JP2019165107A - ソレノイド - Google Patents

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和行 宮沢
Kazuyuki Miyazawa
和行 宮沢
丈洋 樋口
Takehiro Higuchi
丈洋 樋口
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Abstract

【課題】ソレノイドの容積をできる限り大きくせずに、圧縮コイルばねやばね受けを設けた構成を有するソレノイドを提供する。【解決手段】可動磁極30を復帰させる圧縮コイルばね20のばね受け面として第1のフレーム部材60の側板部の外側面を利用し、可動磁極30の環状溝をばね受け領域として利用する。また、圧縮コイルばね20の挿入部を側板部の孔に挿入して圧縮コイルばね20の回転を規制し、さらに圧縮コイルばね20の規制部を可動磁極30のDカット面34に当接させることによって、圧縮コイルばね20によって可動磁極30を把持させ、可動磁極30の回転を規制する。【選択図】図2

Description

本発明は、ソレノイドに関し、特に、可動磁極の復帰に使用する圧縮コイルばねを有しているソレノイドに関する。
ソレノイドには、コイルに通電したときに負荷装置に対して押す力を生成するプッシュ型と、引く力を生成するプル型の2種類のものがある。さらに、これらの2種類のソレノイドには、コイルへの通電を停止したときに、負荷装置からの反発力によって可動磁極が元の位置に自動的に復帰するものと、負荷装置からの反発力がない、又は、弱いことから、可動磁極を元の位置に復帰させるための圧縮コイルばねを有しているものの2種類がそれぞれ存在する。以下に、可動磁極を元の位置に復帰させるための圧縮コイルばねを有している従来のソレノイドについて説明する。
図22は、従来技術に係る可動磁極の復帰のための圧縮コイルばねを有するソレノイドを示す斜視図である。図21において、100はソレノイド、110は圧縮コイルばね、111は可動磁極、112はラッチボルト、113は第1のフレーム部材、114は前面側板部、115は上板部、116は底板部、117はガイド溝、118はガイドピン、119はモールドコイル、120は中間側板、121は後面側板である。
図22は、特開2013−11114号公報で開示された発明を表したものである。図22に示すように、ソレノイド100は、可動磁極111を収納するヨーク部材であると共に、ヨークとして作用する第1のフレーム部材113の上板部115及び底板部116、中間側板120並びに後面側板121を設けている。可動磁極111は、モールドコイル119に通電すると、図示していない固定磁極、並びに、上板部115、底板部116、中間側板120及び後面側板121と共に磁気回路を生成し、モールドコイル119に囲まれた孔の内部に進入する。同時に、ガイドピン118によって可動磁極111に接続されたラッチボルト112も同方向に直動する。
圧縮コイルばね110は、中間側板120とガイドピン118とがばね受けになるように配置されており、ガイドピン118に対して常時弾発力を加えている。したがって、モールドコイル119への通電を停止すると、圧縮コイルばね110の弾発力によって元の位置に押し戻され、ラッチボルト112は前面側板部114の開口部から飛び出すように直動する。ガイドピン118は、底板部116に形成されたガイド溝117によって移動範囲が規制されており、可動磁極111の直動範囲を規制すると共に、可動磁極が長手方向を軸として回転することを防止する。
以上の構成によれば、ガイドピン118は、可動磁極111とラッチボルト112を接続すると共に、圧縮コイルばね110のばね受けとして機能し、さらに可動磁極111の回り止めとしても機能する。ところで、ソレノイドを装着する装置における実装空間が狭隘であることなどからガイドピン118を設けることができない場合がある。このような場合、ヨーク部材の内部に圧縮コイルばねや、ばね受け、回り止めを設けることが多いが、ヨーク部材に囲まれた部分の容積が大きくなる上に構造も複雑になるので、好ましい解決策とは言えない。
特開2013−11114号公報
本発明は、上述の課題を解決するために、ソレノイドの容積をできる限り大きくせずに、圧縮コイルばねやばね受けを設けた構成を有するソレノイドを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、コイルワイヤを巻回して略円筒形状に形成されたコイルと、 略棒状に形成されると共に、該コイルに通電したときに中心軸に沿って直動するよう設けられた可動磁極と、第1の端部及び第2の端部を備え、前記可動磁極が挿通された状態で設けられると共に、前記コイルへの通電を停止したときに弾発力によって前記可動磁極を元の位置に復帰される圧縮コイルばねと、前記コイルの近傍に設けられると共に、前記コイルに通電したときに磁気回路を構成するヨーク部材を有しているソレノイドであって、 前記コイルは、両端部が開口すると共に、前記可動磁極が挿通された中空部を備え、前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域において、前記圧縮コイルばねの前記第1の端部に接すると共に、前記圧縮コイルばねを押し縮めた状態で保持するばね受け領域が形成され、前記ヨーク部材は、前記圧縮コイルばねの前記第2の端部に接すると共に、前記圧縮コイルばねを押し縮めた状態で保持するばね受け面が形成されていることを特徴とするソレノイドである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域の外周面に環状溝が形成され、前記ばね受け領域は該環状溝の内側面であることを特徴とするソレノイドである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域において、所定部位の近傍部分、又は、該所定部位より先端側の部分が、前記所定部位より基端側の部分よりも径が大きい径大部として形成され、前記ばね受け領域は該径大部と所定領域よりも基端寄りの部分との段差面であることを特徴とするソレノイドである。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記圧縮コイルばねは、第1の端部がピッグテールエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、第2の端部がクローズドエンドになされると共に、前記ヨーク部材の前記ばね受け面に接していることを特徴とするソレノイドである。
