JP2019136106A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
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Abstract

【課題】演出の効果を向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】窓部51は、第1透過体250と、該第1透過体250よりも遊技領域10側に配置され孔部270が形成された第2透過体260と、を有する。第1透過体250と第2透過体260との間に形成された空間部Sに孔部270を介して第1可動体300の少なくとも一部が進入可能である。第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入しない第1位置P1に動作する第1動作ACT1と、第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2とで動作速度が異なる。このため、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。【選択図】図33

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシンなどの遊技機に関する。
特許文献1には、例えば、前面扉(特許文献1では、扉枠5)に設けられた窓部(特許文献1では、遊技窓101)を透して遊技領域が視認可能となっており、この窓部が、所定の間隔をもって互いに平行に配置される2枚の透明板である第1透過部材及び第2透過部材(特許文献1では、外側ガラス板1201a及び内側ガラス板1201b)にて構成されるとともに、2枚の透明板のうち遊技領域側の第2透過部材(特許文献1では、内側ガラス板1201b)の一部に孔部を形成し、演出用可動体を、該演出用可動体の一部が孔部を介して遊技領域側の第2透過部材よりも遊技者側に位置するように設けた遊技機(特許文献1では、パチンコ機)が開示されている。
特開2009−78015号公報
上記特許文献1の遊技機では、演出用可動体を、該演出用可動体の一部が孔部を介して遊技領域側の透明板(第2透過部材)よりも遊技者側に配置されるように設けただけであるため、演出の効果を向上させるのに限界があるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、演出の効果を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)本願の第1の観点に係る遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第1動作と前記第2動作とで動作速度が異なり(例えば、図34(A)に示すように第1動作での第1速度V1と第2動作での第2速度V2とが異なるなど)、
さらに、
可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、
前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、
前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。また、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
(2)本願の第2の観点に係る遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
発光手段(例えば、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRなど)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記発光手段の発光態様が異なり(例えば、図34(B)に示すように第1動作での第1発光態様I1と第2動作での第2発光態様I2とが異なるなど)、
さらに、
可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、
前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、
前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。また、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
(3)本願の第3の観点に係る遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
演出音を出力可能な音出力手段(例えば、スピーカ8L,8Rなど)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記音出力手段の演出音が異なり(例えば、図34(C)に示すように第1動作ACT1での第1演出音態様(例えば音量Vo1)と第2動作ACT2での第2演出音態様(例えば音量Vo2)とが異なるなど)、
さらに、
可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、
前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、
前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。また、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
表示演出を実行可能な表示手段(例えば、演出表示装置5Aなど)が前記窓部を介して視認可能に配置され、
前記可動体は、前記表示手段に重畳しない位置または一部が前記表示手段に重畳する位置である原点位置に位置可能であり、該原点位置から前記第1位置または前記第2位置に動作可能である、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
前記可動体がいずれの位置にあっても遊技に関する特定遊技情報(例えば、小図柄、第4図柄、右打ち表示、保留表示などのうちの少なくとも一つ)を表示する特定遊技情報表示手段(例えば、図1の特定遊技情報表示領域5Zなど)を備える、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できるだけでなく、遊技に関する特定遊技情報、つまり遊技者にとって重要な遊技情報を、常時遊技者に見せることができる。このため、重要な遊技情報が可動体演出で視認不可能になることを防止できる。
(6)上記(1)の遊技機において、
前記第2動作の動作速度は前記第1動作の動作速度よりも大きい(例えば、図34(A)の第2速度V2は第1速度V1よりも大きいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できる。
(7)上記(1)の遊技機において、
前記第2動作の動作速度は前記第1動作の動作速度よりも小さい(例えば、図34(A)の第2速度V2は第1速度V1よりも小さいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の第2動作による故障を低減することができる。
(8)上記(2)の遊技機において、
前記発光手段は前記可動体に設けられ、
前記第2動作の方が前記第1動作よりも前記発光手段の発光輝度が低い(例えば、図34(B)の第2輝度I2は第1輝度I1よりも小さいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者側に近づいたときの眩しさを低減することができる。
(9)上記(2)の遊技機において、
前記発光手段は前記可動体に設けられ、
前記第2動作の方が前記第1動作よりも前記発光手段の発光輝度が高い(例えば、図34(B)の第2輝度I2は第1輝度I1よりも大きいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者側に近づいたときの方が眩しくすることができ、インパクトのある発光演出を提供することができる。
(10)上記(3)の遊技機において、
前記第2動作では、前記第1動作の場合よりも前記音出力手段の演出音の音量が大きい、音程が高い、テンポが速いとすることのうちの少なくとも一つが実行可能である(例えば、図34(C)の第2演出音態様(音量Vo2)が第1演出音態様(音量Vo1)よりも大きいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できる。
(11)上記(3)の遊技機において、
前記第2動作では、前記第1動作の場合よりも前記音出力手段の演出音の音量が小さい、音程が低い、テンポが遅いとすることのうちの少なくとも一つが実行可能である(例えば、図34(C)の第2演出音態様(音量Vo2)が第1演出音態様(音量Vo1)よりも小さいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できる。
(12)上記(1)〜(11)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)とを備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記可動体が動作中に前記開閉扉が開放されたときの第1開放報知は、前記可動体が動作していないときに前記開閉扉が開放されたときの第2開放報知とは異なる、ようにしてもよい。
この構成によれば、開閉扉の開放報知の際に、可動体の動作有無に応じた適切な処置を実行できる。
(13)上記(1)〜(12)のいずれかの遊技機において、
前記可動体を制御するための制御手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記制御手段は、
前記可動体の所定部が前記孔部または前記切欠部を介して前記第2透過部材よりも前記第1透過部材側に位置するまで該第1透過部材側へ移動させる第1制御(例えば、演出制御用CPU120は、第1待機位置にある第1可動体300を、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させる第1制御を実行可能である部分)と、
前記第1制御を実行した後、前記所定部の少なくとも一部を前記第1制御における移動方向に対し交差する方向に移動させる第2制御(例えば、演出制御用CPU120は、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第1突出部303を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御を実行可能である部分や、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第2突出部304を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御を実行可能である部分など)と、
を行うことが可能である、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体を第1透過部材側へ移動させる第1制御を行った後、所定部の少なくとも一部を、第2透過部材よりも第1透過部材側で第1制御における移動方向とは異なる方向に移動させる第2制御を行うことにより、遊技者によりインパクトを与えることができるため、演出の効果を向上させることができる。
(14)上記(13)の遊技機において、
前記所定部の少なくとも一部は、前記第2制御において前記遊技領域とは異なる方向へ移動する(例えば、演出制御用CPU120は、第2制御において、本体部302の所定部(前半分)の一部である第1突出部303や第2突出部304を、第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる部分)、ようにしてもよい。
この構成によれば、第2制御における可動体の移動を好適に見せることができる。
(15)上記(13)または(14)の遊技機において、
前記可動体の移動に応じて該可動体を支持する支持手段(例えば、第1動作形態において、第1可動体300を支持する第2可動体400及び第3可動体500L,500Rや、第2動作形態において、第1可動体300を支持する第4可動体600L,600Rなど)を備える、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の動作や動作後の姿勢を安定させることができる。
(16)上記(13)〜(15)のいずれかの遊技機において、
前記可動体(例えば、第1可動体300)とは異なる第2可動体(例えば、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rなど)を備え、
前記制御手段は、前記第1制御を行った後に、前記可動体に前記第2可動体を合体可能に移動させる制御が可能である(例えば、演出制御用CPU120は、第1制御を行った後に、第1可動体300に第2可動体400、第3可動体500L,500R、第4可動体600L,600Rなどを合体可能に移動させる制御が可能である部分)、ようにしてもよい。
この構成によれば、合体により可動体と第2可動体とが互いに支え合うため、移動後の姿勢を安定させることができる。
(17)上記(16)の遊技機において、
前記第2可動体は、前記可動体と合体したときに該第2可動体の少なくとも一部が前記第2透過部材よりも前記遊技領域側に配置される(例えば、第1動作形態において第2可動体400及び第3可動体500L,500Rが第1可動体300と合体したときや、第2動作形態において第4可動体600L,600Rが第1可動体300と合体したときにおいて、これら第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rは、後透過板261よりも後側に配置されるようになっている部分(図17、図18参照))、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体と第2可動体とは、合体したときに第1制御における可動体の移動方向の異なる位置に位置するため、奥行き感を生じさせることができる。
(18)上記(13)〜(17)のいずれかの遊技機において、
前記窓部(例えば、窓部51)は、前記遊技領域(例えば、遊技領域10)を開閉可能であり(図3参照)、
前記可動体は、前記窓部を開閉する際に前記第2透過部材に接触しない(図22参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体や第2透過部材の破損を防止できる。
(19)上記(13)〜(18)のいずれかの遊技機において、
前記可動体には、前記第1制御を行った後に、前記第1透過部材以外に向けて光を照射可能な発光手段(例えば、可動体LED350CL,350CR、350DL,350DRなど)が設けられている(図20参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者だけでなく周囲にも演出をアピールすることができる。
(20)上記(13)〜(19)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)を形成するための遊技盤(例えば、遊技盤2)を有する遊技機枠(例えば、遊技機用枠3など)と、
前記遊技機枠に対し開閉可能に設けられ前記窓部(例えば、窓部51)を有する開閉枠(例えば、開閉枠50)と、
前記開閉枠における前記窓部以外の領域に設けられる開閉扉側発光部品(例えば、演出用LED9)と、
前記開閉扉側発光部品の発光制御を行う発光制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記発光制御手段は、前記可動体の移動に応じて発光態様を異ならせる(例えば、演出制御用CPU120は、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rの動作に応じて演出用LED9の発光態様を第1〜第5発光態様に変化させることが可能な部分。図19参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の移動を好適に演出することができる。
(21)上記(20)の遊技機において、
前記発光制御手段は、前記第1制御を行った後、該第1制御を行う前よりも輝度を低下させる(例えば、演出制御用CPU120は、演出用LED9を第1発光態様にて発光させた後、該第1発光態様よりも輝度が低い第2発光態様にて発光させる制御を行う部分。図20参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の透視性の低下を抑制することができる。
(22)上記(13)〜(21)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)を形成するための遊技盤(例えば、遊技盤2)を有する遊技機枠(例えば、遊技機用枠3など)と、
前記遊技機枠に対し開閉可能に設けられ前記窓部(例えば、窓部51)を有する開閉枠(例えば、開閉枠50)と、
前記開閉枠における前記窓部以外の領域に設けられる開閉扉側発光部品(例えば、演出用LED9)と、
前記開閉扉側発光部品の発光制御を行う発光制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記開閉扉側発光部品は、前記第1制御を行った後に前記可動体に向けて光を照射可能に設けられている(例えば、演出用LED9は、第1制御を行った後に第1可動体300に向けて光を照射可能に設けられている。変形例6の図44(B)参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体を光により目立たせることができる。
(23)上記(13)〜(22)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)には、遊技媒体(例えば、遊技球)を誘導する誘導通路(例えば、ワープ通路800など)が設けられ、
前記誘導通路は、該誘導通路の少なくとも一部が前記孔部(例えば、孔部271)または前記切欠部を介して前記第2透過部材(例えば、第2透過体260)よりも前記第1透過部材(例えば、第1透過体250)側に位置する(変形例3の図43(A)参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技媒体が第1透過部材に近い位置を流下するようになるので、遊技の興趣が向上する。
(24)上記(13)〜(23)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)には、遊技媒体(例えば、遊技球)を誘導する誘導通路(例えば、第1ワープ通路800A,第2ワープ通路800Bなど)が設けられ、
前記誘導通路は、該誘導通路の少なくとも一部が前記孔部(例えば、孔部271)または前記切欠部を介して前記第2透過部材よりも前記第1透過部材側に位置するまで第1透過部材側へ移動可能である(変形例5の図43(B)(C)参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技媒体が第1透過部材に近い位置を流下するようになるので、遊技の興趣が向上する。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の(25)〜(34)に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2013−34799号公報に示されているような、複数回の識別情報の可変表示にまたがって楽曲を再生する遊技機や、特開2012−125471号公報に示されているような、通常変動において先読み予告演出中に流す楽曲の一部分であるパート1の部分(通常の変動音)を繰り返し出力する遊技機があった。しかしながら、上記した従来の遊技機では、再生する楽曲の制御を状況に応じて変更する場合、変動開始の認識が困難になり、遊技の興趣が低下するおそれがあった。この点に鑑み、遊技の興趣を向上させた遊技機の提供が求められている。
上記目的を達成するため、別態様による(25)の遊技機は、
(25)可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901)であって、
可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、
前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、
前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))。
このような構成によれば、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
(26)上記(25)の遊技機において、
前記所定音を出力する際の態様が複数種類(例えば開始音A、開始音B)あるようにしてもよい。
このような構成によれば、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
(27)上記(26)の遊技機において、
前記所定音の種類に応じて、有利状態に制御される期待度が異なるようにしてもよい。
このような構成によれば、所定音の種類にも注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(28)上記(25)から(27)のいずれかの遊技機において、
同一の遊技状態において、前記第1背景または前記第2背景のいずれかを表示可能である(例えば背景切替操作を検出したことにより背景画像を切り替え可能である)ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
(29)上記(25)から(28)のいずれかの遊技機において、
可変表示中に前記第1背景と前記第2背景とのいずれか一方から他方に変更可能である(例えばS90172の処理内で背景切替処理を実行可能である)ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
(30)上記(25)から(29)のいずれかの遊技機において、
前記第1背景及び前記第2背景において、可変表示を終えるときに共通の停止音を出力可能である(例えば図85)ようにしてもよい。
このような構成によれば、可変表示の終了タイミングがわかりやすくなり、遊技の興趣が向上する。
(31)上記(25)から(30)のいずれかの遊技機において、
前記第2背景において、前記第2背景楽曲の出力していないときには前記所定音を出力しない(例えば図85(B))ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定音を必要なときのみ出力するので、好適に所定音を出力できる。
(32)上記(25)から(31)のいずれかの遊技機において、
未だ開始されていない可変表示について、前記有利状態に制御されるか否かを当該可変表示が実行される前に判定する判定手段(例えばステップS90212の処理を実行するCPU90103)と、
前記判定手段による判定結果に基づいて実行される予告演出として、予告対象の可変表示以前の所定回の可変表示において可変表示の表示結果としてリーチハズレを表示させる特定予告演出(例えば停止図柄予告)を実行可能な予告演出実行手段(例えばS90162の処理を実行する演出制御用CPU90120)と、
可変表示の表示結果が識別情報のうち第1識別情報(例えば確変図柄)により特定結果となったときには前記有利状態として第1有利状態(例えば確変大当りの大当り遊技状態)に制御し、可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報(例えば非確変図柄)により特定結果となったときには前記有利状態として前記第1有利状態よりも不利な第2有利状態(例えば非確変大当りの大当り遊技状態)に制御する有利状態制御手段(例えばステップS90114〜S90117の処理を実行するCPU90103)と、
前記第1有利状態に制御されたことに基づいて通常状態よりも前記有利状態に制御されやすい特別状態(例えば確変状態(高確高ベース状態))に制御し、当該特別状態中に前記第2有利状態に制御されたことに基づいて前記特別状態よりも不利な状態(例えば低確確高ベース状態、低確低ベース状態)に制御する特別状態制御手段(例えばステップS90117の処理を実行するCPU90103)と、をさらに備え、
前記特別状態中に前記特定予告演出を開始するときには、前記第2識別情報によるリーチハズレが表示される割合が高い(例えば図79)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に不利な状態に制御されると見せかける予告演出を実行でき、遊技の興趣が向上する。
(33)上記(25)から(32)のいずれかの遊技機において、
未だ開始されていない可変表示にについて、前記有利状態に制御されるか否かを当該可変表示が実行される前に判定する判定手段(例えばステップS90212の処理を実行するCPU90103)と、
前記判定手段による判定結果に基づいて実行される予告演出として、予告対象の可変表示以前の所定回の可変表示において可変表示の表示結果としてリーチハズレを表示させる特定予告演出(例えば停止図柄予告)を実行可能な予告演出実行手段(例えばS90162の処理を実行する演出制御用CPU90120)と、をさらに備え、
前記特定予告演出の予告対象の可変表示において、前記特定予告演出において表示されたリーチハズレと同一の識別情報によるリーチが実行された場合、他の識別情報によるリーチが実行された場合よりも前記有利状態に制御される割合が高い(例えば図82)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定予告演出の実行態様と予告対象の可変表示の実行態様とに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(34)上記(25)から(33)のいずれかの遊技機において、
前記有利状態中の演出状態を複数種類の演出状態(図90のAモードまたはBモード等)のうちいずれかに制御可能な演出状態制御手段(例えば演出制御用CPU90120)と、
前記有利状態中に付与された遊技媒体数に関連した報知演出(図90に示す第1報知画像90204や第2報知画像90214による報知演出等)を実行する報知演出手段(例えば演出制御用CPU90120)と、をさらに備え、
前記報知演出手段は、前記演出状態制御手段により第1演出状態(Aモード等)に制御されているときには、第1報知態様(図90に示す第1報知画像90204等)による前記報知演出を実行し、前記演出状態制御手段により前記第1演出状態とは異なる第2演出状態(Bモード等)に制御されているときには、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(図90に示す第2報知画像90214等)による前記報知演出を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、演出状態に応じた報知演出により、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
実施の形態のパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 遊技機用枠を開放した状態を示す斜視図である。 (A)は窓部ユニットを示す正面図、(B)は窓部ユニットを示す背面図である。 (A)は窓部ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は窓部ユニットを斜め後から見た状態を示す斜視図である。 窓部ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 窓部ユニットの構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 筒状部を示す縦断面図である。 開閉枠及び遊技機用枠の内部構造を示す縦断面図である。 動作待機形態の可動体ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図である。 第1動作形態の可動体ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図である。 第2動作形態の可動体ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図である。 動作待機形態の可動体ユニットを正面から見た概略図である。 第1動作形態の可動体ユニットを正面から見た概略図である。 第2動作形態の可動体ユニットを正面から見た概略図である。 動作待機形態の可動体ユニットを側面から見た概略図である。 第1動作形態の可動体ユニットを側面から見た概略図である。 第2動作形態の可動体ユニットを側面から見た概略図である。 可動体演出における各可動体及び演出用LEDの動作の一例を示すタイミングチャートである。 (A)は演出用LED及び可動体LEDの発光態様を側方から見た概略図、(B)は演出用LED及び可動体LEDの発光態様を上方から見た概略図である。 (A)は演出表示装置の通常時を示す待機状態を示す概略図、(B)は演出表示装置の第1動作状態を示す概略図、(C)は演出表示装置の第2動作状態を示す概略図である。 可動体ユニットの第2動作形態において開閉枠を開放した状態を示す概略図である。 特別図柄プロセス処理で送信設定される主な演出制御コマンドの一例を示す図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理にて実行される処理内容の一例を示す説明図である。 (A)は演出制御メイン処理の一例を示すフローチャート、(B)はS57中の処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は可動体演出設定処理の一例を示すフローチャート、(B)はスーパーリーチAの場合の可動体演出の決定例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 (A)〜(F)は複合演出の流れの一例を示す説明図である。 変形例1の第1可動体の二段階動作を示す説明図である。 (A)〜(C)は変形例1、別例1、別例2の場合の可動体演出の決定例を示す図である。 (A)は各種の予告の実行タイミングの一例を示す図、(B)、(C)は可動体演出の決定例を示す図である。 リーチ発展予告時と煽り演出時の可動体演出の一例を示す説明図である。 変形例2Aの第1可動体の円弧状経路で動作することを示す説明図である。 変形例2Bの第1可動体の揺動動作を示す説明図である。 変形例2Cの第1可動体の複数位置停止を示す説明図である。 (A)は変形例2Dの窓部ユニットを示す横断面図、(B)は仕切り板の案内孔などを説明するための図である。 変形例3の窓部ユニットを示す横断面図である。 変形例4の窓部ユニットを示す横断面図である。 (A)は変形例5の固定式の球通路を示す縦断面図、(B)(C)は変形例5の移動式の球通路を示す縦断面図である。 (A)は変形例6の窓部ユニットを示す横断面図、(B)は窓部ユニットを示す縦断面図、(C)は他の例としての窓部ユニットを示す横断面図、(D)は(C)の側面図である。 変形例7の第2透過体と遊技機用枠の構成を示す説明図である。 (A)は変形例8の窓部ユニットを示す横断面図、(B)は変形例9の窓部ユニットを示す横断面図である。 (A)は変形例10の筒状体の構成を示す説明図、(B)は変形例10の筒状体における発光態様が段階的に異なる例を示す図である。 (A)は変形例11の筒状体の構成を示す説明図、(B)は変形例11の筒状体における発光態様が段階的に異なる例を示す図である。 (A)は変形例12の窓部ユニットを示す横断面図、(B)は導光板演出の演出態様を示す正面図である。 変形例13の第1可動体と第2可動体の動作を示す説明図である。 変形例14の可動体演出実行処理の一例を示すフローチャートである。 変形例14の第1可動体と第2可動体の動作を示す説明図である。 (A)(B)は変形例15の窓部ユニットを示す縦断面図である。 (A)は変形例16の窓部ユニットが第1視認位置に位置する状態を示す縦断面図、(B)は窓部ユニットが第2視認位置へ移動した状態を示す縦断面図である。 変形例16の可動体演出設定処理の一例を示すフローチャート、(B)はスーパーリーチBの場合の枠動作演出の決定例を示す図、(C)はスーパーリーチBの場合の可動体演出の決定例を示す図である。 変形例17のパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 (A)、(B)は変形例17の枠側可動体の動作例を示す図である。 変形例17の可動体演出設定処理の一例を示すフローチャート、(B)はスーパーリーチBの場合の枠側可動体演出の決定例を示す図、(C)は第2動作パターンPTB−2の場合の枠側可動体演出の決定例を示す図である。 (A)は変形例18の第1可動体の変形動作を示す説明図、(B)は(A)に示す第1可動体と第2透過体の孔部との大小関係などを示す正面図である。 変形例19の第1可動体の変形動作を示す説明図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数値を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 停止図柄予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 停止図柄予告設定処理における決定割合を示す図である。 停止図柄予告パターンの一例を示す図である。 停止図柄予告を実行するときまたは実行しないときのタイミングチャートである。 停止図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。 停止図柄決定処理における決定割合を示す図である。 変形例における停止図柄予告パターンの一例を示す図である。 有効ラインが複数ある場合の変形例における説明図である。 各背景における音声の出力タイミングを示すタイミングチャートである。 変動開始音設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動開始音設定処理における判定割合を示す図である。 音声再生処理の一例を示すフローチャートである。 背景切替処理の一例を示すフローチャートである。 報知演出を説明するための図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 ラウンド中処理を示すフローチャートである。 ラウンド中処理を示すフローチャートである。 第2変形例のラウンド後処理を示すフローチャートである。 第2変形例のラウンド後処理を示すフローチャートである。 第2変形例のラウンド後処理を示すフローチャートである。 第2変形例の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 第2変形例の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。
(本発明の一実施の形態に係るパチンコ遊技機1の構成等)
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図3は、遊技機用枠を開放した状態を示す斜視図である。なお、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。なお、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面200Aを前面側に有する遊技盤2(ゲージ盤ともいう)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域(「遊技部」ともいう)10が形成されている。この遊技領域10は、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれ、打ち込まれた遊技球が流下可能な領域とされている。
また、遊技機用枠3には、遊技領域10を視認するための窓部51が設けられた開閉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該開閉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、開閉枠50を閉鎖したときに窓部51を通して遊技領域10を透視できるようになっている。また、開閉枠50は、遊技機用枠3の前面全域を被覆可能な大きさに形成されており、窓部51の下方には遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技盤2は、図3及び図9に示すように、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材(透過性部材)にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面200Aに障害釘(図示略)やガイドレール2b(図3参照)等が設けられた盤面板200と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材205と、から主に構成されている。本実施の形態の遊技盤2は、透光性を有する合成樹脂材にて構成されていたが、これに限られるものではなく、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。特別図柄の変動表示(可変表示)とは、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(他の可変表示についても同じ)。変動表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」と、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5A,5X,5Yが設けられている。演出表示装置5A,5X,5Yは、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5Aの表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して(例えば、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して)、例えば3つといった複数の変動表示部となる「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄)が変動表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5Aの表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。また、図1に示すように、演出表示装置5Aの表示領域には、後述する可動体(第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600R)がいずれの位置にあっても遊技に関する特定遊技情報(例えば、小図柄、第4図柄、右打ち表示、保留表示などのうちの少なくとも一つ)を表示する特定遊技情報表示領域5Zを備えている。小図柄は、第1特図ゲームに対応して可変表示され演出図柄よりも小さい第1小図柄と、第2特図ゲームに対応して可変表示され演出図柄よりも小さい第2小図柄とが含まれる。小図柄は、常時表示されるものや所定期間のみ表示されるものであってもよい。第4図柄は、現在変動表示(可変表示)中の状態であるのか否かを示す図柄である。右打ち表示は、遊技者に対して、遊技球が遊技領域10の右側に発射されるよう打球操作ハンドルの操作を促す表示である。この実施の形態では、演出表示装置5Aの表示領域の一部を特定遊技情報表示領域5Zとしているが、演出表示装置5X,5Yの少なくとも一方の表示領域に特定遊技情報表示領域5Zを備えるようにしてもよい。また、遊技盤2に特定遊技情報表示装置(例えば、LED、ランプ、7セグメントLED、液晶表示装置など)を備えるようにしてもよい。
演出表示装置5X,5Yは、演出表示装置5Aよりも表示画面の横幅が略半分とされ、演出表示装置5Aの左右側に、後述するように移動及び回動可能に設けられている。本実施の形態では、主に中央の演出表示装置5Aにて演出図柄の変動表示や各種演出が行われ、演出表示装置5X,5Yにて演出表示装置5Aに関連する演出が行われるようになっているが、演出表示装置5Aに替えて演出図柄の変動表示が行われたり、演出表示装置5Aとは別個の演出も行われたりすることがある。
また、これら演出表示装置5A,5X,5Yは、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。なお、本実施の形態では、演出表示装置5X,5Yの一部は盤面板200を通して視認できるようになっている。また、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠52が設けられている。
演出表示装置5A,5X,5Yの表示領域の下部の左右2個所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。つまり、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、実行が保留されている特図ゲームに対応する保留表示画像の表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右側方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留記憶数)と第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留記憶数)とを表示する。
演出表示装置5Aの下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5Yの下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、遊技領域10に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域10から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示すソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2保留表示器25Bの右側方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報である普通図柄(普図、普通図)の可変表示を行う。普通図柄の可変表示は普図ゲーム(普通図ゲーム)ともいう。普図ゲームは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。普通図柄表示器20の右側方位置には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。つまり、普図保留表示器25Cは、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技盤2には、遊技領域側発光部品が配置されている。この遊技領域側発光部品としては、例えばセンター飾り枠52に設けられた図示省略の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bに設けられた図示省略の発光部品(LED)などがある。また、遊技盤2は、その表面の少なくとも一部(例えば導光領域)を発光させるための発光部品(LED)を備えるようにしてもよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、遊技領域周辺部には遊技効果用の演出用LED9が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿ともいう)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球やファール球などをパチンコ遊技機1の下皿(図示略)へと排出する排出口(図示略)が設けられている。上皿を形成する部材にはプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作(例えば押下)を検出し、操作検出信号を演出制御基板12に出力するプッシュセンサ35Bが設けられている。
遊技機用枠3の下部箇所には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における遊技機用枠3の下部内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Output port105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターンや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数はCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるものであってもよい。I/O105は、各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを備える。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21)、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。主基板11から演出制御基板12に伝送される演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5A,5X,5Y、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5A,5X,5Yにおける表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、演出表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、演出表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるものであってもよい。演出制御基板12に搭載されたI/O125は、主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを備える。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。LED制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、演出用LED9の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。
演出表示装置5Aは、液晶パネルなどの表示パネルと、表示パネルを駆動するドライバ回路を備える。表示制御部123からI/O125を介して演出表示装置5Aに供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。また、演出表示装置5X,5Yは、演出表示装置5Aとのサイズの違いや後述するように可動することなどの違いはあるものの、表示構成に関しては演出表示装置5Aと同様に構成されている。
演出表示装置5Aの演出図柄表示エリア5L,5C,5Rや演出表示装置5X,5Yの演出図柄表示エリアでは、第1又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。第1、第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう)が停止表示されるときには、演出図柄の変動表示の表示結果(可変表示結果)となる確定演出図柄(3つの演出図柄の組合せ)が停止表示(導出表示)される。
次に、図3に基づいて、パチンコ遊技機1の構造について説明する。
図3に示すように、外枠60は、上板61、下板62、左側板63及び右側板64により縦長四角枠状に形成されている。上板61及び下板62は木材により板状に形成されており、遊技場等に設置される図示しない遊技島に釘等を介して設置固定できるようになっている。左側板63及び右側板64は、アルミニウム材の押出成型により板状に形成されている。
外枠60の開口下部には幕板65が設けられ、開口下部が閉塞されている。外枠60の左上角部及び左下角部には、遊技機用枠3の左上角部及び左下角部に設けられた上下方向を向く回動軸(図示略)を回動可能に支持する軸受部(図示略)が設けられており、遊技機用枠3は、外枠60の左側辺付近を中心として該外枠60の開口を閉鎖する閉鎖位置と開口を開放する開放位置との間で回動可能に支持されている。
遊技機用枠3には、遊技盤2の背面側に設けられる各種部品や装置を被覆する裏カバー70(図9参照)が挿入可能な大きさを有する開口部(図示略)が形成されている。また、開口部の左側上下位置には、係止凹部(図示略)が設けられているとともに、右側上下位置には、盤押え金具(図示略)が設けられている。よって、遊技機用枠3の前方から遊技盤2の背面の裏カバー70を開口部に挿入し、該遊技盤2の左端部を係止凹部(図示略)に差し込んだ状態で右端部を盤押え金具(図示略)で係止することにより、遊技機用枠3に遊技盤2を取付けできるようになっている。また、盤押え金具の係止状態を解除すれば遊技盤2を遊技機用枠3から容易に取外すことができる。
次に、窓部51を構成する窓部ユニット51Aについて、図4〜図9に基づいて説明する。図4は、(A)は窓部ユニットを示す正面図、(B)は窓部ユニットを示す背面図である。図5は、(A)は窓部ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は窓部ユニットを斜め後から見た状態を示す斜視図である。図6は、窓部ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図7は、窓部ユニットの構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図8は、筒状部を示す縦断面図である。図9は、開閉枠及び遊技機用枠の内部構造を示す縦断面図である。
図4〜図7に示すように、窓部ユニット51Aは、第1透過体250と、該第1透過体250よりも遊技領域10側に配置され、盤面板200の開口2cに対応する位置に孔部270が形成された第2透過体260と、を有する。
第1透過体250は、透明なガラス材からなる前透過板251からなる板状部と、非透光性の合成樹脂材により筒状に形成された第1筒状体252及び第2筒状体253からなる筒状部と、から構成されている。第2筒状体253は、第1筒状体252の内部に背面側の開口から嵌合可能に設けられ、第1筒状体252及び第2筒状体253各々の前側の開口は前透過板251よりも若干小さく形成されており、第1筒状体252の背面側の開口から前透過板251を挿入し、そのさらに背面側から第2筒状体253を嵌合することで、前透過板251の周縁部が第1筒状体252及び第2筒状体253各々の前側の開口周縁部により挟持されるようになっている。
第1筒状体252は、筒状部と、該筒状部における後側の開口周縁部から周囲に広がるように形成された板状のフランジ部256と、を有している。また、第1筒状体252の外周面と、第2筒状体253の内周面にはメッキ加工が施され、メッキ加工により補強されている。
第2筒状体253は、後側の開口周縁部に複数形成された取付孔にネジN1を取付け、該ネジN1を第1筒状体252の後側の開口周縁部に複数形成されたネジ孔に螺入することにより第1筒状体252に一体化されて筒状部を構成するとともに、これら第1筒状体252及び第2筒状体253各々の前側の開口周縁部により挟持された前透過板251も一体化されて第1透過体250を構成する。なお、前透過板251の周縁部と第1筒状体252及び第2筒状体253各々の前側の開口周縁部とは接着剤等を介して接合される。
第1筒状体252及び第2筒状体253は、上壁部の前後長さ寸法が下壁部の前後長さ寸法よりも長寸となるように形成されていることで、特に図9に示すように縦断面視略三角状をなしており、前透過板251は、下方に向けて後側に傾斜する、つまり、上端が前側に傾倒する傾倒姿勢をなすように配置されている。
窓部51の下方位置には、前述した上皿90が設けられている。上皿90は上方が開放しており、遊技を行うための遊技球を投入可能としているため、上皿90の上方に第1透過体250が突出していると遊技球の投入の邪魔になってしまう。また、第1透過体250は、上皿90を形成する部材よりも前方に突出するように設けられている。よって、前透過板251は、上端が上皿90を形成する部材の前端よりも前方に位置するとともに、下端が上皿90よりも後側に位置するように、上方から下方に向けて後側に傾斜するように配設される。
本実施の形態では、第1筒状体252及び第2筒状体253からなる筒状部は、下壁部の前後長さ寸法が上壁部の前後長さ寸法に比べて極端に短いが、本発明はこれに限定されるものではなく、上壁部と下壁部の前後長さ寸法はほぼ同じであってもよいし、上壁部の前後長さ寸法が下壁部の前後長さ寸法よりも短寸となっていてもよい。また、前透過板251の全周縁に沿うように設けられる筒状部でなくても、前透過板251の周縁の一部に沿うアーチ状部であってもよい。
また、図6〜図8に示すように、第1筒状体252や第2筒状体253の周方向の複数個所には、前後方向に延設される凸条部254Aや凹条部254Bからなる補強構造部254が形成されている。また、第1筒状体252にネジN1のネジ孔を形成するために内周面に形成される凸条部255Aや、第2筒状体253にネジN1の取付孔を形成するために内周面に形成される凸条部255Aや外周面に形成される凹条部255Bなども補強構造部254として機能している。このように第1筒状体252や第2筒状体253の周方向の複数個所に補強構造部254が形成されることで、筒状部の外周面に凹凸部が形成されて強度が向上する。
また、このような凹凸部と前述したように外周面に施されたメッキ加工とにより、筒状部の外周面に装飾部が設けられている。本実施の形態では、補強用の凹凸部とメッキ加工とにより装飾部が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、外周面を着色したり絵柄を設けたりするなどして装飾部を構成してもよい。
第2透過体260は、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材からなり、孔部270が形成された後透過板261からなる板状部と、非透光性の合成樹脂材により枠状に形成された枠体262と、から構成されている。後透過板261は、枠体262の開口262Aを閉鎖するように枠体262の背面に接着剤等を介して固着される。
このように構成された第1透過体250と第2透過体260とは、第1筒状体252のフランジ部256に形成された複数の取付孔に前側から取付けたネジN2を、枠体262に形成されたネジ孔に螺入することにより一体化されて一の窓部ユニット51Aを形成する。窓部ユニット51Aは、図3に示すように、遊技機用枠3を開放する開放位置にある開閉枠50の背面側に、該開閉枠50の開口(図示略)を閉鎖するように取付けられる。
窓部ユニット51Aは、開閉枠50に対し着脱可能とされ、機種変更等に応じて交換できるようになっている。具体的には、開閉枠50の背面に突設された係止ピンを枠体262に形成された係止孔に挿通した状態で、枠体262に設けられた係止フックを係止ピンに係止することで取付けられている。
窓部ユニット51Aを開閉枠50の背面に取付けた状態で、開閉枠50を開放位置から閉鎖位置まで回動して遊技機用枠3の前面を閉鎖すると、図9に示すように、後透過板261が、遊技盤2の盤面板200の前方に所定の隙間を隔てて該盤面板200に対しほぼ平行に配置され、盤面板200と後透過板261との間に、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成される。
また、図8に示すように、後透過板261は、パチンコ遊技機1を正面(遊技者側)から見たときに、盤面板200の遊技盤面200Aにおいてガイドレール2bにより囲まれる遊技領域10全域を前方から覆うように配置されるとともに、孔部270は、盤面板200に形成された開口2cに対応する位置に配置される。
本実施の形態では、遊技領域10とは、遊技球が流下可能な領域、つまり、盤面板200の遊技盤面200Aにおいてガイドレール2bに囲まれた領域のうち開口2cを除く領域と、開口2cに対応する領域、つまり、演出表示装置5A,5X,5Yや後述する各種可動体が遊技者から視認可能に設けられる領域と、を含む(図8において斜線で示す領域)。また、開口2cにはセンター飾り枠52が設けられていることで、遊技球が開口2c内に流入することが規制されている。
また、本実施の形態では、孔部270は、盤面板200に形成された開口2cとは、形状が異なるとともに大きさも小さく、かつ、該開口2cに対応する位置に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、孔部270とほぼ同形に形成されていてもよいし、一部が開口2cの外側に位置するようになっていてもよい。
よって、このように構成される遊技領域10は、窓部51を構成する前透過板251と後透過板261とを透して、パチンコ遊技機1の前方である遊技者側から視認(透視)できるようになっている(図4(A)にて網線領域で示す窓部51参照)。図9に示すように、後透過板261と遊技盤面200Aとは互いに平行をなすように起立状態で設置されるのに対し、前透過板251は、上方から下方に向けて漸次後側に傾斜するように、後透過板261に対し傾斜する前傾姿勢で配置されるため、後透過板261に対する上方の離間寸法L1よりも下方の離間寸法L2の方が離間寸法L1よりも短寸とされている。
板状部としての前透過板251と、筒状部としての第1筒状体252及び第2筒状体253と、からなる第1透過体250は、第2透過体260を構成する後透過板261に対し前方に突出する凸状に形成されており、窓部ユニット51Aを開閉枠50に取付けた状態において、第1筒状体252及び第2筒状体253からなる筒状部が、開閉枠50の開口に背面側から挿入され前方に突出するように設けられる。
よって、遊技盤面200Aとともに遊技領域10を形成する後透過板261は開閉枠50の前後方向の板厚寸法内に収める一方、筒状部は開閉枠50の前面に対し前方に突出するように設けることで、開閉枠50の前後寸法を長寸化することなく、前透過板251を後透過板261から極力前方に離して配置することができる。これにより、前透過板251と後透過板261との間に広い空間部Sを形成することができる。
また、第1筒状体252及び第2筒状体253の上壁部は、前方に向けて下方に傾斜するように形成され、パチンコ遊技機1の前上方からの外光を遊技領域10に入りにくくしているため、遊技領域10の上部の前方が上壁部にて隠されてしまうが、遊技者の目線位置は上壁部よりも下方に位置するため、見上げれば視認可能である。
また、パチンコ遊技機1にあっては、例えば、前透過板251に磁石を押しつけるなどして磁気センサを誤作動させて不正に入賞を発生させたり、遊技領域10を流下する遊技球を磁力により不正に誘導するといった不正行為が行われる可能性があるが、前透過板251と後透過板261との離間寸法L1,L2を長くすることで、後透過板261の板厚を増大させることなく、前透過板251を遊技領域10から極力遠ざけて磁石の磁力による影響を減衰させることができるので、磁石による不正行為を好適に抑制することができる。また、不正な磁気を感知する磁石センサを搭載した遊技機にあっては、磁石センサでは検知できない範囲における前透過板251と後透過板261との離間寸法を長くすることで、上記不正行為を好適に抑制することが可能となるとともに、磁石センサの配置数を軽減することができる。
次に、図10〜図18に基づいて、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rを有する可動体ユニットについて説明する。図10は、動作待機形態の可動体ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図である。図11は、第1動作形態の可動体ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図である。図12は、第2動作形態の可動体ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図である。図13は、動作待機形態の可動体ユニットを正面から見た概略図である。図14は、第1動作形態の可動体ユニットを正面から見た概略図である。図15は、第2動作形態の可動体ユニットを正面から見た概略図である。図16は、動作待機形態の可動体ユニットを側面から見た概略図である。図17は、第1動作形態の可動体ユニットを側面から見た概略図である。図18は、第2動作形態の可動体ユニットを側面から見た概略図である。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
なお、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
本実施の形態では、以下に説明する第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rによる可動体演出や、これら可動体とスピーカ8L,8R、及び演出用LED9等とによる複合演出や、遊技者がスティックコントローラ31A等の操作手段を操作したことを条件に実行される操作演出といった各種演出が各種予告として実行可能とされている。
図10〜図18に示すように、可動体ユニットは、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5A,5X,5Yとの間に設けられ、演出表示装置5A,5X,5Yを支持する裏カバー70に固定されるベース部材700と、該ベース部材700に対し移動可能に設けられた第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rと、を有する。ベース部材700は、上辺部、左側辺部、右側辺部、下辺部により四角枠状に形成され、各上辺部、左側辺部、右側辺部、下辺部が演出表示装置5Aの表示画面の各辺に沿うように配設され、中央の開口を介して演出表示装置5A,5X,5Yの表示画面を視認できるようになっている。この可動体ユニットは、後述するように動作待機形態、第1動作形態、第2動作形態に変化可能である。
第1可動体300は、ベース部材700の上辺部から斜め下方に向けて延びるレール701に沿って前後方向に移動可能に取付けられるスライド板301と、スライド板301の先端に回動軸305を介して回動可能に軸支される本体部302と、本体部302に対し突出及び収納動作可能に取付けられる第1突出部303及び第2突出部304と、第1駆動機構310、第2駆動機構320、第3駆動機構330及び第4駆動機構340(図2参照)と、から主に構成されている。
第1可動体300は、第1駆動モータ311やギヤ等から成る第1駆動機構310により、遊技盤2の上方側に配置される原点位置である第1待機位置(図13及び図16参照)と、遊技盤2の中央側に配置される第1演出位置(図14及び図17参照)と、にレール701に沿って移動可能となっている。第1駆動機構310は、第1可動体300の位置を検出する第1待機位置センサ及び第1演出位置センサを備えている。
第1可動体300のスライド板301が、ベース部材700のレール701に沿って前後方向に移動可能に取付けられているので、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に加速させて進出させることができる。つまり、第1可動体300のスライド板301とベース部材700のレール701とが加速進出手段を構成する。また、加速性をさらに高めるために、スライド板301とレール701との摺動抵抗がより低い材料、形状にしてもよい。また、さらに摺動抵抗を低下させるために潤滑油などを塗るようにしてもよい。また、第1可動体300の加速を支援する図示省略しない加速支援手段(例えば、バネ部材など)を備えるようにしてもよい。例えば、バネ部材が自然長よりも縮められた付勢状態から、自然長に戻ろうとするバネ力により、第1可動体300の加速を支援することができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
本体部302は、略六面体を成しており、左右方向を向く回動軸305に対して固着されている。以降、本体部302において、通常状態(動作待機形態)で正面を向く面を面A、上方を向く面を面Bとして説明する。
回動軸305は、図示しない第2駆動モータやギヤ等から成る第2駆動機構320により回動するようになっており、本体部302の面Aが正面を向き、面Bが上方を向く回動待機状態(図13及び図16参照)と、面Aが斜め前方側上方を向き、面Bが後方側を向く第1回動状態(図14及び図17参照)と、面Aが斜め前方側下方を向き、面Bが斜め前方側上方を向く第2回動状態(図15及び図18参照)と、に本体部302の回動状態を切換え可能となっている。第2駆動機構320は、第1可動体300の回動状態を検出する回動待機位置センサ、第1回動位置センサ及び第2回動位置センサを備えている。
第1突出部303は、第3駆動モータ331や図示しないギヤ及びラック等から成る第3駆動機構330により、本体部302に内蔵される第1収納状態(図13、図15及び図16、図18参照)と、本体部302の面Aから外方へ突出する第1突出状態(図14及び図17参照)と、に切換え可能となっている。第1収納状態にあっては、第1突出部303全体が本体部302内に収納されており、該本体部302から外部に突出しないようになっている。第3駆動機構330は、第1突出部303の状態を検出する第1突出位置センサ及び第1収納位置センサを備えている。
第2突出部304は、第4駆動モータ341や図示しないギヤ及びラック等から成る第4駆動機構340により、本体部302に一部内蔵される第2収納状態(図13、図14及び図16、図17参照)と、本体部302の面Bから外方へ突出する第2突出状態(図15及び図18参照)と、に切換え可能となっている。第2収納状態にあっては、第1突出部303の一部が本体部302の面Bよりも外方に突出しているが、前記回動待機状態や第1回動状態において面Bの背面側に配置されているため、遊技者(正面側)から目立たなくなっている。第4駆動機構340は、第2突出部304の状態を検出する第2突出位置センサ及び第2収納位置センサを備えている。
第2可動体400は、ベース部材700の下辺部に取付けられており、図示しない第5駆動モータやギヤ及びラック等から成る第5駆動機構410により、遊技盤2の下方側に配置される第2待機位置(図13、図15及び図16、図18参照)と、遊技盤2の中央側に配置される第2演出位置(図14及び図17参照)と、の間で上下方向に移動可能となっている。第2可動体400は、第2演出位置において上端が前方側に倒れるように傾斜している。第5駆動機構410は、第2可動体400の位置を検出する第2待機位置センサ及び第2演出位置センサを備えている。
第3可動体500L,500Rは、ベース部材700の下辺部の左右両側に取付けられており、第6駆動モータ511L,511Rや図示しない回動アーム、ギヤ等から成る第6駆動機構510L,510Rにより、遊技盤2の下方側に配置される第3待機位置(図13、図15及び図16、図18参照)と、遊技盤2の中央側に配置される第3演出位置(図14及び図17参照)と、の間で上下方向に移動可能となっている。詳しくは、前記回動アームは、前後方向に延びる図示しない軸を中心として回動するようになっており、各第3可動体500L,500Rは、第3待機位置において第2待機位置における第2可動体400の左右両側から離間した位置に配置され、第3演出位置において第2演出位置における第2可動体400の左右両側に近接した位置に配置される。第3可動体500L,500Rは、第3演出位置において上端が前方側に倒れるように傾斜している。第6駆動機構510L,510Rは、第3可動体500L,500Rの位置を検出する第3待機位置センサ及び第3演出位置センサを備えている。
