JP2019105955A - 光透過性導電材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶ディスプレイに重ねてもモアレなどの画像ムラが発生せず、センサー部の静電破壊耐性が改良された光透過性導電材料を提供する。【解決手段】光透過性支持体上に、端子部と電気的に接続し、一方向に伸びた形状のセンサー部を有する光透過性導電層を有し、センサー部は不規則な網目形状を有する金属細線パターンからなり、センサー部が伸びる方向に直交する方向におけるセンサー部の幅が一定ではなく、センサー部の最も幅が狭い部分において、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をU、センサー部のその他の部分において、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をVとしたときに、0.75V<U<0.95Vの関係を満たすことを特徴とする光透過性導電材料。【選択図】図5

Description

本発明は、主にタッチパネルに用いられる光透過性導電材料に関し、特に投影型静電容量方式のタッチパネルの光透過性電極に好適に用いられる光透過性導電材料に関するものである。
スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに入力手段としてタッチパネルが広く用いられている。
タッチパネルには、位置検出の方法により光学方式、超音波方式、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式、抵抗膜方式などがある。抵抗膜方式のタッチパネルでは、タッチセンサーとなる光透過性電極として、光透過性導電材料と光透過性導電層付ガラスとがスペーサーを介して対向配置されており、光透過性導電材料に電流を流し光透過性導電層付ガラスにおける電圧を計測するような構造となっている。一方、静電容量方式のタッチパネルでは、タッチセンサーとなる光透過性電極として、基材上に光透過性導電層を有する光透過性導電材料を基本的構成とし、可動部分が無いことを特徴とすることから、高い耐久性、高い光透過率を有するため、様々な用途において適用されている。更に、投影型静電容量方式のタッチパネルは、多点を同時に検出することが可能であるため、スマートフォンやタブレットPC等に幅広く用いられている。
従来、タッチパネルの光透過性電極に用いられる光透過性導電材料としては、基材上にITO(酸化インジウムスズ)導電膜からなる光透過性導電層が形成されたものが使用されてきた。しかしながら、ITO導電膜は屈折率が大きく、光の表面反射が大きいため、光透過性導電材料の光透過性が低下する問題があった。またITO導電膜は可撓性が低いため、光透過性導電材料を屈曲させた際にITO導電膜に亀裂が生じて光透過性導電材料の電気抵抗値が高くなる問題があった。
ITO導電膜からなる光透過性導電層を有する光透過性導電材料に代わる材料として、光透過性支持体上に光透過性導電層として金属細線パターンを、例えば、金属細線パターンの線幅やピッチ、更にはパターン形状などを調整して網目形状の金属細線パターンを形成した光透過性導電材料が知られている。この技術により、高い光透過性を維持し、高い導電性を有する光透過性導電材料が得られる。網目形状の金属細線パターン(以下、金属パターンとも記載)が有する網目形状に関しては、各種形状の繰り返し単位を利用できることが知られており、例えば特開2013−30378号公報(特許文献1)では、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、楕円、星形等の繰り返し単位、及びこれらの2種類以上の組み合わせパターンが開示されている。
上記した網目形状の金属パターンを有する光透過性導電材料の製造方法としては、支持体上に薄い触媒層を形成し、その上にレジストパターンを形成した後、めっき法によりレジスト開口部に金属層を積層し、最後にレジスト層及びレジスト層で保護された下地金属を除去することにより、金属パターンを形成するセミアディティブ方法が、例えば特開2007−287994号公報、特開2007−287953号公報などに開示されている。
また近年、銀塩拡散転写法を用いた銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法が知られている。例えば特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報や特開2007−188655号公報等では、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する銀塩写真感光材料(導電性材料前駆体)に、可溶性銀塩形成剤及び還元剤をアルカリ液中で作用させて、金属(銀)パターンを形成させる技術が開示されている。この方式によるパターニングは均一な線幅を再現することができることに加え、銀は金属の中で最も導電性が高いため、他方式に比べ、より細い線幅で高い導電性を得ることができる。更に、この方法で得られた金属パターンを有する層はITO導電膜よりも可撓性が高く折り曲げに強いという利点がある。
しかしながら、光透過性支持体上にこれらの金属パターンを有する光透過性導電材料は、液晶ディスプレイ上に重ねて配置されるため、金属パターンの周期と液晶ディスプレイの素子の周期とが干渉し、モアレが発生するという問題があった。近年は液晶ディスプレイには様々な解像度のものが使用されており、このことは上記した問題を更に複雑にしている。
