JP2019209293A - 二酸化炭素吸着材およびその製造方法 - Google Patents

二酸化炭素吸着材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019209293A
JP2019209293A JP2018109482A JP2018109482A JP2019209293A JP 2019209293 A JP2019209293 A JP 2019209293A JP 2018109482 A JP2018109482 A JP 2018109482A JP 2018109482 A JP2018109482 A JP 2018109482A JP 2019209293 A JP2019209293 A JP 2019209293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
carbon dioxide
adsorbent
amine compound
dioxide adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018109482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7004611B2 (ja
Inventor
正晃 吉川
Masaaki Yoshikawa
正晃 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2018109482A priority Critical patent/JP7004611B2/ja
Publication of JP2019209293A publication Critical patent/JP2019209293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7004611B2 publication Critical patent/JP7004611B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/151Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions, e.g. CO2

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

【課題】相対湿度の高い環境中でも二酸化炭素吸着能力が高く維持される二酸化炭素吸着材を提供する。【解決手段】炭素系吸着材として例えばPAN系活性炭素繊維、ピッチ系活性炭素繊維に、アミン化合物、例えば、エチレンジアミン、ジエチレンテトラミンを担持してなり、炭素系吸着材の表面が疎水性である。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材に関する。
近年、地球温暖化に起因すると考えられる気象変動や災害の頻発が、農業生産、住環境、エネルギー消費等に多大な影響を及ぼしている。地球温暖化の原因物質としては大気中の二酸化炭素が着目されており、その発生源として、火力発電所、製鐵所の高炉、転炉、各種製造所におけるボイラー、キルン等、さらには、ガソリン、重油、軽油等を燃料とする自動車、船舶、航空機等の輸送機器がある。
また、地球温暖化の影響が各所で取りざたされるなか、人の集まる住環境における二酸化炭素濃度の上昇による環境悪化についても着目され始めており、住環境における二酸化炭素濃度を所定レベル以下に維持する技術が求められている。
このような状況下、種々環境における二酸化炭素を吸着、吸収、固定化する技術として、種々の二酸化炭素吸着材が研究されている。たとえば、特許文献1には、炭素系吸着材にアミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材が開示されている。これによると、アミン化合物を担持した炭素系吸着材は、高い二酸化炭素吸着能力を有するものと考えられている。
また、特許文献2,3には、炭素系吸着材表面における酸素原子に基づいて親水性を発揮する親水性部分を除去することが記載されている。
特開2010−119958号公報 国際公開第97/01388号パンフレット 国際公開第97/12671号パンフレット
しかし、実際の室内空気や、燃焼排ガスから二酸化炭素を吸着除去する際には、二酸化炭素吸着材が空気や排ガスに含まれる水分を優先的に吸着するため、二酸化炭素吸着材の二酸化炭素の吸着能力は、乾燥環境に比べて乏しくなる欠点があった。そこで、供給するガスをあらかじめ除湿して、二酸化炭素吸着材の二酸化炭素吸着能力を高く維持するように構成することも考えられるが、除湿装置等を追加することにより装置構成が大掛かりになり、一般の住環境に適用しにくくなるため、二酸化炭素吸着材自体の性能改善が望まれている
したがって、本発明は上記実状に鑑み、相対湿度の高い環境中でも二酸化炭素吸着能力が高く維持される二酸化炭素吸着材を提供することを目的とする。