請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項3の発明において、前記ヨーク部材は前記ばね受け面に開口した孔が形成され、前記圧縮コイルばねは、第1の端部がピッグテールエンド又はクローズドエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、第2の端部がタンジェントテールエンドになされると共に、該第2の端部の最先端部及びその近傍部分が折り曲げられて前記ヨーク部材の前記ばね受け面の前記孔に挿入されていることを特徴とするソレノイドである。
請求項6に記載の発明は、請求項2又は請求項3の発明において、前記圧縮コイルばねは、第1の端部がピッグテールエンド又はクローズドエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、第2の端部がタンジェントテールエンドになされると共に、該第2の端部の前記最先端部及び前記近傍部分が折り曲げられて前記ヨーク部材の前記ばね受け面の縁辺部に係止されていることを特徴とするソレノイドである。
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域の一部又は全部にDカット面が形成され、前記圧縮コイルばねは、前記第1の端部の最先端部及びその近傍部分が前記可動磁極の前記Dカット面に接するようになされていることを特徴とするソレノイドである。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記ヨーク部材は、前記コイル及び前記可動磁極の一部を収納する外殻部材の一部又は全部を構成していることを特徴とするソレノイドである。
請求項1に記載の発明によれば、可動磁極のばね受け領域とヨーク部材のばね受け面とで圧縮コイルばねを押し縮めた状態に保持するので、ソレノイドの容積をできる限り大きくせずに、圧縮コイルばねやばね受けを設けることができる。
請求項2に記載の発明によれば、可動磁極の外周面の環状溝をばね受け領域とするので、ガイドピンのような外付け部材を設けることなくばね受けを設けることができる。
請求項3に記載の発明によれば、可動磁極の基端側領域と径部との段差面をばね受け領域とするので、ガイドピンのような外付け部材を設けることなくばね受けを設けることができる。
請求項4に記載の発明によれば、圧縮コイルばねの第1の端部をピッグテールエンドとすることによって、第1の端部がばね受け領域をすり抜けて圧縮コイルばねが機能しなくなることを防止できる。また、圧縮コイルばねの第2の端部をクローズドエンドにすることによって、第2の端部がばね受け面に安定的に接した状態となる。
請求項5に記載の発明によれば、第2の端部の最先端部及びその近傍部分をばね受け面の孔に挿入するようにしたので、可動磁極の回転を抑制することができる。したがって、イドピンのような外付け部材を設けることなく、圧縮コイルばねが可動磁極を復帰させる機能と可動磁極の回転を防止する機能とを併せ持つようになる。
請求項6に記載の発明によれば、第2の端部の最先端部及びその近傍部分をばね受け面の縁辺部に係止するようにしたので、可動磁極の回転を抑制することができる。したがって、ガイドピンのような外付け部材を設けることなく、圧縮コイルばねが可動磁極を復帰させる機能と可動磁極の回転を防止する機能とを併せ持つようになる。
請求項7に記載の発明によれば、第1の端部の最先端部及びその近傍部分をDカット面に接するようにしたので、可動磁極の回転を抑制することができる。したがって、ガイドピンのような外付け部材を設けることなく、圧縮コイルばねが可動磁極を復帰させる機能と可動磁極の回転を防止する機能とを併せ持つようになる。
請求項8に記載の発明によれば、外殻部材の一部又は全部がヨーク部材であるが、外殻部材の可動磁極が挿通されている側の面は通常平坦面に形成されるので、圧縮コイルばねのばね受け面を設けることが極めて容易になる。
本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの左側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドを示し、(a)は平面図、(b)は底面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの通電状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの非通電状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの可動磁極を示し、(a)は右側面図、(b)は底面図、(c)はB−B線断面図、(d)はA−A線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの第1のフレーム部材を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの第2のフレーム部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るソレノイドを示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドを示し、(a)は断面図、(b)はC−C線断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態を示し、(a)は断面図、(b)はD−D線断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るソレノイドの断面図である。 本発明の第6の実施の形態に係るソレノイドの可動磁極の右側面図である。 本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。 本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドの断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態、及び、第1のフレーム部材を示し、(a)は圧縮コイルばねの正面図、(b)は圧縮コイルばねの平面図、(c)は第1のフレーム部材の底面図である。 従来技術に係る可動磁極の復帰のための圧縮コイルばねを有するソレノイドを示す斜視図である。
