JP2019130077A - 中性子捕捉療法システム - Google Patents

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Abstract

【課題】治療精度を向上させる。【解決手段】中性子捕捉療法システム1において、薬剤濃度測定装置20は、照射対象となる患者に係る薬剤濃度を測定し、結果を薬剤濃度情報として照射量情報計算装置30へ送信し、照射量情報計算装置30は、治療計画情報に含まれる中性子線の照射量に係る情報を、薬剤濃度情報に基づいて計算し、結果を照射量情報として患者情報管理装置10へ送信する。患者情報管理装置10は、治療計画情報および照射量情報を、照射対象を特定する情報と対応付けて治療計画情報保持部11において保持し、中性子線照射装置40から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に対応付けられて治療計画情報保持部11において保持される照射量情報を送信する。中性子線照射装置40は、自装置からの照射対象を特定する情報に対応して患者情報管理装置10から送信される照射量情報に基づいて、中性子線を照射する。【選択図】図1

Description

本発明は、中性子捕捉療法システムに関する。
放射線を用いた治療方法として、中性子線を照射してがん細胞を死滅させる中性子捕捉療法である中性子捕捉療法(Neuron Capture Therapy:NCT)が知られている。中性子捕捉療法では、がん細胞に予め取り込ませておいたホウ素等の物質に中性子線を照射し、これにより生じる重荷電粒子の飛散によってがん細胞を選択的に破壊する(例えば、特許文献1参照)。
特許第5410608号
中性子線捕捉療法では、治療の前段階において、中性子線を患部及び患部以外の領域に照射される際の影響等を考慮しながら、中性子線の照射についての計画を行う治療計画を作成する。また、治療時には、中性子線を照射する患者における薬剤濃度に基づいて、治療計画における中性子線の照射量を調整して、患者への中性子線の照射が行われる。
しかしながら、従来は、薬剤濃度に基づく照射量の調整に係る計算は、中性子線照射装置とは別の装置で行われているため、計算結果を中性子線照射装置側に操作者等が入力する必要がある。そのため、入力内容が適切ではない場合には、中性子線照射装置による中性子線の照射による治療の精度が低下する可能性が考えられる。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、治療精度が向上した中性子捕捉療法システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る中性子捕捉療法システムは、情報の送受信が可能なネットワークに含まれる患者情報管理装置、薬剤濃度測定装置、照射量情報計算装置、および、中性子線照射装置と、を含む中性子捕捉療法システムであって、前記薬剤濃度測定装置は、照射対象となる患者に係る薬剤濃度を測定して、測定結果を薬剤濃度情報として前記照射量情報計算装置へ送信し、前記照射量情報計算装置は、予め作成された前記照射対象に係る治療計画情報に含まれる中性子線の照射量に係る情報を、前記薬剤濃度測定装置からの前記薬剤濃度情報に基づいて計算し、計算結果を照射量情報として前記患者情報管理装置へ送信し、前記患者情報管理装置は、前記治療計画情報および前記照射量情報を、当該治療計画情報に基づく中性子線の照射対象を特定する情報と対応付けて治療計画情報保持部において保持するとともに、前記中性子線照射装置から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に対応付けられて前記治療計画情報保持部において保持される前記照射量情報を前記中性子線照射装置に対して送信し、前記中性子線照射装置は、前記中性子線照射装置から送信した中性子線の照射対象を特定する情報に対応して前記患者情報管理装置から送信される前記照射量情報に基づいて、中性子線を照射対象に対して照射する。
上記の中性子捕捉療法システムによれば、薬剤濃度測定装置で測定された照射対象となる患者に係る薬剤濃度に基づく照射量の計算が照射量情報計算装置において行われる。そして、患者情報管理装置において、治療計画情報および照射量情報を治療計画情報保持部において保持し、中性子線照射装置から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に基づいて、対応する照射量情報が中性子線照射装置に提供された後、中性子線照射装置において中性子線の照射が行われる。このような構成とすることで、中性子線照射装置における中性子線の照射において用いられる照射量情報が、患者情報管理装置から中性子線照射装置に対して送信されるため、操作者が中性子線照射装置に対して入力する場合と比較して、中性子線照射装置における中性子線の照射による治療精度が向上する。
