JP2019113555A - 赤外分光法による皮膚癌バイオマーカーの検出 - Google Patents

赤外分光法による皮膚癌バイオマーカーの検出 Download PDF

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Abstract

【課題】表皮皮膚癌および前癌の予後、診断、予測の指標を提供する。【解決手段】ヒト表皮皮膚組織のIR(赤外)スペクトルにおいて、1055cm−1付近の多重線の存在、すなわち核酸であるDNAおよびRNAのバンドの強度比を検出する工程、多重線と共に、約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークのパターン化した出現を検出することにより、特定の種類の腫瘍および悪性腫瘍との関係、また悪性腫瘍の進行および悪性腫瘍への進行を評価する工程を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、概して1055cm−1付近の多重線のIR(赤外)スペクトル帰属によって、生検由来のヒト皮膚表皮癌性組織における癌の分子バイオマーカーを同定する分野に関する。より具体的には、本発明はヒト表皮におけるDNA/RNA比ピークの存在を認識して、扁平上皮細胞癌(SCC)、基底細胞癌(BCC)および悪性黒色腫(MM)を診断するための検出方法である、IR分光法に関する。皮膚癌バイオマーカーバンドの特異性および感度は、患者における治療の予後予測の決定に用いる皮膚癌のタイプおよびその進行と相関する。ヒト表皮皮膚癌性組織中の癌の分子バイオマーカーの定性的および定量的評価により、表皮皮膚癌および前癌の予後、診断および予測が全て一緒に提示される。多重線と、約1071、1084/1085、1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークのパターン化した出現とを一緒に検出することにより、腫瘍および悪性腫瘍の特定の種類との関係がさらに示され、また悪性腫瘍の進行と悪性腫瘍への進行も示される。
代表的組織として皮膚組織を用いるが、バイオマーカーの検出方法の使用は、皮膚表皮組織測定に限られるものではなく、他の組織にも使用可能であることは、当業者には明らかであろう。
表皮皮膚癌の臨床診断の特異性および感度は約40から80%に変動する。その診断精度は臨床医の訓練や経験の長さに大きく依存し、訓練を受けた皮膚科医であれば80%、上級研修医なら62%、研修医なら56%、非皮膚科医なら40%との報告がある。したがって、皮膚で最も一般的な癌である基底細胞癌(BCC)の臨床診断精度は、開業皮膚科医でもわずか65%である。表皮の中央部分に由来する他の皮膚癌である、扁平上皮細胞癌(SCC)は典型的な臨床例では診断が容易であるが、生殖器や唇上に位置する場合は診断が難しいことがあり、患者の約75%において死を伴う誤診や急速な転移につながる。ボーエン病(表皮内癌insitu)などの前癌性皮膚疾患やその他多くの疾患は、皮膚科クリニックにおける診断は難しいことが多いが、これは多くのその他皮膚病変がこれらとよく似るためである。悪性黒色腫(MM)の臨床診断は、良性色素性病変と混同し得ることが多く、80%に及ぶ不必要な生検をもたらす。重要なのは、MMと診断された患者は、終生モニタリングを受け、局所再発、転移、新たな悪性病変について検査されるべきだということである。
ダーモスコピーは、形態学的パターン認識確立のための多数の特性に基づいて、表皮皮膚癌および前癌の診断精度を向上することが報告されてきた。とはいえ、これらパターンの認識は皮膚科における長いトレーニングを要し、いまだに多くの症例が、専門家の間でも解釈が大きく分かれる。
共焦点顕微法は、表皮中のケラチノサイトの細胞画像の解釈に基づき、かつ、標準的な組織学と共に病理関連パターンの細胞形態学的認識にも基づき、表皮皮膚癌や前癌の診断に有用であり得る。この技術は表皮皮膚癌や前癌の診断精度を上げるが、特定の皮膚病変には限界があるとの記載がある。
形態学的パターン認識による生検由来癌性組織の従来の病理組織学的同定は、いまだに皮膚腫瘍の臨床診断にとってゴールドスタンダードであるが、その病理組織学的評価には主に診断の遅れや病理医間の解釈のばらつきといった欠点がある。
偽陰性結果を低減するための、より短い時間枠で「判定困難な症例」の診断可能性を改善するための新たな補助診断技術の必要性がますます増してきている。このように、リアルタイムプライマリおよびフォローアップスクリーニングに適用して皮膚腫瘍の臨床診断を補完でき、理想的には人間の解釈と申し分なく置き換わる、新規、迅速、非侵襲性の診断技術は、今日の臨床皮膚科学において緊急に必要である。
赤外(IR)顕微分光法は、あらゆる解剖学的部位の生検由来の未染色組織の分光評価用ツールである。外部コントラスト誘導剤を必要とせず、その固有の特性および化学組成に基づいて、細胞成分の容易な視覚化を可能にするこの技術は、試料特異的な分子情報、核酸、タンパク質、脂質、水の分子についての固有の指紋スペクトルをもたらし、疾患の診断マーカー取得のために有望な方法を提供する。
癌性組織の分光分析は、種々のヒト癌由来試料における生化学的変動に対するその感度による診断技術としてかなりの注目を集めてきた。
皮膚組織のIR吸収スペクトルは、臨床的に有用なバイオマーカーの開発のための全ての特性に適合する。細胞中で最も豊富な種であるタンパク質は、皮膚を含む細胞および組織の観測スペクトル内で支配的であるが、それはその整合性(consistence)が約60%であるためである。良性、前悪性および悪性皮膚癌由来のIRスペクトル中、核酸は常にタンパク質の存在下で観察されてきた。核酸であるDNAおよびRNAはその構造内にタンパク質の同一性や構造を決定する遺伝情報を担持するため、特に重要である。中赤外吸収スペクトルは、核酸の立体構造やその立体構造の転移に対する高い感度、塩基組成の同定、塩基対形成の相互作用および塩基スタッキング効果などに対する感度のため、細胞の全プロテオミクスを表すのに、最も情報に富んだ簡潔な方法の一つである。こうした点が、個々のヌクレオチドに関連する情報を提供するに過ぎない他の振動分光法やラマン分光法と比べて、IR分光法を有利にしている。
最近の報告では、形態学的変化の出現前の培養中癌性細胞における生物学的活性のスペクトル変化を同定し、良性、前悪性および悪性皮膚病変由来のIRスペクトルに出現した核酸およびタンパク質についての分子内および分子間相互作用分析によりヒト皮膚腫瘍における皮膚の発癌を一般的かつ特異的に特徴づけした結果に基づいて、FT(フーリエ変換)IR分光法が、潜在的に強力な高感度の分析方法であることが実証されている。
こうした方法論的利点により、本発明の目的は、表皮皮膚癌や前癌の予後、診断および予測に有用な、ヒト皮膚組織における正常(健康、変化なし)細胞と癌性細胞とを明確に識別可能な安定して有意なスペクトルパラメータ(バイオマーカー)を決定、検証することである。
ヒト皮膚組織由来のIRスペクトルにおける皮膚癌バイオマーカーバンドの検定と検証は、各患者にとって最も効果的な治療の決定や、最も効果的な薬物投与量の決定に更なる影響を与え得るものであり、オーダーメイド医療分野を支援すると考えられる。
