JP2019105449A - 位置検出装置、及び位置検出システム - Google Patents

位置検出装置、及び位置検出システム Download PDF

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石川 博康
Hiroyasu Ishikawa
博康 石川
祐貴 斉藤
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祐貴 斉藤
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Abstract

【課題】誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる位置検出装置を提供すること。【解決手段】位置検出装置は、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出する位置検出装置であって、1つ以上の飛行体が受信した電波のドップラーシフトに応じて電波の発信源の位置の候補であって当該演算手法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した複数の位置候補に基づいて、当該初期値を特定する。【選択図】図3

Description

この発明は、位置検出装置、及び位置検出システムに関する。
多機能携帯電話端末(スマートフォン)等の電波を発信可能な情報処理装置から発信された電波をドローン等の飛行体によって受信し、受信した電波の発信源の位置を検出する技術の研究や開発が行われている。
これに関し、最小二乗法を用いて電波の発信源の位置を検出する方法が知られている(特許文献1参照)。
石川博康、大貫紘季、「無人航空機を用いた位置検出法における測位精度の特性評価」、一般社団法人 電子情報通信学会、電子情報通信学会技術研究報告、Vol.116、No.183、2016年8月11日発行
ここで、最小二乗法により位置を検出する方法では、位置を検出する対象である位置検出対象の位置の初期値に基づいて、現在の位置検出対象の位置が検出される。このため、当該初期値が不明である場合、当該方法では、例えば、地球上においてランダムに選択された位置や、位置検出対象が属する国においてランダムに選択された位置を、当該初期値として用いることがある。しかしながら、このようにして選択された当該初期値では、当該方法は、現在の位置検出対象の位置を検出できない場合がある。これは、例えば、最小二乗法に基づく数値計算において計算が収束しない、誤った位置を現在の位置検出対象の位置として誤検出してしまう等の理由による。また、このようにして選択された当該初期値では、当該方法は、現在の位置検出対象の位置を特定できたとしても、特定に至るまでに要する時間が長くなってしまう場合があった。すなわち、当該初期値が不明である場合、従来の最小二乗法により位置を検出する方法では、現在の位置検出対象の位置を検出することが困難な場合があった。このような問題は、誤差の最小化を図る演算手法によって現在の位置検出対象の位置を検出する方法においても同様に存在する。
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる位置検出装置、及び位置検出システムを提供する。
本発明の一態様は、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出する位置検出装置であって、1つ以上の飛行体が前記電波を受信する受信位置であって互いに異なる複数の前記受信位置において受信した前記電波のドップラーシフトに応じて前記電波の発信源の位置の候補であって前記演算手法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した前記複数の前記位置候補に基づいて、前記初期値を特定する、位置検出装置である。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記演算手法は、最小二乗法である、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記ドップラーシフトのそれぞれに応じた双曲線又は双曲面に基づいて、複数の前記位置候補を検出する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記受信位置毎に、前記受信位置において前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトと、前記受信位置と、前記受信位置における前記飛行体の速度とに基づいて、当該ドップラーシフトに応じた前記双曲線又は前記双曲面を算出する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記飛行体は、1つであり、1つの前記飛行体は、互いに異なる前記受信位置のそれぞれにおいて、前記電波を受信し、前記受信位置毎に前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補を検出する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記飛行体は、2つ以上であり、2つ以上の前記飛行体のそれぞれは、互いに異なる前記受信位置において前記電波を受信し、前記飛行体毎に前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補を検出する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記ドップラーシフトの正負に基づいて、複数の前記位置候補の中から前記初期値を特定する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記複数の前記受信位置には、第1受信位置と、第2受信位置と、第3受信位置とが含まれており、前記第1受信位置と前記第2受信位置とのそれぞれにおいて前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補のそれぞれを第1位置候補として検出し、前記第1受信位置又は前記第2受信位置のいずれかと前記第3受信位置とのそれぞれにおいて前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補を第2位置候補として検出し、検出した前記複数の前記第1位置候補の中から、前記複数の前記第2位置候補のうちのいずれかと一致している前記第1位置候補を前記初期値として特定する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記複数の前記位置候補のそれぞれについて、前記位置候補に基づく前記演算手法による位置の検出を行い、当該検出の結果を用いて、前記初期値を特定する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、特定した前記初期値に基づく前記演算手法によって前記発信源の位置を検出する、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記飛行体には、ドローンが含まれる、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記飛行体には、人工衛星が含まれる、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、位置検出装置において、前記電波は、無変調連続波である、構成が用いられてもよい。
