JP2019092971A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設定値に応じて遊技性を変更できる遊技機を提供する。【解決手段】遊技条件に関する設定値を変更可能な設定変更手段を備え、遊技制御手段は、変動表示ゲームの停止結果が第1特別結果となる場合に、第1特別遊技状態を発生させ、変動表示ゲームの停止結果が第2特別結果となる場合に、第1特別遊技状態よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2特別遊技状態を発生させ、変動表示ゲームの停止結果が第2特別結果となる確率を、設定値に応じて設定する。【選択図】図104A

Description

本発明は、始動条件の成立に基づき識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを実行可
能な遊技制御手段を備え、前記変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合に、遊技
者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
従来、遊技に関する設定(設定値)を変更可能な遊技機(スロットマシーン)が存在し
ている(例えば、特許文献1)。
特開2014−104076号公報
しかしながら、従来の遊技機は、設定(設定値)に応じて各種入賞役の当選確率を異な
らせているだけで、遊技性(遊技の特性)自体を設定値に応じて変更することに関して改
善の余地があった。
本発明は、遊技機において、設定値に応じて遊技性を変更することを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、始動条件の成立に基づき識別情報を変動表示させる変動
表示ゲームを実行可能な遊技制御手段を備え、前記変動表示ゲームの停止結果が特別結果
となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、前記特
別遊技状態において、遊技球が入賞不可能な閉状態から遊技球が入賞可能な開放状態に変
換可能な変動入賞装置と、遊技条件に関する設定値を変更可能な設定変更手段と、を備え
、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームの停止結果が第1特別結果となる場合に、第
1特別遊技状態を発生させ、前記変動表示ゲームの停止結果が第2特別結果となる場合に
、前記第1特別遊技状態よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2特別遊技状態を
発生させ、前記変動表示ゲームの停止結果が前記第2特別結果となる確率を、前記設定値
に応じて設定する。
本発明の一形態によれば、遊技機において、設定値に応じて遊技性を変更できる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 一括表示装置の構成を示す図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置の遊技用マイコンのRAMの構成を示す図である。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。 遊技状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。 確率設定値変更処理の手順を示すフローチャートである。 確率設定値確認処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動表示ゲームの大当り確率と小当り確率を各設定(各設定値)に対して例示する図である。 特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動表示ゲームの大当り図柄振分(大当り内訳)を各設定に対して例示する図である。 特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 確率設定変更中における一括表示装置の表示例(その1)を示す図である。 確率設定変更中における一括表示装置の表示例(その2)を示す図である。 確率設定変更中における一括表示装置の表示例(その3)を示す図である。 確率設定変更中における一括表示装置の表示例(その4)を示す図である。 確率設定変更中における一括表示装置の表示例(その5)を示す図である。 確率設定変更中における一括表示装置の表示例(その6)を示す図である。 一括表示装置の他の構成例を示す図である。 一括表示装置の別の構成を示す図である。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 大当り系コマンド処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る停止図柄設定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るチャンス目先読み演出におけるチャンス目停止図柄態様について説明する図である。 第2実施形態に係るチャンス目停止図柄態様を選択する例を示す図である。 第2実施形態に係る画面遷移図(その1)である。 第2実施形態に係る画面遷移図(その2)である。 第3実施形態に係る遊技機の裏面図である。 第3実施形態に係る遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 第3実施形態に係る遊技盤の盤演出装置が動作したときの正面図である。 第3実施形態に係るガラス枠の枠演出装置が動作したときの正面図である。 第3実施形態に係る可動体制御処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る初期動作制御処理のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第3実施形態の比較例に係る初期動作制御処理のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第4実施形態に係る設定値受信時処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態の設定示唆演出の初期の発光態様を決定するためのテーブルである。 第4実施形態に係るファンファーレ演出設定処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態の設定示唆演出の昇格抽選色を決定するためのテーブルの一例を示す図である。 第4実施形態の変形例に係るエンディング演出設定処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るアウト球数受信時処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るRTC読込処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るカウント情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態において、大当りになった際の表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第4実施形態において、大当りになった際の表示装置の表示画面の別の一例を示す図である。 第4実施形態において、設定示唆演出の表示態様を決定するためのテーブルの一例を示す図である。 第4実施形態に係るホール・遊技者設定モード処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態において、ホール設定モードになっているときの表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第4実施形態において、遊技者設定モードになっているときの表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第4実施形態に係る客待ちデモ設定処理の手順を示すフローチャートである。 第5実施形態において、表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、保留消化領域の特図変動中保留表示が変化するときの遊技全体の画面遷移の一例である。 第5実施形態において、表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、演出表示領域にて所定の演出が発生するときの遊技全体の画面遷移の一例である。 第5実施形態において、表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、保留消化領域、又は演出表示領域にて所定の演出が発生するときの遊技全体の画面遷移の別の一例である。 第6実施形態に係るタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態に係るLEDドライバの構成を示す図である。 第6実施形態に係るキャラクタコード(文字コード)とそれに対応するキャラクタの点灯パターンを例示する図である。 第6実施形態に係るLEDドライバに送信される初期設定コマンドとラッチとの関係を示す図である。 第6実施形態に係るLEDドライバ初期設定処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態に係るLEDドライバに送信されるLEDコマンドとラッチとの関係を示す図である。 第6実施形態に係るLEDデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態の第1変形例に係るLEDドライバのカスケード接続の詳細を示す図である。 第6実施形態の第1変形例に係る状態表示装置の詳細を示す図であり、図78(A)は状態表示装置を構成し役物比率を表示する役物比率表示部の詳細を示す図であり、図78(B)は状態表示装置を構成し排出球数を表示する排出球数表示部と出玉率を表示する出玉率表示部の詳細を示す図である。 第6実施形態の第1変形例に係る役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバに送られる初期設定コマンドを示すタイミングチャートである。 第6実施形態の第1変形例に係る役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバの初期設定処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態の第1変形例に係る役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバに送られるLEDコマンドを示すタイミングチャートである。 第6実施形態の第1変形例に係るLEDデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態の第2変形例に係る遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 第6実施形態の第2変形例に係るLEDドライバのカスケード接続の詳細を示す図である。 第6実施形態の第2変形例に係る一括用ドライバ、役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバに送られる初期設定コマンドを示すタイミングチャートである。 第6実施形態の第2変形例に係る一括用ドライバ、役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバの初期設定処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態の第2変形例に係る一括用ドライバ、役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバに送られるLEDコマンドを示すタイミングチャートである。 第6実施形態の第2変形例に係るLEDデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。 第7実施形態に係る確率設定値変更処理の手順を示すフローチャートである。 第7実施形態の設定変更時における、確率設定値表示装置に送信される点灯パターンデータと、試射試験装置に送信される試射試験信号を表示した場合の模式図である。 第7実施形態の第1変形例の設定変更時における、確率設定値表示装置に送信される点灯パターンデータと、試射試験装置に送信される試射試験信号を表示した場合の模式図である。 第7実施形態の第2変形例に係る確率設定値変更処理の手順を示すフローチャートである。 第7実施形態の第2変形例の設定変更時における、確率設定値表示装置に送信される点灯パターンデータと、試射試験装置に送信される試射試験信号を表示した場合の模式図である。 第8実施形態に係る遊技制御系の構成例(その1)を示すブロック図である。 第8実施形態に係る遊技制御系の構成例(その2)を示すブロック図である。 第9実施形態に係る設定変更時の外部情報出力のタイミングの一例を示すタイミングチャート 第9実施形態に係る設定変更時の外部情報出力のタイミングの変形例を示すタイミングチャートである。 第9実施形態に係る設定確定時の外部情報出力のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第9実施形態に係る設定確認時の外部情報出力のタイミングの変形例を示すタイミングチャートである。 第9実施形態の変形例に係る設定変更時の外部情報出力のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 、第9実施形態の変形例に係る設定変更時の外部情報出力のタイミングを変えた別の一例である。 第10実施形態において、図柄番号と当該図柄番号に対応する一括表示装置の第1特図変動表示部51の点灯パターンと、確率設定値の点灯パターンと、を例示する図である。 第10実施形態に係る出玉率に関する情報を表示する状態表示装置の詳細を示す図である。 第10実施形態に係る確率設定値を示す数字を表示する状態表示装置の詳細を示す図である。 第11実施形態に係る特図変動表示ゲームの大当り確率と小当り確率を各設定(各設定値)に対して例示する図(その1)である。 第11実施形態に係る特図変動表示ゲームの大当り確率と小当り確率を各設定(各設定値)に対して例示する図(その2)である。 第11実施形態に係る大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 第11実施形態に係る大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り状態における特別変動入賞装置の開放態様(小当り開放パターン)を示す図である。 第11実施形態において、普図変動表示ゲームの当り確率を各設定(各設定値)に対して例示する図である。 第11実施形態において、客待ち中の表示装置の表示画面(客待ち画面)を例示する図である。 第11実施形態において、特図変動表示部の発光態様を示す図である。 第11実施形態に係る外部装置を示す図である。 第12実施形態に係る着脱可能なパーツが遊技機に取り付けられている様子を示す図である。 第12実施形態に係る遊技盤とパーツの構成例を概略的に示す図である。 第12実施形態に係る遊技盤とパーツの別例を示す図である。 第12実施形態に係る識別基板のパラレルシリアル変換部の構成を示す図である。 第12実施形態に係る識別基板(特にパラレルシリアル変換部)の第1変形例を示す図である。 第12実施形態に係る識別基板(特にパラレルシリアル変換部)の第2変形例を示す図である。 第12実施形態に係る識別基板の第3変形例を示す図である。 第12実施形態に係る演出制御装置のメイン処理の手順を示すフローチャートである。 第12実施形態に係るパーツ照合処理の手順を示すフローチャートである。 第12実施形態において、機種指定コマンドと機種識別情報を対応付ける参照テーブルを示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明にお
ける前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けら
れる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成さ
れている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を
覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊
技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機
能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例
えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスするこ
とができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで
、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図7参照)等にアク
セスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されてい
る。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置1
8a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材
を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内
部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設され
る。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが
設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右
角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警
報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技
者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット1
3は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13
の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付
けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留され
ている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入
力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と
、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、
遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示され
る特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例
えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結
果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには
特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変
動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作す
ることによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊
技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別
な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別
結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(
特別遊技状態)、小当り遊技状態(小当り状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ルー
プタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ
、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等が
ある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが
発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装
置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニ
ットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28
と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が
操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカード
ユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタ
ンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演
出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内
部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には
、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可
能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に
配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は
上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から
発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くな
るように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)
である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異
なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において
遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下さ
せる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置さ
れている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球
抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部
23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技
球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2Aを参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2Aは、遊
技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2Aに示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体
30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30
aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は
、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を
行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風
車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えな
がら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンター
ケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部
の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)
としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを
備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能と
なるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず
、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変
動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される
。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エ
ンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40
の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した
遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステー
ジ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、
ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞
しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部
演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40d
は、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲー
ト)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を
通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられ
ている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図
変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、セ
ンターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら
一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW
)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与
する始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には第2始動入賞口(第
2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は
、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可
動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通
変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は普通変
動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
可動部材37bは、所謂ベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所
定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して
開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入
賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御
装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確
率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技
状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前
述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、確変状態(
潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
普通変動入賞装置37の右下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド(39b)(
図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで大入賞口を開放するア
タッカ形式の開閉扉39cを有する特別変動入賞装置39が設けられている。特別変動入
賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとっ
て不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入
賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与
するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する
検出手段としてカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。また、特別変動
入賞装置39の大入賞口内や大入賞口近傍(大入賞口の周囲)には、大入賞口を照らす1
つ又は複数の大入賞口LED39d(フルカラーLED)が配設されている。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置39
の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口
の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、普通変動入賞装置3
7の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30
bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲ
ーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行す
る一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を
表示する表示部51〜60を備える(図2B参照)。
図2Bは、一括表示装置50の構成を示す図である。一括表示装置50は、7セグメン
ト型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部5
1(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器、ランプD
2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普図表示器、ランプD8、D10、D
18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示
器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。特図1保留表
示器54はランプD11、D12により構成される。特図2保留表示器55は、ランプD
13、D14により構成される。普図保留表示器56は、ランプD15、D16により構
成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時
)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD7)、
時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊
技状態表示器、ランプD17)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状
態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態
表示部、ランプD9)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置39の開閉回数)を表
示するラウンド表示部60(ランプD3−D6)が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば
、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお
、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、
複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示
器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環
点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数
のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよ
い。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10、D18の点灯消灯を
繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器5
1、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
ランプ表示装置80は、図柄(後述の第四特別図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り
返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部1、2(LED)と、各特図変動表示ゲー
ムの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部3−6(LED)を有する。なお、ランプ
表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。
ランプ表示部1、2は、変動表示として所定の点滅周期(例えば200msec(ミリ
秒))で点滅する。一括表示装置50の特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示
器53における変動表示の変動時間が遊技制御装置100で計測されるのに対して、ラン
プ表示装置80のランプ表示部1、2の変動時間は演出制御装置300(後述)で計測さ
れる。
ランプ表示部3、4(特図1保留LED1、特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯
状態、点滅状態の組合せによって、特図1保留数(第1始動記憶数)を表示する。同様に
、ランプ表示部5、6(特図2保留LED1、特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯
状態、点滅状態の組合せによって、特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。ランプ
表示部3−6は、大当り発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合
(表示装置41で後述のリーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの
詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出され
ることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置さ
れた障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲー
ト34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装
置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技
領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置
37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた
数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲート
スイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過する
と、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の
判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われて
おり当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当り
となって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲ
ート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)さ
れる。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値
が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示
ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるよ
うになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当り
を示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示する
ことで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は
消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示
器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレ
ノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例え
ば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容さ
れる。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイ
ッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、
所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特
図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各
変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記
憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分
)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報
知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置4
1の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特
図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通
変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2
変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特
図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別
図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、
表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字
、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特
別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の
順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止
させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では
、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図
変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置80のラン
プ表示部1、2において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第四特別図柄
が変動する。ランプ表示部1、2の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は
「消灯」、大当りもしくは小当りの場合は「点灯」で停止する。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなさ
れた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲーム
の結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(
特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例え
ば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド(39b)(図3参照)への
通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換され
る。すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊
技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができると
いう特典が付与される。
第1始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングで
なされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が小当り値である場合)には、特図変動表示ゲ
ームの結果として表示図柄により特定結果態様(小当り結果態様)が導出され、小当り状
態となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は小当り結果態様となる。なお、本
実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数値が使用されるが、小当り値(小当り判定値
)は、大当り値(大当り判定値)と異なる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電
によって、大入賞口が所定の短時間だけ閉状態から開状態に変換される。なお、大入賞口
の全開放時間は、小当り状態(小当り遊技状態)の方が大当り状態(特別遊技状態)より
も短いため、小当り状態では大当り状態よりも遊技者が獲得可能な遊技価値(獲得球数)
が少ない。なお、小当り状態と大当り状態では両方とも大入賞口が開放状態となるが、大
当り状態を第1特別遊技状態と呼び、小当り状態を第2特別遊技状態と呼んでもよい。
ここで、大当りと小当りとの違いについて説明する。
大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わな
い特定結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停
止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生
して特別電動役物としての特別変動入賞装置39を連続して作動させるための特定のフラ
グがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選
した場合のように上述の特定のフラグがセットされないことを意味する。なお、「条件装
置」は、上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段
であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であって
も良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置
として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書
においても同様の意味を有する用語として使用している。
具体的には、大当りの場合は、大当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置
が開放されるのに対して、小当りの場合は、小当りフラグが設定されることにより特別変
動入賞装置が開放される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよい
し同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないよ
うに設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし
、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲ
ーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されない
ようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行
されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があ
り、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行
される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しな
い場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口
スイッチ35a、カウントスイッチ(39a)には、磁気検出用のコイルを備え該コイル
に金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接
センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠
15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられ
た前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有する
マイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置10
0(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基
板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を
有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバな
どを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続す
るデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CP
U)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み
、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有
する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモ
ータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5
Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコ
ンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧
を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン11
1の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停
電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリ
セット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、
バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御
装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び
遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置
400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部43
0を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが
保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停
電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投
入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100(主基板)は、操作者の回転操作等によってオンすることに
よって遊技条件(遊技)に関する設定値を変更可能な状態にする設定キースイッチ93と
、操作者の操作に応じて遊技条件に関する設定値を変更可能な設定値変更スイッチ102
と、を備える。本実施形態では、遊技条件(遊技)に関する設定値は、大当り確率の確率
設定値であるが、大当り確率以外の他の遊技条件(小当り確率や確変突入率など)も確率
設定値に応じて変更可能である。設定キースイッチ93と設定値変更スイッチ102は、
遊技条件に関する設定(設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)を構成
する。なお、本実施形態において、設定値を確定させるための確定信号として、操作ハン
ドル24に設けられたタッチスイッチのタッチスイッチ信号を利用するが、操作可能な確
定ボタンスイッチ(操作手段、操作部)を遊技制御装置100に設けて、確定ボタンスイ
ッチからの信号を、設定値を確定させるための確定信号として利用してもよい。
設定キースイッチ93と設定値変更スイッチ102は、遊技機10内部の遊技制御装置
100上に設けられることによって、前面枠12(本体枠)が開放されなければ操作でき
ない位置(アクセスできない位置)に配置される。即ち、一般の遊技者は、設定キースイ
ッチ93と設定値変更スイッチ102にアクセスして操作することができない。なお、本
実施形態において、設定キースイッチ93と設定値変更スイッチ102は、遊技制御装置
100上に組み付けるようにして設けるが、電源装置400の電源基板上など、前面枠1
2(本体枠)が開放されなければアクセスできない位置に設けてもよい。
遊技機10の電源投入の際に、前面枠12(本体枠)が開放されて設定キースイッチ9
3がオンした状態にある場合、操作者が設定値変更スイッチ102(設定値変更ボタン)
を操作することによって、大当りの確率や確変突入率などの遊技条件に関する設定(設定
値)を変更することができる。即ち、電源投入のときに、前面枠12が開放され設定キー
スイッチ93がオンした状態が、設定(設定値)の変更が可能となる設定可変状態となる
。通常の手順では、操作者は、前面枠12を開放して設定キースイッチ93を回転操作し
てオン位置にし電源投入を行うと、設定変更中の状態に相当する設定可変状態となる。設
定可変状態は、スピーカからの音声によって報知されてもよい。なお、電源投入のときに
、ガラス枠15が開放され設定キースイッチ93がオンした状態を設定可変状態としても
よいし、前面枠12とガラス枠15の両方が開放され設定キースイッチ93がオンした状
態を設定可変状態としてもよい
本実施形態において、遊技条件に関する設定値は、6段階で規定され、設定値1(設定
1)、設定値2(設定2)、設定値3(設定3)、設定値4(設定4)、設定値5(設定
5)、設定値6(設定6)がある。設定値1が遊技者に最も不利な設定であり、設定値6
が遊技者に最も有利な設定である。設定値1、2が低設定であり、設定値3、4が中間の
設定(中間設定)であり、設定値5、6が高設定である。
設定値変更処理では、操作者によって設定値変更スイッチ102(設定値変更ボタン)
が操作される度に、設定値(設定)を設定値1→設定値2→設定値3→設定値4→設定値
5→設定値6→設定値1→設定値2→・・・のように変更して選択する。なお、設定値変
更ボタンの操作ではなく、設定キースイッチ93を所定の位置に回転操作して設定値を変
更する構成としてもよい。また、設定値は6段階に限られない。そして、選択されている
1〜6の設定値が、7セグメント型の表示器である確率設定値表示装置143等に表示さ
れる。なお、確率設定値表示装置143は、電気回路を介して設定値変更スイッチ102
の操作に直接連動して表示を変化させてよい。後述のように、一括表示装置50の変動表
示ゲーム用の第1特図変動表示部51及び/又は第2特図変動表示部52に、選択されて
いる1〜6の設定値を表示してもよい。
操作者が操作ハンドル24に触れることによってタッチスイッチ信号が遊技制御装置1
00に入力されると、選択(変更)された設定値(即ち設定)が確定してRWM(記憶手
段)内の確率設定値領域に記憶され、設定値変更処理は終了する。なお、タッチスイッチ
信号に関係なく、設定値変更後に設定キースイッチ93をオフしたり、設定可変状態にな
ってから所定時間経過すると、遊技制御装置100が設定値(即ち設定)を確定して記憶
する構成も可能である。
一方、遊技機10の電源投入後に、前面枠12(本体枠)を開放して設定キースイッチ
93を回転操作してオフ状態からオン状態にすると、設定値確認モード(設定確認状態)
になる。設定値確認モードでは、確率設定値表示装置143に表示された設定値を確認で
きる。一括表示装置50の変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51及び/又は第2特
図変動表示部52に、選択されている1〜6の設定値を表示して確認してもよい。設定値
確認モード(設定確認状態)は、スピーカからの音声によって報知されてもよい。
なお、設定値変更スイッチ102(設定値変更ボタン)はRAM初期化スイッチ(RA
Mクリアスイッチ)としても使用可能であり、電源投入(電源復旧)の際に初期化スイッ
チがオン状態であると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン11
1内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的
に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源
投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラム
のメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であ
り、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作
業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111b又はRAM11
1cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテー
ブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるは
ずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテ
ーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の
変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテー
ブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前
半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パター
ン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示
領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で
特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし
特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変
動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様(大当り態様)が導
出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出の系統として、ノーマルリーチ(
Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ
)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、大
当りの期待度(期待値)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシ
ャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。
また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(
大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図
変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)にお
ける変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ
状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数
や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り
図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示に
おける変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成
するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づい
てCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信
号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを
備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111b
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当
りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確
率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブル
の中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU11
1aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動
パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情
報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。
また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出
ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波
センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入
賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a
、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aに接続され、
これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理
の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I
/F)121が設けられている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124に供給さ
れデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F1
21の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ
37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート1
24に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッ
チの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用
の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス
枠開放検出スイッチ63、前面枠12(本体枠)等に設けられた前面枠開放検出スイッチ
64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号が入力される。なお、振動を検出する振動セ
ンサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第2入力ポート123に入力されるようにして
もよい。
また、第2入力ポート123(入力ポート3)は、設定キースイッチ93からの設定キ
ースイッチ信号と、設定値変更スイッチ102からの設定値変更スイッチ信号を取り込ん
でデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッ
チ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力される
ように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポー
ト124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポ
ート123や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビ
ジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れ
スイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に
設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号、アウト球検出スイッチか
らのアウト球検出スイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン1
11に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は
、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したと
きに出力される信号である。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波
センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御
装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。本実施形態において、
アウト球検出スイッチ(不図示)は、遊技領域に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を
検出するものである。アウト球検出スイッチ(不図示)は、アウト口30bを通過する遊
技球のみを検出してもよい。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバ
ス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチか
らの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部から
の信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技
用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部13
0の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中
継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図
示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成する
ようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123
,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によ
って出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセ
ットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊
技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃
棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッ
ファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御
装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力され
る始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さず
に中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に
供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情
報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号とし
てデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給され
る。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装
置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達
するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御され
たポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放さ
せるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させるソレノイ
ド(大入賞口ソレノイド)39bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が
設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード
端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート
135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/
オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71
に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォト
リレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理
装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装
置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミ
ットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
また、出力部130には、設定値(確率設定値)の情報を確率設定値表示装置143に
出力するための第6出力ポート141(確率設定値表示出力ポート)が設けられている。
本実施形態において、確率設定値表示装置143は、7セグメント型の表示器(LEDラ
ンプ)であるが、設定値(確率設定値)の情報を、第6出力ポート141からドライバ(
LEDドライバ)を介して確率設定値表示装置143に出力してよい。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37
cや大入賞口ソレノイド39bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出
力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表
示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ1
38b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジ
ット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137か
ら管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドラ
イバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため
、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50
のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジッ
ト線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜
くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4
ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給さ
れる。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技
制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるよ
うにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置250へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置250との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられて
いない。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力されるシリアルデータ(制
御用データ、点灯パターンデータ、キャラクタコード(文字コード)など)を受けて、状
態表示装置152を駆動するドライバ150が設けられている。本実施形態では、状態表
示装置152は、複数(4つ)の7セグメント型(点部分を含めると8セグメント型)の
表示器(LEDランプ)からなり、ドライバ150はLEDドライバであるが、これに限
られるものではない。
状態表示装置152は、遊技制御装置100(主基板)上に設けられるものであるが、
他の場所に設けられてもよい。例えば、状態表示装置152は、4桁の7セグメント型(
点部分を含めると8セグメント型)の表示器であり、役物比率や出玉率や排出球数を表示
可能である。なお、状態表示装置152は、役物比率や出玉率や排出球数を直接的に表示
するものに限られずに、排出球数、出玉率、役物比率を間接的に表示するものでもよい。
即ち、状態表示装置152は、役物比率や出玉率や排出球数に関する情報を表示できれば
よい。
ここで、排出球数は、遊技領域32から排出された遊技球の数(アウト球数とも呼ぶ)
であり、入賞口を通過した遊技球の数(入賞数)とアウト口30bを通過した遊技球の数
との合計である。排出球数は、球発射装置から遊技領域32に発射された遊技球の個数で
ある発射球数と基本的に同じになる。排出球数は、アウト球検出スイッチの信号をカウン
ト(計数)することにより取得できる。本実施形態では、入賞口には、一般入賞口35、
始動入賞口36(第1始動入賞口、始動口1)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口
、始動口2)、及び、特別変動入賞装置39(大入賞口)が含まれる。排出球数は、カウ
ントダウン表示され、(100−排出球数)が表示され、100個(所定個数)までしか
カウントされない。なお、排出球数は、「00」から「99」へとカウントアップ表示さ
れてもよい。
出玉率は、排出球数(或は発射球数)に対する賞球数の合計の比率(割合)であり、(
獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。即ち、出玉率は、排出球数100個
当りの獲得球数(賞球数の合計)となる。
なお、本実施形態では、出玉率は、排出球数が100個になる度に、排出球数が0から
100個になるまでの間の獲得球数から簡易に求められる。即ち、排出球数は、100個
(所定個数)までしかカウントされない。なお、排出球数が100個(所定個数)になる
度に、出玉率は、排出球数が1から100個に変化するまでの間の最新の出玉率へと更新
される。これにより、状態表示装置152に獲得球数(賞球数の合計)をそのまま表示す
れば、出玉率が表示されることになる。
例えば、役物比率は、所定期間(例えば、遊技機10の電源投入から現在まで)に入賞
口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中に大入賞口
に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物
比率)である。なお、役物比率は、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた
賞球数(大当り状態中と小当り状態中)の割合(=大入賞口比率)でもよいし、或は、大
入賞口及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞したことで得られた賞球数の
割合(=一般的に使用されるいわゆる役物比率(全役物比率))でもよい。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4
は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロ
セッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音
などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えてい
る。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領
域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFe
RAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段を
なすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン
311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接
続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析
し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314
への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理
などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映
像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラク
タなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデ
オRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを
送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することがで
きる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの
状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する
映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回
路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力
されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介し
て表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制
御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続さ
れている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが
入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上
スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワ
ーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成され
た音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力され
る。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信す
るインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F3
31を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数
コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号
(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5
Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するた
め、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制
御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾
装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤3
0(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41
における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体
制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置8
0が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は
、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお
、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御
回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネ
ル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演
出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入
力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出し
て主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられてい
る。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で
動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを
生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−
DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなど
を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリ
セット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FA
N45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆
動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置1
00の遊技用マイコン111のCPU111aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲ
ートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を
抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外
れを判定する。
そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表
示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結
果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の
可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。す
なわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御
実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはず
れの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の
入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲーム
の大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図
1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出
信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当
り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動
表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動
表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出
力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示
した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が
、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装
置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装
置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演
出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や
、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演
出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの
場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別
遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、
例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放さ
せ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開
放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの
条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウ
ンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技
)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合
に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲ
ームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様
を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。高確率状態(確変状態
)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態
である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示
ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動
表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。時短状
態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御
を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変
動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態と
なる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態
にして普電サポートを実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)
を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である
(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図
変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの
時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1
停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)
となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置
37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば
100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御
することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動
入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数
(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態において
は、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の
通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態
変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状
態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲ
ームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複
数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材3
7bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第
1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放
態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、そ
れぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発
生させることも可能である。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置
100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御
について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示
すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み
処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100による
メイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで
開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステ
ップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込み
を禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退
避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理
を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所
定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば
、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして
00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設
定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少な
くとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が
禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、入力ポート3(第2入力
ポート123)の状態を読み込む(A1006)。これにより、設定キースイッチ93、
設定値変更スイッチ102、ガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠開放検出スイッチ6
4(本体枠開放検出スイッチ)からの信号を読み込むことができる。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源
ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置1
00からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出
制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3
秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上が
って従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコ
マンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避する
ことができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊
技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置3
00等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象
とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる
。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のR
AM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止す
ることができる。
なお、第2入力ポート123(入力ポート3)には、設定キースイッチ93からの設定
キースイッチ信号と設定値変更スイッチ102からの設定値変更スイッチ信号が入力され
るようになっており、待機時間の開始前に第2入力ポート123の状態を読み込むことで
、設定キースイッチ93や設定値変更スイッチ102の操作を確実に検出できる。すなわ
ち、待機時間の経過後に設定キースイッチ93や設定値変更スイッチ102の状態を読み
込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ93や設定値変更スイ
ッチ102を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ93や設定
値変更スイッチ102を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状
態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行
うことで検出されるようになり、電源投入時に行った設定キースイッチ93や設定値変更
スイッチ102の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の
計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA
1012)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力
されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(
例えば2回)を設定し(A1008)、停電監視信号がオンである否かを判定する(A1
009)。
遊技制御装置100は、停電監視信号がオンである場合には(A1009の結果が「Y
」)、ステップA1008の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継
続しているか否かを判定する(A1010)。そして、チェック回数分停電監視信号のオ
ン状態が継続していない場合には(A1010の結果が「N」)、ステップA1009の
停電監視信号がオンであるか否かを判定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している
場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には
、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。このように、所定期間に亘り停電監視信号を
受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知す
ることを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電
が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができ
る。
一方、遊技制御装置100は、停電監視信号がオンでない場合(A1009の結果が「
N」)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新
し(A1011)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1012)。タイマの値
が0でない場合(A1012の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場
合には、ステップA1008の停電監視信号のチェック回数を設定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1012の結果が「Y」
)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可
能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1013)、全出力ポートに
オフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1014)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載され
ているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に
使用)を設定する(A1015)。さらに、状態表示装置152を駆動するドライバ15
0を初期設定する(A1016)。
ここで、遊技制御装置100は、初期設定の内容に対応する制御用データを含むコマン
ドを、第2出力ポート134(シリアル通信回路)の送信バッファに書き込んでドライバ
150に送信する。例えば、遊技制御装置100は、初期設定においてデューティ比を設
定する。デューティ比は、状態表示装置152の各LEDの明るさに対応する。デューテ
ィ比に対応する制御用データは、ドライバ150(LEDドライバ)のデューティ設定部
で使用される。各LEDを省電力で暗めにするため、ドライバ150のデューティ比を通
常より小さくしてよい。次に、遊技制御装置100は、初期設定において、状態表示装置
152の使用桁数を設定する。本実施形態では、使用桁数は4である。使用桁数に対応す
る制御用データは、ドライバ150(LEDドライバ)の桁数設定部で使用される。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チ
ェックデータであるか否かを判定する(A1017)。そして、正常であれば(A101
7の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデー
タであるか否かを判定する(A1018)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1018の結
果が「Y」)、RWM内の所定領域(例えば遊技制御用作業領域)のチェックサムを算出
するチェックサム算出処理を実行し(A1019)、算出されたチェックサムと電源断時
のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1020)。チェックサムが一致する場
合には(A1020の結果が「Y」)、RAM111cは正常であり、RAMクリア先頭
アドレス2を設定する(A1021)。
図5Cは、遊技用マイコン111のRAM111cの構成を示す図である。図5Cのよ
うに、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値領域をクリア対象のRAM領域から外
すように設定される。RAMクリア先頭アドレス2によって、クリア対象のRAM領域は
、図5Cのクリア領域#2となる。クリア領域#2は、乱数領域、制御用情報領域、遊技
制御用スタック領域を含む。乱数領域は、各種初期値乱数を記憶する初期値乱数領域と、
変動パターン乱数を記憶する変動パターン乱数領域を含む。制御用情報領域は、停電検査
領域1からチェックサム領域までの領域であり、停電検査領域1、停電検査領域2、チェ
ックサム領域などを含む。なお、乱数領域はクリア領域#2から除いてもよい。なお、ク
リア領域#2に、役物比率など状態表示装置152に表示する情報を記憶する状態表示用
作業領域と、状態表示装置152に表示する情報を処理するための状態表示用スタック領
域は含まれない。
なお、図5Cにおいて、確率設定値領域、乱数領域、制御用情報領域からなる遊技制御
用作業領域と遊技制御用スタック領域との間に、未使用領域を設けてもよい。また、状態
表示用作業領域と状態表示用スタック領域との間に、未使用領域を設けてもよい。また、
状態表示用スタック領域がRAM111cのアドレスの最後尾に配置され、図5Cの最後
尾の未使用領域(図5Cの最下部)をなくしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更中(設定可変状態中、設定変更状態中)で
あるか否かを判定する(A1022)。遊技制御装置100は、確率設定変更中である場
合に(A1022の結果が「Y」)、ステップA1036−A1041の確率設定変更中
の処理を実行する。確率設定値変更中フラグ(A1038)がセットされている場合に確
率設定変更中であると判定できる。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でない場合に(A1022の結果が「N」)、
前面枠12(本体枠)は開放状態であるか否か判定する(A1023)。前面枠開放検出
スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号が入力されている場合に、前面枠1
2(本体枠)は開放状態であると判定できる。なお、ステップA1023では、前面枠1
2の代わりにガラス枠15が開放状態であるか否か判定してもよいし、前面枠12とガラ
ス枠15の両方が開放状態であるか否か判定してもよい。なお、ガラス枠開放検出スイッ
チ63からの信号が入力されている場合に、ガラス枠15は開放状態であると判定できる
遊技制御装置100は、前面枠12(本体枠)が開放状態である場合に(A1023の
結果が「Y」)、設定キースイッチ93はオンであるか否かを判定する(A1024)。
設定キースイッチ93がオンである場合に(A1024の結果が「Y」)、設定(設定値
)の変更が可能となる設定可変状態であるため、ステップA1036−A1041の設定
可変状態でのRAM初期化処理(RAMクリア処理)と設定変更中の処理を実行する。
遊技制御装置100は、前面枠12(本体枠)が開放状態でない場合(閉状態の場合)
(A1023の結果が「N」)、又は、設定キースイッチ93がオフの場合に(A102
4の結果が「N」)、設定値変更スイッチ102がオンしているか否かを判定する(A1
025)。設定値変更スイッチ102がオンしていない場合に(A1025の結果が「N
」)、ステップA1031−A1035の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を実行
する。
一方、遊技制御装置100は、設定値変更スイッチ102がオンしている場合に(A1
025の結果が「Y」)、ステップA1042−A1045のRAM初期化(RAMクリ
ア)の処理を実行する。なお、ここで、設定キースイッチ93のオフ状態で、電源投入の
際に設定値変更スイッチ102が操作されて(押されて)オンしているため、設定値変更
スイッチ102はRAM初期化スイッチ(RAMクリアスイッチ)として使用されている
ことになる。なお、前面枠12の閉状態(A1023の結果が「N」)で、設定値変更ス
イッチ102がオンする状況は実際にはない。初期化スイッチとしても機能し得る設定値
変更スイッチ102は外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100
が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期
化手段をなす。
また、遊技制御装置100は、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと
判定された場合(A1017の結果が「N」、又は、A1018の結果が「N」)、チェ
ックサムが一致しない場合には(A1020の結果が「N」)、RAM111cの異常が
生じており、ステップA1026以降のRAM異常に対処する処理に移行する。まず、R
AMクリア先頭アドレス1を設定する(A1026)。図5Cのように、RAMクリア先
頭アドレス1は、遊技制御用作業領域の先頭アドレスであるため、確率設定値領域もクリ
ア対象のRAM領域に含まれる。RAMクリア先頭アドレス1によって、クリア対象のR
AM領域は、図5Cのクリア領域#1に設定される。クリア領域#1は、遊技制御用作業
領域(確率設定値領域、乱数領域、制御用情報領域からなる)、及び、遊技制御用スタッ
ク領域を含む。なお、クリア領域#1に、状態表示装置152に表示する情報を記憶する
状態表示用作業領域と、状態表示装置152に表示する情報を処理するための状態表示用
スタック領域は含まれない。
次に、遊技制御装置100は、前面枠12(本体枠)は開放状態であるか否か判定する
(A1027)。前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号が
入力されている場合に、前面枠12は開放状態であると判定できる。
遊技制御装置100は、前面枠12が開放状態である場合に(A1027の結果が「Y
」)、設定キースイッチ93はオンであるか否かを判定する(A1028)。設定キース
イッチ93がオンである場合に(A1028の結果が「Y」)、設定値の変更が可能とな
る設定可変状態であるため、ステップA1036−A1041の設定可変状態でのRAM
初期化処理(RAMクリア処理)と設定変更中の処理を実行する。なお、この場合のRA
M初期化処理でのクリア対象のRAM領域は、図5Cのクリア領域#1となる。従って、
RAM異常が解消できる。
遊技制御装置100は、前面枠12(本体枠)が開放状態でない場合(閉状態の場合)
(A1027の結果が「N」)、又は、設定キースイッチ93がオフの場合に(A102
8の結果が「N」)、遊技者に設定変更することを促すための設定変更指示のコマンドを
演出制御装置300(演出制御基板)に送信する(A1029)。なお、設定変更指示の
コマンドを受信した演出制御装置300は、遊技者に設定変更することを促す設定変更指
示表示を表示装置41に表示する。設定変更指示表示により、遊技者が設定変更を行おう
として設定キースイッチ93がオンになり(A1028の結果が「Y」)、設定変更の際
のRAMクリア処理(A1036)によって、RAM異常が解消できる。
その後、遊技制御装置100は、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A10
30)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
次に、ステップA1031−A1035の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を説
明する。
遊技制御装置100は、まず、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(
A1031)。初期化すべき領域とは、図5Cのクリア領域#2(乱数領域、制御用情報
領域、遊技制御用スタック領域)となる。ここで、制御用情報領域には、停電検査領域、
チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域が含まれる。なお、払出制御装置200
がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビ
ジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示
す不定状態とされる。その後、遊技制御装置100は、RWM内の遊技状態を記憶する領
域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(A1032)。
ここで、遊技制御装置100は、遊技状態が高確率状態でない場合には(A1032の
結果が「N」)、ステップA1033及びステップA1034の処理をスキップして、ス
テップA1035の処理に移行する。また、遊技状態が高確率状態である場合には(A1
032の結果が「Y」)、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(A1033)、
例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(第3遊技状態表示部59、エラ
ー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(A1034)。そして
、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停
電復旧時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1035)、ス
テップA1046の処理に移行する。
次に、ステップA1036−A1041の設定可変状態でのRAM初期化処理(RAM
クリア処理)と設定変更中の処理を説明する。
遊技制御装置100は、まず、クリア対象のRAM領域を0クリアする(A1036)
。クリア対象のRAM領域は、RAM111cが正常である場合に(A1020の結果が
「Y」)、RAMクリア先頭アドレス2が設定されているため、図5Cのクリア領域#2
となる。RAM111cが異常である場合に(A1020の結果が「N」)、RAMクリ
ア先頭アドレス1が設定されているため、図5Cのクリア領域#1となる。即ち、RAM
正常時には確率設定値領域はクリアされないが、RAM異常時には、確率設定値領域もク
リアされることになる。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブす
る(A1037)。なお、この時点では、前面枠12が開放状態であることが前提であり
、セキュリティ信号を出力するためのセキュリティ信号制御タイマ(後述)の初期値をセ
ーブし、前面枠12(本体枠)が開放されたことなどを外部装置(ホールコンピュータな
ど)に出力できるようにする。なお、RAM異常時に確率設定値領域がクリアされた場合
には、デフォルト値(例えば設定値1)を確率設定値領域に初期値としてセーブしてよい
そして、遊技制御装置100は、設定変更が可能となる設定可変状態であること(即ち
、設定変更中であること)を示す確率設定値変更中フラグをセットする(A1038)。
続いて、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値変更時の初期データと
して確率設定値表示データ領域にセーブし(A1039)、確率設定値領域の値をロード
し、確率設定値変更時の初期データとして作業用確率設定値領域にセーブする(A104
0)。続いて、設定可変状態(確率設定変更中)であることを示す確率設定変更中のコマ
ンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1041)、ステップA104
6の処理に移行する。確率設定変更中のコマンドによって、演出制御装置300は、設定
可変状態(確率設定変更中)であることを認識できる。
次に、ステップA1042−A1045のRAM初期化スイッチ(RAMクリアスイッ
チ、設定値変更スイッチ102)によるRAM初期化(RAMクリア)の処理を説明する
遊技制御装置100は、まず、RAMクリア先頭アドレス2を設定し(A1042)、
クリア対象のRAM領域を0クリアする(A1043)。クリア先頭アドレス2が設定さ
れているため、クリア対象のRAM領域RAMは、図5Cのクリア領域#2となる。この
ため、RAM初期化スイッチ(設定値変更スイッチ102)の操作によるRAM初期化(
RAMクリア)の処理において、確率設定値領域はクリアされない。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブす
る(A1044)。ここで、初期化すべき領域とは、例えば、客待ちデモ領域及び演出モ
ードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300
(演出制御基板)に送信し(A1045)、ステップA1046の処理に移行する。
なお、ステップA1035の処理で送信される停電復旧時のコマンド及びステップA1
045の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定
コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コ
マンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時
の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマ
ンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入されたこと示
す電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モー
ド情報コマンド、演出回数情報コマンド、高確率状態での残りゲーム数を示す高確率回数
情報コマンドが含まれる。なお、RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマン
ド(RAMクリアのコマンド)も含まれる。RAM初期化のコマンド(RAMクリアのコ
マンド)を受信した演出制御装置300は、例えば、表示装置41に客待ちデモを表示し
、盤装飾装置46等のLEDとスピーカの音でRAM初期化(RAMクリア)の報知を3
0秒間行う。
さらに、停電復旧時のコマンド及びRAM初期化時のコマンドには、遊技機10の設定
値(確率設定値)の情報である設定値情報を示す設定値情報コマンド(確率設定値情報コ
マンド)が含まれる。遊技制御装置100は、電源の復旧(投入)時に、一度だけ設定値
情報コマンドを演出制御装置300に送信するだけでよく、以降、演出制御装置300は
自身が記憶した設定値情報を参照して演出制御を行える。
ステップA1035、A1041、A1045の処理の後、遊技制御装置100は、遊
技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ
信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A104
6)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられ
ている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を
分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例え
ば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与え
る信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップA1046のCTC起動処理の実行後、遊技制御装置100は、乱数生成回路
を起動設定する(A1047)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC
更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがC
PU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード
乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を
、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として
格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の
規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット
転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパ
ターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても
よい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフ
ト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する
乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、小当り図柄を決定する乱数(小当り図柄
乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り
図柄乱数)等)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブし(A1048
)、割込みを許可する(A1049)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生
成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成され
ているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェ
アで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難に
することができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すた
めの初期値乱数更新処理を実行する(A1050)。なお、特に限定されるわけではない
が、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路にお
いて生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はC
PUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウン
タ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理
と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(C
TC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値
乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採
用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一
巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。
つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り
乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
ステップA1050の初期値乱数更新処理の後、遊技制御装置100は、電源装置40
0から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェック
する回数を設定し(A1051)、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A10
52)。停電監視信号がオンでない場合には(A1052の結果が「N」)、ステップA
1050の初期値乱数更新処理に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期
値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更
新処理(A1050)の前に割込みを許可する(A1049)ことによって、初期値乱数
更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タ
イマ割込みが初期値乱数更新処理によって待機させられることで割込み処理が圧迫される
ことを回避することができる。なお、設定変更中(設定可変状態中)は、初期値乱数更新
に係るステップA1046、A1047、A1048、A1050の処理を実行しなくて
もよい。
なお、ステップA1050の初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み
処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場
合には両方で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理で初期値
乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある
。一方、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイ
ン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はな
く、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合には(A1052の結果が「Y」)、遊技制御装置10
0は、ステップA1051の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継
続しているか否かを判定する(A1053)。そして、チェック回数分停電監視信号のオ
ン状態が継続していない場合には(A1053の結果が「N」)、ステップA1052に
戻り、停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している
場合(A1053の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には
、一旦割込みを禁止し(A1054)、全出力ポートにオフデータを出力する(A105
5)。
その後、遊技制御装置100は、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセ
ーブし(A1056)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(
A1057)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出
処理を実行し(A1058)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1059
)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1060)、遊技機の電源
が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェ
ックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバッ
クアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御
装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該
主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待
機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停
電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判
定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作された
ことに基づきRAM111cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置
100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにし
ていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図6は、タイマ割込み処理の手順を示すフ
ローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成
される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技
用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバ
ンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アド
レスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処
理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で
使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると
、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、
すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。さらに、
各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド39b)
等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理を実行する(A1304)。な
お、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、
この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設
定可能な状態とされる。
次に、遊技制御装置100は、乱数更新処理1(A1305)、乱数更新処理2(A1
306)を実行する。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り
図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新する
ための処理である。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パ
ターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、確率設定変更中
(設定可変状態中)である場合に乱数更新処理1と乱数更新処理2を実行しなくてよい。
その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入
賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視
や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ
/状態監視処理を実行する(A1307)。
次に、遊技制御装置100は、確率設定値を変更するための確率設定値変更処理を実行
する(A1308)。続いて、確率設定変更中(設定可変状態中)であるか否かを判定す
る(A1309)。確率設定変更中であるか否かは、確率設定値変更中フラグ(A103
8)によって判定できる。次に、確率設定確認中(設定確認状態中)であるか否かを判定
する(A1310)。後述の確率設定値確認モード中フラグがセットされている場合に、
確率設定確認中であると判定できる。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でも確率設定確認中でもない場合に(A131
0の結果が「N」)、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置2
00に出力する払出コマンド送信処理を実行する(A1311)。さらに、特図変動表示
ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行し(A1312)、次に、普図変動表示
ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1313)。遊技制御装置10
0は、確率設定変更中である場合に(A1309の結果が「Y」)又は確率設定確認中で
ある場合に(A1310の結果が「Y」)、必要がないため、払出コマンド送信処理(A
1311)、特図ゲーム処理(A1312)、普図ゲーム処理(A1313)を実行せず
、ステップA1314の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に
関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグ
メントLED編集処理を実行する(A1314)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックし
て異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1315)。例えば、磁
石不正監視処理では、異常があった場合に磁石不正フラグ領域に磁石不正発生フラグをセ
ーブする。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか
否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1316)。例
えば、電波不正監視処理では、異常があった場合に盤電波不正フラグ領域に盤電波不正発
生フラグをセーブする。
その後、遊技制御装置100は、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセッ
トする外部情報編集処理を実行する(A1317)。そして、状態表示装置152への出
力データを編集して出力する状態表示編集出力処理を実行する(A1318)。状態表示
編集出力処理では、状態表示装置152への出力データとして、役物比率や出玉率や排出
球数などを計算してよい。また、状態表示編集出力処理では、電源投入(電源復旧)時に
おいて状態表示用作業領域のチェックサムを計算して電源断時のチェックサムと一致しな
い場合に、状態表示用作業領域と状態表示用スタック領域をクリアしてもよい。その後、
タイマ割込み処理を終了する。なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態
の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCP
Uによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定
をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1304)の詳細について説明す
る。図7は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出
力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(A1601)。
次に、大入賞口ソレノイド39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力
するデータを合成して出力する(A1602)。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキ
ャンするためのデジットカウンタの値を更新する(A1603)。さらに、デジットカウ
ンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(A1604)。そして
、取得したデータと外部情報データを合成し(A1605)、合成したデータをデジット
出力・外部情報出力用の第4出力ポート136に出力する(A1606)。その後、デジ
ットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データを
ロードし(A1607)、ロードしたデータをセグメント出力用の第3出力ポート135
に出力する(A1608)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力するデータをロードして合成
し(A1609)、さらに、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(A161
0)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信号出力用の第5出力ポート137
に出力する(A1611)。
次に、遊技制御装置100は、確率設定値表示のオフ出力データを設定する(A161
2)。オフ出力データは、確率設定値表示を行わない期間の出力データ(消灯するための
ブランクデータ)である。そして、確率設定値の表示を許可する確率設定値表示許可フラ
グがセットされているか判定する(A1613)。確率設定値表示許可フラグは、後述の
確率設定値変更処理で設定されるものである。
遊技制御装置100は、確率設定値表示許可フラグがセットされている場合に(A16
13の結果が「Y」)、確率設定値表示データ領域から確率設定値表示データをロードし
(A1614)、ロードした確率設定値表示データを確率設定値表示出力ポート(第6出
力ポート141)に出力する(A1615)。確率設定値表示許可フラグがセットされて
いない場合に(A1613の結果が「N」)、確率設定値表示データをロードせず、オフ
出力データを確率設定値表示出力ポート(第6出力ポート141)に出力する(A161
5)。従って、確率設定値表示許可フラグがセットされている場合に、確率設定値表示装
置143に確率設定値が表示され、確率設定値表示許可フラグがセットされていない場合
に、確率設定値表示装置143は消灯する(ブランク表示)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成した
データを出力する(A1616)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基
板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上
の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A1617)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の
試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子
出力ポート3へ合成したデータを出力する(A1618)。さらに、試射試験装置の試験
信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合
成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A1619
)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート
5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成
したデータを出力し(A1620)、出力処理を終了する。
その後、遊技制御装置100は、確率設定値の試験信号出力データをロードする(A1
621)。ここでは、確率設定値に関する試験信号出力データとして、確率設定値表示装
置143(7セグメント型の表示器)の表示データそのもの、即ち、確率設定値表示デー
タ領域の確率設定値表示データを出力する。なお、試験信号出力データは、設定値を表す
数値データ(1〜6)でもよいし、その他の形態の出力データでもよい。そして、設定キ
ースイッチ93がオンであるか否かを判定する(A1622)。設定キースイッチ93が
オンである場合に(A1622の結果が「Y」)、ロードしたデータと設定キースイッチ
オン情報を合成し(A1623)、合成したデータを試験信号出力ポート6に出力する(
A1624)。一方、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1622の結果が「
N」)、確率設定値の試験信号出力データをそのまま試験信号出力ポート6に出力する(
A1624)。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図8は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞口ス
イッチ/状態監視処理は、タイマ割込み処理におけるステップA1307にて実行される
遊技制御装置100は、まず、確率設定変更中(設定可変状態中)であるか否かを判定
する(A2001)。遊技制御装置100は、確率設定変更中でない場合に(A2001
の結果が「N」)、確率設定確認中(設定確認状態中)であるか否かを判定する(A20
02)。確率設定確認中でない場合に(A2001の結果が「N」)、通常の通り、ステ
ップA2003からA2010までの監視処理等を実行する。一方、確率設定変更中であ
る場合に(A2001の結果が「Y」)又は確率設定確認中である場合に(A2002の
結果が「Y」)、ガラス枠15が解放されている場合もあるため何れかの入賞口に手で遊
技球を入れられる可能性があり、監視処理等を行っても意味がないため、ステップA20
03からA2010までの監視処理等を実行せず、ステップA2011の処理に移行する
遊技制御装置100は、確率設定変更中でない場合に(A2001の結果が「N」)、
大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の一方に対応す
る入賞口監視テーブル1を準備する(A2003)。そして、大入賞口が開いていないに
もかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不
正&入賞監視処理を実行する(A2004)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイ
ッチ39a(2個)の他方に対応する入賞口監視テーブル2を準備する(A2005)。
そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行す
る(A2006)。
そして、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37aに
対応する入賞口監視テーブルを準備する(A2007)。そして、不正入賞を監視すると
ともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2008)。続いて、不
正監視が不要な入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2009)。不正監
視が不要な入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36aと一般入賞口35の入賞口スイッ
チ(SW)35aである。
次に、遊技制御装置100は、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(
A2010)。そして、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイ
ッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタ
を更新する(A2011)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を
設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2012)。そして、エラーが
発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2013)
。なお、遊技機状態チェック処理の詳細は、後述する。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャ
ンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異
常検知信号1に基づく状態(スイッチ異常1エラー)の監視が設定され、状態スキャンカ
ウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基
づく状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2
である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視
が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づ
く状態(払い出し異常エラー)の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設
定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2014)。そして、エラーが発
生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2015)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャ
ンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく
状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場
合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面
枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は
枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの
値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する
(A2016)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2016
の結果が「N」)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照す
る遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2
016の結果が「Y」)、遊技機状態監視テーブル3を準備し(A2017)、エラーが
発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2018)
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャ
ンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異
常検知信号2に基づく状態(スイッチ異常2エラー)の監視が設定される。なお、遊技機
状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを
示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する
払出ビジー信号チェック処理を実行し(A2019)、入賞口スイッチ/状態監視処理を
終了する。
なお、ステップA2017からA2019までの処理は、タイマ割込み毎に更新される
状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の
割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、1
6ms毎にA2017からA2019までの処理が行われることとなる。
なお、不正&入賞監視処理(A2008)において、大入賞口(特別変動入賞装置39
)や普通変動入賞装置37に関する入賞数と役物別獲得球数(賞球数の合計)をカウント
し記憶し、さらに、入賞数と役物別獲得球数の情報を演出コマンドとして設定してよい。
入賞数カウンタ更新処理(A2010)において、始動入賞口36と一般入賞口35に関
する入賞数と役物別獲得球数(賞球数の合計)をカウントし記憶し、さらに、入賞数と役
物別獲得球数の情報を演出コマンドとして設定してよい。また、入賞口スイッチ/状態監
視処理(図8)において、アウト球検出スイッチによってアウト球数(排出球数)をカウ
ントし記憶し、さらに、アウト球数の情報を演出コマンド(アウト球数コマンド)として
設定してよい。出玉率は、排出球数に対する全賞球数(全役物別獲得球数)の比率(割合
)である。役物比率は、例えば、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた賞
球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物比率)である。状態表示編集
出力処理(A1318)で、状態表示装置152への出力データとして、役物比率や出玉
率や排出球数などを計算してよい。
〔遊技機状態チェック処理〕
図9は、遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。遊技機状態チェ
ック処理は、図8に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2013、
A2015及びA2018にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取
得する(A2201)。状態スキャンカウンタは遊技状態に対応して0から3の範囲の値
が設定されている。なお、状態監視テーブルと状態スキャンカウンタとの関係については
、図8に示した入賞口スイッチ/状態監視処理にて説明した通りである。
続いて、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンであるか否かを判定する(
A2202)。チェック対象の信号がオンでない場合(A2202の結果が「N」)、す
なわち、チェック対象の信号がオフの場合には、状態フラグとして状態オフフラグを準備
し(A2203)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(A2204)。さらに
、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得する(A2205)。状態オフフラグは、エラ
ー系の信号に関しては、正常状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ無しの
状態を示す。
一方、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンの場合には(A2202の結
果が「Y」)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(A2206)、対象の状態オ
ンコマンドを取得し、準備する(A2207)。さらに、対象の状態オン監視タイマ比較
値を取得する(A2208)。状態オンフラグは、エラー系の信号に関しては、異常又は
不正状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ有りの状態を示す。
ステップA2205又はステップA2208の処理が終了すると、遊技制御装置100
は、対象の信号制御領域の値が取得された信号の状態と一致するか否かを判定する(A2
209)。一致する場合には(A2209の結果が「Y」)、ステップA2212の処理
に移行する。一致していない場合には(A2209の結果が「N」)、対象の信号制御領
域に取得した信号状態をセーブし(A2210)、対象の状態監視タイマをクリアする(
A2211)。
続いて、遊技制御装置100は、対象の状態監視タイマを+1更新する(A2212)
。さらに、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上であるか否かを判
定する(A2213)。更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値未満の場
合には(A2213の結果が「N」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値
以上の場合には(A2213の結果が「Y」)、状態監視タイマを−1更新し、タイマ比
較値−1の値に留める(A2214)。さらに、準備した状態フラグが対象の状態フラグ
領域の値と一致するか否かを判定する(A2215)。一致している場合には(A221
5の結果が「Y」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致
していない場合には(A2215の結果が「N」)、準備した状態フラグを対象の状態フ
ラグ領域にセーブする(A2216)。最後に、演出コマンドを設定する演出コマンド設
定処理を実行し(A2217)、遊技機状態チェック処理を終了する。ここでの演出コマ
ンドは、状態オフコマンドか状態オンコマンドの何れかである。状態オンコマンドがエラ
ー系のコマンドであれば、演出制御装置300にエラー報知を開始させる。演出コマンド
設定処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制
御装置300に送信されることになる。
〔確率設定値変更処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における確率設定値変更処理(A1308)の詳細につ
いて説明する。図10は、確率設定値変更処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値変更中(設定可変状態中)であるか否かを判
定する(A2401)。確率設定値変更中でない場合に(A2401の結果が「N」)、
確率設定値を確認するための確率設定値確認処理を実行する(A2402)。
遊技制御装置100は、確率設定値変更中である場合に(A2401の結果が「Y」)
、確率設定値消灯タイマが0でなければ−1更新し(A2403)、確率設定値消灯タイ
マは0であるか否かを判定する(A2404)。確率設定値消灯タイマが0である場合に
(A2404の結果が「Y」)、確率設定値表示許可フラグをセットし(A2405)、
ステップA2406の処理に移行する。確率設定値消灯タイマが0でない場合に(A24
04の結果が「N」)、何もせず、ステップA2406の処理に移行する。
そして、遊技制御装置100は、ステップA2406において、確率設定値が変更済み
であるか否かを判定する(A2406)。後述の確率設定値変更済みフラグがセットされ
ている場合に、確率設定値が変更済みである。確率設定値が変更済みである場合に(A2
406の結果が「Y」)、ステップA2416からA2421の設定変更終了の処理を実
行する。
遊技制御装置100は、確率設定値が変更済みでない場合に(A2406の結果が「N
」)、設定値変更スイッチ102からの入力があるか否かを判定する(A2407)。設
定値変更スイッチ102からの入力がない場合に(A2407の結果が「N」)、ステッ
プA2411の処理に移行する。
遊技制御装置100は、設定値変更スイッチ102からの入力がある場合に(A240
7の結果が「Y」)、作業用確率設定値領域の値を0〜5の範囲で+1更新する(A24
08)。このように、設定値変更スイッチ102が操作される度に、作業用確率設定値領
域の値が1だけ増加する。なお、作業用確率設定値領域の値が5になった後、設定値変更
スイッチ102が操作されると、作業用確率設定値領域の値は0に戻るようにしてよい。
作業用確率設定値領域の値0〜5は、6段階の確率設定値1〜6に対応する。なお、確率
設定値は6段階に限られるものではない。
そして、遊技制御装置100は、作業用確率設定値に対応する確率設定値表示データを
確率設定値表示データ領域にセーブする(A2409)。次に、確率設定値消灯タイマ領
域に初期値(例えば100ms)をセーブする(A2410)。この初期値は、確率設定
値表示装置143が消灯(ブランク表示)する消灯期間(ブランク期間)に対応する。
このように、確率設定値消灯タイマが0である場合に、確率設定値表示許可フラグをセ
ットすることによって、確率設定値表示データが設定変更中の確率設定値(作業用確率設
定値)として確率設定値表示装置143に表示され、確率設定値消灯タイマが0でない場
合に、確率設定値表示装置143は消灯する。確率設定値消灯タイマによって設定値変更
スイッチ102(設定値変更ボタン)が操作されてから所定の消灯期間だけ消灯するため
、設定が一段階だけしかない場合(設定値が1のみである場合)でも、設定値変更スイッ
チ102が操作されたことが確率設定値表示装置143で視認できる。
次に、遊技制御装置100は、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチからのタ
ッチスイッチ信号の入力があるか否かを判定する(A2411)。タッチスイッチ信号の
入力がない場合に(A2411の結果が「N」)、確率設定値変更処理を終了する。タッ
チスイッチ信号の入力がある場合に(A2411の結果が「Y」)、作業用確率設定値領
域の値をロードし、確率設定値領域にセーブする(A2412)。タッチスイッチ信号は
、設定値を確定させるための確定信号となる。そして、確定した確率設定値に対応する値
0〜5が確率設定値領域に記憶されることになる。
なお、設定キースイッチ93をオフしたり、設定可変状態になってから所定時間経過す
ると、確率設定値を確定して確率設定値領域に記憶する構成も可能である。また、操作可
能な確定ボタンスイッチ(操作手段、操作部)を遊技制御装置100に新たに設けて、こ
の確定ボタンスイッチからの信号を、設定値を確定させるための確定信号として利用して
もよい。即ち、タッチスイッチの操作の代わりに、新たに設けた確定ボタンスイッチの操
作を確定操作としてもよい。
続いて、遊技制御装置100は、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設
定値表示データ領域にセーブする(A2413)。これにより、確定した確率設定値が確
率設定値表示装置143に表示される。そして、確率設定値が変更済みであることを示す
確率設定値変更済みフラグをセットし(A2414)、確率設定値が変更されたことを示
す確率設定値変更のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A241
5)、確率設定値変更処理を終了する。
ステップA2416からA2421の設定変更終了の処理において、遊技制御装置10
0は、まず、設定キースイッチ93はオフであるか否かを判定する(A2416)。設定
キースイッチ93がオン状態の場合に(A2416の結果が「N」)、確率設定値変更処
理を終了する。設定キースイッチ93はオフ状態の場合に(A2416の結果が「Y」)
、RAMクリア先頭アドレス3を設定し(A2417)、クリア対象のRAM領域を0ク
リアする(A2418)。ここでのクリア対象のRAM領域は、図5Cのクリア領域#3
となる。クリア領域#3は、制御用情報領域(停電検査領域1からチェックサム領域まで
の領域)と遊技制御用スタック領域からなり、確率設定値領域と乱数領域は除外されてい
る。なお、クリア領域#3は、クリア領域#2から乱数領域を除いたものであり、設定変
更中に更新した乱数は無駄にならない。クリア対象のRAM領域を0クリアすることによ
って、作業用確率設定値領域の情報や、確率設定値変更中フラグ、確率設定値変更済みフ
ラグなど、設定変更のために使用した情報やフラグはクリアされる。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブす
る(A2419)。なお、設定変更終了の際であるため、セキュリティ信号を出力するた
めのセキュリティ信号制御タイマ(後述)の初期値をセーブし、前面枠12(本体枠)が
開放されたことなどを外部装置(ホールコンピュータなど)に出力できるようにする。そ
の後、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブ
する(A2420)。これにより、設定変更終了の際の確率設定値が確率設定値表示装置
143に表示され、維持される。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更が終了したことを示す確率設定変更終了の
コマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A2421)、メイン処理(
