JP2019196017A - 流体供給孔を有する流体噴射装置 - Google Patents

流体供給孔を有する流体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流体クロストーク及び目詰まりに関連する問題を克服する流体噴射装置を提供する。【解決手段】流体噴射ダイは基板を有し、流体供給孔114のアレイが該基板を貫通して形成される。それらの流体供給孔はリブ120によって分離される。それぞれの流体供給孔は、液滴発生器124のアレイに流体を導くことができる。【選択図】図2

Description

流体噴射装置は、要求に応じて液滴を噴射する。たとえば、流体噴射装置は、インクジェットプリンタなどの3次元(3D)プリンタ、2次元(2D)プリンタや、デジタル滴定装置などのその他の高精度デジタル供給装置に存在する。
インクジェットプリンタは、複数のノズルを通じてインク滴を噴射することによって、紙などの印刷媒体に画像を印刷する。ノズルは、典型的には、1以上のアレイ(配列)をなすようにプリントヘッドに沿って配置されて、プリントヘッドと印刷媒体が相対移動しているときに、それらのノズルから適切な順番でインク滴を噴射することにより、該印刷媒体上に文字や他の画像を印刷するようになっている。サーマルインクジェットプリントヘッドは、熱を発生して噴射チャンバ内の流体のごく一部を気化させる発熱体(加熱素子)に電流を流すことによって、ノズルから液滴を噴射する。圧電(ピエゾ式)インクジェットプリントヘッドは、インク滴をノズルから押し出す圧力パルスを生成するために圧電材アクチュエータを使用する。
以下、いくつかの例を添付の図面を参照して説明する。
例示的な流体噴射装置の断面図である。 例示的な成形された流体噴射装置の一部を示す断面立面図である。 図2の破線A−Aに沿った、図2の例示的な成形された流体噴射装置の断面図である。 図3の点線B−Bに沿った、図2の例示的な成形された流体噴射装置の底部から見た断面図である。 図2の破線C−Cに沿った、図2の例示的な成形された流体噴射装置の断面図である。 成形された流体噴射装置の1例を組み込んだプリントカートリッジを有する例示的なプリンタを示すブロック図である。 成形された流体噴射装置の1例を組み込んだ例示的なプリントカートリッジの斜視図(透視図)である。 成形された流体噴射装置の1例を組み込んだ別の例示的なプリントカートリッジの斜視図(透視図)である。 成形された流体噴射装置の1例を備える媒体幅の流体噴射アセンブリを有する別の例示的なプリンタを示すブロック図である。 流体噴射装置を備える例示的な流体噴射アセンブリを示す斜視図(透視図)である。 図10の例示的な流体噴射アセンブリを示す斜視断面図である。
流体噴射装置を製造するときには、ダイの基板の幅及び/又は厚さを小さくしつつ、ノズルの密度を維持ないし大きくすることが課題となりうる。いくつかのシリコンダイアーキテクチャは、該シリコンダイ基板を貫通して形成された長手方向の流体供給スロットを備えている。それらの長手方向の流体供給スロットは、該ダイの背面にある流体分配マニホールド(たとえば、プラスチック製のインターポーザーもしくはチクレット(chiclet))から、該ダイを通して、1つまたは2つの列をなす全ての流体噴射チャンバ及び該ダイの前面上のノズルに流体を流すことを可能にする。該マニホールド及び長手方向の流体供給スロットは、下流にある微小な噴射チャンバから上流のより大きな流体供給チャンネル(すなわちより大きな流路)への流体ファンアウトを提供する。該長手方向の流体供給スロットは、ダイの空間を占有し、該ダイの構造的完全性を低下させうる。他の例では、それらの流体スロットは、該ダイを該マニホールドと一体化するプロセスを複雑にし、かつ該プロセスのコストを増加させる。たとえば、該ダイをマニホールドと一体化するために、スロットのピッチ(間隔)を小さくしてダイ全体の幅をより小さくすることは、ダイが多数のスロットを有している場合には、困難でありうる。本開示の1例によれば、プラスチック製のマニホールドを間隔が小さくされたダイスロットと一体化することによって、ダイシュリンク(ダイのサイズ縮小)の量が制限されうることがわかった。
別の例では、液滴(または流体滴)発生器が互いに近接して配置されているときに生じる流体クロストークによって、ダイシュリンクの量及びノズル密度が制限されうることがわかった。一般に、1つの液滴発生器のノズルからの流体滴(または液滴)の噴射が、近傍の液滴発生器内の流体力学に影響を与えるときに、流体クロストークが生じる。チャンバ/ノズルからの流体の噴射によって生成された圧力波は、隣接する流体チャンバ内に伝搬して流体変位を引き起こしうる。この結果生じた隣接するチャンバの体積変化は、該隣接するチャンバ内の液滴噴射プロセス(たとえば、液滴の体積、液滴の形状、液滴の噴射速度、チャンバの(流体の)補充)に悪影響を与えうる。
本開示の1例では、流体噴射装置は、ノズルアレイに流体を供給するために、基板の背面から前面(おもて側の面)へと形成された長手方向(縦方向)の流体スロットを有していない。その代わり、狭い「スライバー」ダイが、ダイの背面にある成形されたチャンネルを通じて流体ファンアウトを提供する一体成形体へと成形される。これは、ダイの背面におけるダイとマニホールドとのコストが高くかつ複雑な一体化を不要にすることができる。該ダイの背面に基板を設け、該ダイの前面に流体層を設けることができる。成形されたそれぞれのチャンネルは、該基板の背面に流体を供給することができる。流体は、該基板内に形成された流体供給孔(FFH)のアレイ(アレイ(配列)をなすように配列された複数ないし多数の流体供給孔)を通って該流体層内の液滴発生器に到達する。それらの流体供給孔は互いに分離されており、それらの流体供給孔を、ノズルの列に平行に、列をなすように配置することができる。それらの流体供給孔間のブリッジ(橋)すなわちリブは、該基板に強度を与える。本開示では、成形スライバータイプの流体噴射装置を、成形された流体噴射装置と呼ぶ(以下、成形された流体噴射装置を「成形流体噴射装置」という)。
