JP2019146649A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
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Abstract

【課題】第1部材または第2部材の動作を阻害することを回避できる遊技機を提供すること。【解決手段】遊技が可能な遊技機1であって、第1部材303L,303R及び該第1部材とは異なる第2部材310と、可撓性を有する線状部331を前記第1部材の所定部位321eとともに保持対象物LN等に巻き付け、該線状部の特定部位に設けた係止部332に該特定部位とは異なる部位を係止することにより前記保持対象物を前記第1部材に保持することが可能な保持部材330と、を備え、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は動作可能であり、前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第1部材より突出し、前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第2部材と接触可能な位置へ回動することを阻止する回動阻止手段322aを備える。【選択図】図12

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
遊技機の一例であるパチンコ遊技機やスロットマシンにあっては、照明装置や可動部の駆動モータ等の電子部品が設けられているものがある。
この種の遊技機の一例として、動作する第1部材と、第1部材が取付けられるベースとなる第2部材と、第1部材に搭載される電子部品と、第2部材側から電子部品に接続される配線と、配線を第1部材に保持する保持部材と、を備え、保持部材は、第1部材と配線とに巻き付けられる可撓性を有する線状部と、線状部の一端に設けられる係止部と、から構成され、線状部により可動部と配線とを巻き付けた状態で該線状部の他端を係止部に係止させることにより該配線を可動部に保持することで、該配線が可動部とベース部との間に挟まれることを防止したもの等があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−110991号
上記特許文献1に記載の遊技機にあっては、第1部材の動作により配線が動くことにより保持部材が周方向に回動してしまうことがあり、この場合、第1部材から突出する保持部材の係止部がベース部に接触して第1部材の動作を阻害する虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、第1部材または第2部材の動作を阻害することを回避できる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1部材(例えば、アーム303L,303R(第1構成部材321))及び該第1部材とは異なる第2部材(例えば、第3ギヤ310/ベース部材301)と、
可撓性を有する線状部(例えば、線状部331/線状部431)を前記第1部材の所定部位(例えば、巻付部321e)とともに保持対象物(例えば、配線LN等)に巻き付け、該線状部の特定部位(例えば、線状部331の一端/線状部431の一端)に設けた係止部(例えば、係止部332/係止部432)に該特定部位とは異なる部位(例えば、線状部331の他端に設けた被係止部331a/線状部431の他端に設けた貫通孔433)を係止することにより前記保持対象物を前記第1部材に保持することが可能な保持部材(例えば、結束バンド330/結束バンド430)と、
を備え、
前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は動作可能であり(例えば、アーム303L,303Rは、第3ギヤ310の回動により動作可能となっている。図11参照。)、
前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第1部材より突出し(例えば、結束バンド330により配線LNを第1構成部材321に保持した状態において係止部332が第1構成部材321よりも前面側に突出する。図12参照。)、
前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第2部材と接触可能な位置へ回動することを阻止する回動阻止手段を備える(例えば、回動阻止部322aが切欠部321cの側方に設けられているため、結束バンド330の回動が阻止され、係止部332が第3ギヤ310に接触することが防止される。図12参照。/図13(A)に示すように、第1構成部材341の側辺部における前面側角部に側壁部342の一部が残存するように切欠部341cを形成し、該残存した側壁部342の一部を回動阻止手段とする。/キャップ部材350)、
さらに、
前記遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な進入有利状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(例えば、可変入賞球装置9015)と、
前記可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置9022)と、
複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能な可変始動装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9026Cを実行することにより、図30(1),(2)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒または0.5秒開放状態に制御する部分)と、
前記可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90300〜S90304,S90350〜S90354を実行する部分)と、
可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、前記所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、
前記所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、
前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、
前記可変始動装置制御手段は、
前記複数の開放パターンのうち非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下しやすい特定開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能であり(例えば、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)、
前記第1特別状態に制御されている場合と前記第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で前記特定開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能である(例えば、第1KT状態では、図30(1)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)ことを特徴とする。
この特徴によれば、回動阻止手段により係止部が第2部材と接触可能な位置まで回動することを阻止できるため、該係止部が第2部材に接触して第1部材または第2部材の動作を阻害することを回避できる。また、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記保持部材(例えば、結束バンド330/結束バンド430)は、前記第1部材と同色または類似した色で構成される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保持部材を目立たなくすることができる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記回動阻止手段(例えば、回動阻止部322a/キャップ部材350)は、透過性部材にて構成されている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、回動阻止手段を目立たなくすることができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2部材は、動作可能である(例えば、演出用モータ307Lを駆動させることにより、第1ギヤ308〜第3ギヤ310が駆動してアーム303Lが動作するようになる。演出用モータ307Rを駆動させることにより回動部材311が駆動してアーム303Rが動作するようになる。図11参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保持部材の係止部が第2部材の動作を阻害することを回避できる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1部材は、動作可能である(例えば、演出用モータ307Lを駆動させることにより、第1ギヤ308〜第3ギヤ310が駆動してアーム303Lが動作するようになる。演出用モータ307Rを駆動させることにより回動部材311が駆動してアーム303Rが動作するようになる。図11参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保持部材の係止部が第1部材の動作を阻害することを回避できる。
本発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記回動阻止手段(例えば、回動阻止部322a)は、前記第1部材(例えば、第1構成部材321)に取付け可能な所定部材(例えば、第2構成部材322)に設けられ、
前記所定部材は、前記係止部が前記第2部材と接触可能な位置にある状態において前記第1部材に取付け不能である(例えば、結束バンド330の係止部332が第1構成部材321の背面側に配置された状態にあっては、係止部332が第2構成部材322に干渉して、第1構成部材321に第2構成部材322を接続できないようになっている。図6(D)参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保持部材の係止部が第2部材と接触可能な位置にある状態では所定部材を第1部材に取付けることができないので、係止部を適正な位置に設けることができる。
本発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1部材(例えば、アーム303L,303R)は、
前記保持対象物を収容可能な凹部(例えば、凹部321a)と、
前記凹部を閉鎖可能なカバー部(例えば、第2構成部材322)と、
を有し、
前記回動阻止手段は、前記カバー部に設けられている(例えば、第2構成部材322は、第1構成部材321に取付けた際において切欠部321cの側方に配置されるように前方側に突出する回動阻止部322aを備えている。図5参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保持対象物が第2部材に接触することを回避できる。また、保持部材により保持対象物を第1部材に保持した後に凹部をカバー部により閉鎖することで回動阻止手段を設けることができるため、保持対象物を保持する作業が容易になる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段7〜手段27に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2015−156952号公報(段落0042、段落0071−0074、図2−8)に示されているような、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であり、特別可変入賞球装置上に遊技媒体の流下を遅延させるための遅延手段(規制片)を設けることにより、小当り遊技状態における入賞割合を高めるものがあった。しかしながら、上記した従来の遊技機では、特別状態における遊技性が単調であり、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を十分に向上できているとはいえなかった。この点に鑑み、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる遊技機の提供が求められている。
上記目的を達成するため、別態様による手段7の遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な進入有利状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(例えば、可変入賞球装置9015)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置9022)と、複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより可変始動装置を制御可能な可変始動装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9026Cを実行することにより、図30(1),(2)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒または0.5秒開放状態に制御する部分)と、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90300〜S90304,S90350〜S90354を実行する部分)と、可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、可変始動装置制御手段は、複数の開放パターンのうち非特定開放パターンよりも所定可変装置に遊技媒体が流下しやすい特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能であり(例えば、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(例えば、第1KT状態では、図30(1)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)ことを特徴とする。そのような構成によれば、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
(手段8)手段7において、複数種類の有利状態(例えば、16R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能であり、第2特別状態は、第1特別状態と比較して有利度が高く(例えば、第1KT状態では小当り遊技で特殊入賞口9024に遊技球が入賞するのは稀であるのに対して、第2KT状態では小当り遊技で特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能である)、特別状態制御手段は、有利状態の種類に対応して第2特別状態に制御可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS902206A〜S902208A,S902206B,S902207B,S902210Bを実行することにより、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/第2KT状態に移行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態の種類と特別状態の種類とを対応付けることにより、いずれの種類の有利状態となるかに注目させることができる。
(手段9)手段7または手段8において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されている期間と第2特別状態に制御されている期間とで、少なくとも一部の演出を引き継いで演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90982,S90948を実行することにより、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の開始時に第2KT用の楽曲の音出力を開始し、第2KT状態を終了するまで第2KT用の楽曲の音出力を継続する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態に制御されていることを遊技者により強く印象付けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段10)手段7から手段9のうちのいずれかにおいて、可変始動装置の上流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な特定可変装置(例えば、特別可変入賞球装置9020)と、特定可変装置を進入有利状態に変化させる有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90305〜S90307,S90355〜S90357を実行する部分)と、可変始動装置を進入有利状態に制御するか否か(例えば、普図当りとするか否か)を決定する始動決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9026Cを実行する際に普図当りとするか否かを決定する部分)とを備え、始動決定手段は、状態に関係なく同じ割合により可変始動装置を進入有利状態に制御するか否かを決定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、普通図柄プロセス処理(ステップS9026C)において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定可変装置への遊技媒体の進入に関して、有利状態中も進入有利状態に制御可能な可変始動装置の影響を受けないようにすることができるので、有利状態の消化期間を短縮することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
(手段11)手段7から手段10のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御した後に特殊状態(本例では、確変状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902207A,S902210A,S902207B,S902212Bを実行する部分)を備え、特別状態制御手段は、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と同じ割合により開放パターンが選択されて可変始動装置が制御され且つ異なる割合により可変表示パターンが選択されて可変表示が実行される第3特別状態(例えば、低確率/第1KT状態)に制御可能であり、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合に第3特別状態に制御可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS902212A,S902213A,S902214B,S902215Bを実行することにより、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技終了後には、低確率/第1KT状態に移行される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合において、遊技者が遊技を終了することを思いとどまらせる契機を与えることができる。
(手段12)手段7から手段11のうちのいずれかにおいて、可変始動装置および所定可変装置は、遊技媒体の流下を遅延させるための遅延手段(例えば、規制片90118)が設けられているように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遅延手段を設けることにより遊技媒体の流下速度が遅延され、第1特別状態においては可変始動装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができ、第2特別状態においては所定可変装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができる。
(手段13)手段7から手段12のうちのいずれかにおいて、可変表示実行手段は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS9026A,S9026Bを実行することにより、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)、所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御するか否かを決定可能な決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9066BでNのときにそのままステップS90164Bを実行する部分)と、可変表示時間(例えば、変動時間)を決定可能な可変表示時間決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS901701および第2変動パターン設定処理でステップS901701と同様の処理を実行する部分)とを備え、決定手段は、第2識別情報の可変表示を実行する場合には、第1識別情報の可変表示を実行する場合と比較して、高い割合により所定状態に制御すると決定可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りとすることに決定可能である)、可変表示時間決定手段は、特別状態に制御されている場合には、非特別状態に制御されている場合と比較して、第2識別情報の可変表示の可変表示時間として短い時間を決定可能である(例えば、図28(C)に示すように、非KT状態では第2特別図柄の変動時間は15分または5分であるのに対して、図28(D)〜図29(I)に示すように、KT状態では第2特別図柄の変動時間は1.5秒〜2分20秒である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御される遊技機における遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段14)手段7から手段13のうちのいずれかにおいて、遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能な所定領域(例えば、作動ゲート9017)と、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90305〜S90307,S90355〜S90357を実行する部分)とを備え、有利状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示された後、所定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS902015YでYのときにステップS902016以降の処理に移行し、第2特別図柄停止処理でステップS902015Yと同様の判定処理を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態終了後に遊技者が遊技を休憩した場合に、遊技者の休憩中に有利状態への制御が進行してしまわないように制限することができる。
(手段15)手段14において、有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(例えば、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能な有利状態信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902015Xおよび第2特別図柄停止処理でステップS902015Xと同様の処理を実行する部分)を備え、有利状態信号出力手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態信号を外部出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1特別図柄停止処理および第2特別図柄停止処理においてステップS902015Yを実行する前にステップS902015Xを実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技者がいない無人の遊技機において有利状態となったことを遊技店員に報知することができ、遊技機の初期化を促進することができる。
(手段16)別態様による遊技機の他の態様は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったことにもとづいて、第1領域(例えば、大入賞口)に遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能となる有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90305〜S90307,S90355〜S90357を実行する部分)と、可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、第2領域(例えば、特殊入賞口9024)に遊技媒体が進入可能となる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応して特別信号(例えば、特殊入賞口入賞信号)を外部出力可能な特別信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9029を実行する部分)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部に通知することができ、遊技機の外部において適切な遊技機の管理を行うことができる。
(手段17)手段16において、特別信号出力手段は、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで共通の特別信号を外部出力可能である(例えば、図46に示すように、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに関係なく、共通の特殊入賞口入賞信号を外部出力する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機側の外部出力処理の簡略化を図ることができる。
(手段18)手段16において、特別信号出力手段は、特別信号として、第1特別信号(例えば、特殊入賞口入賞信号1)と、該第1特別信号とは異なる第2特別信号(例えば、特殊入賞口入賞信号2)とを外部出力可能であり、第1特別状態に制御されている場合に第1特別信号を外部出力可能であり、第2特別状態に制御されている場合に第2特別信号を外部出力可能である(例えば、図47に示すように、第1KT状態中は特殊入賞口入賞信号1を外部出力し、第2KT状態中は特殊入賞口入賞信号2を外部出力する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機の状態を遊技機の外部において適切に管理することができる。
(手段19)別態様による遊技機のさらに他の態様は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、有利状態とは異なる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されることを示唆する所定演出(例えば、バトル演出)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS90921でバトル演出を含むプロセステーブルを選択してステップS90923,S90944を実行する部分)を備え、所定演出実行手段は、第1特別状態において有利状態に制御される場合に所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、第2変動パターン#11,#12,#14,#15にもとづいて、図63(D)に示すようにバトル演出を実行可能である)とともに、第2特別状態において有利状態に制御される場合には、第1特別状態への制御に移行することに対応する移行演出(例えば、第1KT移行演出)を実行した後に、所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、第2変動パターン#18にもとづいて、図60(C),(D)に示すように第1KT移行演出を実行した後にバトル演出を実行可能である)ことを特徴とする。そのような構成によれば、移行演出の実行によって第2特別状態の終了を印象付けることにより第2特別状態についての演出効果を高めることができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
(手段20)手段19において、特別状態に制御される場合に特殊状態(例えば、確変状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902207A,S902210A,S902207B,S902212Bを実行する部分)を備え、所定演出実行手段は、所定演出として、特殊状態への制御が継続するか否かに対応する演出を実行可能である(例えば、図61および図62に示すように、勝利する態様のバトル演出が実行されれば確変状態が継続し、敗北する態様のバトル演出が実行されれば確変状態が終了する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定演出として注目させる演出内容を絞り込むことにより、特殊状態への制御が継続するか否かに注目させることができ、所定演出の演出内容を明確にすることができる。
(手段21)手段19または手段20において、移行演出が実行される前に、第2特別状態において付与された遊技価値に関する情報を報知する報知演出(例えば、スペシャルラッシュ中賞球数表示90300)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS909010を実行する部分。図60(A),(B)参照。)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態の終了を明確にすることができ、所定演出に対して注目させることができる。
(手段22)手段19から手段21のうちのいずれかにおいて、移行演出が実行される前に、第2特別状態への制御が継続するか否かに対応する特別演出(例えば、継続演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS90921で継続演出を含むプロセステーブルを選択してステップS90923,90944を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態が終了するか否かに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段23)手段22において、第2特別状態に制御されている場合に、1の可変表示において、特別演出、移行演出および所定演出を実行可能である(例えば、第2変動パターン#18にもとづいて背景図柄の変動表示が実行される場合に、その変動表示において、図60に示すように、継続演出、第1KT移行演出、およびバトル演出が実行される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、状態変化を明確に区別することができる。
(手段24)手段19から手段23のうちのいずれかにおいて、第2特別状態において有利状態に制御された後、再び第2特別状態に制御される場合には、該再び制御される第2特別状態より前に付与された遊技価値に関する情報を引き継いで該第2特別状態に制御される(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、ステップS90981,S90983を実行することによって16R確変大当り以外の大当りが発生するまで第2賞球数カウンタをリセットせず、16R確変大当りが連続して発生する限り、スペシャルラッシュ中賞球数表示を累積して表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、付与された遊技価値がより大きなものとなるので、第2特別状態が継続することに対する特別感を与えることができる。
(手段25)別態様による遊技機のさらに他の態様は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、有利状態とは異なる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)と、特別状態において遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な特定領域(例えば、特殊入賞口9024)とを備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、第2特別状態において特定領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて進入演出(例えば、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示)を実行可能な進入演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS90657〜S90659を実行する部分)を備え、進入演出実行手段は、第1特別状態において特定領域に遊技媒体が進入した場合には進入演出を実行しないように制御する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、ステップS90656でNのときステップS90657〜S90659を実行しない)ことを特徴とする。そのような構成によれば、第1特別状態におけるイレギュラーな遊技媒体の進入によっては進入演出が実行されないようにすることにより、遊技状態との演出上の整合を図ることができるとともに、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。従って、特別状態に制御する場合の演出上の改善を行うことができる。
(手段26)手段25において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90305〜S90307,S90355〜S90357を実行する部分)を備え、有利状態制御手段は、有利状態として、第1有利状態(本例では、6R確変大当り、2R確変大当り)と第2有利状態(本例では、16R確変大当り)とに制御可能であり、特別状態制御手段は、第1有利状態に制御された後に第1特別状態に制御可能であるとともに、第2有利状態に制御された後に第2特別状態に制御可能であり(例えば、6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第1KT状態に移行し、16R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第2KT状態に移行する)、第2有利状態に制御されている期間から第2特別状態に制御されている期間にわたって特殊演出(例えば、第2KT用の楽曲の音出力)を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS90982,S90948を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態における演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段27)手段25または手段26において、進入演出実行手段は、進入演出として、遊技価値が加算されることに対応する加算演出(例えば、賞球加算表示の表示)、遊技媒体の進入に対応する音出力による演出(例えば、入賞音の出力)、および発光体の発光による演出(例えば、特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示)のうちの少なくともいずれかの演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、ステップS90657〜S90659を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 (A)は可動体ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は可動体ユニットの構成を斜め後から見た状態を示す斜視図を示す説明図である。 (A)は可動体の待機位置を示す説明図、(B)は可動体の演出位置を示す説明図である。 (A)は可動体のアームの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図、(B)は可動体のアームの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 (A)〜(C)は可動体の組立手順を斜め後から見た状態を示す説明図、(D)はカバー部材を取付け不能な形態を斜め後から見た説明図である。 待機位置における配線の状態を示す説明図である。 演出位置における配線の状態を示す説明図である。 (A)は結束バンド近傍を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は結束バンド近傍を斜め後から見た状態を示す斜視図である。 (A)は回動阻止部がない可動体における待機位置での係止部の可動範囲を示す説明図、(B)は回動阻止部がない可動体における演出位置での係止部の可動範囲を示す説明図である。 (A)は回動阻止部がない可動体において係止部と第3ギヤとが接触するパターン1を示す説明図、(B)は回動阻止部がない可動体において係止部と第3ギヤとが接触するパターン2を示す説明図である。 (A)は図8におけるA−A断面図、(B)(C)は本実施例において係止部が回動した状態を示す説明図である。 本発明の変形例1を示す説明図である。 本発明の変形例2を示す説明図である。 本発明の変形例3を示す説明図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の閉状態における斜視図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の開状態における斜視図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定用乱数と大当り判定値との関係の一例を示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 遊技機が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。 遊技機が出力する外部出力信号の変形例を説明するための説明図である。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 背景図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動中処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 小当り中処理を示すフローチャートである。 高確率/第2KT状態中における演出態様の具体例を示す説明図である。 高確率/第2KT状態中における演出態様の具体例を示す説明図である。 高確率/第2KT状態中における演出態様の具体例を示す説明図である。 高確率/第1KT状態中における演出態様の具体例を示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面見略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5(メイン液晶とも言う)が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には、演出表示装置5の上方に退避する待機位置と、演出表示装置5の前方の演出位置と、に動作可能な可動体300L,300Rが設けられている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5の右側下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、遊技領域10に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域10から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1の状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿91が設けられている。下皿91を形成する部材に取付けられたスティックコントローラ31Aの傾倒操作はコントローラセンサユニット35Aにて検出され、上皿90を形成する部材に設けられたプッシュボタン31Bに対してなされた押下動作はプッシュセンサ35Bにて検出される。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、スピーカ8L,8R、演出用LED9、演出表示装置5といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路や、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bといった電気部品の動作を検出するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9の発光及び可動体300L,300Rの駆動制御等を行う演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。
