<実施形態1>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(スロットマシン)について説明する。
<基本構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン(有効ライン)114を示すランプである(有効ラインについては、図6(b)を用いて後述する)。告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
演出ボタン156は、各種の演出に用いられる操作手段であり、本例では、ボタンで構成している。なお、演出ボタン156に相当する操作手段は、遊技者による操作を受付可能なものであればよく、例えば、レバーやタッチパネル等で構成してもよい。また、操作手段の数も一つに限定されず、操作手段を複数備えていてもよい。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを、順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を、操作順序(または押し順)という。さらに、第一停止操作を左リール110とし、その後第二停止操作を中リール111の停止操作とする操作順序を、「順押し操作順序」または単に「順押し」といい、第一停止操作を右リール112とし、その後第二停止操作を中リール111の停止操作とする停止操作を、「逆押し操作順序」または単に「逆押し」という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
また、右シャッタ163aと左シャッタ163bの正面側には、それぞれ同一の液晶表示装置158a,158bが配設されている。これら2つの液晶表示装置158a,158bは、個別に異なる表示を行うことが可能であるとともに、両方の表示領域を用いて1つの表示を行うことも可能である。本明細書においては、液晶表示装置158a,158bを、それぞれ「右サブ液晶158a」、「左サブ液晶158b」という場合があり、2つの液晶表示装置158a,158bを、総称して「サブ液晶158」という場合がある。また、液晶表示装置157を、「メイン液晶157」という場合がある。
なお、メイン液晶157やサブ液晶158は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<シャッタ駆動装置>
次に、図2と図3を用いて、シャッタ163を駆動するシャッタ駆動装置600について説明する。図2(a)は、シャッタ駆動装置600の外観斜視図であり、図2(b)は、シャッタ駆動装置600の正面図である。
また、図3(a)は、シャッタ駆動装置600によってシャッタ163を前方に移動する前の様子を示した外観斜視図であり、図3(b)は、シャッタ駆動装置600によってシャッタ163を前方に移動した様子を示した外観斜視図である。また、図3(c)は、右シャッタ前後移動装置606(左シャッタ前後移動装置608)の外観斜視図であり、図3(d)は、右シャッタ前後移動装置606(左シャッタ前後移動装置608)の側面図である。
シャッタ駆動装置600は、右シャッタ163aを水平方向に移動させることが可能な右シャッタ水平移動装置602と、左シャッタ163bを水平方向に移動させることが可能な左シャッタ水平移動装置604と、右シャッタ163aを前後方向に移動させることが可能な右シャッタ前後移動装置606と、左シャッタ163bを前後方向に移動させることが可能な左シャッタ前後移動装置608と、を有して構成されている。
<シャッタ駆動装置/右シャッタ水平移動装置、左シャッタ水平移動装置>
図2(a),(b)に示すように、右シャッタ水平移動装置602は、ステッピングモータからなる駆動モータ602aと、この駆動モータ602aの駆動軸に固定された駆動プーリ602bと、この駆動プーリ602bとは反対側の端部に回転可能に固定された回転プーリ602cと、駆動プーリ602bと回転プーリ602cに巻回された無端ベルト602dと、この無端ベルト602dに固定されたシャッタ固定部602eと、を有して構成されている。
駆動モータ602aによって駆動プーリ602bが回転駆動されると、この駆動プーリ602bに巻回された無端ベルト602dを介してシャッタ固定部602eが水平方向に移動し、このシャッタ固定部602eに固定された右シャッタ163aが水平方向に移動する。本例では、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)は、図2(b)において符号X1で示す移動範囲を、水平方向に移動可能に構成されている。
左シャッタ水平移動装置604は、右シャッタ水平移動装置602と同一構造であるため、その構造については説明を省略するが、駆動モータ604aによって駆動プーリ604bが回転駆動されると、この駆動プーリ604bに巻回された無端ベルト604dを介してシャッタ固定部604eが水平方向に移動し、このシャッタ固定部604eに固定された左シャッタ163bが水平方向に移動する。本例では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)は、図2(b)において符号X2で示す移動範囲を、水平方向に移動可能に構成されている。
<シャッタ駆動装置/右シャッタ前後移動装置、左シャッタ前後移動装置>
図3(c),(d)に示すように、右シャッタ前後移動装置606は、ステッピングモータからなる駆動モータ606aと、この駆動モータ606aの駆動軸に固定された駆動ギヤ606bと、この駆動ギヤ606bと噛み合う位置に配置される駆動レール606cと、を有して構成されている。
駆動モータ606aによって駆動ギヤ606bが回転駆動されると、この駆動ギヤ606bと噛み合う駆動レール606cが前後方向に移動し、この駆動レール606cに固定された右シャッタ163aが前後方向に移動する。本例では、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)は、図3(b)において符号Z1で示す移動範囲を、前後方向に移動可能に構成されている。
左シャッタ前後移動装置608は、右シャッタ前後移動装置606と同一構造であるため、その構造については説明を省略するが、駆動モータ608aによって駆動ギヤ608bが回転駆動されると、この駆動ギヤ608bと噛み合う駆動レール608cが前後方向に移動し、この駆動レール608cに固定された左シャッタ163bが前後方向に移動する。本例では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)は、図3(b)において符号Z2で示す移動範囲を、前後方向に移動可能に構成されている。
<制御部>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図4は、制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロックに基づいて動作し、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバー135センサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、入力インタフェースを介して、主制御部300が送信した制御コマンドを受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、演出ボタン190ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介して、演出ボタン156の押下操作の有無を検出可能な演出ボタンセンサ429を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとに演出ボタンセンサ429の状態を監視することで、演出ボタン156の押下操作の有無を検出可能である。なお、本例では、第1副制御部400が演出ボタン156の押下操作の有無を検出するように構成しているが、他の制御部(例えば、主制御部300)が演出ボタン156の押下操作の有無を検出するように構成してもよい。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、入力インタフェースを介して、第1副制御部400が送信した制御コマンドを受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ駆動装置600の駆動モータ(図2や図3に示す駆動モータ602a、604a、606a、608b)を駆動する駆動回路526を設けている。この駆動回路526は、CPU504からの命令に応じてシャッタ駆動装置600に設けた駆動モータに駆動信号を出力する。また、第2副制御部500には、センサ回路524を設けており、このセンサ回路524には入力インタフェースを介して、シャッタ163の位置を検出可能なシャッタセンサ528を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ528の状態を監視することで、シャッタ160の位置(X軸、Y軸、Z軸の3軸方向の位置)を検出可能である(詳細は後述)。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、メイン液晶157やサブ液晶158に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、図5は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では、9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号0のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号1のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図6(a)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、図6(a)は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1および特別役2(以下、これらを「特別役」と総称する場合がある)と、再遊技役1〜再遊技役3(以下、これらを「再遊技役」と総称する場合がある)と、小役1〜小役3(以下、これらを「小役」と総称する場合がある)がある。
なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。本実施形態における入賞役のうち、特別役は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役(特別役1,特別役2)は、入賞により特別遊技状態(詳細は後述。以下、この状態を「RT1」と称することがある)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。本例では、対応する図柄組合せは、図6(a)に示す通りである。
特別役に内部当選すると、この役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(詳細は後述。以下、この状態を「RT2」と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組合せが、有効ライン上に揃って入賞しやすい状態になる。
主制御部300は、特別役に対応する図柄組合せが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(RT1)に移行させる。さらに、この特別遊技状態(RT1)において、所定枚数(本例では、特別役1が240枚、特別役2が60枚)を超えるメダルの払出しがされると、再遊技低確率状態(詳細は後述。以下、この状態をRT0と称することがある)に移行させる。
再遊技役(再遊技役1〜再遊技役3)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。本例では、対応する図柄組合せは、図6(a)に示す通りである。なお、再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入されるものであってもよいし、再遊技役に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
また、主制御部300は、再遊技低確率状態(RT0)において再遊技役2(昇格リプレイ)に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態を再遊技高確率状態(詳細は後述。以下、この状態をRT3と称することがある)に移行(昇格)させる。一方、再遊技高確率状態(RT3)において再遊技役3(転落リプレイ)に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態を再遊技低確率状態(RT0)に移行(転落)させる。
小役(小役1〜小役3)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。本例では、対応する図柄組合せは、小役1(スイカ)が「スイカ−スイカ−スイカ」、小役2(チェリー)が「チェリー−ANY−ANY」、小役3(ベル)が「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は、図4(a)に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄は、どの図柄でもよい。
<有効ライン>
次に、有効ラインについて詳細に説明する。なお、図6(b)は、有効ラインの一例を示す図である。
有効ラインとは、上述の5本の入賞ライン114のうち、図6(a)を用いて説明した入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否か(揃ったか否か)の判定に用いられるラインのことである。図6(b)に示すように、本例では、左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段有効ラインL1の1つの有効ラインが設けられている。
有効ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本例では、メダルの投入枚数が3枚未満のときは、いずれの有効ラインも無効であり、メダルが3枚(3枚掛け遊技)ベットされたときに有効ラインL1が有効になり、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、有効ラインの数については1ラインに限定されるものではない。したがって、例えば、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり有効ライン、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり有効ライン、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段有効ライン等を有効ラインとして加えてもよいし、メダルの投入枚数に応じて、有効ラインを設定してもよい。
<入賞役の抽選テーブル>
次に、入賞役の抽選テーブルについて説明する。図7は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸は遊技状態(RT0〜RT3)と備考欄を表し、縦軸は各遊技状態における入賞役の抽選値を示している。
以降に説明する入賞役の内部当選確率は、各々の入賞役に対応付けされた抽選値を、内部抽選時に取得される乱数値の数値範囲(例えば、65536)で除することで算出可能である。例えば、再遊技低確率状態(RT0)においては、小役1の抽選値が256であることから、小役1の内部当選確率は256/65536×100≒3.9%である。
抽選値は、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の入賞役(ハズレを含む)を対応付けしている。後述する内部抽選処理(図9参照)では、取得した乱数値が、いずれの入賞役に対応する抽選値であったか否かを判定し、内部抽選役を決定する処理を実行する。この抽選値は、少なくとも1つの入賞役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6の抽選値が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
また、本例では、複数種類の役に同時に内部当選することが可能な「重複役」を設けている。ここで、重複役とは、単一の役ではなく、複数の役をまとめたものであり、重複役に対応する条件装置(フラグ)が作動するわけではなく、重複役に含まれる複数の役に対応する条件装置の各々が作動するものである。また、本明細書における「同時に内部当選」とは、例えば、入賞役内部抽選によって特別役と小役が同時に重複して内部当選した場合と、前回以前の入賞役内部抽選で特別役に内部当選しており(ボーナスフラグあり)、今回の入賞役内部抽選で小役が内部当選した場合が含まれる。
例えば、図7に示す「特別役1+小役2」は、特別役1と小役2に同時に内部当選することが可能な重複役であり、「特別役2+小役2」は、特別役2と小役2に同時に内部当選することが可能な重複役であり、「再遊技役1+2」は、再遊技役1と再遊技役2に同時に内部当選することが可能な重複役であり、「再遊技役1+3」は、再遊技役1と再遊技役3に同時に内部当選することが可能な重複役である。
さらに、本例では、6種類の操作順序(押し順)の中から抽選で決定される1つの操作順序(正解押し順)による停止操作をした場合にのみ入賞する「押し順役」を設けている。ここで、本例の6種類の操作順序は、ストップボタン137を「左」、ストップボタン138を「中」、ストップボタン139を「右」で表した場合、(1)左→中→右の操作順序(左中右),(2)左→右→中の操作順序(左右中),(3)中→左→右の操作順序(中左右),(4)中→右→左の操作順序(中右左),(5)右→左→中の操作順序(右左中),(6)右→中→左の操作順序(右中左)の6種類である。
本例では、図7に示す「再遊技役1+2」の重複役、「再遊技役1+3」の重複役、または、「小役3A」に内部当選した場合に、上記(1)〜(6)の6種類の操作順序の中から、1つの操作順序(正解押し順)を抽選で決定するように構成しており、各々の操作順序の当選確率を、同一(本例では、3073/65536)に設定している。なお、各々の操作順序の当選確率を異ならせてもよいし、当選しない操作順序を少なくとも一つ設けてもよい。また、6種類の制御用の小役を各々の操作順序に1/6ずつ振り分け、これらを重複当選させることで操作順序を決定するように構成してもよい。
本例では、「再遊技役1+2」の重複役に内部当選し、かつ、抽選で決定された操作順序(正解押し順)以外の操作順序(不正解の押し順)による停止操作が行われた場合には、再遊技役1(リプレイ)に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示する。また、「再遊技役1+3」の重複役に内部当選し、かつ、抽選で決定された操作順序(正解押し順)以外の操作順序(不正解の押し順)による停止操作が行われた場合には、再遊技役3(転落リプレイ)に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示する。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図8は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
図8に示すように、スロットマシン100には、大別すると、再遊技低確率状態(RT0)、再遊技高確率状態(RT3)、特別役内部当選状態(RT2)、特別遊技状態(RT1)の計4つの遊技状態がある。また、同図には各遊技状態の移行条件が記載されており、各矢印に記載された移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。本例における遊技状態の移行条件には、再遊技役2,再遊技役3,または、特別役に入賞すること、特別役に内部当選すること、規定枚数のメダルの払い出しがあること、がある。
<再遊技低確率状態(RT0)>
再遊技低確率状態(RT0)は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば、特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図7に示す横軸の「RT0」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態(RT0)では、「再遊技役1+3」の重複役以外の全ての入賞役に内部当選可能である。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組合せは表示されない。ここで、有効ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」と表現する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
再遊技低確率状態(RT0)では、再遊技役2(昇格リプレイ)に入賞した場合に、後述する再遊技高確率状態(RT3)に移行(昇格)し、特別役に内部当選した場合に、後述する特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組合せが表示された場合(特別役に入賞した場合)に、後述する特別遊技状態(RT1)に移行する。
本例では、「再遊技役1+2」の重複役に内部当選し、かつ、抽選で決定された操作順序(正解押し順)による停止操作が行われた場合には、再遊技役2(昇格リプレイ)に入賞可能である。一方、「再遊技役1+2」の重複役に内部当選し、かつ、抽選で決定された操作順序(正解押し順)以外の操作順序(不正解の押し順)による停止操作が行われた場合には、再遊技役1(リプレイ)に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるようにリール110〜112が回転制御される。
<再遊技高確率状態(RT3)>
再遊技高確率状態(RT3)は、再遊技低確率状態(RT0)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT3)では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT3)では、「再遊技役1+2」の重複役以外の全ての入賞役に内部当選可能である。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組合せは表示されない。
再遊技高確率状態(RT3)では、再遊技役3(降格リプレイ)に入賞した場合に、再遊技低確率状態(RT0)に移行(降格)し、特別役に対応する図柄組合せが表示された場合(特別役に入賞した場合)に、後述する特別遊技状態(RT1)に移行する。
本例では、「再遊技役1+3」の重複役に内部当選し、かつ、抽選で決定された操作順序(正解押し順)による停止操作が行われた場合には、再遊技役1(リプレイ)に入賞可能である。一方、「再遊技役1+3」の重複役に内部当選し、かつ、抽選で決定された操作順序(正解押し順)以外の操作順序(不正解の押し順)による停止操作が行われた場合には、再遊技役3(転落リプレイ)に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるようにリール110〜112が回転制御される。
<特別役内部当選状態(RT2)>
特別役内部当選状態(RT2)は、特別役に内部当選している遊技状態である。特別役内部当選状態(RT2)では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
特別役内部当選状態(RT2)では、「再遊技役1」、または、「小役(小役1,小役2,小役3(小役3A,小役3B))」に内部当選可能である。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組合せは表示されない。また、特別役内部当選状態(RT2)では、特別役に対応する図柄組合せが表示された場合(特別役に入賞した場合)に、後述する特別遊技状態(RT1)に移行する。
<特別遊技状態(RT1)>
特別遊技状態(RT1)は、再遊技低確率状態(RT0)および再遊技高確率状態(RT3)よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。特別遊技状態(RT1)では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
特別遊技状態(RT1)では、「小役3(小役3B)」のみに内部当選可能であり、ストップボタン137〜139の操作順序とは無関係に、小役3に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示される。また、特別遊技状態(RT1)では、規定枚数(本例では、特別役1が240枚、特別役2が60枚)のメダルの払い出しが行われた場合に、再遊技低確率状態(RT0)に移行する。
<主制御部メイン処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、図9は、主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って、この主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS102では、賭け数設定・スタート操作受付処理を実行する。この賭け数設定・スタート操作受付処理では、スタートレバー135による操作やベットボタン130乃至132による操作(賭け数設定操作)を受け付けたか否かのチェックや、賭け数が規定数になったか否かのチェックなどの処理を行う。また、このステップS102では、賭け数設定操作を受け付けた場合に、賭け数設定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS103では、投入されたメダル枚数に基づいて有効な入賞ラインを確定し、次のステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数値を取得する。ステップS105では、内部抽選処理を行う。この内部抽選処理では、図7に示した入賞役の抽選テーブルと上記ステップS104で取得した乱数値を用いた抽選(入賞役内部抽選)に関する処理や、ポイント抽選に関する処理等を行う。
ステップS106では、上記ステップS105の内部抽選処理の結果(内部抽選結果)に基づき、リール停止データを選択する。ステップS107では、全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS108では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS106で選択したリール停止データに基づいて停止させる。
また、このステップS108では、第一停止操作を受け付けた場合には第一停止コマンドを、第二停止操作を受け付けた場合には第二停止コマンドを、第三停止操作を受け付けた場合には第三停止コマンドを、それぞれ第1副制御部400に送信する準備を行い、全リール110乃至112が停止するとステップS109へ進む。なお、第一〜第三停止コマンドには、停止した図柄の位置を示す情報が少なくとも含まれる。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合に、その入賞役に入賞したと判定する処理等を行う。ステップS110では、メダル付与処理を行う。このメダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞している場合に、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す処理等を行う。
ステップS111では、状態更新処理を行う。この状態更新処理では、遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する処理や、モード移行処理等を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。図16は、主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。次のステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。ステップS204では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備が完了している各種のコマンドが第1副制御部400に対して送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は、本例では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本例では、基本コマンド、賭け数設定コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選処理コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三停止コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、入賞判定処理コマンド、メダル払出処理に伴う払出処理開始コマンド及び払出処理終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)によって構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図11(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、同図(b)は、第1副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理のフローチャートである。また、同図(c)は、第1副制御部400のストローブ処理のフローチャートであり、同図(d)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
第1副制御部メイン処理のステップS1001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1002では、コマンド入力処理を行う。図11(b)に示すように、第1副制御部400のCPU404は、コマンド処理のステップS1101において、主制御部300から受信したコマンドの中に、コマンドに基づく処理を行っていないコマンド(未処理コマンド)が有るか無いかを判定し、未処理のコマンドがある場合には、ステップS1102に進んで、コマンドに応じた処理を行う。一方、未処理のコマンドが無い場合には処理を終了する。
ステップS1003では、演出データ更新処理を行う。例えば、ステップS1002で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。ステップS1004では、ステップS1003の処理結果に基づいて音制御処理やランプ制御処理等を行う。
例えば、ステップS1003で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力し、ステップS1003で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。また、ステップS1003で読み出した演出データの中に、シャッタ163の可動制御に関する演出データがある場合には、シャッタ163の複数種類の動作パターンの中から一つの動作パターンを抽選で決定してRAM408に記憶し、記憶した動作パターンの情報を含む制御コマンドを、第2副制御部500に向けて送信する準備を行う処理等を行う。また、ステップS1003で読み出した演出データの中に、メイン液晶157やサブ液晶158の画像制御に関する演出データがある場合には、演出データの情報を含む制御コマンドを、第2副制御部500に向けて送信する準備を行う処理等を行う。
ステップS1006では、ステップS1003の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS1003で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合や、送信準備が完了しているコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS1002へ戻る。
次に、図11(c)を用いて、第1副制御部400のストローブ処理について説明する。このストローブ処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ処理のステップS1301では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図11(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1401では、汎用タイマ更新処理を行う。この汎用タイマ更新処理では、RAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図12を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図12(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、同図(b)は、第2副制御部500のストローブ処理のフローチャートである。また、同図(c)は、第2副制御部500のVブランク割込処理のフローチャートであり、同図(d)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、第2副制御部メイン処理のステップS1501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1502では、Vブランク処理を行う。詳細は後述するが、このVブランク処理では、RAM508に記憶しているVブランク信号カウンタの数値に応じて、表示処理と描画処理を繰り返し実行する処理等を行う。
ステップS1503では、コマンド判定処理を行う。このコマンド判定処理では、第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS1504では、画像設定処理を行う。詳細は後述するが、この画像設定処理では、例えば、ステップS1503において、メイン液晶157やサブ液晶158の画像制御に関する新たなコマンドを受信した場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う処理や、読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う処理等が含まれる。