成形スライバー構成は、ダイの比較的小さな幅を可能にすることができる。1例では、該FFHアレイの両方の側に沿った液滴発生器の2つの平行な列が互いに近くに設けられているときにノズル密度を大きくすることができる。流体層内に形成された例示的な柱状構造は、近接する流体噴射チャンバの近くに現れうる流体クロストーク及び/又は気泡形成を低減することができる。そのような柱状構造は、該流体層内の粒子及び気泡の移動を妨げることができ、これは、噴射チャンバとノズルの目詰まりの防止に役立ちうる。
したがって、比較的小さなダイサイズ及び高いノズル密度を可能にすることに加えて、成形流体噴射装置は、ダイサイズを小さくしかつノズル密度を大きくする能力を制限する流体クロストーク及び目詰まりに関連する問題を克服するのに役立つ特徴ないし機能を含むことができる。
1例では、流体噴射装置は、成形物へと成形されたダイを備える。該ダイは、流体を供給するために該成形物の外部に露出した前面を有する流体層と基板とを備え、該基板は、該流体層が形成され前面と、該成形物内の少なくとも1つのチャンネルを通じて流体を受けるための背面を有する。該背面から該基板の前面上の該流体層に流体が流れることができるようにするために、流体供給孔のアレイが、該ダイ基板内に設けられる。該流体層内の液滴発生器のアレイ(アレイ(配列)をなすように配列された複数ないし多数の液滴発生器)は、該流体供給孔の出口(排出口)に沿って、流体供給孔の該アレイに平行に延びることができる。1例では、液滴発生器のアレイは、該流体供給孔の一方の側または両方の側において延びる。それらの流体供給孔は、バルクシリコンを横断することができ、シリコンリブを、それらの流体供給孔の間に挟まれるように設けて、それぞれのリブが、該成形チャンネルの少なくとも一部を横断するようにすることができる。
1例では、媒体幅の流体噴射アセンブリが提供される。そのような流体噴射アセンブリは、たとえば2Dまたは3Dプリンタにおいて、媒体の幅全体の上に液滴を噴射することができる。媒体のいくつかの例は、紙及び粉末である。1例では、流体噴射アセンブリは、成形物に組み込まれた複数の流体噴射ダイを備える。それぞれのダイは、該ダイの背面を形成し、該背面にある該成形物内のチャンネルから、(該背面の)反対側にある前面上の液滴発生器の少なくとも1つの平行なアレイに流体を運ぶための流体供給孔のアレイを有するダイ基板を備える。シリコンリブは、流体供給孔の間に挟まれ、かつ、該チャンネルの少なくとも一部を横断して延びている。1例では、それらのリブは、液滴発生器の平行なアレイ間を、該前面の近くまで延びている。本明細書で使用されている「流体噴射装置」及び「流体噴射ダイ」は、1以上のノズルから流体を供給することができる装置(ないしデバイス)を意味している。流体噴射装置は、1以上の流体噴射ダイを備えることができる。流体噴射装置を、成形物に成形することができる。状況に応じて、流体噴射装置は、それらのダイが組み込まれている成形物を備えることができる。「スライバー」とは、長さと幅の比率(L/W)が50以上である流体噴射ダイを意味する。流体噴射装置及び流体噴射ダイを、たとえば、インク、剤、またはその他の流体を供給するために、2次元印刷用途または3次元印刷用途で使用することができる。印刷用途に加えて、流体噴射装置を、デジタル滴定装置、実験装置、調剤ユニット、または、その他の任意の高精度デジタル供給ユニットで使用することができる。
図1は、流体噴射装置1の例示的な図である。この例では、流体噴射装置1は、流体噴射ダイ2を備えている。流体噴射ダイ2は、ダイ2の前部(表側)にある流体層(フルーイディック層)6、及び、ダイ2の背部(後ろ側)にある基板8を備えている。流体供給孔14のアレイ(たとえば列。すなわち、列をなすように配列された複数ないし多数の流体供給孔14)が、基板8に沿って配置されており、それぞれの流体供給孔14は、基板8の後部(背部)から基板8の前部へと基板8を通過(貫通)して、流体層6まで延びている。リブ20が、流体供給孔14の間に挟まれており、これによって、流体供給孔14の側壁18を画定している。図1では、前面と背面は、それぞれ、上部と下部にあるが、ある例示的な状況では、流体層6は、下部において延在し、基板8は上部において延在している。流体層6は、液滴発生器24のアレイ(たとえば列。すなわち、列をなすように配列された複数ないし多数の液滴発生器24)を備えている。液滴発生器24のアレイは、流体供給孔14の開口に沿って、該開口の下流側に、流体供給孔14のアレイに平行に延びることができる。それぞれの液滴発生器24は、噴射チャンバ34及びノズル36を備えている。液滴発生器24のアレイは、媒体の進行方向に対して垂直に延びている。ノズル36から流体を噴射するために、噴射要素38が、それぞれの噴射チャンバ34内に設けられている。流体供給孔14からの流体をチャンバ34に案内する(導く)ために、マニホールド層32を、液滴発生器24と流体供給孔14の間に設けることができる。
1例では、リブ20を間に挟んだ流体供給孔14は、比較的強くかつ機械的に安定な流体噴射ダイ2を提供することができる。このことは、ダイ2を比較的小さな幅で作ること、たとえば、ダイ2を、シリコン基板を貫通する長手方向の流体スロットを有する流体噴射ダイよりも小さくすることを可能にする。このような比較的小さな幅のダイを、比較的高いノズル密度及び比較的高い液滴発生器密度と組み合わせることができる。
図2〜図5は、別の例示的な成形流体噴射装置100の一部をいくつかの異なる図で示したものである。図2は、例示的な成形流体噴射装置100の平面図であり、図3は、図2の点線A−Aに沿った流体噴射装置100の垂直断面図である。図4は、図3の点線B−Bに沿った流体噴射装置100の底部から見た図であり、図5は、図2の点線C−Cに沿った流体噴射装置100の垂直断面図である。
