JP2019173581A - 風力発電装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多額の追加コストを掛けることなく、風力発電装置の発電出力性能を向上させ、かつ、定常的な風エネルギーの偏流状態に起因した風力発電装置の疲労荷重を低減させることができること。【解決手段】風力発電装置を制御するに当たって、風車制御装置では、第一段階として風向風速計により測定された風向偏差が0degになるまでヨー機構を旋回させて絶対風向の当たりをつけ、次に、第二段階として発電出力計により測定された発電出力と風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブを評価し、発電出力の実測値と理論値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、ナセルが風エネルギーに正対できていないと判断して、ナセル振動計により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいて、前記ナセルが絶対風向を向くようにヨー機構を左右方向に旋回させることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は風力発電装置の制御方法に係り、特に、ナセルに設置されている風向風速計の測定結果に基づいてナセルを旋回するものに好適な風力発電装置の制御方法に関するものである。
地球環境問題或いはエネルギー安全保障問題等を背景として、風力発電、太陽光発電、潮流発電及び地熱発電を初めとした再生可能エネルギーの導入量が著しく増大しているが、中でも風力発電は経済合理性に優れ、同時に短中期的にも導入効果が大きく、かつ、発電効率が比較的高いことから、最も有望な再生可能エネルギーの1つとして認識されている。
また、風力発電は、風力発電装置が自身のヨー機構を旋回させて風エネルギーを取り込み、それにより、自身のブレード及びドライブトレインを回転させ、このときの回転エネルギーを増速機により増幅させた上で自身の発電機によって電気エネルギーに変換することで実現するものである。
ここで、顧客や系統管理者等の経営層が最も重要視している要素の1つとして挙げられるのは、風力発電装置の発電出力性能であり、それを現状の風力発電装置のシステム構成のままコストを掛けず飛躍的に向上させるためには、風力発電装置が最適に風エネルギーを取り込めるようにするための何らかの制御上の施策が必要となる。
一般的に、大多数の風力発電装置は、自身のナセルの後方上面に風向風速計を具備しており、それによって測定された風向偏差(=ナセル方向と絶対風向との偏差である風力発電装置にとっての相対風向)を主要根拠として、自身のヨー機構を旋回させることにより、アップウィンド型の風力発電装置であればナセルの前方から、また、ダウンウィンド型の風力発電装置であればナセルの後方から、可能な限り風向に正対した状態で風エネルギーを取り込めるようにしている。
しかしながら、上記した風向風速計は、アップウィンド型の風力発電装置であればブレード旋回流の悪影響を、また、ダウンウィンド型の風力発電装置であればナセル吹上流の悪影響を受け易く、そのときどきの風況に応じた動的な外乱に対する構造上の致命的脆弱性を有している。
このため、これら問題を根本的に解決しない限り、風力発電装置の発電出力性能を持続的に向上させることは事実上不可能であると見做されていた。
このような風力発電装置の発電出力性能を向上させるための先行技術文献としては、特許文献1及び2を挙げることができる。
上記特許文献1には、風速計により測定された風速がカットイン風速より小さい場合においても、風向計により測定された風向に対してナセルを予め追従させておくことにより、何時でも速やかに発電運転に移行できるようにするための手法が記載されている。
一方、特許文献2には、ナセルに設置された風速計及び風向計と、ナセル方向を制御するヨー角制御機構とを備えた風力発電装置において、当該風力発電装置の運転時における発電出力、前記風速計により測定された風速に基づき推定される流入風速、及び前記風向計により測定された風向と前記ナセル方向との差である風向偏差をデータセットとして逐次蓄積し、それら膨大なデータセットに基づいて統計解析を実施し、その結果として得られた各流入風速における発電出力の風向偏差に対する分布曲線のピーク値から前記流入風速毎の前記風向計補正値を算出し、前記風向計により測定された風向を前記流入風速毎の前記風向計補正値にて補正し、この補正後の風向に基づいて発電制御するための手法が記載されている。
国際公開第2011/099128号 特開2008−291786号公報
しかしながら、特許文献1には、風速の高低に関わらず、如何なる状況下においても速やかに発電運転に移行できるようにするための手法が記載されているが、この特許文献1の手法では、風力発電装置がナセルの後方上面に具備している風向風速計の風況に応じた動的な外乱に対する構造上の致命的脆弱性を回避することはできない。
また、特許文献2には、蓄積された膨大なデータセットに基づいて統計解析し、その結果から流入風速毎の風向計補正値を算出した上で、風向計により測定された風向を前記流入風速毎の前記風向計補正値にて補正し、この補正後の風向に基づいて発電制御するための手法が記載されているが、この特許文献2の手法では、一連のデータセットを蓄積するための記憶装置、それらを記憶装置から読み出し統計解析するための処理、統計解析結果に基づいて適切な風向計補正値を算出し発電制御に適用する処理など多くの追加要素が発生し、限られた資源しか与えられていない風力発電システムにとっては実現困難である。
