JP2019210827A - Controller for internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、内燃機関用制御装置に関する。 The present invention relates to a control device for an internal combustion engine.
近年、車両の燃費向上のため、理論空燃比よりも薄い混合気で運転する技術や、燃焼後の排気ガスの一部を取り入れ、再度吸気させる技術などを取り入れた内燃機関の制御装置が開発されている。 In recent years, control systems for internal combustion engines have been developed in order to improve vehicle fuel efficiency, including technology that operates with an air-fuel mixture that is thinner than the stoichiometric air-fuel ratio, and technology that incorporates part of the exhaust gas after combustion and reintakes the air. ing.
この種の内燃機関の制御装置では、燃焼室における燃料や空気の量が理論値から乖離するため、点火プラグによる燃料への着火不良が生じやすくなる。燃料への着火不良が生じた場合には、これを正確に検知し、点火プラグを再点火して燃料への着火を確実に行う必要がある。 In this type of control device for an internal combustion engine, the amount of fuel and air in the combustion chamber deviates from the theoretical value, so that ignition failure of the fuel by the spark plug tends to occur. When poor ignition of fuel occurs, it is necessary to accurately detect this, and to reignite the spark plug to ensure ignition of the fuel.
従来、燃焼室内の圧力(燃焼圧)を検出するための燃焼圧センサを内燃機関に設け、これを用いて燃料への着火不良を検知する方法が知られている。例えば特許文献1には、燃焼室内に供給される再循環排気ガスの量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、燃焼室内に供給される再循環排気ガスの量を更に増大していくと燃焼室内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温が煤の生成温度よりも低くなって煤がほとんど発生しなくなる多気筒内燃機関であって、燃焼圧センサを再循環排気ガスの量が最も多い気筒の燃焼室のみに配置し、煤の発生量がピークとなる再循環排気ガスの量よりも燃焼室内に供給される再循環排気ガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼が行われるときに、前記燃焼圧センサの出力値に応じてすべての気筒の空燃比を制御するようにしたものが開示されている。
2. Description of the Related Art Conventionally, a method is known in which a combustion pressure sensor for detecting pressure (combustion pressure) in a combustion chamber is provided in an internal combustion engine, and this is used to detect poor ignition of fuel. For example, in
特許文献1に記載の内燃機関のような従来技術では、燃焼圧を検出するために燃焼圧センサを設ける必要があり、コスト削減に関して改善の余地がある。
In the conventional technology such as the internal combustion engine described in
したがって、本発明は、上記の課題に着目してなされたもので、燃焼圧センサが不要で従来よりもコスト削減が可能な内燃機関用制御装置の提供を目的とする。 Therefore, the present invention has been made paying attention to the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a control device for an internal combustion engine that does not require a combustion pressure sensor and can reduce the cost as compared with the prior art.
本発明による内燃機関用制御装置は、内燃機関の気筒内で放電して燃料への点火を行う点火プラグに対し電気エネルギーを与える点火コイルの通電を制御する点火制御部と、前記点火プラグの電極間の電圧を検出する放電量検出部と、前記放電量検出部が検出した前記電極間の電圧に基づいて、前記気筒内の圧力を演算する筒内圧演算部と、を備える。 An internal combustion engine control apparatus according to the present invention includes an ignition control unit that controls energization of an ignition coil that supplies electric energy to an ignition plug that discharges in a cylinder of the internal combustion engine and ignites fuel, and an electrode of the ignition plug A discharge amount detection unit that detects a voltage between them, and an in-cylinder pressure calculation unit that calculates a pressure in the cylinder based on the voltage between the electrodes detected by the discharge amount detection unit.
本発明によれば、燃焼圧センサが不要で従来よりもコスト削減が可能な内燃機関用制御装置を提供することができる。 According to the present invention, it is possible to provide a control device for an internal combustion engine that does not require a combustion pressure sensor and is capable of reducing the cost as compared with the prior art.
以下、本発明の実施の形態にかかる内燃機関用制御装置を説明する。 Hereinafter, a control device for an internal combustion engine according to an embodiment of the present invention will be described.
