JP2019210921A - Exhaust emission control system of internal combustion engine - Google Patents
Exhaust emission control system of internal combustion engine Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019210921A JP2019210921A JP2018110505A JP2018110505A JP2019210921A JP 2019210921 A JP2019210921 A JP 2019210921A JP 2018110505 A JP2018110505 A JP 2018110505A JP 2018110505 A JP2018110505 A JP 2018110505A JP 2019210921 A JP2019210921 A JP 2019210921A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- exhaust
- nox
- reactor
- muffler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
Description
本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。 The present invention relates to an exhaust gas purification system for an internal combustion engine.
従来から、内燃機関から排出された排気ガスを浄化するために様々な排気浄化システムが提案されている(例えば、特許文献1〜3)。斯かる排気浄化システムの一つとして、プロトン伝導性の固体電解質層と、固体電解質層の表面上に配置されたアノード層及びカソード層とを備える電気化学リアクタが排気通路内に設けられたものが知られている(例えば、特許文献1)。
Conventionally, various exhaust purification systems have been proposed for purifying exhaust gas discharged from an internal combustion engine (for example,
斯かる電気化学リアクタでは、アノード層から固体電解質層を介してカソード層に流れるように電気化学リアクタに電流を供給すると、カソード層上にてNOxがN2に還元され、浄化される。特に、プロトン伝導性の固体電解質層を備える電気化学リアクタでは、電気化学リアクタの温度が低温であっても排気ガス中のNOxを浄化することができる。 In such an electrochemical reactor, when an electric current is supplied from the anode layer to the cathode layer through the solid electrolyte layer, NOx is reduced to N 2 on the cathode layer and purified. In particular, in an electrochemical reactor including a proton conductive solid electrolyte layer, NOx in exhaust gas can be purified even if the temperature of the electrochemical reactor is low.
ところで、三元触媒等の排気浄化触媒では、排気浄化触媒の温度がその活性温度未満であるときにはその浄化率が低い。そこで、内燃機関の排気通路内に排気浄化触媒に加えて、プロトン伝導性の固体電解質層を備えた電気化学リアクタを設けることが考えられる。斯かる構成により、排気浄化触媒の温度が活性温度に達するまでの間に電気化学リアクタによって排気ガス中のNOxを浄化することができる。 Incidentally, an exhaust purification catalyst such as a three-way catalyst has a low purification rate when the temperature of the exhaust purification catalyst is lower than its activation temperature. Therefore, it is conceivable to provide an electrochemical reactor provided with a proton conductive solid electrolyte layer in addition to the exhaust purification catalyst in the exhaust passage of the internal combustion engine. With such a configuration, NOx in the exhaust gas can be purified by the electrochemical reactor until the temperature of the exhaust purification catalyst reaches the activation temperature.
しかしながら、プロトン伝導性の固体電解質層を備える電気化学リアクタでは、その温度が高温になると、生成されたプロトンがNOxよりも排気ガス中の酸素と反応してしまうため、NOxの浄化率が低下する。したがって、場合によっては、排気浄化触媒の温度がその活性温度に到達する前に、電気化学リアクタにおけるNOxの浄化率が低下してしまう可能性がある。排気浄化触媒の温度がその活性温度に到達するまで電気化学リアクタにおけるNOxの浄化率を高く維持するためには、電気化学リアクタの温度をできる限り低く維持することが必要である。 However, in an electrochemical reactor having a proton conductive solid electrolyte layer, when the temperature becomes high, the generated protons react with oxygen in the exhaust gas rather than NOx, so the NOx purification rate decreases. . Therefore, in some cases, the NOx purification rate in the electrochemical reactor may decrease before the temperature of the exhaust purification catalyst reaches its activation temperature. In order to keep the NOx purification rate in the electrochemical reactor high until the temperature of the exhaust purification catalyst reaches its activation temperature, it is necessary to keep the temperature of the electrochemical reactor as low as possible.
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電気化学リアクタの温度をできる限り低く維持してNOxの浄化率ができる限り高く維持されるようにした内燃機関の排気浄化システムを提供することにある。 The present invention has been made in view of the above problems, and its object is to maintain the temperature of an electrochemical reactor as low as possible and to maintain the NOx purification rate as high as possible. It is to provide a purification system.