また、本発明の他の態様は、1つ以上の飛行体と、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出する位置検出装置であって、前記飛行体が前記電波を受信する受信位置であって互いに異なる複数の前記受信位置において受信した前記電波のドップラーシフトに応じて前記電波の発信源の位置の候補であって前記演算手法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した前記複数の前記位置候補に基づいて、前記初期値を特定する前記位置検出装置と、を備える位置検出システムである。
本発明によれば、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる位置検出装置、及び位置検出システムを提供することができる。
本実施形態における位置検出システム1の構成の一例を示す図である。 位置検出装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。 位置検出装置30の機能構成の一例を示す図である。 位置検出装置30が対象電波の発信源の位置を検出する処理の流れの一例を示す図である。 第1二次曲線と第2二次曲線との交点が6本の直線の交点として表された場合における第1二次曲線と第2二次曲線と6本の直線との位置関係の一例を示すイメージ図である。 第1の解の絞り込み処理の概念を説明するためのイメージ図である。図6に示した軌道SO1は、第1周回軌道の一例を示す。位置CP1は、軌道SO1の中心の位置の一例を示す。
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<位置検出システムの概要>
まず、本実施形態に係る位置検出システム1の概要について説明する。
位置検出システム1は、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出するシステムである。当該演算手法には、例えば、最小二乗法、ニュートン法、逐次推定法、等が含まれる。以下では、一例として、当該演算手法が、最小二乗法である場合について説明する。
ここで、最小二乗法により位置を検出する方法では、位置を検出する対象である位置検出対象(本実施形態では、電波の発信源)の位置の初期値に基づいて、現在の位置検出対象の位置が検出される。このため、当該初期値が不明である場合、当該方法では、例えば、地球上においてランダムに選択された位置や、位置検出対象が属する国においてランダムに選択された位置を、当該初期値として用いることがある。しかしながら、このようにして選択された当該初期値では、当該方法は、現在の位置検出対象の位置を検出できない場合がある。これは、例えば、最小二乗法に基づく数値計算において計算が収束しない、誤った位置を現在の位置検出対象の位置として検出する、等の理由による。また、このようにして選択された当該初期値では、当該方法は、現在の位置検出対象の位置を特定できたとしても、特定に至るまでに要する時間が長くなってしまう場合があった。すなわち、当該初期値が不明である場合、従来の最小二乗法により位置を検出する方法では、現在の位置検出対象の位置を検出することが困難な場合があった。
そこで、位置検出システム1は、1つ以上の飛行体が電波を受信する受信位置であって互いに異なる複数の受信位置において受信した電波のドップラーシフトに応じて電波の発信源の位置の候補であって最小二乗法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した複数の位置候補に基づいて、当該初期値を特定する。これにより、位置検出システム1は、最小二乗法における初期値が不明な場合であっても、最小二乗法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。また、位置検出システム1は、ランダムな位置を当該初期値として用いる場合と比較して、最小二乗法によって電波の発信源の位置を検出するのに要する時間を短縮することができる。
このような位置検出システム1は、例えば、災害時における要救助者の位置の検出等に適用されることによって活躍することが予想される。何故なら、災害時における要救助者の位置は、不特定である。また、災害時における要救助者の位置の検出に要する時間は、短い方が望ましいからである。
以下では、位置検出システム1の構成と、位置検出システム1が電波の発信源の位置を検出する処理とのそれぞれについて詳しく説明する。
<位置検出システムの構成>
以下、図1を参照し、位置検出システム1の構成について説明する。図1は、本実施形態における位置検出システム1の構成の一例を示す図である。位置検出システム1は、情報処理端末10と、飛行体20と、位置検出装置30を備える。なお、位置検出システム1は、情報処理端末10と、飛行体20とのうちのいずれか一方又は両方を備えない構成であってもよい。また、以下では、図1に示した通り、一例として、位置検出システム1が、1つの飛行体20を備える場合について説明する。なお、位置検出システム1は、2つ以上の飛行体20を備える構成であってもよい。
情報処理端末10は、前述の電波の発信源の一例である。情報処理端末10は、例えば、多機能携帯電話端末(スマートフォン)、携帯電話端末、ノートPC(Personal Computer)、タブレットPC、PDA(Personal Digital Assistant)、電子書籍リーダー等の通信機能を有する情報処理端末である。図1に示した例では、情報処理端末10は、端末所持者Hによって所持されている。端末所持者Hは、地面に対して(又は飛行体20に対して相対的に)動いていてもよく、地面に対して(又は飛行体20に対して相対的に)静止していてもよい。なお、端末所持者Hは、位置検出の精度が高くなるため、地面に対してほぼ静止していることが望ましい。
情報処理端末10は、端末所持者Hからの操作に応じて、情報処理端末10が電波を発信可能な領域である対象領域に対して、予め決められた種類の電波である対象電波を発信する。対象電波は、例えば、予め決められた周期、周波数、振幅、波長等の波を特徴付けるパラメーターによって表される無変調連続波である。なお、対象電波は、無変調連続波に代えて、他の如何なる電波であってもよい。ただし、無変調連続波は、発振器を備えた端末であれば如何なる端末からでも送信可能であり、端末における電力消費量が他の電波と比べて低く、端末と電波を受信する装置との間が障害物に遮られたとしても受信されやすいため、望ましい。
飛行体20は、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)であり、例えば、ドローンである。なお、飛行体20は、ドローンに代えて、他のUAVであってもよく、人工衛星であってもよい。ただし、飛行体20の移動に応じた変化率であって情報処理端末10と飛行体20との間の距離の変化率は、大きい方が望ましい。このため、飛行体20は、人工衛星よりもドローンである方が望ましい。
