JP2019100306A - engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、クランク軸を備えるエンジンに関する。 The present invention relates to an engine provided with a crankshaft.
自動車等に搭載されるエンジンには、エンジン本体を構成するシリンダブロックと、シリンダブロックに回転自在に支持されるクランク軸と、を有している。シリンダブロックの軸受部には、滑り軸受である軸受メタルが組み付けられており、軸受メタルを介してクランク軸が回転自在に支持されている(特許文献1参照)。 An engine mounted on an automobile or the like has a cylinder block constituting an engine body and a crankshaft rotatably supported by the cylinder block. A bearing metal, which is a slide bearing, is assembled to the bearing portion of the cylinder block, and a crankshaft is rotatably supported via the bearing metal (see Patent Document 1).
ところで、クランク軸には曲げ振動が発生することから、曲げ振動の発生状況によっては、クランク軸と軸受メタルとに片当たりが生じ、軸受メタルの耐久性を低下させる要因となっていた。そこで、軸受メタルにクラウニング加工と呼ばれる大きな面取り加工を施すことにより、クランク軸と軸受メタルとの片当たりを抑制することが考えられる。しかしながら、軸受メタルに大きな面取り加工を施すことは、軸受メタルの摺動面積を減少させる要因であり、クランク軸の回転抵抗を増加させる要因であった。 By the way, since a bending vibration generate | occur | produces in a crankshaft, depending on the generation | occurrence | production condition of a bending vibration, a partial contact will arise in a crankshaft and a bearing metal, and it has become a factor which reduces durability of a bearing metal. Therefore, it is conceivable to suppress the partial contact between the crankshaft and the bearing metal by subjecting the bearing metal to a large chamfering process called crowning process. However, giving a large chamfering process to the bearing metal is a factor to reduce the sliding area of the bearing metal, and is a factor to increase the rotational resistance of the crankshaft.
本発明の目的は、クランク軸の回転抵抗を下げつつ、軸受メタルの耐久性を向上させることにある。 An object of the present invention is to improve the durability of a bearing metal while reducing the rotational resistance of a crankshaft.
本発明のエンジンは、クランク軸を備えるエンジンであって、前記クランク軸のクランクジャーナルを収容するジャーナルボアが形成されるクランク支持体と、前記ジャーナルボアとこれに収容される前記クランクジャーナルとの間に設けられ、前記クランクジャーナルに対向するライニング層を備える軸受メタルと、を有し、前記ジャーナルボアは、幅方向中央部に形成される第1ボア部と、幅方向端部に形成される第2ボア部と、を備え、前記クランクジャーナルの径方向において、前記軸受メタルの前記ライニング層は、前記ジャーナルボアの前記第2ボア部に重なり、前記軸受メタルが前記第2ボア部から受ける反力は、前記軸受メタルが前記第1ボア部から受ける反力よりも小さい。 The engine according to the present invention is an engine provided with a crankshaft, and between a crank support in which a journal bore for accommodating the crank journal of the crankshaft is formed, the journal bore and the crank journal accommodated therein. And a bearing metal provided with a lining layer facing the crank journal, wherein the journal bore is formed at a widthwise end with a first bore formed at a widthwise center. And the lining layer of the bearing metal overlaps the second bore portion of the journal bore in the radial direction of the crank journal, and the reaction force received by the bearing metal from the second bore portion Is smaller than the reaction force that the bearing metal receives from the first bore portion.
