JP2019208931A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技興趣の向上を図ることができ、演出効果を高めた遊技機を提供すること。【解決手段】演出制御用CPU120は、SU予告の第1選択画面にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第2選択画面にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択画面にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする。また、スーパーリーチAとなる場合には、画像表示装置に味方キャラクタが表示されてリーチ演出が開始される。リーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、画像表示装置の画面全体にスーパーリーチAのタイトルが表示されるとともに、スピーカからリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。【選択図】図9−23

Description

本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
例えば、いわゆる大当り遊技状態中などの適宜のタイミングで楽曲を出力する遊技機において、遊技者が楽曲を選択可能であるとともに、大当りの連荘回数に応じて大当り中に遊技者が選択可能となる楽曲が増加するものがあり、楽曲が増加した場合、選択画面が表示されたときのカーソル初期位置を追加された楽曲に対応する選択肢に合わせるようにしたもの等があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−259465号公報
上記特許文献1に記載の遊技機では、楽曲の選択が単調になってしまい、遊技興趣の向上を図ることが難しいという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、
前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、
特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、
を備え、
前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なり(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)、
さらに、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、
前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図11(D)、(F))
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。また、演出効果を高めることができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記演出選択手段は、
前記第1態様の特定演出(例えば、キャラクタA)に対する関連性が前記第2態様の特定演出(例えば、キャラクタB、C)に対する関連性よりも高い第1項目(例えば、パターンXに対応する項目)と、
前記第2態様の特定演出に対する関連性が前記第1態様の特定演出に対する関連性よりも高い第2項目(例えば、パターンY、Zに対応する項目)と、
を選択表示可能であり、
前記特定演出が第1態様で実行された場合、遊技者の操作によらず前記第1項目が選択される態様で表示し、
前記特定演出が第2態様で実行された場合、遊技者の操作によらず前記第2項目が選択される態様で表示する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の興趣に応じた演出を実行することが可能となる。
本発明の手段3の遊技機は、手段2に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、遊技者の操作によらず選択される態様で表示された項目に応じて実行された演出において、前記特定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択画面にてキャラクタAの選択を受付け、第2選択画面において初期選択状態とした演出パターンXの項目の選択を受付けた場合、SU演出のステップ4においてキャラクタAを登場させる部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の選択意欲を向上させることができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)になるか否かに応じて異なる態様で演出(例えば、SU予告等の予告演出)を実行可能であり、
前記特定演出実行手段は、遊技者の操作によらず選択される態様で表示された項目に応じて実行された演出において、前記有利状態になる場合に、前記有利状態にならない場合よりも高い割合で前記特定演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告において、第2選択画面において初期選択状態とされた演出パターンに基づくSU演出を実行する場合、大当りになるときにはハズレの場合よりも高い割合でステップ4にてキャラクタA〜Cが登場する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、第1演出状態(例えば、リーチ演出など)にて前記特定演出(例えば、タイトル報知演出)を実行し、
前記演出選択手段は、前記第1演出状態の終了後に移行する第2演出状態(例えば、大当り演出)において演出(例えば、楽曲)の選択を受付け可能である(図22−25参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1演出状態で実行された特定演出の態様が、第1演出状態とは異なる第2演出状態で実行される演出の選択に反映されるため、遊技の進行に応じて演出をスムーズに実行できる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段6〜手段13に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2016−101428号公報に示されているような、リーチ演出の開始時に、リーチ演出の種類を報知するタイトル表示を行うものがあった。上記した従来の遊技機では、演出効果を高めることが望まれており、この点に鑑み、演出効果を高めることができる遊技機の提供が求められている。
上記目的を達成するため、別態様による手段6の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、
前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図11(D)、(F))。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
手段7の遊技機は、手段6に記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、複数種類の前記示唆演出を実行可能であって、
複数種類の前記示唆演出において、前記所定期間内の演出の少なくとも一部は共通の態様で実行可能であるようにしてもよい(例えば図11(C))。
このような構成によれば、いずれの示唆演出が実行されるかに注目させることができ、興趣が向上する。
手段8の遊技機は、手段6または手段7のいずれかに記載の遊技機であって、 前記示唆演出実行中の複数の実行タイミングにおいて、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば発展演出や予告演出)を実行可能であり、
前記所定期間中には前記特定演出の実行タイミングが設けられないようにしてもよい。
このような構成によれば、タイトルの報知後でも遊技者の期待感を維持することができる。
手段9の遊技機は、手段6から手段8のいずれかに記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として少なくとも第1示唆演出(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチBのリーチ演出)と第2示唆演出(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチEのリーチ演出)とを実行可能であり、
前記タイトル報知手段は、前記第2示唆演出では、当該第2示唆演出の開始時から当該第2示唆演出に対応したタイトルを報知するようにしてもよい。
このような構成によれば、示唆演出に応じたタイトルの報知を実行できるので演出効果が向上する。
手段10の遊技機は、手段9に記載の遊技機であって、
前記第2示唆演出が実行された場合よりも前記第1示唆演出が実行された場合の方が前記有利状態に制御される割合が高いようにしてもよい。
このような構成によれば、演出効果が向上する。
手段11の遊技機は、手段6から手段10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、前記所定期間において報知されるタイトルに関連する演出態様で前記示唆演出を実行可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、演出効果が向上する。
手段12の遊技機は、手段6から手段11のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B)と、
前記検出手段に対応した特定表示(例えば小ボタン画像31AK043、大ボタン画像31AK047、スティック画像31AK051)を行う特定表示実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、をさらに備え、
前記特定表示実行手段は、
前記特定表示として、第1特定表示(例えば小ボタン画像31AK043)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度が高い第2特定表示(例えば、大ボタン画像31AK047、スティック画像31AK051)を表示可能であり、
前記検出手段による検出の非有効期間において、前記第1特定表示を表示した後に当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ(例えば図19(E)、図20(I))、
前記検出手段による検出の有効期間において、変化後の前記第2特定表示を用いた動作演出が実行されるようにしてもよい(例えば図20(J)、(K))。
このような構成によれば、演出効果が向上する。
手段13の遊技機は、手段6から手段12のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示として、表示サイズが第1サイズである第1示唆表示(図21(a)に示すシャッター演出時に表示する第1サイズのシャッター画像31AK061による表示等)と、表示サイズが第2サイズである第2示唆表示(図21(d)に示すリーチタイトル演出時に表示する第2サイズのリーチタイトル画像31AK062等)とを表示可能な表示手段(例えば画像表示装置5、演出制御用CPU120)をさらに備え、
前記表示手段は、
態様の異なる複数種類の要素(図21(a)、(d)に示す要素E1(バナナ)、要
素E2(メロン)、要素E3(リンゴ)、要素E4(スイカ)、要素E5(イチゴ)等)を含んで構成された特定画像(図21(a)、(d)に示すフルーツ柄等)を表示可能であり、
前記特定画像を含むパターンにて前記第1示唆表示および前記第2示唆表示のいずれを表示するときにも、複数種類の要素が前記第1示唆表示および前記第2示唆表示のいずれにも含まれるように表示する(図21(a)、(d)に示すシャッター画像31AK061、リーチタイトル画像31AK062のいずれにも要素E1〜E5が含まれるように表示する等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、示唆表示の表示サイズに関わらず特定画像を好適に表示することができる。これにより、特定画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 各種大当りの内容を示す説明図である。 (A)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)を示す説明図であり、(B)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)を示す説明図であり、(C)は小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 ハズレ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 設定値確認処理を示すフローチャートである。 (A)はRAM位処理を示すフローチャートであり、(B)はRAMの概略図である。 設定変更処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理の一部を示すフローチャートである。 電源断検出処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 RAMに記憶される情報とクリアされる状態を示す説明図。 受信コマンド毎の初期図柄を示す説明図である。 パチンコ遊技機の起動時の報知態様を示す説明図である。 電源断検出処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。 変形例8における設定変更処理を示すフローチャートである。 変形例8における演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。 変形例8における画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例9における画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例10における画像表示装置の表示態様を示す図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 (A)は特図表示結果判定テーブル1を示す説明図であり、(B)は特図表示結果判定テーブル2を示す説明図である。 (A)は大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は各種大当りの内容を示す図である。 変動パターンを例示する図である。 大当り用変動パターン判定テーブルを示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は予告演出種別決定テーブル、(B)はSU回数決定用テーブルを示す図である。 (A)はバトル予告における演出制御例を示す図、(B)はSU予告における演出制御例を示す図である。 可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出処理の一例を示すフローチャートである。 (A)はバトル予告、(B)はSU予告、(C)は大当り中演出における演出内容を示す図である。 (A)は第1選択画面、(B)〜(D)はバトル予告用第2選択画面、(E)〜(G)はSU予告用第2選択画面を示す図である。 (A)〜(E)は第1選択演出の流れを示す図である。 (A)〜(F)はバトル予告の流れを示す図である。 (A)〜(C)はSU予告の流れを示す図である。 (A)〜(H)はSU演出の流れを示す図である。 本実施の形態の変形例を示す図である。 変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出決定処理における決定割合を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 他の特徴部に係る各種の制御基板などを示す構成図である。 他の特徴部に係るパチンコ遊技機を示す背面図である。 他の特徴部に係る演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 他の特徴部に係る遊技用乱数となる乱数値を例示する説明図である。 他の特徴部に係る変動パターンを示す図である。 他の特徴部に係る表示結果判定テーブルを示す説明図である。 他の特徴部に係る当り種別判定テーブルを示す説明図である。 他の特徴部に係る大当り種別を示す説明図である。 他の特徴部に係る変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 他の特徴部に係る変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 他の特徴部に係る遊技制御用データ保持エリアを示す図である。 他の特徴部に係る表示モニタの配置と表示内容を示す図である。 他の特徴部に係る賞球数を記憶する記憶領域を示す図である。 他の特徴部に係るメモリマップを示す図である。 他の特徴部に係る内蔵RAMエリアを示す図である。 他の特徴部に係る表示モニタにおける表示の制御例を示す図である。 他の特徴部に係るバッファ更新の実行例を示す図である。 他の特徴部に係るメイン処理の一例を示すフローチャートである。 他の特徴部に係る表示モニタの表示態様を示す図である。 他の特徴部に係る表示モニタの表示態様を示す図である。 他の特徴部に係る変形例における表示モニタの表示態様を示す図である。 他の特徴部に係る変形例における表示モニタの表示態様を示す図である。 他の特徴部に係る変形例におけるパチンコ遊技機を示す背面斜視図である。 他の特徴部に係る変形例における遊技機用枠を開放した状態を示す背面斜視図である。 他の特徴部に係る変形例におけるセキュリティカバーを示す図である。 他の特徴部に係る変形例におけるセキュリティカバーを示す図である。 他の特徴部に係る状態制御例を示す図である。 他の特徴部に係る演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 他の特徴部に係る電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 他の特徴部に係る演出制御の優先度を示す図である。 他の特徴部に係る変形例における演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 他の特徴部に係る変形例における進行中設定確認処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部71AKに係る出力量切替スイッチの構成例を示す図である。 特徴部71AKに係る初期設定制御を示す図である。 特徴部71AKに係る報知の実行例を示す図である。 特徴部71AKに係る表示例を示す図である。 特徴部71AKに係る演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部71AKに係る開始時出力切替処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部71AKに係る進行中出力変更処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部71AKに係る変形例における演出制御の優先度を示す図である。 特徴部72AKに係るイニシャル動作の実行例を示す図である。 特徴部72AKに係る制御パターンを示す図である。 特徴部72AKに係る電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部72AKに係る変形例における電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部73AKに係る電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部73AKに係る設定確認報知画面の表示例を示す図である。 特徴部74AKに係る演出制御パターンの構成例を示す図である。 特徴部74AKに係る演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部74AKに係る確認演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部74AKに係る確認演出の制御例を示すタイミング図などである。 特徴部75AKに係る電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部75AKに係る設定変更中確認演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部75AKに係る確認演出の制御例を示すタイミング図などである。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部122SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部122SGについて説明する。尚、本実施の形態の特徴部122SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図は、前述した特徴部31AKと同一であるため省略する。図8−1及び図8−2に示すように、本実施の形態の特徴部122SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース122SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定変更状態、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な設定確認状態に切り替えるための錠スイッチ122SG051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ122SG052が設けられている。
これら錠スイッチ122SG051及び設定切替スイッチ122SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース122SG201内に収容されており、錠スイッチ122SG051及び設定切替スイッチ122SG052は、基板ケース122SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース122SG201の背面左部に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ122SG051及び設定切替スイッチ122SG052を有する基板ケース122SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ122SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ122SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作及び該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
主基板11は、遊技機用枠122SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠122SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図8−3(A)は、本実施の形態における特徴部122SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図8−3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図8−3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1が設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1の設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動したこと)wp通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値確認終了通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8−4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−4に示すように、この実施の形態の特徴部122SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図8−4に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図8−5は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−5に示すように、本実施の形態の特徴部122SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、図8−5に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチハズレの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチハズレとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチハズレとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチハズレとなる変動パターンとすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−6及び図8−7などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−6(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図8−6(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図8−6(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8−7(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、ハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部122SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が高く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も小さい値である1が最も遊技場側に不利な値であり、2、3の順に値が大きくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図8−6(A)〜図8−6(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部122SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8−6(A)〜図8−6に示すように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値が1の場合は1/99、設定値が2の場合は1/150、設定値が3の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値が1の場合は1/50、設定値が2の場合は1/99、設定値が3の場合は1/150)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態(低確状態)である場合と確変状態(高確状態)である場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技に制御すると決定される確率が同一となるように判定値が割り当てられている(例えば、設定値が1の場合は1/50、設定値が2の場合は1/99、設定値が3の場合は1/200)。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3の場合が最も特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御すると決定される確率が低くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率及び小当り確率:設定値1>設定値2>設定値3)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図8−6(A)〜図8−6(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が図8−6(A)〜図8−6(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−6(A)〜図8−6(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、図8−6(A)〜図8−6(C)に示す各表示結果判定テーブルにおいて、小当りの当選確率を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれの表示結果判定テーブルを用いる場合であっても(パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず)小当りの当選確率を同一としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、CPU103は、図8−6(A)〜図8−6(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、設定値毎に大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、変動表示結果を大当りとするか否か、小当りとするか否かを個別に判定してもよい。また、図8−6(A)〜図8−6(C)に示すように、各表示結果判定テーブルには小当りに判定値が割り当てられているが、図8−6(C)に示す表示結果判定テーブル(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3の場合に参照される表示結果判定テーブル)には、小当りに判定値が割り当てられていなくともよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り確率の割合が異なることには、小当り確率が0%であることも含まれている。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
図8−7(A)及び図8−7(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8−7(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8−7(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部122SGにおける大当り種別について、図8−8を用いて説明する。本実施の形態の特徴部122SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部122SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図8−7(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値1、2、3の順に低くなる。つまり、変動特図が第1特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合が最も出玉率が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合が最も出玉率が低くなっている。
一方で、図8−7(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている(大当りBには判定値が割り当てられていない)。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値1、2、3の順に低くなる。つまり、変動特図が第2特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合が最も出玉率が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合が最も出玉率が低くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合には、大当り種別を大当りBに決定しない形態を例示している、つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)ことを含んでいるが、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合においても、大当り種別を大当りBに決定する場合を設けてもよい。
このように、本実施の形態の特徴部122SGでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率や小当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−9(A)及び図8−9(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−9(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜800までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、801〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、351〜825までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、826〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図8−9(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜150までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、151〜450までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、451〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施の形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図8−9(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」、「2」、「3」のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値「1」、「2」、「3」で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(A)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、351〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(B)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(C)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜550までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(D)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜550までが非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、ハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンを決定する割合が、スーパーリーチ変動パターンを決定するよりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβハズレの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる変動表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおける「共通の決定割合」とは、異なる設定値にて決定割合が完全に同一であるもの(本実施の形態)の他、異なる設定値にて決定割合が同一であるもの(例えば、設定値1〜設定値3間において、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が1%程度異なるもの)を含んでいる。
尚、本実施の形態では、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチ、ノーマルリーチのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態では、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαハズレの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβハズレの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がハズレである場合は、スーパーリーチαハズレの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβハズレの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、本実施の形態では、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαハズレの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβハズレの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
尚、本実施の形態では、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
尚、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図8−5参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、図8−10(A)〜図8−10(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるハズレ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の変動表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるハズレ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGの各ハズレ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれの数値であっても、スーパーリーチハズレの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びハズレ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に変動表示がスーパーリーチハズレの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチハズレの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変動表示がスーパーリーチハズレの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値毎の大当り確率及びハズレ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で変動表示がスーパーリーチハズレの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図8−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図8−11は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(122SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(122SGSa0022)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチがONであるか否かを判定する(122SGSa003)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがONの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチがONである場合(122SGSa003;Y)、は、122SGSa014に進む。また、クリアスイッチがOFFである場合(122SGSa003;N)は、更に、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(122SGSa004)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがONであるか否かを判定する。バックアップフラグがOFFでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(122SGSa004;N)は、
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(122SGSa004;Y)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(122SGSa005)。122SGSa005では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(122SGSa005;N)、122SGSa014に進む。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(122SGSa005;Y)、CPU103は、演出制御基板12が起動するまでの期間中待機するための演出制御基板起動開始待ちタイマをセットする(122SGSa006)。そして、該演出制御基板起動開始待ちタイマの値を−1し(122SGSa007)、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(122SGSa008)。演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(122SGSa008;N)は、122SGSa007を再度実行して演出制御基板12が起動するまでの期間待機する。また、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしている場合(122SGSa008;Y)、CPU103は、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する。
錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa008;Y)は、表示モニタ122SG029にパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示するための設定値確認処理を実行し、遊技場の店員等が表示モニタ122SG029を視認することによってパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定変更状態)とする(122SGSa010)。また、錠スイッチ122SG051がOFFである場合(122SGSa008;N)や設定値確認処理の実行後は、122SGSa011に進む。
122SGSa011では、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、122SGSa021に進む(122SGSa013)。
122SGSa014においてCPU103は、演出制御基板12が起動するまでの期間中待機するための演出制御基板起動開始待ちタイマをセットする。そして、該演出制御基板起動開始待ちタイマの値を−1し(122SGSa015)、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(122SGSa016)。演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(122SGSa016;N)は、122SGSa015を再度実行して演出制御基板12が起動するまでの期間待機する。また、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしている場合(122SGSa016;Y)、CPU103は、RAM102の内容をクリアするためのRAMクリア処理(122SGSa017)を実行した後、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa019)。
錠スイッチ122SG051がOFFである場合(122SGSa019;N)は、CPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信し、122SGSa021に進む。
更に、錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa019;Y)、CPU103は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定変更処理(122SGSa020)を実行し、122SGSa021に進む。
122SGSa021においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(122SGSa022)、割込みを許可する(122SGSa023)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
図8−12は、CPU103が実行する設定値確認処理を示すフローチャートである。設定値確認処理では、CPU103は、先ず、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信し(122SGSa031)、RAM102におけるアドレスF001(図8−13(B)参照)に格納されている設定値を表示モニタ122SG029に表示する(122SGSa032)。そして、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa033)。錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa033;N)、CPU103は、122SGSa033を繰返し実行することで、錠スイッチ122SG051がOFFとなるまで待機する。
尚、錠スイッチ122SG051がOFFである場合(122SGSa051;N)は、CPU103は、表示モニタ122SG029における設定値の表示を終了するとともに(122SGSa034)、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信して設定値確認処理を終了する(122SGSa035)。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、設定確認状態を終了(設定値確認処理を終了)することによって通常のホットスタートで起動した場合と同一の状態となるので、122SGSa035の処理にて演出制御基板12に対して送信するコマンドは、ホットスタート通知コマンドであってもよい。
図8−13(A)は、CPU103が実行するRAMクリア処理を示すフローチャートである。RAMクリア処理では、CPU103は、先ず、RAM102に格納されているデータが正常であるか否かを判定する(122SGSa041)。RAM102に格納されているデータが正常である場合(122SGSa041;N)は、更にRAM102にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(122SGSa042)。RAM102にバックアップデータが保存されている場合(122SGSa042;Y)、CPU103は、RAM102における先頭から2番目のアドレスを指定して122SGSa045に進む(122SGSa043)。
一方、RAM102に異常が有る場合(122SGSa041;Y)や、RAM102にバックアップデータが保存されていない場合(122SGSa042;N)は、RAM102における先頭のアドレスを指定して122SGSa045に進む(122SGSa044)。
122SGSa045においてCPU103は、指定したアドレスに「00H」をセット(格納)する。特に、RAM102に異常が有る場合(122SGSa041;Y)やバックアップデータが無い場合(122SGSa042;N)については、アドレスF000に「00H」がセットされることで、パチンコ遊技機1は自動的に設定値1が設定された状態となる。そして、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレス(後述するFXXX)であるか否かを判定する(122SGSa046)。指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスでない場合(122SGSa046;N)は、RAM102における次のアドレスを指定して122SGSa045に進み(122SGSa047)、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスである場合(122SGSa046;Y)は、RAMクリア処理を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおけるRAM102は、図8−13(B)に示すように、格納領域毎にアドレス(F000〜FXXX)が割り当てられている。これら格納領域のうち、RAM102の先頭のアドレス(F000)には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納されており、RAM102の先頭から2番目のアドレス(F001)には、後述する仮設定値が格納されている。更に、その他のアドレス(F002やF003等)には、パチンコ遊技機1が起動したときにクリアスイッチがONであったか否かを特定可能なクリアスイッチバックアップ情報の他、特図保留記憶や普図保留記憶、各種カウンタの値、各種タイマ、各種フラグ、パチンコ遊技機1にて発生したエラー情報を含む遊技情報が格納されている。
つまり、本実施の形態の特徴部122SGにおけるRAMクリア処理とは、RAM102に異常が無く、且つバックアップデータが有る場合には、設定値が格納されているアドレス(F000)を除くアドレス(F001〜FXXX)に「00H」を格納することによって設定値以外のデータをクリアする一方で、RAM102に異状が有る場合やバックアップデータが無い場合には、RAM102における全てのアドレス(F000〜FXXX)に「00H」を格納することによって、設定値を含む全てのデータをクリアする処理である。
尚、本実施の形態における特徴部122SGでは、RAM102の先頭のアドレスF000に設定値を格納したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102の最後のアドレスに設定値を格納してもよい。尚、このようにRAM102の最後のアドレスに設定値を格納する場合は、図8−13(A)に示すRAMクリア処理を実行する際に、データをクリアするアドレスとしてRAM102の最後のアドレスの直前のアドレスを指定し、アドレスF000から該直前のアドレスに順次「00H」を格納していけばよい。
更に、本実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合に、RAM102の設定値を除くデータをクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部122SGではアドレスF003)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGでは、RAM102にクリアスイッチバックアップ情報を記憶する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、クリアスイッチバックアップ情報を、遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタ(例えば、演算の中心となるアキュームレータ、アキュームレータの状態を記憶するフラグレジスタ、汎用レジスタのいずれか)に記憶することで、RAM102にクリアスイッチバックアップ情報を記憶したり読み出したりする処理を省略し、CPU103の処理負荷を軽減できるようにしてもよい。尚、RAM102にクリアスイッチバックアップ情報を記憶する場合は、クリアスイッチバックアップ情報を遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタに記憶する場合よりも該レジスタの自由度を向上できるので、クリアスイッチバックアップ情報がCPU103の処理によって他の情報(データ)に上書きされてしまうことを防ぐことができる。
図8−14は、CPU103が実行する設定変更処理を示すフローチャートである。設定変更処理では、CPU103は、先ず、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する(122SGSa051)。尚、設定値変更開始通知コマンドは、設定値変更処理を開始する直前(122SGSa018において錠スイッチ122SG051がONであると判定したタイミング)で送信してもよい。 そして、RAM102におけるアドレスF000(図8−13(B)参照)に格納されている設定値を特定し(122SGSa052)、該特定した設定値を表示モニタ122SG029に表示する(122SGSa053)。
次にCPU103は、設定切替スイッチ122SG052の操作が有りか否かを判定する(122SGSa054)。設定切替スイッチ122SG052の操作が有る場合(122SGSa054)は、RAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(122SGSa055)。具体的には、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階不利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階不利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「3」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ122SG029に表示し(122SGSa056)、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa057)。尚、122SGSa054において設定切替スイッチの操作が無い場合(122SGSa054;N)は、122SGSa055と122SGSa056の処理を実行せずに122SGSa057の処理を実行する。
錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa057;Y)、CPU103は、122SGSa054〜122SGSa056の処理を繰返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ122SG029に表示する処理を実行する。
また、122SGSa057において錠スイッチがOFFである場合(122SGSa057;N)、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている設定値をアドレスF000に格納する。つまり、CPU103は、アドレスF001に格納されている設定値(表示モニタ122SG029に表示されている仮の設定値)をアドレスF000に格納することで、アドレスF001に格納されている設定値を本設定値として記憶する(パチンコ遊技機1の設定値を変更する)。そして、CPU103は、RAM102のアドレスF000に格納されている設定値に応じた設定値指定コマンドと、設定値変更終了通知コマンドと、を演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGSa059、122SGSa060)。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、設定値変更終了通知コマンドを設定変更処理内で演出制御基板12に対して送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更終了通知コマンドは、遊技制御メイン処理内(設定変更処理を終了した直後)で演出制御基板12に対して送信してもよい。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、錠スイッチ122SG051をOFFとすることで、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定される(RAM102におけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口への遊技球の入賞や、クリアスイッチの操作、錠スイッチ122SG051の押込み操作等の操作を実行してから錠スイッチ122SG051をOFFとすることで、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がコールドスタート出起動した場合や設定変更状態で起動した場合は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドや設定値変更開始通知コマンドを送信するよりも前にRAMクリア処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドや設定値変更開始通知コマンドを送信した後に実行してもよい。
更に、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、パチンコ遊技機1の設定値が変更されるよりも前にRAMクリア処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の設定値が変更された後に再びRAMクリア処理を実行する(RAM102のアドレスF000に格納されている設定値以外のデータをクリアする)ようにしてもよい。このようにすることで、RAM内に不正なデータが記憶されたまま遊技が開始されてしまうことを等の不具合を防ぐことができる。
更に、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動させる場合と設定変更状態で起動させる場合とでは、共通のRAMクリア処理(122SGSa017)を実行した後、起動した状態に応じたコマンド(コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンドや設定値変更終了通知コマンド)を演出制御基板12に対して送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動させる場合と設定変更状態で起動させる場合とでは、起動した状態に応じたコマンド(コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンドや設定値変更終了通知コマンド)を演出制御基板12に対して送信した後に共通のRAMクリア処理を実行してもよい。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける遊技制御用タイマ割込処理について説明する。図8−15に示すように、CPU103は、遊技制御用タイマ割込処理において先ず電源断検出処理(122SGS020)を実行した後、スイッチ処理(S21)〜コマンド制御処理(S27)の処理を実行する。図8−16に示すように、電源断検出処理において、CPU103は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(122SGSa051)。電源断信号の入力が無い場合は(122SGSa051;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(122SGSa051;Y)、RAM102に記憶されている設定値を含むバックアップデータを特定し(122SGS053)、該特定したバックアップデータをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(122SGS053)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(122SGS054)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける演出制御メイン処理について説明する。図8−17は、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理において演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(122SGS401a)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(122SGS401b)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信されるコマンドの受信待ち期間に応じたコマンド受信待ちタイマをセットする(122SGS402)。そして、コマンド受信待ちタイマの値を−1し(122SGS403)、該コマンド受信待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(122SGS404)。コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(122SGS404;N)は、122SGS403及び122SGS404の処理を繰返し実行し、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトするまで待機する。
そして、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(122SGS404;Y)、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS405)。ホットスタート通知コマンドの受信が有る場合(122SGS405;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が電断復旧した場合は、RAM122に記憶されている遊技者情報(後述する遊技者情報入力処理において該遊技者情報の入力を受付けてからRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアして122SGS417に進む(122SGS406)。
ホットスタート通知コマンドの受信が無い場合(122SGS405;N)、演出制御用CPU120は、コールド通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS407)。コールド通知コマンドの受信が有る場合(122SGS407;Y)は、RAM122に記憶されている前記遊技者情報と演出用情報(前回のパチンコ遊技機1の起動時からRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアするとともに(122SGS408)、RAM102に記憶されていた情報がクリアされたことや、RAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためのRAMクリア報知処理を実行する(122SGS409)。尚、RAMクリア報知処理では、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等を所定期間(例えば、10秒間)し、パチンコ遊技機1を起動した遊技場の店員等にRAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報とがクリアされたことを報知できればよい。そして、RAMクリア報知処理の実行後は、122SGS417に進む。
また、コールドスタート通知コマンドの受信が無い場合(122SGS407;N)、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS410)。設定値変更開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値の変更操作中であることの報知(設定値変更中報知)を実行するための設定値変更中報知処理を実行する(122SGS411)。尚、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動している状態とは、一般的に遊技機用枠122SG003が開放されており、且つ設定値の変更を行う遊技場の店員等は、主基板11に搭載されている表示モニタ122SG029を視認している状態である。つまり、設定変更状態とは、設定値の変更を行う遊技場の店員等からは画像表示装置5において表示されている画像を視認することができない状態であるため、該遊技場の店員は画像表示装置5の表示からはパチンコ遊技機1が設定変更状態であるか否かを判断することができないと考えられる。そこで、設定値変更中報知としては、スピーカ8L,8Rからの音出力や、遊技効果ランプ9の発光によって、設定値の変更を行う遊技場の店員にパチンコ遊技機1が設定変更状態で起動していることを報知すればよい。
更に、演出制御用CPU120は、設定値変更終了通知コマンド及び設定値指定コマンドの受信が有るか否か、即ち、設定値の設定値が終了したか否かを判定する(122SGS412)。設定値変更終了通知コマンド及び設定値指定コマンドの受信が有る場合(122SGS412)は、受信した設定値指定コマンドからパチンコ遊技機1に新たに設定された設定値(RAM102のアドレスF000に格納された設定値)を特定し、該特定した設定値を設定値情報(設定値に応じた「1」〜「3」の値)としてRAM122に更新記憶する(122SG413)。そして、前述した122SGS408及び122SGS409の処理を実行した後に122SGS417に進む。尚、設定値変更終了通知コマンドと設定値指定コマンドの少なくともどちらか一方の受信が無い場合(122SGS412;N)は、122SGS411と122SGS412の処理を繰返し実行する。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値変更中報知の実行後にRAM122をクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更中報知と並行してRAM122をクリアしてもよい。尚、RAM122のクリアが設定値変更中報知の実行中に完了した場合は、RAMクリア報知を設定値変更中報知と並行して実行してもよいし、設定値変更中報知の終了後にRAMクリア報知を実行してもよい。
また、設定値変更開始通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410;N)、演出制御用CPU120は、設定値確認開始通知コマンドの受信が有るか否か、即ち、パチンコ遊技機1が設定確認状態で起動したか否かを判定する(122SGS414)。設定値確認開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS414;Y)は、設定確認状態であること(表示モニタ122SG029から設定値を確認可能であること)を報知するための設定値確認中報知処理を実行する(122SGS415)。尚、設定値確認中報知処理では、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等によりパチンコ遊技機1を起動した遊技場の店員や、該パチンコ遊技機1の周囲に設定確認状態であることを報知できればよい。尚、演出制御用CPU120は、設定値確認終了通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410;N)は、122SGS405の処理に進み、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンド、設定値確認開始通知コマンドのいずれのコマンドを受信するまで待機する(122SGS405、122SGS407、122SGS410、122SGS414の処理を繰返し実行する)。
このように、本実施の形態の特徴部122SGにおける演出制御メイン処理では、図8−18に示すように、パチンコ遊技機1をホットスタートや設定変更状態で起動した場合には、遊技者情報(該遊技者情報の入力を受付けてからの変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等)をRAM122からクリアする一方で、演出用情報(パチンコ遊技機1の前回起動時からの変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等)と設定値情報(パチンコ遊技機1に設定されている設定値に対応する「1」〜「3」のいずれかの数値)についてはRAM122からクリアしないようになっている。また、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合には、遊技者情報と演出用情報をRAM122からクリアする一方で、設定値情報についてはRAM122からクリアしないようになっている。更に、パチンコ遊技機1を設定変更状態にて起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とをRAM122からクリアしない一方で、設定値情報についてはRAM122に既に記憶されている設定値情報に上書き(更新記憶)するようになっている。
つまり、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定確認状態、設定変更状態のいずれで起動するかに応じてRAM122からクリアする情報が異なっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とがクリアされ、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とがクリアされない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合においても、遊技者情報や演出用情報をクリアするようにしてもよい。
図8−17に戻り、122SGS417において演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始する。具体的には、図8−19に示すように、受信したコマンドがホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンド、コールドスタート通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組合せで飾り図柄の表示を開始する。また、受信したコマンドが設定値変更終了通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組合せで飾り図柄の表示を開始する。