第4可動体600L,600Rは、ベース部材700の上辺部の左右両側に取付けられており、図示しない第7駆動モータやギヤ及びラック等から成る第7駆動機構610L,610Rにより、遊技盤2の上方側に配置される第4待機位置(図13及び図14参照)と、遊技盤2の中央側に配置される第4演出位置(図15参照)と、の間で上下方向に移動可能となっている。詳しくは、各第4可動体600L,600Rは、ベース部材700の上辺部の左右両側から中央部に向けて互いに近接するように移動するようになっており、各第4可動体600L,600Rは、第4待機位置において第1待機位置における第1可動体300の左右両側から離間した位置に配置され、第4演出位置において第1演出位置における第1可動体300の左右両側に近接した位置に配置される。第7駆動機構610L,610Rは、第4可動体600L,600Rの位置を検出する第4待機位置センサ及び第4演出位置センサを備えている。
図10に示すように、可動体ユニットの動作待機形態にあっては、第1可動体300が第1待機位置(原点位置)、第2可動体400が第2待機位置、第3可動体500L,500Rが第3待機位置、第4可動体600L,600Rが第4待機位置に配置されており、第1可動体300は、回動待機状態であるとともに、第1突出部303及び第2突出部304は、第1収納状態及び第2収納状態となっている。このとき、各可動体は、遊技盤2の開口2cの周縁側に配置されるため、遊技者(正面側)から演出表示装置5A,5X,5Yの表示画面を視認できるようになっている(図13参照)。例えば、図1に示すように、第1可動体300の第1待機位置(原点位置)は、第1可動体300が演出表示装置5Aに重複しない位置であると言える。なお、第1可動体300の第1待機位置(原点位置)はこれに限定されず、例えば、第1可動体300が演出表示装置5Aの一部に重複する位置としてもよい。また、図16に示すように、第1待機位置(原点位置)にある第1可動体300の前面側の一部分のみが、後透過板261の孔部270を介して、僅かに第1透過体250と第2透過体260との間に進入しているが、進入しないようにしてもよい。
また、図11に示すように、可動体ユニットの第1動作形態にあっては、第1可動体300が第1演出位置、第2可動体400が第2演出位置、第3可動体500L,500Rが第3演出位置、第4可動体600L,600Rが第4待機位置に配置されており、第1可動体300は、第1回動状態であるとともに、第1突出部303は、第1突出状態となり、第2突出部304は、第2収納状態となっている。このとき、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第1突出部303が演出表示装置5A,5X,5Yの前面側に配置され、所定の形状を成す構造物を構成するように互いに接触または近接することにより合体する(図14参照)。つまり、演出制御用CPU120は、第1制御を行った後に、第1可動体300に第2可動体400や第3可動体500L,500Rを合体可能に移動させる制御が可能である。
また、図12に示すように、可動体ユニットの第2動作形態にあっては、第1可動体300が第1演出位置、第2可動体400が第2待機位置、第3可動体500L,500Rが第3待機位置、第4可動体600L,600Rが第4演出位置に配置されており、第1可動体300は、第2回動状態であるとともに、第1突出部303は、第1収納状態となり、第2突出部304は、第2突出状態となっている。このとき、第1可動体300、第4可動体600L,600R及び第2突出部304が演出表示装置5A,5X,5Yの前面側に配置され、第1動作形態とは異なる形状の構造物を構成するように互いに接触または近接することにより合体する(図15参照)。つまり、演出制御用CPU120は、第1制御を行った後に、第1可動体300に第4可動体600L,600Rを合体可能に移動させる制御が可能である。
また、第1動作形態において第2可動体400及び第3可動体500L,500Rが第1可動体300と合体したときや、第2動作形態において第4可動体600L,600Rが第1可動体300と合体したときにおいて、これら第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rは、後透過板261よりも後側に配置されるようになっている(図17、図18参照)。
よって、第1可動体300と、第2可動体400、第3可動体500L,500R、第4可動体600L,600Rとは、合体したときに第1制御における第1可動体300の移動方向、つまり、前後方向の異なる位置に位置するため、奥行き感を生じさせることができる。
次に、演出制御用CPU120による可動体ユニットの動作制御の一例について図13〜図19を用いて説明する。図19は、可動体演出における各可動体及び演出用LEDの動作の一例を示すタイミングチャートである。
図13及び図16に示すように、可動体ユニットの動作待機形態にあっては、第1可動体300は、第1待機位置において、本体部302の面A側(前側)の一部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側、つまり前側に位置している(特に、図13及び図16の実線部分参照)。
本実施の形態における可動体演出では、図19に示すように、演出制御用CPU120は、可動体演出の開始条件が成立する(例えば、可動演出の実行中における操作手段(例えば、演出ボタンやスティックコントローラ31Aなど)の操作受付期間中に操作手段の操作を検出したときや、操作有効期間が終了して可動体の実行タイミングとなったときなど)と、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500Rを動作させる。演出用LED9は、第1発光態様により発光演出を行う。
詳しくは、第1可動体300は、第1駆動機構310により第1待機位置から第1演出位置に向けて斜め下方向に移動する(図13及び図16の矢印1参照)。図13及び図16の仮想線部分に示すように、第1可動体300が第1演出位置に移動した際には、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置し、本体部302が第1待機位置よりも前方側に配置される。つまり、演出制御用CPU120は、第1待機位置にある第1可動体300を、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させる第1制御を実行可能である。また、第2可動体400は第2演出位置、第3可動体500L,500Rは第3演出位置に向けて移動する。
第1可動体300、第2可動体400、及び第3可動体500L,500Rが所定位置まで移動すると、図示しない第1演出位置センサ、第2演出位置センサ、第3演出位置センサにより検出され、演出制御用CPU120は、前記第1演出位置センサ、第2演出位置センサ、第3演出位置センサが各可動体を検出したことに基づいて、第1可動体300が第1回動状態となるように回動軸305を右側面視反時計回りに回動させる(第1回転、図14及び図17の矢印2参照)。演出制御用CPU120は、第1可動体300が第1回動位置センサに検出されたことに基づいて第1可動体300の第1回動を停止させる。このとき、第2可動体400及び第3可動体500L,500Rの前端側が前方側に傾倒(図14及び図17の矢印3参照)し、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500Rが合体する。回動するときでも、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置している。
次いで、演出制御用CPU120は、演出用LED9を第2発光態様により発光させるとともに、第3駆動機構330により第1突出部303を前記第1突出位置センサに検出されるまで本体部302の面Aから外方へ突出させ第1突出状態とする。前述のように第1可動体300の第1回動状態にあっては、本体部302の面Aが斜め前方側上方を向いているため、第1突出部303は斜め前上方に向けて突出する(図14及び図17の矢印4参照)。すなわち、第1突出部303は、本体部302の移動方向(斜め下方向)に対し交差する方向に移動する。つまり、演出制御用CPU120は、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第1突出部303を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御を実行可能である。これら第1制御と第2制御とを実行することにより、可動体ユニットは第1動作形態に変化する。
このように、第1可動体300は、本体部302が斜め前方下側に移動した後、第1突出部303が前透過板251と後透過板261との間に形成された空間部Sで斜め前方側上方に突出するため、後透過板261に接触させることなく、第1突出部303の移動動作を好適に見せることができる。また、第1動作形態や第2動作形態に変化する際においても、前透過板251に接触することはない。
また、本体部302の前側の所定部が後透過板261よりも前側の空間部Sに位置する第1動作形態においては、第1突出部303が第1突出状態に変化していることで、図14に示すようにパチンコ遊技機1の前側から見たときに、第1突出部303は本体部302の周囲に広がるように移動、つまり、突出することで、本体部302の一部が拡張して第1可動体300が拡大しているように見えるため、遊技者にインパクトを与えることができる。
また、第1突出部303が本体部302の周囲に広がるように第1突出状態に変化した後においても、パチンコ遊技機1の前側から見たときに第1突出部303は孔部270に対応する領域外へ突出する、つまり、遊技球の遊技領域10側へせり出すことがないので、第1突出部303により遊技球の視認が阻害されることはない。
また、可動体ユニットの第1動作形態の際には、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第1突出部303が所定の形状を成す構造物を構成する。詳しくは、第1可動体300の下方には、第2可動体400が当接または近接するように配置され、第1可動体300の左右には、第3可動体500L,500Rが当接または近接するように配置されることで、第2可動体400及び第3可動体500L,500Rが第1可動体300の支持手段となり、互いに支え合うようになるため、第1突出部303の突出動作や該突出動作後の第1可動体300の揺れ等が抑制され、姿勢を安定させることができる。
また、第2可動体400及び第3可動体500L,500Rの大部分は、第1可動体300と合体したときに、後透過板261よりも遊技領域10側(背面側)に配置されるため、合体して構成される構造物に奥行き感を生じさせることができる。
また、演出用LED9の第2発光態様は、第1発光態様よりも輝度が低下しているため、可動体ユニットが第1動作形態時(第2制御時)において、演出用LED9の光により各可動体の視認性の低下を抑制することができる。
次に、演出制御用CPU120は、可動体ユニットの第1動作形態の状態が所定時間経過したことに基づいて、第1突出部303を前記第1収納位置センサに検出されるまで移動させて第1収納状態とするとともに、前記第2待機位置センサ及び第3待機位置センサに検出されるまで第2可動体400を第2待機位置、第3可動体500L,500Rを第3待機位置に移動させる(図15及び図18の矢印5参照)。次いで、第2可動体400及び第3可動体500L,500Rが第1可動体300の回動動作に干渉しない位置に到達した後に、第1可動体300が第2回動状態となるように回動軸305を右側面視時計回りに回動させる(第2回転、図15及び図18の矢印6参照)とともに、演出用LED9を第3発光態様により発光させる。演出制御用CPU120は、第1可動体300が第2回動位置センサに検出されたことに基づいて第1可動体300の第2回動を停止させる。
そして、第2突出部304を前記第2突出位置センサに検出されるまで突出させて第2突出状態とする(図15及び図18の矢印7参照)とともに、第4可動体600L,600Rを前記第4演出位置センサに検出されるまで第4演出位置に向けて移動させる(図15及び図18の矢印7参照)。つまり、演出制御用CPU120は、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第2突出部304を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御を実行可能である。これら第1制御と第2制御とを実行することにより、可動体ユニットは第2動作形態に変化する。このとき、演出用LED9を第4発光態様により発光させる。
また、本体部302の前側の所定部が後透過板261よりも前側の空間部Sに位置する第2動作形態においては、第2突出部304が第2突出状態に変化していることで、図15に示すようにパチンコ遊技機1の前側から見たときに、第2突出部304は本体部302の周囲に広がるように移動、つまり、突出することで、本体部302の一部が拡張して第1可動体300が拡大しているように見えるため、遊技者にインパクトを与えることができる。
また、第2突出部304が本体部302の周囲に広がるように第2突出状態に変化した後においても、パチンコ遊技機1の前側から見たときに第2突出部304は孔部270に対応する領域外へ突出する、つまり、遊技球の流下領域へせり出すことがないので、第1突出部303により遊技球の視認が阻害されることはない。
可動体ユニットの第2動作形態の際には、第1可動体300、第4可動体600L,600R及び第2突出部304が第1動作形態とは異なる形状の構造物を構成するように合体する。詳しくは、第1可動体300の左右には、第4可動体600L,600Rが当接または近接するように配置されることで、第4可動体600L,600Rが第1可動体300の支持手段となり、互いに支え合うようになるため、第2突出部304の突出動作や該突出動作後の第1可動体300の揺れ等が抑制され、姿勢を安定させることができる。
また、第4可動体600L,600Rの大部分は、第1可動体300と合体したときに、後透過板261よりも遊技領域10側(背面側)に配置されるため、合体して構成される構造物に奥行き感を生じさせることができる(図12参照)。
また、演出用LED9の第4発光態様は、第1発光態様及び第3発光態様よりも輝度が低下しているため、可動体ユニットが第2動作形態時(第2制御時)において、演出用LED9の光により各可動体の視認性の低下を抑制することができる。
可動体ユニットの第2動作形態が所定時間経過することにより各可動体による演出動作が終了すると、演出制御用CPU120は、第2突出部304を前記第2収納位置センサに検出されるまで移動させて第2収納状態とするととともに、前記第1待機位置センサ及び第4待機位置センサに検出されるまで第1可動体300を第1待機位置、第4可動体600L,600Rを第4待機位置に向けて移動させる(収納動作)。このとき、演出用LED9を第5発光態様により発光させる。第1可動体300が第1待機位置、第4可動体600L,600Rが第4待機位置に移動すると、可動体ユニットによる可動体演出が完了する。
なお、演出用LED9による第1発光態様〜第5発光態様は、可動体の各種動作態様に応じて異なる態様となっていればよい。発光態様とは、例えば、発光する色、輝度、点灯または点滅、点滅速度等含む。
次いで、演出用LED9及び可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRによる発光演出における演出効果について図20を用いて説明する。図20は、(A)は演出用LED及び可動体LEDの発光態様を側方から見た概略図、(B)は演出用LED及び可動体LEDの発光態様を上方から見た概略図である。
図20(A)(B)に示されるように、開閉枠50の前面における第1透過体250の周囲に配置される演出用LED9は、第1透過体250に向けて光を照射するが、第1透過体250(第1筒状体252)の外周面にはメッキ加工が施されているため、演出用LED9からの光は、反射されて第1透過体250内に入り込まないようになっている。さらに、演出用LED9からの光以外の周囲の外光R(例えば、遊技店の室内光などの光や隣接する遊技機からの光など)も同様に第1透過体250内に入り込まないようになっている。
つまり、各可動体及び遊技領域10の視認性が低下することを防止できるとともに、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRの発光演出に影響を与えないようにできる。また、第1透過体250の周囲が照射されることにより、各可動体の周囲を囲うように目立たせることができるとともに、当該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者だけでなく周囲にも演出をアピールすることができる。
また、可動体LEDは、正面側(遊技者側)を向く本体部302に取付けられる可動体LED350A、第2突出部304に取付けられる可動体LED350Bと、側面側を向く可動体LED350CL,350CRと、背面側(遊技領域10側)を向くそれぞれ光を可動体LED350DL,350DRと、から成る(発光手段)。可動体LED350A,350Bによる正面側への光は前透過板251を介して前方側に照射され、可動体LED350DL,350DRによる背面側への光は遊技領域10(遊技領域10を流下する遊技球、入賞口や誘導通路など)を照射するようになっている。なお、可動体LED350CL,350CRの側面側への光は、第1透過体250に向けて照射されるが、第1透過体250(第2筒状体253)の内周面にはメッキ加工が施されているため、可動体LED350CL,350CRの光は、前方側へ反射される。つまり、正面側に対して光を集めて演出効果を高めることができるとともに、演出用LED9の発光演出に影響を与えないようにすることができる。
次いで、演出表示装置5X,5Yにおける表示装置演出の一例を、図21を用いて説明する。図21は、(A)は演出表示装置の通常時を示す待機状態を示す概略図、(B)は演出表示装置の第1動作状態を示す概略図、(C)は演出表示装置の第2動作状態を示す概略図である。
図21(A)に示すように、演出表示装置の通常時には、演出表示装置5X,5Yが演出表示装置5Aの左右両側に配置される待機状態となっている。この待機状態にあっては、待機状態は、表示部が中央側を向くように若干傾斜した状態で配置されている。
なお、演出表示装置5X,5Yの上下には、演出表示装置5X,5Yの移動を案内する図示しないレール部材(案内手段)がそれぞれ配設されている。このレール部材は、演出表示装置5Aの前面側の位置で前後方向に延びる部分と、前後の部分の両端部から左右に離れる方向に延びる部分と、から構成されており、演出表示装置5X,5Yは、レール部材に対して上下方向の回動軸を中心に回動可能に取付けられている。このように演出表示装置5X,5Yは、図示しないレール部材や駆動モータ等からなる表示装置駆動機構900により移動及び回動可能に設けられている。
演出制御用CPU120は、表示装置演出の所定の開始条件が成立すると、図21(B)に示すように、演出表示装置5X,5Yを演出表示装置5Aの前方側の位置に近づけるように移動させた後、孔部270を介して後透過板261の背面側の位置から前面側の位置に移動させ、演出表示装置5X,5Yを第1動作状態に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、後透過板261の背面側の位置で待機状態の演出表示装置5X,5Yを、該演出表示装置5X,5Yの所定部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させる第3制御を実行可能である。
演出表示装置5X,5Yは、表示部が中央側を向くように若干傾斜した状態のまま後透過板261よりも前透過板251側の位置に移動するため、遊技者から表示部が視認しやすい状態を保ちながら演出表示装置5X,5Yの移動を好適に見せることができる。
演出表示装置5X,5Yが後透過板261よりも前透過板251側の位置まで移動すると、図21(C)に示すように、演出制御用CPU120は、演出表示装置5X,5Yを互いに離間する方向に移動させるとともに、図示しない回動モータにより演出表示装置5X,5Yの表示部が左右方向の外側を向くように回動させる。つまり、演出制御用CPU120は、第3制御を実行した後、前記第3制御における移動方向(前後方向)に対し交差する方向(左右方向)に移動させる第4制御を実行可能である。これら第3制御と第4制御とを実行することにより、演出表示装置5X,5Yは第2動作状態に変化する。
また、演出表示装置5X,5Yの表示部は、第2動作状態において左右方向の外側を向くため、表示部の表示内容を遊技者以外にも視認可能とすることができる。なお、演出表示装置5X,5Yの移動を案内するレール部材は、待機状態から第1動作状態に変化する際、また第1動作状態から第2動作状態に変化する際において、演出表示装置5X,5Yと後透過板261との接触を防止する接触防止手段として機能しているため、演出表示装置5X,5Yまたは後透過板261が破損することを防止できる。
次に、後透過板261と第1可動体300との関係性について図22を用いて説明する。図22は、可動体ユニットの第2動作形態において開閉枠を開放した状態を示す概略図である。
図22に示すように、後透過板261の孔部270は、第1可動体300よりも大きく形成されている。より詳しくは、開閉枠50を開閉動作する際には、開閉枠50のヒンジ部分(上下方向の回動軸)を中心として孔部270も回動する。可動体ユニットの第2動作形態における第1可動体300は、可動体ユニットの各動作形態において最も突出している可動体であり、該第1可動体300の前側の部分(開閉枠50の閉鎖状態において孔部270よりも前透過板251側に配置される部分)は、孔部270の回動領域Z内に配置されている。
したがって、開閉枠50を開閉動作しても後透過板261が第1可動体300に対して接触することがない。これによれば、例えば、可動体ユニットの動作中、つまり、第1制御や第2制御の実行中に動作エラー等が発生し、開閉枠50を開放してメンテナンスを行う必要が生じた場合であっても、後透過板261に接触することなく開閉枠50を開放できるため、後透過板261や第1可動体300が破損することを防止できる。
(遊技の進行や演出の進行など)
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1の打球操作ハンドルを遊技者が回転操作すると、遊技球が遊技領域10に向けて発射される。遊技領域10を流下した遊技球が通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないときには、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、開始可能になったときに開始される。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行されている、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、開始条件の成立により実行される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「3」、「7」などの特図)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」などの特図)が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態である。特図ゲームでの変動表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する)。
演出表示装置5Aの演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5Aまたは演出表示装置5X,5Yの表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する)、及び、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する)が用意されている。実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチ(スーパーリーチに発展しないノーマルリーチ)の順で高い。大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、演出図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、演出表示装置5Aまたは演出表示装置5X,5Yの表示領域にて、演出図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定演出図柄が導出表示される(演出図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の演出図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。実施の形態では、後述する図23(B)に示すように、「非確変」には、大当り中に昇格演出(失敗)が実行される非確変大当りと、昇格演出自体を実行しない非確変大当りの2種類があり、「確変」には、大当り中に昇格演出(成功)が実行される確変大当りと、昇格演出自体を実行しない確変大当りの2種類がある。昇格演出は、確変昇格演出のことであり、大当り中の所定ラウンド(例えば、7ラウンド)において実行され、確変大当りへの昇格に成功又は失敗したことを表示する演出である。大当り種別が「非確変(昇格演出失敗)」のときには、同一の演出図柄「6」が揃って停止表示され、大当り中の7ラウンドにおいて確変昇格演出(失敗)が実行される。大当り種別が「確変(昇格演出成功)」のときには、同一の演出図柄「6」が揃って停止表示され、大当り中の7ラウンドにおいて確変昇格演出(成功)が実行される。なお、確変昇格演出は、7ラウンド以外のラウンドや複数ラウンドにわたって実行されるものや、ファンファーレ演出、エンディング演出などに実行されるものであってもよい。また、昇格演出は、ラウンド継続を報知するラウンド昇格演出などであってもよい。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、演出図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、演出図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示されることや、演出図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、演出図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せ)の確定演出図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り遊技状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。なお、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。このため、時短制御が行われる状態(時短状態)は、通常状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態である。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り遊技状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。このため、確変制御が行われる状態(確変状態)は、通常状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態である。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、例えば、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は「高ベース」と、時短状態でない遊技状態は「低ベース」「非時短状態」と、確変状態は「高確」ともいわれる。確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース」ともいわれる。確変状態となっているが時短状態になっていないときの遊技状態は、「高確低ベース」ともいわれる。確変状態となっていないが時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース」ともいわれる。通常状態は、「低確低ベース」ともいわれる。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の主要な動作を、フローチャートなどを参照して説明する。各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが行われる場合がある。
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、CPU103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごとに実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現するための処理である。普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現するための処理である。コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図23(A)に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
変動パターン指定コマンド81XX(H)、表示結果指定コマンド8CXX(H)、図柄確定指定コマンド8F00(H)、当り開始指定コマンドA000(H)、当り終了指定コマンドA300(H)、第1始動入賞指定コマンドB100(H)、第2始動入賞指定コマンドB200(H)、大入賞口入賞指定コマンドB300(H)が予め用意されている。「XX」はEXTデータである。表示結果指定コマンド8CXX(H)の「XX」には、可変表示結果に対応する数値が設定される(例えば、図23(B)に示すように、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」、「非確変大当り(昇格演出失敗)」なら「02」、「確変大当り」なら「03」、「確変大当り(昇格演出成功)」なら「04」など)。
(特別図柄プロセス処理)
図24は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。以下で説明する各フラグ、各カウンタ、各タイマは、RAM102に設けられる。特別図柄プロセス処理において、CPU103は、始動入賞判定処理を実行する(S101)。例えば、CPU103は、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか(スイッチ処理でオンと判定されたか。他のスイッチについても同じ。)を判定する。オンの場合には、第1特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していない場合には、第1始動入賞が発生したとして、乱数回路104または遊技用乱数更新処理で更新される遊技用乱数値のうちから、特図表示結果(特別ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した数値を第1保留データとして、RAM102の第1特図保留記憶部に保持する。第2始動口スイッチ22Bがオンであるかを判定する。オンの場合には、第2特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していない場合には、第2始動入賞が発生したとして、前記と同様に乱数値MR1〜MR3を抽出し、抽出した数値を第2保留データとして、RAM102の第2特図保留記憶部に保持する。第1保留データ及び第2保留データは、始動入賞順に保持される。第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数は、第1保留データや第2保留データの数や、各記憶数をカウントするカウンタによって特定すればよい(以下、同じ。)。始動入賞判定処理では、第1始動入賞があったときに、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数の加算指定コマンドの送信設定が行われ、第2始動入賞があったときに、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数の加算指定コマンドの送信設定が行われる。
CPU103は、S101を実行した後、特図プロセスフラグの値に応じて、S110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。下記の時短フラグは、時短状態のときにオンになるフラグで、確変フラグは、確変状態のときにオンになるフラグである。
S110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。例えば、CPU103は、第2特図保留記憶数が「0」でないときには、第2特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。第2特図保留記憶数が「0」で、第1特図保留記憶数が「0」でないときには、第1特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。両者が「0」のときは、本処理を終了する。
第2特図ゲームを実行するための処理では、第2特図保留記憶部に保持されている第2保留データ(乱数値MR1〜MR3)のうち最も古い第2保留データを第2特図保留記憶部からRAM102の所定バッファに読み出す。読み出された第2保留データは、第2特図保留記憶部から削除される。そして、所定バッファに読み出した第2保留データのうち、乱数値MR1と、大当り決定テーブル(ROM101に格納されている。以下、決定テーブルについて同じ)と、に基づいて、今回実行する第2特図ゲームの可変表示結果(「大当り」又は「ハズレ」)を決定する。「大当り」とする決定割合は、確変状態のとき(確変フラグがオンのとき)の方が、非確変状態のとき(確変フラグがオフのとき)よりも高い。「大当り」と決定した場合には、乱数値MR2と、大当り種別決定テーブルと、に基づいて、大当り種別(「確変」又は「非確変」)を決定する。実施の形態では、「非確変」、「非確変(昇格演出失敗)」、「確変」、「確変(昇格演出成功)」のいずれかを決定する。前記の決定結果や第2特図ゲームを実行する旨の情報はRAM102に保持され、適宜参照される(他の決定などについても同じ)。
第1特図ゲームを実行するための処理でも、上記第2特図ゲームを実行するための処理と同様の処理を行い、第1保留データの所定バッファへの読み出し、第1特図ゲームの可変表示結果の決定(大当り種別の決定を含む)などを行う。
S111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。例えば、CPU103は、変動パターンを決定(選択)し、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの実行開始の設定を行う。変動パターンは、可変表示の実行時間(特図変動時間)や、演出図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
実施の形態では、図25に示すように、ハズレ時変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4がある。大当り時変動パターンとして、PB3−2〜PB3−4がある。PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する。PA2−1は、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターンである。PA3−2、PB3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定し、PA3−3、PB3−3は、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する。)の実行を指定し、PA3−4、PB3−4は、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する。)の実行を指定する。
CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のときには、所定バッファに読み出した第1、第2保留データのうちの乱数値MR3と大当り用の変動パターン決定テーブルとに基づいて、PB3−2〜PB3−4のいずれかを今回の変動パターンとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」のときで且つ非時短状態のとき(時短フラグがオフのとき)には、乱数値MR3と第1ハズレ用の変動パターン決定テーブルとに基づいて、PA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回の変動パターンとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」のときで且つ時短状態のとき(時短フラグがオンのとき)には、乱数値MR3と第2ハズレ用の変動パターン決定テーブルとに基づいて、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回の変動パターンとして決定する。変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA1−1又はPA2−1>PA3−2>PA3−3>PA3−4の順で高い。大当り時は、PB3−4>PB3−3>PB3−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で大当り期待度が高い。
変動パターンの決定後、例えば、駆動信号を第1特別図柄表示器4A又は第2特別図柄表示器4Bに供給開始し、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの実行を開始する。上記の決定結果や現在の遊技状態(確変フラグや時短フラグの状態で特定できる)などを指定する、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数の減算指定コマンド、変動パターン指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「2」にしてから、本処理を終了する。
S112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。例えば、CPU103は、特図ゲームが開始してからの経過時間(タイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に達したか(可変表示結果の導出タイミングであるか)を判定し、達していないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行する駆動信号を第1特別図柄表示器4A又は第2特別図柄表示器4Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したときには、所定の駆動信号を第1特別図柄表示器4A又は第2特別図柄表示器4Bに供給し、今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」のときは「−」、「確変大当り」のときは「7」、「非確変大当り」のときは「3」など)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にS112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
S113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。例えば、CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のときは、時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し(例えば、カウンタなどによってカウントすればよい。)、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
S114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。例えば、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
S115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ23がオンの回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(カウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド82をオフにする処理)などを行う。このとき、終了したラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(カウンタなどでカウントすればよい。)、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を「7」に更新し、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
S116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
S114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
S117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。例えば、最後のラウンド遊技を終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、予め定められたエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していないときには、本処理を終了する。エンディング待ち時間に達したときには、エンディングが終了するので、今回の大当り種別が「確変」のときに時短フラグ及び確変フラグをオンにし、「非確変」のときに、時短フラグをオンにして、確変フラグをオフのままにする。そして、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して本処理を終了する。
(演出制御基板12の動作)
図27(A)は、演出制御基板12の演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5A,5X,5Yの表示および動作制御を実行する。次いで、演出制御用CPU120は、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行する(S56)。
次いで、演出制御用CPU120は、異常又はエラーが発生している場合には、異常等報知を実行する報知制御処理を実行し(S57)、この後、S52に移行する。図27(B)に示すように報知制御処理では、例えば、開閉枠50の開放を検知可能な図示しない扉開放検出スイッチがオンであるか否かを判定する(S61)。例えば、主基板11には、開閉枠50の開放を検出するための扉開放検出スイッチ(図示略)が接続されている。主基板11は、扉開放検出スイッチにより開閉枠50の開放を検出したことに基づいて、開閉枠50が開放されたことを示す扉開放中指定コマンドを演出制御基板12に送信する。このため、主基板11からの扉開放中指定コマンドを受信している場合には、扉開放検出スイッチがオンであると判定することができる。
扉開放検出スイッチがオンであれば(S61;Yes)、第1可動体300が動作中であるか否かを判定する(S62)。例えば、第1可動体300が原点位置にあれば、動作中でないと判定され、原点位置になければ動作中であると判定される。第1可動体300が動作中であれば(S62;Yes)、可動体動作時の扉開放報知(第1開放報知)が実行される(S63)。一方、第1可動体300が動作中でなければ(S62;No)、通常時の扉開放報知(第2開放報知)が実行される(S65)。可動体動作時の扉開放報知は、通常時の扉開放報知とは異なる態様としている。例えば、可動体動作時の扉開放報知は、通常時の扉開放報知に比べて報知音が大きいあるいは報知画像や報知発光が目立つ態様としている。また、可動体動作時の扉開放報知は、可動物が動作中である旨の報知(例えば「可動物が動作中!」や「動作中の可動物に注意!」の報知画像を表示したりやその内容を音声出力したりするなどなど)を有するものであり、通常時の扉開放報知はその旨を有さないものとしてもよい。
このように第1開放報知であれば、第1可動体300の動作中における開閉枠50の開放であることを報知でき、動作中の第1可動体300を考慮しつつ開閉枠50の開放に対処することができる。また、第2開放報知であれば、第1可動体300が動作していないときの開閉枠50の開放であることを報知でき、第1可動体300を気にせず開閉枠50の開放に対処することができる。このため、開閉枠50の開放報知の際に、第1可動体300の動作有無に応じた適切な処置を実行できる。なお、可動体動作時の扉開放報知と通常時の扉開放報知とを区別せずに同一の報知としてもよい。
S63のあとには、第1可動体300の動作を制限する(S64)。例えば、第1可動体300の動作を停止する。第1可動体300の動作中に、開閉枠50の開放が検知されると、第1可動体300の動作が制限されるので、第1可動体300や第2透過体260の破損を防止できる。
なお、第1可動体300の動作を制限する(S64)例として、第1可動体300を待機位置へ移動させる制御を行うようにしてもよい。これによれば、例えば、可動体演出において第1制御や第2制御を実行しているときに、第1可動体300の動作異常が発生して該第1可動体300が第1演出位置などで動かなくなったり、遊技領域10内で球詰まりが生じたりするなどして、開閉枠50を開放してメンテナンスを行う必要が生じた場合であっても、開閉枠50を開放する際に第1可動体300が後透過板261と接触しない位置(例えば、待機位置等)に向けて退避するため、後透過板261や第1可動体300が破損することを防止できる。
さらに、開閉枠50を開放する際に、球詰まりにより数珠繋ぎ状態で滞留していた遊技球が落下したとしても、第1制御により後透過板261よりも前側、つまり、遊技領域10よりも前側に移動していた第1可動体300が待機位置側へ退避することにより、落下した遊技球が第1可動体300に衝突することを回避できるため、遊技球との衝突により第1可動体300が破損したり、遊技球が第1可動体300との衝突により跳ねて盤面板200の開口2cを介して盤面板200の背面側に進入してしまうことを防止できる。
一方、扉開放検出スイッチがオンでないとき(S61;No)、S64のあと、又は、S65のあとには、本処理は終了する。
(コマンド解析処理)
コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。
図26に、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係を示す。図中における各フラグ、各格納領域は、RAM122に設けられる。フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。特図保留記憶数の加算指定コマンドや特図保留記憶数の減算指定コマンドを受信したときには、それに応じて演出表示装置5Aの第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示画像の数を増減させてもよい。
(演出制御プロセス処理)
演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において各種演出の実行を開始するための開始設定(演出の開始設定)、開始設定した演出を実行する演出動作制御などを行う。以下で説明する各フラグ、各タイマ、各カウンタなどはRAM122に設けられる。
演出の開始設定は、例えば、演出制御パターンをRAM122に使用パターンとしてセットし、かつ、プロセスタイマに、前記でセットした演出制御パターンに応じた初期値を設定することを含む。プロセスタイマのタイマ値は、初期値の設定後、タイマ割り込みの発生毎に所定タイミング(演出制御プロセス処理開始時、後述の演出動作制御時など)において減算される。演出制御パターンは、各種演出(演出図柄の可変表示を含む。)を実行するためのデータの集まりであって、プロセスタイマのタイマ値と比較されるプロセスタイマ判定値と、当該判定値に対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンを構成するデータは、ROM121に格納されている。
演出動作制御は、演出の開始設定でセットした演出制御パターンに基づいて演出の実行する制御である。具体的には、プロセスタイマの現在のタイマ値に合致するプロセスタイマ判定値に対応する演出制御実行データのうちの、表示制御データに従った表示制御指令を表示制御部123に伝送して演出表示装置5A,5X,5Yに画像を表示させたり、駆動制御データに従った駆動制御指令を表示装置駆動機構900に伝送して演出表示装置5X,5Yを駆動させたり、音声制御データに従った効果音信号を音声制御基板13に伝送してスピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、点灯制御データに従った電飾信号をLED制御基板14に伝送して演出用LED9を点灯/消灯させたりして、演出を実行する制御を行う。タイマ割り込みの発生毎に演出動作制御が繰り返し行われることで、各種の演出の実行が実現される。
図28は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値に応じて、S170〜S175のいずれかを実行する。
次にS170〜S175の処理を説明する。S170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドなどを受信したか否かを判定する。当該判定は、例えば変動パターン指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されているか否かによって判定すればよい。当該コマンドを受信している場合、演出プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理は終了する。当該コマンドを受信していない場合、本処理はそのまま終了する。
S171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図29に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出図柄の可変表示結果としての確定演出図柄となる最終停止図柄などを決定する(S321)。例えば、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定演出図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)演出図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5Aの画面上における「左」の演出図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定演出図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5Aの画面上における「右」の演出図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定演出図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5Aの画面上における「中」の演出図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定演出図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)演出図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5Aの画面上における「左」と「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。さらに、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5Aの画面上における「中」の演出図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定演出図柄を決定する。例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定演出図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定演出図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)演出図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、演出表示装置5Aの画面上における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す演出図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す演出図柄)のいずれを確定演出図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、演出表示装置5Aにおいて大当りを想起させるが確変状態を想起させないような演出図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。これにより、確定演出図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
S321の処理の後、保留表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理が実行される(S322)。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶部の記憶内容などに基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。なお、変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われるようにしてもよい。
S322の処理の後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(S323)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、S322の変化演出設定処理による保留表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
S323の処理の後、演出制御用CPU120は、例えばスーパーリーチAのリーチ演出の場合に可動体を動作させる可動体演出設定処理(S323A)を実行する。
図30(A)に示す可動体演出設定処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに基づいて、スーパーリーチAの変動パターンであるかを判定する(S501)。スーパーリーチAの変動パターンであると判定された場合(S501;Yes)には、可動体演出の有無及び種類を決定する(S502)。詳しくは、S502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図30(B)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図30(B)に示すように、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「動作パターンPTA−1(図11に示す第1動作形態)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「動作パターンPTA−2(図11に示す第1動作形態となった後に図12に示す第2動作形態)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「動作パターンPTA−1(第1動作形態)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「動作パターンPTA−2(第1動作形態後に第2動作形態)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「動作パターンPTA−2(第1動作形態後に第2動作形態)」の可動体演出が実行され易くなっており、第1可動体300が図12に示す第2動作形態に動作する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、「動作パターンPTA−1(図11に示す第1動作形態)」が実行されるため、第1可動体300が図11に示す第1動作形態に動作する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。なおここでは、動作パターンPTA−2は、第1動作形態となった後に第2動作形態を行うものとしているが、これに限定されない。例えば、動作パターンPTA−2は、図12に示す第2動作形態のみを行うものとしてもよい。
なお、スーパーリーチAの変動パターンに限らず、スーパーリーチBの変動パターンにおいて可動体演出が実行可能であるとしてもよい。また、スーパーリーチの変動パターンには、擬似連変動を有する変動パターンを含めるようにしてもよい。例えば、可動体演出の決定については、擬似連変動の回数が多いほど期待度が高くなるような決定割合にしてもよい。大当りか否かと擬似連変動の回数とに応じて決定割合を異なるように設定すればよい。
図30(A)に示すS502の処理の後、可動体演出が有りに決定されたか否かを判定する(S503)。可動体演出が有りに決定された場合(S503;Yes)には、可動体演出の実行有りを示す可動体演出フラグをオン状態にセットする(S504)。S504の処理の後、S502で決定された種類の可動体演出に対応する可動体演出パターンを設定する(S505)。つまり、S502において決定された動作パターンPTA−1又はPTA−2を設定する。S501にてスーパーリーチ変動パターンでないと判定された場合(S501;No)や、S503にて可動体演出が無しの場合(S503;No)や、S505の処理の後には、可動体演出設定処理を終了する。
図29に戻って、S323Aの処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(S324)。そして、演出表示装置5Aの画面上にて演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(S325)。このときには、例えばS323の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、演出表示装置5Aの表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて演出図柄の変動を開始させればよい。
S325の処理の後には、演出図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留記憶表示エリア5Dの第1保留表示や第2保留記憶表示エリア5Uの第2保留表示などを更新するための設定を行う(S326)。例えば、第1特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留記憶表示エリア5Uにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(S327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図28に戻って、S172の可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。図31に示す可変表示中演出処理では、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(S341)。一例として、S341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。S341にて可変表示時間が経過していない場合には(S341;No)、演出制御用CPU120は、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(S342)。保留表示変化演出期間は、例えば図29に示すS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(S342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(S343)。S343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、LED制御基板14などに対して伝送させる。これにより、演出表示装置5A,5X,5Yの画面上に所定の演出画像を表示させること、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、演出用LED9を点灯、点滅又は消灯させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
S342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(S342;No)、S343の処理の後には、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(S346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。S346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(S346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(S347)。S347の処理の後には、演出制御用CPU120は、可動体演出フラグがオンであるか否かを判定する(S347A)。可動体演出フラグがオンである場合には(S347A;Yes)、スティックコントローラ31A等の操作が有効である操作有効期間であるか否かを判定する(S347B)。操作有効期間である場合には(S347B;Yes)、スティックコントローラ31Aの操作があったか否かを判定する(S347C)。スティックコントローラ31Aの操作があった場合には(S347C;Yes)、操作フラグをオン状態にセットする(S347D)。S347Bにて操作有効期間ではないと判定されたときや(S347B;No)、S347Cにてスティックコントローラ31Aの操作がないと判定されたときや(S347C;No)、S347Dの処理の後には、可動体演出期間であるか否かを判定する(S347E)。可動体演出期間である場合には(S347E;Yes)、操作フラグがオンであるか否かを判定する(S347F)。操作フラグがオンである場合には(S347F;Yes)、可動体演出実行処理が行われる(S347G)。操作フラグがオンでない場合には(S347F;No)、可動体演出に替わる代替演出実行処理が行われる(S347H)。なお、操作フラグがオンでない場合でも(S347F;No)、可動体演出実行処理が行われる(S347G)ようにしてもよい。
S347Aにて可動体演出フラグがオンではないと判定されたときや(S347A;No)、S347Eにて可動体演出期間ではないと判定されたときや(S347E;No)、S347Gの処理の後や、S347Hの処理の後には、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、演出図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(S348)。
S341にて可変表示時間が経過した場合には(S341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(S349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(S349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。S349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(S349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、演出図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定演出図柄)を導出表示させる制御を行う(S350)。また、S350の処理では、演出図柄の可変表示における最終停止図柄を導出表示させる。そして、S350の処理の後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(S351)。S351の処理の後には、可動体演出フラグと操作フラグとをオフ状態にリセットする(S351A)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(S352)、可変表示中演出処理を終了する。
S173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。演出制御用CPU120は、最終停止図柄を導出表示させてからの現在の経過時間(所定のタイマで計測すればよい)が、予め設定されている当り開始指定コマンド受信待ち時間に達したかを判定し、達していないときに、当り開始指定コマンドの受信があった場合(当り開始指定コマンド受信フラグがオンのとき)、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行されるファンファーレ開始からエンディングの前までの演出)の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行う。その後、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、本処理を終了する。当り開始指定コマンド受信待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンドの受信もない場合は、そのまま本処理を終了する。現在の経過時間が前記の待ち時間に達している場合、特図ゲームの可変表示結果が「ハズレ」と判断して、演出プロセスフラグの値を「0」に更新し、本処理を終了する。現在の経過時間が前記の待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。