本発明によれば、クランクジャーナルの径方向において、軸受メタルのライニング層はジャーナルボアの第2ボア部に重なり、かつ軸受メタルが第2ボア部から受ける反力は、軸受メタルが第1ボア部から受ける反力よりも小さい。これにより、クランク軸の回転抵抗を下げつつ、軸受メタルの耐久性を向上させることができる。 According to the present invention, in the radial direction of the crank journal, the lining layer of the bearing metal overlaps the second bore portion of the journal bore and the reaction force received by the bearing metal from the second bore portion is the bearing metal in the first bore portion It is smaller than the reaction force received from. Thereby, the durability of the bearing metal can be improved while reducing the rotational resistance of the crankshaft.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるエンジン10を示す概略図である。図1にはシリンダヘッド等を省略した状態のエンジン10が示されている。なお、図1に示されるエンジン10は、水平対向型の4気筒エンジンであるが、これに限られることはなく、他の形式のエンジンであっても良い。図1に示すように、エンジン10は、一方のシリンダバンクを構成するシリンダブロック11と、他方のシリンダバンクを構成するシリンダブロック12と、一対のシリンダブロック11,12に支持されるクランク軸13と、を有している。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail based on the drawings. FIG. 1 is a schematic view showing an
図2はシリンダブロック11,12およびクランク軸13を示したエンジン10の分解図である。図2に示すように、一方のシリンダブロック11には、2つのシリンダボア14が形成されるとともに、半円状のボア部15を備えた5つの支持壁16が形成されている。同様に、他方のシリンダブロック12には、2つのシリンダボア17が形成されるとともに、半円状のボア部18を備えた5つの支持壁19が形成されている。なお、図1に示すように、シリンダブロック11,12のシリンダボア14,17には、ピストン20が往復動自在に収容されている。
FIG. 2 is an exploded view of the
クランク軸13は、回転中心C1に設けられる5つのクランクジャーナル21と、クランクジャーナル21を連結する4つのクランクスロー22と、を備えている。また、各クランクスロー22には、回転中心C1から偏心するクランクピン23が設けられており、クランクジャーナル21とクランクピン23とを連結するクランクアーム24が設けられている。図1に示すように、互いに対向するシリンダブロック11,12のボア部15,18によってジャーナルボア25が構成されており、このジャーナルボア25には軸受メタル26を介してクランクジャーナル21が回転自在に支持されている。なお、クランクピン23には、コネクティングロッド27を介してピストン20が連結されている。
The
[クランク軸の軸受構造]
クランク軸13の軸受構造について説明する。図3は図2の矢印α方向から軸受構造を示す分解図である。また、図4(a)は図1の矢印α方向から軸受構造を示す正面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線に沿う断面図である。なお、図3および図4には、クランク軸13としてクランクジャーナル21のみが示されている。
[Crankshaft bearing structure]
The bearing structure of the
図3に示すように、シリンダブロック11の支持壁16には半円状のボア部15が形成されており、ボア部15には半円筒状の軸受メタル26が組み付けられている。また、支持壁16に対向する支持壁19には半円状のボア部18が形成されており、ボア部18には半円筒状の軸受メタル26が組み付けられている。このような支持壁16,19によってクランクジャーナル21を挟むことにより、図4(a)および(b)に示すように、クランクジャーナル21は支持壁16,19に回転自在に支持される。なお、シリンダブロック11の支持壁16と、これに対向するシリンダブロック12の支持壁19とは、支持壁16側から挿入される締結ボルト30によって締結される。
As shown in FIG. 3, a