尚、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組合せで飾り図柄の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「1」)が設定された場合は、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「3」)が設定された場合よりも高い割合で初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組合せで表示してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを示唆することでき、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組合せで飾り図柄の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「1」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「3」)が設定された場合とで、画像表示装置5に表示する初期図柄を異ならせてもよい。また、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「1」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「3」)が設定された場合とで、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量や、遊技効果ランプ9の光量等を異ならせるようにしてもよい。
そして、図8−17に戻り演出制御用CPU120は、最初の4変動において先読予告演出の実行を規制するために、先読規制カウンタに「4」をセットする(122SGS418)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(122SGS419)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(122SGS420)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、パチンコ遊技機1が起動したことを報知するための起動報知処理を実行する(122SGS421)。起動報知処理においては、例えば、該割込がパチンコ遊技機1の起動から最初の割込であるか否かを判定する。パチンコ遊技機1の起動から最初の割込である場合は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセステーブルを選択するとともに、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセスタイマをスタートさせる。そして、起動報知用プロセスタイマをスタートさせた後は、次回以降の割込において起動報知処理を実行することによって起動報知用プロセスタイマの値と起動報知用プロセステーブルにもとづいてパチンコ遊技機1の起動報知を実行すればよい。
尚、本実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に受信したコマンドがホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれかであるかに応じて、パチンコ遊技機1の起動報知の態様が異なっている。
具体的には、図8−20に示すように、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは同であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは異なっていてもよい。
また、パチンコ遊技機1を起動する際にコールドスタート通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されておらず、且つRAM102におけるデータがクリアされている場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングとは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングは異なっていてもよい。
つまり、本発明における特定制御とは、パチンコ遊技機1がホットスタートや設定確認状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行することと、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合に、演出制御用CPU120が遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行することの両方を含んでいる。
また、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されている可能性が有る場合には、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(例えば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは異なっていてもよい。
特に、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合は、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信している場合とは異なり、画像表示装置5においてメッセージ画像の表示を行うため、パチンコ遊技機1の設定値が変更されたことが認識され易いようになっている。
つまり、本発明における特別制御とは、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像の表示を実行することを指す。
尚、前述したように、遊技効果ランプ9の発光開始タイミングと、スピーカ8L,8Rの音出力開始タイミングと、画像表示装置5における画像の表示開始タイミングとが同一となっているので、これらパチンコ遊技機1の起動時の報知態様については、ホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信した場合(パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合)の報知期間が60秒、コールドスタート通知コマンドを受信した場合(パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合)の報知期間が60秒、設定値変更終了通知コマンドを受信した場合(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合)の報知期間が40秒となっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知を遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R、画像表示装置5を用いて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に遊技場の管理コンピュータや各台計数機等の管理装置に信号を出力可能な外部出力端子を設け、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知として、該外部出力端子から管理装置にパチンコ遊技機1が起動したことを特定可能な信号を出力するようにしてもよい。
また、本実施例の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動した場合であっても起動報知を実行する装置が一部共通である(いずれにおいても遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する装置が異なる(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、画像表示装置5にてメッセージ画像を表示し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、前述した外部出力端子から管理装置に信号を出力する等)ようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する各装置での報知態様を異ならせてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、パチンコ遊技機1に設けられている全ての遊技効果ランプ9を発光させる一方で、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技効果ランプ9のうち一部のみを発光させてもよい。
更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、遊技機用枠122SG003が開放されている状態であるので、スピーカ8L,8Rのうち一方のみから音出力を行い(パチンコ遊技機1に3個以上のスピーカが設けられている場合は、一部のスピーカからのみ音出力を行う)、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、遊技機用枠122SG003が閉鎖されている状態であることが多いので、全てのスピーカ8L,8Rからの音出力を行うようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、画像表示装置5において「設定変更中」等の設定変更中である旨を示すメッセージ画像を表示する一方で、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、画像表示装置5において「RAMがクリアされました」等のRAM102やRAM122がクリアされた旨を示すメッセージ画像を表示してもよい。
更に、パチンコ遊技機1に前述した外部出力端子を複数設ける場合は、各報知に応じて管理装置に信号を出力する端子を異ならせてもよい。例えば、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値変更中報知として、設定値の変更が終了するまでの期間(設定値変更終了通知コマンドや設定値指定コマンドを受信するまでの期間)にわたって設定変更に対応する端子から管理装置に信号を出力し、設定値の変更が終了した後は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力する。尚、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力するのみでよい。
尚、外部出力端子を各報知において共通して用いる場合には、各報知に応じて管理装置に対して信号を出力するタイミングを異ならせるようにしてもよい。
以上のように起動報知処理では、受信したコマンドに応じてパチンコ遊技機1の起動報知態様が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ遊技機1の起動報知は、受信したコマンドにかかわらず1の報知態様にて実行してもよい。また、パチンコ遊技機1の起動報知は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのいずれを受信した場合でも実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのうちで、受信してもパチンコ遊技機1の起動報知を実行しないコマンドを設けてもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、本発明における初期化演出として、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる態様の起動報知を実行したり、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる組み合わせの飾り図柄を画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら初期化演出としての起動報知の態様や飾り図柄の組み合わせは、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて全て異なっていてもよいし、一部のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合、コールドスタートで起動した場合、設定変更状態で起動した場合、設定確認状態で起動した場合のいずれにおいても起動報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合や設定確認状態で起動した場合は、これら起動報知を実行しないようにしてもよい。
図8−17に戻り、次に演出制御用CPU120は、電源断検出処理を実行する(122SGS422)。電源断検出処理では、図8−22に示すように、演出制御用CPU120は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(122SGS431)。電源断信号の入力が無い場合は(122SGS431;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(122SGS431;Y)、RAM122に記憶されている設定値情報や遊技者情報等を含むバックアップデータを特定し(122SGS432)、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(122SGS433)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(122SGS434)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
図8−17に戻り、次に演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:122SGS423)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図8−3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(122SGS424)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理(122SGS425)、遊技者情報の入力を受付ける遊技者情報入力処理(122SGS426)、遊技者情報を出力する遊技者情報出力処理(122SGS427)、演出用情報を集計する演出用情報集計処理(122SGS428)を実行する。その後、S52に移行する。
尚、遊技者情報入力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によってパスワード(予め遊技者の遊技情報が記憶されている外部のサーバにて生成されたパスワード。遊技者は、スマートフォン等の通信端末を使用することで該サーバにアクセスし、生成されたパスワードを受信可能)の入力を受け付け、該パスワードから特定した遊技者情報をRAM122に記憶する。更に、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に記憶している遊技者情報としての変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
遊技者情報出力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によって、RAM122に記憶されている遊技者情報にもとづいて2次元コードを生成し、該2次元コードを画像表示装置5に表示する。そして、該2次元コードの表示終了後は、RAM122に記憶される遊技者情報をクリアする。尚、遊技者は、画像表示装置5に表示された2次元コードをスマートフォン等の携帯端末にて読み込むことによって今回の遊技にて集計した遊技者情報を外部サーバに送信することによって、パチンコ遊技機1における累計の遊技者情報を該サーバに記憶させておくことができる。
演出用情報集計処理では、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に演出用情報としてRAM122に記憶されている変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける演出制御プロセス処理について説明する。図8−22に示すように、演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先ず、先読規制カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(122SGS441)。先読規制カウンタの値が「0」である場合(122SGS441;Y)は、先読予告設定処理(S161)を実行した後、演出制御プロセスフラグに応じてS170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。
また、先読規制カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかである場合(122SGS441;N)は、更に演出制御プロセスフラグの値が「1」であるか否かを判定する(122SGS442)。演出制御プロセスフラグの値が「0」、「2」〜「7」のいずれかである場合(122SGS442;N)は、演出制御プロセスフラグに応じてS170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行し、演出制御プロセスフラグの値が「1」のである場合(122SGS442;Y)は、先読規制カウンタの値を−1し(122SGS443)、演出制御プロセスフラグに応じてS170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。以上のように122SGS441〜122SGS443の処理を実行することで、起動直後のパチンコ遊技機1においては、変動表示が4回実行されるまで先読予告演出の実行が規制されるようになっている。
尚、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1が起動したことにもとづいて、演出制御用CPU120が演出制御メイン処理及び演出制御プロセス処理を実行することで、4回の変動表示にわたって先読予告演出の実行を規制する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が起動したことにもとづいて、CPU103が始動入賞判定処理(図5参照)を実行しないことで、4回の変動表示にわたって先読予告演出の実行を規制するようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動したか設定変更状態で起動したかにかかわらず、遊技が可能となったことにもとづいて、遊技進行に関わる設定として、4回の変動表示にわたって先読予告演出の実行を規制する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動したか設定変更状態で起動したかにかかわらず、遊技が可能となったことにもとづいて、遊技進行に関わる設定として、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量、遊技効果ランプ9の光量、RTCに応じた演出の設定等を工場出荷時の状態としてもよい。
以上、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1においては、図9(H)に示すように、演出制御用CPU120は、第1示唆演出としてのスーパーリーチAやスーパーリーチBのリーチ演出と、第2示唆演出としてのスーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出と、を実行可能であるとともに、スーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出を実行する際には、該スーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出の開始時から該スーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出に対応したタイトルを報知するので、リーチ演出に応じたタイトルの報知を実行することができ、演出効果を向上できる。
また、本実施の形態には、以下に示す第4発明も含まれている。つまり、従来、パチンコ遊技機として、例えば、特開2016−42880号公報に記載されているものや、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2016−42880号公報や特開2010−200902号公報に記載されている遊技機にあっては、遊技機に電源を投入して起動させるとき(遊技機に電力供給が開始されたとき)に、主基板(遊技制御基板)がバックアップされている記憶にもとづいて遊技機を復旧するために該主基板から演出制御基板(演出制御手段)に対して出力されるコマンド(制御情報)と、主基板がバックアップされている記憶にかかわらず該バックアップされている記憶をクリアするために該主基板から演出制御基板に対して出力されるコマンドと、遊技機の設定値を変更可能な状態とするために該主基板から演出制御基板に対して出力されるコマンドと、が同一であると、遊技機に電源を投入して起動させる際に、演出制御基板が該起動状態に応じた適切な処理を実行できないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定操作されることにより複数の設定値(例えば、1〜3の設定値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図8−14に示す設定変更処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御可能であって、前記設定手段にて設定された設定値にもとづいて前記有利状態への制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分)と、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記遊技制御手段から出力される制御情報(例えば、図8−3に示す演出制御コマンド)に基づいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が図8−17に示すRAMクリア報知処理、設定値変更中報知処理、設定値確認中報知処理等を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときの起動状態として、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧する第1起動状態(例えば、ホットスタート)と、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容に関わらずに該記憶内容を消去して復旧する第2起動状態(例えば、コールドスタート)と、前記設定手段による設定を可能とする第3起動状態(例えば、設定変更状態)のいずれかとなり、該起動状態に対応した異なる制御情報を前記演出制御手段に出力する(例えば、図8−11、図8−14に示すように、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合は、CPU103が演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを送信し、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、CPU103が演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、CPU103が演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、演出制御手段が、電力供給が開始されたときに遊技制御手段の起動状態に応じた適切な処理を実行することができる。
更には、第4発明の手段2として、
前記演出制御手段が用いる情報を記憶可能な演出制御用記憶手段(例えば、RAM122)を備え、
前記制御情報が対応する起動状態が前記第2起動状態である場合と前記第3起動状態である場合とで、前記演出制御用記憶手段に記憶されている情報のうち、消去する情報が異なる(例えば、図8−18に示すように、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定確認状態、設定変更状態のいずれで起動するかに応じてRAM102からクリアされる情報が異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態に応じた適切な消去を行うことができる。
更には、第4発明の手段3として、
前記遊技制御手段は、前記第3起動状態の終了を指定する制御情報(例えば、設定値変更終了通知コマンド)を出力可能であって、
前記演出制御手段は、前記第3起動状態の終了を指定する制御情報が出力されたことにもとづいて、前記第3起動状態の終了に応じた特別制御を行う(たとえば、図8−20に示すように、設定値変更終了通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(例えば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別制御によって、設定値を設定可能な第3起動状態が終了したことを認識することができる。
更には、第4発明の手段4として、
前記演出制御手段は、前記第1起動状態または前記第2起動状態に対応する制御情報が出力されたときには、該出力に応じて特定制御を行う(たとえば、図8−20に示すように、ホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特定制御によって、設定値を設定不能な起動状態であることを認識することができる。
更には、第4発明の手段5として、
前記演出制御手段は、前記制御情報が対応する起動状態に応じて異なる制御を行う(たとえば、図8−20に示すように、ホットスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する部分と、コールドスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する部分と、設定値変更終了通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像を実行する部分。また、図8−19に示すように、ホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、初期図柄として飾り図柄を「1」、「2」、「3」の組み合わせで表示したり、設定値変更終了通知コマンドを受信したことにもとづいて、初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組み合わせで表示する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、いずれの起動状態であるかを容易に認識することができる。
更には、第4発明の手段6として、
前記遊技制御手段は、前記第3起動状態において設定値が変更された場合には、前記バックアップ記憶手段に記憶されているバックアップ情報を、特定情報を除いて消去する(例えば、変形例8として図8−23に示すように、設定値が変更されたことにもとづいてRAMクリア処理を実行し、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値のデータを除くアドレスF001以降のデータをクリアする部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値の変更に応じた、適切なバックアップ情報の消去を実行することができる。
更には、第4発明の手段7として、
前記遊技制御手段が遊技の進行を制御するために用いる遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RAM102)を備え、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去するタイミングは、前記第1起動状態と前記第2起動状態とで異なる(例えば、変形例11に示すように、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信する前のタイミングでRAMクリア処理を実行し、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信した後のタイミングでRAMクリア処理を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態に応じた適切なタイミングで遊技情報の消去を実行することができる。
また、本実施の形態には、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、パチンコ遊技機として、例えば、特開2016−42880号公報に記載されているものや、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2016−42880号公報や特開2010−200902号公報に記載されている遊技機にあっては、遊技機に電源を投入して起動させるとき(遊技機に電力供給が開始されたとき)に、主基板がバックアップされている記憶にかかわらず該バックアップされている記憶をクリアする場合(一般起動状態)と、遊技機の設定値を変更可能な状態とする場合(設定起動状態)と、で報知態様が同一であると、遊技機がこれら一般起動状態と設定起動状態とのどちらであるか特定できず、遊技機の不正な設定変更等の発見が困難であるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定操作されることにより複数の設定値(例えば、1〜3の設定値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図8−14に示す設定変更処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御可能であって、前記設定手段にて設定された設定値にもとづいて前記有利状態への制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分)と、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102やRAM122)と、
遊技機への電力供給が開始されたときの前記遊技制御手段の起動状態を報知可能な起動報知手段(例えば、演出制御用CPU120が図8−17に示す起動報知処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記起動状態として、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容をクリアして起動する一般起動状態(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した状態)と、前記設定手段による設定を有効とする設定起動状態(例えば、設定変更状態)とを有し、
前記起動報知手段は、前記一般起動状態と前記設定起動状態とで、異なる態様にて前記報知を行う(例えば、図8−20示すように、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、遊技効果ランプの発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、遊技効果ランプの発光とスピーカ8L,8Rからの音出力、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態が、一般起動状態であるのか設定起動状態であるのかを容易に特定できるので、設定による不正を容易に発見できる。
更には、第5発明の手段2として、
前記起動報知手段は、優先度に応じて各種の報知を実行可能であって、
前記設定起動状態の報知の優先度は、前記一般起動状態の報知の優先度よりも高い(例えば、変形例12に示すように、優先度の高い設定値変更中報知の実行中は、優先度の低いRAMクリア報知を実行しないようにする部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定起動状態の報知が優先されるので、設定による不正を発見できなくなってしまうことを防ぐことができる。
更には、第5発明の手段3として、
前記起動報知手段は、前記設定起動状態と前記一般起動状態とを、異なる報知期間にて報知する(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合の報知期間が60秒、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合の報知期間が40秒である部分)ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態に応じた期間において適切な報知を実行できる。
更には、第5発明の手段4として、
前記起動報知手段は、
第1報知手段(例えば、画像表示装置5)と、該第1報知手段とは異なる第2報知手段(例えば、遊技効果ランプ9やスピーカ8L,8R)とを有し、
前記設定起動状態については前記第1報知手段により報知し(例えば、図8−20に示すように、画像表示装置5にメッセージ画像を表示する部分)、
前記一般起動状態については前記第2報知手段により報知する(例えば、図8−20に示すように、遊技効果ランプ9の発光やスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する部分)ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動報知が、異なる報知手段にて実行されるので、いずれの起動状態であるのかを認識し易くできる。
更には、第5発明の手段5として、
前記遊技制御手段は、前記設定起動状態となった後の遊技可能状態と、前記一般起動状態となった後の遊技可能状態とで、遊技進行に関わる設定として共通の設定による遊技制御(例えば、パチンコ遊技機1が起動してからCPU103が始動入賞判定処理を実行しないことによって、4回の変動表示までは先読予告演出の実行を規制する部分)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、異なる設定による遊技制御が実行されることにより、設定変更されたことを認識されてしまう等の不都合の発生を防ぐことができる。
また、本実施の形態には、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、遊技機として、例えば、特開2016−137351号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2016−137351号公報に記載されている遊技機にあっては、設定値の変更により遊技情報が意図せず消去されてしまうと、遊技機が設置されている店舗や遊技者に不利益を与えてしまう虞がある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定操作されることにより複数の設定値(例えば、1〜3の設定値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図8−14に示す設定変更処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御可能であって、前記設定手段にて設定された設定値にもとづいて前記有利状態への制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御するために前記遊技制御手段が用いる遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が消去されることを事前に報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120が変形例8における設定値変更確認報知処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記設定手段によって新たに設定値が設定されたときに、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去し(例えば、CPU103が変形例8に示すRAMクリア処理を実行する部分)、
前記所定操作は、設定変更開始操作(例えば、クリアスイッチをONとする操作)と設定変更操作(例えば、設定切替スイッチ122SG052をONとする操作)と設定変更完了操作(例えば、錠スイッチ122SG051をOFFとする操作)とを含み、
前記設定手段は、前記設定変更開始操作がされることで記設定変更操作が可能となり(例えば、変形例8として図8−23に示すように、CPU103が、クリアスイッチがONであると判定(122SGSa054a;Y)した後に122SGSa054d〜122SGSa056の処理を実行可能となる部分)、該可能となった前記設定変更操作の後に前記設定変更完了操作がされることにより、前記設定変更操作によって変更された設定値の設定を行い(例えば、変形例8として図8−23に示すように、CPU103が、錠スイッチがOFFであると判定(122SGSa057;N)した後に122SGSa058の処理を実行する部分)、
前記報知手段は、前記設定変更開始操作がされたときに、前記報知を実行する(例えば、変形例8として図8−24に示すように、演出制御用CPU120が第1設定値変更開始通知コマンドを受信したと判定(122SGS410;Y)したことにもとづいて設定値変更確認報知処理を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値の変更によって、遊技情報が意図せずに消去されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第6発明の手段2として、
前記遊技制御手段は、前記設定変更開始操作がされた後に、前記設定変更操作がされることなく該設定変更完了操作がされた場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を消去しない(例えば、変形例8として図8−23に示すように、CPU103が設定切替スイッチの操作が無しであると判定(122SGSa054d;N)した後に、更に錠スイッチ122SG051がOFFであると判定した場合には、RAM102のアドレスF000とアドレスF001に同一の設定値が格納されていることにもとづいて(122SGSa057c;Y)、RAMクリア処理(122SGSa060)を実行せずに設定値変更処理を終了する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値が変更されないにもかかわらず、遊技情報が消去されてしまうことによって遊技者に不利益が生じてしまうことを防ぐことができる。
更には、第6発明の手段3として、
前記報知手段は、前記設定変更完了操作がされることなく前記所定操作が終了された場合に、遊技情報が前記遊技制御手段によって消去されないことを報知可能である(例えば、変形例8として図8−25に示すように、演出制御用CPU120が設定値変更確認報知処理を実行することによって画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1が表示される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、操作者が、遊技情報が消去されないようにするための操作方法を認識することができるので、遊技情報が意図せずに消去されてしまうことを、より一層防ぐことができる。
更には、第6発明の手段4として、
前記遊技制御手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに、消去条件が成立しており、且つ、所定の確認操作がされた場合に、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去し(例えば、図8−11に示すように、CPU103が遊技制御メイン処理においてクリアスイッチがONであると判定(122SGSa003;Y)した後にRAMクリア処理(122SGSa017)を実行する部分)、
前記報知手段は、前記消去条件が成立している場合にも前記報知を行う(例えば、変形例9として図8−26に示すように、画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M2が表示される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技情報が意図せずに消去されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第6発明の手段5として、
前記遊技制御手段から出力される制御情報に基づいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
前記演出制御手段が用いる情報を記憶可能な演出制御用記憶手段(例えば、RAM122)と、
前記演出制御用記憶手段における消去を実行するか否かを選択可能な選択手段(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B)と、
を備え、
遊技機への電力供給が開始されたときに消去条件が成立しており、且つ前記選択手段によって前記演出制御用記憶手段における消去を実行しないことが選択されている場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去し(例えば、変形例10に示すように、RAM102のみをクリアする部分)、遊技機への電力供給が開始されたときに消去条件が成立しており、且つ前記選択手段によって前記演出制御用記憶手段における消去を実行することが選択されている場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去するとともに、前記演出制御用記憶手段に記憶されている情報の少なくとも一部を消去する(例えば、変形例10に示すように、RAM102とRAM122との両方をクリアする部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、消去条件が成立している場合に、遊技情報記憶手段における消去とともに、演出制御用記憶手段の消去を実行するか否かを選択することができる。
以上、本発明の実施の形態における特徴部122SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部122SGでは、図8−11に示すように、パチンコ遊技機1の起動時にクリアスイッチがONである場合は、RAMクリア処理(122SGSa017)を実行した後、錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa018;Y)に設定変更処理(122SGSa020)を実行し、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の起動時にクリアスイッチがONである場合は、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを先に判定し、錠スイッチ122SG051がONである場合は、設定変更処理においてパチンコ遊技機1に新たな設定値を設定したことにもとづいてRAMクリア処理を実行してもよい。
尚、このように、設定変更処理においてパチンコ遊技機1に新たな設定値を設定したことにもとづいてRAMクリア処理を実行する場合は、変形例8として図8−23に示すように、設定変更処理においてCPU103は、先ず、該CPU103が設定変更処理を実行開始したことを示す第1設定値変更回通知コマンドを演出制御基板12に対して送信する(122SGSa051)。次に、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値を特定するとともに(122SGSa052)、該特定した設定値を表示モニタ122SG029に表示する。
そして、CPU103は、クリアスイッチがONであるか否かを判定し(122SGSa054a)、クリアスイッチがOFFである場合(122SGSa054a;N)は、更に錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa054b)。錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa054b;Y)は、122SGSa054aと122SGSa054bの処理を繰返し実行し、クリアスイッチがONまたは錠スイッチ122SG051がOFFとなるまで待機する。尚、錠スイッチ122SG051がOFFである場合は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
また、クリアスイッチがONである場合(122SGSa054a;Y)、CPU103は、設定切替スイッチ122SG052の操作によってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となったことを示す第2設定値変更開始通知コマンドを演出制御基板12に対して送信し(122SGSa054c)、設定切替スイッチ122SG052の操作が有りか否かを判定する(122SGSa054d)。
設定切替スイッチ122SG052の操作が有る場合(122SGSa054d;Y)は、RAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(122SGSa055)。具体的には、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階不利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階不利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「3」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ122SG029に表示し(122SGSa056)、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa057)。尚、122SGSa054において設定切替スイッチの操作が無い場合(122SGSa054;N)は、122SGSa055と122SGSa056の処理を実行せずに122SGSa057の処理を実行する。
錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa057;Y)、CPU103は、122SGSa054d〜122SGSa056の処理を繰返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ122SG029に表示する処理を実行する。
また、122SGSa057において錠スイッチがOFFである場合(122SGSa057;N)、CPU103は、RAM102のアドレス001に設定値(仮の設定値)が格納されているか否かを判定する(122SGSa057a)。RAM102のアドレス001に設定値(仮の設定値)が格納されていない、つまり、設定切替スイッチ122SG052が操作されること無く錠スイッチ122SG051がOFFとなった場合は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
一方で、RAM102のアドレス001に設定値(仮の設定値)が格納されている場合(122SGSa057a;Y)は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値とアドレスF001に格納されている設定値とを比較し(122SGSa057b)、RAM102におけるアドレスF000とアドレスF001に同一の設定値が格納されているか否かを判定する(122SGSa057c)。RAM102におけるアドレスF000とアドレスF001に同一の設定値が格納されている場合(122SGSa057c;Y)、つまり、パチンコ遊技機1の設定値が変更されなかった場合は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
また、RAM102におけるアドレスF000とアドレスF001に異なる設定値が格納されている場合(122SGSa057c;N)、つまり、パチンコ遊技機1の設定値が変更された場合は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている設定値をアドレスF000に格納する、つまり、アドレスF001に格納されている設定値をパチンコ遊技機1の本設定値として記憶する(122SGSa058)。
そして、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値(新たに設定されたパチンコ遊技機1の設定値)に応じた設定値指定コマンドを演出制御基板12に対して送信し(122SGSa059)、RAMクリア処理を実行する(122SGSa060)。尚、RAMクリア処理(122SGSa060)は、図8−13にて説明したRAMクリア処理と同一の処理を実行し、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値を除くデータ(アドレスF001以降に格納されているデータ)をクリアする。RAMクリア処理(122SGSa060)の実行後は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
図8−24は、変形例8における演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。変形例8における演出制御メイン処理では、演出制御用CPU120は、図8−24に示すように、コールドスタート通知コマンドの受信が無いと判定した場合(122SGS407;N)、第1設定値変更開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS410a)。第1設定値変更開始通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410a;N)は、122SGS414(図8−17参照)に進み、第1設定値変更開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410a;Y)は、設定値変更確認報知処理を実行し(122SGS410b)、画像表示装置5に設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示を、メッセージ画像122SG005M1(図8−25(A)参照)として表示する。
そして、演出制御用CPU120は、第2設定値変更開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS410c)。第2設定値変更開始通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410C;N)は、更に設定値変更終了通知コマンドの受信が有るか否かを判定し(122SGS410d)する。設定値変更終了通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410d;N)は、122SGS410b〜122SGS410dの処理を繰り返実行し、第1設定値変更開始通知コマンドまたは設定値変更終了通知コマンドの受信まで待機する。また、設定値変更終了通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410d;Y)は、122SGS414(図8−17参照)に進む。
また、第2設定値変更開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410c;Y)、演出制御用CPU120は、設定値の変更操作中であることを報知するための設定値変更中報知処理を実行し(122SGS411)、設定値変更終了通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS411a)。設定値変更終了通知コマンドの受信が無い場合(122SGS411a;N)は、122SG411と122SGS411aの処理を繰返し実行して設定値変更終了通知コマンドを受信するまで待機する。そして、設定値変更終了通知コマンドの受信が有る場合(122SGS411a;Y)は、設定値指定コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS411b)。設定値指定コマンドの受信が無い場合(122SGS411b;N)は、122SGS414(図8−17参照)に進み、設定値指定コマンドの受信が有る場合(122SGS411b;Y)は、受信した設定値指定コマンドからパチンコ遊技機1に新たに設定された設定値(RAM102のアドレスF000に格納された設定値)を特定し、該特定した設定値を設定値情報(設定値に応じた「1」〜「3」の値)としてRAM122に更新記憶する(122SG413)。そして、122SGS408(図8−17参照)に進む。
以上のようにCPU103が設定変更処理を実行し、演出制御用CPU120が演出制御メイン処理を実行することで、遊技場の店員等がクリアスイッチと錠スイッチ122SG051とをONにした状態でパチンコ遊技機1を起動すると、図8−25(A)に示すように、画像表示装置5において、設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示がメッセージ画像122SG005M1として表示される。
このように画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1が表示されている状態で遊技場の店員等が錠スイッチ122SG051をOFFとした場合は、図8−25(B)に示すように、パチンコ遊技機1の設定値が変更されること無く、また、RAM102がクリアされること無く、画像表示装置5に初期図柄として飾り図柄が「1」、「2」、「3」の組合せで表示される。一方で、画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1が表示されている状態で遊技場の店員等が再度クリアスイッチをONとした場合は、図8−25(C)に示すように、パチンコ遊技機1が設定変更状態となり、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等によって設定値の変更操作中であることが報知される。
そして、該設定変更状態において遊技場の店員等が新たな設定値を設定せずに錠スイッチ122SG051をOFFとした場合や、遊技場の店員等が新たな設定値として元の設定値と同一の設定値を設定して錠スイッチ122SG051をOFFとした場合は、図8−25(D)に示すように、パチンコ遊技機1の設定値が変更されること無く、また、RAM102がクリアされること無く、画像表示装置5に初期図柄として飾り図柄が「1」、「2」、「3」の組合せで表示される。更に、設定変更状態において遊技場の店員等が新たな設定値を設定(設定値を変更)して錠スイッチ122SG051をOFFとした場合は、図8−25(E)に示すように、設定値が変更されたことにもとづいてRAM102がクリアされ、画像表示装置5に初期図柄として飾り図柄が「4」、「5」、「6」の組合せで表示される。
また、前記変形例8では、遊技場の店員等がクリアスイッチと錠スイッチ122SG051とをONとした状態でパチンコ遊技機1を起動することで、画像表示装置5に設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示が、メッセージ画像122SG005M1として表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例9として図8−26に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチをONとした状態でパチンコ遊技機1を起動することで、画像表示装置5にパチンコ遊技機1をコールドスタートで起動することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動しない場合はパチンコ遊技機1の再起動を行う指示を、メッセージ画像122SG005M2として表示してもよい。
このようにすることで、例えば、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1をホットスタートで起動させようとして誤ってクリアスイッチをONとしてしまった場合等に、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動されてしまいRAM102に記憶されている遊技情報が意図せずクリアされてしまうことを防ぐことができる。
また、前記変形例8及び前記変形例9では、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合やコールドスタートで起動した場合に、画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1やメッセージ画像122SG005M2を表示することによってRAM102をクリアするか否かの確認を行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5にメッセージ画像することによってRAM102をクリアするか否かの確認を行うのは、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合とコールドスタートで起動とのいずれか一方のみでもよいし、両方であってもよい。
また、前記変形例8では、遊技場の店員等がクリアスイッチと錠スイッチ122SG051とをONとした状態でパチンコ遊技機1を起動することで、画像表示装置5に設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示が、メッセージ画像122SG005M1として表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例10として図8−27に示すように、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動したことや設定値が変更されたことにもとづいてRAM102がクリアされた場合は、画像表示装置5に設定値が変更された旨やRAM102がクリアされた旨と、これら設定値が変更されたことやRAM102がクリアされたことに応じてRAM122をクリアするか否の選択肢と、を含むメッセージ画像122SG005M3を表示するとともに、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作によってRAM122をクリアするか否の選択を受付けるようにしてもよい。
尚、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作によってRAM122のクリアを選択した場合は、演出制御用CPU120がRAMクリア処理を実行することによってRAM122における設定値情報を除く他の情報をクリアし(結果的にRAM102とRAM122の両方をクリアし)、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作によってRAM122のクリアを選択しなかった場合は、RAM122をクリアしない(結果的にRAM102のみをクリアする)。
また、前記実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合と設定変更状態で起動する場合とで、同一タイミング(演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドや設定値変更開始通知コマンドを送信する前のタイミング)でRAMクリア処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例11として、例えば、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信する前のタイミングでRAMクリア処理を実行し、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信した後のタイミング(より具体的には演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信した後、つまり、設定値の変更を終了した後)でRAMクリア処理を実行する等、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合と設定変更状態で起動する場合とで、RAM102をクリアするタイミングが異なっていてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGでは、図8−17に示すように、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合と設定変更状態で起動した場合とで、必ずRAM102やRAM122がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためにRAMクリア報知処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例12として、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動してパチンコ遊技機1の設定値を変更中であることを報知する(設定値変更中報知を実行する)場合には、RAMクリア報知を実行しない等、各報知に優先度を設定し、優先度の高い報知(例えば、設定値変更中報知)が実行されている場合は、優先度の低い報知(例えば、RAMクリア報知)を実行しないようにしてもよい。
このように各報知に優先度を設ける場合は、優先度の高い報知の実行後に優先度の低い報知を実行してもよい。尚、この場合は、優先度の低い報知を優先度の高い報知が実行されなかった場合よりも短い期間で実行することにより、報知を実行する期間が長尺となってしまうことを防ぐようにしてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に可動体32に対する設定をなんら実行していないが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の起動時は、前述したRAMクリア報知、設定値変更中報知、設定値確認中報知、各種起動報知と並行して可動体32が正常に動作するか否かの確認動作を実行するようにしてもよい。尚、パチンコ遊技機1をホットスタートやコールドスタートで起動する場合は、60秒間の起動報知が実行されるので、該起動報知中に可動体32の確認動作を実行することができる。また、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、40秒間の起動報知に加えて設定値の変更が行われるので、これら設定値の変更中と40秒間の起動報知中に可動体32の確認動作を実行することができる。
尚、可動体32の確認動作は、パチンコ遊技機1の起動態様にかかわらず、パチンコ遊技機1に電源が投入された時点から実行してもよいし、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認開始通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド等を演出制御用CPU120(演出制御基板12)が受信した時点から実行してもよい。更に、演出制御用CPU120が設定値変更開始通知コマンドを受信した時点から可動体32の確認動作を実行する場合、つまり、パチンコ遊技機1の設定値の変更中に可動体32の確認動作を実行する場合は、該確認動作のエラーが発生しても設定値変更中報知の実行を優先し、確認動作のエラー報知を実行しないようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定することで、そのまま新たな設定値が遊技に反映される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更状態でパチンコ遊技機1に新たな設定値を設定した場合は、一旦パチンコ遊技機1を再起動(パチンコ遊技機1をホットスタートで起動)させることによって新たな設定値が遊技に反映されるようにしてもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1を再起動させることによって新たな設定値が遊技に反映される場合は、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合には、可動体32の確認動作として、可動体32を原点位置から演出位置に向けて僅かに移動させた後、再び可動体32を原点位置に移動させる等の比較的短い期間で実行可能な確認動作を実行し、パチンコ遊技機1を再起動した場合には、可動体32の確認動作として、可動体32を原点位置から演出位置に移動させた後、再び可動体32を原点位置に移動させる等の比較的長い期間を要する確認動作を実行してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1を起動した際の可動体32の確認動作に要する期間を短縮することができる。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、RAM102からクリアされない特定情報として、アドレスF000に格納されている設定値を開示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102からクリアされない特定情報としては、RTCの設定や、エラー履歴等を含めてもよい。
更に、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、RAM102にクリアされない特定情報としての設定値と、クリアされる情報としての仮設定値、遊技情報等を記憶する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100上に2つのRAMを設け、一方のRAMに設定値等のクリアされない特定情報を記憶し、他方のRAMに仮設定値、遊技情報等のクリアされる情報を記憶してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて他方側のRAM(仮設定値、遊技情報等が記憶されているRAM)をクリアするか否かを異ならせることができる。更に、RAM102内にクリアされない特定情報を記憶するための領域とクリアされる情報を記憶するための領域とを設けるようにしてもよい。
また、上記したように遊技制御用マイクロコンピュータ100上に2つのRAMを設ける場合は、設定値等のクリアされない特定情報を記憶するRAMをバックアップ電池が接続された接続したSRAM(Static Randam Access Memory)とする一方で、仮設定値や遊技情報等が記憶されているRAMをFeRAM(Ferroelectric Randam Access Memory)とすることによって、設定値等の他のデータよりも重要度の高いデータを確実にクリアせずに記憶しておくことができるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、クリアスイッチが電源基板に搭載されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、クリアスイッチは、主基板11に搭載してもよい。このようにすることで、既存の電源基板に対して新たにクリアスイッチを取り付ける必要が無くなるので、パチンコ遊技機1の製造コストを抑えることができる。
また、前記実施の形態に特徴部122SGにおいては、主基板11に設定値を表示するための表示モニタ122SG051を搭載する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、主基板11における設定切替スイッチ122SG052の近傍位置に表示モニタ122SG051を設け、設定値の変更操作を実行し易いようにしてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいては、主基板11に設定値を表示するための表示モニタ122SG051を搭載する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1において役物比率や連続役物比率等を算出可能とする場合は、これら算出した役物比率や連続役物比率を表示モニタ122SG051にて表示可能としてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいては、主基板11に表示モニタ122SG051と設定切替スイッチ122SG052とを設けることによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、払出制御基板に搭載されているモニタ(7セグモニタ)やリセットボタン等を利用してパチンコ遊技機1の設定値を変更可能としてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合、CPU103が演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図8−11に示すように、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合と同じくRAMクリア処理(122SGSa017)を実行するので、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドとコールドスタート通知コマンドとの両方を送信してもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいて、設定値1を最も遊技者にとって有利な設定値とし、設定値3を最も遊技者にとって不利な設定値とする(設定値1を最も遊技場にとって不利な設定値とし、設定値3を最も遊技場にとって有利な設定値とする)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値1を最も遊技者にとって不利な設定値とし、設定値3を最も遊技者にとって有利な設定値としてもよい。
