(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示
装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い
出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊
技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン
上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が
実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデ
ータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22
)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1
特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実
行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときに
は、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決
定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(他の特徴部に関する構成の説明)
次に本発明の形態における他の特徴部について説明する。この特徴部は、設定値にもとづいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態の制御を実行可能とし、所定の設定変更操作にもとづいて設定値を変更可能にするための構成や、設定されている設定値を表示により確認可能にするための構成を備えている。そして、遊技球などの遊技媒体が所定領域に進入することにもとづいて付与される賞球などの遊技価値に関する情報を表示可能な構成により、設定されている設定値を表示可能にする。
図8−1は、この特徴部に係るパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。上記実施の形態と共通する構成には、同一の符号が付されている。例えば出力回路111は、ソレノイド回路111と同様の構成を有するものであればよい。第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様の構成を有するものであればよい。演出表示装置5は、画像表示装置5と同様の構成を有するものであればよい。表示結果が「はずれ」(ひらがな)となる場合は、表示結果が「ハズレ」(カタカナ)となる場合と同様である。第1一般入賞
口スイッチ26A、第2一般入賞口スイッチ26B、第3一般入賞口スイッチ26C、第4一般入賞口スイッチ26Dは、複数の一般入賞口10のいずれかを通過(進入)した遊技球を検出し、検出に基づいて所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
演出制御基板12には、可動役物(可動演出装置)となる可動部材を駆動する動作用モータAK011〜AK014と、その可動部材の原点位置を検知する原点センサAK021〜AK024とが接続されている。動作用モータAK011〜AK014は、モータあるいは電磁ソレノイドなどを用いたものであればよい。原点センサAK021〜AK024は、マイクロスイッチなどの接触型のセンサやフォトセンサもしくは静電容量式センサなどの非接触型センサを用いて構成されていればよい。演出制御基板12には、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)126が設けられている。
この実施例では、小当り遊技状態に制御された場合に、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口である第1大入賞口とは別個に設けられた第2大入賞口が、所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態において、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。本実施例では、小当り遊技状態において所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで第2大入賞口が1回開放するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。第2大入賞口は、第2大入賞口扉用のソレノイド83がオン状態であるときに、第2大入賞口扉により開放状態となり、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)しやすくなる。その一方で、第2大入賞口扉用のソレノイド83がオフ状態であるときに、第2大入賞口扉により第2大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第2大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
カウントスイッチ23は、第1大入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する第1カウントスイッチとなる。第2大入賞口を通過(進入)する遊技球は、第2大入賞口内に設置された第2カウントスイッチを通過することで、第2カウントスイッチによって検出される。第2カウントスイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、開放状態となった第2大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の普通入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2大入賞口が開放状態となれば、第2大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2大入賞口が閉鎖状態となれば、第2大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2大入賞口の内部には、遊技球が通過可能な第3カウントスイッチと第4カウントスイッチとが設置されている。第2大入賞口を通過(進入)した遊技球は、第3カウントスイッチまたは第4カウントスイッチのいずれかを通過して、遊技盤2の背面側に誘導される。遊技球は、第3カウントスイッチを通過することで、第3カウントスイッチによって検出される。遊技球は、第4カウントスイッチを通過することで、第4カウントスイッチによって検出される。
本実施例では、小当り遊技中に第3カウントスイッチによって遊技球が検出されたこと
に基づき、小当り遊技終了後の遊技状態を大当り遊技状態に制御するようになっている。よって、小当り遊技中に第2大入賞口扉が開放している期間において、振動等を付加することよって遊技球の進路が変更されて第3カウントスイッチによって遊技球が検出されてしまうと、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されてしまう不正が可能となってしまうので、本実施例のパチンコ遊技機1では、このような場合に遊技を中止するようになっている。
第2大入賞口の内部には、遊技球の第3カウントスイッチへ向けての流下を規制及び許容する規制部材が設けられている。規制部材は、遊技球の第3カウントスイッチへ向けての流下を規制する規制状態と、遊技球の第3カウントスイッチへ向けての流下を許容する許容状態と、に変化可能となるように設けられている。
小当り遊技状態において、第2大入賞口に入賞した遊技球が第3カウントスイッチを通過すると、遊技球の第3カウントスイッチの通過に基づく「大当り」となる(V入賞大当り)。つまり、CPU103は、第3カウントスイッチにより遊技球の通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態に制御する。一方、小当り遊技状態において第2大入賞口に入賞した遊技球が第4カウントスイッチを通過した場合は、「大当り」とはならない。つまり、CPU103は、第4カウントスイッチにより遊技球の通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態には制御しない。
そして、遊技球の第3カウントスイッチの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。これにより、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンド遊技が実行される。なお、本実施例では、第3カウントスイッチの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2大入賞口が第1状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1大入賞口が第1状態に制御されるようにしてもよい。
第2大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技は、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「5」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第2大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンド遊技が終了するようにしてもよい。
図8−2は、パチンコ遊技機1に搭載された主基板11、演出制御基板12、電源基板17などを示す背面図である。主基板11は、基板ケース201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載される。主基板11には、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ29が設けられており、表示モニタ29に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。なお、表示モニタ29の左側方には表示切替スイッチ300が設けられており、表示切替スイッチ300の操作によって表示モニタ29に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠の開放を検知する扉開放センサ90、第1大入賞口や第2大入賞口の開放を検知するための大入賞口扉センサ91、等の各種のセンサが接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。主基板11のスイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれ、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。
主基板11は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ29(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ29の右側には表示切替スイッチ300が配置されている。表示モニタ29及び表示切替スイッチ300は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ29に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認(検証)される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、調整が行われたか否か、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかなどが確認(検証)される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1においては、設置後における調整の有無や内容を認識できるようになっている。
電源基板17は、外部電源(商用電源)である交流電源(AC100V)からの電力を、主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能となるように構成されている。電源基板17は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース201に封入されており、電源基板17の背面右側上部には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチ51と、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52が設けられている。また、電源基板17には、クリアスイッチAK001、電源スイッチAK002が設けられている。
錠スイッチ51および設定切替スイッチ52は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能であり、所定のキーを所持する係員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ51はキー操作を要することから、遊技場の係員のなかでも、錠スイッチ51の操作を行うキーを所持する係員のみ操作が可能とされている。錠スイッチ51は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるとともに、切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。
電源スイッチAK002を用いた電源投入の操作が行われるときには、錠スイッチ51におけるオンとオフの切替操作や、クリアスイッチAK001の押下操作といった、錠スイッチ51またはクリアスイッチAK001を用いた所定の動作が行われる場合がある。錠スイッチ51とクリアスイッチAK001は、電源スイッチAK002を用いた電源投入の動作に伴い、これらのスイッチを同時に用いた所定の動作が行われる場合もある。そこで、少なくとも、錠スイッチ51と、クリアスイッチAK001と、電源スイッチAK002は、遊技場の係員などにより同時操作が可能な位置に配置されていればよい。このように、錠スイッチ51、および、クリアスイッチAK001は、電源スイッチAK002を用いた電源投入の動作に伴い、遊技場の係員などによるオンとオフの切替操作や押下操作となる各種動作を検出可能に構成されている。
パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられ、ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ70が設けられている。排出口スイッチ70からの信号は、主基板11のスイッチ回路110に取り込まれる。
図8−3は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、このコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドは、例えばコマンド8C00H〜8C05Hを含んでいる。コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当りA」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「小当りB」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド9000Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100での初期化に伴い、RAM102の記憶内容がクリアされたことを通知するRAMクリア通知コマンドである。コマンド9100Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、
設定値を変更可能にする設定変更状態の開始を指定する設定変更開始コマンドである。コマンド9200Hは、停電復旧時に対応する停電復旧処理の実行を指定する停電復旧指定コマンドである。コマンド93XXHは、設定変更状態の終了を指定する設定変更終了コマンドである。
設定変更終了コマンドでは、例えば変更により新たに設定された設定値に対応するEXTデータが設定されてもよい。この場合には、設定変更状態における変更により新たに設定された設定値または変更されずに継続して設定される設定値に応じて、異なるEXTデータが設定される。設定値が1〜3の3段階からなる場合に、コマンド9300Hは設定値が「1」に設定されていることを指定し、コマンド9301Hは設定値が「2」に設定されていることを指定し、コマンド9302Hは設定値が「3」に設定されていることを指定すればよい。あるいは、設定変更終了コマンドは、EXTデータが00Hであるコマンド9300Hのみが用意され、変更により新たに設定された設定値にかかわらず、コマンド9300Hにより、設定変更状態の終了を指定してもよい。あるいは、設定変更終了コマンドとは異なる演出制御コマンドとして、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を指定する設定値指定コマンドが用意されてもよい。設定値指定コマンドは、設定変更終了コマンドの送信に伴い送信される場合の他にも、例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの送信に伴い、特図ゲームの各回における変動開始と対応して送信されてもよい。また、例えば特図ゲームにおける10回の変動開始ごとのように、所定回数の変動表示が実行されることに伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これらに代えて、あるいは、これらに加えて、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。客待ちデモ指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。
コマンド9400Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を確認可能にする設定確認状態の開始を指定する設定確認開始コマンドである。コマンド9401Hは、設定確認状態の終了を指定する設定確認終了コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、エラー報知処理によって報知される。コマンド9F00Hは、客待ち状態における遊技の進行停止に対応した演出画像の表示などによる客待ちデモンストレーション画面の表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを指定する大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを指定する大入賞口開放後指定コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の
表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD100Hは、遊技球が第3カウントスイッチを通過したことで第3カウントスイッチがオンとなったこと、すなわち、V入賞したことを通知するV入賞通知指定コマンドである。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、V入賞通知指定コマンドを受信したことに基づいて、V入賞したことを報知するV入賞報知演出を実行する制御が行われてもよい。V入賞報知演出では、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる演出パターンに決定可能としたり、複数の演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。このように、V入賞報知演出の演出態様により設定値を示唆可能にしてもよい。例えばV入賞報知演出の演出態様として、「V」を示す演出画像が回転表示される場合に、その回転方向を右回りとする演出態様と、回転方向を左回りとする演出態様とが含まれていてもよい。あるいは、「V」を示す演出画像の表示色を異ならせた複数の演出態様が含まれていてもよい。そして、V入賞通知指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これにより、V入賞報知演出が実行される
場合に、設定値に応じた演出態様を適切に決定することができる。
図8−4は、主基板11の側においてカウントされる遊技用乱数となる乱数値を例示する説明図である。この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
本実施例では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図8−5は、本実施例における変動パターンを示している。以下では、非リーチハズレの変動パターンを非リーチ変動パターンとも称し、リーチハズレの変動パターンをリーチ変動パターンとも称する。また、表示結果が「大当り」となる変動パターンを大当り変動パターンとも称し、表示結果が「小当り」となる変動パターンを小当り変動パターンとも称する。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
ROM101には、例えば表示結果判定テーブル(設定値1)、表示結果判定テーブル(設定値2)、表示結果判定テーブル(設定値3)、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、小当り種別判定テーブルなどが記憶される。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。例えば特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が高く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図8−6は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルには、MR1と比較される当り判定値が設定されている。表示結果判定テーブルでは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値
が設定されている。
図8−6(A)は、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを示している。設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/50)で小当りに当選するようになっている。設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
図8−6(B)は、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを示している。設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
図8−6(C)は、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを示している。設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも低い確率(1/200)で大当りに当選するが、小当りは当選しない(当選確率:0)。設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/200)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。なお、「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。大当りにす
るか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。このように、設定値に応じて、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される確率が異なるので、設定値を変更すれば、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定において、1の設定が他の設定に変更されることになる。
なお、本実施例では、各表示結果判定テーブルにおいて、変動特図指定バッファが第2である場合における小当りの当選確率は全て同じとしているが、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしてもよい。一方、変動特図指定バッファが第1である場合、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしているが、変動特図指定バッファが第2である場合と同様に、全ての設定値で同じ当選確率としてもよい。
本実施例では、CPU103は、表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
本実施例では、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに変動特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り確率の割合が異なることには、小当り確率が0%であることも含まれている。
なお、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上(例えば6個)であってもよい。また、設定値に応じた遊技者の有利度は、設定値が小さいほど遊技者にとって有利度が高くなるものに限定されず、設定値が大きいほど遊技者にとっての有利度も高くなるようにしてもよい。例えば設定値が1〜6の6段階からなる場合に、1が最も出玉率が低く、1、2、3、4、5、6の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなり、6が最も出玉率が高くなるものであってもよい。このように、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高くなるように、値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなるものでもよい。
図8−7は、大当り種別判定テーブルと小当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照される。小当り種別判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照される。本実施例では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっている。また、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行
されるようになっている。これら大当りD及び大当りEは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過したか否かによって決定される大当り種別である。
図8−7(A)は、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を示している。大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合に参照される。
図8−7(B)は、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示している。大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合に参照される。
図8−7(C)は、小当り種別判定テーブルを示している。小当り種別判定テーブルは、遊技球が第1始動入賞口と第2始動入賞口のうちいずれに入賞したことに基づく保留記憶であるかにかかわらず、小当り種別を決定する場合に参照される。
図8−8は、本実施例における大当り種別を示す説明図である。本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行されない大当りA及び大当りDと、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りB、大当りC及び大当りEが設定されている。これら大当りA〜大当りEのうち、大当りCと大当りEは遊技者にとって最も有利な大当りとされ、大当りAと大当りDは遊技者にとって最も不利な大当りとされている。また、大当りEは大当りDよりも有利な大当りであるため、小当りBは小当りAよりも有利な小当りとされている。
これら大当りA〜大当りEのうち、大当りAは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。大当りBは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は20回の特図ゲームが実行されるまで、または20回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。大当りCは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。大当りDは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。大当りEは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
なお、大当りDと大当りEは、開放対象の大入賞口を第2大入賞口としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りDと大当りEの開放対象の大入賞口は、第1大入賞口であってもよい。つまり、小当り遊技については第2大入賞口を開放し、小当り遊技中にV入賞が発生したことに基づく大当りDと大当りEについては、大当り遊技として第2大入賞口に代えて第1大入賞口を開放すればよい。
時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合と、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生する場合があるので、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生しやすくなり、いわゆる連チャン状態となる。
大当りBの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が20回に設定されているため、20回の特図ゲーム中に小当りが発生し、遊技球が第3カウントスイッチを通過する割合(20回の特図ゲーム中に遊技球がV入賞して大当りが発生する割合)は約50%に設定されている。一方、大当りC及び大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が100回に設定されているため、100回の特図ゲーム中に小当りが発生し、遊技球が第3カウントスイッチを通過する割合(100回の特図ゲーム中に遊技球がV入賞して大当りが発生する割合)はほぼ100%に設定されている。
本実施例では大当り種別として大当りA〜大当りEの5種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は6種類以上設けられていてもよく、また、4種類以下が設けられていてもよい。
大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜49までが大当りAに割り当てられており、50〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了に時短制御が実行される大当りBまたは大当りCを決定する割合が設定値1、2、3の順に低くなるようにしている。
大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜29までが大当りAに割り当てられており、30〜99までが大当りBに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜69までが大当りAに割り当てられており、70〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜199までが大当りAに割り当てられており、200〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了に時短制御が実行される大当りB,Cを決定する割合が、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合よりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。
本実施例においては、設定されている設定値が1である場合は、大当り種別を大当りCに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りAに決定する割合が最も低い(設定値1における大当り種別決定割合:大当りC>大当りB>大当りA)。また、設定されている設定値が2である場合は、大当り種別を大当りBに決定割合が最も高く、次いで、大当りAに決定する割が高く、大当りCに決定する割合が最も低い
(設定値2における大当り種別決定割合:大当りB>大当りA>大当りC)。さらに、設定されている設定値が3である場合は、大当り種別を大当りAに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りCに決定する割合が最も低くなっている(設定値3における大当り種別決定割合:大当りA>大当りB>大当りC)。
なお、設定されている設定値によっては、大当りA、大当りB、大当りCのうち、決定されてない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
小当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが小当りAに割り当てられており、100〜299までが小当りBに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが小当りAに割り当てられており、150〜299までが小当りBに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜199までが小当りAに割り当てられており、200〜299までが小当りBに割り当てられている。このように、小当り遊技中にV入賞大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回である大当りEを決定する割合が、20回である大当りDを決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
本実施例においては、設定されている設定値が1である場合は、小当り種別として小当りBが小当りAよりも高い割合で決定されることにより、小当り遊技中にV入賞が発生することに基づいて大当り種別が大当りEに決定される割合が大当りDに決定される割合よりも高くなっている(設定値1におけるV入賞による大当り種別決定割合:大当りE>大当りD)。また、設定されている設定値が2である場合は、小当り種別として小当りAと小当りBとが同一の割合にて決定されることにより、小当り遊技中にV入賞が発生することに基づいて大当り種別が大当りDに決定される割合と大当りEに決定される割合が等しくなっている(設定値2におけるV入賞による大当り種別決定割合:大当りE=大当りD)。さらに、設定されている設定値が3である場合は、小当り種別として小当りAが小当りBよりも高い割合で決定されることにより、小当り遊技中にV入賞が発生することに基づいて大当り種別が大当りDに決定される割合が大当りEに決定される割合よりも高くなっている(設定値1におけるV入賞による大当り種別決定割合:大当りD>大当りE)。
このように、本実施例では、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合や、V入賞が発生した場合の大当り種別の決定割合が異なっている、つまり、設定されている設定値に応じて制御される小当り遊技状態の種類が変化するとともに、V入賞が発生した場合に制御される大当り遊技状態の種類が変化することがあるので、遊技興趣を向上できるようになっている。
なお、設定されている設定値によっては、小当りA、小当りBのうち、決定されない小当り種別があってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの一方小当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)、すなわち、他方の小当り種別を100%の割合で決定することも含まれている。また、小当り種別の決定割合は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なっていてもよい。小当り種別を変動特図に応じて異なる割合で決定する場合は、変動特図によっては、小当りA、小当りBのうち、決定されない小当り種別があってもよい。つまり、小当り種別を変動特図に応じて異なる割合で決定することには、いずれか一方の小当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)、すなわち、他方の小当り種別を10
0%の割合で決定することも含まれている。大当り種別と小当り種別の少なくともどちらか一方は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1と用いて決定してもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。設定されている設定値に応じて大当り種別や小当り種別の決定割合が異なるものに限定されず、全ての設定値で同じ決定割合により、大当り種別や小当り種別が決定されてもよい。
パチンコ遊技機1に設定される設定値にかかわらず遊技性自体は変化しないものに限定されず、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320かつ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が第3カウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。さらに、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1や4の場合は、第3カウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が第3カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、第3カウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が第3カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルが記憶されている。変動パターン判定テーブルは、事前決定結果に応じて複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定するために用いられる。変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図8−9は、大当り用変動パターン判定テーブルと小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するために参照される。小当り用変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するために参照される。
図8−9(A)は、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)を示している。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)は、大当り種別が大当りAである場合に参照される。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜800まで
がスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、801〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、351〜825までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、826〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図8−9(B)は、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)を示している。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)は、大当り種別が大当りBまたは大当りCの場合に参照される。大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜150までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、151〜450までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、451〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。本実施例では、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように、判定値が割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
図8−9(C)は、小当り用変動パターン判定テーブルを示している。小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」、「2」、「3」のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(
PC1−1)に割り当てられている。小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。なお、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値「1」、「2」、「3」で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
図8−10は、はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ用変動パターン判定テーブルは、変動表示図柄をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するために参照される。
図8−10(A)は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルAは、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(B)は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルBは、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(C)は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルCは、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(D)は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを示している。はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に参照される。はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンを決定する割合が、スーパーリーチ変動パターンを決定する
よりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる変動表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
なお、「共通の決定割合」とは、異なる設定値にて決定割合が完全に同一であるもの(本実施例)の他、異なる設定値にて決定割合が同一であるもの(例えば、設定値1〜設定値3間において、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が1%程度異なるもの)を含んでいる。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態に限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチ、ノーマルリーチのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態に限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態に限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態に限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態に限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の変動表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。なお、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態に限定されるものではなく、各設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で変動表示がスーパーリー
チはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図8−11は、遊技制御用データ保持エリア150を示している。遊技制御用データ保持エリア150は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102に設けられ、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域となる。遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の可変表示に関する保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。第1始動条件は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより成立する。第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が未だ開始されずに保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の可変表示に関する保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。第2始動条件は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより成立する。第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が未だ開始されずに保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
本実施例の主基板11における遊技球の集計および役物比率等の表示について説明する。主基板11には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、発射球数が集計され、表示モニタ29は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である連比(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合であるベース(%)を表示するようになっている。連比とは、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。ベースとは、賞球合計数に対する打ち出した遊技球数が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、連比と役比については、6000個の賞球数における第1始動入賞口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の連比(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動入賞口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、設定値毎に設けられたリングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。つまり、6000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの累計の連比(%)、役比(%)を算出することができる。また、ベースについては、60000個の賞球数に対する打ち出した遊技球数を集計する。その集計を1セットとし、打ち出した遊技球数に対する60000個の賞球の占める割合(ベース(%))を算出する。
表示モニタ29は、6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を所定時間(例えば、5秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で6つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに30秒要するが、遊技が進行することで集計される第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、6000個分の連比(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、6000個分の連比(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、6000個分の連比(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
なお、本実施例における遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、設定値毎に設けられており、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されるようになっている。このため、本実施例の連比、役比、ベースは、設定値ごとに個別に算出可能となっている。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、パチンコ遊技機1から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。打込合計とは、賞球数が60000個に達するまでにパチンコ遊技機1に打ち込まれた遊技媒体の累計数をいう。このため、連比は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。また、ベースは下記(3)式で求めることができる。
連比=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
ベース=[60000(賞球合計数)/打込合計]×100・・・(3)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70(小数点以下3桁切り捨て)として求められる。しかしながら、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
上記した例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。したがって、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。198
76/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ29に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(又は連比(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタに役比(%)、連比(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のLEDの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、クリアスイッチAK001などが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。この記憶領域は、リングバッファを含み、最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計した10セット合計バッファや賞球合計数バッファなどを構成してもよい。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、エラー表示や警告表示などを行ってもよいし、エラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。
なお、連比や役比の算出などに障害が生じた場合といった、連比や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に、クリアスイッチAK001とは異なる表示モニタクリア用スイッチを操作することにより、RAM102あるいはフラッシュメモリといった不揮発性の記憶装置に記憶された連比や役比に用いるデータがクリアされてもよい。表示モニタクリア用スイッチは、遊技盤2の裏側面において、例えば電源基板17の所定位置といった、遊技場の係員等が容易に操作できない位置に配置されていればよい。表示モニタクリア用スイッチを操作すると、クリア信号とは異なる表示モニタクリア信号が主基板11に送信される。