図2〜図5を参照すると、成形流体噴射装置100は、一体構造体104、すなわち成形物104へと成形された細長く薄い「スライバー」流体噴射ダイ102を備えている。ダイ102を、シリコン、たとえばSU8で(または、シリコン、たとえばSU8から)作ることができる。成形物104を、プラスチック、エポキシモールド化合物、またはその他の成形可能な材料で形成することができる。流体噴射ダイ102は、ダイ102上の流体層106の前面が、成形物104の外部に露出したままになるように、成形物104へと成形され、これによって、該ダイが流体を供給できるようにしている。基板108は、ダイ102の背面110を形成し、該背面は、成形物104内に形成されたチャンネル112の箇所を除いて成形物104によって覆われている。成形チャンネル112は、流体がダイ102へと直接流れるのを可能にする。別の例では、流体噴射装置100は、一体成形物104内に組み込まれた(埋め込まれた)1つまたは複数の流体噴射ダイ102を備えており、この場合、ダイ102の背面110に流体を直接運ぶために、流体チャンネル112が、それぞれのダイ102毎に成形物104内に形成される。
1例では、基板108は、厚さが約100マイクロメートルの薄いスライバーから構成される。基板108は、基板108の背面110から該基板の前面116へ該基板を通過させて流体を運ぶために、該基板内にドライエッチングされるかまたは他のやり方で形成された流体供給孔114を備えている。1例では、流体供給孔114は、バルクシリコンから成る基板108を完全に横断している。流体供給孔114は、成形チャンネル112に平行に、たとえば成形チャンネル112の幅W2の中央位置を、基板108の長さ(L)方向に沿って延びることができるアレイ(すなわち列または行)をなすように配置されている。さらに別の例では、流体供給孔のアレイはまた、基板108の幅(W)の中央位置に配置される。換言すれば、流体供給孔114の行または列は、基板108の長さ(L)方向に沿って該基板の中心部を延びることができる。たとえば図4に示されている長さ(L)が、基板108の全長を示すことは意図されていないことに留意されたい。長さ(L)は、基板108の幅に対する長さの向きを示すことが意図されている。上記したように、図2〜図4は、例示的な成形流体噴射装置100の一部だけを示している。多くの例において、基板108は、長さ(L)よりも大幅に長く、流体供給孔114の数は、図示されている数よりも大幅に多いであろう。成形物104内の単一の成形チャンネル112は、流体供給孔114のアレイに流体を供給することができる。
1例では、流体供給孔114は、基板108の前面116から背面110に向かって(壁の)間隔が先細りになる(すなわち狭くなる)壁118を備えている。そのような先細りの流体供給孔114の断面は、基板108の前面116においてより小さいかまたは幅がより狭く、それらの流体供給孔は、基板108を通って背面110に向かって延びるにつれて大きくなるかまたは幅がより広くなる。したがって、図2〜図5に示されている流体噴射装置100の種々の形状部(特徴部)の寸法は一定の縮尺では描かれてはいないが、図2の平面図に示されている流体供給孔114の開口は、図4に示されている流体噴射装置100の底面図に示されている流体供給孔114の開口よりも小さいものとして表示することができる。1例では、先細りの流体供給孔114は、流体噴射装置100内に生じる気泡を制御ないし管理するのに役立つ。インクや他の液体は、可変量の溶解空気を含んでいる場合があり、流体の温度は液滴(流体滴)の噴射中に上昇するので、流体中の空気の溶解度が減少する。この結果として、インクまたは他の液体中の気泡は相対的に少なくなりえ、これによって、欠陥のあるノズル性能や悪化した印刷品質を含みうる、液体中の気泡によって生じる所定の結果を阻止ないし抑制することができる。流体(液滴)の噴射中は、ノズル136を、流体供給孔114の下に向けることができるので、流体噴射チャンバ134、及び流体噴射装置100中のその他の場所に生じる気泡は、流体供給孔114を通って上昇する傾向を有しうる。ノズル136及びチャンバ134から離れる方向への気泡のそのような上昇運動を、流体供給孔114内の広くなったテーパー部118によって支援することができる。
基板108はまた、流体供給孔114の一方の側または両側にある、流体供給孔114間の流体チャンネル112を横切るリブ120またはブリッジ(橋)を備えている。リブ120は、流体供給孔114の形成及び存在に由来しうる。それぞれのリブ120は、2つの流体供給孔114の間に配置されて、成形物104内に形成された下にある流体チャンネル112を横切るにつれて、基板108を横方向に横断して延びる。1例では、該基板は、バルクシリコンで(または、バルクシリコンから)作られており、リブ120は、該バルクシリコンの一部であって、成形物104の成形チャンネルの一部を横断する。
図2の破線C−Cに沿った断面図が、図5に示されている流体噴射装置100の断面図である。図5の流体噴射装置100の断面図は、流体供給孔114の間に延びるシリコンリブ120と、基板108の前面116及び背面110とを示している。図5の部分的な破線118は、シリコンリブ120の背後の(または前の)先細りの流体供給孔の壁118の輪郭(外形)を表している。基板108の前面116から背面110に向かって広くなる流体供給孔114のテーパー部118は、リブ120が、該前面から該背面へと延びるにつれて、それらのリブを細くする(またはそれらのリブの幅を狭くする)。
流体チャンネル112を横切るリブ120を間に挟む流体供給孔114は、流体噴射ダイ102の強度及び機械的安定性を高める。これは、ダイ102を、シリコン基板を完全に貫通する流体スロットを有する従来の流体噴射ダイよりも小さくすることを可能にする。