ここで、前記患者情報管理装置は、前記中性子線照射装置から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に対応付けられて前記治療計画情報保持部において保持される情報に基づいて、前記中性子線照射装置に対して前記照射量情報を送信してよいかの判断を行う態様とすることができる。
このように、患者情報管理装置において、中性子線照射装置に対して照射量情報を送信してよいかの判断を行う構成とすることで、例えば、照射量情報計算装置での照射量の計算が適切に行われていない状態で照射量情報が中性子線照射装置に対して送信されることを防ぐことができる。したがって、中性子線照射装置における中性子線の照射による治療精度が向上する。
また、前記薬剤濃度測定装置は、前記患者情報管理装置を経由して前記薬剤濃度情報を前記照射量情報計算装置へ送信し、前記患者情報管理装置は、前記薬剤濃度測定装置からの前記照射対象となる患者に係る前記薬剤濃度情報を、前記照射対象を特定する情報に対応付けられた治療計画情報と対応付けて保持する態様とすることができる。
上記の構成とすることで、患者情報管理装置において治療計画情報および照射量情報とともに、薬剤濃度情報を一括して管理することができる。したがって、中性子線の照射に係る情報を一括管理することができる。
また、前記患者情報管理装置、前記薬剤濃度測定装置、前記照射量情報計算装置、および、前記中性子線照射装置に含まれる少なくとも一の装置が他の装置との間で情報の送受信を行う際に、チェックサムを用いて情報の検証を行う態様とすることができる。
上記のように、中性子捕捉療法システムに含まれる装置間での情報の送受信を行う際に、チェックサムを用いて情報の検証を行う構成とすることで、データの破損や意図しない書き換え等が含まれた状態で送受信された情報を利用することを防ぐことができる。
また、前記患者情報管理装置、前記薬剤濃度測定装置、前記照射量情報計算装置、および、前記中性子線照射装置に含まれる一の装置が他の装置との間で情報の送受信を行う際に、前記照射対象を特定する情報を付与して送受信を行う態様とすることができる。
上記のように、中性子捕捉療法システムに含まれる装置間での情報の送受信を行う際に、照射対象を特定する情報を付与して送受信を行う構成とすることで、情報の取り違い等の発生を効果的に防ぐことができる。
本発明によれば、治療精度が向上した中性子捕捉療法システムが提供される。
中性子捕捉療法システムの概略構成を説明する図である。 中性子捕捉療法システムでの情報の送受信等について説明するシーケンス図である。 中性子捕捉療法システムの変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る中性子捕捉療法システム1は、中性子捕捉療法を用いたがん治療を行うシステムであり、がん細胞に集積する物質(例えば、ホウ素(10B))が投与された患者のホウ素が集積した位置に対して中性子線を照射してがん治療を行うものである。
図1に示すように、中性子捕捉療法システム1は、患者情報管理装置10と、薬剤濃度測定装置20と、照射量情報計算装置30と、中性子線照射装置40と、を含む。患者に対して実際に中性子線の照射を行うのは中性子線照射装置40である。患者情報管理装置10、薬剤濃度測定装置20、および、照射量情報計算装置30は、患者に対して照射する中性子線の照射量に係る情報を作成し、中性子線照射装置40に対して提供する。中性子線照射装置40は、これらの装置により作成された中性子線の照射量に係る情報に基づいて、患者に対して中性子線の照射を行う。
患者情報管理装置10は、中性子捕捉療法システム1を使用して中性子線を照射する患者に係る情報を管理する機能を有する。患者情報管理装置10は、治療計画情報保持部11と、情報管理部12と、を有する。
治療計画情報保持部11は、患者の治療計画に係る情報(治療計画情報)を保持する。治療計画情報保持部11で保持される治療計画情報は、治療計画装置50において作成されて、患者情報管理装置10へ送信される。