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。 The present invention has been made to solve the above problems, and the gist thereof is as follows.
(1)機関本体から排出された排気ガスを浄化する内燃機関の排気浄化システムであって、所定温度以上であるときに排気ガス中のNOxを浄化することができる排気浄化触媒と、排気ガスの温度を低下させて排気音の音量を低下させるマフラと、電気化学リアクタと、を備え、前記電気化学リアクタは、プロトン伝導性の固体電解質層と、該固体電解質層の表面上に配置されたアノード層と、前記固体電解質層の表面上に配置されたカソード層とを備えると共に、前記アノード層から前記固体電解質層を通って前記カソード層に流れる電流が供給されるように構成され、前記マフラは前記排気浄化触媒よりも排気流れ方向下流側に配置され、前記電気化学リアクタは前記マフラよりも排気流れ方向下流側に配置される、内燃機関の排気浄化システム。 (1) An exhaust gas purification system for an internal combustion engine that purifies exhaust gas discharged from an engine body, an exhaust purification catalyst capable of purifying NOx in the exhaust gas when the temperature is equal to or higher than a predetermined temperature, and an exhaust gas A muffler that lowers the temperature and lowers the volume of exhaust sound, and an electrochemical reactor, the electrochemical reactor comprising a proton conductive solid electrolyte layer and an anode disposed on the surface of the solid electrolyte layer And a cathode layer disposed on the surface of the solid electrolyte layer, and is configured to supply a current flowing from the anode layer through the solid electrolyte layer to the cathode layer, The exhaust gas purification of the internal combustion engine, which is disposed downstream of the exhaust purification catalyst in the exhaust flow direction, and the electrochemical reactor is disposed downstream of the muffler in the exhaust flow direction. Stem.
本発明によれば、電気化学リアクタの温度をできる限り低く維持してNOxの浄化率ができる限り高く維持されるようにした内燃機関の排気浄化システムが提供される。 The present invention provides an exhaust purification system for an internal combustion engine that maintains the temperature of an electrochemical reactor as low as possible and maintains the NOx purification rate as high as possible.
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the following description, the same reference numerals are assigned to similar components.
<第一実施形態>
≪内燃機関全体の説明≫
まず、図1を参照して、第一実施形態に係る排気浄化システムを備える内燃機関1の構成について説明する。図1は、第一実施形態に係る排気浄化システムを備える内燃機関1の概略的な構成図である。図1に示したように、内燃機関1は、機関本体10、燃料供給装置20、吸気システム30、排気浄化システム40及び制御装置50を備える。
<First embodiment>
≪Description of the internal combustion engine as a whole≫
First, with reference to FIG. 1, the structure of the
機関本体10は、複数の気筒11が形成されたシリンダブロックと、吸気ポート及び排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、クランクケースとを備える。各気筒11内にはピストンが配置されると共に、各気筒11は吸気ポート及び排気ポートに連通している。