基板ケース201は、透光性を有する材質で形成されており、主基板11、及び表示モニタ29が視認可能になっている。基板ケース201には主基板11に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板11の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板11に設けられた表示モニタ29は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ29の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板11を視点としての真正面を
意味し、主基板11を視認しようとする遊技場の係員等と主基板11との間を意味する。
表示モニタ29は役比(%)と、連比(%)と、ベース(%)を7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば5秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を5秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を5秒後に連比(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と連比(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。表示モニタ29では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。なお、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する形態に限定されるものではなく、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数、連続役物獲得球数を集計するようにしてもよい。
主基板11は、遊技盤2の裏面側に設けられている。遊技盤2の裏面側には、主基板11以外の他、演出制御基板12などの各周辺基板も設けられている。主基板11におけるRAM102には、ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ、第2一般入賞数カウンタ、第3一般入賞数カウンタ、第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。なお、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)の入賞数を大入賞数カウンタにて集計する形態に限定されるものではなく、これら第1大入賞口への入賞数を集計する第1大入賞数カウンタと、第2大入賞口への入賞数を集計する第2大入賞数カウンタとを個別に設けて、第1大入賞口への入賞数と第2大入賞口への入賞数とを個別に集計し、これらの各入賞数を合計してアタッカーへの入賞数とするようにしてもよい。
ゲート通過数カウンタは、ゲートスイッチ21が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ22Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ26Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2一般入賞数カウンタは、第2一般入賞口スイッチ26Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第3一般入賞数カウンタは、第3一般入賞口スイッチ26Cが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第4一般入賞数カウンタは、第4一般入賞口スイッチ26Dが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタが、第1カウントスイッチ23と第2カウントスイッチ24Aとが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
図8−12は、表示モニタ29の配置と表示内容を示している。主基板11は、基板ケース201に収容されている。基板ケース201には、かしめピン11Bが取り付けられている。このかしめピン11Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース201に完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。表示モニタ29は、主基板11上に設けられている。また、基板ケース201には、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール11Sが貼られている。封印シール11Sは例えば基板ケース201における取り外し部分をまたいで貼られ
ている。封印シール11Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ29の真正面など、表示モニタ29の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ29は、封印シール11Sによって隠されない位置に配置されている。
図8−12(A)に示すように、表示モニタ29は、第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29D及び第5表示部29Eを備えている。第1表示部29A〜第5表示部29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部29A〜第5表示部29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
図8−12(B)に示すように、表示モニタ29には表示No1〜6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部29Aには集計させた設定値(1〜3)が表示され、2桁目の第2表示部29Bと3桁目の第3表示部29Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部29Dと5桁目の第5表示部29Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y7.」が表示される。表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A7.」が表示される。表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「B6.」が表示される。表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板11は、連比、役比及びベースを算出するにあたり、第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数と、排出口から排出された遊技球数の集計を行っている。CPU103は、メイン処理において、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、並びに、第1一般入賞口スイッチ26A〜第4一般入賞口スイッチ26D、排出口スイッチ70の各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理を行っている。スイッチ処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、ゲートスイッチ21から検出信号が出力された場合には、ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ23から検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ26A、第2一般入賞口スイッチ26B、第3一般入賞口スイッチ26C、第4一般入賞口スイッチ26Dから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ、第2一般入賞数カウンタ、第3一般入賞数カウンタ、第4一般入賞数カウンタの値を加算し、排出口スイッチ70から検出信号が出力された場合には、打込数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM102に記憶されている。このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理であるスイッチ処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、すなわち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
図8−13は、各入賞口への賞球数を記憶する記憶領域を示している。主基板11のCPU103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM102に記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。区分される入賞口ごとの賞球数は、一般入賞口賞球(第1一般入賞口〜第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM102は、総賞球数や打ち込まれた遊技球数も記憶している。なお、CPU103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動入賞口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数と第1始動入賞口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動入賞口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動入賞口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM102は、これらの賞球数や打込数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域〜第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域〜第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。また、
RAM102には、入賞口毎に、第1記憶領域〜第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)や打込数の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
RAM102には、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域と、10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分のベース(ベース1)を記憶するベース記憶領域とが設けられている。主基板11のCPU103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び連比を算出し、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び連比は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。主基板11のCPU103では、10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって、10セット分のベースを算出し、算出された10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって算出したベース(ベース1)とをベース記憶領域に記憶させる。ベース1とベース2は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
図8−14は、主基板11におけるCPU103のメモリマップを示している。CPU103は、内蔵レジスタ、ROM101、RAM102などにアクセスするためのメモリ空間を有している。ROM101のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFHのうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)である内蔵ROMエリアに割り当てられ、CPU103は、このROM領域を指定してROM101からのデータの読み出しを行う。また、本実施例では、ROM領域を第一領域〜第八領域の8つの領域に分けて管理を行っており、第一領域は0000Hから始まる領域としている。内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間の内蔵レジスタエリア(本実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU103は、この内蔵レジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。RAM102のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(本実施形態では、F000H〜F3FFH)である内蔵RAMエリアに割り当てられ、CPU103は、このRWM領域を指定してRAM102からのデータの読み出しやRAM102へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(本実施形態では、3000H〜EFFFH、F400H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
図8−15は、内蔵RAMエリアとなるRWM領域を示している。RAM102の記憶領域に対応する内蔵RAMエリアは、RAM制御領域、非使用領域、RAMデータ領域及びその他領域で構成されている。RAM制御領域に対応するRAM102の記憶領域には、CPU103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)、CPU103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される制御プログラム用のデータ(単に、制御プログラムデータと称する場合がある)が、一時的に記憶されている。RAMデータ領域に対応するRAM102の記憶領域には、制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、各種抽選データ)が一時的に記憶される。
連比や役比の表示に用いるデータは、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域、あるいは、その他領域に対応するRAM102の記憶領域に、一時的に記憶される。例え
ば、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の連比役比記憶領域が設けられている。その他領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の連比役比記憶領域が設けられている。なお、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域と、その他領域に対応するRAM102の記憶領域とには、サブルーチンの先頭アドレスが互いに異なるデータがそれぞれ記憶されている。内蔵RAMエリアにおける各々のアドレスに対応するRAM102の記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM102の記憶領域に、それらのデータを1バイト毎に分割して記憶している。
図8−16は、表示モニタ29における表示の制御例を示している。主基板11は、表示モニタ29に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。表示モニタ29では、複数の項目が順次表示される。
図8−16(A)は、表示モニタ29における表示変化の態様を示すタイムチャートである。表示モニタ29に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の表示が5秒間継続すると、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5の表示が5秒間継続すると、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。そして、表示No6の表示が5秒間継続すると、表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比から表示No6のベース2まで、各表示が5秒毎に順次変化して表示される。その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
図8−16(B−1)には、表示No1の短期連比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「1.」の文字が表示される。
図8−16(B−2)には、表示No2の短期役比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「3.」の文字が表示される。
図8−16(B−3)には、表示No3の総累計連比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに
「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部29Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
図8−16(B−4)には、表示No4の総累計役比を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部29Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
図8−16(B−5)には、表示No5のベース1を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「0.」の文字が表示される。
図8−16(B−6)には、表示No6のベース2を表示する場合が示されている。この場合には、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「2」の文字が表示される。
短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ300の操作に基づいて、設定値ごとに順次変更することが可能となっている。例えば、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が行われているときに、表示切替スイッチ300の操作により、第1表示部29Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が、設定値が「2」の場合に対応した表示に変更される。設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が行われているときに、表示切替スイッチ300の操作により、第1表示部29Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が、設定値が「3」の場合に対応した表示に変更される。設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が行われているときに、表示切替スイッチ300の操作により、第1表示部29Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示が、設定値が「1」の場合に対応した表示に変更される。
なお、表示モニタ29においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態に限定されるものではなく、これら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、あるいは、いずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示する形態に限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ29には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。表示モニタ29において、
短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示するものに限定されず、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
図8−17は、アクティブバッファおよびリングバッファにおける更新の実行例を示している。主基板11では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域〜第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。このときには、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させ、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。例えば、第0記憶領域〜第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」である。このとき、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域〜第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。これに伴い、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。第0記憶領域〜第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
(他の特徴部に関する遊技制御の説明)
図8−18は、本実施例において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が実行するメイン処理の一例を示すフローチャートである。このメイン処理は、遊技制御メイン処理に代えて実行できればよい。メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップSa1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップSa2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップSa3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップSa4)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップSa5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
続いて、クリアスイッチAK001の出力信号であるクリア信号に基づき、クリアスイッチAK001がオンであるか否かを判定する(ステップSa6)。クリアスイッチAK001がオフであれば、電源断検出処理を実行したか否かを判定する(ステップSa7)。電源断検出処理を実行した場合には、パリティチェックの実行結果が正常であるか否かを判定する(ステップSa8)。チェック結果が正常であれば、バックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップSa41)、その内容に基づき作業領域に初期値を設定する(ステップSa42)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関する停電時の記憶内容が復旧される。
ステップSa42にて停電復旧が行われたときには、錠スイッチ51の出力信号である錠スイッチ信号に基づき、錠スイッチ51がオンであるか否かを判定する(ステップAKS001)。ステップAKS001にて錠スイッチ51がオンである場合には、設定確認処理を実行することにより(ステップAKS002)、設定値を確認可能な状態となる。設定確認処理においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29
の表示により確認することが可能となっている。ステップAKS001にて錠スイッチAK002がオフである場合や、ステップAKS002にて設定確認処理を実行した後には、ステップSa14に進む。なお、ステップAKS001にて錠スイッチAK002がオフである場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200Hが送信されるようにすればよい。
ステップAKS002にて設定確認処理の実行が開始されるときには、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hが送信される。パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドル30の操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。ステップAKS001における設定確認処理の実行が終了するときには、設定確認状態と、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hが送信される。
ステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合、ステップSa7にて電源断検出処理を実行していなかった場合、あるいは、ステップSa8にてチェック結果が正常ではなかった場合には、所定のRAMクリア処理を実行し、RAM102のバックアップ格納領域に格納されている設定値以外のデータをクリアする(ステップSa9)。遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、ステップSa9にてクリアされないようにしてもよい。ステップSa9に続いて、初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップSa10)、その内容に基づき作業領域に初期値を設定する(ステップSa11)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関する記憶内容が初期化される。ステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合には、ステップSa9、Sa10によりRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されるので、クリアスイッチAK001は、オンに押下操作する動作を検出することにより、パチンコ遊技機1の初期化に関する動作を検出することができる。
ステップSa11にて記憶内容が初期化されたときには、錠スイッチ信号に基づき、錠スイッチ51がオンであるか否かを判定する(ステップSa12)。ステップSa12にて錠スイッチ51がオンである場合には、設定変更処理を実行することにより(ステップSa13)、設定値を変更可能な状態となる。設定変更処理では、パチンコ遊技機1における設定値の変更状況を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。ステップSa12にて錠スイッチ51がオフである場合や、ステップSa13にて設定変更処理を実行した後には、ステップSa14に進む。
ステップSa12にて錠スイッチ51がオフである場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、RAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hが送信されるようにすればよい。なお、錠スイッチ51がオンであることを条件に設定変更処理を実行する形態に限定されるものではなく、さらに遊技機用枠3が開放されていることを条件として設定変更処理を実行し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更可能としてもよい。
ステップSa13にて設定変更処理の実行が開始されるときには、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な変更許可状態としての設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドとなるコマンド9100
Hが送信される。パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。ステップSa13における設定変更処理の実行が終了するときには、設定変更状態と、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHが送信される。なお、クリアスイッチAK001がオンである場合の他に、電源断検査処理を実行していなかった場合、あるいは、パリティチェックの実行結果が正常ではなかった場合に、錠スイッチ51がオンであれば設定変更処理を実行する形態に限定されるものではなく、クリアスイッチAK001がオンである場合にRAM102をクリアした場合のみ錠スイッチ51がオンであれば設定変更処理を実行してもよい。
その後、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を読み出し(ステップSa14)、その値をパチンコ遊技機1における設定値として使用する。このときには、乱数回路設定処理により、乱数回路104を初期設定する(ステップSa15)。また、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的なタイマ割込を発生させる設定を行う(ステップSa16)。そして、割込禁止の設定(ステップSa17)、表示用乱数更新処理(ステップSa18)、初期値用乱数更新処理(ステップSa19)、割込許可の設定(ステップSa20)を繰り返し実行する。
CPU103は、特別図柄プロセス処理において特別図柄通常処理を実行するときに、設定されている設定値に応じた表示結果判定テーブルと、変動表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。また、変動パターン設定処理を実行するときに、設定されている設定値に応じた変動パターン判定テーブルと、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定すればよい。このように、設定されている設定値に応じて異なる割合により、変動表示結果を決定することなどにより、遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行させることができる。
なお、本実施例では、メイン処理のステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合に、ステップSa9〜Sa11にてRAM102の記憶内容を初期化(クリア)してから、ステップSa12、Sa13にて設定値を変更可能な状態になるが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値を変更可能な状態が終了してから、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)されてもよい。すなわち、ステップSa6にてクリアスイッチAK001がオンである場合には、ステップSa12にて錠スイッチ51がオンであるか否かを判定し、オフであればステップSa9〜Sa11に進むことで、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)され、これに対し、ステップSa12にて錠スイッチ51がオンである場合には、ステップSa13にて設定変更処理を実行し、その処理が終了してからステップSa9〜Sa11に進むようにしてもよい。例えばRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されたことに対応してRAMクリア通知コマンドが送信される場合には、演出制御基板12において、RAMクリア通知コマンドの受信に伴い初期化報知が開始されることがある。そのため、ステップSa13よりも先にステップSa9〜Sa11が実行されてしまうと、ステップSa13にて設定変更処理が実行されて設定値を変更可能な状態になる場合に、初期化報知が実行されて設定値の変更作業に支障が生じるおそれがある。これに対し、ステップSa13の設定変更処理が終了してからステップSa9〜Sa11によりRAM102の記憶内容が初期化(クリア)されることにより、設定値の変更が完了した後に初期化報知などを開始させることができるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
図8−19は、ステップSa13の設定変更処理における表示モニタ29の表示態様を示している。図8−19(A)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベー
ス等が表示されているときに遊技場の係員などによって電源スイッチAK002が操作され、電源遮断により電力供給が停止されると、図8−19(B)に示すように、表示モニタ29での表示が終了する。その後、遊技場の係員などがクリアスイッチAK001を押下操作するとともに、錠スイッチ51をオンに切替操作しながら、電源スイッチAK002を操作することにより、電源投入により電力供給が開始されると、図8−19(C)に示すように、表示モニタ29では、第1表示部29AにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。この設定値が表示されている状態において、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52が押下操作されると、その操作が検出されるごとに第1表示部29Aに表示している数値を順次更新して表示する。例えば設定切替スイッチ52の押下操作が検出されたときに、第1表示部29Aに「1」が表示されていれば「2」に更新し、「2」が表示されていれば「3」に更新し、「3」が表示されていれば「1」に更新することにより、第1表示部29Aの表示を「1」〜「3」の間で循環的に順次更新できればよい。その後、遊技場の係員などにより錠スイッチ51が押込操作されると、その操作が検出されたことにより、第1表示部29Aに表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このときには、第1表示部29Aを点滅表示させることによって、新たな設定値が格納されたことを遊技場の係員などが認識可能に報知する。
ステップSa13にて設定変更処理が実行されるときには、ステップSa9によりRAM102の記憶内容が初期化されている。したがって、設定値の変更が行われるときには、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データなどに基づく保留記憶が消去される。遊技場の係員などにより錠スイッチ51をオフとする切替操作がなされると、その操作が検出されたことにより、設定変更処理を終了する。CPU103は、メイン処理におけるステップSa14以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態となる。これにより、例えば変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出などが実行可能な状態となる。なお、設定変更処理では、表示モニタ29に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている格納値を表示する形態に限定されるものではなく、例えば遊技者にとって最も有利な設定値の「1」、あるいは、遊技者にとって最も不利な設定値の「3」など、予め定められた設定値を表示するようにしてもよい。
設定変更処理において、表示モニタ29の第1表示部29Aに表示している数値を順次更新して表示する制御は、設定切替スイッチ52の押下操作が検出されるごとに更新する形態に限定されるものではなく、例えばクリアスイッチAK001の押下操作が検出されるごとに順次更新して表示するようにしてもよい。例えば、表示モニタ29では、第1表示部29AにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示されている状態において、クリアスイッチAK001が押下操作されると、第1表示部29Aに「1」が表示されていれば「2」に更新し、「2」が表示されていれば「3」に更新し、「3」が表示されていれば「1」に更新することにより、第1表示部29Aの表示を「1」〜「3」の間で循環的に順次更新できればよい。この場合には、RAM102の記憶内容を初期化するために用いられるクリアスイッチAK001を、パチンコ遊技機1における設定値の変更にも共通して使用することができる。これにより、パチンコ遊技機1における装置構成の増大による製造コストの増大を、防止することができる。
図8−20は、ステップAKS002の設定確認処理における表示モニタ29の表示態様を示している。図8−20(A)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の係員などによって電源スイッチAK002が操作され、電源遮断により電力供給が停止されると、図8−20(B)に示すように、表示モニタ29での表示が終了する。その後、遊技場の係員などがクリアスイッチAK001を押下操作することなく、錠スイッチ51をオンに切替操作しながら、電源スイッチAK
002を操作することにより、電源投入により電力供給が開始されると、図8−20(C)に示すように、表示モニタ29では、第1表示部29AにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。この設定値が表示されている状態では、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52が押下操作されても、第1表示部29Aに表示している数値を更新表示することはできない。その後、遊技場の係員などにより錠スイッチ51をオフとする切替操作がなされると、その操作が検出されたことにより、設定確認処理を終了する。CPU103は、メイン処理におけるステップSa14以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態となる。これにより、例えば変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出などが実行可能な状態となる。
このように、パチンコ遊技機1が備える表示モニタ29には、パチンコ遊技機1の設置後における賞球数の調整などが確認可能となる遊技価値に関する情報を表示可能である。この表示モニタ29には、パチンコ遊技機1において大当り遊技状態に制御される確率の変更などにより、遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行させる設定値の情報を表示可能である。したがって、遊技価値に関する情報を表示する表示装置とは別個に、設定値を表示する表示装置を設ける必要がないので、パチンコ遊技機1における装置構成の増大による製造コストの増大を、防止することができる。
なお、本実施例では、表示モニタ29を用いて、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値の表示や、連比、役比、ベース等の表示を行うものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ29を用いて連比や役比、ベース等の表示を行う一方で、表示モニタ29とは異なる設定表示部を用いて設定値の表示を行うようにしてもよい。これにより、表示モニタ29を用いて連比や役比、ベース等の表示を行う制御と、設定表示部を用いて設定値の表示を行う制御とを、明確に分離することができるので、例えば制御プログラムなどによる処理を分散させて簡素化し、制御負担を軽減することができる。このように、表示モニタ29とは異なる設定表示部を用いる場合には、表示モニタ29が配置される基板とは異なる基板に設定表示部が配置されてもよいし、表示モニタ29が配置される基板と共通の基板に設定表示部が配置されてもよい。
(他の特徴部における構成や遊技制御に関する変形例の説明)
図8−21は、遊技中に設定変更処理を実行可能な変形例における表示モニタ29の表示態様を示している。パチンコ遊技機1における設定値は、電源投入時に変更可能な形態に限定されるものではなく、設定値の変更は遊技中に実行可能であってもよい。この場合には、CPU103がメイン処理にてステップSa16より後の処理を開始した後、遊技場の係員などにより遊技機用枠3が開放され、錠スイッチ51をオンとする切替操作とともにクリアスイッチAK001をオンとする押下操作が行われると、それらの操作が検出されたことにより、表示モニタ29では、第1表示部29Aにおいて現在のパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させる。この設定値が表示されている状態において、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001が押下操作されると、その操作が検出されるごとに第1表示部29Aに表示している数値を順次更新して表示する。そして、遊技場の係員などにより錠スイッチ51が押込操作されると、その操作が検出されたことにより、第1表示部29Aに表示されている設定値をパチンコ遊技機1の新たな設定値として、RAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
パチンコ遊技機1における設定値は、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出と、クリアスイッチAK001をオンに押下操作する動作の検出とに基づいて、電源投入時に変更可能な形態に限定されるものではなく、少なくとも錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出に基づいて、電源投入時に変更可能であってもよい。例えば電源投入時にクリアスイッチAK001をオンに押下操作する動作の検出がない場合でも、錠スイ
ッチ51をオンに切替操作する動作の検出に基づいて、RAM102の記憶内容を初期化(クリア)することなく停電時の記憶内容を復旧させ、その後にクリアスイッチAK001をオンに押下操作する動作の検出などに基づいて、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能にしてもよい。このように、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102の記憶内容を初期化(クリア)することによるパチンコ遊技機1の初期化が行われない場合でも、電源投入時のパチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更する制御が行われてもよい。
新たな設定値が格納されるときには、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、特図保留記憶、普図保留記憶や遊技制御フラグ設定部152、遊技制御タイマ設定部153、遊技制御カウンタ設定部154、遊技制御バッファ設定部155などに記憶されている各種フラグやデータを消去してもよい。このように、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、設定値の変更に伴い変動表示結果が大当りとなる保留記憶が新たに発生してしまうことや、新たに普通可変入賞球装置6Bが開放されること(普図当りが発生してしまうこと)、実行中の変動表示結果が不当に大当りとなってしまうことを防止することができる。さらに、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、大当り遊技中であれば大入賞口を閉鎖させたり、普通可変入賞球装置6Bが開放中であれば普通可変入賞球装置6Bを閉鎖させることで遊技者が不適切な利益を得ることを防止することができる。さらに、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。なお、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする形態に限定されるものではなく、元からパチンコ遊技機1に設定されていた設定値を再設定した場合においても保留記憶をクリアしてもよい。表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアしてもよい。これにより、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖される形態に限定されるものではなく、表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖してもよい。これにより、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
図8−22は、表示モニタ29において設定値を表示可能な第1表示部29Aが設けられない変形例における表示態様を示している。表示モニタ29は、第1表示部29A〜第5表示部29Eまでの5つの表示部が設けられ、第2表示部29B〜第5表示部29Eにて表示中の連比、役比、ベースの設定値を第1表示部29Aにおいて表示する形態に限定されるものではなく、表示中の連比、役比、ベースの設定値を表示する表示部を設けなくともよい。図8−22(A)では、表示モニタ29の第2表示部29B〜第5表示部29Eに対応する表示部にて連比、役比、ベースの表示を行い、第1表示部29Aに対応する表示部による設定値の表示が行われない。
図8−22(B)は、設定値の表示を行う表示部が設けられない場合における連比、役比、ベースの表示制御例を示している。この場合には、設定値1での連比、役比、ベースを赤色、設定値2での連比、役比、ベースを緑色、設定値3での連比、役比、ベースを青色にて表示する。設定値に応じて異なる表示色により、連比、役比、ベースを表示することにより、いずれの設定値での数値であるかを把握しやすくすることができる。この表示制御例でも、上記実施例と同様に、設定値1における連比、役比、ベースを5秒間隔ごと
に切替表示が可能であり、表示切替スイッチ300の操作ごとに、設定値1における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示を、設定値2における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示へ、さらには、設定値3における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示へと、循環的に変化させることができればよい。あるいは、設定値1における連比、設定値2における連比、設定値3における連比の5秒間隔での切替表示と、設定値1における役比、設定値2における役比、設定値3における役比の5秒間隔での切替表示と、設定値1におけるベース、設定値2におけるベース、設定値3におけるベースの5秒間隔での切替表示と、を表示切替スイッチ300の操作ごとに循環的な変化が可能であってもよい。
表示モニタ29は、設定値ごとの連比、役比、ベースを表示可能な形態に限定されるものではなく、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。例えば、設定値1〜設定値3の各々で連比、役比、ベースを算出し、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値などのみを表示モニタ29において表示可能とすればよい。さらに、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値を表示モニタ29における初期表示とし、表示切替スイッチ300の操作によって初期表示から他の値に表示モニタ29の表示を切替可能としてもよい。
表示モニタ29は、設定値1における連比、役比、ベースと、設定値2における連比、役比、ベースと、設定値3における連比、役比、ベースと、のうち、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出可能とし、各設定値毎の連比、役比、ベースに加えて、あるいは代えて、これら2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示可能としてもよい。このように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29において表示可能とすることで、パチンコ遊技機1の状態をより詳細に把握することが可能となる。なお、複合情報として、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする形態に限定されるものではなく、2以上の設定値における連比、役比、ベースの平均値を算出して表示モニタ29に表示可能としてもよい。
表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。さらに、表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースを初期表示として表示するとともに、表示切替スイッチ300の操作に応じて、初期表示から他の設定値における連比、役比、ベースの表示に切り替えてもよい。表示モニタ29においては、設定値に応じた所定情報として、所定時間(例えば、1時間)あたりの賞球数等、連比、役比、ベース以外の数値を表示可能としてもよい。
例えば、大当り遊技終了直後や時短状態中等の特定条件下においては、通常時の変動パターン判定テーブルとは異なる特殊変動パターン判定テーブルを用いることによって、通常時よりも特定の変動パターンでの変動表示(例えば短縮非リーチの変動パターン(PA1−4))が実行されやすいようにしてもよい。特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定可能とする場合は、設定されている設定値に応じて、特殊変動パターン判定テーブルを用いた変動パターンの決定を終了して通常時の決定に切り替えるタイミングを異ならせてもよい。具体的には、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、通常時の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、通常時の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の
5回目の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、通常時の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定すればよい。
メイン処理におけるステップSa9でRAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることを示唆し、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、30変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることが確定するなど、特定のタイミングや特定回数の変動表示において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されるか否かに注目させるゲーム性としてもよい。なお、パチンコ遊技機1をこのようなゲーム性とする場合は、設定されている設定値が1のときに、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が最も高く、設定されている設定値が3のときに、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が最も低くなるようにするとともに、設定されている設定値が1の場合にのみ、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、最初の30変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行されるようにすればよい。
変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから通常時の変動パターン判定テーブルに切り替える切替条件(テーブルを切り替えるまでの変動回数)は、設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定してもよい。設定されている設定値に応じて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを切り替える切替条件が異なることによって、特定の変動パターン(例えば、短縮非リーチ(PA1−4))の決定割合が低下したタイミングに遊技者を注目させることができるので、変動パターンによる演出効果を高めることができる。
RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間は、特定の変動パターンの変動表示(例えば、スーパーリーチの変動パターンの変動表示)の決定割合が通常時の各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する場合よりも増加あるいは低下するようにしてもよい。この場合には、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定してもよい。これにより、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間においてスーパーリーチの変動パターンの変動表示回数に遊技者を注目させることができるので、スーパーリーチの変動パターンの変動表示による演出効果を高めることができる。さらに、RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示が実行されるまでの間においてのみ決定可能な変動パターンを設定値ごとに設け、これら設定値に応じた変動パターンによる変動表示の実行によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値を遊技者に対して報知可能としてもよい。
RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ等のスーパーリーチ以外の変動パターンの決定割合が異なっていてもよいし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ、スーパーリーチ等の通常の変動パターンとは異なる変動パターン(例えば、変動時間が0.1等の極端に短い変動パターンや、変動時間が10分等の極端に長い変動パターン)の決定割合が異なるようにしてもよい。
RAM102の初期化(クリア)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから、所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの特定期間は、特定の演出が実行される割合でパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が遊技者にとって有利な設定値であることを示唆する高設定示唆演出を実行可能とし、特定期間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1(最も遊技者にとって有利な設定値)である場合に高設定値示唆演出が最も実行されやすく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3(最も遊技者にとって不利な設定値)である場合に高設定値示唆演出が最も実行されにくくすればよい。特定期間では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が前回パチンコ遊技機1への電源供給が停止したときから変更されたか否かに応じて非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの少なくともいずれかの変動パターンの決定割合が異なるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1は、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として構成され、大当り遊技中に第3カウントスイッチを遊技球が通過したことに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御可能としてもよい。この場合は、大当り種別として、大当り遊技中に第2大入賞口を開放する大当り種別、つまり、遊技球が大当り遊技中に第3カウントスイッチを通過可能な大当り種別(以下、大当りX)と、大当り遊技中に第2大入賞口を開放しない、つまり、遊技球が大当り遊技中に第3カウントスイッチを通過不能な大当り種別(以下、大当りY)を設け、これら大当りXと大当りYの決定割合を設定値に応じて異ならせてもよい。このようにすることで、設定されている設定値に応じて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
変動表示結果が大当りとなる割合や、大当り種別の決定割合が異なることに加えて、あるいは代えて、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数や、大当り遊技中における各ラウンドにおける大入賞口への遊技球の上限入賞数を、設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。さらに、大当り遊技中における第1大入賞口と第2大入賞口の開放パターンを、設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。これにより、大当り遊技状態において付与される賞球数を、設定値に応じて異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
パチンコ遊技機1に可動体を設け、この可動体を変動表示中や大当り遊技中といった遊技中に動作させる可動体演出を実行可能としてもよい。このような可動体を設ける場合は、第2大入賞口の内部における規制部材の進退動作確認などの可変入賞初期化制御を実行可能にするとともに、可動体の動作確認や可動体を初期位置に移動させる可動体初期化制御を演出制御用CPU120により実行可能とし、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されるとき(例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入されたときや、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたとき)に、可変入賞初期化制御と可動体初期化制御を実行するようにしてもよい。これにより、規制部材や可動体の動作に、新たな設定値を的確に反
映させることができる。可変入賞初期化制御や可動体初期化制御は、メイン処理におけるステップSa13またはステップSa14の実行後に実行すればよい。例えば1回目のタイマ割込が発生したタイミングで、可変入賞初期化制御や可動体初期化制御を実行してもよい。可変入賞初期化制御と可動体初期化制御を実行可能である場合は、可変入賞初期化制御を可動体初期化制御よりも前のタイミングにて開始してもよい。あるいは、可変入賞初期化制御と可動体初期化制御を同時に開始するとともに、可変入賞初期化制御を可動体初期化制御よりも先に終了してもよい。これにより、遊技球の入賞にかかわる初期化制御を適切に行うことができる。
設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっていてもよい。特定可変表示パターンは、スーパーリーチの変動パターンとは異なる変動パターンであってもよい。いずれの変動パターンを特定可変表示パターンとするかの設定は、パチンコ遊技機1の仕様に応じて任意に変更可能である。
図8−23および図8−24は、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52の設置箇所を主基板11の側方とした変形例を示している。錠スイッチ51と設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側に設けることによって、遊技場の係員などが遊技機用枠3を開放しなければこれら錠スイッチ51と設定切替スイッチ52を操作不能である。これに加えて、遊技機用枠3の閉鎖時に錠スイッチ51と設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側から被覆するセキュリティーカバー500Aを設けることで、遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更を防止できるようにしてもよい。
セキュリティーカバー500Aは、外枠1aの右側辺下部に取り付けられている。これにより、遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Aがパチンコ遊技機1の背面側から錠スイッチ51と設定切替スイッチ52に近接することによって、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作不能とすることができる。その一方で、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Aが錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とから離間することによって、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすることができる。錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とをパチンコ遊技機1の背面側からカバー体によって被覆するとともに、さらに遊技機用枠3の閉鎖時にパチンコ遊技機1の背面側からカバー体をセキュリティーカバー500Aによってパチンコ遊技機1の背面側から被覆する(セキュリティーカバー500Aによってカバー体を前方に向けて押圧する)ことにより、遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更をより強力に防止できるようにしてもよい。設定切替スイッチ52がクリアスイッチAK001で代用される場合には、設定切替スイッチ52に代えて、クリアスイッチAK001をカバー体やセキュリティーカバー500Aによって被覆すればよい。
図8−25は、セキュリティーカバーを遊技機用枠3に設けた変形例を示している。具体的には、セキュリティーカバー500Bを遊技機用枠3に対して左右方向にスライド可能に設けてもよい。遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Bの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3との間で挟持し、セキュリティーカバー500Bを錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Bをスライド移動させることによって錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすればよい。設定切替スイッチ52がクリアスイッチAK001で代用される場合には、設定切替スイッチ52に代えて、クリアスイッチAK001をセキュリティーカバー500Bによって被覆すればよい。
図8−26は、セキュリティカバーを回動可能に設けた変形例を示している。具体的には、セキュリティーカバー500Cの左端部を遊技機用枠3の背面側に設けられた上下方
向を向く枢軸に対して回動可能に枢支してもよい。このような場合は、遊技機用枠3の閉鎖時に、セキュリティーカバー500Cの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3との間で挟持し、セキュリティーカバー500Cを錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Cを図示しない枢軸周りに回動させることによって錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすればよい。設定切替スイッチ52がクリアスイッチAK001で代用される場合には、設定切替スイッチ52に代えて、クリアスイッチAK001をセキュリティーカバー500Cによって被覆すればよい。
これらのセキュリティーカバーを主基板11に重複するように設ける場合には、セキュリティーカバーを透過性を有する樹脂材等によって構成し、主基板11の実装面や封印シールの視認性を妨げないようにしてもよい。
パチンコ遊技機1は、確変ループタイプやV確変タイプなど、異なる遊技性であってもよい。確変ループタイプやV確変タイプとする場合には、特定の大当り遊技終了後に第1大入賞口を開放対象とする小当りによりに持ち玉を増加させることが可能な機能(いわゆる小当りタイム)を有するようにしてもよい。小当りタイムの機能を有する遊技機とする場合は、設定値に応じて大当り確率を異ならせる(例えば、設定値1の場合は通常状態の大当り確率を1/200とするとともに確変状態の大当り確率を1/20とし、設定値2の場合は通常状態の大当り確率を1/300とするとともに確変状態の大当り確率を1/30とする)ことによって、一方の設定値が設定されている場合は、初当り確率が他の設定値が設定されている場合よりも高いことにより小当りタイムに突入しやすくなるが、確変制御中に大当りとなる確率も他の設定値が設定されている場合よりも高いので、小当りタイムが終了しやすくなる。つまり、確変制御を実行可能なパチンコ遊技機に小当りタイムの機能を搭載する場合は、通常状態における大当り確率が高い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が高い一方で小当りタイムが継続しにくく、通常状態における大当り確率が低い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が低い一方で小当りタイムが継続しやすくなる。このため、確変ループタイプやV確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、小当りタイムの機能を搭載することによって遊技の幅を広げることができるばかりか、大当り確率の低い設定値が設定されているパチンコ遊技機1であっても遊技者に対して遊技を行う意志を惹起させることができる。
V確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、確変制御決定用ラウンドにおける確変制御決定用大入賞口の開放パターンを長期開放パターン(遊技球が確変制御決定用大入賞口に入賞しやすい開放パターン)と短期開放パターン(遊技球が確変制御用大入賞口に入賞しにくい開放パターン)とから決定する場合、これら長期開放パターンと短期開放パターンをパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定することによって、実質的な確変突入確率(確変大当りの割合)を異ならせるようにしてもよい。
遊技領域の所定位置(例えば、第2大入賞口の上方位置)に大当り種別決定用ゲートを設けるとともに、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された後に遊技球が大当り種別決定用ゲートを通過したタイミングにて大当り種別判定用の乱数値MR2を抽出し、抽出したMR2の値に基づいて決定した大当り種別に応じた大当り遊技を開始するようにしてもよい。このように大当り種別決定用ゲートを設ける場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合で大当り種別を決定する(例えば、大当り種別として16ラウンド大当りと4ラウンド大当りが設けられている場合、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合に、16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が最も高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合に、16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が最も低い)ようにしてもよい。
錠スイッチ51や設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001は、遊技機用枠3の前方側に設けてもよい。このように錠スイッチ51や設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001を遊技機用枠3の前方側に設ける場合は、錠スイッチ51や設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001を打球操作ハンドルや打球発射装置の近傍に設けることで、ガラス扉枠3aを開放しなければ操作不能なようにすればよい。
設定されている設定値に応じて異なる割合で決定されるのは、少なくとも大当り遊技状態といった、遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを決定される場合であればよく、大当り種別や変動パターンについては、設定されている設定値にかかわらず共通の割合で決定されるものであってもよい。設定されている設定値に応じて異なる割合で変動表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを決定する一方で、設定されている設定値にかかわらず共通の割合で大当り種別や変動パターンを決定する場合には、設定値が変更されても変動パターンの決定割合は変更されないので、遊技者などに設定値を示唆しない、または示唆しにくくなる。設定されている設定値に応じて異なる割合で変動表示結果だけでなく変動パターンなども決定する場合には、設定値が変更されると変動パターンの決定割合も変更されるので、遊技者などに設定値を示唆できる、または示唆しやすくなる。
以上のように、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100では、電源投入による電力供給の開始に伴い、CPU103がメイン処理を実行することにより、錠スイッチ51やクリアスイッチAK001による動作の検出結果に応じて、設定変更状態、設定確認状態、初期化状態、停電復旧状態のいずれかに制御可能となる。設定変更状態は、設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001の操作による設定値の変更を許可する変更許可状態である。設定確認状態は、表示モニタ29にて、設定されている設定値を確認可能な状態である。初期化状態は、設定変更状態や設定確認状態とは異なり、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)された状態である。停電復旧状態は、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧された状態である。
図8−27は、電源投入時のスイッチ検出に応じた状態制御例を示している。電源スイッチAK002の操作に基づく電源投入により電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオンであるとともに、クリアスイッチAK001がオンである場合には、メイン処理のステップSa13にて設定変更処理が実行されることで、設定変更状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップSa9にてRAM102の記憶内容が初期化される。これに対し、電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオンであり、クリアスイッチAK001がオフである場合には、メイン処理のステップAKS002にて設定確認処理が実行されることで、設定確認状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップSa9が実行されず、ステップSa41、Sa42により、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧される。電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオフであり、クリアスイッチAK001がオンである場合には、メイン処理のステップSa9にてRAM102の記憶内容が初期化されることで、初期化状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップSa12にて錠スイッチ51がオフであると判定されるので、ステップSa13の設定変更処理が実行されない。電力供給が開始されたときに、錠スイッチ51がオフであるとともに、クリアスイッチAK001がオフである場合には、メイン処理のステップSa41、Sa42により、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧されることで、停電復旧状態の制御を行う。この場合には、メイン処理のステップAKS001にて錠スイッチ51がオフであると判定されるので、ステップAKS002の設定確認処理が実行されない。このように、電源スイッチAK002を用いた電源投入の動作に伴い、錠スイッチ51、および、クリアスイッチAK001により、遊技場の係員などによるオンとオフの切替操作や押下操作となる各種動作を検出し、それらの検出結果
に応じた状態の制御を行うことができる。
(上記特徴部に係る手段の説明)
上記実施例には、以下のような特徴部が含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値を表示するための専用の設定値表示手段が設けられており、遊技機のコスト増を防ぐことができないという問題があった。そこで、この問題を解決する特徴部に係る手段1の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口など)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103が大当り開放中処理を実行する部分など)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29など)と、
を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ29の第1表示部29Aによる表示など)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この手段1によれば、設定されている設定値を表示するための表示装置を個別に設ける必要がないので、遊技機のコスト増を防ぐことができる。
上記特徴部の手段2の遊技機として、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分など)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この手段2においては、遊技機の状態を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段3の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分など)
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この手段3においては、各設定値の所定情報を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段4の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分など)
ことを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機が記載されており、この手段4においては、各設定値の所定情報を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段5の遊技機として、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ300など)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、表示切替スイッチ300の操作によって、設定値1の連比、役比、ベースの表示を、設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を、設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分など)
ことを特徴とする手段2〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段5においては、各設定値の所定情報を把握しやすくできる。
上記特徴部の手段6の遊技機として、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分など)
ことを特徴とする手段2〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段6においては、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
上記特徴部の手段7の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分など)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値ごとに個別に算出可能な部分など)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分など)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段7においては、情報の確認作業を容易に行うことができる。
上記特徴部の手段8の遊技機として、前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分など)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分など)、前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分など)
ことを特徴とする手段1〜手段7のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この手段8によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
(他の特徴部に関する演出制御の説明)
図8−28は、上記特徴部を備える実施例において、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施の形態における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。本実施例の演出
制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施の形態と同様の初期化処理(ステップAKS011)を実行した後、上記実施の形態とは異なり、電源投入時コマンド処理(ステップAKS012)を実行する。電源投入時コマンド処理を実行した後には、上記実施の形態と同様に、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップAKS013)、オフであれば(ステップAKS013;No)、ステップAKS013の処理を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップAKS013;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップAKS014)、コマンド解析処理(ステップAKS015)、演出制御プロセス処理(ステップAKS016)、演出用乱数更新処理(ステップAKS017)を順に実行する。
図8−29は、電源投入時コマンド処理として、ステップAKS012にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。例えば、演出制御用CPU120は、電力供給の開始に伴い主基板11から送信された演出制御コマンドを、受信コマンドとして取得し、その内容を判定する。具体的には、受信コマンドがRAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hであるか否かを判定する(ステップAKS021)。RAMクリア通知コマンドではない場合には(ステップAKS021;No)、受信コマンドが停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200Hであるか否かを判定する(ステップAKS022)。停電復旧停止コマンドではない場合には(ステップAKS022;No)、受信コマンドが設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hであるか否かを判定する(ステップAKS023)。設定変更開始コマンドではない場合には(ステップAKS023;No)、受信コマンドが設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hであるか否かを判定する(ステップAKS024)。設定確認開始コマンドではない場合には(ステップAKS024;No)、ステップAKS021に戻り、受信コマンドを取得するまでステップAKS021〜AKS024を繰り返し実行して待機する。なお、受信コマンドを取得できずに予め定められたエラー判定時間が経過した場合には、受信コマンドのエラーが発生したことを報知してもよい。
ステップAKS023にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップAKS023;Yes)、遊技停止状態開始時処理を実行する(ステップAKS025)。遊技停止状態開始時処理では、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となることに対応して、遊技の進行に伴う演出制御の進行を停止させる。ステップAKS025にて実行される遊技停止状態開始時処理では、例えば、主基板11から送信される演出制御コマンドのうち、設定変更終了コマンド以外のコマンドについては、受信を無効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行されないように規制すればよい。設定変更開始コマンドを受信した場合には、設定変更状態となることに対応した遊技停止状態であるときに、遊技停止状態ではないときに実行可能な遊技の進行に伴う各種の演出が、実行されないという範囲あるいは限界としての制限が設けられる。
ステップAKS025にて遊技停止状態開始時処理を実行した後には、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップAKS026)。例えば、演出制御用CPU120は、設定変更報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に設定変更報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから設定変更報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。こうして設定変更報知の制御が開始された後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップAKS027)。ステップAKS027では、主基板11からの受信コマンドが設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHである場合に、設定変更を終了すると判定すればよい。設定変更終了コマンドの受信がなく、設定変更を終了しない場合には(ステップAKS027;No)、ステップAKS027を繰り返し実行し
て待機する。
ステップAKS027にて設定変更を終了すると判定した場合には(ステップAKS027;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行う(ステップAKS028)。例えば、演出制御用CPU120は、演出表示装置5における設定変更報知画面の表示を終了させ、スピーカ8L、8Rによる設定変更報知音声の出力を終了させるように、制御を行えばよい。こうして設定変更報知の制御が終了した後には、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップAKS029)。遊技停止状態終了時処理では、無効とされていた主基板11からのコマンド受信を有効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行可能となるように規制を解除すればよい。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップAKS030)。例えば、演出制御用CPU120は、初期化報知に対応して予め用意された制御データに基づき、予め定められた初期化報知時間が経過するまでの初期化報知期間において、演出表示装置5に初期化報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから初期化報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定した場合にも(ステップAKS021;Yes)、ステップAKS030に進むことで、初期化報知を実行できるようにすればよい。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴いクリアスイッチAK001の押下操作となる動作が検出された場合に対応して、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)されたことを報知できる。
ステップAKS024にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップAKS024;Yes)、遊技停止状態開始時処理を実行する(ステップAKS031)。ステップAKS031にて実行される遊技停止状態開始時処理では、例えば、主基板11から送信される演出制御コマンドのうち、設定確認終了コマンド以外のコマンドについては、受信を無効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行されないように規制すればよい。設定確認開始コマンドを受信した場合には、設定確認状態となることに対応した遊技停止状態であるときに、遊技停止状態ではないときに実行可能な遊技の進行に伴う各種の演出が、実行されないという範囲あるいは限界としての制限が設けられる。
ステップAKS031にて遊技停止状態開始時処理を実行した後には、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップAKS032)。例えば、演出制御用CPU120は、設定確認報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に設定確認報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから設定確認報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。こうして設定確認報知の制御が開始された後には、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップAKS033)。ステップAKS033では、主基板11からの受信コマンドが設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hである場合に、設定確認を終了すると判定すればよい。設定確認終了コマンドの受信がなく、設定確認を終了しない場合には(ステップAKS033;No)、ステップAKS033を繰り返し実行して待機する。
ステップAKS033にて設定確認を終了すると判定した場合には(ステップAKS033;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行う(ステップAKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、演出表示装置5における設定確認報知画面の表示を終了させ、スピーカ8L、8Rによる設定確認報知音声の出力を終了させるように、制御を行えばよい。こうして、設定確認報知の制御が終了した後には、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップAKS035)。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の
演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行可能となるように規制を解除すればよい。
その後、停電復旧報知を実行する制御を行ってもよい。例えば、演出制御用CPU120は、停電復旧報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に停電復旧報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから停電復旧報知音声を出力させるように、制御を行ってもよい。ステップAKS022にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定した場合にも(ステップAKS022;Yes)、停電復旧報知を実行できるようにしてもよい。これらの場合には、電源投入による電力供給の開始に伴いクリアスイッチAK001の押下操作となる動作が検出されない場合に対応して、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧されたことを報知できればよい。
図8−30は、本実施例において、演出制御による報知や画面表示などに関し、制御の優先度を示している。パチンコ遊技機1では、電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態や設定確認状態に制御された場合に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となる。これに対応して、演出制御用CPU120は、電源投入時コマンド処理のステップAKS025やステップAKS031にて、遊技停止状態開始時処理を実行する。遊技停止状態開始時処理が実行された後には、設定変更終了コマンドや設定確認終了コマンドとは異なるコマンドの受信が無効となり、通常の演出に関する制御が実行されないように規制される。そのため、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01は、演出制御に関する優先度のうちで、最も高い優先度となる。例えば節電機能等設定画面などの優先度AKP02は、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01よりも低い優先度となる。節電機能等設定画面は、パチンコ遊技機1(遊技機用枠3)の背面側に設けられた出力量切替スイッチのスイッチ位置を、特定位置として予め定められた位置とした場合に、節電機能の有無や種類、RTCによる現在日時の設定などを可能にするために、演出表示装置5にて表示可能な画面である。磁石エラー報知などの優先度AKP03は、節電機能等設定画面などの優先度AKP02よりも低い優先度となるので、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01よりも低い優先度となる。通常時における遊技の進行に対応した通常遊技画面の優先度AKP0Zは、演出制御に関する優先度のうちで、最も低い優先度となるので、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01よりも低い優先度となる。
このように、設定変更報知や設定確認報知の優先度AKP01は、節電機能等設定画面などの優先度AKP02よりも高いので、電源投入時コマンド処理のステップAKS026により設定変更報知を開始する制御が行われた場合や、ステップAKS032により設定確認報知を開始する制御が行われた場合には、設定変更や設定確認の終了となる前に、仮に、出力量切替スイッチのスイッチ位置が特定位置に切り替えられたとしても、出力量切替スイッチを切り替えたことによる節電機能等設定画面の表示は開始されない。こうして、設定変更報知画面や設定確認報知画面といった、パチンコ遊技機1における設定値に関する表示を、節電機能等設定画面といった、演出の出力量あるいは出力制御に関する表示よりも優先して表示する。これにより、設定値に関する表示が適切に行われるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(他の特徴部における演出制御に関する変形例の説明)
図8−31は、遊技中に設定確認処理を実行可能な変形例において実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1における設定値は、電源投入時に確認可能な形態に限定されるものではなく、設定値の確認は遊技中に実行可能であってもよい。この場合には、CPU103がメイン処理にてステップSa16より後の処理を開始した後、遊技場の係員などにより遊技機用枠3が開放され、錠スイッチ51をオンとする切替操作が行われると、その操作が検出されたことにより、表示モニタ29
では、第1表示部29Aにおいて現在のパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させる。この表示は、遊技場の係員などにより設定切替スイッチ52あるいはクリアスイッチAK001が押下操作されても変更されず、現在のパチンコ遊技機1で設定されている設定値を確認するための表示となっている。遊技中に設定確認処理の実行が開始されるときには、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hが送信される。設定確認処理の実行が終了するときには、設定確認状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hが送信される。変形例における演出制御メイン処理では、ステップAKS017にて演出用乱数更新処理を実行した後に、進行中設定確認処理(ステップAKS01A)を実行してから、ステップAKS013に戻る。
図8−32は、進行中設定確認処理として、ステップAKS01Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。例えば、演出制御用CPU120は、表示モニタ29にて、設定されている設定値を確認可能に表示している設定確認中であるか否かを判定する(ステップAKS051)。ステップAKS051では、例えばステップAKS058における制御が行われた後、ステップAKS060における制御が行われるまでの期間において、設定確認中であると判定すればよい。設定確認中ではない場合には(ステップAKS051;No)、主基板11から送信された設定確認開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS052)。このとき、設定確認開始コマンドを受信した場合には(ステップAKS052;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技の進行中であるか否かを判定する(ステップAKS053)。ステップAKS053では、主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドを受信した後、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信するまでの期間において、遊技の進行中ではないと判定し、それ以外の期間では、遊技の進行中であると判定すればよい。
ステップAKS053にて遊技の進行中であると判定した場合には(ステップAKS053;Yes)、進行中設定確認フラグをオン状態にセットする(ステップAKS054)。進行中設定確認フラグは、遊技の進行中に設定確認開始コマンドを受信したことを示すフラグである。ステップAKS052にて設定確認開始コマンドを受信していないと判定した場合や(ステップAKS052;No)、ステップAKS054にて進行中設定確認フラグをオンとした後には、主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS055)。このとき、客待ちデモ指定コマンドの受信がなければ(ステップAKS055;No)、進行中設定確認処理を終了する。
ステップAKS055にて客待ちデモ指定コマンドを受信したと判定された場合には(ステップAKS055;Yes)、進行中設定確認フラグがオンであるか否かを判定する(ステップAKS056)。このとき、進行中設定確認フラグがオフであれば(ステップAKS056;No)、進行中設定確認処理を終了する。これに対し、進行中設定確認フラグがオンである場合には(ステップAKS056;Yes)、進行中設定確認フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップAKS057)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップAKS058)。ステップAKS053にて遊技の進行中ではないと判定された場合にも(ステップAKS053;No)、ステップAKS058に進み、設定確認報知を開始する制御を行う。これにより、遊技の進行中に設定確認開始コマンドを受信した場合には、客待ちデモ指定コマンドを受信してから、設定確認報知を開始することができる。
ステップAKS051にて設定確認中であると判定された場合には(ステップAKS051;Yes)、設定確認終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップAKS059)。このとき、設定確認終了コマンドを受信していなければ(ステップAKS059
;No)、進行中設定確認処理を終了する。これに対し、設定確認終了コマンドを受信したと判定された場合には(ステップAKS059;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行う(ステップAKS060)。
このような進行中設定確認処理が実行されることにより、遊技中に設定確認処理が実行されて設定されている設定値が表示モニタ29に表示される場合に、演出制御基板12の側では、主基板11から送信された客待ちデモ表示コマンドを受信してから、設定確認報知画面の表示や設定確認報知音声の出力を開始することができる。これにより、遊技の進行に伴う演出の実行中に設定値が確認可能となった場合に、実行中の演出が中止されないようにして、設定値の確認による不都合を防止できる。
なお、主基板11の側において、遊技中に設定確認処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信可能になってから、設定確認状態の制御を行うようにしてもよい。この場合には、例えば、客待ちデモ指定コマンドとともに設定確認開始コマンドを、演出制御基板12に対して送信してもよい。あるいは、客待ちデモ指定コマンドとともに設定確認開始コマンドを送信するものに代えて、遊技中の設定確認に対応する専用のコマンドを送信して、遊技の進行が終了した後に、設定されている設定値を確認可能な状態の制御を行うようにしてもよい。
あるいは、設定されている設定値は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられた表示モニタ29にて表示され、演出表示装置5では設定値に対応する表示を行う必要がない。そこで、遊技中に設定確認処理を実行する場合には、主基板11から演出制御基板12に対して設定確認開始コマンドなどを送信せずに、表示モニタ29にて設定値を確認可能な表示を開始する制御を行うようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12において、遊技の進行に伴う演出の実行が継続するように、演出制御用CPU120などによる制御を行うようにしてもよい。
設定変更報知や設定確認報知に加えて、設定変更終了報知や設定確認終了報知を実行可能にしてもよい。例えば、電源投入時コマンド処理では、ステップAKS028での制御により、設定変更報知が終了するとともに、設定変更終了報知期間の開始に伴い設定変更終了報知が開始され、設定変更終了報知期間の終了に伴い設定変更終了報知を終了させてもよい。また、電源投入時コマンド処理では、ステップAKS034での制御により、設定確認報知が終了するとともに、設定確認終了報知期間の開始に伴い設定確認終了報知が開始され、設定確認終了報知期間の終了に伴い設定確認終了報知を終了させてもよい。
設定変更報知では、演出表示装置5に設定変更報知画面を表示することなく、スピーカ8L、8Rから設定変更報知音声を出力させるように、制御が行われてもよい。設定確認報知では、演出表示装置5に設定確認報知画面を表示することなく、スピーカ8L、8Rから設定確認報知音声を出力させるように、制御が行われてもよい。あるいは、設定変更報知では、設定変更報知画面の表示や設定変更報知音声の出力に加え、または一部もしくは全部に代えて、遊技効果ランプ9の一部もしくは全部の発光部材、または遊技効果ランプ9とは別個に設けられた報知ランプといった任意の発光部材を、予め定められた設定変更報知態様で発光させる制御が行われてもよい。設定確認報知では、設定確認報知画面の表示や設定確認報知音声の出力に加え、または一部もしくは全部に代えて、遊技効果ランプ9の一部もしくは全部に代えて、遊技効果ランプ9の一部もしくは全部の発光部材、または遊技効果ランプ9とは別個に設けられた報知ランプといった任意の発光部材を、予め定められた設定確認報知態様で発光させる制御が行われてもよい。このように、設定変更報知は、任意の演出装置あるいは演出装置とは異なる報知装置を用いて、設定値が変更可能な状態であることの報知を行うことができればよい。設定確認報知は、任意の演出装置あるいは演出装置とは異なる報知装置を用いて、設定値が確認可能な状態であることの報
知を行うことができればよい。なお、設定変更報知や設定確認報知が行われる形態に限定されるものではなく、設定変更報知や設定確認報知の一方または双方が行われないものであってもよい。
設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHと、設定確認終了コマンドとなる9401Hとが用意される形態に限定されるものではなく、設定変更終了コマンドおよび設定確認終了コマンドとして、共通の設定終了時コマンドが用いられるものであってもよい。この場合、電源投入時コマンド処理では、ステップAKS027にて、設定終了時コマンドを受信したときに設定変更を終了すると判定し、ステップAKS033にて、設定終了時コマンドを受信したときに設定確認を終了すると判定すればよい。
(特徴部71AKに関する説明)
図8−33は、本実施例の特徴部71AKに関し、パチンコ遊技機1の背面側に設けられた出力量切替スイッチ71AK001の構成例を示している。出力量切替スイッチ71AK001は、パチンコ遊技機1の背面側において、演出制御用CPU120が搭載された演出制御基板12の右上部分に設けられていればよい。出力量切替スイッチ71AK001は、演出制御基板12を収容する基板ケースに形成された開口部を介して外部から操作可能となっている。出力量切替スイッチ71AK001は、所定の演出出力などを初期設定するためのスイッチ切替操作といった、所定の動作を検出可能な回転式のスイッチであればよい。出力量切替スイッチ71AK001により初期設定される演出出力には、少なくとも、スピーカ8L、8Rの音量が含まれていればよい。また、遊技効果ランプ9などの発光部材の発光量が含まれていてもよい。例えば遊技場の係員が遊技機用枠3を開放したときに、出力量切替スイッチ71AK001を操作可能な状態になる。このように、出力量切替スイッチ71AK001は、遊技機用枠3を開放することが、演出出力の初期設定を変更可能にする条件となっている。出力量切替スイッチ71AK001は、演出出力を複数段階のいずれかに初期設定する。また、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に応じて、スティックコントローラ31Aなどを用いて遊技者による演出出力の変更調整を許可するか禁止するかが切り替えられる。演出制御用CPU120は、こうした演出出力の設定を示すデータを、出力設定情報としてRAM122の所定領域などに記憶させればよい。
図8−33(B)に示すように、出力量切替スイッチ71AK001は、「0」から「F」までの計16個のチャンネルを備えており、ツマミ71AK002を回動操作する動作により、チャンネルに対応するスイッチ位置を切り替えることができる。本実施例では、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「0」〜「F」のいずれであるかに応じて、音量が6段階のいずれかに初期設定されるとともに、遊技者による音量調整を許可するか否かが切り替えられる。出力量切替スイッチ71AK001は直接または所定回路を介して演出制御用CPU120に接続され、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を示す切替スイッチ信号が演出制御用CPU120に入力されることにより、チャンネルに対応するスイッチ位置を特定することができる。
図8−34は、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に応じた演出出力などの初期設定制御71AKC01を示している。この初期設定制御71AKC01において、例えば、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「5」である場合には、スピーカ8L、8Rから出力される音声の音量について、「音量6(最大)」に応じて上限音量が「97.0」に初期設定され、遊技者による音量設定(調整)が可能(許可)に制御される。なお、スピーカ8L、8Rから出力される音声の音量に限定されず、例えば遊技効果ランプ9の光量といった、任意の演出装置の出力量を出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に応じて初期設定できればよい。出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「6」〜「F」のいずれかである場合には、遊技者による音量設
定(調整)が不可(禁止)となるので、初期設定された演出出力により演出が実行される。また、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」である場合に対応して、演出表示装置5において節電機能等設定画面が表示可能となり、節電機能の有無や種類(節電モード)、および、RTC126により現在日時を示す値の設定(変更)を行うことができる。
このように、出力量切替スイッチ71AK001は、演出制御用CPU120が搭載された演出制御基板12に設けられ、演出出力の調整に関する動作をツマミ71AK002により受け付けて、スイッチ位置を切り替える動作の検出に基づいて、演出の出力量を複数段階のいずれかに制御することを可能にする。演出制御用CPU120では、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定可能なスイッチ信号に基づいて、演出の出力量を複数段階のいずれかに制御するための処理が実行される。
図8−35は、特徴部71AKに関して、設定変更報知、設定確認報知、初期化報知の実行例を示している。この実行例では、設定変更報知として、図8−35(A)に示すように、設定変更報知画面71AKD01が演出表示装置5に表示され、設定変更報知音声71AKE01がスピーカ8L、8Rから出力される。また、設定確認報知として、図8−35(B)に示すように、設定確認報知画面71AKD02が演出表示装置5に表示され、設定確認報知音声71AKE02がスピーカ8L、8Rから出力される。初期化報知として、図8−35(C)に示すように、初期化報知画面71AKD03が演出表示装置5に表示され、初期化報知音声71AKE03がスピーカ8L、8Rから出力される。特徴部71AKでは、上記実施例と同様に、演出制御メイン処理のステップAKS012にて電源投入時コマンド処理が実行される。この電源投入時コマンド処理では、ステップAKS026での制御により、設定変更報知が開始され、ステップAKS028での制御により、設定変更報知が終了する。また、ステップAKS032での制御により、設定確認報知が開始され、ステップAKS034での制御により、設定確認報知が終了する。さらに、ステップAKS030での制御により、初期化報知期間の開始に伴い初期化報知が開始され、初期化報知期間の終了に伴い初期化報知が終了する。なお、設定変更報知画面71AKD01、設定確認報知画面71AKD02、初期化報知画面71AKD03は、演出表示装置5における表示領域の全体に表示される態様に限定されず、演出表示装置5における表示領域の一部に表示される態様であってもよい。