図5B)に戻り、ステップA1049の処理に移行する。ここで送信するコマンドは、前
述の機種指定コマンド、飾り特図1保留数コマンド、飾り特図2保留数コマンド、確率情
報コマンド、設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)、確率設定変更終了のコマ
ンド(RAM初期化のコマンドでよい)。機種によって、演出モード情報コマンド、演出
回数情報コマンド、高確率回数情報コマンドが送信される。確率設定変更終了のコマンド
を受信した演出制御装置300は、例えば、表示装置41に客待ちデモを表示し、盤装飾
装置46等のLEDとスピーカの音でRAM初期化(RAMクリア)の報知を30秒間行
う。
〔確率設定値確認処理〕
次に、前述の確率設定値変更処理における確率設定値確認処理(A2402)の詳細に
ついて説明する。図11は、確率設定値確認処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値を確認可能なモードである確率設定値確認モ
ード中(設定値確認可能状態中)であるか否かを判定する(A2501)。後述の確率設
定値確認モード中フラグがセットされている場合に、確率設定値確認モード中であると判
定できる。確率設定値確認モード中である場合に(A2501の結果が「Y」)、ステッ
プA2509以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、確率設定値確認モード中でない場合に(A2501の結果が「
N」)、確率設定値表示許可フラグをクリアする(A2502)。そして、遊技中である
か否かを判定する(A2503)。例えば、変動表示ゲーム実行中や大当り状態中であれ
ば、遊技中であると判定できる。遊技中である場合に(A2503の結果が「Y」)、確
率設定値の確認を不可とすべく確率設定値確認処理を終了する。遊技中でない場合に(A
2503の結果が「N」)、設定キースイッチ93はオンであるか否かを判定する(A2
504)。設定キースイッチ93がオフである場合に(A2504の結果が「N」)、確
率設定値確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオンである場合に(A2504の結果
が「Y」)、確率設定値確認モード中フラグをセットする(A2505)。これにより、
確率設定値変更中(設定可変状態中)でない場合において(A2401の結果が「N」)
、設定キースイッチ93がオンになれば、確率設定値を確認可能な確率設定値確認モード
(設定値確認可能状態)になる。続いて、確率設定値表示許可フラグをセットする(A2
506)。これにより、出力処理(図7)によって、確率設定値表示データ領域からロー
ドした確率設定値表示データに基づいて、確率設定値が確率設定値表示装置143に表示
される。
次に、遊技制御装置100は、セキュリティ信号を出力可能とするために、セキュリテ
ィ信号制御タイマ領域に初期値をセーブする(A2507)。設定値を確認するとセキュ
リティ信号が出力されることになり、前面枠12が開放されたことなどを外部装置(ホー
ルコンピュータなど)に出力できるようになる。確率設定値確認中のコマンドを演出制御
装置300(演出制御基板)に送信し(A2508)、確率設定値確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、確率設定値確認モード中である場合に(A2501の結果が「
Y」)、設定キースイッチ93はオンであるか否かを判定する(A2509)。設定キー
スイッチ93がオンである場合に(A2509の結果が「Y」)、確率設定値確認モード
が継続し、確率設定値確認確率設定値確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A2509の結果
が「N」)、確率設定値確認モード中フラグをクリアする(A2510)。従って、設定
キースイッチ93がオフすることによって、確率設定値確認モードが終了する。そして、
確率設定値が確率設定値表示装置143に表示されないようにするため、確率設定値表示
許可フラグをクリアする(A2511)。続いて、確率設定値確認が終了したことを示す
確率設定値確認終了のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信する(A2
512)。
なお、以上において、設定値変更スイッチ102をRAM初期化スイッチ(RAMクリ
アスイッチ)としても使用可能であるように構成したが、設定値変更スイッチ102とは
別にRAM初期化スイッチを設けてもよい。この場合に、電源投入(電源復旧)の際に、
設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチがオンであれば設定可変状態(設定変更状
態)となり、設定キースイッチ93がオンでRAM初期化スイッチがオフであれば設定確
認状態(設定値確認可能状態)となり、設定キースイッチ93がオフでRAM初期化スイ
ッチがオンであればRAM初期化(RAMクリア)が可能になり、設定キースイッチ93
とRAM初期化スイッチがオフであれば通常の電源投入(電源復旧)の状態となるように
構成してもよい。さらに、設定キースイッチ93がオンからオフしたときに、設定値(設
定)が確定するように構成してもよい。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1312)の詳細について
説明する。図12は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処
理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動
表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視
処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞
すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの
開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、
始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。
大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ
39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については
後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1
だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割
込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム
処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否
かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果
が「N」)、ステップA2619の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「
Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲー
ム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブ
ルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを
用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。
続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に
応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、
特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の
設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する
(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図17にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、
特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特
図変動中処理を実行する(A2609)。なお、特図変動中処理の詳細については、図2
8にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、
特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレ
コマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定
、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示
中処理を実行する(A2610)。例えば、特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの
結果が大当りであれば、大当りファンファーレコマンド(演出コマンド)、大当りファン
ファーレ時間、確率情報コマンド(低確率)など必要な情報を設定して、ファンファーレ
/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブす
る。特図変動表示ゲームの結果が小当りであれば、小当りファンファーレコマンド(演出
コマンド)や小当りファンファーレ時間など必要な情報を設定して、小当りファンファー
レ中処理に係る処理番号「7」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動
表示ゲームの結果が大当り又は小当りでなければ、特図普段処理に係る処理番号「0」を
設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、
大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情
報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。例え
ば、ファンファーレ/インターバル中処理では、実行するラウンド遊技のラウンドに対応
するラウンドコマンド(演出コマンド)や大入賞口の開放時間など必要な情報を設定して
、大入賞口開放中処理に係る処理番号「4」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブす
る。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、
大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラ
ウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うため
に必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。例えば、大
入賞口開放中処理では、演出コマンドとしてのインターバルコマンドやエンディングコマ
ンドなど必要な情報を設定して、大入賞口残存球処理に係る処理番号「5」を設定し特図
ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、
大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間
を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存
球処理を実行する(A2613)。例えば、大入賞口残存球処理では、最終ラウンドでな
ければインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ファンファーレ/イン
ターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。最
終ラウンドであればエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、大当り終
了処理に係る処理番号「6」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、
特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A
2614)。例えば、大当り終了処理では、大当り状態終了後の確率状態や大当り状態終
了後の普電サポート状態(時短状態)など必要な情報の設定を行い、これら確率状態や時
短状態などを確率情報コマンド(演出コマンド)として設定し、特図普段処理に係る処理
番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。確率情報コマンドには、大当
り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状
態(時短状態)の継続ゲーム回数(時間短縮変動回数、電サポ回数)の情報などが含まれ
る。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「7」の場合には、
大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、小当り中処理を行うために必要な情報の設
定等を行う小当りファンファーレ中処理を実行する(A2615)。例えば、小当りファ
ンファーレ中処理では、大入賞口の小当り開放時間など必要な情報を設定して、小当り中
処理に係る処理番号「8」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「8」の場合には、
小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理を実行する(A2
616)。例えば、小当り中処理では、小当り残存球処理時間など必要な情報を設定して
、大入賞口残存球処理に係る処理番号「9」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブす
る。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「9」の場合には、
小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理を実行する(A
2617)。例えば、小当り残存球処理では、小当りエンディング時間など必要な情報を
設定して、特図小当り終了処理に係る処理番号「10」を設定し特図1ゲーム処理番号領
域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「10」の場合には
、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理を実行する(
A2618)。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器
51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2619)、特図
1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2620)。そして、特図2表示器
52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2621)、特図
2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2622)。なお、図柄変動制御処
理の詳細については、図29にて後述する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について
説明する。図13は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブル
を準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、始動入賞口36
への入賞があるか否かを判定する(A2703)。始動入賞口36への入賞がない場合(
A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、始
動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポ
ート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A
2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短
中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コ
マンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する
(A2706)。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状
態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定
処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちでないと入賞せず、普通
変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図
始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよ
りも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場
合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(
警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定す
るテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2
708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブル
を準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口
への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(
A2711の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果
が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわ
ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを
判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」
)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が
「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37へ
の不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中である
と判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態で
のみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や
不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を
不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生
判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した
後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、始動口スイッ
チ監視処理を終了する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結
果が「Y」)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2
始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A
2715)の詳細について説明する。図14は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示
すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始
動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理
である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
うち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理
装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロード
した値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する
(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、
更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA
2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結
果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力
回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした
値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数が
オーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
うち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限
値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合
(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新
対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の
特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(A2906)、対象の始
動口入賞フラグをセーブする(A2907)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱
数格納領域のアドレスを算出して(A2908)、ステップA2805にて準備した大当
り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。次に、監視対象の始
動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2910)、RWMの大当り図柄
乱数格納領域にセーブする(A2911)。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)への入賞であるか否かを判
定する(A2912)。始動入賞口36への入賞でない場合(A2912の結果が「N」
)には、ステップA2915の処理に移行する。一方、始動入賞口36への入賞である場
合(A2912の結果が「Y」)、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2913)、
RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2914)。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パタ
ーン乱数格納領域にセーブして(A2915)、特図保留情報判定処理を実行する(A2
916)。そして、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数
コマンドを演出コマンドとして準備し(A2917)、演出コマンド設定処理(A291
8)を実行して、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装
置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲー
ムの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、
始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球
の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値
を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(A2916)の詳細に
ついて説明する。図15は、特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミン
グより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み(事前判定)処理で
ある。
遊技制御装置100は、まず、ステップA2907にてセーブした始動口入賞フラグを
チェックして、始動入賞口36(始動口1)への入賞であるか否かを判定する(A300
1)。始動入賞口36への入賞でない場合(A3001の結果が「N」)、ステップA3
004の処理に移行する。一方、始動入賞口36への入賞である場合(A3001の結果
が「Y」)には、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A300
2)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A3002の
結果が「Y」)、特図保留情報判定処理を終了する。一方、特図時短中でない場合(A3
002の結果が「N」)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(A30
03)。大当り中または小当り中である場合(A3003の結果が「Y」)、特図保留情
報判定処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、大当り中または小当り中でない場合(A3003の結果
が「N」)、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるかを判定
する大当り判定処理を実行する(A3004)。そして、判定結果が大当りである場合(
A3005の結果が「Y」)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェッ
クテーブルを設定し(A3006)、ステップA2910にて準備した大当り図柄乱数に
対応する停止図柄情報を取得して(A3007)、ステップA3014の処理に移行する
遊技制御装置100は、判定結果が大当りでない場合(A3005の結果が「N」)は
、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(A3008)。始動
入賞口36への入賞でない場合(A3008の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を
設定して(A3013)、ステップA3014の処理に移行する。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞である場合(A3008の結果が「Y
」)、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるかを判定する小
当り判定処理を実行する(A3009)。そして、判定結果が小当りでない場合(A30
10の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3013)、ステップA3
014の処理に移行する。一方、判定結果が小当りである場合(A3010の結果が「Y
」)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3011)、ステップA143
にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3012)、ステッ
プA3014の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読
み停止図柄コマンドを演出コマンドとして準備し(A3014)、演出コマンド設定処理
を実行する(A3015)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図
情報を設定する特図情報設定処理を行い(A3016)、特図変動表示ゲームの変動態様
を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3017)。
その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パタ
ーンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動
パターンコマンドを演出コマンドとして準備して(A3018)、演出コマンド設定処理
を行い(A3019)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA3016に
おける特図情報設定処理、ステップA3017における変動パターン設定処理は、特図普
段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。演出コマンド設定
処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制御装
置300に送信されることになる。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先
読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報
を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これ
により、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定
結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミング
より前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示され
る飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミン
グより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例え
ば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶
された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく
、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A2602)の詳細につい
て説明する。図16は、大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大
入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3101)。大入賞口開放中処理中であ
る場合(A3101の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、大
入賞口開放中処理中でない場合(A3101の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値
が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3102
)。
遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中である場合(A3102の結果が「Y」
)、ステップA3105の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(A
3105の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「8」であるか、すなわち小当り
中処理中であるか否かを判定する(A3103)。小当り中処理中である場合(A310
4の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、小当り中処理中でな
い場合(A3103の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「9」であるか、すな
わち小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3104)。特図ゲーム処理タイマ
が0になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番
号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
遊技制御装置100は、小当り残存球処理中でない場合(A3104の結果が「N」)
、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、小当り残存球処理中である場合(A31
04の結果が「Y」)は、ステップA3105の処理に移行する。そして、入賞カウンタ
に0をセットして(A3105)、大入賞口スイッチ1(一方の大入賞口スイッチ39a
)に入力があるか否かを判定する(A3106)。
遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ1に入力がない場合(A3106の結果が「
N」)、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ39a)に入力があるか否かを判
定する(A3110)。また、大入賞口スイッチ1に入力がある場合(A3106の結果
が「Y」)、大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備して(A3107)、
演出コマンド設定処理(A3108)を実行する。そして、入賞カウンタを+1更新し(
A3109)、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ39a)に入力があるか否
かを判定する(A3110)。
遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ2に入力がない場合(A3110の結果が「
N」)、入賞カウンタの値が0であるか否かを判定する(A3114)。また、大入賞口
スイッチ2に入力がある場合(A3110の結果が「Y」)、大入賞口カウントコマンド
を演出コマンドとして準備して(A3111)、演出コマンド設定処理(A3112)を
実行する。そして、入賞カウンタを+1更新し(A3113)、入賞カウンタの値が0で
あるか否かを判定する(A3114)。
遊技制御装置100は、入賞カウンタの値が0である場合(A3114の結果が「Y」
)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、入賞カウンタの値が0でない場合(
A3114の結果が「N」)、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A311
5)。大入賞口残存球処理中である場合(A3115の結果が「Y」)、大入賞口スイッ
チ監視処理を終了し、大入賞口残存球処理中でない場合(A3115の結果が「N」)、
小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3116)。
遊技制御装置100は、小当り残存球処理中である場合(A3116の結果が「Y」)
は、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り残存球処理中でない場合(A3116の
結果が「N」)、入賞カウンタの値(1又は2)を大入賞口カウント数に加算し(A31
17)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9
」)以上となったか否かを判定する(A3118)。
遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(A31
18の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント
数が上限値以上となった場合(A3118の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を上限
値に留め(A3119)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(A3120)、小
当り中処理中であるかを判定する(A3121)。
遊技制御装置100は、小当り中処理中でない場合(A3121の結果が「N」)、大
入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り中処理中である場合(A3121の結果が「Y
」)、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(A3122)
、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンド
が終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。
図17は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判
定する(A3201)。特図2保留数が0である場合(A3201の結果が「Y」)、特
図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3205)。そして、特
図1保留数が0である場合(A3205の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みである
か否かを判定し(A3209)、客待ちデモが開始済みでない場合(A3209の結果が
「N」)は、客待ちデモフラグ領域に、客待ちデモ状態(客待ちデモ中の状態)であるこ
とを示す客待ちデモ中フラグをセットする(A3210)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(
A3211)、演出コマンド設定処理を行い(A3212)、処理番号として特図普段処
理に係る「0」を設定する(A3213)。一方、ステップA3209にて、客待ちデモ
が開始済みである場合(A3209の結果が「Y」)も、処理番号として特図普段処理に
係る「0」を設定する(A3213)。その後、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセ
ーブして(A3214)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A3215)。そして
、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A3216)
、特図普段処理を終了する。
このように、客待ちデモコマンドは、特図1保留数(第1始動記憶数)と特図2保留数
(第2始動記憶数)が0である場合に送信され、客待ちデモコマンドを受信した演出制御
装置300は、表示装置41等に客待ちデモを表示する設定を行う。なお、遊技制御装置
100は、操作ハンドル24のタッチスイッチからのタッチスイッチ信号がオフ信号とな
った場合にのみ、客待ちデモコマンドを送信する構成も可能である。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(A3201の結果が「N
」)、特図2変動開始処理を実行し(A3202)、特図2保留数に対応する飾り特図保
留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3203
)、演出コマンド設定処理を実行し(A3204)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3205の結果が「N
」)、特図1変動開始処理を実行し(A3206)、特図1保留数に対応する飾り特図保
留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3207
)、演出コマンド設定処理を実行し(A3208)、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで
、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3202)が実行されること
となる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される
こととなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)
に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動
記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3206)の詳細について説明す
る。図18は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始
処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す
特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(A3401)。続いて、特図
1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や
大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ
1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図
柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理の詳細については後述す
る。さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特
図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する
種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情
報テーブルを準備する(A3405)。その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示
ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する
(A3406)。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動
開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情
報設定処理では、変動パターン(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特
図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。そして、特図1変動表示ゲームに関して、変動パ
ターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準
備して、演出コマンド設定処理を行う。
そして、遊技制御装置100は、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し
(A3408)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3409)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3410)、特
図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A3411)。そ
の後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A3412)、特図1点滅
制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(
例えば100ms)を設定する(A3413)。続いて、特図1変動図柄番号領域に初期
値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3202)の詳細について説明す
る。図19は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始
処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図18に示した特図1変動
開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)
を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(A3501)。続いて
、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ
情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図
柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメー
タである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3504)。続いて、特図
2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定
されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動
パターン設定処理を実行する(A3506)。そして、特図2変動表示ゲームの変動開始
の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行する(A3507)。変動開始情報設定処
理では、変動パターン(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム
処理タイマ領域にセーブする。そして、特図2変動表示ゲームに関して、変動パターン番
号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して、
演出コマンド設定処理を行う。
次に、遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設
定し(A3508)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3509)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3510)、特
図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A3511)。そ
の後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A3512)、特図2点滅
制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(
例えば100ms)を設定する(A3513)。続いて、特図2変動図柄番号領域に初期
値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細につ
いて説明する。図20は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(A360
1)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3602)。次に、RWMの特
図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A360
3)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3604)。な
お、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶に
ついての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り
判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行す
る(A3605)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りである場合
(A3606の結果が「Y」)、ステップA3602にてはずれ情報をセーブした大当り
フラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3607)、大当りフラグ1設定処
理を終了する。一方、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りでない場合(A
3606の結果が「N」)、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応
じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理を実行する(A3608)。
遊技制御装置100は、小当り判定処理(A3608)の判定結果が小当りである場合
(A3609の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした小当り
フラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(A3610)、大当りフラグ1設定処理
を終了する。一方、小当り判定処理(A3608)の判定結果が小当りでない場合(A3
609の結果が「N」)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報を
セーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、
特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、及び「はずれ」のうちの何れ
かとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細につ
いて説明する。図21は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。
この処理は、図20に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動
記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A37
01)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロー
ドし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリ
アする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうち
で最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備
した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定す
る大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合
(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当り
フラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処
理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A
3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ
2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果
は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(
A3605、A3704)の詳細について説明する。図22は、大当り判定処理の手順を
示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される
他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステッ
プA3004などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値に対応する上限判定値のテーブル(上限判定
値テーブル)を設定する(A3801)。上限判定値テーブルは、高確率状態の場合と低
確率状態の場合のそれぞれに関して、確率設定値に応じて上限判定値を定めるものである
。そして、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3802)、対象の大当り乱数の値が
下限判定値未満であるか否かを判定する(A3803)。なお、大当りであるとは大当り
乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大
当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上
限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A380
3の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3808)、大
当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3
803の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判
定する(A3804)。そして、高確率状態である場合には(A3804の結果が「Y」
)、上限判定値テーブルを用いて、確率設定値に対応して高確率中の上限判定値を設定す
る(A3805)。一方、高確率状態でない場合には(A3804の結果が「N」)、上
限判定値テーブルを用いて、確率設定値に対応して低確率中の上限判定値を設定する(A
3806)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数
の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3807)。大当り乱数の値が上限判
定値より大きい場合(A3807の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外
)を設定する(A3808)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(
A3807の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3809)。判定結
果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(A3608)の詳細について
説明する。図23は、小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、小当り
判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における小当り判定処理に共通す
る処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3009などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値に対応する小当り上限判定値を設定する(A
3901)。そして、対象(特図1)の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満であるか
否かを判定する(A3902)。なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一
致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定
値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当
り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。
当然ながら、同じ特図変動表示ゲームの結果が小当り且つ大当りとなることを避けるべ
く、小当り判定値の範囲(小当り下限判定値と小当り上限判定値の間)は、前述の大当り
判定値の範囲(下限判定値と上限判定値の間)とは重ならない。なお、本実施形態では、
独自に小当り乱数を設けることはせず、小当りの判定にも大当り乱数を利用するが、独自
の小当り乱数を設ける構成も可能である。
遊技制御装置100は、対象(特図1)の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満であ
る場合(A3902の結果が「Y」)、判定結果としてはずれを設定し(A3904)、
小当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合には
(A3902の結果が「N」)、対象(特図1)の大当り乱数の値が小当り上限判定値よ
り大きいか否かを判定する(A3903)。大当り乱数の値が小当り上限判定値より大き
い場合(A3903の結果が「Y」)、判定結果としてはずれを設定する(A3904)
。一方、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(A3903の結果が「
N」)、判定結果として小当りを設定する(A3905)。判定結果を設定すると、小当
り判定処理を終了する。
〔大当り確率、小当り確率〕
図24(A)(B)(C)は、上述の大当り判定処理(図22)と小当り判定処理(図
23)の結果として決定される特図変動表示ゲームの大当り確率と小当り確率を各設定(
各設定値)に対して例示するテーブルである。
図24(A)の例では、設定(各設定値)ごとに大当り確率と小当り確率が異なる場合
を示す。大当り確率(低確率時と高確率時)と小当り確率は、設定値が大きくなる(高い
設定になる)とともに高くなり、設定値が大きいほど大当りが発生し易くなり遊技者に有
利となる。なお、大当り確率は、図22の上限判定値と下限判定値の差分を大当り乱数の
値の範囲で割ったものである。大当り確率は、上限判定値の他に、下限判定値又は大当り
乱数の値の範囲を設定値に対応して変更することによって、設定値に応じて変更できる。
別例では、低確率時の大当り確率と高確率時の大当り確率のうち一方だけを、設定値が大
きくなるとともに高くするように構成してもよい。大当り確率と小当り確率が設定(設定
値)に応じて変化することによって、遊技者は設定(設定値)を大当り確率と小当り確率
から推定する楽しみがあり、遊技の興趣が向上する。
図24(B)の例では、設定1、2、3(設定値1、2、3)と設定4、5、6(設定
値4、5、6)の大当り確率と小当り確率が同じに設定されている。なお、設定1〜3又
は設定4〜6において、大当り確率と小当り確率は、設定値が大きくなる(高い設定にな
る)とともに高くなる。図24(B)の例では、遊技者は設定(設定値)を大当り確率と
小当り確率から推定することが、図24(A)の場合より難しくなり、遊技者を飽きさせ
ないようにできる。
図24(C)の例では、設定(設定値)によらず、大当り確率(低確率時と高確率時)
と小当り確率は同じである。この場合に、遊技者は設定(設定値)を他の設定判別要素か
ら推定することになる。
他の設定判別要素としては、確変突入率(後述)、大当り終了後の普電サポートの継続
回数(後述)、ST機での確変状態の継続回数、大当りラウンド回数(ラウンド数上限値
)、特図変動表示ゲームの変動パターン(変動時間値)、特図ゲーム処理で設定される各
種の時間(停止表示時間、ファンファーレ時間等)などがある。これら設定判別要素の所
定の内容が選択される確率を設定値ごとに異ならせておけば、遊技者は設定値をこれら設
定判別要素から推定することができる。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3403)の詳細につ
いて説明する。図25は、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(A4001)
、大当りである場合(A4001の結果が「Y」)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保
留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4002)。次に、特図1大当り図柄テ
ーブルを設定する(A4003)。
続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄
番号領域にセーブする(A4004)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)
が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4
005)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域に
セーブする(A4006)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器
51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停
止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセー
ブする(A4007)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、
時間短縮判定データ領域にセーブする(A4008)。時間短縮判定データには、大当り
状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の有無の情報が含まれる。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード
移行情報をセーブする(A4009)。そして、遊技制御装置100は、停止図柄パター
ンに対応する飾り特図1コマンドを準備する(A4018)。
なお、演出モード移行情報は、演出モードを移行させるための情報である。ここでの演
出モード移行情報は、大当りの場合(A4001の結果が「Y」)に設定され大当り終了
処理で使用される。即ち、演出モード移行情報によって、大当りを契機に演出モードを移
行させることができる。また、上記のように演出モード移行情報は大当りの停止図柄パタ
ーン(確変大当り図柄/通常大当り図柄であるか等)に応じて設定されるため、大当り図
柄の種類(大当りの種類)で、大当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化するこ
とになる。また、上記のように演出モード移行情報は確率状態に応じて設定されるため、
現在特図高確率状態(確変状態)中か否かによっても、演出モードの移行先が影響を受け
る。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4001の結果
が「N」)、小当りフラグが小当りか否かを判定し(A4010)、小当りである場合(
A4011の結果が「Y」)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り
図柄乱数をロードする(A4011)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(A4
012)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄
番号領域にセーブする(A4013)。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、
停止図柄パターン領域にセーブして(A4014)、停止図柄パターンに対応する演出モ
ード移行情報をセーブする(A4015)。ここでの演出モード移行情報は、小当りの場
合(A4010の結果が「Y」)に設定され、小当りを契機に演出モードを移行させるこ
とができる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A40
18)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(A4010の結果が「N」)は、はずれ時の
停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(A4016)、はずれ停止図柄パタ
ーンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4017)、停止図柄パターンに対応する
飾り特図コマンドを準備する(A4018)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの
結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4019)、演出コ
マンド設定処理を実行する(A4020)。この飾り特図コマンドは、演出制御装置30
0に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域
にセーブし(A4021)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし
(A4022)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(A40
23)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(A3503)の詳細につ
いて説明する。図26は、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2が大当りか否かを判定し(A4101)
、大当りである場合(A4101の結果が「Y」)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保
留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4102)。次に、特図2大当り図柄テ
ーブルを設定する(A4103)。続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図
柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(A4104)。この処理により
特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4
105)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域に
セーブする(A4106)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器
52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停
止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセー
ブする(A4107)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、
時間短縮判定データ領域にセーブする(A4108)。時間短縮判定データには、大当り
状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の有無の情報が含まれる。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード
移行情報をセーブする(A4109)。ここでの演出モード移行情報は、大当りの場合(
A4101の結果が「Y」)に設定され大当り終了処理で使用される。そして、遊技制御
装置100は、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備する(A4112
)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2が大当りでない場合(A4101の結果
が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(A4110
)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4111)、停止
図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4112)。以上の処理により
、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4113)、演出コ
マンド設定処理を実行する(A4114)。この飾り特図コマンドは、演出制御装置30
0に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域
にセーブし(A4115)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし
(A4116)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図大当り図柄振分の一例〕
図27は、上述の特図ゲーム処理によって制御される特図変動表示ゲームの大当り図柄
振分(大当り内訳)を各設定に対して例示するテーブルである。
図27は、大当りの種類を示す大当り図柄番号1〜6(停止図柄番号)とその振分率を
規定する大当り図柄テーブルを各設定に対して例示する。図27のように、大当り図柄番
号(大当りの種類、図柄1〜6)の振分率は、設定(設定値)に応じて変更でき、確変突
入率は設定値が大きくなるほど高くなり遊技者に有利となる。なお、確変突入率は、大当
り終了後の確率状態が高確率になる確変大当り図柄が全図柄に対して占める割合である。
また、大当り終了後の普電サポートの回数は、特に通常大当り(大当り終了後の確率状態
が低確率になるもの)に対して、設定1〜3又は設定4〜6において、設定値が大きくな
るほど大きくなる。設定1、2、3(設定値1、2、3)と設定4、5、6(設定値4、
5、6)の普電サポートの回数は同じに設定されている。なお、ST機では、確変状態の
継続回数を設定値が大きくなるほど大きくするような構成も可能である。
また、図27では、1回の大当りで付与されるラウンド回数(ラウンド数上限値、例え
ば2R、6R、16R)は設定値に対して変化しないが、ラウンド数を設定値が大きくな
るほど大きくするような構成も可能である。また、図27では、特図2変動表示ゲームの
大当りに対して、特図1変動表示ゲームの大当りよりも大きなラウンド回数が付与され易
くなっており、特図2変動表示ゲームの方が特図1変動表示ゲームよりも遊技者に有利に
なっている。
なお、図24(C)と同様に、設定(設定値)によらず、大当り図柄振分(大当り内訳
)を同じにする構成も可能である。
〔特図変動中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図変動中処理(A2609)の詳細について説明する
。図28は、特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動中の図柄に対応する図柄停止コマンド(特図1図柄
停止コマンド又は特図2図柄停止コマンド)を演出コマンドとして準備し(A4701)
、演出コマンド設定処理を実行する(A4702)。変動中の図柄は、変動図柄判別フラ
グ(特図1変動フラグ又は特図2変動フラグ)から判別できる。図柄停止コマンドを受信
した演出制御装置300は、対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲー
ム又は飾り特図2変動表示ゲーム)を停止する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンを示す停止図柄パターン番号に対応す
る表示時間を設定して(A4703)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域に
セーブする(A4704)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン
、大当り図柄パターン、小当り図柄パターンである場合に、表示時間として共通に600
msecを設定する。
次いで、遊技制御装置100は、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(A4
705)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4706)。
次に、遊技制御装置100は、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領
域にセーブし(A4707)、さらに、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力デ
ータ領域にセーブする(A4708)。
続いて、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信
号を外部情報端子に出力する際に使用する図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ
初期値(例えば256msec)をセーブする(A4709)。
その後、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制
御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フ
ラグ領域にセーブする(A4710)。さらに、特図2表示器52における特図2変動表
示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図
2変動制御フラグ領域にセーブし(A4711)、特図変動中処理移行設定処理を終了す
る。
〔図柄変動制御処理〕
図29に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(A2620、A2622
)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理を示した。図柄変動制御処理は、一
括表示装置50の変動表示部における変動表示ゲームの特別図柄(第1特図、第2特図等
)や普通図柄(普図)の変動の制御と、特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処
理である。
遊技制御装置100は、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普
図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(A7501)。本
実施形態の場合、ステップA2619、ステップA2621、ステップA7614にて準
備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初
期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1
(変動用)のアドレスが定義されている。
遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(A
7502の結果が「Y」)、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取
得する(A7503)。本実施形態の場合、ステップA2619、ステップA2621、
ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用、表
示テーブル1)のアドレスが定義されている。
次に、遊技制御装置100は、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(A7504)
、更新後の点滅制御タイマが0であるかを判定して(A7505)、更新後の点滅制御タ
イマが0でない場合(A7505の結果が「N」)、制御対象の変動図柄番号領域の値に
対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセ
グメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが0である場合(A7505の結果が「Y」)は、対象
の点滅タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値をセーブし(A7506)、制御対象
の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(A7507)、制御対象の変動図柄番号
領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データ
を対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場
合(A7502の結果が「N」)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止
用)を取得する(A7509)。本実施形態の場合、ステップA2619、ステップA2
621、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停
止用、表示テーブル2)のアドレスが定義されている。次に、制御対象の停止図柄番号領
域の値に対応する表示データを取得し(A7510)、取得した表示データを対象のセグ
メント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA7506でセーブする点滅制御タイマ初期値は、処理対象のゲームに応じて
準備されている変動制御テーブルにおいて定義された値がセーブされる。ここでは、点滅
制御タイマ初期値として100msecに相当する値が定義されている。この点滅制御タ
イマ初期値は、一括表示装置50において変動時間中に点灯パターンを更新する間隔であ
る。
また、ステップA7507における対応する範囲は、処理対象のゲームに応じて準備さ
れている変動制御テーブルにおいて定義された変動図柄番号上限判定値により規定される
。ステップA7507において変動図柄番号を+1更新することで変動図柄番号上限値に
達した場合は変動図柄番号を0にするようにされており、変動図柄番号は0〜(変動図柄
番号上限判定値−1)の範囲で順次更新される。ステップA7508、A7511ではこ
の変動図柄番号に応じた表示データ(点灯パターン)を取得して表示する設定を行うよう
になっており、変動図柄番号上限判定値に等しい回数の点灯パターンの更新(変更)が行
われることで一巡する表示が繰り返し行われることとなる。
このように処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて点滅制
御タイマ初期値と変動図柄番号上限値を定義することで、一括表示装置50において点灯
パターンを更新させる間隔や表示が一巡する更新回数をゲームごとに設定することができ