以下、実施の形態にかかる内燃機関用制御装置の一態様である制御装置1を説明する。この実施の形態では、制御装置1により、4気筒の内燃機関100の各気筒150に各々設けられた点火プラグ200の放電(点火)を制御する場合を例示して説明する。
以下、実施の形態において、内燃機関100の一部の構成又は全ての構成及び制御装置1の一部の構成又は全ての構成を組み合わせたものを、内燃機関100の制御装置1と言う。
Hereinafter, the
Hereinafter, in the embodiment, a part or all of the configuration of the
[内燃機関]
図1は、内燃機関100及び内燃機関用点火装置の要部構成を説明する図である。
図2は、点火プラグ200の電極210、220を説明する部分拡大図である。
[Internal combustion engine]
FIG. 1 is a diagram for explaining a main configuration of an
FIG. 2 is a partially enlarged view for explaining the
内燃機関100では、外部から吸引した空気はエアクリーナ110、吸気管111、吸気マニホールド112を通流し、吸気弁151が開くと各気筒150に流入する。各気筒150に流入する空気量は、スロットル弁113により調整され、スロットル弁113で調整された空気量は、流量センサ114により測定される。
In the
スロットル弁113には、スロットルの開度を検出するスロットル開度センサ113aが設けられている。このスロットル開度センサ113aで検出されたスロットル弁113の開度情報は、制御装置(Electronic Control Unit:ECU)1に出力される。
The
なお、スロットル弁113は、電動機で駆動される電子スロットル弁が用いられるが、空気の流量を適切に調整できるものであれば、その他の方式によるものでもよい。
As the
各気筒150に流入したガスの温度は、吸気温センサ115で検出される。
The temperature of the gas flowing into each
クランクシャフト123に取り付けられたリングギア120の径方向外側には、クランク角センサ121が設けられている。このクランク角センサ121により、クランクシャフト123の回転角度が検出される。実施の形態では、クランク角センサ121は、例えば10°毎及び燃焼周期毎のクランクシャフト123の回転角度を検出する。
A
シリンダヘッドのウォータジャケット(図示せず)には、水温センサ122が設けられている。この水温センサ122により、内燃機関100の冷却水の温度を検出する。
A
また、車両には、アクセルペダル125の変位量(踏み込み量)を検出するアクセルポジションセンサ(Accelerator Position Sensor:APS)126が設けられている。このアクセルポジションセンサ126により、運転者の要求トルクを検出する。このアクセルポジションセンサ126で検出された運転者の要求トルクは、後述する制御装置1に出力される。制御装置1は、この要求トルクに基づいて、スロットル弁113を制御する。
The vehicle is also provided with an accelerator position sensor (APS) 126 that detects the displacement (depression amount) of the
燃料タンク130に貯留された燃料は、燃料ポンプ131によって吸引及び加圧された後、プレッシャレギュレータ132が設けられた燃料配管133を通流し、燃料噴射弁(インジェクタ)134に誘導される。燃料ポンプ131から出力された燃料は、プレッシャレギュレータ132で所定の圧力に調整され、燃料噴射弁(インジェクタ)134から各気筒150内に噴射される。プレッシャレギュレータ132で圧力調整された結果、余分な燃料は戻り配管(図示せず)を介して燃料タンク130に戻される。
The fuel stored in the
各気筒150には、排気弁152と、燃焼後のガス(排気ガス)を気筒150の外側に排出する排気マニホールド160が取り付けられている。この排気マニホールド160の排気側には、三元触媒161が設けられている。排気弁152が開くと、気筒150から排気マニホールド160に排気ガスが排出される。この排気ガスは、排気マニホールド160を通って三元触媒161で浄化された後、大気に排出される。
Each
三元触媒161の上流側には、上流側空燃比センサ162が設けられている。この上流側空燃比センサ162は、各気筒150から排出された排気ガスの空燃比を連続的に検出する。
An upstream air-
また、三元触媒161の下流側には、下流側空燃比センサ163が設けられている。この下流側空燃比センサ163は、理論空燃比近傍でスイッチ的な検出信号を出力する。実施の形態では、下流側空燃比センサ163は、例えばO2センサである。 A downstream air-fuel ratio sensor 163 is provided downstream of the three-way catalyst 161. This downstream air-fuel ratio sensor 163 outputs a switch-like detection signal in the vicinity of the theoretical air-fuel ratio. In the embodiment, the downstream air-fuel ratio sensor 163 is, for example, an O2 sensor.
また、各気筒150の上部には、点火プラグ200が各々設けられている。点火プラグ200の放電(点火)により、気筒150内の空気と燃料との混合気に火花が着火し、気筒150内で爆発が起こり、ピストン170が押し下げられる。ピストン170が押し下げられることにより、クランクシャフト123が回転する。
A
点火プラグ200には、点火プラグ200に供給される電気エネルギー(電圧)を生成する点火コイル300が接続されている。すなわち、内燃機関100が有する複数の気筒150(実施の形態では4つ)のそれぞれに対して、点火コイル300が1つずつ設けられている。点火コイル300で発生した電圧により、点火プラグ200の中心電極210と外側電極220との間に放電が生じる(図2参照)。
An
図2に示すように、点火プラグ200では、中心電極210は、絶縁体230により絶縁状態で支持されている。この中心電極210に所定の電圧(実施の形態では、例えば20,000V〜40,000V)が印加される。
As shown in FIG. 2, in the
外側電極220は接地されている。中心電極210に所定の電圧が印加されると、中心電極210と外側電極220との間で放電(点火)が生じる。
The
なお、点火プラグ200において、中心電極210と外側電極220との間に存在する気体(ガス)の状態や筒内圧によって、ガス成分の絶縁破壊を起こして放電(点火)が発生する電圧が変動する。この放電が発生する電圧を絶縁破壊電圧と言う。
In the
点火プラグ200の放電制御(点火制御)は、後述する制御装置1の点火制御部83により行われる。
The discharge control (ignition control) of the
図1に戻って、前述したスロットル開度センサ113a、流量センサ114、クランク角センサ121、アクセルポジションセンサ126、水温センサ122等の各種センサからの出力信号は、制御装置1に出力される。制御装置1では、これら各種センサからの出力信号に基づいて、内燃機関100の運転状態を検出し、気筒150内に送出する空気量、燃料噴射量、点火プラグ200の点火タイミング等の制御を行う。