飛行体20は、無線通信によって位置検出装置30と互いに通信可能に接続されている。また、飛行体20は、電波を受信する図示しないアンテナを備える。飛行体20は、アンテナによって対象電波が受信される対象領域を探しながら、予め決められた経路を飛行(移動)する。対象領域内に飛行体20が入った場合、飛行体20は、対象電波を受信する。対象領域内において対象電波を受信した場合、飛行体20は、対象電波受信飛行を行う。対象電波受信飛行では、飛行体20は、予め決められた周期が経過する毎に、対象領域内における軌道であって複数の互いに異なる周回軌道のそれぞれを順に飛行する。そして、飛行体20は、周回軌道毎に、現在の時刻を示す時刻情報と、当該時刻において受信した対象電波を示す電波情報とのそれぞれを含む信号である対象信号を1回以上位置検出装置30に送信する。以下では、一例として、飛行体20が、周回軌道毎に、対象信号を位置検出装置30に1回送信する場合について説明する。また、以下では、一例として、飛行体20が、高度を変化させずに飛行する場合について説明する。
ここで、予め決められた周期は、例えば、30秒である。なお、予め決められた周期は、30秒より短い時間であってもよく、30秒より長い時間であってもよい。周回軌道は、例えば、円軌道、楕円軌道等である。なお、周回軌道は、これに代えて、他の形状に沿って飛行体20が周回する軌道であってもよい。また、飛行体20は、予め決められた周期が経過する毎に、互いに異なる複数の非周回軌道のそれぞれを順に飛行する構成であってもよく、予め決められた周期が経過する毎に、周回軌道と非周回軌道とのそれぞれを順に飛行する構成であってもよい。また、飛行体20は、高度を変化させながら移動(飛行)する構成であってもよい。
なお、飛行体20は、位置検出装置30による制御によって飛行する構成であってもよく、他の装置による制御によって飛行する構成であってもよく、自装置に記憶されたプログラムに基づく制御によって飛行する構成であってもよく、他の如何なる方法によって飛行する構成であってもよい。以下では、一例として、飛行体20が、図示しない飛行体制御装置によって制御される場合について説明する。
位置検出装置30は、例えば、ワークステーション、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、多機能携帯電話端末(スマートフォン)、携帯電話端末、PDA等の飛行体20と通信可能な情報処理装置である。位置検出装置30は、自動車、船舶、飛行機等の移動体に搭載されている構成であってもよく、地上において動かないように固定されている建物内に設置されている構成であってもよい。
位置検出装置30は、飛行体20を制御する図示しない飛行体制御装置から、各時刻における飛行体20の位置を示す位置情報、及び各時刻における飛行体20の速度を示す速度情報のそれぞれを取得する。そして、位置検出装置30は、取得した位置情報及び速度情報を記憶する。すなわち、位置検出装置30は、各時刻における飛行体20の位置及び速度を管理する。なお、位置検出装置30は、各時刻における飛行体20の位置及び速度を管理する他の装置から当該位置情報及び当該速度情報を取得する構成であってもよい。
また、位置検出装置30は、前述の周回軌道毎に飛行体20から送信された対象信号のそれぞれを飛行体20から受信する。
位置検出装置30は、受信した対象信号毎に、対象信号に含まれる時刻情報が示す時刻における位置情報及び速度情報を、予め記憶された飛行体20の位置情報及び速度情報の中から抽出する。また、位置検出装置30は、受信した対象信号毎に、対象信号に含まれる電波情報と、情報処理端末10が発信する種類の電波の波長であって予め決められた波長とに基づいて、当該電波情報が示す対象電波のドップラーシフトを算出する。ここで、以下では、説明の便宜上、ある対象信号に含まれる時刻情報が示す時刻における位置情報が示す位置を、受信位置と称して説明する。なお、当該ドップラーシフトは、情報処理端末10と飛行体20との間における対象電波の伝播において発生するドップラーシフトのことである。当該ドップラーシフトを算出する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよいため、説明を省略する。
位置検出装置30は、受信した対象信号毎に、抽出した位置情報及び速度情報と、算出したドップラーシフトとに基づく双曲線を算出する。双曲線の算出方法については、後述する。位置検出装置30は、受信した対象信号毎に算出した双曲線のそれぞれに基づいて、対象電波の発信源の位置の候補であって最小二乗法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出する。位置検出装置30は、検出した複数の位置候補に基づいて、当該初期値を特定する。位置検出装置30は、特定した初期値に基づく最小二乗法によって、対象電波の発信源の位置を検出する。このように、位置検出装置30は、対象電波の発信源の位置であって最小二乗法における初期値として用いる位置を特定することができる。すなわち、位置検出装置30は、最小二乗法における初期値が不明な場合であっても、最小二乗法によって対象電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
なお、位置検出装置30は、飛行体20に搭載されている構成であってもよい。この場合、位置検出装置30は、対象電波の発信源の位置を検出した後、検出した結果を示す情報や、対象電波の発信源の位置を検出する過程において算出した各種の情報等を、他の装置(例えば、基地局装置、制御装置等)に送信する。
本実施形態のように、位置検出システム1が1つの飛行体20を備える場合、位置検出システム1は、複数の飛行体20を用意するコストを低減することができるとともに、単純な制御方法によって飛行体20を制御することができる。
ここで、位置検出システム1が2つ以上の飛行体20を備える場合、位置検出システム1において、2つ以上の飛行体20のそれぞれは、互いに異なる受信位置において対象電波を受信する。このため、当該場合、位置検出システム1では、2つ以上の飛行体20のそれぞれは、互いに異なる受信位置において、ほぼ同じタイミングで対象電波を受信することができる。そして、当該場合、位置検出システム1では、2つ以上の飛行体20のそれぞれは、対象信号を、ほぼ同じタイミングで位置検出装置30に送信することができる。すなわち、当該場合、位置検出システム1は、位置検出システム1が1つの飛行体20を備える場合と比較して、最小二乗法によって対象電波の発信源の位置を検出するのに要する時間を、より確実に短縮することができる。
<位置検出装置のハードウェア構成>
以下、図2を参照し、位置検出装置30のハードウェア構成について説明する。図2は、位置検出装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。位置検出装置30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)31と、記憶部32と、入力受付部33と、通信部34と、表示部35を備える。これらの構成要素は、バスBを介して相互に通信可能に接続されている。また、位置検出装置30は、通信部34を介して飛行体20と通信を行う。
CPU31は、記憶部32に格納された各種プログラムを実行する。