この問題に対し、例えば特開2011−216377号公報、特開2013−37683号公報、特開2014−17519号公報、特開2016−62170号公報、特開2016−99919号公報、特表2013−540331号公報などでは、金属パターンとして、例えば「なわばりの数理モデル ボロノイ図からの数理工学入門」(非特許文献1)などに記載された、古くから知られているランダムパターンを用いることで、干渉を抑制する方法が提案されている。
一方、投影型静電容量方式のタッチセンサーとしては、例えば特表2006−511879号公報(特許文献2)に記載されるように、周辺配線部を介して端子部に接続される列電極を複数個設けた2つの光透過性導電層を、絶縁層を介して互いの列電極が実質的に直交するように貼り合わせた光透過性導電材料が知られている。列電極の形状としては、他方の光透過性導電層の列電極と交差する部分に絞りを設けたダイヤモンドパターンと呼ばれる形状が一般的に用いられている。
前記した網目形状の金属細線パターンからなる列電極はITOに比べると静電気放電(ESD:Electro Static Discharge)耐性が低いという問題がある。その理由として、金属細線はITOよりも電気抵抗が低く、多くの電流が流れやすいことを挙げることができる。また、金属細線パターンは網目形状の金属細線から形成され、特にダイヤモンドパターンの絞りの部分において、他の部分よりも金属細線の量(面積)が少なくなっており、細線を流れる電流が集中することから過電流になりやすい。
さらに前記したランダムな金属パターンは、金属細線の分布が粗になる部分と密になる部分がランダムに現れるため、単位面積当たりの金属細線の量が不均一になる。特に電流の集中するダイヤモンドパターンの絞り部分で金属細線の量が少なくなった場合、ESDによる断線(静電破壊)が発生しやすい問題があった。
静電気は特に光透過性導電材料をロールで加工、製造する場合に問題になることが知られており、製造現場では除電機の使用や湿度を一定以上に保つなどの対策が一般的に行われている。絶縁体である光透過性支持体は帯電しやすく、ロールを解いたり、巻き取ることにより摩擦や剥離が起こり、静電気が発生する。電位の差が大きくなると導電性であるセンサー部で放電が発生しやすくなる。また、光透過性導電材料の表面を保護する目的で、保護フィルムを貼合することが一般的に行われている。このような用途に用いられる保護フィルムは帯電しやすいため、保護フィルムを剥がす時に電位差が大きくなるとセンサー部で放電が発生しやすくなる。このような放電が発生すると、センサー部の過電流に対して弱い部分で断線(静電破壊)が生じ、タッチパネルを製造する際の歩留まりを著しく低下させてしまう。
静電破壊を防止するために、特開2016−15123号公報(特許文献3)には、周辺配線間の最小間隔距離よりも小さい最小間隔距離を有するアース配線を設けた光透過性導電材料が開示されている。また、特開2016−162003号公報(特許文献4)には、電圧の増加に従い電気抵抗値が低下する電気的特性を有する保護配線を有する光透過性導電材料が開示されている。しかしながら、何れも周辺配線部への瞬間的な電流の流れ込みを防止するものであり、センサー部の静電破壊耐性に関する技術は開示されていなかった。
また、各電極の抵抗及び静電容量のばらつきを小さくし、透明導電層の表面抵抗も低く抑え、モアレを抑制し視認性を向上させることを目的として、特許第5890063号公報(特許文献5)には、列電極が金属細線によるサイズが一様でない複数の多角形のセルで構成され、セルの平均サイズが列電極の最も狭い幅の1/30以上1/3未満である導電フィルムが開示されている。しかしながら、ここで規定されるセルの平均サイズの求め方が不明確であることから、特許文献5に開示される技術は、例えばボロノイ図形やドロネー図形、ペンローズ・タイル図形などに代表される不規則幾何学形状の金属パターンを用いた光透過性導電材料に適用できるものではなかった。
特開2013−30378号公報 特表2006−511879号公報 特開2016−15123号公報 特開2016−162003号公報 特許第5890063号公報
なわばりの数理モデル ボロノイ図からの数理工学入門 (共立出版 2009年2月)
本発明の課題は、投影型静電容量方式タッチパネルに好適に用いられる金属細線パターンからなる光透過性導電材料であって、液晶ディスプレイに重ねてもモアレなどの画像ムラが発生せず、センサー部の静電破壊耐性が改良された光透過性導電材料を提供することである。
上記の課題は、以下の光透過性導電材料によって解決される。
(1)光透過性支持体上に、端子部と電気的に接続し、一方向に伸びた形状のセンサー部を有する光透過性導電層を有し、センサー部は不規則な網目形状を有する金属細線パターンからなり、センサー部が伸びる方向に直交する方向におけるセンサー部の幅が一定ではなく、センサー部の最も幅が狭い部分において、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をU、センサー部のその他の部分において、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をVとしたときに、
0.75V<U<0.95V
の関係を満たすことを特徴とする光透過性導電材料。
