JP2019120166A - Internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、内燃機関に関する。 The present invention relates to an internal combustion engine.
従来から、内燃機関のシリンダブロックにシリンダブロックの振動を検出する振動センサを配置して、この振動センサの出力に基づいて各燃焼室における混合気の自着火時期を検出することが提案されている(例えば、特許文献1)。特に、特許文献1に記載の内燃機関では、斯かる振動センサは、シリンダブロックの側壁に取り付けられている。また、斯かる振動センサは各気筒毎に設けられてもよいし、全ての気筒における振動を一つのセンサで検出するように一つのみが側壁に設けられてもよいとされている。
Conventionally, it has been proposed to arrange a vibration sensor for detecting the vibration of the cylinder block in a cylinder block of an internal combustion engine and to detect the self-ignition timing of air-fuel mixture in each combustion chamber based on the output of the vibration sensor (For example, patent document 1). In particular, in the internal combustion engine described in
上述したように、特許文献1に記載された内燃機関ではシリンダブロックの側壁に振動センサが取り付けられている。一方、燃焼室内での燃焼に起因する振動は、ピストンやコンロッド、クランクシャフトを介してシリンダブロックの側壁に到達する。このため、燃焼に起因する振動は、振動センサに到達するまでに大きく減衰してしまう。この結果、シリンダブロックの側壁に取り付けられた振動センサでは、燃焼に起因する振動を高い精度で検出することができない。
As described above, in the internal combustion engine described in
一方、燃焼に起因する振動を大きく減衰する前に検出するためには、例えば、コンロッド等に振動センサを取り付けることが考えられる。しかしながら、コンロッドのように運動(ピストンの上下運動に伴う揺動運動)を行っている運動部品では、その運動に伴う振動も発生する。この結果、コンロッド等に取り付けられた振動センサでも、燃焼に起因する振動のみを高い精度で検出することができない。 On the other hand, in order to detect vibration due to combustion before it is greatly attenuated, for example, it is conceivable to attach a vibration sensor to a connecting rod or the like. However, in the case of a moving part which is performing motion (rocking motion accompanying up and down motion of the piston) like a connecting rod, vibration accompanied by the motion is also generated. As a result, even the vibration sensor attached to the connecting rod or the like can not detect only the vibration caused by the combustion with high accuracy.
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃焼に起因する振動を高い精度で検出することができる内燃機関を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to provide an internal combustion engine capable of detecting a vibration caused by combustion with high accuracy.
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。 The present invention was made in order to solve the above-mentioned subject, and the gist is as follows.
(1)クランクシャフトを回転可能に支持するクランクキャップを備える内燃機関において、前記クランクキャップに取り付けられた吸振器と、振動センサと、を備え、前記吸振器は、質量部と、前記クランクキャップに対して前記質量部を弾性的に支持する弾性支持部と、を備え、前記振動センサは、前記質量部の振動を検出するように前記質量部に配置される、内燃機関 (1) In an internal combustion engine provided with a crank cap rotatably supporting a crankshaft, the vibration absorber attached to the crank cap and a vibration sensor, the vibration absorber includes a mass portion and the crank cap An elastic support portion resiliently supporting the mass portion, and the vibration sensor is disposed in the mass portion to detect a vibration of the mass portion.
本発明によれば、燃焼に起因する振動を高い精度で検出することができる内燃機関が提供される。 According to the present invention, there is provided an internal combustion engine capable of detecting vibrations caused by combustion with high accuracy.
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the following description, similar components are denoted by the same reference numerals.
<第一実施形態>
≪内燃機関の説明≫
図1は、本実施形態に係る内燃機関の概略的な側面断面図を示す。図1に示したように、内燃機関1は、シリンダブロック2、ピストン3、コンロッド4、クランクシャフト5及びクランクキャップ組立体10を備える。ピストン3は、シリンダブロック2内に形成されたシリンダ内で上下に往復運動する。コンロッド4は、その一端がピストンピン(図示せず)によりピストン3に連結され、その他端がクランクピン5aによりクランクシャフト5に連結される。コンロッド4は、ピストン3の往復運動をクランクシャフト5の回転運動に変換するように作用する。
First Embodiment
<< Description of Internal Combustion Engine >>
FIG. 1 shows a schematic side sectional view of an internal combustion engine according to the present embodiment. As shown in FIG. 1, the
また、クランクシャフト5は複数のクランクジャーナル5bを備え、このクランクジャーナルが軸受によって回転可能に支持される。軸受は、シリンダブロック2の下部に形成された半円状の凹部と、クランクキャップ組立体10に形成された半円状の凹部(後述する凹部21)とによって形成される。
The
加えて、内燃機関1は、ECU61及び各種センサを有する制御装置60を備える。制御装置60は、各種センサによって検出された各種パラメータの値に基づいて、内燃機関1の運転を制御する。
In addition, the
ECU61は、内燃機関1の運転を制御するのに用いられる様々なアクチュエータに接続され、これらアクチュエータを制御する。このようなアクチュエータとしては、例えば、内燃機関1の各気筒内に燃料を供給する燃料噴射弁、各気筒に供給される空気量を制御するスロットル弁、各気筒内の混合気に点火する点火プラグ等が挙げられる(いずれも図示せず)。
The
また、ECU61は、内燃機関1の運転に必要な各種パラメータの値を検出する各種センサに接続される。このようなセンサとしては、例えば、アクセルペダルの踏み込み量に基づいて内燃機関1の負荷を検出する負荷センサや、内燃機関1の回転速度を検出する回転速度センサ等が挙げられる。特に、本実施形態では、制御装置60は、振動を検出する振動センサ62を備える。
In addition, the
図2は、組み立てられた状態におけるクランクキャップ組立体を概略的に示す斜視図である。図3は、分解された状態におけるクランクキャップ組立体を概略的に示す斜視図である。図4は、図2の線IV−IVに沿って見たクランクキャップ組立体の部分断面図である。 FIG. 2 is a perspective view schematically showing the crank cap assembly in an assembled state. FIG. 3 is a perspective view schematically showing the crank cap assembly in an exploded state. FIG. 4 is a partial cross-sectional view of the crank cap assembly taken along line IV-IV of FIG.
