以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
なお、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、遊技機100には、電波を検知する電波検知センサ、磁気を検知する磁気検知センサ、中枠104や前枠106の開放状態を検知する扉開放センサ等、異常または不正の可能性があることを検知する異常検知センサ174が複数設けられており、各異常検知センサ174から主制御基板300に異常検知信号が入力されるように構成されている。
さらに、遊技盤108の背面には、設定変更スイッチ180sが設けられている。設定変更スイッチ180sは、専用の鍵によってアクセスが可能に構成されており、鍵の操作によって、設定値を1〜6の6段階に設定可能に構成されている。詳しくは後述するが、本実施形態の遊技機100は、設定中の設定値に応じて遊技が進行するものであり、設定値ごとに有利度合いが異なっている。
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、遊技球の発射制御を行う発射制御回路320が設けられている。払出制御基板310には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、サブCPU330aが、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
また、副制御基板330は、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御や、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定の演出を実行する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
詳しくは後述するが、本実施形態による遊技機100には、遊技者にとって有利な遊技状態(本例では高確率遊技状態)を連続して生起可能な回数の上限値(リミッタ回数)が設けられている。本例において、リミッタ回数は例えば6回である。したがって、本実施形態による遊技機100において、高確率遊技状態は最大で6回連続して生起することができる。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値(保留情報)がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態、および、設定中の設定値に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。ここで、本実施形態では、有利度合いを異にする6段階の設定値が設けられており、低確時大当たり決定乱数判定テーブルは、設定値ごとに設けられている。遊技中は、設定値が6段階のうちのいずれかに設定されており、現在設定されている設定値に対応する低確時大当たり決定乱数判定テーブルを参照して大役抽選が行われる。
設定値=1に設定されている場合には、図4(a)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001〜10546であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/120.0となる。
設定値=2に設定されている場合には、図4(b)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルbを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルbによれば、大当たり決定乱数が10001〜10562であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/116.5となる。
設定値=3に設定されている場合には、図4(c)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルcを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルcによれば、大当たり決定乱数が10001〜10582であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/112.6となる。
設定値=4に設定されている場合には、図4(d)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルdを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルdによれば、大当たり決定乱数が10001〜10605であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/108.4となる。
設定値=5に設定されている場合には、図4(e)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルeを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルeによれば、大当たり決定乱数が10001〜10637であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/102.9となる。
設定値=6に設定されている場合には、図4(f)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルfを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルfによれば、大当たり決定乱数が10001〜10662であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/99.0となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(g)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。なお、低確時大当たり決定乱数判定テーブルと同様に、設定値1〜6に対応する高確時大当たり決定乱数判定テーブルが設けられていてもよい。この場合、高確率遊技状態において、設定中の設定値に対応する高確時大当たり決定乱数判定テーブルを参照して大役抽選が行われる。
以上のように、本実施形態による遊技機100は、低確率遊技状態に設定されている場合に、設定中の設定値に応じて大役抽選が行われる。このとき、設定値に応じて、大当たりの当選確率が異なっており、設定値が高い場合の方が、低い場合に比べて、大当たりに当選しやすくなっている。
また、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たりの当選確率が高くなる。ここでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、全設定値で共通としたが、高確率遊技状態における大当たりの当選確率を、設定値ごとに異ならせてもよい。この場合であっても、相対的に低い設定値において大当たりに当選する大当たり決定乱数の当選範囲が、相対的に高い設定値での大当たりに当選する大当たり決定乱数の当選範囲に含まれるように、大当たりに当選する大当たり決定乱数の当選範囲が設定されていればよい。
図5は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。また、高確率遊技状態の連続生起回数がリミッタ回数の到達している場合は、保留の種別に関わらず図5(c)に示す確変終了時用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、図5(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブル、および図5(c)に示す確変終了時用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図6(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1個であれば、図6(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が2、3個であれば、図6(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図6において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けてもよい。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(a)に示し、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(b)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図7(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図7(b)に示すように、読み出された遊技状態や図柄の種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図7において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図7〜図9に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図7に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図7に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図8は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。なお、以下では、変動モード番号および変動パターン番号を総称して変動情報と呼ぶ場合がある。
図9は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図9(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図9(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなる。以下では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
図10は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
大当たり図柄である特別図柄A〜Dが決定されると、図10に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
図10に示すように、本実施形態による遊技機100において、大役抽選によって特別図柄A,Bが決定された場合には2回のラウンド遊技が実行され、特別図柄Cが決定された場合には8回のラウンド遊技が実行され、特別図柄Dが決定された場合には10回のラウンド遊技が実行される。1回のラウンド遊技は、大入賞口128に規定数(本例では8個)の遊技球が入球するか、予め設定された開放時間(本例では、29秒)が経過すると終了する。また、本実施形態による遊技機100では、大入賞口128へ入球した遊技球1個につき、所定数(本例では10個)の賞球が払い出される。このため、本例において1回のラウンド遊技では、最大で合計80個(=10個×規定数8)の賞球が払い出され、最大数(本例では10回)のラウンド遊技では、最大で合計800個(=80個×10ラウンド)の賞球が払い出される。このように、遊技者は、大当たりに基づく大役遊技において実行するラウンド数に応じた賞球を獲得することができる。
図11は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図11に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、次に大当たりに当選するまでの期間、高確率遊技状態が継続されるように設定される。この場合、次に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、本実施形態による遊技機100において、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は大当たりに当選するまでの大役抽選結果の導出回数に応じて異なる。なお、遊技機100は、一の高確率遊技状態における予め定められた大役抽選結果の導出回数(例えば100回)を高確回数として設定してもよい。この場合、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、大当たり図柄として特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後に遊技状態が時短遊技状態に設定されるとともに、次に大当たりに当選するまでの期間、時短遊技状態が継続されるように設定される。この場合、次に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は大当たりに当選するまでの大役抽選結果の導出回数に応じて異なる。なお、遊技機100は、一の時短遊技状態における予め定められた大役抽選結果の導出回数(例えば50回)を時短回数として設定してもよい。この場合、時短回数は一の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。また、大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。したがって、本実施形態による遊技機100において特別図柄Aが決定された場合、遊技状態は遊技機100の初期状態と同様の通常遊技状態となる。
このように、本実施形態による遊技機100は、大当たり図柄の種別(当たり種別)に応じて、大役遊技後の遊技状態が設定される。また、遊技機100には、大役遊技におけるラウンド遊技の回数や大役遊技後に設定される遊技状態が異なる複数種類(本例では、4種類)の大当たり図柄の種別(特別図柄A〜D)が用意されている。すなわち、遊技機100における大役抽選では、遊技利益(遊技者が獲得可能な賞球数、有利遊技状態の生起等)が異なる複数種類の当たり種別の中から一の当たり種別が決定される。以降、特別図柄Aによる大当たりの当たり種別を「通常大当たり」、特別図柄B〜Dによる大当たりの当たり種別を「確変時短大当たり」と称する。