る。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1313)の詳細について説明す
る。図30は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では
、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、
普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイ
ッチ監視処理を実行する(A7601)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、後
述する。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入
賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1
だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されて
いる。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを
判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果
が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普
図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐
テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づ
いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そ
して、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応
じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、
普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の
設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する
(A7608)。普図普段処理の詳細については、図32にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合
には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する
(A7609)。例えば、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するために、ゲー
ム処理番号として「2」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図表示時
間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合
には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電
開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処
理を実行する(A7610)。例えば、普図表示中処理では、普図変動表示ゲームの結果
が当りの場合に、普図当り中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「3」を設定
して普図ゲーム処理番号領域にセーブする一方、はずれの場合に、普図普段処理に移行す
るために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合
は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を
行う普図当り中処理を実行する(A7611)。例えば、普図当り中処理では、所定回数
だけ普通変動入賞装置37を開放するための設定を行った後、普電残存球処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「4」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合
は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する
(A7612)。例えば、普電残存球処理では、普図当り終了処理に移行するために、ゲ
ーム処理番号として「5」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図エン
ディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合
は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処
理を実行する(A7613)。例えば、普図当り終了処理では、普図普段処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するため
の普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通
図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム処理を終
了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604
の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以
降の処理を実行する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
図31は、ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。ゲートスイッ
チ監視処理は、図30に示した普図ゲーム処理におけるステップA7601にて実行され
る。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(
A7701)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(A7701の結果が「
Y」)、右打ちする遊技状態であるか否かを判定する(A7702)。右打ちする遊技状
態は、大当り状態、小当り状態、時短状態(普電サポート状態)である。右打ちする遊技
状態である場合(A7702の結果が「Y」)、ステップA7705の処理に移行する。
右打ちする遊技状態でない場合(A7702の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンド
(左打ち指示コマンド)を演出コマンドとして準備し(A7703)、演出コマンド設定
処理を実行する(A7704)。左打ち指示報知コマンドを受信した演出制御装置300
は、左打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば
4)未満であるか否かを判定する(A7705)。遊技制御装置100は、普図保留数が
上限値未満である場合には(A7705の結果が「Y」)、普図保留数を+1更新し(A
7706)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(A
7707)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(A77
08)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(A7709)、ゲー
トスイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ゲートスイッチ34aに入力がない場合(A7701の
結果が「N」)、又は、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合には(A770
5の結果が「N」)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A7608)の詳細について説明する。
図32は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7901)
。普図保留数が0でない場合には(A7901の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数
格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(
保留数1用)から当り図柄乱数をロードし、ロードした後の普図当り乱数格納領域(保留
数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7902)。さら
に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率
状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定す
る(A7903)。なお、高確率中の普図当り確率は250/251であり、低確率中で
の普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A7903の結果が「N」)、普図
低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A7904
)、普図高確率中である場合(A7903の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値
である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A7905)、ステップA7906の
処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判
定する(A7906)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで
共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A7906の結果が「Y」)、即ち、
はずれの場合、ステップA7908の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である
場合(A7906の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する
(A7907)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A7907の結果が「
Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7908)
。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A7909)、はずれ
図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7910)、ステップA7914の処理
に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A7907の結果が「
N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A7911)、ロー
ドした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A7912)、当り停止図柄
番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7913)、ス
テップA7914の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよく、本実
施形態では2個存在する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A791
4)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(A7915)、普図当り乱数
格納領域をシフトし(A7916)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A7917
)、普図保留数を−1更新する(A7918)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い
、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。
この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普
図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして
、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメ
ントされる。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数3を抽出し(A7919)、変動パタ
ーン乱数3に対応する変動時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7
920)。例えば、変動時間は、確率200/256で500msec、確率40/25
6で1500msec、確率16/256で3000msecに振り分けられる。そして
、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7921)、普図普段処理を終了する。例え
ば、普図変動中処理移行設定処理では、普図変動中処理に移行するための処理番号として
「1」を設定し、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする。そして、普図表示器
の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば100msec)を普
図点滅制御タイマ領域にセーブし、普図変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)をセー
ブする。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0である場合には(A7901の結果が「
Y」)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A7922)、
処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7923)。その後、普電不正監視
期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A7924)、普図普段処理を終了
する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1317)の詳細について説明
する。図33は、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。図33Aは外部
情報編集処理の前半部分を示し、図33Bは外部情報編集処理の後半部分を示す。外部情
報編集処理では、払出コマンド送信処理(A1311)、入賞口スイッチ/状態監視処理
(A1307)、磁石不正監視処理(A1315)、盤電波不正監視処理(A1316)
での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装
置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(
A9501)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(A9501の結果が「N」)、
本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(A9502)
。本体枠開放エラーが発生中でない場合(A9502の結果が「N」)、扉・枠開放信号
のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9503)、セキュリティ信号の
オフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A9504)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(A9501の結果が
「Y」)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(A9502の結果が「Y」)、
扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9505)、遊技
機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9506)。
遊技制御装置100は、ステップA9504、A9506の後、セキュリティ信号制御
タイマが0でなければ−1更新し(A9507)、セキュリティ信号制御タイマが0であ
るか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(A9508)。セキュリティ信号制御
タイマの初期値は、初期化スイッチ(設定値変更スイッチ102)の操作等によりRAM
に記憶されたデータが初期化されたときや、設定変更終了時に、所定時間(例えば256
msec)が設定される(メイン処理のA1044、A2419)。そして、セキュリテ
ィ信号制御タイマはRAM初期化時や設定変更終了時から計時されることになる。また、
セキュリティ信号制御タイマの初期値は、設定キースイッチ93や設定値変更スイッチ1
02の操作等により設定可変状態(設定変更モード)や設定確認状態(設定確認モード)
になった場合に設定され(メイン処理のA1037、A2507)、確率設定値変更中フ
ラグがセットされている設定変更中(設定可変状態中)や確率設定値確認モード中フラグ
がセットされている設定確認状態中は、セキュリティ信号をずっと出力するようにしても
よい。なお、確率設定値変更中フラグがクリアされるとき(A2418)ではなく、確率
設定値変更済みフラグがセットされたときに(A2414)、セキュリティ信号制御タイ
マが0に設定され、セキュリティ信号の出力を終了する構成も可能である。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(A9508の結
果が「N」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A
9509)、ステップA9510の処理に移行する。即ち、RAMに記憶されたデータの
初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(A9508の結
果が「Y」)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(A9510)。なお、磁石不
正フラグ領域に磁石不正発生フラグがセーブされている場合に、磁石不正が発生中である
と判定できる。磁石不正が発生中でない場合(A9510の結果が「N」)、さらに、盤
電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9511)。なお、盤電波不正フラグ領域
に盤電波不正発生フラグがセーブされている場合に、盤電波不正が発生中であると判定で
きる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(A9511の結果が「N」)
、さらに、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9512)。枠電波不正が発
生中でない場合(A9512の結果が「N」)、さらに、普電不正発生中であるか否かを
判定する(A9513)。普電不正発生中でない場合(A9513の結果が「N」)、さ
らに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する(A9514)。なお、不正&入賞監
視処理によって大入賞口に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされて
いる場合、大入賞口不正が発生中であると判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合
(A9514の結果が「N」)、スイッチ異常エラーが発生中であるか否かを判定する(
A9515)。
遊技制御装置100は、スイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラー(前述のス
イッチ異常1エラー)が発生中である場合(A9515の結果が「N」)、遊技機エラー
状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9516)。スイッチ
異常エラーが発生中である場合(A9515の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号の
オンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9518)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(A9510の結果が「Y
」)、盤電波不正が発生中である場合(A9511の結果が「Y」)、枠電波不正が発生
中である場合(A9512の結果が「Y」)、普電不正発生中である場合(A9513の
結果が「Y」)、又は、大入賞口不正が発生中である場合(A9514の結果が「Y」)
、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9517)、
遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9518
)。セキュリティ信号のオンデータの設定によって、セキュリティ信号が外部情報として
外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。
遊技制御装置100は、ステップA9516、A9518の後、払出予定の賞球数に関
する情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行する(A9519)。続いて、遊技制
御装置100は、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理を実行する(A952
0)。
次に、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を
制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(A9521)。な
お、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0であるか否かを判定
する(A9522)。図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(A9522の結果が
「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、図柄
確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9523)、外部情
報編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(A952
2の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、図柄確定回数信号の
オンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9524)、外部情報編集処理を終
了する。
〔設定変更中の一括表示装置の表示〕
図34は、確率設定変更中(設定の変更が可能となる設定可変状態中)の一括表示装置
50の各表示部の表示、即ち、一括表示装置50の各発光部(LEDランプD1−D18
)の発光態様(点灯・消灯の態様)について説明する図である。
確率設定変更中において、遊技制御装置100は、電源投入の前の電源遮断時の遊技機
10の状態(遊技状態など)によらず、所定の表示を一括表示装置50の特図変動表示ゲ
ーム用の表示部51、52に表示する。例えば、電源投入の前の電源遮断時に大当り図柄
が停止表示されていても、遊技制御装置100は、確率設定変更中において、一括表示装
置50の電源遮断時の状態にかかわらず所定の表示を一括表示装置50の表示部51、5
2に表示できる。従って、確率設定変更中(設定可変状態)において、遊技機10の正面
から視認し易い特図変動表示ゲーム用の表示部51、52での所定の表示によって、確率
設定変更中であることや、遊技機10が遊技(例えば変動表示ゲーム)のできない状態で
あることを示唆することができる。
図34Aでは、確率設定変更中(設定可変状態中)において、一括表示装置50の特図
1変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(7セグメント型のLEDランプD1)に
、所定の表示として確率設定値(ここでは6)が表示される。このように、確率設定変更
中において、第1特図変動表示部51に変動停止時と異なる表示(通常と異なる表示)を
行うことによって、遊技機10が遊技(例えば変動表示ゲーム)のできない状態であるこ
とを遊技機10の正面において明示できる。なお、第1特図変動表示部51及び第2特図
変動表示部52の変動停止時の停止表示では、確率設定値を示す数字1〜6は使用されな
いものとする。
例えば、遊技制御装置100は、作業用確率設定値に対応する確率設定値表示データ(
A2409)や確率設定値に対応する確率設定値表示データ(A2413)に基づいて、
第3出力ポート135と第4出力ポート136に出力データを出力して、作業用確率設定
値や確率設定値を第1特図変動表示部51(LEDランプD1)に点灯表示又は点滅表示
してよい(出力処理のA1603−A1608)。
なお、一括表示装置50の特図2変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部52(7セグ
メント型のLEDランプD2)に、確率設定値が点灯表示又は点滅表示されてもよい。ま
た、第1特図変動表示部51と第2特図変動表示部52の両方を用いて、確率設定値が点
灯表示又は点滅表示されてもよい。
さらに、設定変更する権限のない者が遊技機10から離れた場所で確率設定値を視認し
難くするように、明るさを通常よりも弱くして確率設定値が点灯表示又は点滅表示されて
もよい。
図34Bでは、確率設定変更中において、第1特図変動表示部51(LEDランプD1
)に、所定の表示として、確率設定変更中(設定可変状態中)であることを示唆する変更
中情報表示(例えば文字「P」)が表示される。このように、確率設定変更中において、
第1特図変動表示部51に変動停止時と異なる表示(通常と異なる表示)を行うことによ
って、遊技機10が遊技のできない状態であることを遊技機10の正面において明示でき
る。なお、第1特図変動表示部51及び第2特図変動表示部52の変動停止時の停止表示
では、変更中情報表示(例えば文字「P」)と同じ識別情報(特別図柄)は使用されない
ものとする。
例えば、遊技制御装置100は、確率設定変更中であると判定された場合に(A240
1の結果が「Y」)、第3出力ポート135と第4出力ポート136への変更中情報表示
に関する出力データを生成する処理を実行して(図10に処理ステップを追加する)、変
更中情報表示を第1特図変動表示部51に点灯表示又は点滅表示してよい(出力処理のA
1603−A1608)。また、例えば、遊技制御装置100は、前面枠12(本体枠)
が開放状態で設定キースイッチ93がオンである場合に(A1024の結果が「Y」)、
確率設定値変更中フラグをセットするときに(A1038)、第3出力ポート135と第
4出力ポート136に出力データを出力して、変更中情報表示を第1特図変動表示部51
(LEDランプD1)に点灯表示又は点滅表示してもよい。
なお、一括表示装置50の特図2変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部52(7セグ
メント型のLEDランプD2)に、変更中情報表示が点灯表示又は点滅表示されてもよい
。また、第1特図変動表示部51と第2特図変動表示部52の両方を用いて、変更中情報
表示が点灯表示又は点滅表示されてもよい。
図34Cでは、確率設定変更中において、第1特図変動表示部51に、所定の表示とし
て、特別結果以外(大当り以外)の変動表示ゲームの停止結果(はずれ結果)と同じ表示
が表示される。本実施形態において、はずれ結果(はずれ図柄)は、第1特図変動表示部
51(7セグメント型のLEDランプD1)の中央のセグメントが点灯する表示である。
このように、確率設定変更中において、第1特図変動表示部51に所定の表示を行うこと
によって、遊技機10が遊技の実行中でないことを遊技機10の正面において示唆できる
。また、設定変更終了にRAM領域を0クリアするが(A2418)、はずれ結果(はず
れ図柄)を確率設定変更中から表示しておくことによって、第1特図変動表示部51に表
示するデータの初期値設定(A2419)が不要になる場合もある。
例えば、遊技制御装置100は、確率設定変更中であると判定された場合に(A240
1の結果が「Y」)、第3出力ポート135と第4出力ポート136へのはずれ結果(は
ずれ図柄)の表示に関する出力データを生成する処理を実行して(図10に処理ステップ
を追加する)、はずれ結果の表示を第1特図変動表示部51に点灯表示してよい(出力処
理のA1603−A1608)。また、例えば、遊技制御装置100は、前面枠12(本
体枠)が開放状態で設定キースイッチ93がオンである場合に(A1024の結果が「Y
」)、確率設定値変更中フラグをセットするときに(A1038)、第3出力ポート13
5と第4出力ポート136に出力データを出力して、はずれ結果の表示を第1特図変動表
示部51(LEDランプD1)に点灯表示してもよい。
なお、一括表示装置50の特図2変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部52(LED
ランプD2)に、はずれ結果の表示が点灯表示されてもよい。また、第1特図変動表示部
51と第2特図変動表示部52の両方を用いて、はずれ結果の表示が点灯表示されてもよ
い。
図34Dでは、確率設定変更中において、第1特図変動表示部51(LEDランプD1
)に、所定の表示として、消灯表示が表示される。このように、確率設定変更中において
、第1特図変動表示部51に変動停止時と異なる表示(通常と異なる表示)を行うことに
よって、遊技機10が遊技のできない状態であることを遊技機10の正面において明示で
きる。なお、第1特図変動表示部51及び第2特図変動表示部52の変動停止時の停止表
示では、消灯表示は使用されないものとする。
例えば、遊技制御装置100は、電源投入(電源復旧)から確率設定値が変更済みにな
るまで(A2406の結果が「Y」)、第3出力ポート135と第4出力ポート136へ
の第1特図変動表示部51用の出力データを生成しないようにし、消灯表示を第1特図変
動表示部51に表示してよい。
なお、一括表示装置50の特図2変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部52(7セグ
メント型のLEDランプD2)に、消灯表示されてもよい。また、第1特図変動表示部5
1と第2特図変動表示部52の両方で、消灯表示されてもよい。
以上の図34Aから図34Dにおいて、確率設定変更中において、特図変動表示ゲーム
用の表示部51、52(D1、D2)以外のLEDランプ(例えばLEDランプD3−D
18)は、消灯されてもよいし、循環的に点灯させてアニメーションを表示してもよい。
図34Eと図34Fでは、確率設定変更中において、一括表示装置50の全ての表示部
(即ち、全ての発光部:LEDランプD1−D18)を点灯表示又は点滅表示することに
よって、所定の表示として、全点灯表示又は全点滅表示が一括表示装置50に表示される
。このように、確率設定変更中において、一括表示装置50に変動停止時と異なる表示(
通常と異なる表示)を行うことによって、遊技機10が遊技のできない状態であることを
遊技機10の正面において明示できる。
なお、図34Fの全点滅表示は、一括表示装置50の全消灯表示と全点灯表示が所定時
間間隔で繰り返されることによって、実行される。
例えば、遊技制御装置100は、確率設定変更中であると判定された場合に(A240
1の結果が「Y」)、第3出力ポート135と第4出力ポート136への全点灯表示又は
全点滅表示に関する出力データを生成する処理を実行して、全点灯表示又は全点滅表示を
一括表示装置50に表示してよい(出力処理のA1603−A1608)。また、例えば
、遊技制御装置100は、前面枠12(本体枠)が開放状態で設定キースイッチ93がオ
ンである場合に(A1024の結果が「Y」)、確率設定値変更中フラグをセットすると
きに(A1038)、第3出力ポート135と第4出力ポート136に出力データを出力
して、全点灯表示又は全点滅表示を一括表示装置50(LEDランプD1−D18)に表
示してもよい。
図34Gは、図34A−図34Fの一括表示装置50の他の構成例を示す。図34Gで
は、一括表示装置50のLEDランプD1−D18の周囲において、遊技機10の性能(
スペック)に関する性能表示が表示されている。なお、性能表示は印字されているが、L
EDランプや液晶ディスプレイ等の発光によって表示されてもよい。性能表示として、設
定1(最低設定)と設定6(最高設定)における低確率時における大当り確率の表示85
a「1/300と1/200」、賞球数の表示85b「3&2&10&14」、ラウンド
数上限値の表示85c「2,6,16」、型式(正式な名称)の表示85d「CRxxx
xx」、確変大当りに関するリミットの有無の表示85e(ここでは「リミットなし」)
が表示される。
賞球数の表示85bでは、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、
及び特別変動入賞装置39の賞球数が順に表示される。確変大当りに関するリミットとは
、連続して発生する確変大当りの回数が所定のリミット回数に制限されることを意味する
(一回の大当りで所定のリミット回数(連荘回数)の大当りが発生可能になる)。
なお、低確率時における大当り確率の表示85aを設定1(最低設定)と設定6(最高
設定)に対してだけ表示するため、一括表示装置50の周囲の空き領域に収まるように表
示できる。なお、低確率時における大当り確率の表示85aを設定3(中間設定)に対し
てだけ表示したり、低確率時における大当り確率の表示85aを設定1(最低設定)と設
定6(最高設定)のいずれか一方(最低値1/300と最高値1/200の一方)だけ表
示したり、低確率時における大当り確率の範囲(1/300〜1/200)を表示しても
よい。
また、低確率時における大当り確率のうち、一括表示装置50のLEDランプD1−D
18の周囲で表示しきれないもの(設定2、4、5等の大当り確率)は、遊技領域32の
外で一括表示装置50とは別部材の空き領域に表示してよい。なお、この別部材に一括表
示装置50に表示したものを重複して表示してもよい。例えば、図2Aの遊技盤の右上や
左下や左上の空き領域や、遊技領域32を区画する部材(ガイドレール31)などに、設
定2、4、5等に対する低確率時における大当り確率を表示してもよい。或は、遊技領域
内の空き領域(例えば左下の一般入賞口35の表面)に、設定2、4、5等に対する低確
率時における大当り確率を表示してもよい。また、確変大当りに関するリミットの有無の
表示85eは、リミットがある場合のみ「リミットあり」と表示され、リミットがない場
合には何も表示しなくてよい。このように、一括表示装置50のLEDランプD1−D1
8の周囲に性能表示として表示する項目は適宜変更可能である。例えば、大当り時のラウ
ンド数上限値の表示85cは別領域や表示装置41に表示する等、性能表示として表示す
る一部又は全部の項目は、必要に応じて一括表示装置50に表示させたり、表示させなく
てもよい。
また、演出制御装置300は、表示装置41に、設定変更中、設定確認中、及び/又は
、客待ち中に、設定2、4、5等に対する低確率時における大当り確率を表示してもよい
。演出制御装置300は、低確率時における大当り確率を予めメモリ(プログラムROM
321等)に記憶しておいてよい。なお、この表示装置41に一括表示装置50に表示し
たものを重複して表示してもよい。各設定の大当り確率の表示の切替えは、演出ボタン2
5や十字キー等の操作部を操作することによって実行されてよい。
図35(A)(B)は、確率設定変更中において、一括表示装置50の第1特図変動表
示部51又は第2特図変動表示部52に所定の表示(ここでは確率設定値6)を表示する
場合において、遊技機10の正面以外の斜め方向から所定の表示を視認し難くする構成を
示す。この構成によって、確率設定変更中に、設定変更する権限のない者が遊技機10の
斜め方向から所定の表示(特に確率設定値)を視認することを防止できる。
図35(A)では、一括表示装置50の正面に2つの窪み部51a、51b(凹部)を
設けて、窪み部51a、51bの中にそれぞれ第1特図変動表示部51又は第2特図変動
表示部52が配置される。図35(B)では、一括表示装置50の正面に、第1特図変動
表示部51と第2特図変動表示部52を包囲する環状の壁部50a(凸部)を設ける。こ
れによって、第1特図変動表示部51又は第2特図変動表示部52の表示を斜め方向から
視認し難くなる。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を
説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図36
は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示
すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイ
コン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行す
る処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されて
いる。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(
B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B
0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置1
00から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し
(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期
化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0
008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311
が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされな
い場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
その後、演出制御装置300は、計時手段としてのRTC(リアルタイムクロック)3
38から時刻の情報を読み込むRTC読込処理を実行する(B0009)。
RTC読込処理では、所定の周期(例えば1分おき)でRTC338から時刻の情報を
読み込む構成としてもよく、ステップB0009へ処理が移行する度に時刻の情報を読み
込む必要はない。また、演出制御装置300への電源投入(即ち遊技機10への電源投入
)の際に、一度だけ、RTC読込処理を実行する構成としてもよい(RTC読込処理の位
置を変えて、例えばステップB0003とB0004の間で実行してもよい)。演出制御
装置300は、RAM内のタイマ領域に時刻を計時する時刻用タイマ(計時手段)を設定
し、所定の周期でRTC338から時刻の情報を読み込んだ際又は電源投入時に一度だけ
RTC338から時刻の情報を読み込んだ際に、時刻用タイマをRTC338の時刻に合
わせるよう調整してよい。そして、演出制御装置300は、RTC338に代えて、時刻
用タイマを使用して各種処理を実行してもよい。このようにすれば、RTC338から時
刻を読み込む処理の回数を低減でき、CPU311の負荷が減少する。
なお、RTC読込処理において、読み込んだ時刻が複数の所定時刻(第1所定時刻、第
2所定時刻、・・・)のいずれかに合致する場合に、所定の演出を実行してよいが、複数
の所定時刻の時間間隔を設定値に応じた確率で抽選することによって、遊技者はこの時間
間隔から設定値を推定することができる。例えば、長い時間間隔の選択率が、設定値が大
きいほど小さくなるように抽選されてよい。また、所定の演出を実行する実行期間を設定
値に応じた確率で抽選することによって、遊技者は所定の演出の実行期間から設定値を推
定することができる。例えば、長い実行期間の選択率が、設定値が大きいほど大きくなる
ように抽選されてよい。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンス
イッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出
内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0010)。続いて、
遊技場(遊技店)の責任者や遊技者等によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作
を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0011)。ホール・遊技者
設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズす
ることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制
御処理を実行する(B0012)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象
となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出
ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報
等を含む情報がQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。例えば、演出
制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理において、QRコード(登録商標)を
表示装置41に表示できる。なお、演出ポイントに加算する値(加算値)を設定値に応じ
た確率で抽選することによって、遊技者は加算値から設定値を推定することができる。例
えば、大きな加算値の選択率が、設定値が大きいほど大きくなるように抽選してよい。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実
行し(B0013)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する
受信コマンドチェック処理を実行する(B0014)。なお、受信コマンドチェック処理
の詳細については、図37にて後述する。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等の表示装置(表示手段)に表示する内容
に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバ
ッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0015)。このとき設定され
る描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が
描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することが
できる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了
設定を実行する(B0016)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B
0017)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0017の結果が「N」)、フレ
ーム切替タイミングになるまでB0017の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングで
ある場合は(B0017の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0
018)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム
周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り
替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御
処理を実行する(B0019)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装
置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0020)。装飾制御処理では、例えば
、LED等の装飾装置の発光制御を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演
出装置(盤演出装置44、枠演出装置)を制御する可動体制御処理を実行する(B002
1)。可動体制御処理では、例えば、モータを駆動する役物動作演出を設定する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0021の処理を終えると、B0008の処
理に戻る。以降、B0008からB0021までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図37を参照して、上述したメイン処理(図36)における受信コマンドチェッ
ク処理(B0014)の詳細について説明する。図37は、演出制御装置300によって
実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェック
するためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受
信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定
する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100か
ら受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドが
ないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装
置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド
受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103
)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B11
04)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコ
マンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新
たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更
新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32
個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス
0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信
したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマン
ド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応
する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分の
コマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場
合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返
す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信
コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ
領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分の
コマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマン
ド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーさ
れると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように
、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コ
マンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y
])、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を
解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理
の詳細については、次の図38にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを
更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受
信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していな
い場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰
り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y])、受信コマンドチェック
処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図38を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図37)における受信
コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図38は、演出制御装置30
0によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイ
トをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100か
ら演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びA
CTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類
を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はM
ODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B12
02)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド
仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲
である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲である
か否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を
示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)で
あるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203
の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否か
を判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定
される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せ
である場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統
に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定す
る(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンを指令するコ
マンドであり、変動コマンド(図42の変動開始情報設定処理で設定)がある。そして、
MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマ
ンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B12
05の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(
B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファー
レ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレ
コマンド(特図表示中処理で設定)、ラウンドコマンド(ファンファーレ/インターバル
中処理で設定)、インターバルコマンド(大入賞口開放中処理で設定)、エンディングコ
マンド(大入賞口開放中処理で設定)などである。そして、MODE部が大当り系コマン
ドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1
208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1
207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(
B1209)。なお、図柄系コマンドには、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマ
ンド(A4018)、飾り特図2コマンド(A4112)がある。そして、MODE部が
図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実
行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B12
09の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B
1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が
「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了す
る。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B12
11の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定す
る(B1213)。先読み図柄系コマンドには、前述の先読み停止図柄コマンド(図15
のA3014)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B
1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コ
マンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(
B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを
判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、前述の先読み変動パターンコマン
ド(図15のA3018)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場
合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216
)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合
には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ
使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。ま
た、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が
正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するAC
TION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解
析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図39を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図38)における単発系コ
マンド処理(B1212)の詳細について説明する。図39は、演出制御装置300によ
って実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表
すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合
には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B
1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1
301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判
定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(
B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行
し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には
(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧時のコマンドを表すか否か
を判定する(B1305)。そして、MODE部が停電復旧時のコマンドを表す場合には
(B1305の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマ
ンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧時のコマンドを表していない場合には(
B1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判
定する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1
307の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド
処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B
1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンド(A2917
、A3207)を表すか否かを判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図
1保留数コマンドを表す場合には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処
理を実行し(B1310)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合に
は(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンド(A2
917、A3203)を表すか否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾
り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報
設定処理を実行し(B1312)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合に
は(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを
判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1
313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処
理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1
313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを
判定する(B1315)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コ
マンド(不正の発生した際に不正&入賞監視処理で設定)、不正解除コマンド(不正の解
除した際に不正&入賞監視処理で設定)、状態オフコマンド(A2204)、状態オンコ
マンド(A2207)がある。状態オンコマンドとして、ガラス枠開放検出スイッチ63
からの信号の発生(ガラス枠開放エラー)や、前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放
検出スイッチ)からの信号の発生(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)を示すコマン
ドがある。また、状態オフコマンドは、エラーの不発生を示す。
そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1315の結果が
「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(
B1316)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合に
は(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンド(特
図表示中処理等で設定)を表すか否かを判定する(B1317)。そして、MODE部が
演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演出モード
切替設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合
には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部がアウト球数コマンドを表すか否
かを判定する(B1319)。そして、MODE部がアウト球数コマンドを表す場合には
(B1319の結果が「Y」)、アウト球数受信時処理を実行し(B1320)、単発系
コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がアウト球数コマンドを表していない場合には(B
1319の結果が「N」)、次に、MODE部がカウントのコマンド(A3107、A3
111の大入賞口カウントコマンド)を表すか否かを判定する(B1321)。そして、
MODE部がカウントのコマンドを表す場合には(B1321の結果が「Y」)、カウン
ト情報設定処理を実行し(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(B
1321の結果が「N」)、MODE部が設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド
)を表すか否かを判定する(B1323)。設定値情報コマンドは、図5BのステップA
1035の停電復旧時のコマンド及びステップA1045の処理で送信されるRAM初期
化時のコマンドに含まれる。そして、MODE部が設定値情報コマンドを表す場合には(
B1323の結果が「Y」)、設定値受信時処理を実行し(B1324)、単発系コマン
ド処理を終了する。設定値受信時処理では、設定値(確率設定値)をRAM等の記憶部に
記憶するとともに必要な処理を実行する。
演出制御装置300は、MODE部が設定値情報コマンドを表していない場合には(B
1323の結果が「N」)、MODE部が設定変更系のコマンドを表すか否かを判定する
(B1325)。設定変更系のコマンドとして、例えば、設定変更指示のコマンド(A1
029)、確率設定変更中のコマンド(A1041)、確率設定値変更のコマンド(A2
415)、確率設定変更終了のコマンド(A2421)がある。そして、MODE部が設
定変更系のコマンドを表す場合には(B1325の結果が「Y」)、設定変更系情報設定
処理を実行し(B1326)、単発系コマンド処理を終了する。設定変更系情報設定処理
では、設定変更系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例え
ば、設定変更指示のコマンドを受信した場合に、設定変更系情報設定処理では、遊技者に
設定変更することを促す設定変更指示表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定変更系のコマンドを表していない場合には(
B1325の結果が「N」)、MODE部が設定確認系のコマンドを表すか否かを判定す
る(B1327)。設定確認系のコマンドとして、例えば、確率設定値確認中のコマンド
(A2508)、確率設定値確認終了のコマンド(A2512)がある。そして、MOD
E部が設定確認系のコマンドを表す場合には(B1327の結果が「Y」)、設定確認系
情報設定処理を実行し(B1328)、単発系コマンド処理を終了する。設定確認系情報
設定処理では、設定確認系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行す
る。
次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1329)。なお
、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンドと特図2の図柄停止コマ
ンドがある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1329の結
果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドで
あるか否かを判定する(B1330)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1330の結果が「Y」)
、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1331)、全図柄が停
止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1332)、単発系コマンド処理を
終了する。B1332の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定してい
るが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り
中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1329の結果が「N
」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1330の結果が「N」)
には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図40を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図38)における先読み図
柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図40は、演出制御装置30
0によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報で
あるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマン
ドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合
(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特
図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結
果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマン
ドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応
する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンド
の受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B160
4)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため
、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信さ
れるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図41を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図38)における先読み変
動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図41は、演出制御装置30
0によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンドの受信待ち中であるか否かを判定
する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(B1604)が設定
されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系
コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が「N」)、先読み変動系コマンド
処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(B1701の結果が「
Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)
の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変
動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(
B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変
動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT
部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変
動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)
。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、A
CT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とA
CT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コ
マンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセー
ブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B170
9)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710
)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する
前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になけれ
ば長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる
。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに
扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンド
MODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対
応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、
仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置30
0がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、
ノーマルリーチ−1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。
従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に
変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担
を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変
動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果
が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B171
0の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理
を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B
1710の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマ
ンド領域からロードし(B1711)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を
実行する(B1712)。先読み演出としては、例えば、連続予告演出(チャンス目先読
み演出を含む)、先読みゾーン演出、保留変化予告などがある。続いて、最新保留の先読
み予告演出(保留変化予告)が発生するか否かを判定する(B1713)。最新保留の先
読み予告演出が発生する場合(B1713の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対
応するポイント情報を設定する(B1714)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み予告演出(保留変化予告)が直ちに開始
する演出であるか否か判定する(B1715)。発生する先読み予告演出が直ちに開始す
る演出である場合(B1715の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示
を設定する(B1716)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み予告演出が発生しない場合(B171
3の結果が「N」)、又は、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出でない場合(
B1715の結果が「N」)、そのまま。先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図42を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図38)における図柄系コ
マンド処理(B1210)の詳細について説明する。図42は、演出制御装置300によ
って実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2
コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特
図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT
部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B180
2)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテー
ブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ
図柄や、図27に示した2R確変大当り図柄(2R−A1等)、2R通常大当り図柄(2
R−A2等)、6R確変大当り図柄(6R−A1等)、6R通常大当り図柄(6R−A2
等)、16R確変大当り図柄(16R−A1等)、16R通常大当り図柄(16R−A2
等)に対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図43を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図38)における変動系コ
マンド処理(B1206)の詳細について説明する。図43は、演出制御装置300によ
って実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1
又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である
場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定
でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの
組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを
判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに
大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうこ
とである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)
、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の
結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1
904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B19
05)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態
(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続予告演出
の先読み演出回数(連続予告演出の残り回数)が0でなければ−1更新する(B1907