特徴部71AKは、出力量切替スイッチ71AK001を備えて構成され、音量などの演出出力を、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に対応した複数段階のいずれかとする初期設定ができる。その一方で、設定変更報知、設定確認報知、初期化報知における音声出力は、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に対応した音量の初期設定にかかわらず、パチンコ遊技機1において出力可能な最大音量である「音量6(最大)」(上限音量「97.0」)にて、出力すればよい。例えば、設定変更報知では、「設定変更中です」というメッセージが報知される設定変更報知音声71AKE01を、スピーカ8L、8Rから最大音量で出力する。設定確認報知では、「設定確認中です」というメッセージが報知される設定確認報知音声71AKE02を、スピーカ8L、8Rから最大音量で出力する。初期化報知では、「初期化されました」というメッセージが報知される初期化報知音声71AKE03を、スピーカ8L、8Rから最大音量で出力する。
このように、出力量切替スイッチ71AK001におけるスイッチ位置を切り替える動作に応じて、演出出力の調整に関する動作を検出し、その検出に基づいて演出の出力量を複数段階のいずれかに制御する一方で、パチンコ遊技機1における設定値の変更に関する報知となる設定変更報知では、設定変更報知音声71AKE01の出力として、演出出力の調整に関する動作の検出にかかわらず共通の出力量となる最大音量により報知を行う。
設定確認報知や初期化報知でも、設定確認報知音声71AKE02や初期化報知音声71AKE03の出力として、演出出力の調整に関する動作の検出にかかわらず共通の出力量となる最大音量により報知を行えばよい。このように、共通の出力量により報知を行うので、設定値の変更や確認、RAM102における記憶内容の初期化(クリア)に伴い、不正行為が行われることを防止できる。
図8−36は、特徴部71AKに関して、遊技者音量調整や節電機能設定などが行われる場合の表示例を示している。例えば、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「0」であり、未だ遊技者による演出出力の調整が行われていない場合には、音量設定が「音量1(最小)」である。図8−36(A)は、この場合に対応して演出表示装置5に表示される遊技者音量調整画面71AKD11を示している。遊技者音量調整画面71AKD11は、6段階の音量に対応した6個のメモリを示す演出画像を含み、現在の音量に応じて、各メモリの表示色を異ならせる。例えば、音量設定が「音量1(最小)」であるときには、1つのメモリを第1表示色(例えば赤色)で表示する一方、残った5つのメモリを第2表示色(例えば白色)で表示する。このとき、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を右に傾倒操作する動作が検出されたことに対応して、音量設定を「音量2」に変更するとともに、遊技者音量調整画面71AKD11において第1表示色のメモリを1つ増加させる。このように、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を第1方向(右方向など)に傾倒操作する第1動作が検出されるごとに、演出出力の設定が最大に達するまで、複数段階の演出出力量を1段階ずつ増加させるように変更すればよい。一方、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を第2方向(左方向)に傾倒操作する第2動作が検出されるごとに、演出出力の設定が最小に達するまで、複数段階の演出出力量を1段階ずつ減少させるように変更すればよい。
出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」である場合には、節電機能やRTC126の値を設定可能になる。図8−36(B)は、この場合に対応して演出表示装置5に表示される節電機能等設定画面71AKD12を示している。節電機能等設定画面71AKD12は、節電機能設定を行うための表示エリアと、RTC126による現在日時(現在時刻)の値を設定するための表示エリアとを含んでいる。節電機能等設定画面71AKD12が表示されたときに、遊技場の係員などがスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作する動作が検出されたことに応じて、節電機能の有無や種類(節電モード)、および、RTC126による現在日時を示す値の設定(変更)を実行する。演出制御用CPU120では、節電機能等設定画面71AKD12の表示や、各設定を変更する動作の検出に基づいて、節電機能などを設定(変更)するための処理が実行される。例えば節電機能等設定画面71AKD12の表示において「節電モードA」を選択することが設定された場合には、デモ画面表示が行われる客待ちデモ中であるときに限り、節電機能を発動させる制御が行われるものであればよい。また、節電機能等設定画面71AKD12の表示において「節電モードB」を選択することが設定された場合には、客待ちデモ中に加えて変動表示の実行中にも、例えば遊技効果ランプ9の輝度(発光量)を低下させるなど、節電機能を発動させる制御が行われるものであればよい。
図8−37は、特徴部71AKに関して、演出制御用CPU120により実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施例における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。特徴部71AKの演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に初期化処理(ステップ71AKS011)、電源投入時コマンド処理(ステップ71AKS012)を実行する。ステップ71AKS011の初期化処理は、上記実施例におけるステップAKS011の初期化処理に対応する処理であり、ステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理は、上記実施例におけるステップAKS012の電源投入時処理に対応する処理であればよい。ステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理を実行した後、上記
実施例とは異なり、開始時出力切替処理(ステップAKS013)を実行する。その後には、上記実施例と同様に、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップ71AKS014)、オフであれば(ステップ71AKS014;No)、ステップ71AKS014の処理を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップ71AKS014;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ71AKS015)、コマンド解析処理(ステップ71AKS016)、演出制御プロセス処理(ステップ71AKS017)、演出用乱数更新処理(ステップ71AKS018)を順に実行する。さらに、特徴部71AKの演出制御メイン処理では、進行中出力変更処理(ステップ71AKS019)を実行してから、ステップ71AKS014に戻る。
図8−38は、開始時出力切替処理として、ステップ71AKS013にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。開始時出力切替処理において、演出制御用CPU120は、出力量切替スイッチ71AK001からの切替スイッチ信号に基づいて、スイッチ位置を特定する(ステップ71AKS031)。このときには、特定されたスイッチ位置が「F」であるか否かを判定する(ステップ71AKS032)。そして、スイッチ位置が「F」以外である場合には(ステップ71AKS032;No)、スイッチ位置に応じた演出出力の調整により、出力量の初期設定を切り替える制御を行い(ステップ71AKS033)、開始時出力切替処理を終了する。ステップ71AKS033では、例えばチャンネルに対応するスイッチ位置を特定可能に示す初期出力設定データを、RAM122の所定領域に記憶させればよい。
ステップ71AKS032にてスイッチ位置が「F」であると判定された場合には(ステップ71AKS032;Yes)、節電機能などの設定を開始する制御を行う(ステップ71AKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、節電機能などの設定に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に節電機能等設定画面71AKD12を表示させるように、制御を行えばよい。こうして節電機能などを設定する制御が開始された後には、設定が完了したか否かを判定する(ステップ71AKS035)。ステップ71AKS035では、節電機能等設定画面71AKD12において、「終了」を示す項目の選択が確定した場合に、設定が完了したと判定すればよい。この設定が完了していない場合には(ステップ71AKS035;No)、節電機能などの設定中に対応する制御を行い(ステップ71AKS036)、ステップ71AKS035に戻る。ステップ71AKS036では、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を傾倒操作する動作の検出や、プッシュボタン31Bを押下操作する動作の検出などに応じて、節電機能等設定画面71AKD12における表示を変更可能となるように、制御を行えばよい。
ステップ71AKS035にて設定が完了したと判定された場合には(ステップ71AKS035;Yes)、節電機能などの設定を終了する制御を行い(ステップ71AKS037)、開始時出力切替処理を終了する。ステップ71AKS037において、例えば、演出制御用CPU120は、節電機能の有無や種類(節電モード)を示す節電機能データを、RAM122の所定領域などに記憶させる。また、RTC126の値を変更する設定が行われた場合には、変更後の値を示すデータがRTC126にセットされる。
図8−39は、進行中出力変更処理として、ステップ71AKS019にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。進行中出力変更処理において、演出制御用CPU120は、切替許可条件が成立したか否かを判定する(ステップ71AKS051)。切替許可条件は、パチンコ遊技機1における遊技制御の進行に伴う演出制御の実行中に、出力量切替スイッチ71AK001を用いた演出出力の調整を許可する条件として、予め定められていればよい。例えば、遊技機用枠3が開放された場合に、切替許可条件が成立
するようにしてもよい。このような切替許可条件が成立した場合には(ステップ71AKS051;Yes)、出力量切替スイッチ71AK001からの切替スイッチ信号に基づいて、スイッチ位置を検出する(ステップ71AKS052)。この検出結果により、スイッチ位置の変更があったか否かを判定する(ステップ71AKS053)。例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に記憶されている初期出力設定データに示されるスイッチ位置と、切替スイッチ信号から特定されるスイッチ位置とを比較して、比較結果が合致しない場合に、スイッチ位置の変更があったと判定すればよい。
ステップ71AKS053にてスイッチ位置の変更があったと判定された場合には(ステップ71AKS053;Yes)、変更後のスイッチ位置が「F」であるか否かを判定する(ステップ71AKS054)。このとき、スイッチ位置が「F」以外である場合には(ステップ71AKS054;No)、スイッチ位置に応じた演出出力の調整により、出力量の初期設定を切り替える制御を行う(ステップ71AKS055)。ステップ71AKS055では、例えばチャンネルに対応するスイッチ位置を特定可能に示す初期出力設定データを、RAM122の所定領域に記憶(更新)させればよい。
ステップ71AKS054にてスイッチ位置が「F」であると判定された場合には(ステップ71AKS054;Yes)、節電機能などの設定を開始する制御を行う(ステップ71AKS056)。この場合には、開始時出力切換処理のステップ71AKS034〜71AKS037と同様の処理を実行すればよい。すなわち、設定が完了したか否かを判定し(ステップ71AKS057)、完了していない場合には(ステップ71AKS057;No)、節電機能などの設定中に対応する制御を行い(ステップ71AKS058)、ステップ71AKS057に戻る。その後、設定が完了した場合には(ステップ71AKS057;Yes)、節電機能などの設定を終了する制御を行う(ステップ71AKS058)。
ステップ71AKS051にて切替許可条件が成立していない場合や(ステップ71AKS051;No)、ステップ71AKS053にてスイッチ位置の変更がない場合(ステップ71AKS053;No)、あるいは、ステップ71AKS055やステップ71AKS059にて制御を行った後には、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に基づき、遊技者による音量などの調整が可能であるか否かを判定する(ステップ71AKS060)。ステップ71AKS060では、出力量切替スイッチ71AK001における現在のスイッチ位置が「0」〜「5」のいずれかである場合に、遊技者による音量設定(調整)が可能(許可)であることに対応して、遊技者による調整が可能であると判定すればよい。遊技者による調整が不可(禁止)である場合には(ステップ71AKS060;No)、進行中出力変更処理を終了する。なお、ステップ71AKS051にて切替許可条件が成立したか否かを判定するものに限定されず、ステップ71AKS051による判定を行うことなく、ステップ71AKS052によるスイッチ位置の検出が行われるものであってもよい。
ステップ71AKS060にて遊技者による調整が可能であると判定された場合には(ステップ71AKS060;Yes)、演出の出力量を変更させる動作の検出があったか否かを判定する(ステップ71AKS061)。ステップ71AKS061では、例えば遊技者音量調整画面71AKD11を表示しているときに、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作する動作の検出結果に基づいて、複数段階の演出出力量を変更させる動作の検出があったか否かを判定すればよい。このような動作の検出がない場合には(ステップ71AKS061;No)、進行中出力変更処理を終了する。これに対し、動作の検出があったと判定された場合には(ステップ71AKS061;Yes)、検出結果に応じた出力量を調整する制御を行い(ステップ71AKS062)、進行中出力変更処理を終了する。ステップ71AKS062では、遊技者音量調整画面71AK
D11において、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出された場合に、変更後の音量設定などを示す更新出力設定データを、RAM122の所定領域に記憶(更新)させればよい。
(特徴部71AKに関する変形例の説明)
図8−40は、特徴部71AKの変形例において、演出制御による報知や画面表示などに関し、制御の優先度を示している。パチンコ遊技機1では、電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御された場合に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となる。これに対し、電源投入による電力供給の開始に伴い、設定確認状態に制御された場合には、遊技停止状態とならないように制御してもよい。これに対応して、演出制御用CPU120は、電源投入時コマンド処理のステップAKS031における遊技停止状態開始時処理を実行しないようにして、設定確認状態である場合には、例えば出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定可能な切替スイッチ信号の入力を有効にしてもよい。この場合に、設定変更報知の優先度71AKP11は、演出制御に関する優先度のうちで、最も高い優先度となり、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも高い優先度となる。これに対し、設定確認報知の優先度71AKP13は、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも低い優先度となる。通常時における遊技の進行に対応した通常遊技画面の優先度71AKP1Zは、演出制御に関する優先度のうちで、最も低い優先度となるので、設定変更報知の優先度AKP11や節電機能等設定画面などの優先度71AKP12、さらには設定確認報知の優先度AKP13よりも、低い優先度となる。
このように、設定変更報知の優先度71AKP11は、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも高いので、電源投入時コマンド処理のステップAKS026により設定変更報知を開始する制御が行われた場合には、設定変更の終了となる前に、仮に、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」の特定位置に切り替えられたとしても、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を切り替える動作の検出にかかわらず節電機能等設定画面71AKD12の表示は開始されない。これに対し、設定確認報知の優先度71AKP13は、節電機能等設定画面などの優先度71AKP12よりも低いので、電源投入時コマンド処理のステップAKS032により設定確認報知を開始する制御が行われた場合には、設定確認の終了となる前に、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」の特定位置に切り替えられたときには、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を切り替える動作の検出に基づいて、節電機能等設定画面71AKD12の表示が開始されてもよい。このように、設定値の変更を行うときには演出の出力量の初期設定を切り替える制御が実行されない一方で、設定値の確認を行うときには演出の出力量の初期設定を切り替える制御が実行されてもよい。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定値の確認とともに演出の出力量の段階を適切に制御することができる。
ステップ71AKS012にて電源投入時コマンド処理を実行してからステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行することで、設定変更状態であるときには出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出にかかわらず演出の出力量の制御を実行しないように制限する形態に限定されるものではなく、電源投入時コマンド処理にて出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作が検出されたか否かを判定可能とし、その動作が検出された場合には、スイッチ位置を特定可能に示す情報を記憶しておき、設定変更状態が終了してから、記憶情報に基づいて演出の出力量の制御を実行するものであってもよい。例えば、上記実施例の電源投入時コマンド処理において、ステップAKS027により設定変更の終了ではないと判定された場合に、出力量切替スイッチ71AK001からの切替スイッチ信号に基づいて、スイッチ位置を特定する。このときには、スイッチ位置の特定結果を示す情報を、RAM122の所定領
域に記憶させておく。その後、開始時出力切替処理のステップ71AKS031では、スイッチ位置の特定結果を示す情報に基づいて、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定すればよい。この場合にも、設定変更状態であるときには、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出にかかわらず演出の出力量の制御を実行しないように制限できる。
あるいは、設定変更状態であるときには、例えば出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置が「F」であるか否かといった、特定のスイッチ位置であるか否かの判定を行い、特定のスイッチ位置である場合には、節電機能等設定画面71AKD12を演出表示装置5に表示する制御よりも、設定変更報知画面71AKD01を演出表示装置5に表示する制御を優先して行うようにしてもよい。この場合には、電源投入時コマンド処理のステップAKS028における制御により、設定変更報知が終了すると、優先して行っていた設定変更報知画面71AKD01を演出表示装置5に表示する制御も終了するので、演出表示装置5において節電機能等設定画面71AKD12の表示を開始させることができればよい。
スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bとは異なり、遊技者が所定操作する動作を検出可能な検出装置を設け、この検出装置による動作の検出に基づいて、パチンコ遊技機1における設定値を変更可能にしてもよい。例えば錠スイッチ51やクリアスイッチAK001とともに、あるいは代えて、遊技者による切替操作や押下操作などの動作を検出可能な設定値変更スイッチを設け、設定値変更スイッチにより遊技者の動作が検出されたことに基づいて、クリアスイッチAK001により動作が検出されたときと同様に、パチンコ遊技機1における設定値を変更するものであってもよい。
以上のように、特徴部71AKの演出制御メイン処理では、ステップ71AKS012にて、上記実施例と同様に電源投入時コマンド処理を実行した後、ステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行する。電源投入時コマンド処理では、例えばステップAKS025やステップAKS031にて、遊技停止状態開始時処理を実行する。遊技停止状態開始時処理が実行された後には、設定変更終了コマンドや設定確認終了コマンドとは異なるコマンドの受信が無効となり、通常の演出に関する制御が実行されないように規制される。この場合には、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を特定可能な切替スイッチ信号の入力も無効となり、スイッチ位置に応じた演出出力の調整や節電機能等設定画面71AKD12の表示が行われないように、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出に基づく制御が制限(禁止)される。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合には、演出の出力量の調整に関する動作の検出にかかわらず、演出の出力量の初期設定を切り替える制御の実行が制限(禁止)される。これにより、設定値を変更するための制御が、演出の出力量の初期設定を切り替える制御よりも優先されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じた演出の実行を制御する。演出制御用CPU120は、演出制御基板に備えられている。出力量切替スイッチ71AK001は、演出制御用CPU120が搭載された演出制御基板12に設けられ、演出の出力量の調整に関する動作をツマミ71AK002により受け付ける。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出の出力量の初期設定を適切に切り替えることができる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AKの演出制御メイン処理では、ステップ71AKS012にて電源投入時コマンド処理を実行した後に、ステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行
する。ステップ71AKS013の開始時出力切替処理では、ステップ71AKS033にて、スイッチ位置に応じた演出出力の初期設定を切り替える制御を行い、または、ステップ71AKS034〜71AKS037にて、節電機能などを設定する制御を行う。こうして、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合には、設定変更状態が終了する前に出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出があると、設定変更状態が終了してから、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出に基づいた演出の出力量の段階に制御する。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出の出力量の初期設定を適切に切り替えることができる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
演出表示装置5の表示画面やスピーカ8L、8Rからの音声出力により設定変更報知を行う場合に、設定変更報知音声71AKE01は、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置に対応した音量の初期設定にかかわらず、パチンコ遊技機1において出力可能な最大音量により出力される。このように、出力量切替スイッチ71AK001のスイッチ位置を変更する動作の検出にかかわらず共通の出力量により報知を行うことにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、不正行為が行われることも防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
(特徴部71AKに係る手段の説明)
以上の特徴部71AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、演出に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2015−29614号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2015−29614号公報に記載の技術では、有利度が異なる複数の設定を変更中に、演出の設定を変更するときの制御について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部71AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
演出の出力量の調整に関する動作を検出可能な演出調整用検出手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001など)と、
前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづいて演出の出力量を複数段階のいずれかに制御する出力量制御手段(例えばステップ71AKS013の開始時出力切替処理やステップ71AKS019の進行中出力変更処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記変更許可状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にかかわらず前記出力量制御手段による制御の実行を制限する制限手段(例えばステップ71AKS012の電源投入時コマンド処理としてステップAKS012の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備える、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときには出力量制御手段による制御の実行が制限されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段2の遊技機として、
遊技の進行に応じた演出の実行を制御する演出制御手段(例えば演出制御用CPU120など)と、
前記演出制御手段が設けられた演出制御基板(例えば演出制御基板12など)とを備え、
前記演出制御基板に、前記演出調整用検出手段により検出可能な動作を受け付ける受付手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001のツマミ71AK002など)をさらに備える、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出の出力量を適切に制御しつつ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段3の遊技機として、
前記出力量制御手段は、前記変更許可状態が終了する前に前記演出調整用検出手段による動作の検出があったときは、前記変更許可状態が終了してから、前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづいた演出の出力量の段階に制御する(例えばステップ71AKS013における開始時出力切替処理の実行など)、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出の出力量の段階を適切に制御しつつ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段4の遊技機として、
遊技者による遊技中の動作とは異なり、遊技機の初期化に関する動作を検出可能な初期化用検出手段(例えばクリアスイッチAK001など)を備え、
前記変更許可状態であるときに、前記設定手段による設定値を、前記初期化用検出手段による動作の検出に応じて変更可能である(例えば設定切替スイッチ52に代えてクリアスイッチAK001を用いる場合など)、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値を変更するための構成を別個に設けることなく、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段5の遊技機として、
前記設定手段による設定値の変更に関する報知を行う変更報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)を備え、
前記変更報知手段は、前記演出調整用検出手段による動作の検出にかかわらず共通の出力量により報知(例えば設定変更報知音声71AKE01の出力など)を行う、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、不正行為による設定値の変更を防止しつつ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AKに係る手段6の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段(例えばステップAKS002の設定確認処理を実行するCPU103など)を備え、
前記出力量制御手段は、
前記設定確認状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづく演出の出力量の段階を制御可能であり(例えば設定確認報知の優先度71AKP13よりも高い節電機能等設定画面の優先度71AKP12など)、
前記変更許可状態であるときに、前記演出調整用検出手段による動作の検出にもとづく演出の出力量の段階を制御しない(例えば節電機能等設定画面の優先度71AKP12よりも高い設定変更報知の優先度71AKP11など)、
ことを特徴とする特徴部71AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値の確認とともに演出の出力量の段階を制御することができる一方、設定値の変更を行うときには演出の出力量の段階が制御されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部72AKに関する説明)
図8−41は、動作用モータAK011〜AK014によって駆動される可動部材による電源投入時動作の実行例を示している。動作用モータAK011〜AK014によって駆動される可動部材には、第1可動演出装置となる第1可動部材と、第2可動演出装置となる第2可動部材とが含まれている。第1可動部材は、演出表示装置5の左下位置を原点位置(退避位置)として停止する。その退避位置から右斜め上に上昇して、演出表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。第1可動部材は、回動機構と、第1〜第3分裂片と、スライド機構とを含んでいる。回動機構の先端部には、第1〜第3分裂片が設けられている。第1〜第3分裂片は、合体した閉状態のときを原点位置として、このときに所定の図形を形成している。第1可動部材の回動機構は、動作用モータAK011によって原点位置である退避位置から演出表示装置5の表示画面中央部における進出位置まで回動される。これにより、第1可動部材が演出表示装置5の表示画面中央部まで進出した後には、動作用モータAK012によって第1〜第3分裂片が分裂する開状態となる。その一方で、第1可動部材が原点位置にあるときには、第1〜第3分裂片を開状態とすることができない。第1可動部材のスライド機構は、第1可動部材の回動機構および第1〜第3分裂片が進出位置まで回動された後、動作用モータAK013によって横方向にスライドさせる。第1可動部材のスライド機構は、第1可動部材が演出表示装置5の表示画面中央部にあるときを原点位置として、回動機構および第1〜第3分裂片を、演出表示装置5の左側位置と右側位置との間でスライドさせることができればよい。
第2可動部材は、演出表示装置5の上方位置を原点位置(退避位置)として停止する。その退避位置から下降して、演出表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。第2可動部材は、動作用モータAK014によって原点位置である退避位置から演出表示装置5の表示画面中央部やや上方における進出位置まで下降され、進出位置から退避位置まで上昇される。このように、第2可動部材は、動作用モータAK014の駆動力によって上下に単純往復する演出動作を行う。
第1可動部材の回動機構は、原点位置が原点センサAK021によって検出される。第1可動部材の第1〜第3分裂片は、原点位置が原点センサAK022によって検出される。第1可動部材のスライド機構は、原点位置が原点センサAK023によって検出される。第2可動部材は、原点位置が原点センサAK024によって原点位置が検出される。動作用モータAK011は、第1可動部材の回動機構を原点位置と進出位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK012は、第1可動部材の第1〜第3分裂片を原点位置の閉状態と開状態との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK013は、第1可動部材のスライド機構を原点位置と演出表示装置5の左側位置または右側位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK014は、第2
可動部材を原点位置と進出位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。
第1可動部材および第2可動部材による電源投入時動作には、ロングイニシャル動作と、ショートイニシャル動作とが含まれている。ロングイニシャル動作は、遊技の進行に伴う演出の実行中における通常の演出動作と同様の動作を行う初期動作である。ロングイニシャル動作を実行することにより、通常の演出動作において不具合が発生するか否かを確認できる。ショートイニシャル動作は、通常の演出動作における一部の動作を省略した動作であり、第1可動部材や第2可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作である。
電源投入時動作としてロングイニシャル動作が実行される場合には、まず、実線矢印72KM01で示すように、第1可動部材の回動機構を、動作用モータAK011の駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である演出表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動させる。続いて、破線矢印72AKM02で示すように、第1可動部材の第1〜第3分裂片を、動作用モータAK012の駆動力により原点位置の閉状態から開状態になるよう移動させる。その後、破線矢印72AKM03で示すように、第1可動部材の第1〜第3分裂片を、動作用モータAK012の駆動力により開状態から閉状態(原点位置)まで移動させる。次に、実線矢印72AKM04〜72AKM06で示すように、第1可動部材のスライド機構を、動作用モータAK013の駆動力により原点位置から右方向の可動位置まで移動させてから左方向の可動位置まで移動した後に原点位置に戻す。それから、実線矢印72AKM07で示すように、第1可動部材の回動機構を、動作用モータAK011の駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰させる。その後、破線矢印72AKM08、72AKM09で示すように、第2可動部材を、動作用モータAK014の駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置まで移動させてから原点位置(退避位置)に復帰させる。
電源投入時動作としてショートイニシャル動作が実行される場合には、ロングイニシャル動作の一部を省略した動作が行われるようにすればよい。例えば矢印72AKM01〜72AKM09で示される動作のうち、破線矢印72AKM02、72AKM03、72AKM08、72AKM09で示される動作を実行するための制御が行われる。この場合、第1可動部材の第1〜第3分裂片は、第1可動部材の回動機構が進出位置に移動しなければ、閉状態から開状態に移動させることができない。そのため、ショートイニシャル動作においても、実線矢印72AKM01、72AKM07で示される動作が必要になる。また、ロングイニシャル動作では、破線矢印72AKM02、72AKM03、72AKM08、72AKM09で示される動作よりも移動量が大きくなるように、第1可動部材の第1〜第3分裂片や第2可動部材の動作が行われてもよい。ショートイニシャル動作では、実線矢印72AKM04〜72AKM06で示される動作よりも移動量が小さくなるように、第1可動部材のスライド機構を移動させてもよい。
ショートイニシャル動作では、原点センサAK021〜AK024による検出結果に応じて、少なくとも一部の動作が省略されたり追加されたりしてもよい。例えば原点センサAK022がオフであり、その他の原点センサがオンである場合には、第1可動部材の第1〜第3分裂片を原点位置である閉状態に移動させる動作として、破線矢印72AKM03の方向に移動させるように、動作用モータAK012を駆動させる。そして、原点センサAK022がオンになったときに、動作用モータAK012の駆動を停止させればよい。その後、実線矢印72AKM01、72AKM07で示される移動量よりも小さくなるように、第1可動部材の回動機構を移動させることで、原点センサAK021を一旦オフにしてからオンとなるように、動作用モータAK021を駆動させる。また、第2可動部材については、破線矢印72AKM08、72AKM09で示されるように移動させることで、原点センサAK024を一旦オフにしてからオンとなるように、動作用モータAK024を駆動させればよい。
図8−42は、動作用モータAK011〜AK014によって可動部材を駆動するために用いられる制御パターンを示している。これらの制御パターンを構成するパターンデータは、演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域に予め記憶されていればよい。本実施例では、可動部材の制御パターンとして、ショートイニシャル制御パターン72AKP01と、ロングイニシャル制御パターン72AKP02と、演出用動作A制御パターン72AKP11と、演出用動作B制御パターン72AKP12とが予め用意されている。
ショートイニシャル制御パターン72AKP01は、ショートイニシャル動作を実行するために用いられる制御パターンである。ロングイニシャル制御パターンAKP02は、ロングイニシャル動作を実行するために用いられる制御パターンである。演出用動作A制御パターン72AKP11は、例えばリーチ演出といった、遊技の進行に伴って実行される第1演出に含まれる可動部材の動作を実行するために用いられる制御パターンである。演出用動作B制御パターン72AKP12は、例えば予告演出といった、遊技の進行に伴って実行される第1演出とは異なる第2演出に含まれる可動部材の動作を実行するために用いられる制御パターンである。なお、可動部材の制御パターンとしては、より多くの制御パターンが用意されてもよいし、一部の制御パターンが用意されてもよい。演出制御用CPU120は、ROM121から読み出したパターンデータに基づいて、動作用モータAK011〜AK014の駆動内容を決定し、可動部材の動作を制御すればよい。
図8−43は、本実施例の特徴部72AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例における演出制御メイン処理のステップAKS012にて実行できればよい。特徴部72AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ72AKS001〜72AKS004)。ステップ72AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ72AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ72AKS006)。
ステップ72AKS006による制御を行った後には、上記実施例とは異なり、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS007)。例えば、演出制御用CPU120は、ショートイニシャル制御パターン72AKP01のパターンデータをROM121の所定領域から読み出し、読出データに基づいて動作用モータAK011〜AK014による可動部材の動作制御を実行する。ステップ72AKS007における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS008以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS007における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS007による制御に続いて、上記実施例と同様に、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ72AKS008)。設定変更を終了しない場合には(ステップ72AKS008;No)、ステップ72AKS008を繰り返し実行して待機する。ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ72AKS008;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ72AKS009)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ72AKS010)。
ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、上記実施例
とは異なり、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS011)、ステップ72AKS014に進む。ステップ72AKS011において、例えば、演出制御用CPU120は、ロングイニシャル制御バターン72AKP02のパターンデータをROM121の所定領域から読み出し、読出データに基づいて動作用モータAK011〜AK014による可動部材の動作制御を実行する。ステップ72AKS011における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS011における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、ステップ72AKS014に進んだ後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS011における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS001;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS012)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS013)。ステップ72AKS013では、ステップ72AKS012での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ72AKS012、72AKS013における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS014に進んだ後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS013における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ72AKS011における制御と、ステップ72AKS013における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ72AKS011における制御と、ステップ72AKS013における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップ72AKS014)。なお、初期化報知を実行する制御を行ってから、ロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合には、ステップ72AKS012によりショートイニシャル動作を実行する制御が行われる前に、初期化報知を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS004;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ72AKS015)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップ72AKS016)。続いて、上記実施例とは異なり、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS017)。ステップ72AKS017における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS018以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS017における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS017による制御に続いて、上記実施例と同様に、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップ72AKS018)。設定確認を終了しない場合には(
ステップ72AKS018;No)、ステップ72AKS018を繰り返し実行して待機する。ステップ72AKS018にて設定確認を終了すると判定された場合には(ステップ72AKS018;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行い(ステップ72AKS019)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ72AKS020)。
ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、上記実施例とは異なり、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS021)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS021における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS021における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS021における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS002;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS022)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS023)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS023では、ステップ72AKS022での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ72AKS022、72AKS023における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS023における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ72AKS021における制御と、ステップ72AKS023における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ72AKS021における制御と、ステップ72AKS023における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
(特徴部72AKに関する変形例の説明)
図8−44は、特徴部72AKの変形例において実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合と(ステップ72AKS001;Yes)、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後に、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS031)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS032)、ステップ72AKS014に進み、初期化報知を実行する制御を行う。ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合は、電源投入による電力供給の開始に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102における記憶内容を初期化(クリア)したことに対応して、ステップ72AKS014における制御が実行されることにより、初期化報知を実行する。この初期化報知が実行されるときには、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が実行されることにより、復帰動作となるショートイニシャル動作に続い
て、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後にも、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。このように、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合と、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後とにおいて、共通のステップ72AKS031、72AKS032における制御により、ショートイニシャル動作に続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
この変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合と(ステップ72AKS002;Yes)、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後に、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS033)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS034)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合は、電源投入による電力供給の開始に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102における記憶内容を停電時の記憶内容に復旧させる。このような停電復旧が実行されるときには、ステップ72AKS033、72AKS034における制御が実行されることにより、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後にも、ステップ72AKS033、72AKS034における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。このように、ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧通知コマンドであると判定された場合と、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後とにおいて、共通のステップ72AKS033、72AKS034における制御により、ショートイニシャル動作に続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、初期化報知が行われることに伴い実行する制御が行われてもよいし、初期化報知が行われなくても実行する制御が行われてもよい。また、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、停電復旧報知が行われることに伴い実行する制御が行われてもよいし、停電復旧報知が行われなくても実行する制御が行われてもよい。また、遊技の進行に伴う演出を実行する制御が開始された後に、復帰動作条件が成立したことに基づいて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。遊技の進行に伴う演出を実行する制御が開始された後に、初期動作条件が成立したことに基づいて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。