Returning to FIG. 1, output signals from various sensors such as the throttle opening sensor 113 a, the
なお、一般的な従来の内燃機関では、気筒内の圧力(燃焼圧)を検知するために、圧電式やゲージ式の圧力センサを用いて構成された燃焼圧センサが気筒内に設けられている。しかしながら、制御装置1が制御対象とする内燃機関100には、こうした燃焼圧センサが設けられていない。そこで、実施の形態にかかる制御装置1では、点火プラグ200の中心電極210と外側電極220との間において放電を複数回発生させることで、混合気の燃焼後にも点火プラグ200が放電状態となるようにする。このときに中心電極210と外側電極220の間の電圧(電極間電圧)を検出し、その検出結果に基づいて、後述するような方法で気筒150内の圧力を検知する。これにより、燃焼圧センサを必要とせずに、気筒150内の圧力を検知可能な内燃機関用制御装置を実現する。
In a conventional conventional internal combustion engine, a combustion pressure sensor configured using a piezoelectric or gauge pressure sensor is provided in the cylinder in order to detect the pressure (combustion pressure) in the cylinder. . However, such a combustion pressure sensor is not provided in the
[制御装置のハードウェア構成]
次に、制御装置1のハードウェアの全体構成を説明する。
[Hardware configuration of control device]
Next, the overall hardware configuration of the
図1に示すように、制御装置1は、アナログ入力部10と、デジタル入力部20と、A/D(Analog/Digital)変換部30と、RAM(Random Access Memory)40と、MPU(Micro−Processing Unit)50と、ROM(Read Only Memory)60と、I/O(Input/Output)ポート70と、出力回路80と、を有する。
As shown in FIG. 1, the
アナログ入力部10には、スロットル開度センサ113a、流量センサ114、アクセルポジションセンサ126、上流側空燃比センサ162、下流側空燃比センサ163、水温センサ122等の各種センサからのアナログ出力信号と、点火プラグ200の電極間電圧とが入力される。
The
アナログ入力部10には、A/D変換部30が接続されている。アナログ入力部10に入力された各種センサからのアナログ出力信号および点火プラグ200の電極間電圧は、ノイズ除去等の信号処理が行われた後、A/D変換部30でデジタル信号に変換され、RAM40に記憶される。
An A /
デジタル入力部20には、クランク角センサ121からのデジタル出力信号が入力される。
A digital output signal from the
デジタル入力部20には、I/Oポート70が接続されており、デジタル入力部20に入力されたデジタル出力信号は、このI/Oポート70を介してRAM40に記憶される。
An I /
RAM40に記憶された各出力信号は、MPU50で演算処理される。
Each output signal stored in the
MPU50は、ROM60に記憶された制御プログラム(図示せず)を実行することで、RAM40に記憶された出力信号を、制御プログラムに従って演算処理する。MPU50は、制御プログラムに従って、内燃機関100を駆動する各アクチュエータ(例えば、スロットル弁113、プレッシャレギュレータ132、点火プラグ200等)の作動量を規定する制御値を算出し、RAM40に一時的に記憶する。
The
RAM40に記憶されたアクチュエータの作動量を規定する制御値は、I/Oポート70を介して出力回路80に出力される。
A control value that defines the operation amount of the actuator stored in the
出力回路80には、点火プラグ200に印加する電圧を制御する点火制御部83(図3参照)の機能などが設けられている。
The
[制御装置の機能ブロック]
次に、制御装置1の機能構成を説明する。
[Function block of control device]
Next, the functional configuration of the
図3は、制御装置1の機能構成を説明する機能ブロック図である。この制御装置1の各機能は、例えばMPU50がROM60に記憶された制御プログラムを実行することで、出力回路80で実現される。
FIG. 3 is a functional block diagram illustrating a functional configuration of the
図3に示すように、制御装置1の出力回路80は、全体制御部81と、燃料噴射制御部82と、点火制御部83とを有する。
As shown in FIG. 3, the
全体制御部81は、アクセルポジションセンサ126と、内燃機関100の各気筒150内の圧力を演算する筒内圧演算部90と、に接続されており、アクセルポジションセンサ126からの要求トルク(加速信号S1)と、筒内圧演算部90からの筒内圧情報S2と、を受け付ける。なお、筒内圧演算部90は、点火プラグ200と接続された放電量検出部360(図4参照)が検出した点火プラグ200の電極間電圧を入力し、この電極間電圧に基づいて各気筒150内の圧力の演算を行う機能を有する。この筒内圧演算部90は、全体制御部81や燃料噴射制御部82、点火制御部83等と同様に、MPU50がROM60に記憶された制御プログラムを実行することで、制御装置1において出力回路80で実現されるものである。
The
全体制御部81は、アクセルポジションセンサ126からの要求トルク(加速信号S1)と、筒内圧演算部90からの筒内圧情報S2とに基づいて、燃料噴射制御部82と点火制御部83の全体的な制御を行う。
The
燃料噴射制御部82は、内燃機関100の各気筒150を判別する気筒判別部84と、クランクシャフト123のクランク角を計測する角度情報生成部85と、エンジン回転数を計測する回転数情報生成部86と、に接続されており、気筒判別部84からの気筒判別情報S3と、角度情報生成部85からのクランク角度情報S4と、回転数情報生成部86からのエンジン回転数情報S5と、を受け付ける。
The fuel
また、燃料噴射制御部82は、気筒150内に吸気される空気の吸気量を計測する吸気量計測部87と、エンジン負荷を計測する負荷情報生成部88と、エンジン冷却水の温度を計測する水温計測部89と、に接続されており、吸気量計測部87からの吸気量情報S6と、負荷情報生成部88からのエンジン負荷情報S7と、水温計測部89からの冷却水温度情報S8と、を受け付ける。
Further, the fuel
燃料噴射制御部82は、受け付けた各情報に基づいて、燃料噴射弁134から噴射される燃料の噴射量と噴射時間(燃料噴射弁制御情報S9)を算出し、算出した燃料の噴射量と噴射時間とに基づいて燃料噴射弁134を制御する。
The fuel
点火制御部83は、全体制御部81のほか、気筒判別部84と、角度情報生成部85と、回転数情報生成部86と、負荷情報生成部88と、水温計測部89と、筒内圧演算部90とに接続されており、これらからの各情報を受け付ける。
In addition to the