本発明は、FTIR顕微分光法を用いて、その表皮皮膚組織における存在や発現の増加が表皮皮膚癌や前癌の診断および経過観察のための指標となる約1055cm−1の多重線を検出する方法を提供する。本発明の方法は、生検で得た皮膚の癌性組織試料のIRスペクトルにおいて核酸であるDNAやRNAの2つのバンドの強度比の同定に基づく。より具体的には、提供するバイオマーカー検出方法は、表皮癌性皮膚組織において、正常表皮皮膚組織では検出されない、同定した約1055cm−1の多重線の定性的および定量的分析のための迅速かつ試薬を用いない方法である。多重線と共にDNA/RNA−トライアドピークの約1071、1084/1085、1095cm−1でのパターン化した出現の検出によりさらに特定の種類の腫瘍や悪性腫瘍との関係が示され、また悪性腫瘍の進行および悪性腫瘍への進行が示される。
本方法は、手動で実施可能であり、以下の工程からなる。
・試料上表皮内の、多数の組織病理学的に証明済の病的部位、理想的には全病理学エリアからFTIRスペクトルを取得。
・場合によっては、個体の各試料内病的部位とのスペクトル比較のため、変化の無い健常表皮全域の対照測定値を取得。
・各スペクトルをアミドIピーク(1650cm−1)で規格化。
・全表皮測定値を平均して試料の平均値を取得。
・同定可能であれば、約1055cm−1の多重線を、900〜1300cm−1の間の核酸の特定領域内に帰属。
上述の方法において、既定の病理組織学的診断により生検で得た組織試料を、FTIR顕微分光法を用いた測定のために以下の工程により調製する。
・厳密に連続した、6μmの厚さを有する2つの試料切片(cut)を取得。
・組織病理学的評価を行うため、1つの試料切片をヘマトキシリン及びエオシンで染色。
・FTIRスペクトル収集のため、1つの試料切片をCaF2スライドガラス上で風乾。
本発明の上記特徴やその他の特徴の全ておよび利点についてさらに記載する。
本発明の方法をさらに詳細に記載する。
JEOL社(東京、日本)のFTIR顕微分光計、IR−MAU200型は、皮膚組織試料からのIRスペクトル取得に用いられてきた。各測定前には、製造会社により機器と共に提供された試料を用いて較正を行い、かつFTIR顕微分光計の適正な動作条件を確認した。
FTIR顕微分光法による測定に用いる組織試料は乾燥状態であり、一方、光学顕微鏡により観察する対応スライドは、ヘマトキシリン及びエオシンで染色し、病理関連の組織構造を同定した。
初めに、バックグラウンドスペクトルを収集した。測定部位を可視光を用いて選んだ後、顕微鏡をIRモードに変更した。共付加スキャン数は、高い信号対雑音比を達成するため127に増加させた。測定に用いた開口部のサイズは25×25マイクロメートルであった。4cm−1の分解能で測定したスペクトルは、800〜4000cm−1の間の波数範囲をカバーした。
全測定FTIRスペクトルに適用するスペクトル前処理方法は、
・必要に応じて、高周波機器ノイズを低減するための、スパイク除去および平滑化、
・ベースラインのシフトによるスペクトル間の相違を排除するためのベースライン補正、
・分子立体構造やペプチド基の水素結合におけるわずかな変化に対するその高感度のため、約1650cm−1のアミドIで規格化
・900〜1700cm−1領域内への帰属ピークの選択
を含んでいる。
本発明の方法は、表皮皮膚癌性組織中1055cm−1付近の多重線において、核酸であるDNAやRNAについての2つのバンドの強度比を検出するための以下の工程を含んでいた。
・1055cm−1付近の多重線の帰属、
・帰属した1055cm−1付近の多重線の平均値を算出、
・強度比I1055/I1245を算出。
実施例に用いたデータは、徳島大学医学部皮膚科教室(徳島県)の生検アーカイブからの組織病理学的に確認済の組織標本に由来する。
併せて、皮膚癌性組織試料で用いたデータは、24名の被験者から抽出した。
BCC患者6名、SCC患者4名およびMM患者3名を含む、13名の表皮皮膚癌患者から測定した87個のスペクトルのデータベースと、健常被験者4名における正常表皮から測定した21個のスペクトルのデータベースを比較。
実施例においては、ボーエン病(前癌性皮膚病)患者3名から測定した80個のスペクトルのデータベースおよびメラノサイト母斑(良性、複合型)患者4名から測定した80個のスペクトルのデータベースをも用いた。
表1から7は、BCC、SCC、MM、ボーエン病およびメラノサイト母斑患者から採用したデータをまとめたものである。
表皮皮膚癌における多重線の検出
皮膚癌バイオマーカーである、約1055cm−1のピークレベルで出現する多重線は、測定した全ての表皮皮膚癌、すなわちBCC、SCC、MMにおいて顕著であったが、正常皮膚組織表皮においてはこのピークの出現は皆無であった。約1055cm−1のピークの平均強度は、BCC患者で0.09から0.47、SCC患者で0.13から0.66、MM患者で0.14から0.26の間であり、その変動範囲は低、中、高と異なった。
(実施例1)
基底細胞癌(BCC)
表1は、BCC患者6名における約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析による、バイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
ここに示したBCC患者6名からの52個のスペクトルにおいて、強度比I1055/I1245による、バイオマーカーバンドの強度は0.59から0.96の間であった。
多重線の右にシフトした平均ピーク位置は、患者4名においてバイオマーカーの強度レベルとは独立して観察された。それにもかかわらず、バイオマーカーの平均ピーク位置について右にシフトした変動が、全てのBCC患者においてみられた。
(実施例2)
扁平上皮癌(SCC)
表1は、SCC患者4名における、約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置、の分析によるバイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
ここに示したSCC患者4名からの20個のスペクトルにおいて、強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は、SCC患者3名のみにおいて示され、0.77から1.00の間であった。
約1055cm−1の多重線の平均ピーク位置について右にシフトした変動が、SCC患者3名においてみられたが、右にシフトした平均ピーク位置が、SCC患者2名において異なる強度レベルで検出された。
(実施例3)
悪性黒色腫(MM)
表3は、MM患者3名における約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析によるバイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
MM患者2名の表皮にて取得した11個のスペクトルにおいて、強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は、0.47から0.69の間であった。