更に、もし追加コストを掛けて現状の同構成を変更した上で実現したとしても、制御装置の演算周期や演算負荷、更には通信負荷など、従来の発電制御に対して悪影響を及ぼす可能性がある。
また、斯様な統計解析結果に基づいた手法においては、特異風況への対応や経年劣化に伴う特性変化への対応、更には設計進捗により新規追加された様々な発電制御モードへの対応を初めとして、柔軟性がなく臨機応変に最適な発電運転を持続することはできない。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、多額の追加コストを掛けることなく、風力発電装置の発電出力性能を向上させ、かつ、定常的な風エネルギーの偏流状態に起因した風力発電装置の疲労荷重を低減させることができる風力発電装置の制御方法を提供することにある。
本発明の風力発電装置の制御方法は、上記目的を達成するために、ハブとブレードから成るロータと、該ロータに前記ハブに接続されたドライブトレインを介して接続される発電機を少なくとも収納しているナセルと、該ナセルを支持しているタワーと、前記ナセルに設置された風向風速計と、前記発電機に設置された発電出力計と、前記ナセルを旋回させるヨー機構と、該ヨー機構に設置されたナセル振動計及びナセル方向計と、風力発電装置を制御する風車制御装置とを少なくとも備えた風力発電装置を制御するに当たって、前記風車制御装置では、第一段階として前記風向風速計により測定された風向偏差(ナセル方向と絶対風向との偏差である風力発電装置にとっての相対風向)が0degになるまで前記ヨー機構を旋回させて絶対風向の当たりをつけ、次に、第二段階として前記発電出力計により測定された発電出力と前記風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブを評価し、前記発電出力の実測値と理論値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、前記ナセルが風エネルギーに正対できていないと判断するか、或いは、前記第二段階として前記風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速から風エネルギー正対時の理論上のナセル荷重理論値を算出し、この理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値を比較して、前記理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、前記ナセルが風エネルギーに正対できていないと判断することで、前記ナセル振動計により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいて、前記ナセルが絶対風向を向くように前記ヨー機構を左右方向に旋回させることを特徴とする。
本発明によれば、多額の追加コストを掛けることなく、風力発電装置の発電出力性能を向上させ、かつ、定常的な風エネルギーの偏流状態に起因した風力発電装置の疲労荷重を低減させることができる。
本発明の風力発電装置の実施例1を示す側面図である。 本発明の風力発電装置の実施例1を示す正面図である。 本発明の風力発電装置の実施例1であるアップウィンド型風力発電装置における風エネルギーの状態を説明するための概念図である。 本発明の風力発電装置の実施例1における発電出力計により測定された発電出力と風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速による発電出力の理論値と実測値から決まるパワーカーブを示す特性図である。 本発明の風力発電装置の実施例2における風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速から風エネルギー正対時の理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値を比較して示す特性図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の風力発電装置の制御方法を説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には、同符号を使用する。
図1及び図2に、本発明の風力発電装置の制御方法が適用される風力発電装置100を示す。
該図に示す本実施例の風力発電装置100は、ハブ2とブレード1から成るロータ10と、このロータ10にハブ2に接続されたドライブトレイン5を介して接続される発電機6と、回転エネルギーを増幅させて発電機6に伝達する増速機9とを収納しているナセル3と、ブレード1、ハブ2、ナセル3及び後述するヨー機構7を支持しているタワー8と、ナセル3の後方側に設置された風向風速計4と、発電機6に設置された発電出力計11と、ナセル3を旋回させるヨー機構7と、このヨー機構7に設置されたナセル振動計12及びナセル方向計20と、ハブ2、ナセル3或いはタワー8のうち何れか内部に設置され(本実施例ではナセル3内に設置されている)、風力発電装置100を制御する風車制御装置13とから概略構成されている。