まず、以下に説明する本発明の実施の形態のソレノイドの全て、及び、特許請求の範囲において、可動磁極の「先端側」とは、可動磁極の長手方向における中間部位を基準として、圧縮コイルばねを設けている側を示し、可動磁極の「基端側」とは、「先端側」よりも圧縮コイルばねから相対的に遠い側を示すものとする。また、可動磁極の「先端側領域」とは、可動磁極の中間部位よりも「先端側」の領域であり、かつ、可動磁極のモールドコイルへの通電、非通電に関係なく、常にモールドコイルの外部となる領域を示すものとする。さらに、可動磁極の「基端側領域」とは、「先端側領域」以外の領域を示すものとする。したがって、可動磁極の「先端側領域」の長手方向の長さが可動磁極の長手方向の全長の2分の1よりも短い、又は、長い場合がある。また、圧縮コイルばねの「第1の端部」とは、モールドコイルから遠い側の端部とこれに近い領域を示し、「第2の端部」とは、モールドコイルに近い側の端部とこれに近い領域を示すものとする。さらに、第1の端部及び第2の端部の「最先端部及びその近傍部分」とは、第1の端部及び第2の端部に含まれる領域の中で、最も先端部に近い短い範囲の領域を示すものとする。言い換えると、第1の端部及び第2の端部の「最先端部及びその近傍部分」に含まれない領域は、「最先端部及びその近傍部分」よりも圧縮コイルばねの中間部に近い領域と言える。くわえて、以下に説明する各実施の形態のソレノイドにおいては、可動磁極の先端側領域と基端側領域の両方がモールドコイルの長手方向の端部から外側に突出している、又は、突出可能な構成となっているが、可動磁極の基端側領域がヨーク部材の長手方向の端部から外側に突出しない構成としてもよい。例えば、フレーム又はケースの外殻部材において、モールドコイルの基端側となる部位に蓋又は固定磁極が設けられている構成であってもよい。なお、圧縮コイルばねの線径や座巻数などは、図面の記載内容を見やすくするために、一般的なソレノイドと一部異なるものとしている。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。図1において、10はソレノイド、20は圧縮コイルばね、23は導出部、24は第1の端部、30は可動磁極、31は基端側領域、32は先端側領域、33は先端側端部、34はDカット面、60は第1のフレーム部材、61は底板部、62は側板部、63は上板部、66は第2のフレーム部材、90はモールドコイル、94はスリーブである。また、図2は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの左側面図である。図2において、25は第2の端部、61は底板部、61aはかしめ端部、61b及び61cはかしめ部分、61d、61e、61f及び61gはねじ孔であり、その他の符号は図1と同じものを示す。さらに、図3は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドを示し、(a)は平面図、(b)は底面図である。図3において、21は規制部、22は挿入部、63b及び63cはかしめ部分、64は孔、67aは第1のかしめ端部、67bは第2のかしめ端部、68aは第3のかしめ端部、68bは第4のかしめ端部であり、その他の符号は図1及び図2と同じものを示す。くわえて、図4は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの通電状態を示す断面図である。図4において、91はコイルボビン、92はコイルであり、その他の符号は図1と同じものを示す。また、図5は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの非通電状態を示す断面図である。図5において用いた符号は、すべて図4と同じものを示す。
最初に、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイド10の概要について説明する。図1及び図2に示すように、第1の実施の形態に係るソレノイド10は、直動型のソレノイドであり、可動磁極30がモールドコイル90の内部空間に配置されている。モールドコイル90は、外殻部材(フレーム)であると共に、ソレノイド10のヨーク部材である第1のフレーム部材60及び第2のフレーム部材66に囲まれた状態で配置されている。第1のフレーム部材60及び第2のフレーム部材66は、矩形板状の磁性材にプレス加工や折曲加工を加えて形成したものであり、ソレノイド10はいわゆるオープンフレーム型の構成を有している。また、可動磁極30は、圧縮コイルばね20に挿通されており、後述するように、可動磁極30と第1のフレーム部材60の側板部62とをばね受けとしている。モールドコイル90に通電すると、可動磁極30は、先端側領域32が側板部62に接近するようにスリーブ94の内部を直動して、図4に示す状態になる。可動磁極30は、モールドコイル90への通電を停止すると、圧縮コイルばね20の弾発力によって先端側領域32が側板部62から離れて、図5に示す状態に復帰する。また、モールドコイル90は、コイルボビン91にコイル92を設けた後にモールドしたものであるが、モールドは必須のものではない。