本発明者らは、炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材を鋭意研究の結果、これに用いられる炭素系吸着材として、表面が疎水性であるものを用いた場合に、有意に二酸化炭素吸着能力が高くなることを実験的に見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、上記目的を達成するための本発明の二酸化炭素吸着材の特徴構成は、
炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材であって、前記炭素系吸着材の表面が疎水性である点にある。
また、表面が疎水性の炭素系吸着材としては、粒状活性炭、活性炭素繊維、粉末状活性炭、分子ふるい炭素、等が用いられるが、中でも活性炭素繊維であれば、比表面積が大きくかつ、粒状活性炭に比べて疎水性が高いという性質を有するので好ましい。活性炭素繊維としては、ピッチ系、PAN系、フェノール系、セルロース系などの各種の活性炭素繊維が挙げられるが、中でもPAN系活性炭素繊維またはピッチ系活性炭素繊維は、窒素および酸素含有量が少なく、特に天然物由来の活性炭に比して表面酸素がきわめて少ないことから、疎水性がきわめて高いために特に好ましい。このような炭素系吸着材のBET比表面積は、1500〜2000m/gであると二酸化炭素の吸着表面が十分に大きく、高い吸着性を発揮できることから好ましい。
また、アミン化合物としては、ポリエチレンイミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラエチレンアミンペンタミン、メチルジエタノールアミン、ジブチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサエチレンジアミン、ベンジルアミン等が挙げられるが、中でも、エチレンジアミン、ジエチレンテトラミンから選ばれる少なくとも一種以上を主成分とするものが好適に用いられ、高い二酸化炭素吸収性を発揮する。このようなアミン化合物の炭素系吸着材に対する担持量は、少なすぎても多すぎても十分な効果を発揮せず、好適な担持量として5〜15質量%であることが明らかになっている。さらに好ましくは7〜12質量%である。
また、炭素系吸着材の疎水性に関して、炭素系吸着材の表面における表面酸素量と表面炭素量との原子比が0.05以下であると、炭素系吸着材自体が十分に疎水性となっており、二酸化炭素含有ガス中に水蒸気が含まれていても、水蒸気の影響を受けることなく、二酸化炭素吸着材はその炭素系吸着材表面において二酸化炭素と接触することができる。そして、二酸化炭素吸着材に接触した二酸化炭素は、二酸化炭素吸着材に担持されたアミン化合物と反応するため、二酸化炭素を吸着固定することができる。
また、本発明の二酸化炭素吸着材の製造方法の特徴構成は、
炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材の製造方法であって、
原料活性炭を非酸化雰囲気中で熱処理することにより、炭素系吸着材を調製する疎水化工程、
前記炭素系吸着材にアミン化合物を含浸担持する担持工程
を行う点にある。
つまり、疎水化工程において、原料活性炭の表面酸素を非酸化雰囲気中で熱処理することにより除去し、表面が疎水性の炭素系吸着材を得ることができる。この炭素系吸着材にアミン化合物を担持すると、アミン化合物により炭素系吸着材表面に生成したアミン残基が二酸化炭素を捕捉して、吸着する能力を付与することができる。
また、熱処理が窒素ガス雰囲気中600〜1200℃で0.5〜2.0時間行うことができる。
非酸化雰囲気としては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガス雰囲気や、水素含有窒素ガス等の還元性雰囲気を採用でき、中でも窒素ガス雰囲気が取り扱い容易で、安価であるので、汎用性が高く用いられている。熱処理温度としては、原料活性炭の多孔質構造を破壊することなく表面の含酸素官能基を除去できる600〜1200℃とするのが好ましい。また、熱処理の反応時間は、短すぎると表面酸素が十分除去されずに、炭素系吸着材が疎水性を十分に発揮し得なくなるので、0.5時間以上とすることが好ましく、長すぎても、経済的ではないので、2時間未満とすることが好ましい。
その結果、上述の構成により、表面の親水性酸素官能基を表面処理により除去した活性炭素繊維を支持担体として用い、これに二酸化炭素の吸着能力が優れるアミン化合物を担持して、相対湿度の高い環境中でも有効に二酸化炭素を吸着する吸着材を得ることができた。
したがって、室内空気中の二酸化炭素の除去や、発電所、工場などの燃焼排ガスから二酸化炭素を除去するのに、水分の影響を受けにくくなった。
以下に、本発明の実施形態にかかる二酸化炭素吸着材およびその製造方法を説明する。尚、以下に好適な実施例を記すが、これら実施例はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
本発明の実施形態にかかる二酸化炭素吸着材は、
炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材であって、
前記炭素系吸着材の表面が疎水性であるものである。
このような二酸化炭素吸着材は、
原料活性炭を非酸化雰囲気中で熱処理することにより、炭素系吸着材を調製する疎水化工程、
