JP2019128127A - 情報処理方法及び情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人と生物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、生物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる情報処理装置等を提供する。【解決手段】クラウドサーバ1は、特定の空間に存在する人の位置を取得するマップ生成部12と、人に適する環境を実現するための空調部23の第1の設定情報を取得する利用状況取得部15と、特定の空間に固定的に配置される生物の位置を取得するUI部11と、生物に適する環境を示す環境条件を取得し、人の位置、生物の位置及び第1の設定情報に基づいて、特定の空間における生物の環境が環境条件を満たすかを判定し、環境条件を満たさないと判定した場合、第1の設定情報に基づいて、環境条件を満たす環境に特定の空間の環境を変化させるための空調部23に対する第2の設定情報を生成する判断部17と、第2の設定情報を出力する通信部18とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、特定の空間を空調する空調装置を制御するための設定情報を作成する情報処理方法及び情報処理装置に関するものである。
従来は、宅内における人の快適性を向上する方法について、熱画像などを用いて該当する部屋の温度マップを生成し、人や空間の状態に沿った空調制御につなげる手段について提案されている。
例えば、特許文献1には、以下の温度分布データ生成システムが開示されている。すなわち、温度分布データ生成システムは、センサ部と、ユニット処理部とを備える。センサ部は、対象空間の温度分布を測定して複数の画素から構成される熱画像データを複数の時点において取得する。ユニット処理部は、熱画像データから、対象空間に存在する人間の影響を取り除いて、対象空間の定常温度の分布を示す温度分布データを抽出する。
また、特許文献2には、以下のセンシング方法が開示されている。すなわち、センシング方法は、対象空間の熱画像を取得する熱画像取得ステップと、熱画像取得ステップにおいて取得された熱画像に基づいて、当該熱画像に含まれる対象空間内の対象物を識別する識別ステップと、当該熱画像に、識別ステップにおける識別結果を示す情報を付加してユーザに提示する提示ステップと、提示ステップにおいて提示された情報を付加した当該熱画像に対する応答を受け付ける受付ステップとを含む。また、空調機器が提示した熱画像中のポイント(場所)を指定することで、ユーザが指定したポイント(場所)の温度が設定範囲以上にならないように空調するとしてもよく、ユーザが指定するポイントとしては、例えば、植物、金魚、虫などを含む一定の領域が考えられることが開示されている。
特開2015−200639号公報 特開2016−65848号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2が開示する技術では、特定の空間に人と生物とが共存している場合に、如何にして空調装置を制御するための設定情報を作成するかについては、何ら検討されておらず、空調装置を制御するための設定情報を作成する方法については、更なる改善が必要であった。
本開示は、上記の課題を解決するためになされたもので、人と生物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、生物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる情報処理方法及び情報処理装置を提供することを目的とするものである。
本開示の一態様に係る情報処理方法は、プロセッサを用いて、特定の空間を空調する空調装置を制御するための設定情報を作成する方法であって、前記空間に存在する人の位置を取得し、前記人に適する環境を実現するための前記空調装置に対する第1の設定情報を取得し、前記空間に固定的に配置される生物の位置を取得し、前記生物に適する環境を示す環境条件を取得し、前記人の位置、前記第1の設定情報及び前記生物の位置に基づいて、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たすかを判定し、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記第1の設定情報に基づいて、前記環境条件を満たす環境に前記空間の環境を変化させるための前記空調装置に対する第2の設定情報を生成し、前記第2の設定情報を出力する。
上記態様により、人と生物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、生物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
本開示の一実施の形態における環境制御システムの構成の一例を示すブロック図である。 図1に示すマップ生成部により生成される温度マップの一例を示す図である。 図1に示す植物情報保持部において保持する植物の最適な環境条件を記した環境条件テーブルの一例を示す図である。 図1に示す利用状況取得部により取得された空調部の動作ログの一例を示す図である。 図1に示すマップ更新部において更新された温度マップの一例を示す図である。 図1に示す判断部において空調部の設定情報の変更が必要であった場合に提案設定情報を生成する基準を示す基準テーブルの一例を示す図である。 直前の設定情報が手動設定であり、且つ人と植物とが異なるエリアに位置する場合に、図1に示す判断部が生成する提案設定情報の一例を示す図である。 直前の設定情報が自動設定であり、且つ人と植物とが異なるエリアに位置する場合に、図1に示す判断部が生成する提案設定情報の一例を示す図である。 図1に示すユーザ端末に表示される第1のUI画面の一例を示す図である。 図1に示すユーザ端末に表示される第2のUI画面の一例を示す図である。 図1に示すユーザ端末に表示される第3のUI画面の一例を示す図である。 図1に示す環境制御システムを最初に使用する際の環境制御処理の一例を示すフローチャートである。 図12に示すステップS18、S19で実行される設定情報変更処理の一例を示すフローチャートである。 図1に示す環境制御システムの初期設定後の環境制御処理の一例を示すフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
上記のように、特許文献1では、熱画像データから、対象空間に存在する人間の影響を取り除いて、対象空間の定常温度の分布を示す温度分布データを抽出することにより、例えば、人と植物とが別の空間に存在する場合に、それぞれ快適な環境に制御することはできる。しかしながら、人にとって快適な環境が、植物にとって快適な環境とはならない場合があり、人と植物とが同一空間内に共存する場合は、両者にとって快適な環境に制御することはできない。
また、特許文献2では、空調機器が提示した熱画像中のポイントを指定することで、ユーザが指定したポイントの温度が設定範囲以上にならないように空調している。しかしながら、植物に適する環境を実現するためには、温度だけでなく、空調機器の人工風の影響を考慮する必要があり、人と植物とが同一空間内に共存する場合は、両者にとって快適な環境に制御することはできない。
本願発明者らが着目している課題として、ユーザが気に入って購入した観葉植物を宅内のある部屋に飾り、程なくして枯らしてだめにしてしまうということがある。この場合、ユーザは、こまめに世話をしていなかったからかと反省するものの、はっきりとした原因もわからぬまま、また次の観葉植物を買い替えるとった具合に過ごしている。
ここで、植物をだめにしてしまう原因の一つとして、空調装置の人工風が植物に連続的にあたっていることが専門家などから指摘されている。温度条件が植物に適合していたとしても、自然界で育ってきた植物にとって、人工風が連続的に直撃することはなんとも受け入れ難いものであると想像できる。そうしたことに気付くと、空調装置のない部屋などに観葉植物の置き場所を変えるなどしか対処法はなく、これではせっかく観賞用に購入した観葉植物が、意味をなさなくなってしまう。
上記の課題を抱えるユーザに対して、空調装置を動作させている空間において、人と生物とをより長く共存させることを目的として、空調装置の設定に対して、人の快適性を損なうことなく、生物にとっても適切なものに変更することを、例えば、スマートフォン上のアプリケーションサービスの形で提案できれば、ユーザにとっても生物をより長く楽しむことができ、当初生物を購入する時に想像したとおりのお気に入り空間を創出することができる。
そこで、本願発明者らは、特定の空間に人と生物とが共存している場合に、如何にして空調装置を制御するための設定情報を作成するかについて鋭意検討を行った結果、本開示を完成したものである。
本開示の一態様に係る空調制御方法は、プロセッサを用いて、特定の空間を空調する空調装置を制御するための設定情報を作成する方法であって、前記空間に存在する人の位置を取得し、前記人に適する環境を実現するための前記空調装置に対する第1の設定情報を取得し、前記空間に固定的に配置される生物の位置を取得し、前記生物に適する環境を示す環境条件を取得し、前記人の位置、前記第1の設定情報及び前記生物の位置に基づいて、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たすかを判定し、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記第1の設定情報に基づいて、前記環境条件を満たす環境に前記空間の環境を変化させるための前記空調装置に対する第2の設定情報を生成し、前記第2の設定情報を出力する。
