JP2019182771A - ブクリョウ発酵抽出物及びその製造方法 - Google Patents

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佐久榮 藤嶋
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忠雄 宮口
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Tomohiko Shibano
智彦 芝野
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Abstract

【課題】化粧品原料として優れた機能を有するブクリョウ由来成分として、新たな成分を提供すること、又は本成分をより効率的に得るための製造方法を確立することを課題とした。【解決手段】化粧品原料として優れた機能を有するブクリョウの処理生成物。また、本処理生成物を効率的に得るための製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた化粧品原料としてのブクリョウの処理生成物、とくに発酵生成物、及び抽出物、とくに発酵抽出物、を提供するものであり、さらに、本抽出物、とくに発酵抽出物、を効率的に得るための製造方法に関するものである。
ブクリョウは、生薬として古来より人々に摂取され、滋養、鎮静、血糖降下など様々な目的で、主に健康食品や医薬品として利用されてきた。
ブクリョウは、サルノコシカケ科のキノコの一種であり、伐採されて数年を経たアカマツやクロマツの根に菌核を形成する。一般的に漢方などで用いられているブクリョウは、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)の菌核を乾燥し、外層を除いたものである。この菌核は、菌自体を外界の厳しい条件から耐えうるため、菌類の菌糸が分化して、キチン、キトサン、タンパク質等で硬い組織を形成したものである。
ブクリョウは化粧料に配合する保湿剤としても利用されてきた。保湿は、通常、天然保湿因子(NMF)と皮脂膜によってコントロールされている。しかしながら、角質層の水分保持機能は、外界からの刺激などで容易に低下するため、保湿作用を有する成分を配合した皮膚外用剤や化粧料が用いられる。
保湿作用を有する成分としては、上記NMF成分のほか、多価アルコールや天然高分子などが一般的に使用されている。ブクリョウにおいても保湿剤として利用されているが、ブクリョウの抽出物を他の保湿剤と併用として利用することが一般的である。例えば、米発酵液とブクリョウタケを併用することで相乗的に保湿性を向上させることが知られている(特許文献1)。他にも、メリロート抽出物とブクリョウタケ抽出物を併用した保湿、肌荒れ改善用皮膚外用剤としての知見もある(特許文献2)。
また、漢方で利用される冬葵子、辛夷、中国産白朮、蒼朮の溶媒抽出物は美白作用が強く、またこれらは古くより食用や漢方で利用され安全性に於いても問題がなく美白化粧品として有用であるとされている。
特許3934666号 特許3667291号
上記のとおりウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)の菌核を乾燥し、外層を除いたものである。この菌核は、菌自体を外界の厳しい条件から耐えうるため、菌類の菌糸が分化して、キチン、キトサン、タンパク質等で硬い組織を形成したものである。そのため、従来技術による方法では、ブクリョウ由来の成分を得る効率は必ずしも充分に高いものではない。
本発明は、化粧品原料として優れた機能を有するブクリョウ由来成分として、新たな成分の提供を課題とした。また本発明は、本成分をより効率的に得るための製造方法の確立を課題とした。
上記課題に鑑み本発明者らは新たなブクリョウ由来成分について、その取得方法と併せて検討したところ、これまで用いられていなかった手法を用いることによりブクリョウ由来成分が得られる可能性があることを見出し、さらに検討を重ねた結果本発明を完成するに至った。
より具体的には、本発明者らは、ブクリョウ由来成分として、ブクリョウに微生物による処理を行った処理生成物、とくに発酵生成物、及び処理生成物からの抽出物としてのブクリョウ発酵抽出物が(高い安全性を有し、)優れた保湿作用と美白作用を有することを見出した。また本発明者らはブクリョウの組織に微生物による処理を施すことで目的物の生成効率及び/又は抽出効率が向上することを見出し、優れた機能を有するブクリョウ発酵抽出物が得る可能性があることをさらに見出した。
すなわち、本発明は、少なくとも以下の発明に関する:
[1]
ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)の菌核の外層を除いて得られるブクリョウの、1種又は2種以上の糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による処理生成物。
[2]
糸状菌、酵母及び/又は細菌による処理生成物であり、
前記糸状菌がアクレモニウム属、トリコデルマ属、アスペルギルス属、クモノスカビ属及びモナスカス属に属する糸状菌類からの1種又は2種以上であり、
前記酵母がクリプトコッカス属又はサッカロミセス属に属する酵母類からの1種又は2種以上であり、