また、上述のように、遊技機100において有利遊技状態の一例である高確率遊技状態には、連続生起回数の上限値(リミッタ回数)が予め定められている。また、高確率遊技状態が生起されるか否かは、大当たり図柄の種別(当たり種別)に応じて決定される。したがって、本例においてリミッタ回数は、高確率遊技状態の連続生起回数の上限値であり、かつ複数種類の当たり種別のうち、大役遊技後に高確率遊技状態が設定される別図柄B〜Dでの大当たり(確変時短大当たり)を連続して決定可能な回数の上限値に該当する。ここで、所定期間内に連続して大当りに当選することを連荘という。遊技機100は、通常遊技状態において大当たりに当選(初当たり)してから、高確率遊技状態の連続生起が継続している期間において連荘が発生し易くなっている。また、高確率遊技状態の連続生起が終了して、遊技状態が通常状態(低確率遊技状態かつ非時短遊技状態)に戻ると、連続生起中に比べて連荘が発生しづらくなる。このため、遊技機100における連荘回数の上限回数は、リミッタ回数(本例では、6回)に1(初当たりに相当)を加算した数(本例では7回)となる。また、遊技機100において、高確率遊技状態の連続生起が継続している期間、すなわち初当たり後に高確率遊技状態が生起されることが決定されて以降、再び通常遊技状態が設定されるまでの期間が、連荘の発生し易い期間(連荘発生期間)に相当する。なお、初当たりが特別図柄Aによる大当たりであって、初当たり後に高確率遊技状態が生起されない場合は、連荘発生期間は生じない。また、連続生起回数が上限値に達したことにより連荘発生期間を終了させる場合には、大役遊技後に通常遊技状態を生起させることになる。したがって、連荘発生期間の終了時には、大当たり図柄の決定時に確変終了時用当たり図柄乱数判定テーブル(図5(c)参照)を用いて、大当たり図柄を特別図柄Aに決定することとなる。
なお、遊技機100において、大当たり図柄の種別に応じて、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよいし、大当たり図柄の種別と大当たり当選時の遊技状態との双方に応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定してもよい。
図12は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図12(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図12(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。このように、非時短遊技状態中は、普図抽選の当選確率が時短遊技状態中と比較して低確率の状態(普図低確率遊技状態)となり、時短遊技状態中は普図抽選の当選確率が非時短遊技状態中と比較して高確率の状態(普図高確率遊技状態)となる。
図13(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図13(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図13(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図13(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図14は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリアフラグがオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入されると、RAMクリア信号が入力され、RAMクリアフラグがオンされる。そして、RAMクリアフラグがオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリアフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。また、ここでは、設定変更スイッチ180sから入力されている信号に対応する設定値をメインRAM300cに記憶する。さらにメインCPU300aは、メインRAM300cに記憶した設定値を副制御基板330に伝達するための設定値指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンド等、電源投入時の初期状態の演出に必要なコマンドを副制御基板330に送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(コマンドを送信バッファに格納)を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図15は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理の割込み許可期間中(ステップS100−41とステップS100−33の処理の間)に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図16は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、各入賞口の検出スイッチに該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図17は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタおよび大役中入球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図18は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図19は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図20は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図21は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理の詳細は後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<
04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、各始動口において異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図22は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明するフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、ロードした特別図柄確率状態フラグに基づいて、低確率遊技状態であるかを判定する。その結果、低確率遊技状態であると判定した場合にはステップS536−3に処理を移し、低確率遊技状態でないと判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、設定中の設定値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブル(図4(a)〜図4(f)参照)のいずれかを選択する。そして、メインCPU300aは、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮大役抽選の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図5参照)を選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS536−3の仮大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、ステップS536−5でセーブした特別図柄判定データに対応する先読み図柄種別指定コマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、詳しくは後述するように、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数が、複数の乱数識別範囲のうちのいずれの乱数識別範囲に含まれているかを示す乱数識別範囲指定コマンドを決定する。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、上記ステップS536−9で決定した乱数識別範囲指定コマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−15に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−17に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(b)参照)をセットし、ステップS536−25に処理を移す。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数をロードする。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、上記ステップS536−17でロードしたリーチグループ決定乱数が固定値(8500以上)であるかを判定する。ここで、グループ種別は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを参照して決定されるが、このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、記憶されている保留数に応じて選択される。このとき、リーチグループ決定乱数は、0〜10006の範囲から取得され、リーチグループ決定乱数の値が8500以上であれば、保留数に拘わらず、同一のリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択され、リーチグループ決定乱数の値が8500未満であれば、保留数に応じて異なるリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される。以下では、リーチグループ決定乱数のうち、保留数に応じて異なるリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される0〜8499の範囲の値を不定値とし、保留数に拘わらず同一のリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される8500〜10006の範囲の値を固定値と呼ぶ。上記ステップS536−17でロードしたリーチグループ決定乱数が固定値(8500以上)であると判定した場合にはステップS536−21に処理を移し、上記ステップS536−17でロードしたリーチグループ決定乱数が固定値(8500以上)ではないと判定した場合にはステップS536−33に処理を移す。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値および保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図6参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(a)参照)をセットし、ステップS536−21に処理を移す。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15または上記ステップS536−23でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−29)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−31)
メインCPU300aは、上記ステップS536−29で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−33)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンド(先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンド=7FH)を送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
以上のように、上記の取得時演出判定処理によれば、記憶された保留が大当たりに当選する保留であった場合、および、記憶された保留がハズレとなる保留であり、かつ、リーチグループ決定乱数が固定値であった場合には、先読み指定コマンドとして、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。一方、記憶された保留がハズレとなる保留であり、かつ、リーチグループ決定乱数が不定値であった場合には、先読み指定コマンドとして不定値コマンドが副制御基板330に送信されることとなる。