1例では、該小さくされたダイサイズは、ノズルと液滴発生器の密度を大きくすることができる。対向する液滴発生器のアレイ内の対向する液滴発生器124(すなわち噴射チャンバ、抵抗器、及びノズル)を互いに近づけることによって、流体噴射ダイ102を比較的小さな幅(W)で作製することができる。たとえば、本開示を書いている時点では、本開示の1例にしたがう成形流体噴射装置100における流体噴射ダイ102のダイサイズを、長手方向の流体スロットを有するシリコンプリントヘッドと比べて、約2〜4倍小さくすることができる。たとえば、本開示を書いている時点では、長手方向の流体供給スロットを有するそれらのプリントヘッドのいくつかは、約2000マイクロメートルの幅を有するシリコンダイ上に2つの平行なノズルアレイを支持することができる。本開示の成形物中の流体噴射ダイ「スライバー」は、2つの対向する(すなわち反対側にある)平行なノズルのアレイを、約350マイクロメートルの幅Wを有するシリコンダイ102上に支持することができる。別の例では、ダイ102の幅Wは、約150マイクロメートル〜約550マイクロメートルの範囲内でありうる。さらに別の例では、1つまたは2つのノズルアレイが、200マイクロメートルの基板幅W内に配置される。
図3及び図5に示されているように、流体層106は、基板108の前面116上に形成されている。流体層106は、一般に、液滴発生器124、柱状構造128、130、及びマニホールドチャンネルもしくはマニホールド132を含む流体アーキテクチャを画定する。それぞれの液滴発生器124は、流体噴射チャンバ134、ノズル136、チャンバ入口126、及び、流体をチャンバ134からノズル136を通して噴射するために作動させることができる、基板108に形成された噴射要素138を備えている。共通のマニホールドが、それぞれの流体供給孔114を入口126に流体接続する。図示の例では、液滴発生器124の2つの列が、流体供給孔のアレイの両側において、該流体供給孔のアレイに平行に、縦に(すなわち長手方向に)延びている。
別の実施例では、流体層106を、単一のモノリシック層から構成することができ、または、該流体層を複数の層から構成することができる。たとえば、流体層106を、チャンバ層140(バリア層ともいう)と、チャンバ層140の上の別個に形成されたノズル層142(トップハット(tophat)層ともいう)との両方から形成することができる。流体層106を構成する該1または複数の層の全てまたはかなりの部分を、SU8エポキシ、または他のポリイミド材料で形成することができ、及び、スピンコーティングプロセスやラミネーション(積層)プロセスなどの種々のプロセスを用いて形成することができる。
さらに別の例では、アレイの各流体供給孔114の位置及びピッチ(間隔)は、各流体供給孔114の中心が、一番近くにある(2つの)噴射チャンバ134の概ね中心の間に、該チャンバの両側において延びるように設定される。たとえば、平面図(たとえば図2)において、概ね対向するノズル136の一番近い中心点を通る直線SLを引いたとすれば、その直線SLは、それらのノズル136間の流体供給孔114の中心またはリブ120の中心と交差することになる。さらに別の例では、平面図(たとえば図2)において、ダイ102内の、流体供給孔114の中心と噴射チャンバ134の中心を通って引くことができる任意の線(たとえばSL)は、媒体の進行方向に平行ではない。
印刷中に、流体は、噴射チャンバ134から対応するノズル136を通って噴射され、成形チャンネル112から流体が補給される。チャンネル112からの流体は、供給孔114を通ってマニホールド132に流入する。流体は、マニホールド132から、チャンバ入口126を通って噴射チャンバ134に流入する。噴射チャンバ134に流体を迅速に補給することによって、印刷速度を速くすることができる。しかしながら、流体がチャンバ134に向かって流れて該チャンバに流入するときに、該流体中の小さな粒子が、チャンバ134に通じるチャンバ入口126の内外に引っかかる場合がある。それらの小さな粒子は、それらのチャンバへの流体の流れを減少させ、及び/又は完全に阻止することができ、これは、噴射要素138の早期の故障やインク滴サイズの減少や間違った方向へのインク滴の噴射などを引き起こしうる。チャンバ入口126の近くの柱状構造128は、少なくとも部分的に、粒子がチャンバ入口126を塞ぐのを防ぐ、すなわち、粒子がチャンバ入口126を通過するのを防ぐためのバリア(障壁)として機能することができる耐粒子アーキテクチャ(particle-tolerant architecture:PTA)を提供する。該PTA柱状構造(PTA柱状体)128の配置、サイズ、及び間隔は、一般に、粒子のサイズが比較的小さい場合であっても、粒子が、噴射チャンバ134への入口126を塞ぐのを防ぐように設計される。図示の例では、該PTA柱状構造128は該入口に近接して配置されている。たとえば、2つのPTA柱状構造128を、該入口の開口までの距離が、柱状構造の直径の約2倍以下のところ、または柱状構造の直径の約1倍以下のところに設けることができる。さらに別の例では、少なくとも1つのPTA柱状構造128が、入口126が通じている入口ベイ127内に配置されている。かかる例では、入口ベイ127のアレイを、マニホールド132と各入口126との間のマニホールド側壁に設けることができる。他の例では、チャンバ134に向かう粒子の移動を抑制ないし阻止するために、1つまたは3つまたはそれより多くのPTA柱状構造128を入口126の近くに設けることができる。