The
燃料供給装置20は、燃料噴射弁21、デリバリパイプ22、燃料供給管23、燃料ポンプ24及び燃料タンク25を備える。燃料噴射弁21は、各気筒11内に燃料を直接噴射するようにシリンダヘッドに配置されている。燃料ポンプ24によって圧送された燃料は、燃料供給管23を介してデリバリパイプ22に供給され、燃料噴射弁21から各気筒11内に噴射される。
The
吸気システム30は、吸気マニホルド31、吸気管32、エアクリーナ33、過給機5のコンプレッサ34、インタークーラ35、及びスロットル弁36を備える。各気筒11の吸気ポートは、吸気マニホルド31及び吸気管32を介してエアクリーナ33に連通している。吸気管32内には、吸入空気を圧縮して吐出する過給機5のコンプレッサ34と、コンプレッサ34によって圧縮された空気を冷却するインタークーラ35とが設けられている。スロットル弁36は、スロットル弁駆動アクチュエータ37によって開閉駆動される。
The
排気浄化システム40は、排気マニホルド41、排気管42、過給機5のタービン43、排気浄化触媒44、マフラ45及び電気化学リアクタ(以下、単に「リアクタ」という)46を備える。各気筒11の排気ポートは、排気マニホルド41及び排気管42を介して排気浄化触媒44に連通し、排気浄化触媒44は排気管42を介してマフラ45に連通し、マフラ45は排気管42を介してリアクタ46に連通している。
The
したがって、マフラ45は排気浄化触媒44の排気流れ方向下流側(以下、単に「下流側」という)において排気通路に配置され、リアクタ46はマフラ45の下流側において排気通路に配置される。排気ポート、排気マニホルド41、排気管42、排気浄化触媒44、マフラ45及びリアクタ46は内燃機関1の排気通路を形成する。
Accordingly, the
排気浄化触媒44は、例えば、三元触媒やNOx吸蔵還元触媒であり、一定の活性温度以上になるとNOxや未燃HC等の排気ガス中の成分を十分に浄化する。一方、排気浄化触媒44は、その温度が一定の活性温度未満であると排気ガス中のNOxや未燃HC等の成分を十分に浄化することができない。
The
マフラ45は、排気ガスが外部へ排出されるときに生じる排気音の音量を低下させるように構成される。具体的には、マフラ45は、高温・高圧の排気ガスがそのまま外部へ排出されることのないように、機関本体10から排出された排気ガスの圧力や温度を徐々に低下させるように構成される。マフラ45は、排気ガスの圧力や温度を徐々に低下させて排気音の音量を低下させることができれば、如何なる構成であってもよい。マフラ45は、複数の仕切りを有するように構成されてもよいし、グラスウール等を有するように構成されてもよい。
The
特に、本実施形態のマフラ45は、排気管42に比べて表面積が大きくなるように形成される。この結果、マフラ45から大気中への放熱量が多くなり、よって排気ガスの温度を低下させることができる。また、マフラ45は、排気管42に比べて大きく且つ複雑な構成を有する。このため、マフラ45は、マフラ45を構成する部材の熱容量が排気管42の熱容量に比べて大きくなるように構成されている。
In particular, the
また、排気管42内には、排気ガスのエネルギによって回転駆動せしめられる過給機5のタービン43が設けられている。
A
制御装置50は、電子制御ユニット(ECU)51及び各種センサを備える。各種センサとしては、例えば、吸気管32内を流れる吸気ガスの流量を検出する流量センサ52、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ53、リアクタ46に流入する排気ガスのNOx濃度を検出するNOxセンサ54等が挙げられ、これらセンサはECU51に接続される。また、各種センサには、内燃機関1の負荷を検出する負荷センサ55、機関回転速度を検出するのに用いられるクランク角センサ56も含まれ、これらセンサもECU51に接続される。また、ECU51は、内燃機関1の運転を制御する各アクチュエータに接続される。図1に示した例では、ECU51は、燃料噴射弁21、燃料ポンプ24及びスロットル弁駆動アクチュエータ37に接続され、これらアクチュエータを制御している。
The
≪電気化学リアクタの構成≫
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係るリアクタ46の構成について説明する。図2は、リアクタ46の断面側面図である。図2に示したように、リアクタ46は、隔壁71と、隔壁によって画定される通路72とを備える。隔壁71は、互いに平行に延びる複数の第1隔壁と、これら第1隔壁に対して垂直に且つ互いに平行に延びる複数の第2隔壁とを備える。通路72は、これら第1隔壁及び第2隔壁によって画定され、互いに平行に延びる。したがって、本実施形態に係るリアクタ46は、ハニカム構造を有する。リアクタ46に流入した排気ガスは複数の通路72を通って流れる。なお、リアクタ46は必ずしもハニカム構造を有する必要はなく、例えば、上述した第2隔壁のない構造(板状の隔壁を等間隔に複数配置したスタック型構造)等、他の構造を有してもよい。
<< Configuration of electrochemical reactor >>
Next, with reference to FIG.2 and FIG.3, the structure of the
