JP2019161411A - 画像符号化装置、画像復号装置、及び、それらの制御方法並びにプログラム - Google Patents

画像符号化装置、画像復号装置、及び、それらの制御方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 動画像の符号化において、色差についての符号化効率をこれまで以上に向上させる。【解決手段】 動画像を符号化する画像符号化装置であって、シンタックス要素を発生確率に基づきエントロピー符号化する符号化部を有する。ここで、符号化部は、色差に関連するシンタックス要素の発生確率については、色差のスライス量子化初期値に基づき初期化する初期化部を含む。【選択図】 図1

Description

本発明は画像の符号化技術に関するものである。
動画符号化技術として、HEVC(High Efficiency Video Coding)符号化方式が知られている(非特許文献1)。HEVCでは、CABAC(Context Adaptive Binary Arithmetic Coding)と呼ばれるエントロピー符号化方式が採用されている。CABACではエントロピー符号化対象の各シンタックス要素が2値化され、2値データが生成される。
各シンタックス要素には、あらかじめ発生確率がテーブル(以下、発生確率テーブル)として与えられ、前述した2値データは発生確率に基づいてエントロピー符号化される。そして符号化が行われる毎に符号化された2値データが発生確率の高い方のシンボルであったか否か、という統計情報に基づいて発生確率が更新される。
発生確率は、各シンタックス要素に対して定められる発生確率の初期値に対して、輝度のスライス量子化値の初期値(以下、輝度のスライス量子化初期値とする)を加味して算出される。HEVCでは、画素ブロック毎に量子化値を変更することが可能となっており、輝度のスライス量子化初期値は、スライスの最初の輝度画素ブロックの量子化値の初期値として用いられる。スライス量子化初期値は、HEVCではSliceQpYと呼ばれている。このSliceQpYと最初のブロックの量子化値(量子化パラメータの値)との差分値が符号化される。そして、復号する際は、SliceQpYにこの差分値を加算することで最初のブロックの量子化値を導出することができる。一方、色差に関しては色差のスライス量子化値の初期値というものはない。各画素ブロックの色差の量子化値は、各画素ブロックの輝度の量子化値に対するオフセットを加算することで算出される。オフセットは、色差Cb向けと色差Cr向けのそれぞれに対して存在しており、色差の量子化値は色差Cbと色差Crのそれぞれに対して算出される。色差Cb向けのオフセットとして、シンタックス要素であるpps_cb_qp_offsetやslice_cb_qp_offset等が使用され、色差Cbの量子化値が算出される。同様に色差Cr向けのオフセットとして、シンタックス要素であるpps_cr_qp_offsetやslice_cr_qp_offset等が使用され、色差Crの量子化値が算出される。前述したとおり、HEVCには色差のスライス量子化値の初期値というものはない。
発生確率の初期化に関する先行技術として、特許文献1が開示されている。特許文献1では、スライスタイプに応じて、発生確率の初期値を切り替えることで、各シンタックス要素を効率よく符号化し、符号量を削減する手法が開示されている。
特表2014−523150号公報
ITU−T H.265 (12/2016) High efficiency video coding
図9はHEVCにおける発生確率の初期化対象となるシンタックス要素の一覧を示す。同図に示す通り、発生確率の初期化対象となるシンタックスの中には、色差に関連するシンタックス要素が含まれている。さらにその中でも、色差Cbに関連するものと色差Crに関連するものが存在する。しかしながら、特許文献1の手法は、スライスタイプに基づいて発生確率の初期化方法を切り替えるものである。発生確率の初期化において、輝度に関連するシンタックス要素か、それとも色差にするシンタックス要素かという点については考慮されていない。そのため、色差に関連するシンタックス要素の符号量が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、色差に関連するシンタックス要素の符号化効率を向上させる技術を提供しようとするものである。
この課題を解決するため、例えば本発明の画像符号化装置は以下の構成を備える。すなわち、
動画像を符号化する画像符号化装置であって、
シンタックス要素を発生確率に基づきエントロピー符号化する符号化手段を有し、
前記符号化手段は、
色差に関連するシンタックス要素の発生確率については、色差のスライス量子化初期値基づき初期化する初期化手段を含むことを特徴とする。
本発明によれば、色差についての符号化効率をこれまで以上に向上させることができるようになる。
第1の実施形態の画像符号化装置の構成を表すブロック図。 第1の実施形態のエントロピー符号化部の構成を表すブロック図。 第1、第2の実施形態の発生確率初期化部の処理フローチャート。 第2の実施形態の画像復号装置の構成を表すブロック図。 第2の実施形態のエントロピー復号部の構成を表すブロック図。 第1の実施形態の発生確率初期化部における各シンタックス要素の初期化方法の分類の一例を示す図。 第1の実施形態の発生確率初期化部における各シンタックス要素の初期化方法の分類の他の例を示す図。 第1の実施形態の発生確率初期化部における各シンタックス要素の初期化方法の分類の他の例を示す図。 HEVCにおける発生確率の初期化対象となるシンタックス要素の一覧を示す図。 第3の実施形態における装置のブロック構成図。