記憶部32は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。なお、記憶部32は、位置検出装置30に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置であってもよい。記憶部32は、位置検出装置30が処理する各種の情報、各種のプログラム等を格納する。
入力受付部33は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド等の入力装置である。なお、入力受付部33は、タッチパネルとして表示部35と一体に構成されてもよい。
通信部34は、例えば、USB等のデジタル入出力ポートやイーサネット(登録商標)ポート等を含んで構成される。
表示部35は、例えば、液晶ディスプレイパネル、あるいは、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルである。
<位置検出装置の機能構成>
以下、図3を参照し、位置検出装置30の機能構成について説明する。図3は、位置検出装置30の機能構成の一例を示す図である。
位置検出装置30は、記憶部32と、入力受付部33と、通信部34と、表示部35と、制御部36を備える。
制御部36は、位置検出装置30の全体を制御する。制御部36は、表示制御部361と、通信制御部363と、検出制御部365を備える。制御部36が備えるこれらの機能部は、例えば、CPU31が、記憶部32に記憶された各種のプログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
表示制御部361は、各種の画像を生成する。表示制御部361は、生成した画像を表示部35に表示させる。例えば、表示制御部361は、ユーザーからの操作を受け付ける操作画像を生成する。そして、表示制御部361は、生成した操作画像を表示部35に表示させる。これにより、ユーザーは、操作画像を介して位置検出装置30を操作することができる。すなわち、位置検出装置30は、操作画像を介してユーザーからの操作を受け付けることができる。
通信制御部363は、飛行体20と位置検出装置30との通信を制御する。例えば、通信制御部363は、通信部34を介して飛行体20から対象信号を受信する。
検出制御部365は、通信制御部363が受信した複数の対象信号のそれぞれに含まれる時刻情報及び電波情報に基づいて、最小二乗法における初期値を特定する。検出制御部365は、特定した初期値に基づく最小二乗法によって対象電波の発信源の位置を検出する。
<位置検出装置が対象電波の発信源の位置を検出する処理>
以下、図4を参照し、位置検出装置30が対象電波の発信源の位置を検出する処理について説明する。図4は、位置検出装置30が対象電波の発信源の位置を検出する処理の流れの一例を示す図である。なお、以下では、一例として、前述の周回軌道が2つである場合、すなわち、前述の受信位置が2つである場合について説明する。また、図4に示したフローチャートでは、ステップS110の処理が行われる前のタイミングにおいて、位置検出装置30が、2つの受信位置のうちの第1受信位置において飛行体20によって受信された対象電波を示す電波情報を含む対象信号である第1対象信号と、2つの受信位置のうちの第2受信位置において飛行体20によって受信された対象電波を示す電波情報を含む対象信号である第2対象信号とのそれぞれを飛行体20から受信している場合について説明する。
検出制御部365は、飛行体20から予め受信した2つの対象信号(すなわち、第1対象信号と第2対象信号)のそれぞれについて、対象信号に含まれる電波情報が示す対象電波のドップラーシフトを算出する(ステップS110)。より具体的には、検出制御部365は、2つの対象信号のそれぞれについて、対象信号に含まれる電波情報が示す対象電波の波長と、情報処理端末10が発信する種類の電波の波長(又は周波数)であって予め決められた波長(又は周波数)とに基づいて、当該電波情報が示す対象電波のドップラーシフトを算出する。
検出制御部365は、ステップS110において算出したドップラーシフトに基づいて、前述の位置候補を検出する(ステップS120)。
ここで、ステップS120の処理について説明する。検出制御部365は、飛行体20から予め受信した2つの対象信号(すなわち、第1対象信号と第2対象信号)のそれぞれについて、対象信号に基づいて算出されたドップラーシフトに基づく双曲線を算出する。以下では、説明の便宜上、ステップS110において第1対象信号に基づいて検出制御部365により算出されたドップラーシフトを第1ドップラーシフトと称し、ステップS110において第2対象信号に基づいて検出制御部365により算出されたドップラーシフトを第2ドップラーシフトと称して説明する。すなわち、この一例では、ステップS120において、検出制御部365は、第1ドップラーシフトに基づく双曲線と、第2ドップラーシフトに基づく双曲線とのそれぞれを算出する。
より具体的には、検出制御部365は、対象信号毎に、対象信号に含まれる時刻情報が示す時刻における位置情報及び速度情報を、記憶部32に予め記憶された飛行体20の位置情報及び速度情報の中から抽出する。そして、検出制御部365は、対象信号毎に抽出した位置情報及び速度情報と、前述の第1ドップラーシフトと、第2ドップラーシフトと、以下に示した式(1)とに基づいて、第1ドップラーシフトに基づく双曲線と、第2ドップラーシフトに基づく双曲線とのそれぞれを算出する。
Figure 2019105449
上記の式(1)に示したiは、位置検出装置30が飛行体20から受信した対象信号のそれぞれを識別するラベルであり、1以上の整数である。この一例では、対象信号は、第1対象信号と第2対象信号との2つであるため、iは、1又は2である。以下では、一例として、第1対象信号をi=1によって表し、第2対象信号をi=2によって表す場合について説明する。また、以下では、説明の便宜上、iによって識別される対象信号を第i対象信号と称し、第i対象信号に含まれる電波情報が示す対象電波を第i対象電波と称して説明する。また、fdは、第i対象電波のドップラーシフトを示す。また、Vxiは、飛行体20の位置を示す三次元直交座標系のX軸方向における飛行体20の速度ベクトルであって第i対象電波を飛行体20が受信した受信位置における飛行体20の速度ベクトルである。また、Vyiは、当該三次元直交座標系のY軸方向における飛行体20の速度ベクトルであって第i対象電波を飛行体20が受信した受信位置における飛行体20の速度ベクトルである。すなわち、Vxi及びVyiは、第i対象信号に基づいて検出制御部365により抽出された速度情報である。また、Xは、当該三次元直交座標系のX軸方向における飛行体20の位置であって第i対象電波を飛行体20が受信した受信位置を示す座標である。また、Yは、当該三次元直交座標系のY軸方向における飛行体20の位置であって第i対象電波を飛行体20が受信した受信位置を示す座標である。また、Zは、当該三次元直交座標系のZ軸方向における飛行体20の位置であって第i対象電波を飛行体20が受信した受信位置を示す座標である。すなわち、(X、Y、Z)は、第i対象信号に基づいて検出制御部365により抽出された位置情報であって第i対象電波を飛行体20が受信した受信位置を示す位置情報である。また、xは、当該三次元直交座標系のX軸方向における情報処理端末10の位置を示す座標である。また、yは、当該三次元直交座標系のY軸方向における情報処理端末10の位置を示す座標である。なお、上記の式(1)は、当該三次元直交座標系のZ軸方向における情報処理端末10の位置が、当該Z軸方向における原点0と近似的に一致している場合(例えば、当該Z軸方向における情報処理端末10の位置が、地上であるXY平面とほぼ同じ位置である場合)についての式である。ここで、当該原点0は、任意の位置に設定してよい。このため、例えば、端末所持者Hが山岳地域に居ると推定されるような場合、上記の式(1)におけるZは、当該Z軸方向における情報処理端末10の位置を示す座標zを用いて(Z−z)と変形される。
