JP2019211510A - 制御装置及びその制御方法、表示装置、校正システム、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

制御装置及びその制御方法、表示装置、校正システム、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 校正処理の処理時間の延長を抑制しつつ、高精度に校正処理を実行することが可能とする制御装置およびその制御方法、表示装置、構成システム、プログラム、記憶媒体を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明の校正制御装置100は、表示装置200と表示装置200に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する測色器300と接続し、表示装置200の校正処理を実行する校正部103と、測色器300のオフセット調整処理を実行するオフセット調整部104と、オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御部101と、を備え、制御部101は、測色器300が接触型の測色器である場合に、校正処理の実行中に、オフセット調整処理を実行するように、オフセット調整部104を制御することを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、表示装置の校正処理を実行する制御装置及びその制御方法、表示装置、校正システム、プログラム、記憶媒体に関する。
近年、ディスプレイ(表示装置)の性能向上に伴い、HDR(High Dynamic Range)と呼ばれる従来よりも広い輝度範囲(ダイナミックレンジ)の画像を表示可能なディスプレイがある。このようなディスプレイでは、従来よりもディスプレイの温度が高くなることがある。
また、ディスプレイは、経時的に表示する輝度や色温度が変化することがある。そのため、ユーザは、定期的にディスプレイに表示される画像の輝度および色の少なくともいずれかの校正処理(キャリブレーション処理)を実施する必要がある。校正処理を実行する制御装置は、ディスプレイに測定用のパッチ画像を表示し、測色器で表示された測定用のパッチ画像の輝度および色の少なくとも一方を測定して得られた測定値(検出値)を取得する。そして、検出値がパッチ画像に対応する輝度および色の少なくとも対応する一方の目標値に近づくように、ディスプレイに適用する補正値(調整値)を決定する。
また、測色器が備える光センサは、温度により特性が変化する場合がある。特許文献1の色測定装置は、環境温度と測色器の温度差が閾値以上になった場合、光源を最大光量で発光させて測色器の温度を安定させた後、白色補正を行うことにより、温度上昇による測色精度の低下を防止することを可能とする。
特開2017−151138号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、測色器の温度が安定するまでキャリブレーション処理の実行を待つ必要があり、校正処理にかかる時間が伸びてしまう可能性がある。
そこで本発明は、校正処理の処理時間の延長を抑制しつつ、高精度に校正処理を実行することが可能とする制御装置およびその制御方法、表示装置、構成システム、プログラム、記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明の制御装置の一の様態は、表示手段と前記表示手段に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する光センサと接続し、前記表示手段の校正処理を実行するための制御装置であって、前記表示手段の前記校正処理を実行する校正手段と、前記光センサのオフセット調整処理を実行する調整手段と、前記オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記光センサが所定の条件を満たす場合に、前記校正処理の実行中に、前記オフセット調整処理を実行するように、前記調整手段を制御することを特徴とする。
本発明の校正システムの一の様態は、表示装置と、前記表示手段に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する光センサと、前記表示装置と前記光センサ接続し、前記表示装置の校正処理を実行するための制御装置を備え、前記制御装置は、前記表示装置の前記校正処理を実行する校正手段と、前記光センサのオフセット調整処理を実行する調整手段と、前記オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記光センサが所定の条件を満たす場合に、前記校正処理の実行中に、前記オフセット調整処理を実行するように、前記調整手段を制御することを特徴とする。
本発明の制御装置およびその制御方法、表示装置、構成システム、プログラム、記憶媒体によれば、校正処理の実行中に測色器のオフセット調整を実行することによって、測色器の温度変化による検出値の精度低下を抑制する。したがって、校正処理の処理時間の延長を抑制しつつ、高精度に校正処理を実行することが可能となる。