そして、本実施例の風力発電装置100は、自身のヨー機構7を旋回させて風エネルギーを取り込み、それにより自身のブレード1及びドライブトレイン5を回転させ、このときの回転エネルギーを増速機9によって増幅させた上で、自身の発電機6により電気エネルギーに変換している。
また、発電機6に設置されている発電出力計11、ナセル3に設置されている風向風速計4、ハブ2の内部に設置されているピッチ油圧シリンダ位置計21及びヨー機構7に設置されているナセル振動計12とナセル方向計20等によって測定された数値に基づいて、主にヨー機構7、ブレード1及び発電機6を制御している。
このような構成の本実施例の風力発電装置100を制御するに当たっては、風車制御装置13で、第一段階としては風向風速計4により測定された風向偏差(ナセル3の方向と絶対風向との偏差である風力発電装置100にとっての相対風向)が0deg付近になるまでヨー機構7を旋回させて絶対風向の当たりをつけ、次に、第二段階としては発電出力計11により測定された発電出力と風向風速計4により測定された風速に基づいて算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブを評価し、前記発電出力の実測値と理論値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、ナセル3が風エネルギーに完全に正対できていないと判断し、ナセル振動計12により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいてヨー機構7を左右に旋回させるものである。
このときのヨー機構7の旋回補正量を左右方向ともに5degとすることで、風向風速計4に頼ることなく絶対風向を追及できるようになる。
図3に、本発明の風力発電装置の実施例1であるアップウィンド型風力発電装置における風エネルギーの状態を示す。
該図において、風エネルギー(A)はナセル3に対して完全に正対している状態、風エネルギー(B)はナセル3に対して左前斜方に対峙している状態、風エネルギー(C)はナセル3に対して左前斜方に対峙している状態をそれぞれ示し、風エネルギー(A)がナセル3に対して完全に正対している状態に制御するのが理想的である。
ここで、上記した第二段階における発電出力計11により測定された発電出力と風向風速計4により測定された風速に基づいて算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブの評価について、図4(a)を用いて説明する。
図4(a)は、横軸に流入風速(m/sec)を、縦軸に発電出力(kW)をそれぞれ取り、発電出力計11により測定された発電出力と風向風速計4により測定された風速に基づいて算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブを表している。
図4(a)において、符号14は発電出力理論値、符号15は発電出力測定値、符号16は発電出力理論値14と発電出力測定値15との発電出力偏差量であり、パワーカーブを評価するとは、発電出力測定値15と発電出力理論値14との発電出力偏差量16が予め定められた閾値から乖離していた場合は、ナセル3が風エネルギーに正対できていないと判断して、ナセル振動計12により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいてナセル3が絶対風向を向くようにヨー機構7を左右方向に旋回させるものである。
なお、上記した絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正は、この後(ナセル3が絶対風向を向くようにヨー機構7を左右方向に旋回させた後)、ヨー機構7の旋回が停止する度に絶対風向が解明されるまで繰り返し行われる。
このような本実施例によれば、一般的な風力発電装置のシステム構成に対し、本実施例のような制御方法を実装するだけで絶対風向を追及できるようになり、多額の追加コストを掛けることなく、風力発電装置100が最大限の風エネルギーを取り込めるようになるため、風力発電装置100の発電出力性能を向上させ、かつ、定常的な風エネルギーの偏流状態に起因した風力発電装置100の疲労荷重を低減させることができる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例2について、以下に説明する。
上述した実施例1では、風力発電装置の制御方法における第二段階として、発電出力計11により測定された発電出力と風向風速計4により測定された風速に基づいて風車制御装置13で算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブを風車制御装置13で評価し、前記発電出力の実測値と理論値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、ナセル3が風エネルギーに完全に正対できていないと風車制御装置13で判断し、ナセル振動計12により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいてヨー機構7を左右に旋回させることについて説明した。