MM患者2名において検出可能な多重線の左にシフトした平均ピーク位置は、1043から1064cm−1の間と、大きな変動を示した。
(実施例4)
BCC対SCC対MM対健常表皮
表4は、測定した全ての表皮皮膚癌(BCC、SCC、MM)患者対健常被験者における、約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析によるバイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
算出した約1055cm−1のバイオマーカーバンドの平均値は、MMで0.20、BCCで0.30、SCCで0.36と、健常表皮においてピーク出現が皆無であったことと比較して、顕著であった。
強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は、MMで0.58であり、BCCで0.83またSCCで0.86と互いにほぼ同じであった。
バイオマーカーバンドの右にシフトした平均ピーク位置は、BCC患者6名とSCC患者3名にてほぼ同じで、それぞれ1057cm−1と1058cm−1であった。MM患者2名のバイオマーカーバンドは大きく変動し、左にシフトした平均ピーク位置が1052cm−1で検出された。
表皮前癌における多重線の検出
前癌性皮膚病であるボーエン病は、皮膚癌の最も早期の形であり、いわゆる上皮内癌である。未処置の症例は浸潤癌に進行するとの報告がある。
(実施例1)
ボーエン病
表1は、ボーエン病患者3名における約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析によるバイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
(表1)
ボーエン病患者3名の表皮で測定した70個のスペクトルで、患者2名における13個のスペクトルのみにおいて、バイオマーカーバンドの出現、約1055cm−1の多重線が選択的に検出された。
したがって、組織病理学的に証明済のボーエン病患者1名において、3個のIRスペクトルに基づいて算出したバイオマーカーバンドの平均値は0.15であり、変動は小さく0.13から0.16の間であった。強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は0.66であり、0.63から0.69の間であった。左に位置した1053cm−1の平均ピークは1051から1056cm−1の間であった。
別の組織病理学的に証明済のボーエン病患者1名において、10個のIRスペクトルに基づいて算出したバイオマーカーバンドの平均値は0.26であり、0.22から0.29の間の範囲であった。強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は0.77で、0.63から1.00の間であった。測定したその他の患者と同様に、左に位置する平均ピークは1052cm−1であり、1050から1057cm−1の間であった。
(実施例2)
ボーエン病対SCC対健常表皮
表2は、測定した全てのSCC患者とボーエン病患者対健常被験者において約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析によるバイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
(表2)
SCC(SCC患者3名中2名において測定された全スペクトルにおいて)と比較して、検出バイオマーカーバンドは、ボーエン病患者(患者3名の70個のスペクトルのうち患者2名の13個のスペクトルにおいてのみ)について測定されたIRスペクトルにおける出現は、一定でも顕著でもなかった。ボーエン病についてのバイオマーカーの平均値は0.21であり、変動は0.15から0.26の間であったが、SCCについてのバイオマーカーの平均値は0.36であり、変動は0.13から0.66の間であった。
SCCのバイオマーカーの平均算出強度が0.86、変動が0.77から1.00の間であるのと比較すると、強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は、ボーエン病においてより低く、平均算出強度は0.72であり、変動は0.66から0.81の間であった。
SCC患者における右にシフトした位置の1057cm−1の平均ピークと比較して、ボーエン病患者における左にシフトした位置の1053cm−1の平均ピークの検出は明らかである。
メラノサイト母斑における多重線の検出
病理組織学的には、母斑細胞(メラノサイト)は、通常、表皮の基底層に局在する。その増殖は表皮(接合部母斑)内、表皮と真皮(複合母斑)内または真皮(皮内母斑)内にのみ起こり得る。母斑の全ての種類は、メラノサイト性(母斑細胞性、メラニン細胞性)の良性母斑である。
したがって、良性メラノサイト母斑患者4名の組織病理学的に確認済の複合母斑試料を、取得表皮のIRスペクトル比較のために用いた。
(実施例1)
表1は、複合母斑型の良性メラノサイト母斑患者4名における約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析によるバイオマーカーバンドのIRスペクトル検出をまとめたものである。
(表1)
約1055cm−1のバイオマーカーバンドは、測定した全てのメラノサイト母斑(複合型母斑)患者において検出されたが、常に一定して検出されたわけではなかった。表皮において、メラノサイト母斑患者4名から取得した全48個のスペクトルのうち26個のスペクトル、患者1名にて測定した12個のスペクトルのうち5個、患者2名にて測定した全10個のスペクトル、患者3名にて測定した8個のスペクトルのうち2個のスペクトル、および患者4名にて測定した18個のスペクトルのうち9個のスペクトルにおいて、バイオマーカーバンドが検出された。
検出バイオマーカーの平均値は、メラノサイト母斑患者4名において0.17から0.24の間であった。
バンドの強度比I1055/I1245による検出バイオマーカーバンドの平均強度は、メラノサイト母斑患者において0.59から0.75の範囲内であった。
メラニン細胞性母斑患者におけるバイオマーカーの平均ピーク位置は、1053から1055cm−1の間に測定され、したがって左にシフトした位置であった。
(実施例2)
MM対MN対健常表皮
表2は、全ての測定したMM患者、メラノサイト母斑(MN)(良性複合母斑)患者における約1055cm−1(変動あり)の多重線の平均値、平均強度比(I1055/I1245)(変動あり)および約1055cm−1(変動あり)の平均ピーク位置の分析によるバイオマーカーのIRスペクトル検出を、健常被験者と比べてまとめたものである。
(表2)
検出バイオマーカーバンドは、メラノサイト母斑患者(患者4名にて測定した全48個のスペクトルのうち26個のスペクトルのみ)にて測定したIRスペクトルにおける出現は、SCC患者(MM患者3名のうち患者2名にて測定した全てのスペクトル)と比べて一定でも顕著でもなかった。
メラノサイト母斑のバイオマーカーの平均値は0.20であり、変動は0.17から0.24の間であり、同様にMMについての平均値は0.20、変動は0.14から0.26の間であった。