S174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5A,5X,5Yの画面上に表示させることや、演出表示装置5X,5Yを動作させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により演出用LED9を点灯、消灯等させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における各種の演出動作を制御する。当り中処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
S175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理であり、大当り遊技状態終了時のエンディングを実行するための処理である。エンディング処理においては、演出表示装置5A,5X,5Yにおいて、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
次に、本実施の形態における可動体演出及び表示装置演出を含む複合演出の一例を、図32を用いて説明する。図32は、(A)〜(F)は複合演出の流れの一例を示す説明図である。
先ず、図32(A)に示すように、例えば、所定の図柄変動表示中においてリーチ状態が成立した後、図32(B)に示すように、演出表示装置5X,5Yを演出表示装置5Aの前方側の位置に近づくように移動し、演出表示装置5X,5Yにスーパーリーチ演出等に発展したことを示す表示が実行される。
その後、図32(C)に示すように、演出表示装置5X,5Yが互いに接触して1つの表示部を形成するとともに、該表示部に遊技者に対して操作手段を操作するよう促す操作促進画像が表示される。
遊技者が操作手段の操作受付期間中に該操作手段を操作すると、図32(D)に示すように、演出表示装置5X,5Yが待機位置に移動するとともに、本実施の形態における可動体演出の開始条件が成立したとして可動体演出が実行され、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500Rが演出動作して可動体ユニットが動作待機形態から第1動作形態に変化する。このとき、各可動体が演出表示装置5Aの表示部の前方に重畳して演出表示装置5Aの表示部が遊技者から視認困難となる。
可動体ユニットの第1動作形態が所定時間経過すると、図32(E)に示すように、第2可動体400、第3可動体500L,500Rが収納されるとともに、第1可動体300及び第4可動体600L,600Rが演出動作して可動体ユニットが第1動作形態から第2動作形態に変化する。このときにも、各可動体が演出表示装置5Aの表示部の前方に重畳して演出表示装置5Aの表示部が遊技者から視認困難となる。また、可動体演出の実行中(例えば、図32(D)に示すように可動体ユニットが動作待機形態から第1動作形態に変化するとき、可動体ユニットが第1動作形態のとき、図32(E)に示すように第2動作形態に変化するときなど)には、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つ)を消灯または該可動体演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させている。これにより、可動体演出を目立たせることができ、可動体演出に遊技者を注視させることができる。よって、演出の効果を向上させることができる。
次いで、可動体ユニットの第2動作形態が所定時間経過すると、第1可動体300及び第4可動体600L,600Rの収納動作が実行され、可動体演出が終了する。そして、スーパーリーチ演出が実行され、このスーパーリーチ演出の実行後に、例えば大当りの場合には、演出表示装置5Aに大当りを示す図柄を揃えて(例えば、7−7−7等)を表示するとともに、演出表示装置5X,5Yにエフェクト画像(例えば、キャラクタや文字等)を表示する。
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、遊技領域10を視認するための窓部51と、動作可能に設けられた第1可動体300と、第1可動体300を制御するための制御手段としての演出制御用CPU120と、を備え、窓部51は、第1透過体250と、該第1透過体250よりも遊技領域10側に配置され孔部270が形成された第2透過体260と、を有し、第1透過体250と第2透過体260との間に形成された空間部Sに孔部270を介して第1可動体300の少なくとも一部が進入可能であり、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第1演出位置に移動する第2動作が実行可能である。つまり、第1可動体300が図16に示す第1待機位置(原点位置)から、図17または図18に示す第1演出位置に一気に進入させることができ、驚きのある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に加速させて進出させる加速進出手段(第1可動体300のスライド板301とベース部材700のレール701とで構成される)を備えるので、第1可動体300のスライド板301が、ベース部材700のレール701に沿って斜め下方向に加速させて進出させることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、ベース部材700のレール701は、斜め下向き直線状の経路(下向き案内経路部)を有する案内部材としているので、斜め下向きのレール701に沿って第1可動体300のスライド板301が下向きに案内されることで、第1可動体300を加速させて第2位置P2に進出させることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。なお、レール701の一部に、下向き以外の部分を有していてもよい。
また、第1可動体300は、演出表示装置5A(表示手段)に重畳しない位置(あるいは、一部が表示手段に重畳する位置であってもよい)である図16に示す第1待機位置(原点位置)から、図17または図18に示す第1演出位置に動作可能である。例えば、原点位置の第1可動体300は、遊技者から見えないまたは見え難くなっており、原点位置にあった第1可動体300が突然に第1演出位置に出現してくるので、遊技者に驚きを与えることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
また、演出制御用CPU120は、第1待機位置にある第1可動体300を、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させる第1制御と、該第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第1突出部303を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させたり、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第2突出部304を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御と、を行うことが可能である。この構成によれば、第1可動体300を第1透過体250側へ移動させる第1制御を行った後、本体部302の所定部の少なくとも一部(例えば、第1突出部303や第2突出部304)を、第2透過体260よりも第1透過体250側で第1制御における移動方向(前下方向)とは異なる方向(前上方向)に移動させる第2制御を行うことにより、遊技者によりインパクトを与えることができるため、演出の効果を向上させることができる。
具体的には、第1可動体300を第1透過体250側へ移動させる第1制御だけでなく、第1制御を行った後、第1制御における移動方向(前下方向)とは異なる方向(前上方向)に移動させる第2制御を行うことにより、本体部302の一部(例えば、第1突出部303や第2突出部304)が拡張して第1可動体300が拡大しているように見えるため、遊技者にインパクトを与えることができる。
また、後透過板261は、遊技盤面200Aとの間を遊技球が流下可能となるように盤面板200の前側に対向して配置され、遊技盤面200Aとの間に遊技球の流下領域を形成するものであるため、孔部270は、遊技領域10において遊技球の流下領域に対応しない演出領域(盤面板200に形成された開口2c)に対応する位置に形成される。つまり、遊技球の流下領域を確保する必要があるので孔部270を大きくするには限界があり、また、第1可動体300を孔部270に通過させるためには、第1可動体300を孔部270よりも大きくすることはできない。
よって、本発明のように、第1可動体300を前側へ移動させる第1制御を行った後、本体部302の所定部の少なくとも一部(例えば、第1突出部303や第2突出部304)を、第2透過体260よりも前側で第1制御における移動方向(前下方向)とは異なる方向(前上方向)に移動させる第2制御を行うことにより、孔部270を必要以上に大きくすることなく、しかも後透過板261よりも前側の遊技者に近い位置にて、第1可動体300を正面(遊技者側)から見たときに本体部302の一部が拡張しているように見せることができるため、遊技者により迫力ある演出を提供することができる。
また、演出制御用CPU120は、第2制御において、本体部302の所定部(前半分)の一部である第1突出部303や第2突出部304を、第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる。このようにすることで、第2制御における第1可動体300の第1突出部303や第2突出部304の移動(突出動作)を好適に見せることができる。
また、第2制御において、本体部302の所定部(前半分)の一部である第1突出部303や第2突出部304を、第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向であって、かつ、前透過板251に沿う方向である前上方向に移動させるため、正面から見たときに、第1突出部303や第2突出部304を、本体部302の周囲に拡張するように、かつ、遊技者側に向けて移動させることができるため、より迫力ある演出を提供することができる。
第1可動体300は、第2制御において遊技領域10とは反対方向(前側)へ移動する、すなわち、第1制御及び第2制御により漸次前方側にせり出すように移動するため、迫力のある演出を行うことができる。
また、第1可動体300は、第1制御により、第1待機位置から第1演出位置へ向けて前下方に下降しながら前側に移動するため、水平に移動するものに比べて、遊技者側に向けて移動してくる様子を分かりやすくすることができる。また、前方への移動時に本体部302の面Aだけでなく面Bも視認できるようになるため、本体部302を大きく見せることができる。
また、第1動作形態において、第1可動体300を支持する第2可動体400及び第3可動体500L,500Rや、第2動作形態において、第1可動体300を支持する第4可動体600L,600Rなどの支持手段を備える。このようにすることで、第1可動体300の動作時や動作後の姿勢を安定させることができる。
より詳しくは、第1可動体300は、遊技盤2の背面側に設けられたベース部材700に動作可能に支持されており、盤面板200と後透過板261とを介して前側に移動するため、後透過板261の手前までしか移動しない従来の可動体に比べて移動距離が長くなるため、ガイドレール等を介して安定して支持させることも考えられるが、後透過板261よりも前側までガイドレール等を設けると、可動体演出の非実行時において、ガイドレール等により後方の遊技領域10の一部が見え難くなるなど、視認性が低下する虞がある。よって、このように他の第4可動体600L,600Rなどにより演出動作時にのみ支持されるようにすることで、可動体演出の非実行時における遊技領域10の視認性の低下を防止することができる。
また、第1可動体300とは異なる第2可動体(例えば、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rなど)を備え、演出制御用CPU120は、第1制御を行った後に、第1可動体300に第2可動体400、第3可動体500L,500R、第4可動体600L,600Rなどを合体可能に移動させる制御が可能である。このようにすることで、合体により第1可動体300と第2可動体(例えば、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rなど)とが互いに支え合うため、移動後の姿勢を安定させることができる。
具体的には、可動体ユニットの第1動作形態及び第2動作形態において、第1可動体300とは異なる第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rが、第1可動体300の周辺位置で当接または近接するように配置されるため、第1突出部303及び第2突出部304の突出動作や該突出動作後に該第1可動体300が揺れたりしても、互いに支え合い、姿勢を安定させることができる。
また、第1動作形態において第2可動体400及び第3可動体500L,500Rが第1可動体300と合体したときや、第2動作形態において第4可動体600L,600Rが第1可動体300と合体したときにおいて、これら第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rは、後透過板261よりも後側に配置されるようになっている。このようにすることで、第1可動体300と第2可動体(例えば、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rなど)とは、合体したときに第1制御における第1可動体300の移動方向(前後方向)の異なる位置に位置するため、奥行き感を生じさせることができる。
また、窓部51は、遊技領域10を開閉可能であり(図3参照)、第1可動体300は、窓部51を開閉する際に第2透過体260に接触しない(図21参照)。このようにすることで、第1可動体300や第2透過体260の破損を防止できる。
具体的には、第1可動体300の前側の部分(開閉枠50の閉鎖状態において孔部270よりも前透過板251側に配置される部分)は、孔部270の回動領域Z内に配置されているため、開閉枠50を開閉動作しても後透過板261が第1可動体300に対して接触することがない。これによれば、例えば、可動体ユニットの動作中、つまり、第1制御や第2制御の実行中に動作エラー等が発生して第1可動体300が第1演出位置にて停止したままとなり、開閉枠50を開放してメンテナンスを行う必要が生じた場合であっても、後透過板261に接触することなく開閉枠50を開放できるため、後透過板261や第1可動体300が破損することを防止できる。
なお本実施の形態では、第1可動体300は、可動体演出において第1制御や第2制御の実行中であっても孔部270の回動領域Z内に配置されているため、後透過板261に接触することなく開閉枠50を開放できる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、開閉枠50を開閉する際に第2透過体に接触しないようになっていればよい。
また、第1可動体300には、第1制御を行った後に、第1透過体250以外に向けて光を照射可能な発光手段(例えば、可動体LED350A、可動体LED350B、可動体LED350CL,350CR、及び可動体LED350DL,350DR等)が設けられている。このようにすることで、遊技者だけでなく周囲にも演出をアピールすることができる。
具体的には、第1可動体300の移動演出だけでなく、可動体LED350A、可動体LED350B、可動体LED350CL,350CR、及び可動体LED350DL,350DRの発光演出も行うことができるため、広範囲に演出をアピールすることができる。
また、遊技領域10を形成するための遊技盤2を有する遊技機用枠3と、遊技機用枠3に対し開閉可能に設けられ窓部51を有する開閉枠50と、開閉枠50における窓部51以外の領域に設けられる開閉扉側発光部品としての演出用LED9と、演出用LED9の発光制御を行う発光制御手段としての演出制御用CPU120とを備え、演出制御用CPU120は、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rの動作に応じて演出用LED9の発光態様を第1〜第5発光態様に変化させることが可能である。このようにすることで、第1可動体300の移動を好適に演出することができる。
また、演出制御用CPU120は、演出用LED9を第1発光態様にて発光させた後、該第1発光態様よりも輝度が低い第2発光態様にて発光させる制御を行う。このようにすることで、第1可動体300などの透視性の低下を抑制することができる。
具体的には、第1発光態様で第1制御を行った後、可動体ユニットが第1動作形態時(第2制御時)において、第1発光態様よりも輝度が低い第2発光態様にて発光させるため、第1可動体300が拡大しているように見える演出である第2制御時に、演出用LED9の光によりハレーション等が起こり、各可動体の視認性の低下を抑制することができる。
また、遊技領域10を形成するための遊技盤2を有する遊技機用枠3と、遊技機用枠3に対し開閉可能に設けられ窓部51を有する開閉枠50と、開閉枠50における窓部51以外の領域に設けられる開閉扉側発光部品としての演出用LED9と、演出用LED9の発光制御を行う発光制御手段としての演出制御用CPU120とを備え、演出用LED9は、第1制御が行われた後に第1可動体300に向けて光を照射可能に設けられている。このようにすることで、第1可動体300を光により目立たせることができる。
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である(上記構成を削除してもよい)。以下に上記実施の形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
上記実施の形態では、第2透過体260には孔部270が形成されているが、これに限定されない。例えば、第2透過体260には、第1可動体300が進入可能な大きさの切欠部が形成されているものであってもよい。
(変形例1)
上記実施の形態では、第1可動体300は、第1駆動機構310により第1待機位置(原点位置)から第1演出位置に向けて斜め下方向に移動する(図13及び図16の矢印1参照)ようにしているが、これに限定されない。図33に示す変形例1のように、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入しない第1位置P1に動作する第1動作ACT1と、第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能としてもよい。つまり、第1可動体300が図33に示すように二段階動作するようにしてもよい。例えば、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入しない第1待機位置(原点位置P0)から真下の第1位置P1に移動する第1動作ACT1(例えば、垂下方向への移動)が可能である。さらに、第1可動体300は、第1位置P1から遊技者側に向かって、第1透過体250と第2透過体260との間に後透過板261の孔部270を介して進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2(例えば、水平方向への移動)が可能である。
また、第1可動体300は、図33に示すように、演出表示装置5A(表示手段)に重畳しない位置(あるいは、一部が表示手段に重畳する位置であってもよい)である原点位置P0から第1位置P1または第2位置P2に動作可能である。例えば、原点位置P0の第1可動体300は、遊技者から見えないまたは見え難くなっており、原点位置P0にあった第1可動体300が突然に第1位置P1または第2位置P2に出現してくるので、遊技者に驚きを与えることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
さらに、第1可動体300は、図34(A)に示すように、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作速度が異なるようにしてもよい。第1動作ACT1(原点位置P0から第1位置P1への移動)は第1速度V1で実行される。第2動作ACT2(第1位置P1から第2位置P2への移動)は第2速度V2で実行される。第2動作ACT2の動作速度(第2速度V2)は第1動作ACT1の動作速度(第1速度V1)よりも大きい。例えば、第1速度V1、V2は最大速度、平均速度などとしてもよい。詳しくは、変形例1のS502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図34(A)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定すればよい。
図34(A)に示すように、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、第1可動体300が図33に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、第1可動体300が図33に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
変形例1によれば、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入しない第1位置P1に動作する第1動作ACT1と、第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能である。特に、第2動作ACT2では、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作するので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作速度が異なる。このため、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、第2動作ACT2の動作速度(第2速度V2)は第1動作ACT1の動作速度(第1速度V1)よりも大きいとしている。このため、遊技者にとって遠い第1位置P1の動作速度よりも、遊技者に近い第2位置P2の動作速度の方が速いので、迫力のある可動体演出を提供できる。
なお、第2動作ACT2の動作速度(第2速度V2)は第1動作ACT1の動作速度(第1速度V1)よりも小さいとしてもよい。この場合には、第1可動体300が後透過板261の孔部270または切欠部を介して進入するときの動作速度が遅くなっているので、第2動作ACT2における第1可動体300の振動など(進行方向とは異なる方向の振動など)が低減され、第1可動体300が孔部270または切欠部に接触することを抑制できる。このため、第1可動体300の第2動作ACT2による故障を低減することができる。
なお、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、動作速度、動作範囲、動作経路及び動作方向のうちの少なくとも一つが異なるようにしてもよい。なお、この変形例1では、図34に示すように第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作速度が異なっており、図33に示すように第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作方向も異なっている。例えば、動作範囲については、第2動作ACT2の方が第1動作ACT1よりも動作範囲が大きいとしたり、その逆に小さくしたりしてもよい。また、動作経路については、第2動作ACT2の方が第1動作ACT1よりも動作経路が大きいとしたり、その逆に小さくしたりしてもよい。また、動作方向については、第2動作ACT2は第1動作ACT1とは異なる方向によりも動作経路が大きいとしたり、その逆に小さくしたりしてもよい。
また、図34(B)に示す別例1のように、第1可動体300は、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う発光手段(例えば、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRなど)の発光態様が異なるようにしてもよい。第1動作ACT1(原点位置P0から第1位置P1への移動)は第1発光態様(例えば輝度I1)で実行される。第2動作ACT2(第1位置P1から第2位置P2への移動)は第2発光態様(例えば輝度I2)で実行される。第2動作ACT2の輝度I2は第1動作ACT1の輝度I1よりも小さい。詳しくは、別例1のS502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図34(B)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定すればよい。
図34(B)に示すように、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTC−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTC−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTC−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTC−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTC−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、第1可動体300が図33に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTC−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、第1可動体300が図33に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
別例1によれば、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入しない第1位置P1に動作する第1動作ACT1と、第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能である。特に、第2動作ACT2では、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作するので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う発光手段(例えば、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRなど)の発光態様が異なる。このため、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、第2動作ACT2の第2発光態様(例えば輝度I2)は第1動作ACT1の第1発光態様(例えば輝度I1)よりも小さいとしている。このため、第1可動体300が遊技者側に近づいたときの眩しさを低減することができる。
なお、第2動作ACT2の第2発光態様(例えば輝度I2)は第1動作ACT1の第1発光態様(例えば輝度I1)よりも大きいとしてもよい。この場合には、第1可動体300が遊技者側に近づいたときの方が眩しくすることができ、インパクトのある発光演出を提供することができる。
なお、別例1では、第1可動体300の発光手段(例えば、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRなど)の第1発光態様と第2発光態様として輝度が異なるとしているが、光量、発光色、点滅間隔、発光シーケンス(例えば可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRが点灯する順番など)などの少なくとも一つが異なるようにしてもよい。
また、図34(C)に示す別例2のように、第1可動体300は、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う音出力手段(例えば、スピーカ8L,8Rなど)の演出音が異なるようにしてもよい。第1動作ACT1(原点位置P0から第1位置P1への移動)では、第1演出音態様(例えば音量Vo1)の演出音が出力される。第2動作ACT2(第1位置P1から第2位置P2への移動)では、第2演出音態様(例えば音量Vo2)の演出音が出力される。第2動作ACT2の音量Vo2は第1動作ACT1の音量Vo1よりも大きい。詳しくは、別例2のS502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図34(C)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定すればよい。
図34(C)に示すように、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTC−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTC−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTC−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTC−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTC−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、第1可動体300が図33に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTC−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、第1可動体300が図33に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
別例2によれば、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入しない第1位置P1に動作する第1動作ACT1と、第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能である。特に、第2動作ACT2では、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入する第2位置P2に動作するので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う音出力手段(例えば、スピーカ8L,8Rなど)の演出音が異なる。このため、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、第2動作ACT2の第2演出音態様(例えば音量Vo2)の演出音は第1動作ACT1の第1演出音態様(例えば音量Vo1)の演出音よりも大きいとしている。このため、第1可動体300の遊技者に近い第2動作を演出音によって盛り上げることができる。このため、迫力のある可動体演出を提供できる。
なお、第2動作ACT2の第2演出音態様(例えば音量Vo2)の演出音は第1動作ACT1の第1演出音態様(例えば音量Vo1)の演出音よりも小さいとしてもよい。この場合には、第1可動体300の遊技者に近い第2動作を、あえて演出音による演出を弱めることで、第1可動体300の第2動作ACT2自体に注目させることができる。例えば、静寂効果によって第1可動体300の第2動作ACT2に注視させることができる。このため、迫力のある可動体演出を提供できる。
なお、この別例2では、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、動作に伴う演出音の音量が異なるとしているが、これに限定されない。第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、動作に伴う演出音の音量、音程、テンポ、楽曲、メロディなどのうちの少なくとも一つが異なるようにしてもよい。一例として、楽曲が異なる例としては、第1動作ACT1の第1演出音態様は例えば楽曲Aが所定音量で再生され、第2動作ACT2の第2演出音態様は例えば楽曲Bが所定音量(楽曲Aのときと同じ音量)で再生されるようにしてもよい。また、楽曲及び音量が異なる例としては、第1動作ACT1の第1演出音態様は例えば楽曲Aが第1音量で再生され、第2動作ACT2の第2演出音態様は例えば楽曲Bが第2音量(楽曲Aのときの第1音量とは異なる音量)で再生されるようにしてもよい。
図34(A)〜(C)に示すように、第1可動体300は、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2を実行する場合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2を実行せずに原点位置P0に戻る場合とがあり、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。例えば、第1動作ACT1よりも第2動作ACT2の方が、期待度が高い場合には、第2動作ACT2が第1動作ACT1よりも遊技者に近い位置での動作演出となることと相まって、可動体演出の効果を高めることができる。
また、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、図35(A)に示すように、変動開始から変動停止までの複数のタイミングにおいて各種の予告演出が実行可能となっている。これらの予告演出としては、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、有利なリーチに発展するか否かを示唆するリーチ発展予告、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出などがある。上記実施の形態や変形例の可動体演出をこれらの予告演出において実行するようにしてもよい。
リーチ発展予告時の可動体演出の決定例としては、図35(B)に示すように、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図35(B)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出の動作パターンを決定すればよい。なお、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンを決定するようにしてもよい。図35(B)に示すように、スーパーリーチ変動パターンの場合は、「第1動作ACT1のみ」が30%の確率で決定され、「第1動作ACT1後に第2動作ACT2」が70%の確率で決定される。スーパーリーチに発展する場合には、「第1動作ACT1のみ」の可動体演出よりも「第1動作ACT1後に第2動作ACT2」の可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
リーチ発展予告時の可動体演出は、例えば、図36(A1)に示すように、ノーマルリーチ演出が開始され、スティックコントローラ31Aの操作を促進する操作促進画像が表示される。遊技者がスティックコントローラ31Aを操作すると、図35(B)に示す可動体演出決定用テーブルを用いて第1動作ACT1に決定された場合には、図36(A2)に示すように、第1可動体300が第1動作ACT1(図33に示す第1可動体300が原点位置P0から第1位置P1に移動)を行う。図35(B)に示す可動体演出決定用テーブルを用いて第2動作ACT2に決定された場合には、図36(A2)に示す第1可動体300が第1動作ACT1を行った後、図36(A3)に示すように第2動作ACT2(図33に示す第1可動体300が遊技者側に向かって第2位置P2進出)を行う。そして、図36(A4)に示すように、スーパーリーチ発展が表示され、第1可動体300が原点位置P0に復帰する。なお、第1動作ACT1のみの場合には、スーパーリーチに発展しないとしてもよい。また、図35(B)に示す決定例には、第1可動体300が動作せずにリーチ発展を示すリーチ発展パターンを選択可能に備えるようにしてもよい。
大当り予告時の可動体演出の決定例としては、図35(C)に示すように、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図35(C)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出の動作パターンを決定すればよい。また、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、可動体演出が実行されない。つまり、第1可動体300が動作せず、原点位置P0に止まったままとなる。一方、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「第1動作ACT1後に第2動作ACT2」の可動体演出が実行される。図33に示すように第1可動体300が第1動作ACT1した後に第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、第1可動体300が動作すれば(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)大当りとなることを知る(大当り確定予告)ことができ、遊技の興趣が向上する。
大当り予告時の可動体演出は、例えば図36(B1)に示すように、スーパーリーチ演出が開始され、煽り演出においてスティックコントローラ31Aの操作を促進する操作促進画像が表示される。遊技者がスティックコントローラ31Aを操作すると、図36(B2)に示すように、第1可動体300が第1動作ACT1(図33に示す第1可動体300が原点位置P0から第1位置P1に移動)を行う。そして、図35(C)に示すスーパーリーチ(大当り)の場合には、図36(B3)に示すように第1可動体300が第2動作ACT2(図33に示す第1可動体300が遊技者側に向かって第2位置P2進出)を行う。そして、図36(B4)に示すように、大当り表示がされ、第1可動体300が原点位置P0に復帰する。一方、図35(C)に示すスーパーリーチ(ハズレ)の場合には、第1可動体300が動作せず、図36(B5)に示すように、第1可動体300が原点位置P0に止まったままで、ハズレ表示がされる。つまり、大当り予告時の可動体演出では、第1可動体300が動作すれば(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)大当りとなることを知る(大当り確定予告)ことができる。
なお、図36(B1)では、第1可動体300が原点位置P0にあるときにスティックコントローラ31Aを操作しているが、図36(B2)に示すように第1可動体300が第1位置P1に移動した後、スティックコントローラ31Aの操作に基づいて第1可動体300の第2動作ACT2を実行させる動作演出が実行可能としてもよい。例えば、図35(C)に示す「動作せず」を「第1動作のみ」とすればよい。この場合には、遊技者の動作の検出に基づいて第1可動体300が第2動作ACT2を実行するという動作演出を提供することができる。つまり、第1位置P1にある第1可動体300が第2位置P2に移動するのか否かに遊技者を注視させることができ、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変動表示(可変表示)における第1タイミングと第2タイミングとで、第1動作ACT1のみが実行される実行割合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2が実行される実行割合とが異なるようにしてもよい。例えば図35(A)に示すリーチ発展予告の実行タイミング(第1タイミング)と、図35(A)に示す大当り予告の実行タイミング(第2タイミング)とで、第1動作ACT1のみが実行される実行割合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2が実行される実行割合とが異なるようにしている。この場合には、遊技の興趣を向上させることができる。また、所定予告(例えばリーチ発展予告)における複数のタイミングで両実行割合が異なるようにしてもよい。
(変形例2A)
上記実施の形態では、第1可動体300は、第1駆動機構310により第1待機位置(原点位置)から第1演出位置に向けて斜め下方向に移動する(図16の矢印1参照)ようにしているが、これに限定されない。図37に示す変形例2Aのように、第1可動体300が原点位置P0から第2位置P2に凹円弧状経路RT1で動作するようにしたり、凸円弧状経路RT2で動作するようにしたりしてもよい。つまり、第1可動体300を下向き案内経路部(図示省略のレール、ガイド部材など)は、凸状または凹状の下向き円弧状の経路に形成されていればよい。変形例2Aによれば、第1可動体300を下向き円弧状の経路で案内することができ、第1可動体300を下向きに加速させて進出させることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
(変形例2B)
また、図38に示す変形例2Bのように、第1可動体300が原点位置P0から第1位置P1に動作した後、第1可動体300が第1位置P1と第2位置P2とで凹円弧状経路RT3に沿って揺動可能としてもよい。つまり、第1可動体300の揺動案内経路部(図示省略のレール、ガイド部材など)は、凹円弧状の経路に形成されていればよい。変形例2Bによれば、第1可動体300が凹円弧状経路RT3に沿って揺動可能であるので、第1可動体300の進出と後退とが実行される可動体揺動演出を提供することができる。このため、演出の効果を向上させることができる。
(変形例2C)
また、図39に示す変形例2Cのように、第1可動体300は、凹円弧状経路RT1の途中位置PS1と該途中位置PS1よりも進出した進出位置PS2とに進出可能であり、第1可動体300が途中位置PS1に進出する場合と、第1可動体300が進出位置PS2に進出する場合とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるようにしてもよい。変形例2Cによれば、第1可動体300が途中位置PS1に進出する場合と、第1可動体300が進出位置PS2に進出する場合とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。例えば、途中位置PS1よりも進出位置PS2の方が、期待度が高い場合には、進出位置PS2では途中位置PS1よりも遊技者に近い位置での動作演出となることと相まって、可動体演出の効果を高めることができる。
(変形例2D)
また、図40に示す変形例2Dのように、窓部51は、第1透過体250と第2透過体260とを結ぶ方向に延出する壁部WL,WR(仕切り板)を備える。壁部WL,WRは、前透過板251と後透過板261とのうちの少なくとも一方に立設されたものとすればよい。この場合には、窓部51の強度を高めることができる。また、壁部WL,WRは、前透過板251と後透過板261とで連結されたものであってもよい。この場合には、窓部51の強度をさらに高めることができる。特に、第1可動体300が進入可能な空間部Sを有する窓部51においては、このような強度向上は有用である。この壁部WL,WRには、第1可動体300を第2位置P2に案内する下向き直線状または円弧状の案内孔WL1,WR1(あるいは案内溝であってもよい)がそれぞれ形成されている。この壁部WL,WRの各案内孔WL1,WR1には、第1可動体300の左側面と右側面とに突出した突出棒部BPが挿入可能となっている。このため、壁部WL,WRは、窓部51の強度を高めるだけでなく、第2位置P2に動作する第1可動体300が上下方向に振動することを低減でき、第1可動体300を安定して支持できる。
また、上記実施の形態では、図16に示すようにレール701が孔部270に向かって進出するものの、第1透過体250と第2透過体260との間に進入していないが、レール701(案内部材)が孔部270を介して第1透過体250と第2透過体260との間に進入するようにしてもよい。これによれば、レール701が孔部270または切欠部に向けて進出可能であるので、進出したレール701によって第1可動体300が加速されて第1透過体250と第2透過体260との間に進出させることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
また、扉開放検出スイッチによる開閉枠50の開放検知に基づいて、第1可動体300の第1透過体250と第2透過体260との間への進入を制限するようにしてもよい。これによれば、第1可動体300や第2透過体260の破損を防止できる。
前記実施の形態では、第2制御の実行により、第1突出部303が本体部302の周囲に広がるように第1突出状態に変化した場合、パチンコ遊技機1の前側から見たときに第1突出部303は孔部270に対応する領域外へ突出する、つまり、遊技球の遊技領域10側へせり出すことがないので、第1突出部303により遊技球の視認が阻害されることはない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図41の変形例3に示すように、第1可動体300の所定部の少なくとも一部が、遊技球の遊技領域10に対応する領域に重なるように移動してもよいし、あるいは、図42の変形例4に示すように、第1可動体300の所定部の少なくとも一部が遊技球の遊技領域10に対応する領域に重なるように、本体部302全体を移動させてもよい。
(変形例3)
ここで、図41に基づいて、変形例3について説明する。図41は、変形例3の窓部ユニットを示す横断面図である。図41に示すように、第1可動体300の本体部302において、第1制御の実行により後透過板261よりも前側に位置する所定部に、可動部306L,306Rが左右方向に移動可能に設けられている場合において、これら可動部306L,306Rをそれぞれ外側方に向けて移動させたときに、これら可動部306L,306Rのすくなくとも一部が、孔部270に対応する領域外である遊技領域10に対応する位置に重なるようにしてもよい。
(変形例4)
また、図42に基づいて、変形例4について説明する。図42は、変形例4の窓部ユニットを示す横断面図である。図42に示すように、第1可動体300の本体部302において、第1制御の実行により後透過板261よりも前側に位置する所定部に、突出部307L,307Rが本体部302に対し突設されている場合において、これら突出部307L,307Rのすくなくとも一部が、孔部270に対応する領域外である遊技領域10に対応する位置に重なるように、本体部302を含む第1可動体300全体を左右方向や上下方向に移動させてもよい。
また、前記実施の形態では、第1待機位置にある第1可動体300を、本体部302の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させることができる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ベース部に動作不能に設けられた非可動体の少なくとも一部を、後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するように設けてもよい。また、このようにする場合、可動体演出に用いる可動体だけでなく、例えば、遊技球を誘導可能な誘導通路の少なくとも一部を、後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するように設けてもよい。
例えば、誘導通路の一例としてのワープ通路800は、遊技領域10を流下する遊技球を所定領域(例えば、ステージや入賞口など)まで誘導する誘導通路であるが、誘導通路は、このようなワープ通路800に限らず、入賞領域に進入した入賞球を誘導する入賞通路や演出用の球通路等であってもよい。
(変形例5)
ここで、図43に基づいて、変形例5について説明する。図43は、(A)は変形例5の固定式の球通路を示す縦断面図、(B)(C)は変形例3の移動式の球通路を示す縦断面図である。
図43(A)に示すように、一部が前方に屈曲するワープ通路800を形成する透光性を有する合成樹脂材からなる通路形成部材801の一部を、後透過板261に形成した孔部271に背面側から挿入し、ワープ通路800の一部が孔部271を介して後透過板261よりも前側に位置するようになっている。
このようにすることで、通路形成部材801を透して、遊技球が第1透過体250の前透過板251に近い位置を流下する様子を視認できるようになるので、遊技の興趣が向上する。
また、遊技球を直線状に流下させる第1ワープ通路800Aと、遊技球を前後に蛇行させて流下させる第2ワープ通路800Bと、を形成する透光性を有する合成樹脂材からなる通路形成部材801の一部を、第1通路位置(図43(B)参照)と該第1通路位置よりも前方の第2通路位置(図43(C)参照)との間で前後移動可能に設け、第2通路位置に移動したときに、後透過板261に形成した孔部271を介して第2ワープ通路800Bの少なくとも一部が後透過板261よりも前側に位置するようにしてもよい。
このようにすることで、通路形成部材801を透して、遊技球が第1透過体250の前透過板251に近い位置を流下する様子を視認できるようになるので、遊技の興趣が向上する。
また、前記実施の形態では、第2制御で移動する本体部302の一部が、本体部302内から突出動作する第1突出部303や第2突出部304である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体において、第1制御により孔部を介して第2透過体よりも第1透過体側に位置する部分(所定部)またはその一部が、第2制御において第1制御での移動方向と異なる方向に移動できればよい。つまり、第2制御において動作する部分は、突出動作するものに限られず、スライド移動や回動などにより移動できるものであってもよい。また、可動体の所定部の移動方向は、第1制御における可動体の移動方向と異なれば、例えば、左右、上下、斜め方向等自由に変更することができる。
また、前記実施の形態では、第1可動体300が第1演出位置まで移動したときに、本体部302の所定部(前半部)のみが後透過板261よりも前側に位置するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体300全体が後透過板261よりも前側に位置するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、可動体の一例である第1可動体300は、第1待機位置から第1演出位置へ向けて前下方にスライド移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1待機位置から第1演出位置へ向けて前側に水平に移動するものでもよいし、前上方、前左方、前右方等に移動するものでもよい。つまり、後透過板261の後側から前側に向けて移動可能に設けられていればよい。また、前側に移動するものであればスライド移動ではなく、回動により前側に移動するものでもよい。
また、前記実施の形態では、可動体の一例である第1可動体300は、第1待機位置において前部が後透過板261よりも前側に位置するように配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1待機位置において全体が後透過板261よりも後側に位置するように配置されていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1可動体300のみが第1演出位置まで移動したときに、本体部302の所定部が後透過板261よりも前側に位置する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2可動体400、第3可動体500L,500R、第4可動体600L,600Rといった複数の可動体が、演出位置まで移動したときに所定部が後透過板261よりも前側に位置するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第1可動体300は、演出表示装置5Aの上方位置に配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体の配置位置は任意に変更可能である。
また、前記実施の形態では、演出位置まで移動したときに所定部が後透過板261よりも前側に位置するように動作する可動体の一例として、演出用の可動役物である第1可動体300を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600R等を演出位置まで移動したときに所定部が後透過板261よりも前側に位置するように動作する可動体として適用してもよいし、これらとは別個に設けた演出用の可動体でもよい。さらに、このように演出制御基板12に接続される演出用の可動役物に限らず、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなど主基板11に接続される各種表示装置や、普通可変入賞球装置6Bや特別可変入賞球装置7等を可動体として適用してもよい。
また、前記実施の形態では、可動体としての第1可動体300は、少なくとも一部(後半部)が遊技盤2の背面側に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、盤面板200の遊技盤面200Aよりも前側に設けられているものであってもよい。
また、前記実施の形態では、可動体とは異なる第2可動体(例えば、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rなど)を、可動体を支持する支持手段とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可動体自体や可動体を動作させる駆動機構等を適宜タイミングで固定するロック機構等を支持手段としてもよい。
また、前記実施の形態では、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rが第1可動体300と合体したときにおいて、後透過板261よりも後側に配置される形態を例示したが、例えば、可動体を前後に伸縮自在に構成し、後透過板261よりも後側の位置から後透過板261よりも前側の位置まで伸長するようにすることで奥行き感を生じさせるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rが第1可動体300と合体した後に第2制御により第1突出部303や第2突出部304が突出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、合体と同時または合体前に第1突出部303や第2突出部304が突出したり移動したりするようにしてもよい。
また、以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機1では、遊技領域10を視認するための窓部51を備え、窓部51は、第1透過体250と、第1透過体250よりも前記遊技領域10側に配置される第2透過体260と、を有し、第1透過体250は、板状部としての前透過板251と筒状部としての第1筒状体252及び第2筒状体253とを有してなり、前記筒状部は、補強構造部254を有する。
このように、筒状部としての第1筒状体252及び第2筒状体253を有することにより、開閉枠50の板厚を大きくしなくても板状部としての第1透過板251と後透過板261とを離して配置できるので演出効果が向上するとともに、第1透過体250の筒状部が補強されているため、第1透過体250の板状部である前透過板251と後透過板261との間に形成される空間部Sの周囲を覆う筒状部から不正部材が進入されるといった不正行為を防止できる。
より詳しくは、第1筒状体252及び第2筒状体253からなる筒状部は、開閉枠50の開口から前方に突出するように遊技者から視認可能に設けられていることで、ガラス板からなる前透過板251を避けて筒状部から不正部材などを進入させる不正行為が行われる可能性が高いが、上記のように補強構造部254が複数個所に設けられていることで、筒状部の強度が向上するため、筒状部を撓ませて前透過板251との間に隙間を生じさせたり、穴をあけたりするなどして不正部材を進入させるといった不正行為を抑制できる。
また、補強構造部254は、前透過板251から第2透過体260に向けて延設される凹凸状部(例えば、凸条部254A,255Aや凹条部254B,255Bなど)であることで、筒状部を好適に補強することができる。より詳しくは、前後方向の強度が向上するので、前透過板251が叩かれるなど外力が加えられたときの衝撃により第1筒状体252や第2筒状体253が破損することを抑制できる。
また、筒状部としての第1筒状体252及び第2筒状体253は非透光性の合成樹脂材により筒状に形成されている。また、第1筒状体252の外周面と、第2筒状体253の内周面にはメッキ加工が施されていることで、周囲の光(例えば、外光や隣接する遊技機からの光など)が入り込んで遊技領域10の視認性が低下することを防止できる。
また、第1筒状体252や第2筒状体253の周方向の複数個所に補強構造部254が形成されることで、筒状部の外周面に凹凸部が形成され、このような凹凸部と外周面に施されたメッキ加工とにより、筒状部の外周面に装飾部が設けられていることで、外観体裁を向上させることができる。
また、窓部51の下方に、遊技球を貯留可能な貯留部としての上皿90を備え、前透過板251は、下方に向けて遊技領域10側に傾斜するように設けられていることで、上皿90へ遊技球を投入する際に第1透過体250が邪魔になることを回避できる。
また、第1透過体250と第2透過体260とは、分離可能に一体化されている。具体的には、図6及び図7に示すように、第1透過体250と第2透過体260とは、ネジN2を取付けることで一体化され、ネジN2を取外すことで分離できるようになっている。
このようにすることで、例えば、前透過板251と後透過板261とのうち一方に傷が付いたり、経年劣化したりすることで遊技領域10の視認性が低下したり、あるいは破損するなどして交換が必要になった場合、第1透過体250と第2透過体260とを分離することで一方のみを部分的に交換することができるため、交換時のコストを低減することができる。特に、機種によって孔部270の形状や位置等が異なる後透過板261を有する第2透過体260だけを交換可能とし、第1透過体250は複数の機種に共通して使用することが可能となる。
また、前記実施の形態では、第2透過体260を構成する後透過板261に形成される孔部270は、盤面板200に形成された開口2cに対応する位置、つまり、遊技球の流下領域以外の領域(演出領域)に対応する位置に形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一部が遊技球の流下領域に対応する位置に形成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、第2透過体260を構成する後透過板261に孔部270が形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過板261に切欠部が形成されていてもよい。具体的には、例えば、遊技領域10を視認可能とするために、後透過板261は遊技領域10とほぼ同形に形成されるものであるが、その周縁の一部に切欠部を形成し、該切欠部を介して可動体を後透過板261よりも前側に位置するまで前側へ移動させることができるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、孔部270は1個所にのみ設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、孔部や切欠部は複数個所に形成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1透過体250は、透過性部材からなる板状部としての前透過板251と筒状部としての第1筒状体252及び第2筒状体253とを有しており、第1筒状体252及び第2筒状体253は非透過性部材にて構成されている、つまり、第1透過体250の一部が非透過性部材からなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252及び第2筒状体253も透過性部材にて構成されていてもよい。すなわち、第1透過体250は、板状部または筒状部の少なくとも一部が透過性部材にて構成されていればよい。
また、前記実施の形態では、第2透過体260は、後透過板261と枠体262とを有しており、枠体262は非透過性部材にて構成されている、つまり、第2透過体260の一部が非透過性部材からなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、枠体262も透過性部材にて構成されていてもよい。すなわち、第2透過体260は、少なくとも一部が透過性部材にて構成されていればよい。
また、前記実施の形態では、第1透過体250を構成する筒状部として、第1筒状体252及び第2筒状体253を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、筒状部は、前透過板251と後透過板261との間に形成される空間部Sの側周面を閉鎖する壁部にて構成されていれば完全な筒状でなくてもよく、例えば、アーチ状に形成された側壁部にて構成されていてもよい。詳しくは、筒状部は側面視略四角形状となるが、側面視三角形状になっていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1透過体250を構成する板状部としての前透過板251と、筒状部としての第1筒状体252及び第2筒状体253とは、それぞれ別部材を一体に組付けることにより構成した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、板状部及び筒状部を、透過性を有する合成樹脂材により一体成型により形成するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、筒状部を第1筒状体252と第2筒状体253、つまり、複数の部材により構成した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単一の部材にて構成してもよい。
また、前記実施の形態では、前透過板251はガラス材、第1筒状体252及び第2筒状体253は非透光性の合成樹脂材、後透過板261は透光性を有する合成樹脂材にて構成した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前透過板251を透光性を有する合成樹脂材にて構成してもよいし、後透過板261をガラス材にて構成してもよい。また、第1筒状体252や第2筒状体253を、透光性を有する合成樹脂材にて構成してもよい。
(変形例6)
ここで、図44に基づいて、変形例6について説明する。図44は、(A)は変形例4としての窓部ユニットを示す横断面図、(B)は窓部ユニットを示す縦断面図、(C)は他の例としての窓部ユニットを示す横断面図、(D)は(C)の側面図である。
図44(A)に示すように、第1透過体250の筒状部を構成する筒状体252Aが透光性を有する合成樹脂材にて構成されている場合、例えば、第1可動体300の所定部が後透過板261よりも前側になる第1演出位置まで移動した状態において、該第1可動体300に搭載された可動体LED350CL,350CRから外側方に向けて照射された光は、筒状体252Aを透過してパチンコ遊技機1の左右側方に出射されるようになる。よって、当該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者だけでなく、その周囲の遊技客に演出をアピールすることが可能となる。
また、図44(B)に示すように、例えば、第1可動体300の所定部が後透過板261よりも前側になる演出位置まで移動した状態において、開閉枠50における窓部51の上方(または左右側方や下方)に設けられた演出用LED9から照射された光が、筒状体252Aを透過して空間部Sの内部にある第1可動体300に出射されるようにしてもよい。このようにすることで、第1演出位置まで移動した第1可動体300の直上(または真横や真下)から光を照射可能となるので、第1可動体300の演出効果をより向上させることができる。
また、図44(B)に示すように、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入したときに、第1透過体250と第2透過体260とを結ぶ側面部(図44の筒状体252A)から所定演出(例えば、演出用LED9から照射された光が、筒状体252Aを透過して空間部Sの内部にある第1可動体300に出射されることで、第1可動体300が発光装飾されるなど)を実行するとで、第1可動体300を装飾する装飾演出が実行される。つまり、第1透過体250と第2透過体260との間に進入した第1可動体300を、側面部(図44の筒状体252A)の所定演出によって装飾することができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、装飾演出としては複数種類の実行パターンがある。例えば、演出用LED9はフルカラーLEDであり、図44(B)に示すように、演出用LED9は、青色、緑色、赤色の3種類の発光パターン(複数種類の実行パターン)で発光可能である。この発光パターンの種類(装飾演出の実行パターンの種類)に応じて、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるようにしてもよい。例えば、期待度は、青色(期待度:小)<緑色(期待度:中)<赤色(期待度:大)の関係としてもよい。これによれば、装飾演出(演出用LED9からの青色、緑色、赤色の光が第1可動体300に照射されることで、期待度に応じた第1可動体300の発光演出)に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、筒状体252A全体が透光性を有していなくても、一部のみが透光性を有していればよい。具体的には、例えば、図44(C)に示すように、非透光性の合成樹脂材にて構成した筒状体252Aの周面(例えば、左右側面など)の一部に透視窓258を形成し、演出表示装置5X,5Yを、その表示部が後透過板261よりも前側になる演出位置まで移動させた際に表示部が透視窓258に臨むように配置することで、空間部Sの内部にある演出表示装置5X,5Yの表示部に表示された画像を、透視窓258を透して視認することができるようにしてもよい。このようにすることで、表示位置まで移動した演出表示装置5X,5Yに表示された画像をパチンコ遊技機1の側方から視認できるという所定演出が実行されるため、演出効果をより向上させることができる。
(変形例7)
図45に示す変形例7のように、第2透過体260(第2透過部材)は、光が入射可能な光入射部260aを有し、遊技機用枠3(遊技機本体)は、第2透過体260の光入射部260aと対向する対向部3aに配置されたLED9a(発光部品)を有し、第2透過体260の筒状体252A(側面部)は、LED9aから光入射部260aに入射された光が該筒状体252A(側面部)の内部を導光可能な導光部260bを有し、この導光部260bからの光が筒状体252A(側面部)の空間部S側の面から第1可動体300に向けて出射可能であるとしてもよい。筒状体252Aは例えば導光部材であり、該筒状体252Aの内部に入射された光が空間部S側の面から出射可能となっている。また、筒状体252Aの第1透過体250側の先端部には、遮光部材260c(入射抑制手段)を有しており、該筒状体252Aの内部に入射された光が第1透過体250に入射されないようになっている。なお、遮光部材260cに替えて反射部材(入射抑制手段)を設けるようにしてもよい。