前記炭素系吸着材にアミン化合物を含浸する担持工程、
を行うことによって製造される。
〔疎水化工程〕
上記疎水化工程では、原料活性炭を非酸化雰囲気中で熱処理することにより、炭素系吸着材を調製する。原料活性炭の性状は特に限定されるものではないが、粒状活性炭、活性炭素繊維、粉末状活性炭、分子ふるい炭素等が用いられるが、中でも活性炭素繊維であれば、比表面積が大きくかつ、粒状活性炭に比べて疎水性が高い。活性炭素繊維としては、ピッチ系、PAN系、フェノール系、セルロース系などの各種の活性炭素繊維が挙げられるが、中でもPAN系活性炭素繊維またはピッチ系活性炭素繊維は、窒素および酸素含有量が少なく、特に天然物由来の活性炭に比して表面酸素がきわめて少ないことから、疎水性がきわめて高いために特に好ましい。非酸化雰囲気としては、水蒸気や二酸化炭素等の賦活用ガスを含まない、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガス雰囲気や、水素含有窒素ガス等の還元性雰囲気を採用でき、中でも窒素ガス雰囲気が取り扱い容易で、安価であるので、汎用性が高く用いられている。熱処理温度としては、原料活性炭の多孔質構造を破壊することなく表面の含酸素官能基を除去できる600〜1200℃とする。また、熱処理の反応時間は、短すぎると表面酸素が十分除去されずに、炭素系吸着材が疎水性を十分に発揮し得なくなり、長すぎても、経済的ではないので、0.5〜2.0時間とする。
このように疎水化工程を行うと、細孔径10〜30Å程度、細孔容積0.3〜1.8ml/g程度、BET比表面積500〜2000m/g、表面酸素量/表面炭素量の原子比が0.1〜0.3程度の原料活性炭が、細孔径10〜30Å程度、細孔容積0.3〜1.8ml/g程度、BET比表面積500〜2000m/g、表面酸素量/表面炭素量の原子比が0.05以下程度の炭素系吸着材に変換される。
尚、細孔径は、比表面積と細孔容積からの解析に従う値であり、細孔容積、BET比表面積はそれぞれ、JISK1477に定められる比表面積測定方法に従って求めた。また、表面酸素量と表面炭素量との原子比(表面酸素量/表面炭素量)は、XPS(光電子分光分析装置)に従って測定することができる。
〔担持工程〕
上記疎水化工程で得られた炭素系吸着材は、アミン化合物を含浸する担持工程により、その表面にアミン由来の残基を有する二酸化炭素吸着材となる。
前記アミン化合物としては、ポリエチレンイミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラエチレンアミンペンタミン、メチルジエタノールアミン、ジブチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサエチレンジアミン、ベンジルアミン等が挙げられるが、中でも、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレンテトラミンから選ばれる少なくとも一種以上を主成分とするものが好適に用いられる。また、担持工程は、これらアミン化合物の水溶液や、アルコール溶液を炭素系吸着材と混合し、十分浸透させつつ、水やアルコールを除去することにより行うことができる。この際、アミン化合物は、炭素系吸着材に対して5〜15質量%、好ましくは7〜12質量%に担持されるようにアミン化合物濃度、炭素系吸着材に対する混合比を調節する。
このようにして得られた二酸化炭素吸着材は、高湿度で二酸化炭素を含有する排ガスから効率よく二酸化炭素を吸着除去できることが明らかになった。以下に二酸化炭素吸着材の好適な実施例を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例I>
炭素系吸着材として、石炭ピッチを原料とするBET比表面積1500m/gの活性炭素繊維(大阪瓦斯社製、15A)を用い、窒素雰囲気中で1100℃に加熱し、1時間保持する疎水化工程を行い、表面酸素官能基を除去して疎水性にした活性炭素繊維(15A−H1100)を得た。尚、ここで用いた活性炭素繊維は、
細孔径が、15〜20Å、(比表面積と細孔容積からの解析による以下同じ)
細孔容積が、1.0〜1.5ml/g(JISK1477に定められる比表面積測定方法による以下同じ)、
BET比表面積が、1300〜1600m/g(JISK1477に定められる比表面積測定方法による以下同じ)、
表面酸素量/表面炭素量が0.15(XPS(光電子分光分析装置)による以下同じ)、
であった。
〔担持工程〕
これを、アミン化合物としてのエチレンジアミンのエタノール溶液に24時間含浸させた(含浸ステップ)。その後、余剰の溶液を濾過してアミン担持活性炭素繊維を取り出し、次いで、これを100℃で重量が安定するまで乾燥して(溶媒除去ステップ)二酸化炭素吸着材を得た。すなわち、含浸ステップと溶媒除去ステップを順に行う担持工程を行って二酸化炭素吸着材を得た。この時のエチレンジアミンの担持量は、エタノール溶液に含まれるアミン化合物濃度を種々変更して作成することにより、0〜20質量%の範囲で担持量の異なる、各種二酸化炭素吸着材として得ることができた。ここで、アミン化合物の担持量は、炭素系吸着材の担持工程前後の質量変化より、
A0=炭素系吸着材の担持工程前の質量(g)