可動部材の構成は、第1可動部材や第2可動部材を含む形態に限定されるものではなく、少なくとも、復帰動作となるショートイニシャル動作と、初期動作となるロングイニシャル動作を実行可能であり、遊技の進行に伴う演出において、予め定められた動作態様により動作可能なものであればよい。ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、可動部材の構成にあわせて、任意に指定されたものであればよい。
以上のように、特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS007にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に
制御された場合には、第1可動部材や第2可動部材といった可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御が行われる。これにより、設定値を変更するための制御が行われるときに、可動部材が原点位置に復帰されるので、設定値の変更作業などが可動部材によって妨げられないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ72AKS012、72AKS013における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これに対し、ステップ72AKS007での制御によりショートイニシャル動作を実行した場合には、ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定されるまで、ロングイニシャル動作を実行する制御を行わない。設定変更状態であるときに初期動作となるロングイニシャル動作が実行されると、設定変更報知の実行が妨げられ、適切な報知を行えなくなってしまうおそれがある。そこで、設定変更状態が終了してからロングイニシャル動作を実行する制御を行い、設定確認状態であるときにはロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにする。このように、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材による初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないようにして、設定値の変更作業が妨げられないようにすることで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合には、ステップ72AKS011にて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、初期動作となるロングイニシャル動作のみを実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の無駄な動作を防止して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
特徴部72AKの変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。このときには、ステップ72AKS014における制御が行われることで、初期化報知を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102における記憶内容が初期化(クリア)されることで、パチンコ遊技機1における遊技の制御に関する初期化が行われた場合には、初期化報知が実行され、この初期化報知が実行されるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。また、ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合にも、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の動作を共通化して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップAKS017にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値を確認するための設定確認状態に制御された場合には、第1可動部材や第2可動部材といった可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御が行われる。その後、ステップ72AKS018にて設定確認を終了すると判定された場合には、ステップ72AKS021にて、ロングイニシャル動作を実行する制御
を行う。こうして、設定確認状態が終了してから、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。設定確認状態であるときに初期動作となるロングイニシャル動作が実行されると、設定確認報知の実行が妨げられ、適切な報知を行えなくなってしまうおそれがある。そこで、設定確認状態が終了してからロングイニシャル動作を実行する制御を行い、設定確認状態であるときにはロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにする。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定確認状態であるときには、可動部材による初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないようにして、設定値を容易に確認できるようにする。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
(特徴部72AKに係る手段の説明)
以上の特徴部72AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、可動部材を原点位置に復帰させる遊技機として、例えば特開2016−221154号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の技術では、設定の変更と可動部材の動作が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部72AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えばショートイニシャル動作など)の制御と、前記可動部材による初期動作(例えばロングイニシャル動作など)の制御とを実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS007の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段2の遊技機として、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS012、72AKS013の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を
行わない(例えばステップ72AKS008の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、変更許可状態であるときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段3の遊技機として、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記初期動作のみを実行する制御を行う(例えばステップ72AKS011の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による無駄な動作を防止するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段4の遊技機として、
電力供給の開始に伴って遊技機の初期化が行われた場合に、初期化報知を実行する初期化報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8R、ステップ72AKS014を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記初期化報知が実行されるときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS014の実行に伴うステップ72AKS031、72AKS032の実行など)、
前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS005〜72AKS010に続くステップ72AKS031、72AKS032の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による動作を共通化して制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段5の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段(例えばステップAKS002の設定確認処理を実行するCPU103など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記設定確認状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS017の実行など)、
前記設定確認状態が終了してから、前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS021の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認状態であるときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定値を容易に確認できるとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部73AKに関する説明)
図8−45は、本実施例の特徴部73AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例における演出制御メイン処理のステップAKS012にて実行できればよい。特徴部73AKにおいても、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作の動作内容については、本実施例の特徴部72AKと同様の内容であればよい。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ73AKS001〜73AK
S004)。ステップ73AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ73AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ73AKS006)。
ステップ73AKS006による制御を行った後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ73AKS007)。設定変更を終了しない場合には(ステップ73AKS007;No)、ステップ73AKS007を繰り返し実行して待機する。ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ73AKS007;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ73AKS008)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ73AKS009)。このように、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作としてのショートイニシャル動作を実行する制御を行わない。
ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合や(ステップ73AKS001;Yes)、ステップ73AKS009にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS010)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ73AKS011)。ステップ73AKS011では、ステップ73AKS010での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合に、その設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。あるいは、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合に、その設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップ73AKS012)。なお、初期化報知を実行する制御を行ってから、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。あるいは、ショートイニシャル動作を実行する制御を行ってから、初期化報知を実行する制御を行い、その後にロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。
ステップ73AKS004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS004;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ73AKS013)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップ73AKS014)。続いて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ73AKS015)。ステップ73AKS015における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ73AKS016以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS015における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ73AKS015による制御に続いて、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップ73AKS016)。設定確認を終了しない場合には(ステップ73AKS0
16;No)、ステップ73AKS016を繰り返し実行して待機する。ステップ73AKS016にて設定確認を終了すると判定された場合には(ステップ73AKS016;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行い(ステップ73AKS017)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ73AKS018)。次に、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS019)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ73AKS019における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ73AKS019における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS019における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ73AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS002;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS020)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ73AKS021)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ73AKS021では、ステップ73AKS020での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ73AKS020、73AKS021における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS021における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ73AKS019における制御と、ステップ73AKS021における制御は、特徴部72AKの場合と同様に、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ73AKS019における制御と、ステップ73AKS021における制御は、特徴部72AKの場合と同様に、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
図8−46は、特徴部73AKに関して、設定確認報知の実行中に表示される設定確認報知画面73AKD01を示している。設定確認報知画面73AKD01では、「設定確認中」というメッセージを報知するための文字画像が表示されるとともに、パチンコ遊技機1において設定された設定値の履歴が表示可能となる。設定値の履歴は、例えば演出制御基板12に搭載されたRAM122のバックアップ領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶することにより、演出制御基板12の側において累積的に格納されてもよい。あるいは、設定値の履歴は、RAM122とは別個に設けられた不揮発性の記憶装置(例えばフラッシュメモリなど)にて、所定領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶することにより、演出制御基板12の側において累積的に格納されてもよい。あるいは、設定値の履歴は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102にて、バックアップ領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶しておき、設定確認開始コマンドが送信される場合に、設定値の履歴を特定可能な演出制御コマンドとして予め用意された設定値履歴コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信することにより、演出制御基板12の側では、電力供給の開始に伴い特定できるようにしてもよい。
設定確認報知画面73AKD01が表示される場合に、可動部材が原点位置から外れた位置で停止した状態になっていると、演出表示装置5の表示画面を視認しにくくなり、設定値の履歴を把握しにくくなる。そこで、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS015における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行う。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御される場合には、設定変更状態に制御される場合とは異なり、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されるので、設定確認報知画面73AKD01にて表示可能となる設定値の履歴を、遊技場の係員などが容易に把握することができる。その一方で、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS018における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わない。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御される場合には、この設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行される一方で、初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないので、設定確認報知画面73AKD01にて表示可能となる設定値の履歴を、遊技場の係員などが容易に把握することができるようになってから、ロングイニシャル動作が実行されてしまう場合に可動部材により設定値の履歴が把握しにくくなってしまうことを防止できる。
なお、設定変更状態に制御される場合にも、設定値の履歴が表示可能となるものであってもよい。この場合には、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させるショートイニシャル動作を実行する制御を行えばよい。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御されることで、設定値の履歴が表示可能となる場合には、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されるようにして、設定値の履歴を容易に把握することができるものであってもよい。
以上のように、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS010にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。これに対し、ステップ73AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定されるまで、ショートイニシャル動作を実行する制御を行わない。これにより、設定値を変更するための制御が行われるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されないので、設定値の変更作業が復帰動作によって妨げられないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された後に、ステップ73AKS010における制御が行われることで、復帰動作としてのショートイニシャル動作を実行する制御を行う。このように、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行うので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材を適切に原点位置に復帰させる動作が可能になる。
特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。このときには、ステップ73AKS012における制御が行われることで、初期化報知を実行する制
御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102における記憶内容が初期化(クリア)されることで、パチンコ遊技機1における遊技の制御に関する初期化が行われた場合には、初期化報知が実行され、この初期化報知が実行されるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。また、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合にも、ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の動作を共通化して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
設定確認報知画面73AKD01では、パチンコ遊技機1において設定された設定値の履歴が表示可能となる。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AK004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS015にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、設定値の履歴を表示可能な設定確認表示となる設定確認報知画面73AKD01の表示が実行されているときに、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定確認表示を容易に把握することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
演出制御用CPU120は、主基板11から送信された演出制御コマンドに基づいて、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じた演出の実行を制御する。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS003にて、設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hを受信したときに、受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定される。主基板11から送信される設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hは、RAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hや停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200H、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hとは異なっている。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御される場合に、設定変更状態に制御されない場合とは異なる情報としてのコマンドが送信される。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出に関する制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
(特徴部73AKに係る手段の説明)
以上の特徴部73AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、可動部材を原点位置に復帰させる遊技機として、例えば特開2016−221154号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の技術では、設定の変更と可動部材の動作が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部73AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103
など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作の制御を実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS005〜73AKS009の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段2の遊技機として、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ73AKS010の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材を適切に動作させ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段3の遊技機として、
電力供給の開始に伴って遊技機の初期化が行われた場合に、初期化報知を実行する初期化報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8R、ステップ73AKS012を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記初期化報知が実行されるときに、前記復帰動作に続いて前記可動部材による初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010〜73AKS012の実行など)、
前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ73AKS005〜73AKS009に続くステップ73AKS010の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による動作を共通化して制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段4の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認表示を実行可能な設定表示手段(例えば演出表示装置5など)を備え、
前記設定表示手段は、前記設定確認表示において前記設定手段にて設定された設定値の履歴を表示可能であり(例えば設定確認報知画面73AKD01の表示など)、
前記可動制御手段は、前記設定確認表示が実行されているときに、前記復帰動作を実行する制御を行い、前記初期動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS015、73AKS016の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であっても
よい。
このような構成においては、設定確認表示が実行されているときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定確認表示を容易に把握できるとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段5の遊技機として、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えばAKS015のコマンド解析処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記遊技制御手段は、電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御される場合に、該変更許可状態に制御されない場合とは異なる情報(例えば設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hなど)を送信する、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出制御手段による制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部74AKに関する説明)
図8−47は、本実施例の特徴部74AKに関し、確認演出を実行するために用いられる演出制御パターン74AKP01の構成例を示している。演出制御パターン74AKP01を構成するパターンデータは、演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域に予め記憶されていればよい。確認演出は、電源投入により電力供給が開始された後、予め定められた確認演出条件の成立に基づいて実行可能に制御される。特徴部74AKの確認演出は、左のスピーカ8Lからラッパの音を2回出力する確認音の出力と、右のスピーカ8Rからドラムの音を2回出力する確認音の出力と、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータを所定パターンで2セット駆動する確認振動とを、含んでいる。演出制御パターン74AKP01には、確認演出プロセスタイマ初期値74AKJ00を示すデータが含まれ、例えばRAM122の所定領域に設けられた確認演出プロセスタイマの初期値を設定可能にする。また、演出制御パターン74AKP01には、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ01と対応付けられた第1確認演出制御データ74AKD01、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ02と対応付けられた第2確認演出制御データ74AKD02、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ03と対応付けられた第1確認演出制御データ74AKD03が、含まれている。第1確認演出制御データ74AKD01は、左のスピーカ8Lからラッパの音を2回出力する確認音の出力を制御するために用いられる。第2確認演出制御データ74AKD02は、右のスピーカ8Rからドラムの音を2回出力する確認音の出力を制御するために用いられる。第3確認演出制御データ74AKD03は、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータを所定パターンで2セット駆動する確認振動を制御するために用いられる。確認演出の実行を制御するときには、確認演出プロセスタイマのタイマ値が更新され、確認演出プロセスタイマ判定値74AKJ01〜74AKJ03のいずれかと合致したときに、合致した判定値に対応する第1〜第3確認演出制御データ74AKD03を用いた制御を行うことにより、確認音の出力や確認振動を実行することができる。
また、確認演出の実行中は、遊技効果ランプ9に含まれる一部または全部の発光部材を点灯させてもよい。例えば、確認演出が開始されると、発光部材の点灯が開始されるとともに、左のスピーカ8Lから確認音の出力が開始される。左のスピーカ8Lによる確認音の出力が終了すると、右のスピーカ8Rから確認音の出力が開始される。右のスピーカ8Rによる確認音の出力が終了すると、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータによる確認振動が開始される。そして、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータによる確認振動が終了するととも
に発光部材が消灯され、確認演出が終了する。確認演出は、パチンコ遊技機1における電源投入により電力供給が開始された後、予め定められた確認受付期間内に、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されることにより確認演出条件が成立して、実行が開始される。左のスピーカ8Lによる確認音の出力と、右のスピーカ8Rによる確認音の出力と、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータによる確認振動とのうち、いずれか1の演出を実行する制御が行われているときには、他の演出を実行する制御が行われない。このように、確認演出に含まれる確認音の出力および確認振動のうち、いずれか1の演出を実行するときには、他の演出を実行しないように、制御が行われるようにすればよい。このように、確認音の出力と確認振動が互いに異なるタイミングで実行されることにより、各演出装置を用いた演出を正常に実行できるか否かを、遊技場の係員などが容易に把握することができる。
図8−48は、特徴部74AKに関して、演出制御用CPU120により実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施例における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。特徴部74AKの演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に初期化処理(ステップ74AKS011)、電源投入時コマンド処理(ステップ74AKS012)を実行した後、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップ74AKS013)、オフであれば(ステップ74AKS013;No)、ステップ74AKS013を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップ74AKS013;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ74AKS014)、コマンド解析処理(ステップ74AKS015)、演出制御プロセス処理(ステップ74AKS016)、演出用乱数更新処理(ステップ74AKS017)を順に実行する。さらに、特徴部74AKの演出制御メイン処理では、確認演出制御処理(ステップ74AKS018)を実行してから、ステップ74AKS013に戻る。
図8−49は、確認演出制御処理として、ステップ74AKS018にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。確認演出制御処理において、演出制御用CPU120は、初期化報知を開始したか否かを判定する(ステップ74AKS031)。例えば上記実施例の電源投入時コマンド処理では、ステップAKS030における制御が行われることで、初期化報知が開始される。この後、ステップ74AKS031における判定が最初に行われたときに、初期化報知の開始であると判定すればよい。RAM122の所定領域に初期化報知開始フラグを設け、この初期化報知開始フラグがオンであるときに、初期化報知の開始であると判定してもよい。
ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定された場合には(ステップ74AKS031;Yes)、確認受付期間を開始する制御が行われる(ステップ74AKS032)。確認受付期間は、初期化報知の開始に伴い開始され、例えば30秒間あるいは1分間といった、予め定められた確認受付時間の経過に伴い終了すればよい。
ステップ74AKS031にて初期化報知の開始ではないと判定された場合には(ステップ74AKS031;No)、確認受付期間であるか否かを判定する(ステップ74AKS033)。ステップ74AKS032にて確認受付期間が開始された場合や、ステップ74AKS033にて確認受付期間であると判定された場合には(ステップ74AKS033;Yes)、可変表示が開始されたか否かを判定する(ステップ74AKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、主基板11から送信された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことにより、可変表示が開始されたと判定すればよい。
ステップ74AKS034にて可変表示の開始であると判定された場合には(ステップ74AKS034;Yes)、確認受付期間を中止する制御を行い(ステップ74AKS035)、確認演出制御処理を終了する。このように、確認受付期間であるときに可変表示が開始された場合には、確認受付期間を中止して、確認演出条件が成立しないように制限する。可変表示の開始に伴い確認受付期間を中止することで、遊技の進行に伴う演出の実行と確認演出の実行とが重複しないように制御して、確認演出を適切に実行することができる。
ステップ74AKS034にて可変表示の開始ではないと判定された場合には(ステップ74AKS034;No)、確認演出を開始させるための動作検出があったか否かを判定する(ステップ74AKS036)。ステップ74AKS036では、プッシュボタン31Bを押下する動作が検出された場合に、確認演出を開始させるための動作検出があったと判定すればよい。このとき、動作検出がない場合には(ステップ74AKS036;No)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、動作検出があったと判定された場合には(ステップ74AKS036;Yes)、確認演出を実行するために用いられる演出制御パターン74AKP01をROM121の所定領域から読み出し(ステップ74AKS037)、確認演出プロセスタイマ初期値74AKJ00を確認演出プロセスタイマに設定する(ステップ74AKS038)。また、最初の確認演出プロセスタイマ判定値74AKD01によるタイマ値の判定が行われるように設定し(ステップ74AKS039)、ステップ74AKS046に進む。なお、ステップ74AKS036にて動作検出があったと判定され、確認演出を実行するための設定などが行われる場合には、確認受付期間を終了する制御を行ってもよい。
ステップ74AKS033にて確認受付期間ではないと判定された場合には(ステップ74AKS033;No)、確認演出中であるか否かを判定する(ステップ74AKS040)。ステップ74AKS040では、例えば確認演出プロセスタイマによる経過時間の計測がスタートしている場合に、確認演出中であると判定すればよい。このとき、確認演出中でなければ(ステップ74AKS040;No)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、確認演出中であると判定された場合には(ステップ74AKS040;Yes)、可変表示が開始されたか否かを判定する(ステップ74AKS041)。そして、可変表示の開始であると判定された場合には(ステップ74AKS041;Yes)、確認演出を中止する制御を行い(ステップ74AKS042)、確認演出制御処理を終了する。このように、確認演出中に可変表示が開始された場合には、確認演出の実行を中止することで、遊技の進行に伴う演出の実行と確認演出の実行とが重複しないように制御して、確認演出を適切に実行することができる。
ステップ74AKS041にて可変表示の開始ではないと判定された場合には(ステップ74AKS041;No)、確認演出プロセスタイマの更新制御を行う(ステップ74AKS043)。次に、確認演出プロセスタイマのタイムアウトが発生したか否かを判定する(ステップ74AKS044)。このとき、タイムアウトが発生していれば(ステップ74AKS044;Yes)、確認演出を終了させる制御を行い(ステップ74AKS045)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、タイムアウトが発生していないと判定された場合には(ステップ74AKS044;No)、確認演出プロセスタイマのタイマ値が判定値と合致したか否かを判定する(ステップ74AKS046)。判定値と合致しない場合には(ステップ74AKS046;No)、確認演出制御処理を終了する。
ステップ74AKS046にて判定値と合致したと判定された場合には(ステップ74AKS046;Yes)、その判定値に対応する確認演出制御データを用いた演出を開始させる(ステップ74AKS047)。また、演出制御パターン74AKP01において次に格納されている確認演出プロセスタイマ判定値によるタイマ値の判定が行われるよう
に設定してから(ステップ74AKS048)、確認演出制御処理を終了する。
図8−50は、特徴部74AKに関して、確認演出の制御例を示すタイミング図などである。図8−50(A)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出がある一方で、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出がないことに対応して、設定変更状態に制御されない場合を示している。図8−50(B)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出があるとともに、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出があることに対応して、設定変更状態に制御される場合を示している。図8−50(C)は、各タイミングにおける制御内容を示している。
タイミング74AKT01での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御されない場合に、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、タイミング74AKT02にてRAMクリア通知コマンドを受信したと判定する。上記実施例の電源投入時コマンド処理では、ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定されたことにより、ステップAKS030での制御が行われ、初期化報知が開始される。そうすると、特徴部74AKの演出制御メイン処理に含まれるステップ74AKS018の確認演出制御処理では、ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定され、ステップ74AKS032での制御により、確認受付期間が開始される。この確認検出期間内のタイミング74AKT03にて、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されると、確認演出制御処理のステップ74AKS036にて確認演出の開始動作を検出したと判定され、確認演出制御処理のステップ74AKS037〜74AKS048といった、確認演出を実行する制御が開始される。こうして確認演出を実行する制御が開始されることにより、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング74AKT04になると、確認演出制御処理のステップ74AKS044にて確認演出プロセスタイマがタイムアウトしたと判定され、ステップ74AKS045での制御が行われることにより、確認演出が終了する。
これに対し、タイミング74AKT11での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御される場合に、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、タイミング74AKT12にて設定変更開始コマンドを受信したと判定する。上記実施例の電源投入時コマンド処理では、ステップAKS023にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定されたことにより、ステップAKS025の遊技停止状態開始時処理が実行された後に、ステップAKS026の制御が行われ、設定変更報知が開始される。このときには、設定変更終了コマンドを受信した場合の他は、設定変更報知を継続して実行する制御が行われ、初期化報知を実行する制御などが開始されない。その後、タイミング74AKT13にて、主基板11から送信された設定変更終了コマンドを受信すると、電源投入時コマンド処理のステップAKS027にて設定変更を終了すると判定されることで、ステップAKS028、AKS029に続いて、ステップAKS030の制御が行われ、初期化報知が開始される。
このようにして、タイミング74AKT13にてステップAKS030の制御による初期化報知が開始されると、特徴部74AKの演出制御メイン処理に含まれるステップ74AKS018の確認演出制御処理では、ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定され、ステップ74AKS032での制御により、確認受付期間が開始される。したがって、タイミング74AKT13では、初期化報知の開始に伴い、確認受付期間が開始される。この確認受付期間内のタイミング74AKT14にて、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されると、確認演出制御処理のステップ74AKS03
6にて確認演出の開始動作を検出したと判定され、確認演出制御処理のステップ74AKS037〜74AKS048といった、確認演出を実行する制御が開始される。こうして確認演出を実行する制御が開始されることにより、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング74AKT15になると、確認演出制御処理のステップ74AKS044にて確認演出プロセスタイマがタイムアウトしたと判定され、ステップ74AKS045での制御が行われることにより、確認演出が終了する。
なお、確認演出に含まれる演出は、パチンコ遊技機1が備える任意の演出装置を用いた演出であればよい。例えば、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に内蔵された振動用モータを駆動することによる確認振動に加えて、あるいは代えて、プッシュボタン31Bに内蔵された振動用モータを駆動することによる確認振動を実行できるものであってもよい。
以上のように、特徴部74AKの演出制御メイン処理では、ステップ74AKS012にて、上記実施例と同様に電源投入時コマンド処理を実行した後、ステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行する。電源投入時コマンド処理では、例えばステップAKS025やステップAKS031にて、遊技停止状態開始時処理を実行する。遊技停止状態開始時処理が実行された後には、設定変更終了コマンドや設定確認終了コマンドとは異なるコマンドの受信が無効となり、通常の演出に関する制御が実行されないように規制される。この場合には、確認演出を実行する制御も行われない。これに対し、ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップAKS030にて、初期化報知を実行する制御を行う。その後、ステップ74AKS018の確認演出制御処理では、ステップ74AKS031にて初期化報知の開始であると判定されたことなどに基づいて、確認演出条件が成立したときに、ステップ74AKS037以降に進み、確認演出を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合には、確認演出を実行する制御を行わない。これにより、設定値を変更するための制御が、確認演出を実行する制御よりも優先されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
電源投入時コマンド処理では、設定変更状態に対応してステップAKS025〜AKS030における制御などが行われる。その後、演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行することで、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、確認演出条件の成立に応じて確認演出を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
プッシュボタン31Bやプッシュセンサ35Bは、遊技者による押下操作などの動作を検出可能に構成されている。特徴部74AKの確認演出制御処理では、ステップ74AKS032における制御が実行されることにより、確認受付期間となり、その後にステップ74AKS036で開始動作の検出があったと判定されることにより、確認演出条件が成立する。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部74AKの演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行するときには、ステップ74AKS032における制御が実行されることにより、設定確認状態に制御されずにRAM102の記憶内容が初期化(クリア)された場合に、設定確認状態が終了した場合と共通の確認受付期間となる。この確認受付期間における
確認演出条件の成立に応じて、確認演出を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出の実行に関する制御を共通化して、確認演出の制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部74AKで用いられる演出制御パターン74AKP01は、第1確認演出制御データ74AKD01や第2確認演出制御データ74AKD02を含むことで、スピーカ8L、8Rから確認音を出力させる制御を可能にする。こうして、確認演出は、音出力手段となるスピーカ8L、8Rによる確認用の音声の出力を含む。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
(特徴部74AKに係る手段の説明)
以上の特徴部74AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、確認音を出力させる制御を行う遊技機として、例えば特開2016−220833号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−220833号公報に記載の技術では、設定の変更と確認用の演出が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部74AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)と、
電力供給が開始された後、確認演出条件の成立にもとづいて前記演出手段による確認演出の制御を実行可能な確認制御手段(例えばステップ74AKS018の確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップAKS021、AKS030を実行した後におけるステップ74AKS018の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記確認演出を実行する制御を行わない(例えばステップAKS025〜AKS029の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、確認演出が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段2の遊技機として、
前記確認制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップAKS025〜AKS030を
実行した後におけるステップ74AKS018の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段3の遊技機として、
遊技者による動作を検出可能な遊技用検出手段(例えばプッシュボタン31B、プッシュセンサ35Bなど)を備え 、
前記確認演出条件は、確認受付期間であるときに前記遊技用検出手段による動作の検出にもとづいて成立する(例えばステップ74AKS036の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段4の遊技機として、
前記確認制御手段は、電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されずに初期化が行われた場合に、前記変更許可状態が終了した場合と共通の確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ74AKS033、74AKS036の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1〜手段3のいずれか遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出の実行を共通化して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部74AKに係る手段5の遊技機として、