校正システムの装置構成図を示す模式図である。 校正制御装置、表示装置および測色器の機能ブロックを示すブロック図である。 第1の実施形態の校正処理を示すフローチャートである。 工程リストを示す模式図である。 機器情報と測色器の特性を示すテーブルを示す模式図である。 オフセット調整処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態の校正処理の第1のタイムチャートである。 第1の実施形態の校正処理の第2のタイムチャートである。 第2の実施形態の校正処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態の校正処理のタイムチャートである。 第3の実施形態の校正処理を示すフローチャートである。 表示装置の表示面の温度の時間変化の一例を示す模式図である。 表示装置の表示面の温度と測色器の温度とを対応づけたテーブルを示す模式図である。 第3の実施形態の校正処理の第1のタイムチャートである。 第3の実施形態の校正処理の第2のタイムチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る校正システムの装置構成図を示す模式図である。校正システムは、校正制御装置100、表示装置200および測色器300を備える。校正制御装置100は、表示装置200および測色器300とそれぞれ有線で接続されるとする。なお、校正制御装置100と表示装置200および測色器300との接続は無線であってもよい。
図2は、本発明に係る校正制御装置100、表示装置200および測色器300の機能ブロックを示すブロック図である。
校正制御装置100は、測色器300から取得した検出値に基づいて、表示装置200の表示パラメータを調整する校正処理を実行可能なコンピュータである。校正制御装置100の詳細は後述する。
表示装置200は、入力された画像データに基づいて、画像を表示することが可能なディスプレイである。表示装置200は、制御部201、メモリ202、通信部203、バックライトモジュール204および液晶パネル205を備える液晶ディスプレイであるとする。
制御部201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによりバックライトモジュール204、および液晶パネル205の動作を制御するプロセッサを含む電子回路である。また、制御部201は、通信部203を介して校正制御装置100から入力された指示に応じて、バックライトモジュール204、および液晶パネル205の動作を制御する。メモリ202は、制御部201が読み出して実行することが可能なプログラム、およびパラメータを格納する記憶媒体である。
通信部203は、外部装置との通信を行う通信インターフェースである。例えば、通信部203は、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠した通信インターフェースであるとする。通信部203は、USBケーブルで校正制御装置100と接続し、データの送受信を行う。
バックライトモジュール204は、光源を備え、液晶パネル205に光を照射する照明装置である。バックライトモジュール204の点灯/消灯制御、および点灯時の光量は、制御部201によって制御される。また、バックライトモジュール204は、後述するオフセット調整処理の実行時には、消灯するように制御される。また、バックライトモジュール204は、光源の近傍に配置され、光源の温度に対応する検出値を出力する温度センサ206を備える。
液晶パネル205は、バックライトモジュール204から照射された光を、画像データに基づいて透過することにより、表示面に画像を表示する透過型の表示パネルである。また、液晶パネル205は、液晶パネル205の温度に対応する検出値を出力する温度センサ207を備える。
測色器300は、入射した光の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値Voutを出力するセンサである。測色器300は、制御部301、メモリ302、通信部303、および検出部304を備える。
制御部301は、メモリ302に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより測色器300の動作を制御するプロセッサを含む電子回路である。また、制御部301は、通信部303を介して校正制御装置100から入力された指示に応じて、検出値の出力処理、およびオフセット調整処理の実行を行う。メモリ302は、制御部301が読み出して実行することが可能なプログラム、およびパラメータを格納する記憶媒体である。また、メモリ302は、出力処理で用いられるオフセット値Voffを格納する。
通信部303は、外部装置との通信を行うための通信インターフェースである。例えば、通信部303は、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠した通信インターフェースであるとする。通信部303は、USBケーブルで校正制御装置100と接続し、データの送受信を行う。
検出部304は、入射した光の輝度および色の少なくとも一方に応じて出力値Vaを制御部301に出力する光センサである。
