JP2019208775A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技興趣を向上できる遊技機を提供すること。【解決手段】特殊状態は、第1特殊状態と第1特殊状態よりも遊技者にとって有利な第2特殊状態とを含む複数種類あり、有利状態または特殊状態に制御することを決定可能であるとともに、特殊状態の種類を決定可能な決定手段と、特別状態において第1特殊状態に制御されることに対応する特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、第1特殊状態による遊技価値よりも大きな遊技価値が付与されることを示唆する特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、を備え、特殊演出実行手段は、特別演出が実行された後に特殊演出を実行可能であり、特別状態において決定手段によって有利状態に制御することが決定される場合と第2特殊状態に制御することが決定される場合とで、異なる割合により特殊演出を実行可能である。【選択図】図8−37

Description

本発明は、可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態と有利状態とは異なる特殊状態とに制御可能な遊技機に関する。
従来の遊技機には、大当り遊技(有利状態)終了後に小当り遊技(特殊状態)による賞球(遊技価値)が得られやすい状態(特別状態)に制御可能なものがある。また、このような遊技機としては、小当りAと小当りBを含む遊技者にとっての有利度が異なる複数の小当り種別が設けられており、可変表示結果が小当りとなった際に小当り遊技状態に制御されることに対応する演出(特別演出)を実行可能なものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−33787号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、特別演出を実行するのみでは興趣を向上できないという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1に記載の遊技機は、
可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態の終了後に、前記特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能であり、
前記特殊状態は、第1特殊状態(例えば、2回開放小当りの小当り遊技状態)と該第1特殊状態よりも遊技者にとって有利な第2特殊状態(例えば、10回開放小当りの小当り遊技状態)とを含み、
前記特別状態において前記第1特殊状態に制御されることに対応する特別演出(例えば、小当り報知演出)を実行可能な特別演出実行手段と、
前記第1特殊状態による遊技価値よりも大きな遊技価値が付与されることを示唆する特殊演出(例えば、昇格演出)を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図8−39に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記特殊演出実行手段は、前記特別演出が実行された後に前記特殊演出を実行可能であり(例えば、図8−40に示すように、可変表示中において小当り報知演出の後に昇格演出を実行する部分)、前記特別状態において前記有利状態に制御される場合と前記第2特殊状態に制御される場合とで、異なる割合により前記特殊演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態に制御される場合は昇格演出を実行せず、10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される場合は必ず昇格演出を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特殊演出が実行されるか否かについて遊技者に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、CPU103が図8−13に示す第1始動入賞処理や図8−14に示す第2始動入賞処理を実行する部分)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶に対応する保留表示を表示可能な保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が保留表示更新処理(059SGS162)を実行することで、始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aの内容に応じて第1保留表示領域5Aと第2保留表示領域5Bとに保留記憶表示を表示する部分)と、
を備え、
前記保留表示手段は、
保留表示を複数の表示態様(例えば、青色や赤色の○)にて表示可能であり、
前記特別演出実行手段によって実行される前記特別演出の演出態様に応じて異なる割合により保留表示の表示態様を変化可能である(小当り報知演出を第1態様にて実行する場合は、保留記憶表示の表示態様を白色の○から変化させないが、小当り報知演出を第2態様や第3態様にて実行する場合は、保留記憶表示の表示態様を白色の○から青色や赤色の○に必ず変化させる部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保留表示の表示態様の変化について遊技者に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または手段2に記載の遊技機であって、
前記特別演出の演出態様は、第1特別態様(例えば、図8−40に示すように、キャラクタ059SG005Cの目が白色にて表示される第1態様)と該第1特別態様とは異なる第2特別態様(例えば、図8−40に示すように、キャラクタ059SG005Cの目が青色や赤色にて表示される第2態様や第3態様)とを含み、
前記特別演出が前記第1特別態様にて実行される場合と前記第2特別態様にて実行される場合とで前記第2特殊状態に制御される割合が異なる(例えば、図8−38(B)に示すように、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合が最も小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合が高く、小当り報知演出が第1態様にて実行される場合が最も小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合が低い部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出の演出態様について遊技者に一層注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特別演出の演出態様は、第1特別態様(例えば、図8−40に示すように、キャラクタ059SG005Cの目が白色にて表示される第1態様)と該第1特別態様とは異なる第2特別態様(例えば、図8−40に示すように、キャラクタ059SG005Cの目が青色や赤色にて表示される第2態様や第3態様)とを含み、
前記特別演出が前記第1特別態様にて実行される場合と前記第2特別態様にて実行される場合とで前記第2特殊状態に制御される割合が異なる(例えば、図8−38(B)に示すように、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合が最も小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合が高く、小当り報知演出が第1態様にて実行される場合が最も小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合が低い部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出の演出態様について遊技者に一層注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記特別演出を第1特別態様(例えば、図8−40に示すように、キャラクタ059SG005Cの目が白色にて表示される第1態様)と該第1特別態様とは異なる第2特別態様(例えば、図8−40に示すように、キャラクタ059SG005Cの目が青色や赤色にて表示される第2態様や第3態様)とで実行可能であり、
前記第1特殊状態に対応する可変表示にて前記特別演出を実行する場合と前記第2特殊状態に対応する可変表示で前記特別演出を実行する場合とで異なる割合にて前記特別演出を前記第2特別態様にて実行可能である(例えば、変形例059SG−3に示すように、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる可変表示中に小当り報知演出を実行する場合に、該小当りの小当り種別に応じて異なる割合で小当り報知演出の態様を決定して実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出が第2特別態様にて実行されるか否かについて遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段6の遊技機は、手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば、2R非確変大当り)と該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(例えば、10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り)とを含み、
前記特別演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合と前記第2有利状態に制御される場合とで異なる割合により前記特別演出を特定態様にて実行可能である(例えば、図8−38(A)に示すように、第2特図保留記憶内に10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当りのいずれかとなる保留記憶が存在する場合は、小当り報知演出の演出態様を10%の割合で第2態様に決定し90%の割合で第3態様に決定する一方で、2R非確変大当りとなる保留記憶が存在する場合は、小当り報知演出の演出態様を100%の割合で第2態様に決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出が特定態様にて実行されるか否かに遊技者お注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 設定値毎の大当り確率と小当り確率を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアを示す説明図である。 演出制御用データ保持エリアを示す説明図である。 第1始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。 第2始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセスフラグの一部を示すフローチャートである。 先読予告設定処理を示すフローチャートである。 保留表示予告演出の決定割合を示す説明図である。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 小当り報知演出の演出態様の決定割合を示す説明図である。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 小当り報知演出の演出態様を示す図である。 変形例における可変表示中と小当り遊技中のタイミングチャートである。 変形例における小当り種別毎の小当り遊技中におけるタイミングチャートである。 小当り示唆演出と継続示唆演出の演出態様の決定割合を示す説明図である。 変形例における小当り示唆演出と入賞失敗演出の演出態様を示す図である。 変形例における小当り示唆演出と入賞失敗演出の演出態様を示す図である。 変形例における小当り遊技中の継続示唆演出と入賞失敗演出及び入賞演出の演出態様を示す図である。 変形例における賞球数報知演出の演出態様を示す図である。 変形例における大当り報知演出の演出態様を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。尚、フローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本特徴部059SGでは、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。尚、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
尚、本特徴部059SGでは、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
尚、本特徴部059SGでは、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本特徴部059SGでは、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本特徴部059SGでは、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本特徴部059SGでは、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
尚、本特徴部059SGでは、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
尚、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
尚、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の可変表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。尚、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(S1)。続いて、必要な初期設定を行う(S2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(S3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(S3;Yes)、初期化処理(S8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(S9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(S3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(S4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。S4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(S4;No)、初期化処理(S8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(S4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(S5)。S5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(S5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(S8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(S5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(S6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(S7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(S11)、割込みを許可する(S12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(S21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(S23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(S25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(S25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。尚、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(S27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。S27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(S101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、S110A〜S121Aの処理のいずれかを選択して実行する。尚、第1特別図柄プロセス処理の各処理(S110A〜S121A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
S110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
S111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
S112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(S112A)に移行して第1特別図柄の可変表示中であるときに、第2特別図柄の可変表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が第2小当り開放前処理〜第2小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の可変表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の可変表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が可変表示を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の可変表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の可変表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の可変表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
S113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には第1特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
S114Aの第1ゲート通過待ち処理は、第4特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この第1ゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには第1特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S115Aの第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、第1大当り開放前処理は終了する。
S116Aの第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、第1特図プロセスフラグの値が“7”に更新し、第1大当り開放中処理を終了する。
S117Aの第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この第1大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1大当り開放後処理は終了する。
S118Aの第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この第1大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1大当り終了処理は終了する。
S119Aの第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、第1特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、第1小当り開放前処理は終了する。
S120Aの第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、第1特図プロセスフラグの値が“11”に更新され、第1小当り開放中処理は終了する。
S121Aの第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。この第1小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1小当り終了処理は終了する。
尚、第2特別図柄プロセス処理(S25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(S25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(S25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の可変表示結果が小当りとはならない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の可変表示結果として小当りとなる場合を設けてもよい。この場合は、本例では第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の可変表示中であるときに、第1特別図柄の可変表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が第1小当り開放前処理〜第1小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能とする。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の可変表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の可変表示を再開するように制御すればよい。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が可変表示を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(S71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(S72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(S73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(S73;No)、S73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
S73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(S73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(S74)、コマンド解析処理を実行する(S75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
S75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(S76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
S76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(S77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、S73の処理に戻る。S73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(S161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
S161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
S170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
S171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
S172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、S171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
S173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
S174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
S175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
S176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
S177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
尚、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施形態の特徴部059SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部059SGについて説明する。図8−1に示すように本特徴部059SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース059SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ059SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ059SG052と、遊技機用枠3の開放を検知する図示しない開放センサと、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本特徴部059SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ059SG051及び設定切替スイッチ059SG052といった操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース059SG201内に収容されており、錠スイッチ059SG051及び設定切替スイッチ059SG052は、基板ケース059SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース059SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ059SG051及び設定切替スイッチ059SG052を有する基板ケース059SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ059SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ059SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本特徴部059SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース059SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ059SG029が配置されている。該表示モニタ059SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース059SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ059SG029は、基板ケース059SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠059SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠059SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
