショットエラー報知の実行中である場合は、ワンショットエラー報知タイマに初期値(例えば15000ms)を設定して(ステップX425)、ワンショットエラー監視処理を終了する。また、ワンショットエラー発生フラグでない場合(ステップX420;N)、すなわちワンショットエラー報知の実行中でない場合(ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグがワンショットエラー解除フラグである場合)は、イレギュラー変動数が規定値(例えば3)よりも小さいかを判定する(ステップX421)。
イレギュラー変動数が規定値よりも小さい場合(ステップX421;Y)は、ワンショットエラー監視処理を終了する。また、イレギュラー変動数が規定値よりも小さくない場合(ステップX421;N)は、左打ちをして特図1変動表示ゲームを主体として遊技を進めることが推奨される通常遊技状態(低確率状態)であるにもかかわらず、遊技者が右打ちをして特図2変動表示ゲームを実行させている場合であるため、遊技者に左打ちをするように促す報知を行うための処理を行う。
具体的には、ワンショットエラーフラグ領域にワンショットエラー発生フラグをセーブし(ステップX422)、ワンショットエラー発生コマンドを準備して(ステップX423)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX424)。これにより、ワンショットエラーの検出に伴いワンショットエラー発生コマンドが演出制御装置300に送信されて、ワンショットエラーが発生した旨の報知の開始が設定されることとなる。ワンショットエラーが発生した旨の報知では、例えば、「ブーブー、左打ちしてください、ブーブー、ブーブー、ブーブー」という音声がスピーカ19a,19bから出力されるとともに、枠装飾装置18の全赤色ランプ(演出ボタン25の系統は除く)が点滅するようになっている。その後、ワンショットエラー報知タイマに初期値(例えば15000ms)を設定して(ステップX425)、ワンショットエラー監視処理を終了する。
すなわち、低確率状態で主ではない変動表示ゲーム(イレギュラー変動)である特図2変動表示ゲームが開始されることに基づき特図2変動チェックフラグが設定され、この特図2変動チェックフラグの設定に基づき、異常判定数をなすイレギュラー変動数が異常発生方向に更新(ここでは加算)されることとなる。また、主となる変動表示ゲーム(メイン変動)の開始に基づき異常解除数をなすメイン変動数が更新(ここでは加算)され、当該異常解除数が所定条件を満たすことに基づき異常判定数をなすイレギュラー変動数が異常解除方向に更新(ここでは減算)されることとなる。よって、遊技制御装置100が、主ではない変動表示ゲームの開始に基づき異常判定数を異常発生方向に更新する異常判定数管理手段をなす。
一方、特図2変動チェックフラグがない場合(ステップX417;N)は、ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグはワンショットエラー発生フラグであるかを判定する(ステップX426)。ワンショットエラー発生フラグでない場合(ステップX426;N)、すなわちワンショットエラー報知の実行中でない場合(ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグがワンショットエラー解除フラグである場合)は、ワンショットエラー監視処理を終了する。また、ワンショットエラー発生フラグである場合(ステップX426;Y)、すなわちワンショットエラー報知の実行中である場合は、ワンショットエラー報知タイマを−1更新し(ステップX427)、タイムアップしたかを判定する(ステップX428)。
タイムアップしていない場合(ステップX428;N)は、ワンショットエラー監視処理を終了する。また、タイムアップした場合(ステップX428;Y)は、ワンショットエラーフラグ領域にワンショットエラー解除フラグをセーブする(ステップX429)。そして、ワンショットエラー解除コマンドを準備し(ステップX430)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX431)、ワンショットエラー監視処理を終了する。これにより、ワンショットエラーの解除に伴いワンショットエラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、ワンショットエラーが発生した旨の報知の終了が設定されることとなる。
図26には、遊技の進行に伴うワンショットエラー監視処理による処理についての一例を示した。図26(a)に示す例では通常遊技状態において、イレギュラー変動数が1であり、メイン変動数が2である状態となっている。この状態から次の特図1変動表示ゲームが開始されると(t31)、メイン変動数は2から3に変化する。また、特図2変動表示ゲームが開始されると(t32)、イレギュラー変動数は1から2に変化する。
その後、特図1変動表示ゲームが開始される毎にメイン変動数は+1更新される(t33、t34)。ここで、メイン変動数が規定値である5に達すると(t34)、イレギュラー変動数が−1更新されて2から1に変化するとともに、メイン変動数は0クリアされる。以降も同様に、特図1変動表示ゲームが開始される毎にメイン変動数は+1更新され(t35〜t37)、メイン変動数が規定値である5に達すると(t37)、イレギュラー変動数が−1更新されて1から0に変化するとともに、メイン変動数は0クリアされる。すなわち、規定数(ここでは5回)の特図1変動表示ゲームを実行する毎にイレギュラー変動数が減算されるようになっている。
図26(b)にはワンショットエラー報知が行われる場合を示した。この例では通常遊技状態において、イレギュラー変動数が1である状態となっている。この状態から特図2変動表示ゲームが開始されると(t41)、イレギュラー変動数は1から2に更新される。さらに特図2変動表示ゲームが開始されると(t42)、イレギュラー変動数が規定値である3に達する。
これにより、ワンショットエラー発生フラグがセーブされる。ワンショットエラーの場合には、ワンショットエラーが発生したことを示す外部情報や遊技機エラー状態信号の遊技機外部の装置(遊技店の管理装置等)への出力は行われないが、演出制御装置300に対するワンショットエラーが発生したことを示すコマンド(ワンショットエラー発生コマンド)の送信は行われる。演出制御装置300ではこのコマンドの受信に基づき、表示や音声等によりワンショットエラーが発生した旨の報知を開始する。すなわち、遊技制御装置100及び演出制御装置300が、異常判定数(イレギュラー変動数)が所定条件を満たす(規定値となる)ことに基づき、所定の対応を行う対応手段をなす。
また、イレギュラー変動数が規定値である3に達した時点からワンショットエラー報知タイマでの計時が開始され(t42)、所定時間(ここでは15秒)が経過することにより(t43)、演出制御装置300に対してワンショットエラー解除コマンドが送信され、演出制御装置300ではこのコマンドの受信に基づき、ワンショットエラーが発生した旨の報知を終了する。なお、イレギュラー変動数は、所定時間(ここでは15秒)が経過しても0クリアされずに継続加算される。
また、イレギュラー変動数が規定値(ここでは3)に達している状態でイレギュラー変動が発生したと判定された場合には、イレギュラー変動数が更新されて、ワンショットエラー報知タイマに初期値が再設定される。すなわち、ワンショットエラー報知の実行中にイレギュラー変動が発生した場合には、最後のイレギュラー変動の発生から所定時間(ここでは15秒)が経過したことに基づいて、当該ワンショットエラー報知(演出制御装置300によるワンショットエラーが発生した旨の報知)が終了する。よって、所定時間の経過前に新たに特図2変動表示ゲームが開始された場合はイレギュラー変動数が規定値以上の状態で更新され、その時点から新たに所定時間の計時が開始される。これにより、ワンショットエラーが発生した旨の報知がされているにもかかわらず特図2変動表示ゲームを実行する場合には、報知の期間がこれに応じて延長されることとなる。
このように、イレギュラー変動数が規定値(例えば3)に達することに基づきワンショットエラーが発生したと判定することで、例えば意図せずに右側の遊技領域に遊技球が入って第2始動入賞口37に入賞してしまった場合に、すぐにワンショットエラーであると判定されることを防止できる。さらに、所定回数の特図1変動表示ゲームを行うことでイレギュラー変動数が減算されるようにしたことで、意図しない第2始動入賞口37への入賞について発生したイレギュラー変動数はその後に遊技を行っていれば解消されるようになり、単なるミスや他の遊技者の遊技の結果が累積してワンショットエラーであると判定されることを防止できる。
なお、所定回数の特図1変動表示ゲームを行っても、イレギュラー変動数が減算されないよう構成することも可能である。すなわち、ワンショットエラー監視処理(図25)において、ステップX411〜X416の処理を行わないよう構成することも可能である。
また、ワンショットエラー報知を行うこととなるイレギュラー変動数の規定値や、イレギュラー変動数を減算する処理を行うこととなるメイン変動数の規定値は任意に設定可能である。ここで設定するそれぞれの規定値は、通常遊技状態で遊技者が特図2変動表示ゲームの開始を狙わないようにさせることができるような値であればどのような値でも良い。本実施形態では、イレギュラー変動数の規定値とメイン変動数の規定値を互いに異なる値にしたが、無論、これらの規定値は同じ値であっても良い。
また、停電が発生して復旧した場合には、停電発生前の状態から監視を再開するようにする。この場合、停電復旧時にメイン変動数やイレギュラー変動数を0クリアしても良い。
また、ワンショットエラー報知を行っている場合であっても入賞に対する賞球の払出は通常通り行う。
また、ワンショットエラー報知の実行中にメイン変動数が規定値に達した場合には、その時点でイレギュラー変動数は−1更新されるが、当該ワンショットエラー報知は中止されることなく予定通り行われる。すなわち、ワンショットエラー報知の実行中にイレギュラー変動数が−1更新された場合(イレギュラー変動数が規定値よりも小さくなった場合)でも、当該ワンショットエラー報知には影響を与えないようになっている。
また、ワンショットエラー報知の実行中に第1特別遊技状態(大当りに基づく特別遊技状態)が発生した場合には、第1特別遊技状態の開始時に、当該ワンショットエラー報知が終了する。すなわち、第1特別遊技状態の開始時に、遊技制御装置100は、演出制御装置300に対してワンショットエラー解除コマンドを送信し、メイン変動数及びイレギュラー変動数を0クリアする。
具体的には、後述の特図1表示中処理(図62)や特図2表示中処理(図64)では説明を省略するが、これら表示中処理では、ステップY757,Y817において特図2異常変動解除コマンドを準備する処理を行い、ステップY758,Y818において演出コマンド設定処理を行った後、ワンショットエラー解除コマンドを準備する処理を行い、演出コマンド設定処理を行ってから、ステップY762,Y822の処理を行う。
また、後述のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(図66)では説明を省略するが、この移行設定処理では、ステップY822において、特図2異常変動フラグ領域に特図2異常変動解除フラグをセーブするとともに、ワンショットエラーフラグ領域にワンショットエラー解除フラグをセーブする。また、ステップY883において、特図2異常変動数を記憶する特図2異常数領域を0クリアするとともに、イレギュラー変動数を記憶するイレギュラー数領域を0クリアする。さらに、ステップY884において、特図1変動数を記憶する特図1変動回数領域を0クリアするとともに、メイン変動数を記憶するメイン変動回数領域を0クリアする。そして、ステップY885において、特図2異常変動報知タイマ領域を0クリアするとともに、ワンショットエラー報知タイマ領域を0クリアする。すなわち、大当りの発生に伴い、特図2異常変動及びワンショットエラーに関する情報を全てクリアする。
〔遊技機状態チェック処理〕
図27には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップX310、X312、X315)を示した。この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップX451)、監視対象である信号がオンであるかを判定する(ステップX452)。
状態監視テーブルには、状態スキャンカウンタに対応した情報が定義されている。この情報としては、例えば、状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス、対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス、対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ、信号オンの判定データ、状態オフコマンド(エラー系の場合はエラー報知終了コマンドをなす)、状態オンコマンド(エラー系の場合はエラー報知開始コマンドをなす)、状態オフ監視タイマ比較値、状態オン監視タイマ比較値が含まれる。
対象の信号がオンでない場合(ステップX452:N)は、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップX453)、対象の状態オフコマンドを取得して準備する(ステップX454)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップX455)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップX459)。対象の信号がオンでない場合(ステップX452:N)とは、エラー系の信号ではエラーでない(正常である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていないことを示す状態である。
一方、対象の信号がオンである場合(ステップX452:Y)は、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップX456)、対象の状態オンコマンドを取得して準備する(ステップX457)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップX458)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップX459)。対象の信号がオンである場合(ステップX452:Y)とは、エラー系の信号ではエラーである(異常や不正である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていることを示す状態である。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップX459;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合は、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップX462)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップX463)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップX459;N)、すなわち信号の状態が変化した場合は、対象の信号制御領域に今回の信号状態をセーブする(ステップX460)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップX461)、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップX462)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップX463)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップX463;N)は、遊技機状態チェック処理を終了する。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップX463:Y)は、状態監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップX464)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップX465)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップX465;Y)は、遊技機状態チェック処理を終了する。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップX465;N)は、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップX466)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX467)、遊技機状態チェック処理を終了する。これにより、ステップX454で準備した状態オフコマンド又はX457で準備した状態オンコマンドが演出制御装置300に送信されることとなる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図28には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップX316)を示した。この払出ビジー信号チェック処理においては、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップX471)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
払出ビジー信号がオンでない場合(ステップX471;N)は、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備して(ステップX472)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32ms)を設定する(ステップX473)。また、払出ビジー信号がオンである場合(ステップX471;Y)は、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備して(ステップX474)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32ms)を設定する(ステップX475)。
その後、ビジー信号状態領域の値は今回の信号の状態と同じであるかを判定、すなわちオン、オフの変化があったかを判定し(ステップX476)、同じである場合(ステップX476;Y)は、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップX479)。また、同じでない場合(ステップX476;N)は、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブし(ステップX477)、ビジー信号監視タイマを0クリアして(ステップX478)、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップX479)。
次に、ビジー信号監視タイマの値が、先に設定したオン確定監視タイマ比較値又はオフ確定監視タイマ比較値よりも大きいか、すなわち信号確定時間(例えば32ms)に達したかを判定する(ステップX480)。
信号確定時間に達していない場合(ステップX480;N)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、信号確定時間に達した場合(ステップX480;Y)は、ビジー信号監視タイマを−1更新して、先に設定したオン確定監視タイマ比較値又はオフ確定監視タイマ比較値の−1の値に留め(ステップX481)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブして(ステップX482)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
この処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号フラグが設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号フラグを変更せず、信号確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号フラグを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号フラグがクリアされるので、何れかの信号状態が信号確定時間に亘り継続するまではビジー信号フラグは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップX109)の詳細について説明する。図29に示すように、始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(第1始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップX491)、ハード乱数取得処理を行う(ステップX492)。そして、当該ハード乱数取得処理で第1始動入賞口36への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるかを判定する(ステップX493)。
第1始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX493;N)は、ステップX499へ移行する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。一方、第1始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX493;Y)は、低確率中であるかを判定する(ステップX494)。そして、低確率中である場合(ステップX494;Y)は、ステップX497に移行する。また、低確率中でない場合(ステップX494;N)は、右打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX495)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX496)。その後、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX497)、特図始動口1スイッチ処理を行う(ステップX498)。
演出制御装置300では、右打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して右打ちをするように指示する右打ち指示報知を行う。高確率状態中である場合は右打ちの方が遊技者にとって有利であり、左打ちでなければ入賞しないようになっている第1始動入賞口36で高確率状態中において入賞を検出した場合に右打ち指示報知を行うようにしている。
次に、始動口2(第2始動入賞口37)入賞監視テーブルを準備し(ステップX499)、ハード乱数取得処理を行い(ステップX500)、第2始動入賞口37への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるかを判定する(ステップX501)。
第2始動入賞口37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX501;N)は、始動口スイッチ監視処理を終了する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。一方、第2始動入賞口37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX501;Y)は、高確率中であるかを判定する(ステップX502)。そして、高確率中である場合(ステップX502;Y)は、ステップX507に移行する。また、高確率中でない場合(ステップX502;N)は、大当り中、すなわち大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態中であるかを判定する(ステップX503)。
大当り中である場合(ステップX503;Y)は、ステップX507に移行する。また、大当り中でない場合(ステップX503;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX505)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX506)。その後、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX507)、特図始動口2スイッチ処理を行って(ステップX508)、始動口スイッチ監視処理を終了する。
演出制御装置300では、左打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して左打ちをするように指示する左打ち指示報知を行う。低確率状態中である場合は左打ちの方が遊技者にとって有利であり、右打ちでなければ入賞しないようになっている第2始動入賞口37で低確率状態中において入賞を検出した場合に左打ち指示報知を行うようにしている。なお、第1特別遊技状態では第1特別変動入賞装置38が開放されるため、低確率状態であっても左打ち指示報知を行わないようにしている。
〔ハード乱数取得処理〕
図30には、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップX492、X500)を示した。このハード乱数取得処理では、まず、始動口入賞なし情報を設定し(ステップX511)、対象のスイッチに入力があるかを判定する(ステップX512)。
対象のスイッチに入力がない場合(ステップX512;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象のスイッチに入力がある場合(ステップX512;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップX513)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップX514)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップX514;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップX514;Y)は、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備する(ステップX515)。そして、始動口入賞あり情報を設定して(ステップX516)ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
図31には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(ステップX498)を示した。この特図始動口1スイッチ処理では、まず、第1始動入賞口36への入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号1出力回数をロードし(ステップX521)、ロードした値を+1更新して(ステップX522)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップX523)。そして、出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX523;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号1出力回数領域にセーブし(ステップX524)、特図1保留数(第1始動記憶数)が上限値未満かを判定する(ステップX525)。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップX523;Y)は、ステップX525に移行する。ここでは出力回数を255まで記憶できるが、上限まで記憶している場合には+1更新によりループして0となってしまうため、更新後の値のセーブを行わない。
特図1保留数が上限値(ここでは4)未満である場合(ステップX525;Y)は、後述する特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図1情報設定フラグをセットし(ステップX526)、特図1保留数を+1更新する(ステップX527)。次に、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレスを算出し(ステップX528)、上述のハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX529)。
その後、大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX530)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX531)。さらに、小当り図柄乱数を抽出してRWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX532)。続いて変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップX533)。そして、先読み処理である特図保留情報判定処理(ステップX534)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップX535)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX536)、特図始動口1スイッチ処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が、第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
図32には、上述の特図始動口1スイッチ処理における特図保留情報判定処理(ステップX534)を示した。特図保留情報判定処理は、特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該特図1始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。この特図保留情報判定処理では、まず、高確率状態中であるかを判定し(ステップX541)、高確率状態中である場合(ステップX541;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、高確率状態中でない場合(ステップX541;N)は、大当り中、すなわち大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態中であるかを判定する(ステップX542)。
大当り中である場合(ステップX542;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、大当り中でない場合(ステップX542;N)は、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を行う(ステップX543)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップX544;Y)は、大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX545)、準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX546)、停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備する(ステップX551)。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX544;N)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理を行う(ステップX547)。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX548;Y)は、小当りの停止図柄情報を設定し(ステップX549)、停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備する(ステップX551)。また、判定結果が小当りでない場合(ステップX548;N)は、はずれの停止図柄情報を設定し(ステップX550)、停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備する(ステップX551)。
停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備(ステップX551)した後、演出コマンド設定処理を行う(ステップX552)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(ステップX553)を行い、特図1変動表示ゲームの変動態様を設定する特図1変動パターン設定処理を行う(ステップX554)。
そして、特図1変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップX555)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX556)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップX553における特図1情報設定処理、ステップX554における特図1変動パターン設定処理は、特図1普段処理の特図1変動開始処理で特図1変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、特図1始動記憶に対応した結果関連情報(大当り又は小当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図1変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
なお、この特図保留情報判定処理は特図1変動表示ゲームに対してのみ行われ、特図変動表示ゲームの開始を保留するための始動記憶を発生しない特図2変動表示ゲームに対しては行われない。また、高確率中である場合には先読み処理を行わないようにしている。これは、高確率状態中は特図2変動表示ゲームが主体となる状態であり、この特図2変動表示ゲームで特別結果が導出されることにより特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止されることがほとんどであるためである。すなわち、ほとんどがはずれとなるため先読み結果の報知にあまり意味がないことや、特図1変動表示ゲームで特別結果となる先読み結果を報知した後に強制的にはずれ結果に変更されることで予告との矛盾が生じてしまうことがあるからである。
ただし、特図2変動表示ゲームについては当該特図2変動表示ゲームの開始を保留するための始動記憶を発生しないため、特定遊技状態の最初の期間第1始動記憶があるうちは特図1変動表示ゲームのみが行われる可能性が高く、このような場合には当該第1始動記憶について先読み演出を行うようにしても良い。このような先読み演出を行う第1始動記憶のうち、特定遊技状態の開始前に発生したものについては先読み処理が行われているのでその結果を用い、特定遊技状態の開始後に発生したものについては、このような先読み演出の対象となるものについて先読み処理を行うようにする。もちろん確率状態に関係なく先読み処理は行い、別の処理にて当該先読み処理の結果に基づく先読み演出を行うか否かを判断するようにしても良い。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
図33には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(ステップX508)を示した。この特図始動口2スイッチ処理では、まず、第2始動入賞口37への入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数をロードし(ステップX561)、ロードした値を+1更新して(ステップX562)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップX563)。そして、出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX563;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号2出力回数領域にセーブし(ステップX564)、始動口2(第2始動入賞口37)入賞無効中であるかを判定する。
始動口2入賞無効中とは、特別結果(大当り又は小当り)となった特図1変動表示ゲームの停止中(後述の特図表示中処理中)、第1又は第2特別遊技状態中及び特図2変動表示ゲームの実行中である。この始動口2入賞無効中である場合(ステップX565;Y)は、特図始動口2スイッチ処理を終了する。また、始動口2入賞無効中でない場合(ステップX565;N)は、特図2保留数を1に設定し(ステップX566)、特図2用の乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップX567)、上述のハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX568)。
その後、大当り図柄乱数を抽出し(ステップX569)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX570)。さらに、小当り図柄乱数を抽出してRWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX571)。続いて変動パターン乱数2及び3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップX572)、特図始動口2スイッチ処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第2始動入賞口37への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出して記憶する始動入賞記憶手段をなす。なお、特図2変動表示ゲームについては変動パターンの種類が少ないことから変動パターン乱数1は用いない。
〔特図1ゲーム処理〕
図34には、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップX110)を示した。特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図1の表示の設定を行う。この特図1ゲーム処理では、まず、特図2の大当り/小当り中であるか、すなわち、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるかを判定する(ステップY101)。
特図2の大当り/小当り中でない場合(ステップY101;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を行い(ステップY102)、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップY103)。また、特図2の大当り/小当り中である場合(ステップY101;Y)は、ステップY103に移行する。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた上大入賞口スイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については後述する特図2ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
次に、特図1ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップY104)。特図1ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY104;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップY119に移行して、それ以降の処理を行う。また、特図1ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY104;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY105)。そして、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY106)、特図1ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY107)。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理(ステップY108)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理(ステップY109)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理(ステップY110)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY111)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY112)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY113)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理(ステップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理(ステップY114)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップY115)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップY116)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップY117)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図1普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1小当り終了処理(ステップY118)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備し(ステップY119)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップY120)を行って、特図1ゲーム処理を終了する。この特図1ゲーム処理が第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。
〔特図2ゲーム処理〕
図35には、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップX111)を示した。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図2の表示の設定を行う。この特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものである。
この特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り/小当り中であるか、すなわち、特図1変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるかを判定する(ステップY131)。そして、特図1の大当り/小当り中でない場合(ステップY131;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を行い(ステップY132)、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップY133)。また、特図1の大当り/小当り中である場合(ステップY131;Y)は、ステップY133に移行する。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた上大入賞口スイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図1変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については上述した特図1ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
次に、特図2ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップY134)。特図2ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY134;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップY152に移行して、それ以降の処理を行う。また、特図2ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY134;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるかを判定する(ステップY135)。
この特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップY135;N)は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を−1更新し(ステップY150)、特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(ここでは60000ms)をセーブして(ステップY151)、ステップY152以降の処理を行う。
小当りの発生確率が高い特図2変動表示ゲームを通常遊技状態で遊技者が意図的に実行することを防止するため、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間(例えば10分)とされている。しかし、特図2ゲーム処理タイマとして利用できる領域は限られているため、タイマ初期値として上限値を設定しても変動時間を一度で計時することは困難である。そこで、規定時間(ここでは60000ms)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて複数回の計時により変動時間を計時するようにしている。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップY135;Y)は、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY136)。そして、当該テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY137)、特図2ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY138)。
ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理(ステップY139)を行う。ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理(ステップY140)を行う。
ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理(ステップY141)を行う。
ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY142)を行う。ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY143)を行う。
ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY144)を行う。ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理(ステップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図2大当り終了処理(ステップY145)を行う。
ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップY146)を行う。ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップY147)を行う。
ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップY148)を行う。ステップY138にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2小当り終了処理(ステップY149)を行う。
その後、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備し(ステップY152)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップY153)を行って、特図2ゲーム処理を終了する。この特図2ゲーム処理が第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。以上の特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものであり、以降の説明では特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理とで対応する処理を並行して説明する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
図36には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップY102、Y132)を示した。この大入賞口スイッチ監視処理では、まず、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放中であるかを判定する(ステップY159)。そして、上大入賞口が開放中である場合(ステップY159;Y)は、ステップY166に移行する。また、上大入賞口が開放中でない場合(ステップY159;N)は、上大入賞口の残存球処理中であるかを判定する(ステップY160)。なお、この判定における残存球処理には、大当りに基づく大入賞口残存球処理と小当りに基づく小当り残存球処理の両方を含む。