ここで、制御部301が実行するオフセット調整処理、および、検出値Voutの出力処理について、説明する。検出部304は、光の入射が極めて少ない状況下においても、ベースとなる出力が発生することがある。このようなベースの出力値は、例えば、センサを外光から遮断した状態(暗環境)における検出部304の出力値を測定することで得ることが可能である。このようにして得られた出力値をオフセット値Voffとして、メモリ302に格納する。暗環境における検出部304の出力値の検出処理、およびオフセットVoffの格納処理を含む処理がオフセット調整処理である。オフセット値Voffを得る処理を0−cal処理とも呼ぶ。暗環境の実現方法は、測色器300を黒紙等の上に置く、あるいは、手動でリングシャッターを回し暗環境にする方法や、検出部304に入射する光を遮断するように設けられた内部シャッターを閉じる方法等がある。
検出値Voutの出力処理において、制御部301は、検出部304から得られた出力値Vaからオフセット値Voffの影響を取り除く処理を実行し、検出値Voutを生成して、出力する。例えば、制御部301は、出力値Vaからオフセット値Voffを除算して得られた値を検出値Voutとする。なお、オフセット値Voffを用いた検出値Voutの導出方法は上述の方法に限らない。
ここで、オフセット値Voffは、測色器300、特に検出部304の温度によって変化する場合がある。検出部304は、入射した光を電気信号に変換する光電変換素子であり、光電変換素子は温度によりその特性が変化する場合がある。つまり、検出部304の温度に応じてオフセット値が変化することがある。検出部304のオフセット値が変化しているにもかかわらず、事前に設定したオフセット値Voffを使用し続けると、得られる検出値Voutの精度が低下する。
表示装置200の校正処理を実行する場合、表示装置200の液晶パネル205の表面温度は、校正処理の実行開始から徐々に増加する。測色器300が、表示装置200の液晶パネル205の近傍で検出処理を行う場合、測色器300の温度は液晶パネル205の表面温度の増加により、徐々に増加する。したがって、校正処理の間に、オフセット値Voffが検出部304の本来のオフセット値に対してずれてしまうことがある。
そこで、校正制御装置100は、校正処理の実行中に、オフセット調整処理を実行するように、表示装置200と測色器300とを制御する。
校正制御装置100は、制御部101、メモリ102、校正部103、オフセット調整部104、通信部105、106、センサ情報取得部107、判定部108、および温度取得部109を備える。
制御部101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより校正制御装置100の各機能ブロックの動作を制御するプロセッサを含む電子回路である。メモリ102は、制御部101が読み出して実行することが可能なプログラム、およびパラメータを格納する記憶媒体である。制御部101は、各機能ブロックの処理に必要な情報をメモリ102から取得して、各機能ブロックに出力する。
校正部103は、制御部101からの指示に応じて、表示装置200の校正処理を実行する校正制御部である。校正部103は、制御部101から校正処理の工程リストを取得し、工程リストに示された工程、および各工程のアクションに基づいて、表示装置200と測色器300とを制御する。また、校正部103は、制御部101から取得したパッチ画像データを表示装置200に出力して、表示装置200がパッチ画像データに基づく画像(測定画像)を表示するように制御する。
オフセット調整部104は、制御部101からの指示に応じて、測色器300のオフセット調整処理を実行する調整制御部である。オフセット調整部104は、黒画像を表示するように表示装置200を制御し、オフセット値Voffの設定処理を実行するように測色器300を制御する。また、オフセット調整部104は、バックライトモジュール204を消灯させるように表示装置200を制御する。
通信部105、106は、外部装置と通信を行うための通信インターフェースである。例えば、通信部105、106は、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠した通信インターフェースであるとする。通信部105は、USBケーブルで表示装置200と接続し、データの送受信を行う。また、通信部106は、USBケーブルで測色器300と接続し、データの送受信を行う。
センサ情報取得部107は、通信部105を介して、測色器300の種類を示す機器情報を取得する。機器情報は、例えば、測色器300の製品番号(型番)を示す情報であるとする。また、機器情報として、測色器300が接触型か否かを示す情報、または、測色器300が温度センサを有するか否かを示す情報であってもよい。センサ情報取得部107は、取得した機器情報を判定部108に出力する。
判定部108は、取得した情報に基づいて、校正処理の実行中にオフセット調整処理を実行するか否かを判定する。判定部108は、測色器300の状態があらかじめ定められた条件を満たす場合に、校正処理の実行中にオフセット調整処理を実行すると判定する。例えば、条件は、測色器300の種類や、温度変化量である。詳細は後述する。判定部108は、判定結果を制御部101に出力する。
温度取得部109は、測色器300の温度または温度変化量を取得する。温度取得部109の動作の詳細については、後述する。温度取得部109は、取得した測色器300の温度または温度変化量を判定部108に出力する。