特に、特徴部122SGにおいては、RAM102に異常が有る場合(122SGSa041;Y)やバックアップデータが無い場合(122SGSa042;N)については、アドレスF000に「00H」がセットされることで、パチンコ遊技機1は自動的に設定値1が設定された状態、すなわち、パチンコ遊技機1が遊技者にとって最も有利な状態となる。このため、一部の遊技者が、RAM102に異常を引き起こす等した後にCPU103にRAMクリア処理(図8−13(A)参照)を実行させることによって、パチンコ遊技機1に不正に設定値1を設定することが想定される。そこで、前述したように、設定値1を遊技者にとって最も不利な設定値とすることによって、RAM102に異常が有る場合等にCPU103がRAMクリア処理を実行したことにもとづいてパチンコ遊技機1が遊技者にとって有利な状態となることを防ぐことが可能となり、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上させることができる。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、演出制御用CPU120が実行する特別制御と特定制御とで、遊技効果ランプ9の点灯期間、スピーカ8L,8Rから出力される音や出力期間、画像表示装置5に画像が表示されるか否か等が異なる(起動時の報知にまつわる制御が異なる)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特別制御と特定制御とには、前述した起動時の報知にまつわる制御の他、パチンコ遊技機1において遊技が可能な状態となってから画像表示装置5に表示される初期図柄(図8−19参照)や背景画像、キャラクタ等が異なること(パチンコ遊技機1において遊技が可能な状態となってからの演出態様や演出の状態が異なること)等の演出にまつわる制御や、可動体32の確認動作を実行するか否か、該確認動作の態様や実行期間が異なること等の確認動作にまつわる制御を含んでいてもよい。つまり、本発明における特別制御と特定制御とは、演出制御用CPU120が制御する対象、演出制御用CPU120の制御態様、演出制御用CPU120の制御期間等のうち少なくとも一部が異なる制御であればよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいて、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な画像表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該画像表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出の開始から該スーパーリーチのリーチ演出に対応したタイトルを表示する形態、錠スイッチ109SG051や設定切替スイッチ109SG052が操作されることによりパチンコ遊技機1に複数の設定値のうちのいずれかを設定可能であり、遊技機用枠109SG003やガラス扉枠109SG003aを開閉することによって錠スイッチ109SG051や設定切替スイッチ109SG052を操作可能な状態と操作不能な状態とに切替可能な形態、主基板11(CPU103)においてパチンコ遊技機1に複数の設定値のうちのいずれか設定可能であるとともに、該設定した設定値を変換した設定秘匿値をRAM102に記憶し、演出制御基板12(演出制御用CPU120)側において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(朝いち背景演出)を実行可能な形態、パチンコ遊技機1の起動した状態に応じて主基板11(CPU103)から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対して異なるコマンドを送信するとともに、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合と設定変更状態で起動した場合とで異なる態様の起動報知を実行可能であり、パチンコ遊技機1の設定値を変更する場合にはRAM102がクリアされることを報知する形態を開示したが、パチンコ遊技機1には、これら特徴部のうち複数の特徴部を適用してもよい。
(特徴部111SGの説明)
図9−1(A)は、特徴部111SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図9−1(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図9−1(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図9−1(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図9−1(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
図9−2は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図9−2に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部(図示略)に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」、のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
図9−3(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本実施の形態では、特図表示結果判定テーブル1として、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態における特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態における特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図9−3(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。本実施の形態では、特図表示結果判定テーブル2として、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態における特図表示結果判定テーブル2では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態における特図表示結果判定テーブル2では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときにのみ、「小当り」の特図表示結果に割り当てられ、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるときには、「小当り」の特図表示結果に割り当てられていない。本実施の形態では第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときに特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率は約1/100とされている。
図9−4は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態における大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施の形態における大当り種別について、図9−4(B)を用いて説明すると、本実施の形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する確変大当りCと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本実施の形態における小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本実施の形態では0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本実施の形態においては、変動表示結果が「確変大当りC」となった場合と「小当り」となった場合とでは、同じ変動パターン(図9−5に示すPC1−1)にて変動表示が実行されるとともに、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図9−4(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図9−4(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図9−5は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
尚、本実施の形態における変動パターンには、変動表示結果が「小当り」または変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図9−5に示すように、本実施の形態におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、図9−6に示すような変動パターン判定テーブルが予め用意されている。大当り種別が「非確変大当り」である場合と、大当り種別が「確変大当りA」及び「確変大当りB」である場合と、大当り種別が「確変大当りC」及び「小当り」である場合と、合計保留記憶数が2個以下である場合と、合計保留記憶数が3個である場合と、合計保留記憶数が4個である場合と、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合と、に応じた判定値数が予め用意されている。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
本実施の形態におけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば遊技制御用データ保持エリア(図示略)が設けられ、遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部(図示略)と、第2特図保留記憶部(図示略)と、普図保留記憶部(図示略)と、遊技制御フラグ設定部(図示略)と、遊技制御タイマ設定部(図示略)と、遊技制御カウンタ設定部(図示略)と、遊技制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
遊技制御フラグ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部(図示略)には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部(図示略)には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部(図示略)には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部(図示略)には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部(図示略)のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図9−7は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。尚、以下のフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」や「111SGS1」と略記する場合がある。
図9−7に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(111SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、111SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部(図示略)に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
111SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(111SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
111SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bのデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(111SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(111SGS144)、111SGS149に移行する。
一方、111SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(111SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、111SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、111SGS145の処理は、111SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
111SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(111SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
111SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aのデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(111SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(111SGS148)、111SGS149に移行する。
111SGS149においては、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」とするかを決定するための使用テーブルとして、図9−3(A)に示す表示結果判定テーブル1を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」とするかを決定する(111SGS150a)。尚、この111SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがセットされている高確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定する。また、確変フラグがセットされていない低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定する。
このように、111SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、111SGS150aの処理では、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定される。
111SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(111SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図9−4(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(111SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変」、「確変A」、「確変B」、「確変C」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(111SGS154)。
111SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、変動表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部(図示略)に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(111SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
一方、111SGS151にて「大当り」ではないと判定された場合には、111SGS150bに進む。111SGS150bにおいては、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「小当り」とするかを決定するための使用テーブルとして、図9−3(B)に示す表示結果判定テーブル2を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「小当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「小当り」とするかを決定する(111SGS150b)。尚、この111SGS150bにおいては、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が54000〜54651の範囲に該当すれば「小当り」と判定し、小当りフラグをセットした後(111SGS151)、111SGS156に進む。また、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであれば、「小当り」と判定せず、そのまま111SGS156に進む。
111SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、111SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、111SGS154における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変A」とする決定結果に応じて「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「確変B」とする決定結果に応じて「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「確変C」とする決定結果に応じて「9」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
111SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(111SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、111SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には、所定のデモ表示設定を行ってから(111SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9−8は、変動パターン設定処理として、図5のS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9−8に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(111SGS161)。そして、大当りフラグがオンであれば、遊技制御バッファ設定部(図示略)に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」のいずれであったかを特定する(111SGS162)。
次いで、大当り種別が「確変大当りC」であるか否かを判定し(111SGS163)、大当り種別が「確変大当りC」でなければ、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、特定した大当り種別に応じて大当り用変動パターン判定テーブルAまたは大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(111SGS164)。また、大当り種別が「確変大当りC」であれば、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、特殊当り(突確/小当り)用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(111SGS165)。
111SGS161にて大当りフラグがオフであるときには、例えば遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた小当りフラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定することなどにより、小当りであるか否かを判定する(111SGS166)。そして、小当りフラグがオンであれば、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、特殊当り(突確/小当り)用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(111SGS167)。
111SGS166にて小当りフラグがオフであるときには、例えば遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(111SGS168)。そして、時短フラグがオンであれば、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(111SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオフであるとき(セットされていないとき)には、例えば遊技制御カウンタ設定部(図示略)に設けられた第1保留記憶数カウント値または第2保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、変動特図指定バッファ値に対応する保留記憶数を特定し、該特定した保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(111SGS170)。
変動特図指定バッファ値に対応する保留記憶数が1または2である場合には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(111SGS171)。
また、変動特図指定バッファ値に対応する保留記憶数が1または2ではない場合には、111SGS172に進んで、変動特図指定バッファ値に対応する保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(111SGS172)。
変動特図指定バッファ値に対応する保留記憶数が3である場合には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(111SGS173)。
また、変動特図指定バッファ値に対応する保留記憶数が3ではない場合には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットする(111SGS174)。
111SGS164,111SGS165,111SGS167,111SGS169,111SGS171,111SGS173,111SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択された大当り用変動パターン判定テーブルまたははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(111SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、111SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、111SGS175の処理には、変動表示結果が「はずれ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
111SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(111SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
111SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(111SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
111SGS177の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(111SGS178)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(111SGS179)、変動パターン設定処理を終了する。
111SGS177でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば変動表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図9−9は、特別図柄停止処理として、図5のS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(111SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示器4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示器4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(111SGS181)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(111SGS182)。
大当りフラグがセットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否かを判定し(111SGS183)、小当りフラグがセットされている場合には、演出制御基板12に、当り開始5指定コマンド(小当り)を送信するための設定を行う(111SGS190a)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りまたは突確が発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(111SGS190b)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(111SGS190c)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S118)に対応した値である“8”に更新し(111SGS190d)、処理を終了する。
一方、111SGS182にて大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアし(111SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて大当り開始1指定コマンド(確変A)、大当り開始2指定コマンド(確変B)、大当り開始3指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(111SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(111SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(111SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には16回、確変大当りBの場合には5回)をセットする(111SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新する(111SGS189)。
一方、111SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合には、111SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(111SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(111SGS193)、「0」でない場合には111SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアした後(111SGS194)、確変フラグまたは時短フラグのセット状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(111SGS195)、111SGS196に進む。
111SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図9−10は、大当り終了処理として、図5のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(111SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合には、大当り終了表示タイマに、演出表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(111SGS202)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(111SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(111SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(111SGS205)。大当り種別が非確変大当りである場合には、時短フラグをセットし(111SGS211)、時短回数カウンタに「100」をセットした後(111SGS212)、111SGS213に進む。また、大当り種別が非確変大当りでない場合には、記憶されている大当り種別が確変大当りCであるかを判定する(111SGS206)。
大当り種別が確変大当りCでない場合には、記憶されている大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであるとして、確変フラグをセットし(111SGS207)、時短フラグをセットし(111SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(111SGS209)、111SGS213に進む。一方、大当り種別が確変大当りCである場合には、確変フラグをセットした後(111SGS210)、111SGS213に進む。
111SGS213では、大当りフラグをクリアし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(111SGS214)。そして、セットされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(111SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(111SGS216)。
図9−11は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(111SGS371)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(111SGS372)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、111SGS371において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(111SGS373)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(111SGS374)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
111SGS372または111SGS374の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(111SGS375)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(111SGS376)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施の形態では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第5変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として奇数図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(例えば「135」などの演出図柄の組合せ)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、図9−12に示す予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定する(111SGS377)。尚、本実施の形態では、予告演出決定処理において、後述するように、予告画像が段階的に変化するステップアップ演出(SU演出とも言う)が実行されることで大当りになる可能性を示唆するステップアップ予告(SU予告とも言う)と、スーパーリーチ演出としてキャラクタと敵キャラクタとが登場して対決するバトル演出が実行されることにより大当りになる可能性を示唆するバトル予告と、を決定可能であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの予告演出として、その他の態様の予告演出、例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。
本実施の形態の予告演出決定処理において演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(111SGS291)。変動表示結果は、変動開始時において主基板11から送信される変動表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り)を指定するための変動表示結果指定コマンドを格納するための変動表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている変動表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本実施の形態では、予告演出の対象が、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り)、スーパーリーチ、ノーマルリーチであるので、具体的には、変動表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り)であるのか否かを変動表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがスーパーリーチであるのか否か、ノーマルリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すれば良い。
そして、予告演出判定用乱数を抽出するとともに、図9−13(A)に示す予告演出種別決定用テーブルを用いて予告演出の実行の有無と、実行する場合の予告演出の種別とを決定する(111SGS292)。
尚、本実施の形態では、予告演出判定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、予告演出判定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告演出判定用乱数の範囲等は適宜に決定すれば良い。また、これら予告演出判定用乱数を生成するための予告演出判定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、該予告演出判定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
本実施の形態の予告演出種別決定用テーブルは、図9−13(A)に示すように、予告演出に対応する予告演出種別決定用テーブルから構成されている。尚、本実施の形態では、予告演出として、SU予告とバトル予告とが実行可能とされている。
予告演出種別決定用テーブルにおいては、図9−13(A)に示すように、「SU予告」、「バトル予告」、「予告演出なし」のそれぞれに対して、変動表示結果が確変大当りとなる場合、変動表示結果が非確変大当りとなる場合、変動パターンがリーチはずれ(スーパーリーチ、ノーマルリーチ)である場合、のそれぞれに異なる判定値が、図9−13(A)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、変動表示結果が確変大当りとなる場合については、「SU予告」に対して25個の判定値が割り当てられ、「バトル予告」に対して65個の判定値が割り当てられ、「予告演出なし」に対して10個の判定値が割り当てられている。また、変動表示結果が非確変大当りとなる場合については、「SU予告」に対して40個の判定値が割り当てられ、「バトル予告」に対して40個の判定値が割り当てられ、「予告演出なし」に対して20個の判定値が割り当てられている。変動パターンがリーチはずれである場合については、「SU予告」に対して30個の判定値が割り当てられ、「バトル予告」に対して10個の判定値が割り当てられ、「予告演出なし」に対して60個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりも予告演出が実行され易くなっている。
図9−13(A)に示すように予告演出種別決定用テーブルが設定されていることにより、当該変動表示において確変大当りとなる場合には、非確変大当りとなる場合に比較して、「バトル予告」が決定され易くなるように設定されているとともに、リーチはずれである場合については、「バトル予告」よりも「SU予告」が決定され易くなるように設定されている。
このように設定されていることにより、予告演出が実行されないときよりも、予告演出が実行されるときの方が、大当り期待度が高くなっている。更に、予告演出においては、SU予告が実行されるときよりもバトル予告が実行されるときの方が、確変大当りの期待度が高くなっている。
尚、各予告演出の大当り期待度(信頼度)とは、各予告演出が実行されて「大当り」となる確率を、各予告演出が実行されて「大当り」となる確率と各予告演出が実行されて「はずれ」となる確率の和で除算した数値である。
図9−12に戻り、111SGS293においては、予告演出の実行を決定したか否かを判定し(111SGS293)、予告演出を実行しなかった場合は当該処理を終了し、予告演出の実行を決定した場合は、SU予告の実行を決定したか否かを判定する(111SGS294)。SU予告の実行を決定しなかった場合、つまり、バトル予告の実行を決定した場合には、111SGS296に進み、SU予告の実行を決定した場合には、SU予告回数を決定する(111SGS295)。
本実施の形態のSU回数決定用テーブルでは、図9−13(B)に示すように、SU回数「1回」、「2回」、「3回」、「4回」のそれぞれに対して、変動表示結果が確変大当りとなる場合、変動表示結果が非確変大当りとなる場合、変動パターンがリーチはずれ(スーパーリーチ、ノーマルリーチ)である場合、のそれぞれに異なる判定値が、図9−13(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、変動表示結果が確変大当りとなる場合については、「1回」に対して5個の判定値が割り当てられ、「2回」に対して15個の判定値が割り当てられ、「3回」に対して70個の判定値が割り当てられ、「4回」に対して10個の判定値が割り当てられている。また、変動表示結果が非確変大当りとなる場合については、「1回」に対して10個の判定値が割り当てられ、「2回」に対して30個の判定値が割り当てられ、「3回」に対して55個の判定値が割り当てられ、「4回」に対して5個の判定値が割り当てられている。また、変動表示結果がリーチはずれとなる場合については、「1回」に対して60個の判定値が割り当てられ、「2回」に対して30個の判定値が割り当てられ、「3回」に対して10個の判定値が割り当てられ、「4回」に対して判定値は割り当てられない。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりもSU回数が多くなる。また、当該変動表示において確変大当りとなる場合には、非確変大当りとなる場合に比較して、SU回数として「3回」や「4回」が決定され易くなるように設定されているとともに、リーチはずれである場合については、「1回」または「2回」が決定され易くなるように設定されている。
このように設定されていることにより、SU回数が多い方が大当り期待度が高くなっている。更に、予告演出においては、SU予告が実行されるときよりもバトル予告が実行されるときの方が、確変大当りの期待度が高くなっている。
図9−12に戻り、111SGS296においては、決定した予告演出の種別(決定した予告演出がSU予告である場合にはSU回数を含む)をRAM122の所定領域に記憶する。そして、111SGS297に進んで、予告演出実行決定フラグをセットした後、当該処理を終了する。
図9−11に戻り、111SGS377の予告演出決定処理の後に、111SGS378において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、111SGS377の予告演出決定処理において「SU予告」または「バトル予告」のいずれかの予告演出が決定されたか否かを判定する。
予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、111SGS379に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として、決定した予告演出の種別に対応する期間を設定し(111SGS379)、予告演出実行決定フラグをクリアする(111SGS380)。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、111SGS384に進む。
これら予告演出開始までの期間としては、本実施の形態では、前述したバトル演出やSU演出が開始されるタイミングの前に、これらバトル演出やSU演出にて登場するキャラクタ、楽曲及び演出パターンを選択可能な選択演出が実施され、選択演出とバトル演出とを含めてバトル予告(予告演出)とし、選択演出とSU演出とを含めてSU予告(予告演出)としている。そして、選択演出を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、バトル演出やSU演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら選択演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが予告演出の開始タイミングとなるので、予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すれば良い。
(SU予告とバトル予告)
前述したように、本実施の形態では、バトル演出やSU演出が開始されるタイミングの前に、これらバトル演出やSU演出にて登場するキャラクタ、楽曲、演出パターン(項目、選択肢)を遊技者が選択可能な選択演出が実行されるようになっている。選択演出は、バトル演出やSU演出にて登場するキャラクタを選択可能な第1選択画面が表示される第1選択演出(図9−20(A)参照)と、バトル演出にて流れるBGM(楽曲)を選択可能な第2選択画面(図9−20(B)〜(D)参照)が表示されるバトル予告用第2選択演出と、SU演出の演出パターンを選択可能な第2選択画面(図9−20(E)〜(G)参照)が表示されるSU予告用第2選択演出と、を含む。
演出制御用CPU120は、第1選択画面にて選択されたキャラクタと、第2選択画面にて選択された楽曲や演出パターンに応じたバトル演出やSU演出を実行する。つまり、バトル演出やSU演出は、第1選択演出にて受付けたキャラクタ(第1項目)と第2選択演出にて受付けた演出パターンや楽曲(第2項目)が反映される演出であるため、演出制御用CPU120は、第1選択演出にて受付けた第1項目や第2選択演出にて受付けた第2項目に応じた演出を実行するためのプロセステーブルや予告演出プロセステーブルを選択し、該選択したプロセステーブルや予告演出プロセステーブルに基づいて演出を実行する。
(第1選択演出)
図9−20(A)に示すように、第1選択演出では、バトル演出やSU演出において登場可能な複数(例えば、3種類)のキャラクタA〜C各々に対応する画像からなる第1項目111SG001A〜111SG001Cと、キャラクタA〜Cの選択操作を促す操作促進画像としてのプッシュボタン31Bを模した画像111SG002と、操作有効期間を示すインジケータ画像111SG003と、「ボタンを押してキャラクタを選択せよ!」という文字画像111SG004と、が表示される。遊技者は、インジケータ画像111SG003が示す操作有効期間においてプッシュボタン31Bを押圧操作することで、選択されている第1項目を示すカーソル画像111SG005を順次移動させることができる。
そして、操作有効期間が終了した時点でカーソル画像111SG005が位置し反転表示(選択表示)されている選択状態の第1項目111SG001A〜111SG001Cに対応するキャラクタA〜C(例えば、図9−20(A)においては、カーソル画像111SG005が位置している第1項目111SG001Aに対応するキャラクタA)が選択される。
また、本実施の形態では、バトル演出やSU演出において登場可能なキャラクタA〜Cが共通であるため、バトル演出またはSU演出のいずれかを実行する場合でも同じ第1選択画面が表示されるようになっているが、バトル演出やSU演出において登場可能なキャラクタが固有のものである場合などにおいては、バトル予告用の第1選択画面とSU予告用の第1選択画面とを別個に表示可能としてもよい。
(バトル予告用第2選択演出)
図9−20(B)〜(D)に示すように、バトル予告用第2選択演出では、第1選択画面にて選択されたキャラクタの画像111SG001と、バトル演出にて出力されるBGM(楽曲)を選択可能な複数の第2項目111SG020、111SG021A〜111SG021Cと、第2項目の選択操作を促す操作促進画像としてのプッシュボタン31Bを模した画像111SG002と、操作有効期間を示すインジケータ画像111SG003と、「ボタンを押してバトル中のBGMを選択せよ!」という文字画像111SG006と、が表示される。遊技者は、インジケータ画像111SG003が示す操作有効期間においてプッシュボタン31Bを押圧操作することで、選択されている第2項目を示すカーソル画像111SG005を順次移動させることができる。
そして、操作有効期間が終了した時点でカーソル画像111SG005が位置し反転表示されている選択状態の第2項目111SG020、111SG021A〜111SG021Cに対応する楽曲(例えば、図9−20(B)〜(D)においては、カーソル画像111SG005が位置している第2項目111SG020に対応する「メドレー」)が選択される。
第2項目111SG020に対応する「メドレー」が選択された場合、バトル演出において複数の楽曲のサビの部分が順次再生され、第2項目111SG021A〜111SG021Cが選択された場合、バトル演出において各第2項目に対応するタイトル曲が再生される。尚、メドレーで流れる複数の楽曲は、第1選択演出にて選択されているキャラクタA〜Cに応じて異なる楽曲が流れるようになっている。
(SU予告用第2選択演出)
図9−20(E)〜(G)に示すように、SU予告用第2選択演出では、第1選択画面にて選択されたキャラクタの画像111SG001と、SU演出の演出パターンを選択可能な複数の第2項目111SG022X,111SG022Y,111SG022Zと、第2項目の選択操作を促す操作促進画像としてのプッシュボタン31Bを模した画像111SG002と、操作有効期間を示すインジケータ画像111SG003と、「ボタンを押して演出パターンを選択せよ!」という文字画像111SG007と、が表示される。遊技者は、インジケータ画像111SG003が示す操作有効期間においてプッシュボタン31Bを押圧操作することで、選択されている第2項目を示すカーソル画像111SG005を順次移動させることができる。
そして、操作有効期間が終了した時点でカーソル画像111SG005が位置し反転表示されている選択状態の第2項目111SG022X,111SG022Y,111SG022Zに対応する演出パターン(例えば、図9−20(E)においては第2項目111SG022Xに対応する「パターンX」、図9−20(F)においては第2項目111SG022Yに対応する「パターンY」、図9−20(E)においては第2項目111SG022Zに対応する「パターンZ」)が選択される。
第2項目111SG022Xに対応する「パターンX」が選択された場合と、第2項目111SG022Yに対応する「パターンY」が選択された場合と、第2項目111SG022Zに対応する「パターンZ」が選択された場合とでは、ステップ1〜3までに登場するキャラクタが異なっているとともに、ステップ4においては、第1選択演出にて選択されたキャラクタA〜Cが登場する。
また、第2選択画面が表示されたとき、第1選択演出にてキャラクタAが選択されている場合はカーソル画像111SG005が「パターンX」に位置する初期選択状態となり、第1選択演出にてキャラクタBが選択されている場合はカーソル画像111SG005が「パターンY」に位置する初期選択状態となり、第1選択演出にてキャラクタCが選択されている場合はカーソル画像111SG005が「パターンZ」に位置する初期選択状態となる。
このようにバトル演出やSU演出は、第1選択演出にて受付けた第1項目及び第2選択演出にて受付けた第2項目に応じて、登場するキャラクタ、再生する楽曲、演出パターンの種別が異なるため、演出制御用CPU120は、可変表示中の所定タイミングにおいて、第1選択演出や第2選択演出における選択結果に応じたバトル演出やSU演出用のプロセステーブルや予告演出プロセステーブルを選択してセットする。
詳しくは、図9−14(A)に示すように、バトル予告(バトル演出)を実行する場合、第1選択演出や第2選択演出における選択結果に応じて、リーチ後にスーパーリーチ演出として実行するバトル演出の種別が異なるため、演出制御用CPU120は、演出図柄の可変表示制御に用いられるプロセステーブルとして、可変表示の開始タイミングにおいては、リーチが成立するまでの期間に対応する前半プロセステーブル(バトル演出用)を選択してセットし、リーチが成立したタイミングにおいては、可変表示の終了までの期間(バトル演出期間)に対応する後半プロセステーブル(選択対応バトル演出)を選択してセットする。つまり、後半プロセステーブルは、第1選択演出や第2選択演出における選択結果に応じた内容のバトル演出を実行するためのプロセステーブルとなる。
また、第1選択演出と第2選択演出とは、選択結果によらず第1選択画面と第2選択画面を表示するだけであるため、可変表示の開始タイミングにおいて、第1選択演出と第2選択演出とを実行可能な期間に対応する予告演出プロセステーブルをセットする。
次に、図9−14(B)に示すように、SU予告(SU演出)を実行する場合、第1選択演出や第2選択演出における選択結果に応じて、リーチ前に実行するSU演出の種別が異なるため、演出制御用CPU120は、可変表示の開始タイミングにおいては、演出図柄の可変表示を実行するためのプロセステーブルとして、可変表示の開始からリーチ成立を経て可変表示の終了までの期間に対応するプロセステーブルをセットする。
一方、第1選択演出と第2選択演出とは、選択結果によらず第1選択画面と第2選択画面を表示するだけであるため、演出制御用CPU120は、可変表示の開始タイミングにおいて、第1選択演出と第2選択演出とを実行可能な期間に対応する前半SU予告演出プロセステーブルをセットするが、第2選択演出を終了した後の所定タイミングにおいて、第1選択演出や第2選択演出における選択結果に応じた内容のSU演出を実行するための後半SU予告演出プロセステーブル(選択対応SU演出)を選択してセットする。
図9−11に戻り、演出制御用CPU120は、実行を決定した予告演出の種別はバトル予告であるか否かを判定し(111SGS381)、バトル予告でないと判定した場合は111SGS384に進む。バトル予告であると判定した場合、変動パターン指定コマンドに基づいて当該可変表示の変動パターンはスーパーリーチ変動パターンであるか否かを判定し(111SGS382)、スーパーリーチ変動パターンである場合には、バトル演出用の前半プロセステーブルを選択し(111SGS383)、111SGS385に進む。尚、バトル予告の実行が決定された変動パターンがノーマルリーチ変動パターンである場合はバトル演出が実行できない、つまり、後半SU予告演出プロセステーブル(選択対応SU演出)を選択する必要はないので、111SGS381でバトル予告と判定された場合でも、111SGS382でスーパーリーチ変動パターンでない場合には、変動パターンに応じたプロセステーブルをセットする。
一方、111SGS378において予告演出実行決定フラグがセットされていない場合、111SGS381においてバトル予告でないと判定した場合、111SGS382において当該可変表示の変動パターンはスーパーリーチ変動パターンでないと判定した場合は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(111SGS384)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(111SGS385)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(111SGS386)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(111SGS387)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(111SGS388)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(111SGS389)。
図9−15は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(S172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(111SGS301,111SGS302,111SGS303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)かを判定し(111SGS304)、いずれかが設定される場合には、図9−16に示す予告演出処理を実行する(111SGS305)。予告演出開始待ちタイマも予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、111SGS305の予告演出処理を実施することなく、111SGS306に進む。
111SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(111SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(111SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(111SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(111SGS309b)。
次に、バトル演出の実行が決定された場合にセットされる前半プロセステーブル(バトル演出用)に基づく制御の終了タイミングであるか否かをプロセスタイマ設定値に基づいて判定し(111SGS310)、前半プロセステーブル(バトル演出用)に基づく制御の終了タイミングでなければ、111SGS314に進む。前半プロセステーブル(バトル演出用)に基づく制御の終了タイミングであれば、バトル予告における選択結果に対応した後半プロセステーブル(選択対応バトル演出)をセットし(111SGS311)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(111SGS312)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(111SGS313)。
111SGS313の処理を実行した後、または111SGS310において前半プロセステーブル(バトル演出用)に基づく制御の終了タイミングでない場合には、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(111SGS314)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(111SGS315)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び演出図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに所定値を再セットする(111SGS316)。
また、可変表示制御タイマがタイマアウトしていない場合、111SGS316の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(111SGS317)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S176)に応じた値に更新する(111SGS319)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S176)に応じた値に更新する(111SGS319)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の可変表示制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、111SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する(バトル予告用の前半プロセステーブルや後半プロセステーブルは除く)。
図9−16は、予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU120は、予告演出実行中フラグがセットされているか否か、つまり、予告演出が開始されている場合であるか否かを判定する(111SGS421)。
予告演出実行中フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(111SGS422)。尚、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる。そして、予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしているか否かを判定し(111SGS423)、予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、予告演出の開始タイミングである場合には、予告演出の実行中であることを示す予告演出実行中フラグをセットする(111SGS424)。また、予告演出に該当する予告演出期間に相当する値を予告演出期間タイマにセットする(111SGS425)。
次いで、演出制御用CPU120は、実行する予告演出はバトル予告であるか否かを判定し(111SGS426)、バトル予告である場合にはバトル予告演出プロセステーブル(図9−14(A)参照)をセットして(111SGS427)、111SGS429に進む。バトル予告でない場合、つまり、SU予告である場合には、前半SU予告演出プロセステーブル(図9−14(B)参照)をセットして(111SGS428)、111SGS429に進む。
予告演出種別に対応した予告演出プロセステーブルを読み出してセットした後、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1における予告演出プロセスタイマをスタートさせる(111SGS429)。尚、本実施の形態では、各予告演出(バトル予告、SU予告)の全ての組合せに対応する予告演出プロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした予告演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始する(111SGS430)。
また、111SGS421において予告演出実行中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、予告演出のプロセスを変更するための予告演出プロセスタイマの値を−1する(111SGS431)。そして、予告演出期間の終了を計時するための予告演出期間タイマの値を−1し(111SGS432)、予告演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)したか否かを判定する(111SGS433)。予告演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には、予告演出実行中フラグをクリアし(111SGS451)、後述する選択演出にて選択され記憶された項目をクリアして(111SGS452)、予告演出処理を終了する。
予告演出期間タイマがタイマアウトしていない場合、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値に基づいて、第1選択画面の表示開始タイミング(図9−14(A)のta1、(B)のtb1のタイミング参照)であるか否かを判定し(111SGS434)、第1選択画面の表示開始タイミングである場合には、第1項目111SG001A,111SG001B,111SG001Cのうちから、抽選により決定した第1項目を反転表示してカーソル画像111SG005を位置させる初期選択状態とした第1選択画面の表示を開始し(111SGS435)、111SGS447に進む。
尚、本実施の形態では、第1選択画面の表示を開始する際に初期選択状態とする第1項目を抽選により決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機が初期化されたときには特定の第1項目を初期選択状態とした後は、前回選択された第1項目を選択状態としたり、常に特定の第1項目を選択状態としたり、表示毎に異なる第1項目を選択状態とするようにしてもよい。
次いで、第1選択画面の表示開始タイミングでない場合、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値に基づいて、第1選択画面の表示終了タイミング(図9−14(A)のta2、(B)のtb2のタイミング参照)であるか否かを判定し(111SGS436)、第1選択画面の表示終了タイミングである場合には、その時点で反転表示されカーソル画像111SG005が位置している第1項目111SG001A,111SG001B,111SG001Cを記憶し(111SGS437)、111SGS447に進む。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値に基づいて、第2選択画面の表示開始タイミング(図9−14(A)のta3、(B)のtb3のタイミング参照)であるか否かを判定し(111SGS438)、第2選択画面の表示開始タイミングである場合には、図9−17の111SGS460に進み、予告演出はSU予告であるか否かを判定する(111SGS460)。予告演出はSU予告である場合は、第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタAに対応する第1項目111SG001Aであるか否かを判定し(111SGS461)、第1項目111SG001Aである場合には、初期選択状態とする第2項目を、キャラクタAとの関連性がキャラクタB,Cよりも高いパターンXに対応する第2項目111SG022Xとすることを決定し(111SGS462)、111SGS466に進む。
第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタAに対応する第1項目111SG001Aでない場合には、第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタBに対応する第1項目111SG001Bであるか否かを判定し(111SGS463)、第1項目111SG001Bである場合には、初期選択状態とする第2項目を、キャラクタBとの関連性がキャラクタA,Cよりも高いパターンYに対応する第2項目111SG022Yとすることを決定し(111SGS464)、111SGS466に進む。
第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタBに対応する第1項目111SG001Bでない場合には、第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタCであるとして、初期選択状態とする第2項目を、キャラクタCとの関連性がキャラクタA,Bよりも高いパターンZに対応する第2項目111SG022Zとすることを決定し(111SGS465)、111SGS466に進む。
111SGS462、111SGS464、111SGS465のいずれかの処理を実行した後は、決定したキャラクタに対応する第2項目を初期選択状態とした態様のSU予告用の第2選択画面の表示を開始し(111SGS466)、111SGS447に進む。
このように、演出制御用CPU120は、SU予告用の第2選択画面の表示を開始する場合、第1選択演出において選択された第1項目のキャラクタとの関連性が高い演出パターンX,Y,Zに対応する第2項目を初期選択状態とした態様で表示する。
詳しくは、図9−19(B)に示すように、第1選択演出にてキャラクタAに対応する第1項目の選択を受付けた場合、第2選択演出においてはパターンXに対応する第2項目111SG022Xを初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBに対応する第1項目の選択を受付けた場合、第2選択演出においてはパターンYに対応する第2項目111SG022Yを初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCに対応する第1項目の選択を受付けた場合、第2選択演出においてはパターンZに対応する第2項目111SG022Zを初期選択状態とする。
一方、111SGS460においてSU予告ではないと判定した場合、つまり、バトル予告である場合には、第1選択演出において選択された第1項目に対応するキャラクタA〜Cを表示した態様のバトル予告用の第2選択画面の表示を開始し(111SGS467)、111SGS447に進む。
図9−16に戻り、第2選択画面の表示開始タイミングでない場合、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値に基づいて、第2選択画面の表示終了タイミング(図9−14(A)のta4、(B)のtb4のタイミング参照)であるか否かを判定し(111SGS439)、第2選択画面の表示終了タイミングである場合には、図9−18の111SGS470に進み、予告演出はバトル予告であるか否かを判定する(111SGS470)。予告演出がバトル予告でない場合、つまり、SU予告である場合には、その時点でカーソル画像111SG005が位置し反転表示されている第2項目111SG022X,111SG022Y,111SG022Zに対応する演出パターンX,Y,Zを記憶し(111SGS478)、111SGS447に進む。
予告演出がバトル予告である場合は、第2選択演出において選択された第2項目は「メドレー」に対応する第2項目111SG020であるか否かを判定する(111SGS471)。第2項目111SG020である場合、第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタAに対応する第1項目111SG001Aであるか否かを判定し(111SGS472)、第1項目111SG001Aである場合には、楽曲として「メドレー1」を記憶し(111SGS473)、111SGS447に進む。
第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタAに対応する第1項目111SG001Aではない場合、キャラクタBに対応する第1項目111SG001Bであるか否かを判定し(111SGS474)、第1項目111SG001Bである場合には、楽曲として「メドレー2」を記憶し(111SGS475)、111SGS447に進む。第1選択演出において選択された第1項目はキャラクタBに対応する第1項目111SG001Bではない場合、キャラクタCに対応する第1項目111SG001Cであるとして、第1項目111SG001Cである場合には、楽曲として「メドレー3」を記憶し(111SGS476)、111SGS447に進む。
また、111SGS471において第2項目111SG020が選択されなかった場合、つまり、第2項目111SG021A〜111SG021Cのいずれかが選択された場合、各第2項目111SG021A〜111SG021Cに対応する楽曲を記憶し(111SGS477)、111SGS447に進む。
このように、第2項目111SG020の「メドレー」を選択した場合、第1選択演出において選択された第1項目(キャラクタ)の種別に応じた異なる楽曲が選択されるようになっている。
詳しくは、図9−19(A)に示すように、第1選択演出にてキャラクタAに対応する第1項目の選択を受付けた場合において、第2選択演出においてメドレーに対応する第2項目111SG020の選択を受付けたときには、バトル演出にて楽曲1→2→3の順にサビの部分がリピート再生されるメドレー1が実行され、第1選択演出にてキャラクタBに対応する第1項目の選択を受付けた場合において、第2選択演出においてメドレーに対応する第2項目111SG020の選択を受付けたときには、楽曲4→5→6の順にサビの部分がリピート再生されるメドレー2が実行され、第1選択演出にてキャラクタCに対応する第1項目の選択を受付けた場合において、第2選択演出においてメドレーに対応する第2項目111SG020の選択を受付けたときには、楽曲7→8→9の順にサビの部分がリピート再生されるメドレー3が実行される。
このように、第2項目111SG020にて受付け可能な「メドレー」は、バトル演出にて実行可能なメドレー1,2,3に共通な項目であり、第1選択演出にていずれのキャラクタが選択された場合でも、第2選択演出において常に所定態様(「メドレー」の文字のみが表示される態様)で表示されるが、第2項目111SG020の選択を受付けた場合、第1選択演出において選択された第1項目(キャラクタ)の種別に応じて異なる種別のメドレー1,2,3が再生されるようになっている。
また、第2項目111SG021Aの選択を受付けた場合は、タイトルAの楽曲が再生され、第2項目111SG021Bの選択を受付けた場合は、タイトルBの楽曲が再生され、第2項目111SG021Cの選択を受付けた場合は、タイトルCの楽曲が再生される。これら第2項目111SG021A〜111SG021Cは、バトル演出にて実行可能な楽曲A,B,C各々に固有な項目であり、第1選択演出にていずれのキャラクタが選択された場合でも、いずれかの第2項目111SG021A〜111SG021Cの選択を受付けた場合、第1選択演出において選択された第1項目(キャラクタ)の種別によらず、常に第2項目111SG021A〜111SG021C各々に対応する楽曲A,B,Cが再生されるようになっている。
図9−16に戻り、111SGS439にて第2選択画面の表示終了タイミングでない場合には、第1選択画面または第2選択画面の表示中であるか否かを判定し(111SGS440)、第1選択画面または第2選択画面の表示中である場合には、プッシュセンサ35Bからの検出信号の入力があるか否か、つまり、プッシュボタン31Bの操作を検出したか否かを判定し(111SGS441)、検出信号の入力がある場合にはカーソル画像111SG005を所定方向へ移動させて選択状態とする項目を変更する処理を実行し(111SGS442)、111SGS447に進み、検出信号の入力がない場合にはそのまま111SGS447に進む。
111SGS440にて第1選択画面または第2選択画面の表示中でない場合には、SU演出の実行が決定された場合にセットされる前半SU予告演出プロセステーブルに基づく制御の終了タイミングであるか否かをプロセスタイマ設定値に基づいて判定し(111SGS443)、前半SU予告演出プロセステーブルに基づく制御の終了タイミングでない場合には111SGS447に進み、前半SU予告演出プロセステーブルに基づく制御の終了タイミングである場合には、SU予告における選択結果に対応した後半SU予告演出プロセステーブルをセットし(111SGS444)、選択した後半SU予告演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(111SGS445)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行し(111SGS446)、当該処理を終了する。