ステップS1505では、可動制御処理を行う。詳細は後述するが、この可動制御処理では、例えば、ステップS1503において、シャッタ163の可動制御に関する新たなコマンドを受信した場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、シャッタ163に関する新たな動作パターンの指示があった場合に、動作パターンの更新を行う処理や、動作パターンの中にシャッタ駆動装置600の駆動回路526の命令がある場合には、この命令に対応する制御データを駆動回路526に送信することで駆動モータを駆動する処理等が含まれる。
次に、第2副制御部500のストローブ込処理について説明する。このストローブ処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ処理のステップS1601では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部Vブランク割込処理について説明する。第2副制御部500は、VDP516が定期的に(本例では、1秒間に60回(約16.66msに1回))出力するVブランク信号の入力により外部イベント割込を発生するハードウェアタイマを備えており、この外部イベント割込を契機としてVブランク割込処理を実行する。ステップS1701では、RAM508に記憶しているVブランク信号カウンタに1を加算する処理等を行う。
次に、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1801では、タイマ更新を行う。このタイマ更新では、RAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する処理等を行う。
<Vブランク処理>
次に、図13(a)を用いて、上述の第2副制御部メイン処理におけるVブランク処理(ステップS1502)について説明する。図13(a)は、第2副制御部メイン処理におけるVブランク処理のフローチャートである。
ステップS1901では、上述の第2副制御部Vブランク割込処理において更新されるVブランク信号カウンタが所定の値(本例では、2)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1902に進み、該当しない場合にはステップS1901の判定待ちとなる。次のステップS1902では、Vブランク信号カウンタを0にクリアした後にステップS1903に進み、描画・表示処理を行う。この描画・表示処理では、当該処理が実行される毎に、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする処理等を行う。この処理により、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が、表示手段(本例では、メイン液晶157やサブ液晶158)に表示される。
<可動制御処理>
次に、図13(b)を用いて、上述の第2副制御部メイン処理における可動制御処理(ステップS1505)について説明する。図13(b)は、第2副制御部メイン処理における可動制御処理のフローチャートである。
ステップS2001では、可動更新設定を行う。この可動更新設定では、第1副制御部400から、シャッタ163に関する新たな動作パターンの指示があった場合に、動作パターンの更新を行う。また、ステップS2002では、ステップS2001で更新した動作パターンの中に、シャッタ駆動装置600の駆動回路526の命令があるか無いかを判定し、命令(動作出力)がある場合には、ステップS2003に進み、そうでない場合には処理を終了する。
ステップS2003では、この命令(動作出力)に対応する制御データ(本例では、図16(a)等に示すステップ数)を駆動回路526に送信することで駆動モータを駆動する処理等を行い、次のステップS2004では、サブ液晶158の位置情報(本例では、図16(a)等に示すデータ番号)を更新した後に処理を終了する。
<画像設定処理>
次に、図14(b)を用いて、上述の第2副制御部メイン処理における画像設定処理(ステップS1504)について説明する。図14(a)は、第2副制御部メイン処理における画像設定処理のフローチャートである。
ステップS2101では、画像更新設定を行う。この画像更新設定では、第1副制御部400から、メイン液晶157やサブ液晶158の画像制御に関する新たなコマンドを受信した場合に、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、ステップS2102では、ステップS2101で読み出した演出データ(演出シーン)の中に特定画像があるか無いかを、演出シーンに含まれるシーンデータ(特定画像の有無が判別可能な判別情報)に基づいて判定し、特定画像がある場合にはステップS2103に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS2103では、サブFB準備処理(詳細は後述)を実行した後に、処理を終了する。
<サブFB準備処理>
次に、図14(b)と図14(c)を用いて、上述の画像設定処理におけるサブFB準備処理(ステップS2201)について説明する。図14(b)は、サブFB準備処理のフローチャートであり、図14(c)は、表示範囲特定テーブルの一例を示した図である。
図14(c)に示す表示範囲特定テーブルは、サブ液晶158の位置情報と特定画像の表示範囲の情報とを対応付けして記憶したテーブルである。サブFB準備処理のステップS2201では、この表示範囲特定テーブルを参照し、現在のサブ液晶158の位置情報(サブ液晶位置)に対応して記憶された特定画像表示範囲を決定し、次のステップS2202では、ステップS2201で決定した特定画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。
<サブFB準備処理/画像制御処理>
図15は、サブFB準備処理におけるステップS2202の画像制御処理のフローチャートである。ステップS2301では、第2副制御部500のCPU504は、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令(画像転送指示)を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データ(例えば、キャラクタグラフィックスデータ)をROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS2302では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS2303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS2303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS2301でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS2304では、画像生成指示を行う。この画像生成指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始(例えば、キャラクタ生成)を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。ステップS2305では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS2306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS2306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<シャッタ163の可動制御処理の具体例>
次に、シャッタ163の可動制御処理の具体例について説明する。上述の通り、第2副制御部500は、図13(b)に示す可動制御処理において、第1副制御部400から、シャッタ163に関する新たな動作パターンの指示があった場合に、この動作パターンに含まれる命令(動作出力)に対応する制御データを駆動回路526に送信することで、シャッタ駆動装置600の駆動モータを駆動し、シャッタ163を水平方向または前後方向に移動させる。
<シャッタ163(サブ液晶158)の可動制御処理の具体例/動作パターンテーブル1>
図16(a)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を水平方向に移動させるための動作パターンテーブル1の一例を示した図である。
ここで、シャッタ163の可動制御に用いられる動作パターンテーブルは、ROM506に予め記憶される制御情報であり、本例では、データ番号(データ1,データ2,…)に対応付けされて、シャッタ駆動装置600の駆動モータのステップ数が記憶される。なお、本例のシャッタ駆動装置600は、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602a、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604a、右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606a、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aの4種類の駆動モータを備えており、動作パターンテーブルは、それぞれの駆動モータ毎に用意される。
また、動作パターンテーブルに示した座標(例えば、(x1,y0))は、駆動モータの各ステップ数に対応するシャッタ163の絶対位置を表しており、右シャッタ163a用の動作パターンテーブルには、右シャッタ163aの基準位置(本例では、右シャッタ163aの左上隅)の座標が、または、左シャッタ163b用の動作パターンテーブルには、左シャッタ163bの基準位置(本例では、左シャッタ163bの右上隅)の座標が示されている。なお、右シャッタ163aや左シャッタ163bの基準位置は、本例に限定されるものではなく、例えば、各々のシャッタの上端中央や下端中央等の他の位置であってもよい。
第2副制御部500は、このような動作パターンテーブルを参照して4種類の駆動モータ602a,604a,606a,608aの回転制御を行うことで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)や左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を水平方向または/および前後方向に移動させる制御を行う。
なお、本例では、ステップ数を用いて駆動モータの移動制御を行う例を示すが、駆動モータの回転制御に用いる制御量はステップ数に限定されず、例えば、駆動モータの回転量や位相等を用いて回転制御を行ってもよい。また、本例では、左シャッタ163bの初期位置を、全開位置(座標(x0,y0))に設定し、右シャッタ163aの初期位置を、全開位置(座標(x´0,y´0))に設定しているが、本発明はこれに限定されず、他の位置を初期位置に設定してもよい。また、本例では、左シャッタ163bの全閉位置(座標(x20,y0))をメイン液晶157の水平方向中央に設定し、右シャッタ163aの全閉位置を(座標(x´20,y´0))をメイン液晶の水平方向中央に設定することで、両方がメイン液晶157の水平方向中央において最も近づくように構成しているが、本発明はこれに限定されず、他の位置を各々の全閉位置に設定してもよい。
図17(a−1)〜同図(a−6)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を水平方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−1)に示す全開位置(座標(x0,y0))に位置している状態で、図16(a)に示す動作パターンテーブル1を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ10を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−1)に示す全開位置(座標(x0,y0))から、図16(c)や図17(a−2)に示す位置(座標(x10,y0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−2)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−2)に示す位置(座標(x10,y0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ20を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−2)に示す位置(座標(x10,y0))から、図16(c)や図17(a−3)に示す全閉位置(座標(x20,y0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−3)に示す全閉位置(座標(x20,y0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ30を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−3)に示す全閉位置(座標(x20,y0))から、図16(c)や図17(a−4)に示す位置(座標(x10,y0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−4)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−4)に示す位置(座標(x10,y0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ40を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図17(a−4)に示す位置(座標(x10,y0))から、図16(c)や図17(a−5)に示す全開位置(座標(x0,y0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の全ての表示領域は、左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽されることがなく、前方から視認可能となる。
図17(b−1)〜同図(b−6)は、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図16(c)や図17(a−2)に示す全開位置(座標(x´0,y´0))に位置している状態で、シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向に移動させるための動作パターンテーブル2(図示省略)を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ10を設定したときには、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図16(c)や図17(b−1)に示す全開位置(座標(x´0,y´0))から、図17(b−2)に示す位置まで水平方向右側に移動する。なお、以降の右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の移動制御は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の移動制御と移動方向が異なるだけであるため、その説明は省略する。
<シャッタ163(サブ液晶158)の可動制御処理の具体例/動作パターンテーブル3>
図16(b)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向に同時に移動させるための動作パターンテーブル3の一例を示した図であり、図18は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図16(c)や図18(a−1)に示す全開位置(座標(x0,y0),(x´0,y´0))に位置している状態で、図16(b)に示す動作パターンテーブル3を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ90を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図16(c)や図18(a−1)に示す全開位置(座標(x0,y0))から、図16(c)や図18(a−2)に示す位置(座標(x10,y0))まで水平方向右側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図16(c)や図18(a−1)に示す全開位置(座標(x´0,y´0))から、図18(a−2)に示す位置(座標(x´10,y´0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−2)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図18(a−2)に示す位置(座標(x10,y0),(x´10,y´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ100を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図18(a−2)に示す位置(座標(x10,y0))から、図18(a−3)に示す全閉位置(座標(x20,y0))まで水平方向右側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30(=60−30)ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図18(a−2)に示す位置(座標(x´10,y´0))から、図18(a−3)に示す全閉位置(座標(x´20,y´0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図18(a−3)に示す全閉位置(座標(x20,y0),(x´20,y´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ110(図示省略)を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図18(a−3)に示す全閉位置(座標(x20,y0))から、図18(a−4)に示す位置(座標(x10,y0))まで水平方向左側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが逆方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図18(a−3)に示す全閉位置(座標(x´20,y´0))から、図18(a−4)に示す位置(座標(x´10,y´0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−4)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bと右サブ液晶159aの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図18(a−4)に示す位置(座標(x10,y0),(x´10,y´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ120を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図18(a−4)に示す位置(座標(x10,y0))から、図18(a−5)に示す全開位置(座標(x0,y0))まで水平方向左側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが逆方向に30(=60−30)ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図18(a−4)に示す位置(座標(x´10,y´0))から、図18(a−5)に示す全開位置(座標(x´0,y´0))まで水平方向右側に移動する。このとき、図18(a−6)に示すように、メイン液晶157の全ての表示領域は、左サブ液晶158bや右サブ液晶158aの表示領域によって遮蔽されることがなく、前方から視認可能となる。
図19は、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)と左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を複数回、開閉させる可動例を時系列で示した図である。
本例では、図18を用いて説明したシャッタ163の開閉制御を行うことで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)と左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図19(a)に示す全開位置→同図(c)に示す全閉位置→同図(e)に示す全開位置の順番で一度、開閉した後、再び同一の開閉制御を行うことで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)と左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図19(f)に示す全開位置→同図(h)に示す全閉位置→同図(j)に示す全開位置の順番でもう一度、開閉する。
<シャッタ163(サブ液晶158)の可動制御処理の具体例/動作パターンテーブル4>
図20(a)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を水平方向および前後方向に移動させるための動作パターンテーブル4の一例を示した図であり、図21は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を前後方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(a)に示す全開位置(座標(x0,y0,z0))に位置している状態で、図20(a)に示す動作パターンテーブル4を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ130を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(a)に示す全開位置(座標(x0,y0,z0))から、図21(b)に示す位置(座標(x10,y0,z0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−2)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(b)に示す位置(座標(x10,y0,z0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ140を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(b)に示す位置(座標(x10,y0,z0))から、図21(c)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(c)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ145を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが正方向に15ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(c)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))から、図21(d)に示す位置(座標(x20,y0,z5))まで前後方向手前側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(d)に示す位置(座標(x20,y0,z5))に位置している状態で、駆動回路526にデータ150を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが正方向に15(=30−15)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(d)に示す位置(座標(x20,y0,z5))から、図21(e)に示す位置(座標(x20,y0,z10))まで前後方向手前側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(e)に示す位置(座標(x20,y0,z10))に位置している状態で、駆動回路526にデータ155(図示省略)を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向に15ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(e)に示す位置(座標(x20,y0,z10))から、図21(f)に示す位置(座標(x20,y0,z5))まで前後方向奥側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(f)に示す位置(座標(x20,y0,z5))に位置している状態で、駆動回路526にデータ160を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向に15(=30−15)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(f)に示す位置(座標(x20,y0,z5))から、図21(g)に示す位置(座標(x20,y0,z0))まで前後方向奥側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(g)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ170(図示省略)を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(g)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))から、図21(h)に示す位置(座標(x10,y0,z0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図17(a−4)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(h)に示す位置(座標(x10,y0,z0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ180を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図21(h)に示す位置(座標(x10,y0,z0))から、図21(i)や同図(j)に示す全開位置(座標(x0,y0,z0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の全ての表示領域は、図21(j)に示すように、左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽されることがなく、前方から視認可能となる。
なお、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の移動制御は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の移動制御と水平方向の移動方向が異なるだけであるため、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向および前後方向に移動させるための動作パターンテーブル5の図示や、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向および前後方向に移動させる移動制御の説明は省略する。
<シャッタ163(サブ液晶158)の可動制御処理の具体例/動作パターンテーブル5>
図20(b)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向および前後方向に移動させるための動作パターンテーブル5の一例を示した図であり、図22(a)〜同図(j)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を前後方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(a)に示す全開位置(座標(x0,y0,z0),(x´0,y´0,z´0))に位置している状態で、図20(b)に示す動作パターンテーブル5を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ190を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(a)に示す全開位置(座標(x0,y0,z0))から、図22(b)に示す位置(座標(x10,y0,z0))まで水平方向右側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(a)に示す全開位置(座標(x´0,y´0,z´0))から、図22(b)に示す位置(座標(x´10,y´0,z´0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−2)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(b)に示す位置(座標(x10,y0,z0),(x´10,y´0,z´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ200を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(b)に示す位置(座標(x10,y0,z0))から、図22(c)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))まで水平方向右側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30(=60−30)ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(b)に示す位置(座標(x´10,y´0,z´0))から、図22(c)に示す全閉位置(座標(x´20,y´0,z´0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(c)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0),(x´20,y´0,z´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ205を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが正方向に15ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(c)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))から、図22(d)に示す位置(座標(x20,y0,z5))まで前後方向手前側に移動するとともに、右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが正方向に15ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(c)に示す全閉位置(座標(x´20,y´0,z´0))から、図22(d)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´5))まで前後方向手前側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図21(d)に示す位置(座標(x20,y0,z5),(x´20,y´0,z´5))に位置している状態で、駆動回路526にデータ210を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが正方向に15(=30−15)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(d)に示す位置(座標(x20,y0,z5))から、図22(e)に示す位置(座標(x20,y0,z10))まで前後方向手前側に移動するとともに、右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが正方向に15(=30−15)ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(d)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´5))から、図22(e)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´10))まで前後方向手前側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(e)に示す位置(座標(x20,y0,z10),(x´20,y´0,z´10))に位置している状態で、駆動回路526にデータ215(図示省略)を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向に15ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(e)に示す位置(座標(x20,y0,z10))から、図22(f)に示す位置(座標(x20,y0,z5))まで前後方向奥側に移動するとともに、右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが逆方向に15ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(e)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´10))から、図22(f)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´5))まで前後方向奥側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(f)に示す位置(座標(x20,y0,z5),(x´20,y´0,z´5))に位置している状態で、駆動回路526にデータ220を設定したときには、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向に15(=30−15)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(f)に示す位置(座標(x20,y0,z5))から、図22(g)に示す位置(座標(x20,y0,z0))まで前後方向奥側に移動するとともに、右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが逆方向に15(=30−15)ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(f)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´5))から、図22(g)に示す位置(座標(x´20,y´0,z´0))まで前後方向奥側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図187(a−3)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(g)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0),(x´20,y´0,z´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ230(図示省略)を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(g)に示す全閉位置(座標(x20,y0,z0))から、図22(h)に示す位置(座標(x10,y0,z0))まで水平方向左側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが逆方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(g)に示す全閉位置(座標(x´20,y´0,z´0))から、図22(h)に示す位置(座標(x´10,y´0,z´0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部(図18(a−4)において黒の塗りつぶしで示す遮蔽範囲と同じ範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(h)に示す位置(座標(x10,y0,z0),(x´10,y´0,z´0))に位置している状態で、駆動回路526にデータ240を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30(=60−30)ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図22(h)に示す位置(座標(x10,y0,z0))から、図22(i)や同図(j)に示す全開位置(座標(x0,y0,z0))まで水平方向左側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが逆方向に30(=60−30)ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図22(i)に示す位置(座標(x´10,y´0,z´0))から、図22(j)に示す全開位置(座標(x´0,y´0,z´0))まで水平方向右側に移動する。このとき、図22(i)に示すように、メイン液晶157の全ての表示領域は、左サブ液晶158bおよび右サブ液晶158aの表示領域によって遮蔽されることがなく、前方から視認可能となる。