強度比I1055/I1245によるバイオマーカーバンドの強度は、メラノサイト母斑患者とMM患者において同様であった。
同様に左にシフトした位置の平均ピークがメラノサイト母斑患者では1053cm−1に、MM患者では1052cm−1に検出され、違いはメラノサイト母斑患者の平均ピークの変動が1053cm−1から1055cm−1の間であったのが、MM患者の平均ピークの変動が1043cm−1から1064cm−1の間と、より大きかった点のみであった。
DNA/RNAトライアドピーク(1071、1084、1095cm−1)パターンを用いた多重線(1055cm−1)の腫瘍関連検出
良性、前悪性および悪性皮膚癌性組織からのIR吸収スペクトルにおいて、約1055cm−1の多重線は、皮膚腫瘍の病状の種類に関する異なる形および強度の約1071、1084、1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークと常に結びついている。
また、多重線の活性は、異なる表皮皮膚癌患者のDNA/RNAトライアドピークにおいて最も顕著なピークの活性と相互作用するとの報告がある(PCT/EE2013/000001)。
(実施例1)
基底細胞癌(BCC)
表1は、BCC患者6名の表皮にて検出された、約1055cm−1のバイオマーカーの平均値、および約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの平均値をまとめたものである。
(表1)
全てのBCC患者において、検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドは、約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの出現と明らかに結びついている。
表1に示す結果により、3つのパターンが認識される。
・1055cm−1と1084/1085cm−1(患者4名において)
・1055cm−1と1071、1084/1085、1095cm−1(患者1名において)
・1055cm−1と1084/1085、1095cm−1(患者1名において)
(実施例2)
扁平上皮癌(SCC)
表2は、SCC患者4名の表皮にて検出された約1055cm−1のバイオマーカーの平均値および約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの平均値をまとめたものである。
(表2)
全てのSCC患者において、検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドは、約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの出現と明らかに結びついている。
表1に示す結果により、3つのパターンが認識される。
・1055cm−1と1084/1085cm−1(患者1名において)
・1055cm−1と1071、1084/1085、1095cm−1(患者2名において)
・1055cm−1と1084/1085、1095cm−1(患者1名において)
(実施例3)
悪性黒色腫(MM)
表3は、MM患者3名の表皮にて検出された約1055cm−1のバイオマーカーの平均値および約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの平均値をまとめたものである。
(表3)
全てのMM患者において、検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドは、約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの出現と明らかに結びついている。
表1に示す結果により、3つのパターンが認識される。
・1055cm−1と1071、1084/1085、1095cm−1(患者1名において)
・1055cm−1と1084/1085、1095cm−1(患者1名において)
・1055cm−1の検出無しと1084/1085cm−1の検出有り(患者1名において)
(実施例4)
ボーエン病
表4は、ボーエン病患者3名の表皮にて検出された約1055cm−1のバイオマーカーの平均値および約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの平均値をまとめたものである。
(表4)
全てのボーエン病患者において、検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドは約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの出現と明らかに結びついている。
表1に示す結果により、2つのパターンが認識される。
・1055cm−1と1084/1085cm−1(患者2名において)
・1055cm−1の検出無しと1084/1085cm−1の検出有り(患者1名において)
(実施例5)
メラノサイト母斑
表5は、メラノサイト母斑患者4名の表皮にて検出された約1055cm−1のバイオマーカーの平均値および約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの平均値をまとめたものである。
(表5)
全てのメラノサイト母斑患者において、検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドは、約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの出現と明らかに結びついている。
表1に示す結果により、2つのパターンが認識される。
・1055cm−1と1084/1085cm−1(患者1名において)
・1055cm−1と1071、1084/1085cm−1(患者3名において)
(実施例6)
健常表皮対BD対MN対MM対BCC対SCC
表6は、健常被験者4名、ボーエン病患者3名、メラノサイト母斑患者4名、MM患者3名、SCC患者4名およびBCC患者6名の表皮にて検出された約1055cm−1のバイオマーカーの平均値および約1071、1084/1085および1095cm−1のDNA/RNAトライアドピークの平均値をまとめたものである。
(表6)
表6の結果は、測定した全ての表皮における病変(BCC、SCC、MM、ボーエン病、メラニン細胞性母斑)において、約1055cm−1のバイオマーカーバンドが検出されたが、健常表皮や非病的表皮においてはバイオマーカーバンドが検出されなかったこと示す。検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドの平均値は、良性では0.21、前悪性では0.21、また悪性皮膚腫瘍についてはMMの0.20、BCCの0.29、SCCの0.36が顕著である。
ただし、BCC患者6名およびSCC患者2名におけるバイオマーカーの平均値に関してのみは、MM患者2名、MN患者4名およびボーエン病患者3名におけるバイオマーカーの平均値よりもかなり高い。