前記細菌がペニシリウム属、バシラス属、グルコノバクター属、アセトバクター属、ラクトコッカス属及びレウコノストック属に属する細菌類からの1種又は2種以上である、
上記[1]の処理生成物。
[3]
発酵生成物である、上記[1]又は[2]の処理生成物。
[4]
上記[1]〜[3]のいずれかの処理生成物の、水又は水と親水性有機溶媒による抽出物。
[5]
保湿作用を有する上記[4]の抽出物。
[6]
美白作用を有する上記[4]又は[5]の抽出物。
[7]
上記[4]〜[6]のいずれかの抽出物を含む化粧料。
[8]
以下の工程を含む、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)を用いる、発酵生成物の製造方法:
ウォルフォリアエクステンサの菌核の外層を除きブクリョウを得る工程;及び
前記ブクリョウを糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による発酵処理に付し、発酵生成物を得る工程。
[9]
以下の工程を含む、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)を用いる、保湿作用及び/又は美白作用を有する抽出物の製造方法:
ウォルフォリアエクステンサの菌核の外層を除きブクリョウを得る工程;
前記ブクリョウを糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による発酵処理に付し、発酵生成物を得る工程;及び
前記発酵生成物を水又は水と親水性有機溶媒による抽出に付し、保湿作用及び/又は美白作用を有する抽出物を得る工程。
上記のとおり本発明は、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)の菌核の外層を除いて得られるブクリョウをアスペルギルス属、トリコデルマ属、ペニシリウム属、ラクトバシラス属、バシラス属のうちの少なくとも1種類以上を用いた菌を加えて発酵させ、水又は水と親水性有機溶媒で抽出することにより得られる抽出物と、これを有効成分とする保湿剤に高い安全性を有するとともに優れた保湿作用と美白作用を有することを見出したことに基礎を置くものである。
本発明によれば、化粧品原料として優れた機能を有するブクリョウ由来成分として、新たな成分が提供される。また本発明によれば、前記成分をより効率的に得るための製造方法も提供される。
古来より、醤油や味噌、納豆などの発酵食品は健康への有用性から、人々に食されてきた。発酵とは、狭義には、微生物が嫌気条件下でエネルギーを得るために有機化合物を酸化して、アルコール類、有機酸類などを生産することである。代表的なものは、酵母の作用によって糖からアルコールと炭酸ガスが生じるアルコール発酵である。そのほか乳酸発酵、酸化発酵、アミノ酸発酵など多くの発酵現象が知られている。さらに、発酵工程中に微生物はタンパク質を分解するプロテアーゼ、セルロースを分解するセルラーゼ、キチンを分解するキチナーゼなど様々な分解酵素を産出することが知られている。近年、発酵原料は天然保湿因子のアミノ酸等が多く含まれることから肌への保湿効果が認められ、化粧品での利用が広がりつつあるが、ブクリョウを発酵させたブクリョウ発酵抽出物についての知見はない。
上記のとおりブクリョウは保湿剤として利用されているが、特許文献1又は特許文献2示されるとおり、ブクリョウの保湿効果は他の物質と併用することで得られた保湿効果が知られているにすぎず、ブクリョウ単独による顕著な保湿効果はこれまでに確認されていない。
また、漢方で利用される冬葵子、辛夷、中国産白朮、蒼朮の溶媒抽出物は美白作用が強く、またこれらは古くより食用や漢方で利用され安全性に於いても問題がなく美白化粧品として有用であるとされているが、同じように漢方などで利用されるブクリョウには美白効果は見出されていない。
これに対し本発明によるブクリョウからの処理生成物又は該処理生成物からの抽出物は、それ自体が保湿効果を有するため、必ずしも他の保湿成分と併用しなくても保湿剤として用いることができるといった、従来技術から予測し得ない効果を奏するのである。
定義
本明細書において「処理生成物」の語は、原料に何らかの処理を加えたときに生じる生成物を意味する。処理には、生物的な処理及び非生物的な処理が包含される。
「処理生成物」のうち、該処理生成物のための処理が発酵を伴うものについて、本明細書において「発酵生成物」ということがある。
本明細書において「抽出物」の語は、複数の成分からなる組成物からの、1種又は2種以上の成分からなる組成物を意味する。
上記のとおり本発明は、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)の菌核の外層を除いて得られるブクリョウをアスペルギルス属、トリコデルマ属、ペニシリウム属、ラクトバシラス属、バシラス属のうちの少なくとも1種類以上を用いた菌を加えて発酵させ、水又は水と親水性有機溶媒で抽出することにより得られる抽出物と、これを有効成分とする保湿剤に高い安全性を有するとともに優れた保湿作用と美白作用を有することを見出したことに基礎を置くものであるところ、少なくともウォルフォリアエクステンサの菌核の外層を除いて得られるブクリョウの、糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による処理生成物に関する。該処理生成物は保湿作用及び美白作用を有し、適宜抽出にさらに付すことにより、化粧料の成分として用い得る。
