実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶表示部9bとに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるように構成してもよい。
また、演出表示装置9の表示画面にはアクティブ表示部9Fが設けられており、現在実行中の変動表示に対応するアクティブ表示がアクティブ表示部9Fに表示される。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定のバックアップ期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図3参照)、図2では図示を省略している。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定の演出期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドも送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−2の変動パターンが用意されている。このうち、非リーチPA1−1は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動でない通常変動用の変動パターン(本例では、変動時間12.50秒)である。また、非リーチPA1−2は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、通常変動よりも変動時間が短い短縮変動用の変動パターン(本例では、変動時間2.00秒)である。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、非リーチはずれとなる場合には擬似連や滑り演出を伴う変動パターンが含まれない場合を示しているが、非リーチはずれとなる場合にも擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを設けるように構成してもよい。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
図7(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図7(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図7(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図7(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図7(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図7(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図8(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図8(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図8(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図8(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−2、ノーマルCA2−3〜ノーマルCA2−4、スーパーCA2−5の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図8(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図8(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数の値が1〜89であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されること(非リーチCA2−1の変動パターン種別となることから、後述する図10に示すように非リーチ通常変動の非リーチPA1−1の変動パターンとなること)がわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図8(A),(B)に示す例では1〜89)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
図9(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図10は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図17参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。また、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)を送信可能である。入賞時判定結果指定コマンドには、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)と、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)とがある。この実施の形態では、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図11は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図12および図13は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図12および図13に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜89となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜89となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜89の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−5の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−5となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値89、99、169、199、214および229は、具体的には、図8(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ8〜9,21〜29についても同様であり、図7(A)〜(D)や図8(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−2の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−5の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−5の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−5の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図7、図8参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になるとの入賞時判定結果にもとづいて先読み予告演出の一種である保留予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図12および図13に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ7コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、始動入賞が発生したときに先読み予告演出の一種である保留予告演出の実行を決定すると、保留表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特別表示態様(本例では、白色の三角形表示や、菱形表示、星形表示)に最終的に変化させる保留予告演出を実行する。
なお、先読み予告演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、保留予告演出に加えて、例えば、先読み予告演出として、複数変動にわたって連続してチャンス目図柄などの特殊表示結果を停止表示させる演出を実行したり、複数変動にわたってカウントダウンするような態様の演出を実行したり、背景画面が変化するような態様で演出モードを変更する演出を実行したりするなど、様々な態様が考えられる。
また、この実施の形態では、保留予告演出において保留表示の表示態様を変化させるのと同様の態様でアクティブ表示部9Fに表示されたアクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ予告演出も実行される。アクティブ予告演出では、アクティブ表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特別表示態様(本例では、白色の三角形表示や、菱形表示、星形表示)に最終的に変化させる。
図14および図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。また、特別図柄通常処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、背景指定コマンド(通常状態背景指定コマンド、時短状態背景指定コマンド、確変状態背景指定コマンド)や、図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)を送信する制御も行う。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図16(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図16(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図16(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(RAM55に形成されている)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1215A)。セットされていれば、そのままステップS1220Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS1216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS1220Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218A)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219A)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
なお、ステップS1218A,S1219Aの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218A〜S1220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
ただし、ステップS1215AまたはステップS1216AでYと判定したことによりステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS1220Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS1215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS1216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS1217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS1217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
また、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図16(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(RAM55に形成されている)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1217B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
なお、ステップS1218B,S1219Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218B〜S1220Bの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1215Aと同様の処理を行い、時短状態(確変状態とともに時短状態に制御されている場合も含む)であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、通常状態である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、後述するように、時短状態であるときには第2保留記憶に対してのみ先読み予告演出を実行するのであるから、逆に時短状態である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにし、通常状態である場合にはステップS1217Bの入賞時演出処理を実行せず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1216Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、先読み予告演出がある程度の期間実行される場合に、変動時間が短くて先読み予告演出が途中で途切れてしまうことを確実に防止することができる。
図17は、ステップS1217A,S1217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する保留予告演出やアクティブ予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図12および図13に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図12参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値89以下であるか否かを判定し、閾値89以下である場合(すなわち、1〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図12参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値89以下であるか否かを判定した後に、閾値99以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜89の範囲内となることはなく、90〜99の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99および89と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図13参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り種別判定用乱数にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図13参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図13参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図13参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1214A,S1214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図7、図8参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図12および図13に示すような「00(H)」〜「08(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する保留予告演出やアクティブ予告演出を実行するようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図18は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図19〜図21は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンド)であれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド)であれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS626)。ただし、遊技状態が確変状態や時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態中である場合には、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが送信されず、第1保留記憶数加算指定コマンドのみが送信される場合もある(ステップS1215A〜S1219A参照)ので、その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて通常態様(本例では、白色の丸形表示)により保留表示を1つ増加させて、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS627)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンド(第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS630)。
また、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおいて通常態様(本例では、白色の丸形表示)により保留表示を1つ増加させて、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS631)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS634)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンド(第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS636)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS637)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンド(遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS640)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS641)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンド(遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS642)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS643)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS644)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS645)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンド(遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS646)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS647)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンド(第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド)であれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS650)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンド(第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド)であれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS653)。例えば、受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば大当り開始指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図22は、図18に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留予告演出およびアクティブ予告演出の有無や変化パターンを設定する保留等予告演出設定処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図23は、保留等予告演出設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。保留等予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)のセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)が新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6002)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、そのまま処理を終了する。
確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、新たに受信した保留記憶数加算指定コマンド(始動入賞時コマンド格納領域に新たに格納された保留記憶数加算指定コマンド)が第1保留記憶数加算指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6003)。第1保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合でなければ(すなわち、第2保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合であれば)、そのまま処理を終了する。
ステップS6002,S6003の処理が実行されることによって、この実施の形態では、遊技状態が通常状態に制御されているときに第1始動入賞口13への始動入賞が新たに発生した場合にのみ、ステップS6004以降の処理が実行され、保留予告演出やアクティブ予告演出を実行することが可能に構成されている。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、確変状態や時短状態に制御されているときに第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合にも保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成する場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態であるか否かに関係なく、また第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに対しての始動入賞であるかに関係なく、保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップS6004)。なお、第1保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数を確認することにより判定できる。第1保留記憶数が2以上でなければ(すなわち、第1保留記憶数が1であれば)、そのまま処理を終了する。
この実施の形態では、保留予告演出を実行する場合、始動入賞時には通常態様により保留表示の表示を開始し、その後、保留シフトのタイミングで保留表示の表示態様を特別表示態様に変化させるのであるが、始動入賞のタイミングで第1保留記憶数が1しかないということは、その後、第1保留記憶の保留シフトが行われた場合に直ちにその保留を消化して変動表示が行われるのであるから、保留予告演出を実行する余地がない。そこで、この実施の形態では、ステップS6004で第1保留記憶数が2以上でなければ、保留予告演出を実行できないと判断して、そのまま処理を終了するように構成している。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、始動入賞のタイミングで直ちに特別表示態様により保留表示を表示して保留予告演出の実行を開始可能に構成する場合には、第1保留記憶数が1であってもステップS6005以降の処理に移行して保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、少なくともアクティブ予告演出に関しては始動入賞時の第1保留記憶数に関係なく実行可能なのであるから、第1保留記憶数が1であってもアクティブ予告演出の有無および種類を決定するように構成してもよい。
第1保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、保留予告演出およびアクティブ予告演出の有無および種類を決定する(ステップS6005)。ステップS6005では、演出制御用CPU101は、最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、保留予告演出およびアクティブ予告演出の有無および種類を決定するための保留等予告演出決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した保留等予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留予告演出およびアクティブ予告演出の有無および種類を決定する。
図24は、保留等予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図24に示すように、この実施の形態では、保留等予告演出決定テーブルにおいて、予告演出なし、保留予告演出A、保留予告演出B、保留予告演出C、アクティブ予告演出A、アクティブ予告演出B、およびアクティブ予告演出Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図24に示すように、この実施の形態では、保留予告演出Aが実行される場合には、始動入賞時に通常態様により予告対象の保留表示の表示が開始された後、最後の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様が三角形表示に変化する。また、保留予告演出Bが実行される場合には、始動入賞時に通常態様により予告対象の保留表示の表示が開始された後、最後の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様が菱形表示に変化する。また、保留予告演出Cが実行される場合には、始動入賞時に通常態様により予告対象の保留表示の表示が開始された後、最後の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様が星形表示に変化する。
例えば、始動入賞時に第1保留記憶数が2であった場合には、予告対象の変動表示が開始される前に保留シフトのタイミングは1回しかないのであるから、始動入賞の後の最初の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様が三角形表示や菱形表示、星形表示に変化する。また、例えば、始動入賞時に第1保留記憶数が3であった場合には、予告対象の変動表示が開始される前に保留シフトのタイミングは2回あるのであるから、始動入賞後の1回目の保留シフトのタイミングでは保留表示は通常態様のまま変化せず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様が三角形表示や菱形表示、星形表示に変化する。また、例えば、始動入賞時に第1保留記憶数が4であった場合には、予告対象の変動表示が開始される前に保留シフトのタイミングは3回あるのであるから、始動入賞後の1回目および2回目の保留シフトのタイミングでは保留表示は通常態様のまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様が三角形表示や菱形表示、星形表示に変化する。
また、図24に示すように、この実施の形態では、アクティブ予告演出Aが実行される場合には、始動入賞時に通常態様により予告対象の保留表示の表示が開始された後、予告対象の変動表示においてアクティブ表示の表示態様が三角形表示に変化する。また、アクティブ予告演出Bが実行される場合には、始動入賞時に通常態様により予告対象の保留表示の表示が開始された後、予告対象の変動表示においてアクティブ表示の表示態様が菱形表示に変化する。また、アクティブ予告演出Cが実行される場合には、始動入賞時に通常態様により予告対象の保留表示の表示が開始された後、予告対象の変動表示においてアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する。
なお、この実施の形態では、保留表示やアクティブ表示の最終表示態様として三角形表示や菱形表示、星形表示に変化するなど、保留表示やアクティブ表示の形状が変化する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留表示やアクティブ表示の形状は変化せず、保留表示やアクティブ表示の表示色が通常の表示色(例えば、白色)から特別な表示色(例えば、青色や赤色)に変化するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、保留予告演出やアクティブ予告演出が実行される場合に、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する際に所定の演出音の出力が行われる。図24に示すように、この実施の形態では、保留表示やアクティブ表示の表示態様が三角形表示や菱形表示に変化する場合には演出音αが出力され、保留表示やアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する場合には演出音βが出力される。
なお、例えば、演出音αや演出音βの例としては、例えば、所定の単発音などを出力するように構成してもよい。例えば、演出音αとして単発音を1回だけ出力し、演出音βとして単発音を2回続けて出力するようにしてもよい。
なお、演出音の例としては、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、「さんかく」や「ひしがた」、「ほし」などの音声をスピーカ27から出力するようにしてもよい。また、例えば、保留表示やアクティブ表示の表示色を変化させるように構成する場合には、「あお」や「あか」など変化後の表示色を示す音声をスピーカ27から出力するようにしてもよい。そのように何らかの形式で、変化後の保留表示やアクティブ表示を示唆または認識できるものであればよい。