なお、図1〜図4に示したように、本明細書では、便宜上、クランクシャフト5の軸線方向を「前後方向」と称し、クランクキャップ組立体10のクランクキャップ20をシリンダブロック2に取り付けるときの取付方向を「上下方向」と称する。特に、「上下方向」において、相対的にシリンダブロック2が位置する側を上方、相対的にクランクキャップ組立体10が位置する側を下方と称する。また、これら「前後方向」及び「上下方向」に対して垂直な方向を「左右方向」と称する。なお、これら「前後方向」、「上下方向」、「左右方向」は必ずしも内燃機関の設置される向きを特定するものではない。したがって、車両に対する内燃機関の設置態様によっては、例えば、「前後方向」が、車両における鉛直方向を意味する場合もある。
Note that, as shown in FIGS. 1 to 4, in the present specification, the axial direction of the
≪クランクキャップ組立体周りの構成≫
図1〜図3に示したように、クランクキャップ組立体10は、クランクキャップ20と、吸振器25と、二つのキャップボルト50とを備える。
«Configuration around crank cap assembly»
As shown in FIGS. 1 to 3, the
クランクキャップ20は、金属で形成され、左右方向に延びた状態でシリンダブロック2に取り付けられる。したがって、左右方向は、クランクキャップの延在方向ということもできる。クランクキャップ20は、クランクシャフト5のクランクジャーナル5bを支持するための半円状の凹部21と、キャップボルト50を受容するためのキャップ貫通孔22と、を備える。
The
凹部21は、シリンダブロック2にクランクキャップ20が取り付けられたときにシリンダブロック2の凹部と整列するように、クランクキャップ20の上方に形成される。キャップ貫通孔22は、クランクキャップ20の左右両端部に上下方向に延びるように形成される。また、クランクキャップ20は、下方に位置する薄厚部分23において厚み(前後方向の長さ)が小さくなるように形成される。特に本実施形態では、薄厚部分23は、クランクキャップ20の下方側(質量部30が取り付けられる端部側)に向かってその厚みが小さくなるように形成される。また、この薄厚部分23の下面には、取付ボルト49を受容するためのボルト穴(図示せず)が設けられる。
The
吸振器25は、クランクキャップ20に生じる振動を吸収するために用いられ、質量部30と、弾性支持部40とを備える。質量部30は、弾性支持部40によりクランクキャップ20に対して、前後方向、左右方向及び上下方向に弾性的に支持されるように配置される。
The vibration absorber 25 is used to absorb the vibration generated in the
図5は、質量部30を概略的に示す斜視図である。図5(A)は質量部30を上方から見たとき、図5(B)は質量部を下方から見たときをそれぞれ示している。質量部30は、金属で形成される。また、図3〜図5に示したように、質量部30は、ほぼ直方体状に形成された本体部31と、この本体部31から外側に向かって平行に延びる二つの延在部32と、本体部31を貫通する本体貫通孔33と、ヘッド用凹部34と、センサ用凹部35とを備える。
FIG. 5 is a perspective view schematically showing the
延在部32は、本体部31の前後方向の両端から上方に向かって突出するように配置される。質量部30は、これら二つの延在部32の間にクランクキャップ20の一部、特に薄厚部分23が受容されるように配置される。各延在部32は、このように質量部30が配置されたときに、各延在部32の内面とクランクキャップ20の薄厚部分23の外面とはその間の間隔が均一になるように、薄厚部分23の外面に対して相補的に形成される。したがて、本実施形態では、各延在部32は、本体部31に向かってその厚みが大きくなるよう形成される。
The
本体貫通孔33は、質量部30内を上下方向に貫通するように形成される。換言すると、本体貫通孔33は、二つの延在部32の間において、延在部32が本体部31から突出する方向に延びる。本体貫通孔33は、取付ボルト49が中を貫通するように、取付ボルト49の直径よりも大きい円形断面を有するように形成される。本実施形態では、図3及び図5に示したように、質量部30には互いから左右方向に離間された二つの本体貫通孔33が形成される。
The main body through
ヘッド用凹部34は、質量部30の下側の側面に、すなわち質量部30がクランクキャップ20に取り付けられたときにクランクキャップ20と対面する側面とは反対側の側面に形成される。特に、ヘッド用凹部34は、各本体貫通孔33の下側の端部周りに形成されると共に、この本体貫通孔33と同軸であってこの本体貫通孔33よりも直径が大きい円形断面を有するように形成される。
The
センサ用凹部35は、質量部30の前側の側面に設けられる。センサ用凹部35は、振動センサ62が少なくとも部分的に、好ましくは全体的に収容されるように形成される。センサ用凹部35に振動センサ62を配置することにより、振動センサ62が質量部30から外れにくくなる。
The
弾性支持部40は、二つのキャップボルト50の間においてクランクキャップ20に対して質量部30を弾性的に支持する。特に弾性支持部40は、各質量部30を各クランクキャップ20に対して独立して弾性的に支持する。本実施形態では、弾性支持部40は、前後方向、左右方向及び上下方向において質量部30を弾性的に支持する。弾性支持部40は、第1弾性体41と、第2弾性体44と、カラー45と、取付ボルト49とを備える。
The
第1弾性体41は、平板状に形成されたゴムである。第1弾性体41に用いられるゴムとしては、例えば、フッ素ゴムのような耐油性と耐熱性を有するゴムが好ましい。或いは、第1弾性体41に用いられるゴムは、ブチルゴムのような減衰効果の大きいゴムであってもよい。ただし、斯かるゴムは耐油性が小さいことが多いため、斯かるゴムを用いる場合にはゴムが内燃機関内の潤滑油に直接触れることのないようにゴムの周囲にオイルシール構造を有するように構成されることが好ましい。
The first
第1弾性体41は、クランクキャップ20と質量部30との間に挟まれて配置される。また、第1弾性体41は、平板状に形成されたゴムを貫通する第1貫通孔42を備える。第1貫通孔42は、クランクキャップ20に設けられたボルト穴及び質量部30に設けられた本体貫通孔33と整列するように配置される。本実施形態では、第1弾性体41には二つの第1貫通孔42が設けられる。
The first
第2弾性体44は、リング状に形成されたゴムである。第2弾性体44も、第1弾性体41と同様なゴムで形成される。なお、第2弾性体44は、第1弾性体41と同一の材料及び構成で形成されてもよいし、異なる材料及び構成で形成されてもよい。本実施形態では、クランクキャップ組立体10は二つの第2弾性体44を有し、各第2弾性体44は、質量部30に設けられたヘッド用凹部34内に配置される。
The second