以下に本発明についてより詳細に説明する。なお、本発明の処理生成物、発酵生成物又は抽出物を表す際に用いられる「Aによる」の語は、Aが製造工程であることを示すものではなく、処理生成物、発酵生成物又は抽出物の構成を表記するための記載上の要素にすぎない。
A.処理生成物
●1.糸状菌、酵母又は細菌を用いる処理による処理生成物
本発明の処理生成物を得るための処理には生物的な処理及び非生物的な処理のいずれもが包含されるところ、生物的な処理は糸状菌、酵母又は細菌を用いる処理である。
該糸状菌、酵母又は細菌としては本発明の目的を達成するものであれば限定されない。 本発明の処理生成物のための糸状菌としては、アクレモニウム属、トリコデルマ属、アスペルギルス属、クモノスカビ属及びモナスカス属に属する糸状菌が例示され、これらの糸状菌類からの1種又は2種以上は好ましく、アクレモニウム属及び/又はトリコデルマ属からの1種又は2種以上はより好ましい。
本発明の処理生成物のための酵母としては、クリプトコッカス属又はサッカロミセス属に属する酵母が例示され、これらの酵母類からの1種又は2種以上は好ましい。
本発明の処理生成物のための細菌としては、ペニシリウム属、バシラス属、グルコノバクター属、アセトバクター属、ラクトコッカス属及びレウコノストック属に属する細菌が例示され、これらの細菌類からの1種又は2種以上は好ましく、ペニシリウム属及び/又はバシラス属からの1種又は2種以上はより好ましい。
<発酵生成物>
本明細書における発酵生成物は、本発明の処理生成物のうち、該処理生成物のための処理が発酵、すなわち本発明において好ましく用いられる物質の生成、を伴うものである。本発明の処理生成物のうち、原料とされるブクリョウの構成成分のいずれかに何らかの化学的な変化が生じて生成された物質に本発明において好ましく用いられる物質が含まれている場合に得られる処理生成物が、本発明における発酵生成物である。
発酵方法については、特に限定されないが、従来より用いられている公知の発酵方法の中から選択され、後段で抽出操作を行う事を考慮すると液体培養法が好ましい。発酵条件については、菌が生育できる条件であれば特に制限はないが、発酵温度については15〜50℃、より好ましくは20〜40℃、最も好ましくは25〜30℃、発酵pHに関しては2〜9、好ましくは4〜8、より好ましくは6〜7である。その他撹拌速度、発酵時間等においても同様に生育に最適な条件にて培養を行うことができる。培地成分としては一般的に培地成分として用いられる酵母エキス、ペプトン、グルコース、スクロース等の使用に制限はなく、適宜用いることができ、またブクリョウの形態についても特に制限はなく、好ましくは粉砕物がよいが、適宜反応の条件により選択することができる。
本発明の処理生成物を得るための材料として、前処理後のブクリョウであってよい。前処理後のブクリョウとして、(粗)粉砕処理、粉末化処理、熱処理(加熱処理を含む)、水等の液体への浸漬処理、酵素処理、及び酸もしくはアルカリ処理等の処理後のブクリョウが挙げられる。
●2.酵素を用いる処理による処理生成物
本発明の処理生成物を得るための処理には生物的な処理及び非生物的な処理のいずれもが包含されるところ、非生物的な処理は酵素を用いる処理である。かかる処理における酵素は、生物的な処理において該生物に由来する酵素ではなく、該生物以外の外部から与えられる酵素を意味する。
酵素としては本発明の目的を達成するものであれば限定されない。例えばキチナーゼを使用することが好ましく、セルラーゼ、プロテアーゼなど公知の動物由来、植物由来、菌由来などを適宜用いることができる。
B.抽出物
本発明の処理生成物は数多くの成分からなる組成物であり、その後の処理方法について制限はなく、不溶解物を除去した原液そのままでも、あるいは濃縮工程、希釈工程、精製工程、及び/又は乾燥工程等を行うことにより、ブクリョウ由来の処理生成物を調製することができる。
該処理生成物(組成物)からの1種又は2種以上の成分からなる別異の組成物は抽出物であるところ、該抽出物のうち保湿作用及び/又は美白作用が抽出により向上しているものは好ましい。なお該抽出物には処理生成物から抽出により直接得られるもののほか、該処理生成物に含有される1種又は2種以上の成分を直接の抽出ではない手法により得て、得られた成分を配合して得られるものも包含される。
本発明の抽出物のための抽出溶媒としては、水と混合することを想定していることから水との間に水素結合を作ることで水に溶解しやすい親水性溶媒が好ましく、水、親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒を使用することができる。具体的には、一価アルコール、多価アルコールのいずれも使用できる。一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコールなどが、多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。抽出溶媒として水とアルコールの混合溶媒を使用する場合は、アルコール濃度が10〜90%(重量比)とすることが望ましい。具体的には、エタノール濃度が20〜70%(重量比)の含水エタノール、1,3-ブチレングリコール濃度が20〜70%(重量比)の含水1,3-ブチレングリコールなどの溶媒が好適に使用される。