実施例2では、第二段階として風向風速計4により測定された風速に基づいて風車制御装置13で算出された流入風速から風エネルギー正対時の理論上のナセル荷重理論値を風車制御装置13で算出し、この理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値を比較して、理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、ナセル3が風エネルギーに正対できていないと風車制御装置13で判断することで、ナセル振動計12により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいて、ナセル3が絶対風向を向くようにヨー機構7を左右方向に旋回させるものである。
ここで、上記した第二段階における風向風速計4により測定された風速に基づいて風車制御装置13で算出された流入風速から風エネルギー正対時の理論上のナセル荷重理論値を風車制御装置13で算出し、この理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値の比較について、図4(b)を用いて説明する。
図4(b)は、横軸に流入風速(m/sec)を、縦軸にナセル荷重(kN)をそれぞれ取り、発電出力計11により測定された発電出力と風向風速計4により測定された風速に基づいて風車制御装置13で算出された流入風速から風エネルギー正対時の理論上のナセル荷重理論値を風車制御装置13で算出し、この理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値の比較結果を表している。
図4(b)において、符号17はナセル荷重理論値、符号18はナセル荷重測定値、符号19はナセル荷重理論値17とナセル荷重測定値18とのナセル荷重偏差量であり、理論上のナセル荷重理論値17と実測したナセル荷重測定値18の比較結果とは、ナセル荷重測定値18とナセル荷重理論値17とのナセル荷重偏差量19が予め定められた閾値から乖離していた場合は、ナセル3が風エネルギーに正対できていないと判断して、ナセル振動計12により測定されたナセル荷重のベクトルルに基づいてナセル3が絶対風向を向くようにヨー機構7を左右方向に旋回させるものである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、疲労荷重の観点を取り入れてヨー機構7の旋回補正を実施させ絶対風向を追及できるようになるため、風力発電装置100の発電出力性能と共に機器信頼性を向上させることができる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例3について、以下に説明する。
実施例3では、上述した第二段階における絶対風向を追及する過程で、特定のナセル3の方向からの風エネルギーに縦列風や立地環境に起因して流入風速が高くなった際に、風速乱流度が大きくなり、風力発電装置100の疲労荷重を著しく増大させるなど好ましくない要素が含まれていると想定された場合には、当該帯域(縦列風や立地環境に起因して流入風速が高くなった際に、風速乱流度が大きくなり、風力発電装置100の疲労荷重を著しく増大させるなど好ましくない要素が含まれていると想定される風エネルギーの方向)内で、ナセル3を風エネルギーに正対させることはせず、当該帯域外に避難させた上で最大限の発電出力が得られ、かつ、ナセル荷重が許容範囲内に収束するよう風力発電装置100は、発電出力、流入風速、風向偏差、ナセル方向及びナセル荷重に基づいて発電制御するものである。
上述した“帯域(縦列風や立地環境に起因して流入風速が高くなった際に、風速乱流度が大きくなり、風力発電装置100の疲労荷重を著しく増大させるなど好ましくない要素が含まれていると想定される風エネルギーの方向)内で、ナセル3を風エネルギーに正対させることはせず”とは、例えば、真北−真東(0−90deg)からの風エネルギーが好ましくないと想定された場合は、その帯域では、ナセル3を風エネルギーに正対させないようにすることである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、ブレード1、ナセル3、タワー8及び増速機9を初めとした風力発電装置100の主要部位に対し悪影響を及ぼし得る場面から回避できるようになるため、風力発電装置100の機器信頼性を向上させることができる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例4について、以下に説明する。
実施例4では、上述した第二段階における絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正量については、風向風速計4の風向偏差や測定誤差の実績或いは特性から学習した上で、ヨー機構7の旋回の方向に応じて動的に変動させて最適化するようにしたものである。
例えば、ヨー機構7の旋回を右方向は6deg、左方向は4degとして最適化することで、より高い精度で絶対風向を追及できるようになる。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、ヨー機構7の旋回補正量の精度を向上させ、ヨー機構7の旋回補正量を最適化できるようになるため、より少ない時間で絶対風向を追及できるようになる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例5について、以下に説明する。
