JP2019114316A - ホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】偏光に応答しにくいホログラフィ感光材料を用いた場合でも任意の偏光状態を記録することが可能になるとともに、ホログラフィックメモリの記憶容量を大幅に拡大させることが可能なホログラフィック記録、読み出し装置を提供すること。【解決手段】レーザ光を発生する光源部と、レーザ光を2分岐させ、一方のレーザ光を所定の偏光状態を有する参照光とするとともに、他方のレーザ光を記録媒体に記録すべき偏光状態を有する物体光とする光学系と、物体光を、各々ポアンカレ球上の3軸の成分であり成分により偏光状態を表示する3つのストークスパラメータから予め選択された複数の選択ストークスパラメータの各々の成分を抽出するための複数の偏光状態を有する複数の記録光に変換する光学素子と、複数の記録光の各々と参照光とを記録媒体の異なる複数の領域で干渉させ、記録すべき偏光状態を記録媒体に記録する記録手段と、を含む【選択図】図2
Description
本発明は、ホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法に関する。
大容量、高速データ転送率、ショートアクセス時間を可能にするHDS(Holographic Data Storage)の技術が進展している。1つの記録層面内の情報量がDVD(Digital Versatile Disc)で約4.5GB(Giga Byte)、BD(Blue−ray Disc)で約30GBであるのに対して、HDSでは1ディスクあたりの情報量が1−10TB(Tera Byte)と予測され、HDSの実現が期待されている。また、実証実験も報告されつつある。HDSのようなホログラフィックメモリでは、記録すべき情報を保持した物体光と参照光とを干渉させた干渉縞により情報を記録し、該干渉縞に読み出し光を照射して情報を読み出す。
ホログラフィを用いた情報の記録、再生装置として、例えば特許文献1に開示された情報記録および/または再生装置が知られている。特許文献1に係る情報記録および/または再生装置では、情報記録媒体として、読み取り光が記録部に照射され、記録部で反射される反射光が検知されることにより、記録部に記録された多値情報が読み取られる情報記録媒体であって、記録部には、所定の領域を有する所定の傾斜角の傾斜反射面が、多値情報に対応して複数種類の方位角を成すように形成されている情報記録媒体を用いる。そして、特許文献1に係る情報記録および/または再生装置は、この情報記録媒体の記録部に、既知の偏光状態である読み取り光を照射する、光源を含む読み取り光照射手段と、記録部で反射される反射光の偏光状態を検知する反射光検知手段と、を有し、反射光検知手段の検知結果に基づいて、所定の傾斜角及び/又は所定の方位角を特定することにより、記録部に記録された多値情報を読み取る。
また、ホログラフィを用いた情報の記録、再生装置として、特許文献2に開示された光情報記録再生装置も知られている。特許文献2に係る光情報記録再生装置は、任意の偏光基底において位相差を有する2つの直交する偏光成分をもつ偏光状態の記録光を生成する記録光生成装置と、任意の偏光基底において1つの偏光成分のみをもつ偏光状態の再生光を生成する再生光生成装置と、記録光が有する光情報を記録するとともに、再生光によって記録された光情報を再生する記録媒体と、記録媒体に再生光が照射された後に発生した情報光を抽出して光情報として検出する光情報検出装置と、を有している。
ところで、HDSに任意の光の偏光情報という新たな自由度を記録することができれば、ホログラフィックメモリの記憶容量を飛躍的に拡大することができる。しかしながら、通常HDSでは回折効率を最大にするために、干渉縞の強度分布が最大になるように物体光と参照光の偏光状態は一致させる。偏光が直交している物体光と参照光では干渉がおきないので、一般に偏光情報を記録することはできない。近年は偏光情報も記録できる偏光ホログラフィも研究されているが、ホログラフィ感光材料を限定するため実用には至ってはいない。従って、例えば一般的なホログラフィ感光材料であるフォトリフラクティブ結晶へ、任意の偏光状態を記録することが可能なホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法が求められている。
この点、特許文献1に係る情報記録および/または再生装置では、ポリカーボネイト等の情報記録媒体に傾斜反射面を形成して情報を記録し、該傾斜反射面に入射された読み取り光の偏光状態が傾斜の状態によって変化するという特性を用い、予め定められた偏光状態の光を照射し、反射光の偏光状態を検知して記録された情報を特定している。従って、特許文献1でも偏光を用いているが、偏光の状態を記録しているわけではない。
また、特許文献2に係る光情報記録再生装置では、直交する2つの偏光成分に記録情報としての位相差を与え、該位相差を記録媒体に記録している。より具体的には、記録用レーザから発したレーザ光を偏光変調して2つの直交偏光成分を生成し、これら2つの直交偏光成分に位相差を与えて記録光としている。2つの偏光成分のうち位相の基準となる偏光成分を参照光成分、該参照光成分に相対位相を与えた偏光成分を信号光成分としている。一方、再生する場合は参照光と同じ偏光成分のみを有する偏光状態の再生光を記録媒体の記録領域に照射する。記録媒体に照射された後の情報光は記録媒体の有する複屈折によって偏光状態が変化することにより追加的な偏光成分が発生し、この追加的な偏光成分と、参照光と同じ偏光成分とにより記録した位相情報を抽出する。つまり、特許文献2に係る光情報記録再生装置は、情報の記録、再生に偏光を用いているが、記録される情報は位相情報であり、偏光状態でない。