図3は、リアクタ46の隔壁71の拡大断面図である。図3に示したように、リアクタ46の隔壁71は、固体電解質層75と、固体電解質層75の一方の表面上に配置されたアノード層76と、アノード層76が配置された表面とは反対側の固体電解質層75の表面上に配置されたカソード層77とを備える。
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of the
固体電解質層75は、プロトン伝導性を有する多孔質の固体電解質を含む。固体電解質としては、例えば、ペロブスカイト型金属酸化物MM’1-xRxO3-α(M=Ba、Sr、Ca、M’=Ce,Zr、R=Y、Ybであり、例えば、SrZrxYb1-xO3-α、SrCeO3、BaCeO3、CaZrO3、SrZrO3など)、リン酸塩(例えば、SiO2−P2O5系ガラスなど)、金属ドープSnxIn1-xP2O7(例えば、SnP2O7など)又はゼオライト(例えば、ZSM−5)が使用される。
The
アノード層76及びカソード層77は、共にPt、Pd又はRh等の貴金属を含む。また、アノード層76は、水分子を保持可能(すなわち、吸着可能及び/又は吸収可能)な物質を含む。水分子を保持可能な物質としては、具体的には、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ等が挙げられる。一方、カソード層77は、NOxを保持可能(すなわち、吸着可能及び/又は吸収可能)な物質を含む。NOxを保持可能な物質としては、具体的には、K、Na等のアルカリ金属、Ba等のアルカリ土類金属、La等の希土類等が挙げられる。
Both the
また、排気浄化システム40は、電源装置81、電流計82及び電流調整装置83とを備える。電源装置81の正極はアノード層76に接続され、電源装置81の負極はカソード層77に接続される。電流調整装置83は、アノード層76から固体電解質層75を通ってカソード層77に流れるようにリアクタ46に供給される電流の大きさを変化させることができるように構成される。また、電流調整装置83は、アノード層76とカソード層77との間に印加される電圧を変化させることができるように構成される。
The
電源装置81は電流計82と直列に接続され、電流計82はECU75に接続される。電流調整装置83も、ECU75に接続され、電流調整装置83はECU51によって制御される。したがって、電流調整装置83及びECU51は、アノード層76から固体電解質層75を通ってカソード層77に流れる電流の大きさを制御する電流制御装置として機能する。特に、本実施形態では、電流調整装置83は、電流計82によって検出される電流値が目標値となるように制御される。
The
このように構成されたリアクタ46では、電源装置81からアノード層76及びカソード層77に電流が流されると、アノード層76及びカソード層77ではそれぞれ下記式のような反応が生じる。
アノード側 2H2O→4H++O2+4e
カソード側 2NO+4H++4e→N2+2H2O
In the
Anode side 2H 2 O → 4H + + O 2 + 4e
Cathode side 2NO + 4H + + 4e → N 2 + 2H 2 O
すなわち、アノード層76では、アノード層76に保持されている水分子が電気分解されて酸素とプロトンとが生成される。生成された酸素は排気ガス中に放出されると共に、生成されたプロトンは固体電解質層75内をアノード層76からカソード層77へと移動する。カソード層77では、カソード層77に保持されているNOがプロトン及び電子と反応して窒素と水分子が生成される。
That is, in the
したがって、本実施形態によれば、電源装置81からアノード層76及びカソード層77に電流を流すことにより、排気ガス中のNOをN2に還元、浄化することができる。
Therefore, according to the present embodiment, it is possible to reduce and purify NO in the exhaust gas to N 2 by flowing current from the
なお、上記実施形態では、アノード層76及びカソード層77は固体電解質層75の反対側の二つの表面上に配置されている。しかしながら、アノード層76及びカソード層77は、固体電解質層75の同一の表面上に配置されてもよい。この場合、プロトンは、アノード層76及びカソード層77が配置された固体電解質層75の表面近傍を移動することになる。
In the above embodiment, the
また、図4に示したように、アノード層76は、電気伝導性を有する貴金属を含む導電層76aと、水分子を保持可能な物質を含む水分子保持層76bとの二つの層を含んでもよい。この場合、固体電解質層75の表面上に導電層76aが配置され、固体電解質層75側とは反対側の導電層76aの表面上に水分子保持層76bが配置される。
As shown in FIG. 4, the
同様に、カソード層77は、電気伝導性を有する貴金属を含む導電層77aと、NOxを保持可能な物質を含むNOx保持層77bとの二つの層を含んでもよい。この場合、固体電解質層75の表面上に導電層77aが配置され、固体電解質層75側とは反対側の導電層77aの表面上にNOx保持層77bが配置される。
Similarly, the
≪作用・効果≫
