JP2019194437A - ショベル及びショベルの診断システム - Google Patents

ショベル及びショベルの診断システム Download PDF

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方土 古賀
Masato Koga
方土 古賀
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Abstract

【課題】ショベルの診断用の測定値を外部機器に送信する新たな構成を有するショベルを提供する。【解決手段】ショベルに搭載されたセンサが、稼働状態に係わる着目物理量を診断用の測定値として測定する。通信装置が、診断用の測定値を外部機器にデータとして送信する。制御ユニットが、診断用の測定値をアイドリング状態において測定する。【選択図】図1

Description

本発明は、ショベル及びショベルの診断システムに関する。
ショベル等の作業機械は、様々な建設現場、土木現場等で使用されおり、故障が発生した際には、迅速な故障修理が求められる。作業機械の状態に応じて変動する種々のパラメータに基づいて、異常を検出する診断システムが開発されている(特許文献1、2)。例えば、エンジン回転数、作動油圧等の複数のパラメータに基づいて異常が検出される。一例として、作業機械から収集される各種パラメータの時間積分値等が利用される。時間積分を行うことにより、ノイズの影響を排除することができる。この診断システムを用いて、迅速な故障修理を行うことが可能になる。
特開2006−53818号公報 特開2007−257366号公報
本発明の目的は、ショベルの診断用の測定値を外部機器に送信する新たな構成を有するショベルを提供することである。本発明の他の目的は、このショベルから送信されたデータに基づいてショベルの診断を行うショベルの診断システムを提供することである。
本発明の一観点によると、
稼働状態に係わる着目物理量を診断用の測定値として測定するセンサと、
前記診断用の測定値を外部機器にデータとして送信する通信装置と、
前記診断用の測定値をアイドリング状態において測定する制御ユニットと
を有するショベルが提供される。
本発明の他の観点によると、
アイドリング状態においてショベルに配置されたセンサにより測定された着目物理量を受信する制御ユニット、及び前記着目物理量を送信する通信装置を備えた前記ショベルと、
前記ショベルから送信された前記着目物理量を受信する管理装置側通信装置、及び前記着目物理量に基づき異常検知する診断処理を行う処理装置を備えた管理装置と
を有するショベルの診断システムが提供される。
アイドリング状態で測定された着目物理量の測定値に基づいて、ショベルの診断を行うことができる。
図1は、実施例によるショベル及びショベル支援装置の概略図である。 図2は、ショベルの制御ユニットが実行するデータ送信方法のフローチャートである。 図3A及び図3Bは、それぞれエンジン回転数及びエンジン負荷率の時間波形の一例を示すグラフである。 図4は、評価ベクトルの要素の一例を示す図表である。 図5は、参照波形の一例を示すグラフである。 図6Aは、正常動作時に取得された複数の評価ベクトル、及び評価対象のショベルから取得された評価ベクトルの一例を示すグラフであり、図6Bは、図6Aのグラフに示された評価ベクトルを正規化したグラフである。 図7は、図2のステップS3の一具体例のフローチャートである。 図8は、他の実施例によるショベルの制御ユニットが実行するデータ送信方法のフローチャートである。 図9は、複数のショベルと、管理装置との間のデータの送受信シーケンスを示す図である。 図10Aは、記憶装置に記憶されるデータベースの項目の一例を示す図表であり、図10Bは、類似するショベルの型式の一覧表を示す図表である。 図11は、将来の異常度の推移の予測、及び異常度を表示する処理のフローチャートである。 図12は、管理装置の表示装置に表示された画像の一例を示す図である。 図13は、管理装置の表示装置に表示された画像の他の例を示す図である。
図1に、実施例によるショベル20及びショベル支援装置40の概略図を示す。ショベル支援装置40は管理装置60及び管理端末30を含む。
ショベル20に、制御ユニット21、通信装置22、GPS(全地球測位システム)受信機23、表示装置24、近距離無線通信装置25、センサ26、及び記憶装置27が搭載されている。通信装置22は、外部機器とデータの送受信を行う機能を有する。例えば、通信装置22は、ネットワーク70を経由して管理端末30及び管理装置60とデータ通信を行う機能を有する。近距離無線通信装置25も、外部機器とデータの送受信を行う機能を有する。例えば、近距離無線通信装置25は、ネットワークを経由することなく、管理端末30と無線通信を行う機能を有する。