本発明は、上記の事実を考慮してなされたもので、偏光に応答しにくいホログラフィ感光材料を用いた場合でも任意の偏光状態を記録することが可能になるとともに、ホログラフィックメモリの記憶容量を大幅に拡大させることが可能なホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るホログラフィック記録装置は、レーザ光を発生する光源部と、前記レーザ光を2分岐させ、一方のレーザ光を所定の偏光状態を有する参照光とするとともに、他方のレーザ光を記録媒体に記録すべき偏光状態を有する物体光とする光学系と、前記物体光を、各々ポアンカレ球上の3軸の成分であり前記成分により偏光状態を表示する3つのストークスパラメータから予め選択された複数の選択ストークスパラメータの各々の成分を抽出するための複数の偏光状態を有する複数の記録光に変換する光学素子と、前記複数の記録光の各々と前記参照光とを前記記録媒体の異なる複数の領域で干渉させ、前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録する記録手段と、を含むものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るホログラフィック読み出し装置は、上記ホログラフィック記録装置によって前記記録媒体に記録された偏光状態を読み出す読み出し装置であって、レーザ光を発生する光源部と、前記レーザ光を前記所定の偏光状態を有する読み出し光とする光学系と、光の強度を測定する光強度測定部と、前記読み出し光を前記複数の領域の各々に照射して発生させた回折光の強度を前記光強度測定部で測定して複数の回折光強度を取得し、前記複数の回折光強度と前記回折光強度の最大値との比である複数の回折効率を算出し、前記複数の回折効率の各々を前記複数の選択ストークスパラメータに変換することにより前記記録媒体に記録された偏光状態を特定して読み出す読み出し手段と、を含むものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るホログラフィック記録方法は、レーザ光を発生する光源部と、前記レーザ光を2分岐させ、一方のレーザ光を所定の偏光状態を有する参照光とするとともに、他方のレーザ光を記録媒体に記録すべき偏光状態を有する物体光とする光学系と、前記物体光を、各々ポアンカレ球上の3軸の成分であり前記成分により偏光状態を表示する3つのストークスパラメータから予め選択された複数の選択ストークスパラメータの各々の成分を抽出するための複数の偏光状態を有する複数の記録光に変換する光学素子と、を含むホログラフィック記録装置によるホログラフィック記録方法であって、前記複数の記録光の各々と前記参照光とを前記記録媒体の異なる複数の領域で干渉させ、前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録するものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るホログラフィック読み出し方法は、上記ホログラフィック記録方法によって前記記録媒体に記録された偏光状態を読み出すホログラフィック読み出し方法であって、レーザ光を発生する光源部と、前記レーザ光を前記所定の偏光状態を有する読み出し光とする光学系と、光の強度を測定する光強度測定部と、を含むホログラフィック読み出し装置によって、前記読み出し光を前記複数の領域の各々に照射して発生させた回折光の強度を前記光強度測定部で測定して複数の回折光強度を取得し、前記複数の回折光強度と前記回折光強度の最大値との比である複数の回折効率を算出し、前記複数の回折効率の各々を前記複数の選択ストークスパラメータに変換することにより前記記録媒体に記録された偏光状態を特定して読み出すものである。
本発明によれば、偏光に応答しにくいホログラフィ感光材料を用いた場合でも任意の偏光状態を記録することが可能になるとともに、ホログラフィックメモリの記憶容量を大幅に拡大させることが可能なホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法を提供することができる、という効果を奏する。
以下、図1から図6を参照して本発明の実施の形態に係るホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法について詳細に説明する。なお、以下の説明では、作用および機能が同じ働きを担う構成要素には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。
図1は、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置とホログラフィック読み出し装置とが対とされたホログラフィック記録読み出し装置10を示している。図1に示すように、ホログラフィック記録読み出し装置10は、ホログラフィック記録装置12、ホログラフィック読み出し装置14を含んで構成されている。ホログラフィック記録装置12は、光源部50および記録部52を備え、ホログラフィック読み出し装置14は、光源部50および読み出し部54を備えている。すなわち、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置12とホログラフィック読み出し装置14とは、共通の構成の光源部50を含んで構成されている。
図1に示すように、光源部50は、レーザ光源16(図1では、「CW(Continuous Wave) Laser」と表記されている)、SFS(Spatial Filter System)30、偏光子32(図1では、「POL(Polarizer)」と表記されている)、1/2波長板(図1では、「HWP(Half Wave Retardation Plate)0」と表記されている)34、ミラー36、38、40、42を含んで構成されている。
レーザ光源16は後述する物体光Lob、参照光Lrf、読み出し光Lrdを生成するための光源である。レーザ光源16から出射したレーザ光Lは、SFS30によって、光束の空間的形状が調整される。SFS30を通過したレーザ光Lは偏光子32によって偏光方向が設定され、1/2波長板34によって偏光状態を調整される。また、図1中符号「ir」で示された素子はアイリス(iris)フィルター(絞り)であり、光量を調整する機能を有している。従って、絞りirの配置は図1に示す配置に限られず、必要に応じて適宜な個所に配置すればよい。ミラー36、38、40、42はレーザ光Lの光路を設定するための鏡である。
図1に示すように、記録部52は、PBS(Polarizing Beam Splitter)26、1/2波長板20(図1では、「HWP1」と表記されている)、1/4波長板22(図1では、「QWP(Quarter Wave Retardation Plate)1」と表記されている)、記録波長板24(図1では、「HWP2 or QWP2」と表記されている)、ミラー28、30を含んで構成されている。1/2波長板20および1/4波長板22によって、偏光情報設定部56が構成されている。