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。各実施形態において、色差成分についてもスライス量子化初期値に相当するものがあると想定し、この値を色差のスライス量子化初期値とする。この色差のスライス量子化初期値の算出方法については後述する。
なお、色差のスライス量子化初期値とは色差成分のための量子化値(量子化パラメータの値)の初期値であり、例えば、この色差のスライス量子化初期値と、スライスにおける最初のブロックの色差成分を量子化するための量子化値(量子化パラメータの値)との差分値が符号化される。そして、復号する際は、色差の量子化初期値にこの差分値を加算することで最初のブロックの色差成分を量子化又は逆量子化する際の量子化値を導出することができる。なお、スライスとは複数のブロックから構成される単位である。各実施形態は、スライスだけではなく、複数のブロックから構成される所定の符号化単位に対して適用可能である。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態における画像符号化装置のブロック構成図である。本装置は、入力端子101、ブロック分割部102、イントラ予測部103、インター予測部104、イントラ/インター判定部105、予測補償部106、変換・量子化部107、逆量子化・逆変換部108、画像再生部109、フィルタ処理部110、フレームメモリ111、エントロピー符号化部112、及び、出力端子113を有する。
入力端子101は、符号化対象の映像データ(動画像データ)を外部からフレーム単位に受信する。符号化対象の映像データ発生源は撮像装置、記憶媒体、或いは、ネットワーク上のファイルサーバであって良く、その種類は問わない。ブロック分割部102は、入力された1フレームの映像データを複数のブロックに分割し、各ブロックを所定順に後段に出力する。なお、1つのブロックは、N×N画素(Nは2以上の正の整数)で構成されるものである。
イントラ予測部103は、対象符号化の着目ブロック内の予測ブロックサイズを決定する。決定された予測ブロックサイズで複数のイントラ予測モードの符号化コストを計算し、最適なイントラ予測モードを決定する。インター予測部104は、対象符号化ブロック内の予測ブロックサイズ及び動きベクトルを求め、符号化コストを計算し、最適なインター予測モードを決定する。イントラ/インター判定部105は、イントラ予測部103、及び、インター予測部104から出力される予測モードの符号化コストを比較し、各ブロックに対して、イントラ符号化を行うかインター符号化を行うかの判定を行う。
予測補償部106は、ブロック分割部102から入力されたブロック単位の画像データに対し、イントラ/インター判定部105から出力された予測情報に基づいてイントラ予測やインター予測などを行い、予測画像データを生成する。さらに、入力された画像データと前記予測画像データから予測誤差(差分ブロック)を算出し、出力する。変換・量子化部107は、予測補償部106より入力された前記予測誤差を、ブロック単位で直交変換(周波数変換)して変換係数を得、さらにその変換係数の量子化を行い、量子化係数を得る。
逆量子化・逆変換部108は、変換・量子化部107から入力された量子化係数を逆量子化して変換係数を再生し、さらに逆直交変換(逆周波数変換)して予測誤差を再生する。画像再生部109は、インター予測部104から出力された予測情報に基づいて、フレームメモリ111を適宜参照して予測画像データを生成し、これと逆量子化・逆変換部108から入力された予測誤差から再生画像データを生成し、出力する。フィルタ処理部110は、画像再生部109から出力された画像データに対して、フィルタ処理を行い、フレームメモリにフィルタ後の画像をフレームメモリ111に格納する。この結果、フレームメモリ111には、ローカルデコードした画像データとして保持される。
エントロピー符号化部112は、変換・量子化部107から出力された量子化後の係数及び予測情報を符号化して符号化データを生成し、出力端子133を介して外部出力する。出力端子133の出力先は、記憶装置、ネットワーク上のファイルサーバ等でよく、その種類は問わない。
次に、実施形態におけるエントロピー符号化部112の構成と動作を、図2を参照して説明する。図示の如く、エントロピー符号化部112は、制御部201、発生確率初期化部202、2値変換部203、発生確率保持部205、算術符号化204を有する。

制御部201は、2値変換部203、算術符号化部204に符号化対象のシンタックス要素の種類を与える。また、制御部201は、発生確率初期化部202に対して、スライスの符号化の開始時に各シンタックス要素の発生確率の初期化を指示する。
発生確率初期化部202は、制御部201からの指示に基づいて、各シンタックス要素の発生確率の初期化を行う。各シンタックス要素の発生確率の初期化方法については後述する。
2値変換部203は、符号化対象のシンタックス要素の値を受け取り、シンタックス要素毎に定められた方法で、シンタックス要素を2値データに変換する。2値データへの変換方法はシンタックス要素毎に異なるが、非特許文献1により公知なので、説明を省略する。さらに2値変換部203は、シンタックス要素の2値データを算術符号化部204に出力する。
算術符号化部204は2値変換部203から出力される2値データを受け取る。また、2値データの発生確率を後述する発生確率保持部205から受け取り、2値データの算術符号化を行う。さらに、算術符号化部204は、符号化した2値データが発生確率の高い方のシンボルであったか否か、という統計情報に基づいて発生確率を更新し、発生確率保持部205に出力する。
発生確率保持部205は、発生確率初期化部202によって初期化された発生確率をテーブルとして保持する。また、算術符号化部204から出力される更新後の発生確率を受け取り、発生確率テーブルを更新する。