なお、本例では、全開位置(初期位置)にある左シャッタ163b(左サブ液晶158b)や右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を全閉位置まで水平方向に移動させた後に、前後方向に移動させる例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、全開位置(初期位置)にある左シャッタ163b(左サブ液晶158b)や右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を前後方向に移動させた後に、全閉位置まで水平方向に移動させてもよい。
<サブ液晶がメイン液晶に対して平行に配置されている場合の遮蔽範囲>
次に、図23を用いて、サブ液晶がメイン液晶に対して平行に配置されている場合の遮蔽範囲について説明する。図23は、サブ液晶がメイン液晶に対して平行に配置されている場合の遮蔽範囲を説明するための説明図である。
ここで、本例のメイン液晶157は、非表示領域である外縁部(フレーム)157aを有しており、この外縁部(フレーム)157aを除いた領域が、メイン液晶157の表示領域である。なお、メイン液晶157は、非表示領域(本例の外縁部(フレーム)157a)を有しないフレームレス液晶表示装置であってもよい。
また、本例の左サブ液晶158bは、非表示領域である外縁部(フレーム)158b1を有しており、この外縁部(フレーム)158b1を除いた領域が、左サブ液晶158bの表示領域であり、本例の右サブ液晶158aも、非表示領域である外縁部(フレーム)158a1を有しており、この外縁部(フレーム)158a1を除いた領域が、右サブ液晶158aの表示領域である。なお、左サブ液晶158bや右サブ液晶158aは、非表示領域(本例の外縁部(フレーム)157a)を有しないフレームレス液晶表示装置であってもよい。
例えば、全開位置に位置していた左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図23(a−1)に示す位置まで水平方向右側に移動するとともに、全開位置に位置していた右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図23(a−1)に示す位置まで水平方向左側に移動した場合、メイン液晶157の表示領域の一部(図23(a−1)および同図(a−2)において符号SE1で示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、同状態では、メイン液晶157の表示領域の一部(図23(a−1)および同図(a−2)において符号SE2で示す遮蔽範囲)は、手前に位置する右サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。よって、図23(a−1)および同図(a−2)に示す状態では、符号SE1およびSE2で示す遮蔽範囲が、本発明における遮蔽範囲である。
また、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図23(b−1)に示す位置まで水平方向右側にさらに移動するとともに、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図23(b−1)に示す位置まで水平方向左側にさらに移動し、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が当接する直前まで位置まで移動した場合、メイン液晶157の表示領域の一部(図23(b−1)および同図(b−2)において符号SE3で示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、同状態では、メイン液晶157の表示領域の一部(図23(b−1)および同図(b−2)において符号SE4で示す遮蔽範囲)は、手前に位置する右サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。よって、図23(b−1)および同図(b−2)に示す状態では、符号SE3およびSE4で示す遮蔽範囲が、本発明における遮蔽範囲である。
なお、図23(c−1)に示すように、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の両方が全閉位置まで移動した場合(左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が当接する位置まで移動した場合)、符号SE5およびSE6で示す遮蔽範囲が、本発明における遮蔽範囲である。
<シャッタ163(サブ液晶158)の変形例/動作パターンテーブル6>
次に、シャッタ163(サブ液晶158)の変形例について説明する。図24(a)は、変形例に係るシャッタ163(サブ液晶158)の左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を水平方向に移動させるための動作パターンテーブル6の一例を示した図であり、図25(a−1)〜同図(a−6)は、変形例に係る左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を水平方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
図25に示すように、変形例に係るシャッタ163(サブ液晶158)は、メイン液晶157に対して、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を所定の傾斜角度で斜めに配置するとともに、この傾斜角度を維持しつつ、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を、個々に水平方向および前後方向に移動可能に構成している。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図25(a−1)に示す全開位置(座標(x´´0,y´´0))に位置している状態で、図24(a)に示す動作パターンテーブル6を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ300を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図25(a−1)に示す全開位置(座標(x´´0,y´´0))から、図25(a−2)に示す位置(座標(x´´10,y´´0))まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
なお、以降の図25(a−2)〜同図(a−6)に示す可動例は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が傾斜角度を維持しながら水平方向に移動する点を除き、図17(a−2)〜同図(a−6)を用いて説明した左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の可動例とほぼ同じであるため、その説明は省略する。
<シャッタ163(サブ液晶158)の変形例/動作パターンテーブル7>
図25(b−1)〜同図(b−6)は、変形例に係る左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図25(b−1)に示す全開位置(座標(x´´0,y´´0),(x´´´0,y´´´0))に位置している状態で、動作パターンテーブル7(図示省略)を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526に所定のデータを設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図25(b−1)に示す全開位置(座標(x´´0,y´´0))から、図25(b−2)に示す位置(座標(x´´10,y´´0))まで水平方向右側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図25(b−1)に示す全開位置(座標(x´´´0,y´´´0))から、図25(b−2)に示す位置(座標(x´´´10,y´´´0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部は、手前に位置する左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
なお、以降の図25(b−2)〜同図(b−6)に示す可動例は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が傾斜角度を維持しながら水平方向に移動する点を除き、図18(a−2)〜同図(a−6)を用いて説明した左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の可動例とほぼ同じであるため、その説明は省略する。
<シャッタ163(サブ液晶158)の変形例/動作パターンテーブル8>
図24(b)は、変形例に係るシャッタ163(サブ液晶158)の左シャッタ163b(左サブ液晶158b))と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向および前後方向に移動させるための動作パターンテーブル8の一例を示した図であり、図26(a)〜同図(j)は、変形例に係る左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)を水平方向および前後方向に移動させる可動例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図26(a)に示す全開位置(座標(x´´0,y´´0,z´´0),(x´´´0,y´´´0,z´´´0))に位置している状態で、図24(b)に示す動作パターンテーブル8を参照して駆動モータの制御を行う場合、駆動回路526にデータ320を設定したときには、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図26(a)に示す全開位置(座標(x´´0,y´´0,z´´0))から、図26(b)に示す位置(座標((x´´10,y´´0,z´´0))まで水平方向右側に移動するとともに、右シャッタ水平移動装置602の駆動モータ602aが正方向に30ステップ回動することで、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図26(a)に示す全開位置(座標(x´´´0,y´´´0,z´´´0)から、図26(b)に示す位置(座標(x´´´10,y´´´0,z´´´0))まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部は、手前に位置する左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
なお、以降の図26(b)〜同図(j)に示す可動例は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が傾斜角度を維持しながら水平方向および前後方向に移動する点を除き、図22(a)〜同図(j)を用いて説明した左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の可動例とほぼ同じであるため、その説明は省略する。
<サブ液晶がメイン液晶に対して斜めに配置されている場合の遮蔽範囲>
次に、図27を用いて、サブ液晶がメイン液晶に対して斜めに配置されている場合の遮蔽範囲について説明する。図27は、サブ液晶がメイン液晶に対して斜めに配置されている場合の遮蔽範囲を説明するための説明図である。
ここで、本例のメイン液晶157は、非表示領域である外縁部(フレーム)157aを有しており、この外縁部(フレーム)157aを除いた領域が、メイン液晶157の表示領域である。なお、メイン液晶157は、非表示領域(本例の外縁部(フレーム)157a)を有しないフレームレス液晶表示装置であってもよい。
また、本例の左サブ液晶158bは、非表示領域である外縁部(フレーム)158b1を有しており、この外縁部(フレーム)158b1を除いた領域が、左サブ液晶158bの表示領域であり、本例の右サブ液晶158aも、非表示領域である外縁部(フレーム)158a1を有しており、この外縁部(フレーム)158a1を除いた領域が、右サブ液晶158aの表示領域である。なお、左サブ液晶158bや右サブ液晶158aは、非表示領域(本例の外縁部(フレーム)157a)を有しないフレームレス液晶表示装置であってもよい。
例えば、全開位置に位置していた左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図27(a−1)に示す位置まで水平方向右側に移動するとともに、全開位置に位置していた右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図27(a−1)に示す位置まで水平方向左側に移動した場合、メイン液晶157の表示領域の一部(図27(a−2)において符号SE7で示す遮蔽範囲)は、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。
また、同状態では、メイン液晶157の表示領域の一部(図27(a−2)において符号SE8で示す遮蔽範囲)は、手前に位置する右サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、前方から視認不能となる。よって、図27(a−1)および同図(a−2)に示す状態では、符号SE7およびSE8で示す遮蔽範囲が、本発明における遮蔽範囲である。ここで、遮蔽範囲SE7の正面視左側端は、メイン液晶157の表示領域の正面視左側端であり、遮蔽範囲SE7の正面視右側端は、左サブ液晶158bの表示領域の正面視右側端を後方に延長した仮想面をメイン液晶157の表示領域に対して直角に屈曲させた仮想面と、メイン液晶157の表示領域とが交わる線で規定される。また、遮蔽範囲SE8の正面視右側端は、メイン液晶157の表示領域の正面視右側端であり、遮蔽範囲SE8の正面視左側端は、右サブ液晶158aの表示領域の正面視左側端を後方に延長した仮想面をメイン液晶157の表示領域に対して直角に屈曲させた仮想面と、メイン液晶157の表示領域とが交わる線で規定される。
なお、サブ液晶がメイン液晶に対して斜めに配置されている場合の遮蔽範囲の定義は、本例に限定されず、例えば、図27(b−1)において、符号SE9およびSE10で示す遮蔽範囲であってもよい。遮蔽範囲SE9の正面視左側端は、メイン液晶157の表示領域の正面視左側端であり、遮蔽範囲SE9の正面視右側端は、左サブ液晶158bの表示領域の正面視右側端を後方に延長した仮想面と、メイン液晶157の表示領域とが交わる線で規定される。また、遮蔽範囲SE10の正面視右側端は、メイン液晶157の表示領域の正面視右側端であり、遮蔽範囲SE10の正面視左側端は、右サブ液晶158aの表示領域の正面視左側端を後方に延長した仮想面と、メイン液晶157の表示領域とが交わる線で規定される。
<表示範囲特定テーブルの具体例>
次に、上述の表示範囲特定テーブルの具体例について説明する。図14(c)を用いて説明したように、表示範囲特定テーブルは、サブ液晶158の位置情報と特定画像の表示範囲の情報とを対応付けして記憶したテーブルであり、本例に係る表示範囲特定テーブルでは、図28や図31に示すように、データ番号に対応付けされて、右シャッタ163aの基準位置(本例では、右シャッタ163aの左上隅)の座標、または/および、左シャッタ163bの基準位置(本例では、左シャッタ163bの左上隅)の座標)と、画像のX軸方向のサイズと、画像のY軸方向のサイズが記憶される。なお、データ番号は、上述の動作パターンテーブルのデータ番号に対応する番号である。
第2副制御部500は、図13(b)を用いて説明した可動制御処理において、サブ液晶158の位置情報(本例では、データ番号)を更新した後、図14(a)を用いて説明した画像設定処理において、表示範囲特定テーブルを参照し、更新後の位置情報(データ番号)に対応して記憶された画像表示範囲(画像のX軸方向およびY軸方向のサイズ)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。
<表示範囲特定テーブルの具体例/動作パターンテーブル4に対応する表示範囲特定テーブル>
図28は、図20(a)に示す動作パターンテーブル4に対応する表示範囲特定テーブルの一例を示した図である。また、図29は、特定画像を拡大する例を時系列で示した図であり、図30は、特定画像を縮小する例を時系列で示した図である。
例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ128(座標(x8,y0,z0))からデータ140(座標(x20,y0,z0))の範囲内の場合には、データ128〜140に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL1,Y軸方向のサイズ=YL1)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bの表示領域に、図29(a)に示す第一の大きさ(通常サイズ)の画像が表示される。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ140(座標(x20,y0,z0))からデータ141(座標(x20,y0,z1))に変化した場合、すなわち、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aを正方向に3ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が前後方向手前に移動した場合には、データ141に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL1−1,Y軸方向のサイズ=YL1−1)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図29(a)に示す画像が、図29(b)に示すような、第一の大きさよりも大きい第二の大きさの画像に置き換わることで、当該画像が拡大される。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ141(座標(x20,y0,z1))からデータ142(座標(x20,y0,z2))に変化した場合、すなわち、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aを正方向に3ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が前後方向手前に移動した場合には、データ142に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL1−2,Y軸方向のサイズ=YL1−2)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図29(b)に示す画像が、図29(c)に示すような、第二の大きさよりも大きい第三の大きさの画像に置き換わることで、当該画像が拡大される。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ150(座標(x20,y0,z10))の場合には、データ150に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL−10,Y軸方向のサイズ=YL1−10)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bの表示領域に、図30(a)に示す第四の大きさの画像が表示される。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ150(座標(x20,y0,z10))からデータ151(座標(x20,y0,z9))に変化した場合、すなわち、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aを逆方向に3ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が前後方向奥側に移動した場合には、データ151に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL´1−1,Y軸方向のサイズ=YL´1−1)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図30(a)に示す画像が、図30(b)に示すような、第四の大きさよりも小さい第五の大きさの画像に置き換わることで、当該画像が縮小される。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ151(座標(x20,y0,z9))からデータ152(座標(x20,y0,z8))に変化した場合、すなわち、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aを逆方向に3ステップ回動することで、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が前後方向奥側に移動した場合には、データ152に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL´1−2,Y軸方向のサイズ=YL´1−2)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図30(b)に示す画像が、図30(c)に示すような、第五の大きさよりも小さい第六の大きさの画像に置き換わることで、当該画像が縮小される。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)は、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の表示領域の表示面が、メイン液晶157の表示領域の表示面と平行な面となる位置と、メイン液晶157の表示領域の表示面に傾斜(メイン液晶157の表示領域の表示面に対して傾斜角0度〜+90度の範囲の傾斜)する面となる位置と、の間を移動可能とし、平行な面となる位置にあるときに表示領域に表示した特定画像を、傾斜する面となる位置にあるときには拡大して表示する。右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に対しても同様である。
右シャッタ163a(右サブ液晶158a)は、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の表示領域の表示面が、メイン液晶157の表示領域の表示面と平行な面となる位置と、メイン液晶157の表示領域の表示面に傾斜(メイン液晶157の表示領域の表示面に対して傾斜角0度〜90度の範囲の傾斜。左サブ液晶158bの表示面に対向する傾斜)する面となる位置と、の間を移動可能とし、平行な面となる位置にあるときに表示領域に表示した特定画像を、傾斜する面となる位置にあるときには拡大して表示する。
メイン液晶157の表示領域に画像を表示し、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)に画像を表示し、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に画像を表示しつつ、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に特定画像を表示した場合には、特定画像を表示しなかった場合に比べ、特定画像を強調させるだけでなく、メイン液晶157の表示領域の表示面に表示された画像に対して、奥行き感(遊技者から離れて存在する印象)を与えることができる場合があり、遊技者の注目が奥先にあるメイン液晶の表示に集まることでメイン液晶の表示を見逃すことがないようになる場合がある。
なお、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の表示領域の表示面が傾斜する面となる位置としたままとし、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の表示領域の表示面が傾斜する面となる位置としたままとし、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の表示領域の特定画像をさらに拡大させ、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の表示領域の特定画像をさらに拡大させてもよい。メイン液晶157の表示領域に画像を表示し、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)に画像を表示し、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に画像を表示しつつ、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に特定画像を表示した場合には、特定画像を表示しなかった場合に比べ、特定画像を強調させるだけでなく、メイン液晶157の表示領域の表示面に表示された画像に対して、更なる奥行き感(遊技者から離れて存在する印象)を与えることができる場合があり、遊技者の注目が奥先にあるメイン液晶に表示に集まることでメイン液晶の表示を見逃すことがないようになる場合がある。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)とが協働することで効果的な見せ方をすることができるが、一方だけを動作させた場合であっても効果的な見せ方をすることができる場合がある。
なお、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の表示領域の表示面が傾斜する面となる位置としたままとし、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の表示領域の表示面が傾斜する面となる位置としたままとし、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を左方に移動させ、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の右方に移動させて、メイン液晶157の表示領域の表示面を拡大させる見せ方をしてもよい。
メイン液晶157の表示領域に画像を表示し、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)に画像を表示し、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に画像を表示しつつ、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に特定画像を表示した場合には、特定画像を表示しなかった場合に比べ、特定画像を強調させるだけでなく、メイン液晶157の表示領域の表示面に表示された画像に対して奥行き感を与えつつ、メイン液晶157の表示領域の表示面に表示された画像が近づいて来る印象を与えることができる場合があり、遊技者の注目がメイン液晶の表示に集まることでメイン液晶の表示を見逃すことがないようになる場合がある。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)とが協働することで効果的な見せ方をすることができるが、一方だけであっても効果的な見せ方をすることができる場合がある。
なお、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の表示領域の表示面が傾斜する面となる位置としたままとし、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の表示領域の表示面が傾斜する面となる位置としたままとし、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を右方に移動させ、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の左に移動させて、メイン液晶157の表示領域の表示面を縮小させる見せ方をしてもよい。
メイン液晶157の表示領域に画像を表示し、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)に画像を表示し、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に画像を表示しつつ、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)に特定画像を表示した場合には、特定画像を表示しなかった場合に比べ、特定画像を強調させるだけでなく、メイン液晶157の表示領域の表示面に表示された画像に対して奥行き感を与えつつ、メイン液晶157の表示領域の表示面に表示された画像が遠ざかる印象を与えることができる場合があり、遊技者の注目がメイン液晶の表示に集まることでメイン液晶の表示を見逃すことがないようになる場合がある。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)とが協働することで効果的な見せ方をすることができるが、一方だけであっても効果的な見せ方をすることができる場合がある。
なお、特定画像は、遊技者の操作があった場合に表示が行われる画像とした。詳しくは、スタートレバー135の操作があると、入賞役の内部抽選が実行されて、この抽選結果に基づいて表示される画像とした。つまり、スタートレバー135の操作があった場合に、表示される場合と表示されない場合のある画像である。
さらに、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)とがメイン液晶157の表示領域の手前に位置する演出が実行されていない場合に、表示される場合と表示されない場合のある画像であり、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)とがメイン液晶157の表示領域の手前に位置する演出が実行されている場合に、表示される場合と表示されない場合のある画像である。
よって、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)とがメイン液晶157の表示領域の手前に位置する演出が実行されている場合に表示されると、メイン液晶157の表示領域にのみ表示が行われ、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の表示領域にのみ表示が行われることがない。