大当り表示処理においては、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。大当り終了演出処理においては、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
本実施例では、以下に説明する可動体300L,300Rによる演出や、可動体300L,300R、スピーカ8L,8R、及び演出用LED9等による複合演出や、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操作演出といった各種演出が各種予告として実行可能とされている。
次に、図3〜図9に基づいて、可動体ユニットについて説明する。図3は、(A)は可動体ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は可動体ユニットの構成を斜め後から見た状態を示す斜視図を示す説明図である。図4は、(A)は可動体の待機位置を示す説明図、(B)は可動体の演出位置を示す説明図である。図5は、(A)は可動体のアームの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図、(B)は可動体のアームの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図6は、(A)〜(C)は可動体の組立手順を斜め後から見た状態を示す説明図、(D)はカバー部材を取付け不能な形態を斜め後から見た説明図である。図7は、待機位置における配線の状態を示す説明図である。図8は、演出位置における配線の状態を示す説明図である。図9は、(A)は結束バンド近傍を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は結束バンド近傍を斜め後から見た状態を示す斜視図である。
図3及び図4に示すように、可動体ユニットは、動作可能な可動体300L,300Rと、該可動体300L,300Rが取付けられるベース部材301と、該ベース部材301に取付けられる可動体300L,300Rを駆動させるための駆動機構302L,302Rと、から主に構成されている。また、可動体ユニットの前面側には、遊技者から視認可能な装飾部材320(例えば、ロゴパネルなど)が配設されている。
ベース部材301は、演出表示装置5と遊技盤2との間の上部に固定的に設置されており、左右両側には、後述するように、可動体300L,300Rが待機位置にある状態において装飾部材304L,304Rに接触する接触部301a,301bが設けられている。
可動体300L,300Rは、ベース部材301から前方側に突出する軸に対して一端が回動可能に取付けられるアーム303L,303Rと、アーム303L,303Rの他端に対して回動可能に取付けられる装飾部材304L,304Rと、から主に構成されている。アーム303L,303Rには、長手方向に沿って延びる長孔303a,303bがそれぞれ形成されている。また、アーム303L,303Rと装飾部材304L,304Rとの間には、ねじりバネ306L,306Rが配設されており、装飾部材304L,304Rは、複数の可動体用LED305aを有するLED基板305L,305Rを有している。
駆動機構302Lは、ベース部材301の前面側に配設される演出用モータ307Lと、ベース部材301の背面側に配設される演出用モータ307Lの駆動軸に取付けられる第1ギヤ308と、第1ギヤ308に噛合する第2ギヤ309と、第2ギヤ309に噛合する第3ギヤ310と、から主に構成されている。第3ギヤ310は、ベース部材301の背面側に配設されるギヤ部310aと、ギヤ部310aよりも大径でありベース部材301の前面側に配設される回動部310bと、を備えている。回動部310bの前面側には、前方側に突出する突出軸310cが形成されており、突出軸310cは、アーム303Lの長孔303a内に挿入されている。よって、演出用モータ307Lを駆動させることにより、第1ギヤ308〜第3ギヤ310が駆動してアーム303Lが動作するようになる。尚、第3ギヤ310の突出軸310cがアーム303Lの長孔303a内に挿入されることから、第3ギヤ310(回動部310b)とアーム303Lとは近接して配置されることとなる。
駆動機構302Rは、ベース部材301の背面側に配設される演出用モータ307Rと、ベース部材301の前面側に配設され演出用モータ307Rの駆動軸に取付けられる回動部材311と、から主に構成されている。回動部材311の前面側には、前方側に突出する突出軸311aが形成されており、突出軸311aは、アーム303Rの長孔303b内に挿入されている。よって、演出用モータ307Rを駆動させることにより回動部材311が駆動してアーム303Rが動作するようになる。尚、回動部材311の突出軸311aがアーム303Rの長孔303b内に挿入されることから、回動部材311とアーム303Rとは近接して配置されることとなる。
特に図4に示すように、可動体300L,300Rは、演出表示装置5の上方側左右位置に退避した待機位置(図4(A)参照)と、演出表示装置5の上方側中央位置の前面側に重複する演出位置(図4(B)参照)と、の間で移動可能とされている。尚、ベース部材301には、演出制御基板12に接続される待機位置センサ(図示略)が設けられており、可動体300L,300Rが待機位置(原点位置)にあることを検知することができるようになっている。
具体的には、待機位置においては、突出軸310c及び突出軸311aがその回動範囲における頂上近傍(突出軸310cは頂上よりも左側、突出軸311aは頂上よりも右側)に配置されており、装飾部材304L,304Rが離間するようにアーム303L,303Rが上方側に持ち上げられている。このとき、装飾部材304L,304Rの所定の部位には、ベース部材301の接触部301a,301bに接触し、且つアーム303L,303Rと装飾部材304L,304Rとの接続部分は、接触部301a,301bよりも上方に配置されているため(図7参照)、ねじりバネ306L,306Rが圧縮されてアーム303L,303Rに対して折り畳まれている(図4(A)の拡大部参照)。
また、演出位置においては、第3ギヤ310が待機位置から反時計回りに回動し突出軸310cがその回動範囲における右側に配置されるとともに、回動部材311が待機位置から時計回りに回動し突出軸311aがその回動範囲における左側に配置され、これによりアーム303L,303Rが装飾部材304L,304Rを近接させるように配置される。また、演出位置においては、装飾部材304L,304Rがアーム303L,303Rに対して展開した状態となり、左右方向に連設されるように合体して一の演出部を形成する。尚、待機位置から演出位置に移動する際には、装飾部材304L,304Rが接触部301a,301bから離間することでねじりバネ306L,306Rが弾性復元してアーム303L,303Rと装飾部材304L,304Rとが展開した状態となる(図4(B)の拡大部参照)。
次に、アーム303Lの構成について説明する。尚、アーム303Rの構成は、アーム303Lと略同一構成であるため、アーム303Lの構成を説明し、アーム303Rの構成の説明を省略する。
図5に示されるように、アーム303Lは、前面側(遊技者側)に配置される第1構成部材321と、第1構成部材321の背面側に取付けられる第2構成部材322と、を備えており、第1構成部材321は、演出位置における左側壁部に沿って背面側に形成される凹部321aを有し、第2構成部材322は、凹部321aを閉塞するようにネジN1により取付けられる。
具体的には、第1構成部材321は、断面視略凹形状の非透光性部材にて構成されており、回動端部側(一端側)の近傍に前後に貫通する孔部321bを備え、該孔部321bは、凹部321aに連通している。また、演出位置における第1構成部材321の左側壁部の一部には、前後方向に切り欠かれた切欠部321cが設けられているとともに、切欠部321cの右側には、前後に貫通する貫通孔部321dが形成されている。すなわち、第1構成部材321の左側壁部の一部には、結束バンド330を巻き付け可能なバー状の巻付部321eが形成される。
また、凹部321aは、第1構成部材321の他端側において開放されており、第1構成部材321に第2構成部材322を取付けた状態においてダクト状に構成される。つまり、凹部321a及び第2構成部材322によりアーム303Lの長手方向に延設されるダクトは、第1構成部材321の一端側において孔部321bを介して外部と連通し、他端側において開放された部分を介して外部と連通する。
尚、本実施例においては、アーム303Lの長孔303aが第1構成部材321に形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第2構成部材322に長孔303aが形成されていてもよい。
第2構成部材322は、透光性部材にて構成されており、第1構成部材321に取付けた際において凹部321aを閉塞する部分から前方側に突出する突出片からなる回動阻止部322aを備え、回動阻止部322aは、切欠部321cの側方に所定間隔離間して配置されている。この回動阻止部322aは、後述するように結束バンド330の回動を阻止するものである。
尚、ベース部材301と装飾部材304Lとの間には、遊技盤2の背面、つまり、ベース部材301側に設けられる演出制御基板12と、装飾部材304Lに設けられたLED基板305Lと、を接続する配線LNが複数本配置されている。配線LNは、装飾部材304Lの動作に応じて変形可能、つまり、可撓性を有している。
このように各配線LNは、ベース部材301側の演出制御基板12と、該ベース部材301に対し回動可能に設けられる装飾部材304LのLED基板305Lとを接続する配線であることで、各配線LNの他端側をLED基板305Lのコネクタ305bに接続しただけでは、可動体300Lの動作に応じて配線LNがあばれて遊技者側に露呈したり、アーム303Lと第3ギヤ310との間に挟まって断線するといった不具合が生じる虞があるため、本実施例では、配線LNをアーム303Lに沿って配線し、配線LNの所定箇所をアーム303Lの所定部位に保持する。
次に、アーム303Lを組立手順について説明する。尚、アーム303Rの組立手順は、アーム303Lの組立手順と略同一であるため、アーム303Lの組立手順を説明しアーム303Rの組立手順の説明を省略する。
アーム303Lを組立てる際は、先ず、図6(A)に示すように、孔部321bを介して第1構成部材321の前面側から配線LNの一端側を挿入し、該配線LNを凹部321aに沿って配設するとともに、装飾部材304Lの背面に設けられたLED基板305Lのコネクタ305bに配線LNの他端側を接続する。装飾部材304Lの背面には、配線LN用のダクト部304aが形成されており、配線LNは、ダクト部304aを通過した後コネクタ305bに接続されるため、装飾部材304Lの背面側において配線LNが例えば前後方向にばたつくことを抑制できる。
また、凹部321aに沿って配設された複数本の配線LNは、第1構成部材321の巻付部321eにおいて結束バンド330により保持される。具体的には、結束バンド330は、合成樹脂により形成される可撓性を有する線状部331と、線状部331の一端(特定部位)に取付けられ該線状部331の他端を挿入可能な孔部332aを有する係止部332と、を備えており、線状部331の先端(他端)を背面側から貫通孔部321dに挿通させ、係止部332側を切欠部321cの側方を通して前面側に配置する(図5(A)の拡大部参照)。つまり、第1構成部材321の巻付部321eと配線LNとを一緒に囲うように線状部331を環状に巻き付ける。そして、係止部332の孔部332aに線状部331の他端を挿入し、線状部331の他端側に設けられた任意の被係止部331a(特定部位とは異なる部位)に孔部332a内に形成される係止爪部332bを係止させることにより、第1構成部材321の巻付部321eに複数本の配線LNの所定箇所が保持される(図9及び図10参照)。
また、巻付部321eは、第1構成部材321の左側壁部側に寄せて配置されており、且つ、巻付部321eの左側方には切欠部321cが形成されていることから、線状部331を孔部321bに挿入することで巻付部321eに巻き付けることができるようになっている。よって、例えば、巻付部321eの両側に孔部を設けた場合に比べて、線状部331を孔部に挿入する作業を少なくできるため、巻付部321eへの線状部331の巻き付け作業を容易に行うことができる。
尚、凹部321aに沿って配設された複数本の配線LNは、きつく束ねられることより断線したり、あるいは、ベース部材301に対するアーム303Lの回動やアーム303Lに対する装飾部材304Lの回動等に応じて配線LNが引っ張られるなどした場合に、配線LNが巻付部321eに強固に保持されていることで長手方向(配線方向)へ移動できずに断線したりすること等がないように、結束バンド330により巻付部321eに緩めに束ねた状態(例えば、配線LNの長手方向(配線方向)への移動が可能な状態)で保持されている。
このように、結束バンド330により複数本の配線LNを束ねて第1構成部材321(巻付部321e)に保持する構造であることから、結束バンド330により配線LNを第1構成部材321に保持した状態において係止部332が第1構成部材321よりも前面側に突出する。尚、結束バンド330は、アーム303Lと同色の色で構成されており、これにより、結束バンド330が遊技者から目立ちにくくなっている。
次いで、図6(B)に示すように、結束バンド330における余剰部分を切断するとともに、結束バンド330の係止部332が第1構成部材321の前面に配置された状態で凹部321aを塞ぐように第2構成部材322をネジN1により取付ける。図6(C)に示すように、第1構成部材321に対して第2構成部材322を取付けた状態では、凹部321aから配線LNが飛び出すことがない。また、配線LNを第1構成部材321に保持した後に凹部321aを第2構成部材322により閉鎖することで回動阻止部322aを切欠部321cの側方に設けることができるため、配線LNを保持する作業が容易になる。
尚、結束バンド330の係止部332が第1構成部材321の前面以外に配置された状態では、第1構成部材321に第2構成部材322を接続できないようになっている。具体的には、図6(D)に示すように、結束バンド330の係止部332が第1構成部材321の背面に配置された状態にあっては、係止部332が第2構成部材322に干渉して、第1構成部材321に第2構成部材322を接続できないようになっている。これは、アーム303Lと第3ギヤ310とが近接されていることにより、凹部321a及び第2構成部材322により構成されるダクトの前後幅を大きく形成できないためである。言い換えれば、結束バンド330の係止部332を第1構成部材321の前面に配置することで、前記ダクトの前後幅がコンパクトに構成されている。
図7及び図8に示すように、可動体300Lは、待機位置にあるとき(アーム303Lと装飾部材304Lとが折り畳まれた状態)と、演出位置にあるとき(アーム303Lと装飾部材304Lとが展開した状態)と、で形態が変化するようになっている。また、アーム303Lの回動支点の上方において、配線LNがベース部材301の固定部301cにおいて配線押えや結束バンドなどにより固定されている。
図7に示すように、可動体300Lが待機位置にあるときには、配線LNは、孔部321bを介して前面側から凹部321a内に挿入され、該凹部321aに沿って正面から見て左側に延び、アーム303Lの他端に設けられた環状軸部303cに沿って右側に折り返され、装飾部材304Lのダクト部304aの左側壁部304bに沿って延び、コネクタ305bに接続されている。
図8に示すように、可動体300Lが演出位置にあるときには、配線LNは、孔部321bを介して前面側から凹部321a内に挿入され、該凹部321aに沿って正面から見て右斜め下側に延び、装飾部材304Lのダクト部304aの左側壁部304bに沿って延び、コネクタ305bに接続されている。
ベース部材301の固定部301cからコネクタ305bまでの間の配線LNの長さは所定長さとされている。また、配線LNは、可動体300Lが待機位置にあるとき、可動体300Lが演出位置にあるときよりも蛇行することになるため、可動体300Lが待機位置にあるとき、演出位置にあるときよりもベース部材301側の固定部301cからコネクタ305bまでの距離が長くなる。よって、ベース部材301の固定部301cからコネクタ305bまでの間の配線LNの長さは、可動体300Lが待機位置にあるときに必要な長さ分確保されている。すなわち、可動体300Lが演出位置に近づくにつれて配線LNの長さが余ってしまうが、配線LNは、結束バンド330によりアーム303L(巻付部321e)に保持されているため、可動体300Lの動作により意図しない方向に屈曲したり捩じれたりすることが防止される。
図9に示すように、凹部321aに沿って配設された複数本の配線LNは、前述したように結束バンド330により緩めに束ねられた状態で保持されているため、配線LNの動きや振動などによって、巻付部321eを中心として周方向に回動し、係止部332が巻付部321eと束ねた配線LNとの周囲を周回するように回動する虞がある。尚、可動体300Rにおける配線LNの配置態様は、可動体300Lと略同一のため、その説明を省略する。
次に、結束バンド330が回動した形態を図10〜図12に基づいて説明する。図10は、(A)は回動阻止部がない可動体における待機位置での係止部の可動範囲を示す説明図、(B)は回動阻止部がない可動体における演出位置での係止部の可動範囲を示す説明図である。図11は、(A)は回動阻止部がない可動体において係止部と第3ギヤとが接触するパターン1を示す説明図、(B)は回動阻止部がない可動体において係止部と第3ギヤとが接触するパターン2を示す説明図である。図12は、(A)は図8におけるA−A断面図、(B)(C)は本実施例において係止部が回動した状態を示す説明図である。尚、ここでは、可動体300L(可動体300L’)側のみ説明し、可動体300R側の説明は省略する。
前述のように、第3ギヤ310(回動部310b)とアーム303Lとは近接して配置されていることから、図10(A)に示すように、回動阻止部322aがない可動体300L’(従来の可動体)が待機位置にあるときには、結束バンド330がアーム303Lの長手方向に延びる巻付部321eを中心として周方向に回動した際に、係止部332がベース部材301に接触するようになっている。
また、図10(B)に示すように、回動阻止部322aがない可動体300L’(従来の可動体)が演出位置にあるときには、係止部332が第3ギヤ310(回動部310b)に接触するようになっている。すなわち、巻付部321eを中心とした係止部332の回動範囲内にベース部材301や第3ギヤ310が重畳するようになっている。
したがって、例えば、図11(A)に示すように、可動体300L’が待機位置から演出位置に向けて動作を開始した際に結束バンド330が回動(例えば、配線の動きや振動などにより)して係止部332がアーム303L(第1構成部材321)の背面側に配置された場合には、係止部332が第3ギヤ310の側面に接触してしまい、結束バンド330がアーム303Lと第3ギヤ310との間で捩じれたり圧接されたりすることで、アーム303L及び第3ギヤ310の動作を阻害してしまう虞があった。
また、例えば、図11(B)に示すように、可動体300L’が待機位置から演出位置に向けて移動する途中に結束バンド330が回動(例えば、可動体300L’の移動動作により)して係止部332がアーム303Lの背面側に配置された場合には、係止部332が第3ギヤ310における凹部310d内に入り込み、凹部310dを構成する壁部に接触してしまい、結束バンド330がアーム303Lと第3ギヤ310との間で捩じれたり圧接されたりすることで、アーム303L及び第3ギヤ310の動作を阻害してしまい、これにより可動体300Lが演出位置まで移動されず演出効果を低下させてしまう虞があった。
対して、本実施例の可動体300Lは、図12(A)に示すように、第1構成部材321に第2構成部材322を取付けることで回動阻止部322aが切欠部321cの側方に設けられているため、結束バンド330の回動が阻止され、係止部332が第3ギヤ310に接触することが防止される。
具体的には、結束バンド330における係止部332の前後寸法L1は、巻付部321eと回動阻止部322aとの離間寸法L2や、貫通孔部321dの幅寸法L3(図12(A)における左右方向の幅寸法)よりも大きな寸法で形成されている(L1>L2,L3)。したがって、図12(B)に示すように、係止部332が貫通孔部321d側に移動するように結束バンド330が回動した際には、係止部332が貫通孔部321dの周縁に当接して背面側への回動が阻止される。また、図12(C)に示すように、係止部332が回動阻止部322a側に移動するように結束バンド330が回動した際には、係止部332が回動阻止部322aの前端に当接して背面側への回動が阻止される。このように、回動阻止部322aがあることによって、結束バンド330が回動して係止部332が第3ギヤ310に接触することが防止されるため、アーム303L及び第3ギヤ310の動作が阻害されることを回避できる。
次いで、本発明における変形例1〜変形例3を図13〜図15に基づいて説明する。図13は、本発明の変形例1を示す説明図である。図14は、本発明の変形例2を示す説明図である。図15は、本発明の変形例3を示す説明図である。
前記実施例では、回動阻止部322aが第2構成部材322に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、係止部332の回動を係止できるものであればよく、例えば、第1構成部材に設けられてもよいし、第1構成部材及び第2構成部材とは異なる部材で構成されていてもよい。
具体的には、回動阻止手段が第1構成部材に設けられる形態の一例として、図13(A)に示すように、第1構成部材341の側辺部における前面側角部に側壁部342の一部が残存するように切欠部341cを形成し、該残存した側壁部342の一部を回動阻止手段としてもよい。これによれば、図13(B)に示すように、結束バンド330により巻付部321eに対して配線LNを保持した状態で該結束バンド330が回動したとしても、残存した側壁部342の一部により係止部332の背面側への回動が阻止される。
また、回動阻止手段が第1構成部材及び第2構成部材とは異なる部材で構成され形態の一例として、図14に示すように、結束バンド330の係止部332に対して係脱可能なキャップ部材350を回動阻止手段としてもよい。具体的には、キャップ部材350は、係止部332に嵌合する嵌合部351と、嵌合部351の開口端縁から外側に張り出すフランジ部352と、を備え、嵌合部351とフランジ部352とおける結束バンド330の線状部331と対応する位置には、切欠部353が形成されており、これにより、線状部331と干渉することなく係止部332にキャップ部材350を取付けることができる。また、嵌合部351内には、係止部332に設けられた凹部332cに係止される爪部351aが形成されており、係止部332からキャップ部材350が外れにくくなっている。キャップ部材350を係止部332に取付けることにより、結束バンド330が回転してもフランジ部352が第1構成部材321に干渉して係止部332の背面側への回動が阻止される。
尚、本変形例2では、係止部332に対して係脱可能なキャップ部材350を回動阻止手段としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1部材(例えば、第1構成部材321,341)における結束バンド330の係止部332の回動を阻止できる位置に取付けられる部材であってもよい。
また、前記実施例では、線状部331と係止部332とを備え、線状部331の他端を係止部332に挿通させることで環状に連結される結束バンド330の形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1構成部材321と配線LNとを環状に保持できるものであれば種々に変更可能である。
一例として、例えば、図15(A)に示すように、本変形例の結束バンド430は、合成樹脂により形成される可撓性を有する線状部431と、線状部431の一端(特定部位)に取付けられる突起状の係止部432と、を備えており、線状部431の他端(特定部位とは異なる部位)には、貫通孔433が線状部431の長手方向に沿って複数(本変形例では3つ)形成されている。図15(B)に示すように、第1構成部材321の巻付部321eと配線LNとを一緒に囲うように線状部431を環状に巻き付け、任意の貫通孔433に係止部432を挿入係止させることにより第1構成部材321の巻付部321eに配線LNが保持される。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1部材(例えば、アーム303L,303R)及び該第1部材とは異なる第2部材(例えば、第3ギヤ310/ベース部材301)と、電子部品(例えば、LED基板305L,305R)に接続される配線LNと、可撓性を有する線状部331をアーム303L,303Rの巻付部321eとともに配線LNに巻き付け、該線状部331の特定部位(例えば、一端)に設けた係止部332に該特定部位とは異なる部位(例えば、被係止部331a)を係止することにより配線LNをアーム303L,303Rに保持することが可能な保持部材(例えば、結束バンド330/結束バンド430)と、を備え、アーム303L,303Rと第2部材との少なくとも一方は動作可能であり、結束バンド330により配線LNをアーム303L,303Rに保持した状態において係止部332が前記アーム303L,303Rより突出し、結束バンド330により配線LNをアーム303L,303Rに保持した状態において係止部332が前記第2部材と接触可能な位置(例えば、図10、図11に示すように、結束バンド330の係止部332が背面側を向く位置)へ回動することを阻止する回動阻止手段(例えば、回動阻止部322a/側壁部342の一部/キャップ部材350)を備える。
このようにすることで、回動阻止部322aにより係止部332が第3ギヤ310またはベース部材301と接触可能な位置まで回動することを阻止できるため、該係止部332が第3ギヤ310またはベース部材301に接触してアーム303L,303Rと第3ギヤ310の動作を阻害することを回避できる。
具体的には、可動体ユニットをコンパクトに構成するために、ベース部材301、可動体300L,300R、駆動機構302L,302R等の各部材を近接して配置しているが、配線LNの断線を防ぐために、第1構成部材321の巻付部321eと配線LNとを結束バンド330を用いて緩めに束ねると、可動体300L,300Rの動作に応じて配線LNが動いたり、可動体300L,300Rが振動することなどによって、結束バンド330が周方向に回動し、係止部332が巻付部321eと束ねた配線LNとの周囲を周回するように回動する虞がある。
そしてこのように係止部332が周回(回動)することで、結束バンド330の係止部332が第3ギヤ310やベース部材301に接触してしまう虞があったが、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、回動阻止部322aが係止部332の回動方向(巻付部321eの周方向)に配置されるため、係止部332が回動阻止部322aよりも第3ギヤ310またはベース部材301側に回動することが阻止され、結束バンド330がアーム303L,303Rと第3ギヤ310またはベース部材301との間で捩じれたり圧接されたりすることで、アーム303L,303R及び第3ギヤ310の動作を阻害することを回避できる。
また、結束バンド330により複数本の配線LNを第1構成部材321に保持した状態において、線状部331が貫通孔部321dに挿入されているとともに切欠部321c内に収納されていることにより、結束バンド330が巻付部321eの長手方向に移動することが阻止されている。つまり、結束バンド330による保持位置が配線LNの長手方向に変化することで配線LNの撓みや捩じれが発生することを抑制できる。また、線状部331は切欠部321c内に収納されることから、線状部331が第1構成部材321の側方に張り出さないようにできる。
また、結束バンド330は、アーム303L,303Rと同色で構成される。このようにすることで、結束バンド330を目立たなくすることができる。尚、本実施例では、結束バンド330がアーム303L,303Rと同色で構成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者から目立たなくなっていれば自由に変更してもよい。例えば、保持部材をアーム303L,303Rと類似した色で構成してもよいし、透光性部材により構成していてもよい。
また、回動阻止部322a(または、キャップ部材350)は、透過性部材にて構成されている。このようにすることで、回動阻止部322aを目立たなくすることができる。尚、本実施例では、回動阻止部322aが透過性部材にて構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者から目立たなくなっていれば自由に変更してもよい。例えば、回動阻止部手段をアーム303L,303Rと同色または類似した色で構成してもよい。
また、第3ギヤ310は、動作可能であり、結束バンド330の係止部332が第3ギヤ310の動作を阻害することを回避できる。また、アーム303L,303Rは、動作可能であり、結束バンド330の係止部332がアーム303L,303Rの動作を阻害することを回避できる。
具体的には、アーム303L,303Rは、第3ギヤ310の回動により動作可能となっている。つまり、アーム303L,303R及び第3ギヤ310は動作可能となっており、結束バンド330の係止部332は、係止部332が回動阻止部322aにより第3ギヤ310またはベース部材301側に回動することが阻止され、結束バンド330がアーム303L,303Rと第3ギヤ310またはベース部材301との間で捩じれたり圧接されたりすることで、アーム303L,303R及び第3ギヤ310の動作を阻害することを回避できる。
また、回動阻止部322aは、アーム303L,303Rの第1構成部材321に取付け可能な第2構成部材322に設けられ、第2構成部材322は、係止部332が第3ギヤ310と接触可能な位置にある状態において第1構成部材321に取付け不能である。このようにすることで、結束バンド330の係止部332が第3ギヤ310と接触可能な位置にある状態では第2構成部材322を第1構成部材321に取付けることができないので、係止部332を適正な位置に設けることができる。すなわち、第1構成部材321に第2構成部材322を取付けて第1構成部材321を組立てる作業が、係止部332が適正な位置にない状態(第3ギヤ310と接触可能な位置にある状態)で進行することを防止できる。
また、アーム303L,303Rは、配線LNを収容可能な凹部321aと、凹部321aを閉鎖可能な第2構成部材322と、を有し、回動阻止部322aは、第2構成部材322に設けられている。このようにすることで、配線LNが第3ギヤ310に接触することを回避できる。また、結束バンド330により配線LNをアーム303L,303Rに保持した後に凹部321aを第2構成部材322により閉鎖することで回動阻止部322aを設けることができる。つまり、結束バンド330を貫通孔部321dに挿通させて巻付部321eに巻き付ける作業を第2構成部材322がない状態で行うことができるため、配線LNを結束バンド330により保持する作業が容易になる。
また、回動阻止部322aは、第1構成部材321の凹部321aを第2構成部材322により閉鎖したときに、切欠部321cの側方を被覆するように所定間隔離間して配置されるため、切欠部321c内に収納される線状部331を遊技者から見えにくくして美観を向上させることができる。また、回動阻止部322aにより、配線LNを緩めに束ねて巻付部321eに保持する結束バンド330の線状部331が撓んで外側に膨出することを抑制できる。
尚、前記実施例では、第1部材であるアーム303L,303R及び第2部材である第3ギヤ310双方が動作可能となっている形態を例示したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、第1部材または第2部材の一方が動作可能であり、第1部材に取付けられる保持部材の係止部と、第2部材と、の位置関係が相対的に変化するものであれば、第1部材または第2部材のうち他方が動作不能に設けられていてもよい。また、第1部材及び第2部材は、遊技者から視認可能なものに限られず、遊技者から視認不能または困難な位置に配置されるものであってもよい。
また、前記実施例では、第1部材として可動体であるアーム303L,303R、第2部材として第1部材の駆動機構を構成する第3ギヤ310とした形態を例示したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、上記のように第1部材と第2部材とのうち他方が一方の可動体を駆動する駆動部材でなくてもよい。つまり、第1部材と第2部材は、互いに関連のない部材同士であっていてもよい。例えば、第1部材が可動体、第2部材が可動体の移動範囲に近接して設けられる構造物であってもよいし、第1部材が第1移動範囲内で移動可能な第1可動体、第2部材が第2移動範囲内で移動可能な第2可動体であって第2移動範囲が第1移動範囲に近接するものであってもよい。さらに、第1部材としてのアーム303L,303Rや第3ギヤ310は、演出制御手段により駆動制御される部材であったが、遊技制御手段により駆動制御される部材であってもよい。
また、前記実施例では、アーム303L,303Rが第3ギヤ310及びベース部材301の前面側に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1部材と第2部材とが近接された位置に配置されていればよい。例えば、第1部材が第2部材の背面側に配置されてもよいし、第1部材と第2部材とが左右または上下に近接して配置されていてもよい。
また、前記実施例では、電気部品としてLED基板305L,305Rを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、駆動モータや音声制御基板であってもよい。
また、前記実施例では、配線LNは、アーム303L,303Rの長手方向に沿って配設される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、配線LNは、第1部材の所定部位に保持されるものであればよく、例えば、第1部材の長手方向に対して交差するように配設されていてもよい。
また、前記実施例では、第1部材に保持される保持対象物の一例として配線LNを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保持部材により第1部材に保持されるものであれば、例えば、配線LNとは別個の配線や、ベルトや紐、あるいは、装飾部材や駆動部材等といった構造物でもよく、自由に変更することができる。
また、前記実施例では、結束バンド330により配線LNを第1構成部材321に保持した状態において、係止部332が第1構成部材321よりも前面側に突出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、係止部332の回動範囲の一部が第1部材よりも第2部材側に突出するものであればよい。
また、前記実施例では、結束バンド330により配線LNを第1構成部材321に保持した状態において、線状部331が第1構成部材321の側壁部に設けられた切欠部321c内に収納されることにより線状部331が第1構成部材321の側方に張り出さない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、切欠部321cは特段設けられなくてもよい。
また、前記実施例では、バー状の巻付部321eに結束バンド330が巻き付けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、結束バンド330を第1部材の所定部位に巻き付けることができればよく、例えば、第1部材の所定部位は、巻付部321eのように第1部材の前面に沿って直線状に形成されているものだけでなく、第1部材の壁面から突出するようにリング状に形成されているもの等であってもよく、形状は限定されるものではない。また、巻付部321eのようにアーム301Lの一部に形成される棒状の部位だけでなく、アーム301Lの外周の一部であってもよい。また、巻付部321eは、第1構成部材321の側壁の近傍に形成されていたが、第1部材の中央部等に設けられていてもよく、形成箇所は任意である。
また、前記実施例では、線状部331の先端(他端)を第1構成部材321の背面側から貫通孔部321dに挿通させ、第1構成部材321の前面側において係止部332に係止させることで結束バンド330を巻付部321eに巻き付ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、配線LNを第1部材の所定部位に巻き付け可能であれば、結束バンド330の巻き方は自由に変更しても構わない。
また、前記実施例では、配線LNはアーム301L,301Rの凹部321aに収納された状態で配設される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、アーム301L,301Rの外壁に沿って配設されるものであってもよい。