点火制御部83は、受け付けた各情報に基づいて、点火コイル300の1次側コイル(図示せず)に通電する電流量(通電角)と、通電開始時間と、1次側コイルに通電した電流を遮断する時間(点火時間)を算出する。
Based on the received information, the
点火制御部83は、算出した通電角と、通電開始時間と、点火時間とに基づいて、点火コイル300の1次側コイル310に点火信号SAを出力することで、点火プラグ200による放電制御(点火制御)を行う。なお、点火コイル300は、複数のコイルを組み合わせて構成されていてもよい。
The
なお、少なくとも、点火制御部83が点火信号SAを用いて点火プラグ200の点火制御を行う機能は、本発明の内燃機関用制御装置に相当する。
Note that at least the function of the
[点火コイルの電気回路]
次に、点火コイル300を含む電気回路400を説明する。
[Electric circuit of ignition coil]
Next, the
図4は、点火コイル300を含む電気回路400を説明する図である。電気回路400において、点火コイル300は、所定の巻き数で巻かれた1次側コイル310と、1次側コイル310よりも多い巻き数で巻かれた2次側コイル320と、を含んで構成される。
FIG. 4 is a diagram illustrating an
1次側コイル310の一端は、直流電源330に接続されている。これにより、1次側コイル310には、所定の電圧(実施の形態では、例えば12V)が印加される。直流電源330と1次側コイル310の接続経路中には、充電量検出部350が設けられている。充電量検出部350は、1次側コイル310に印加された電圧と電流を検出して、点火制御部83へ送信する。
One end of the
1次側コイル310の他端は、イグナイタ340に接続されており、イグナイタ340を介して接地されている。イグナイタ340には、トランジスタや電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)などが用いられる。
The other end of the
イグナイタ340のベース(B)端子は、ゲート抵抗RgおよびスイッチSWを介して点火制御部83に接続されている。点火制御部83から出力された点火信号SAは、ゲート抵抗RgまたはスイッチSWを介してイグナイタ340のベース(B)端子に入力される。イグナイタ340のベース(B)端子に入力される点火信号SAがONになると、イグナイタ340のコレクタ(C)端子とエミッタ(E)端子間が通電状態となり、コレクタ(C)端子とエミッタ(E)端子間に電流が流れる。これにより、点火制御部83からイグナイタ340を介して点火コイル300の1次側コイル310に点火信号SAが出力され、点火コイル300が通電されて1次側コイル310に電力(電気エネルギー)が蓄積される。
The base (B) terminal of the
点火制御部83からの点火信号SAの出力がONからOFFに変化して、1次側コイル310に流れる電流が遮断されると、1次側コイル310に対するコイルの巻き数比に応じた高電圧が2次側コイル320に発生する。2次側コイル320に発生した高電圧が点火プラグ200(中心電極210)に印加されることで、点火プラグ200の中心電極210と、外側電極220との間に電位差が発生する。この中心電極210と外側電極220との間に発生した電位差が、ガス(気筒150内の混合気)の絶縁破壊電圧Vm以上になると、ガス成分が絶縁破壊されて中心電極210と外側電極220との間に放電が生じ、燃料(混合気)への点火(着火)が行われる。
When the output of the ignition signal SA from the
点火制御部83は、上記のような点火信号SAをイグナイタ340に出力することで、点火コイル300から点火プラグ200への電気エネルギーの供給を制御し、点火プラグ200を放電させて燃料への着火が行われるようにする。
The
また、点火制御部83は、燃料への着火後にも、気筒150内の圧力を検知するための点火信号SAを出力する。ただし、気筒150内の圧力を検知する際には、燃料への着火を行う必要がないため、着火時と比べて2次側コイル320に発生させる電圧を低くし、点火プラグ200の消耗を抑えることが好ましい。そのため、燃料への着火後に点火制御部83から出力される点火信号SAは、前述の着火時に出力される点火信号SAと比べて、ONからOFFまでの期間(パルス幅)が短い。
The
以下では、着火時に点火制御部83から出力される点火信号SAを「着火用点火信号」と言い、このときに点火コイル300から点火プラグ200へ供給される電気エネルギーを「着火用電気エネルギー」と言う。すなわち、着火用電気エネルギーとは、点火プラグ200の放電により燃料への着火を行うための電気エネルギーであり、着火用点火信号とは、この着火用電気エネルギーを点火コイル300から点火プラグ200に供給させるための信号である。一方、気筒150内の圧力検知時に点火制御部83から出力される点火信号SAを「検知用点火信号」と言い、このときに点火コイル300から点火プラグ200へ供給される電気エネルギーを「検知用電気エネルギー」と言う。すなわち、検知用電気エネルギーとは、気筒150内の圧力に応じた電圧を点火プラグ200の電極間に発生させるための電気エネルギーであり、検知用点火信号とは、この検知用電気エネルギーを点火コイル300から点火プラグ200に供給させるための信号である。
Hereinafter, the ignition signal SA output from the
点火制御部83は、スイッチSWに切替信号Wを出力することで、スイッチSWの切り替え状態を制御する。スイッチSWは、点火制御部83からの切替信号Wに応じて、点火制御部83とイグナイタ340との間におけるゲート抵抗Rgの接続状態を切り替える。切替信号WがONのときには、スイッチSWが導通側に切り替えられ、ゲート抵抗Rgの両端が短絡される。このとき点火制御部83から出力される点火信号SAは、ゲート抵抗Rgを介さずにイグナイタ340に入力される。一方、切替信号WがOFFのときには、スイッチSWが遮断側に切り替えられる。このとき点火制御部83から出力される点火信号SAは、ゲート抵抗Rgを介してイグナイタ340に入力される。スイッチSWには、たとえば電界効果トランジスタ(FET)などが用いられる。
The
図5は、点火信号SAに応じたスイッチSWの切り替えタイミングと2次側コイル320の電圧変化を説明するタイミングチャートの一例である。図5において、最上段は、点火制御部83から出力される点火信号SAのON/OFFを示している。上から2段目は、切替信号WのON/OFFを示している。この切替信号WのON/OFFに従って、スイッチSWがON側(接続側)またはOFF側(遮断側)に切り替えられる。上から3段目は、点火コイル300の1次側コイル310に流れる電流波形を示し、最下段は、点火コイル300の2次側コイル320に発生する電圧波形を示している。
FIG. 5 is an example of a timing chart for explaining the switching timing of the switch SW according to the ignition signal SA and the voltage change of the
図5の最上段に示すように、点火制御部83は点火信号SAとして、パルス幅が大きい着火用点火信号を出力し、その後、パルス幅が小さい検知用点火信号を出力する。また、図5の上から2段目に示すように、着火用点火信号がOFFになるタイミングを含む期間において切替信号WをOFFとし、それ以外の期間では切替信号WをONとする。これにより、点火コイル300が点火プラグ200に着火用電気エネルギーを供給するときには、点火制御部83から出力された着火用点火信号がゲート抵抗Rgを介してイグナイタ340に入力され、点火コイル300が点火プラグ200に検知用電気エネルギーを供給するときには、点火制御部83から出力された検知用点火信号がゲート抵抗Rgを介さずにイグナイタ340に入力されるように、スイッチSWを切り替える。