UI110は、ユーザから、ユーザ操作(例えば、キャリブレーションの目標値や使用する測色器、キャリブレーション開始操作)を受け付け、制御部101へ出力する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、校正制御装置100は、測色器300の種類に応じて、校正処理の実行中にオフセット調整処理を実行するか否かを判定する。校正制御装置100は、使用する測色器300が接触型の測色器である場合、少なくとも測色処理を実行する前にオフセット調整処理を実行する。
図3は、第1の実施形態の校正制御装置100の校正処理を示すフローチャートである。校正処理は、UI110を介して、ユーザが校正処理の実行指示を入力することによって開始される。
S301で、制御部101は、メモリ102から校正処理の工程リストを取得する。図4は、工程リストを示す模式図である。校正処理は、輝度調整工程、色域調整工程、色温度調整工程、ガンマ調整工程、輝度微調整工程、および確認工程を含む。輝度調整工程は、白色パッチ画像を表示し、輝度が目標値になるように、バックライトモジュールの発光輝度に対する補正値(ゲイン)を設定する。色域調整工程は、赤色パッチ画像、緑色パッチ画像、青色パッチ画像をそれぞれ表示した場合の輝度が各色に対応する目標値になるように、液晶パネルの透過率制御に対する補正値を設定する。色温度調整工程は、白色パッチ画像を表示し、色温度が目標値になるように、液晶パネルの透過率制御に対する補正値を設定する。ガンマ調整工程は、輝度レベルの異なる白画像を複数表示し、輝度レベルに対する表示輝度の変化が目標のガンマ特性(ガンマカーブ)になるように、ガンマカーブに対する補正値を設定する。微調整工程は、校正処理の初期に実行した輝度調整工程を再度実行して、補正値の微調整を行う。精度確認工程は、各パッチ画像を再度表示し、測色器300が検出した値が、目標値とどの程度一致しているかを確認する。精度確認工程で、目標値とのずれが所定の値以上である場合には、校正処理全体を再び実行するか、精度が低いパラメータに対応する工程のみを再び実行する。
なお、校正処理は、上述した工程をすべて含むものに限らない。校正処理で実行する工程を、ユーザがUI110を介して設定することも可能である。また、各工程における調整後の目標値は、予め工程リストに記憶される。目標値は、ユーザによってUI110を介して入力してもよい。
各工程は、それぞれ測色処理(測定処理)、補正値決定処理、補正値反映処理を含む複数の処理(アクション)が実行される。各処理の詳細は後述する。各処理は、アクション番号(アクションNo.)で管理される。
S302で、制御部101は、実行するアクション番号に対応する処理が測色処理か否かを判断する。測色処理である場合、処理はS303に進む。そうでない場合、処理はSS311に進む。
S303で、センサ情報取得部107は、測色器300から機器情報を取得する。センサ情報取得部107は、判定部108に機器情報を出力する。
S304で、判定部108は、機器情報に基づいて、校正処理の実行中にオフセット調整処理を実行する必要があるか否かを判定する。判定部108は、測色器300が接触型の測色器である場合に、校正処理の実行中にオフセット調整処理を実行する必要があると判定する。図5は、メモリ102にあらかじめ格納された機器情報と測色器の特性を示すテーブルを示す模式図である。ここで、機器情報は、測色器の型番であるとする。判定部108は、取得した機器情報に示された型番の測色器300が、接触型の測色器であるか否かを、テーブルを参照して判定する。ここで、接触型の測色器とは、表示装置200の表示面に対して所定の距離以下に近接した位置で、測色器300の一部が表示面に接触した状態で測定を行う測色器である。校正処理の実行中にオフセット調整処理を実行する必要があると判定した場合、処理はS305に進む。そうでない場合、処理はS306に進む。
S305で、制御部101は、オフセット調整処理の実行をオフセット調整部104に指示する。
図6は、オフセット調整処理を示すフローチャートである。オフセット調整処理は、制御部101からオフセット調整部104にオフセット調整処理の実行指示が入力されたことに応じて開始される。
S601で、オフセット調整部104は、通信部105を介して、表示装置に黒画像を表示する指示を出力し、黒表示制御処理を実行する。オフセット調整部104は、指示と合わせて、黒画像データを送信してもよい。なお、この時、オフセット調整部104は、表示装置200のバックライトモジュール204を消灯する消灯指示を、通信部105を介して表示装置200に出力することにより、バックライトモジュール204の消灯制御を実行する。
S602で、オフセット調整部104は、通信部105を介して、測色器300にオフセット調整を実行するためのオフセット調整指示を出力する処理を実行する。すなわち、オフセット部104は、測色器300を制御して、オフセット調整を実行させる。
測色器300は、オフセット調整指示を受信したことに応じて、制御部301が検出部304から出力値を取得する。制御部301は、出力値をオフセット値Voffとしてメモリ302に格納して、オフセット値Voffを更新(調整)する。測色器300は、オフセット値Voffの更新が完了したことを示す情報(完了情報)を通信部303を介して校正制御装置100に出力する。