次に、発生確率初期化部202における発生確率の初期化方法について、図3を参照して説明する。
ステップS301にて、発生確率初期化部202は、発生確率の初期化対象となるシンタックス要素が色差成分に関連するものか否かを判定する。発生確率初期化部202は、この判定がYesの場合にはステップS303に、Noの場合はステップS302に処理を進める。
ステップS302にて、発生確率初期化部202は、輝度のスライス量子化初期値(
SliceQpY)を用いて、発生確率の初期化を行う。次式(1)はステップS302における発生確率の初期化における計算式を示す。
Figure 2019161411
ここで、Clip3(a,b,c)は、値cを値a以上かつ値b以下(a<bの関係になっているものとする)の数値となるようにクリップする関数を示している。c<aが真の場合は、Clip3(a,b,c)は値aを返す。c>bが真の場合は、Clip3(a,b,c)は値bを返す。そして、c<aとc>bのいずれも偽の場合(a≦c≦bの場合)は、Clip3(a,b,c)は値cを返す。また、“>>”はビットシフト演算子であり、x>>yは、値xをyビット分だけ右(下位方向)へシフトすることを意味する。例えばx>>4は、値xを4ビット右シフトした値を返す(整数xを整数「16」で除算した際の「商」と等価)。m、nは各シンタックス要素に対して定められる初期値から算出される値である。SliceQpYは輝度のスライス量子化初期値を示す。preCtxStateは、発生確率を算出する際の中間結果であり、preCtxStateに基づいて発生確率の初期値は算出される。m、n、SliceQpYの算出方法やpreCtxStateから発生確率を算出する方法については、非特許文献1にて公知であるため説明は省略する。
式(1)に示す通り、ステップS302にて、発生確率初期化部202は、輝度のスライス量子化初期値を用いて、発生確率の初期化を行う。
ステップS303にて、発生確率初期化部202は、色差成分Cb,Crのスライス量子化初期値を用いて発生確率の初期化を行う。式(2)及び(3)はステップS303における発生確率の初期化における計算の一例である。
Figure 2019161411
Figure 2019161411
式(2)は、色差のCb成分に関連するシンタックス要素の初期化の式である。ここで、pps_cb_qp_offsetとslice_cb_qp_offsetは、輝度の量子化値に対するオフセットを示すシンタックス要素であり、色差Cbの量子化値を求める際に用いる。
式(3)は、色差のCr成分に関連するシンタックス要素の初期化の式である。ここで、pps_cr_qp_offsetとslice_cr_qp_offsetは、輝度の量子化値に対するオフセットを示すシンタックス要素であり、色差Crの量子化値を求める際に用いる。
式(2)、(3)に示す通り、ステップS303にて、発生確率初期化部202は、色差のスライス量子化初期値として、輝度のスライス量子化初期値にオフセットを加算した値を用いて、色差に関連するシンタックス要素の発生確率の初期化を行う。なお、色差のスライス量子化初期値を示す情報を符号化するようにしてもよい。その場合、画像復号装置によって、その情報を復号することで色差のスライス量子化初期値を取得することができる。
なお、式(2)では、pps_cb_qp_offsetとslice_cb_qp_offsetの両方をオフセットとして用いたが、本実施形態はこれに限定されない。2つのオフセットの内のいずれかのみを用いて発生確率の初期化を行ってもよい。式(3)に関しても同様で、pps_cr_qp_offsetとslice_cr_qp_offsetのいずれかのみを用いて発生確率の初期化を行ってもよい。
図6に、発生確率初期化部202における各シンタックス要素の初期化方法の分類の一例を示す。図6に示す通り、Cb成分に関連するシンタックス要素は、式(2)に記載通りCb成分の量子化値のオフセットを用いて色差Cbのスライス量子化初期値を算出し、発生確率の初期化を行う。Cr成分に関連するシンタックス要素は、式(3)に記載の通りCr成分の量子化値のオフセットを用いて色差Crのスライス量子化初期値を算出し、発生確率の初期化する。また、Cb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に関しては、式(2)に記載通りCb成分の量子化値のオフセットを用いて発生確率の初期化をする。なお、本実施形態においては、図6に記載の初期化方法の分類に限定されるものではない。
以下、別の初期化方法の分類について図7を参照して説明する。図7において、Cb成分に関連するシンタックス要素、及び、Cr成分に関連するシンタックス要素については、図6の場合と同様である。Cb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に関しては、Cb成分の色差の量子化値のオフセットとCr成分の色差の量子化値のオフセットを用いて、色差のスライス量子化初期値を算出し、発生確率の初期化を行う。
式(4)、(5)に、Cb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に対する発生確率初期化の方法の一例を示す。
Figure 2019161411
Figure 2019161411