変形例7によれば、遊技機用枠3にLED9aを配置し、遊技機用枠3に対して開閉可能な開閉枠50の第2透過体260は、LED9aから入射された光を該第2透過体260の内部で伝播させて筒状体252A(側面部)に導光可能な導光部260bを有し、該導光部260bからの光が筒状体252A(側面部)から第1可動体300に向けて出射可能としているので、開閉枠50と遊技機用枠3とを接続ケーブルなどで電気的接続すること無く装飾演出を実現できる。つまり、開閉枠50に電気部品を設けること必要が無い。このため、開閉枠50を閉じる際に電気配線を噛み込む問題を解消できる。
なお、開閉枠50側にLED9a(発光部品)を設け、開閉枠50側のLED9aと遊技機用枠3(遊技機本体)側に設けられた制御基板や電源基板などとを接続ケーブルによって電気的に接続されるようにしてもよい。この構成によれば、開閉枠50は、筒状体252A(側面部)を発光させるためのLED9a(発光部品)を備えているので、開閉枠50側のみでLED9a(発光部品)から筒状体252A(側面部)までの光路を確保できる。また、遊技機用枠3(遊技機本体)側にLED9a(発光部品)を配置することが不要となるので、遊技機用枠3(遊技機本体)の設計自由度を向上させることができる。
また、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に進入したときに、図45に示すように、複数種類の動作(例えば、第1可動体300の回転、拡張、揺動、変形など)が実行可能であり、この複数種類の動作に応じて装飾演出の実行パターンが異なる(第1可動体300の回転、拡張、揺動、変形に合わせた複数種類の発光態様とするなど)ようにしてもよい。この場合には、多様性のある装飾演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、遊技領域には、前記発光部品(例えば、図45に示すLED9aなど)とは異なる遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つ)が配置され、前記装飾演出を実行するときには、前記遊技領域側発光部品を消灯または該装飾演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、第1透過体250と第2透過体260との間に進入した第1可動体300を、筒状体252A(側面部)からの光の照射によって目立たせることができる。このため、装飾演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、開閉枠50には、図45に示すLED9a(発光部品)とは異なる演出用LED9(開閉扉側発光部品)が配置され、装飾演出を実行するときには、演出用LED9を消灯または該装飾演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、装飾演出を実行するときには、開閉枠50の演出用LED9(開閉扉側発光部品)を消灯または該装飾演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるので、第1透過体250と第2透過体260との間に進入した第1可動体300を、導光部260bを伝わって筒状体252A(側面部)から出射された光が第1可動体300に照射され、第1可動体300は明るく、開閉枠50の窓部51以外は暗くなることによって装飾演出を目立たせることができる。このため、装飾演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて前記所定演出が実行可能であるとしてもよい。これによれば、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて前記所定演出の態様が変化可能であるとしてもよい。これによれば、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例8)
図46(A)に示す変形例8のように、第1透過体250と第2透過体260とを結ぶ筒状体252A(側面部)において特定演出を実行可能であるとしてもよい。変形例8によれば、第1透過体250と第2透過体260とを結ぶ筒状体252A(側面部)において特定演出が実行されることにより、演出の効果を向上させることができる。また、側面部における特定演出は、第1可動体300の進出の有無に関わらず実行可能であるが、例えば、第1透過体250と第2透過体260との間に第1可動体300が進入したときに、側面部において特定演出を実行することにより、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、第1透過体250と第2透過体260との間に可動体が進入していないときに、側面部において特定演出を実行することにより、可動体演出の実行などを期待させることができ、演出の効果を高めることができる。
図46(A)に示すように、筒状体252A(側面部)は、前記特定演出として画像を表示する画像表示手段DP(例えば、液晶表示装置、有機ELなど)を備える。これによれば、側面部に設けられた画像表示手段DPが特定演出の画像を表示するので、演出の効果を向上させることができる。なお、画像表示手段DPに替えて、画像を投影する投影手段(プロジェクタ)を備え、この投影手段(プロジェクタ)からの画像が筒状体252A(側面部)に投影されることにより、この筒状体252A(側面部)において前記特定演出が実行可能であるとしてもよい。
(変形例9)
図46(B)に示す変形例9のように、筒状体252A(側面部)は、入射された光が内部に導光されることで前記特定演出のための画像を導光表示する画像導光表示手段(例えば導光板GP)を備えるとしてもよい。例えば、筒状体252Aに入射されて該筒状体252Aの内部を導光された光が導光板GPに入射され、この入射光によって導光板GPでの導光表示が行われるようものや、発光部品(例えば、図44に示す可動体LED350CL,350CRなど)からの光が筒状体252Aを透過して導光板GPに入射され、この入射光によって導光板GPでの導光表示が行われるようものであればよい。変形例9によれば、筒状体252A(側面部)に設けられた画像導光表示手段(例えば導光板GP)が特定演出のための画像を導光表示するので、演出の効果を向上させることができる。
(変形例10)
図47(A)に示す変形例10のように、筒状体252A(側面部)は、入射された光を導光可能な導光部材260dを備え、導光部材260dは、複数の光出射部9b(図47では横3列のLED群)と、各光出射部9bに対応して該導光部材260dを複数に区分けした対応領域部260e(図47では横3列の対応領域部260e)とを備える。なお、筒状体252A自体が導光部材であってもよい。前記特定演出は、光出射部9bに対応する筒状体252A(側面部)における対応領域部260eが発光する演出であるとしてもよい。例えば、図47(B)に示すように、特定演出は、各対応領域部260eが遊技者から遠い方から近い方に順次に発光する演出としてもよい。その逆に、遊技者から近い方から遠い方に順次に発光する演出としてもよい。なお、前記特定演出は、導光部材260dの光出射部9bが発光する演出としてもよい。変形例10によれば、演出の効果を向上させることができる。
図47(B)に示すように、筒状体252A(側面部)における発光態様が段階的に異なる複数種類の発光態様パターン(最奥側の対応領域部260eのみ発光するパターン、最奥側と中間の2つの対応領域部260eが発光するパターン、全ての対応領域部260eが発光するパターンの3種類)があり、これらの発光態様パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度が異なるようにしてもよい。この場合には、発光態様パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度が異なるので、特定演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、特定演出としては複数種類の特定発光パターン(例えば、発光色、輝度、点滅間隔のうちの少なくとも一つが異なる特定発光パターン)があり、この特定発光パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度が異なるようにしてもよい。この場合には、特定発光パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度が異なるので、特定演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、特定演出を実行するときには、前記遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つ)を消灯または該特定演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。これによれば、特定演出を実行するときには、遊技領域側発光部品を消灯または該特定演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるので、特定演出を目立たせることができる。このため、特定演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、特定演出を実行するときには、開閉扉側発光部品(開閉枠50の演出用LED9)を消灯または該特定演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。これによれば、特定演出を実行するときには、開閉扉の開閉扉側発光部品(開閉枠50の演出用LED9)を消灯または該特定演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるので、特定演出を目立たせることができる。このため、特定演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて(例えば、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて)前記特定演出が実行可能であるようにしてもよい。これによれば、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、画像導光表示手段(例えば図46(B)に示す導光板GP)または前記導光部材(例えば図47(A)に示す導光部材260d)からの光が第1透過体250と第2透過体260とのうちの少なくとも一方に入射されることを抑制する入射抑制手段(例えば、図45に示す遮光部材260cや反射部材など)を備えるようにしてもよい。これによれば、入射抑制手段(例えば、図45に示す遮光部材260cや反射部材など、あるいは離間部(隙間部)など)により、画像導光表示手段(例えば図46(B)に示す導光板GP)または前記導光部材(例えば図47(A)に示す導光部材260d)からの光が第1透過体250と第2透過体260とのうちの少なくとも一方に入射されることが抑制されるので、第1透過体250または第2透過体260の一部が予期せぬ発光態様となることを抑制できる。このため、演出の効果を向上させることができる。
また、窓部51は、第1透過体250と第2透過体260とが着脱可能な本体部材を備えるようにしてもよい。例えば、第1透過体250は遊技者側に露出しており、第1透過体250が悪意の遊技者などに故意に傷つけられる虞もあり、第2透過体260に比べて損傷し易い。また、第2透過体260については、第1可動体300が進出しているときに開閉枠50が開かれると該第1可動体300が接触する虞がある。このように、第1透過体250または第2透過体260の単位で交換が可能であるので、窓部51全部を交換する必要が無い。このため、部品交換コストを低減でき、窓部51のメンテナンス性に優れる。
(変形例11)
変形例10では、図47では横3列の光出射部9bと、横3列の対応領域部260eとしているが、図48(A)に示す変形例11のように、縦複数列の光出射部9bと、縦複数列の対応領域部260eとしてもよい。前記特定演出は、縦複数列の対応領域部260eが発光する演出であるとしてもよい。例えば、図48(B)に示すように、特定演出は、各対応領域部260eが下から上に順次に発光する演出としてもよい。その逆に、上から下に順次に発光する演出としてもよい。なお、前記特定演出は、導光部材260dの光出射部9bが発光する演出としてもよい。変形例11によれば、演出の効果を向上させることができる。
(変形例12)
次に、図49に基づいて、変形例12について説明する。図49は、(A)は変形例12の窓部ユニットを示す横断面図、(B)は導光板演出の演出態様を示す正面図である。本変形例12では、前透過板251や後透過板261が導光板として機能する一例について説明する。
具体的には、図49(A)(B)に示すように、前透過板251は、左右の側端面から内部に入射された導光板LED290からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する発光領域E1、つまり、前透過板251の内部に入射された光により発光する発光領域E1(図49(B)における網点領域を参照)と、左右の側端面から内部に入射された導光板LED290からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない非発光領域と、を有する。
後透過板261は、第1可動体300に設けられ、孔部270の側端面から内部に入射された導光板LED291からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する発光領域E2、つまり、後透過板261の内部に入射された光により発光する発光領域E2(図49(B)における斜線領域を参照)と、孔部270の側端面から内部に入射された導光板LED291からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない非発光領域と、を有する。
発光領域E1,E2は、端面から内部に入射された導光板LED290,291からの入射光を誘導して前面から出射させるように微細な凹凸状態(粗面)に背面側に形成されている。具体的には、発光領域E1,E2は、光の進行方向を側方から見たときの断面視で一定ピッチの略半円形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている(詳細な図示なし)。
前透過板251や後透過板261の端面から内部に光が入射されると、発光領域E1,E2に形成された複数の凹部からなるドットパターンによって前透過板251や後透過板261に所定の画像(静止画像)が表示される(図49(B)における網点領域と斜線領域を参照)。
本変形例12に示すように、第1透過体250の前透過板251と第2透過体260の後透過板261とは、端面から入射された光を導光して面発光させる導光板として機能することで、可動体演出における演出効果をより高めることができる。特に、可動体が、所定部が後透過板261よりも前側になる演出位置まで移動した状態においても、その前方で発光領域E1を発光させて可動体を演出することができる。
また、発光領域E1と、該発光領域E1より後方の発光領域E2と、を発光可能とすることで、可動体の前後位置に応じた発光領域E1,E2を発光させることができるため、可動体により近い個所で発光演出を行うことができる。また、発光領域E1,E2を同時に発光させることで、前後の奥行き感を生じさせることができるため、演出効果が向上する。
また、本変形例12では、可動体に設けた導光板LEDからの光を孔部270の端面から入射させることができるようにすることで、開閉枠50側に取付けられる第1透過体250や第2透過体260に発光体を設けなくて済み、配線を演出制御基板12が搭載される遊技機用枠3側から引き回す必要がなくなるので、配線作業の複雑化を回避できる。なお、発光領域E2を、窓部ユニット51A側に設けた導光板LEDからの光により発光させるようにしてもよい。また、前透過板251と後透過板261の双方に発光領域E1,E2を設けたが、いずれか一方のみに設けるようにしてもよい。
また、本変形例12では、前透過板251と後透過板261の双方に発光領域E1,E2を設けた一例を説明したが、筒状部を、端面から入射された光を導光して面発光させる導光体として機能させるようにしてもよい。この場合、筒状部を透光性を有する透過性部材にて構成し、筒状部の前端または後端から光を入射させることで、外周面の一部に設けた発光領域が発光するようにすればよい。
(変形例13)
図50に示す変形例13のように、第1可動体300とは別の可動導光板MGP(第2可動体)を備え、可動導光板MGPは、第1可動体300の第1位置P1と第2位置P2との間の第3位置P3に位置可能であり、第1可動体300を第2位置P2に移動させるときには該第1可動体300の第2位置P2への移動に干渉しない第4位置P4に移動可能であるとしてもよい。例えば、可動導光板MGPは、光が内部に導光されることで導光表示する導光板(透明演出手段)であって、図示しない導光板用駆動機構によって第3位置P3と第4位置P4とで移動可能となっている。第4位置P4は、図50に示すように、第2位置P2よりも第1透過体250に近い位置である。図示しない導光板用駆動機構は、可動導光板MGPの位置を検出する第3位置センサ及び第4位置センサ(判定手段)を備えている。
図51に示す変形例13の可動体演出実行処理(S347G)では、演出制御用CPU120は、可動導光板MGPの移動タイミングであるか否かを判定する(S71)。移動タイミングであると判定された場合(S71;Yes)には、可動導光板MGPの第3位置P3から第4位置P4への移動を開始させる(S72)。S72の処理の後、可動導光板MGPが第4位置P4に到達したか否かを判定する(S73)。演出制御用CPU120は、可動導光板MGPが第4位置P4に位置すると第4位置センサの検出信号がオンとなり、第4位置センサからの検出信号に基づいて、可動導光板MGPが第4位置P4に到達したことを判定することができる。可動導光板MGPが第4位置P4に到達している場合(S73;Yes)には、第1可動体300の第2位置P2への移動を開始し(S74)、第1可動体300の第2位置P2での動作が実行される(S75)。
一方、可動導光板MGPが第4位置P4に到達していない場合(S73;No)には、第1可動体300の動作を制限する(S76)。演出制御用CPU120は、可動導光板MGPの第4位置P4への移動開始から所定の第1時間が経過した後において第4位置センサからの検出信号がオンでない場合には、可動導光板MGPが第4位置P4に到達していないと判断すればよい。また、可動導光板MGPの第4位置P4への移動開始から第2時間(但し、第2時間は第1時間よりも短い時間であって第3位置P3から離れる時間を含む時間である)が経過した後も第3位置センサでの検出信号がオフにならない場合には、可動導光板MGPが第3位置P3に止まったままであり、可動導光板MGPが第4位置P4に到達していないと判断してもよい。
第1可動体300の動作を制限する(S76)内容としては、図51に示すように、第1可動体300を第1位置P1で動作させること、第1可動体300の第2位置P2への移動を中止すること、第1可動体300の動作を停止させたままとすることなどとすればよい。
S76の処理の後、可動導光板MGPが動作異常であることを示す導光板動作異常フラグをオンにセットする(S77)。なお、可動導光板MGPの移動タイミングでない場合(S71;No)や、S75の処理の後や、S77の処理の後には、可動体演出実行処理を終了する。
変形例13によれば、第1可動体300を第2位置P2に移動させるときには該第1可動体300の該第2位置P2への移動に干渉しない第4位置P4に移動可能であるので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。
また、可動導光板MGPの第4位置P4が、第2位置P2よりも第1透過体250に近い位置である場合には、第1透過体250と第2透過体260との間に進入した第2位置P2よりも手前側の第4位置P4に可動導光板MGPが移動しているので、第1可動体300と可動導光板MGPとが進出した可動体演出を提供することができ、演出の効果を向上させることができる。
可動導光板MGPは、光が内部に導光されることで導光表示する透明演出手段であるので、可動導光板MGPの導光表示により、演出の効果を向上させることができる。例えば、可動導光板MGPが第3位置P3に位置し、第1可動体300が第1位置P1に位置するとき、つまり、可動導光板MGPが第1位置P1の第1可動体300よりも手前側に位置するとき、可動導光板MGPの導光表示とその背後に位置する第1可動体300とによる可動体演出が実行可能であるので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、可動導光板MGPが第4位置P4に位置し、第1可動体300が第2位置P2に位置するとき、つまり、進出した可動導光板MGPの導光表示とその背後で進出した第1可動体300とによる可動体演出が実行可能であるので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、可動導光板MGPが第4位置P4に移動した後に、第1可動体300が第2位置P2に移動するという一連の可動体演出を提供できる。このため、演出の効果を向上させることができる。
また、可動導光板MGPが第4位置P4に移動した後に、第1可動体300が第2位置P2に移動するという一連の可動体演出を提供できる。このため、演出の効果を向上させることができる。
可動導光板MGPが第4位置P4に移動不可能の場合には、第1可動体300を第2位置P2に進出させることに替えて、第1可動体300を第1位置P1にて動作させることができる。このため、移動不可能な可動導光板MGPに第1可動体300が接触することを防止でき、第1可動体300や可動導光板MGPの破損を防止できる。また、第1可動体300が第1位置P1にて動作するので、可動体演出に対する違和感を低減できる。
また、可動導光板MGPが第4位置P4に移動不可能の場合には、第1可動体300を第2位置P2に移動させないとしたり、第1可動体300を停止させたままとしたりするので、移動不可能な可動導光板MGPに第1可動体300が接触することを防止でき、第1可動体300や可動導光板MGPの破損を防止できる。
また、可動導光板MGPが第3位置P3に位置するときと第4位置P4に位置するときとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるようにしてもよい。これによれば、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、可動導光板MGPが第4位置P4に位置するときには、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つ)を消灯または該該可動導光板MGPが第4位置P4に位置していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。これによれば、可動体演出を目立たせることができる。このため、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、可動導光板MGPが第4位置P4に位置するときには、開閉枠50の演出用LED9(開閉扉側発光部品)を消灯または該可動導光板MGPが第4位置P4に位置していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。これによれば、可動体演出を目立たせることができる。このため、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)による遊技者の動作の検出に基づいて、可動導光板MGPの第4位置P4への移動と第1可動体300の第2位置P2への移動とが実行可能であるとしてもよい。これによれば、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例14)
前記変形例13では、第4位置P4は図50に示すように第2位置P2よりも第1透過体250に近い位置としているが、これに限定されない。例えば、図52に示す変形例14のように、第4位置P4は、第1可動体300の移動経路から離れた位置であるとしてもよい。変形例14のように、可動導光板MGP(第2可動体)の第4位置P4が、第1可動体300の移動経路から離れた位置である場合でも、第1可動体300が第2位置P2に進出し、且つ、可動導光板MGPが第1可動体300の移動経路から離れた第4位置P4に位置するという可動体演出を提供することができ、演出の効果を向上させることができる。
また、第2位置に進出した第1可動体300と該第1可動体300の移動経路から離れた位置に移動した透明演出手段が位置することによる可動体演出が実行可能であるので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
また、特に図示しないが、開閉枠50における窓部51以外の領域に設けられ筒状部である第1筒状体252や第2筒状体253を支持する支持部として、例えば、開閉枠50の前面に突設され演出用LED9により発光する発光部を形成するLEDカバーを備えることで、筒状部が支持部としてのLEDカバーにより支持されるため、破損や不正行為を抑制できる。
また、前記実施の形態では、板状部としての前透過板251は筒状部の前側の開口を閉鎖するように配置され、該前透過板251を透して遊技領域10の全域を視認可能な形態を例示したが、板状部としての前透過板251は、筒状部の前側の開口を閉鎖する第1板状部と筒状部の外側に配置される第2板状部とから構成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、前透過板251は後透過板261に対し傾斜するように配置した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の変形例15、16に示すように、前透過板251を後透過板261に対し略平行に配置してもよい。また、前透過板251の一部のみが傾斜し、他部は平行に配置されていてもよい。
(変形例15)
ここで、図53に基づいて、変形例15について説明する。図53は、(A)、(B)は変形例15の窓部ユニットを示す縦断面図である。
図53(A)(B)に示す変形例5のように、前透過板251は、筒状部としての筒状体252Aの前側の開口を閉鎖する第1板状部251Aと、筒状体252Aの外側に配置される第2板状部251Bと、から構成されていてもよい。
また、図53(A)に示すように、第1板状部251Aは後透過板261に対し傾斜するように配置し、第2板状部251Bは後透過板261に対し略平行に配置してもよい。さらに、図53(B)に示すように、第1板状部251A及び第2板状部251B双方を後透過板261に対し略平行に配置してもよい。
また、前記実施の形態では、第1可動体300の下方に配置される第2可動体400や第3可動体500L,500Rは、演出位置へ移動した場合でも後透過板261よりも前側に位置しないように設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過板251が、下方に向けて後側に傾斜するように配置されたものにおいて、第1可動体300を、本体部302の所定部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動可能とするとともに、第2可動体400や第3可動体500L,500Rを、所定部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動可能とするようにしてもよい。
そしてこのようにした場合、各可動体を演出位置まで移動した状態において、第1可動体300の第1所定部は、第2可動体400や第3可動体500L,500Rの所定部よりも前側に位置するようにすることが好ましい。このようにすることで、前透過板251の傾斜に合わせて第1可動体300と第2可動体(第2可動体400や第3可動体500L,500R)の移動量を異ならせることができる。
また、第1可動体300、第2可動体400や第3可動体500L,500Rは、演出位置まで移動したときに遊技者の目線位置よりも下方に位置する場合、後透過板261よりも前側に移動することになると、演出位置まで移動した可動体により該可動体よりも下方の遊技領域10(特に、始動入賞口や大入賞口など)が見え難くなってしまう虞がある。よって、上記のように第1可動体300よりも下方の第2可動体400や第3可動体500L,500Rについては、演出位置において第1可動体300よりも前側に突出しないように移動させることで、下方の遊技領域10の視認性を低下させることを防止することができる。
また、前記実施の形態では、板状部としての前透過板251は、前面が平坦面状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、非平坦面状(例えば、湾曲面状や球面状など)に形成されていてもよい。
(変形例16)
次に、図54に基づいて、変形例16について説明する。図54は、(A)は変形例16の窓部ユニットが第1視認位置に位置する状態を示す縦断面図、(B)は窓部ユニットが第2視認位置へ移動した状態を示す縦断面図である。
前記実施の形態では、窓部ユニット51Aは、開閉枠50に対し筒状部が前方に突出する状態で移動不能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例16の窓部ユニット51Bの第1透過体250のように、前透過板251が、後透過板261に対し前方に離れた位置に該後透過板261とほぼ平行をなすように位置する第1視認位置(図54(A)参照)と、後透過板261に対し上端が前側に傾斜する第2視認位置(図54(B)参照)と、の間で、下辺部に設けられた左右方向を向く回動軸280を中心として回動可能に設けられていてもよい。
この場合、窓部ユニット51Bの一部である第1透過体250は、第1視認位置から第2視認位置へ向けて遊技者側に突出可能に設けられているので、遊技者は第1透過体250が第2視認位置へ移動したことが分かりにくい。しかし、第1透過体250の第2視認位置への移動に応じて第1可動体300が前方に移動することで、第1透過体250が移動したことを認識しやすくなる。具体的に説明すると、例えば、前透過板251の傾倒角度が変化することで、可動体LED350Aから出射された光の前透過板251への入射角度が変化し、これにより前透過板251の背面で反射する光が増加し、後方にある遊技領域10の前面が照らされるばかりか、前方に出射される光量が低減することにより、遊技者側からの遊技領域10の視認性が向上する。
また、第1透過体250の第2視認位置から第1視認位置への移動に応じて第1可動体300も後側へ戻るので演出効果が向上する。また、外光Rの前透過板251に対する入射角度が変化することによっても、前透過板251で反射する光が変化し、前透過板251を通した第1可動体300や遊技領域10の視認態様が変化することにより、第1透過体250が前方へ移動したことを認識しやすくなる。
また、第1透過体250と共に可動体も遊技者側に飛び出すので、インパクトを与えることができる。さらに、第1透過体250の下辺側は移動しないので、他の部位(例えば、下方にある上皿90への遊技球の投入など)の邪魔になることを回避できる。
変形例16では、図54に示すように第1透過体250のみを遊技者側に動作させる透過部材動作演出が実行可能であるが、これ以外に、第1透過体250と第2透過体260との両方を遊技者側に動作させる透過部材動作演出も実行可能としてもよい。
例えば、図55に示す変形例16の可動体演出設定処理(S323A)では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに基づいて、スーパーリーチBの変動パターンであるかを判定する(S501)。スーパーリーチBの変動パターンであると判定された場合(S501;Yes)には、枠動作演出の種類を決定する(S501A)。例えば、S501Aの処理では、演出制御用CPU120は、枠動作演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図55(B)に示す枠動作演出決定用テーブルとを用いて、枠動作演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図55(B)に示すように、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合は、「一方透過部材動作パターン(第1透過体250のみが突出)」が70%の確率で決定され、「両方透過部材動作パターン(第1透過体250及び第2透過体260が突出)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、「一方透過部材動作パターン(第1透過体250のみが突出)」が30%の確率で決定され、「両方透過部材動作パターン(第1透過体250及び第2透過体260が突出)」が70%の確率で決定される。スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合よりも、両方透過部材動作パターンによる枠動作演出が実行され易くなっており、両方透過部材動作パターンによる枠動作演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、一方透過部材動作パターンが実行されるため、一方透過部材動作パターン(第1透過体250のみが突出)による枠動作演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
S501Aの処理の後、可動体演出の有無及び種類を決定する(S502)。例えば、S502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図55(C)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図55(C)に示すように、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、第1可動体300が図33に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、第1可動体300が図33に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
なお、スーパーリーチBの変動パターンに限らず、スーパーリーチAの変動パターンにおいて可動体演出が実行可能であるとしてもよい。また、スーパーリーチの変動パターンには、擬似連変動を有する変動パターンを含めるようにしてもよい。例えば、可動体演出の決定については、擬似連変動の回数が多いほど期待度が高くなるような決定割合にしてもよい。大当りか否かと擬似連変動の回数とに応じて決定割合を異なるように設定すればよい。
図55(A)に戻り、S502の処理の後、可動体演出が有りに決定されたか否かを判定する(S503)。可動体演出が有りに決定された場合(S503;Yes)には、可動体演出の実行有りを示す可動体演出フラグをオン状態にセットする(S504)。S504の処理の後、S502で決定された種類の可動体演出に対応する可動体演出パターンを設定する(S505)。つまり、S502において決定された動作パターンPTB−1又はPTB−2を設定する。S501にてスーパーリーチ変動パターンでないと判定された場合(S501;No)や、S503にて可動体演出が無しの場合(S503;No)や、S505の処理の後には、可動体演出設定処理を終了する。
変形例16では、少なくとも第1透過体250を遊技者側に動作させる透過部材動作演出が実行可能であり、この透過部材動作演出が実行されたことにより、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に移動可能であるので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。
また、透過部材動作演出は、第1透過体250のみを遊技者側に動作させる演出、または、第1透過体250と第2透過体260との両方を遊技者側に動作させる演出であるので、遊技者に対して迫力のある透過部材動作演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。
また、透過部材動作演出としては、第1透過体250のみを遊技者側に動作させる一方透過部材動作パターンと、第1透過体250と第2透過体260との両方を遊技者側に動作させる両方透過部材動作パターンとがあり、一方透過部材動作パターンと両方透過部材動作パターンとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出の実行と、動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)による遊技者の動作の検出とに基づいて、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に移動可能であるとしてもよい。この場合は、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、透過部材動作演出が実行されて第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に移動する第1動作パターンと、透過部材動作演出が実行されて第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に移動しない第2動作パターンとが実行可能であるとしてもよい。この場合には、可動体演出にバリエーションを持たせることができ、可動体演出の興趣を向上させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。また、第1動作パターンと第2動作パターンとで、有利状態に制御される期待度が異なるので、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出を実行するときには、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つ)を消灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、透過部材動作演出を目立たせることができる。このため、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出を実行するときには、開閉扉側発光部品(開閉枠50の演出用LED9)を消灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、透過部材動作演出を目立たせることができる。このため、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出を実行するときには、窓部51の窓部側発光部品を点灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも高い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、透過部材動作演出を目立たせることができる。このため、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、第1透過体250が遊技者側に動作したことを検出する検出手段(例えば、第1透過体用位置センサなど)を備え、第1透過体250が遊技者側に動作したことが検出された場合に、第1可動体300の第1透過体250と第2透過体260との間への移動が実行されるようにしてもよい。この場合には、第1透過体250が遊技者側に動作した後に、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に移動するという一連の可動体演出を適切に実行することができる。このため、演出の効果を向上させることができる。また、第1透過体250が遊技者側に動作していないときには、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に移動しないので、第1透過体250と第1可動体300の破損を防止できる。
(変形例17)
図56に示す変形例17のように、開閉枠50(枠体)は、動作可能な枠側可動体SL,SR(枠側可動手段)を備える。枠側可動体SL,SRは、図示しない枠側可動体用駆動機構によって、図57(A)に破線で示す非突出状態と、図57(A)に実線で示す突出状態とに変位可能となっている。また、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入することに関連して枠側可動体SL,SRを動作させる枠連動演出(単に、連動演出と呼ぶこともある)を実行可能であるようにしてもよい。この枠連動演出では、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入するタイミングと、枠側可動体SL,SRの動作を開始するタイミングとを合わせる演出となっている。つまり、第1可動体300の第2位置P2への第1動作ACT2と、枠側可動体SL,SRが図57(A)に実線で示す突出状態になる動作とが同期しており、両動作が開始する際の連動感に優れた枠連動演出を提供することができる。
例えば、図58に示す変形例17の可動体演出設定処理(S323A)では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに基づいて、スーパーリーチBの変動パターンであるかを判定する(S501)。スーパーリーチBの変動パターンであると判定された場合(S501;Yes)には、可動体演出の有無及び種類を決定する(S502)。例えば、S502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図58(B)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図58(B)に示すように、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、第1可動体300が図33に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、第1可動体300が図33に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
なお、スーパーリーチBの変動パターンに限らず、スーパーリーチAの変動パターンにおいて可動体演出が実行可能であるとしてもよい。また、スーパーリーチの変動パターンには、擬似連変動を有する変動パターンを含めるようにしてもよい。例えば、可動体演出の決定については、擬似連変動の回数が多いほど期待度が高くなるような決定割合にしてもよい。大当りか否かと擬似連変動の回数とに応じて決定割合を異なるように設定すればよい。
S502の処理の後、可動体演出が有りに決定されたか否かを判定する(S503)。可動体演出が有りに決定された場合(S503;Yes)には、可動体演出の実行有りを示す可動体演出フラグをオン状態にセットする(S504)。
S504の処理の後、第2動作パターンPTB−2に決定されたか否かを判定する(S504A)。第2動作パターンPTB−2に決定された場合(S504A;Yes)には、枠側可動体SL,SRが動作する演出である枠側可動体演出の種類を決定する(S504B)。例えば、S504Bの処理では、演出制御用CPU120は、枠側可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図58(C)に示す枠側可動体演出決定用テーブルとを用いて、枠側可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図58(C)に示すように、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合は、「非連動パターン(第1可動体300のみが動作)」が80%の確率で決定され、「連動パターン(第1可動体300と枠側可動体SL,SRとが連動)」が20%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、「非連動パターン(第1可動体300のみが動作)」が20%の確率で決定され、「連動パターン(第1可動体300と枠側可動体SL,SRとが連動)」が80%の確率で決定される。スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合よりも、連動パターンによる枠動作演出が実行され易くなっており、第1可動体300と枠側可動体SL,SRとが連動する連動演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合にも、枠側可動体SL,SRが動作せずに第1可動体300のみが動作する非連動演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
S504Bの処理の後、S502で決定された種類の可動体演出に対応する可動体演出パターンを設定する(S505)。つまり、S502において決定された動作パターンPTB−1又はPTB−2を設定する。S501にてスーパーリーチ変動パターンでないと判定された場合(S501;No)や、S503にて可動体演出が無しの場合(S503;No)や、S505の処理の後には、可動体演出設定処理を終了する。
変形例17では、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入することに関連して枠体の枠側可動手段を動作させる枠連動演出を実行可能であるので、遊技者に対して迫力のある枠連動演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。
また、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入したときに、枠側可動手段を動作させる連動パターンと、枠側可動手段を動作させない非連動パターンとが実行可能であるので、枠連動演出にバリエーションを持たせることができ、枠連動演出の興趣を向上させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、連動パターンと非連動パターンとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、枠連動演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入するタイミングと、枠側可動手段の動作を開始するタイミングとを合わせるので、両動作が開始する際の連動感に優れた枠連動演出を提供することができる。このため、演出の効果を向上させることができる。
なお、第1透過体250と第2透過体260との間に進入した第1可動体300を戻すタイミングと、枠側可動手段の動作前を戻すタイミングとを合わせるとうにしてもよい。この場合には、両動作が終了する際の連動感に優れた枠連動演出を提供することができる。このため、演出の効果を向上させることができる。
また、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入することに関連して枠体の操作手段(例えば図56に示す打球操作ハンドルHB)の少なくとも一部が動作する枠連動演出を実行可能であるとしてもよい。ここでは、図57(B)に示すように打球操作ハンドルHBの少なくとも一部が突出する動作としている。なお、操作手段の動作は、例えば、その操作手段(例えば図56に示す打球操作ハンドルHB)の少なくとも一部が振動、揺動、進出、後退及び移動のうちの少なくとも一つの動作とすればよい。これによれば、操作手段の動作が遊技者に直接的に伝達されることから、遊技者に対してより迫力のある枠連動演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。なお、操作手段としては打球操作ハンドルHBに限らず、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bなどとしてもよい。
また、動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)による遊技者の動作の検出に基づいて、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に進入可能であるとしてもよい。この場合は、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例18)
図59(A)、(B)に示す変形例18のように、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないときと、第1透過体250と第2透過体260との間に位置するときとで、その大きさが異なっている。例えば、第1可動体300は、該第1可動体300の上部が上方向に進出可能であり、且つ、該第1可動体300の下部が下方向に進出可能であり、上下方向に拡張可能とするものである。詳しくは、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないとき、例えば第1位置P1にあるときには、第2透過体260の孔部270(図6に示す後透過板261に形成された孔部270)の開口径(開口の縦方向の長さLY)よりも小さい縦方向の長さLWであり、孔部270に進入直前の位置では縦方向の長さがLX(但し、各長さはLY>LX>LWである)となり、第1透過体250と第2透過体260との間に位置するときには、孔部270の開口径(開口の縦方向の長さLY)よりも大きい縦方向の長さLZとなる。例えば、第1可動体300は、孔部270から出た後に縦方向が長さLZに拡張されている。なお、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないときには、第1位置P1から一定速度で第2位置P2に向かうようにしてもよいし、孔部270に進入するまでは速度が徐徐に大きくなり該孔部270に進入した後はそれよりも大きい速度で移動するようにしてもよい。
変形例18によれば、第1可動体300の大きさが、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないときと、第1透過体250と第2透過体260との間に位置するときとで、異なっているので、可動体演出を向上させることができる。特に、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないときには、孔部270の開口径よりも小さいが、第1透過体250と第2透過体260との間に位置するときには、孔部270の開口径よりも大きくなるので、遊技者側で大きくなった第1可動体300を見せることができ、より迫力のある可動体演出を提供することができる。
(変形例19)
図60に示す変形例19のように、第1可動体300は、第2透過体260の孔部270を進入する際には小さくなっており、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないときと、第1透過体250と第2透過体260との間に位置するときとの両方で、その大きさが孔部270よりも大きくなっている。例えば、第1可動体300は、第1透過体250と第2透過体260との間に位置しないとき(例えば第1位置P1にあるとき)の縦方向の長さがLZであり、第1透過体250と第2透過体260との間に位置するとき(例えば第2位置P2にあるとき)の縦方向の長さもLZであり、いずれも孔部270よりも大きくなっている(孔部270の開口径(開口の縦方向の長さLYよりも大きくなっている)。なお、第1可動体300は、孔部270よりも大きければ、第1位置P1と第2位置P2とで同じ大きさでなくてもよい。
変形例19によれば、孔部270の開口径よりも大きかった第1可動体300が、一旦、孔部270の開口径よりも小さくなって該孔部270を通過し、第2位置P2にて孔部270の開口径よりも大きくなるので、変化に意外性のある可動体演出を提供することができる。このため、可動体演出を向上させることができる。
なお、変形例18、変形例19では、第1可動体300は上下方向に拡張しているが、上下、左右、斜め等の少なくとも一方に拡張するようにしたり、変形するようにしたりしてもよい。また、第1可動体300は、その少なくとも一部が進出方向を回動軸として回動可能に構成され、時計方向に回動するとその時計方向の回動によって外周側か拡張され(例えば、第1可動体300の羽根部が放射方向あるいは周方向などに進出されるなど)、それとは反対に反時計回りに回動するとその反時計方向の回動によって外周側か縮小され(例えば、第1可動体300の羽根部が回転中心方向あるいは周方向などに収納されるなど)るとしてもよい。
また、以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機1では、遊技領域10を視認するための窓部51と、動作可能に設けられた演出表示装置5X,5Yと、演出表示装置5X,5Yを制御するための演出制御用CPU120と、を備え、窓部51は、第1透過体250と該第1透過体250よりも前記遊技領域10側に配置され孔部270が形成された第2透過体260と、を有し、演出制御用CPU120は、後透過板261の背面側の位置で待機状態の演出表示装置5X,5Yを、該演出表示装置5X,5Yの所定部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させる第3制御を実行可能である。
このようにすることで、演出表示装置5X,5Yの所定部を第2透過体260の後透過板261よりも第1透過体250側に位置するまで移動させることが可能であることにより、遊技者によりインパクトを与えることができるため、演出の効果を向上させることができる。
また、演出表示装置5X,5Yは、表示部が中央側を向くように若干傾斜した状態のまま後透過板261よりも前透過板251側の位置に移動することが可能である。このようにすることで、演出表示装置5X,5Yの移動を好適に見せることができる。
また、演出制御用CPU120は、前記第3制御を実行した後、演出表示装置5X,5Yを、前記第3制御における移動方向(前後方向)に対し交差する方向(左右方向)に移動させる第4制御を実行可能である。このようにすることで、表示部の表示内容を遊技者以外にも視認可能とすることができる。
また、前述したように、後透過板261は、遊技盤面200Aとの間を遊技球が流下可能となるように盤面板200の前側に対向して配置され、遊技盤面200Aとの間に遊技球の流下領域を形成するものであるため、孔部270は、遊技領域10において遊技球の流下領域に対応しない演出領域(盤面板200に形成された開口2c)に対応する位置に形成される。つまり、遊技球の流下領域を確保する必要があるので孔部270を大きくするには限界があり、また、演出表示装置5X,5Yを孔部270に通過させるためには、演出表示装置5X,5Yを孔部270よりも大きくすることはできない。
よって、本発明のように、演出表示装置5X,5Yを前側へ移動させる第3制御を行った後、演出表示装置5X,5Yの所定部の少なくとも一部(本実施の形態では全体)を、第2透過体260よりも前側で第1制御における移動方向(前方向)とは異なる方向(左右方向)に移動させる第4制御を行うことにより、孔部270を必要以上に大きくすることなく、しかも後透過板261よりも前側の遊技者に近い位置にて、演出表示装置5X,5Yの表示部を見せることができるため、遊技者により迫力ある演出を提供することができる。
また、左右の演出表示装置5X,5Yを孔部270を介して前側に移動させるために、一旦中央寄りに移動させてから孔部270を通過させるので、孔部270を必要以上に大きくすることなく演出表示装置5X,5Yを通過可能とすることができる。そして、孔部270を通過した後、さらに演出表示装置5X,5Yを左右方向へ移動させることができるため、孔部270の位置に制限されることなく、所望の位置(例えば、中央の演出表示装置5Aの視認を妨げない、あるいは隠蔽する位置など)にて、表示部に表示した画像を見せることができる。また、移動後は、演出表示装置5X,5Yの後方に演出表示装置5Aが位置するので、奥行き感を生じさせることができる。
また、第3制御を実行することにより演出表示装置5X,5Yの表示部が遊技領域10よりも前側に配置されるので、例えば、左打ちや右打ちなどの報知だけでなく、所定位置に設けられた入賞領域に向けて遊技球を狙って打ち出させる報知画像などを、遊技領域10の前側から、かつ、狙い箇所の近くで表示することができる。
また、演出表示装置5X,5Yの移動を案内するレール部材(図示略)は、待機状態から第1動作状態に変化する際、また第1動作状態から第2動作状態に変化する際において、演出表示装置5X,5Yと後透過板261との接触を防止する接触防止手段として機能している。このようにすることで、演出表示装置5X,5Yと第2透過体260の後透過板261とが接触して破損することを防止することができる。
また、前記実施の形態では、表示装置の一例として、演出図柄の変動表示が可能な演出表示装置5Aの側方に補助的に設けられる演出表示装置5X,5Yを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示装置は、演出表示装置5Aを対象としてもよいし、演出表示装置5A,5X,5Yとは別個に設けた演出用の表示装置(例えば、可動体などに搭載される表示装置など)であってもよい。また、このように演出制御基板12に接続される演出用の表示装置に限らず、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなど主基板11に接続される各種表示装置であってもよい。
また、前記実施の形態では、第3制御において、演出表示装置5X,5Yが後透過板261よりも前側まで移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、このような演出表示装置5X,5Yの移動に応じて、表示画面の表示態様を変化させる(例えば、演出表示装置5X,5Yの前方への移動に応じて画像を拡大したり、図柄やキャラクタを動かしたり、背景色を変化させたりするなど)表示制御を行うことで、表示装置の移動と表示画像の変化とによって演出効果を向上させることが可能となる。
また、前記実施の形態では、演出表示装置5X,5Yを第1動作状態に変化させたときに、演出表示装置5X,5Y全体が後透過板261よりも前側に位置するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5X,5Yの所定部(例えば、表示部)のみが後透過板261よりも前側に位置するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第4制御において、演出表示装置5X,5Yを左右方向に移動させた後、表示部が外側方を向くように回動させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5X,5Yの表示部が前透過板251に沿うように回動させるようにしてもよく、このようにすることで、表示部をより遊技者側に近づけることが可能となる。
また、前記実施の形態では、演出表示装置5X,5Yは、前後左右方向に略平行に移動可能に設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3制御において前後方向に向けて上方または下方に傾斜するように移動させてもよい。また、第4制御において、上方または下方に移動させるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、演出表示装置5X,5Yのみが後透過板261よりも前側まで移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5Aや他の表示装置が後透過板261よりも前側に移動するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、可動体としての演出表示装置5X,5Yは、非動作状態において遊技盤2の背面側に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、盤面板200の遊技盤面200Aよりも前側に設けられているものであってもよい。
また、前記実施の形態では、演出表示装置5X,5Yは、第4制御の実行後、正面から見たときに遊技領域10における遊技球の流下領域に対応する位置に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第4制御の実行後、正面から見たときに遊技領域10における遊技球の流下領域に対応する位置以外(演出領域に対応する位置)、つまり、孔部270に対応する領域内で演出表示装置5X,5Yを移動させるようにすることが好ましい。
また、このようにすることで、図22にて可動体を一例として説明したように、例えば、演出表示装置5X,5Yの動作中、つまり、第3制御や第4制御の実行中に動作エラー等が発生し、開閉枠50を開放してメンテナンスを行う必要が生じた場合であっても、後透過板261に接触することなく開閉枠50を開放できるため、後透過板261や演出表示装置5X,5Yが破損することを防止できる。
前記実施の形態では、演出表示装置5X,5Yを孔部270に対応する領域内で移動させるため、後透過板261に接触することなく開閉枠50を開放できる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、開閉枠50を開閉する際に第2透過体に接触しないようになっていればよい。
例えば、主基板11に、開閉枠50の開放を検出するための扉開放検出スイッチ(図示略)を接続するとともに、主基板11は、扉開放検出スイッチにより開閉枠50の開放を検出したことに基づいて、開閉枠50が開放されたことを示す扉開放中指定コマンドを演出制御基板12に送信するようにする。そして、演出制御用CPU120は、第3制御や第4制御を実行しているときに扉開放中指定コマンドを受信した場合演出表示装置5X,5Yを待機位置へ移動させる制御を行うようにしてもよい。
これによれば、例えば、演出表示装置5X,5Yの第3制御や第4制御を実行しているときに、演出表示装置5X,5Yの動作異常が発生して該演出表示装置5X,5Yが後透過板261の前側で動かなくなったり、遊技領域10内で球詰まりが生じたりするなどして、開閉枠50を開放してメンテナンスを行う必要が生じた場合であっても、開閉枠50を開放する際に演出表示装置5X,5Yが後透過板261と接触しない位置(例えば、待機位置等)に向けて退避するため、後透過板261や演出表示装置5X,5Yが破損することを防止できる。
さらに、開閉枠50を開放する際に、球詰まりにより数珠繋ぎ状態で滞留していた遊技球が落下したとしても、第3制御により後透過板261よりも前側、つまり、遊技領域10よりも前側に移動していた演出表示装置5X,5Yが待機位置側へ退避することにより、落下した遊技球が演出表示装置5X,5Yに衝突することを回避できるため、遊技球との衝突により演出表示装置5X,5Yが破損したり、遊技球が演出表示装置5X,5Yとの衝突により跳ねて盤面板200の開口2cを介して盤面板200の背面側に進入してしまうことを防止できる。
また、演出制御用CPU120は、第1可動体300の第1制御や第2制御、または演出表示装置5X,5Yの第3制御や第4制御を実行しているときに扉開放中指定コマンドを受信した場合、第1可動体300や演出表示装置5X,5Yを待機位置へ移動させるだけでなく、実行中の演出表示を中断して、少なくとも第1可動体300や演出表示装置5X,5Yが後透過板261よりも後側に移動するまで、開閉枠50の開放を規制する報知(例えば、「開閉枠を開放しないでください」なる音声を出力したり演出表示装置5X,5Yなどにメッセージを表示したりする)を行うようにしてもよい。
また、開閉枠50を閉鎖状態にロックするためのロック機構等を設け、演出制御用CPU120は、第1可動体300の第1制御や第2制御、または演出表示装置5X,5Yの第3制御や第4制御を実行しているときに扉開放中指定コマンドを受信した場合、ロック機構によりロックして開閉枠50の開放を規制するようにしてもよい。
(A1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第1動作と前記第2動作とで動作速度が異なる(例えば、図34(A)に示すように第1動作での第1速度V1と第2動作での第2速度V2とが異なるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(A2)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
発光手段(例えば、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRなど)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記発光手段の発光態様が異なる(例えば、図34(B)に示すように第1動作での第1発光態様I1と第2動作での第2発光態様I2とが異なるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(A3)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
演出音を出力可能な音出力手段(例えば、スピーカ8L,8Rなど)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記音出力手段の演出音が異なる(例えば、図34(C)に示すように第1動作ACT1での第1演出音態様(例えば音量Vo1)と第2動作ACT2での第2演出音態様(例えば音量Vo2)とが異なるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(A4)上記(A1)〜(A3)のいずれかの遊技機において、
表示演出を実行可能な表示手段(例えば、演出表示装置5Aなど)が前記窓部を介して視認可能に配置され、
前記可動体は、前記表示手段に重畳しない位置または一部が前記表示手段に重畳する位置である原点位置に位置可能であり、該原点位置から前記第1位置または前記第2位置に動作可能である、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
(A5)上記(A1)〜(A4)のいずれかの遊技機において、
前記可動体がいずれの位置にあっても遊技に関する特定遊技情報(例えば、小図柄、第4図柄、右打ち表示、保留表示などのうちの少なくとも一つ)を表示する特定遊技情報表示手段(例えば、図1の特定遊技情報表示領域5Zなど)を備える、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できるだけでなく、遊技に関する特定遊技情報、つまり遊技者にとって重要な遊技情報を、常時遊技者に見せることができる。このため、重要な遊技情報が可動体演出で視認不可能になることを防止できる。
(A6)上記(A1)の遊技機において、
前記第2動作の動作速度は前記第1動作の動作速度よりも大きい(例えば、図34(A)の第2速度V2は第1速度V1よりも大きいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できる。
(A7)上記(A1)の遊技機において、
前記第2動作の動作速度は前記第1動作の動作速度よりも小さい(例えば、図34(A)の第2速度V2は第1速度V1よりも小さいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の第2動作による故障を低減することができる。
(A8)上記(A2)の遊技機において、
前記発光手段は前記可動体に設けられ、