このように、支持壁16,19によってクランク支持体31が形成されており、ボア部15,18によってジャーナルボア25が形成されている。そして、クランク支持体31に形成されるジャーナルボア25には、クランク軸13のクランクジャーナル21が収容されている。また、ジャーナルボア25とこれに収容されるクランクジャーナル21との間には、滑り軸受を構成する一対の軸受メタル26が設けられている。図3および図4(b)の拡大部分に示すように、軸受メタル26は、炭素鋼等を用いて半円筒状に形成されるバックメタル26aと、バックメタル26aの内周面に設けられる銅合金やアルミニウム合金等のライニング(ライニング層)26bと、を備えている。つまり、軸受メタル26の外周部には、ジャーナルボア25に対向するバックメタル26aが設けられており、軸受メタル26の内周部には、クランクジャーナル21に対向するライニング26bが設けられている。なお、軸受メタル26の耐焼付き性やなじみ性等を向上させるため、ライニング26bの表面に鉛合金、スズ合金、或いは樹脂等の被膜であるオーバレイを形成しても良い。
Thus, the
[ジャーナルボア構造]
図5(a)はボア部15を備えた支持壁16の一部を示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)のA−A線に沿う断面図である。また、図5(a)においては、支持壁16に形成される油穴等が省略して図示されている。なお、支持壁16に形成されるボア部15の構造について説明するが、支持壁16に対向する支持壁19のボア部18についても同様の構造を有している。
[Journal bore structure]
5 (a) is a perspective view showing a part of the
図5(a)および(b)に示すように、ボア部15は、幅方向中央部に形成されるメインボア部41と、幅方向端部に形成されるサブボア部42と、を備えている。つまり、一対の支持壁16,19に形成されるジャーナルボア25は、幅方向中央部に形成されるメインボア部(第1ボア部)41と、幅方向端部に形成されるサブボア部(第2ボア部)42と、を備えている。図5(b)に示すように、ジャーナルボア25のメインボア部41は、クランクジャーナル21の回転中心C1に平行な内周面41aを有しており、ジャーナルボア25のサブボア部42は、クランクジャーナル21の回転中心C1に対して傾斜する内周面42aを有している。つまり、ジャーナルボア25のサブボア部42には、傾斜する内周面42aつまり面取り部が形成されている。なお、ジャーナルボア25の幅方向とは、クランクジャーナル21の回転中心(中心軸)C1に平行な方向である。換言すれば、ジャーナルボア25の幅方向とは、ジャーナルボア25の周方向に直交する方向である。
As shown in FIGS. 5A and 5B, the
図6は図4(b)に示したクランクジャーナル21およびその近傍を示す拡大図である。図6に示すように、クランクジャーナル21の径方向において、軸受メタル26のライニング26bは、ジャーナルボア25のメインボア部41の全てに重なっている。また、クランクジャーナル21の径方向において、軸受メタル26のライニング26bは、ジャーナルボア25のサブボア部42に重なっている。つまり、軸受メタル26を構成するライニング26bの幅寸法W1は、ジャーナルボア25を構成するメインボア部41の幅寸法W2よりも広く設定されている。このため、軸受メタル26のライニング26bの幅方向両端部は、メインボア部41の幅方向両端に連なるサブボア部42に重なるように配置される。なお、クランクジャーナル21の径方向とは、クランクジャーナル21の回転中心(中心軸)C1に直交する方向である。
FIG. 6 is an enlarged view showing the
前述したように、クランク支持体31である支持壁16,19に形成されるジャーナルボア25は、幅方向中央部に形成されるメインボア部41と、幅方向端部に形成されるサブボア部42と、を有している。図6に示すように、ジャーナルボア25のメインボア部41は、軸受メタル26のバックメタル26aに接触する一方、ジャーナルボア25のサブボア部42は、軸受メタル26のバックメタル26aから離れている。このため、クランクジャーナル21から軸受メタル26に荷重Fcが入力された場合には、実線の矢印で示すように軸受メタル26はメインボア部41から反力f1を受ける一方、破線の矢印で示すように軸受メタル26はサブボア部42から反力f2を受けていない。すなわち、軸受メタル26がサブボア部42から受ける反力f2は、軸受メタル26がメインボア部41から受ける反力f1よりも小さい。なお、反力f2が反力f1よりも小さいとは、軸受メタル26が受ける単位面積当たりの荷重つまり単位面積当たりの力が小さいことを意味している。
As described above, the journal bore 25 formed in the
[クランク軸の曲げ振動]
エンジン運転中においては、クランク軸13に回転による遠心力やピストン20の推力等が作用することから、クランク軸13には曲げ振動が発生することになる。ここで、図7(a)および(b)は、クランク軸13に曲げ振動が発生した場合の軸受メタル26およびその近傍を示す拡大図である。クランク軸13に曲げ振動が発生した場合には、ジャーナルボア25内でクランクジャーナル21が振れることになる。つまり、図7(a)に示されるクランクジャーナル21の傾動運動(矢印a1)と、図7(b)に示されるクランクジャーナル21の傾動運動(矢印b1)とが、交互に繰り返されることになる。このように、ジャーナルボア25内でクランクジャーナル21が振れた場合には、クランクジャーナル21とライニング26bの片当たりが誘発される。
[Crankshaft bending vibration]
During operation of the engine, a centrifugal force due to rotation, a thrust of the