111SGS447においては、予告演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(111SGS447)。予告演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、予告演出の予告演出プロセスデータの切り替えを行う(111SGS448)。即ち、予告演出プロセステーブルにおける次に設定されている予告演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(111SGS449)。また、その次に設定されている予告演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ、入力制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(111SGS450)、当該予告演出処理を終了する。
このように、予告演出プロセステーブルと予告演出プロセスタイマとに基づいて予告演出の制御が実行されることにより、予告演出プロセステーブルにおける開始タイミングにおいて予告演出が開始されて、順次、予告演出プロセステーブルに記述されている予告演出の制御内容が実行されていくことで予告演出が、予告演出の期間が終了するまで実行される。
また、本実施の形態では、図9−19(C)に示すように、演出制御用CPU120は、バトル予告の第2選択画面にてメドレーに対応する第2項目の選択を受付けた場合、第1選択画面にて受付けたキャラクタA〜Cに応じた種別のメドレー1〜3を再生するが、バトル演出とは異なる大当り中演出等において、第1選択画面にて受付けたキャラクタA〜Cに応じた楽曲a〜cが再生されるようになっている。
(バトル予告及びSU予告の演出動作例)
次に、バトル予告及びSU予告の演出動作例について、図9−21〜図9−24に基づいて説明する。図9−21は、(A)〜(E)は第1選択演出の流れを示す説明図である。図9−22は、(A)〜(F)はバトル予告の流れを示す説明図である。図9−23は、(A)〜(D)はSU予告における第2選択演出の流れを示す説明図である。図9−24は、(A)〜(H)はSU演出の流れを示す説明図である。
まず、図9−21(A)に示すように、演出図柄の可変表示の開始時に、演出制御用CPU120がバトル予告またはSU予告の実行を決定した場合、図9−21(B)に示すように、演出図柄の可変表示を開始したときから所定期間が経過した時点で第1選択画面の表示を開始する。ここでは、抽選により第1項目111SG001Aを初期選択状態とすることが決定された場合が示されている。
次いで、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がなければ、図9−21(C)に示すように第1項目111SG001Aにカーソル画像111SG005が位置した状態が維持され、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作があれば、図9−21(D)に示すように、操作に応じてカーソル画像111SG005が第1項目111SG001A→第1項目111SG001B→第1項目111SG001C→第1項目111SG001A・・の順に移動していく。
そして、図9−21(E)に示すように、操作有効期間が経過した場合、その時点でカーソル画像111SG005が位置している第1項目の選択を受付ける(ここでは、第1項目111SG001Aが選択されている)。
次に、図9−22(A)に示すように、実行が決定された予告演出がバトル予告である場合、バトル予告用の第2選択画面の表示を開始する。ここでは、第1選択演出にて選択されたキャラクタAの画像が表示され、第2項目111SG020を初期選択状態とした場合が示されている。
次いで、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がなければ、図9−22(C)に示すように第2項目111SG020にカーソル画像111SG005が位置した状態が維持され、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作があれば、図9−22(D)に示すように、操作に応じてカーソル画像111SG005が第2項目111SG021A→第2項目111SG021B→第2項目111SG021C→第2項目111SG021A・・の順に移動していく。
そして、操作有効期間が経過した場合、その時点でカーソル画像111SG005が位置している第2項目の選択を受付ける。第2選択画面の表示終了時に第2項目111SG020にカーソル画像111SG005が位置していることによりメドレーの選択を受付けた場合、可変表示においてスーパーリーチに発展し、図9−22(E)に示すようにバトル演出(スーパーリーチ演出)が開始された場合、第1選択演出においてキャラクタAの選択を受付けた状態で第2選択演出においてメドレーの選択を受付けたため、バトル演出のBGMとしてメドレー1が再生される。また、第1選択演出においてキャラクタBの選択を受付けた状態で第2選択演出においてメドレーの選択を受付けた場合はバトル演出のBGMとしてメドレー2が再生され、第1選択演出においてキャラクタCの選択を受付けた状態で第2選択演出においてメドレーの選択を受付けた場合はバトル演出のBGMとしてメドレー3が再生される。
また、第2選択画面の表示終了時に第2項目111SG021Bにカーソル画像111SG005が位置していることによりタイトルBの選択を受付けた場合、可変表示においてスーパーリーチに発展し、図9−22(F)に示すようにバトル演出(スーパーリーチ演出)が開始されたときに、バトル演出のBGMとして、第2選択演出において選択を受付けたタイトルBの楽曲Bが再生される。また、第2選択画面の表示終了時にタイトルAの選択を受付けた場合は、バトル演出のBGMとしてタイトルAの楽曲Aが再生され、第2選択画面の表示終了時にタイトルCの選択を受付けた場合は、バトル演出のBGMとしてタイトルCの楽曲Cが再生される。
次に、第1選択演出の終了後、図9−23(A)に示すように、実行が決定された予告演出がSU予告である場合、SU予告用の第2選択画面の表示を開始する。ここでは、第1選択演出にて選択されたキャラクタAの画像が表示され、第2項目111SG022Xを初期選択状態とした場合が示されている。尚、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、キャラクタBの画像を表示し、第2項目111SG022Yを初期選択状態とする。第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、キャラクタCの画像を表示し、第2項目111SG022Yを初期選択状態とする。
次いで、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がなければ、図9−23(B)に示すように第2項目111SG022Xにカーソル画像111SG005が位置した状態が維持され、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作があれば、図9−23(C)に示すように、操作に応じてカーソル画像111SG005が第2項目111SG022X→第2項目111SG022Y→第2項目111SG022Z→第2項目111SG022X・・の順に移動していく。
そして、操作有効期間が経過した場合、その時点でカーソル画像111SG005が位置している第2項目の選択を受付ける。第2選択画面の表示終了時に第2項目111SG022Xにカーソル画像111SG005が位置していることによりパターンXの選択を受付けた場合、図9−24(A)〜(D)に示すパターンXに基づくSU演出が開始される。第2選択画面の表示終了時に第2項目111SG022Yにカーソル画像111SG005が位置していることによりパターンYの選択を受付けた場合、図9−24(E)〜(H)に示すパターンYに基づくSU演出が開始される。第2選択画面の表示終了時に第2項目111SG022Zにカーソル画像111SG005が位置していることによりパターンZの選択を受付けた場合、パターンZに基づくSU演出(図示略)が開始される。
図9−24(A)〜(D)に示すように、パターンXに基づくSU演出では、図9−24(A)に示すステップ1において画像表示装置5の表示画面にキャラクタX1の画像111SG031Aが表示され、図9−24(B)に示すステップ2において画像表示装置5の表示画面にキャラクタX2の画像111SG031Bが表示され、図9−24(C)に示すステップ3において画像表示装置5の表示画面にキャラクタX3の画像111SG031Cが表示され、図9−24(D)に示すステップ4において画像表示装置5の表示画面にキャラクタAの画像111SG001Aが表示される。
尚、各ステップにて表示されるキャラクタの画像は、画像111SG031A<画像111SG031B<画像111SG031C<画像111SG001Aのように、ステップ回数が多くなるにつれて大きなキャラクタの画像が表示されるようになっている。
また、図9−24(E)〜(H)に示すように、パターンYに基づくSU演出では、図9−24(E)に示すステップ1において画像表示装置5の表示画面にキャラクタY1の画像111SG032Aが表示され、図9−24(F)に示すステップ2において画像表示装置5の表示画面にキャラクタY2の画像111SG032Bが表示され、図9−24(G)に示すステップ3において画像表示装置5の表示画面にキャラクタY3の画像111SG032Cが表示され、図9−24(H)に示すステップ4において画像表示装置5の表示画面にキャラクタBの画像111SG001Bが表示される。
尚、各ステップにて表示されるキャラクタの画像は、画像111SG032A<画像111SG032B<画像111SG032C<画像111SG001Bのように、ステップ回数が多くなるにつれて大きなキャラクタの画像が表示されるようになっている。
また、特に図示しないが、パターンZに基づくSU演出では、ステップ1において画像表示装置5の表示画面にキャラクタZ1の画像(図示略)が表示され、ステップ2において画像表示装置5の表示画面にキャラクタZ2の画像(図示略)が表示され、ステップ3において画像表示装置5の表示画面にキャラクタZ3の画像(図示略)が表示され、ステップ4において画像表示装置5の表示画面にキャラクタCの画像111SG001Cが表示される。尚、各ステップにて表示されるキャラクタの画像は、ステップ回数が多くなるにつれて大きなキャラクタの画像が表示されるようになっている。
このように、SU演出では、ステップ1〜3において、各演出パターンX、Y,Z各々に対応するキャラクタX1〜3、Y1〜3、Z1〜3が表示可能とされている。また、ステップ4においては、各演出パターンX、Y,Z各々に対応するキャラクタA〜Cが表示可能とされている。
また、本実施の形態では、各演出パターンX、Y,Zにおいて登場するキャラクタX1〜3、Y1〜3、Z1〜3は、第1選択演出にて選択されるキャラクタA〜Cとは別個のキャラクタとされる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、対応するキャラクタA〜Cまたは該キャラクタA〜Cに類似するキャラクタとしてもよい。また、各演出パターンX、Y,Zのステップ1〜3において出現するキャラクタX1〜3、Y1〜3、Z1〜3は各々異なっているが、一のキャラクタX,Y,Zが順次大きくなるだけでもよい。
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1であって、種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が予告演出処理における111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、を備え、前記演出選択手段は、各々の演出において固有な項目を選択する第1選択(例えば、第1項目の選択)と、各々の演出において共通な項目を選択する第2選択(例えば、第2項目の選択)とを受付け可能であって、演出制御用CPU120は、バトル予告の第2選択画面にてメドレーに対応する第2項目の選択を受付けた場合、第1選択画面にてキャラクタAの選択を受付けていればバトル演出においてメドレー1を再生し、第1選択画面にてキャラクタBの選択を受付けていればバトル演出においてメドレー2を再生し、第1選択画面にてキャラクタCの選択を受付けていればバトル演出においてメドレー3を再生する。
このようにすることで、選択項目の増大を防ぎつつ、演出のバリエーションを増加させることができる。
具体的には、遊技者が複数種類の演出(例えば、メドレー1〜3など)に対応する第2項目のうちからいずれかを選択し、受付けた第2項目に応じた演出を実行可能である場合、第2選択画面において、メドレー1〜3各々に対応する第2項目を複数表示しなくて済むため、遊技者は混乱することなく操作有効期間内に好適な演出を選択しやすくなる。尚、「選択」とは、カスタマイズすることや設定をオン状態/オフ状態にすること等を含む。
また、演出制御用CPU120は、第1選択画面を表示して第1項目の選択を受付けた第1タイミングの後の第2タイミングにて、第2選択画面を表示して第2項目の選択を受付ける。
このようにすることで、一度に表示される選択項目が多くなり遊技者が混乱することを抑制できる。つまり、第1項目と第2項目とを一の選択画面に表示することで選択項目が多くなり遊技者が混乱することを抑制できる。
また、バトル予告の第1選択演出にて受付けたキャラクタA〜Cは、バトル演出(スーパーリーチ演出)が実行される期間にわたり登場するキャラクタである。
このようにすることで、選択された項目に応じた演出が実行される期間が長くなるので、興趣を高めることができる。
また、演出制御用CPU120は、第2選択画面にてメドレーに対応する第2項目の選択を受付けた場合、第1選択画面にて受付けたキャラクタA〜Cに応じた種別のメドレー1〜3を再生するが、バトル演出とは異なる大当り中演出等において再生される楽曲a〜cは、第1選択画面にて受付けたキャラクタA〜Cに応じた楽曲が再生される。
このようにすることで、第1選択画面にて選択された項目に応じて第1選択対応演出(バトル演出)以外の演出の内容(大当り中演出に再生される楽曲の種別等)も異なるため、興趣が向上する。
また、第2選択画面の選択態様は、第1選択画面において選択された項目に応じて演出が変化する第1態様(例えば、メドレーの第2項目)と、第1選択画面の選択態様によらず演出が変化しない第2態様(例えば、タイトルA〜Cの第2項目)とを含む。
このように、第2選択画面の選択態様は、第1選択画面において選択された項目に応じて変化しない項目を含むので、遊技者の多様なニーズに対応できる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1であって、種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、を備え、演出制御用CPU120は、SU予告の第1選択画面にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第2選択画面にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択画面にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする。
このようにすることで、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。詳しくは、SU予告の第1選択画面にて選択を受付けたキャラクタA〜Cの種別に応じて、第2選択画面において初期選択状態となる第2項目が変わるため、遊技者が第2選択画面にて選択操作を行わない場合であっても、第1選択画面にて受付けたキャラクタの種別に応じてSU演出の演出パターンが変わるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施の形態では、第1選択画面にて初期選択状態となる第1項目を、抽選の実行により決定するため、遊技者が第1選択画面にて選択操作を行わない場合であってもキャラクタが変わり、これに伴いSU演出の演出パターンが変わるため、遊技の興趣が向上する。
また、演出制御用CPU120は、前記第1態様の特定演出(例えば、キャラクタA)に対する関連性が前記第2態様の特定演出(例えば、キャラクタB、C)に対する関連性よりも高い第1項目(例えば、パターンXに対応する第2項目)と、前記第2態様の特定演出に対する関連性が前記第1態様の特定演出に対する関連性よりも高い第2項目(例えば、パターンY、Zに対応する第2項目)と、を選択表示可能であり、第1選択画面でキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面では遊技者の操作によらず演出パターンXの第2項目が選択される態様で表示し、第1選択画面でキャラクタY,Zの選択を受付けた場合、第2選択画面では遊技者の操作によらず演出パターンY,Zの第2項目が選択される。
このようにすることで、遊技者の興趣に応じた演出を実行することが可能となる。詳しくは、第1選択画面でキャラクタA〜Cのいずれかに対応する第1項目の選択を受付けた場合、第2選択画面では、遊技者が選択操作をしない場合であっても、第1選択画面で受付けたキャラクタに関連する演出パターンの選択を受付けるため、遊技者に対しキャラクタに関連する演出パターンに基づくSU演出を提供することができる。また、次回以降の第1選択演出や第2選択演出において選択する指標を与えることができる。
また、演出制御用CPU120は、SU予告の第1選択画面にてキャラクタAの選択を受付け、第2選択画面において初期選択状態とした演出パターンXの第2項目の選択を受付けた場合、SU演出のステップ4においてキャラクタAを登場させる。
このようにすることで、第1選択画面にて受付けたキャラクタAに関連する演出パターンXに基づくSU演出は、キャラクタAそのものが登場する演出であるため、遊技者の選択意欲を向上させることができる。
尚、本実施の形態では、第1選択画面にて受付けたキャラクタA、つまり、第1態様の特定演出であるキャラクタAに対する関連性が、第2態様の特定演出であるキャラクタB,Cよりも高い演出パターンの一例として、SU演出におけるステップ4が実行された場合に第1選択画面にて受付けたキャラクタAが登場する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1態様の特定演出に対する関連性が第2態様の特定演出よりも高い演出とは、上記のように、第1態様の特定演出が登場可能な演出だけでなく、例えば、各キャラクタA〜Cと敵対するキャラクタA’〜C’であったり、各人物A〜Cが搭乗可能なロボットA’〜C’であったり、各動物A〜Cが好む植物A’〜C’など、各態様の特定演出各々に関連する演出であればよい。
また、演出制御用CPU120は、SU予告において、第2選択画面において初期選択状態とされた演出パターンに基づくSU演出を実行する場合、大当りになるときにはハズレの場合よりも高い割合でステップ4にてキャラクタA〜Cが登場する。
このようにすることで、第1選択演出が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。つまり、SU演出では、ステップ1〜4のうち、第1選択演出にて選択を受付けたキャラクタ(特定演出)が登場するステップ4まで変化させない場合があることで、SU演出の初期段階(例えば、ステップ1〜3)でキャラクタA〜Cが登場することを予測し難くなり、これにより期待感を持続させることができるため、演出効果が向上する。また、大当りになる場合にハズレよりも高い割合でステップ4が実行されるため、遊技者はステップ4においてキャラクタが出現することを期待するようになる。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU120は、バトル予告やSU予告において実行される第1選択画面にて表示される第1項目や、第2選択画面にて表示される第2項目の数は変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当りの連荘回数が所定回数に達したり、遊技機の稼働を開始してから所定期間が経過したり、遊技場の営業期間における所定タイミングに達したり、携帯連動等の遊技履歴に応じて特定条件が成立した場合に、第1項目や第2項目において遊技者が選択可能な項目、つまり、バトル演出にて再生される楽曲やSU演出の演出パターン等が増加するようにしてもよい。このようにすることで、選択のバリエーションが広がるので、興趣が向上する。
また、前記実施の形態において、バトル予告の第1選択演出において選択された第1項目に応じて実行される演出(キャラクタA〜C)や、第2選択演出において選択された第2項目に応じて実行される演出(メドレーや楽曲)は、一のバトル演出にて実行される演出、つまり、バトル演出を構成する演出要素であるが、キャラクタによる演出や楽曲を再生する演出は個別に実行されるものであってもよい。
また、前記実施の形態では、第1選択演出にて、複数種類の演出(例えば、キャラクタAが登場するバトル演出やSU演出、キャラクタBが登場するバトル演出やSU演出、キャラクタCが登場するバトル演出やSU演出など)に対応する複数の第1項目(例えば、第1項目111SG001A〜111SG001C)が表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1選択演出にて一の演出のみ選択可能(例えば、キャラクタAのみ選択可能など)としてもよい。
また、前記実施の形態では、第2選択演出にて、複数種類の演出(例えば、バトル演出にて再生されるメドレーやタイトルA〜Cなど)に対応する複数の第2項目(例えば、第2項目111SG020、111SG021A〜111SG021C)が表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2選択演出にて一の演出のみ選択可能(例えば、メドレーのみ選択可能など)としてもよい。
また、前記実施の形態では、第1選択演出にて選択を受付け可能な演出(第1項目)として、キャラクタA〜Cが出現する複数種類のバトル演出やSU演出を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、バトル演出にて対戦する敵キャラクタや、バトル演出やSU演出における背景画像、セリフ、カットイン画像、再生される楽曲、発光表示パターン、演出モード(例えば、先読み演出が実行されやすいモード、プレミア演出が実行されやすいモード等)など、キャラクタが出現する演出以外の種々の演出としてもよい。言い換えると、例えば、バトル演出やSU演出にて実行される演出要素(例えば、キャラクタ、背景画像、セリフ、カットイン画像、楽曲、発光表示パターン、演出モードなど)を第1選択演出にて選択を受付け可能であればよい。
さらに、前記実施の形態では、第1選択演出や第2選択演出において、予告演出としてのバトル演出やSU演出の種別を選択可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出以外の演出(例えば、前兆演出、保留変化演出、大当り中演出、高ベース中演出、高確中演出、リーチ演出、昇格演出、デモ演出、演出モードなど)の種別を選択可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、第1選択演出と第2選択演出とは、可変表示が開始されてから終了するまでの期間における第1タイミングにて第1選択演出が実行され、該第1タイミングとは異なる(第1タイミングよりも後の)第2タイミングで第2選択演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1選択演出と第2選択演出の実行タイミングは種々に変更可能であり、例えば、可変表示が開始されてから終了するまでの期間におけるリーチ前の第1タイミングで第1選択演出が実行され、リーチ中やリーチ後の第2タイミングで第2選択演出が実行されるものでもよい。
また、可変表示が開始されてから終了するまでの期間における第1タイミングにて第1選択演出が実行され、当該可変表示が終了した後の第2タイミング(例えば、大当り中演出、高ベース中演出、高確中演出など)で第2選択演出が実行されるものでもよい。さらに、可変表示が開始されてから終了するまでの期間における第1タイミングにて第1選択演出が実行され、当該可変表示が終了した後の第2タイミング(例えば、次回以降の可変表示中など)で第2選択演出が実行されるものでもよい。
さらに、第1選択演出と第2選択演出とを同タイミングで実行(例えば、一の選択画面にて第1項目の選択と第2項目の選択とを受付け可能)してもよい。
また、前記実施の形態では、バトル予告における第2選択画面にてメドレーの第2項目の選択を受付けた場合、第1選択画面にて受付けた第1項目に応じて、バトル演出にて再生されるメドレー1〜3の種別が異なる(再生される楽曲が全て異なる)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バトル演出にて再生されるメドレー1〜3の楽曲のうち、一部の楽曲が異なるものでもよい。詳しくは、メドレー1〜3にて再生される複数のうち一部の楽曲(例えば、1曲)はメドレー1〜3にて共通で、他の楽曲(例えば、2〜3曲)は第1選択画面にて受付けた第1項目に応じて異なるものでもよい。さらに、メドレー1〜3は、第1選択画面にて受付けた第1項目の種別によらず、再生される楽曲は全て共通であるが、第1選択画面にて受付けた第1項目の種別に応じて、再生順序、再生される曲番、バージョン(曲調)等が異なるものでもよい。
また、前記実施の形態では、バトル予告における第2選択画面にてメドレーの第2項目の選択を受付けた場合、第1選択画面にて受付けた第1項目に応じて、バトル演出にて再生されるメドレー1〜3の種別が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2項目は、第1選択画面にて受付けた第1項目に応じて再生される楽曲が異なるものであれば、例えば、メドレーでなく一の楽曲であってもよく、この場合、第1選択画面にて受付けた第1項目に応じて、再生される曲番やバージョン(曲調)等が異なればよい。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出(特定演出)にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出(特定演出)にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出(特定演出)にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、SU予告においては、キャラクタA〜Cを遊技者による選択にて受付け可能とせず、例えば、抽選にて決定したキャラクタA〜C(特定演出)に応じて、第2選択画面において初期選択状態とする第2項目を決定するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU120は、SU予告用の第2選択画面において、第1選択演出において選択された第1項目のキャラクタA〜Cとの関連性が他のキャラクタよりも高い演出パターンX,Y,Zに対応する第2項目を初期選択状態とした態様で表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定演出が第1態様(例えば、キャラクタA)で実行された場合と特定演出が第2態様(例えば、キャラクタBやキャラクタCなど)で実行された場合とで、第2選択画面において第2項目の選択を受付ける際の表示態様が異なる(初期選択状態となる第2項目が異なる)ものであれば、特定演出と初期選択状態となる第2項目との関連性は必ずしもなくてもよい。
また、前記実施の形態では、SU予告用の第2選択画面において、複数のうちいずれかの第2項目を反転表示してカーソル画像111SG005を位置させることで初期選択状態とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定演出が第1態様(例えば、キャラクタA)で実行された場合と特定演出が第2態様(例えば、キャラクタBやキャラクタCなど)で実行された場合とで、第2選択画面において第2項目の選択を受付ける際の表示態様が異なるようになっていればよく、例えば、第2項目の表示態様は変化させずに、その周囲の表示態様を変化させることで初期選択状態としたり、初期選択状態とする第2項目を他の第2項目よりも手前側に拡大表示するなど、他の第2項目よりも目立つ(強調した)態様にて表示するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第1選択画面や第2選択画面において、プッシュボタン31Bを操作することにより選択可能な項目が順次切替わり、操作有効期間が終了したタイミングで選択されている項目の選択を受付ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スティックコントローラ31Aや十字キーやジョグダイヤル等の第1操作手段にて項目の選択操作を可能とし、プッシュボタン31B等の第2操作手段にて選択された項目を操作有効期間内に受付け可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、一の可変表示の実行期間内において、特定演出としての第1選択演出と第2選択演出とが実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1演出状態(例えば、リーチ演出など)にて特定演出としてタイトル報知演出を実行し、第1演出状態の終了後に移行する第2演出状態(例えば、大当り演出)において演出(例えば、楽曲)の選択を受付け可能とし、タイトル報知演出が第1態様で実行された場合とタイトル報知演出が第2態様で実行された場合とで、第2項目の選択を受付ける際の表示態様が異なるようにしてもよい。
詳しくは、演出制御用CPU120は、図9−25(A)に示すように可変表示が開始された後、リーチ状態(第1演出状態)になったときに、図9−25(B)に示すようにリーチの種別がリーチA〜Cのうち「リーチA」であることを示す画像111SG040を表示して報知する演出と、図9−25(C)に示すようにリーチの種別が「リーチC」であることを示す画像111SG041を表示してことを報知する演出と、を実行可能であり、「リーチA」であることを報知した場合、図9−25(D)に示すように、大当り中演出において再生する楽曲を複数のうちから選択可能な選択画面においては「タイトルA」の楽曲の再生に対応する項目111SG050を初期選択状態とし、「リーチC」であることを報知した場合、図9−25(E)に示すように、大当り中演出において再生する楽曲を複数のうちから選択可能な選択画面においては「タイトルC」の楽曲の再生に対応する項目111SG051を初期選択状態としてもよい。
このようにすることで、リーチ状態(第1演出状態)で実行された特定演出の態様が、リーチ状態(第1演出状態)とは異なる大当り中演出(第2演出状態)で実行される演出の選択に反映されるため、遊技の進行に応じて演出をスムーズに実行できる。
また、前記実施の形態では、第1選択画面にて受付けたキャラクタA〜Cに応じた種別のメドレー1〜3を再生するが、バトル演出とは異なる大当り中演出等において、第1選択画面にて受付けたキャラクタA〜Cに応じた楽曲a〜cが再生されるようになっている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1選択画面にて受付けた第1項目の種別に応じて、大当り中演出に再生される映像や、リーチ演出、演出モード、背景画像、選択可能な予告演出の種別、予告演出の大当り期待度等が変わるようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に図1〜図8−1〜27の特徴部122SGと図9−1〜図9−25の特徴部111SGとを適用する場合は、例えば、特徴部111SGの予告演出として例示しているバトル予告やSU予告に代えて、特徴部122SGの設定されている設定値を示唆する示唆演出を適用してもよい。
例えば、111SGの第1選択演出にて選択したキャラクタの種別に応じて、第2選択演出において、特徴部122SGの設定値を示唆する示唆演出の種別を選択可能とすることが可能である。また、特徴部122SGの示唆演出にて示唆された設定値が第1態様(例えば、設定1を示唆)である場合と第2態様(例えば、設定3)である場合とで、111SGの第2選択演出にて項目の選択を受付ける際の表示態様(例えば、初期選択状態となる項目)が異なるようにしてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、を備え、前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なり(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)、さらに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図11(D)、(F))遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。また、演出効果を高めることができる。
さらに、興趣が向上し、また、演出効果を高めることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図11(D)、(F))遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例の特徴部31AKについて説明する。図10は、この実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図10(A)に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図10(B)に示すように、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図10(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図10(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図10(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図9(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、この実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図11、図12は、この実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図11(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図11(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図11(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図11(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図11(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図11(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図11(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図11(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図11(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図11(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図11(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図11(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図11(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図11(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図11(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図11(I)では、図11(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図11(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図12(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図11(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図11(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図11(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図12(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図12(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図12(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図11、図12に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図13(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図13(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図13(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図13(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図13に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図13(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図11(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図14(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図14(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図14(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図14(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図14(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図14(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図14(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図14(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図14(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図14(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図14(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図14(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図14(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図14では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図15(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図15(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図15(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図16(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図16(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図16に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図17は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図18(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図18(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図16に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図18(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図18(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図18(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図18(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図18に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、この発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)にこの発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知にこの発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知にこの発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図12(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図19、図20は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図19(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図19(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図19(C)〜(F)、図20(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図19(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図19(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図19(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図20(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図20(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図20(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図20(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図20(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図20(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図20(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図19、図20に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図19、図20に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図17のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図21は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図21(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図21(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図21(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図21(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図21(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図21(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図21(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図21(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図21(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図21(a)に示すシャッター画像31AK061と図21(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図17のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図17のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図17のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(他の特徴部に関する構成の説明)
次にこの発明の形態における他の特徴部について説明する。この特徴部は、設定値にもとづいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態の制御を実行可能とし、所定の設定変更操作にもとづいて設定値を変更可能にするための構成や、設定されている設定値を表示により確認可能にするための構成を備えている。そして、遊技球などの遊技媒体が所定領域に進入することにもとづいて付与される賞球などの遊技価値に関する情報を表示可能な構成により、設定されている設定値を表示可能にする。
図22−1は、この特徴部に係るパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。上記実施の形態と共通する構成には、同一の符号が付されている。例えば出力回路111は、ソレノイド回路111と同様の構成を有するものであればよい。第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様の構成を有するものであればよい。演出表示装置5は、画像表示装置5と同様の構成を有するものであればよい。表示結果が「はずれ」(ひらがな)となる場合は、表示結果が「ハズレ」(カタカナ)となる場合と同様である。第1一般入賞口スイッチ26A、第2一般入賞口スイッチ26B、第3一般入賞口スイッチ26C、第4一般入賞口スイッチ26Dは、複数の一般入賞口10のいずれかを通過(進入)した遊技球を検出し、検出に基づいて所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
演出制御基板12には、可動役物(可動演出装置)となる可動部材を駆動する動作用モータAK011〜AK014と、その可動部材の原点位置を検知する原点センサAK021〜AK024とが接続されている。動作用モータAK011〜AK014は、モータあるいは電磁ソレノイドなどを用いたものであればよい。原点センサAK021〜AK024は、マイクロスイッチなどの接触型のセンサやフォトセンサもしくは静電容量式センサなどの非接触型センサを用いて構成されていればよい。演出制御基板12には、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)126が設けられている。
この実施例では、小当り遊技状態に制御された場合に、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口である第1大入賞口とは別個に設けられた第2大入賞口が、所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態において、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。この実施例では、小当り遊技状態において所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで第2大入賞口が1回開放するように設定されているが、この発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。第2大入賞口は、第2大入賞口扉用のソレノイド83がオン状態であるときに、第2大入賞口扉により開放状態となり、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)しやすくなる。その一方で、第2大入賞口扉用のソレノイド83がオフ状態であるときに、第2大入賞口扉により第2大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第2大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
カウントスイッチ23は、第1大入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する第1カウントスイッチとなる。第2大入賞口を通過(進入)する遊技球は、第2大入賞口内に設置された第2カウントスイッチを通過することで、第2カウントスイッチによって検出される。第2カウントスイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、て開放状態となった第2大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の普通入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2大入賞口が開放状態となれば、第2大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2大入賞口が閉鎖状態となれば、第2大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2大入賞口の内部には、遊技球が通過可能な第3カウントスイッチと第4カウントスイッチとが設置されている。第2大入賞口を通過(進入)した遊技球は、第3カウントスイッチまたは第4カウントスイッチのいずれかを通過して、遊技盤2の背面側に誘導される。遊技球は、第3カウントスイッチを通過することで、第3カウントスイッチによって検出される。遊技球は、第4カウントスイッチを通過することで、第4カウントスイッチによって検出される。
この実施例では、小当り遊技中に第3カウントスイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、小当り遊技終了後の遊技状態を大当り遊技状態に制御するようになっている。よって、小当り遊技中に第2大入賞口扉が開放している期間において、振動等を付加することよって遊技球の進路が変更されて第3カウントスイッチによって遊技球が検出されてしまうと、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されてしまう不正が可能となってしまうので、この実施例のパチンコ遊技機1では、このような場合に遊技を中止するようになっている。
第2大入賞口の内部には、遊技球の第3カウントスイッチへ向けての流下を規制及び許容する規制部材が設けられている。規制部材は、遊技球の第3カウントスイッチへ向けての流下を規制する規制状態と、遊技球の第3カウントスイッチへ向けての流下を許容する許容状態と、に変化可能となるように設けられている。
小当り遊技状態において、第2大入賞口に入賞した遊技球が第3カウントスイッチを通過すると、遊技球の第3カウントスイッチの通過に基づく「大当り」となる(V入賞大当り)。つまり、CPU103は、第3カウントスイッチにより遊技球の通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態に制御する。一方、小当り遊技状態において第2大入賞口に入賞した遊技球が第4カウントスイッチを通過した場合は、「大当り」とはならない。つまり、CPU103は、第4カウントスイッチにより遊技球の通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態には制御しない。
そして、遊技球の第3カウントスイッチの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。これにより、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンド遊技が実行される。なお、この実施例では、第3カウントスイッチの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2大入賞口が第1状態に制御されるようになっているが、この発明はこれに限定されるものではなく、第1大入賞口が第1状態に制御されるようにしてもよい。
第2大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技は、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「5」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第2大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンド遊技が終了するようにしてもよい。
図22−2は、パチンコ遊技機1に搭載された主基板11、演出制御基板12、電源基板17などを示す背面図である。主基板11は、基板ケース201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載される。主基板11には、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ29が設けられており、表示モニタ29に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。なお、表示モニタ29の左側方には表示切替スイッチ30が設けられており、表示切替スイッチ30の操作によって表示モニタ29に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠の開放を検知する扉開放センサ90、第1大入賞口や第2大入賞口の開放を検知するための大入賞口扉センサ91、等の各種のセンサが接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。主基板11のスイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれ、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。
主基板11は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ29(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ29の右側には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29及び表示切替スイッチ30は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ29に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認(検証)される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、調整が行われたか否か、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかなどが確認(検証)される。そこで、この実施例のパチンコ遊技機1においては、設置後における調整の有無や内容を認識できるようになっている。
電源基板17は、外部電源(商用電源)である交流電源(AC100V)からの電力を、主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能となるように構成されている。電源基板17は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース202に封入されており、電源基板17の背面右側上部には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチ51と、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52が設けられている。また、電源基板17には、クリアスイッチAK001、電源スイッチAK002が設けられている。
錠スイッチ51および設定切替スイッチ52は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能であり、所定のキーを所持する係員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ51はキー操作を要することから、遊技場の係員のなかでも、錠スイッチ51の操作を行うキーを所持する係員のみ操作が可能とされている。錠スイッチ51は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるとともに、切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。
電源スイッチAK002を用いた電源投入の操作が行われるときには、錠スイッチ51におけるオンとオフの切替操作や、クリアスイッチAK001の押下操作といった、錠スイッチ51またはクリアスイッチAK001を用いた所定の動作が行われる場合がある。錠スイッチ51とクリアスイッチAK001は、電源スイッチAK002を用いた電源投入の動作に伴い、これらのスイッチを同時に用いた所定の動作が行われる場合もある。そこで、少なくとも、錠スイッチ51と、クリアスイッチAK001と、電源スイッチAK002は、遊技場の係員などにより同時操作が可能な位置に配置されていればよい。このように、錠スイッチ51、および、クリアスイッチAK001は、電源スイッチAK002を用いた電源投入の動作に伴い、遊技場の係員などによるオンとオフの切替操作や押下操作となる各種動作を検出可能に構成されている。
パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられ、ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ70が設けられている。排出口スイッチ70からの信号は、主基板11のスイッチ回路110に取り込まれる。
図22−3は、この実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、このコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドは、例えばコマンド8C00H〜8C05Hを含んでいる。コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当りA」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「小当りB」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド9000Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100での初期化に伴い、RAM102の記憶内容がクリアされたことを通知するRAMクリア通知コマンドである。コマンド9100Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を変更可能にする設定変更状態の開始を指定する設定変更開始コマンドである。コマンド9200Hは、停電復旧時に対応する停電復旧処理の実行を指定する停電復旧指定コマンドである。コマンド93XXHは、設定変更状態の終了を指定する設定変更終了コマンドである。
設定変更終了コマンドでは、例えば変更により新たに設定された設定値に対応するEXTデータが設定されてもよい。この場合には、設定変更状態における変更により新たに設定された設定値または変更されずに継続して設定される設定値に応じて、異なるEXTデータが設定される。設定値が1〜3の3段階からなる場合に、コマンド9300Hは設定値が「1」に設定されていることを指定し、コマンド9301Hは設定値が「2」に設定されていることを指定し、コマンド9302Hは設定値が「3」に設定されていることを指定すればよい。あるいは、設定変更終了コマンドは、EXTデータが00Hであるコマンド9300Hのみが用意され、変更により新たに設定された設定値にかかわらず、コマンド9300Hにより、設定変更状態の終了を指定してもよい。あるいは、設定変更終了コマンドとは異なる演出制御コマンドとして、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を指定する設定値指定コマンドが用意されてもよい。設定値指定コマンドは、設定変更終了コマンドの送信に伴い送信される場合の他にも、例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの送信に伴い、特図ゲームの各回における変動開始と対応して送信されてもよい。また、例えば特図ゲームにおける10回の変動開始ごとのように、所定回数の変動表示が実行されることに伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これらに代えて、あるいは、これらに加えて、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。客待ちデモ指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。
コマンド9400Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を確認可能にする設定確認状態の開始を指定する設定確認開始コマンドである。コマンド9401Hは、設定確認状態の終了を指定する設定確認終了コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、エラー報知処理によって報知される。コマンド9F00Hは、客待ち状態における遊技の進行停止に対応した演出画像の表示などによる客待ちデモンストレーション画面の表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを指定する大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを指定する大入賞口開放後指定コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD100Hは、遊技球が第3カウントスイッチを通過したことで第3カウントスイッチがオンとなったこと、すなわち、V入賞したことを通知するV入賞通知指定コマンドである。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、V入賞通知指定コマンドを受信したことに基づいて、V入賞したことを報知するV入賞報知演出を実行する制御が行われてもよい。V入賞報知演出では、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる演出パターンに決定可能としたり、複数の演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。このように、V入賞報知演出の演出態様により設定値を示唆可能にしてもよい。例えばV入賞報知演出の演出態様として、「V」を示す演出画像が回転表示される場合に、その回転方向を右回りとする演出態様と、回転方向を左回りとする演出態様とが含まれていてもよい。あるいは、「V」を示す演出画像の表示色を異ならせた複数の演出態様が含まれていてもよい。そして、V入賞通知指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これにより、V入賞報知演出が実行される場合に、設定値に応じた演出態様を適切に決定することができる。
図22−4は、主基板11の側においてカウントされる遊技用乱数となる乱数値を例示する説明図である。この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
この実施例では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図22−5は、この実施例における変動パターンを示している。以下では、非リーチハズレの変動パターンを非リーチ変動パターンとも称し、リーチハズレの変動パターンをリーチ変動パターンとも称する。また、表示結果が「大当り」となる変動パターンを大当り変動パターンとも称し、表示結果が「小当り」となる変動パターンを小当り変動パターンとも称する。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。この実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、この発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
ROM101には、例えば表示結果判定テーブル(設定値1)、表示結果判定テーブル(設定値2)、表示結果判定テーブル(設定値3)、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、小当り種別判定テーブルなどが記憶される。
この実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。例えば特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が高く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図22−6は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルには、MR1と比較される当り判定値が設定されている。表示結果判定テーブルでは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図22−6(A)は、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを示している。設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/50)で小当りに当選するようになっている。設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
図22−6(B)は、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを示している。設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
図22−6(C)は、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを示している。設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも低い確率(1/200)で大当りに当選するが、小当りは当選しない(当選確率:0)。設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/200)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。なお、「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。このように、設定値に応じて、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される確率が異なるので、設定値を変更すれば、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定において、1の設定が他の設定に変更されることになる。
なお、この実施例では、各表示結果判定テーブルにおいて、変動特図指定バッファが第2である場合における小当りの当選確率は全て同じとしているが、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしてもよい。一方、変動特図指定バッファが第1である場合、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしているが、変動特図指定バッファが第2である場合と同様に、全ての設定値で同じ当選確率としてもよい。
この実施例では、CPU103は、表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
この実施例では、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに変動特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り確率の割合が異なることには、小当り確率が0%であることも含まれている。
なお、この実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、この発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上(例えば6個)であってもよい。また、設定値に応じた遊技者の有利度は、設定値が小さいほど遊技者にとって有利度が高くなるものに限定されず、設定値が大きいほど遊技者にとっての有利度も高くなるようにしてもよい。例えば設定値が1〜6の6段階からなる場合に、1が最も出玉率が低く、1、2、3、4、5、6の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなり、6が最も出玉率が高くなるものであってもよい。このように、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高くなるように、値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなるものでもよい。