治療計画装置50は、患者への中性子線の照射に係る治療計画(治療計画情報)を作成する装置である。具体的には、患者の画像を取得し、患者の身体の輪郭を設定した後、患者の組織(骨、臓器等)の領域を組織毎に設定する。その後、患者の体内の薬剤の濃度、各組織に対応する原子組成、中性子線に対する耐性等に基づいて、患者に対して照射する中性子線の線量を設定し、当該線量の中性子線を患者に照射した場合の線量分布を算出する。このように、治療計画装置50では、患者に中性子線を照射した際の3次元線量分布に係る情報が治療計画情報として作成される。本実施形態では、治療計画装置50において作成された治療計画情報が治療計画情報保持部11に保持される。
患者情報管理装置10では、患者を特定する情報または中性子線の照射に関する一連の処理を特定する情報を治療計画情報に対応付けて保持する。本実施形態では、患者を特定する情報または中性子線の照射に関する一連の処理を特定する情報として「照射ID」を用いる場合について説明する。本実施形態で用いる照射IDとは、特定の患者の特定の患部に対する中性子線の特定の照射回を特定する情報であり、すなわち、中性子線の照射対象を特定する情報となる。照射IDは、一の治療計画に対して個別に割り振られるIDとなる。したがって、照射IDが患者を特定するIDとなる場合もある。
中性子捕捉療法システム1では、照射ID(または照射IDに対応付けられたID)が中性子捕捉療法システム1の各装置で用いられることで、治療計画情報および治療計画情報に関連する情報が混同されることを防いでいる。なお、中性子捕捉療法システム1に含まれる全ての装置が同一の照射IDを用いる必要はなく、患者情報管理装置10と特定の装置との間では、照射IDに対応付けられた照射IDとは異なるIDを用いてもよい。ただし、この場合、患者情報管理装置10において一の治療計画情報と当該治療計画情報に関連する情報との対応付けを適切に行う必要がある。したがって、患者情報管理装置10では、照射IDと、照射IDとは異なるIDとの対応付けに関する情報を保持しておく必要がある。なお、照射IDと、照射IDとは異なるIDとの対応付けに関する情報は、患者情報管理装置10以外で保持することもできる。
情報管理部12は、治療計画情報保持部11において保持される情報の管理を行う。具体的には、薬剤濃度測定装置20、照射量情報計算装置30、および中性子線照射装置40との間で治療計画情報保持部11において保持される治療計画情報に含まれる情報等の送受信を行う際に、各装置に対して送信する情報および各装置から受信する情報が適切であるかの確認を行う。情報管理部12では、患者情報管理装置10が各装置との間で送受信する情報に対して照射IDを割り当てて、この照射IDを用いて情報の管理を行う。特に、患者情報管理装置10から中性子線照射装置40に対して、特定の患者への中性子線の照射に係る情報を送信する場合には、照射IDを利用することで誤った情報の送信を防ぐ。この点については後述する。
薬剤濃度測定装置20は、中性子線の照射を行う当日の患者の薬剤濃度を測定する装置である。薬剤濃度とは、ホウ素中性子捕捉療法においては、患者のホウ素濃度であり、例えば、血中のホウ素濃度および患者の体内の各組織のホウ素濃度比から薬剤濃度の分布を求めることができる。薬剤濃度測定装置20としては、例えば、ICP(高周波誘導結合プラズマ)分析装置、即発ガンマ線検出装置、PET(陽電子放出断層撮影)装置、SPECT(単一光子放射型コンピュータ断層)撮影装置等を用いることができる。また、薬剤濃度測定装置20は、測定結果を患者情報管理装置10に対して送信する機能を有する。測定結果を患者情報管理装置10に対して送信する際には、測定結果に対して患者情報管理装置10において用いられる照射IDに対応する情報が付与された状態で、薬剤濃度測定装置20から患者情報管理装置10に対して送信される。
照射量情報計算装置30は、患者の治療当日の薬剤濃度に係る情報(薬剤濃度情報)に基づいて、治療計画情報において示される患者への中性子線の照射量に係る情報に係る計算を行う。中性子捕捉療法では、患者の治療当日の薬剤濃度情報に基づいて、患者に対する中性子線の照射時間を再計算し設定することが一般的である。照射量情報計算装置30は、この治療当日の薬剤濃度情報に基づいて、患者に対する中性子線の照射量に係る再計算する機能を有する。照射量情報計算装置30が照射量に係る計算を行うためには、患者の薬剤濃度情報が必要となる。したがって、照射量情報計算装置30は、患者情報管理装置10から当該情報を受信し、照射量の計算結果を照射量情報として患者情報管理装置10に対して送信する。照射量情報計算装置30は、必要に応じて患者情報管理装置10から治療計画情報も取得し、照射量に係る計算を行ってもよい。なお、これらの情報の送受信は、送受信される情報に対して患者情報管理装置10において用いられる照射IDに対応する情報が付与された状態で行われる。