次に、本特徴部059SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図8−2は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(059SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(059SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。尚、本特徴部059SGでは、後述する設定値変更処理の実行中や設定値確認処理の実行中の他、遊技制御用タイマ割込処理の実行中において、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号を受信したことにもとづいてRAM102に記憶されている設定値情報からバックアップデータと該バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、これらバックアップデータとチェックデータとをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納するようになっている。
バックアップデータが記憶されていない場合(059SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(059SGSa004;N)は、059SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(059SGSa003;Y、059SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(059SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が後述する1〜6のいずれかではない場合(059SGSa005;N)は、059SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(059SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(059SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(059SGSa006;Y)は、059SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(059SGSa007)、パチンコ遊技機1の背面側に設けられた図示しないクリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(059SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(059SGSa008;Y)は、RAM102をクリアするRAMクリア処理を実行し(059SGSa009)、RAMクリアフラグを改めてセットして059SGSa011に進む(059SGSa010)。尚、クリアスイッチがOFFである場合(059SGSa008;N)は、059SGSa009及び059SGSa010を実行せずに059SGSa011に進む。
尚、本特徴部059SGのRAMクリア処理(059SGa009)では、CPU103は、RAM102内に格納されている設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする。
059SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ059SG051がONであるか否かを判定する(059SGSa011)。錠スイッチ059SG051がONである場合(059SGSa011;Y)は、更に開放センサ059SG090がONであるか否かを判定する(059SGSa012)。開放センサ059SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ059SG051がON且つ遊技機用枠059SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(059SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(059SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(059SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(059SGSa013b)を実行して059SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(059SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(059SGSa013c)を実行して059SGSa014に進む。
本特徴部059SGの設定値変更処理では、CPU103は、RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに演出制御基板12に対して設定値の変更を開始した旨を通知するための設定値変更開始通知コマンドを送信する。次いで、CPU103は、該読み出した設定値を表示モニタ059SG029に表示し、設定切替スイッチ059SG052の操作を受け付ける。このとき、設定切替スイッチが操作される毎に表示モニタ059SG029に表示されている数値(設定値)の更新表示を行っていき、錠スイッチ059SG051がOFFとなった時点で表示モニタ059SG029に表示されている数値を新たな設定値としてRAM102に格納する。
また、RAM102に新たな設定値を格納した場合は、演出制御基板12に対して設定値の変更を終了した旨を通知するための設定値変更終了通知コマンドを送信する。このようにすることで、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドを受信してから設定値変更終了通知コマンドを受信するまでの期間にかけて画像表示装置5の表示やスピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光等によってパチンコ遊技機1において設定値の変更中であることを周囲に報知することができる。
尚、本設定値変更処理中に電断が発生した場合、CPU103は、前述したバックアップデータや復旧データを作成してこれらバックアップデータや復旧データをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納するとともに、バックアップデータ記憶領域に設定値変更中フラグをセットする。
また、該設定値確認処理では、CPU103は、RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに演出制御基板12に対して設定値の確認を開始した旨を通知するための設定値確認開始通知コマンドを送信する。次いで、CPU103は、該読み出した設定値を表示モニタ059SG029に表示する。尚、CPU103は、錠スイッチ059SG051がOFFとなった時点で表示モニタ059SG029での設定値の表示を終了し、演出制御基板12に対して設定値の確認を終了した旨を示す設定値確認終了通知コマンドを送信する。このようにすることで、演出制御用CPU120は、設定値確認開始通知コマンドを受信してから設定値確認終了通知コマンドを受信するまでの期間にかけて画像表示装置5の表示やスピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光等によってパチンコ遊技機1において設定値の確認中であることを周囲に報知することができる。
錠スイッチ059SG051がOFFである場合(059SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(059SGSa012;N)は、059SGSa013a〜059SGSa013cの処理を実行せずに059SGSa014に進む。
059SGSa014においてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアしたか(RAMクリア処理(059SGSa009)を実行したか)否かを判定する(059SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(059SGSa014;Y)は059SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(059SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(059SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、059SGSa028に進む(059SGSa016)。
また、059SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(059SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(059SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ059SG051がONであるか否か(059SGSa018)や、開放センサ059SG090がONであるか否かを判定する(059SGSa019)。
錠スイッチ059SG051がONであり(059SGSa018;Y)、且つ開放センサ059SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠059SG003を開放し、錠スイッチ059SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(059SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(059SGSa021)。そして、前述した059SGSa009〜059SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(059SGSa017;N)、錠スイッチ059SG051がOFFである場合(059SGSa018;N)、開放センサ059SG090がOFFである場合(059SGSa019;N)は、059SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(059SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(059SGSa023)、表示モニタ059SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(059SGSa024)。
059SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(059SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(059SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(059SGSa026;N)は、059SGSa025と059SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(059SGSa026;Y)は、表示モニタ059SG029における全セグメントの点滅を終了し(059SGSa027)、059SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部059SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ059SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ059SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ059SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、059SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(059SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(059SGSa029)、割込みを許可する(059SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、059SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(059SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(059SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(059SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(059SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(059SGSa034;N)は、059SGSa033と059SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(059SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)を行う(059SGSa035)。例えば、該エラー報知としては、表示モニタ059SG029を構成する各表示部において「E.」を表示するようにすればよい。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(059SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し059SGSa032に進む(059SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)059SGSa032〜059SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ059SG029、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部059SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ059SG029、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本特徴部059SGの遊技制御メイン処理では、059SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(059SGSa008;Y)や059SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(059SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、059SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(059SGSa008;Y)や059SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、059SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(059SGSa014;Y)に実行してもよい。
次に、本特徴部059SGにおいて設定される設定値毎の大当り確率と小当り確率について説明する。図8−3(A)に示すように、低確率状態における第1特図可変表示結果としては、0〜65535までの範囲を取り得る当り判定用乱数のうち、設定値として「1」が設定されている場合には205個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「2」が設定されている場合には215個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「3」が設定されている場合には225個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「4」が設定されている場合には235個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「5」が設定されている場合には245個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「6」が設定されている場合には255個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられている。
また、図8−3(B)に示すように、高確率状態における第1特図可変表示結果としては、0〜65535までの範囲を取り得る当り判定用乱数のうち、設定値として「1」が設定されている場合には2050個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「2」が設定されている場合には2150個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「3」が設定されている場合には2250個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「4」が設定されている場合には2350個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「5」が設定されている場合には2450個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「6」が設定されている場合には2550個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられている。
尚、図8−3(A)及び図8−3(B)に示すように、第1特図可変表示結果としては、遊技状態が低確率状態であるか高確率状態であるかにかかわらず当り判定用乱数が小当りに割り当てられていない。
また、図8−3(C)に示すように、低確率状態における第2特図可変表示結果としては、0〜65535までの範囲を取り得る当り判定用乱数のうち、設定値として「1」が設定されている場合には205個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「2」が設定されている場合には215個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「3」が設定されている場合には225個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「4」が設定されている場合には235個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「5」が設定されている場合には245個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「6」が設定されている場合には255個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられている。
更に、図8−3(D)に示すように、高確率状態における第2特図可変表示結果としては、0〜65535までの範囲を取り得る当り判定用乱数のうち、設定値として「1」が設定されている場合には2050個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「2」が設定されている場合には2150個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「3」が設定されている場合には2250個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「4」が設定されている場合には2350個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「5」が設定されている場合には2450個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられており、設定値として「6」が設定されている場合には2550個の当り判定用乱数が大当りに割り当てられている。
尚、図8−3(C)及び図8−3(D)に示すように、第2特図可変表示結果としては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、一定数の当り判定値(0〜65535までの範囲を取り得る当り判定用乱数のうち、62986個の当り判定値)が小当りに割り当てられている。
つまり、本特徴部059SGにおける第1特図の可変表示においては、設定値の値が「1」から「6」に向けて多くなるにつれて可変表示結果が大当りとなる確率が高くなるように設定されているが、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値が「1」〜「6」のいずれであるかにかかわらず可変表示結果が小当りとなることがない。一方、本特徴部059SGにおける第2特図の可変表示においては、設定値の値が「1」から「6」に向けて多くなるにつれて可変表示結果が大当りとなる確率が高くなるように設定されているが、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値が「1」〜「6」のいずれであるかにかかわらず一定の割合(62986/65536)で可変表示結果が小当りとなる。
尚、図8−3(D)に示すように、高確率状態の第2特図の可変表示については、設定値の値が「1」であればはずれの確率が500/65536、設定値の値が「2」であればはずれの確率が400/65536、設定値の値が「3」であればはずれの確率が300/65536、設定値の値が「4」であればはずれの確率が200/65536、設定値の値が「5」であればはずれの確率が100/65536と、はずれの確率が100/65536毎減少していくが、設定値の値が「6」である場合は、はずれの確率が80/65536に設定されており、設定値の値が「5」の場合からはずれの確率が100/65536減少した0/65536に設定されていない。これは、仮に設定値の値が「6」の場合に高確率状態の第2特図の可変表示がはずれとなる確率を0/65536としてしまうと、可変表示結果がはずれとならないことによって当該パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」であると遊技者に特定されてしまうことを防ぐためである。
次に、本特徴部059SGにおける大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブルについて、パチンコ遊技機1に設定値「1」が設定されている場合を例に説明する。図8−4(A)は、大当り判定テーブル059SG130aを示す説明図である。大当り判定テーブル059SG130aとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、当り判定用乱数と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブル059SG130aには、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図8−4(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8−4(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8−4(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8−4(B)及び図8−4(C)は、小当り判定テーブル059SG130b,059SG130cを示す説明図である。このうち、図8−4(B)は、第1特別図柄の可変表示を実行する場合に用いる第1特別図柄用の小当り判定テーブル059SG130bを示している。また、図8−4(C)は、第2特別図柄の可変表示を実行する場合に用いる第2特別図柄用の小当り判定テーブル059SG130cを示している。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、当り判定用乱数と比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブル059SG130b,059SG130cには、それぞれ、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時小当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時小当り判定テーブルとがある。非確変時小当り判定テーブルには、図8−4(B),(C)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時小当り判定テーブルには、図8−4(B)及び図8−4(C)の右欄に記載されている各数値が設定されている。また、図8−4(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
本特徴部059SGでは、図8−4(B)に示すように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル059SG130bには、小当り判定値が割り当てられておらず、大当りと決定されなかった場合には小当りとなる場合はない。すなわち、大当りと決定されなかった場合には全てはずれとなり、小当り確率は0%である。また、図8−4(C)に示すように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル059SG130cには、非確変時小当り判定テーブルと確変時小当り判定テーブルとでは、共に2250〜65535までの判定値が小当り判定値として割り当てられている。つまり、第2特別図柄の可変表示時には、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず極めて高い割合(62986/65536)で可変表示結果が小当りとなる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を当り判定用乱数の値とするのであるが、当り判定用乱数値が図8−4(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。尚、図8−4(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示しており、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して、大当りになる確率が10倍になっている(図8−3参照)。また、図8−4(B)及び図8−4(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8−4(D)及び図8−4(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル059SG131a,059SG131bを示す説明図である。大当り種別判定テーブル059SG131a,059SG131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−4(D)に示すように、本特徴部059SGでは、第1特別図柄の可変表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「4R確変大当り」と決定され、35%の確率で「4R通常大当り」と決定される。また、図8−4(E)に示すように、本特徴部059SGでは、第2特別図柄の可変表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「4R確変大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「4R通常大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