また、この実施の形態では、保留予告演出を実行する場合に最後の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、最後の保留シフトよりも前の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様を変化させるように構成してもよい。例えば、始動入賞時の第1保留記憶数が3である場合に1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様を変化させたり、始動入賞時の第1保留記憶数が4である場合に1回目や2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示の表示態様を変化させたりしてもよい。また、例えば、予告対象の保留表示の表示態様を変化させるタイミングを抽選処理により決定するように構成し、複数種類の変化タイミングで予告対象の保留表示の表示態様を変化可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、保留予告演出やアクティブ予告演出を実行する場合に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を1回のみ変化させる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、複数回変化可能に構成してもよい。例えば、予告対象の保留表示を通常態様から三角形表示に変化させた後、その後の保留シフトのタイミングでさらに予告対象の保留表示の表示態様を菱形表示や星形表示に変化可能に構成してもよい。また、例えば、予告対象の保留表示を通常態様から三角形表示に変化させた後、予告対象の変動表示においてアクティブ表示を三角形表示からさらに菱形表示や星形表示に変化可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、保留予告演出だけでなく、アクティブ予告演出も始動入賞のタイミングで変動カテゴリコマンドにもとづいて決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、アクティブ予告演出については演出図柄の変動開始時に決定するように構成してもよい。この場合、例えば、変動カテゴリコマンドではなく、表示結果指定コマンドにもとづいてアクティブ予告演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図24に示すように、3種類の保留予告演出A〜Cと3種類のアクティブ予告演出A〜Cを実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上の保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能に構成したり、2種類の保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能に構成したりしてもよい。
また、図24に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれ、スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りである場合に、保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能に構成されており、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがそれ以外の変動カテゴリである場合には、演出制御用CPU101は、そのまま保留予告演出およびアクティブ予告演出のいずれも実行しないことに決定する。
演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ1)であれば、図24(A)に示す非リーチはずれ用の保留等予告演出決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ7)であれば、図24(B)に示すスーパーリーチはずれ用の保留等予告演出決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図13に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図24(C)に示すスーパーリーチ大当り用の保留等予告演出決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した保留等予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留予告演出およびアクティブ予告演出の有無および種類を決定する。
図24に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して保留予告演出やアクティブ予告演出の実行割合が高くなっており、保留予告演出やアクティブ予告演出が実行された場合には実行されなかった場合と比較して大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなっている。また、スーパーリーチ大当りやスーパーリーチはずれとなる場合には非リーチはずれとなる場合と比較して保留予告演出やアクティブ予告演出の実行割合が高くなっており、保留予告演出やアクティブ予告演出が実行された場合には実行されなかった場合と比較してスーパーリーチに対する期待度(リーチ信頼度)が高くなっている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、保留予告演出やアクティブ予告演出が実行された場合には、確変大当りに対する期待度(確変信頼度)が高くなるように構成してもよい。
図24に示すように、この実施の形態では、同じ保留予告演出やアクティブ予告演出が実行される場合であっても、保留予告演出Cやアクティブ予告演出Cが実行される場合(保留表示やアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する場合)には、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が最も高くなるように判定値が割り振られている。また、保留予告演出Bやアクティブ予告演出Bが実行される場合(保留表示やアクティブ表示の表示態様が菱形表示に変化する場合)には、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が次に高くなるように判定値が割り振られている。また、保留予告演出Aやアクティブ予告演出Aが実行される場合(保留表示やアクティブ表示の表示態様が三角形表示に変化する場合)には、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が最も低くなるように判定値が割り振られている。
なお、この実施の形態では、図24に示すように、保留予告演出の選択割合とアクティブ予告演出の選択割合とが同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、保留予告演出とアクティブ予告演出とで選択割合を異ならせてもよい。この場合、例えば、同じ最終表示態様に変化する場合であっても、保留予告演出が実行される場合よりもアクティブ予告演出が実行される場合の方が期待度が大きくなるように構成したり、逆にアクティブ予告演出が実行される場合よりも保留予告演出が実行される場合の方が期待度が大きくなるように構成したりしてもよい。また、例えば、最終表示態様として三角形表示に変化する場合には保留予告演出が実行される場合の方がアクティブ予告演出が実行される場合よりも期待度が高いが、最終表示態様として菱形表示に変化する場合にはアクティブ予告演出が実行される場合の方が保留予告演出が実行される場合よりも期待度が高くなるようにするなど、最終表示態様の種類に応じて保留予告演出とアクティブ予告演出とのいずれが期待度が高いかを異ならせてもよい。
保留予告演出またはアクティブ予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS6006のY)、演出制御用CPU101は、ステップS6005で決定した保留予告演出またはアクティブ予告演出の種類を、予告対象の保留記憶に対応付けて、RAMに設けられた保留等予告演出設定情報格納領域に記憶させる(ステップS6007)。なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aに表示されている複数の保留表示やアクティブ表示部9Fに表示されているアクティブ表示に対して並行して保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能であり、第1保留記憶表示部9aには最大で4つの保留表示を表示可能であるとともにアクティブ表示部9Fに1つのアクティブ表示を表示可能であることから、保留等予告演出設定情報格納領域には5つの格納領域が設けられており、それぞれの保留記憶や現在変動中のアクティブ表示に対応付けて、保留予告演出やアクティブ予告演出の種類が格納される。
図25は、図22に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図26は、図22に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
ステップS8001では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
ステップS8001では、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aまたは第2保留記憶表示部9bに表示されている1つ目の保留表示に応じた表示態様でアクティブ表示部9Fにおいてアクティブ表示を表示させる(ステップS8002)。
ステップS8002では、第1特別図柄の変動表示の開始に応じて演出図柄の変動表示を開始する場合であれば、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目の保留表示に応じた表示態様でアクティブ表示部9Fにおいてアクティブ表示を表示させる。この場合、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目の保留表示が通常態様の保留表示であれば、アクティブ表示部9Fにおいて通常態様の保留表示と同様の態様のアクティブ表示(本例では、白色の丸形表示)を表示させる。また、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目の保留表示が特別表示態様の保留表示であれば、アクティブ表示部9Fにおいて特別表示態様の保留表示と同様の態様のアクティブ表示(本例では、白色の三角形表示や、菱形表示、星形表示)を表示させる。
また、第2特別図柄の変動表示の開始に応じて演出図柄の変動表示を開始する場合であれば、第2保留記憶表示部9bに表示されている1つ目の保留表示(通常態様の保留表示)に応じた表示態様でアクティブ表示部9Fにおいてアクティブ表示(通常態様の保留表示と同様の態様のアクティブ表示)を表示させる。
なお、第1特別図柄の変動表示の開始に応じて演出図柄の変動表示を開始する場合であるか、第2特別図柄の変動表示の開始に応じて演出図柄の変動表示を開始する場合であるかは、具体的には、第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとのいずれを受信しているか(第1図柄変動指定コマンド受信フラグと第2図柄変動指定コマンド受信フラグとのいずれがセットされているか(ステップS650,S652参照))を確認することにより判定できる。
また、この実施の形態では、ステップS8002でアクティブ表示部9Fにアクティブ表示を表示すると、その直後に、第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて、第1保留記憶表示部9aまたは第2保留記憶表示部9bに表示されている1つ目の保留表示が消去される(ステップS631,S634参照)。従って、遊技者から見ると、見た目上はほぼ同時に保留シフトのタイミングで第1保留記憶表示部9aまたは第2保留記憶表示部9bに表示されている1つ目の保留表示が消去され、その消去された保留表示の表示態様を引き継いでアクティブ表示部9Fに新たなアクティブ表示が表示されたように見える。
次いで、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8003)。確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8004)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示を開始する場合であれば)、ステップS8005に移行する。すなわち、この実施の形態では、既に説明したように、遊技状態が通常状態である場合に第1保留記憶を対象として保留予告演出やアクティブ予告演出が実行されるのであるから、ステップS8003,S8004の処理を実行することによって、遊技状態が通常状態である場合に第1特別図柄の変動表示を実行する場合にのみ、ステップS8004〜S8012の処理を実行して、予告対象の保留表示を特別表示態様に変化させたり、作用演出や余韻演出を実行可能に構成したりしている。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶の中に保留表示の変化タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8005)。なお、保留表示の変化タイミングとなっているものがあるか否かは、例えば、保留等予告演出設定情報格納領域(ステップS6007参照)に保留予告演出の種類が格納されているとともに今回が最後の保留シフトのタイミングとなっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。保留表示の変化タイミングとなっているものがあれば(ステップS8005のY)、ステップS8007に移行する。
保留表示の変化タイミングとなっているものがなければ(ステップS8005のN)、演出制御用CPU101は、今回の変動表示がアクティブ予告演出の実行対象の変動表示であるか否かを確認する(ステップS8006)。なお、今回の変動表示がアクティブ予告演出の実行対象の変動表示であるか否かは、例えば、保留等予告演出設定情報格納領域(ステップS6007参照)に今回の変動表示に対応付けてアクティブ予告演出の種類が格納されているか否かを確認することにより判定できる。アクティブ予告演出の実行対象の変動表示でもなければ(ステップS8006のN)、ステップS8013に移行する。
第1保留記憶の中に保留表示の変化タイミングとなっているものがある場合(ステップS8005のY)、または今回の変動表示がアクティブ予告演出の実行対象の変動表示である場合(ステップS8006のY)には、演出制御用CPU101は、作用演出の種類を決定するための作用演出決定テーブルとして、予告対象の保留表示やアクティブ表示の最終表示態様に応じたテーブルを選択する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、選択した作用演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、作用演出の種類を決定する(ステップS8008)。
図27は、作用演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図27に示すように、作用演出決定テーブルには、作用演出A、作用演出Bおよび作用演出Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、この実施の形態では、作用演出の種類として作用演出A〜Cの3種類がある場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、2種類のみの作用演出を用いるように構成したり、4種類以上の作用演出を用いるように構成したりしてもよい。
図27に示すように、この実施の形態では、作用演出Aが実行された場合には、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が三角形表示に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、作用演出Bが実行された場合には、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が菱形表示に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、作用演出Cが実行された場合には、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。
なお、この実施の形態では、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、菱形表示に変化する場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、三角形表示に変化する場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなるように構成されているのであるから、結果として、作用演出Cが実行された場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、作用演出Bが実行された場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、作用演出Aが実行された場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなっている。
また、この実施の形態では、図27に示すように、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様がいずれの表示態様に変化するかに応じて作用演出の種類の決定割合を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、予告対象の保留表示やアクティブ表示に対応した変動表示の表示結果(例えば、大当りとなるか否か)や変動カテゴリ(例えば、リーチの有無や種類)に応じて作用演出の種類の決定割合を異ならせるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、作用演出が実行された場合には必ず予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化しない場合であっても作用演出(いわゆるガセの作用演出)を実行可能に構成してもよい。また、例えば、逆に、作用演出が実行されない場合であっても予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する場合があるように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
次いで、演出制御用CPU101は、余韻演出の演出期間を決定するための余韻演出決定テーブルとして、予告対象の保留表示やアクティブ表示の最終表示態様に応じたテーブルを選択する(ステップS8009)。そして、演出制御用CPU101は、選択した余韻演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、余韻演出の演出期間を決定する(ステップS8010)。
「余韻演出」とは、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した後に実行される演出であって、変化後の保留表示やアクティブ表示の一部を覆うことにより変化後の保留表示やアクティブ表示が視認しにくい態様により行われる演出である。ただし、この実施の形態では、余韻演出の実行中であっても、変化後の保留表示やアクティブ表示が全く視認できないのではなく、少なくとも一部が視認できる。
図28は、余韻演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図28に示すように、余韻演出決定テーブルには、演出期間2.0秒および5.0秒に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、この実施の形態では、余韻演出の演出期間として2.0秒と5.0秒の2種類がある場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、余韻演出の演出期間が3種類以上あるように構成してもよい。
図28に示すように、この実施の形態では、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が三角形表示に変化する場合には、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行される割合が高くなるように判定値が割り振れている。また、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が菱形表示に変化する場合には、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行される場合と余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行される場合とが同じ割合となるように判定値が割り振れている。また、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する場合には、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行される割合が高くなるように判定値が割り振れている。
なお、この実施の形態では、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が星形表示に変化する場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、菱形表示に変化する場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、三角形表示に変化する場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなるように構成されているのであるから、結果として、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行された場合には、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行された場合と比較して、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなっているといえる。
また、この実施の形態では、余韻演出は演出期間が2.0秒間である場合と5.0秒である場合とがあるものの、その前に実行される作用演出の種類に関係なく、また予告対象の保留表示やアクティブ表示の最終表示態様に関係なく、余韻演出の演出態様は常に共通である(本例では、後述するように、紙ふぶきが舞うような演出が実行される)。
また、この実施の形態では、図28に示すように、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様がいずれの表示態様に変化するかに応じて余韻演出の演出期間の決定割合を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、予告対象の保留表示やアクティブ表示に対応した変動表示の表示結果(例えば、大当りとなるか否か)や変動カテゴリ(例えば、リーチの有無や種類)に応じて余韻演出の演出期間の決定割合を異ならせるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行された場合には、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行された場合と比較して、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、逆に、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行された場合の方が、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行された場合よりも、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなるように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、上記のように余韻演出の演出期間が決定されることによって、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合によって期待度が異なるように構成されている。図29は、保留予告演出が実行される場合の余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との関係を説明するための説明図である。このうち、図29(A)は、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行される場合を示している。また、図29(B)は、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行される場合を示している。また、図29に示す例では、予告対象の保留表示が変化する変動表示の変動時間とその後に実行される予告対象の変動表示の変動時間とが同じであるものとして、余韻演出の演出期間が2.0秒の場合と5.0秒の場合とを比較している。
図29(A)に示すように、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行される場合には、余韻演出の演出期間自体はA=A1(2.0秒)で示される。また、余韻演出を終了した後、変化後の保留表示はその変動表示が終了して保留シフトされるまで表示され、その後は、変化後の保留表示の表示態様を引き継いでアクティブ表示が次の変動の変動表示の終了まで表示されるのであるから、変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間は、図29(A)に示すように、B=B11で表される。従って、図29(A)において、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bは、A1/B11により表される。
一方、図29(B)に示すように、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行される場合には、余韻演出の演出期間自体はA=A2(5.0秒)で示される。また、余韻演出を終了した後、変化後の保留表示はその変動表示が終了して保留シフトされるまで表示され、その後は、変化後の保留表示の表示態様を引き継いでアクティブ表示が次の変動の変動表示の終了まで表示されるのであるから、変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間は、図29(B)に示すように、B=B21で表される。従って、図29(B)において、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bは、A2/B21により表される。
図29において、予告対象の保留表示が変化する変動表示の変動時間とその後に実行される予告対象の変動表示の変動時間とが同じであると仮定すれば、図29(B)に示す余韻演出の演出期間A2=5.0秒の方が余韻演出の演出期間が長い分、期間B21は、図29(A)に示す余韻演出の演出期間A2=2.0秒の場合の期間B11よりも短くなる。従って、図29(A)と図29(B)とを比較すると、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bは、(A1/B11)<(A2/B21)の関係で表される。既に説明したように、この実施の形態では、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行された場合には、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行された場合と比較して、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなるように構成されているのであるから、(A1/B11)[期待度小]<(A2/B21)[期待度大]の関係となり、この実施の形態では、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bの値が大きくなるに従って、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなっているといえる。
なお、図29(A)および図29(B)において、正確には予告対象の保留表示は作用演出が終了した後の余韻演出の開始のタイミングで表示態様が変化しているのであるから、変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間は、それぞれ(A1+B11)および(A2+B21)の期間であるともとらえることもできる。しかし、そのようにとらえた場合であっても、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/(A+B)は、(A1/(A1+B11))[期待度小]<(A2/(A2+B21))[期待度大]の関係が成り立ち、割合A/(A+B)の値が大きくなるに従って、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなっているといえる。
また、図30は、アクティブ予告演出が実行される場合の余韻演出の演出期間と変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間との関係を説明するための説明図である。このうち、図30(A)は、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行される場合を示している。また、図30(B)は、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行される場合を示している。また、図30に示す例では、アクティブ予告演出が実行される変動表示の変動時間が同じであるものとして、余韻演出の演出期間が2.0秒の場合と5.0秒の場合とを比較している。
図30(A)に示すように、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行される場合には、余韻演出の演出期間自体はA=A1(2.0秒)で示される。また、余韻演出を終了した後、変化後のアクティブ表示はその変動表示が終了するまで表示されるのであるから、変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間は、図30(A)に示すように、B=B12で表される。従って、図30(A)において、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bは、A1/B12により表される。
一方、図30(B)に示すように、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行される場合には、余韻演出の演出期間自体はA=A2(5.0秒)で示される。また、余韻演出を終了した後、変化後のアクティブ表示はその変動表示が終了するまで表示されるのであるから、変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間は、図30(B)に示すように、B=B22で表される。従って、図30(B)において、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bは、A2/B22により表される。
図30において、アクティブ予告演出が実行される変動表示の変動時間が同じであると仮定すれば、図30(B)に示す余韻演出の演出期間A2=5.0秒の方が余韻演出の演出期間が長い分、期間B22は、図30(A)に示す余韻演出の演出期間A2=2.0秒の場合の期間B12よりも短くなる。従って、図30(A)と図30(B)とを比較すると、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bは、(A1/B12)<(A2/B22)の関係で表される。既に説明したように、この実施の形態では、余韻演出が5.0秒の演出期間にわたって実行された場合には、余韻演出が2.0秒の演出期間にわたって実行された場合と比較して、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなるように構成されているのであるから、(A1/B12)[期待度小]<(A2/B22)[期待度大]の関係となり、この実施の形態では、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bの値が大きくなるに従って、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなっているといえる。
なお、図30(A)および図30(B)において、正確には予告対象の保留表示は作用演出が終了した後の余韻演出の開始のタイミングで表示態様が変化しているのであるから、変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間は、それぞれ(A1+B12)および(A2+B22)の期間であるともとらえることもできる。しかし、そのようにとらえた場合であっても、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様によりアクティブ表示が表示される期間との割合A/(A+B)は、(A1/(A1+B12))[期待度小]<(A2/(A2+B22))[期待度大]の関係が成り立ち、割合A/(A+B)の値が大きくなるに従って、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなっているといえる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8010で決定した余韻演出の演出期間を、RAMに設けられた余韻演出設定情報格納領域に記憶させる(ステップS8011)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、およびステップS8008で決定した作用演出の種類に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8012)。そして、ステップS8014に移行する。