なお、この実施の形態に係るソレノイド10に加えて、以下に説明する各実施の形態に係るソレノイドは、すべてオープンフレーム型のソレノイドであるが、可動磁極又はプッシャが圧縮コイルばねに挿通されている構成であれば、円筒形状の外殻部材(ケース)であるヨーク部材を有するチューブラソレノイドなど他種の直動型ソレノイドにも好ましく適用できる。なお、円筒形状の外殻部材は、全てがヨークである必要はなく、一部を非磁性部材とすることもある。また、ソレノイド10を含む各実施の形態に係るソレノイドでは、固定磁極を設けず、可動磁極とヨーク部材とで磁気回路を生成する構成としているが、ヨーク部材の内部に固定磁極を設けたものであってもよい。さらに、直動型ソレノイドには、負荷装置に引く力を作用させるプル型と、負荷装置に押す力を作用させるプッシュ型の2種類のタイプがあるが、本発明はいずれのタイプのものにも好ましく適用できる。また、ヨーク部材の一部が非磁性材料から形成されていてもよい。
続けて、第1の実施の形態に係るソレノイドの構造及び各部材の形状、第2の実施の形態に係るソレノイド、並びに、本発明の第6の実施の形態に係るソレノイドについて詳細に説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの可動磁極を示し、(a)は右側面図、(b)は底面図、(c)はB−B線断面図、(d)はA−A線断面図である。図6において、31aは基端側端部、32aは段差面、33aは段差面、34はDカット面、35は環状溝、35aは傾斜面であり、その他の符号は図1と同じものを示す。また、図7は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの第1のフレーム部材を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図である。図7において、62aはばね受け面、63aはかしめ端部、65は開口部であり、その他の符号は図1及び図2と同じものを示す。さらに、図8は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの第2のフレーム部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。図8において、69は開口部であり、その他の符号は図3と同じものを示す。くわえて、図9は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。図9において用いた符号は、すべて図2及び図3と同じものを示す。さらに、図10は、本発明の第2の実施の形態に係るソレノイドを示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。図10において、11はソレノイド、26は圧縮コイルばね、27は規制部、28は係止部、29は導出部、86は第1のフレーム部材、87は底板部、87aはかしめ端部、87b及び87cはかしめ部分、87d、87e、87f及び87gはねじ孔、88は側板部であり、その他の符号は図1と同じものを示す。くわえて、図18は、本発明の第6の実施の形態に係るソレノイドの可動磁極の右側面図である。図18において、36は可動磁極、37は基端側領域、37aは基端側端部、38は先端側領域、38aは段差面、38bはDカット面、39は大径部、39aは段差面である。
第1の実施の形態に係るソレノイド10の可動磁極30は、図6に示すように、略円形棒状に形成されており、外径が相対的に小さい基端側領域31と、外径が相対的に大きい先端側領域32とを備えている。なお、可動磁極30では、軽量化のために貫通孔が形成されているが、この貫通孔は形成しなくてもよい。さらに、この貫通孔の両端部近傍部分には、負荷装置に接続するためのねじ山が形成されている。したがって、ソレノイド10は、先端側領域32側に負荷装置を接続するプル型としても、基端側端部31a側に負荷装置を接続するプッシュ型としても利用できる。なお、これらのねじ山は、負荷装置の構成に応じて形成するものであり、形成を必須とするものではない。また、基端側領域31と先端側領域32との段差面32aは、可動磁極30の直動を規制するためのストッパの役割を果たす。すなわち、段差面32aが第1のフレーム部材60の側板部62に当接することによって、可動磁極30の側板部62側への直動が停止するようにしている。
さらに、先端側領域32は、先端側端部33よりも僅かに基端側領域31寄りの領域に環状溝35が形成されている。環状溝35は、先端側領域32の外周面を一周する浅い溝であり、先端側端部33側の内側面を可動磁極30の中心軸に直交する段差面33bとし、基端側領域31側の内側面を緩やかな勾配の傾斜面35aとしている。段差面33bは、図1及び図2に示すように、圧縮コイルばね20の第1の端部24に当接しており、圧縮コイルばね20の先端側のばね受けとして機能する。したがって、可動磁極30は、段差面33bに対して圧縮コイルばね20からの弾発力を常時受けることになる。この弾発力は、モールドコイル90への通電を停止したときに、可動磁極30を図5に示す位置まで復帰させるように作用する。傾斜面35aは、圧縮コイルばね20との接触によって、圧縮コイルばね20の動きを妨げることを防ぐために形成されている。すなわち、環状溝35の第2の端部25側の内側面を非常に緩やかなテーパ面とすることによって、圧縮コイルばね20とこの内側面との間に間隙を確保している。
また、先端側領域32には、Dカット面34が形成されている。Dカット面34は、Dカット領域における環状溝35が切削されて完全になくなるように形成されており、圧縮コイルばね20の規制部21が当接する領域となる。後述するように、規制部21がDカット面34に当接することによって、圧縮コイルばね20が先端側領域32を掴むように把持した状態となり、可動磁極30の長手方向を中心とした回転が圧縮コイルばね20によって規制される。以上のように、環状溝35は、可動磁極30を図5に示す位置まで復帰させるための手段となり、Dカット面34は可動磁極30の回転を規制する手段となる。なお、可動磁極の環状溝の構成は、ソレノイド10の環状溝35に限られるものではなく、後述するように、圧縮コイルばね20の第1の端部を軽く挟み込むような幅が狭いものとすることも可能である。