本特徴部059SGでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「4R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本特徴部059SGでは、30秒間)が経過するか所定数(本特徴部059SGでは、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本特徴部059SGでは、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、本特徴部059SGでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図8−28参照)。
図8−4(F)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブル059SG131cを示す説明図である。小当り種別判定テーブル059SG131cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「10回開放小当り」または「2回開放小当り」に決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部059SGでは、後述するように第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したこと(ゲートスイッチ21がONとなったこと)にもとづいて大当り遊技状態に制御される(図8−19、図8−25参照)一方で、第2特別図柄表示装置4Bにおいて小当り図柄が導出表示されたことにもとづいて小当り遊技状態に制御されるようになっている。つまり、本特徴部059SGでは、小当り図柄が導出表示された場合は、大当り図柄が導出表示された場合とは異なり、遊技球が通過ゲート41を通過したか否かにかかわらず入賞口(特殊入賞口)が開放される。更に本特徴部059SGにおける小当り遊技状態の終了後は、該小当り遊技状態に制御される直前の遊技状態が引き継がれるようになっている。
図8−4(F)に示すように、本特徴部059SGでは、10%の確率で「10回開放小当り」と決定され、90%の確率で「2回開放小当り」と決定される。尚、本特徴部059SGにおける「10開放小当り」は、小当り遊技中において特殊可変入賞球装置17を3.6秒間にわたって0.18秒間の開状態に10回変化させる(0.18秒間にわたって特殊可変入賞球装置17を開状態に変化させた後、0.18秒間にわたって特殊可変入賞球装置17を閉状態に変化させることを10回繰り返す)小当りである。また、本特徴部059SGにおける「2開放小当り」は、小当り遊技中において特殊可変入賞球装置17を0.8秒間にわたって0.1秒間の開状態に2回変化させる(0.1秒間にわたって特殊可変入賞球装置17を開状態に変化させた後、0.6秒間にわたって特殊可変入賞球装置17を閉状態に変化させ、更に特殊可変入賞球装置17を0.1秒間にわたって開状態に変化させる)小当りである。
尚、図8−4では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値が1の場合を例示しているが、前述したように小当り確率は設定値の値にかかわらず一定となっている。更に、特に図示しないが、本特徴部059SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値が2〜6である場合についても図8−4(D)〜図8−4(F)に示す大当り種別判定テーブルを小当り種別判定テーブルを用いて大当り種別や小当り種別を決定する。つまり、本特徴部059SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値にかかわらず、大当り種別と小当り種別の決定割合は一定となっている。
図8−5〜図8−7は、本特徴部059SGで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図8−5〜図8−7に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図8−5〜図8−7に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。
第1特別図柄の可変表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−5(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−5(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の可変表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図8−5(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−5(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−6(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−6(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。また、小当りと決定する場合には第2変動パターン#02〜#04のいずれかが決定されて、10分間、9分50秒間、9分40秒間のいずれかの期間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#05が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。
また、本特徴部059SGでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の可変表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、本特徴部059SGでは、図8−6(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の可変表示が実行されても、変動時間を極端に長くし可変表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。尚、本特徴部059SGにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
更に、本特徴部059SGでは、非KT状態において第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなる場合は、可変表示が変動時間の異なる第2変動パターン#02〜#04のいずれかにて実行されるので、可変表示が終了して特殊入賞口が開放されるタイミングを遊技者が特定困難となっている。このため、遊技者は、非KT状態において小当り遊技が開始される直前のタイミングにて遊技球を特殊入賞口に向けて打ち出すことにより不当に賞球を得ることが困難となっている。
尚、本特徴部059SGでは、図8−6(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の可変表示を実行する場合であれば、図8−6(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−6(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#06〜#08のいずれかに決定される。
尚、図8−6(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#06に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#07(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。本特徴部059SGでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、本特徴部059SGでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#08が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の可変表示を実行する場合であれば、図8−6(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−6(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#09〜#15のいずれかに決定される。また、図8−6(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#09や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#10に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#11に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#12や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#13に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#14に決定される場合がある。第2変動パターン#09,#12は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#10,#13は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の可変表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図8−6(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#16〜#18のいずれかに決定される。
本特徴部059SGでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図8−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#16や第2変動パターン#17に決定される。また、図8−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#18に決定される。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった4R確変大当りや6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の可変表示を実行する場合であれば、図8−7(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#19〜#23のいずれかに決定される。
尚、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図8−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#19に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#21)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#22に決定される場合がある。また、図8−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#22に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった4R確変大当りや6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の可変表示を実行する場合であれば、図8−7(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−7(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#24〜#30のいずれかに決定される。
尚、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図8−7(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#24や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#26に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#27や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#28に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#29に決定される場合がある。第2変動パターン#24,#27は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#25,#28は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#30に決定される。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図8−7(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−7(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#31〜#34のいずれかに決定される。
尚、図8−7(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が15秒の第2変動パターン#31に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#32に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が10秒の第2変動パターン#33に決定される。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
尚、図8−6および図8−7に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
尚、図8−5〜図8−7では、パチンコ遊技機1にて可変表示を実施するための変動パターンを例示しているが、これら変動パターンは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値にかかわらず共通の変動パターン決定テーブルを用いて決定される。つまり、本特徴部059SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値にかかわらず、各変動パターンの決定割合は一定となっている。
以上から、本特徴部059SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値に応じて可変表示結果が大当りとなる確率(大当り確率)が異なる一方で、可変表示結果が小当りとなる確率(小当り確率)、大当り種別と小当り種別の決定確率、変動パターンの決定確率は同一となっている。これは、仮に小当り確率や大当り種別の決定確率、小当り種別の決定確率、変動パターンの決定確率等が設定値の値に応じて異なると、各設定値間での遊技性能の差が過度に顕著となってしまい適切な遊技性を実現することができなくなってしまうためである。特に第2KT状態における変動パターンの決定確率を設定値に応じて異ならせてしまうと単位時間(例えば1分)あたりの小当り回数が変化してしまい、第2KT状態の有利度が変化してしまう。そこで本特徴部059SGでは、小当り確率や大当り種別の決定確率、小当り種別の決定確率、変動パターンの決定確率等を設定値の値にかかわらず共通とすることで、適切な遊技性を実現している。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−8は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図8−8(A)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図8−8(B)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図8−8(A)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−8(A)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の可変表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。本特徴部059SGでは、図8−8(A)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−8(A)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の可変表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−8(A)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって0.1秒間の開状態に2回変化(2回開放小当りの場合)、または、3.6秒間にわたって0.18秒間の開状態に10回変化(10回開放小当りの場合)し、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図8−8(A)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17が開状態となる期間が0.8秒間または3.6秒間と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100可変表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図8−8(A)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、本特徴部059SGでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部059SGでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図8−8(B)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−8(B)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の可変表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。本特徴部059SGでは、図8−8(B)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−8(B)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の可変表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−8(B)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって0.1秒間の開状態に2回制御される、または、3.6秒間にわたって0.18秒間の開状態に10回制御されるとされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、本特徴部059SGでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図8−8(B)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
なお、本例では、第2特別図柄の可変表示を実行する場合にのみ小当りが発生し、KT状態では第2特別図柄の可変表示の頻度を高くすることにより小当りが発生しやすい状態とし、さらに賞球が得られにくい第1KT状態と賞球が得られやすい第2KT状態とを設けることによって、特に小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(本例では、第2KT状態)を実現する場合を示しているが、そのような態様に限られない。例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合と第2特別図柄の可変表示を実行する場合とのいずれであっても、大当りでなければ100%小当りとなるように構成し、第1特別図柄の可変表示で小当りとなった場合には賞球が得られにくく、第2特別図柄の可変表示で小当りとなった場合には賞球が得られやすくすることにより、小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(第2特別図柄の可変表示での小当りによる遊技価値が増加しやすい遊技状態)が実現されるように構成してもよい。そのように何らかの形式で、同じKT状態でも賞球が期待できない状態がある一方で、賞球が期待できる小当りRUSHの状態が実現されるように構成されていればよい。
また、本特徴部059SGでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、本特徴部059SGでは、普通図柄の可変表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(S26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、S26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、本特徴部059SGでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
本特徴部059SGでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図8−8(A)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図8−8(B)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図8−8(A)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図8−8(B)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の可変表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の可変表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の可変表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、本特徴部059SGでは、図8−8に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の可変表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、本特徴部059SGでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図8−9および図8−10は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−9に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8032(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を9R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(9R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(4R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(4R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10回開放小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(10回開放小当り指定コマンド))である。コマンド9009(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2回開放小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果9指定コマンド(2回開放小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果9指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、本特徴部059SGでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当り/6R確変大当り/4R確変大当り/4R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/10回開放小当り/2回開放小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA0001(H)は、第1特別図柄の可変表示を表示結果にかかわらずはずれとして強制停止(強制終了)することを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄強制確定指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。コマンドA0003(H)は、第2特別図柄の可変表示を表示結果にかかわらずはずれとして強制停止(強制終了)することを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄強制確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、本特徴部059SGでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。コマンドF0XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別や小当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドF1XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、いずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリ指定コマンドである。