センサ26は、ショベル20の稼働状態に係わる種々の物理量(稼働情報)を検出する。センサ26の検出値が制御ユニット21に入力される。稼働情報には、例えば、エンジン回転数、エンジン負荷率、油圧ポンプ圧力、冷却水温度、油圧負荷、アタッチメントの姿勢、油圧シリンダ伸縮長、旋回角、累積稼働時間等が含まれる。
GPS受信機23は、ショベル20の現在位置を検出する。記憶装置27に、ショベル20の型式、機体識別情報(機体番号)等が記憶されている。さらに、記憶装置27に、センサ26で検出された種々の稼働情報の検出値、GPS受信機23で算出された現在位置情報等を格納するための領域が確保されている。表示装置24に、ショベル20に関する種々の情報が表示される。
制御ユニット21は、センサ26、GPS受信機23、表示装置24、通信装置22、及び近距離無線通信装置25を制御する。さらに、制御ユニット21は、記憶装置27からのデータの読み出し、及び記憶装置27へのデータの格納を行う。
管理端末30は、表示装置31、入力装置32、処理装置33、送受信回路34、近距離無線通信回路35、及び記憶装置36を含む。送受信回路34は、ネットワーク70を介して管理装置60と通信する機能を有する。近距離無線通信回路35は、ネットワークを経由することなく、近隣のショベル20と通信する機能を有する。
記憶装置36に、処理装置33が実行するプログラムが記憶されている。さらに、記憶装置36に、ショベル20に関する種々の情報を格納するための領域が確保されている。処理装置33は、管理装置60から受信したデータに基づいて、データ処理を行い、処理結果を表示装置31に表示する。管理端末30の利用者(以下、単に「利用者」という。)が、入力装置32から処理装置33にコマンドを入力する。管理端末30には、例えばタブレット端末、携帯電話端末等が用いられる。表示装置31及び入力装置32には、例えばタッチパネルが使用される。タッチパネルは、表示装置31と入力装置32とを兼ねる。
管理装置60は、入力装置61、表示装置62、記憶装置63、処理装置64、及び通信装置65を含む。通信装置65は、ネットワーク70を経由して、ショベル20及び管理端末30とデータ通信を行う機能を有する。記憶装置63に、処理装置64が実行するプログラム、及びショベル20に関する種々の情報が記憶されている。処理装置64は、ショベル20から受信した機体番号、種々の稼働情報、現在位置情報、及び記憶装置63に記憶されている情報に基づいて、ショベル20の支援情報を生成する。生成された支援情報は、表示装置62に出力される。さらに、処理装置64は、機体識別情報、現在位置情報、及び支援情報を、管理端末30に送信する。
図2に、ショベル20(図1)の制御ユニット21が実行するデータ送信方法のフローチャートを示す。
ステップS1において、センサ26(図1)により、ショベル20の稼働状態に係わる着目物理量を測定し、着目物理量の測定値の時間波形を取得する。着目物理量には、例えばエンジン回転数、エンジン負荷率が含まれる。着目物理量として、ショベルの動作に応じて変化する他の物理量を選択してもよい。着目物理量として、例えば油圧ポンプ圧力、ショベルの前進、後退、旋回等を制御する作動圧、ブーム等を制御するための油圧シリンダの作動圧等を選択してもよい。なお、着目物理量以外に、種々の稼働情報、例えば、冷却水温度、油圧負荷、アタッチメントの姿勢、油圧シリンダ伸縮長、旋回角、累積稼働時間等が含まれる。
図3A及び図3Bに、それぞれエンジン回転数及びエンジン負荷率の時間波形の一例を示す。時刻t1から時刻t2までの期間、及び時刻t3から時刻t4までの期間が、アイドリング状態に相当する。それ以外の期間は、何らかの操作が行われており、エンジン回転数及びエンジン負荷率が、アイドリング状態におけるエンジン回転数及びエンジン負荷率より高くなっている。
ステップS2(図2)において、着目物理量の時間波形から、抽出条件を満たす一定時間幅の部分を切り取り、単位時間波形を取得する。抽出条件の例として、「エンジンがアイドリング状態であること」という条件が挙げられる。例えばパイロットポンプ圧が発生していないことにより、アイドリング状態を検知することができる。なお、アイドリング状態以外の状態を抽出条件としてもよい。例えば、ブーム上げ動作、前進動作、右旋回動作等を、抽出条件として採用してもよい。