図23は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図23に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図24は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図25は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留が「1」減算したことを示す特図1保留減指定コマンドまたは特2保留が「1」減算したことを示す特図2保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードするとともに、遊技状態および設定中の設定値に応じた大当たり決定乱数判定テーブル(図4参照)を選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS611)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。この特別図柄判定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS611で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS612)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS612で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS611でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図26は、主制御基板300における特別図柄判定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、特別図柄記憶エリアシフト処理(ステップS610−7)において第0記憶部に転送された保留種別をロードし、ステップS611−3の処理に移る。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりである場合には、ステップS611−5に処理を移す。一方、メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりでなくハズレである場合には、ステップS611−13に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、高確率遊技状態の連続生起回数が上限値(リミッタ回数)に達しているか否かを判定する。メインCPU300aは、リミットカウンタを参照して、高確率遊技状態の連続生起回数を判断する。リミットカウンタは、高確率遊技状態の連続生起回数を制御するためのカウンタであってメインRAM300cにおいてカウンタ値が記憶されている。リミットカウンタのカウンタ値は、高確率遊技状態が生起されるごとに大役遊技の終了後、具体的には後述する大入賞口終了ウェイト処理(図35参照)において初期値(本例では、6)から1ずつ減算され、0になった時点で初期値が再設定される。したがって、リミットカウンタのカウンタ値は、高確率遊技状態の連続生起の残り回数(確変残り回数)を示す。本例において、リミットカウンタの初期値は、高確率遊技状態の連続生起回数の上限値(6回)に設定されている。リミットカウンタは、カウンタ値が初期値であることにより低確率遊技状態であることを示す。また、リミットカウンタは、カウンタ値が0に到達することで、高確率遊技状態の連続生起が終了するタイミングであることを示す。
メインCPU300aは、メインRAM300cからリミットカウンタのカウンタ値を読み込み、当該カウンタ値によって、特別図柄判定処理時点における高確率遊技状態の確変残り回数を判定する。メインCPU300aは、リミットカウンタのカウンタ値、すなわちが0である場合に、確変残り回数が0回であって高確率遊技状態の連続生起回数が上限(本例では、6回)に達していると判定し、ステップS611−5に処理を移す。一方、メインCPU300aは、確変リミットカウンタのカウンタ値が1以上である場合に高確率遊技状態の連続生起回数が上限に達しておらず高確率遊技状態の連続生起の継続中であると判定し、ステップS611−7に処理を移す。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、高確率遊技状態の連続生起が終了していることに基づいて、確変終了時用当たり図柄乱数判定テーブル(図5(c)参照)をメインROM300bから読み込んで、ステップS611-11の処理に移る。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、ステップ611−1でロードした保留種別に対応する当たり図柄乱数判定テーブルをメインROM300bから読み込んで、ステップS611-11の処理に移る。具体的には、メインCPU300aは、ロードした保留種別が特1保留である場合には、特1用当たり図柄乱数判定テーブル(図5(a)参照)をメインROM300bから読み込む。また、メインCPU300aは、ロードした保留種別が特2保留である場合には、特2用当たり図柄乱数判定テーブル(図5(b)参照)をメインROM300bから読み込む。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された保留情報における当たり図柄乱数をメインRAM300cから読み込み、ステップS611−7またはステップS611−9の処理で読み込んだ当たり図柄乱数判定テーブルを用いて特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)を抽出し、ステップS611−15の処理に移る。
本実施形態による遊技機100において、確変終了時用当たり図柄乱数判定テーブルは、当たり図柄乱数として取得し得る数値範囲(0〜99)の全てが特別図柄Aと対応付けられている。したがって、ステップS611−7において確変終了時用当たり図柄乱数判定テーブルを読み込んでいる場合、メインCPU300aは、100%の確率で、大当たり図柄の種別(特別図柄判定データ)として特別図柄Aを抽出する。すなわち、確変残り回数が0回であって高確率遊技状態の連続生起が終了するタイミングには、特別図柄Aによる大当たり(通常大当たり)が決定されて低確率遊技状態が生起される。また、ステップS611−9において特1用当たり図柄乱数判定テーブルまたは特2用当たり図柄乱数判定テーブルを読み込んでいる場合、メインCPU300aは、本ステップS611−11で読み込んだ当たり図柄乱数に応じた特別図柄を大当たり図柄の種別(特別図柄判定データ)として抽出する。また、メインCPU300aは、本ステップS611−11において抽出した特別図柄判定データをセーブ(例えばメインRAM300cの所定の記憶領域に記憶)する。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、ステップS610−9における大役抽選の結果がハズレであることに基づいて、ステップS611−1でロードした保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブ(メインRAM300cの所定の記憶領域に記憶)し、ステップS611−15の処理に移る。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、セーブした特別図柄判定データ(大当たり図柄、またはハズレ図柄の種別)に対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットして特別図柄判定処理を終了し、特別図柄変動待ち処理(ステップ610)に戻る。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS612−1)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS612−3に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS612−5に処理を移す。
(ステップS612−3)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS612−5)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS612−7)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS612−5で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS612−9)
メインCPU300aは、上記ステップS612−7で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS612−11)
メインCPU300aは、上記ステップS612−3または上記ステップS612−9でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS612−13)
メインCPU300aは、上記ステップS612−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS612−15)
メインCPU300aは、上記ステップS612−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS612−17)
メインCPU300aは、上記ステップS612−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−9に処理を移す。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態を更新する変動状態更新処理を実行する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図30は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図31は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合には大入賞口入賞球数カウンタを0に戻して(初期化して)ステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディング時間の開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS661)
メインCPU300aは、高確率遊技状態の連続生起中に相当する連荘が発生し易い期間(連荘発生期間)の終了を制御するための連荘終了処理を実行し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。連荘終了処理については後述する。
図34は、主制御基板300における連荘終了処理を説明するフローチャートである。
(ステップS661−1)
メインCPU300aは、高確率遊技状態の連続生起中(連荘発生期間中)における賞球数を計測するための連荘中賞球数算出処理を実行してステップS661−3に処理を移す。具体的には、メインCPU300aは、大役中入球数カウンタのカウンタ値を読み込む。大役中入球数カウンタは、一の大役遊技中において大入賞口検出スイッチ128sが検出した遊技球数を計測するためのカウンタであり、当該カウンタのカウンタ値は、一の大役遊技中において大入賞口128に入球した遊技球数の合計(大役入球総数)を示している。メインCPU300aは、大役入球総数に基づいて一の大役遊技に基づく賞球数(大役合計賞球数)を算出する。例えば、2回のラウンド遊技が実行される大役遊技において大役入球総数が16個であれば、大役合計賞球数は160個(=大入賞口への1入球あたりの賞球数10個×入球数16個)となる。さらに、メインCPU300aは、メインRAM300cの所定の記憶領域に記憶されている連荘中賞球数を読み込む。
連荘中賞球数は、連荘発生期間中における大役合計賞球数の累計を示す数値である。メインCPU300aは、読み込んだ連荘中賞球数の値(当該大役遊技以前に実行された大役遊技における合計賞球数の累計値)に合計賞球数を加算した結果を新たな連荘中賞球数としてメインRAM300cに記憶する。これにより、連荘発生期間中の合計賞球数の累計を示す連荘中賞球数がメインRAM300cにおいて保持される。また、メインCPU300aは、本ステップS800−1の処理の終了時に大役中入球数カウンタのカウンタ値を初期化(カウンタ値に0を設定)する。
(ステップS661−3)
メインCPU300aは、実行中の大役遊技後に低確率遊技状態が生起されるか否かを判定する。具体的には、メインCPU300aは、メインRAM300cからロードした特別図柄判定データが示す大当たり図柄に基づいて、大役遊技後の遊技状態を判別する。メインCPU300aは、特別図柄判定データが示す大当たり図柄が特別図柄Aである場合に、大役遊技後に低確率遊技状態が生起され、高確率遊技状態の連続生起が継続(又は開始)しないと判定して、ステップS661−5に処理を移す。一方、メインCPU300aは、特別図柄判定データが示す大当たり図柄が特別図柄A以外である場合に、大役遊技後に高確率遊技状態が生起されて連荘発生期間が継続(または開始)すると判定して、ステップS661−13に処理を移す。
(ステップS661−5)
メインCPU300aは、当該処理時点において連荘が発生しているか否かを判定する。具体的には、メインCPU300aは、リミットカウンタのカウンタ値を読み込み、読み込んだカウンタ値が初期値(本例では6)未満か否かに基づいて、連荘の発生有無を判定する。メインCPU300aは、リミットカウンタのカウンタ値が初期値未満の場合に、当該大役遊技が初当たりに基づくものではなく連荘発生期間において連荘が発生している(連続して2回以上の大当たりに当選している)と判定してステップS611−7に処理を移す。一方、メインCPU300aは、リミットカウンタのカウンタ値が初期値と一致するの場合に、当該大役遊技が初当たりに基づくものであって初当たり後に高確率遊技状態が生起(連荘発生期間が開始)されず連荘も発生していないと判定して、ステップS611−11に処理を移す。
(ステップS661−7)
メインCPU300aは、連荘が発生していると判定されたことに基づいて、連荘発生期間が終了することを示す連荘終了コマンドを作成し、送信バッファにセットする。連荘終了コマンドには、メインRAM300cに記憶されている連荘中賞球数が含まれる。送信バッファにセットされた連荘終了コマンドは、エンディング指定コマンドとともに副制御基板220に送信される。エンディング指定コマンドおよび連荘終了コマンドが送信されると、副制御基板330は、大役遊技のエンディング時間中に連荘中賞球数を報知する連荘終了結果表示演出を実行する。連荘終了結果表示演出については後述する。また、連荘終了コマンドには、連荘発生期間中の連荘回数が含まれていてもよい。連荘回数は、連荘中賞球数算出処理において所定のカウンタ(連荘カウンタ)のカウンタ値を1加算することによって計測してもよい。この場合、本ステップS661−7の処理の終了時において、連荘カウンタのカウンタ値をリセット(カウンタ値に0を設定)すればよい。これにより、連荘終了結果表示演出において、連荘中賞球数と合わせて連荘回数を報知することができる。
(ステップS661−9)
メインCPU300aは、低確率遊技状態が生起されて高確率遊技状態の連続生起の継続期間(連荘期間)が終了するタイミングであることに基づいて、リミットカウンタのカウンタ値に初期値(本例では、6)を設定してリセットし、ステップS611−11に処理を移す。
(ステップS661−11)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶されている連荘中賞球数をリセット(値を0で上書き)し、当該連荘終了処理を終了して大入賞口閉鎖有効処理(ステップS660)に戻る。
(ステップS661−13)
メインCPU300aは、当該大役遊技後に高確率遊技状態が生起されること、すなわち連荘期間が継続することに基づいて、リミットカウンタのカウンタ値を1減算して大入賞口閉鎖有効処理(ステップS660)に戻る。