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−9および図8−10に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−9および図8−10に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図8−11に示すように、RAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア059SG150が設けられている。図8−11に示す遊技制御用データ保持エリア059SG150は、第1特図保留記憶部059SG151Aと、第2特図保留記憶部059SG151Bと、普図保留記憶部059SG151Cと、遊技制御フラグ設定部059SG152と、遊技制御タイマ設定部059SG153と、遊技制御カウンタ設定部059SG154と、遊技制御バッファ設定部059SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部059SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部059SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された当り判定用の乱数値や当り種別判定用の乱数値、変動パターン判定用の乱数値を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部059SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部059SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部059SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部059SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部059SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部059SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部059SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部059SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部059SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部059SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部059SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部059SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部059SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部059SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、当り種別判定用の乱数値、変動パターン判定用の乱数値、普図表示結果判定用の乱数値等を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部059SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部059SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8−12(A)に示すような演出制御用データ保持エリア059SG190が設けられている。図8−12(A)に示す演出制御用データ保持エリア059SG190は、演出制御フラグ設定部059SG191と、演出制御タイマ設定部059SG192と、演出制御カウンタ設定部059SG193と、演出制御バッファ設定部059SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部059SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部059SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部059SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部059SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部059SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部059SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部059SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部059SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部059SGでは、図8−12(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部059SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、図柄指定コマンドと変動カテゴリ指定コマンドとが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの図柄指定コマンドと変動カテゴリ指定コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部059SGの始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aには、後述する先読予告設定処理において保留表示予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、図柄指定コマンド及び変動カテゴリ指定コマンドが新たに格納されたことにより保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグを、第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留表示領域5A、第2保留表示領域5Bに表示される。また、第1特図保留記憶を対象に保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留表示領域5Aに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
尚、詳細は後述するが、第2特図保留記憶にもとづく保留記憶表示としては、四角形や星とは異なる表示態様(例えば、青色や赤色の○)にて表示可能となっており、これら青色や赤色の○が第2保留表示領域5Bに表示されることで、大当りとなる可能性や10回開放小当りとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図8−12(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図8−12(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の演出図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
図8−13は、第1特別図柄プロセス処理における第1始動入賞処理(S101A)を示すフローチャートである。第1始動入賞処理においてCPU103は、第1始動口スイッチ22AがONとなったか否かを判定する(059SGS011A)。第1始動口スイッチ22AがONとなっていない場合(059SGS011A;N)は第1始動入賞処理を終了し、第1始動口スイッチ22AがONとなった場合(059SGS011A;Y)は、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(059SGS012A)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部059SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。059SGS012Aにて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(059SGS012A;N)、第1特図保留記憶数を1加算するように更新する(059SGS013A)。
059SGS013Aの処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部059SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、当り判定用乱数値、当り種別判定用乱数値、変動パターン判定用乱数値を示す数値データを抽出する(059SGS014A)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、第1特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(059SGS015A)。
そして、CPU103は、第1特図保留記憶部にセットした各乱数値から可変表示結果と大当り種別、変動パターン及びKT状態中であるか否か、高ベース状態中であるか否か等から当該保留記憶にもとづく可変表示結果及び大当り種別を判定する第1入賞時乱数値判定処理を実行し(059SGS016A)、第1始動入賞処理を終了する。尚、第1入賞時乱数値判定処理においてCPU103は、判定結果にもとづく図柄指定コマンドと変動カテゴリ指定コマンドとを演出制御基板12に対して送出する。
図8−14は、第2特別図柄プロセス処理における第2始動入賞処理(S101B)を示すフローチャートである。第2始動入賞処理においてCPU103は、第2始動口スイッチ22BがONとなったか否かを判定する(059SGS011B)。第2始動口スイッチ22BがONとなっていない場合(059SGS011B;N)は第2始動入賞処理を終了し、第2始動口スイッチ22BがONとなった場合(059SGS011B;Y)は、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(059SGS012B)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部059SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。059SGS012Bにて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(059SGS012B;N)、第2特図保留記憶数を1加算するように更新する(059SGS013B)。
059SGS013Bの処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部059SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、当り判定用乱数値、当り種別判定用乱数値、変動パターン判定用乱数値を示す数値データを抽出する(059SGS014B)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、第2特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(059SGS015B)。
そして、CPU103は、第2特図保留記憶部にセットした各乱数値から可変表示結果と大当り種別、小当り種別、変動パターン及びKT状態中であるか否か、高ベース状態中であるか否か等から当該保留記憶にもとづく可変表示結果及び大当り種別、小当り種別を判定する第2入賞時乱数値判定処理を実行し(059SGS016B)、第2始動入賞処理を終了する。尚、第2入賞時乱数値判定処理においてCPU103は、判定結果にもとづく図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとを演出制御基板12に対して送出する。
図8−15は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(S110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値が「0」を示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の可変表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2特別図柄プロセスフラグを確認する(059SGS50A)。第2特別図柄プロセスフラグの値が4〜11であれば、第1特別図柄通常処理を終了させる。つまり、059SGS50AにおいてCPU103は、第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であるか否かを判定し、第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であればそれ以降の処理を実行せずに第1特別図柄通常処理を終了する。一方、第2特別図柄プロセスフラグが4〜11でなければ、059SGS51Aへ移行する。そして、第1保留記憶数の値を確認する(059SGS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(059SGS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(059SGS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(059SGS54A)。すなわち、RAM102の第1特図保留記憶部059SG151Aにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域(第1特図保留記憶部059SG151A)の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(059SGS55A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り可変表示中であるか否かを判定する(059SGS56A)。具体的に、第2特別図柄の可変表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り可変表示中であると判定する。第2特別図柄の大当り可変表示中であると判定した場合には、059SGS57A以降の処理を行うことなく059SGS63Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り可変表示中に第1特別図柄の可変表示を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば059SGS56Aにて第2特別図柄の大当り可変表示中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、059SGS58Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、059SGS56Aにて第2特別図柄の大当り可変表示中である場合に、059SGS57A〜059SGS62Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの小当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り可変表示中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図保留記憶部059SG151Aから当り判定乱数を読み出し(059SGS57A)、大当り判定モジュールを実行する(059SGS58A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(059SGS59A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(059SGS60A)。そして、当り種別判定乱数に基づいて大当り種別が10R確変大当り、4R確変大当り、および4R通常大当りのいずれであるかを判定し(059SGS61A)、大当り種別を記憶し(059SGS62A)、059SGS63Aへ移行する。
また、059SGS59Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、059SGS63Aへ移行する。
そして、059SGS63Aにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(059SGS63A)、「0」である場合は、059SGS69Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合は、高ベース回数カウンタの値を1減算し(059SGS64A)、「0」になったか否かを判定する(059SGS65A)。高ベース回数カウンタの値が「0」となっていない場合は、059SGS69Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」となった場合は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをクリアする(059SGS66A)とともに、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをクリアする(059SGS67A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、画像表示装置5の表示画面中に表示されている右打ち表示を可変表示の終了まで延長することを示す状態延長フラグをセットする(059SGS68A)。そして、059SGS69Aに移行する。
059SGS69Aにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(059SGS69A)。なお、図示は省略したが、059SGS69Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、状態延長フラグは、画像表示装置5における右打ち表示(右打ち報知)を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
なお、059SGS58Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図8−16は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(S111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(059SGS1700A)。なお、本特徴部059SGでは、特図時短フラグがセットされ特別図柄の可変表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の可変表示を実行させた方が有利な状態になり(図8−5〜図8−8参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−5(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(059SGS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−5(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(059SGS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、059SGS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特図保留記憶部059SG151Aに格納されている変動パターン判定用乱数とに基づいて、図8−5に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(059SGS1703A)。本特徴部059SGでは、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(059SGS1704A)。
また、059SGS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(059SGS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の可変表示を開始する(059SGS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(059SGS1707A)
図8−17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(S112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果に基づいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(059SGS1120A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(059SGS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(059SGS1122A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS1123A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S113A)に対応した値に更新する(059SGS1124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄または小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(059SGS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄または小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグまたは第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄または小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、演出制御基板12に対して第1図柄強制確定指定コマンドを送出するとともに(059SGS1126A)、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S113A)に対応した値に更新し(059SGS1124A)、第1特別図柄変動処理を終了する。また、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄と小当り図柄とを導出表示していない場合は、第1特別図柄変動処理を終了する。
図8−18は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、状態延長フラグがセットされているか否かを確認する(059SGS2010A)。状態延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた状態延長フラグをクリアする(059SGS2011A)。また、CPU103は、演出基板12(演出制御用CPU120)に対して右打ち表示終了指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS2012A)。尚、右打ち表示終了指定コマンドとは、画像表示装置5において表示されている右打ち表示(右打ち報知)を終了するための演出制御コマンドである。
本特徴部059SGでは、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、画像表示装置5にて右打ち表示が表示される。従って、本特徴部059SGでは、低確率/第1KT状態中は画像表示装置5において右打ち表示が表示されるのであるが、059SGS63A〜059SGS68A、059SGS68B〜059SGS73Bの処理が実行されることによって、50回目の可変表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、059SGS2010A〜059SGS2012A、059SGS2010B〜059SGS2012Bの処理が実行されることによって、50回目の可変表示を終了するときに画像表示装置5における右打ち表示が消去(終了)される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(059SGS2015A)。このとき、CPU103は、第1特別図柄変動処理において演出制御基板12に対して第1図柄強制確定指定コマンドを送出している場合、つまり、第2特別図柄で大当り図柄が停止表示されている場合は、当該可変表示結果が大当りであってもはずれ図柄を導出表示させる。また、当該可変表示結果が大当りであった場合は、CPU103は、第1大当りフラグをクリアすることによって第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技に制御されることを防止する。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(059SGS2016A)。第1大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(059SGS2024A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(059SGS2025A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(059SGS2026A)、演出基板12(演出制御用CPU120)に対して右打ち表示開始指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS27A)。059SGS27Aの処理が実行されることによって、本特徴部059SGでは、第1特別図柄の可変表示において大当りとなったときに画像表示装置5における右打ち表示の表示が開始される。すなわち、本特徴部059SGでは、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示の表示が開始される。
また、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(059SGS2028A)。そして、第1特別図柄停止処理を終了する。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(059SGS2016AのN)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(059SGS2028A)。そして、第1特別図柄停止処理を終了する。
なお、本特徴部059SGでは、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されている。