なお、この実施の形態では、複数の保留表示やアクティブ表示で並行して保留予告演出やアクティブ予告演出を実行可能に構成しているので、保留表示の表示態様の変化タイミングとなっている変動表示とアクティブ予告演出の実行タイミングとなっている変動表示とが重複する可能性がある。この場合、その予告対象の保留表示とアクティブ表示とに対して両方作用演出および余韻演出を実行してもよいし(例えば、その変動表示内において、時間をずらして予告対象の保留表示とアクティブ表示とに対して、それぞれ作用演出および余韻演出を実行する)、予告対象の保留表示またはアクティブ表示のいずれか一方のみを選択して作用演出および余韻演出を実行するようにしてもよい。
一方、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていた場合(ステップS8003のY)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなかった場合(ステップS8004のN)、保留表示の変化タイミングとなっているものもなくアクティブ予告演出の実行対象の変動表示でもなかった場合(ステップS8006のN)には、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた通常のプロセステーブル(作用演出を伴わないプロセステーブル)を選択する(ステップS8013)。そして、ステップS8014に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8012,S8013で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8014)。また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8015)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に作用演出が実行される場合には、ステップS8012で選択されたプロセステーブルに従ってステップS8015および後述する演出図柄変動中処理のステップS8105が実行されることによって、演出図柄の変動表示中に作用演出が実行される。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8016)。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド))のうち、1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドを1つ削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8017)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8018)。
図31は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の実行中であって作用演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8106)。なお、作用演出の終了タイミングとなっているか否かは、具体的には、ステップS8016でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。作用演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において余韻演出の実行を開始する制御を行う(ステップS8107)。また、演出制御用CPU101は、余韻演出の実行中であることを示す余韻演出実行中フラグをセットするとともに、余韻演出の演出期間を計測するための余韻演出計測タイマをセットする(ステップS8108)。なお、ステップS8108では、演出制御用CPU101は、余韻演出設定情報格納領域(ステップS8011参照)に格納されている余韻演出の演出期間を確認し、余韻演出の演出期間として2.0秒が格納されていれば余韻演出計測タイマに2.0秒に相当する値をセットし、余韻演出の演出期間として5.0秒が格納されていれば余韻演出計測タイマに5.0秒に相当する値をセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、予告対象の保留表示またはアクティブ表示の表示態様を最終表示態様に変更する(ステップS8109)。ステップS8109では、演出制御用CPU101は、保留等予告演出設定情報格納領域(ステップS6007参照)に格納されている保留予告演出の種類またはアクティブ予告演出の種類を確認し、保留予告演出の種類またはアクティブ予告演出の種類に応じた最終表示態様に変更する。例えば、保留予告演出Aである場合には予告対象の保留表示を三角形表示に変更し、保留予告演出Bである場合には予告対象の保留表示を菱形表示に変更し、保留予告演出Cである場合には予告対象の保留表示を星形表示に変更する。また、例えば、アクティブ予告演出Aである場合にはアクティブ表示を三角形表示に変更し、アクティブ予告演出Bである場合にはアクティブ表示を菱形表示に変更し、アクティブ予告演出Cである場合にはアクティブ表示を星形表示に変更する。
次いで、演出制御用CPU101は、予告対象の保留表示またはアクティブ表示の最終表示態様に応じた演出音をスピーカ27から出力する制御を行う(ステップS8110)。ステップS8109では、演出制御用CPU101は、保留等予告演出設定情報格納領域(ステップS6007参照)に格納されている保留予告演出の種類またはアクティブ予告演出の種類を確認し、保留予告演出の種類またはアクティブ予告演出の種類に応じた演出音を出力する制御を行う。例えば、保留予告演出A、保留予告演出B、アクティブ予告演出Aまたはアクティブ予告演出Bである場合(すなわち、最終表示態様が三角形表示または菱形表示である場合)には、演出音αをスピーカ27から出力する制御を行う。また、例えば、保留予告演出Cまたはアクティブ予告演出Cである場合(すなわち、最終表示態様が星形表示である場合)には、演出音βをスピーカ27から出力する制御を行う(図24参照)。
ステップS8106〜S8110の処理が実行されることによって、作用演出の実行が終了すると、予告対象の保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化するとともに、余韻演出の実行が開始され、予告対象の保留表示またはアクティブ表示の最終表示態様に応じた演出音が出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、余韻演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8111)。余韻演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、余韻演出の実行中であれば)、演出制御用CPU101は、余韻演出計測タイマの値を1減算し(ステップS8112)、減算後の余韻演出計測タイマの値が0となっているか否か(タイムアウトしたか否か)を確認する(ステップS8113)。余韻演出計測タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において余韻演出の実行を終了する制御を行う(ステップS8114)。そして、演出制御用CPU101は、余韻演出実行中フラグをリセットする(ステップS8115)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8116)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8117)。
図32は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、アクティブ表示部9Fに表示されているアクティブ表示を消去する(ステップS8300)。なお、保留記憶があり今回の変動表示の終了後に直ちに次の変動表示が開始される場合には、表示中のアクティブ表示をそのまま継続して表示するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
次いで、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS8304)。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS8305)。なお、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、具体的には、コマンド解析処理においてセットされる大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)や、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認することにより判定できる。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
次に、保留予告演出の演出態様の具体例について説明する。図33〜図35は、保留予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図33は、予告対象の保留表示の最終表示態様が三角形表示である場合の保留予告演出の演出態様の具体例を示している。また、図34は、予告対象の保留表示の最終表示態様が菱形表示である場合の保留予告演出の演出態様の具体例を示している。また、図35は、予告対象の保留表示の最終表示態様が星形表示である場合の保留予告演出の演出態様の具体例を示している。なお、図33〜図35において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図33を用いて、予告対象の保留表示の最終表示態様が三角形表示である場合の保留予告演出の演出態様の具体例について説明する。図33(1)に示すように、予告対象の変動表示の1つ前の変動表示が開始され、予告対象の保留表示について最後の保留シフトのタイミングとなったものとする。この場合、演出図柄の変動表示の開始時に保留表示の変化タイミングとなっていることにもとづいて作用演出の種類が決定されるとともに余韻演出の演出期間が決定される(ステップS8008,S8010参照)。
次いで、演出図柄の変動表示中に作用演出の開始タイミングとなると、図33(2)に示すように、演出表示装置9において作用演出の実行が開始される。なお、図33(2)に示す例では、作用演出の種類として作用演出Bの実行が決定され、作用演出Bとして、例えば、黄色の風船の画像200が登場するような態様の演出が開始される場合が示されている。なお、図33(2)に示す例では、一例として作用演出Bを実行する場合が示されているが、作用演出の種類として作用演出Aが決定された場合には作用演出Aの実行が開始され、作用演出の種類として作用演出Cが決定された場合には作用演出Cの実行が開始される。この場合、例えば、作用演出Aを実行する場合には青色の風船の画像が登場するような態様の演出を実行したり、作用演出Cを実行する場合には赤色の風船の画像が登場するような態様の演出を実行したりしてもよい。
なお、図33に示す例では、図33(2)〜(6)に示すように、作用演出の実行が開始されると、その後、最終的に余韻演出の実行が終了するまで、演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の左上端部に縮小表示される場合が示されている。
次いで、図33(3)に示すように、演出表示装置9において風船の画像200が予告対象の保留表示(本例では、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目の保留表示)に向かって飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、作用演出の終了タイミングとなると、図33(4)に示すように、演出表示装置9において風船が破裂したような態様の演出が実行される。
また、作用演出を終了すると、図33(5)に示すように、演出表示装置9において余韻演出の実行が開始される(ステップS8107参照)。なお、図33(5)に示す例では、余韻演出として、破裂した風船の中から紙ふぶきが舞うような態様の画像201が表示される場合が示されている。また、図33(5)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が最終表示態様である三角形表示202に変化する(ステップS8109参照)。なお、図33(5)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が三角形表示202に変化しても、その一部が紙ふぶきが舞うような態様の画像201に隠れているので、遊技者から見ると、この時点では変化後の保留表示の表示態様が三角形表示であるか否かを完全には認識できない(ただし、一部が見えているので、三角形表示か菱形表示のいずれであるかまでは推定できる)。また、図33(5)に示すように、予告対象の保留表示の最終表示態様に応じた演出音(本例では、演出音α)が出力される(ステップS8110参照)。
次いで、余韻演出が進行し、図33(6)に示すように、演出表示装置9において紙ふぶきが徐々に下方に落ちていくような態様の表示がされるに従って、変化後の保留表示が徐々に視認可能となっていき、予告対象の保留表示の最終表示態様が三角形表示202(本例では、図33(6)に示すような下向きの三角形表示)であることが認識可能となる。そして、余韻演出の演出期間を経過すると、図33(7)に示すように、余韻演出の実行を終了し、演出表示装置において変化後の予告対象の保留表示が完全に視認可能な状態となる。
なお、余韻演出の演出期間として2.0秒と決定された場合には、図33(5),(6)に示す余韻演出が2.0秒にわたって実行され、余韻演出の演出期間として5.0秒と決定された場合には、図33(5),(6)に示す余韻演出が5.0秒にわたって実行される。この場合、例えば、演出期間の長短に応じて余韻演出において紙ふぶきが舞い落ちる速度を早くしたり遅くしたりすればよい。なお、このことは、後述する図34および図35についても同様である。
次に、図34を用いて、予告対象の保留表示の最終表示態様が菱形表示である場合の保留予告演出の演出態様の具体例について説明する。なお、図34において、図34(1)から図34(4)までの演出態様は、図33(1)から図33(4)までの演出態様と同様である。
作用演出を終了すると、図34(5)に示すように、演出表示装置9において余韻演出の実行が開始される(ステップS8107参照)。なお、図34(5)に示す例では、余韻演出として、破裂した風船の中から紙ふぶきが舞うような態様の画像201が表示される場合が示されている。また、図34(5)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が最終表示態様である菱形表示203に変化する(ステップS8109参照)。なお、図34(5)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が菱形表示203に変化しても、その一部が紙ふぶきが舞うような態様の画像201に隠れているので、遊技者から見ると、この時点では変化後の保留表示の表示態様が菱形表示であるか否かを完全には認識できない。特に、この実施の形態では、図34(5)に示す段階では、図33(5)に示す予告対象の保留表示の表示態様が三角形表示に変化するときに余韻演出が開始される場合と殆ど同様の演出態様となるので、少なくとも三角形表示か菱形表示のいずれかに変化したことまでは認識できるが、三角形表示と菱形表示とのうちのいずれであるかまでは判別できない。また、図34(5)に示すように、予告対象の保留表示の最終表示態様に応じた演出音(本例では、演出音α)が出力される(ステップS8110参照)。
次いで、余韻演出が進行し、図34(6)に示すように、演出表示装置9において紙ふぶきが徐々に下方に落ちていくような態様の表示がされるに従って、変化後の保留表示が徐々に視認可能となっていき、予告対象の保留表示の最終表示態様が菱形表示203であることが認識可能となる。そして、余韻演出の演出期間を経過すると、図34(7)に示すように、余韻演出の実行を終了し、演出表示装置において変化後の予告対象の保留表示が完全に視認可能な状態となる。
次に、図35を用いて、予告対象の保留表示の最終表示態様が菱形表示である場合の保留予告演出の演出態様の具体例について説明する。なお、図35において、図35(1)から図35(4)までの演出態様は、図33(1)から図33(4)までの演出態様と同様である。
作用演出を終了すると、図35(5)に示すように、演出表示装置9において余韻演出の実行が開始される(ステップS8107参照)。なお、図35(5)に示す例では、余韻演出として、破裂した風船の中から紙ふぶきが舞うような態様の画像201が表示される場合が示されている。また、図35(5)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が最終表示態様である星形表示204に変化する(ステップS8109参照)。なお、図35(5)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が星形表示204に変化しても、その一部が紙ふぶきが舞うような態様の画像201に隠れているので、変化後の保留表示全体を視認することはできない。しかしながら、変化後の保留表示全体を視認できない状態であっても、図35(5)に示すように星形表示204に変化する場合には、図33(5)および図34(5)に示す三角形表示202や菱形表示203の一部が隠れている場合とは異なり、変化後の保留表示の表示態様が星形表示204であることを認識可能である。また、図35(5)に示すように、予告対象の保留表示の最終表示態様に応じた演出音(本例では、演出音β)が出力される(ステップS8110参照)。
次いで、余韻演出が進行し、図35(6)に示すように、演出表示装置9において紙ふぶきが徐々に下方に落ちていくような態様の表示がされるに従って、変化後の保留表示(星形表示204)の全体が徐々に視認可能となっていく。そして、余韻演出の演出期間を経過すると、図35(7)に示すように、余韻演出の実行を終了し、演出表示装置において変化後の予告対象の保留表示が完全に視認可能な状態となる。
次に、アクティブ予告演出の演出態様の具体例について説明する。図36は、アクティブ予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図36では、一例として、アクティブ表示の最終表示態様が三角形表示である場合のアクティブ予告演出の演出態様の具体例を示している。なお、アクティブ表示の最終表示態様が菱形表示や星形表示である場合のアクティブ予告演出の演出態様については、図34および図35に示したような菱形表示や星形表示を図36に示すアクティブ予告演出の演出態様に当てはめて考えることによって説明である。また、図36において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
図36(1)に示すように、予告対象の変動表示が開始され、予告対象の保留表示がシフトされてアクティブ表示部9Fにおいて対応するアクティブ表示の表示が開始されたものとする。この場合、演出図柄の変動表示の開始時にアクティブ予告演出の実行対象の変動表示であることにもとづいて作用演出の種類が決定されるとともに余韻演出の演出期間が決定される(ステップS8008,S8010参照)。
次いで、演出図柄の変動表示中に作用演出の開始タイミングとなると、図36(2)に示すように、演出表示装置9において作用演出の実行が開始される。なお、図36(2)に示す例では、作用演出の種類として作用演出Bの実行が決定され、作用演出Bとして、例えば、黄色の風船の画像200が登場するような態様の演出が開始される場合が示されている。なお、図36(2)に示す例では、一例として作用演出Bを実行する場合が示されているが、作用演出の種類として作用演出Aが決定された場合には作用演出Aの実行が開始され、作用演出の種類として作用演出Cが決定された場合には作用演出Cの実行が開始される。この場合、例えば、作用演出Aを実行する場合には青色の風船の画像が登場するような態様の演出を実行したり、作用演出Cを実行する場合には赤色の風船の画像が登場するような態様の演出を実行したりしてもよい。
なお、図36に示す例では、図36(2)〜(6)に示すように、作用演出の実行が開始されると、その後、最終的に余韻演出の実行が終了するまで、演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の左上端部に縮小表示される場合が示されている。
次いで、図36(3)に示すように、演出表示装置9において風船の画像200が
アクティブ表示部9Fに表示されているアクティブ表示に向かって飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、作用演出の終了タイミングとなると、図36(4)に示すように、演出表示装置9において風船が破裂したような態様の演出が実行される。
なお、図33〜図36に示すように、この実施の形態では、保留予告演出が実行される場合とアクティブ予告演出が実行される場合とで、作用演出が実行される場合に、風船の画像200が飛んでいく行き先が予告対象の保留表示の上であるかアクティブ表示の上であるかで相違しているが、風船の画像200が飛んでいく演出の態様自体は共通している。従って、この実施の形態では、保留予告演出が実行される場合とアクティブ予告演出が実行される場合とで、少なくとも一部が共通の演出態様である作用演出が実行される。
また、作用演出を終了すると、図36(5)に示すように、演出表示装置9において余韻演出の実行が開始される(ステップS8107参照)。なお、図36(5)に示す例では、余韻演出として、破裂した風船の中から紙ふぶきが舞うような態様の画像201が表示される場合が示されている。また、図36(5)に示すように、アクティブ表示部9Fに表示されているアクティブ表示の表示態様が最終表示態様である三角形表示205に変化する(ステップS8109参照)。なお、図36(5)に示すように、アクティブ表示の表示態様が三角形表示205に変化しても、その一部が紙ふぶきが舞うような態様の画像201に隠れているので、遊技者から見ると、この時点では変化後のアクティブ表示の表示態様が三角形表示であるか否かを完全には認識できない(ただし、一部が見えているので、三角形表示か菱形表示のいずれであるかまでは推定できる)。また、図36(5)に示すように、アクティブ表示の最終表示態様に応じた演出音(本例では、演出音α)が出力される(ステップS8110参照)。
次いで、余韻演出が進行し、図36(6)に示すように、演出表示装置9において紙ふぶきが徐々に下方に落ちていくような態様の表示がされるに従って、変化後のアクティブ表示が徐々に視認可能となっていき、アクティブ表示の最終表示態様が三角形表示205(本例では、図36(6)に示すような下向きの三角形表示)であることが認識可能となる。そして、余韻演出の演出期間を経過すると、図36(7)に示すように、余韻演出の実行を終了し、演出表示装置において変化後のアクティブ表示が完全に視認可能な状態となる。
なお、余韻演出の演出期間として2.0秒と決定された場合には、図36(5),(6)に示す余韻演出が2.0秒にわたって実行され、余韻演出の演出期間として5.0秒と決定された場合には、図36(5),(6)に示す余韻演出が5.0秒にわたって実行される。この場合、例えば、演出期間の長短に応じて余韻演出において紙ふぶきが舞い落ちる速度を早くしたり遅くしたりすればよい。
なお、この実施の形態では、図33〜図36に示すように、作用演出の種類に応じて異なる表示色の風船が飛んでくるような演出を実行する場合を示したが、作用演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、作用演出として保留表示やアクティブ表示に向かって爆弾を投げたり大砲を発射したりするような演出を実行したり、作用演出の種類に応じて異なるキャラクタが登場するような態様の作用演出を実行したりしてもよい。また、例えば、作用演出の種類に応じて爆弾や大砲、キャラクタなどが異なる方向から保留表示やアクティブ表示に作用するような作用演出を実行したりしてもよく、様々な作用演出の態様が考えられる。
また、この実施の形態では、図33〜図36に示すように、余韻演出として紙ふぶきが舞い降りるような態様の演出を実行する場合を示したが、余韻演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、余韻演出として変化後の保留表示やアクティブ表示の少なくとも一部が爆弾や大砲の煙幕で隠れるような態様の演出を実行してもよく、様々な余韻演出の態様が考えられる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を表示可能であり、特定表示の表示態様を複数種類のいずれかの表示態様(本例では、三角形表示、菱形表示、星形表示)に変化させることによって有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されることを示唆可能である。また、特定表示の表示態様を変化させた後、所定期間(本例では、2,0秒または5.0秒)にわたって変化後表示(本例では、余韻演出)を伴う態様にて特定表示を表示可能である。そして、変化後表示を伴った状態であっても特定表示がいずれの表示態様に変化したかを認識可能に特定表示を表示可能である(本例では、図33(5),(6)、図34(5),(6)、図35(5),(6)、および図36(5),(6)に示すように、余韻演出の実行中であっても変化後の保留表示やアクティブ表示の一部を視認可能である)。そのため、変化後表示の表示中であっても特定表示の変化後の表示態様を認識できるので、特定表示に注目させることができ、特定表示を表示する場合の演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、変化後表示(本例では、余韻演出)を伴った状態であっても特定表示がいずれの表示態様に変化したかを認識可能な例として、余韻演出として実行される紙ふぶきに覆われている状態であっても、少なくとも変化後の保留表示やアクティブ表示の形状の一部が視認できる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留表示やアクティブ表示が通常とは異なる表示色(例えば、青色や赤色)に変化する場合に、余韻演出として実行される紙ふぶきや煙幕の中に薄く変化後の表示色の保留表示やアクティブ表示が見えるようなものでもよく、何らかの形式で変化後の表示態様を認識できるものであればよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示の変化後の表示態様に対応した音(本例では、演出音α、演出音β)を出力可能であり、変化後表示を伴った状態であっても特定表示がいずれの表示態様に変化したかを認識可能に音を出力可能である(本例では、図24に示すように、最終表示態様が三角形表示または菱形表示である場合には演出音αを出力し、最終表示態様が星形表示である場合には演出音βを出力する)。そのため、変化後表示の表示中であっても音によって特定表示の変化後の表示態様を認識できるので、特定表示に注目させることができ、特定表示を表示する場合の演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、図33〜図36に示したように、最終表示態様が星形表示である場合には余韻演出が開始された初期の段階から星形表示であることを認識可能である一方で、最終表示態様が三角形表示や菱形表示である場合には余韻演出が開始された初期の段階では三角形表示であるか菱形表示であるかまでは識別できず、余韻演出が進行するに従って三角形表示であるか菱形表示であるかが認識できるように構成している。また、余韻演出の初期の段階で認識可能な星形表示に変化する場合には、他の表示態様とは異なる演出音βを出力することによって、音によっても初期の段階で星形表示であることを認識可能とし、三角形表示や菱形表示に変化する場合には、共通の演出音αを出力することによって、初期の段階では音によっても直ちには三角形表示であるか菱形表示であるかを認識できないように構成している。そのように、この実施の形態では、最終表示態様の種類によって、保留表示やアクティブ表示がどのような表示態様に変化したかを認識可能となるまでの期間に差が生じるように構成することができるので、より特定表示を表示する場合の演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、特定表示に作用する態様により実行される作用演出(本例では、図33(2)〜(4)、図34(2)〜(4)、図35(2)〜(4)、および図36(2)〜(4)に示すような作用演出)を実行可能であり、複数種類の作用演出(本例では、図27に示す作用演出A〜C)を実行可能である。また、実行される作用演出の種類にかかわらず共通の変化後表示を表示可能である(本例では、作用演出の種類に関係なく、図33(5),(6)、図34(5),(6)、図35(5),(6)、および図36(5),(6)に示す共通の演出態様で余韻演出が実行される)。そのため、データ容量の増加を抑えつつ、分かりやすい演出を実行することができる。
また、この実施の形態によれば、特定表示をいずれの表示態様に変化させる場合であっても共通の変化後表示を表示可能である(本例では、予告対象の保留表示やアクティブ表示の最終表示態様に関係なく、図33(5),(6)、図34(5),(6)、図35(5),(6)、および図36(5),(6)に示す共通の演出態様で余韻演出が実行される)。そのため、データ容量の増加を抑えつつ、分かりやすい演出を実行することができる。
なお、この実施の形態において、「共通の変化後表示」とは、図33(5),(6)、図34(5),(6)、図35(5),(6)、および図36(5),(6)に示すように、変化後表示(本例では、余韻演出)の演出表示が同じであることを示しており、図28〜図30に示すように、変化後表示の演出期間は2.0秒や5.0秒など異なっていてもよい概念を示している。
また、この実施の形態で示した態様にかぎらず、複数種類の余韻演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、予告対象の保留表示やアクティブ表示がいずれの最終表示態様に変化するかに応じて異なる割合で複数種類の余韻演出から実行する余韻演出を決定したり、予告対象の変動表示が大当りとなるか否かに応じて異なる割合で複数種類の余韻演出から実行する余韻演出を決定したりしてもよい。
また、この実施の形態によれば、変化後表示の表示期間と変化後の表示態様により特定表示が表示される期間との割合によって期待度が異なる(本例では、図29および図30に示すように、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bの値が大きくなるに従って、大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高い)。そのため、特定表示を表示する場合の演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、図29および図30に示すように、余韻演出の演出期間を異なる割合で選択することによって、結果として、余韻演出の演出期間と変化後の表示態様により予告対象の保留表示やアクティブ表示が表示される期間との割合A/Bによって期待度が異なる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、余韻演出の後、保留表示やアクティブ表示が変化後の表示態様で表示される期間も複数種類の期間の中から決定するようにし、最終的な割合A/Bによって期待度が異なるように遊技機を設計してもよい。また、例えば、余韻演出の演出期間自体は固定とし、保留表示やアクティブ表示の表示態様の変化タイミングを複数種類のタイミングの中から決定するようにし、変化タイミングの違いに応じて、結果的に最終的な割合A/Bによって期待度が異なるように遊技機を設計してもよい。
また、この実施の形態では、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する場合に余韻演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、セリフ予告演出においてセリフ表示の表示色が白色から赤色に変化したり、リーチ中のテロップ表示においてテロップ表示の表示色が白色から赤色に変化したりするような場合に、この実施の形態で示したような余韻演出を実行可能に構成し、少なくとも変化後のセリフ表示やテロップ表示の一部が視認可能となるように構成してもよい。また、例えば、いわゆる決め演出(大当りとなることを確定させる演出)の前にプッシュボタン120を模した画像をスティックコントローラ122を模した画像に変化させる演出を実行するような場合に、この実施の形態で示したような余韻演出を実行可能に構成し、少なくとも変化後のスティックコントローラ122を模した画像の一部が視認可能となるように構成してもよい。そのように保留表示やアクティブ表示にかぎらず、何らかの形式で表示態様が変化する演出を実行する場合に、この実施の形態で示した余韻演出を実行する構成を適用することができる。
実施の形態2.