As shown in the uppermost stage of FIG. 5, the
上記のようなスイッチSWの切り替え制御により、図5の上から3段目に示すように、着火用点火信号に応じて点火コイル300の1次側コイル310に流れる電流はゆっくりと減少する。これにより、図5の最下段に示すように、燃料への着火時には2次側コイル320に発生する電圧波形の立下りをなだらかにして、点火プラグ200の放電を長時間にわたって維持することができる。一方、検知用点火信号に応じて点火コイル300の1次側コイル310に流れる電流は速やかに減少する。これにより、気筒150内の圧力を検知する際には、点火プラグ200の放電を短時間で終了させることができる。
By the switching control of the switch SW as described above, as shown in the third stage from the top in FIG. 5, the current flowing through the
図4に戻って、2次側コイル320と点火プラグ200の接続経路中には、放電量検出部360が設けられている。放電量検出部360は、放電時の点火プラグ200の電極間電圧(放電電圧)と電流を検出する。
Returning to FIG. 4, a discharge
電気回路400は、放電量検出部360と接続されたピークホールド部370をさらに含む。放電量検出部360が検出した点火プラグ200の電極間電圧(放電電圧)は、このピークホールド部370に入力される。ピークホールド部370は、A/D変換部30(図1参照)がデジタル信号として取得できるように、放電量検出部360が検出した電極間電圧のピーク値を所定時間維持するピークホールド動作を行う。例えばピークホールド部370は、次に検知用点火信号が出力されるまでの間、放電量検出部360が検出した電極間電圧のピーク値を維持する。ピークホールド部370から出力された点火プラグ200の電極間電圧は、A/D変換部30によりデジタル信号として制御装置1に取り込まれ、筒内圧演算部90に出力される。
筒内圧演算部90は、ピークホールド部370により維持された電極間電圧を取得し、これを用いて気筒150内の圧力を演算する。そして、演算結果を筒内圧情報S2として点火制御部83に出力する。
The in-cylinder
点火制御部83は、以上説明したような電気回路400の動作により、点火信号SAを用いて点火コイル300の通電を制御する。これにより、点火コイル300から点火プラグ200へ与える電気エネルギーを制御し、燃料への着火および気筒150内の圧力検知を実現するための点火制御を実施する。
The
[筒内圧検知の概要]
次に、実施の形態にかかる気筒150内の圧力検知の概要を説明する。
[Outline of cylinder pressure detection]
Next, an outline of pressure detection in the
図6は、本発明の実施の形態にかかる筒内圧検知方法の一例を説明する図である。図6(a)は、気筒150内の圧力(筒内圧)の時間変化の様子の一例を示し、図6(b)は、制御装置1および電気回路400における各信号波形のタイミングチャートの一例を示している。
FIG. 6 is a diagram for explaining an example of the in-cylinder pressure detection method according to the embodiment of the present invention. 6A shows an example of a temporal change in the pressure in the cylinder 150 (in-cylinder pressure), and FIG. 6B shows an example of a timing chart of each signal waveform in the
図6(a)において、符号601は着火時の筒内圧変化を示している。着火用点火により燃料への着火が正常に行われると、燃焼圧によって筒内圧が増加し、その後減少する。一方、符号602は失火時の筒内圧変化を示している。着火用点火により燃料への着火が正常に行われない失火時には、上死点(TDC)を頂点として筒内圧が緩やかに増加および減少する。
In FIG. 6A,
図6(b)において、符号603は点火信号SAを示している。点火信号SAでは、パルス幅が長い着火用点火信号が出力された後、パルス幅が短い検知用点火信号が一定の周期で出力される。符号604は点火コイル300の1次側電圧、すなわち1次側コイル310の電圧を示しており、点火信号SAの出力に応じて変化する。符号605は点火コイル300に投入された電力の積算値を示しており、点火信号SAが出力される度に所定の上限値(例えば140mJ)に達するまで増加し続ける。
In FIG. 6B,
符号606は点火制御部83からスイッチSWに出力される切替信号Wを示している。切替信号Wは、図5で説明したように、着火用点火信号がOFFになるタイミングを含む期間においてOFFとなり、それ以外の期間ではONとなる。符号607は点火コイル300の出力可能電圧を示しており、着火用点火信号の出力時にはプラグ200を高電圧で長時間放電させるために大きく変化し、検知用点火信号の出力時にはプラグ200を低電圧で短時間放電させるために小さく変化する。
符号608は点火コイル300の2次側電圧、すなわち2次側コイル320の電圧を示しており、符号607に示す点火コイル300の出力可能電圧と同期してパルス状に変化する。このときの各パルスの高さは絶縁破壊電圧Vmによって定まり、これは気筒150内の圧力(筒内圧)に応じて変化する。符号609はピークホールド部370から出力されるピークホールド電圧、すなわち点火プラグ200の電極間電圧のピーク値を示している。ピークホールド電圧は、点火信号SAの出力に同期してリセットされた後、2次側電圧の各パルスの高さに対応して変化する。
符号610は筒内圧、すなわち気筒150内の圧力の推定値を示している。この筒内圧の推定値は、リセット時を除いたピークホールド電圧に応じて変化する。具体的には、例えば以下の式(1)により、ピークホールド電圧が示す点火プラグ200の電極間電圧から筒内圧の推定値が求められる。なお、式(1)はパッシェンの法則による放電時の筒内圧と電極間電圧との関係を表した式である。式(1)において、Vsは放電時の電極間電圧、pは筒内圧、dは電極間距離をそれぞれ表し、A、B、Cはそれぞれ定数を表す。
Vs=Bpd/{ln(Apd)+C} ・・・(1)
Vs = Bpd / {ln (Apd) + C} (1)
[点火プラグの制御方法]
次に、点火制御部83による点火プラグ200の制御方法の一例を説明する。図7は、実施の形態にかかる点火制御部83による点火プラグ200の制御方法を説明するフローチャートの一例である。
[Control method of spark plug]
Next, an example of a method for controlling the
図7に示すように、ステップS101において、点火制御部83は、回転数情報生成部86からのエンジン回転数情報S5が表すエンジン回転数や、充電量検出部350が検出した点火コイル300の充電電圧に基づき、点火コイル300の目標充電量を設定する。例えば、制御装置1においてROM60に記憶されているマップ情報を参照することにより、エンジン回転数や充電電圧に応じた目標充電量を設定することができる。
As shown in FIG. 7, in step S <b> 101, the