)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図44を参照して、前述した変動系コマンド処理(図43)における変動演出設
定処理(B1905)の詳細について説明する。図44は、演出制御装置300によって
実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にな
らない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変
動である場合(B2001の結果が「Y」)、演出ポイントのポイント数、機種コード、
特図種別、演出モード、設定値(確率設定値)に対応する前半予告振分グループアドレス
テーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図
種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B200
3)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対
応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の
結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、演出ポイントのポイント数、機種コ
ード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定値(確率設定値)に対応する前半予告振分
グループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)の
MODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取
得する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前
)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。なお、予告の抽選確率は、設定値に依存
することになる。続いて、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モー
ド、図柄種別、設定値(確率設定値)に対応する後半予告振分グループアドレステーブル
を設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテ
ーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽
選を行う(B2009)。なお、予告の抽選確率は、設定値に依存することになる。その
後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容
を決定する(B2010)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などが
わかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決
定する(B2011)。その後、例えばリーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じ
て、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する停止図柄設定処理を実行する(B20
12)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に
決定する。
次に、演出制御装置300は、リーチ演出等の変動演出の表示設定を行い(B2013
)、予告演出の表示設定を行う(B2014)。続いて、特図種別に対応する保留減少(
保留シフト)の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減
る表示が設定される(B2015)。続いて、スピーカの音声による演出態様(音出力態
様)を定める音声番号、装飾装置の発光による演出態様を定める装飾番号を設定する(B
2016)。装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)は、複数の装飾用発光部(装
飾LED等)を有し、装飾番号で定められる発光態様(各LEDの色や発光タイミング等
)で発光する。
なお、音声番号や装飾番号を、演出内容に基づいて設定するだけでなく、設定値(確率
設定値)に応じた抽選確率で抽選して設定することも可能である。このようにすると、遊
技者は、装飾装置の発光態様、即ち、装飾用発光部(LED)の発光態様から遊技機10
の設定値(確率設定値)を推測することを楽しめる。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B
2017)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄
(第4図柄、識別情報)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B2018)。なお、
第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置80のランプ表示部1
、2(LED)で表示される。
〔大当り系コマンド処理〕
次に、図45を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図38)における大当り系
コマンド処理(B1208)の詳細について説明する。図45は、演出制御装置300に
よって実行される大当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した大当り系コマンドのMODE部がファンファー
レを表すか否かを判定する(B2101)。大当り系コマンドのMODE部がファンファ
ーレを表す場合(B2101の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがファンファー
レコマンドである場合、ファンファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処
理を実行する(B2102)。なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラウ
ンド数上限値の情報が含まれている。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)
を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(B2103)、大当り系コマンド処
理を終了する。なお、ラウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応す
る飾り特図コマンド)から判定される図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、受信した大当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表
さない場合には(B2101の結果が「N」)、大当り系コマンドのMODE部がラウン
ドを表すか否かを判定する(B2104)。MODE部がラウンドを表す場合(B210
4の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがラウンドコマンドである場合、演出制御
装置300は、ラウンド演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態
)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し(B2105、B2106)、大当り系コ
マンド処理を終了する。
受信した大当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2104の
結果が「N」)、演出制御装置300は、大当り系コマンドのMODE部がインターバル
を表すか否かを判定する(B2107)。MODE部がインターバルを表す場合(B21
07の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演
出制御装置300は、インターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態
(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(B2108、B2109
)、大当り系コマンド処理を終了する。
受信した大当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B210
7の結果が「N」)、演出制御装置300は、大当り系コマンドのMODE部がエンディ
ングを表すか否かを判定する(B2110)。MODE部がエンディングを表す場合(B
2110の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがエンディングコマンドである場合
、演出制御装置300は、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理
を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにエンディン
グ中を設定し(B2111、B2112)、大当り系コマンド処理を終了する。
なお、受信した大当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B
2110の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、大当り
系コマンド処理を終了する。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態によると、遊技機10は、始動条件の成立(例えば始動入賞口への入賞)
に基づき識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを表示部(例えば、第1特図変動表示
部51又は第2特図変動表示部52)に表示可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)
を備え、変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別
遊技状態を発生させる。設定変更手段(例えば、設定キースイッチ93と設定値変更スイ
ッチ102)は、遊技機10への電源投入の際に、遊技条件に関する設定(又は遊技に関
する設定)を変更可能である。遊技制御手段(遊技制御装置100)は、遊技機10への
電源投入の際に、設定の変更が可能となる設定可変状態に移行可能であり、設定可変状態
に移行する前の電源遮断時の遊技機10の状態によらず、所定の表示を表示部に表示する
(図34)。
従って、設定可変状態(設定変更中)において、遊技機10の正面から視認し易い特図
変動表示ゲーム用の表示部での所定の表示によって、設定変更中であることや、遊技機1
0が遊技(例えば変動表示ゲーム)のできない状態であることを示唆することができる。
なお、設定可変状態においても電源遮断時の遊技機10の状態を維持して、特図変動表示
ゲーム用の表示部に変動停止時の通常の表示(はずれ図柄、大当り図柄)などを表示した
ままだと、例えば設定変更完了前に前面枠12(本体枠)を閉じてしまった場合などに、
遊技のできる状態であると誤認させる可能性がある。
第1実施形態によると、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、始動条件の成立に基
づき識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを発光部(例えば、LEDランプD1やD
2)に表示可能である。遊技機10は、この発光部、及び、当該発光部と異なる他の発光
部を含む表示装置(一括表示装置50)と、を備える。遊技制御手段は、設定の変更が可
能となる設定可変状態において、表示装置の全ての発光部を点滅させてよい(図34F)
従って、設定可変状態(設定変更中)において、表示装置(一括表示装置50)に通常
と異なる表示を行うことによって、遊技機10が遊技のできない状態であることを遊技機
10の正面において明示できる。
第1実施形態によると、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、設定可変状態(設定
変更中)において、設定可変状態であることを示唆する情報を表示部(例えば、第1特図
変動表示部51又は第2特図変動表示部52)に表示してよい(図34B)。
従って、設定可変状態(設定変更中)において、変動表示ゲーム用の表示部に通常と異
なる表示を行うことによって、遊技機10が遊技のできない状態であることを遊技機10
の正面において明示できる。
第1実施形態によると、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、設定可変状態(設定
変更中)において、表示部(例えば、第1特図変動表示部51及び第2特図変動表示部5
2)を消灯してよい(図34D)。
従って、設定可変状態(設定変更中)において、変動表示ゲーム用の表示部に通常と異
なる表示(変動表示ゲームの変動停止時と異なる表示)を行うことによって、遊技機10
が遊技のできない状態であることを遊技機10の正面において明示できる。
第1実施形態によると、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、設定可変状態におい
て、特別結果以外(大当り結果以外)の変動表示ゲームの停止結果(はずれ結果)と同じ
表示を表示部(例えば、第1特図変動表示部51又は第2特図変動表示部52)に表示し
てよい(図34C)。
従って、設定可変状態(設定変更中)において、変動表示ゲーム用の表示部に所定の表
示を行うことによって、遊技機10が遊技の実行中でないことを遊技機10の正面におい
て示唆できる。特別結果以外(大当り結果以外)の変動表示ゲームの停止結果(はずれ結
果)を設定変更中から表示しておくことによって、変動表示ゲーム用の表示部に表示する
データに関して、設定変更終了時の初期値設定が不要になる。
[第2実施形態]
図46から図49を参照して、第2実施形態について説明する。なお、以下で述べる以
外の構成は、第1実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第1実施形態と同
じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。
第1実施形態は、はずれ図柄によるチャンス目先読み演出(チャンス目先読み予告)に
関するものである。飾り特図変動表示ゲームの特定の停止結果態様(特定のはずれ停止図
柄態様)であるチャンス目を設定値(確率設定値)に応じて抽選又は選択可能として、チ
ャンス目によって設定値を示唆又は報知可能にする。
〔停止図柄設定処理〕
図46を参照して、第2実施形態に係る停止図柄設定処理を説明する。図46は、特図
変動表示ゲームを実行する際の変動演出設定処理(図44)において、演出制御装置30
0によって実行される停止図柄設定処理(B2012)の手順を示すフローチャートであ
る。停止図柄設定処理では、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄(停止結果)が決定され
る。
演出制御装置300は、まず、受信した変動系コマンドに係る特図変動表示ゲームが大
当りであるか否かを判定する(B2301)。特図変動表示ゲームが大当りである場合に
(B2301の結果が「Y」)、図柄種別(B1802)に応じて大当り停止図柄(「2
,2,2」等)を抽選する(B2302)。
演出制御装置300は、特図変動表示ゲームが大当りでない場合に(B2301の結果
が「N」)、連続予告演出としてのチャンス目先読み演出の先読み演出回数(連続予告演
出の残り回数)が0であるか否かを判定する(B2303)。先読み演出回数(連続予告
演出の残り回数)が0である場合に(B2303の結果が「Y」)、ステップB2308
の処理に移行する。なお、先読み演出回数(連続予告演出の残り回数)の初期値は、先読
み対象の保留の大当りの期待度、即ち、先読み対象の保留によって実行される特図変動表
示ゲームの大当りの期待度に応じて設定してもよい。
演出制御装置300は、先読み演出回数(連続予告演出の残り回数)が0でない場合に
(B2303の結果が「N」)、チャンス目停止図柄態様(チャンス目態様、はずれ図柄
グループ)を先読み対象の保留の大当りの期待度に応じて設定する(B2304)。チャ
ンス目停止図柄態様には、設定値を示唆又は報知することができない通常態様、設定値を
示唆することができる特殊態様(設定示唆態様)、設定値を確定的に報知することができ
る確定態様(設定報知態様)がある(図47参照)。
例えば、先読み対象の保留(始動記憶)に係る特図変動表示ゲームにスペシャル1リー
チ(SP1リーチ)が発生する場合に、チャンス目停止図柄態様を通常態様に設定し、ス
ペシャル2リーチ(SP2リーチ)が発生する場合に特殊態様に設定し、スペシャル3リ
ーチ(SP3リーチ)が発生する場合に確定態様に設定できる。前述のように大当りの期
待度(期待値)はSP1リーチ<SP2リーチ<SP3リーチの順になっているため、チ
ャンス目停止図柄態様を先読み対象の保留の大当りの期待度に応じて設定できる。なお、
逆に、先読み対象の保留に係る特図変動表示ゲームにSP3リーチが発生する場合に、チ
ャンス目停止図柄態様を通常態様に設定し、SP2リーチが発生する場合に特殊態様に設
定し、SP3リーチが発生する場合に確定態様に設定してもよい。
以上のように、チャンス目停止図柄態様を先読み対象の保留のリーチ種別(リーチ演出
の系統)に対応して設定することによって、チャンス目停止図柄態様を先読み対象の保留
の大当りの期待度に応じて設定できる。従って、チャンス目停止図柄態様によって、先読
み演出として、先読み対象の保留の大当りの期待度を報知できる。なお、先読み対象の保
留に係る特図変動表示ゲームで発生するリーチ種別は、先読み変動系コマンド(B121
5)としての先読み変動パターンコマンドや変動演出の内容(B2010)からわかる。
次に、演出制御装置300は、設定値を示唆又は報知する設定示唆演出(設定関連演出
)を実行するか否かを判定する(B2305)。チャンス目停止図柄態様が通常態様であ
り、設定示唆演出を実行しない場合に(B2305の結果が「N」)、通常態様のはずれ
図柄態様(はずれ図柄グループ)から設定値とは無関係にはずれ停止図柄を抽選し(B2
306)、停止図柄設定処理を終了する。チャンス目停止図柄態様が特殊態様又は確定態
様であり、設定示唆演出を実行する場合に(B2305の結果が「Y」)、特殊態様であ
れば、特殊態様のはずれ図柄態様(はずれ図柄グループ)から設定値に応じた抽選確率で
はずれ停止図柄を抽選し、確定態様であれば、確定態様のはずれ図柄態様(はずれ図柄グ
ループ)から設定値に応じてはずれ停止図柄を確定(決定)する(B2307)。
演出制御装置300は、先読み演出回数(連続予告演出の残り回数)が0である場合に
(B2303の結果が「Y」)、設定値を示唆又は報知する設定示唆演出(設定関連演出
)を実行するか否かを判定する(B2308)。例えば、抽選を行って当選した場合に、
設定示唆演出を実行すると判定してよい。設定示唆演出を実行しない場合に(B2308
の結果が「N」)、設定値とは無関係にはずれ停止図柄を抽選する(B2309)。設定
示唆演出を実行する場合に(B2308の結果が「Y」)、設定値に応じた抽選確率では
ずれ停止図柄を抽選する(B2310)。このように、先読み演出回数(連続予告演出の
残り回数)が0でありチャンス目先読み演出を実行しない場合でも(B2303の結果が
「Y」)、チャンス目先読み演出とは独立に設定示唆演出が実行できる。
なお、ステップB2308からB2310までの処理は、オプションであり、実行しな
い構成としてもよい。
〔チャンス目停止図柄態様〕
図47は、チャンス目先読み演出におけるチャンス目停止図柄態様について説明する図
である。チャンス目停止図柄態様には、通常態様、特殊態様(設定示唆態様)、確定態様
(設定報知態様)がある。
通常態様のはずれ図柄態様(はずれ図柄グループ)には、例えば、「2,4,6」(青
色)、「1,5,9」(緑色)、「3,7,7」(赤色)のはずれ停止図柄がある。特殊
態様のはずれ図柄態様(はずれ図柄グループ)には、例えば、「2,4,6」(緑色)、
「1,5,9」(赤色)、「3,7,7」(青色)のはずれ停止図柄がある。確定態様の
はずれ図柄態様(はずれ図柄グループ)には、色彩は関係なく「○,1,1」「○,2,
2」「○,3,3」「○,4,4」「○,5,5」「○,6,6」のはずれ停止図柄があ
る。なお、○は、左右中の3つの飾り識別図柄(識別情報)のうちの中と右の揃った2つ
の図柄(ゾロ目)と異なる任意の図柄を示す。
なお、確定態様(設定報知態様)のはずれ停止図柄は、通常態様と特殊態様で用いられ
ていない色彩(例えば、青色、緑色、赤色以外の金色や虹色など)や形状を有して、わか
りやすくなるように区別してもよい。
通常態様では、各はずれ停止図柄の抽選における選択率(振分率)が設定(設定値)に
かかわらず同じ値に定められている。従って、図47に示すように、通常態様の1つのは
ずれ停止図柄が選択された場合の各設定の確率(期待度)は同じ(100/6≒17%)
となる。図47の確率は、特定のはずれ停止図柄が表示された場合に、遊技者が推測でき
る各設定値の期待度である。このため、通常態様は、遊技者が設定値を推定することがで
きない態様、即ち、設定値を示唆又は報知することができない態様である。なお、図47
の例では、1回の抽選における通常態様のはずれ停止図柄の選択率は、いずれも100/
3(≒33.3)%である。
特殊態様では、各はずれ停止図柄の抽選における選択率が設定(設定値)によって異な
るように定められている。従って、図47に示すように、特殊態様の1つのはずれ停止図
柄が選択された場合の各設定の確率(期待度)は異なる(一部の設定では同じでもよい)
。このため、特殊態様は、遊技者が設定値を推定することができる態様、即ち、設定値を
示唆することができる態様である。
確定態様では、各はずれ停止図柄の抽選における選択率が、所定の1つの設定(設定値
)に対してのみ100%に定められている。従って、図47に示すように、確定態様の1
つのはずれ停止図柄が選択された場合に、所定の1つの設定である確率(期待度)が10
0%になり、他の設定である確率(期待度)は0%になる。このため、確定態様は、遊技
者が設定値を認識できる態様、即ち、設定値を確定的に報知することができる態様である
なお、特殊態様の3つの飾り識別図柄は、特定の色彩を有することによって、設定値を
示唆することができる。例えば、通常態様のはずれ停止図柄「2,4,6」(青色)は、
設定値を示唆できない。しかし、通常態様のはずれ停止図柄「2,4,6」(青色)と数
字部分が同じで色彩だけが異なる特殊態様のはずれ停止図柄「2,4,6」(緑色)は、
特定の色彩(緑色)を有することによって、設定値を示唆できる。なお、特殊態様の3つ
の飾り識別図柄は、特定の形状を有することによって、設定値を示唆するようにしてもよ
い。
図48は、ステップB2304のチャンス目停止図柄態様(チャンス目態様、はずれ図
柄グループ)を選択する別例を示す図である。図48の例では、チャンス目停止図柄態様
は、先読み対象の保留に係る特図変動表示ゲームが大当りの場合とはずれの場合とで異な
る選択率(振分率)で抽選され設定される。従って、チャンス目停止図柄態様を先読み対
象の保留のリーチ種別に対応して設定する場合と同様に、図48の例でも、チャンス目停
止図柄態様によって、先読み演出として、先読み対象の保留の大当りの期待度を報知でき
る。なお、先読み対象の保留が大当りであるか又ははずれであるかは、図柄種別(B18
02)からわかる。
図48(A)のように、通常態様<特殊態様<確定態様の順に先読み対象の保留の大当
りの期待度が高くなってよい。或は、図48(B)のように、確定態様<特殊態様<通常
態様の順に先読み対象の保留の大当りの期待度が高くなってよい。図48(B)の場合に
は、確定態様や特殊態様が選択されて、遊技者が先読み対象の保留の大当りの期待度が低
いと認識しても、確定態様によって設定(設定値)が確定的に報知されるため、遊技者が
落胆しなくなる。
なお、図48の通常態様、特殊態様、確定態様の選択率をSP1リーチ、SP2リーチ
、SP3リーチの選択率と同じにすれば、前述のように先読み対象の保留に係る特図変動
表示ゲームにSP1リーチ、SP2リーチ、SP3リーチが発生する場合に対応して通常
態様、特殊態様、確定態様を設定することと同じである。
なお、遊技機10の電源投入や遊技開始からの大当り回数、大当り開始から通常遊技状
態に戻るまでの大当りの連荘回数(連チャン回数)、遊技機10の稼働時間が大きくなる
に応じて、確定態様の選択率を高くする構成も可能である。確定態様は遊技者にとって特
典となるため、この構成によって遊技機10の稼働を増加することができる。
以上のように、チャンス目停止図柄態様が先読み対象の保留の大当りの期待度と関連付
けられ、チャンス目停止図柄態様(特に特殊態様、確定態様)のはずれ停止図柄が設定値
に応じた確率で抽選できる。結果的に、はずれ停止図柄は、先読み対象の保留に係る特図
変動表示ゲームの結果(大当り又ははずれ)、及び、設定値に応じた確率(選択率)で抽
選されていることになる。
〔画面遷移〕
図49Aと図49Bは、第2実施形態に関して、表示装置41の表示画面を時系列で示
した画面遷移図である。
図49Aの(ア)は、飾り特図変動表示ゲームを実行中の表示画面である。飾り特別図
柄(大図柄)の変動(↓↓↓)が変動表示領域610で実行中であり、飾り縮小図柄(小
図柄)の変動(↓↓↓)が変動表示領域615で実行中である。表示装置41の表示画面
の右上隅の特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660には、それぞれ、特図
1保留数を示す数字「2」と特図2保留数を示す数字「0」が表示されている。
保留表示部630(始動記憶表示部)は、第1始動記憶を第1保留表示(第1始動記憶
表示)として表示する第1保留表示部630aと、第2始動記憶を第2保留表示(第2始
動記憶表示)として表示する第2保留表示部630bからなる。第1保留表示部630a
に第1保留表示として保留表示633が2つ表示されている。第2保留表示部630bに
は、現時点で、保留表示633は表示されていない。また、四角形枠の保留消化領域64
0が表示画面の中央下部に表示される。実行中の特図変動表示ゲームに係る保留(この特
図変動表示ゲームの実行権利となっていた始動記憶)を示す変動中保留表示633aが、
保留消化領域640に表示されている。
その後、(イ)では、始動入賞口36への入賞によって保留(第1始動記憶)が発生す
るとともに、発生した保留に対応する保留表示633(黒)は、保留変化予告により通常
態様から態様(色)が変化した保留表示となっている。そして、大当りの期待度の高い発
生した保留を先読み対象の保留として、チャンス目先読み演出(連続予告演出)が設定さ
れる(B1712、B1716)。また、特図1保留数表示部650における特図1保留
数を示す数字「3」に増加する。
そして、(ウ)では、飾り特図変動表示ゲームが終了して、第1回目のチャンス目先読
み演出が、通常態様のはずれ停止図柄「2,4,6」(青色)の表示で実行される。ここ
で、チャンス目先読み演出であることを遊技者に認識させるようにはずれ停止図柄の全体
又は一部を点滅させてもよい。なお、飾り特図変動表示ゲームの終了時に変動中保留表示
633aは消去されている。通常態様では、遊技者が設定(設定値)を推定することがで
きない。
その後、(エ)では、次の飾り特図変動表示ゲームが実行中となる。保留表示633が
右側に移動(保留シフト)するとともに、保留消化領域640に第1保留表示部630a
の右端の保留表示633が移動する。また、特図1保留数表示部650における特図1保
留数を示す数字が「2」に減少する。
そして、(オ)では、飾り特図変動表示ゲームが終了して、第2回目のチャンス目先読
み演出が、特殊態様(設定示唆態様)のはずれ停止図柄「1,5,9」(赤色)の表示で
実行される。ここで、チャンス目先読み演出であることを遊技者に認識させるようはずれ
停止図柄の全体又は一部を点滅させてもよい。特殊態様のはずれ停止図柄によって、設定
(設定値)が示唆され、遊技者は設定(設定値)を推定することができる(図47による
と設定4である確率が高い)。
その後、(カ)では、次の飾り特図変動表示ゲームが実行中となる。保留表示633が
右側に移動(保留シフト)するとともに、保留消化領域640に第1保留表示部630a
の右端の保留表示633が移動する。また、特図1保留数表示部650における特図1保
留数を示す数字が「1」に減少する。
そして、図49Bの(キ)では、飾り特図変動表示ゲームが終了して、第3回目のチャ
ンス目先読み演出が、確定態様(設定報知態様)のはずれ停止図柄「1,6,6」の表示
で実行される。ここで、チャンス目先読み演出であることを遊技者に認識させるようはず
れ停止図柄の全体又は一部を点滅させてもよい。確定態様のはずれ停止図柄によって、設
定(設定値)が確定的に報知され、遊技者は設定(設定値)を認識することができる(図
47によると設定6であることが確定する)。
また、確定態様の場合には、文字画像としてのセリフ635を表示してもよい。セリフ
635は、確定態様のはずれ停止図柄によって確定する設定(設定値)に応じて選択され
る。例えば、(キ)のようにはずれ停止図柄「○,6,6」で設定6(設定値6)が確定
する場合には、「おめでとう!」と表示されるが、はずれ停止図柄「○,1,1」で設定
1(設定値1)が確定する場合には、「残念」と表示されてもよい。
その後、(ク)では、先読み対象の保留によって次の飾り特図変動表示ゲームが実行中
となる。保留表示633が右側に移動(保留シフト)するとともに、保留消化領域640
に第1保留表示部630aの右端の先読み対象の保留表示633(黒)が移動する。また
、特図1保留数表示部650における特図1保留数を示す数字が「0」に減少する。
その後、(ケ)では、飾り特図変動表示ゲームが終了して変動中保留表示633aが消
去されるとともに、大当り停止図柄「5,5,5」が表示される。そして、(コ)では、
特別遊技状態として大当りのラウンドが開始する。
以上の画面遷移に関して、図49Aの(オ)の特殊態様でも、文字画像としてのセリフ
を表示してもよい。セリフは、特殊態様のはずれ停止図柄に応じて選択されてよい。また
、セリフと、特殊態様のはずれ停止図柄との組合せによって、設定を示唆する構成も可能
である。例えば、はずれ停止図柄「1,5,9」(赤色)とセリフ「おめでとう!」の組
合せでは、設定6(設定値6)である確率が高くなるようにし、はずれ停止図柄「1,5
,9」(赤色)とセリフ「残念」では、設定1(設定値1)である確率が高くなるように
してよい。
また、以上の図49の画面遷移に関して、確定態様のはずれ停止図柄が表示される場合
のみ、目立つようにはずれ停止図柄の全体又は一部を点滅させてもよい。さらに、図49
では、3回のチャンス目先読み演出でのチャンス目停止図柄態様は毎回異なるようにした
が、毎回、チャンス目停止図柄態様を同じ態様にしてもよい。そして、この同じ態様は、
先読み対象の保留の大当りの期待度に応じて決定してもよい。
[第2実施形態の作用・効果]
第2実施形態によると、遊技機10は、始動条件の成立(例えば始動入賞口への入賞)
に基づき複数の識別情報(飾り特別図柄)を変動表示させる変動表示ゲーム(飾り特図変
動表示ゲーム)を表示装置41に表示可能な演出制御手段(演出制御装置300)を備え
、変動表示ゲームの停止結果態様が特別結果態様(大当り結果態様)となる場合に、遊技
者にとって有利な特別遊技状態を発生させる。設定変更手段(例えば、設定キースイッチ
93と設定値変更スイッチ102)は、遊技条件に関する設定(設定値)を変更可能であ
る。始動記憶手段(例えば、遊技制御装置100)は、始動条件の成立に基づき、変動表
示ゲームの実行権利となる始動記憶を記憶可能である。事前判定手段(例えば、遊技制御
装置100)は、始動記憶手段によって記憶される始動記憶に基づく変動表示ゲームが実
行されるよりも前に当該始動記憶に関する変動表示ゲームの実行情報(例えば変動表示ゲ
ームの結果や変動パターンなど)を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよ
りも前に判定する。
また、第2実施形態によると、演出制御手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲー
ム(飾り特図変動表示ゲーム)の停止結果態様が特別結果態様(大当り結果態様)となら
ない場合に、当該停止結果態様を特定の停止結果態様(例えば特殊態様、確定態様)とす
ることによって、事前判定手段の判定結果に基づく予告演出(チャンス目先読み演出、チ
ャンス目先読み予告)を実行可能である。さらに、演出制御手段(演出制御装置300)
は、当該特定の停止結果態様(例えば特殊態様、確定態様)を用いて、設定(設定値)を
示唆又は報知する設定関連演出(設定示唆演出)を実行可能である。
従って、事前判定手段の判定結果に基づく予告演出において、設定(設定値)を示唆又
は報知するも可能となるため、遊技者は、大当りとなるか否かの推測だけでなく設定(設
定値)も推測でき、当該予告演出が単調になることを防止できる。このため、遊技の興趣
が向上する。さらに、当該予告演出において、大当りの期待度が低い場合でも、遊技者は
、設定(設定値)を推測する楽しみが増え、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態によると、演出制御手段(演出制御装置300)は、特定の停止結果態様
の複数の識別情報(飾り特別図柄)が特定の色彩を有することによって、設定関連演出を
実行可能である。従って、遊技者は、停止結果態様の識別情報(飾り特別図柄)の色彩に
も注目することになり、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態によると、演出制御手段(演出制御装置300)は、特定の停止結果態様
(例えば特殊態様、確定態様)の複数の識別情報(はずれ停止図柄)を、当該特定の停止
結果態様を導出する変動表示ゲームを実行する際に選択する(図43、図44、図46)
。従って、事前判定時ではなく、変動表示ゲームを実行する際に複数の識別情報(はずれ
停止図柄)を選択できるため、事前判定時の処理(制御)の負担が軽減される。
[第3実施形態]
図50から図54を参照して、第3実施形態について説明する。なお、以下で述べる以
外の構成は、第1実施形態や第2実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第
1実施形態や第2実施形態と同じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載
を適宜省略して説明する。第3実施形態は、電源投入時の役物(可動部材)の初期動作に
関するものである。
〔遊技機の裏面〕
始めに、図50を参照して、第3実施形態に係る遊技機10の裏面側に配設された遊技
制御装置100(主基板)等の構成について説明する。図50は、第3実施形態に係る遊
技機10の裏面図である。
遊技盤30の裏面には、スイッチベース738を介して遊技を統括的に制御する遊技制
御装置100(主基板)が配設され、スイッチベース738の上方の制御ベース733を
介して遊技制御装置100から送信される演出制御指令(演出コマンド)に基づいて表示
装置41等を制御する演出制御装置300が配設される。演出制御装置300の後方には
、演出制御装置300の裏面及び遊技制御装置100の裏面上部を覆う保護カバー737
が設けられる。このように構成された遊技盤30が前面枠12の収納部に収納された状態
では、遊技盤30の裏面に配設された保護カバー737及び遊技制御装置100は、前面
枠12の後方に突出する。
前面枠12の裏面上部には、島設備に設けられた補給装置(図示省略)から補給される
遊技球を貯留するとともに、貯留した遊技球を整列させて流下させる貯留ユニット750
が配設される。前面枠12の一方の内側部には、貯留ユニット750から流下してきた遊
技球を上皿21(図1参照)に払い出す払出ユニット790が配設される。
また、前面枠12の裏面下部には、遊技制御装置100から送信されるデータに基づい
て払出ユニット790の動作を制御する払出制御装置200と、操作ハンドル24の回動
操作に基づいて遊技球を発射する球発射装置742と、カードユニット(図示省略)と接
続する接続端子743と、各種装置に電力を供給する電源装置400とが配設される。
また、遊技制御装置100の裏面下部には、遊技条件に関する設定を変更可能な設定変
更装置42(設定変更手段)の設定キースイッチ93(キースイッチ)及び設定値変更ス
イッチ102(設定値変更ボタンスイッチ、ボタンスイッチ)と、7セグメント型の確率
設定値表示装置143(表示器、LEDランプ)と、が配設される。このように、設定キ
ースイッチ93、設定値変更スイッチ102、及び確率設定値表示装置143は、遊技機
10内部に設けられており、例えば前面枠12を開けなければ操作できない(アクセスで
きない)。すなわち、一般の遊技者は、設定変更装置42にアクセスして操作することが
できず、確率設定値表示装置143の表示も確認することはできない。また、設定キース
イッチ93、設定値変更スイッチ102、及び確率設定値表示装置143は、遊技機10
内部に設けられているので、後述する内部役物44a、44bや外部役物95aの初期動
作によって隠蔽される(重なる)ことがない。
なお、確率設定値表示装置143は、内部役物44a、44bや外部役物95aの初期
動作で隠蔽されない位置に設けられていればよく、例えば遊技盤30の前面に専用に設け
てもよい。また、確率設定値を遊技盤30の前面から視認可能に表示する場合には、一括
表示装置50の表示器(LEDランプ)等を確率設定値表示装置143として利用しても
よく、表示装置41を確率設定値表示装置143として利用してもよい。さらに、このよ
うに遊技盤30の前面から視認可能に確率設定値表示装置143を設けた場合であっても
、遊技者には見えず操作者のみが視認可能となることが好ましい。例えば、操作者が演出
ボタン25に特定の操作をすることによって、確率設定値表示装置143の表示を見える
ようにしてもよい。また、確率設定値表示装置143の表示は、遊技者が特殊の部材(例
えば、偏光フィルター)を用いることによって、又は図示しないホールコンピュータから
の特定の信号の受信によって見えるようにしてもよい。同様に、設定変更装置42は前面
枠12が開放された場合にアクセス可能となることとしたが、遊技盤30の前面や表示装
置41等に設けて操作者が特定の操作等をすることによって操作可能となるようにしても
よい。
また、図78(A)で後述する役物比率を表示する状態表示装置152の役物比率表示
部68を確率設定値表示装置143として用いてもよく、確率設定値表示装置143とし
て状態表示装置152の役物比率表示部68を用いる場合には、設定変更中又は設定確認
中に、役物比率表示部68の4個の7セグメント型(点部分を含めると8セグメント型)
の表示器900のうちいずれか一つ(例えば左端又は右端の表示器900)に確率設定値
を表示すればよい。なお、設定変更中又は設定確認中以外は、役物比率表示部68には役
物比率が表示される。したがって、役物比率表示部68を役物比率の表示及び設定値の表
示に併用することができる。
また、設定キースイッチ93の前面を覆うようにカバー部材を設けてもよい。このよう
にカバー部材を設けることで、設定キーを持っていない者や不正を行う者による設定キー
スイッチ93の操作を防止することができ、防犯効果を高くすることができる。さらに、
カバー部材を設けるようにした場合において、カバー部材が設定キースイッチ93を覆っ
たか否かを検出するために検出センサを設けてもよい。検出センサからの検出信号が例え
ば図3に示すような第2入力ポート123に入力されることで、遊技制御装置100はカ
バー部材が設定キースイッチ93を覆ったか否かの判定を行うことができる。例えば、前
面枠12が閉じられているのにカバー部材が設定キースイッチ93の前面を覆わない状態
となっているときに、遊技制御装置100は、エラー報知を表示装置41やスピーカ19
、LED、ランプ等から行うことによって、防犯対策や不正対策をとることができる。
〔第3実施形態に係る演出制御装置〕
次に、図51を参照して、第3実施形態に係る演出制御装置300(サブ基板)の構成
について説明する。図51は、第3実施形態に係る遊技機10の演出制御系の構成例を示
すブロック図である。
第3実施形態の演出制御装置300では、図51に示すように、盤演出可動体制御回路
334の代わりに可動体制御回路334aが設けられている点が第1実施形態の演出制御
装置300(図4参照)とは相違する。
演出制御装置300には、盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332
と、枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333
とともに、可動体制御回路334aが設けられている。
可動体制御回路334aは、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられてい
る盤演出装置44を駆動制御するとともに、ガラス枠15に設けられている枠演出装置9
5を駆動制御する。
盤演出装置44は、例えば図52Aに示すように、表示装置41における演出表示と協
働して演出効果を高める内部役物44a、44b(内側可動部材)と図示しないモータ等
を備える。
図52Aは第3実施形態に係る遊技盤30の盤演出装置44が動作したときの正面図で
ある。
盤演出装置44の内部役物44aは、センターケース40の背面に遊技者から視認でき
ないように収容されており、移動動作することで表示装置41の前方に位置し、表示装置
41の上側を覆う。内部役物44aには、大当りの期待度が特に高いことを報知する「激
熱」という文字が描かれている。同様に、盤演出装置44の内部役物44bは、移動動作
することで表示装置41の前方に位置し、表示装置41の左下側を覆う。また、内部役物
44bには、大当りの期待度が高いことを報知する「♪」という文字が描かれている。内
部役物44bの移動動作とともに、スピーカから音声が発生してもよい。
なお、演出制御装置300は、図44のステップB2006、B2009の予告抽選に
おいて、内部役物44a、44bを設定値に応じた選択率(確率)で抽選して動作させる
ようにすると、設定値を示唆できる。そして、遊技者は設定値を推測する楽しみが増え、
遊技の興趣が向上する。
また、枠演出装置95は、例えば図52Bに示すように、表示装置41における演出表
示と協働して演出効果を高める外部役物95a(外側可動部材)や図示しないモータ等を
備える。
図52Bは第3実施形態に係るガラス枠15(開放部)の枠演出装置95が動作したと
きの正面図である。
枠演出装置95の外部役物95aは、ガラス枠15の内側に遊技者から視認できないよ
うに収容されており、枠演出装置95が駆動することでガラス枠15の上方で半球状の部
材となって突出する。外部役物95aには、大当りの期待度が高いことを報知するキャラ
クタ95bが描かれている。なお、枠演出装置95は、ガラス枠15に限らず、前面枠1
2に設けてもよい。
なお、演出制御装置300は、図44のステップB2006、B2009の予告抽選に
おいて、外部役物95aを設定値に応じた選択率(確率)で抽選して動作させるようにす
ると、設定値を示唆できる。そして、遊技者は設定値を推測する楽しみが増え、遊技の興
趣が向上する。
そして、演出制御装置300は、可動体制御回路334aを用いて盤演出装置44及び
枠演出装置95を駆動制御するために可動体制御処理を実行する。
〔可動体制御処理〕
図53は、第3実施形態に係る可動体制御処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、電源投入時であるか否かを判定する(B3001)。な
お、停電復旧時であるか否かを判定することとしてもよい。
演出制御装置300は、電源投入時でないと判定した場合には(B3001の結果が「
N」)、変動演出設定処理(図44)等で設定された演出内容に応じた通常の制御処理を
開始する(B3003)。他方で、演出制御装置300は、電源投入時であると判定した
場合には(B3001の結果が「Y」)、確率設定変更中のコマンドを受信しているか否
かを判定する(B3002)。
確率設定変更中のコマンドは、単発系コマンド処理(図39)で確率設定変更中のコマ
ンドによってMODE部が設定変更系を表す場合に(B1325の結果が「Y」)、受信
していると判定される。すなわち、前面枠12(本体枠、本体部)が開放され(図5Aの
A1023又はA1027の結果が「Y」)、設定変更装置42の設定キースイッチ93
がオンにされることによって(A1024又はA1028の結果が「Y」)、確率設定変
更中のコマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される(図5BのA
1041)。確率設定変更中に、設定変更装置42の設定値変更スイッチ102が押下さ
れることで、遊技条件に関する設定値が変更される。また、変更された遊技条件に関する
設定値の情報は、確率設定値表示装置143に表示される。
演出制御装置300は、確率設定変更中のコマンドを受信していると判定した場合には
(B3002の結果が「Y」)、確率設定変更終了のコマンドを受信しているか否かを判
定する(B3004)。
確率設定変更終了のコマンドは、単発系コマンド処理(図39)で確率設定変更終了の
コマンドによってMODE部が設定変更系を表す場合に(B1325の結果が「Y」)、
受信していると判定される。すなわち、確率設定値変更済みとなり(図10のA2406
の結果が「Y」)、設定キースイッチ93がオフにされることによって(A2416の結
果が「Y」)、確率設定変更終了のコマンドが遊技制御装置100から演出制御装置30
0に送信される(A2421)。
他方で、演出制御装置300は、確率設定変更中のコマンドを受信していないと判定し
た場合(B3002の結果が「N」)、すなわち通常の電源投入時である場合には、本体
枠開放エラー発生中であるか否かを判定する(B3006)。例えば、エラー/不正系の
コマンドとして、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)を示す状態オンコマンドを受信
した場合に(B1315)、本体枠開放エラー発生中であると判断できる。
演出制御装置300は、確率設定変更終了のコマンドを受信していると判定した場合(
B3004の結果が「Y」)、すなわち確率設定変更が終了した場合には、本体枠開放エ
ラー発生中であるか否かを判定する(B3006)。他方で、演出制御装置300は、確
率設定変更終了のコマンドを受信していないと判定した場合(B3004の結果が「N」
)、すなわち確率設定変更中である場合には、内部役物44a、44bのみ初期動作制御
処理を開始する(B3005)。
内部役物44a、44bの初期動作制御処理(B3005)では、例えば、盤演出装置
44の内部役物44aを動かすモータ及び内部役物44bを動かすモータをそれぞれ駆動
させて、内部役物44a、44bを表示装置41の前方に動作させた後、初期位置まで動
作させる制御が行われる(初期動作制御)。また、例えば、内部役物44aの初期動作制
御が完了した後に内部役物44bの初期動作制御が行われる。このように、内部役物44
aの初期動作制御及び内部役物44bの初期動作制御は、順番に実行される。なお、内部
役物44a、44bとは異なる他の内部役物をさらに取り付けた場合も同様に、それぞれ
の内部役物の初期動作制御が順番に実行される。なお、内部役物44aの初期動作制御及
び内部役物44bの初期動作制御を同時に並行して実行してもよい。
演出制御装置300は、本体枠開放エラー発生中であると判定した場合(B3006の
結果が「Y」)には、すなわち前面枠12(本体枠)が開放されている場合には、内部役
物44a、44bのみ初期動作制御処理を開始する(B3005)。このように、演出制
御装置300は、設定変更装置42が操作されているか、前面枠12が開放されている場
合には、内部役物44a、44bの初期動作制御処理のみを開始し、外部役物95aの初
期動作を規制して実行させない規制手段として機能する。
他方で、演出制御装置300は、本体枠開放エラー発生中でないと判定した場合(B3
006の結果が「N」)には、すなわち前面枠12(本体枠)が閉められている場合には
、外部役物95aの初期動作の規制を解除し、内部役物44a、44bと外部役物95a
の初期動作制御処理を開始する(B3007)。
内部役物44a、44bと外部役物95aの初期動作制御処理(B3007)において
、盤演出装置44の内部役物44a、44bでは、B3005の処理と同様の初期動作制
御が行われる。枠演出装置95の外部役物95aでは、外部役物95aを動かすモータを
駆動させて、外部役物95aをガラス枠15(開放部)の上方から突出させるように動作
させた後、初期位置まで動作させる制御が行われる(初期動作制御)。このように、演出
制御装置300は、内部役物44a、44b及び外部役物95aの動作を制御する制御手
段として機能する。なお、外部役物95aとは異なる他の外部役物をさらに取り付けた場
合には、外部役物95aの初期動作制御及び他の外部役物の初期動作制御は、順番に実行
される。
また、内部役物44a、44bと外部役物95aの初期動作制御処理(B3007)に
おいて、可動する役物の数が多い内部役物44a、44bの初期動作制御にかかる時間の
方が、外部役物95aの初期動作制御にかかる時間よりも長くなる。なお、可動する役物
の数によらず、内部役物44a、44bの演出態様が複数あり動作が複雑となる場合にお
いても、内部役物44a、44bの初期動作制御にかかる時間の方が、外部役物95aの
初期動作制御にかかる時間よりも長くなる。また、センターケース40とガラス枠15(
開放部)との間(例えば内部役物44a、44bと外部役物95aとの中間の位置)に、
例えば遊技機10の中央側に向かって動作する可動する役物を設けた場合には、当該可動
する役物に対しても外部役物95aと同じように初期動作制御を行うことが望ましい。す
なわち、前面枠12(本体枠、本体部)が開放されている場合には、当該可動する役物の
初期動作が、外部役物95aの初期動作と同様に規制されており実行されない。
なお、前面枠12(本体枠、本体部)が開放されている場合に、外部役物95aの初期
動作を規制して実行されないようにしたが、外部役物95a(第1演出部、第1可動部材
)全体の初期動作のみを規制し、すなわち外部役物95a全体の初期動作を実行せずに、
当該初期動作以外の外部役物95aの可動部材(第2演出部、第2可動部材、キャラクタ
95b)の動作態様(例えば振動や揺動等)や発光部材(第2演出部、第2可動部材)の
発光態様(例えばキャラクタ95bの目(LED)が発光)といった初期態様については
実行可能としてもよい。即ち、このような第2演出部は、第2演出部の所定動作(通常動
作)を実行する前の初期状態において演出態様を初期態様に切替え可能である。このよう
にすることで、外部役物95aは、第1演出部の初期動作が規制され実行されていないと
きでも、開放された前面枠12(本体枠、本体部)の内部で第2演出部の初期態様を先行
して実行することができる。
〔初期動作制御処理のタイミングチャート〕
次に、図54A及び図54Bを参照して、第3実施形態に係る演出制御装置300の初
期動作制御処理のタイミングについて説明する。図54Aは第3実施形態に係る初期動作
制御処理のタイミングの一例を示すタイミングチャートであり、図54Bは比較例の初期
動作制御処理のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
まず、第3実施形態に係る初期動作制御処理のタイミングを、図54Aを参照して説明
する。
時刻T1で電源が投入されると、確率設定値変更中フラグと前面枠開放検出スイッチ6
4(本体枠開放検出スイッチ)の信号がオンになるとともに、内部役物44aの初期動作
が実行開始される。なお、予め電源投入前に、前面枠12(本体枠)は開放され、設定キ
ースイッチ93はオンにされるが、遊技制御装置100等は稼働していないので、電源が
投入されるまで確率設定値変更中フラグ及び前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検
出スイッチ)の信号はオンにはならない。また、内部役物44aの初期動作制御処理が実
行される(図53のB3005)。なお、外部役物95aの初期動作は規制されており実
行されない。
確率設定値変更中フラグはメイン処理(図5B)でセットされることで(A1038)
、オンになり、確率設定値確認モード中フラグは確率設定値確認処理(図11)でセット
されることで(A2505)、オンになる。これらのフラグに対応するコマンドが遊技制
御装置100から演出制御装置300に送信される(図5BのA1041、図11のA2
508)。また、前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)の信号がオン
になると(A2202)、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)を示す状態オンコマン
ドが演出制御装置300に送信される(A2207、A2217)。
時刻T2で操作者による確率設定値の変更が終了すると(図10のA2414、A24
15)、確率設定値変更中フラグはクリアされてオフになり、確率設定値確認モード中フ
ラグがセットされてオンになる(図11のA2505)。なお、第1実施形態では設定キ
ースイッチ93がオフにされるまで確率設定値変更中フラグがオンになっていたが、第3
実施形態では確率設定値の変更が終了することで確率設定値変更中フラグがオフなり、確
率設定値確認モード中フラグがオンになるものとする。なお、第1実施形態と同様に確率
設定値確認モード中フラグを省いて、設定キースイッチ93がオフにされるまで確率設定
値変更中フラグをオンにしてもよい。
そして、時刻T3で設定キースイッチ93がオフにされることによって、確率設定値確
認モード中フラグはクリアされてオフになる(図11のA2510)。
時刻T3後の時刻t1では、内部役物44aの初期動作制御処理が終了することによっ
て、内部役物44bの初期動作制御処理が実行される(図53のB3005)。
なお、本実施形態では、内部役物44a、44b及び外部役物95aの初期動作に要す
る時間(初期動作時間)をそれぞれ同じ時間にしているが、異なる時間としてもよい。例
えば、複雑な動作態様となり易い内部役物44a、44bの初期動作時間が、外部役物9
5aの初期動作時間より長くなってもよい。また、演出制御装置300は、モータ出力を
上げて内部役物44a、44bの初期動作の速度を上げることで、内部役物44a、44
bの初期動作時間を外部役物95aの初期動作時間より短くしてもよい。
時刻T4で前面枠12(本体枠)が閉じられることによって、前面枠開放検出スイッチ
64(本体枠開放検出スイッチ)の信号がオフになり、本体枠開放エラーの不発生を示す
状態オフコマンド(A2204)がエラー/不正系のコマンドとして演出制御装置300
に送信される。そして、外部役物95aの初期動作の規制が解除され、外部役物95aの
初期動作制御処理が実行される(図53のB3007)。このように、本実施形態の初期
動作制御処理では、前面枠12が開放されているときに、外部役物95aの初期動作制御
処理が実行されることがない。
時刻T4後の時刻t2では、内部役物44bの初期動作制御処理が終了する。このよう
に本実施形態の初期動作制御処理では、内部役物44a、44bの初期動作制御処理は、
外部役物95aの初期動作制御処理よりも先立って開始され、外部役物95aの初期動作
制御処理よりも先に終了する。
その後、時刻t3で、外部役物95aの初期動作制御処理が終了することで、遊技機1
0で遊技することができるようになる。
次に、第3実施形態の比較例に係る初期動作制御処理のタイミングを、図54Bを参照
して説明する。なお、比較例の確率設定値変更中フラグ、確率設定値確認モード中フラグ
、及び前面枠開放検出スイッチ64の信号も、第3実施形態の初期動作制御処理と同じタ
イミングで時刻T1から時刻T4にかけてオンオフされる。
ここで、比較例の内部役物44aは、時刻T1で電源が投入されても初期動作制御処理
が実行されることがなく、時刻T1で前面枠12(本体枠)が閉じられることによって初
期動作制御処理が実行される。したがって、比較例の内部役物44a及び外部役物95a
の初期動作制御処理は、同じタイミング(時刻T4)で開始される。
その後、時刻t3で、内部役物44a及び外部役物95aの初期動作制御処理が終了す
ると、内部役物44bの初期動作制御処理が実行される。一方で時刻t3は、上述のよう
に本実施形態に係る初期動作制御処理によれば、遊技機10で遊技可能になる時刻である
そして、時刻t4で、内部役物44bの初期動作制御処理が終了することで、比較例の
遊技機10でも遊技することができるようになる。このように、比較例の遊技機10では
、遊技可能となる時刻が本実施形態の遊技機10よりも遅い時刻になる。
なお、本実施形態の内部役物44a、44bは時刻T1で電源が投入されることで初期
動作制御処理が実行されたが、時刻T4で前面枠12が閉じられた際に、外部役物95a
と同じタイミングで初期動作制御処理が実行される内部役物を設けてもよい。例えば、大
入賞口の開閉扉39cや普通変動入賞装置37の可動部材37bといった遊技に影響のあ
る可動部材(内部役物)の動作態様を設定値に応じて変化させてもよく、この場合には、
設定値が設定された後に当該設定値の動作態様に合わせた初期動作制御処理を実行しても
よい。このように設定値が設定された後に初期動作制御処理を実行することで、遊技に影
響のある可動部材(大入賞口の開閉扉39cや普通変動入賞装置37の可動部材37b、
V入賞口(所定の領域)を開閉する可動部材)が当該設定値の動作態様に合わせて正常に
動作するか確認することができる。なお、V入賞口(所定の領域)は、特別変動入賞装置
39内に設けられることがある入賞装置であり、V入賞口に遊技球が入球した場合にV入
賞の報知が行われ大当り終了後の確変状態(高確率状態、特定遊技状態、所定遊技状態の
一つ)が確定する。また、このような遊技に影響のある可動部材の初期動作制御処理は、
時刻T4で前面枠12が閉じられた際に限らず、時刻T3で設定キースイッチ93がオフ
にされたときに実行することとしてもよい。さらに、当該可動部材の初期動作制御処理を
時刻T2の確率設定の変更が終了したときに実行することとしてもよい。
また、確率設定変更中のコマンドは、前面枠12(本体枠)が開放され(図5AのA1
023又はA1027の結果が「Y」)、設定変更装置42の設定キースイッチ93がオ
ンにされることによって(A1024又はA1028の結果が「Y」)、遊技制御装置1
00から演出制御装置300に送信されることとしたが(図5BのA1041)、前面枠
12の開放状態に関わらず設定変更装置42の設定キースイッチ93がオンにされること
によって送信されてもよい。さらに、設定キースイッチ93をオンにした後、設定値変更
スイッチ102を始めに押下したタイミングで確率設定変更中のコマンドが送信されるよ
うにしてもよい。
さらに、電源を投入した後に設定キースイッチ93をオンにした場合や前面枠12を開
放した場合に、確率設定値変更中フラグがセットされるようにして(確率設定変更中のコ
マンドが送信された状態)確率設定値を変更可能な設定可変状態としてもよく、さらにこ
の設定可変状態で確率設定値確認モード中フラグがセットされるようにして確率設定値を
確認できる状態としてもよい。そして、確率設定値確認モード中フラグがセットされる場
合には、内部役物44a、44b及び外部役物95aの動作を両方規制して実行されない
ようにしてもよく、初期位置に戻してもよい。なお、本実施形態の確率設定変更中のコマ
ンドが送信されたときと同じように、確率設定値確認モード中フラグがセットされる場合
に、内部役物44a、44bの初期動作制御処理を実行する一方で、外部役物95aの初
期動作を規制して実行されないようにしてもよい。
[第3実施形態の作用・効果]
第3実施形態に係る遊技領域32を有する遊技盤30が配設される開放可能な枠(例え
ばガラス枠15や前面枠12(本体枠))を備えた遊技機10は、枠の内側で所定の動作
を実行する内側可動部材(内部役物44a、44b)と、枠の外側で所定の動作を実行す
る外側可動部材(外部役物95a)と、所定の条件の成立によって遊技に関する設定を変
更可能な設定変更手段(設定変更装置42)と、内側可動部材と外側可動部材の動作を制
御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、当該遊技機10に電
源が投入されることで、内側可動部材及び外側可動部材の初期動作を実行可能であり、当
該遊技機10に電源が投入されるとともに設定を変更可能とする状態になっている場合に
、外側可動部材の初期動作を実行せず、内側可動部材の初期動作を実行可能とする。
このような遊技機10によれば、制御手段(演出制御装置300)は、遊技機10に電
源が投入された場合において、設定を変更可能とする状態になっているとき(例えば、設
定変更手段が操作されているとき(設定キースイッチ93がオンとなっているとき)や枠
が開放されているとき)に、外側可動部材の初期動作が実行されない。そのため、設定変
更手段を操作する際や、枠の開閉を行う際に、外側可動部材が操作者に接触することや枠
に干渉することを抑制でき、遊技機において、可動部材の初期動作を適切に実行できる。
また、第3実施形態に係る遊技機10では、遊技に関する設定に対応した設定値を表示
可能な設定表示装置(確率設定値表示装置143)をさらに備える。設定表示装置は、内
側可動部材(内部役物44a、44b)及び外側可動部材(外部役物95a)の初期動作
によって隠蔽されない位置に設けられる。このような遊技機10によれば、確率設定変更
中に設定表示装置が内側可動部材や外側可動部材の初期動作によって隠蔽されることを回
避できるので、操作者の操作が中断されることを抑制できる。
第3実施形態に係る遊技機10では、制御手段(演出制御装置300)は、設定を変更
可能とする状態が終了した場合に、外側可動部材(外部役物95a)の初期動作に関する
規制を解除可能とする。このような遊技機10によれば、設定変更手段を操作する際や、
枠の開閉を行う際に、外側可動部材が操作者に接触することや枠に干渉することを抑制で
きる。
さらに、第3実施形態に係る遊技機10では、制御手段(演出制御装置300)は、外
側可動部材(外部役物95a)の初期動作に要する時間よりも長い時間をかけて内側可動
部材(内部役物44a、44b)の初期動作を実行する。このような遊技機10によれば
、初期動作制御に要する時間が長い内側可動部材の初期動作は、確率設定変更中に開始さ
れ、初期動作制御に要する時間が短い外側可動部材の初期動作は、確率設定変更終了後に
枠(前面枠12、本体枠)が閉じられることによって開始される。したがって、枠が閉じ
られてから同時に内側可動部材及び外側可動部材の初期動作を開始した場合と比べて、時
間のかかる内側可動部材の初期動作を先行して開始できるので、遊技が開始可能となるま
での時間を短縮することができる。
また、第3実施形態に係る遊技機10では、制御手段(演出制御装置300)は、当該
遊技機10に電源が投入された場合でも、設定変更手段(設定変更装置42)が操作され
ているか又は枠(前面枠12、本体枠)が開放されている場合に、外側可動部材(外部役
物95a)の初期動作を規制する規制手段(演出制御装置300)を備える。このような
遊技機10によれば、確率設定変更中や枠が開放されている場合に外側可動部材が動かな
くなるので、外側可動部材が操作者に接触することや枠に干渉することを抑制できる。
また、第3実施形態に係る遊技機10は、本体部(前面枠12、本体枠)に対して開閉
可能に取り付けられる開放部(ガラス枠15)を備える。遊技機10は、開放部の外側で
所定の動作を実行する第1演出部(外部役物95a、第1可動部材)と、所定条件の成立
によって遊技に関する設定を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)と、第1演出
部の動作を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える。第1演出部には、所
定の動作(通常動作)を実行する前の初期状態において演出態様を切替え可能な第2演出
部(キャラクタ95b、第2可動部材)を有する。制御手段は、遊技機10に電源が投入
されることで、第2演出部の初期態様及び第1演出部の初期動作を実行可能であり、遊技
機10に電源が投入されるとともに設定を変更可能とする状態になっている場合に、第1
演出部の初期動作を実行せず、第2演出部の初期態様を実行可能とする。このような遊技
機10によれば、操作者に接触したり枠に干渉する可能性の低い第2演出部(キャラクタ
95b、第2可動部材)を、第1演出部(外部役物95a、第1可動部材)の初期動作よ
りも先行して初期態様で初期化できる。
[第4実施形態]
図55から図67を参照して、第4実施形態について説明する。なお、以下で述べる以
外の構成は、第1実施形態から第3実施形態までの実施形態と同様でよい。第4実施形態
は、設定値を示唆し得る設定示唆演出に関するものである。
〔設定値受信時処理〕
始めに、図55を参照して、前述した単発系コマンド処理(図39)における設定値受
信時処理(B1324)の詳細について説明する。図55は、第4実施形態に係る設定値
受信時処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した設定値が正常なコマンドであるか否かを判定す
る(B4001)。正常なコマンドでない場合に(B4001の結果が「N」)、設定値
受信時処理を終了する。正常なコマンドである場合に(B4001の結果が「Y」)、演
出制御装置300のRAM等に設定値を記憶する(B4002)。そして、演出制御装置
300は、設定値を示唆し得る設定示唆演出を所定の発光部で行うために、受信した設定
値に応じて所定の発光部の発光態様(色)を抽選する(B4003)。所定の発光部は、
例えば、突出演出ユニット13(図1参照)であり、所定の発光部の発光態様(色)は、
遊技者に設定(設定値)を推定させる設定判別要素となる。なお、所定の発光部(演出装
置)は、突出演出ユニット13に限らず、発光可能な照明部材(枠装飾装置18、装飾装
置22、盤装飾装置46、大入賞口LED39d等)や表示装置41の表示画面を利用す
ることができる。
〔初期発光態様の抽選テーブル〕
次に、図56を参照して、設定値受信時に、演出制御装置300が抽選する設定示唆演
出の初期の発光態様(初期色)の選択率について説明する。図56は、第4実施形態の設
定示唆演出の初期の発光態様を決定(初期色決定)するためのテーブルである。
設定示唆演出の初期色は、図56に示すように、例えば白、青、黄、緑、赤、虹の6種
類から選択され、受信した設定値1〜6(設定1〜6)に応じて選択率や選択可能な種類
が変化する。
まず、受信した設定値に応じて選択可能な初期色の種類が変化することについて説明す
る。受信した設定値が設定1〜3の場合には、設定示唆演出の初期色は白、青、緑の中か
ら選択される。他方で、受信した設定値が、設定4の場合には緑も初期色として選択可能
になり、設定5の場合には緑とともに赤も選択可能になり、設定6の場合には全種類を選
択可能になる。したがって、遊技者は、遊技機10の所定の発光部の初期色が、緑である
場合には設定4以上であり、赤である場合には設定5以上であり、虹である場合には設定
6であると推定することができる。
次に、受信した設定値に応じて抽選で選択される初期色の選択率が変化することについ
て説明する。
受信した設定値が設定1の場合には、初期色として白の選択率が80%、青の選択率が
15%、黄の選択率が5%になる。そして、初期色としての白の選択率は、設定2の場合
には75%、設定3の場合には70%等と、受信した設定値が高くなるにつれて選択率が
低くなるように設定される。なお、本実施形態では、受信した設定値が1つ高くなる毎に
、白の選択率が5%刻みで低下するように設定されているが、ある設定値の範囲(例えば
設定4〜6)では同一となるように設定されてもよい。このように、設定値が低い時ほど
初期色として白の選択率が高くなるので、遊技者は、所定の発光部の初期色が白になって
いる遊技機10を見つけた際に当該遊技機10が低設定の台である可能性が高いと推定し
易くなる。
他方で、初期色としての黄の選択率は、設定1の場合には5%、設定2の場合には10
%、設定3〜6の場合には15%と、受信した設定値が高くなるにつれて選択率が高くな
るように設定される。なお、本実施形態では設定3〜6の場合の黄の選択率が15%に固
定されているが、設定値が高くなるにつれて選択率を高く設定してもよい。
また、設定4又は設定5で選択可能となる初期色(緑、赤)や設定6で選択可能となる
初期色(緑、赤、虹)の選択率は、それぞれ5%に設定される。したがって、設定値が高
い時ほど初期色として白以外が選択される確率が高くなるので、遊技者は、所定の発光部
の初期色が白以外になっている遊技機10を見つけた際に当該遊技機10が高設定の台で
ある可能性が高いと推定し易くなる。
なお、各初期色の選択率は、図56の態様に限らず、適宜値を変えてもよい。例えば、
設定6における虹の選択率は5%に限らず、1%としてもよく、10%としてもよい。こ
の場合には、虹の選択率変更に合せて全体の選択率が100%となるように、他の色の選
択率が適宜調整される。
〔ファンファーレ演出設定処理〕
続いて、図57を参照して、設定示唆演出の発光態様が変化する態様として、前述した
大当り系コマンド処理(図45)におけるファンファーレ演出設定処理(B2102)の
詳細について説明する。図57は、第4実施形態に係るファンファーレ演出設定処理の手
順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したファンファーレコマンドが正常なコマンドであ
るか否かを判定する(B4101)。正常なコマンドでない場合に(B4101の結果が
「N」)、ファンファーレ演出設定処理を終了する。正常なコマンドである場合に(B4
101の結果が「Y」)、演出制御装置300のRAM等に記憶されている大当り回数を
+1更新する(B4102)。
そして、演出制御装置300は、大当り回数が所定回数となったか否かを判定する(B
4103)。大当り回数が所定回数となっている場合に(B4103の結果が「Y」)、
演出制御装置300は、受信した設定値に応じて所定の発光部の発光態様(色)を抽選し
(B4104)、表示装置41におけるファンファーレ表示とスピーカからのファンファ
ーレ音を設定値に応じて設定する(B4105)。所定回数は、3回、6回、9回・・・
と特定(例えば3)の倍数ごとに設定されることができる。また、所定回数は、自然数で
あればよく、例えば奇数回ごと(1回、3回・・・)又は整数回ごと(2回、4回・・・
)に設定されたり、特定の数列(例えば1回、2回、3回、5回、8回、13回・・・と
いうフィボナッチ数列)となるように設定されたりすることができる。
他方で、大当り回数が所定回数となっていない場合に(B4103の結果が「N」)、
演出制御装置300は、ファンファーレ表示とファンファーレ音を設定値に応じて設定す
る(B4105)。ここで、ファンファーレ表示とファンファーレ音を設定値に応じた選
択率(確率)で抽選して設定してよい。その後、B4105の処理が終わると、演出制御
装置300は、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
〔発光態様の昇格抽選テーブル〕
次に、図58を参照して、大当り開始の際にファンファーレ演出設定処理における抽選
(B4104)によって決定される設定示唆演出の昇格(ステップアップ)抽選による発
光態様(昇格抽選色)の選択率について説明する。図58は、第4実施形態の設定示唆演
出の昇格抽選による発光態様を決定(昇格抽選色決定)するためのテーブルである。図5
8(A)は所定の発光部の現在の色が白の場合の昇格抽選色決定用のテーブルであり、図
58(B)は現在の色が青の場合の昇格抽選色決定用のテーブルである。
所定の発光部の現在の色が白の場合の設定示唆演出の昇格抽選色は、図58(A)に示
すように、例えば昇格なし(白継続)、青、黄、緑、赤、虹の6種類から選択され、現在
の設定値(設定1〜6)に応じて選択率や選択可能な種類が変化する。
まず、現在の設定値に応じて選択可能な昇格抽選色の種類が変化することについて説明
する。現在の設定値が設定1〜3の場合には、設定示唆演出の昇格抽選色は昇格なし、青
、黄の中から選択される。他方で、現在の設定値が、設定4の場合には緑も昇格抽選色と
して選択可能になり、設定5の場合には緑とともに赤も選択可能になり、設定6の場合に
は全種類を選択可能になる。したがって、遊技者は、遊技機10の所定の発光部の昇格抽
選色が緑である場合には設定4以上であり、赤である場合には設定5以上であり、虹であ
る場合には設定6であると推定することができる。
次に、現在の設定値に応じて抽選で選択される昇格抽選色の選択率が変化することにつ
いて説明する。
現在の設定値が設定1の場合には、昇格抽選色として昇格なし(白継続)の選択率が8
0%、青の選択率が15%、黄の選択率が5%になる。そして、昇格抽選色としての昇格
なしの選択率は、設定2の場合には75%、設定3の場合には70%等と、現在の設定値
が高くなるにつれて選択率が低くなるように設定される。なお、本実施形態では、現在の
設定値が1つ高くなる毎に、昇格なしの選択率が5%刻みで低下するように設定されてい
るが、ある設定値の範囲(例えば設定4〜6)では同一となるように設定されてもよい。
このように、設定値が低い時ほど昇格抽選色として昇格なし(白継続)の選択率が高くな
るので、遊技者は、遊技中に所定の発光部の昇格抽選色が昇格なしの状態になっているこ
とを確認することによって、遊技中の遊技機10が低設定の台である可能性が高いと推定
し易くなる。
他方で、昇格抽選色としての黄の選択率は、設定1の場合には5%、設定2の場合には
10%、設定3〜6の場合には15%と、現在の設定値が高くなるにつれて選択率が高く
なるように設定される。なお、本実施形態では設定3〜6の場合の黄の選択率が15%に
固定されているが、設定値が高くなるにつれて選択率を高く設定してもよい。
また、設定4又は設定5で選択可能となる昇格抽選色(緑、赤)や設定6で選択可能と
なる昇格抽選色(緑、赤、虹)の選択率は、それぞれ5%に設定される。したがって、設
定値が高い時ほど昇格抽選色として昇格なし(白継続)以外が選択される確率が高くなる
ので、遊技者は、遊技中に所定の発光部の昇格抽選色が昇格によって変化していることを
確認することによって、遊技中の遊技機10が高設定の台である可能性が高いと推定し易
くなる。また、昇格抽選によって、遊技中の遊技機10が高設定の台である可能性が高い
と推定できることによって、遊技者の継続遊技の動機につなげることができる。
続いて、所定の発光部の現在の色が青の場合の設定示唆演出の昇格抽選色は、図58(
B)に示すように、例えば昇格なし(青継続)、黄、緑、赤、虹の5種類から選択され、
前述した現在の色が白の場合のときと同様に、現在の設定値1〜6(設定1〜6)に応じ
て選択率や選択可能な種類が変化する。
まず、現在の設定値に応じて選択可能な昇格抽選色の種類が変化することについて説明
する。現在の設定値が設定1又は設定2の場合には、設定示唆演出の昇格抽選色は昇格な
し又は黄のいずれかが選択される。他方で、現在の設定値が、設定3の場合には緑も昇格
抽選色として選択可能になり、設定4又は設定5の場合には緑とともに赤も選択可能にな
り、設定6の場合には全種類を選択可能になる。したがって、遊技者は、遊技機10の所
定の発光部の昇格抽選色が緑である場合には設定3以上であり、赤である場合には設定4
以上であり、虹である場合には設定6であると推定することができる。
次に、現在の設定値に応じて抽選で選択される昇格抽選色の選択率が変化することにつ
いて説明する。
現在の設定値が設定1の場合には、昇格抽選色として昇格なし(青継続)の選択率が9
5%、黄の選択率が5%になる。そして、昇格抽選色としての昇格なしの選択率は、設定
2や設定3の場合には80%、設定4の場合には75%等と、現在の設定値が高くなるに
つれて選択率が低くなるように設定される。なお、本実施形態では、現在の設定値が1つ
高くなる毎に、昇格なしの選択率が同じ値又は低下するように設定されている。このよう
に、設定値が低い時ほど昇格抽選色として昇格なし(青継続)の選択率が高くなるので、
遊技者は、遊技中に所定の発光部の昇格抽選色が昇格なしの状態になっていることを確認
することによって、遊技中の遊技機10が低設定の台である可能性が高いと推定し易くな
る。
他方で、昇格抽選色としての黄の選択率は、設定1の場合には5%、設定2の場合には
20%、設定3又は設定4の場合には15%、設定5又は設定6の場合には20%に設定
される。ここで、昇格抽選色としての黄の選択率は、設定3又は設定4の場合(15%)
に比べて、低設定である設定2の場合(20%)の方が、高い選択率となっている。しか
し、設定3の場合に昇格ありとなる選択率は、黄の選択率(15%)と緑の選択率(20
%)との和となり、設定2の場合の昇格ありとなる選択率と同等となる。さらに、設定2
の場合と比べて、設定3の場合には一気に2段階昇格して緑となる可能性があり、設定4
の場合には3段階昇格して赤となる可能性がある。なお、設定5の場合には昇格抽選色が
一気に赤まで3段階昇格する可能性があり、設定6の場合には虹まで4段階昇格する可能
性がある。したがって、遊技者は、遊技中に所定の発光部の昇格抽選色が多段階昇格した
ことを確認することによって、遊技中の遊技機10が高設定の台である可能性が高いと推
定し易くなる。
また、所定の発光部の現在の色が緑以降の場合の設定示唆演出の昇格抽選色(図示せず
)も、現在の色が青の場合と同様に、昇格なしか昇格して上位の色に変化するかの昇格抽
選色決定を行うことができる。このような態様によれば、遊技者は、遊技中に所定の発光
部の昇格抽選色がより上位(赤や虹)に昇格したことを確認することによって、遊技中の
遊技機10が高設定の台である可能性が高いと推定し易くなる。
なお、本実施形態では、ファンファーレ演出設定処理における抽選(B4104)にお
いて昇格抽選が行われる場合について説明したが、降格抽選を行うこととしてもよい。降
格抽選を行うことによって、例えば、所定の発光部の現在の色が青の場合に白に変化させ
ることができる。
また、降格抽選を行うようにした場合において、例えば、虹まで昇格した後は、降格抽
選を行わないようにしてもよい。このように虹到達後に降格抽選を行わないようにするこ
とによって、遊技者は高設定(設定6)の設定示唆演出に至ったという達成感を継続して
得ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、昇格抽選では多段階昇格が可能であったが、降格抽選では一段階ずつ下位の色
に降格させるようにしてもよい。このように降格抽選において、多段階降格する態様を避
けることによって、設定示唆演出が低設定に一気に落ちて遊技者が落胆することを回避す
ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、各昇格抽選色の選択率は、図56で説明した初期色の選択率と同様に、図58の
態様に限らず適宜値を変えることができる。例えば、設定6における虹の選択率は5%に
限らず、1%としてもよく、10%としてもよい。また、現在の色が上位の色になるにつ
れて、さらに上位の色の選択率が高くなるようにしてもよい。具体的には、例えば設定6
の場合において、現在の色が緑の場合に虹の選択率を10%に設定し、赤の場合に虹の選
択率を35%に設定するなど、現在の色の階層に応じて上位の色の選択率を高くすること
ができる。
〔エンディング演出設定処理〕
なお、前述した大当り系コマンド処理(図45)における設定示唆演出の発光態様が変
化する態様は、ファンファーレ演出設定処理(B2102)に限らず(図57参照)、図
59に示すようにエンディング演出設定処理(B2111)にて発生させることとしても
よい。図59は、第4実施形態の変形例に係るエンディング演出設定処理の手順を示すフ
ローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したエンディングコマンドが正常なコマンドである
か否かを判定する(B4201)。正常なコマンドでない場合に(B4201の結果が「
N」)、エンディング演出設定処理を終了する。正常なコマンドである場合に(B420
1の結果が「Y」)、演出制御装置300のRAM等に記憶されている大当り回数を+1
更新する(B4202)。
そして、演出制御装置300は、大当り回数が所定回数となったか否かを判定する(B
4203)。大当り回数が所定回数となっている場合に(B4203の結果が「Y」)、
演出制御装置300は、受信した設定値に応じて所定の発光部の発光態様(色)を抽選し
(B4204)、表示装置41におけるエンディング表示とスピーカからのエンディング
音を設定値に応じて設定する(B4205)。ここで、エンディング表示とエンディング
音を設定値に応じた選択率(確率)で抽選して設定してよい。所定回数は、自然数であれ
ばよく、特定の倍数ごとや奇数回又は整数回ごとに設定されたり、特定の数列となるよう