水としては、純水、脱塩水、蒸留水、水道水等の他、緩衝液や、希酸及び希アルカリを使用することも可能である。
本発明の抽出物のための抽出操作は特に限定されないが、抽出溶媒に対し、5%〜100%(重量比)のブクリョウの処理生成物を用いることができ、好ましくは10%〜50%(重量比)のブクリョウの処理生成物を用いて行うことは好ましい。
本発明の抽出物のための抽出温度及び抽出時間は特に限定されないが、抽出温度10〜80℃で、1日から6週間程度で抽出することができる。使用する抽出溶媒が含水エタノール(エタノール濃度20〜70%(重量比))を用いる場合では、抽出温度20〜60℃、抽出時間1時間〜3週間で抽出することができ、好ましくは抽出温度20〜40℃で抽出時間1週間行うことが望ましい。抽出溶媒が含水1,3-ブチレングリコール(1,3-ブチレングリコール濃度20〜70%(重量比))を用いる場合では、抽出温度10〜80℃で抽出時間1日〜3週間程度で抽出することができ、好ましくは、例えば抽出温度20〜60℃で抽出時間2週間行うことである。
本発明の抽出物はそのままでも使用可能であるが、さらにろ過、遠心分離等の工程により精製することは好ましい。精製することで皮膚保湿剤としてより好適に利用することができる。精製方法は特に限定されないが、好ましくはメンブランスフィルターによるろ過である。さらに好ましくは化粧品用原料としての安定性向上のため、ろ過後の抽出物をウィンタリング処理し再ろ過を実施することであり、ウィンタリング温度は−30〜0℃、処理時間は3日間〜30日間行うことは好ましい。
C.化粧料
本発明の処理生成物及び抽出物はそのまま、又はさらなる処理を行い、及び/又は他の成分を加えて、化粧料にすることができる。該化粧料は保湿作用及び/又は美白作用を有する。
本発明の抽出物の多くは、そのままの状態で利用できるが、必要に応じて、少なくともその効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色などの精製処理を加えても良い。脱臭・脱色等の精製処理手段としては、活性炭カラムなどを用いることができ、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行うことができる。また、得られた抽出物を凍結乾燥法、スプレードライ法などの熱乾燥法により乾燥物として得ることも可能である。
さらに、除菌方法に関しても制限はなく、加熱殺菌、フィルター除菌など適宜選択することができる。ここで得られた抽出物が配合される化粧品及び医薬品としては、化粧水、乳液、美容液、一般クリーム、クレンジングクリーム等の洗顔料、パック、髭剃り用クリーム、日焼けクリーム、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼けローション、化粧石鹸、ファンデーション、おしろい、パウダー、口紅、リップクリーム、アイライナー、アイクリーム、アイシャドウ、マスカラ、浴用化粧品、シャンプー、リンス、染毛料、頭髪用化粧品等、各種化粧品に利用可能である。その配合量は化粧品組成物中、0.001〜100%含むことができるが好ましくは0.1〜10%である。
本発明の抽出物を配合する化粧料に併用して配合できる成分としては、化粧品、医薬部外品や浴用剤で一般に使用される基剤や薬剤などであれば特に限定はされない。例えば、以下の成分が例示される:
コラーゲン、コラーゲン加水分解物、ゼラチン、ゼラチン加水分解物、エラスチン、エラスチン加水分解物、ラクトフェリン、ケラチン、ケラチン加水分解物、カゼイン、アルブミン、ローヤルゼリー由来タンパク加水分解物、ハチミツ由来タンパク加水分解物等の蛋白質及び蛋白質の加水分解物;
ヒアルロン酸Na及びヒアルロン酸誘導体、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、アルギン酸及びその塩、ペクチン、コンドロイチン硫酸及びその塩、水溶性キチン、キトサン誘導体及びその塩、プルラン、デオキシリボ核酸、アラビアゴム、トラガントゴム等の天然高分子及びそれらの誘導体;
アロエ、りんご、みかん、もも、みかん、メロン、いちご、シークアーサー、イチジクなどの果実由来、ラッカセイ、クリ、リュウガン、キビ、大麦、米、ゴヨウマツなどの種子由来等、桜やナナカマドなど樹木由来等の植物由来物;
植物などが微生物により分解される最終生成物である腐植物質であるフミン酸、フルボ酸;
ホオズキ、ラカンカ、ナツメ、ハト麦、甘草、杜仲などの生薬;
酵母エキス等の微生物由来物;
菌体、菌核、キノコなどの菌由来物;
海藻末や海藻エキスまた海藻由来の多糖類;
プラセンタエキス等の動物由来物;
炭酸水や温泉水、マイクロナノバブル水、精製水、蒸留水等の水;
コラーゲンなどの蛋白質、プルランなどの天然高分子、果実や種子、葉、茎、根などの植物由来物、キノコなどの菌由来物、プラセンタなど動物由来物等、これらを発酵させた発酵物;