図35は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄に基づいて、大役遊技終了後の遊技状態が設定される。具体的には、メインCPU300aは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄が特別図柄B〜Dである場合には、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定(特別図柄確率状態フラグおよび普通図柄時短状態フラグに「1」をセット)する。特別図柄確率状態フラグは、セットされた値(「0」または「1」)によって遊技状態が低確率遊技状態(「0」)であるか高確率遊技状態(「1」)であるかを識別するためのフラグである。また、普通図柄時短状態フラグは、セットされた値(「0」または「1」)によって遊技状態が非時短遊技状態(「0」)であるか時短遊技状態(「1」)であるかを識別するためのフラグである。特別図柄確率状態フラグおよび普通図柄時短状態フラグは、例えばメインRAM300cの所定の記憶領域に記憶されている。また、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄が特別図柄Aである場合には、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定する(特別図柄確率状態フラグを「0」および普通図柄時短状態フラグを「0」にセット)。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための大役後遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
(普通遊技)
既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
ここで、普通遊技制御モジュールの各処理について説明する。本実施形態では、主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードし、ロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「00H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動待ち処理を選択し、普図保留が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普図保留が「0」であると判定した場合、普通図柄変動待ち処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普図保留が「0」でないと判定した場合、普図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図保留(当り決定乱数)について普図抽選を行う普通図柄当り判定処理、普図抽選の結果に対応し最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示す普通図柄停止図柄番号の設定処理、普通図柄変動時間を決定する普通図柄変動時間の決定処理、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄表示図柄カウンタの設定処理、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づく普通図柄指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行する。また、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「01H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動中処理を選択し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合、普通図柄表示器168の点灯および消灯を繰り返すために、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値(普通図柄表示器168の消灯または点灯を示すカウンタ値)の更新設定処理を実行し、普通図柄変動待ち処理を終了する。普通図柄表示図柄カウンタが消灯を示すカウンタ値と点灯を示すカウンタ値とが交互に更新設定されることにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合、普通図柄表示図柄カウンタに、普通図柄表示待ち処理において決定していた普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普図抽選の結果が報知されることとなる。また、メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間の設定処理や普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行し、さらに、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「02H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通図柄停止図柄表示処理を選択し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合、普通図柄停止図柄表示処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりではない(ハズレである)と判定した場合、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。また、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりであると判定した場合、普通遊技タイマのタイマ値として普電開放前時間をセーブするとともに普通遊技管理フェーズを「03H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「03H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放前処理を選択し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。普通電動役物入賞口開閉切替処理において、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122aの開閉回数)の上限値であると判定すると普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、当メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値でないと判定すると、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第2始動口122の1回の最大開放時間となるタイマ値を普通遊技タイマにセーブする。メインCPU300aは、上述の普通電動役物ソレノイド通電制御処理において普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行したと判定した場合、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新して普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行していないと判定した場合、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を更新せずに普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新して、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「04H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放制御処理を選択し、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値であると判定した場合、後述する普通電動役物閉鎖処理を実行する。また、メインCPU300aは、当該カウンタ値が上限値でないと判定した場合、上述の普通電動役物入賞開閉切替処理を実行する。
一方、メインCPU300aは、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合、上述の第2始動口通過処理で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達し、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が第2始動口122に入球しているかを判定する。メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していないと判定した場合、普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。一方、メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していると判定した場合、第2始動口122を閉鎖状態とするために、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して普通電動役物閉鎖処理を実行し、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブするとともに、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新して普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「05H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を選択し、上述の普通電動役物入賞口開放制御処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合、普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブし、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新して普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「06H」をロードして普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を選択し、上述の普通電動役物入賞口閉鎖有効処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合、普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。
(演出図柄の説明)
図36は、演出図柄210a、210b、210cを説明する図である。上記したように、主制御基板300では、大役抽選が行われると、変動モード番号および変動パターン番号が決定され、変動コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330では、受信した変動コマンドに基づいて変動演出の実行パターンを決定するとともに、決定した実行パターンで変動演出を実行制御する。
変動演出の実行パターンは多数設けられているが、いずれも、演出表示部200aに、3つの図柄構成群210A、210B、210Cが変動表示された後に、いずれかの演出図柄210a、210b、210cが演出表示部200aに停止表示され、演出表示部200aにおける演出図柄210a、210b、210cの最終的な停止表示態様によって、大役抽選の結果が報知される点で共通している。
図36(a)に示すように、図柄構成群210Aは、1〜9の数字が記された9種類の演出図柄210aで構成されている。ここでは図示を省略しているが、各演出図柄210aには、数字とともにキャラクタ等が記されており、図柄構成群210Aを構成する各演出図柄210aを遊技者が容易に識別できるようになっている。また、図柄構成群210B、210Cも、図柄構成群210Aと同様、それぞれ9種類の演出図柄210b、210cで構成されている。なお、ここでは説明の都合上、図柄構成群210Aが9種類の演出図柄210aで構成され、図柄構成群210Bが9種類の演出図柄210bで構成され、図柄構成群210Cが9種類の演出図柄210cで構成されていることとするが、図柄構成群210A、210B、210Cは、いずれも同一表示態様の9種類の演出図柄で構成されている。
変動演出では、演出表示部200aにおいて、図柄構成群210A、210B、210Cが同時に上方から下方に向けてスクロール表示された後に、最終的にいずれか1つの演出図柄210a、210b、210cが、演出表示部200aに停止表示されたり、あるいは、スクロール表示されることなく、いずれか1つの演出図柄210a、210b、210cが演出表示部200aに停止表示されたりする。
そして、大役抽選によって大当たりに当選した場合には、図36(b)に示すように、大当たり図柄として、特別図柄A〜Dが決定される。大当たりに当選した場合、つまり、大当たりの当選を報知する変動演出では、最終的に、演出表示部200aにおいて、一直線上に同一の演出図柄210a、210b、210cが停止表示される。
ただし、特別図柄Aが決定された場合には、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数の数字が記された演出図柄210a、210b、210c(以下、単に「偶数図柄」と呼ぶ)が停止表示される。一方、特別図柄B〜Dが決定された場合には、上記の偶数図柄に加えて、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数の数字が記された演出図柄210a、210b、210c(以下、単に「奇数図柄」と呼ぶ)も停止表示される。
また、大役抽選の結果がハズレであった場合、つまり、ハズレ図柄が決定された場合には、演出表示部200aにおいて、最終的に、全て同一の演出図柄210a、210b、210cが停止表示されることはない。
(演出決定テーブルの一例)