図3A及び図3Bに、それぞれエンジン回転数及びエンジン負荷率の時間波形から切り出された単位時間波形50の一例を示す。時刻t1から時刻t2までのアイドリング状態の期間から、3つの単位時間波形50が抽出され、時刻t3から時刻t4までのアイドリング状態の期間から、2つの単位時間波形50が抽出されている。単位時間波形50の各々の時間幅は、例えば2秒〜10秒である。
ステップS3(図2)において、単位時間波形に基づいて、ショベル20の異常度の評価に用いられる評価ベクトルを算出する。評価ベクトルは、単位間波形の形状を規定する複数の特徴量を要素として含んでいる。
図4に、評価ベクトルの要素の一例を示す。評価ベクトルを構成する着目物理量として、エンジン回転数(着目物理量A)及びエンジン負荷率(着目物理量B)が採用されている。着目物理量ごとに、特徴量として、平均値(特徴量a)、標準偏差(特徴量b)、最大波高値(特徴量c)、ピークの数(特徴量d)、及び信号非存在時間の最大値(特徴量e)が採用される。例えば、評価ベクトルの要素x1、x2は、それぞれエンジン回転数の平均値及び標準偏差に相当する。図4に示した例では、着目物理量ごとに5個の要素が算出される。
図5を参照して、ピークの数(特徴量d)及び信号非存在時間の最大値(特徴量e)について説明する。図5に、単位時間波形の一部分を示す。「ピークの数」は、波形が閾値Pth0を横切る箇所の数と定義される。図5に示した期間においては、交差箇所H1〜H4で、波形が閾値Pth0を横切っている。このため、ピークの数は4と算出される。
波形が閾値Pth1よりも低い区間を信号非存在区間と定義する。図5に示した例では、信号非存在区間T1〜T4が現れている。「信号非存在時間の最大値」は、複数の信号非存在区間の時間幅のうち最大の時間幅を意味する。図5に示した例では、信号非存在区間T3の時間幅が、信号非存在時間の最大値として採用される。一般的に、波形に周期の長いうねりがあると、信号非存在時間の最大値が大きくなる。
ステップS4(図2)において、現在時刻がデータ送信時刻に一致するか否かを判定する。現在時刻がデータ送信時刻に一致しない場合、ステップS1に戻って、着目物理量の測定を継続する。現在時刻がデータ送信時刻に一致する場合、ステップS5において、前回のデータ送信時刻の後に取得された複数の評価ベクトルのうち、正常と判定される条件から最も離れた評価ベクトルに基づいて、動作状態データを生成する。動作状態データは、ショベル20の動作状態の異常度を判定する基礎となる。
図6A及び図6Bを参照して、正常と判定される条件から最も離れた評価ベクトルを決定する方法について説明する。予め、評価対象のショベル20(図1)と同一型式のショベルが正常に動作しているときに、複数の着目物理量を測定し、評価ベクトル55を算出しておく。正常動作時に算出された複数の評価ベクトル55の要素ごとに、平均値(正常動作時平均値)及び標準偏差(正常動作時標準偏差)を算出する。この正常動作時平均値及び正常動作時標準偏差が、ショベル20の制御ユニット21(図1)に記憶されている。
図6Aに、正常動作時に取得された複数の評価ベクトル55、及び評価対象のショベル20から取得された評価ベクトル56、57の一例を示す。図6Aでは、評価ベクトルの2つの要素x1、x2みについて2次元空間で評価ベクトルを表しているが、実際には、評価ベクトルは、要素の個数に相当する多次元空間で表される。
正常動作時に取得された複数の評価ベクトル55の終点は、正常領域58内に分布する。評価対象のショベル20から取得された評価ベクトルの終点が正常領域58内に存在する場合、評価対象のショベル20は正常に動作していると判断される。すなわち、ショベル20が「正常と判定される条件」は、評価ベクトルの終点が正常領域58に含まれることであると言い換えることができる。図6Aに示した例では、評価ベクトル56、57は、正常と判定される条件、すなわち正常領域58から離れている。
正常動作時に取得された評価ベクトル55を、各要素の平均値及び標準偏差で正規化する。評価ベクトルの要素xiの平均値をμi、標準偏差をσiで表すと、正規化評価ベクトルの要素nxiは、
nxi=(xi−μi)/σi
と表される。
図6Bに示すように、正常動作時に取得された評価ベクトル55(図6A)が正規化されると、正規化された評価ベクトルの終点は、原点を中心とする球状の領域58Nの内部に分布する。評価ベクトル56、57(図6A)も正規化し、正規化評価ベクトル56N、57Nを得る。正規化評価ベクトル56N、57Nのうち、長い方のベクトルが、正常と判定される条件から、より離れていると判定される。複数の評価ベクトルのうち、正規化した時に最も長くなる評価ベクトルが、正常と判定される条件から最も離れた評価ベクトルであると判定される。