また、前記実施例では、回動阻止部322aは第1部材としてのアーム301Lの第2構成部材322に形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、回動阻止部は第1構成部材321に形成されていてもよい。さらに、回動阻止部は、保持対象物が保持される第1部材でなく、変形例2のキャップ部材350のような他の部材、あるいは第2部材等に設けられていてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、第1部材(例えば、アーム303L,303R(第1構成部材321))及び該第1部材とは異なる第2部材(例えば、第3ギヤ310/ベース部材301)と、可撓性を有する線状部(例えば、線状部331/線状部431)を前記第1部材の所定部位(例えば、巻付部321e)とともに保持対象物(例えば、配線LN等)に巻き付け、該線状部の特定部位(例えば、線状部331の一端/線状部431の一端)に設けた係止部(例えば、係止部332/係止部432)に該特定部位とは異なる部位(例えば、線状部331の他端に設けた被係止部331a/線状部431の他端に設けた貫通孔433)を係止することにより前記保持対象物を前記第1部材に保持することが可能な保持部材(例えば、結束バンド330/結束バンド430)と、を備え、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は動作可能であり(例えば、アーム303L,303Rは、第3ギヤ310の回動により動作可能となっている。図11参照。)、前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第1部材より突出し(例えば、結束バンド330により配線LNを第1構成部材321に保持した状態において係止部332が第1構成部材321よりも前面側に突出する。図12参照。)、前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第2部材と接触可能な位置へ回動することを阻止する回動阻止手段を備える(例えば、回動阻止部322aが切欠部321cの側方に設けられているため、結束バンド330の回動が阻止され、係止部332が第3ギヤ310に接触することが防止される。図12参照。/図13(A)に示すように、第1構成部材341の側辺部における前面側角部に側壁部342の一部が残存するように切欠部341cを形成し、該残存した側壁部342の一部を回動阻止手段とする。/キャップ部材350)、さらに、前記遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な進入有利状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(例えば、可変入賞球装置9015)と、前記可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置9022)と、複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能な可変始動装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9026Cを実行することにより、図30(1),(2)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒または0.5秒開放状態に制御する部分)と、前記可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90300〜S90304,S90350〜S90354を実行する部分)と、可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、前記所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、前記所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、前記可変始動装置制御手段は、前記複数の開放パターンのうち非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下しやすい特定開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能であり(例えば、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)、前記第1特別状態に制御されている場合と前記第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で前記特定開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能である(例えば、第1KT状態では、図30(1)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、回動阻止手段により係止部が第2部材と接触可能な位置まで回動することを阻止できるため、該係止部が第2部材に接触して第1部材または第2部材の動作を阻害することを回避できる。また、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
また、係止部が第2部材に接触して第1部材または第2部材の動作を阻害することで生じる不具合により、可変始動装置や所定可変装置の制御に不具合が生じ遊技者に不信感を抱かせてしまう虞があるが、上記遊技機においては、係止部が第2部材に接触して第1部材または第2部材の動作を阻害することを回避できるため、遊技者に不信感を抱かせてしまうことを防止することができる。
さらに、係止部が第2部材に接触して第1部材または第2部材の動作を阻害することを回避でき、また、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる遊技機の形態の一例として、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な進入有利状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(例えば、可変入賞球装置9015)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置9022)と、複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより可変始動装置を制御可能な可変始動装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS9026Cを実行することにより、図30(1),(2)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒または0.5秒開放状態に制御する部分)と、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90300〜S90304,S90350〜S90354を実行する部分)と、可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、可変始動装置制御手段は、複数の開放パターンのうち非特定開放パターンよりも所定可変装置に遊技媒体が流下しやすい特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能であり(例えば、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(例えば、第1KT状態では、図30(1)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機901の全体の構成について説明する。図16はパチンコ遊技機(弾球遊技機)901を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、この発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機901は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機901は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤906を除く)とを含む構造体である。
図16に示すように、パチンコ遊技機901は、額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。ガラス扉枠902の下部表面には打球供給皿(上皿)903がある。打球供給皿903の下部には、打球供給皿903に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿904や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)905が設けられている。また、ガラス扉枠902の背面には、遊技盤906が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤906は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤906の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域907が形成されている。
遊技領域907の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置909が設けられている。演出表示装置909の表示画面には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口9013に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第1飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第1可変表示部909aという。)と、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口9014に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第2飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第2可変表示部909bという。)と、第1の可変表示部909aおよび第2の可変表示部909bよりも遊技者が表示内容を視認することが容易な表示領域(以下、背景図柄表示部909cという。)とがある。なお、表示内容を視認することが容易とは、例えば、表示領域のサイズが大きいことであったり、可変表示部909aおよび第2の可変表示部909bにおける表示内容が常に単色であるのに対して表示色が変わったりすることである。また、この実施形態では、背景図柄演出部909cには、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(以下、背景図柄ともいう。)が表示制御される。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである。この実施の形態では、2つの可変表示部(第1の可変表示部909aおよび第2の可変表示部909b)に対して1つの背景図柄演出部909cが設けられ、背景図柄演出部909cにおいて、2つの可変表示部において可変表示される飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)のいずれかに対応した演出が実行されるので、飾り図柄の状況(例えば、大当り図柄が導出表示されるか否か)を把握しづらくする。なお、この実施の形態では、背景図柄は、演出表示装置909(液晶表示装置)における演出用の図柄変動表示を行うためのものであり、演出用識別情報、装飾図柄、および演出図柄に相当する。
演出表示装置909の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)908aおよび第2特別図柄表示器908bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bは、停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器908aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器908bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、一部が異なっていてもよい。一例として、第1特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1特別図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
第1特別図柄表示器908aの近傍には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器9018aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器9018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄表示器908bの近傍には、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器9018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器908bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1可変表示部909aは、第1特別図柄表示器908aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示部909bは、第2特別図柄表示器908bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示部909aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示部909bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。なお、第1飾り図柄の種類と第2飾り図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。種類が異なる場合、一部が異なっていてもよい。一例として、第1飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1飾り図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
演出表示装置909の表示画面には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数と、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、図柄保留記憶表示部9018cという。)がある。このように、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を、比較的遊技者に視認されやすい図柄保留記憶表示部9018cにおいて表示することによって、遊技者に、第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれを把握しづらくする。この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器9018aおよび第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、それぞれ、図柄保留記憶表示部9018cよりも小型のランプやLEDのような4つの表示器で構成されているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とをより把握しづらくするために、他の態様の表示器を用いてもよい。一例として、第1特別図柄保留記憶表示器9018aおよび第2特別図柄保留記憶表示器9018bをそれぞれ1個の表示器で構成し、保留記憶数に応じて表示色を異ならせたり、表示濃度を異ならせるようにする。
この実施の形態では、表示可能な合算保留記憶数すなわち合算保留記憶数の上限値は8である。図柄保留記憶表示部9018cは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示領域の数を1減らす。または、図柄保留記憶表示部9018cにおける8つの表示領域のうち、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bの可変表示が開始される毎に、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1減らす。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にする。従って、第1保留記憶数が4である場合に第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第1保留記憶数が4未満である場合に第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させる有効始動入賞(第1有効始動入賞)になる。同様に、第2保留記憶数が4である場合に第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第2保留記憶数が4未満である場合に第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させる有効始動入賞(第2有効始動入賞)になる。なお、この例では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にし、合算保留記憶数の上限値を8にするが、それらの値は一例である。また、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置909の下方には、第1始動入賞口9013を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口9013に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第1始動口スイッチ9013aによって検出される。第1始動口スイッチ9013aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
演出表示装置909の右方には、ゲート9032が設けられている。ゲート9032を通過した遊技球は、ゲートスイッチ9032aによって検出される。また、ゲート9032の下方には、作動ゲート9017が設けられている。作動ゲート9017を通過した遊技球は、作動ゲートスイッチ9017aによって検出される。
作動ゲート9017の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置9020が設けられている。特別可変入賞球装置9020は開閉板を備え、第1特別図柄表示器908aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器908bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する有利状態(大当り遊技状態)においてソレノイド9021によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ9023aで検出される。第1カウントスイッチ9023aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
特別可変入賞球装置9020の下方には、小当り用の特殊入賞口9024を形成する特殊可変入賞球装置9022と、第2始動入賞口9014を有する可変入賞球装置9015とが設けられており、図16に示すように、左側に特殊可変入賞球装置9022が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置9015が配置されている。詳細は後述するが、これら特殊可変入賞球装置9022および可変入賞球装置9015は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口9024や第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置9022は、第2特別図柄表示器908bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口9024を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置9015は、普通図柄表示器9010に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口9014を開状態とする開放制御を実行する。
なお、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置9022と可変入賞球装置9015とは、同様の構造を有するように形成されているのであるが、図16に示すように、可変入賞球装置9015と比較して特殊可変入賞球装置9022の方が若干大きい。また、図16に示すように、特殊可変入賞球装置9022と可変入賞球装置9015とは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置9020に入賞することなく遊技領域907を落下した遊技球は、まず可変入賞球装置9015の上に落下するのであるが、この際に可変入賞球装置9015の底面部材が後退移動されて第2始動入賞口9014が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口9014に入賞し、特殊可変入賞球装置9022の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口9014が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置9015の底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置9022の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置9022の底面部材が後退移動されて特殊入賞口9024が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口9024に入賞する。さらに、特殊入賞口9024も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置9022の底面部材の上を移動して、そのままアウト口9026の方へ落下することになる。
なお、この実施の形態では、図16に示すように、特殊可変入賞球装置9022が左側に配置され、可変入賞球装置9015が右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置9022および可変入賞球装置9015の底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置9015の方から特殊可変入賞球装置9022の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置9015の方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置9022の方が下流側に設けられているといえる。
特殊入賞口9024内には、特殊入賞口9024内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ9025a、図20参照)が設けられている。第2カウントスイッチ9025aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置9022において開状態となった特殊入賞口9024を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口9013aや第2始動入賞口9013bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置9022が開放制御されて特殊入賞口9024が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置9022が閉鎖制御されて特殊入賞口9024が閉状態となれば、特殊入賞口9024に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口9014内には、第2始動入賞口9014内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ9014aが設けられている。第2始動口スイッチ9014aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、ゲート9032、作動ゲート9017、特別可変入賞球装置9020(大入賞口)、可変入賞球装置9015(第2始動入賞口9014)、および特殊可変入賞球装置9022(特殊入賞口9024)が遊技領域907の右方に設けられているので、大当り遊技中や後述するKT状態中である場合には、遊技者は遊技領域907の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。従って、この実施の形態では、詳細な説明を省略しているが、大当り遊技中やKT状態中である場合には、例えば、演出表示装置909において「右打ち」などの表示を行ったり右方向を示す矢印表示を行ったりして、右打ち操作期間中であることを報知するように構成することが望ましい。
演出表示装置909の下方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器9010が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器9010は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器9010は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート9032を通過しゲートスイッチ9032aで検出されると、普通図柄表示器9010の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置9015が所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置9015の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器9010の近傍には、ゲート9032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器9041が設けられている。ゲート9032への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ9032aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器9041は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器9010の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤906の遊技領域907の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ9025が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口9026がある。また、遊技領域907の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ9027が設けられている。遊技領域907の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ9028a、左枠ランプ9028bおよび右枠ランプ9028cが設けられている。また、左枠ランプ9028bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ9051が設けられ、右枠ランプ9028cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ9052が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル905を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域907に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。遊技者が打球操作ハンドル905を継続して操作した場合には、0.6秒毎に遊技球が打ち出される。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域907を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域907に入り、その後、遊技領域907を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口9013に入り第1始動口スイッチ9013aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示部908aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示部909aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄は第1始動入賞口9013への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部9018cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口9014に入り第2始動口スイッチ9014aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示部908bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示部909bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄は第2始動入賞口9014への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部9018cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。ただし、第2保留記憶数が上限値に達していても、合算保留記憶数が上限値に達していなければ、図柄保留記憶表示部9018cに表示される合計数を1増やす。
第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示および第1可変表示部909aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置9020が開放される。特別可変入賞球装置9020が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が大入賞口に入賞すると、または特別可変入賞球装置9020が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し特別可変入賞球装置9020の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、2ラウンド、6ラウンド、16ラウンド)許容される。なお、大入賞口にV入賞領域を設け、特別可変入賞球装置9020の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。なお、大当り遊技状態におけるラウンド数は、大当りの種別によって異なる。この実施の形態において大当りの種別は2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りがあり、例えば、2R通常大当りまたは2R確変大当りが発生すれば2ラウンドの大当り遊技状態が付与され、6R通常大当りまたは6R確変大当りが発生すれば6ラウンドの大当り遊技状態が付与され、16R確変大当りが発生すれば16ラウンドの大当り遊技状態が付与される。
第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示および第2可変表示部909bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。
第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、停止時の第2特別図柄が小当り図柄になると、小当り遊技状態に移行する。すなわち、特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能な程度の一定時間が経過するまで特殊可変入賞球装置9022が開放される。これにより、小当り遊技状態にも、大当り遊技状態よりも少ないものの、遊技者が出玉を得ることができるような開放態様としている。
確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が低確率状態より高められる。
ここで、この実施の形態における遊技状態について説明する。まず、この実施の形態における遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この実施の形態では、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置9022が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置9022に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置9022に遊技球が入賞しやすい。
確変状態は、低確率状態よりも大当りになりやすい遊技状態である。具体的には、確変状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数が、低確率状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数の10倍あるため、確変状態を、低確率状態よりも大当りの発生しやすい遊技状態としている。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この実施の形態では、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置9015が開状態となる確率は通常状態と同じなのであるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短いため、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなる。そして、第2特別図柄の変動時には大当りとなる場合以外には全て小当りになるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
次に、この実施の形態における遊技状態の遷移について説明する。まず、この実施の形態では、通常状態(低確率/非KT状態)では、遊技者は遊技領域907の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口9013への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。通常状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、6R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御される場合に一律に100回の変動表示を終了すると第1KT状態を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率/第1KT状態の契機となる大当りの種別を複数設けるように構成し、その大当り種別に応じて大当り遊技終了後に第1KT状態が継続する変動表示の回数が異なる(例えば、20回や、30回、50回、100回)ように構成してもよい。
KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)に移行した後である場合には、この実施の形態では、遊技者は遊技領域907の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口9014への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。KT状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、2R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、2R確変大当りまたは6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
ただし、後述するように、大当り開始前に非KT状態であったにもかかわらず第2特別図柄の変動表示が実行されて16R確変大当りとなったような場合には、高確率状態に移行するものの、第2KT状態ではなく第1KT状態に移行するように制御する(後述するステップS902208B,S902209B参照)。すなわち、通常状態であるにもかかわらず右打ちされて第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合であり、そのような場合に第2KT状態に移行して小当り遊技において相当数の賞球を得られるようにしてしまうと、一部の遊技者が通常状態にて積極的に右打ちにて遊技を行う可能性があり、本来の遊技性が損なわれてしまう。このことから、通常状態で右打ちして第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生したとしても、第1KT状態にしか移行しないようにすることによるペナルティを科すことにより、通常状態での積極的な右打ち遊技を抑制することができる。
第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示部909aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示部909bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部909aにおいて大当り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部909bにおいて大当り図柄が停止表示される。
さらに、第1特別図柄表示器908aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部909aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器908bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部909bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。
また、背景図柄表示部909cでは、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄が可変表示されているときに、第1特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部909cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。リーチ演出を行う場合には、例えば、可変表示中に左右の背景図柄が停止表示される。そして、後述するように例外はあるが、基本的に第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄表示部909cにおいて背景図柄の停止図柄が導出表示される(3つの表示領域において背景図柄が最終停止される。)。第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、背景図柄の停止図柄は、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような背景図柄(例えば、左中右が揃った状態の3つの背景図柄)になる。以下、そのような背景図柄も、大当り図柄という。
第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときに、第2特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部909cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。
また、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄が可変表示され、同時に第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときには、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれかの可変表示に対応した演出が実行される。
そして、第1特別図柄または第2特別図柄が単独で可変表示されている場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が終了し第1特別図柄または第2特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了し、背景図柄の停止図柄が導出表示される。また、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている場合、具体的には、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている期間が存在する場合には、遅く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了する。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、3つの背景図柄のうち停止した背景図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない背景図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の背景図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、背景図柄表示部909cにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、背景図柄表示部909cにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と背景図柄表示部909cにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、背景図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景図柄表示部909cの背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