S603で、オフセット調整部104は、測色器300から完了情報を取得したか否かを判定する。完了情報を取得した場合、オフセット調整処理が終了する。そうでない場合、完了情報を取得するまで、S603を繰り返し、待機状態となる。
図3のフローチャートに戻って、校正処理についての説明を続ける。
S306から、測色処理が開始される。S306で、校正部103は、測色用のパッチ画像データに基づいて画像を表示するように表示装置200を制御する。具体的には、校正部103は、制御部101から取得したパッチ画像データを表示装置200に出力するとともに、パッチ画像データに基づいて画像を表示する指示を表示装置200に出力する。
なお、パッチ画像データでなく、描画するために必要な画像の色を示す色情報や大きさを示す情報等のパラメータを表示装置200に送信するものであってもよい。パッチ画像データや色情報は、S301でメモリ102から取得した工程リストに含まれていてもよいし、都度、メモリ102からの読出しを行ってもよい。色情報は、例えばRGB値であるとする。図5に示すように、アクション番号1の場合は、R255,G255,B255の白色の画像(白パッチ画像)を表示装置200に表示させる。S306の前にS305のオフセット調整処理が実行されている場合は、ここで、バックライトモジュール204を点灯するように制御する。処理はS307に進む。
S307で、校正部103は、表示装置200に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方を測定するように測色器300を制御する。具体的には、校正部103は、表示装置200がパッチ画像データに基づく画像を表示している状態で、測色器300が検出値Voutを取得するように、測色器300に指示を出力する。
S308で、校正部103は、通信部105を介して、測色器300から検出値Voutを取得する。校正部103は、取得した検出値Voutを実行番号と関連付けてメモリ102に格納する。
S309で、制御部101は、工程リストの全ての工程を完了したか否かを判定する。工程リストの全ての工程を完了していない場合、S310に進む。S310で、制御部101は実行対象のアクションを工程リストに記載された各アクションのうちS309までで実行したアクションの次のアクションに進めて、S302に戻る。S309で、全ての工程を完了したと判定した場合、校正処理は終了する。
S311において、制御部101は、実行するアクション番号に対応する処理が補正値生成処理か否かを判断する。補正値生成処理である場合、処理はS312に進む。そうでない場合、処理はSS313に進む。
S312において、制御部101は補正値生成処理を実行するように校正部103を制御し、校正部103は補正値生成処理を実行する。校正部103は、メモリ102から輝度および色の目標値Vtarを取得する。また、校正部103は、メモリ102から対応する検出値Voutを取得する。校正部103は、目標値Vtarと検出値Voutとに基づいて対応する工程における補正値を生成する。尚、校正部103は、目標値Vtarを制御部101から校正処理の開始時に受信し、検出値Voutを制御部101から補正値生成処理の実行時に受信してもよい。
工程が色域補正(アクション番号4〜9)であれば、アクション番号5〜7の測色処理で取得した各色のパッチ画像における検出値が、目標値として指定された色域の規格値に近づくように、校正部103は液晶パネル205の制御のための補正値を生成する。また、工程が輝度補正(アクション番号1〜3)であれば、アクション番号1で取得した白パッチ画像における検出値が、目標の輝度に到達していない場合、目標の輝度に到達するように光源の駆動ゲイン値を増加させるように補正値を生成する。
S311において、実行するアクション番号に対応する処理が補正値生成処理でない場合、ステップS313において、校正部103は、生成した補正値を表示装置200に設定する(反映させる)。
図7は、上述の校正処理で測色器300が接触型の測色器である場合における校正処理のタイムチャートである。この場合、色域調整工程における各測色処理の直前にオフセット調整(0−cal)処理が実行される。測色処理の前に測色器のオフセット調整処理を実行することによって、測色時の測色器300の温度におけるオフセット値Voffを反映して検出値を取得することが可能となる。したがって、測色処理における測色器の温度変化の影響を抑制することが可能となる。測色器300が接触型の測色器である場合、測色器300と表示装置200の表示面との距離が近く、測色器300の温度は表示面の温度の影響を強く受け、変化が大きくなる。このような接触型の測色器では、測色処理ごとにオフセット調整を実行することにより、検出値の精度の低下を抑制することが可能となる。
図8は、上述の校正処理で測色器300が接触型の測色器でない場合における校正処理のタイムチャートである。この場合、校正処理の実行直前にユーザがオフセット調整を手動で実行するが、校正処理の実行中にオフセット調整が実行されない。測色器300が接触型の測色器でない場合、測色器300は、表示装置200の表示面から一定距離以上離れていることから、表示装置200の表示面の温度の影響が小さく、測色器300の温度変化が小さい。したがって、このような場合には測色処理ごとにオフセット調整を実行しない。これにより、オフセット調整を実行することにより校正処理に係る処理時間を短縮することが可能となる。