しかしながら、クランクジャーナル21の径方向において、軸受メタル26のライニング26bは、ジャーナルボア25のサブボア部42に重ねられている。これにより、図7(a)および(b)に矢印a2,b2で示すように、クランクジャーナル21の振れによって軸受メタル26の幅方向端部がジャーナルボア25に向けて押された場合であっても、サブボア部42に接触するまで軸受メタル26を逃がすことができるため、クランクジャーナル21とライニング26bとの過度な接触を回避することができる。つまり、クランクジャーナル21とライニング26bとの片当たりを抑制するにより、軸受メタル26の耐焼付き性や耐摩耗性等を高めることができ、軸受メタル26の耐久性を向上させることができる。
However, the lining 26 b of the bearing
しかも、ジャーナルボア25にサブボア部42を形成したので、軸受メタル26に対して片当たりを抑制するための面取り加工(クラウニング加工)を施す必要がなく、軸受メタル26のライニング26bを幅広く形成することができる。これにより、クランクジャーナル21とライニング26bとの摺動面積を確保することができ、クランクジャーナル21からライニング26bが受ける単位面積当たりの荷重を減らすことができるため、クランクジャーナル21の回転抵抗を低減することが可能である。
In addition, since the
図5(a)に示した例では、ジャーナルボア25の幅方向両端部にサブボア部42を形成し、サブボア部42の全周に渡って面取り部42aを形成しているが、これに限られることはない。ここで、図8(a)および(b)は他の例の支持壁50,51を示す斜視図である。図8(a)に示すように、支持壁50のジャーナルボア25を構成するサブボア部42として、幅方向一端部にサブボア部42を形成しても良い。また、図8(b)に示すように、支持壁51のジャーナルボア25を構成するサブボア部42に対し、面取り部42aを複数箇所に分けて形成しても良い。また、図6に示した例では、ボア部15,18の双方にメインボア部41およびサブボア部42を形成しているが、これに限られることはなく、ボア部15,18の一方だけにメインボア部41およびサブボア部42を形成しても良い。
In the example shown in FIG. 5A, the sub bores 42 are formed at both ends in the width direction of the journal bore 25 and the
[他の実施の形態]
前述の説明では、ジャーナルボア25のサブボア部42は、面取り部42aによって構成されているが、これに限られることはなく、ジャーナルボアに対して他の構造のサブボア部を構成しても良い。続いて、本発明の他の実施の形態であるエンジンが備えるジャーナルボア65のサブボア部72について説明する。以下の説明において、前述の図1〜図8に示した部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここで、図9(a)は本発明の他の実施の形態であるエンジンが備える軸受構造を示す正面図であり、図9(b)は図9(a)のA−A線に沿う断面図である。なお、図9(a)には、図4(a)と同様の部位が示されている。
Other Embodiments
Although the
図9(a)および(b)に示すように、シリンダブロック11の支持壁60には半円状のボア部61が形成されており、ボア部61には半円筒状の軸受メタル26が組み付けられている。また、支持壁60に対向する支持壁62には半円状のボア部63が形成されており、ボア部63には半円筒状の軸受メタル26が組み付けられている。このような支持壁60,62によってクランクジャーナル21を挟むことにより、クランクジャーナル21は支持壁60,62に回転自在に支持される。このように、支持壁60,62によってクランク支持体64が形成されており、ボア部61,63によってジャーナルボア65が形成されている。そして、クランク支持体64に形成されるジャーナルボア65には、クランク軸13のクランクジャーナル21が収容されている。また、ジャーナルボア65とこれに収容されるクランクジャーナル21との間には、滑り軸受を構成する一対の軸受メタル26が設けられている。
As shown in FIGS. 9A and 9B, a
[ジャーナルボア構造]
図10(a)はボア部61を備えた支持壁60の一部を示す斜視図であり、図10(b)は図10(a)のA−A線に沿う断面図である。また、図10(a)においては、支持壁60に形成される油穴等が省略して図示されている。なお、支持壁60のボア部61の構造について説明するが、支持壁60に対向する支持壁62のボア部63についても同様の構造を有している。
[Journal bore structure]
10 (a) is a perspective view showing a part of the
図10(a)および(b)に示すように、ボア部61は、幅方向中央部に形成されるメインボア部71と、幅方向端部に形成されるサブボア部72と、を備えている。つまり、一対の支持壁60,62に形成されるジャーナルボア65は、幅方向中央部に形成されるメインボア部(第1ボア部)71と、幅方向端部に形成されるサブボア部(第2ボア部)72と、を備えている。図10(b)に示すように、ジャーナルボア65のサブボア部72は、側面に凹部73を有している。なお、ジャーナルボア65のメインボア部71およびサブボア部72は、クランクジャーナル21の回転中心C1に平行な内周面74を有している。
