JP2019189951A

JP2019189951A - 繊維製品

Info

Publication number: JP2019189951A
Application number: JP2018079897A
Authority: JP
Inventors: 孝徳原毛; Takanori Harage; 高寺　由和; Yoshikazu Takadera; 由和高寺
Original assignee: Teijin Frontier Co Ltd
Current assignee: Teijin Frontier Co Ltd
Priority date: 2018-04-18
Filing date: 2018-04-18
Publication date: 2019-10-31

Abstract

【課題】磁気力を利用してなる繊維製品を提供する。【解決手段】磁気の反発力を利用してなる繊維製品であり、繊維製品が内衣と外衣とを有し、マグネットを装着した内衣の外側に、マグネットに反発するようにマグネットを配した外衣を配してなり、繊維製品が表層と裏層とを有し、マグネットを装着した表層の内側に、マグネットに反発するようにマグネットを配した裏層を対向させてなり、磁気の反発力を利用することにより、内衣と外衣との密着を解消したり、保温性や清涼性を向上させることができる。【選択図】図１

Description

本発明は、磁気力を利用してなる繊維製品に関する。

従来、内衣と外衣とを重ね着した際、衣服の摩擦力により着用者が動きにくいという問題があった。また、内衣と外衣とが密着することにより内衣と外衣との間の空隙がなくなって保温性が低下するという問題があった。
一方、表層と裏層とを結接糸で結接した立体構造布帛（例えば、特許文献１）が提案されているが、ソフト性および耐久性においてまだ改良の余地があった。

特開平６−１２８８３７号公報

本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、磁気力を利用してなる繊維製品を提供することにある。

本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、磁気の反発力を利用することにより、内衣と外衣との密着を解消したり、ソフト性および耐久性に優れたクッション材が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。

かくして、本発明によれば「磁気の反発力を利用してなることを特徴とする繊維製品。
」が提供される。
その際、繊維製品が内衣と外衣とを有し、マグネット１を装着した内衣の外側に、該マグネット１に反発するようにマグネット２を配した外衣を配していることが好ましい。また、繊維製品が表層と裏層とを有し、マグネット１を装着した表層の内側に、該マグネット１に反発するようにマグネット２を配した裏層を対向させていることが好ましい。

本発明によれば、磁気力を利用してなる繊維製品が得られる。

本発明の一例を模式的に示す図である。

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。

まず、第１の実施態様において、繊維製品が内衣と外衣とを有し、図１に示すように、マグネット１を備えた内衣の外側に、該マグネット１に反発するようにマグネット２を備えた外衣を重ね着している。なお、内衣とは外衣よりも肌側に位置ずる衣料であり、外衣とは内衣よりも外側に位置する衣料である。また、これら内衣と外衣とは、体の一部に装着されるものであればよく、上半身に着用する上衣や下半身に着用するボトムなど特に限定されない。

かかる構成により、マグネット１付内衣とマグネット２付外衣を重ね着した時の、衣服の摩擦力を限りなく低減させることが可能となる。また、マグネット１を備えた内衣の上に、襟元部と裾部と袖口部を絞って外気の流入を低減した外衣を重ね着する際、内衣のマグネット１に反発するように外衣にマグネット２を配位すると衣服内空隙にデッドエアーが確保され保温性が向上する。また、マグネット１を備えた内衣の上に、襟元部と裾部と袖口部を開放して外気の流入を促進した外衣を重ね着する際、内衣のマグネット１に反発するように外衣にマグネット２を配位して重ね着すると上下方向に貫通する空気の流通路が確保されるため、煙突効果（チムニーイフェクト）で衣服の清涼性が向上する。

ここで、マグネット１およびマグネット２において、磁石の種類は特に限定されないが、エラストマー磁石が柔軟性に優れ好ましい。市販品としては、角一化成株式会社製のエラストマー磁石「ＮｅｏＦｌｅｘ」（商品名）が好ましい。

また、マグネット１およびマグネット２において、その寸法は特に限定されないが、軽量性と磁気の反発効果とを両立させる上で、（３０〜３００ｍｍ）×（３０〜３００ｍｍ）の寸法が好ましい。その際、マグネット１とマグネット２の寸法は同一でもよいが、異ならせておくことが好ましい。例えば、マグネット１の寸法を大きくし、マグネット２の寸法を小さくしておくと、マグネット２を配した外衣の位置がずれても磁石の反発効果が維持され好ましい。