演出音を出力可能な音出力手段(例えばスピーカ8L、8Rなど)を備え、
前記確認演出は、前記音出力手段による確認用の音声の出力を含む(例えば第1確認演出制御データ74AKD01、第2確認演出制御データ74AKD02を用いたステップ74AKS047の実行など)、
ことを特徴とする特徴部74AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部75AKに関する説明)
図8−51は、本実施例の特徴部75AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例の特徴部74AKにおける演出制御メイン処理のステップ74AKS012にて実行できればよい。特徴部75AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ75AKS001〜75AKS004)。ステップ75AK003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ75AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ75AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ75AKS006)。
ステップ75AKS006による制御を行った後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ75AKS007)。設定変更を終了しない場合には(ステップ75AKS007;No)、上記実施例とは異なり、設定変更中確認演出制御処理を実行してから(ステップ75AKS008)、ステップ75AKS007に戻る。このように、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ75AKS008にて設定変更中確
認演出制御処理が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されたときに、確認演出を実行するための制御を行うことができる。ステップ75AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ75AKS007;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ75AKS009)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ75AKS010)。
ステップ75AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合や(ステップ75AKS001;Yes)、ステップ75AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、初期化報知を実行する制御を行い(ステップ75AKS011)、電源投入時コマンド処理を終了する。
ステップ75AKS003にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ75AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、設定確認状態に対応する処理を実行した後(ステップ75AKS012〜75AKS016)、電源投入時コマンド処理を終了する。このように、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御されたときにはステップ75AKS008の設定変更中確認演出制御処理を実行する一方で、設定確認状態に制御されたときには設定変更中確認演出制御処理に相当する処理を実行しない。したがって、設定変更状態であるときに確認演出を実行可能とする制御を行う一方で、設定確認状態であるときには確認演出を実行可能とする制御を行わない。
図8−52は、設定変更中確認演出制御処理として、ステップ75AKS008にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。設定確認中確認演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、確認演出済みであるか否かを判定する(ステップ75AKS031)。ステップ75AKS031では、例えばRAM122の所定領域に設けられた確認演出完了フラグがオンである場合に、確認演出済みであると判定すればよい。確認演出完了フラグは、確認演出の実行が完了したときに、オン状態にセットされればよい。ステップ75AKS031にて確認演出済みである場合には(ステップ75AKS031;Yes)、設定変更中確認演出制御処理を終了する。
ステップ75AKS031にて確認演出済みではないと判定された場合には(ステップ75AKS031;No)、確認演出中であるか否かを判定する(ステップ75AKS032)。このとき、確認演出中でなければ(ステップ75AKS032;No)、確認演出を開始させるための動作検出があったか否かを判定する(ステップ75AKS033)。ステップ75AKS033にて動作検出がない場合には(ステップ75AKS033;No)、設定変更中確認演出制御処理を終了する。ステップ75AKS033にて動作検出があったと判定された場合には(ステップ75AKS033;Yes)、確認演出の実行を開始するための設定として、演出制御パターン74AKP01を読み出し(ステップ75AKS034)、確認演出プロセスタイマ初期値74AKJ00を設定し(ステップ75AKS035)、最初の確認演出プロセスタイマ判定値74AKD01を設定する(ステップ75AKS036)。このように、設定変更中確認演出制御処理では、ステップ75AKS033の判定が行われるので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、確認受付期間のような一定期間を設けることなく、任意のタイミングでプッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されたことなどにより、確認演出条件が成立して確認演出の実行を開始させることができる。
ステップ75AKS032にて確認演出中であると判定された場合には(ステップ75AKS032;Yes)、確認演出プロセスタイマの更新制御を行い(ステップ75AKS037)、タイムアウトが発生したか否かを判定する(ステップ75AKS038)。このとき、タイムアウトが発生していれば(ステップ75AKS038;Yes)、確認
演出を終了させる制御を行い(ステップ75AKS039)、確認演出制御処理を終了する。これに対し、タイムアウトが発生していないと判定された場合には(ステップ75AKS038;No)、確認演出プロセスタイマのタイマ値が判定値と合致したか否かを判定する(ステップ75AKS040)。判定値と合致しない場合には(ステップ75AKS040;No)、確認演出制御処理を終了する。
ステップ75AKS040にて判定値と合致したと判定された場合には(ステップ75AKS040;Yes)、その判定値に対応する確認演出制御データを用いた演出を開始させる(ステップ75AKS041)。また、演出制御パターン74AKP01において次に格納されている確認演出プロセスタイマ判定値によるタイマ値の判定が行われるように設定してから(ステップ75AKS042)、確認演出制御処理を終了する。
図8−53は、特徴部75AKに関して、確認演出の制御例を示すタイミング図などである。図8−53(A)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出がある一方で、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出がないことに対応して、設定変更状態に制御されない場合を示している。図8−53(B)は、電源投入により電力供給が開始されたときに、クリアスイッチAK001を押下操作する動作の検出があるとともに、錠スイッチ51をオンに切替操作する動作の検出があることに対応して、設定変更状態に制御される場合を示している。図8−53(C)は、各タイミングにおける制御内容を示している。
タイミング75AKT01での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定変更状態に制御されない場合は、特徴部74AKで設定変更状態に制御されない場合と同様であり、タイミング74AKT02にてRAMクリア通知コマンドを受信したことにより、初期化報知が開始され、これに伴い、確認受付期間が開始される。この確認受付期間内のタイミング75AKT03にて、確認演出の開始動作を検出すると、確認演出を実行する制御が開始され、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング75AKT04になると、確認演出が終了する。
これに対し、タイミング75AKT11での電源投入による電力供給の開始に伴い、設定確認状態に制御される場合は、特徴部74AKで設定変更状態に制御される場合とは異なり、タイミング75AKT12にて設定変更開始コマンドを受信したことにより、電源投入時コマンド処理のステップ75AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定される。これにより、ステップ75AKS005、75AKS006に続いて、ステップ75AKS007にて設定変更を終了するか否かを判定するが、このとき終了しない場合には、ステップ75AKS008にて設定変更中確認演出制御処理が実行される。特徴部75AKの設定変更中確認演出制御処理では、ステップ75AKS032にて確認演出中ではないと判定された場合に、ステップ75AKS033にて開始動作の検出があったか否かを判定する。こうして、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、プッシュボタン31Bを押下操作する動作の検出などにより、確認演出条件を成立させることができる。例えば設定変更状態であるときのタイミング75AKT13にて、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が検出されると、設定変更中確認演出制御処理のステップ75AKS033にて確認演出の開始動作を検出したと判定され、設定変更中確認演出制御処理のステップ75AKS034〜75AKS042といった、確認演出を実行する制御が開始される。こうして、演出制御パターン74AKP01に含まれる第1〜第3確認演出制御データ74AKD01〜74AKD03などを用いて、第1〜第3確認演出となる複数種類の演出が順番に実行される。その後、タイミング75AKT14になると、確認演出が終了する。
タイミング75AKT14となった後、タイミング75AKT15にて、主基板11から送信された設定変更終了コマンドを受信すると、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ75AKS007にて設定変更を終了すると判定されることで、ステップ75AKS009、75AKS010に続いて、ステップ75AKS011の制御が行われ、初期化報知が開始される。この初期化報知が開始されたときには、特徴部74AKの場合と同様に、演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理が実行されることで、確認受付期間が開始されるように制御すればよい。そして、この確認受付期間にて確認演出の開始動作を検出した場合には、再び確認演出を実行する制御が開始されるようにすればよい。
以上のように、特徴部75AKの電源投入時コマンド処理は、ステップ75AKS008にて実行される設定変更中確認演出制御処理を含み、設定変更中確認演出制御処理のステップ75AKS033にて開始動作の検出があったと判定された場合には、確認演出条件の成立により、ステップ74AKS037以降に進み、確認演出を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合に、確認演出条件の成立に基づいて確認演出を実行する制御を行うので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、確認演出を実行可能とすることで、遊技機の状態を的確に確認して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ75AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、特徴部74AKと同様の確認演出制御処理が実行されることで、確認受付期間が開始される。この確認受付期間であるときに、確認演出条件の成立に応じて確認演出を実行する制御を行う。これに対し、設定変更中確認演出制御処理では、確認受付期間を設けることなくステップ75AKS033にて開始動作の検出があったと判定された場合に、確認演出を実行する制御を行う。これにより、変更許可条件としての設定変更状態であるときには、いつでも確認演出を実行できるので、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止する場合に、設定値の変更とともに確認演出を適切に実行できる。
特徴部75AKの電源投入時コマンド処理では、設定変更状態に対応してステップ75AKS005〜75AKS011における制御などが行われる。その後、特徴部74AKと同様の確認演出制御処理が実行されることで、確認受付期間が開始される。こうして、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、確認受付期間における確認演出条件の成立に応じて確認演出を実行する制御を行うので、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。
プッシュボタン31Bやプッシュセンサ35Bは、遊技者による押下操作などの動作を検出可能に構成されている。例えば特徴部75AKの設定変更中確認演出制御処理では、ステップ75AKS033にて開始動作の検出があったと判定されることにより、確認演出条件が成立する。また、特徴部74AKと同様の確認演出制御処理が実行されることで、ステップ74AKS036にて開始動作の検出があったと判定されることにより、確認演出条件が成立する。これにより、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止する場合に、確認演出を適切に実行できる。
(特徴部75AKに係る手段の説明)
以上の特徴部75AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、確認音を出力させる制御を行う遊技機として、例えば特開2016−2
20833号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−220833号公報に記載の技術では、設定の変更と確認用の演出が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、遊技機の状態の確認作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部75AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8Rなど)と、
電力供給が開始された後、確認演出条件の成立にもとづいて前記演出手段による確認演出の制御を実行可能な確認制御手段(例えばステップ74AKS018の確認演出制御処理、ステップ75AKS008の設定変更中確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップ74AKS018における確認演出制御処理の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ75AKS008における設定変更中確認演出制御処理の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、確認演出を実行できるので、遊技機の状態を的確に確認して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKに係る手段2の遊技機として、
前記確認制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されずに初期化が行われた場合に、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行い(例えばステップ74AKS033、74AKS036の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、確認受付期間を設けることなく前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ75AKS033の実行など)、
ことを特徴とする特徴部75AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値の変更とともに確認演出を適切に実行して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKに係る手段3の遊技機として、
前記確認制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、確認受付期間における前記確認演出条件の成立に応じて前記確認演出を実行する制御を行う(例えばステップ75AKS005〜75AKS011を実行した後におけるステップ74AKS018の実行など
)、
ことを特徴とする特徴部75AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部75AKに係る手段4の遊技機として、
遊技者による動作を検出可能な遊技用検出手段(例えばプッシュボタン31B、プッシュセンサ35Bなど)を備え、
前記確認演出条件は、前記遊技用検出手段による動作の検出にもとづいて成立する(例えばステップ75AKS033の実行など)、
ことを特徴とする特徴部75AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、確認演出を適切に実行して、遊技機の状態を確認する作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部71AK〜75AKに共通する手段の説明)
特徴部71AK〜75AKに係る手段Aの遊技機として、
設定に関する動作を検出可能な設定用検出手段(例えば錠スイッチ51など)と、
遊技機の初期化に関する動作を検出可能な初期化用検出手段(例えばクリアスイッチAK001など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定用検出手段による動作の検出にもとづいて設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段と(例えばステップAKS001、AKS002を実行するCPU103など)、
電力供給の開始に伴い前記初期化用検出手段による動作の検出にもとづいて前記変更許可状態に制御可能な変更許可制御手段とを備える(例えばステップSa6、Sa13を実行するCPU103など)、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認状態と変更許可状態に適切に制御して、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Bの遊技機として、
設定に関する動作を検出可能な設定用検出手段(例えば錠スイッチ51など)と、
初期化に関する動作を検出可能な初期化用検出手段(例えばクリアスイッチAK001など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定用検出手段により動作が検出されず前記初期化用検出手段により動作が検出された場合に、該電力供給の開始とともに初期化報知を実行する一方、電力供給の開始に伴い前記設定用検出手段により動作が検出された場合に、該動作が検出されなくなってから初期化報知を実行する初期化報知手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備える、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、初期化報知を適切に実行して、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Cの遊技機として、
遊技媒体が所定領域に進入することにもとづいて付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば表示モニタ29など)を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば第1表示部29Aによる表示など)、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値を表示するための構成を別個に設けることなく、設
定値の適切な設定が可能になる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Dの遊技機として、
演出の出力量に関する動作を検出可能な演出用検出手段(例えば出力量切替スイッチ71AK001など)と、
前記設定手段による設定値に関する表示を、演出の出力量に関する表示よりも優先して表示する表示制御手段(例えばステップAKS026を実行する演出制御用CPU120など)を備える、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定値に関する表示が適切に行われ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部71AK〜75AKに係る手段Eの遊技機として、
遊技制御手段からの情報に基づいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えばAKS015のコマンド解析処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記演出制御手段は、前記変更許可状態であるときに、該変更許可状態の終了を通知する通知情報とは異なる情報にもとづく制御を制限する情報制限手段(例えばAKS027を実行する演出制御用CPU120など)とを備える、
ことを特徴とする特徴部71AK〜75AKに係る遊技機であってもよい。
このような構成においては、不具合の発生を防止して、設定値の適切な設定が可能になる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部71AK〜75AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部71AKに関し、演出制御メイン処理のステップ71AKS013にて開始時出力切替処理を実行する演出制御用CPU120の構成、特徴部72AKに関し、電源投入時コマンド処理のステップ72AK007にてショートイニシャル動作を実行する制御を行う演出制御用CPU120の構成、特徴部73AKに関し、電源投入時コマンド処理のステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定されるまで、ショートイニシャル動作を実行する制御を行わない演出制御用CPU120の構成、特徴部74AKに関し、演出制御メイン処理のステップ74AKS018にて確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120の構成、特徴部75AKに関し、電源投入時コマンド処理のステップ75AKS008にて設定変更中確認演出制御処理を実行する演出制御用CPU120の構成は、一部または全部を、適宜、組合せたものであってもよい。
(特徴部229F〜233Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部229F〜233Fについて説明する。本実施の形態の特徴部229F〜233Fのパチンコ遊技機1は、電源投入時等において遊技場側で設定された設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。例えば特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、設定値1が最も出玉率が高く、設定値1、設定値2、設定値3の順に値が大きくなる程出玉率が低くなる。すなわち、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、設定値2、設定値3の順に値が大きくなる程有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は、3段階以上設けられていてもよい。また、数字が大きくなるにつれて有利度が高くなるようにしてもよい。
例えば、本実施の形態の特徴部229Fのパチンコ遊技機1は、電源投入時等において遊技場側で設定された設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる。一例として、大当りの当選確率は、設定値1が1/99、設定値2が1/150、設定値3が1/200である。設定値3は、複数種類の設定値のうち、最も低い大当りの当選確率等が設定される設定値であり、低設定と呼ばれる。設定値1および設定値2は、低設定の設定値3よりも高い大当りの当選確率等が設定される設定値であり、高設定(変更設定)と呼ばれる。なお、設定値3を基本的に用いる通常設定とし、設定値1および設定値2のそれぞれを通常設定から変更された変更設定(高設定)として用いるようにしてもよい。
特徴部229F〜232Fについては、特図1または特図2の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り表示結果)となったときに実行される大当り遊技状態の種類として、ラウンド数が15回の15ラウンド大当り(以下、15R大当りという)と、ラウンド数が5回の5ラウンド大当り(以下、5R大当りという)とを含む例を説明する。15R大当りは、5R大当りと比べてラウンド数が多く、5R大当りよりも多くの賞球(出球)獲得数が期待できるので、5R大当りよりも遊技者にとって有利な大当りである。以下の説明においては、「ラウンド」を「R」という語を用いて示す場合がある。
大当り遊技状態は、特別図柄(特図1、特図2)の可変表示の表示結果が大当り表示結果(大当り図柄)となったときに制御される遊技状態であって、遊技球が入賞可能な開放状態(遊技者にとって有利な第1の状態)と遊技球が入賞困難または入賞不能(入賞困難も含む)な閉鎖状態(当該第1の状態よりも遊技者にとって不利な第2の状態)とに変化可能な可変入賞手段としての特別可変入賞球装置7の大入賞口を開閉することにより、例えば15ラウンドおよび5ラウンドのような所定回数に亘り大入賞口を開放状態とする、遊技者にとって有利な状態である。
〔特徴部229Fに関する説明〕
次に、本実施の形態の特徴部229Fについて説明する。特徴部229Fにおいては、遊技者にとって有利な有利状態としての第1大当り遊技状態と第2大当り遊技状態とのうち、例えばラウンド数が多い等により遊技者にとっての有利度がより高い第1大当り遊技状態において、特別演出を実行可能とする演出制御例を説明する。特別演出としては、例えば大当り遊技状態の各ラウンド開始時等の所定遊技状態の開始時に所定遊技状態であることを強調表示する演出等の演出が実行される。
特徴部229Fでは、図2の演出制御用CPU120により駆動制御される可動体32として、画像表示装置5の前方において移動動作をする複数の可動役物が設けられている。具体的に、可動役物としては、画像表示装置5の上方に設けられ画像表示装置5前で上下動の移動動作をする上可動役物、画像表示装置5の下方に設けられ画像表示装置5前で上下動の移動動作をする下可動役物、画像表示装置5の左方に設けられ画像表示装置5前で左右動の移動動作をする左可動役物、および、画像表示装置5の右方に設けられ画像表示装置5前で左右動の移動動作をする右可動役物という4つの可動役物が設けられている。これらの可動役物は、演出制御用CPU120により駆動制御される。これらの可動役物は、いずれもが待機状態で画像表示装置5の周りを囲むセンター飾り部材の内部に収納された態様で設けられており、移動動作により画像表示装置5の上下左右端部から画像表示装置5の前方において出没する。
図9−1は、特徴部229Fに係る特別演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図を含む演出説明図である。図9−1においては、(A)〜(F)に15R大当りの大当り遊技状態での演出態様が示され、(G)〜(L)に5R大当りの大当り遊技状態での演
出態様が示されている。
15R大当りと5R大当りとでは、ラウンド間のインターバル期間の長さが異なる。インターバル期間は、大当り遊技状態での特別可変入賞球装置7において、1回前の前の開放状態の終了時から次の開放状態の開始時までの期間において大入賞口が閉鎖状態となっている期間である。例えば、15R大当りのインターバル期間は3秒間、5R大当りのインターバル期間は2秒間であり、ラウンド数が多い15R大当りのインターバル期間の方が長くなるように設定されている。そのように大当りの種類に応じてインターバル期間が異なるのは、所定の単位期間内における賞球の過剰な払出し数を抑制するためである。言い換えると、大当りの種類に応じてインターバル期間を異ならせれば、大当り遊技状態において遊技者が賞球を得られる速度が過剰に速くなることにより射幸性が高くなってしまうことを防止することができる。
5R大当りでは、例えば(G)、(J)、(L)のように、大当り遊技状態での各ラウンドの開始時において、図中「1R」、「2R」、「5R」と示されたようなラウンド数を示すラウンド数画像が、画像表示装置5の画面左上隅部に比較的小さいサイズで表示され、予め定められた一連の大当り中演出の画像表示がされる。そして、5R大当りでは、例えば(I)、(K)のように、大当り遊技状態での各ラウンド間のインターバル期間において、予め定められた一連の大当り中演出の画像表示がされる。
このような5R大当りで実行されるような大当り遊技状態中の演出は、基本的な通常の演出である。これに対し、15R大当りで実行される大当り遊技状態中の演出においては、以下に説明するように、特別演出が実行される。
15R大当りでは、例えば(A)、(D)、(F)のように、大当り遊技状態での各ラウンドの開始時において、特別演出が実行される。特別演出としては、図中「1LUCKY」、「2LUCKY」、「15LUCKY」と示されたようなラウンド数を、数字と「LUCKY」という文字とで示すラウンド数画像が、画像表示装置5の画面中央部に、5R大当りのときのラウンド数画像よりも大きいサイズで表示されるとともに、ラウンド数画像の周りにおいて所定形状で発光するようなオーラ画像を画面のほぼ全体で表示する画像である特別画像229F001が表示される演出が行われる。
15R大当りの各ラウンドでは、開始時の所定期間において(A)のような特別画像229F001が表示された後、(B)のように、特別画像229F001が消去されるとともに、例えば「1LUCKY」というようなラウンド数を示すラウンド数画像が画像表示装置5の画面左上隅部に比較的小さいサイズで表示される。
さらに、15R大当りでは、例えば(C)、(E)のように、大当り遊技状態での各ラウンド間のインターバル期間において、可動役物を動作させることにより、前述の大当りの当選確率等の設定値が、設定値1〜3のいずれの設定値に設定されているかを示唆する設定示唆演出としてのインターバル期間設定示唆演出が実行される。ラウンド間のインターバル期間は、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態におけるラウンド終了時等の所定遊技の終了時から次のラウンド開始時等の次の所定遊技の開始時までの期間、すなわち、ラウンド間で大入賞口が閉鎖している期間である。
なお、特別演出としては、ラウンド数を示すラウンド数画像を伴なう例を示したが、これに限らず、ラウンド数画像とは別に、特別画像を表示する演出を実行するようにしてもよい。
インターバル期間設定示唆演出においては、前述した4種類の可動役物のうちから選択
された可動役物が用いられる。(C)では、1Rと2Rとのラウンド間のインターバル期間において、上可動役物229F002が下方に動作した例が示されている。(E)では、その他のラウンド間のインターバル期間において、下可動役物229F003が上方に動作した例が示されている。
15R大当りでは、例えば(C)、(E)のように、大当り遊技状態での各ラウンド間のインターバル期間中において、インターバル期間設定示唆演出として、複数種類のうちから選択された可動役物を画像表示装置5の前方で移動動作させる演出が行われる。
画像表示装置5の前方に動作した可動役物は、インターバル期間の終了時に、待機位置まで戻す動作が実行される。なお、動作した可動役物229F002が戻るタイミングは、インターバル期間中であってもよい。
インターバル期間設定示唆演出における可動役物の移動演出としては、「上可動役物の移動」をさせる演出、「下可動役物の移動」をさせる演出、「左可動役物の移動」をさせる演出、「右可動役物の移動」をさせる演出、および、「全部の可動役物の移動」をさせる演出のいずれかが選択可能である。このような各ラウンド間のインターバル期間中に動作する可動役物の種類は、パチンコ遊技機1に設定された大当り確率等の設定値(設定値1〜3)に応じて、選択される割合が異なる。このように、大当り確率等の設定値(設定値1〜3)に応じて、動作する可動役物の選択割合が異なるので、選択された可動役物の動作は、大当り確率等の設定値の設定を示唆する動作となり得る。これにより、各ラウンド間のインターバル期間中には、動作する可動役物の種類により、大当り確率等の設定値が設定値1〜3のうち、どの設定にされているかを示唆するインターバル期間設定示唆演出が行われる。
図9−1に示すように、15R大当りでは、大当り遊技状態での各ラウンド間のインターバル期間中において、インターバル期間設定示唆演出として、複数種類のうちから選択された可動役物を画像表示装置5の前方で移動動作させる演出が行われるので、5R大当りのときよりも長く設定されたラウンド間のインターバル期間を遊技者にとって長い期間に感じさせないようにすることができる。
なお、インターバル期間設定示唆演出を可動役物を用いて実行する例として、前述したように、設定値に応じて、複数種類の可動役物のうち動作させる可動役物の選択割合を異ならせることにより設定値を示唆する演出をする例を示したが、これに限らず、その他の例として、次のようなインターバル期間設定示唆演出を実行してもよい。例えば設定値に応じて、各可動役物の複数種類の動作態様(動作の速さ、移動パターン、変形パターン等)の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。また、発光体を備えた可動役物を用いてインターバル期間設定示唆演出を実行する場合には、複数種類の発光態様の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。また、画像表示装置を備えた可動役物を用いてインターバル期間設定示唆演出を実行する場合には、複数種類の画像の表示態様の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。また、これらの可動役物を用いた各種演出を適宜組み合わせて実行するようにしてもよい。
図9−2は、15R大当りの大当り遊技状態での各ラウンド間のインターバル期間に実行する設定示唆演出の演出種類を選択するために用いられるインターバル期間設定示唆演出決定テーブルを表形式で示す図である。インターバル期間設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に記憶されている。
図9−2においては、インターバル期間設定示唆演出として実行する設定示唆演出の演
出種類(可動役物の種類)と、インターバル期間設定示唆演出選択用乱数の割振り(%で表示)との対応関係が、設定値1に設定されているとき、設定値2に設定されているとき、および、設定値3に設定されているときのそれぞれについて示されている。インターバル期間設定示唆演出選択用乱数可は、演出制御用CPU120で更新される演出用選択用の乱数である。図9−2に示すように、インターバル期間設定示唆演出において動作させる可動役物の動作種類は、「上可動役物の移動」、「下可動役物の移動」、「左可動役物の移動」、「右可動役物の移動」、および、「全部の可動役物の移動」を含む。
図9−2に示すように、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、設定値1、設定値2、および、設定値3のそれぞれで90%以上であり、基本的に「上可動役物の移動」をする設定示唆演出が極めて高い割合で選択される。図9−2に示すように、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1<設定値2<設定値3」という関係がある。これらにより、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出が実行されるときは、設定値3である割合が最も高い。
図9−2に示すように、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出以外の可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、設定値1、設定値2、および、設定値3のそれぞれで10%以下である。「下可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1<設定値2<設定値3」という関係がある。これにより、「下可動役物の移動」をする設定示唆演出が実行されるときは、設定値3である割合が最も高い。
図9−2に示すように、「左可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値3<設定値1<設定値2」という関係がある。これにより、「左可動役物の移動」をする設定示唆演出の動作がされるときは、設定値2である割合が最も高い。図9−2に示すように、「右可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値3<設定値2<設定値1」という関係がある。これにより、「右可動役物の移動」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1である割合が最も高い。図9−2に示すように、「全部の可動役物の移動」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値2,3<設定値1」という関係があり、設定値2,3では0%である。これにより、「全部の可動役物の移動」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1であることが確定する。
そして、図9−2によれば、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出以外の「下可動役物の移動」をする設定示唆演出、「左可動役物の移動」をする設定示唆演出、「右可動役物の移動」をする設定示唆演出、および、「全部の可動役物の移動」をする設定示唆演出のそれぞれについては、低設定である設定値3よりも、高設定である設定値1または設定値2である割合が高い。これにより、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出以外の「下可動役物の移動」をする設定示唆演出、「左可動役物の移動」をする設定示唆演出、「右可動役物の移動」をする設定示唆演出、および、「全部の可動役物の移動」をする設定示唆演出がされたときは、低設定よりも高設定である期待度が高い。
図9−2のインターバル期間設定示唆演出決定テーブルを用いて可動役物が選択されるときには、基本的に「上可動役物の移動」をする設定示唆演出が高い頻度で選択され、動作させる可動役物として表示され、「上可動役物の移動」をする設定示唆演出よりも低い頻度で「下可動役物の移動」をする設定示唆演出、「左可動役物の移動」をする設定示唆演出、「右可動役物の移動」をする設定示唆演出、および、「全部の可動役物の移動」をする設定示唆演出のいずれかが選択される。
図9−2のインターバル期間設定示唆演出テーブルに設定された可動役物の移動による設定示唆演出については、上下左右の可動役物のいずれの可動役物(全部の可動役物の動作も含む)が動作するか否かに遊技者を注目させることができるが、可動役物による設定
示唆演出に遊技者をより一層注目させるために、例えば、可動役物による複数種類の動作パターンについて、上下左右の可動役物を順番に移動動作させる等、複数の可動役物を段階的に移動動作させるような動作パターンに設定してもよい。上下左右の可動役物を、たとえば、上→下→左→右の順番で段階的に動作させるように動作パターンを設定し、上可動役物が最初に移動動作した後、その他の可動役物が順番に段階的に動作していくようにすればよい。このようにすれば、設定値1〜設置値3であまり設定差がない上可動役物が動作した後に、どの段階まで複数種類の可動役物が動作するかにより、高設定に設定されていることが確定する設定示唆演出することができる。これにより、基本的にいつも動作する上可動役物のように、設定値の示唆にあまり影響がないと感じられる可動役物の動作についても、遊技者を注目させることができる。そして、このように、ある程度の演出時間をかけて段階的に可動役物を動作させる設定示唆演出をすることにより、インターバル期間が長くなっても遊技者がそれについて気にならないようにすることができる。
このように、インターバル期間設定示唆演出においては、可動役物の動作パターンによりいずれの設定値に設定されているかの示唆が可能である。設定示唆演出において動作させる可動役物の種類により、高設定であるか否かの期待度が異なり、設定値1〜3のいずれに該当するかの期待度が異なるので、図9−1のようなインターバル期間設定示唆演出により、遊技者による大当り等の設定値に対する期待度を向上させることができる。さらに、設定示唆演出において動作させる可動役物の種類により、遊技者にとって最も有利な設定値1であることが確定する場合があるので、図9−1のようなインターバル期間設定示唆演出により、遊技者による大当り等の設定値に対する期待度をより一層向上させることができる。また、パチンコ遊技機1に設定された大当り確率等の設定値(設定値1〜3)に応じて、複数の可動役物で動作は一定であるが、可動物が発光により発色する色の組合せが選択される割合が異なるようにしてもよい。
なお、設定示唆演出において動作させる可動役物は、前面側にドットマトリクスLEDよりなる表示部を有する可動役物が1種類だけ設けられ、ラウンド間のインターバル期間ごとに、複数種類の形状および色の画像のうちからいずれかの画像が役物画像として選択表示されるようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1に設定された大当り確率等の設定値(設定値1〜3)に応じて、複数の役物画像で動作は一定であるが、役物画像の色の組合せが選択される割合が異なるようにしてもよい。このように各ラウンド間のインターバル期間中に可動役物229F002で表示される役物画像は、次に説明するように、パチンコ遊技機1に設定された大当り確率等の設定値(設定値1〜3)に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。
図9−3は、大当り開始時演出設定処理を示すフローチャートである。大当り開始時演出設定処理は、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信し、大当り遊技状態を開始させるときに図7の特図当り待ち処理(S173)内において一部の処理として行われる処理である。
まず、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態を開始させる大当り種別を指定する演出制御コマンドを受信したときに、受信したコマンドを確認することに基づいて、開始させる大当り遊技状態が大当り15ラウンド大当りであるか否かを判定する(229FS001)。演出制御用CPU120は、15ラウンド大当りである場合には(229FS001でY)、図9−1(A)、(D)、(F)のように各ラウンド開始時において特別演出としての強調表示を実行する設定がされたプロセステーブルを選択し(229FS002)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、15ラウンド大当りではない場合には(229FS001でN)、処理を終了する。
大当り開始時演出設定処理における229FS002で、ラウンド開始時において特別
演出としての強調表示を実行する設定がされたプロセステーブルが選択された場合には、図7の大当り中演出処理において、そのプロセステーブルに設定されたデータに基づき、図9−1(A)、(D)、(F)のように各ラウンド開始時において特別演出としての強調表示が実行される。
図9−4は、インターバル演出設定処理を示すフローチャートである。インターバル演出設定処理は、図7の大当り中演出処理(S176)内において一部の処理として行われる処理である。
まず、演出制御用CPU120は、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化するときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される演出制御コマンドである大入賞口開放後指定コマンドの受信時であるか否かを確認することにより、大入賞口の閉鎖開始時であるか否かを判定する(229FS005)。これにより、各ラウンド間のインターバル期間の開始時であるか否かが確認される。
演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド受信時であると判断した場合には(229FS005でY)、実行中の大当り遊技状態が15ラウンド大当りの大当り遊技状態であるか否かを判定する(229FS006)。演出制御用CPU120は、15ラウンド大当り遊技状態である場合には(229FS006でY)、インターバル期間設定示唆演出の演出選択用乱数を抽出し、図9−2のインターバル期間設定示唆演出決定テーブルを用いて前述のように現在の設定値(設定値1〜3)に応じたインターバル期間設定示唆演出の種類を決定し、決定したインターバル期間設定示唆演出を実行するためのデータ設定をし(229FS007)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、15ラウンド大当りではない場合には(229FS006でN)、通常のインターバル演出として、前のラウンド中に実行されていた演出を継続して実行し(229FS008)、処理を終了する。
大当り開始時演出設定処理における229FS007で、インターバル期間設定示唆演出の種類を決定し、決定したインターバル期間設定示唆演出を実行するためのデータ設定がされた場合には、図7の大当り中演出処理において、229FS007で設定されたデータに基づいて、図9−1(C)、(E)のように各ラウンド間のインターバル期間においてインターバル期間設定示唆演出が実行される。
[可動役物の動作パターンによる保留連示唆演出]
なお、各ラウンドのインターバル期間においては、保留記憶情報(保留情報)内に大当りとなる保留記憶情報(所謂保留連となる保留記憶情報)が含まれているか否か(保留連となるかどうか)を先読みする処理を行い、大当りとなる保留記憶情報が含まれているときには、例えば図9−2に示したような複数種類の可動役物の動作パターンから動作パターンを選択して可動役物を動作させることにより、大当りとなる保留記憶情報が含まれていることを示唆する演出(保留連示唆演出)を演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。例えば、可動役物の動作パターンを選択する選択テーブルとして、保留連示唆演出を実行しなければ高設定が確定することとなるように動作パターンの選択のデータ振分けが設定されたデータテーブルを用いて、可動役物の動作パターンを選択するようにしてもよい。具体的には、可動役物の動作パターンを選択する選択テーブルにおいて、特別の動作パターンとして、低設定のときには保留連となる保留記憶情報が存在するときにしか選択されず、高設定のときは保留連となる保留記憶情報が存在しなくても選択されるように動作パターンの選択のデータ振分けが設定すればよい。このようにすれば、保留連示唆演出が実行されなければ高設定がほぼ確定することとなるようにすることが可能となる。このように可動役物の動作パターンを選択する場合には、保留連が演出に関連しているので、大当り遊技状態が終了した後の遊技に遊技者を注目させることができる。なお、
可動役物の動作パターンによる保留連示唆演出としては、各ラウンドのインターバル期間に加えて、または、各ラウンドのインターバル期間には実行せずに、ラウンド中に実行してもよく、エンディング時(大当り遊技状態終了時)に実行してもよい。
[キャラクタ画像による設定示唆演出]
また、前述の特別演出の画像に伴なって、または、特別演出の画像に含めて、複数種類のキャラクタ画像を選択表示可能とし、その表示されるキャラクタ画像の種類により、設定示唆演出を演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。その場合には、設定値1〜3に応じて、キャラクタ画像の種類の選択割合を異ならせるようにしてもよい。なお、表示するキャラクタ画像の種類により設定示唆演出を実行する場合には、各ラウンドのインターバル期間において、前述したように選択する可動役物の動作と、このように選択するキャラクタ画像の表示との組合せにより、設定示唆演出を行うようにしてもよい。
なお、大当り遊技状態としては、所定期間に亘り特別可変入賞球装置7の大入賞口を開放する所定遊技を繰返す制御をする例が示されるが、所定遊技としては、特別可変入賞球装置7以外の入賞口を開放する所定遊技を繰返す制御をするようにしてもよい。
また、特別演出としては、遊技者にとって有利な15R大当りのときにのみ実行する例を示したが、これに限らず、5R大当りのときにも実行するようにしてもよい。つまり、大当りの種類によらず、特別演出を実行してもよい。このように、特別演出としては、た、大当りの種類が複数種類設けられているときは、一部の大当り種類において実行してもよく、全部の大当り種類において実行してもよい。また、遊技者にとって有利な大当り種類の大当り遊技状態において特別演出を実行する場合に、特別演出を実行する技者にとって有利な大当りの種類としては、1種類であってもよく、複数種類であってもよい。
また、大当り確率等の設定としては、設定値1〜設定値3のような3種類に限らず、10種類等の多種類の設定値を設けてもよい。
次に、特徴部229Fにより得られる主な効果を説明する。
[1] 15R大当りと5R大当りとのうち、遊技者に有利な15R大当りの大当り遊技状態において、図9−1(A),(D)に示すように、所定遊技としての各ラウンドの開始時に、15R大当りであることを強調表示する演出よりなる特別演出が実行されるので、大当り遊技状態のラウンドに関する演出の興趣を向上させることができる。
[2] 図9−1(A)〜(F),(G)〜(L)に示すように、所定遊技としての各ラウンドが、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放状態に所定回数実行される状態であるので、大当り遊技状態の遊技ラウンドに関する演出の興趣をより一層向上させることができる。
[3] 可変表示の表示結果が大当り表示結果となったときに制御される大当り遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態であるので、特別演出が実行されることにより、可変表示の表示結果が大当り表示結果なったときに制御される遊技状態における演出の興趣を向上させることができる。
[4] 図9−1に示すように、15R大当りにおけるラウンド間のインターバル期間(3秒間)が、5R大当りにおけるラウンド間のインターバル期間(2秒間)よりも長いので、15R大当りにおいて短期間に有利な状態(入賞可能な状態)となりすぎることにより射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止できる。
[5] 図9−1(D),(F)の可動役物229F002,229F003のように
、各ラウンド間のインターバル期間中において、図9−2から選択される可動役物の演出種類で可動役物が動作させられるので、各ラウンド間のインターバル期間中に、遊技者を可動役物が動作に注目させることができる。
[6] 図9−2のように、設定値1〜設定値3で、可動役物によるインターバル期間設定示唆演出種類の選択割合が異なるので、遊技者を可動物の動作パターンに注目させることができる。
[7] 図9−2のように、設定値1〜設定値3で、可動役物によるインターバル期間設定示唆演出種類の選択割合が異なるので、可動物の動作パターンに注目させることができる。
[8] [キャラクタ画像による設定示唆演出]で説明したように、特別演出とともに表示されるキャラクタ画像の種類により図9−2のように、設定値1〜設定値3のうちいずれの設定値に設定されているかの示唆が可能であるで、遊技者を当該キャラクタ画像の種類に注目させることができる。
なお、図8における制御と図9−1〜図9−4における制御とは、互いに組合せて適用してもよい。つまり、特徴部71AK〜特徴部75AKの設定に関する制御と、特徴部229Fの演出に関する制御とを組合せてもよい。
〔特徴部230Fに関する説明〕
次に、本実施の形態の特徴部230Fについて説明する。特徴部230Fにおいては、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態におけるラウンド終了時等の所定遊技の終了時から次のラウンド開始時等の次の所定遊技の開始時までの期間、すなわち、ラウンド間のインターバル期間に、前述の大当りの当選確率等の設定値が、設定値1〜3のいずれの設定値に設定されているかを示唆するインターバル期間設定示唆演出を画像表示により実行可能とする演出制御例を説明する。
本実施の形態の特徴部229Fでは、図9−1のように大当り遊技状態における各ラウンド間のインターバル期間中において、上可動役物229F002を動作させることにより、インターバル期間設定示唆演出を実行する例を示した。これに対し、特徴部230Fでは、大当り遊技状態における各ラウンド間のインターバル期間中において、可動役物229F002を動作させずに、可動役物の代りに画像表示装置5でキャラクタ画像を表示することにより、インターバル期間設定示唆演出を実行可能とする。