式(4)は、Cb成分とCr成分の色差の量子化値のオフセットの平均を算出する式である。式(5)は、色差の量子化値のオフセットの平均と輝度のスライス量子化初期値を加算して色差のスライス量子化初期値を算出し、発生確率を初期化する式である。なお、本実施形態は色差の量子化値のオフセットの平均値を用いてCb成分とCr成分の発生確率を初期化したが、これに限定されない。例えば、pps_cb_qp_offsetやpps_cr_qp_offset等の色差の量子化値のオフセットの中で値が最大となるものを用いてもよいし、値が最小となるものを用いてもよい。また、色差の量子化値のオフセットは正の値と負の値の両方をとりうるが、色差の量子化値のオフセットの絶対値が最大となるものを用いてもよいし、絶対値が最小となるものを用いてもよい。
さらに、本実施形態は図6、図7に記載の初期化の分類に限定されるものではない。例えば、図8に示す通り、色差に関連するシンタックス要素の全てに対して式(4)、(5)のように色差の量子化値のオフセットの平均値を使用してもよい。また、色差の量子化値のオフセットの最大値や最小値を使用してもよいし、さらに絶対値が最大なるものや絶対値が最小となるものを使用してよい。逆にCb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に対して、Cb成分の量子化値のオフセットを用いてもよいし、Cr成分の量子化値のオフセットを用いてもよい。さらに、図6、図7、図8に記載されているシンタックス要素にのみ適用が限定されるわけではない。例えば、HEVCの次世代の符号化方式において新たに追加されうるシンタックス要素等に適用してもよい。
ステップS304にて、発生確率初期化部202は、算術符号化対象となる全てのシンタックス要素に対して発生確率を初期化したかを判定する。Noの場合はステップS301に戻り、Yesの場合は発生確率の初期化を終了する。
以上、ステップS301〜S304の処理を行うことで、色差のシンタックス要素の符号量の増加を防ぐことが可能である。
なお、色差に関連するシンタックス要素の初期化に際し、色差のスライス量子化初期値として輝度のスライス量子化初期値にオフセットを加算した値を用いたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、オフセットを用いずに色差のスライス量子化初期値を算出してもよい。式(6)は、色差のスライス量子化初期値の算出方法の一例を示す。
Figure 2019161411
式(6)において、slice_qpc_deltaは、slice_qp_deltaの色差版となるシンタックス要素である。init_qp_minus26は輝度のスライス量子化初期値であるSliceQpYを算出する際に用いるシンタックス要素である。本実施形態では、slice_qpc_deltaをスライスヘッダ等のヘッダ部として符号化し、色差のスライス量子化初期値としてSliceQpCを算出する。
次式(7)は、SliceQpCを用いた発生確率の算出方法の一例の式である。
Figure 2019161411
式(7)において、Clip3、”>>”、m、及びnの意味は、式(1)にて既に説明している通りである。式(7)に示す通り、ステップS302では、色差のスライス量子化初期値であるSliceQpCを用いて、発生確率の初期化を行う。
また、本実施形態は色差に関連するシンタックス要素に対して、色差のスライス量子化初期値を用いて発生確率を初期化したが、これに限定されない。本実施形態の初期化方法を適用するか否かを示すフラグ(以下、初期化方法切り替えフラグとする)をシーケンスヘッダ、ピクチャヘッダ、スライスヘッダ等のヘッダ部のシンタックス要素として符号化し、初期化方法切り替えフラグに応じて本実施形態の発生確率初期化方法を適用するか否かを切り替えてもよい。以下、初期化方法切り替えフラグに基づいて発生確率初期化方法を切り替える処理について、図2を用いて説明する。
制御部201は、不図示の方法により、外部から設定される初期化方法切り替えフラグを受け取り、初期化方法を発生確率初期化部202に指示する。発生確率初期化部202は、制御部201から出力される指示に基づいて、本実施形態に記載の方法で発生確率を初期化するか否かを判定する。初期化方法切り替えフラグの値が本実施形態の発生確率初期化方法を適用しないことを示す場合は、発生確率初期化部202は色差に関連するシンタックス要素であるか否かにかかわらず、式(1)に示す方法で全てのシンタックス要素を初期化する。初期化方法切り替えフラグが、本実施形態の発生確率初期化方法を適用することを示す場合は、本実施形態で説明した通り、発生確率初期化部202は色差に関連するシンタックス要素に対して、色差のスライス量子化初期値を用いて発生確率の初期化を行う。
また、本実施形態は初期化方法を適用するか否かの判定に初期化方法切り替えフラグを用いたが、これに限定されない。シンタックス要素chroma_format_idcやseparate_colour_plane_flagを用いてもよい。例えば、chroma_format_idc>1が真の場合、すなわち4:2:2や4:4:4のクロマフォーマットの映像が入力された場合に本実施形態の発生確率初期化方法を適用してもよい。また、separate_colour_palane_flagが0の場合、すなわち色コンポーネントが別々に符号化されていない場合に、本実施形態の発生確率初期化方法を適用する等してもよい。
また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が実行することによっても、達成される。この場合、プログラムコードを格納した記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
[第2の実施形態]
次に、上記第1の実施形態で生成された符号化動画像データを復号する画像復号装置を第2の実施形態として説明する。図4は、画像復号装置のブロック構成図である。