記録媒体18(図1では、「crystal」と表記されている)は、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置12により情報(偏光状態)を記録する素子である。本実施に形態では記録媒体18の一例として、電気光学結晶であるニオブ酸リチウムを用いている。しかしながら、記録媒体18に用いられる材料はこれに限られず、フォトリフラクティブ効果を示す他の結晶、例えばタンタル酸リチウムや、他の偏光状態が記録可能な材料を適宜用いることができる。また、ミラー28、30は各々物体光Lob、参照光Lrfの光路を設定するための鏡である。
記録媒体18(図1では、「crystal」と表記されている)は、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置12により情報(偏光状態)を記録する素子である。本実施に形態では記録媒体18の一例として、電気光学結晶であるニオブ酸リチウムを用いている。しかしながら、記録媒体18に用いられる材料はこれに限られず、フォトリフラクティブ効果を示す他の結晶、例えばタンタル酸リチウムや、他の偏光状態が記録可能な材料を適宜用いることができる。また、ミラー28、30は各々物体光Lob、参照光Lrfの光路を設定するための鏡である。
図1に示すように、記録部52においては、光源部50から入射されたレーザ光LがPBS26によって物体光(信号光)Lobと参照光Lrfに分割される。物体光Lobと参照光Lrfは、記録媒体18において互いに重畳するように位置決めされる。図1中の符号αは、物体光Lobと参照光Lrfとの交差角を示している。物体光Lobと参照光Lrfの分割比は、一例として1:1とすることができるが、これに限られず、物体光Lob、参照光Lrfに必要な光強度等に応じて、適宜な分割比としてよい。物体光Lobは記録すべき情報(本実施の形態では偏光状態)を保持したレーザ光であり、記録媒体18において参照光Lrfと干渉させることによって記録媒体18に該情報が記録される。
偏光情報設定部56は、ホログラフィック記録装置12によって記録すべき情報としての偏光状態(以下、「偏光情報」)を設定する部位であり、1/2波長板20および1/4波長板22によって偏光情報の偏光状態を設定する。一方、記録波長板24は、後述のホログラフィック記録方法において、偏光情報のストークスパラメータにおける成分を抽出するために物体光Lobに挿入される波長板である。本実施の形態では、記録波長板24として、1/2波長板60および1/4波長板62を差し替えて用いている。
図1に示すように、読み出し部54は、PBS26、デテクタ46、遮光部44(図1では、「BD」と表記されている)、ミラー30を含んで構成されている。読み出し部54では物体光Lobを用いないので、記録部52の構成における物体光Lobの光路を遮光部44で遮光する。むろん物体光Lobに関係する素子を用いない場合には、遮光部44を省略することができる。また、読み出し部54では、参照光Lrfの代わりに読み出し光Lrdが記録媒体18に照射されるように構成されている。読み出し光Lrdは、例えば参照光Lrfと同じ特性のレーザ光を用いることができる。デテクタ46は、読み出し光Lrdが記録媒体18の記録領域に照射されて生成された回折光Ldfを受光する素子である。回折光Ldfの詳細については後述する。
ここで、本実施の形態に係るホログラフィック記録、読み出し方法についてより詳細に説明する。本実施の形態に係るホログラフィック記録、読み出し方法は、一般的なホログラフィ感光材料である記録媒体としてのフォトリフラクティブ結晶へ、任意の偏光状態を記録することが可能な記録、読み出し方法である。本記録、読み出し方法は、所定の条件下でホログラフィック記録時における記録媒体中での物体光と参照光による干渉強度が、ホログラフィック読み出し時における参照光の回折効率と比例関係をもつという特性を用いている。なお、本実施の形態における回折効率ηは、読み出し光Lrdの光強度をIrd、回折光Ldfの光強度をIdfとした場合に、η=Idf/Irdで与えられる。
より具体的には、ホログラフィック記録時には、任意の偏光状態を表現する3つのストークスパラメータを、記録媒体における3箇所の回折効率として記録する。一方、ホログラフィック読み出し時には、該3箇所からの読み出し光の回折効率の比率から、記録した物体光の偏光状態を特定し、読み出す。
まず、図4を参照して偏光状態の数学的記述方法について説明する。偏光を数学的に記述する方法といては、従来ジョーンズべクトルによる方法と、ストークスパラメータによる方法が知られている。図4(a)はポアンカレ球におけるストークスパラメータと基底偏光との関係を示す図、図4(b)は基底偏光とジョーンズベクトルとの関係を示す図である。ポアンカレ球とはストークスパラメータから導かれる球であり、ストークスパラメータS1、S2、S3を座標軸とする。そして、任意の偏光状態が、図4(a)中の角度θ、φで特定される球上の点で表わされる。本実施の形態において、「基底偏光」とは基本となる偏光状態の組をいい、具体的には、図4(b)に示すH偏光(水平偏光)、V偏光(垂直偏光)、D偏光(+45度偏光)、A偏光(−45度偏光)、R偏光(右回り円偏光)、L偏光(左回り円偏光)の6つの偏光状態をさす。図4(a)における符号|H>等は、各々この6つの偏光状態のジョーンズベクトルを意味し、各々の偏光状態はS1軸、S2軸、S3軸の図4(a)に示す位置に配置される。すなわち、例えば偏光|H>、偏光|V>を例にとると、図4(a)に示すように、|H>はS3軸の正側、偏光|V>はS3軸の負側のように配置される。
より具体的には、ジョーンズベクトルによる方法では、任意の完全偏光状態が2次元の複素ベクトルで記述される。すなわち、任意の偏光状態のジョーンズベクトルは以下の式(1)で表現される。
ここで、
は任意の偏光状態を表し、θ、φは図4(a)に示された角度、iは虚数を表している。
ここで、
は任意の偏光状態を表し、θ、φは図4(a)に示された角度、iは虚数を表している。
ここで、図4(b)に示す偏光状態の基底を表す水平偏光と垂直偏光のジョーンズベクトルは、
と表すことができる。また、角度θはポアンカレ球において、偏光の水平成分と垂直成分の比を表すパラメータとなり、角度φは偏光の水平成分と垂直成分の相対位相を表すパラメータとなっている。
と表すことができる。また、角度θはポアンカレ球において、偏光の水平成分と垂直成分の比を表すパラメータとなり、角度φは偏光の水平成分と垂直成分の相対位相を表すパラメータとなっている。
図4(b)は、各基底偏光の角度θ、φの値、および上記|H>、|V>を用いたジョーンズベクトルを示している。すなわち、D偏光、A偏光、R偏光、L偏光の各々のジョーンズベクトル|D>、|A>、|R>、|L>は、ジョーンズべクトル|H>、|V>を用いて表すことができる。