なお、上述の校正処理のフローでは、測色器300が接触型の測色器であるか否かに応じてオフセット調整の実行要否を判定したが、測色器300の他の特性に基づいて判定をすることも可能である。例えば、測色器300が温度センサを備えるか否かに応じて、判定を行ってもよい。
例えば、判定部108は、取得した測色器300の機器情報(型番)に基づいて、測色器300が温度センサを有するか否かを判定する。測色器300が温度センサを有しない測色器である場合に、オフセット調整の実行要と判定する。測色器300が温度センサを備えている場合、測色器300は温度センサの測定結果を用いてオフセット値や検出値の補正が可能であることから、校正処理にかかる処理時間の短縮を優先し、測色処理ごとのオフセット調整を実行しない。
これにより、温度センサを有しない測色器を用いる場合に、より高精度の校正処理を実行することが可能となる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態において、校正制御装置100は、校正処理の各工程に含まれる1以上の測色処理のうち、初めの測色処理の直前にオフセット調整処理を実行するように、測色器300を制御する。
図9は、第2の実施形態の校正処理を示すフローチャートである。図3に示した第1の実施形態のフローチャートと同一の符号を付した処理は、第1の実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
S901で、制御部101は、実行するアクション(測色処理)が、前回実行した工程と同じ工程に含まれるか否かを判定する。すなわち、制御部101は、実行する測色処理を含む工程において、当該測色処理が1回目の測色処理であるか否かを判定する。
例えば、図4に示した工程リストのアクション番号4の測色処理が実行される場合、当該測色処理は色域調整工程に含まれる。また、前回のアクション(アクション番号3)は、輝度調整工程に含まれる。したがって、制御部101は、前回の工程と同一でないと判定する。一方で、アクション番号5〜7のいずれかの測色処理が実行される場合、当該測色処理は色域調整工程に含まれる。また、それぞれの前回のアクションは、同様に色域調整工程に含まれる。したがって、制御部101は、前回の工程と同一であると判定する。
なお、アクション番号1である場合は、前回の工程が存在しない。このような場合は、S901では前回の工程と同一でないと判定するとする。
S901で、実行するアクションが前回実行した工程と同じ工程に含まれないと判定した場合、処理は、S305に進み、オフセット調整処理が実行される。S901で、実行するアクションが前回実行した工程と同じ工程に含まれないと判定した場合、処理は、S306に進み、測色処理が実行され、すなわち、オフセット調整処理が実行されない。
図10は、第2の実施形態の校正処理を実行した場合の校正処理のタイムチャートである。第2の実施形態の校正処理によれば、各工程の初めの測色処理の直前にオフセット調整が実行される。同一の工程内の測色処理間の測色器300の温度変化は、校正処理全体における温度変化よりも小さい。したがって、同一工程内であれば、共通のオフセット値Voffを用いて検出値Voutを生成しても、精度の低下を抑制することが可能となる。
以上のように、第2の実施形態の校正処理では、校正処理にかかる時間を短縮しつつ、正確な測色値でキャリブレーションを実施することが可能である。
<第3の実施形態>
第3の実施形態において、校正制御装置100は、測色器300の温度変化量が閾値を超えた場合に、測色処理の前にオフセット調整処理を実行するように、測色器300を制御する。
図11は、第3の実施形態の校正処理を示すフローチャートである。図3に示した第1の実施形態のフローチャートと同一の符号を付した処理は、第1の実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
S1101で、温度取得部109は、測色器300の温度変化量ΔTsを取得する。測色器300の温度変化量ΔTsは、前回オフセット調整を実行したタイミングにおける測色器300の温度と、S1101の処理の実行時の測色器300の温度との変化量である。
例えば、前回オフセット調整を実行したタイミングが校正処理の開始時(開始直前)であるとする。この場合、温度取得部109は、校正処理の開始時のバックライトモジュール204の輝度と、校正処理における目標輝度に基づいて、S1101の実行時点における表示装置200の表示面の温度Tpを推測する。温度取得部109は、設定された輝度でバックライトモジュール204を発光させた時の液晶パネル205の表示面の温度の経時変化を予め測定したテーブルをメモリ102から取得する。温度取得部109は、工程リストに基づいてバックライトモジュールに設定される発光輝度を取得する。温度取得部109は、設定された発光輝度と、テーブルとに基づいて、表示面の温度を経時変化を推定する。
図12は、表示面の温度の時間変化の一例を示す模式図である。図12において、校正処理開始時の表示面の温度はTp(1)である。Tp(1)は、校正処理開始時のバックライトモジュール204の輝度に基づいて決定される。また、温度取得部109がS1101の処理を校正処理の開始からm秒後に実行した場合、表示面の温度はTp(m)であるとする。温度取得部109は、推測した表示面の温度Tpの経時変化特性から、S1101の実行時点でのパネル温度Tp(m)を取得する。