図22−7は、大当り種別判定テーブルと小当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照される。小当り種別判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照される。この実施例では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっている。また、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっている。これら大当りD及び大当りEは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過したか否かによって決定される大当り種別である。
図22−7(A)は、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を示している。大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合に参照される。
図22−7(B)は、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示している。大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合に参照される。
図22−7(C)は、小当り種別判定テーブルを示している。小当り種別判定テーブルは、遊技球が第1始動入賞口と第2始動入賞口のうちいずれに入賞したことに基づく保留記憶であるかにかかわらず、小当り種別を決定する場合に参照される。
図22−8は、この実施例における大当り種別を示す説明図である。この実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行されない大当りA及び大当りDと、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りB、大当りC及び大当りEが設定されている。これら大当りA〜大当りEのうち、大当りCと大当りEは遊技者にとって最も有利な大当りとされ、大当りAと大当りDは遊技者にとって最も不利な大当りとされている。また、大当りEは大当りDよりも有利な大当りであるため、小当りBは小当りAよりも有利な小当りとされている。
これら大当りA〜大当りEのうち、大当りAは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。大当りBは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は20回の特図ゲームが実行されるまで、または20回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。大当りCは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。大当りDは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。大当りEは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
なお、大当りDと大当りEは、開放対象の大入賞口を第2大入賞口としているが、この発明はこれに限定されるものではなく、大当りDと大当りEの開放対象の大入賞口は、第1大入賞口であってもよい。つまり、小当り遊技については第2大入賞口を開放し、小当り遊技中にV入賞が発生したことに基づく大当りDと大当りEについては、大当り遊技として第2大入賞口に代えて第1大入賞口を開放すればよい。
時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合と、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生する場合があるので、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生しやすくなり、いわゆる連チャン状態となる。
大当りBの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が20回に設定されているため、20回の特図ゲーム中に小当りが発生し、遊技球が第3カウントスイッチを通過する割合(20回の特図ゲーム中に遊技球がV入賞して大当りが発生する割合)は約50%に設定されている。一方、大当りC及び大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が100回に設定されているため、100回の特図ゲーム中に小当りが発生し、遊技球が第3カウントスイッチを通過する割合(100回の特図ゲーム中に遊技球がV入賞して大当りが発生する割合)はほぼ100%に設定されている。
この実施例では大当り種別として大当りA〜大当りEの5種類が設けられているが、この発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は6種類以上設けられていてもよく、また、4種類以下が設けられていてもよい。
大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜49までが大当りAに割り当てられており、50〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了に時短制御が実行される大当りBまたは大当りCを決定する割合が設定値1、2、3の順に低くなるようにしている。
大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜29までが大当りAに割り当てられており、30〜99までが大当りBに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜69までが大当りAに割り当てられており、70〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜199までが大当りAに割り当てられており、200〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了に時短制御が実行される大当りB,Cを決定する割合が、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合よりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。
この実施例においては、設定されている設定値が1である場合は、大当り種別を大当りCに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りAに決定する割合が最も低い(設定値1における大当り種別決定割合:大当りC>大当りB>大当りA)。また、設定されている設定値が2である場合は、大当り種別を大当りBに決定割合が最も高く、次いで、大当りAに決定する割が高く、大当りCに決定する割合が最も低い(設定値2における大当り種別決定割合:大当りB>大当りA>大当りC)。さらに、設定されている設定値が3である場合は、大当り種別を大当りAに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りCに決定する割合が最も低くなっている(設定値3における大当り種別決定割合:大当りA>大当りB>大当りC)。
なお、設定されている設定値によっては、大当りA、大当りB、大当りCのうち、決定されてない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
小当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが小当りAに割り当てられており、100〜299までが小当りBに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが小当りAに割り当てられており、150〜299までが小当りBに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜199までが小当りAに割り当てられており、200〜299までが小当りBに割り当てられている。このように、小当り遊技中にV入賞大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回である大当りEを決定する割合が、20回である大当りDを決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
この実施例においては、設定されている設定値が1である場合は、小当り種別として小当りBが小当りAよりも高い割合で決定されることにより、小当り遊技中にV入賞が発生することに基づいて大当り種別が大当りEに決定される割合が大当りDに決定される割合よりも高くなっている(設定値1におけるV入賞による大当り種別決定割合:大当りE>大当りD)。また、設定されている設定値が2である場合は、小当り種別として小当りAと小当りBとが同一の割合にて決定されることにより、小当り遊技中にV入賞が発生することに基づいて大当り種別が大当りDに決定される割合と大当りEに決定される割合が等しくなっている(設定値2におけるV入賞による大当り種別決定割合:大当りE=大当りD)。さらに、設定されている設定値が3である場合は、小当り種別として小当りAが小当りBよりも高い割合で決定されることにより、小当り遊技中にV入賞が発生することに基づいて大当り種別が大当りDに決定される割合が大当りEに決定される割合よりも高くなっている(設定値1におけるV入賞による大当り種別決定割合:大当りD>大当りE)。
このように、この実施例では、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合や、V入賞が発生した場合の大当り種別の決定割合が異なっている、つまり、設定されている設定値に応じて制御される小当り遊技状態の種類が変化するとともに、V入賞が発生した場合に制御される大当り遊技状態の種類が変化することがあるので、遊技興趣を向上できるようになっている。
なお、設定されている設定値によっては、小当りA、小当りBのうち、決定されない小当り種別があってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの一方小当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)、すなわち、他方の小当り種別を100%の割合で決定することも含まれている。また、小当り種別の決定割合は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なっていてもよい。小当り種別を変動特図に応じて異なる割合で決定する場合は、変動特図によっては、小当りA、小当りBのうち、決定されない小当り種別があってもよい。つまり、小当り種別を変動特図に応じて異なる割合で決定することには、いずれか一方の小当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)、すなわち、他方の小当り種別を100%の割合で決定することも含まれている。大当り種別と小当り種別の少なくともどちらか一方は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1と用いて決定してもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。設定されている設定値に応じて大当り種別や小当り種別の決定割合が異なるものに限定されず、全ての設定値で同じ決定割合により、大当り種別や小当り種別が決定されてもよい。
パチンコ遊技機1に設定される設定値にかかわらず遊技性自体は変化しないものに限定されず、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320かつ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が第3カウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。さらに、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1や4の場合は、第3カウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が第3カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、第3カウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が第3カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルが記憶されている。変動パターン判定テーブルは、事前決定結果に応じて複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定するために用いられる。変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図22−9は、大当り用変動パターン判定テーブルと小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するために参照される。小当り用変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するために参照される。
図22−9(A)は、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)を示している。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)は、大当り種別が大当りAである場合に参照される。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜800までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、801〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、351〜825までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、826〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図22−9(B)は、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)を示している。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)は、大当り種別が大当りBまたは大当りCの場合に参照される。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜150までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、151〜450までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、451〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。この実施例では、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように、判定値が割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
図22−9(C)は、小当り用変動パターン判定テーブルを示している。小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」、「2」、「3」のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。なお、この実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、この発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値「1」、「2」、「3」で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
図22−10は、はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ用変動パターン判定テーブルは、変動表示図柄をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するために参照される。
図22−10(A)は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルAは、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図22−10(B)は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルBは、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図22−10(C)は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルCは、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図22−10(D)は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンを決定する割合が、スーパーリーチ変動パターンを決定するよりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる変動表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
なお、「共通の決定割合」とは、異なる設定値にて決定割合が完全に同一であるもの(この実施例)の他、異なる設定値にて決定割合が同一であるもの(例えば、設定値1〜設定値3間において、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が1%程度異なるもの)を含んでいる。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態に限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチ、ノーマルリーチのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態に限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態に限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態に限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態に限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の変動表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。なお、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態に限定されるものではなく、各設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図22−11は、遊技制御用データ保持エリア150を示している。遊技制御用データ保持エリア150は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102に設けられ、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域となる。遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の可変表示に関する保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。第1始動条件は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより成立する。第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が未だ開始されずに保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の可変表示に関する保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。第2始動条件は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより成立する。第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が未だ開始されずに保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
この実施例の主基板11における遊技球の集計および役物比率等の表示について説明する。主基板11には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、発射球数が集計され、表示モニタ29は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である連比(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合であるベース(%)を表示するようになっている。連比とは、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。ベースとは、賞球合計数に対する打ち出した遊技球数が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、連比と役比については、6000個の賞球数における第1始動入賞口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の連比(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動入賞口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、設定値毎に設けられたリングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。つまり、6000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの累計の連比(%)、役比(%)を算出することができる。また、ベースについては、60000個の賞球数に対する打ち出した遊技球数を集計する。その集計を1セットとし、打ち出した遊技球数に対する60000個の賞球の占める割合(ベース(%))を算出する。
表示モニタ29は、6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を所定時間(例えば、5秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で6つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに30秒要するが、遊技が進行することで集計される第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、6000個分の連比(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、6000個分の連比(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、6000個分の連比(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
なお、この実施例における遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、設定値毎に設けられており、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されるようになっている。このため、この実施例の連比、役比、ベースは、設定値ごとに個別に算出可能となっている。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、パチンコ遊技機1から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。打込合計とは、賞球数が60000個に達するまでにパチンコ遊技機1に打ち込まれた遊技媒体の累計数をいう。このため、連比は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。また、ベースは下記(3)式で求めることができる。
連比=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
ベース=[60000(賞球合計数)/打込合計]×100・・・(3)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70(小数点以下3桁切り捨て)として求められる。しかしながら、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
上記した例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。したがって、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。19876/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ29に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(又は連比(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタに役比(%)、連比(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のLEDの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、クリアスイッチAK001などが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。この記憶領域は、リングバッファを含み、最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計した10セット合計バッファや賞球合計数バッファなどを構成してもよい。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、エラー表示や警告表示などを行ってもよいし、エラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。
なお、連比や役比の算出などに障害が生じた場合といった、連比や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に、クリアスイッチAK001とは異なる表示モニタクリア用スイッチを操作することにより、RAM102あるいはフラッシュメモリといった不揮発性の記憶装置に記憶された連比や役比に用いるデータがクリアされてもよい。表示モニタクリア用スイッチは、遊技盤2の裏側面において、例えば電源基板17の所定位置といった、遊技場の係員等が容易に操作できない位置に配置されていればよい。表示モニタクリア用スイッチを操作すると、クリア信号とは異なる表示モニタクリア信号が主基板11に送信される。
基板ケース201は、透光性を有する材質で形成されており、主基板11、及び表示モニタ29が視認可能になっている。基板ケース201には主基板11に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板11の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板11に設けられた表示モニタ29は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ29の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板11を視点としての真正面を意味し、主基板11を視認しようとする遊技場の係員等と主基板11との間を意味する。
表示モニタ29は役比(%)と、連比(%)と、ベース(%)を7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば5秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を5秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を5秒後に連比(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と連比(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。表示モニタ29では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。なお、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する形態に限定されるものではなく、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数、連続役物獲得球数を集計するようにしてもよい。
主基板11は、遊技盤2の裏面側に設けられている。遊技盤2の裏面側には、主基板11以外の他、演出制御基板12などの各周辺基板も設けられている。主基板11におけるRAM102には、ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ、第2一般入賞数カウンタ、第3一般入賞数カウンタ、第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。なお、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)の入賞数を大入賞数カウンタにて集計する形態に限定されるものではなく、これら第1大入賞口への入賞数を集計する第1大入賞数カウンタと、第2大入賞口への入賞数を集計する第2大入賞数カウンタとを個別に設けて、第1大入賞口への入賞数と第2大入賞口への入賞数とを個別に集計し、これらの各入賞数を合計してアタッカーへの入賞数とするようにしてもよい。
ゲート通過数カウンタは、ゲートスイッチ21が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ22Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ26Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2一般入賞数カウンタは、第2一般入賞口スイッチ26Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第3一般入賞数カウンタは、第3一般入賞口スイッチ26Cが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第4一般入賞数カウンタは、第4一般入賞口スイッチ26Dが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタが、第1カウントスイッチ23と第2カウントスイッチ24Aとが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
図22−12は、表示モニタ29の配置と表示内容を示している。主基板11は、基板ケース201に収容されている。基板ケース201には、かしめピン11Bが取り付けられている。このかしめピン11Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース201に完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。表示モニタ29は、主基板11上に設けられている。また、基板ケース201には、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール11Sが貼られている。封印シール11Sは例えば基板ケース201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール11Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ29の真正面など、表示モニタ29の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ29は、封印シール11Sによって隠されない位置に配置されている。
図22−12(A)に示すように、表示モニタ29は、第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29D及び第5表示部29Eを備えている。第1表示部29A〜第5表示部29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部29A〜第5表示部29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
図22−12(B)に示すように、表示モニタ29には表示No1〜6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部29Aには集計させた設定値(1〜3)が表示され、2桁目の第2表示部29Bと3桁目の第3表示部29Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部29Dと5桁目の第5表示部29Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y7.」が表示される。表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A7.」が表示される。表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「B6.」が表示される。表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板11は、連比、役比及びベースを算出するにあたり、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数と、排出口から排出された遊技球数の集計を行っている。CPU103は、メイン処理において、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、並びに、第1一般入賞口スイッチ26A〜第4一般入賞口スイッチ26D、排出口スイッチ70の各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理を行っている。スイッチ処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、ゲートスイッチ21から検出信号が出力された場合には、ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ23から検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ26A、第2一般入賞口スイッチ26B、第3一般入賞口スイッチ26C、第4一般入賞口スイッチ26Dから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ、第2一般入賞数カウンタ、第3一般入賞数カウンタ、第4一般入賞数カウンタの値を加算し、排出口スイッチ70から検出信号が出力された場合には、打込数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM102に記憶されている。このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理であるスイッチ処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、すなわち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
図22−13は、各入賞口への賞球数を記憶する記憶領域を示している。主基板11のCPU103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM102に記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。区分される入賞口ごとの賞球数は、一般入賞口賞球(第1一般入賞口〜第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM102は、総賞球数や打ち込まれた遊技球数も記憶している。なお、CPU103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動入賞口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数と第1始動入賞口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動入賞口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動入賞口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM102は、これらの賞球数や打込数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域〜第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域〜第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。また、RAM102には、入賞口毎に、第1記憶領域〜第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)や打込数の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
RAM102には、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域と、10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分のベース(ベース1)を記憶するベース記憶領域とが設けられている。主基板11のCPU103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び連比を算出し、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び連比は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。主基板11のCPU103では、10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって、10セット分のベースを算出し、算出された10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって算出したベース(ベース1)とをベース記憶領域に記憶させる。ベース1とベース2は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
図22−14は、主基板11におけるCPU103のメモリマップを示している。CPU103は、内蔵レジスタ、ROM101、RAM102などにアクセスするためのメモリ空間を有している。ROM101のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(この実施形態では、0000H〜2FFFHのうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)である内蔵ROMエリアに割り当てられ、CPU103は、このROM領域を指定してROM101からのデータの読み出しを行う。また、この実施例では、ROM領域を第一領域〜第八領域の8つの領域に分けて管理を行っており、第一領域は0000Hから始まる領域としている。内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間の内蔵レジスタエリア(この実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU103は、この内蔵レジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。RAM102のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(この実施形態では、F000H〜F3FFH)である内蔵RAMエリアに割り当てられ、CPU103は、このRWM領域を指定してRAM102からのデータの読み出しやRAM102へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(この実施形態では、3000H〜EFFFH、F400H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
図22−15は、内蔵RAMエリアとなるRWM領域を示している。RAM102の記憶領域に対応する内蔵RAMエリアは、RAM制御領域、非使用領域、RAMデータ領域及びその他領域で構成されている。RAM制御領域に対応するRAM102の記憶領域には、CPU103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)、CPU103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される制御プログラム用のデータ(単に、制御プログラムデータと称する場合がある)が、一時的に記憶されている。RAMデータ領域に対応するRAM102の記憶領域には、制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、各種抽選データ)が一時的に記憶される。
連比や役比の表示に用いるデータは、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域、あるいは、その他領域に対応するRAM102の記憶領域に、一時的に記憶される。例えば、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の連比役比記憶領域が設けられている。その他領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の連比役比記憶領域が設けられている。なお、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域と、その他領域に対応するRAM102の記憶領域とには、サブルーチンの先頭アドレスが互いに異なるデータがそれぞれ記憶されている。内蔵RAMエリアにおける各々のアドレスに対応するRAM102の記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM102の記憶領域に、それらのデータを1バイト毎に分割して記憶している。
図22−16は、表示モニタ29における表示の制御例を示している。主基板11は、表示モニタ29に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。表示モニタ29では、複数の項目が順次表示される。
図22−16(A)は、表示モニタ29における表示変化の態様を示すタイムチャートである。表示モニタ29に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の表示が5秒間継続すると、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5の表示が5秒間継続すると、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。そして、表示No6の表示が5秒間継続すると、表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比から表示No6のベース2まで、各表示が5秒毎に順次変化して表示される。その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
図22−16(B1)には、表示No1の短期連比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「1.」の文字が表示される。
図22−16(B2)には、表示No2の短期役比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「3.」の文字が表示される。
図22−16(B3)には、表示No3の総累計連比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部29Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
図22−16(B4)には、表示No4の総累計役比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部29Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
図22−16(B5)には、表示No5のベース1を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「0.」の文字が表示される。
図22−16(B6)には、表示No6のベース2を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「2」の文字が表示される。
短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ30の操作に基づいて、設定値ごとに順次変更することが可能となっている。例えば、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が行われているときに、表示切替スイッチ30の操作により、第1表示部29Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が、設定値が「2」の場合に対応した表示に変更される。設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が行われているときに、表示切替スイッチ30の操作により、第1表示部29Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が、設定値が「3」の場合に対応した表示に変更される。設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が行われているときに、表示切替スイッチ30の操作により、第1表示部29Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が、設定値が「1」の場合に対応した表示に変更される。
なお、表示モニタ29においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態に限定されるものではなく、これら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、あるいは、いずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示する形態に限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ29には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。表示モニタ29において、短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示するものに限定されず、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
図22−17は、アクティブバッファおよびリングバッファにおける更新の実行例を示している。主基板11では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域〜第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。このときには、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させ、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。例えば、第0記憶領域〜第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」である。このとき、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域〜第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。これに伴い、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。第0記憶領域〜第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
(他の特徴部に関する遊技制御の説明)
図22−18は、この実施例において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が実行するメイン処理の一例を示すフローチャートである。このメイン処理は、遊技制御メイン処理に代えて実行できればよい。メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップSa1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップSa2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップSa3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップSa4)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップSa5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
続いて、クリアスイッチAK001の出力信号であるクリア信号に基づき、クリアスイッチAK001がオンであるか否かを判定する(ステップSa6)。クリアスイッチAK001がオフであれば、電源断検出処理を実行したか否かを判定する(ステップSa7)。電源断検出処理を実行した場合には、パリティチェックの実行結果が正常であるか否かを判定する(ステップSa8)。チェック結果が正常であれば、バックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップSa41)、その内容に基づき作業領域に初期値を設定する(ステップSa42)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関する停電時の記憶内容が復旧される。
ステップSa42にて停電復旧が行われたときには、錠スイッチ51の出力信号である錠スイッチ信号に基づき、錠スイッチ51がオンであるか否かを判定する(ステップAKS001)。ステップAKS001にて錠スイッチ51がオンである場合には、設定確認処理を実行することにより(ステップAKS002)、設定値を確認可能な状態となる。設定確認処理においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。ステップAKS001にて錠スイッチAK002がオフである場合や、ステップAKS002にて設定確認処理を実行した後には、ステップSa14に進む。なお、ステップAKS001にて錠スイッチAK002がオフである場合には、主基板11から演出制御基板182に対して、停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200Hが送信されるようにすればよい。
ステップAKS002にて設定確認処理の実行が開始されるときには、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hが送信される。パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドル30の操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。ステップAKS001における設定確認処理の実行が終了するときには、設定確認状態と、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hが送信される。
ステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合、ステップSa7にて電源断検出処理を実行していなかった場合、あるいは、ステップSa8にてチェック結果が正常ではなかった場合には、所定のRAMクリア処理を実行し、RAM102のバックアップ格納領域に格納されている設定値以外のデータをクリアする(ステップSa9)。遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、ステップSa9にてクリアされないようにしてもよい。ステップSa9に続いて、初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップSa10)、その内容に基づき作業領域に初期値を設定する(ステップSa11)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関する記憶内容が初期化される。ステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合には、ステップSa9、Sa10によりRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されるので、クリアスイッチAK001は、オンに押下操作する動作を検出することにより、パチンコ遊技機1の初期化に関する動作を検出することができる。
ステップSa11にて記憶内容が初期化されたときには、錠スイッチ信号に基づき、錠スイッチ51がオンであるか否かを判定する(ステップSa12)。ステップSa12にて錠スイッチ51がオンである場合には、設定変更処理を実行することにより(ステップSa13)、設定値を変更可能な状態となる。設定変更処理では、パチンコ遊技機1における設定値の変更状況を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。ステップSa12にて錠スイッチ51がオフである場合や、ステップSa13にて設定変更処理を実行した後には、ステップSa14に進む。
ステップSa12にて錠スイッチ51がオフである場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、RAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hが送信されるようにすればよい。なお、錠スイッチ51がオンであることを条件に設定変更処理を実行する形態に限定されるものではなく、さらに遊技機用枠3が開放されていることを条件として設定変更処理を実行し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更可能としてもよい。
ステップSa13にて設定変更処理の実行が開始されるときには、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な変更許可状態としての設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hが送信される。パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。ステップSa13における設定変更処理の実行が終了するときには、設定変更状態と、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHが送信される。なお、クリアスイッチAK001がオンである場合の他に、電源断検査処理を実行していなかった場合、あるいは、パリティチェックの実行結果が正常ではなかった場合に、錠スイッチ51がオンであれば設定変更処理を実行する形態に限定されるものではなく、クリアスイッチAK001がオンである場合にRAM102をクリアした場合のみ錠スイッチ51がオンであれば設定変更処理を実行してもよい。
その後、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を読み出し(ステップSa14)、その値をパチンコ遊技機1における設定値として使用する。このときには、乱数回路設定処理により、乱数回路104を初期設定する(ステップSa15)。また、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的なタイマ割込を発生させる設定を行う(ステップSa16)。そして、割込禁止の設定(ステップSa17)、表示用乱数更新処理(ステップSa18)、初期値用乱数更新処理(ステップSa19)、割込許可の設定(ステップSa20)を繰り返し実行する。
CPU103は、特別図柄プロセス処理において特別図柄通常処理を実行するときに、設定されている設定値に応じた表示結果判定テーブルと、変動表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。また、変動パターン設定処理を実行するときに、設定されている設定値に応じた変動パターン判定テーブルと、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定すればよい。このように、設定されている設定値に応じて異なる割合により、変動表示結果を決定することなどにより、遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行させることができる。
なお、この実施例では、メイン処理のステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合に、ステップSa9〜Sa11にてRAM102の記憶内容を初期化(クリア)してから、ステップSa12、Sa13にて設定値を変更可能な状態になるが、この発明はこれに限定されるものではなく、設定値を変更可能な状態が終了してから、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)されてもよい。すなわち、ステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合には、ステップSa12にて錠スイッチ51がオンであるか否かを判定し、オフであればステップSa9〜Sa11に進むことで、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)され、これに対し、ステップSa12にて錠スイッチ51がオンである場合には、ステップSa13にて設定変更処理を実行し、その処理が終了してからステップSa9〜Sa11に進むようにしてもよい。例えばRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されたことに対応してRAMクリア通知コマンドが送信される場合には、演出制御基板12において、RAMクリア通知コマンドの受信に伴い初期化報知が開始されることがある。そのため、ステップSa13よりも先にステップSa9〜Sa11が実行されてしまうと、ステップSa13にて設定変更処理が実行されて設定値を変更可能な状態になる場合に、初期化報知が実行されて設定値の変更作業に支障が生じるおそれがある。これに対し、ステップSa13の設定変更処理が終了してからステップSa9〜Sa11によりRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されることにより、設定値の変更が完了した後に初期化報知などを開始させることができるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
図22−19は、ステップSa13の設定変更処理における表示モニタ29の表示態様を示している。図22−19(A)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の係員などによって電源スイッチAK002が操作され、電源遮断により電力供給が停止されると、図22−19(B)に示すように、表示モニタ29での表示が終了する。その後、遊技場の係員などがクリアスイッチAK001を押下操作するとともに、錠スイッチ51をオンに切替操作しながら、電源スイッチAK002を操作することにより、電源投入により電力供給が開始されると、図22−19(C)に示すように、表示モニタ29では、第1表示部29AにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。この設定値が表示されている状態において、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52が押下操作されると、その操作が検出されるごとに第1表示部29Aに表示している数値を順次更新して表示する。例えば設定切替スイッチ52の押下操作が検出されたときに、第1表示部29Aに「1」が表示されていれば「2」に更新し、「2」が表示されていれば「3」に更新し、「3」が表示されていれば「1」に更新することにより、第1表示部29Aの表示を「1」〜「3」の間で循環的に順次更新できればよい。その後、遊技場の係員などにより錠スイッチ51が押込操作されると、その操作が検出されたことにより、第1表示部29Aに表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このときには、第1表示部29Aを点滅表示させることによって、新たな設定値が格納されたことを遊技場の係員などが認識可能に報知する。
ステップSa13にて設定変更処理が実行されるときには、ステップSa9によりRAM102の記憶内容が初期化されている。したがって、設定値の変更が行われるときには、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データなどに基づく保留記憶が消去される。遊技場の係員などにより錠スイッチ51をオフとする切替操作がなされると、その操作が検出されたことにより、設定変更処理を終了する。CPU103は、メイン処理におけるステップSa14以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態となる。これにより、例えば変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出などが実行可能な状態となる。なお、設定変更処理では、表示モニタ29に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている格納値を表示する形態に限定されるものではなく、例えば遊技者にとって最も有利な設定値の「1」、あるいは、遊技者にとって最も不利な設定値の「3」など、予め定められた設定値を表示するようにしてもよい。
設定変更処理において、表示モニタ29の第1表示部29Aに表示している数値を順次更新して表示する制御は、設定切替スイッチ52の押下操作が検出されるごとに更新する形態に限定されるものではなく、例えばクリアスイッチAK001の押下操作が検出されるごとに順次更新して表示するようにしてもよい。例えば、表示モニタ29では、第1表示部29AにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示されている状態において、クリアスイッチAK001が押下操作されると、第1表示部29Aに「1」が表示されていれば「2」に更新し、「2」が表示されていれば「3」に更新し、「3」が表示されていれば「1」に更新することにより、第1表示部29Aの表示を「1」〜「3」の間で循環的に順次更新できればよい。この場合には、RAM102の記憶内容を初期化するために用いられるクリアスイッチAK001を、パチンコ遊技機1における設定値の変更にも共通して使用することができる。これにより、パチンコ遊技機1における装置構成の増大による製造コストの増大を、防止することができる。
図22−20は、ステップAKS002の設定確認処理における表示モニタ29の表示態様を示している。図22−20(A)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の係員などによって電源スイッチAK002が操作され、電源遮断により電力供給が停止されると、図22−20(B)に示すように、表示モニタ29での表示が終了する。その後、遊技場の係員などがクリアスイッチAK001を押下操作することなく、錠スイッチ51をオンに切替操作しながら、電源スイッチAK002を操作することにより、電源投入により電力供給が開始されると、図22−20(C)に示すように、表示モニタ29では、第1表示部29AにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。この設定値が表示されている状態では、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52が押下操作されても、第1表示部29Aに表示している数値を更新表示することはできない。その後、遊技場の係員などにより錠スイッチ51をオフとする切替操作がなされると、その操作が検出されたことにより、設定確認処理を終了する。CPU103は、メイン処理におけるステップSa14以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態となる。これにより、例えば変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出などが実行可能な状態となる。
このように、パチンコ遊技機1が備える表示モニタ29には、パチンコ遊技機1の設置後における賞球数の調整などが確認可能となる遊技価値に関する情報を表示可能である。この表示モニタ29には、パチンコ遊技機1において大当り遊技状態に制御される確率の変更などにより、遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行させる設定値の情報を表示可能である。したがって、遊技価値に関する情報を表示する表示装置とは別個に、設定値を表示する表示装置を設ける必要がないので、パチンコ遊技機1における装置構成の増大による製造コストの増大を、防止することができる。
なお、この実施例では、表示モニタ29を用いて、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値の表示や、連比、役比、ベース等の表示を行うものとしているが、この発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ29を用いて連比や役比、ベース等の表示を行う一方で、表示モニタ29とは異なる設定表示部を用いて設定値の表示を行うようにしてもよい。これにより、表示モニタ29を用いて連比や役比、ベース等の表示を行う制御と、設定表示部を用いて設定値の表示を行う制御とを、明確に分離することができるので、例えば制御プログラムなどによる処理を分散させて簡素化し、制御負担を軽減することができる。このように、表示モニタ29とは異なる設定表示部を用いる場合には、表示モニタ29が配置される基板とは異なる基板に設定表示部が配置されてもよいし、表示モニタ29が配置される基板と共通の基板に設定表示部が配置されてもよい。
(他の特徴部における構成や遊技制御に関する変形例の説明)
図22−21は、遊技中に設定変更処理を実行可能な変形例における表示モニタ29の表示態様を示している。パチンコ遊技機1における設定値は、電源投入時に変更可能な形態に限定されるものではなく、設定値の変更は遊技中に実行可能であってもよい。この場合には、CPU103がメイン処理にてステップSa16より後の処理を開始した後、遊技場の係員などにより遊技機用枠3が開放され、錠スイッチ51をオンとする切替操作とともにクリアスイッチAK001をオンとする押下操作が行われると、それらの操作が検出されたことにより、表示モニタ29では、第1表示部29Aにおいて現在のパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させる。この設定値が表示されている状態において、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001が押下操作されると、その操作が検出されるごとに第1表示部29Aに表示している数値を順次更新して表示する。そして、遊技場の係員などにより錠スイッチ51が押込操作されると、その操作が検出されたことにより、第1表示部29Aに表示されている設定値をパチンコ遊技機1の新たな設定値として、RAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
パチンコ遊技機1における設定値は、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出と、クリアスイッチAK001をオンに押下操作する動作の検出とに基づいて、電源投入時に変更可能な形態に限定されるものではなく、少なくとも錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出に基づいて、電源投入時に変更可能であってもよい。例えば電源投入時にクリアスイッチAK001をオンに押下操作する動作の検出がない場合でも、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出に基づいて、RAM102の記憶内容を初期化(クリア)することなく停電時の記憶内容を復旧させ、その後にクリアスイッチAK001をオンに押下操作する動作の検出などに基づいて、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能にしてもよい。このように、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102の記憶内容を初期化(クリア)することによるパチンコ遊技機1の初期化が行われない場合でも、電源投入時のパチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更する制御が行われてもよい。