さらに、本発明における可動磁極は、図18に示すように、溝としての形状を有さない段差面のみの構成としてもよい。すなわち、本発明の第6の実施の形態に係るソレノイドの可動磁極36は、略円形棒状に形成されており、外径が相対的に小さい基端側領域37と、外径が相対的に大きい先端側領域38とを備えている。また、基端側領域37と先端側領域38との段差面38aは、可動磁極30の直動を規制するためのストッパであり、が第1のフレーム部材60の側板部62に当接することによって、可動磁極36の側板部62側への直動が停止する。先端側領域38の先端側には、先端側領域38よりも径が大きい大径部39が形成されている。先端側領域38と大径部39との段差面39aは、可動磁極30の段差面33bと同様に、圧縮コイルばね20の第1の端部24に当接しており、圧縮コイルばね20の先端側のばね受けとして機能する。なお、可動磁極36以外の構成は、ソレノイド10と同様であるので記載を省略する。したがって、溝としての形状を有さない段差面のみの構成においても、同様のばね受けとして機能する。また、可動磁極36のDカット面38bも、可動磁極30のDカット面34と同様に、可動磁極36の長手方向を軸として回転を規制するためのストッパの役割を果たす。なお、可動磁極36以外の構成は、第1の実施の形態に係るソレノイド10と同様である。
さらに、第1の実施の形態に係るソレノイド10のヨーク部材であり、ヨークとして機能する第1のフレーム部材60及び第2のフレーム部材66について説明する。第1のフレーム部材60は、図7に示すように、磁性材から形成された略矩形状の板材を略「コ」字状に加工したものである。すなわち、第1のフレーム部材60は、モールドコイル90を三方から囲むように構成された底板部61、側板部62及び上板部63を備えている。底板部61は、モールドコイル90の底面側に配置される。また、図に示すように、図7には図示していない負荷装置に実装するためのねじ孔61d、61f、61g及び61hが形成されている。側板部62は、図7に示すように、底板部61に連続して、かつ、底板部61と直交するように形成されると共に、中央に可動磁極30を挿通するための開口部65が形成されている。くわえて、底板部61と上板部63には、第2のフレーム部材66をかしめて固定するために、側板部62と反対側になる端部にかしめ端部61aとかしめ端部63aとが形成されている。また、上板部63は、底板部61に連続して、かつ、底板部61と平行となるように形成されている。
さらに、側板部62は、縁辺部の近傍に圧縮コイルばね20の挿入部22を係止するための孔64が形成されている。圧縮コイルばね20の挿入部22が孔64によって形成されていると、負荷装置などから圧縮コイルばね20に対して右回転又は左回転させる力が加わっても、挿入部22が孔64によって実質的に固定された状態になるので、圧縮コイルばね20の回転が規制される。後述するように、圧縮コイルばね20は、第1の端部24側において可動磁極30を把持しているので、圧縮コイルばね20と共に可動磁極30の回転も規制されることになる。
第2のフレーム部材66は、ヨーク部材の他に、プランジャプレートと称されることもある。第2のフレーム部材66は、矩形板状に形成され、側板部62と平行になるように配置される。また、第2のフレーム部材66は、長手方向の縁辺部に第1のかしめ端部67a及び第2のかしめ端部67bと、第3のかしめ端部68a及び第4のかしめ端部68bとが形成されており、それぞれの間隙に第1のフレーム部材60のかしめ端部61aと第2の端部63aとを配置した状態で、図2及び図3のかしめ部分61b及び61cと、かしめ部分63b及び63cとに示すようにかしめたものである。さらに、第2のフレーム部材66は、中央に可動磁極30及びスリーブ94を挿通するための開口部69が形成されている。なお、ヨーク部材の構成は、略「L」字状に形成されたものを2つ組み合わせたものであってもよく、上板部のない略「コ」字状に形成されたものだけであってもよい。さらに、円筒形状の磁性部材の両端部に円板形状の蓋を設けたものなどであってもよい。
さらに、圧縮コイルばね20は、図9に示すように、円錐台形状に形成されており、ばねの先端側の第1の端部24がクローズドエンドに形成され、基端側の第2の端部25がタンジェントテールエンドに形成されている。第1の端部24は、図9(c)に示すように、単純な円環状ではなく、最先端部及びその近傍部分が直線状の規制部21として形成されている。すなわち、規制部21は、図3(b)に示すように、最先端部及びその近傍部分が可動磁極30のDカット面に接するようになされており、可動磁極30を掴むようにして把持している。第2の端部25は、直線上に形成された導出部23の最先端部及びその近傍部分を折り曲げて、圧縮コイルばね20の中心軸に対して平行な挿入部22としている
また、圧縮コイルばねは、孔64を形成せずに回転の規制することも可能である。すなわち、本発明の第2の実施の形態に係るソレノイド11は、図10に示すように、圧縮コイルばね26の最先端部及びその近傍部分を導出部29に対して直交するように折り曲げ、さらに第1のフレーム部材86の側板部88の表面に沿うように折り曲げて係止部28を形成している。したがって、側板部88に正対するように見て圧縮コイルばね26を右回転させる方向の力が加わったときには、係止部28が側板部88の縁辺部に係止されて、圧縮コイルばね26の右回転が規制される。また、側板部88に正対するように見て圧縮コイルばね26を左回転させる方向の力が加わったときには、係止部28が側板部88の縁辺部から離れるように180度程度回転するが、それ以上回転することはない。なお、左回転させる方向の力が加わる可能性がある場合には、係止部28を側板部88の反対側の縁辺部に接するように設ければよい。なお、ソレノイド11は、圧縮コイルばね26の規制部27、第1のフレーム部材86の底板部87におけるかしめ端部87aのかしめ部分87b及び87c、並びに、ねじ孔87d、87e、87f及び87gや、側板部88、上板部89の形状、その他の構成部材の形状は、ソレノイド10と同じ構成である。
以上のように、圧縮コイルばね20を左右いずれの方向にも回転しないようにする場合には、圧縮コイルばね20の挿入部22を側板部62の孔64に係止させる構成とすればよく、圧縮コイルばね20を右回転と左回転とのいずれか一方のみを規制する場合には、圧縮コイルばね26の係止部28が側板部88の縁辺部に係止される構成とすればよい。さらに、圧縮コイルばねの回転を規制するために、圧縮コイルばねの最先端部及びその近傍部分をねじで止着してもよく、さらに、圧縮コイルばねの最先端部及びその近傍部分を第1のフレーム部材に形成した開口部、凹陥部、突起部、溝、又は、切り欠きに接するようにしてもよい。