図6Bに示した例では、正規化評価ベクトル57Nが正規化評価ベクトル56Nより長い。このため、図6Aに示した評価ベクトル57が、評価ベクトル56と比べて、正常と判定される条件からより離れている(異常度が高い)と判定される。正規化前の図6Aに示したグラフでは、評価ベクトル56の方が正常領域58からより離れているように見える。評価ベクトルを正規化することにより、異常度の高い評価ベクトルをより正確に検出することができる。
ステップS6(図2)において、ステップS5で生成された動作状態データを、管理装置60(図1)に送信する。動作状態データとして、例えば正常と判定される条件から最も離れた評価ベクトルを採用してもよいし、それを正規化した正規化評価ベクトルを採用してもよい。なお、ショベル20から管理端末30に動作状態データを送信してもよい。
ステップS7において、ショベル20(図1)が稼働停止状態であるか否かを判定する。ショベル20が稼働停止状態ではない場合は、ステップS1に戻り、着目物理量の時間波形の取得を継続する。ショベル20が稼働停止状態である場合には、データ送信処理を終了する。
上記実施例において、ショベル20が送信する動作状態データのデータ量は、1つの評価ベクトルのデータ量と同程度であり、複数の評価ベクトルの合計のデータ量より少ない。このため、前回のデータ送信時から現時点までに収集されたすべての評価ベクトルを送信する場合に比べて、送信データのデータ量を削減することができる。
さらに、ショベル支援装置40(図1)に送信される動作状態データは、前回のデータ送信時から現時点までに収集された評価ベクトルのうち、正常と判定される条件から最も離れた(異常度が最も高い)評価ベクトルに基づいて生成される。このため、ショベル支援装置40で評価対象のショベル20の異常判定を行う際に、異常の見逃しを回避することができる。
図7に、ステップS3(図2)の一つの具体例のフローチャートを示す。この具体例では、ステップS3の処理が終了した時点で、正常と判定される条件から最も離れた評価ベクトルの候補が求められる。
ステップS31において、評価ベクトルの算出が、データの送信(図2のステップS6)後、初回であるか否かを判定する。初回である場合、ステップS32において、制御ユニット21(図1)内の評価ベクトルの格納エリアを初期設定する。具体的には、格納エリアに格納されている評価ベクトルの全ての要素を0にする。評価ベクトルの格納エリアを初期設定した後、ステップS33において、着目物理量の測定値に基づいて評価ベクトルを算出する。ステップS31で、評価ベクトルの算出が、前回のデータの送信時点から2回目以降である場合、評価ベクトルの格納エリアを初期設定することなく、ステップS33において評価ベクトルを算出する。
ステップS34において、格納エリアに格納されている評価ベクトルと、ステップS33で新たに算出された評価ベクトルとを比較する。具体的には、両者を正規化した正規化評価ベクトルの長さを比較する。
新たに算出された評価ベクトルの方が、正常と判定される条件から離れている場合、ステップS35において、格納エリアの内容を、新たに算出された評価ベクトルに置換した後、ステップS4(図2)が実行される。格納エリアに格納されている評価ベクトルの方が、正常と判定される条件から離れている場合、格納エリアの内容を書き換えることなく、ステップS4(図2)が実行される。ステップS5(図2)では、評価ベクトルの格納エリアに格納されている評価ベクトルに基づいて、動作状態データを生成すればよい。
図7に示した方法では、前回のデータ送信時点から、現時点までに収集されたすべての評価ベクトルを制御ユニット21(図1)に記憶しておく必要がない。このため、制御ユニット21の記憶容量を削減することができる。
次に、図8を参照して、他の実施例によるショベル20(図1)の制御ユニット21が実行するデータ送信方法のフローチャートを示す。図8に示したフローチャートでは、図2に示したフローチャートのステップS5がステップS5aに置き換えられている。その他のステップは、図2に示したフローチャートの対応するステップと同一である。
図8のステップS5aにおいては、前回のデータ送信後に取得された複数の評価ベクトルの要素ごとに、平均値及び標準偏差を算出し、平均値及び標準偏差を含む動作状態データを生成する。一例として、動作状態データは、評価ベクトルの平均値及び標準偏差で構成される。