このような構成により、特定の空間に存在する人の位置を取得し、人に適する環境を実現するための空調装置に対する第1の設定情報を取得し、特定の空間に固定的に配置される生物の位置を取得し、生物に適する環境を示す環境条件を取得する。取得した人の位置、第1の設定情報及び生物の位置に基づいて、特定の空間における生物の環境が環境条件を満たすかを判定し、特定の空間における生物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、第1の設定情報に基づいて、環境条件を満たす環境に特定の空間の環境を変化させるための空調装置に対する第2の設定情報を生成し、空調装置を制御するための第2の設定情報を出力する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、人と生物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、生物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記生物は、植物を含み、前記第1の設定情報は、前記空調装置の風向を示す風向情報を含み、前記環境条件は、前記植物が許容可能な風の当たり具合を示す人工風情報を含み、前記環境条件の判定は、前記風向情報に基づいて算出された前記植物の位置における前記空調装置の風の当たり具合が、前記人工風情報が示す風の当たり具合を超える場合に、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定し、前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物の位置における前記空調装置の風の当たり具合が、前記人工風情報が示す風の当たり具合以下となる風向を設定する前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、空調装置の風向を示す風向情報に基づいて算出された植物の位置における空調装置の風の当たり具合が、人工風情報が示す植物が許容可能な風の当たり具合を超える場合に、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定する。特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、植物の位置における空調装置の風の当たり具合が、人工風情報が示す風の当たり具合以下となる風向を設定する第2の設定情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、植物が許容可能な風の当たり具合で送風されるので、人と植物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。特に、植物は空調装置が出す風(以下、人工風とも称する。)に対する耐性が低いといわれているため、植物に人工風が当たりにくくなることにより、植物の生育が妨げられることを抑制することができる。
前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物の位置への送風を避ける又は低減する風向であって、且つ、前記人の存在する位置の温度を維持する風向を設定する前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、植物の位置への送風を避ける又は低減する風向であって、且つ、人の存在する位置の温度を維持する風向を設定する第2の設定情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、植物の位置への送風を避ける又は低減する風向であって、且つ、人の存在する位置の温度を維持する風向で送風されるので、人と植物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記生物は、植物を含み、前記第1の設定情報は、前記空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を含み、前記環境条件は、前記植物に適する所定の温度条件を示す第2の温度情報を含み、さらに、前記空間を複数のエリアに分割し、前記第1の温度情報を基に前記複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、前記環境条件の判定は、前記温度マップの前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たさない場合に、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定するようにしてもよい。
このような構成により、特定の空間を複数のエリアに分割し、空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を基に複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、温度マップの植物が位置するエリアの温度が、第2の温度情報が示す植物に適する温度条件を満たさない場合に、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定する。したがって、植物が位置するエリアの温度を高精度に推定し、当該エリアの温度が植物の育成に適するか否かを正確に判定することができる。
前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、前記人が位置するエリアの温度が前記第1の温度情報が示す設定温度となる風向を設定する前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す植物に適する温度条件を満たし、且つ、人が位置するエリアの温度が第1の温度情報が示す設定温度となる風向を設定する第2の設定情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、植物が位置するエリアの温度が植物に適する温度条件を満たし、且つ、人が位置するエリアの温度が人にとって快適な設定温度となる風向で送風されるので、人と植物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記生物は、植物を含み、さらに、前記空間を複数のエリアに分割し、前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物と前記人とが同一エリアに位置するかに応じて、前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、特定の空間を複数のエリアに分割し、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、植物と人とが同一エリアに位置するかに応じて、第2の設定情報を生成する。したがって、植物と人とが同一エリアに位置するか、又は、異なるエリアに位置するかに応じて、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが異なるエリアに位置する場合、前記人が位置するエリアの温度を維持しながら、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、植物と人とが異なるエリアに位置する場合、人が位置するエリアの温度を維持しながら、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定する第2の設定情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、人が位置するエリアの温度を維持しながら、植物が位置するエリアと異なるエリアに向けた風向で送風されるので、人と植物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記第1の設定情報は、前記空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を含み、前記環境条件は、前記植物に適する所定の温度条件を示す第2の温度情報を含み、さらに、前記第1の温度情報を基に前記複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが異なるエリアに位置する場合、前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、前記人が位置するエリアの温度を前記第1の温度情報が示す設定温度にする前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を基に複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、植物と人とが異なるエリアに位置する場合