上大入賞口の残存球処理中である場合(ステップY160;Y)は、ステップY166に移行する。また、上大入賞口の残存球処理中でない場合(ステップY160;N)は、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放中であるかを判定する(ステップY161)。そして、下大入賞口の開放中でない場合(ステップY161;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口の開放中である場合(ステップY161;Y)は、下大入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップY162)。
なお、ステップY159及びY161における開放中とは、第1特別結果(大当り)に基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態での開放中と、第2特別結果(小当り)に基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態での開放中の両方を含む。また、ステップY159〜Y161の判定では特図1又は特図2ゲーム処理番号を参照して判定するようにしても良いし、それぞれの状態であるか否かを示すフラグを設定するようにして、このフラグに基づき判定するようにしても良い。
下大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップY162;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップY162;Y)は、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに1をセットし(ステップY163)、入賞による演出を行うために大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップY164)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY165)、ステップY175に移行する。なお、下大入賞口についての残存球処理がある場合には、当該残存球処理中に下大入賞口スイッチに入力があった場合にも大入賞口カウントコマンドを演出制御装置300に送信するようにしても良い。
一方、上大入賞口が開放中である場合(ステップY161;Y)又は上大入賞口の残存球処理中である場合(ステップY162;Y)に移行するステップY166においては、入賞カウンタに0をセットする(ステップY166)。その後、上大入賞口スイッチ1(一方の上大入賞口スイッチ38a)に入力があるかを判定し(ステップY167)、入力がない場合(ステップY167;N)は、ステップY171に移行する。
また、上大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップY167;Y)は、入賞による演出を行うために大入賞口カウントコマンドを準備し(ステップY168)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY169)。さらに、入賞カウンタを+1更新し(ステップY170)、上大入賞口スイッチ2(他方の上大入賞口スイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップY171)。
そして、上大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップY171;N)は、ステップY175に移行する。また、上大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップY171;Y)は、入賞による演出を行うために大入賞口カウントコマンドを準備し(ステップY172)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY173)。さらに、入賞カウンタを+1更新して(ステップY174)、ステップY175に移行する。
その後、入賞カウンタの値が0である場合(ステップY175;Y)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップY176;Y)又は小当り残存球処理中である場合(ステップY177;Y)の何れかである場合は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、入賞カウンタの値が0でなく(ステップY175;N)、大入賞口残存球処理中でなく(ステップY176;N)、小当り残存球処理中でもない(ステップY177;N)場合は、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算し(ステップY178)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったかを判定する(ステップY179)。
大入賞口カウント数が上限値(ここでは9)以上となっていない場合(ステップY179;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップY179;Y)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップY180)、対象の特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアする(ステップY181)。そして、大当りでの開放中、すなわち、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態での開放であるかを判定する(ステップY182)。
大当りでの開放中でない場合(ステップY182;N)、すなわち小当りでの開放中である場合は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大当りでの開放中である場合(ステップY182;Y)、大入賞口制御ポインタ領域に大当り開放動作終了の値をセーブして(ステップY183)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図1普段処理〕
図37には、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップY108)を示した。この特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能であるかを判定する(ステップY201)。この判定における特図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特図2変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図1変動表示ゲームの実行中や特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図1普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図1が変動開始可能でない場合(ステップY201;N)は、特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理番号をセーブし(ステップY217)、特図1普段処理を終了する。また、特図1が変動開始可能である場合(ステップY201;Y)は、左打ち指示報知済みであるか、すなわち左打ち指示報知フラグがセットされているかを判定する(ステップY202)。左打ち指示報知済みである場合(ステップY202;Y)は、ステップY206に移行する。また、左打ち指示報知済みでない場合(ステップY202;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップY203)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY204)。その後、左打ち指示報知フラグをセットし(ステップY205)、特図1保留数が0であるかを判定する(ステップY206)。左打ち指示報知フラグは、低確率状態での第1特別結果の導出から数えて5回目の第1特別結果に基づく特別遊技状態が終了する際、すなわち遊技者が多数の賞球を獲得可能な有利期間が終了する際にクリアされるようになっており、これにより低確率状態で特図変動表示ゲームが実行される通常遊技状態に移行する際に左打ち指示報知が行われることとなる。
そして、特図1保留数が0である場合(ステップY206;Y)は、ステップY217に移行する。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY206;N)は、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY207)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY208)。その後、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図1変動開始処理を行い(ステップY209)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップY210)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY211)。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY210)を行う時点では特図1変動表示ゲームの開始に基づく特図1保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数から−1した特図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。
次に、特図ステータス領域に特図1変動中をセット(情報加算)する(ステップY212)。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0〜5の何れかがセットされる。特図ステータス0は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特図1変動表示ゲームのみが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特図2変動表示ゲームのみが実行されている状態を示す。また、特図ステータス3は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態であることを示す。ここでは特図1変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。
次に、高確率状態中であるかを判定する(ステップY213)。そして、高確率状態中である場合(ステップY213;Y)は、ステップY216に移行する。また、高確率状態中でない場合(ステップY213;N)は、特図1変動チェックフラグをセットする(ステップY215)。すなわち、低確率状態で特図1変動表示ゲームが開始された場合に特図1変動チェックフラグがセットされる。その後、特図1変動中処理移行設定処理を行って(ステップY216)、特図1普段処理を終了する。
〔特図2普段処理〕
図38には、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップY139)を示した。この特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能であるかを判定する(ステップY221)。この判定における特図2が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特図1変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図2変動表示ゲームの実行中や特図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図2普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図2が変動開始可能でない場合(ステップY221;N)は、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号をセーブし(ステップY237)、特図2普段処理を終了する。また、特図2が変動開始可能である場合(ステップY221;Y)は、特図2保留数が0であるかを判定する(ステップY222)。なお、上述したように、特図2保留(第2始動記憶)は、特図2変動表示ゲームを開始可能な状態において第2始動入賞口37への入賞があった場合に、当該入賞に基づく特図2変動表示ゲームの開始処理を行うために一時的に発生するもので、第1始動記憶のように特図変動表示ゲームの開始を保留するためのものではない。
そして、特図2保留数が0でない場合(ステップY222;N)は、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY223)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY224)。その後、特図2変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図2変動開始処理を行い(ステップY225)、特図ステータス領域に特図2変動中をセット(情報加算)する(ステップY226)。ここでは特図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3がセットされる。
次に、高確率状態中であるかを判定する(ステップY227)。そして、高確率状態中である場合(ステップY227;Y)は、ステップY230に移行する。また、高確率状態中でない場合(ステップY227;N)は、特図2変動チェックフラグをセットする(ステップY229)。すなわち、低確率状態で特図2変動表示ゲームが開始された場合に特図2変動チェックフラグがセットされる。その後、特図2変動中処理移行設定処理を行って(ステップY230)、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が0である場合(ステップY222;Y)は、特図1保留数が0であるかを判定する(ステップY231)。そして、特図1保留数が0である場合(ステップY231;Y)は、特図1が変動中であるかを判定する(ステップY232)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップY232;N)は、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップY233)、開示済みでない場合(ステップY233;N)は客待ち状態の設定に関する処理を行う。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY231;N)、特図1が変動中である場合(ステップY232;Y)又は客待ちデモが開始済みである場合(ステップY233;Y)は、ステップY237に移行する。
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(ステップY234)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップY235)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY236)、ステップY237に移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行うことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。
また、本実施形態の遊技機では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが同時に実行可能であり、特図1変動表示ゲームについての処理によって確率状態が変化することも考えられるので、特図変動表示ゲームの開始ごとに変動開始確率情報コマンドを送信するようにしている(ステップY207、Y223)。これにより、演出制御装置300において遊技状態に応じた適切な演出を行うことが可能となる。
また、変動開始確率情報コマンドを特図変動表示ゲームの開始ごとに送信するようにしたことで、演出制御装置300が再起動した場合でもこのコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。なお、客待ちデモコマンドや変動開始確率情報コマンドに、演出制御装置300が再起動した場合に遊技状態に応じた演出に復帰できるようにするためのその他の情報を含ませるようにしても良い。
〔特図1変動開始処理〕
図39には、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップY209)を示した。この特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップY241)、特図1変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報、大当り情報又は小当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップY242)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップY243)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(ステップY244)を行い、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY245)。
その後、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(ステップY246)を行い、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY247)を行う。これらの処理により、これから実行される特図1変動表示ゲームの結果や変動パターンが決定される。そしてこの後に、同時に実行可能である特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの間で不都合が生じないように調整するための処理を行う。
特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方で特別結果(大当りや小当り)が導出された際には他方については抽選結果にかかわらず強制的にはずれ結果として終了するようになっている。特に、特図2変動表示ゲームについては小当りとなる確率が高いため、特図2変動表示ゲームが先に停止する場合は特図1変動表示ゲームについてこのような処理がなされる可能性が高い。よって、例えば特図1変動表示ゲームで期待度の高い演出をしているにもかかわらず、強制的にはずれ結果で停止されてしまうこととなり、遊技者が不信感を抱くこととなってしまう。そこで、これから開始しようとする特図1変動表示ゲームの終了前に特図2変動表示ゲームが終了する可能性がある場合には、期待度の高い演出が選択されないようにしたり、特図2変動表示ゲームで大当りの特別結果が導出される場合に、変動表示装置4で実行する飾り特図1変動表示ゲームについて特定の実行態様を設定できるようにしたりするなどの対応ができるようにしている。
このためにまず、高確率状態中であるかを判定し(ステップY248)、高確率状態中である場合(ステップY248;Y)は、特図1変動開始処理を終了する。高確率状態である場合は特図2変動表示ゲームを主体として遊技を進行する状態である。この状態では特図2変動表示ゲームの変動時間が短く、かつ、高い頻度で実行されるため、特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止される可能性が高いことはわかっており、特図1変動表示ゲームにおいては期待度の高い演出が選択されないように予め設定されているので、ここでは特別な処理は行わない。
また、高確率状態中でない場合(ステップY248;N)は、特図2が変動中であるかを判定する(ステップY249)。特図2が変動中でない場合(ステップY249;N)は、特図1変動開始処理を終了する。この場合は低確率状態であるので、これから特図2変動表示ゲームが開始されたとしても当該特図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い変動時間となる。よって、特図1変動表示ゲームが強制的に停止される可能性は低いため、ここでは期待度の高い演出が選択されないようにするための処理は行わない。
特図2が変動中である場合(ステップY249;Y)は、実行中の特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(ステップY250)、はずれである場合(ステップY250;Y)は特図1変動開始処理を終了する。この場合は特図1変動表示ゲームが強制的に停止されない場合である。また、実行中の特図2変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(ステップY250;N)は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるかを判定する(ステップY251)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップY251;Y)は、ステップY254に移行する。また、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップY251;N)は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が4以上であるかを判定する(ステップY252)。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が4以上である場合(ステップY252;Y)は、特図1変動開始処理を終了する。この場合は、特図2変動表示ゲームの残り変動時間が十分に長く、特図1変動表示ゲームの方が先に終了することとなるため、期待度の高い演出が選択されないようにするための処理は行わない。
また、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が4以上でない場合(ステップY252;N)は、特図2変動表示ゲームの残り変動時間を算出し(ステップY253)、これから実行する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残り変動時間未満であるかを判定する(ステップY254)。これから実行する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残り変動時間未満である場合(ステップY254;Y)は、特図1変動開始処理を終了する。この場合は特図1変動表示ゲームの方が先に終了することとなるため、期待度の高い演出が選択されないようにするための処理は行わない。
また、これから実行する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残り変動時間未満でない場合(ステップY254;N)は、特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップY255)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY256)、特図1変動開始処理を終了する。このコマンドには、特図2変動表示ゲームの結果が大当りと小当りのいずれであるかの情報も含まれている。演出制御装置300では、特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを受信することに基づき、当該特図1変動表示ゲームについて期待度の高い演出の選択を規制したり特定の実行態様を設定したりするなどの処理を行うようになっている。
なお、これから実行する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残り変動時間未満でない場合(ステップY254;N)に、特図1変動パターン設定処理(ステップY246)で設定した変動パターンに関する情報(前後半変動パターン番号等)を再設定する処理を行って、演出制御装置300が期待度の高い演出を選択しない変動パターンに変更するようにしても良い。なお、変動パターンを再設定する処理においては、変動時間を変更しないようにしても良いし、変更するようにしても良い。また、特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備する処理(ステップY255)については行うようにしても良いし、行わないようにしても良い。
すなわち、遊技制御装置100で行われる特図1変動パターン処理(ステップY246)は、通常遊技状態において第1変動表示ゲームの変動時間を含む変動態様情報を決定する場合に、第2変動表示ゲームの変動態様情報を参照することなく当該第1変動表示ゲームの変動態様情報を決定することが可能な第1変動態様決定手段をなす。さらに遊技制御装置100で行われる上記の変動パターンを再設定する処理は、第1変動態様決定手段によって当該第1変動表示ゲームの変動時間を含む変動態様情報を決定した際に第2変動表示ゲームが実行中である場合に、当該第2変動表示ゲームの変動態様情報に含まれる変動時間を参照して、決定されている第1変動表示ゲームの変動時間を変更することなく変動パターンに関する情報を再決定することが可能である第2変動態様決定手段をなす。
また、特図1変動パターン設定処理(ステップY246)において一度決定された変動パターンを後に変更するのではなく、特図1変動パターン設定処理(ステップY246)において変動パターンを決定する際に、これから実行する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残り変動時間未満でないかを判定する処理(ステップY254)を行うようにして、遊技状況に応じた変動パターンを最初から決定するようにしても良い。
〔特図2変動開始処理〕
図40には、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップY225)を示した。この特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理である。まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップY261)、特図2変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報、大当り情報又は小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップY262)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップY263)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図2情報設定処理(ステップY264)を行い、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY265)。
その後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(ステップY266)を行い、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY267)を行い、特図2変動開始処理を終了する。
なお、特図2変動開始処理では、同時に実行可能である特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの間で不都合が生じないように調整するための処理は行わない。これは、特図1変動表示ゲームでの小当りの確率が低いため、特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で終了させられる機会が少ないためである。ただし、特図1変動表示ゲームと同様に、強制的にはずれ結果で停止される場合には期待度の高い演出の選択を規制するようにしても良い。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図41には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップY242)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブし(ステップY271)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップY272)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY273)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、実行中の特図2変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ2は大当りであるかを判定し(ステップY275)、大当りである場合(ステップY275;Y)は、ステップY279に移行する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY275;N)は、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップY276)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY276)の判定結果が大当りである場合(ステップY277;Y)は、ステップY272にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY278)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップY276)の判定結果が大当りでない場合(ステップY277;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップY279)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップY279)の判定結果が小当りである場合(ステップY280;Y)は、ステップY271にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ1領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップY281)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップY279)の判定結果が小当りでない場合(ステップY280;N)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域及び小当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図42には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップY262)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(ステップY291)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップY292)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域から大当り乱数をロードして準備し(ステップY293)、特図2大当り乱数格納領域を0クリアする。
その後、実行中の特図1変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ1は大当りであるかを判定し(ステップY295)、大当りである場合(ステップY295;Y)は、ステップY299に移行する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY295;N)は、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップY296)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りである場合(ステップY297;Y)は、ステップY292にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY298)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りでない場合(ステップY297;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップY299)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りである場合(ステップY300;Y)は、ステップY291にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップY301)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りでない場合(ステップY300;N)は、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域及び小当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図43には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップY276、Y296)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップY311)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップY312)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップY312;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップY312;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップY313)。
そして、高確率状態である場合(ステップY313;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップY314)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップY316)。また、高確率状態でない場合(ステップY313;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップY315)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップY316)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップY316;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップY316;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップY318)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図44には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップY279、Y299)を示した。この小当り判定処理では、まず、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップY321)。なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。また、大当り判定値と小当り判定値とが重なることはない。
対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップY321;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップY326)、小当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップY321;N)は、特図1の情報設定中であるか、すなわち特図1変動表示ゲームについての判定であるかを判定する(ステップY322)。
そして、特図1の情報設定中である場合(ステップY322;Y)は、特図1用の小当り上限判定値を設定し(ステップY323)、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップY325)。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップY322;N)、すなわち特図2変動表示ゲームについての判定である場合は、特図2用の小当り上限判定値を設定し(ステップY324)、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップY325)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップY325;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップY326)、小当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップY325;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップY327)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図45には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップY243)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップY331)、大当りである場合(ステップY331;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY332)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップY333)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄退避領域にセーブする(ステップY334)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図1変動表示ゲームの停止図柄を特図1停止図柄領域ではなく特図1停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図2変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY335)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY336)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図1ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY337)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して特図1大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY338)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備する(ステップY346)。
一方、大当りでない場合(ステップY331;N)は、小当りフラグ1は小当りであるかを判定し(ステップY339)、小当りである場合(ステップY339;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップY340)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップY341)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄退避領域にセーブする(ステップY342)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図1停止図柄パターン領域にセーブし(ステップY343)、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備する(ステップY346)。
また、小当りフラグ1は小当りでない場合(ステップY339;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄退避領域にセーブし(ステップY344)、はずれ停止図柄パターンを特図1停止図柄パターン領域にセーブして(ステップY345)、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備する(ステップY346)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図1コマンドを飾り特図1コマンド領域にセーブし(ステップY347)、演出コマンド設定処理(ステップY348)を行う。この飾り特図1コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY349)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップY350)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY351)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図46には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップY263)を示した。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップY361)、大当りである場合(ステップY361;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域から大当り図柄乱数をロードする(ステップY362)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップY363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY364)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図2変動表示ゲームの停止図柄を特図2停止図柄領域ではなく特図2停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図1変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図2ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY367)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して特図2大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY368)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備する(ステップY376)。
一方、大当りでない場合(ステップY361;N)は、小当りフラグ2は小当りであるかを判定し(ステップY369)、小当りである場合(ステップY369;Y)は、特図2小当り図柄乱数格納領域から小当り図柄乱数をロードする(ステップY370)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップY371)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY372)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブし(ステップY373)、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備する(ステップY376)。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップY369;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄退避領域にセーブし(ステップY374)、はずれ停止図柄パターンを特図2停止図柄パターン領域にセーブして(ステップY375)、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備する(ステップY376)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図2コマンドを飾り特図2コマンド領域にセーブし(ステップY377)、演出コマンド設定処理(ステップY378)を行う。この飾り特図2コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY379)、特図2大当り図柄乱数格納領域を0クリアし(ステップY380)、特図2小当り図柄乱数格納領域を0クリアして(ステップY381)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図1情報設定処理〕
図47には、上述の特図1変動開始処理における特図1情報設定処理(ステップY244)を示した。この特図1情報設定処理では、まず、高確率中であるかを判定する(ステップY401)。高確率中でない場合(ステップY401;N)は、変動パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY402)、特図1停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY403)、特図1大当り、すなわち特図1停止図柄パターンが大当りの停止図柄パターンであるかを判定する(ステップY404)。
特図1大当りである場合(ステップY404;Y)は、ステップY412に移行する。また、特図1大当りでない場合(ステップY404;N)は、特図1小当り、すなわち特図1停止図柄パターンが小当りの停止図柄パターンであるかを判定する(ステップY405)。そして、特図1小当りでない場合(ステップY405;N)、すなわちはずれである場合は、ステップY407に移行する。また、特図1小当りである場合(ステップY405;Y)は、後半オフセットデータに特図1保留数を加算して値を更新し(ステップY406)、前半オフセットデータに特図1保留数を加算して値を変換して(ステップY407)、ステップY412に移行する。
一方、高確率中である場合(ステップY401;Y)は、特図1大当りであるかを判定する(ステップY408)。そして、特図1大当りでない場合(ステップY408;N)は、高確率時特図1はずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY409)、特図1長変動用の後半オフセットデータを設定する(ステップY411)。また、特図1大当りである場合(ステップY408;Y)は、高確率時特図1大当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY410)、特図1長変動用の後半オフセットデータを設定する(ステップY411)。
そして、以上のように設定した前半オフセットデータを変動振分情報1領域にセーブするとともに(ステップY412)、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY413)、特図1情報設定処理を終了する。
つまり通常遊技状態における特図1変動表示ゲームは、小当りの場合には前半変動パターンと後半変動パターンの両方について特図1保留数を考慮した変動パターンが決定されるようにし、はずれの場合には前半変動パターンのみ特図1保留数を考慮して変動パターンが決定されるようにし、大当りの場合は特図1保留数を考慮せずに変動パターンが決定されるようにする。また、特定遊技状態における特図1変動表示ゲームは、特図1保留数を考慮せずに変動パターンが決定されるようにする。
〔特図2情報設定処理〕
図48には、上述の特図2変動開始処理における特図2情報設定処理(ステップY264)を示した。この特図2情報設定処理では、まず、高確率中であるかを判定する(ステップY421)。高確率中である場合(ステップY421;Y)は、変動パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY422)、特図2停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY423)、ステップY428に移行する。
一方、高確率中でない場合(ステップY421;N)は、特図2大当りであるかを判定する(ステップY424)。そして、特図2大当りでない場合(ステップY424;N)は、低確率時特図2はずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY425)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定する(ステップY427)。また、特図2大当りである場合(ステップY424;Y)は、低確率時特図2大当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY426)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定する(ステップY427)。
そして、以上のように設定した前半オフセットデータを変動振分情報1領域にセーブするとともに(ステップY428)、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY429)、特図2情報設定処理を終了する。
〔特図1変動パターン設定処理〕
図49には、上述の特図1変動開始処理における特図1変動パターン設定処理(ステップY246)を示した。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
この特図1変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップY451)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備して(ステップY452)、特図1の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY453)。