続けて、本発明の第3の実施の形態に係るソレノイド、本発明の第4の実施の形態に係るソレノイド、及び、本発明の第5の実施の形態に係るソレノイドについて説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。図11において、12はソレノイド、45は可動磁極、46は先端側端部、47は環状溝、50は圧縮コイルばね、51は第1の端部、70は第1のフレーム部材、71は底板部、72は側板部、73は上板部、93はジョイントであり、その他の符号は図1と同じものを示す。また、図12は、本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドを示し、(a)は断面図、(b)はC−C線断面図である。図11において、72aはばね受け面であり、その他の符号は図4と同じものを示す。さらに、図13は、本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。図13において、52は第2の端部であり、その他の符号は図12と同じものを示す。くわえて、図14は、本発明の第4の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。図14において、13はソレノイド、53は圧縮コイルばね、54は第1の端部、74は第1のフレーム部材、75は底板部、76は側板部、77は上板部であり、その他の符号は図4と同じものを示す。また、図15は、本発明の第4の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態を示し、(a)は断面図、(b)はD−D線断面図である。図15において、47aはDカット状底面、76aはばね受け面、76bは孔であり、その他の符号は図14と同じものを示す。さらに、図16は、本発明の第4の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。図16において、55は第2の端部、56は挿入部であり、その他の符号は図14と同じものを示す。くわえて、図17は、本発明の第5の実施の形態に係るソレノイドの断面図である。図17において、14はソレノイド、48はプッシャ、48aは突出部、49は環状溝、78は可動磁極、79は先端側端部、79aは嵌合孔であり、その他の符号は図4と同じものを示す。
本発明の第3の実施の形態に係るソレノイド12は、可動磁極45を元の位置に復帰させる作用のみを発揮するものである。すなわち、図13に示すように、ソレノイド12の圧縮コイルばね50は、第1の端部51がピッグテールエンドに形成され、第2の端部52がクローズドエンドに形成されている。また、可動磁極45は、図11及び図12に示すように、外周面に段差部がなく全体にわたって同じ径に形成されている。また、可動磁極45は、先端側端部46の近傍部分に環状溝47が形成されている。環状溝47には、図12(b)に示すように、第1の端部51が挿入されており、圧縮コイルばね50が先端側端部46の近傍部分を掴むように把持した状態となっている。したがって、圧縮コイルばね50は、また、第1の端部51が環状溝47をばね受けとし、第2の端部52が側板部72のばね受け面72aをばね受けとしている。なお、可動磁極45の基端側の端部には、負荷装置に接続されるジョイント93が嵌合されている。以上のように、ソレノイド12は、可動磁極45の外周面に段差部がない場合においても、圧縮コイルばね50が可動磁極45から離脱せずにしっかり把持した状態になる。
また、本発明の第4の実施の形態に係るソレノイド13は、図14に示すように、ソレノイド12とほぼ同じ外観であるが、可動磁極45の回転を規制する機能を有している。すなわち、図16に示すように、圧縮コイルばね53は、第1の端部54がピッグテールエンドに形成され、第2の端部55がクローズドエンドに形成されているのに加えて、第2の端部55の最先端部に挿入部56が形成されている。挿入部56は、第2の端部55から第1の端部54に背向するように突出し、かつ、圧縮コイルばね53の中心軸に対して平行になるように形成されている。また、第1のフレーム部材74は、側板部76の挿入部56に対応する部位に孔76bが形成されている。したがって、圧縮コイルばね53は、第1の端部54が環状溝47をばね受けとし、第2の端部55が側板部76のばね受け面76aをばね受けとしているのと同時に、ばね受け面76aにある孔76bを回り止めとしている。なお、第1のフレーム部材74の底板部75及び上板部77は、ソレノイド12の第1のフレーム部材70の底板部71及び上板部73と同じ形状である。
さらに、本発明の第5の実施の形態に係るソレノイド14は、可動磁極78の先端側端部79に嵌合孔79aが形成されている。さらに、嵌合孔79aには、プッシャ48の突出部48aが嵌合されている。くわえて、プッシャ48は、外周面に環状溝49が形成されており、圧縮コイルばね53の第1の端部54は環状溝49をばね受けとしている
このように、本発明では、可動磁極の先端側にプッシャを設けている各種のソレノイドにおいても、プッシャの外周面に圧縮コイルばねのばね受けとなる環状溝を形成することによって、可動磁極を復帰させる機能と可動磁極の回転を規制する機能とを併せ持つことが可能である。なお、ソレノイド14の第1のフレーム部材74及び圧縮コイルばね53に代えて、第1のフレーム部材70及び圧縮コイルばね50を設ける場合には、可動磁極を復帰させる機能のみを持つようにすることができる。