カルボキシビニルポリマー及びその塩、ポリアクリル酸及びその塩、カルボキシメチルセルロース及びその塩等の酸性ポリマー、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ニトロセルロースポリビニルメチルエーテル等の中性ポリマー;
カチオン化セルロース、ポリエチレンイミン、カチオン化グアーガム等のカチオン性ポリマー;
エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;
パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、アントラニエール酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、リン酸L−アスコルビルマグネシウム及びその誘導体、ビタミンD群、酢酸d−α−トコフェノール、ビタミンE群、葉酸類、β−カロチン、γ−オリザノール、ニコチン酸、パントテン酸類、ビオチン類、フェルラ酸等のビタミン類;
グリチルリチン酸及びその塩類、グアイアズレン及びその誘導体、アラントイン等の抗炎症剤;
ステアリン酸エステル、ノルジヒドログアセレテン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、パラヒドロキシアニソール、没食子プロピル、セサモール、セサモリン、ゴシポール等の抗酸化剤;
パラ安息香酸メチル、パラ安息香酸エチル、パラ安息香酸プロピル、パラ安息香酸ブチル等のパラ安息香酸エステル類、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、フェノキシエタノール、安息香酸等の防腐剤;
エデト酸、エデト酸二ナトリウム等のエデト酸及びその塩類、フィチン酸、ヒドロキシエタンジスルホン酸等の金属イオン封鎖剤;
グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;
L−アスパラギン酸、DL−アラニン、L−アルギニン、L−システイン、L−グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸類及びその塩;
マルチトール、ソルビトール、キシロビオース、N−アセチル−D−グルコサミン、蜂蜜等の糖類;
クエン酸、乳酸、α−ヒドロキシ酢酸、ピロリドンカルボン酸等の有機酸類及びその塩類;
アンモニア水、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基類;
流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類;
オリーブ油、ヤシ油、月見草油、ホホバ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油等の油脂類;
ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸類;
ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;
ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、トリオクタン酸グリセリン、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル等のエステル類;
レシチン及びその誘導体等のリン脂質類;
ウシ骨髄脂やウシ脳脂質などの動植物由来脂質;
ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸エタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミンなどのアルキル硫酸塩;
ポリオキシエチレン(2EO)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン(なお、EOはエチレンオキサイドでEOの前の数値はエチレンオキサイドの付加モル数を示す;)、ポリオキシエチレン(3EO)アルキル(炭素数11〜15のいずれか又は2種以上の混合物)エーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;
ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;
ポリオキシエチレン(3EO)トリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;
ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ラウロイルメチル-L-グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸-L-グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸-L-グルタミン酸トリエタノールアミン;、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウムなどのN−アシルアミノ酸塩、エーテル硫酸アルカンスルホン酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム、ウンデシノイルアミドエチルスルホコハク酸二ナトリウム、オクチルフェノキシジエントキシエチルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸アミノスルホコハク酸二ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(炭素鎖12〜15)エーテルリン酸(8〜10EO)、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;