次に、特図1はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるかを判定し(ステップY454)、特図1はずれである場合(ステップY454;Y)は、2バイト振り分け処理を行って(ステップY455)、ステップY457に移行する。また、特図1はずれでない場合(ステップY454;N)は、振り分け処理を行って(ステップY456)、ステップY457に移行する。結果が大当りや小当りの場合は振り分け値が1バイトであるが、結果がはずれの場合は多彩な演出を可能とするため振り分け値が2バイトとなっている。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY457)、特図1の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY458)。そして、振り分け処理(ステップY459)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップY460)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY461)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY462)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY463)、特図1の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY464)。
その後、振り分け処理(ステップY465)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY467)、特図1変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される特図1変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔特図2変動パターン設定処理〕
図50には、上述の特図2変動開始処理における特図2変動パターン設定処理(ステップY266)を示した。この特図2変動パターン設定処理では、まず、後半変動選択アドレステーブルを設定し(ステップY471)、変動振分情報2に対応する後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備して(ステップY472)、特図2の変動パターン乱数2格納領域から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY473)。
次に、振り分け処理を行って(ステップY474)、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップY475)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
そして、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY476)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY477)。次に、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY478)、特図2の変動パターン乱数3格納領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY479)。
その後、振り分け処理(ステップY480)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY481)、特図2変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される特図2変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。なお、特図2変動表示ゲームについては後半変動の種類が少ないため、変動パターン乱数1による後半変動グループの選択は行わず、変動パターン乱数2及び3のみを用いて変動パターンを決定している。
〔2バイト振り分け処理〕
図51には、上述の特図1変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップY455)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップY501)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブルにあっては、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップY502;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY507)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップY502;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップY503)。
次に、ロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップY373にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップY504)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップY505)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップY505;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップY506)、処理をステップY503に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップY503にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップY505にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップY504)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップY505)。
上記の処理をステップY505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY505;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップY505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY505;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY507)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図52には、上述の特図1変動パターン設定処理及び特図2変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップY456、Y459、Y465、Y474、Y480)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップY511)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップY512;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY517)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップY512;N)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップY513)。
次に、ロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップY513にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップY514)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップY515)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップY515;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップY516)、処理をステップY513に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップY513にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップY515にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップY514)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップY515)。
上記の処理をステップY515にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY515;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップY515にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY515;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY517)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
図53には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップY247、Y267)を示した。この変動開始情報設定処理では、まず、特図1の情報設定中であるかを判定し(ステップY551)、特図1の情報設定中である場合(ステップY551;Y)は、特図1の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域(保留数1用)をクリアする(ステップY552)。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップY551;N)、すなわち特図2の情報設定中である場合は、特図2の変動パターン乱数2,3の乱数格納領域をクリアする(ステップY553)。
次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップY554)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップY555)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップY556)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップY557)。そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップY558)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY559)。
なお、低確率状態である通常遊技状態における特図2変動表示ゲームについて結果がはずれ又は小当りである場合には、変動時間が非常に長い長変動が設定される。この場合における上記の加算値としては、規定時間(ここでは60000ms)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて計時可能な時間を除いた余りの時間(60000ms未満の時間)が加算値として算出されるようになっている。
その後、特図1の情報設定中であるかを判定し(ステップY560)、特図1の情報設定中である場合(ステップY560;Y)は、ステップY564に移行する。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップY560;N)、すなわち特図2の情報設定中である場合は、特図2の長変動の開始であるかを判定する(ステップY561)。長変動とは、特図2変動表示ゲームについて、通常遊技状態で結果がはずれ又は小当りの場合に設定される変動パターンであり、設定された変動パターンの番号により判定する。
そして、特図2の長変動の開始でない場合(ステップY561;N)は、0を特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブし(ステップY562)、ステップY564に移行する。また、特図2の長変動の開始である場合(ステップY561;Y)は、9を特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブし(ステップY563)、ステップY564に移行する。
その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップY564)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップY565)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY566)。次に、特図1の情報設定中であるかを判定し(ステップY567)、特図1の情報設定中でない場合(ステップY567;N)は、変動開始情報設定処理を終了する。また、特図1の情報設定中である場合(ステップY567;Y)は、特図1保留数を−1更新し(ステップY568)、特図1の乱数格納領域の内容をシフトし(ステップY569)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップY570)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、当該所定の乱数に基づき第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第2変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第2決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
以上のことから、第1始動入賞口36は、遊技領域32の一側に発射した遊技球が入賞可能な位置に配設され、第2始動入賞口37は、遊技領域32の他側に発射した遊技球が入賞可能な位置に配設され、変動表示ゲームの変動態様情報には、当該変動表示ゲームの実行時間を特定可能な変動時間に関する情報が含まれ、通常状態(通常遊技状態)において第2決定手段によって第2変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動時間は、第1決定手段によって第1変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動時間よりも長いこととなる。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドなどが挙げられる。なお、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1決定手段の決定結果に基づいて第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第1変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図1ゲーム処理の全体から、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。さらに、遊技制御装置100が、第2決定手段の決定結果に基づいて第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第2変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図2ゲーム処理の全体から、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
また、遊技制御装置100が、第1決定手段によって決定された第1変動表示ゲームの結果及び変動態様情報並びに第2決定手段によって決定された第2変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を制御情報として演出制御手段(演出制御装置300)へ送信することが可能な送信手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームのそれぞれについて、変動表示ゲームの開始に応じて変動時間の計測を開始し、当該計測時間が変動時間を経過した場合に当該変動表示ゲームの変動時間の計測を終了する計測手段をなす。
なお、低確率状態である通常遊技状態における特図2変動表示ゲームについて結果がはずれ又は小当りである場合には、変動時間が非常に長い長変動が設定されるが、この場合には、変動時間についての情報を演出制御装置300には送信せず、長変動であることのみを示すコマンドを送信するようにしても良い。長変動の場合は単に変動表示を行えばよく詳細に演出を決定する必要がないので、演出制御装置300では長変動であることのコマンドを受信することに基づき変動表示を開始するようにする。変動時間の管理は遊技制御装置100のみで行い、変動時間が終了することに基づき停止コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300では停止コマンドを受信することに基づき変動表示を停止するようにする。このようにすれば、演出制御装置300での制御の負担を軽減することができる。
〔特図1変動中処理移行設定処理〕
図54には、特図1普段処理における特図1変動中処理移行設定処理(ステップY216)を示した。この特図1変動中処理移行設定処理では、まず、特図1ゲーム処理番号として「1」を設定し(ステップY601)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY602)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY603)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY604)。ここでは特別図柄1変動中信号をONに設定する。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY605)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(ステップY606)。さらに、特図1変動中図柄番号領域に初期値をセットして(ステップY607)、特図1変動中処理移行設定処理を終了する。
特図1変動中図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメントが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
〔特図2変動中処理移行設定処理〕
図55には、特図2普段処理における特図2変動中処理移行設定処理(ステップY230)を示した。この特図2変動中処理移行設定処理では、まず、特図2ゲーム処理番号として「1」を設定し(ステップY611)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY612)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY613)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY614)。ここでは特別図柄2変動中信号をONに設定する。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY615)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(ステップY616)。さらに、特図2変動中図柄番号領域に初期値をセットして(ステップY617)、特図2変動中処理移行設定処理を終了する。
特図2変動中図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメントが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52において変動表示を開始する際にはすべてのセグメントを消灯状態とした状態から開始するとしたが、これに限られるものではない。例えば、何れの結果態様の点灯態様とも異なる点灯態様から変動表示を開始するようにしても良いし、何れの結果態様でも用いられないセグメントがあれば少なくとも当該セグメントを点灯した状態から変動表示を開始するようにしても良い。また、必ず毎回同じ一のセグメントを点灯した状態から変動表示を開始するようにしてもよい。また、特図1表示器51と特図2表示器52で変動を開始する際の点灯態様は同じでも良いし異なっていても良い。
〔特図1変動中処理〕
図56には、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップY109)を示した。この特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップY621)、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして準備して(ステップY622)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY623)。
次に、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY624)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY625)。本実施形態の遊技機では、変動開始時に設定した変動時間よりも前に強制的に停止する場合もあるため、変動を停止する際には停止コマンドを演出制御装置300に送信するようにしている。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップY627)。ここでは、はずれの場合に600ms、大当りの場合に2000ms、小当りの場合に136msの表示時間が設定される。
その後、特図1はずれであるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定する(ステップY629)。特図1はずれである場合(ステップY629;Y)は、ステップY644に移行する。また、特図1はずれでない場合(ステップY629;N)、すなわち大当り又は小当りである場合は、特図2変動表示ゲームも実行中であるかを判定する(ステップY630)。なお特図2変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図2変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY630;Y)は、ステップY640に移行する。また、特図2変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY630;Y)は、特図2表示中処理中であるかを判定する(ステップY631)。すなわちこの場合は、特図1変動表示ゲームが特別結果になることに基づき、実行中の特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図2変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図2表示中処理中である場合(ステップY631;Y)は、ステップY633に移行する。また、特図2表示中処理中でない場合(ステップY631;N)は、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップY632)、特図2の表示時間として上記で設定した特図1の表示時間+4msの表示時間を設定する(ステップY633)。特図2の表示時間として特図1の表示時間+4msの表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図2変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。
次に、特図2ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY634)、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY635)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY636)。その後、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY637)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY638)、特図2表示中処理移行設定処理2を行う(ステップY639)。
そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY640)、特図1小当りであるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果が小当りであるかを判定する(ステップY641)。特図1小当りである場合(ステップY641;Y)は、ステップY644に移行する。また、特図1小当りでない場合(ステップY641;N)、すなわち大当りである場合は、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY642)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY643)。
その後、特図1停止図柄退避領域から情報をロードして特図1停止図柄領域にセーブし(ステップY644)、特図1表示中処理移行設定処理1を行って(ステップY645)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2変動中処理〕
図57には、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップY140)を示した。この特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップY651)、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして準備して(ステップY652)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY653)。
次に、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY654)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY655)。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップY657)。ここでは、はずれの場合に600ms、大当りの場合に2000ms、小当りの場合に136msの表示時間が設定される。
その後、特図2はずれであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定する(ステップY659)。特図2はずれである場合(ステップY659;Y)は、ステップY674に移行する。また、特図2はずれでない場合(ステップY659;N)、すなわち大当り又は小当りである場合は、特図1変動表示ゲームも実行中であるかを判定する(ステップY660)。なお特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図1変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY660;Y)は、ステップY670に移行する。また、特図1変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY660;Y)は、特図1表示中処理中であるかを判定する(ステップY661)。すなわちこの場合は、特図2変動表示ゲームが特別結果になることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図1表示中処理中である場合(ステップY661;Y)は、ステップY664に移行する。また、特図1表示中処理中でない場合(ステップY661;N)は、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップY662)、ステップY664に移行する。
次に、特図1ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY664)、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY665)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY666)。その後、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY667)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY668)、特図1表示中処理移行設定処理2を行う(ステップY669)。
そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY670)、特図2小当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りであるかを判定する(ステップY671)。特図2小当りである場合(ステップY671;Y)は、ステップY674に移行する。また、特図2小当りでない場合(ステップY671;N)、すなわち大当りである場合は、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY672)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY673)。
その後、特図2停止図柄退避領域から情報をロードして特図2停止図柄領域にセーブし(ステップY674)、特図2表示中処理移行設定処理1を行って(ステップY675)、特図2表示中処理を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理1〕
図58には、上述の特図1変動中処理での特図1表示中処理移行設定処理1(ステップY645)を示した。この特図1表示中処理移行設定処理1では、まず、特図1表示中処理に係る特図1ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY681)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY682)。
次に、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY683)。ここでは特別図柄1変動中信号をOFFに設定する。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップY684)、特図1変動中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理1〕
図59には、上述の特図2変動中処理での特図2表示中処理移行設定処理1(ステップY675)を示した。この特図2表示中処理移行設定処理1では、まず、特図2表示中処理に係る特図2ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY691)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY692)。
次に、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY693)。ここでは特別図柄2変動中信号をOFFに設定する。その後、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(ステップY694)、特図2変動中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理2〕
図60には、上述の特図2変動中処理での特図1表示中処理移行設定処理2(ステップY669)を示した。この特図1表示中処理移行設定処理2では、まず、特図1表示中処理に係る特図1ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY701)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY702)。
次に、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY703)、その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(ステップY704)。
ここまでは上述の特図1表示中処理移行設定処理1と同様であり、以下、はずれ結果とするための情報の設定を行う。まず、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブし(ステップY705)、特図1ラウンド数上限値情報領域をクリアする(ステップY706)。
次に、特図1大入賞口開放情報領域をクリアし(ステップY707)、小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブして(ステップY708)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップY709)。そして、特図1停止図柄退避領域をクリアし(ステップY710)、特図1停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブして(ステップY711)、特図1表示中処理移行設定処理2を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理2〕
図61には、上述の特図1変動中処理での特図2表示中処理移行設定処理2(ステップY639)を示した。この特図2表示中処理移行設定処理2では、まず、特図2表示中処理に係る特図2ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY721)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY722)。
次に、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY723)、その後、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブする(ステップY724)。
ここまでは上述の特図2表示中処理移行設定処理1と同様であり、以下、はずれ結果とするための情報の設定を行う。まず、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブし(ステップY725)、特図2ラウンド数上限値情報領域をクリアする(ステップY726)。
次に、特図2大入賞口開放情報領域をクリアし(ステップY727)、小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブして(ステップY728)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップY729)。そして、特図2停止図柄退避領域をクリアし(ステップY730)、特図2停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブして(ステップY731)、特図2表示中処理移行設定処理2を終了する。
以上の図56〜図61の処理により、一方の特図変動表示ゲームが特別結果となった場合に他方の特図変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止されることとなる。すなわち、特図1変動表示ゲームが特別結果となることに基づき特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止される第1終了制御処理がなされ、特図2変動表示ゲームが特別結果となることに基づき特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止される第2終了制御処理がなされることとなる。
以上のことから、第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行制御を行っている場合に、第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)によって実行制御が行われている第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が特別結果となった場合に、当該実行制御を行っている第1変動表示ゲームを特別結果以外の結果として終了させることが可能であり、第2変動表示ゲーム実行制御手段は、第2変動表示ゲームの実行制御を行っている場合に、第1変動表示ゲーム実行制御手段によって実行制御が行われている第1変動表示ゲームが特別結果となった場合に、当該実行制御を行っている第2変動表示ゲームを特別結果以外の結果として終了させることが可能であることとなる。これにより、一方の変動表示ゲームで特別結果が導出された際に他方の変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止させることでき、同時変動を行う場合であっても不具合が生じることのないようにすることができる。
〔特図1表示中処理〕
図62、図63には、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップY110)を示した。この特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて小当りフラグ1領域に設定された小当りフラグ1をロードして(ステップY745)、小当りフラグ1領域をクリアする(ステップY746)。
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1ロードして(ステップY747)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY748)。そして、特図1は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ1が大当り情報かを判定し(ステップY749)、大当りでない場合(ステップY749;N)は、ステップY777に移行する。また、大当りである場合(ステップY749;Y)は、大当り回数カウンタを+1更新する(ステップY755)。この大当り回数カウンタは高確率状態を設定可能な特定期間を管理するものであり、低確率状態での第1特別結果の導出で1となり、特定期間での第1特別結果の導出回数を計数するものである。次に、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY756)。
そして、特図2異常変動解除コマンドを準備し(ステップY757)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY758)。すなわち、第1特別遊技状態の発生に伴い異常変動報知を終了する。
次に、特図1停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY762)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY763)。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY764)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY765)。演出制御装置300では、このファンファーレコマンドの受信に伴い、ゲート34を狙うように指示する演出等を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY766)。本実施形態の場合、ステップY766において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば5000ms)を設定して(ステップY767)、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY768)。
次に、処理番号として3を設定し(ステップY774)、特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY775)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY776)を行い、特図1表示中処理を終了する。
一方、ステップY755にて、特図1は大当りでない場合(ステップY755;N)、すなわち大当りフラグ1がはずれ情報である場合は、ロードした小当りフラグ1が小当り(小当り情報)かを判定する(ステップY777)。そして、小当りフラグ1が小当りである場合(ステップY777;Y)は、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY783)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY784)。さらに、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップY785)、演出コマンド設定処理を行って(ステップY786)、高確率中かを判定する(ステップY787)。
高確率中でない場合(ステップY787;N)は、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY788)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY789)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。
一方、高確率中である場合(ステップY787;Y)は、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY790)。ここでは発射位置指定信号1をONにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY791)。これにより第1遊技状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。
その後、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)を開放する小当りであるかを判定し(ステップY792)上大入賞口を開放する小当りである場合(ステップY792;Y)は、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY793)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY794)、ステップY797に移行する。また、上大入賞口を開放する小当りでない場合(ステップY792;N)、すなわち下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を開放する小当りである場合は、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY795)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY796)、ステップY797に移行する。そして、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY797)を行い、特図1表示中処理を終了する。
また、ステップY777にて、小当りフラグ1が小当りでないと判定した場合(ステップY777;N)は、特図ステータス領域の特図1変動中をクリア(情報減算)し(ステップY806)、特図1普段処理移行設定処理1を行って(ステップY807)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2表示中処理〕
図64、図65には、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップY141)を示した。なお、この特図2表示中処理は、上述の特図1表示中処理と同等の処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて小当りフラグ2領域に設定された小当りフラグ2をロードして(ステップY805)、小当りフラグ2領域をクリアする(ステップY806)。
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて大当りフラグ2領域に設定された大当りフラグ2ロードして(ステップY807)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップY808)。そして、特図2は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ2が大当り情報かを判定し(ステップY809)、大当りでない場合(ステップY809;N)は、ステップY837に移行する。また、大当りである場合(ステップY809;Y)は、大当り回数カウンタを+1更新して(ステップY815)、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY816)。
そして、特図2異常変動解除コマンドを準備し(ステップY817)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY818)。すなわち、第1特別遊技状態の発生に伴い異常変動報知を終了する。
次に、特図2停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY822)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY823)。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY824)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY825)。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY826)。本実施形態の場合、ステップY826において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば5000ms、3000ms又は4ms)を設定して(ステップY827)、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY828)。
次に、処理番号として3を設定し(ステップY834)、特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY835)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY836)を行い、特図2表示中処理を終了する。
一方、ステップY815にて、特図2は大当りでない場合(ステップY815;N)、すなわち大当りフラグ2がはずれ情報である場合は、ロードした小当りフラグ2が小当り(小当り情報)かを判定する(ステップY837)。そして、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップY837;Y)は、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY843)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY844)。さらに、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップY845)、演出コマンド設定処理を行って(ステップY846)、高確率中かを判定する(ステップY847)。
高確率中でない場合(ステップY847;N)は、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY848)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY849)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。
一方、高確率中である場合(ステップY847;Y)は、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY850)。ここでは発射位置指定信号1をONにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY851)。これにより第1遊技状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。
その後、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)を開放する小当りであるかを判定し(ステップY852)上大入賞口を開放する小当りである場合(ステップY852;Y)は、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY853)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY854)、ステップY857に移行する。また、上大入賞口を開放する小当りでない場合(ステップY852;N)、すなわち下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を開放する小当りである場合は、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY855)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY856)、ステップY857に移行する。そして、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY857)を行い、特図2表示中処理を終了する。