(2)不規則な網目形状がボロノイ図形及び/またはボロノイ図形を変形して得られた図形である(1)に記載の光透過性導電材料。
本発明により、モアレなどの画像ムラが発生せず視認性(難視認性)に優れ、センサー部の静電破壊耐性に優れた、不規則な網目形状の金属細線パターンからなる光透過性導電材料を提供することができる。
上方電極層と下方電極層の位置関係を示す概略図である。 上方電極層の一例を示す概略図である。 下方電極層の一例を示す概略図である。 ダイヤモンドパターンを説明する概略図である。 回廊部に含まれるセルの数を説明する概略図である。 平均値U及びVの求め方を説明する概略図である。 ボロノイ図形を説明する概略図である。 ボロノイ図形の変形例を説明する概略図である。
以下、本発明について詳細に説明するにあたり、図面を用いて説明するが、本発明はその技術的範囲を逸脱しない限り様々な変形や修正が可能であり、以下の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
投影型静電容量方式のタッチパネルは、複数の列電極を有する上方電極層と複数の列電極を有する下方電極層が絶縁層を介して積層された構成となっている。光透過性支持体を絶縁層とし、光透過性支持体の一方の面上に上方電極層、他方の面上に下方電極層を有していても良い。あるいは、上方電極層と下方電極層をそれぞれ別の光透過性支持体上に設け、上方電極層の光透過性支持体側の面と、下方電極層の電極層を有する側の面を光学粘着テープ(OCA)で貼合しても良い。図1は、上方電極層1の光透過性支持体側の面と、下方電極層2の電極層を有する側の面を、図示しない光学粘着テープ(OCA)で貼合する場合の位置関係を示す概略図であって、実際には、これらは四隅の位置合わせマークに従ってOCAを介して隙間無く貼り合わされる。光学粘着テープ(OCA)を絶縁層とし、上方電極層1と下方電極層2の電極層同士を対向させて貼合した構成であっても良い。なお本発明において、上方電極層はタッチ面に近い側の電極層であり、下方電極層はタッチ面から遠い側の電極層であるが、列電極の伸びる方向においては上下が入れ替わった場合も本発明の一形態である。尚、上方列電極と下方列電極の交差する角度は90度が最も好ましく用いられるが、60度以上120度以下の範囲内の任意の角度でもよく、更には45度以上135度以下の範囲内の任意の角度であっても良い。
図2は、上方電極層の一例を示す概略図である。図2において、上方電極層1は、光透過性支持体3上に、網目形状の金属細線パターンを有する列電極であるセンサー部21、ダミー部22、周辺配線部23及び端子部24を有する。ここで、センサー部21及びダミー部22は網目形状の金属細線パターンから構成されるが、便宜上、それらの範囲を仮の輪郭線a(実在しない線)で示している。また図2は、仮の輪郭線aに沿って断線部を設けることで(センサー部とダミー部との境界部分に位置する金属細線パターンが断線部を有することで)、光透過性支持体3上にセンサー部21及びダミー部22を形成した例でもある。
図3は、下方電極層の一例を示す概略図である。図3において、下方電極層2は、光透過性支持体4上に、網目形状の金属細線パターンを有する列電極であるセンサー部31、ダミー部32、周辺配線部33及び端子部34を有する。ここで、センサー部31及びダミー部32は網目形状の金属細線パターンから構成されるが、便宜上、それらの範囲を仮の輪郭線b(実在しない線)で示している。また図3は、仮の輪郭線bに沿って断線部を設けることで(センサー部とダミー部との境界部分に位置する金属細線パターンが断線部を有することで)、光透過性支持体4上にセンサー部31及びダミー部32を形成した例でもある。
図2のセンサー部21は周辺配線部23を介して端子部24に電気的に接続しており、この端子部24を通してセンサー部21を外部に電気的に接続することで、センサー部21で感知した静電容量の変化を捉えることができる。一方、仮の輪郭線aに沿った位置に断線部を設けることによってダミー部22が形成される。このように、端子部24に電気的に接続していない金属細線パターンは本発明では全てダミー部22となる。本発明において周辺配線部23及び端子部24は、例えば額縁内などに配置される場合などでは特に光透過性を有する必要はないためベタパターン(光透過性を有さないパターン)でも良く、あるいは光透過性が求められる場合などでは、センサー部21やダミー部22などの様に網目形状の金属細線パターンにより形成されていても良い。以下、上方電極層を用いて本発明の説明を続けるが、下方電極層においても方向(図中xy)が変わる以外は同様である。
図2において上方電極層は、光透過性導電層面内において、第一の方向(図中x方向)に伸びたセンサー部21がダミー部22を挟んで第一の方向に対し垂直な第二の方向(図中y方向)に対し、周期Pにて複数列並ぶことで構成される。センサー部21の周期Pは、タッチセンサーとしての分解能を保つ範囲で任意の長さを設定することができる。また、センサー部21の幅(y方向におけるセンサー部21の長さ)も、タッチセンサーとしての分解能を保つ範囲で任意に設定することができ、それに応じてダミー部22の形状や幅も任意に設定することができる。