ここで、上記の式(1)におけるfd、Vxi、Vyi、X、Y、Zのそれぞれが既知であるため、上記の式(1)をx及びyについて解くと、双曲線を示す式が得られる。この双曲線が、前述のドップラーシフトに基づく双曲線のことである。すなわち、検出制御部365は、第1対象信号に基づいて抽出した位置情報及び速度情報と、第1ドップラーシフトと、上記の式(1)とに基づいて、第1ドップラーシフトに基づく双曲線を算出することができる。また、検出制御部365は、第2対象信号に基づいて抽出した位置情報及び速度情報と、第2ドップラーシフトと、上記の式(1)とに基づいて、第2ドップラーシフトに基づく双曲線を算出することができる。
2つの双曲線(すなわち、第1ドップラーシフト及び第2ドップラーシフトのそれぞれに基づく双曲線)を算出した後、検出制御部365は、算出した当該2つの双曲線の交点の位置を、前述の位置候補として検出する。この際、検出制御部365は、例えば、ペンシルの手法によって、当該2つの双曲線の交点の位置を、位置候補として検出する。ペンシルの手法では、当該2つの双曲線の交点の位置の検出は、直線同士の交点の位置の検出に近似される。
より具体的には、検出制御部365は、算出した2つの双曲線(すなわち、第1ドップラーシフト及び第2ドップラーシフトのそれぞれに基づく双曲線)それぞれの式を、係数を調節することによって以下の式(2)が示す二次曲線の式に変形する。
Figure 2019105449
ここで、上記の式(2)の係数(a、b、d、g、f、h)は、検出制御部365によって算出された双曲線の式に応じて決められる(調整される)係数である。以下では、説明の便宜上、第1ドップラーシフトに基づく双曲線と、上記の式(2)とに基づく二次曲線を、第1二次曲線と称し、第2ドップラーシフトに基づく双曲線と、上記の式(2)とに基づく二次曲線を、第2二次曲線と称して説明する。検出制御部365は、このようにして算出された2つの二次曲線(すなわち、第1二次曲線と第2二次曲線)それぞれの式を、複数の直線の式の組み合わせに近似する。
具体的には、まず、2つの二次曲線のそれぞれについて、二次曲線の特性行列を導出する。以下では、説明の便宜上、第1二次曲線の特性行列をCによって示し、第2二次曲線の特性行列をCによって示す。
特性行列Cは、以下の式(3)によって表される。
Figure 2019105449
ここで、上記の式(3)の係数(a、b、d、g、f、h)は、第1二次曲線の係数であって上記の式(2)に含まれていた各係数を示す。
一方、特性行列Cは、以下の式(4)によって表される。
Figure 2019105449
ここで、上記の式(4)の係数(a、b、d、g、f、h)は、第2二次曲線の係数であって上記の式(2)に含まれていた各係数を示す。
そして、このような特性行列Cと特性行列Cの線形結合として、以下に示した式(5)によって示される行列Cが導出する。
Figure 2019105449
ここで、上記の式(5)に示したμは、定数である。この行列Cは、2本の直線の式に近似することが可能である。ただし、行列Cを2本の直線の式に近似することが可能であるための条件は、以下の式(6)に示したように、行列Cの行列式が0であるということである。
Figure 2019105449
上記の式(6)を解くと、μ、μ、μという3つの定数が得られる。すなわち、行列Cは、μに応じた2本の直線の式と、μに応じた2本の直線の式と、μに応じた2本の直線の式とのそれぞれに近似することが可能である。検出制御部365は、このようにして導出した6本の直線それぞれの交点の位置を、前述の位置候補として検出する。ここで、図5は、第1二次曲線と第2二次曲線との交点が6本の直線の交点として表された場合における第1二次曲線と第2二次曲線と6本の直線との位置関係の一例を示すイメージ図である。図5に示した二次曲線QC1は、第1二次曲線を示す。また、図5に示した二次曲線QC2は、第2二次曲線を示す。また、図5に示した直線SL1及び直線SL2はそれぞれ、定数μに応じた2本の直線を示す。また、図5に示した直線SL3及び直線SL4はそれぞれ、定数μに応じた2本の直線を示す。また、図5に示した直線SL5及び直線SL6はそれぞれ、定数μに応じた2本の直線を示す。また、図5に示した交点P1〜交点P4のそれぞれは、直線SL1〜直線SL6それぞれの交点を示す。すなわち、これら6本の直線から(すなわち、第1二次曲線及び第2二次曲線から)は、4つの交点が得られる。
このような方法により、検出制御部365は、第1二次曲線及び第2二次曲線に基づいて、4つの交点の位置を位置候補として検出する。なお、本明細書に記載したペンシルの手法の説明よりも詳しい説明については、例えば、「CAD/CAMにおける曲線曲面モデリング、穂坂衛、東京電機大学出版局、pp.60−65、1996」等に記載されている。なお、検出制御部365は、ペンシルの手法に代えて、他の方法によって2つの双曲線(すなわち、第1ドップラーシフトに基づく双曲線と第2ドップラーシフトに基づく双曲線)の交点の位置を、位置候補として検出する構成であってもよい。
ステップS120の処理が行われた後、検出制御部365は、ステップS120において検出された4つの位置候補に基づいて、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値を特定する(ステップS130)。
ここで、ステップS130の処理について説明する。検出制御部365は、例えば、以下において説明する第1の解の絞り込み処理を行う。第1の解の絞り込み処理では、検出制御部365は、2つのドップラーシフト(すなわち、第1ドップラーシフトと第2ドップラーシフト)それぞれの正負に基づいて、4つの位置候補の中から、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値を特定する処理を行う。
より具体的には、この一例では、検出制御部365は、前述の第1対象信号と、記憶部32に予め記憶された位置情報及び速度情報のそれぞれとに基づいて、第1受信位置を含む周回軌道である第1周回軌道の中心の位置と、第1受信位置とを特定する。検出制御部365は、特定したこれら2つの位置を結ぶ直線の式を、第1対象信号に含まれる時刻情報が示す時刻における飛行体20の速度ベクトルに対する法線の式である第1法線式として算出する。また、検出制御部365は、算出した第1法線式を、陰関数として表す。