次に図17〜図19は、特殊可変入賞球装置9022を示す図である。以下では、図17〜図19を参照して特殊可変入賞球装置9022について説明する。なお、この実施の形態については、図17〜図19を用いて特殊可変入賞球装置9022の構造について説明を行っているが、特殊可変入賞球装置9022よりも若干サイズが小さいだけで、可変入賞球装置9015の構造も特殊可変入賞球装置9022の構造と同様である。
図17〜図19に示すように、特殊可変入賞球装置9022は、左右方向に長い矩形板状のベース板部90101を備えている。特殊可変入賞球装置9022は、このベース板部90101が遊技領域907に例えば螺子などで固定されることで、遊技領域907に固定支持される。ベース板部90101の略中央領域には、前方に向けて開口する特殊入賞口9024(可変入賞球装置9015の場合は第2始動入賞口9014)が形成されるとともに、ベース板部90101における特殊入賞口9024よりも上方の位置には、底面部材9023が後退移動した際に、底面部材9023を遊技領域907の背面側(後方)に収容するための左右方向に長いスリット状の収容孔90102が形成されている。なお、この実施形態において特殊入賞口9024は詳しくは、ベース板部90101の左右方向中央よりやや左側に形成されているが、これよりも左または右であってもよい。
底面部材9023は、右方からその上面に進入した遊技球を、左方に向けて流下させるように、左下がり傾斜し、収容孔90102は、底面部材9023の傾斜に沿うように、左下がり傾斜するように形成されている。底面部材9023は、図18に示す前進移動された状態と、図19に示す後退移動した状態とに進退移動可能とされており、ベース板部90101の背面側(後方)には、底面部材9023を進退移動させる駆動装置(図示せず)が配置されている。
図17〜図19に戻り、ベース板部90101の正面側には、前方に向けて突出した流路形成台部90112が形成されており、この流路形成台部90112の上部には、前進移動した状態の底面部材9023の上方側端部(右端部)である上流領域9023Uと底面部材9023の長手方向で連なり、底面部材9023とともに遊技球の流路を形成する上流側流路部90113と、底面部材9023の下方側端部(左端部)である下流領域9023Lと底面部材9023の長手方向で連なり、底面部材9023とともに遊技球の流路を形成する下流側流路部90114とが形成されている。
また、流路形成台部90112の上部には、上流側流路部90113および下流側流路部90114の底面部材9023側の端部から下方に凹み、正面視で、特殊入賞口9024を左右および下方から囲うようにして、底面部材9023の下方に落下した遊技球を特殊入賞口9024に案内する案内流路部90115が形成されている。
上流側流路部90113および下流側流路部90114は、遊技球を左方に流下させるべく左下がりに傾斜するように形成されている。また、案内流路部90115の底部は、特殊入賞口9024側に向けて左下がりに延びるとともに、特殊入賞口9024の前方の位置で凹んでいる。そして、案内流路部90115の底部において上記凹んだ空間には、遊技球を特殊入賞口9024側(遊技領域907の背面側)に向けて後方に案内する三角形状のガイド部90116が配設されている。
またさらに、流路形成台部90112の前部(遊技者側)には、上流側流路部90113、下流側流路部90114および案内流路部90115を前方から覆う被覆部90117が一体に形成されている。この被覆部90117は、上流側流路部90113、下流側流路部90114および案内流路部90115を前方から覆うことで、これら各流路部を流下する遊技球がガラス扉枠904側に跳ねてしまうことを防ぐ機能を有している。なお、この実施形態では、被覆部90117が流路形成台部90112に一体形成されるが、別体で固定されるものでもよい。
特殊可変入賞球装置9022では、ベース板部90101と被覆部90117との間において、上流側流路部90113、底面部材9023、および下流側流路部90114からなる、左右方向に連なる遊技球の流路Fが形成される。ここで、この実施形態では、ベース板部90101および被覆部90117に、流路Fを流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片90118が形成されている。
この実施形態において、規制片90118は、ベース板部90101および被覆部90117に一体形成され、ベース板部90101から前方に突出する、または被覆部90117から後方に突出するリブ状に形成され、遊技球に干渉することで、左方に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片90118がない場合よりも遅延させる。これら規制片90118は、流路Fにおける遊技球の流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつベース板部90101および被覆部90117に交互に形成されている。また、規制片90118は、底面部材9023の前後方向幅の1/3〜1/4程度の幅寸法に設定され、かつ隣接するもの同士の間に遊技球が通過可能な幅寸法に設定されている。さらに詳しくは、この実施形態では、被覆部90117のうちの上流側流路部90113を前方から覆う部位に、規制片90118が1つ形成されるとともに、被覆部90117のうちの下流側流路部90114を前方から覆う部位に、規制片90118が1つ形成されている。また、ベース板部90101および被覆部90117のうちの底面部材9023を覆う部位には、ベース板部90101および被覆部90117に交互に形成された規制片90118が合計5つ形成されている。なお、このような規制片90118の数は、特段限定されるものではない。また、この実施形態では、規制片90118の大部分が、前方(遊技者側)から被覆部90117によって覆われるようになっている。
以上のような規制片90118の配置により、図18を参照し、この実施形態の特殊可変入賞球装置9022(および同様に構成された可変入賞球装置9015)では、流路Fを流下しようとする遊技球Pが、流路F上を蛇行するようにして流下することになる。そして、このような流路Fが形成される特殊可変入賞球装置9022(または可変入賞球装置9015)が閉鎖されているとき、遊技球Pが特殊入賞口9024(または第2始動入賞口9014)に入賞せずに、特殊可変入賞球装置9022(または可変入賞球装置9015)を基本的に通過する。一方で、図19を参照し、底面部材9023が後退移動した特殊可変入賞球装置9022(または可変入賞球装置9015)が開放されているとき、遊技球Pが、流路形成台部90112の案内流路部90115に落下することが可能となり、この案内流路部90115を流下して、特殊入賞口9024(または第2始動入賞口9014)に入賞することが可能となる。
図20は、主基板(遊技制御基板)9031における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図20には、払出制御基板9037および演出制御基板9080等も示されている。主基板9031には、プログラムに従ってパチンコ遊技機901を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)90560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM9054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM9055、プログラムに従って制御動作を行うCPU9056およびI/Oポート部9057を含む。この実施の形態では、ROM9054およびRAM9055は遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU9056のほかRAM9055が内蔵されていればよく、ROM9054は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部9057は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560においてCPU9056がROM9054に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(またはCPU9056)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU9056がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板9031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、第2カウントスイッチ9025a、ゲートスイッチ9032a、および作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ90560に与える入力ドライバ回路9058も主基板9031に搭載され、特別可変入賞球装置9020を開閉するソレノイド9021、特殊可変入賞球装置9022を開閉するソレノイド90106、および可変入賞球装置9015を開閉するソレノイド90206を遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの指令に従って駆動する出力回路9059も主基板9031に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ90560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板9031に搭載されている。なお、主基板9031には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板9077を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bと、背景図柄を可変表示する背景図柄表示部909cと、図柄保留記憶表示部9018cとの表示制御を行う。
図21は、中継基板9077、演出制御基板9080、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070の回路構成例を示すブロック図である。なお、図21に示す例では、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070を設けずに、演出制御に関して演出制御基板9080のみを設けてもよい。
演出制御基板9080は、演出制御用CPU90201およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ90200を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板9080において、演出制御用CPU90201は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板9077を介して入力される主基板9031からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ90202および入力ポート90203を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU90201は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)90209に、演出表示装置909の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板9080において、まず、入力ドライバ90202に入力する。入力ドライバ90202は、中継基板9077から入力された信号を演出制御基板9080の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080の内部から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板9077には、主基板9031から入力された信号を演出制御基板9080に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路9074が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図21には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート90571を介して主基板9031から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板9077から主基板9031の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板9077からの信号は主基板9031の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ90560側)に入り込まない。なお、出力ポート90571は、図20に示されたI/Oポート部9057の一部である。また、出力ポート90571の外側(中継基板9077側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU90201は、入出力ポート90205を介してランプドライバ基板9035に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU90201は、入出力ポート90204を介して音声出力基板9070に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板9035において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ90351を介してランプドライバ90352に入力される。ランプドライバ90352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ9028a、左枠ランプ9028b、右枠ランプ9028cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ9025に供給する。さらに、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置9022内に特殊入賞口ランプ9024aが設けられており、ランプドライバ90352は、ランプを駆動する信号を増幅して特殊入賞口ランプ9024aに供給する。
音声出力基板9070において、音番号データは、入出力ドライバ90702を介して音声合成用IC90703に入力される。音声合成用IC90703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路90705に出力する。増幅回路90705は、音声合成用IC90703の出力レベルを、ボリューム90706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ9027に出力する。音声データROM90704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU90201とランプドライバ基板9035および音声出力基板9070との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU90201は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置909に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄、背景図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU90201は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP90209に出力する。VDP90209は、演出制御用CPU90201から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置909の表示制御を行うVDP90209が演出制御基板9080に搭載されている。VDP90209は、演出制御用マイクロコンピュータ90200とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP90209は、VRAM内の画像データを演出表示装置909に出力する。
なお、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置909を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ9027など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して直接コマンドを送信していたが、他の基板(例えば、図21に示す音声出力基板9070やランプドライバ基板9035など)を経由して演出制御基板9080における演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9070やランプドライバ基板9035にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
次に、遊技機の動作について説明する。図22は、主基板9031における遊技制御用マイクロコンピュータ90560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS901以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU9056は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU9056は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS902)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS903)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行う(ステップS904)。なお、割込みモード2は、CPU9056が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU9056は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS906)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU9056は、通常の初期化処理を実行する(ステップS9010〜ステップS9015)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS907)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU9056は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU9056は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS908)。ステップS908では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU9056は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM9054に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9091)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM9055内の領域)に設定する(ステップS9092)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS9091およびS9092の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU9056は、ROM9054に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9093)、その内容に従って演出制御基板9080に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS9094)。そして、ステップS9015に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU9056は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS9010)。なお、RAM9055の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM9054に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9011)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS9012)。
ステップS9011およびS9012の処理によって、例えば、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU9056は、ROM9054に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9013)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS9014)。初期化コマンドとして、演出表示装置909に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS9015において、CPU9056は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS9010〜S9015)が完了すると、CPU9056は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS9017)および初期値用乱数更新処理(ステップS9018)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS9016)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS9019)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ90560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り判定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU9056は、図23に示すステップS9020〜S9034のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS9020)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU9056は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路9058を介して、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、第2カウントスイッチ9025a、ゲートスイッチ9032a、および作動ゲートスイッチ9017aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS9021)。
次に、CPU9056は、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、第1特別図柄保留記憶表示器9018aおよび第2特別図柄保留記憶表示器9018bの表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS9022)。第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bについては、ステップS9032で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS9023)。CPU9056は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS9024,S9025)。
図24は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1´:大当りを発生させるか否か、または小当りを発生させるか否かを決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2´:大当りの種別、すなわち、2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りのいずれにするかを決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム5´:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム6´:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム7´:ランダム1´の初期値を決定する(ランダム1´初期値決定用)
(6)ランダム8´:ランダム6´の初期値を決定する(ランダム6´初期値決定用)
図23に示された遊技制御処理におけるステップS9023では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いられている。また、この実施の形態では大当りの種別を決定する乱数と小当りの種別を決定する乱数として、共通の乱数(ランダム2´)を設けるものとしたが、それぞれ異なる乱数が設けられているものであってもよい。
さらに、CPU9056は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS9026A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器908aや特別可変入賞球装置9020を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU9056は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS9026B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器908bや特別可変入賞球装置9020、特殊可変入賞球装置9022を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。そして、CPU9056は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS9026C)。普通図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて普通図柄表示器9010や可変入賞球装置9015を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU9056は、保留記憶処理を行う(ステップS9027a)。保留記憶処理では、CPU9056は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を算出し管理する処理を実行する。
次いで、CPU9056は、第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bの表示制御に関する演出制御コマンドや保留記憶数に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS9028)。
さらに、CPU9056は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS9029)。
また、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、および第2カウントスイッチ9025aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS9030)。具体的には、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、および第2カウントスイッチ9025aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板9037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置9097を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU9056は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS9031:出力処理)。
また、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS9032)。CPU9056は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS9022において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
また、CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS9033)。CPU9056は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS9022において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器9010における普通図柄の可変表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS9034)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS9021〜S9033(ステップS9029を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器908aと第2特別図柄表示器908bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されるが、CPU9056は、2つの表示器において同時に大当りが発生しないような制御を行う。
図25は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1´と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態)において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図25の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図25の右欄に記載されている各数値が設定されている。図25に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU9056は、所定の時期に、乱数回路90503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1´)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図25に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。なお、図25に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、無条件に全てはずれとされる。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、無条件に全て小当りとされる(ただし、後述するように、事後的に強制はずれとされる場合がある)。
図26は、ROM9054に記憶されている大当り種別判定テーブル90131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル90131aは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2´)にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図26(A)に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、20%の確率で「16R確変大当り」と決定され、45%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図26(B)に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、30%の確率で「16R確変大当り」と決定され、30%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第2KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第2KT状態にも移行される。後述するステップS902207A,S902208A,S902207B,S902210B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第2KT状態が継続する(ステップS902015参照)。
ただし、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、大当り開始前に非KT状態であった場合には、「16R確変大当り」となっても第2KT状態ではなく第1KT状態に移行する場合がある(後述するステップS902208B,S902209B参照)。
「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS902210A,S902211A,S902212B,S902213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS902015参照)。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS902212A参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS902213A,S902010〜S902013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS902015参照)。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS902212B,S902213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS902015参照)。
「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS902214B参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS902215B,S902010〜S902013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS902015参照)。
なお、大当り種別の種類は、この実施の形態で示したものにかぎられない。第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、16R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当り以外に、3R確変大当り〜7R確変大当りを決定可能に構成してもよく、様々な態様が考えられる。
図27〜図29は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図27〜図29に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図27〜図29に示す例では、第1特別図柄および第1飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および第2飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#18の18種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜18)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図27(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図27(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図27(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図27(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図28(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図28(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#02のいずれかに決定される。具体的には、小当りと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この実施の形態では、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口9024への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、図28(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。
なお、この実施の形態では、図28(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口9024への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図28(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図28(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#03〜#04のいずれかに決定される。