、植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す植物に適する温度条件を満たし、且つ、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、人が位置するエリアの温度を第1の温度情報が示す設定温度にする第2の設定情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、植物が位置するエリアの温度が植物に適する温度条件を満たし、且つ、植物が位置するエリアと異なるエリアに向けた風向で送風されるとともに、人が位置するエリアの温度が人にとって快適な設定温度にされるので、人と植物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが同一エリアに位置する場合、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、前記風向を設定したエリアの温度を前記人が位置するエリアと同一の温度にする前記第2の設定情報を生成し、さらに、前記人が位置するエリアと同一の温度にしたエリアへの移動を前記人に勧めるための誘導情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、植物と人とが同一エリアに位置する場合、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、風向を設定したエリアの温度を、人が位置するエリアの温度すなわち人にとって快適な設定温度にする第2の設定情報を生成し、人にとって快適な設定温度にしたエリアへの移動を人に勧めるための誘導情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、植物が位置するエリアと異なるエリアへの風向で送風されるとともに、人にとって快適な温度にしたエリアへの移動を人に勧めることができるので、植物と人とが同一エリアに位置する場合でも、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記第1の設定情報は、前記空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を含み、前記環境条件は、前記植物に適する温度条件を示す第2の温度情報を含み、さらに、前記第1の温度情報を基に前記複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが同一エリアに位置する場合、前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、前記風向を設定したエリアの温度を前記第1の温度情報が示す設定温度にする前記第2の設定情報を生成し、さらに、前記第1の温度情報が示す設定温度と同一の温度にしたエリアへの移動を前記人に勧めるための誘導情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を基に複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、植物と人とが同一エリアに位置する場合、植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す植物に適する温度条件を満たし、且つ、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、風向を設定したエリアの温度を第1の温度情報が示す設定温度にする第2の設定情報を生成する。したがって、第2の設定情報を用いて空調装置を制御した場合、空調装置からの人工風は、植物が位置するエリアの温度が植物に適する温度条件を満たし、且つ、植物が位置するエリアと異なるエリアに向けた風向で送風されるとともに、風向を設定したエリアの温度が人にとって快適な設定温度にされ、人にとって快適な温度にしたエリアへの移動を人に勧めることができる。この結果、植物と人とが同一エリアに位置する場合でも、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができる。
前記第1の設定情報は、手動設定された前記空調装置の風向を示す手動風向情報を含み、前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物が位置するエリア及び前記人が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、第1の設定情報が手動設定された空調装置の風向を示す手動風向情報を含み、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、植物が位置するエリア及び人が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成する。したがって、人が手動設定により風向を設定している場合、人の意思で自分のエリア外に風向を向けている意図を汲み、設定情報の変更後も、植物が位置するエリアだけでなく、人が位置するエリアにも空調装置からの人工風を向けない設定情報を作成することができる。
前記第1の設定情報は、自動設定された前記空調装置の風向を示す自動風向情報を含み、前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成するようにしてもよい。
このような構成により、第1の設定情報が自動設定された空調装置の風向を示す手動風向情報を含み、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定された場合、植物が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成する。したがって、人が自動設定により風向を設定している場合、風向について空調装置に任せている意図を汲み、設定情報の変更後は、植物が位置するエリアのみに空調装置からの人工風を向けない設定情報を作成することができる。
前記第2の設定情報の出力は、前記第2の設定情報を前記人が使用する端末に出力するようにしてもよい。
このような構成により、第2の設定情報を人が使用する端末に出力するので、端末を使用する人に、人及び生物にとって適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を提案することができる。
前記第2の設定情報の出力は、前記第2の設定情報を前記空調装置に出力するようにしてもよい。
このような構成により、第2の設定情報を空調装置に出力するので、空調装置は、第2の設定情報を用いて、人及び生物にとって適切な環境を実現することができる。
また、本開示は、以上のような特徴的な処理を実行する情報処理方法として実現することができるだけでなく、情報処理方法が実行する特徴的な処理に対応する特徴的な構成を備える情報処理装置などとして実現することもできる。また、情報処理装置の構成要素の一部又は全てを機器本体内に配置し、機器内で閉じたシステムとして構成してもよい。また、情報処理装置の構成要素の一部とそれ以外の構成要素とを複数のコンピュータに分散させたシステムとして構成してもよい。また、上記の情報処理方法に含まれる特徴的な処理を、プロセッサ及びメモリ等を備えるコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現することもできる。また、このようなコンピュータプログラムを、CD−ROM等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体又はインターネット等の通信ネットワークを介して流通させるようにしてもよい。したがって、以下の他の態様でも、上記の情報処理方法と同様の効果を奏することができる。
本開示の他の態様に係る情報処理装置は、特定の空間を空調する空調装置を制御するための設定情報を作成する情報処理装置であって、前記空間に存在する人の位置を取得する第1の取得部と、前記人に適する環境を実現するための前記空調装置に対する第1の設定情報を取得する第2の取得部と、前記空間に固定的に配置される生物の位置を取得する第3の取得部と、前記生物に適する環境を示す環境条件を取得し、前記第1の設定情報に基づいて、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たすかを判定し、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たさないと判定した場合、前記第1の設定情報に基づいて、前記環境条件を満たす環境に前記空間の環境を変化させるための前記空調装置に対する第2の設定情報を生成する判断部と、前記第2の設定情報を出力する出力部と、を備える。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すためのものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