なお、照射量情報計算装置30としての機能を治療計画装置50が有し、治療計画装置50が照射量情報計算装置30としての処理を行う構成であってもよい。照射量に係る計算は、治療計画情報に基づいて行われる。したがって、照射量情報計算装置30としての処理を治療計画装置50が行う構成としてもよい。
中性子線照射装置40は、治療計画情報および照射量情報に基づいて、患者に対して中性子線を照射する。中性子線照射装置40は、制御部41と照射部42とを含む。制御部41は、患者情報管理装置10から治療計画情報に基づく患者への中性子線の照射に係る情報を受信し、当該情報に基づいて、照射部42を制御する機能を有する。照射部42は、制御部41の制御により、患者に対して中性子線を照射する機能を有する。中性子線は、サイクロトロン等の加速器によって加速された荷電粒子線による荷電粒子線をターゲットに対して照射することで発生される。また、ターゲットにおいて発生した中性子線は、減速材内を通過させることで減速させた後、コリメータを通過して治療台上の患者に照射される。中性子線照射装置40の照射部42には、上記のように、患者に対して中性子線を照射するための各部が含まれる。なお、制御部41は、照射部42のうち患者への中性子線の照射量に係る制御を行う機能を有する。
なお、照射量情報計算装置30で計算される中性子線の照射量に係る情報(照射量情報)としては、例えば、照射時間、電流値、クーロン数、中性子束[neutron/cm]、線量[Gy]等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。照射量情報計算装置30で計算される照射量に係る情報の種類は、治療計画情報、および/または、中性子線照射装置40の照射部42において制御可能なパラメータ等に対応して選択することができる。
中性子捕捉療法システム1に含まれる患者情報管理装置10、薬剤濃度測定装置20、照射量情報計算装置30、および、中性子線照射装置40は、有線又は無線のネットワークに含まれていて、互いに情報の送受信が可能となっている。
中性子捕捉療法システム1に含まれる各装置間での情報の送受信の際には、データの破損や意図しない情報の書き換え等が行われていないか検証することとしてもよい。検証方法としては、例えば、チェックサムを用いて情報の検証を行う方法が挙げられる。ただし、チェックサムを用いる方法とは異なる方法で情報の検証を行う構成としてもよい。
また、患者情報管理装置10、薬剤濃度測定装置20、照射量情報計算装置30、および、中性子線照射装置40は、物理的には、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)、データ送受信デバイスである通信モジュール、ハードディスク、フラッシュメモリ等に例示される補助記憶装置、入力デバイスであるキーボード等に例示される入力装置、ディスプレイ等の出力装置等を含むコンピュータシステムを含んで構成される。患者情報管理装置10、薬剤濃度測定装置20、照射量情報計算装置30、および、中性子線照射装置40では、CPU、RAM等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPUの制御のもとで通信モジュール、入力装置、出力装置を動作させるとともに、RAMや補助記憶装置におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで、各装置における一連の機能が実現される。
次に、図2を参照しながら、中性子捕捉療法システム1による一連の処理について説明する。
まず、患者情報管理装置10では、治療計画装置50で作成された治療計画情報を取得し、治療計画情報保持部11において保持する(S01)。このとき、治療計画情報保持部11では、照射IDが対応付けられた治療計画情報が保持される。
次に、薬剤濃度測定装置20では、治療当日に治療対象の患者に係る薬剤濃度の測定が行われる(S02)。測定結果は薬剤濃度情報として薬剤濃度測定装置20から患者情報管理装置10に対して送信される(S03)。このとき、照射IDが対応付けられた薬剤濃度情報が薬剤濃度測定装置20から患者情報管理装置10に対して送信される。患者情報管理装置10では、この薬剤濃度情報について、照射IDを利用して治療計画情報に対応付けた状態で、治療計画情報保持部11に保持する。