図8に示した実施例においても、図2に示した実施例と同様に、ショベル20からショベル支援装置40に送信するデータのデータ量を削減することができる。また、ショベル支援装置40に送信される動作状態データが、評価ベクトルの平均値及び標準偏差を含んでいるため、ショベル支援装置40で評価対象のショベル20の異常判定を行う際に、異常の見逃しを回避することができる。
なお、評価ベクトルの平均値及び標準偏差に加えて、正常と判定される条件から最も離れた評価ベクトルを動作状態データに含めてもよい。
図9〜図13を参照して、管理装置60(図1)で行われる処理について説明する。なお、これらの処理を管理端末30(図1)で行ってもよい。
図9に、複数のショベル20と、管理装置60との間のデータの送受信シーケンスを示す。ショベル20の各々から管理装置60に、ショベル20の型式、機体番号、稼働時間、動作状態データ、及び稼働情報が定期的に送信される。例えば、これらのデータの送信は、1日に1回、定時に行われる。管理装置60は、これらのデータを受信すると、受信データに基づいて異常度を算出し、算出結果を、ショベル20の型式、機体番号、稼働時間、動作状態データ、及び稼働情報と関連付けて、記憶装置63に格納し、データベース化する。「異常度」を図る尺度として、例えば正規化評価ベクトルの長さを採用することができる。
オペレータから入力装置61(図1)を通して異常度表示の要求があると、管理装置60は、要求のあったショベル20の異常度をデータベースから読み出して、将来の異常度を予測する。過去の異常度の推移と、将来の異常度の予測推移とを、表示装置62(図1)に表示する。管理端末30から異常度表示の要求があった場合には、過去の異常度の推移と、将来の異常度の予測推移とを表すデータを、通信装置65を介して管理端末30に送信する。
図10Aに、記憶装置63に記憶されるデータベースの項目の一例を示す。図10Aの上段に、型式がQP、機体番号が001のショベルの稼働時間、動作状態データ、異常度、及び稼働情報が記憶されるテーブルを示し、下段に、型式がQT、機体番号が001のショベルの稼働時間、動作状態データ、異常度、及び稼働情報が記憶されるテーブルを示している。
図10Bに示すように、管理装置60の記憶装置63に、類似するショベルの型式の一覧表が記憶されている。図10Bに示した例では、型式QP、QT、QU、QVのショベルが相互に類似し、型式RA、RC、RMのショベルが相互に類似する。
図11に、将来の異常度の推移の予測、及び異常度を表示する処理のフローチャートを示す。オペレータまたは管理端末30から異常度表示の要求があると、ステップSA1において、評価対象のショベル20と類似するショベルの型式を探索する。例えば、図10Bに示した類似するショベルの型式の一覧表を参照することにより、評価対象のショベルと類似するショベルの型式が得られる。
ステップSA2において、評価対象のショベルと同一及び類似の型式のショベルに関するデータベースに基づいて、異常度を予測するためのモデル(異常度予測モデル)を作成する。この異常度予測モデルは、例えば図10Aに示した稼働時間及び稼働情報を説明変数とし、異常度を従属変数として重回帰分析を行うことにより作成することができる。なお、ステップワイズ法を用いて、稼働情報を構成する複数のパラメータから一部のパラメータのみを説明変数として採用してもよい。また、重回帰分析以外の他の多変量解析手法を用いて異常度予測モデルを作成してもよい。
ステップSA3において、評価対象のショベルの稼働情報の実績値から、将来の稼働情報を算出する。一例として、稼働情報の実績値の平均値を、将来の稼働情報として採用することができる。また、稼働時間を横軸とし、稼働情報の各パラメータを縦軸とした実績値のグラフを、将来に向けて直線的に延長することにより、将来の稼働情報を算出してもよい。
ステップSA4において、評価対象のショベルの将来の稼働情報、及び稼働時間を異常度予測モデルに当てはめて、将来の異常度の推移を予測する。ステップSA5において、異常度の実績値及び予測値を、表示装置62(図1)にグラフとして表示する。なお、管理端末30(図1)から異常度表示の要求があった場合には、異常度の実績値及び予測値を管理端末30に送信する。
図12に、表示装置62(図1)に表示された画像の一例を示す。表示装置62に、異常度と稼働時間との関係がグラフで表示されるとともに、評価対象のショベルの型式、機体番号、現時点の異常度、及び作業内容が表形式で表示される。表形式で表示された内容は、メンテナンス推奨時期が近い順番に並び替えられている。