ステップS102において、点火制御部83は、着火用点火信号を出力する。このとき点火制御部83は、ステップS101で設定した目標充電量に基づいて点火信号SAのパルス幅を設定し、そのパルス幅に応じた点火信号SAを着火用点火信号としてイグナイタ340へ出力する。また、着火用点火信号をOFFするときには、前述のように切替信号WをOFFとすることで、着火用点火信号がゲート抵抗Rgを介してイグナイタ340に入力されるようにスイッチSWを切り替える。これにより、点火コイル300から点火プラグ200へ着火用電気エネルギーが供給され、点火プラグ200の電極間に放電が発生して燃料への着火が行われるように、点火コイル300の通電を制御する。
In step S102, the
ステップS103において、点火制御部83は、検知用点火信号を出力可能か否かを判断する。このとき点火制御部83は、例えば回転数情報生成部86からのエンジン回転数情報S5が表すエンジン回転数に基づいて、次の燃焼行程に対する着火用点火信号の出力タイミングを決定し、その出力タイミングまでの時間と、検知用点火信号の出力周期とを比較する。その結果、検知用点火信号の出力周期の方が短ければ、検知用点火信号を出力可能と判定し(ステップS103:YES)、ステップS104に進む。一方、検知用点火信号の出力周期の方が長ければ、次の燃焼行程に対する着火用点火信号の出力が迫っているため、検知用点火信号の出力は不可能と判定し(ステップS103:NO)、図7の処理フローを終了する。なお、この場合には次の燃焼行程に対して図7の処理フローが再び実行され、着火用点火信号の出力が行われる。
In step S103, the
以上説明したステップS103の処理を行うことにより、点火制御部83は、内燃機関100の回転数に応じて、後述するステップS106で筒内圧演算部90が行う燃料への着火1回当たりの気筒150の圧力の演算回数を変化させることができる。
By performing the processing of step S103 described above, the
ステップS104において、点火制御部83は、検知用点火信号を出力する。このとき点火制御部83は、着火用点火信号よりも短い所定の長さで点火信号SAのパルス幅を設定し、そのパルス幅に応じた点火信号SAを検知用点火信号としてイグナイタ340へ出力する。なお、検知用点火信号のパルス幅は、これに対応する検知用電気エネルギーによって点火プラグ200の電極間に印加される電圧が少なくとも絶縁破壊電圧Vm以上となるように、電極間の距離や想定される筒内圧の範囲等に応じて予め設定されている。さらに、気筒150内に送出される空気量や燃料噴射量等に基づいて、検知用点火信号のパルス幅を変化させてもよい。また、検知用点火信号の出力時には、前述のように切替信号WをONとすることで、検知用点火信号がゲート抵抗Rgを介さずにイグナイタ340に入力されるようにスイッチSWを切り替える。これにより、点火コイル300から点火プラグ200へ検知用電気エネルギーが供給され、点火プラグ200の電極間に筒内圧に応じた放電電圧で放電が発生するように、点火コイル300の通電を制御する。
In step S104, the
ステップS105において、筒内圧演算部90は、ステップS104で点火制御部83から出力された検知用点火信号に応じて点火プラグ200が放電した際に、放電量検出部360が検出した電極間電圧に対応するピークホールド電圧を、ピークホールド部370から取得する。
In step S105, the in-cylinder
ステップS106において、筒内圧演算部90は、ステップS105で取得したピークホールド電圧に基づいて、気筒150内の圧力である筒内圧を演算する。このとき筒内圧演算部90は、前述の式(1)に対して、ピークホールド電圧として取得された放電時の電極間電圧Vsと、予め設定された電極間距離dとを適用することにより、筒内圧pを演算することができる。なお、式(1)に対応する筒内圧pと電極間電圧Vsの関係をマップ情報としてROM60に予め記憶しておき、このマップ情報を参照することで筒内圧pを演算してもよい。ステップS106で筒内圧を演算できたら、筒内圧演算部90はその演算結果を筒内圧情報S2として点火制御部83に出力する。
In step S106, the in-cylinder
ステップS107において、筒内圧演算部90は、ステップS106で筒内圧演算部90が演算した筒内圧に基づいて、ステップS102で出力した着火用点火信号による燃料への着火の成否を判定する。ここで、図6(a)に示したように、着火時における筒内圧と失火時における筒内圧とでは、燃焼圧の有無によって有意な差が生じる。そのため筒内圧演算部90は、例えば筒内圧を所定の閾値と比較し、筒内圧が閾値以上であれば着火、閾値未満であれば失火と判定することが可能である。なお、この判定に用いられる閾値は、着火用点火信号を出力してからの経過時間に応じて変化させてもよい。これ以外にも、筒内圧に基づいて着火の成否を適切に判定できるものであれば、任意の方法を用いてステップS107の判定を行うことが可能である。
In step S107, the in-cylinder
ステップS107で着火が成功したと判定した場合(ステップS107:YES)は、ステップS103に戻り、検知用点火信号を可能な限り出力し続ける。一方、ステップS107で着火が失敗した(失火)と判定した場合(ステップS107:YES)は、ステップS108に進む。 If it is determined in step S107 that the ignition has succeeded (step S107: YES), the process returns to step S103 and continues to output the detection ignition signal as much as possible. On the other hand, if it is determined in step S107 that ignition has failed (misfire) (step S107: YES), the process proceeds to step S108.
ステップS108において、点火制御部83は、着火用点火信号を再出力可能か否かを判断する。このとき点火制御部83は、例えば回転数情報生成部86からのエンジン回転数情報S5が表すエンジン回転数に基づいて、次の燃焼行程に対する着火用点火信号の出力タイミングを決定するとともに、ステップS101で設定した目標充電量に基づいて、必要な点火コイル300の充電時間を算出する。そして、次の燃焼行程に対する着火用点火信号の出力タイミングまでの時間と、点火コイル300の充電時間とを比較する。その結果、点火コイル300の充電時間の方が短ければ、着火用点火信号を再出力可能と判定し(ステップS108:YES)、ステップS102に戻って着火用点火信号を再出力する(ステップS102)。一方、点火コイル300の充電時間の方が長ければ、着火用点火信号の再出力は不可能と判定し(ステップS108:NO)、図7の処理フローを終了する。なお、この場合にも前述のステップS103が否定判定された場合と同様に、次の燃焼行程に対して図7の処理フローが再び実行され、着火用点火信号の出力が行われる。
In step S108, the
以上説明したステップS107およびS108の処理を行うことにより、点火制御部83は、筒内圧演算部90が演算した気筒150内の圧力に基づいて燃料への着火の成否を判定し、燃料への着火が失敗したと判定した場合に、可能な範囲で着火用点火信号を再出力することができる。
By performing the processing of steps S107 and S108 described above, the
以上説明した実施の形態によれば、以下の作用効果を奏する。 According to the embodiment described above, the following operational effects are obtained.