前記第2動作の方が前記第1動作よりも前記発光手段の発光輝度が低い(例えば、図34(B)の第2輝度I2は第1輝度I1よりも小さいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者側に近づいたときの眩しさを低減することができる。
(A9)上記(A2)の遊技機において、
前記発光手段は前記可動体に設けられ、
前記第2動作の方が前記第1動作よりも前記発光手段の発光輝度が高い(例えば、図34(B)の第2輝度I2は第1輝度I1よりも大きいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者側に近づいたときの方が眩しくすることができ、インパクトのある発光演出を提供することができる。
(A10)上記(A3)の遊技機において、
前記第2動作では、前記第1動作の場合よりも前記音出力手段の演出音の音量が大きい、音程が高い、テンポが速いとすることのうちの少なくとも一つが実行可能である(例えば、図34(C)の第2演出音態様(音量Vo2)が第1演出音態様(音量Vo1)よりも大きいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できる。
(A11)上記(A3)の遊技機において、
前記第2動作では、前記第1動作の場合よりも前記音出力手段の演出音の音量が小さい、音程が低い、テンポが遅いとすることのうちの少なくとも一つが実行可能である(例えば、図34(C)の第2演出音態様(音量Vo2)が第1演出音態様(音量Vo1)よりも小さいなど)、ようにしてもよい。
この構成によれば、迫力のある可動体演出を提供できる。
(A12)上記(A1)〜(A11)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)とを備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記可動体が動作中に前記開閉扉が開放されたときの第1開放報知は、前記可動体が動作していないときに前記開閉扉が開放されたときの第2開放報知とは異なる、ようにしてもよい。
この構成によれば、開閉扉の開放報知の際に、可動体の動作有無に応じた適切な処置を実行できる。
(A13)上記(A1)〜(A12)のいずれかの遊技機において、
前記可動体を制御するための制御手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記制御手段は、
前記可動体の所定部が前記孔部または前記切欠部を介して前記第2透過部材よりも前記第1透過部材側に位置するまで該第1透過部材側へ移動させる第1制御(例えば、演出制御用CPU120は、第1待機位置にある第1可動体300を、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させる第1制御を実行可能である部分)と、
前記第1制御を実行した後、前記所定部の少なくとも一部を前記第1制御における移動方向に対し交差する方向に移動させる第2制御(例えば、演出制御用CPU120は、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第1突出部303を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御を実行可能である部分や、第1制御を実行した後、本体部302の面A側(前側)の所定部(前半分)の一部である第2突出部304を、前記第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる第2制御を実行可能である部分など)と、
を行うことが可能である、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体を第1透過部材側へ移動させる第1制御を行った後、所定部の少なくとも一部を、第2透過部材よりも第1透過部材側で第1制御における移動方向とは異なる方向に移動させる第2制御を行うことにより、遊技者によりインパクトを与えることができるため、演出の効果を向上させることができる。
(A14)上記(A13)の遊技機において、
前記所定部の少なくとも一部は、前記第2制御において前記遊技領域とは異なる方向へ移動する(例えば、演出制御用CPU120は、第2制御において、本体部302の所定部(前半分)の一部である第1突出部303や第2突出部304を、第1制御における移動方向(前下方向)に対し交差する方向(前上方向)に移動させる部分)、ようにしてもよい。
この構成によれば、第2制御における可動体の移動を好適に見せることができる。
(A15)上記(A13)または(A14)の遊技機において、
前記可動体の移動に応じて該可動体を支持する支持手段(例えば、第1動作形態において、第1可動体300を支持する第2可動体400及び第3可動体500L,500Rや、第2動作形態において、第1可動体300を支持する第4可動体600L,600Rなど)を備える、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の動作や動作後の姿勢を安定させることができる。
(A16)上記(A13)〜(A15)のいずれかの遊技機において、
前記可動体(例えば、第1可動体300)とは異なる第2可動体(例えば、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rなど)を備え、
前記制御手段は、前記第1制御を行った後に、前記可動体に前記第2可動体を合体可能に移動させる制御が可能である(例えば、演出制御用CPU120は、第1制御を行った後に、第1可動体300に第2可動体400、第3可動体500L,500R、第4可動体600L,600Rなどを合体可能に移動させる制御が可能である部分)、ようにしてもよい。
この構成によれば、合体により可動体と第2可動体とが互いに支え合うため、移動後の姿勢を安定させることができる。
(A17)上記(A16)の遊技機において、
前記第2可動体は、前記可動体と合体したときに該第2可動体の少なくとも一部が前記第2透過部材よりも前記遊技領域側に配置される(例えば、第1動作形態において第2可動体400及び第3可動体500L,500Rが第1可動体300と合体したときや、第2動作形態において第4可動体600L,600Rが第1可動体300と合体したときにおいて、これら第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rは、後透過板261よりも後側に配置されるようになっている部分(図17、図18参照))、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体と第2可動体とは、合体したときに第1制御における可動体の移動方向の異なる位置に位置するため、奥行き感を生じさせることができる。
(A18)上記(A13)〜(A17)のいずれかの遊技機において、
前記窓部(例えば、窓部51)は、前記遊技領域(例えば、遊技領域10)を開閉可能であり(図3参照)、
前記可動体は、前記窓部を開閉する際に前記第2透過部材に接触しない(図22参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体や第2透過部材の破損を防止できる。
(A19)上記(A13)〜(A18)のいずれかの遊技機において、
前記可動体には、前記第1制御を行った後に、前記第1透過部材以外に向けて光を照射可能な発光手段(例えば、可動体LED350CL,350CR、350DL,350DRなど)が設けられている(図20参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者だけでなく周囲にも演出をアピールすることができる。
(A20)上記(A13)〜(A19)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)を形成するための遊技盤(例えば、遊技盤2)を有する遊技機枠(例えば、遊技機用枠3など)と、
前記遊技機枠に対し開閉可能に設けられ前記窓部(例えば、窓部51)を有する開閉枠(例えば、開閉枠50)と、
前記開閉枠における前記窓部以外の領域に設けられる開閉扉側発光部品(例えば、演出用LED9)と、
前記開閉扉側発光部品の発光制御を行う発光制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記発光制御手段は、前記可動体の移動に応じて発光態様を異ならせる(例えば、演出制御用CPU120は、第1可動体300、第2可動体400、第3可動体500L,500R及び第4可動体600L,600Rの動作に応じて演出用LED9の発光態様を第1〜第5発光態様に変化させることが可能な部分。図19参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の移動を好適に演出することができる。
(A21)上記(A20)の遊技機において、
前記発光制御手段は、前記第1制御を行った後、該第1制御を行う前よりも輝度を低下させる(例えば、演出制御用CPU120は、演出用LED9を第1発光態様にて発光させた後、該第1発光態様よりも輝度が低い第2発光態様にて発光させる制御を行う部分。図20参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体の透視性の低下を抑制することができる。
(A22)上記(A13)〜(A21)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)を形成するための遊技盤(例えば、遊技盤2)を有する遊技機枠(例えば、遊技機用枠3など)と、
前記遊技機枠に対し開閉可能に設けられ前記窓部(例えば、窓部51)を有する開閉枠(例えば、開閉枠50)と、
前記開閉枠における前記窓部以外の領域に設けられる開閉扉側発光部品(例えば、演出用LED9)と、
前記開閉扉側発光部品の発光制御を行う発光制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記開閉扉側発光部品は、前記第1制御を行った後に前記可動体に向けて光を照射可能に設けられている(例えば、演出用LED9は、第1制御を行った後に第1可動体300に向けて光を照射可能に設けられている。変形例6の図44(B)参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、可動体を光により目立たせることができる。
(A23)上記(A13)〜(A22)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)には、遊技媒体(例えば、遊技球)を誘導する誘導通路(例えば、ワープ通路800など)が設けられ、
前記誘導通路は、該誘導通路の少なくとも一部が前記孔部(例えば、孔部271)または前記切欠部を介して前記第2透過部材(例えば、第2透過体260)よりも前記第1透過部材(例えば、第1透過体250)側に位置する(変形例3の図43(A)参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技媒体が第1透過部材に近い位置を流下するようになるので、遊技の興趣が向上する。
(A24)上記(A13)〜(A23)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域(例えば、遊技領域10)には、遊技媒体(例えば、遊技球)を誘導する誘導通路(例えば、第1ワープ通路800A,第2ワープ通路800Bなど)が設けられ、
前記誘導通路は、該誘導通路の少なくとも一部が前記孔部(例えば、孔部271)または前記切欠部を介して前記第2透過部材よりも前記第1透過部材側に位置するまで第1透過部材側へ移動可能である(変形例5の図43(B)(C)参照)、ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技媒体が第1透過部材に近い位置を流下するようになるので、遊技の興趣が向上する。
(B1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体は、原点位置から前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1位置から前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能である(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(B2)上記(B1)の遊技機において、
前記可動体は、前記第1動作の実行後に前記第2動作を実行せずに前記原点位置に戻ることが可能であり、
前記第1動作と前記第2動作とで、有利状態に制御される期待度が異なる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(B3)上記(B1)または(B2)の遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、前記開閉扉の開放を検知する扉開放検知手段と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記可動体が前記第1動作を実行した後、前記扉開放検知手段による前記開閉扉の開放検知に基づいて前記可動体の前記第2動作が制限される。
この構成によれば、可動体や第2透過部材の破損を防止できる。
(B4)上記(B3)の遊技機において、
前記可動体が動作中に前記開閉扉が開放されたときの第1開放報知(例えば、図27(B)のS63の可動体動作時の扉開放報知など)は、前記可動体が動作していないときに前記開閉扉が開放されたときの第2開放報知(例えば、図27(B)のS65の通常時の扉開放報知など)とは異なる。
この構成によれば、開閉扉の開放報知の際に、可動体の動作有無に応じた適切な処置を実行できる。
(B5)上記(B1)〜(B4)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記可動体が前記第1動作を実行した後、前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて(例えば、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて)前記可動体の前記第2動作を実行させる動作演出が実行可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(B6)上記(B1)〜(B5)のいずれかの遊技機において、
可変表示における複数のタイミングにおいて前記可動体が動作可能であり、
前記複数のタイミングにおける第1タイミングと第2タイミングとで、前記第1動作のみが実行される実行割合と、前記第1動作の実行後に前記第2動作が実行される実行割合とが異なる(例えば、図35(A)に示すリーチ発展予告の実行タイミング(第1タイミング)と、図35(A)に示す大当り予告の実行タイミング(第2タイミング)とで、第1動作ACT1のみが実行される実行割合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2が実行される実行割合とが異なるなど)。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(B7)上記(B1)〜(B6)のいずれかの遊技機において、
表示演出を実行可能な表示手段(例えば、演出表示装置5Aなど)が前記窓部を介して視認可能に配置され、
前記原点位置は、前記可動体が前記表示手段に重畳しない位置または前記可動体の一部のみが前記表示手段に重畳する位置である。
この構成によれば、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
(C1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
該遊技機は、前記可動体を前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に加速させて進出させる加速進出手段(例えば、第1可動体300のスライド板301とベース部材700のレール701など)を備える。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(C2)上記(C1)の遊技機において、
前記加速進出手段は、前記可動体を前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に案内する案内経路部の少なくとも一部に下向き案内経路部を有する案内部材である(例えば、第1可動体300のスライド板301とベース部材700のレール701など)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(C3)上記(C2)の遊技機において、
前記下向き案内経路部は下向き直線状(例えば、図16の直線形状のレール701など)または下向き円弧状の経路(例えば、図37の凹円弧状経路RT1、凸円弧状経路RT2など)に形成されている。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(C4)上記(C3)の遊技機において、
前記案内経路部は、前記可動体を揺動可能に形成されている(例えば、図38の凹円弧状経路RT3など)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(C5)上記(C1)〜(C3)のいずれかの遊技機において、
前記可動体は、前記案内経路部の途中位置と該途中位置よりも進出した進出位置とに進出可能であり(例えば、図39の途中位置PS1と進出位置PS2など)、
前記可動体が前記途中位置に進出する場合と、前記可動体が前記進出位置に進出する場合とで、有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、第1可動体300が途中位置PS1に進出する場合と、第1可動体300が進出位置PS2に進出する場合とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(C6)上記(C2)〜(C5)のいずれかの遊技機において、
前記窓部は、前記第1透過部材と前記第2透過部材とを結ぶ方向に延出する壁部(例えば、図40の壁部WL,WRなど)を備え、
前記案内経路部は、前記可動体の案内方向に沿って前記壁部に形成された案内溝または案内孔(例えば、図40(B)に示すように、第1可動体300を第2位置P2に案内する下向き直線状または円弧状の案内孔WL1,WR1など)である。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(C7)上記(C1)〜(C6)のいずれかの遊技機において、
前記可動体の加速を支援する加速支援手段(例えば、バネ部材など)を備える。
この構成によれば、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
(C8)上記(C1)〜(C7)のいずれかの遊技機において、
前記案内部材は、前記孔部または前記切欠部に向けて進出可能である(例えば、レール701(案内部材)が孔部270を介して第1透過体250と第2透過体260との間に進入するなど)。
この構成によれば、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
(C9)上記(C1)〜(C8)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、前記開閉扉の開放を検知する扉開放検知手段(例えば、扉開放検出スイッチなど)と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記扉開放検知手段による前記開閉扉の開放検知に基づいて、前記可動体の前記第1透過部材と前記第2透過部材との間への進入を制限する(例えば、扉開放検出スイッチによる開閉枠50の開放検知に基づいて、第1可動体300の第1透過体250と第2透過体260との間への進入を制限するなど)。
この構成によれば、可動体や第2透過部材の破損を防止できる。
(C10)上記(C9)の遊技機において、
前記可動体が動作中に前記開閉扉が開放されたときの第1開放報知(例えば、図27(B)のS63の可動体動作時の扉開放報知など)は、前記可動体が動作していないときに前記開閉扉が開放されたときの第2開放報知(例えば、図27(B)のS65の通常時の扉開放報知など)とは異なる。
この構成によれば、開閉扉の開放報知の際に、可動体の動作有無に応じた適切な処置を実行できる。
(C11)上記(C1)〜(C10)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて(例えば、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて)、前記可動体を前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入させる動作演出が実行可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記可動体が前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入したときに、該第1透過部材と該第2透過部材とを結ぶ側面部(例えば、図44の筒状体252Aなど)から所定演出(例えば、図44(B)に示すように、演出用LED9から照射された光が、筒状体252Aを透過して空間部Sの内部にある第1可動体300に出射されることで、第1可動体300が発光装飾されるなど)を実行することで、前記可動体を装飾する装飾演出が実行可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D2)上記(D1)の遊技機において、
前記所定演出は、前記側面部から前記可動体に向けて光を照射可能な演出である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D3)上記(D1)または(D2)の遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記第2透過部材は、光が入射可能な光入射部(例えば、図45に示す光入射部260aなど)を有し、
前記遊技機本体は、前記第2透過部材の前記光入射部と対向する対向部(例えば、対向部3aなど)に配置された発光部品(例えば、LED9aなど)を有し、
前記第2透過部材は、前記発光部品から前記光入射部に入射された光を該第2透過部材の内部を伝わって前記側面部に導光可能な導光部(例えば、導光部260bなど)を有し、該導光部からの光が前記側面部から前記可動体に向けて出射可能である(例えば、図45に示すように、導光部260bからの光が筒状体252Aの空間部S側の面から第1可動体300に向けて出射可能であるなど)。
この構成によれば、開閉扉と遊技機本体とを電気的接続を行うこと無く装飾演出を実現できる。
(D4)上記(D1)または(D2)の遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記開閉扉は、前記側面部を発光させるための発光部品(例えば、LED9aなど)を備え、
前記発光部品は、前記遊技機本体側の接続ケーブルと電気的に接続されており、
前記発光部品からの光が前記側面部から前記可動体に向けて出射可能である。
この構成によれば、開閉扉側のみで光路を確保でき、遊技機本体の設計自由度を向上させることができる。
(D5)上記(D1)〜(D4)のいずれかの遊技機において、
前記装飾演出としては複数種類の実行パターンがあり(例えば、図44(B)に示すように、演出用LED9が、青色、緑色、赤色の3種類の発光パターン(複数種類の実行パターン)で発光可能であるなど)、
前記装飾演出の実行パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、期待度は、青色(期待度:小)<緑色(期待度:中)<赤色(期待度:大)の関係とするなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D6)上記(D1)〜(D5)のいずれかの遊技機において、
前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入したときに複数種類の動作が実行可能であり(例えば、図45に示すように、第1可動体300の回転、拡張、揺動、変形など)、前記複数種類の動作に応じて前記装飾演出の実行パターンが異なる(例えば、第1可動体300の回転、拡張、揺動、変形に合わせた複数種類の発光態様とするなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D7)上記(D1)〜(D6)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域には、前記発光部品(例えば、図45に示すLED9aなど)とは異なる遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つなど)が配置され、
前記装飾演出を実行するときには、前記遊技領域側発光部品を消灯または該装飾演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D8)上記(D1)〜(D7)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記開閉扉には、前記発光部品とは異なる開閉扉側発光部品(例えば、演出用LED9など)が配置され、
前記装飾演出を実行するときには、前記開閉扉側発光部品を消灯または該装飾演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D9)上記(D1)〜(D8)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて(例えば、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて)前記所定演出が実行可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(D10)上記(D1)〜(D9)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて(例えば、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて)前記所定演出の態様が変化可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記第1透過部材と前記第2透過部材とを結ぶ側面部において特定演出を実行可能である(例えば、図46(A)に示す変形例8のように、第1透過体250と第2透過体260とを結ぶ筒状体252A(側面部)において特定演出を実行可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E2)上記(E1)の遊技機において、
前記側面部は、前記特定演出として画像を表示する画像表示手段(例えば、図46(A)に示す画像表示手段DPなど)を備える。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E3)上記(E1)の遊技機において、
画像を投影する投影手段(例えば、プロジェクタなど)を備え、
前記投影手段からの画像が前記側面部に投影されることにより、該側面部において前記特定演出が実行可能である(例えば、プロジェクタからの画像が筒状体252A(側面部)に投影されることにより、この筒状体252A(側面部)において前記特定演出が実行可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E4)上記(E1)の遊技機において、
前記側面部は、入射された光が内部に導光されることで前記特定演出のための画像を導光表示する画像導光表示手段(例えば、図46(B)に示す変形例9の導光板GPなど)を備える。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E5)上記(E1)の遊技機において、
前記側面部は、入射された光を導光可能な導光部材(例えば、図47(A)に示す変形例10の導光部材260dなど)を有し、
前記特定演出は、前記導光部材に設けられた光出射部が発光する演出、または、前記光出射部(例えば、光出射部9bなど)に対応する該側面部における対応領域部(例えば、図47、図48の対応領域部260eなど)が発光する演出である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E6)上記(E1)〜(E5)のいずれかの遊技機において、
前記特定演出としては複数種類の特定発光パターン(例えば、発光色、輝度、点滅間隔のうちの少なくとも一つが異なる特定発光パターンなど)があり、
前記特定発光パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E7)上記(E5)の遊技機において、
前記特定演出としては、前記側面部における発光態様が段階的に異なる複数種類の発光態様パターン(例えば、図47(B)、図48(B)に示すように、筒状体252A(側面部)における発光態様が段階的に異なる複数種類の発光態様パターンなど)があり、
前記発光態様パターンの種類に応じて、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E8)上記(E1)〜(E7)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域には、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つなど)が配置され、
前記特定演出を実行するときには、前記遊技領域側発光部品を消灯または該特定演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E9)上記(E1)〜(E8)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記開閉扉には、開閉扉側発光部品(例えば、開閉枠50の演出用LED9など)が配置され、
前記特定演出を実行するときには、前記開閉扉側発光部品を消灯または該特定演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E10)上記(E1)〜(E9)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて(例えば、コントローラセンサユニット35Aによるスティックコントローラ31Aの操作検出またはプッシュセンサ35Bによるプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて)前記特定演出が実行可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E11)上記(E4)または(E5)の遊技機において、
前記画像導光表示手段または前記導光部材からの光が前記第1透過部材と前記第2透過部材とのうちの少なくとも一方に入射されることを抑制する入射抑制手段(例えば、図45に示す遮光部材260cや反射部材など)を備える。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(E12)上記(E1)〜(E11)のいずれかの遊技機において、
前記窓部は、前記第1透過部材と前記第2透過部材とが着脱可能な本体部材を備える。
この構成によれば、部品交換コストを低減でき、窓部のメンテナンス性に優れる。
(F1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
第1可動体(例えば、第1可動体300など)と、
前記第1可動体とは別の第2可動体(例えば、図50に示す変形例13の可動導光板MGPなど)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記第1可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記第1可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置と、に移動可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、
前記第2可動体は、前記第1可動体の前記第1位置と前記第2位置との間の第3位置に位置可能であり、前記第1可動体を前記第2位置に移動させるときには該第1可動体の該第2位置への移動に干渉しない第4位置に移動可能である(例えば、可動導光板MGPは、第1可動体300の第1位置P1と第2位置P2との間の第3位置P3に位置可能であり、第1可動体300を第2位置P2に移動させるときには該第1可動体300の第2位置P2への移動に干渉しない第4位置P4に移動可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F2)上記(F1)の遊技機において、
前記第4位置は、前記第2位置よりも前記第1透過部材に近い位置(例えば、図50に示すように、第2位置P2よりも第1透過体250に近い位置など)または前記第1可動体の移動経路から離れた位置(例えば、図52に示す変形例14のように、第1可動体300の移動経路から離れた位置など)である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F3)上記(F1)または(F2)の遊技機において、
前記第2可動体は、光が内部に導光されることで導光表示する透明演出手段(例えば、図50、図52の可動導光板MGPなど)である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F4)上記(F1)〜(F3)のいずれかの遊技機において、
前記第1可動体が前記第1位置に位置するときに前記第2可動体が前記第3位置に位置可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F5)上記(F1)〜(F4)のいずれかの遊技機において、
前記第1可動体を前記第2位置に移動させる前に、前記第2可動体を前記第4位置に移動させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F6)上記(F1)〜(F5)のいずれかの遊技機において、
前記第2可動体が前記第4位置に移動したことを判定する判定手段(例えば、可動導光板MGPの位置を検出する第3位置センサ及び第4位置センサなど)を備え、
前記判定手段による判定に基づいて、前記第1可動体の前記第2位置への移動が実行可能である。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F7)上記(F1)〜(F6)のいずれかの遊技機において、
前記第2可動体が前記第4位置に移動不可能の場合には、前記第1可動体が前記第1位置で動作可能である。
この構成によれば、第1可動体や第2可動体の破損を防止でき、可動体演出に対する違和感を低減できる。
(F8)上記(F1)〜(F6)のいずれかの遊技機において、
前記第2可動体が前記第4位置に移動不可能の場合には、前記第1可動体を前記第2位置に移動させない。
この構成によれば、第1可動体や第2可動体の破損を防止できる。
(F9)上記(F1)〜(F6)のいずれかの遊技機において、
前記第2可動体が前記第4位置に移動不可能の場合には、前記第1可動体を停止させたままとする。
この構成によれば、第1可動体や第2可動体の破損を防止できる。
(F10)上記(F1)〜(F6)のいずれかの遊技機において、
前記第2可動体が前記第3位置に位置するときと前記第4位置に位置するときとで、有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、可動導光板MGPが第3位置P3に位置するときと第4位置P4に位置するときとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F11)上記(F1)〜(F10)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域には、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つなど)が配置され、
前記第2可動体が前記第4位置に位置するときには、前記遊技領域側発光部品を消灯または該第2可動体が前記第4位置に位置していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F12)上記(F1)〜(F11)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記開閉扉には、開閉扉側発光部品(例えば、開閉枠50の演出用LED9など)が配置され、
前記第2可動体が前記第4位置に位置するときには、前記開閉扉側発光部品を消灯または該第2可動体が前記第4位置に位置していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(F13)上記(F1)〜(F12)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて、前記第2可動体の前記第4位置への移動と前記第1可動体の前記第2位置への移動とが実行可能である(例えば、可動導光板MGPの第4位置P4への移動と第1可動体300の第2位置P2への移動とが実行可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記第1透過部材と前記第2透過部材とのうちの少なくとも該第1透過部材を遊技者側に動作させる透過部材動作演出を実行可能であり(例えば、図55(B)に示すように、第1透過体250のみを遊技者側に動作させる透過部材動作演出、第1透過体250と第2透過体260との両方を遊技者側に動作させる透過部材動作演出など)、
前記透過部材動作演出が実行されたことにより、前記可動体を、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に移動可能である(例えば、図54(B)に示すように、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に移動可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G2)上記(G1)の遊技機において、
前記透過部材動作演出は、前記第1透過部材のみを遊技者側に動作させる演出、または、前記第1透過部材と前記第2透過部材との両方を遊技者側に動作させる演出である(例えば、図55(B)に示すように、第1透過体250のみを遊技者側に動作させる透過部材動作演出、第1透過体250と第2透過体260との両方を遊技者側に動作させる透過部材動作演出など)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(G3)上記(G1)の遊技機において、
前記透過部材動作演出としては、前記第1透過部材のみを遊技者側に動作させる一方透過部材動作パターンと、前記第1透過部材と前記第2透過部材との両方を遊技者側に動作させる両方透過部材動作パターンとがあり、
前記一方透過部材動作パターンと前記両方透過部材動作パターンとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G4)上記(G1)〜(G3)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記透過部材動作演出の実行と、前記動作検出手段による遊技者の動作の検出とに基づいて、前記可動体を前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に移動可能である(例えば、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に移動可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G5)上記(G1)〜(G4)のいずれかの遊技機において、
前記透過部材動作演出が実行されて前記可動体が前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に移動する第1動作パターンと、前記透過部材動作演出が実行されて前記可動体が前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に移動しない第2動作パターンとが実行可能である(例えば、透過部材動作演出が実行されて第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に移動する第1動作パターンと、透過部材動作演出が実行されて第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に移動しない第2動作パターンとが実行可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G6)上記(G5)の遊技機において、
前記第1動作パターンと前記第2動作パターンとで、有利状態に制御される期待度が異なる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G7)上記(G1)〜(G6)のいずれかの遊技機において、
前記遊技領域には、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つなど)が配置され、
前記透過部材動作演出を実行するときには、前記遊技領域側発光部品を消灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G8)上記(G1)〜(G7)のいずれかの遊技機において、
遊技機本体体(例えば、遊技機用枠3など)と、前記遊技機本体に対して開閉可能な開閉扉(例えば、開閉枠50など)と、を備え、
前記開閉扉は前記窓部を備え、
前記開閉扉には、開閉扉側発光部品(例えば、開閉枠50の演出用LED9など)が配置され、
前記透過部材動作演出を実行するときには、前記開閉扉側発光部品を消灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G9)上記(G1)〜(G7)のいずれかの遊技機において、
前記窓部には、窓部側発光部品が配置され、
前記透過部材動作演出を実行するときには、前記窓部側発光部品(例えば、窓部51の窓部側発光部品など)を点灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも高い輝度で発光させる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(G10)上記(G1)〜(G9)のいずれかの遊技機において、
前記透過部材動作演出が実行されたことに基づいて、前記第1透過部材が遊技者側に動作したことを検出可能な検出手段(例えば、第1透過体用位置センサなど)を備え、
前記検出手段による検出に基づいて、前記可動体を、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に移動可能である(例えば、第1透過体250が遊技者側に動作したことが検出された場合に、第1可動体300の第1透過体250と第2透過体260との間への移動が実行されるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H1)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)が設けられた枠体(例えば、開閉枠50など)と、
可動体(例えば、第1可動体300など)と、
を備え、
前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
前記枠体は、動作可能な枠側可動手段(例えば、図56に示す変形例17の枠側可動体SL,SR、図57(B)に示す打球操作ハンドルHBなど)を備え、
前記可動体が前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入することに関連して前記枠側可動手段を動作させる枠連動演出を実行可能である(例えば、第1可動体300が第1透過体250と第2透過体260との間に進入することに関連して枠側可動体SL,SRや打球操作ハンドルHBを動作させる枠連動演出など)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H2)上記(H1)の遊技機において、
前記可動体が前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入したときに、前記枠側可動手段を動作させる連動パターンと、前記枠側可動手段を動作させない非連動パターンとが実行可能である(例えば、図58(C)に示す「非連動パターン(第1可動体300のみが動作)」と「連動パターン(第1可動体300と枠側可動体SL,SRとが連動)」など)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H3)上記(H2)の遊技機において、
前記連動パターンと前記非連動パターンとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H4)上記(H1)〜(H3)のいずれかの遊技機において、
前記可動体が前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入するタイミングと、前記枠側可動手段の動作を開始するタイミングとを合わせる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H5)上記(H1)〜(H4)のいずれかの遊技機において、
前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入した前記可動体を戻すタイミングと、前記枠側可動手段の動作前を戻すタイミングとを合わせる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H6)上記(H1)〜(H5)のいずれかの遊技機において、
前記枠側可動手段は、遊技者による操作が可能な操作手段(例えば、図56に示す打球操作ハンドルHB、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bなど)であり、
前記枠側可動手段の動作は、前記操作手段の少なくとも一部が動作することである(例えば、例えば図56に示す打球操作ハンドルHBの少なくとも一部が動作することなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H7)上記(H6)の遊技機において、
前記操作手段の動作は、振動、揺動、進出、後退及び移動のうちの少なくとも一つの動作である(例えば、例えば図56に示す打球操作ハンドルHBの少なくとも一部が振動、揺動、進出、後退及び移動のうちの少なくとも一つの動作など)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
(H8)上記(H1)〜(H7)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に基づいて、前記可動体を前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入可能である(例えば、第1可動体300を第1透過体250と第2透過体260との間に進入可能であるなど)。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
スロットマシンの場合、本発明の遊技領域とは、例えば、リール等の変動表示装置による図柄の変動表示が実行される可変表示領域などが該当する。また、本発明の表示装置とは、上記のような図柄の変動表示装置(例えば、リールや液晶表示器など)が該当する。
実施の形態では、検出手段としてコントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bを用いた例について説明したが、これに限らず、赤外線センサ等の非接触式の検出手段やタッチパネルなどの接触式の検出手段を設け、遊技者の動作を検出するようにしてもよい。
識別情報(特図、演出図柄、普図など)の可変表示は識別情報が点滅することも含む。例えば特図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも可変表示に含まれる。可変表示にて停止表示される特別図柄は、停止表示の前(変動中)に表示される特別図柄とは異なる図柄であってもよい(演出図柄、普通図柄についても同様)。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、この発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、可動体(例えば、第1可動体300など)と、を備え、前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、前記第1動作と前記第2動作とで動作速度が異なり(例えば、図34(A)に示すように第1動作での第1速度V1と第2動作での第2速度V2とが異なるなど)、さらに、可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))遊技機が挙げられる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。また、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
あるいは、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、可動体(例えば、第1可動体300など)と、発光手段(例えば、可動体LED350A、350B、350CL,350CR、350DL,350DRなど)と、を備え、前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記発光手段の発光態様が異なり(例えば、図34(B)に示すように第1動作での第1発光態様I1と第2動作での第2発光態様I2とが異なるなど)、さらに、可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))遊技機が挙げられる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。また、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
あるいは、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、遊技領域を視認可能な窓部(例えば、窓部51)と、可動体(例えば、第1可動体300など)と、演出音を出力可能な音出力手段(例えば、スピーカ8L,8Rなど)と、を備え、前記窓部は、第1透過部材(例えば、第1透過体250)と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部(例えば、孔部270)または切欠部が形成された第2透過部材(例えば、第2透過体260)と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間(例えば、空間部S)に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり(例えば、S323A、S172の処理を実行する演出制御用CPU120により、図33に示すように第1可動体300は、第1位置P1に移動する第1動作ACT1と、第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能であるなど)、前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記音出力手段の演出音が異なり(例えば、図34(C)に示すように第1動作ACT1での第1演出音態様(例えば音量Vo1)と第2動作ACT2での第2演出音態様(例えば音量Vo2)とが異なるなど)、さらに、可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))遊技機が挙げられる。
この構成によれば、演出の効果を向上させることができる。また、複数回の可変表示に亘って楽曲を出力する状態であっても可変表示の開始タイミングが認識しやすくなり、遊技の興趣が向上する。
また、上記遊技機において、第1背景と第2背景のいずれの背景が表示されているときに可動体が動作するかによって有利状態(例えば大当り遊技状態)となる期待度が異なるようにしてもよい。このような構成によれば、可動体が動作するタイミングにも注目させることができ興趣を向上させることができる。
さらに、演出の効果を向上させることができ、また、遊技の興趣が向上する遊技機の形態の一例として、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901)であって、可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲(例えば楽曲A)を先頭から出力し、前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲(例えば楽曲B)を出力し、前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である(例えば図85(B))遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。図61は、他の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置(図61に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置905の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置905の表示領域では、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア905Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置905の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア905Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示(保留表示)が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。始動入賞記憶表示エリア905Hのおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせてもよい。
画像表示装置905の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア905Hの左側方には、変動中特図表示エリア905Iが設けられている。変動中特図表示エリア905Iには、現在実行されている可変表示に対応した画像が表示される。現在実行されている可変表示に対応した表示は、実行中表示、アクティブ表示、可変表示対応表示などともいう。なお、実行中表示と保留記憶表示を総称して特定表示ともいう。第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中特図表示エリア905Iに丸型で実行中表示が表示される。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中図柄表示エリア905Iに丸型で実行中表示が表示される。即ち、第1または第2開始条件の成立とともに、始動入賞記憶表示エリア905Hから除去された表示がこの変動中特図表示エリア905Iにシフトして表示されることとなる。変動中特図表示エリア905Iの表示により、遊技者は第1特別図柄表示装置904Aまたは第2特別図柄表示装置904Bのいずれで特図ゲームが実行されているかを把握することができるようにしてもよい。なお、保留記憶表示と実行中表示とで大きさや形状を異ならせてもよい。
図61に示す例では、始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、図62に示す普通電動役物用となるソレノイド9081によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置906Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置906Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図62に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図62に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、図62に示す大入賞口扉用となるソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図62に示すカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個や10個等)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置907において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤902の所定位置(図61に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ909が設けられている。パチンコ遊技機901の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、特別可変入賞球装置907等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ9031Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ9031Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機901と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤902の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤902の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ9031Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン9031Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン9031Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機901における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機901では、遊技領域に設けられた通過ゲート9041を通過した遊技球が図62に示すゲートスイッチ9021によって検出されたことといった、普通図柄表示器9020にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図62に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図62に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態(有利状態、特定状態)としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機901では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置907の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤902の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置907を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置907の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個や10個等)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置907において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置907を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置905の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア905Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置905における表示動作のみならず、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板9011の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板9011の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板9012の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア905Lと「右」の飾り図柄表示エリア905Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動(再可変表示)が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み予告ともいう)となるものが含まれる。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出とも称される。
この実施の形態では、先読み予告演出として、予告対象の可変表示が実行されるよりも前の複数回の可変表示において、予め定められた飾り図柄の組合せが導出表示される停止図柄予告が実行されるようになっている。この実施の形態では、予め定められた飾り図柄の組合せは、リーチハズレの組合せとなっている。遊技者は、リーチハズレの組合せが連続して導出表示されることで、後の可変表示において大当りとなる可能性が高いことを認識できる。
先読み予告演出として、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する保留記憶表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する保留表示予告が実行されるようにしてもよい。例えば、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留記憶表示を、所定のタイミングにおいて通常の表示態様と異なる特別態様で表示する保留表示予告が実行されるようにしてもよい。
始動入賞記憶表示エリア905Hに加えて、変動中特図表示エリア905Iにおいても先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。この実施の形態では、保留が消化されたことに対応して始動入賞記憶表示エリア905Hから除去された保留記憶表示は、この変動中特図表示エリア905Iにシフトして表示されることとなるが、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて特別態様で保留記憶表示がなされているときに、変動中特図表示エリア905Iにシフトする場合には、変動中特図表示エリア905Iにおける実行中表示も特別態様とするようにしてもよい。このようにすることで、保留記憶数が少ない段階で先読み予告演出が実行された場合であっても、表示態様が特別態様に変化する機会を増やすことができ、遊技の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、このような先読み予告演出とは別に、可変表示が実行されるときに、当該可変表示の変動パターンや可変表示結果に基づいて、当該可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される変動中予告演出が実行されるようになっている。変動中予告演出は、演出画像の表示、音声の出力、ランプの点灯、演出役物の動作、それらの組み合せ等によって、「大当り」となる可能性などを予告するものであればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、通常状態あるいは低ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態(特別状態)とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定飾り図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、飾り図柄の可変表示結果としてリーチ組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置905の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機901には、例えば図62に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤902などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送するスイッチ回路90110、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号をソレノイド9081、9082に伝送するソレノイド回路90111などが搭載されている。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R及び遊技効果ランプ909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ909などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ909などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図62に示すように、主基板9011には、ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板9011には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置905における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ908L、908Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図63(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図63(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図63(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図63(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機901における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機901における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ9022Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ9022Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア905Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア905Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動カテゴリコマンドである。