次に、ストークスパラメータについてより詳細に説明する。一般に任意の光の偏光状態は、4つのストークスパラメータS0、S1、S3、S4を用いて表現することができる。
特に光強度が常に一定である場合、S0の値は基準の光強度の大きさとして定まる。この値を1とおくことで任意の偏光状態は、残り3つのストークスパラメータで表現できる。
この3つのストークスパラメータS1、S2、S3は、上述したようにポアンカレ球上の3軸における方向成分を表すので、その3軸と位相関係より、θとφを用いて以下の式(2)〜(4)で表される。
特に光強度が常に一定である場合、S0の値は基準の光強度の大きさとして定まる。この値を1とおくことで任意の偏光状態は、残り3つのストークスパラメータで表現できる。
この3つのストークスパラメータS1、S2、S3は、上述したようにポアンカレ球上の3軸における方向成分を表すので、その3軸と位相関係より、θとφを用いて以下の式(2)〜(4)で表される。
次に、密度行列と信頼度(Fidelity)について説明する。任意の偏光状態のジョーンズベクトルが式(1)で表されるとき、その偏光状態の理論的な密度行列ρthは、以下に示す式(5)で求めることができる。
式(5)の表記は、式(2)〜(4)のストークスパラメータによる関係式を用いて、以下に示す式(6)のように書き換えることができる。この式(6)の値が実験的に求めることができる密度行列ρexpである。
さらに、本実施の形態では、任意の偏光状態の理論値と実験値の偏光状態とがどの程度類似しているかを示す指標の1つとして信頼度(Fidelity)Fを用いている。信頼度Fとは、
で定義され、最小値0、最大値1の範囲の値をとる。理論値と実験値とが完全に一致している場合にF=1となり、偏光状態が完全に直交する場合にF=0となる。
で定義され、最小値0、最大値1の範囲の値をとる。理論値と実験値とが完全に一致している場合にF=1となり、偏光状態が完全に直交する場合にF=0となる。
式(1)および式(6)を上記信頼度Fの定義式に当てはめると、以下に示す式(7)が得られる。この式(7)により、記録時に設定したポアンカレ球上のパラメータおよび、読み出し時に測定したストークスパラメータから信頼度Fを求めることができる。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る、干渉強度を用いたホログラムへの偏光状態の記録方法について説明する。本実施の形態に係るホログラフィック記録では、まず記録したい任意の偏光状態の光を準備し、図2(a)、(b)、(c)に示す3つの記録を行う。なお、本実施の形態では、参照光Lrfを常に水平偏光|H>としている。また、
は、物体光Lobの偏光状態、すなわち偏光情報設定部56で設定された記録すべき任意の偏光状態を表している。
は、物体光Lobの偏光状態、すなわち偏光情報設定部56で設定された記録すべき任意の偏光状態を表している。
図2(a)に示すように、まず物体光Lobに記録波長板24を挿入しない状態で、物体光Lobと参照光Lrfとを記録媒体18の第1の記録領域(図示省略)で干渉させ、記録する。本記録により、ストークスパラメータS3の成分が記録される。
次に、図2(b)に示すように、記録波長板24として1/2波長板60を選択して物体光Lobの光路に配置し、物体光Lobと参照光Lrfとを記録媒体18の第2の記録領域(図示省略)で干渉させ、記録する。本記録により、ストークスパラメータS1の成分が記録される。図2(b)に示す
は、1/2波長板60を通過した後の物体光Lobの偏光状態を示している。
は、1/2波長板60を通過した後の物体光Lobの偏光状態を示している。
次に、図2(c)に示すように、記録波長板24として1/4波長板62を選択して物体光Lobの光路に配置し、物体光Lobと参照光Lrfとを記録媒体18の第3の記録領域(図示省略)で干渉させ、記録する。本記録により、ストークスパラメータS2の成分が記録される。図2(c)に示す
は、1/4波長板62を通過した後の物体光Lobの偏光状態を示している。
は、1/4波長板62を通過した後の物体光Lobの偏光状態を示している。
ここで、上記記録方法の原理について説明する。記録媒体18(表面または内部)における干渉強度Iは、
に比例するので、その比例定数をCとして、
と表記することができる。最大の干渉強度が得られるのは、両者の偏光状態が一致したときであるから、物体光の偏光状態が参照光と同じ水平偏光状態のときである。この最大の干渉強度の大きさを、
と表記する。
に比例するので、その比例定数をCとして、
と表記することができる。最大の干渉強度が得られるのは、両者の偏光状態が一致したときであるから、物体光の偏光状態が参照光と同じ水平偏光状態のときである。この最大の干渉強度の大きさを、
と表記する。
以上から、水平偏光状態の参照光Lrfと、任意の偏光状態
の物体光Lobを干渉させて記録したときの記録媒体18内での干渉強度は以下に示す式(8)で表される。本記録が、上記第1の記録領域における記録である。
の物体光Lobを干渉させて記録したときの記録媒体18内での干渉強度は以下に示す式(8)で表される。本記録が、上記第1の記録領域における記録である。
次に、図2(b)に示すように、任意の偏光状態の物体光Lobに対して1/2波長板60を挿入し、偏光状態の基底を、|H>から(|H>+|V>)/2、|V>から
(|H>−|V>)/2のように変換する。すると、任意の偏光状態
は以下の式(9)に示す偏光状態に変換される。
(|H>−|V>)/2のように変換する。すると、任意の偏光状態
は以下の式(9)に示す偏光状態に変換される。
よって、参照光Lrfと物体光
とを干渉させて記録したときの記録媒体18での干渉強度は、以下に示す式(10)で表される。本記録が、上記第2の記録領域における記録である。
とを干渉させて記録したときの記録媒体18での干渉強度は、以下に示す式(10)で表される。本記録が、上記第2の記録領域における記録である。
同様に任意の偏光状態
に対して、図2(c)に示すように1/4波長板62を挿入し、偏光状態の基底を|H>から(|H>+i|V>)/2、|V>から(i|H>+|V>)/2のように変換する。このとき、任意の偏光状態は以下に示す式(11)で表される状態に変換される。
よって参照光|H>と物体光
とを干渉させて記録したときの記録媒体18内での干渉強度は、以下に示す式(12)で表わされる。本記録が上記第3の記録領域における記録である。