温度取得部109は、推測したパネル温度Tp(m)に基づいて、S1101実行時点での測色器300の温度Ts(m)を取得する。図13は、表示装置200の表示面の温度Tpと測色器300の温度Tsとを対応づけたテーブルを示す模式図である。温度取得部109は、テーブルに基づいて、温度Tp(1)に対応する測色器300の温度Ts(1)と、温度Tp(m)に対応する測色器300の温度Ts(m)と、を取得する。
温度取得部109は、取得した測色器300の温度に基づいて、時刻mにおける温度変化量ΔTs(m)を取得する。ここで、ΔTs(m)=Ts(m)−Ts(1)である。温度取得部109は、測色器300の温度変化量ΔTsを、制御部101に出力する。
また、温度取得部109は、Ts(m)を基準温度としてメモリ102に記憶する。次回、S1101の処理が時刻m+1で実行された場合、温度取得部109は、ΔTs(m+1)=Ts(m+1)−Ts(m)を取得する。
S1102で、制御部101は、測色器300の温度変化量ΔTsが所定の閾値Th以上であるか否かを判定する。測色器300の温度変化量ΔTsが所定の閾値Th以上である場合、測色器300のオフセット値の変動による検出値の精度への影響が大きいとして、S305に進み、オフセット調整処理を実行する。そうでない場合、測色器300のオフセット値の変動による検出値の精度への影響が小さいとして、S305をスキップしてS306に進み、測色処理を実行する。
図14は、第3の実施形態の校正処理を実行した場合の校正処理のタイムチャートである。例えば、アクション番号6の色域調整工程における3回目の測色処理の直前に、温度変化が閾値以上となったとする。この場合、当該測色処理の直前にオフセット調整処理が実行される。これにより、測色器300の温度変化が大きくなり、オフセット値の変動が検出値に及ぼす影響が所定のレベルよりも大きくならないようにオフセット値の設定が可能となる。したがって、正確な検出値で且つ最小限の時間でキャリブレーションを実施することが可能である。
尚、上述の例では、各測色処理の実行前に測色器300の温度変化量が閾値以上となったか否かを判定し、測色器300の温度変化量が閾値以上となったことに応じて、オフセット処理を実行する。しかし、校正処理の各工程の初めに、各工程の実行中に測色器300の温度変化量が閾値以上となるか否かを予測し、測色器300の温度変化量が閾値以上となる場合に、当該工程の実行前にフセット処理を実行するものであってもよい。
図15は、各工程の初めに測色器300の温度変化量が閾値以上となるか否かを予測し、判定する場合の校正処理のタイムチャートである。例えば、色域調整工程の始めに、工程途中で測色器300の温度変化量が閾値以上になるか判定する。色域調整工程の途中(キャリブレーション開始からm秒後)で温度変化量ΔTsが閾値Th以上になると判定された場合、色域調整工程の始めにオフセット調整処理を実行するように測色器300を制御する。尚、各工程の実施時間は、例えば、予め設定された測色処理にかかる時間×測色パッチ数(測則処理の回数)、補正値生成の時間、補正値反映の時間に基づいて算出する。
上述の変形例によれば、測色器300の温度変化が、工程の途中で閾値以上になる場合、当該工程の始めにオフセット調整処理を実施することで、測色器300は、同じオフセット値で工程内の検出値を出力することが可能となる。したがって、工程内の検出値の出力が安定し、校正処理の精度を向上できる。
<その他の実施形態>
上述の第1の実施形態〜第3の実施形態は、校正制御装置100と表示装置200とが別体の装置であるとして説明したが、これに限らない。表示装置200と校正制御装置100とが一体の表示装置として構成されていてもよい。
また、表示装置200は、有機ELディスプレイであってもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 校正制御装置
101 制御部
102 メモリ
103 校正部
104 オフセット調整部
105、106 通信部
107 センサ情報取得部
108 判定部
109 温度取得部
200 表示装置
201 制御部
202 メモリ
203 通信部
205 バックライトモジュール
204 液晶パネル
300 測色器
301 制御部
302 メモリ
303 通信部
304 検出部

Claims (14)

  1. 表示手段と前記表示手段に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する光センサと接続し、前記表示手段の校正処理を実行するための制御装置であって、
    前記表示手段の前記校正処理を実行する校正手段と、
    前記光センサのオフセット調整処理を実行する調整手段と、
    前記オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記光センサが所定の条件を満たす場合に、前記校正処理の実行中に、前記オフセット調整処理を実行するように、前記調整手段を制御することを特徴とする制御装置。
  2. 前記校正処理は、
    所定のパッチ画像データに基づく測定画像を表示するように前記表示手段を制御する処理と、前記測定画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する前記検出値を前記光センサから取得する処理とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記光センサは、