次に、図5を参照して、上記実施形態に係る排気浄化システム40における作用・効果について説明する。図5は、内燃機関1の冷間始動時における排気浄化触媒44の温度及びリアクタ46の温度のタイムチャートである。リアクタ46の温度における破線は、上記実施形態とは異なりマフラ45がリアクタ46よりも下流側に設けられた場合を示している。一方、リアクタ46の温度における実線は、上記実施形態のように、マフラ45がリアクタ46よりも排気流れ方向上流側(以下、単に「上流側」という)に設けられた場合を示している。
≪Action ・ Effect≫
Next, with reference to FIG. 5, the operation and effect of the
図5に示したように、排気浄化触媒44の温度及びリアクタ46の温度が低い状態で内燃機関1が時刻t1にて始動されると、排気浄化触媒44の温度は始動直後から上昇し始める。その後、図5に示した例では、排気浄化触媒44の温度は、時刻t3においてその活性温度Tactに到達し、時刻t3以降は活性温度Tact以上に維持される。したがって、時刻t3以降は排気浄化触媒44によって排気ガスが浄化されるようになる。
As shown in FIG. 5, when the
一方、リアクタ46は、排気浄化触媒44よりも下流側にあるため、排気浄化触媒44よりも遅れてその温度が上昇し始める。マフラ45が設けられていない場合には、図中に破線で示したように時刻t2’においてリアクタ46の温度が上昇し始める。一方、マフラ45が設けられている場合には、図中に実線で示したように時刻t2’よりも遅い時刻t2においてリアクタ46の温度が上昇し始める。このようにマフラ45が設けられている場合にリアクタ46の温度の上昇開始が遅いのは、最初のうちは排気ガスの熱がマフラ45の昇温に用いられるためである。
On the other hand, since the
また、マフラ45が設けられている場合には、マフラ45の表面積が大きいことから排気ガスがマフラ45において冷却される。このため、マフラ45が設けられている場合には、マフラ45が設けられていない場合に比べて、リアクタ46の上昇速度が遅い。加えて、マフラ45が設けられている場合には、マフラ45が設けられていない場合に比べて、リアクタ46が最終的に到達する温度が低い。
When the
ここで、プロトン伝導性の固体電解質層75を備えるリアクタ46では、その温度が比較的低くても(例えば、100℃以下)、排気ガス中のNOxを浄化することができる。しかしながら、リアクタ46の温度が上限温度(例えば、100℃)Tupを超えると、カソード層77上においてプロトンがNOxではなく酸素と反応してしまうようになり、NOxの浄化率が低下する。
Here, in the
図5からわかるように、マフラ45が設けられていない場合には、排気浄化触媒44の温度が活性温度Tactに到達する時刻t3よりも前に、リアクタ46の温度が上限温度Tupに到達する。したがって、リアクタ46の温度が上限温度を超えてから排気浄化触媒44の温度が活性温度Tactに到達するまでの間、排気ガス中のNOxを十分に浄化することができない。
As can be seen from FIG. 5, when the
一方、マフラ45が設けられている場合には、排気浄化触媒44の温度が活性温度Tactに到達する時刻t3以降にリアクタ46の温度が上限温度Tupに到達する。換言すると、本実施形態では、排気浄化触媒44、マフラ45及びリアクタ46は、内燃機関1の冷間始動時において、排気浄化触媒44の温度が活性温度Tactに到達してから、リアクタ46の温度が上限温度Tupに到達するように構成される。したがって、排気ガス中のNOxは常に排気浄化触媒44及びリアクタ46のいずれかに浄化されることから、排気ガス中のNOxを常に十分に浄化することができる。すなわち、本実施形態では、リアクタ46の温度ができる限り低く維持され、これによってNOxの浄化率ができる限り高く維持されることになる。
On the other hand, when the
<第二実施形態>
次に、図6及び図7を参照して、第二実施形態に係る排気浄化システムについて説明する。第二実施形態に係る排気浄化システムは基本的に第一実施形態に係る排気浄化システムと同様な構成を有する。したがって、以下では、主に、第一実施形態に係る排気浄化システムとは異なる部分について説明する。
<Second embodiment>
Next, with reference to FIG.6 and FIG.7, the exhaust gas purification system which concerns on 2nd embodiment is demonstrated. The exhaust purification system according to the second embodiment basically has the same configuration as the exhaust purification system according to the first embodiment. Therefore, the following description will be mainly focused on differences from the exhaust purification system according to the first embodiment.