各ラウンド間のインターバル期間中において画像表示装置5でインターバル期間設定示唆演出を実行するために表示するキャラクタ画像としては、キャラクタの種類が異なる複数種類のキャラクタ画像であるキャラクタA画像〜キャラクタD画像のうちから選択したキャラクタ画像を用いる。
図9−5は、15R大当りの大当り遊技状態での各ラウンド間のインターバル期間に表示するキャラクタ画像を選択するために用いられるインターバル期間設定示唆演出決定テーブルを表形式で示す図である。図9−5のインターバル期間設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に記憶されている。
図9−5においては、インターバル期間設定示唆演出で表示するキャラクタ画像の種類と、インターバル期間設定示唆演出選択用乱数の割振り(%で表示)との対応関係が、設定値1に設定されているとき、設定値2に設定されているとき、および、設定値3に設定されているときのそれぞれについて示されている。インターバル期間設定示唆演出の演出
選択用乱数は、演出制御用CPU120で更新される演出用選択用の乱数である。
図9−5に示すように、インターバル期間設定示唆演出で表示するキャラクタ画像の種類は、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」、「キャラクタC画像」、「キャラクタD画像」、および、「キャラクタ全員画像(キャラクタA画像〜Dの全キャラクタ画像)」を含む。
図9−5に示すように、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出が選択される割合は、設定値1、設定値2、および、設定値3のそれぞれで90%以上であり、基本的に「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出が極めて高い割合で選択される。図9−5に示すように、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1<設定値2<設定値3」という関係がある。これらにより、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出がされるときは、設定値3である割合が最も高い。
図9−5に示すように、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出以外のキャラクタ画像を表示する設定示唆演出が選択される割合は、設定値1、設定値2、および、設定値3のそれぞれで10%以下である。「キャラクタB画像」を表示する設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1<設定値2<設定値3」という関係がある。これにより、「キャラクタB画像」を表示する設定示唆演出がされるときは、設定値3である割合が最も高い。
図9−5に示すように、「キャラクタC画像」を表示する設定示唆演出が選択される割合は、「設定値3<設定値1<設定値2」という関係がある。これにより、「キャラクタC画像」が表示されるときは、設定値2である割合が最も高い。図9−3に示すように、「キャラクタD画像」が選択される割合は、「設定値3<設定値2<設定値1」という関係がある。これにより、「キャラクタD画像」を表示する設定示唆演出が表示されるときは、設定値1である割合が最も高い。図9−3に示すように、「キャラクタ全員画像」を表示する設定示唆演出が選択される割合は、「設定値2,3<設定値1」という関係があり、設定値2,3では0%である。これにより、「キャラクタ全員画像」を表示する設定示唆演出がされるときは、設定値1であることが確定する。
そして、図9−5によれば、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出以外の「キャラクタB」を表示する設定示唆演出、「キャラクタC画像」を表示する設定示唆演出、「キャラクタD」を表示する設定示唆演出、および、「キャラクタ全員画像」を表示する設定示唆演出のそれぞれについては、低設定である設定値1よりも、高設定である設定値2または設定値3である割合が高い。これにより、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出以外の「キャラクタB画像」を表示する設定示唆演出、「キャラクタC画像」を表示する設定示唆演出、「キャラクタD画像」を表示する設定示唆演出、および、「キャラクタ全員画像」を表示する設定示唆演出のそれぞれが表示されたときは、低設定よりも高設定である期待度が高い。
図9−5のインターバル期間設定示唆演出決定テーブルを用いてキャラクタ画像を表示する設定示唆演出の種類が選択されるときには、基本的に「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出が高い頻度で実行され、「キャラクタA画像」を表示する設定示唆演出よりも低い頻度で「キャラクタB画像」を表示する設定示唆演出、「キャラクタC画像」を表示する設定示唆演出、「キャラクタD画像」を表示する設定示唆演出、および、「キャラクタ全員画像」を表示する設定示唆演出のいずれかが実行される。キャラクタ画像の種類により、高設定であるか否かの期待度が異なり、設定値1〜3のいずれ該当するかの期待度が異なるので、図9−1のようなインターバル期間設定示唆演出により、遊技者による大当り等の設定値に対する期待度を向上させることができる。さらに、キャラクタ画像
の種類により、遊技者にとって最も有利な設定値1であることが確定する場合があるので、図9−1のようなインターバル期間設定示唆演出により、遊技者による大当り等の設定値に対する期待度をより一層向上させることができる。
本実施の形態の特徴部230Fにおいては、図9−3の大当り開始時演出設定処理と、図9−4のインターバル演出設定処理とを、特徴部229Fで説明したものと同様に実行することにより、図9−1(A)〜(E)に示された15R大当りの大当り遊技状態の演出において、インターバル期間中のインターバル期間設定示唆演出を、可動役物229F002を用いた演出からキャラクタ画像を用いた演出に置換えた演出パターンで実行することが可能となる。
[大当り遊技状態に制御された状況に応じた設定示唆演出の実行頻度制御]
次に、インターバル期間設定示唆演出について、大当り遊技状態に制御された状況に応じて、演出の実行頻度を異ならせる例を説明する。前述のインターバル期間設定示唆演出としては、各ラウンドのインターバル期間において必ず実行する例を示した。しかし、これに限らず、各ラウンドについて、インターバル期間設定示唆演出を実行するか否かを抽選により選択し、実行するという抽選結果となったときに、図9−2または図9−5のようなインターバル期間設定示唆演出決定テーブルを用いてインターバル期間中のインターバル期間設定示唆演出の演出種類を選択するようにしてもよい。その場合においては、次のように、大当り遊技状態に制御された状況に応じて、演出の実行頻度を異ならせるようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機に設けられたリアルタイムクロック等の計時手段により、現在時刻を確認し、遊技店の開店時(所謂朝一番)の所定期間において、それ以外の期間よりも、インターバル期間設定示唆演出を実行することを選択する割合を高くしてもよい。また、パチンコ遊技機において連荘回数(大当りが連続的に発生した回数であり、例えば、確変状態、および、時短状態のような大当り遊技状態終了後の特別遊技状態中に大当りが発生した事象が連続した回数)を計数し、連荘回数が多くなる程、インターバル期間設定示唆演出を実行することを選択する割合を高くしてもよい。
[特定ラウンド間のインターバル期間での設定示唆演出]
特徴部229Fおよび特徴部230Fに示したラウンド間のインターバル期間で実行する設定示唆演出(可動役物による演出、キャラクタ画像による演出)は、各ラウンド間(全ラウンド間)で実行する例を示した。しかし、ラウンド間のインターバル期間で実行する設定示唆演出は、例えば5Rと6Rとのラウンド間のインターバル期間でのみ実行する等、全ラウンド間のうちの一部のラウンド間で実行するようにしてもよい。
インターバル期間設定示唆演出としては、図9−1のような可動役物の動作による演出と、図9−5のようなキャラクタ画像等の画像表示による演出との少なくとも一方を実行すればよい。したがって、インターバル期間設定示唆演出としては、可動役物の動作による演出のみの実行と、画像表示による演出のみの実行と、可動役物の動作と画像表示とを組合せた演出とのいずれの演出を実行してもよい。
なお、キャラクタ画像を用いてインターバル期間設定示唆演出を実行する例としては、異なる複数種類のキャラクタ画像を用いる演出を示したが、これに限らず、1つのキャラクタ画像を用い、そのキャラクタ画像が複数種類の動作態様で動作するようにし、1つのキャラクタ画像について設定値に応じて複数種類の動作態様の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。
次に、特徴部230Fにより得られる主な効果を説明する。
[1] 大当り遊技状態におけるラウンド間のインターバル期間中において、設定値1〜設定値3のいずれの設定値に設定されているかの設定示唆演出として、図9-1、図9
−2の可動役物を移動させるインターバル期間設定示唆演出、または、図9−5のキャラクタ画像を表示するインターバル期間設定示唆演出が図9−1(C),(E)のように実行可能であるので、設定値が設けられたパチンコ遊技機1のラウンド間のインターバル期間中の演出の興趣を向上させることができる。
前述したように可動役物が複数設けられているが、その役物の動作の組合せにより、大当り確率等の設定値の番号の偶数/奇数の別を示唆する演出を実行してもよい。例えば設定値が設定値1〜設定値6まであるときに、2つの可動役物を動作させれば、設定値1,設定値3,設定値5のような奇数番号の設定であることを示唆し、4つの可動役物を動作させれば、設定値2,設定値4,設定値6のような偶数番号の設定であることを示唆するようにしてもよい。
[2] 図9-2および図9−5において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なるので、遊技者を設定示唆演出の種類に注目させることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
[3] 図9−1(A)〜(F)、図9−4の229FS007等に示すように、15R大当りと5R大当りとのうち、遊技者にとってより有利な15R大当りの大当り遊技状態に制御されているときに、インターバル期間設定示唆演出が実行されるので、15R大当りの大当り遊技状態に制御されているときに実行される演出に注目させることができる。
[4] 図9−1(A),(D)に示すように、15R大当りであることを強調表示する演出よりなる特別演出が、ラウンド開始時に実行可能であるので、ラウンド間のインターバル期間に関する演出の興趣をより一層向上させることができる。
[5] 図9−1に示すように、15R大当りにおけるラウンド間のインターバル期間(3秒間)が、5R大当りにおけるラウンド間のインターバル期間(2秒間)よりも長いので、15R大当りにおいて短期間に有利な状態(入賞可能な状態)となりすぎることにより射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止できる。
[6] [大当り遊技状態に制御された状況に応じた設定示唆演出の実行頻度制御]に示すように、大当り遊技状態に制御されたときの状況に応じて設定示唆演出の実行頻度が異なるので、大当り遊技状態に制御されたときの状況も演出に加味されるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
[7] [大当り遊技状態に制御された状況に応じた設定示唆演出の実行頻度制御]に示すように、例えば5Rと6Rとのラウンド間のような特定のラウンド間のインターバル期間において、インターバル期間示唆演出が実行可能であるので、特定のラウンド間の演出に遊技者を注目させることができる。
[8] 後述する図9−6に示すように、各ラウンドでのオーバー入賞に関連してオーバー入賞設定示唆演出が実行可能としてもよい。その場合には、各ラウンドの入賞個数の上限値よりも多い遊技球が特別可変入賞球装置7に入賞したときの演出の興趣を向上させることができる。
[9] 後述する[ラウンド間のインターバル期間でのオーバー入賞設定示唆演出の実行例]に示すように、オーバー入賞設定示唆演出も実行する場合において、インターバル期間設定示唆演出と、オーバー入賞設定示唆演出との実行期間が重なった場合に、いずれの設定示唆演出も実行可能とすることにより、複数の設定示唆演出の実行タイミングが重なった場合であっても各設定示唆演出が確実に実行されるため、遊技の興趣を向上させる
ことができる。
なお、図8における制御と図9−5における制御とは、互いに組合せて適用してもよい。つまり、特徴部71AK〜特徴部75AKの設定に関する制御と、特徴部230Fの演出に関する制御とを組合せてもよい。
(特徴部230Fに係る手段の説明)
以上の特徴部230Fに関して、従来、設定値の変更が可能な遊技機として、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、有利状態としての大当り遊技状態中に複数回の所定遊技としてのラウンド遊技の終了時から次のラウンド遊技の開始時までの間のインターバル期間中に演出を実行する遊技機として、特開2013−252283号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2013−252283号公報に記載の技術では、設定値が設けられた遊技機の所定遊技の終了時から次の所定遊技の開始時までの期間中の演出について改善の余地があった。そこで、設定値が設けられた遊技機の所定遊技の終了時から次の所定遊技の開始時までの期間中の演出の興趣を向上させることのできる遊技機を提供するための特徴部230Fに係る手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
設定された設定値(設定値1〜設定値3等)に基づいて遊技者にとっての有利度(大当り確率等)が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
前記有利状態は、複数回の所定遊技(特別可変入賞球装置7の開放等)を繰返すことにより構成される状態であり、
前記所定遊技の終了時から次の前記所定遊技の開始時までの期間(ラウンド間のインターバル期間)に、いずれの設定値に設定されているかの設定示唆演出(図9-1、図9−2の可動役物を移動させるインターバル期間設定示唆演出、図9−5のキャラクタ画像を表示する設定示唆演出をするインターバル期間設定示唆演出等)を実行可能である(図9−1(C),(E)等)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が設けられた遊技機の所定遊技の終了時から次の所定遊技の開始時までの期間中の演出の興趣を向上させることができる。
特徴部230Fに係る手段2の遊技機として、
設定値に応じて複数種類設けられた前記設定示唆演出の実行割合が異なる(図9-2および図9−5において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定示唆演出の種類に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
特徴部230Fに係る手段3の遊技機として、
前記有利状態は、少なくとも第1有利状態(15R大当り等)と、当該第1有利状態よりも不利な第2有利状態(5R大当り等)とを含み、
前記第1有利状態のときに前記設定示唆演出を実行可能である(図9−1(A)〜(F)、図9−4の229FS007等)、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、第1有利状態に制御されているときに実行される演出に注目
させることができる。
特徴部230Fに係る手段4の遊技機として、
前記第1有利状態において、前記所定遊技の開始時に特別演出を実行可能である(図9−1(A),(D)等)、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段3の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定遊技の開始時に特別演出が実行されるので、所定遊技に関する演出の興趣を向上させることができる。
特徴部230Fに係る手段5の遊技機として、
前記第1有利状態における前記所定遊技の終了時から次の前記所定遊技の開始時までの期間(3秒間のラウンド間のインターバル期間等)は、前記第2有利状態における前記所定遊技の終了時から次の前記所定遊技の開始時までの期間(2秒間のラウンド間のインターバル期間等)よりも長い(図9−1等)、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段3または手段4の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、第1有利状態において短期間に有利な状態となりすぎることにより射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止できる。
特徴部230Fに係る手段6の遊技機として、
前記有利状態に制御されたときの状況に応じて前記設定示唆演出の実行頻度が異なる([大当り遊技状態に制御された状況に応じた設定示唆演出の実行頻度制御])、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段1〜手段5の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態に制御されたときの状況も加味されるため、遊技の興趣が向上する。
特徴部230Fに係る手段7の遊技機として、
特定の前記所定遊技の終了時から次の前記所定遊技の開始時までの期間(例えば5Rと6Rとのラウンド間のラウンド間のインターバル期間等)に、前記設定示唆演出を実行可能である([特定ラウンド間のインターバル期間での設定示唆演出]等)、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段1〜手段6の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特定の所定遊技の終了時から次の所定遊技の開始時までの期間に注目させることができる。
特徴部230Fに係る手段8の遊技機として、
遊技媒体(遊技球等)が入賞可能な第1状態(開放状態等)と、遊技媒体が入賞困難または入賞不能な第2状態(閉鎖状態等)とに変化可能な可変入賞手段(特別可変入賞球装置7等)と、
前記可変入賞手段へ所定数(入賞個数の上限値)の遊技媒体が入賞したときに、前記可変入賞手段を前記第1状態から前記第2状態に制御する可変入賞制御手段(演出制御用CPU120)とをさらに備え、
前記所定数よりも多い遊技媒体が前記可変入賞手段に入賞したこと(オーバー入賞)に関連して前記設定示唆演出を実行可能である(図9−6のオーバー入賞設定示唆演出)、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段1〜手段6の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定数よりも多い遊技媒体が可変入賞手段に入賞したときの演出の興趣を向上させることができる。
特徴部230Fに係る手段9の遊技機として、
前記所定遊技の終了時から次の前記所定遊技の開始時までの期間(ラウンド間のインターバル期間等)に実行される前記設定示唆演出(インターバル期間設定示唆演出等)と、前記所定数よりも多い遊技媒体が前記可変入賞手段に入賞したこと(オーバー入賞等)に
関連して実行される前記設定示唆演出(オーバー入賞設定示唆演出等)との実行タイミングが重なった場合に、いずれの前記設定示唆演出も実行可能である([ラウンド間のインターバル期間でのオーバー入賞設定示唆演出の実行例])、
ことを特徴とする特徴部230Fに係る手段8の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、複数の設定示唆演出の実行タイミングが重なった場合であっても各設定示唆演出が確実に実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
〔特徴部231Fに関する説明〕
次に、本実施の形態の特徴部231Fについて説明する。大当り遊技状態の各ラウンドにおいては、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放され、遊技球が特別可変入賞球装置7に入賞可能となる。大当り遊技状態の各ラウンドについては、特別可変入賞球装置7への入賞個数に上限値が設けられており、入賞個数に上限値に達すると大入賞口が閉鎖されるが、入賞個数に上限値となったことが判定される前に入賞した遊技球により、各ラウンドにおいて、上限値を超える入賞が生じる場合がある。
そのような、各ラウンドにおいて入賞個数の上限値を超えた遊技球の入賞は、オーバー入賞と呼ばれる。オーバー入賞が発生したことが判定されたときには、オーバー入賞が発生したことを報知する等、オーバー入賞の発生に関連した特定演出であるオーバー入賞演出を実行することが可能である。オーバー入賞演出としては、複数種類のオーバー入賞演出を設け、各ラウンドについて、オーバー入賞が発生するごとにオーバー入賞演出の種類を選択し、選択したオーバー入賞演出を実行する演出制御が、演出制御用CPU120により実行される。
特徴部231Fでは、オーバー入賞演出として、オーバー入賞が発生したことに加え、前述の大当りの当選確率等の設定値が設定値1〜3のいずれの設定値に設定されているかを示唆可能なオーバー入賞設定示唆演出を実行し、そのオーバー入賞設定示唆演出について、大当りの当選確率等の設定値1〜3に応じて、演出種類設けられた演出の実行割合(選択割合)が異なる例を説明する。このようなオーバー入賞設定示唆演出は、オーバー入賞が生じた直後のラウンド間のインターバル期間中に実行される。
図9−6は、特徴部231Fに係るオーバー入賞設定示唆演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図9−6においては、(A)〜(C)に低設定である設定値3が設定されているときの画像表示装置5におけるオーバー入賞設定示唆演出の演出態様が示され、(D)〜(F)に高設定である設定値1が設定されているときの画像表示装置5におけるオーバー入賞設定示唆演出の演出態様が示されている。
(A)〜(C)および(D)〜(F)に示すように、ラウンド間のインターバル期間中に設定示唆演出が実行されるときにおいては、所定のキャラクタ画像231F001が表示され、そのキャラクタ画像231F001が発するセリフのような態様で、「ラッキー!」という文字が表示される通常画像231F002、「チャンス!」という文字が表示される高設定示唆画像231F003、および、「エクセレント!」という文字が表示される高設定確定画像231F004のうちから選択決定されたオーバー入賞設定示唆画像が表示される。
これらオーバー入賞設定示唆画像については、後述する図9−7のように、設定値1および設定値2のような高設定である期待度が、「通常画像231F002(「ラッキー!」)<高設定示唆画像231F003(「チャンス!」)<高設定確定画像231F004(「エクセレント!」)という関係となるように選択割合が設定されている。特に、高
設定確定画像231F004(「エクセレント!」)は、高設定であることが確定するオーバー入賞設定示唆画像である。
図9−6において、例えば、1回のラウンド中に1個のオーバー入賞が検出されたオーバー入賞1回のときは、(A),(D)に示されたように、1個のオーバー入賞に対応して、前述のように選択された何れかの種類の1つのオーバー入賞設定示唆画像が表示される。(A),(B)では通常画像231F002が選択されたときの表示例が示されている。
図9−6において、例えば、1回のラウンド中に2個のオーバー入賞が検出されたオーバー入賞2回のときは、(B),(E)に示されたように、2個のオーバー入賞のそれぞれに対応して、前述のように選択された何れかの種類の2つのオーバー入賞設定示唆画像が表示される。(B)では、2個のオーバー入賞のそれぞれに対応して通常画像231F002が選択されて入賞順に表示されたときの表示例が示されている。(E)では、1個目のオーバー入賞に対応して高設定示唆画像231F003が選択されて表示された後、2個目のオーバー入賞に対応して通常画像231F002が選択されて表示されたときの表示例が示されている。
図9−6において、例えば、1回のラウンド中に3個のオーバー入賞が検出されたオーバー入賞3回のときは、(C),(F)に示されたように、3個のオーバー入賞のそれぞれに対応して、前述のように選択された何れかの種類の3つのオーバー入賞設定示唆画像が表示される。(C)では、3個のオーバー入賞のそれぞれに対応して通常画像231F002が選択されて入賞順に表示されたときの表示例が示されている。(F)では、1個目のオーバー入賞に対応して高設定確定画像231F004が選択されて表示された後、2個目および3個目のオーバー入賞のそれぞれに対応して通常画像231F002が選択されて入賞順に表示されたときの表示例が示されている。
図9−6に示した1回のラウンド中に3個のオーバー入賞が検出されたオーバー入賞3回のときは、(C),(F)に示されたように、3個のオーバー入賞のそれぞれに対応して、前述のように選択された何れかの種類の3つのオーバー入賞設定示唆画像が表示される。図9−6において、(E)または(F)のように、高設定示唆画像231F003が表示されたときには、通常画像231F002のみが表示されるときよりも高設定である期待度が高いので、遊技者の期待感を向上させることができる。さらに、高設定確定画像231F004が表示されたときには、高設定であることが確定するので、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
オーバー入賞設定示唆演出については、スピーカ8L、8Rから出力される音声と、遊技効果ランプ9等の発光体による発光と、画像表示装置5による画像表示とを組合せた演出態様での演出を実行するようにしてもよい。また、オーバー入賞設定示唆演出については、このような音と発光と画像とのうち、全部または一部の組合せによる演出を実行してもよく、音のみ、発光のみ、または、画像のみというような単独の演出手段による演出を実行してもよい。発光体を用いてオーバー入賞設定示唆演出を実行する場合には、所定位置(たとえば、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7の周囲の位置)に設けられたランプ等の発光手段を、大当り確率等の前述の設定値に応じて、異なる色(異なる点滅パターン等の異なる発光パターンでもよい)で発光させてもよい。
図9−7は、オーバー入賞設定示唆演出として実行する設定示唆演出の演出種類(オーバー入賞設定示唆画像の種類)を選択するために用いられるオーバー入賞設定示唆演出決定テーブルを表形式で示す図である。オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に記憶されている。
図9−7においては、オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルは、設定値1であるときに用いられる第1オーバー入賞設定示唆演出決定テーブル(図9−7(A))、設定値2であるときに用いられる第2オーバー入賞設定示唆演出決定テーブル(図9−7(B))、および、設定値3であるときに用いられる第3オーバー入賞設定示唆演出決定テーブル(図9−7(C))を含む。これらのオーバー入賞設定示唆演出決定テーブルにおいては、オーバー入賞設定示唆演出の演出種類(オーバー入賞設定示唆画像の種類)と、オーバー入賞個数と、オーバー入賞設定示唆演出選択用乱数の割振り(%で表示)との対応関係が設定されている。当該演出のオーバー入賞設定示唆演出選択用乱数は、演出制御用CPU120で更新される演出用選択用の乱数である。
図9−7(A)〜(C)の各テーブルに示すように、オーバー入賞設定示唆演出で表示するオーバー入賞設定示唆画像の種類は、オーバー入賞設定示唆画像の種類が、「通常画像の表示」、「高設定示唆画像の表示」、および、「高設定確定画像の表示」を含む。
図9−7(A)〜(C)に示すように、「通常画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、設定値1、設定値2、および、設定値3のそれぞれで89%以上であり、基本的に「通常画像の表示」をする設定示唆演出が極めて高い割合で選択される。図9−2(A)〜(C)に示すように、「通常画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1<設定値2,設定値3」という関係がある。これらにより、「通常画像の表示」をする設定示唆演出がされるときは、設定値3である割合が最も高い。これに対し、「通常画像の表示」をする設定示唆演出以外の「高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出、および、「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出の少なくともいずれかが選択される割合は、設定値1〜設定値3で11%以下である。
図9−7(A)〜(C)に示すように、「高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値2>設定値1>設定値3」という関係がある。したがって、「高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1または設定値2である割合が、設定値3である割合よりも高い。これにより、オーバー入賞設定示唆演出で「高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出がされた場合は、遊技者の高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図9−7(A)〜(C)に示すように、「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1>設定値2>設定値3」という関係があり、設定3では選択割合が0%である。したがって、オーバー入賞設定示唆演出で「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1または設定値2であることが確定する。これにより、オーバー入賞設定示唆演出で「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出がされた場合は、遊技者の高設定に対する遊技者の期待感をより一層高めることができる。さらに、「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1>設定値2」という関係があるので、オーバー入賞設定示唆演出で「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図9−7(A)〜(C)に示すように、オーバー入賞個数が多くなるにしたがって、高設定である設定値1のときに用いられる(A)の第1オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルおよび高設定である設定値2のときに用いられる(B)の第2オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルは、低設定である設定値2のときに用いられる(C)の第3オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルと比べて、高設定示唆画像を表示する演出および高設定確定示唆画像を表示する演出が、オーバー入賞個数が多くなるにしたがって設定示唆演出として選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、オーバー入賞
個数が多くなるにしたがって、オーバー入賞設定示唆演出による設定値の示唆演出の信頼度が高くなる。
図9−7(A)〜(C)に示すように、オーバー入賞個数が多くなるにしたがって、「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合が増加するとともに、「高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合が高くなるようなデータ設定がされているので、オーバー入賞個数が多くなるにしたがって、演出の面白みが増すとともに、高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図9−8は、図6のコマンド解析処理(S75)を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファのデータを確認することにより、新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(231FS001)。演出制御用CPU120は、新たな受信コマンドがある場合には(231FS001でY)、231FS002へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、新たな受信コマンドがない場合には、処理を終了する。
231FS002では、演出制御用CPU120は、新たな受信コマンドとして大入賞口入賞通知コマンドがあるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、大入賞口入賞通知がある場合には(231FS002でY)、大入賞口入賞回数カウンタのカウント値(大入賞口入賞回数カウント値)を1加算し(231FS003)、大入賞口入賞フラグをセットして(231FS004)、231FS005へ移行する。
大入賞口入賞通知コマンドは、大入賞口に遊技球が入賞したことが検出されたときに、1個の入賞検出ごとに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される演出制御コマンドである。大入賞口入賞回数カウンタは、各ラウンドにおける大入賞口への遊技球の入賞個数を計数するための計数手段である。大入賞口入賞回数カウンタは、各ラウンドの開始時に初期化されることによりラウンド毎の大入賞口への入賞個数が計数可能である。
一方、演出制御用CPU120は、新たな受信コマンドとして大入賞口入賞通知コマンドがない場合、つまり、その他のコマンドを新たに受信している場合には(231FS002でN)、その受信コマンドに応じた演出に関する設定を行い(231FS011)、処理を終了する。
231FS005において、演出制御用CPU120は、231FS005で更新された大入賞口入賞回数カウント値と、各ラウンドについて設定された入賞個数の上限値とを比較することにより、オーバー入賞が発生したか否かを判定する。演出制御用CPU120は、オーバー入賞が発生した場合には(231FS005でY)、231FS006へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、オーバー入賞が発生しなかった場合には(231FS005でN)、処理を終了する。231FS006において、演出制御用CPU120は、231FS005で更新された大入賞口入賞回数カウント値と、各ラウンドについて設定された入賞個数の上限値とを比較することにより、オーバー入賞の個数が1個であるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、オーバー入賞が1個である場合には(231FS006でY)、第1オーバー入賞フラグをセットし、処理を終了する。演出制御用CPU120は、オーバー入賞が1個ではない場合には(231FS006でN)、231FS008へ移行する。
231FS008では、演出制御用CPU120は、231FS005で更新された大入賞口入賞回数カウント値と、各ラウンドについて設定された入賞個数の上限値とを比較することにより、オーバー入賞が2個であるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、オーバー入賞が2個である場合には(231FS008でY)、第2オーバー入賞フ
ラグをセットし(231FS009)、処理を終了する。演出制御用CPU120は、オーバー入賞が2個ではない場合、すなわち、オーバー入賞が3個以上である場合には(231FS008でN)、第3オーバー入賞フラグをセットし(231FS010)、処理を終了する。
図9−9は、オーバー入賞処理を示すフローチャートである。オーバー入賞処理は、図7の大当り中演出処理(S176)内において一部の処理として行われる。
まず、演出制御用CPU120は、図9−8でセットされる大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する(231FS020)。演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされている場合には(231FS020でY)、大入賞口入賞フラグをリセットし(231FS021)、231FS022へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされていない場合には(231FS020でN)、処理を終了する。
231FS022において、演出制御用CPU120は、図9−8のコマンド解析処理においてセット可能な第1〜第3オーバー入賞フラグのうち、いずれかのオーバー入賞フラグがセットされているか否かを判定する。演出制御用CPU120は、いずれかのオーバー入賞フラグがセットされている場合には(231FS022でY)、231FS023へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、いずれのオーバー入賞フラグもセットされていない場合には(231FS022でN)、処理を終了する。
231FS023において、演出制御用CPU120は、第1オーバー入賞フラグがセットされているか否かを判定する。演出制御用CPU120は、第1オーバー入賞フラグがセットされている場合に(231FS023でY)、オーバー入賞設定示唆演出の演出選択用乱数を抽出し、図9−7(A)の第1オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルに基づき、オーバー入賞1個時のオーバー入賞設定示唆演出の種類を決定し(231FS024)、231FS028へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、第1オーバー入賞フラグがセットされていない場合には(231FS023でN)、231FS025へ移行する。
231FS025では、演出制御用CPU120は、第2オーバー入賞フラグがセットされているか否かを判定する。演出制御用CPU120は、第2オーバー入賞フラグがセットされている場合に(231FS025でY)、オーバー入賞設定示唆演出の演出選択用乱数を抽出し、図9−7(B)の第2オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルに基づき、オーバー入賞2個時のオーバー入賞設定示唆演出の種類を決定し(231FS026)、231FS028へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、第2オーバー入賞フラグがセットされていない場合、つまり、第3オーバー入賞フラグがセットされている場合に(231FS025でN)、オーバー入賞設定示唆演出の演出選択用乱数を抽出し、図9−7(C)の第3オーバー入賞設定示唆演出決定テーブルに基づき、オーバー入賞3個以上のオーバー入賞設定示唆演出の種類を決定し(231FS027)、231FS028へ移行する。
231FS028において、演出制御用CPU120は、セットされていたオーバー入賞フラグをリセットする。次いで、演出制御用CPU120は、231FS024、231FS026、又は、231FS027で決定された種類のオーバー入賞設定示唆演出を実行することにより、図9−6のようなオーバー入賞設定示唆画像を表示し(231FS029)、処理を終了する。
このように、演出制御用CPU120は、図9−9のオーバー入賞処理を実行すること
により、図9−6のようなオーバー入賞設定示唆演出を実行する。オーバー入賞設定示唆演出は、オーバー入賞が発生するごとに、発生した時点で実行される。
[オーバー入賞による賞球払出し個数に基づくオーバー入賞設定示唆演出例]
前述したオーバー入賞設定示唆演出は、図9−7のように、オーバー入賞した遊技球の個数(オーバー入賞回数)に応じて、複数種類の設定示唆演出の選択割合を異ならせる例を示した。しかし、オーバー入賞設定示唆演出は、図9−7のように、オーバー入賞した遊技球の入賞に基づいて払出される賞球個数の多さ(各ラウンドでのオーバー入賞に基づく賞球個数の合計値)に応じて、複数種類の設定示唆演出の選択割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、図9−7において、「オーバー入賞1個」を「オーバー入賞賞球15個」等に置換え、「オーバー入賞2個」を「オーバー入賞賞球30個」等に置換え、「オーバー入賞3個」を「オーバー入賞賞球45個以上」等に置換えればよい。この例では、オーバー入賞による賞球払出し個数が多くなるにしたがって、オーバー入賞による賞球払出し個数に基づくオーバー入賞設定示唆演出の信頼度が高くなる。
[ラウンド間のインターバル期間でのオーバー入賞設定示唆演出の実行例]
前述のオーバー入賞設定示唆演出と、特徴部229Fおよび特徴部230Fに示したラウンド間のインターバル期間で実行する設定示唆演出(可動役物による演出、キャラクタ画像による演出)とは、同じ大当り遊技状態中に実行してもよい。その場合において、オーバー入賞設定示唆演出は、オーバー入賞が生じたラウンド後のラウンド間のインターバル期間において実行するようにしてもよい。そのような演出をする場合は、ラウンド間のインターバル期間中において、特徴部229Fおよび特徴部230Fに示したラウンド間のインターバル期間で実行する設定示唆演出の実行条件と、オーバー入賞設定示唆演出の実行条件とが、両設定示唆演出の実行タイミングがラウンド間のインターバル期間中において重なるようになる態様で成立する場合が生じることも考えられる。そのような実行期間重複時には、両設定示唆演出を重複したタイミングで並行して実行するようにしてもよい。そのような実行期間重複時において、両設定示唆演出を重複したタイミングで並行して実行する場合には、両設定示唆演出の画像の表示範囲および可動役物の動作範囲のような演出に関する領域が重ならないようにしてもよく、重なるようにしてもよい。
なお、このような実行期間重複時には、いずれか一方の設定示唆演出を優先して実行するようにしてもよく、抽選によりいずれか一方の設定示唆演出を選択して実行するようにしてもよい。
[エンディング演出でのオーバー入賞設定示唆演出の実行例]
図7のエンディング演出処理(S177)において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行されるときに、オーバー入賞設定示唆演出を実行するようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態の全ラウンドでのオーバー入賞に基づく賞球払出数を加算更新する演出を行い、エンディング演出において、「オーバー入賞払出賞球個数120個」というような、大当り遊技状態における全ラウンドを通じたオーバー入賞に基づく賞球払出数を表示するようにしてもよい。その場合において、オーバー入賞に基づく賞球払出数の表示色を、複数種類設けておき、その表示色の選択割合が設定値(設定値1〜3)により異なるようにすればよい。このようにすれば、オーバー入賞に基づく賞球払出数の表示色によりオーバー入賞設定示唆演出を実行することができる。
[特定ラウンド間のインターバル期間でのオーバー入賞設定示唆演出]
前述のラウンド間のインターバル期間で実行する設定示唆演出(可動役物による演出、キャラクタ画像による演出)は、各ラウンド間(全ラウンド間)で実行する例を示した。しかし、ラウンド間のインターバル期間で実行する設定示唆演出は、例えば5Rにおけるオーバー入賞を対象として5Rと6Rとのラウンド間のインターバル期間でのみ実行する
等、全ラウンド間のうちの一部のラウンド間でのみ実行するようにしてもよい。
次に、特徴部231Fにより得られる主な効果を説明する。
[1] 図9−6に示すように、大当り遊技状態における各ラウンドでオーバー入賞が生じた場合に、設定値1〜設定値3のいずれの設定値に設定されているかの設定示唆演出として、オーバー入賞設定示唆演出が実行可能であるので、設定値が設けられたパチンコ遊技機1のオーバー入賞設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
[2] オーバー入賞回数、オーバー入賞個数に応じて、複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なるので、遊技者を設定示唆演出の種類に注目させることができる。
[3] [オーバー入賞による賞球払出し個数に基づくオーバー入賞設定示唆演出例]で説明したように、オーバー入賞による賞球払出し個数に応じて、オーバー入賞による賞球払出し個数に基づくオーバー入賞設定示唆演出の信頼度が異なるので、オーバー入賞による賞球払出し個数に遊技者を注目させることができる。
[4] 図9−9の231FS023〜231FS029に示すように、オーバー入賞設定示唆演出が、オーバー入賞が生じるごとに実行されるので、オーバー入賞が生じるごとに遊技者をオーバー入賞設定示唆演出に注目させることができる。
[5] 図9−7に示すように、大当り遊技状態の終了時においてオーバー入賞の個数の多さに応じて、オーバー入賞個数によるオーバー入賞設定示唆演出の信頼度が異なるので、遊技者を大当り遊技状態の終了時の演出に注目させることができる。
[6] 図9−6のラウンド間インターバル期間でのオーバー入賞設定示唆演出例に示すように、ラウンド間のインターバル期間において、オーバー入賞設定示唆演出が実行可能であるので、ラウンド間のインターバル期間の演出に遊技者を注目させることができる。
なお、図8における制御と図9−6〜図9−9における制御とは、互いに組合せて適用してもよい。つまり、特徴部71AK〜特徴部75AKの設定に関する制御と、特徴部231Fの演出に関する制御とを組合せてもよい。
(特徴部231Fに係る手段の説明)
以上の特徴部231Fに関して、従来、設定値の変更が可能な遊技機として、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、有利状態としての大当り遊技中において、大入賞口に最大数を超える入賞が発生したとき(いわゆるオーバー入賞が発生したとき)に特定演出を実行可能な遊技機として、特開2014−193271号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2014−193271号公報に記載の技術では、設定値が設けられた遊技機のオーバー入賞による特定演出について改善の余地があった。そこで、設定値が設けられた遊技機における特定演出の興趣を向上させることのできる遊技機を提供するための特徴部231Fに係る手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
設定された設定値(設定値1〜設定値3等)に基づいて遊技者にとっての有利度(大当り確率等)が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
遊技媒体(遊技球等)が入賞可能な第1状態(開放状態等)と、遊技媒体が入賞困難または入賞不能な第2状態(閉鎖状態等)とに変化可能な可変入賞手段(特別可変入賞球装置7等)と、
前記可変入賞手段へ所定数(入賞個数の上限値)の遊技媒体が入賞したときに、前記可変入賞手段を前記第1状態から前記第2状態に制御する可変入賞制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とをさらに備え、
前記所定数よりも多い遊技媒体が前記可変入賞手段に入賞したこと(オーバー入賞)に関連して特定演出(図9−6のオーバー入賞設定示唆演出)を実行可能であり、
設定値に応じて複数種類設けられた前記特定演出の実行割合が異なる(図9-7において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が設けられた遊技機における特定演出の興趣を向上させることができる。
特徴部231Fに係る手段2の遊技機として、
前記特定演出は、前記所定数よりも多い遊技媒体が入賞した回数(オーバー入賞回数、オーバー入賞個数)に応じて実行割合が異なる(図9-7においてオーバー入賞個数に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする特徴部231Fに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特定演出の実行回数に注目させることができる。
特徴部231Fに係る手段3の遊技機として、
前記特定演出は、前記所定数よりも多い遊技媒体が入賞したことに基づく遊技媒体の獲得数(オーバー入賞による賞球払出し個数等)に応じて実行態様(オーバー入賞による賞球払出し個数に基づくオーバー入賞設定示唆演出の信頼度等)が異なる([オーバー入賞による賞球払出し個数に基づくオーバー入賞設定示唆演出例]等)、
ことを特徴とする特徴部231Fに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技媒体の獲得数に注目させることができる。
特徴部231Fに係る手段4の遊技機として、
前記特定演出は、前記所定数よりも多い遊技媒体が入賞する毎に実行される(図9−6、図9−9の231FS023〜231FS029等)、
ことを特徴とする特徴部231Fに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定数よりも多い遊技媒体が入賞する毎に注目させることができる。
特徴部231Fに係る手段5の遊技機として、
前記特定演出は、前記有利状態の終了時において前記所定数よりも多い遊技媒体が入賞した回数(オーバー入賞個数等)に応じて実行態様(オーバー入賞個数によるオーバー入賞設定示唆演出の信頼度等)が異なる([エンディング演出でのオーバー入賞設定示唆演出の実行例])、
ことを特徴とする特徴部231Fに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の終了時に注目させることができる。
特徴部231Fに係る手段6の遊技機として、
前記有利状態は、複数回の所定遊技(特別可変入賞球装置7の開放等)を繰返すことにより構成される状態であり、
特定の前記所定遊技の終了時から次の前記所定遊技の開始時までの期間(ラウンド間のインターバル期間)に、前記特定演出を実行可能である(図9−6のラウンド間インターバル期間でのオーバー入賞設定示唆演出例)、
ことを特徴とする特徴部231Fに係る手段1〜手段5の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特定の所定遊技の終了時から次の所定遊技の開始時までの期間に注目させることができる。
〔特徴部232Fに関する説明〕
次に、本実施の形態の特徴部232Fについて説明する。大当り遊技状態中においては特別可変入賞球装置7に遊技球が入賞可能となり、その入賞毎に所定個数の賞球の払い出しが行われる。大当り遊技状態中における特別可変入賞球装置7への入賞に対応する賞球の払い出し数は、遊技者が大当り遊技状態において獲得した遊技球数であり、獲得数と呼ばれる。
大当り遊技状態中においては、特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞が1個検出されるごとに、主基板11から演出制御基板12に、演出制御コマンドとして、大入賞口入賞通知コマンドが送信される。演出制御用CPU120では、大入賞口入賞通知コマンドが受信されるごとに、大入賞口への入賞球1個あたりの予め定められた賞球の払い出し個数を加算更新する演算をすることにより、大当り遊技状態中における遊技者の遊技球の獲得数を加算更新する演算をしていく。遊技状態中における遊技球の獲得数は、1回の大当り遊技状態単位で行われる。大当り遊技状態中における遊技球の獲得数が予め定められた特定数(例えば1000個毎等)を超過した時点で獲得数を示す獲得数報知演出が実行される。
特徴部232Fでは、大当り遊技状態中において、獲得数報知演出として、大当り遊技状態中における遊技球の獲得数が特定数を超過したときに超過した獲得数を示すことに加え、前述の大当りの当選確率等の設定値が設定値1〜3のいずれの設定値に設定されているかを示唆可能な獲得数設定示唆演出を実行し、その獲得数設定示唆演出について、大当りの当選確率等の設定値1〜3に応じて、演出種類設けられた演出の実行割合(選択割合)が異なる例を説明する。
図9−10は、特徴部232Fに係る獲得数設定示唆演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図9−10においては、(A)〜(C)に低設定である設定値3が設定されているときの画像表示装置5における獲得数設定示唆演出の演出態様が示され、(D)〜(F)に高設定である設定値1が設定されているときの獲得数設定示唆演出の演出態様が示されている。獲得数設定示唆演出が実行される特定数は、例えば、1000個、2000個、3000個、・・・というように、1000個ごとに設定されている。したがって、1000個ごとに、特定数の超過時において獲得数設定示唆演出の演出画像が表示される。
(A)〜(C)および(D)〜(F)に示すように、獲得数設定示唆演出では、例えば、(A),(D)に示すような「2000発OVER」、(B),(E)に示すような「5000発OVER」、および、(C),(F)に示すような「10000発OVER」等の遊技球の獲得数を示す獲得数画像232F001と、第1キャラクタ画像〜第5キャラクタ画像という複数種類のキャラクタ画像から選択されたキャラクタ画像232F002,232F003,232F004,232F005・・・とが合せて表示される演出がされる。
獲得数設定示唆演出において表示するキャラクタ画像については、後述する図9−11のように、設定値1〜設定値3のような設定値において、第1キャラクタ画像〜第5キャラクタ画像の高設定(設定値1、設定値2)である期待度が、「第1キャラクタ画像<第2キャラクタ画像<第3キャラクタ画像<第4キャラクタ画像<第5キャラクタ画像」と
いう関係となるように選択割合が設定されている。特に、第5キャラクタ画像は、高設定である第1設定値であることが確定する獲得数設定示唆演出のキャラクタ画像である。