カラー45は、第2弾性体44と前記取付ボルト49のヘッドとの間に配置され、筒状部46と、フランジ部47とを備える。筒状部46は、円筒状に形成され、且つその外径が質量部30の本体貫通孔33の内径、第1弾性体41の第1貫通孔42の内径及び第2弾性体44の内径よりも小さくなるように形成される。また、筒状部46は、その軸線方向の長さが第1弾性体41の厚み(上下方向の長さ)と、ヘッド用凹部34が設けられた領域における質量部30の厚み(上下方向の長さ)と、第2弾性体44の厚み(上下方向の長さ)とを合計した厚みよりも小さくなるように形成される。
The
筒状部46の一方の端にフランジ部47が設けられる。フランジ部47は、筒状部46の外面から周方向に延びるように形成される。また、フランジ部47は、その外径がヘッド用凹部34の内径よりも小さくなるように形成される。
A
カラー45は、筒状部46が質量部30の本体貫通孔33、第1弾性体41の第1貫通孔42及び第2弾性体44内を通って延び且つフランジ部47が第2弾性体44の下面上に位置するように配置される。
The
取付ボルト49は、質量部30をクランクキャップ20に取り付けるのに用いられる。取付ボルト49は、二つのキャップボルト50の間において質量部30をクランクキャップ20に取り付ける。本実施形態では、クランクキャップ組立体10は、2本の取付ボルト49を備えるが、3本以上の取付ボルト49を備えてもよいし、1本のみ取付ボルト49を備えてもよい。
The mounting
2本のキャップボルト50は、クランクキャップ20を機関本体に、具体的にはシリンダブロック2に固定する。キャップボルト50は、クランクキャップ20の左右方向両端部において上下方向に延びるように配置される。
The two
クランクキャップ組立体10では、図3に示したように、クランクキャップ20の下面と質量部30の上面との間に第1弾性体41が配置される。また、質量部30のクランクキャップ20側とは反対側の側面に設けられたヘッド用凹部34内には、第2弾性体44とカラー45とが配置される。第2弾性体44は、質量部30とカラー45との間に、したがって質量部30と取付ボルト49のヘッドとの間に配置される。また、ヘッド用凹部34内には、少なくとも部分的に取付ボルト49のヘッドが受容される。
In the
第1弾性体41、質量部30、第2弾性体44及びカラー45は、このように配置された状態で、取付ボルト49によってクランクキャップ20に取り付けられる。取付ボルト49は、カラー45の筒状部46内の開口部、第2弾性体44の開口部、質量部30の本体貫通孔33及び第1弾性体41の第1貫通孔42を通って延び、クランクキャップ20に形成されたボルト穴に締結される。したがって、取付ボルト49は、第1弾性体41を間に挟んだ状態で質量部30をクランクキャップ20に取り付ける。また、取付ボルト49のヘッドと質量部30との間に第2弾性体44を挟んだ状態で質量部30をクランクキャップ20に取り付ける。
The first
また、本実施形態では、制御装置60の振動センサ62は、質量部30に、特にセンサ用凹部35内に配置され、質量部30に生じている振動を検出する。振動センサ62は、例えば、質量部30の加速度を検出する加速度センサとして構成される。
Further, in the present embodiment, the
また、振動センサ62は、質量部30に生じている振動を三次元的に検出する。したがって、質量部30の前後方向、左右方向及び上下方向のそれぞれについて質量部30に生じている振動を検出する。なお、振動センサ62は、これらのうち少なくとも一つの方向について質量部30に生じている振動を検出することができれば、必ずしも三つの全ての方向について三次元的に振動を検出することができなくてもよい。
The
振動センサ62は、ECU61に接続される。したがって、振動センサ62の出力信号はECU61に送信される。ECU61は、振動センサ62の出力信号に基づいて内燃機関1の各種アクチュエータを制御する。特に、本実施形態では、ECU61は、振動センサ62の出力信号に基づいて各気筒での混合気の自着火時期を検出し、検出した自着火時期に基づいて内燃機関1の各種アクチュエータを制御する。
The
≪吸振器の吸振作用≫
ところで、上述したように構成された吸振器25では、質量部30は、弾性支持部40により、クランクキャップ20に対して弾性的に支持される。具体的には、質量部30は、上下方向において、第1弾性体41及び第2弾性体44の圧縮・引張方向の弾性により弾性的に支持される。一方、質量部30は、前後方向及び左右方向において、第1弾性体41及び第2弾性体44のせん断方向の弾性により弾性的に支持される。
«Suction effect of vibration absorber»
By the way, in the
ここで、クランクキャップ20に対して質量部30を上下方向において弾性的に支持する際の上下方向におけるバネ定数は、第1弾性体41及び第2弾性体44の縦弾性係数に応じて変化する。第1弾性体41及び第2弾性体44の縦弾性係数は、これら弾性体41、44の材質や取付ボルト49の締付け力に応じて変化する。したがって、上下方向におけるバネ定数は、弾性体41、44の材質や取付ボルト49の締付け力等に応じて変化する。
Here, the spring constant in the vertical direction when elastically supporting the
また、クランクキャップ20に対して質量部30を前後方向及び左右方向において弾性的に支持する際の前後方向及び左右方向におけるバネ定数は、第1弾性体41及び第2弾性体44の横弾性係数及び断面形状(断面形状に伴うせん断応力分布)に応じて変化する。また、第1弾性体41及び第2弾性体44の横弾性係数も、これら弾性体41、44の材質や取付ボルト49の締付け力に応じて変化する。したがって、前後方向及び左右方向におけるバネ定数は、弾性体41、44の材質や断面形状、取付ボルト49の締付け力等に応じて変化する。
Further, the spring constants in the front-rear direction and the left-right direction when elastically supporting the
本実施形態では、弾性支持部40は、上下方向におけるバネ定数と、前後方向におけるバネ定数と、左右方向におけるバネ定数とが互いに異なる値になるように構成される。特に、本実施形態では、吸振器25は、前後方向におけるバネ定数、左右方向におけるバネ定数、上下方向におけるバネ定数の順にバネ定数が大きくなるように形成されるのが好ましい。
In the present embodiment, the
具体的には、前後方向におけるバネ定数は、質量部30の前後方向における共振周波数がクランクキャップ20の前後方向の共振振動における共振周波数と同程度になるように設定される。また、左右方向におけるバネ定数は、質量部30の左右方向における共振周波数がクランクキャップ20の左右方向の共振振動における共振周波数と同程度になるように設定される。加えて、上下方向におけるバネ定数は、質量部30の上下方向における共振周波数がクランクキャップ20の上下方向の共振振動における共振周波数と同程度になるように設定される。
Specifically, the spring constant in the front-rear direction is set so that the resonance frequency in the front-rear direction of the