次に、患者情報管理装置10の情報管理部12は、薬剤濃度測定装置20から受信した薬剤濃度情報を照射量情報計算装置30に対して送信し、照射量の計算を指示する(S04)。このとき、照射IDが対応付けられた薬剤濃度情報が患者情報管理装置10から照射量情報計算装置30に対して送信される。なお、必要に応じて、治療計画情報保持部11において保持される治療計画情報のうち、照射IDに対応した治療計画情報が患者情報管理装置10から照射量情報計算装置30に対して送信されてもよい。また、照射量の計算に必要なその他の情報についても、照射量情報計算装置30に対して適宜送信される構成とすることができる。
照射量情報計算装置30では、患者情報管理装置10から薬剤濃度情報(およびその他必要な情報)を受信すると、照射量の計算を行う(S05)。そして、計算結果が照射量情報(計算後)として、照射量情報計算装置30から患者情報管理装置10に対して送信される(S06)。このとき、照射IDが対応付けられた照射量情報が照射量情報計算装置30から患者情報管理装置10に対して送信される。
患者情報管理装置10では、情報管理部12により、照射量情報計算装置30から照射量情報を取得すると、治療計画情報保持部11において保持されている治療計画情報に対応付けて照射量情報を保持する(S07)。ここでの照射量情報の保持としては、例えば、照射量情報計算装置30から受信した照射量情報(計算後)を治療計画情報に対応付けて保持することが挙げられる。また、照射量情報の保持として、治療計画情報に含まれる照射量情報に対応する部分を書き換える処理を行ってもよい。どちらの場合でも、治療計画情報保持部11において、照射IDに対応付けて、治療計画情報と照射量情報とが保持されることになる。照射IDを利用して、治療計画情報と照射量情報とを対応付けて治療計画情報保持部11において保持することで、中性子線照射装置40に対して照射量情報(計算後)の提供が可能となる。
中性子線照射装置40に対して照射量情報を提供する際には、まず、中性子線照射装置40から、中性子線照射装置40の治療台上の患者に係る照射ID(今回の中性子線の照射で利用する照射ID)が患者情報管理装置10に対して送信される(S08)。患者情報管理装置10では、情報管理部12が中性子線照射装置40から送信された照射IDに対応する照射量情報を中性子線照射装置40に対応して送信してよいか(情報送信可否)を判断する(S09)。情報管理部12による情報送信可否の判断とは、例えば、照射IDに対応する治療計画情報と計算後の照射量情報とが、治療計画情報保持部11に適切に保持されているか否か、等に基づいて行うことができる。また、例えば、治療計画情報保持部11において保持されている薬剤濃度情報等を参照し、中性子線の照射と同日に取得された薬剤濃度情報が治療計画情報保持部11において保持されているか等に基づいた判断を行ってもよい。このように、情報管理部12による情報送信可否の判断の基準は、適宜変更することができる。
情報管理部12による情報送信可否の判断の結果、中性子線照射装置40に対して情報を送信してもよいと判断された場合、情報管理部12は、治療計画情報保持部11において保持されている情報のうち、中性子線照射装置40から送信された照射IDに対応する照射量情報(計算後)を中性子線照射装置40に対して送信する(S10)。このとき、照射IDが対応付けられた照射量情報が患者情報管理装置10から中性子線照射装置40に対して送信される。
中性子線照射装置40では、自装置から送信した(S08)照射IDに対応する照射量情報(計算後)を受信すると、制御部41による制御により、患者に対して照射部42による当該情報に基づいた中性子線の照射が行われる(S11)。
このように、本実施形態に係る中性子捕捉療法システム1によれば、薬剤濃度測定装置20で測定された照射対象となる患者に係る薬剤濃度に基づく照射量の計算が、照射量情報計算装置30において行われる。そして、患者情報管理装置10では、治療計画情報および照射量情報を治療計画情報保持部11において保持し、中性子線照射装置40から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に基づいて、対応する照射量情報が中性子線照射装置40に提供された後、中性子線照射装置40において中性子線の照射が行われる。このような構成とすることで、中性子線照射装置40における中性子線の照射において用いられる照射量情報が、中性子線の照射対象を特定する情報に基づいて患者情報管理装置10から中性子線照射装置40に対して送信されるため、操作者が中性子線照射装置40に対して入力する場合と比較して、中性子線照射装置40における中性子線の照射による治療精度が向上する。