さらに別の例では、チャンバ134への入口126は細くされ、すなわち、それぞれの入口126の最大幅W4は、それぞれの対応するチャンバ134の直径Dよりも小さく、この場合、測定された幅W4の方向と直径Dの方向は、マニホールド132の長軸、または、流体供給孔のアレイの長軸に平行である。たとえば、入口126の最大幅W4は、該チャンバの直径Dの3分の2よりも小さい。1例では、その細くなった箇所はクロストークを低減することができる。別の例では、細くされた入口は、流体供給孔のサイズ、位置、または長さの変化の影響を小さくすることができる。
追加の柱状構造130は、気泡がダイマニホールド132を通って移動するのを妨げ、かつ、気泡を先細の流体供給孔114中に導くように一般に構成された耐気泡アーキテクチャ(BTA)130を有しており、該流体供給孔114において、それらの気泡は、下向きの液滴発生器ノズル136から離れる方向へと上方に浮き上がることできる。BTA柱状構造(BTA柱状体)130を、リブ120の上部にある流体供給孔114の開口の間のマニホールド132に配置することができる。1例では、BTA柱状体130は、PTA柱状構造128よりも大きな体積または広い幅を有することができる。たとえば、該BTA柱状構造は、マニホールド132に通じる流体供給孔の開口115の直径の少なくとも1/2(たとえば、マニホールド132に通じる流体供給孔の開口115の直径とほぼ同じ)である幅W3を有することができる。この例示的な説明では、柱状構造128、130を「PTA」柱状構造、「BTA」柱状構造と呼んでいるが、別の例では、柱状構造128、130の機能及び利点は、異なるものでありえ、必ずしも粒子または気泡(だけ)にそれぞれ関連するものではないが、追加のまたは異なる機能及び利点を有することができることに留意されたい。
さらに別の例では、柱状構造128、130は、たとえば、気泡及び/又は粒子の悪影響を低減することに加えて、または該悪影響を低減する代わりに、互いにすぐ近接にある近傍の液滴発生器124間の流体クロストークを低減するという目的を果たす。前述したように、成形流体噴射装置100内のより小さな流体噴射ダイ102が、部分的には、流体供給孔114と、流体チャンネル112を横断して基板108を補強する関連するリブ120との存在によって可能になる。小さくされたダイサイズは、液滴発生器を、チャンネル112を横切って基板108の幅(W)にわたって、互いに近付けることによって、ノズルと液滴発生器の密度を大きくする。流体噴射装置100内の比較的大きなノズル密度は、近傍の液滴発生器124間に比較的高いレベルの流体クロストークを引き起こしうる。すなわち、液滴発生器を互いに近づけると、近傍の噴射チャンバ間の流体クロストークが大きくなり、これによって、液滴の噴射に悪影響を与えうる、それらのチャンバ内の流体圧力及び/又は体積の変化が生じうる。いくつかの例では、流体層106内の柱状構造128、130は、流体クロストークの影響を低減する働きをすることができる。
流体噴射装置100は、流体チャンネル112を備えている。流体が、シリコン基板108の背面110上へと直接流れ、及び流体供給孔114を通って基板108内へと流れることができるようにするために、流体チャンネル112は、成形体104を通って形成される。流体チャンネル112を、さまざまな方法で成形体104内に形成することができる。成形体104中にチャンネル112を切り取って画定し、及び、供給孔114の上に薄いシリコンキャップ(不図示)を切り取って画定するために、たとえば、回転式または他のタイプのカッティングソーを使用することができる。外周刃の形状が異なるソーブレード(鋸刃)をさまざまな組み合わせで用いることによって、該基板の背面110への流体の流れを促進ないし容易にする種々の形状を有するチャンネル112を形成することができる。他の例では、流体噴射ダイ102が、圧縮成形プロセスまたはトランスファー成形プロセス中に、流体噴射装置100の成形体104に成形されているときに、チャンネル112の少なくとも一部を形成することができる。その後、材料除去プロセス(たとえば、パウダーブラスト(powder blasting)、エッチング、レーザー加工、フライス加工、ドリリング、放電加工)を用いて、残りの成形材料を除去することができる。該除去プロセスは、チャンネル112を大きくし、及び、成形体104を通って流体供給孔114に至る流路を完成することができる。チャンネル112が成形プロセスを用いて形成されるときは、チャンネル112の形状は、一般に、該プロセスで使用されるモールドチェイス形状の逆の形状を反映する。したがって、モールドチェイス形状を変えることによって、シリコン基板108の背面110への流体の流れを促進ないし容易にする種々の異なる形状のチャンネルを生成することができる。
上記したように、成形流体噴射装置100は、たとえば、2Dまたは3Dプリンタの交換可能な流体噴射カートリッジ及び/又は媒体幅流体噴射アセンブリ(「プリントバー」)に使用するのに適している。図6は、例示的な流体噴射装置100を組み込んでいる交換可能なプリントカートリッジ702を有する例示的なプリンタ700を示すブロック図であり、該流体噴射装置は、成形物104、及び成形物104に埋め込まれたダイ102を含んでいる。該ダイは、流体供給孔114を含んでいる。1例では、該プリンタは、インクジェットプリンタであり、カートリッジ702は、少なくとも部分的にインクで満たされた少なくとも1つのインクコンパートメント(インク室)708を備えている。異なるコンパートメントは、異なる色のインクを保持することができる。プリンタ700の1例では、インクを所望のパターンで媒体706に加えるために、キャリッジ704が、プリントカートリッジ702を、印刷媒体706の上を往復するように走査させる。印刷中、印刷媒体706への所望のパターンでのインクの付加を容易にするために、媒体搬送アセンブリ712が、印刷媒体706をプリントカートリッジ702に対して移動させる。コントローラ714は、一般に、プロセッサ、メモリ(記憶装置)、電子回路、及び、プリンタ700の作動要素を制御するためのその他の構成要素を備えている。メモリは、プリンタ700の作動要素を制御するための命令を格納している。