As shown in FIGS. 10A and 10B, the
図11は図9(b)に示したクランクジャーナル21およびその近傍を示す拡大図である。図11に示すように、クランクジャーナル21の径方向において、軸受メタル26のライニング26bは、ジャーナルボア65のメインボア部71の全てに重なっている。また、クランクジャーナル21の径方向において、軸受メタル26のライニング26bは、ジャーナルボア65のサブボア部72に重なっている。つまり、軸受メタル26を構成するライニング26bの幅寸法W1は、ジャーナルボア65を構成するメインボア部71の幅寸法W2よりも広く設定されている。このため、軸受メタル26のライニング26bの幅方向両端部は、メインボア部71の幅方向両端に連なるサブボア部72に重なるように配置される。なお、クランクジャーナル21の径方向とは、クランクジャーナル21の回転中心(中心軸)C1に直交する方向である。
FIG. 11 is an enlarged view showing the
前述したように、クランク支持体64である支持壁60,62に形成されるジャーナルボア65は、幅方向中央部に形成されるメインボア部71と、幅方向端部に形成されるサブボア部72と、を有している。図11に示すように、ジャーナルボア65のサブボア部72には凹部73が形成されるため、サブボア部72の剛性はメインボア部71よりも低くなる。すなわち、サブボア部72の凹部73と内周面74との間に設けられる支持片75は、ジャーナルボア65を構成する他の部位に比べて変形し易くなっている。このため、クランクジャーナル21から軸受メタル26に荷重Fcが入力された場合には、実線の矢印で示すように軸受メタル26はメインボア部71から反力f1を受ける一方、破線の矢印で示すように軸受メタル26はサブボア部72から反力f1よりも小さな反力f2を受ける。つまり、軸受メタル26がサブボア部72から受ける反力f2は、軸受メタル26がメインボア部71から受ける反力f1よりも小さい。なお、反力f2が反力f1よりも小さいとは、軸受メタル26が受ける単位面積当たりの荷重つまり単位面積当たりの力が小さいことを意味している。
As described above, the journal bores 65 formed in the
[クランク軸の曲げ振動]
エンジン運転中においては、クランク軸13に回転による遠心力やピストン20の推力等が作用することから、クランク軸13には曲げ振動が発生することになる。ここで、図12(a)および(b)は、クランク軸13に曲げ振動が発生した場合の軸受メタル26およびその近傍を示す拡大図である。クランク軸13に曲げ振動が発生した場合には、ジャーナルボア65内でクランクジャーナル21が振れることになる。つまり、図12(a)に示されるクランクジャーナル21の傾動運動(矢印a1)と、図12(b)に示されるクランクジャーナル21の傾動運動(矢印b1)とが、交互に繰り返されることになる。このように、ジャーナルボア65内でクランクジャーナル21が振れた場合には、クランクジャーナル21とライニング26bの片当たりが誘発される。
[Crankshaft bending vibration]
During operation of the engine, a centrifugal force due to rotation, a thrust of the
しかしながら、クランクジャーナル21の径方向において、軸受メタル26のライニング26bは、ジャーナルボア65のサブボア部72に重ねられている。これにより、図12(a)および(b)に矢印a2,b2で示すように、クランクジャーナル21の振れによって軸受メタル26の幅方向端部がジャーナルボア65に向けて押された場合であっても、サブボア部72の支持片75が変形して軸受メタル26を逃がすことができるため、クランクジャーナル21とライニング26bとの過度な接触を回避することができる。つまり、クランクジャーナル21とライニング26bとの片当たりを抑制することにより、軸受メタル26の耐焼付き性や耐摩耗性等を高めることができ、軸受メタル26の耐久性を向上させることができる。
However, the lining 26 b of the bearing
しかも、ジャーナルボア65にサブボア部72を形成したので、軸受メタル26に対して片当たりを抑制するための面取り加工(クラウニング加工)を施す必要がなく、軸受メタル26のライニング26bを幅広く形成することができる。これにより、クランクジャーナル21とライニング26bとの摺動面積を確保することができ、クランクジャーナル21からライニング26bが受ける単位面積当たりの荷重を減らすことができるため、クランクジャーナル21の回転抵抗を低減することが可能である。
In addition, since the
図10(a)に示した例では、サブボア部72の側面に部分的に凹部73を形成しているが、これに限られることはない。ここで、図13は他の例の支持壁80を示す斜視図である。図13に示すように、支持壁80のジャーナルボア65を構成するサブボア部72に対し、半周に渡る凹部81を側面に形成しても良い。また、図11に示した例では、ボア部61,63の双方にメインボア部71およびサブボア部72を形成しているが、これに限られることはなく、ボア部61,63の一方だけにメインボア部71およびサブボア部72を形成しても良い。また、図11に示した例では、ジャーナルボア65の幅方向両端部にサブボア部72を形成しているが、これに限られることはなく、ジャーナルボア65の幅方向一端部だけにサブボア部72を形成しても良い。