ただし、本特徴部059SGでは、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の可変表示は開始されず、第1保留記憶となる)。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部059SGでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図8−19は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(S114A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(059SGS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(059SGS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(059SGS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(059SGS2506A)。
この特徴部059SGでは、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の可変表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−20および図8−21は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(S118A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(059SGS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、059SGS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(059SGS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(059SGS2203A)、処理を終了する。
059SGS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(059SGS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(059SGS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(059SGS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りであるか否かを確認する(059SGS2206A)。なお、10R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理の059SGS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(059SGS2207A)とともに、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(059SGS2208A)。そして、059SGS2223Aに移行する。なお、10R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が4R確変大当りであるか否かを確認する(059SGS2209A)。なお、4R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理の059SGS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。4R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(059SGS2212A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(059SGS2213A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(059SGS2214A)。そして、059SGS2223Aに移行する。従って、4R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、4R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第1ゲート通過待ち処理の059SGS2504A参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、4R確変大当りに基づく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の可変表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄停止処理の059SGS2010AでYと判定されて059SGS2011Aの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
4R確変大当りでもなければ(すなわち、4R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(059SGS2219A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(059SGS2220A)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(059SGS2221A)。そして、059SGS2223Aに移行する。従って、4R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S110A)に対応した値に更新する(059SGS2223A)。
図8−22は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の可変表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1特別図柄プロセスフラグを確認する(059SGS50B)。第1特別図柄プロセスフラグの値が4〜11であれば、第2特別図柄通常処理を終了させる。つまり、059SGS50BにおいてCPU103は、第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であるか否かを判定し、第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であればそれ以降の処理を実行せずに第2特別図柄通常処理を終了する。尚、本特徴部059SGでは、第1特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技は発生しないので、実際の059SGS50Bの処理では、第1特別図柄プロセスフラグの値が大当り遊技に対応する4〜8のいずれかであるか否かを判定すればよい。一方、第1特別図柄プロセスフラグが4〜11でなければ、059SGS51Bへ移行する。そして、第2保留記憶数の値を確認する(059SGS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(059SGS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(059SGS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(059SGS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(059SGS55B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理の059SGS55Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り可変表示中であるか否かを判定する(059SGS56B)。具体的に、第1特別図柄の可変表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り可変表示中であると判定する。第1特別図柄の大当り可変表示中であると判定した場合には、059SGS57B以降の処理を行うことなく059SGS68「Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り可変表示中に第2特別図柄の可変表示を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば059SGS56Bにて第1特別図柄の大当り可変表示中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、059SGS58Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、059SGS56Bにて第1特別図柄の大当り可変表示中である場合に、059SGS57B〜S62Bの処理を行わずに、はずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定(059SGS63B)を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定乱数を読み出し(059SGS57B)、大当り判定モジュールを実行する(059SGS58B)。大当り判定モジュールは、当り判定乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(059SGS59B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の可変表示に基づいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(059SGS60B)。そして、当り種別判定乱数に基づいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれかに決定し(059SGS61B)、大当り種別を記憶し(059SGS62B)、059SGS68Bへ移行する。
また、059SGS59Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(059SGS63B)。小当り判定モジュールは、当り判定乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(059SGS64B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の可変表示に基づいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(059SGS65B)。そして、当り種別判定乱数に基づいて小当り種別を10回開放小当りと2回開放小当りのどちらかに決定し(059SGS66B)、小当り種別を記憶した後(059SGS67B)、059SGS68Bへ移行する。
そして、059SGS63Bにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(059SGS68B)、「0」である場合は、059SGS74Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合は、高ベース回数カウンタの値を1減算し(059SGS69B)、「0」になったか否かを判定する(059SGS70B)。高ベース回数カウンタの値が「0」となっていない場合は、059SGS74Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」となった場合は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをクリアする(059SGS71B)とともに、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをクリアする(059SGS72B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、画像表示装置5の表示画面中に表示されている右打ち表示を可変表示の終了まで延長することを示す状態延長フラグをセットする(059SGS73B)。そして、059SGS74Bに移行する。
059SGS74Bにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(059SGS74B)。なお、図示は省略したが、059SGS74Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
そして、059SGS68Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(059SGS68B)。なお、図示は省略したが、059SGS68Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、059SGS58Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図8−16に示した第1変動パターン設定処理(S111A)と同様である。すなわち、図8−16に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、059SGS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−6(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−6(D)〜図8−7(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−6(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図8−6(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図8−6(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−7(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図8−7(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図8−7(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図8−17に示した第1特別図柄変動処理(S112A)と同様である。すなわち、図8−17に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。
図8−23は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理(S112A)を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果に基づいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(059SGS1120B)。
次いで、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(059SGS1121B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(059SGS1122B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS1123B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(S113B)に対応した値に更新する(059SGS1124B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(059SGS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、演出制御基板12に対して第2図柄強制確定指定コマンドを送出するとともに(059SGS1126B)、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(S113B)に対応した値に更新し(059SGS1124B)、第2特別図柄変動処理を終了する。また、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していない場合は第2特別図柄変動処理を終了する。
図8−24は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、状態延長フラグがセットされているか否かを確認する(059SGS2010B)。状態延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた状態延長フラグをクリアする(059SGS2011B)。また、CPU103は、演出基板12(演出制御用CPU120)に対して右打ち表示終了指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS2012B)。尚、右打ち表示終了指定コマンドとは、画像表示装置5において表示されている右打ち表示(右打ち報知)を終了するための演出制御コマンドである。
本特徴部059SGでは、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、画像表示装置5にて右打ち表示が表示される。従って、本特徴部059SGでは、低確率/第1KT状態中は画像表示装置5において右打ち表示が表示されるのであるが、059SGS63A〜059SGS68A、059SGS68B〜059SGS73Bの処理が実行されることによって、50回目の可変表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、059SGS2010A〜059SGS2012A、059SGS2010B〜059SGS2012Bの処理が実行されることによって、50回目の可変表示を終了するときに画像表示装置5における右打ち表示が消去(終了)される。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(059SGS2015B)。このとき、CPU103は、第2特別図柄変動処理において演出制御基板12に対して第2図柄強制確定指定コマンドを送出している場合、つまり、第1特別図柄で大当り図柄が停止表示されている場合は、当該可変表示結果が大当りや小当りであってもはずれ図柄を導出表示させる。また、当該可変表示結果が大当りや小当りであった場合は、CPU103は、第2大当りフラグや第2小当りフラグをクリアすることによって第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技や小当り遊技に制御されることを防止する。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(059SGS2016B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(059SGS2024B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(059SGS2025B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットし(059SGS2026B)、演出基板12(演出制御用CPU120)に対して右打ち表示開始指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS27B)。059SGS27Bの処理が実行されることによって、本特徴部059SGでは、第2特別図柄の可変表示において大当りとなったときに画像表示装置5における右打ち表示の表示が開始される。すなわち、本特徴部059SGでは、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示の表示が開始される。
また、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(059SGS2027B)。そして、第2特別図柄停止処理を終了する。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(059SGS2016BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(059SGS2017B)。第2小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(059SGS2019B)、小当り種別に応じた開放パターンデータをセットし(059SGS2020B)、第2特図プロセスフラグの値を第2小当り開放処理に対応した値に設定する(059SGS2021B)。そして、第2特別図柄停止処理を終了する。一方、第2小当りフラグがセットされていない場合には、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定した後(059SGS2018B)、第2特別図柄停止処理を終了する。
図8−25は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(059SGS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(059SGS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのまま059SGS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(059SGS2503B)。特徴部059SGでは、059SGS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことに基づいて、情報出力処理(S23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(059SGS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(059SGS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(059SGS2506B)。
この特徴部059SGでは、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の可変表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−26および図8−27は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(059SGS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、059SGS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(059SGS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(059SGS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(059SGS2203B)、処理を終了する。
059SGS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(059SGS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(059SGS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(059SGS2205BのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(059SGS2206B)。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理の059SGS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(059SGS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(059SGS2208B)。そして、059SGS2223Bに移行する。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(059SGS2209B)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理の059SGS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(059SGS2212B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(059SGS2213B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(059SGS2214B)。そして、059SGS2223Bに移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第2ゲート通過待ち処理の059SGS2504B参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りに基づく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の可変表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第2特別図柄停止処理で059SGS2010BでYと判定されて059SGS2011Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(059SGS2219B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(059SGS2220B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(059SGS2221B)。そして、059SGS2223Bに移行する。従って、2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(059SGS2223B)。
ここで、この特徴部059SGにおける遊技状態の遷移について説明する。図8−28は、この特徴部059SGにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部059SGでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の可変表示が実行される。また、主として第1特別図柄の可変表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、4R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図8−28に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(059SGS2206A〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において4R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(059SGS2209A,S2212A〜S2214A参照)。また、低確率/低ベース状態において4R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(059SGS2219A〜S2221A参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部059SGでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の可変表示が実行される。また、主として第2特別図柄の可変表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図8−28に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(059SGS2206B〜S2208B参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(059SGS2209B,S2212B〜S2214B参照)。なお、この特徴部059SGでは、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図8−4(D),(E)参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(059SGS2219B〜S2221B参照)。