この実施の形態では、入賞時乱数値判定処理(図74参照)において、始動入賞の発生に基づき、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当りの種別、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´がいずれの決定値の範囲になるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板9012に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての乱数値MR3´が含まれる決定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板9012に対して送信する制御を行う。演出制御基板9012に搭載された演出制御用CPU90120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´が所定範囲の決定値に含まれる場合には変動パターン種別を認識できる。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとし、コマンドC404Hを可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた第5図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、可変表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/output port)90105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図64は、主基板9011の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図64に示すように、この実施の形態では、主基板9011の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1´、大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´、変動パターン決定用の乱数値MR4´、普図表示結果決定用の乱数値MR5´のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路90104は、これらの乱数値MR1´〜MR5´の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU90103は、例えば図68に示す遊技制御カウンタ設定部90154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路90104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1´〜MR5´の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1´は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2´は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5´は、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図65は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図65に示す各変動パターンは、予め定められた複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれていてもよい。各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含むように構成されてもよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチαまたはスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分けてもよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容(例えばスーパーリーチαであるかスーパーリーチβであるか)に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否かなどに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図62に示す遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図65に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図66は、ROM90101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図66(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル90130Aと、図66(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル90130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル90130Aは、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1´に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル90130Bは、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1´に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル90130Aでは、パチンコ遊技機901における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル90130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル90130Aや第2特図表示結果決定テーブル90130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル90130Aと第2特図表示結果決定テーブル90130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機901において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル90130Aと第2特図表示結果決定テーブル90130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機901における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル90130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30350」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル90130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル90130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル90130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル90130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル90130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図67は、ROM90101に記憶される大当り種別決定テーブル90131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル90131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2´に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル90131では、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2´と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル90131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「83」〜「100」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM90101には、特図表示結果や、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´や、変動パターン決定用の乱数値MR4´に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルなどが記憶される。
図62に示す遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるRAM90102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機901に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM90102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM90102には、パチンコ遊技機901における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図68に示すような遊技制御用データ保持エリア90150が設けられている。図68に示す遊技制御用データ保持エリア90150は、第1特図保留記憶部90151Aと、第2特図保留記憶部90151Bと、普図保留記憶部90151Cと、遊技制御フラグ設定部90152と、遊技制御タイマ設定部90153と、遊技制御カウンタ設定部90154と、遊技制御バッファ設定部90155とを備えている。
第1特図保留記憶部90151Aは、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部90151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU90103により乱数回路90104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部90151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部90151Bは、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部90151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU90103により乱数回路90104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部90151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部90151Cは、通過ゲート9041を通過した遊技球がゲートスイッチ9021によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器9020により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部90151Cは、遊技球が通過ゲート9041を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU90103により乱数回路90104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5´を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部90152には、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部90152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部90153には、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部90153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部90154には、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部90154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部90154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU90103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部90154のランダムカウンタには、乱数値MR2´〜MR5´を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU90103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU90103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路90104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路90104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部90155には、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部90155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図62に示す遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるI/O90105は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図62に示すように、演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU90120、ROM90121、RAM90122は、演出制御基板9012に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板9012には、画像表示装置905に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板9013に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板9014に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板9012には、スティックコントローラ9031Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット9035Aから伝送するための配線や、プッシュボタン9031Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ9035Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板9012では、例えば乱数回路90124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図62に示す演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の演出装置(例えば画像表示装置905やスピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図69(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板9011から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ908L、908Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ909や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン9030といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図69(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU90120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置905の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ908L、908Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ909や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図69(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU90120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU90120は、例えば予告演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM90121から読み出してRAM90122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM90121における記憶アドレスを、RAM90122の所定領域に一時記憶させて、ROM90121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU90120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU90120から表示制御部90123や音声制御基板9013などに対して出力される。演出制御用CPU90120からの指令を受けた表示制御部90123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU90120からの指令を受けた音声制御基板9013では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図62に示す演出制御基板9012に搭載されたRAM90122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図70(A)に示すような演出制御用データ保持エリア90190が設けられている。図70(A)に示す演出制御用データ保持エリア90190は、演出制御フラグ設定部90191と、演出制御タイマ設定部90192と、演出制御カウンタ設定部90193と、演出制御バッファ設定部90194とを備えている。
演出制御フラグ設定部90191には、例えば画像表示装置905の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板9011から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部90191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部90192には、例えば画像表示装置905の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部90192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部90193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部90193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部90194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部90194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図70(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部90194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットして、主基板9011から演出制御基板9012へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU90120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図70(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図70(B)では、バッファ番号「1」〜「6」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図70(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図70(B)に示す格納状態において新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「6」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「5」に対応した領域にシフトされる。
図70(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aのうち、バッファ番号「6」に対応した領域については、コマンド受信を正常に行えず、保留記憶数通知コマンドを取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図70(B)に示す例では、バッファ番号「6」に対応して、本来、保留記憶数通知コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域における内容が「0000(H)」のままとなっている。
始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aに格納される始動入賞時のコマンド(始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび保留記憶数通知コマンド)に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かや、実行する場合における先読み予告パターンが決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、それらのコマンドに対応する保留情報の可変表示が実行(消化)されるまで、先読み予告演出の設定が行われないように制限される。こうした先読み予告演出の設定が制限される期間(先読み予告制限中)に始動入賞時のコマンドを受信した場合に、その受信タイミングで先読み予告演出の設定が行われなかったものに対応して、未判定情報が「1」(あるいはオン状態)にセットされる。なお、先読み予告演出の実行を制限する場合には、所定期間内に発生した始動入賞に対応する可変表示を対象とする先読み予告演出について、全部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよいし、一部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
図70(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aには、各バッファ番号(保留番号)に保留記憶表示の表示態様を示す「保留表示態様」が対応づけて記憶される。この「保留表示態様」の値が「0」である場合は通常の表示態様となり、「1」や「2」である場合は通常の表示態様とは異なる特別態様であることを示す。例えば、予告表示予告の先読み予告演出が実行されている場合には特別態様となる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機901の動作(作用)を説明する。
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM90102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU90103へ送出され、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機901の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図71のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図71に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU90103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS9011)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS9012)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS9013)。
情報出力処理に続いて、主基板9011の側で用いられる乱数値MR1´〜MR5´といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS9014)。この後、CPU90103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS9015)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS9016)。CPU90103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器9020における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU90103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板9011から演出制御基板9012などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS9017)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部90155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O90105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板9012に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図72は、特別図柄プロセス処理として、図71に示すステップS9015にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。図73は、始動入賞判定処理として、図72のステップS90101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図73に示す始動入賞判定処理において、CPU90103は、まず、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ9022Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ9022Aがオンであるか否かを判定する(ステップS90201)。このとき、第1始動口スイッチ9022Aがオンであれば(ステップS90201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS90202)。CPU90103は、例えば遊技制御カウンタ設定部90154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部90155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS90203)。
ステップS90201にて第1始動口スイッチ9022Aがオフであるときや(ステップS90201;No)、ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS90202;Yes)、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ9022Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ9022Bがオンであるか否かを判定する(ステップS90204)。このとき、第2始動口スイッチ9022Bがオンであれば(ステップS90204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS90205)。CPU90103は、例えば遊技制御カウンタ設定部90154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部90155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS90206)。
ステップS90203、S90206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS90207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS90208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部90154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS90208の処理を実行した後に、CPU90103は、乱数回路90104や遊技制御カウンタ設定部90154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´を示す数値データを、抽出する(ステップS90209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS90210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部90151Aに乱数値MR1´〜MR3´を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部90151Bに乱数値MR1´〜MR3´を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否か、さらには可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU90103は、ステップS90209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
ステップS90210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS90211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM90101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板9012に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM90101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板9012に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図71に示すステップS9017のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
ステップS90211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS90212)。その後、例えばROM90101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板9012に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS90213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図71に示すステップS9017のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
ステップS90213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS90214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS90214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90215)、ステップS90204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS90214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ9022Aと第2始動口スイッチ9022Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図74は、入賞時乱数値判定処理として、図73のステップS90212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を抽象的に分類した変動パターン種別の決定や、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU90103がステップS90212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1´であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを先読みし、この先読み結果に基づいて、演出制御基板9012の側で演出制御用CPU90120などにより、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図74に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU90103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部90152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機901における現在の遊技状態を特定する(ステップS90401)。CPU90103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS90401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル90130Aまたは第2特図表示結果決定テーブル90130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS90402)。その後、図73のステップS90209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS90403)。大当り判定範囲には、ステップS90402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU90103が乱数値MR1´と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1´と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU90103が乱数値MR1´と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1´が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1´が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1´を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS90403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS90403;No)、その乱数値MR1´を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS90404)。CPU90103は、ステップS90402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1´が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS90404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS90404;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS90405)。一例として、CPU90103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS90405の処理に続いて、ステップS90401の処理により特定された現在の遊技状態における時短制御の有無に応じて、ハズレ用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS90406)。変動パターン種別判定閾値は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´が含まれる決定値の範囲を特定し、変動パターン種別などに応じて予め設定された複数種類の変動カテゴリのうち、いずれに決定されるかを判定するために設定される判定値となる。この実施の形態では、少なくとも可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、時短制御の有無や合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリ(「非リーチ共通」の変動カテゴリ)、時短制御の有無や合計保留記憶数にかかわらず共通して「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリ(「スーパーリーチ共通」の変動カテゴリ)、それら以外の「ハズレ」の変動カテゴリ(「その他のハズレ」の変動カテゴリ)が設けられる。そして、乱数値MR3´に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
ステップS90404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS90404;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS90407)。一例として、CPU90103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。ステップS90407の処理に続いて、小当り用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS90408)。例えば、ステップS90408の処理では、「251」を小当り用の変動パターン種別判定閾値に設定する。ここで、「251」は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´における最大値であり、乱数値MR3´は常に小当り用の変動パターン種別判定閾値以下の値となる。すなわち、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた変動カテゴリは1つのみ設けられて、その変動カテゴリに決定されると判定される。
ステップS90403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS90403;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2´に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS90409)。このとき、CPU90103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル90131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS90409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定が行われる(ステップS90410)。一例として、ステップS90409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。ステップS90410の処理に続いて、ステップS90409の処理による判定結果に応じた変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS90411)。
ステップS90406、S90408、S90411の処理のいずれかを実行した後には、それぞれの処理にて設定された変動パターン種別判定閾値と、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´を示す数値データとを用いて、乱数値MR3´が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS90412)。
なお、ステップS90406、S90408、S90411の処理により、予め定められた変動パターン種別判定閾値を設定するものに代えて、変動パターン種別決定テーブルのいずれかを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターン種別に決定されるかの判定を行うようにしてもよい。その後、ステップS90412の処理による判定結果に応じた変動カテゴリコマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定を行ってから(ステップS90413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図74に示す入賞時乱数値判定処理では、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合でも一律に変動パターン種別決定用の乱数値MR3´が含まれる決定値の範囲となる変動カテゴリの判定を行うようにしている。これに対して、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定される場合には、変動カテゴリの判定を行わないようにしてもよい。この場合、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドを送信するとともに、可変表示結果が「大当り」または「小当り」であるときの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
図73に示す始動入賞判定処理や図74に示す入賞時乱数値判定処理では、図73におけるステップS90211の処理を実行した後に、ステップS90212にて図74に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図74におけるステップS90405、S90407、S90410、S90413の処理を実行し、さらに図73におけるステップS90214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図71に示すステップS9017のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS9017のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図72のステップS90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部90151Aや第2特図保留記憶部90151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。なお、この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようになっている(特図2優先消化ともいう)。そのため、特別図柄通常処理では、第1特図を用いた特図ゲームの実行条件、及び、第2特図を用いた特図ゲームの実行条件が成立している場合(第1特図保留記憶部90151A及び第2特図保留記憶部90151Bに保留データが記憶されている場合)には、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件を優先的に成立させる制御が実行される。なお、これに対して、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
ステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4´を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS90110の特別図柄通常処理やステップS90111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1´、大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン種別決定用の乱数値MR3´、変動パターン決定用の乱数値MR4´を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS90112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部90153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS90112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド9082に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置905やスピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS90118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS90119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド9082に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS90120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置905やスピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機901における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板9012における動作を説明する。
演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、図75のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図75に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS9071)、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS9072)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS9072;No)、ステップS9072の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板9012の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部90194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS9072にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS9072;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS9073)、コマンド解析処理を実行する(ステップS9074)。ステップS9074にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS9074にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS9075)。ステップS9075の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS9075の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS9076)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部90193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS9072の処理に戻る。
図76は、演出制御プロセス処理として、図75のステップS9075にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図76に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU90120は、まず、始動入賞記憶表示エリア905Hや変動中特図表示エリア905Iに保留表示や実行中表示(特定表示)を表示するための特定表示処理を実行する(ステップS90161)。特定表示処理では、保留表示予告を実行するための処理が行われてもよい。
ステップS90161の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、先読み予告演出として、停止図柄予告を実行するための停止図柄予告設定処理を実行する(ステップS90162)。
ステップS90162の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、例えば演出制御フラグ設定部90191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板9011からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置905における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置905における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御タイマ設定部90192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板9011からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板9012の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、主基板9011から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS90174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置905の表示画面に表示させることや、音声制御基板9013に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板9011からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS90175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置905の表示画面に表示させることや、音声制御基板9013に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS90176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置905の表示画面に表示させることや、音声制御基板9013に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板9011からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS90177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置905の表示画面に表示させることや、音声制御基板9013に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図77は、停止図柄予告設定処理として、図76のステップS90162にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図77に示す停止図柄予告設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が進入したことによって始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS90701)。ステップS90701の処理では、例えば第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドといった始動口入賞指定コマンドを受信したか否か判定することにより、始動入賞が発生したか否かを判定すればよい。
始動入賞が発生したと判定された場合(ステップS90701;Yes)、現在既に停止図柄予告を実行中であるかを判定する(ステップS90702)。停止図柄予告を実行中であるかは、例えば、停止図柄予告実行中フラグがオン状態であるか否かにより判定すればよい。停止図柄予告実行中フラグは、停止図柄予告を開始するときにオン状態にセットされ、停止図柄予告を終了するときにオフ状態にリセットされる。
停止図柄予告を実行中でなければ(ステップS90702;No)、低ベース状態であるか否かを判定する(ステップS90703)。低ベース状態であるか否かは、遊技状態指定コマンドから特定すればよい。
低ベース状態である場合には(ステップS90703;Yes)、第1特図保留記憶数が3以上であるか否かを判定する(ステップS90704)。高ベース状態である場合には(ステップS90704;No)、第2保留記憶数が3以上であるか否かを判定する(ステップS90705)。第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数は、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドから特定すればよい。
新たな始動入賞が発生していないと判定された場合(ステップS90701;No)、停止図柄予告を既に実行中である場合(ステップS90702;Yes)、低ベース状態において第1保留記憶数が3未満である場合(ステップS90704;No)、高ベース状態において第2保留記憶数が3未満である場合(ステップS90705;No)、停止図柄予告の実行条件が成立していないものとして停止図柄予告設定処理を終了する。なお、保留記憶数が3未満である場合や遊技状態に問わず停止図柄予告を実行するようにしてもよい。また、始動入賞を契機とせずに、例えば前回の可変表示が終了したときなどに、停止図柄予告を実行するか否かを決定するようにしてもよい。即ち、停止図柄予告設定処理の実行条件は本実施の形態のものに限定されない。
低ベース状態において第1保留記憶数が3以上である場合(ステップS90704;Yes)、または、高ベース状態において第2保留記憶数が3以上である場合(ステップS90705;Yes)、今回の始動入賞に対応する保留記憶(予告対象)より前に、可変表示結果が「大当り」となるかスーパーリーチハズレとなる保留記憶が含まれているか否かを判定する(ステップS90706)。なお、保留記憶の可変表示結果は図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドに基づいて、判定すればよい。
可変表示結果が「大当り」となるかスーパーリーチハズレとなる保留記憶が含まれている場合には(ステップS90706;Yes)、停止図柄予告の対象となる可変表示よりも前の可変表示においてスーパーリーチが実行されたり大当りとなることにより、予告対象が不明確になるため、停止図柄予告しない。そのため、停止図柄予告設定処理を終了する。
この実施の形態では、予告対象の保留記憶よりも前に、非リーチハズレとなる保留記憶の他に、ノーマルリーチハズレとなる保留記憶が含まれている場合でも、停止図柄予告を実行可能になっている。このようにすることで、停止図柄予告の実行頻度を確保することができる。なお、非リーチハズレとなる保留記憶に対応する可変表示において停止図柄予告を実行する場合、主基板9011の側に決定された変動パターンに反してリーチハズレの組合せが停止図柄として停止表示されることになる。そのため、図65における非リーチの変動パターンは、厳密には非リーチの変動パターンというわけではなく、主基板9011側では非リーチにすると決定されたことに対応する変動パターンである。
なお、この実施の形態では、ノーマルリーチハズレとなる変動パターンは複数設けられているが(図65参照)、ノーマルリーチハズレとなる変動パターンのうちの少なくとも一部の変動パターン(例えば変動時間の長い方のPA2´−2)が保留記憶に含まれている場合には、停止図柄予告を実行しないようにしてもよいし、スーパーリーチハズレとなる変動パターンのうち少なくとも一部の変動パターンが保留記憶に含まれていても、停止図柄予告を実行可能にしてもよい。また、この実施の形態のように、予告対象の保留記憶よりも前にリーチハズレとなる変動パターンのうち少なくとも一部の変動パターンに対応した保留記憶が含まれていても停止図柄予告を実行可能にしてもよいし、予告対象の保留記憶よりも前にリーチハズレとなる保留記憶が含まれている場合には、停止図柄予告を実行しないようにしてもよい。さらに、予告対象の保留記憶よりも前の保留記憶内容によらず、停止図柄予告を実行可能にしてもよい。
可変表示結果が「大当り」となるかスーパーリーチハズレとなる保留記憶が含まれていない場合には(ステップS90706;No)、今回発生した始動入賞を対象として停止図柄予告を実行するか否かを判定する(ステップS90707)。
ステップS90707の処理では、始動入賞時に始動口入賞指定コマンドとともに受信する図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドに基づいて、可変表示結果や変動カテゴリ(変動パターン)を先読みして、例えば図78に示す決定割合で、保留表示予告の実行有無が決定されればよい。
図78に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」(確変大当り)である場合に95%の割合で停止図柄予告を実行することが決定され、スーパーリーチハズレである場合に40%の割合で停止図柄予告を実行することが決定される。このように、この実施の形態の停止図柄予告は、確変大当りとなることを予告する予告演出であるともいえる。これに対して、他の大当り種別である場合にも、停止図柄予告を実行可能にしてもよい。
なお、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」(非確変大当り)である場合に停止図柄予告を実行する場合には、停止図柄予告として確変図柄によるリーチハズレの組み合わせと停止させると、遊技者に確変図柄によるリーチから非確変大当りに成り下がったかのように感じさせてしまう。そのため、予告対象の可変表示結果が非確変大当りとなる場合には、停止図柄予告においては非確変図柄によるリーチハズレの組み合わせのみが停止されるようにすることが望ましい。
ステップS90707にて、停止図柄予告の実行有無が決定されると停止図柄予告を実行すると決定されたか否かを判定し(ステップS90708)、実行しないと決定された場合には(ステップS90708;No)、停止図柄予告設定処理を終了する。
停止図柄予告を実行すると決定された場合には(ステップS90708;Yes)、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS90709)。
確変状態と判定された場合には(ステップS90709;Yes)、停止図柄予告における停止させる飾り図柄の組み合わせ(停止図柄)として、非確変図柄によるリーチハズレの停止図柄(停止図柄予告パターン)を決定する(ステップS90710)。
確変状態でない(非確変状態)であると判定された場合には(ステップS90709;No)、停止図柄予告における停止図柄として、確変図柄または非確変図柄によるリーチハズレの停止図柄(停止図柄予告パターン)を決定する(ステップS90711)。
続いて、ステップS90707、S90710、S90711における決定結果をRAMの所定領域等に保存して(ステップS90712)、停止図柄予告設定処理を終了する。
この実施の形態では、停止図柄予告を実行する場合、図79に示すように、リーチハズレを形成する停止図柄のいずれかが停止表示されるようになっている。図79に示すよう、この実施の形態では、停止図柄のパターン(停止図柄予告パターン)として、「左」及び「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905Rに「1」〜「8」のいずれかの飾り図柄が揃い、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに1つずれた数字となるパターン(停止図柄パターンA〜H)が用意されている。なお、「中」の飾り図柄表示エリア905Cの停止図柄(中停止図柄)は、任意の図柄(大当り除く)であってもよい。また、中停止図柄は専用の図柄(例えば数字以外の予告図柄等)であってもよい。停止図柄予告の予告対象となる可変表示よりも前の可変表示において、リーチハズレの組合せが連続的に停止表示されることで、遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。
図79に示すように、遊技状態が確変状態である場合には、非確変図柄によるリーチハズレの停止図柄予告パターンのいずれかとなり、遊技状態が非確変状態である場合には、非確変図柄または確変図柄によるリーチハズレの停止図柄予告パターンのいずれかとなる。このように、この実施の形態では、確変状態である場合には、非確変図柄によるリーチを表示することで、非確変大当りとなって確変状態が終了しまうのではと遊技者に一旦感じさせる。その後、リーチハズレとなって、停止図柄予告が開始される。よって、非確変大当りとなるようにみせかける停止図柄予告を実行でき、より遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、この実施の形態では、停止図柄予告が実行される場合には、同じ停止図柄(リーチハズレ)が連続して停止表示される。即ち、図77のステップS90710またはS90711の処理で、図79に示す停止図柄予告パターンのいずれかに決定され、その停止図柄予告パターンに対応した停止図柄が予告対象までの可変表示において連続して停止表示されるようになっている。このようにすることで、同じ停止図柄が連続することで、停止図柄予告が実行されていることを遊技者が認識しやすくなる。
これに対して、予告対象となるまでの連続した可変表示において停止させる図柄をそれぞれ決定するようにしてもよい。この場合、図83に示すように、複数回(図83では3回)の可変表示において停止させる停止図柄(例えば図79の停止図柄予告A〜Hのいずれかの図柄)を予めパターン化しておき、そのパターンを選択することで、複数回の可変表示において停止させる図柄を決定するようにしてもよい。
図83における停止図柄予告B→B→Bの停止図柄予告パターンは、3回の可変表示において、「212」の停止図柄が停止表示される停止図柄予告パターンであることを示している。停止図柄予告B→D→Fの停止図柄予告パターンは、3回の可変表示において、「212」、「434」、「656」の停止図柄が順次停止表示される停止図柄予告パターンであることを示している。停止図柄予告D→D→Dの停止図柄予告パターンは、3回の可変表示において、「434」の停止図柄が停止表示される停止図柄予告パターンであることを示している。停止図柄予告D→F→Hの停止図柄予告パターンは、3回の可変表示において、「434」、「656」、「878」の停止図柄が順次停止表示される停止図柄予告パターンであることを示している。なお、ここでは説明のため一部の停止図柄予告パターンを示しているが、確変図柄のリーチハズレが停止表示されるパターンや2回の可変表示において停止図柄予告を実行する場合の停止図柄予告パターン等が適宜用意されればよい。このように、停止図柄予告を実行する複数の可変表示おいて停止表示させる停止図柄をパターン化することで、決定処理のおける処理負担が軽減したり、各図柄の出現率の調整が容易になる。