なお、図28(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#03(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この実施の形態では、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置9015の開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置9022内の特殊入賞口9024には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置9022を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口9024に入賞してしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置9022を開状態に制御して特殊入賞口9024への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜99変動目の変動表示を実行する場合であれば、図28(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜99変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図28(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#05〜#07のいずれかに決定される。また、図28(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#05に決定される場合がある。なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として小当りと決定し、第2変動パターン#07にもとづいて変動表示が実行される場合には、演出表示装置909における背景図柄の変動表示において、リーチとなったり滑り演出が実行されるなど図柄煽りの演出が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから100変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図28(F)に示す低確率/第1KT時且つ100変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図28(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#08〜#09のいずれかに決定される。
この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、演出表示装置909において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図28(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として小当りと決定する場合には、演出表示装置909において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#08に決定される。また、図28(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として大当りと決定する場合には、演出表示装置909において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#09に決定される。
なお、この実施の形態では、図27に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が1分の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、この実施の形態では、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(本例では、1分)が確保されるように構成されている。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図29(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図29(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#10〜#12のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図29(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#10)に決定される場合がある。また、図29(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#12が決定される。また、図29(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#11が決定される場合がある。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図29(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図29(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#13〜#15のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜99変動目と同様に、図29(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#13に決定される場合がある。また、図29(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#15が決定される。また、図29(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#14が決定される場合がある。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図29(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図29(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#16〜#18のいずれかに決定される。
なお、図29(I)に示すように、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)において短縮変動の変動表示が実行される場合よりもさらに変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#16に決定される場合がある。また、図29(I)に示すように、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、高確率/第2KT状態が継続するか否かを示唆する継続演出を含む第2変動パターン#17に決定される場合がある。また、図29(I)に示すように、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、継続演出の後に確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#18が決定される。
なお、この実施の形態では、継続演出やバトル演出を含む変動パターンに決定された場合には、演出表示装置909において背景図柄の変動表示において継続演出やバトル演出が実行されるのであるが、確変大当り(16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り)となる場合にはバトル演出において勝利の態様の演出が実行され、通常大当り(6R通常大当り、2R通常大当り)となる場合にはバトル演出において敗北の態様の演出が実行され、小当りとなる場合にはバトル演出において引き分けの態様の演出が実行される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない2R確変大当りとなる場合もバトル演出において敗北の態様の演出が実行されるように構成してもよい。
なお、第2変動パターン#05,#13,#16の短縮変動の変動パターンを決定する場合に、例えば、保留記憶数に応じて異なる割合で短縮変動の変動パターンを決定するように構成してもよい。例えば、保留記憶数が多くなるに従って高い割合で短縮変動の変動パターンを決定するようにして、保留記憶の消化を早め稼働率を高めるように構成してもよい。
また、図28および図29に示す例では、第1KT状態の場合に5秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合にさらに短い1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合にさらに短い1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンについて説明する。図30は、KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図30(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンを示し、図30(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンを示している。
まず、図30(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンについて説明する。図30(1)に示すように、ゲート9032を遊技球が通過してゲートスイッチ9032aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器9010において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器9010に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器9010にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図30(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図30(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置9015が5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置9015が開状態となっているときに第2始動入賞口9014に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器908bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図30(1)に示すように、特殊可変入賞球装置9022が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図30(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置9022の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口9024に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図30(1)に示すように、可変入賞球装置9015の開放を終了した後、次の可変入賞球装置9015の開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この実施の形態では、第1KT状態では、可変入賞球装置9015の開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
次に、図30(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンについて説明する。図30(2)に示すように、ゲート9032を遊技球が通過してゲートスイッチ9032aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器9010において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器9010に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器9010にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図30(2)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図30(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置9015が0.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置9015が開状態となっているときに第2始動入賞口9014に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器908bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図30(2)に示すように、特殊可変入賞球装置9022が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置9015の開放時間が0.5秒と極めて短い。また、この実施の形態では、第2KT状態では、可変入賞球装置9015の開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.0秒(普通図柄の変動時間0.2秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図30(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置9022に遊技球が進入しやすく特殊入賞口9024に遊技球が入賞しやすい。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置9015を開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)によって普通図柄プロセス処理(ステップS9026C参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS9026Cの普通図柄プロセス処理において、普図当りとするか否かを決定する処理も実行するのであるが、遊技状態に関係なく同じ確率(例えば、10%)により普図当りとするか否かを決定する。具体的には、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この実施の形態では、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置9015を閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口9024への入賞を抑制することができる。
また、例えば、可変入賞球装置9015の開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図30(1)に示すような可変入賞球装置9015を長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図30(2)に示す可変入賞球装置9015を短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置9015の開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の100回の特別図柄の短縮変動期間のうち、99回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置9015がロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置9015の開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置9015を構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置9015をショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置9015の開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置9015に入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、図30に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置9015が閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いとゲート9032を通過した遊技球が可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022に到達するまでに可変入賞球装置9015が開放せず、特殊入賞口9024の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この実施の形態では、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球がゲート9032を通過してから可変入賞球装置9015に到達する前に可変入賞球装置9015の開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図31および図32は、演出制御用マイクロコンピュータ90200に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図31に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8022(H)は、特別図柄の可変表示に対応して第1可変表示部909aまたは第2可変表示部909bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8022(H)のいずれかを受信すると、第1可変表示部909aまたは第2可変表示部909bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1飾り図柄と第2飾り図柄とについて兼用できるが、第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドと第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド(第1飾り図柄停止指定コマンド))である。コマンドA001(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド(第2飾り図柄停止指定コマンド))である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この実施の形態では、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90200(具体的には、演出制御用CPU90201)は、主基板9031に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ90560から上述した演出制御コマンドを受信すると図31および図32に示された内容に応じて第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bの表示状態や背景図柄表示部909cの表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板9070に対して音番号データを出力する。なお、図31および図32に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板9031から演出制御基板9080に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板9031から演出制御基板9080に送信される。
図33は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS9026A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器908aおよび特別可変入賞球装置9020を制御するための処理が実行される。
CPU9056は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤906に設けられている第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ9013aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口9013に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS90311)、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90312)。その後、CPU9056は、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS90300〜S90307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS90300〜S90307の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS90300):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS90301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90302に対応した値(この例では2)に更新する。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ90200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90303に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS90303):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS90301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ90200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置909において飾り図柄が停止されるように制御する。
第1特別図柄停止処理(ステップS90304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。第1大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS9022の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第1大入賞口開放前処理(ステップS90305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置9020を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置9020に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド9021を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS90306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御や特別可変入賞球装置9020の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ9023aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置9020の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90307に対応した値(この例では7)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS90307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。
図34は、ステップS90312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU9056は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS90212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま第1始動口スイッチ通過処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS90213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS90214)。次いで、CPU9056は、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図35参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS90215)。なお、ステップS90215の処理では、ソフトウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダム1´)、大当り種別判定用乱数(ランダム2´)および変動パターン判定用乱数(ランダム5´)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム5´)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、後述する第1変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム5´)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図35は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図35に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、大当り判定用乱数(ランダム1´)、大当り種別判定用乱数(ランダム2´)、変動パターン決定用乱数(ランダム5´)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM9055に形成されている。
そして、さらに、第1有効始動入賞コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御を行う(ステップS90216)。
図36は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS90300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS90300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS90300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置9020を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS9052A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、RAM9055の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM9055の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS9053A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS9054A)。すなわち、RAM9055の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する(ステップS9060A)。具体的に、確変フラグ、第1KTフラグ、および第2KTフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで第1KTフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第1KTフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第2KTフラグがオンである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1´)を読み出し(ステップS9064A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS9065A)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS9066A)、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップS9067A)。そして、ランダム2´にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS90160A)、大当り種別を記憶し(ステップS90161A)、ステップS9068Aへ移行する。また、ステップS9066Aにおいて大当りとしない場合(すなわち、はずれとする場合)、ステップS9068Aへ移行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合には、無条件に全てはずれと決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合にも、低い確率で小当りと決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップS9068Aにおいて、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS9068A)。なお、図示は省略したが、ステップS9068Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS9065Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図37は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS90302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、まず、遊技状態に応じて図27(A)〜(B)に示すいずれかの変動パターンテーブルを選択する(ステップS90201)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS90201にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数(ランダム5´)とにもとづいて、図27に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップS901700)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御を行う(ステップS901701)。
また、ステップS901700にて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1特別図柄プロセスタイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップS901702)、後述する計測実行フラグをセットし、第1特別図柄表示器908aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップS901703)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果指定コマンド送信処理に対応した値に更新する(ステップS901706)。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302)では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して送信する制御を行う。
図38は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS90303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU9056は、まず、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS901121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS901122A)、演出制御用マイクロコンピュータ90200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901123A)。そして、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS90304)に対応した値に更新する(ステップS901124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU9056は、第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS901125A)。なお、第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU9056は、セットされていれば、第1大当りフラグをリセットする(ステップS901126A)。また、CPU9056は、はずれであることを指定する表示結果1指定コマンドを送信する(ステップS901127A)。そして、ステップS901123Aに移行して演出制御用マイクロコンピュータ90200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901123A)とともに、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS90304)に対応した値に更新する(ステップS901124A)。
ステップS901125A〜S901127Aの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的にはずれとすることに決定され(変動開始時に大当りと決定されていても事後的に大当りがキャンセルされ)、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90200側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて第1可変表示部909aにおける第1飾り図柄の停止表示を停止するとともに、ステップS901127Aで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、第1飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄変動中処理において事後的に強制はずれと決定される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示を開始するときに第1特別図柄通常処理においてステップS9064Aの処理を実行する前に、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認し、第2大当りフラグがセットされていれば、ステップS9064A〜S90161Aの処理を実行することなく強制的にはずれと決定するように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、図33に示す第1特別図柄プロセス処理および図41に示す第2特別図柄プロセス処理において、タイマ割込ごとに、それぞれ第1始動口スイッチ通過処理(ステップS90312参照)および第2始動口スイッチ通過処理(ステップS90322参照)が実行されるので、第1特別図柄または第2特別図柄の大当り図柄の停止表示中であっても、新たな始動入賞が発生した場合には新たな保留記憶を記憶するように構成されている。
また、一方の特別図柄(例えば、第2特別図柄)の大当り図柄の停止表示中に、他方の特別図柄(例えば、第1特別図柄)の始動入賞が発生した場合には、遊技者に対して作動ゲート9017を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を行うように構成してもよい。
第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップS901125AのN)、そのまま処理を終了する。
図39は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU9056は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS902010)、「0」である場合、すなわち、低確率/第1KT状態でない場合、ステップS902014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU9056は、KT回数カウンタの値を「1」減算し(ステップS902011)、「0」になったか否かを判定する(ステップS902012)。KT回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップS902014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」になった場合、すなわち、低確率/第1KT状態の100回目の変動が終了した場合、CPU9056は、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをリセットし(ステップS902013)、ステップS902014へ移行する。これにより、低確率/第1KT状態において100回の変動が終了した場合に第1KT状態が終了する(低確率/非KT状態に移行する)こととなる。
ステップS902014において、CPU9056は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS902014)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU9056は、セットされていれば、確変フラグ、第1KTフラグ、第2KTフラグ、KT回数カウンタをリセットする(ステップS902015)。
次いで、CPU9056は、まだ出力されていなければ、大当り信号1および大当り信号2(図46および図47参照)の外部出力を開始する制御を行う(ステップS902015X)。
次いで、CPU9056は、作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS902015Y)。作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を入力していれば、CPU9056は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップS902016)、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップS902017)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップS902018)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップS902019)、第1特別図柄プロセスフラグを第1大入賞口開放前処理に設定する(ステップS902020)。
ステップS902015Yの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、作動ゲート9017を遊技球が通過し、作動ゲートスイッチ9017aで検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。また、この実施の形態では、ステップS902015Xの処理が実行されることによって、大当り信号1および大当り信号2の外部出力に関しては、作動ゲート9032を遊技球が通過し大当り遊技が開始される前であっても、大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1および大当り信号2の外部出力が開始されるように構成されている。