患者の薬剤濃度に基づく照射量の計算は、従来から行われているが、従来の中性子捕捉療法システムでは、照射量の計算結果を中性子線照射装置に対して操作者が手入力していた。そのため、入力間違い等が生じた場合には、中性子線照射装置での照射対象に対する中性子線の照射量が変化し、治療精度が低下する可能性があった。これに対して、本実施形態に係る中性子捕捉療法システム1では、中性子線照射装置40における中性子線の照射において用いられる照射量情報が、中性子線の照射対象を特定する情報に基づいて患者情報管理装置10から中性子線照射装置40に対して送信されることから、操作者による入力間違いを防ぐことができ、治療精度が向上する。また、患者情報管理装置10と中性子線照射装置40との間で、中性子線の照射対象を特定する情報を利用して照射量情報の送受信が行われるため、データの取り違い等も適切に防ぐことができる。
また、中性子捕捉療法システム1では、患者情報管理装置10の情報管理部12において、中性子線照射装置40に対して照射量情報を送信してよいかの判断を行う構成とされている。このような構成とすることで、例えば、照射量情報計算装置30での照射量の計算が適切に行われていない状態で照射量情報が中性子線照射装置40に対して送信されるというような、適切に処理が行われていない情報が中性子線照射装置40に対して送信されて、当該情報に基づいて照射対象に対して中性子線が照射されることを防ぐことができる。したがって、中性子線照射装置40における中性子線の照射による治療精度が向上する。
また、中性子捕捉療法システム1では、薬剤濃度測定装置20は、患者情報管理装置10を経由して薬剤濃度情報を照射量情報計算装置30へ送信し、患者情報管理装置10は、薬剤濃度測定装置20からの照射対象となる患者に係る薬剤濃度情報を、照射対象を特定する情報に対応付けられた治療計画情報と対応付けて治療計画情報保持部11において保持する。このような構成とすることで、患者情報管理装置10において、治療計画情報および照射量情報とともに、薬剤濃度情報を一括して管理することができる。したがって、中性子線の照射に係る情報を一括管理することができるため、情報の管理をより適切に行うことができる。
また、中性子捕捉療法システム1に含まれる一の装置と他の装置との間での情報の送受信を行う際に、チェックサムを用いて情報の検証を行う構成とした場合、データの破損や意図しない書き換え等が含まれた状態で送受信された情報を利用することを防ぐことができる。
また、中性子捕捉療法システム1に含まれる一の装置と他の装置との間での情報の送受信を行う際に、照射対象を特定する情報を付与して送受信を行う構成とした場合、情報の取り違い等の発生を効果的に防ぐことができる。なお、照射対象を特定する情報を付与せずに情報の送受信を行う場合であっても、各装置間では同種の情報を複数送受信することが想定されるため、これらを区別可能とするとともに、特定の治療計画情報への対応付けを容易に行うことができる構成とする必要がある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態の中性子捕捉療法システム1に含まれる各装置はそれぞれ1台の装置により構成されていてもよいし、複数台の装置を組み合わせて構成されていてもよい。また、複数の装置に係る機能を1台の装置に集約した構成としてもよい。
図3は、変形例に係る中性子捕捉療法システム2の構成を説明する図である。中性子捕捉療法システム2では、患者情報管理装置としての機能の一部を照射量情報計算装置30に持たせている。また、治療計画情報保持部11は、照射量情報計算装置30とは別の装置に設けられているとする。すなわち、照射量情報計算装置30と治療計画情報保持部11とが患者情報管理装置60として機能する。このような中性子捕捉療法システム2では、薬剤濃度測定装置20による測定結果は、照射量情報計算装置30に対して送られる。照射量情報計算装置30では、治療計画情報保持部11を参照して、照射量に係る計算を行うとともに、計算結果を照射量情報として治療計画情報保持部11に保持する。そして、中性子線照射装置40から照射量情報計算装置30に対して中性子線の照射対象を特定する情報が送信された場合には、照射量情報計算装置30は、治療計画情報保持部11に保持される情報から照射対象を特定する情報に対応する照射量情報を取得し、中性子線照射装置40に対して送信する。このように、中性子捕捉療法システム2のように薬剤濃度測定装置20、照射量情報計算装置30、中性子線照射装置40とは別に、患者情報管理装置を有していない場合であっても、これらの装置等が患者情報管理装置としての機能を有することで、中性子捕捉療法システム1と同様の処理を行うことができる。