図1は、本開示の一実施の形態における環境制御システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す環境制御システムは、クラウドサーバ1、宅内2に設置される熱画像センサ部21、通信部22及び空調部23、並びに、ユーザ端末3を備える。クラウドサーバ1は、UI(ユーザインタフェース)部11、マップ生成部12、植物情報保持部13、情報登録部14、利用状況取得部15、マップ更新部16、判断部17、及び通信部18を備える。ユーザ端末3は、表示部31、通信部32、及び入力部33を備える。
クラウドサーバ1は、ネットワーク4を介して、通信部22及びユーザ端末3に通信可能に接続され、通信部22は、宅内2の熱画像センサ部21及び空調部23に無線等により通信可能に接続されている。
なお、ネットワーク4としては、例えば、インターネットを用いることができるが、この例に特に限定されない。例えば、携帯電話の通信回線網等のワイド・エリア・ネットワーク、家庭内又は施設内等のローカル・エリア・ネットワーク等の他のネットワークを用いてもよい。また、図1では、1つの宅内2(一つの空調部23等)及び一つのユーザ端末3を図示しているが、この例に特に限定されない。例えば、複数の宅内の各々に空調部23等を設置したり、一つの宅内に複数の空調部23等を設置したり、複数のユーザ端末を使用したりする等の種々の変更が可能である。
熱画像センサ部21、通信部22及び空調部23は、宅内2の特定の空間、例えば、リビングルームに配置される。空調部23は、例えば、エアコン等から構成され、リビングルームを空調する。通信部22は、例えば、ブロードバンドルータ等の通信装置から構成され、ネットワーク4を介して、クラウドサーバ1と、熱画像センサ部21及び空調部23とを通信可能に接続する。
なお、熱画像センサ部21、通信部22及び空調部23の構成は、上記の例に特に限定されない。例えば、熱画像センサ部21、通信部22及び空調部23を1つの装置として一体に構成したエアコン等を用いてもよい。
熱画像センサ部21は、空調部23と連動して動作する熱画像取得装置(サーモグラフィー)である。熱画像センサ部21は、例えば、空調部23の近傍に配置され、リビングルーム等の特定の空間に位置する人等から放射される赤外線を分析し、リビングルームの熱分布を表した赤外線画像を取得する。熱画像センサ部21は、取得した赤外線画像等を、通信部22を用いて、クラウドサーバ1に定期的又は所定のタイミングで送信する。
空調部23は、人に適する環境を実現するための設定情報として、手動又は自動設定された設定情報等を、通信部22を用いて、クラウドサーバ1に定期的又は所定のタイミングで送信する。
ユーザ端末3は、ユーザすなわち人が使用する端末の一例であり、例えば、携帯電話又はスマートフォンなどの携帯端末等から構成される。ユーザ端末3は、ユーザにより宅外又は宅内2で使用される。具体的には、ユーザ端末3の入力部33は、宅内2等においてユーザにより操作され、ユーザからの設定情報等の入力を受け付けて通信部32に出力する。通信部32は、入力された設定情報等の種々の情報をクラウドサーバ1に送信する。また、通信部32は、クラウドサーバ1から送信された設定情報等を含むUI画像データ等の種々の情報を受信して表示部31に出力する。表示部31は、UI画面データ等を用いて、種々のUI画面等を表示する。
クラウドサーバ1は、情報処理装置の一例であり、プロセッサ、メモリ、及び外部記憶装置等を備え、メモリ等に記憶した所定の設定情報作成プログラムをプロセッサで実行することにより、特定の空間を空調する空調部23を制御するための設定情報を作成する。
通信部18は、通信部22及びネットワーク4を介して、熱画像センサ部21から赤外線画像を取得してマップ生成部12に出力する。また、通信部18は、通信部22及びネットワーク4を介して、人に適する環境を実現するための空調部23に対する初期設定情報(第1の設定情報の一例)を含む動作ログを空調部23から取得して利用状況取得部15に出力する。さらに、通信部18は、出力部の一例であり、ネットワーク4及び通信部22を介して、判断部17が生成した提案設定情報(第2の設定情報の一例)を空調部23に出力する。
マップ生成部12は、通信部18を用いて、熱画像センサ部21から赤外線画像を取得する。マップ生成部12は、取得した赤外線画像に基づいて、特定の空間を複数のエリアに分割し、複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成してUI部11及びマップ更新部16に出力する。マップ生成部12は、第1の取得部の一例であり、赤外線画像に基づいて、人が位置するエリアを特定し、特定の空間に存在する人の位置を取得する。
図2は、図1に示すマップ生成部12により生成される温度マップの一例を示す図である。図2に示すように、マップ生成部12は、例えば、鳥瞰図のように、上から見たリビングルームの空間を9等分して複数のエリアに分割し、各エリアの温度を示す温度マップM1を作成するとともに、人が位置するエリアを特定する。図2に示す例では、エリアA1は、人が位置するエリアであり、「人」を示すマーキングが重畳され、エリアA1の温度は23.0℃である。
なお、複数のエリアの分割方法は、上記の例に特に限定されない。例えば、他のエリア数で特定の空間を分割したり、熱分布画像を各エリアに重畳して表示したり、異なる大きさのエリアで特定の空間を分割したり、特定の空間を3次元的に分割したりする等の種々の変更が可能である。
また、人の位置の取得方法は、上記の例に特に限定されない。例えば、ユーザがユーザ端末3を用いて入力した人の位置をUI部11で取得したり、特定の空間内の人を撮影した画像から人の位置を特定したりする等の種々の変更が可能である。
また、温度マップの各エリアの温度の表示方法は、上記の例に特に限定されない。例えば、熱分布(温度分布)をカラー表示したり、グラデーション表示したりしてもよい。
UI部11は、第3の取得部及び出力部の一例であり、ユーザ等に対するUI画面の生成機能及び通信機能等を備える。なお、第3の取得部及び出力部は、本実施の形態のUI部11のように一体で構成してもよいし、第3の取得部と出力部とを別体で構成してもよい。
UI部11は、ネットワーク4を介して、ユーザ端末3から送信されたユーザが所有する植物の情報として、特定の空間に固定的に配置される植物の品種及び位置を取得して情報登録部14に出力する。情報登録部14は、ユーザ端末3から入力されたユーザが所有する植物の品種や位置を示す情報を格納する。
なお、本実施の形態では、特定の空間に固定的に配置される生物として、例えば、植物を用いるが、この例に特に限定されない。例えば、ユーザが所有し大事にしたい思いを抱いている、昆虫、魚、鳥、哺乳類、爬虫類等の他の生物に対しても、同様に適用することができる。また、上記生物の固定は、一時的な固定であってもよい。
植物情報保持部13は、植物の品種ごとに最適な環境条件が記された環境条件テーブルを予め格納している。判断部17は、植物に適する環境を示す環境条件を植物情報保持部13から取得する。
図3は、図1に示す植物情報保持部13において保持する植物の最適な環境条件を記した環境条件テーブルの一例を示す図である。図3に示すように、植物情報保持部13は、植物の環境条件として一般的によく記されている日照条件や温度条件の他に耐人工風時間が含まれた環境条件テーブルT1を保持する。環境条件テーブルT1は、植物の品種を示す植物名、当該植物に適する日照条件、当該植物に適する温度条件、人工風が植物に連続的にあたっているときに許容可能な時間を示す耐人工風時間、及び特筆事項の各情報を含む。ここで、耐人工風時間は、植物が許容可能な風の当たり具合を示す人工風情報の一例であり、例えば、植物Dがグリーンネックレスである場合、耐人工風時間は、5分以下である。また、植物Dの日照条件は、日当たりのよい場所であり、温度条件は、10℃以上である。
なお、環境条件は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、植物に適する湿度等の他の条件を用いてもよい。また、環境条件の取得方法は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、植物情報保持部13を省略して、環境条件を記憶している他のサーバ等から通信部18を用いて取得したり、植物の状態を撮影した画像データ等から機械学習モデルを用いて植物の状態を学習し、学習結果から植物に適しない環境を検出した場合に、植物に適する環境条件を生成して判断部17に出力したりしてもよい。また、人工風情報は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、人工風の温度又は湿度を考慮した耐人工風時間等を用いてもよい。
利用状況取得部15は、通信部18を用いて、人に適する環境を実現するための空調部23に対する初期設定情報を含む動作ログを空調部23から取得する。
図4は、図1に示す利用状況取得部15により取得された空調部23の動作ログの一例を示す図である。図4に示すように、利用状況取得部15は、空調部23から、現在の設定内容の作動時間、設定温度、風向、風量、及び、その設定が手動又は自動によるものかを示す手動/自動の各情報を含む動作ログを取得し、動作ログテーブルT2を作成して内部のメモリ(図示省略)に記憶する。例えば、利用状況取得部15は、空調部23が起動される度に動作ログを取得して動作ログテーブルT2の内容を更新する。