獲得数設定示唆演出においては、獲得数の増加が1000個を超過するごとに実行され、その実行時において、表示するキャラクタ画像が選択される。これにより、(A)〜(C)および(D)〜(F)に示すように、獲得数設定示唆演出が実行されるごとに、獲得数設定示唆演出として表示されるキャラクタ画像が異なり得る。
図9−11は、獲得数設定示唆演出として実行する設定示唆演出の演出種類(キャラクタ画像の種類)を選択するために用いられる獲得数設定示唆演出決定テーブルを表形式で示す図である。獲得数設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に記憶されている。
図9−11において、獲得数設定示唆演出決定テーブルは、設定値1であるときに用いられる第1獲得数設定示唆演出決定テーブル(図9−11(A))、設定値2であるときに用いられる第2獲得数設定示唆演出決定テーブル(図9−11(B))、および、設定値3であるときに用いられる第3獲得数設定示唆演出決定テーブル(図9−11(C))を含む。これらの獲得数設定示唆演出決定テーブルにおいては、獲得数設定示唆演出で表示するキャラクタ画像の種類と、獲得数範囲と、当該演出のキャラクタ画像選択用乱数の割振り(%で表示)との対応関係が設定されている。キャラクタ画像選択用乱数は、演出制御用CPU120で更新される演出用選択用の乱数である。
図9−11(A)〜(C)の各テーブルに示すように、獲得数設定示唆演出をする設定示唆演出で表示するキャラクタ画像の種類は、「第1キャラクタ画像の表示」、「第2キャラクタ画像の表示」、「第3キャラクタ画像の表示」、「第4キャラクタ画像の表示」、および、「第5キャラクタ画像の表示」を含む。
図9−11(A)〜(C)に示すように、「第5キャラクタ画像の表示」をする設定示唆演出は、設定値1において選択可能であるが、設定値2および設定値3において選択不可能である。したがって、第5キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出がされたときは、設定値1であることが確定するので、設定値1に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図9−11(C)に示すように、設定値3のような低設定では、第1キャラクタ画像〜第4キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出のそれぞれの選択割合が同じであるが、図9−11(A),(B)に示すように、設定値1および設定値2のような高設定での第1キャラクタ画像〜第4キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出選択割合について「第1キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出<第2キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出<第3キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出<第4キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出」という関係が設定されている。
したがって、第1キャラクタ画像〜第4キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出は、このような割合の関係で、高設定で選択される割合が異なる。これにより、獲得数設定示唆演出で表示されるキャラクタ画像の種類に応じて、高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。例えば獲得数設定示唆演出で第4キャラクタ画像が表示されたときには、第1キャラクタ画像が表示されたときよりも、高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図9−11(C)に示すように、設定値3のような低設定では、獲得数の多さによらず、第1キャラクタ画像〜第4キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出のそれぞれの選択割合が同じであるが、図9−11(A),(B)に示すように、設定値1および設定値2
のような高設定での第3キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出および第4キャラクタ画像の表示をする設定示唆演出の選択割合について「1000〜3000発<4000〜9000発<10000発以上」という関係が設定されている。
図9−11(A)〜(C)に示すように、獲得数が多くなるにしたがって、高設定である設定値1のときに用いられる(A)の第1獲得数設定示唆演出決定テーブルおよび高設定である設定値2のときに用いられる(B)の第2獲得数設定示唆演出決定テーブルは、低設定である設定値2のときに用いられる(C)の第3獲得数設定示唆演出決定テーブルと比べて、第4キャラクタ画像および第5キャラクタ画像のような高設定示唆画像および高設定確定示唆画像を表示する演出が、設定示唆演出として選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、獲得数が多くなるにしたがって、獲得数設定示唆演出による設定値の示唆演出の信頼度が高くなる。
したがって、第1キャラクタ画像〜第4キャラクタ画像のうち、第3キャラクタ画像および第4キャラクタ画像のような特定のキャラクタ画像を表示する設定示唆演出表示については、このような割合の関係で、高設定において、獲得数の多さに応じて、選択される割合が異なる。これにより、獲得数が多くなるにしたがって、獲得数設定示唆演出で表示されるキャラクタ画像の種類による高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。例えば獲得数が多くなる程、獲得数設定示唆演出で第3キャラクタ画像または第4キャラクタ画像が表示されたときには、第1キャラクタ画像が表示されたときよりも、高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図9−12は、獲得数報知処理を示すフローチャートである。獲得数報知処理は、図7の大当り中演出処理(S176)内において一部の処理として行われる。大入賞口入賞通知コマンドを受信するごとに遊技状態中における遊技球の獲得数を加算更新する演算は、獲得数報知処理とは別の処理において行われる。
まず、演出制御用CPU120は、前述の演算結果を確認することに基づいて、遊技球の獲得数が特定数である1000×n(n=1〜3)発のいずれかの超過時点であるか否かを判定する(232FS001)。具体的に、232FS001では、まず1000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、2000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、3000発を超過した時点であるか否かを確認する。このように、1000〜3000発の獲得数について、1000発ごとに、獲得数が特定数を超過したかどうかが確認される。
演出制御用CPU120は、遊技球の獲得数が1000×n(n=1〜3)発のいずれかの超過時点であるときは(232FS001でY)、獲得数設定示唆演出用のキャラクタ画像選択用乱数を抽出し、設定値(設定値1〜3)に応じた図9−11(A)〜(C)の第1〜第3獲得数設定示唆演出決定テーブルのいずれかにより、1000〜3000発超過時のうち該当する獲得数の超過時に表示するキャラクタ画像を含む演出種類を決定し(232FS002)、232FS009へ移行する。一方、遊技球の獲得数が1000×n(n=1〜3)発のいずれの超過時点でもない場合には(232FS001でN)、演出制御用CPU120は、232FS003へ処理を移行する。
232FS003では、演出制御用CPU120は、前述の演算結果を確認することに基づいて、遊技球の獲得数が特定数である1000×m(m=4〜9)発のいずれかの超過時点であるか否かを判定する。具体的に、232FS003では、まず4000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、5000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、6000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、7000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、8000発を超過した時点であるか否かを確認し、
次に、9000発を超過した時点であるか否かを確認する。このように、4000〜9000発の獲得数について、1000発ごとに、獲得数が特定数を超過したかどうかが確認される。
演出制御用CPU120は、遊技球の獲得数が1000×m(m=4〜9)発のいずれかの超過時点であるときは(232FS003でY)、獲得数設定示唆演出の演出選択用乱数を抽出し、設定値(設定値1〜3)に応じた図9−11(A)〜(C)の第1〜第3獲得数設定示唆演出決定テーブルのいずれかにより、4000〜9000発超過時のうち該当する獲得数の超過時に表示するキャラクタ画像を含む演出種類を決定し(232FS004)、232FS009へ移行する。一方、遊技球の獲得数が1000×m(m=4〜9)発のいずれの超過時点でもない場合には(232FS003でN)、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得数が232FS005へ移行する。
232FS005では、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得数が1000×p(≧10)発以上の特定数(1000発ごと)のいずれかの超過時点であるか否かを判定する。具体的に、232FS005では、まず10000発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、11000発を超過した時点であるか否かを確認する等、10000発以上の1000発ごとの獲得数を超過した時点であるか否かを確認する。
演出制御用CPU120は、遊技球の獲得数が1000×p(≧10)発以上の特定数のいずれかの超過時点である場合には(232FS005でY)、獲得数設定示唆演出の演出選択用乱数を抽出し、設定値(設定値1〜3)に応じた図9−11(A)〜(C)の第1〜第3獲得数設定示唆演出決定テーブルのいずれかにより、10000発以上の特定数超過時のうち該当する獲得数の超過時に表示するキャラクタ画像を含む演出種類を決定し(232FS006)、232FS009へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得数が1000×p(≧10)発以上の特定数のいずれかの超過時点でもない場合には(232FS005でN)、232FS007へ移行する。
232FS007では、演出制御用CPU120は、獲得数が1111×r(≧1)発以上となるゾロ目の特定数(タイミング11111、2222、・・・)のいずれかの超過時点であるかを判定する。具体的に、232FS007では、まず1111発を超過した時点であるか否かを確認し、次に、22222発を超過した時点であるか否かを確認する等、11111発以上のゾロ目の獲得数のいずれかを超過した時点であるか否かを確認する。
演出制御用CPU120は、獲得数が1111×r(≧1)発以上のゾロ目の特定数のいずれかの超過時点である場合には(232FS007でY)、高設定(設定値1、設定値2)であれば、図9−11に示した第1〜第5キャラクタ画像以外の特別キャラクタ画像よりなる特別獲得数画像の表示をするか否かを決定する抽選を実行し、その抽選に当選すれば特別獲得数画像を表示することに決定し(232FS008)、232FS009へ移行する。その抽選に当選しない場合は特別獲得数画像を表示しない。一方、演出制御用CPU120は、獲得数が1111×r(≧1)発以上のゾロ目の超過時点でない場合には(232FS007でN)、処理を終了する。このように、設定値が高設定であるときにのみ表示可能な特別獲得数画像が設けられている。これにより、特別獲得数画像が表示されたときには、設定値が高設定であることが確定する。
232FS009では、演出制御用CPU120は、232FS002、232FS004、232FS006、または、232FS008で決定されたキャラクタ画像と、獲得数に対応する獲得数画像とを表示し、処理を終了する。
このように、演出制御用CPU120は、図9−12の獲得数報知処理を実行することにより、図9−10のような獲得数設定示唆演出を実行する。
[獲得数設定示唆演出と他の演出との実行期間重複時の演出例]
前述した獲得数設定示唆演出は、大当り遊技状態中において遊技球の獲得数が特定数になった時点で実行されるため、遊技状態開始後の所定期間中に実行される、例えばラウンド間のインターバル期間、大当り遊技状態開始時におけるファンファーレ演出期間、および、大当り遊技状態終了時におけるエンディング演出期間等において、設定示唆演出(たとえば、ラウンド間のインターバル期間での設定示唆演出等)、および、それ以外の演出と実行期間が一部または全部重複する場合がある。そのような場合には、獲得数設定示唆演出を優先して実行するようにしてもよい。
なお、獲得数設定示唆演出と、その他の演出との実行期間が一部または全部重複する場合には、獲得数設定示唆演出とその他の演出との両方を並列的に実行するようにしてもよい。また、重複する演出のいずれか一方の実行タイミングを所定期間ずらせることにより重複して実行されないようにしてもよい。また、いずれか一方の演出みを優先して実行するようにしてもよく、両方の演出を実行するが、いずれか一方の演出を制限(例えば一方の演出画像を縮小表示する、一方の音声出力、発光演出等の演出の一部の実行を停止する等)するようにしてもよい。
[獲得数設定示唆演出とオーバー入賞設定示唆演出との実行期間重複時演出例]
前述した獲得数設定示唆演出は、大当り遊技状態中において遊技球の獲得数が特定数になった時点で実行されるため、例えばラウンド間のインターバル期間に実行される、特徴部231Fのオーバー入賞設定示唆演出と実行期間が一部または全部重複する場合がある。そのような場合には、獲得数設定示唆演出と獲得数設定示唆演出との両方を並列的に実行するようにしてもよい。
なお、得数設定示唆演出とオーバー入賞設定示唆演出との実行期間が重複するときには、いずれか一方の演出を優先して実行するようにしてもよい。また、いずれか一方の演出の実行タイミングを所定期間ずらせることにより重複して実行されないようにしてもよい。また、いずれか一方の演出みを優先して実行するようにしてもよく、両方の演出を実行するが、いずれか一方の演出を制限(例えば一方の演出画像を縮小表示する、一方の音声出力、発光演出等の演出の一部の実行を停止する等)するようにしてもよい。
次に、特徴部232Fにより得られる主な効果を説明する。
[1] 図9−11に示すように、大当り遊技状態中の遊技球の獲得数が特定数になるごとに、設定値1〜設定値3のいずれの設定値に設定されているかの設定示唆演出として、獲得数設定示唆演出が実行可能であるので、設定値が設けられたパチンコ遊技機1の獲得数設定示唆演出オの興趣を向上させることができる。
[2] 図9−10に示すように、獲得数画像232F001と、第1キャラクタ画像〜第5キャラクタ画像第232F002〜232F005・・・等のキャラクタ画像とを表示することにより、獲得数設定示唆演出が実行され、図9-11(A)〜(C)に示すように、設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出のキャラクタ画像の表示の選択割合が異なるので、獲得数設定示唆演出で表示される特定画像の種類に注目させることができる。
[3] 図9−12の232FS007,232FS008に示すように、設定示唆演出で表示する画像には、ゾロ目の獲得数画像および特別キャラクタ画像が含まれるので、このような特別なゾロ目の獲得数画像および特別キャラクタ画像が表示されるか否かに注
目させることがき、遊技の興趣が向上する。
[4] 図9−11(A)〜(C)に示すように、遊技球の獲得数が多いときの方が少ないときよりも、キャラクタ画像によりいずれの設定値に示唆されているかを示す信頼度が高いので、遊技球を獲得できたことに対する喜びとともに、設定示唆演出で表示する画像の設定示唆信頼度が向上するため、遊技の興趣が向上する。
[5] [獲得数設定示唆演出と他の演出との実行期間重複時の演出例]に示すように、獲得数設定示唆演出と、ラウンド間のインターバル期間の設定示唆演出との両方を実行可能な場合において、これらの演出の実行タイミングが重なった場合には、獲得数設定示唆演出が実行されるので、遊技球の獲得に対する興趣の低下を防止することができる。
[6] [獲得数設定示唆演出とオーバー入賞設定示唆演出との実行期間重複時演出例]に示すように、獲得数設定示唆演出と、オーバー入賞設定示唆演出との両方を実行可能な場合において、これらの演出の実行タイミングが重なった場合には、いずれの演出も実行されるので、両方の演出が確実に実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図8における制御と図9−10〜図9−12における制御とは、互いに組合せて適用してもよい。つまり、特徴部71AK〜特徴部75AKの設定に関する制御と、特徴部232Fの演出に関する制御とを組合せてもよい。
(特徴部232Fに係る手段の説明)
以上の特徴部232Fに関して、従来、設定値の変更が可能な遊技機として、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、有利状態としての大当り遊技中において、遊技媒体である遊技球の獲得数が特定数となったときに報知演出を実行可能な遊技機として、特開2010−075436号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2010−075436号公報に記載の技術では、設定値が設けられた遊技機の報知演出について改善の余地があった。そこで、設定値が設けられた遊技機における報知演出の興趣を向上させることのできる遊技機を提供するための特徴部232Fに係る手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
複数の設定値(設定値1〜設定値3等)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
設定された設定値(設定値1〜設定値3等)に基づいて遊技者にとっての有利度(大当り確率等)が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
前記有利状態中の遊技媒体(遊技球)の獲得数(払い出し個数)が特定数(1000発ごとの超過数)となったときに報知演出(獲得数設定示唆演出)を実行可能であり、
設定値に応じて複数種類設けられた前記報知演出の実行割合が異なる(図9-11において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が設けられた遊技機における報知演出の興趣を向上させることができる。
特徴部232Fに係る手段2の遊技機として、
前記報知演出は、遊技媒体の獲得数を示す獲得数画像(獲得数画像232F001等)と、特定画像(図9−10の第1キャラクタ画像〜第5キャラクタ画像等)とから構成され)、
設定値(設定値1〜設定値3)に応じて複数種類設けられた前記特定画像の選択割合を異ならせる(図9-11(A)〜(C)において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出のキャラクタ画像の表示の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする特徴部232Fに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特定画像の種類に注目させることができる。
特徴部232Fに係る手段3の遊技機として、
前記報知演出には、遊技者にとっての有利度の高い高設定値のときにしか実行されない特別獲得数画像(ゾロ目の獲得数画像および特別キャラクタ画像)が含まれる(図9−12の232FS007,232FS008)、
ことを特徴とする特徴部232Fに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特別獲得数画像が表示されるか否かに注目させることがき、遊技の興趣が向上する。
特徴部232Fに係る手段4の遊技機として、
遊技媒体の獲得数が多いときの方が少ないときよりも前記特定画像によりいずれの設定値に示唆されているかを示す設定示唆信頼度が高い(図9−11(A)〜(C))、
ことを特徴とする特徴部232Fに係る手段2または手段3の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技媒体を獲得できたことに対する喜びとともに、特定画像の設定示唆信頼度が向上するため、遊技の興趣が向上する。
特徴部232Fに係る手段5の遊技機として、
前記有利状態における所定期間中に前記報知演出とは異なる設定示唆のための設定示唆演出(ラウンド間のインターバル期間の設定示唆演出等)を実行可能であり、
前記報知演出と前記設定示唆演出との実行タイミングが重なった場合には、前記報知演出を優先して実行する([獲得数設定示唆演出と他の演出との実行期間重複時の演出例]等)、
ことを特徴とする特徴部232Fに係る手段1〜手段4の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、報知演出が設定示唆演出よりも優先されるので、遊技媒体の獲得に対する興趣の低下を防止することができる。
特徴部232Fに係る手段6の遊技機として、
遊技媒体(遊技球等)が入賞可能な第1状態(開放状態等)と、遊技媒体が入賞困難または入賞不能な第2状態(閉鎖状態等)とに変化可能な可変入賞手段(特別可変入賞球装置7等)と、
前記可変入賞手段へ所定数(入賞個数の上限値)の遊技媒体が入賞したときに、前記可変入賞手段を前記第1状態から前記第2状態に制御する可変入賞制御手段(演出制御用CPU120)とをさらに備え、
前記所定数よりも多い遊技媒体が前記可変入賞手段に入賞したこと(オーバー入賞)に関連して特定演出(図9−6のオーバー入賞設定示唆演出)を実行可能であり、
設定値に応じて複数種類設けられた前記特定演出の実行割合が異なり(図9-11において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
前記報知演出と前記特定演出との実行タイミングが重なった場合には、いずれの演出も実行する([獲得数設定示唆演出とオーバー入賞設定示唆演出との実行期間重複時演出例]等)、
ことを特徴とする特徴部232Fに係る手段1〜手段4の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、報知演出と特定演出との実行タイミングが重なった場合であっても両方の演出が確実に実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
〔特徴部233Fに関する説明〕
次に、本実施の形態の特徴部232Fについて説明する。パチンコ遊技機については、可変入賞球装置内に設けられた特定領域(V領域)を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたことによりV入賞が発生したときに、V入賞が発生したことを報知する演出であるV入賞報知演出が演出制御用CPU120により実行されるものがある。
V入賞が発生したときに各種遊技制御が実行されるパチンコ遊技機の一例としては、次のような一種二種混合機およびV確変機等がある。
[一種二種混合機]
まず、一種二種混合機の構成の概要を説明する。大当り判定用の乱数を用いた抽選判定(以下、大当り判定と呼ぶ)の判定結果に基づいて大当り遊技状態に制御可能な第一種遊技機と、小当り判定用の乱数を用いた抽選判定(以下、小当り判定と呼ぶ)の判定結果に基づいて小当り遊技状態に制御され、V入賞が発生したときに大当り遊技状態に制御可能な第二種遊技機とを組合せたパチンコ遊技機が、所謂一種二種混合機と呼ばれる。
具体的に、一種二種混合機には、特別可変入賞球装置7のように、大当り有利状態において開放される大入賞口を備えた大当り用の可変入賞球装置に加えて、小当り遊技状態において開放される可変入賞球装置が設けられている。小当り用の可変入賞球装置が遊技領域に設けられている。小当り用の可変入賞球装置には、遊技球が進入可能なV領域が設けられている。
第1始動入賞口への始動入賞が検出されると、大当り判定が実行され、大当りとする判定結果となったときに、第1特図の変動表示が実行されて大当り表示結果(特定表示結果)となり、大当り用の可変入賞球装置が所定ラウンド回数に亘り開放される大当り遊技状態となる第一種大当り遊技制御が遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により実行される。
第2始動入賞口への始動入賞が検出されると、大当り判定が実行され、大当りとする判定結果(特定表示結果)となったときには、第2特図の変動表示が実行されて大当り表示結果となって大当り遊技状態に制御される等、第1始動入賞口への始動入賞に基づく大当りと同様の遊技制御が実行される。一方、小当り判定により大当りとしない判定結果となったときには、小当り判定が実行され、小当りとする判定結果となれば、第2特図の変動表示が実行されて小当り表示結果となって小当り遊技状態に制御され、小当り用の可変入賞球装置が所定時間開放状態に制御される。小当り遊技状態で小当り用の可変入賞球装置に遊技球が受け入れられ、かつ、その遊技球がV領域に進入して検出されると、大当り用の可変入賞球装置が所定ラウンド回数に亘り開放される大当り遊技状態となる第二種大当り遊技制御が遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により実行される。
[V確変機]
次に、V確変機の構成の概要を説明する。V確変機においては、特別可変入賞球装置7のように大当り遊技状態において開放される可変入賞球装置内において、遊技球が進入可能なV領域が設けられている。V領域が設けられる確変入賞装置は、特別可変入賞球装置7自体で構成されもよく、特別可変入賞球装置7とは別に設けられた大当り用の可変入賞球装置で構成されてもよい。
V確変機においては、大当り判定用判定の判定結果に基づいて大当りとすることが決定され、大当り種別判定の判定結果に基づいて確変大当りの種別にすることが決定されると、大当り遊技状態に制御され、所定ラウンドにおいて、V領域に遊技球が進入可能となる態様で大当り用の可変入賞球装置が開放状態に制御される。大当り種別判定の判定結果に基づいて確変大当りの種別にしないことが決定されたときは、V領域に遊技球が進入可能
とならない態様で大当り用の可変入賞球装置が開放状態に制御される。
V確変機においては、所定ラウンドにおいて、遊技球がV領域に進入して検出されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に制御される。
[V入賞設定示唆演出例]
特徴部233Fでは、前述した一種二種混合機およびV確変機のようなV入賞が発生可能なパチンコ遊技機において、V入賞が発生したときに、V入賞が発生したことを報知する演出であるV入賞報知演出として、V入賞が発生したことを報知することに加え、前述の大当りの当選確率等の設定値が設定値1〜3のいずれの設定値に設定されているかを示唆可能なV入賞設定示唆演出を実行し、そのV入賞設定示唆演出について、大当りの当選確率等の設定値1〜3に応じて、演出種類設けられた演出の実行割合(選択割合)が異なる例を説明する。
図9−13は、特徴部233Fに係るV入賞設定示唆演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。一種二種混合機およびV確変機のようなV入賞が発生可能なパチンコ遊技機において、V入賞が発生したときには、V入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドとして、V入賞発生指定コマンドが主基板11から演出制御基板12に送信され、V入賞発生指定コマンドが演出制御基板12で受信されたときに、演出制御用CPU120により、V入賞設定示唆演出が実行される。
図9−13においては、(A)に低設定である設定値3が設定されているときの画像表示装置5において通常画像が表示されるときのV入賞設定示唆演出の演出態様が示され、(B)に高設定である設定値1が設定されているときの画像表示装置5において高設定示唆画像が表示されるときのV入賞設定示唆演出の演出態様が示され、(D)に高設定である設定値1が設定されているときの画像表示装置5において高設定確定画像が表示されるときのV入賞設定示唆演出の演出態様が示されている。
V入賞設定示唆演出では、例えば、画像表示装置5において、(A)〜(C)のように、「V」という「V入賞」を示すV入賞画像233F001およびその周囲に所定色で表示されるオーラ画像(ギザギザ形状の画像)よりなるV画像が基本的に表示されることに加え、大当りの当選確率等の設定値が設定値1〜3のいずれの設定値に設定されているかを示唆可能な画像として、第1キャラクタ画像233F002、第2キャラクタ画像233F003、および、第3キャラクタ画像233F004という複数種類のキャラクタ画像から選択されたキャラクタ画像が表示される。
(A)に示された第1キャラクタ画像233F002は、低設定であるか高設定であるかに限らず、最も高い割合で選択されて表示される通常画像を表示するときに用いられるキャラクタ画像である。(B)に示された第2キャラクタ画像233F003は、低設定のときよりも高設定のときに選択される割合が高い高設定示唆画像を表示するときに用いられるキャラクタ画像である。(C)に示された第3キャラクタ画像233F004は、低設定に選択されず、高設定のときにのみ選択される高設定確定画像を表示するときに用いられるキャラクタ画像である。
図9−14は、V入賞設定示唆演出として実行する設定示唆演出の演出種類(キャラクタ画像を含む演出画像)を選択するために用いられるV入賞設定示唆演出決定テーブルを表形式で示す図である。V入賞設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に記憶されている。
図9−14(A)は、大当りの連荘回数(大当りが連続的に発生した回数であり、例え
ば、確変状態、および、時短状態のような大当り遊技状態終了後の特別遊技状態中に大当りが発生した事象が連続した回数)が9回以下のときに用いられる第1V入賞設定示唆演出決定テーブルである。図9−11(B)は、大当りの連荘回数が10回以上のときに用いられる第2V入賞設定示唆演出決定テーブルである。第1,第2V入賞設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に記憶されている。
図9−14(A),(B)の第1,第2V入賞設定示唆演出決定テーブルにおいては、V入賞設定示唆演出決定テーブルで表示する第1キャラクタ画像〜第3キャラクタ画像のようなキャラクタ画像の種類を含む演出画像の種類と、V入賞設定示唆演出選択用乱数の割振り(%で表示)との対応関係が、設定値1に設定されているとき、設定値2に設定されているとき、および、設定値3に設定されているときのそれぞれについて示されている。V入賞設定示唆演出選択用乱数は、演出制御用CPU120で更新される演出用選択用の乱数である。
図9−14(A),(B)の各テーブルに示すように、V入賞設定示唆演出で表示するキャラクタ画像の種類を含む演出画像の種類は、「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出、「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出、および、「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出を含む。
図9−14(A),(B)に示すように、V入賞設定示唆演出における「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、設定値1、設定値2、および、設定値3のそれぞれで88%以上であり、基本的に「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出が極めて高い割合で選択される。そして、「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合は、「設定値1<設定値2<設定値3」という関係がある。これらにより、「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出が実行されるときは、設定値3である割合が最も高い。
図9−14(A),(B)に示すように、「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出の選択割合は、「設定値3<設定値2<設定値1」という関係がある。これにより、「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1である割合が最も高い。
図9−14(A),(B)に示すように、「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出の選択割合は、「設定値2,3<設定値1」という関係があり、設定値2,3では0%である。これにより、「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定確定画像の表示」をする設定示唆演出がされるときは、設定値1であることが確定する。
そして、図9−14(A),(B)によれば、「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出および「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出については、低設定である設定値3よりも、高設定である設定値1または設定値2である割合が高い。これにより、「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出および「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出がされたときは、低設定よりも高設定である期待度が高い。
また、連荘回数が10回以上のときに用いられる(B)の第2V入賞設定示唆演出決定テーブルは、連荘回数が9回以下のときに用いられる(A)の第1V入賞設定示唆演出決
定テーブルと比べて、設定値1および設定値2のような高設定のときに、「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出および「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合が高く、設定値3のような低設定のときに、「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出が選択される割合が低い。これにより、連荘回数が多くなるにしたがって、V入賞設定示唆演出による設定値の示唆演出の信頼度が高くなる。
図9−14(A),(B)の第1,第2V入賞設定示唆演出決定テーブルを用いてV入賞設定示唆演出で表示する画像が選択されるときには、基本的に「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出が高い頻度で実行され、「第1キャラクタ画像の表示を含む通常画像の表示」をする設定示唆演出よりも低い頻度で「第2キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出および「第3キャラクタ画像の表示を含む高設定示唆画像の表示」をする設定示唆演出のいずれかが実行される。そして、V入賞設定示唆演出で表示するキャラクタ画像の種類により、高設定であるか否かの期待度が異なり、設定値1〜3のいずれ該当するかの期待度が異なるので、図9−13のようなV入賞設定示唆演出決定テーブル設定示唆演出により、遊技者による大当り等の設定値に対する期待度を向上させることができる。さらに、キャラクタ画像の種類により、遊技者にとって最も有利な設定値1であることが確定する場合があるので、図9−13のようなV入賞設定示唆演出により、遊技者による大当り等の設定値に対する期待度をより一層向上させることができる。
図9−15は、V入賞報知処理を示すフローチャートである。V入賞報知処理は、図7の大当り中演出処理(S176)内において一部の処理として行われる処理である。
まず、演出制御用CPU120は、V入賞発生が発生したときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される演出制御コマンドであるV入賞発生指定コマンドの受信時であるか否かを確認することにより、V入賞発生時であるか否かを判定する(233FS001)。演出制御用CPU120は、V入賞発生指定コマンドの受信時である場合には(233FS001でY)、233FS002へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、V入賞発生指定コマンドの受信時でない場合には(233FS001でN)、処理を終了する。
233FS002では、演出制御用CPU120は、連荘回数を計数するカウンタである連荘回数カウンタのカウント値が10回以上であるか否かを判定する。連荘回数カウンタは、V入賞報知処理とは別の処理において、前述のような連荘の条件を満たす大当りが発生するごとに計数値を加算更新することにより連荘回数を計数する計数手段である。
演出制御用CPU120は、連荘回数カウンタのカウント値が10回以上でない場合には(233FS002でN)、V入賞設定示唆演出の演出画像選択用乱数を抽出し、図9−14(A)の第1V入賞設定示唆演出決定テーブルにより、現在の設定値(設定値1〜3)に応じたV入賞時のキャラクタ画像の表示を含む演出画像を決定し(233FS003)、233FS004へ移行する。一方、連荘回数カウンタが10回以上である場合には(233FS002でY)、演出制御用CPU120は、V入賞設定示唆演出の演出画像選択用乱数を抽出し、図9−14(B)の第2V入賞設定示唆演出決定テーブルにより、設定に応じたV入賞時のキャラクタ画像の表示を含む演出画像を決定し(233FS005)、233FS004へ移行する。
233FS004では、演出制御用CPU120は、233FS003、または、233FS004で決定された演出画像に対応するキャラクタ画像とV入賞画像とを表示し、処理を終了する。
このように、演出制御用CPU120は、図9−15のV入賞報知処理を実行することにより、図9−13のようなV入賞設定示唆演出を実行する。
[V入賞設定示唆演出と獲得数設定示唆演出との実行期間重複時演出例]
V入賞設定示唆演出と、特徴部233Fの獲得数設定示唆演出との実行期間が一部または全部重複する場合には、V入賞設定示唆演出を優先して実行するようにしてもよい。
なお、V入賞設定示唆演出と、獲得数設定示唆演出との実行期間が重複するときには、両方の演出を並列的に実行するようにしてもよい。また、いずれか一方の演出を優先して実行するようにしてもよい。また、いずれか一方の演出の実行タイミングを所定期間ずらせることにより重複して実行されないようにしてもよい。また、いずれか一方の演出みを優先して実行するようにしてもよく、両方の演出を実行するが、いずれか一方の演出を制限(例えば一方の演出画像を縮小表示する、一方の音声出力、発光演出等の演出の一部の実行を停止する等)するようにしてもよい。
なお、キャラクタ画像を用いてV入賞設定示唆演出を実行する例としては、異なる複数種類のキャラクタ画像を用いる演出を示したが、これに限らず、1つのキャラクタ画像を用い、そのキャラクタ画像が複数種類の動作態様で動作するようにし、1つのキャラクタ画像について設定値に応じて複数種類の動作態様の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。
また、V入賞設定示唆演出を実行する例としては、V入賞画像33F001を複数種類の動作パターン(回転方向が複数種類(上下左右)、揺動動作が複数種類(上下左右)等)で動作表示可能とし、複数種類のうちから選択した動作パターンでV入賞画像33F001を動作させる演出をしてもよい。その場合には、設定値に応じて複数種類のV入賞画像の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。
また、V入賞設定示唆演出を実行する例としては、1種類のV入賞画像33F001を用いる演出を示したが、これに限らず、異なる複数種類の表示態様(色が複数種類、形状が複数種類、サイズが複数種類等)のV入賞画像を用いるようにしてもよい。その場合には、設定値に応じて複数種類の表示態様のV入賞画像の選択割合を異ならせることにより、設定値を示唆する演出をしてもよい。このような設定値に応じて複数種類の表示態様のV入賞画像の選択割合を異ならせることにより設定値を示唆する演出と、前述のような設定値に応じて複数種類のV入賞画像の選択割合を異ならせる演出とを組合せたV入賞設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、V入賞設定示唆演出を実行する例としては、キャラクタ画像によるV入賞設定示唆演出を実行せずに、前述したようなV入賞画像33F001を用いたV入賞設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
次に、特徴部233Fにより得られる主な効果を説明する。
[1] 図9−13に示すように、V入賞が検出されたことに基づいて大当り遊技状態に制御可能な一種二種混合機のパチンコ遊技機について、設定値1〜設定値3に応じて、キャラクタ画像等を用いた複数種類のV入賞設定示唆演出の選択割合が異なるので、設定値が設けられたパチンコ遊技機1のV入賞設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
[2] 図9−13に示すように、V入賞が検出されたことに基づいて確変状態に制御可能なV確変機のパチンコ遊技機について、設定値1〜設定値3に応じて、キャラクタ画
像等を用いた複数種類のV入賞設定示唆演出の選択割合が異なるので、設定値が設けられたパチンコ遊技機1のV入賞設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
[3] 図9-14に示すように、設定値1〜設定値3に応じて複数種類のV入賞設定示唆演出のキャラクタ画像の選択割合が異なるので、そのキャラクタ画像の種類に遊技者を注目させることができる、遊技の興趣が向上する。
[4] 図9-14(A),(B)に示すように、連荘回数に応じて複数種類のV入賞設定示唆演出の選択割合が異なるので、大当り遊技状態に連続して制御されているときのV入賞設定示唆演出のパターンに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
[5] 図9-14(A),(B)に示すように、連荘回数が多い程、入賞設定示唆演出のキャラクタ画像によりいずれの設定値に示唆されているかを示す設定示唆信頼度が高い。これにより、大当りの連荘回数と入賞設定示唆演出のキャラクタ画像とが関連付けられることで遊技の興趣が向上する。
[6] [V入賞設定示唆演出と獲得数設定示唆演出との実行期間重複時演出例]に示すように、V入賞設定示唆演出と、特徴部233Fの獲得数設定示唆演出との実行期間が一部または全部重複する場合には、V入賞設定示唆演出を優先して実行することにより、V領域を通過したときに遊技者に安心感を与えることができる。
なお、図8における制御と図9−13〜図9−15における制御とは、互いに組合せて適用してもよい。つまり、特徴部71AK〜特徴部75AKの設定に関する制御と、特徴部233Fの演出に関する制御とを組合せてもよい。
(特徴部233Fに係る手段の説明)
以上の特徴部232Fに関して、従来、設定値の変更が可能な遊技機として、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、遊技媒体である遊技球が特定領域を通過したときに通過報知演出を実行可能な遊技機として、特開2016−202605号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−202605号公報に記載の技術では、設定値が設けられた遊技機の通過報知演出について改善の余地があった。そこで、設定値が設けられた遊技機における通過報知演出の興趣を向上させることのできる遊技機を提供するための特徴部233Fに係る手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
複数の設定値(設定値1〜設定値3等)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
設定された設定値(設定値1〜設定値3等)に基づいて遊技者にとっての有利度(大当り確率等)が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
遊技媒体が特定領域(V領域)を通過したことに基づいて、前記有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能であり、
遊技媒体が前記特定領域を通過したときに通過報知演出(V入賞設定示唆演出)を実行し、設定値に応じて複数種類設けられた前記通過報知演出の実行割合が異なる(図9-14において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が設けられた遊技機における通過報知演出の興趣を向上させることができる。
特徴部233Fに係る手段2の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
複数の設定値(設定値1〜設定値3等)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
設定された設定値(設定値1〜設定値3等)に基づいて遊技者にとっての有利度(大当り確率等)が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
遊技媒体が特定領域(V領域)を通過したことに基づいて、前記有利状態とは異なる特別状態(確変状態等)に制御可能であり、
遊技媒体が前記特定領域を通過したときに通過報知演出(V入賞設定示唆演出)を実行し、設定値に応じて複数種類設けられた前記通過報知演出の実行割合が異なる(図9-14において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が設けられた遊技機における通過報知演出の興趣を向上させることができる。
特徴部233Fに係る手段3の遊技機として、
前記通過報知演出では、所定画像(V入賞画像33F001および第1キャラクタ画像233F002〜第3キャラクタ画像233F003)が表示され、設定値に応じて複数種類設けられた前記所定画像の選択割合が異なる(図9-14において設定値1〜設定値3に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする特徴部233Fに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定画像の種類に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
特徴部233Fに係る手段4の遊技機として、
前記有利状態に連続して制御される回数(連荘回数)に応じて、前記通過報知演出の実行割合が異なる(図9-14(A),(B)において連荘回数に応じて複数種類の設定示唆演出の選択割合が異なる等)、
ことを特徴とする特徴部233Fに係る手段1〜手段3の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態に連続して制御されているときの通過報知演出の種類に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
特徴部233Fに係る手段5の遊技機として、
前記有利状態に連続して制御される回数(連荘回数)が多い程、前記所定画像によりいずれの設定値に示唆されているかを示す設定示唆信頼度が高い(図9−14(A),(B))、
ことを特徴とする特徴部233Fに係る手段3の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の連続回数と所定画像とが関連付けられることで遊技の興趣が向上する。
特徴部233Fに係る手段6の遊技機として、
前記有利状態中の遊技媒体(遊技球)の獲得数(払い出し個数)が特定数(1000発ごとの超過数)となったときに報知演出(獲得数設定示唆演出)を実行可能であり、
前記通過報知演出と前記報知演出とが同じタイミングで実行された場合には、前記通過報知演出を優先して実行する([V入賞設定示唆演出と獲得数設定示唆演出との実行期間重複時演出例])、
ことを特徴とする特徴部233Fに係る手段1〜手段5の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、通過報知演出が報知演出よりも優先されるので、特定領域を通過したときに安心感を与えることができる。
[確変状態期間中の大当り発生タイミングに応じて設定示唆演出をする例]
大当り遊技状態の終了後において、所定期間(所定回数の変動表示が実行される期間)に亘り確変状態に制御する遊技制御が実行されるパチンコ遊技機においては、確変状態期間中において、どの期間(例えば、前半期間と後半期間、特定変動回数(例えば20回等)までの期間、3期間以上の複数期間に分割された期間のうちの特定期間まで等)のタイミングで、大当りが発生したかに応じて、前述のような設定示唆演出の実行割合を異ならせてもよく、設定示唆演出が実行されたときに高設定である信頼度(期待度)を異ならせてもよい。
例えば、確変状態期間中における比較的早い期間に大当りが発生したときは、確変状態期間がまだ多くの期間残っているにも関わらず大当りしたことにより遊技者が損をしたような気分を感じるが、比較的早い期間に大当りが発生した特典として、比較的遅い期間に大当りが発生したときと比べて、前述のような設定示唆演出の実行割合を高くしてもよく、設定示唆演出が実行されたときに高設定である信頼度(期待度)を高くしてもよい。このようにすれば、遊技者が損をしたような気分を感じにくくすることができる。
また、逆に、例えば、確変状態期間中における比較的遅い期間に大当りが発生したときは、確変状態期間があまり残っていない状態で大当りしたことにより遊技者が安心した気分を感じるが、比較的遅い期間に大当りが発生した特典として、比較的早い期間に大当りが発生したときと比べて、前述のような設定示唆演出の実行割合を高くしてもよく、設定示唆演出が実行されたときに高設定である信頼度(期待度)を高くしてもよい。このようにすれば、遊技者が安心感に加えて、さらに付加的なお得感を感じることにより、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
[設定変更報知および設定確認報知のランプの発光パターン例]
設定値が変更されたことを報知する設定変更報知では、設定変更報知画面の表示や設定変更報知音声の出力に加え、または一部もしくは全部に代えて、遊技制御用マイクロコンピュータ100により発光制御されるランプ(LED)等の発光体の一部もしくは全部を特定の発光パターンで発光させる制御が行われてもよい。例えば、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bは、遊技制御用マイクロコンピュータ100により発光制御される発光体により構成されている。したがって、設定変更報知として、例えば第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに設けられた発光体を、通常遊技中(変動中、待機中(変動していないとき)、大当り中等)とは異なる態様(例えば明滅表示や、普段点灯しない組合せパターン)で発光させる制御をしてもよい。
また、設定値を確認可能にすることを報知する設定確認報知では、設定確認報知画面の表示や設定確認報知音声の出力に加え、または一部もしくは全部に代えて、遊技制御用マイクロコンピュータ100により発光制御されるランプ(LED)等の発光体の一部もしくは全部を特定の発光パターンで発光させる制御が行われてもよい。例えば、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bは、遊技制御用マイクロコンピュータ100により発光制御される発光体により構成されている。したがって、設定確認報知として、例えば第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに設けられた発光体を、通常遊技中(変動中、待機中(変動していないとき)、大当り中等)とは異なる態様(例えば明滅表示や、普段点灯しない組合せパターン)で発光させる制御をしてもよい。
以上のように、遊技制御用マイクロコンピュータ100により発光制御される発光体により、設定変更報知や設定確認報知を実行させる制御をすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100により制御される発光体により、設定変更中または確認中であることを特定することが可能になる。
なお、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bの装置内に、設定変更中または設定確認中であるときにのみ発光するランプを備えるようにしてもよい。そのような構成にすれが、画像表示装置を備えていないパチンコ遊技機であっても、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに設けられた専用のランプにより、設定変更中または確認中であることを特定することが容易になる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100により発光制御される発光体としては、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに備えられた発光体に限らず、その他のランプ等の発光体を用いてもよい。第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに備えられた発光体を用いて設定変更報知や設定確認報知を実行させる制御をする場合には、特別図柄の変動表示中と、特別図柄の停止中とで、異なる発光体を用いて設定変更報知や設定確認報知を実行させてもよい。
また、演出制御用CPU120により発光制御される発光体により、設定変更報知や設定確認報知を実行させる制御をすることにより、演出制御用CPU120により制御される発光体により、設定変更中または確認中であることを特定することが可能となるようにしてもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。