なお、このように矩形の表示装置(左シャッタ163bおよび右シャッタ163a)を表示領域の表示面の角度を変更可能な装置とし、この表示装置の角度の変更があると、それまで表示していた画像を縮小して表示し、縮小があったことで空いた表示領域に他の画像を追加表示してもよい。
詳しくは、矩形の表示装置の一辺(第一の辺)を軸とし、第一の辺に対峙する辺(第二の辺)を手前側である遊技者側に向けて移動させる回転動作(傾斜角0度〜90度)を行う表示装置とし、この表示装置を傾斜角0度〜90度にある所定角度(例:45度)に位置させたとき、傾斜角0度で表示していた画像を、第二の辺から第一の辺に向かう方向で圧縮(例:50%圧縮)し、この圧縮された画像を第一の辺側に寄せて表示する。結果的には表示装置の表示領域の第一の辺側の半分に画像が表示される。ここで、表示領域の第二の辺側の半分には新たな画像を追加表示する。新たに追加される画像があることで、遊技者に画角が広がった印象を与えることができる。なお、新たに追加表示された画像は、第一の辺側に表示された画像の表示内容に連続する表示内容であると、遊技者に画角が広がった印象を強く与えることができる場合がある。他の表示であっても遊技者に画角が広がった印象を与えることができる場合がある。
例えば、傾斜角0度では城画像を表示し、傾斜角45度では城画像を圧縮して表示装置の表示領域の第一の辺側の半分に表示し、表示装置の表示領域の第二の辺側の半分には、城画像に続く城下町画像を表示する。なお、傾斜角に応じて圧縮率を変更してもよい。傾斜角に応じた異なる画角の広がりの印象を与えることができる。
例えば、所定角度を30度とした場合、傾斜角0度で表示していた画像を70%の画像に圧縮し、この圧縮された画像を第一の辺側に寄せて表示する。縮小があったことで空いた30%に相当する表示領域に他の画像を追加表示する。また、例えば、所定角度を60度とした場合、傾斜角0度で表示していた画像を30%の画像に圧縮し、この圧縮された画像を第一の辺側に寄せて表示する。縮小があったことで空いた70%に相当する表示領域に他の画像を追加表示する。
<表示範囲特定テーブルの具体例/動作パターンテーブル5に対応する表示範囲特定テーブル>
図31は、図20(b)に示す動作パターンテーブル5に対応する表示範囲特定テーブルの一例を示した図である。例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ188(座標(x8,y0,z0))からデータ200(座標(x20,y0,z0))の範囲内であって、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の位置情報が、データ188(座標(x´8,y´0,z´0))からデータ200(座標(x´20,y´0,z´0))の範囲内の場合には、データ188〜200に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL1,Y軸方向のサイズ=YL1)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bおよび右サブ液晶158aの表示領域に、通常サイズの画像が表示される。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ200(座標(x20,y0,z0))からデータ201(座標(x20,y0,z1))に変化し、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の位置情報が、データ200(座標(x´20,y´0,z´0))からデータ201(座標(x´20,y´0,z´1))に変化した場合、すなわち、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右サブ液晶158aが前後方向手前に移動した場合には、データ201に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL1−1,Y軸方向のサイズ=YL1−1)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域に、通常サイズよりも大きなサイズの画像が表示される(左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域に表示している画像がそれぞれ拡大される)。
また、例えば、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の位置情報が、データ200(座標(x20,y0,z0))からデータ210(座標(x20,y0,z10))に変化し、右シャッタ163a(右サブ液晶158a)の位置情報が、データ200(座標(x´20,y´0,z´0))からデータ210(座標(x´20,y´0,z´10))に変化した場合、すなわち、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右サブ液晶158aが前後方向置奥側に移動した場合には、データ210に対応して記憶された画像表示範囲(X軸方向のサイズ=XL1−10,Y軸方向のサイズ=YL1−10)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。これにより、本例では、左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域に、通常サイズよりも小さなサイズの画像が表示される(左サブ液晶158bと右サブ液晶158aの表示領域に表示している画像がそれぞれ縮小される)。
<演出シーンとサブFB準備処理の具体例>
次に、上述の演出シーンとサブFB準備処理の具体例について説明する。図32(a)は、演出シーンの一例を示した図であり、図32(b)は、FB準備処理の概念を示した図である。
第2副制御部500は、図14(a)を用いて説明した画像設定処理において、読み出した演出データ(演出シーン)の中に特定画像があるか無いかを、演出シーンに含まれるシーンデータ(特定画像の有無が判別可能な判別情報)に基づいて判定し、特定画像がある場合にサブFB準備処理を行う。
図32(a)において時系列に示す連続演出は、複数(本例では、5つ)の演出シーン(1−1)〜(5−1)で構成されている。演出シーン(1−1)は、剣豪が登場する画像を含む演出シーンであり、この演出シーンには、特定画像無しのシーンデータが含まれている。また、続く演出シーン(2−1)は、殿様が登場する画像を含む演出シーンであり、この演出シーンには、特定画像無しのシーンデータが含まれている。また、続く演出シーン(3−1)は、殿様が「チャンス!」と叫ぶ画像(例えば、内部当選結果が遊技者にとって有利な結果かもしれないという予告を表す画像)を含む演出シーンであり、この演出シーンには、特定画像有りのシーンデータが含まれている。
また、続く演出シーン(4−1)は、殿様と剣豪が対決する画像を含む演出シーンであり、この演出シーンには、特定画像無しのシーンデータが含まれている。また、続く演出シーン(5−1)は、殿様が「激熱!!」と叫ぶ画像(例えば、内部当選結果が遊技者にとって有利な結果であるという確定予告を表す画像)を含む演出シーンであり、この演出シーンには、特定画像有りのシーンデータが含まれている。なお、ここでは、演出シーン(3−1),(5−1)のみに特定画像有りのシーンデータが含まれる例を示したが、本発明はこれに限定されず、その他の演出シーンに、特定画像有りのシーンデータを含む構成としてもよい。
本例では、第2副制御部500は、演出シーン(1−1)→演出シーン(2−1)→演出シーン(3−1)→演出シーン(4−1)→演出シーン(5−1)の順番で、対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行うことで連続演出の表示を行うとともに、各演出シーンの中に特定画像があるか無いかを判定し、特定画像がある場合(本例では、演出シーン(3−1)または演出シーン(5−1)を読みだした場合)に、サブFB準備処理を行う。
このサブFB準備処理では、第2副制御部500は、特定画像に対応する画像データを、VDP516のオフスクリーンBF(バッファ)に転送する指示を行った後、VDP516に特定画像の描画開始の指示を行う。VDP516は、第2副制御部500からの描画開始の指示に従って、メイン液晶157のFB(フレームバッファ)において画像描画を開始する。これにより、メイン液晶157の表示領域に、特定画像が表示される。
また、第2副制御部500は、上述の表示範囲特定テーブルを参照し、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)の位置情報(データ番号)に対応して記憶された画像表示範囲(画像のX軸方向およびY軸方向のサイズ)を取得し、取得した画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。VDP516は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定等を行い、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)のFB(フレームバッファ)において画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158の表示領域に、設定された画像表示範囲に対応する特定画像が表示される。
第2副制御部500は、メイン液晶157のFB(フレームバッファ)において、メイン液晶157に表示する画像に対応する描画データを作成する第一の作成処理と、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)のFB(フレームバッファ)において、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)に表示する画像に対応する描画データを作成する第二の作成処理を同時に実行することが可能である。このため、画像表示に関する制御負担を軽減しながらも、画像の描画速度を高めることができる。
<演出シーンを構成する各種画像と表示領域のレイヤー>
次に、演出シーンを構成する各種画像と表示領域のレイヤーについて説明する。図33(a)は、演出シーンを構成する各種画像と、各々の画像が配置されるレイヤーの一例を示した図である。
本例では、演出シーンの一部を、遊技情報を示す第一の情報画像IG1(本例では、文字情報を含む画像)と、遊技情報を示す第二の情報画像IG2(本例では、キャラクタ画像)と、背景画像BGからなる画像で構成している。また、画像に含まれる情報の重要度に応じて、一番重要な遊技情報を含む第一の情報画像IG1を一番手前のレイヤー1に配置し、次に重要な遊技情報を含む第二の情報画像IG2を2番目のレイヤー2に配置し、背景画像BGを一番奥のレイヤー3に配置している。なお、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2は、本例に示す画像に限定されるものではなく、遊技情報を示す画像であればよい。
図33(b)は、情報画像の他の例を示した図である。情報画像に含まれる文字情報は、エラー(例えば、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラー)の発生を示す文字情報(本例では、「エラー」の文字列)であってもよいし、音出力手段(例えば、図4に示すスピーカ272,277)の音量を示す文字情報(本例では、「音量は「3」」の文字列)であってもよいし、光出力手段(例えば、図4に示す各種ランプ420)の光量を示す文字情報(本例では、「照明は「3」」の文字列)であってもよい。
また、遊技台の付帯サービスに参加したことを示す文字情報(本例では、「ログインしました!」の文字列)であってもよいし、特定の遊技状態を示す文字情報(本例では、「SPリーチ!」)であってもよいし、特定の操作手段を示す画像(本例では、図1に示す演出ボタン156の外観を模した画像)であってもよい。また、遊技者に注意を喚起する画像(本例では、ICカード取り忘れに注意)であってもよいし、装飾図柄の変動表示を示す画像であってもよいし、特図変動遊技の保留数を示す画像であってもよいし、キャラクタを示すキャラクタ画像であってもよい。また、遊技のモードに対応する背景画像(例えば、昼背景画像や夜背景画像)や、装飾図柄の変動状態を示す第四図柄等であってもよい。
<演出の具体例/演出例1>
次に、演出の具体例について説明する。図34(a−1)〜同図(a−5)は、サブ液晶158が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した場合に、単数の遊技情報がサブ液晶158に表示される演出例(演出例1)を時系列で示した図である。
図34(a−1)に示す状態では、メイン液晶157の表示領域には、背景画像BG、第二の情報画像IG2(本例では、キャラクタ画像)、第一の情報画像IG1(本例では、台詞の情報を含む画像)が表示され、全開位置に位置しているサブ液晶158(左サブ液晶158b)には、演出画像が表示されている。
なお、本例では、第一の情報画像IG1を、「チャンス!」という台詞(文字情報)を含む画像としているが、例えば、「激熱!」という台詞(文字情報)を含む画像を表示するように構成してもよい。また、この場合に、「チャンス!」という台詞(文字情報)を含む画像が表示された場合よりも、「激熱!」という台詞(文字情報)を含む画像が表示された方が、遊技者に有利な特典(例えば、ボーナス、AT、大当り)が付与されやすくなるように構成してもよい。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−1)に示す全開位置に位置している状態で、図16(a)に示す動作パターンテーブル1を参照して駆動モータの制御を行い、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−1)に示す全開位置から、図34(a−2)に示す位置まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図34(a−1)に示す全開位置から、図34(a−2)に示す位置まで水平方向右側に移動した場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部)の画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部が表示される。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−2)に示す位置に位置している状態で、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−2)に示す位置から、図34(a−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図34(a−2)に示す位置から、図34(a−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動した場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全て)の画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1が全て表示される。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−3)に示す全閉位置に位置している状態で、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが逆方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−3)に示す全閉位置から、図34(a−4)に示す位置まで水平方向左側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、図34(a−2)に示す状態と同じ状態になるが、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部が表示される。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−4)に示す位置に位置している状態で、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aがさらに逆方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(a−4)に示す位置から、図34(a−5)に示す全開位置まで水平方向左側に移動する。この状態では、メイン液晶157の表示領域が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽されることがなく、図34(a−1)に示す状態と同じ状態となり、メイン液晶157の表示領域に表示された、背景画像BG、第二の情報画像IG2、第一の情報画像IG1が全て視認可能となる。
なお、演出例1では、左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図34(a−1)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが図34(a−2)〜同図(a−5)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ画像にし、その後、同図(a−2)、同図(a−3)、同図(a−4)とサブ液晶158bを移動させ、同図(a−5)にサブ液晶158bが位置したときに、再度、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶159の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶159を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、サブ液晶158b上には第一の遊技情報IG1が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の遊技情報IG1は認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、図34(a−1)、同図(a−5)では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)が表示されているが、同図(a−1)、同図(a−5)が第一の背景画像IG1と同じ背景画像を表示しているタイミングで、サブ液晶158bを同図(a−2)、同図(a−3)、同図(a−4)の位置に移動させることとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158bとメイン液晶157とで各表示領域に一体感を持たせながら(演出効果を持たせながら)も見逃すことによって遊技者の不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができる。
また、左サブ液晶158bが図34(a−2)〜同図(a−5)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶158の背景画像を背景BGと同じ画像に表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
また、左サブ液晶158bが図34(a−3)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(a−3)の位置から同図(a−4)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像(第一の情報画像IG1の一部)を、前方の表示手段の表示領域に表示することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例2>
図34(b−1)〜同図(b−5)は、サブ液晶158が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した場合に、複数の遊技情報がサブ液晶158に表示される演出例(演出例2)を時系列で示した図である。なお、本例は、図34(b−3)に示す演出を除き、演出例1と同一であるため、同一の演出については説明を省略する。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(b−2)に示す位置に位置している状態で、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図34(b−2)に示す位置から、図34(b−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図34(b−2)に示す位置から、図34(b−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動した場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部)の画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が表示される。
なお、演出例2では、左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図34(b−1)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが図34(b−2)〜同図(b−5)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ画像にし、その後、同図(b−2)、同図(b−3)、同図(b−4)とサブ液晶158bを移動させ、同図(b−5)にサブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、サブ液晶158b上には第一の遊技情報IG1と第二の遊技情報IG2が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の遊技情報IG1と第二の遊技情報IG2は認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、図34(b−1)、同図(b−5)では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)が表示されているが、同図(b−1)、(b−5)が背景画像BGと同じ背景画像を表示しているタイミングでサブ液晶158bを同図(b−2)、同図(b−3)、同図(b−4)の位置に移動させることとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158bとメイン液晶157とで各表示領域に一体感を持たせながら(演出効果を持たせながら)も見逃すことによって遊技者の不利益となる第一の情報画像IG1と第二の遊技画像IG2を認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、左サブ液晶158bが図34(b−2)〜同図(b−5)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶158の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
また、左サブ液晶158bが図34(b−3)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(b−3)の位置から同図(b−4)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像(第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部)を、前方の表示手段の表示領域に表示することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例3>
図35(a−1)〜同図(a−5)は、斜めに位置するサブ液晶158が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した場合に、単数の遊技情報がサブ液晶158に表示される演出例(演出例3)を時系列で示した図である。なお、本例は、サブ液晶158がメイン液晶157に対して斜めに位置する点を除き、演出例1と同一であるため、一部の説明を省略する。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図35(a−1)に示す全開位置に位置している状態で、図24(a)に示す動作パターンテーブル6を参照して駆動モータの制御を行い、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aが正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図35(a−1)に示す全開位置から、図35(a−2)に示す位置まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図35(a−1)に示す全開位置から、図35(a−2)に示す位置まで水平方向右側に移動した場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部)の画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部が表示される。
続いて、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図35(a−2)に示す位置に位置している状態で、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図35(a−2)に示す位置から、図35(a−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図35(a−2)に示す位置から、図35(a−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動した場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全て)の画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1が全て表示される。
なお、演出例3では、サブ液晶158がメイン液晶157に対して斜めに位置した状態でサブ液晶158がメイン液晶157の前方を移動するため、サブ液晶158とメイン液晶157を正面視できなかった遊技者に対しても第一の情報画像IG1を認識させることができる。その結果、見逃すと遊技者に不利益となる情報を認識させることが可能となる。また、サブ液晶158の角度は適宜に設定することも可能である。
例えば、図35(a−1)の位置の角度と、同図(a−2)の位置の角度とでサブ液晶158の表示領域158bの角度を異ならせることとしてもよい。ここで、異なる角度とは、同図(a−1)の位置と同図(a−2)の位置とで表示領域158bの角度をサブ液晶163a側(前方側)に可動させることが考えられる。
更に、同図(a−2)の位置と同図(a−3)の位置とで表示領域158bの角度を更にサブ液晶163a側(前方側)に可動させることも考えられる。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1を表示領域158b上に表示させながらも、サブ液晶158を可動物のように見せることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた遊技機において、演出効果を高めながらも見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができる。
また、同図(a−1)の位置の角度と同図(a−2)の位置の角度とで、サブ液晶158の表示領域158bの角度を異ならせることとしてもよい。ここで、異なる角度とは、同図(a−1)の位置と同図(a−2)の位置とで表示領域158bの角度をメイン液晶157側(後方側)に可動させることが考えられる。
更に、同図(a−2)の位置と同図(a−3)の位置とで表示領域158bの角度を更にメイン液晶157側(後方側)に可動させることも考えられる。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1を表示領域158b上に表示させながらも、サブ液晶158を可動物のように見せることができる。
また、サブ液晶158がメイン液晶157側に可動することによって、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域を一の表示領域として見せることができ(大きい表示領域)、見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1は遊技者に認識させながらもサブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果を高めることができる。なお、サブ液晶158の角度の変化(移動に伴い)に伴い、サブ液晶158b上の背景画像を以下の通り制御することが好ましい。
(1)左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図35(a−1)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが同図(a−2)〜同図(a−5)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じにし、その後、同図(a−2)、同図(a−3)、同図(a−4)とサブ液晶158bを移動させ、同図(a−5)にサブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、サブ液晶158b上には第一の遊技情報IG1が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の遊技情報IG1は認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
(2)同図(a−1)、同図(a−5)では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)が表示されているが、同図(a−1)、同図(a−5)が第一の背景画像IG1と同じ背景画像を表示しているタイミングでサブ液晶158bを、同図(a−2)、同図(a−3)、同図(a−4)の位置に移動させることとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158bとメイン液晶157とで各表示領域に一体感を持たせながら(演出効果を持たせながら)も見逃すことによって遊技者の不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができる。
(3)左サブ液晶158bが同図(a−2)〜同図(a−5)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
(4)左サブ液晶158bが同図(a−3)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(a−3)の位置から同図(a−4)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像(第一の情報画像IG1の全て)を、前方の表示手段の表示領域に表示することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例4>
図35(b−1)〜同図(b−5)は、斜めに位置するサブ液晶158が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した場合に、複数の遊技情報がサブ液晶158に表示される演出例(演出例4)を時系列で示した図である。なお、本例は、図35(b−3)に示す演出を除き、演出例3と同一であるため、同一の演出については説明を省略する。
左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図35(b−2)に示す位置に位置している状態で、図24(a)に示す動作パターンテーブル6を参照して駆動モータの制御を行い、例えば、左シャッタ水平移動装置604の駆動モータ604aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図35(b−2)に示す位置から、図35(b−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動する。このとき、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を、図35(b−2)に示す位置から、図35(b−3)に示す全閉位置まで水平方向右側に移動した場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部)の画像描画を開始する。これにより、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が表示される。
なお、演出例4では、サブ液晶158がメイン液晶157に対して斜めに位置した状態でサブ液晶158がメイン液晶157の前方を移動するため、サブ液晶158とメイン液晶157を正面視できなかった遊技者に対しても第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる。その結果、見逃すと遊技者に不利益となる情報を認識させることが可能となる。また、サブ液晶158の角度は適宜に設定することも可能である。
例えば、同図(b−1)の位置の角度と同図(b−2)の位置の角度とでサブ液晶158の表示領域158bの角度を異ならせることとしてもよい。ここで、異なる角度とは、同図(b−1)の位置と同図(b−2)の位置とで表示領域158bの角度をサブ液晶163a側(前方側)に可動させることが考えられる。
更に、同図(b−2)の位置と(b−3)の位置とで表示領域158bの角度を更にサブ液晶163a側(前方側)に可動させることも考えられる。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像ID2を表示領域158b上に表示させながらも、サブ液晶158を可動物のように見せることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた遊技機において、演出効果を高めながらも見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる。