に設定されたりすることができる。
他方で、大当り回数が所定回数となっていない場合に(B4203の結果が「N」)、
演出制御装置300は、エンディング表示とエンディング音を設定値に応じて設定する(
B4205)。その後、B4205の処理が終わると、演出制御装置300は、エンディ
ング演出設定処理を終了する。
なお、大当り開始の際にエンディング演出設定処理における抽選(B4204)によっ
て決定される設定示唆演出の昇格抽選による発光態様(昇格抽選色)の選択率については
、図58で前述したファンファーレ演出設定処理における抽選(B4104)と同様でよ
い。
〔アウト球数受信時処理〕
また、アウト球数受信時に、設定示唆演出の発光態様を変化させてもよい。図60は、
第4実施形態に係るアウト球数受信時処理(図39のB1320)の手順を示すフローチ
ャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したアウト球数コマンドが正常なコマンドであるか
否かを判定する(B4301)。正常なコマンドでない場合に(B4301の結果が「N
」)、アウト球数受信時処理を終了する。正常なコマンドである場合に(B4301の結
果が「Y」)、演出制御装置300のRAM等にアウト球数を記憶する(B4302)。
アウト球数は、例えば入賞口スイッチ/状態監視処理(図8)においてカウントされるこ
とができる。
そして、演出制御装置300は、アウト球数が所定数となったか否かを判定する(B4
303)。アウト球数が所定数となっている場合に(B4303の結果が「Y」)、演出
制御装置300は、受信した設定値に応じて所定の発光部の発光態様(色)を抽選する(
B4304)。所定数は、自然数であればよく、例えば特定の数の倍数ごと(1000球
ごと等、即ち1000、2000、3000・・・)に設定されることができる。なお、
抽選(B4304)による発光態様(昇格抽選色)の選択率は、図58で前述したファン
ファーレ演出設定処理における抽選(B4104)と同様でよい。
他方で、アウト球数が所定数となっていない場合に(B4303の結果が「N」)、演
出制御装置300は、アウト球数受信時処理を終了する。
〔RTC読込処理〕
さらに、メイン処理(図36)におけるRTC読込処理時(B0009)に、設定示唆
演出の発光態様を変化させてもよい。図61は、第4実施形態に係るRTC読込処理(B
0009)の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したRTC338からの信号が正常な信号であるか
否かを判定する(B4401)。正常な信号でない場合に(B4401の結果が「N」)
、RTC読込処理を終了する。正常な信号である場合に(B4401の結果が「Y」)、
演出制御装置300は現在時刻を示す情報を取得する(B4402)。現在時刻を示す情
報は、計時手段をなすRTC338からの信号によって生成される。
そして、演出制御装置300は、遊技開始(又は電源投入)からの経過時間を演算し(
B4403)、経過時間が所定時間となったか否かを判定する(B4404)。経過時間
が所定時間となっている場合に(B4404の結果が「Y」)、演出制御装置300は、
受信した設定値に応じて所定の発光部の発光態様(色)を抽選する(B4405)。所定
時間は、例えば2時間ごとに設定されることができる(例えば、11時、13時、15時
・・・)。なお、抽選(B4405)による発光態様(昇格抽選色)の選択率は、図58
で前述したファンファーレ演出設定処理における抽選(B4104)と同様でよい。
他方で、経過時間が所定時間となっていない場合に(B4404の結果が「N」)、演
出制御装置300は、RTC読込処理を終了する。
〔カウント情報設定処理〕
また、単発系コマンド処理(図39)におけるカウント情報設定処理時(B1322)
に、設定示唆演出の発光態様を変化させてもよい。図62は、第4実施形態に係るカウン
ト情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したカウントのコマンド(大入賞口カウントコマン
ド)が正常なコマンドであるか否かを判定する(B4501)。正常なコマンドでない場
合に(B4501の結果が「N」)、カウント情報設定処理を終了する。正常なコマンド
である場合に(B4501の結果が「Y」)、演出制御装置300は大当たり動作中であ
るか否かを判定する(B4502)。大当たり動作中でない場合に(B4502の結果が
「N」)、カウント情報設定処理を終了する。
大当たり動作中である場合に(B4502の結果が「Y」)、演出制御装置300はカ
ウント数を+1更新し(B4503)。獲得出玉数に大入賞口の賞球数を加算し(B45
04)、獲得出玉数表示とカウント表示(カウント数の表示)の更新設定を行う(B45
05)。ここで、カウント数と獲得出玉数は、大当り開始から通常遊技状態に戻るまでの
連荘(連チャン)中のカウント数と獲得出玉数であるが、1回の大当りでのカウント数と
獲得出玉数でもよいし、或は、遊技機10の電源投入からの合計のカウント数と獲得出玉
数でもよい。
そして、演出制御装置300は、獲得出玉数が所定数となったか否かを判定する(B4
506)。獲得出玉数が所定数となっている場合に(B4506の結果が「Y」)、演出
制御装置300は、受信した設定値に応じて大入賞口LED39dの発光態様(色)を昇
格抽選する(B4507)。所定数は、自然数であればよく、例えば特定の数の倍数ごと
(5000球ごと等、即ち5000、10000、15000・・・)に設定されること
ができる。なお、昇格抽選(B4507)による発光態様(昇格抽選色)の選択率は、図
58で前述したファンファーレ演出設定処理における抽選(B4104)と同様でよい。
次に、獲得出玉数表示とカウント表示等を、図63A、図63B、図64にて後述するよ
うに設定値に応じた表示設定とする(B4508)。ここでは、獲得出玉数表示とカウン
ト表示等の表示態様を設定値に応じた選択率で抽選する。
他方で、獲得出玉数が所定数となっていない場合に(B4506の結果が「N」)、演
出制御装置300は、カウント情報設定処理を終了する。
なお、カウント情報設定処理では、大当たり動作中である場合に(B4502の結果が
「Y」)、獲得出玉数に大入賞口の賞球数を加算して(B4504)、大入賞口LED3
9dの発光態様(色)を昇格抽選したが(B4507)、通常遊技状態中に獲得出玉数に
始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞を獲得出玉数に加算することによって、
始動入賞口36や普通変動入賞装置37に設けた発光部(LED)を設定値に応じて発光
させてもよい。
ここで、獲得出玉数表示とカウント表示の更新設定を設定値に応じた表示設定とするこ
とについて、図63A及び図63Bを参照して説明する。図63Aは第4実施形態におい
て大当りになった際の表示装置41の表示画面の一例を示す図であり、図63Bは別の一
例を示す図である。図63A及び図63Bの例では、獲得出玉数が所定数となったときに
、獲得出玉数表示やカウント表示やその他の情報の表示の表示態様を設定値に応じた選択
率で抽選して表示設定する。
獲得出玉数が所定数(例えば5000)に達していない場合(B4506の結果が「N
」)の大当りラウンド中の表示装置41の表示画面は、例えば図63Aに示すようになる
表示画面の左上隅には、現在の大当りラウンド数を表示するラウンド数表示676が例
えば「1」Rと数字表記(アラビア数字(「1、2、3・・・」))で表示される。また
、表示画面の右上隅及び左下隅には、右打ちするよう指示する報知である右打ち指示報知
691が表示される。さらに、表示画面の左端には、大当り結果態様(大当り停止図柄、
特別結果態様)となった直前の特別変動表示ゲームの大当り停止図柄「7,7,7」(停
止結果、停止図柄)が例えば「7」と数字表記(アラビア数字)で表示される。そして、
表示画面の右下隅には、演出ポイントを表示する演出ポイント表示678が例えば「00
30」ptと数字表記(アラビア数字)で表示される。表示画面の右中隅には、獲得出玉
数表示681やカウント表示682が、例えば「4910」両、「150」と数字表記(
アラビア数字)で表示される。
次に、獲得出玉数が所定数(例えば5000)となっている場合(B4506の結果が
「Y」)の大当りラウンド中の表示装置41の表示画面は、例えば図63Bに示すように
なる。
ここで、例えば設定値が低い場合ほど、図64(a)に示すように、現在の大当りラウ
ンド数表示676(「壱」R)や演出ポイント表示678(「三十」pt)が漢字表記(
漢字(「壱、弐、参・・・」))で表示され易くなる。また、現在の獲得出玉数表示68
1(「五千」両)やカウント表示682(「百五十七」)が漢字表記(漢字(「壱、弐、
参・・・」))で表示され易くなる。
図64は、第4実施形態において、設定示唆演出としての獲得出玉数表示681やカウ
ント表示682やその他の情報の表示(大当りラウンド数表示676、演出ポイント表示
等)の表示態様を決定するためのテーブルの一例を示す図である。図64(A)は設定値
に応じてアラビア数字(数字表記)又は漢字(漢字表記)の選択率(振分率)が変化する
ことを示すテーブルであり、図64(B)は設定値に応じて色の選択率が変化することを
示すテーブルである。
例えば、設定1の場合には、数字表記の選択率が45%となり、漢字表記の選択率が5
5%となる。他方で設定6の場合には、数字表記の選択率が75%と高くなり、漢字表記
の選択率が25%と低くなる。したがって、遊技者は、設定示唆演出が行われている場合
に、表示画面の表示が数字表記であるか、又は漢字表記であるかを確認することで設定値
を推定することができる。
なお、数字表記となる場合には、図63Aのように獲得出玉数が所定数となっていない
場合と同じ表示画面になる。また、獲得出玉数が所定数となる場合に、設定値に応じて大
当り停止図柄677を漢字表記(「七(又は漆)」)で表示させてもよく、「設定示唆演
出発生!」等の文字などを表示画面に表示して遊技者に設定示唆演出が発生したことを報
知してもよい。さらに、数字表記や漢字表記に加えて他の表記形式(例えばローマ数字(
「I、II、III・・・」))で表示されるように選択率を設定してもよい。
また、設定示唆演出の表示態様の決定は、数字表記や漢字表記等の選択率を変更すると
ともに、図64(B)に示すように、設定値に応じて表示される色の選択率を変更しても
よい。
例えば、設定1の場合には、黒色の選択率が35%、青色の選択率が45%となる。他
方で、設定6の場合には、黒色の選択率が70%と高くなり、青色の選択率が20%と低
くなる。したがって、遊技者は、設定示唆演出が行われている場合に、表示画面の表示が
何色になっているかを確認することで設定値を推定することができる。
また、設定値が奇数(1、3、5)の場合には赤色の選択率が20%、偶数(2、4、
6)の場合には赤色の選択率が10%となる。したがって、遊技者は、設定示唆演出が行
われている場合に、表示画面の表示が赤色であるか否かを確認することで設定値が奇数又
は偶数であることを推定することができる。
このように、大当りラウンド中の表示装置41の表示画面の表示態様を設定値に応じて
決定して設定示唆演出を行うことによって、遊技者は表示画面から設定値を推定すること
ができる。なお、表示画面の表示態様は、数字表記等や色だけに限らず、文字の大きさや
フォント等を変更することによって行ってもよい。また、設定示唆演出によって設定値に
応じた所定の記号や図形等を表示画面に表示させることとしてもよい。
〔発光態様変化(昇格等)の変形例〕
なお、所定の発光部の発光態様(色)は、特図変動表示ゲームの実行中に初期発光態様
(初期色)から変化(昇格)させてもよい。この場合の大当りの期待度の関係性について
、大当りではない場合(期待度が低い場合)には、設定値に対応した発光態様(初期色)
となりそのまま変化しない態様や、設定値に対応した発光態様(初期色)から演出の期待
度に対応した発光態様へと変化する態様としてもよい。なお、特図変動表示ゲームの終了
後に、所定の発光部を、期待度に対応した発光態様から設定値に対応した発光態様(初期
色)に戻してもよい。さらに、大当りではない場合(期待度が低い場合)において、遊技
意欲の低下を抑制できるように、所定の発光部の発光態様を低設定値で昇格し易いように
する、具体的には、図58等の昇格抽選の表の設定1〜6の選択される割合が逆転する態
様(例えば設定1〜3までと設定4〜6までとの選択される割合が逆転する態様)にして
、遊技者が興味を持てるようにしてもよい。
他方で、大当りの場合(期待度が高い場合)においても同様に、設定値に対応した発光
態様となりそのまま変化しない態様や、設定値に対応した発光態様から演出の期待度に対
応した発光態様へと変化する態様としてもよい。なお、特図変動表示ゲームの終了後に、
所定の発光部を、期待度に対応した発光態様から設定値に対応した発光態様(初期色)に
戻してもよい。このように、設定示唆演出を実行可能な実行期間(例えば特図変動表示ゲ
ームの実行中)において、特図変動表示ゲームの結果が大当り(特別結果)となる期待度
に応じて、設定値に対応した発光態様(設定示唆演出)と演出の期待度に対応した発光態
様(期待度を報知する期待度報知演出)とを切り替えることができる。
従って、大当りの期待度が高い場合において、設定示唆演出から期待度報知演出に変更
して大当りの期待度を報知すれば、遊技を盛り上げることができ遊技の興趣が向上する。
逆に、期待度が低い場合において、期待度報知演出から設定示唆演出に変更すれば、遊技
者に期待を持たせることができ、遊技の興趣が向上するとともに遊技機の稼働が向上する
可能性がある。
さらに、大当りの場合(期待度が高い場合)において、表示装置41上の演出に注視さ
せ易くするように、所定の発光部の発光態様を高設定値で昇格し難いようにする、具体的
には、図58等の昇格抽選の表の設定1〜6の選択される割合が逆転する態様(例えば設
定1〜3までと設定4〜6までとの選択される割合が逆転する態様)にして、高設定時の
所定の発光部の発光態様を遊技者にとって興味のないものにしてもよい。このように、所
定の発光部の発光態様を高設定値で昇格し難いようにすることができる。その結果、表示
装置41上の期待度の高い演出と、所定の発光部の期待度の低い発光態様とで、過度に期
待感を煽ることなくバランスよく遊技者に期待感を煽ることができるとともに、表示装置
41上の演出と所定の発光部の発光態様とが対応していないことにより意外性のある演出
となり、興趣を向上させることができる。
また、その他の場合(当落報知時や大当り開始時等の遊技者が表示装置41に注視する
場合)において、所定の発光部を一旦演出に基づいた発光態様にして、表示装置41に注
視しなくなる状態(状況)になることで設定値に基づいた割合の発光態様に戻してもよい
。さらに、表示装置41で注視される演出が行われている場合でも、当該演出に関わらず
設定値に基づいた割合の発光態様としてもよい。加えて、一旦期待度の低い発光態様(色
)にしてから、演出に基づいた発光態様に変化させるようにしてもよい。
〔ホール・遊技者設定モード処理〕
次に、図65を参照して、上述したメイン処理(図36)におけるホール・遊技者設定
モード処理(B0011)の詳細について説明する。図65は、演出制御装置300によ
って実行される第4実施形態に係るホール・遊技者設定モード処理の手順を示すフローチ
ャートである。
ホール・遊技者設定モード処理によって、ホール(遊技店)の責任者等が遊技機10の
各種設定を行えるホール設定モード、又は、遊技者が遊技機10の各種設定を行える遊技
者設定モードを起動させることができる。
演出制御装置300は、まず、ホール設定モード中であるか否か判定する(B4601
)。後述のホール設定モード中フラグが設定されている場合に、ホール設定モード中であ
ると判定できる。ホール設定モード中である場合に(B4601の結果が「Y」)、B4
606−B4616の処理を行って、ホール(遊技店)の責任者等による演出ボタン25
(演出ボタンスイッチ25a、タッチパネル25b)の操作に基づいて、各種設定や各種
調整を行う。
演出制御装置300は、ホール設定モード中でない場合に(B4601の結果が「N」
)、遊技者設定モード中であるか否か判定する(B4602)。後述の遊技者設定モード
中フラグが設定されている場合に、遊技者設定モード中であると判定できる。遊技者設定
モード中である場合に(B4602の結果が「Y」)、B4620−B2425の処理を
行って、遊技者による演出ボタン25の操作に基づいて各種設定や各種調整を行う。
演出制御装置300は、遊技者設定モード中でない場合に(B4602の結果が「N」
)、ホール設定モード開始条件が成立したか否か判定する(B4603)。例えば、客待
ち中に、ホール設定モードに入るための演出ボタン25の操作が操作信号として演出ボタ
ン入力処理(B0010)で検出された場合などに、ホール設定モード開始条件が成立し
たと判定できる。なお、客待ち中とは、例えば、表示装置41に客待ち用の映像(客待ち
デモ)が表示されるような状態である。ホール設定モード開始条件が成立していない場合
に(B4603の結果が「N」)、B4617の処理を実行する。
演出制御装置300は、ホール設定モード開始条件が成立した場合に(B4603の結
果が「Y」)、ホール設定モードにおける表示装置41に対する画面描画(ホール設定画
面の描画)を開始するための画面描画開始設定を行う(B4604)。そして、ホール設
定モード中フラグを設定する(B4605)。
次に、演出制御装置300は、ホールの責任者等による演出ボタン25の操作に基づい
て、上スピーカ19a及び下スピーカ19bの音量を調整するホール音量調整処理(B4
606)、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの輝度(明るさ)や発光色を調整す
るホールLED調整処理(B4607)、表示装置41の表示部(液晶ディスプレイ等)
の輝度を調整する液晶輝度調整処理(B4608)、省電力の設定を行う省電力設定処理
(B4609)を実行する。次に、演出制御装置300は、ロゴ役物の発光色等を設定す
るロゴカラー設定処理を実行する(B4610)。
続いて、設定確定操作入力があったか否か判定する(B4611)。演出ボタン25の
設定確定操作による操作信号が演出ボタン入力処理(B0010)で検出された場合に、
設定確定操作入力があったと判定できる。設定確定操作入力がない場合に(B4611の
結果が「N」)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
そして、演出制御装置300は、設定確定操作入力があった場合に(B4611の結果
が「Y」)、工場出荷時の設定で確定したか否か判定する(B4612)。設定確定操作
以外に演出ボタン25の操作がなかった場合に、工場出荷時の設定で確定したと判定でき
る。工場出荷時の設定で確定しなかった場合に(B4612の結果が「N」)、B461
4の処理に進む。工場出荷時の設定で確定した場合に(B4612の結果が「Y」)、工
場出荷時の設定で各種設定や各種調整を行う工場出荷時設定処理を実行する(B4613
)。工場出荷時の設定は、ROM321等のメモリに記憶されているデフォルトの設定で
ある。次に、B4606−B4610やB4613で決定された音量や各種輝度などのホ
ール設定データ(又はホール調整データ)をバックアップメモリ(例えばFeRAM32
3)に書き込む(B4614)。
次に、演出制御装置300は、ホール設定モードにおける表示装置41に対する画面描
画を終了するための画面描画終了設定を行う(B4615)。そして、ホール設定モード
中フラグをクリアする(B4616)。
演出制御装置300は、ホール設定モード開始条件が成立していない場合に(B460
3の結果が「N」)、遊技者設定モード開始条件が成立したか否か判定する(B4617
)。客待ち中において、遊技者設定モードに入るための演出ボタン25の操作が操作信号
として演出ボタン入力処理(B0010)で検出された場合などに、遊技者設定モード開
始条件が成立したと判定できる。遊技者設定モード開始条件が成立していない場合に(B
4617の結果が「N」)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
演出制御装置300は、遊技者設定モード開始条件が成立した場合に(B4617の結
果が「Y」)、遊技者設定モードにおける表示装置41に対する画面描画を開始するため
の画面描画開始設定を行う(B4618)。そして、遊技者設定モード中フラグを設定す
る(B4619)。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作に基づいて、上スピ
ーカ10a及び下スピーカ10bの音量を調整する遊技者音量調整処理(B4620)と
、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの輝度(明るさ)を調整する遊技者LED調
整処理(B4621)を実行する。
続いて、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25等の操作に基づいて演出
をカスタマイズ(個別設定)する演出カスタマイズ処理を実行する(B4622)。そし
て、設定確定操作入力があったか否か判定する(B4623)。設定確定操作入力がない
場合に(B4623の結果が「N」)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。設定
確定操作入力があった場合に(B4623の結果が「Y」)、遊技者設定モードにおける
表示装置41に対する画面描画を終了するための画面描画終了設定を行う(B4624)
。そして、遊技者設定モード中フラグをクリアする(B4625)。なお、B4620−
B4622で決定された音量や輝度などの遊技者設定データ(又は遊技者調整データ)は
、消えてもよいため、バックアップメモリに書き込まない。
〔ホール設定モードの表示画面例〕
図66Aは、第4実施形態において、ホール設定モードになっているときの表示装置4
1の表示画面の一例を示す図である。
演出制御装置300は、ホール設定モード開始条件が成立することで(B4603の結
果が「Y」)、ホール設定モードにおける画面描画を開始し(B4604)、図66Aに
示すように、表示画面に音量設定窓711、発光色設定窓712、及び輝度設定窓713
を表示する。音量設定窓711はホール音量調整処理(B4606)に用いられる表示で
あり、輝度設定窓713はホールLED調整処理(B4607)や液晶輝度調整処理(B
4608)に用いられる表示である。発光色設定窓712は、ホールLED調整処理(B
4607)に用いられる表示であり、上述したように所定の発光部で抽選テーブルに応じ
て行われる設定示唆演出を、ホール設定で選択したホール発光色に切り替えるための表示
である。上述したようにこれらの音量設定窓711、発光色設定窓712、及び輝度設定
窓713の操作は、ホールの責任者等による演出ボタン25の操作(タッチパネル25b
の操作を含む)に基づいて行われる。
発光色設定窓712で何れかの色がホール発光色として選択されることによって、ホー
ル発光色を優先して所定の発光部に表示することができる。したがって、例えば高設定で
あることを示唆する赤や虹(特定の発光色)にホール発光色を設定しておくことによって
、イベント等において高設定の台が豊富に並んでいるようにみせることができる。このよ
うに、発光色設定窓712とホールLED調整処理は、所定の発光部の発光態様に関する
設定を、遊技者によって設定不能であるとともにホールの責任者等によってのみ設定可能
な第2設定手段として機能する。なお、ホール設定モード中は、飾り特別図柄(識別情報
)や保留表示部630、保留表示633、保留消化領域640、特図変動中保留表示64
3といった遊技に関係ある表示を非表示にしてもよい。ホール設定モードは遊技中に行わ
れるものではないため、不必要なものを除外することで、ホール設定モードに係る表示を
見易くすることができるとともに、処理負担の軽減を図ることができる。なお、遊技に関
係ある表示を非表示にする場合に、飾り縮小図柄(小図柄)616のみを表示させるよう
にしてもよい。
また、設定示唆演出は、抽選テーブルに応じて行われるものよりもホール発光色が優先
して表示されるようにしたが、客待ち中のみ優先して表示されるようにして、実際の遊技
中はホール発光色よりも抽選テーブルに応じて行われる設定示唆演出を優先することがで
きる。したがって、遊技者は、実際に遊技することによって遊技中の遊技機10の設定を
より詳細に推定することができる。
〔遊技者設定モードの表示画面例〕
図66Bは、第4実施形態において、遊技者設定モードになっているときの表示装置4
1の表示画面の別の一例を示す図である。
演出制御装置300は、遊技者設定モード開始条件が成立することで(B4617の結
果が「Y」)、遊技者設定モードにおける画面描画を開始し(B4618)、図66Bに
示すように、表示画面に音量設定窓711及び輝度設定窓713とともに発光有無設定窓
714を表示する。音量設定窓711、輝度設定窓713、及び発光有無設定窓714の
操作は、遊技者による演出ボタン25の操作に基づいて行われる(B4620、B462
1)。遊技者設定モードにおいて、音量設定窓711は遊技者音量調整処理(B4620
)に用いられる表示であり、輝度設定窓713及び発光有無設定窓714は遊技者LED
調整処理(B4621)に用いられる表示である。
発光有無設定窓714によって、所定の発光部の発光を行うか否かを選択でき、例えば
遊技者が発光なしを選択することによって、所定の発光部の設定示唆演出に係る発光を行
わないようにできる。このように、発光有無設定窓714と遊技者LED調整処理は、所
定の発光部の発光態様に関する設定を遊技者によって設定可能な第1設定手段として機能
する。なお、遊技中において、所定の発光部の発光態様(色)は、前述のように設定値に
応じて制御(図55−図62)されるため、ホール設定モードと異なり、遊技者設定モー
ドでは発光色設定窓712は表示されない。
なお、遊技者設定モードでは、所定の発光部の発光の有無のみを選択できるようにした
が、所定の発光部の発光態様(色)等を含む演出装置の演出態様を設定値に応じてどの範
囲で表示できるかを設定可能にしてもよいし、ホール設定モードと同様に発光色設定窓7
12によって演出装置の所定の発光部の演出態様(色)を設定可能にしてもよい。演出装
置の演出態様は、演出制御装置300の設定値に依存した制御(図44、図55−図62
)によって行われる演出態様であり、例えば照明部材の発光態様、内部役物44a、44
bや外部役物95aの動作態様、表示装置41の表示画面への演出態様等である。また、
演出装置の演出態様が、遊技者によってどの範囲で表示可能になるように設定されたかや
、又は設定値に依存した設定示唆演出が行われているか否かを、遊技者設定モード等で確
認可能にしてもよい。
また、演出制御装置300は、磁石不正監視処理(A1315)や、電波不正監視処理
(A1316)等による不正が検出された場合には、設定示唆演出を行わないようにして
もよく、設定示唆演出における昇格抽選色等をリセットしてデフォルトの色(例えば白)
で表示してもよい。
〔客待ちデモ設定処理〕
また、単発系コマンド処理(図39)における客待ちデモ設定処理時(B1308)に
、設定示唆演出の発光態様ではなく、ホール設定モード(発光色設定窓712とホールL
ED調整処理)で設定されたホール発光色で所定の発光部を発光させる。図67は、第4
実施形態に係る客待ちデモ設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した設定値が正常なコマンドであるか否かを判定す
る(B4701)。正常なコマンドでない場合に(B4701の結果が「N」)、客待ち
デモ設定処理を終了する。正常なコマンドである場合に(B4701の結果が「Y」)、
演出制御装置300はホール設定モードで設定されたホール設定の発光態様(ホール発光
色)に所定の発光部の発光態様(色)を設定する(B4702)。そして、客待ちデモ開
始設定を行い(B4703)、客待ちデモ設定処理を終了する。
このように、客待ち中(客待ちデモ中)において、設定示唆演出の発光態様(色)では
なく、ホール設定モードで設定された発光態様(ホール発光色)が優先的に使用される。
従って、特定の発光態様(特定の色=赤や虹等)に発光態様(ホール発光色)を設定して
おくことによって、イベント等において高設定の台が豊富に並んでいるようにみせること
ができる。また、客待ち中では、設定示唆演出の発光態様(色)が所定の発光部に表示さ
れず、遊技者が遊技して設定示唆演出の発光態様(色)を確認しようとするため、遊技機
10の稼働が向上する可能性がある。
なお、遊技者設定モードにおいて発光態様(色)が設定される場合には、客待ち中(客
待ちデモ中)において、遊技者設定モードで設定された発光態様(色)が優先的に使用さ
れる構成も可能である。
以上の第4実施形態において、演出装置(所定の発光部)の発光態様として、主に、色
が設定値に依存して制御される例を示したが、演出装置の発光態様として、輝度(明るさ
)や、点灯或は消灯させる又は点滅させることが含まれ、点滅させる場合には点滅周期な
ども含まれる。また、演出装置が可動体であれば、演出装置の動作態様も、発光態様と同
様に、設定値に依存して制御されてよい。
[第4実施形態の作用・効果]
第4実施形態に係る遊技機10は、所定の演出を実行可能な演出装置(例えば、所定の
発光部)と、演出装置を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊
技機10は、遊技に関する設定に応じた設定値を変更可能な設定変更手段(設定変更装置
42(設定キースイッチ93及び設定値変更スイッチ102))を備える。演出制御手段
は、設定値に応じて演出装置の演出態様を変化させることによって、設定値を示唆し得る
設定示唆演出を実行可能である。
このような遊技機10によれば、遊技する前又は遊技中に遊技機10の設定を遊技者が
当該遊技機10の状態のみから推定することができるようになり、設定値の示唆を適切に
実行することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。また、このように遊
技機10の設定を遊技者が当該遊技機10のみから推定できるので、ホール営業において
遊技機10の周辺に設定値を暗に示唆する設定示唆札(例えば設定4を示唆するサメ札、
設定5を示唆するエビ札、設定6を示唆する鮟鱇札)を設置する必要がなくなり、遊技機
10の周辺の空間を広く確保して見栄えを良くできるとともに、ホールの責任者等の負担
を軽減することができる。
第4実施形態に係る遊技機10の演出制御手段(演出制御装置300)は、演出装置の
演出態様に関する設定を遊技者によって設定可能な第1設定手段(発光有無設定窓714
、遊技者LED調整処理)と、演出装置の演出態様に関する設定を遊技者によって設定不
能な第2設定手段(発光色設定窓712、ホールLED調整処理)と、を備える。演出制
御手段は、設定示唆演出の演出態様を設定値又は第2設定手段によって変更可能である。
このような遊技機10によれば、ホールの責任者等は、第2設定手段等によって、演出装
置での設定示唆演出の演出態様として、高設定であることを示唆する演出態様(例えば、
赤や虹等のホール発光色)を設定しておくことによって、遊技機10の見栄えを思い通り
にでき、イベント等において高設定の台が豊富に並んでいるようにみせることができるの
で、遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技者にとっても遊技者の好みに合う
演出態様を設定できるため興趣を向上させることができる。その結果、ホール側と遊技者
側との両方の設定に対するニーズを加味した演出態様を実行可能となる。
第4実施形態に係る遊技機10は、設定示唆演出を実行可能な実行期間において、ゲー
ム(例えば特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる期待度に応じて、設定示唆演出
と当該期待度を報知する期待度報知演出とを切り替え可能とした。従って、特別結果とな
る期待度が高い場合において、設定示唆演出から期待度報知演出に変更して特別結果とな
る期待度を報知すれば、遊技を盛り上げることができ遊技の興趣が向上する。逆に、期待
度が低い場合において、期待度報知演出から設定示唆演出に変更すれば、遊技者に期待を
持たせることができ、遊技の興趣が向上するとともに遊技機の稼働が向上する可能性があ
る。
[第5実施形態]
図68から図69Bを参照して、第5実施形態について説明する。なお、以下で述べる
以外の構成は、第1実施形態から第4実施形態までの実施形態と同様でよい。
〔保留消化領域の始動記憶が変化するときの画面遷移例〕
図68は、第5実施形態において、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移
図であり、保留消化領域640の特図変動中保留表示643が保留変化するときの遊技全
体の画面遷移の一例である。なお、特図変動中保留表示643の保留変化(消化中保留変
化)の抽選は、例えば、変動演出設定処理(図44)の予告抽選(B2006又はB20
09)にて行ってよい。
図68の(あ)は、飾り特図変動表示ゲームが開始される前の表示装置41の表示画面
である。
表示装置41の表示画面の中央には、複数の変動表示領域610(左領域610A、右
領域610B、中領域610C)が設けられ、左領域610Aには飾り第1図柄Aが、右
領域610Bには飾り第1図柄Bが、中領域610Cには飾り第1図柄Cが、拡大表示さ
れ、「2,4,5」という図柄で停止表示されている。
表示画面の中央下部には、始動記憶表示領域として、保留消化領域640(特定表示部
、変動中保留表示領域)と、保留表示部630と、が表示される。保留消化領域640及
び保留表示部630は、変動表示領域610の変動表示よりも前面(上層のレイヤー)に
優先して表示される。このような優先的な表示の設定は、例えば、演出表示編集処理にて
実行されてよい(B0015)
保留消化領域640には、実行中(消化中)の特図変動表示ゲームに対応する特図変動
中保留表示643(始動記憶表示、特図消化中保留表示)が表示される。また、保留消化
領域640において、特図変動中保留表示643の背面(下層のレイヤー)には、特図変
動中保留表示643の台座としての始動記憶表示背景640Aが低画質な状態で表示され
る。なお、図68から図69Bにおいて、始動記憶表示背景640Aの粗いハッチングは
、始動記憶表示背景640Aが低画質な状態(第1表示態様)で表示されていることを示
す。
ここで、低画質な状態(第1表示態様)は、省電力性能の向上やグラフィック処理負担
の軽減を遊技者に対する視認性向上よりも優先した状態であり、例えば、通常の表示状態
よりも画素数が低くなること(例えば921,600画素未満で表示されること)、明る
さやコントラストやガンマや彩度等が抑えられること(例えば100段階で50未満や、
−100から+100まで調整できる場合に±0未満で表示されること)、解像度が低い
こと(例えば720p(1280×720)未満の解像度で表示されること)、1秒当た
りのフレームレート(fps)が低くなること(例えば30fps未満)、又は高圧縮さ
れた画像が表示されることである。例えば、VDP312等の処理によって遊技機10内
で元の高画質な始動記憶表示背景640Aの画像に低画質処理が施されることによって、
高画質なものに代えて、表示装置41の表示画面に低画質な始動記憶表示背景640Aを
表示可能になる。また、例えば、始動記憶表示背景640Aの低画質の画像と高画質(又
は通常画質)の画像の両方を画像ROM325に記憶しておき、低画質の画像と高画質の
画像を状況に応じて差し替えて使用することによって、始動記憶表示背景640Aが低画
質(又は高画質)で表示される。
始動記憶表示背景640Aの上部には、始動記憶表示背景640Aと連動して変化する
背景オブジェクト640Bが配置される。背景オブジェクト640Bは、例えば図68の
(あ)に示すように左右端に配置される2つの双葉状の表示態様で表示される。背景オブ
ジェクト640Bも、始動記憶表示背景640Aと同様に低画質な状態で表示される。ま
た、背景オブジェクト640Bは、始動記憶表示背景640Aと同じ優先順位(同層のレ
イヤー)で、すなわち一体の態様で表示される。なお、始動記憶表示背景640Aと背景
オブジェクト640Bは、例えば、変動演出設定処理(図44)のステップB2013に
おいて表示設定されてよい。また、背景オブジェクト640Bを始動記憶表示背景640
Aの前面(上層のレイヤー)に優先して表示してもよい。加えて、逆に、始動記憶表示背
景640Aを背景オブジェクト640Bの前面(上層のレイヤー)に優先して表示しても
よい。
保留表示部630には、未消化の始動記憶に対応する保留表示633(始動記憶表示、
特図保留表示)が4個まで表示され、図68の(あ)では、保留表示633は保留表示部
630に3個表示されている。保留表示633は、始動記憶表示背景640Aの一部に重
ねて配置され、始動記憶表示背景640Aの前面に表示される。このように、演出制御装
置300は、保留表示633を保留表示部630に表示し、特図変動中保留表示643を
保留消化領域640に表示する制御を実行する始動記憶表示制御手段として機能する。演
出制御装置300は、保留表示633と特図変動中保留表示643の表示設定を、例えば
、保留シフト時には、変動演出設定処理(図44)のステップB2015において実行し
、保留発生時には、単発系コマンド処理の特図1保留情報設定処理(B1310)又は特
図2保留情報設定処理(B1312)で実行してよい。
図68の(い)では、特図変動中保留表示643に対応して飾り特図変動表示ゲームが
実行されているときの表示装置41の表示画面である。表示画面の複数の変動表示領域6
10では、飾り第1図柄A〜Cが通常の変動態様で変動表示されている。なお、以下の図
において、飾り第1図柄A〜Cが通常の変動態様で変動表示されている場合には、変動表
示されている飾り第1図柄A〜Cを「↓」で示す。
図68の(う)では、特図変動表示ゲームの実行中に所定の条件(例えば消化中保留変
化や先読み予告等)の成立によって保留変化したときの表示装置41の表示画面である。
ここでは、特図変動中保留表示643が保留変化するが、保留表示633が先読み予告演
出として保留変化してもよい。消化中保留変化の場合には、例えば図68の(う)に示す
ように、特図変動中保留表示643は、保留変化することによって、通常の丸い表示態様
から期待度の高いことを示唆する星状の表示態様になる。
また、始動記憶表示背景640Aは、保留変化と同時に、低画質な状態から高画質な状
態に表示が切り替えられる。なお、図68から図69Bにおいて、始動記憶表示背景64
0Aの細かいハッチングは、始動記憶表示背景640Aが高画質な状態で表示されている
ことを示す。始動記憶表示背景640Aと同様に、背景オブジェクト640Bも高画質な
状態(第2表示態様)で表示される。背景オブジェクト640Bは、通常の双葉状の表示
態様から期待度が高いことを示唆する花状の表示態様に変化する。なお、始動記憶表示背
景640Aと背景オブジェクト640Bの画質や表示態様の変化は、予告として抽選され
た特図変動中保留表示643の保留変化(消化中保留変化)と同じタイミングで実行され
るように、例えば、変動演出設定処理(図44)のステップB2013において表示設定
されてよい。
ここで、高画質な状態(第2表示態様)は、遊技者に対する視認性向上を省電力性能の
向上やグラフィック処理負担の軽減よりも優先した状態であり、例えば、通常の表示態様
よりも画素数が高くなること(例えば921,600画素以上で表示されること)、明る
さやコントラストやガンマや彩度等が強くなること(例えば100段階で50以上や、−
100から+100まで調整できる場合に±0以上で表示されること)、解像度が高いこ
と(例えば720p(1280×720)以上の解像度で表示されること)、1秒当たり
のフレームレート(fps)が高くなること(例えば30fps以上)、又は無圧縮の画
像や圧縮率の小さい画像が表示されることである。
図68の(え)は、実行中の特図変動表示ゲームが終了して、変動表示領域610の停
止結果(停止図柄)がはずれ結果態様(はずれ停止図柄)となる場合の表示装置41の表
示画面である。変動表示領域610の飾り第1図柄A〜Cには、はずれ停止図柄として「
3,7,2」が停止表示される。また、特図変動中保留表示643が消化されて非表示に
なるとともに、始動記憶表示背景640A及び背景オブジェクト640Bが高画質な状態
から低画質な状態に切り替えられて表示される。背景オブジェクト640Bは、花状の表
示態様から双葉状の表示態様に戻る。特図変動表示ゲームの終了時の始動記憶表示背景6
40A及び背景オブジェクト640Bの表示設定は、例えば単発系コマンド処理の停止設
定(B1331)の一環として、図柄種別(はずれ図柄又は大当り図柄)に基づいて実行
してよい。その後、保留表示633の最も古い始動記憶が特図変動中保留表示643に移
動して、次の特図変動表示ゲームが開始される。なお、始動記憶表示背景640A及び背
景オブジェクト640Bが高画質な状態から低画質な状態に切り替えられるタイミングは
、特図変動中保留表示643が消化されて非表示になるときに限らず、所定の演出が終了
したときや、飾り第1図柄A〜Cが停止表示されたとき、次の特図変動表示ゲームが開始
されたとき等としてもよい。
図68の(お)は、実行中の特図変動表示ゲームが終了して、変動表示領域610の停
止結果(停止図柄)が大当り結果態様(大当り停止図柄、特別結果態様)となる場合の表
示装置41の表示画面である。変動表示領域610の飾り第1図柄A〜Cには、大当り停
止図柄として「3,3,3」が停止表示され、変動表示領域610の下方には「大当り!
!」という文字が表示される。また、特図変動中保留表示643は消化されて非表示にな
るが、始動記憶表示背景640A及び背景オブジェクト640Bは高画質な状態が維持さ
れる。背景オブジェクト640Bの花状の表示態様もそのまま維持される。その後、大当
りラウンドの遊技が開始され、大当りラウンド演出が実行される。
なお、始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト640Bを低画質から高画質に切
り替えることは、特図変動中保留表示643が星状の表示態様に保留変化する際(図68
の(う))に限らず、その前の段階、すなわち特図変動表示ゲームを開始する際(図68
の(あ)直後)や、消化中保留変化が発生する直前(図68の(い))の段階で高画質に
切り替えてもよい。また、段階的に保留変化する場合や連続演出時(連続予告演出時又は
擬似連続演出時)には、始動記憶表示背景640Aの画質を段階的に切り替えてもよい。
また、例えば特図変動中保留表示643や保留表示633が白色等の明るい色で表示され
ている場合に、始動記憶表示背景640Aの色を黒色等の暗めの色に切り替えて、特図変
動中保留表示643や保留表示633と区別が付き易くるようにしてもよい。さらに、始
動記憶が記憶されて新たに保留表示633が発生する場合や、例えば保留表示が上限の4
個に達してオーバーフローした場合や一般入賞口35に遊技球が入賞した場合等にも始動
記憶表示背景640Aを高画質に切り替えて、遊技者に視認させ易くしてもよい。また、
飾り特図変動表示ゲームの実行によって飾り第1図柄A〜Cが、特定の図柄(保留変化を
示唆又は確定する保留変化図柄やチャンス目が停止した場合等)で停止又は仮停止したと
きに始動記憶表示背景640Aを高画質に切り替えることとしてもよい。
加えて、第1表示態様は、始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト640Bを低
画質で表示する態様に限らず、薄ら視認可能であるが始動記憶表示背景640Aや背景オ
ブジェクト640Bを目立たなくさせる態様で表示してもよい。例えば、当該目立たなく
させる態様として、始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト640Bを被覆するよ
うに別の画像を始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト640Bの手前(前面、上
層のレイヤー)に表示することができる。この場合の別の画像には、例えば、始動記憶表
示背景640Aや背景オブジェクト640Bと同じであるが薄くなっている画像やモザイ
ク画像、奥(背面、下層のレイヤー)の始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト6
40Bを視認できる透過性のある画像等を用いることができる。そして、第2表示態様は
、始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト640Bを高画質で表示する態様に限ら
ず、始動記憶表示背景640Aや背景オブジェクト640Bの手前に表示した別の画像を
非表示にする態様で表示してもよい。
〔演出表示領域にて所定の演出が発生するときの画面遷移例〕
次に、図69Aを参照して、保留消化領域640とともに演出表示領域641が表示さ
れるときの画面遷移例について説明する。図69Aは、第5実施形態において、表示装置
41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、演出表示領域641にて所定の演出
が発生するときの遊技全体の画面遷移の一例である。なお、以下の図69A及び図69B
の説明においては、図68と重複する説明は、適宜省略する。
図69Aの(か)は、飾り特図変動表示ゲームが開始される前の表示装置41の表示画
面である。
表示装置41の表示画面において、複数の変動表示領域610には飾り第1図柄A〜C
が「2,4,5」という図柄で停止表示され、保留消化領域640には実行中の特図変動
表示ゲームに対応する特図変動中保留表示643が表示される。また、保留消化領域64
0において、特図変動中保留表示643の背面(下層のレイヤー)には、特図変動中保留
表示643の台座640Cと、低画質の始動記憶表示背景640Aとが、表示される。台
座640Cは、始動記憶表示背景640Aの前面(上層のレイヤー)に優先して表示され
る。始動記憶表示背景640Aは、図68の始動記憶表示背景640Aよりも上部と左部
の領域が狭くなっている。
さらに、表示装置41の表示画面の左下端には特図変動表示ゲームに関する演出を表示
可能な演出表示領域641が表示され、演出表示領域641には当該演出によって表示態
様が変化可能な歩く女の子のキャラクタ641Aが、表示される。演出表示領域641と
キャラクタ641Aとは、低画質な状態で表示される。なお、図69A及び図69Bにお
いて、キャラクタ641Aを表す線が細いことは、キャラクタ641Aが低画質な状態で
表示されていることを示す。演出表示領域641は、保留消化領域640及び保留表示部
630と同様に、変動表示領域610よりも前面(上層のレイヤー)に優先して表示され
る。例えば、演出表示領域641は、保留消化領域640及び保留表示部630と同じレ
イヤーに表示され、表示の優先順位が同じ関係になる。また、キャラクタ641Aは、演
出表示領域641の前面(上層のレイヤー)に優先して表示される。なお、キャラクタ6
41Aと演出表示領域641とを同じ優先順序(同層のレイヤー)で、すなわち一体の態
様で表示してもよい。また、キャラクタ641Aは、保留消化領域640や保留表示部6
30の前面(上層のレイヤー)に優先して表示してもよく、逆に保留消化領域640や保
留表示部630をキャラクタ641Aの前面に優先して表示してもよい。このように表示
の優先順序は適宜変更することができる。
図69Aの(き)は、特図変動中保留表示643に対応して飾り特図変動表示ゲームが
実行されているときの表示装置41の表示画面である。複数の変動表示領域610では、
飾り第1図柄A〜Cが通常の変動態様で変動表示(「↓」)されている。
ここで、低画質なキャラクタ641Aは、図69Aの(き)に示すものとは別のキャラ
クタ(後述の高画質なキャラクタ641Bとも異なる別のキャラクタ)で表示してよい。
また、低画質なキャラクタ641Aは、図69Aの(き)に示すものとは別の態様で表示
してよい。例えば、低画質なキャラクタ641Aの別の態様は、図69Aの(き)の立っ
ている態様に対して寝ている態様でよいし、図69Aの(き)の歩いて動作している態様
に対して静止している態様でもよい。なお、キャラクタ641Aは、飾り特図変動表示ゲ
ームが開始される前(図69Aの(か))において立ったまま静止している態様にして、
飾り特図変動表示ゲームの開始後(図69Aの(き))は、歩いて動作している態様とし
てもよい。
図69Aの(く)は、特図変動表示ゲームの実行中に演出表示領域641のキャラクタ
641Aが所定の条件(例えば消化中保留変化や先読み予告や予告演出の発生等)の成立
によってキャラクタ641Bに変化したときの表示装置41の表示画面である。キャラク
タ641Bは、期待度が高いことを示唆するおにぎりを食べて喜ぶ女の子であり、高画質
な状態で表示される。なお、図69A及び図69Bにおいて、キャラクタ641Bを表す
線が太いことは、キャラクタ641Bが高画質な状態で表示されていることを示す。また
、始動記憶表示背景640A、台座640C、保留消化領域640及び演出表示領域64
1も高画質な状態で表示される。また、所定の条件は、具体的には、キャラクタ641A
(641B)が始動記憶表示背景640Aに一部侵入して特図変動中保留表示643や保
留表示に作用する場合や、始動記憶表示背景640Aの近くに表示され特図変動中保留表
示643や保留表示633に作用するタイミングまで待機するような保留変化演出を実行
する場合である。そして、所定条件が成立して高画質のキャラクタ641Bに切り替える
タイミングは、キャラクタ641Aが始動記憶表示背景640Aに向かって移動するとき
や始動記憶表示背景640Aにの近くに表示されたときとすることができる。なお、キャ
ラクタ641Aが特図変動中保留表示643や保留表示に作用したときに高画質なキャラ
クタ641Bに切り替えてもよく、キャラクタ641Aが始動記憶表示背景640Aに向
かって移動するときや始動記憶表示背景640Aにの近くに表示されたときの次の特図変
動表示ゲーム開始時等に高画質なキャラクタ641Bに切り替えてもよい。
ここで、高画質なキャラクタ641Bは、図69Aの(く)に示すものとは別のキャラ
クタ(後述の低画質なキャラクタ641Aとも異なる別のキャラクタ)で表示してよい。
また、高画質なキャラクタ641Bは、図69Aの(く)に示すものとは別の態様で表示
してよい。例えば、高画質なキャラクタ641Bの別の態様は、図69Aの(き)から歩
く速度(動作速度)を速くしたものでよい。なお、図69Aの(き)では、低画質なキャ
ラクタ641Aを静止しておき、図69Aの(く)では高画質なキャラクタ641Bを歩
いて動作するようにしてもよい。
図69Aの(け)は、実行中の特図変動表示ゲームが終了して、変動表示領域610の
停止図柄がはずれ停止図柄(「3,7,2」)となる場合の表示装置41の表示画面であ
る。特図変動中保留表示643が消化されて非表示になるとともに、始動記憶表示背景6
40A、台座640C、及び演出表示領域641が低画質な状態で表示される。また、キ
ャラクタ641Bは、通常のキャラクタ641Aに戻り、低画質な状態で表示される。そ
の後、始動記憶が記憶されることで、次の特図変動表示ゲームが開始される。
図69の(こ)は、実行中の特図変動表示ゲームが終了して、変動表示領域610の停
止図柄が大当り停止図柄(「3,3,3」)となる場合の表示装置41の表示画面である
。変動表示領域610の下方には「大当り!!」という文字が表示される。特図変動中保
留表示643は消化されて非表示になるが、始動記憶表示背景640A、台座640C、
及び演出表示領域641は高画質な状態が維持される。また、キャラクタ641Bのおに
ぎりを食べて喜ぶ女の子の演出表示もそのまま維持される。その後、大当りラウンドの遊
技が開始され、大当りラウンド演出が実行される。
〔演出表示領域にて所定の演出が発生するときの別の画面遷移例〕
続いて、図69Bを参照して、保留消化領域640とともに演出表示領域641が表示
されるときの別の画面遷移例について説明する。図69Bは、第5実施形態において、表
示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、保留消化領域640、又は演
出表示領域641にて所定の演出が発生するときの遊技全体の画面遷移の別の一例である
図69Bの(く’)は、図69Aの(き)から演出表示領域641にて所定の演出(例
えば予告演出等)が発生するときの特図変動表示ゲーム中の表示装置41の表示画面であ
る。所定の演出の発生によって、演出表示領域641のキャラクタ641Aは、期待度が
高いことを示唆するキャラクタ641Bに変化する。そして、キャラクタ641Bと演出
表示領域641とは、高画質な状態で表示される。他方で、保留消化領域640の始動記
憶表示背景640Aと台座640Cは低画質な状態での表示が維持される。その後、変動
表示領域610の停止図柄が、はずれ停止図柄(例えば「3,7,2」)となる場合には
図69Aの(け)に進み、大当り停止図柄(例えば「3,3,3」)となる場合には図6
9Aの(こ)に進む。なお、演出表示領域641にて所定の演出が発生する場合には、演
出表示領域641を保留消化領域640よりも前面(上層のレイヤー)に優先して表示し
てもよい。このようにすることで、例えば、演出表示領域641を最前面で拡大させて表
示して、キャラクタ641Bによる演出を強調することができる。また、予告演出は、変
動表示領域610の飾り第1図柄A〜Cがリーチとなる場合や、表示装置41の表示画面
に表示されたボタン操作促進表示(操作促進画像)に応じて遊技者が演出ボタン25を操
作した際等に発生可能である。
図69Bの(く’’)は、図69Aの(き)から保留消化領域640にて所定の演出(
例えば消化中保留変化や先読み予告等)が発生するときの特図変動表示ゲーム中の表示装
置41の表示画面である。所定の演出の発生によって、特図変動中保留表示643は、期
待度が高いことを示唆する星状の表示態様に変化する。そして、台座640C、特図変動
中保留表示643と始動記憶表示背景640Aとは、低画質な状態から高画質な状態に表
示が切り替えられる。他方で、演出表示領域641のキャラクタ641Aはそのまま表示
され続け、演出表示領域641とキャラクタ641Aとは低画質な状態での表示が維持さ
れる。なお、特図変動中保留表示643を星状の表示態様に変化させたことに対応させて
、台座640Cの形状を例えば三日月形というように特図変動中保留表示643の表示態
様と関連性のある形状に変化させてもよい。その後、変動表示領域610の停止図柄が、
はずれ停止図柄(例えば「372」)となる場合には図69Aの(け)に進み、大当り停
止図柄(例えば「333」)となる場合には図69Aの(こ)に進む。
なお、保留消化領域640にて所定の演出が発生する場合には、保留消化領域640を
演出表示領域641よりも前面(上層のレイヤー)に優先して表示してもよい。このよう
にすることで、例えば、保留消化領域640を最前面で拡大させて表示して、特図変動中
保留表示643や保留表示633の表示態様の変化を強調することができる。
また、所定の演出の発生時、例えば保留変化に対応した演出で変化した色と同じ色に台
座640cが変化する場合等において、台座640cも特図変動中保留表示643と同じ
ように高画質になるが、高画質の度合は特図変動中保留表示643よりも低くする(特図
変動中保留表示643より低画質にする)ようにしてもよい。このように台座640cの
画質を特図変動中保留表示643の画質より相対的に落としても、演出の主となる部分で
ある特図変動中保留表示643を遊技者は注視し易いので、遊技の興趣を維持しつつ、処
理負担の軽減を図ることができる。
他方で、所定の演出の発生時、例えば保留変化に対応した演出で変化した色と同じ色に
台座640cが変化する場合等において、台座640cの高画質の度合を特図変動中保留
表示643よりも高くする(特図変動中保留表示643より高画質にする)ようにしても
よい。高画質の台座640cの上に特図変動中保留表示643が相対的に低画質であえて
表示されることにより意外性が生じ、かえって特図変動中保留表示643を目立せて、遊
技の興趣を向上させることができる。
さらに、特図変動中保留表示643が高画質になるときに、台座640cは低画質を維
持するようにしてもよい。特図変動中保留表示643の装飾及び特図変動中保留表示64
3が消化中の保留であることを示す機能を台座640cは備えていればよく、低画質で表
示しても当該機能は維持されるためである。
[第5実施形態の作用・効果]
第5実施形態に係る遊技機10は、始動条件の成立に基づき、複数の識別情報(識別図
柄、飾り特別図柄、飾り第1図柄A〜C)による変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)
を表示可能な表示装置41を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果(大当り結果態様、
大当り停止図柄、特別結果態様)となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を
発生可能である。遊技機10は、始動条件の成立に基づき変動表示ゲームの実行権利とな
る始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、表示装置41において
変動表示ゲームよりも優先して表示される始動記憶表示領域に、始動記憶に対応する始動
記憶表示(特図変動中保留表示643、保留表示633)を表示する制御を実行可能な始
動記憶表示制御手段(演出制御装置300)と、を備える。始動記憶表示制御手段は、始
動記憶表示領域において始動記憶表示と重なるように、始動記憶表示の背面に始動記憶表
示背景640Aを第1表示態様(例えば低画質)で表示し、所定条件の成立に基づき始動
記憶表示背景640Aを第1表示態様とは異なる第2表示態様(例えば高画質)に切り替
え可能である。
このような遊技機10によれば、始動記憶表示の表示態様が変化する場合等所定条件の
成立する場合に始動記憶表示背景640Aを第2表示態様(例えば高画質)で表示可能に
なり、その他の場合には始動記憶表示背景640Aを第1表示態様(例えば低画質)で表
示させることができる。そのため、例えば台座640cがないと特図変動中保留表示64
3が飾り第1図柄A〜C等と混ざって見える可能性がある問題があったが、始動記憶表示
を遊技者に視認させる必要がある場合に視認させ易く表示できるとともに、遊技者に視認
させる必要が比較的少ない場合(期待度が低い場合等)に遊技機10の省電力性能の向上
やグラフィック等の処理負担の軽減を図ることができる。したがって、遊技者に対する視
認性の向上と、遊技機10の省電力性能の向上や処理負担の軽減を図ることを両立するこ
とができ、遊技機において、始動記憶表示領域の表示の仕方を改善することができる。ま
た、例えば、始動記憶表示を遊技者に視認させる必要が比較的少ない場合には、相対的に
目立たせたい変動表示領域610の識別情報(飾り第1図柄A〜C)が始動記憶表示より
も高画質で表示されることになるので、遊技者に識別情報を視認し易くさせることができ
る。加えて、その他の場合に始動記憶表示背景640Aが低画質で表示されることによっ
て、遊技者が始動記憶表示領域に重要な情報があると勘違いすることを抑制できるととも
に、液晶に表示画面の画像が焼き付くことを抑制することができる。
遊技機10は、表示装置41において変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)よりも優
先して表示される演出表示領域641に、変動表示ゲームに関する演出を表示する制御を
実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)をさらに備える。演出制御手段は、演出
表示領域641において演出を第1表示態様(例えば低画質)で表示し、所定条件の成立
に基づき演出を第2表示態様(例えば高画質)に切り替え可能である。このような遊技機
10によれば、例えば演出表示領域641が飾り第1図柄A〜C等と混ざって見える可能
性がある問題があったが、始動記憶表示(特図変動中保留表示643、保留表示633)
だけでなく、演出表示領域641も所定条件の成立した場合に遊技者に視認させ易く表示
することができ、上記した効果と同様の効果を奏することができる。
第5実施形態に係る遊技機10は、始動条件の成立に基づき変動表示ゲーム(一括表示
装置50での変動表示ゲーム)に対応する演出ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示
装置41にて実行可能な演出ゲーム手段(演出制御装置300)と、表示装置41におい
て演出ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)よりも優先して表示される特定表示領域(演出
表示領域641)と、該特定表示領域に表示される特定キャラクタ(キャラクタ641A
、641B)の表示制御を実行可能な表示制御手段(演出制御装置300)と、を備える
。表示制御手段(演出制御装置300)は、常態において特定表示領域を第1表示態様(
例えば低画質)で表示するとともに、特定キャラクタを第1演出態様(例えば低画質)で
表示し、所定条件の成立に基づいて特定表示領域を当該第1表示態様とは異なる第2表示
態様(例えば高画質)に切り替えるとともに、特定キャラクタを第2演出態様(例えば高
画質)に切り替え可能である。
従って、遊技者に視認させる必要が比較的少ない場合に、特定表示領域(演出表示領域
641)を第1表示態様(例えば低画質)で表示するとともに、特定キャラクタを第1演
出態様(例えば低画質)で表示し、遊技機10の省電力性能の向上や、表示制御手段(演
出制御装置300)のグラフィック等の処理負担の軽減を図ることができる。逆に、遊技
者に視認させる必要がある場合(所定条件の成立する場合)に、特定表示領域を第1表示
態様(例えば低画質)とは異なる第2表示態様(例えば高画質)に切り替えるとともに、
特定キャラクタを第1表示態様(例えば低画質)から第2演出態様(例えば高画質)に切
り替え、遊技者に特定表示領域(演出表示領域641)と特定キャラクタ(キャラクタ6
41A、641B)を視認させ易くできる。
[第6実施形態]
図70から図88を参照して、第6実施形態について説明する。本実施形態は、状態表
示装置152のドライバ150(ここではLEDドライバ153)とその初期設定に関す
るものである。なお、以下で述べる以外の構成は、第1実施形態から第5実施形態までの
実施形態と同様でよい。
〔タイマ割込み処理〕
図70は、第6実施形態に係るタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
図70に示すように、第6実施形態のタイマ割込み処理は、第1実施形態(図6)と同様
であるが、状態表示編集出力処理(A1318)の後にLEDドライバ153(図71)
を初期設定するLEDドライバ初期設定処理(A15001)が追加されていることが特
徴である。また、LEDドライバ153の初期設定の後、LEDドライバ153の出力態
様、すなわち状態表示装置152の表示態様を設定するためのLEDデータ送信処理(A
16001)が行われる。本実施形態では、LEDドライバ153の構成について説明し
た後、LEDドライバ153の初期設定処理、LEDデータ送信処理について説明する。
なお、LEDドライバ初期設定処理(A15001)とLEDデータ送信処理(A16
001)の順序を入れ替えてもよい。この場合には、LEDドライバ初期設定処理(A1
5001)は、次回のタイマ割込み処理におけるLEDデータ送信処理(A16001)
のためにLEDドライバ153を初期設定することになる。
〔LEDドライバ〕
図71は、第6実施形態に係るLEDドライバ153の構成を示す図である。なお、本
実施形態のLEDドライバ153は、第1実施形態のドライバ150(図3)と同一のも
のである。また、後述の一括用ドライバ153a、役比用ドライバ153b、及び、出玉
率/排出球数用ドライバ153cも、LEDドライバ153と同一のものである。
LEDドライバ153は、ダイナミック駆動方式(ダイナミック点灯方式)で順次選択
された桁の表示器900(900−3(桁3),900−2(桁2),900−1(桁1
),900−0(桁0))のLEDに通電して点灯する。状態表示装置152を構成する
桁の表示器900は、7セグメント型(又は8セグメント型)の他、点状の8つのLED
ランプをまとめたものを含む。LEDドライバ153は、アノードコモンでもカソードコ
モンのどちらでもよい。
LEDドライバ153が、役比用ドライバ153bや出玉率/排出球数用ドライバ15
3cである場合には、点線のように、前段のLEDドライバ153(第1段の一括用ドラ
イバ153aや第2段の役比用ドライバ153b)を介して、遊技用マイコン111から
16ビットのコマンドが送信される。LEDドライバ153が一括用ドライバ153aで
ある場合には、前段のLEDドライバ153を介さずに、遊技用マイコン111から直接
16ビットのコマンドが送信される。
LEDドライバ153は、16ビットシフトレジスタ163、16ビットラッチ回路1
64、ラッチセレクタ165、4つの8ビットラッチ(ラッチ回路:桁0、桁1、桁2、
桁3用)167a―167d、制御部173、発振部174、4対1のデータセレクタ1
83、キャラクタジェネレータ(デコーダ)185、2対1のデータセレクタ187、セ
グメント駆動部193、デジット駆動部195を備える。なお、制御部173は、桁数設
定部175、デューティ設定部176、データ選択部177、スタンバイモード設定部1
78を備える。発振部174は、制御部173(特に桁数設定部175やデューティ設定
部176)等において使用する信号を発生して送信する。8ビットラッチは、データレジ
スタとして機能する。さらに、LEDドライバ153は、LED(又はセグメント)の発
光色を制御する発光色制御部を備えてよい。
16ビットのコマンドは、データ入力端子からLEDドライバ153の16ビットシフ
トレジスタ163に入力され、そのまま他のLEDドライバ153にデータ出力端子から
出力可能である。16ビットシフトレジスタ163のデータは、16ビットラッチ回路1
64が遊技用マイコン111からのラッチ信号(ロード信号)を受信したタイミング(ラ
ッチタイミング)で、16ビットラッチ回路164に保持される(セットされる)。
16ビットラッチ回路164に保持されたコマンドのうち、上位8ビットは、ラッチセ
レクタ165、桁数設定部175、デューティ設定部176、データ選択部177、及び
、スタンバイモード設定部178に送られる。16ビットラッチ回路164に保持された
コマンドのうち、下位8ビット(データ部)は、8ビットラッチ167a―167dに送
られる。また、下位8ビットのデータ(必要なビット(例えば4ビット)だけでも可)が
桁数設定部175、デューティ設定部176、データ選択部177、スタンバイモード設
定部178にも送られる。
上位8ビット(アドレス部)が桁数設定部175のアドレス(例えば21H(16進数
表現))を示す場合に、桁数設定部175は、16ビットラッチ回路164に保持された
制御用データ(初期設定データ)のうち、下位8ビット(必要なビットだけでも可)を取
込み、対応する桁数(例えばX0H〜X3H(16進数表現、Xは任意))を設定(初期
設定)する。なお、この設定される桁数は、LEDドライバ153が駆動する表示器90
0の個数(桁数)であり、本実施形態では4である。
上位8ビットがデューティ設定部176のアドレス(例えば20H(16進数表現))
を示す場合に、デューティ設定部176は、16ビットラッチ回路164に保持された制
御用データ(初期設定データ)のうち、下位8ビット(必要なビットだけでも可)を取込
み、対応するデューティ比(例えば、X0H〜XFH(16進数表現、Xは任意))を設
定(初期設定)する。なお、表示器900のセグメント(LED)の明るさ(発光強度)
を示すデューティ比は、ソースドライバの出力時間幅に対応する。ソースドライバは、ア
ノードコモンの場合にはデジット駆動部195が対応し、カソードコモンの場合にはセグ
メント駆動部193が対応する。
上位8ビットがデータ選択部177のアドレス(例えば27H(16進数表現))を示
す場合に、データ選択部177は、16ビットラッチ回路164に保持された制御用デー
タのうち、下位8ビット(必要なビットだけでも可)を取込み、キャラクタジェネレータ
185によるデコードデータの使用/不使用を設定する。なお、データ選択部177と桁
数設定部175のアドレスを同じにして、データ選択部177によるデコードデータの使
用/不使用の設定と桁数設定部175の桁数設定を同時に行ってもよい(データ選択部1
77と桁数設定部175は下位8ビットで区別する)。
即ち、データ選択部177は、8ビットラッチのデータをキャラクタジェネレータ18
5によってデコードしてデコードデータとして使用するか、8ビットラッチのデータをそ
のまま非デコードデータとして使用するか否かを選択する。デコードされる場合には、8
ビットラッチのデータは、キャラクタコードとみなされてキャラクタの点灯パターンデー
タにデコードされる。データ選択部177は、8ビットラッチのデータをそのまま非デコ
ードデータとして使用する場合には、非デコードデータの選択を示すデータ選択信号を2
対1のデータセレクタ187に送る。このように、データ選択部177は、デコード機能
の使用の有無を、遊技制御装置100(遊技用マイコン111)からのコマンド(指令、
制御用データを含む)に基づいて設定可能である。
上位8ビットがスタンバイモード設定部178のアドレス又はスタンバイモード設定部
178向けのコマンド(例えば41H、1XH、0XH(16進数表現:Xは任意)など
)を示す場合に、スタンバイモード設定部178は、16ビットラッチ回路164に保持
された制御用データのうち、下位8ビット(必要なビットだけでも可)を取込む。そして
、スタンバイモード設定部178は、例えば、セグメント駆動部193又はデジット駆動
部195にオフ状態とするようスタンバイ信号を送信しLEDドライバ153をスタンバ
イモードに移行させたり(41Hの場合)、セグメント駆動部193とデジット駆動部1
95を強制的にオフし全ての桁の表示器900を消灯したり(0XH(BLANKデータ
)の場合)、LEDドライバ153のセグメント駆動部193とデジット駆動部195を
ダイナミック駆動方式で通常動作させたりする(1XHの場合)。なお、スタンバイモー
ドでは、各設定はクリアされず、直前の設定が保持される。また、通常動作では、セグメ
ント駆動部193とデジット駆動部195を一度駆動させた後は、8ビットラッチにデー
タを格納するだけで、即、8ビットラッチのデータが表示器900の表示に反映される。
上位8ビットが8ビットラッチ167aのアドレス(例えば22H(16進数表現))
を示す場合に、ラッチセレクタ165は、8ビットラッチ167aにラッチ信号を転送す
る。これによって、8ビットラッチ167aは、下位8ビット(データ部)の点灯パター
ンデータ又はキャラクタコードをラッチ(保持)して取り込む(セットする)。同様に、
上位8ビットが8ビットラッチ167b−167dのいずれかのアドレス(例えば23H
、24H、25H(16進数表現))を示す場合に、ラッチセレクタ165は、アドレス
に対応する8ビットラッチ167b−167dのいずれかにラッチ信号を転送する。これ
によって、8ビットラッチ167b−167dは、自身宛ての下位8ビット(データ部)
の点灯パターンデータ又はキャラクタコードをラッチして取り込むことができる。
なお、ラッチセレクタ165には、遊技用マイコン111からのラッチ信号(ロード信
号)が入力され、ラッチセレクタ165は、ラッチ信号を8ビットラッチ167a―16
7dのいずれか一つに転送して、8ビットラッチ167a―167dのいずれか一つを選
択する。そして、8ビットラッチ167a―167dは、それぞれ自身宛ての桁0、桁1
、桁2、桁3の表示器900用の表示データを保持できる。
4対1のデータセレクタ183は、ダイナミック駆動方式(ダイナミック点灯方式)を
実現するため、デジット駆動部195が選択した各桁のデジット線に対応して、順次8ビ
ットラッチ167a―167dのデータを選択する。4対1のデータセレクタ183は、
選択した8ビットラッチ167a―167dのいずれか一つのデータを、キャラクタジェ
ネレータ185及び2対1のデータセレクタ187に出力する。デジット線を選択は、デ
ジット線にオン/オフ駆動信号を出力することにより行われ、アノードコモンの場合はデ
ジット線にオン電圧が印加され、カソードコモンの場合はデジット線に電流引き込み電圧
(オフ電圧)が印加される。なお、デジット駆動部195がどの桁のデジット線を選択し
ているかを示す情報が、4対1のデータセレクタ183に送信されてよい。
例えば、デジット駆動部195が駆動信号を出力して桁0のデジット線を選択している
場合には、8ビットラッチ167aのデータが選択される。同様に、デジット駆動部19
5が駆動信号を出力して桁1、桁2、桁3のデジット線を選択している場合には、8ビッ
トラッチ167b、167c、167dのデータがそれぞれ選択される。
キャラクタジェネレータ185は、4対1のデータセレクタ183から送られたデータ
をデコードする。4対1のデータセレクタ183から送られたデータがキャラクタコード
である場合に、キャラクタジェネレータ185は、デコード処理によって、キャラクタコ
ード(文字コード)を、そのキャラクタコードが示すキャラクタ(文字)の点灯パターン
データに変換する。
図72は、キャラクタコード(文字コード)とそれに対応するキャラクタの点灯パター
ンを例示する図である。なお、図72において、Xは任意(0又は1)であり、キャラク
タコード「X10・・・・・B」は、小数点(Dp)を点灯させる場合の点灯パターンデ
ータに対応する。キャラクタをどのようなキャラクタコードに対応付けるかは種々に定義
可能であるが、キャラクタジェネレータ185は、キャラクタコード(入力)とキャラク
タ(出力)(キャラクタの点灯パターンデータ)の対応付け関係を定義する論理回路など
を備えている。例えば、キャラクタコード「X0011010B」は、キャラクタ「−」
に対応し、セグメントgだけを点灯(オン)させる点灯パターンデータ((a,b,c,
d,e,f,g,Dp)=(0,0,0,0,0,0,1,0))(例えば「00000
010B」)に対応する。なお、一括用ドライバ153aは、非デコードデータを使用す
るため、セグメントgだけを点灯(オン)させる場合には、遊技用マイコン111から送
信された点灯パターンデータ(例えば「00000010B」)をそのまま使用する。
図71を参照した説明に戻る。LEDドライバ153が役比用ドライバ153b又は出
玉率/排出球数用ドライバ153cであれば、遊技用マイコン111から送信されたキャ
ラクタコードが8ビットラッチ167a―167dに保持されているため、キャラクタジ
ェネレータ185は、キャラクタコードが示すキャラクタ(文字)の点灯パターンデータ
を出力する。しかし、LEDドライバ153が一括用ドライバ153aであれば、遊技用
マイコン111から送信された適切な点灯パターンデータが8ビットラッチ167a―1
67dに既に保持されているため、偶発的な場合を除いて、キャラクタジェネレータ18
5は、デコード処理によって、適切な点灯パターンデータを不適切な点灯パターンデータ
に変換するだけになってしまう。なお、偶発的にこの適切な点灯パターンデータがキャラ
クタコードのいずれかに一致する場合には、一括用ドライバ153aのキャラクタジェネ
レータ185がキャラクタ(文字)の点灯パターンデータを出力することもある。
2対1のデータセレクタ187は、データ選択部177からのデータ選択信号に対応し
て、キャラクタジェネレータ185から出力されるデコードされたデータ(デコードデー
タ)と、4対1のデータセレクタ183から直接出力される非デコードデータのいずれか
一つを選択してセグメント駆動部193に出力する。非デコードデータは、キャラクタジ
ェネレータ185を介さずに4対1のデータセレクタ183から出力されるデータであり
、8ビットラッチ167a―167dの8ビットデータそのものである。非デコードデー
タの選択を示すデータ選択信号が入力された場合に、2対1のデータセレクタ187は、
非デコードデータを出力し、データ選択信号が入力されない場合には、デコードデータを
出力する。
LEDドライバ153が一括用ドライバ153aであれば、2対1のデータセレクタ1
87は、非デコードデータの選択を示すデータ選択信号が入力され、常に8ビットラッチ
167a―167dに保持された適切な点灯パターンデータをセグメント駆動部193に
出力することになる。一方、LEDドライバ153が役比用ドライバ153b又は出玉率
/排出球数用ドライバ153cであれば、2対1のデータセレクタ187は、データ選択
信号が入力されず、常にキャラクタ(文字)の点灯パターンデータ(デコードデータ)を
セグメント駆動部193に出力することになる。
セグメント駆動部193は、2対1のデータセレクタ187からの点灯パターンデータ
(デコードデータ又は非デコードデータ)を、デジット駆動部195で選択されたデジッ
ト線に対応する桁の表示器900に出力する(ダイナミック駆動方式)。点灯パターンデ
ータは、選択された桁(即ち選択されたデジット線)の表示器900の8つのLED(セ
グメントa−g、Dp又は点状の8つのLED)の発光のオンオフデータとなる。セグメ
ント駆動部193は、アノードコモンの場合はセグメント線に電流引き込み電圧(オフ電
圧)を駆動電圧として印加することによってLEDをオン状態(発光状態)とする。カソ
ードコモンの場合はセグメント線にオン電圧を駆動電圧として印加することによってLE
Dをオン状態(発光状態)とする。
表示器900の8つのLEDは、7セグメント型(点部分を含めると8セグメント型)
の表示器900では、セグメントa−g、Dpとなる。一方、図34(A)の場合では、
表示器900の8つのLEDは、点状の8つのLEDランプの集合(D3−D7、D8、
D10、D18)、又は、点状の8つのLEDランプの集合(D9、D11−D16、D
17)となり得る。
デジット駆動部195は、駆動信号を出力して各桁のデジット線を選択する。デジット
駆動部195は、駆動信号として、アノードコモンの場合はデジット線にオン電圧を印加
し、カソードコモンの場合はデジット線に電流引き込み電圧(オフ電圧)を印加する。
抵抗接続端子197(R−EXT端子)は、この端子とグランド(GND)間に外付け
抵抗1個を接続することで、セグメント駆動部193とセグメント駆動部193から構成
される定電流回路によってセグメント線に流れる電流値が設定可能になる。これにより、
全LEDに共通の電流値を供給可能である。
さらに、LEDドライバ153の発光色制御部(図示せず)は、LED(又はセグメン
ト)の発光色を制御する。発光色制御部は、メイン処理及びタイマ割込み処理において、
LEDのカラー(色)に関するコマンド(制御用データ)を受信して、セグメント駆動部
193に指令信号を送ってLEDの発光色を制御することができる。セグメント駆動部1
93は、発光色制御部からの指令信号に応じた色のセグメント線に駆動電圧を印加して駆
動する。なお、セグメント線は、表示器900の各色のLED(又はセグメント)に対し
て設けられている。
前記のように、第1実施形態のドライバ150は、メイン処理において初期設定されて
いた。このとき、ドライバ150(LEDドライバ153)の桁数設定部175、デュー
ティ設定部176(さらに、データ選択部177、スタンバイモード設定部178)に対
して初期設定が行われる。一方、第6実施形態では、タイマ割込み処理においても桁数設
定部175、デューティ設定部176のうちの少なくとも一つに対して初期設定が行われ
る。これにより、メイン処理の後、ノイズ等によりLEDドライバ153(駆動手段)の
設定値が不定の値になったとしても、タイマ割込み処理において正しい設定値にしてから
駆動用データ(LEDコマンド)を出力することが可能となり、状態表示装置152のノ
イズ等に起因する消灯を回避することができる。また、桁数設定部175及びデューティ
設定部176(さらに、データ選択部177、スタンバイモード設定部178)がタイマ
割込み処理において初期設定される場合は、メイン処理における初期設定(A1016)
を省略することができる。第6実施形態では、桁数設定部175及びデューティ設定部1
76に対して初期設定を行う場合を例にして説明する。
〔初期設定コマンドの送信タイミングチャート〕
図73は、第6実施形態に係るLEDドライバに送信される初期設定コマンドとラッチ
との関係を示す図である。なお、図73において、初期設定コマンドは、アドレス部(8
ビット)を省略して示されている。遊技用マイコン111は、桁数設定部175用の初期
設定データ(8ビット)を包含した初期設定コマンド(桁)((桁)は桁数の初期設定値
)(16ビット)(図74)、デューティ設定部176用の初期設定データ(デュ)((
デュ)はデューティ比の初期設定値)(8ビット)を包含した初期設定コマンド(デュ)
(16ビット)(図74)を順に送信する。
遊技用マイコン111は、初期設定コマンド(16ビット)を送信するごとにラッチ信
号を出力する。遊技用マイコン111は初期設定コマンドの最終ビットを送信する際にラ
ッチ信号を出力する。これによりLEDドライバ153の16ビットラッチ回路164に
最初の初期設定コマンド(桁)(図74)が保持され、当該初期設定コマンド(桁)によ
り桁数設定部175に初期設定データ(桁)が記憶される。そして、次のラッチ信号によ