A1=炭素系吸着材の担持工程後の質量(g)
として、
アミン化合物の担持量(質量%)=[(A1−A0)/A1]×100
により求めた。
〔吸着性能の測定〕
得られた二酸化炭素吸着材は、
細孔径10〜15Å、
細孔容積0.8〜1.2ml/g、
BET比表面積1000〜1400m/g、
表面酸素量/表面炭素量0.05以下、
となっていた。
また、二酸化炭素吸着性能を、以下の条件のガス流通試験により測定し(実施例1〜11)、後述の吸着材比質量に基づき比較した。
(二酸化炭素吸着性能の測定方法)
・装置:常圧型固定床ガス流通式反応器
・サンプル充填量:1.0g
・二酸化炭素濃度:200ppm
・バランスガス:調湿空気、湿度0%、40%、60%
・流通ガス量:300ml/min
・温度:30℃
尚、二酸化炭素吸着性能を示す吸着材比質量は、二酸化炭素吸着材のガス流通前後の質量変化より、
C0=二酸化炭素吸着材のガス流通前の質量(g)
C1=二酸化炭素吸着材のガス流通後の質量(g)
として、
吸着材比質量(%)=[(C1−C0)/C0]×100
により求めた。結果を表1に示す。
<比較例>
(1)実施例で用いた活性炭素繊維(15A)を、表面処理しない(疎水化工程を行わない)そのままの状態で用い、担持工程を行い、二酸化炭素吸着性能を測定した(比較例12〜16)。
(2)市販の二酸化炭素吸着材として流通する、ゼオライト13X(水澤化学(株)製)を用い、二酸化炭素吸着性能を測定した(比較例17〜19)。
これらの二酸化炭素吸着材の二酸化炭素吸着性能を、実施例と同様に調べた結果を表1にあわせて示す。
Figure 2019209293
〔結果〕
表1の実施例1〜8に示す通り、疎水化工程を行った活性炭素繊維15A−H1100では、相対湿度0%の乾燥空気を通流させると、0〜12質量%の範囲で、アミン化合物の担持量を増やすほど二酸化炭素吸着量は増加した。ただし、それ以上の15,20質量%担持した場合には、二酸化炭素吸着量は減少した。これは、アミン担持量が多すぎると、活性炭素繊維の細孔を塞いでしまうためであると考えられる。
アミン化合物の担持量を12質量%とした15A−H1100を用い、相対湿度を40,60%とした場合の結果を比較すると、相対湿度40%の時に、相対湿度0%の乾燥空気中よりも二酸化炭素吸着量は増加した。相対湿度60%とすると、吸着量は減少したが、0.71%と、比較的高い値を示した。
比較例では、表面処理をしておらず、アミン化合物を担持していない、親水性酸素官能基を持つ活性炭素繊維15Aからなる二酸化炭素吸着材(比較例12〜13)と、それに12質量%のアミンを担持した二酸化炭素吸着材(比較例14〜16)、およびゼオライト13Xからなる二酸化炭素吸着材(比較例17〜19)の結果をまとめて示す。親水性酸素官能基を持つ活性炭素繊維15Aからなる二酸化炭素吸着材の場合、二酸化炭素吸着量は小さく、アミンを12質量%担持した二酸化炭素吸着材は、吸着量は増加しているものの、同じ湿度条件の実施例と比べるといずれも吸着量は低いことがわかる。さらに、ゼオライト13Xからなる二酸化炭素吸着材は、乾燥空気中で二酸化炭素を少し吸着したが、湿度を与えると、吸着量は非常に小さくなっている。
これらの結果から、炭素系吸着材として表面が疎水性のものを用いると、従来の二酸化炭素吸着材に比べて高湿度環境下でも高い二酸化炭素吸着性能を示すことが分かった。また、アミン化合物の炭素系吸着材に対する担持量が5〜15質量%、さらに好ましくは7〜15質量%である場合には、吸着性能として、吸着材比質量がきわめて高く、特に好ましい二酸化炭素吸着材が得られていることがわかった。
<実施例II>
実施例Iのエチレンジアミンに代え、ジエチレンテトラミンを用いて二酸化炭素吸着材を作成し、同様に二酸化炭素吸着性能を測定したところ、表2のようになった。
Figure 2019209293
実施例20〜22を実施例1〜3と比較すると、ジエチレンテトラミンについても、エチレンジアミンよりも十分高い二酸化炭素吸着能を発揮することがあきらかになった。
本発明で得られる二酸化炭素吸着材は、ビル管理法に基づき二酸化炭素濃度を下げるため換気を頻繁に行う必要のある事務所、商業施設、映画館等に適する。また、高濃度の二酸化炭素を排出し、地球温暖化の要因となる火力発電所、各種工場等に用いる事ができる。

Claims (9)

  1. 炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材であって、
    前記炭素系吸着材の表面が疎水性である二酸化炭素吸着材。
  2. 前記炭素系吸着材が活性炭素繊維である請求項1に記載の二酸化炭素吸着材。
  3. 前記活性炭素繊維がPAN系活性炭素繊維またはピッチ系活性炭素繊維である請求項2に記載の二酸化炭素吸着材。
  4. 前記炭素系吸着材のBET比表面積が1500〜2000m/gである請求項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸着材。
  5. 前記アミン化合物が、エチレンジアミン、ジエチレンテトラミンから選ばれる少なくとも一種以上を主成分とするものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸着材。