また、ステップY837にて、小当りフラグ2が小当りでないと判定した場合(ステップY837;N)は、特図ステータス領域の特図2変動中をクリア(情報減算)し(ステップY866)、特図2普段処理移行設定処理1を行って(ステップY867)、特図2表示中処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームが第1特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴なって特別変動入賞装置を開放する第1特別遊技状態を発生させる第1特別遊技発生手段をなすとともに、変動表示ゲームが第2特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴わずに特別変動入賞装置を開放する第2特別遊技状態を発生させる第2特別遊技発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
図66には、上述の特図1表示中処理及び特図2表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY776、Y836)の詳細について説明する。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理では、まず、大当り(第1特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY871)。ここでは大当り又は小当りで出力する大当り1信号をONに設定する。次に高確率状態と時短状態(特別図柄の変動時間短縮状態)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY872)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFFに設定する。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップY873)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップY874)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブする(ステップY875)。
そして、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(ステップY876)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
次に、特図ステータス領域に大当り中情報をセーブし(ステップY878)、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY880)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY881)。
その後、特図2異常変動フラグ領域に解除フラグをセーブし(ステップY882)、特図2異常変動数を記憶する特図2異常数領域をクリアする(ステップY883)。さらに、特図1変動回数領域を0クリアし(ステップY884)、特図2異常変動報知タイマ領域を0クリアして(ステップY885)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を終了する。すなわち、大当りの発生に伴い、特図2異常変動に関する情報を全てクリアする。
〔特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
図67には、上述の特図1表示中処理における特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY797)を示した。この特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(ステップY891)、当該処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY892)。
次に、小当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY893)。ここでは現在の遊技状態を参照して、特定遊技状態である場合は小当りファンファーレ時間として1000msを設定し、特定遊技状態でない場合は小当りファンファーレ時間として4msを設定する。そして、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY894)。ここでは大当り又は小当りで出力する大当り1信号をONに設定する。さらに、特図1小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY895)。ここでは特別図柄1小当り信号をONに設定する。
その後、特図ステータス情報に小当り中情報をセーブし(ステップY896)、ラウンドLEDポインタ領域に小当り表示ポインタをセーブして(ステップY897)、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
図68には、上述の特図2表示中処理における特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY857)を示した。この特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(ステップY901)、当該処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY902)。
次に、小当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY903)。ここでは現在の遊技状態を参照して、特定遊技状態である場合は小当りファンファーレ時間として1000msを設定し、特定遊技状態でない場合は小当りファンファーレ時間として4msを設定する。そして、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY904)。ここでは大当り又は小当りで出力する大当り1信号をONに設定する。さらに、特図2小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY905)。ここでは特別図柄2小当り信号をONに設定する。
その後、特図ステータス情報に小当り中情報をセーブし(ステップY906)、ラウンドLEDポインタ領域に小当り表示ポインタをセーブして(ステップY907)、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図69には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップY111、Y142)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理では、まず、初回ラウンドであるかを判定する(ステップY940)。初回ラウンドである場合(ステップY940;Y)は、ゲート34への遊技球の通過があったかを判定し(ステップY941)、通過がない場合(ステップY941;N)は、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
また、通過があった場合(ステップY941;Y)は、ラウンド数上限値テーブルを設定し(ステップY942)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16又は10)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY943)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップY944)。
そして、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)を開放する大当りであるかを判定する(ステップY945)。上大入賞口を開放する大当りである場合(ステップY945;Y)は、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY946)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY947)、ステップY950に移行する。また、上大入賞口を開放する大当りでない場合(ステップY945;N)、すなわち下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を開放する大当りである場合は、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY948)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY949)、ステップY950に移行する。ステップY950では、役物連続作動装置作動中信号のオン出力データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY950)、ステップY951に移行する。
一方、初回ラウンドでない場合(ステップY940;N)は、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップY951)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備し(ステップY952)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY953)。
次に、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大当り中処理制御ポインタ初期値を設定し(ステップY954)、ポインタ初期値を大当り中処理制御ポインタ領域にセーブする(ステップY955)。そして、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放時間を設定し(ステップY956)、処理番号として4を設定する(ステップY957)。ここで設定する開放時間としては、例えば29000msである。
次に特図1の大当りであるかを判定し(ステップY958)、特図1の大当りである場合(ステップY958;Y)は、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY959)、大入賞口開放時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY960)。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY958;N)は、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY961)、大入賞口開放時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY962)。
そして、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開放の大当りであるかを判定する(ステップY963)。上大入賞口開放の大当りであるかは設定されている大入賞口開放情報から判別することが可能である。上大入賞口開放の大当りである場合(ステップY963;Y)は、大入賞口開放中処理移行設定処理1を行い(ステップY964)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。また、上大入賞口開放の大当りでない場合(ステップY963;N)は、大入賞口開放中処理移行設定処理2を行い(ステップY965)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図70には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップY964)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1においては、まず、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY971)。ここでは特別電動役物1作動中信号をONに設定する。そして、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放するために大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブし(ステップY972)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数をクリアして(ステップY973)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図71には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップY965)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2においては、まず、下大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY981)。ここでは特別電動役物2作動中信号をONに設定する。そして、第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放するために大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY982)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数をクリアして(ステップY983)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
図72には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップY112,Y143)を示した。この大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップY1005)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップY1005;N)は、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備し(ステップY1006)、演出コマンド設定処理(ステップY1008)を行う。また、最終ラウンドである場合(ステップY1005;Y)は、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備し(ステップY1007)、演出コマンド設定処理(ステップY1008)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する残存球処理時間を設定し(ステップY1009)、処理番号として大入賞口残存球処理にかかる5を設定する(ステップY1010)。残存球処理時間としては、600ms、800ms又は1400msが設定される。そして、特図1の大当りであるかを判定する(ステップY1011)。
特図1の大当りである場合(ステップY1011;Y)は、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY1012)、残存球処理時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY1013)。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY1011;N)は、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY1014)、残存球処理時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY1015)。
その後、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY1016)、大入賞口開放中処理を終了する。なお、ステップY1016では上大入賞口ソレノイドと下大入賞口ソレノイドの両方についてオフデータを設定して、何れの大入賞口についても閉じる処理を行うようにしている。
〔大入賞口残存球処理〕
図73には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップY113、Y144)を示した。この大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップY1041)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップY1041;N)は、大入賞口開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1042)。ここでは、特別電動役物1作動中信号をOFF及び特別電動役物2作動中信号をOFFに設定する。次に、大入賞口開放情報と今回のラウンド数とに対応するインターバル時間を設定し(ステップY1043)、処理番号としてファンファーレ/インターバル中処理にかかる3を設定する(ステップY1044)。
ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から残存球処理時間が経過し、さらに該残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされる。例えば、特図1上大入賞口開閉パターン1であれば1400msの残存球処理時間と600msのインターバル時間が設定されるので、インターバル期間は2000msとなり、このインターバル期間において、表示装置41等でインターバル演出が実行される。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップY1041;Y)は、大当り終了処理移行設定処理を行い(ステップY1045)、停止図柄パターンに対応するエンディング時間を設定して(ステップY1046)、処理番号として特図1大当り終了処理又は特図2大当り終了処理にかかる6を設定する(ステップY1047)。
そして、特図1の大当りであるかを判定する(ステップY1048)。特図1の大当りである場合(ステップY1048;Y)は、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY1049)、設定した時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1050)、大入賞口残存球処理を終了する。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY1048;N)は、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY1051)、設定した時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1052)、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から残存球処理時間が経過し、さらに該残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。例えば、特図1上大入賞口開閉パターン1であれば1400msの残存球処理時間と9600msのエンディング時間が設定されるので、エンディング期間は11000msとなり、このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図74には、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップY1045)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大入賞口の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1071)。ここでは、特別電動役物1作動中信号をOFF及び特別電動役物2作動中信号をOFFに設定する。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップY1072)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップY1073)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップY1074)。
そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップY1075)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップY1076)、大入賞口の開閉態様を設定するための大当り中制御ポインタ領域の情報をクリアし(ステップY1077)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔特図1大当り終了処理〕
図75には、上述の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(ステップY114)を示した。この特図1大当り終了処理では、まず、特図1普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップY1101)、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1102)。
次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1103)。ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1104)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1105)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1106)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップY1107)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1108)。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。そして、特図2ゲームウェイト時間値(ここでは8ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY1109)。
この特図1大当り終了処理を行うことで特図1及び特図2の何れについても特図変動表示ゲームを開始可能となるが、タイマ割込み処理においては特図1ゲーム処理の後に特図2ゲーム処理を行うため、特図1大当り終了処理を行ったタイマ割込みで特図2ゲーム処理において特図変動表示ゲームを開始する処理が行われて特図1変動表示ゲームよりも特図2変動表示ゲームの方が先に開始可能となってしまう。そこで、ステップY1109において特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、特図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるようにし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されるようにしている。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能となるまで、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能な状態としないようにするゲーム処理待機手段をなす。
次に、大当り回数カウンタの値が上限値であるかを判定する(ステップY1110)。本実施形態の遊技機では、低確率状態での第1特別結果の導出を初回とし、第1特別結果の導出回数が5回となるまでは特別遊技状態の終了後に高確率状態を設定するように構成されている。大当り回数カウンタは第1特別結果の導出回数を計数するものであり、低確率状態での第1特別結果の導出で1となり、上限値は5となっている。
大当り回数カウンタの値が上限値でない場合(ステップY1110;N)は、高確率状態を設定する処理を行う。この処理では、まず高確率状態と時短状態(特別図柄の変動時間短縮状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1111)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状態中もONとなっており、これを継続するようにしている。次に、高確率状態及び時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1112)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をONに設定する。
そして、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1113)。ここでは発射位置指定信号1をONに設定する。次に、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブする(ステップY1114)。なお、本実施形態の遊技機では、高確率中は必ず時短状態であるので、ここではこれらを区別せずに高確率中の番号としている。
その後、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(ステップY1115)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率フラグをセーブし(ステップY1116)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップY1117)、特図1大当り終了処理を終了する。
一方、大当り回数カウンタの値が上限値である場合(ステップY1110;Y)は、低確率状態を設定する処理を行う。この処理では、まず大当り回数カウンタをクリアし(ステップY1118)、低確率状態と時短なし状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1119)。ここでは、大当り2信号をOFFに設定する。次に、低確率状態及び時短なし状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1120)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFFに設定する。
そして、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1121)。ここでは発射位置指定信号1をOFFに設定する。次に、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブする(ステップY1122)。その後、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップY1123)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率フラグをセーブする(ステップY1124)。さらに、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップY1125)、左打ち指示報知フラグをクリアして(ステップY1126)、特図1大当り終了処理を終了する。
〔特図2大当り終了処理〕
図76には、上述の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(ステップY145)を示した。この特図2大当り終了処理は上述の特図1大当り処理でのステップY1109を行わない以外は同等の処理である。まず、特図2普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップY1131)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1132)。
次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1133)。ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1134)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1135)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1136)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップY1137)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1138)。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
次に、大当り回数カウンタの値が上限値であるかを判定し(ステップY1139)、大当り回数カウンタの値が上限値でない場合(ステップY1139;N)は、高確率状態を設定する処理を行う。この処理では、まず高確率状態と時短状態(特別図柄の変動時間短縮状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1140)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状態中もONとなっており、これを継続するようにしている。次に、高確率状態及び時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1141)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をONに設定する。
そして、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1142)。ここでは発射位置指定信号1をONに設定する。次に、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブする(ステップY1143)。なお、本実施形態の遊技機では、高確率中は必ず時短状態であるので、ここではこれらを区別せずに高確率中の番号としている。
その後、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(ステップY1144)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率フラグをセーブし(ステップY1145)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップY1146)、特図2大当り終了処理を終了する。
一方、大当り回数カウンタの値が上限値である場合(ステップY1139;Y)は、低確率状態を設定する処理を行う。この処理では、まず大当り回数カウンタをクリアし(ステップY1147)、低確率状態と時短なし状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1148)。ここでは、大当り2信号をOFFに設定する。次に、低確率状態及び時短なし状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1149)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFFに設定する。
そして、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1150)。ここでは発射位置指定信号1をOFFに設定する。次に、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブする(ステップY1151)。その後、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップY1152)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率フラグをセーブする(ステップY1153)。さらに、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップY1154)、左打ち指示報知フラグをクリアして(ステップY1155)、特図2大当り終了処理を終了する。
これらの特図1大当り処理及び特図2大当り処理により、低確率状態での第1特別結果の導出を初回とし、第1特別結果の導出回数が5回となるまでは特別遊技状態の終了後に高確率状態である特定遊技状態が設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、ゲームの結果が特別結果のうちの第1特別結果となる確率を低確率状態よりも高めた高確率状態とすることが可能な確率設定手段をなす。また、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常状態よりも高めた特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップY115、Y146)の詳細について説明する。図77に示すようにこの小当りファンファーレ中処理では、まず、開放パターンによる分岐を行う(ステップY1201)。
ステップY1201にて開放パターンが小当り1(下大入賞口開閉パターン1)である場合は、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)開放の小当り開放中コマンドを準備し(ステップY1202)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1203)。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップY1204)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1205)。
その後、小当り開放時間1(ここでは48ms)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1206)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1207)。ここでは特別電動役物2作動中信号をONに設定する。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY1208)、ステップY1230に移行する。
また、ステップY1201にて開放パターンが小当り2(下大入賞口開閉パターン2)である場合は、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)開放の小当り開放中コマンドを準備し(ステップY1209)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1210)。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップY1211)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1212)。
その後、小当り開放時間2(ここでは1600ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1213)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1214)。ここでは特別電動役物2作動中信号をONに設定する。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY1215)、ステップY1230に移行する。
また、ステップY1201にて開放パターンが小当り3(上大入賞口開閉パターン3)である場合は、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開放の小当り開放中コマンドを準備し(ステップY1216)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1217)。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップY1218)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1219)。
その後、小当り開放時間3(ここでは1200ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1220)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1221)。ここでは特別電動役物1作動中信号をONに設定する。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブし(ステップY1222)、ステップY1230に移行する。
また、ステップY1201にて開放パターンが小当り4(上大入賞口開閉パターン4)である場合は、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開放の小当り開放中コマンドを準備し(ステップY1223)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1224)。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップY1225)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1226)。
その後、小当り開放時間4(ここでは1600ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1227)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1228)。ここでは特別電動役物1作動中信号をONに設定する。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブし(ステップY1229)、ステップY1230に移行する。これらの小当り種類に応じた処理を行った後、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップY1230)、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理〕
図78には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における小当り中処理(ステップY116、Y147)を示した。この小当り中処理では、まず、小当り終了画面コマンドを準備し(ステップY1241)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1242)。次に、開放パターンによる分岐を行う(ステップY1243)。
ステップY1243にて開放パターンが小当り1(下大入賞口開閉パターン1)である場合は、処理番号として小当り残存球処理にかかる9を設定して(ステップY1244)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1245)。そして、小当り残存球処理時間1(ここでは600ms)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1246)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY1247)、小当り中処理を終了する。
ステップY1243にて開放パターンが小当り2(下大入賞口開閉パターン2)である場合は、処理番号として小当り残存球処理にかかる9を設定して(ステップY1248)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1249)。そして、小当り残存球処理時間2(ここでは600ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1250)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY1251)、小当り中処理を終了する。
ステップY1243にて開放パターンが小当り3又は4(上大入賞口開閉パターン3又は4)である場合は、処理番号として小当り残存球処理にかかる9を設定して(ステップY1252)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1253)。そして、小当り残存球処理時間3(ここでは800ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1254)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY1255)、小当り中処理を終了する。
なお、ステップY1247、Y1251、Y1255では上大入賞口ソレノイドと下大入賞口ソレノイドの両方についてオフデータを設定して、何れの大入賞口についても閉じる処理を行うようにしている。
〔小当り残存球処理〕
図79には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップY117、Y148)を示した。この小当り残存球処理では、まず、特図1の小当りであるかを判定する(ステップY1271)。特図1の小当りである場合(ステップY1271;Y)は、処理番号として特図1小当り終了処理にかかる10を設定して(ステップY1272)、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1273)。次に、小当りエンディング時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1274)、ステップY1278に移行する。
また、特図1の小当りでない場合(ステップY1271;N)は、処理番号として特図2小当り処理にかかる10を設定して(ステップY1275)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1276)。次に、小当りエンディング時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1277)、ステップY1278に移行する。
特図1、特図2の何れの小当りであっても、小当りエンディング時間の設定(ステップY1274、Y1277)においては現在の遊技状態を参照して、特定遊技状態である場合は小当りエンディング時間として1200ms又は1400msを設定し、特定遊技状態でない場合は小当りエンディング時間として100msを設定する。これにより、残存球処理時間とエンディング時間を併せたエンディング期間の長さは、特定遊技状態である場合は2000msとなり、特定遊技状態でない場合は700ms又は900msとなる。
そして、小当り動作の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1278)。ここでは、特別電動役物1作動中信号及び特別電動役物2作動中信号をOFFに設定する。さらに、大入賞口カウント数領域をクリアして(ステップY1279)、小当り残存球処理を終了する。
〔特図1小当り終了処理〕
図80には、上述の特図1ゲーム処理における特図1小当り終了処理(ステップY118)を示した。この特図1小当り終了処理では、まず、処理番号として特図1普段処理にかかる0を設定し(ステップY1301)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1302)。
次に、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1303)。ここでは、特別図柄1小当り信号をOFFに設定する。そして、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1304)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1305)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1306)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1307)。特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
次に、高確率中であるかを判定し(ステップY1308)、高確率中である場合(ステップY1308;Y)は、ステップY1311に移行する。また、高確率中でない場合(ステップY1308;N)は、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1309)。ここでは、発射位置指定信号1をOFFに設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップY1310)、特図2ゲームウェイト時間値(ここでは8ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップY1311)、特図1小当り終了処理を終了する。ここでも特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、特図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるようにし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されるようにしている。
〔特図2小当り終了処理〕
図81には、上述の特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(ステップY149)を示した。この特図2小当り終了処理では、まず、処理番号として特図2普段処理にかかる0を設定し(ステップY1331)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1332)。
次に、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1333)。ここでは、特別図柄2小当り信号をOFFに設定する。そして、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1334)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップY1335)。その後、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1336)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1337)。特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
次に、高確率中であるかを判定し(ステップY1338)、高確率中である場合(ステップY1338;Y)は、特図2小当り終了処理を終了する。また、高確率中でない場合(ステップY1338;N)は、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1339)。ここでは、発射位置指定信号1をOFFに設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップY1340)、特図2小当り終了処理を終了する。
〔図柄変動制御処理〕
図82には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップY120、Y153)を示した。図柄変動制御処理は、特図1表示器51や特図2表示器52での特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(特図1又は特図2)の変動制御フラグが変動中であるかをチェックする(ステップY1401)。
そして、変動制御フラグが変動中である場合(ステップY1402;Y)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップY1403)、制御対象の図柄に係る点滅制御タイマを−1更新して(ステップY1404)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップY1405)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップY1405;N)は、ステップY1408に移行する。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップY1405;Y)は、点滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップY1406)、制御対象の図柄に係る変動図柄番号を+1更新して(ステップY1407)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップY1408)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1411)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、変動制御フラグが変動中でない場合(ステップY1402;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップY1409)。そして、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップY1410)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1411)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔セグメントLED編集処理〕
図83には、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップX112)を示した。このセグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた記憶表示部54、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方を報知する第1遊技状態表示部56、特図変動表示ゲームの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を報知する確率表示部57を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