(1)内燃機関用の制御装置1は、内燃機関100の気筒150内で放電して燃料への点火を行う点火プラグ200に対し電気エネルギーを与える点火コイル300の通電を制御する点火制御部83と、点火プラグ200の電極間の電圧を検出する放電量検出部360と、放電量検出部360が検出した電極間の電圧に基づいて、気筒150内の圧力を演算する筒内圧演算部90とを備える。このようにしたので、燃焼圧センサが不要で従来よりもコスト削減が可能な内燃機関用制御装置を提供することができる。
(1) The
(2)制御装置1は、放電量検出部360が検出した電極間の電圧を所定時間維持するピークホールド部370を備える。筒内圧演算部90は、ピークホールド部370により維持された電極間の電圧を取得し(ステップS105)、気筒150内の圧力を演算する(ステップS106)。このようにしたので、放電量検出部360により検出される電極間の電圧が安定しない場合でも、気筒150内の圧力を正確に演算することができる。
(2) The
(3)点火制御部83は、点火プラグ200の放電により燃料への着火を行うための着火用電気エネルギーを点火コイル300から点火プラグ200に供給させる着火用点火信号と、気筒150内の圧力に応じた電圧を点火プラグ200の電極間に発生させるための検知用電気エネルギーを点火コイル300か記点火プラグ200に供給させる検知用点火信号と、を出力する(ステップS102、S104)。筒内圧演算部90は、点火制御部83が検知用点火信号を出力したときに放電量検出部360が検出した電極間の電圧に基づいて、気筒150内の圧力を演算する(ステップS105、S106)。このようにしたので、燃焼後の気筒150内の圧力を演算することが可能となる。
(3) The
(4)点火コイル300は、点火制御部83から出力される着火用点火信号および検知用点火信号を受けて点火コイル300の通電を行うイグナイタ340と接続されている。点火制御部83とイグナイタ340の間には、ゲート抵抗Rgと、ゲート抵抗Rgの接続状態を切り替えるスイッチSWとが設けられている。図5で説明したように、点火制御部83は、点火コイル300が点火プラグ200に着火用電気エネルギーを供給するときには着火用点火信号がゲート抵抗Rgを介してイグナイタ340に入力され、点火コイル300が点火プラグ200に検知用電気エネルギーを供給するときには検知用点火信号がゲート抵抗Rgを介さずにイグナイタ340に入力されるように、スイッチSWを切り替える。このようにしたので、燃料への着火時には点火プラグ200の放電を長時間にわたって維持するとともに、気筒150内の圧力を検知する際には点火プラグ200の放電を短時間で終了させることができる。したがって、着火時と筒内圧検知時とでそれぞれ最適な放電時間とすることが可能となる。
(4) The
(5)点火制御部83は、筒内圧演算部90が演算した気筒150内の圧力に基づいて燃料への着火の成否を判定し(ステップS107)、燃料への着火が失敗したと判定した場合に(ステップS107:NO)着火用点火信号を再出力する(ステップS108:YES、ステップS102)。このようにしたので、着火性を向上させることができる。
(5) The
(6)筒内圧演算部90は、内燃機関100の回転数に応じて、燃料への着火1回当たりの気筒150内の圧力の演算回数を変化させる(ステップS103)。このようにしたので、内燃機関100の回転数が変化しても、回転数ごとに最適な演算回数で気筒150内の圧力を求めることができる。
(6) The in-cylinder
なお、以上説明した実施の形態において、図3で説明した制御装置1の各機能構成は、前述のようにMPU50で実行されるソフトウェアにより実現してもよいし、あるいはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアにより実現してもよい。また、これらを混在して使用してもよい。
In the embodiment described above, each functional configuration of the
以上説明した実施の形態や各種変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。 The embodiment and various modifications described above are merely examples, and the present invention is not limited to these contents as long as the features of the invention are not impaired. Moreover, although various embodiment and the modification were demonstrated above, this invention is not limited to these content. Other embodiments conceivable within the scope of the technical idea of the present invention are also included in the scope of the present invention.