塩化ステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤;
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル−DL−ピロリドンカルボン酸塩などの両性界面活性剤;
ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(7EO)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリン、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルステアリルジエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール・ラノリン(40EO)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル等のノニオン性界面活性剤;
イソステアリン酸ジエタノールアミド、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、牛脂脂肪酸モノエタノールアミド、硬化牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸エタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラノリン脂肪酸ジエタノールアミドなどの増粘剤;
鎖状又は環状メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンポリエチレングリコール共重合体、ジメチルポリシロキサンポリプロピレン共重合体、アミノ変性シリコンオイル、第四級アンモニウム変性シリコンオイルなどのシリコンオイル;
チオグリコール酸及びその塩;
システアミン及びその塩;
過酸化水素、過硫酸塩、過ほう酸塩、過酸化尿素などの過酸化物;
臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなどの臭素酸塩;ならびに
その他、pH調整剤、着色料、香料、安定化剤、清涼剤、血流促進剤、角質溶解剤、収斂剤、創傷治療剤、増泡剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、抗アレルギー剤、細胞賦活剤。
少なくともこれらの成分は本発明の化粧料と共に配合し、併用して用いることが出来る。
D.製造方法
A’.(発酵)処理生成物
本発明の処理生成物は、生物的な処理及び非生物的な処理をブクリョウに行う製造方法により得られる。生物的な処理は生物的な処理は糸状菌、酵母又は細菌を用いる処理である。非生物的な処理は酵素による処理である。これらの処理は、適宜従来技術に従うことができる。
これらの処理に用いられる糸状菌、酵母又は細菌及び酵素は、処理生成物の項において上述したものを用いることができる。また本発明の処理生成物を得るための製造方法には、生物的な処理及び非生物的な処理のいずれを施す方法も包含される。この場合に生物的な処理及び非生物的な処理は実質的に同時進行的に行ってもよいし、それぞれを異なるタイミングで行ってもよい。この場合に生物的な処理及び非生物的な処理が行われる順番は、所望の効果や操作の簡便さ等を指標にして適宜決定してよい。
また、生物的な処理又は非生物的な処理のいずれか又は両方について、複数の処理を行ってもよい。
本発明の処理生成物を得るための処理の前に、ブクリョウに前処理を行ってよい。前処理のための処理として、(粗)粉砕処理、粉末化処理、熱処理(加熱処理を含む)、水等の液体への浸漬処理、酵素処理、及び酸もしくはアルカリ処理等が挙げられる。
B’.抽出物
本発明の抽出物は、処理生成物から抽出により直接得る方法のほか、該処理生成物に含有される1種又は2種以上の成分を直接の抽出ではない手法により得て、得られた成分を配合する方法により得られる。これらの手法や方法は、適宜従来技術に従うことができる。
本発明の抽出物を得る際に用いられる抽出溶媒として、本発明の抽出物のための、上述した抽出溶媒を用いてよい。
本発明の抽出物を得るための抽出温度及び抽出時間は限定されず、本発明の抽出物のための、上述した抽出温度及び抽出時間を用いてよい。
得られた抽出物はそのままでも使用可能であるが、さらにろ過、遠心分離等の工程により精製することは好ましい。精製することで皮膚保湿剤としてより好適に利用することができる。精製方法は特に限定されないが、好ましくはメンブランスフィルターによるろ過である。さらに好ましくは化粧品用原料としての安定性向上のため、ろ過後の抽出物をウィンタリング処理し再ろ過を実施することであり、ウィンタリング温度は−30〜0℃、処理時間は3日間〜30日間行うことは好ましい。