次に、演出表示部200aにおいて実行される変動演出の態様の決定方法について説明する。図37(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図37(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出(以下、「前半変動演出」と称する)の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半変動演出(以下、「後半変動演出」と称する)の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。したがって、例えば、後述するリーチ変動パターンの変動演出においては、演出図柄の変動表示の開始からリーチ演出までの変動演出の態様(例えば画像パターン)が変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定されており、リーチ発展演出の変動演出の態様(例えば動画)が変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されている。
なお、リーチなしパターンの変動演出は、前半変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。したがって、リーチなしパターンの変動演出の態様(画像パターン)は、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されることとなる。
図37(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半変動演出の態様が決定される。
なお、図37(a)において、変動モード番号と前半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチB」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半変動演出の態様のうち「なし」は、前半変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半変動演出のみが実行されることとなる。また、図37(a)において、前半変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなしパターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなしパターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図37(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半変動演出の態様が決定される。
なお、図37(b)において、変動パターン番号と後半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図37(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ4秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ4秒」、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ4秒、8秒、12秒で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「パターン1」および「パターン2」のいずれかが決定される。「パターン1」、「パターン2」は、リーチ発展演出における例えば動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。
以下に、上記の演出を実行するための副制御基板330における処理について説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図38は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図39は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部のそれぞれにおいて特1保留が記憶された回数(保留滞在回数)を保存する保留滞在回数保存処理を行う。この保留滞在回数保存処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、連荘発生期間の終了タイミングにおいて、連荘終了結果表示演出を実行するための連荘終了結果表示処理を行う。連荘終了結果表示演出は、大役遊技のエンディング時間中に、連荘発生期間において遊技者が獲得した賞球数の総数を報知する演出である。また、サブCPU330aは、連荘終了結果表示処理において、設定示唆演出の実行制御も行う。設定示唆演出は、現在設定中の設定値を遊技者に示唆する演出であって、連荘終了結果表示演出と合わせて実行される。連荘終了結果表示処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。ここでは、タイムテーブルにセットされたタイムデータに基づいて、各種のフラグをオン、オフしたり、あるいは、各演出デバイスにコマンドを送信したりすることで、変動演出をはじめとする各演出の実行を制御することとなる。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図40は、上記コマンド解析処理のうち、変動コマンドを受信した際に実行される変動コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動コマンドは、主制御基板300において、図27のステップS612−13、ステップS612−17でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図14参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析して、記憶する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得し、当該取得した演出乱数に基づいて、後半の変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドを解析して、記憶する。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得し、当該取得した演出乱数に基づいて、前半の変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1210−9)
サブCPU330aは、上記各ステップの決定に基づいてタイムテーブルのタイムデータをセットして、当該変動コマンド受信処理を終了する。なお、ここでセットされたタイムテーブルに基づいて、上記のステップS1100−7において、変動演出画像を演出表示部200aに表示する処理や、変動演出画像に対応する音声出力処理、演出照明装置204の点灯制御処理等の演出実行制御がなされることとなる。
(保留滞在回数保存処理)
図41は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(図39参照)において実行される保留滞在回数保存処理(S1300)の一例を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
ステップS1300−1においてサブCPU330aは、特図1保留減指定コマンドを受信しているか否かを判定する。特図1保留減指定コマンドは、特1保留に基づく特別図柄の変動表示の開始時(特1保留の消化時)において、主制御基板300の特別図柄記憶エリアシフト処理(図25のステップS610−7)で送信バッファにセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図14参照)によって副制御基板330に送信される。サブCPU330aは、特図1保留減指定コマンドを受信していると判定するとステップS1300−3に処理を移す。一方、サブCPU330aは、特図1保留減指定コマンドを受信していないと判定すると、当該保留滞在回数保存処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻る。
(ステップS1300−3)
ステップS1300−3においてサブCPU330aは、現在の普図抽選の当選確率が低確率遊技状態(普図低確率遊技状態)であるか否か、すなわち現在の遊技状態が非時短遊技状態か否かを判定する。サブCPU330aは、直近の大役遊技の終了後に主制御基板300から送信された大役後遊技状態変化指定コマンドの内容を参照して現在の遊技状態を判定する。サブCPU330aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定すると、ステップS1300−5に処理を移す。一方、サブCPU330aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態でないと判定すると、当該保留滞在回数保存処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻る。図11に示すように、本実施形態による遊技機100において、特別遊技および普通遊技の進行に係る遊技状態の組み合わせは、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態(通常遊技状態)または、高確率遊技状態かつ時短遊技状態の2種類となっている。したがって、本例において普通遊技の進行に係る遊技状態が非時短遊技状態であることは、現在の遊技状態が通常遊技状態であることを示す。
(ステップS1300−5)
ステップS1300−5においてサブCPU330aは、特図1保留減指定コマンドの内容に対応する保留滞在回数カウンタを1加算すると、当該保留滞在回数保存処理を終了してサブタイマ割込み処理(図39参照)に戻る。特図1保留減指定コマンドの内容は「0」「1」「2」「3」の4種類のコード値のいずれかであって、それぞれ特1保留の消化時における特1保留数を示している。具体的には、特図1保留減指定コマンド(0)は、特1保留による特別図柄の変動表示の開始時(特1保留の消化時)に、主制御基板300の特別図柄記憶エリアシフト処理(ステップS610−7)が実行されたことにより、特1保留数が0になったことを示している。同様に、特図1保留減指定コマンド(1)は、特1保留の消化時において特別図柄記憶エリアシフト処理により特1保留数が2から1になったことを示し、特図1保留減指定コマンド(2)は、特1保留の消化時において特1保留数が3から2になったことを示し、特図1保留減指定コマンド(3)は、特1保留の消化時において特1保留数が4から3になったことを示している。したがって、原則として特図1保留減指定コマンドに含まれるコード値に1を加算した数が、特1保留の消化前(特別図柄記憶エリアシフト処理の実行前)における特1保留数を示す。
例えば、サブCPU330aは、通常遊技状態中において特図1保留減指定コマンド(0)を受信すると、保留滞在回数カウンタ1のカウンタ値を1加算する。保留滞在回数カウンタ1は、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に対応するカウンタであって、サブRAM330cの所定の記憶領域で保持されている。具体的には、保留滞在回数カウンタ1は、第1記憶部のみに特1保留が記憶されていた(滞在した)回数を計測するためのカウンタである。遊技機100において、第1記憶部のみに特1保留が記憶される場合の第1特図保留記憶領域は、2つの異なる状況が想定される。まず、1つ目は、特1保留に基づく特別図柄の変動表示が実行されていない(第0記憶部に特1保留が存在せず特1保留の消化中でない)ときに第1始動口120に遊技球が入球し、第1記憶部に特1保留が記憶されて該特1保留が消化される(第0記憶部に転送される)場合、すなわち特1保留数が0の場合である。また、2つ目は、特1保留による特別図柄の変動表示中である(第0記憶部に特1保留が存在する特1保留の消化中である)ときに第1始動口120に遊技球が入球したことに基づいて第1記憶部に特1保留が記憶される場合、すなわち特1保留数が0から1になる場合である。したがって、特図1保留減指定コマンド(0)をカウントする保留滞在回数カウンタ1のカウンタ値は、特1保留数が0であった回数と特1保留数が1であった回数との合計値を示す。
同様に、サブCPU330aは、通常遊技状態中において特図1保留減指定コマンド(1)、(2)、(3)を受信すると、対応する保留滞在回数カウンタ2〜4のカウンタ値をそれぞれ1加算する。保留滞在回数カウンタ2〜4は、第1特図保留記憶領域の第2〜第4記憶部に対応するカウンタであって、サブRAM330cの所定の記憶領域で保持されている。具体的には、サブCPU330aは、特図1保留減指定コマンド(1)を受信すると、保留滞在回数カウンタ2のカウンタ値を1加算する。保留滞在回数カウンタ2は、特1保留の消化前において第1記憶部および第2記憶部に特1保留が滞在した回数(特1保留数が2であった回数)を計測するためのカウンタである。また、サブCPU330aは、通常遊技状態中において特図1保留減指定コマンド(2)を受信すると、保留滞在回数カウンタ2のカウンタ値を1加算する。保留滞在回数カウンタ2は、第1〜第3記憶部に特1保留が滞在した回数(特1保留数が3であった回数)を計測するためのカウンタである。また、サブCPU330aは、通常遊技状態中において特図1保留減指定コマンド(3)を受信すると、保留滞在回数カウンタ4のカウンタ値を1加算する。保留滞在回数カウンタ2は、第1〜第4記憶部に特1保留が滞在した回数(特1保留数が4であった回数)を計測するためのカウンタである。
以上、説明したように、本実施形態による遊技機100において、通常遊技状態における特1保留の消化時には、第1特図保留記憶領域における第1〜第4記憶部それぞれについて特1保留の滞在回数が計測、保存される。保留滞在回数保存処理において計測された特1保留の滞在回数は、後述する連荘終了結果表示処理中における設定示唆演出の制御に用いられる。また、サブCPU330aは、通常遊技状態中に特1保留が消化されるたび(変動演出の開始タイミングごと)に、保留滞在回数カウンタ1〜4のいずれかのカウンタ値を1加算する。したがって、保留滞在回数カウンタ1〜4のカウンタ値の合計は、遊技機100の電源投入以降の通常遊技状態における、特1保留の消化数(特1保留による大役抽選結果の導出回数)を示す。保留滞在回数カウンタ1〜4の全てのカウンタ値は、遊技機100の電源投入時にリセット(0に設定)される。
(連荘終了結果表示演出および設定示唆演出の一例)
ここで、連荘終了結果表示演出および設定示唆演出の一例について、図42を用いて説明する。図42は、連荘終了結果表示演出および設定示唆演出を実行中の演出表示部200aの一例を示す図である。