重要なことに、MM患者2名の表皮にて検出されたバイオマーカーバンドは、約1071、1084/1085および1095cm−1の全DNA/RNAトライアドピークの出現と強く結びついており、こうしたことはメラノサイト母斑患者(良性複合母斑)およびボーエン病(前癌性皮膚病)患者においては観察されない。全DNA/RNAトライアドピークの出現と共に検出されるバイオマーカーバンドの同パターンが、SCC患者およびBCC患者において観察される。
したがって、メラノサイト母斑(良性複合母斑)患者の表皮にて検出された約1055cm−1のバイオマーカーバンドは、約1095cm−1ではなく、約1071cm−1および1084/1085cm−1の2つのDNA/RNAトライアドピークの出現と結びついている。
ボーエン病患者2名において、検出されたバイオマーカーバンドの平均値である0.20は、DNA/RNAトライアドの1つのピーク、約1084/1085cm−1の出現と結びついている。

Claims (12)

  1. ヒト表皮癌組織において、良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)の診断、予後およびフォローアップに関連する約1071、1084/1085および1095cm−1の周波数帯範囲のDNA/RNAトライアドにおけるDNA配列のパターン化した出現単独およびこれとの組み合わせで決定した核酸DNAおよびRNA分子に対応する、IRスペクトルのバイオマーカーバンドの約1055cm−1の多重線を検出し、これにより悪性腫瘍の進行および悪性腫瘍への進行を示すことができる方法であって、
    (i)前記良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)に該当するかもしれない800〜4000cm−1領域における周波数帯範囲にわたる前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドを、
    (a)出現無しは、健常表皮に特異的、
    (b)一定ではない出現は、良性および前悪性皮膚腫瘍に特異的、
    (c)一定の出現は、悪性皮膚腫瘍に特異的、
    と同定し、
    (ii)前記良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)に該当する前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドのバンド位置を、「左にシフトし、1055cm−1の前」または「右にシフトし、1055cm−1の後」とシフト判定し、
    (iii)その平均値により、前記良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)に該当する前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドのレベルを
    (a)変動範囲内なら良性皮膚病変に特異的、
    (b)変動範囲内なら前悪性皮膚病変に特異的、
    (c)変動範囲内なら悪性皮膚病変に特異的、
    と判定し、
    (iv)前記良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)に該当する、前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドのレベルを、その強度比I1055/I1245により、
    (a)変動範囲内なら良性皮膚病変に特異的、
    (b)変動範囲内なら前悪性皮膚病変に特異的、
    (c)変動範囲内なら悪性皮膚病変に特異的、
    と判定し、
    (v)700〜4000cm−1領域の周波数帯範囲にわたり、約1071、1084/1085および1095cm−1の周波数帯範囲、すなわち前記良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)に該当するかもしれないDNA/RNAトライアド中DNA配列のパターン化した出現を同定し、
    (vi)DNA/RNAトライアドのDNA配列における前記IRスペクトルのバンドのレベルを前記良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)に該当するその平均値により、
    (a)良性皮膚病変に特異的なDNA/RNAトライアド中DNA配列、
    (b)前悪性皮膚病変に特異的なDNA/RNAトライアド中DNA配列、
    (c)悪性皮膚病変に特異的なDNA/RNAトライアド中DNA配列、
    と判定し、
    (vii)前記IRスペクトルのバイオマーカーの前記判定済平均値と、DNA/RNAトライアド中DNA配列中の前記出現バンドの判定済平均値とを組み合わせて用い、パターン認識技術を使用することにより、前記病変を、
    (a)良性皮膚病変に特異的
    (b)前悪性皮膚病変に特異的
    (c)悪性皮膚病変に特異的
    であると評価する
    ことからなる方法。
  2. 方法の使用であって、約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアドの1071、1084/1085および1095cm−1の3つのスペクトルバンドの前記DNA配列出現とのセットが下記1つ以上を含み、前記悪性皮膚腫瘍(病変)の診断を裏付ける、
    (i)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンド内の2つの核酸間で最も顕著な相違および前記DNA/RNAトライアドにおける全バンドの同時出現により、BCC、SCCおよびMMの診断を裏付け、
    (ii)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの右にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアドにおける全バンドとの同時出現により、BCCの診断を裏付け、
    (iii)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの左にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアドにおける全バンドとの同時出現により、悪性皮膚腫瘍(病変)の診断を裏付け、さらにMMの診断を裏付け、
    (iv)多重線の高レベルの平均値およびDNA/RNAトライアドにおける全バンドにより、BCCおよびSCCの診断を裏付け、
    (v)多重線の高レベルの強度比およびDNA/RNAトライアドにおける全バンドにより、BCCおよびSCCの診断を裏付け、
    (vi)多重線の中レベルの平均値と強度比およびDNA/RNAトライアドにおける全バンドにより、MMの診断を裏付け、
    (vii)DNA配列パターンの平均値が「0.43(1055)、0.36(1071)、0.48(1084/1085)、0.36(1095)」と表され、これによりBCCの診断を裏付け、