C’.化粧料
本発明の化粧料は、本発明の処理生成物又は抽出物自体であってよいし、又は本発明の処理生成物又は抽出物に、さらなる処理を行い、及び/又は他の成分を加える工程により製造することができる。これらの処理や工程は、適宜従来技術に従うことができる。
本化粧料の製造においては、上記の化粧料の項において述べた各手法、配合できる成分を用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本実施例により本発明が限定されるものではない。
製造例1
表1に示した菌を使用し、抽出率を調べた。表1に示した菌を糸状菌にはGPLP培地ダイゴ(日本製薬)、乳酸菌には一般乳酸菌接種用培地(日水製薬)をそれぞれ1gとブクリョウをミルサー(LAB MILL/大阪ケミカル)で粗粉砕したブクリョウ粗粉砕物20gをそれぞれ三角フラスコに取り100mlの水を加えて121℃20分間オートクレーブ滅菌したのち、菌を白金耳で集落表面をなぞって採取し、Tween 80加滅菌生理食塩水に浮遊させ、血球計算盤を用いて106cells/mlの菌液に調整したものを植菌した。乳酸菌は48時間静置培養、糸状菌は96時間振とう培養を行い、製造例VIはブクリョウと水のみ、製造例IX,Xはブクリョウと水と培地を加えオートクレーブ滅菌後96時間振とうを行った。なお、製造例VII、VIIIは菌の活性が抑えられる15℃で培養を行った。これらを100gのエタノールを加えて抽出操作を行い、得られた抽出液を1μmの濾紙(ADVANTEC 5C)を用いて減圧濾し固形分を除いた後、高速遠心分離機(トミー工業製)によって遠心分離(10000rpm10分)で菌体を除いた。エバポレーターで濃縮し、さらに真空乾燥中で乾燥させた乾燥エキスを得た。得られた乾燥エキスの重量を原料として使用したブクリョウ粉砕物の重量で割った値をエキス抽出率として表1に示した。
抽出率は、Acremonium spによる発酵で一番高く、対照区と比べ発酵させた試験区は全て高い結果となった。
製造例2
ブクリョウをミルサー(LAB MILL/大阪ケミカル)で粗粉砕したものを20gを三角フラスコに取り、100mlの水と酵素を加え、クエン酸又はクエン酸3ナトリウムで至適pH に調整したのち24時間酵素反応撹拌下で酵素反応を行った。酵素は粉末品が0.1g、液体品は0.5gをそれぞれ添加した。無添加区はブクリョウ粉砕品と水のみで24時間撹拌した。酵素反応試験区と無添加区にそれぞれ100gのエタノールを加え50℃で2時間抽出を行った。得られた抽出液を1μmの濾紙(ADVANTEC 5C)を用いて減圧濾過し固形分を除いた後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空乾燥器中で乾燥させて乾燥エキスを得た。得られた乾燥エキスの重量を原料として使用したブクリョウ粉砕物の重量で割った値をエキス抽出率として表2に示した。
試験例1
<保湿作用>
製造例1にて製造した製造例I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, 及びXで調製した抽出物(ブクリョウ発酵抽出物)の保湿効果について調べた。
被験者10名の前腕部にそれぞれの区の水分量を水分計コルネオメーター(Corneometer CM825, Courage + Khazaka社製)を用いて測定した。11ヶ所の試験区を設け、製造例I, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, 及びXによって製造したブクリョウ乾燥エキスを0.05%水溶液に調整し、塗布した。残りの1ヶ所を対照区として蒸留水を塗布した。これらの各試験区に対応する試料を毎日就寝前に適量を塗布した。試料を塗布しはじめてから1週間後、2週間後、及び1ヶ月後に試験区の水分量を測定した。
結果を表3に示す。対照区においては試験期間中に水分量の増加は認められなかったのに対し、製造例I, II, III, IV, 又はVで調製したブクリョウ発酵抽出物を塗布した区では、明らかな水分量の増加が認められた。またその効果は、製造例Iで調製したでAcremonium spの培養液を用いて発酵させた試験区で最も高く、明らかな保湿作用が認められた。一方、発酵処理を行っていない製造例VIで調製したブクリョウ抽出物を塗布した区での効果は低く、対照区はさらに低かった。

試験例2
<保湿作用>
製造例I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, 及びXによって製造したブクリョウ乾燥エキスを0.05%水溶液に調整し、被験者の前腕部に塗布した。2時間後の水分量を、表皮角質層水分測定装置(SKICON200、アイビィエス社製)を用いて測定した。対照区を蒸留水とした。
試験結果を表4に示す。コンダクタンス値は発酵処理を実施した試験区は濃度に従って高くなり、対照区の蒸留水と比べて発酵処理を実施した試験区は高くなった。
試験例3