実施例5では、上述した第二段階における絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正量については、実施例1で説明したパワーカーブの評価に基づく発電出力偏差量16に応じて動的に変動させて最適化することで、より高い精度で絶対風向を追及できるようにしたものである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、ヨー機構7の旋回補正量の精度を向上させ、ヨー機構7の旋回補正量を最適化できるようになるため、より少ない時間で絶対風向を追及できるようになる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例6について、以下に説明する。
実施例6では、上述した第二段階における絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正量については、実施例1で説明したパワーカーブの評価に基づく発電出力偏差が発生してから、この偏差が解消されるまでの期間に応じて動的に変動させて最適化することで、より高い精度で絶対風向を追及できるようにしたものである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、ヨー機構7の旋回補正量の精度を向上させ、ヨー機構7の旋回補正量を最適化できるようになるため、より少ない時間で絶対風向を追及できるようになる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例7について、以下に説明する。
実施例7では、上述した第二段階における絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正量については、実施例2で説明した風力発電装置100のナセル荷重偏差量19に応じて動的に変動させて最適化することで、より高い精度で絶対風向を追及できるようにしたものである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、ヨー機構7の旋回補正量の精度を向上させ、ヨー機構7の旋回補正量を最適化できるようになるため、より少ない時間で絶対風向を追及できるようになる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例8について、以下に説明する。
実施例8では、上述した第二段階における絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正量については、実施例2で説明した風力発電装置100のナセル荷重偏差が発生してから、この偏差が解消されるまでの期間に応じて動的に変動させて最適化することで、より高い精度で絶対風向を追及できるようにしたものである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、ヨー機構7の旋回補正量の精度を向上させ、ヨー機構7の旋回補正量を最適化できるようになるため、より少ない時間で絶対風向を追及できるようになる。
本発明の風力発電装置の制御方法の実施例9について、以下に説明する。
実施例9では、上述した第二段階における絶対風向を追及するためのヨー機構7の旋回補正量が一定の基準を超過して著しく増大した場合においては、風向風速計4に何らかの異常が発生しているものと見做し、風向風速計4の交換を推奨するための警報を発生させ、関係者に周知するようにしたものである。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、風向風速計4の代替品への交換推奨を事前に関係者に周知できるようになるため、風向風速計4の代替品を手配するまでのリードタイムはじめとして、様々な現地作業に関連する条件により、風力発電装置100の稼働率を低減させてしまうことがなくなる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成を置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ブレード、2…ハブ、3…ナセル、4…風向風速計、5…ドライブトレイン、6…発電機、7…ヨー機構、8…タワー、9…増速機、10…ロータ、11…発電出力計、12…ナセル振動計、13…風車制御装置、14…発電出力理論値、15…発電出力測定値、16…発電出力偏差量、17…ナセル荷重理論値、18…ナセル荷重測定値、19…ナセル荷重偏差量、20…ナセル方向計、21…ピッチ油圧シリンダ位置計、100…風力発電装置。

Claims (10)

  1. ハブとブレードから成るロータと、該ロータに前記ハブに接続されたドライブトレイン軸を介して接続される発電機を少なくとも収納しているナセルと、該ナセルを支持しているタワーと、前記ナセルに設置された風向風速計と、前記発電機に設置された発電出力計と、前記ナセルを旋回させるヨー機構と、該ヨー機構に設置されたナセル振動計及びナセル方向計と、風力発電装置を制御する風車制御装置とを少なくとも備えた風力発電装置を制御するに当たって、