例えば、図4に示す動作ログテーブルT2の1段目には、作動時間として、開始「2017/9/29 13:00:00」〜終了「2017/9/29 13:30:00」、設定温度として「23.0」℃、風向として「上・中央」、風量として「強」、手動/自動として「自動」(自動風向情報の一例)の各情報が格納されている。
また、動作ログテーブルT2の2段目には、作動時間として、開始「2017/9/29 13:30:00」〜終了「2017/9/29 13:30:00」、設定温度として「23.0」℃、風向として「上・中央」、風量として「中」、手動/自動として「手動」(手動風向情報の一例)の各情報が格納されている。
ここで、風向の「上」、「中」、「下」は、図2に示す温度マップの上行、中間行、下行のエリアを示し、「右」、「中央」、「左」は、図2に示す温度マップの右列、中央列、左列のエリアを示している。例えば、動作ログテーブルT2の「上・中央」は、図2に示す温度マップのエリアA2に風向が設定されていることを示している。したがって、2017/9/29 13:00:00〜13:30:00に、温度設定が23.0℃であり、風向が上・中央のエリアの方向であり、風量が強である設定情報が空調部23に対して自動設定されたことがわかる。
利用状況取得部15は、動作ログテーブルT2の中から、例えば、最新の動作ログを初期設定情報としてマップ更新部16に出力する。なお、初期設定情報は、上記の例に特に限定されない。例えば、動作ログテーブルT2の中から2個以上の動作ログを初期設定情報として出力し、すべての初期設定情報に対して後述する提案設定情報を生成したり、空調部23に手動又は自動で設定情報が設定される度に、当該設定情報を初期設定情報として出力したりする等の種々の変更が可能である。
マップ更新部16は、マップ生成部12により生成された温度マップにおいて、情報登録部14に登録された植物の位置に基づいて植物のエリアを特定し、利用状況取得部15により取得された空調部23の動作ログに基づいて主に風向や風量に関する初期設定情報を付加することにより、更新した温度マップを作成して判断部17に出力する。
図5は、図1に示すマップ更新部16において更新された温度マップの一例を示す図である。図5に示すように、マップ更新部16は、マップ生成部12により生成された温度マップM1をベースに、情報登録部14に登録された植物の位置に基づいて植物のエリアA2がマーキングされ、さらに利用状況取得部15により取得された空調部23の風向が設定されたエリアA2に作動時間、設定温度及び風量(例えば、30min、23.0℃、強)がプロットされた温度マップM2を作成して温度マップM1を更新する。
判断部17は、判定部の一例であり、植物に適する環境を示す環境条件を植物情報保持部13から取得し、特定の空間における人の位置、植物の位置及び初期設定情報に基づいて、特定の空間における生物の環境が環境条件を満たすかを判定する。判断部17は、特定の空間における生物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、初期設定情報に基づいて、環境条件を満たす環境に特定の空間の環境を変化させるための空調部23に対する提案設定情報を生成してUI部11及び通信部18に出力する。
また、初期設定情報は、空調部23の風向を示す風向情報を含み、環境条件は、植物が許容可能な風の当たり具合を示す人工風情報を含む。判断部17は、風向情報に基づいて算出された植物の位置における空調部23の風の当たり具合が、人工風情報が示す風の当たり具合を超える場合に、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定する。判断部17は、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、植物の位置における空調部23の風の当たり具合が、人工風情報が示す風の当たり具合以下となる風向を設定する提案設定情報を生成する。
また、判断部17は、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、植物の位置への送風を避ける又は低減する風向であって、且つ、人の存在する位置の温度を維持する風向を設定する提案設定情報を生成する。
また、初期設定情報は、空調部23の設定温度を示す第1の温度情報を含み、環境条件は、植物に適する所定の温度条件を示す第2の温度情報を含む。マップ更新部16は、特定の空間を複数のエリアに分割し、第1の温度情報を基に複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成して判断部17に出力する。判断部17は、温度マップの植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す温度条件を満たさない場合に、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定する。判断部17は、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、人が位置するエリアの温度が第1の温度情報が示す設定温度となる風向を設定する提案設定情報を生成する。
また、判断部17は、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、植物と人とが同一エリアに位置するかに応じて、提案設定情報を生成する。
具体的には、判断部17は、植物と人とが異なるエリアに位置する場合、人が位置するエリアの温度を維持しながら、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定する提案設定情報を生成する。また、判断部17は、植物と人とが異なるエリアに位置する場合、植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、人が位置するエリアの温度を第1の温度情報が示す設定温度にする提案設定情報を生成する。
また、判断部17は、植物と人とが同一エリアに位置する場合、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、風向を設定したエリアの温度を人が位置するエリアと同一の温度にする提案設定情報を生成する。また、判断部17は、植物と人とが同一エリアに位置する場合、植物が位置するエリアの温度が第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、風向を設定したエリアの温度を第1の温度情報が示す設定温度にする提案設定情報を生成する。このとき、判断部17は、人が位置するエリアと同一の温度にしたエリアへの移動を人に勧めるための誘導情報を生成してUI部11に出力する。
また、初期設定情報が、手動設定された空調部23の風向を示す手動風向情報を含むとき、判断部17は、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、植物が位置するエリア及び人が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する提案設定情報を生成する。
また、初期設定情報が、自動設定された空調部23の風向を示す自動風向情報を含むとき、判断部17は、特定の空間における植物の環境が環境条件を満たさないと判定した場合、植物が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する提案設定情報を生成する。
具体的には、判断部17は、マップ更新部16で更新された温度マップと、植物情報保持部13にて格納されている植物の最適な環境条件が記された環境条件テーブルとに基づいて、現在の空調部23の設定情報をより植物に適切な内容へ変更するかどうかを判断し、変更が必要であれば、提案設定情報を生成する。
図6は、図1に示す判断部17において空調部23の設定情報の変更が必要であった場合に提案設定情報を生成する基準を示す基準テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、判断部17は、設定情報の内容を変更する際、温度マップにおいて人と植物とが同一エリアに存在するか否か、また、利用状況取得部15における直前の設定情報(初期設定情報)が手動設定か又は自動設定かを判断し、それぞれの場合に応じて設定変更内容を変化させる。
具体的には、直前の設定情報が手動設定であり、且つ人と植物とが同一エリアに位置する場合、該当エリア(人と植物とが位置するエリア)以外に空調部23の風向を設定し、風向を設定したエリアに人を誘導する。また、直前の設定情報が手動設定であり、且つ人と植物とが異なるエリアに位置する場合、人が位置するエリア及び植物が位置するエリア外に空調部23の風向を設定する。
また、直前の設定情報が自動設定であり、且つ人と植物とが同一エリアに位置する場合、該当エリア(人と植物とが位置するエリア)以外に空調部23の風向を設定する。また、直前の設定情報が自動設定であり、且つ人と植物とが異なるエリアに位置する場合、植物が位置するエリア以外に空調部23の風向を設定する。
図7は、直前の設定情報が手動設定であり、且つ人と植物とが異なるエリアに位置する場合に、図1に示す判断部17が生成する提案設定情報の一例を示す図であり、図8は、直前の設定情報が自動設定であり、且つ人と植物とが異なるエリアに位置する場合に、図1に示す判断部17が生成する提案設定情報の一例を示す図である。