    入力した光に応じた出力値を出力する検出手段と、
    前記出力値からオフセット値を除算して検出値を出力する出力手段と、
    前記オフセット値を設定する設定手段と、
    を備え、
    前記オフセット調整処理は、
    黒画像を表示するように前記表示手段を制御する処理と、前記表示手段が前記黒画像を表示している状態で前記設定手段が前記検出手段から出力された出力値に基づいて前記オフセット値を設定するように前記光センサを制御する処理と、を含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記光センサが前記所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記判定手段は、
    前記光センサが、前記表示手段が画像を表示する面から所定の距離以下の位置で前記検出値を取得する接触型のセンサである場合に、前記光センサが前記所定の条件を満たすと判定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記判定手段は、
    前記光センサが、前記光センサの温度に関連するパラメータを取得する温度センサを有する場合に、前記光センサが前記所定の条件を満たすと判定する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記判定手段は、
    前記光センサの温度変化が所定の閾値以上であるか否かを判定し、前記光センサが前記所定の条件を満たすと判定する
    ことを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 表示手段と前記表示手段に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する光センサと接続し、前記表示手段の校正処理を実行するための制御装置であって、
    前記表示手段の前記校正処理を実行する校正手段と、
    前記光センサのオフセット調整処理を実行する調整手段と、
    前記オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記校正処理は、前記画像の輝度を校正する第1校正工程と、前記画像の色を校正する第2校正工程と、を含み、
    前記制御手段は、各校正工程の実行ごとに前記オフセット調整処理を実行するように、前記調整手段を制御することを特徴とする制御装置。
  9. 前記表示手段は、
    光を照射するバックライトモジュールと、
    前記バックライトモジュールから照射された光を画像データに基づいて透過して画像を表示する液晶パネルと、
    を備え、
    前記調整手段は、前記調整処理において、前記バックライトモジュールを消灯させることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の制御装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の制御装置と、
    前記表示手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  11. 表示装置と、
    前記表示手段に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する光センサと、
    前記表示装置と前記光センサ接続し、前記表示装置の校正処理を実行するための制御装置を備え、
    前記制御装置は、
    前記表示装置の前記校正処理を実行する校正手段と、
    前記光センサのオフセット調整処理を実行する調整手段と、
    前記オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記光センサが所定の条件を満たす場合に、前記校正処理の実行中に、前記オフセット調整処理を実行するように、前記調整手段を制御することを特徴とする校正システム。
  12. 表示手段と前記表示手段に表示された画像の輝度および色の少なくとも一方に対応する検出値を出力する光センサと接続し、前記表示手段の校正処理を実行するための制御装置の制御方法であって、
    前記表示手段の前記校正処理を実行する校正工程と、
    前記光センサのオフセット調整処理を実行する調整工程と、
    前記オフセット調整処理を実行するか否かを制御する制御工程と、
    を備え、
    前記制御工程は、前記光センサが所定の条件を満たす場合に、前記校正処理の実行中に、前記オフセット調整処理を実行するように、前記調整工程を制御することを特徴とする制御装置の制御方法。
  13. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の制御装置の機能を実行するためにプロセッサが実行可能なプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムを格納し、プロセッサが読み出し可能な記憶媒体。
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