  6. 前記アミン化合物の前記炭素系吸着材に対する担持量が5〜15質量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸着材。
  7. 前記炭素系吸着材の表面における表面酸素量と表面炭素量との原子比が0.05以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸着材。
  8. 炭素系吸着材に、アミン化合物を担持してなる二酸化炭素吸着材の製造方法であって、
    原料活性炭を非酸化雰囲気中で熱処理することにより、炭素系吸着材を調製する疎水化工程、
    前記炭素系吸着材にアミン化合物を含浸担持する担持工程、
    を行う二酸化炭素吸着材の製造方法。
  9. 前記熱処理が窒素ガス雰囲気中600〜1200℃で0.5〜2.0時間行われる請求項8に記載の二酸化炭素吸着材の製造方法。
JP2018109482A 2018-06-07 2018-06-07 二酸化炭素吸着材およびその製造方法 Active JP7004611B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018109482A JP7004611B2 (ja) 2018-06-07 2018-06-07 二酸化炭素吸着材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018109482A JP7004611B2 (ja) 2018-06-07 2018-06-07 二酸化炭素吸着材およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019209293A true JP2019209293A (ja) 2019-12-12
JP7004611B2 JP7004611B2 (ja) 2022-02-04

Family

ID=68844958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018109482A Active JP7004611B2 (ja) 2018-06-07 2018-06-07 二酸化炭素吸着材およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7004611B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114433027A (zh) * 2020-11-02 2022-05-06 中国石油化工股份有限公司 固体胺改性多孔材料及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03502774A (ja) * 1988-02-25 1991-06-27 アライド‐シグナル・インコーポレーテッド アミノ化カーボンモレキュラーシーブを用いる酸性ガスの除去
JPH05161843A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Osaka Gas Co Ltd 炭酸ガス吸着剤
JPH08191879A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Nippondenso Co Ltd 脱臭剤及びその製造方法
JP2014522298A (ja) * 2011-05-17 2014-09-04 エンベリッド システムズ, インコーポレイテッド 屋内空気からの二酸化炭素の低減のための収着剤

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03502774A (ja) * 1988-02-25 1991-06-27 アライド‐シグナル・インコーポレーテッド アミノ化カーボンモレキュラーシーブを用いる酸性ガスの除去
JPH05161843A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Osaka Gas Co Ltd 炭酸ガス吸着剤
JPH08191879A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Nippondenso Co Ltd 脱臭剤及びその製造方法
JP2014522298A (ja) * 2011-05-17 2014-09-04 エンベリッド システムズ, インコーポレイテッド 屋内空気からの二酸化炭素の低減のための収着剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114433027A (zh) * 2020-11-02 2022-05-06 中国石油化工股份有限公司 固体胺改性多孔材料及其制备方法
CN114433027B (zh) * 2020-11-02 2024-02-13 中国石油化工股份有限公司 固体胺改性多孔材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7004611B2 (ja) 2022-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. Polyethyleneimine–nano silica composites: a low-cost and promising adsorbent for CO 2 capture