このように構成された本実施形態の吸振器25では、弾性支持部40により、質量部30がクランクキャップ20に対して前後方向において弾性的に支持される。これにより、クランクキャップ20に生じる前後方向における共振振動を低減することができる。特に、本実施形態では、弾性支持部40の前後方向におけるバネ定数は、質量部30の前後方向における共振周波数が、クランクキャップ20の前後方向の共振振動における共振周波数と同程度になるように設定される。これにより、クランクキャップ20に生じる前後方向における共振振動を効果的に低減することができる。
In the
また、クランクキャップ20には、左右方向及び上下方向における共振振動も生じ、また、左右方向及び上下方向における共振周波数は互いに異なると共に、前後方向における共振周波数とも異なっている。これに対して、本実施形態では、弾性支持部40の前後方向におけるバネ定数、左右方向におけるバネ定数、及び上下方向におけるバネ定数を互いに異なる値に設定することができる。このため、クランクキャップ20に生じる前後方向における共振振動のみならず、左右方向及び上下方向における共振振動も併せて低減することができる。
In addition, resonance vibrations in the left-right direction and the up-down direction also occur in the
特に、本実施形態では、弾性支持部40の左右方向におけるバネ定数は、質量部30の左右方向における共振周波数が、クランクキャップ20の左右方向の振動における共振周波数と同程度になるように設定される。同様に、弾性支持部40の上下方向におけるバネ定数は、質量部30の上下方向における共振周波数が、クランクキャップ20の上下方向の振動における共振周波数と同程度になるように設定される。これにより、クランクキャップ20に生じる左右方向及び上下方向における共振振動を効果的に低減することができる。
In particular, in the present embodiment, the spring constant in the left and right direction of the
また、クランクキャップ20の前後方向における共振振動には、クランクキャップ20が前後方向に倒れ込むように振動する振動モード(倒れ込み共振モード)と、クランクキャップ20の中央付近が前後に折れ曲がるように振動する振動モード(前後曲げ共振モード)とが存在する。このうち倒れ込み共振モードの振動に対しては、上述したように前後方向におけるバネ定数を適切に設定することで共振振動を低減することができる。
Further, in the resonance vibration in the front-rear direction of the
一方、前後曲げ共振モードに関しては、本実施形態の吸振器25では、質量部30は弾性支持部40によりクランクキャップ20の左右方向における中央部分に対して弾性的に支持される。したがって、質量部30は前後曲げ共振モードにおける振動が生じる領域においてクランクキャップ20に取り付けられる。このため、本実施形態によれば、クランクキャップ20に生じる前後曲げ共振による振動を低減することもできる。
On the other hand, with regard to the longitudinal bending resonance mode, in the
≪振動センサの作用・効果≫
本実施形態では、振動センサ62は、クランクキャップ20に取り付けられた吸振器25に設けられる。クランクキャップ20は、内燃機関1の運転中においても運動しない静止部品である。したがって、内燃機関1の運転中に運動を行っている運動部品(例えば、コンロッドやピストン)に比べて、クランクキャップ20には部品の運動に伴う振動が生じにくい。したがって、クランクキャップ20では気筒内での混合気の燃焼に起因する振動に対するノイズが小さい。
«Operation and effect of vibration sensor»
In the present embodiment, the
一方、クランクキャップ20は、クランクシャフト5を回転可能に支持するベアリングとして機能する。したがって、クランクキャップ20は、クランクシャフト5に接して配置される。
On the other hand, the
ここで、気筒内での混合気の燃焼に起因する振動は、ピストン3、コンロッド4、クランクシャフト5の順に伝達され、その後、クランクシャフト5のベアリング(クランクキャップ20等)を介してシリンダブロック2に伝達される。このような振動の伝達経路を考慮すると、クランクキャップ20は、振動伝達経路において振動の発生源である気筒から最も近くに配置される静止部品(内燃機関1の運転中に運動を行わない部品)の一つである。
Here, the vibration caused by the combustion of the air-fuel mixture in the cylinder is transmitted in the order of the
そして、燃焼に起因する振動は、発生源である気筒から伝達経路に沿って遠ざかるほど減衰される。クランクキャップ20は振動の発生源の最も近くに位置する静止部品であるため、クランクキャップ20は、構成部品自体が運動することに伴う振動が生じない構成部品のうち燃焼に起因する振動が最も減衰せずに伝達される構成部品の一つであるといえる。そして、本実施形態によれば、このクランクキャップ20に取り付けられた吸振器25を構成する質量部30に振動センサ62が取り付けられることにより、燃焼に起因する振動を高い精度で検出することができる。
And the vibration resulting from combustion is attenuated as it goes away from the source cylinder along the transmission path. Since the
また、本実施形態では、振動センサ62は、クランクキャップ20に直接取り付けられるのではなく、クランクキャップ20に取り付けられた吸振器25の質量部30に取り付けられる。上述したように、質量部30は、各方向における共振周波数が、クランクキャップ20の各方向における共振周波数に一致するように構成される。このため、質量部30は、クランクキャップ20が共振周波数にて振動している際に逆位相でその共振周波数で振動する一方で、クランクキャップ20が共振周波数とは異なる周波数にて振動していても質量部30はその周波数では振動しにくい。したがって、質量部30の振動を検出することにより、クランクキャップ20に生じている様々な振動のうち、各方向における共振周波数における振動を効率的に検出することができる。
Further, in the present embodiment, the
そして、クランクキャップ20の各方向における共振振動は、基本的に燃焼に起因して発生する。したがって、クランクキャップ20の各方向における共振振動を検出することにより、燃焼に起因する振動を検出することができる。本実施形態では、振動センサ62によって質量部30の振動を検出することによりクランクキャップ20の各方向における共振振動を検出しており、よって燃焼に起因する振動を高い精度で検出することができる。