図6は、第二実施形態に係る排気浄化システム40を備える内燃機関1の、図1と同様な概略的な構成図である。図6からわかるように、本実施形態に係る排気浄化システム40では、排気浄化触媒44の下流側であってマフラ45の上流側において排気通路にNOx保持材47が設けられる。
FIG. 6 is a schematic configuration diagram similar to FIG. 1 of the
NOx保持材47は、その温度が限界温度以下の低温である場合には、排気ガス中に含まれるNOxを保持するように構成される。加えて、NOx保持材47は、その温度が限界温度よりも高くなると、保持しているNOxを排気ガス中に放出するように構成される。特に、本実施形態では、排気浄化システム40は、内燃機関1の冷間始動時において、排気浄化触媒44が活性温度に到達した後に、NOx保持材47の温度が限界温度に到達するように、構成される。また、本実施形態では、排気浄化システム40は、内燃機関1の冷間始動時において、NOx保持材47の温度が限界温度に到達した後、或る程度の時間が経過してからリアクタ46の温度が上限温度に到達するように、構成される。具体的には、NOx保持材47の構造、NOx保持材47とリアクタ46との間の排気管の長さ、NOx保持材47とリアクタ46との間のマフラ45の表面積等が調整される。
The
なお、NOx保持材47は、リアクタ46の上流側であれば上記実施形態における位置とは異なる位置に配置されてもよい。したがって、例えば、NOx保持材47は、マフラ45の下流側であってリアクタ46の上流側において排気通路に設けられてもよい。
Note that the
図7は、内燃機関の冷間始動時における、排気浄化触媒44の温度、NOx保持材47の温度、リアクタ46の温度及びリアクタ46に流入する排気ガス中のNOx濃度のタイムチャートである。図中の破線は、本実施形態とは異なりNOx保持材47が設けられていない場合におけるリアクタ46の温度及びNOx濃度の推移を示している。一方、図中の実線は、本実施形態のように、NOx保持材47が設けられている場合におけるリアクタ46の温度及びNOx濃度の推移を示している。
FIG. 7 is a time chart of the temperature of the
図7に示したように、排気浄化触媒44の温度及びリアクタ46の温度が低い状態で内燃機関1が時刻t1にて始動されると、排気浄化触媒44の温度は始動直後から上昇し始め、その後、多少遅れてNOx保持材47の温度が上昇し始める。
As shown in FIG. 7, when the
また、内燃機関1が始動されると、NOxを含んだ排気ガスが排気浄化触媒44に流入するようになる。しかしながら、排気浄化触媒44の温度は活性温度Tact未満であるため、排気ガス中のNOxは排気浄化触媒44にて浄化されずに排気浄化触媒44から流出する。特に、機関始動直後には、機関本体10から排出された排気ガス中のNOx濃度は一時的に高くなる。このため、NOx保持材47が設けられていない場合には、比較的高い濃度のNOxがリアクタ46に流入し、場合によってはリアクタ46で十分にNOxを浄化することができない場合がある。一方、NOx保持材47が設けられている場合には、排気ガス中のNOxはNOx保持材47に保持されるため、リアクタ46には高い濃度のNOxは流入せず、よってリアクタ46によって十分にNOxを浄化することができる。
Further, when the
その後、排気浄化触媒44の温度は時刻t2においてその活性温度Tactに到達し、時刻t2以降は活性温度Tact以上に維持される。したがって、時刻t2以降は排気浄化触媒44によって排気ガスが浄化される。よって図7に破線で示したように、NOx保持材47が設けられていない場合には、時刻t2以降、リアクタ46に流入する排気ガス中のNOx濃度が低下していく。
Thereafter, the temperature of the
一方、NOx保持材47が設けられている場合には、時刻t3においてNOx保持材47の温度が限界温度Tlimに到達すると、それ以降はNOx保持材47に保持されていたNOxが離脱せしめられる。しかしながら、NOx保持材47からのNOxの離脱速度はそれほど速くないため、NOx保持材47が設けられている場合(実線)のNOx濃度のピークはNOx保持材47が設けられていない場合(破線)のNOx濃度のピークよりも小さい。
On the other hand, when the
また、本実施形態では、リアクタ46の上流側に排気浄化触媒44、NOx保持材47及びマフラ45が設けられる。このため、機関冷間始動時には排気ガス中の熱がこれらによって奪われることから、リアクタ46の温度が上昇するのは遅い。このため、時刻t4においてリアクタ46の温度が上限温度Tupに到達する前にNOx保持材47に保持されていたNOxのほとんどが離脱し、リアクタ46に流入する。したがって、NOx保持材47から離脱したNOxのほとんどはリアクタ46において浄化される。この結果、NOx保持材47が設けられている場合には、リアクタ46からNOxが流出することが抑制される。
In the present embodiment, the
1 内燃機関
10 機関本体
20 燃料供給装置
30 吸気システム
40 排気浄化システム
50 制御装置
44 排気浄化触媒
45 マフラ
46 電気化学リアクタ
71 隔壁
72 通路
75 固体電解質層
76 アノード層
77 カソード層
81 電源装置
DESCRIPTION OF
Claims (1)
所定温度以上であるときに排気ガス中のNOxを浄化することができる排気浄化触媒と、排気ガスの温度を低下させて排気音の音量を低下させるマフラと、電気化学リアクタと、を備え、
前記電気化学リアクタは、プロトン伝導性の固体電解質層と、該固体電解質層の表面上に配置されたアノード層と、前記固体電解質層の表面上に配置されたカソード層とを備えると共に、前記アノード層から前記固体電解質層を通って前記カソード層に流れる電流が供給されるように構成され、
前記マフラは前記排気浄化触媒よりも排気流れ方向下流側に配置され、前記電気化学リアクタは前記マフラよりも排気流れ方向下流側に配置される、内燃機関の排気浄化システム。 An exhaust gas purification system for an internal combustion engine that purifies exhaust gas discharged from an engine body,