センサー部21の形状は第一の方向(図中x方向)にパターン周期を有することができる。図2では、センサー部21に周期Qにて絞り部分を設けた本発明の例(ダイヤモンドパターンの例)を示した。図4はダイヤモンドパターンを説明する概略図である。図4において、センサー部21は第一の方向(図中x方向)に伸びており、幅は一定ではなくx方向の位置により異なっている。L2が最も幅が狭い部分であり、L1及びL3は最も幅が狭い部分と最も幅が広い部分の間で幅が連続的に変化している部分である。センサー部21の最も幅が狭い部分の幅はWである。W×L2の部分41を本発明では回廊部と呼ぶ。また、センサー部内のその他の部分であるL1及びL3の部分をダイヤモンド部と呼ぶ。
回廊部の大きさはタッチパフォーマンスに応じて任意に設定することができるが、Wが小さ過ぎる場合にはセンサーの抵抗が高くなり、大き過ぎる場合には下方電極層のセンサーとの重複部分が大きくなるため、どちらもタッチパフォーマンスの低下を引き起こし好ましくない。L2は下方電極層の回廊部幅Wの大きさに応じて適宜決めることができる。好ましいWの範囲は1〜2mm、L2は1.5〜3mmである。
なお本発明において、センサー部が伸びる方向におけるセンサー部の最も幅が狭い部分の長さ(図4におけるL2)があまりにも短い場合は、網目形状を形成するセルが回廊部に含まれないことや、回廊部に含まれるセル数が少なくなって、後述する網目形状を形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値Uの誤差が大きくなることがあるため、センサー部の最も幅が狭い部分のx方向長さは、回廊部に含まれるセル数が5個以上となる長さであることが好ましい。また、センサー部の輪郭線(図2における仮の輪郭線a)はセンサー部とダミー部を分ける金属細線の断線部を結んだ、それらの領域の境界線であって、センサー部の最も幅が狭い部分におけるセンサー部の輪郭線が直線状で平行である場合は、図4に示すとおり、本発明のセンサー部の最も幅が狭い部分の範囲は明確となる。一方、センサー部の輪郭線が直線ではない場合や平行ではない場合は、センサー部の最も幅が狭い部分の範囲は、センサー部の最も幅が狭い位置におけるセンサー部の幅に対し1.1倍までの幅を有する位置を含めた範囲とする。
図5は回廊部に含まれるセルの数を説明する概略図である。網目形状パターンは後述する不規則な網目形状であるボロノイ図形である。図5には回廊部内のボロノイ図形を形成するボロノイ辺の交点を丸印で強調して示している(実際の金属細線に丸印は無い)。本発明においては、回廊部に含まれるセルの数は回廊部の範囲にセルの多角形が全て含まれるセルの数であって、図5に示したとおり、枠51で示した回廊部内に存在するセルの数は12個である。回廊部に含まれるセル数の確認と同様に、ダイヤモンド部に含まれるセル数も確認することができる。
図6は本発明の回廊部に含まれる網目形状を形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値Uの求め方を説明する概略図である。図6では一つのセルにおける投影長さの求め方を示しており、センサー部が伸びるx方向に直交するy方向において、セルの投影長さとはセル輪郭線上でy方向において最も離れた2点間のy方向長さのことを言い、このセルのy方向投影長さとは図中uで示す長さのことである。上記の方法で数えた回廊部に含まれる全てのセルのy方向投影長さuを平均した値がUとなる。回廊部に含まれるセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値Uと同様に、センサー部その他の部分であるダイヤモンド部に含まれるセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値Vも求めることができる。
本発明では、UがVの0.75倍より大きく0.95倍未満の範囲にあることによって、液晶ディスプレイに重ねてもモアレが発生せず、センサー部の静電破壊耐性が改良された光透過性導電材料が得られる。すなわち本発明においては、センサー部の最も幅が狭い部分における、網目形状を形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をU、センサー部のその他の部分における、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をVとしたときに、0.75V<U<0.95Vの関係を満たす。更には、0.80V<U<0.90Vの関係にあることが好ましい。UがVの0.95倍以上の場合にはESD耐性が十分に確保できず、また、0.75倍以下の場合には、回廊部とその他の部分の光透過率が異なるため、視認性の観点から好ましくない。
次に、本発明においてセンサー部及びダミー部を構成する不規則な網目形状を有する金属細線パターンについて説明する。不規則な図形としては、例えばボロノイ図形やドロネー図形、ペンローズ・タイル図形などに代表される不規則幾何学形状によって得られた図形を例示することができるが、本発明では母点に対して設けられたボロノイ辺からなる網目形状(以下、ボロノイ図形と記載)が好ましく用いられる。ボロノイ図形を用いることで、視認性に優れたタッチパネルを構成することが可能な光透過性導電材料を得ることができる。ボロノイ図形とは、情報処理などの様々な分野で応用されている公知の図形である。
図7はボロノイ図形を説明するための図である。図7の(7−a)において、平面70上に複数の母点711が配置されている時、一つの任意の母点711に最も近い領域71(ボロノイ領域と呼ぶ)と、他の母点に最も近い領域71とを境界線72で区切ることで、平面70を分割した場合に、各領域71の境界線72をボロノイ辺と呼ぶ。ボロノイ辺は任意の母点と近接する母点とを結んだ線分の垂直二等分線の一部になる。ボロノイ辺を集めてできる図形をボロノイ図形と呼ぶ。