可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を、少なくとも、通常態様と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様と、演出内容を示唆する第2特定態様とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能であることとしてもよい。具体的には、以下の第2の実施の形態を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
第2の実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告演出を実行可能である。先読み予告演出とは、未だ開始されていない変動を予告対象とする演出である。具体的に、第2の実施の形態では、保留表示の表示態様を変化させる保留表示変化を実行することにより、該保留表示に対応する変動において大当りとなることに対する信頼度や、該保留表示に対応する変動における演出内容を示唆可能な構成となっている。
具体的には、始動入賞時に抽出されたランダムR(大当り判定用乱数)、大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数にもとづいて、該始動入賞に対応する変動にて大当りとなるか否か、およびいずれの変動パターンを用いた変動を行うかが、該変動が開始されるよりも前の時点(例えば、始動入賞時)にて判定され、該判定結果にもとづいて先読み演出を実行可能に構成されている。以下、始動入賞時にて大当りとなるか否か、およびいずれの変動パターンを用いた変動を行うかが判定された場合における判定結果を「入賞時判定結果」ということがある。入賞時判定結果は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されるコマンドにもとづいて遊技制御用マイクロコンピュータ100が特定可能となる。
また、第2の実施の形態では、第1の実施の形態で示した第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9cに代えて、演出表示装置9において1つの保留記憶表示部が表示される。
第2の実施の形態において、保留記憶表示部において表示される保留表示の表示態様として、大当りとなることに対する信頼度を示す通常表示態様と、所定の演出の実行を示唆する演出示唆表示態様とが設けられている。通常表示態様には、白色で表示される「白」および赤色で表示される「赤」が含まれており、大当りとなることに対する信頼度は、金>赤>白となっている。演出示唆表示態様には、「特殊?」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する特殊示唆態様が含まれる。特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象であるか否かにかかわらず選択され得る表示態様である。
なお、特殊ゾーン演出とは、1回の変動または複数回の連続した変動にて、通常の背景とは異なる特殊背景を表示する演出である。また、特殊ゾーン演出は、実行回数が多いほど大当りに対する信頼度が高い構成となっている。以下、特殊ゾーン演出の実行を開始することを「特殊ゾーンに突入する」ということがある。
特殊ゾーンに突入する直前には、突入成功演出が実行される。突入成功演出は、特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入することが確定した旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「成功!」と表示する演出)である。
図37は、第2の実施の形態における特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示151と2個の保留表示152,153とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示154が特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定される。また、このとき、「白」から「赤」に変化する保留変化パターンが決定され、変化タイミングとして1個目(予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるタイミング)が決定されたこととする。
そして、(3)はずれ目で変動が終了し、(4)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示151が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、突入予告演出が実行される(画像Pが表示される)。それから3秒が経過すると、(5)突入成功演出であったことが報知され(画像Pが切替表示され)、特殊ゾーンに突入する(画像Qが表示される)。それから5秒後のタイミングで、(6)特殊示唆態様にて表示していた保留表示153の表示態様が「赤」に変化する。これは、仮に特殊ゾーンに突入してからも継続して特殊示唆態様の保留表示153を表示し続けた場合には、更に特殊ゾーンに関連する何かがあるのではないかといった誤解を遊技者に与え、混乱させてしまう虞があることから、役割(特殊ゾーンに突入することの示唆)を終えた保留表示の表示態様を変化させるものである。
以上に説明したように、この第2の実施の形態において、可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(本例では、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(本例では、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(本例では、特殊示唆態様)とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(本例では、第2の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100における、「白」や「赤」や特殊示唆態様にて保留表示を表示可能な部分(図37参照))と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(本例では、第2の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100における、特殊示唆態様にて示唆された特殊ゾーン演出を実行可能である部分(図37(5),(6)参照))とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(本例では、第2の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100は、図37に示すように、特殊ゾーン演出が開始された5秒後に、特殊示唆態様にて表示していた保留表示153を「赤」に変化可能である)こととした。これにより、特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この第2の実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示したような余韻演出を実行する場合に適用するように構成してもよい。この場合、例えば、余韻演出の実行中であっても、変化後の特殊示唆態様(「特殊?」)の保留表示154の少なくとも一部が視認できるように構成すればよい。
実施の形態3.
また、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段と、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段とを備え、変化演出実行手段は、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様に変化させる演出を実行可能であり、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも第2態様に変化する割合が低いこととしてもよい。具体的には、以下の第3の実施の形態を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
第3の実施の形態では、始動入賞が発生したときに先読み予告演出の一種である保留予告演出の実行を決定すると、保留表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特別表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に最終的に変化させる保留予告演出を実行する。なお、この第3の実施の形態では、保留予告演出を実行する場合、保留表示が通常態様から特別表示態様に直接変化するのではなく、保留表示が特殊表示態様(本例では、三角形表示や矩形表示)に一旦変化し、その後の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特別表示態様に変化する演出が実行される場合がある。以下、通常態様により表示された保留表示を「通常保留」ともいい、特殊表示態様により表示された保留表示を「特殊保留」ともいう。また、特別表示態様のうちの青色の表示色により表示された保留表示を「青色保留」ともいい、赤色の表示色により表示された保留表示を「赤色保留」ともいう。
例えば、第3の実施の形態では、演出制御用CPU101は、始動入賞が発生したときに、図38および図39に示す最終表示態様決定テーブルを用いて最終表示態様を決定する。そして、後述する「通常保留(特殊保留経由なし)」以外の表示態様が最終表示態様として決定された場合、演出制御用CPU101は、最新の入賞時判定結果、第1保留記憶数および最終表示態様にもとづいて、予告対象の保留表示の変化パターンを決定する。具体的には、図40および図41に示す変化パターン決定テーブルを用いて変化パターンを決定する。
図38および図39は、第3の実施の形態における最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図38および図39に示すように、この第3の実施の形態では、最終表示態様決定テーブルにおいて、保留表示の最終表示態様として、通常保留(特殊保留経由なし)、通常保留(特殊保留経由あり)、青色保留、および赤色保留に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、このうち、「通常保留(特殊保留経由あり)」とは、始動入賞の後の保留シフトのタイミングにおいて特殊保留に一旦変化した後、さらにその後の保留シフトのタイミングで最終的に通常保留に戻るものであり、最終表示態様自体は通常保留であるが保留予告演出は実行されるものである。一方、「通常保留(特殊保留経由なし)」とは、全く特殊保留にも変化することなく、その保留が消化されて保留表示が消去されるまで通常保留のまま変化しないものであり、保留予告演出自体を実行しないものに相当する。
なお、第1保留記憶数が2である場合には、始動入賞の後の保留シフトのタイミングで保留表示を変化させる機会は1回しかないのであるから、保留表示を特殊保留に一旦変化させる余地がない。そのため、図38(A)〜(C)に示す第1保留記憶数「2」用の最終表示態様決定テーブルには、通常保留(特殊保留経由なし)、青色保留、および赤色保留に対してのみ、それぞれ判定値が割り振られ、通常保留(特殊保留経由あり)に対する判定値の割り振りはない。
また、図38および図39に示すように、この第3の実施の形態では、入賞時判定結果が非リーチはずれ、スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りである場合に、保留予告演出を実行可能に構成されており、入賞時判定結果がそれ以外である場合には、演出制御用CPU101は、そのまま保留表示の最終表示態様を「通常保留(特殊保留経由なし)」に決定し、保留予告演出を実行しないことに決定する。
演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、入賞時判定結果が非リーチはずれを示すものであれば、図38(A)に示す保留2個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれを示すものであれば、図38(B)に示す保留2個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りを示すものであれば、図38(C)に示す保留2個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「3」または「4」である場合には、入賞時判定結果が非リーチはずれを示すものであれば、図39(D)に示す保留3〜4個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれを示すものであれば、図39(E)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りを示すものであれば、図39(F)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
図38および図39に示すように、この第3の実施の形態では、スーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。従って、この第3の実施の形態では、保留表示が最終的に青色保留や赤色保留に変化する場合には、最終的に通常保留となる場合と比較して、スーパーリーチに対する期待度(リーチ信頼度)が高くなっている。
また、図38および図39に示すように、この第3の実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。また、図38および図39に示すように、この第3の実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に青色保留よりも赤色保留に変化する割合がさらに高くなっている。従って、この第3の実施の形態では、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化した場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に青色保留に変化した場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に通常保留であった場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなっている。
図40および図41は、第3の実施の形態における変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。なお、図40および図41において、特殊△とは三角形表示の特殊保留を示しており、特殊□とは矩形表示の特殊保留を示している。
演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、決定した最終表示態様が青色保留であれば、図40(A)に示す保留2個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図40(B)に示す保留2個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「3」である場合には、決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図40(C)に示す保留3個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が青色保留であれば、図40(D)に示す保留3個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図40(E)に示す保留3個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「4」である場合には、決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図41(F)に示す保留4個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が青色保留であれば、図41(G)に示す保留4個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。また、決定した最終表示態様が赤色保留であれば、さらに、入賞時判定結果が非リーチはずれまたはスーパーリーチはずれを示すものであれば、図41(H)に示す保留4個且つ非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りを示すものであれば、図41(I)に示す保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図41に示すように、この第3の実施の形態では、第1保留記憶数が「4」である場合には、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示し、1回目の保留シフトのタイミングで特殊保留に変化させ、3回目以降の保留シフトのタイミングで通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成されている。従って、この第3の実施の形態では、保留記憶表示部において予告対象の保留表示が4つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)と3つ目の位置に表示されているとき(1回目の保留シフト後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。また、図40(C)〜(E)に示すように、この第3の実施の形態では、第1保留記憶数が「3」である場合にも、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示するので、保留記憶表示部において予告対象の保留表示が3つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。従って、この第3の実施の形態では、予告対象の保留表示が4つ目および3つ目の位置に表示されている期間においては、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化しにくくなっている。そのため、予告対象の保留表示が早い段階で特殊保留から通常保留に変化して遊技者が落胆することを防止し、保留予告演出を実行する場合の演出効果の低下を防止できるものとなっている。
また、この第3の実施の形態では、特殊保留が表示された後の保留シフトのタイミングで作用演出が実行可能となり、作用演出が実行されても予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しなかったり、通常保留や青色保留、赤色保留に変化したりする場合がある。例えば、図41(F)に示す変化パターン401,403では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。また、例えば、図41(F)に示す変化パターン402,404では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングでは作用演出が実行されるものの特殊保留のまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。そのように、この第3の実施の形態では、1回の作用演出で特殊保留から通常保留に戻ってしまう場合だけでなく、複数の作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に戻る場合もあるので、保留予告演出を実行する場合の演出効果を向上できるものとなっている。
また、図40(C)〜(E)および図41(F)〜(I)に示すように、この第3の実施の形態では、特殊保留として三角形表示の特殊保留と矩形表示の特殊保留との2種類があるのであるが、矩形表示の特殊保留が表示された場合には、三角形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として赤色保留が表示される割合が高くなっている。また、逆に、三角形表示の特殊保留が表示された場合には、矩形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として通常保留に戻る割合が高くなっている。
また、図41(H),(I)に示すように、この第3の実施の形態では、特殊保留から通常保留に戻っても最終的に赤色保留が表示される(すなわち、一旦通常保留に戻ったと落胆させてから赤色保留が復活して表示されたように見せる)変化パターン(変化パターン411,414)が設けられており、スーパーリーチ大当りとなる場合にのみ、この復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に判定値が割り振られている。従って、この第3の実施の形態では、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、大当りが確定することになり、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、演出制御用CPU101は、保留記憶の中に作用演出(保留表示に作用するような態様により実行され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する演出)の実行可能タイミングとなっているものがある場合に、作用演出を実行するようになっている。なお、作用演出の実行可能タイミングとなっているか否かは、例えば、保留予告演出設定情報格納領域格納されている変化パターンを確認し、今回の変動開始(保留シフト)のタイミングで特殊△→特殊△や、特殊△→通常保留、特殊△→青色保留、特殊△→赤色保留、特殊□→特殊□、特殊□→通常保留、特殊□→青色保留、特殊□→赤色保留となっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。
以上に説明したように、この第3の実施の形態によれば、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段(本例では、第3の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100における保留表示やアクティブ表示を表示可能な部分)と、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、作用演出を伴う保留予告演出)を実行可能な変化演出実行手段(本例では、第3の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100における図40および図41に示すいずれかの変化パターンにて保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させる部分)とを備え、変化演出実行手段は、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能である(本例では、図40(D),(E)に示す変化パターン33〜36および図41(G)〜(I)に示す変化パターン405〜414にもとづく保留予告演出を実行可能である)とともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能であり(本例では、図40(C)に示す変化パターン31,32および図41(F)に示す変化パターン401〜404にもとづく保留予告演出を実行可能である)、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも第2態様に変化する割合が低い(本例では、図40および図41に示すように、特殊保留から通常保留に変化した後にさらに赤色保留に変化する変化パターンは、始動入賞時に第1保留記憶数が4個でスーパーリーチ大当りの場合にのみ選択可能な変化パターン411,414しかなく、判定値の割り振りが極めて少なく、通常保留のまま変化しない変化パターン31,32,401〜404の方が判定値の割り振りが多い。なお、特殊保留から通常保留に変化した後は赤色保留に変化する場合がないものであってもよい。)こととした。これにより、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、この第3の実施の形態によれば、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段(本例では、第3の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100における保留表示やアクティブ表示を表示可能な部分)と、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、作用演出を伴う保留予告演出)を実行可能な変化演出実行手段(本例では、第3の実施の形態の演出制御用マイクロコンピュータ100における図40および図41に示すいずれかの変化パターンにて保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させる部分)とを備え、変化演出実行手段は、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能である(本例では、図40(D),(E)に示す変化パターン33〜36および図41(G)〜(I)に示す変化パターン405〜414にもとづく保留予告演出を実行可能である)とともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能であり(本例では、図40(C)に示す変化パターン31,32および図41(F)に示す変化パターン401〜404にもとづく保留予告演出を実行可能である)、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも有利度が低い(本例では、図39に示すように、特殊保留から通常保留に変化する場合(通常保留(特殊保留経由あり)の場合)には、青色保留や赤色保留の場合と比較して、スーパーリーチ大当りやスーパーリーチはずれとなる割合が低く、非リーチはずれとなる割合が高い)こととした。これにより、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
なお、この第3の実施の形態では、第1態様として特殊保留を表示するとともに、第3態様として通常保留を表示し、特殊保留から通常保留に変化させる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、通常保留を第1態様の位置づけで表示するようにし、第3態様として保留表示の表示態様の変化済みであることを示す済保留(例えば、「済」の文字表示を含む丸形表示)を表示するように構成してもよい。
また、この第3の実施の形態で示した保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化する構成を、第1の実施の形態で示したようなアクティブ表示を変化させる場合に適用するように構成してもよい。この場合、例えば、アクティブ表示を特殊保留と同様の態様のアクティブ表示に一旦変化させ、その後、通常態様のアクティブ表示に変化させたり、青色や赤色の表示色のアクティブ表示に変化させたりしてもよい。
また、この第3の実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示したような余韻演出を実行する場合に適用するように構成してもよい。この場合、例えば、余韻演出の実行中であっても、変化後の特殊保留や通常保留、青色保留、赤色保留の少なくとも一部が視認できるように構成すればよい。
また、上記に示した第1の実施の形態〜第3の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせて遊技機を構成することも可能である。すなわち、上記に示した第1の実施の形態〜第3の実施の形態のうちのいずれか複数の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせたり、全ての実施の形態で示した構成を組み合わせて遊技機を構成するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連(1回の可変表示中に1回以上の図柄の仮停止と再変動とが実行される演出)の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例が示されたが、2つ以上のコマンドで変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドで通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドとして擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチになる前(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとしてリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチになったとき以降(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止以後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示(可変表示)における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2つのコマンドのそれぞれで変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100で選択するようにしてもよい。2つのコマンドを送信する場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定の期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はそのような例に限定されず、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ以上のコマンドで変動パターンを通知するようにすることによって、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて保留予告演出やアクティブ予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(例えば、保留表示、アクティブ表示)を表示可能な特定表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS627,S631,S634,S637,S8002,S8300を実行する部分)を備え、特定表示実行手段は、特定表示の表示態様を複数種類のいずれかの表示態様(例えば、三角形表示、菱形表示、星形表示)に変化させることによって有利状態に制御されることを示唆可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8109を実行する部分)、特定表示の表示態様を変化させた後、所定期間(例えば、2,0秒または5.0秒)にわたって変化後表示(例えば、余韻演出)を伴う態様にて特定表示を表示可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8107を実行する部分)、変化後表示を伴った状態であっても特定表示がいずれの表示態様に変化したかを認識可能に特定表示を表示可能であり(例えば、図33(5),(6)、図34(5),(6)、図35(5),(6)、および図36(5),(6)に示すように、余韻演出の実行中であっても変化後の保留表示やアクティブ表示の一部を視認可能である)、さらに、遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起を実行可能な注意喚起手段(たとえば、のめり込み防止画像90131を表示する演出制御用マイクロコンピュータ90100等)を備え、注意喚起手段は、少なくとも非遊技状態(たとえば、客待ちデモ状態等)のときと、有利状態が終了したとき(たとえば、エンディング期間等)とでのめり込み防止に関する注意喚起を実行可能(たとえば、のめり込み防止画像90131を表示する等)であり、非遊技状態のときと、有利状態が終了したときとで異なる態様によりのめり込み防止に関する注意喚起を実行する(たとえば、客待ちデモ状態のときには、図55(h)に示すように演出表示装置909の画面の下部にのめり込み防止画像90131を大きく表示し、エンディング期間では、図58(b)に示すように演出表示装置909の画面の左下隅にのめり込み防止画像90136を小さく表示する、図53に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短い等)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、特定表示を表示する場合の演出効果を高めることができる。また、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
なお、特定表示の表示態様の変化と、のめり込み防止に関する注意喚起の実行とを関連付けるようにしてもよい。例えば、特定表示の表示態様の変化として、保留表示の表示変化を実行する場合において、遊技者に、有利状態(大当り)が終了したときののめり込み防止に関する注意喚起を意識させたい場合には、注意喚起を実行しているとき(例えば、のめり込み防止画像を表示しているとき)に保留表示の表示変化を制限するようにしてもよい。保留表示の表示変化を制限する方法としては、例えば、のめり込み防止画像を表示している期間は保留表示を変化させないようにし、のめり込み防止画像の表示が終了したとき、あるいは、有利状態(大当り)が終了して、次の図柄変動表示が開始されたときに、保留表示の表示変化を実行することが考えられる。このようにすれば、注意喚起を実行しているときには注意喚起に遊技者の意識が向くようになる。また、注意喚起を実行しているとき(例えば、のめり込み防止画像を表示しているとき)に、保留表示の表示変化は制限せずに変化後表示を制限するようにしてもよい。このようにしても、変化後表示を制限しない場合に比べれば注意喚起に遊技者の意識が向くようになる。