図8−28に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(059SGS2206B〜S2208B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(059SGS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(059SGS2219B〜S2221B参照)。なお、この特徴部059SGでは、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図8−4(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、4R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の可変表示が終了した場合には、図8−28に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(059SGS2010A〜S2014A参照)。
図8−28に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(059SGS2206B〜S2208B参照)。なお、この特徴部059SGでは、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図8−4(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(059SGS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(059SGS2219B〜S2221B参照)。
なお、図8−28では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−28では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−28では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−28では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(S29)について説明する。図8−29は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(059SGS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(059SGS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(059SGS5113)を実行する。
この特徴部059SGでは、059SGS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、この特徴部059SGでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて059SGS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、この特徴部059SGでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、059SGS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には059SGS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の可変表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の可変表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の可変表示を実行しないように構成してもよい。
また、この特徴部059SGでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(S25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(S26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(059SGS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普図当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(059SGS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値が059SGS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の可変表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことに基づく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(059SGS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(059SGS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(059SGS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(059SGS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(059SGS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(059SGS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(059SGS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(059SGS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(059SGS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(059SGS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図8−30は、普通図柄通常処理(059SGS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(059SGS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(059SGS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(059SGS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域(普図保留記憶部059SG151Cの保留番号1の格納領域)に格納されている普図当り判定用乱数値を読み出す(059SGS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(059SGS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普図当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普図当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普図当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普図当り判定用乱数値)に基づく抽選処理を行い、普図当りとするか否かを決定する(059SGS5127)。なお、この特徴部059SGでは、059SGS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普図当りとすることに決定する。
059SGS5127において、読み出した普図当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(059SGS5128)、059SGS5130へ移行する。また、059SGS5127において、読み出した普図当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(059SGS5129)、059SGS5130へ移行する。
059SGS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(059SGS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(059SGS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(059SGS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(059SGS5133)。
図8−31は、普通図柄停止処理(059SGS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(059SGS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(059SGS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(059SGS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(059SGS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(059SGS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(059SGS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、059SGS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(059SGS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(059SGS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(059SGS3708)。
059SGS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(059SGS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(059SGS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(059SGS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(059SGS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(059SGS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(059SGS3707)
図8−32は、普通電動役物開放前処理(059SGS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(059SGS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(059SGS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(059SGS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(059SGS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(059SGS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(059SGS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(059SGS3804)。
このように、本特徴部059SGでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この特徴部059SGで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(059SGS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(059SGS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(059SGS3807)。
図8−33は、演出制御用CPU120が実行する演出制御プロセス処理のフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(S161)の実行後、始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aを参照し、第1保留表示領域5Aと第2保留表示領域5Bにおける保留記憶表示の表示数を更新するとともに、これら保留記憶表示を保留表示フラグの値に応じた表示態様に更新する保留表示更新処理(059SGS162)を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値に応じてS170〜S177のいずれかの処理を実行する。
図8−34は、演出制御用CPU120が実行する先読予告設定処理を示すフローチャートである。先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aをチェックし(059SGS241)、第2特図保留記憶に保留表示フラグがセットされていないエントリが有るか否かを判定する(059SGS242)。第2特図保留記憶に保留表示フラグがセットされていないエントリが有る場合(059SGS242;Y)は、該エントリ(保留表示フラグがセットされていない第2特図保留記憶のエントリ)の保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセットする(059SGS243)。
059SGS243の実行後、または、第2特図保留記憶に保留表示フラグがセットされていないエントリが無い場合(059SGS242;N)は、更に第1特図保留記憶に保留表示フラグがセットされているエントリが有るか否かを判定する(059SGS244)。第1特図保留記憶に保留表示フラグがセットされているエントリが無い場合(059SGS244;N)は先読予告設定処理を終了し、第1特図保留記憶に保留表示フラグがセットされているエントリが有る場合(059SGS244;Y)は、更に遊技状態がKT状態であるか否かを判定する(059SGS245)。
遊技状態がKT状態でない場合、演出制御用CPU120は、該エントリ(保留表示フラグがセットされていない第1特図保留記憶のエントリ)の図柄指定コマンドは大当りを示しているか否かを判定する(059SGS246)。図柄指定コマンドが大当りを示している場合(059SGS246;Y)は、該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定し(059SGS247)、該特定した大当り種別にもとづいて保留表示予告演出の実行の有無と保留記憶表示の表示パターン(表示態様)を決定し(059SGS248)、059SGS249に進む。
具体的に059SGS248の処理では、図8−35(A)に示すように、大当り種別が非確変大当り(4R通常大当りor2R通常大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、70%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンα(◇)にて表示することを決定し、25%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンβ(☆)にて表示することを決定する。一方で、大当り種別が確変大当り(10R確変大当り、4R確変大当り、2R確変大当りのいずれか)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、25%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンα(◇)にて表示することを決定し、70%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンβ(☆)にて表示することを決定する。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターンとして表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りである割合が高くなり、遊技者の確変大当りとなることに対する期待度を高めることができる。
また、059SGS246の処理において図柄指定コマンドがはずれを示している場合(059SGS246;N)は、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定し(059SGS250)、該特定した変動カテゴリにもとづいて保留表示予告演出の実行の有無と保留記憶表示の表示パターン(表示態様)を決定する(059SGS251)。
具体的に059SGS251の処理では、図8−35(B)に示すように、変動カテゴリが非リーチである場合は、95%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、5%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンα(◇)にて表示することを決定し、0%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンβ(☆)にて表示することを決定する。また、変動カテゴリがリーチAである場合は、75%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、20%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンα(◇)にて表示することを決定し、5%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンβ(☆)にて表示することを決定する。更に、変動カテゴリがリーチBである場合は、65%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、25%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンα(◇)にて表示することを決定し、10%の割合で保留表示予告演出の実行として保留記憶表示の表示態様を表示パターンβ(☆)にて表示することを決定する。
このような設定により、保留表示予告演出の表示パターンとして表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ確変大当りとなる割合が高まるため、遊技者の期待度を高めることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、059SGS251の処理において保留表示予告演出の実行を決定したか否かを判定し(059SGS252)、保留表示予告演出の実行を決定している場合は059SGS249の処理に進む。
そして、059SGS249の処理において演出制御用CPU120は、該エントリの保留表示フラグに、059SGS248または059SGS251において決定した表示パターンに対応する値(1または2)をセットして先読予告設定処理を終了する。
また、059SGS245において遊技状態がKT状態であると判定した場合(059SGS245;Y)や、059SGS252の処理において保留表示予告演出の非実行を決定したと判定した場合(059SGS252;N)は、該エントリの保留表示フラグに、保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセットして先読予告設定処理を終了する。つまり、本特徴部059SGでは、遊技状態がKT状態である場合は、第1特図保留記憶を対象とした保留表示予告演出を実行しないようになっている。
以上のように、演出制御用CPU120が先読予告設定処理において保留表示フラグに0〜2のいずれかの値をセットした後に保留表示更新処理を実行することで、第1保留表示領域5Aにおいて保留記憶表示が白抜きの○や◇、☆等で表示される。
尚、図8−34に示すように、本特徴部059SGでは、第1特図保留記憶のみを対象として保留表示予告演出を実行可能とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特図保留記憶を対象として保留表示予告演出を実行可能としてもよい。
図8−36は、可変表示開始待ち処理(S170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ059SGS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ059SGS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ059SGS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ059SGS813)。なお、第1特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#07を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の可変表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の可変表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の可変表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(S171)に対応した値に更新する(059SGS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かを確認する(059SGS814)。なお、第2特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#34を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の可変表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の可変表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の可変表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(S171)に対応した値に更新する(059SGS816)。
059SGS812〜059SGS815の処理が実行されることによって、本特徴部059SGでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の可変表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の可変表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の可変表示は実行されない。
図8−37は、可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、受信した変動パターンコマンドを読み出し(059SGS820)、飾り図柄の停止図柄を決定する(059SGS821)。なお、本特徴部059SGでは、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(10R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄のうち図柄「7」で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果4指定コマンドを受信した場合(6R確変大当りや4R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果6指定コマンドを受信した場合(2R確変大当りと決定されている場合)には、中の飾り図柄が特殊図柄(本例では、図柄「R」)を含む図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果5指定コマンドや表示結果6指定コマンドを受信した場合(4R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果8指定コマンドや表示結果9指定コマンドを受信した場合(10回開放小当りや2回開放小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、遊技状態が第2KT状態であるか否かを判定する(059SGS822)。遊技状態が第2KT状態である場合(059SGS822;Y)は、開始する可変表示が第1特図の可変表示であるか否かを判定する(059SGS823)。尚、開始する可変表示が第1特図の可変表示であるか否かは、読み出した変動パターンコマンドが第1変動パターン#01〜#07のいずれかであるか否かによって判定すればよい。開始する可変表示が第2特図の可変表示である場合(059SGS823;Y)は、更に可変表示結果がはずれであるか否かを判定する(059SGS825)。
可変表示結果が大当りまたは小当りである場合(059SGS825;N)は、第1特図の可変表示中であるか否か(059SGS825)及び第1特図の保留記憶が有るか否かを判定する(059SGS826)。
第1特図の可変表示中ではなく(059SGS825;N)、且つ第1特図の保留記憶が無い場合(059SGS826;N)は、始動入賞時受信コマンドバッファ059SGS194Aにおける第2特図保留記憶をチェックし(059SGS827)、第2特図保留記憶内に大当りを示すエントリが有るか否かを判定する(059SGS828)。第2特図保留記憶内に大当りを示すエントリが有る場合(059SGS828;Y)は、大当り種別を特定し、該大当り種別にもとづいて当該可変表示にて実施する小当り報知演出の演出態様を決定する(059SGS830)。
具体的には、図8−38(A)に示すように、大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当りのいずれかである場合は、小当り報知演出の演出態様を0%の割合で第1態様に決定し、10%の割合で第2態様に決定し、90%の割合で第3態様に決定する。また、大当り種別が2R非確変大当りである場合は、小当り報知演出の演出態様を0%の割合で第1態様に決定し、100%の割合で第2態様に決定し、0%の割合で第3態様に決定する。
尚、図8−38(C)に示すように、小当り報知演出における第1態様とは、画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005C(図8−40(A)及び図8−40(B)参照)を表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を白色にて表示する態様であり、小当り報知演出における第2態様とは、画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005C(図8−40(A)及び図8−40(C)参照)を表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を青色にて表示する態様であり、小当り報知演出における第3態様とは、画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005C(図8−40(A)及び図8−40(D)参照)を表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を赤色にて表示する態様である。