このセグメントLED編集処理では、まず、記憶表示部54での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(ステップX601)、特図1保留数に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX602)。次に、ラウンド表示部55での表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定し(ステップX603)、ラウンドLEDポインタに対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX604)。
そして、確率表示部57での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップX605)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX606)。その後、第1遊技状態表示部56での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップX607)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブし(ステップX608)、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
図84には、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップX113)を示した。この磁石不正監視処理では、磁気センサ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
この磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ)がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップX611)。磁石センサがオンである場合(ステップX611;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して(ステップX612)、当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップX613)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップX613;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップX614)、磁石不正報知タイマ初期値(ここでは60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップX615)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップX616)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップX617)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップX613)。すなわち、磁気センサ61が一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁石センサ(磁気センサスイッチ)がオンでない場合(ステップX611;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップX618)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップX619)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップX620)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップX613;N)もステップX619の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(ステップX620;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が0である場合(ステップX620;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップX621)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップX622)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップX623)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップX623;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップX623;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップX624)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX625)、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
図85には、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップX114)を示した。盤電波不正監視処理では、盤電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
この盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121aを経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップX631)。盤電波センサがオンである場合(ステップX631;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(ここでは60000ms)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップX632)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップX633)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップX634)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップX639)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、盤電波センサがオンでない場合(ステップX631;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップX635)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップX636)。
電波不正報知タイマの値が0でない場合(ステップX636;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が0である場合(ステップX636;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップX637)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップX638)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップX639)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップX639;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップX639;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップX640)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX641)、盤電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
図86には、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップX115)を示した。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップX105)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX108)、磁石不正監視処理(ステップX113)、盤電波不正監視処理(ステップX114)などでの監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
この外部情報編集処理では、まず、ガラス枠開放エラーの発生中であるかを判定し(ステップX701)、ガラス枠開放エラーの発生中でない場合(ステップX701;N)は、本体枠(前面枠12)開放エラーの発生中であるかを判定する(ステップX702)。そして、本体枠開放エラーの発生中でない場合(ステップX702;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX703)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX704)、ステップX707に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップX701;Y)や、本体枠(前面枠12)開放エラーの発生中である場合(ステップX702;Y)には、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX705)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップX706)、ステップX707に移行する。すなわち、ガラス枠14や前面枠12が開放されている情報が外部情報として出力される。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX707)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(ステップX708;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX710)、ステップX711に移行する。これにより、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。また、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップX708;Y)は、前面枠12に設けられた枠電波センサにより異常な電波を検出することである枠電波不正の発生中であるかを判定する(ステップX709)。
枠電波不正の発生中である場合(ステップX709;Y)は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX710)、ステップX711に移行する。また、枠電波不正の発生中でない場合(ステップX709;N)は、スイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラーの発生中であるかを判定する(ステップX711)。そして、スイッチ異常エラーの発生中でない場合(ステップX711;N)は、ステップX713に移行する。また、スイッチ異常エラーの発生中である場合(ステップX711;Y)は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX712)、ステップX713に移行する。
そして、磁石不正発生中(ステップX713;Y)、盤電波不正発生中(ステップX714;Y)、大入賞口不正発生中(ステップX715;Y)、特図2異常変動発生中(ステップX716;Y)の少なくとも一つに該当する場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX718)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX719)、ステップX720に移行する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。また、ステップX713〜X716の何れのエラーも発生していない場合は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX717)、ステップX720に移行する。
そして、第1始動入賞口36への入賞信号を編集する始動口1信号編集処理(ステップX720)、第2始動入賞口37への入賞信号を編集する始動口2信号編集処理(ステップX721)を行う。次に、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップX722)を行い、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の設定を行う図柄確定回数信号編集処理を行って(ステップX723)、外部情報編集処理を終了する。
〔始動口1信号編集処理〕
図87には、上述の外部情報編集処理における始動口1信号編集処理(ステップX720)を示した。この始動口1信号編集処理では、まず、始動口1信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX731)。なお、始動口1信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口1信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX732)。始動口1信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX732;Y)は、始動口1信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX733)。
そして、始動口1信号出力回数が0でない場合(ステップX733;N)は、始動口1信号出力回数を−1更新し(ステップX734)、始動口1信号出力制御タイマ領域に始動口1信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップX735)。この始動口1信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、始動口1信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX737)、始動口1信号編集処理を終了する。また、始動口1信号出力回数が0である場合(ステップX733;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX738)、始動口1信号編集処理を終了する。
一方、始動口1信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX732;N)は、始動1口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX736)。なお、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口1信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX736;Y)は、処理をステップX737に移行する。また、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX736;N)は、外部装置用の始動口1信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX738)、始動口1信号編集処理を終了する。なお、上述の外部情報編集処理における始動口2信号編集処理(ステップX721)は、この始動口1信号編集処理と同じ処理を始動口2信号について行う。
〔メイン賞球信号編集処理〕
図88には、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップX722)を示した。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
このメイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX741)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX742)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX742;Y)は、メイン賞球信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX743)。
そして、メイン賞球信号出力回数が0でない場合(ステップX743;N)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップX744)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップX745)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX747)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップX743;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX748)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX742;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX746)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX746;Y)は、処理をステップX747に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX746;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX748)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔図柄確定回数信号編集処理〕
図89には、上述の外部情報編集処理における図柄確定回数信号編集処理(ステップX723)を示した。図柄確定回数信号編集処理は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための処理である。
この図柄確定回数信号編集処理では、まず、図柄確定回数信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX751)。なお、図柄確定回数信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX752)。図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX752;Y)は、特図変動表示ゲームが終了する毎に+1更新される図柄確定回数信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX753)。
そして、図柄確定回数信号出力回数が0でない場合(ステップX753;N)は、図柄確定回数信号出力回数を−1更新し(ステップX754)、図柄確定回数信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップX755)。この図柄確定回数信号出力制御タイマ初期値は、図柄確定回数信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(ここでは256ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(ここでは300ms)を加算した時間(ここでは556ms)となっている。なお、本実施形態の遊技機では特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能であるので、オン状態の時間を256msとするとともにオフ状態の時間を300msとしている。
その後、図柄確定回数信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX7547)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。また、図柄確定回数信号出力回数が0である場合(ステップX753;Y)は、外部装置用の図柄確定回数信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX758)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。
一方、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX752;N)は、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX756)。なお、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば300ms)以上であることである。図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX756;Y)は、処理をステップX757に移行する。また、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX756;N)は、外部装置用の図柄確定回数信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX748)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図90に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図90に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイド、リール6の制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、報知部72やポイント報知部73、累積値報知部74などによる演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図91には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図92には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔変動系コマンド処理〕
図93には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC236)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC361)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、上述の図柄系コマンド処理のステップC251で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC361;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC361;N)、すなわち特図種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(ステップC362)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC363)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC363;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC363;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC364)。図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R大当り図柄、10R大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC364)では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC365)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC366)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ステップC367)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
図94には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC365)を示した。この変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変動であるかを判定する(ステップC381)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(ステップC381;Y)は、機種コード及び特図種別とその時点の演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC382)。なお、リーチなし変動であるので図柄種別は必ずはずれ図柄であり、ここでは図柄種別を特に参照しなくてもよい。なお演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機種によって当然異なるが、ここでは通常モード、確変モードなどがある。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC383)。これによりリーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その後、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC381;N)は、機種コード、特図種別、演出モード及び図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC384)。そして、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC385)、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
次に、後半変動の予告演出を抽選する。なお、特図変動表示ゲームの後半変動とはいわゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図変動表示ゲームの前半変動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
まず、機種コード、特図種別、演出モード及び図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC387)。後半予告振分グループアドレステーブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。そして、後半予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC388)、後半予告振分グループテーブルを使って後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップC389)。
その後、MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定し(ステップC390)、予告抽選結果に対応する演出の内容を決定する(ステップC391)。これにより、飾り特図変動表示ゲームの変動時間や主なリーチ内容などの演出や予告が決定されることとなる。さらに、決定された特図変動表示ゲームの変動パターン(リーチ演出など)や予告内容、遊技状態も参照して停止図柄を決定する停止図柄設定処理を行う(ステップC392)。
次に、変動演出の表示設定を行い(ステップC393)、予告演出の表示設定を行う(ステップC394)。これらの処理により、上述したように設定された飾り特図変動表示ゲームでの演出や予告が実行可能となる。その後、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行う(ステップC395)。この処理では特図変動表示ゲームを開始する際に対応する始動記憶の減少に対応して飾り特図始動記憶表示を減少させる設定を行う。
そして、BGMの番号である音番号、装飾ランプ等による演出の種類を示す番号である装飾番号を設定し(ステップC396)、特図種別に対応する飾り特図変動(識別情報の変動表示)の表示設定を行う(ステップC397)。さらに、識別情報の変動表示とは別に飾り特図変動表示ゲームを表示する第4図柄の変動表示を設定するために、特図種別に対応する第4図柄変動の表示設定を行い(ステップC398)、変動演出設定処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
図95には、上述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理を示した。この単発系コマンド処理では、まず、MODEは遊技制御装置100に設定された機種に関する情報を含む機種指定コマンドに対応するものであるかを判定する(ステップC261)。そして、MODEは機種指定コマンドに対応するものであると判定した場合(ステップC261;Y)は、内部情報をコマンドに対応する機種情報に書き換える機種設定処理を行い(ステップC262)、単発系コマンド処理を終了する。
また、ステップC261で、MODEは機種指定コマンドに対応するものでないと判定した場合(ステップC261;N)は、RAM111Cの初期化を行ったことを示すRAM初期化コマンドに対応するものであるかを判定する(ステップC263)。そして、MODEはRAM初期化コマンドに対応するものであると判定した場合(ステップC263;Y)には、RAM初期化処理を行い(ステップC264)、単発系コマンド処理を終了する。RAM初期化処理(ステップC264)では、初期化の必要な領域を初期化し、RAM初期化画面情報を設定する。さらに、RAM初期化が行われた際の演出を行うためにRAM初期化用シナリオデータを設定する。
また、ステップC263で、MODEはRAM初期化コマンドに対応するものでないと判定した場合(ステップC263;N)は、MODEはRAM111Cの初期化を行わずに停電から復旧したことを示す停電復旧コマンドに対応するものであるかを判定する(ステップC265)。そして、MODEは停電復旧コマンドに対応するものであると判定した場合(ステップC265;Y)には、停電復旧処理を行い(ステップC266)、単発系コマンド処理を終了する。停電復旧処理(ステップC266)では、初期化の必要な領域を初期化し、停電復旧画面を表示するための復旧画面情報を設定する。さらに、停電復旧の際の演出を行うために停電復旧用シナリオデータを設定する。
また、ステップC265で、MODEは停電復旧コマンドに対応するものでないと判定した場合(ステップC265;N)は、MODEは客待ちデモの開始を示す客待ちデモコマンドに対応するものであるかを判定する(ステップC267)。そして、MODEは客待ちデモコマンドに対応するものであると判定した場合(ステップC267;Y)には、客待ちデモ処理を行い(ステップC268)、単発系コマンド処理を終了する。客待ちデモ処理(ステップC268)では、P機(パチンコ機)状態を客待ちデモ中に設定し、客待ち演出を行うために客待ち用シナリオデータを設定する。
また、ステップC267で、MODEは客待ちデモコマンドに対応するものでないと判定した場合(ステップC267;N)には、MODEは特図1保留であるかを判定する(ステップC269)。そして、MODEは特図1保留である場合(ステップC269;Y)には、発生した保留に対応する飾り特図始動記憶表示を表示装置41に表示する処理などを行う特図1保留情報設定処理を行い(ステップC270)、単発系コマンド処理を終了する。また、ステップC269で、MODEは特図1保留に対応するものでないと判定した場合(ステップC269;N)には、MODEは特図2保留であるかを判定する(ステップC271)。そして、MODEは特図2保留である場合(ステップC271;Y)には、発生した保留に対応する処理などを行う特図2保留情報設定処理を行い(ステップC272)、単発系コマンド処理を終了する。すなわち、演出制御装置300が、個々の始動記憶に対応した始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)により始動記憶に関する情報を表示する始動記憶報知表示を行う始動記憶表示手段をなす。
また、ステップC271で、MODEは特図2保留でない場合(ステップC271;N)には、MODEは確率情報であるかを判定する(ステップC273)。そして、MODEは確率情報である場合(ステップC273;Y)には、現在の確率状態に関する設定を行う確率情報設定処理を行い(ステップC274)、単発系コマンド処理を終了する。
また、ステップC273で、MODEは確率情報でない場合(ステップC273;N)には、MODEはエラー/不正であるかを判定する(ステップC275)。そして、MODEはエラー/不正である場合(ステップC275;Y)には、エラー報知を行うなどの対応する処理を行うエラー/不正設定処理を行い(ステップC276)、単発系コマンド処理を終了する。エラー/不正設定処理(ステップC276)では、エラーや不正に関するコマンドを受信した際の報知の処理や、右打ち指示報知コマンド又は左打ち指示報知コマンドを受信した際の警告表示の処理等が行われる。
また、ステップC275で、MODEはエラー/不正でない場合(ステップC275;N)には、MODEは演出モード切替であるかを判定する(ステップC277)。そして、MODEは演出モード切替である場合(ステップC277;Y)には、演出モードを切り替える処理を行う演出モード切替処理を行い(ステップC278)、単発系コマンド処理を終了する。
また、ステップC277で、MODEは演出モード切替でない場合(ステップC277;N)には、MODEは図柄停止であるかを判定する(ステップC279)。そして、MODEは図柄停止でない場合(ステップC279;N)は、単発系コマンド処理を終了する。また、MODEは図柄停止である場合(ステップC279;Y)には、正常なコマンドであるかを判定する(ステップC280)。正常なコマンドであるかの判定では、例えば飾り特図停止コマンドの対象が現在変動中の特図を対象としたものであるかを判定する。
そして、正常なコマンドでない場合(ステップC280;N)は、単発系コマンド処理を終了する。また、正常なコマンドである場合(ステップC280;Y)は、対応する特図の停止設定を行い(ステップC281)、全図柄が停止したなら遊技状態フラグを通常状態に設定して(ステップC282)、単発系コマンド処理を終了する。これにより、対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が停止する。遊技状態フラグは現在の遊技状態を示すフラグであり、通常状態の他、変動中、大当り中、小当り中などの状態を示すフラグがあり、状況に応じて適切なフラグが設定される。
〔大当り系コマンド処理〕
図96には、上述の受信コマンド解析処理における大当り系コマンド処理(ステップC238)を示した。この大当り系コマンド処理では、まず、MODEはファンファーレであるかを判定する(ステップC401)。すなわち、受信したコマンドが図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドや小当りファンファーレコマンドであるかを判定する。そして、MODEはファンファーレである場合(ステップC401;Y)は、大当り種類や小当りに応じたファンファーレ表示画像の設定などを行うファンファーレ演出設定処理を行い(ステップC402)、P機状態をファンファーレ中に設定して(ステップC403)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはファンファーレでない場合(ステップC401;N)は、MODEはラウンドであるかを判定する(ステップC404)。すなわち、受信したコマンドが特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドであるかを判定する。そして、MODEはラウンドである場合(ステップC404;Y)は、ラウンド数表示情報の更新などを行うラウンド演出設定処理を行い(ステップC405)、P機状態をラウンド中に設定し(ステップC406)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはラウンドでない場合(ステップC404;N)は、MODEはインターバルであるかを判定する(ステップC407)。すなわち、受信したコマンドがラウンド間のインターバルに関するインターバルコマンドであるかを判定する。そして、MODEはインターバルである場合(ステップC407;Y)は、インターバル中の演出の設定を行うインターバル演出設定処理を行い(ステップC408)、P機状態をインターバル中に設定し(ステップC409)、大当り系コマンド処理を終了する。また、MODEはインターバルでない場合(ステップC407;N)は、MODEはエンディングであるかを判定する(ステップC410)。すなわち、受信したコマンドが最終ラウンド終了後のエンディングに関するエンディングコマンドや、小当り終了時の小当り終了画面コマンドであるかを判定する。
MODEはエンディングである場合(ステップC410;Y)は、大当りや小当り終了時のエンディング演出の設定などを行うエンディング演出設定処理を行い(ステップC411)、P機状態をエンディング中に設定し(ステップC412)、大当り系コマンド処理を終了する。また、MODEはエンディングでない場合(ステップC410;N)は、MODEはカウントであるかを判定する(ステップC413)。すなわち、受信したコマンドが特別変動入賞装置への入賞に基づく大入賞口カウントコマンドであるかを判定する。
MODEはカウントでない場合(ステップC413;N)は、大当り系コマンド処理を終了する。MODEはカウントである場合(ステップC413;Y)は、特別変動入賞装置38への入賞に対応した演出を設定するカウント演出設定処理(ステップC414)を行い、大当り系コマンド処理を終了する。
次に、遊技の演出について説明する。図97にはリール6a,6b,6cの図柄配列を示した。各リールには、1〜9の数字の識別情報と桃の図柄の識別情報が配されている。星で示す図柄はブランク図柄であり、結果態様を構成する図柄ではない。図98には変動表示装置4で実行される飾り特図変動表示ゲームの特別結果である飾り特別結果を示した。特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合には、当該特別結果に対応した飾り特別結果がいずれかの有効ライン上に並ぶようになっている。結果がはずれの場合はいずれの有効ライン上にも飾り特別結果が揃わないような表示となる。
飾り特別結果は、特図種類(特図1又は特図2)により特別結果との対応付けが異なるようにされている。図98(a)、(b)に示すように16R大当りについては特図種類にかかわらず奇数の同じ数字が3つ並ぶ飾り特別結果と桃の図柄が3つ並ぶ飾り特別結果が対応し、10R大当りについても特図種類にかかわらず偶数の同じ数字が3つ並ぶ飾り特別結果が対応する。また、小当り1〜4については、特図1では「123」の数字が並ぶ飾り特別結果が対応し、特図2では桃の図柄が3つ並ぶ飾り特別結果が対応する。
変動表示装置4で表示する飾り特図変動表示ゲームは、特定遊技状態(高確率状態)であるか否かにより対象とする特図種類が異なっており、遊技状態に応じたメイン変動に対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、特定遊技状態でない場合は特図1変動表示ゲームに対応した飾り特図1変動表示ゲームを表示し、特定遊技状態である場合は特図2変動表示ゲームに対応した飾り特図2変動表示ゲームを表示する。これにより、小当りについては、特定遊技状態であるか否かにより変動表示装置4における結果態様の表示が異なるようになる。
また、特定遊技状態での飾り特図変動表示ゲームでは、特別結果により変動態様が選択されるようになっており、飾り特別結果が導出されるまでの変動態様により特別結果を判別可能としている。図94に示した変動演出設定処理では、特定遊技状態であるか否かにより用いる飾り特別結果を選択し、特定遊技状態である場合における変動パターンの選択について特別結果に応じた変動態様を選択するようにしている。
なお、特図種類により特別結果と飾り特別結果の対応付けが異なるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、特定遊技状態であるか否かにより特別結果と飾り特別結果の対応付けが異なるようにしても良い。また、本実施形態の遊技機では使用していないが、確率状態を明確に報知しないいわゆる潜伏状態であるかや、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球の入賞が容易な開状態とに変換可能な普通変動入賞装置を始動入賞口に設けた場合に、当該普通変動入賞装置が開状態となる割合が高く入賞が容易な状態であるか否かなどに基づき、特別結果と飾り特別結果の対応付けが異なるようにしても良い。また、演出制御装置300が管理する演出モードに基づき、特別結果と飾り特別結果の対応付けが異なるようにしても良いし、特別遊技状態の終了後の所定期間(所定ゲーム数、所定時間)のような遊技における任意の期間や、RTC338の時刻情報に基づく任意の期間では特別結果と飾り特別結果の対応付けが異なるようにしても良い。
図99には特定遊技状態でない場合である低確率状態での変動表示装置4と表示装置41での演出の一例を示した。これらの制御は、遊技制御装置100から受信した制御情報に基づき演出制御装置300が制御するようになっており、主に図94に示した変動演出設定処理において設定される。
低確率状態では、変動表示装置4においてメイン変動である特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームを表示するようになっている。また、表示装置41における表示領域の左下部には特図1変動表示ゲームに対応した飾り特図1変動表示ゲームを表示する飾り特図1変動表示ゲーム表示部81が設けられる。ここでは、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図1変動表示ゲームを表示する。また、表示領域の右下部には特図2変動表示ゲームに対応した飾り特図2変動表示ゲームを表示する飾り特図2変動表示ゲーム表示部82が設けられる。ここでは、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図2変動表示ゲームを表示する。
表示領域の中央には、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する記憶表示部83が設けられる。ここに表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されるものであり、図99(a)では3つの第1始動記憶があることを示している。左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化される毎に左へ移行するようになっている。また、それぞれの始動記憶に対応する特図1変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先読み結果をその表示態様により示唆することが可能である。
表示領域の中央であって記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図1変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部84には、特図1変動表示ゲームの開始時に記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が移行し、実行される特図1変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態様により示唆するようになっている。
図99(a)に示す状態から第1始動記憶が消化されて減少すると、図99(b)に示すように記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ流入する表示が行われる。ここでは、実行中記憶表示部84においても先読み演出と同様の態様で特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等が示唆されている。
そして、変動表示装置4では第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームが開始され、各リール6の変動表示が開始される。また、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81でも飾り特図1変動表示ゲームが開始され、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報の変動表示が開始される。
その後、まず、図99(c)に示すように変動表示装置4の左リール6aが停止し、次に図99(d)に示すように変動表示装置4の右リール6cが停止する。ここでは右上がりライン及び右下がりラインのそれぞれで同じ識別情報が停止してリーチ状態となっており、リーチ演出が開始される。もちろん有効ライン上に異なる識別情報が停止してリーチ状態とならない場合もある。このようにリーチ状態で右リール6cが仮停止するまでが前半変動であり、以降が後半変動となる。
そして、変動時間の終了とともに図99(e)に示すように変動表示装置4の中リール6bが停止して全てのリール6が停止した状態となり結果が表示される。ここでは飾り特別結果が何れの有効ライン上にも揃わず結果がはずれであることを示している。また、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81でも左領域、中領域、右領域の各々で識別情報の変動表示が終了して結果が停止表示される。こちらも同じくはずれの結果が表示されている。その後、停止時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。これに伴い図99(f)に示すように実行中記憶表示部84の表示が消去され、次の特図変動表示ゲームを開始可能な状態となる。
なお、図99(f)の状態で始動記憶がなければ客待ち状態となる。また、図99(f)の状態で結果が第1特別結果(大当り)であれば第1特別遊技状態となり、ゲート34へ遊技球を通過させることで第1特別遊技状態のラウンド遊技が開始されることとなる。また、図99(f)の状態で結果が第2特別結果(小当り)であれば、変動表示装置4の有効ライン上に「123」の飾り特別結果が停止表示されて第2特別遊技状態が開始されることとなる。
図100には特定遊技状態(高確率状態)での変動表示装置4と表示装置41での演出の一例を示した。高確率状態では、変動表示装置4においてメイン変動である特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームを表示するようになっている。また、表示装置41における表示領域の左下部には飾り特図1変動表示ゲームを表示する飾り特図1変動表示ゲーム表示部81が設けられ、表示領域の右下部には飾り特図2変動表示ゲームを表示する飾り特図2変動表示ゲーム表示部82が設けられる。表示領域の右上部には、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する記憶表示部83が設けられる。ここに表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶の数を数字により表示するものである。
表示領域の中央下部には、現在実行中の特図2変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部84でも実行される特図2変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態様により示唆するようになっている。さらに、表示領域の中央上部には、所定期間において獲得した賞球数を表示する獲得数表示部85が設けられる。ここでは、遊技者が多数の賞球を獲得可能な有利期間において特別遊技状態の終了から次の特別遊技状態の開始までに発生した小当りにおいて特別変動入賞装置へ入賞することにより獲得した賞球数の累計値が表示される。
図100(a)に示す状態は、小当りに基づく特別遊技状態が終了した状態である。この状態では当該特別遊技状態を発生させた小当りの結果に対応して変動表示装置4では桃の図柄が中段ラインに揃った飾り特別結果が結果態様として停止表示された状態となっており、飾り特図2変動表示ゲーム表示部82でも特別遊技状態を発生させた小当りの結果に対応して「123」の結果態様が停止表示された状態となっている。
この状態から第2始動入賞口37に遊技球が入賞すると特図2変動表示ゲームが開始され、これに伴い飾り特図2変動表示ゲームが開始される。特図2変動表示ゲームの結果がはずれ又は小当りである場合は、図100(b)に示すように各リール6が上下に揺れるように動作する変動表示が開始される。この際、各リール6の桃の図柄が表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れないように各リール6が上下に動作するようになっている。この飾り特図変動表示ゲームの実行態様が第1実行態様をなす。
そして、変動時間が終了すると結果態様が停止表示される。結果が小当りの場合は、図100(d)に示すように変動表示装置4では有効ライン上に桃の図柄が並ぶ飾り特別結果が結果態様として停止表示される。特定遊技状態で変動表示装置4における飾り特図変動表示ゲームは、メイン変動となる特図2変動表示ゲームに対応した飾り特図2変動表示ゲームであり、小当りに対応する飾り特別結果は桃の図柄が揃う結果態様である。すなわち結果が小当りの場合は、第1実行態様で変動表示が行われた後にこの飾り特別結果が停止表示されることで小当りであることを認識可能となる。また、飾り特図2変動表示ゲーム表示部82では小当りのみに対応した結果態様である「123」の結果態様が停止表示される。