1:制御装置、10:アナログ入力部、20:デジタル入力部、30:A/D変換部、40:RAM、50:MPU、60:ROM、70:I/Oポート、80:出力回路、81:全体制御部、82:燃料噴射制御部、83:点火制御部、84:気筒判別部、85:角度情報生成部、86:回転数情報生成部、87:吸気量計測部、88:負荷情報生成部、89:水温計測部、90:筒内圧演算部、100:内燃機関、110:エアクリーナ、111:吸気管、112:吸気マニホールド、113:スロットル弁、113a:スロットル開度センサ、114:流量センサ、115:吸気温センサ、120:リングギア、121:クランク角センサ、122:水温センサ、123:クランクシャフト、125:アクセルペダル、126:アクセルポジションセンサ、130:燃料タンク、131:燃料ポンプ、132:プレッシャレギュレータ、133:燃料配管、134:燃料噴射弁、150:気筒、151:吸気弁、152:排気弁、160:排気マニホールド、161:三元触媒、162:上流側空燃比センサ、163:下流側空燃比センサ、170:ピストン、200:点火プラグ、210:中心電極、220:外側電極、230:絶縁体、300:点火コイル、310:1次側コイル、320:2次側コイル、330:直流電源、340:イグナイタ、350:充電量検出部、360:放電量検出部、370:ピークホールド部、400:電気回路 1: control device, 10: analog input unit, 20: digital input unit, 30: A / D conversion unit, 40: RAM, 50: MPU, 60: ROM, 70: I / O port, 80: output circuit, 81 : Overall control unit, 82: Fuel injection control unit, 83: Ignition control unit, 84: Cylinder discrimination unit, 85: Angle information generation unit, 86: Revolution information generation unit, 87: Intake amount measurement unit, 88: Load information Generator: 89: Water temperature measurement unit, 90: In-cylinder pressure calculation unit, 100: Internal combustion engine, 110: Air cleaner, 111: Intake pipe, 112: Intake manifold, 113: Throttle valve, 113a: Throttle opening sensor, 114: Flow rate Sensor: 115: Intake air temperature sensor, 120: Ring gear, 121: Crank angle sensor, 122: Water temperature sensor, 123: Crankshaft, 125: Accelerator pedal, 126: Access Position sensor, 130: fuel tank, 131: fuel pump, 132: pressure regulator, 133: fuel piping, 134: fuel injection valve, 150: cylinder, 151: intake valve, 152: exhaust valve, 160: exhaust manifold, 161: Three-way catalyst, 162: upstream air-fuel ratio sensor, 163: downstream air-fuel ratio sensor, 170: piston, 200: spark plug, 210: center electrode, 220: outer electrode, 230: insulator, 300: ignition coil, 310 : Primary side coil, 320: secondary side coil, 330: DC power supply, 340: igniter, 350: charge amount detection unit, 360: discharge amount detection unit, 370: peak hold unit, 400: electric circuit
Claims (6)
前記点火プラグの電極間の電圧を検出する放電量検出部と、
前記放電量検出部が検出した前記電極間の電圧に基づいて、前記気筒内の圧力を演算する筒内圧演算部と、を備える内燃機関用制御装置。 An ignition control unit that controls energization of an ignition coil that gives electric energy to a spark plug that discharges in a cylinder of an internal combustion engine and ignites fuel;
A discharge amount detector for detecting a voltage between the electrodes of the spark plug;
A control apparatus for an internal combustion engine, comprising: an in-cylinder pressure calculation unit that calculates a pressure in the cylinder based on a voltage between the electrodes detected by the discharge amount detection unit.
前記放電量検出部が検出した前記電極間の電圧を所定時間維持するピークホールド部を備え、
前記筒内圧演算部は、前記ピークホールド部により維持された前記電極間の電圧を取得し、前記気筒内の圧力を演算する内燃機関用制御装置。 The control device for an internal combustion engine according to claim 1,
A peak hold unit for maintaining the voltage between the electrodes detected by the discharge amount detection unit for a predetermined time;
The in-cylinder pressure calculation unit is a control device for an internal combustion engine that acquires a voltage between the electrodes maintained by the peak hold unit and calculates a pressure in the cylinder.
前記点火制御部は、前記点火プラグの放電により前記燃料への着火を行うための着火用電気エネルギーを前記点火コイルから前記点火プラグに供給させる着火用点火信号と、前記気筒内の圧力に応じた電圧を前記点火プラグの電極間に発生させるための検知用電気エネルギーを前記点火コイルから前記点火プラグに供給させる検知用点火信号と、を出力し、
前記筒内圧演算部は、前記点火制御部が前記検知用点火信号を出力したときに前記放電量検出部が検出した前記電極間の電圧に基づいて、前記気筒内の圧力を演算する内燃機関用制御装置。 The control device for an internal combustion engine according to claim 1,
The ignition control unit is responsive to an ignition ignition signal for supplying an ignition electrical energy for igniting the fuel by discharge of the ignition plug from the ignition coil to a pressure in the cylinder. A detection ignition signal for supplying detection electric energy for generating a voltage between the electrodes of the ignition plug from the ignition coil to the ignition plug; and
The in-cylinder pressure calculation unit is for an internal combustion engine that calculates a pressure in the cylinder based on a voltage between the electrodes detected by the discharge amount detection unit when the ignition control unit outputs the detection ignition signal. Control device.
前記点火コイルは、前記点火制御部から出力される前記着火用点火信号および前記検知用点火信号を受けて前記点火コイルの通電を行うイグナイタと接続されており、
前記点火制御部と前記イグナイタの間には、ゲート抵抗と、前記ゲート抵抗の接続状態を切り替えるスイッチとが設けられており、
前記点火制御部は、前記点火コイルが前記点火プラグに前記着火用電気エネルギーを供給するときには前記着火用点火信号が前記ゲート抵抗を介して前記イグナイタに入力され、前記点火コイルが前記点火プラグに前記検知用電気エネルギーを供給するときには前記検知用点火信号が前記ゲート抵抗を介さずに前記イグナイタに入力されるように、前記スイッチを切り替える内燃機関用制御装置。 The control device for an internal combustion engine according to claim 3,
The ignition coil is connected to an igniter that receives the ignition ignition signal and the detection ignition signal output from the ignition control unit and energizes the ignition coil;
Between the ignition control unit and the igniter, a gate resistor and a switch for switching a connection state of the gate resistor are provided,
The ignition control unit inputs the ignition ignition signal to the igniter via the gate resistor when the ignition coil supplies the ignition plug with the ignition electric energy, and the ignition coil is applied to the ignition plug. A control device for an internal combustion engine that switches the switch so that the detection ignition signal is input to the igniter without passing through the gate resistance when supplying electric energy for detection.
前記点火制御部は、前記筒内圧演算部が演算した前記気筒内の圧力に基づいて前記燃料への着火の成否を判定し、前記燃料への着火が失敗したと判定した場合に前記着火用点火信号を再出力する内燃機関用制御装置。 The control device for an internal combustion engine according to claim 3,
The ignition control unit determines success or failure of ignition of the fuel based on the pressure in the cylinder calculated by the in-cylinder pressure calculation unit, and determines that the ignition of the fuel has failed, the ignition ignition A control device for an internal combustion engine that re-outputs a signal.
前記筒内圧演算部は、前記内燃機関の回転数に応じて、前記燃料への着火1回当たりの前記気筒内の圧力の演算回数を変化させる内燃機関用制御装置。 The control device for an internal combustion engine according to claim 1,
The in-cylinder pressure calculation unit is an internal combustion engine control device that changes the number of times of calculation of the pressure in the cylinder per one ignition of the fuel in accordance with the rotational speed of the internal combustion engine.
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