つまり、本特徴部059SGにおける小当り報知演出としては、第2特図保留記憶内に大当りとなる保留記憶が存在している場合は必ず小当り報知演出が第2態様または第3態様にて実行されるとともに、第2特図保留記憶内に確変大当りとなる保留記憶が存在している場合は、第2特図保留記憶内に非確変大当りとなる保留記憶が存在している場よりも高い割合で小当り報知演出が第3態様にて実行されるようになっている。
一方、第2特図保留記憶内に図柄指定コマンドが大当りを示すエントリが無い場合(059SGS828;N)は、演出制御用CPU120は、第2特図保留記憶内に図柄指定コマンドが小当りを示すエントリが有るか否かを判定する(059SGS831)。第2特図保留記憶内に図柄指定コマンドが小当りを示すエントリが有る場合(059SGS831;Y)は、小当り種別を特定し、該小当り種別にもとづいて当該可変表示にて実施する小当り報知演出の演出態様を決定する(059SGS832)。
具体的には、図8−38(B)に示すように、小当り種別が10回開放小当りである場合は、小当り報知演出の演出態様を5%の割合で第1態様に決定し、45%の割合で第2態様に決定し、50%の割合で第3態様に決定する。また、大当り種別が2回開放小当りである場合は、小当り報知演出の演出態様を20%の割合で第1態様に決定し、70%の割合で第2態様に決定し、10%の割合で第3態様に決定する。つまり、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合が最も小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合が高く、小当り報知演出が第1態様にて実行される場合が最も小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合が低く設定されている。
尚、第2特図保留記憶内に図柄指定コマンドが小当りを示すエントリが無い場合(059SGS831;N)は、小当り報知演出の演出態様を第1態様に決定する(059SGS834)。
また、059SGS832または059SGS834の処理の実行後、演出制御用CPU120は、当該可変表示の小当り種別が10回開放小当りである場合は、小当り報知演出の後に該小当りが10回開放小当りであることを報知する昇格演出の実行を決定する(059SGS833)。尚、本特徴部059SGでは、図8−37に示すように、可変表示結果が大当りや2回開放小当りとなる場合は、昇格演出の実行が決定されることはない。つまり、可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が10回開放小当りである場合のみ必ず昇格演出の実行が決定される一方で、可変表示結果が大当りの場合や可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が2回開放小当りである場合には昇格演出の実行が決定されないように設定されてる。
このように、本特徴部059SGにおける小当り報知演出としては、第2特図保留記憶内に10回開放小当りとなる保留記憶が存在している場合は95%の割合で小当り報知演出が第2態様または第3態様にて実行され、第2特図保留記憶内に2回開放小当りとなる保留記憶が存在している場合は80%の割合で小当り報知演出が第2態様または第3態様にて実行される。更に、第2特図保留記憶内に10回開放小当りとなる保留記憶が存在している場合は、第2特図保留記憶内に2回開放小当りとなる保留記憶が存在している場合よりも高い割合で小当り報知演出が第3態様にて実行されるようになっている。
更に、図8−38(A)及び図8−38(B)に示すように、第2特図保留記憶内に確変大当りとなる保留記憶が存在している場合は、第2特図保留記憶内に小当りとなる保留記憶が存在している場合よりも高い割合で小当り報知演出が第3態様にて実行されるようになっている。
つまり、本特徴部059SGでは、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合は、小当り報知演出が第2態様にて実行される場合よりも高い割合で小当り遊技後に大当り遊技に制御されるようになっているとともに、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合は、小当り報知演出が第2態様にて実行される場合よりも高い割合で小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技に制御される(小当り報知演出の態様による大当り期待度:第3態様>第2態様、小当り報知演出の態様による10回開放小当り期待度:第3態様>第2態様)。尚、本特徴部059SGでは、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合は、小当り報知演出が第2態様にて実行される場合よりも高い割合で小当り遊技後に大当り遊技に制御されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出が第2態様にて実行される場合は、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合よりも高い割合で小当り遊技後に大当り遊技に制御されるようにしてもよい。更に、本特徴部059SGでは、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合は、小当り報知演出が第2態様にて実行される場合よりも高い割合で小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技に制御されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出が第2態様にて実行される場合は、小当り報知演出が第3態様にて実行される場合よりも高い割合で小当り遊技後に10開放小当りの小当り遊技に制御されるようにしてもよい。
059SGS830または059SGS833の処理の実行後、演出制御用CPU120は、小当り報知演出の演出態様と昇格演出の海及び変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(059SGS835)。そして、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(059SGS836)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1等)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(059SGS837)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP(表示制御部123)に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマに変動時間に応じた値をセットするとともに(059SGS838)、可変表示制御タイマに所定時間に応じた値をセットする(059SGS839)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(S172)に応じた値に更新し(059SGS840)、可変表示開始設定処理を終了する。
尚、第2KT状態でない場合(059SGS822;N)、当該可変表示が第1特図の可変表示である場合(059SGS823;Y)、可変表示結果がはずれである場合(059SGS824;Y)、第1特図の可変表示中である場合(059SGS825;Y)、第1特図の保留記憶が有る場合(059SGS826;Y)については、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択した後(059SGS835)、059SGS836〜059SGS840の処理を実行する。
図8−39は、可変表示中演出処理(S172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(059SGS851,059SGS852,059SGS853)。また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(059SGS854)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(059SGS855)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(059SGS856)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(059SGS857)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(059SGS858)。
また、演出制御用CPU120は、当該可変表示が小当りの可変表示、すなわち小当り報知演出を実行する可変表示であるか否かを判定し(059SGS859)、当該可変表示が小当りの可変表示である場合(059SGS859;Y)は、プロセスデータを参照して保留記憶表示の表示態様の変化タイミングであるか否かを判定する(059SGS860)。保留記憶表示の表示態様の変化タイミングである場合(059SGS860;Y)は、始動入賞時受信コマンドバッファ059SG194Aにおける大当りまたは小当りの図柄指定コマンドが格納されているエントリの保留表示フラグを小当り報知演出の態様に応じた値にセットする(059SGS861)。具体的には、小当り報知演出を第1態様にて実行した場合は、該エントリの保留表示フラグを「0」にセット、つまり、変化させず、小当り報知演出を第2態様にて実行した場合は、該エントリの保留表示フラグを「3」にセットし、小当り報知演出を第3態様にて実行した場合は、該エントリの保留表示フラグを「4」にセットする。
つまり、本特徴部059SGでは、小当り報知演出を第1態様にて実行する場合は、保留記憶表示の表示態様は変化させないが、小当り報知演出を第2態様にて実行する場合は、保留記憶表示の表示態様を必ず青色の○に変化させ、小当り報知演出を第3態様にて実行する場合は、保留記憶表示の表示態様を必ず赤色の○に変化させる。
尚、第2保留表示領域5Bに表示されている保留記憶表示(可変表示結果が大当りまたは小当りとなる保留記憶に対応する保留記憶表示)の表示態様は、演出制御用CPU120が次回の割込で保留表示更新処理(059SGS162)を実行することによって小当り報知演出の態様に応じた表示態様(小当り報知演出を第2態様にて実行した場合には青色の○、小当り報知演出を第3態様にて実行した場合には赤色の○)に変化する。
059SGS861の実行後、演出制御用CPU120は、実行中のプロセスデータを参照して小当り報知演出実行後の昇格演出の実行期間中であるか否かを判定する(059SGS862)。昇格演出の実行期間中である場合(059SGS862;Y)は、実行中のプロセスデータにもとづいて昇格演出を実行し(059SGS863)、059SGS864に進む。
尚、当該可変表示が小当りの可変表示でない場合(059SGS859;N)、保留記憶表示の表示態様の変化タイミングでない場合(059SGS860;N)、昇格演出実行期間中でない場合(059SGS862;N)は、059SGS864に進む。
059SGS864において演出制御用CPU120は、可変表示制御タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(059SGS864)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には(059SGS864;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(059SGS865)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに所定値を再セットする(059SGS866)。
また、可変表示制御タイマがタイマアウトしていない場合(059SGS864;N)や、059SGS866処理の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(059SGS867)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(059SGS869)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドまたは図柄強制確定指定コマンドを受信している場合は(059SGS868;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(059SGS869)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドや図柄強制確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の可変表示時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の可変表示制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の可変表示時間に相当する。よって、059SGS854の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
次に、本特徴部059SGにおける小当り報知演出の態様について図8−40にもとづいて説明する。先ず、図8−40(A)に示すように、第2KT状態において小当りの可変表示が開始されると、小当り報知演出として、画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SG005Cが表示された後、該キャラクタ059SG005Cが目を開く演出が実行される。
このとき、第2特図保留記憶に可変表示結果が小当りや確変大当りとなる保留記憶が無い場合は、図8−40(B)に示すように、キャラクタ059SG005Cの目の色が白色にて表示される(第1態様)。また、第2特図保留記憶に可変表示結果が小当りや確変大当りとなる保留記憶が有る場合は、図8−40(C)及び図8−40(D)に示すように、キャラクタ059SG005Cの目の色が青色(第2態様)や赤色(第3態様)にて表示される。
更に、図8−40(C)及び図8−40(D)に示すように、キャラクタ059SG005Cの目の色が青色(第2態様)や赤色(第3態様)にて表示された場合は、可変表示結果が小当りや確変大当りとなる保留記憶にもとづく保留記憶表示の表示態様が、キャラクタの目の色に応じた表示態様(小当り報知演出の態様に応じた表示態様)に変化する。
そして、図8−40(E)に示すように、小当り報知演出(及び保留記憶表示の表示態様の変化)が実行された後は、当該小当りの小当り種別が10回開放小当りである場合は、キャラクタ059SG005Cの目が火の玉のように表示されたカットイン画像059SG005Dが表示される。そして、可変表示が終了した後は、10回開放小当りまたは2回開放小当りの小当り遊技が実施される。
以上、本実施の形態の特徴部059SGでは、第2KT状態中に可変表示結果が小当りとなる可変表示を実行する際に、該可変表示において小当り報知演出を実行するとともに、保第2特図留記憶内に可変表示結果が小当りや大当りとなる保留記憶が存在することにもとづいて該小当り報知演出を第1態様、第2態様、第3態様のいずれかで実行可能となっている。更に、小当り報知演出を第3態様にて実行する場合は、小当り報知演出を第2態様にて実行する場合よりも当該可変表示にもとづく小当り遊技終了後に大当り遊技が実施される割合が高く設定されているとともに、小当り報知演出を第2態様にて実行する場合よりも当該可変表示にもとづく小当り遊技終了後に10回開放小当りの小当り遊技が実施される割合が高く設定されているので、小当り報知演出の演出態様について遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部059SGでは、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に確変大当りの大当り遊技状態に制御される割合と小当り遊技状態に制御される割合とが異なるとともに、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合と2回開放小当りの小当り遊技に制御される割合とが異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に確変大当りの大当り遊技状態に制御される割合と小当り遊技状態に制御される割合とが異なるのみであってもよいし、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御される割合と2回開放小当りの小当り遊技に制御される割合とが異なるのみであってもよい。
また、本特徴部059SGでは、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御されることを示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出の態様に応じて当該可変表示の直後に10回開放小当りの小当り遊技状態に制御されることを示唆してもよい。
更に、本特徴部059SGでは、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に確変大当りの大当り遊技状態に制御される割合と小当り遊技状態に制御される割合とが異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に制御される大当り遊技のラウンド数の割合が異なるようにしてもよいし、小当り報知演出の態様に応じて小当り遊技後に確変大当りの大当り遊技状態に制御される割合が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部059SGでは、小当り報知演出としてのキャラクタ059SGS005Cの目の色や保留記憶表示の表示態様の変化によって、小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技状態や確変大当りの大当り遊技状態に制御されることを示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出としては、最初の小当りとなる可変表示において飾り図柄を特定の組合せや通常では出現しない特殊図柄で停止させることによって小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技状態や確変大当りの大当り遊技状態に制御されることを示唆してもよい。更に、小当り報知演出としては、画像表示装置5に表示される背景画像の変化、画像表示装置5に表示されるテロップやキャラクタの表示態様、スピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光等によって小当り遊技後に10回開放小当りの小当り遊技状態や確変大当りの大当り遊技状態に制御されることを示唆するようにしてもよい。
また、第2KT状態において第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りとなる保留記憶が有る場合は、該保留記憶に対応する保留記憶表示が100%の割合で青色や赤色の○に変化し、第2KT状態において第2特図保留記憶内に可変表示結果が10回開放大当りとなる保留記憶が有る場合は、該保留記憶に対応する保留記憶表示が95%の割合で青色や赤色の○に変化し、第2KT状態において第2特図保留記憶内に可変表示結果が2回開放小当りとなる保留記憶が有る場合は、該保留記憶に対応する保留記憶表示が80%の割合で青色や赤色の○に変化する(図8−38参照)。
つまり、本特徴部059SGでは、小当り遊技状態が終了した後に大当り遊技状態に制御されるか、10回開放の小当り遊技状態に制御されるか、2回開放の小当り遊技状態に制御されるかに応じて異なる割合にて第2特図保留記憶にもとづく保留記憶表示の表示態様が変化するようになっている。
尚、本特徴部059SGでは、第2KT状態において小当り遊技状態が終了した後に、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りとなる保留記憶が有る場合が最も該保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様が変化する割合が高く、第2特図保留記憶内に可変表示結果が2回開放小当りとなる保留記憶が有る場合が最も該保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様が変化する割合が最も低くなる形態を例示したが(第2KT状態における保留記憶表示の表示態様の変化割合;小当り遊技終了後に可変表示結果が大当りとなる場合>小当り遊技終了後に可変表示結果が10回開放小当りとなる場合>小当り遊技終了後に可変表示結果が2回開放小当りとなる場合)、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第2KT状態における保留記憶表示の表示態様の変化割合は、小当り遊技終了後に可変表示結果が大当りとなる場合と小当り遊技終了後に可変表示結果が10回開放小当りとなる場合と小当り遊技終了後に可変表示結果が2回開放小当りとなる場合との少なくとも2つを対象として異なっていれば任意の変化割合としてよい。
尚、本特徴部059SGでは、小当り遊技状態が終了した後に大当り遊技状態に制御されるか、10回開放の小当り遊技状態に制御されるか、2回開放の小当り遊技状態に制御されるかに応じて異なる割合にて第2特図保留記憶にもとづく保留記憶表示の表示態様が変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態が終了した後に大当り遊技状態に制御されるか、小当り種別にかかわらず小当り遊技状態に制御されるかに応じて異なる割合にて第2特図保留記憶にもとづく保留記憶表示の表示態様が変化するようにしてもよいし、小当り遊技状態が終了した後に10回開放の小当り遊技状態に制御されるか2回開放の小当り遊技状態に制御されるかに応じて異なる割合にて第2特図保留記憶にもとづく保留記憶表示の表示態様が変化するようにしてもよい。
また、本特徴部059SGでは、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる場合は、小当り種別が10回開放小当りであれば必ず可変表示中に昇格演出を実行する一方で、第2KT状態において可変表示結果が大当りとなる場合は、昇格演出を実行することがないので、可変表示中、特に小当り報知演出が実行される場合については、昇格演出が実行されるか否かについて遊技者に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部059SGでは、可変表示結果が小当りとなる場合は、小当り種別が10回開放小当りであれば必ず可変表示中に昇格演出を実行する一方で、第2KT状態において可変表示結果が大当りとなる場合は、昇格演出を実行することがない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が大当りとなる場合においては、小当り種別が10回開放小当りである場合とは異なる割合で昇格演出を実行してもよい。尚、可変表示結果が大当りとなる場合は、例えば、小当り報知演出を実行した後に昇格演出を実行することで、遊技者に対して小当りが大当りに変化したように演出すればよい。
また、本特徴部059SGでは、可変表示結果が小当りとなる場合は、小当り種別が10回開放小当りであれば必ず昇格演出を実行する形態を例示したが、例えば、小当り報知演出を10回開放小当りを報知する態様と2回開放小当りを報知する態様とで異ならせることによって昇格演出を実行しないようにしてもよい。
また、本特徴部059SGでは、可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が10回開放小当りである場合を対象として昇格演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が大当りである場合を対象として昇格演出を実行可能としてもよい。尚、このように可変表示結果が大当りである場合を対象として昇格演出を実行可能とする場合は、可変表示結果が大当りとなる可変表示中や大当り遊技中において昇格演出を実行する場合と実行しない場合とを設ければよい。そして、昇格演出を実行しない場合は、大当り遊技状態に制御されることを報知する大当り報知演出を実行し、昇格演出を実行する場合は、小当り報知演出を実行した後に昇格演出を実行すればよい。このようにすることで演出効果を向上でき、遊技興趣を向上できる。
また、可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が10回開放小当りである場合と可変表示結果が大当りである場合の両方を対象として昇格演出を実行可能とする場合は、可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が10回開放小当りである場合と可変表示結果が大当りである場合とで昇格演出の実行割合を異ならせてもよい(例えば、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が10回開放小当りである場合よりも高い割合で昇格演出の実行を決定する等)し、可変表示結果が小当りであり且つ小当り種別が10回開放小当りである場合と可変表示結果が大当りである場合とで昇格演出の実行割合を同一としてもよい。
また、第2KT状態では、小当り報知演出を第1態様にて実行する場合は、第2特図保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様を白色の○から変化させないが、小当り報知演出を第2態様や第3態様にて実行する場合は、保留記憶表示の表示態様を白色の○から青色や赤色の○に必ず変化させるので、第2KT状態における第2特図保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様の変化について遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図8−38(B)に示すように、本特徴部059SGでは小当り種別として10回開放小当りと2回開放小当りが設けられており、第2KT状態において第2特図保留記憶に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が存在する場合、該小当りの小当り種別に応じて、小当り報知演出を第2態様にて実行する割合と第3態様にて実行する割合が異なっているので、小当り報知演出の態様について遊技者に一層注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部059SGでは、小当り種別として10回開放小当りと2回開放小当りの2種類の小当りを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り種別としては、3種類以上の種別を設けてもよいし、小当り種別として10回開放小当りのみまたは2回開放小当りのみ等、1種類のみを設けてもよい。
更に、本特徴部059SGでは、小当り報知演出の態様として3種類の態様(第1態様、第2態様、第3態様)を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り報知演出の態様は、4種類以上設けてもよいし、2種類以下であってもよい。