母点を配置する方法について、図7の(7−b)を用いて説明する。本発明においては、平面70を多角形で区切り、その区切りの中にランダムに母点711を配置する方法が好ましく用いられる。平面70を区切る方法としては、単一形状あるいは2種以上の形状の複数の多角形(以降、原多角形と称する)によって平面70を平面充填し、原多角形の重心と原多角形の各頂点を結んだ直線あるいは延長線上の、重心から原多角形の各頂点の距離の任意の割合の位置を結び拡大/縮小多角形を作成し、この拡大/縮小多角形にて平面70を区切る方法が用いられる。このようにして平面70を区切った後、拡大/縮小多角形の中にランダムに、母点を1つ配置する。図7の(7−b)においては、正方形である原多角形73により平面70を平面充填し、次にその原多角形の重心74と原多角形の各頂点を結んだ直線の、重心74から原多角形の各頂点までの80%の位置を結んでできる縮小多角形75を作成し、最後に縮小多角形75の中に母点711をランダムに各々1つ配置している。
本発明においては「砂目」を予防するために(7−b)の様に単一の形状及び大きさの原多角形73で平面充填することが好ましい。尚、「砂目」とはランダム図形の中に、特異的に図形の密度の高い部分と低い部分が現れる現象である。また、前記の原多角形の重心と原多角形の各頂点を結んだ直線あるいは延長線上の、重心から原多角形の各頂点までの位置の割合は、10〜300%の範囲が好ましい。300%を超えると砂目現象が現れる場合があり、10%未満では、ボロノイ図形に高い規則性が残り、液晶ディスプレイと重ねた時にモアレが生じる場合がある。
原多角形の形状は正方形、長方形、菱形などの四角形、三角形、六角形が好ましく、中でも砂目現象を予防する観点から四角形が好ましく、更に好ましい形状は、長辺と短辺の長さの比が1:0.7〜1:1の範囲内の長方形である。原多角形の一辺の長さは好ましくは100〜2000μm、より好ましくは120〜800μmである。原多角形の大きさを変化させ原多角形の配置密度を変えることにより母点の配置密度が変わるため、それらから作成されるボロノイ図形のボロノイ片の密度、すなわちボロノイ図形を構成するセルの平均的な大きさも変えることができる。尚、本発明においてボロノイ辺は直線であることが最も好ましいが、曲線、波線、ジグザグ線などを用いることもできる。なお、センサー部21とダミー部22が有する金属パターンの線幅は、導電性と光透過性を両立する観点から1〜20μmであることが好ましく、より好ましくは2〜7μmである。
本発明における不規則な網目形状として、上記した方法で得られたボロノイ図形を、任意の方向に拡大もしくは縮小して得られる図形を用いることも好ましい。図8は本発明におけるボロノイ図形の変形例を説明するための概略図である。図8中、(8−a)は拡大もしくは縮小する前のボロノイ図形を図示したものである。この(8−a)におけるボロノイ図形をx方向に4倍拡大し、y方向は変化させなかった時の図形を図示したものが図8の(8−b)になる。(8−a)におけるボロノイ辺81は(8−b)の辺82に、(8−a)における母点811は(8−b)の点812(ボロノイ図形におけるボロノイ辺と母点の位置関係にはない)に相当する。なお、図7及び図8において説明のため母点や点を表示しているが、実際の金属細線においては母点や点は存在しない。
このように本発明では、ボロノイ図形作成時の原多角形の配置密度を回廊部とダイヤモンド部とで異なるよう適宜調整したり、回廊部とダイヤモンド部とでボロノイ図形に異なる変形を施すことなどにより、上述した0.75V<U<0.95Vの関係を満たす光透過性導電材料を得ることができる。
先の図2の説明において述べたように、センサー部とダミー部の間には電気的な接続はない。仮の輪郭線aに沿った位置に断線部を設けることにより、ダミー部22が形成される。さらに、仮の輪郭線aに沿った位置に加え、ダミー部内の位置に複数の断線部を設けてもよい。断線部分の金属細線が途切れている長さは3〜100μmであることが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。
本発明においてセンサー部21とダミー部22は網目形状の金属パターンにより形成される。かかる金属としては金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、及びこれらの複合材からなることが好ましい。また周辺配線部23及び端子部24もセンサー部21やダミー部22と同じ組成の金属により形成される金属パターンとすることは、生産効率の観点から好ましい。これら金属パターンを形成する方法としては、直接現像法や銀塩拡散転写法などの銀塩感光材料を用いる方法、同方法を用い更に得られた銀画像に無電解めっきや電解めっきを施す方法、スクリーン印刷法を用いて銀ペースト、銅ペーストなどの導電性インキを印刷する方法、銀インクや銅インクなどの導電性インクをインクジェット法で印刷する方法、あるいは蒸着やスパッタなどで導電性層を形成し、その上にレジスト膜を形成し、露光、現像、エッチング、レジスト層除去することで得る方法、銅箔などの金属箔を貼り、更にその上にレジスト膜を形成し、露光、現像、エッチング、レジスト層除去することで得る方法など、公知の方法を用いることができる。中でも製造される金属パターンの厚みが薄くでき、更に極微細な金属パターンも容易に形成できる銀塩拡散転写法を用いることが好ましい。