主制御基板300において一の大役遊技のエンディング時間の開始時に実行される連荘終了処理(図34参照)では、連荘発生期間が終了し(ステップS661−3のYES)、かつ連荘が発生している(ステップS661−5のYES)と判定された場合、連荘終了コマンドが送信バッファにセットされ(ステップS661−7)、エンディング時間の開始を示すエンディング指定コマンドとともに副制御基板330に送信される。副制御基板330では、連荘終了コマンドを受信すると、連荘終了コマンドに含まれる連荘中賞球数に基づいてエンディング時間の開始に合わせて連荘終了結果表示演出が実行される。連荘終了結果表示演出は、演出表示部200aにおいて、連荘発生期間中の大役遊技によって遊技者が獲得した賞球数を報知する演出である。本実施形態による遊技機100において、大役遊技の実行期間(オープニング時間の開始時からエンディング時間の終了時までの期間)中には、演出表示部200aにおいて、大役遊技の実行に基づく種々の演出(大当たり演出)が実行される。遊技機100において、エンディング時間中に実行される連荘終了結果表示演出および設定示唆演出は、大当たり演出の一種である。
例えば、連荘発生期間中の大役遊技において遊技者が獲得した賞球数が3200個であり、連荘終了コマンドに含まれる連荘中賞球数が「3200」であったとする。この場合、例えば図42に示すように、演出表示部200aの下領域に設けられた連荘終了結果表示領域200bにおいて、「3200発獲得!!」という文字列画像が表示される態様の連荘終了結果表示演出が実行され、遊技者に連荘中賞球数が報知される。これにより、遊技機100は、遊技者に連荘によってまとまった賞球を獲得したことによる満足感や達成感を与えることができる。
また、連荘終了結果表示演出に合わせて設定示唆演出が実行される場合、演出表示部200aには、通常の大当たり演出中とは異なる特殊な背景画像(特殊背景画像)が表示される。本実施形態による遊技機100は、設定示唆演出において特殊背景画像を表示することにより、6種類の設定値1〜6(図4(a)〜図4(f)参照)のうち設定中の設定値を遊技者に示唆することができる。具体的には、遊技機100には、特殊背景画像の態様として「良」、「優」、「極」の3種類の文字列画像が用意され、サブROM330bに保持されている。特殊背景画像の第1態様「良」は、設定値1〜6のうち、設定中の設定値が「2」以上であることを示唆する画像である。また、特殊背景画像の第2態様「優」は、設定値1〜6のうち、設定中の設定値が「4」以上であることを示唆する画像である。また、特殊背景画像の第3態様「極」は、設定値1〜6のうち、設定中の設定値が「6」であることを示唆する画像である。このように、遊技機100において3種類の特殊背景画像は、第1態様の「良」、第2態様の「優」、第3態様の「極」の順に設定値の高さ、すなわち低確率遊技状態中における大役抽選の当選確率の高さの度合を示唆している。なお、設定値1〜6のうち、設定中の設定値が「1」である場合は、特殊背景画像が表示されることはない。すなわち、設定中の設定値が「1」である場合に設定示唆演出は実行されない。
例えば、設定中の設定値が「5」の場合に、連荘終了結果表示演出に合わせて設定示唆演出が実行されるとする。この場合、図42に示すように、演出表示部200aには特殊背景画像600が表示される。本例では、設定示唆演出において、複数の特殊背景画像のうち第2態様に相当する優」が特殊背景画像600として演出表示部200aに表示されて、設定中の設定値が「4」以上であることを示唆している。なお、本実施形態による遊技機100において、特殊背景画像600の表示位置は、図42に示す位置に限られない。特殊背景画像600は、連荘終了結果表示領域200bにおける連荘終了結果表示や、不図示の他の演出の表示態様を妨げない位置であれば、演出表示部200a内のいずれの箇所に表示されても良い。また、図42に示す連荘終了結果表示領域200bは一例であって、演出表示部200aの下側領域以外の箇所に連荘終了結果表示領域200bが設定されてもよい。
本実施形態による遊技機100において、連荘終了結果表示演出中における設定示唆演出の実行有無、および設定示唆演出において表示される特殊背景画像の態様は、連荘終了結果表示処理(ステップS1400)中に行われる設定示唆演出決定抽選で決定される。ここで、設定示唆演出決定抽選に用いる設定示唆演出決定テーブルについて、図43を参照して説明する。
図43(a)は、設定示唆演出の実行確率が低く設定されている設定示唆演出決定テーブル1の一例を説明する図である。また、図43(b)は、設定示唆演出の実行確率が高く設定されている設定示唆演出決定テーブル2の一例を説明する図である。遊技機100において、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選が実行される場合は設定示唆演出が実行されづらく、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選が実行される場合は設定示唆演出が実行され易い。すなわち、設定示唆演出決定抽選にいずれの設定示唆演出決定テーブルを用いるかによって設定示唆演出の実行条件が変更される。
図43(a)に示すように、設定示唆演出決定テーブル1は、「設定値」および「背景画像態様」の2つの項目に大別されている。「設定値」欄には、遊技機100において設定可能な6つの設定値1〜6が上から順に設定されている。また、「特殊背景画像態様」欄には、特殊背景画像の第1態様「良」、第2態様「優」および第3態様「極」に加えてデフォルト態様「なし」が設定されている。デフォルト態様「なし」は、連荘終了結果表示演出中において特殊背景画像が表示されずに設定中の設定値を示唆しない通常の背景画像が表示されること、すなわち設定示唆演出が実行されないことを示す。また、設定示唆演出決定テーブル1において、「設定値」欄の各設定値と「特殊背景画像態様」欄の各態様とが対応付けられた選択領域には、特殊背景画像態様を決定するための設定示唆乱数と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。
ここで、設定示唆演出決定テーブル1の設定内容について詳細に説明する。
図43(a)に示すように、設定示唆演出決定テーブル1において、「設定値」欄の「1」と「特殊背景画像態様」欄のデフォルト態様「なし」とが対応付けられた選択領域には、「1〜10000」の比較数値が割り当てられている。また、設定値」欄の「1」と特殊背景画像態様」欄の第1態様「良」、第2態様「優」および第3態様「極」のそれぞれとが対応付けられた選択領域には、乱数範囲が割り当てられていない。したがって、現在設定中の設定値が「1」である場合に、設定示唆演出決定抽選では特殊背景画像の態様として、必ずデフォルト態様「なし」が決定される。このように、本実施形態による遊技機10において、現在設定中の設定値が「1」である場合には、第1〜3態様の特殊背景画像により設定中の設定値が「2」以上であることを示唆する演出である設定示唆演出は実行されない。
また、「設定値」欄の「2」と「特殊背景画像態様」欄のデフォルト態様「なし」とが対応付けられた選択領域には、「1〜9500」の比較数値が割り当てられている。また、「設定値」欄の「2」と「特殊背景画像態様」欄の第1態様「良」とが対応付けられた選択領域には、「9501〜10000」の比較数値が割り当てられている。また、設定値」欄の「2」と、「特殊背景画像態様」欄の第2態様「優」および第3態様「極」のそれぞれとが対応付けられた選択領域には、比較数値が割り当てられていない。このため、設定値2の設定中における、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選では、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は95%(=9500/1000×100)であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は5%(=500/10000×100)であり、第2態様「優」および第3態様「極」が決定される確率は0%である。
設定値欄の「3」と「特殊背景画像態様」欄の各態様とが対応付けられた選択領域には、設定値欄の「2」と同様の比較数値が割り当てられている。このため、設定値3の設定中における、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選では、設定値2の設定中と同様に、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は95%であり、設定示唆演出決定抽選では特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は5%であり、第2態様「優」および第3態様「極」が決定される確率は0%である。
また、設定示唆演出決定テーブル1において、「設定値」欄の「4」と「特殊背景画像態様」欄のデフォルト態様「なし」とが対応付けられた選択領域には、「1〜9500」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「4」と「特殊背景画像態様」欄の第1態様「良」とが対応付けられた選択領域には、「9501〜9800」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「4」と、「特殊背景画像態様」欄の第2態様「優」とが対応付けられた選択領域には、「9801〜10000」の比較数値が割り当てられている。また、「設定値」欄の「4」と「特殊背景画像態様」欄の第3態様「極」とが対応付けられた選択領域には、比較数値が割り当てられていない。したがって、設定値4の設定中における、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選では、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は95%(=9500/1000×100)であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は3%(=300/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第2態様「優」が決定される確率は2%(=200/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第3態様「極」が決定される確率は0%である。
設定示唆演出決定テーブル1において、「設定値」欄の「5」と「特殊背景画像態様」欄の各態様とが対応付けられた選択領域には、設定値欄の「4」と同様の比較数値が割り当てられている。このため、設定値5の設定中においても設定値4の設定中と同様に、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選で、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は95%であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は3%であり、第2態様「優」が決定される確率は2%であり、特殊背景画像の態様として第3態様「極」が決定される確率は0%である。
また設定示唆演出決定テーブル1において、「設定値」欄の「6」と「特殊背景画像態様」欄のデフォルト態様「なし」とが対応付けられた選択領域には、「1〜9500」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「6」と「特殊背景画像態様」欄の第1態様「良」とが対応付けられた選択領域には、「9501〜9700」の比較数値が割り当てられており、設定値」欄の「6」と、「特殊背景画像態様」欄の第2態様「優」とが対応付けられた選択領域には、「9701〜9900」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「6」と「特殊背景画像態様」欄の第3態様「極」とが対応付けられた選択領域には、「9901〜9900」の比較数値が割り当てられている。したがって、設定値6の設定中において、設定示唆演出決定テーブル1を用いた設定示唆演出決定抽選では、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は95%(=9500/1000×100)であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は2%(=200/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第2態様「優」が決定される確率は2%(=200/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第3態様「極」が決定される確率は1%(=100/10000×100)である。特殊背景画像の第3態様「極」は、設定値6の設定中にのみ特殊背景画像として選択可能であるため、第3態様「極」が表示されることにより、遊技者には設定値6が設定中であり、低確率遊技状態における大役抽選結果の当選確率が設定値1の設定中に比べて大幅に高いことが示唆される。
このように、設定示唆演出決定抽選に設定示唆演出決定テーブル1が用いられる場合には、設定中の設定値が1の場合に設定示唆演出が実行されない。また、設定中の設定値が2以上である場合には、設定値2〜6のいずれが設定中であるかに関わらず、特殊背景画像により設定値を示唆する設定示唆演出の実行確率は5%であり、設定示唆演出が実行されない(特殊背景画像を表示せず設定値を示唆しない)確率が95%となっている。すなわち、設定示唆演出決定テーブル1が用いる場合、設定示唆演出の実行確率は、設定示唆演出を実行しない確率に比べて非常に低くなる。
次に、設定示唆演出決定テーブル2の設定内容について詳細に説明する。図43(b)に示すように、設定示唆演出決定テーブル2も設定示唆演出決定テーブル1と同様に、「設定値」および「背景画像態様」の2つの項目に大別されている。この2つの項目については、図43(a)に示す設定示唆演出決定テーブル1と同様であるため、説明は省略する。また、設定示唆演出決定テーブル2において、「設定値」欄の「1」〜「3」と「特殊背景画像態様」欄の各態様との選択領域に割り振られた乱数範囲は、設定示唆演出決定テーブル1と同様であるため、説明は省略する。一方で、設定示唆演出決定テーブル2において、「設定値」欄の「4」〜「6」と「特殊背景画像態様」欄の各態様との選択領域に割り振られた乱数範囲は、設定示唆演出決定テーブル1と異なる。