に対して、図2(c)に示すように1/4波長板62を挿入し、偏光状態の基底を|H>から(|H>+i|V>)/2、|V>から(i|H>+|V>)/2のように変換する。このとき、任意の偏光状態は以下に示す式(11)で表される状態に変換される。
よって参照光|H>と物体光
とを干渉させて記録したときの記録媒体18内での干渉強度は、以下に示す式(12)で表わされる。本記録が上記第3の記録領域における記録である。
以上の手順によって、記録媒体18の図示を省略する第1の記録領域に干渉強度Iで記録され、第2の記録領域に干渉強度IHWPで記録され、第3の記録領域に干渉強度IQWPで記録される。以下、「第1の記録領域」、「第2の記録領域」、「第3の記録領域」を総称する場合は単に「記録領域」という。
上記記録により形成されたホログラムによる最大の回折効率の値ηmaxは、後述するようにホログラフィック記録時の最大の干渉強度Imaxと比例関係をもつので、ηmax∝Imaxが成り立っている。この場合、3箇所の記録領域の各々における読み出し時の回折効率η、ηHWP、ηQWPは以下に示す式(13)〜(15)で表される。
式(13)〜(15)と式(2)〜(4)を組み合わせると以下に示す式(16)〜(18)が得られる。
以上の検討から、予め最大の回折効率ηmaxを測定しておき、ホログラフィック記録時において記録媒体18上の任意の3箇所に、ストークスパラメータを表す3つの回折効率η、ηHWP、ηQWPを記録する。一方、ホログラフィック読み出し時には、記録された回折効率の比率からストークスパラメータS1、S2、S3の値を求めることにより、記録された任意の物体光Lobの偏光状態を特定することができる。
次に、ストークスパラメータの規格化について説明する。式(2)〜(4)より、ストークスパラメータの理論値S1、S2、S3は、一般に条件式
を満たす。式(7)で示される信頼度Fは、この条件式を前提として定義されており、従って最大値1を超えることはない。
を満たす。式(7)で示される信頼度Fは、この条件式を前提として定義されており、従って最大値1を超えることはない。
一方、実験的に測定した回折効率の比率の値を、式(16)〜(18)に代入して求めた実験的なストークスパラメータS1、S2、S3の値は、回折に寄与しないホログラム表面での反射などの影響から、この条件式を満たさない場合も想定される。その場合は、信頼度Fの値を正確に計算することができない。そこで、反射などの影響からはストークスパラメータの比率そのものはほとんど影響を受けないという点を勘案し、測定したストークスパラメータの値S1、S2、S3を以下に示す式(19)の条件式で規格化する。
以下の説明では、この規格化されたストークスパラメータS1 norm、S2 norm、S3 normを式(7)に代入して信頼度Fの値を計算する。なお、本実施の形態に係る信頼度Fは、本実施の形態に係るホログラフィック記録、読み出しの精度を確認するための指標であり、必要に応じ算出すればよいものである。
以下の説明では、この規格化されたストークスパラメータS1 norm、S2 norm、S3 normを式(7)に代入して信頼度Fの値を計算する。なお、本実施の形態に係る信頼度Fは、本実施の形態に係るホログラフィック記録、読み出しの精度を確認するための指標であり、必要に応じ算出すればよいものである。
[実施例]
次に、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法の実施例について説明する。本実施例では、図1に示すホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置を用いて、情報信号である特定の偏光状態を実際に書込み、読み出した結果について説明する。
次に、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法の実施例について説明する。本実施例では、図1に示すホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置を用いて、情報信号である特定の偏光状態を実際に書込み、読み出した結果について説明する。
まず、図1を参照して、ホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置の設定条件について説明する。
<装置設定>
(1)レーザ光源16
レーザ光源16として、波長532nmのLD(Laser Diode)励起の個体CWレーザを用いた。
(2)SFS30
レーザ光源16から出力されたレーザ光Lの光ビームを、空間的に均一なガウシアンビームにするようにSFS30を設定した。
(3)偏光子32、1/2波長板34
1/2波長板34の前の絞りirでビーム径を設定した。
PBS26から出射される反射光と透過光の強度が等しくなるように、偏光子32および1/2波長板34でレーザ光Lの光ビームの強度と偏光状態を調整した。
(4)参照光Lrf、物体光Lob
PBS26からの透過光をホログラフィック記録における参照光Lrf、反射光をホログラフィック記録における物体光Lobとした。
参照光Lrf、物体光Lobのレーザ強度は各々30mW、ビーム径は各々4mmとした。また、参照光Lrfと物体光Lobの交差角αは20度とした。
(5)記録媒体18(ホログラム用結晶)
記録媒体18として、縦10mm、横10mm、高さ15mmの微量の鉄をドープしたニオブ酸リチウムを用いた。
<装置設定>
(1)レーザ光源16
レーザ光源16として、波長532nmのLD(Laser Diode)励起の個体CWレーザを用いた。
(2)SFS30
レーザ光源16から出力されたレーザ光Lの光ビームを、空間的に均一なガウシアンビームにするようにSFS30を設定した。
(3)偏光子32、1/2波長板34
1/2波長板34の前の絞りirでビーム径を設定した。
PBS26から出射される反射光と透過光の強度が等しくなるように、偏光子32および1/2波長板34でレーザ光Lの光ビームの強度と偏光状態を調整した。
(4)参照光Lrf、物体光Lob
PBS26からの透過光をホログラフィック記録における参照光Lrf、反射光をホログラフィック記録における物体光Lobとした。
参照光Lrf、物体光Lobのレーザ強度は各々30mW、ビーム径は各々4mmとした。また、参照光Lrfと物体光Lobの交差角αは20度とした。
(5)記録媒体18(ホログラム用結晶)
記録媒体18として、縦10mm、横10mm、高さ15mmの微量の鉄をドープしたニオブ酸リチウムを用いた。
ホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置による記録、読み出しは以下のように行った。
<記録>
(1)参照光Lrfの偏光状態は常に水平偏光状態|H>になるように設定した。物体光Lobの偏光状態は、偏光情報設定部56(1/2波長板20、1/4波長板22)によって設定した。この物体光Lobの偏光状態が、記録すべき情報としての偏光状態である。本実施例では、一例として、図4(b)に示す6つの基底偏光と、所定の偏光状態の楕円偏光の記録を行った。記録する楕円偏光は、一例として図4(a)に示す角度θが118度、角度φが42度となる楕円偏光に相当する偏光状態とした。
(2)図2に示すように、記録媒体18の上部から5mm間隔で3箇所の記録領域に、干渉強度I(式(8)参照)、IHWP(式(10)参照)、IQWP(式(12)参照)の記録を行った。
(3)参照光Lrf、物体光Lobの記録媒体18対する入射角は各々10度で等しくなるように調整した。
(4)物体光Lobの光路になにも挿入しない状態で、記録媒体18の第1の記録領域に図2(a)に示す記録を行い、1/2波長板60を挿入した状態で、記録媒体18の第2の記録領域に図2(b)に示す記録を行い、1/4波長板62を挿入した状態で、記録媒体18の第3の記録領域に図2(c)に示す記録を行った。
<読み出し>
(1)物体光Lobを遮光部44で遮光し、記録媒体18に入射しないようにした。
(2)読み出し光Lrdの偏光状態は参照光Lrfと同じ水平偏光状態|H>とし、参照光Lrfの入射方向と同じ方向から記録媒体18に入射させた。
(3)読み出し光Lrdの光パワーは、NDフィルタを用いて1mWに調整した。
(4)読み出しは、読み出し光Lrdが記録領域に照射されることによって発生した回折光Ldfを、デテクタ46で受光して行う。各偏光状態の記録に対し、読み出し時に回折効率ηの測定を10回ずつ行い、各偏光状態における回折効率ηの平均値およびエラー(誤差)を求めた。
(5)この回折効率ηの平均値およびエラーより、ストークスパラメータS1、S2、S3と信頼度Fの平均値およびエラー(誤差)を求めた。
<記録>
(1)参照光Lrfの偏光状態は常に水平偏光状態|H>になるように設定した。物体光Lobの偏光状態は、偏光情報設定部56(1/2波長板20、1/4波長板22)によって設定した。この物体光Lobの偏光状態が、記録すべき情報としての偏光状態である。本実施例では、一例として、図4(b)に示す6つの基底偏光と、所定の偏光状態の楕円偏光の記録を行った。記録する楕円偏光は、一例として図4(a)に示す角度θが118度、角度φが42度となる楕円偏光に相当する偏光状態とした。
(2)図2に示すように、記録媒体18の上部から5mm間隔で3箇所の記録領域に、干渉強度I(式(8)参照)、IHWP(式(10)参照)、IQWP(式(12)参照)の記録を行った。
(3)参照光Lrf、物体光Lobの記録媒体18対する入射角は各々10度で等しくなるように調整した。
(4)物体光Lobの光路になにも挿入しない状態で、記録媒体18の第1の記録領域に図2(a)に示す記録を行い、1/2波長板60を挿入した状態で、記録媒体18の第2の記録領域に図2(b)に示す記録を行い、1/4波長板62を挿入した状態で、記録媒体18の第3の記録領域に図2(c)に示す記録を行った。
<読み出し>
(1)物体光Lobを遮光部44で遮光し、記録媒体18に入射しないようにした。
(2)読み出し光Lrdの偏光状態は参照光Lrfと同じ水平偏光状態|H>とし、参照光Lrfの入射方向と同じ方向から記録媒体18に入射させた。
(3)読み出し光Lrdの光パワーは、NDフィルタを用いて1mWに調整した。
(4)読み出しは、読み出し光Lrdが記録領域に照射されることによって発生した回折光Ldfを、デテクタ46で受光して行う。各偏光状態の記録に対し、読み出し時に回折効率ηの測定を10回ずつ行い、各偏光状態における回折効率ηの平均値およびエラー(誤差)を求めた。
(5)この回折効率ηの平均値およびエラーより、ストークスパラメータS1、S2、S3と信頼度Fの平均値およびエラー(誤差)を求めた。
<読み出し結果>
上記のように記録した7つの偏光状態についての読み出し結果を図3に示す。図3に示す「Ellipse」は、記録した偏光状態のうちの楕円偏光の読み出し結果を示している。図3における(S1、S2、S3)Tは、各々の記録偏光状態に対して行った図2に示す3つの記録の回折効率を、式(16)〜(18)に代入して求めている。また、算出したストークスパラメータを式(19)により規格化した後式(7)に代入して、図3に示す信頼度Fを計算した。
上記のように記録した7つの偏光状態についての読み出し結果を図3に示す。図3に示す「Ellipse」は、記録した偏光状態のうちの楕円偏光の読み出し結果を示している。図3における(S1、S2、S3)Tは、各々の記録偏光状態に対して行った図2に示す3つの記録の回折効率を、式(16)〜(18)に代入して求めている。また、算出したストークスパラメータを式(19)により規格化した後式(7)に代入して、図3に示す信頼度Fを計算した。
図3に示すように、記録した各偏光状態を読み出した結果は理論値とよく一致している。例えば、H偏光のストークスパラメータの理論値は、図4(b)と式(2)〜(4)から(0、0、1)Tであるが、これに対し読み出し値のエラーを除いた値は(−0.179、−0.122、0.976)Tとなっており、両者は極めて近い値となっている。その他の記録偏光状態についても同様である。また、各偏光状態のストークスパラメータの読み出し値に対する信頼度Fもきわめて1に近く、各読み出し値の信頼度が高いこともわかる。
ここで、図5を参照し、記録すべき偏光状態の設定方法の他の形態について説明する。
上記実施の形態では、1/2波長板20および1/4波長板22を含む偏光情報設定部56により記録すべき偏光状態を逐一設定する形態を例示して説明した。しかしながら、これに限られず他の偏光状態設定部、例えばSLM(Spatial Light Modulator:空間光変調器)を用いた形態としてもよい。SLMは画素ごとに偏光状態を設定することができる液晶デバイスである。図5には、4×4=16の画素の各々について異なる偏光状態が設定されたSLM48の例を示している。むろん、画素の数は16に限られず、記録すべき偏光状態に応じてさらに多くの画素数としてよい。このSLM48を、図1に示す偏光情報設定部56と差し替えて配置することにより、より多くの偏光状態をより短時間で記録することができる。