また、検出制御部365は、前述の第2対象信号と、記憶部32に予め記憶された位置情報及び速度情報のそれぞれとに基づいて、第2受信位置を含む周回軌道である第2周回軌道の中心の位置と、第2受信位置とを特定する。検出制御部365は、特定したこれら2つの位置を結ぶ直線の式を、第2対象信号に含まれる時刻情報が示す時刻における飛行体20の速度ベクトルに対する法線の式である第2法線式として算出する。また、検出制御部365は、算出した第2法線式を、陰関数として表す。
検出制御部365は、算出した第1法線式に対して、4つの位置候補のそれぞれを代入し、4つの位置候補のそれぞれに応じた第1法線式の解である第1解Sを算出する。また、検出制御部365は、算出した第2法線式に対して、4つの位置候補のそれぞれを代入し、4つの位置候補のそれぞれに応じた第2法線式の解である第2解Sを算出する。検出制御部365は、4つの第1解Sの中から、第1ドップラーシフトの正負と正負が一致する第1解Sを特定する。また、検出制御部365は、4つの第2解Sの中から、第2ドップラーシフトの正負と正負が一致する第2解Sを特定する。検出制御部365は、図6に示した位置UPのように、特定した1以上の第1解Sを算出するために用いた位置候補の中から、特定した1以上の第2解Sを算出するために用いた位置候補と一致する位置候補を、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値として特定する。
ここで、図6は、第1の解の絞り込み処理の概念を説明するためのイメージ図である。図6に示した軌道SO1は、第1周回軌道の一例を示す。位置CP1は、軌道SO1の中心の位置の一例を示す。位置DP1は、第1受信位置の一例を示す。直線NL1は、第1法線式が表す法線の一例を示す。軌道SO2は、第2周回軌道の一例を示す。位置CP2は、軌道SO2の中心の位置の一例を示す。位置DP2は、第2受信位置の一例を示す。直線NL2は、第2法線式が表す法線の一例を示す。位置UPは、位置候補の一例を示す。第1法線式は、直線NL1と直線NL2との間の領域RAに含まれる位置を代入した場合、第1ドップラーシフトの正負と正負が一致する第1解Sを導出する。一方、第2法線式は、領域RAに含まれる位置を代入した場合、第2ドップラーシフトの正負と正負が一致する第2解Sを導出する。すなわち、第1の解の絞り込み処理は、4つの位置候補の中から、領域RAに含まれる位置候補を抽出する処理と換言することができる。このような第1の解の絞り込み処理によって領域RAに含まれる位置候補が1つである場合、検出制御部365は、4つの位置候補の中から、当該1つの位置候補を、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値として特定することができる。なお、検出制御部365は、領域RAに含まれる位置候補が2以上存在する場合、第1の解の絞り込み処理のみでは、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値となる位置候補を特定できない。当該場合、検出制御部365は、第1の解の絞り込み処理によって特定された位置候補であって領域RAに含まれる2以上の位置候補のそれぞれに対して、以下において説明する第2の解の絞り込み処理を行い、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値となる位置候補を特定する。以下では、第1の解の絞り込み処理によって特定された位置候補であって領域RAに含まれる2以上の位置候補のそれぞれを、絞込後位置候補と称して説明する。
ここで、第2の解の絞り込み処理について説明する。第2の解の絞り込み処理では、検出制御部365は、例えば、2つ以上の絞込後位置候補のそれぞれについて、絞込後位置候補を初期値として最小二乗法によって対象電波の発信源の位置を検出する処理を行う。そして、検出制御部365は、2つ以上の絞込後位置候補のうち、当該処理において最小二乗法の計算が収束する(又は解が得られる)絞込後位置候補を、対象電波の発信源の位置の初期値として特定する。検出制御部365は、このような第2の解の絞り込み処理により、2つ以上の絞込後位置候補の中から、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値となる絞込後位置候補を特定することができる。
また、第2の解の絞り込み処理は、2つ以上の絞込後位置候補の中から、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値となる絞込後位置候補を特定することが可能な他の処理であってもよい。例えば、第2の解の絞り込み処理として、位置検出装置30は、当該2つ以上の絞込後位置候補のそれぞれを、仮の初期値である仮初期値として以下に示した式(7)及び式(8)を解く。
Figure 2019105449
Figure 2019105449
上記の式(7)及び式(8)を解くため、位置検出装置30は、以下の式(8)に示した偏微分行列G、以下の式(9)に示した変化量であって対象電波の発信源の位置の変化量Uとのそれぞれを、以下に示した式(11)に代入することにより、当該変化量Uを算出する。
Figure 2019105449
Figure 2019105449
Figure 2019105449
そして、位置検出装置30は、2つ以上の絞込後位置候補の中から、変化量Uが最小となる絞込後位置候補を、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値となる絞込後位置候補として特定する。
また、例えば、第2の解の絞り込み処理として、位置検出装置30は、3つの受信位置のそれぞれにおいて飛行体20によって受信された対象電波を示す電波情報を位置検出装置30が予め受信している場合、当該3つの受信位置のそれぞれにおいて飛行体20によって受信された対象電波のそれぞれに基づく処理を行う構成であってもよい。以下では、一例として、当該3つの受信位置には、前述の第1受信位置と、第2受信位置と、第1受信位置及び第2受信位置のそれぞれと異なる第3受信位置との3つの受信位置が含まれる場合について説明する。また、以下では、第3受信位置において飛行体20によって受信された対象電波を示す電波情報を含む対象信号を、第3対象信号と称して説明する。具体的には、第2の解の絞り込み処理において、位置検出装置30は、第1対象信号又は第2対象信号のいずれかと、第3対象信号とに基づいて、ステップS110〜ステップS120の処理を行う。そして、位置検出装置30は、第1対象信号又は第2対象信号のいずれかと第3対象信号とに基づく4つの位置候補を算出する。位置検出装置30は、2つ以上の絞込後位置候補の中から、当該4つの位置候補のいずれかと一致する絞込後位置候補を、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値として特定する。検出制御部365は、このような第2の解の絞り込み処理により、2つ以上の絞込後位置候補の中から、対象電波の発信源の位置の初期値であって最小二乗法における初期値となる絞込後位置候補を特定することができる。ここで、絞込後位置候補は、第1位置候補の一例である。また、当該4つの位置候補は、第2位置候補の一例である。
ここで、検出制御部365は、ステップS130において、上記において説明した第2の解の絞り込み処理のいずれか一方又は両方を、第1の解の絞り込み処理として行う構成であってもよい。