続けて、本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドについて説明する。図19は、本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドの正面図である。図19において、15はソレノイド、40は第1のフレーム部材、41は底板部、42は側板部、43は上板部、80は可動磁極、81は基端側領域、82は先端側領域、83は先端側端部、95は圧縮コイルばね、96は第1の端部、99は規制部であり、その他の符号は図1と同じものを示す。また、図20は、本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドの断面図である。図20において、42aはばね受け面、44は溝状孔、84は環状溝、85は直動溝、98は挿入部であり、その他の符号は図19と同じものを示す。さらに、図21は、本発明の第7の実施の形態に係るソレノイドの圧縮コイルばねの自然長における状態、及び、第1のフレーム部材を示し、(a)は圧縮コイルばねの正面図、(b)は圧縮コイルばねの平面図、(c)は第1のフレーム部材の底面図である。図21において、97は第2の端部、99aは傾斜部であり、その他の符号は図19及び図20と同じものを示す。
本発明の第7の実施の形態に係るソレノイド15は、圧縮コイルばね95の第2の端部97側に可動磁極80の回転を規制する手段を設けている点が他の実施の形態に係るソレノイドと異なっている。すなわち、図21(a)及び(b)に示すように、圧縮コイルばね95は、第1の端部96が一般的なクローズドエンドの構成になされている。一方、第2の端部97は、最先端部及びその近傍部分が巻き線の中心軸側に向かって、かつ、第1の端部96に背向するように突出した挿入部98と、挿入部98から第1の端部96側に折り返した状態で連続すると共に第1の端部96側に延在するように形成された規制部99とを備えている。また、可動磁極80は、基端側領域81及び先端側領域82及び先端側端部83の径や、環状溝84の深さについては、ソレノイド10の可動磁極30と同じ構成であるが、Dカット面34に代えて直動溝85を設けている点が相違している。直動溝85は、先端側領域82の外周面に可動磁極80の中心軸に沿って延在し、その底面が規制部99に対して、可動磁極80の直動を妨げない程度に軽く接する深さに形成されている。したがって、可動磁極80を回転させる力が加わると、直動溝85の側面が規制部99に当接して可動磁極80の回転が規制されることになる。さらに、圧縮コイルばね95の規制部99の先端面が直動溝85に当接して可動磁極80の直動を妨げないように、圧縮コイルばね95の中心軸から離れる方向に僅かに傾斜するように曲げられた傾斜部99aとしている。
また、第1のフレーム部材40は、底板部41、側板部42及び上板部43の形状については、ソレノイド10の第1のフレーム部材60と同じであるが、図21(c)に示すように、側板部42に溝状孔44が形成されている点が相違している。溝状孔44は、圧縮コイルばね95の挿入部98が挿入されており、圧縮コイルばね95を回転させる力が加わると、挿入部98が溝状孔44の内周面に当接して、圧縮コイルばね95の回転が規制される。なお、以上説明した構成部品以外については、ソレノイド10と同じ構成である。
以上の本発明の第7の実施の形態に係るソレノイド15の構成についてまとめると、 前記ヨーク部材は前記ばね受け面に開口した溝状孔が形成され、前記可動磁極は前記先端側領域の外周面に前記可動磁極の中心軸に沿って延在する案内溝が形成され、前記圧縮コイルばねは、前記第1の端部がピッグテールエンド又はクローズドエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、前記第2の端部がタンジェントテールエンドになされると共に、前記第2の端部の最先端部及びその近傍部分が巻き線の中心軸側に向かって、かつ、前記第1の端部に背向するように突出して前記溝状孔に挿入された挿入部と、該挿入部から前記第1の端部側に屈曲した状態で連続すると共に前記第1の端部側に延在するように形成され、かつ、前記案内溝に挿入された規制部とを備えている前記孔に挿入されていることを特徴とするソレノイドである。
以上説明した各実施の形態に係るソレノイドは、可動磁極を元の位置(コイルへの通電前の位置)に復帰させるための圧縮コイルばねの第2の端部のばね受け領域を外殻部材でもあるヨーク部材の外側面(コイルとは反対側になる面)をばね受け面とし、さらに、圧縮コイルばねの第1の端部のばね受け領域を可動磁極の先端側領域の外周面に環状溝、又は、所定部位よりも先端側の部分を基端側の部分よりも径を大きくすることによって形成された段差面、又は、環状溝と段差面との組み合わせの3種類のいずれかをばね受け領域とするので、ばね受けとしてピンやEリングなどを設ける必要がない。また、可動磁極の回転を規制する手段として、可動磁極のDカット面又は直動溝、並びに、ヨーク部材である第1のフレーム部材の側板部の孔、溝状孔又は縁辺部、並びに、圧縮コイルばねの第1の端部及び第2の端部又は第2の端部のみを利用するので、回転を規制する手段を別途設ける必要がない。したがって、ソレノイドの容積をできる限り大きくせずに、圧縮コイルばねやばね受けを設けた構成を有するソレノイドを提供することができる。
本発明は、以上に説明した実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば、ある実施の形態に係るソレノイドの構成の一部を他の実施の形態に係るソレノイドに適用するなど、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限りにおいて種々のソレノイドに適用することが可能である。
10 ソレノイド
11 ソレノイド
12 ソレノイド
13 ソレノイド
14 ソレノイド
15 ソレノイド
20 圧縮コイルばね
21 規制部
22 挿入部
23 導出部
24 第1の端部
25 第2の端部
26 圧縮コイルばね
27 規制部
28 係止部
29 導出部
30 可動磁極
31 基端側領域
31a 基端側端部
32 先端側領域
32a 段差面
33 先端側端部
33a 段差面
34 Dカット面
35 環状溝
35a 傾斜面
36 可動磁極
37 基端側領域
37a 基端側端部
38 先端側領域
38a 段差面
38b Dカット面
39 大径部
39a 段差面
40 第1のフレーム部材
41 底板部
42 側板部
42a ばね受け面
43 上板部
44 溝状孔
45 可動磁極
46 先端側端部
47 環状溝
47a Dカット状底面
48 プッシャ
48a 突出部
49 環状溝
50 圧縮コイルばね
51 第1の端部
52 第2の端部