上記した手法により作製された金属パターンの厚みは、厚すぎると後工程(例えば他部材との貼合等)が困難になる場合があり、また薄すぎるとタッチパネルとして必要な導電性を確保し難くなる。よって、その厚みは好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜1μmである。
本発明の光透過性導電材料において、センサー部21とダミー部22の全光線透過率は好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、更には88.5%以上であることが特に好ましい。また、センサー部21とダミー部22の全光線透過率は、その差が0.5%以内であることが好ましく、より好ましくは0.1%以内であり、更には同じであることが特に好ましい。センサー部21とダミー部22のヘイズ値は2以下が好ましい。更にセンサー部11とダミー部12の色相を表すb値は2以下が好ましく、1以下がより好ましい。
本発明の光透過性導電材料が有する光透過性支持体としては、ガラスやあるいはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等などの公知の光透過性を有する支持体を用いることが好ましい。ここで光透過性とは全光線透過率が60%以上であることを意味し、全光線透過率は80%以上であることがより好ましい。光透過性支持体の厚みは50μm〜5mmであることが好ましい。また光透過性支持体には指紋防汚層、ハードコート層、反射防止層、防眩層などの公知の層を付与することもできる。
本発明において、図1の様に上方電極層1の光透過性支持体側と下方電極層2の電極層を有する側の面を光学粘着テープ(OCA)で貼合する場合、あるいは電極層同士を対向させた構成(絶縁層としてOCAが配置された構成)とする場合に使用されるOCAの粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤など公知のもので、接着後に光透過性である樹脂組成物を好ましく用いることができる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<光透過性導電材料1>:比較例
光透過性支持体として、厚み100μm、全光線透過率92%のポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
次に下記処方に従い、物理現像核層塗液を作製し、上記光透過性支持体上に塗布、乾燥して物理現像核層を設けた。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核層塗液の調製>銀塩感光材料の1mあたりの量
前記硫化パラジウムゾル(固形分として) 0.4mg
2質量%グリオキサール水溶液 200mg
界面活性剤(S−1) 4mg
デナコール(登録商標)EX−830 25mg
(ナガセケムテックス(株)製ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)
10質量%エポミン(登録商標)HM−2000水溶液 500mg
((株)日本触媒製ポリエチレンイミン;平均分子量30,000)
続いて、光透過性支持体に近い方から順に下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、及び保護層を上記物理現像核液層の上に塗布、乾燥して、銀塩感光材料を得た。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成>銀塩感光材料の1mあたりの量
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
染料1 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成>銀塩感光材料の1mあたりの量
ゼラチン 0.5g
ハロゲン化銀乳剤 3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<保護層組成>銀塩感光材料の1mあたりの量
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
このようにして得た銀塩感光材料に、図2のパターンの画像を有する透過原稿を密着し、水銀灯を光源とする密着プリンターで400nm以下の光をカットする樹脂フィルターを介して露光した。なお透過原稿におけるセンサー部21の周期Pは6.0mm、ダイヤモンドパターンの絞り部分の周期Qは6.0mmである。
図2のパターンの画像を有する透過原稿において、センサー部21並びにダミー部22が有するパターンは、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=1.01V)を、図2中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した。ボロノイ図形の線幅は5μmである。センサー部分とダミー部分との境界には幅20μmの断線部を設けた。