    (viii)DNA配列パターンの平均値が「0.30(1055)、0.35(1071)、0.29(1084/1085)、0.34(1095)」と表され、これによりSCCの診断を裏付け、
    (ix)DNA配列パターンの平均値が「0.26(1055)、0.27(1071)、0.29(1084/1085)、0.30(1095)」と表され、これによりMMの診断を裏付ける
    請求項1に記載の方法の使用。
  3. 方法の使用であって、約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアドにおける1084/1085および1095cm−1の2つのスペクトルバンドの前記DNA配列出現とのセットが、下記
    (i)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドにおける2つの核酸間の各種の顕著な相違と、前記DNA/RNAトライアドにおける1084/1085および1095cm−1の2つのスペクトルバンドとの同時出現により、BCC、SCCおよびMMの診断を裏付け、
    (ii)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの右にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアドにおける1084/1085および1095cm−1の2つのスペクトルバンドとの同時出現により、SCCの診断を裏付け、
    (iii)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの左にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアドにおける1084/1085および1095cm−1の2つのスペクトルバンドとの同時出現により、MMの診断を裏付け、
    (iv)多重線の中レベルの平均値およびDNA/RNAトライアドにおける全バンドにより、BCC、SCCおよびMMの診断を裏付け
    (v) 多重線の高レベルの強度比およびDNA/RNAトライアドにおける全バンドにより、BCCおよびSCCの診断を裏付け
    (vi)多重線の低レベルの強度比およびDNA/RNAトライアドにおける全バンドにより、MMの診断を裏付け
    (vii)DNA配列パターンの平均値が「0.19(1055)、「X」(1071)、0.23(1084/1085)、0.08(1095)」と表され、これにより、BCCの診断を裏付け
    (viii)DNA配列パターンの平均値が「0.13(1055)、「C」1071)、0.16(1084/1085)、0.14(1095)」と表され、これにより、SCCの診断を裏付け
    (ix)DNA配列パターンの平均値が「0.14(1055)、「X」(1071)、0.27(1084/1085)、0.18(1095)」と表され、これにより、MMの診断を裏付ける、
    ことのうち1以上からなり、前記悪性皮膚腫瘍(病変)の診断を裏付ける請求項1に記載の方法の使用。
  4. 方法の使用であって、約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1084/1085cm−1の1つのスペクトルバンドの出現とのセットが、下記
    (i)平均値および強度比による約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドにおける2つの核酸間の広範囲の顕著な相違と、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1084/1085cm−1の1つのスペクトルバンドとの同時出現により、BCCの診断を裏付け、
    (ii)その平均値および強度比による約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドにおける2つの核酸間で最も顕著な相違と、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1084/1085cm−1の1つのスペクトルバンドとの同時出現により、SCCの診断を裏付け、
    (iii)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの右にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における、1084/1085cm−1の1つのスペクトルバンドとの同時出現により、BCCおよびSCCの診断を裏付け、
    (iv)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの左にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1084/1085cm−1の1つのスペクトルバンドとの同時出現により、ボーエン病の診断を裏付け、
    (v)その平均値および強度比による約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドにおける2つの核酸間のより低い顕著な相違と、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1084/1085cm−1の1つのスペクトルバンドとの同時出現により、ボーエン病の診断を裏付け、
    (vi)DNA配列パターンの平均値が、「0.09(1055)、「X」(1071)、0.16(1084/1085)、「X」(1095)」と、「0.44(1055)、「X」(1071)、0.45(1084/1085)、「X」(1095)」との間と表され、これによりBCCの診断を裏付け、
    (vii)DNA配列パターンの平均値が、「0.66(1055)、「X」(1071)、0.65(1084/1085)、「X」(1095)」として表され、これによりSCCの診断を裏付け、
    (viii)DNA配列パターンの平均値が、「0.15(1055)、「X」(1071)、0.18(1084/1085)、「X」(1095)」と「0.26(1055)、「X」(1071)、0.29(1084/1085)、「X」(1095)」との間と表され、これによりボーエン病の診断を裏付ける、
    ことの1以上からなり、前記前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)の診断を裏付ける請求項1に記載の方法の使用。
  5. 方法の使用であって、約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1071および1084/1085cm−1の2つのスペクトルバンドの出現とのセットが、下記
    (i)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの左にシフトした位置と、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における1071および1084/1085cm−1の2つのスペクトルバンドとの同時出現により、メラノサイト母斑の診断を裏付ける、