具体的には、設定示唆演出決定テーブル2において、「設定値」欄の「4」と「特殊背景画像態様」欄のデフォルト態様「なし」とが対応付けられた選択領域には、「1〜2000」の比較数値が割り当てられている。また、「設定値」欄の「4」と「特殊背景画像態様」欄の第1態様「良」とが対応付けられた選択領域には「2001〜2300」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「4」と第2態様「優」とが対応付けられた選択領域には「2301〜10000」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「4」と「特殊背景画像態様」欄の第3態様「極」とが対応付けられた選択領域には比較数値が割り当てられていない。したがって、設定値4の設定中における、設定示唆演出決定テーブル2を用いた設定示唆演出決定抽選では、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は20%(=2000/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は3%(=300/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第2態様「優」が決定される確率は77%(=7700/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第3態様「極」が決定される確率は0%である。
また、設定示唆演出決定テーブル2において、「設定値」欄の「5」と「特殊背景画像態様」欄の各態様とが対応付けられた選択領域には、設定値欄の「4」と同様の比較数値が割り当てられている。このため、設定値5の設定中においても、設定値4の設定中と同様に、設定示唆演出決定テーブル2を用いた設定示唆演出決定抽選では、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は20%であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は3%であり、第2態様「優」が決定される確率は77%であり、特殊背景画像の態様として第3態様「極」が決定される確率は0%である。
また設定示唆演出決定テーブル2において、「設定値」欄の「6」と「特殊背景画像態様」欄のデフォルト態様「なし」とが対応付けられた選択領域には、「1〜2000」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「6」と「特殊背景画像態様」欄の第1態様「良」とが対応付けられた選択領域には「2001〜2200」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「6」と第2態様「優」とが対応付けられた選択領域には、「2201〜9200」の比較数値が割り当てられており、「設定値」欄の「6」と「特殊背景画像態様」欄の第3態様「極」とが対応付けられた選択領域には「9201〜10000」の比較数値が割り当てられている。したがって、設定値6の設定中において、設定示唆演出決定テーブル2を用いた設定示唆演出決定抽選では、特殊背景画像の態様としてデフォルト態様「なし」が決定される確率は、20%(=2000/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第1態様「良」が決定される確率は2%(=200/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第2態様「優」が決定される確率は70%(=7000/10000×100)であり、特殊背景画像の態様として第3態様「極」が決定される確率は8%(=800/10000×100)である。設定示唆演出決定テーブル2おいても、設定示唆演出決定テーブル1同様に、特殊背景画像の第3態様「極」は、設定値6の設定中にのみ特殊背景画像として選択可能である。
このように、設定示唆演出決定抽選に設定示唆演出決定テーブル2が用いられる場合、設定示唆演出決定テーブル1と同様に、設定中の設定値が1の場合に設定示唆演出が実行されない。また、設定示唆演出決定テーブル2を用いる場合であって、かつ設定中の設定値が2以上である場合には、設定中の設定値によって設定示唆演出の実行確率が異なる。具体的には、設定中の設定値が2または3である場合、特殊背景画像により設定値を示唆する設定示唆演出の実行確率は5%であり、設定示唆演出が実行されない(特殊背景画像を表示せず設定値を示唆しない)確率が95%である。また、設定中の設定値が4以上である場合には、設定示唆演出の実行確率は80%であり、設定示唆演出が実行されない確率は20%である。すなわち、設定示唆演出決定テーブル2を用いる場合、設定値4以上が設定中であるときには、設定値2、3が設定値中である時に比べて設定示唆演出の実行確率が大幅に高くなるとともに、設定示唆演出の実行確率が設定示唆演出を実行しない確率よりも高くなる。したがって、設定示唆演出決定テーブル2を用いる設定示唆演出決定抽選が実行される場合、設定中の設定値が4以上であることを示唆する設定示唆演出(特殊背景画像の第2態様「優」の表示)が実行され易くなっている。すなわち、遊技機100は、設定示唆演出決定テーブル2を用いる設定示唆演出決定抽選を実行することで、設定中の設定値が相対的に高い値(4以上)であって、低確率遊技状態における大役抽選の当選確率が相対的に高い値に設定されることを遊技者に示唆し易くなっている。これにより、遊技機100は、遊技者の今後の遊技に対する期待感を高めるとともに遊技の継続意欲を向上させることができる。
本実施形態による遊技機100のサブCPU330aは、後述する連荘終了結果表示処理において、所定の始動領域(本例では、第1始動口120内に設けられた第1始動領域)への遊技球の入球状況に基づいて、設定示唆演出決定抽選に設定示唆演出決定テーブル1を用いるか、または設定示唆演出決定テーブル2を用いるかを決定する。すなわち、遊技機100においてサブCPU330aは、始動領域への遊技球の入球状況に基づいて、設定中の設定値の示唆(設定示唆演出)の実行条件を変更し、設定中の設定値を遊技者に示唆することができる。設定示唆演出の制御の詳細や入球状況の具体例は連荘終了結果表示処理の流れとともに説明する。
(連荘終了結果表示処理)
図44は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(図39参照)において実行される連荘終了結果表示処理(S1400)の一例を説明するフローチャートである。連荘終了結果表示処理において、サブCPU330aは、連荘終了結果表示演出の実行を制御するとともに、連荘終了結果表示演出中における設定示唆演出の実行を制御する。サブCPU330aは、連荘終了結果表示処理中での設定示唆演出の制御にあたり、所定の始動領域への遊技球の入球状況に基づいて遊技機100の稼働率の推定を行い、これに基づいて設定示唆演出の実行確率を変更する。
(ステップS1400−1)
ステップS1400−1においてサブCPU330aは、連荘終了結果表示演出の実行タイミングであるか否かを判定する。サブCPU330aは、エンディング指定コマンドとともに連荘終了コマンドを受信している場合に、連荘終了結果表示演出の実行タイミングであると判定し、ステップS1400−3に処理を移す。一方、サブCPU330aは、エンディング指定コマンドとともに連荘終了コマンドを受信していない場合に連荘終了結果表示演出の実行タイミングでないと判定し、連荘終了結果表示処理を終了してサブタイマ割込み処理(図39参照)に戻る。
(ステップS1400−3)
ステップS1400−3においてサブCPU330aは、連荘終了結果表示演出を実行するための連荘終了結果表示コマンドを作成して送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた連荘終了結果表示コマンドは、ステップS1107の出力制御処理において画像制御基板340に送信される。これにより、図42に示すように、演出表示部200aの連荘終了結果表示領域200bにおいて、遊技者に連荘中賞球数を報知する連荘終了結果表示演出が実行される。
(ステップS1400−5)
ステップS1400−5においてサブCPU330aは、連荘中賞球数が所定数を超過しているか否かを判定する。ここで、連荘中賞球数と比較する所定数(比較賞球数)は、遊技者に満足感を与える得ると想定される賞球数を示している。本例では、比較賞球数は3000としている。なお、比較賞球数は3000に限られず、まとまった賞球数を示す所定数値(例えば1500以上)であればよい。サブCPU330aは、連荘終了コマンドに含まれる連荘中賞球数が比較賞球数以上である場合に、ステップS1400−7の処理に移る。一方、サブCPU330aは、連荘中賞球数が比較賞球数未満(例えば、3000未満)である場合にステップS1400−19の処理に移る。
(ステップS1400−7)
ステップS1400−7においてサブCPU330aは、保留滞在回数カウンタ1〜4のカウンタ値の合計値(保留滞在回数合計値)を導出してステップS1400−9に処理を移す。具体的には、サブCPU330aは、サブRAM330cから保留滞在回数カウンタ1〜4のそれぞれのカウンタ値を読み込むと、読み込んだ4つのカウンタ値を合計して、保留滞在回数合計値を導出する。保留滞在回数合計値は、当該処理時点での第1特図保留記憶領域における特1保留の記憶回数の総数を示す。また、上述のように、サブCPU330aは、通常遊技状態中において特1保留の消化開始タイミングで特図1保留減指定コマンドが主制御基板300から送信される度に、当該コマンドに内容に基づいて保留滞在回数カウンタ1〜4の何れかのカウンタ値を1加算する。したがって、当該処理時点での特1保留の記憶回数の総数は、当該処理時点での通常遊技状態における特1保留の消化数(特1保留に基づく大役抽選結果の導出数)を示す。
(ステップS1400−9)
ステップS1400−9においてサブCPU330aは、保留滞在回数合計値が所定数(本例では、100)以上であるか否かを判定する。サブCPU330aは、保留滞在回数合計値が所定数以上であって、特1保留の消化数が所定数に到達していると判定するとステップS1400−11に処理を移す。一方、サブCPU330aは、保留滞在回数合計値が所定数未満(例えば100未満)であって、通常遊技状態での特1保留消化数が所定数に到達していないと判定するとステップS1400−19に処理を移す。なお、本実施形態による遊技機100において、保留滞在回数合計値と比較する所定数は100に限られず、通常遊技状態での特1保留消化数が後続のステップS1400−15における保留滞在割合の算出に十分な数に到達していることを示す数値であればよい。
(ステップS1400−11)
ステップS1400−11においてサブCPU330aは、保留滞在回数カウンタ1および2のカウンタ値の合計値を導出してステップS1400−13に処理を移す。具体的には、サブCPU330aは、サブRAM330cから保留滞在回数カウンタ1および2のそれぞれのカウンタ値を読み込むと、読み込んだ2つのカウンタ値を合計して、低保留数合計値を導出する。低保留数合計値は、通常遊技状態において、第1特図保留記憶領域のうち第1記憶部のみ、または第1記憶部および第2記憶部に特1保留が記憶され、第3記憶部以降には特1保留が記憶されていない状況、すなわち特1保留数が0〜2個である状況(低保留状況)の発生回数を示す。
(ステップS1400−13)
ステップS1400−13においてサブCPU330aは、ステップS1400−7の処理で導出した保留滞在回数合計値とステップS1400−11の処理で導出した低保留数合計値とに基づいて保留滞在割合を導出し、ステップS1400−15に処理を移す。保留滞在割合は、保留滞在回数合計値に対する低保留数合計値の割合である。すなわち、保留滞在割合は、通常遊技状態での特1保留の記憶回数の総数に対する低保留状況の発生割合を示す値である。例えば、連荘終了結果表示処理の実行時において、保留滞在回数カウンタ1のカウンタ値が「35」、保留滞在回数カウンタ2のカウンタ値が「30」、保留滞在回数カウンタ3のカウンタ値が「25」、保留滞在回数カウンタ4のカウンタ値が「20」であったとする。この場合、保留滞在回数合計値は「110(=35+30+25+20)」となり、低保留数合計値は「65(=35+30)」となる。したがって、保留滞在割合は百分率で約59%(≒65×100÷110)となる。なお、遊技機100における遊技の進行を制御するプログラム(遊技制御プログラム)上において保留滞在割合を扱い易く(例えば整数値として算出し易く)するため、保留滞在割合を千分率で算出してもよい。
(ステップS1400−15)
ステップS1400−15においてサブCPU330aは、保留滞在割合が予め定められた閾値(本例では53%)以上であるか否かを判定する。サブCPU330aは、保留滞在割合が閾値以上であると判定すると、ステップS1400−15の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留滞在割合が閾値未満(53%未満)であると判定すると、ステップS1400−19の処理に移る。ここで、保留滞在割合、すなわち通常遊技状態での特1保留の記憶回数の総数に対する低保留状況の発生割合が一定数に到達していることは、当該遊技機が特1保留の記憶されづらい状況であることを示しており、一般的に、特1保留が記憶されづらい状況から当該遊技機の稼働率が低いことが推定される。このため、サブCPU330aは、保留滞在割合が閾値を超過している場合に、遊技機100の稼働率が低い状態であると推定する。このように、サブCPU330aは、保留滞在割合(入球状況の一例)に基づいて、遊技機100の稼働率を推定する。なお、特1保留が記憶されづらい状況か否か(遊技機100の稼働率が低い状態か否か)を判定するための閾値は53%に限られない。当該閾値は、例えば保留滞在割合が5割を超過しているか否かを判定可能な値(50%以上)であればよい。また、遊技制御プログラム上において、保留滞在割合の値を千分率で算出する場合には、保留滞在割合との比較対象となる閾値も千分率に対応した値となる。
(ステップS1400−17)
ステップS1400−17においてサブCPU330aは、保留滞在割合が閾値以上であって稼働率が低いと推定されることに基づいて、設定示唆演出決定抽選に用いる設定示唆演出決定テーブルとして、サブROM330bから設定示唆演出決定テーブル2を読み込んでステップS1400−21に処理を移す。
(ステップS1400−19)
ステップS1400−19においてサブCPU330aは、設定示唆演出決定抽選に用いる設定示唆演出決定テーブルとして、サブROM330bから設定示唆演出決定テーブル1を読み込んで、ステップS1400−21に処理を移す。
(ステップS1400−21)