表面積25cm2の細胞培養用ボトルに10%FBSを含むDMEM培地10mL、B16細胞懸濁液37℃で24時間培養した。製造例I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, 及びXで調製したブクリョウ発酵抽出物を培地に対して、溶質濃度が0.5、0.1、0.05%となるように添加し、3日間培養し、同量の培地及び試料を取り換えた後、更に3日間培養した。トリプシン-EDTA処理によって細胞を剥離し、得られた細胞を、遠心分離(1000ppm、1分)して上澄液を取り除いた後、細胞の色相を観察した。試験液を加えないものを対照区とした。試験結果を表5に示す。対照区と比べて発酵処理を実施した試験区は色相が薄くなった。
実施例1
<化粧水の製造>
表6の処方に従い、(1)〜(11)を80℃で撹拌、溶解後室温に冷却し、化粧水を得た。得られた化粧水はいずれも清澄であり、40℃、RH75% の条件下において3ヶ月間白濁を生じることもなく安定であった。
なお、乾燥エキスを添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行って化粧水を調製し、これを比較例1とした。
これらの化粧水について、専門パネラー10名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について5段階の評点評価を実施した。

(1) 肌のしっとりさ
1 かさつく
2 ややかさつく
3 普通
4 ややしっとりする
5 しっとりする
(2) 肌の滑らかさ
1 ざらつく
2 ややざらつく
3 普通
4 やや滑らか
5 滑らか

パネラー10名の評点の平均を表7に示す。


表7から明らかなように、実施例1(2)と比べて実施例1の方が優れた保湿効果と皮膚平滑化効果を示した。また、対照区と比べても同様に優れた保湿効果と皮膚平滑化効果を示した。
実施例2
<クリーム剤の製造>


表8に示す処方に従い、(1)〜(7)を80℃で混合撹拌したものに、別途(8)〜(12)を80℃で混合攪拌したものを加え、ホモジナイズし、攪拌しながら室温まで冷却し、クリーム剤を得た。
得られた製品は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。
実施例3
<ボディジェル剤の製造>


表9の処方に従い、(1)〜(8)を撹拌、溶解する。
得られた製品は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。

Claims (9)

  1. ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporiaextensa、和名マツホド)の菌核の外層を除いて得られるブクリョウの、1種又は2種以上の糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による処理生成物。
  2. 糸状菌、酵母及び/又は細菌による処理生成物であり、
    前記糸状菌がアクレモニウム属、トリコデルマ属、アスペルギルス属、クモノスカビ属及びモナスカス属に属する糸状菌類からの1種又は2種以上であり、
    前記酵母がクリプトコッカス属又はサッカロミセス属に属する酵母類からの1種又は2種以上であり、
    前記細菌がペニシリウム属、バシラス属、グルコノバクター属、アセトバクター属、ラクトコッカス属及びレウコノストック属に属する細菌類からの1種又は2種以上である、
    請求項1に記載の処理生成物。
  3. 発酵生成物である、請求項1又は2に記載の処理生成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の処理生成物の、水又は水と親水性有機溶媒による抽出物。
  5. 保湿作用を有する請求項4に記載の抽出物。
  6. 美白作用を有する請求項4又は5に記載の抽出物。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の抽出物を含む化粧料。
  8. 以下の工程を含む、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)を用いる、発酵生成物の製造方法:
    ウォルフォリアエクステンサの菌核の外層を除きブクリョウを得る工程;及び
    前記ブクリョウを糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による発酵処理に付し、発酵生成物を得る工程。
  9. 以下の工程を含む、ウォルフォリアエクステンサ(Wolfiporia extensa、和名マツホド)を用いる、保湿作用及び/又は美白作用を有する抽出物の製造方法:
    ウォルフォリアエクステンサの菌核の外層を除きブクリョウを得る工程;
    前記ブクリョウを糸状菌、細菌、酵母及び/又は酵素による発酵処理に付し、発酵生成物を得る工程;及び
    前記発酵生成物を水又は水と親水性有機溶媒による抽出に付し、保湿作用及び/又は美白作用を有する抽出物を得る工程。
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CN118755586A (zh) * 2024-08-20 2024-10-11 湖南省林业科学院 一株茯苓菌株gtr2、其培养方法及应用

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