図7は、例示的なプリントカートリッジ702の斜視図(または透視図)である。プリントカートリッジ702は、カートリッジハウジング716によって支持された成形流体噴射装置100を備えている。流体噴射装置100は、成形物104に取り付けられた4つの細長い流体噴射ダイ102及びPCB(プリント回路基板)103を備えている。該PCBは、それぞれのダイ102内の流体噴射要素を駆動するための駆動回路などの電気回路及び電子回路を備えることができる。図示の例では、流体噴射ダイ102は、流体噴射装置100の幅方向に互いに平行に配列されている。該4つの流体噴射ダイ102は、PCB103から切り抜かれた窓148内に配置されている。プリントカートリッジ702について4つのダイ102を有する単一の流体噴射装置100が図示されているが、たとえば、それぞれの流体噴射装置100がこれより多いかまたは少ないダイ102を有するより多くの流体噴射装置100を有する他の構成も可能である。
プリントカートリッジ702を、電気接点720を介してコントローラ714に電気的に接続することができる。1例では、接点720は、ハウジング716に張り付けられたフレックス回路722内に(たとえば、ハウジング716の外面のうちの1つに沿って)形成される。フレックス回路722に組み込まれた信号線は、接点720を、たとえば、流体噴射ダイ102の両端部にあるロープロファイルの(すなわち高さが低い)保護カバー717によって覆われたボンドワイヤを介して、流体噴射ダイ102上の対応する回路に接続することができる。1例では、それぞれの流体噴射ダイ102上のインク噴射ノズルは、カートリッジハウジング716の底部に沿って、フレックス回路722内の開口または該フレックス回路のエッジに隣接する開口を通じて露出している。
図8は、プリンタ700または他の任意の適切な高精度デジタル供給装置で使用するのに適した別の例示的なプリントカートリッジ702の斜視図(または透視図)である。この例では、プリントカートリッジ702は、成形物104に取り付けられた4つの流体噴射装置100及びPCB103を有し、かつカートリッジハウジング716によって支持された媒体幅流体噴射アセンブリ724を備えている。それぞれの流体噴射装置100は、4つの流体噴射ダイ102を備えており、かつ、PCB103から切り抜かれた窓148内に配置されている。この例のプリントカートリッジ702には、4つの流体噴射装置100を有するプリントヘッドアセンブリ724が示されているが、たとえば、それぞれの流体噴射装置100がこれより多いかまたは少ないダイ102を有するこれより多いかまたは少ない流体噴射装置100を有する他の構成も可能である。それぞれのダイ102の流体層に流体を供給するために、該成形物を通るように、それぞれのダイ102のそれぞれの背面に、成形チャンネルを設けることができる。(たとえば、エポキシなどの適切な保護材料及び該保護材料の上に配置された平坦なキャップから構成されるロープロファイルの保護カバー717によって覆われた)ボンドワイヤを、それぞれの流体噴射装置100内の流体噴射ダイ102の一方または両方の端部に設けることができる。流体噴射アセンブリ724をプリンタコントローラ714に電気的に接続するために、電気接点720が設けられている。電気接点720は、フレックス回路722に埋め込まれた線(トレース)に接続することができる。
図9は、別の例示的な成形流体噴射装置100を実装した固定式の媒体幅流体噴射アセンブリ1100を有するプリンタ1000を示すブロック図である。プリンタ1000は、印刷媒体1004の全幅にわたる媒体幅流体噴射アセンブリ1100、流体噴射アセンブリ1100に関連付けられた流体供給システム1006、媒体搬送機構1008、流体供給源1010の受け構造、及び、プリンタコントローラ1012を備えている。コントローラ1012は、プロセッサ、制御命令を格納しているメモリ(記憶装置)、及び、プリンタ1000の作動要素を制御するのに必要な電子回路及び構成要素を備えている。流体噴射アセンブリ1100は、シート、連続紙もしくは他の印刷媒体1004に流体を供給ないし付加するための流体噴射ダイ102の配列を備えている。動作時は、それぞれの流体噴射ダイ102は、供給源1010から、流体供給システム1006及び流体チャンネル112を通って、流体噴射ダイ102へと延びる流路を介して流体を受け取る。
図10及び図11は、たとえば、プリントカートリッジ、ページワイド(ページ幅)アレイプリントバー、またはプリンタに含まれる、複数の流体噴射装置100を有する成形された媒体幅流体噴射アセンブリ1100の斜視図(または透視図)である。図12は、図11とは異なる断面図である。成形された流体噴射アセンブリ1100は、複数の流体噴射装置100とPCB103を備えており、それらはいずれも、成形物104に取り付けられている。流体噴射装置100は、PCB103から切り抜かれた窓148内に配列されている。それらの流体噴射装置は、流体噴射アセンブリ1100を横断して(または該アセンブリ1100の全長にわたって)列内に長手方向に配置されている。媒体進行方向から見たときに、それぞれの流体噴射装置100が、対向する隣の流体噴射装置100の一部とオーバーラップする(重なり合う)ように、対向する列の流体噴射装置100は、互いに対して千鳥状配列で配置されている(すなわち互い違いにずらして配置されている)。それゆえ、流体噴射ダイ102の端部にある液滴発生器のいくつかは、このオーバーラップのために余分でありうる。10個の流体噴射装置100が図11に示されているが、同じ構成または異なる構成において、これより多くのまたはこれより少ない流体噴射装置100を使用することができる。エポキシなどの適切な保護材料及び該保護材料の上に配置された平坦なキャップから構成することができるロープロファイルの保護カバー717によって覆うことができるボンドワイヤを、それぞれの流体噴射装置100の流体噴射ダイ102の一方または両方の端部に設けることができる。