新たな設定値が格納されるときには、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、特図保留記憶、普図保留記憶や遊技制御フラグ設定部152、遊技制御タイマ設定部153、遊技制御カウンタ設定部154、遊技制御バッファ設定部155などに記憶されている各種フラグやデータを消去してもよい。このように、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、設定値の変更に伴い変動表示結果が大当りとなる保留記憶が新たに発生してしまうことや、新たに普通可変入賞球装置6Bが開放されること(普図当りが発生してしまうこと)、実行中の変動表示結果が不当に大当りとなってしまうことを防止することができる。さらに、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、大当り遊技中であれば大入賞口を閉鎖させたり、普通可変入賞球装置6Bが開放中であれば普通可変入賞球装置6Bを閉鎖させることで遊技者が不適切な利益を得ることを防止することができる。さらに、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。なお、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする形態に限定されるものではなく、元からパチンコ遊技機1に設定されていた設定値を再設定した場合においても保留記憶をクリアしてもよい。表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアしてもよい。これにより、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖される形態に限定されるものではなく、表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖してもよい。これにより、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
図22−22は、表示モニタ29において設定値を表示可能な第1表示部29Aが設けられない変形例における表示態様を示している。表示モニタ29は、第1表示部29A〜第5表示部29Eまでの5つの表示部が設けられ、第2表示部29B〜第5表示部29Eにて表示中の連比、役比、ベースの設定値を第1表示部29Aにおいて表示する形態に限定されるものではなく、表示中の連比、役比、ベースの設定値を表示する表示部を設けなくともよい。図22−22(A)では、表示モニタ29の第2表示部29B〜第5表示部29Eに対応する表示部にて連比、役比、ベースの表示を行い、第1表示部29Aに対応する表示部による設定値の表示が行われない。
図22−22(B)は、設定値の表示を行う表示部が設けられない場合における連比、役比、ベースの表示制御例を示している。この場合には、設定値1での連比、役比、ベースを赤色、設定値2での連比、役比、ベースを緑色、設定値3での連比、役比、ベースを青色にて表示する。設定値に応じて異なる表示色により、連比、役比、ベースを表示することにより、いずれの設定値での数値であるかを把握しやすくすることができる。この表示制御例でも、上記実施例と同様に、設定値1における連比、役比、ベースを5秒間隔ごとに切替表示が可能であり、表示切替スイッチ30の操作ごとに、設定値1における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示を、設定値2における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示へ、さらには、設定値3における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示へと、循環的に変化させることができればよい。あるいは、設定値1における連比、設定値2における連比、設定値3における連比の5秒間隔での切替表示と、設定値1における役比、設定値2における役比、設定値3における役比の5秒間隔での切替表示と、設定値1におけるベース、設定値2におけるベース、設定値3におけるベースの5秒間隔での切替表示と、を表示切替スイッチ30の操作ごとに循環的な変化が可能であってもよい。
表示モニタ29は、設定値ごとの連比、役比、ベースを表示可能な形態に限定されるものではなく、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。例えば、設定値1〜設定値3の各々で連比、役比、ベースを算出し、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値などのみを表示モニタ29において表示可能とすればよい。さらに、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値を表示モニタ29における初期表示とし、表示切替スイッチ30の操作によって初期表示から他の値に表示モニタ29の表示を切替可能としてもよい。
表示モニタ29は、設定値1における連比、役比、ベースと、設定値2における連比、役比、ベースと、設定値3における連比、役比、ベースと、のうち、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出可能とし、各設定値毎の連比、役比、ベースに加えて、あるいは代えて、これら2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示可能としてもよい。このように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29において表示可能とすることで、パチンコ遊技機1の状態をより詳細に把握することが可能となる。なお、複合情報として、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする形態に限定されるものではなく、2以上の設定値における連比、役比、ベースの平均値を算出して表示モニタ29に表示可能としてもよい。
表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。さらに、表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースを初期表示として表示するとともに、表示切替スイッチ30の操作に応じて、初期表示から他の設定値における連比、役比、ベースの表示に切り替えてもよい。表示モニタ29においては、設定値に応じた所定情報として、所定時間(例えば、1時間)あたりの賞球数等、連比、役比、ベース以外の数値を表示可能としてもよい。
例えば、大当り遊技終了直後や時短状態中等の特定条件下においては、通常時の変動パターン判定テーブルとは異なる特殊変動パターン判定テーブルを用いることによって、通常時よりも特定の変動パターンでの変動表示(例えば短縮非リーチの変動パターン(PA1−4))が実行されやすいようにしてもよい。特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定可能とする場合は、設定されている設定値に応じて、特殊変動パターン判定テーブルを用いた変動パターンの決定を終了して通常時の決定に切り替えるタイミングを異ならせてもよい。具体的には、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、通常時の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、通常時の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の5回目の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、通常時の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定すればよい。
メイン処理におけるステップSa9でRAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることを示唆し、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、30変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることが確定するなど、特定のタイミングや特定回数の変動表示において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されるか否かに注目させるゲーム性としてもよい。なお、パチンコ遊技機1をこのようなゲーム性とする場合は、設定されている設定値が1のときに、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が最も高く、設定されている設定値が3のときに、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が最も低くなるようにするとともに、設定されている設定値が1の場合にのみ、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の30変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行されるようにすればよい。
変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから通常時の変動パターン判定テーブルに切り替える切替条件(テーブルを切り替えるまでの変動回数)は、設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定してもよい。設定されている設定値に応じて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを切り替える切替条件が異なることによって、特定の変動パターン(例えば、短縮非リーチ(PA1−4))の決定割合が低下したタイミングに遊技者を注目させることができるので、変動パターンによる演出効果を高めることができる。
RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間は、特定の変動パターンの変動表示(例えば、スーパーリーチの変動パターンの変動表示)の決定割合が通常時の各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する場合よりも増加あるいは低下するようにしてもよい。この場合には、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定してもよい。これにより、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間においてスーパーリーチの変動パターンの変動表示回数に遊技者を注目させることができるので、スーパーリーチの変動パターンの変動表示による演出効果を高めることができる。さらに、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示が実行されるまでの間においてのみ決定可能な変動パターンを設定値ごとに設け、これら設定値に応じた変動パターンによる変動表示の実行によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値を遊技者に対して報知可能としてもよい。
RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ等のスーパーリーチ以外の変動パターンの決定割合が異なっていてもよいし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ、スーパーリーチ等の通常の変動パターンとは異なる変動パターン(例えば、変動時間が0.1等の極端に短い変動パターンや、変動時間が10分等の極端に長い変動パターン)の決定割合が異なるようにしてもよい。
RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの特定期間は、特定の演出が実行される割合でパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が遊技者にとって有利な設定値であることを示唆する高設定示唆演出を実行可能とし、特定期間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1(最も遊技者にとって有利な設定値)である場合に高設定値示唆演出が最も実行されやすく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3(最も遊技者にとって不利な設定値)である場合に高設定値示唆演出が最も実行されにくくすればよい。特定期間では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が前回パチンコ遊技機1への電源供給が停止したときから変更されたか否かに応じて非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの少なくともいずれかの変動パターンの決定割合が異なるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1は、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として構成され、大当り遊技中に第3カウントスイッチを遊技球が通過したことに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御可能としてもよい。この場合は、大当り種別として、大当り遊技中に第2大入賞口を開放する大当り種別、つまり、遊技球が大当り遊技中に第3カウントスイッチを通過可能な大当り種別(以下、大当りX)と、大当り遊技中に第2大入賞口を開放しない、つまり、遊技球が大当り遊技中に第3カウントスイッチを通過不能な大当り種別(以下、大当りY)を設け、これら大当りXと大当りYの決定割合を設定値に応じて異ならせてもよい。このようにすることで、設定されている設定値に応じて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
変動表示結果が大当りとなる割合や、大当り種別の決定割合が異なることに加えて、あるいは代えて、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数や、大当り遊技中における各ラウンドにおける大入賞口への遊技球の上限入賞数を、設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。さらに、大当り遊技中における第1大入賞口と第2大入賞口の開放パターンを、設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。これにより、大当り遊技状態において付与される賞球数を、設定値に応じて異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
パチンコ遊技機1に可動体を設け、この可動体を変動表示中や大当り遊技中といった遊技中に動作させる可動体演出を実行可能としてもよい。このような可動体を設ける場合は、第2大入賞口の内部における規制部材の進退動作確認などの可変入賞初期化制御を実行可能にするとともに、可動体の動作確認や可動体を初期位置に移動させる可動体初期化制御を演出制御用CPU120により実行可能とし、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されるとき(例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入されたときや、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたとき)に、可変入賞初期化制御と可動体初期化制御を実行するようにしてもよい。これにより、規制部材や可動体の動作に、新たな設定値を的確に反映させることができる。可変入賞初期化制御や可動体初期化制御は、メイン処理におけるステップSa13またはステップSa14の実行後に実行すればよい。例えば1回目のタイマ割込が発生したタイミングで、可変入賞初期化制御や可動体初期化制御を実行してもよい。可変入賞初期化制御と可動体初期化制御を実行可能である場合は、可変入賞初期化制御を可動体初期化制御よりも前のタイミングにて開始してもよい。あるいは、可変入賞初期化制御と可動体初期化制御を同時に開始するとともに、可変入賞初期化制御を可動体初期化制御よりも先に終了してもよい。これにより、遊技球の入賞にかかわる初期化制御を適切に行うことができる。
設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっていてもよい。特定可変表示パターンは、スーパーリーチの変動パターンとは異なる変動パターンであってもよい。いずれの変動パターンを特定可変表示パターンとするかの設定は、パチンコ遊技機1の仕様に応じて任意に変更可能である。
図22−23および図22−24は、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52の設置箇所を主基板11の側方とした変形例を示している。錠スイッチ51と設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側に設けることによって、遊技場の係員などが遊技機用枠3を開放しなければこれら錠スイッチ51と設定切替スイッチ52を操作不能である。これに加えて、遊技機用枠3の閉鎖時に錠スイッチ51と設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側から被覆するセキュリティーカバー500Aを設けることで、遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更を防止できるようにしてもよい。
セキュリティーカバー500Aは、外枠1aの右側辺下部に取り付けられている。これにより、遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Aがパチンコ遊技機1の背面側から錠スイッチ51と設定切替スイッチ52に近接することによって、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作不能とすることができる。その一方で、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Aが錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とから離間することによって、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすることができる。錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とをパチンコ遊技機1の背面側からカバー体によって被覆するとともに、さらに遊技機用枠3の閉鎖時にパチンコ遊技機1の背面側からカバー体をセキュリティーカバー500Aによってパチンコ遊技機1の背面側から被覆する(セキュリティーカバー500Aによってカバー体を前方に向けて押圧する)ことにより、遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更をより強力に防止できるようにしてもよい。設定切替スイッチ52がクリアスイッチAK001で代用される場合には、設定切替スイッチ52に代えて、クリアスイッチAK001をカバー体やセキュリティーカバー500Aによって被覆すればよい。
図22−25は、セキュリティーカバーを遊技機用枠3に設けた変形例を示している。具体的には、セキュリティーカバー500Bを遊技機用枠3に対して左右方向にスライド可能に設けてもよい。遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Bの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3との間で挟持し、セキュリティーカバー500Bを錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Bをスライド移動させることによって錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすればよい。設定切替スイッチ52がクリアスイッチAK001で代用される場合には、設定切替スイッチ52に代えて、クリアスイッチAK001をセキュリティーカバー500Bによって被覆すればよい。
図22−26は、セキュリティカバーを回動可能に設けた変形例を示している。具体的には、セキュリティーカバー500Cの左端部を遊技機用枠3の背面側に設けられた上下方向を向く枢軸に対して回動可能に枢支してもよい。このような場合は、遊技機用枠3の閉鎖時に、セキュリティーカバー500Cの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3との間で挟持し、セキュリティーカバー500Cを錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Cを図示しない枢軸周りに回動させることによって錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすればよい。設定切替スイッチ52がクリアスイッチAK001で代用される場合には、設定切替スイッチ52に代えて、クリアスイッチAK001をセキュリティーカバー500Cによって被覆すればよい。
これらのセキュリティーカバーを主基板11に重複するように設ける場合には、セキュリティーカバーを透過性を有する樹脂材等によって構成し、主基板11の実装面や封印シールの視認性を妨げないようにしてもよい。
パチンコ遊技機1は、確変ループタイプやV確変タイプなど、異なる遊技性であってもよい。確変ループタイプやV確変タイプとする場合には、特定の大当り遊技終了後に第1大入賞口を開放対象とする小当りによりに持ち玉を増加させることが可能な機能(いわゆる小当りタイム)を有するようにしてもよい。小当りタイムの機能を有する遊技機とする場合は、設定値に応じて大当り確率を異ならせる(例えば、設定値1の場合は通常状態の大当り確率を1/200とするとともに確変状態の大当り確率を1/20とし、設定値2の場合は通常状態の大当り確率を1/300とするとともに確変状態の大当り確率を1/30とする)ことによって、一方の設定値が設定されている場合は、初当り確率が他の設定値が設定されている場合よりも高いことにより小当りタイムに突入しやすくなるが、確変制御中に大当りとなる確率も他の設定値が設定されている場合よりも高いので、小当りタイムが終了しやすくなる。つまり、確変制御を実行可能なパチンコ遊技機に小当りタイムの機能を搭載する場合は、通常状態における大当り確率が高い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が高い一方で小当りタイムが継続しにくく、通常状態における大当り確率が低い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が低い一方で小当りタイムが継続しやすくなる。このため、確変ループタイプやV確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、小当りタイムの機能を搭載することによって遊技の幅を広げることができるばかりか、大当り確率の低い設定値が設定されているパチンコ遊技機1であっても遊技者に対して遊技を行う意志を惹起させることができる。
V確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、確変制御決定用ラウンドにおける確変制御決定用大入賞口の開放パターンを長期開放パターン(遊技球が確変制御決定用大入賞口に入賞しやすい開放パターン)と短期開放パターン(遊技球が確変制御用大入賞口に入賞しにくい開放パターン)とから決定する場合、これら長期開放パターンと短期開放パターンをパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定することによって、実質的な確変突入確率(確変大当りの割合)を異ならせるようにしてもよい。
遊技領域の所定位置(例えば、第2大入賞口の上方位置)に大当り種別決定用ゲートを設けるとともに、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された後に遊技球が大当り種別決定用ゲートを通過したタイミングにて大当り種別判定用の乱数値MR2を抽出し、抽出したMR2の値に基づいて決定した大当り種別に応じた大当り遊技を開始するようにしてもよい。このように大当り種別決定用ゲートを設ける場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合で大当り種別を決定する(例えば、大当り種別として16ラウンド大当りと4ラウンド大当りが設けられている場合、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合に、16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が最も高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合に、16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が最も低い)ようにしてもよい。
錠スイッチ51や設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001は、遊技機用枠3の前方側に設けてもよい。このように錠スイッチ51や設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001を遊技機用枠3の前方側に設ける場合は、錠スイッチ51や設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001を打球操作ハンドルや打球発射装置の近傍に設けることで、ガラス扉枠3aを開放しなければ操作不能なようにすればよい。
設定されている設定値に応じて異なる割合で決定されるのは、少なくとも大当り遊技状態といった、遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを決定される場合であればよく、大当り種別や変動パターンについては、設定されている設定値にかかわらず共通の割合で決定されるものであってもよい。設定されている設定値に応じて異なる割合で変動表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを決定する一方で、設定されている設定値にかかわらず共通の割合で大当り種別や変動パターンを決定する場合には、設定値が変更されても変動パターンの決定割合は変更されないので、遊技者などに設定値を示唆しない、または示唆しにくくなる。設定されている設定値に応じて異なる割合で変動表示結果だけでなく変動パターンなども決定する場合には、設定値が変更されると変動パターンの決定割合も変更されるので、遊技者などに設定値を示唆できる、または示唆しやすくなる。
以上のように、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100では、電源投入による電力供給の開始に伴い、CPU103がメイン処理を実行することにより、錠スイッチ51やクリアスイッチAK001による動作の検出結果に応じて、設定変更状態、設定確認状態、初期化状態、停電復旧状態のいずれかに制御可能となる。設定変更状態は、設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001の操作による設定値の変更を許可する変更許可状態である。設定確認状態は、表示モニタ29にて、設定されている設定値を確認可能な状態である。初期化状態は、設定変更状態や設定確認状態とは異なり、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)された状態である。停電復旧状態は、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧された状態である。
図22−27は、電源投入時のスイッチ検出に応じた状態制御例を示している。電源スイッチAK002の操作に基づく電源投入により電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオンであるとともに、クリアスイッチAK001がオンである場合には、メイン処理のステップSa13にて設定変更処理が実行されることで、設定変更状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップSa9にてRAM102の記憶内容が初期化される。これに対し、電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオンであり、クリアスイッチAK001がオフである場合には、メイン処理のステップAKS002にて設定確認処理が実行されることで、設定確認状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップSa9が実行されず、ステップSa41、Sa42により、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧される。電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオフであり、クリアスイッチAK001がオンである場合には、メイン処理のステップSa9にてRAM102の記憶内容が初期化されることで、初期化状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップSa12にて錠スイッチ51がオフであると判定されるので、ステップSa13の設定変更処理が実行されない。電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオフであるとともに、クリアスイッチAK001がオフである場合には、メイン処理のステップSa41、Sa42により、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧されることで、停電復旧状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップAKS001にて錠スイッチ51がオフであると判定されるので、ステップAKS002の設定確認処理が実行されない。このように、電源スイッチAK002を用いた電源投入の動作に伴い、錠スイッチ51、および、クリアスイッチAK001により、遊技場の係員などによるオンとオフの切替操作や押下操作となる各種動作を検出し、それらの検出結果に応じた状態の制御を行うことができる。
(上記特徴部に係る手段の説明)
上記実施例には、以下のような特徴部が含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値を表示するための専用の設定値表示手段が設けられており、遊技機のコスト増を防ぐことができないという問題があった。そこで、この問題を解決する特徴部に係る手段1の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口など)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103が大当り開放中処理を実行する部分など)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29など)と、
を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ29の第1表示部29Aによる表示など)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この手段1によれば、設定されている設定値を表示するための表示装置を個別に設ける必要がないので、遊技機のコスト増を防ぐことができる。
上記特徴部の手段2の遊技機として、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分など)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この手段2においては、遊技機の状態を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段3の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分など)
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この手段3においては、各設定値の所定情報を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段4の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分など)
ことを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機が記載されており、この手段4においては、各設定値の所定情報を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段5の遊技機として、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30など)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、表示切替スイッチ30の操作によって、設定値1の連比、役比、ベースの表示を、設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を、設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分など)
ことを特徴とする手段2〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段5においては、各設定値の所定情報を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段6の遊技機として、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分など)
ことを特徴とする手段2〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段6においては、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
上記特徴部の手段7の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分など)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値ごとに個別に算出可能な部分など)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分など)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段7においては、情報の確認作業を容易に行うことができる。
上記特徴部の手段8の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分など)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分など)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分など)
ことを特徴とする手段1〜手段7のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段8によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
(他の特徴部に関する演出制御の説明)
図22−28は、上記特徴部を備える実施例において、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施の形態における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。この実施例の演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施の形態と同様の初期化処理(ステップAKS011)を実行した後、上記実施の形態とは異なり、電源投入時コマンド処理(ステップAKS012)を実行する。電源投入時コマンド処理を実行した後には、上記実施の形態と同様に、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップAKS013)、オフであれば(ステップAKS013;No)、ステップAKS013の処理を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップAKS013;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップAKS014)、コマンド解析処理(ステップAKS015)、演出制御プロセス処理(ステップAKS016)、演出用乱数更新処理(ステップAKS017)を順に実行する。
図22−29は、電源投入時コマンド処理として、ステップAKS012にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。例えば、演出制御用CPU120は、電力供給の開始に伴い主基板11から送信された演出制御コマンドを、受信コマンドとして取得し、その内容を判定する。具体的には、受信コマンドがRAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hであるか否かを判定する(ステップAKS021)。RAMクリア通知コマンドではない場合には(ステップAKS021;No)、受信コマンドが停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200Hであるか否かを判定する(ステップAKS022)。停電復旧停止コマンドではない場合には(ステップAKS022;No)、受信コマンドが設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hであるか否かを判定する(ステップAKS023)。設定変更開始コマンドではない場合には(ステップAKS023;No)、受信コマンドが設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hであるか否かを判定する(ステップAKS024)。設定確認開始コマンドではない場合には(ステップAKS024;No)、ステップAKS021に戻り、受信コマンドを取得するまでステップAKS021〜AKS024を繰り返し実行して待機する。なお、受信コマンドを取得できずに予め定められたエラー判定時間が経過した場合には、受信コマンドのエラーが発生したことを報知してもよい。
ステップAKS023にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップAKS023;Yes)、遊技停止状態開始時処理を実行する(ステップAKS025)。遊技停止状態開始時処理では、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となることに対応して、遊技の進行に伴う演出制御の進行を停止させる。ステップAKS025にて実行される遊技停止状態開始時処理では、例えば、主基板11から送信される演出制御コマンドのうち、設定変更終了コマンド以外のコマンドについては、受信を無効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行されないように規制すればよい。設定変更開始コマンドを受信した場合には、設定変更状態となることに対応した遊技停止状態であるときに、遊技停止状態ではないときに実行可能な遊技の進行に伴う各種の演出が、実行されないという範囲あるいは限界としての制限が設けられる。
ステップAKS025にて遊技停止状態開始時処理を実行した後には、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップAKS026)。例えば、演出制御用CPU120は、設定変更報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に設定変更報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから設定変更報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。こうして設定変更報知の制御が開始された後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップAKS027)。ステップAKS027では、主基板11からの受信コマンドが設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHである場合に、設定変更を終了すると判定すればよい。設定変更終了コマンドの受信がなく、設定変更を終了しない場合には(ステップAKS027;No)、ステップAKS027を繰り返し実行して待機する。
ステップAKS027にて設定変更を終了すると判定した場合には(ステップAKS027;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行う(ステップAKS028)。例えば、演出制御用CPU120は、演出表示装置5における設定変更報知画面の表示を終了させ、スピーカ8L、8Rによる設定変更報知音声の出力を終了させるように、制御を行えばよい。こうして設定変更報知の制御が終了した後には、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップAKS029)。遊技停止状態終了時処理では、無効とされていた主基板11からのコマンド受信を有効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行可能となるように規制を解除すればよい。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップAKS030)。例えば、演出制御用CPU120は、初期化報知に対応して予め用意された制御データに基づき、予め定められた初期化報知時間が経過するまでの初期化報知期間において、演出表示装置5に初期化報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから初期化報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定した場合にも(ステップAKS021;Yes)、ステップAKS030に進むことで、初期化報知を実行できるようにすればよい。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴いクリアスイッチAK001の押下操作となる動作が検出された場合に対応して、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)されたことを報知できる。
ステップAKS024にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップAKS024;Yes)、遊技停止状態開始時処理を実行する(ステップAKS031)。ステップAKS031にて実行される遊技停止状態開始時処理では、例えば、主基板11から送信される演出制御コマンドのうち、設定確認終了コマンド以外のコマンドについては、受信を無効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行されないように規制すればよい。設定確認開始コマンドを受信した場合には、設定確認状態となることに対応した遊技停止状態であるときに、遊技停止状態ではないときに実行可能な遊技の進行に伴う各種の演出が、実行されないという範囲あるいは限界としての制限が設けられる。
ステップAKS031にて遊技停止状態開始時処理を実行した後には、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップAKS032)。例えば、演出制御用CPU120は、設定確認報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に設定確認報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから設定確認報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。こうして設定確認報知の制御が開始された後には、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップAKS033)。ステップAKS033では、主基板11からの受信コマンドが設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hである場合に、設定確認を終了すると判定すればよい。設定確認終了コマンドの受信がなく、設定確認を終了しない場合には(ステップAKS033;No)、ステップAKS033を繰り返し実行して待機する。
ステップAKS033にて設定確認を終了すると判定した場合には(ステップAKS033;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行う(ステップAKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、演出表示装置5における設定確認報知画面の表示を終了させ、スピーカ8L、8Rによる設定確認報知音声の出力を終了させるように、制御を行えばよい。こうして、設定確認報知の制御が終了した後には、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップAKS035)。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行可能となるように規制を解除すればよい。
その後、停電復旧報知を実行する制御を行ってもよい。例えば、演出制御用CPU120は、停電復旧報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に停電復旧報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから停電復旧報知音声を出力させるように、制御を行ってもよい。ステップAKS022にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定した場合にも(ステップAKS022;Yes)、停電復旧報知を実行できるようにしてもよい。これらの場合には、電源投入による電力供給の開始に伴いクリアスイッチAK001の押下操作となる動作が検出されない場合に対応して、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧されたことを報知できればよい。
図22−30は、この実施例において、演出制御による報知や画面表示などに関し、制御の優先度を示している。パチンコ遊技機1では、電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態や設定確認状態に制御された場合に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となる。これに対応して、演出制御用CPU120は、電源投入時コマンド処理のステップAKS025やステップAKS031にて、遊技停止状態開始時処理を実行する。遊技停止状態開始時処理が実行された後には、設定変更終了コマンドや設定確認終了コマンドとは異なるコマンドの受信が無効となり、通常の演出に関する制御が実行されないように規制される。そのため、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01は、演出制御に関する優先度のうちで、最も高い優先度となる。例えば節電機能等設定画面などの優先度AKP02は、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01よりも低い優先度となる。節電機能等設定画面は、パチンコ遊技機1(遊技機用枠3)の背面側に設けられた出力量切替スイッチのスイッチ位置を、特定位置として予め定められた位置とした場合に、節電機能の有無や種類、RTCによる現在日時の設定などを可能にするために、演出表示装置5にて表示可能な画面である。磁石エラー報知などの優先度AKP03は、節電機能等設定画面などの優先度AKP02よりも低い優先度となるので、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01よりも低い優先度となる。通常時における遊技の進行に対応した通常遊技画面の優先度AKP0Zは、演出制御に関する優先度のうちで、最も低い優先度となるので、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01よりも低い優先度となる。
このように、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01は、節電機能等設定画面などの優先度AKP02よりも高いので、電源投入時コマンド処理のステップAKS026により設定変更報知を開始する制御が行われた場合や、ステップAKS032により設定確認報知を開始する制御が行われた場合には、設定変更や設定確認の終了となる前に、仮に、出力量切替スイッチのスイッチ位置が特定位置に切り替えられたとしても、出力量切替スイッチを切り替えたことによる節電機能等設定画面の表示は開始されない。こうして、設定変更報知画面や設定確認報知画面といった、パチンコ遊技機1における設定値に関する表示を、節電機能等設定画面といった、演出の出力量あるいは出力制御に関する表示よりも優先して表示する。これにより、設定値に関する表示が適切に行われるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(他の特徴部における演出制御に関する変形例の説明)
図22−31は、遊技中に設定確認処理を実行可能な変形例において実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1における設定値は、電源投入時に確認可能な形態に限定されるものではなく、設定値の確認は遊技中に実行可能であってもよい。この場合には、CPU103がメイン処理にてステップSa16より後の処理を開始した後、遊技場の係員などにより遊技機用枠3が開放され、錠スイッチ51をオンとする切替操作が行われると、その操作が検出されたことにより、表示モニタ29では、第1表示部29Aにおいて現在のパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させる。この表示は、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001が押下操作されても変更されず、現在のパチンコ遊技機1で設定されている設定値を確認するための表示となっている。遊技中に設定確認処理の実行が開始されるときには、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hが送信される。設定確認処理の実行が終了するときには、設定確認状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hが送信される。変形例における演出制御メイン処理では、ステップAKS017にて演出用乱数更新処理を実行した後に、進行中設定確認処理(ステップAKS01A)を実行してから、ステップAKS013に戻る。
図22−32は、進行中設定確認処理として、ステップAKS01Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。例えば、演出制御用CPU120は、表示モニタ29にて、設定されている設定値を確認可能に表示している設定確認中であるか否かを判定する(ステップAKS051)。ステップAKS051では、例えばステップAKS058における制御が行われた後、ステップAKS060における制御が行われるまでの期間において、設定確認中であると判定すればよい。設定確認中ではない場合には(ステップAKS051;No)、主基板11から送信された設定確認開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS052)。このとき、設定確認開始コマンドを受信した場合には(ステップAKS052;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技の進行中であるか否かを判定する(ステップAKS053)。ステップAKS053では、主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドを受信した後、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信するまでの期間において、遊技の進行中ではないと判定し、それ以外の期間では、遊技の進行中であると判定すればよい。
ステップAKS053にて遊技の進行中であると判定した場合には(ステップAKS053;Yes)、進行中設定確認フラグをオン状態にセットする(ステップAKS054)。進行中設定確認フラグは、遊技の進行中に設定確認開始コマンドを受信したことを示すフラグである。ステップAKS052にて設定確認開始コマンドを受信していないと判定した場合や(ステップAKS052;No)、ステップAKS054にて進行中設定確認フラグをオンとした後には、主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS055)。このとき、客待ちデモ指定コマンドの受信がなければ(ステップAKS055;No)、進行中設定確認処理を終了する。
ステップAKS055にて客待ちデモ指定コマンドを受信したと判定された場合には(ステップAKS055;Yes)、進行中設定確認フラグがオンであるか否かを判定する(ステップAKS056)。このとき、進行中設定確認フラグがオフであれば(ステップAKS056;No)、進行中設定確認処理を終了する。これに対し、進行中設定確認フラグがオンである場合には(ステップAKS056;Yes)、進行中設定確認フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップAKS057)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップAKS058)。ステップAKS053にて遊技の進行中ではないと判定された場合にも(ステップAKS053;No)、ステップAKS058に進み、設定確認報知を開始する制御を行う。これにより、遊技の進行中に設定確認開始コマンドを受信した場合には、客待ちデモ指定コマンドを受信してから、設定確認報知を開始することができる。
ステップAKS051にて設定確認中であると判定された場合には(ステップAKS051;Yes)、設定確認終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップAKS059)。このとき、設定確認終了コマンドを受信していなければ(ステップAKS059;No)、進行中設定確認処理を終了する。これに対し、設定確認終了コマンドを受信したと判定された場合には(ステップAKS059;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行う(ステップAKS060)。
このような進行中設定確認処理が実行されることにより、遊技中に設定確認処理が実行されて設定されている設定値が表示モニタ29に表示される場合に、演出制御基板12の側では、主基板11から送信された客待ちデモ表示コマンドを受信してから、設定確認報知画面の表示や設定確認報知音声の出力を開始することができる。これにより、遊技の進行に伴う演出の実行中に設定値が確認可能となった場合に、実行中の演出が中止されないようにして、設定値の確認による不都合を防止できる。
なお、主基板11の側において、遊技中に設定確認処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信可能になってから、設定確認状態の制御を行うようにしてもよい。この場合には、例えば、客待ちデモ指定コマンドとともに設定確認開始コマンドを、演出制御基板12に対して送信してもよい。あるいは、客待ちデモ指定コマンドとともに設定確認開始コマンドを送信するものに代えて、遊技中の設定確認に対応する専用のコマンドを送信して、遊技の進行が終了した後に、設定されている設定値を確認可能な状態の制御を行うようにしてもよい。
あるいは、設定されている設定値は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられた表示モニタ29にて表示され、演出表示装置5では設定値に対応する表示を行う必要がない。そこで、遊技中に設定確認処理を実行する場合には、主基板11から演出制御基板12に対して設定確認開始コマンドなどを送信せずに、表示モニタ29にて設定値を確認可能な表示を開始する制御を行うようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12において、遊技の進行に伴う演出の実行が継続するように、演出制御用CPU120などによる制御を行うようにしてもよい。
設定変更報知や設定確認報知に加えて、設定変更終了報知や設定確認終了報知を実行可能にしてもよい。例えば、電源投入時コマンド処理では、ステップAKS028での制御により、設定変更報知が終了するとともに、設定変更終了報知期間の開始に伴い設定変更終了報知が開始され、設定変更終了報知期間の終了に伴い設定変更終了報知を終了させてもよい。また、電源投入時コマンド処理では、ステップAKS034での制御により、設定確認報知が終了するとともに、設定確認終了報知期間の開始に伴い設定確認終了報知が開始され、設定確認終了報知期間の終了に伴い設定確認終了報知を終了させてもよい。
設定変更報知では、演出表示装置5に設定変更報知画面を表示することなく、スピーカ8L、8Rから設定変更報知音声を出力させるように、制御が行われてもよい。設定確認報知では、演出表示装置5に設定確認報知画面を表示することなく、スピーカ8L、8Rから設定確認報知音声を出力させるように、制御が行われてもよい。あるいは、設定変更報知では、設定変更報知画面の表示や設定変更報知音声の出力に加え、または一部もしくは全部に代えて、遊技効果ランプ9の一部もしくは全部の発光部材、または遊技効果ランプ9とは別個に設けられた報知ランプといった任意の発光部材を、予め定められた設定変更報知態様で発光させる制御が行われてもよい。設定確認報知では、設定確認報知画面の表示や設定確認報知音声の出力に加え、または一部もしくは全部に代えて、遊技効果ランプ9の一部もしくは全部に代えて、遊技効果ランプ9の一部もしくは全部の発光部材、または遊技効果ランプ9とは別個に設けられた報知ランプといった任意の発光部材を、予め定められた設定確認報知態様で発光させる制御が行われてもよい。このように、設定変更報知は、任意の演出装置あるいは演出装置とは異なる報知装置を用いて、設定値が変更可能な状態であることの報知を行うことができればよい。設定確認報知は、任意の演出装置あるいは演出装置とは異なる報知装置を用いて、設定値が確認可能な状態であることの報知を行うことができればよい。なお、設定変更報知や設定確認報知が行われる形態に限定されるものではなく、設定変更報知や設定確認報知の一方または双方が行われないものであってもよい。
設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHと、設定確認終了コマンドとなる9401Hとが用意される形態に限定されるものではなく、設定変更終了コマンドおよび設定確認終了コマンドとして、共通の設定終了時コマンドが用いられるものであってもよい。この場合、電源投入時コマンド処理では、ステップAKS027にて、設定終了時コマンドを受信したときに設定変更を終了すると判定し、ステップAKS033にて、設定終了時コマンドを受信したときに設定確認を終了すると判定すればよい。
(特徴部71AKに関する説明)
図22−33は、この実施例の特徴部71AKに関し、パチンコ遊技機1の背面側に設けられた出力量切替スイッチ71AK001の構成例を示している。出力量切替スイッチ71AK001は、パチンコ遊技機1の背面側において、演出制御用CPU120が搭載された演出制御基板12の右上部分に設けられていればよい。出力量切替スイッチ71AK001は、演出制御基板12を収容する基板ケースに形成された開口部を介して外部から操作可能となっている。出力量切替スイッチ71AK001は、所定の演出出力などを初期設定するためのスイッチ切替操作といった、所定の動作を検出可能な回転式のスイッチであればよい。出力量切替スイッチ71AK001により初期設定される演出出力には、少なくとも、スピーカ8L、8Rの音量が含まれていればよい。また、遊技効果ランプ9などの発光部材の発光量が含まれていてもよい。例えば遊技場の係員が遊技機用枠3を開放したときに、出力量切替スイッチ71AK001を操作可能な状態になる。このように、出力量切替スイッチ71AK001は、遊技機用枠3を開放することが、演出出力の初期設定を変更可能にする条件となっている。出力量切替スイッチ71AK001は、演出出力を複数段階のいずれかに初期設定する。また、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に応じて、スティックコントローラ31Aなどを用いて遊技者による演出出力の変更調整を許可するか禁止するかが切り替えられる。演出制御用CPU120は、こうした演出出力の設定を示すデータを、出力設定情報としてRAM122の所定領域などに記憶させればよい。
図22−33(B)に示すように、出力量切替スイッチ71AK001は、「0」から「F」までの計16個のチャンネルを備えており、ツマミ71AK002を回動操作する動作により、チャンネルに対応するスイッチ位置を切り替えることができる。この実施例では、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「0」〜「F」のいずれであるかに応じて、音量が6段階のいずれかに初期設定されるとともに、遊技者による音量調整を許可するか否かが切り替えられる。出力量切替スイッチ71AK001は直接または所定回路を介して演出制御用CPU120に接続され、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を示す切替スイッチ信号が演出制御用CPU120に入力されることにより、チャンネルに対応するスイッチ位置を特定することができる。
図22−34は、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に応じた演出出力などの初期設定制御71AKC01を示している。この初期設定制御71AKC01において、例えば、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「5」である場合には、スピーカ8L、8Rから出力される音声の音量について、「音量6(最大)」に応じて上限音量が「97.0」に初期設定され、遊技者による音量設定(調整)が可能(許可)に制御される。なお、スピーカ8L、8Rから出力される音声の音量に限定されず、例えば遊技効果ランプ9の光量といった、任意の演出装置の出力量を出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に応じて初期設定できればよい。出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「6」〜「F」のいずれかである場合には、遊技者による音量設定(調整)が不可(禁止)となるので、初期設定された演出出力により演出が実行される。また、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」である場合に対応して、演出表示装置5において節電機能等設定画面が表示可能となり、節電機能の有無や種類(節電モード)、および、RTC126により現在日時を示す値の設定(変更)を行うことができる。
このように、出力量切替スイッチ71AK001は、演出制御用CPU120が搭載された演出制御基板12に設けられ、演出出力の調整に関する動作をツマミ71AK002により受け付けて、スイッチ位置を切り替える動作の検出に基づいて、演出の出力量を複数段階のいずれかに制御することを可能にする。演出制御用CPU120では、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定可能なスイッチ信号に基づいて、演出の出力量を複数段階のいずれかに制御するための処理が実行される。
図22−35は、特徴部71AKに関して、設定変更報知、設定確認報知、初期化報知の実行例を示している。この実行例では、設定変更報知として、図22−35(A)に示すように、設定変更報知画面71AKD01が演出表示装置5に表示され、設定変更報知音声71AKE01がスピーカ8L、8Rから出力される。また、設定確認報知として、図22−35(B)に示すように、設定確認報知画面71AKD02が演出表示装置5に表示され、設定確認報知音声71AKE02がスピーカ8L、8Rから出力される。初期化報知として、図22−35(C)に示すように、初期化報知画面71AKD03が演出表示装置5に表示され、初期化報知音声71AKE03がスピーカ8L、8Rから出力される。特徴部71AKでは、上記実施例と同様に、演出制御メイン処理のステップAKS012にて電源投入時コマンド処理が実行される。この電源投入時コマンド処理では、ステップAKS026での制御により、設定変更報知が開始され、ステップAKS028での制御により、設定変更報知が終了する。また、ステップAKS032での制御により、設定確認報知が開始され、ステップAKS034での制御により、設定確認報知が終了する。さらに、ステップAKS030での制御により、初期化報知期間の開始に伴い初期化報知が開始され、初期化報知期間の終了に伴い初期化報知が終了する。なお、設定変更報知画面71AKD01、設定確認報知画面71AKD02、初期化報知画面71AKD03は、演出表示装置5における表示領域の全体に表示される態様に限定されず、演出表示装置5における表示領域の一部に表示される態様であってもよい。
特徴部71AKは、出力量切替スイッチ71AK001を備えて構成され、音量などの演出出力を、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に対応した複数段階のいずれかとする初期設定ができる。その一方で、設定変更報知、設定確認報知、初期化報知における音声出力は、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に対応した音量の初期設定にかかわらず、パチンコ遊技機1において出力可能な最大音量である「音量6(最大)」(上限音量「97.0」)にて、出力すればよい。例えば、設定変更報知では、「設定変更中です」というメッセージが報知される設定変更報知音声71AKE01を、スピーカ8L、8Rから最大音量で出力する。設定確認報知では、「設定確認中です」というメッセージが報知される設定確認報知音声71AKE02を、スピーカ8L、8Rから最大音量で出力する。初期化報知では、「初期化されました」というメッセージが報知される初期化報知音声71AKE03を、スピーカ8L、8Rから最大音量で出力する。
このように、出力量切替スイッチ71AK001におけるスイッチ位置を切り替える動作に応じて、演出出力の調整に関する動作を検出し、その検出に基づいて演出の出力量を複数段階のいずれかに制御する一方で、パチンコ遊技機1における設定値の変更に関する報知となる設定変更報知では、設定変更報知音声71AKE01の出力として、演出出力の調整に関する動作の検出にかかわらず共通の出力量となる最大音量により報知を行う。設定確認報知や初期化報知でも、設定確認報知音声71AKE02や初期化報知音声71AKE03の出力として、演出出力の調整に関する動作の検出にかかわらず共通の出力量となる最大音量により報知を行えばよい。このように、共通の出力量により報知を行うので、設定値の変更や確認、RAM102における記憶内容の初期化(クリア)に伴い、不正行為が行われることを防止できる。
図22−36は、特徴部71AKに関して、遊技者音量調整や節電機能設定などが行われる場合の表示例を示している。例えば、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「0」であり、未だ遊技者による演出出力の調整が行われていない場合には、音量設定が「音量1(最小)」である。図22−36(A)は、この場合に対応して演出表示装置5に表示される遊技者音量調整画面71AKD11を示している。遊技者音量調整画面71AKD11は、6段階の音量に対応した6個のメモリを示す演出画像を含み、現在の音量に応じて、各メモリの表示色を異ならせる。例えば、音量設定が「音量1(最小)」であるときには、1つのメモリを第1表示色(例えば赤色)で表示する一方、残った5つのメモリを第2表示色(例えば白色)で表示する。このとき、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を右に傾倒操作する動作が検出されたことに対応して、音量設定を「音量2」に変更するとともに、遊技者音量調整画面71AKD11において第1表示色のメモリを1つ増加させる。このように、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を第1方向(右方向など)に傾倒操作する第1動作が検出されるごとに、演出出力の設定が最大に達するまで、複数段階の演出出力量を1段階ずつ増加させるように変更すればよい。一方、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を第2方向(左方向)に傾倒操作する第2動作が検出されるごとに、演出出力の設定が最小に達するまで、複数段階の演出出力量を1段階ずつ減少させるように変更すればよい。
出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」である場合には、節電機能やRTC126の値を設定可能になる。図22−36(B)は、この場合に対応して演出表示装置5に表示される節電機能等設定画面71AKD12を示している。節電機能等設定画面71AKD12は、節電機能設定を行うための表示エリアと、RTC126による現在日時(現在時刻)の値を設定するための表示エリアとを含んでいる。節電機能等設定画面71AKD12が表示されたときに、遊技場の係員などがスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作する動作が検出されたことに応じて、節電機能の有無や種類(節電モード)、および、RTC126による現在日時を示す値の設定(変更)を実行する。演出制御用CPU120では、節電機能等設定画面71AKD12の表示や、各設定を変更する動作の検出に基づいて、節電機能などを設定(変更)するための処理が実行される。例えば節電機能等設定画面71AKD12の表示において「節電モードA」を選択することが設定された場合には、デモ画面表示が行われる客待ちデモ中であるときに限り、節電機能を発動させる制御が行われるものであればよい。また、節電機能等設定画面71AKD12の表示において「節電モードB」を選択することが設定された場合には、客待ちデモ中に加えて変動表示の実行中にも、例えば遊技効果ランプ9の輝度(発光量)を低下させるなど、節電機能を発動させる制御が行われるものであればよい。