また、遊技者に、有利状態(大当り)が終了したときののめり込み防止に関する注意喚起を意識させたくない場合には、注意喚起が目立たなくなるように、保留表示の表示変化や変化後表示がより目立つようにしてもよい。保留表示の表示変化や変化後表示を目立たせる方法としては、保留表示の表示変化や変化後表示を、注意喚起表示に重畳するように表示させることが考えられる。このようにすれば、有利状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうこととなる虞がある場合に、注意喚起に遊技者の意識が向きにくくなるので、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。なお、保留表示の表示変化や変化後表示を実行するタイミングが注意喚起の実行期間と偶然重なった場合には、保留表示の表示変化や変化後表示が行われている間は注意喚起表示を非表示とするようにしてもよい。
さらに、特定表示を表示する場合の演出効果を高めることができ、また、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り状態等)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機901等)であって、遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起を実行可能な注意喚起手段(たとえば、のめり込み防止画像90131を表示する演出制御用マイクロコンピュータ90100等)を備え、前記注意喚起手段は、少なくとも非遊技状態(たとえば、客待ちデモ状態等)のときと、前記有利状態が終了したとき(たとえば、エンディング期間等)とでのめり込み防止に関する注意喚起を実行可能(たとえば、のめり込み防止画像90131を表示する等)であり、前記非遊技状態のときと、前記有利状態が終了したときとで異なる態様によりのめり込み防止に関する注意喚起を実行する(たとえば、客待ちデモ状態のときには、図55(h)に示すように演出表示装置909の画面の下部にのめり込み防止画像90131を大きく表示し、エンディング期間では、図58(b)に示すように演出表示装置909の画面の左下隅にのめり込み防止画像90136を小さく表示する、図53に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短い等)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。図42はパチンコ遊技機901を正面からみた正面図である。図43は当り種別表である。
パチンコ遊技機901は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域907に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機901は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機901は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤906を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機901では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠902の下部表面には打球供給皿(上皿)903がある。打球供給皿903の下部には、打球供給皿903に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿904、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)905等が設けられている。また、ガラス扉枠902の背面には、遊技盤906が着脱可能に取付けられている。遊技盤906は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤906の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域907が形成されている。
余剰球受皿(下皿)904を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ90122が取付けられている。なお、スティックコントローラ90122には、遊技者がスティックコントローラ90122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン90125(図44参照)が設けられ、スティックコントローラ90122の操作桿の内部には、トリガボタン90125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ90121(図44参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ90122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット90123(図44参照)が設けられている。また、スティックコントローラ90122には、スティックコントローラ90122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ90126(図44参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)903を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ90122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン90120が設けられている。プッシュボタン90120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン90120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン90120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ90124(図44参照)が設けられていればよい。図42に示す構成例では、プッシュボタン90120とスティックコントローラ90122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン90120及びスティックコントローラ90122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン90120とスティックコントローラ90122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、十字キースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域907の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な表示手段としての演出表示装置909が設けられている。遊技領域907における演出表示装置909の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)908aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)908bとが設けられている。
第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置909は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器908aと第2特別図柄表示器908bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器908a,908bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置909は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器908aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置909で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器908bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置909で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
より具体的には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
第1特別図柄表示器908aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器908bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置909においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置909において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置909の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置909の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
演出表示装置909の下方には、第1始動入賞口9013を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口9013に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第1始動口スイッチ9013aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)9013を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口9014を有する可変入賞球装置9015が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)9014に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第2始動口スイッチ9014aによって検出される。可変入賞球装置9015は、ソレノイド9016によって開状態とされる。可変入賞球装置9015が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置9015が開状態になっている状態では、第1始動入賞口9013よりも、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口9014に入賞しない。したがって、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口9014よりも、第1始動入賞口9013に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器908bの上方には、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器9018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器908bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器9018bのさらに上方には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器9018aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器9018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル905を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域907に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域907を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域907に入り、その後、遊技領域907を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口9013に入り第1始動口スイッチ9013aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置909において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口9013への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口9014に入り第2始動口スイッチ9014aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置909において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口9014への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置909は、第1特別図柄表示器908aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器908bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置909における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置909における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置909において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置909の表示画面における下部の位置には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア、図示せず)が設けられる。合算保留記憶表示部では、保留記憶表示として保留記憶数をたとえば所定画像の表示個数により特定可能な保留記憶画像(保留記憶情報のそれぞれに対応して1つずつ保留記憶画像を表示することにより、保留記憶数を特定する。)が表示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018b、および、演出表示装置909のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
また、図42に示すように、可変入賞球装置9015の下方には、特別可変入賞球装置9020が設けられている。特別可変入賞球装置9020は開閉板を備え、第1特別図柄表示器908aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器908bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド9021によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ9023で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置9020が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置9020が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。この実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置909の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器9010が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート9032を通過しゲートスイッチ9032aで検出されると、普通図柄表示器9010の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置9015が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器9010の近傍には、ゲート9032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器9041が設けられている。ゲート9032への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ9032aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器9041は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器9010の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
また、演出表示装置909の上方には、役物9012が設けられている。役物9012は、遊技盤906と演出表示装置909との間に位置し、役物モータ9017によって位置を変位することが可能である。役物9012は、通常は遊技者から視認し難い場所に位置し、所定の演出が実行されるときに遊技者から視認可能な位置(たとえば、演出表示装置909の前方の位置)に移動する。
遊技盤906の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口9026がある。また、遊技領域907の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ9027が設けられている。遊技領域907の外周には、前面枠に設けられた枠LED9028が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機901に隣接して設置される(図示せず)。
図43の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置9020が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置9020の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、この実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。また、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、時短状態に制御されるが、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置9015が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置9015に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置9015への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置9015の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置9015の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置9015が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口9014への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器908a,908bや演出表示装置909における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口9014への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により第2始動入賞口9014への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置9015、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置9015への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図43に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、確変大当りは、次回の大当りが発生するという条件が成立するまで終了しないようにしてもよい。
図44は、主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図44には、払出制御基板9037等も示されている。主基板9031には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機901を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)90560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM9054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM9055、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU9056およびI/Oポート部9057を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ROM9054およびRAM9055が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ90560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路90503が内蔵されている。
また、RAM9055は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM9055の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560においてCPU9056がROM9054に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(またはCPU9056)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU9056がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板9031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路90503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路90503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、乱数回路90503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、カウントスイッチ9023からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ90560に与える入力ドライバ回路9058も主基板9031に搭載されている。また、可変入賞球装置9015を開閉するソレノイド9016、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置9020を開閉するソレノイド9021を遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの指令にしたがって駆動する出力回路9059も主基板9031に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018bおよび普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行なう。
演出制御基板9080は、演出制御用マイクロコンピュータ90100、ROM90102、RAM90103、VDP90109、および、I/Oポート部90105等を搭載している。ROM90102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM90103は、ワークメモリとして使用される。ROM90102およびRAM90103は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されてもよい。VDP90109は、演出制御用マイクロコンピュータ90100と共動して演出表示装置909の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ90100は、主基板9031から演出制御基板9080の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板9077を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置909の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板9035を介して、枠側に設けられている枠LED9028の表示制御を行なうとともに、音声出力基板9070を介してスピーカ9027からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。なお、演出制御用マイクロコンピュータ90100において演出制御用CPU90101がROM90102に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、演出制御用マイクロコンピュータ90100(または演出制御用CPU90101)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、演出制御用CPU90101がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、演出制御基板9080以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、演出制御用CPU90101は、スティックコントローラ90122のトリガボタン90125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ90121から、I/Oポート部90105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、プッシュボタン90120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ90124から、I/Oポート部90105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、スティックコントローラ90122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット90123から、I/Oポート部90105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、I/Oポート部90105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ90126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ90122を振動動作させる。また、演出制御用CPU90101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して役物モータ9017を駆動して役物9012を動作させる。
図45は、各乱数を示す説明図である。図45においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR´:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムR´は、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1´(MR1´):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2´(MR2´):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3´(MR3´):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4´(MR4´):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5´(MR5´):ランダム4´の初期値を決定する(ランダム4´初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR´)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム´1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1´)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1´は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3´)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図46は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図46(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムR´と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図46(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図46(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU9056は、所定の時期に、乱数回路90503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR´)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図46(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図46(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図46(B),(C)は、ROM9054に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図46(B)は、遊技球が第1始動入賞口9013に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図46(C)は、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図46(B)、および、図46(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1´)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図46(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1´の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図46(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1´の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図46(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU9056は、大当り種別として、ランダム1´の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1´の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図46(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図46(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図46(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図46(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図46(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図46(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