また、上記実施形態では、患者情報管理装置10の情報管理部12が、中性子線照射装置40から送信された照射IDに対応する照射量情報を中性子線照射装置40に対応して送信してよいか(情報送信可否)を判断する(S09)場合について説明した。しかしながら、情報送信可否の判断(S09)を患者情報管理装置10で行うことに代えて(またはこれに加えて)、中性子線照射装置40の制御部41において、患者情報管理装置10から送信された照射量情報の正当性を検証する構成としてもよい。検証の方法としては公知の方法を用いることができる。検証の結果、患者情報管理装置10から送信された照射量情報が不適切な情報であることが確認された場合には、制御部41により、照射量情報に基づく中性子線の照射を中止する。このように、中性子線照射装置40側で照射量情報の正当性を検証する構成としてもよい。
1,2…中性子捕捉療法システム、10,60…患者情報管理装置、11…治療計画情報保持部、12…情報管理部、20…薬剤濃度測定装置、30…照射量情報計算装置、40…中性子線照射装置、41…制御部、42…照射部。

Claims (5)

  1. 情報の送受信が可能なネットワークに含まれる患者情報管理装置、薬剤濃度測定装置、照射量情報計算装置、および、中性子線照射装置と、を含む中性子捕捉療法システムであって、
    前記薬剤濃度測定装置は、照射対象となる患者に係る薬剤濃度を測定して、測定結果を薬剤濃度情報として前記照射量情報計算装置へ送信し、
    前記照射量情報計算装置は、予め作成された前記照射対象に係る治療計画情報に含まれる中性子線の照射量に係る情報を、前記薬剤濃度測定装置からの前記薬剤濃度情報に基づいて計算し、計算結果を照射量情報として前記患者情報管理装置へ送信し、
    前記患者情報管理装置は、前記治療計画情報および前記照射量情報を、当該治療計画情報に基づく中性子線の照射対象を特定する情報と対応付けて治療計画情報保持部において保持するとともに、前記中性子線照射装置から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に対応付けられて前記治療計画情報保持部において保持される前記照射量情報を前記中性子線照射装置に対して送信し、
    前記中性子線照射装置は、前記中性子線照射装置から送信した中性子線の照射対象を特定する情報に対応して前記患者情報管理装置から送信される前記照射量情報に基づいて、中性子線を照射対象に対して照射する、中性子捕捉療法システム。
  2. 前記患者情報管理装置は、前記中性子線照射装置から送信された中性子線の照射対象を特定する情報に対応付けられて前記治療計画情報保持部において保持される情報に基づいて、前記中性子線照射装置に対して前記照射量情報を送信してよいかの判断を行う、請求項1記載の中性子捕捉療法システム。
  3. 前記薬剤濃度測定装置は、前記患者情報管理装置を経由して前記薬剤濃度情報を前記照射量情報計算装置へ送信し、
    前記患者情報管理装置は、前記薬剤濃度測定装置からの前記照射対象となる患者に係る前記薬剤濃度情報を、前記照射対象を特定する情報に対応付けられた治療計画情報と対応付けて保持する、請求項1または2に記載の中性子捕捉療法システム。
  4. 前記患者情報管理装置、前記薬剤濃度測定装置、前記照射量情報計算装置、および、前記中性子線照射装置に含まれる少なくとも一の装置が他の装置との間で情報の送受信を行う際に、チェックサムを行う、請求項1または2に記載の中性子捕捉療法システム。
  5. 前記患者情報管理装置、前記薬剤濃度測定装置、前記照射量情報計算装置、および、前記中性子線照射装置に含まれる一の装置が他の装置との間で情報の送受信を行う際に、前記照射対象を特定する情報を付与して送受信を行う、請求項1または2に記載の中性子捕捉療法システム。
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