図22−37は、特徴部71AKに関して、演出制御用CPU120により実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施例における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。特徴部71AKの演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に初期化処理(ステップ71AKS011)、電源投入時コマンド処理(ステップ71AKS012)を実行する。ステップ71AKS011の初期化処理は、上記実施例におけるステップAKS011の初期化処理に対応する処理であり、ステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理は、上記実施例におけるステップAKS012の電源投入時処理に対応する処理であればよい。ステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理を実行した後、上記実施例とは異なり、開始時出力切替処理(ステップAKS013)を実行する。その後には、上記実施例と同様に、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップ71AKS014)、オフであれば(ステップ71AKS014;No)、ステップ71AKS014の処理を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップ71AKS014;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ71AKS015)、コマンド解析処理(ステップ71AKS016)、演出制御プロセス処理(ステップ71AKS017)、演出用乱数更新処理(ステップ71AKS018)を順に実行する。さらに、特徴部71AKの演出制御メイン処理では、進行中出力変更処理(ステップ71AKS019)を実行してから、ステップ71AKS014に戻る。
図22−38は、開始時出力切替処理として、ステップ71AKS013にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。開始時出力切替処理において、演出制御用CPU120は、出力量切替スイッチ71AK001からの切替スイッチ信号に基づいて、スイッチ位置を特定する(ステップ71AKS031)。このときには、特定されたスイッチ位置が「F」であるか否かを判定する(ステップ71AKS032)。そして、スイッチ位置が「F」以外である場合には(ステップ71AKS032;No)、スイッチ位置に応じた演出出力の調整により、出力量の初期設定を切り替える制御を行い(ステップ71AKS033)、開始時出力切替処理を終了する。ステップ71AKS033では、例えばチャンネルに対応するスイッチ位置を特定可能に示す初期出力設定データを、RAM122の所定領域に記憶させればよい。
ステップ71AKS032にてスイッチ位置が「F」であると判定された場合には(ステップ71AKS032;Yes)、節電機能などの設定を開始する制御を行う(ステップ71AKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、節電機能などの設定に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に節電機能等設定画面71AKD12を表示させるように、制御を行えばよい。こうして節電機能などを設定する制御が開始された後には、設定が完了したか否かを判定する(ステップ71AKS035)。ステップ71AKS035では、節電機能等設定画面71AKD12において、「終了」を示す項目の選択が確定した場合に、設定が完了したと判定すればよい。この設定が完了していない場合には(ステップ71AKS035;No)、節電機能などの設定中に対応する制御を行い(ステップ71AKS036)、ステップ71AKS035に戻る。ステップ71AKS036では、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を傾倒操作する動作の検出や、プッシュボタン31Bを押下操作する動作の検出などに応じて、節電機能等設定画面71AKD12における表示を変更可能となるように、制御を行えばよい。
ステップ71AKS035にて設定が完了したと判定された場合には(ステップ71AKS035;Yes)、節電機能などの設定を終了する制御を行い(ステップ71AKS037)、開始時出力切替処理を終了する。ステップ71AKS037において、例えば、演出制御用CPU120は、節電機能の有無や種類(節電モード)を示す節電機能データを、RAM122の所定領域などに記憶させる。また、RTC126の値を変更する設定が行われた場合には、変更後の値を示すデータがRTC126にセットされる。
図22−39は、進行中出力変更処理として、ステップ71AKS019にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。進行中出力変更処理において、演出制御用CPU120は、切替許可条件が成立したか否かを判定する(ステップ71AKS051)。切替許可条件は、パチンコ遊技機1における遊技制御の進行に伴う演出制御の実行中に、出力量切替スイッチ71AK001を用いた演出出力の調整を許可する条件として、予め定められていればよい。例えば、遊技機用枠3が開放された場合に、切替許可条件が成立するようにしてもよい。このような切替許可条件が成立した場合には(ステップ71AKS051;Yes)、出力量切替スイッチ71AK001からの切替スイッチ信号に基づいて、スイッチ位置を検出する(ステップ71AKS052)。この検出結果により、スイッチ位置の変更があったか否かを判定する(ステップ71AKS053)。例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に記憶されている初期出力設定データに示されるスイッチ位置と、切替スイッチ信号から特定されるスイッチ位置とを比較して、比較結果が合致しない場合に、スイッチ位置の変更があったと判定すればよい。
ステップ71AKS053にてスイッチ位置の変更があったと判定された場合には(ステップ71AKS053;Yes)、変更後のスイッチ位置が「F」であるか否かを判定する(ステップ71AKS054)。このとき、スイッチ位置が「F」以外である場合には(ステップ71AKS054;No)、スイッチ位置に応じた演出出力の調整により、出力量の初期設定を切り替える制御を行う(ステップ71AKS055)。ステップ71AKS055では、例えばチャンネルに対応するスイッチ位置を特定可能に示す初期出力設定データを、RAM122の所定領域に記憶(更新)させればよい。
ステップ71AKS054にてスイッチ位置が「F」であると判定された場合には(ステップ71AKS054;Yes)、節電機能などの設定を開始する制御を行う(ステップ71AKS056)。この場合には、開始時出力切換処理のステップ71AKS034〜71AKS037と同様の処理を実行すればよい。すなわち、設定が完了したか否かを判定し(ステップ71AKS057)、完了していない場合には(ステップ71AKS057;No)、節電機能などの設定中に対応する制御を行い(ステップ71AKS058)、ステップ71AKS057に戻る。その後、設定が完了した場合には(ステップ71AKS057;Yes)、節電機能などの設定を終了する制御を行う(ステップ71AKS058)。
ステップ71AKS051にて切替許可条件が成立していない場合や(ステップ71AKS051;No)、ステップ71AKS053にてスイッチ位置の変更がない場合(ステップ71AKS053;No)、あるいは、ステップ71AKS055やステップ71AKS059にて制御を行った後には、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に基づき、遊技者による音量などの調整が可能であるか否かを判定する(ステップ71AKS060)。ステップ71AKS060では、出力量切替スイッチ71AK001における現在のスイッチ位置が「0」〜「5」のいずれかである場合に、遊技者による音量設定(調整)が可能(許可)であることに対応して、遊技者による調整が可能であると判定すればよい。遊技者による調整が不可(禁止)である場合には(ステップ71AKS060;No)、進行中出力変更処理を終了する。なお、ステップ71AKS051にて切替許可条件が成立したか否かを判定するものに限定されず、ステップ71AKS051による判定を行うことなく、ステップ71AKS052によるスイッチ位置の検出が行われるものであってもよい。
ステップ71AKS060にて遊技者による調整が可能であると判定された場合には(ステップ71AKS060;Yes)、演出の出力量を変更させる動作の検出があったか否かを判定する(ステップ71AKS061)。ステップ71AKS061では、例えば遊技者音量調整画面71AKD11を表示しているときに、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作する動作の検出結果に基づいて、複数段階の演出出力量を変更させる動作の検出があったか否かを判定すればよい。このような動作の検出がない場合には(ステップ71AKS061;No)、進行中出力変更処理を終了する。これに対し、動作の検出があったと判定された場合には(ステップ71AKS061;Yes)、検出結果に応じた出力量を調整する制御を行い(ステップ71AKS062)、進行中出力変更処理を終了する。ステップ71AKS062では、遊技者音量調整画面71AKD11において、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出された場合に、変更後の音量設定などを示す更新出力設定データを、RAM122の所定領域に記憶(更新)させればよい。
(特徴部71AKに関する変形例の説明)
図22−40は、特徴部71AKの変形例において、演出制御による報知や画面表示などに関し、制御の優先度を示している。パチンコ遊技機1では、電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御された場合に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となる。これに対し、電源投入による電力供給の開始に伴い、設定確認状態に制御された場合には、遊技停止状態とならないように制御してもよい。これに対応して、演出制御用CPU120は、電源投入時コマンド処理のステップAKS031における遊技停止状態開始時処理を実行しないようにして、設定確認状態である場合には、例えば出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定可能な切替スイッチ信号の入力を有効にしてもよい。この場合に、設定変更報知の優先度71AKP11は、演出制御に関する優先度のうちで、最も高い優先度となり、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも高い優先度となる。これに対し、設定確認報知の優先度71AKP13は、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも低い優先度となる。通常時における遊技の進行に対応した通常遊技画面の優先度71AKP1Zは、演出制御に関する優先度のうちで、最も低い優先度となるので、設定変更報知の優先度AKP11や節電機能等設定画面などの優先度71AKP12、さらには設定確認報知の優先度AKP13よりも、低い優先度となる。
このように、設定変更報知の優先度71AKP11は、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも高いので、電源投入時コマンド処理のステップAKS026により設定変更報知を開始する制御が行われた場合には、設定変更の終了となる前に、仮に、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」の特定位置に切り替えられたとしても、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を切り替える動作の検出にかかわらず節電機能等設定画面71AKD12の表示は開始されない。これに対し、設定確認報知の優先度71AKP13は、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも低いので、電源投入時コマンド処理のステップAKS032により設定確認報知を開始する制御が行われた場合には、設定確認の終了となる前に、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」の特定位置に切り替えられたときには、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を切り替える動作の検出に基づいて、節電機能等設定画面71AKD12の表示が開始されてもよい。このように、設定値の変更を行うときには演出の出力量の初期設定を切り替える制御が実行されない一方で、設定値の確認を行うときには演出の出力量の初期設定を切り替える制御が実行されてもよい。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定値の確認とともに演出の出力量の段階を適切に制御することができる。
ステップ71AKS012にて電源投入時コマンド処理を実行してからステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行することで、設定変更状態であるときには出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出にかかわらず演出の出力量の制御を実行しないように制限する形態に限定されるものではなく、電源投入時コマンド処理にて出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作が検出されたか否かを判定可能とし、その動作が検出された場合には、スイッチ位置を特定可能に示す情報を記憶しておき、設定変更状態が終了してから、記憶情報に基づいて演出の出力量の制御を実行するものであってもよい。例えば、上記実施例の電源投入時コマンド処理において、ステップAKS027により設定変更の終了ではないと判定された場合に、出力量切替スイッチ71AK001からの切替スイッチ信号に基づいて、スイッチ位置を特定する。このときには、スイッチ位置の特定結果を示す情報を、RAM122の所定領域に記憶させておく。その後、開始時出力切替処理のステップ71AKS031では、スイッチ位置の特定結果を示す情報に基づいて、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定すればよい。この場合にも、設定変更状態であるときには、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出にかかわらず演出の出力量の制御を実行しないように制限できる。
あるいは、設定変更状態であるときには、例えば出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」であるか否かといった、特定のスイッチ位置であるか否かの判定を行い、特定のスイッチ位置である場合には、節電機能等設定画面71AKD12を演出表示装置5に表示する制御よりも、設定変更報知画面71AKD01を演出表示装置5に表示する制御を優先して行うようにしてもよい。この場合には、電源投入時コマンド処理のステップAKS028における制御により、設定変更報知が終了すると、優先して行っていた設定変更報知画面71AKD01を演出表示装置5に表示する制御も終了するので、演出表示装置5において節電機能等設定画面71AKD12の表示を開始させることができればよい。
スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bとは異なり、遊技者が所定操作する動作を検出可能な検出装置を設け、この検出装置による動作の検出に基づいて、パチンコ遊技機1における設定値を変更可能にしてもよい。例えば錠スイッチ51やクリアスイッチAK001とともに、あるいは代えて、遊技者による切替操作や押下操作などの動作を検出可能な設定値変更スイッチを設け、設定値変更スイッチにより遊技者の動作が検出されたことに基づいて、クリアスイッチAK001により動作が検出されたときと同様に、パチンコ遊技機1における設定値を変更するものであってもよい。
以上のように、特徴部71AKの演出制御メイン処理では、ステップ71AKS012にて、上記実施例と同様に電源投入時コマンド処理を実行した後、ステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行する。電源投入時コマンド処理では、例えばステップAKS025やステップAKS031にて、遊技停止状態開始時処理を実行する。遊技停止状態開始時処理が実行された後には、設定変更終了コマンドや設定確認終了コマンドとは異なるコマンドの受信が無効となり、通常の演出に関する制御が実行されないように規制される。この場合には、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定可能な切替スイッチ信号の入力も無効となり、スイッチ位置に応じた演出出力の調整や節電機能等設定画面71AKD12の表示が行われないように、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出に基づく制御が制限(禁止)される。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合には、演出の出力量の調整に関する動作の検出にかかわらず、演出の出力量の初期設定を切り替える制御の実行が制限(禁止)される。これにより、設定値を変更するための制御が、演出の出力量の初期設定を切り替える制御よりも優先されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じた演出の実行を制御する。演出制御用CPU120は、演出制御基板に備えられている。出力量切替スイッチ71AK001は、演出制御用CPU120が搭載された演出制御基板12に設けられ、演出の出力量の調整に関する動作をツマミ71AK002により受け付ける。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出の出力量の初期設定を適切に切り替えることができる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AKの演出制御メイン処理では、ステップ71AKS012にて電源投入時コマンド処理を実行した後に、ステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行する。ステップ71AKS013の開始時出力切替処理では、ステップ71AKS033にて、スイッチ位置に応じた演出出力の初期設定を切り替える制御を行い、または、ステップ71AKS034〜71AKS037にて、節電機能などを設定する制御を行う。こうして、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合には、設定変更状態が終了する前に出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出があると、設定変更状態が終了してから、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出に基づいた演出の出力量の段階に制御する。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出の出力量の初期設定を適切に切り替えることができる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
演出表示装置5の表示画面やスピーカ8L、8Rからの音声出力により設定変更報知を行う場合に、設定変更報知音声71AKE01は、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に対応した音量の初期設定にかかわらず、パチンコ遊技機1において出力可能な最大音量により出力される。このように、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出にかかわらず共通の出力量により報知を行うことにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、不正行為が行われることも防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
(特徴部71AKに係る手段の説明)
以上の特徴部71AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、演出に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2015−29614号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2015−29614号公報に記載の技術では、有利度が異なる複数の設定を変更中に、演出の設定を変更するときの制御について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部71AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
演出の出力量の調整に関する動作を検出可能な演出調整用検出手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001など)と、
前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづいて演出の出力量を複数段階のいずれかに制御する出力量制御手段(例えばステップ71AKS013の開始時出力切替処理やステップ71AKS019の進行中出力変更処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記変更許可状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にかかわらず前記出力量制御手段による制御の実行を制限する制限手段(例えばステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理としてステップAKS012の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備える、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときには出力量制御手段による制御の実行が制限されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
また、特開2010−200902号公報や特開2015−29614号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部71AKに係る手段Fの遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
演出の出力量の調整に関する動作を検出可能な演出調整用検出手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001など)と、
前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづいて演出の出力量を複数段階のいずれかに制御する出力量制御手段(例えばステップ71AKS013の開始時出力切替処理やステップ71AKS019の進行中出力変更処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記変更許可状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にかかわらず前記出力量制御手段による制御の実行を制限する制限手段(例えばステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理としてステップAKS012の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
さらに、
種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、
前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、
特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、
を備え、
前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、変更許可状態であるときには出力量制御手段による制御の実行が制限されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。また、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。
特徴部71AKに係る手段2の遊技機として、
遊技の進行に応じた演出の実行を制御する演出制御手段(例えば演出制御用CPU120など)と、
前記演出制御手段が設けられた演出制御基板(例えば演出制御基板12など)とを備え、
前記演出制御基板に、前記演出調整用検出手段により検出可能な動作を受け付ける受付手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001のツマミ71AK002など)をさらに備える、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出の出力量を適切に制御しつつ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段3の遊技機として、
前記出力量制御手段は、前記変更許可状態が終了する前に前記演出調整用検出手段による動作の検出があったときは、前記変更許可状態が終了してから、前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづいた演出の出力量の段階に制御する(例えばステップ71AKS013における開始時出力切替処理の実行など)、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出の出力量の段階を適切に制御しつつ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段4の遊技機として、
遊技者による遊技中の動作とは異なり、遊技機の初期化に関する動作を検出可能な初期化用検出手段(例えばクリアスイッチAK001など)を備え、
前記変更許可状態であるときに、前記設定手段による設定値を、前記初期化用検出手段による動作の検出に応じて変更可能である(例えば設定切替スイッチ52に代えてクリアスイッチAK001を用いる場合など)、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値を変更するための構成を別個に設けることなく、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段5の遊技機として、
前記設定手段による設定値の変更に関する報知を行う変更報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)を備え、
前記変更報知手段は、前記演出調整用検出手段による動作の検出にかかわらず共通の出力量により報知(例えば設定変更報知音声71AKE01の出力など)を行う、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、不正行為による設定値の変更を防止しつつ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段6の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段(例えばステップAKS002の設定確認処理を実行するCPU103など)を備え、
前記出力量制御手段は、
前記設定確認状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづく演出の出力量の段階を制御可能であり(例えば設定確認報知の優先度71AKP13よりも高い節電機能等設定画面の優先度71AKP12など)、
前記変更許可状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづく演出の出力量の段階を制御しない(例えば節電機能等設定画面の優先度71AKP12よりも高い設定変更報知の優先度71AKP11など)、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値の確認とともに演出の出力量の段階を制御することができる一方、設定値の変更を行うときには演出の出力量の段階が制御されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
なお、上記した特徴部71AKに係る手段2〜手段6と手段1との対応関係は、特徴部71AKに係る手段2〜手段6と手段Fとの対応関係に適用することができる。
(特徴部72AKに関する説明)
図22−41は、動作用モータAK011〜AK014によって駆動される可動部材による電源投入時動作の実行例を示している。動作用モータAK011〜AK014によって駆動される可動部材には、第1可動演出装置となる第1可動部材と、第2可動演出装置となる第2可動部材とが含まれている。第1可動部材は、演出表示装置5の左下位置を原点位置(退避位置)として停止する。その退避位置から右斜め上に上昇して、演出表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。第1可動部材は、回動機構と、第1〜第3分裂片と、スライド機構とを含んでいる。回動機構の先端部には、第1〜第3分裂片が設けられている。第1〜第3分裂片は、合体した閉状態のときを原点位置として、このときに所定の図形を形成している。第1可動部材の回動機構は、動作用モータAK011によって原点位置である退避位置から演出表示装置5の表示画面中央部における進出位置まで回動される。これにより、第1可動部材が演出表示装置5の表示画面中央部まで進出した後には、動作用モータAK012によって第1〜第3分裂片が分裂する開状態となる。その一方で、第1可動部材が原点位置にあるときには、第1〜第3分裂片を開状態とすることができない。第1可動部材のスライド機構は、第1可動部材の回動機構および第1〜第3分裂片が進出位置まで回動された後、動作用モータAK013によって横方向にスライドさせる。第1可動部材のスライド機構は、第1可動部材が演出表示装置5の表示画面中央部にあるときを原点位置として、回動機構および第1〜第3分裂片を、演出表示装置5の左側位置と右側位置との間でスライドさせることができればよい。
第2可動部材は、演出表示装置5の上方位置を原点位置(退避位置)として停止する。その退避位置から下降して、演出表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。第2可動部材は、動作用モータAK014によって原点位置である退避位置から演出表示装置5の表示画面中央部やや上方における進出位置まで下降され、進出位置から退避位置まで上昇される。このように、第2可動部材は、動作用モータAK014の駆動力によって上下に単純往復する演出動作を行う。
第1可動部材の回動機構は、原点位置が原点センサAK021によって検出される。第1可動部材の第1〜第3分裂片は、原点位置が原点センサAK022によって検出される。第1可動部材のスライド機構は、原点位置が原点センサAK023によって検出される。第2可動部材は、原点位置が原点センサAK024によって原点位置が検出される。動作用モータAK011は、第1可動部材の回動機構を原点位置と進出位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK012は、第1可動部材の第1〜第3分裂片を原点位置の閉状態と開状態との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK013は、第1可動部材のスライド機構を原点位置と演出表示装置5の左側位置または右側位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK014は、第2可動部材を原点位置と進出位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。
第1可動部材および第2可動部材による電源投入時動作には、ロングイニシャル動作と、ショートイニシャル動作とが含まれている。ロングイニシャル動作は、遊技の進行に伴う演出の実行中における通常の演出動作と同様の動作を行う初期動作である。ロングイニシャル動作を実行することにより、通常の演出動作において不具合が発生するか否かを確認できる。ショートイニシャル動作は、通常の演出動作における一部の動作を省略した動作であり、第1可動部材や第2可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作である。
電源投入時動作としてロングイニシャル動作が実行される場合には、まず、実線矢印72KM01で示すように、第1可動部材の回動機構を、動作用モータAK011の駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である演出表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動させる。続いて、破線矢印72AKM02で示すように、第1可動部材の第1〜第3分裂片を、動作用モータAK012の駆動力により原点位置の閉状態から開状態になるよう移動させる。その後、破線矢印72AKM03で示すように、第1可動部材の第1〜第3分裂片を、動作用モータAK012の駆動力により開状態から閉状態(原点位置)まで移動させる。次に、実線矢印72AKM04〜72AKM06で示すように、第1可動部材のスライド機構を、動作用モータAK013の駆動力により原点位置から右方向の可動位置まで移動させてから左方向の可動位置まで移動した後に原点位置に戻す。それから、実線矢印72AKM07で示すように、第1可動部材の回動機構を、動作用モータAK011の駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰させる。その後、破線矢印72AKM08、72AKM09で示すように、第2可動部材を、動作用モータAK014の駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置まで移動させてから原点位置(退避位置)に復帰させる。
電源投入時動作としてショートイニシャル動作が実行される場合には、ロングイニシャル動作の一部を省略した動作が行われるようにすればよい。例えば矢印72AKM01〜72AKM09で示される動作のうち、破線矢印72AKM02、72AKM03、72AKM08、72AKM09で示される動作を実行するための制御が行われる。この場合、第1可動部材の第1〜第3分裂片は、第1可動部材の回動機構が進出位置に移動しなければ、閉状態から開状態に移動させることができない。そのため、ショートイニシャル動作においても、実線矢印72AKM01、72AKM07で示される動作が必要になる。また、ロングイニシャル動作では、破線矢印72AKM02、72AKM03、72AKM08、72AKM09で示される動作よりも移動量が大きくなるように、第1可動部材の第1〜第3分裂片や第2可動部材の動作が行われてもよい。ショートイニシャル動作では、実線矢印72AKM04〜72AKM06で示される動作よりも移動量が小さくなるように、第1可動部材のスライド機構を移動させてもよい。
ショートイニシャル動作では、原点センサAK021〜AK024による検出結果に応じて、少なくとも一部の動作が省略されたり追加されたりしてもよい。例えば原点センサAK022がオフであり、その他の原点センサがオンである場合には、第1可動部材の第1〜第3分裂片を原点位置である閉状態に移動させる動作として、破線矢印72AKM03の方向に移動させるように、動作用モータAK012を駆動させる。そして、原点センサAK022がオンになったときに、動作用モータAK012の駆動を停止させればよい。その後、実線矢印72AKM01、72AKM07で示される移動量よりも小さくなるように、第1可動部材の回動機構を移動させることで、原点センサAK021を一旦オフにしてからオンとなるように、動作用モータAK021を駆動させる。また、第2可動部材については、破線矢印72AKM08、72AKM09で示されるように移動させることで、原点センサAK024を一旦オフにしてからオンとなるように、動作用モータAK024を駆動させればよい。
図22−42は、動作用モータAK011〜AK014によって可動部材を駆動するために用いられる制御パターンを示している。これらの制御パターンを構成するパターンデータは、演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域に予め記憶されていればよい。この実施例では、可動部材の制御パターンとして、ショートイニシャル制御パターン72AKP01と、ロングイニシャル制御パターン72AKP02と、演出用動作A制御パターン72AKP11と、演出用動作B制御パターン72AKP12とが予め用意されている。
ショートイニシャル制御パターン72AKP01は、ショートイニシャル動作を実行するために用いられる制御パターンである。ロングイニシャル制御パターンAKP02は、ロングイニシャル動作を実行するために用いられる制御パターンである。演出用動作A制御パターン72AKP11は、例えばリーチ演出といった、遊技の進行に伴って実行される第1演出に含まれる可動部材の動作を実行するために用いられる制御パターンである。演出用動作B制御パターン72AKP12は、例えば予告演出といった、遊技の進行に伴って実行される第1演出とは異なる第2演出に含まれる可動部材の動作を実行するために用いられる制御パターンである。なお、可動部材の制御パターンとしては、より多くの制御パターンが用意されてもよいし、一部の制御パターンが用意されてもよい。演出制御用CPU120は、ROM121から読み出したパターンデータに基づいて、動作用モータAK011〜AK014の駆動内容を決定し、可動部材の動作を制御すればよい。
図22−43は、この実施例の特徴部72AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例における演出制御メイン処理のステップAKS012にて実行できればよい。特徴部72AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ72AKS001〜72AKS004)。ステップ72AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ72AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ72AKS006)。
ステップ72AKS006による制御を行った後には、上記実施例とは異なり、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS007)。例えば、演出制御用CPU120は、ショートイニシャル制御パターン72AKP01のパターンデータをROM121の所定領域から読み出し、読出データに基づいて動作用モータAK011〜AK014による可動部材の動作制御を実行する。ステップ72AKS007における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS008以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS007における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS007による制御に続いて、上記実施例と同様に、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ72AKS008)。設定変更を終了しない場合には(ステップ72AKS008;No)、ステップ72AKS008を繰り返し実行して待機する。ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ72AKS008;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ72AKS009)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ72AKS010)。
ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、上記実施例とは異なり、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS011)、ステップ72AKS014に進む。ステップ72AKS011において、例えば、演出制御用CPU120は、ロングイニシャル制御バターン72AKP02のパターンデータをROM121の所定領域から読み出し、読出データに基づいて動作用モータAK011〜AK014による可動部材の動作制御を実行する。ステップ72AKS011における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS011における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、ステップ72AKS014に進んだ後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS011における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS001;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS012)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS013)。ステップ72AKS013では、ステップ72AKS012での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ72AKS012、72AKS013における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS014に進んだ後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS013における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ72AKS011における制御と、ステップ72AKS013における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ72AKS011における制御と、ステップ72AKS013における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップ72AKS014)。なお、初期化報知を実行する制御を行ってから、ロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合には、ステップ72AKS012によりショートイニシャル動作を実行する制御が行われる前に、初期化報知を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS004;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ72AKS015)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップ72AKS016)。続いて、上記実施例とは異なり、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS017)。ステップ72AKS017における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS018以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS017における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS017による制御に続いて、上記実施例と同様に、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップ72AKS018)。設定確認を終了しない場合には(ステップ72AKS018;No)、ステップ72AKS018を繰り返し実行して待機する。ステップ72AKS018にて設定確認を終了すると判定された場合には(ステップ72AKS018;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行い(ステップ72AKS019)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ72AKS020)。
ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、上記実施例とは異なり、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS021)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS021における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS021における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS021における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS002;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS022)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS023)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS023では、ステップ72AKS022での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ72AKS022、72AKS023における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS023における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ72AKS021における制御と、ステップ72AKS023における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ72AKS021における制御と、ステップ72AKS023における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
(特徴部72AKに関する変形例の説明)
図22−44は、特徴部72AKの変形例において実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合と(ステップ72AKS001;Yes)、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後に、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS031)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS032)、ステップ72AKS014に進み、初期化報知を実行する制御を行う。ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合は、電源投入による電力供給の開始に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102における記憶内容を初期化(クリア)したことに対応して、ステップ72AKS014における制御が実行されることにより、初期化報知を実行する。この初期化報知が実行されるときには、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が実行されることにより、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後にも、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。このように、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合と、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後とにおいて、共通のステップ72AKS031、72AKS032における制御により、ショートイニシャル動作に続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
この変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合と(ステップ72AKS002;Yes)、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後に、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS033)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS034)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合は、電源投入による電力供給の開始に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102における記憶内容を停電時の記憶内容に復旧させる。このような停電復旧が実行されるときには、ステップ72AKS033、72AKS034における制御が実行されることにより、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後にも、ステップ72AKS033、72AKS034における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。このように、ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧通知コマンドであると判定された場合と、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後とにおいて、共通のステップ72AKS033、72AKS034における制御により、ショートイニシャル動作に続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、初期化報知が行われることに伴い実行する制御が行われてもよいし、初期化報知が行われなくても実行する制御が行われてもよい。また、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、停電復旧報知が行われることに伴い実行する制御が行われてもよいし、停電復旧報知が行われなくても実行する制御が行われてもよい。また、遊技の進行に伴う演出を実行する制御が開始された後にに、復帰動作条件が成立したことに基づいて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。遊技の進行に伴う演出を実行する制御が開始された後に、初期動作条件が成立したことに基づいて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。
可動部材の構成は、第1可動部材や第2可動部材を含む形態に限定されるものではなく、少なくとも、復帰動作となるショートイニシャル動作と、初期動作となるロングイニシャル動作を実行可能であり、遊技の進行に伴う演出において、予め定められた動作態様により動作可能なものであればよい。ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、可動部材の構成にあわせて、任意に指定されたものであればよい。
以上のように、特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS007にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合には、第1可動部材や第2可動部材といった可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御が行われる。これにより、設定値を変更するための制御が行われるときに、可動部材が原点位置に復帰されるので、設定値の変更作業などが可動部材によって妨げられないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ72AKS012、72AKS013における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これに対し、ステップ72AKS007での制御によりショートイニシャル動作を実行した場合には、ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定されるまで、ロングイニシャル動作を実行する制御を行わない。設定変更状態であるときに初期動作となるロングイニシャル動作が実行されると、設定変更報知の実行が妨げられ、適切な報知を行えなくなってしまうおそれがある。そこで、設定変更状態が終了してからロングイニシャル動作を実行する制御を行い、設定確認状態であるときにはロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにする。このように、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材による初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないようにして、設定値の変更作業が妨げられないようにすることで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合には、ステップ72AKS011にて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、初期動作となるロングイニシャル動作のみを実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の無駄な動作を防止して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
特徴部72AKの変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。このときには、ステップ72AKS014における制御が行われることで、初期化報知を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102における記憶内容が初期化(クリア)されることで、パチンコ遊技機1における遊技の制御に関する初期化が行われた場合には、初期化報知が実行され、この初期化報知が実行されるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。また、ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合にも、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の動作を共通化して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップAKS017にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値を確認するための設定確認状態に制御された場合には、第1可動部材や第2可動部材といった可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御が行われる。その後、ステップ72AKS018にて設定確認を終了すると判定された場合には、ステップ72AKS021にて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、設定確認状態が終了してから、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。設定確認状態であるときに初期動作となるロングイニシャル動作が実行されると、設定確認報知の実行が妨げられ、適切な報知を行えなくなってしまうおそれがある。そこで、設定確認状態が終了してからロングイニシャル動作を実行する制御を行い、設定確認状態であるときにはロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにする。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定確認状態であるときには、可動部材による初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないようにして、設定値を容易に確認できるようにする。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
(特徴部72AKに係る手段の説明)
以上の特徴部72AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、可動部材を原点位置に復帰させる遊技機として、例えば特開2016−221154号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の技術では、設定の変更と可動部材の動作が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部72AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えばショートイニシャル動作など)の制御と、前記可動部材による初期動作(例えばロングイニシャル動作など)の制御とを実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS007の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
また、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部72AKに係る手段Fの遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えばショートイニシャル動作など)の制御と、前記可動部材による初期動作(例えばロングイニシャル動作など)の制御とを実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS007の実行など)、
さらに、
種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、
前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、
特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、
を備え、
前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。また、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。
特徴部72AKに係る手段2の遊技機として、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS012、72AKS013の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行わない(例えばステップ72AKS008の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、変更許可状態であるときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段3の遊技機として、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記初期動作のみを実行する制御を行う(例えばステップ72AKS011の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による無駄な動作を防止するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段4の遊技機として、
電力供給の開始に伴って遊技機の初期化が行われた場合に、初期化報知を実行する初期化報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8R、ステップ72AKS014を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記初期化報知が実行されるときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS014の実行に伴うステップ72AKS031、72AKS032の実行など)、
前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS005〜72AKS010に続くステップ72AKS031、72AKS032の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による動作を共通化して制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段5の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段(例えばステップAKS002の設定確認処理を実行するCPU103など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記設定確認状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS017の実行など)、
前記設定確認状態が終了してから、前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS021の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認状態であるときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定値を容易に確認できるとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
なお、上記した特徴部72AKに係る手段2〜手段5と手段1との対応関係は、特徴部72AKに係る手段2〜手段5と手段Fとの対応関係に適用することができる。
(特徴部73AKに関する説明)
図22−45は、この実施例の特徴部73AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例における演出制御メイン処理のステップAKS012にて実行できればよい。特徴部73AKにおいても、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作の動作内容については、この実施例の特徴部72AKと同様の内容であればよい。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ73AKS001〜73AKS004)。ステップ73AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ73AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ73AKS006)。
ステップ73AKS006による制御を行った後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ73AKS007)。設定変更を終了しない場合には(ステップ73AKS007;No)、ステップ73AKS007を繰り返し実行して待機する。ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ73AKS007;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ73AKS008)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ73AKS009)。このように、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作としてのショートイニシャル動作を実行する制御を行わない。
ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合や(ステップ73AKS001;Yes)、ステップ73AKS009にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS010)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ73AKS011)。ステップ73AKS011では、ステップ73AKS010での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合に、その設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。あるいは、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合に、その設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップ73AKS012)。なお、初期化報知を実行する制御を行ってから、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。あるいは、ショートイニシャル動作を実行する制御を行ってから、初期化報知を実行する制御を行い、その後にロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。
ステップ73AKS004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS004;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ73AKS013)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップ73AKS014)。続いて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ73AKS015)。ステップ73AKS015における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ73AKS016以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS015における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ73AKS015による制御に続いて、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップ73AKS016)。設定確認を終了しない場合には(ステップ73AKS016;No)、ステップ73AKS016を繰り返し実行して待機する。ステップ73AKS016にて設定確認を終了すると判定された場合には(ステップ73AKS016;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行い(ステップ73AKS017)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ73AKS018)。次に、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS019)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ73AKS019における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ73AKS019における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS019における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ73AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS002;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS020)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ73AKS021)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ73AKS021では、ステップ73AKS020での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ73AKS020、73AKS021における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS021における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ73AKS019における制御と、ステップ73AKS021における制御は、特徴部72AKの場合と同様に、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ73AKS019における制御と、ステップ73AKS021における制御は、特徴部72AKの場合と同様に、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
図22−46は、特徴部73AKに関して、設定確認報知の実行中に表示される設定確認報知画面73AKD01を示している。設定確認報知画面73AKD01では、「設定確認中」というメッセージを報知するための文字画像が表示されるとともに、パチンコ遊技機1において設定された設定値の履歴が表示可能となる。設定値の履歴は、例えば演出制御基板12に搭載されたRAM122のバックアップ領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶することにより、演出制御基板12の側において累積的に格納されてもよい。あるいは、設定値の履歴は、RAM122とは別個に設けられた不揮発性の記憶装置(例えばフラッシュメモリなど)にて、所定領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶することにより、演出制御基板12の側において累積的に格納されてもよい。あるいは、設定値の履歴は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102にて、バックアップ領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶しておき、設定確認開始コマンドが送信される場合に、設定値の履歴を特定可能な演出制御コマンドとして予め用意された設定値履歴コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信することにより、演出制御基板12の側では、電力供給の開始に伴い特定できるようにしてもよい。