り16ビットラッチ回路164に次の初期設定コマンド(デュ)(図74)が保持され、
当該初期設定コマンド(デュ)によりデューティ設定部176に初期設定データ(デュ)
が記憶される。なお、図73では、桁数設定部175用の初期設定コマンドがデューティ
設定部176用の初期設定コマンドよりも先に送信された形をとっているが、順番は逆に
なってもよい。
〔LEDドライバ初期設定処理〕
図74を参照して、第6実施形態に係るLEDドライバ初期設定処理(図70のA15
001)を説明する。図74は、第6実施形態に係るLEDドライバ初期設定処理の手順
を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、LEDドライバ153が役比用ド
ライバ153bであり、役比用ドライバ153bに記憶するキャラクタコード(8ビット
)が役物比率表示データである場合を例にして説明する。
遊技用マイコン111は、まず、桁数設定部175の使用桁数に係る初期設定コマンド
(桁)を生成し(A15002)、当該初期設定コマンド(桁)をシリアル通信回路の送
信バッファに書き込んでクロック信号とともに送信する(A15003)。次に、遊技用
マイコン111は、デューティ設定部176のデューティ比に係る初期設定コマンド(デ
ュ)を生成し(A15004)、当該初期設定コマンド(デュ)を前述同様に送信する(
A15005)。
〔LEDコマンドの送信タイミングチャート〕
図75は、第6実施形態に係るLEDドライバに送信されるLEDコマンドとラッチと
の関係を示す図である。なお、図75において、LEDコマンドは、アドレス部(8ビッ
ト)を省略して示されている。遊技用マイコン111は、LEDコマンド(16ビット)
を送信するごとにラッチ信号を出力する。遊技用マイコン111はLEDコマンドの最終
ビットを送信する際にラッチ信号を出力する。
LEDドライバ153の16ビットラッチ回路164には、最初のラッチ信号により最
初のLEDコマンド(桁0)が保持され、当該LEDコマンド(桁0)により8ビットラ
ッチ167aに役物比率表示データ(桁0)が記憶される。同様に、16ビットラッチ回
路164には、2番目のラッチ信号により2番目のLEDコマンド(桁1)が保持され、
当該LEDコマンド(桁1)により8ビットラッチ167bに役物比率表示データ(桁1
)が記憶される。16ビットラッチ回路164には、3番目のラッチ信号により3番目の
LEDコマンド(桁2)が保持され、当該LEDコマンド(桁2)により8ビットラッチ
167cに役物比率表示データ(桁2)が記憶される。16ビットラッチ回路164には
、4番目のラッチ信号により4番目のLEDコマンド(桁3)が保持され、当該LEDコ
マンド(桁3)により8ビットラッチ167dに役物比率表示データ(桁3)が記憶され
る。
〔LEDデータ送信処理〕
図76を参照して、第6実施形態に係るLEDドライバ送信処理を説明する。図76は
、第6実施形態に係るLEDデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。遊技用
マイコン111は、まず、8ビットラッチ167aに記憶させる役物比率表示データ(桁
0)を包含するLEDコマンド(桁0)(16ビット)を生成し(A16003)、当該
LEDコマンド(桁0)をシリアル通信回路の送信バッファに書き込んでクロック信号と
ともに送信する(A16005)。
遊技用マイコン111は、8ビットラッチ167bに記憶する役物比率表示データ(桁
1)を包含するLEDコマンド(桁1)を生成し(A16009)、当該LEDコマンド
(桁1)を前述同様に送信する(A16011)。遊技用マイコン111は、8ビットラ
ッチ167cに記憶させる役物比率表示データ(桁2)を包含するLEDコマンド(桁2
)を生成し(A16015)、当該LEDコマンド(桁2)を送信する(A16017)
。遊技用マイコン111は、8ビットラッチ167dに記憶させる役物比率表示データ(
桁3)を包含するLEDコマンド(桁3)を生成し(A16021)、当該LEDコマン
ド(桁3)を送信する(A16023)。図76ではLEDコマンド(役物比率表示デー
タ=キャラクタコード)を桁0、桁1、桁2、桁3の順で送信しているが、送信順序は任
意に設定することができる。
〔第1変形例に係るLEDドライバのカスケード接続〕
図77は、第6実施形態の第1変形例に係るLEDドライバ153(役比用ドライバ1
53b、出玉率/排出球数用ドライバ153c)のカスケード接続の詳細を示す。カスケ
ード接続において、役比用ドライバ153bが第1段、出玉率/排出球数用ドライバ15
3cが第2段を構成する。遊技用マイコン111から送信されたシリアルデータ(初期設
定コマンド、LEDコマンド)は、まず役比用ドライバ153bに送信され、役比用ドラ
イバ153bから出玉率/排出球数用ドライバ153cにそのまま送信される。即ち、遊
技用マイコン111から送信される初期設定データ、点灯パターンデータ、キャラクタコ
ード(文字コード)などのシリアルデータは、順番に役比用ドライバ153b、出玉率/
排出球数用ドライバ153cに伝送される。従って、遊技用マイコン111は、一つのシ
リアル通信回路を用いて、初期設定データ、点灯パターンデータ、キャラクタコードをシ
リアル方式で送信できる。なお、遊技用マイコン111は、役比用ドライバ153b、出
玉率/排出球数用ドライバ153cに、クロック信号とラッチ信号(ロード信号)を並列
的(パラレル)に送信する。
〔状態表示装置〕
図78(A)は、役物比率を表示する役物比率表示部68の詳細を示す図である。状態
表示装置152における役物比率表示部68は、4個の7セグメント型(点部分を含める
と8セグメント型)の表示器900を横方向に並べたものであり、右から桁0、桁1、桁
2、桁3を示す4桁の7セグメント型の表示器900である。役物比率表示部68は、全
役物比率の表示(例えば「y50.8」)と連続役物比率の表示(例えば「r58.4」
)を切り換えて表示することができる。なお、桁3(右から第4番目の桁)は、全役物比
率(一般的に使用される役物比率)を示す文字「y」、又は、連続役物比率を示す文字「
r」を表示してよい。
役比用ドライバ153b(図77)は、遊技用マイコン111から受信したキャラクタ
コード(文字コード)を、そのキャラクタコードが示すキャラクタ(文字)の点灯パター
ンデータに変換して、点灯パターンデータに基づいて役物比率表示部68の各桁(桁3、
桁2、桁1、桁0)の表示器900の点灯を制御する。このキャラクタコード(役物比率
表示データ)は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111が算出した役物比率(図6
、図70のA1318)の各桁の数値に対応する。役比用ドライバ153bは、デコード
によって、キャラクタコードからそのキャラクタコードが示すキャラクタの点灯パターン
データを生成するキャラクタジェネレータ185(デコーダ)を有するとともに、キャラ
クタジェネレータ185によるデコードデータの使用/不使用を設定できる場合には、デ
コードデータを使用するように設定される。即ち、役比用ドライバ153bは、文字コー
ドから役物比率表示部68の点灯データを生成するデコード機能の使用の有無を設定可能
である。
図78(B)は、排出球数を表示する排出球数表示部66と出玉率を表示する出玉率表
示部67の詳細を示す図である。状態表示装置152における排出球数表示部66と出玉
率表示部67は、4個の7セグメント型(点部分を含めると8セグメント型)の表示器9
00を横方向に並べたものであり、右から桁0を示す表示器900、桁1を示す表示器9
00が排出球数表示部66に対応し、右から桁2を示す表示器900、桁3を示す表示器
900が出玉率表示部67に対応する。逆に、右から桁0を示す表示器900、桁1を示
す表示器900が出玉率表示部67に対応し、右から桁2を示す表示器900、桁3を示
す表示器900が排出球数表示部66に対応させてもよい。排出球数表示部66と出玉率
表示部67は同時に表示可能である。
出玉率/排出球数用ドライバ153c(図77)は、役比用ドライバ153bを介して
遊技用マイコン111から受信したキャラクタコード(文字コード)を、そのキャラクタ
コードが示すキャラクタ(文字)の点灯パターンデータに変換して、点灯パターンデータ
に基づいて排出球数表示部66と出玉率表示部67の各桁の表示器900の点灯を制御す
る。出玉率/排出球数用ドライバ153cは、デコードによって、キャラクタコードをそ
のキャラクタコードが示すキャラクタの点灯パターンデータ(排出球数表示データ、又は
出玉率表示データ)に変換するキャラクタジェネレータ185(デコーダ)を有するとと
もに、キャラクタジェネレータ185によるデコードデータの使用/不使用を設定できる
場合には、デコードデータを使用するように設定される。即ち、出玉率/排出球数用ドラ
イバ153cは、文字コードから排出球数表示部66と出玉率表示部67の点灯データを
生成するデコード機能の使用の有無を設定可能である。
〔第1変形例に係る初期設定コマンドの送信タイミングチャート〕
図79は、第6実施形態の第1変形例に係る役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数
用ドライバに送られる初期設定コマンドを示すタイミングチャートである。なお、図79
において、初期設定コマンドは、アドレス部(8ビット)を省略して示されている。遊技
用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの桁数設定部175用の初期
設定データ(8ビット)、役比用ドライバ153bの桁数設定部175用の初期設定デー
タ(8ビット)の順に初期設定コマンド(32ビット)に含めた形で送信し、出玉率/排
出球数用ドライバ153cのデューティ設定部176用の初期設定データ(8ビット)、
役比用ドライバ153bのデューティ設定部176用の初期設定データ(8ビット)の順
に初期設定コマンド(32ビット)に含めた形で送信する。
遊技用マイコン111は、初期設定コマンド(32ビット)を送信するごとにラッチ信
号を出力する。遊技用マイコン111は初期設定コマンドの最終ビットを送信する際にラ
ッチ信号を出力する。これにより、出玉率/排出球数用ドライバ153cの桁数設定部1
75に初期設定データ(桁)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号により、役比
用ドライバ153bの桁数設定部175に初期設定データ(桁)bが記憶される。
そして、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cのデューティ設
定部176に初期設定データ(デュ)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号によ
り、役比用ドライバ153bのデューティ設定部176に初期設定データ(デュ)bが記
憶される。
〔出玉率/排出球数用ドライバ及び役比用ドライバの初期設定処理〕
図80を参照して、第6実施形態の第1変形例に係るLEDドライバ初期設定処理(図
70のA15001)を説明する。図80は、第6実施形態の第1変形例に係る役比用ド
ライバ、及び、出玉率/排出球数用ドライバの初期設定処理の手順を示すフローチャート
である。
遊技用マイコン111は、まず出玉率/排出球数用ドライバ153cの桁数設定部17
5の使用桁数に係る初期設定データ(桁)c(8ビット)を包含する初期設定コマンド(
桁)c(16ビット)を生成し(A15006)、役比用ドライバ153bの桁数設定部
175の使用桁数に係る初期設定データ(桁)b(8ビット)を包含する初期設定コマン
ド(桁)b(16ビット)を生成し(A15007)、初期設定コマンド(桁)c、初期
設定コマンド(桁)bの順に連結させた初期設定コマンド(桁)c,b(32ビット)を
シリアル通信回路の送信バッファに書き込んでクロック信号とともに送信する(A150
09)。
次に遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cのデューティ設定
部176のデューティ比に係る初期設定データ(デュ)cを包含する初期設定コマンド(
デュ)c(16ビット)を生成し(A15011)、役比用ドライバ153bのデューテ
ィ設定部176のデューティ比に係る初期設定データ(デュ)bを包含する初期設定コマ
ンド(デュ)b(16ビット)を生成し(A15012)、初期設定コマンド(デュ)c
、初期設定コマンド(デュ)bの順に連結させた初期設定コマンド(デュ)c,b(32
ビット)を前述同様に送信する(A15014)。
〔第1変形例に係るLEDコマンドの送信タイミングチャート〕
図81は、第6実施形態の第1変形例に係る役比用ドライバ、及び、出玉率/排出球数
用ドライバに送られるLEDコマンドを示すタイミングチャートである。ここで、役比用
ドライバ153bに記憶されるキャラクタコードは、役物比率表示データ(桁0−桁3)
であり、出玉率/排出球数用ドライバ153cに記憶されるキャラクタコードは、排出球
数表示データ(桁0、桁1)又は出球率表示データ(桁2、桁3)である。なお、図81
において、LEDコマンドは、アドレス部(8ビット)を省略して示されている。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7aに記憶する排出球数表示データ(桁0)c(8ビット)、役比用ドライバ153bの
8ビットラッチ167aに記憶する役物比率表示データ(桁0)b(8ビット)の順にこ
れらをLEDコマンド(32ビット)に含めた形で生成して送信し、次に、出玉率/排出
球数用ドライバ153cの8ビットラッチ167bに記憶する排出球数表示データ(桁1
)c(8ビット)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167bに記憶する役物比
率表示データ(桁1)bの順にこれらをLEDコマンド(32ビット)に含めた形で生成
して送信する。
ここで、遊技用マイコン111は、LEDコマンド(32ビット)を送信するごとにラ
ッチ信号を出力する。遊技用マイコン111はLEDコマンドの最終ビットを送信する際
にラッチ信号を出力する。これにより、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビット
ラッチ167aに排出球数表示データ(桁0)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ
信号により、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167bに役物比率表示データ(
桁0)bが記憶される。
そして、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッ
チ167bに排出球数表示データ(桁1)cが記憶される。また同時に、役比用ドライバ
153bの8ビットラッチ167bに役物比率表示データ(桁1)bが記憶される。
図81では図示を省略しているが、その後、遊技用マイコン111は、出玉率/排出球
数用ドライバ153cの8ビットラッチ167cに記憶する出球率表示データ(桁2)c
(8ビット)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167cに記憶する役物比率表
示データ(桁2)bの順にこれらをコマンド(32ビット)に含めた形で生成して送信し
、次に、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ167bに記憶する出球
率表示データ(桁3)c(8ビット)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167
dに記憶する役物比率表示データ(桁3)bの順にこれらをコマンド(32ビット)に含
めた形で生成して送信する。
よって、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッ
チ167cに出球率表示データ(桁2)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号に
より、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167cに役物比率表示データ(桁2)
bが記憶される。
さらに、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッ
チ167dに出球率表示データ(桁3)cが記憶される。また同時に、当該LEDコマン
ド(桁3)bにより役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167dに役物比率表示デ
ータ(桁3)bが記憶される。
〔第1変形例に係るLEDデータ送信処理〕
図82を参照して、第6実施形態の第1変形例に係るLEDドライバ送信処理を説明す
る。図82は、第6実施形態の第1変形例に係るLEDデータ送信処理の手順を示すフロ
ーチャートである。
遊技用マイコン111は、まず出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ
167aに記憶する排出球数表示データ(桁0)c(8ビット)を包含するLEDコマン
ド(桁0)c(16ビット)を生成し(A16002)、役比用ドライバ153bの8ビ
ットラッチ176aに記憶する約物比率表示データ(桁0)bを包含するLEDコマンド
(桁0)bを生成し(A16003)、LEDコマンド(桁0)c、LEDコマンド(桁
0)bの順で連結させたLEDコマンド(桁0)c,b(32ビット)をシリアル通信回
路の送信バッファに書き込んでクロック信号とともに送信する(A16006)。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7bに記憶する排出球数表示データ(桁1)cを包含するLEDコマンド(桁1)cを生
成し(A16008)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ176bに記憶する役
物比率表示データ(桁1)bを包含するLEDコマンド(桁1)bを生成し(A1600
9)、LEDコマンド(桁1)c、LEDコマンド(桁1)bの順で連結させたLEDコ
マンド(桁1)c,bを前述同様に送信する(A16012)。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7cに記憶する出玉率表示データ(桁2)cを包含するLEDコマンド(桁2)cを生成
し(A16014)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ176cに記憶する役物
比率表示データ(桁2)bを包含するLEDコマンド(桁2)bを生成し(A16015
)、LEDコマンド(桁2)c、LEDコマンド(桁2)bの順で連結させたLEDコマ
ンド(桁2)c,bを前述同様に送信する(A16018)。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7dに記憶する出玉率表示データ(桁3)cを包含するLEDコマンド(桁3)cを生成
し(A16020)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ176dに記憶する役物
比率表示データ(桁3)bを包含するLEDコマンド(桁3)bを生成し(A16021
)、LEDコマンド(桁3)c、LEDコマンド(桁3)bの順で連結させたLEDコマ
ンド(桁3)c,bを前述同様に送信する(A16024)。
〔第2変形例に係る遊技制御装置〕
図83は、第6実施形態の第2変形例に係る遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロッ
ク図である。第6実施形態の遊技制御装置100は、第1実施形態の遊技制御装置100
と類似するが、当該遊技制御装置100に取り付けられていた状態表示装置152が、一
括表示装置50に組み込まれた形となっている。また、本実施形態の遊技制御装置100
には、一括用ドライバ153a、役比用ドライバ153b、出玉率/排出球数用ドライバ
153cがその順でデータ信号線によりカスケード接続され、遊技用マイコン111から
延びるデータ信号線が一括用ドライバ153aに接続されている。
〔第2変形例に係るLEDドライバのカスケード接続〕
図84は、第6実施形態の第2変形例に係るLEDドライバのカスケード接続の詳細を
示す図である。カスケード接続において、一括用ドライバ153aが第1段、役比用ドラ
イバ153bが第2段、出玉率/排出球数用ドライバ153cが第3段を構成する。遊技
用マイコン111から送信されたシリアルデータ(初期設定コマンド、LEDコマンド)
は、一括用ドライバ153aに送信され、一括用ドライバ153aから役比用ドライバ1
53bにそのまま送信される。そして、役比用ドライバ153bに送信されたシリアルデ
ータは、役比用ドライバ153bから出玉率/排出球数用ドライバ153cにそのまま送
信される。即ち、遊技用マイコン111から送信される初期設定データ、点灯パターンデ
ータ、キャラクタコード(文字コード)などのシリアルデータは、順番に一括用ドライバ
153a、役比用ドライバ153b、出玉率/排出球数用ドライバ153cに伝送される
。従って、遊技用マイコン111は、一つのシリアル通信回路を用いて、初期設定データ
、点灯パターンデータ、キャラクタコードをシリアル方式で送信できる。なお、遊技用マ
イコン111は、一括用ドライバ153a、役比用ドライバ153b、出玉率/排出球数
用ドライバ153cに、クロック信号とラッチ信号(ロード信号)を並列的(パラレル)
に送信する。
一括用ドライバ153aは、遊技用マイコン111から受信した点灯パターンデータに
応じて、一括表示部(不図示)の点灯を制御する。一括用ドライバ153aは、7セグメ
ント型(点部分を含めると8セグメント型)の表示器900(LEDランプ)として、第
1特図変動表示部51(D1)を桁0の表示器900、第2特図変動表示部52(D2)
を桁1の表示器900として制御する(図2B等参照)。
一括用ドライバ153aは、本来、4桁の7セグメント型(点部分を含めると8セグメ
ント型)の表示器900そのものを制御するものであるが、普図変動表示ゲーム用の変動
表示部53と、ラウンド表示部60と、第1遊技状態表示部57の点状の8つのLEDラ
ンプ(D3−D7、D8、D10、D18)を桁2の表示器900のセグメント(a−g
、Dp)とみなして制御する(図2B等参照)。また、一括用ドライバ153aは、保留
記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、
第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59の点状の8つのLEDランプ(D9、
D11−D16、D17)を桁3の表示器900のセグメント(a−g、Dp)とみなし
て制御する(図2B等参照)。
なお、本実施形態では、実際には、一括用ドライバ153aは、役比用ドライバ153
bと出玉率/排出球数用ドライバ153cと同種のLEDドライバ153(同じIC)で
あるが、一括用ドライバ153aは、キャラクタジェネレータ185を有しても、キャラ
クタジェネレータ185によるデコードデータを使用しない設定(不使用設定)とされて
いる。
〔第2変形例に係る初期設定コマンドの送信タイミングチャート〕
図85は、第6実施形態の第2変形例に係る一括用ドライバ、役比用ドライバ、及び、
出玉率/排出球数用ドライバに送られる初期設定コマンドを示すタイミングチャートであ
る。なお、図85において、初期設定コマンドは、アドレス部(8ビット)を省略して示
されている。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの桁数設定部175用
の初期設定データ(8ビット)、役比用ドライバ153bの桁数設定部175用の初期設
定データ(8ビット)、一括用ドライバ153aの桁数設定部175用の初期設定データ
(8ビット)の順にコマンド(48ビット)に含めた形で送信し、出玉率/排出球数用ド
ライバ153cのデューティ設定部176用の初期設定データ(桁)c(8ビット)、役
比用ドライバ153bのデューティ設定部176用の初期設定データ(桁)b(8ビット
)、一括用ドライバ153aのデューティ設定部176用の初期設定データ(桁)a(8
ビット)の順にコマンド(48ビット)に含めた形で送信する。
遊技用マイコン111は、初期設定コマンド(48ビット)を送信するごとにラッチ信
号を出力する。遊技用マイコン111は初期設定コマンドの最終ビットを送信する際にラ
ッチ信号を出力する。これにより、出玉率/排出球数用ドライバ153cの桁数設定部1
75に初期設定データ(桁)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号により、役比
用ドライバ153bの桁数設定部175に初期設定データ(桁)bが記憶される。さらに
同時に、当該ラッチ信号により、一括用ドライバ153aの桁数設定部175に初期設定
データ(桁)aが記憶される。
そして、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cのデューティ設
定部176に初期設定データ(デュ)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号によ
り、役比用ドライバ153bのデューティ設定部176に初期設定データ(デュ)bが記
憶される。さらに同時に、当該ラッチ信号により、一括用ドライバ153aのデューティ
設定部176に初期設定データ(デュ)aが記憶される。
〔出玉率/排出球数用ドライバ、役比用ドライバ、一括用ドライバの初期設定処理〕
図86を参照して、第6実施形態の第2変形例に係るLEDドライバ初期設定処理を説
明する。図86は、第6実施形態の第2変形例に係る一括用ドライバ、役比用ドライバ、
及び、出玉率/排出球数用ドライバの初期設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技用マイコン111は、まず出玉率/排出球数用ドライバ153cの桁数設定部17
5の使用桁数に係る初期設定データ(桁)c(8ビット)を包含する初期設定コマンド(
桁)c(16ビット)を生成し(A15006)、役比用ドライバ153bの桁数設定部
175の使用桁数に係る初期設定データ(桁)b(8ビット)を包含する初期設定コマン
ド(桁)b(16ビット)を生成し(A15007)、一括用ドライバ153aの桁数設
定部175の使用桁数に係る初期設定データ(桁)a(8ビット)を包含する初期設定コ
マンド(桁)a(16ビット)を生成し(A15008)、初期設定コマンド(桁)c、
初期設定コマンド(桁)b、初期設定コマンド(桁)aの順に連結させた初期設定コマン
ド(桁)c,b,a(48ビット)をシリアル通信回路の送信バッファに書き込んでクロ
ック信号とともに送信する(A15010)。
次に遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cのデューティ設定
部176のデューティ比に係る初期設定データ(デュ)cを包含する初期設定コマンド(
デュ)c(16ビット)を生成し(A15011)、役比用ドライバ153bのデューテ
ィ設定部176のデューティ比に係る初期設定データ(デュ)bを包含する初期設定コマ
ンド(デュ)b(16ビット)を生成し(A15012)、一括用ドライバ153aのデ
ューティ設定部176のデューティ比に係る初期設定データ(デュ)aを包含する初期設
定コマンド(デュ)a(16ビット)を生成し(A15013)、初期設定コマンド(デ
ュ)c、初期設定コマンド(デュ)b、初期設定コマンド(デュ)aの順に連結させた初
期設定コマンド(デュ)c,b,a(48ビット)を前述同様に送信する(A15015
)。
〔第2変形例に係るLEDコマンドの送信タイミングチャート〕
図87は、第6実施形態の第2変形例に係る一括用ドライバ、役比用ドライバ、及び、
出玉率/排出球数用ドライバに送られるLEDコマンドを示すタイミングチャートである
。ここで、役比用ドライバ153bに記憶されるキャラクタコードは、役物比率表示デー
タ(桁0−桁3)であり、出玉率/排出球数用ドライバ153cに記憶されるキャラクタ
コードは、排出球数表示データ(桁0、桁1)又は出球率表示データ(桁2、桁3)であ
る。また、一括用ドライバ153aには点灯パターンデータ(桁0−桁3)(以後「点灯
データ」と称す。)が記憶される。なお、図87において、LEDコマンドは、アドレス
部(8ビット)を省略して示されている。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7aに記憶するキャラクタコード(桁0)c(8ビット)、役比用ドライバ153bの8
ビットラッチ167aに記憶するキャラクタコード(桁0)b(8ビット)、一括用ドラ
イバ153aの8ビットラッチ167aに記憶する点灯データ(桁0)a(8ビット)の
順にこれらをLEDコマンド(桁0)c,b,a(48ビット)に含めた形で生成して送
信し、次に、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ167bに記憶する
キャラクタコード(桁1)c(8ビット)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ1
67bに記憶するキャラクタコード(桁1)b(8ビット)、一括用ドライバ153aの
8ビットラッチ167bに記憶する点灯データ(桁1)a(8ビット)の順にこれらをL
EDコマンド(桁1)c,b,a(48ビット)に含めた形で生成して送信する。
ここで、遊技用マイコン111は、LEDコマンド(48ビット)を送信するごとにラ
ッチ信号を出力する。遊技用マイコン111はLEDコマンドの最終ビットを送信する際
にラッチ信号を出力する。これにより、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビット
ラッチ167aに排出球数表示データ(桁0)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ
信号により、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167bに役物比率表示データ(
桁0)bが記憶される。さらに同時に、当該ラッチ信号により、一括用ドライバ153a
の8ビットラッチ167aに点灯データ(桁0)aが記憶される。
そして、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッ
チ167bに排出球数表示データ(桁1)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号
により、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167bに役物比率表示データ(桁1
)bが記憶される。さらに同時に、当該ラッチ信号により、一括用ドライバ153aの8
ビットラッチ167bに点灯データ(桁1)aが記憶される。
図87では図示を省略しているが、その後、遊技用マイコン111は、出玉率/排出球
数用ドライバ153cの8ビットラッチ167cに記憶するキャラクタコード(桁2)c
(8ビット)、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167cに記憶するキャラクタ
コード(桁2)b(8ビット)、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ167cに記
憶する点灯データ(桁2)a(8ビット)の順にこれらをLEDコマンド(桁2)c,b
,a(48ビット)に含めた形で生成して送信し、次に、出玉率/排出球数用ドライバ1
53cの8ビットラッチ167dに記憶するキャラクタコード(桁3)c(8ビット)、
役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167dに記憶するキャラクタコード(桁3)
b(8ビット)、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ167dに記憶する点灯デー
タ(桁3)a(8ビット)の順にこれらをLEDコマンド(桁3)c,b,a(48ビッ
ト)に含めた形で生成して送信する。
よって、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッ
チ167cに出玉率表示データ(桁2)cが記憶される。また同時に、役比用ドライバ1
53bの8ビットラッチ167cに役物比率表示データ(桁2)bが記憶される。さらに
同時に、当該ラッチ信号により、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ167cに点
灯データ(桁2)aが記憶される。
さらに、次のラッチ信号により、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッ
チ167dに出玉率表示データ(桁3)cが記憶される。また同時に、当該ラッチ信号に
より、役比用ドライバ153bの8ビットラッチ167dに役物比率表示データ(桁3)
bが記憶される。さらに同時に、当該ラッチ信号により一括用ドライバ153aの8ビッ
トラッチ167dに点灯データ(桁3)aが記憶される。
〔第2変形例に係るLEDデータ送信処理〕
図88を参照して、第6実施形態の第2変形例に係るLEDドライバ送信処理を説明す
る。図88は、第6実施形態の第2変形例に係るLEDデータ送信処理の手順を示すフロ
ーチャートである。
遊技用マイコン111は、まず出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ
167aに記憶する排出球数表示データ(桁0)c(8ビット)を包含するLEDコマン
ド(桁0)c(16ビット)を生成し(A16002)、役比用ドライバ153bの8ビ
ットラッチ176aに記憶する役物比率表示データ(桁0)bを包含するLEDコマンド
(桁0)bを生成し(A16003)、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ176
aに記憶する点灯コード(桁0)a(特図1LEDの表示データ)を包含するLEDコマ
ンド(桁0)aを生成する(A16004)。そして、LEDコマンド(桁0)c、LE
Dコマンド(桁0)b、LEDコマンド(桁0)aの順で連結させたLEDコマンド(桁
0)c,b,a(48ビット)をシリアル通信回路の送信バッファに書き込んでクロック
信号とともに送信する(A16007)。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7bに記憶する排出球数表示データ(桁1)c(8ビット)を包含するLEDコマンド(
桁1)c(16ビット)を生成し(A16008)、役比用ドライバ153bの8ビット
ラッチ176bに記憶する役物比率表示データ(桁1)bを包含するLEDコマンド(桁
1)bを生成し(A16009)、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ176bに
記憶する点灯コード(桁1)a(特図2LEDの表示データ)を包含するLEDコマンド
(桁1)aを生成する(A16010)。そして、LEDコマンド(桁1)c、LEDコ
マンド(桁1)b、LEDコマンド(桁1)aの順で連結させたLEDコマンド(桁1)
c,b,a(48ビット)を前述同様に送信する(A16013)。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7cに記憶する出玉率表示データ(桁2)c(8ビット)を包含するLEDコマンド(桁
2)c(16ビット)を生成し(A16014)、役比用ドライバ153bの8ビットラ
ッチ176cに記憶する役物比率表示データ(桁2)bを包含するLEDコマンド(桁2
)bを生成し(A16015)、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ176cに記
憶する点灯コード(桁2)a(普図/ラウンド/第1遊技状態の表示データ)を包含する
LEDコマンド(桁2)aを生成する(A16016)。そして、LEDコマンド(桁2
)c、LEDコマンド(桁2)b、LEDコマンド(桁2)aの順で連結させたLEDコ
マンド(桁2)c,b,a(48ビット)を前述同様に送信する(A16019)。
遊技用マイコン111は、出玉率/排出球数用ドライバ153cの8ビットラッチ16
7dに記憶する出玉率表示データ(桁3)c(8ビット)を包含するLEDコマンド(桁
3)c(16ビット)を生成し(A16020)、役比用ドライバ153bの8ビットラ
ッチ176dに記憶する役物比率表示データ(桁3)bを包含するLEDコマンド(桁3
)bを生成し(A16021)、一括用ドライバ153aの8ビットラッチ176dに記
憶する点灯コード(桁3)a(保留/第2,第3遊技状態の表示データ)を包含するLE
Dコマンド(桁3)aを生成する(A16022)。そして、LEDコマンド(桁3)c
、LEDコマンド(桁3)b、LEDコマンド(桁3)aの順で連結させたLEDコマン
ド(桁3)c,b,a(48ビット)を前述同様に送信する(A16025)。
[第6実施形態の作用・効果]
第6実施形態によると、遊技機10は、遊技制御プログラム(遊技制御のための不変の
情報(プログラム))を記憶する遊技制御プログラム記憶手段(ROM111b)と、遊
技制御プログラム(遊技制御のための不変の情報(プログラム))により所定の演算処理
を行う演算処理手段(遊技用マイコン111)と、演算処理手段(遊技用マイコン111
)により出力された駆動用データ(LEDコマンド)に基づいて発光部(役物比率表示部
68)を駆動させる駆動手段(LEDドライバ153)と、を備える。駆動手段(LED
ドライバ153)には、発光部(役物比率表示部68)における発光態様を設定する設定
部(桁数設定部175、デューティ設定部176)が設けられ、遊技制御プログラムは、
遊技の進行を制御するメイン処理(A1001〜)と、所定時間毎にメイン処理(A10
01〜)を中断させて実行される割込み処理(A1301〜)と、を含み、演算処理手段
(遊技用マイコン111)は、割込み処理(A1301)において、設定部(桁数設定部
175、デューティ設定部176)(複数の設定部のうちの少なくとも一つ)を初期設定
する初期設定データを駆動手段(LEDドライバ153)に送信(A15001)した後
、駆動用データ(LEDコマンド)を駆動手段(LEDドライバ153)に送信する。
これにより、メイン処理の後、ノイズ等によりLEDドライバ153(駆動手段)の設
定値が不定の値になったとしても、割込み処理においてLEDドライバ153を正常に復
帰させることが可能となり、正しい設定値にしてから駆動用データ(LEDコマンド)を
出力することが可能となり、状態表示装置152(及び一括表示装置50)のノイズ等に
起因する消灯を回避することができる。
なお、割込み処理(A1301)において、駆動用データ(LEDコマンド)を駆動手
段(LEDドライバ153)に送信した後、複数の設定部(桁数設定部175、デューテ
ィ設定部176)のうちの少なくとも一つを初期設定する初期設定データを駆動手段(L
EDドライバ153)に送信する構成も可能である。この場合には、次回の割込み処理に
おける駆動用データの送信のために、今回の割込み処理において初期設定データを駆動手
段に送信して設定部を初期設定することになる。
即ち、割込み処理(A1301)において、駆動用データとともに初期設定データを駆
動手段に送信する構成であれば、駆動用データと初期設定データの送信順序によらず、状
態表示装置152(及び一括表示装置50)のノイズ等に起因する消灯を回避することが
できる。
また、第6実施形態によると、演算処理手段(遊技用マイコン111)は、メイン処理
(A1001〜)においても、初期設定データを駆動手段(LEDドライバ153)に送
信可能である。これにより、割込み処理が入る前でも状態表示装置152の消灯を回避す
ることができる。
また、第6実施形態によると、設定部(桁数設定部175、デューティ設定部176)
は、発光部(役物比率表示部68)において発光させる発光素子(表示器900)の個数
を設定する桁数設定部175と、発光素子(表示器900)におけるデューティ比を設定
するデューティ設定部176と、を含む。
これにより、ノイズ等によりLEDドライバ153(駆動手段)の設定値が不定の値に
なったとしても、正しい設定値(発光素子の個数と、そのデューティ比(発光強度、明る
さ))にしてから駆動用データ(LEDコマンド)を出力することが可能となり、状態表
示装置152(及び一括表示装置50)のノイズ等に起因する消灯を回避することができ
る。
また、第6実施形態によると、発光部は、役物比率を表示する役物比率表示部68であ
る。これにより、役物比率表示部68をメイン処理後においても遊技制御プログラムに従
って確実に表示させることができる。
[第7実施形態]
図3、図89から図93を参照して、第7実施形態について説明する。第7実施形態は
、第1実施形態と同様の構成を有するが、試射試験装置に送信する試射試験信号(試験信
号)、及び確率設定値(設定値)を変更する手順において第1実施形態とは相違する。な
お、試射試験装置は、遊技機10の外部に存在する外部装置である。
本実施形態が行われる装置構成は、図3に示すものと同様であるが、主に遊技制御装置
100(遊技制御手段)、中継基板70が用いられ、遊技制御装置100は、遊技用マイ
コン111、設定変更装置42(設定キースイッチ93、設定値変更スイッチ102)、
入力ポート123、データバス140、バッファ133、第6出力ポート141を備える
。また遊技制御装置100には、設定変更装置42(設定キースイッチ93、設定値変更
スイッチ102)、確率設定値表示装置143(表示部)が取り付けられている。なお、
第1実施形態に記載のように、バッファ133には、出力ポート(図7の出力処理で使用
する試験信号出力ポート1〜6に対応)が設けられている。
入力ポート123、バッファ133(第2出力部)、第6出力ポート141(第1出力
部)はデータバス140を介して遊技用マイコン111に接続されている。入力ポート1
23には設定キースイッチ93、設定値変更スイッチ102が接続されている。バッファ
133には、中継基板70が接続されている。第6出力ポート141には確率設定値表示
装置143が接続されている。
バッファ133(第2出力部)(試験信号出力ポート)及び第6出力ポート141(第
1出力部)には、専用のアドレスがそれぞれ割り当てられており、遊技用マイコン111
はアドレスを指定することによりバッファ133(試験信号出力ポート)と第6出力ポー
ト141の任意のいずれかに情報を出力することができる。
確率設定値表示装置143は、例えば図71に示す状態表示装置152同様に7セグメ
ント型(ドット表示部を含めると8セグメント型)の表示器(LEDランプ)と、確率設
定値の情報をLEDの点灯パターンを表す点灯パターンデータ(確率設定値表示データ)
に変換するドライバにより構成されている。また、試射試験装置にも、確率設定値表示装
置143と同様の表示器及びドライバを備えることができる。
遊技用マイコン111は、第6出力ポート141に確率設定値領域の情報(確率設定値
の確定値に対応する確率設定値表示データ)、又は作業用確率設定値領域の情報(確率設
定値の暫定値に対応する確率設定値表示データ)を出力する。一方、遊技用マイコン11
1は、バッファ133(試験信号出力ポート)に確率設定値領域の情報を出力するが、作
業用確率設定値領域の情報は出力しないようにしている。
これにより、確率設定値表示装置143には確率設定値の確定値及び暫定値が表示され
る。また、試射試験装置が確率設定値表示装置143と同様の表示装置を備えている場合
は、試射試験装置には確率設定値の確定値のみが表示される。
〔第7実施形態の確率設定値変更処理〕
図89は、第7実施形態に係る確率設定値変更処理の手順を示すフローチャートである
。第7実施形態に係る確率設定値変更処理は第1実施形態(図10)と同様であるが、ス
テップA2413とステップA2414の間にステップA20002が追加され、ステッ
プA2420とステップA2421の間にステップA20003が追加されている。
ステップA2002において、遊技用マイコン111は、確率設定値表示装置143に
出力するものと同一の確率設定値の確定値に対応する点灯パターンデータ(確率設定値表
示データ)を試射試験信号として試験信号出力データ領域にセーブする。例えば、点灯パ
ターンデータと試験信号出力データは同一の「10111110B」((a,b,c,d
,e,f,g,Dp)=(1,0,1,1,1,1,1,0))となる(点灯パターンデ
ータについては第6実施形態参照のこと)。これにより、試射試験装置は、試射試験信号
として確率設定値の確定値をデータ収集できるとともに、試射試験装置に表示器を備えて
いる場合には確率設定値の確定値を表示することができる。
ステップA20003において、遊技用マイコン111は、ステップA2418により
一度消去された試射試験信号を再び試験信号出力データ領域にセーブする。これにより、
確率設定値の変更処理後(メイン処理)においても試射試験装置は、試射試験信号として
確率設定値の確定値をデータ収集できるとともに、試射試験装置に表示器を備えている場
合には確率設定値の確定値を表示することができる。
〔確率設定表示装置と試射試験装置における確率設定値の表示例〕
図90は、第7実施形態の設定変更時における、確率設定値表示装置143に送信され
る点灯パターンデータと、試射試験装置に送信される試射試験信号を7セグメント型(ド
ット表示部を含めると8セグメント型)の表示器に表示した場合の模式図である。ここで
は、確率設定値を1から6に変更する場合を例にとって説明する。
本実施形態では、設定キースイッチ93のオンオフに関わらず、確率設定値領域にセー
ブされている確率設定値に対応する確率設定値表示データを試射試験信号として試射試験
表示データ領域にセーブするようになっている。試射試験装置は、試射試験信号として確
率設定値の確定値を常時データ収集できるとともに、試射試験装置に表示器を備えている
場合には確率設定値の確定値を常時表示することができる。
初期状態においては、確率設定値表示装置143は消灯し、試射試験装置の表示器には
、試射試験信号としての点灯パターンデータ(確率設定値表示データ)により確率設定値
「1」が表示されている。
次に、設定キースイッチ93をオン状態にすると、設定可変状態となり、遊技用マイコ
ン111は、確率設定値領域の値をロードし、確率設定値変更時の初期データとして作業
用確率設定値領域にセーブする(A1040)。この段階では、図89において、ステッ
プA2401(=Y)→ステップA2406(=N)→ステップA2407(=N)→ス
テップA2411(=N)を繰り返すことになる。このとき、図90(図7に係る出力処
理による表示)に示すように、確率設定値表示装置143には、点灯パターンデータとし
て「1」(暫定値)が表示されるが、試射試験装置の表示器の表示は「1」(変更前の確
定値)のままとなる。
次に、設定値変更スイッチ102が押下されると、図89においてステップA2407
(=Y)となるので、ステップA2408−ステップA2410が実行される。このとき
、図90に示すように、確率設定値表示装置143には所定の点灯ブランク期間(消灯期
間)ののち「2」(暫定値)が表示されるが、試射試験装置の表示器の表示は「1」(変
更前の確定値)のままとなる。
設定値変更スイッチ102をさらに押下していくと、図89においてステップA240
8−ステップA2410が繰り返される。このとき、図90に示すように、設定値変更ス
イッチ102を押下するたびに確率設定値表示装置143の表示は「3」→「4」→「5
」→「6」(いずれも暫定値)と変化するが、試射試験装置の表示器の表示は「1」(変
更前の確定値)のままとなる。
そして、タッチスイッチから入力(ステップA2411(=Y))があると、ステップ
A2412、ステップA2413、ステップA20002が実行され、試験信号出力デー
タ領域及び確率設定値表示データ領域に確率設定値「6」(確定値)に対応する確率設定
値表示データが上書きされる。このとき、図90に示すように、確率設定値表示装置14
3の表示は「6」(暫定値)から「6」(確定値)となり、試射試験装置の表示器の表示
は「1」(暫定値)から「6」(確定値)に変化する。
また、ステップA2406(=Y)及びステップA2416(=Y)を実行することで
、ステップA2418が実行され、試験信号出力データ領域及び確率設定値表示データ領
域にセーブされた確率設定値表示データ(確率設定値「6」)は一旦消去されるが、ステ
ップA2420、ステップA20003により復活する。この場合、確率設定値表示装置
143及び試射試験装置の表示器の表示は「6」(確定値)を維持する。
最後に、設定キースイッチ93をオフにすることにより、図89に示すように、ステッ
プA2420により確率設定値「6」に対応する確率設定値表示データが確率設定値表示
データ領域にセーブされ、ステップA20003により確率設定値「6」に対応する試射
試験信号(点灯パターンデータ)が試験信号出力データ領域にセーブされる。設定キース
イッチ93をオフした時点で、確率設定値表示許可フラグがセットされていないため、そ
の後の設定変更又は設定確認において確率設定値表示許可フラグがセットされるまで(A
2405、A2502)、確率設定値表示装置143で確率設定値表示データは表示され
ない(ステップA1613(=N))。一方、試験信号出力データは、試射試験装置に送
信され続ける(A1621、A1622、A1624)。よって、図90に示すように、
確率設定値表示装置143は消灯し、試射試験装置の表示器において確率設定値「6」の
表示が維持される。
〔第7実施形態の第1変形例〕
図91は、第7実施形態の第1変形例の設定変更時における、確率設定値表示装置14
3に送信される点灯パターンデータと、試射試験装置に送信される試射試験信号を7セグ
メント型(ドット表示部を含めると8セグメント型)の表示器に表示した場合の模式図で
ある。
確率設定値表示装置143、及び試射試験装置の表示器は、7セグメントの点灯パター
ンデータ(a,b,c,d,e,f,g)及びドットデータ(Dp)(付加情報)が表示
可能である(図71参照)。7セグセグメントに付随するドット表示部は、例えば、ドッ
トデータ(Dp)が「1」のときは点灯し、「0」のときは消灯する。
前記のように、図7に示す出力処理(ステップA1621、ステップA1622(=Y
)、ステップA1623、ステップA1624)において、試射試験信号と設定キースイ
ッチオン情報を合成して出力している。一方、ステップA1621及びステップA162
2(=N)により、設定キースイッチオン情報がないときは試射試験信号をそのまま出力
している。
本実施形態では、設定キースイッチ93がオン状態である場合に、設定キースイッチオ
ン信号が遊技用マイコン111に入力される。ここで、設定キースイッチオン信号は、例
えば「1」と表現することができる。一方、設定キースイッチ93がオフ状態であるとき
は設定キースイッチオフ信号(設定キースイッチオン信号がない状態)が遊技用マイコン
111に入力されると考えることができる。このとき、設定キースイッチオフ信号は、例
えば「0」と表現することができる。
そこで、本実施形態では、試射試験信号を点灯パターンデータとし、設定キースイッチ
オン情報をドットデータ(1)とし、設定キースイッチオフ情報をドットデータ(0)と
し、点灯パターンデータとドットデータ(Dp=0or1)を合成したデータを試射試験
装置に出力するようにしている。これにより、試射試験装置において、点灯パターンデー
タに基づき確率設定値の確定値が表示される。また、ドットデータ(1)の有無に伴うド
ット表示部の点灯・消灯により設定キースイッチ93のオンオフ状態、すなわち設定変更
中か否かを把握することができる。本実施形態では、ドットデータ(1)によりドット表
示部が点灯し設定変更中であることが把握することができ、ドットデータ(0)によりド
ット表示部が消灯し設定変更が終了したことを把握することができる。
本実施形態では、遊技用マイコン111は、点灯パターンデータ(確率設定値の確定値
)及びドットデータを包含するデータ(a,b,c,d,e,f,g,Dp)をバッファ
133(試験信号出力ポート)及び中継基板70(図3)を介して試射試験装置に出力す
るように構成されている。これにより、試射試験装置は、現在の確率設定値の確定値のみ
ならず、設定変更中か否かを把握することができる。
図91に示すように、第1変形例においては、試射試験装置の表示器には、確率設定値
の確定値が常時表示されるが、設定キースイッチ93をオンにすると、ドットが点灯し、
確率設定値(暫定値)を「1」から「6」に切替えている間も当該確率設定値及びドット
の点灯を維持する。そして、新たな設定値が確定すると、試射試験装置の表示器には更新
後の確率設定値の確定値が表示され、設定キースイッチ93をオフにするとドットが消灯
する。なお、ドットの点灯と消灯以外は、図90と同じである。
〔第7実施形態の第2変形例〕
図92は、第7実施形態の第2変形例に係る確率設定値変更処理の手順を示すフローチ
ャートである。第2変形例においては、設定変更中であることを示すドットデータ(Dp
=0or1)を確率設定値表示装置143においても表示するようにし、設定変更を行う
作業者が、設定変更中か否かを視覚的に判断できるようにしている。
図90と比較して図92では、ステップA2406とステップA2407の間にステッ
プA20001が追加され、これに伴いステップA2409がステップA2409aに変
更され、ステップA2413がステップ2413aに変更され、ステップA2420がス
テップA2420aに変更されている。
ステップA2406(=N)において、少なくとも設定キースイッチ93はオン状態と
なっている。よって、ステップA20001において、遊技用マイコン111は、作業用
確率設定値に対応する確率設定値表示データ及びドットデータ(Dp=1)を確率設定値
表示データ領域にセーブする。これにより、確率設定値表示装置143において設定値変
更スイッチ入力前の確率設定値(暫定値)を、ドット表示部を点灯させつつ表示すること
ができる。
ステップA2409aにおいて、遊技用マイコン111は、作業用確率設定値に対応す
る確率設定値表示データ及びドットデータ(Dp=1)を確率設定値表示データ領域にセ
ーブする。これにより、確率設定値表示装置143において設定値変更スイッチ入力によ
り変化した確率設定値(暫定値)を、ドット表示部を点灯させつつ表示することができる
ステップA2413aにおいて、遊技用マイコン111は、作業用確率設定値に対応す
る確率設定値表示データ及びドットデータ(Dp=0)を確率設定値表示データ領域にセ
ーブする。これにより、確率設定値表示装置143において設定値変更スイッチ入力後の
確率設定値(確定値)を、ドット表示部を消灯させつつ表示することができる。
ステップA2420aにおいて、遊技用マイコン111は、作業用確率設定値に対応す
る確率設定値表示データ及びドットデータ(Dp=0)を確率設定値表示データ領域にセ
ーブする。これにより、ドット表示部を消灯させたままにすることができる。なお、設定
キースイッチ93をオフした時点で、確率設定値表示許可フラグがセットされていないた
め、その後の設定変更又は設定確認において確率設定値表示許可フラグがセットされるま
で(A2405、A2502)、確率設定値表示装置143で確率設定値表示データは表
示されない(ステップA1613(=N))。一方、試験信号出力データは、試射試験装
置に送信され続ける(A1621、A1622、A1624)。
図93は、第7実施形態の第2変形例の設定変更時における、確率設定値表示装置14
3に送信される点灯パターンデータと、試射試験装置に送信される試射試験信号を7セグ
メント型(ドット表示部を含めると8セグメント型)の表示器に表示した場合の模式図で
ある。
初期状態においては、確率設定値表示装置143は消灯し、試射試験装置の表示器には
、試射試験信号(点灯パターンデータ)として確率設定値「1」が表示されている。なお
、試射試験装置の表示器に表示される情報については、上記の第1変形例と同様であるの
で、以後の説明を省略する。
次に、設定キースイッチ93をオン状態にすると、作業用確率設定値に対応する確率設
定値表示データ及びドットデータ(1)が確率設定値表示データ領域にセーブされる(ス
テップA20001)。これにより、図93(図7に係る出力処理による表示)に示すよ
うに、確率設定値表示装置143には、点灯パターンデータとして「1」(暫定値)が表
示され、ドット表示部が点灯する。
次に、設定値変更スイッチ102が押下されると、図92においてステップA2407
の判定結果が「Y」となるので、ステップA2408−ステップA2410が実行される
。このとき、図93に示すように、確率設定値表示装置143には所定の点灯ブランク期
間(消灯期間)ののち「2」(暫定値)が表示されドット表示部が点灯する。
設定値変更スイッチ102をさらに押下していくと、図92においてステップA240
8、ステップA2409a、ステップA2410が繰り返される。このとき、図93に示
すように、設定値変更スイッチ102を押下するたびに確率設定値表示装置143の表示
は「3」→「4」→「5」→「6」(いずれも暫定値)と変化し、ドット表示部も確率設
定値の表示に連動して点灯する。
そして、タッチスイッチが入力(ステップA2411(=Y))されると、ステップA
2412、ステップA2413a、ステップA20002が実行され、確率設定値表示デ
ータ領域に確率設定値「6」(確定値)に対応する確率設定値表示データが上書きされる
。このとき、図93に示すように、確率設定値表示装置143の表示は「6」(暫定値)
が点灯し、ドット表示部が点灯した状態から、「6」(確定値)が点灯しドット表示部が
消灯した状態となる。これにより、作業者は確率設定値が「1」から「6」に更新された
ことを視覚的に把握することができる。
最後に、設定キースイッチ93をオフにすることにより、図92に示すように、ステッ
プA2420aにおいて確率設定値(確定値)に対応する確率設定値表示データ及びドッ
トデータ(Dp=0)が確率設定値表示データ領域にセーブされる。なお、設定キースイ
ッチ93をオフした時点で、確率設定値表示許可フラグがセットされていないため、その
後の設定変更又は設定確認において確率設定値表示許可フラグがセットされるまで(A2
405、A2502)、確率設定値表示装置143で確率設定値表示データは表示されな
い(ステップA1613(=N))。よって、図93に示すように、確率設定値表示装置
143は消灯する。なお、図93において、試射試験装置の表示器のドット表示部の点灯
を省略することもできる。
[第7実施形態の作用・効果]
上記のように、第7実施形態に係る遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を
変動表示させる変動表示ゲームを実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100の遊技用
マイコン111)を備え、変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合に、遊技者に
とって有利な特別遊技状態を発生させる。遊技機10は、遊技に関する設定に応じた設定
値を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)と、設定値を表示可能な表示部(確率
設定値表示装置143)と、表示部用の点灯パターンデータ(確率設定値表示データ)が
出力される第1出力部(第6出力ポート141)と、第1出力部とは異なる第2出力部(
バッファ133、試験信号出力ポート)と、を備える。遊技制御手段(遊技用マイコン1
11)は、設定値に基づいて点灯パターンデータ(確率設定値表示データ)を生成し、第
1出力部(第6出力ポート141)を介して表示部(確率設定値表示装置143)に出力
し、点灯パターンデータを当該遊技機の試験信号(試射試験信号)として第2出力部(バ
ッファ133、試験信号出力ポート)を介して外部装置(試射試験装置)に出力可能とす
る。
従って、外部装置(試射試験装置)に出力する試験信号(試射試験信号)を点灯パター
ンと同じデータとすることで、試験信号が未加工の正しい情報であると担保できるととも
に、遊技機10の表示部(確率設定値表示装置143)において設定値表示を行っていな
いときも、遊技機10の外部に設けられた外部装置に確率設定値を報知することができる
。また、設定変更中の未確定設定情報を第1出力部(第6出力ポート141)に出力する
一方、第2出力部(バッファ133、試験信号出力ポート)には出力しない場合には、未
確定設定情報を外部に出力しないようにでき、不要な情報による混乱を防止できる。
本実施形態において、表示部(確率設定値表示装置143)は、点灯パターンデータ(
確率設定値表示データ)に係る設定値と、当該設定値とは異なる付加情報(ドットデータ
(Dp=0or1))を表示可能であり、設定変更手段(設定変更装置42)は、設定値
の変更が可能である設定可変状態に移行させるためのスイッチ(設定キースイッチ93)
を備え、遊技制御手段は、スイッチがオン状態のときに、付加情報(ドットデータ(Dp
=1))を生成し、試験信号とともに付加情報を外部装置(試射試験装置)に出力可能と
する。
従って、外部装置(試射試験装置)において、点灯パターンデータに基づき設定値の確
定値が表示される。また、外部装置は、付加情報(ドットデータ(Dp=1))の有無に
より、スイッチ(設定キースイッチ93)のオンオフ状態、すなわち設定変更中か否かを
把握することができる。本実施形態では、例えば、外部装置(試射試験装置)において、
付加情報としてのドットデータ(Dp=1)によりドット表示部が点灯し設定変更中であ
ることが把握することができ、ドットデータ(Dp=0)によりドット表示部の消灯し設
定変更が終了したことを把握することができる。
本実施形態において、表示部(確率設定値表示装置143)は、点灯パターンデータ(
確率設定値表示データ)に係る設定値と、当該設定値とは異なる付加情報(ドットデータ
(Dp=0or1))を表示可能であり、設定変更手段(設定変更装置42)は、設定値
の変更が可能である設定可変状態に移行させるためのスイッチ(設定キースイッチ93)
を備え、遊技制御手段(遊技用マイコン111)は、スイッチがオン状態のときに、付加
情報(ドットデータ(Dp=1))を生成し、点灯パターンデータとともに付加情報を表
示部(確率設定値表示装置143)に出力する。
従って、付加情報(ドットデータ(Dp=0or1))を表示部に表示することにより
(ドット表示部の点灯の有無により)、設定変更を行う作業者が、設定変更中か設定変更
終了であるかを視覚的に判断することができる。
[第8実施形態]
図94Aは、第8実施形態に係る遊技制御系の構成例(その1)を示すブロック図であ
る。第8実施形態に係る遊技制御系は第1実施形態と同様であるが、発明の効果を説明す
るために必要最小限の構成に簡略化して表示している。本実施形態では、遊技機10は、
少なくとも遊技制御装置100(遊技制御手段)と電源装置400(電源手段)を備えて
いる。電源装置400は、外部の定格電圧(例えば遊技島からのAC24V)が供給され
所定の電源電圧(例えばDC32V,DC12V,DC5V)を生成して遊技制御装置1
00に出力する。
遊技制御装置100には、確率設定値表示装置143A(確率設定値表示装置143)
とドライバ143aが取り付けられている。確率設定値表示装置143Aは、電源装置4
00を構成する通常電源部410からの電力(例えばDC5V)を受けて駆動するもので
あり、ドライバ143aを介して第6出力ポート141に接続されている。ドライバ14
3aは、遊技用マイコン111が出力する確率設定値の情報を点灯パターンデータに変換
して出力するものである。確率設定値表示装置143Aはドライバ143aから入力され
る点灯パターンデータにより確率設定値を表示することができる。
電源装置400には、確率設定値表示装置143Bが取り付けられている。確率設定値
表示装置143Bは、遊技制御装置100を介することなく通常電源部410からの電力
(例えばDC5V)を受けて駆動するものであり、ドライバ143aを介して第6出力ポ
ート141に接続されている。よって、確率設定値表示装置143Bも、ドライバ143
aから入力される点灯パターンデータにより確率設定値を表示することができる。このよ
うに、確率設定値表示装置143Bが電源装置400に配置されることにより、確率設定
値の確認を容易に行うことができる。また、確率設定値表示装置143Bは、遊技制御装
置100を介することなく通常電源部410からの電力(例えばDC5V)を受けて駆動
するので、遊技制御装置100から確率設定値表示装置143Bに電力供給を行う配線を
省略することができるので、コストダウンを図ることができる。
図94A(破線)に示すように、本実施形態では、設定値変更スイッチ102を電源装
置400に取り付けることもできる。上記のように、設定値変更スイッチ102は、RA
Mクリアスイッチとしても使用することができる。よって、このような構成とすることに
より、設定値変更スイッチ102を用いた設定変更、又はRAMクリアを行う際の作業効
率性を高めることができる。
なお、確率設定値表示装置143A及び確率設定値表示装置143Bにおける確率設定
値の表示及びドット表示部の点灯・消灯の制御は、第7実施形態と同様であるので説明を
省略する。
図94Bは、第8実施形態に係る遊技制御系の構成例(その2)を示すブロック図であ
る。図94Bに示すように、第8実施形態では、遊技制御装置100にDC/DCコンバ
ータ143b(電圧変換手段)を取り付け、その出力電圧を確率設定値表示装置143A
及び確率設定値表示装置143Bに供給することも好適である。
図94Bの配置は、例えば、通常電源部410が確率設定値表示装置143A及び確率
設定値表示装置143Bの駆動電圧(例えばDC5V)を生成しない場合や、当該駆動電
圧を生成したとしても容量不足により確率設定値表示装置143A及び確率設定値表示装
置143Bの駆動まで賄えない場合に好適な配置となる。このとき、DC/DCコンバー
タ143bの入力側に通常電源部410の出力電圧(例えばDC12V)が入力され、出
力側(例えばDC5V)が確率設定値表示装置143A及び確率設定値表示装置143B
に接続される。
ここで、ドライバ143aから確率設定値表示装置143Bに点灯パターンデータを出
力する配線143c、及びDC/DCコンバータ143bから確率設定値表示装置143
Bに駆動電圧を供給する配線143dにおいて、遊技制御装置100と電源装置400と
の間を跨ぐ部分によりハーネスを形成し、遊技制御装置100及び電源装置400に配置
される部分により、当該ハーネスに接続するコネクタをそれぞれ形成し、2つのコネクタ
を当該ハーネスにより接続する構成としてもよい。これにより、配線143c及び配線1
43dのいずれか一方の断線が発生する場合を低減し、確率設定値表示装置143Bの誤
動作を防止できる。
[第8実施形態の作用・効果]
上記のように、第8実施形態に係る遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を
変動表示させる変動表示ゲームを実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)を備え
、前記変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊
技状態を発生させる。遊技機10は、遊技機外部から供給される定格電圧から所定の電源
電圧を生成して遊技制御手段に供給する電源手段(電源装置400)と、遊技に関する設
定に応じた設定値を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)と、を備える。遊技制
御手段(遊技制御装置100)は、確率設定値に係る点灯パターンデータ(確率設定値表
示データ)を生成する。電源手段(電源装置400)は、点灯パターンデータ(確率設定
値表示データ)に基づいて確率設定値を表示する表示部(確率設定値表示装置143B)
を備える。
従って、表示部(確率設定値表示装置143B)が電源手段(電源装置400)に配置
されることにより、設定値の確認を容易に行うことができ、設定値の確認の機会を増やす
ことができる。
本実施形態において、表示部(確率設定値表示装置143B)は、遊技制御手段(遊技
制御装置100)を介さずに電源手段(電源装置400)から所定の電圧値の電源電圧(
駆動電圧)が供給される。これにより、遊技制御手段から表示部に電力供給を行う配線を
省略することができるので、コストダウンを図ることができる。
本実施形態において、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、電源手段(電源装置4
00)から供給された電圧を変換して表示部(確率設定値表示装置143B)に供給する
電圧変換手段(DC/DCコンバータ143b)を備える。
従って、電源手段(電源装置400)が表示部(確率設定値表示装置143B)の駆動
電圧(例えばDC5V)を生成しない場合や、当該駆動電圧を生成したとしても容量不足
により表示部の駆動まで賄えない場合に電圧変換手段(DC/DCコンバータ143b)
が確率設定値表示装置143Bに確実に電源電圧を供給することができる。
本実施形態において、表示部(確率設定値表示装置143B)は、点灯パターンデータ
に係る設定値と、設定値とは異なる付加情報(ドットデータ(Dp=0or1))を表示
可能であり、設定変更手段(設定変更装置42)は、設定値の変更が可能である設定可変
状態に移行させるためのスイッチ(設定キースイッチ93)を備え、遊技制御手段(遊技
制御装置100)は、スイッチ(設定キースイッチ93)がオン状態のときに、付加情報
(ドットデータ(Dp=1))を生成し、点灯パターンデータとともに付加情報(ドット
データ(Dp=1))を表示部に出力する。
従って、付加情報(ドットデータ(Dp=0or1))を表示部に表示することにより
(ドット表示部の点灯の有無により)、設定変更を行う作業者が、設定変更中か設定変更
終了であるかを電源手段(電源装置400)に配置された表示部の表示内容により視覚的
に判断することができる。
[第9実施形態]
図95から図100を参照して、第9実施形態について説明する。なお、以下で述べる
以外の構成は、第1実施形態から第8実施形態までの実施形態と同様でよい。第9実施形
態は、設定変更時の外部情報出力に関するものである。
〔設定変更時の外部情報出力のタイミングチャート〕
始めに、図95を参照して、第9実施形態に係る設定変更時の外部情報出力のタイミン
グについて説明する。図95は、第9実施形態に係る設定変更時の外部情報出力のタイミ
ングの一例を示すタイミングチャートである。
時刻u1で遊技機10の電源がオフにされた後、時刻u2で設定変更装置42(設定変
更手段)の設定キースイッチ93(設定キー)がオン(第一態様)にされてから、時刻u
3で遊技機10の電源が投入される。
時刻u3で遊技機10の電源が投入されると、遊技制御装置100は、設定キースイッ
チ93がオンにされていることから確率設定値変更中フラグをセットするとともに(A1
038)、確率設定値表示許可フラグをセットし(A2405)、消灯状態であった確率
設定値表示装置143(設定表示装置)に設定値を表示する(設定値表示、A1615)
なお、本実施形態において、第1実施形態と異なり、役物比率を表示する状態表示装置
152の役物比率表示部68(図78)を確率設定値表示装置143として用いる。即ち
、設定変更中又は設定確認中に、役物比率表示部68(図78)の4個の7セグメント型
(点部分を含めると8セグメント型)の表示器900のうちいずれか一つに確率設定値を
表示すればよい。なお、設定変更中又は設定確認中以外は、役物比率表示部68には役物
比率が表示される。従って、役物比率表示部68を役物比率の表示及び設定値の表示に併
用する。また、状態表示装置152の役物比率表示部68を確率設定値表示装置143と
して用いるものだけに限定されず、第9実施形態で記載した外部情報出力に関する内容を
他の実施形態(特に第1〜8実施形態)で確率設定値表示装置143を状態表示装置15
2とは独立に設けた場合にも適用してもよい。
そして、確率設定値変更中フラグがセットされることで遊技機状態が遊技モードから設
定変更モード(設定可変状態)に移行する。遊技モードは、設定変更モード(設定可変状
態)や後述する設定確認モード(設定確認状態、設定値確認モード)以外の遊技機の状態
を示す。
また、時刻u3で遊技機10の電源が投入されると、遊技制御装置100は、タイマ割
り込み処理(図6)で外部情報編集処理(A1317、図33A及び図33B)を実行す
る。そして、外部情報編集処理の説明で前述したように設定変更モード(設定可変状態)
になったことから、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマの初期値を設定
し(A1037)、セキュリティ信号を含む外部情報(所定の信号)を外部装置に出力す
る(外部情報出力オン、A1611)。外部装置(外部の各種装置)は、遊技機10外に
設けられた装置であり、例えば情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ
)である。本実施形態では、設定キースイッチ93のオン操作によってRAMに記憶され
たデータが初期化された場合のセキュリティ信号制御タイマの初期値には、所定時間(例
えば256msec)が設定される(A1037)。なお、セキュリティ信号制御タイマ
の初期値として設定される所定時間は、例えば図95の外部情報出力で示すような極端に
長い時間(24hour等)でもよい。このように、遊技制御装置100は、外部装置に
設定に関する情報(例えば設定変更モードや後述する設定確認モードに移行したこと示す
情報)をセキュリティ信号に含めて外部情報として所定の信号を出力可能な外部信号出力
手段として機能する。
設定変更装置42(設定変更手段)の設定値変更スイッチ102(設定スイッチ、設定
値変更ボタン)が操作者に操作(押下)されることによって、時刻u4では設定1から設
定2になり、時刻u5では設定2から設定3になり、時刻u6では設定3から設定4にな
る。このように、設定値変更スイッチ102が操作される毎に、設定値(設定)が+1ず
つ変更され、設定6の後、設定値変更スイッチ102が操作されることで設定1に変更さ
れる。具体的には、設定値変更スイッチ102が操作される毎に、設定値1→設定値2→
設定値3→設定値4→設定値5→設定値6→設定値1→設定値2→・・・のように設定値
(設定)が変更される。
その後、時刻u7で操作ハンドル24のタッチスイッチ信号がオンになることによって
確率設定値変更済みフラグがセットされ(A2414)、確率設定値変更済みになる(A
2406の結果が「Y」、設定確定)。その際、本実施形態では、設定変更モードにおい
て設定が確定したという情報をセキュリティ信号に含めて外部情報(所定の信号)として
出力するために、遊技制御装置100は、出力していた所定の信号を一旦オフにする。す
なわち、時刻u3でセキュリティ信号制御タイマの初期値に極端に長い所定時間が設定さ
れている場合でも、一時的に所定の信号の出力(外部情報出力)を中断させる。
そして、時刻u8で所定の信号の出力(外部情報出力)を中断しているときに、遊技制
御装置100は、新たな所定の信号の出力(外部情報出力)を所定時間(所定のパルス幅
、例えば256msec)オンにすることによって、設定変更モードにおいて設定が確定
したという情報をセキュリティ信号に包含させた後、当該新たな所定の信号の出力をオフ
にする。その後、遊技制御装置100は、外部情報出力の中断を終了し、当該外部情報出
力を再度オンにする。中断時間は、中断しているときに新たな所定の信号の出力を所定時
間オンにする時間(所定のパルス幅、例えば256msec)と、当該新たな所定の信号
の出力をオンにする時間の前に外部情報出力をオフにする時間(例えば256msec)
及び後に当該新たな所定の信号の出力をオフにする時間(例えば256msec)と、を
合わせた時間(例えば768msec)に設定される。
その後、時刻u9で設定キースイッチ93(設定キー)がオフ(第二態様)にされ、ク
リア対象のRAM領域が0クリアされることによって(A2417)、確率設定値変更中
フラグとともに、セキュリティ信号制御タイマが所定時間経過したか否かに関わらず強制
的にクリアされて、外部情報出力がオフになり、遊技機状態は設定変更モードから遊技モ
ードになり、設定変更が終了する。また、クリア対象のRAM領域が0クリアされること
で(A2417)、確率設定値表示許可フラグもクリアされ、設定値が表示されていた確
率設定値表示装置143(本実施形態では、状態表示装置152の役物比率表示部68が
兼用する)に役物比率が表示される(役物比率表示)。なお、確率設定値表示装置143
と兼用される状態表示装置152には、役物比率に関する情報を表示する代わりに、出玉
率や排出球数、ベース値(通常遊技状態における出玉率)に関する情報を表示してもよい
(出玉率表示、排出球数表示、ベース値表示)。
〔設定変更時の外部情報出力のタイミングチャートの変形例〕
次に、図96を参照して、図95の設定変更時の所定の信号の出力(外部情報出力)の
タイミングの変形例について説明する。図96は、第9実施形態に係る設定変更時の外部
情報出力のタイミングの変形例を示すタイミングチャートである。なお、図96では、図
95の外部情報出力のタイミングのみを抜き出して説明する。
始めに、図96(a)は、図95の設定変更時の所定の信号の出力(外部情報出力)の
タイミングを示すタイミングチャートである。
前述のように、時刻u3において、設定キースイッチ93(設定キー)がオンにされて
いる状態で遊技機10の電源が投入されると、遊技制御装置100は、外部情報出力(セ
キュリティ信号)をオンにする。
そして、時刻u7で設定が確定すると(設定確定)、遊技制御装置100は、一時的に
外部情報出力を中断させ、時刻u8で設定変更モードにおいて設定が確定したという情報
をセキュリティ信号に含めて外部情報(所定の信号)として出力するために外部情報出力
を所定時間(所定のパルス幅、例えば256msec)オンにした後、当該外部情報出力
をオフにする。
その後、時刻u7からの中断時間(例えば768msec)の経過後、遊技制御装置1
00は、外部情報出力を再度オンにした後、時刻u9で設定キースイッチ93(設定キー
)がオフにされることで当該外部情報出力をオフにして、遊技機状態を設定変更モードか
ら遊技モードに移行させる。
次に、図96(b)を参照して、設定変更時の所定の信号の出力(外部情報出力)のタ
イミングの第1変形例について説明する。
時刻u3において、設定キースイッチ93がオンにされている状態で遊技機10の電源
が投入されると、遊技制御装置100は、図96(a)と同様に、外部情報出力をオンに
する。
そして、時刻u7における設定確定に伴い、遊技制御装置100は、外部情報出力をオ
フにする。
その後、時刻u8において、遊技制御装置100は、設定変更モードにおいて設定が確
定したという情報をセキュリティ信号に含めて外部情報(所定の信号)として出力するた
めに外部情報出力を所定時間(所定のパルス幅、例えば256msec)オンにした後、
当該外部情報出力をオフにする。以後、外部情報出力はオフの状態が維持され、時刻u9
で設定キースイッチ93がオフにされる。このように、本第1変形例では、時刻t7の設
定確定時に外部情報出力を一時的に中断させるのではなく終了させてから、時刻t8で外
部情報出力を所定時間オンにする。
続いて、図96(c)を参照して、設定変更時の所定の信号の出力(外部情報出力)の
タイミングの第2変形例について説明する。
時刻u3で、設定キースイッチ93がオンにされている状態で遊技機10の電源が投入
される場合において、本第2変形例では、外部情報出力はオフの状態が維持される。
そして、時刻u7で設定が確定すると、遊技制御装置100は、外部情報出力を所定時
間(例えば256msec)オンにする。その後、外部情報出力は再度オフの状態が維持
され、時刻u9で設定キースイッチ93がオフにされる。このように、本第2変形例では
、時刻t7の設定確定時に外部情報出力が所定時間オンにされ、設定確定時以外はオフの
状態が維持される。
さらに、図96(d)を参照して、設定変更時の外部情報出力のタイミングの第3変形
例について説明する。
時刻u3において、設定キースイッチ93がオンにされている状態で遊技機10の電源
が投入されると、遊技制御装置100は、図96(a)、(b)と同様に、外部情報出力
をオンにする。
その後、時刻u7で設定が確定すると、遊技制御装置100は、外部情報出力をオフに
する。このように、本第3変形例では、時刻t3の電源投入時から時刻t7の設定確定時
まで外部情報出力のオン状態が維持され、設定確定後はオフの状態になる。
〔設定確認時の外部情報出力のタイミングチャート〕
次に、図97を参照して、第9実施形態に係る設定確定時の所定の信号の出力(外部情
報出力)のタイミングについて説明する。図97は、第9実施形態に係る設定確定時の外
部情報出力のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
時刻u10で遊技機10の電源がオフにされた後、時刻u11で遊技機10の電源が投
入される。そして、確率設定値表示装置143(状態表示装置152の役物比率表示部6
8が兼用する)は、時刻u11で遊技機10の電源が投入されたときの遊技状態が遊技モ
ードであることから、役物比率を表示する(役物比率表示)。