In the example shown in FIG. 10A, the
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、エンジン10として水平対向型の4気筒エンジンを採用しているが、これに限られることはなく、シリンダ数やシリンダ配列を変更した他の形式のエンジンを採用しても良い。例えば、直列型のエンジンに本発明を適用した場合には、シリンダブロックの支持壁とこれに組み付けられるベアリングキャップとにより、クランクジャーナルが回転自在に支持される。この場合には、支持壁とベアリングャップとの一方または双方に、メインボア部およびサブボア部が形成されることになる。
It is needless to say that the present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. For example, although the horizontally opposed four-cylinder engine is adopted as the
10 エンジン
13 クランク軸
21 クランクジャーナル
25 ジャーナルボア
26 軸受メタル
26b ライニング(ライニング層)
31 クランク支持体
41 メインボア部(第1ボア部)
42 サブボア部(第2ボア部)
42a 内周面(面取り部)
64 クランク支持体
65 ジャーナルボア
71 メインボア部(第1ボア部)
72 サブボア部(第2ボア部)
f1 反力
f2 反力
10
31 crank
42 Sub bore (2nd bore)
42a Inner peripheral surface (Chamfered portion)
64 crank
72 Sub bore (2nd bore)
f1 reaction force f2 reaction force
Claims (4)
前記クランク軸のクランクジャーナルを収容するジャーナルボアが形成されるクランク支持体と、
前記ジャーナルボアとこれに収容される前記クランクジャーナルとの間に設けられ、前記クランクジャーナルに対向するライニング層を備える軸受メタルと、
を有し、
前記ジャーナルボアは、幅方向中央部に形成される第1ボア部と、幅方向端部に形成される第2ボア部と、を備え、
前記クランクジャーナルの径方向において、前記軸受メタルの前記ライニング層は、前記ジャーナルボアの前記第2ボア部に重なり、
前記軸受メタルが前記第2ボア部から受ける反力は、前記軸受メタルが前記第1ボア部から受ける反力よりも小さい、
エンジン。 An engine comprising a crankshaft,
A crank support formed with a journal bore for receiving a crank journal of the crank shaft;
A bearing metal provided between the journal bore and the crank journal received therein, the lining layer facing the crank journal;
Have
The journal bore includes a first bore portion formed in a widthwise central portion and a second bore portion formed in a widthwise end portion.
In the radial direction of the crank journal, the lining layer of the bearing metal overlaps the second bore portion of the journal bore;
The reaction force received by the bearing metal from the second bore portion is smaller than the reaction force received by the bearing metal from the first bore portion.
engine.
前記クランクジャーナルの径方向において、前記軸受メタルの前記ライニング層は、前記ジャーナルボアの前記第1ボア部の全てに重なる、
エンジン。 In the engine according to claim 1,
In the radial direction of the crank journal, the lining layer of the bearing metal overlaps all of the first bore portion of the journal bore,
engine.
前記第2ボア部は、面取り部を備える、
エンジン。 In the engine according to claim 1 or 2,
The second bore portion comprises a chamfer.
engine.
前記第2ボア部は、前記第1ボア部よりも剛性が低い、
エンジン。 In the engine according to claim 1 or 2,
The second bore portion is less rigid than the first bore portion,
engine.
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