ステップS1400−21においてサブCPU330aは、設定示唆演出決定抽選を実行してステップS100−23に処理を移す。設定示唆演出決定抽選においてサブCPU330aは、ステップS1400−15で読み込んだ設定示唆演出決定テーブル1またはステップS1400−17で読み込んだ設定示唆演出決定テーブル2のいずれかを用いて設定示唆演出の実行有無および特殊背景画像の態様を決定する。具体的には、サブCPU330aは、主制御基板300のステップS100−13において送信バッファにセットされて副制御基板330に送信された設定値指定コマンドに基づいて現在設定中の設定値を取得する。またサブCPU330aは、1〜10000の数値範囲でランダムに発生させた設定示唆乱数を取得する。さらに、サブCPU330aは、読み込んだ設定示唆演出決定テーブルにおいて、設定示唆乱数の値と現在設定中の設定値に対応する選択領域の比較数値とを比較し、設定示唆乱数の値を含む比較数値が設定された選択領域に基づいて、特殊背景画像の態様を決定する。例えば、S1400−17で読み込んだ設定示唆演出決定テーブル2であり、設定中の設定値が「4」であり、取得した設定示唆乱数が「2203」である場合、サブCPU330aは、「設定値」欄の「4」と、比較数値「2001〜2300」が割り当てられた選択領域とに基づいて、特殊背景画像として第1態様「良」を決定する。
(ステップS1400−23)
ステップS1400−23においてサブCPU330aは、ステップS1400−21で決定した特殊背景画像の態様を含む設定示唆コマンドを作成して送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた設定示唆コマンドは、ステップS1107の出力制御処理において画像制御基板340に送信される。画像制御基板340は、設定示唆コマンドを受信すると、当該コマンドに含まれる態様の特殊背景画像を演出表示部200aに表示する。これにより、図42に示すように演出表示部200aにおいて、連荘終了結果表示演出と合わせて、特殊背景画像600が表示される設定示唆演出が実行され、現在設定中の設定値が遊技者に示唆される。なお、設定示唆コマンドに含まれる殊背景画像の態様がデフォルト態様「なし」である場合には、画像制御基板340は演出表示部200aに特殊背景画像を表示せず、設定示唆演出は実行されない。遊技機100は、連荘終了結果表示演出中に設定示唆演出を実行することで、遊技中の遊技機が高設定(設定値4以上が設定中)であることを示唆して、遊技者の遊技の継続意欲を向上させ、連荘発生期間が終了したことを契機として遊技者が遊技を終了しようとすることを防止することができる。
以上、図44を用いて説明したように、サブCPU330aは、所定の始動領域(本例では、第1始動口120内に設けられた第1始動領域)への遊技球の入球状況に基づいて遊技機100の稼働率を推定し、推定した稼働率に基づいて設定示唆演出の実行条件を変更し、設定中の設定値を遊技者に示唆可能である。具体的には、サブCPU330aは、第1特図保留記憶領域に記憶されている特1保留数に基づく演算(例えば、ステップS1400−13における保留滞在割合の算出)を行い、上述の入球状況を示す演算結果(保留滞在割合)に基づいて設定示唆演出の実行条件を変更して設定中の設定値を遊技者に示唆することが可能である。本例において、設定示唆演出の実行条件は、設定示唆演出の実行確率を示す。また、遊技機100は、演出表示部200aにおいて設定示唆演出を実行することにより、設定中の設定値が2以上であることを遊技者に示唆することが可能である。
本実施形態による遊技機100において、サブCPU330aは、保留滞在割合(特1保留の記憶回数に対する低保留状況の発生回数の割合)が閾値を超過している(ステップS1400−15のYES)場合に、稼働率が低いと推定して、設定示唆演出の実行確率が高いテーブル(設定示唆演出決定テーブル2)を設定示唆演出決定抽選に用いる。これにより、遊技者にの遊技継続意欲を向上させて、ひいては稼働率の向上を図ることができる。
また、本実施形態による遊技機100において、サブCPU330aは、2つの前提条件が満たされている場合に、保留滞在割合の算出(ステップS1400−13)および閾値超過判定(ステップS1400−15)を行う。第1の前提条件は、連荘中賞球数が比較賞球数に到達していること(ステップS1400−5のYES)である。遊技機100において、第1の前提条件は、連荘発生期間において遊技者が所定数以上のまとまった賞球を獲得したことで満足感を覚え、遊技者の遊技機100での遊技の継続意欲が低減するおそれが高い状況が発生していることを示す条件である。
第1の前提条件を満たすことにより、遊技機100は、遊技者の遊技機100での遊技の継続意欲が低減するおそれがあり、かつ稼働率が低いと推定される状況において設定示唆演出決定テーブル2を選択し、設定示唆演出を実行し易くなる。これにより遊技機100は、遊技者の遊技継続意欲の低減が想定されるタイミングで、設定中の設定値が比較的高い(設定値4以上である)こと、すなわち低確率遊技状態においても大役抽選の当選確率が相対的に高いことを遊技者に示唆することができる。このため、遊技機100は、今後の遊技に対する期待感を高めて遊技者の遊技の継続意欲を向上させ、連荘発生期間の終了とともに遊技を終了することを効果的に防止することができる。したがって、遊技機100は、高設定(例えば設定中の設定値が4以上)であるものの稼働率が低い場合において効率的に稼働率の向上を図ることができる。
また、遊技機100を設置した遊技店では、高設定(設定値4以上の設定中)かつ稼働率が低い遊技機100において遊技者の遊技の継続意欲が向上されることにより、遊技機100における遊技者の遊技時間の延長し、結果として遊技者の遊技店における滞在時間の延長が見込まれる。このため、遊技機100の設置により、遊技店において、稼働率が高く(例えば特1保留が記憶され易く)かつ高設定の遊技機だけに遊技者が偏ることを防止することができる。このため、遊技機100は、遊技店に来店した遊技者の遊技時間を延長させて、遊技店の利益を向上させることができる。すなわち、遊技機100は、設定示唆演出(高設定の示唆)により、遊技者の利益と遊技店の利益との均衡を保つことができる。
また、第2の前提条件は、特1保留の消化総数が所定数を超過していること(ステップS1400−9のYES)である。遊技機100において、第2の前提条件は、特1保留の消化総数が所定数を超過しており、保留滞在割合から稼働率を推定可能とされるサンプル数(特1保留の消化総数)が十分に蓄積されていることを示す条件である。第2の条件により、遊技機100は、十分なサンプル数が蓄積された状況において保留滞在割合を算出可能であり、稼働率の推定の精度を向上させることができる。
なお、遊技機100は、連荘終了結果表示処理において、2つの前提条件のうちいずれか1つの条件が満たされる場合に、保留滞在割合の算出および閾値超過判定を行うように構成されてもよい。また、遊技機100は、連荘終了結果表示処理において、2つの前提条件の判定を行わずに保留滞在割合を算出してもよい。この場合、保留滞在割合の判定結果(ステップS1400−15の判定結果)のみに基づいて設定示唆演出の実行確率が変更される(設定示唆演出決定抽選に用いるテーブルが変更される)。このため、設定示唆演出決定テーブル2による設定示唆演出決定抽選が実行される確率が増大し、結果として設定示唆演出の実行確率が増大する。これにより、高設定であることが遊技者に示唆される機会が増加し、遊技者の遊技の継続意欲、ひいては遊技機100の稼働率をより向上させることができる。
(変形例)
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記の遊技性、すなわち、遊技の進行条件や各種制御方法は一例にすぎず、例えば、大役遊技の実行可否を決定する大役抽選を開始するための始動条件や、大役遊技の種別、数、内容等、遊技者に付与する遊技利益の内容は、本発明の目的を実現可能な範囲で適宜設計可能である。
また、上記実施形態における演出の内容は一例に過ぎず、適宜設計変更可能である。例えば、上記実施形態では、設定示唆演出の一例として、「良」、「優」、「極」といった設定値を示唆する文字列を特殊背景画像として演出表示部200aに表示するようにしたが、設定値を示唆するキャラクタを表示してもよいし、設定値ごとに異なる音声を出力するようにしてもよい。
また、上記実施形態の連荘終了結果表示処理(ステップS1400)における設定示唆演出の実行制御は一例に過ぎず、適宜設計変更可能である。例えば、サブCPU330aは、消化前の特1保留数に基づいて設定示唆演出の実行条件を変更してもよい。例えば、サブCPU330aは、消化前の特1保留数が0〜2の場合(特図1保留減指定コマンドの内容が「0」「1」「2」の場合)に設定示唆演出が実行され易いように制御してもよい。
また、上記実施形態は、保留滞在割合が高い場合(本例では、第1始動口120への入球が頻発せずに稼働率が低い状況)において、大役遊技のエンディング時間中に特定の設定示唆演出(本例では、設定中の設定値が4以上であることを示唆する設定示唆演出)が実行され易い構成となっているが、本発明はこれに限られない。例えば、遊技機100は、特1保留数が上限数に達した(第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部全てに特1保留が記憶された)ことを契機として、特定の設定示唆演出が実行され易くなるように構成されてもよい。これにより遊技機100は、偶発的に遊技者に設定値を示唆可能となるため、遊技中の遊技者に驚きを与えて遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、上記実施形態における設定示唆演出は、大役遊技のエンディング時間中において連荘終了結果表示演出と合わせて実行されるようにしたが、設定示唆演出の実行タイミングはこれに限らず、例えば、エンディング時間以外の大当たり演出中に設定示唆演出を実行してもよいし、特1保留の消化による変動演出の開始時や、変動演出中の任意のタイミングで実行してもよい。また、変動演出中、特にリーチ発展演出中において動画の再生表示を妨げない態様により設定示唆演出を実行してもよい。また、例えば客待ち状態中(デモ表示中)において設定示唆演出を実行することで、遊技機100の稼働率の向上を図ってもよい。
また、変動演出中において設定示唆演出を実行する場合、サブCPU330aは、変動時間(特別図柄の変動表示時間)の長さに基づいて設定示唆演出の実行条件を変更してもよい。例えば、サブCPU330aは、変動時間の長さが一定時間以上(例えば、30秒以上)である場合に設定示唆演出が実行され易いように制御してもよい。また、この場合、主制御基板300において、消化対象となる保留種別の記憶数(特1保留数、または特2保留数)に基づいて変動時間が決定されてもよい。具体的には、メインROM300bには、大役抽選結果、及び現在の保留記憶数(0〜3)に応じて、変動時間が規定された変動時間決定テーブルが保持されており、メインCPU300aは、特別図柄の変動表示の開始時(例えば、特1保留の消化時)において、大役抽選結果と保留数(本例では、特1保留数)とに基づいて変動時間を決定してもよい。
また、変動時間決定テーブルは、特1保留数が少ない(例えば0〜2個である)場合に、相対的に長い変動時間(例えば、30秒以上)が決定される割合が高くなるように設定されて、変動演出の開始時において長い変動時間が決定される場合(特1保留数が少ない場合)に設定示唆演出が実行され易いように構成されてもよい。また、変動時間決定テーブルは、特1保留数が多い(例えば3個である)場合に、相対的に短い変動時間(例えば、3秒程度)が決定される割合が高くなるように設定されていてもよい。
また、遊技機100は、特別図柄の変動表示中における各種演出(リーチ演出、カットイン演出、キャラクターセリフ演出等)において、設定中の設定値を示唆してもよい。この場合、遊技機100は、特別図柄の変動時間が一定時間(例えば30秒)以上であれば、設定値示唆を行う上述の各種演出を実行可能または実行割合が高くなり、特別図柄の変動時間が一定時間未満であれば、設定値示唆を行う上述の各種演出が実行不可、または実行割合が低くなるように構成されていてもよい。このような構成によれば、遊技機100は、特別図柄の変動開始時に特1保留数が少ない場合、すなわち相対的に長い変動時間が決定され易い状況において、上述の各種演出により設定中の設定値を遊技者に示唆することができる。なお、この場合は、保留滞在割合を算出する必要はない。
また、設定値の示唆を行う上述の各種演出の表示態様としては、例えば設定値6確定用のアイコンを出現させる(例えば演出表示部200aに表示する)態様や、キャラクタのセリフで設定値を示唆する(例えばキャラクタとともに「設定値3以上?」の文字列を表示する)態様等を適宜自由に実行可能である。
また、上記実施形態における設定示唆演出は、第1始動口120内の第1始動領域への遊技球の入球状況(特1保留の記憶状況)に基づいて実行条件が変更されるようにしたが、本発明はこれに限られず、第2始動口122内の第2始動領域への遊技球の入球状況(特2保留の記憶状況)に基づいて設定示唆演出の実行条件が変更されるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、保留滞在割合に基づいて遊技球の入球状況を判断しているが、本発明はこれに限られない。遊技機100は、保留滞在割合、現在記憶されている保留球数(特1、または特2保留数)が所定値以上であるか、現在記憶されている保留球数が所定値未満であるか、または、現在記憶されている保留球数が0である(例えば、客待ち状態である)かといった状況のうちいずれか1つ、またはこれらの状況のうち複数の組合せにより入球状況を判断してもよい。
また、遊技機100が実行する示唆演出は、大当たり抽選確率に対応する各設定値を示唆する設定示唆演出に限られない。例えば遊技機100は、音声出力装置206の音量レベルや、演出照明装置204、演出表示部200aの輝度レベル等を変更可能に構成されており、現在設定中の音量レベルや輝度レベルを示唆する示唆演出を実行してもよい。また、この他にも、例えば遊技機100は、現在設定中の演出モードの種類を示唆する示唆演出を実行してもよい。
なお、上記実施形態において、設定値に基づいて特別遊技を制御するメインCPU300aが遊技制御手段に相当する。
また、上記実施形態において、図44のステップS1400−5〜ステップS1400−23の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の設定値示唆手段に相当する。
また、上記実施形態において、第1特図保留記憶領域が設けられているメインRAM300cが本発明の保留情報記憶手段に相当する。
また、上記実施形態において、図44のステップS1400−7、S1400−11、S1400−13の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の保留情報演算手段に相当する。