図7及び図8に示すように、判断部17は、提案設定情報として、例えば、空調部23の作動時間、設定温度、風向、及び風量を指定した情報を生成する。図7及び図8に示す提案設定情報は、植物が図3に示す植物Dであり、人が位置するエリアが図5に示す「中・右」のエリアA1であり、植物が位置するエリアが図5に示す「上・中央」のエリアA2である場合の提案設定情報である。
図7に示す例は、直前の設定情報が、図4に示す動作ログテーブルT2の2段目の動作ログ(設定温度が「23.0」℃、風向が「上・中央」、風量が「中」、手動/自動が「手動」の設定情報)であり、且つ人と植物とが異なるエリア(エリアA1、エリアA2)に位置する場合の例である。
この場合、まず、判断部17は、作動時間の開始「0’00”(0分0秒)」から終了「30’00”(30分0秒)」までの期間に対して、設定温度「23.0」℃、風向「中・左」、風向「中」の提案設定情報を作成する。この期間の風向は「中・左」のエリアの方向であり、人が位置する「中・右」のエリアA1及び植物が位置する「上・中央」のエリアA2外のエリアに風向が変更されている。このように、空調部23の直前の設定情報がユーザによる手動設定である場合は、ユーザの意思で自分のエリア外のところに風向を向けているという意図を汲み、設定情報の変更後も、判断部17は、ユーザのエリアにも風を向けないような内容を生成する。
次に、判断部17は、作動時間の開始「30’00”(30分0秒)」から終了「35’00”(35分0秒)」までの期間に対して、設定温度「23.0」℃、風向「上・中央」、風向「弱」の提案設定情報を作成する。この期間の風向は、植物が位置する「上・中央」のエリアA2の方向であり、風量は「弱」に変更されている。このように、判断部17は、必ず植物の環境条件が許す範囲で植物が位置するエリアにも空調部23の風を向ける内容を生成する。したがって、植物付近にも風を向けることができるので、植物の葉音や葉が揺れる様、また香りなど、ユーザの聴覚、視覚、嗅覚などの五感を通じて、植物の存在を感じながら、日常生活を過ごすことのできる空調を実現する。
最後に、判断部17は、作動時間の開始「35’00”(0分0秒)」から、設定温度「23.0」℃、風向「下・左」、風向「中」の提案設定情報を作成する。この期間の風向は「下・左」のエリアの方向であり、人が位置する「中・右」のエリアA1及び植物が位置する「上・中央」のエリアA2以外のエリアに風向が変更されている。この場合も、空調部23の直前の設定情報がユーザによる手動設定であるので、ユーザの意思で自分のエリア外のところに風向を向けているという意図を汲み、設定情報の変更後も、判断部17は、ユーザのエリアにも風を向けないような内容を生成する。
図8に示す例は、直前の設定情報が、図4に示す動作ログテーブルT2の1段目の動作ログ(設定温度が「23.0」℃、風向が「上・中央」、風量が「強」、手動/自動が「自動」の設定情報)であり、且つ人と植物とが異なるエリア(エリアA1、エリアA2)に位置する場合の例である。
この場合、まず、判断部17は、作動時間の開始「0’00”(0分0秒)」から終了「30’00”(30分0秒)」までの期間に対して、設定温度「23.0」℃、風向「中・中央」、風向「強」の提案設定情報を作成する。この期間の風向は「中・中央」のエリアの方向であり、植物が位置する「上・中央」のエリアA2以外のエリアに風向が変更されている。このように、空調部23の直前の設定情報が自動設定である場合は、ユーザは、風向についてはおまかせ状態である意図を汲み、設定情報の変更後は、判断部17は、植物エリアのみに風を向けないような内容を生成する。
次に、判断部17は、作動時間の開始「30’00”(30分0秒)」から終了「35’00”(35分0秒)」までの期間に対して、設定温度「23.0」℃、風向「上・中央」、風向「弱」の提案設定情報を作成する。この期間の風向は、植物が位置する「上・中央」のエリアA2の方向であり、風量は「弱」に変更されている。このように、判断部17は、必ず植物の環境条件が許す範囲で植物が位置するエリアにも空調部23の風を向ける内容を生成する。したがって、植物付近にも風を向けることができるので、植物の葉音や葉が揺れる様、また香りなど、ユーザの聴覚、視覚、嗅覚などの五感を通じて、植物の存在を感じながら、日常生活を過ごすことのできる空調を実現する。
最後に、判断部17は、作動時間の開始「35’00”(0分0秒)」から、設定温度「23.0」℃、風向「下・中央」、風向「強」の提案設定情報を作成する。この期間の風向は「下・中央」のエリアの方向であり、植物が位置する「上・中央」のエリアA2以外のエリアに風向が変更されている。この場合も、空調部23の直前の設定情報が自動設定であるので、ユーザは、風向についてはおまかせ状態である意図を汲み、設定情報の変更後も、判断部17は、植物エリアのみに風を向けないような内容を生成する。
UI部11は、判断部17が生成した提案設定情報を基にUI画面データを生成し、ネットワーク4介して、ユーザ端末3に送信する。通信部18は、ネットワーク4及び通信部22を介して、判断部17が生成した提案設定情報を空調部23に出力する。
ユーザ端末3の通信部32は、提案設定情報を含むUI画像データを受信して表示部31に出力する。表示部31は、提案設定情報を含むUI画面を表示する。
ユーザ端末3は、プロセッサ、メモリ、及びタッチパネル等を備え、表示部31及び入力部33がタッチパネルから構成される。ユーザ端末3は、メモリ等に記憶した所定のアプリケーションプログラム(例えば、植物大好きエアコンアプリ)をプロセッサで実行することにより、アプリケーションサービスとして、表示部31に以下のUI画面を表示する。
図9は、図1に示すユーザ端末3に表示される第1のUI画面の一例を示す図である。図9に示す第1のUI画面は、ユーザが上記のアプリケーションプログラムを起動したときに表示される画面である。第1のUI画面の下部には、「対象となる植物名の入力」と表示され、ユーザは、手入力で対象となる植物の名前、例えば、植物Dを入力する。また、上部には、図2に示した特定の空間の温度マップが表示され、ユーザは、温度マップ上の植物が位置するエリア、例えば、エリアA2をタップし、温度マップ上の植物の位置を入力する。なお、第1のUI画面に表示される温度マップは、上記の例に特に限定されない。例えば、リビングルーム等の特定の空間の名前を表示したり、リビングルームの窓、ドア、家具等を表示したりしてもよい。
図10は、図1に示すユーザ端末3に表示される第2のUI画面の一例を示す図である。上記の第1のUI画面を用いて、植物の名前及び位置が入力されると、入力した情報がユーザ端末3からクラウドサーバ1へ送信される。クラウドサーバ1のUI部11は、第2のUI画面を表示するためのデータを作成してユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3は、第2のUI画面を表示する。図10に示す第2のUI画面の温度マップには、ユーザが指定したエリアA2上に「植物」が表示され、ユーザは、その内容でよければ、「判断する」ボタンB1をタップする。
図11は、図1に示すユーザ端末3に表示される第3のUI画面の一例を示す図である。上記の「判断する」ボタンB1がタップされると、ユーザ端末3は、植物の環境を判定する処理を依頼する判定指示をクラウドサーバ1に送信する。クラウドサーバ1は、植物の環境を判定する処理を実行し、植物の置かれている環境が適切か否かを判断した判断結果と、空調部23の提案設定情報とをユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3は、図11に示す第3のUI画面を表示する。第3のUI画面の上部には、判断結果として、「あなたの“植物D”悪環境にあります!」が表示され、温度マップの植物が位置するエリアA2上に「風直撃」の強調マークが表示される。また、下部には、空調部23の設定情報として、図7に示す提案設定情報が重畳表示された温度マップが表示される。
このように、ある一定時間経過後に、クラウドサーバ1上にて植物の置かれている環境が適切かどうか判断された結果と、空調部23の設定変更の提案とがユーザ端末3に表示され、ユーザにより空調部23の設定変更が可能な状態になる。このとき、ユーザが「許可する」ボタンB2をタップすると、空調部23の設定情報の変更指示がユーザ端末3からクラウドサーバ1に送信され、通信部18は、図7に示す提案設定情報を空調部23に送信し、空調部23は、提案設定情報に基づく空調を行う。
これ以降、クラウドサーバ1にて所有している植物の名前及び位置が登録されていることになり、ユーザが空調部23を起動するタイミングで植物の置かれている環境が適切かどうか判断され、適切ではない場合には、設定変更が提案される。これより、より長く植物を楽しむ生活を送ることが可能となる。
次に、以上のように構成された環境制御システムについて、その処理の流れを具体例と図面を用いて説明する。
ここでは、ある日、ユーザが、「植物D」という名前の観葉植物を購入し、宅内のある部屋の窓際のカーテンレール付近に吊るしたシーンを例に説明する。ユーザは、店頭で一目惚れした「植物D」をだめにしたくはないと、空調部23を起動しながら、宅内で過ごしている。あるタイミングで本環境制御システムを用いたアプリケーションプログラムを自身のユーザ端末3にダウンロードし、使用することにしたとする。