結果がはずれの場合は、図100(e)に示すように変動表示装置4では有効ライン上に桃の図柄が並ばないはずれの結果態様が停止表示される。このはずれの結果態様を表示する際にも、変動表示装置4における飾り特図2変動表示ゲームでの小当りの飾り特別結果を構成する各リール6の桃の図柄が表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れない結果態様を停止表示するようになっている。なお、はずれの結果態様としては、桃の図柄が有効ライン上に並ばない結果態様であればよく、図100(e)に示したものに限られない。また、飾り特図2変動表示ゲーム表示部82でもはずれの結果態様が停止表示される。
一方、図100(a)の状態から開始された特図2変動表示ゲームの結果がはずれ又は大当りである場合は、図100(c)に示すように各リール6が一方向に回転する変動表示が開始される。この際、変動表示装置4における飾り特図2変動表示ゲームでの小当りの飾り特別結果を構成する桃の図柄は表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れる。この飾り特図変動表示ゲームの実行態様が第2実行態様をなす。
そして、変動時間が終了すると結果態様が停止表示される。結果がはずれの場合は図100(e)に示したように変動表示装置4では、変動表示装置4における飾り特図2変動表示ゲームでの小当りの飾り特別結果を構成する各リール6の桃の図柄が表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れない位置で有効ライン上に並ばないはずれの結果態様が停止表示される。
また、結果が大当りの場合は、図100(f)に示すように変動表示装置4では有効ライン上に特別結果に対応した図柄が並ぶ結果態様が停止表示される。すなわち結果が大当りの場合は、第2実行態様で変動表示が行われた後に特別結果に対応した飾り特別結果が停止表示されることで大当りであることを認識可能となる。ここでは16R大当りであり「777」の飾り特別結果が停止表示されているが、16R大当りには小当りと同じ桃の図柄が揃う飾り特別結果も対応付けられており、この桃の図柄が揃う飾り特別結果が停止表示される場合もある。また、飾り特図2変動表示ゲーム表示部82では大当りのみに対応する結果態様の一つである「777」の結果態様が停止表示される。
このように大当りと小当りとで変動態様を異ならせることで、遊技者が特別結果の種類を把握しやすくなる。特に、特定遊技状態では、変動時間が短くなり特図変動表示ゲームが高い頻度で実行され、さらに小当りが頻発するとともに大当りの発生間隔も短いことから特別結果の発生頻度が高い状態となっている。このような遊技状態において遊技者は、変動表示の時点から導出される特別結果の種類を把握できて飾り特図変動表示ゲーム以外の特別変動入賞装置の開放などにも意識を向ける余裕が生まれることから、遊技者にとって有利な特定遊技状態の興趣を効果的に高めることができる。また、大当りと小当りで同じ飾り特別結果(ここでは桃の図柄が揃う飾り特別結果)が停止表示されることもあるが、変動態様により大当りと小当りのいずれであるかを判別可能となる。
なお、変動表示の実行態様として、第1実行態様と第2実行態様を示したが、これ以外の実行態様を設け、特別結果に割り当てるようにしても良い。例えば、一の特別結果に対して複数の実行態様を割り当てるようにしても良い。また、16R大当りと10R大当りの場合で実行態様が異なるようにしても良い。また、大当りと小当りで共通に選択可能な実行態様を設けて、いずれの当りであるかを判別しにくくしても良い。また、特定遊技状態だけではなく、他の遊技状態においても特定の実行態様を特定の特別結果に割り当てるようにしても良い。
また、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81や飾り特図2変動表示ゲーム表示部82での飾り特別結果については、遊技状態にかかわらず図98(a)に示した飾り特別結果を用いることで、特定遊技状態であっても特別結果の種類を判別可能としているが、変動表示装置4と同様に図98(b)の飾り特別結果を用いるようにしても良い。
また、第1実行態様と第2実行態様を、変動表示装置4における飾り特図2変動表示ゲームでの小当りの飾り特別結果を構成する桃の図柄が図柄表示窓5の範囲から外れるか否かが異なるとしたが、これ以外の相違点も実行態様の違いとなっている。例えば、第1実行態様はリール6が順方向と逆方向に動作するのに対して第2実行態様はリール6が順方向のみに動作する。また、第1実行態様はリール6が1周することなく動作するのに対して第2実行態様はリール6が1周する。
この他に、第1実行態様と第2実行態様とでリール6の動作態様を異ならせるようにしても良い。例えば第1実行態様と第2実行態様のいずれもリール6を揺れるように動作することを可能とし、第1実行態様では全てのリール6が揺れるように動作するのに対して第2実行態様では一部のリール6のみが揺れるように動作し他のリール6は回転するようにしても良い。また、第1実行態様と第2実行態様とで各リール6の動作方向が異なるようにしても良く、第1実行態様では全てのリール6が逆方向に動作するのに対して第2実行態様では全てのリール6が順方向に動作するようにしても良い。また、一部のリール6が逆方向に回転するようにして第1実行態様と第2実行態様とで、逆方向に動作するリール6の数が異なるようにしても良い。また、第1実行態様と第2実行態様でリール6のバックライトの発光態様が異なるようにしても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機10において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示した後に結果を停止表示する飾りゲームを実行し、ゲームの結果が特別結果となる場合には、飾りゲームにおいて飾り特別結果を停止表示するように構成され、一の飾り特別結果が複数の特別結果と対応するようにしたこととなる。したがって、異なる特別結果でも同じ飾り特別結果を表示可能となり遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、複数の特別結果と対応する飾り特別結果を停止表示可能な飾りゲームを実行する場合には、当該飾りゲームの実行態様として特別結果の種類に応じて選択される特定実行態様を設定可能であるようにしたこととなる。したがって、実行態様から特別結果の種類を把握可能となるという興趣が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、特定実行態様として、複数の特別結果と対応する飾り特別結果を構成する識別情報の全部が表示領域に存在する状態で変動表示を行って当該飾り特別結果を停止表示する第1実行態様と、複数の特別結果と対応する飾り特別結果を構成する識別情報の一部又は全部が表示領域外に移動する変動表示を行って当該飾り特別結果を停止表示する第2実行態様と、のいずれかを特定特別結果の種類に応じて選択するようにしたこととなる。したがって、第1実行態様と第2実行態様の判別が容易となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、飾りゲームを表示する変動表示装置4を備え、演出制御手段は、遊技状態に応じて変動表示装置4に表示する飾りゲームを異ならせることが可能であり、所定の遊技状態では、一の飾り特別結果が複数の特別結果と対応する飾りゲームを表示し、所定の遊技状態以外では、一の飾り特別結果が一の特別結果と対応する飾りゲームを表示するようにしたこととなる。したがって、所定の遊技状態では特別結果の把握が容易となり、遊技の興趣を向上することができる。
次に、イレギュラー変動において大当りが発生する場合の飾り特図変動表示ゲームの実行態様について説明する。本実施形態の遊技機では、特定遊技状態でない場合である低確率状態では、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。イレギュラー変動となる特図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間となっているが、低確率状態では特図1変動表示ゲームで特別結果が導出される可能性が低く、小当りの確率も低いため、特図2変動表示ゲームで特別結果が導出される可能性がある。この場合には遊技制御装置100からその旨の情報である特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドが送信されるようになっており、演出制御装置300ではこの情報に基づき変動表示装置4で実行する飾り特図1変動表示ゲームについて特定の実行態様を設定するようにしている。
図101には、特定の実行態様の一例を示した。図101(a)に示す状態は、低確率状態において大当りとなる特図2変動表示ゲームが実行されている状態で新たな特図1変動表示ゲームを開始する状態である。新たな特図1変動表示ゲームの変動時間は、特図2変動表示ゲームの残り変動時間より短く、遊技制御装置100からその旨の情報が送信されている。これに伴い、演出制御装置300では、図94に示した変動演出設定処理において新たな特図1変動表示ゲームについて特定の実行態様を設定する。
図101(b)に示すように特定の実行態様では、各リール6のバックライトが消灯され、各リール6が上下に揺動するような変動表示が行われる。また、表示装置41では特定の実行態様であることを示す「ドキドキモード!」の表示が行われる。また、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81では変動表示が開始される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了すると飾り特図2変動表示ゲーム表示部82の変動表示が終了して大当りの結果態様が停止表示される。また、これに伴い特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で終了され、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81の変動表示が終了してはずれの結果態様が停止表示される。また、変動表示装置4には、はずれの結果態様が停止表示される。
結果を表示する停止時間が終了すると、特別遊技状態が開始されてファンファーレ期間となる。このファンファーレ期間の開始に伴い、表示装置41には、右打ちを促す表示が行われる。また、このファンファーレ期間の開始に伴い、変動表示装置4では図101(d)に示すように各リール6を回転させる変動表示が行われ、ファンファーレ期間中に図101(e)に示すように飾り特別結果が停止表示される。その後、ゲート34を遊技球が通過していることを条件にラウンドが開始されて特別変動入賞装置が開放されることとなる。
このような特定の実行態様とすることで、違和感なくイレギュラー変動の特別結果を導出して特別遊技状態を実行することが可能となる。また、変動表示装置4において特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方の結果を順次表示可能となるので、遊技者がそれぞれの結果を確認可能となる。特に、表示の自由度が低いリールを使用した遊技機において適切な遊技進行を行うことができる。
また、イレギュラー変動となる特図2変動表示ゲームの結果の表示は特別遊技状態中に行われ、特図変動表示ゲームの停止時間においては、メイン変動とイレギュラー変動のいずれが特別結果となっても、また両方ともはずれであっても常にメイン変動の結果が表示されることとなる。
なお、特定遊技状態である高確率状態では、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。メイン変動である特図2変動表示ゲームの変動時間は短く、高い頻度で特別結果が導出されることから、特図1変動表示ゲームで特別結果が導出される可能性は低く、特定の実行態様は設定しないようになっている。もちろん、特図1変動表示ゲームの特別結果が導出される際に同様の特定の実行態様を設定するようにしても良い。
また、特図2変動表示ゲームが小当りとなることにより特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で終了した場合は、特図2変動表示ゲームの終了に伴い変動表示装置4の変動表示を飾り特別結果以外の結果態様で停止表示し、そのままの状態で小当りに基づく特別遊技状態を行う。この場合、リール6の停止位置は停止コマンドを受信した際の位置とし、図柄が有効ライン上にない状態でも停止させるようにする。
また、特図1変動表示ゲームの変動時間よりも特図2変動表示ゲームの残り変動時間が短い場合に特定の実行態様を設定するとしたが、特図2変動表示ゲームの残り変動時間が、特図1変動表示ゲームがはずれとなる場合に設定される最長の変動時間よりも短い場合に特定の実行態様を開始するようにしても良い。このようにすれば、特定の実行態様を実行する期間を一定の期間とすることができる。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機10において、始動入賞口をなす第1始動入賞口36と、始動入賞口をなす第2始動入賞口37と、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づき第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示した後に結果を停止表示する飾りゲームを実行し、ゲームの結果が特別結果となる場合には、飾りゲームにおいて飾り特別結果を停止表示するように構成され、第1変動表示ゲーム実行制御手段及び第2変動表示ゲーム実行制御手段は、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームを同時に実行可能であり、一方の変動表示ゲームを実行している際に他方の変動表示ゲームが特別結果となった場合には、一方の変動表示ゲームをはずれ結果で強制的に終了する強制停止処理を行うように構成され、演出制御手段は、強制停止処理が行われるゲームに対応する飾りゲームの実行態様として特定実行態様を設定するようにしたこととなる。したがって、特定実行態様となることにより強制停止が発生する可能性があることを遊技者が認識可能となる。
また、演出制御手段は、遊技状態に応じて第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームのうち予め定められた一方のゲームに対応した飾りゲームを変動表示装置で表示するように構成され、飾りゲームとして表示する対象のゲームが強制停止処理によってはずれ結果で強制的に停止された場合には、変動表示装置にはずれ結果を表示し、その後の特別遊技状態において変動表示装置を動作して他方のゲームの結果に対応した飾り特別結果を表示するようにしたこととなる。したがって、両方のゲームの結果を遊技者に示すことが可能となる。
次に、小当り発生時の演出について説明する。図102には特定遊技状態ではない低確率状態で小当りが発生した場合を示した。図102(a)に示すように小当りとなる特図1変動表示ゲームが実行されている状態から変動時間が終了すると、図102(b)に示すように結果が停止表示される。ここでは、変動表示装置4で右上がりラインに小当りに対応した飾り特別結果である「123」が停止表示されている。また、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81にも小当りに対応した飾り特別結果である「123」が停止表示される。
その後、小当りに基づく特別遊技状態が開始されるが、図102(c)に示すように実行中記憶表示部84の表示が消去される他は図102(b)に示した停止時間での表示のままとされる。そして、特別遊技状態が終了すると図102(d)に示すように次の特図1変動表示ゲームが開始される。このように低確率状態では小当りに基づく特別遊技状態で特別の演出を行わないことから、図6に示したように小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間は必要最低限の時間とされ、スムーズな遊技の進行を可能としている。
図103には、特定遊技状態である高確率状態で小当りが発生した場合を示した。図103(a)に示すように小当りとなる飾り特図2変動表示ゲームは、桃の図柄が表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れないように各リール6が上下に揺れるように動作する変動表示が行われる。その後、変動時間が終了すると、図103(b)に示すように変動表示装置4では有効ライン上に桃の図柄が並ぶ飾り特別結果が結果態様として停止表示される。また、飾り特図2変動表示ゲーム表示部82では小当りに対応した結果態様である「123」の結果態様が停止表示される。
小当りに基づく特別遊技状態では、まず小当りファンファーレ期間において図103(c)に示すように実行中記憶表示部84に代えて特別変動入賞装置への入賞を促す促進表示86が行われる。そして、小当りファンファーレ期間が終了して特別変動入賞装置が開放され、遊技球が特別変動入賞装置に入賞すると、図103(d)、(e)に示すように獲得した賞球数を示す獲得数表示部87の値が入賞毎に更新される。この際、獲得数表示部85においては数値の更新は行われない。
その後、特別変動入賞装置の開放が終了して小当りエンディング期間となると、図103(f)に示すように特別遊技状態で獲得した賞球数の結果を示す結果表示88が表示されるとともに、獲得数表示部85に特別遊技状態で獲得した賞球数の値が加算される。小当りエンディング期間が終了して特別遊技状態が終了すると実行中記憶表示部84の表示が再開され、次の特図変動表示ゲームを実行可能な状態となる。
このように高確率状態では小当りに基づく特別遊技状態で特別の演出が行われることから、図6に示したように小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間は演出を実行するのに十分な時間とされ、賞球数の情報の報知などを効果的に行うことができ、多くの賞球を獲得可能な特定遊技状態の遊技の興趣を高めることができる。
次に、特定期間における特別結果の導出回数を報知する機能と、特別遊技状態の終了から次の特別結果の導出までの賞球数に関する情報を報知する機能と、を有する報知部72における報知態様について説明する。
本実施形態の遊技機では、低確率状態での大当り(第1特別結果)の導出を初回とし、大当りの導出回数が5回となるまでの期間において、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態である高確率状態とするように構成されている。高確率状態では、次回の大当りの導出が容易になる他、特図2変動表示ゲームを主体として遊技が進行するため小当りの発生頻度が高くなる。この低確率状態での大当りの導出から、所定回数目の大当りの導出に基づく特別遊技状態が終了するまでの期間では、大当りに基づく特別遊技状態と高確率状態が交互に発生して遊技者が多数の賞球を容易に獲得可能であり、遊技者にとって有利な期間であることからこの期間を有利期間としている。
図2に示すようにセンターケース40の右部には、複数の色で発光可能なLEDを備える報知部72として、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c、第4報知部72dが備えられている。第1報知部72aには「1」の数字が付され、第2報知部72bには「2」の数字が付され、第3報知部72cには「3」の数字が付され、第4報知部72dには「4」の数字が付されている。この数字は、有利期間の開始の契機となる低確率状態で導出された大当りを除いて有利期間において発生した大当りの回数を示すものである。すなわち、高確率状態で発生した大当りの回数を示すものである。さらに報知部72ではLEDの点灯態様により有利期間において発生した大当りの回数を示すようになっている。
なお、有利期間における大当りの導出回数は報知部の数字に1を加算することで把握可能であり、報知部は有利期間における大当りの導出回数を報知しているとも言える。また、有利期間における大当りの残り導出回数は、報知部の数字から4を減算することで把握可能であり、報知部は有利期間における大当りの残り導出回数を報知しているとも言える。もちろん、大当りの導出回数又は残り導出回数に対応するように報知部に数字を付しても良い。
図104には報知部72での報知態様の一例を示した。低確率状態で遊技を行っている状態では報知部72をなす第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c、第4報知部72dは消灯された状態となっている。そして、低確率状態で大当りの特別結果(第1特別結果)が導出されて特別遊技状態が開始されると(t31)、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c、第4報知部72dが点滅を開始する。点滅状態は報知部72に対応する大当りが未だ発生していないことを示すものであり、4つの報知部72が点滅している状態は高確率状態での大当りの導出回数が0回であり、残り4回の大当りを導出可能であることを示している。
低確率状態で発生した大当りに基づく特別遊技状態が終了すると(t32)、高確率状態となる。この高確率状態では特図2変動表示ゲームをメイン変動として遊技が進行し小当りが頻発するため、遊技者が多数の賞球を獲得可能である。この高確率状態の開始から次の大当りの発生までの期間(t32〜t33)を第1計数期間として、この第1計数期間に獲得した賞球数を計数するようになっている。また、計数した結果は表示装置41の獲得数表示部85に表示される。
そして、次の大当りである高確率状態での1回目の大当りが発生すると(t33)、第1報知部72aは点灯状態となり、第2報知部72b、第3報知部72c、第4報知部72dは点滅状態のままとなる。これにより、高確率状態での大当りの導出回数が1回であることが示される。また、第1報知部72aでは当該大当りの発生により終了した第1計数期間(t32〜t33)における計数結果に対応した発光色で点灯した状態となる。すなわち、第1報知部72aでは、高確率状態での大当りの導出回数の報知と第1計数期間での計数結果とを同時に報知した状態となる。
計数結果を報知する発光色としては、計数結果が少ないものから順に白、青、黄、紫、赤の5色が用意されている。なお、各色を順次変化させる虹色の発光については、表示装置41における特図変動表示ゲームについての演出において特別結果の導出を確定的に報知する場合に用いられるものであり、報知部72で用いると特別結果の導出を予告しているかのように誤認するおそれがあることから、計数結果を報知する発光色としては用いないようにしている。
高確率状態での1回目の大当りに基づく特別遊技状態が終了すると(t34)、高確率状態となる。そして、この高確率状態の開始から次の大当りの発生までの期間(t34〜t35)を第2計数期間として、この第2計数期間に獲得した賞球数が計数される。また、獲得数表示部85の表示は第2計数期間の開始に伴い0とされ、第2計数期間での計数結果が表示される。
次の大当りである高確率状態での2回目の大当りが発生すると(t35)、第1報知部72a、第2報知部72bは点灯状態となり、第3報知部72c、第4報知部72dは点滅状態のままとなる。これにより、高確率状態での大当りの導出回数が2回であることが示される。また、第2報知部72bでは当該大当りの発生により終了した第2計数期間(t34〜t35)における計数結果に対応した発光色で点灯した状態となる。第1報知部72aについては第1計数期間における計数結果に対応した発光色で点灯した状態が維持される。すなわち、第1報知部72a及び第2報知部72bでは、高確率状態での大当りの導出回数の報知と各計数期間での計数結果とを同時に報知した状態となる。
高確率状態での2回目の大当りに基づく特別遊技状態が終了すると(t36)、高確率状態となる。そして、この高確率状態の開始から次の大当りの発生までの期間(t36〜t37)を第3計数期間として、この第3計数期間に獲得した賞球数が計数される。また、獲得数表示部85の表示は第3計数期間の開始に伴い0とされ、第3計数期間での計数結果が表示される。
次の大当りである高確率状態での3回目の大当りが発生すると(t37)、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72cは点灯状態となり、第4報知部72dは点滅状態のままとなる。これにより、高確率状態での大当りの導出回数が3回であることが示される。また、第3報知部72cでは当該大当りの発生により終了した第3計数期間(t36〜t37)における計数結果に対応した発光色で点灯した状態となる。第1報知部72aについては第1計数期間における計数結果に対応した発光色で点灯した状態が維持され、第2報知部72bについては第2計数期間における計数結果に対応した発光色で点灯した状態が維持される。すなわち、第1報知部72a、第2報知部72b及び第3報知部72cでは、高確率状態での大当りの導出回数の報知と各計数期間での計数結果とを同時に報知した状態となる。
高確率状態での3回目の大当りに基づく特別遊技状態が終了すると(t38)、高確率状態となる。そして、この高確率状態の開始から次の大当りの発生までの期間(t38〜t39)を第4計数期間として、この第4計数期間に獲得した賞球数が計数される。また、獲得数表示部85の表示は第4計数期間の開始に伴い0とされ、第4計数期間での計数結果が表示される。
次の大当りである高確率状態での4回目の大当りが発生すると(t39)、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c及び第4報知部72dは点灯状態となる。これにより、高確率状態での大当りの導出回数が4回であることが示される。また、第4報知部72dでは当該大当りの発生により終了した第4計数期間(t38〜t39)における計数結果に対応した発光色で点灯した状態となる。第1報知部72aについては第1計数期間における計数結果に対応した発光色で点灯した状態が維持され、第2報知部72bについては第2計数期間における計数結果に対応した発光色で点灯した状態が維持され、第3報知部72cについては第3計数期間における計数結果に対応した発光色で点灯した状態が維持される。すなわち、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c及び第4報知部72dでは、高確率状態での大当りの導出回数の報知と各計数期間での計数結果とを同時に報知した状態となる。
高確率状態での4回目の大当りに基づく特別遊技状態が終了すると(t40)、低確率状態となり有利期間が終了する。そして、第1報知部72a、第2報知部72b、第3報知部72c及び第4報知部72dは消灯され、表示装置41では低確率状態での表示となる。
このように有利期間において次の第1特別結果が導出されるまでの期間で獲得した賞球数を報知することで、遊技の興趣を向上することができる。特に、本実施形態の遊技機では、有利期間において次の第1特別結果が導出されるまでの期間でも遊技者の持球が増加するようにしており、従来のように持球を減少させながら次の特別結果の導出を待つだけのものとは異なる遊技性を有している。このため、有利期間において次の第1特別結果が導出されるまでの期間でどれだけ賞球を獲得するかという事項も遊技者の利益に関わる重要な事項となっている。報知部72によりこの期間に獲得した賞球数を報知することで、遊技者が獲得した利益の量をわかりやすく示すことができ、遊技の興趣を向上することができる。
〔カウント演出設定処理〕
図105には、上述の大当り系コマンド処理におけるカウント演出設定処理(ステップC414)を示した。このカウント演出設定処理では、まず、有利期間であるかを判定する(ステップC501)。この有利期間でない場合(ステップC501;N)は、カウント演出設定処理を終了する。この場合は低確率状態において発生した小当りに基づく特別遊技状態において特別変動入賞装置に遊技球が入賞した場合であり、特別の演出は行わない。
また、有利期間である場合(ステップC501;Y)は、獲得賞球カウンタを+15更新し(ステップC502)、総獲得数カウンタを+15更新する(ステップC503)。獲得賞球カウンタは有利期間における所定期間に特別変動入賞装置への入賞により獲得した賞球数を計数するものである。また、総獲得数カウンタは有利期間において特別変動入賞装置への入賞により獲得した賞球数を計数するものである。ここでは特別変動入賞装置への入賞により15個の賞球が発生するので、それぞれのカウンタを+15更新するようにしている。
その後、表示装置41の獲得数表示部85の表示を更新して(ステップC504)、カウント演出設定処理を終了する。なお、本実施形態では高確率状態において獲得した賞球数を獲得数表示部85に表示するが、特別遊技状態中において当該特別遊技状態で獲得した賞球数を獲得数表示部85に表示するようにしても良い。また、総獲得数については表示していないが表示するようにしても良い。
〔報知情報設定処理〕
図106には、上述のメイン処理における盤演出設定処理(ステップC20)で行われる報知情報設定処理を示した。この報知情報設定処理では、まず、有利期間の開始タイミング(図104のt31)であるかを判定する(ステップC511)。有利期間の開始タイミングである場合(ステップC511;Y)は、報知部72の表示を開始する(ステップC512)。これにより報知部72の点滅表示が開始される。次に、獲得賞球カウンタ領域を0クリアし(ステップC513)、総獲得数カウンタ領域を0クリアして(ステップC514)、報知情報設定処理を終了する。
一方、有利期間の開始タイミングでない場合(ステップC511;N)は、有利期間の終了タイミング(図104のt40)であるかを判定する(ステップC515)。有利期間の終了タイミングである場合(ステップC515;Y)は、報知部72の表示を終了する(ステップC516)。これにより報知部72が消灯される。次に、獲得賞球カウンタの値を履歴情報としてセーブする(ステップC517)。このタイミングでの獲得賞球カウンタには有利期間で最後の特別遊技状態において獲得した賞球数が記録されており、この値を履歴情報としてセーブする。そして、総獲得数カウンタの値を履歴情報としてセーブし(ステップC518)、報知情報設定処理を終了する。総獲得数カウンタには有利期間の開始からの賞球数が記録されており、この値を履歴情報としてセーブする。
一方、有利期間の終了タイミングでない場合(ステップC515;N)は、第1特別遊技状態の開始タイミングであるかを判定する。ここでは有利期間が開始される際の特別遊技状態の開始タイミングは含まず、図104のt33、t35、t37、t39のタイミングが該当する。
第1特別遊技状態の開始タイミングである場合(ステップC519;Y)は、獲得賞球カウンタの値から報知部の発光態様を選択して設定する(ステップC520)。このタイミングでの獲得賞球カウンタには、前回の特別遊技状態の終了から今回の特別遊技状態の開始までに獲得した賞球数が記録されており、この値に基づき対応する報知部72の発光態様を選択して設定する。これにより対応する報知部72が点滅状態から点灯状態となる。
次に、獲得賞球カウンタの値を履歴情報としてセーブする(ステップC521)。これにより、前回の特別遊技状態の終了から今回の特別遊技状態の開始までに獲得した賞球数が履歴情報としてセーブされる。その後、獲得賞球カウンタ領域を0クリアし(ステップC522)、報知情報設定処理を終了する。
一方、第1特別遊技状態の開始タイミングでない場合(ステップC519;N)は、第1特別遊技状態の終了タイミングであるかを判定する(ステップC523)。ここでは有利期間が終了する際の特別遊技状態の終了タイミングは含まず、図104のt32、t34、t35、t36のタイミングが該当する。第1特別遊技状態の終了タイミングでない場合(ステップC523;N)は、報知情報設定処理を終了する。
また、第1特別遊技状態の終了タイミングである場合(ステップC523;Y)は、獲得賞球カウンタの値を履歴情報としてセーブする(ステップC524)。これにより、今回終了した特別遊技状態において獲得した賞球数の値が履歴情報としてセーブされる。その後、獲得賞球カウンタ領域を0クリアし(ステップC525)、報知情報設定処理を終了する。
なお、有利期間の最後に行われることとなる高確率状態での4回目の大当りに基づく特別遊技状態において、有利期間における各計数期間での賞球数の計数結果や、有利期間における大当りの種類、小当りの種類や回数の情報、各特別遊技状態での賞球数の計数結果、有利期間の全期間における賞球数の計数結果など、有利期間における遊技の結果を表示装置41に表示するようにしても良い。各特別遊技状態での賞球数の計数結果や、有利期間の全期間における賞球数の計数結果の報知を行う場合には、有利期間の最後に行われた特別遊技状態で獲得した賞球数の情報を得るために、当該特別遊技状態での残存球処理が終了してから報知を行うようにする。また、この報知を行うために有利期間の最後に行われた特別遊技状態については、エンディング時間を他の特別遊技状態よりも長くするようにしても良い。これらの情報の報知では、各計数期間での計数結果を記憶した履歴情報を用いることができる。また、履歴情報を遊技者が演出ボタン25などを操作することにより任意のタイミングで参照できるようにしても良い。
また、報知部72は発光色により獲得した賞球数を報知するようにしたが、動作によって報知するものであっても良い。例えば、獲得した賞球数が多いほど遊技領域の中心方向への突出量が多くなるようにしたり、回転角度が大きくなるようにしたりするようにしても良い。また、獲得数表示部85では各計数期間における計数結果を表示するとしたが、一の有利期間における各計数期間での計数結果を通算しても良いし、一の有利期間における特別遊技状態での獲得数も含む総獲得数を表示するようにしても良い。
また、特別変動入賞装置への入賞による賞球数を計数するとしたが、他の入賞口への入賞による賞球数も合算するようにしても良い。この場合は、遊技制御装置100が各入賞口への入賞に基づく賞球数を演出制御装置300に送信するようにする。さらに、発射により消費された遊技球数を減算し、計数期間における純増数を計数できるようにしても良い。この場合は発射球の数を計数するようにし、獲得した賞球数から減算するようにする。
また、一の報知部72に2つの表示部を設け、一方に対応する計数期間での計数結果を表示し、他方に導出された第1特別結果の種類を表示するようにしても良い。また、計数期間に特別遊技状態の期間を含むようにしても良い。例えば、第1計数期間は低確率状態で導出された第1特別結果に基づく特別遊技状態の開始から次の第1特別結果の導出までの期間(t31〜t33)とし、第2計数期間を第1計数期間の終了から次の第1特別結果の導出までの期間(t33〜t35)とし、同様に第3計数期間をt35〜t37、第4計数期間をt37〜t40としても良い。もちろん計数期間の区切りは任意に設定可能であり、これ以外の区切りであっても良い。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37)への遊技球の入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機10において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、ゲームの結果が特別結果のうちの第1特別結果(大当り)となる確率を、低確率状態と、当該低確率状態よりも高い高確率状態と、のいずれかに設定する確率設定手段(遊技制御装置100)と、を備え、確率設定手段は、低確率状態での第1特別結果の導出を初回とし、当該第1特別結果の導出から第1特別結果の導出回数が予め定められた所定回数となるまでの期間では、高確率状態でゲームを実行するようにし、演出制御手段は、第1特別結果の導出回数又は所定回数となるまでの残り回数を報知するとともに、低確率状態での第1特別結果の導出から、所定回数目の第1特別結果に基づく特別遊技状態が終了するまでの期間である有利期間のうちの所定期間における賞球数の計数結果に関する情報を報知可能であることとなる。したがって、遊技者が多数の賞球を獲得可能な有利期間における遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、有利期間における特別遊技状態の終了から次の第1特別結果の導出までの期間である計数期間における賞球数を計数可能であり、一の有利期間における複数の計数期間での計数結果を各々報知可能であることとなる。したがって、遊技者が多数の賞球を獲得可能な有利期間における遊技の興趣を向上することができる。また、運によって獲得数が左右されやすい特別遊技状態以外での獲得数を把握でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、第1特別結果の導出回数又は所定回数となるまでの残り回数を、有利期間における各回の第1特別結果の導出と一対一に対応する報知部72を用いて表示するように構成され、計数期間における賞球数の計数結果に関する情報を、当該計数期間の終了の契機となる第1特別結果の導出と対応する報知部72において表示するようにしたこととなる。したがって、各計数期間の結果をわかりやすく報知することが可能となる。
また、始動入賞口をなす第1始動入賞口36と、始動入賞口をなす第2始動入賞口37と、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づき第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、高確率状態となる期間において、第2変動表示ゲームの実行時間を通常状態よりも短くなるように設定した特定遊技状態を発生する特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備え、ゲームの結果が特別結果のうちの第2特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態として第2特別遊技状態を発生するように構成され、第2変動表示ゲームにおける第2特別結果が導出される確率は、第1特別結果が導出される確率よりも高い確率とされており、演出制御手段は、第2特別遊技状態において発生した賞球数を計数するようにしたこととなる。したがって、遊技者が多数の賞球を獲得可能な有利期間における遊技の興趣を向上することができる。また、運によって獲得数が左右されやすい特別遊技状態以外での獲得数を把握でき、遊技の興趣を向上することができる。
次に、遊技ポイントによる演出について説明する。遊技ポイントは遊技において所定条件を満たすことにより付与されるようになっており、この遊技ポイントが多いほど特別結果の導出など遊技者にとって有利な状態が発生する可能性が高いことを示唆するようになっている。遊技ポイントの付与は、始動記憶の発生時や、特図変動表示ゲームの開始時、リーチ状態の発生時、特定の演出の実行時など、任意のタイミングで実行可能となっている。また、遊技ポイントは複数の特図変動表示ゲームにわたり累積することが可能となっている。
本実施形態では、遊技ポイントにより大当りとなる可能性の高さである期待度を示唆するようにしており、対象となる特図変動表示ゲームにおける所定の報知タイミングでの遊技ポイントにより期待度が示唆されるようになっている。図107(a)には遊技ポイントの値に応じて示唆される期待度を示した。遊技ポイントが20000ポイント以上である場合はリーチ状態の発生が報知されることとなり、遊技ポイントが30000ポイント以上である場合はSPリーチ状態の発生が報知されることとなる。また、遊技ポイントが40000ポイント以上である場合は、大当りの発生が確定的に報知され、50000ポイント以上であると16R大当りであることが報知されるようになっている。
図107(b)から(f)には、遊技ポイントの付与と使用の一例を示した。図107(b)に示すように特図変動表示ゲームの開始タイミングにおいて遊技ポイントを付与可能である。この場合、特図変動表示ゲームの開始に伴いポイント報知部73の各表示部をルーレットのように順次点灯させた、付与するポイントに対応する表示部を点灯する。ここでは付与されるポイントが100ポイントであることを示している。また、付与されたポイントは、累積値報知部74に加算される。ここでは累積ポイントが0ポイントである状態で100ポイントが加算された状態となっている。
また、図107(c)に示すように特図変動表示ゲームがリーチ状態となったタイミングにおいて遊技ポイントを付与可能である。この場合、リーチ状態の発生に伴いポイント報知部73の各表示部をルーレットのように順次点灯させ、付与するポイントに対応する表示部を点灯する。ここでは付与されるポイントが10000ポイントであることを示している。また、累積値報知部74では累積ポイントが100ポイントである状態から10000ポイントが加算されて10100ポイントとなっている。
また、図107(d)に示すように新たな始動記憶が発生したタイミングにおいて遊技ポイントを付与可能である。ここでは発生した新たな始動記憶についての事前判定の結果、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームがはずれSPリーチを発生するものであることが判明している。よって、付与するポイントを決定する際には、ポイントの累積値が40000ポイント未満となるように決定する。ここでは付与されるポイントが5000ポイントであり、累積値報知部74では累積ポイントが10100ポイントである状態から5000ポイントが加算されて15100ポイントとなっている。また、記憶表示部83における当該始動記憶に対応した飾り特図始動記憶表示では表示態様を変化させる先読み予告演出が行われている。
その後、複数回のポイントの付与があり、図107(e)に示すように累積値が37600ポイントとなっている状態で所定の報知タイミングが開始される。これに伴い図107(f)に示すように10000ポイントに対応して期待度報知部75の発光部が1つ点灯し、ここでは3つの発光部が点灯した状態となる。これにより実行中の特図変動表示ゲームにおいてSPリーチが発生することが報知されることとなる。ここで、10000ポイントに満たない端数は消去するようにしたが、残すようにしても良い。以上のような遊技ポイントに関する制御は、図90に示したメイン処理における盤演出設定処理(ステップC20)において行われる。
なお、期待度報知部75の点灯数に応じて盤演出装置44が動作するようにしても良い。また、遊技ポイントは所定のタイミングで加算されるとしたが、当該所定のタイミングで減算されることがあっても良い。また、遊技ポイントの使用による予告の対象となる特図変動表示ゲームは、事前判定により特別結果やリーチとなることが判明した始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに限られず、任意に設定可能である。例えば、累積された遊技ポイントが多くなり過ぎないように適宜はずれとなる特図変動表示ゲームにおいて報知を行って遊技ポイントを消化するようにしても良い。本実施形態では30000ポイントを超えるとリーチの発生を予告することとなるので、30000ポイントを超える前に報知により遊技ポイントを消化することが好ましい。逆に言えば、30000ポイントを超えても報知が行われていなければ、報知が行われていなくてもリーチ又は特別結果が発生することが予告された状態となる。
また、累積値報知部74を獲得数表示部85として使用できるようにしても良い。例えば、遊技ポイントと獲得数を並列に表示するようにしても良い。また、遊技ポイントによる演出を特定遊技状態では行わないようにし、特定遊技状態では累積値報知部74を獲得数表示部85として用いるようにしても良い。
また、以上の実施形態においては、一方の変動表示ゲームを実行している際に他方の変動表示ゲームが特別結果となった場合には、一方の変動表示ゲームをはずれ結果で強制的に終了する強制停止処理を行うとしたが、他方の特別結果に基づく特別遊技状態の終了まで一方の変動表示ゲームを中断するようにし、当該特別遊技状態が終了した後に中断していた一方の変動表示ゲームを再開するようにしても良い。また、特別結果の種類によりはずれ結果で強制的に終了するか、中断するかが選択されるようにしても良い。例えば、他方の変動表示ゲームで第1特別結果(大当り)が導出された場合には、一方の変動表示ゲームをはずれ結果で強制的に終了するようにし、他方の変動表示ゲームで第2特別結果(小当り)が導出された場合には、一方の変動表示ゲームを中断するようにしても良い。
〔第1変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別結果と飾り特別結果の対応付けが遊技状態によって異なっている。
図108(a)に示すように特定遊技状態以外での飾り特別結果は図98(a)と同じ対応付けであるが、図108(b)に示すように特定遊技状態での飾り特別結果は、桃の図柄が3つ並ぶ飾り特別結果が16R大当り、10R大当り、小当りのいずれにも対応するようになっており、数字により構成される飾り特別結果は出現しないようになっている。
特定遊技状態での飾り特図変動表示ゲームでは、いずれの特別結果であっても表示される飾り特別結果は同一であるが、特別結果により変動態様が選択されるようになっており、飾り特別結果が導出されるまでの変動態様により特別結果を判別可能としている。図94に示した変動演出設定処理では、特定遊技状態であるか否かにより用いる飾り特別結果を選択し、特定遊技状態である場合における変動パターンの選択について特別結果に応じた変動態様を選択するようにしている。
特定遊技状態における変動表示装置4での飾り特図変動表示ゲームの実行態様は図100に示したとおりであり、結果がはずれ又は小当りの場合は、図100(b)に示したような第1実行態様で変動表示が行われ、図100(d)に示したような変動表示装置4の有効ライン上に桃の図柄が並ぶ飾り特別結果が結果態様として停止表示されるか、図100(e)に示したようなはずれの結果態様が停止表示される。また、結果がはずれ又は大当りの場合は、図100(c)に示したような第2実行態様で変動表示が行われ、図100(e)に示したようなはずれの結果態様が停止表示されるか、図100(f)において変動表示装置4の有効ライン上に桃の図柄が並ぶ飾り特別結果が結果態様として停止表示される。
このように大当りと小当りのいずれであっても変動表示装置4における結果態様が同じとなるようにしたことで、遊技者が特別遊技状態の発生を把握しやすくなる。特に、特定遊技状態では、変動時間が短くなり特図変動表示ゲームが高い頻度で実行され、さらに小当りが頻発するとともに大当りの発生間隔も短いことから特別結果の発生頻度が高い状態となっている。このような遊技状態において遊技者は、桃の図柄の飾り特別結果が停止表示されれば特別変動入賞装置が開放されるという点だけを意識すればよくなり、飾り特図変動表示ゲーム以外の特別変動入賞装置の開放などにも意識を向ける余裕が生まれることから、遊技者にとって有利な特定遊技状態の興趣を効果的に高めることができる。
また、各特別結果で共通の飾り特別結果を使用するが、特別結果によって並ぶ有効ラインが異なるようにしても良い。例えば、16R大当りの場合は桃の図柄が中段ラインに並び、10R大当りの場合は桃の図柄が上段ラインに並び、小当りの場合は桃の図柄が下段ラインに並ぶようにしても良い。また、16R大当りと10R大当りの場合で実行態様が異なるようにし、これらを判別できるようにしても良い。
また、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81や飾り特図2変動表示ゲーム表示部82での飾り特別結果については、遊技状態や特図種類にかかわらず図98(a)に示した飾り特別結果を用いることで、特定遊技状態であっても特別結果の種類を判別可能としているが、変動表示装置4と同様に図108(b)の飾り特別結果を用いるようにしても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機10において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示した後に結果を停止表示する飾りゲームを実行し、ゲームの結果が特別結果となる場合には、飾りゲームにおいて飾り特別結果を停止表示するように構成され、遊技状態に応じて特別結果と飾り特別結果との対応を異ならせることが可能であることとなる。したがって、遊技状態に応じて趣の異なる飾りゲームを実行でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、所定の遊技状態以外では、一の飾り特別結果が一の特別結果と対応するようにし、所定の遊技状態では、一の飾り特別結果が複数の特別結果と対応するようにしたこととなる。したがって、異なる特別結果でも同じ飾り特別結果を表示可能となり遊技の興趣を向上することができる。また、所定の遊技状態では特別結果の把握が容易となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、所定の遊技状態における飾りゲームの結果として、複数の特別結果と対応する飾り特別結果を停止表示する場合には、当該飾りゲームの実行態様として特別結果の種類に応じて選択される特定実行態様を設定可能であるようにしたこととなる。したがって、実行態様から特別結果の種類を把握可能となるという興趣が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
〔第2変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本変形例の遊技機は、大当り(第1特別結果)に基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)の発生中に、リール6を回転させて特定の結果態様を停止表示するリール回転演出を実行可能となっている。
本変形例の遊技機では、上述した実施形態の遊技機と同様、通常遊技状態(低確率状態)での第1特別結果の導出を初回とし、第1特別結果の導出回数が所定回数(例えば5回)となるまでの期間において、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態(高確率状態)とするように構成されている。この特定遊技状態では、特図2変動表示ゲームをメイン変動として遊技が進行し、小当りが頻発する。そして、5回目の第1特別結果に基づく特別遊技状態の終了後には低確率状態が設定される。
特定遊技状態において第2始動入賞口37に遊技球が入賞すると、特図2変動表示ゲーム(メイン変動)が開始され、当該特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームが開始される。第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームは、図100(b)に示すように、各リール6の桃の図柄が表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れないように各リール6が上下に動作する変動表示である。よって、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームの開始時には、各リール6の桃の図柄は表示領域内(図柄表示窓5の範囲から外れない位置)に配置されている必要がある。
そのため、特図2変動表示ゲーム(メイン変動)の開始時にリール6の桃の図柄が表示領域内に配置されていない場合には、リール6が回転して桃の図柄が表示領域内に配置された状態になってから、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームが開始される。すなわち、この場合には、各リール6は、特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから終了するまでの間に、当該リール6の桃の図柄を表示領域内で上下に揺動させるための往復回動動作(第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム)だけでなく、当該リール6の桃の図柄を表示領域内に配置させるための回転動作(以下「準備動作」という)も行うこととなる。