設定確認報知画面73AKD01が表示される場合に、可動部材が原点位置から外れた位置で停止した状態になっていると、演出表示装置5の表示画面を視認しにくくなり、設定値の履歴を把握しにくくなる。そこで、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS015における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行う。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御される場合には、設定変更状態に制御される場合とは異なり、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されるので、設定確認報知画面73AKD01にて表示可能となる設定値の履歴を、遊技場の係員などが容易に把握することができる。その一方で、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS018における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わない。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御される場合には、この設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行される一方で、初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないので、設定確認報知画面73AKD01にて表示可能となる設定値の履歴を、遊技場の係員などが容易に把握することができるようになってから、ロングイニシャル動作が実行されてしまう場合に可動部材により設定値の履歴が把握しにくくなってしまうことを防止できる。
なお、設定変更状態に制御される場合にも、設定値の履歴が表示可能となるものであってもよい。この場合には、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させるショートイニシャル動作を実行する制御を行えばよい。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御されることで、設定値の履歴が表示可能となる場合には、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されるようにして、設定値の履歴を容易に把握することができるものであってもよい。
以上のように、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS010にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。これに対し、ステップ73AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定されるまで、ショートイニシャル動作を実行する制御を行わない。これにより、設定値を変更するための制御が行われるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されないので、設定値の変更作業が復帰動作によって妨げられないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された後に、ステップ73AKS010における制御が行われることで、復帰動作としてのショートイニシャル動作を実行する制御を行う。このように、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行うので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材を適切に原点位置に復帰させる動作が可能になる。
特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。このときには、ステップ73AKS012における制御が行われることで、初期化報知を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102における記憶内容が初期化(クリア)されることで、パチンコ遊技機1における遊技の制御に関する初期化が行われた場合には、初期化報知が実行され、この初期化報知が実行されるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。また、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合にも、ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の動作を共通化して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
設定確認報知画面73AKD01では、パチンコ遊技機1において設定された設定値の履歴が表示可能となる。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AK004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS015にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、設定値の履歴を表示可能な設定確認表示となる設定確認報知画面73AKD01の表示が実行されているときに、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定確認表示を容易に把握することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
演出制御用CPU120は、主基板11から送信された演出制御コマンドに基づいて、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じた演出の実行を制御する。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS003にて、設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hを受信したときに、受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定される。主基板11から送信される設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hは、RAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hや停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200H、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hとは異なっている。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御される場合に、設定変更状態に制御されない場合とは異なる情報としてのコマンドが送信される。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出に関する制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
(特徴部73AKに係る手段の説明)
以上の特徴部73AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、可動部材を原点位置に復帰させる遊技機として、例えば特開2016−221154号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の技術では、設定の変更と可動部材の動作が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部73AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作の制御を実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS005〜73AKS009の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
また、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号に記載の遊技機の問題を解決する特徴部73AKに係る手段Fの遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作の制御を実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行わず(例えばステップ73AKS005〜73AKS009の実行など)、
さらに、
種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、
前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、
特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、
を備え、
前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。また、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。
なお、特定演出が第1態様で実行された場合と第2態様で実行された場合とで、基本的には演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なるようにしたうえで、例外的に、特定演出が第1態様で実行された場合であっても第2態様で実行された場合に最も出現しやすい表示態様としたり、特定演出が第2態様で実行された場合であっても第1態様で実行された場合に最も出現しやすい表示態様としたりし、該例外的に出現する表示態様の出現割合によって設定値を推測できるようにしてもよい。つまり、特定演出が第1態様(あるいは第2態様)で実行された場合の表示態様を複数種類設け、設定値によって各表示態様の選択割合が異なる選択テーブル等を用いて該複数種類の表示態様からいずれかの表示態様を選択し、特定演出が第1態様(あるいは第2態様)で実行された場合に、演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様を該選択した表示態様としてもよい。例えば、図9−17や図9−19(B)のSU予告演出において、第1項目としてキャラクタA(あるいはキャラクタB、C)が選択されたときには、設定値1(最も遊技者に有利な設定)の場合、初期選択状態として80%の割合でパターンX(あるいはパターンY、Z)、10%の割合でパターンY(あるいはパターンX、Z)、10%の割合でパターンZ(あるいはパターンX、Y)、設定値2(中間設定)の場合、初期選択状態として85%の割合でパターンX(あるいはパターンY、Z)、7.5%の割合でパターンY(あるいはパターンX、Z)、7.5%の割合でパターンZ(あるいはパターンX、Y)、設定値3(最も遊技者に不利な設定)の場合、初期選択状態として90%の割合でパターンX(あるいはパターンY、Z)、5%の割合でパターンY(あるいはパターンX、Z)、5%の割合でパターンZ(あるいはパターンX、Y)、となるように設定された選択テーブルを用いて、演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様を決定するようにすれば、第1項目としてキャラクタA(あるいはキャラクタBやキャラクタC)が選択されたにもかかわらず、初期選択状態としてパターンYやパターンZ(あるいはパターンXやパターンZ、パターンXやパターンY)となる頻度が高いほど設定値1の可能性が高いと推測できる。そのようにすれば、特定演出の態様と、演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様との関係性が変化に富み、しかも、例外的な表示態様の出現割合によって設定値を推測する機会を遊技者に与えることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、特定演出の実行態様(キャラクタ表示)や演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様での表示は、この実施の形態では、設定手段により設定値が変更された場合には設定変更処理においてRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されるため、画像表示装置5の表示は初期画面の表示となるが、設定手段により設定値が変更された場合であってもRAM102の記憶内容を初期化(クリア)せず、設定値が変更される前の状態が保持されるようにしてもよい。そのようにすれば、特定演出の実行態様(キャラクタ表示)や演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が表示されていた場合には、設定値が変更された後も該表示態様を表示させることが可能となる。
特徴部73AKに係る手段2の遊技機として、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ73AKS010の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材を適切に動作させ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段3の遊技機として、
電力供給の開始に伴って遊技機の初期化が行われた場合に、初期化報知を実行する初期化報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8R、ステップ73AKS012を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記初期化報知が実行されるときに、前記復帰動作に続いて前記可動部材による初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010〜73AKS012の実行など)、
前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ73AKS005〜73AKS009に続くステップ73AKS010の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による動作を共通化して制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段4の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認表示を実行可能な設定表示手段(例えば演出表示装置5など)を備え、
前記設定表示手段は、前記設定確認表示において前記設定手段にて設定された設定値の履歴を表示可能であり(例えば設定確認報知画面73AKD01の表示など)、
前記可動制御手段は、前記設定確認表示が実行されているときに、前記復帰動作を実行する制御を行い、前記初期動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS015、73AKS016の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認表示が実行されているときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定確認表示を容易に把握できるとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段5の遊技機として、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えばAKS015のコマンド解析処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記遊技制御手段は、電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御される場合に、該変更許可状態に制御されない場合とは異なる情報(例えば設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hなど)を送信する、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出制御手段による制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
なお、上記した特徴部73AKに係る手段2〜手段5と手段1との対応関係は、特徴部73AKに係る手段2〜手段5と手段Fとの対応関係に適用することができる。
(特徴部74AKに関する説明)
図22−47は、この実施例の特徴部74AKに関し、確認演出を実行するために用いられる演出制御パターン74AKP01の構成例を示している。演出制御パターン74AKP01を構成するパターンデータは、演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域に予め記憶されていればよい。確認演出は、電源投入により電力供給が開始された後、予め定められた確認演出条件の成立に基づいて実行可能に制御される。特徴部74AKの確認演出は、左のスピーカ8Lからラッパの音を2回出力する確認音の出力と、右のスピーカ8Rからドラムの音を2回出力する確認音の出力と、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータを所定パターンで2セット駆動する確認振動とを、含んでいる。演出制御パターン74AKP01には、確認演出プロセスタイマ初期値74AKJ00を示すデータが含まれ、例えばRAM122の所定領域に設けられた確認演出プロセスタイマの初期値を設定可能にする。また、演出制御パターン74AKP01には、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ01と対応付けられた第1確認演出制御データ74AKD01、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ02と対応付けられた第2確認演出制御データ74AKD02、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ03と対応付けられた第1確認演出制御データ74AKD03が、含まれている。第1確認演出制御データ74AKD01は、左のスピーカ8Lからラッパの音を2回出力する確認音の出力を制御するために用いられる。第2確認演出制御データ74AKD02は、右のスピーカ8Rからドラムの音を2回出力する確認音の出力を制御するために用いられる。第3確認演出制御データ74AKD03は、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータを所定パターンで2セット駆動する確認振動を制御するために用いられる。確認演出の実行を制御するときには、確認演出プロセスタイマのタイマ値が更新され、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ01〜74AKJ03のいずれかと合致したときに、合致した判定値に対応する第1〜第3確認演出制御データ74AKD03を用いた制御を行うことにより、確認音の出力や確認振動を実行することができる。
また、確認演出の実行中は、遊技効果ランプ9に含まれる一部または全部の発光部材を点灯させてもよい。例えば、確認演出が開始されると、発光部材の点灯が開始されるとともに、左のスピーカ8Lから確認音の出力が開始される。左のスピーカ8Lによる確認音の出力が終了すると、右のスピーカ8Rから確認音の出力が開始される。右のスピーカ8Rによる確認音の出力が終了すると、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータによる確認振動が開始される。そして、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータによる確認振動が終了するとともに発光部材が消灯され、確認演出が終了する。確認演出は、パチンコ遊技機1における電源投入により電力供給が開始された後、予め定められた確認受付期間内に、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されることにより確認演出条件が成立して、実行が開始される。左のスピーカ8Lによる確認音の出力と、右のスピーカ8Rによる確認音の出力と、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータによる確認振動とのうち、いずれか1の演出を実行する制御が行われているときには、他の演出を実行する制御が行われない。このように、確認演出に含まれる確認音の出力および確認振動のうち、いずれか1の演出を実行するときには、他の演出を実行しないように、制御が行われるようにすればよい。このように、確認音の出力と確認振動が互いに異なるタイミングで実行されることにより、各演出装置を用いた演出を正常に実行できるか否かを、遊技場の係員などが容易に把握することができる。
図22−48は、特徴部74AKに関して、演出制御用CPU120により実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施例における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。特徴部74AKの演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に初期化処理(ステップ74AKS011)、電源投入時コマンド処理(ステップ74AKS012)を実行した後、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップ74AKS013)、オフであれば(ステップ74AKS013;No)、ステップ74AKS013を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップ74AKS013;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ74AKS014)、コマンド解析処理(ステップ74AKS015)、演出制御プロセス処理(ステップ74AKS016)、演出用乱数更新処理(ステップ74AKS017)を順に実行する。さらに、特徴部74AKの演出制御メイン処理では、確認演出制御処理(ステップ74AKS018)を実行してから、ステップ74AKS013に戻る。
図22−49は、確認演出制御処理として、ステップ74AKS018にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。確認演出制御処理において、演出制御用CPU120は、初期化報知を開始したか否かを判定する(ステップ74AKS031)。例えば上記実施例の電源投入時コマンド処理では、ステップAKS030における制御が行われることで、初期化報知が開始される。この後、ステップ74AKS031における判定が最初に行われたときに、初期化報知の開始であると判定すればよい。RAM122の所定領域に初期化報知開始フラグを設け、この初期化報知開始フラグがオンであるときに、初期化報知の開始であると判定してもよい。
ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定された場合には(ステップ74AKS031;Yes)、確認受付期間を開始する制御が行われる(ステップ74AKS032)。確認受付期間は、初期化報知の開始に伴い開始され、例えば30秒間あるいは1分間といった、予め定められた確認受付時間の経過に伴い終了すればよい。
ステップ74AKS031にて初期化報知の開始ではないと判定された場合には(ステップ74AKS031;No)、確認受付期間であるか否かを判定する(ステップ74AKS033)。ステップ74AKS032にて確認受付期間が開始された場合や、ステップ74AKS033にて確認受付期間であると判定された場合には(ステップ74AKS033;Yes)、可変表示が開始されたか否かを判定する(ステップ74AKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、主基板11から送信された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことにより、可変表示が開始されたと判定すればよい。
ステップ74AKS034にて可変表示の開始であると判定された場合には(ステップ74AKS034;Yes)、確認受付期間を中止する制御を行い(ステップ74AKS035)、確認演出制御処理を終了する。このように、確認受付期間であるときに可変表示が開始された場合には、確認受付期間を中止して、確認演出条件が成立しないように制限する。可変表示の開始に伴い確認受付期間を中止することで、遊技の進行に伴う演出の実行と確認演出の実行とが重複しないように制御して、確認演出を適切に実行することができる。
ステップ74AKS034にて可変表示の開始ではないと判定された場合には(ステップ74AKS034;No)、確認演出を開始させるための動作検出があったか否かを判定する(ステップ74AKS036)。ステップ74AKS036では、プッシュボタン31Bを押下する動作が検出された場合に、確認演出を開始させるための動作検出があったと判定すればよい。このとき、動作検出がない場合には(ステップ74AKS036;No)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、動作検出があったと判定された場合には(ステップ74AKS036;Yes)、確認演出を実行するために用いられる演出制御パターン74AKP01をROM121の所定領域から読み出し(ステップ74AKS037)、確認演出プロセスタイマ初期値74AKJ00を確認演出プロセスタイマに設定する(ステップ74AKS038)。また、最初の確認演出プロセスタイマ判定値74AKD01によるタイマ値の判定が行われるように設定し(ステップ74AKS039)、ステップ74AKS046に進む。なお、ステップ74AKS036にて動作検出があったと判定され、確認演出を実行するための設定などが行われる場合には、確認受付期間を終了する制御を行ってもよい。
ステップ74AKS033にて確認受付期間ではないと判定された場合には(ステップ74AKS033;No)、確認演出中であるか否かを判定する(ステップ74AKS040)。ステップ74AKS040では、例えば確認演出プロセスタイマによる経過時間の計測がスタートしている場合に、確認演出中であると判定すればよい。このとき、確認演出中でなければ(ステップ74AKS040;No)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、確認演出中であると判定された場合には(ステップ74AKS040;Yes)、可変表示が開始されたか否かを判定する(ステップ74AKS041)。そして、可変表示の開始であると判定された場合には(ステップ74AKS041;Yes)、確認演出を中止する制御を行い(ステップ74AKS042)、確認演出制御処理を終了する。このように、確認演出中に可変表示が開始された場合には、確認演出の実行を中止することで、遊技の進行に伴う演出の実行と確認演出の実行とが重複しないように制御して、確認演出を適切に実行することができる。
ステップ74AKS041にて可変表示の開始ではないと判定された場合には(ステップ74AKS041;No)、確認演出プロセスタイマの更新制御を行う(ステップ74AKS043)。次に、確認演出プロセスタイマのタイムアウトが発生したか否かを判定する(ステップ74AKS044)。このとき、タイムアウトが発生していれば(ステップ74AKS044;Yes)、確認演出を終了させる制御を行い(ステップ74AKS045)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、タイムアウトが発生していないと判定された場合には(ステップ74AKS044;No)、確認演出プロセスタイマのタイマ値が判定値と合致したか否かを判定する(ステップ74AKS046)。判定値と合致しない場合には(ステップ74AKS046;No)、確認演出制御処理を終了する。
ステップ74AKS046にて判定値と合致したと判定された場合には(ステップ74AKS046;Yes)、その判定値に対応する確認演出制御データを用いた演出を開始させる(ステップ74AKS047)。また、演出制御パターン74AKP01において次に格納されている確認演出プロセスタイマ判定値によるタイマ値の判定が行われるように設定してから(ステップ74AKS048)、確認演出制御処理を終了する。
図22−50は、特徴部74AKに関して、確認演出の制御例を示すタイミング図などである。図22−50(A)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出がある一方で、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出がないことに対応して、設定変更状態に制御されない場合を示している。図22−50(B)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出があるとともに、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出があることに対応して、設定変更状態に制御される場合を示している。図22−50(C)は、各タイミングにおける制御内容を示している。
タイミング74AKT01での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御されない場合に、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、タイミング74AKT02にてRAMクリア通知コマンドを受信したと判定する。上記実施例の電源投入時コマンド処理では、ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定されたことにより、ステップAKS030での制御が行われ、初期化報知が開始される。そうすると、特徴部74AKの演出制御メイン処理に含まれるステップ74AKS018の確認演出制御処理では、ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定され、ステップ74AKS032での制御により、確認受付期間が開始される。この確認検出期間内のタイミング74AKT03にて、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されると、確認演出制御処理のステップ74AKS036にて確認演出の開始動作を検出したと判定され、確認演出制御処理のステップ74AKS037〜74AKS048といった、確認演出を実行する制御が開始される。こうして確認演出を実行する制御が開始されることにより、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング74AKT04になると、確認演出制御処理のステップ74AKS044にて確認演出プロセスタイマがタイムアウトしたと判定され、ステップ74AKS045での制御が行われることにより、確認演出が終了する。
これに対し、タイミング74AKT11での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御される場合に、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、タイミング74AKT12にて設定変更開始コマンドを受信したと判定する。上記実施例の電源投入時コマンド処理では、ステップAKS023にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定されたことにより、ステップAKS025の遊技停止状態開始時処理が実行された後に、ステップAKS026の制御が行われ、設定変更報知が開始される。このときには、設定変更終了コマンドを受信した場合の他は、設定変更報知を継続して実行する制御が行われ、初期化報知を実行する制御などが開始されない。その後、タイミング74AKT13にて、主基板11から送信された設定変更終了コマンドを受信すると、電源投入時コマンド処理のステップAKS027にて設定変更を終了すると判定されることで、ステップAKS028、AKS029に続いて、ステップAKS030の制御が行われ、初期化報知が開始される。
このようにして、タイミング74AKT13にてステップAKS030の制御による初期化報知が開始されると、特徴部74AKの演出制御メイン処理に含まれるステップ74AKS018の確認演出制御処理では、ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定され、ステップ74AKS032での制御により、確認受付期間が開始される。したがって、タイミング74AKT13では、初期化報知の開始に伴い、確認受付期間が開始される。この確認受付期間内のタイミング74AKT14にて、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されると、確認演出制御処理のステップ74AKS036にて確認演出の開始動作を検出したと判定され、確認演出制御処理のステップ74AKS037〜74AKS048といった、確認演出を実行する制御が開始される。こうして確認演出を実行する制御が開始されることにより、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング74AKT15になると、確認演出制御処理のステップ74AKS044にて確認演出プロセスタイマがタイムアウトしたと判定され、ステップ74AKS045での制御が行われることにより、確認演出が終了する。
なお、確認演出に含まれる演出は、パチンコ遊技機1が備える任意の演出装置を用いた演出であればよい。例えば、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータを駆動することによる確認振動に加えて、あるいは代えて、プッシュボタン31Bに内蔵された振動用モータを駆動することによる確認振動を実行できるものであってもよい。
以上のように、特徴部74AKの演出制御メイン処理では、ステップ74AKS012にて、上記実施例と同様に電源投入時コマンド処理を実行した後、ステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行する。電源投入時コマンド処理では、例えばステップAKS025やステップAKS031にて、遊技停止状態開始時処理を実行する。遊技停止状態開始時処理が実行された後には、設定変更終了コマンドや設定確認終了コマンドとは異なるコマンドの受信が無効となり、通常の演出に関する制御が実行されないように規制される。この場合には、確認演出を実行する制御も行われない。これに対し、ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップAKS030にて、初期化報知を実行する制御を行う。その後、ステップ74AKS018の確認演出制御処理では、ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定されたことなどに基づいて、確認演出条件が成立したときに、ステップ74AKS037以降に進み、確認演出を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合には、確認演出を実行する制御を行わない。これにより、設定値を変更するための制御が、確認演出を実行する制御よりも優先されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
電源投入時コマンド処理では、設定変更状態に対応してステップAKS025〜AKS030における制御などが行われる。その後、演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行することで、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、確認演出条件の成立に応じて確認演出を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
プッシュボタン31Bやプッシュセンサ35Bは、遊技者による押下操作などの動作を検出可能に構成されている。特徴部74AKの確認演出制御処理では、ステップ74AKS032における制御が実行されることにより、確認受付期間となり、その後にステップ74AKS036で開始動作の検出があったと判定されることにより、確認演出条件が成立する。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部74AKの演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行するときには、ステップ74AKS032における制御が実行されることにより、設定確認状態に制御されずにRAM102の記憶内容が初期化(クリア)された場合に、設定確認状態が終了した場合と共通の確認受付期間となる。この確認受付期間における確認演出条件の成立に応じて、確認演出を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出の実行に関する制御を共通化して、確認演出の制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部74AKで用いられる演出制御パターン74AKP01は、第1確認演出制御データ74AKD01や第2確認演出制御データ74AKD02を含むことで、スピーカ8L、8Rから確認音を出力させる制御を可能にする。こうして、確認演出は、音出力手段となるスピーカ8L、8Rによる確認用の音声の出力を含む。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
(特徴部74AKに係る手段の説明)
以上の特徴部74AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、確認音を出力させる制御を行う遊技機として、例えば特開2016−220833号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−220833号公報に記載の技術では、設定の変更と確認用の演出が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部74AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)と、
電力供給が開始された後、確認演出条件の成立にもとづいて前記演出手段による確認演出の制御を実行可能な確認制御手段(例えばステップ74AKS018の確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップAKS021、AKS030を実行した後におけるステップ74AKS018の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記確認演出を実行する制御を行わない(例えばステップAKS025〜AKS029の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、確認演出が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
また、特開2010−200902号公報や特開2016−220833号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部74AKに係る手段Fの遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)と、
電力供給が開始された後、確認演出条件の成立にもとづいて前記演出手段による確認演出の制御を実行可能な確認制御手段(例えばステップ74AKS018の確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップAKS021、AKS030を実行した後におけるステップ74AKS018の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記確認演出を実行する制御を行わず(例えばステップAKS025〜AKS029の実行など)、
さらに、
種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、
前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、
特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、
を備え、
前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、変更許可状態であるときに、確認演出が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。また、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。
特徴部74AKに係る手段2の遊技機として、
前記確認制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップAKS025〜AKS030を実行した後におけるステップ74AKS018の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段3の遊技機として、
遊技者による動作を検出可能な遊技用検出手段(例えばプッシュボタン31B、プッシュセンサ35Bなど)を備え 、
前記確認演出条件は、確認受付期間であるときに前記遊技用検出手段による動作の検出にもとづいて成立する(例えばステップ74AKS036の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段4の遊技機として、
前記確認制御手段は、電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されずに初期化が行われた場合に、前記変更許可状態が終了した場合と共通の確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ74AKS033、74AKS036の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1〜手段3のいずれか遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出の実行を共通化して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段5の遊技機として、
演出音を出力可能な音出力手段(例えばスピーカ8L、8Rなど)を備え、
前記確認演出は、前記音出力手段による確認用の音声の出力を含む(例えば第1確認演出制御データ74AKD01、第2確認演出制御データ74AKD02を用いたステップ74AKS047の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
なお、上記した特徴部74AKに係る手段2〜手段5と手段1との対応関係は、特徴部74AKに係る手段2〜手段5と手段Fとの対応関係に適用することができる。
(特徴部75AKに関する説明)
図22−51は、この実施例の特徴部75AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例の特徴部74AKにおける演出制御メイン処理のステップ74AKS012にて実行できればよい。特徴部75AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ75AKS001〜75AKS004)。ステップ75AK003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ75AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ75AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ75AKS006)。
ステップ75AKS006による制御を行った後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ75AKS007)。設定変更を終了しない場合には(ステップ75AKS007;No)、上記実施例とは異なり、設定変更中確認演出制御処理を実行してから(ステップ75AKS008)、ステップ75AKS007に戻る。このように、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ75AKS008にて設定変更中確認演出制御処理が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されたときに、確認演出を実行するための制御を行うことができる。ステップ75AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ75AKS007;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ75AKS009)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ75AKS010)。
ステップ75AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合や(ステップ75AKS001;Yes)、ステップ75AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、初期化報知を実行する制御を行い(ステップ75AKS011)、電源投入時コマンド処理を終了する。
ステップ75AKS003にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ75AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、設定確認状態に対応する処理を実行した後(ステップ75AKS012〜75AKS016)、電源投入時コマンド処理を終了する。このように、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御されたときにはステップ75AKS008の設定変更中確認演出制御処理を実行する一方で、設定確認状態に制御されたときには設定変更中確認演出制御処理に相当する処理を実行しない。したがって、設定変更状態であるときに確認演出を実行可能とする制御を行う一方で、設定確認状態であるときには確認演出を実行可能とする制御を行わない。
図22−52は、設定変更中確認演出制御処理として、ステップ75AKS008にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。設定確認中確認演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、確認演出済みであるか否かを判定する(ステップ75AKS031)。ステップ75AKS031では、例えばRAM122の所定領域に設けられた確認演出完了フラグがオンである場合に、確認演出済みであると判定すればよい。確認演出完了フラグは、確認演出の実行が完了したときに、オン状態にセットされればよい。ステップ75AKS031にて確認演出済みである場合には(ステップ75AKS031;Yes)、設定変更中確認演出制御処理を終了する。
ステップ75AKS031にて確認演出済みではないと判定された場合には(ステップ75AKS031;No)、確認演出中であるか否かを判定する(ステップ75AKS032)。このとき、確認演出中でなければ(ステップ75AKS032;No)、確認演出を開始させるための動作検出があったか否かを判定する(ステップ75AKS033)。ステップ75AKS033にて動作検出がない場合には(ステップ75AKS033;No)、設定変更中確認演出制御処理を終了する。ステップ75AKS033にて動作検出があったと判定された場合には(ステップ75AKS033;Yes)、確認演出の実行を開始するための設定として、演出制御パターン74AKP01を読み出し(ステップ75AKS034)、確認演出プロセスタイマ初期値74AKJ00を設定し(ステップ75AKS035)、最初の確認演出プロセスタイマ判定値74AKD01を設定する(ステップ75AKS036)。このように、設定変更中確認演出制御処理では、ステップ75AKS033の判定が行われるので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、確認受付期間のような一定期間を設けることなく、任意のタイミングでプッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されたことなどにより、確認演出条件が成立して確認演出の実行を開始させることができる。
ステップ75AKS032にて確認演出中であると判定された場合には(ステップ75AKS032;Yes)、確認演出プロセスタイマの更新制御を行い(ステップ75AKS037)、タイムアウトが発生したか否かを判定する(ステップ75AKS038)。このとき、タイムアウトが発生していれば(ステップ75AKS038;Yes)、確認演出を終了させる制御を行い(ステップ75AKS039)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、タイムアウトが発生していないと判定された場合には(ステップ75AKS038;No)、確認演出プロセスタイマのタイマ値が判定値と合致したか否かを判定する(ステップ75AKS040)。判定値と合致しない場合には(ステップ75AKS040;No)、確認演出制御処理を終了する。
ステップ75AKS040にて判定値と合致したと判定された場合には(ステップ75AKS040;Yes)、その判定値に対応する確認演出制御データを用いた演出を開始させる(ステップ75AKS041)。また、演出制御パターン74AKP01において次に格納されている確認演出プロセスタイマ判定値によるタイマ値の判定が行われるように設定してから(ステップ75AKS042)、確認演出制御処理を終了する。
図22−53は、特徴部75AKに関して、確認演出の制御例を示すタイミング図などである。図22−53(A)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出がある一方で、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出がないことに対応して、設定変更状態に制御されない場合を示している。図22−53(B)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出があるとともに、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出があることに対応して、設定変更状態に制御される場合を示している。図22−53(C)は、各タイミングにおける制御内容を示している。
タイミング75AKT01での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御されない場合は、特徴部74AKで設定変更状態に制御されない場合と同様であり、タイミング74AKT02にてRAMクリア通知コマンドを受信したことにより、初期化報知が開始され、これに伴い、確認受付期間が開始される。この確認受付期間内のタイミング75AKT03にて、確認演出の開始動作を検出すると、確認演出を実行する制御が開始され、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング75AKT04になると、確認演出が終了する。
これに対し、タイミング75AKT11での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定確認状態に制御される場合は、特徴部74AKで設定変更状態に制御される場合とは異なり、タイミング75AKT12にて設定変更開始コマンドを受信したことにより、電源投入時コマンド処理のステップ75AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定される。これにより、ステップ75AKS005、75AKS006に続いて、ステップ75AKS007にて設定変更を終了するか否かを判定するが、このとき終了しない場合には、ステップ75AKS008にて設定変更中確認演出制御処理が実行される。特徴部75AKの設定変更中確認演出制御処理では、ステップ75AKS032にて確認演出中ではないと判定された場合に、ステップ75AKS033にて開始動作の検出があったか否かを判定する。こうして、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、プッシュボタン31Bを押下操作する動作の検出などにより、確認演出条件を成立させることができる。例えば設定変更状態であるときのタイミング75AKT13にて、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されると、設定変更中確認演出制御処理のステップ75AKS033にて確認演出の開始動作を検出したと判定され、設定変更中確認演出制御処理のステップ75AKS034〜75AKS042といった、確認演出を実行する制御が開始される。こうして、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング75AKT14になると、確認演出が終了する。
タイミング75AKT14となった後、タイミング75AKT15にて、主基板11から送信された設定変更終了コマンドを受信すると、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ75AKS007にて設定変更を終了すると判定されることで、ステップ75AKS009、75AKS010に続いて、ステップ75AKS011の制御が行われ、初期化報知が開始される。この初期化報知が開始されたときには、特徴部74AKの場合と同様に、演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理が実行されることで、確認受付期間が開始されるように制御すればよい。そして、この確認受付期間にて確認演出の開始動作を検出した場合には、再び確認演出を実行する制御が開始されるようにすればよい。
以上のように、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理は、ステップ75AKS008にて実行される設定変更中確認演出制御処理を含み、設定変更中確認演出制御処理のステップ75AKS033にて開始動作の検出があったと判定された場合には、確認演出条件の成立により、ステップ74AKS037以降に進み、確認演出を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合に、確認演出条件の成立に基づいて確認演出を実行する制御を行うので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、確認演出を実行可能とすることで、遊技機の状態を的確に確認して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ75AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、特徴部74AKと同様の確認演出制御処理が実行されることで、確認受付期間が開始される。この確認受付期間であるときに、確認演出条件の成立に応じて確認演出を実行する制御を行う。これに対し、設定変更中確認演出制御処理では、確認受付期間を設けることなくステップ75AKS033にて開始動作の検出があったと判定された場合に、確認演出を実行する制御を行う。これにより、変更許可条件としての設定変更状態であるときには、いつでも確認演出を実行できるので、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止する場合に、設定値の変更とともに確認演出を適切に実行できる。
特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、設定変更状態に対応してステップ75AKS005〜75AKS011における制御などが行われる。その後、特徴部74AKと同様の確認演出制御処理が実行されることで、確認受付期間が開始される。こうして、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、確認受付期間における確認演出条件の成立に応じて確認演出を実行する制御を行うので、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。
プッシュボタン31Bやプッシュセンサ35Bは、遊技者による押下操作などの動作を検出可能に構成されている。例えば特徴部75AKの設定変更中確認演出制御処理では、ステップ75AKS033にて開始動作の検出があったと判定されることにより、確認演出条件が成立する。また、特徴部74AKと同様の確認演出制御処理が実行されることで、ステップ74AKS036にて開始動作の検出があったと判定されることにより、確認演出条件が成立する。これにより、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。
(特徴部75AKに係る手段の説明)
以上の特徴部75AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、確認音を出力させる制御を行う遊技機として、例えば特開2016−220833号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−220833号公報に記載の技術では、設定の変更と確認用の演出が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、遊技機の状態の確認作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部75AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)と、
電力供給が開始された後、確認演出条件の成立にもとづいて前記演出手段による確認演出の制御を実行可能な確認制御手段(例えばステップ74AKS018の確認演出制御処理、ステップ75AKS008の設定変更中確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップ74AKS018における確認演出制御処理の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ75AKS008における設定変更中確認演出制御処理の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、確認演出を実行できるので、遊技機の状態を的確に確認して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
また、特開2010−200902号公報や特開2016−220833号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部75AKに係る手段Fの遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)と、
電力供給が開始された後、確認演出条件の成立にもとづいて前記演出手段による確認演出の制御を実行可能な確認制御手段(例えばステップ74AKS018の確認演出制御処理、ステップ75AKS008の設定変更中確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップ74AKS018における確認演出制御処理の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップ75AKS008における設定変更中確認演出制御処理の実行など)、
さらに、
種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目(例えば、第1項目や第2項目)を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS435や111SGS466、111SGS467にて第1選択画面や第2選択画面を表示する部分など)と、
前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が111SGS305の予告演出処理においてバトル予告やSU予告を実行する部分など)と、
特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が第1選択演出を実行する部分)と、
を備え、
前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120が、SU予告の第1選択演出にてキャラクタAの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンXの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタBの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンYの第2項目を初期選択状態とし、第1選択演出にてキャラクタCの選択を受付けた場合、第2選択画面においてパターンZの第2項目を初期選択状態とする部分。予告演出処理における111SGS460〜111SGS466の処理を実行する部分)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、変更許可状態であるときに、確認演出を実行できるので、遊技機の状態を的確に確認して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。また、特定演出の態様に応じて項目の表示態様が変わるため、興趣が向上する。
特徴部75AKに係る手段2の遊技機として、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されずに初期化が行われた場合に、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップ74AKS033、74AKS036の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、確認受付期間を設けることなく前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ75AKS033の実行など)、
ことを特徴とする特徴部75AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値の変更とともに確認演出を適切に実行して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKに係る手段3の遊技機として、
前記確認制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ75AKS005〜75AKS011を実行した後におけるステップ74AKS018の実行など)、
ことを特徴とする特徴部75AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKに係る手段4の遊技機として、
遊技者による動作を検出可能な遊技用検出手段(例えばプッシュボタン31B、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記確認演出条件は、前記遊技用検出手段による動作の検出にもとづいて成立する(例えばステップ75AKS033の実行など)、
ことを特徴とする特徴部75AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
なお、上記した特徴部75AKに係る手段2〜手段4と手段1との対応関係は、特徴部75AKに係る手段2〜手段4と手段Fとの対応関係に適用することができる。
(特徴部71AK〜75AKに共通する手段の説明)
特徴部71AK〜75AKに係る手段Aの遊技機として、
設定に関する動作を検出可能な設定用検出手段(例えば錠スイッチ51など)と、
遊技機の初期化に関する動作を検出可能な初期化用検出手段(例えばクリアスイッチAK001など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定用検出手段による動作の検出にもとづいて設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段と(例えばステップAKS001、AKS002を実行するCPU103など)、
電力供給の開始に伴い前記初期化用検出手段による動作の検出にもとづいて前記変更許可状態に制御可能な変更許可制御手段とを備える(例えばステップSa6、Sa13を実行するCPU103など)、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認状態と変更許可状態に適切に制御して、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Bの遊技機として、
設定に関する動作を検出可能な設定用検出手段(例えば錠スイッチ51など)と、
初期化に関する動作を検出可能な初期化用検出手段(例えばクリアスイッチAK001など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定用検出手段により動作が検出されず前記初期化用検出手段により動作が検出された場合に、該電力供給の開始とともに初期化報知を実行する一方、電力供給の開始に伴い前記設定用検出手段により動作が検出された場合に、該動作が検出されなくなってから初期化報知を実行する初期化報知手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備える、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、初期化報知を適切に実行して、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Cの遊技機として、
遊技媒体が所定領域に進入することにもとづいて付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば表示モニタ29など)を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば第1表示部29Aによる表示など)、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値を表示するための構成を別個に設けることなく、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Dの遊技機として、
演出の出力量に関する動作を検出可能な演出用検出手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001など)と、
前記設定手段による設定値に関する表示を、演出の出力量に関する表示よりも優先して表示する表示制御手段(例えばステップAKS026を実行する演出制御用CPU120など)を備える、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値に関する表示が適切に行われ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Eの遊技機として、
遊技制御手段からの情報に基づいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えばAKS015のコマンド解析処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記演出制御手段は、前記変更許可状態であるときに、該変更許可状態の終了を通知する通知情報とは異なる情報にもとづく制御を制限する情報制限手段(例えばAKS027を実行する演出制御用CPU120など)とを備える、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、不具合の発生を防止して、設定値の適切な設定が可能になる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部71AK〜75AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部71AKに関し、演出制御メイン処理のステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行する演出制御用CPU120の構成、特徴部72AKに関し、電源投入時コマンド処理のステップ72AK007にてショートイニシャル動作を実行する制御を行う演出制御用CPU120の構成、特徴部73AKに関し、電源投入時コマンド処理のステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定されるまで、ショートイニシャル動作を実行する制御を行わない演出制御用CPU120の構成、特徴部74AKに関し、演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120の構成、特徴部75AKに関し、電源投入時コマンド処理のステップ75AKS008にて設定変更中確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120の構成は、一部または全部を、適宜、組合せたものであってもよい。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
31B … プッシュボタン
51 … 錠スイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU
111SG001A〜C … 第1項目
111SG005 … カーソル画像
111SG020 … 第2項目
111SG021A〜C … 第2項目
111SG022X〜Z … 第2項目
AK001 … クリアスイッチ
71AK001 … 出力量切替スイッチ
72AKP01 … ショートイニシャル制御パターン
72AKP02 … ロングイニシャル制御パターン
74AKP01 … 演出制御パターン

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    種類の異なる複数の演出の各々に対応する項目を遊技者が選択可能に表示して、演出の選択を受付け可能な演出選択手段と、
    前記演出選択手段にて受付けた演出を実行可能な演出実行手段と、
    特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    を備え、
    前記特定演出が第1態様で実行された場合と前記特定演出が第2態様で実行された場合とで、前記演出選択手段が項目の選択を受付ける際の表示態様が異なり、
    さらに、
    遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段と、を備え、
    前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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