その後、下記拡散転写現像液中に20℃で60秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、及び保護層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理して、上方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料1を得た。以下に示す他の光透過性導電材料も含め、得られた光透過性導電材料が有する光透過性導電層の金属銀画像は、用いた透過原稿が有する画像パターンと同じ形状、同じ線幅であった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000mlに、pH=12.2に調整した。
<光透過性導電材料2>:本発明
図2のパターンの画像を有する透過原稿において、センサー部21並びにダミー部22が有するパターンは、図5に示したボロノイ図形の作成時の原多角形の配置密度を回廊部とダイヤモンド部とで異なるよう調整して作成したボロノイ図形(U=0.93V)を用い、図2中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した以外は光透過性導電材料1と同様にして、上方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料2を得た。
<光透過性導電材料3>:本発明
図2のパターンの画像を有する透過原稿において、センサー部21並びにダミー部22が有するパターンは、図5に示したボロノイ図形の作成時の原多角形の配置密度を回廊部とダイヤモンド部とで異なるよう調整して作成したボロノイ図形(U=0.88V)を用い、図2中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した以外は光透過性導電材料1と同様にして、上方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料3を得た。
<光透過性導電材料4>:本発明
図2のパターンの画像を有する透過原稿において、センサー部21並びにダミー部22が有するパターンは、図5に示したボロノイ図形の作成時の原多角形の配置密度を回廊部とダイヤモンド部とで異なるよう調整して作成したボロノイ図形(U=0.84V)を用い、図2中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した以外は光透過性導電材料1と同様にして、上方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料4を得た。
<光透過性導電材料5>:本発明
図2のパターンの画像を有する透過原稿において、センサー部21並びにダミー部22が有するパターンは、図5に示したボロノイ図形の作成時の原多角形の配置密度を回廊部とダイヤモンド部とで異なるよう調整して作成したボロノイ図形(U=0.78V)を用い、図2中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した以外は光透過性導電材料1と同様にして、上方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料5を得た。
<光透過性導電材料6>:比較例
図2のパターンの画像を有する透過原稿において、センサー部21並びにダミー部22が有するパターンは、図5に示したボロノイ図形の作成時の原多角形の配置密度を回廊部とダイヤモンド部とで異なるよう調整して作成したボロノイ図形(U=0.73V)を用い、図2中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した以外は光透過性導電材料1と同様にして、上方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料6を得た。
<光透過性導電材料7>:比較例
透過原稿のパターンを図2から図3に変更し、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=1.01V)のx方向とy方向を入れ換え、図3中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した透過原稿を使用した以外は光透過性導電材料1と同様にして、下方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料7を得た。
<光透過性導電材料8>:本発明
透過原稿のパターンを図2から図3に変更し、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=0.93V)のx方向とy方向を入れ換え、図3中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した透過原稿を使用した以外は光透過性導電材料1と同様にして、下方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料8を得た。
<光透過性導電材料9>:本発明
透過原稿のパターンを図2から図3に変更し、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=0.88V)のx方向とy方向を入れ換え、図3中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した透過原稿を使用した以外は光透過性導電材料1と同様にして、下方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料9を得た。