また、同図(b−1)の位置の角度と同図(b−2)の位置の角度とでサブ液晶158の表示領域158bの角度を異ならせることとしてもよい。ここで、異なる角度とは、(b−1)の位置と(b−2)の位置とで表示領域158bの角度をメイン液晶157側(後方側)に可動させることが考えられる。
更に、同図(b−2)の位置と同図(b−3)の位置とで表示領域158bの角度を更にメイン液晶157側(後方側)に可動させることも考えられる。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を表示領域158b上に表示させながらも、サブ液晶158を可動物のように見せることができる。
また、サブ液晶158がメイン液晶側に可動することによって、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域を一の表示領域として見せることができ(大きい表示領域)、見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2は遊技者に認識させながらもサブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果を高めることができる。なお、サブ液晶158の角度の変化(移動に伴い)に伴い、サブ液晶158b上の背景画像を以下の通り制御することが好ましい。
(1)左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図35(b−1)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが同図(b−2)〜同図(b−5)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じにし、その後、同図(b−2)、同図(b−3)、同図(b−4)とサブ液晶158bを移動させ、同図(b−5)にサブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、サブ液晶158b上には第一の遊技情報IG1と第二の情報画像IG2が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の遊技情報IG1と第二の情報画像IG2は認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
(2)同図(b−1)、同図(b−5)では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)が表示されているが、同図(b−1)、同図(b−5)が第一の背景画像IG1と第二の情報画像IG2と同じ背景画像を表示しているタイミングでサブ液晶158bを同図(b−2)、同図(b−3)、同図(b−4)の位置に移動させることとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158bとメイン液晶157とで各表示領域に一体感を持たせながら(演出効果を持たせながら)も見逃すことによって遊技者の不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる。
(3)左サブ液晶158bが同図(b−2)〜同図(b−5)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
(4)左サブ液晶158bが同図(b−3)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(b−3)の位置から同図(b−4)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像(第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部)を、前方の表示手段の表示領域に表示することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例5>
図36(a)〜同図(i)は、サブ液晶158(左サブ液晶158b)が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した状態でサブ液晶158(左サブ液晶158b)が前方向に移動した場合に、単数の遊技情報がサブ液晶158(左サブ液晶158b)に表示される演出例(演出例5)を時系列で示した図である。
図36(c)に示す状態は、図34(a−3)に示す状態と同じであり、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1が全て表示されている。この状態において、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図20(a)に示す動作パターンテーブル4を参照して駆動モータの制御を行い、例えば、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図36(c)に示す位置から、図36(d)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図36(c)に示す第一の情報画像IG1が、図36(d)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図36(d)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図36(d)に示す位置から、図36(e)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図36(d)に示す第一の情報画像IG1が、図36(e)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が拡大される。なお、図36(e)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図36(e)に示す位置から、図36(f)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図36(e)に示す第一の情報画像IG1が、図36(f)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図36(f)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向にさらに30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図36(f)に示す位置から、図36(g)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図36(f)に示す第一の情報画像IG1が、図36(g)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図36(g)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
本例に係る左シャッタ163b(左サブ液晶158b)は、前後方向に移動可能な表示装置であるが、前後方向の移動は左右方向等の移動に比べると遊技者に認識され難い問題がある。そこで、前後方向に移動させた左シャッタ163b(左サブ液晶158b)に第一の情報画像IG1を表示させた場合には、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)を前後方向に移動させる期間において、第一の情報画像IG1の通常表示と拡大表示とを繰り返し実行する。
第一の情報画像IG1を強調させるだけでなく、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)の前後方向の移動があることを遊技者に認識されやすくなる場合がある。
なお、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)に加えて右シャッタ163a(左サブ液晶158a)にも第一の情報画像IG1を表示させた場合には、右シャッタ163a(左サブ液晶158a)に表示させた第一の情報画像IG1の通常表示と拡大表示とを繰り返し実行してもよい。
第一の情報画像IG1を強調させるだけでなく、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(左サブ液晶158a)の前後方向の移動があることを遊技者に認識されやすくなる場合がある。
なお、演出例5では、左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図36(a)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが同図(a)〜同図(i)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ画像にし、その後、同図(b)〜同図(h)とサブ液晶158bを移動させ、同図(i)にサブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、サブ液晶158b上には第一の遊技情報IG1が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の遊技情報IG1は認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、左サブ液晶158bが同図(b)〜同図(h)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
また、左サブ液晶158bが同図(h)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(h)の位置から同図(i)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
また、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1を縮小表示、拡大表示される。しかしながら、前方から視認している遊技者はサブ液晶157が前方に移動していることは認識しがたいことも想定できる。従って、同図(d)〜同図(g)においてのみ姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGに変更してもよい。このようにすることで、サブ液晶157の背景が変化し、第一の情報画像IG1を、より際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができる。
なお、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1の表示態様を例えば、第一の情報画像IG1にエフェクトを付加する、第一の情報画像IG1の文字情報以外の部分(吹き出しの縁内の色)を変化させる等も想定できる。このようにすることで、第一の情報画像をより際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができ、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像を、前方の表示手段の表示領域に表示した上で、前方の表示手段の位置に応じて適切な大きさに変更することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例6>
図37(a)〜同図(i)は、サブ液晶158(左サブ液晶158b)が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した状態でサブ液晶158(左サブ液晶158b)が前方向に移動した場合に、複数の遊技情報がサブ液晶158(左サブ液晶158b)に表示される演出例(演出例6)を時系列で示した図である。
図37(c)に示す状態は、図34(b−3)に示す状態と同じであり、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の全てと第二の情報画像IG2の一部が表示されている。この状態において、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図20(a)に示す動作パターンテーブル4を参照して駆動モータの制御を行い、例えば、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図37(c)に示す位置から、図37(d)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図37(c)に示す第一の情報画像IG1が、図37(d)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図37(d)の中央に示すように、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に表示されている第二の情報画像IG2の大きさは変わらず、図37(d)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図37(d)に示す位置から、図37(e)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図37(d)に示す第一の情報画像IG1が、図37(e)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が拡大される。なお、図37(d)の中央に示すように、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に表示されている第二の情報画像IG2の大きさは変わらず、図37(e)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図37(e)に示す位置から、図37(f)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図37(e)に示す第一の情報画像IG1が、図37(f)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図37(d)の中央に示すように、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に表示されている第二の情報画像IG2の大きさは変わらず、図37(f)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aが逆方向にさらに30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)が、図37(f)に示す位置から、図37(g)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図37(f)に示す第一の情報画像IG1が、図37(g)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図37(d)の中央に示すように、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に表示されている第二の情報画像IG2の大きさは変わらず、図37(g)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
なお、演出例6では、左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図37(a)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが同図(a)〜同図(j)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ画像にし、その後、同図(b)〜同図(i)とサブ液晶158bを移動させ、同図(i)にサブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、サブ液晶158b上には第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2認識をさせることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、左サブ液晶158bが同図(b)〜同図(i)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
また、左サブ液晶158bが同図(h)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(h)の位置から同図(j)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
また、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を縮小表示、拡大表示される。しかしながら、前方から視認している遊技者はサブ液晶157が前方に移動していることは認識しがたいことも想定できる。従って、同図(d)〜同図(g)においてのみ姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGに変更してもよい。このようにすることで、サブ液晶157の背景が変化し、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を、より際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができる。
なお、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の表示態様を例えば、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2にエフェクトを付加する、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の文字情報以外の部分(吹き出しの縁内の色)とキャラクタの色を変化させる、第一の情報画像IG1の変化に伴い第二の情報画像IG2におけるキャラクタの表情を変化させる、第一の情報画像IG1を拡大・縮小さえながら表示位置を変化させる、これらにおいて、第一の情報画像IG1のみを変化させ、第二の情報画像IG2を変化させない等も想定できる。このようにすることで、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2をより際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができ、遊技者に不利益が被ることをより効果的に抑制できる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像を、前方の表示手段の表示領域に表示した上で、前方の表示手段の位置に応じて適切な大きさに変更することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例7>
図38(a)〜同図(j)は、サブ液晶158(左サブ液晶158bおよび右サブ液晶158a)が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した状態でサブ液晶158(左サブ液晶158bおよび右サブ液晶158a)が前方向に移動した場合に、単数の遊技情報がサブ液晶158(左サブ液晶158b)に表示される演出例(演出例7)を時系列で示した図である。
図38(c)に示す状態では、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1が全て表示されている。この状態において、例えば、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図38(c)に示す位置から、図38(d)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図38(c)に示す第一の情報画像IG1が、図38(d)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が拡大される。なお、図38(d)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図38(d)に示す位置から、図38(e)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図38(d)に示す第一の情報画像IG1が、図38(e)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が拡大される。なお、図38(e)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが逆方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図38(e)に示す位置から、図38(f)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図38(e)に示す第一の情報画像IG1が、図38(f)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図38(f)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが逆方向にさらに30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図38(f)に示す位置から、図38(g)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図38(f)に示す第一の情報画像IG1が、図38(g)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小される。なお、図38(g)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1の大きさは変わらない。
なお、演出例7では、左サブ液晶157aと左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図38(a)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶157aと左サブ液晶158bが同図(a)〜同図(j)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ画像にし、その後、同図(b)〜同図(i)と左サブ液晶157aと左サブ液晶158bを移動させ、同図(i)に左サブ液晶157aと左サブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、左サブ液晶157aと左サブ液晶158b上には第一の情報画像IG1が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、左サブ液晶157aと左サブ液晶158bが同図(b)〜同図(i)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶158の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
また、左サブ液晶157aと左サブ液晶158bが同図(h)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(h)の位置から同図(j)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
また、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1を縮小表示、拡大表示される。しかしながら、前方から視認している遊技者はサブ液晶157が前方に移動していることは認識しがたいことも想定できる。従って、同図(d)〜同図(g)においてのみ姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGに変更してもよい。このようにすることで、サブ液晶158a、158bの背景が変化し、第一の情報画像IG1を、より際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができる。
なお、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1の表示態様を例えば、第一の情報画像IG1にエフェクトを付加する、第一の情報画像IG1の文字情報以外の部分(吹き出しの縁内の色)とキャラクタの色を変化させる。このようにすることで、第一の情報画像IG1をより際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができ、遊技者に不利益が被ることをより効果的に抑制できる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像を、前方の表示手段の表示領域に表示した上で、前方の表示手段の位置に応じて適切な大きさに変更することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<演出の具体例/演出例8>
図39(a)〜同図(j)は、サブ液晶158(左サブ液晶158bおよび右サブ液晶158a)が水平方向に移動してメイン液晶157に表示された複数の遊技情報を遮蔽した状態でサブ液晶158(左サブ液晶158bおよび右サブ液晶158a)が前方向に移動した場合に、複数の遊技情報がサブ液晶158(左サブ液晶158b)に表示される演出例(演出例8)を時系列で示した図である。
図39(c)に示す状態では、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に、左サブ液晶158bによって遮蔽された第一の情報画像IG1が全て表示されているとともに、サブ液晶158(右サブ液晶158a)の表示領域に、右サブ液晶158aによって遮蔽された第二の情報画像IG2が全て表示されている。この状態において、例えば、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図39(c)に示す位置から、図39(d)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図39(c)に示す第一の情報画像IG1が、図39(d)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が拡大されるとともに、右サブ液晶158aの表示領域に表示されていた図39(c)に示す第二の情報画像IG2が、図39(d)の中央に示すような第二の情報画像IG2に置き換わることで、当該第二の情報画像IG2が拡大される。なお、図39(d)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aがさらに正方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図39(d)に示す位置から、図39(e)に示す位置まで前後方向手前側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図39(d)に示す第一の情報画像IG1が、図39(e)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が拡大されるとともに、右サブ液晶158aの表示領域に表示されていた図39(d)に示す第二の情報画像IG2が、図39(e)の中央に示すような第二の情報画像IG2に置き換わることで、当該第二の情報画像IG2が拡大される。なお、図39(e)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが逆方向に30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図39(e)に示す位置から、図39(f)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図39(e)に示す第一の情報画像IG1が、図39(f)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小されるとともに、右サブ液晶158aの表示領域に表示されていた図39(e)に示す第二の情報画像IG2が、図39(f)の中央に示すような第二の情報画像IG2に置き換わることで、当該第二の情報画像IG2が縮小される。なお、図39(f)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の大きさは変わらない。
続いて、左シャッタ前後移動装置608の駆動モータ608aと右シャッタ前後移動装置606の駆動モータ606aが逆方向にさらに30ステップ回動した場合、左シャッタ163b(左サブ液晶158b)と右シャッタ163a(右サブ液晶158a)が、図39(f)に示す位置から、図39(g)に示す位置まで前後方向奥側に移動する。このとき、左サブ液晶158bの表示領域に表示されていた図39(f)に示す第一の情報画像IG1が、図39(g)の中央に示すような第一の情報画像IG1に置き換わることで、当該第一の情報画像IG1が縮小されるとともに、右サブ液晶158aの表示領域に表示されていた図39(f)に示す第二の情報画像IG2が、図39(g)の中央に示すような第二の情報画像IG2に置き換わることで、当該第二の情報画像IG2が縮小される。なお、図39(g)の右側に示すように、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の大きさは変わらない。
なお、演出例8では、左サブ液晶158aと左サブ液晶158bに姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を図37(a)に示す全開位置にて表示する例を示した。
左サブ液晶158bが同図(a)〜同図(j)の各位置に移動する契機が成立したことに基づき、姫のキャラクタと城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ画像にし、その後、同図(b)〜同図(i)とサブ液晶158bを移動させ、同図(i)に左サブ液晶158aと左サブ液晶158bが位置したときに再度姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示することとしてもよい。
このようにすることで、サブ液晶158の移動を示唆するとともに、サブ液晶158とメイン液晶157の表示領域に一体感を持たせることができる。その結果、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。なお、左サブ液晶158aと左サブ液晶158b上には第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2が表示されるので、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2認識をさせることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、左サブ液晶158bが同図(b)〜同図(i)の各位置に移動することに基づき、メイン液晶157とサブ液晶158が前後に重複したタイミングで重複した部分のサブ液晶の背景画像を背景BGと同じように表示することとしてもよい。このようにすることで、見逃すと遊技者に不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2は遊技者に認識させながらも、サブ液晶158とメイン液晶157を用いた演出効果をより効果的に向上させることができる。
また、左サブ液晶158aと左サブ液晶158bが同図(h)の位置では、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を表示するが、同図(h)の位置から同図(j)の位置に移動することに基づいて、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGと同じ態様で表示してもよい。このようにすることで、前方から視認している遊技者には、メイン液晶157の表示領域とサブ液晶158の表示領域とが合わさり広い表示領域として認識させることができる。従って、より効果的に演出効果を高めながらも遊技者が見逃すと不利益となる第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を認識させることができる結果、メイン液晶157とサブ液晶158を用いた演出の演出効果の向上を図ることができる。
また、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を縮小表示、拡大表示される。しかしながら、前方から視認している遊技者はサブ液晶157が前方に移動していることは認識しがたいことも想定できる。従って、同図(d)〜同図(g)においてのみ、姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)を背景BGに変更してもよい。このようにすることで、サブ液晶158a、158bの背景が変化し、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2を、より際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができる。
また、同図(d)〜同図(g)において、一方のサブ液晶の背景画像を姫のキャラクタと、城下町の背景画像(桜の木、城等)とし、他方のサブ液晶の背景をメイン液晶側の背景画像BGと同じとすることも想定できる。これによって、一方のサブ液晶と他方のサブ液晶の表示に変化を持たせることができるため、第一の情報画像IG1ひいては第二の情報画像IG2に対する遊技者の注意を引きつけることができる。
なお、同図(d)〜同図(g)において、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の表示態様を例えば、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2にエフェクトを付加する、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2の文字情報以外の部分(吹き出しの縁内の色)とキャラクタの色を変化させる、第一の情報画像IG1の変化に伴い第二の情報画像IG2におけるキャラクタの表情を変化させる、第一の情報画像IG1を拡大・縮小さえながら表示位置を変化させる、これらにおいて、第一の情報画像IG1のみを変化させ、第二の情報画像IG2を変化させない等も想定できる。