本装置は、入力端子401、分離復号部402、エントロピー復号部403、逆量子化・逆変換部404、イントラ予測部405、予測画像生成部406、動き補償部407、フィルタ処理部408、フレームメモリ409、及び出力端子410を有する。
入力端子401を介して符号化画像データが本装置に入力される。分離復号部402は、入力端子401から入力される符号化画像データからヘッダ部の符号化データと、変換係数や動きベクトルデータや予測モード等の符号化データに分離し、ヘッダ部の符号化データを復号する。分離復号部402は、復号したヘッダデータと、変換係数や動きベクトルデータや予測モード等の符号化データとを後述するエントロピー復号部403に出力する。
エントロピー復号部403は分離復号部402から入力された変換係数や動きベクトルや予測モード等の符号化データを、ピクチャを構成する画素ブロック毎にエントロピー復号し、変換係数と、動きベクトルデータや予測モード等の符号化パラメータとを出力する。
逆量子化・逆変換部404は、エントロピー復号部403から出力された変換係数に対し逆量子化と逆直交変換を行い、復号対象ブロックの予測残差データを出力する。
イントラ予測部405は、復号済みの周辺画素データからイントラ予測値を生成し、逆量子化・逆変換部404から出力された予測残差データと該イントラ予測値とを加算して、復号画像データを出力する。
予測画像生成部406は、エントロピー復号部403から出力された動きベクトルデータを元に、フレームメモリ409から参照画素を読み出す。読み出された参照画素は動き補償部407へ出力される。
動き補償部407は、予測画像生成部406から出力された予測画像と逆量子化・逆変換部404から出力された予測残差データを加算して、復号画像データ生成し、イントラ予測部405及びフィルタ処理部408へ出力する。
フィルタ処理部408は、イントラ予測部405及び動き補償部407から出力された復号画像データに対して、ブロック歪除去などの各種フィルタ処理を行う。フィルタ処理が施された復号画像データはフレームメモリ409及び端子410に出力される。そして、フレームメモリ409に格納された画像データは、以降のブロックの復号時の参照画像として利用される。出力端子410は、フィルタ処理部408から出力される復号画像データを外部(例えば表示装置)に出力する。
次に、エントロピー復号部403の構成と動作の詳細を説明する。図5は、実施形態におけるエントロピー復号部403のブロック構成図である。図示の通り、エントロピー復号部403は、制御部501、発生確率初期化部502、算術復号部503、逆2値変換部504、発生確率保持部505を有する。
制御部501は、算術復号部503、逆2値変換部504に符号化対象のシンタックス要素の種類を与える。また、制御部501は、発生確率初期化部502に対して、スライスの復号の開始時に各シンタックス要素の発生確率の初期化を指示する。さらに、逆2値変換部504から逆2値変換されたシンタックス要素の値を受け取り、次に復号するシンタックス要素の種類を選択する。
発生確率初期化部502は、制御部501からの指示に基づいて、各シンタックス要素の発生確率の初期化を行う。各シンタックス要素の発生確率の初期化方法については後述する。
算術復号部503は、エントロピー復号部403に入力される符号化データを受け取り、対応する発生確率を後述する発生確率保持部505から受け取り、符号化データを算術復号する。算術復号されたデータは逆2値変換部504に出力される。さらに、復号した符号化データが発生確率の高い方のシンボルであったか否かという統計情報に基づいて発生確率を更新し、発生確率保持部505に出力する。
逆2値変換部504は算術復号部503で復号された2値データを受け取り、シンタックス要素毎に定められた方法で、シンタックス要素を多値データに変換する。多値データへの変換方法はシンタックス要素毎に異なるが、非特許文献1により公知なので、説明を省略する。また、逆2値変換部504は、シンタックス要素の多値データを制御部501に出力する。さらに、逆2値変換部504は、復号しているシンタックス要素の2値データのインデックス情報(binIdxとする)を算術復号部503に出力する。
発生確率保持部505は、発生確率初期化部502によって初期化された発生確率をテーブルとして保持する。また、発生確率保持部505は、算術復号部503から出力される更新後の発生確率を受け取り、発生確率テーブルを更新する。
次に、発生確率初期化部502における発生確率の初期化方法について、図3を参照して説明する。
ステップS301にて、発生確率初期化部502は発生確率の初期化対象となるシンタックス要素が色差に関連するものか否かを判定する。Yesの場合はステップS303に、Noの場合はステップS302に処理を進める。
ステップS302にて、発生確率初期化部502は、輝度のスライス量子化初期値を用いて発生確率の初期化を行う。ステップS302における発生確率の初期化における計算式は、符号化側、すなわち、第1の実施形態の画像符号化装置が用いる式(1)と同じである。
なお、式(1)におけるClip3(a,b,c)、”>>”の演算内容の意味は既に説明していると通りである。また、preCtxStateは、発生確率を算出する際の中間結果であり、preCtxStateに基づいて発生確率の初期値は算出される。m、n、SliceQpYの算出方法やpreCtxStateから発生確率を算出する方法については、非特許文献1にて公知であるため説明は省略する。
式(1)に示す通り、ステップS302では、輝度のスライス量子化初期値を用いて、発生確率の初期化を行う。