図47は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ90560においては、図47に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100へ送信する。
図47のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置909において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU90101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置909において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)するコマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)するコマンドである。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーション表示を指定(客待ちデモ状態であることを指定)するコマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ90100は、客待ちデモ指定コマンドを受信後、所定期間経過後に遊技者が遊技を行なっていない非遊技中(客待ち状態)であると判定し、デモンストレーション画面の表示を実行する。なお、変動表示中や大当り遊技状態中等の遊技の進行中に停電復旧した場合には、停電したときの遊技の進行状況に対応した状態で復旧される。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数が1減算されることを示す合算保留記憶数減算指定コマンドである。この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドは、第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への遊技球の始動入賞時(たとえば、後述する始動口スイッチ通過処理の実行時)に、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送られる。また、合算保留記憶数減算指定コマンドは、変動表示開始時(たとえば、後述する特別図柄変動表示中処理の実行時)に演出制御用マイクロコンピュータ90100に送られる。なお、合算保留記憶指定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを兼用してもよい。たとえば、合算保留記憶数指定コマンドを、減算後の保留記憶数を特定可能なコマンドとして用いてもよい。なお、合算保留記憶数としてではなく、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを特定可能なコマンドをそれぞれ送信し、演出制御用マイクロコンピュータ90100が第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値を合算保留記憶数として特定してもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ90100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ90560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記憶バッファは、RAM9055に設けられる。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR´)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1´)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3´)が記憶される。
第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への入賞に基づいて、CPU9056は、乱数回路90503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口9013への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口9014への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)および変動パターン判定用乱数(ランダム3´)は、始動入賞時に抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。
第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンドというような、始動入賞時判定処理の判定結果を示すコマンドが、主基板9031から演出制御基板9080へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ90100のRAM90103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に遊技機の動作について説明する。図48は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ90560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ90560のCPU9056が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560のCPU9056は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単に「S」と示す)901以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU9056は、まず、必要な初期設定を行なう(S901〜S905)。
次いで、CPU9056は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(S906)。S906でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S907)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、CPU9056は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、CPU9056は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU9056は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S908)。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S908では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S9010〜S9013の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU9056は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S9041〜S9042の処理)を行なう。たとえば、電力供給停止時の状態に戻すために、バックアップRAMにバックアップしていた特別図柄プロセスフラグ、異常状態を示すフラグ、遊技停止状態を示すフラグ等のデータを読み出す。このように、バックアップしていた各種データが読み出されると、そのデータを用いて電力供給停止時の状態からパチンコ遊技機901の遊技制御が開始される。そして、S9014に移行する。
S9014において、CPU9056は、乱数回路90503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する。そして、CPU9056は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S9015)。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU9056は、まず、割込禁止状態にして(S9016)、初期値用乱数更新処理(S9018)と、表示用乱数更新処理(S9018)とを実行して、再び割込許可状態にする(S9019)。すなわち、CPU9056は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、変動パターン種別を決定するための判定用乱数を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。表示用乱数とは、特別図柄表示器の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数等が用いられる。
また、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のS9024,S9025でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S9017,S9018の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S9017,S9018の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
パチンコ遊技機901においては、主基板9031における遊技制御用マイクロコンピュータ90560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
図49は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU9056は、図49に示すステップS9020〜S9034のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S9020)。次いで、入力ドライバ回路9058を介して、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014aおよびカウントスイッチ9023の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S9021)。
次に、CPU9056は、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018b、普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S9022)。第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bおよび普通図柄表示器9010については、S9032,S9033で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S9023)。CPU9056は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S9024,S9025)。
さらに、CPU9056は、特別図柄プロセス処理を行なう(S9026)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S9027)。普通図柄プロセス処理では、CPU9056は、普通図柄表示器9010の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU9056は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S9028)。さらに、CPU9056は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S9029)。
また、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014aおよびカウントスイッチ9023の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S9030)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU9056は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S9031:出力処理)。
また、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S9032)。
さらに、CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S9033)。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S9022において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器9010における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S9034)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図50は、特別図柄プロセス処理(S9026)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S90312)。そして、内部状態に応じて、S90300〜S90307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ90560において、RAM9055には、前述したように、第1始動入賞口9013への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口9014への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ9013aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第1」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ9014aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第2」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。
S90300〜S90307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S90300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S90301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S90302)は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S90303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S90304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S90305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置9020において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S90306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S90305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S90307)に移行する。大当り終了処理(S90307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ90100の動作を説明する。図51は、演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90100(具体的には、演出制御用CPU90101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU90101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S90701)。その後、演出制御用CPU90101は、タイマ割込フラグの監視(S90702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU90101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU90101は、そのフラグをクリアし(S90703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU90101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM90103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S90704)。次いで、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセス処理を行なう(S90705)。演出制御プロセス処理では、S90704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置909での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ90100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1´−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1´−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1´−3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S90706)。このような乱数SR1´−1〜SR1´−3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S90707)。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ90100では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置909、各種ランプ、および、スピーカ9027L,9027R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図52は、図51に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S90705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU90101は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読み演出処理(S90700)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS90800〜S90807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理では、演出表示装置909の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み演出処理(S90700)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S90800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S90801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S90802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S90803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S90804)は、変動時間の終了後、演出表示装置909に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S90805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。ラウンド後処理(S90806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S90807)は、演出表示装置909において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU90101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM90102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置909等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置909の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU90101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
[注意喚起について]
この実施の形態では、遊技者に対して各種の注意喚起が実行される。注意喚起としては、遊技者に対して遊技についての様々な注意をパチンコ遊技機901を用いて報知する制御が行なわれる。たとえば、注意喚起として、過度な遊技を抑制させるための報知が行なわれる。この実施の形態では、演出表示装置909の画面上に各種の注意喚起に対応する画像が表示される。なお、このような注意喚起は、画像を表示するだけではなく音を出力することともに実行されるようにしてもよい。以下では、注意喚起として演出表示装置909に表示される注意喚起表示の一例について具体的に説明する。
[のめり込み防止表示について]
注意喚起表示としては、遊技者に対してパチンコ遊技機901やスロットマシンへの遊技に対してのめり込み過ぎることを防止するための表示としてののめり込み防止表示がある。のめり込み防止表示では、たとえば、「パチンコ・スロットは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」という文字と文字の周りを囲む画像とが表示される。また、のめり込み防止画像には、文字の内容は同じであるが文字の周りを囲む画像や表示面積が異なる複数種類態様の画像が設けられている。このようなのめり込み防止表示により、遊技者に対して遊技にのめり込むことを抑制または注意、遊技者に対して遊技に大金を注ぎ込むことを抑制または注意が行なわれる。
[取り忘れ防止表示について]
注意喚起表示としては、遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等の取り忘れに関するカード取り忘れ防止の表示としての取り忘れ防止表示がある。取り忘れ防止表示では、たとえば、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」という文字とともにカードの排出を示す画像が表示される。なお、カードではなく遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのコイン等の別の形状のものを対象として注意喚起を実行してもよい。
[その他の注意喚起表示について]
その他の注意喚起表示として「18歳未満の遊技は法令により禁止されています。」という18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示、「不正行為は犯罪です。」という不正行為を抑制するための注意喚起表示、「攻略法を装った詐欺にご注意ください。」という詐欺行為を抑制するための注意喚起表示等が文字と画像とにより表示される。なお、その他の注意喚起表示は、上記に示すもの以外であってもよく、たとえば、パチンコ遊技機901の外枠等に可動式の役物を設けた場合に、当該可動式の役物の動きにより、けがをしないように注意するものであってもよい。
[表示タイミングついて]
上記のような注意喚起表示は、所定期間に亘り遊技を実行していない場合に移行される客待ちデモ状態中、大当り遊技状態が終了したときのエンディング期間中、演出内容を変更するためのメニュー画面の表示期間中等の各表示期間において表示される。注意喚起表示は、表示の種類や表示期間に応じて様々な表示態様で表示される。このような、注意喚起表示について以降に説明する。
図53は、客待ちデモ状態中および大当り終了後の各種表示について説明するための図である。図53(a)は、客待ちデモ状態中(以下、単にデモ中とも称する)におけるのめり込み防止表示を含む各種表示について説明するための図である。また、図53(b),(c)は、大当り終了後のエンディング期間中におけるのめり込み防止表示を含む各種表示について説明するための図である。図53(b)は、1回目の大当り終了後の表示を示し、図53(c)は、大当りが連続したときの2回目以降の大当り終了後の表示を示している。
この実施の形態では、客待ちデモ指定コマンドを受信後に所定期間経過すると非遊技中であると判定し、デモンストレーション画面の表示を実行する。客待ちデモ指定コマンドは、始動入賞が発生せず第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがない場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ90560側から演出制御用マイクロコンピュータ90100側に送信される。デモ状態は、新たな始動入賞の発生等の遊技が開始されたことに伴って終了する。
図53(a)に示すように、デモ中には、演出表示装置909の画面上に最終のハズレの停止図柄である3図柄(たとえば、「375」等の3つの数字図柄等)の表示が15秒間表示された後に、パチンコ遊技機901の遊び方や演出等の機能を紹介する映像としての機能紹介ムービーが39秒間表示される。その後、注意喚起表示として、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示とが6秒間表示される。詳細な表示内容については、図55で後述する。
また、図53(a)に示すように、パチンコ遊技機901を初期化した場合には、デモ状態の最初の画面である3図柄表示から画面上の表示が始まる。それに対し、客待ちデモ中に停電により電力供給が停止され再開する停電復旧があった場合には、デモ状態の最初の画面である3図柄表示から演出が開始されるのではなく、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示とが実行されるタイミングから画面上の表示が始まる。
次に、図53(b)に示すように、1回目の大当り終了後のエンディング期間中において、エンディング表示がされる。エンディング表示では、エンディングの背景画像が10秒間表示されている間に大当り中に選択された大当り終了後の演出モードについての情報であるモード表示が実行され、その後、大当り終了後の確変回数(時短回数)を示す確変回数表示(時短回数表示)が表示される。また、エンディング表示の終了2秒前からは、エンディング表示とともにプリペイドカード取り忘れ防止表示とのめり込み防止表示とが表示される。その後、パチンコ遊技機901の製造者を示すメーカーロゴ表示(製造者情報とも称する)とともに、のめり込み防止表示が2秒間表示される。
また、図53(c)に示すように、2回目以降の大当り終了後のエンディング期間中において、エンディング表示がされる。ここで、2回目以降の大当りとは、最初の大当りを含む大当り終了後の100回の変動表示中(確変状態中や時短状態中)に再度大当りとなったときの大当りである。このような連続した2回目以降の大当りでは、1回目の大当りと同じように、エンディング表示として、10秒間エンディングの背景画像が表示されている間に大当り中に選択された大当り終了後の演出モードについての情報であるモード表示と大当り終了後の確変回数(時短回数)を示す情報である確変回数表示(時短回数表示)とが表示される。しかし、1回目の大当りとは異なり、エンディング表示の終了2秒前からは、エンディング表示とともにのめり込み防止表示が表示されるが、プリペイドカード取り忘れ防止表示は表示されない。その後、パチンコ遊技機901の製造者を示すメーカーロゴ表示とともに、のめり込み防止表示が2秒間表示される。
図53に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短いため、大当りが終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
[節電モードついて]
次に、節電モードについて説明する。この実施の形態では、所定時間客待ちデモ状態が継続したときは、演出表示装置909の液晶のバックライトの輝度を低く抑えて省電力状態とする節電モードが実行される。節電モードは、図53で示した3図柄表示の15秒、機能紹介ムービーの39秒、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示との6秒の合計60秒のデモ状態が3回実行された後に移行される。つまり、客待ちデモ状態が開始されてから3分経過後に節電モードへと移行する。また、節電モードは、遊技を開始することを条件に終了する。たとえば、節電モードは、遊技球を遊技領域907に打込んだことにより終了する。また、節電モードは、プッシュボタン90120やスティックコントローラ90122を遊技者が操作することにより終了する。なお、節電モードは、ハンドルにセンサが設けられている場合に、当該センサに触れることで遊技者の操作を検知することにより終了するようにしてもよい。
このような、節電モードは、遊技店員によりON/OFFの設定が可能となっている。節電モードの設定方法は、たとえば、演出制御基板9080に機械的なハードスイッチを設け、このハードスイッチが特定の態様となっている状態で電源投入されると、設定画面が表示されるようにすればよい。ここで、特定の態様とは、0〜9、A〜Fの項目にスイッチを切替可能なもので、たとえば、項目Fに設置されている状態である。項目Fに設置された状態で電源投入がされると節電モードが実行するか否かの設定画面が表示される。その後、ハードスイッチを0〜5のいずれかにすれば遊技者が音量調整可能な状態となり(0が最少音、5が最大音)、6〜Bのいずれかにすれば遊技者が音量調整できず音量が固定される状態となる(6が最少音、Bが最大音)。なお、光量調整は、どの状態でも設定可能である。光量調整のみの場合であれば、メニュー画面を開いたとしても音量調整はできないようになる。また、C〜Eが選択されている場合は、0と同じ状態である。
図54は、客待ちデモ状態中および節電モード中の各種表示について説明するための図である。図54(a)は、客待ちデモ状態中から節電モード中へ移行する際の各種表示を示している。また、図54(b)は、客待ちデモ状態中において、特に、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示との表示態様について示している。
図54(a)に示すように、客待ちデモ状態として3図柄表示、機能紹介ムービー、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示とを1セットとするデモ状態が3回実行された後に節電モードに移行される。節電モードでは、演出表示装置909の液晶のバックライトの輝度が低下するため画面が暗くなる。よって、節電モード中は、暗い画面において3図柄表示が15秒実行された後、機能紹介ムービーが39秒実行されることとなる。しかしながら、節電モード中は、機能紹介ムービーの後にその他の注意喚起表示とのめり込み防止表示とが表示されることはない。節電モード中は、機能紹介ムービーの後に再び3図柄表示へと移行される。
そして、節電モードが終了したときには、最初に表示される画面においてのめり込み防止表示が5秒間表示される。その後、始動入賞による図柄の変動表示が開始されなければ、再度3図柄表示から始まるデモ状態に移行する。
次に、その他注意喚起表示と、のめり込み防止表示との表示態様について図54(b)により説明する。その他注意喚起表示としては、前述した18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示等がある。ここでは、説明の都合上、複数種類のその他注意喚起表示のうち、18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示を注意喚起A、不正行為を抑制するための注意喚起表示を注意喚起B、詐欺行為を抑制するための注意喚起表示を注意喚起Cとして説明する。
図54(b)に示すように、その他注意喚起表示とのめり込み表示とは6秒間の間に表示と消去とが実行される。ここで、表示の単位として1F(フレーム)を用いる。この実施の形態では、1Fが1/30秒に相当する。まず、複数のその他注意喚起表示のうち注意喚起Aが15F(0.5S)のフェードイン期間に亘りフェードインし、142Fの表示期間に亘り表示される。その後、注意喚起Aは、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。
注意喚起Bは、6Fの非表示期間の後、注意喚起Aのフェードイン期間の途中から15F(0.5S)のフェードイン期間に亘りフェードインし、136Fの表示期間に亘り表示される。その後、注意喚起Bは、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。