<光透過性導電材料10>:本発明
透過原稿のパターンを図2から図3に変更し、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=0.84V)のx方向とy方向を入れ換え、図3中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した透過原稿を使用した以外は光透過性導電材料1と同様にして、下方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料10を得た。
<光透過性導電材料11>:本発明
透過原稿のパターンを図2から図3に変更し、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=0.78V)のx方向とy方向を入れ換え、図3中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した透過原稿を使用した以外は光透過性導電材料1と同様にして、下方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料11を得た。
<光透過性導電材料12>:比較例
透過原稿のパターンを図2から図3に変更し、図5に示したボロノイ図形(図5中、「x方向はLの幅の部分」×「y方向全幅」の範囲にある画像パターン。U=0.73V)のx方向とy方向を入れ換え、図3中x方向に周期Q、y方向に周期Pで繰り返し貼り付けることにより作成した透過原稿を使用した以外は光透過性導電材料1と同様にして、下方電極層として金属銀画像を有する光透過性導電材料12を得た。
得られた光透過性導電材料1〜6について、以下の手順に従ってESD耐性の評価を行った。まず、テスターを用いて各々の光透過性導電材料の10本のセンサー部両端の抵抗値を確認した。次に、銅板の上に光透過性導電材料を、金属銀画像を有する側の面が、銅板と接触しない向きに重ね、更に金属銀画像面の上に厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを置き、23℃50%雰囲気下で1日シーズニングした後、静電破壊試験器(EM TEST社製DITO ESD Simulator、以下DITOと称す。)を用いて静電破壊テストを行った。静電破壊テストを行うにあたり、先端チップはDM1チップを用いた。そして、DITOのアース線を銅板に取り付け、DITOの先端チップ部分を100μmPETフィルムの上、かつ各センサー部の伸びる方向中央部になるように接触させて、電圧10kVで各センサー部につき1回ずつ静電放射を行った。放射後、PETフィルムを剥がし、10本のセンサー部両端の抵抗値を確認して静電破壊テスト前の抵抗値と比較し、10本のセンサー部の全ての抵抗値上昇が5%未満のものを○、抵抗値上昇が5%以上のセンサー部が1本のものを△、抵抗値上昇が5%以上のセンサー部が2本以上あるものを×とした。結果を表1に示す。
<タッチパネルの作製>
得られた光透過性導電材料1〜12と厚さ2mm化学強化ガラス板を、各々の光透過性導電材料の金属銀画像面をガラス板側へ向け、光学粘着テープ(MHN−FWD100 日栄化工社製、以下単にOCAと略)を用い、四隅のアライメントマーク(+印)が一致するようにして、貼合順がガラス板/OCA/光透過性導電材料1〜6/OCA/光透過性導電材料7〜12となるよう(光透過性導電材料はそれぞれ、1と7、2と8、3と9、4と10、5と11、6と12の組み合わせ)貼合し、タッチパネル1〜6を作製した。
得られたタッチパネルを全面白画像表示したAOC社製I2267FWH 21.5型ワイド液晶モニタの上に載せ、モアレや砂目、画像の不均一感などの画像ムラがはっきり出ているものを×、よく見ればわかるものを△、全くわからないものを○とした。結果を表2に示す。
以上の結果から、本発明によって、液晶ディスプレイに重ねてもモアレなどの画像ムラが発生せず視認性に優れ、センサー部の静電破壊耐性が改良された光透過性導電材料が得られることがわかる。
1 上方電極層
2 下方電極層
3、4 光透過性支持体
21、31 センサー部
22、32 ダミー部
23、33 周辺配線部
24、34 端子部
41 回廊部
51 枠
a、b 仮の輪郭線

Claims (2)

  1. 光透過性支持体上に、端子部と電気的に接続し、一方向に伸びた形状のセンサー部を有する光透過性導電層を有し、センサー部は不規則な網目形状を有する金属細線パターンからなり、センサー部が伸びる方向に直交する方向におけるセンサー部の幅が一定ではなく、センサー部の最も幅が狭い部分において、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をU、センサー部のその他の部分において、網目形状が形成するセルのセンサー部が伸びる方向に直交する方向における投影長さの平均値をVとしたときに、
    0.75V<U<0.95V
    の関係を満たすことを特徴とする光透過性導電材料。
  2. 不規則な網目形状がボロノイ図形及び/またはボロノイ図形を変形して得られた図形である請求項1に記載の光透過性導電材料。
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