53 圧縮コイルばね
54 第1の端部
55 第2の端部
56 挿入部
60 第1のフレーム部材
61 底板部
61a かしめ端部
61b かしめ部分
61c かしめ部分
61d ねじ孔
61e ねじ孔
61f ねじ孔
61g ねじ孔
62 側板部
62a ばね受け面
63 上板部
63a 第2の端部
63b かしめ部分
63c かしめ部分
64 孔
65 開口部
66 第2のフレーム部材
67a 第1のかしめ端部
67b 第2のかしめ端部
68a 第3のかしめ端部
68b 第4のかしめ端部
69 開口部
70 第1のフレーム部材
71 底板部
72 側板部
72a ばね受け面
73 上板部
74 第1のフレーム部材
75 底板部
76 側板部
76a ばね受け面
76b 孔
77 上板部
78 可動磁極
79 先端側端部
79a 嵌合孔
80 可動磁極
81 基端側領域
82 先端側領域
83 先端側端部
84 環状溝
85 直動溝
86 第1のフレーム部材
87 底板部
87a かしめ端部
87b かしめ部分
87c かしめ部分
87d ねじ孔
87e ねじ孔
87f ねじ孔
87g ねじ孔
88 側板部
89 上板部
90 モールドコイル
91 コイルボビン
92 コイル
93 ジョイント
94 スリーブ
95 圧縮コイルばね
96 第1の端部
97 第2の端部
98 挿入部
99 規制部
99a 傾斜部
100 ソレノイド
110 圧縮コイルばね
111 可動磁極
112 ラッチボルト
113 第1のフレーム部材
114 前面側板部
115 上板部
116 底板部
117 ガイド溝
118 ガイドピン
119 モールドコイル
120 中間側板
121 後面側板

Claims (8)

  1. コイルワイヤを巻回して略円筒形状に形成されたコイルと、
    略棒状に形成されると共に、該コイルに通電したときに中心軸に沿って直動するよう設けられた可動磁極と、
    第1の端部及び第2の端部を備え、前記可動磁極が挿通された状態で設けられると共に、前記コイルへの通電を停止したときに弾発力によって前記可動磁極を元の位置に復帰される圧縮コイルばねと、
    前記コイルの近傍に設けられると共に、前記コイルに通電したときに磁気回路を構成するヨーク部材を有しているソレノイドであって、
    前記コイルは、両端部が開口すると共に、前記可動磁極が挿通された中空部を備え、
    前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域において、前記圧縮コイルばねの前記第1の端部に接すると共に、前記圧縮コイルばねを押し縮めた状態で保持するばね受け領域が形成され、
    前記ヨーク部材は、前記圧縮コイルばねの前記第2の端部に接すると共に、前記圧縮コイルばねを押し縮めた状態で保持するばね受け面が形成されていることを特徴とするソレノイド。
  2. 前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域の外周面に環状溝が形成され、前記ばね受け領域は該環状溝の内側面であることを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
  3. 前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域において、所定部位の近傍部分、又は、該所定部位より先端側の部分が、前記所定部位より基端側の部分よりも径が大きい径大部として形成され、前記ばね受け領域は該径大部と所定領域よりも基端寄りの部分との段差面であることを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
  4. 前記圧縮コイルばねは、前記第1の端部がピッグテールエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、前記第2の端部がクローズドエンドになされると共に、前記ヨーク部材の前記ばね受け面に接していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のソレノイド。
  5. 前記ヨーク部材は、前記ばね受け面に開口した孔が形成され、
    前記圧縮コイルばねは、前記第1の端部がピッグテールエンド又はクローズドエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、前記第2の端部がタンジェントテールエンドになされると共に、前記第2の端部の最先端部及びその近傍部分が折り曲げられて前記ヨーク部材の前記ばね受け面の前記孔に挿入されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のソレノイド。
  6. 前記圧縮コイルばねは、前記第1の端部がピッグテールエンド又はクローズドエンドになされると共に前記可動磁極の前記ばね受け領域に接し、前記第2の端部がタンジェントテールエンドになされると共に、前記第2の端部の前記最先端部及び前記近傍部分が折り曲げられて前記ヨーク部材の前記ばね受け面の縁辺部に係止されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のソレノイド。
  7. 前記可動磁極は、常に前記コイル前記中空部の外部に位置している領域の一部又は全部にDカット面が形成され、
    前記圧縮コイルばねは、前記第1の端部の最先端部及びその近傍部分が前記可動磁極の前記Dカット面に接するようになされていることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載のソレノイド。
  8. 前記ヨーク部材は、前記コイル及び前記可動磁極の一部を収納する外殻部材の一部又は全部を構成していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のソレノイド。
JP2018052013A 2018-03-20 2018-03-20 ソレノイド Pending JP2019165107A (ja)

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