本開示のいくつかの例では、流体噴射ダイは成形物内に設けられる。該成形物は、細長いチャンネルを備える。該ダイは該成形物内に埋め込まれる。1例では、該ダイは、該成形物に埋め込まれている(組み込まれている)PCBの切り抜かれた窓内に設けられる。流体供給孔の列が、該細長い成形チャンネルの長軸に平行に延びている。それらの流体供給孔の間のリブが、該成形チャンネルを横断して延びている。たとえば、該流体供給孔の開口のそれぞれの側に液滴発生器の1つの列があり、これによって、それらのリブが液滴発生器の2つの列の間を延びるように、液滴発生器の該2つの列が、該流体供給孔の下流の開口に沿って延びている。柱状構造を、それらの液滴発生器の列の間のそれらのリブの上部に設けることができる。柱状構造を、近くのチャンバ入口に設けることもできる。それらのチャンバと流体供給孔の各々に流体接続する単一の共通のマニホールドを設けることができる。いくつかの例では、それらの流体供給孔のピッチ(間隔)は、液滴発生器の1つの列内の液滴発生器のピッチ(間隔)と同じである。
1例では、1つの成形チャンネルが、1つの流体供給孔のアレイ(たとえば列)に流体を供給することができる。別の例では、1つの成形チャンネルが、単一のダイまたは複数の対応するダイ内の複数の流体供給孔のアレイ(たとえば複数の列)に流体を供給することができる。本開示では、それらのダイの幅を比較的小さくすることができ、たとえば、幅に対する長さの比を50以上とすることができる。そのようなダイは「スライバー」と呼ばれる場合がある。それらのダイを、比較的薄くすることもでき、たとえば、バルクシリコン基板及び薄膜流体層から一般的に構成することができる。
説明した例では、複数の流体噴射装置とPCBが成形物104に取り付けられている。本開示では、「取り付ける」ことには、「張り付ける(またはくっつける)」ことと「埋め込む(または組み込む)」ことの両方が含まれる。1例では、それらの流体噴射装置は、該成形物に埋め込まれ(たとえばオーバーモールドされ)、それらのPCBは、該埋め込み後にそれらの成形流体噴射装置に張り付けられる(くっつけられる)。それらのPCBは、それらのダイを露出させる窓を備えている。別の例では、流体噴射装置とPCBの両方が、該成形物に埋め込まれる。
1例では、長手方向の供給スロットではなく供給孔のアレイを用いることによって、ダイ内の熱伝達に良い影響を及ぼしうることがわかった。たとえば、流体は、ダイをより良好に冷やすことができる。
以下においては、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施形態を示す。
1. 流体噴射装置であって、
流体を供給するための流体層と基板とを備える流体噴射ダイであって、該基板は、前記流体層が形成された前面と流体を受けるための背面とを有する、流体噴射ダイと、
前記基板を貫通する流体供給孔のアレイであって、該流体供給孔は、該流体供給孔の間のリブによって分離され、それぞれの流体供給孔は、流体を前記背面から前記流体層に案内することができる、流体供給孔のアレイと、
前記流体層内の液滴発生器のアレイであって、前記流体供給孔の下流に、流体供給孔の前記アレイに平行に配置された液滴発生器のアレイ
を備える流体噴射装置。
2. 成形物と、
前記成形物内の細長いチャンネルであって、前記流体供給孔へと前記基板の前記背面に向かって流体を運ぶための細長いチャンネル
を備え、
前記リブは前記チャンネルを横断して延びることからなる、上記1の流体噴射装置。
3. 前記成形物を横切るように互いに平行に配置された複数の流体噴射ダイを備える、上記2の流体噴射装置。
4. 上記3の複数の流体噴射装置を備える流体噴射アセンブリであって、それぞれの流体噴射装置が、平行に配置された複数のダイを有し、前記複数の流体噴射装置は、平行でかつ互い違いに配置された構成をなして前記成形物に沿って配置され、隣接する流体噴射装置の端部は前記構成内でオーバーラップすることからなる、流体噴射アセンブリ。
5. 上記2の複数の流体噴射装置を備える流体噴射アセンブリであって、プリント回路基板が、前記流体噴射ダイの周囲において前記流体噴射装置に取り付けられている、流体噴射アセンブリ。
6. 前記流体層内に形成されたマニホールドをさらに備え、前記分離した流体供給孔は前記マニホールドに通じており、前記マニホールドは、前記液滴発生器に流体を供給するために少なくとも1つの液滴発生器のアレイに沿って延びている、上記1の流体噴射装置。
7. 前記ダイの幅は、約150マイクロメートル〜約550マイクロメートルの範囲内である、上記1の流体噴射装置。
8. それぞれの液滴発生器が、
噴射チャンバと、
前記噴射チャンバと前記マニホールドとの間の入口と、
前記噴射チャンバの上にあるノズルと、
流体を前記チャンバから前記ノズルを通して噴射するための、前記チャンバ内の噴射要素
を備えることからなる、上記1の流体噴射装置。
9. 前記基板は、バルクシリコンで作られ、前記噴射要素は、前記バルクシリコン基板上に配置される、上記8の流体噴射装置。
10. 前記噴射チャンバへの入口の最大幅が、前記噴射チャンバの直径よりも小さくなるように、該入口が細くされる、上記8の流体噴射装置。
11. 前記入口の最大幅が、前記噴射チャンバの直径の2/3よりも小さい、上記10の流体噴射装置。
12. それぞれの入口の外部の前記マニホールド内にそれぞれの入口に隣接して配置された柱状構造を備える、上記6の流体噴射装置。
13. それぞれのシリコンリブ上の前記マニホールド内に配置された柱状構造を備える、上記6の流体噴射装置。