このようにすることで、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2をより際立たせることができるため、遊技者の注目を引きつけることができ、遊技者に不利益が被ることをより効果的に抑制できる。
本例に係る演出によれば、遮蔽された遮蔽範囲に対応する画像を、前方の表示手段の表示領域に表示した上で、前方の表示手段の位置に応じて適切な大きさに変更することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
<可動制御処理と画像設定処理の変形例>
次に、可動制御処理と画像設定処理の変形例について説明する。図40(a)は、変形例に係る第2副制御部メイン処理のフローチャートであり、図40(b)は、第2副制御部メイン処理における画像設定処理のフローチャートである。また、図40(c)は、画像設定処理におけるサブFB準備処理のフローチャートであり、図40(d)は、第2副制御部メイン処理における可動制御処理のフローチャートである。なお、変形例に係る第2副制御部メイン処理は、図12(a)に示す第2副制御部メイン処理と同一であるため、その説明は省略する。
<可動制御処理と画像設定処理の変形例/画像設定処理>
ステップS2601では、シーンを設定する。ここでは、第1副制御部400から、メイン液晶157やサブ液晶158の画像制御に関する新たなコマンドを受信した場合に、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、特殊画像以外の処理を行う。また、ステップS2602では、ステップS2601で読み出した演出データ(演出シーン)の中に特殊画像(本例では、メイン液晶157からサブ液晶158に移動表示される画像)があるか無いかを、演出シーンに含まれる特定ビット(特殊画像か否かの判別が可能な判別情報)に基づいて判定し、特殊画像がある場合にはステップS2603に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS2603では、サブFB準備処理(詳細は後述)を実行した後に、処理を終了する。
<可動制御処理と画像設定処理の変形例/サブFB準備処理>
ステップS2701では、シーン内の画像Noを確認し、ステップS2702では、ステップS2701で読み出した画像Noに対応する画像が特殊画像であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS2703に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS2703では、サブ液晶158の座標位置のデータを確認し、ステップS2704では、現在のサブ液晶158の位置情報に対応して記憶された特定画像表示範囲を決定し、次のステップS2202では、ステップS2201で決定した特定画像表示範囲の情報を、VDP516のアトリビュートレジスタに設定する処理等を行う。
<可動制御処理と画像設定処理の変形例/可動制御処理>
ステップS2801では、第1副制御部400から、シャッタ163に関する新たな動作パターンの指示があった場合に、動作パターンの更新を行う。また、ステップS2802では、ステップS2801で更新した動作パターンに応じたパルスを駆動回路526に出力し、ステップS2803では、ステップS22802で出力したパルス数に応じた座標位置のデータを送信する処理等を行った後に処理を終了する。
<演出の変形例>
次に、演出の変形例について説明する。
<演出の変形例/変形例1>
次に、演出の変形例について説明する。図41(a)〜同図(c)は、メイン液晶157に表示されている単数の遊技情報がサブ液晶158(左サブ液晶158b)に移動して表示される演出例(変形例1)を時系列で示した図である。
図41(a)に示す状態では、メイン液晶157の表示領域には、背景画像BG、第二の情報画像IG2、第一の情報画像IG1が表示され、全開位置に位置しているサブ液晶158(左サブ液晶158b)には、演出画像が表示されている。この状態において、メイン液晶157が図示しない駆動モータによって水平方向左側に移動した場合、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、メイン液晶157の表示領域が左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽された場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、第一の情報画像IG1)の画像描画を開始することで、図41(b)に示すように、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に特定画像(第一の情報画像IG1)が表示される。
なお、図41(b)に示す状態において、メイン液晶157の表示領域が左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽されない位置までメイン液晶157が水平方向右側に移動した場合、メイン液晶157の表示領域に表示されている全ての画像(本例では、背景画像BG、第二の情報画像IG2、第一の情報画像IG1)が前方から視認可能となるとともに、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(第一の情報画像IG1)の画像描画を終了することで、図41(c)に示すように、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に表示されていた第一の情報画像IG1が消去される。
この変形例1において、サブ液晶158bの背景画像またはメイン液晶157の背景画像を以下のようにすることで、第一の情報画像IG1をより効果的に遊技者に知らせることができる。
例えば、メイン液晶157が移動する契機が成立したことに伴い、メイン液晶157の背景BGをサブ液晶158の背景BGに変化させる。または、メイン液晶157が移動する契機が成立したことに伴い、サブ液晶158の背景(姫、城下町)をメイン液晶の背景に変化させる。これにより、背景の変化に伴い第一の情報画像IG1に対する注意を遊技者に引きつけることができる。
また、メイン液晶157がサブ液晶158に移動することに伴い、メイン液晶157とサブ液晶158が重複する部分をメイン液晶157の背景BGに変化させる。異なる背景に変化されることにより、第一の情報画像IG1に対する注目をより効果的に遊技者に引きつけることができる。また、メイン液晶157が図41(b)の位置から同図(c)の位置に移動することに伴い背景BGに変化させる。これによって、第一の情報画像IG1に対する注目を引きつけることができる。
<演出の変形例/変形例2>
また、図42(a)〜同図(c)は、メイン液晶157に表示されている複数の遊技情報がサブ液晶158(左サブ液晶158b)に移動して表示される演出例(変形例2)を時系列で示した図である。
図42(a)に示す状態では、メイン液晶157の表示領域には、背景画像BG、第二の情報画像IG2、第一の情報画像IG1が表示され、全開位置に位置しているサブ液晶158(左サブ液晶158b)には、演出画像が表示されている。この状態において、メイン液晶157が図示しない駆動モータによって水平方向左側に移動した場合、メイン液晶157の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶157の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、メイン液晶157の表示領域が左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽された場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(本例では、第一の情報画像IG1と、第二の情報画像IG2の一部)の画像描画を開始することで、図42(b)に示すように、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に特定画像(第一の情報画像IG1と、第二の情報画像IG2の一部)が表示される。
なお、図42(b)に示す状態において、メイン液晶157の表示領域が左サブ液晶158bの表示領域によって遮蔽されない位置までメイン液晶157が水平方向右側に移動した場合、メイン液晶157の表示領域に表示されている全ての画像(本例では、背景画像BG、第二の情報画像IG2、第一の情報画像IG1)が前方から視認可能となるとともに、サブ液晶158(左サブ液晶158b)のFB(フレームバッファ)において特定画像(第一の情報画像IG1と、第二の情報画像IG2の一部)の画像描画を終了することで、図42(c)に示すように、サブ液晶158(左サブ液晶158b)の表示領域に表示されていた第一の情報画像IG1と、第二の情報画像IG2の一部が消去される。
この変形例2において、サブ液晶158bの背景画像またはメイン液晶157の背景画像を以下のようにすることで、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2をより効果的に遊技者に知らせることができる。
例えば、メイン液晶157が移動する契機が成立したことに伴い、メイン液晶157の背景BGをサブ液晶158の背景BGに変化させる。または、メイン液晶157が移動する契機が成立したことに伴い、サブ液晶158の背景(姫、城下町)をメイン液晶157の背景に変化させる。これにより、背景の変化に伴い第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2に対する注意を遊技者に引きつけることができる。
また、メイン液晶157がサブ液晶158に移動することに伴い、メイン液晶157とサブ液晶158が重複する部分をメイン液晶157の背景BGに変化させる。異なる背景に変化されることにより、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2に対する注目をより効果的に遊技者に引きつけることができる。また、メイン液晶157が図42(b)の位置から同図(c)の位置に移動することに伴い背景BGに変化させる。これによって、第一の情報画像IG1と第二の情報画像IG2に対する注目を引きつけることができる。
<実施形態2>
次に、図面を用いて、本発明の実施形態2に係る遊技台(パチンコ機)について説明する。
<全体構成>
まず、図43を用いて、本発明の実施形態2に係るパチンコ機1100の全体構成について説明する。なお、図43はパチンコ機1100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機1100は、外部的構造として、外枠1102と、本体1104と、前面枠扉1106と、球貯留皿付扉1108と、発射装置1110と、遊技盤1200と、をその前面に備える。外枠1102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体1104は、内枠と呼ばれ、外枠1102の内部に備えられ、ヒンジ部1112を介して外枠1102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体1104は、枠状に形成され、内側に空間部1114を有している。また、本体1104が開放された場合、本体1104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉1106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機1100の前面側となる本体1104の前面に対しヒンジ部1112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉1106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材1118が設けられ、前面側には、スピーカ1120や枠ランプ1122が取り付けられている。前面枠扉1106の後面と遊技盤1200の前面とで遊技領域1124を区画形成する。また、前面枠扉1106が開放された場合、前面枠扉1106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉1108は、パチンコ機1100の前面において本体1104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉1108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置1110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿1126と、上皿1126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿1128と、遊技者の操作によって上皿1126に貯留された遊技球を下皿1128へと排出させる球抜ボタン1130と、遊技者の操作によって下皿1128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー1132と、遊技者の操作によって発射装置1110へと案内された遊技球を遊技盤1200の遊技領域1124へと打ち出す球発射ハンドル1134と、遊技者の操作によって各種演出装置1206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン1136と、チャンスボタン1136を発光させるチャンスボタンランプ1138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン1140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン1142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部1144と、を備える。また、下皿1128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置1110は、本体1104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル1134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆1146と、遊技球を発射杆1146の先端で打突する発射槌1148と、を備える。
遊技盤1200は、前面に遊技領域1124を有し、本体1104の空間部1114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体1104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域1124は、遊技盤1200を本体1104に装着した後、開口部から観察することができる。
<内部構成>
図44は、前面枠扉1106を開放してパチンコ機1100の内部構成を示した外観斜視図である。遊技盤1200には、外レール1202と内レール1204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域1124を区画形成している。
遊技領域1124の略中央には、装飾図柄表示装置1208を配設し、図示は省略するが、その周囲に、普通図柄表示装置1210と、第1特別図柄表示装置1212と、第2特別図柄表示装置1214と、普通図柄保留ランプ1216と、第1特別図柄保留ランプ1218と、第2特別図柄保留ランプ1220と、高確中ランプ1222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
普図表示装置1210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置1212および第2特図表示装置1214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。普図保留ランプ1216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ1218および第2特図保留ランプ1220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ1222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
装飾図柄表示装置1208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。なお、装飾図柄表示装置1208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
また、遊技領域1124には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口1226と、普図始動口1228と、第1特図始動口1230と、第2特図始動口1232と、可変入賞口1234を配設している。
一般入賞口1226は、本実施例では遊技盤1200に複数配設しており、この一般入賞口1226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口1226に入賞した場合)、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿1126に排出する。上皿1126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口1226に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口1228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域1124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤1200の左側に1つ配設している。普図始動口1228を通過した球は一般入賞口1226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口1228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機1100は、普図表示装置1210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口1230は、本実施例では遊技盤1200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口1230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿1126に排出するとともに、第1特図表示装置1212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口1230に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口1232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口1230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口1232は、左右に開閉自在な羽根部材1232aを備え、羽根部材1232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材1232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口1232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿1126に排出するとともに、第2特図表示装置1214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口1232に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤1200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口1234は、開閉自在な扉部材1234aを備え、扉部材1234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材1234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口1234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿1126に排出する。なお、可変入賞口1234に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材1236や、遊技釘(図示省略)を複数個、配設していると共に、内レール1204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口1240を設けている。
このパチンコ機1100は、遊技者が上皿1126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆1146および発射槌1148によって外レール1202、内レール1204を通過させて遊技領域1124に打ち出す。そして、遊技領域1124の上部に到達した球は、打球方向変換部材1236や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1226、可変入賞口1234)や始動口(第1特図始動口1230、第2特図始動口1232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1228を通過するのみでアウト口1240に到達する。
遮蔽装置1246は、格子状の左扉1246aおよび右扉1246bからなり、装飾図柄表示装置1208の前方に配設する。左扉1246aおよび右扉1246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉1246aおよび右扉1246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置1246は、左扉1246aおよび右扉1246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置1208を視認し難いように遮蔽する。左扉1246aおよび右扉1246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置1208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置1208の表示の全てを視認可能である。また、左扉1246aおよび右扉1246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。
また、左扉1246aと右扉1246bの正面側には、それぞれ同一の液晶表示装置が配設されている。これら2つの液晶表示装置は、個別に異なる表示を行うことが可能であるとともに、両者の表示領域を用いて1つの表示を行うことも可能である。本明細書においては、左扉1246aに配設された液晶表示装置を、「左サブ液晶1246a」、右扉1246bに配設された液晶表示装置を、「右サブ液晶1246b」、2つの液晶表示装置1246a,1246を、総称して「サブ液晶1246」という場合がある。また、装飾図柄表示装置1208を、「メイン液晶1208」という場合がある。
<制御部>
次に、図45を用いて、このパチンコ機1100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図45は、制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機1100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部1400と、第1副制御部1400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部1500と、主制御部1300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部1600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部1630と、パチンコ機1100に供給される電源を制御する電源制御部1660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機1100の主制御部1300について説明する。主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312と、プログラム処理の異常を監視するWDT1314を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部1400についても同様である。この基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1302には、水晶発振器1316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路1318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路1318および基本回路1302に出力するためのセンサ回路1322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置1212や第2特図表示装置1214の表示制御を行うための駆動回路1324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置1210の表示制御を行うための駆動回路1326と、各種状態表示部1328(例えば、普図保留ランプ1216、第1特図保留ランプ1218、第2特図保留ランプ1220、高確中ランプ1222等)の表示制御を行うための駆動回路1330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口1232の羽根部材1232aや可変入賞口1234の扉部材1234a等を開閉駆動する各種ソレノイド1332を制御するための駆動回路1334を接続している。
乱数値生成回路1318は、基本回路1302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路1318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路1318では、各種センサ1320からセンサ回路1322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路1318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口1230に球が入賞したことを球検出センサ1320が検出した場合には、センサ回路1322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路1318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路1318は、第1特図始動口1230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路1318に内蔵された、第1特図始動口1230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路1318は、第2特図始動口1232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口1232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路1318に内蔵された、第2特図始動口1232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路1302には、情報出力回路1336を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路1336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1350にパチンコ機1100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部1300には、電源制御部1660から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1338を設けており、この電圧監視回路1338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1340を設けており、CPU1304は、この起動信号出力回路1340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部1300は、第1副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部1600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部1400および払出制御部1600との通信を可能としている。なお、主制御部1300と第1副制御部1400および払出制御部1600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は第1副制御部1400および払出制御部1600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部1400および払出制御部1600からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機1100の第1副制御部1400について説明する。第1副制御部1400は、主に主制御部1300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、この基本回路1402には、CPU1404と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部1400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、各種演出データ等が記憶されたROM1406が接続されている。
また、基本回路1402には、スピーカ1120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC1416と、各種ランプ1418(例えば、チャンスボタンランプ1138)の制御を行うための駆動回路1420と、遮蔽装置1246の駆動制御を行うための駆動回路1432と、遮蔽装置1246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ1430と、チャンスボタン1136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ1426と、遮蔽装置センサ1430やチャンスボタン検出センサ1426からの検出信号を基本回路1402に出力するセンサ回路1428と、CPU1404からの信号に基づいてROM1406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM1436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置1208に画像を表示するVDP1434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機1100の第2副制御部1500について説明する。第2副制御部1500は、第1副制御部1400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部1500の全体を制御する基本回路1502を備えており、この基本回路1502は、CPU1504と、一時的にデータを記憶するためのRAM1508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1512を搭載している。基本回路1502のCPU1504は、水晶発振器1514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部1500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM1506が設けられている。
また、基本回路1502には、演出可動体1224の駆動制御を行うための駆動回路1516と、演出可動体1224の現在位置を検出する演出可動体センサ1424と、演出可動体センサ1424からの検出信号を基本回路1502に出力するセンサ回路1518と、遊技盤用ランプ1532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路1530と、遊技台枠用ランプ1542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路1540と、遊技盤用ランプ駆動回路1530と遊技台枠用ランプ駆動回路1540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路1520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機1100の払出制御部1600、発射制御部1630、電源制御部1660について説明する。
払出制御部1600は、主に主制御部1300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置1152の払出モータ1602を制御すると共に、払出センサ1604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部1606を介して、パチンコ機1100とは別体で設けられたカードユニット1608との通信を行う。