The resonant vibration in each direction of the
なお、本実施形態では、吸振器25は、質量部30の各方向における共振周波数が、クランクキャップ20の各方向における共振周波数に一致するように構成されている。しかしながら、吸振器25は、必ずしもこのように構成される必要は無く、質量部30の少なくとも一つの方向における共振周波数が、クランクキャップ20の対応する少なくとも一つの方向における共振周波数に一致しないように構成されてもよい。ただし、この場合にも、吸振器25は、質量部30の上記少なくとも一つの方向における共振周波数が、燃焼に起因してクランクキャップ20に生じる振動の周波数と等しくなるように構成されることが必要である。
In the present embodiment, the
≪自着火時期検出方法≫
本実施形態では、ECU61は、振動センサ62の出力に基づいて各燃焼室における混合気の自着火時期を検出する。加えて、ECU61は、検出された自着火時期が目標自着火時期となるように内燃機関1の各種アクチュエータ(例えば、燃料噴射弁からの燃料噴射量や燃料噴射時期)を制御する。
«Auto ignition timing detection method»
In the present embodiment, the
ここで、振動センサ62によって検出される振動には、混合気の燃焼に起因する振動(以下、「燃焼振動」ともいう)と、混合気の燃焼には起因せずに機械的な要因によって生じる振動(以下、「機械振動」ともいう)とが含まれる。機械振動には、クランクシャフト5を回転させたときに生じる振動であって、クランクシャフト5に連結された運動部品の運動(例えば、ピストン3の上下運動やフライホイールの回転運動等)に伴う振動が含まれる。各気筒における自着火時期は、燃焼振動の振動レベルに基づいて算出することができる。
Here, the vibration detected by the
ここで、機械振動の振動レベルは、特定の周波数帯域(約0.1kHzから約1.8kHz)において比較的小さい値を取ることが分かっている。したがって、この特定周波数帯域においては、燃焼振動の振動レベルは機械振動の振動レベルに対して比較的大きい値を取る。このため、この特定周波数帯域では、振動センサ62によって検出された振動レベルに占める燃焼振動の割合が大きく、よって燃焼振動の振動レベルを適切に検出することができる。
Here, it is known that the vibration level of the mechanical vibration takes a relatively small value in a specific frequency band (about 0.1 kHz to about 1.8 kHz). Therefore, in this specific frequency band, the vibration level of the combustion vibration takes a relatively large value with respect to the vibration level of the mechanical vibration. Therefore, in this specific frequency band, the ratio of combustion vibration to the vibration level detected by the
上述したように、振動センサ62は吸振器25の質量部30に配置され、質量部30の各方向における共振周波数はこの周波数帯域内の周波数に設定される。したがって、振動センサ62によって検出される振動レベルは、主にこの周波数帯域内の周波数における振動レベルということになる。
As described above, the
しかしながら、振動センサ62を質量部30に配置することのみによっては、必ずしもこの周波数帯域内の周波数の振動のみを完全に取り出すことは困難である。したがって、本実施形態では、バンドパスフィルタによってフィルタ処理を行って、特定周波数帯域内の振動レベルを検出するようにしている。
However, only by disposing the
また、特定周波数帯域内の振動も、振動レベルは小さいながらも機械振動を含んでいる。したがって、燃焼振動の振動レベルを算出するためには、振動センサ62によって検出された振動レベルから、機械振動の振動レベルを減算することが必要である。これにより、振動センサ62の出力に基づいて、燃焼振動の振動レベルを検出することができる。
In addition, vibrations within a specific frequency band also include mechanical vibrations although the vibration level is small. Therefore, in order to calculate the vibration level of the combustion vibration, it is necessary to subtract the vibration level of the mechanical vibration from the vibration level detected by the
図6は、自着火時期の検出制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図6に示したように、まず、ステップS11では、ECU61により、各振動センサ62の出力値が読み込まれると共に及び回転速度センサ(図示せず)から機関回転速度が読み込まれる。
FIG. 6 is a flowchart showing a control routine of detection control of the self-ignition timing. As shown in FIG. 6, first, at step S11, the
次いで、ステップS12では、振動センサ62の出力値に対して、特定周波数帯域をバンド幅に持つバンドパスフィルタによってフィルタ処理が施され、特定周波数帯域の振動成分を取り出した、クランク角に対する振動波形が算出される。
Next, in step S12, the output value of the
次いで、ステップS13では、ステップS12において算出された振動波形に対して包絡線処理(エンベロープ処理)が施され、各クランク角における振動波形の振幅の大きさ、すなわち各クランク角における検出振動レベルが算出される。 Next, in step S13, envelope processing (envelope processing) is performed on the vibration waveform calculated in step S12, and the magnitude of the amplitude of the vibration waveform at each crank angle, that is, the detected vibration level at each crank angle is calculated. Be done.