そこで、実際の空調部23の現在の動作ログとして、例えば、作動時間が30min、設定温度が23℃、風向が上・中央、風量が強の情報が取得され、ユーザの位置と植物Dの位置とは、エリアが異なっているものとする。また、植物情報保持部13にて保持されている植物Dの環境条件としては、温度条件は10℃以上、耐人工風時間は5min以下であるとする。
図12は、図1に示す環境制御システムを最初に使用する際の環境制御処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、ステップS11において、ユーザ端末3の表示部31は、クラウドサーバ1のマップ生成部12により生成された部屋の温度マップを含むUI画面を表示する。
次に、ステップS12において、ユーザ端末3の入力部33は、ユーザが入力した植物の名前(例えば、植物D)及びその位置を示す情報をクラウドサーバ1のUI部11に送信する。
次に、ステップS13において、UI部11は、植物の名前及びその位置を示す情報を情報登録部14に出力し、情報登録部14は、植物の名前及びその位置を示す情報を登録する。
次に、ステップS14において、マップ更新部16は、マップ生成部12により生成された温度マップを更新する。例えば、マップ更新部16は、情報登録部14に登録されている温度マップ上の植物が位置するエリアをマーキングし、利用状況取得部15により取得された空調部23の動作ログに基づいて、作動時間「30min」、設定温度「23℃」、風向「上・中央」、風量「強]の初期設定情報を植物が位置するエリアにプロットする。
次に、ステップS15において、判断部17は、更新された温度マップにおいて、植物が位置するエリア内に初期設定情報のプロットが存在するかどうかを判断する。植物が位置するエリア内に初期設定情報のプロットがない場合(ステップS15でNO)、UI部11は、現在の設定内容で問題がない旨のUI画面データを生成してユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3の表示部31は、現在の設定内容で問題がない旨のUI画面を表示し(ステップS16)、処理を終了する。
一方、植物が位置するエリア内に初期設定情報のプロットがある場合(ステップS15でYES)、ステップS17において、判断部17は、プロットされている初期設定情報が植物情報保持部13に格納されている環境条件の範囲内であるか否かを判断する。
プロットされている初期設定情報が環境条件の範囲内である場合(ステップS17でYES)、ステップS18において、判断部17は、環境条件の範囲内を境に、植物が位置するエリア外に空調部23の風向を向ける設定情報変更処理を実行し、UI部11は、設定情報変更処理により生成された提案設定情報を含むUI画面を生成してユーザ端末3に送信し、表示部31は、そのUI画面を表示し、処理を終了する。
一方、プロットされている初期設定情報が環境条件の範囲内でない場合(ステップS17でNO)、ステップS19において、判断部17は、直ちに、植物が位置するエリア外に空調部23の風向を向ける設定情報変更処理を実行し、UI部11は、設定情報変更処理により生成された提案設定情報を含むUI画面を生成してユーザ端末3に送信し、表示部31は、そのUI画面を表示し、処理を終了する。
例えば、環境条件として、植物Dの耐人工風時間が5min以下であるので、判断部17は、プロットされている初期設定情報について、空調部23の作動時間が5min以下であるか否かを判断する。空調部23の作動時間が5min以下である場合、5分を境に植物が位置するエリア外に空調部23の風向を向ける設定情報変更処理が実行され、設定情報変更処理により生成された提案設定情報を含むUI画面が表示される。一方、空調部23の作動時間が5minより長い場合、直ちに植物が位置するエリア外に空調部23の風向を向ける設定情報変更処理が実行され、設定情報変更処理により生成された提案設定情報を含むUI画面が表示される。
次に、上記のステップS18、S19で実行される設定情報変更処理について詳細に説明する。図13は、図12に示すステップS18、S19で実行される設定情報変更処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、設定情報を変更する際、まず、ステップS21において、判断部17は、利用状況取得部15の動作ログを参照する。
次に、ステップS22において、判断部17は、マップ更新部16により更新された温度マップにおいて人と植物とが同一エリアに位置するか否かを判断する。人と植物とが同一エリアに位置する場合(ステップS22でYES)、ステップS23において、判断部17は、直前の動作ログが手動設定であるか否かを判断する。
直前の動作ログが手動設定である場合(ステップS23でYES)、ステップS25において、判断部17は、人と植物とが位置する該当エリア以外に風向を向ける提案設定情報を生成し、UI部11は、風が向いているエリアに人を誘導するUI画面データを作成し、ステップS18、S19の処理に戻る。
一方、直前の動作ログが手動設定でない場合、すなわち、直前の動作ログが自動設定である場合(ステップS23でNO)、ステップS26において、判断部17は、人と植物とが位置する該当エリア以外に風向を向ける提案設定情報を生成し、ステップS18、S19の処理に戻る。
また、人と植物とが同一エリアに位置しない場合、すなわち、人と植物とが異なるエリアに位置する場合(ステップS22でNO)、ステップS24において、判断部17は、直前の動作ログが手動設定であるか否かを判断する。
直前の動作ログが手動設定である場合(ステップS24でYES)、ステップS27において、判断部17は、人が位置するエリア及び植物が位置するエリア以外のエリアに風向を向ける提案設定情報を生成し、ステップS18、S19の処理に戻る。
一方、直前の動作ログが手動設定でない場合、すなわち、直前の動作ログが自動設定である場合(ステップS24でNO)、ステップS28において、判断部17は、植物が位置するエリア以外に風向を向ける提案設定情報を生成し、ステップS18、S19の処理に戻る。
次に、ユーザが本環境制御システムを初期設定後も使い続けたシーンを例に説明する。図14は、図1に示す環境制御システムの初期設定後の環境制御処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、ステップS31において、クラウドサーバ1の利用状況取得部15は、空調部23から送信された動作ログを確認し、ユーザにより空調部23が起動されたか、又は空調部23の設定情報が変更されたか否かを判断する。ユーザにより空調部23が起動されず、また、空調部23の設定情報が変更されていない場合(ステップS31でNO)、ステップS31の処理を継続する。
一方、ユーザにより空調部23が起動された、又は空調部23の設定情報が変更された場合(ステップS31でYES)、ステップS32において、利用状況取得部15は、マップ更新部16を介して、温度マップの生成をマップ生成部12に指示し、マップ生成部12は、熱画像センサ部21から赤外線画像を取得し、人をマーキングした温度マップを生成してマップ更新部16に出力する。以降、ステップS14〜S19において、情報登録部14に登録されている植物の名前及びその位置を示す情報を用いて、図12に示すステップS14〜S19と同様の処理が実行される。
上記の処理により、マップ更新部16が温度マップに植物の位置と空調部23の動作ログとを付加し、初期設定情報が植物にとって適切な設定情報でない場合に、判断部17が人と植物との両方を考慮した提案設定情報を生成する。したがって、人と植物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、植物にとっても適切な環境にすることができる。この結果、これまではなかなか自ら気づいて対処することが困難であった、植物を考慮した空調を実現することができるとともに、より長く植物の存在を楽しむことができる。
また、判断部17が提案設定情報として、植物の環境条件の許容範囲において、植物にも風を向ける設定情報を生成することで、植物の葉音や葉が揺れる様、また香りなど、ユーザの聴覚、視覚、嗅覚などの五感を通じて、植物の存在を感じながら、過ごすことのできる空調を実現することができる。
なお、本実施の形態では、植物の情報をユーザ端末3からユーザによる手入力により実現する例を示したが、技術の進化とともに、植物についても、人と同様に、赤外線画像から自動識別することにより、その品種や位置を抽出するようにしてもよい。また、特定の空間内の人や植物を撮影した画像から画像認識により人の位置や植物の品種及び位置等を抽出するようにしてもよい。
また、一つ又は複数の態様に係る環境制御システムなどについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
また、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様に係る情報処理方法及び情報処理装置は、人と生物とが共存している特定の空間において、人の快適性を損なうことなく、生物にとっても適切な環境にすることができる空調装置の設定情報を作成することができるので、人と生物とが共存する空間における環境制御システムなどとして有用である。
1 クラウドサーバ
3 ユーザ端末
11 UI(ユーザインタフェース)部