上記実施の形態では、1/2波長板20および1/4波長板22を含む偏光情報設定部56により記録すべき偏光状態を逐一設定する形態を例示して説明した。しかしながら、これに限られず他の偏光状態設定部、例えばSLM(Spatial Light Modulator:空間光変調器)を用いた形態としてもよい。SLMは画素ごとに偏光状態を設定することができる液晶デバイスである。図5には、4×4=16の画素の各々について異なる偏光状態が設定されたSLM48の例を示している。むろん、画素の数は16に限られず、記録すべき偏光状態に応じてさらに多くの画素数としてよい。このSLM48を、図1に示す偏光情報設定部56と差し替えて配置することにより、より多くの偏光状態をより短時間で記録することができる。
次に、図6を参照して、回折効率比kηについて説明する。図6は、参照光Lrfの偏光状態を水平偏光Hとし、記録した偏光状態の読み出し時の回折効率ηの、記録時の記録(照射)時間に対する依存性を示している。図6において、ηHは水平偏光Hに対する時間依存、ηDは+45度偏光Dに対する時間依存、ηRは右回り円偏光Rに対する時間依存を各々示している。ηH、ηD、ηRの各々は、図2における物体光Lobの偏光状態を各々H偏光、D偏光、R偏光として記録した場合の回折効率ηに相当する。図6に示すように、各偏光に対する回折効率ηは時間に対して漸増する傾向を示す。
ここで、上述したように、本実施の形態では、記録媒体18において干渉強度Iと回折効率ηに比例関係があり、ηmax∝Imaxという関係が成立しているという条件のもとで式(13)〜(15)を導出した。まずこの点について述べる。式(13)〜(15)では、回折効率ηHWP、ηQWPの各々の最大値は、以下で説明するように、回折効率ηの最大値の1/2であるとしている。この1/2を、本実施の形態では回折効率比kηという。
すなわち、比例関係ηmax∝Imaxが成立する場合、式(13)〜(15)にθ=0代入すると、各々の予想される回折効率ηは以下に示す式(20)〜(22)にように表される。
ここで、図6に実線、および破線で示すフィッティング曲線は、回折効率の時間変化を表す式が、τを時定数として以下に示す式(23)で表されることを用いている。
ここで、図6に実線、および破線で示すフィッティング曲線は、回折効率の時間変化を表す式が、τを時定数として以下に示す式(23)で表されることを用いている。
図6に示すフィッティング曲線から記録時間が20秒における回折効率比kηを求めた結果、ηD/ηH=0.46±0.28、ηR/ηH=0.49±0.16となった。この値は、式(20)〜(22)から予想されるηD/ηH=ηR/ηH=1/2という値を、エラーの範囲内で満たしている。以上から、ニオブ酸リチウム結晶(記録媒体)に対して、参照光、物体光のレーザ強度が30mW、記録時間(照射時間)が20秒という条件のもとでホログラフィック記録をおこなうと、ηmax∝Imaxという関係が成立しているとみなすことができる。
換言すると、図6のように回折効率ηの時間変化を予め求めておけば、設定する記録時間に応じて回折効率比kηを算出し、式(20)〜(22)に反映させればよい。あるいは、1/2とした回折効率比kηに対して記録時間に応じた係数をさらに乗じて、式(20)〜(22)に反映させてもよい。さらに、所与のレーザ強度等の条件のもとで予め図6に相当する特性を測定しておけば、本実施の形態とは異なる条件でも一般的に比例関係ηmax∝Imaxが成立するものとして取り扱うことができる。
以上詳述したように、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法によれば、偏光に応答しにくいホログラフィ感光材料を用いた場合でも任意の偏光状態を記録することが可能になるとともに、ホログラフィックメモリの記憶容量を大幅に拡大させることが可能になる。すなわち、HDSにおいて一般的なホログラム材料であるフォトリフラクティブ結晶においても干渉強度とホログラムの回折効率の関係を利用することで、任意の偏光情報の記録が可能となっている。任意の偏光状態という新たな自由度が一般的なホログラフィ感光材料へ記録できるようになったことで、HDSの記憶容量が飛躍的に拡大される。さらに、本実施の形態に係るホログラフィック記録装置、ホログラフィック読み出し装置、ホログラフィック記録方法、およびホログラフィック読み出し方法は、原理的に記録光の波長や記録強度、ホログラム材料の種類に依存しない汎用的な装置、方法となっている。
なお、上記実施の形態では、ニオブ酸リチウム結晶の3つの記録領域に対する記録を行った形態を例示して説明したが、これに限られず、体積ホログラムの角度における多重性を利用し、交差角αを一定の値のままにしてホログラム媒体を回転させ、角度多重の記録を行ってもよい。あるいは、参照光と物体光の交差角αを変えて角度多重の記録を行ってもよい。角度多重の記録行うことでさらに記憶容量を拡大することが可能である。
また、上記実施の形態では、理解を容易にするために、ηmax∝Imaxという関係の成立を前提とした形態を例示して説明したが、これに限られず、ホログラムの回折効率と、参照光、物体光の干渉強度との比率を予め求めておけば、該条件の成立いかんにかかわらず、任意の偏光状態を記録することが可能である。
また、上記実施の形態では、記録すべき偏光状態を示すストークスパラメータとしてS1、S2、S3を用いる形態を例示して説明したが、これに限られない。例えば、ポアンカレ球上における記録すべき偏光状態が限定されている場合(例えば、直線偏光のみとする場合、すなわちφ=0の場合)は、S1、S3の2つのストークスパラメータを用いる形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、ホログラフィの記録時や読み出し時の光強度をほぼ一定とみなして、すなわち、ストークスパラメータS0についてS0=1とみなして記録、読み出しを行う形態を例示して説明したが、これに限られず、光強度変化を考慮しストークスパラメータS0を含めた合計4箇所の記録領域で偏光状態の記録を行う形態としてもよい。このことにより、偏光記録の信頼度がさらに向上する。
なお、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10 ホログラフィック記録読み出し装置
12 ホログラフィック記録装置
14 ホログラフィック読み出し装置
16 レーザ光源
18 記録媒体
20 1/2波長板
22 1/4波長板
24 記録波長板
26 PBS