次いで、ステップS14では、機関回転速度と各クランク角における機械振動レベルとを関連付けたマップを用いて、ステップS11において読み込まれた機関回転速度に基づいて、各クランク角における機械振動レベルが算出される。機関回転速度と各クランク角における機械振動レベルとを関連付けたマップは、予め実験等によって機関回転速度毎の各クランク角における機械振動レベルを算出することによって、作成される。なお、機械振動レベルは、モータリング時における検出振動レベルに相当することから燃料カット時における検出振動レベルに基づいてこのマップを補正するようにしてもよい。 Next, in step S14, the mechanical vibration level at each crank angle is calculated based on the engine rotational speed read in step S11 using a map in which the engine rotational speed and the mechanical vibration level at each crank angle are associated. . A map that associates the engine rotational speed with the mechanical vibration level at each crank angle is created in advance by calculating the mechanical vibration level at each crank angle for each engine rotational speed by experiments and the like. Since the mechanical vibration level corresponds to the detected vibration level at the time of motoring, this map may be corrected based on the detected vibration level at the time of fuel cut.
次いで、ステップS15では、ステップS13にて算出された検出振動レベルからステップS14にて算出された機械振動レベルを減算することによって、各クランク角における燃焼振動レベルが算出される。 Next, in step S15, the combustion vibration level at each crank angle is calculated by subtracting the mechanical vibration level calculated in step S14 from the detected vibration level calculated in step S13.
次いで、ステップS16では、ステップS15にて算出された各クランク角における燃焼振動レベルに基づいて、自着火時期が検出される。具体的には、例えば、燃焼振動レベルが所定の燃焼開始判定基準値以上となったクランク角が自着火時期として検出される。 Next, at step S16, the self-ignition timing is detected based on the combustion vibration level at each crank angle calculated at step S15. Specifically, for example, a crank angle at which the combustion vibration level is equal to or more than a predetermined combustion start determination reference value is detected as the self-ignition time.
<第二実施形態>
次に、図7を参照して、第二実施形態に係る内燃機関1について説明する。第二実施形態に係る内燃機関の構成は基本的に第一実施形態に係る内燃機関の構成と同様である。したがって、以下では、第一実施形態に係る内燃機関とは構成が異なる部分を中心に説明する。
Second Embodiment
Next, an
図7は、第二実施形態に係る内燃機関1で用いられる質量部30を概略的に示す斜視図である。図7では、質量部30が組み立てられた状態と分解された状態との二つの状態が示されている。
FIG. 7 is a perspective view schematically showing a
図7に示したように、第二実施形態の質量部30は、上下方向において複数に分割されている(図示した例では2つに分割)。したがって、第二実施形態の質量部30は、上側の第1部分質量部30aと、下側の第2部分質量部30bとを備える。第1部分質量部30aは、本体部31の上側部分と延在部32とを備える。一方、第2部分質量部30bは、本体部31の下側部分を備えると共に本体部31の下側部分に形成されたヘッド用凹部(図示せず)を備える。
As shown in FIG. 7, the
加えて、本実施形態の質量部30は、第2部分質量部30bの、第1部分質量部30a側(上側)の表面にセンサ用凹部35’を有する。センサ用凹部35’は、振動センサ62の全体が収容されるように形成される。また、本実施形態の質量部30は、第2部分質量部30bの、第1部分質量部30a側(上側)の表面に、第2部分質量部30bの前側側面からセンサ用凹部35’まで延びる溝を有する。この溝は、センサ用凹部35’に接続される配線を収容することができるように構成される。
In addition, the
なお、本実施形態では、センサ用凹部35’及び溝は第2部分質量部30bに設けられている。しかしながら、これらセンサ用凹部35’及び溝は第1部分質量部30aの、例えば第2部分質量部30b側(下側)に設けられてもよい。
In the present embodiment, the
このように構成された質量部30では、第1部分質量部30aと第2部分質量部30bとが、前後方向及び左右方向のうちの少なくとも一方の方向において、クランクキャップ20に対して異なるバネ定数で支持される。ここで、第1部分質量部30aのバネ定数は第1弾性体41の横弾性係数や第1部分質量部30aの質量に応じて変化し、第2部分質量部30bのバネ定数は第2弾性体44の横弾性係数や第2部分質量部30bの質量に応じて変化する。したがって、第1弾性体41及び第2弾性体44の横弾性係数や第1部分質量部30a及び第2部分質量部30bの質量は、第1部分質量部30aと第2部分質量部30bとが互いに異なるバネ定数で弾性的に支持されるように設定される。
In the
本実施形態によれば、質量部30の二つの部分質量部30a、30bは互いに異なるバネ定数で弾性的に支持される。この結果、第1部分質量部30aと第2部分質量部30bとは、クランクキャップ20に生じる異なる周波数の前後方向及び左右方向の振動を減衰させることができる。
According to the present embodiment, the two
<第三実施形態>
次に、図8を参照して、第三実施形態に係る内燃機関1について説明する。第三実施形態に係る内燃機関の構成は、基本的に第一実施形態又は第二実施形態に係る内燃機関の構成と同様である。したがって、以下では、第一実施形態及び第二実施形態に係る内燃機関とは構成が異なる部分を中心に説明する。
Third Embodiment
Next, an
ところで、振動センサ62は、クランクキャップ20に取り付けられた吸振器25に取り付けられる。したがって、振動センサ62は、内燃機関のクランクケース内に配置される。クランクケース内では、高温の潤滑油が循環していると共に高温のブローバイガスが流入するため、振動センサ62は比較的過酷な動作環境に配置されることになる。したがって、振動センサ62は故障し易い環境に配置されている。
The