グラフの横軸は稼働時間を表し、縦軸は異常度を表す。異常度の実績値が太い実線で表示され、将来の推移が破線で示されている。異常度がメンテナンスを推奨する上限値に達したことをわかりやすくするために、上限値に相当する位置にメンテナンス推奨線80が表示されている。各実線の近傍に、ショベルの型式及び機体番号が表示されている。さらに、メンテナンスを行った時期に対応する位置に、メンテナンス記号81が表示されている。
異常度の推移が可視化されることにより、異常度の推移に応じて最適なメンテナンス計画を立案することが可能になる。最適なメンテナンス計画に基づいてメンテナンスを行うことにより、ショベルの停止に至る重大な故障の発生を未然に防止することができる。表形式で生じされる内容を、メンテナンス推奨時期が近い順番に並び替えることにより、サービスマンによるメンテナンス計画の立案が容易になる。また、メンテナンス記号81により、メンテナンスを行った時期を直感的に把握することができる。
上記実施例では、1つのグラフに、作業内容及び稼働時間の異なる複数のショベルの異常度が表示される。これにより、複数の機体間でのメンテナンス時期の調整を容易に行うことができる。さらに、表示装置62に表示された画像は、機体間で作業内容の交代等の検討を行うための有益な情報となる。例えば、異常度が相対的に高い機体を、負荷の少ない作業内容に割り当て、異常度が相対的に低い機体を、負荷の大きな作業内容に割り当てることにより、メンテナンス時期を先延ばしすることも可能である。
上記実施例では、異常度予測モデルの作成時に、評価対象のショベルと同一の型式のショベルに関するデータベースのみならず、類似する型式のショベルに関するデータベースも利用している。これにより、異常度の予測精度を高めることができる。
図13に示すように、グラフの縦軸として余寿命を採用してもよい。余寿命のグラフは、図12に示した異常度のグラフの天地を逆転させることにより得られる。図12に示したメンテナンス推奨線80が、余寿命が0の線に相当する。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
20 ショベル
21 制御ユニット
22 通信装置
23 GPS受信機
24 表示装置
25 近距離無線通信装置
26 センサ
27 記憶装置
30 管理端末
31 表示装置
32 入力装置
33 処理装置
34 送受信回路
35 近距離無線通信装置
36 記憶装置
40 ショベル支援装置
50 単位時間波形
55 正常動作時に取得された評価ベクトル
56、57 評価対象のショベルから取得された評価ベクトル
56N、57N 正規化評価ベクトル
58 正常領域
58N 正規化された正常領域
60 管理装置
61 入力装置
62 表示装置
63 記憶装置
64 処理装置
65 通信装置
70 ネットワーク
80 メンテナンス推奨線
81 メンテナンス記号

Claims (6)

  1. 稼働状態に係わる着目物理量を診断用の測定値として測定するセンサと、
    前記診断用の測定値を外部機器にデータとして送信する通信装置と、
    前記診断用の測定値をアイドリング状態において測定する制御ユニットと
    を有するショベル。
  2. 前記着目物理量にはエンジン回転数及びエンジン負荷率の少なくとも一方が含まれる請求項1に記載のショベル。
  3. 前記通信装置によって前記外部機器に送信されるデータに、ショベルの型式及び機体番号が含まれている請求項1に記載のショベル。
  4. アイドリング状態においてショベルに配置されたセンサにより測定された着目物理量を受信する制御ユニット、及び前記着目物理量を送信する通信装置を備えた前記ショベルと、
    前記ショベルから送信された前記着目物理量を受信する管理装置側通信装置、及び前記着目物理量に基づき異常検知する診断処理を行う処理装置を備えた管理装置と
    を有するショベルの診断システム。
  5. 前記管理装置は、診断処理結果として異常度若しくは余寿命を算出する請求項4に記載のショベルの診断システム。
  6. 前記管理装置は、前記算出した異常度若しくは余寿命に基づいて前記ショベルの将来の異常度若しくは余寿命の推移を予測する請求項5に記載のショベルの診断システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000055791A (ja) * 1998-06-02 2000-02-25 Komatsu Ltd 建設機械の機器性能データ測定方法及び装置

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