この場合において、図83に示すように、同じリーチハズレの停止図柄が連続した場合、連続しない場合よりも大当りとなる信頼度が高くなるようにしてもよい。また、中停止図柄が異なっていても、左右図柄が同じリーチが連続した場合には信頼度が高くなるようにしてもよい。この場合、中停止図柄も同じか否かで信頼度が異なるようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄予告が開始された場合、同じ図柄が停止表示されるかに遊技者が注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、予告対象となるまでの連続した可変表示において停止させる図柄をそれぞれ決定する場合、確変状態において非確変図柄の停止図柄に決定する(あるいは決定しやすくする)のは、一連の停止図柄予告における最初の停止図柄だけであってもよい。このように、停止図柄予告が開始されてから少なくとも最初の停止図柄が非確変図柄によるリーチとすることで、非確変大当りが終了して確変状態が終了してしまうのではと遊技者に認識させることができる。
なお、通常は、リーチハズレを停止表示させるか否かは、主基板9011の側で変動パターンを決定することで決定されるが、この実施の形態では、停止図柄予告を実行すると決定された場合には、変動パターンによらず、演出制御基板9012の側で、リーチハズレの停止図柄が停止表示されるようになっている。
このように、演出制御基板9012の側で、リーチハズレの停止図柄を停止表示させる場合には、即ち、停止図柄予告を実行している場合には、停止するときの態様によって停止図柄予告であることを遊技者が認識可能であることが好ましい。例えば、図80(A)に示すように、変動パターンにより指定されたノーマルリーチハズレである場合と比較して、停止図柄予告を実行する場合であって非リーチハズレの変動パターン時にリーチハズレの停止図柄を停止表示させる場合には、リーチが成立してから最終停止までの変動期間(リーチ煽り期間)が短くなるようにしてもよい。また、リーチが成立してから最終停止までの変動期間が短くすることに加えてまたは代えて、飾り図柄を最終停止させるときに停止音を出力させる場合、その停止音を異ならせたり、専用のエフェクトを使用しても良い。例えば、図80(A)に示すように、変動パターンにより指定されたノーマルリーチハズレである場合の停止音を停止音Aとして、停止図柄予告を実行する場合のリーチハズレである場合停止音を停止音Bとしてもよい。また、停止図柄予告であるか否かによって、リーチハズレ時の左右図柄(リーチ図柄)と中停止図柄の図柄差が異なるようにしてもよい。例えば、停止図柄予告を実行しないリーチハズレの場合は、左右図柄と比較して「−2」〜「+2」の範囲のいずれかの図柄を「中」に停止表示させる一方、停止図柄予告である場合には、図79に示すような、左右図柄と比較して「−1」の図柄のみを「中」に停止表示させるようにしてもよい。また、停止図柄予告である場合のみ停止表示されるものであってもよい(例えば「+3」、「−3」等)。
また、同じノーマルリーチの変動パターンである場合であっても、図80(B)に示すように、停止図柄予告を実行する場合には、停止図柄予告を実行しない場合よりもリーチが成立してから最終停止までの変動期間(リーチ煽り期間)を、非リーチハズレで停止図柄予告を実行する場合同様に短くしてもよい。この場合、リーチ煽り期間以外の期間が長くなるため、その期間において他の演出を実行するようにしてもよい。例えば、全図柄変動期間において、停止図柄予告が実行されることを示唆する演出を実行するようにしてもよい。
また、図80(C)に示すように、非リーチハズレの変動パターンにおいて停止図柄予告を実行する場合、リーチを構成する図柄が確変図柄である場合には、非確変図柄である場合よりもリーチが成立してから最終停止までの変動期間(リーチ煽り期間)を長くしてもよい。このようにすることで、停止図柄予告である場合でも、遊技者が確変大当りとなることを期待できる期間を長くすることができ、遊技の興趣が向上する。なお、確変図柄である場合も非確変図柄である場合よもリーチ煽り期間は同じであってもよい。
なお、非リーチハズレの変動パターンにおいて停止図柄予告を実行する場合については図示していないが、全図柄変動期間(左図柄停止までの期間)や右図柄停止までの期間を確変図柄で停止図柄予告を実行する場合、または、非確変図柄で停止図柄予告を実行する場合、のいずれかと同じにしてもよいしいずれとも違うようにしてもよい。また、左停止図柄が確変図柄である場合には、確変図柄で停止図柄予告を実行する場合と同様にし、左停止図柄が非確変図柄である場合には、非確変図柄で停止図柄予告を実行する場合と同様にしてもよい。このようにすることで、左図柄停止までの期間や右図柄停止までの期間によって、停止図柄予告の有無が遊技者にばれてしまうことを防止できる。
また、図80では、停止図柄予告が実行される場合のほうが実行されない場合よりもリーチ煽り期間が短くなる例を示したが、停止図柄予告が実行される場合のほうが実行されない場合よりもリーチ煽り期間が長くなるようにしてもよい。
図81は、図76の演出制御プロセス処理におけるステップS90171内で実行される最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定するための停止図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。停止図柄決定処理において、演出制御用CPU90120は、停止図柄予告実行中であるか否かを判定する(ステップS90721)。停止図柄予告を実行中であるかは、例えば、停止図柄予告実行中フラグがオン状態であるか否かにより判定すればよい。
停止図柄予告実行中である場合(ステップS90721;Yes)、停止図柄予告設定処理のステップS90710またはS90711にて決定された停止図柄予告パターンに応じた最終停止図柄が停止表示されるための設定を行い(ステップS90722)、停止図柄決定処理を終了する。
停止図柄予告実行中でない場合(ステップS90721;No)、可変表示結果に対応した最終停止図柄を決定するための処理を実行する。この実施の形態では、停止図柄予告実行中でない場合(ステップS90721;No)、停止図柄予告の予告対象の変動であるか否かを判定する(ステップS90723)。
停止図柄予告の予告対象の変動である場合(ステップS90723;Yes)、可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(ステップS90724)。
可変表示結果が大当りである場合(ステップS90724;Yes)、予告対象の停止図柄予告パターンに基づいて大当り図柄(大当り組合せ)を決定する(ステップS90725)。その後、停止図柄決定処理を終了する。
この実施の形態では、予告対象の可変表示において、停止図柄予告と同じ数字の飾り図柄でリーチとなった場合、大当りとなる信頼度が高くなるようになっている。従って、ステップS90725においては、図82に示すように、停止図柄予告のリーチ図柄と同じ大当り図柄に決定される割合が高くなっている。また、左右のリーチ図柄のみならず、停止図柄における中図柄と同じ大当り図柄にも決定されやすくなっている。
このようにすることで、停止図柄予告における停止図柄(リーチ図柄)と、予告対象の可変表示においていずれの図柄でリーチとなるかと、に遊技者を注目させることができ遊技の興趣が向上する。
なお、図82に示す決定割合は一例であり、予告対象の可変表示において、停止図柄予告と同じ数字の飾り図柄でリーチとなった場合、大当りとなる信頼度が高くなっていればよい。
この実施の形態では、停止図柄予告を実行する場合、予告対象の可変表示まで同じリーチハズレの図柄が停止表示されるが、予告対象の可変表示において異なるリーチハズレの図柄が停止表示される場合は、予告対象の可変表示において、停止図柄予告において停止表示されたリーチハズレの図柄のうち少なくとも一部と同じ図柄でリーチなった場合、大当り信頼度が高くなるようにすればよい。また、停止図柄予告において停止表示された回数が多いリーチハズレの図柄ほど、大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。
停止図柄予告の予告対象の変動でない場合(ステップS90723;No)、可変表示結果に対応した最終停止図柄を決定する(ステップS90726)。ステップS90726では、可変表示結果に対応して、非リーチハズレの組合せ、リーチハズレの組合せ、確変大当りの組合せ、非確変大当りの組合せが決定されればよい。
また、停止図柄予告の予告対象の変動である場合でも、可変表示結果が大当りでない場合(ステップS90724;No)、可変表示結果(この場合リーチハズレ)に対応した最終停止図柄を決定する(ステップS90726)。この場合、所定の割合(例えば均等割合)で「1」〜「8」の飾り図柄のいずれかに決定すればよいが、停止図柄予告と同じ数字の飾り図柄でリーチとなった場合、大当りとなる信頼度が高くなるような割合でリーチ図柄を決定するようにしてもよい。即ち、停止図柄予告と同じ数字のリーチ図柄が選択されづらくなるようにしてもよい。このように、停止図柄予告の予告対象の変動である場合には、予告対象の可変表示結果に応じて、停止図柄予告と同じ数字の飾り図柄でリーチとなった場合、大当りとなる信頼度が高くなるように最終停止図柄が決定さればよい。
ステップS90725またはS90726の処理を実行した後には、停止図柄決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける有効ラインは1ラインであったが、図84(A)に示すように、少なくとも中央ラインSC、斜めラインWA、WBを含む複数の有効ライン(合計3ライン)があってもよい。また、上段ラインや下段ラインの有効ライン(合計5ライン)があってもよい。
この場合、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、「1」〜「8」の数字を示す飾り図柄と、数字以外のブランク図柄(例えば「*」等)と、が交互に配置されてスクロール表示される。「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rは、それぞれ3段の表示エリアで構成され、数字を示す飾り図柄とブランク図柄が3つずつ表示されるようになっている。そして、中央ラインSC、斜めラインWA、WBにおいて、同じ数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されると大当りとなる。なお、ブランク図柄は大当り組合せを構成せず、ブランク図柄が揃ってもハズレとなる。何らかのチャンス目にブランク図柄を含むものがあってもよい。
このような有効ラインが3つである場合、図84(B)に示すように、斜めラインWA及びWBにおいて2種の図柄が同時にリーチとなるダブルリーチ(Wリーチ)を発生させることができる。例えば、図84(B)に示す例であれば、「中」の各飾り図柄表示エリア905Cの中段に、「1」または「2」の飾り図柄が停止すれば大当りとなるため、中央ラインSC等に表示される単独のリーチ(シングルリーチ)よりも、大当りとなりやすいかのように見せるリーチ演出が実行可能である。
このような有効ラインが複数である場合においても、本願発明を適用できる。このような有効ラインが複数である場合には、停止図柄予告において、図84(C)に示すような、Wリーチのリーチハズレとなる図柄(停止図柄予告I〜P)が停止表示される場合がある。なお、停止図柄予告を実行する場合(図77のステップS90710、S90711)、上述の実施の形態における停止図柄予告A〜Hを含めていずれかの停止図柄予告パターンに決定されればよい。
そして、予告対象の可変表示において、停止図柄予告において停止表示されたリーチハズレに少なくとも含まれる飾り図柄でリーチとなった場合、大当りとなる信頼度が高くなっていればよい。具体的には、停止図柄予告Wリーチのリーチハズレとなる図柄が停止表示された場合、予告対象の可変表示において、Wリーチのうちいずれか一方または双方が一致するリーチとなった場合、大当り信頼度が高くなるようにすればよい。
また、停止図柄予告の実行中に異なるリーチハズレの停止図柄が表示される場合、Wリーチのうちいずれか一方または双方が一致するリーチハズレの停止図柄が続いた場合は、続かない場合よりも大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。Wリーチの双方が一致するリーチハズレの停止図柄が続いた場合は、いずれか一方が一致する場合より大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。
このような有効ラインが3つである場合、大当り図柄は、「1」〜「8」の数字が中央ラインSCに揃うものの他、図84(D)に示すように、斜めラインWA及びWBに揃うものが含まれる。例えば、斜めラインWA及びWBに「1」が揃うものをそれぞれ1WA、1WB、斜めラインWA及びWBに「3」が揃うものをそれぞれ3WA、3WB等とする。
Wリーチの停止図柄予告が実行された予告対象の可変表示において大当り図柄を決定する場合、図81のステップS90725では、例えば図84(E)に示すような決定割合で、最終停止図柄(大当り図柄)が決定さればよい。図84に示す決定割合では、Wリーチの停止図柄予告に少なくとも含まれるリーチとなった場合には含まれない場合よりも大当り信頼度が高くなり、同じWリーチとなった場合にはより大当り信頼度が高くなるように設定されている。
このようにすることで、停止図柄予告における停止図柄の組合せと、予告対象の可変表示においていずれの図柄でリーチとなるかにと、に遊技者を注目させることができ遊技の興趣が向上する。
なお、図84(E)に示す決定割合は一例であり、予告対象の可変表示において、停止図柄予告と同じ数字の飾り図柄でリーチとなった場合、大当りとなる信頼度が高くなっていればよい。
<変動中の音声について>
続いて、この実施の形態のパチンコ遊技機901における変動中(可変表示中)の音声について説明する。この実施の形態では、変動中の背景画像を遊技者が第1背景と第2背景とから選択可能になっている。第1背景と第2背景とは、色や描かれるキャラクタ等が異なっていればよい。そして、選択されている背景画像に応じて、変動中に異なる楽曲が再生出力されるようになっている。第1背景が選択されている場合は、図85(A)に示すように、変動が開始されるごと第1背景に対応した楽曲Aが先頭から頭出しで繰り返し再生出力される。変動の終了時には楽曲Aの再生出力も終了する。これに対して、第2背景が選択されている場合には、図85(B)に示すように、客待ちデモや大当り遊技状態終了から遊技が開始される初回変動において、第2背景に対応した楽曲Bの再生出力が開始される。第2背景では変動が終了しても引き続き楽曲Bの再生出力が継続される。一連の楽曲Bのデータの再生出力が終了した場合、楽曲Bを最初から再生出力させる。即ち、第2背景である場合、楽曲Bが停止することなくループ再生される。なお、初回変動は客待ちデモから遊技が開始されるときだけであってもよい。
そして、この実施の形態では、初回変動を除いて、第2背景において変動が開始されるときに、変動が開始されることを示す変動開始音が出力される。変動開始音は、変動が開始されることを示す音であればよい。
このように、この実施の形態では、第1背景と第2背景とで異なる背景画像を表示できるとともに、異なる音声の出力制御が実行されるため、演出が多彩になる。そして、複数回の変動に亘って楽曲Bがループ再生させる第2背景においては、変動が開始されることを示す変動開始音を出力するので、複数回の変動に亘って楽曲を再生する場合でも、変動開始タイミングを遊技者が把握しやすくなる。
なお、第2背景であっても、初回変動では、無音状態や楽曲を再生出力していない状態から楽曲Bの再生出力が開始されることから、遊技者が変動開始を把握しやすいため変動開始音は出力しないようになっている。このようにすることで、必要に応じた変動開始音を出力することができる。なお、これに限定されず、初回変動であっても変動開始音は出力するようにしてもよい。そうした場合、変動開始音の出力制御が容易になる。
図85に示すように、いずれの背景であっても変動の終了時(変動停止時)には、共通の停止音を出力するようになっている。このようにすることで、背景や再生出力される楽曲によらず変動の終了タイミングがわかりやすくなる。なお、背景Aでは変動停止時に楽曲の再生が途切れるため、停止音を出力しないようにしてもよい。また、背景Bでは変動停止後間もなく次回変動の開始により変動開始音が主力されるので、停止音を出力しないようにしてもよい。背景A及びBにおいて停止音を主力しないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第2背景において複数種類の変動開始音を出力可能になっている。この実施の形態では、変動開始音として開始音Aと開始音Bとが設けられている。開始音Aと開始音Bとは、異なる音であればよい。そして、開始音Aが出力される頻度が高くなっており、まれに開始音Bが出力されるようになっている。このように複数種類の変動開始音を設けることで、演出が単調になることを防止できる。
この実施の形態では、変動中にスティックコントローラ9031A等の操作手段を所定の操作をすることで、第1背景と第2背景とを相互に切り替え可能になっている。第1背景で楽曲Aを出力しているときに、背景の切替操作があった場合、第2背景に切り替えられるとともに、出力される楽曲が楽曲Bに変更される。逆の場合も同様である。変動が実行されているときには、第1背景であるか第2背景であるかに関わらず、楽曲A及び楽曲Bが音声制御基板9013において再生される。そして、いずれの背景であるかに応じて、対応する楽曲が出力される。よって、変動中に背景が切り替えられたときには、再生途中の楽曲が出力されることになる。即ち、楽曲Aを出力している場合でも裏で楽曲Bが再生されており、楽曲Bを出力している場合でも、裏で楽曲Aが再生されていることになる。このようにすることで、変動中に背景の変更操作があった場合でも、即時対応する楽曲を出力することができる。なお、ここでの再生とは、楽曲データを出力可能な音声に変換することをいい、出力する部分までは含まない。
なお、ここで説明した音声は、演出制御基板9012の制御のもと、音声制御基板9013により再生され、スピーカ908L、908Rから出力される。
音声制御基板9013には、パチンコ遊技機901における音声(演出音)を再生するための再生チャンネルが複数設けられている。そして、音声の種類に応じて、再生チャンネルが割り当てられている。例えば、同時に出力する音声は、異なる再生チャンネルにより再生され、重畳して出力される。また、楽曲Aと楽曲Bとは異なる再生チャンネルで再生されるが、背景画像に応じて何れか一方が出力される。具体的には、第1背景である場合には、楽曲Aが所定の音量でスピーカ908L、908Rから出力される。第2背景である場合には、楽曲Bが所定の音量でスピーカ908L、908Rから出力される。そして、出力しない(背景に対応していない)方の楽曲は再生チャンネルで再生されるが、音量をゼロにする等の制御により、スピーカ908L、908Rから出力されないように制御される。
図86は、図76の演出制御プロセス処理におけるステップS90171内で実行される変動開始音を設定するための変動開始音設定処理の一例を示すフローチャートである。変動開始音設定処理では、演出制御用CPU90120は、まず、現在が第2背景であるか否かを判定する(ステップS90741)。現在の背景が第1背景であるか第2背景であるかは、例えばRAMに設けられた背景フラグにより判定すればよい。背景が第1背景に設定された場合、背景フラグに「1」の値がセットされ、第2背景に設定された場合、背景フラグに「2」の値がセットされる。
現在の背景が第1背景である場合には(ステップS90741;No)、変動開始音を出力しないので変動開始音設定処理を終了する。
現在の背景が第2背景である場合には(ステップS90741;Yes)、いずれの変動開始音を出力させるかの開始音判定を行う(ステップS90742)。ステップS90742では、表示結果が「大当り」となるか否か、スーパーリーチとなるか否か等に応じて、例えば図87に示す判定割合で、変動開始音を開始音Aとするか開始音Bとするかを判定すればよい。図87に示す判定割合では、概ね開始音Aに判定されるようになっており、開始音Bはレアな変動開始音となっている。なお、図87に示す判定割合は一例であり、これに限定されない。例えば、表示結果によらず低確率で開始音Bにすると判定されるようにしてもよい。
ステップS90742にて開始音Aと判定された場合(ステップS90743;Yes)、開始音Aを変動開始時に出力するための設定を行い(ステップS90744)、変動開始音設定処理を終了する。
ステップS90742にて開始音Bと判定された場合(ステップS90743;No)、開始音Bを変動開始時に出力するための設定を行い(ステップS90745)、変動開始音設定処理を終了する。
なお、変動開始音がいずれであるかに応じて、大当り信頼度やスーパーリーチとなる割合が異なっていてもよい。例えば、開始音Bが出力された場合に開始音Aが出力された場合よりも、大当りやスーパーリーチになりやすくしてもよい。このようにすることで、変動開始音により変動開始タイミングを把握しやくすするとともに、大当りとなるか否かを遊技者に示唆することができる。そして、遊技者が変動開始音の種類に注目するようになるので、遊技の興趣が向上する。
図88は、図76の演出制御プロセス処理におけるステップS90172内で実行される変動中の音声を再生するための音声再生処理の一例を示すフローチャートである。なお、図88に示す音声再生処理は、この発明に係る音声を出力するための部分を抽出したものであり、ステップS90172内では他の演出音等を出力するための処理も実行される。図88に示す音声再生処理では、演出制御用CPU90120は、まず、変動開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS90781)。変動中のいずれのタイミングであるかは、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値や演出制御パターンから判定すればよい。
変動開始タイミングであると判定された場合(ステップS90781;Yes)、客待ちデモや大当り遊技状態終了(無音状態)からの初回変動であるか否かを判定する(ステップS90782)。
初回変動であると判定された場合(ステップS90782;Yes)、第2背景に対応した楽曲Bの再生を開始させるための制御を実行する(ステップS90783)。
初回変動でないと判定された場合(ステップS90782;No)、またはステップS90783の処理を実行した後は、第1背景であるか否かを判定する(ステップS90784)。
第1背景であると判定された場合(ステップS90784;Yes)、第1背景に対応した楽曲Aの再生を開始させるための制御を実行する(ステップS90785)。その後、音声再生処理を終了する。
第1背景でない(第2背景である)と判定された場合(ステップS90784;No)、客待ちデモや大当り遊技状態終了(無音状態)からの初回変動であるか否かを判定する(ステップS90786)。
初回変動でないと判定された場合(ステップS90786;No)、図86のステップS90744またはS90745にて設定された変動開始音を出力するための制御を実行し(ステップS90787)、音声再生処理を終了する。初回変動であると判定された場合(ステップS90786;Yes)、音声再生処理を終了する。
変動開始タイミングでないと判定された場合(ステップS90781;No)、変動停止時であるか否かを判定する(ステップS90788)。なお、ここでの変動停止時とは停止音の出力タイミングを示しており、厳密に終了タイミングとは一致していなくてもよい。変動停止時でなければ(ステップS90788;No)、音声再生処理を終了する。
変動停止時であれば(ステップS90788;Yes)、停止音を出力するための制御を実行し(ステップS90789)、音声再生処理を終了する。なお、図80に示したように、複数種類の停止音を出力する場合には、ステップS90789において、停止図柄予告の有無等に応じて、対応した停止音を出力するための制御が実行されればよい。
この実施の形態では、上述したように、変動中の背景画像を遊技者が第1背景と第2背景とから選択可能になっている。具体的には、変動中に遊技者がスティックコントローラ9031A等により、所定の操作を実行することで変動中の任意のタイミングで背景画像を変更可能である。
図89は、図76の演出制御プロセス処理におけるステップS90172内で実行される背景画像を切り替えるための背景切替処理を示すフローチャートである。図89に示す背景切替処理では、演出制御用CPU90120は、まず、所定の背景切替操作を検出したか否かを判定する(ステップS90761)。ステップS90761では、例えば、コントローラセンサユニット9035Aから所定の操作信号が入力されたか否かを判定すればよい。背景切替操作を検出しなければ(ステップS90761;No)、背景切替処理を終了する。
背景切替操作を検出した場合(ステップS90761;Yes)、現在が第1背景であるか否かを判定する(ステップS90762)。現在の背景画像は、背景フラグから判定すればよい。
現在の背景が第1背景であると判定された場合には(ステップS90762;Yes)、第2背景に変更するための制御を行う(ステップS90763)。ステップS90763では、背景フラグを切り替える処理も実行する。そして、楽曲を出力する再生チャンネルを楽曲A再生用の再生チャンネルから楽曲B再生用の再生チャンネルに切り替えて(ステップS90764)、背景切替処理を終了する。
現在の背景が第2背景であると判定された場合には(ステップS90762;No)、第1背景に変更するための制御を行う(ステップS90765)。ステップS90765では、背景フラグを切り替える処理も実行する。そして、楽曲を出力する再生チャンネルを楽曲B再生用の再生チャンネルから楽曲A再生用の再生チャンネルに切り替えて(ステップS90766)、背景切替処理を終了する。
このように、この実施の形態では、遊技状態に関わらず遊技者が変動中の任意のタイミングで背景画像を変更可能である。即ち、第1背景であっても第2背景でも同じ遊技状態である場合がある。このようにすることで、各遊技状態における演出が多彩になり、遊技の興趣が向上する。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態では、始動入賞発生時に停止図柄予告を実行すると決定された場合、図77のステップS90710、S90711において、停止図柄予告における停止図柄(停止図柄予告パターン)を決定し、予告対象の最終停止図柄は、図81のステップS90725において、可変表示を開始するときに予告対象の停止図柄予告パターンに基づいて決定されていた。これに限定されず、停止図柄予告を実行すると決定された場合、始動入賞時に予告対象の最終停止図柄(大当り図柄、リーチ図柄)を決定するようにしてもよい。この場合、停止図柄予告における停止図柄と予告対象の最終停止図柄が予め定められたパターンを複数用意しておき、当該パターンを決定することで停止図柄予告における停止図柄と予告対象の最終停止図柄を決定するようにしてもよい。
また、停止図柄予告を実行しているときに、いずれの図柄でリーチハズレとなったかを表示しておくようにしてもよい。このようにすることで、予告対象において信頼度の高いリーチ図柄がわかりやすくなる。
上記実施の形態では、確変状態において非確変大当りとなった場合、非確変状態(低確高ベース状態)に制御されるが、低確低ベース状態に制御されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、確変状態において停止図柄予告を実行する場合、確変図柄によるリーチハズレの停止図柄となる場合はなかったが、低確率で確変図柄によるリーチハズレの停止図柄となるようにしてもよい。非確変状態において停止図柄予告を実行する場合においても、非確変図柄によるリーチハズレの停止図柄となる割合を高くしてもよい。
上記実施の形態では、停止図柄予告においてリーチハズレを停止表示する場合と、停止図柄予告を実行しない場合においてリーチハズレを停止表示する場合とで、可変表示の実行態様を異ならせていたが、停止図柄予告であるか否かに関わらず可変表示の実行態様を同様にしてもよい。また、ノーマルリーチハズレの変動パターンにおいて停止図柄予告を実行する場合も、停止図柄予告であるか否かに関わらず可変表示の実行態様を同様にしてもよい。
また、停止図柄予告において特定のリーチハズレ(例えば、Wリーチのリーチハズレ)となる図柄が停止表示された場合には、特定のリーチハズレが停止表示されない場合よりも、予告対象の可変表示の大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄予告の実行過程について遊技者が注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
上記実施の形態では、変動中の背景画像を遊技者が第1背景と第2背景とから選択可能であったが、選択可能な背景画像が3種類以上であってもよい。また、各背景で再生可能な楽曲が複数種類あってもよい。
上記実施の形態では、第2背景における変動開始音としてそれぞれ音が異なる開始音Aと開始音Bとを設けることで演出を多彩にしていた。変動開始音の出力態様を異ならせる方法はこれに限定されず、音の種類、音量を異ならせてもよい。また、出力タイミングを変動開始とわずかにずらして、遊技者に違和感を与えるようにしてもよい。さらに、組み合わせて異なる変動開始音を設けてもよい。また、変動開始音は3種類以上あってもよい。
変動開始音の種類に応じて、大当り信頼度やスーパーリーチとなる期待度が異なるようにしてもよい。即ち、変動開始音によって予告演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで遊技者が変動開始音に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、遊技者の操作によって背景画像を切り替え可能となっていたが、可変表示結果や変動パターンに応じて自動で切り替わるようにしてもよい。また、遊技状態によらずまたは遊技状態によって切り替わる複数種類の演出モードを設けて、演出モードに応じた背景画像となるようにしてもよい。
次に、大当り遊技状態中であるラウンド中に、遊技球の入賞によって付与される遊技球数に関連した報知演出が実行される変形例について説明する。本変形例では、変動表示の表示結果が大当り表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。そして、大当り遊技状態中であるラウンド中には、遊技球の入賞によって付与される遊技球数に関連した報知演出が実行される。ここで、遊技球数に関連した報知演出には、入賞した遊技球に対して払出される獲得遊技球の数を報知する演出が含まれる。また、遊技球数に関連した報知演出には、オーバー入賞が発生したときに報知の態様を変化させることでオーバー入賞の発生を報知する演出が含まれる。このように、遊技球数に関連した演出とは、獲得した遊技球(遊技球数)に対する何らかの報知を行なう演出である。
また、遊技球数に関連した報知演出は、複数の種類が設けられている。たとえば、演出状態が第1演出状態のときには、第1報知態様により報知演出が実行され、演出状態が第2演出状態のときには、第2報知態様により報知演出が実行される。つまり、報知演出は、演出状態により異なる報知演出が実行されることとなる。第1報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数となったことに基づいて実行される。また、第2報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数とは異なる特定数となったことに基づいて実行される。
ラウンド中(大当り遊技状態中)においては、遊技球が特別可変入賞球装置907に入賞する毎に、付与された遊技球数が可変表示可能に表示される。また、ラウンド中(大当り遊技状態中)における演出状態を第1演出状態とするか第2演出状態とするかを選択することが可能である。また、オーバー入賞により獲得する遊技球数についても、遊技球数に関連した報知演出の遊技球数のカウントに考慮される。
以下に、報知演出の具体例を説明する。図90は、報知演出を説明するための図である。ここで、本変形例では、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。また、大当りが継続する場合には、前回の獲得総数表示の値が引継がれる。図90では、2回目以降の大当りが実行された場合が示されている。
図90(a)は、大当り表示結果となったときの大当り遊技中の1ラウンド目における画像表示装置905の表示画面を示す図である。1ラウンド目においては、ラウンド中における演出状態を2つのモードのうちから選択可能とする演出が実行される。画像表示装置905の画面の左側には、女の子キャラクタによるAモード画像90211が表示される。また、画像表示装置5の画面の右側には、男の子キャラクタによるBモード画像90212が表示される。遊技者は、遊技者の選択操作を促す左右の矢印で示されるモード選択画像90210に従い、いずれか一方のモードを選択する。ラウンド開始時には、初期値としてAモード画像90211が選択されているとともに、モード選択画像90210の左側が選択されている。これらの画像が選択されていることは、画像の点滅により知ることができる。なお、点滅ではなく選択されている方の画像を太枠で囲む等としてもよく、いずれのモードが選択されていることが分かればどのような態様であってもよい。
遊技者は、1ラウンドの期間中いずれかのモードを選択することが可能である。このようなモード(演出状態)の切替えは、スティックコントローラ9031Aを左右に操作することで変更可能である。なお、十字キー等の操作手段により左右の選択が変更可能となるようにしてもよいし、プッシュボタン9031Bの押下げによりモードが切替るようにしてもよい。また、演出モードは3種類以上設けられていてもよいし、大当りの回数毎に選択できる演出モードの種類が増加されていくようにしてもよい。また、モードの選択期間は、1ラウンド以外のラウンドでもよく、ラウンド中の所定時間(たとえば、10秒)に限って選択操作が可能となるようにしてもよい。また、大当り毎に新たな演出モードが初期値(最初に選択されているモードの種類)として設定されるようにしてもよい。
図90(b)〜(d)は、Aモードが選択された場合の画像表示装置905の表示画面を示す説明図である。また、図90(e)〜(g)は、Bモードが選択された場合の画像表示装置905の表示画面を示す説明図である。図90(b)に示すように、Aモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像90205が表示される。獲得総数表示画像90205は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。図90(b)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が500個の倍数を超える毎に画面中央に第1報知画像90204が表示される。図90(b)では、遊技球数が500個の4倍である2000個を超えたときに第1報知画像90204により、遊技球が2000個獲得されたことが示される。また、画面右上に女の子画像90203が表示される。なお、獲得総数表示画像90205で表示される数字と第1報知画像90204として表示される数字とは瞬間的なタイミングで同じ表示である場合を示している。また、獲得総数が区切りのよい数字でない場合(たとえば、13個ずつ増加する場合等)には、獲得総数表示画像90205で表示される数字と第1報知画像90204として表示される数字とは異なる(獲得総数表示画像90205で表示される数字が2013、第1報知画像90204として表示される数字が2000等)ことがある。
図90(c)は、図90(b)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の画像表示装置905の表示画面を示している。図90(c)に示すように、獲得総数表示画像90205により、遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が500の5倍である2500個を超えたときに第1報知画像90204により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。また、女の子画像90203が図90(b)のときとは異なる人物で表示される。さらに、4回目の大当りでは、画像表示装置905の表示画面が図90(d)のようになる。図90(d)では、獲得総数表示画像90205が5000個であることが示される。また、遊技球数が500の10倍である5000個を超えたときに第1報知画像90204により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。また、女の子画像90203が図90(b)や図90(c)のときとは異なる人物で表示される。このように、遊技球数が500の倍数を超えたときは、第1報知画像90204とともに女の子画像90203も変化する。ここで、第1報知画像90204と女の子画像90203とは、次の第1報知画像90204と女の子画像90203に変化するまで継続して表示される。しかし、第1報知画像90204と女の子画像90203とが所定時間経過することにより消去されるようにしてもよい。
次に図90(a)においてBモードが選択された場合について説明する。図90(e)に示すように、Bモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像90215が表示される。獲得総数表示画像90215は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。ここで、Bモードでの獲得総数表示画像90215とAモードでの獲得総数表示画像90205は、文字の表示態様が異なっている。このように、演出モードにより獲得総数の表示を異ならせているが、獲得総数の表示はモードによらず同じであってもよい。図90(e)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、画面右上に男の子画像90213が表示される。Bモードでは、このような男の子画像90213による演出が実行される。しかし、Aモードとは異なり、Bモードでは、遊技球の獲得総数が2000個を超えたとしても画面中央に獲得した遊技球の総数を報知する演出は実行されない。なお、図90(e)では、男の子画像90213を表示せずに、別の演出画像が表示されるようにしてもよい。
図90(f)は、図90(e)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の画像表示装置905の表示画面を示している。図90(f)に示すように、獲得総数表示画像90215により遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が2500個を超えたときに第2報知画像90214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。Bモードでは、入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が2500個の倍数を超える毎に画面中央に第2報知画像90214が表示される。図90(f)では、遊技球数が2500個の1倍である2500個を超えたときに第2報知画像90214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。第2報知画像90214は所定時間経過により消去される(たとえば、表示されてから2秒経過後)。
さらに、4回目の大当りでは、画像表示装置905の表示画面が図90(g)のようになる。図90(g)では、獲得総数表示画像90215が5000個であることが示される。また、遊技球数が2500の2倍である5000個を超えたときに第2報知画像90214により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。ここで、Bモードにおいて男の子画像90213は、Aモードのようにキャラクタが変化することがなく、同一人物の画像が表示される。
図90に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像90204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像90214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図90(b)〜(d)に示すように、遊技球の獲得総数が500の倍数を超える毎に第1報知画像90204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、図90(e)〜(g)に示すように、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超える毎に第2報知画像90214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、報知演出が多様化することにより、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図90のAモードの獲得総数表示画像90205,Bモードの獲得総数表示画像90215に示すように、特別可変入賞球装置907の大入賞口に遊技球が入賞する毎に、付与された遊技球が10ずつ増加していく表示が行なわれる。よって、付与された遊技球数を可変表示可能であるため、獲得総数表示の変化により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、ラウンド中においてAモードとするかBモードとするかを選択するためのモード選択画像90210が表示される。よって、ラウンド中における演出状態を選択することが可能となるので、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
図91は、図75のS9074にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図91では特に、大入賞口に遊技球の入賞があったときに設定される各種のフラグについて説明する。図91に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU90120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、主基板9011からの受信コマンドがあるか否かを判定する(S90511)。演出制御用CPU90120は、受信コマンドがない場合には(S90511でN)、コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御用CPU90120は、受信コマンドがある場合には(S90511でY)、たとえば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(S90512)。演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞通知コマンドである場合には(S90512でY)、演出制御カウンタ設定部に設けられている大入賞口入賞回数カウンタの格納値である大入賞口入賞回数カウント値を1加算するように更新する(S90513)。大入賞口入賞回数カウント値は、ラウンドが実行されてから、次のラウンドが実行されるまでの間に、大入賞口に遊技球が入賞した回数を示すものである。そして、演出制御用CPU90120は、演出制御フラグ設定部に設けられている大入賞口入賞フラグをセットし(S90514)、S90515の処理へ移行する。大入賞口入賞フラグは、大入賞口に遊技球が入賞するごとにセットされるフラグである。
S90515において、演出制御用CPU90120は、オーバー入賞であるか否かを判定する。たとえば、更新後の大入賞口入賞回数カウント値が予め定められたオーバー入賞判定値(入賞上限判定値よりも1大きい値。本変形例では入賞上限判定値は「10」であるためオーバー入賞判定値は「11」)となったか否かを判定すればよい。演出制御用CPU90120は、オーバー入賞でない場合には(S90515でN)、コマンド解析処理を終了する。一方、演出制御用CPU90120は、オーバー入賞である場合には(S90515でY)、オーバー入賞フラグをセットし(S90516)、コマンド解析処理を終了する。オーバー入賞フラグは、大入賞口へ入賞上限判定値を超えて遊技球が入賞するごとにセットされるフラグである。
S90512おいて、演出制御用CPU90120は、受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドでない場合には(S90512でN)、受信コマンドに応じた設定を行ない(S90517)、コマンド解析処理を終了する。
図92および図93は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理を示すフローチャートである。なお、この変形例では、演出制御プロセス処理における大当り中演出処理(図76のS90176)をより詳細に説明するために、ラウンド中処理(例えば図92、図93)とラウンド後処理(例えば図94〜図96)とに分けている。ラウンド中処理とラウンド後処理とを統合して大当り中演出処理としてもよい。
図92に示すラウンド中処理において、演出制御用CPU90120は、まず、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S90920)。ここで、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグ等のフラグは、RAM90122に形成されるコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合に、演出制御用CPU90120によりセットされ、大当り遊技が終了するなどの所定のタイミングで消去される。
演出制御用CPU90120は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には(S90920でN)、プロセスタイマの値を1減算する(S90921)。次いで、演出制御用CPU90120は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(画像表示装置905、スピーカ908、遊技効果ランプ909等)の制御を実行する(S90922)。
次いで、演出制御用CPU90120は、第1ラウンドの開始時であるか否かを判定する(S90923)。第1ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。演出制御用CPU90120は、第1ラウンドの開始時であると判定した場合には(S90923でY)、図90(a)に示すようなモード選択画面を表示し(S90924)、S90925の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、第1ラウンドの開始時でないと判定した場合には(S90923でN)、S90924からS90926の処理を行なわずに、S90928の処理へ移行する。
S90925において、演出制御用CPU90120は、選択されたモードがAモードであるか否かを判定する。演出制御用CPU90120は、選択されたモードがAモードである場合には(S90925でY)、Aモードフラグをセットし(S90926)、S90928の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、選択されたモードがAモードでない場合には(S90925でN)、Bモードフラグをセットし(S90927)、S90928の処理へ移行する。ここで、遊技者がモード選択画面を表示中にモードを選択しない場合には、初期値として設定されているAモードが選択される。
次いで、S90928において、演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する。大入賞口入賞フラグは、図91のS90514において設定されるフラグであり、大入賞口への遊技球の入賞が発生する毎に設定されるフラグである。演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞フラグがセットされている場合には(S90928でY)、大入賞口入賞フラグをリセットし(S90929)、S90932の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞フラグがセットされていない場合には(S90928でN)、オーバー入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S90930)。オーバー入賞フラグは、図91のS90516において設定されるフラグであり、大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合に設定されるフラグである。
演出制御用CPU90120は、オーバー入賞フラグがセットされている場合には(S90930でY)、オーバー入賞フラグをリセットし(S90931)、S90932の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、オーバー入賞フラグがセットされていない場合には(S90930でN)、S90932とS90933の処理を行なわずに、S90940の処理へ移行する。
S90932において、演出制御用CPU90120は、入賞カウンタの値を1加算し、モードに応じた獲得総数表示(総獲得数表示)を更新し(S90933)、S90940の処理へ移行する。S90933においては、たとえば、図90(b)や図90(e)に示すように、Aモードでの獲得総数表示画像90205やBモードでの獲得総数表示画像90215が遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していくことになる。なお、ラウンド中に大入賞口以外の払出しのある入賞口に遊技球が入賞した場合についても獲得総数の表示を更新する処理を実行するようにしてもよい。
S90940において、演出制御用CPU90120は、Aモードフラグがセットされているか否かを判定する。演出制御用CPU90120は、Aモードフラグがセットされている場合には(S90940でY)、S90941の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、Aモードフラグがセットされていない場合(すなわち、Bモードフラグがセットされている場合)には(S90940でN)、S90943の処理へ移行する。
S90941において、演出制御用CPU90120は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えたか否かを判定する。演出制御用CPU90120は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えた場合には(S90941でY)、Aモードの表示により、遊技球の獲得数を報知し(S90942)、S90945の処理へ移行する。たとえば、Aモードの表示とは、図90(b)〜(d)に示すように、第1報知画像90204や女の子画像90203を遊技球の獲得総数が500の倍数を超えたときに表示する(変更する)処理である。Aモードによる表示は、次の表示の更新まで継続して表示される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えていない場合には(S90941でN)、S90942の処理を行なわずに、S90945の処理へ移行する。
S90943において、演出制御用CPU90120は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたか否かを判定する。演出制御用CPU90120は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えた場合には(S90943でY)、Bモードの表示により、遊技球の獲得数を報知し(S90944)、S90945の処理へ移行する。たとえば、Bモードの表示とは、図90(f),(g)に示すように、第2報知画像90214を遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたときに表示する処理である。ここで、Bモードによる第2報知画像90214の表示は、所定時間経過後に消去される。たとえば、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたときに表示されて後から2秒後に消去される。なお、第2報知画像90214の表示は、実行されているラウンドが終了したタイミングで消去されるようにしてもよい。一方、演出制御用CPU90120は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えていない場合には(S90943でN)、S90944の処理を行なわずに、S90945の処理へ移行する。
S90945において、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマがタイムアウトになっているか否かを判定する。演出制御用CPU90120は、プロセスタイマがタイムアウトになっている場合には(S90945でY)、次のプロセスタイマをスタートさせ(S90946)、次のプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御し(S90947)、ラウンド中処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトになっていない場合には(S90945でN)、S90946とS90947の処理を行なわずに、ラウンド中処理を終了する。
S90920において、演出制御用CPU90120は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(S90920でY)、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをリセットする(S90934)。次いで、演出制御用CPU90120は、インターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行なう演出)を選択し、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(S90935)。そして、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマをスタートさせ(S90936)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S90806)に対応した値に設定し(S90937)、ラウンド中処理を終了する。
図92のS90930〜S90932の処理においてオーバー入賞での賞球を加える処理が実行された上で、Aモードでの獲得総数表示画像90205やBモードでの獲得総数表示画像90215が遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していく獲得総数表示の可変表示が行なわれる。このようにすれば、1の単位遊技において遊技球が10個より多い11個や12個入賞したことにより付与される遊技球数を加えた上で、報知演出が実行されるので、遊技者に適切な報知演出を実行することができる。
なお、図92では、S90940においてAモードフラグが設定されているか否かを判定した後に、遊技球の獲得総数の判定がされる場合を示した。しかし、遊技球の獲得総数を先に判定し、その判定値が所定の個数を超えている場合に、AモードであるかBモードであるかを確認することで、表示する画像が決定されるようにしてもよい。
[第2変形例] 第2変形例では、遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したときに実行される報知演出による遊技の興趣を向上させることができる遊技機について説明する。たとえば、このような遊技機は、以下のようなものである。
(1) 例えば、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、遊技媒体(たとえば、遊技球)が入賞容易な第1状態(たとえば、開放状態)と遊技媒体が入賞困難な第2状態(たとえば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する特別可変入賞球装置(大入賞口))と、所定期間(たとえば、29秒)が経過することまたは遊技媒体が所定数(たとえば、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段を第1状態に変化させることが可能な単位遊技(たとえば、ラウンド)を所定回数(たとえば、15ラウンド)実行する有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも第1有利状態(たとえば、確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(たとえば、通常大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(たとえば、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるとともにスピーカ908から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU90120におけるステップS903923,S903924と同様の処理を実行する部分)をさらに備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(2) また、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、遊技媒体(たとえば、遊技球)が入賞容易な第1状態(たとえば、開放状態)と遊技媒体が入賞困難な第2状態(たとえば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(たとえば、第1特別可変入賞球装置907a(第1大入賞口)、第2特別可変入賞球装置907b(第2大入賞口))と、所定期間(たとえば、29秒)が経過することまたは遊技媒体が所定数(たとえば、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段を第1状態に変化させることが可能な単位遊技(たとえば、ラウンド)を所定回数(たとえば、15ラウンド)実行する有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、有利状態において可変入賞手段に設けられた特定領域(たとえば、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(たとえば、確変状態)に制御可能な特別状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(たとえば、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるとともにスピーカ908から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU90120におけるステップS903923,S903924を実行する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(3) (1)において、報知演出実行手段は、第2有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU90120は、通常大当りであると判定すると、ステップS903923,S903924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
(4) (2)において、報知演出実行手段は、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、演出制御用CPU90120は、ステップS903921,S903922でNのとき、ステップS903923,S903924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
(5) (1)または(3)において、報知演出実行手段は、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED9020aや第2大入賞口LED9020bを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能であり(たとえば、ステップS903920でNのときステップS903925を実行する部分)、第2有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU90120は、通常大当りであると判定すると、ステップS903925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(6) (2)または(4)において、報知演出実行手段は、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED9020aや第2大入賞口LED9020bを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能であり(たとえば、ステップS903920でNのときステップS903925を実行する部分)、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する(たとえば、演出制御用CPU90120は、ステップS903921,S903922でNのとき、ステップS903925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(7) (1)、(3)、または(5)のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されているときに、所定の遊技価値が付与されること(たとえば、確変状態に制御されること)を報知する特定演出(たとえば、図97(2)〜(6)と同様または類似の態様で実行される昇格演出)を実行可能な特定演出実行手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU90120は、S903928と同様の処理を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、特定演出を実行する前に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行せず(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU90120は、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであると判定すると、ステップS903923,S903924を実行しない)、特定演出を実行した後に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合に、特殊態様による報知演出を実行する(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU90120は、昇格演出が実行された後の第6ラウンド以降のラウンドであると判定すると、ステップS903923,S903924を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定演出を実行した後に特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(8) (2)、(4)、または(6)のうちのいずれかにおいて、有利状態において特定領域(たとえば、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて特別演出(たとえば、確変確定報知)を実行可能な特別演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU90120におけるステップS903908〜S903916を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、有利状態における特定領域を遊技媒体が通過した単位遊技(たとえば、第6ラウンド)において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、演出制御用CPU90120は、第6ラウンドである場合には、ステップS903921でNと判定し、ステップS903923,S903924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊態様による報知演出により特別演出の実行を妨げてしまうことを防止することができ、演出効果が却って低下してしまうことを防止することができる。
(9) (1)から(8)のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、特殊態様による報知演出として、発光体による発光(たとえば、第1大入賞口LED9020aのレインボー発光)および音出力(たとえば、スピーカ908からの所定の入賞音の音出力)を含む演出を実行する(たとえば、演出制御用CPU90120は、ステップS903923,S903925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、発光体による発光および音出力を用いた演出により報知演出の演出効果を向上させることができる。
(10) (1)から(9)のうちのいずれかにおいて、所定演出を実行する所定演出実行手段(たとえば、賞球数報知演出、獲得枚数報知演出、累積賞球数報知演出、累積獲得枚数報知演出、確変確定報知演出、連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知、右打ち報知、エラー報知、大当り中昇格演出を実行する演出制御用CPU90120等)を備え、所定演出実行手段は、所定演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1所定演出(たとえば、大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2所定演出(たとえば、連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)とを実行可能であり、第1所定演出と第2所定演出とで優先度合いが異なる(たとえば、賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されないことなど)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の所定演出を好適に実行することができる。
(11) (1)から(10)のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、所定数よりも多い第1特定数目(たとえば、11個目)の入賞と該第1特定数目の入賞の次の入賞である第2特定数目(たとえば、12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(たとえば、演出制御用CPU90120は、11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定数よりも多い第1特定数目の入賞と第1特定数目の入賞の次の入賞である第2特定数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で所定数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