なお、大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域907の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を行うように構成してもよい。また、大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して作動ゲート9017を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を行うように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)でゲート9032や作動ゲート9017での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域907の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口9014や特殊入賞口9024への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域907の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、ゲート9032や作動ゲート9017、第2始動入賞口9014、特殊入賞口9024での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、ゲート9032や作動ゲート9017では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口9014や特殊入賞口9024では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、ゲート9032や作動ゲート9017での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口9014や特殊入賞口9024での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1および大当り信号2の外部出力が実行されるので、例えば、遊技店の閉店前に低確率/第1KT状態を終了した後に第2特別図柄の保留記憶が残存している場合、遊技店の営業終了に伴い遊技者が遊技を終了しているような状況などにおいて、第2特別図柄の長時間(5分)の変動表示を経て大当り図柄が導出表示された際に外部出力できるため、遊技店の閉店から次の開店までの間に遊技店の店員に対して遊技機901の初期化を促すことができる。
図40は、特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS90307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU9056は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS902200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS902204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップS902201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS902202A)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置909において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS902203A)、処理を終了する。
ステップS902204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS902204A)。そして、CPU9056は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS902205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS902205AのY)、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS90161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU9056は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902207A)とともに、第2KT状態であることを示す第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS902208A)。そして、ステップS902214Aに移行する。
16R確変大当りでなければ、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS90161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU9056は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902210A)とともに、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902211A)。そして、ステップS902214Aに移行する。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU9056は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902212A)。また、CPU9056は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS902213A)。そして、ステップS902214Aに移行する。
そして、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS90300)に対応した値に更新する(ステップS902214A)。
図41は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)が実行する第2特別図柄プロセス処理(ステップS9026B)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第2特別図柄プロセス処理では第2特別図柄表示器908b、特別可変入賞球装置9020、および特殊可変入賞球装置9022を制御するための処理が実行される。
CPU9056は、第2特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤906に設けられている第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ9014aがオンしていたら、すなわち遊技球が第2始動入賞口9014に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS90321)、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90322)。なお、図34に示した第1始動口スイッチ通過処理の「第1」を「第2」と読み替えれば、第2始動口スイッチ通過処理が説明されることになる。その後、CPU9056は、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS90350〜S90360のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS90350〜S90360の処理は、以下のような処理である。
第2特別図柄通常処理(ステップS90350):第2特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第2大当りフラグをセットする。一方、大当りとしない場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90351に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第2大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。また、小当りフラグは、小当り遊技が終了するときにリセットされる。
第2変動パターン設定処理(ステップS90351):第2特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90352に対応した値(この例では2)に更新する。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90352):第2特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ90200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90353に対応した値(この例では3)に更新する。
第2特別図柄変動中処理(ステップS90353):第2特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第2変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS90351でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ90200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置909において飾り図柄が停止されるように制御する。
第2特別図柄停止処理(ステップS90354):第2特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第2大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90355に対応した値(この例では5)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90358に対応した値(この例では8)に更新する。第2大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合(強制はずれとした場合)には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90350に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS9022の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第2大入賞口開放前処理(ステップS90355):第2特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第2大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置9020を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置9020に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド9021を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90356に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第2大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第2大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第2大入賞口開放中処理(ステップS90356):第2特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御や特別可変入賞球装置9020の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ9023aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置9020の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90355に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90357に対応した値(この例では7)に更新する。
第2大当り終了処理(ステップS90357):第2特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。
第2小当り開放前処理(ステップS90358):第2特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第2小当り開放前処理では、特殊可変入賞球装置9022を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特殊入賞口9024に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド90106を駆動して特殊可変入賞球装置9022を開放制御にする。また、タイマによって第2小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90359に対応した値(この例では9)に更新する。なお、第2小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
第2小当り開放中処理(ステップS90359):第2特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。特殊可変入賞球装置9022の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。この実施の形態では、特殊可変入賞球装置9022の開放時間0.8秒(図30参照)が経過すると閉成条件が成立する。また、特殊入賞口に遊技球が入賞し、第2カウントスイッチ9025aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して特殊入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。また、閉成条件が成立した場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90360に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
第2小当り終了処理(ステップS90360):第2特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90200に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。
図42は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS90350)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS90350を示す値となっている場合である。なお、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS90350を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置9020を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置9022を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS9052B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、RAM9055の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM9055の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS9053B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS9054B)。すなわち、RAM9055の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する(ステップS9060B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップS9060Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1´)を読み出し(ステップS9064B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS9065B)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS9066B)、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップS9067B)。そして、ランダム2´にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS90160B)、大当り種別を記憶し(ステップS90161B)、ステップS9068Bへ移行する。
また、ステップS9066Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ9056は、小当りとなることを示す小当りフラグをセットし(ステップS90164B)、そのまま小当りとすることに決定する。そして、ステップS9068Aへ移行する。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合には、無条件に全て小当りと決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合にも、乱数にもとづく抽選処理を行って小当りとするか否かを決定するように構成してもよい。この場合、抽選処理を実行するものの100%の確率で小当りと決定するように構成してもよいし、低い確率ではずれと決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップS9068Bにおいて、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS9068B)。なお、図示は省略したが、ステップS9068Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS9065Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理(ステップS90351)は、図37に示した第1変動パターン設定処理(ステップS90301)と同様である。すなわち、図37に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90352)では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、大当りとするか小当りとするかの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して送信する制御を行う。
図43は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動中処理(ステップS90353)を示すフローチャートである。第2特別図柄変動中処理において、CPU9056は、まず、第2変動時間タイマを1減算し(ステップS901121B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS901122B)、演出制御用マイクロコンピュータ90200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901123B)。そして、CPU9056は、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(ステップS90354)に対応した値に更新する(ステップS901124B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU9056は、第1特別図柄表示器908aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS901125B)。なお、第1特別図柄表示器908aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示器908aにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU9056は、セットされていれば、第2大当りフラグまたは小当りフラグをリセットする(ステップS901126B)。また、CPU9056は、はずれであることを指定する表示結果1指定コマンドを送信する(ステップS901127B)。そして、ステップS901123Bに移行して演出制御用マイクロコンピュータ90200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901123B)とともに、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(ステップS90354)に対応した値に更新する(ステップS901124B)。
ステップS901125B〜S901127Bの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第2特別図柄の変動表示は強制的にはずれとすることに決定され(変動開始時に大当りまたは小当りと決定されていても事後的に大当りまたは小当りがキャンセルされ)、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90200側では、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて第2可変表示部909bにおける第2飾り図柄の停止表示を停止するとともに、ステップS901127Bで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、第2飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄変動中処理において事後的に強制はずれと決定される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2特別図柄の変動表示を開始するときに第2特別図柄通常処理においてステップS9064Bの処理を実行する前に、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認し、第1大当りフラグがセットされていれば、ステップS9064B〜S90164Bの処理を実行することなく強制的にはずれと決定するように構成してもよい。
第1特別図柄表示器908aにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップS901125BのN)、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄停止処理(ステップS90354)は、図39に示した第1特別図柄停止処理(ステップS90304)と同様である。すなわち、図39に示す第1特別図柄停止処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄停止処理が説明されたことになる。
図44は、特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理(ステップS90357)を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU9056は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS902200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS902204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップS902201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS902202B)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置909において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS902203B)、処理を終了する。
ステップS902204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS902204B)。そして、CPU9056は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS902205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS902205BのY)、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902206B)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS90161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU9056は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902207B)する。次いで、CPU9056は、今回の大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS902208B)。なお、大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かは、例えば、大当り遊技を開始する前の第2特別図柄停止処理において、大当り開始前に第1KT状態であったことを示す第1KT記憶フラグや第2KT状態であったことを示す第2KT記憶フラグをセットしておき、ステップS902208Bでは、これら第1KT記憶フラグまたは第2KT記憶フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。大当り開始前に第1KT状態でも第2KT状態でもなかった場合には、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902209B)。大当り開始前に第1KT状態または第2KT状態であった場合には、第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS902210B)。そして、ステップS902216Bに移行する。
ステップS902208B〜S902210Bの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにし、大当り開始前に非KT状態であった場合には第1KT状態に移行するように構成している。すなわち、既に説明したように、この実施の形態では、非KT状態(低確率/非KT状態)では、左打ち操作を行うように構成されており主として第1特別図柄の変動表示が実行されることを想定して構成されている。ところが、第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合に無条件に第2KT状態に移行されるように構成してしまったのでは、非KT状態でも敢えて右打ち操作を行って第2KT状態に移行させることが可能となってしまい、本来の遊技性を損ね不必要に射幸性を高めるおそれがある。そこで、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにして、そのような事態を防止し、非KT状態では遊技者に左打ち操作を促すようにしている。
16R確変大当りでなければ、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902211B)。なお、6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS90161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU9056は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902212B)とともに、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902213B)。そして、ステップS902216Bに移行する。
6R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU9056は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902214B)。また、CPU9056は、KT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS902215B)。そして、ステップS902216Bに移行する。
そして、CPU9056は、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理(ステップS90350)に対応した値に更新する(ステップS902216B)。
図45は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS9036)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否か(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であるか否か)を確認する(ステップS903201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU9056は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS903202)。この場合、CPU9056は、特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS9022参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器908a,908bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器908a,908bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否か(すなわち、特別図柄停止処理の実行中であるか否か)を確認する(ステップS903203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU9056は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS903204)。この場合、CPU9056は、特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS9022参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器908a,908bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器908a,908bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS903204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS9022の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS903201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ90200側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS9036)において、CPU9056は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、遊技機901が出力する外部出力信号について説明する。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、情報出力処理(ステップS9029)や、第1特別図柄停止処理におけるステップS902015Xの処理、第2特別図柄停止処理におけるステップS902015Xと同様の処理を実行することによって、遊技機901に設けられた外部出力端子板を介して、ホール管理用コンピュータなどの外部装置に対して外部出力信号を出力する。
図46は、遊技機901が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。外部出力端子板の端子01には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子05には、大当り信号1が割り当てられている。大当り信号1は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子06には、大当り信号2が割り当てられている。大当り信号2は、全ての大当り遊技の期間中、確変状態中、およびKT状態中(第1KT状態中、第2KT状態中)にわたって連続して外部出力される信号である。また、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号は、特殊入賞口9024への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子09には、賞球予定数信号が割り当てられている。賞球予定数信号とは、賞球の払出予定数が所定個数(本例では、10個)になるごとに外部出力される信号である。
なお、図46に示す例では、第1KT状態であるか第2KT状態であるかを区別することなく、共通の特殊入賞口入賞信号を外部出力する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに応じて異なる特殊入賞口入賞信号を外部出力するように構成してもよい。図47は、遊技機901が出力する外部出力信号の変形例を説明するための説明図である。図47に示す変形例では、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号1が割り当てられているとともに、外部出力端子坂の端子08には、特殊入賞口信号2が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号1は、第1KT状態において特殊入賞口9024への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、特殊入賞口入賞信号2は、第2KT状態において特殊入賞口9024への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。
なお、図46および図47において、さらに小当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される小当り専用の信号を設けるように構成してもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図48は、演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90200(具体的には、演出制御用CPU90201)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU90201は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS90701)。その後、演出制御用CPU90201は、タイマ割込フラグの監視(ステップS90702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU90201は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU90201は、そのフラグをクリアし(ステップS90703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU90201は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(コマンド解析処理:ステップS90704)。次いで、演出制御用CPU90201は、第1飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS90705A)。第1飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示部909aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS90705B)。第2飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示部909bの表示制御を実行する。さらに、背景図柄表示部909cの表示状態の制御を行う背景図柄プロセス処理を実行する(ステップS90706)。また、図柄保留記憶表示部9018cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS90707)。また、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS90708)。その後、ステップS90702に移行する。