リール6の桃の図柄の位置が表示領域(図柄表示窓5の範囲)から遠いほど、準備動作に要する時間が長くなるため、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームの実質的な実行時間は短くなる。
特定遊技状態において特図2変動表示ゲームが小当りとなる場合の変動時間は非常に短いため(図5(d)参照)、準備動作に時間がかかると、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する時間を確保できないという不具合が生じる。この不具合は、複数のリール6を有する変動表示装置4(ドラム式の可変表示器)を用いて飾り特図変動表示ゲームを実行する遊技機に特有の不具合である。
そこで、本変形例では、準備動作に要する時間を短縮するために、準備動作の前にリール回転演出を実行して、各リール6の外周面に配された複数の識別情報のうち、桃の図柄に最も近い識別情報を表示領域内に配置する。
具体的には、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなり、当該大当りの種類が16R大当りである場合には、当該大当りに基づく第1特別遊技状態の発生中に、リール6を回転させて、16R大当り用の特定飾り結果を停止表示(有効ライン上に形成)するリール回転演出を実行する。本変形例では、16R大当りに対応する飾り特別結果のうち、桃の図柄に最も近い識別情報により構成される飾り特別結果を「16R大当り用の特定飾り結果」とする。
図98に示すように、16R大当りに対応する飾り特別結果は「111」、「333」、「555」、「777」、「999」及び「桃桃桃」であり、図97に示すように、これらの飾り特別結果のうち、桃の図柄に最も近い識別情報により構成される飾り特別結果は「111」及び「999」である。よって、「111」を16R大当り用の特定飾り結果として採用することも可能であるし、「999」を16R大当り用の特定飾り結果として採用することも可能であるが、本変形例では、「111」を16R大当り用の特定飾り結果として採用する。すなわち、図109(a)に示すように、特図変動表示ゲームの結果が16R大当りとなった場合には、当該大当りに基づく第1特別遊技状態中に実行されるリール回転演出において16R大当り用の特定飾り結果として「111」を停止表示する。
なお、16R大当り用の特定飾り結果は「111」ではなく「999」であっても良い。また、「111」及び「999」のどちらを16R大当り用の特定飾り結果として停止表示するかを、例えば第1特別遊技状態が発生する度に抽選等によって決定することも可能である。また、16R大当りには桃の図柄が揃う飾り特別結果(「桃桃桃」)も対応付けられているため、「桃桃桃」を16R大当り用の特定飾り結果として停止表示することも可能である。「桃桃桃」を16R大当り用の特定飾り結果として停止表示する場合には、リール回転演出によってリール6の桃の図柄が表示領域内に配置されるため、準備動作は不要となる。
また、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなり、当該大当りの種類が10R大当りである場合には、当該大当りに基づく第1特別遊技状態の発生中に、リール6を回転させて、10R大当り用の特定飾り結果を停止表示(有効ライン上に形成)するリール回転演出を実行する。本変形例では、10R大当りに対応する飾り特別結果のうち、桃の図柄に最も近い識別情報により構成される飾り特別結果を「10R大当り用の特定飾り結果」とする。
図98に示すように、10R大当りに対応する飾り特別結果は「222」、「444」、「666」及び「888」であり、図97に示すように、これらの飾り特別結果のうち、桃の図柄に最も近い識別情報により構成される飾り特別結果は「222」及び「888」である。よって、「222」を10R大当り用の特定飾り結果として採用することも可能であるし、「888」を10R大当り用の特定飾り結果として採用することも可能であるが、本変形例では、「222」を10R大当り用の特定飾り結果として採用する。すなわち、図109(b)に示すように、特図変動表示ゲームの結果が10R大当りとなった場合には、当該大当りに基づく第1特別遊技状態中に実行されるリール回転演出において10R大当り用の特定飾り結果として「222」を停止表示する。
なお、10R大当り用の特定飾り結果は「222」ではなく「888」であっても良い。また、「222」及び「888」のどちらを10R大当り用の特定飾り結果として停止表示するかを、例えば第1特別遊技状態が発生する度に抽選等によって決定することも可能である。
次に、リール回転演出の具体例を、図110〜図114を参照して説明する。
図110には、通常遊技状態(低確率状態)で特図1変動表示ゲーム(メイン変動)の結果が16R大当りとなった場合における変動表示装置4と表示装置41での演出の一例を示した。
図110(a)に示すように、特図1変動表示ゲーム(メイン変動)の変動時間が終了すると、変動表示装置4及び表示装置41(飾り特図1変動表示ゲーム表示部81)の変動表示が終了して大当りの結果態様(ここでは「777」)が停止表示される。そして、結果を表示する停止時間が終了すると第1特別遊技状態となり、ゲート34へ遊技球を通過させることで第1特別遊技状態のラウンド遊技が開始される。
次いで、エンディング期間が開始すると、表示装置41等においてエンディング演出が実行される。エンディング演出の実行中、変動表示装置4では、図110(b)に示すようにリール6を回転させて16R大当り用の特定飾り結果である「111」を停止表示するリール回転演出が実行される。このリール回転演出は、例えば、変動演出設定処理(図94)又はエンディング演出設定処理(図96のステップC411)において設定される。なお、リール回転演出の実行中は、各リール6のバックライトを消灯しても良い。これにより、リール回転演出中であるのか通常の変動表示中であるのかの判別が容易となる。また、リール回転演出における各リール6の回転態様(回転速度、回転方向等)を、通常の変動表示における各リール6の回転態様と異ならせても良い。この場合も、リール回転演出中であるのか通常の変動表示中であるのかの判別が容易となる。具体的には、例えば、リール回転演出における各リール6の回転速度を、通常の変動表示における各リール6の回転速度よりも遅くしても良いし、リール回転演出における各リール6の回転方向を、通常の変動表示における各リール6の回転方向と異ならせても良いし、リール回転演出ではリール6毎に回転方向を異ならせても良い。あるいは、これらを組み合わせても良い。
次いで、エンディング期間が経過すると第1特別遊技状態が終了して、例えば図110(c)に示すように、特定遊技状態が開始する。
次いで、第2始動入賞口37に遊技球が入賞すると特図2変動表示ゲームが開始され、当該特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、演出制御装置300は、図110(d)に示すように準備動作を行って各リール6の桃の図柄を表示領域内に配置した後、図110(e)に示すように第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する。なお、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)では、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行せずに、準備動作だけを実行するようにしても良い。
また、図示は省略するが、特定遊技状態(高確率状態)で特図2変動表示ゲーム(メイン変動)の結果が16R大当りとなった場合にも、演出制御装置300は、当該大当りに基づく第1特別遊技状態の発生中にリール回転演出を行って16R大当り用の特定飾り結果である「111」を停止表示する。
図111には、通常遊技状態(低確率状態)で特図1変動表示ゲーム(メイン変動)の結果が10R大当りとなった場合における変動表示装置4と表示装置41での演出の一例を示した。図111に示す例は、リール回転演出で16R大当り用の特定飾り結果ではなく10R大当り用の特定飾り結果を停止表示する点が、図110に示す例と異なる。
具体的には、図111(a)に示すように、特図1変動表示ゲーム(メイン変動)の変動時間が終了すると、変動表示装置4及び表示装置41(飾り特図1変動表示ゲーム表示部81)の変動表示が終了して大当りの結果態様(ここでは「666」)が停止表示される。そして、結果を表示する停止時間が終了すると第1特別遊技状態となり、ゲート34へ遊技球を通過させることで第1特別遊技状態のラウンド遊技が開始される。
次いで、エンディング期間が開始すると、表示装置41等においてエンディング演出が実行される。エンディング演出の実行中、変動表示装置4では、図111(b)に示すようにリール6を回転させて10R大当り用の特定飾り結果である「222」を停止表示するリール回転演出が実行される。このリール回転演出は、例えば、変動演出設定処理(図94)又はエンディング演出設定処理(図96のステップC411)において設定される。なお、リール回転演出の実行中は、各リール6のバックライトを消灯しても良い。また、リール回転演出における各リール6の回転態様(回転速度、回転方向等)を、通常の変動表示における各リール6の回転態様と異ならせても良い。
次いで、エンディング期間が経過すると第1特別遊技状態が終了して、例えば図111(c)に示すように、特定遊技状態が開始する。
次いで、第2始動入賞口37に遊技球が入賞すると特図2変動表示ゲームが開始され、当該特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、演出制御装置300は、図111(d)に示すように準備動作を行って各リール6の桃の図柄を表示領域内に配置した後、図111(e)に示すように第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する。なお、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)では、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行せずに、準備動作だけを実行するようにしても良い。
また、図示は省略するが、特定遊技状態(高確率状態)で特図2変動表示ゲーム(メイン変動)の結果が10R大当りとなった場合にも、演出制御装置300は、当該大当りに基づく第1特別遊技状態の発生中にリール回転演出を行って10R大当り用の特定飾り結果である「222」を停止表示する。
図112には、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の結果が16R大当りとなった場合における変動表示装置4と表示装置41での演出の一例を示した。
図112(a)に示すように、特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の変動時間が終了すると、表示装置41(飾り特図2変動表示ゲーム表示部82)の変動表示が終了して大当りの結果態様(ここでは「777」)が停止表示される。そして、結果を表示する停止時間が終了すると第1特別遊技状態となり、ゲート34へ遊技球を通過させることで第1特別遊技状態のラウンド遊技が開始される。なお、変動表示装置4ではイレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームは表示されないため、変動表示装置4には最後に実行されたメイン変動での結果が停止表示されている。
次いで、エンディング期間が開始すると、表示装置41等においてエンディング演出が実行される。エンディング演出の実行中、変動表示装置4では、図112(b)に示すようにリール6を回転させて16R大当り用の特定飾り結果である「111」を停止表示するリール回転演出が実行される。このリール回転演出は、例えば、変動演出設定処理(図94)又はエンディング演出設定処理(図96のステップC411)において設定される。なお、リール回転演出の実行中は、各リール6のバックライトを消灯しても良い。また、リール回転演出における各リール6の回転態様(回転速度、回転方向等)を、通常の変動表示における各リール6の回転態様と異ならせても良い。
次いで、エンディング期間が経過すると第1特別遊技状態が終了して、例えば図112(c)に示すように、特定遊技状態が開始する。
次いで、第2始動入賞口37に遊技球が入賞すると特図2変動表示ゲームが開始され、当該特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、演出制御装置300は、図112(d)に示すように準備動作を行って各リール6の桃の図柄を表示領域内に配置した後、図112(e)に示すように第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する。なお、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)では、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行せずに、準備動作だけを実行するようにしても良い。
また、図示は省略するが、特定遊技状態(高確率状態)で特図1変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の結果が16R大当りとなった場合にも、演出制御装置300は、当該大当りに基づく第1特別遊技状態の発生中にリール回転演出を行って16R大当り用の特定飾り結果である「111」を停止表示する。
図113には、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の結果が10R大当りとなった場合における変動表示装置4と表示装置41での演出の一例を示した。図113に示す例は、リール回転演出で16R大当り用の特定飾り結果ではなく10R大当り用の特定飾り結果を停止表示する点が、図112に示す例と異なる。
具体的には、図113(a)に示すように、特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の変動時間が終了すると、表示装置41(飾り特図2変動表示ゲーム表示部82)の変動表示が終了して大当りの結果態様(ここでは「666」)が停止表示される。そして、結果を表示する停止時間が終了すると第1特別遊技状態となり、ゲート34へ遊技球を通過させることで第1特別遊技状態のラウンド遊技が開始される。なお、変動表示装置4ではイレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームは表示されないため、変動表示装置4には最後に実行されたメイン変動での結果が停止表示されている。
次いで、エンディング期間が開始すると、表示装置41等においてエンディング演出が実行される。エンディング演出の実行中、変動表示装置4では、図113(b)に示すようにリール6を回転させて10R大当り用の特定飾り結果である「222」を停止表示するリール回転演出が実行される。このリール回転演出は、例えば、変動演出設定処理(図94)又はエンディング演出設定処理(図96のステップC411)において設定される。なお、リール回転演出の実行中は、各リール6のバックライトを消灯しても良い。また、リール回転演出における各リール6の回転態様(回転速度、回転方向等)を、通常の変動表示における各リール6の回転態様と異ならせても良い。
次いで、エンディング期間が経過すると第1特別遊技状態が終了して、例えば図113(c)に示すように、特定遊技状態が開始する。
次いで、第2始動入賞口37に遊技球が入賞すると特図2変動表示ゲームが開始され、当該特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、演出制御装置300は、図113(d)に示すように準備動作を行って各リール6の桃の図柄を表示領域内に配置した後、図113(e)に示すように第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する。なお、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)では、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行せずに、準備動作だけを実行するようにしても良い。
また、図示は省略するが、特定遊技状態(高確率状態)で特図1変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の結果が10R大当りとなった場合にも、演出制御装置300は、当該大当りに基づく第1特別遊技状態の発生中にリール回転演出を行って10R大当り用の特定飾り結果である「222」を停止表示する。
ここで、メイン変動とイレギュラー変動が同時に実行された場合であって、イレギュラー変動の結果が大当りとなり、メイン変動が強制的にはずれ結果で停止する場合には、例えば図101に示すように、当該大当りに基づく第1特別遊技状態において変動表示装置4にイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果が停止表示される(図101(e)参照)。本変形例では、この場合にも、当該大当りに基づく第1特別遊技状態において(具体的には、変動表示装置4にイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果が停止表示された後に)リール回転演出を実行する。
また、本変形例では、メイン変動とイレギュラー変動が同時に実行された場合であって、イレギュラー変動の結果が大当りとなり、メイン変動が強制的にはずれ結果で停止する場合には、変動表示装置4にイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果を停止表示した後にリール回転演出を実行する一方、イレギュラー変動のみが実行された場合であって、イレギュラー変動の結果が大当りとなった場合には、図112や図113に示すように、変動表示装置4にイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果(図112では「777」、図113では「666」)を停止表示することなくリール回転演出を実行するようにしたが、これに限定されない。
例えば、メイン変動とイレギュラー変動が同時に実行された場合であって、イレギュラー変動の結果が大当りとなり、メイン変動が強制的にはずれ結果で停止する場合にも、変動表示装置4にイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果を停止表示することなくリール回転演出を実行するようにしても良い。
また、イレギュラー変動のみが実行された場合であって、イレギュラー変動の結果が大当りとなった場合にも、変動表示装置4にイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果を停止表示した後にリール回転演出を実行するようにしても良い。その一例を図114に示す。
図114(a)に示すように、特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の変動時間が終了すると、表示装置41(飾り特図2変動表示ゲーム表示部82)の変動表示が終了して大当りの結果態様(ここでは16R大当りに対応する飾り特別結果のうちの「777」)が停止表示される。そして、結果を表示する停止時間が終了すると、第1特別遊技状態が開始されてファンファーレ期間となる。
ファンファーレ期間が開始すると、図114(b)に示すように、表示装置41等においてファンファーレ演出が実行される。このファンファーレ演出では、例えば表示装置41にて右打ちを促す表示が行われる(図101(c)〜(d)参照)。ファンファーレ演出の実行中、変動表示装置4では、図114(c)に示すように各リール6を回転させる変動表示が行われ、図114(d)に示すように当該特図2変動表示ゲーム(イレギュラー変動)の結果に対応する飾り特別結果が停止表示される。この図114(c)〜(d)に示す演出(リール6を回転させてイレギュラー変動の結果に対応する飾り特別結果を停止表示する演出)は、例えば、変動演出設定処理(図94)又はファンファーレ演出設定処理(図96のステップC402)において設定される。その後、ゲート34を遊技球が通過していることを条件にラウンドが開始されて特別変動入賞装置が開放されることとなる。なお、所定期間(例えば、ファンファーレ演出が開始してから飾り特別結果が停止表示されるまでの期間)においては、図101(c)〜(d)に示す例と同じように、各リール6のバックライトを消灯しても良い。
次いで、エンディング期間が開始すると、表示装置41等においてエンディング演出が実行される。エンディング演出の実行中、変動表示装置4では、図114(e)に示すようにリール6を回転させて特定飾り結果(ここでは16R大当り用の特定飾り結果である「111」)を停止表示するリール回転演出が実行される。このリール回転演出は、例えば、変動演出設定処理(図94)又はエンディング演出設定処理(図96のステップC411)において設定される。なお、リール回転演出の実行中は、各リール6のバックライトを消灯しても良い。また、リール回転演出における各リール6の回転態様(回転速度、回転方向等)を、通常の変動表示における各リール6の回転態様と異ならせても良い。
次いで、エンディング期間が経過すると第1特別遊技状態が終了する。そして、当該第1特別遊技状態の終了後に特定遊技状態となり、結果が小当りの特図2変動表示ゲームが開始された場合には、変動表示装置4では、準備動作が実行され、当該準備動作に引き続いて第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームが実行される。なお、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)では、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行せずに、準備動作だけを実行するようにしても良い。
このように、本変形例では、特定遊技状態の発生前にリール回転演出を実行するため、準備動作の時間を短縮することができる。したがって、複数のリール6を有する変動表示装置4(ドラム式の可変表示器)を用いて飾り特図変動表示ゲームを実行する遊技機に特有の不具合、具体的には特図変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態よりも短くなるように設定された特定遊技状態において所定のゲーム(第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム)を実行する時間を確保できないという不具合を解消することができる。
また、本変形例では、特定遊技状態の発生前にリール回転演出を実行するため、決まったリール制御を行うだけで準備動作を完了することができる。具体的には、有効ライン上に停止表示する結果を、16R大当り用の特定飾り結果である「111」から「桃桃桃」を変更するためのリール制御と、10R大当り用の特定飾り結果である「222」から「桃桃桃」を変更するためのリール制御と、のいずれか一方を行うだけで準備動作を完了することができる。したがって、短時間でも制御を正確に行うことができるため、特定遊技状態における最初の変動時(すなわち、準備動作が行われる特図変動表示ゲームの実行時)に必要な図柄(桃の図柄)が揃えられない等の不具合を解消することができる。この不具合も、複数のリール6を有する変動表示装置4(ドラム式の可変表示器)を用いて飾り特図変動表示ゲームを実行する遊技機に特有の不具合であると言える。
ここで、本変形例では、第1特別遊技状態が発生すると必ず、当該第1特別遊技状態においてリール回転演出を実行するよう構成されている。
第1特別遊技状態においてリール回転演出を実行する場合と実行しない場合とを設けた場合には、リール回転演出が特別な演出(例えば保留内に大当りがあることを示唆する演出)であると遊技者が勘違いしたり遊技機に対して不信感を抱いたりする虞がある。このような不都合を回避するために、本変形例では、第1特別遊技状態が発生すると必ず、当該第1特別遊技状態においてリール回転演出を実行するようにしている。
具体的には、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなった場合には、当該特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームで導出された飾り特別結果にかかわらず、当該大当りに基づく第1特別遊技状態においてリール回転演出を実行するよう構成されている。例えば、図110や図112に示す例において飾り特図変動表示ゲームで導出された飾り特別結果は「777」であるが、この飾り特別結果が「777」ではなく「111」である場合にもリール回転演出を実行して「111」を停止表示する。すなわち「111」が既に停止表示されている状態でもリール回転演出を実行して「111」を再び停止表示する。また、図111や図113に示す例において飾り特図変動表示ゲームで導出された飾り特別結果は「666」であるが、この飾り特別結果が「666」ではなく「222」である場合にもリール回転演出を実行して「222」を停止表示する。すなわち「222」が既に停止表示されている状態でもリール回転演出を実行して「222」を再び停止表示する。
また、第1特別遊技状態の終了後に特定遊技状態となるか否かにかかわらず、当該第1特別遊技状態においてリール回転演出を実行するよう構成されている。すなわち、第1特別遊技状態の終了後の遊技状態が通常遊技状態及び特定遊技状態のいずれであっても、当該第1特別遊技状態においてリール回転演出を実行する。
さらに、本変形例では、特図変動表示ゲームの結果の種類とリール回転演出で停止表示する結果の種類とが一致するよう構成されている。すなわち、特図変動表示ゲームの結果が16R大当りである場合には、当該大当りに基づく第1特別遊技状態中に実行するリール回転演出で16R大当りに対応する飾り特別結果を停止表示し、特図変動表示ゲームの結果が10R大当りである場合には、当該大当りに基づく第1特別遊技状態中に実行するリール回転演出で10R大当りに対応する飾り特別結果を停止表示する。
特図変動表示ゲームの結果が16R大当りであるのにリール回転演出で10R大当りに対応する飾り特別結果やはずれ結果が停止表示される場合や、特図変動表示ゲームの結果が10R大当りであるのにリール回転演出で16R大当りに対応する飾り特別結果やはずれ結果が停止表示される場合のように、特図変動表示ゲームの結果の種類とリール回転演出で停止表示する結果の種類とが一致しない場合には、実際のラウンド数と、リール回転演出で停止表示された結果が示すラウンド数とが異なるため、遊技者が混乱してしまう。例えば、特図変動表示ゲームの結果が10R大当りであるのにリール回転演出で16R大当りに対応する飾り特別結果(16R大当り用の特定飾り結果)が停止表示された場合には、当該リール回転演出が特別な演出(例えばラウンド昇格演出)であると遊技者が勘違いしたり遊技機に対して不信感を抱いたりする虞がある。このような不都合を回避するために、本変形例では、特図変動表示ゲームの結果の種類とリール回転演出で停止表示する結果の種類とを一致させるようにしている。
なお、リール6a,6b,6cの図柄配列は、図97に示す配列に限定されない。また、リール6a,6b,6cの図柄配列によって桃の図柄に最も近い識別情報が変わってくるため、リール回転演出で停止表示される特定飾り結果は、リール6a,6b,6cの図柄配列に応じたものとなる。
具体的には、例えば、リール6a,6b,6cの図柄配列が図115(a)に示す配列であるとする。図115(a)に示す配列の場合、16R大当りに対応する飾り特別結果のうち、桃の図柄に最も近い識別情報により構成される飾り特別結果は「555」である。よって、この場合には、図115(b)に示すように、リール回転演出において16R大当り用の特定飾り結果として「555」が停止表示されることとなる。なお、16R大当りには桃の図柄が揃う飾り特別結果(「桃桃桃」)も対応付けられているため、「桃桃桃」を16R大当り用の特定飾り結果として停止表示することも可能である。
また、図115(a)に示す配列の場合、10R大当りに対応する飾り特別結果のうち、桃の図柄に最も近い識別情報により構成される飾り特別結果は「444」である。よって、この場合には、図115(c)に示すように、リール回転演出において10R大当り用の特定飾り結果として「444」が停止表示されることとなる。
また、大当りの種類は、16R大当りと10R大当りの2種類に限定されない。
具体的には、例えば、大当りの種類が16R大当りと10R大当りと4R大当りの3種類あり、特別結果と飾り特別結果の対応付けが図116(a),(b)に示す対応付けであるとする。図116(a),(b)に示す対応付けにおいて、リール6a,6b,6cの図柄配列が図97に示す配列である場合には、16R大当り用の特定飾り結果は「999」となり、10R大当り用の特定飾り結果は「111」となり、4R大当り用の特定飾り結果は「222」又は「888」となる。
また、図116(a),(b)に示す対応付けにおいて、リール6a,6b,6cの図柄配列が図115(a)に示す配列である場合には、16R大当り用の特定飾り結果は「777」となり、10R大当り用の特定飾り結果は「555」となり、4R大当り用の特定飾り結果は「444」となる。
また、リール回転演出で停止表示する特定飾り結果を構成する識別情報を、リール6a,6b,6cの図柄配列における許容範囲内から選択するようにしても良い。これにより、準備動作に要する時間をより短縮することが可能となる。
具体的には、例えば、図116(c)に示すように、桃の図柄と桃の図柄に連続する上下4つの図柄(ブランク図柄(星の図柄)を含む)とを含む範囲を許容範囲とする。図116(c)に示す許容範囲において、リール6a,6b,6cの図柄配列が図97に示す配列である場合には、「222」、「111」、「999」及び「888」が許容範囲内の飾り特別結果となる。よって、特別結果と飾り特別結果の対応付けが図98(a),(b)に示す対応付けである場合には、この許容範囲内の飾り特別結果のうち、「111」又は「999」が16R大当り用の特定飾り結果となり、「222」又は「888」が10R大当り用の特定飾り結果となる。また、特別結果と飾り特別結果の対応付けが図116(a),(b)に示す対応付けである場合には、この許容範囲内の飾り特別結果のうち、「999」が16R大当り用の特定飾り結果となり、「111」が10R大当り用の特定飾り結果となり、「222」又は「888」が4R大当り用の特定飾り結果となる。
また、図116(c)に示す許容範囲において、リール6a,6b,6cの図柄配列が図115(a)に示す配列である場合には、「666」、「555」、「444」及び「333」が許容範囲内の飾り特別結果となる。よって、特別結果と飾り特別結果の対応付けが図98(a),(b)に示す対応付けである場合には、この許容範囲内の飾り特別結果のうち、「555」が16R大当り用の特定飾り結果となり、「444」が10R大当り用の特定飾り結果となる。一方、特別結果と飾り特別結果の対応付けが図116(a),(b)に示す対応付けである場合には、16R大当りに対応する飾り特別結果である「777」及び「999」はいずれも、この許容範囲内の飾り特別結果に該当しない。よって、図115(a)に示す配列を採用する場合であって、図116(c)に示す許容範囲を設定する場合には、図116(a),(b)に示す対応付けは採用されないし、逆に、図116(a),(b)に示す対応付けを採用する場合であって、図116(c)に示す許容範囲を設定する場合には、図115(a)に示す配列は採用されない。
また、遊技機10は、飾り特図変動表示ゲームにおいて、確変図柄が揃う飾り特別結果が導出された際には、特別遊技状態の終了後に特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(確変状態)となり、非確変図柄(通常図柄)が揃う飾り特別結果が導出された際には、特別遊技状態の終了後に特図変動表示ゲームの確率状態が低確率状態(通常確率状態)となる遊技機であっても良い。
このような遊技機において大当りの種類が、例えば、10R確変大当りと4R確変大当りと10R通常大当りの3種類であるとする。この場合、特図変動表示ゲームの結果が10R確変大当りとなった場合には10R確変大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出が実行され、特図変動表示ゲームの結果が4R確変大当りとなった場合には4R確変大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出が実行され、特図変動表示ゲームの結果が10R通常大当りとなった場合には10R通常大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出が実行される。
あるいは、特図変動表示ゲームの結果が10R確変大当り又は4R確変大当りとなった場合には確変大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出を実行し、特図変動表示ゲームの結果が10R通常大当りとなった場合には通常大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出を実行するよう構成しても良い。
また、特図変動表示ゲームの結果が10R確変大当り又は10R通常大当りとなった場合には10R大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出を実行し、特図変動表示ゲームの結果が4R確変大当りとなった場合には4R大当り用の特定飾り結果を停止表示するリール回転演出を実行するよう構成することも可能である。
以上のことから、本変形例の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、外周面に複数の識別情報が配されたリール6を複数有する変動表示装置4と、変動表示装置4の制御を実行可能な制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、特別遊技状態の終了後に、ゲームの実行を通常状態(通常遊技状態)よりも遊技者に有利となるように設定した特定遊技状態を発生する特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備え、制御手段は、ゲームの実行中に、リール6を動作させて識別情報を変動表示した後に当該ゲームの結果に対応する停止結果(飾り特別結果又は飾りはずれ結果)を停止表示するように構成され、特別遊技状態の発生中に、リール6を動作させて当該特別遊技状態を発生させた特別結果(第1特別結果)の種類に対応する特定の停止結果(例えば、16R大当り用の特定飾り結果や10R大当り用の特定飾り結果)を停止表示する特定演出(リール回転演出)を実行可能である。
すなわち、特定遊技状態の発生前に、特定演出(リール回転演出)を実行することができる。したがって、複数のリール6を有する変動表示装置4(ドラム式の可変表示器)を用いてゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行する遊技機に特有の不具合、具体的にはゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行時間(変動時間)が通常状態(通常遊技状態)よりも短くなるように設定された特定遊技状態において所定のゲーム(第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム)を実行する時間を確保できないという不具合を解消することができる。
なお、リール回転演出で停止表示する特定飾り結果は、有効ライン上に同じ識別情報が並ぶ結果態様に限定されない。リール回転演出で停止表示する特定飾り結果は、例えば、有効ライン上に異なる識別情報が並ぶ結果態様であっても良い。具体的には、本変形例では、リール回転演出において16R大当り用の特定飾り結果として「111」を停止表示し、リール回転演出において10R大当り用の特定飾り結果として「222」を停止表示するようにしたが、例えば、リール回転演出において16R大当り用の特定飾り結果として「1桃1」を停止表示し、リール回転演出において10R大当り用の特定飾り結果として「2桃2」を停止表示するようにしても良い。
また、本変形例では、リール回転演出において、特定飾り結果を構成する識別情報を有効ラインのうちの中段ライン上に停止させることとしたが、特定飾り結果を構成する識別情報が停止する有効ラインは中段ラインに限定されない。
また、本変形例の遊技機10において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、特定遊技状態の発生中に、特別結果のうちの所定の特別結果(小当り)に対応する停止結果を構成する識別情報(例えば桃の図柄)の全部が表示領域に存在する状態で変動表示を行って当該停止結果を停止表示するゲーム(第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム)を実行可能であり、特定の停止結果(例えば、16R大当り用の特定飾り結果や10R大当り用の特定飾り結果)を構成する識別情報は、所定の特別結果(小当り)以外の特定結果(大当り)に対応する停止結果を構成する識別情報であり、リール6の外周面上における所定の特別結果(小当り)に対応する停止結果を構成する識別情報(例えば桃の図柄)からの位置が、特定演出(リール回転演出)の開始時に停止表示されている停止結果を構成する識別情報(図110(b)、図111(b)、図112(b)、図113(b)、図114(e)参照)よりも近い。
したがって、準備動作に要する時間を短縮できるため、特定遊技状態において所定のゲーム(第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム)を実行する時間を効果的に確保することができる。
なお、本変形例では、準備動作に要する時間が最短となるよう、リール回転演出で、リール6の外周面に配された複数の識別情報のうち、桃の図柄に最も近い識別情報を有効ライン上に停止させることとしたが、準備動作に要する時間を短縮できるのであれば、リール回転演出で有効ライン上に停止する識別情報は、桃の図柄に最も近い識別情報に限定されず適宜変更可能である。
ここで、各リール6には星の図柄(ブランク図柄)も配されているが、星の図柄は結果態様を構成する図柄ではないため、本変形例では、星の図柄を識別情報として扱っていない。なお、結果態様を構成しない図柄も識別情報として扱っても良い。すなわち、星の図柄を識別情報として扱っても良い。
また、本変形例の遊技機10は、制御手段は、特別遊技状態の終了時に行う演出(エンディング演出)中に特定演出(リール回転演出)を実行可能である。
したがって、特定遊技状態の開始により近いタイミングで特定演出(リール回転演出)を実行することができる。すなわち、特別遊技状態のうちのエンディング期間以外の期間(例えばファンファーレ期間やラウンド遊技期間)中に特定演出を実行する場合に比べて特定演出の終了から準備動作の開始までの期間を短くすることができるため、違和感なく特定演出を実行することが可能となる。
なお、特定演出(リール回転演出)は、特定遊技状態の開始前に実行されれば良く、エンディング期間以外の期間に実行することも可能である。すなわち、特定演出は、ファンファーレ期間中に実行しても良いし、ラウンド遊技期間(開放期間及びインターバル期間)中に実行しても良い。
また、本変形例の遊技機10は、第1始動入賞口36及び第2始動入賞口37を備え、ゲームの結果が特別結果のうちの第1特別結果(大当り)となった場合に特別遊技状態として第1特別遊技状態を発生するとともに、ゲームの結果が特別結果のうちの第2特別結果(小当り)となった場合に特別遊技状態として第2特別遊技状態を発生するように構成され、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づきゲームとして第1ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行し、第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づきゲームとして第2ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行し、第1ゲームと第2ゲームを同時に実行可能であり、第2ゲームの結果が第2特別結果となる確率は、第2ゲームの結果が第1特別結果となる確率よりも高く、特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)は、特定遊技状態として、第1特別遊技状態の終了後に、第2ゲームの実行時間(変動時間)を通常状態(通常遊技状態)よりも短くなるように設定した状態を発生可能であり、特定演出(リール回転演出)は、第1特別遊技状態の発生中に実行される演出であって、リール6が動作して当該第1特別遊技状態を発生させた第1特別結果の種類に対応する特定の停止結果(例えば、16R大当り用の特定飾り結果や10R大当り用の特定飾り結果)を停止表示する演出である。
すなわち、小当りが頻発する特定遊技状態の発生前に特定演出(リール回転演出)を実行することができるとともに、イレギュラー変動の結果が第1特別結果となった場合に当該第1特別結果の種類を特定演出で報知することができる。したがって、複数のリール6を有する変動表示装置4(ドラム式の可変表示器)を用いてゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行する遊技機であって、小当りRUSHモード(小当りが高頻度で発生する演出モード)を搭載し、かつ同時変動を実行可能な遊技機に特有の不具合を解消することができる。
〔第3変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本変形例の遊技機は、特定遊技状態(高確率状態)でメイン変動となる特図2変動表示ゲームで結果が小当りとなる場合の変動時間が、当該特図2変動表示ゲームの実行タイミングによって異なっている。
図117に、本変形例において特定遊技状態(高確率状態)で結果が小当りとなる場合に使用される変動パターンテーブルの一例を示した。なお、本変形例において使用されるその他の変動パターンテーブルは、上述した実施形態において使用される変動パターンテーブル(図4(a)〜(b)、図5(a)〜(c))と同じであるため、図示を省略する。
本変形例では、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)の変動時間と、特定遊技状態において2回目以降に実行される小当り特図2変動(結果が小当りとなる特図2変動表示ゲーム)の変動時間とが異なっている。
具体的には、図117に示すように、特定遊技状態において2回目以降に実行される小当り特図2変動の変動時間は、図5(d)における小当り特図2変動の変動時間と同じである。また、特定遊技状態において実行される小当り特図1変動(結果が小当りとなる特図1変動表示ゲーム)の変動時間は、図5(d)における小当り特図1変動の変動時間と同じである。一方、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動の変動時間は、図5(d)における小当り特図2変動の変動時間よりも長い。すなわち、本変形例においては、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動の変動時間は、特定遊技状態において2回目以降に実行される小当り特図2変動の変動時間よりも長い。
前述したように、特定遊技状態における特図2変動表示ゲーム(メイン変動)の開始時に、リール6の桃の図柄が表示領域内に配置されていない場合には、リール6が回転して桃の図柄が表示領域内に配置された状態になってから、すなわち準備動作を行ってから、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム(図100(b)参照)が開始される。
リール6の桃の図柄の位置が表示領域(図柄表示窓5の範囲)から遠いほど、準備動作に要する時間が長くなるため、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームの実質的な実行時間は短くなる。
したがって、特定遊技状態における小当り特図2変動の変動時間が短いと、準備動作に時間がかかった場合に、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する時間を確保できないという不具合が生じる。
そこで、本変形例では、特定遊技状態における小当り特図2変動の変動時間を長くする。これにより、準備動作に時間がかかっても、すなわち上述した第2変形例のリール回転演出を実行しなくても、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する時間を確保することが可能となる。
特定遊技状態において結果が小当り又ははずれとなった場合には、当該特定遊技状態が継続し、特定遊技状態において結果が大当りとなった場合には、当該特定遊技状態が終了する。結果が小当りの場合は、図100(d)に示すように、変動表示装置4では有効ライン上に桃の図柄が並ぶ飾り特別結果が結果態様として停止表示される。また、結果がはずれの場合は、図100(e)に示すように、変動表示装置4では有効ライン上に桃の図柄が並ばないはずれの結果態様であって、各リール6の桃の図柄が表示領域である図柄表示窓5の範囲から外れない結果態様が停止表示される。
すなわち、特定遊技状態において2回目以降に実行される小当り特図2変動の開始時には、各リール6の桃の図柄は表示領域内に配置されている。各リール6の桃の図柄が表示領域内に配置されている場合には準備動作が実行されないため、準備動作は、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動では実行されるが、特定遊技状態において2回目以降に実行される小当り特図2変動では実行されない。よって、本変形例では、図117に示すように、1回目に実行される小当り特図2変動の変動時間のみを長くする。
なお、特定遊技状態において1回目に実行される小当り特図2変動の変動時間は、準備動作の開始時に表示領域内に配置されている識別情報がいずれの識別情報であっても、第1実行態様の飾り特図変動表示ゲームを実行する時間を確保できる変動時間であれば良く、図117に示す変動時間に限定されない。
以上のことから、本変形例の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、外周面に複数の識別情報が配されたリール6を複数有する変動表示装置4と、変動表示装置4の制御を実行可能な制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、特別遊技状態の終了後に、ゲームの実行を通常状態(通常遊技状態)よりも遊技者に有利となるように設定した特定遊技状態を発生する特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備え、制御手段は、ゲームの実行中に、リール6を動作させて識別情報を変動表示した後に当該ゲームの結果に対応する停止結果(飾り特別結果又は飾りはずれ結果)を停止表示するように構成され、特定遊技状態において1回目に実行されるゲーム(小当り特図2変動)の変動時間を、特定遊技状態において2回目以降に実行されるゲーム(小当り特図2変動)の変動時間よりも長くした。
したがって、特定遊技状態において1回目に実行されるゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行時間(変動時間)、すなわち準備動作が行われるゲームの実行時間が長いため、複数のリール6を有する変動表示装置4(ドラム式の可変表示器)を用いてゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行する遊技機に特有の不具合、具体的にはゲームの実行時間が通常状態(通常遊技状態)よりも短くなるように設定された特定遊技状態において所定のゲーム(第1実行態様の飾り特図変動表示ゲーム)を実行する時間を確保できないという不具合を解消することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、エラー判定の一部を演出制御装置300が行う。
遊技制御装置100のプログラム容量には上限がある。よって、遊技制御装置100が行う複数の処理の一部を演出制御装置300が行えば、遊技制御装置100のプログラム容量を削減することができる。また、遊技制御装置100の処理負担も軽減できる。そこで、本実施形態では、エラー報知を行うか否か判定するエラー判定処理の一部を演出制御装置300が行うこととする。
第1実施形態の遊技機では、遊技制御装置100が、ガラス枠開放エラー、本体枠開放エラー、枠電波エラー(枠電波不正)、スイッチ異常エラー、磁気エラー(磁石不正)、盤電波エラー(盤電波不正)、大入賞口不正入賞エラー(大入賞口不正)、特図2異常変動エラー、ワンショットエラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラー等のエラーを監視するエラー監視処理、すなわちエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理を行っている。さらに、第1実施形態では説明を省略したが、メイン異常エラーが発生した(具体的には、電源投入時にRWMが異常である)旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理も遊技制御装置100が行っている。
これらのエラーのうち、遊技停止になるエラーや外部情報を出力するエラーについては遊技制御装置100がエラー判定処理を行う必要がある。一方、それ以外のエラーについては演出制御装置300がエラー判定処理を行っても問題はない。
遊技停止になるエラーとは、例えば、メイン異常エラーである。したがって、本実施形態でも、メイン異常エラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理は遊技制御装置100が行う。
また、外部情報を出力するエラーとは、例えば図86に示すように、ガラス枠開放エラー、本体枠開放エラー、枠電波エラー(枠電波不正)、スイッチ異常エラー、磁気エラー(磁石不正)、盤電波エラー(盤電波不正)、大入賞口不正入賞エラー(大入賞口不正)、特図2異常変動エラーである。したがって、本実施形態でも、これらのエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理は遊技制御装置100が行う。