上述したように振動センサ62は、例えば、各気筒内での混合気の自着火時期を検出するのに用いられる。したがって、振動センサ62が故障すると混合気の自着火時期を正確に検出することができなくなる。特に、予混合圧縮自着火燃焼を行うような内燃機関では、自着火時期を正確に検出することができなくなると、内燃機関1の制御を適切に行うことができなくなる。したがって、振動センサ62の故障を検出することが必要になる。
As described above, the
ここで、図1に示したように、内燃機関1では、各気筒に隣接して二つのクランクキャップ20が設けられる。そして、各クランクキャップ20にそれぞれ吸振器25及び振動センサ62が設けられる。したがって、各気筒における燃焼に起因する振動は、二つの振動センサ62によって検出されることになる。
Here, as shown in FIG. 1, in the
各気筒における燃焼に伴って、隣接する二つの振動センサ62によって検出される検出振動レベルは、基本的にほぼ等しい。したがって、振動センサ62に異常が生じていなければ、i番気筒(i=1〜気筒数)における膨張行程中にi番気筒に隣接する二つの振動センサ62によって検出される検出振動レベルはほぼ等しいものとなる。これに対して、一方の振動センサ62に異常が生じているときには、i番気筒における膨張行程中にi番気筒に隣接する二つの振動センサ62によって検出される振動レベルは異なるものとなる。
With combustion in each cylinder, detected vibration levels detected by two
そこで、本実施形態では、i番気筒における膨張行程中にi番気筒に隣接する二つの振動センサ62によって振動レベルを検出すると共に、検出された振動レベルが互いにほぼ等しい場合にはこれら振動センサ62は正常であると判定し、互いに異なる場合にはこれら振動センサ62には異常が生じていると判定する。
Therefore, in the present embodiment, during the expansion stroke of the i-th cylinder, the vibration levels are detected by the two
図8は、振動センサ62の異常診断の制御ルーチンを示すフローチャートである。斯かるフローチャートにおける制御は、ECU61によって実行される。
FIG. 8 is a flowchart showing a control routine of abnormality diagnosis of the
図8に示したように、まず、ステップS21では、内燃機関1に設けられた複数の振動センサ62からの出力値が読み込まれる。次いで、ステップS22では、振動センサ62からの出力信号を処理して振動レベルのクランク角推移が算出される(図6のステップS12、S13と同様)。なお、ステップS22では、図6のステップS14及びS15と同様に、検出振動レベルから燃焼振動レベルを算出するようにしてもよい。
As shown in FIG. 8, first, at step S21, output values from a plurality of
次いで、ステップS23では、気筒番号を表すカウンタiに1が加算される。次いで、ステップS24では、i番気筒に隣接して配置される二つの振動センサ62によって検出された、i番気筒の膨張行程中における振動レベルが同等であるか否かが判定される。振動レベルが同等であるか否かは、例えば、これら二つの振動センサ62のi番気筒の膨張行程中における振動レベル間の最大の差が所定値以上であるか否かに基づいて判定される。この場合、振動レベルの最大の差が所定値未満である場合には二つの振動センサ62によって検出された振動レベルは同等であると判定され、振動レベルの最大の差が所定値以上である場合には二つの振動センサ62によって検出された振動レベルは異なると判定される。
Next, at step S23, 1 is added to the counter i representing the cylinder number. Next, at step S24, it is determined whether the vibration levels during the expansion stroke of the i-th cylinder, which are detected by the two
ステップS24において、二つの振動センサ62の振動レベルが同等であると判定された場合には、ステップS25へと進む。ステップS25では、i番気筒に隣接して配置された二つの振動センサ62は正常であると判定される。次いで、ステップS26では、i番気筒に隣接して配置された二つの振動センサ62によって検出された振動レベルの平均化処理が行われる。この平均化処理の行われた振動レベルが、図6のステップS15における検出振動レベルとして用いられ、この振動レベルに基づいてi番気筒における自着火時期が算出される。その後、制御ルーチンは、ステップS30へと進む。
If it is determined in step S24 that the vibration levels of the two
一方、ステップS24において、二つの振動センサ62の振動レベルが同等ではないと判定された場合には、ステップS27へと進む。ステップS27では、i番気筒に隣接する二つの振動センサ62のうち少なくともいずれか一方には異常が生じていると判定される。
On the other hand, when it is determined in step S24 that the vibration levels of the two
次いで、ステップS28では、i番気筒の膨張行程中に各振動センサ62によって検出された振動レベルが、予め設定された基準範囲外であるか否かが判定される。具体的には、ステップS28では、例えば、膨張行程中に各振動センサ62によって検出された振動レベルの最大値が予め設定された振動レベルの基準範囲外であるか否かが判定される。ステップS28において、各振動センサ62の振動レベルが基準範囲内であると判定された場合には、ステップS29へと進む。ステップS29では、i番気筒に隣接して配置された二つの振動センサ62のうちの一方の振動センサ(振動レベルが基準範囲内だった振動センサ)によって検出された振動レベルに基づいてi番気筒における自着火時期が算出され、ステップS30へと進む。
Next, in step S28, it is determined whether the vibration level detected by each
ステップS30では、カウンタiが内燃機関1の気筒数以上であるか否かが判定される。カウンタiが気筒数未満であると判定された場合にはステップS23へ戻り、カウンタiに1が加算されてステップS24〜S29が再び行われる。一方、ステップS30においてカウンタiが内燃機関1の気筒数以上であると判定された場合にはステップS31へと進む。ステップS31では、カウンタiが0にリセットされて制御ルーチンが終了せしめられる。
In step S30, it is determined whether the counter i is equal to or more than the number of cylinders of the
一方、ステップS28において、i番気筒の膨張行程中に各振動センサ62によって検出された振動レベルが、予め設定された基準範囲外であると判定された場合には、ステップS32へと進む。ステップS32では、自着火時期の算出が終了せしめられ、ステップS31へと進む。
On the other hand, if it is determined in step S28 that the vibration level detected by each
なお、上記実施形態では、各気筒に隣接して配置された二つの振動センサによって検出された振動レベルを相互に比較して、これら二つの振動センサ62の異常を診断している。しかしながら、例えば、全ての振動センサ62によって検出された振動レベルを比較して、このうち一部の振動センサ62によって検出された振動レベルが他の振動センサ62によって検出された振動レベルと大きく異なっている場合に、この一部の振動センサ62に異常が生じていると判定してもよい。