図49は、主基板9031の遊技制御用マイクロコンピュータ90560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図31および図32参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図50〜図52は、コマンド解析処理(ステップS90704)の具体例を示すフローチャートである。主基板9031から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU90201は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU90201は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS90611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU90201は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS90612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS90613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS90614)、演出制御用CPU90201は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS90615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS90616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS90617)、演出制御用CPU90201は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS90618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS90619)、演出制御用CPU90201は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドであれば(ステップS90621)、演出制御用CPU90201は、第1大当り開始指定コマンド受信フラグまたは第2大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90622)。なお、この実施の形態では、ステップS90622でセットされる第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS90623)、演出制御用CPU90201は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90624A)。なお、この実施の形態では、ステップS90624Aでセットされる大当り終了指定コマンド受信フラグのことを、エンディングフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS90625)、演出制御用CPU90201は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90626)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS90627)、演出制御用CPU90201は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90628)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定であれば(ステップS90630)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を低確率/非KT状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90631)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップS90632)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定であれば(ステップS90633)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を低確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90634)。また、演出制御用CPU90201は、第1KT状態フラグをセットする(ステップS90635)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップS90636)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定であれば(ステップS90637)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を高確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90638)。また、演出制御用CPU90201は、確変状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップS90639)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップS90640)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定であれば(ステップS90641)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を高確率/第2KT状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90642)。また、演出制御用CPU90201は、確変状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップS90643)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップS90644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS90650)、演出制御用CPU90201は、第1賞球数カウンタおよび第2賞球数カウンタにそれぞれ15(大入賞口への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS90651)。
第1賞球数カウンタは、連荘中の賞球数をカウントするためのカウンタであり、連荘開始の契機となった大当り遊技および連荘中に発生した全ての大当り遊技で大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球および連荘中の確変状態、第1KT状態および第2KT状態において発生した全ての小当り遊技で特殊入賞口9024に遊技球が入賞したことにもとづく賞球が随時加算される。また、第2賞球数カウンタは、第2KT状態中の賞球数をカウントするためのカウンタであり、第2KT状態開始の契機となった大当り遊技および第2KT状態中に発生した全ての大当り遊技で大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球および第2KT状態中において発生した全ての小当り遊技で特殊入賞口9024に遊技球が入賞したことにもとづく賞球が随時加算される。
また、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において連荘中の賞球数を示す連荘中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第1賞球数カウンタの値にもとづいて連荘中賞球数表示を更新するとともに、演出表示装置909において第2KT状態中の賞球数を示すスペシャルラッシュ中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第2賞球数カウンタの値にもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示を更新する(ステップS90652)。
受信した演出制御コマンドが特殊賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS90653)、演出制御用CPU90201は、第1賞球数カウンタおよび第2賞球数カウンタにそれぞれ10(特殊入賞口9024への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS90654)。また、演出制御用CPU90201は、連荘中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第1賞球数カウンタの値にもとづいて連荘中賞球数表示を更新するとともに、スペシャルラッシュ中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第2賞球数カウンタの値にもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示を更新する(ステップS90655)。
次いで、演出制御用CPU90201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90656)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態であれば)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において賞球加算表示(例えば、「+10」などの文字表示)を表示させる(ステップS90657)。また、演出制御用CPU90201は、スピーカ9027から所定の入賞音を出力させる(ステップS90658)とともに、特殊入賞口ランプ9024aを点灯表示させる(ステップS90659)。
一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(第2KT状態でなければ)、ステップS90657〜S90659の処理を実行することなく、ステップS90611に戻る。
ステップS90656〜S90659の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2KT状態中に特殊入賞口9024に遊技球が入賞したことにもとづいて、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示が行われる一方で、特殊入賞口9024に遊技球が入賞しても第2KT状態でなければ、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示は行われない。
なお、必ずしも賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示の全てを行う必要はなく、これらのうちのいずれか1つまたは2つのみを実行するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU90201は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS90670)。そして、ステップS90611に移行する。
図53は、図48に示す背景図柄プロセス処理(ステップS90706)を示すフローチャートである。演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値に応じてステップS90900〜S90908のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900):背景図柄の変動開始条件が成立したか否か判定し、背景図柄の変動開始条件が成立した場合には、背景図柄表示部909cにおいて変動が開始されるように制御する。背景図柄の変動開始条件は、コマンド解析処理でいずれかの変動パターンコマンドが受信されたことが確認された場合に成立する。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動開始処理(ステップS90901)に応じた値に更新する。
背景図柄変動開始処理(ステップS90901):左中右の背景図柄の変動が開始されるように制御する。また、受信している表示結果コマンドに応じて背景図柄の停止図柄を決定し、背景図柄の変動時間を設定する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動中処理(ステップS90902)に対応した値に更新する。
背景図柄変動中処理(ステップS90902):背景図柄の変動時間の終了を監視する。変動時間が終了したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄停止処理(ステップS90903)に対応した値に更新する。なお、背景図柄変動中処理において、演出制御用CPU90201は、背景図柄の変動時間を延長することがある。
背景図柄停止処理(ステップS90903):背景図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)、大当り表示処理(ステップS90904)、または小当り中処理(ステップS90908)に対応した値に更新する。なお、大当り表示処理(ステップS90904)に対応した値に更新する場合には、第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、大当り表示処理(ステップS90904)に対応した値に更新する。また、小当り中処理(ステップS90908)に対応した値に更新する場合には、小当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、小当り中表示処理(ステップS90908)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS90904):大当り表示の制御を行う。そして、実際に大当り遊技が開始されたことを示すことになる大入賞口開放中表示コマンド(第1ラウンドに関する大入賞口開放中表示コマンド)を受信したら背景図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS90905)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS90905):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS90906):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS90907):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンド(第1エンディング指定コマンド、第2エンディング指定コマンド)を受信したら、エンディング演出を実行する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する。
小当り中処理(ステップS90908):小当り遊技中の表示制御を行う。そして、小当り終了指定コマンドを受信したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する。
図54は、背景図柄変動開始処理(ステップS90901)を示すフローチャートである。背景図柄変動開始処理において、演出制御用CPU90201は、背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS90920)。なお、この実施の形態では、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の背景図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(16R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果5指定コマンドを受信した場合(6R確変大当りや2R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果4指定コマンドや表示結果6指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左右の背景図柄のみが一致したリーチはずれ図柄と同様の組み合わせを決定する。また、表示結果7指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の背景図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU90201は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90921)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS90922)。次いで、演出制御用CPU90201は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出表示装置909、各種ランプ、スピーカ9027)の制御を実行する(ステップS90923)。例えば、背景図柄表示部909cにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP90209に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板9035に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ9027からの音声出力を行わせるために、音声出力基板9070に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、変動パターンにおいて継続演出の実行が指定されている場合(第2変動パターン#17,#18の場合)には、ステップS90921で選択したプロセステーブルに従ってステップS90923および後述する背景図柄変動中処理のステップS90944の処理が実行されることによって背景図柄の変動表示中に継続演出が実行される。また、変動パターンにおいてバトル演出の実行が指定されている場合(第2変動パターン#11,#12,#14,#15,#18の場合)には、ステップS90921で選択したプロセステーブルに従ってステップS90923および後述する背景図柄変動中処理のステップS90944の処理が実行されることによって背景図柄の変動表示中にバトル演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU90201は、変動時間に応じた値を背景図柄変動時間タイマに設定して背景図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップS90924)。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動中処理(ステップS90902)に応じた値に更新する(ステップS90925)。
図55は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動中処理(ステップS90902)を示すフローチャートである。背景図柄変動中処理において、演出制御用CPU90201は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS90940)、普通図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップS90941)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS90942)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS90943)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS90944)。
次に、演出制御用CPU90201は、背景図柄の変動表示中に継続演出を実行する場合であって、その継続演出の開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS90945)。なお、継続演出を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで第2変動パターン#17,#18が指定されているか否かを確認することにより判定できる。また、継続演出の開始タイミングとなっているか否かは、例えば、背景図柄変動開始処理のステップS90924でセットした背景図柄変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。継続演出の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において、現在の第1賞球数カウンタの値にもとづいて連荘中賞球数表示を表示させる(ステップS90946)。なお、この実施の形態では、第2KT状態中である場合にはスペシャルラッシュ中賞球数表示が表示されているのであるが(後述するステップS909010参照)、第2KT状態中の継続演出の開始タイミングとなると、ステップS90946の処理が実行されることによって、スペシャルラッシュ中賞球数表示に加えて連荘中賞球数表示も表示される。
次に、演出制御用CPU90201は、背景図柄の変動表示中に第1KT移行演出を実行する場合であって、その第1演出の開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS90947)。なお、第1KT移行演出を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで第2変動パターン#18が指定されているか否かを確認することにより判定できる。すなわち、この実施の形態では、第2変動パターン#18にもとづいて背景図柄の変動表示が実行される場合には、背景図柄の変動表示中に継続演出が実行されて第2KT状態が継続するか否かが示唆された後、第1KT移行演出が実行されて恰も第2KT状態が終了して第1KT状態に移行したかのような演出が実行され(ただし、この段階では内部的にはまだ第2KT状態を終了しておらず、正確には第2KT状態を終了するのは大当り開始時である)、その後バトル演出に発展する。また、第1KT移行演出の開始タイミングとなっているか否かは、例えば、背景図柄変動開始処理のステップS90924でセットした背景図柄変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。
第1KT移行演出の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU90201は、スピーカ9027からの第2KT用の楽曲の音出力を終了させる(ステップS90948)。すなわち、この実施の形態では、第2KT状態に制御される場合には、その契機となった16R確変大当りにもとづく大当り遊技の開始時に第2KT用の楽曲の音出力が開始される(後述するステップS90982参照)のであるが、ステップS90948の処理が実行されることによって、その第2KT用の楽曲の音出力が終了される。
次いで、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において、連荘中賞球数表示およびスペシャルラッシュ中賞球数表示を消去する(ステップS90949)。また、この実施の形態では、第2KT状態中では「スペシャルラッシュ中」などの文字表示が表示されているのであるが、ステップS90949では、その「スペシャルラッシュ中」などの文字表示も消去する。
次いで、演出制御用CPU90201は、背景図柄変動時間延長処理を実行する(ステップS90950)。すなわち、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行しているときに第2特別図柄の変動表示を開始したり、第2特別図柄の変動表示を実行しているときに第1特別図柄の変動表示を開始したりする可能性があり、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行される場合がありうる。そこで、この実施の形態では、ステップS90950の背景図柄変動時間延長処理が実行されることによって、一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに他方の特別図柄の変動表示が開始された場合に、必要に応じて背景図柄の変動パターンを差し替えたり変動時間の延長を行ったりする。
ステップS90950では、演出制御用CPU90201は、例えば、はずれとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、大当りとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、大当りとなる方の特別図柄に対応して背景図柄の変動パターンに差し替えるとともに変動時間を延長する処理を行う。また、例えば、大当りとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、はずれとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、背景図柄の変動パターンの差し替えも変動時間の延長も行わず、現在実行中の背景図柄の変動表示をそのまま実行する。また、例えば、大当りとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、大当りとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、既に説明したように、この実施の形態では、後から開始した方の特別図柄の変動表示は途中で強制はずれとなるので、背景図柄の変動パターンの差し替えも変動時間の延長も行わず、現在実行中の背景図柄の変動表示をそのまま実行する。
そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS90951)、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動停止処理(ステップS90903)に応じた値に更新する(ステップS90952)。
図56および図57は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動停止処理(ステップS90903)を示すフローチャートである。背景図柄変動停止処理において、演出制御用CPU90201は、まず、背景図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップS90970A)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップS90974に移行する。この実施の形態では、背景図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS90973で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS90971の背景図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS90974に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、背景図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップS90970B)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップS90987に移行する。この実施の形態では、背景図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップS90986で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り遊技中の演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り遊技中の演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS90971の背景図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS90987に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において停止表示中の左中右の背景図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップS90971)。
ステップS90971の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップS90972のY)、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップS90973)。
次いで、演出制御用CPU90201は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS90974)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップS90975)。なお、演出制御用CPU90201は、セットされていた大当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU90201は、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90976)。次いで、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS90977)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ9027)の制御を実行する(ステップS90978)。
次いで、演出制御用CPU90201は、確変状態フラグ、第1KT状態フラグ、または第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90979)。確変状態フラグ、第1KT状態フラグ、および第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、低確率/非KT状態であれば)、演出制御用CPU90201は、第1賞球数カウンタをリセットする(ステップS90980)。すなわち、低確率/非KT状態で大当りが発生した場合であるので、いわゆる初当りが発生した場合であり、第1賞球数カウンタをリセットする。
次いで、演出制御用CPU90201は、今回の大当りが16R確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS90981)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、16R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド)を受信しているか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、第2KT状態開始の契機となる大当り遊技が開始される場合であるので、演出制御用CPU90201は、スピーカ9027から第2KT用の楽曲の音出力を開始させる制御を行う(ステップS90982)。
一方、16R確変大当りでなかった場合には、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第2賞球数カウンタをリセットする(ステップS90983)。すなわち、この場合、第2KT状態中であった場合には16R確変大当り以外の大当りが発生して第2KT状態が終了する場合であるので、第2賞球数カウンタをリセットする。
その後、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS90904)に応じた値に更新する(ステップS90984)。
ステップS90971の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップS90985のY)、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップS90986)。
次いで、演出制御用CPU90201は、小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90987)。小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合(すなわち、小当り開始指定コマンドを受信している場合)には、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップS90988)。なお、演出制御用CPU90201は、セットされていた小当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU90201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90989)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU90201は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90990)。次いで、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS90991)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ9027)の制御を実行する(ステップS90992)。
また、演出制御用CPU90201は、スピーカ9027から特殊可変入賞球装置9022の開放に対応した所定の開放音を出力させる(ステップS90993)とともに、特殊入賞口ランプ9024aを点灯表示させる(ステップS90994)。
一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態中でなければ)、ステップS90990〜S90994の処理を実行することなく、ステップS90995に移行する。ステップS90989の判定処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2KT状態中に小当り遊技が行われる場合にのみ、小当り遊技中の演出が実行され、特殊可変入賞球装置9022の開放に対応した所定の開放音が出力されるとともに、特殊入賞口ランプ9024aが点灯表示される。
なお、この実施の形態では、第2KT状態中に小当りとなった場合に所定の開放音を出力するとともに特殊入賞口ランプ9024aを点灯表示させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、所定の開放音の出力と特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示とのいずれか一方のみを実行するように構成してもよい。また、例えば、第2KT状態中であっても、これら所定の開放音の出力と特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示とのいずれも実行しないように構成してもよく、そもそも小当り遊技中の演出や小当り中処理そのものを実行しないように構成してもよい。
そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を小当り中処理(ステップS90908)に応じた値に更新する(ステップS90995)。
ステップS90971の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS90972のN、且つステップS90985のN)、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する(ステップS90996)。
図58は、背景図柄プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS90907)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU90201は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS909000)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド後処理(ステップS90906参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU90201は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS909001)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS909001のN)、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS909002)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027等)を制御する処理を実行する(ステップS909003)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS909004)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS909005)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS909006)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS909001のY)、演出制御用CPU90201は、今回終了する大当り遊技が6R確変大当りまたは2R確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS909007)。なお、6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、6R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果3指定コマンド)や2R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果5指定コマンド)を受信しているか否かを確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは2R確変大当りであれば(すなわち、大当り遊技終了後に高確率状態/第1KT状態となる場合であれば)、演出制御用CPU90201は、表示されていなければ、演出表示装置909において、第1賞球数カウンタにもとづいて連荘中賞球数表示の表示を開始させる制御を行う(ステップS909008)。なお、ステップS909008では、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において「ノーマルラッシュ中」などの文字表示の表示も開始させる制御を行う。
6R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、演出制御用CPU90201は、今回終了する大当り遊技が16R確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS909009)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、16R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド)を受信しているか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば(すなわち、大当り遊技終了後に高確率状態/第2KT状態となる場合であれば)、演出制御用CPU90201は、表示されていなければ、演出表示装置909において、第2賞球数カウンタにもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示の表示を開始させる制御を行う(ステップS909010)。なお、ステップS909010では、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において「スペシャルラッシュ中」などの文字表示の表示も開始させる制御を行う。
なお、図58では、図示を省略しているが、今回終了する大当り遊技が6R通常大当りや2R通常大当りにもとづくものであれば(すなわち、大当り遊技終了後に低確率状態/第1KT状態となる場合であれば)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において「チャンスタイム」などの文字表示の表示を開始させる制御を行う。
そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する(ステップS909011)。
図59は、背景図柄プロセス処理における小当り中処理(ステップS90908)を示すフローチャートである。小当り中処理において、演出制御用CPU90201は、まず、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS909201)。小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(すなわち、まだ小当り終了指定コマンドを受信していない場合)には、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS909202)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027等)を制御する処理を実行する(ステップS909203)。すなわち、小当り遊技に対応した演出を継続して行う。
ただし、既に説明したように、この実施の形態では、第2KT状態中でない場合には、そもそも小当り中演出に応じたプロセステーブルがセットされないので(ステップS90989参照)、小当り終了指定コマンドを受信していなくても、小当り遊技に対応した演出は実行されない。
そして、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS909204)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS909205)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS909206)。
小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合(すなわち、小当り終了指定コマンドを受信している場合)には、演出制御用CPU90201は、小当り遊技に対応した演出を終了し、ステップS909207に移行する。そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する(ステップS909207)。