An exhaust purification catalyst that can purify NOx in the exhaust gas when the temperature is equal to or higher than a predetermined temperature, a muffler that lowers the temperature of the exhaust gas to reduce the volume of the exhaust sound, and an electrochemical reactor,
The electrochemical reactor includes a proton conductive solid electrolyte layer, an anode layer disposed on the surface of the solid electrolyte layer, and a cathode layer disposed on the surface of the solid electrolyte layer, and the anode A current flowing from the layer through the solid electrolyte layer to the cathode layer is provided,
The exhaust purification system for an internal combustion engine, wherein the muffler is disposed downstream of the exhaust purification catalyst in the exhaust flow direction, and the electrochemical reactor is disposed downstream of the muffler in the exhaust flow direction.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018110505A JP2019210921A (en) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | Exhaust emission control system of internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018110505A JP2019210921A (en) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | Exhaust emission control system of internal combustion engine |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019210921A true JP2019210921A (en) | 2019-12-12 |
Family
ID=68844000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018110505A Pending JP2019210921A (en) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | Exhaust emission control system of internal combustion engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019210921A (en) |
-
2018
- 2018-06-08 JP JP2018110505A patent/JP2019210921A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109958511B (en) | Electrochemical reactor and internal combustion engine provided with electrochemical reactor | |
CN111412043B (en) | Exhaust gas purification device for internal combustion engine | |
US10502106B1 (en) | Electrochemical reactor | |
CN101939517B (en) | Method and apparatus for exhaust aftertreatment in a spark-ignition direct-injection internal combustion engine | |
JP2010249100A (en) | Exhaust emission control device of internal combustion engine | |
US11274585B2 (en) | Exhaust purification system of internal combustion engine | |
JP2019210921A (en) | Exhaust emission control system of internal combustion engine | |
CN111412044B (en) | Electrochemical reactor | |
US20230399967A1 (en) | Exhaust gas control apparatus of internal combustion engine | |
JP2023079029A (en) | Exhaust emission control device | |
CN111467938B (en) | Electrochemical reactor | |
US10731531B2 (en) | Internal combustion engine provided with electrochemical reactor and vehicle mounting internal combustion engine | |
JP2005291064A (en) | Exhaust purification device of internal combustion engine |