ステップS303にて、発生確率初期化部502は、色差のスライス量子化初期値を用いて発生確率の初期化を行う。ステップS303における発生確率の初期化における計算の一例は、第1の実施形態で示した式(2)、(3)と同じである。式(2)は、色差Cb成分に関連するシンタックス要素の初期化の式を示す。式(2)において、pps_cb_qp_offsetとslice_cb_qp_offsetは、輝度のスライス量子化初期値に対するオフセットを示すシンタックス要素であり、色差Cbの量子化値を求める際に用いる。pps_cb_qp_offset及びslice_cb_qp_offsetは分離復号部402により復号され、復号結果は不図示の方法で発生確率初期化部502に渡される。
式(3)は、色差Cr成分に関連するシンタックス要素の初期化の式を示す。式(3)において、pps_cr_qp_offsetとslice_cr_qp_offsetは、輝度の量子化値に対するオフセット値を示すシンタックス要素であり、色差Crの量子化値を求める際に用いる。pps_cr_qp_offset及びslice_cr_qp_offsetは分離復号部402により復号され、復号結果は不図示の方法で発生確率初期化部502に渡される。
式(2)、(3)に示す通り、ステップS303では、色差のスライス量子化初期値として、輝度のスライス量子化初期値にオフセットを加算した値を用いて、色差に関連するシンタックス要素の発生確率の初期化を行う。
なお、式(2)ではpps_cb_qp_offsetとslice_cb_qp_offsetの両方をオフセット値として用いたが、本発明はこれに限定されない。2つのオフセットの内のいずれかのみを用いて発生確率の初期化を行ってもよい。式(3)に関しても同様で、pps_cr_qp_offsetとslice_cr_qp_offsetのいずれかのみを用いて発生確率の初期化を行ってもよい。
第1の実施形態と同様に、図6に、発生確率初期化部502における各シンタックス要素の初期化方法の分類の一例を示す。図6に示す通り、色差Cb成分に関連するシンタックス要素は、式(2)に記載通りCb成分の量子化値のオフセットを用いて色差Cbのスライス量子化初期値を算出し、発生確率の初期化を行う。Cr成分に関連するシンタックス要素は、式(3)に記載の通りCr成分の量子化値のオフセットを用いて色差Crのスライス量子化初期値を算出し、発生確率の初期化する。また、Cb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に関しては、式(2)に記載通りCb成分の量子化値のオフセットを用いて発生確率の初期化をする。
なお、本発明においては、図6に記載の初期化方法の分類に限定されるものではない。以下、別の初期化方法の分類について、第1の実施形態と同様に図7を参照して説明する。図7において、Cb成分に関連するシンタックス要素、及び、Cr成分に関連するシンタックス要素については、表1の場合と同様である。Cb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に関しては、Cb成分の色差の量子化値のオフセットとCr成分の色差の量子化値のオフセットを用いて、色差のスライス量子化初期値を算出し、発生確率の初期化を行う。
Cb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に対する発生確率初期化の方法の一例は、第1の実施形態の式(4)及び式(5)と同様である。
式(4)は、Cb成分とCr成分の色差の量子化値のオフセットの平均を算出する式を示す。式(5)は、色差の量子化値のオフセットの平均と輝度のスライス量子化初期値を加算して色差のスライス量子化初期値を算出し、発生確率を初期化する式を示す。なお、本発明は色差の量子化値のオフセットの平均値を用いてCb成分とCr成分の発生確率を初期化したが、これに限定されない。例えば、pps_cb_qp_offsetやpps_cr_qp_offset等の色差の量子化値のオフセットの中で値が最大となるものを用いてもよいし、値が最小となるものを用いてもよい。また、色差の量子化値のオフセットは正の値と負の値の両方をとりうるが、色差の量子化値のオフセットの絶対値が最大となるものを用いてもよいし、絶対値が最小となるものを用いてもよい。
さらに、本発明は図6や図7に記載の初期化の分類に限定されるものではない。例えば、図8に示す通り、色差に関連するシンタックス要素の全てに対して式(4)及び式(5)のように色差の量子化値のオフセットの平均値を使用してもよい。また、色差の量子化値のオフセットの最大値や最小値を使用してもよいし、さらに絶対値が最大なるものや絶対値が最小となるものを使用してよい。逆にCb成分とCr成分の区別のないシンタックス要素に対して、Cb成分の量子化値のオフセットを用いてもよいし、Cr成分の量子化値のオフセットを用いてもよい。さらに、図6、図7、及び図8に記載されているシンタックス要素にのみ適用が限定されるわけではない。例えば、HEVCの次世代の符号化方式において新たに追加されうるシンタックス要素等に適用してもよい。
ステップS304にて、発生確率初期化部502は、算術復号対象となる全てのシンタックス要素に対して発生確率を初期化したかを判定する。Noの場合はステップS301に戻り、Yesの場合は発生確率の初期化を終了する。
以上、ステップS301〜S304の処理を行うことで、色差のシンタックス要素の符号量の増加を防いだ符号化データを復号すること可能である。
なお、色差に関連するシンタックス要素の初期化に際し、色差のスライス量子化初期値として輝度のスライス量子化初期値にオフセットを加算した値を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、オフセットを用いずに色差のスライス量子化初期値を算出してもよい。色差のスライス量子化初期値の算出方法の一例は、第1の実施形態における式(6)と同様である。