Le et al. Preparation and characterization of PEI-loaded MCM-41 for CO2 capture
Wickramaratne et al. Importance of small micropores in CO 2 capture by phenolic resin-based activated carbon spheres
Zhao et al. Carbon dioxide capture on Amine‐Rich carbonaceous materials derived from glucose
Wang et al. Carbon dioxide capture using polyethylenimine-loaded mesoporous carbons
Lee et al. Preparation and characterization of multi-walled carbon nanotubes impregnated with polyethyleneimine for carbon dioxide capture
Xu et al. High‐performance activated carbons synthesized from nanocellulose for CO2 capture and extremely selective removal of volatile organic compounds
US9073039B2 (en) Carbon sorbent for reversible ammonia sorption
US10065174B1 (en) Pelletized immobilized amine sorbent for CO2 capture
Chiang et al. Effects of activation on the properties of electrospun carbon nanofibers and their adsorption performance for carbon dioxide
KR102056435B1 (ko) Butane 흡착능이 개선된 활성탄 및 이의 제조방법
Park et al. Effects of magnesium loading on ammonia capacity and thermal stability of activated carbons
KR101918652B1 (ko) 포름알데히드 가스 제거용 활성탄소 및 그 제조방법
Meng et al. Exploring the stability on exposure to acid impurities of polyethyleneimine-functionalized silica for post-combustion CO2 capture
Alinezhad et al. Application of MEA, TEPA and morpholine grafted NaY zeolite as CO2 capture
JP7004611B2 (ja) 二酸化炭素吸着材およびその製造方法
JP2008178788A (ja) 吸着剤
Hosseini et al. A comprehensive evaluation of amine-impregnated silica materials for direct air capture of carbon dioxide
KR20190062953A (ko) 저농도 암모니아의 농축을 위한 금속 첨착 활성탄의 제조 방법
Ma et al. CO 2 adsorption on amine-modified mesoporous silicas
Jung et al. Water vapor adsorption capacity of thermally fluorinated carbon molecular sieves for CO2 capture
KR101628033B1 (ko) 흡탈착 성능이 증진된 이산화탄소 흡착제 및 이의 제조방법
JP2004261670A (ja) 排ガス処理方法
CN113797897A (zh) 一种用于捕集co2的改性壳聚糖基碳气凝胶的制备方法
US10765997B1 (en) Regenerable non-aqueous basic immobilized amine slurries for removal of CO2 from a gaseous mixture and a method of use thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7004611

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150