遊技停止になるエラーでもなく外部情報を出力するエラーでもないエラーとは、ワンショットエラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラーである。したがって、本実施形態では、演出制御装置300が、これらのエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理、すなわち、ワンショットエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理(図123)と、シュート球切れエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理(図125)と、オーバーフローエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理(図126)と、払出異常エラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理(図127)とを行う。
〔タイマ割込み処理〕
本実施形態の遊技機では、遊技制御装置100は、図12に示したタイマ割込み処理に替えて図118に示すタイマ割込み処理を行う。
このタイマ割込み処理では、払出コマンド送信処理(ステップX105)の後に検出コマンド送信処理(ステップX116)を行う。なお、検出コマンド送信処理(ステップX116)の実行タイミングは、払出コマンド送信処理(ステップX105)と乱数更新処理1(ステップX106)の間に限定されず適宜変更可能である。
〔検出コマンド送信処理〕
図119に、タイマ割込み処理(図118)における検出コマンド送信処理(ステップX116)の一例を示した。
この検出コマンド送信処理では、まず、シュート球切れスイッチ信号の状態に対応するシュート球切れスイッチコマンドを生成(シュート球切れスイッチ信号をコマンド化)して準備し(ステップX211)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX212)。これにより、シュート球切れスイッチコマンドが演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、このコマンドに基づいてシュート球切れスイッチ信号がオン状態であるかオフ状態であるかが判別される。シュート球切れスイッチ信号は、例えば、払出し前の遊技球が不足している場合にオン状態とされる。
次いで、オーバーフロースイッチ信号の状態に対応するオーバーフロースイッチコマンドを生成(オーバーフロースイッチ信号をコマンド化)して準備し(ステップX213)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX214)。これにより、オーバーフロースイッチコマンドが演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、このコマンドに基づいてオーバーフロースイッチ信号がオン状態であるかオフ状態であるかが判別される。オーバーフロースイッチ信号は、例えば、下皿23に所定量以上の遊技球が貯留されている場合(下皿23が満杯になった場合)にオン状態とされる。
次いで、払出異常ステータス信号の状態に対応する払出異常ステータスコマンドを生成(払出異常ステータス信号をコマンド化)して準備し(ステップX215)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX216)、検出コマンド送信処理を終了する。これにより、払出異常ステータスコマンドが演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、このコマンドに基づいて払出異常ステータス信号がオン状態であるかオフ状態であるかが判別される。払出異常ステータス信号は、例えば、払出球検出スイッチ(払い出された遊技球を監視するスイッチ)に接続異常等の異常がある場合、払出不足の場合(実際に払い出された遊技球が払出予定数よりも少ない場合)、又は払出過剰の場合(実際に払い出された遊技球が払出予定数よりも多い場合)にオン状態とされる。
なお、本実施形態では、シュート球切れスイッチ信号の状態を示すコマンド(シュート球切れスイッチコマンド)と、オーバーフロースイッチ信号の状態を示すコマンド(オーバーフロースイッチコマンド)と、払出異常ステータス信号の状態を示すコマンド(払出異常ステータスコマンド)の3つのコマンドを別々に演出制御装置300に送信するようにしたが、これに限定されない。例えば、シュート球切れスイッチ信号の状態とオーバーフロースイッチ信号の状態と払出異常ステータス信号の状態の3つの状態を示す一のコマンドを演出制御装置300に送信するようにしても良い。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
本実施形態の遊技機では、遊技制御装置100は、図19に示した入賞口スイッチ/状態監視処理に替えて図120に示す入賞口スイッチ/状態監視処理を行う。
この入賞口スイッチ/状態監視処理では、ワンショットエラー監視処理(ステップX317)を行わない。すなわち、本実施形態では、遊技制御装置100は、ワンショットエラーを監視する処理、すなわちワンショットエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理を行わない。
また、ステップX309の処理の前に、状態スキャンカウンタの値が0であるかを判定する(ステップX318)。ステップX309では、状態スキャンカウンタの値に応じて監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する処理を行い、ステップX310では、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を行う。状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は払出制御装置200からのオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出制御装置200からの払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
しかし、本実施形態では、遊技制御装置100は、シュート球切れスイッチ信号に基づく状態を監視する処理(すなわち、シュート球切れエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理)、オーバーフロースイッチ信号に基づく状態を監視する処理(すなわち、オーバーフローエラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理)、払出異常ステータス信号に基づく状態を監視する処理(すなわち、払出異常エラーが発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理)を行わない。したがって、本実施形態では、遊技機状態監視テーブル1には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。よって、ステップX309の処理の前に状態スキャンカウンタの値が0であるかを判定し(ステップX318)、状態スキャンカウンタの値が0でない場合(ステップX318;N)、すなわち状態スキャンカウンタの値が1から3のいずれかである場合には、ステップX309,X310の処理を行わないようになっている。
〔メイン処理〕
本実施形態の遊技機では、演出制御装置300は、図90に示したメイン処理に替えて図121に示すメイン処理を行う。
このメイン処理では、盤演出設定処理(ステップC20)の後にエラー判定処理(ステップC21)を行う。なお、エラー判定処理(ステップC21)の実行タイミングは、盤演出設定処理(ステップC20)の後に限定されず適宜変更可能である。
〔エラー判定処理〕
図122に、メイン処理(図121)におけるエラー判定処理(ステップC21)の一例を示した。
このエラー判定処理では、ワンショットエラー判定処理(ステップC601)、シュート球切れエラー判定処理(ステップC602)、オーバーフローエラー判定処理(ステップC603)、払出異常エラー判定処理(ステップC604)を行う。
〔ワンショットエラー判定処理〕
図123に、エラー判定処理(図122)におけるワンショットエラー判定処理(ステップC601)の一例を示した。ワンショットエラー判定処理では、第1実施形態におけるワンショットエラー監視処理(図25)と同等の処理を行う。
具体的には、まず、第1特別遊技状態(大当りに基づく特別遊技状態)が開始されるかを判定する(ステップC611)。ステップC611では、遊技制御装置100からの遊技に関するコマンドのうち、第1特別遊技状態の開始時に送信されるコマンド(例えば、ファンファーレコマンド(ステップY764,Y824))を受信した場合に、第1特別状態が開始されると判定する。
第1特別遊技状態が開始される場合(ステップC611;Y)は、メイン変動数を0クリアし(ステップC612)、イレギュラー変動数を0クリアして(ステップC613)、ワンショットエラー報知タイマ領域を0クリアする(ステップC614)。次いで、ワンショットエラーフラグ領域にワンショットエラー解除フラグをセーブし(ステップC615)、ワンショットエラーが発生した旨の報知の終了を設定して(ステップC616)、ワンショットエラー判定処理を終了する。
また、第1特別遊技状態が開始されない場合(ステップC611;N)には、遊技制御装置100からの遊技に関するコマンド(例えば、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンド(ステップY207,Y223))に基づいて、通常遊技状態中であるかを判定する(ステップC617)。そして、通常遊技状態中でない場合(ステップC617;N)は、ワンショットエラー判定処理を終了する。
一方、通常遊技状態中である場合(ステップC617;Y)は、特図1変動表示ゲームが開始されるかを判定する(ステップC618)。ステップC618では、遊技制御装置100からの遊技に関するコマンドのうち、特図1変動表示ゲームの開始時に送信されるコマンド(例えば、飾り特図1コマンド(ステップY346))を受信した場合に、特図1変動表示ゲームが開始されると判定する。そして、特図1変動表示ゲームが開始されない場合(ステップC618;N)は、特図2変動表示ゲームが開始されるかを判定する(ステップC623)。また、特図1変動表示ゲームが開始される場合(ステップC618;Y)は、メイン変動数を+1更新する(ステップC619)。
次いで、メイン変動数が規定値(例えば5)よりも小さいかを判定し(ステップC620)、規定値よりも小さい場合(ステップC620;Y)は、特図2変動表示ゲームが開始されるかを判定する(ステップC623)。また、規定値よりも小さくない場合(ステップC620;N)は、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが実行されることにより加算されるイレギュラー変動数が0でなければ−1更新し(ステップC621)、メイン変動数を0クリアして(ステップC622)、特図2変動表示ゲームが開始されるかを判定する(ステップC623)。なお、イレギュラー変動数の最小値は0に設定されている。ステップC623では、遊技制御装置100からの遊技に関するコマンドのうち、特図2変動表示ゲームの開始時に送信されるコマンド(例えば、飾り特図2コマンド(ステップY376))を受信した場合に、特図2変動表示ゲームが開始されると判定する。
そして、特図2変動表示ゲームが開始される場合(ステップC623;Y)は、イレギュラー変動数を+1更新して(ステップC624)、ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグはワンショットエラー発生フラグであるかを判定する(ステップC625)。ワンショットエラー発生フラグである場合(ステップC625;Y)、すなわちワンショットエラー報知の実行中である場合は、ワンショットエラー報知タイマに初期値(例えば15000ms)を設定して(ステップC629)、ワンショットエラー判定処理を終了する。また、ワンショットエラー発生フラグでない場合(ステップC625;N)、すなわちワンショットエラー報知の実行中でない場合(ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグがワンショットエラー解除フラグである場合)は、イレギュラー変動数が規定値(例えば3)よりも小さいかを判定する(ステップC626)。
イレギュラー変動数が規定値よりも小さい場合(ステップC626;Y)は、ワンショットエラー判定処理を終了する。また、イレギュラー変動数が規定値よりも小さくない場合(ステップC626;N)は、左打ちをして特図1変動表示ゲームを主体として遊技を進めることが推奨される通常遊技状態(低確率状態)であるにもかかわらず、遊技者が右打ちをして特図2変動表示ゲームを実行させている場合であるため、遊技者に左打ちをするように促す報知を行うための処理を行う。
具体的には、ワンショットエラーフラグ領域にワンショットエラー発生フラグをセーブし(ステップC627)、ワンショットエラーが発生した旨の報知の開始を設定する(ステップC628)。これにより、例えば、「ブーブー、左打ちしてください、ブーブー、ブーブー、ブーブー」という音声がスピーカ19a,19bから出力されるとともに、枠装飾装置18の全赤色ランプ(演出ボタン25の系統は除く)が点滅する。その後、ワンショットエラー報知タイマに初期値(例えば15000ms)を設定して(ステップC629)、ワンショットエラー判定処理を終了する。
すなわち、低確率状態で主ではない変動表示ゲーム(イレギュラー変動)である特図2変動表示ゲームが開始されることに基づき、異常判定数をなすイレギュラー変動数が異常発生方向に更新(ここでは加算)されることとなる。また、主となる変動表示ゲーム(メイン変動)の開始に基づき異常解除数をなすメイン変動数が更新(ここでは加算)され、当該異常解除数が所定条件を満たすことに基づき異常判定数をなすイレギュラー変動数が異常解除方向に更新(ここでは減算)されることとなる。よって、演出制御装置300が、主ではない変動表示ゲームの開始に基づき異常判定数を異常発生方向に更新する異常判定数管理手段をなす。
一方、特図2変動表示ゲームが開始されない場合(ステップC623;N)は、ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグはワンショットエラー発生フラグであるかを判定する(ステップC630)。ワンショットエラー発生フラグでない場合(ステップC630;N)、すなわちワンショットエラー報知の実行中でない場合(ワンショットエラーフラグ領域にセーブされているフラグがワンショットエラー解除フラグである場合)は、ワンショットエラー判定処理を終了する。また、ワンショットエラー発生フラグである場合(ステップC630;Y)、すなわちワンショットエラー報知の実行中である場合は、ワンショットエラー報知タイマを−1更新し(ステップC631)、タイムアップしたかを判定する(ステップC632)。
タイムアップしていない場合(ステップC632;N)は、ワンショットエラー判定処理を終了する。また、タイムアップした場合(ステップC632;Y)は、ワンショットエラーフラグ領域にワンショットエラー解除フラグをセーブし(ステップC633)、ワンショットエラーが発生した旨の報知の終了を設定して(ステップC634)、ワンショットエラー判定処理を終了する。
図124には、遊技の進行に伴うワンショットエラー判定処理による処理についての一例を示した。イレギュラー変動数の変化については、図26(a)に示す例と同じであるため説明を省略し、ここでは、ワンショットエラー報知が行われる場合についてのみ説明する。図124に示す例では通常遊技状態において、イレギュラー変動数が1である状態となっている。この状態から特図2変動表示ゲームが開始されると(t51)、イレギュラー変動数は1から2に更新される。さらに特図2変動表示ゲームが開始されると(t52)、イレギュラー変動数が規定値である3に達する。
これにより、演出制御装置300は、ワンショットエラー発生フラグをセーブして、表示や音声等によりワンショットエラーが発生した旨の報知を開始する。すなわち、演出制御装置300が、異常判定数(イレギュラー変動数)が所定条件を満たす(規定値となる)ことに基づき、所定の対応を行う対応手段をなす。
また、イレギュラー変動数が規定値である3に達した時点からワンショットエラー報知タイマでの計時が開始され(t52)、所定時間(ここでは15秒)が経過することにより(t53)、演出制御装置300は、ワンショットエラーが発生した旨の報知を終了する。なお、イレギュラー変動数は、所定時間(ここでは15秒)が経過しても0クリアされずに継続加算される。
また、イレギュラー変動数が規定値(ここでは3)に達している状態でイレギュラー変動が発生したと判定された場合には、イレギュラー変動数が更新されて、ワンショットエラー報知タイマに初期値が再設定される。すなわち、ワンショットエラー報知の実行中にイレギュラー変動が発生した場合には、最後のイレギュラー変動の発生から所定時間(ここでは15秒)が経過したことに基づいて、当該ワンショットエラー報知(演出制御装置300によるワンショットエラーが発生した旨の報知)が終了する。よって、所定時間の経過前に新たに特図2変動表示ゲームが開始された場合はイレギュラー変動数が規定値以上の状態で更新され、その時点から新たに所定時間の計時が開始される。これにより、ワンショットエラーが発生した旨の報知がされているにもかかわらず特図2変動表示ゲームを実行する場合には、報知の期間がこれに応じて延長されることとなる。
このように、イレギュラー変動数が規定値(例えば3)に達することに基づきワンショットエラーが発生したと判定することで、例えば意図せずに右側の遊技領域に遊技球が入って第2始動入賞口37に入賞してしまった場合に、すぐにワンショットエラーであると判定されることを防止できる。さらに、所定回数の特図1変動表示ゲームを行うことでイレギュラー変動数が減算されるようにしたことで、意図しない第2始動入賞口37への入賞について発生したイレギュラー変動数はその後に遊技を行っていれば解消されるようになり、単なるミスや他の遊技者の遊技の結果が累積してワンショットエラーであると判定されることを防止できる。
なお、所定回数の特図1変動表示ゲームを行っても、イレギュラー変動数が減算されないよう構成することも可能である。すなわち、ワンショットエラー判定処理(図123)において、ステップC611〜C616の処理を行わないよう構成することも可能である。
また、ワンショットエラー報知を行うこととなるイレギュラー変動数の規定値や、イレギュラー変動数を減算する処理を行うこととなるメイン変動数の規定値は任意に設定可能である。ここで設定するそれぞれの規定値は、通常遊技状態で遊技者が特図2変動表示ゲームの開始を狙わないようにさせることができるような値であればどのような値でも良い。本実施形態では、イレギュラー変動数の規定値とメイン変動数の規定値を互いに異なる値にしたが、無論、これらの規定値は同じ値であっても良い。
また、停電が発生して復旧した場合には、停電発生前の状態から監視を再開するようにする。この場合、停電復旧時にメイン変動数やイレギュラー変動数を0クリアしても良い。
また、ワンショットエラー報知を行っている場合であっても入賞に対する賞球の払出は通常通り行う。
また、ワンショットエラー報知の実行中にメイン変動数が規定値に達した場合には、その時点でイレギュラー変動数は−1更新されるが、当該ワンショットエラー報知は中止されることなく予定通り行われる。すなわち、ワンショットエラー報知の実行中にイレギュラー変動数が−1更新された場合(イレギュラー変動数が規定値よりも小さくなった場合)でも、当該ワンショットエラー報知には影響を与えないようになっている。
また、ワンショットエラー報知の実行中に第1特別遊技状態(大当りに基づく特別遊技状態)が発生した場合には、第1特別遊技状態の開始時に、当該ワンショットエラー報知が終了する。すなわち、第1特別遊技状態の開始時に、演出制御装置300は、ワンショットエラーが発生した旨の報知を終了して、メイン変動数及びイレギュラー変動数を0クリアする。
〔シュート球切れエラー判定処理〕
図125に、エラー判定処理(図122)におけるシュート球切れエラー判定処理(ステップC602)の一例を示した。シュート球切れエラー判定処理では、第1実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理(図19)において状態スキャンカウンタの値が1である場合(すなわち、シュート球切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される場合)に行う遊技機状態チェック処理(ステップX310(図27))と同等の処理を行う。
具体的には、まず、遊技制御装置100からのシュート球切れスイッチコマンドに基づいてシュート球切れスイッチ信号がオン状態であるかを判定する(ステップC631)。
シュート球切れスイッチ信号がオフ状態である場合(ステップC631:N)は、シュート球切れ状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップC632)、シュート球切れ状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップC633)、シュート球切れ信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップC636)。シュート球切れスイッチ信号がオフ状態である場合(ステップC631:N)とは、シュート球切れが発生していない場合である。
一方、シュート球切れスイッチ信号がオン状態である場合(ステップC631:Y)は、シュート球切れ状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップC634)、シュート球切れ状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップC635)、シュート球切れ信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップX636)。シュート球切れスイッチ信号がオン状態である場合(ステップC631:Y)とは、シュート球切れが発生している場合である。
シュート球切れ信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップC636;Y)、すなわちシュート球切れスイッチ信号の状態が変化していない場合は、シュート球切れ状態監視タイマを+1更新して(ステップC639)、シュート球切れ状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップC640)。また、シュート球切れ信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップC636;N)、すなわちシュート球切れスイッチ信号の状態が変化した場合は、シュート球切れ信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップC637)。そして、シュート球切れ状態監視タイマをクリアし(ステップC638)、シュート球切れ状態監視タイマを+1更新して(ステップC639)、シュート球切れ状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップC640)。
シュート球切れ状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップC640;N)は、シュート球切れエラー判定処理を終了する。また、シュート球切れ状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップC640:Y)は、シュート球切れ状態監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップC641)、準備したシュート球切れ状態フラグをシュート球切れ状態フラグ領域の値と比較する(ステップC642)。
そして、準備したシュート球切れ状態フラグとシュート球切れ状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップX642;Y)は、シュート球切れエラー判定処理を終了する。また、準備したシュート球切れ状態フラグとシュート球切れ状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップC642;N)は、準備したシュート球切れ状態フラグをシュート球切れ状態フラグ領域にセーブして(ステップC643)、準備したシュート球切れ状態フラグが状態オンフラグであるかを判定する(ステップC644)。
準備したシュート球切れ状態フラグが状態オンフラグである場合(ステップC644;Y)は、シュート球切れエラーが発生した旨の報知の開始を設定して(ステップC645)、シュート球切れエラー判定処理を終了する。これにより、表示や音声等によってシュート球切れエラーが発生した旨の報知が開始される。具体的には、例えば、枠装飾装置18の全赤色ランプ(演出ボタン25の系統は除く)及び全緑色ランプ(演出ボタン25の系統は除く)が点灯するとともに、表示装置41に「補給エラー 係員をお呼び下さい」と表示される。
一方、準備したシュート球切れ状態フラグが状態オフフラグである場合(ステップC644;N)は、シュート球切れエラーが発生した旨の報知の終了を設定して(ステップC646)、シュート球切れエラー判定処理を終了する。これにより、表示や音声等によるシュート球切れエラーが発生した旨の報知が終了する。
シュート球切れスイッチ信号は、払出制御装置200に設けられた検出手段から、払出制御装置200の制御部を介さずに遊技制御装置100へと出力される。また、シュート球切れスイッチ信号は、当該検出手段から払出制御装置200の制御部にも出力され、払出制御装置200の制御部は、このシュート球切れスイッチ信号に基づいて、シュート球切れエラー判定処理(図125)と同等の処理を行う。払出制御装置200では、例えば、払出制御装置200に設けられた表示部にシュート球切れエラーに対応する記号(例えば「1」)を表示することで、シュート球切れエラーが発生した旨が報知される。すなわち、シュート球切れエラーが発生した場合には、演出制御装置300により制御される報知手段と、払出制御装置200により制御される報知手段との双方によってその旨が報知される。
〔オーバーフローエラー判定処理〕
図126に、エラー判定処理(図122)におけるオーバーフローエラー判定処理(ステップC603)の一例を示した。オーバーフローエラー判定処理では、第1実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理(図19)において状態スキャンカウンタの値が2である場合(すなわち、オーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定される場合)に行う遊技機状態チェック処理(ステップX310(図27))と同等の処理を行う。
具体的には、まず、遊技制御装置100からのオーバーフロースイッチコマンドに基づいてオーバーフロースイッチ信号がオン状態であるかを判定する(ステップC651)。
オーバーフロースイッチ信号がオフ状態である場合(ステップC651:N)は、オーバーフロー状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップC652)、オーバーフロー状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップC653)、オーバーフロー信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップC656)。オーバーフロースイッチ信号がオフ状態である場合(ステップC651:N)とは、オーバーフローが発生していない場合である。
一方、オーバーフロースイッチ信号がオン状態である場合(ステップC651:Y)は、オーバーフロー状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップC654)、オーバーフロー状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップC655)、オーバーフロー信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップC656)。オーバーフロースイッチ信号がオン状態である場合(ステップC651:Y)とは、オーバーフローが発生している場合である。
オーバーフロー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップC656;Y)、すなわちオーバーフロースイッチ信号の状態が変化していない場合は、オーバーフロー状態監視タイマを+1更新して(ステップC659)、オーバーフロー状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップC660)。また、オーバーフロー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップC656;N)、すなわちオーバーフロースイッチ信号の状態が変化した場合は、オーバーフロー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップC657)。そして、オーバーフロー状態監視タイマをクリアし(ステップC658)、オーバーフロー状態監視タイマを+1更新して(ステップC659)、オーバーフロー状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップC660)。
オーバーフロー状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップC660;N)は、オーバーフローエラー判定処理を終了する。また、オーバーフロー状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップC660:Y)は、オーバーフロー状態監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップC661)、準備したオーバーフロー状態フラグをオーバーフロー状態フラグ領域の値と比較する(ステップC662)。
そして、準備したオーバーフロー状態フラグとオーバーフロー状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップC662;Y)は、オーバーフローエラー判定処理を終了する。また、準備したオーバーフロー状態フラグとオーバーフロー状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップC662;N)は、準備したオーバーフロー状態フラグをオーバーフロー状態フラグ領域にセーブして(ステップC663)、準備したオーバーフロー状態フラグが状態オンフラグであるかを判定する(ステップC664)。
準備したオーバーフロー状態フラグが状態オンフラグである場合(ステップC664;Y)は、オーバーフローエラーが発生した旨の報知の開始を設定して(ステップC665)、オーバーフローエラー判定処理を終了する。これにより、表示や音声等によってオーバーフローエラーが発生した旨の報知が開始される。具体的には、例えば、「オーバーフロー」という音声がスピーカ19a,19bから出力されるとともに、表示装置41に「下皿の玉を抜いて下さい」と表示される。
一方、準備したオーバーフロー状態フラグが状態オフフラグである場合(ステップC665;N)は、オーバーフローエラーが発生した旨の報知の終了を設定して(ステップC666)、オーバーフローエラー判定処理を終了する。これにより、表示や音声等によるオーバーフローエラーが発生した旨の報知が終了する。
オーバーフロースイッチ信号は、払出制御装置200に設けられた検出手段から、払出制御装置200の制御部を介さずに遊技制御装置100へと出力される。また、オーバーフロースイッチ信号は、当該検出手段から払出制御装置200の制御部にも出力され、払出制御装置200の制御部は、このオーバーフロースイッチ信号に基づいて、オーバーフローエラー判定処理(図126)と同等の処理を行う。払出制御装置200では、例えば、払出制御装置200に設けられた表示部にオーバーフローエラーに対応する記号(例えば「2」)を表示することで、オーバーフローエラーが発生した旨が報知される。すなわち、オーバーフローエラーが発生した場合には、演出制御装置300により制御される報知手段と、払出制御装置200により制御される報知手段との双方によってその旨が報知される。
〔払出異常エラー判定処理〕
図127に、エラー判定処理(図122)における払出異常エラー判定処理(ステップC604)の一例を示した。払出異常エラー判定処理では、第1実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理(図19)において状態スキャンカウンタの値が3である場合(すなわち、払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される場合)に行う遊技機状態チェック処理(ステップX310(図27))と同等の処理を行う。
具体的には、まず、遊技制御装置100からの払出異常ステータスコマンドに基づいて払出異常ステータス信号がオン状態であるかを判定する(ステップC671)。
払出異常ステータス信号がオフ状態である場合(ステップC671:N)は、払出異常状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップC672)、払出異常状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップC673)、払出異常信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップC676)。払出異常ステータス信号がオフ状態である場合(ステップC671:N)とは、払出異常が発生していない場合である。
一方、払出異常ステータス信号がオン状態である場合(ステップC671:Y)は、払出異常状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップC674)、払出異常状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップC675)、払出異常信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップC676)。払出異常ステータス信号がオン状態である場合(ステップC671:Y)とは、払出異常が発生している場合である。
払出異常信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップC676;Y)、すなわち払出異常ステータス信号の状態が変化していない場合は、払出異常状態監視タイマを+1更新して(ステップC679)、払出異常状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップC680)。また、払出異常信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップC676;N)、すなわち払出異常ステータス信号の状態が変化した場合は、払出異常信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップC677)。そして、払出異常状態監視タイマをクリアし(ステップC678)、払出異常状態監視タイマを+1更新して(ステップC679)、払出異常状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップC680)。
払出異常状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップC680;N)は、払出異常エラー判定処理を終了する。また、払出異常状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップC680;Y)は、払出異常状態監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップC681)、準備した払出異常状態フラグを払出異常状態フラグ領域の値と比較する(ステップC682)。
そして、準備した払出異常状態フラグと払出異常状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップC682;Y)は、払出異常エラー判定処理を終了する。また、準備した払出異常状態フラグと払出異常状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップC682;N)は、準備した払出異常状態フラグを払出異常状態フラグ領域にセーブして(ステップC683)、準備した払出異常状態フラグが状態オンフラグであるかを判定する(ステップC684)。
準備した払出異常状態フラグが状態オンフラグである場合(ステップC684;Y)は、払出異常エラーが発生した旨の報知の開始を設定して(ステップC685)、払出異常エラー判定処理を終了する。これにより、表示や音声等によって払出異常エラーが発生した旨の報知が開始される。具体的には、例えば、「払出エラーです」という音声がスピーカ19a,19bから出力されるとともに、枠装飾装置18の全赤色ランプ(演出ボタン25の系統は除く)が点滅する。
一方、準備した払出異常状態フラグが状態オフフラグである場合(ステップC684;N)は、払出異常エラーが発生した旨の報知の終了を設定して(ステップC686)、払出異常エラー判定処理を終了する。これにより、表示や音声等による払出異常エラーが発生した旨の報知が終了する。
払出異常ステータス信号は、払出制御装置200に設けられた検出手段から、払出制御装置200の制御部を介さずに遊技制御装置100へと出力される。また、払出異常ステータス信号は、当該検出手段から払出制御装置200の制御部にも出力され、払出制御装置200の制御部は、この払出異常ステータス信号に基づいて、払出異常エラー判定処理(図127)と同等の処理を行う。払出制御装置200では、例えば、払出制御装置200に設けられた表示部に払出異常エラーに対応する記号(例えば、払出球検出スイッチ異常の場合は「4」、払出不足の場合は「5」、払出過剰の場合は「6」)を表示することで、払出異常エラーが発生した旨が報知される。すなわち、払出異常エラーが発生した場合には、演出制御装置300により制御される報知手段と、払出制御装置200により制御される報知手段との双方によってその旨が報知される。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からのコマンドに基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、所定の報知を行う報知手段(枠装飾装置18、スピーカ19a,19b、表示装置41等)と、を備え、演出制御手段は、遊技制御手段からのコマンドに基づいて所定のエラー(本実施形態では、ワンショットエラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラー)が発生したか否かを判定し、当該所定のエラーが発生したと判定した場合に報知手段によるエラー報知を実行する(図123、図125、図126、図127)。
したがって、所定のエラー(本実施形態では、ワンショットエラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラー)が発生した旨の報知を行うか否か判定するエラー判定処理を演出制御装置300が実行するため、遊技制御装置100の処理負担やプログラム容量を削減することができる。
なお、所定のエラーは、ワンショットエラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラーに限定されず、適宜変更可能である。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの遊技に関するコマンドのうち所定のコマンド(本実施形態では、特図2変動表示ゲームの開始時に送信されるコマンド(例えば、飾り特図2コマンド))を受信した際にエラー判定用カウンタ(イレギュラー変動数を記憶する記憶領域)の値を更新し、当該エラー判定用カウンタの値が規定値(例えば3)に達した場合に所定のエラー(本実施形態では、ワンショットエラー)が発生したと判定する(図123)。
すなわち、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの遊技に関するコマンドに基づいてエラー報知を行うか否かを判定することができる。したがって、遊技制御装置100は、エラー判定のためのコマンドを別途送信する必要がないため、遊技制御装置100の処理負担やプログラム容量を削減することができる。
なお、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの遊技に関するコマンドのうち所定のコマンドは、特図2変動表示ゲームの開始時に送信されるコマンドに限定されない。所定のエラーがワンショットエラーである場合には、当該エラーの判定に用いる遊技に関するコマンドは、特図2変動表示ゲームの開始時に送信されるコマンドであっても良いし、特図2変動表示ゲームの実行中に送信されるコマンドであっても良いし、特図2変動表示ゲームの終了時に送信されるコマンドであっても良い。
また、遊技に関するコマンドに基づいて判定する所定のエラーは、ワンショットエラーに限定されず、適宜変更可能である。
また、本実施形態の遊技機10において、異常を検出したか否かを示す検出信号(本実施形態では、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号、払出異常ステータス信号)を出力する検出手段を備え、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、検出手段からの検出信号に基づく検出コマンド(本実施形態では、シュート球切れスイッチコマンド、オーバーフロースイッチコマンド、払出異常ステータスコマンド(図119参照))を演出制御手段(演出制御装置300)に送信し、演出制御手段は、遊技制御手段からの検出コマンドのうち異常を検出したことを示す検出信号に基づく検出コマンドを所定期間継続して受信した場合に所定のエラー(本実施形態では、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラー)が発生したと判定する(図125、図126、図127)。
すなわち、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの検出コマンドに基づいて検出手段が異常を検出したか否かを判定し、当該判定結果に基づいてエラー報知を行うか否かを判定することができる。したがって、遊技制御装置100は、検出手段からの検出信号に基づく検出コマンドを送信するだけで良いため、遊技制御装置100の処理負担やプログラム容量を削減することができる。
なお、検出コマンドに基づいて判定する所定のエラーは、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラーに限定されず、適宜変更可能である。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、第2実施形態の遊技機は、特図2変動表示ゲームの開始を保留するための第2始動記憶を発生するタイプの遊技機であっても良い。この場合、特図始動口2スイッチ処理(図33)では、特図始動口1スイッチ処理(図31)のステップX534〜X536に相当する処理、すなわち、先読み処理である特図保留情報判定処理と、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する処理と、演出コマンド設定処理とが行われる。したがって、第2始動入賞口37(特図2変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞領域)に遊技球が入賞したことに基づいて、入賞コマンド(特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド)が演出制御装置300に送信される。
よって、この場合、ワンショットエラー判定処理では、例えば図128に示すように、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが実行されることにより加算されるイレギュラー変動数ではなく、通常遊技状態(低確率状態)で第2始動入賞口37に遊技球が入賞することにより加算されるイレギュラー入賞数をカウントするようにしても良い。
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの遊技に関するコマンドのうち入賞コマンド(例えば、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド)を受信した際にエラー判定用カウンタ(イレギュラー入賞数を記憶する記憶領域)の値を更新するようにしても良い。
具体的には、図128に示すワンショットエラー判定処理では、例えば、特図2変動表示ゲームが開始されるか判定する処理(ステップC623)に替えて、特図2保留入賞が発生したか判定する処理(ステップC623a)を行う。ステップC623aでは、遊技制御装置100からの入賞コマンド(例えば、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド)を受信した場合に、特図2保留入賞が発生したと判定する。
また、イレギュラー変動数を+1更新する処理(ステップC624)に替えて、イレギュラー入賞数を+1更新する処理(ステップC624a)を行う。
また、イレギュラー変動数が規定値(例えば3)よりも小さいかを判定する処理(ステップC626)に替えて、イレギュラー入賞数が規定値(例えば3)よりも小さいかを判定する処理(ステップC626a)を行う。
また、イレギュラー変動数が0でなければ−1更新する処理(ステップC621)に替えて、イレギュラー入賞数が0でなければ−1更新する処理(ステップC621a)を行う。
また、第1実施形態の遊技機は、特図2変動表示ゲームの開始を保留するための第2始動記憶を発生するタイプの遊技機であっても良い。この場合、ワンショットエラー監視処理(図25)では、通常遊技状態(低確率状態)で特図2変動表示ゲームが実行されることにより加算されるイレギュラー変動数ではなく、通常遊技状態(低確率状態)で第2始動入賞口37に遊技球が入賞することにより加算されるイレギュラー入賞数をカウントするようにしても良い。
また、例えば、第1実施形態及び第2実施形態の遊技機は、遊技環境や遊技状況に応じてイレギュラー変動数(あるいはイレギュラー入賞数)の規定値を変化させる学習機能を有していても良い。これにより、機種のスペック、ホールの客層、釘や傾斜などの盤面構成等に適したワンショットエラー報知を行うことが可能となる。
具体的には、例えば、第1時点から第2時点(例えば第1時点からの特図変動表示ゲームの実行回数が所定回数に達した時点)までの期間(以下「所定期間」という)におけるイレギュラー変動数をカウントし、第2時点になった際にイレギュラー変動数の規定値を変更する処理を行う。
この処理では、例えば、所定期間におけるイレギュラー変動数が所定範囲を下回る場合(例えば0回である場合)には、イレギュラー変動が少ない遊技環境や遊技状況であるため、意図しないイレギュラー変動でワンショットエラーが報知されないようにするべく、イレギュラー変動数の規定値を通常値よりも大きい値(例えば50)に設定し、所定期間におけるイレギュラー変動数が所定範囲内である場合(例えば1〜5回である場合)には、イレギュラー変動数の規定値を通常値(例えば10)に設定し、所定期間におけるイレギュラー変動数が所定範囲を上回る場合(例えば6回以上である場合)には、イレギュラー変動が多い遊技環境や遊技状況であるため、イレギュラー変動を狙う遊技者に対する取り締まりを強化するべく、イレギュラー変動数の規定値を通常値よりも小さい値(例えば1)に設定する。
あるいは、例えば、所定期間におけるワンショットエラーの発生回数(イレギュラー変動数が規定値に達した回数)をカウントし、第2時点になった際にイレギュラー変動数の規定値を変更する処理を行う。
この処理では、例えば、所定期間におけるワンショットエラーの発生回数が所定範囲を下回る場合には、イレギュラー変動が少ない遊技環境や遊技状況であるため、意図しないイレギュラー変動でワンショットエラーが報知されないようにするべく、イレギュラー変動数の規定値を通常値よりも大きい値に設定し、所定期間におけるワンショットエラーの発生回数が所定範囲内である場合には、イレギュラー変動数の規定値を通常値に設定し、所定期間におけるワンショットエラーの発生回数が所定範囲を上回る場合には、イレギュラー変動が多い遊技環境や遊技状況であるため、イレギュラー変動を狙う遊技者に対する取り締まりを強化するべく、イレギュラー変動数の規定値を通常値よりも小さい値に設定する。
また、遊技環境や遊技状況に応じて変化させる値は、イレギュラー変動数(あるいはイレギュラー入賞数)の規定値に限定されず適宜変更可能であり、例えば、不正発生判定個数(ステップX325)や、磁石不正監視タイマ(ステップX612)により計時される異常な磁気の検出期間などであっても良い。
18 枠装飾装置(報知手段)
19a,19b スピーカ(報知手段)
41 表示装置(報知手段)
100 遊技制御装置(遊技制御手段)
300 演出制御装置(遊技制御手段)

Claims (3)

  1. 遊技を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からのコマンドに基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
    所定の報知を行う報知手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、前記遊技制御手段からのコマンドに基づいて所定のエラーが発生したか否かを判定し、当該所定のエラーが発生したと判定した場合に前記報知手段によるエラー報知を実行することを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記遊技制御手段からの遊技に関するコマンドのうち所定のコマンドを受信した際にエラー判定用カウンタの値を更新し、当該エラー判定用カウンタの値が規定値に達した場合に前記所定のエラーが発生したと判定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 異常を検出したか否かを示す検出信号を出力する検出手段を備え、
    前記遊技制御手段は、異常を検出したか否かを示す検出信号を出力する検出手段からの検出信号に基づく検出コマンドを前記演出制御手段に送信し、
    前記演出制御手段は、前記遊技制御手段からの前記検出コマンドのうち異常を検出したことを示す検出信号に基づく検出コマンドを所定期間継続して受信した場合に前記所定のエラーが発生したと判定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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