    ことのうち1以上からなり、前記良性皮膚腫瘍(病変)の診断を裏付ける請求項1に記載の方法の使用。
  6. 方法の使用であって、約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列におけるスペクトルバンドの異なるパターン化出現とのセットが、下記のうち1以上からなり、一定の種類の腫瘍(病変)との関連を示し、
    (i)1以上の下記パターンからなる、BCC(基底細胞癌)、
    (a)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、DNA/RNAトライアドにおける約1084/1085cm−1出現の1つのバンドとのパターン、すなわち
    ・ドミナント
    ・ 多重線の広範囲の平均値が0.09〜0.47以内であることを特徴とする
    ・ 多重線の広範囲の強度が0.59〜0.96以内であることを特徴とする
    ・ 右にシフトした平均ピーク位置の多重線を特徴とする
    ・ 約1084/1085cm−1の、広範囲の強度比のバンドが0.16から0.45の間の範囲であることを特徴とする
    (b)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、約1071、1084/1085および1095cm−1出現のバンドとのパターン、すなわち
    ・多重線の高レベル化した平均値および強度比がしたがって約0.43および0.95であることを特徴とする、
    ・ DNA/RNAトライアドにおける高レベル化した平均値の全3つのバンドであり、約1084/1085cm−1の一定のドミナントピークで平均値が約0.48であることを特徴とする
    ・ 右にシフトした平均ピーク位置の多重線を特徴とする
    (c)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、約1084/1085および1095cm−1出現の2つのバンドとのパターン、すなわち
    ・ 多重線の中レベル化した平均値および約1084/1085cm−1のバンドがしたがって約0.19および0.23であることを特徴とする
    ・約1095cm−1のバンドの低レベル化した平均値と比べ、約1084/1085cm−1のドミナントピークを特徴とする
    (ii)1以上の下記パターンからなる、SCC(扁平上皮細胞癌)、
    (a)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、約1071、1084/1085および1095cm−1のバンド出現とのパターン、すなわち
    ・ 右にシフトした平均ピーク位置の多重線を特徴とする
    ・ 多重線の高レベル化した平均値が約0.30であることを特徴とする
    ・ 多重線の高レベル化した強度比が約0.81であることを特徴とする
    ・約1071および1095cm−1のバンドの高レベル化した平均値が、DNA/RNAトライアドにおいてドミナントであり、したがって約0.35および0.34であることを特徴とする
    (b)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、約1084/1085および1095cm−1の2つのバンド出現とのパターン、すなわち
    ・ 右にシフトした平均ピーク位置の多重線であることを特徴とする
    ・ 多重線の低レベル化した平均値および強度比がしたがって約0.13および0.77であることを特徴とする
    ・ DNA/RNAトライアドにおける2つのバンドの低レベル化した平均値がしたがって約0.16および0.14であり、約1084/1085cm−1のドミナントバンドであることを特徴とする
    (c)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、DNA/RNAトライアドにおける約1084/1085cm−1の1つのバンド出現とのパターン、すなわち
    ・ 右にシフトした平均ピーク位置の多重線であることを特徴とする
    ・ 多重線の最高レベルの平均値および平均強度比が、したがって約0.66および1.00であることを特徴とする
    ・約1084/1085cm−1のバンドの最高レベルの平均値がしたがって約0.65であることを特徴とする
    (iii)1以上の下記パターンからなるMM(悪性黒色腫)、
    (a)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、約1071、1084/1085および1095cm−1のバンド出現とのパターン、すなわち
    ・ 多重線と約1071、1084/1085および1095cm−1のバンドの同様レベルの平均値がしたがって、約0.26、0.27、0.29および0.30であり、約1095cm−1のドミナントバンドであることを特徴とする
    (b)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、約1084/1085および1095cm−1の2つのバンドの出現とのパターン、すなわち
    ・ 左にシフトした平均ピーク位置の多重線であることを特徴とする
    ・多重線の低レベル化した平均値と平均強度比がしたがって約0.14および0.47であることを特徴とする
    ・ 約1095cm−1のバンドの低レベル化した平均値と比べ、約1084/1085cm−1のドミナントバンドの平均値が約0.27であることを特徴とする、
    (iv)1以上の下記パターンからなるボーエン病、
    (a)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、DNA/RNAトライアドにおける約1084/1085cm−1の1つのバンドの出現とのパターン、すなわち
    ・ 安定した左にシフトした平均ピーク位置の多重線を特徴とする
    ・約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの一定しない出現を特徴とする
    ・多重線と約1084/1085cm−1のバンドの低および中レベルの平均値がしたがって0.15〜0.26および0.18〜0.29の範囲であることを特徴とする
    ・多重線の平均強度比が0.66〜0.77の間の範囲であることを特徴とする
    (v)1以上の下記パターンからなる、メラノサイト母斑、
    (a)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、DNA/RNAトライアドにおける約1071および1084/1085cm−1の2つのバンドの出現とのパターン、すなわち、
    ・ ドミナント
    ・ 約1084/1085cm−1のドミナントピークを特徴とする
    ・低範囲の平均値および平均強度比の多重線と約1071および1084/1085cm−1の2つのバンドを特徴とする
    ・ 多重線の平均ピーク位置の変動が小さい