次に、高確率/第2KT状態中における演出態様の具体例について説明する。図60〜図62は、高確率/第2KT状態中における演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図60〜図62において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図60(A)に示すように、高確率/第2KT状態中である場合には、演出表示装置909において、第2賞球数カウンタにもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示90300が表示されている(ステップS909010参照)とともに、「スペシャルラッシュ中」などの文字表示が表示される。また、高確率/第2KT状態中である場合には、スピーカ9027から第2KT用の楽曲も音出力されている(ステップS90982参照)。
また、高確率/第2KT状態中に、第2変動パターン#18にもとづいて大当りとなる背景図柄の変動表示が実行される場合には、継続演出の開始タイミングとなると、図60(B)に示すように、演出表示装置909において、例えば、所定のキャラクタ90301が表示されるとともにキャラクタのセリフとして「スペシャルラッシュが終了するかも!」などの文字表示90302が表示されて継続演出が実行される。また、図60(B)に示すように、スペシャルラッシュ中賞球数表示90300に加えて、第1賞球数カウンタにもとづいて連荘中賞球数表示90303も表示される(ステップS90946参照)。なお、この実施の形態では、図60(B)に示すように、継続演出が開始されると、左中右の背景図柄の変動表示が、演出表示装置909の表示画面の右上端部に縮小表示される。
なお、この実施の形態では、図58(B)に示すように、第2KT状態中の継続演出中にスペシャルラッシュ中賞球数表示90300と連荘中賞球数表示90303との両方を表示するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、スペシャルラッシュ中賞球数表示90300のみを表示するように構成してもよい。
次いで、第1KT移行演出の開始タイミングとなると、図60(C)に示すように、キャラクタのセリフとして「ノーマルラッシュ突入!」などの文字表示90304の表示に切り替えられ、第1KT移行演出が実行されて、恰も第2KT状態を終了して第1KT状態に移行したかのような演出が実行される。また、この場合、第2KT用の楽曲の音出力が終了される(ステップS90948参照)とともに、連荘中賞球数表示90303やスペシャルラッシュ中賞球数表示90300、「スペシャルラッシュ中」などの文字表示が消去される。
次いで、バトル演出の開始タイミングとなると、図60(D)に示すように、演出表示装置909において味方のキャラクタ90305と敵のキャラクタ90306が表示され、バトル演出が開始される。なお、この実施の形態では、図60(D)に示すように、バトル演出が開始されると、左と右の背景図柄が同じ図柄で停止表示され、リーチが開始される。
この実施の形態では、16R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りが開始され、大当り遊技終了後に確変状態が継続される場合であれば、図61(E−1)に示すように、バトル演出において味方のキャラクタ90305がバトルに勝利するような態様の演出が実行される。そして、図61(F−1)に示すように、演出表示装置909において「確変継続!!」などの文字表示が表示され、変動時間を経過すると、図61(G−1)に示すように、演出表示装置909において確変大当り図柄が確定表示される。
一方、6R通常大当りまたは2R通常大当りが開始され、大当り遊技終了後に確変状態が終了する場合であれば、図62(E−2)に示すように、バトル演出において味方のキャラクタ90305がバトルに敗北するような態様の演出が実行される。そして、図62(F−2)に示すように、演出表示装置909において「確変終了!!」などの文字表示が表示され、変動時間を経過すると、図62(G−2)に示すように、演出表示装置909において通常大当り図柄(本例では、リーチはずれ図柄と同様の図柄の組み合わせ)が確定表示される。
次に、高確率/第1KT状態中における演出態様の具体例について説明する。図63は、高確率/第1KT状態中における演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図63において、(A)(D)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図63(A)に示すように、高確率/第1KT状態中である場合には、演出表示装置909において、第1賞球数カウンタにもとづいて連荘中賞球数表示90400が表示されている(ステップS909008参照)とともに、「ノーマルラッシュ中」などの文字表示が表示される。
また、高確率/第1KT状態中に、第2変動パターン#11,#12,#14,#15にもとづいてバトル演出を伴う背景図柄の変動表示が実行される場合には、バトル演出の開始タイミングとなると、図63(D)に示すように、演出表示装置909において味方のキャラクタ90305と敵のキャラクタ90306が表示され、バトル演出が開始される。なお、この実施の形態では、図63(D)に示すように、バトル演出が開始されると、左中右の背景図柄の変動表示が、演出表示装置909の表示画面の右上端部に縮小表示されるとともに、左と右の背景図柄が同じ図柄で停止表示され、リーチが開始される。
そして、その後、確変状態が継続する場合であれば、図61と同様にバトル演出において味方のキャラクタ90305が勝利するような態様の演出が実行されるとともに確変大当り図柄が確定表示され、確変状態が終了する場合であれば、図62と同様にバトル演出において味方のキャラクタ90305が敗北するような態様の演出が実行されるとともに通常大当り図柄が確定表示される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置9015)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置9022)とを備え、複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(図30参照)。また、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能であり、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。また、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。また、複数の開放パターンのうち非特定開放パターンよりも所定可変装置に遊技媒体が流下しやすい特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(本例では、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)。そして、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(本例では、第1KT状態では、図30(1)に示すように、可変入賞球装置9015を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図30(2)に示すように、可変入賞球装置9015を0.5秒間だけ開放する)。そのため、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1KT状態では必ず可変入賞球装置9015を5.5秒間開放し、第2KT状態では必ず可変入賞球装置9015を0.5秒間開放する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態であっても低い確率で可変入賞球装置9015を0.5秒間開放する場合があるように構成したり、第2KT状態であっても低い確率で可変入賞球装置9015を5.5秒間開放する場合があるように構成したりしてもよい。少なくとも第2KT状態の場合の方が可変入賞球装置9015をショート開放する割合が高くなるように構成されていればよい。
また、この実施の形態によれば、複数種類の有利状態(本例では、16R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能であり、第2特別状態は、第1特別状態と比較して有利度が高い(本例では、第1KT状態では小当り遊技で特殊入賞口9024に遊技球が入賞するのは稀であるのに対して、第2KT状態では小当り遊技で特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能である)。また、有利状態の種類に対応して第2特別状態に制御可能である(本例では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/第2KT状態に移行される)。そのため、有利状態の種類と特別状態の種類とを対応付けることにより、いずれの種類の有利状態となるかに注目させることができる。
なお、さらに、大当りの種類に応じて大当り遊技中に異なる演出を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、大当り遊技中にどの演出が実行されるかに対して注目させることができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されている期間と第2特別状態に制御されている期間とで、少なくとも一部の演出を引き継いで演出を実行可能である(本例では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の開始時に第2KT用の楽曲の音出力を開始し、第2KT状態を終了するまで第2KT用の楽曲の音出力を継続する)。そのため、第2特別状態に制御されていることを遊技者により強く印象付けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2KT状態の契機となる16R確変大当りにもとづく大当り遊技からその後の第2KT状態にわたって楽曲の音出力を引き継ぐ場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、動画像を引き継いで表示たり、ラウンド数表示を引き継いで表示したり、賞球数表示を引き継いで表示したりするように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変始動装置の上流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な特定可変装置(本例では、特別可変入賞球装置9020)を備え、特定可変装置を進入有利状態に変化させる有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変始動装置を進入有利状態に制御するか否か(本例では、普図当りとするか否か)を決定し、状態に関係なく同じ割合により可変始動装置を進入有利状態に制御するか否かを決定する(本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS9026C)において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する)。そのため、特定可変装置への遊技媒体の進入に関して、有利状態中も進入有利状態に制御可能な可変始動装置の影響を受けないようにすることができるので、有利状態の消化期間を短縮することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御した後に特殊状態(本例では、確変状態)に制御可能であり、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と同じ割合により開放パターンが選択されて可変始動装置が制御され且つ異なる割合により可変表示パターンが選択されて可変表示が実行される第3特別状態(本例では、低確率/第1KT状態)に制御可能である。そして、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合に第3特別状態に制御可能である(本例では、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技終了後には、低確率/第1KT状態に移行される)。そのため、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合において、遊技者が遊技を終了することを思いとどまらせる契機を与えることができる。
また、この実施の形態によれば、可変始動装置および所定可変装置は、遊技媒体の流下を遅延させるための遅延手段(本例では、規制片90118)が設けられている。そのため、遅延手段を設けることにより遊技媒体の流下速度が遅延され、第1特別状態においては可変始動装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができ、第2特別状態においては所定可変装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができる。
また、この実施の形態によれば、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能である(本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御するか否かを決定可能であるとともに、可変表示時間(本例では、変動時間)を決定可能であり、第2識別情報の可変表示を実行する場合には、第1識別情報の可変表示を実行する場合と比較して、高い割合により所定状態に制御すると決定可能である(本例では、第2特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りとすることに決定可能である)。そして、特別状態に制御されている場合には、非特別状態に制御されている場合と比較して、第2識別情報の可変表示の可変表示時間として短い時間を決定可能である(本例では、図28(C)に示すように、非KT状態では第2特別図柄の変動時間は15分または5分であるのに対して、図28(D)〜図29(I)に示すように、KT状態では第2特別図柄の変動時間は1.5秒〜2分20秒である)。そのため、特別状態に制御される遊技機における遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能な場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時には実行しないように構成してもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014との入賞順に第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよいし、いずれかの特別図柄(例えば、第2特別図柄)の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。なお、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行するように構成する場合、第2特別図柄の変動表示でもはずれとなる場合が含まれるように構成して、必要以上に射幸性が高くなりすぎないようにすることが望ましい。
また、この実施の形態によれば、遊技媒体(本例では、遊技球)が通過可能な所定領域(本例では、作動ゲート9017)を備え、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。そして、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示された後、所定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能である。そのため、特別状態終了後に遊技者が遊技を休憩した場合に、遊技者の休憩中に有利状態への制御が進行してしまわないように制限することができる。特に、この実施の形態では、非KT状態では第2特別図柄の変動時間が15分や5分と長いので、低確率/第1KT状態を終了した直後に第2特別図柄の変動表示が実行されて長時間の変動表示であるために遊技者が休憩に入ってしまったような場合に、その第2特別図柄の変動表示が大当りとなっても休憩中に大当り遊技が進行してしまうことを制限することができ、遊技者の利益が損なわれる事態を防止することができる。
なお、この実施の形態では、ゲート9032とは別に作動ゲート9017を設ける場合を示しているが、ゲート9032と作動ゲート9017とを共通のゲートとして構成するようにしてもよい。
また、必ずしも作動ゲート9017を設ける必要はなく、大当り図柄が導出表示されると、そのまま図柄確定表示時間経過後に大当り遊技に移行するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態信号を外部出力可能である。そのため、遊技者がいない無人の遊技機において有利状態となったことを遊技店員に報知することができ、遊技機の初期化を促進することができる。
なお、有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)の外部出力は必ずしも必須ではなく、有利状態信号を外部出力しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示の表示結果が特定表示結果(本例では、大当り図柄)となったことにもとづいて、第1領域(本例では、大入賞口)に遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能となる有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、第2領域(本例では、特殊入賞口9024)に遊技媒体が進入可能となる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能である。所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。そして、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応して特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号)を外部出力可能である。そのため、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部に通知することができ、遊技機の外部において適切な遊技機の管理を行うことができる。
例えば、図46に示す例において、大当り信号1が出力されていないときに、賞球率(遊技球の発射数100個あたり得られた賞球数、BA)がBA>100となっている場合には、大当り遊技中でないにもかかわらず不正に賞球を得る行為が行われた可能性があり、ホール管理コンピュータ側で異常と判定することができる。ただし、このような場合であっても、大当り信号2が出力されているとともに特殊入賞口入賞信号が出力されたのであれば、KT状態中の小当り遊技において賞球が得られる場合があるので、BA>100となっていても異常とは判定しないようにし、適切な遊技機外部からの管理を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで共通の特別信号を外部出力可能である(本例では、図46に示すように、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに関係なく、共通の特殊入賞口入賞信号を外部出力する)。そのため、遊技機側の外部出力処理の簡略化を図ることができる。
なお、図47に示す変形例のように、特別信号として、第1特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号1)と、該第1特別信号とは異なる第2特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号2)とを外部出力可能であり、第1特別状態に制御されている場合に第1特別信号を外部出力可能であり、第2特別状態に制御されている場合に第2特別信号を外部出力可能である(図47に示すように、第1KT状態中は特殊入賞口入賞信号1を外部出力し、第2KT状態中は特殊入賞口入賞信号2を外部出力する)ように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技機の状態を遊技機の外部において適切に管理することができる。
例えば、図47に示す変形例において、大当り信号1が出力されておらず大当り信号2が出力されている場合に、特殊入賞口入賞信号1が出力されていれば第1KT状態中の賞球率(BA1)として算出し、特殊入賞口入賞信号2が出力されていれば第2KT状態中の賞球率(BA2)として算出するようにしてもよい。そして、第2KT状態中では小当り遊技において相応の賞球が得られる場合があるので、BA2>100となっていても異常と判定しないようにし、第1KT状態中では小当りとなりやすいものの賞球が得られるのは稀であることから、BA1>100となっていれば異常と判定するようにしてもよい。そのような構成により、適切な遊技機外部からの管理を行うことができる。
また、例えば、図46および図47に示す例において、大当り信号2が出力されていないにもかかわらず(すなわち、KT状態でないにもかかわらず)、特殊入賞口入賞信号(特殊入賞口入賞信号1や特殊入賞口入賞信号2を含む)が出力された場合にも、異常と判定して遊技店員などに通知するように構成してもよい。また、特殊入賞口入賞信号の出力頻度が異常に高い場合にも、異常と判定して遊技店員などに通知するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図46および図47に示すように、外部出力端子坂に設けられる端子数にかぎりがある(本例では、10端子)ことから、特殊入賞口9024への入賞を検出したことを示す特殊入賞口入賞信号のみを出力可能に構成し、大入賞口への入賞を検出した場合に関しては特に外部出力信号の出力を行わないように構成している。そのように構成しても、特殊入賞口9024への入賞状況さえホール管理コンピュータなどの外部装置に通知すれば、遊技機901の異常状態をある程度検出することができる。
なお、特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号)の外部出力は必ずしも必須ではなく、特別信号を外部出力しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、有利状態(本例では、大当り遊技状態)とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。また、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。また、有利状態に制御されることを示唆する所定演出(本例では、バトル演出)を実行可能であり、第1特別状態において有利状態に制御される場合に所定演出を実行可能である(図63参照)とともに、第2特別状態において有利状態に制御される場合には、第1特別状態への制御に移行することに対応する移行演出(本例では、第1KT移行演出)を実行した後に、所定演出を実行可能である(図60参照)。そのため、移行演出の実行によって第2特別状態の終了を印象付けることにより第2特別状態についての演出効果を高めることができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、特別状態に制御される場合に特殊状態(本例では、確変状態)に制御可能であり、所定演出として、特殊状態への制御が継続するか否かに対応する演出を実行可能である(本例では、図61および図62に示すように、勝利する態様のバトル演出が実行されれば確変状態が継続し、敗北する態様のバトル演出が実行されれば確変状態が終了する)。そのため、所定演出として注目させる演出内容を絞り込むことにより、特殊状態への制御が継続するか否かに注目させることができ、所定演出の演出内容を明確にすることができる。
また、この実施の形態によれば、移行演出が実行される前に、第2特別状態において付与された遊技価値に関する情報を報知する報知演出(本例では、スペシャルラッシュ中賞球数表示90300)を実行可能である。そのため、第2特別状態の終了を明確にすることができ、所定演出に対して注目させることができる。
また、この実施の形態によれば、移行演出が実行される前に、第2特別状態への制御が継続するか否かに対応する特別演出(本例では、継続演出)を実行可能である。そのため、第2特別状態が終了するか否かに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第2特別状態に制御されている場合に、1の可変表示において、特別演出、移行演出および所定演出を実行可能である(本例では、第2変動パターン#18にもとづいて背景図柄の変動表示が実行される場合に、その変動表示において、図60に示すように、継続演出、第1KT移行演出、およびバトル演出が実行される)。そのため、状態変化を明確に区別することができる。例えば、大当りとなる変動表示の実行中に小当りによる賞球が得られない状況であっても、特別演出や移行演出を実行することによって、状態変化を明確に区別することができる。
また、この実施の形態によれば、第2特別状態において有利状態に制御された後、再び第2特別状態に制御される場合には、該再び制御される第2特別状態より前に付与された遊技価値に関する情報を引き継いで該第2特別状態に制御される(本例では、16R確変大当り以外の大当りが発生するまで第2賞球数カウンタはリセットされず(ステップS90981,S90983参照)、16R確変大当りが連続して発生する限り、スペシャルラッシュ中賞球数表示は累積して表示される)。そのため、付与された遊技価値がより大きなものとなるので、第2特別状態が継続することに対する特別感を与えることができる。
なお、この実施の形態で示した特別演出(本例では、継続演出)や、移行演出(本例では、第1KT移行演出)、所定演出(本例では、バトル演出)を実行する構成は、KT状態に制御するように構成した遊技機にかぎらず、様々な態様の遊技機に適用可能である。例えば、第2特別図柄を優先変動し、抽選処理によって確変状態が終了するように構成した遊技機に適用してもよい。この場合、例えば、特別演出や、移行演出、所定演出と同様の演出を行って、確変確定の演出モード(上位モード)から確変潜伏モード(中位モード)を経由し、大当りか確変終了(下位モード)かを煽るような演出を実行するように構成してもよい。
なお、特別演出(本例では、継続演出)、移行演出(本例では、第1KT移行演出)、および所定演出(本例では、バトル演出)の実行は必ずしも必須ではなく、これらのうちのいずれか1つ、複数または全ての演出を実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、有利状態(本例では、大当り遊技状態)とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。特別状態において遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な特定領域(本例では、特殊入賞口9024)を備え、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。また、第2特別状態において特定領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて進入演出(本例では、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示)を実行可能であり、第1特別状態において特定領域に遊技媒体が進入した場合には進入演出を実行しない(本例では、第2KT状態でないときに特殊入賞口9024に遊技球が入賞しても、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示を実行しない)。そのため、第1特別状態におけるイレギュラーな遊技媒体の進入(本例では、第1KT状態では本来滅多に特殊入賞口9024に入賞しない)によっては進入演出が実行されないようにすることにより、遊技状態との演出上の整合を図ることができるとともに、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。従って、特別状態に制御する場合の演出上の改善を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態として、第1有利状態(本例では、6R確変大当り、2R確変大当り)と第2有利状態(本例では、16R確変大当り)とに制御可能である。また、第1有利状態に制御された後に第1特別状態に制御可能であるとともに、第2有利状態に制御された後に第2特別状態に制御可能であり(本例では、6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第1KT状態に移行し、16R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第2KT状態に移行する)、第2有利状態に制御されている期間から第2特別状態に制御されている期間にわたって特殊演出(本例では、第2KT用の楽曲の音出力)を実行可能である。そのため、第2特別状態における演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、進入演出として、遊技価値が加算されることに対応する加算演出(本例では、賞球加算表示の表示)、遊技媒体の進入に対応する音出力による演出(本例では、入賞音の出力)、および発光体の発光による演出(本例では、特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示)のうちの少なくともいずれかの演出を実行する。そのため、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、進入演出(本例では、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、特殊入賞口ランプ9024aの点灯表示)、および特殊演出(本例では、第2KT用の楽曲の音出力)の実行は必ずしも必須ではなく、これらのうちのいずれか一方または両方の演出を実行しないように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ90200側において、第1特別図柄の変動表示に対応して第1飾り図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示に対応して第2飾り図柄の変動表示と、背景図柄の変動表示とを実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示に対応した小図柄や第4図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示に対応した小図柄や第4図柄の変動表示とを実行可能に構成してもよい。この場合、第4図柄の変動表示は、演出表示装置909(液晶表示装置)の表示画面内に表示するように構成してもよいし、演出表示装置909以外のランプやLEDなどによって構成してもよい。
また、この実施の形態では、低確率/第1KT状態が所定回数(本例では、100回)の変動表示を実行したことにもとづいて終了するように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態(本例では、高確率/第2KT状態)も所定回数(例えば、100回)の変動表示を実行したことにもとづいて終了するように構成してもよい。また、例えば、所定回数の変動表示を実行したことにもとづいて第1KT状態から第2KT状態に移行するように構成してもよく、逆に所定回数の変動表示を実行したことにもとづいて第2KT状態から第1KT状態に移行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、大当りについてのみ複数の大当り種別を設けるように構成する場合を示したが、小当りについても複数の小当り種別を設けるように構成してもよい。この場合、例えば、小当り種別に応じて特殊可変入賞球装置9022などの開放時間が異なるように構成したり、小当り種別に応じて開放対象の可変入賞球装置が異なるように構成したりすることによって、小当り種別によって有利度が異なるように構成してもよい。開放対象の可変入賞球装置が異なるように構成する場合、例えば、小当り種別に応じて特別可変入賞球装置9020が開放する場合と特殊可変入賞球装置9022が開放する場合とがあるように構成してもよいし、小当り用の特殊可変入賞球装置を複数設けるように構成し、小当り種別に応じていずれの特殊可変入賞球装置が開放するかが異なるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、主として16R確変大当りの場合に第2KT状態(高確率/第2KT状態)に移行し、6R確変大当りや2R確変大当りの場合に高確率/第1KT状態に移行し、6R通常大当りや2R通常大当りの場合に低確率/第1KT状態に移行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、同じ大当り種別であっても、第1KT状態に移行する場合と第2KT状態に移行する場合との両方があるように構成してもよい。この場合、例えば、同じ6R確変大当りや6R通常大当りであっても、第1KT状態に移行する場合と第2KT状態に移行する場合との両方があるように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、内部的にはKT状態に制御するように構成されているのであるが、第1KT状態に制御されている場合には、小当りが発生しやすくなるものの滅多に特殊入賞口9024への入賞は発生せず、遊技者から見ると実質的にいわゆる高ベース状態に制御されているのと同様に見える。そのため、いわゆる高ベース状態に制御する遊技機と同様の遊技性を実現でき、遊技者に違和感を与えないようにすることができるとともに、有利度が異なる複数種類のKT状態を実現することができ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90200に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90200に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90200は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ90200の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や背景図柄(演出図柄)、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置909等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ9027など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が他の基板(例えば、図19に示す音声出力基板9070やランプドライバ基板9035など、または音声出力基板9070に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板9035に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板9080における演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ90560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、この発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたがこの発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
この発明は、パチンコ遊技機やスロット機などの遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
300L,300L',300R 可動体
301 ベース部材
303L,303R アーム
310 第3ギヤ
321 第1構成部材
321a 凹部
321e 巻付部
322 第2構成部材
322a 回動阻止部
330 結束バンド
331 線状部
332 係止部
901 パチンコ遊技機
908a 第1特別図柄表示器
908b 第2特別図柄表示器
909 演出表示装置
909a 第1可変表示部
909b 第2可変表示部
909c 背景図柄表示部
9013 第1始動入賞口
9013a 第1始動口スイッチ
9014 第2始動入賞口
9014a 第2始動口スイッチ
9015 可変入賞球装置
9017 作動ゲート
9017a 作動ゲートスイッチ
9018c 図柄保留記憶表示部
9020 特別可変入賞球装置
9022 特殊可変入賞球装置
9023 底面部材
9024 特殊入賞口
9023a 第1カウントスイッチ
9025a 第2カウントスイッチ
9031 主基板
9032 ゲート
9056 CPU
9080 演出制御基板
90200 演出制御用マイクロコンピュータ
90201 演出制御用CPU
90560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    第1部材及び該第1部材とは異なる第2部材と、
    可撓性を有する線状部を前記第1部材の所定部位とともに保持対象物に巻き付け、該線状部の特定部位に設けた係止部に該特定部位とは異なる部位を係止することにより前記保持対象物を前記第1部材に保持することが可能な保持部材と、
    を備え、
    前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は動作可能であり、
    前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第1部材より突出し、
    前記保持部材により前記保持対象物を前記第1部材に保持した状態において前記係止部が前記第2部材と接触可能な位置へ回動することを阻止する回動阻止手段を備え、
    さらに、
    前記遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であって、
    遊技媒体が進入可能な進入有利状態と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態とに変化可能な可変始動装置と、
    前記可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置と、
    複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能な可変始動装置制御手段と、
    前記可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段と、
    可変表示の表示結果が所定表示結果となったことにもとづいて、前記所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態に制御可能な所定状態制御手段と、
    前記所定状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能な特別状態制御手段とを備え、
    前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態とに制御可能であり、
    前記可変始動装置制御手段は、
    前記複数の開放パターンのうち非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下しやすい特定開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能であり、
    前記第1特別状態に制御されている場合と前記第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で前記特定開放パターンにより前記可変始動装置を制御可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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