その後、時刻u12で遊技機10の電源がオンの状態で設定キースイッチ93(設定キ
ー)がオンにされると、遊技制御装置100は、確率設定値確認モード中フラグをセット
するとともに(A2505)、確率設定値表示許可フラグをセットし(A2506)、役
物比率が表示されていた確率設定値表示装置143(設定表示装置)に設定値を表示する
(設定値表示、A1615)。
そして、確率設定値確認モード中フラグがセットされることで遊技機状態が遊技モード
から設定確認モード(設定確認状態)に移行する。
また、時刻u12で設定キースイッチ93がオンにされた際、遊技制御装置100は、
タイマ割り込み処理(図6)で外部情報編集処理(A1317、図33A及び図33B)
を実行している。そして、外部情報編集処理の説明で前述したように設定確認モード(設
定確認状態)になったことから、セキュリティ信号制御タイマの初期値を設定し(A25
07)、セキュリティ信号を含む外部情報(所定の信号)を外部装置に出力する(外部情
報出力オン、A1611)。本実施形態では、設定キースイッチ93のオン操作によって
RAMに記憶されたデータが初期化された場合のセキュリティ信号制御タイマの初期値に
は、所定時間(例えば256msec)が設定される(A2507)。なお、セキュリテ
ィ信号制御タイマの初期値として設定される所定時間は、例えば図97の外部情報出力で
示すような極端に長い時間(24hour等)でもよい。
その後、時刻u13で設定キースイッチ93がオフにされることによって、確率設定値
確認モード中フラグとともにセキュリティ信号制御タイマが所定時間経過したか否かに関
わらず強制的にクリアされて(A2510)、外部情報出力がオフになり、遊技機状態は
設定確認モードから遊技モードになり、設定確認が終了する。また、併せて、確率設定値
表示許可フラグがクリアされて(A2511)、設定値が表示されていた確率設定値表示
装置143(設定表示装置)に役物比率が表示される(役物比率表示)。なお、役物比率
表示に限らず、出玉率表示や排出球数表示、ベース値表示としてもよい。
〔設定確認時の外部情報出力のタイミングチャートの変形例〕
次に、図98を参照して、図97の設定確認時の所定の信号の出力(外部情報出力)の
タイミングの変形例について説明する。図98は、第9実施形態に係る設定確認時の外部
情報出力のタイミングの変形例を示すタイミングチャートである。なお、図98では、図
97の外部情報出力のタイミングのみを抜き出して説明する。
初めに、図98(a)は、図97の設定確定時の外部情報出力のタイミングを示すタイ
ミングチャートである。
前述のように、時刻u11で電源が投入された後、時刻u12で設定キースイッチ93
(設定キー)がオンにされると、遊技制御装置100は、外部情報出力(セキュリティ信
号)をオンにする。
そして、時刻u13で設定キースイッチ93(設定キー)がオフにされると、遊技制御
装置100は、外部情報出力をオフにして、遊技機状態を設定確認モードから遊技モード
に移行させる。
次に図98(b)を参照して、設定確認時の外部情報出力のタイミングの変形例につい
て説明する。
時刻u11で電源が投入された後、時刻u12で設定キースイッチ93がオンにされる
と、遊技制御装置100は、設定確認モードに移行したという情報をセキュリティ信号に
含めて外部情報(所定の信号)として出力するために外部情報出力を所定時間(例えば2
56msec)オンにした後、当該外部情報出力をオフにする。以後、外部情報出力はオ
フの状態が維持され、時刻u13で設定キースイッチ93がオフにされると、遊技制御装
置は、設定確認モードが終了し遊技モードに移行したという情報をセキュリティ信号に含
めて外部情報(所定の信号)として出力するために外部情報出力を所定時間(例えば25
6msec)再度オンにした後、当該外部情報出力をオフにする。このように、設定確認
時の外部情報出力のタイミングの変形例では、設定キースイッチ93がオン又はオフにさ
れたときに外部情報出力が所定時間オンにされ、設定キースイッチ93がオン又はオフに
されたとき以外では外部情報出力はオフの状態が維持される。
〔変形例の設定変更時の外部情報出力のタイミングチャート〕
次に、図99及び図100を参照して、第9実施形態の変形例に係る設定変更時の所定
の信号の出力(外部情報出力)のタイミングについて説明する。図99は、第9実施形態
の変形例に係る設定変更時の外部情報出力のタイミングの一例を示すタイミングチャート
である。なお、以下の図99及び図100の説明においては、図95と重複する説明は適
宜省略する。
本変形例では、設定値変更スイッチ102とは別にRAM初期化スイッチが独自に設け
られる。そして、電源投入(電源復旧)の際に、設定キースイッチ93とRAM初期化ス
イッチがオンであれば設定変更モード(設定可変状態)となる。具体的には、設定キース
イッチ93をオンした後、RAM初期化スイッチをオン操作(押下)しながら、遊技機1
0の電源をオンすると、設定変更モード(設定可変状態)に移行する。
時刻w1で遊技機10の電源がオフにされた後、時刻w2で設定キースイッチ93(設
定キー)がオンにされる。そして、時刻w3でRWMクリアスイッチを押下し、当該押下
した状態を維持したまま時刻w4において遊技機10の電源が投入されることによって、
確率設定値変更中フラグがセットされ(A1038)、第9実施形態の変形例に係る設定
変更モードに移行する。第9実施形態の変形例に係る設定変更モードに移行すると、消灯
状態であった確率設定値表示装置143(設定表示装置)に設定値が表示される(設定値
表示、A1615)。その後、時刻w5でRWMクリアスイッチの押下した状態が解除さ
れ、時刻w6、w7、w8で設定値変更スイッチ102(設定スイッチ)が操作される毎
に設定値(設定)が変更される。
そして、時刻w9で設定キースイッチ93がオフにされることによって確率設定値変更
済みフラグがセットされ(A2414)、確率設定値変更済みになる(A2406の結果
が「Y」、設定確定)。このように、本変形例では、操作ハンドル24のタッチスイッチ
信号に代わり、設定キースイッチ93のオフによって設定が確定する。
また、時刻w9で設定キースイッチ93がオフにされることによってクリア対象のRA
M領域も0クリアされる(A2417)。そのため、確率設定値変更中フラグとともにセ
キュリティ信号制御タイマがクリアされて外部情報出力がオフになり、遊技機状態は設定
変更モードから遊技モードになり、設定変更が終了する。クリア対象のRAM領域が0ク
リアされることで(A2417)、確率設定値表示許可フラグもクリアされ、設定値が表
示されていた確率設定値表示装置143(設定表示装置)に役物比率が表示される(役物
比率表示)。
その後、時刻w10で、遊技制御装置100は、設定変更モードにおいて設定が確定し
たという情報をセキュリティ信号に含めて外部情報(所定の信号)として出力するために
外部情報出力を所定時間(所定のパルス幅、例えば256msec)オンにした後、当該
外部情報出力をオフにする。このように、本変形例に係る設定変更時の外部情報出力のタ
イミングでは、時刻w9の設定確定時に外部情報出力を終了させてから、時刻w10で外
部情報出力を所定時間オンにする。
続いて、図100は、第9実施形態の変形例に係る設定変更時の所定の信号の出力(外
部情報出力)のタイミングを変えた別の一例である。なお、図100では、図99の外部
情報出力のタイミングのみを抜き出して説明する。
図100(a)は、図99の設定変更時の所定の信号の出力(外部情報出力)のタイミ
ングを示すタイミングチャートである。
前述のように、時刻w4で設定キースイッチ93(設定キー)がオンにされている状態
でRWMクリアスイッチが押下されながら遊技機10の電源が投入されると、遊技制御装
置100は、外部情報出力をオンにする。
そして、時刻w9で設定キースイッチ93がオフにされることで設定が確定すると(設
定確定)、遊技制御装置100は、外部情報出力(セキュリティ信号)をオフにする。
その後、時刻w10において、遊技制御装置100は、設定変更モードにおいて設定が
確定したという情報をセキュリティ信号に含めて外部情報(所定の信号)として出力する
ために外部情報出力を所定時間(所定のパルス幅、例えば256msec)オンにした後
、当該外部情報出力をオフにする。以後、外部情報出力はオフの状態が維持される。
次に、図100(b)を参照して、変形例に係る設定変更時の所定の信号の出力(外部
情報出力)のタイミングを変えた第1変形例について説明する。
時刻w4で、設定キースイッチ93がオンにされている状態でRWMクリアスイッチが
押下されながら遊技機10の電源が投入される場合において、本第1変形例では、外部情
報出力はオフの状態が維持される。
そして、時刻w9で設定キースイッチ93がオフにされることで設定が確定すると、遊
技制御装置100は、外部情報出力を所定時間(例えば256msec)オンにする。そ
の後、外部情報出力は再度オフの状態が維持される。このように、本第1変形例では、時
刻w9の設定確定時に外部情報出力が所定時間オンにされ、設定確定時以外はオフの状態
が維持される。
さらに、図100(c)を参照して、変形例に係る設定変更時の所定の信号の出力(外
部情報出力)のタイミングを変えた第2変形例について説明する。
時刻w4において、設定キースイッチ93がオンにされている状態でRWMクリアスイ
ッチが押下されながら遊技機10の電源が投入されると、遊技制御装置100は、図10
0(a)と同様に、外部情報出力をオンにする。
その後、時刻w9で設定キースイッチ93がオフにされることで設定が確定すると、遊
技制御装置100は、外部情報出力をオフにする。このように、本第2変形例では、時刻
w4の電源投入時から時刻w9の設定確定時まで外部情報出力のオン状態が維持され、設
定確定後はオフの状態になる。
[第9実施形態の作用・効果]
第9実施形態に係る遊技機10は、識別情報(識別図柄、飾り特別図柄、飾り第1図柄
A〜C)を変動表示させる変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の表示結果が特別結果
(大当り結果態様、大当り停止図柄、特別結果態様)となった場合に遊技者に遊技価値を
付与する特別遊技状態を発生可能である。遊技機10は、遊技条件に関する設定(設定値
、確率設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)と、当該遊技機10外に
設けられた外部装置(例えば情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)
)に外部情報として所定の信号を出力可能な外部信号出力手段(遊技制御装置100)と
、を備える。設定変更手段は、第一態様(オン)にされることで設定を変更可能な設定可
変状態(設定変更モード)に移行可能な設定移行手段(設定キ―スイッチ93、設定キー
)を備える。外部信号出力手段は、設定移行手段によって設定可変状態に移行したことに
対応して、所定の信号の出力(外部信号出力(例えば、セキュリティ信号の出力))を行
う。
このような遊技機10によれば、設定可変状態(設定変更モード)に移行したときに外
部信号出力手段(遊技制御装置100)から外部装置に対して設定に関する情報(例えば
設定変更モードに移行したことを示す情報)が外部情報(所定の信号)として出力される
ので、外部装置を通じて遊技場管理者に報知することができる。その結果、遊技場管理者
は、遊技場管理者が意図しないタイミング(例えば不正や機械トラブル等)で遊技機10
が設定変更モードに移行した際、当該移行したことに速やかに気づくことができる。
また、第9実施形態に係る遊技機10では、設定変更手段(設定変更装置42)は、設
定可変状態(設定変更モード)に移行しているときに操作されることで設定を変更可能な
変更操作手段(設定値変更スイッチ102、設定スイッチ、設定値変更ボタン)を備える
。外部信号出力手段(遊技制御装置100)は、変更操作手段によって設定(設定値、確
率設定値)を変更した後、設定移行手段(設定キースイッチ93、設定キー)が第二態様
(オフ)にされたことに対応して、所定の信号の出力(外部信号出力)を行う。したがっ
て、このような遊技機10によれば、設定が変更された際に外部装置を通じて遊技場管理
者に報知することができるので、遊技場管理者は、意図しないタイミングで遊技機10の
設定が変更されたことに速やかに気づくことができる。
さらに、第9実施形態に係る遊技機10では、外部信号出力手段(遊技制御装置100
)は、設定移行手段(設定キースイッチ93、設定キー)によって設定可変状態(設定変
更モード)に移行したことに対応して、所定の信号の出力(外部信号出力)を開始し、設
定移行手段が第二態様(オフ)にされたことに対応して、所定の信号の出力(外部信号出
力)を終了する。このような遊技機10によれば、設定可変状態になっている間は所定の
信号の出力(外部信号出力)のオンの状態が維持され、外部装置を通じて遊技場管理者に
報知し続けることができるので、遊技場管理者は、意図しないタイミングで遊技機10が
設定可変状態に移行していることに速やかに気づくことができる。また、遊技場管理者が
意図的に設定変更する際に、当該設定変更に係る作業時間がどの程度の長さなのか外部装
置で履歴(ログ)をとることができ、作業時間の効率化を図るための統計情報として用い
ることができる。
また、第9実施形態に係る遊技機10では、外部信号出力手段(遊技制御装置100)
は、設定移行手段(設定キースイッチ93、設定キー)が第二態様(オフ)にされたこと
に対応して、所定の信号の出力(外部信号出力)を終了した後、所定のパルス幅(例えば
256msec)の信号を出力する。このような遊技機10によれば、設定可変状態にな
っている間だけでなく、設定移行手段が第二態様にされて設定が確定したときにも外部信
号出力が所定のパルス幅で出力されるので、遊技場管理者は、意図しないタイミングで遊
技機10が設定可変状態に移行した後、設定が確定したことに速やかに気づくことができ
る。
加えて、第9実施形態に係る遊技機10では、設定可変状態(設定変更モード)に移行
する条件とは異なる条件(例えば、電源投入後に)で第一態様(オン)にされることで設
定を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行可能な設定確認手段(設定キース
イッチ93、設定キー)を備える。外部信号出力手段(遊技制御装置100)は、設定確
認手段によって設定確認状態に移行している間、所定の信号の出力(外部信号出力)を行
う。このような遊技機10によれば、設定変更状態に移行した際だけでなく設定確認状態
に移行した際も、外部装置を通じて遊技場管理者に報知を行うことができるので、遊技場
管理者は、意図しないタイミングで祐樹樹10が設定確認状態に移行したことを速やかに
気づくことができる。なお、設定キースイッチ93(設定キー)は、設定移行手段と共に
設定確認手段としても機能するようにしたが、設定移行手段としての設定キースイッチ9
3とは別のスイッチを設定確認手段として設けることとしてもよい。
[第10実施形態]
図101から図103を参照して、第10実施形態について説明する。なお、以下で述
べる以外の構成は、第1実施形態から第9実施形態までの実施形態と同様でよい。第10
実施形態は、確率設定値の表示態様に関するものである。
〔一括表示装置の表示〕
図101は、停止図柄番号(A4004、A4013、A4016、A7510)と当
該停止図柄番号に対応する一括表示装置50の第1特図変動表示部51の点灯パターンと
、確率設定値の点灯パターンと、を例示する図である。点灯パターンは、停止図柄パター
ン(A4006、A4014、A4017)に対応するものである。
始めに、図101(a)は、停止図柄番号と当該停止図柄番号に対応する一括表示装置
50の特図1変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(7セグメント型(又は8セグ
メント型)のLEDランプD1(図34A等))の点灯パターンを例示する図である。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)において、遊技制御装置100は、
特図1表示部51で識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停
止表示する。識別情報が変動表示した後の所定の結果態様は、例えば、図101(a)に
示す点灯パターンのうち所定の結果態様の停止図柄番号(0〜50)に対応する点灯パタ
ーンが選択される。
次に、図101(b)は、確率設定値の点灯パターンを例示する図である。
設定キースイッチ93(設定キー)がオンにされ、設定値が変更可能な状態(設定変更
モード、設定可変モード)にされたことに対応して、図101(a)の識別情報が変動表
示した後の所定の結果態様を示す点灯パターンから、図101(b)の確率設定値の点灯
パターンに切り替わる。
本実施形態に係る確率設定変更中(設定の変更が可能となる設定可変状態中)の一括表
示装置50の各表示部の表示、即ち、一括表示装置50の各発光部(LEDランプD1−
D18)の発光態様(点灯・消灯の態様)については、図34Aや図35で説明した第1
実施形態に係る態様と同様に行うことができる。具体的には、第1特図変動表示部51に
は、作業用確率設定値に対応する確率設定値表示データ(A2409)や確率設定値に対
応する確率設定値表示データ(A2413)に基づいて、作業用確率設定値や確率設定値
を示す数字1〜6が点灯表示又は点滅表示される(出力処理のA1603−A1608)
このように、確率設定変更中において、第1特図変動表示部51に変動停止時と異なる
表示(通常と異なる表示)を行うことによって、遊技機10が遊技(例えば変動表示ゲー
ム)のできない状態であることを遊技機10の正面において明示できる。なお、第1特図
変動表示部51の変動停止時の停止表示(図101(a)の点灯パターン)では、確率設
定値を示す数字1〜6は使用されないものとする。その結果、確率設定値の表示態様と、
特図1変動表示ゲームの結果態様のような遊技に関する表示態様と、を容易に見分けるこ
とができる。
続いて、図101(c)は、確率設定値の別の点灯パターンを例示する図である。第1
特図変動表示部51には、図101(c)に示すように、少数点(ドット表示部Dp)を
点灯させて作業用確率設定値や確率設定値を示す数字1〜6が点灯表示又は点滅表示され
るようにしてもよい。このように、作業用確率設定値や確率設定値を示す数字1〜6が点
灯表示又は点滅表示される際に、少数点(Dp)を点灯させるようにすることで、遊技機
10が確率設定変更中であることを遊技機10の正面において示唆できる。
なお、一括表示装置50の特図2変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部52(7セグ
メント型(又は8セグメント型)のLEDランプD2)に、図101(a)に示す停止図
柄番号と当該停止図柄番号に対応する点灯パターンが、特図2変動表示ゲームで識別情報
を変動表示した後の所定の結果態様として表示されてもよい。また、第2特図変動表示部
52に、図101(b)、(c)に示す確率設定値が点灯表示又は点滅表示されてもよい
。ここで、第2特図変動表示部52の変動停止時の停止表示(図101(a)の点灯パタ
ーン)でも、第1特図変動表示部51と同様に、確率設定値を示す数字1〜6は使用され
ないものとする。
さらに、設定値変更スイッチ102(設定スイッチ、設定値変更ボタン)が押されて確
率設定値が変更される毎に、一括表示装置50の第1特図変動表示部51と第2特図変動
表示部52とに、確率設定値を交互に切り替えて表示させてもよい。このように、第1特
図変動表示部51と第2特図変動表示部52とに確率設定値を交互に切り替えて表示する
ことで、設定値変更スイッチ102が押されて確率設定値が変更されたことを、より認識
させ易くすることができる。
また、確率設定値の点灯パターンは、図101(a)に例示した停止図柄番号に対応す
る点灯パターンと異なるものが表示されるようにしたが、当該例示した停止図柄番号のう
ちはずれ図柄の停止図柄番号に対応する点灯パターンと異なるものが表示されるようにし
てもよい。すなわち、確率設定値の点灯パターンが大当り図柄の点灯パターンと重複する
可能性があるが、大当り図柄の点灯パターンが表示される確率は低くなっており、めった
に表示されることはない。また、遊技者は大当りとなった場合には、特別遊技状態が終了
するまで遊技を継続すると考えられるので、大当り図柄の点灯パターンが設定変更する際
に表示されている確率は極めて小さい。したがって、このようにはずれ図柄の停止図柄番
号に対応する点灯パターンと異なる点灯パターンが確率設定値として表示されることによ
っても、遊技機10が確率設定変更中であることを遊技機10の正面において示唆するこ
とができる。
加えて、確率設定変更中において、確率設定値を一括表示装置50の第1特図変動表示
部51や第2特図変動表示部52に表示している間、第1特図変動表示部51や第2特図
変動表示部52以外の一括表示装置50の全ての発光部(LEDランプD3−D18)を
点滅表示させるようにしてもよい。このように、第1特図変動表示部51や第2特図変動
表示部52以外の一括表示装置50の全ての発光部を、通常と異なる態様で点滅表示させ
ることによっても、遊技機10が確率設定変更中であることを遊技機10の正面において
示唆することができる。
〔状態表示装置の表示〕
図102は、出玉率に関する情報を表示する状態表示装置152の詳細を示す図である
。状態表示装置152は、4個の7セグメント型(点部分を含めると8セグメント型)の
表示器900を横に並べたものであり、右から桁0、桁1、桁2、桁3を示す4桁の7セ
グメント型の表示器である。状態表示装置152は、遊技機10の電源投入から現在まで
の全体の出玉率(例えば図102に示す「bL.35」)と、直近の所定数(例えば6万
発)の排出球数に対する出球率(例えば「b6.36」)と、を切り換えて表示すること
ができる。なお、状態表示装置152は、出球率だけでなく、ベース値や役物比率を表示
してもよい。また、本実施形態において、状態表示装置152は、確率設定値表示装置1
43としても用いられ、確率設定値を表示可能である。
続いて、図103は、確率設定値を示す数字を表示する状態表示装置152の詳細を示
す図である。
図103(a)は、確率設定値を示す数字(例えば3)を左端の桁3に表示した状態表
示装置152の一例である。桁3は、図102に示す出球率表示において、数字以外の文
字(例えば「b」)が表示される桁である。したがって、桁3に確率設定値を表示するこ
とで、確率設定値以外の他の表示、すなわち遊技に関する表示(例えば出球率表示)にお
ける数字部分と確率設定値とが被ることがない。また、図102に示す出球率表示と異な
り、確率設定値を表示する桁3以外の桁は消灯状態になる。その結果、確率設定値の表示
態様と、出球率表示といった他の表示態様と、を容易に見分けることができる。
図103(b)は、確率設定値を示す数字(例えば3)を桁2に表示した状態表示装置
152の一例である。図103(a)と同様に、確率設定値を表示する桁2以外の桁は消
灯状態になる。そのため、このような表示態様によれば、確率設定値が表示されているこ
とを認識し易くできる。
図103(c)は確率設定値を示す数字(例えば3)を桁1に表示した状態表示装置1
52の一例であり、図103(d)は確率設定値を示す数字を桁0に表示した状態表示装
置152の一例である。確率設定値を表示する桁1又は桁0以外の桁は消灯状態になる。
そのため、これらの表示態様によれば、桁2以外の桁を消灯状態にした図103(b)の
一例と同様の効果を得ることができ、確率設定値が表示されていることを認識し易くでき
る。
図103(e)は確率設定値を示す数字(例えば3)を桁0から桁3の全てに表示した
状態表示装置152の一例である。このように、状態表示装置152の全ての桁に確率設
定値を示す同一の数字が並ぶことによって、他の遊技に関する表示と異なる表示態様とな
るので、確率設定値の表示態様と、出球率表示といった他の遊技に関する表示態様と、を
容易に見分けることができる。
なお、状態表示装置152に表示する確率設定値が確率設定変更中(設定変更モード)
における作業用確率設定値である場合には点滅表示にし、確定した設定を表示する確率設
定値である場合には点灯表示とすることが好ましい。
また、設定変更モードにおいて作業用確率設定値(確率設定値)を表示する場合に、設
定値変更スイッチ102(設定スイッチ、設定値変更ボタン)が押されて確率設定値が変
更される毎に、状態表示装置152に表示する確率設定値の桁を一つずつずらしてもよい
。具体的には、例えば、確率設定値を桁3に3と表示している場合に設定値変更スイッチ
102が押されることで確率設定値を桁2に4と表示し、設定値変更スイッチ102が再
度押されることで確率設定値を桁1に5と表示することができる。また、桁0で設定値変
更スイッチ102が押された場合には、桁3に確率設定値を表示することができる。なお
、状態表示装置152に表示する確率設定値の桁を一つずつずらす態様は、左から右にず
らす態様に限られず、右から左にずら態様にしてもよい。
〔第10実施形態の変形例〕
また、第10実施形態では、表示装置(一括表示装置50や状態表示装置152)は確
率設定値表示装置143としても機能し、遊技に関する表示(例えば識別情報を変動表示
した後の表示結果としての所定の結果態様や、出球率、ベース値、役物比率)と遊技条件
に関する設定値(確率設定値)とをそれぞれ表示可能であった。しかしながら、このよう
に表示装置(一括表示装置50や状態表示装置152)を確率設定値表示装置143と兼
用させる態様に限らず、第1実施形態と同様に、表示装置(一括表示装置50や状態表示
装置152(第1表示装置))とは異なる独立した第2表示装置として確率設定値表示装
置143を遊技機10上に設けてもよい。また、一方の表示装置で表示を行っている際は
、他方の表示装置の表示を消灯してもよい。具体的には、例えば第2表示装置(確率設定
値表示装置143)に確率設定値を表示している際は、第1表示装置(一括表示装置50
、状態表示装置152)の遊技に関する表示を非表示にすることができる。
[第10実施形態の作用・効果]
第10実施形態に係る遊技機10は、識別情報(識別図柄、飾り特別図柄、飾り第1図
柄A〜C)を変動表示させる変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の表示結果が特別結
果(大当り結果態様、大当り停止図柄、特別結果態様)となった場合に遊技者に遊技価値
を付与する特別遊技状態を発生可能な制御手段(遊技制御装置100)を備える。遊技機
10は、遊技に関する表示(例えば識別情報を変動表示した後の表示結果としての所定の
結果態様や出球率、ベース、役物比率)を表示可能な表示装置(一括表示装置50、状態
表示装置152)と、遊技条件に関する設定値(確率設定値)を変更可能な設定変更手段
(設定変更装置42)と、を備える。制御手段は、設定変更手段によって設定値が変更可
能な状態(設定変更モード、設定可変状態)にされたことに対応して、遊技に関する表示
とは異なる態様で当該設定値を表示装置に表示する。
このような遊技機10によれば、確率設定値は、例えば変動表示ゲームにおいて識別情
報を変動表示した後の所定の結果態様や出球率、ベース、役物比率といった遊技に関する
表示とは異なる態様で表示装置(一括表示装置50、状態表示装置152)に表示される
ことになる。したがって、確率設定値の表示態様と、遊技に関する表示と、を容易に見分
けることができる。
第10実施形態に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100)は、遊技に関
する表示(例えば識別情報を変動表示した後の所定の結果態様)として変動表示ゲーム(
特図変動表示ゲーム)の表示結果を表示装置(一括表示装置50)に表示し、設定変更手
段(設定変更装置42)によって設定値(確率設定値)が変更可能な状態(設定変更モー
ド、設定可変状態)にされたことに対応して、遊技に関する表示から設定値に表示装置の
表示を切り替える。このような遊技機10によれば、設定値が変更可能な状態に切り替え
られたときに、遊技に関する表示とは異なる態様で設定値が表示装置に表示されることに
なるので、遊技機10が遊技(例えば変動表示ゲーム)のできない状態であることを遊技
機10の正面において明示できる。
なお、表示装置(一括表示装置50や状態表示装置152)の表示態様は、確率設定変
更中だけに限らず、確率設定確認中(設定確認モード、設定確認状態)においても、上述
したような遊技に関する表示と異なる表示態様とすることができる。
第10実施形態の変形例に係る遊技機10では、遊技に関する表示(例えば識別情報を
変動表示した後の表示結果としての所定の結果態様や、出球率、ベース値、役物比率)を
表示可能な第1表示装置(一括表示装置50、状態表示装置152)と、遊技条件に関す
る設定値(確率設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)と、設定値を表
示可能な第2表示装置(確率設定値表示装置143)と、を備える。制御手段(遊技制御
装置100)は、設定変更手段によって設定値が変更可能な状態(設定変更モード、設定
可変状態)にされたことに対応して、遊技に関する表示とは異なる態様で当該設定値を第
2表示装置に表示する。このような遊技機10によれば、遊技に関する表示と遊技条件に
関する表示とがそれぞれ別の表示装置に表示されることになるので、遊技に関する表示と
遊技条件に関する表示とを容易に見分けることができる。
また、第10実施形態の変形例に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100
)は、遊技に関する表示(例えば識別情報を変動表示した後の表示結果としての所定の結
果態様や、出球率、ベース値、役物比率)を第1表示装置(一括表示装置50、状態表示
装置152)に表示し、設定変更手段(設定変更装置42)によって設定値(確率設定値
)が変更可能な状態(設定変更モード、設定可変状態)にされたことに対応して、第1表
示装置の遊技に関する表示を非表示にし、第2表示装置(確率設定値表示装置143)に
設定値を表示する。このような遊技機10によれば、第2表示装置に設定値を表示してい
る際に、第1表示装置の遊技に関する表示が非表示となるので、遊技機10が遊技(例え
ば変動表示ゲーム)のできない状態であることを容易に見分けることができる。
[第11実施形態]
図104から図108を参照して、第11実施形態について説明する。なお、以下で述
べる以外の構成は、第1実施形態から第10実施形態までの実施形態と同様でよい。また
、以下の実施形態では、第1実施形態から第10実施形態までの実施形態と同じ機能を果
たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。第11実施形態
は、小当り等に関するものである。
〔大当り確率と小当り確率〕
図104Aと図104Bは、大当り判定処理(図22)と小当り判定処理(図23)の
結果として決定される特図変動表示ゲームの大当り確率と小当り確率を各設定(各設定値
)に対して例示するテーブルである。
なお、本実施形態では、第1実施形態と異なり、小当りは特図2変動表示ゲームの結果
として発生し、特図1変動表示ゲームの結果としては発生しない(特図1変動表示ゲーム
では小当り確率は各設定で0である)。なお、第1実施形態では、特図1変動表示ゲーム
の結果としてのみ小当りは発生する(特図2変動表示ゲームでは小当り確率は各設定で0
である)。
このため、図104Cと図104Dのように、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ
2設定処理は、第1実施形態から制御内容が入れ替えられている。即ち、本実施形態の大
当りフラグ1設定処理(図104C)は、第1実施形態の大当りフラグ2設定処理(図2
1)から「大当りフラグ2」と「特図2」を各々「大当りフラグ1」と「特図1」に置き
換えたものに相当し、図104CのステップA17001−A17006は図21のステ
ップA3701−A3706に対応する。また、本実施形態の大当りフラグ2設定処理(
図104D)は、第1実施形態の大当りフラグ1設定処理(図20)から「大当りフラグ
1」と「特図1」を各々「大当りフラグ2」と「特図2」に置き換えたものに相当し、図
104DのステップA18001−A18010は図20のステップA3601−A36
10に対応する。
図104AのパターンIのテーブルでは、小当りが発生する確率である小当り確率は、
設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順序で増加する。また、大当りが発
生する確率である大当り確率も、同様に、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設
定6の順序で増加する。即ち、設定値が大きくなるにつれて、大当り確率と小当り確率は
増加し、大当り状態(第1特別遊技状態)と小当り状態(第2特別遊技状態)が発生し易
くなり、特別変動入賞装置39(大入賞口)への入賞による獲得球数が増加して、遊技者
に有利となる。
なお、パターンIの設定1では、特図2変動表示ゲームの小当り確率は0(0%)であ
り小当りは発生しない。しかし、設定6では、特図2変動表示ゲームの小当り確率は約1
(100%)に近い。このため、パターンIの設定6では、特図2変動表示ゲームの実行
頻度が増大する普電サポート状態(時短状態、確変状態)において、特図2変動表示ゲー
ムの度にほぼ小当りが発生するような「小当りRUSH」(小当りラッシュ)と呼ばれる
状態となる。なお、設定6では、高確率時の大当り確率と小当り確率の合計は100%に
なっているため、高確率時の特図2変動表示ゲームでは大当りと小当りの何れかが発生す
る(はずれはない)。
なお、普電サポート状態では、普通変動入賞装置37の入賞容易状態の発生頻度を高め
たり、入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、特図2変動表示ゲームの実行頻
度が増大する。また、普図始動ゲート34が遊技領域32の右側に位置するため、普電サ
ポート状態では、右打ちの方が有利になり遊技者が右打ちすべき状態である。
パターンIの設定4、5では、それぞれ、小当り確率は1/4と1/2であり、普電サ
ポート状態(時短状態、確変状態)において、「1/4小当りRUSH」「1/2小当り
RUSH」と呼ばれる状態となる。「1/4小当りRUSH」と「1/2小当りRUSH
」では、「小当りRUSH」の約1/4と1/2の獲得球数が得られる。
パターンIの設定2では、小当り確率は、一般的な普図変動表示ゲームの当り確率と同
程度であり、小当りによる獲得球数はほとんどない。パターンIの設定3では、小当り確
率は、高確率時の大当り確率と同程度であり、小当りによる獲得球数は遊技者が意識でき
る程度には存在する。
なお、本実施形態では、設定値にかかわらず、高確率時の大当り確率の低確率時の大当
り確率に対する比率は一定値(ここでは10倍)となっており、確率の制御が簡単になる
場合がある。
図104AのパターンIIのテーブルでは、パターンIとは逆で、小当り確率は、設定
6<設定5<設定4<設定3<設定2<設定1の順序で増加する。パターンIIの大当り
確率は、パターンIと同じく、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順序
で増加する。即ち、パターンIIでは、設定値が大きくなるにつれて、大当り確率は増加
するが小当り確率は減少し、設定による獲得球数の差(設定差)がパターンIより縮まり
、バランスがよくなる。
図104AのパターンIIIのテーブルでは、小当り確率は、設定4<設定5<設定6
<設定1<設定2<設定3の順序で増加する。パターンIIIの大当り確率は、パターン
Iと同じく、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順序で増加する。パタ
ーンIIIでも、設定による獲得球数の差(設定差)がパターンIより縮まり、バランス
がよくなる。
図104AのパターンIVのテーブルでは、小当り確率は、設定3<設定2<設定1<
設定6<設定5<設定4の順序で増加する。パターンIVの大当り確率は、パターンIと
同じく、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順序で増加する。パターン
IVでも、設定による獲得球数の差(設定差)がパターンIより縮まり、バランスがよく
なる。
図104AのパターンVのテーブルでは、小当り確率は、設定6<設定5<設定4<設
定3<設定2<設定1の順序で増加する。パターンVの大当り確率は、設定1と設定4で
同じであり、設定2と設定5で同じであり、設定3と設定6で同じである。パターンVで
は、大当り確率から設定(設定値)を推定することが難しくなる。このため、遊技者は、
小当りの発生から設定値を推定しようとして、小当りの発生に着目することになる。
図104AのパターンVIのテーブルでは、小当り確率は、設定1、2、4、5で0%
であり、設定3、6で100%に近い。なお、設定3、6では、高確率時の大当り確率と
小当り確率の合計は100%になっているため、高確率時の特図2変動表示ゲームでは大
当りと小当りの何れかが発生する(はずれはない)。パターンVIの大当り確率は、設定
1と設定4で同じであり、設定2と設定5で同じであり、設定3と設定6で同じである。
パターンVIでは、大当り確率と小当り確率から特定の設定(設定3と設定6)を推定す
ることが簡単になる。
他のパターンとしては、設定1〜3の低確率時の大当り確率を通常スペックの確率(例
えば、確率1/200の周囲の所定範囲)にし、設定4〜6の低確率時の大当り確率をい
わゆる甘デジスペック近傍の確率(例えば、確率1/99の周囲の所定範囲)にするパタ
ーンも考えられる。このようなパターンでは、設定(設定値)を変えることによってによ
って見かけ上2種類の機種を提供することもできる。
以上のように、遊技機10は、設定毎に、異なる遊技性(遊技の特性)やスペック(仕
様)を有するとも言え、複数のスペックの遊技機を開発する必要がなくなり、開発コスト
の削減につながる。即ち、設定変更装置42(設定キースイッチ93と設定値変更スイッ
チ102)によって設定値を変更するだけで、遊技者に複数のスペックの遊技機を実質的
に提供できることになる。例えば、小当り確率が0%である設定と、小当り確率が略10
0%に近い設定では、小当りが発生するか否かに関して大きな遊技性の違いがあり、完全
に別のスペックと言える。さらに、大当り確率と小当り確率が設定(設定値)に応じて変
化することによって、遊技者は設定(設定値)を大当り確率と小当り確率から推定する楽
しみがあり、遊技の興趣が向上する。
〔小当り開放態様〕
図105は、小当り状態(第2特別遊技状態)における特別変動入賞装置39の開放態
様(小当り開放態様、小当り開放パターン)の一例を示す。図105の例では、1回の小
当りで、特別変動入賞装置39(即ち大入賞口)は4回開放され、1回の開放時間は20
0msで待ち時間は1500msである。なお、特別変動入賞装置39(即ち大入賞口)
が1回だけ開放されるような小当り開放態様も可能である。
遊技制御装置100は、小当り開放態様を設定(設定値)によらず同一に設定する。従
って、小当り状態の制御は簡単になる。しかし、小当り開放態様自体から設定(設定値)
を推定することは困難となり、遊技者は小当り確率から設定を推定することになる。
〔普図当り確率〕
図106は、第11実施形態において、普図普段処理(図32)の結果として決定され
る普図変動表示ゲームの当り確率(低確率時と高確率時)を各設定(各設定値)に対して
例示するテーブルである。
図106のパターンIのテーブルでは、普図当りが発生する確率である普図当り確率は
、低確率時及び高確率時の両方において、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設
定6の順序で増加する。即ち、設定値が大きくなるにつれて普図当り確率は増加し普図当
りが発生し易くなり、普通変動入賞装置37への入賞による獲得球数と特図2変動表示ゲ
ームの実行頻度が増加して、遊技者に有利となる。この場合、図104AのパターンIの
ように、特図2変動表示ゲームでのみ発生する小当りの小当り確率を、設定1<設定2<
設定3<設定4<設定5<設定6の順序で増加させると、相乗的に遊技者に有利となる。
また、普図当り確率が設定(設定値)に応じて変化することによって、遊技者は設定(設
定値)を普図当り確率から推定する楽しみがあり、遊技の興趣が向上する。
図106のパターンIIのテーブルでは、普図当りが発生する確率である普図当り確率
は、低確率時及び高確率時の一方のみ(ここでは低確率時のみ)において、設定1<設定
2<設定3<設定4<設定5<設定6の順序で増加する。即ち、低確率時及び高確率時の
一方において、設定値が大きくなるにつれて普図当り確率は増加し普図当りが発生し易く
なり、普通変動入賞装置37への入賞による獲得球数と特図2変動表示ゲームの実行頻度
が増加して、遊技者に有利となる。
〔客待ち中の表示画面〕
図107(A)(B)は、客待ち中(客待ち状態)での表示装置41の表示画面(客待
ち画面)を例示する図である。演出制御装置300は、変動表示ゲームに関連する演出を
表示していない客待ち中において、設定(設定値)に応じた画像を表示装置41に表示す
る。
このようにするため、演出制御装置300は、例えば、客待ちデモ設定処理(B130
8)において、客待ちデモの動画が開始する前に、設定値に応じた画像を表示装置41に
表示する。なお、客待ちデモの動画が繰り返して表示される場合には、客待ちデモの動画
が終了して次に開始する前に、設定値に応じた画像を表示装置41に表示する。
例えば、図104AのパターンIのテーブルにおいて、設定1では小当りは発生せず、
右打ち時の普電サポート状態では特別変動入賞装置39(大入賞口)よりも普通変動入賞
装置37(第2始動入賞口)を狙って遊技球を入賞させた方がよい。このため、設定1で
は、図107(A)のように客待ち中の表示画面に遊技性(遊技の仕方)を示す第1の文
字画像501(右打ち時は「普電を狙え!!」)が表示される。第1の文字画像501は
、右打ち時に入賞させるべき入賞口を明示的に示す。
そして、図104AのパターンIのテーブルにおいて、設定6では小当りRUSHが発
生可能であるため、右打ち時の普電サポート状態では普通変動入賞装置37(第2始動入
賞口)よりも特別変動入賞装置39(大入賞口)狙って遊技球を入賞させた方がよい。こ
のため、設定6では、図107(B)のように客待ち中での表示画面に遊技性を示す第2
の文字画像502(右打ち時は「小当りRUSH!!」)が表示される。第2の文字画像
502は、右打ち時に入賞させるべき入賞口を暗示的に示す。また、パターンIの設定4
、5では、客待ち中での表示画面に文字画像(右打ち時は「1/4小当りRUSH!!」
と「1/2小当りRUSH!!」)が表示されてよい。
なお、図107(A)(B)では、第1の文字画像501又は第2の文字画像502と
同時に、普電サポート状態で右打ちすることを示す画像503が表示画面(客待ち画面)
に表示される。
なお、パターンIの場合と同様に、図104A、BのパターンII、III、IV、V
、VIのテーブルでは、それぞれ、設定6、設定4、設定3、設定6、設定1−2及び4
−5で、小当りは発生せず、図107(A)のように第1の文字画像501(右打ち時は
「普電を狙え!!」)が表示される。また、図104A、BのパターンII、III、I
V、V、VIのテーブルでは、それぞれ、設定1、設定3、設定4、設定1、設定3、6
で、小当りRUSHが発生可能となるため、図107(B)のように第2の文字画像50
2(右打ち時は「小当りRUSH!!」)が表示される。
このように、客待ち中(客待ち状態)において、設定(設定値)に応じた画像を表示装
置41に表示して、その設定での遊技性を遊技者に示すことができる。そして、画像によ
って示された遊技性が、遊技者が遊技機を選定する目安になる。
なお、客待ち中での表示装置41の表示画面(客待ち画面)において、設定(設定値)
に応じて、演出紹介の画像やゲームフローの画像を表示装置41に表示する構成も可能で
ある。
〔表示部の設定に応じた表示〕
図108Aは、一括表示装置50において特図変動表示ゲームを実行するために使用す
る第1特図変動表示部51及び/又は第2特図変動表示部52(発光部)の発光態様を、
設定(設定値)に応じて変更する例を示す。
例えば、図108A(I)のように、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの非
実行中(ここでは、客待ち中)において、第1特図変動表示部51及び/又は第2特図変
動表示部52で表示されるはずれ図柄の表示態様(発光態様)を設定1と設定6で異なら
せてよい。
例えば、図108A(II)のように、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの
非実行中(ここでは、客待ち中)において、第1特図変動表示部51及び/又は第2特図
変動表示部52を点滅表示させ、点滅の周期を設定1と設定6で異ならせて、発光態様を
設定に応じて変更してよい。点滅の周期は、例えば、設定1で256msと設定6で12
8msである。なお、特図変動表示ゲームの変動表示としても第1特図変動表示部51及
び/又は第2特図変動表示部52を点滅表示させるが、その点滅の周期を設定に応じて変
更してよい。
また、特図変動表示ゲームの非実行中(客待ち中)において、第1特図変動表示部51
及び/又は第2特図変動表示部52だけでなく、一括表示装置50の他の表示部53〜6
0の発光態様を、設定(設定値)に応じて変更する構成も可能である。
図108Bは、外部情報端子71に接続する外部装置を示す図である。外部装置として
、外部表示装置864(表示器)と遊技場内部管理装置866(ホールコンピュータ)が
設けられる。遊技制御装置100は、設定値に応じて遊技機10の外部に設けられた外部
表示装置864の表示態様を変更してよい。
遊技制御装置100は、所定のタイミングで、外部情報端子71を介して外部表示装置
864に設定値に応じた制御指令を出力し、外部表示装置864の表示態様を設定値に応
じて制御する。
例えば、外部表示装置864(表示器)は、発光可能なパトランプ864a、動画や静
止画を表示可能な情報表示器864dである。パトランプ864aは、制御指令を受信し
た場合に発光(回転発光)する。情報表示器864dは、制御指令を受信した場合に、ゲ
ーム数表示(回転数表示)などのデータ表示を実行する他、表示部868に制御指令に対
応した動画や静止画を表示できる。
制御指令に遊技機10の設定値情報が含まれる場合には、パトランプ864aは、設定
値に応じた発光態様(発光色など)で発光可能であり、情報表示器864dは、設定値に
応じた動画や静止画を表示部868に表示可能である。
以上のように、第1特図変動表示部51及び/又は第2特図変動表示部52(発光部)
の発光態様や、外部に設けられた外部表示装置864(表示器)の表示態様に基づいて遊
技者は設定(設定値)を推定できる。
[第11実施形態の作用・効果]
第11実施形態によると、遊技機10において、始動条件の成立に基づき識別情報を変
動表示させる変動表示ゲームを実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)を備え、
変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態
を発生させる。変動入賞装置(特別変動入賞装置39)は、特別遊技状態において、遊技
球が入賞不可能な閉状態から遊技球が入賞可能な開放状態に変換可能である。設定変更手
段(設定変更装置42)は、遊技条件(遊技者が遊技を行う上での条件)に関する設定値
を変更可能である。遊技制御手段は、変動表示ゲームの停止結果が第1特別結果となる場
合に、第1特別遊技状態(大当り状態)を発生させ、変動表示ゲームの停止結果が第2特
別結果となる場合に、第1特別遊技状態よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2
特別遊技状態(小当り状態)を発生させる。遊技制御手段は、変動表示ゲームの停止結果
が第2特別結果(小当り)となる確率を、設定値に応じて設定し、第2特別遊技状態にお
ける変動入賞装置の開放態様(開放パターン)を、設定値によらず同一に設定する。
従って、変動表示ゲームの停止結果が第2特別結果(小当り)となる確率を、設定値に
応じて設定できるため、設定値に応じて遊技機10の遊技性を変更できる。さらに、第2
特別遊技状態における変動入賞装置の開放態様(開放パターン)を、設定値によらず同一
に設定できるため、第2特別遊技状態における変動入賞装置の制御が簡単になる。
第11実施形態によると、遊技機10において、変動表示ゲームに関連する演出を表示
装置に表示可能な演出制御手段(演出制御装置300)を備える。演出制御手段は、変動
表示ゲームに関連する演出を表示していない客待ち状態において、設定値に応じた画像を
表示装置に表示する。従って、客待ち状態において、現在の設定値での遊技性を遊技者に
示すことによって、遊技者が遊技場(遊技店)内で遊技機を選定し易くなる。
第11実施形態によると、遊技機10において、遊技制御手段(遊技制御装置100)
は、変動表示ゲームの実行中又は非実行中において、変動表示ゲームを実行するために使
用する発光部(特図1表示器51又は特図2表示器52)の発光態様を、設定値に応じて
変更可能である。従って、変動表示ゲームを実行するために使用する発光部(特図1表示
器51又は特図2表示器52)の発光態様に基づいて、遊技者は設定(設定値)を推定で
きる。
第11実施形態によると、遊技機10において、遊技制御手段は、設定値に応じて遊技
機10の外部に設けられた表示器(パトランプ864a、情報表示器864d)の表示態
様を設定可能である。従って、外部に設けられた表示器の表示態様に基づいて、遊技者は
設定(設定値)を推定できる。
[第12実施形態]
図109から図118を参照して、第12実施形態について説明する。なお、以下で述
べる以外の構成は、第1実施形態から第11実施形態までの実施形態と同様でよい。また
、以下の実施形態では、第1実施形態から第11実施形態までの実施形態と同じ機能を果
たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。
第12実施形態では、着脱可能なパーツ(部品、部材)510のパーツ識別情報(第1
識別情報)と遊技機10の機種に対応する機種識別情報(第2識別情報)が不一致である
場合に、不一致であることエラーとして報知する。
〔遊技機のパーツ〕
図109は、着脱可能なパーツ510が遊技機10に取り付けられている様子を示す。
パーツ510は、電気的に読取り可能なパーツ識別情報が割り当てられている。例えば、
パーツ510は、取り付けられるべき遊技機10の機種情報(機種ロゴ等)が表示された
板状の部材でもよいし、また、枠演出装置や盤演出装置44を構成する可動役物でも、枠
装飾装置18や盤装飾装置46のLEDを有する装飾部材でもよい。パーツ510は、遊
技場(遊技店)への搬入時の邪魔になる等の理由によって遊技場において遊技機10に取
り付け可能なものであり、不慣れな係員が間違った機種に取り付ける可能性がある。
図109(A)のように、例えば、機種A用のパーツ510Aが遊技機10の機種Aに
取り付けられている場合に問題は生じない。しかし、例えば、図109(B)のように、
機種B用のパーツ510Bが遊技機10の機種Aに取り付けられている場合に問題が生じ
るため、演出制御装置300がスピーカ19a、19bや表示装置41を介してエラー報
知する。
図110は、本実施形態の遊技機10の構成例を概略的に示す概略構成図である。遊技
制御装置100は、遊技機10の電源投入の際などに、遊技機10の機種(種類)を示す
機種指定コマンドを演出制御装置300に送信する(A1035、A1045)。演出制
御装置300は、参照テーブル(後述の図118)から、受信した機種指定コマンド(B
1301)に対応する機種識別情報を選択して設定する。また、演出制御装置300は、
パーツ510から読取ったパーツ識別情報と、設定した機種識別情報とを比較する。さら
に、演出制御装置300は、パーツ識別情報(第1識別情報)と機種識別情報(第2識別
情報)が不一致である場合に、不一致であることエラーとして報知する。
パーツ510は、パーツ識別情報を保持する識別基板513を有する。識別基板513
において、パーツ識別情報は、所定の電圧が印加された一又は複数の配線519(電線)
によって設定される。図109では、配線519は、プルアップ抵抗を介して所定の電圧
にプルアップされているが、プルアップ抵抗を設けなくてもよい。なお、パーツ510へ
の電源(電圧)は、パーツ510が取り付けられた場合に、例えば、演出制御装置300
又は電源装置400から供給される。
図110では、複数の配線519(複数の電線)は、それぞれ、パラレルシリアル変換
部516における複数(8個)の端子(ポート)のうちの所定の端子に接続される。この
ようにして、所定の電圧が入力される所定の端子を値「1」のビットとして、所定の電圧
が入力されない端子(配線519が接続されない)を値「0」のビットとして、例えば「
01111100」のようなパーツ識別情報がパラレルシリアル変換部516を介して送
信できる。
即ち、識別基板513は、複数の配線519によって、パラレルデータとしてのパーツ
識別情報を割り当てられている。そして、パラレルシリアル変換部516は、入力された
パーツ識別情報(パラレルデータ)をシリアルデータに変換して、シリアル通信(ここで
はIC)によって、演出制御装置300に送信する。
図111は、識別基板513の別例を示す。図111では、パーツ識別情報は、ディッ
プスイッチ521によって設定される。複数の配線519の各々は、ディップスイッチ5
21によって、所定の電圧又は接地電圧となり、パラレルシリアル変換部516における
複数(8個)の端子(ポート)に、パーツ識別情報の各ビット(「1」又は「0」)の情
報が入力される。図111の例では、ディップスイッチ521がオンになっている配線5
19に接続される端子は、接地電圧(値「0」のビット)となり、ディップスイッチ52
1がオフになっている配線519に接続される端子は、所定の電圧(値「1」のビット)
となる。
〔パラレルシリアル変換部〕
図112は、パラレルシリアル変換部516が通常のパラレルシリアル変換ICである
場合のパラレルシリアル変換部516の構成を示す。
パラレルシリアル変換部516は、複数のD型フリップフロップ516a(D−FF)
を備える通常のパラレルシリアル変換ICの構成を有する。パラレルシリアル変換部51
6は、端子0〜7(ポート0〜7)から入力されたパーツ識別情報としてのパラレルデー
タ(例えば「01111100」)をシリアルデータに変換して、シリアル通信(ここで
はIC通信)によって接続線SDA(データ線)を介して演出制御装置300に送信す
る。演出制御装置300はIC通信におけるマスタIC300aを有し、複数のD型フ
リップフロップ516a用のクロック信号を接続線SCL(タイミング信号線)を介して
パラレルシリアル変換部516に入力する。
複数のD型フリップフロップ516a(D−FF)は、クロック信号に同期して右から
左にパラレルデータの各ビットデータが移動するシフトレジスタを構成している。あるク
ロックタイミングにおける各D型フリップフロップ516aのビットデータは、次のクロ
ックタイミングで、隣のD型フリップフロップ516aに移動する。パラレルデータの各
ビットデータは、あるクロックタイミングで、複数のD型フリップフロップ516aに取
り込まれ、順次、左端のD型フリップフロップ516aからシリアルデータとして出力さ
れる。即ち、パラレルデータが取り込まれてから8クロックで、シリアルデータの出力が
完了する。
〔識別基板の第1変形例〕
図113は、パーツ510の識別基板513の第1変形例を示す。第1変形例では、識
別基板513のパラレルシリアル変換部516が、通常のパラレルシリアル変換ICでは
なく、入力用のICI/Oエクスパンダ815(スレーブIC)である。入力用のI
CI/Oエクスパンダ815は、演出制御装置300のマスタIC300aにポート0〜
7から入力されたパーツ識別情報をデータとして入力する。
CI/Oエクスパンダ815(スレーブIC)は、接続線SDAに接続されるトラ
ンジスタ830、接続線SDAに接続されるフィルタ831、接続線SDAに接続される
ドライバ832、接続線SCLに接続されるフィルタ833、バスコントローラ834、
及びリセット信号発生回路839を備える。さらに、他のICI/Oエクスパンダ81
5によって接続線SDAが占有されているか否かを判断するためのバス監視WDT(ウォ
ッチドッグタイマ)840、及びICI/Oエクスパンダ815自身が接続線SDAを
占有しているか否かを判断するための自己占有WDT841を備えている。
接続線SDAは、演出制御装置300のマスタIC300aとICI/Oエクスパン
ダ815(スレーブIC)との間でデータ信号を授受するための接続線であり、データ線
として機能する。接続線SCLは、接続線SDAでのデータ通信に用いられるクロック信
号を入出力するための接続線であり、タイミング信号線として機能する。
フィルタ831は、接続線SDAに接続され、接続線SDAから入力されたデータ(こ
こでは返答信号やアドレスデータ等)のノイズを除去し、ノイズが除去されたデータをバ
スコントローラ834に出力する。
ドライバ832は、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(ここではパーツ識
別情報等)を出力する場合に、トランジスタ830が動作可能な電圧をトランジスタ83
0に印加する。
トランジスタ830は、電力消費を抑えるために電界効果トランジスタ(FET)が用
いられており、トランジスタ830のゲートはドライバ832に接続され、ドレインはプ
ルアップ抵抗Rにより所定の電圧が印加された接続線SDAに接続され、ソースは接地さ
れている。
ドライバ832は、データ(パーツ識別情報等)をマスタIC300aに接続線SDA
から出力する場合に、トランジスタ830にドレインとソースとの間に電流を流すために
トランジスタ830のゲートにトランジスタ830が動作可能な値の電圧を印加する。そ
して、ドライバ832は、接続線SDAの電圧をHIGHからLOWへ繰り返し変化させ
ることによって、データを接続線SDAから出力する。
フィルタ833は、接続線SCLに接続され、接続線SCLから入力されたデータのノ
イズを除去し、ノイズが除去されたデータをバスコントローラ834に出力する。
また、ICI/Oエクスパンダ815には、当該ICI/Oエクスパンダ815に
備わるアドレス設定用端子A0〜A3によって固有のアドレスが設定されており、バスコ
ントローラ834に入力されている。さらに、ICI/Oエクスパンダ815をリセッ
トするためのアドレスも、あらかじめ設定されている。
CI/Oエクスパンダ815の固有のアドレス(8ビット)は、上位3ビットから
なる固定アドレス部及び下位5ビットからなる可変アドレス部によって構成される。固定
アドレス部は、所定の値(例えば「110」)が予め設定され、ICI/Oエクスパン
ダ815によって変更することができない。
可変アドレス部は、ICI/Oエクスパンダ815のA0〜A3の端子に設定されて
いるパターンに対応した4ビットのICI/Oエクスパンダアドレスと、データが読み
出し要求であるのか書き込み要求であるのかを示す1ビットのR/W識別データとによっ
て構成される。入力用のICI/Oエクスパンダ815では、読み出し要求に対応して
、R/W識別データには、通常「1」が登録される。
バスコントローラ834は、接続線SDAから入力されたデータのアドレスがICI
/Oエクスパンダ815に設定された固有のアドレスと一致するか否かを判定し、一致し
ている場合に、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(パーツ識別情報)を出力
する。ICI/Oエクスパンダ815における8個のポート0〜7(端子0〜7)のう
ちの所定のポート(ここでは5つ)には、複数の配線519が接続されることによって所
定の電圧が印加される。従って、バスコントローラ834には、8個のポート0〜7を介
して8ビットのパーツ識別情報(例えば、「01111100」)がパラレルデータとし
て入力される。なお、所定の電圧が入力される所定のポートが値「1」のビットに対応し
、それ以外の端子(配線519が接続されない)が値「0」のビットに対応する。
また、バスコントローラ834は、接続線SDAから入力されたデータのアドレスがI
CI/Oエクスパンダ815に設定されたリセット用のアドレスと一致するか否かを判
定し、一致している場合に当該データを初期化指示データ(初期化コマンドRES)とし
て取り込み、当該ICI/Oエクスパンダ815を初期化する。
また、接続線SCLの信号レベルのLOWからHIGHへの変化回数が8回に達し、8
ビット目のデータ(パーツ識別情報)をバスコントローラ834が出力した後、接続線S
CLの信号レベルがHIGHからLOWへ変化すると、マスタIC300aは、返答信号
を接続線SDAからにバスコントローラ834に出力する。さらに、接続線SCLの信号
レベルがLOWからHIGHへ変化することが確認され、再度接続線SCLの信号レベル
がHIGHからLOWへ変化すると、接続線SDAを開放する。つまり、マスタIC30
0aは、接続線SCLの信号レベルのLOWからHIGHへの変化回数が9回になるタイ
ミングで返答信号を出力する。
リセット信号発生回路839には、ICI/Oエクスパンダ815に電源を供給する
接続線Vccに接続されるVcc端子、及び外部からのリセット信号を受け付けるRES
ET端子が接続されている。
リセット信号発生回路839は、ICI/Oエクスパンダ815に電源が投入され、
電圧が所定値まで立ち上がると、リセット信号を発生させ、発生させたリセット信号をバ
スコントローラ834に入力することによって初期化する。
したがって、ハーネスを抜くとロジック用の電源を供給するための接続線Vccが一時
的に断線し、ハーネスを再度差し込むと電源供給が復帰して、リセット信号発生回路83
9がリセット信号を出力することになる。なお、ロジック用の電源を供給するための接続
線Vcc、接続線SDA、接続線SCL、及び接地線GNDなどを束ねたものをハーネス
という。
バス監視WDT840は、他のICI/Oエクスパンダ815が接続線SDAを占有
していることを検出するために用いられる。バス監視WDT840は、リセット信号発生
回路839に接続されており、接続線SDAが占有されてから所定の時間が経過すると、
自身のリセット信号発生回路839を作動させて、当該ICI/Oエクスパンダ815
を初期化する。
自己占有WDT841は、自身(ICI/Oエクスパンダ815)による接続線SD
Aの占有を検出するために使用される。自己占有WDT841が一定時間連続して作動す
ると、自己占有WDT841は、リセット信号発生回路839にリセット信号を発生させ
て当該ICI/Oエクスパンダ815を初期化する。
〔識別基板の第2変形例〕
図114は、パーツ510の識別基板513の第2変形例を示す。第2変形例では、識
別基板513のパラレルシリアル変換部516が、通常のパラレルシリアル変換ICでは
なく、出力用のICI/Oエクスパンダ815(スレーブIC)である。また、第2変
形例では、パーツ510は演出装置を備え演出を実行できる。演出装置は、例えばLED
(発光部)等の装飾装置であるが、可動役物でもよい。
出力用のICI/Oエクスパンダ815は、演出制御装置300のマスタIC300
aから受信した演出制御データに基づいて、パーツ510に設けられた演出装置(ここで
はLED、発光部)の出力状態(ここでは発光状態)を出力側のポート0〜15を介して
制御する。なお、ICI/Oエクスパンダ815は、ICI/Oエクスパンダ815
の固有のアドレス(8ビット)をパーツ識別情報として利用して、演出制御装置300の
マスタIC300aに入力する。
出力用のICI/Oエクスパンダ815は、入力用のICI/Oエクスパンダ81
5(図113)に、出力設定レジスタ835、出力コントローラ836、ICI/Oエ
クスパンダ815の出力側の各ポート0〜15(端子0〜15)に接続されるドライバ8
37、各ポート0〜15に接続されるトランジスタ838A〜838Pが追加されたもの
である。このため、入力用のICI/Oエクスパンダ815(図113)と同じ構成に
ついては、適宜説明を省略する。
フィルタ831は、接続線SDAに接続され、接続線SDAから入力されたデータ(こ
こでは演出制御データや返答信号等)のノイズを除去し、ノイズが除去されたデータをバ
スコントローラ834に出力する。
ドライバ832は、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(ここではパーツ識
別情報や返答信号等)を出力する場合に、トランジスタ830が動作可能な電圧をトラン
ジスタ830に印加する。
ドライバ832は、データ(パーツ識別情報や返答信号等)を接続線SDAから出力す
る場合に、トランジスタ830にドレインとソースとの間に電流を流すためにトランジス
タ830のゲートにトランジスタ830が動作可能な値の電圧を印加する。そして、ドラ
イバ832は、接続線SDAの電圧をHIGHからLOWへ繰り返し変化させることによ
って、データを接続線SDAから出力する。
バスコントローラ834は、接続線SDAから入力されたデータのアドレスがICI
/Oエクスパンダ815に設定された固有のアドレスと一致するか否かを判定し、一致し
ている場合に、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(パーツ識別情報や返答信
号等)を出力する。マスタIC300aに出力するパーツ識別情報は、前述のようにI
CI/Oエクスパンダ815の固有のアドレス(8ビット)である。なお、バスコントロ
ーラ834からマスタIC300aにパーツ識別情報を出力することは必ずしも必要でな
く、演出制御装置300は、バスコントローラ834からの返答信号を受信すると、送信
したデータのアドレスをパーツ識別情報と認識するように構成してもよい。
また、バスコントローラ834は、接続線SCLの信号レベルのLOWからHIGHへ
の変化回数が8回に達し、8ビット目の演出制御データを接続線SDAから取り込んだ後
、接続線SCLの信号レベルがHIGHからLOWへ変化すると、返答信号を接続線SD
AからマスタIC300aに出力する。さらに、接続線SCLの信号レベルがLOWから
HIGHへ変化することが確認され、再度接続線SCLの信号レベルがHIGHからLO
Wへ変化すると、接続線SDAを開放する。つまり、バスコントローラ834は、接続線
SCLの信号レベルのLOWからHIGHへの変化回数が9回になるタイミングで返答信
号を出力する。
出力設定レジスタ835には、当該ICI/Oエクスパンダ815の動作モードやポ
ート0〜15の出力状態が設定される。バスコントローラ834が接続線SDAから初期
化指示データを取り込んで、当該ICI/Oエクスパンダ815が初期化された場合に
は、出力設定レジスタ835は、すべてのポート0〜15に電流が流れないように初期状
態に設定される。
出力コントローラ836は、出力設定レジスタ835に設定されたデータに基づいて、
ポートドライバ837を介して、各ポート0〜15に接続された演出装置(ここではLE
D、発光部)に電流を流すこと(点灯データの出力)によって、演出装置の出力状態(こ
こでは発光状態)を実際に制御する。この出力状態は、バスコントローラ834が接続線
SDAから演出制御データを取り込むと、演出制御データに指定されている内容に更新さ
れる。
すなわち、マスタIC300aから受信した演出制御データに基づいて、出力設定レジ
スタ835に設定し、ストップコンディションを受信した時点で、各ポート0〜15の出
力状態を更新して演出装置に反映させる。
ドライバ837は、ポートに電流を流す場合に、電流を流すポートに接続されるトラン
ジスタ838A〜838Pが動作可能な電圧を当該トランジスタに印加する。
トランジスタ838A〜838Pのゲートはドライバ837に接続され、ドレインは演
出装置を動作させるための電圧が印加された接続線に接続するポート端子に接続され、ソ
ースは接地されている。
トランジスタ838A〜838Pのゲートに印加される電圧がトランジスタ838を動
作させる所定値以上であれば、駆動電源からゲートに印加されている所定の電圧が、トラ
ンジスタ838のドレインを介して接地されているソースへ電流が流れることによって、
ポート端子に接続された演出装置(ここではLED)の出力状態を制御できる。
〔識別基板の第3変形例〕
図115は、パーツ510の識別基板513の第3変形例を示す。第3変形例では、識
別基板513のパラレルシリアル変換部516が存在せず、複数の配線519から所定の
電圧が8ビットのパーツ識別情報(例えば「01111100」)として、演出制御装置
300が備える入力ポート300b(ポート0〜7)に直接入力される。入力ポート30
0bに入力されたパーツ識別情報は、データバス340を介して主制御用マイコン(CP
U)311に取り込まれる。なお、所定の電圧が入力される所定の端子が値「1」のビッ
トに対応し、それ以外の端子(配線519が接続されない)が値「0」のビットに対応す
そして、演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311は、パーツ識別情報
(第1識別情報)と機種識別情報(第2識別情報)が不一致である場合に、不一致である
ことエラーとして報知する処理を実行する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
図116は、第12実施形態に係るメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフロ
ーチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入(復旧)されると、演出制御
装置300(主制御用マイコン311)によって実行される。
第12実施形態のメイン処理は、図36のメイン処理に対して、パーツ照合処理(B5
000)を追加したものであり、その他の処理は図36と同じであるため同じステップ番
号を付して説明を省略する。
パーツ照合処理では、パーツ510から読取ったパーツ識別情報と、機種指定コマンド
(B1301)に対応する機種識別情報とを比較して、パーツ識別情報(第1識別情報)
と機種識別情報(第2識別情報)が不一致である場合に、エラー報知によって警告する。
本実施形態では、パーツ照合処理(B5000)は、受信コマンドチェック処理(B00
14)の後に実行される。
パーツ照合処理(B5000)は、遊技機10の電源投入の際に最初に実行され、その
後、ステップB0008からB0021までのループ処理によって、繰り返し実行される
〔パーツ照合処理〕
次に、図117を参照して、メイン処理(図116)におけるパーツ照合処理(B50
00)の詳細について説明する。図117は、演出制御装置300によって実行されるパ
ーツ照合処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、照合時間タイマ(計時手段)が0でなければ−1更新す
る(B5001)。照合時間タイマは、パーツ識別情報を読取って機種識別情報と照合(
比較)する照合タイミング或は照合時間間隔を定めるものである。そして、照合時間タイ
マが0であるか否かを判定する(B5002)。照合時間タイマが0でない場合に(B5
002の結果が「N」)、照合タイミングでないため、パーツ照合処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、照合時間タイマが0である場合に(B5002の結果が
「Y」)、照合タイミングであるため、パーツ510からパーツ識別情報を読取る(B5
003)。そして、パーツ識別情報(第1識別情報)と機種識別情報(第2識別情報)と
を比較(照合)する(B5004)。なお、機種識別情報は、遊技機10の電源投入の際
の機種設定処理(B1302)において、遊技機の種類(機種)を示す情報として、機種
指定コマンドに基づいて設定されている。
演出制御装置300は、メモリ(例えばプログラムROM321)内に、図118の参
照テーブルを記憶している。図118の参照テーブルにおいて、機種指定コマンドと機種
識別情報が対応付けられている。このようにして、演出制御装置300は、遊技機の機種
に対応する機種識別情報(第2識別情報)を保持している。
次に、演出制御装置300は、パーツ識別情報と機種識別情報が一致するか否かを判定
する(B5005)。パーツ識別情報と機種識別情報が一致しない場合に(B5005の
結果が「N」)、エラー報知によって、パーツ識別情報と機種識別情報が不一致であるこ
とを報知する(B5006)。即ち、パーツ510が、パーツ510に適合(対応)しな
い間違った機種に取り付けられていることを報知する。演出制御装置300は、スピーカ
19a、19bから音を発生させたり、表示装置41に文字を表示することで、エラー報
知(警告)を実行してよい。また、ここで、演出制御装置300は、図118の参照テー
ブルを参照して、エラー報知と共に、パーツ510に適合(対応)する正しい機種を報知
してもよい。正しい機種は、パーツ510のパーツ識別情報と同一の機種識別情報となる
機種である。
続いて、演出制御装置300は、照合時間タイマの初期値を設定し(B5007)、パ
ーツ照合処理を終了する。従って、電源投入時を初回として、照合時間タイマの初期値に
相当する時間が経過する度に、定期的に、パーツ識別情報と機種識別情報とが比較(照合
)されることになる。照合時間タイマの初期値は、例えば、数分に相当する時間であるが
、これに限られない。
一方、演出制御装置300は、パーツ識別情報と機種識別情報が一致する場合に(B5
005の結果が「Y」)、パーツ510がパーツ510に適合(対応)する正しい機種に
取り付けられているため、エラー報知せずに、照合時間タイマの初期値を設定し(B50
07)、パーツ照合処理を終了する。
以上のパーツ照合処理によって、例えば、機種B用のパーツ510Bが、遊技機10の
機種Aに取り付けられている場合(図109(B))、機種識別情報(例えば「0111
1100」)とパーツ識別情報(例えば「01111101」)が不一致であり、エラー
報知が実行される。エラー報知と共に、パーツ510Bに適合する正しい機種(機種B)
を報知してもよい。一方、例えば、機種A用のパーツ510Aが、遊技機10の機種Aに
取り付けられている場合(図109(A))、機種識別情報(例えば「01111100
」)とパーツ識別情報(例えば「01111100」)が一致して、エラー報知は実行さ
れない。
なお、変形例として、演出制御装置300は、メモリ(例えばプログラムROM321
)内に、図118の参照テーブルを記憶せず、一種類の機種に対応する機種識別情報(第
2識別情報)のみを保持してよい。この場合にも、演出制御装置300は、パーツ510
から読取ったパーツ識別情報と、保持した機種識別情報とを比較して、パーツ識別情報(
第1識別情報)と機種識別情報(第2識別情報)が不一致である場合に、不一致であるこ
とエラーとして報知する。
[第12実施形態の作用・効果]
第12実施形態によると、遊技機10において、遊技(例えば、始動条件の成立に基づ
き識別情報を変動表示させる変動表示ゲーム)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置
100)と、遊技に関連する演出を実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、
を備える。遊技機10は、電気的に読取り可能な第1識別情報(パーツ識別情報)が割り
当てられた着脱可能な部品(パーツ510)を備える。演出制御手段は、遊技機10の機
種に対応する第2識別情報(機種識別情報)を保持し、部品の第1識別情報を読取って第
2識別情報と比較し、第1識別情報(パーツ識別情報)と第2識別情報(機種識別情報)
が不一致である場合に、不一致であることを報知する。
従って、間違った部品(パーツ510)が取り付けられた場合でも適切に報知できる。
このため、遊技場(遊技店)内での部品(パーツ510)の取り付けミスがあった遊技機
10が稼働することを防止できる。
第12実施形態によると、遊技機10において、演出制御手段は、少なくとも遊技機1
0の電源投入の際に、部品(パーツ510)の第1識別情報を読取って第2識別情報と比
較し、第1識別情報と第2識別情報が不一致である場合に、不一致であることを報知する
。従って、間違った部品(パーツ510)が取り付けられた場合でも電源投入の際に報知
できる。このため、遊技場(遊技店)内での部品(パーツ510)の取り付けミスがあっ
た遊技機10が稼働することを早期に確実に防止できる。
第12実施形態によると、遊技機10において、演出制御手段は、遊技機10の電源投
入の際に、遊技制御手段から遊技機10の機種に関する情報を受信し、遊技機10の機種
に対応する第2識別情報(機種識別情報)をテーブル(参照テーブル)から選択し、部品
(パーツ510)の第1識別情報と選択した第2識別情報を比較する。従って、遊技機1
0の様々な機種に対して、間違った部品(パーツ510)が取り付けられた場合にこれを
報知できる。また、間違った部品が取り付けられるべき正しい機種を報知できる。
第12実施形態によると、遊技機10において、部品(パーツ510)において、第1
識別情報(パーツ識別情報)は、所定の電圧にプルアップされた一又は複数の配線によっ
て設定できるため、簡便に第1識別情報を設定できる。
第12実施形態によると、遊技機10において、部品(パーツ510)において、第1
識別情報は、ディップスイッチによって設定できるため、簡便に第1識別情報を設定でき
る。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲
内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれること
が明白である。例えば、複数の実施形態を組合せることも可能である。また、例えば、本
発明を他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもできる。本発明の範囲
は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべ
ての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
12 前面枠(遊技枠)
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
36 第1始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域)
39 特別変動入賞装置
40 センターケース
41 表示装置
42 設定変更装置
44 盤演出装置
44a、44b 内部役物(内側可動部材)
46 盤装飾装置
50 一括表示装置(LED)
51 第1特図変動表示部(特図1表示器)
52 第2特図変動表示部(特図2表示器)
80 ランプ表示装置
93 設定キースイッチ
95a 外部役物(外側可動部材)
102 設定値変更スイッチ
143 確率設定値表示装置
150 ドライバ
152 状態表示装置
153 LEDドライバ
100 遊技制御装置(主基板)
200 払出制御装置
300 演出制御装置(サブ基板)
400 電源装置
510 パーツ
513 識別基板
516 パラレルシリアル変換部
519 配線(電線)
630 保留表示部
640 保留消化領域
640A 始動記憶表示背景
641 演出表示領域
815 I2CI/Oエクスパンダ

Claims (2)

  1. 始動条件の成立に基づき識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを実行可能な遊技制
    御手段を備え、前記変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって
    有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
    前記特別遊技状態において、遊技球が入賞不可能な閉状態から遊技球が入賞可能な開放
    状態に変換可能な変動入賞装置と、
    遊技条件に関する設定値を変更可能な設定変更手段と、を備え、
    前記遊技制御手段は、
    前記変動表示ゲームの停止結果が第1特別結果となる場合に、第1特別遊技状態を発生
    させ、
    前記変動表示ゲームの停止結果が第2特別結果となる場合に、前記第1特別遊技状態よ
    りも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2特別遊技状態を発生させ、
    前記変動表示ゲームの停止結果が前記第2特別結果となる確率を、前記設定値に応じて
    設定することを特徴とする遊技機。
  2. 当該遊技機外に設けられた外部装置に外部情報として所定の信号を出力可能な外部情報
    出力手段を備え、
    前記外部情報表示手段は、前記設定変更手段によって前記設定値を変更可能な設定可変
    状態にされたことに対応して、前記所定の信号の出力を行い、
    前記遊技制御手段は、前記第2特別遊技状態における前記変動入賞装置の開放態様を、
    前記設定値によらず同一に設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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