式(6)において、slice_qpc_deltaは、slice_qp_deltaの色差版となるシンタックス要素である。init_qp_minus26は輝度のスライス量子化初期値であるSliceQpYを算出する際に用いるシンタックス要素である。本発明では、slice_qpc_deltaをスライスヘッダ等のヘッダ部から分離復号部402が復号し、色差のスライス量子化初期値としてSliceQpC算出する。
SliceQpCを用いた発生確率の算出方法の一例は、第1の実施形態の式(7)と同様である。式(7)において、Clip3、”>>”、m、及びnは式(1)で説明したものと同様であるため説明は省略する。式(7)に示す通り、ステップS302では、色差のスライス量子化初期値であるSliceQpCを用いて、発生確率の初期化を行う。
また、本実施形態は色差に関連するシンタックス要素に対して、色差のスライス量子化初期値を用いて発生確率を初期化したが、これに限定されない。本実施形態の初期化方法を適用するか否かを示すフラグ(以下、初期化方法切り替えフラグとする)をシーケンスヘッダ、ピクチャヘッダ、スライスヘッダ等のヘッダ部のシンタックス要素として復号し、初期化方法切り替えフラグに応じて本実施形態の発生確率初期化方法を適用するか否かを切り替えてもよい。以下、初期化方法切り替えフラグに基づいて発生確率初期化方法を切り替える処理について、図5を用いて説明する。
制御部501は、不図示の方法により、符号化データのヘッダ部を復号して得られる初期化方法切り替えフラグを受け取り、初期化方法を発生確率初期化部502に指示する。発生確率初期化部502は、制御部501から出力される指示に基づいて、本実施形態に記載の方法で発生確率を初期化するか否かを判定する。初期化方法切り替えフラグの値が本実施形態の発生確率初期化方法を適用しないことを示す場合は、発生確率初期化部502は色差に関連するシンタックス要素であるか否かにかかわらず、式(1)に示す方法で全てのシンタックス要素を初期化する。初期化方法切り替えフラグが、本実施形態の発生確率初期化方法を適用することを示す場合は、本実施形態で説明した通り、発生確率初期化部502は色差に関連するシンタックス要素に対して、色差のスライス量子化初期値を用いて発生確率の初期化を行う。
また、本発明は本実施形態の初期化方法を適用するか否かの判定に、初期化方法切り替えフラグを用いたが、これに限定されない。シンタックス要素chroma_format_idcやseparate_colour_plane_flagを用いてもよい。例えば、chroma_format_idc>1が真の場合、すなわち符号化データのクロマフォーマットが4:2:2や4:4:4である場合に本実施形態の発生確率初期化方法を適用してもよい。また、separate_colour_palane_flagが0の場合、すなわち色コンポーネントが別々に符号化されていない場合に、本実施形態の発生確率初期化方法を適用する等してもよい。
[第3の実施形態]
図1、図2に示した各処理部はハードウェアでもって構成しているものとして上記実施形態では説明した。しかし、これらの図に示した各処理部で行う処理をコンピュータプログラムでもって構成しても良い。
図10は、上記各実施形態に係る画像符号化装置、又は、復号装置をコンピュータプログラムにより実現する場合の、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置のブロック構成図である。本装置は、CPU1000、ROM1001、RAM1002、HDD1003、操作部1004、表示部1005、I/F部1006を有する。
CPU1000は、装置全体の制御を司るプロセッサであり、ROM1001は、BIOSやボートプログラムが格納している。本装置の電源がONになると、CPU1000はROM1001に格納されたブートプログラムに従って、HDD1003に格納されたOS(オペレーティングシステム)をRAM1002にロードし実行する。これにより、操作部1004を介して操作入力、表示部1005への表示、I/F部1006を用いた通信又は入出力が行え、本装置が情報処理装置として機能する。更に、CPU1000は、HDD1003から画像符号化もしくは復号のためのアプリケーションプログラムをRAM1002にロードし、OSの下で実行することで、本装置が画像符号化装置或いは画像復号装置として機能することになる。この場合、図1或いは図4に示す各処理部に相当する部分がCPU1000による処理で実現される。なお、画像符号化装置として機能する場合の符号化対象の画像データは、HDD1003に格納されていても良いし、I/F部1006を介して外部の画像供給源から受信しても構わない。また、符号化データはHDD1003に格納されても、I/F部1006を介して外部に出力しても構わない。そして、画像復号装置として機能する場合には、符号化データはHDD1003に格納されても良いし、I/F部1006から入力しても良い。そして、復号して得た画像データは表示部1005に出力され、動画像として再生される。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101、401…入力端子、102…ブロック分割部、103、405…イントラ予測部、104…インター予測部、105…イントラ/インター判定部、106…予測補償部、107…変換・量子化部、108、404…逆量子化・逆変換部、109…画像再生部、110、408…フィルタ処理部、111、409…フレームメモリ、112…エントロピー符号化部、113、410…出力端子、201、501…制御部、202、502…発生確率初期化部、203…2値変換部、204…算術符号化部、205、505…発生確率保持部、402…分離復号部、403…エントロピー復号部、406…予測画像生成部、407…動き補償部、503…算術復号部、504…逆2値変換部