    前記風車制御装置では、第一段階として前記風向風速計により測定された風向偏差(ナセル方向と絶対風向との偏差である風力発電装置にとっての相対風向)が0degになるまで前記ヨー機構を旋回させて絶対風向の当たりをつけ、次に、第二段階として前記発電出力計により測定された発電出力と前記風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速による理論値と実測値から決まるパワーカーブを評価し、前記発電出力の実測値と理論値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、前記ナセルが風エネルギーに正対できていないと判断するか、
    或いは、前記第二段階として前記風向風速計により測定された風速に基づいて算出された流入風速から風エネルギー正対時の理論上のナセル荷重理論値を算出し、この理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値を比較して、前記理論上のナセル荷重理論値と実測したナセル荷重測定値の偏差が予め定められた閾値から乖離していた場合は、前記ナセルが風エネルギーに正対できていないと判断することで、
    前記ナセル振動計により測定されたナセル荷重のベクトルに基づいて、前記ナセルが絶対風向を向くように前記ヨー機構を左右方向に旋回させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  2. 請求項1に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正を、前記第二段階の後、前記ヨー機構の旋回が停止する度に前記絶対風向が解明されるまで繰り返し実施することを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  3. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及する過程で、特定のナセル方向からの前記風エネルギーに縦列風及び/又は立地環境に起因して前記流入風速が高くなった際に、風速乱流度が大きくなり、前記風力発電装置に対して好ましくない要素が含まれていると想定された場合は、前記風力発電装置に対して好ましくない要素が含まれていると想定される前記風エネルギーの方向内で前記ナセルを前記風エネルギーに正対させることはせず、前記風力発電装置に対して好ましくない要素が含まれていると想定される前記風エネルギーの方向外に避難させた上で最大限の発電出力が得られ、かつ、前記ナセル荷重が許容範囲内に収束するよう、前記発電出力、前記流入風速、前記風向偏差、前記ナセル方向及び前記ナセル荷重に基づいて発電制御することを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  4. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正量を、左右方向ともに固定値としたことを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  5. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正量を、前記風向風速計で測定された風向の偏差及び/又は測定誤差の実績或いは特性から学習した上で、前記ヨー機構の旋回の方向に応じて動的に変動させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  6. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正量を、前記パワーカーブの評価に基づく発電出力偏差量に応じて動的に変動させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  7. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正量を、前記パワーカーブの評価に基づく偏差が発生してから該偏差が解消されるまでの期間に応じて動的に変動させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  8. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正量を、前記ナセル荷重の偏差量に応じて動的に変動させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  9. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における絶対風向を追及するためのヨー旋回補正量を、前記ナセル荷重の偏差が発生してから該偏差が解消されるまでの期間に応じて動的に変動させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
  10. 請求項2に記載の風力発電装置の制御方法において、
    前記第二段階における前記絶対風向を追及するための前記ヨー機構の旋回補正量が一定の基準を超過して増大した場合においては、前記風向風速計に異常が発生しているものと見做して、前記風向風速計の交換を推奨するための警報を発生させることを特徴とする風力発電装置の制御方法。
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