12 マップ生成部
13 植物情報保持部
14 情報登録部
15 利用状況取得部
16 マップ更新部
17 判断部
18 通信部
21 熱画像センサ部
22 通信部
23 空調部
31 表示部
32 通信部
33 入力部

Claims (15)

  1. プロセッサを用いて、特定の空間を空調する空調装置を制御するための設定情報を作成する方法であって、
    前記空間に存在する人の位置を取得し、
    前記人に適する環境を実現するための前記空調装置に対する第1の設定情報を取得し、
    前記空間に固定的に配置される生物の位置を取得し、
    前記生物に適する環境を示す環境条件を取得し、
    前記人の位置、前記第1の設定情報及び前記生物の位置に基づいて、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たすかを判定し、
    前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記第1の設定情報に基づいて、前記環境条件を満たす環境に前記空間の環境を変化させるための前記空調装置に対する第2の設定情報を生成し、
    前記第2の設定情報を出力する、
    情報処理方法。
  2. 前記生物は、植物を含み、
    前記第1の設定情報は、前記空調装置の風向を示す風向情報を含み、
    前記環境条件は、前記植物が許容可能な風の当たり具合を示す人工風情報を含み、
    前記環境条件の判定は、前記風向情報に基づいて算出された前記植物の位置における前記空調装置の風の当たり具合が、前記人工風情報が示す風の当たり具合を超える場合に、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定し、
    前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物の位置における前記空調装置の風の当たり具合が、前記人工風情報が示す風の当たり具合以下となる風向を設定する前記第2の設定情報を生成する、
    請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物の位置への送風を避ける又は低減する風向であって、且つ、前記人の存在する位置の温度を維持する風向を設定する前記第2の設定情報を生成する、
    請求項2に記載の情報処理方法。
  4. 前記生物は、植物を含み、
    前記第1の設定情報は、前記空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を含み、
    前記環境条件は、前記植物に適する所定の温度条件を示す第2の温度情報を含み、
    さらに、前記空間を複数のエリアに分割し、前記第1の温度情報を基に前記複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、
    前記環境条件の判定は、前記温度マップの前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たさない場合に、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定する、
    請求項1に記載の情報処理方法。
  5. 前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、前記人が位置するエリアの温度が前記第1の温度情報が示す設定温度となる風向を設定する前記第2の設定情報を生成する、
    請求項4に記載の情報処理方法。
  6. 前記生物は、植物を含み、
    さらに、前記空間を複数のエリアに分割し、
    前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物と前記人とが同一エリアに位置するかに応じて、前記第2の設定情報を生成する、
    請求項1に記載の情報処理方法。
  7. 前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが異なるエリアに位置する場合、前記人が位置するエリアの温度を維持しながら、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成する、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 前記第1の設定情報は、前記空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を含み、
    前記環境条件は、前記植物に適する所定の温度条件を示す第2の温度情報を含み、
    さらに、前記第1の温度情報を基に前記複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、
    前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが異なるエリアに位置する場合、前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、前記人が位置するエリアの温度を前記第1の温度情報が示す設定温度にする前記第2の設定情報を生成する、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  9. 前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが同一エリアに位置する場合、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、前記風向を設定したエリアの温度を前記人が位置するエリアと同一の温度にする前記第2の設定情報を生成し、
    さらに、前記人が位置するエリアと同一の温度にしたエリアへの移動を前記人に勧めるための誘導情報を生成する、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  10. 前記第1の設定情報は、前記空調装置の設定温度を示す第1の温度情報を含み、
    前記環境条件は、前記植物に適する温度条件を示す第2の温度情報を含み、
    さらに、前記第1の温度情報を基に前記複数のエリアの各々の温度を示す温度マップを作成し、
    前記第2の設定情報の生成は、前記植物と前記人とが同一エリアに位置する場合、前記植物が位置するエリアの温度が前記第2の温度情報が示す温度条件を満たし、且つ、前記植物が位置するエリアと異なるエリアに風向を設定し、且つ、前記風向を設定したエリアの温度を前記第1の温度情報が示す設定温度にする前記第2の設定情報を生成し、
    さらに、前記第1の温度情報が示す設定温度と同一の温度にしたエリアへの移動を前記人に勧めるための誘導情報を生成する、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  11. 前記第1の設定情報は、手動設定された前記空調装置の風向を示す手動風向情報を含み、
    前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物が位置するエリア及び前記人が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成する、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  12. 前記第1の設定情報は、自動設定された前記空調装置の風向を示す自動風向情報を含み、
    前記第2の設定情報の生成は、前記空間における前記植物の環境が前記環境条件を満たさないと判定された場合、前記植物が位置するエリア以外のエリアに風向を設定する前記第2の設定情報を生成する、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  13. 前記第2の設定情報の出力は、前記第2の設定情報を前記人が使用する端末に出力する、
    請求項1に記載の情報処理方法。
  14. 前記第2の設定情報の出力は、前記第2の設定情報を前記空調装置に出力する、
    請求項1に記載の情報処理方法。
  15. 特定の空間を空調する空調装置を制御するための設定情報を作成する情報処理装置であって、
    前記空間に存在する人の位置を取得する第1の取得部と、
    前記人に適する環境を実現するための前記空調装置に対する第1の設定情報を取得する第2の取得部と、
    前記空間に固定的に配置される生物の位置を取得する第3の取得部と、
    前記生物に適する環境を示す環境条件を取得し、前記人の位置、前記第1の設定情報及び前記生物の位置に基づいて、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たすかを判定し、前記空間における前記生物の環境が前記環境条件を満たさないと判定した場合、前記第1の設定情報に基づいて、前記環境条件を満たす環境に前記空間の環境を変化させるための前記空調装置に対する第2の設定情報を生成する判断部と、
    前記第2の設定情報を出力する出力部と、
    を備える情報処理装置。
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