    (b)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、DNA/RNAトライアドにおける約1084/1085cm−1の1つのバンドの出現とのパターン、すなわち
    ・ 多重線の平均値が0.24であり平均強度が0.75であることを特徴とする
    ・DNA/RNAトライアドにおける約1084/1085cm−1のバンドの平均値が0.27であることを特徴とする
    ・多重線のピーク位置の変動が無い、
    こととの最も近い一致を発見する請求項1から5に記載の方法の使用。
  7. 方法の使用であって、約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列におけるスペクトルバンドの異なるパターン化出現とのセットにより、1以上の下記比較
    (i)健常皮膚に対して前悪性と悪性皮膚腫瘍(病変)を比較することによって、以下(a)から(e)を特徴とするボーエン病すなわち表皮内癌insituからSCCへの進行を裏付ける、
    (a)健常表皮皮膚にて多重線の出現が無いこと 対 前悪性皮膚腫瘍にて多重線の一定ではない出現 対 多重線の一定の出現
    (b)1055平均値(mean):健常表皮皮膚にて「X」<ボーエン病にて「0.21」[0.15〜0.26の範囲]<SCCにて「0.36」[0.13〜0.66の範囲]
    (c)I1055/I1245:健常表皮皮膚にて「X」<ボーエン病にて「0.72」[0.66〜0.77]<SCCにて「0.86」[0.77〜1.00の範囲]
    (d)多重線の平均ピーク位置:健常皮膚にてピーク出現無し 対 ボーエン病にて左にシフトした約1053cm−1[1052〜1053]の位置、 対 SCCにて右にシフトした約1057cm−1[1054〜1060]の位置、
    (e)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドと、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列におけるスペクトルバンドの異なるパターン化出現とのセットの、ボーエン病における1つのパターン 対 SCCにおける3つのパターン
    (ii)健常皮膚に対して良性と悪性皮膚腫瘍(病変)を比較することによって、以下(a)から(d)を特徴とする良性母斑からMMへの進行を裏付ける、
    (a)健常表皮皮膚にて多重線の出現無し「X」 対 良性母斑にて多重線の一定ではない出現 対 MMにて多重線の一定の出現
    (b)1055平均値:健常表皮皮膚にて「X」<良性メラノサイト母斑にて「0.20」[0.17〜0.24の範囲]<MMにて「0.20」[0.14〜0.26の範囲]
    (c)多重線の平均ピーク位置:健常皮膚にてピーク出現無し 対 良性メラノサイト母斑にて約1054cm−1[1053〜1055]の位置 対 MMにて約1052cm−1[1043〜1064]の左にシフトした位置
    (d)約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの良性メラノサイト母斑におけるドミナントパターンとDNA/RNAトライアドにおける約1071および1084/1085cm−1の2つのバンド出現 対 約1055cm−1の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドのMMにおける2パターンと、スペクトルバンドの2つの異なるパターン化出現、すなわち、前記DNA/RNAトライアド中DNA配列における約1084/1085および1095cm−1の全3つのスペクトルバンドまたは2つのスペクトルバンド
    (iii)健常表皮皮膚に対して、メラノサイト母斑(良性皮膚病変)、ボーエン病(前悪性皮膚病変)、BCC(悪性皮膚病変)、SCC(悪性皮膚病変)およびMM(悪性皮膚病変)を比較することにより、下記パターンを特徴とする良性から前悪性、および前悪性から悪性皮膚癌への進行を裏付ける、
    (a)DNA配列のパターン化出現が健常表皮皮膚におけるDNA/RNAトライアドピークの平均値「X」(1055)、0.50(1071)、0.3(Y(1084/1085)<0.50(1095)によって表され、
    (b)DNA配列のパターン化出現が良性皮膚癌、メラノサイト母斑におけるDNA/RNAトライアドピークの平均値「0.21」(1055)、0.19(1071)、0.23(1084/1085)<「X」(1095)によって表され、
    (c)DNA配列のパターン化出現が前悪性皮膚癌、ボーエン病におけるDNA/RNAトライアドピークの平均値「0.21」(1055)、「X」(1071)、0.18(1084/1085)<「X」(1095)によって表され、
    (d)DNA配列のパターン化出現が前悪性皮膚癌、扁平上皮細胞癌におけるDNA/RNAトライアドピークの平均値「0.36」(1055)、「0.23」(1071)、0.31(1084/1085)<「0.19」(1095)」によって表され、
    (e)DNA配列のパターン化出現が前悪性皮膚癌、基底細胞癌におけるDNA/RNAトライアドピークの平均値「0.29」(1055)、「0.36」(1071)、0.32(1084/1085)<「0.22」(1095)によって表され、
    (f)DNA配列のパターン化出現が前悪性皮膚癌、悪性黒色腫におけるDNA/RNAトライアドピークの平均値「0.20」(1055)、「0.27」(1071)、0.31(1084/1085)<「0.24」(1095)によって表される、
    ことを行い、悪性腫瘍の進行および悪性腫瘍への進行を示す請求項1から6に記載の方法の使用。
  8. 検出工程が、赤外分光計および/または赤外マイクロ分光計により行われる請求項1に記載の方法。
  9. (iv)において約1055cm−1の多重線の前記IRスペクトルのバイオマーカーバンドの強度比I1055/I1245を前記算出により、リン酸ジエステル振動(DNA)およびIRスペクトル中アミドIIIに対応する、約1245cm−1のピークとする請求項1に記載の方法。
  10. 十分に良性、前悪性および悪性癌組織としての前記表皮健常組織(表皮)が、ヒト組織であり、また動物組織としても適用可能である請求項1から7に記載の方法。
  11. 前記周知の良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍(病変)が、その他の良性、前悪性および悪性皮膚腫瘍である、メラノサイト母斑、ボーエン病、悪性、黒色腫、扁平上皮細胞癌、および基底細胞癌からなる群より選択される請求項1から7に記載の方法。
  12. 前記良性、前悪性および悪性腫瘍(病変)が、皮膚組織由来であり、その他器官由来の組織にも適用可能である請求項1から7に記載の方法。
JP2019011666A 2012-05-24 2019-01-25 赤外分光法による皮膚癌バイオマーカーの検出 Pending JP2019113555A (ja)

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