また、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる可変表示については、該小当りの小当り種別が10回開放小当りである場合は、該小当りの小当り種別が2回開放小当りである場合よりも高い割合で小当り報知演出が第3態様にて実行されるので、小当り報知演出が第3態様にて実行されるか否かについて遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる可変表示については、該小当りの小当り種別が10回開放小当りである場合は、小当り報知演出を実行した後に昇格演出を実行するので、昇格演出が実行されるか否かについて遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部059SGでは、小当り報知演出を実行する可変表示中において昇格演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格演出は、小当り遊技中に実行してもよい。
更に、本特徴部059SGでは、図8−38(A)に示すように、第2KT状態において第2特図保留記憶内に可変表示結果が確変大当り(10R確変大当り、16R確変大当り、2R確変大当り)となる保留記憶が存在する場合は、第2特図保留記憶内に可変表示結果が非確変大当り(2R非確変(通常)大当り)となる保留記憶が存在する場合よりも高い割合で小当り報知演出を第3態様にて実行するので、小当り報知演出が第3態様にて実行されるか否かについて遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部059SGでは、第2KT状態において第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有るか否かに応じて異なる割合にて小当り報知演出の態様を決定する形態を例示しているが、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が複数存在する場合が考えられる。このように第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が複数存在する場合は、例えば、第2特図保留記憶内の可変表示結果が大当りや小当りとなる複数の保留記憶のうち、最も上位のエントリ(バッファ番号)の保留記憶を対象として小当り報知演出の態様を決定すればよい。
また、本特徴部059SGによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図8−3参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、設定値によって大当り当選確率以外の抽選確率や種別振り分けが変化すると、設定値によって有利度合いの差(出玉性能の差)が顕著になりすぎ、射幸性が過度に高くなるおそれがある。そこで、本特徴部059SGでは、特殊判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り当選確率を共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
また、本特徴部059SGによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そのため、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部059SGによれば、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能である。そのため、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、後述する変形例059SG−1によれば、特別状態の有利度に対応した特別示唆演出(例えば、図8−43に示す小当り示唆演出や継続示唆演出)を実行可能である。そのため、特別状態の有利度が示唆されることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部059SGでは、パチンコ遊技機1に設定する設定値に応じて可変表示結果が大当りとなる割合(大当り確率)が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定値示唆演出を実行可能としてもよい。このように設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部059SGでは、第2KT状態において小当り報知演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2KT状態が継続することを示唆する第2KT状態継続示唆演出を実行してもよい。このように第2KT状態継続示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
尚、上述のような設定値示唆演出や第2KT状態継続示唆演出は、可変表示中や大当り遊技中、小当り遊技中等の様々なタイミングにて実行してもよい。
また、本特徴部059SGによれば、複数種類の特殊状態(例えば、10回開放小当りと2回開放小当り)に制御可能である。また、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する。また、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図8−4参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部059SGでは、特殊種類判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図8−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて小当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部059SGによれば、複数種類の有利状態(例えば、10R確変大当り、6R確変大当り、4R確変大当り、4R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能である。また、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する。また、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図8−4参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部059SGでは、有利種類判定値の数を設定値によらず共通とする(大当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本特徴部059SGでは、図8−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部059SGによれば、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する。また、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部059SGでは、可変表示態様判定値の数を設定値によらず共通とする(変動パターンの振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
特に、変動パターンの選択割合が設定値によって異なると、1の小当り制御から次の小当り制御までの期間が変化することになり、小当り当選確率を共通としても大当り抽選以外の要素で有利度合い(出玉性能の差)が大きく異なってしまい、好ましくないが、本特徴部026IWでは、設定値によらず変動パターンの選択割合を共通とすることにより、そのような問題が生じないようにしている。
なお、本特徴部059SGでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、変動パターンの割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、変動時間の差を設けることにより、設定値によって変動効率を異ならせるようにし、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
以上、本発明の特徴部を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部059SGでは、可変表示結果が小当りとなる可変表示中において小当り報知演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が小当りとなる場合とはずれとなる場合の一部の可変表示において、可変表示結果が小当りとなることを示唆する小当り示唆演出を実行してもよい。
尚、このように可変表示結果が小当りとなる場合とはずれとなる場合の一部の可変表示において小当り示唆演出を実行する場合は、変形例059SG−1として図8−41(A)〜図8−41(C)に示すように、第2KT状態においてはずれとなる第2変動パターン#32にて可変表示を実行する場合と第2KT状態において小当りとなる第2変動パターン#33にて可変表示を実行する場合とで、同一タイミング(例えば、いずれの可変表示においても可変表示開始5秒後から10秒後までの5秒間)にて共通の小当り示唆演出を実行すればよい。
そして、図8−41(A)に示すように、第2変動パターン#32にて可変表示を実行する場合は、小当り示唆演出の終了3秒後から可変表示の終了までの2秒間にかけて遊技者が打ち出した遊技球が特殊入賞口に入賞しなかったことを示す入賞失敗演出を実行する。
尚、図8−41(B)及び図8−41(C)に示すように、第2変動パターン#33にて可変表示を実行する場合は、該10秒間の可変表示の終了後、5秒間の小当り遊技状態に制御される。このとき、該小当り遊技開始時から3秒経過した時点で特殊入賞口に遊技球が入賞しなかった場合は、該小当り遊技開始時の3秒後から2秒間にかけて図8−41(A)に示した入賞失敗演出と共通の入賞失敗演出を実行する。つまり、小当り遊技を開始してから3秒の期間中に遊技球が特殊入賞口に入賞しなかった場合は、第2変動パターン#32にて可変表示を実行する場合と同一タイミングにて入賞失敗演出を実行する。
一方で、小当り遊技を開始してから3秒が経過する前に遊技球が特殊入賞口に入賞した場合は、該入賞が発生する毎に遊技球が特殊入賞口に入賞したことを示す入賞報知演出を実行すればよい。
尚、本特徴部059SG−1では、可変表示結果がはずれとなる可変表示を実行する場合と可変表示結果が小当りとなる可変表示を実行する場合とで、可変表示中に小当り示唆演出を実行する形態を例示しているが、該小当り示唆演出の態様を複数設け、小当り示唆演出がいずれの態様にて実行されるかに応じて小当り遊技状態に制御される割合を異ならせてもよい。
具体的には、図8−43(A)及び図8−43(C)に示すように、小当り示唆演出の態様として前述した小当り報知演出と同一の第1態様(画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cを表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を白色にて表示する態様)、第2態様(画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cを表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を青色にて表示する態様)、第3態様(画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cを表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を赤色にて表示する態様)を設ける。
そして、第2KT状態において可変表示結果がはずれである場合は、10%の割合で小当り示唆演出の第1態様での実行を決定し、30%の割合で小当り示唆演出の第3態様での実行を決定し、60%の割合で小当り示唆演出の第3態様での実行を決定する。また、第2KT状態において可変表示結果が小当りである場合は、60%の割合で小当り示唆演出の第1態様での実行を決定し、30%の割合で小当り示唆演出の第3態様での実行を決定し、10%の割合で小当り示唆演出の第3態様での実行を決定する。
また、可変表示結果が小当りとなる場合は、小当り種別に応じて小当り遊技中に特殊入賞口の開放が継続することを示唆する継続示唆演出を実行してもよい。具体的には、図8−42(A)に示すように、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなり、該小当り種別が10回開放小当りである場合は、先ず、可変表示中に前述した小当り示唆演出を実行する。そして、小当り遊技状態において、2回の特殊入賞口の開放が終了した後、3回目の特殊入賞口の開放までの待機期間(開放待機期間)中において継続示唆演出を実行する。そして、開放待機間が終了した後(継続示唆演出が終了した後)は、3回目以降の特殊入賞口の開放を実行する。
一方、図8−42(B)に示すように、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなり、該小当り種別が2回開放小当りである場合は、先ず、可変表示中に前述した小当り示唆演出(小当り種別が10回開放小当りの場合と共通の当り示唆演出)を実行する。そして、小当り遊技状態において2回の特殊入賞口の開放が終了した後、10回開放小当りの開放待機期間と同一の長さの期間に亘って継続示唆演出を実行する。そして、該継続示唆演出を実行した後は、遊技球が特殊入賞口に入賞しなかったことを示す入賞失敗演出を実行する。
尚、いずれの場合も小当り遊技中に遊技球が特殊入賞口に入賞した場合には、該入賞が発生する毎に入賞報知演出を実行するとともに、小当り遊技開始から所定期間(例えば3秒)が経過するまでに遊技球が特殊入賞口に入賞しなかった場合には、入賞失敗演出を実行する。
更に、図8−42(A)及び図8−42(B)に示すように、小当り遊技を終了する際には、該小当り遊技中に遊技球が特殊入賞口に入賞したことにより付与された賞球数を報知する賞球数報知演出を実行する。
尚、本特徴部059SG−1では、小当り種別が10回開放小当りである場合と2回開放小当りである場合とで、小当り遊技中に継続示唆演出を実行する形態を例示しているが、該継続示唆演出の態様を複数設け、継続示唆演出がいずれの態様にて実行されるかに応じて更に3回目以降の特殊入賞口の開放が実行される割合を異ならせてもよい。
具体的には、図8−43(B)及び図8−43(C)に示すように、継続示唆演出の態様として前述した小当り報知演出と同一の第1態様(画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cを表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を白色にて表示する態様)、第2態様(画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cを表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を青色にて表示する態様)、第3態様(画像表示装置5において目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cを表示した後、該キャラクタ059SGS005Cが目を開いたときの該目の色を赤色にて表示する態様)を設ける。
そして、小当り種別が10回開放小当りである場合は、10%の割合で継続示唆演出の第1態様での実行を決定し、30%の割合で継続示唆演出の第3態様での実行を決定し、60%の割合で継続示唆演出の第3態様での実行を決定する。また、小当り種別が2回開放小当りである場合は、60%の割合で継続示唆演出の第1態様での実行を決定し、30%の割合で継続示唆演出の第3態様での実行を決定し、10%の割合で継続示唆演出の第3態様での実行を決定する。
尚、本変形例059SG−1では、小当り示唆演出や継続示唆演出と前記特徴部059SG−1における小当り報知演出と同一態様にて実行可能な形態を例示敷いてるが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り示唆演出や継続示唆演出の態様は、小当り報知演出の態様と異なるものであってもよい。
次に、本変例059SG−1における第2KT状態での可変表示中の演出態様及び小当り遊技中の演出態様について図8−43〜図8−47にもとづいて説明する。
先ず、図8−44(A)に示すように、第2KT状態において可変表示結果がはずれとなる第2変動パターン#32の可変表示を実行する場合は、先ず、可変表示中に小当り示唆演出として画像表示装置5に目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cが表示される。そして、図8−44(B)〜図8−44(D)に示すように、該キャラクタ059SG005Cの目を開く演出が実行される。このとき、該キャラクタ059SG005Cの目の色は白色(第1態様)、青色(第2態様)、赤色(第3態様)のいずれかで表示される。
また、このとき、画像表示装置5には、遊技者に対して特殊入賞口に向けて遊技球を打ち出すよう指示するメッセージが表示される。更に、画像表示装置5の右上部において飾り図柄が小当りを示す組合せ(例えば、「1 3 5」)にて揺動しながら表示される。
そして、図8−44(E)に示すように、小当り示唆演出が終了してから3秒間が経過した後、特殊入賞口が開放されなかったことにより入賞失敗演出が実行される。尚、該入賞失敗演出が終了するタイミングで画像表示装置5の右上部に表示されている飾り図柄の揺動も停止され、該揺動の停止をもって飾り図柄の可変表示が停止される。
また、図8045(A)に示すように、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる第2変動パターン#33の可変表示を実行する場合は、先ず、可変表示中に小当り示唆演出として画像表示装置5に目を閉じた状態のキャラクタ059SGS005Cが表示される。そして、図8−45(B)〜図8−45(D)に示すように、該キャラクタ059SG005Cの目を開く演出が実行される。このとき、該キャラクタ059SG005Cの目の色は白色(第1態様)、青色(第2態様)、赤色(第3態様)のいずれかで表示される。
また、このとき、画像表示装置5には、遊技者に対して特殊入賞口に向けて遊技球を打ち出すよう指示するメッセージが表示される。更に、画像表示装置5の右上部において飾り図柄が小当りを示す組合せ(例えば、「1 3 5」)にて導出表示され、小当り遊技状態に制御される。
そして、図8−45(E)及び図8−45(F)に示すように、該小当り遊技を開始してから3秒以内に遊技球が特殊入賞口に入賞しなかった場合は入賞失敗演出が実行される一方で、該小当り遊技を開始してから3秒以内に遊技球が特殊入賞口に入賞した場合は、該入賞が発生する毎に入賞報知演出が実行される。
次いで、該小当り遊技中において特殊入賞口の2回開放が終了した後は、図8−46(G)に示すように、継続示唆演出として目を閉じた状態のキャラクタ059SG005Cが再び画像表示装置5に表示される。そして、図8−46(H)〜図8−46(J)に示すように、該キャラクタ059SG005Cの目を開く演出が実行される。このとき、該キャラクタ059SG005Cの目の色は白色(第1態様)、青色(第2態様)、赤色(第3態様)のいずれかで表示される。
また、このとき、画像表示装置5には、遊技者に対して特殊入賞口に向けて遊技球を打ち出すよう指示するメッセージが表示される。
そして、図8−46(K)及び図8−46(L)に示すように、該小当り遊技を開始してから3秒以内に遊技球が特殊入賞口に入賞しなかった場合は入賞失敗演出が実行される一方で、該小当り遊技を開始してから3秒以内に遊技球が特殊入賞口に入賞した場合は、該入賞が発生する毎に入賞報知演出が実行される。
更に、小当り遊技が終了する際には、図8−47(M)及び図8−47(N)に示すように、賞球数報知演出として、画像表示装置5において当該小当り遊技において遊技球が特殊入賞口に入賞したことにもとづいて付与された賞球数が表示された後、遊技状態が再び第2KT状態に移行する。
以上、本変形例059SG−1では、第2KT状態において可変表示結果がはずれとなる可変表示中と可変表示結果が小当りとなる可変表示中の両方において共通の態様により小当り示唆演出を実行可能であると共に、小当り遊技中に遊技球が特殊入賞口に入賞した場合には入賞報知演出を実行可能であるので、小当り示唆演出を実行した可変表示後に入賞報知演出が実行されるか否かについて遊技者に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
特に、本変形例059SG−1では、可変表示の実行後に小当り遊技状態に制御された際に、打ち出した遊技球が運悪く特殊入賞口に入賞しなかった場合であっても可変表示結果がはずれとなった場合と同じく入賞失敗演出が実行されるので、遊技者に対して実は可変表示結果がはずれであったと思わせることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例059SG−1では、本発明における「対応演出」として入賞報知演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における「対応演出」としては、小当り遊技中において特殊入賞口を開放する回数を報知する演出(例えば、小当り種別が10回開放小当りである場合、特殊入賞口の2回開放が終了した後、残り8回の開放に対応する「+8回!」等の表示を行う演出)を実行してもよい。
更に、本発明における「対応演出」として小当り遊技中において特殊入賞口を開放する回数を報知する演出を実行する場合は、更に、最初の小当り遊技の開始タイミングにおいて第2特図保留記憶内に小当りとなる保留記憶が存在するか否かを判定し、小当りとなる保留記憶が存在する場合は、該小当りの小当り種別に対応する特殊入賞口の開放回数を報知する演出を実行してもよい。
また、本変形例059SG−1では、図8−43(A)に示すように、可変表示結果が小当りとなる可変表示において小当り示唆演出を実行する場合は、小当り種別にかかわらず可変表示結果のみに応じて小当り示唆演出を共通の態様である第1態様〜第3態様のいずれかにて実行するので、小当り示唆演出を実行するためにRAM122に格納するデータ容量を抑えることができる。
尚、本変形例059SG−1では、小当り種別にかかわらず小当り示唆演出を 共通の態様である第1態様〜第3態様のいずれかにて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り種別が10回開放小当りである場合と2回開放小当りである場合とで、小当り示唆演出の態様として決定可能な態様の少なくとも一部が異なっていてもよい。
また、本変形例059SG−1では、小当り示唆演出の態様に応じて買おたり遊技状態に制御される割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り示唆演出としては、例えば、第1態様にて実行する場合(第1態様から変化しない場合)、第1態様から第2態様に変化する場合、第1態様から第2態様を経由して第3態様に変化する場合等、小当り示唆演出の態様が段階的に変化する場合を設け、小当り示唆演出の態様の変化段数に応じて小当り遊技状態に制御される割合が異なるようにしてもよい。このようにすることで、小当り示唆演出の態様の変化段数について遊技者に注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、本変形例059SG−1では、図8−47に示すように、小当り遊技を終了する際に、該小当り遊技にて付与された賞球数を報知するための賞球数報知演出を実行することで、これら付与された賞球数について遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、本変形例059SG−1では、可変表示後に小当り遊技状態に制御される場合は、該可変表示中に小当り示唆演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示後に大当り遊技状態に制御される場合は、変形例SG059−2として、小当り示唆演出とは異なる態様(例えば、図8−48(A)及び図8−48(B)に示すように、画像表示装置5に目を閉じた状態のキャラクタ059SG005Cを表示した後、該キャラクタの目が火の玉のように表示されたカットイン画像059SG005Dを表示することによって大当りを報知(大当り報知演出を実行)してもよい。
また、前記特徴部059SGでは、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる可変表示中に小当り報知演出を実行するとともに、第2特図保留記憶内に大当りや小当りとなる保留記憶がある場合は、該第2特図保留記憶内の大当り種別や小当り種別に応じて異なる割合で小当り報知演出の態様を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例059SG−3として、第2KT状態において可変表示結果が小当りとなる可変表示中に小当り報知演出を実行する場合は、該小当りの小当り種別に応じて異なる割合で小当り報知演出の態様を決定して実行してもよい。
また、前記特徴部059SGでは、第2KT状態における可変表示結果が小当りとなる場合に小当り報知演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数回の可変表示に亘って連続して可変表示結果が小当りとなる場合は、複数回の小当り報知演出を一連の演出として実行してもよい。尚、複数回の小当り報知演出を一連の演出として実行する場合は、一連の小当り報知演出として、小当り回数や大入賞口の合計開放回数を報知するようにしてもよい。
また、前記特徴部059SGでは、図8−34に示すように、遊技状態が通常状態である場合は、保留記憶表示の表示態様を変化させる(保留表示予告演出を実行する)ことによって大当り遊技状態に制御されることを示唆する一方で、図8−40に示すように、遊技状態が第2KT状態である場合は、小当り報知演出の一部として保留記憶表示の表示態様を変化させることよって大当り遊技状態に制御されることや10回開放小当りの小当り遊技状態に制御されることを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が第1KT状態や第2KT状態である場合は、小当り報知演出とは個別に保留記憶表示の表示態様を変化させることによって大当り遊技状態に制御されることや10回開放小当りの小当り遊技状態に制御されることを示唆してもよい。尚、このように第1KT状態や第2KT状態において小当り報知演出とは個別に保留記憶表示の表示態様を変化させる場合には、保留記憶表示の表示態様が変化したにもかかわらず大当り遊技状態や10回開放小当りの小当り遊技状態のどちらにも制御されない場合を設けてもよい。更に、第1KT状態や第2KT状態において小当り報知演出とは個別に保留記憶表示の表示態様を変化可能とする場合には、保留記憶表示の表示態様の変化タイミングよりも前のタイミングにおいて保留記憶表示の表示態様の変化を示唆する変化示唆演出を実行し、該変化示唆演出の演出態様に応じて保留記憶表示の表示態様の変化割合(変化期待度)を異ならせるようにしてもよい。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態とに制御可能な遊技機であって、
    前記有利状態の終了後に、前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態に制御可能であり、
    前記特殊状態は、第1特殊状態と該第1特殊状態よりも遊技者にとって有利な第2特殊状態とを含み、
    前記特別状態において前記第1特殊状態に制御されることに対応する特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、
    前記第1特殊状態による遊技価値よりも大きな遊技価値が付与されることを示唆する特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、
    を備え、
    前記特殊演出実行手段は、前記特別演出が実行された後に前記特殊演出を実行可能であり、前記特別状態において前記有利状態に制御される場合と前記第2特殊状態に制御される場合とで、異なる割合により前記特殊演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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