ステップS130の処理が行われた後、検出制御部365は、ステップS130において特定した初期値であって最小二乗法における初期値に基づいて、最小二乗法によって対象電波の発信源の位置を検出する(ステップS140)。
次に、検出制御部365は、ステップS140において検出した位置であって対象電波の発信源の位置を示す発信源位置情報を生成する。検出制御部365は、生成した発信源位置情報を記憶部32に記憶させ(ステップS150)、処理を終了する。
なお、前述した通り、上記において説明した位置検出装置30は、一例として、複数の位置候補の中から特定の位置候補を最小二乗法における初期値として特定したが、これに代えて、上記において説明した方法と同様の方法によって、複数の位置候補の中から特定の位置候補を、誤差の最小化を図る他の演算手法における初期値として特定する構成であってもよい。
また、上記において説明した上記の式(1)におけるZが、前述の三次元直交座標系におけるZ軸方向における情報処理端末10の位置を示す座標zを用いて(Z−z)と変形される場合、位置検出装置30は、上記において説明したドップラーシフトに応じた双曲線を算出する構成に代えて、ドップラーシフトに応じた双曲面を算出する。そして、位置検出装置30は、双曲面間の交点を、前述の位置候補として算出する。
以上説明したように、本実施形態に係る位置検出装置30は、誤差の最小化を図る演算手法(この一例において、最小二乗法)によって電波(この一例において、対象電波)の発信源の位置を検出する位置検出装置30であって、1つ以上の飛行体(この一例において、飛行体20)が電波を受信する受信位置(この一例において、第1受信位置、第2受信位置、第3受信位置のそれぞれ)であって互いに異なる複数の受信位置において受信した電波のドップラーシフト(この一例において、第1ドップラーシフト、第2ドップラーシフトのそれぞれ)に応じて電波の発信源の位置の候補であって誤差の最小化を図る演算手法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した複数の位置候補に基づいて、当該初期値を特定する。これにより、位置検出装置30は、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、誤差の最小化を図る演算手法は、最小二乗法である。これにより、位置検出装置30は、最小二乗法における初期値が不明な場合であっても、最小二乗法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30は、ドップラーシフトのそれぞれに応じた双曲線又は双曲面に基づいて、複数の位置候補を検出する。これにより、位置検出装置30は、情報処理端末10と飛行体20との位置関係に応じて決まる物理量のうちのドップラーシフトに基づいて、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30は、受信位置毎に、受信位置において飛行体が受信した電波のドップラーシフトと、受信位置と、受信位置における飛行体の速度とに基づいて、当該ドップラーシフトに応じた双曲線又は双曲面を算出する。これにより、位置検出装置30は、情報処理端末10と飛行体20との位置関係に応じて決まる物理量のうちのドップラーシフトと、飛行体20の位置及び速度とに基づいて、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、飛行体は、1つである。また、1つの飛行体は、互いに異なる受信位置のそれぞれにおいて、電波を受信する。また、位置検出装置30は、受信位置毎に飛行体が受信した電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の位置候補を検出する。これにより、位置検出装置30は、複数の飛行体を用意することによってコストが増大してしまうことを抑制しながら、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、飛行体は、2つ以上である。また、2つ以上の飛行体のそれぞれは、互いに異なる受信位置において電波を受信する。また、位置検出装置30は、飛行体毎に飛行体が受信した電波のドップラーシフトに応じて複数の位置候補を検出する。これにより、位置検出装置30は、1つの飛行体のみで誤差の最小化を図る演算手法の初期値を特定する場合と比較して、当該初期値を特定するのに要する時間を短縮することができる。
また、位置検出装置30は、ドップラーシフトの正負に基づいて、複数の位置候補の中から、誤差の最小化を図る演算手法における初期値を特定する。これにより、位置検出装置30は、ドップラーシフトの正負に基づいて、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、複数の受信位置には、第1受信位置と、第2受信位置と、第3受信位置とが含まれており、第1受信位置と第2受信位置とのそれぞれにおいて飛行体が受信した電波のドップラーシフトに応じて複数の位置候補のそれぞれを第1位置候補(この一例において、絞込後位置候補)として検出し、第1受信位置又は第2受信位置のいずれかと第3受信位置とのそれぞれにおいて飛行体が受信した電波のドップラーシフトに応じて複数の位置候補を第2位置候補として検出し、検出した複数の第1位置候補の中から、複数の第2位置候補のうちのいずれかと一致している第1位置候補を、誤差の最小化を図る演算手法における初期値として特定する。これにより、位置検出装置30は、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置をより確実に精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30は、複数の位置候補のそれぞれについて、位置候補に基づく最小二乗法による位置の検出を行い、当該検出の結果を用いて、初期値を特定する。これにより、位置検出装置30は、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置をより確実に精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30は、特定した初期値であって誤差の最小化を図る演算手法における初期値に基づく誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出する。これにより、位置検出装置30は、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置をより速く精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、飛行体には、ドローンが含まれる。これにより、位置検出装置30は、ドローンを用いて、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置をより確実に精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、飛行体には、人工衛星が含まれる。これにより、位置検出装置30は、人工衛星を用いて、誤差の最小化を図る演算手法における初期値が不明な場合であっても、誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置をより確実に精度よく検出することができる。