Claims (16)

  1. 動画像を符号化する画像符号化装置であって、
    シンタックス要素を発生確率に基づきエントロピー符号化する符号化手段を有し、
    前記符号化手段は、
    色差に関連するシンタックス要素の発生確率については、色差のスライス量子化初期値に基づき初期化する初期化手段を含む
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  2. 前記色差のスライス量子化初期値は、輝度のスライス量子化初期値と少なくとも一つの色差の量子化に関するオフセット値を加算して算出されることを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、色差Cbについての、pps_cb_qp_offsetであることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像符号化装置。
  4. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、色差Cbについての、slice_cb_qp_offsetであることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像符号化装置。
  5. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、色差Crについての、pps_cr_qp_offsetであることを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  6. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、色差Crについての、slice_cr_qp_offsetであることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像符号化装置。
  7. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、スライスにおける輝度の量子化初期値と、少なくとも二つの色差の量子化値のオフセットの平均値を加算して算出されることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像符号化装置。
  8. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、スライスにおける輝度の量子化初期値と、少なくとも二つの色差の量子化値のオフセットのうち、値が最大又は最小となるものを加算して算出されることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像符号化装置。
  9. 前記色差の量子化に関するオフセット値は、スライスにおける輝度の量子化初期値と少なくとも二つの色差の量子化値のオフセットのうち、絶対値が最大又は最小となるものを加算して算出されることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像符号化装置。
  10. 前記色差のスライス量子化初期値は、
    前記輝度成分の量子化初期値を算出するためのシンタックス要素、及び、色差の量子化に関するシンタックス要素に基づき算出されることを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  11. 前記輝度成分の量子化初期値を算出するためのシンタックス要素は、init_qp_minus26であり、前記色差の量子化に関するシンタックス要素はslice_qpc_deltaであることを特徴とする請求項10に記載の画像符号化装置。
  12. 前記符号化手段は、
    前記シンタックス要素を2値化する2値化手段と、
    2値化して得た2値データを、発生確率に基づき算術符号化する算術符号化手段と、
    前記算術符号化手段にて2値データを符号化するたびに前記発生確率を更新する更新手段と
    を含むことを特徴とする請求項1又は10に記載の画像符号化装置。
  13. 符号化動画像データを復号する画像復号装置であって、
    シンタックス要素を発生確率に基づきエントロピー復号する復号手段と、
    前記復号手段は、
    色差に関連するシンタックス要素の発生確率については、色差のスライス量子化初期値に基づき初期化する初期化手段を含む
    ことを特徴とする画像復号装置。
  14. 動画像を符号化する画像符号化装置の制御方法であって、
    シンタックス要素を発生確率に基づきエントロピー符号化する符号化工程を有し、
    前記符号化工程は、
    色差のシンタックス要素に関連する発生確率については、色差のスライス量子化初期値に基づき初期化する初期化工程を含む
    ことを特徴とする画像符号化装置の制御方法。
  15. 符号化動画像データを復号する画像復号装置の制御方法であって、
    シンタックス要素を発生確率に基づきエントロピー復号する復号工程と、
    前記復号工程は、
    色差に関連するシンタックス要素の発生確率については、色差のスライス量子化初期値に基づき初期化する初期化工程を含む
    ことを特徴とする画像復号装置の制御方法。
  16. コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、請求項14又は15に記載の方法の各工程を実行させるためのプログラム。
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