14. それぞれの流体供給孔は、前記シリコン基板の前記前面にある開口が、該シリコン基板の前記背面にある開口よりも小さくなるように、先細になっており、それぞれのシリコンリブは、該先細になっている流体供給孔に対応して、前記シリコン基板の前記前面から前記背面に延びるにつれて狭くなる、上記1の流体噴射装置。
15. 成形物と、
前記成形物に取り付けられた少なくとも1つの流体噴射ダイ
を備える流体噴射アセンブリであって、
それぞれのダイが、
該ダイの背面を形成するバルクシリコン基板と、
前記バルクシリコン基板の前面上にある液滴発生器の少なくとも1つの列と、
液滴発生器の前記列に流体を運ぶために、前記基板を貫通し、かつ該基板の長手方向に沿って隔置された流体供給孔の少なくとも1つの列であって、流体供給孔の該列は、液滴発生器の前記列に平行である、流体供給孔の少なくとも1つの列と、
前記流体供給孔の間に挟まれたバルクシリコンリブ
を備え、
前記成形物は、流体を前記流体供給孔に運ぶために、前記基板の背面にチャンネルを有することからなる、流体噴射アセンブリ。

Claims (15)

  1. 流体噴射装置であって、
    流体を供給するための流体層と基板とを備える流体噴射ダイであって、該基板は、前記流体層が形成された前面と流体を受けるための背面とを有する、流体噴射ダイと、
    前記基板を貫通する流体供給孔のアレイであって、該流体供給孔は、該流体供給孔の間のリブによって分離され、それぞれの流体供給孔は、流体を前記背面から前記流体層に案内することができる、流体供給孔のアレイと、
    前記流体層内の液滴発生器の第1のアレイであって、前記流体供給孔のアレイの下流に、前記流体供給孔のアレイに平行に配置された液滴発生器の第1のアレイと、
    前記流体層に形成された共通のマニホールドであって、前記分離された流体供給孔が前記共通のマニホールドに通じており、前記共通のマニホールドが前記第1のアレイの前記液滴発生器に流体を供給するために前記液滴発生器の第1のアレイに沿って延びている、共通のマニホールドと、
    複数の耐気泡アーキテクチャ(BTA)柱状体を含む柱状構造であって、前記BTA柱状体は、前記リブの上部にある前記流体供給孔の間の前記共通マニホールドに配置される、柱状構造とを含み、
    前記BTA柱状体のそれぞれの幅が、前記共通のマニホールドに通じる流体供給孔の直径の少なくとも1/2である、流体噴射装置。
  2. 前記BTA柱状体のそれぞれの幅が、前記共通のマニホールドに通じる流体供給孔の直径とほぼ同じである、請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記流体層内の液滴発生器の第2のアレイであって、前記流体供給孔のアレイの下流に、前記流体供給孔のアレイに平行に配置された液滴発生器の第2のアレイを含み、
    前記流体供給孔のアレイ及び前記複数のBTA柱状体のアレイが、前記液滴発生器の第1と第2のアレイの間に延びており、
    前記共通のマニホールドが、前記第1及び第2のアレイの前記液滴発生器に流体を供給するために、前記液滴発生器の第1と第2のアレイの間に延びている、請求項1又は2に記載の流体噴射装置。
  4. 成形物と、
    前記成形物内の細長いチャンネルであって、前記流体供給孔へと前記基板の前記背面に向かって流体を運ぶための細長いチャンネルとを含み、
    前記リブは前記細長いチャンネルを横断して延びている、請求項1〜3の何れか1項に記載の流体噴射装置。
  5. 前記流体供給孔のアレイは、前記成形物内の前記細長いチャンネルに沿って延びている、請求項4に記載の流体噴射装置。
  6. 前記成形物を横切るように互いに平行に配置された複数の流体噴射ダイを含む、請求項4又は5に記載の流体噴射装置。
  7. 前記流体噴射ダイの幅は、150マイクロメートル〜550マイクロメートルの範囲内である、請求項1〜6の何れか1項に記載の流体噴射装置。
  8. それぞれの液滴発生器が、
    噴射チャンバと、
    前記共通のマニホールドから前記噴射チャンバまでの入口と、
    前記噴射チャンバの上にあるノズルと、
    流体を前記噴射チャンバから前記ノズルを通して噴射するための、前記噴射チャンバ内の噴射要素とを含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の流体噴射装置。
  9. 前記基板は、バルクシリコンで作られ、前記噴射要素は、前記バルクシリコン基板上に配置される、請求項8に記載の流体噴射装置。
  10. 前記噴射チャンバへの入口の最大幅が、前記噴射チャンバの直径よりも小さくなるように、該入口が細くされる、請求項8又は9に記載の流体噴射装置。
  11. 前記入口の最大幅が、前記噴射チャンバの直径の2/3よりも小さい、請求項10に記載の流体噴射装置。
  12. 前記入口のそれぞれの外部の前記共通のマニホールド内に及び前記入口のそれぞれに隣接して配置された少なくとも1つの耐粒子アーキテクチャ(PTA)柱状体を含む別の柱状構造を含む、請求項8〜11の何れかに記載の流体噴射装置。
  13. 前記少なくとも1つのPTA柱状体は、前記入口が通じている入口ベイ内に配置される、請求項12に記載の流体噴射装置。
  14. 前記少なくとも1つのPTA柱状体は、前記入口までの距離が前記PTA柱状体の直径の2倍以下のところ、又は前記PTA柱状体の直径の1倍以下のところに設けられた2つのPTA柱状体を含む、請求項12又は13に記載の流体噴射装置。
  15. それぞれの流体供給孔は、前記基板の前記前面にあるその開口が、該基板の前記背面にあるその開口よりも小さくなるように、先細になっており、それぞれのリブは、該先細になっている流体供給孔に対応して、前記基板の前記前面から前記背面に延びるにつれて狭くなる、請求項1〜14の何れか1項に記載の流体噴射装置。

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