発射制御部1630は、払出制御部1600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル1134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル1134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆1146および発射槌1148を駆動する発射モータ1632の制御や、上皿1126から発射装置1110に球を供給する球送り装置1634の制御を行う。
電源制御部1660は、パチンコ機1100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部1300、第1副制御部1400等の各制御部や払出装置1152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部1660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部1300のRAM1308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部1660から払出制御部1600と第2副制御部1500に所定電圧を供給し、払出制御部1600から主制御部1300と第2副制御部1500と発射制御部1630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図46(a)〜同図(c)を用いて、パチンコ機1100の第1特別図柄表示装置1212、第2特別図柄表示装置1214、装飾図柄表示装置1208、普通図柄表示装置1210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口1230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口1232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置1212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置1214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置1212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置1214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。同図(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機1100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置1208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機1100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図46(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口1230または第2特図始動口1232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口1230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口1232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置1208の左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、右図柄表示領域1208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域1208a〜1208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域1208a〜1208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
同図(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口1228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置1210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図47を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1340を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS3001では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O1310の初期設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT1314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS3003では、WDT1314のカウンタの値をクリアし、WDT1314による時間計測を再始動する。
ステップS3005では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路1338が、電源制御部1660から主制御部1300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU1304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS3003に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU1304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS3007に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS3003に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS3005は繰り返し実行される。
ステップS3007では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ1312に設定する処理、I/O1310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部1400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM1308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS3009では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部1300の基本回路1302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS3013)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ1180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS3013に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM1308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS3013に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM1308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS3011に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機1100を初期状態にすべくステップS3013に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS3013に進む。
ステップS3011では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM1308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM1308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU1304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機1100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS3015内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部1300における基本回路1302に搭載されているRAM1308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS3011では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部1300のタイマ割込処理におけるステップS3133において、第1副制御部1400へ送信される。
ステップS3013では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM1308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部1300のRAM1308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部1300の初期化処理(ステップS3013)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部1300のタイマ割込処理におけるステップS3133において、第1副制御部1400へ送信される。
ステップS3015では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM1308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS3107でも更新する。
主制御部1300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS3015の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図48を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部1300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ1312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS3101では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS3103では、WDT1314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS3105では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O1310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ1320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM1308に各種センサ1320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS3105では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS3105では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部1300のROM1306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS3105では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口1226、可変入賞口1234、第1特図始動口1230、および第2特図始動口1232への入球、または普図始動口1228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口1226、1234やこれらの始動口1230、1232、1228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口1226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口1226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口1226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口1226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部1300のROM1306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS3107およびステップS3109では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS3015で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部1300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM1308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM1308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM1308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS3111では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部1300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS3113では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置1210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置1212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置1214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS3115では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口1226、1234や始動口1230、1232、1228に入賞があった場合に、RAM1308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS3117では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口1230、第2特図始動口1232、普図始動口1228および可変入賞口1234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS3103における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口1230へ入賞があった場合且つRAM1308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路1318の、第1特図始動口1230に対応した乱数値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口1232へ入賞があった場合且つRAM1308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路1318の、第1特図始動口1230に対応した乱数値カウンタ値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
ステップS3119では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部1600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS3121では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置1210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置1210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置1210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置1210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部1300のRAM1308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置1210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)および外れ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM1308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM1308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口1232の羽根部材1232aの開閉駆動用のソレノイド(1332)に、羽根部材1232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド1332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM1308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM1308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS3123に移行するようにしている。
ステップS3123では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口1232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM1308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置1210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM1308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM1308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS3125)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置1214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置1214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS3133)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部1300のRAM1308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図46(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置1214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM1308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置1214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM1308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM1308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS3133)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM1308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM1308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM1308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS3133)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口1234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口1234の扉部材1234aの開閉駆動用のソレノイド(1332)に、扉部材1234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS3133)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口1234の扉部材1234aの開閉駆動用のソレノイド(1332)に、扉部材1234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS3133)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM1308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM1308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM1308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口1232の一対の羽根部材1232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材1232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口1234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口1232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS3133)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM1308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM1308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS3127に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS3127)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS3125およびステップS3127における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS3129)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS3131)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部1300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置1208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口1232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口1230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS3133では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部1400に送信される。なお、第1副制御部1400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口1230への入賞の有無、第2特図始動口1232への入賞の有無、可変入賞口1234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM1308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置1208・各種ランプ1418・スピーカ1120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM1308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置1208・各種ランプ1418・スピーカ1120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS3133では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM1308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS3135では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1336を介してパチンコ機1100とは別体の情報入力回路1350に出力する。
ステップS3137では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS3105において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部1400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド1332を駆動して第2特図始動口1232や、可変入賞口1234の開閉を制御したり、表示回路1324、1326、1330を介して普通図柄表示装置1210、第1特別図柄表示装置1212、第2特別図柄表示装置1214、各種状態表示部1328などに出力する表示データを、I/O1310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS3119)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O1310)を介して第1副制御部1400に出力する。
ステップS3139では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS3143に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS3141に進む。
ステップS3141では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS3101で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS3143では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM1308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部1400の処理>
次に、図50を用いて、第1副制御部1400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部1400のCPU1404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部1400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部1400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS3201では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS3201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM1408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS3203では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3205の処理に移行する。
ステップS3205では、タイマ変数に0を代入する。ステップS3207では、コマンド処理を行う。第1副制御部1400のCPU1404は、主制御部1300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS3209では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS3207で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM1406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS3211では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS3209で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップS3213では、ステップS3209で読み出した演出データの中にVDP1434への命令がある場合には、この命令をVDP1434に出力する(詳細は後述)。
ステップS3215では、ステップS3209で読み出した演出データの中に音源IC1416への命令がある場合には、この命令を音源IC1416に出力する。ステップS3217では、ステップS3209で読み出した演出データの中に各種ランプ1418への命令がある場合には、この命令を駆動回路1420に出力する。
ステップS3219では、ステップS3209で読み出した演出データの中に遮蔽装置1246への命令がある場合には、この命令を駆動回路1432に出力する。ステップS3221では、ステップS3209で読み出した演出データの中に第2副制御部1500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3203へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部1400が、主制御部1300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3301では、主制御部1300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部1400のCPU1404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部1400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS3401では、第1副制御部メイン処理におけるステップS3203において説明したRAM1408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3203において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第1副制御部タイマ割込処理のステップS3403では、ステップS3219で設定された第2副制御部1500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部1400のメイン処理におけるステップS3213の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS3501では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU1404は、まず、VRAM1436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置1208に表示される。次に、CPU1404は、VDP1434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM1406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM1436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM1406からVRAM1436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP1434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM1406からVRAM1436に転送する。その後、VDP1436は、転送終了割込信号をCPU1404に対して出力する。