注意喚起Cは、12Fの非表示期間の後、注意喚起Aおよび注意喚起Bのフェードイン期間の途中から15F(0.5S)のフェードイン期間に亘りフェードインし、130Fの表示期間に亘り表示される。その後、注意喚起Cは、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。
のめり込み防止表示は、35Fの非表示期間の後、注意喚起A、注意喚起Bおよび注意喚起Cのフェードイン期間の終了後に10Fのフェードイン期間に亘りフェードインし、112Fの表示期間に亘り表示される。その後、のめり込み防止表示は、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。のめり込み防止表示のフェードイン期間は、他の注意喚起表示よりも短く設定されている。このようにすれば、最終ののめり込み防止表示を他の注意喚起よりも早く出現させることができ、表示にメリハリを付けることができる。
図54(b)に示すように、注意喚起A、注意喚起B、注意喚起Cおよびのめり込み防止表示は、順番にフェードインし、重なる期間において表示された後、同じタイミングでフェードアウトする表示制御を行なわれる。なお、他の注意喚起のフェードイン期間とのめり込み防止のフェードイン期間は重なっていないが、重なるようにフェードインされてもよい。
このように、のめり込み防止表示と他の注意喚起表示とを同一の期間に表示可能であり、各注意喚起表示の表示タイミングを異ならせて表示することができる。これによれば、複数の注意喚起を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。
また、のめり込み防止表示をその他の注意喚起表示と同一の期間に表示可能であり、その他の注意喚起表示をフェードインさせた後、のめり込み防止表示をフェードインさせ、その他の注意喚起表示とのめり込み防止表示とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
[客待ちデモ状態中の画面]
次に、演出表示装置909の画面で表示される各種表示について説明する。図55は、客待ちデモ状態中における画面を示す図である。図55(a)に示すように、客待ちデモ状態の開始時には、左,中,右の演出図柄9091〜9093が画面中央部ではずれ表示結果となる態様で表示される。このような3図柄表示は、15秒間に亘り表示される。次いで、図55(b)に示すように、パチンコ遊技機901の遊び方や演出等の機能を紹介する映像としての機能紹介ムービーが39秒間に亘り表示される。
次いで、図55(c)〜(f)にかけて、3つの他の注意喚起表示90130が左から順番にフェードインする。他の注意喚起表示90130は、画面中央上側に表示される。その後、図55(g),(h)に示すように、他の注意喚起表示90130の下方にのめり込みを防止するためののめり込み防止画像90131がフェードインする。その後、図55(i)に示すように、他の注意喚起表示90130およびのめり込み防止画像90131が同じタイミングでフェードアウトする。そして、図55(j)に示すように、フェードアウト後に所定期間画面が非表示となる。
図55に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像90131を他の注意喚起表示90130と同一の期間に表示可能であり、各注意喚起表示の表示タイミングを異ならせて表示する制御が行なわれる。このようにすれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。よって、遊技者は、複数の注意喚起表示に関する情報を的確に認識することが可能となる。
また、図55に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像90131を他の注意喚起表示90130と同一の期間に表示可能であり、他の注意喚起表示90130をフェードインさせた後、のめり込み防止画像90131をフェードインさせ、他の注意喚起表示90130とのめり込み防止画像90131とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる制御が行なわれる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
[メニュー画面]
メニュー画面は、たとえば、客待ちデモ状態中において、演出表示装置909で、遊技者により選択可能な各種設定項目を選択肢形式(メニュー形式)のアイコン画像で提示する表示画面である。メニュー画面は、階層構造となっている。主な設定項目が一覧形式で表示可能な最初の画面から1つの項目を選択すると、選択された項目ごとに詳細な設定が可能となる。たとえば、主な設定項目として、遊技を実行するときの演出に対応するキャラクタの選択、音量・光量調整、演出のカスタマイズの選択等が可能である。
メニュー画面では、前後方向および左右方向に操作可能なスティックコントローラ90122が傾倒操作されることに応じて、上下方向および左右方向に項目の選択が可能であり、プッシュボタン90120が操作されると選択していた項目に決定される。1つ前の画面に戻る場合には、「戻る」の項目でプッシュボタン90120を操作すればよい。
[メニュー操作中の画面]
図56は、メニュー操作中における画面を示す図である。図56(a),(b)に示す客待ちデモ状態中の画面から、プッシュボタン90120を操作することにより、図56(c)のメニュー画面90132が表示される。メニュー画面90132には、選択可能な複数の項目が表示されているが図面を省略する。メニュー画面90132の下方には、のめり込み防止画像90131が表示される。
ここで、メニュー画面90132は複数の画像の階層構造で構成されている。そして、メニュー画面90132のいずれの階層でものめり込み防止画像が表示される。なお、メニュー画面90132の表示階層毎にのめり込み防止画像の表示態様を異ならせてもよい。このようにすれば、メニュー画面90132に表示される内容に応じた態様でのめり込み防止画像を表示することができる。
また、この実施の形態では、注意喚起を実行する前後の演出状態に応じてのめり込み防止画像の表示態様が異なる。具体的には、のめり込み防止画像による注意喚起を実行する前の演出状態として、メニュー画面90132においていずれかのキャラクタの違いによりのめり込み防止画像の表示態様が異なるようになっている。また、後述するように、のめり込み防止画像による注意喚起を実行した後の演出状態として、大当り遊技中において選択した確変中のモードの違いによりエンディング時ののめり込み防止画像の表示態様が異なるようになっている。
図56(c)におけるメニュー画面で、スティックコントローラ90122の操作とプッシュボタン90120とによりキャラクタ選択の項目に決定された場合には、図56(d)の画面が表示される。ここで、図56(d)のデフォルトの表示態様は、いずれのキャラクタも設定されていない状態の表示態様である。図56(d)に示すように、複数種類のキャラクタとしてキャラクタXとキャラクタYとのうちいずれかが選択可能な画面が表示される。キャラクタの選択画面においても、のめり込み防止画像90131が表示される。このときののめり込み防止画像90131は、図56(c)の表示態様と同じである。また、こののめり込み防止画像90131がデフォルトの表示態様である。なお、図56(c)のときののめり込み防止画像の表示態様と図56(d)のときののめり込み防止画像の表示態様とは表示態様が異なるようにしてもよい。表示態様が異なるとは、たとえば、違う位置に表示されるもの、違う位置で異なる表示がされるもの(一方に比べて縮小表示されるもの)等である。
図56(d)の後に、遊技者がプッシュボタン90120を操作し、キャラクタXが選択されたとする。その後に各種メニューのうち音量・光量調整画面が選択された場合には、図56(e)に示すように、音量・光量調整アイコンの下方にのめり込み防止画像90133が表示される。図56(e)ののめり込み防止画像90133は、図56(c),(d)に示すのめり込み防止画像90131とは異なる態様で表示される。なお、音量や光量は、スティックコントローラ90122の左右の動作により小・中・大のいずれかの項目が選択された後、プッシュボタン90120を操作することにより選択された音量や光量に決定される。
また、図56(d)の後に、遊技者がプッシュボタン90120を操作し、キャラクタYが選択されたとする。その後に各種メニューのうち音量・光量調整画面が選択された場合には、図56(f)に示すように、音量・光量調整アイコンの下方にのめり込み防止画像90134が表示される。図56(f)ののめり込み防止画像90134は、図56(c),(d)に示すのめり込み防止画像90131、および、図56(e)に示すのめり込み防止画像90133とは異なる態様で表示される。なお、音量や光量は、スティックコントローラ90122の左右の動作により小・中・大のいずれかの項目が選択された後、プッシュボタン90120を操作することにより選択された音量や光量に決定される。
ここで、いずれのキャラクタも選択せず、デフォルトの表示態様のままであった場合には、図56(c),(d)に示すようなデフォルトののめり込み防止画像90131が音量・光量調整アイコンの下方に引き続き表示される。
図56(e),(f)の状態からスティックコントローラ90122の操作とプッシュボタン90120との操作によりメニュー画面を終了すると、図56(g)の画面となる。図56(g)では、のめり込み防止画像90135が演出表示装置909の画面の中央で大きく表示される。このように、メニュー画面90132の表示を終了することに基づいて、最初にのめり込み防止画像90135が表示されるように制御される。その後、始動入賞が生じなければ、図56(a)に示す客待ちデモ状態の画面となる。なお、図56(g)に示すのめり込み防止画像が、選択したキャラクタの種類に応じて異なるようにしてもよい。また、大当り遊技状態中の表示が、キャラクタの種類に応じて異なるようにしてもよい。
ここで、メニュー画面においてのめり込み防止表示がされないものであれば、客待ちデモ状態中にメニュー画面を開くことでのめり込み防止表示が途切れてしまうと、のめり込み防止表示を見る機会が減ってしまう。そこで、この実施の形態では、メニュー画面の階層のいずれの階層にものめり込み防止表示を表示することで、のめり込み防止表示を見る機会を増加させることができる。さらに、メニュー画面の終了時には、画面の中央で大きくのめり込み防止表示が表示されるので、のめり込み防止表示に遊技者を注目させることができる。
なお、メニュー画面の終了時には、通常の客待ちデモ状態で最後の方に設定されているのめり込み防止表示を最初に表示させる制御を行なうことで、メニュー画面の終了時に最初にのめり込み防止表示が表示されるようにしてもよい。
また、メニュー画面中に選択されたキャラクタを判定する判定手段を備えるようにすればよい。メニュー画面中に選択されたキャラクタ情報は、たとえば、RAM90103に記憶され、その情報を元に演出制御用マイクロコンピュータ90100(演出制御用CPU90101)が設定されたキャラクタを判定し、のめり込み防止に関する注意喚起表示の態様を異ならせるようにすればよい。
また、遊技者の操作に応じてのめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるのではなく、遊技中の演出状態に応じてのめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、特定の演出状態への移行抽選に当選し、当該特定の演出状態となったことに応じて、のめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるようにしてもよい。より具体的には、所定の抽選や所定のゲーム数により背景変化するものにおいて、背景変化前と背景変化後とでのめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるようにしてもよい。
[節電モード中の画面]
次に節電モード中における画面について説明する。図57は、節電モード中における画面を示す図である。客待ちデモ状態として図57(a)に示す3図柄表示、図57(b)に示す機能紹介ムービーが実行された後に、図57(c)に示す注意喚起表示90130とのめり込み防止画像90131とが表示される。このような、図57(a)〜(c)のデモ状態が3回実行された後に図57(d)に示す節電モードへと移行する。
節電モード中は、画面の輝度が低下するが、客待ちデモ状態中の演出は継続される。図57(d)に示すように、画面の輝度が低下している状態において3図柄表示が実行された後に、図57(e)に示す機能紹介ムービーが実行される。節電モード中は、その後に注意喚起表示90130とのめり込み防止画像90131とが表示されることはなく、図(f)に示す画面の輝度が低下している状態における3図柄表示が実行された後に、図57(g)に示す機能紹介ムービーが実行され、以下繰返される。
図57(g)に示す状態から節電モード中からプッシュボタン90120が操作されることにより節電モードが終了すると、図57(h)の画面へと移行する。図57(h)では、画面の輝度が元の明るさに戻るとともに、のめり込み防止画像90135が演出表示装置909の画面の中央で大きく表示される。その後、始動入賞が生じなければ、図57(a)に示す客待ちデモ状態の画面となる。
[大当り終了後の画面]
次に大当り終了後の画面について説明する。図58は、大当り終了後における画面を示す図である。図58(a)は、大当り遊技中の画面を示している。大当り遊技中は、15ラウンドのラウンド遊技が実行され、ラウンド遊技終了後に図58(b)に示すエンディング期間に亘ってエンディングの背景画像示すエンディング画像90138が表示される。エンディング画像90138は、図示しないキャラクタ等が背景として表示されるエンディング映像である。エンディング画像90138のフェードイン後、モード情報がフェードインし、その後、大当り後の確変回数情報(または時短回数情報)がフェードインする。モードには、AモードとBモードとが設けられており、大当り遊技中にいずれのモードにするかの選択が可能となっている。各モードによって、大当り終了後に実行される確変状態や時短状態で実行される演出が異なる。
エンディング期間には、エンディング画像とは別に、画面の左下隅の目立たない位置に残高情報が記憶されたプリペイドカードの取り忘れ防止画像90137が表示され、その下方にのめり込み防止画像90136が表示される。エンディング期間では、エンディング画像、および、モードや確変回数情報が表示された後に、取り忘れ防止画像90137と、のめり込み防止画像90136とが表示される。取り忘れ防止画像90137およびのめり込み防止画像90136の表示の詳細については、図58(c)〜(f)において説明する。なお、目立たない位置とは、画面の中央よりも端側の位置等の中央から外れた位置である。また、エンディング期間におけるのめり込み防止画像90136の文字の内容は、客待ちデモ状態におけるのめり込み防止画像90131の文字の内容と同じである。
図58(c)に示すように、エンディング期間においては、プリペイドカードの取り忘れ防止画像90137がのめり込み防止画像90136よりも先にフェードインする。その後、図58(d)に示すように、のめり込み防止画像90136がフェードインする。そして、図58(e)に示すように、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とが所定時間表示される。その後、図58(f)に示すように、同じタイミングで取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とがフェードアウトする。
図58(a)〜(f)では、エンディング画像90138、モード情報、確変回数情報(または時短回数情報)、取り忘れ防止画像90137、のめり込み防止画像90136の順でフェードインし、これらの画像がフェードアウトした後に図58(g)の表示となる。図58(g)では、パチンコ遊技機1の製造者を示すメーカロゴ表示としての製造者画像90139が画面中央に表示されるとともに、製造者画像90139の下方にのめり込み防止画像90131が表示される。
このような1回目の大当りの後、図58(h)に示すように、確変状態中や時短状態中に連続して大当り表示結果となったときには、図58(i)に示す大当り遊技中に制御される。連続した2回目の大当りでは、大当り遊技中にBモードが選択されたものとする。そのような場合、図58(j)に示すように、エンディング期間に亘ってエンディング画像90138が表示される。エンディング画像90138では、図示しないエンディング画像が表示される。また、エンディング画像90138の後にBモードの情報、100回の確変回数(時短回数)の情報とが表示される。しかしながら、2回目の大当り遊技の終了後には、1回目の大当り遊技の終了後のときのように、取り忘れ防止画像90137が表示されず、のめり込み防止画像90136のみが画面の左下に小さく表示される。なお、2回目以降の大当り遊技の終了後には、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136との両方が表示されないようにしてもよい。
そして、エンディング画像90138の表示が消去された後に、図58(k)の表示となる。図58(k)では、製造者画像90139が画面中央に表示されるとともに、製造者画像90139の下方にのめり込み防止画像90140が表示される。のめり込み防止画像90140は、図58(g)に示すのめり込み防止画像90131とは異なる態様で表示される。このような、のめり込み防止画像の表示態様の違いは、遊技者が大当り遊技中に選択したモードの種類によるものである。なお、図58(g)ののめり込み防止画像90131や図58(k)ののめり込み防止画像90140は、客待ちデモ状態中に表示されるのめり込み防止画像90131よりも表示面積が小さくなるようにしてもよい。
また、大当り遊技中に選択されたモードを判定する判定手段を備えるようにすればよい。大当り遊技中に選択されたモード情報は、たとえば、RAM90103に記憶され、その情報を元に演出制御用マイクロコンピュータ90100(演出制御用CPU90101)が設定されたモードを判定し、のめり込み防止に関する注意喚起表示の態様を異ならせるようにすればよい。
図58に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像90136を取り忘れ防止画像90137と同一の期間に表示可能であり、のめり込み防止画像90136と取り忘れ防止画像90137との表示タイミングを異ならせて表示する制御が行なわれる。このようにすれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。よって、遊技者は、複数の注意喚起表示に関する情報を的確に認識することが可能となる。
また、図58に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像90136を取り忘れ防止画像90137と同一の期間に表示可能であり、取り忘れ防止画像90137をフェードインさせた後、のめり込み防止画像90136をフェードインさせ、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる制御が行なわれる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
なお、取り忘れ防止画像90137をエンディング画像90138が表示された後、製造者画像90139が消去されるまで表示し続けるようにしてもよい。また、取り忘れ防止画像90137を表示し続ける場合には、1回目の大当りの後は、エンディング画像90138の表示から製造者画像90139の表示にかけて取り忘れ防止画像90137を表示するが、連続した2回目の大当り以降では、エンディング画像90138の表示中は取り忘れ防止画像90137を表示するが製造者画像90139を表示する際に取り忘れ防止画像90137を表示しないようにしてもよい。また、のめり込み防止画像90136をエンディング画像90138が表示された後、製造者画像90139が消去されるまで表示し続けるようにしてもよい。のめり込み防止画像を表示し続ける場合には、エンディング画像90138が製造者画像90139に切替るときにも共通ののめり込み防止画像を表示し続けるようにすればよい。
また、エンディング期間中に表示される各種の画像は、1つの画像の表示が完全に終了した後に次の画像が表示されるようにしてもよい。また、画像がフェードインするタイミングが一部重なるものと重ならないものがあってもよい。また、エンディング画像90138、モード情報および確変回数情報は同時に表示されるようにし、その後、取り忘れ防止画像90137をフェードインさせた後、のめり込み防止画像90136をフェードインさせてもよい。
[主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
この実施の形態では、客待ちデモ状態のときには、図55(h)に示すように演出表示装置909の画面の下部にのめり込み防止画像90131を大きく表示し、エンディング期間では、図58(b)に示すように演出表示装置909の画面の左下隅にのめり込み防止画像90136を小さく表示する制御を行なっている。このようにすれば、大当りが終了したときに過度にのめり込み防止の注意喚起を実行することで、遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
この実施の形態では、客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を演出表示装置909に表示可能である。そして、図53に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短くなるように設定されている。このようにすれば、大当り遊技状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
この実施の形態では、図55(h),図58(b)に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示面積が小さくなるように設定されている。このようにすれば、大当り遊技状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
この実施の形態では、図55(h),図58(b)に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像が遊技者に対して目立たない画面の隅に表示される。このようにすれば、大当り遊技状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
この実施の形態では、図58に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像90136を取り忘れ防止画像90137と同一の期間に表示可能であり、のめり込み防止画像90136と取り忘れ防止画像90137との表示タイミングを異ならせて表示する制御が行なわれる。このようにすれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。よって、遊技者は、複数の注意喚起表示に関する情報を的確に認識することが可能となる。
この実施の形態では、図58に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像90136を取り忘れ防止画像90137と同一の期間に表示可能であり、取り忘れ防止画像90137をフェードインさせた後、のめり込み防止画像90136をフェードインさせ、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる制御が行なわれる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
この実施の形態では、図53,図58に示すように、エンディング期間に表示されるエンディング画像90138および製造者画像90139が表示されている期間に亘ってのめり込み防止画像90131,のめり込み防止画像90136が表示される。このようにすれば、全ての情報を別々で表示することでエンディング期間が間延びすることを防ぎ、大当り遊技状態が終了した後の限られた期間において好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図53,図58に示すように、モード情報や確変回数情報が表示された後に、のめり込み防止画像90136がされる。このようにすれば、先に遊技に関する情報を表示することで、遊技者を表示に注目させることができ、大当り遊技状態が終了した後の期間において好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図58(g)に示すように、エンディング画像90138の後に遊技機の製造者を示す製造者画像90139を表示し、その下方にのめり込み防止画像90131を表示する。このようにすれば、製造者情報を表示させつつ、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図58に示すように、取り忘れ防止画像90137の後にのめり込み防止画像90136をフェードインし、製造者画像90139に切替ることに関連して取り忘れ防止画像90137の表示は終了するが、のめり込み防止画像90131は、製造者画像90139の表示が終了するまで継続して表示される。このようにすれば、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図53,図58(j)に示すように大当りが連続した場合には、取り忘れ防止画像90137は1回目の大当りのときにしか表示しないが、のめり込み防止画像90136は大当り毎に表示する制御を行なっている。これによれば、大当り遊技状態に連続して制御されたときにおいて好適に注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図56(e),(f)に示すように、メニュー画面90132においていずれかのキャラクタの違いによりのめり込み防止画像の表示態様が異なるように制御される。このようにすれば、注意喚起を実行する前の演出状態とのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様との関係について考慮することで、好適に注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図58(b),(k)に示すように、大当り遊技中において確変中のモードの違いによりのめり込み防止画像の表示態様が異なるように制御される。このようにすれば、注意喚起を実行した後の演出状態とのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様との関係について考慮することで、好適に注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、スティックコントローラ90122やプッシュボタン90120の操作に応じて設定されたキャラクタやモードに応じてのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるように制御される。このようにすれば、遊技者の好みに応じた好適な注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、大当り遊技中において選択した確変中のモードによりのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるように制御される。このようにすれば、遊技者の好みに応じた好適な注意喚起を実行することができる。なお、後述する第2実施形態のように、大当り中に楽曲(楽曲に対応する映像)の選択が可能なものであってもよい。このような場合には、大当り中に選択した楽曲(楽曲に対応する映像)によってのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り遊技状態に制御されたときに設定されているキャラクタに応じてのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者の好みに応じた好適な注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図53に示すように、停電復旧したときと、初期化したときとで、のめり込み防止画像が表示されるまでの実行時間が異なるように制御されていた。より具体的には、客待ちデモ遊技中において、停電復旧したときと、初期化したときとで、のめり込み防止画像の表示が開始されるまでの時間が異なる。このようにすれば、好適なタイミングでのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図56に示すように、のめり込み防止画像を音量・光量調整アイコンとは重ならない位置に表示するように制御される。このようにすれば、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
この実施の形態では、図56に示すように、メニュー画面90132は複数の画像による階層構造で構成されている。そして、のめり込み防止画像はメニュー画面90132のいずれの階層にも表示されるように制御される。このようにすれば、のめり込み防止に関する注意喚起を好適に実行することができる。
この実施の形態では、図56(g)に示すように、メニュー画面90132の表示を終了することに基づいて、最初にのめり込み防止画像90135が表示されるように制御される。このようにすれば、遊技者がのめり込み防止に関する注意喚起を見逃すことがなく、状況に合わせて注意喚起を好適に実行することができる。
この実施の形態では、図54(a),図57に示すように、節電モード中に画面輝度が低下した輝度低下画像が演出表示装置909に表示されているときには、のめり込み防止画像を表示しないように制御される。このようにすれば、節電モード中にさらにのめり込み防止画像を表示しないようにすることで、節電モード中に可動意欲が著しく低下することを防止することができる。
この実施の形態では、図57(h)に示すように、節電モードを終了することに基づいて、最初にのめり込み防止画像90135が表示されるように制御される。このようにすれば、遊技者がのめり込み防止に関する注意喚起を見逃すことがなく、状況に合わせて注意喚起を好適に実行することができる。
この実施の形態では、図57(b)に示すように、客待ちデモ状態中において、機能紹介ムービーを演出表示装置909に表示可能である。そして、図57(e),(g)に示すように、節電モード中において、のめり込み防止画像以外の機能紹介ムービーを演出表示装置909に表示可能である。このようにすれば、節電モード中に可動意欲が著しく低下することを防止することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態における大当り演出中の処理について説明する。第2実施形態においては、大当り中に楽曲を選択できる場合について説明する。第2実施形態においては、大当り中に遊技者の操作に基づいて複数の楽曲からいずれかの楽曲を選択する選択演出を実行する。第2実施形態においては、操作手段としてスティックコントローラ90122やプッシュボタン90120が操作されたときには、内部に設けられたセンサにより遊技者の動作が検出され、当該検出信号が演出制御基板9080に送信され、操作に基づいた演出が実行される。なお、選択演出としては、大当り中に複数種類の映像からいずれかの映像を選択できるようにしてもよいし、複数種類のモードからいずれかのモードが選択できるようにしてもよい。
図59は、大当り中に実行される演出を示す演出図面である。図59により、大当り中の演出について説明する。図59(a)に示すように、大当り開始時には、楽曲選択画面が表示される。この大当り開始時の楽曲選択画面は、遊技者の操作に関わらず表示される。演出表示装置909の表示画面における左側の領域には、A〜Dの楽曲に対応する項目が表示される。Aの楽曲に対応する第1選択画像90170、Bの楽曲に対応する第2選択画像90171、Cの楽曲に対応する第3選択画像90172、Dの楽曲に対応する第4選択画像90173が上から順に並んで表示される。また、第1選択画像90170の周囲には、当該画像に対応する項目が選択されていることが縁取りした表示により示されている。
第1選択画像90170〜第4選択画像90173の右側には、映像領域90175が表示される。映像領域90175には、A〜Dの楽曲に対応する映像が流れる。大当りの開始時には、第1選択画像90170が選択されている状態で、映像領域90175に楽曲Aに対応する映像が特定部(たとえば、楽曲の聞かせどころであるサビ部分)から流れる。また、大当りの開始時には、最初に選択されている楽曲Aに対応する楽曲が特定部(サビ部分)から再生される。ここで、特定部とは、楽曲の聞かせどころであるサビ部分以外の部分であってもよい。たとえば、その楽曲の盛り上がる部分であるがサビ部分とは異なる楽曲の主要部等であってもよい。なお、楽曲に対応する映像や音は、楽曲の最初から再生されるようにしてもよい。
また、演出表示装置909の画面の下部の左側には、スティックコントローラを模した楽曲選択操作を促す選択操作画像90176が表示される。また、画面の下部の中央には、プッシュボタンを模した楽曲決定操作を促す決定画像90177が表示される。また、画面の下部の右側には、現在の大当りがいずれの図柄による大当りであるのかを示す「7」の画像が表示される。また、画面の上部左側には、現在のラウンド数、画面上部右側には、右側の領域を狙って遊技をすることを促す右打ち指示の画像が表示される。
図59(a)の状態からスティックコントローラが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されたときの様子を図59(b)を用いて説明する。図59(a)の状態からスティックコントローラが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されると、第2選択画像90171が縁取りされた状態で表示される。また、映像領域90175に楽曲Bに対応する映像が特定部(サビ部分)から流れとともに、楽曲Bに対応する楽曲が特定部(サビ部分)から再生される。