また、位置検出装置30では、電波は、無変調連続波である。これにより、位置検出装置30は、位置を検出する対象となる端末に対して新たな部材を追加することなく、当該端末の位置を、誤差の最小化を図る演算手法によって検出することができる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
また、以上に説明した装置(例えば、情報処理端末10、飛行体20、位置検出装置30)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM:Random Access Memory)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…位置検出システム、10…情報処理端末、20…飛行体、30…位置検出装置、31…CPU、32…記憶部、33…入力受付部、34…通信部、35…表示部、36…制御部、361…表示制御部、363…通信制御部、365…検出制御部

Claims (14)

  1. 誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出する位置検出装置であって、
    1つ以上の飛行体が前記電波を受信する受信位置であって互いに異なる複数の前記受信位置において受信した前記電波のドップラーシフトに応じて前記電波の発信源の位置の候補であって前記演算手法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した前記複数の前記位置候補に基づいて、前記初期値を特定する、
    位置検出装置。
  2. 前記演算手法は、最小二乗法である、
    請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記ドップラーシフトのそれぞれに応じた双曲線又は双曲面に基づいて、複数の前記位置候補を検出する、
    請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  4. 前記受信位置毎に、前記受信位置において前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトと、前記受信位置と、前記受信位置における前記飛行体の速度とに基づいて、当該ドップラーシフトに応じた前記双曲線又は前記双曲面を算出する、
    請求項3に記載の位置検出装置。
  5. 前記飛行体は、1つであり、
    1つの前記飛行体は、互いに異なる前記受信位置のそれぞれにおいて、前記電波を受信し、
    前記受信位置毎に前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補を検出する、
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  6. 前記飛行体は、2つ以上であり、
    2つ以上の前記飛行体のそれぞれは、互いに異なる前記受信位置において前記電波を受信し、
    前記飛行体毎に前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補を検出する、
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  7. 前記ドップラーシフトの正負に基づいて、複数の前記位置候補の中から前記初期値を特定する、
    請求項1から6のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  8. 前記複数の前記受信位置には、第1受信位置と、第2受信位置と、第3受信位置とが含まれており、
    前記第1受信位置と前記第2受信位置とのそれぞれにおいて前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補のそれぞれを第1位置候補として検出し、前記第1受信位置又は前記第2受信位置のいずれかと前記第3受信位置とのそれぞれにおいて前記飛行体が受信した前記電波の前記ドップラーシフトに応じて複数の前記位置候補を第2位置候補として検出し、検出した前記複数の前記第1位置候補の中から、前記複数の前記第2位置候補のうちのいずれかと一致している前記第1位置候補を前記初期値として特定する、
    請求項1から7のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  9. 前記複数の前記位置候補のそれぞれについて、前記位置候補に基づく前記演算手法による位置の検出を行い、当該検出の結果を用いて、前記初期値を特定する、
    請求項1から7のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  10. 特定した前記初期値に基づく前記演算手法によって前記発信源の位置を検出する、
    請求項1から8のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  11. 前記飛行体には、ドローンが含まれる、
    請求項1から10のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  12. 前記飛行体には、人工衛星が含まれる、
    請求項1から11のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  13. 前記電波は、無変調連続波である、
    請求項1から12のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  14. 1つ以上の飛行体と、
    誤差の最小化を図る演算手法によって電波の発信源の位置を検出する位置検出装置であって、前記飛行体が前記電波を受信する受信位置であって互いに異なる複数の前記受信位置において受信した前記電波のドップラーシフトに応じて前記電波の発信源の位置の候補であって前記演算手法における初期値として用いる位置の候補である位置候補を複数検出し、検出した前記複数の前記位置候補に基づいて、前記初期値を特定する前記位置検出装置と、
    を備える位置検出システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2796963C1 (ru) * 2022-04-11 2023-05-29 Федеральное государственное казенное военное образовательное учреждение высшего образования "Военный учебно-научный центр Военно-воздушных сил "Военно-воздушная академия имени профессора Н.Е. Жуковского и Ю.А. Гагарина" (г. Воронеж) Министерства обороны Российской Федерации Способ определения пространственных координат источника радиоизлучения

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