ステップS3503では、VDP1434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS3505に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS3505では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU1404は、ステップS3501でVRAM1436に転送した画像データに基づいてVRAM1436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM1436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP1434に指示する。VDP1434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS3507では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU1404は、VDP1434に画像の描画開始を指示する。VDP1434は、CPU1404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。ステップS3509では、画像の描画終了に基づくVDP1434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS3511に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS3511では、RAM1408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部1500の処理>
次に、図50を用いて、第2副制御部1500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部1500のCPU1504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部1500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS3601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS3601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM1508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS3603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3605の処理に移行する。
ステップS3605では、タイマ変数に0を代入する。ステップS3607では、コマンド処理を行う。第2副制御部1500のCPU1504は、第1副制御部1400のCPU1404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS3609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS3607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM1506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS3611では、第1副制御部1400からの遊技盤用ランプ1532や遊技台枠用ランプ1542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路1520に出力する。ステップS3613では、第1副制御部1400からの演出可動体1224への命令がある場合には、この命令を駆動回路1516に出力し、ステップS3603に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部1500が、第1副制御部1400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3701では、第1副制御部1400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部1500のCPU1504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部1500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS3801では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS3603において説明したRAM1508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS3803では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出の具体例>
次に、演出の具体例について説明する。図51と図52は、サブ液晶1246が水平方向に移動してメイン液晶1208に表示された遊技情報を遮蔽した場合に、当該遊技情報がサブ液晶1246に表示される演出例を時系列で示した図である。
図51(a)に示す状態では、メイン液晶1208の表示領域には、背景画像BG、3つの第一の情報画像IG1(本例では、装飾図柄)が表示され、全開位置に位置しているサブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)には、演出画像(図示省略)が表示されている。なお、本例に係る演出においては、サブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)に、演出画像や他の画像が表示されていなくてもよいし、背景画像のみが表示されていてもよい。
図51(a)に示す状態は、装飾図柄の変動開始前の状態であり、次の図51(b)に示す状態は、装飾図柄の変動表示を開始した後(変動表示中)の状態である。本例の演出では、装飾図柄の変動表示を開始した後(変動表示中)に、サブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)の表示領域に、演出画像として、チャンスボタン1136の操作を促す表示(例えば、チャンスボタンの外観を模した画像や、「チャンスボタンを押してください!」といった文字情報を含む画像))の表示を行う。
このような演出画像の表示中に、チャンスボタン1136の操作を受け付けた場合には、図51(c)に示すように、全開位置にある左サブ液晶1246aを全閉位置に向けて水平方向右側に移動させるとともに、全開位置にある右サブ液晶1246bを全閉位置に向けて水平方向左側に移動させる。このとき、メイン液晶1208の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶1246aと右サブ液晶1246bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶1208の表示領域に表示されている3つの第一の情報画像IG1(装飾図柄)の一部が、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、メイン液晶1208の表示領域の一部が、左サブ液晶1246aまたは右サブ液晶1246bの表示領域によって遮蔽された場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、左サブ液晶1246aのFBにおいて特定画像(本例では、第一の情報画像IG1の一部(左側の装飾図柄の一部))の画像描画を開始するとともに、右サブ液晶1246bのFBにおいて特定画像(本例では、第一の情報画像IG1の一部(右側の装飾図柄の一部))の画像描画を開始する。
これにより、図51(c)に示すように、左サブ液晶1246aの表示領域に、左サブ液晶1246aによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部(左側の装飾図柄の一部)が表示され、右サブ液晶1246bの表示領域に、右サブ液晶1246bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部(右側の装飾図柄の一部)が表示される。
本例の演出では、装飾図柄の変動表示を開始した後(変動表示中)に、チャンスボタン1136の操作を受け付けなかった場合には、サブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)を移動させないように構成しているため、遊技者による操作の有無に応じて演出態様を異ならせることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、装飾図柄の変動表示を開始した後(変動表示中)に、チャンスボタン1136の操作を受け付けなかった場合でも、チャンスボタン1136の操作有効期間が経過したタイミングでサブ液晶1246(左サブ液晶1246a、1246b)を移動させるようにしてもよい。
このような場合、サブ液晶1246(左サブ液晶1246a、1246b)に遮蔽された第一の情報画像IG1はサブ液晶1246の表示領域上に表示されることになる。
例えば、遊技機を初めて遊技する遊技者(遊技機の仕様を良く理解していない遊技者)にとっては、チャンスボタン1136の操作有効期間が経過することで、メイン液晶1208の表示領域をサブ液晶1246の表示領域が遮蔽することを知らない可能性があるが、そのような遊技者に対しても第一の情報画像IG1を認識させることができるため、遊技者に不利益が被ることを抑制できる。
また、サブ液晶1246がメイン液晶1208の前方を遮蔽する契機(演出実行の契機)が成立したことに基づき、メイン液晶1208の背景画像とサブ液晶1246の背景画像を同一の背景画像とすることも考えられる。このようにすることで、メイン液晶1208の表示領域とサブ液晶1246の表示領域とに一体感を持たせることができ、演出効果を高める。その状態であっても、見逃すと遊技者に不利益が被る第一の情報画像IG1を遊技者に見せることによって、不利益が被ることを抑制できる。
また、図51(b)の状態ではサブ液晶の表示領域とメイン液晶の表示領域上で異なる背景画像を表示しているが、サブ液晶が同図(c)の位置に移動した場合に、メイン液晶の表示領域とサブ液晶の表示領域の重複する部分のみを同じ背景画像とすることも想定できる。これによれば、背景画像の変化によって、より効果的に第一の情報画像を遊技者に注目させることができる。
また、サブ液晶1246aと、サブ液晶1246bとで異なる背景画像を表示した状態で、各サブ液晶が同図(c)の位置に移動することに伴って、同一の背景画像としながらも遮蔽される部分の第一の情報画像を各サブ液晶の表示領域に表示することも想定できる。これによれば、背景画像の変化から第一の情報画像IG1をより効果的に遊技者に認識させることが可能となる。
続いて、図52(d)〜同図(e)に示すように、左サブ液晶1246aを全閉位置まで水平方向右側に移動させるとともに、右サブ液晶1246bを全閉位置まで水平方向左側に移動させると、メイン液晶1208の表示領域の全てが、手前に位置する左サブ液晶12467aと右サブ液晶1246bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶1208の表示領域に表示されている第一の情報画像IG1(装飾図柄)の全てが、前方から視認不能となる。
しかしながら、本例の演出では、メイン液晶1208の表示領域の全てが、左サブ液晶1246aまたは右サブ液晶1246bの表示領域によって遮蔽された場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、左サブ液晶1246aのFBにおいて特定画像(本例では、第一の情報画像IG1の一部(左側の装飾図柄の全てと、中央の装飾図柄の一部))の画像描画を開始するとともに、右サブ液晶1246bのFBにおいて特定画像(本例では、第一の情報画像IG1の一部(中央の装飾図柄の一部と、右側の装飾図柄の全て))の画像描画を開始する。
これにより、図52(e)に示すように、左サブ液晶1246aの表示領域に、左サブ液晶1246aによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部(左側の装飾図柄の全てと、中央の装飾図柄の一部)が表示され、右サブ液晶1246bの表示領域に、右サブ液晶1246bによって遮蔽された第一の情報画像IG1の一部(中央の装飾図柄の一部と、右側の装飾図柄の全て)が表示される。
図52(f)に示す状態は、装飾図柄の変動表示を停止した後(変動停止中)の状態である。本例の演出では、装飾図柄の変動表示を停止した後(変動停止中)に、サブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)の表示領域に、所定の演出画像の表示を行うことで、チャンスボタン1136の操作と変動表示の停止に基づいて演出シーンが切り替わったような印象を遊技者に与えることができ、演出効果や遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、図52(d)の状態では、メイン液晶の遮蔽される部分の背景画像をサブ液晶の表示領域に表示することとしてもよい。このような構成によれば、第一の情報画像である各装飾図柄IG1は変動中のため、認識しがたいが、背景画像の変化によって、各第一の背景画像IG1に注目させ、その後停止される第一の情報画像を見せることができる。その結果、見逃すと不利益が被る第一の情報画像の見逃しを抑制することができる。
また、同図(d)の状態では、サブ液晶1246a、bの背景画像をメイン液晶の背景画像とは同期させず、同図(e)の状態になったことでサブ液晶の背景画像とメイン液晶の背景画像を同じものとすることも想定できる。このような構成によれば、メイン液晶とサブ液晶の両方の液晶を用いて演出効果を高めることが可能な上に、背景の変化によって第一の情報画像は認識させることができる。
また、図示は省略するが、本例の演出では、サブ液晶1246を全閉位置から全開位置に移動させた場合に、メイン液晶1208に表示していた画像(例えば、図51(a)に示す背景画像BG)を他の画像に切り替えるように構成している。このため、チャンスボタン1136の操作とサブ液晶1246の開閉動作に基づいて演出シーンが切り替わったような印象を遊技者に与えることができ、演出効果や遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、図53と図54は、サブ液晶1246が水平方向に移動してメイン液晶1208に表示された遊技情報を遮蔽した場合に、当該遊技情報がサブ液晶1246に表示される他の演出例を時系列で示した図である。
図53(a)に示す状態では、メイン液晶1208の表示領域には、第一の情報画像IG1(本例では、現在の遊技状態の情報(大当中)を含む画像)と、第二の情報画像IG2(本例では、大当遊技におけるラウンド数の情報(1R)を含む画像)が表示され、全開位置に位置しているサブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)の表示領域には、大当り遊技中であることを表す演出画像(図示省略)が表示されている。
図53(b)に示す状態は、全開位置にある左サブ液晶1246aを全閉位置に向けて水平方向右側に移動させるとともに、全開位置にある右サブ液晶1246bを全閉位置に向けて水平方向左側に移動させている状態であり、次の図53(c)に示す状態は、左サブ液晶1246aを全開位置まで水平方向左側に移動させるとともに、右サブ液晶1246bを全開位置に向けて水平方向右側に移動させている状態である。本例の演出では、大当り遊技中に、サブ液晶1246(左サブ液晶1246a,右サブ液晶1246b)を複数回、開閉させる液晶開閉演出を行う。
このような液晶開閉演出の実行中に、所定のエラー(本例では、下皿1128が遊技球で満タンになったことを示す下皿満タンエラー)の発生を検出した場合には、エラーに関する情報を含む第三の情報画像IG3(本例では、エラーを解消するための操作(球抜ボタン1130による操作)を促す画像(「球を抜いてください」という文字情報を含む画像))の表示を行う。エラーを解消するための情報を含む第三の情報画像IG3は、第一の情報画像IG1や第二の情報画像IG2に比べて重要な情報であり、遊技者や遊技店の店員等に最優先で報知したい内容を含むため、第三の情報画像IG3を他の画像よりも大きく表示する必要がある。本例では、図54(e)に示すように、液晶開閉演出により、メイン液晶1208の表示領域の一部が、手前に位置する左サブ液晶1246aと右サブ液晶1246bの表示領域によって遮蔽され、メイン液晶1208の表示領域に表示されている第三の情報画像IG3の一部が、前方から視認不能となる場合がある。
しかしながら、本例の演出では、メイン液晶1208の表示領域の一部が、左サブ液晶1246aまたは右サブ液晶1246bの表示領域によって遮蔽された場合に、上述の可動制御処理と画像設定処理を行うことで、左サブ液晶1246aのFBにおいて特定画像(本例では、第三の情報画像IG3の一部)の画像描画を開始するとともに、右サブ液晶1246bのFBにおいて特定画像(本例では、第三の情報画像IG1の一部)の画像描画を開始する。
これにより、図54(e)に示すように、左サブ液晶1246aの表示領域に、左サブ液晶1246aによって遮蔽された第三の情報画像IG3の一部が表示され、右サブ液晶1246bの表示領域に、右サブ液晶1246bによって遮蔽された第三の情報画像IG3の一部が表示される。
本例の演出では、エラーに関する情報を含む情報画像の大きさや位置を変えることなく、当該情報画像を確実に表示することができるため、エラーの発生やエラーの解消方法等を遊技者や遊技店の店員等に正確かつ確実に伝える可能で、遊技台の信頼度や利便性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100、図43に示すパチンコ機1100)は、遊技者が視認可能な第一の表示領域を有する第一の表示手段(例えば、図1に示すメイン液晶157、図44に示すメイン液晶1208)と、遊技者が視認可能な第二の表示領域を有する第二の表示手段(例えば、図1に示すサブ液晶158、図44に示すサブ液晶1246)と、前記第一の表示領域と前記第二の表示領域の各々に画像を表示させる表示制御を行う表示制御手段(例えば、図4に示す第2副制御部500、図45に示す第1副制御部1400)と、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動可能な移動手段(例えば、図2に示すシャッタ駆動装置600)と、を備えた遊技台であって、前記移動手段は、前記表示制御手段により前記第一の表示領域に所定の画像が表示される場合に、該第一の表示領域を前記第二の表示領域で遮蔽しない遮蔽前演出と、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動させて該第一の表示領域の少なくとも一部を該第二の表示領域の少なくとも一部で遮蔽する遮蔽後演出と、を行うことが可能なものであり、前記所定の画像には、背景を示す第一の背景画像と、遊技に関する遊技情報を示す情報画像と、が含まれ、前記表示制御手段は、前記遮蔽前演出において、前記第一の表示領域には、前記第一の背景画像(例えば、図33(a)や図34に示す背景画像BG)と、該第一の背景画像の前面側に前記情報画像(例えば、図33(a)や図34に示す第一の情報画像IG1)と、を少なくとも表示するとともに、前記第二の表示領域には、前記第一の背景画像とは異なる第二の背景画像(例えば、図34に示す、城下町の背景画像)を少なくとも表示し、前記遮蔽後演出において、前記第一の表示領域には、前記第一の背景画像と、該第一の背景画像の前面側に前記情報画像と、を少なくとも表示するとともに、前記第二の表示領域には、前記第二の背景画像と、該第二の背景画像の前面側に、前記第一の表示領域に表示された前記情報画像のうちの該第二の表示領域に遮蔽された位置に対応した前記情報画像と、を少なくとも表示し、前記遮蔽後演出には、前記第二の表示領域の少なくとも一部によって前記第一の表示領域の前記第一の背景画像の一部を遮蔽する一方で、該第二の表示領域の少なくとも一部によって遮蔽される該第一の表示領域の前記情報画像の一部を該第二の表示領域に表示する態様が含まれる、ことを特徴とした遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第二の表示領域の少なくとも一部によって第一の表示領域の第一の背景画像の一部を遮蔽する一方で、該第二の表示領域の少なくとも一部によって遮蔽される該第一の表示領域の情報画像の一部を該第二の表示領域に表示することができるため、遊技情報を適切に遊技者に認識させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができるとともに、第一の表示領域に表示された情報画像の一部が第二の表示領域に入り込んでいくような斬新な演出を行うことができ、遊技者の注意を遊技情報に向けさせることができる。
なお、前記第一の表示領域に対応する第一の記憶手段(例えば、図32(b)に示す、メイン液晶のFB)と、前記第二の表示領域に対応する第二の記憶手段(例えば、図32(b)に示す、左(右)サブ液晶のFB)と、画像データを少なくとも記憶可能な第三の記憶手段(例えば、図32(b)に示す、オフスクリーンBF)と、を備え、前記表示制御手段は、前記第三の記憶手段に、前記情報画像の画像データを記憶し、前記遮蔽前演出において、前記第三の記憶手段に記憶された前記情報画像の画像データのうち、前記第一の表示領域に対応した前記情報画像の画像データを前記第一の記憶手段に記憶することで、該情報画像を該第一の表示領域に表示し、前記遮蔽後演出において、前記第三の記憶手段に記憶された前記情報画像の画像データのうち、前記第二の表示領域の少なくとも一部によって遮蔽される前記第一の表示領域に対応した前記情報画像の画像データを前記第二の記憶手段に記憶することで、該情報画像を該第二の表示領域に表示するものであってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100、図43に示すパチンコ機1100)は、遊技者が視認可能な第一の表示領域を有する第一の表示手段(例えば、図1に示すメイン液晶157、図44に示すメイン液晶1208)と、遊技者が視認可能な第二の表示領域を有する第二の表示手段(例えば、図1に示すサブ液晶158、図44に示すサブ液晶1246)と、前記第一の表示領域と前記第二の表示領域の各々に画像を表示させる表示制御を行うことが可能な表示制御手段(例えば、図4に示す第2副制御部500、図45に示す第1副制御部1400)と、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動可能な移動手段(例えば、図2に示すシャッタ駆動装置600)と、を備えた遊技台であって、前記移動手段は、前記第一の表示領域を前記第二の表示領域で遮蔽しない遮蔽前演出と、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動させて該第一の表示領域の少なくとも一部を該第二の表示領域の少なくとも一部で遮蔽する遮蔽後演出と、を行うことが可能な手段であり、前記表示制御手段は、前記遮蔽前演出および前記遮蔽後演出の各々において、前記第一の表示領域に背景画像(以下、「第一の背景画像」という。例えば、図33(a)に示す背景画像BG)を表示可能であるとともに、前記第二の表示領域に前記第一の背景画像とは異なる背景画像(以下、「第二の背景画像」という。例えば、図34に示す、城下町の背景画像)を表示可能な手段であり、前記表示制御手段は、前記遮蔽前演出において所定条件が成立している場合には、前記第一の表示領域に前記第一の背景画像と、該第一の背景画像の前面側に情報画像と、を表示可能であるとともに、前記第二の表示領域に前記第二の背景画像を表示可能で、前記遮蔽後演出において前記所定条件が成立している場合には、前記第一の表示領域に前記第一の背景画像と、該第一の背景画像の前面側に前記情報画像と、を表示可能であるとともに、前記第二の表示領域に前記第二の背景画像と、該第二の背景画像の前面側に前記第一の表示領域に表示された前記情報画像のうちの該第二の表示領域に遮蔽された位置に対応した前記情報画像と、を表示可能な手段であり、前記所定条件は、遊技者へ所定の注意喚起が必要な状態(例えば、ICカード取り忘れ)となった場合に成立する条件であり、前記情報画像は、前記所定の注意喚起を示す画像(例えば、図33(b)に示す、「ICカード取り忘れに注意」の文字を含む画像)である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、2つの表示手段のうちの少なくとも一方を移動させて一方の表示領域の少なくとも一部を他方の表示領域の少なくとも一部で遮蔽する遮蔽演出を行う際に、遊技者への注意喚起が必要な状況となっても、第一の背景画像に第二の背景画像を重複させる遮蔽演出を継続しつつ、遊技者に注意喚起をしっかりと視認させ、注意喚起を確実に行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100、図43に示すパチンコ機1100)は、遊技者が視認可能な第一の表示領域を有する第一の表示手段(例えば、図1に示すメイン液晶157、図44に示すメイン液晶1208)と、遊技者が視認可能な第二の表示領域を有する第二の表示手段(例えば、図1に示すサブ液晶158、図44に示すサブ液晶1246)と、前記第一の表示領域と前記第二の表示領域の各々に画像を表示させる表示制御を行うことが可能な表示制御手段(例えば、図4に示す第2副制御部500、図45に示す第1副制御部1400)と、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動可能な移動手段(例えば、図2に示すシャッタ駆動装置600)と、を備えた遊技台であって、前記移動手段は、前記第一の表示領域を前記第二の表示領域で遮蔽しない遮蔽前演出と、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動させて該第一の表示領域の少なくとも一部を該第二の表示領域の少なくとも一部で遮蔽する遮蔽後演出と、を行うことが可能な手段であり、前記表示制御手段は、前記遮蔽前演出および前記遮蔽後演出の各々において、前記第一の表示領域に背景画像(以下、「第一の背景画像」という。例えば、図33(a)に示す背景画像BG)を表示可能であるとともに、前記第二の表示領域に前記第一の背景画像とは異なる背景画像(以下、「第二の背景画像」という。例えば、図34に示す、城下町の背景画像)を表示可能な手段であり、前記表示制御手段は、前記遮蔽前演出において所定条件が成立している場合には、前記第一の表示領域に前記第一の背景画像と、該第一の背景画像の前面側に情報画像と、を表示可能であるとともに、前記第二の表示領域に前記第二の背景画像を表示可能で、前記遮蔽後演出において前記所定条件が成立している場合には、前記第一の表示領域に前記第一の背景画像と、該第一の背景画像の前面側に前記情報画像と、を表示可能であるとともに、前記第二の表示領域に前記第二の背景画像と、該第二の背景画像の前面側に前記第一の表示領域に表示された前記情報画像のうちの該第二の表示領域に遮蔽された位置に対応した前記情報画像と、を表示可能な手段であり、前記所定条件は、遊技台にて所定の異常(例えば、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラー、下皿満タンエラー)が発生した場合に成立する条件であり、前記情報画像は、前記所定の異常の発生を示す画像(例えば、図33(b)に示す、「エラー」の文字を含む画像)である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、2つの表示手段のうちの少なくとも一方を移動させて一方の表示領域の少なくとも一部を他方の表示領域の少なくとも一部で遮蔽する遮蔽演出を行う際に、遊技台にて所定の異常が発生した場合であっても、第一の背景画像に第二の背景画像を重複させる遮蔽演出を継続しつつ、遊技者に異常が発生したことをしっかりと視認させ、異常の発生を確実に告知することができる。
また、前記所定の画像には、背景を示す第一の背景画像(例えば、図33に示す背景画像BG)と、該背景とは異なり遊技の進行に関する遊技情報を示す情報画像(例えば、図33に示す第一の情報画像IG1や第二の情報画像IG2)とが、少なくとも含まれ、前記表示制御手段は、前記遮蔽演出において、前記遮蔽範囲に対応する画像として、少なくとも前記情報画像を、前記第二の表示領域に表示させる前記表示制御を行うものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技進行に伴う情報画像を前方の表示手段の表示領域に表示することで、遊技者に不利益が被ることを防止することができる。メイン液晶の前方をサブ液晶が移動可能に構成した従来の遊技台においては、直ぐに表示したい画像があっても、サブ液晶の位置が分からず、メイン液晶で表示を行った場合に、表示がサブ液晶によって遮蔽されてしまうという問題や、メイン液晶とサブ液晶の両方の表示を中断すると、世界観が損なわれるので、表示は残したいという要望があるが、本発明によれば、これらの従来の課題を解決することができる。
また、前記表示制御手段は、前記第一の背景画像とは異なる第二の背景画像(例えば、図34に示す左サブ液晶158bに表示される背景画像)を前記第二の表示領域に表示可能なものであり、前記遮蔽演出において、前記遮蔽範囲に対応する画像として、前記情報画像と前記第二の背景画像を、前記第二の表示領域に表示させる前記表示制御を行うものであってもよい。
このような構成とすれば、各々の表示手段で異なる背景画像を表示することで、各々の表示手段の演出効果を高めながらも、遊技者に不利益が被ることを防止することができる。
なお、第二の背景画像は、第一の背景画像とは異なる背景画像であってもよく、例えば、第一の背景画像は、滞在しているステージ(モード)を示す背景画像、第二の背景画像は、移行を予定しているステージ(モード)を示す背景画像であってもよい。
また、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方の位置情報を取得する位置情報取得手段(例えば、図13に示す可動制御処理)を、更に備え、前記移動手段は、前記遮蔽演出において、前記第一の表示手段または前記第二の表示手段のうち、少なくとも一方を移動させて前記遮蔽範囲を広げていくものであり、前記表示制御手段は、前記位置情報に基づいて前記遮蔽範囲を把握可能なものであって、前記遮蔽演出において、該遮蔽範囲に対応する画像として、前記位置情報に基づいた前記情報画像を、前記第二の表示領域に表示させる前記表示制御を行うものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の表示手段または第二の表示手段の位置情報に基づいて遮蔽範囲に対応した情報画像を第二の表示領域に表示するため、遮蔽された部分に対応する情報画像を認識させる結果、遊技者に不利益が被ることを防止することができる。
また、前記表示制御手段は、複数の動画データ(例えば、図32に示すシーンデータ)を記憶する動画データ記憶手段(例えば、図4に示すROM506)と、前記複数の動画データのうち、前記情報画像を含む複数の画像データからなる動画データを所定の展開順序で展開する展開処理手段(例えば、図14(a)に示す画像設定処理)と、前記第一の表示領域に表示する第一の描画データを前記複数の画像データに基づき作成する第一の作成処理(例えば、図15に示す画像制御処理や、図32(b)に示す、メイン液晶157に表示する画像に対応する描画データを作成する処理)、と、前記遮蔽範囲に対応した前記第二の表示領域に表示する第二の描画データを前記位置情報と前記複数の画像データに基づき作成する第二の作成処理(例えば、図15に示す画像制御処理や、図32(b)に示す、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)に表示する画像に対応する描画データを作成する処理)とを行う作成処理手段と、前記第一の作成処理で作成した第一の描画データを第一のバッファ(例えば、図32(b)に示す、メイン液晶157のFB)に記憶するための第一の記憶手段と、前記第二の作成処理で作成した第二の描画データを第二のバッファ(例えば、図32(b)に示す、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)のFB)に記憶するための第二の記憶手段と、前記第一の描画データを前記第一の表示領域に表示する第一の表示処理手段(例えば、図13(a)に示すVブランク処理におけるメイン液晶157の表示処理)と、前記第二の描画データを前記第二の表示領域に表示する第二の表示処理手段(例えば、図13(a)に示すVブランク処理における、サブ液晶158(左サブ液晶158bまたは右サブ液晶158a)の表示処理)と、を備えるものであり、前記作成処理手段は、前記第一の作成処理と前記第二の作成処理を一の作成処理として行うものであってもよい。
このような構成とすれば、前方の表示領域に表示する描画データの作成を位置情報に基づき行うため、移動処理と描画処理の差異から生じる情報画像の表示のズレを抑制することができる。また、前方の表示領域の描画データと後方の表示領域の描画データの作成を一の処理として行うため、描画処理の負担を軽減しながらも、情報画像を適切に認識させることができる。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態で示した遊技台の構成に限定されるものではない。したがって、例えば、上記実施形態においては、メイン液晶の前方にサブ液晶を配置する例を示したが、例えば、メイン液晶の後方にサブ液晶を配置してもよい。また、メイン液晶またはサブ液晶の一方を移動させる例を示したが、例えば、メイン液晶とサブ液晶の両方を移動させる構成としてもよい。また、表示手段の移動を開始する契機は、初期動作確認時、装飾図柄の変動中(ノーマルリーチ中、SPリーチ中、ノーマル→SPリーチの発展時等)、背景チェンジ時(ステージチェンジ時)、遊技状態の遷移時等であってもよい。
また、サブ液晶がメイン液晶の後方に配置され、メイン液晶が左右/前後に移動可能であってもよい。また、サブ液晶を2つの液晶表示装置で構成したが、1つの液晶表示装置で構成してもよいし、3つ以上の液晶表示装置で構成してもよい。また、サブ液晶の初期位置は、メイン液晶の表示領域を全て遮蔽しない全開位置に限定されず、例えば、メイン液晶の表示領域を全て遮蔽する全閉位置であってもよいし、メイン液晶の表示領域の一部を遮蔽する位置であってもよい。また、遮蔽範囲に対応する画像と第一の表示領域に表示される画像によって一つの画像を表示してもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。