In the above embodiment, the vibration levels detected by the two vibration sensors disposed adjacent to each cylinder are compared with each other to diagnose an abnormality of the two
<第四実施形態>
次に、図9を参照して、第四実施形態に係る内燃機関1について説明する。第四実施形態に係る内燃機関の構成は、基本的に第一実施形態から第三実施形態に係る内燃機関の構成と同様である。したがって、以下では、第一実施形態から第三実施形態に係る内燃機関とは構成が異なる部分を中心に説明する。
Fourth Embodiment
Next, an
図9は、本実施形態に係る内燃機関の概略的な側面断面図を示す。図9に示したように、本実施形態の内燃機関1はV型6気筒の内燃機関であり、隣り合う二つの軸受(クランクキャップ20)の間において、クランクシャフト5に二つのコンロッド4a及び4bが取り付けられている。特に、図9に示した例では、コンロッド4aは1番気筒のピストン3aに連結されており、コンロッド4bは4番気筒のピストン3bに連結されている。
FIG. 9 shows a schematic side sectional view of the internal combustion engine according to the present embodiment. As shown in FIG. 9, the
このように構成された内燃機関1では、各気筒は、その気筒に隣接する二つおクランクキャップ20までの距離が異なる。例えば、図9に示した例では、1番気筒のピストン3a及びコンロッド4aに対しては、図中の右側のクランクキャップ20bよりも図中の左側のクランクキャップ20aの方が近くに配置される。この結果、燃焼振動は、右側のクランクキャップ20bよりも左側のクランクキャップ20aに、より減衰されずに伝達される。したがって、左側のクランクキャップ20aに設けられた吸振器25aの振動センサ62aの方が、右側のクランクキャップ20bに設けられた吸振器25bの振動センサ62bよりも高い精度で燃焼振動を検出することができる。
In the
そこで、本実施形態では、各気筒の燃焼に起因する振動を検出するに当たり、各気筒のコンロッド4の両側に配置されるクランクキャップ20のうち燃焼振動が伝達され易い一方のクランクキャップ20に設けられた吸振器25の振動センサ62の出力を用いることとしている。
So, in this embodiment, when detecting the vibration resulting from the combustion of each cylinder, it is provided in one
したがって、図9に示した例では、1番気筒の燃焼に起因する振動は、左側のクランクキャップ20aに設けられた振動センサ62の出力に基づいて検出される。同様に、4番気筒の燃焼に起因する振動は、右側のクランクキャップ20bに設けられた振動センサ62の出力に基づいて検出される。
Therefore, in the example shown in FIG. 9, the vibration resulting from the combustion of the first cylinder is detected based on the output of the
このように、各気筒に近接して配置される振動センサ62のうち燃焼振動が伝わりやすい振動センサ62を用いて燃焼振動を検出することにより、燃焼振動をより正確に検出することができるようになる。
As described above, by detecting combustion vibration using
なお、上記実施形態ではV型6気筒の内燃機関を例に挙げて説明したが、気筒数の異なるV型の内燃機関や、直列型の内燃機関にも適用することが可能である。直列型の内燃機関では、例えば、内燃機関の中央に配置されたクランクキャップ20であるか、内燃機関1の端部に配置されたクランクキャップ20であるかに応じて、クランクキャップ20の振動し易さが異なる。したがって、このような違いを考慮して、燃焼振動が伝わりやすい方の振動センサ62の出力を用いて燃焼振動が検出される。
Although the V-type six-cylinder internal combustion engine has been described as an example in the above embodiment, the invention can also be applied to V-type internal combustion engines having different numbers of cylinders and in-line internal combustion engines. In the in-line type internal combustion engine, for example, the
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 ピストン
4 コンロッド
5 クランクシャフト
10 クランクキャップ組立体
20 クランクキャップ
25 吸振器
30 質量部
40 弾性支持部
DESCRIPTION OF
Claims (1)
前記クランクキャップに取り付けられた吸振器と、振動センサと、を備え、
前記吸振器は、質量部と、前記クランクキャップに対して前記質量部を弾性的に支持する弾性支持部と、を備え、
前記振動センサは、前記質量部の振動を検出するように前記質量部に配置される、内燃機関。 In an internal combustion engine provided with a crank cap rotatably supporting a crankshaft,
A vibration absorber attached to the crank cap, and a vibration sensor,
The vibration absorber includes a mass portion, and an elastic support portion elastically supporting the mass portion with respect to the crank cap.
The internal combustion engine, wherein the vibration sensor is disposed in the mass portion to detect vibration of the mass portion.
Priority Applications (1)
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112078523A (en) * | 2020-09-28 | 2020-12-15 | 湖南行必达网联科技有限公司 | Engine support monitoring method and system |
EP4265901A1 (en) * | 2022-04-21 | 2023-10-25 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Engine and straddled vehicle including same |
-
2017
- 2017-12-28 JP JP2017254430A patent/JP2019120166A/en active Pending
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