また、マグネット１およびマグネット２において、厚さとしては、軽量性と磁気の反発効果とを両立させる上で、０．１〜５．０ｍｍ（より好ましくは０．１〜０．５ｍｍ）の範囲内であることが好ましい。

マグネット１を内衣に取り付ける方法およびマグネット２を外衣に取り付ける方法としては、縫着や接着剤を用いた接着などが例示される。

なお、マグネット１とマグネット２との反発効果を利用する際、Ｎ極同士の反発を利用してもよいしＳ極同士の反発を利用してもよい。

ここで、前記内衣および／また外衣において、目付けが３００ｇ／ｍ^２以下（好ましくは５０〜２５０ｇ／ｍ^２）であることが好ましい。該目付けが３００ｇ／ｍ^２より大きいと、着用快適性が低下するおそれがある。

前記内衣および／また外衣を構成する繊維としては、特に制限されず、ポリエステル繊維、アラミド繊維（メタ系アラミド繊維またはパラ系アラミド繊維）、ポリフェニレンスルフィド（ＰＰＳ）繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維、さらには、綿、ウール、絹などの天然繊維やこれらを複合したものが使用可能である。特にポリエステル繊維が好ましい。

前記内衣および／また外衣において、布帛の組織は特に限定されず、編物、織物、不
織布いずれでもよい。例えば、平織、綾織、サテンなどの織組織を有する織物や、天竺、スムース、フライス、鹿の子、そえ糸編、デンビー、ハーフなどの編組織を有する編物、不織布などが好適に例示されるが、これらに限定されるものではない。層数も単層でもよいし、２層以上の多層であってもよい。なかでも優れたストレッチ性を得る上で編物が好ましい。特に経編または緯編（丸編）組織を有する編物が好ましい。

その際、前記編物において、編物密度が、コース数４０〜１００／２．５４ｃｍかつウエール数３０〜６０／２．５４ｃｍであることが好ましい。また、前記編物に吸水加工が施されていることが好ましい。布帛に吸水加工が施されることにより、その布帛を含む衣料の吸汗性が向上し優れた着用快適性が得られる。

前記布帛に、防汚剤、常法の染色加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは抗菌剤、消臭剤
、防虫剤、防蚊剤、防水材、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤、撥水剤等の機
能を付与する各種加工を付加適用してもよい。

前記繊維製品は、磁気の反発力を利用することにより、内衣と外衣との密着を解消したり、保温性や清涼性を向上させることができ、ワーキングウエア、スポーツウエア、消防服、防火服、執務服、防護服、放射線防護服、手術衣、モータースポーツ用レーシングスーツなどとして好適に用いることができる。

次に、第２の実施態様において、繊維製品が表層と裏層とを有し、マグネット１を装着した表層の内側に、該マグネットに反発するようにマグネット２を配した裏層を対向させている。

かかる構成により、ソフト性および耐久性に優れたクッション材が得られる。また、保温性にも優れる。

次に本発明の実施例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。

［実施例１］
角一化成株式会社製のエラストマー磁石「ＮｅｏＦｌｅｘ」（商品名）で、片面がＳ極、他面がＮ極であるＮＳ着磁シート１２０ｍｍ角（０．３５ｍｍ）を上面がＳ極になるようにミドラー衣（内衣）の両肩部中央に装着した。一方、角一化成株式会社製のエラストマー磁石「ＮｅｏＦｌｅｘ」（商品名）で、片面がＳ極、他面がＮ極であるＮＳ着磁シート５０ｍｍ角（０．３５ｍｍ）を下面がＳ極になるようにウインドブレーカ（外衣）の両肩部の中央に装着した。

前記２種の衣料を重ね着する際、ミドラー衣の上にウインドブレーカ（外衣）を重ねるように着衣したところ、図１に示すように、ウインドブレーカ（外衣）の肩部は磁力で浮上し、衣服圧が分散される状態を体感することができ、また、腕を動かせた際の摩擦力が低減していることを体感できた。

本発明によれば、磁気力を利用してなる繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims

磁気の反発力を利用してなることを特徴とする繊維製品。
繊維製品が内衣と外衣とを有し、マグネット１を装着した内衣の外側に、該マグネット１に反発するようにマグネット２を配した外衣を配してなる、請求項１に記載の繊維製品。
繊維製品が表層と裏層とを有し、マグネット１を装着した表層の内側に、該マグネットに反発するようにマグネット２を配した裏層を対向させてなる、請求項１に記載の繊維製品。