28、30 ミラー
30 SFS
32 偏光子
34 1/2波長板
36、38、40、42 ミラー
44 遮光部
46 デテクタ
48 SLM
50 光源部
52 記録部
54 読み出し部
56 偏光情報設定部
60 1/2波長板
62 1/4波長板
L レーザ光
Ldf 回折光
Lob 物体光
Lrf 参照光
Lrd 読み出し光
ir 絞り
α 交差角
12 ホログラフィック記録装置
14 ホログラフィック読み出し装置
16 レーザ光源
18 記録媒体
20 1/2波長板
22 1/4波長板
24 記録波長板
26 PBS
28、30 ミラー
30 SFS
32 偏光子
34 1/2波長板
36、38、40、42 ミラー
44 遮光部
46 デテクタ
48 SLM
50 光源部
52 記録部
54 読み出し部
56 偏光情報設定部
60 1/2波長板
62 1/4波長板
L レーザ光
Ldf 回折光
Lob 物体光
Lrf 参照光
Lrd 読み出し光
ir 絞り
α 交差角
Claims (11)
- レーザ光を発生する光源部と、
前記レーザ光を2分岐させ、一方のレーザ光を所定の偏光状態を有する参照光とするとともに、他方のレーザ光を記録媒体に記録すべき偏光状態を有する物体光とする光学系と、
前記物体光を、各々ポアンカレ球上の3軸の成分であり前記成分により偏光状態を表示する3つのストークスパラメータから予め選択された複数の選択ストークスパラメータの各々の成分を抽出するための複数の偏光状態を有する複数の記録光に変換する光学素子と、
前記複数の記録光の各々と前記参照光とを前記記録媒体の異なる複数の領域で干渉させ、前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録する記録手段と、を含む
ホログラフィック記録装置。 - 前記選択ストークスパラメータの数が2であり、
前記記録すべき偏光状態が直線偏光である
請求項1に記載のホログラフィック記録装置。 - 前記選択ストークスパラメータの数が3であり、
前記光学素子が1/2波長板および1/4波長板であり、
前記記録手段は、前記参照光と前記物体光である第1の記録光とを前記記録媒体の第1の領域において干渉させ、前記参照光と前記1/2波長板を介した前記物体光である第2の記録光とを前記記録媒体の第2の領域において干渉させ、前記参照光と前記1/4波長板を介した前記物体光である第3の記録光とを前記記録媒体の第3の領域において干渉させ、前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録する
請求項1に記載のホログラフィック記録装置。 - 前記記録すべき偏光状態が基底偏光である
請求項3に記載のホログラフィック記録装置。 - 前記光学素子は、前記ポアンカレ球上において前記物体光の光強度を示すストークスパラメータをさらに書込光に変換し、
前記記録手段は、前記光強度を示すストークスパラメータに対応する書込光と前記参照光とを前記複数の領域と異なる領域でさらに干渉させ、前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録する
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のホログラフィック記録装置。 - 前記記録媒体が電気光学結晶であり、フォトリフラクティブ効果によって前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録する
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のホログラフィック記録装置。 - 前記所定の偏光状態が予め定められた方向に平行な水平偏光、または前記水平偏光と直交する垂直偏光である
請求項1から請求項6いずれか1項に記載のホログラフィック記録装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のホログラフィック記録装置によって前記記録媒体に記録された偏光状態を読み出す読み出し装置であって、
レーザ光を発生する光源部と、
前記レーザ光を前記所定の偏光状態を有する読み出し光とする光学系と、
光の強度を測定する光強度測定部と、
前記読み出し光を前記複数の領域の各々に照射して発生させた回折光の強度を前記光強度測定部で測定して複数の回折光強度を取得し、前記複数の回折光強度と前記回折光強度の最大値との比である複数の回折効率を算出し、前記複数の回折効率の各々を前記複数の選択ストークスパラメータに変換することにより前記記録媒体に記録された偏光状態を特定して読み出す読み出し手段と、を含む
ホログラフィック読み出し装置。 - 前記読み出し手段は、前記複数の回折光強度と前記回折光強度の最大値との比に予め定められた係数を乗じて前記複数の回折効率を算出する
請求項8に記載のホログラフィック読み出し装置。 - レーザ光を発生する光源部と、前記レーザ光を2分岐させ、一方のレーザ光を所定の偏光状態を有する参照光とするとともに、他方のレーザ光を記録媒体に記録すべき偏光状態を有する物体光とする光学系と、前記物体光を、各々ポアンカレ球上の3軸の成分であり前記成分により偏光状態を表示する3つのストークスパラメータから予め選択された複数の選択ストークスパラメータの各々の成分を抽出するための複数の偏光状態を有する複数の記録光に変換する光学素子と、を含むホログラフィック記録装置によるホログラフィック記録方法であって、
前記複数の記録光の各々と前記参照光とを前記記録媒体の異なる複数の領域で干渉させ、前記記録すべき偏光状態を前記記録媒体に記録する
ホログラフィック記録方法。 - 請求項10に記載のホログラフィック記録方法によって前記記録媒体に記録された偏光状態を読み出すホログラフィック読み出し方法であって、
レーザ光を発生する光源部と、前記レーザ光を前記所定の偏光状態を有する読み出し光とする光学系と、光の強度を測定する光強度測定部と、を含むホログラフィック読み出し装置によって、
前記読み出し光を前記複数の領域の各々に照射して発生させた回折光の強度を前記光強度測定部で測定して複数の回折光強度を取得し、前記複数の回折光強度と前記回折光強度の最大値との比である複数の回折効率を算出し、前記複数の回折効率の各々を前記複数の選択ストークスパラメータに変換することにより前記記録媒体に記録された偏光状態を特定して読み出す
ホログラフィック読み出し方法。
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