第2変形例についてさらに詳細に説明する。ここで、第2変形例においては、普通可変入賞球装置906Bの下方に、第1特別可変入賞球装置907aが設けられているものとする。第1特別可変入賞球装置907aは開閉板を備え、第1特別図柄表示装置904Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置904Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイドによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第1大入賞口が開放状態になる。第1大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ9023aで検出される。また、第1特別可変入賞球装置907aの内部には、第1大入賞口LED9020aが設けられている。なお、この変形例では、第1大入賞口LED9020aは、マルチカラーLEDによって実現される。
また、第1特別可変入賞球装置907aの下方には、第2特別可変入賞球装置907bが設けられているものとする。第2特別可変入賞球装置907bは開閉板を備え、第1特別図柄表示装置904Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置904Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイドによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第2大入賞口が開放状態になる。第2大入賞口に入賞した遊技球は第2カウントスイッチ9023bで検出される。また、この変形例では、第2特別可変入賞球装置907b内の第2カウントスイッチ9023bが設けられている領域よりも下流側には特定領域が設けられており、特定領域に入賞した遊技球は特定検出スイッチ9024で検出される。なお、この変形例では、上流側に第2カウントスイッチ9023bが設けられ、その下流側に特定検出スイッチ9024が設けられているので、第2大入賞口に入賞して第2カウントスイッチ9023bで検出された遊技球は、殆ど全て特定領域に入賞し特定検出スイッチ9024で検出されることになる。そして、この変形例では、第2カウントスイッチ9023bで遊技球が検出されたことにもとづいて10個の賞球払出が行なわれ、特定検出スイッチ9024で検出されたことにもとづいて確変状態に制御されることが確定する。また、第2特別可変入賞球装置907bの内部には、第2大入賞口LED9020bが設けられている。なお、この変形例では、第2大入賞口LED9020bは、マルチカラーLEDによって実現される。
また、この変形例では、第1特別図柄表示装置904Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置904Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)において、第6ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御され、第6ラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される。そして、この変形例では、大当り遊技中の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞すると、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることが確定する。
また、この変形例では、ラウンド中処理として、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生していれば、演出制御用CPU90120は、第1大入賞口LED9020aまたは第2大入賞口LED9020bを白色発光させる制御を行なう。この場合、大当り遊技中の第6ラウンド以外のラウンドであれば、第1大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第1大入賞口LED9020aを白色発光させる制御を行なう。また、第6ラウンドであれば、第2大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第2大入賞口LED9020bを白色発光させる制御を行なう。なお、第6ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
図94〜図96は、第2変形例の演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(S90806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU90120は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S903901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S903901のN)、演出制御用CPU90120は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(S903902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S903902のN)、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマの値を1減算し(S903903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置905、スピーカ908、遊技効果ランプ909等)の制御を実行する(S903904)。
次いで、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S903905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば(S903905でY)、プロセスデータの切替を行なう(S903906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせ(S903907)、S903908の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(S903905でN)、S903906とS903907の処理を行なわずに、S903908の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU90120は、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(S903908)。確変確定報知フラグがセットされていれば(すなわち、第2大入賞口内の特定領域を通過することで送信される確変状態に制御されることが確定したことを示す確変確定報知指定コマンドを受信していれば)(S903908でY)、演出制御用CPU90120は、その確変確定報知フラグをリセットする(S903909)。また、演出制御用CPU90120は、画像表示装置905において確変確定報知の実行を開始する(S903910)。また、演出制御用CPU90120は、確変確定報知実行中フラグをセットするとともに、演出期間計測タイマ1に確変確定報知の実行期間に相当する値(たとえば、1.0秒に相当する値)をセットし(S903911)、S903912の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU90120は、確変確定報知フラグがセットされていなければ(S903908でN)、S903909〜S903911の処理を行なわずに、S903912の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU90120は、確変確定報知実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S903912)。確変確定報知実行中フラグがセットされていれば(すなわち、確変確定報知の実行中であれば)(S903912でY)、演出制御用CPU90120は、演出期間計測タイマ1の値を1減算し(S903913)、減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となったか否かを確認する(S903914)。減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となっていれば(S903914のY)、演出制御用CPU90120は、画像表示装置905において確変確定報知の実行を終了する(S903915)。また、演出制御用CPU90120は、確変確定報知実行中フラグをリセットし、確変確定報知の実行済みであることを示す確変確定報知済フラグをセットし(S903916)、S903917の処理へ移行する。
S903912において、確変確定報知実行中フラグがセットされていなければ(S903912でN)、演出制御用CPU90120は、S903913〜S903916の処理を行なわずに、S903917の処理へ移行する。また、S903914において,減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となっていなければ(S903914のN)、S903915とS903916の処理を行なわずに、S903917の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(S903917)。大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(S903917でN)、演出制御用CPU90120は、ラウンド後処理を終了する。一方、大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生し、大入賞口入賞指定コマンドを受信していれば)(S903917でY)、演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞フラグをリセットする(S903918)。また、演出制御用CPU90120は、入賞カウンタの値を1加算し(S903919)、加算後の入賞カウンタの値が11以上となっているか否かを確認する(S903920)。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていれば、大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合である。「オーバー入賞」とは、たとえば、この変形例では、大当り遊技中におけるラウンドごとの第1大入賞口や第2大入賞口への遊技球の入賞数の上限数(本例では、10個)が定められているのであるが、その上限数を超えて第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞することである。たとえば、この変形例では、大当り遊技中の各ラウンドにおいて所定の開放時間(たとえば、29秒間)が経過する前であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への10個目の入賞を検出すれば第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖状態に制御されるのであるが、その第1大入賞口や第2大入賞口の閉鎖直前に遊技球が入賞したような場合に11個目や12個目の入賞となりオーバー入賞が発生する場合がある。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていれば(すなわち、オーバー入賞が発生していれば)(S903920でY)、演出制御用CPU90120は、第7ラウンド以降のラウンドであるか否かを確認する(S903921)。なお、第7ラウンド以降のラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
第7ラウンド以降のラウンドであれば(S903921でY)、演出制御用CPU90120は、確変確定報知済フラグがセットされているか否かを確認する(S903922)。確変確定報知済フラグがセットされていれば(すなわち、既に確変確定報知の終了後であれば)(S903922でY)、演出制御用CPU90120は、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させる(たとえば、赤色、青色、黄色など複数色に順に発光させる)制御を行なう(S903923)。また、演出制御用CPU90120は、スピーカ908から所定の入賞音を音出力させる制御を行ない(S903924)、ラウンド後処理を終了する。
なお、この変形例では、第7ラウンド以降のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される場合しかないので、S903923では第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させる場合しかない。なお、第2大入賞口LED9020bもレインボー発光させるように制御してもよい。
なお、この変形例では、ラウンド後処理においてのみS903920〜S903924の処理を実行する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。たとえば、ラウンド中処理においてもS903920〜S903924と同様の処理を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、たとえば、第1大入賞口や第2大入賞口に入賞した遊技球が全て検出されるまでラウンド中処理を行なうようにプログラムを構成した場合であっても、オーバー入賞を検出したときに第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させたり所定の入賞音を音出力させたりすることができる。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていない場合(すなわち、オーバー入賞でない場合)(S903920でN)や、第7ラウンド以降のラウンドでない場合(すなわち、第1ラウンド〜第6ラウンドである場合)(S903921でN)、確変確定報知済フラグがセットされていない場合(すなわち、まだ確変確定報知が終了していない場合)(S903922でN)であれば、演出制御用CPU90120は、第1大入賞口LED9020aまたは第2大入賞口LED9020bを白色発光させる制御を行ない(S903925)、ラウンド後処理を終了する。この場合、大当り遊技中の第6ラウンド以外のラウンドであれば、第1大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第1大入賞口LED9020aを白色発光させる制御を行なう。また、第6ラウンドであれば、第2大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第2大入賞口LED9020bを白色発光させる制御を行なう。なお、第6ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
この変形例では、ラウンド中処理や、ラウンド後処理のS903917〜S903925の処理が実行されることによって、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞した場合には、少なくとも第1大入賞口LED9020aや第2大入賞口LED9020bを発光させる報知演出が実行される。そして、特にS903920〜S903924の処理が実行されることによって、この変形例では、オーバー入賞が発生した場合に、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後、大当り遊技の第7ラウンド以降のラウンドである場合には、第1大入賞口LED9020aがレインボー発光されるとともにスピーカ908から所定の入賞音が音出力される態様により報知演出が実行される。そのようにオーバー入賞が発生した場合には、通常態様(本例では、第1大入賞口LED9020aや第2大入賞口LED9020bを白色発光させる)とは異なる特殊態様による報知演出を実行するので、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
ただし、この変形例では、S903921,S903922の判定処理が実行されることによって、オーバー入賞が発生した場合であっても、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞する前である場合には、特殊態様による報知演出を実行しないようにしている。そのように特定領域に遊技球が入賞する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止している。また、この変形例では、S903921,S903922でNのときにはS903925に移行することによって、オーバー入賞が発生した場合であっても、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞する前である場合には、通常態様による報知演出を実行するようにしている。そのように特定領域に遊技球が入賞する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させるようにしている。
さらに、この変形例では、S903921の判定処理が実行されることによって、第2大入賞口が開放状態に制御され特定領域に遊技球が入賞する可能性がある第6ラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、通常態様による報知演出を実行)ようにしている。そのような構成により、この変形例では、確変確定報知が実行される可能性がある第6ラウンドでは特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、特殊態様による報知演出により確変確定報知の実行を妨げてしまうことを防止し、演出効果が却って低下してしまうことを防止するようにしている。
なお、この変形例では、S903921,S903922の判定処理を行なうことによって、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後、大当り遊技の第7ラウンド以降のラウンドである場合に、第1大入賞口90LED20aがレインボー発光されるとともにスピーカ908から所定の入賞音が音出力される場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。たとえば、オーバー入賞が発生した場合に、大当り種別が確変状態に制御可能な有利な大当りであるか、実質的に確変状態に制御されない不利な大当りであるかを判定し、有利な大当りであると判定した場合に、第1大入賞口LED9020aがレインボー発光されるとともにスピーカ908から所定の入賞音が音出力されるように構成してもよい。また、この変形例で示した第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後であるか否かの判定と、上記の有利な大当りであるか否かの判定とのいずれか一方のみを実行して、第1大入賞口LED9020aのレインボー発光および所定の入賞音の音出力を実行してもよいし、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後であるか否かの判定と、有利な大当りであるか否かの判定との両方を実行して、第1大入賞口LED9020aのレインボー発光および所定の入賞音の音出力を実行してもよい。
また、この変形例では、演出制御用CPU90120側で入賞カウンタを用いて受信した大入賞口入賞指定コマンドの数をカウントし、入賞カウンタの値が11以上となったことに基づいてオーバー入賞と判定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側で大入賞口への入賞数が11以上となったか否かを判定してオーバー入賞が発生したか否かを判定するようにしてもよい。そして、オーバー入賞であるか否かに応じて異なる大入賞口入賞指定コマンドを送信するようにし、演出制御用CPU90120側では、いずれの大入賞口入賞指定コマンドを受信したかに基づいて、オーバー入賞であるか否かを認識するように構成してもよい。
図94のS903902において、大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S903902でY)、演出制御用CPU90120は、大入賞口開放中フラグをリセットする(S903926)。
次いで、演出制御用CPU90120は、次に開始するラウンドが第2ラウンド〜第5ラウンドであるか否かを確認する(S903927)。なお、第2ラウンド〜第5ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。次に開始するラウンドが第2ラウンド〜第5ラウンドであれば(S903927でY)、演出制御用CPU90120は、昇格演出を含むラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択し(S903928)、S903930の処理へ移行する。一方、第2ラウンド〜第5ラウンドでなければ(すなわち、次に開始するラウンドが第6ラウンド以降のラウンドであれば)(S903927でN)、演出制御用CPU90120は、通常のラウンド中演出(昇格演出を含まないラウンド中演出)に応じたプロセステーブルを選択し(S903929)、S903930の処理へ移行する。
なお、この変形例では、たとえば、昇格演出として画像表示装置905においてルーレット演出を実行する。この場合、第1ラウンド〜第4ラウンドを開始するときには、S903928において、昇格演出としてルーレットを球が回転するような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。また、第5ラウンドを開始するときには、S903928において、大当り種別がいずれであるかを特定し、第2大入賞口内の特定領域に入賞する見込みのない(確変状態に制御されることが確定する見込みのない)大当りである場合には、昇格演出としてルーレットの結果がはずれとなるような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。一方、第2大入賞口内の特定領域に入賞する見込みが高い(確変状態に制御される見込みが高い)大当りである場合には、昇格演出としてルーレットの結果が当りとなるような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。なお、大当り種別がいずれであるかは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。
次いで、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマをスタートさせ(S903930)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置905、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ908)の制御を実行する(S903931)。また、演出制御用CPU90120は、セットされていれば、演出期間計測タイマ1の値を1減算する(S903932)。
次いで、演出制御用CPU90120は、入賞カウンタを初期化する(S903933)。すなわち、入賞カウンタの値を0にする。
そして、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスフラグをラウンド中処理に対応した値に設定し(S903934)、ラウンド後処理を終了する。
図94のS903901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(S903901でY)、演出制御用CPU90120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(S903935)。
次いで、演出制御用CPU90120は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(S903936)。また、演出制御用CPU90120は、大当り遊技終了時のエンディング期間に対応した値(たとえば、3.0秒間に相当する値)を、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマにセットする(S903937)。
次いで、演出制御用CPU90120は、プロセスタイマをスタートさせ(S903938)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置905、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ908)の制御を実行する(S903939)。
そして、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理(S90177)に対応した値に設定し(S903940)、ラウンド後処理を終了する。
次に、報知演出の演出態様の具体例について説明する。図97および図98は、第2変形例の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図97および図98において、(1)(2)(3)・・・の順に演出態様が遷移する。
図97(1)に示すように、左中右の飾り図柄(演出図柄)が同じ図柄で停止表示されて大当りが発生し、図97(2)に示すように、第1ラウンドが開始されて大当り遊技が開始されたものとする。また、図97(2)〜(6)に示すように、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいては昇格演出も実行される(S903928参照)。図97(2)に示す例では、画像表示装置905においてルーレットを球が回転するような態様の画像90200を表示することにより昇格演出が開始される場合が示されている。
また、図97(3)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により報知演出が実行される。図97(3)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED9020aを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている。
また、大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図97(4)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、第6ラウンドよりも前のラウンドであり第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変確定報知が実行される前である場合には、通常態様により報知演出が実行される。図97(4)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED9020aを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(S903925参照)。
次いで、図97(5)に示すように、同様の態様で第2ラウンド以降のラウンドが実行され、図97(6)に示すように、第5ラウンドとなると、ルーレットの当否結果を報知するような態様の昇格演出が実行される。図97(6)に示す例では、大当り種別が確変大当りとなる大当りであることに基づいて、球がルーレット内の「確」と表示された領域に入球し、ルーレットの結果が当り(確変状態となることを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格あり!」などの文字列90201を表示する態様により昇格演出が実行される場合が示されている。なお、大当り種別が確変大当りとならない大当り(通常大当り)である場合には、たとえば、球がルーレット内の「確」と表示された領域以外の領域に入球し、ルーレットの結果がはずれ(確変状態とならないことを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格なし!」などの文字列を表示する態様により昇格演出が実行される。
なお、この変形例では、昇格演出として、ルーレット演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、昇格演出として、敵と味方のキャラクタがバトルを行ない、味方のキャラクタが勝利することによって確変状態となることを示唆したり、味方のキャラクタが敗北することによって確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。また、たとえば、昇格演出として、おみくじを表示するような演出を行ない、おみくじの結果が「吉」であれば確変状態となることを示唆したり、おみくじの結果が「凶」であれば確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。そのように、昇格演出として、何らかの態様で確変状態に制御されるか否かを煽ることができる演出を実行するものであればよい。
また、この変形例では、第1ラウンド〜第5ラウンドにわたって昇格演出が実行され、最後の第5ラウンドにおいて昇格演出の結果報知(本例では、ルーレットの結果が報知)がされる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第5ラウンドを待たずに、第1ラウンド〜第4ラウンドでも昇格演出の結果報知を可能に構成してもよい。この場合、昇格演出の結果報知の後であれば、第5ラウンドや第6ラウンドを待たずに、オーバー入賞発生時に特殊態様による報知演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、図97(7)に示すように、第6ラウンドに移行し第2大入賞口が開放状態に制御される。そして、図97(7)に示すように、第6ラウンドにおいて第2大入賞口に遊技球が入賞するとともに第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し、確変状態に制御されることが確定したものとする。図97(7)に示す例では、第6ラウンド中に第2大入賞口に遊技球が入賞したことから、第2大入賞口LED9020bを白色発光させる態様で報知演出が実行されることも示されている。また、確変状態に制御されることが確定したことに基づいて、図97(8)に示すように、画像表示装置905において確変確定報知の実行が開始される。図97(8)に示す例では、確変確定報知として、画像表示装置905において「確変確定!」などの文字列90202が表示される場合が示されている。
なお、図97(7)において、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したときに(特に、特定領域に1個目の遊技球が入賞したときに)、第2大入賞口LED9020b(第1大入賞口LED9020aでもよい)を専用の発光色で発光(たとえば、特殊態様の報知演出とは異なる赤色で発光)させたり、専用の入賞音(たとえば、特殊態様の報知演出とは異なる専用の入賞音)を音出力させたりしてもよい。
また、第6ラウンドにおいて第2大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図98(9)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、確変確定報知が実行される場合がある第6ラウンドである場合には、通常態様により報知演出が実行される。図98(9)に示す例では、第2大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第2大入賞口LED20bを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(S903925参照)。
次いで、第7ラウンド以降のラウンドに移行する。第7ラウンド以降のラウンドであっても、図98(10)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により報知演出が実行される。図98(10)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED9020aを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている。
一方、第7ラウンド以降のラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、図98(11)に示すように、通常態様とは異なる特殊態様により報知演出が実行される。図98(11)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるとともに、スピーカ908から所定の入賞音を音出力させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(S903923,S903924参照)。
なお、この変形例では、特殊態様による報知演出の場合にのみスピーカ908から所定の入賞音を音出力させる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、通常態様による報知演出を実行する場合にも何らかの入賞音(特殊態様の場合と同じ音でも異なる音でもよい)を音出力させるようにしてもよい。
また、この変形例では、特殊態様による報知演出として、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるとともに、スピーカ908から所定の入賞音を音出力させる態様の演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるだけで、入賞音の音出力を伴わないものであってもよい。また、たとえば、通常態様による報知演出とは異なる発光色で発光するものであれば、レインボー発光以外の発光色(たとえば、赤色や黄色)で第1大入賞口LED9020aなどを発光させるものであってもよい。また、たとえば、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるのではなく、特殊態様による報知演出として、所定のキャラクタのボイスを模した音を音出力させる態様の演出を実行してもよい。そのように特殊態様による報知演出として、様々な態様の演出が考えられる。
なお、この変形例では、大当り遊技において単位遊技(ラウンド)が実行される所定回数が15回(15ラウンド)である場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、他の回数であってもよい。また、所定回数は、1回や2回であってもよく、たとえば、大入賞口を1回または2回のみ開放する突然確変大当りや小当りが設けられている場合に、その突然確変大当りや小当りにおけるオーバー入賞も検出可能に構成してもよい。
なお、この変形例では、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、報知演出を全く実行しないように構成してもよい。
なお、この変形例では、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による報知演出のみを実行しないようにし、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED9020aや第2大入賞口LED9020bを白色発光させる態様の報知演出)は実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による報知演出と通常態様による報知演出との両方を実行しないように構成してもよい。
なお、この変形例では、第2大入賞口内に設けられた特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて確変状態に制御されるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、大当り種別として、通常大当り(大当り遊技後に確変状態に制御されない大当り。なお、大当り遊技後に時短状態や高ベース状態に制御されるようにしてもよい。)と、確変大当り(大当り遊技後に確変状態に制御される大当り。なお、確変状態とともに時短状態や高ベース状態にも制御されるようにしてもよい。)とを設け、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において、この変形例で示した報知演出を実行する構成を適用してもよい。以下、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する変形例について説明する。
なお、本変形例では、大入賞口内に特定領域が設けられている必要はなく、1つの特別可変入賞球装置(大入賞口)のみ備えるように構成されていてもよい。
確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態(本例では、大当り遊技状態)として、少なくとも第1有利状態(本例では、確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(本例では、通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態)とに制御可能とする。そして、このうちの第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数(本例では、10個)より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED9020aをレインボー発光させるとともにスピーカ908から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能とすればよい。そのように構成すれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、通常態様とは異なる特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、第2有利状態(本例では、通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態)における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しないようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるS903921,S903922の判定処理に代えて、通常大当りであるか否かを判定し、通常大当りであると判定すると、S903923,S903924の処理を実行しないようにすればよい。そのように構成すれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED9020aや第2大入賞口LED9020bを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能とする。そして、第2有利状態(本例では、通常大当りにもとづく大当り遊技状態)における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行するようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるS903921,S903922の判定処理に代えて、通常大当りであるか否かを判定し、通常大当りであると判定すると、S903925の処理を実行するようにすればよい。そのように構成すれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態に制御されているときに、所定の遊技価値が付与されること(本例では、確変状態に制御されること)を報知する特定演出(本例では、図97(2)〜(6)と同様または類似の態様で実行される昇格演出)を実行可能とする。そして、特定演出を実行する前(本例では、昇格演出における結果報知の前)に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する)ようにし、特定演出を実行した後(本例では、昇格演出における結果報知の後)に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合に、特殊態様による報知演出を実行するようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるS903921の判定処理に代えて、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであるか否かを判定し、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであると判定すると、S903923,S903924を実行しないようにすればよい(S903925を実行するようにしてもよい)。また、第6ラウンド以降のラウンドであると判定すると、S903923,S903924を実行するようにすればよい。そのように構成すれば、特定演出を実行した後に特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
なお、上記の変形例では、実際には第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて確変状態に制御されることが確定することから、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいて昇格演出が実行されて当り結果が報知されても、確変状態に制御される見込みが高いことを示唆するものであるが、本変形例では、大当り種別によって確変状態に制御されるか否かが決定していることから、昇格演出において当り結果が報知されれば、そのまま確変状態に制御されることが認識できることになる。
なお、上記の変形例では、有利度が高い第1有利状態が確変大当りにもとづく大当り遊技状態であり、有利度が低い第2有利状態が通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。
たとえば、大当り遊技後に時短状態のみに制御される時短大当りと、通常状態にしか制御されない通常大当りとが設けられている場合に、第1有利状態を時短大当りにもとづく大当り遊技状態とし、第2有利状態を通常大当りにもとづく大当り遊技状態としてもよい。また、たとえば、大当り遊技中にいわゆる先読み判定を行なうように構成した場合に、保留記憶中に大当りとなるものが存在する場合(すなわち、連続大当りとなる場合)を第1有利状態とし、大当りとなるものが存在しない場合を第2有利状態としてもよい。
また、たとえば、第1有利状態をラウンド数の多い大当り(たとえば、15ラウンド大当り)とし、第2有利状態をラウンド数の少ない大当り(たとえば、5ラウンド大当り)としてもよい。また、たとえば、第1有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が定められていない大当り(次回の大当りまで確変状態や時短状態が継続する大当り)とし、第2有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が定められている大当りとしてもよい。また、たとえば、第1有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が多い大当りとし、第2有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が少ない大当りとしてもよい。
上記のように何らかの形式で、有利度が高い第1有利状態と有利度が低い第2有利状態とが設けられているものであればよい。
また、1つのケースであっても、複数の観点から有利または不利が区別されうる場合もある。たとえば、大当り種別として5R確変大当りと10R通常大当りとがある場合には、ラウンド数の観点から考えればラウンド数が多い10R通常大当りの方が有利であり、大当り遊技後の遊技状態の観点から考えれば大当り遊技後に確変状態に制御される5R確変大当りの方が有利である。この場合に、ラウンド数の観点を優先して、10R通常大当りを第1有利状態とし、5R確変大当りを第2有利状態としてもよいし、大当り遊技後の遊技状態の観点を優先して、5R確変大当りを第1有利状態とし、10R通常大当りを第2有利状態としてもよい。
上記の変形例において、さらに、報知演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1報知(大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2報知(連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)とを実行可能としてもよい。そして、第2報知よりも第1報知の優先度合いが高い(賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されない)ようにしてもよい。このようにすれば、複数の報知演出を好適に実行することができる。すなわち、複数の報知演出を優先順位に従って重複しないように実行することができ、複数の報知演出を好適に実行することができる。
また、上記の変形例において、さらに、一の開放遊技(本例では、大当り遊技)において、遊技媒体(本例では、遊技球)が上限入賞数(本例では、10個)よりも多く可変入賞手段(本例では、特別可変入賞球装置907(大入賞口))に入賞したことに基づいて、報知演出(オーバー入賞に対する報知演出)を実行可能である。また、上限入賞数よりも多い第1入賞数目(11個目)の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目(12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)ようにしてもよい。このようにすれば、上限入賞数よりも多い第1入賞数目の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で上限入賞数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
次に、以上に説明した変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した変形例では、報知演出の報知態様を所定条件が成立しているか否かにより異ならせるようにしてもよい。たとえば、報知演出の態様を複数種類の報知態様として、白色文字での報知演出と虹色文字での報知演出とが実行されるようにする。そして、大当り遊技中において、保留記憶バッファに大当り表示結果となる保留記憶があることに基づいて、通常白色文字で実行される報知演出を虹色文字で実行するようにしてもよい。このようにすれば、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されていることを踏まえて報知演出の報知態様を決定することができ、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されているときは、100%の割合で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよいし、所定の抽選割合(たとえば、50%の割合)で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよい。また、このような場合に、1回の大当りにおいて複数回報知演出が実行される可能性があるが、その度に、虹色文字にするか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。また、一度に虹色文字による報知演出が実行されると、それ以降の報知演出は虹色文字により実行されるようにすればよい。
(2) 前述した変形例では、大当り遊技中において、通常大当りから確変大当りへの昇格演出を実行するようにしてもよい。そのような場合には、昇格演出を実行するラウンドにおいて報知演出が実行されるときに、報知演出の態様を通常の態様とは異なる態様にしてもよい。
(3) 前述した変形例では、大当りの種類を複数種類設けてもよい。そして、大当りの種類により報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、大当りの種類として、4R大当り、8R大当り、15ラウンド大当りを設け、各大当りの種類により、報知演出の報知態様が異なるようにしてもよい。
(4) 前述した変形例では、獲得総数表示の表示に対し上限値を設けるようにしてもよい。そして、当該上限値まで遊技球を獲得した場合には、獲得総数表示の更新を停止するようにしてもよい。たとえば、10万個を上限値と設定した場合において、遊技球の獲得総数が10万個を超えた場合には、Aモードでの獲得総数表示画像90205やBモードでの獲得総数表示画像90215の表示画像の更新が停止されるようにすればよい。このようにすれば、遊技者が大量の遊技球を獲得できたことを更新を停止することで報知することができ、遊技者に優越感を与えることができる。なお、上限値に到達した場合には、獲得総数表示を通常の表示態様とは異なる態様に変更するようにしてもよい。
(5) 前述した変形例では、報知演出の態様を獲得した遊技球の総数によって変化させるようにしてもよい。たとえば、Bモードが選択されている場合において、遊技球の獲得総数が2500個となったときは、第2報知画像90214を白色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が5000個となったときは、第2報知画像90214を赤色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が10000個となったときは、第2報知画像90214を虹色文字の画像で表示してもよい。このようにすれば、獲得総数に合わせて報知態様が変化し、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、Aモードの場合も遊技球の獲得総数に応じて報知態様が異なるようにしてもよい。このような場合には、2500個、5000個、10000個などの区切りのよい数字のときにのみ、報知態様が異なるようにしてもよいし、500個毎に報知態様が異なるようにしてもよい。
(6) 前述した変形例では、遊技球の獲得総数が所定値を超えることにより、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、遊技球の獲得総数が所定値を超えると報知演出を実行しないようにしてもよいし、異なる概念の表示が行なわれるようにしてもよい。より具体的には、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、報知画像を表示しないようにしてもよい。また、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、「おめでとう!」のような、獲得総数の表示と異なる概念の表示(所定値を達成したことを祝うような表示等)として数字から文字に変化する表示による報知演出が実行されるようにしてもよい。
(7) 前述した変形例では、演出状態により(AモードまたはBモードにより)報知演出の態様として表示画像が異なる場合を示した。このような表示画像としては、文字の色が異なるようなものでもよいし、文字のフォントが異なるようにしてもよいし、文字の見せ方が異なるようにしてもよい。文字の見せ方が異なるとは、たとえば、文字(数字)の出現方向が画像表示装置905の表示画面の左から出てくるものと右から出てくるものとで異なるようにしてもよい。
(8) 前述した変形例では、報知演出を実行するときの画像が別々の素材から構成されるようにしてもよい。たとえば、Aモードが選択された場合において、第1報知画像90204と女の子画像90203とが、別素材で構成されていてもよい。このようにすれば、表示させる画像を別々に設定することができる。そして、表示のさせ方として、たとえば、抽選により、いずれの画像の組合せで表示するかが決定されるようにしてもよい。このような場合に、同じ所定の画像が連続して表示されないように、制限をかけるようにしてもよい。
(9) 前述した変形例では、図90(a)に示すようなモードの選択中は、遊技球の獲得総数が所定の値を超えたとしても報知演出を実行しないようにしてもよい。また、このような場合には、報知演出が実行されることをRAM90122の記憶領域に記憶し、モードの選択終了後に遊技球の獲得総数が所定の値を超えたことが報知されるようにしてもよい。また、モードの選択中に遊技球の獲得総数が所定の値を超えた場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(10) 前述した変形例では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、大当り遊技中は、常にAモードとBモードとの選択ができるようにしてもよい。その場合に、2ラウンド目以降においては、選択表示が画像表示装置905の表示画面の領域を大幅に占めることによりラウンド中の演出の妨げにならないように、表示画面の端の領域に選択可能であることを小さく表示するようにしてもよい。
(11) 前述した変形例では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、特殊条件の成立により、遊技者によるモードの選択が不可能となるようにしてもよい。たとえば、大当り毎のラウンド中に何らかのストーリーが継続して表示されるものにおいて、大当りが20回連続したことに基づいて、ストーリーのエンディングが表示されることを特殊条件の成立とする。この場合に、エンディングが表示される20回目の大当り中は、モードの選択が不可能としてもよい。また、エンディングが表示される20回目の大当り中は、報知演出を実行しないようにしてもよいし、報知演出のための小窓画像をエンディングが表示される領域とは異なる領域に表示し当該領域で報知演出が実行されるようにしてもよい。また、報知演出の態様を遊技者が選択できる大当りと遊技者が選択できない大当り(特殊条件での大当り)とで、異ならせるようにしてもよい。
(12) 前述した変形例では、遊技者にとって有利な大当りであるか不利な大当りであるかにより、報知演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技者に有利な大当りである確変大当りの場合には、報知演出を実行し、遊技者にとって不利な大当りである通常大当りの場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(13) 前述した変形例では、報知演出のためにカウントされる遊技球は、遊技球の入賞に対して払出されるものについて説明した。しかし、遊技領域に打込んでアウト口に取込まれた遊技球を払出される遊技球から差し引いた差球数を報知演出のためにカウントされる遊技球としてもよい。このようにするには、たとえば、打球の発射位置に発射センサを設けるとともに、アウト口に取込まれた遊技球をカウント可能なアウト口センサを設ければよい。そして、大入賞口を含む各入賞センサ、発射センサ、および、アウト口センサを監視することで、差球数のカウントが可能とすればよい。
(14) 前述した変形例では、パチンコ遊技機901と、インターネット網に接続された管理サーバとを含む構成の遊技システムにおいて、パチンコ遊技機901と管理サーバとが2次元コード読み取り機能およびインターネット網への接続機能を備える携帯端末を介してデータのやり取りを行ない、パチンコ遊技機901において、携帯端末(たとえば携帯電話)を所有する遊技者の選択によって自身の過去の遊技履歴や遊技者が選択した演出モード(登場するキャラクタが異なるモード)等を反映させた遊技モードで遊技を行なうことが可能となる遊技モード(携帯連動モード)を実行できるようにしてもよい。このような場合に、携帯連動モードを実行しているか否かにより大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。また、遊技者が選択したモードの種類によって、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(15) 前述した変形例では、異なる抽選の報知により大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。異なる抽選の報知とは、たとえば、大当り中に通常大当りから確変大当りとなることを報知する昇格演出において、1回の告知により確変昇格の有無を告知する完全告知モードと複数回の告知により確変昇格の有無を告知するチャンス告知モードとによる報知のようなものである。このような報知の違いを演出状態の違いとして、完全告知モードとチャンス告知モードとにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(16) 前述した変形例では、演出状態(演出モード)を大当り遊技中以外の遊技状態で変化可能としてもよい。たとえば、大当り遊技状態終了後の時短状態中に、演出状態を変化させることにより次回の大当り遊技中の報知演出の態様が変化するようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板(サブ側)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、主基板(メイン側)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様(例えば前変動パターン)を示すコマンド(例えば前変動パターン指定コマンド)を送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様(例えば後変動パターン)を示すコマンド(例えば後変動パターン指定コマンド)を送信する様にしてもよい。
この場合、演出制御基板は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、主基板の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、先読み予告演出や保留記憶表示の表示態様(色や形状など)を異ならせてもよい。
また、図74に示すステップS90403の処理では、ステップS90402の処理にて選択された特図表示結果決定用テーブルデータを用いた判定を行う。このように、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定に用いられる大当り判定範囲を示す大当り判定用データとして、遊技状態が確変状態(高確状態)ではないときに所定数の大当り判定値を含んだ通常判定用データと、遊技状態が確変状態であるときに所定数よりも多数の大当り判定値を含んだ特別判定用データとが設けられ、始動入賞が発生したときの遊技状態が確変状態ではないときに通常判定用データを用いて可変表示結果を判定する一方、始動入賞が発生したときの遊技状態が確変状態であるときには特別判定用データを用いて可変表示結果を判定する。ここで、遊技状態が確変状態であるときに、始動入賞の発生に基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定されると判定するとともに、大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データを用いて大当り種別が「非確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後には確変制御が行われないと判定したときには、その判定の対象となった可変表示における表示結果に基づき確変制御が終了するまでの期間内に発生した始動入賞に基づく先読み予告演出の実行を制限してもよい。これにより、確変制御が終了するにもかかわらず、確変状態に対応した特別判定用データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定結果に基づく先読み予告演出が実行されてしまうことを防止して、演出内容の整合性を保つことができる。
上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
その他にも、パチンコ遊技機901の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
加えて、この発明の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にもこの発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にもこの発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の外れ図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記実施の形態では、メイン側で先読み判定をしてその判定結果に対応したコマンドをサブ側に送信していたが、メイン側から乱数値を示すコマンドを送信してサブ側で先読み判定をするようにしてもよい。
上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し(大当り種別などで特定すればよい。)、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
この発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機901に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1…パチンコ遊技機、
2…遊技盤
5A,5X,5Y…演出表示装置
11…主基板
12…演出制御基板
51…窓部
100…遊技制御用マイクロコンピュータ
120…演出制御用CPU
250…第1透過体
251…前透過板
252…第1筒状体
253…第2筒状体
254…補強構造部
260…第2透過体
261…後透過板
270…孔部
300…第1可動体
303…第1突出部
304…第2突出部
901…パチンコ遊技機
902…遊技盤
903…遊技機用枠
904A、904B…特別図柄表示装置
905…画像表示装置
906A…普通入賞球装置
906B…普通可変入賞球装置
907…特別可変入賞球装置
908L、908R…スピーカ
909…遊技効果ランプ
9011…主基板
9012…演出制御基板
9013…音声制御基板
9014…ランプ制御基板
9015…中継基板
9020…普通図柄表示器
9021…ゲートスイッチ
9022A、9022B…始動口スイッチ
9023…カウントスイッチ
9031A…スティックコントローラ
9031B…プッシュボタン
90100…遊技制御用マイクロコンピュータ
90101、90121…ROM
90102、90122…RAM
90103…CPU
90104、90124…乱数回路
90105、90125…I/O
90120…演出制御用CPU
90123…表示制御部

Claims (3)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    遊技領域を視認可能な窓部と、
    可動体と、
    を備え、
    前記窓部は、第1透過部材と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部または切欠部が形成された第2透過部材と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
    前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり、
    前記第1動作と前記第2動作とで動作速度が異なり、
    さらに、
    可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
    前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲を先頭から出力し、
    前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲を出力し、
    前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技が可能な遊技機であって、
    遊技領域を視認可能な窓部と、
    可動体と、
    発光手段と、
    を備え、
    前記窓部は、第1透過部材と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部または切欠部が形成された第2透過部材と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
    前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり、
    前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記発光手段の発光態様が異なり、
    さらに、
    可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
    前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲を先頭から出力し、
    前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲を出力し、
    前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 遊技が可能な遊技機であって、
    遊技領域を視認可能な窓部と、
    可動体と、
    演出音を出力可能な音出力手段と、
    を備え、
    前記窓部は、第1透過部材と、該第1透過部材よりも前記遊技領域側に設けられ、孔部または切欠部が形成された第2透過部材と、を有し、該第1透過部材と該第2透過部材との間に形成された空間に前記孔部または前記切欠部を介して前記可動体の少なくとも一部が進入可能であり、
    前記可動体は、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入しない第1位置に動作する第1動作と、前記第1透過部材と前記第2透過部材との間に進入する第2位置に動作する第2動作と、が実行可能であり、
    前記第1動作と前記第2動作とで動作に伴う前記音出力手段の演出音が異なり、
    さらに、
    可変表示を実行するときの背景として、少なくとも第1背景と第2背景とを含み、
    前記第1背景では、可変表示が1回実行される毎に第1背景楽曲を先頭から出力し、
    前記第2背景では、複数回の可変表示に亘って第2背景楽曲を出力し、
    前記第2背景では、可変表示を開始するときに所定音を出力可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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