図59(b)の状態から、楽曲Aに決定された場合を図59(c)により説明する。大当り開始時の楽曲選択において、楽曲Aに決定された場合には、大当り開始時の楽曲決定画面として画面中央に移動した映像領域90175において、楽曲Aに対応する映像が最初から再生される。また、楽曲Aが最初から再生される。決定操作により、選択操作画像90176および決定画像90177の表示は消去される。ここで、大当り開始時の楽曲選択操作は、1ラウンド開始から2ラウンドの終了時までの期間行なうことができる。2ラウンド終了時までに選択操作も決定操作もされなければ、初期設定されている楽曲Aに対応する映像や音が2ラウンド終了時から流れることとなる。また、選択操作のみ実行され、決定操作が実行されていない状態で2ラウンドが終了した場合には、選択操作で選択されている項目に対応する楽曲の映像および音が出力される。
図59(c)の状態から、3ラウンド開始時には図59(d)に示すように、画面中央の映像領域90175に楽曲Aに対応する映像が続けて流されるとともに楽曲Aに対応する音が出力される。また、3ラウンドの開始時には、画面の下部に選択操作画像90176が再び表示される。そして、遊技者がスティックコントローラを操作することにより、図59(e)に示すように、楽曲選択画面が再び表示される。このように、2回目の楽曲選択画面は遊技者の操作に基づいて表示される。なお、1回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、2回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が3ラウンド開始時から最終ラウンド(16ラウンド)までに設定されている。なお、これらの期間はどのように設定されてもよく、選択可能期間が3回以上あってもよく、いずれかのラウンド中は選択操作ができないように設定されていてもよい。
図59(e)の楽曲選択画面では、図59(a)の大当り開始時の楽曲選択画面と比較して、楽曲Aの項目に対応する第1選択画像90170の文字が「A」という楽曲を示す文字から「戻る」の文字へと変更されている。また、現在選択されている「戻る」の第1選択画像90170は縁取りされて表示される。また、図59(d)の状態からは、楽曲Aに対応する映像と音とそのまま続けて流れている。また、決定画像90177が新たに表示されている。このような状態から、スティックコントローラが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されると、図59(f)に示すように、第2選択画像90171が縁取りされた状態で表示される。また、映像領域90175に楽曲Bに対応する映像がサビ部分から流れる。ただし、このような選択操作があった場合であっても楽曲Aの音が引き続き出力される。
図59(f)の状態から、楽曲Aが選択された場合には、図59(g)のようになる。図59(g)では、図59(f)において「戻る」で示す第1選択画像90170に対応する楽曲Aの項目が選択されたため、映像領域90175においてAに対応する映像が続きから再生される。また、楽曲Aの音がそのまま続けて流される。それに対し、図59(f)の状態から、楽曲Bが選択された場合には、図59(h)のようになる。図59(h)では、図59(f)において「B」で示す第2選択画像90171に対応する楽曲Bの項目が選択されたため、映像領域90175においてBに対応する映像が最初から再生される。また、楽曲Bの音が最初から再生される。
図59(a)に示すように、大当りの開始時には、複数種類の楽曲に対応する項目が表示される。そして、遊技者は、図59(b)に示すように、選択操作により選択される項目を変更することができる。また、選択操作により、選択された項目に対応した楽曲の出力や映像の出力が行なわれる。そして、図59(e)に示すように、楽曲Aに対応する項目が実行されている状態であっても楽曲Aに対応する項目を「戻る」で表示可能である。このような状況において、図59(g)に示すように、楽曲Aに対応する項目が再度選択された場合には楽曲Aの音がそのまま続けて流される。また、図59(h)に示すように、楽曲Aとは異なる楽曲Bに対応する項目が選択された場合には楽曲Bを最初から再生する。
このようにすれば、楽曲Aに対応する楽曲を流しつつも他の選択項目に何があるか確認することができる。そして、再度楽曲Aに決め直した場合であっても楽曲Aが最初から再生されず途中から継続して流れるので、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも、遊技の興趣の低下を防止することができる。より具体的には、すでに選択された楽曲が再度選択されることで、その楽曲が最初から再生されてしまうと煩わしく思うことがあり、興趣が低下してしまう虞がある。しかし、上記のような処理により、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも、その楽曲が最初から再生してしまうことが防げるので、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、図59に示したように、項目を選択する選択演出を大当り状態中に実行可能である。よって、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも大当り状態中における遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、楽曲を選択する楽曲選択演出には、図59(a)に示すように、大当り開始時に遊技者の操作に関わらず実行するラウンド開始時の選択演出と、図59(d)に示すように、3ラウンド開示時に遊技者の操作に基づいて実行される選択演出とが含まれる。このようにすれば、大当り状態中において、選択演出の実行タイミングが複数あるので、1回目の選択演出では楽曲を選ばず2回目の選択演出で楽曲を選択する等の遊技者の好みに応じた選択演出を実行することができる。
また、図59に示すように、ラウンド開始時の1回目の選択演出は1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、3ラウンド開始時の2回目の選択演出は3ラウンド開始時から最終ラウンドまでに設定されている。よって、遊技者の操作に基づいて実行する2回目の選択演出の実行可能な期間を長くすることで、1回目に選択操作ができなかった等の多種態様な遊技者に対応することができる。
また、図59に示すように、楽曲を再生可能であるものにおいて、図59(a),(b)に示すように、ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生される楽曲が変化する。それに対し、図59(e),(f)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生される楽曲は変化しない。このようにすれば、頻繁に楽曲が切替わらないため、頻繁に楽曲が切替わることにより遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図59(e)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、現在実行されている楽曲に対応した項目の表示をラウンド開始時の選択演出の「A」の表示と異なる「戻る」で表示する。このようにすれば、現在流れている楽曲がいずれの楽曲なのかを遊技者に分かり易く示すことができる。
なお、上記した選択演出について、保留連演出を実行してもよい。たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて保留連演出を実行可能であるとする。そして、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで保留連演出を実行してもよい。このようにすれば、大当り開始時に楽曲選択する1回目の選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、2ラウンド終了時まで遊技者の決定操作が無い場合には、2ラウンドのラウンド終了時のコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100が受付けたタイミングで、保留連演出を実行するようにしてもよい。また、大当り開始時の選択演出ではなく、3ラウンド目開始時の2回目の選択演出において、遊技者が操作したタイミングで保留連演出を実行してもよい。なお、3ラウンド目開始時の選択演出から最終ラウンドまで、遊技者が選択操作を行なわなかった場合には、選択演出の実行可能な期間が終わった後のタイミングにおいて保留連演出を実行してもよい。
また、有利状態としての大当り状態について、第1有利状態としての通常大当りと、当該第1有利状態よりも有利な第2有利状態としての確変大当りを設けるようにしてもよい。そして、通常大当り中に確変大当りへと昇格する確変昇格演出を実行してもよい。たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて確変昇格演出を実行可能であるとする。そして、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで確変昇格演出を実行してもよい。このようにすれば、大当り開始時に楽曲選択する選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、確変昇格演出の場合は、大当り開始時に実行タイミングを決定するものでもよい。そして、確変昇格演出の実行タイミングとして、楽曲の選択時、11R〜13の固定的な確変昇格演出の煽り演出の結果時、エンディング時(16Rの終了後)の複数のタイミングを持つようにしてもよい。この3パターンの中から所定の乱数抽選により、楽曲の選択時のタイミングに決定された場合に、大当り開始時に楽曲選択する選択演出において確変昇格演出を実行してもよい。
また、ラウンドの異なる大当りを複数設け、ラウンド数が少ない大当りからラウンド数の多い大当りへと昇格するラウンド昇格演出に適用してもよい。
また、選択された楽曲の種類によって、大当り終了後のエンディング期間において、のめり込み防止画像の表示態様が異なるようにしてもよい。
図60は、大当り時楽曲選択処理を示すフローチャートである。大当り時楽曲選択処理は、演出制御用マイクロコンピュータ90100(具体的には、演出制御用CPU90101)が実行する演出制御プロセス処理において実行される。大当り時楽曲選択処理では、大当り時である場合に、図59に示した演出についての処理を実行する。以下、フローチャートに基づき、具体的に説明する。
大当り時楽曲選択処理では、まず、演出制御用CPU90101は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間であるか否かを判定する(S90601)。演出制御用CPU90101は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間であると判定した場合には(S90601でY)、初期楽曲決定フラグがセットされているか否かを判定する(S90602)。演出制御用CPU90101は、初期楽曲決定フラグがセットされている場合には(S90602でY)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。
S90602において、演出制御用CPU90101は、初期楽曲決定フラグがセットされていない場合には(S90602でN)、楽曲変更期間であるか否かを判定し(S90603)、楽曲変更期間であると判定した場合には(S90603でY)、選択操作があるか否かを判定する(S90604)。一方、演出制御用CPU90101は、楽曲変更期間でないと判定した場合には(S90603でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。
S90604において、演出制御用CPU90101は、選択操作があると判定した場合には(S90604でY)、楽曲選択に合わせて楽曲に対応する映像および楽曲をサビから再生する(S90605)。一方、演出制御用CPU90101は、選択操作がないと判定した場合には(S90604でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。
S90605の後のS90606において、演出制御用CPU90101は、決定操作があるか否かを判定する(S90606)。演出制御用CPU90101は、決定操作があると判定した場合には(S90606でY)、決定された楽曲に対応する映像および楽曲を最初から再生する(S90607)。次いで、初期楽曲決定フラグをセットし(S90608)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU90101は、決定操作がないと判定した場合には(S90606でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。
S90601において、演出制御用CPU90101は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間でないと判定した場合には、最終楽曲決定フラグがセットされているか否かを判定する(S90610)。演出制御用CPU90101は、最終楽曲決定フラグがセットされている場合には(S90610でY)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU90101は、最終楽曲決定フラグがセットされていないと判定した場合には(S90610でN)、楽曲変更画面を表示する(S90611)。次いで、画面変更フラグがセットされているか否かを判定する(S90612)。
S90612において、演出制御用CPU90101は、画面変更フラグがセットされていないと判定した場合には(S90612でN)、変更操作があるか否かを判定する(S90613)。演出制御用CPU90101は、変更操作がないと判定した場合には(S90613でN)、初期楽曲に対応する映像と楽曲をそのまま流し(S90616)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU90101は、変更操作があると判定した場合には(S90613でY)、画面フラグをセットし(S90614)、初期楽曲を「戻る」にした楽曲選択画面を表示し(S90615)、S90617へ移行する。S90612において、演出制御用CPU90101は、画面変更フラグがセットされていと判定した場合には(S90612でY)、S90613からS90615の処理を行なわずに、S90617へ移行する。
S90617では、演出制御用CPU90101は、楽曲変更期間であるか否かを判定する。演出制御用CPU90101は、楽曲変更期間であると判定した場合には(S90617でY)、選択操作があるか否かを判定する(S90618)。S90617において、演出制御用CPU90101は、楽曲変更期間でないと判定した場合には(S90617でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。演出制御用CPU90101は、選択操作があると判定した場合には(S90618でY)、選択された楽曲に対応する映像をサビから再生するとともに初期楽曲をそのまま流す(S90619)。そして、S90620へ移行する。一方、演出制御用CPU90101は、選択操作がないと判定した場合には(S90618でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。
S90620では、演出制御用CPU90101は、決定操作があるか否かを判定する。演出制御用CPU90101は、決定操作があると判定した場合には(S90620でY)、初期楽曲に決定されたか否かを判定する(S90621)。S90620において、演出制御用CPU90101は、決定操作がないと判定した場合には(S90620でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。S90621において、初期楽曲に決定された場合には(S90621でY)、初期楽曲に対応する映像を続きから再生するとともに初期楽曲をそのまま流す(S90622)。次いで、最終楽曲決定フラグをセットして(S90624)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU90101は、初期楽曲に決定されなかった場合には(S90621でN)、変更した楽曲に対応する映像を最初から再生するとともに変更した楽曲を最初から再生する(S90623)。次いで、最終楽曲決定フラグをセットして(S90624)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S90609)、処理を終了する。
なお、3Rから最終ラウンドの間において何回も楽曲変更が可能となるようにしてもよい。具体的には、S90610およびS90624の処理を実行しないようにすればよい。
[変形例等]
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
前述した実施の形態では、のめり込み防止に関する注意喚起が音の出力や光の発光により実行されてもよい。そして、のめり込み防止に関する注意喚起が実行される状況により表示態様のみではなく音や光の態様が異なるようにしてもよい。なお、表示を変えずに音と光とのみの態様変えてもよいし、音は同じであるが、表示と光との組合わせの態様を変えてもよい。
前述した実施の形態では、のめり込み防止に関する注意喚起を客待ちデモ状態中や大当り遊技状態のタイミング以外のタイミングで実行されるようにしてもよい。たとえば、変動表示中にのめり込み防止に関する注意喚起が実行されるようにしてもよい。このような場合には、のめり込み防止に関する注意喚起を複数変動に亘って出すものでもよいし、一変動内のみで出すようなものでもよい。また、のめり込み防止に関する注意喚起を出すタイミングとして、時短終了後の1回転目のタイミングや、電源が投入された朝一番のタイミングや、変動表示が1000回実行されたときのタイミングであってもよい。
前述した実施の形態では、遊技者あるいは店側でのめり込み防止に関する注意喚起を実行する頻度、タイミング、場面等を変更できるようにしてもよい。たとえば、元々のめり込み過ぎるまで遊技をすることがないという遊技者にとっては、のめり込み防止に関する注意喚起を不快に感じる恐れがある。よって、遊技者がプッシュボタン90120等の操作手段を用いメニュー画面からのめり込み防止に関する注意喚起の実行を制限できるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、のめり込み防止に関する注意喚起表示を他の注意喚起表示と同一の表示期間において表示可能であり、他の注意喚起表示をフェードインした後に、のめり込み防止に関する注意喚起表示をフェードインさせる表示制御を行なっていた。しかしながら、のめり込み防止に関する注意喚起表示を先にフェードインさせた後に、他の注意喚起表示をフェードインさせるようにしてもよい。このようにすれば、のめり込み防止に関する注意喚起表示の表示期間を長くとることができる。
前述した実施の形態では、のめり込み防止に関する注意喚起表示を他の注意喚起表示と同一の表示期間において表示可能であり、他の注意喚起表示をフェードインした後に、のめり込み防止に関する注意喚起表示をフェードインさせる表示制御を行なっていた。しかしながら、のめり込み防止に関する注意喚起表示と他の注意喚起表示とを同一のタイミングでフェードインさせた後に、いずれか一方の表示を先にフェードアウトしてもよい。
前述した実施の形態では、のめり込み防止に関する注意喚起表示と他の注意喚起表示とを同一のタイミングでフェードインした後に、同一のタイミングでフェードアウトするようにしてもよい。また、のめり込み防止に関する注意喚起表示と他の注意喚起表示とを同時にフェードイン(またはフェードアウト)するときと、異なるタイミングでフェードイン(またはフェードアウト)するときとで表示態様を異ならせるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、大当り遊技状態の終了時にエンディング画像90138とともに、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とが表示された後に、製造者画像90139が表示される場合を説明した。そして、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とは一度消去された後に、製造者画像90139とともにのめり込み防止画像90131が再び表示されていた。しかしながら、エンディング画像90138が表示されているときに表示されたのめり込み防止画像は、製造者画像90139の表示が終了するまで表示し続けるようにしてもよい。具体的には、のめり込み防止画像を表示したままで、エンディング画像90138と取り忘れ防止画像90137の表示から製造者画像90139の表示に切替わるようにすればよい。
前述した実施の形態では、大当り遊技状態の終了時にエンディング画像90138とともに、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とが表示された後に、製造者画像90139が表示される場合を説明した。しかし、大当り遊技状態の終了時にエンディング画像90138を表示した後に、製造者画像90139を表示し、その後、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とを表示してもよい。そして、大当りが連続した場合には、2回目以降の大当りにおいて製造者画像90139を表示した後に、取り忘れ防止画像90137とのめり込み防止画像90136とを表示しないようにしてもよい。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方が、のめり込み防止画像の表示期間が短い場合について説明した。しかしながら、大当り終了後のエンディング期間のときよりも客待ちデモ状態のときの方が、のめり込み防止画像の表示期間が短いようにしてもよい。このようにすれば、エンディング期間のときの表示期間を長くすることにより、好適に注意喚起表示を実行することができる。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方が、のめり込み防止画像の表示面積が小さい場合について説明した。しかしながら、大当り終了後のエンディング期間のときよりも客待ちデモ状態のときの方が、のめり込み防止画像の表示面積が小さくなるようにしてもよい。このようにすれば、エンディング期間において、好適に注意喚起表示を実行することができる。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態のときと大当り終了後のエンディング期間のときとで、のめり込み防止画像の素材として同じ素材を用いるようにしてもよい。このようにすれば、データ容量を削減することができる。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方が、のめり込み防止画像の表示位置が目立たない位置で表示される場合を説明した。しかしながら、大当り終了後のエンディング期間のときよりも客待ちデモ状態のときの方が、のめり込み防止画像の表示位置が目立たない位置で表示されるようにしてもよい。このようにすれば、エンディング期間のときの表示位置を目立たせることができ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態中は、画面の隅で常にのめり込み防止に関する注意喚起が実行されるようにしてもよい。また、前述した実施の形態では、始動入賞が発生しデモ状態が終了したときには、すぐにのめり込み防止に関する注意喚起を終了してもよいし、始動入賞が発生した後の所定期間のめり込み防止に関する注意喚起を実行した後に終了するようにしてもよい。
前述した実施の形態では、大当りのエンディング期間において、図55(h)に示したような他の注意喚起表示が実行されるようにしてもよい。このような場合であっても、まずエンディング画像としてエンディング映像を表示し、モードの表示や大当り後の確変回数(または時短回数)といった遊技に関する情報を表示した後に、他の注意喚起表示が表示されるようにすればよい。また、他の注意喚起表示は、製造者画像90139が表示された後に表示されるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、図53,図58に示すように、1回目の大当りでは、取り忘れ防止画像90137と、のめり込み防止画像90136とが表示され、連続した2回目以降の大当りでは、取り忘れ防止画像90137が表示されず、のめり込み防止画像90136のみが表示される場合について説明した。しかしながら、1回目の大当りと2回目以降の大当りとで注意喚起の態様が異なるものではなく、2回目までの大当りと3回目以降の大当りとで注意喚起の態様が異なるものでもよく、大当りが所定回数連続したことを条件として注意喚起の態様が異なるものでもよい。たとえば、大当りが5回までは、取り忘れ防止画像90137を表示せず、のめり込み防止画像90136のみを表示し、大当りが5回以上連続したときは、取り忘れ防止画像90137とともにのめり込み防止画像90136も表示されないように制限してもよい。
前述した実施の形態では、確変状態には制御されるが出玉を得られない突然確変大当りを設けてもよい。そして、突然確変大当りに制御された場合には、1回目の大当りまたは連続した大当りに関係なく取り忘れ防止画像90137とともにのめり込み防止画像90136を表示しないようにしてもよい。このように、不利な大当りに当選したときには、有利な大当りに当選したときと異なる態様としてもよい。
前述した実施の形態では、確変大当りのときには、取り忘れ防止画像90137を表示せず、のめり込み防止画像90136のみを表示し、通常大当りのときには、取り忘れ防止画像90137を表示するとともに、のめり込み防止画像90136を表示してもよい。このように、大当りの種類により注意喚起の態様を異ならせるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を演出表示装置909に表示可能であった。しかしながら、のめり込み防止画像は、文字の内容が全く同じものに限らず、表現が類似しており同じ情報を伝えるものであれば別の態様であってもよい。
前述した実施の形態では、大当り遊技状態に制御される前に選択したキャラクタの種類により、メニュー画面におけるのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様が異なっていた。しかしながら、大当り遊技状態に制御される前に選択したキャラクタの種類により、大当り遊技状態終了後のエンディング期間におけるのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様が異なるようにしてもよい。また、通常遊技状態において複数種類の演出モードを設定可能とし、その設定されたモードに応じて、客待ちデモ状態中やエンディング期間中ののめり込み防止に関する注意喚起の実行態様が異なるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、注意喚起としてのめり込み防止画像の表示態様と、のめり込み防止の表示に対応する音の出力とが含まれているようにしてもよい。そして、遊技者が選択したモードによってのめり込み防止画像として共通の画像を表示し、のめり込み防止の表示に対応する音として異なる音を出力するようにしてもよい。
前述した実施の形態では、のめり込み防止画像の表示の有無を設定可能なスイッチを設けてもよい。たとえば、このようなスイッチは、演出制御基板9080の所定位置に設けるようにすればよい。そして、スイッチをONした状態で電源が投入されることにより、節電モードを実行するか否かの設定と、のめり込み防止画像の表示の有無の設定が実行できるようにすればよい。このようにすれば、遊技店側において好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。なお、のめり込み防止画像の表示の有無とは別に、のめり込み防止画像の表示の大小や表示位置を変更できる操作手段が別途設けられていてもよい。
前述した実施の形態では、図53に示すように、初期化時には、客待ちデモ状態の最初のタイミングである3図柄表示の頭からの画面が表示され、停電復旧時には、客待ちデモ状態の途中のタイミングであるその他注意喚起表示とのめり込み防止表示が実行されるタイミングの画面から表示される場合について説明した。しかし、初期化時と停電復旧時とでのめり込み防止に関する注意喚起を実行するタイミングが異なっていればよく、別のタイミングであってもよい。たとえば、初期化時に通常背景を15秒程度表示し、その後、客待ちデモ状態を開始させ、最後のタイミングでのめり込み防止表示が実行されてもよい。また、停電復旧時には、その他注意喚起表示を実行することなくのめり込み防止表示が実行されるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、図55の客待ちデモ状態中の方が、図56のメニュー画面の表示中よりものめり込み防止表示を画面の中央で大きく表示するようにしてもよい。このようにすれば、状況に合わせのめり込み防止に関する注意喚起を好適に実行することができる。なお、メニュー画面の表示中の方が客待ちデモ状態中よりものめり込み防止表示の表示面積が大きくなるようにしてもよい。また、客待ちデモ状態中とメニュー画面の表示中とで、のめり込み防止表示の表示位置が異なることにより遊技者からの見えやすさが異なるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、画面輝度を低下させた節電モード中においても客待ちデモ状態中の演出が継続されていた。しかしながら、節電モード中は客待ちデモ状態中の演出を実行しないようにしてもよい。
前述した実施の形態では、客待ちデモ状態中において、のめり込み防止画像を常に表示するようにしてもよい。このような場合に、節電モード中において、のめり込み防止画像の表示を消去するようにしてもよい。このようにすれば、節電モード中にさらにのめり込み防止画像を表示しないようにすることで、節電モード中に可動意欲が著しく低下することを防止することができる。
前述した実施の形態では、遊技者が選択操作可能な選択演出として楽曲の変更に関するものについて説明した。しかし、選択演出で変更される演出は、楽曲以外のものであってもよい。たとえば、選択演出で変更される演出は、背景変化の演出、映像変化の演出、キャラクタ変化の演出等であってもよい。このような場合に、一度選択されていたものが再度選択された場合に演出を引継ぐようにすればよい。具体的には、プッシュボタン操作により背景を変化させることを予約できる遊技機において、背景を変化させようとしたが、現在の背景のままにしたいと思ったときは、現在の背景での演出が継続(たとえば現在の背景での音楽が継続して流れる等)されるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、楽曲の選択演出は、大当り中に実行可能である場合について説明した。しかしながら、楽曲の選択演出をラッシュ中に実行できるようにしてもよいし、非KT状態中で実行できるようにしてもよい。このような場合には、選択演出を実行できる期間を複数設け、変動回数により変動回数が少ない場合(1〜10回)の期間と変動回数が多い場合(70〜100回)の期間とで楽曲の選択演出が実行されるようにしてもよい。なお、選択演出を客待ちデモ中に実行するようにしてもよい。たとえば、客待ちデモ中にプッシュボタンを操作することによりメニュー画面を開くことができ、当該メニュー画面内においてパチンコ遊技機の音量や光量を調整したり、演出の実行頻度を変更できるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、図59(e)に示すように、現在実行されている項目が「戻る」という文字に変更される場合を説明した。しかしながら、文字に変化するのではなく、現在実行されている項目の色や形が異なるものであってもよい。
前述した実施の形態では、楽曲のサビ部分から再生される場合を説明した。楽曲によっては、「サビ」以外の部分(Aメロなど)から再生されるようにしてもよいし、楽曲によって再生される部分を異ならせてもよい。
前述した実施の形態では、大当り遊技状態の大当り期間としては、アタッカー開放を繰り返す期間、つまり、ラウンド遊技期間としているが、これに限定されない。たとえば大当り期間としては、大当り遊技状態の開始時に実行されるファンファーレ演出の期間と、アタッカー開放を繰り返す期間(ラウンド遊技期間)と、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング演出の期間とを含めた期間としてもよい。ファンファーレ演出とは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。エンディング演出とは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。
前述した楽曲選択の各種制御は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、客待ちデモ状態中と、ビッグボーナスやATといった遊技者にとって有利な有利状態が終了したときとに、のめり込み防止表示が実行されるようにすればよい。また、スロットマシンにおいては、筐体に設けられたプッシュボタンや十字キーにより楽曲の選択や決定操作が実行されるようにすればよい。
前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
この実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。たとえば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、たとえば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置9020における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。