JP2019088392A - 肺機能検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で、かつ、操作が容易な使い易い肺機能検査装置を提供し、PEF、FEV1、FVC及びFEV1.0%を同時に計測することによって、呼吸器疾患、特にCOPDの早期検測と診断を手軽に実施できるようにすること。【解決手段】空気入口、空気出口、振動手段3及びセンサー2を有する検測器本体1を備え、空気入口から被検者が息を吹き込み検測器本体1の内部に気流が流れると、振動手段3が振動を始め、その振動をセンサー2で検出し、検出した振動データを通信手段9を介して検測端末4に転送し、信号処理装置6で処理して、PEF、FEV1、FVC若しくはVC及びFEV1.0%を計算し、データ出力装置5を用いて被検者に各種のデータを知らせる肺機能検査装置。【選択図】図1

Description

本発明は、肺機能を測定するための装置に関するものであり、具体的には、慢性閉塞性肺疾患や喘息を検出するための肺機能検査装置に関するものである。
近年、世界的に深刻な大気汚染が問題となっている。同時に、喫煙や工場からの煤煙等による各種の汚染物質が多くの人に吸われてしまうことや高齢化の進展等に起因して、呼吸器疾患の発生率が大幅に増加し、例えば、肺がんと喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発生率が高止まりしている。
中国の統計によると、2006年には40歳以上では8%超の人がCOPDにかかっており、しかもその率は増加傾向にある。
また、2006年の都市部及び農村部における疾患死亡要因トップ10のデータによると、呼吸器疾患は都市部で第4位(13.1%)、農村部で第3位(16.4%)となっている。
我が国においては、厚生労働省が2014年に行った調査によると、COPDの総患者数は26万1千人、かかった医療費は1,460億円、死亡者数は年間1万5,756人に達している。
呼吸器官は巨大な生理的予備容量を持っているため、1/20の肺呼吸機能があれば、通常生活を維持できる。そして、痛みもあまり伴わないことから、肺における病理学的変化を常に正確に診断する必要性への認知度が低い。
また、咳、痰、喀血、胸痛、息切れなどの呼吸器疾患は特異性が欠けているため、風邪や気管支炎と診断されることが多い。
そのため、肺炎、結核や肺がんなどの重篤な疾患の診断が遅れたり、呼吸器感染症が繰り返し、肺気腫、肺性心、呼吸不全になったりして手遅れになってしまうことがある。
それゆえ、早期発見と予防は、呼吸器疾患を抑制する最も重要な方法である。
呼吸器疾患、特にCOPDと普通の病気の違いは、COPDが人体に与える損傷は不可逆的な点である。その特質のため、COPDの早期検測と診断は疾患の発症を発見するために非常に重要である。
しかし、呼吸器系計測装置の専門性は高く、専門知識のない人は操作しにくい。また、コストが高いため、一般家庭での使用はほぼ不可能である。さらに、従来の計測装置は非常に重いため持ち運びにくい。
したがって、呼吸器疾患、特にCOPDの早期発見と予防は困難である。
市販のポータブル計測装置は存在するが、それらの装置にはいくつかの問題がある。
例えば、呼吸計測の分野でよく知られたブランドであるビタログラフ社(Vitalogragh)の製品にASMA−1というハンドヘルド呼吸器系計測器がある。
ASMA−1は、効果的に最大呼気流量(PEF:Peak Expiratory Flow)と1秒間に吐き出した空気量(FEV1:Forced Expiratory Volume in 1 second)を計測でき、小型病院と家庭に利便性を提供する一方、努力性肺活量(FVC:Forced Vital Capacity)、咳の最大流量(CPF:Cough Peak Flow)、肺活量(VC:Vital Capacity)及び最大吸気量(MIC:Maximum Inspiratory Capacity)が計測できない。
そして、FVC若しくはVC及びFEV1.0%は肺機能検査の重要なパラメータの1つであり、COPDの診断にとって最も重要である。
ASMA−1が有するいくつかの問題点としては、次の事項が挙げられる。
(1)計測原理として、息を吐くことで羽根を回転させ、ステーターとローターの電気変化を用いて計算しているため、構造は簡単であるが、PEFとFEV1しか計測することができない。
(2)ステーターとローターを使用しているため、人間の呼気ガスの粘性物質、使用環境及び使用年数が、計測精度に影響を与え易い。
(3)ピークフロー値の信頼性が低いため、COPDの診断装置として不十分である。
また、特許文献1(特表平11−505741号公報)には、ピーク呼気流量(PEFR:Peak Expiratory Flow Rate)を正確に測定できるピーク呼気流量監視装置が開示されているが、FVCとFEV1.0%を同時に計測することやCOPDの診断に利用することについては記載されていない。
特表平11−505741号公報
本発明は、上記の問題点を踏まえ、構造が簡単で、かつ、操作が容易な使い易い肺機能検査装置を提供し、PEF、FEV1、FVC及びFEV1.0%を同時に計測することによって、呼吸器疾患、特に喘息の検測とCOPDの早期検測と診断を手軽に実施できるようにすることを目的としてなされたものである。
請求項1に係る発明の肺機能検査装置は、
検測器本体(1)、検測端末(4)及び検測器本体(1)と検測端末(4)を接続する通信手段(9)を備え、
前記検測器本体(1)は、空気入口(31)、空気出口(42)、振動手段(3)及びセンサー(2)を有し、
前記振動手段(3)とセンサー(2)は、空気入口(31)と空気出口(42)の間に位置し、
前記センサー(2)は、前記通信手段(9)を介して前記検測端末(4)に検出した振動データを送信し、
前記検測端末(4)は、信号処理装置(6)、データ出力装置(5)及びデータ入力装置(7)を有し、
前記データ出力装置(5)及びデータ入力装置(7)は、信号処理装置(6)と接続してあることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の肺機能検査装置において、前記振動手段(3)は、一つ若しくは複数のリード又は空気が出入りできる隙間であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の肺機能検査装置において、前記信号処理装置(6)は、音響データ又は振動データを処理し、フローボリューム曲線に換算することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の肺機能検査装置において、前記空気出口(42)は、測定状態報知手段(8)と接続してあることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の肺機能検査装置において、前記センサー(2)は、振動圧力センサー又はオーディオセンサーであることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の肺機能検査装置において、前記空気入口(31)と前記空気出口(42)の間に気流密度調整構造を備えていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の肺機能検査装置において、前記気流密度調整構造は一つ又は複数の凹部若しくは凸部であることを特徴とする。
請求項1又は2に係る発明の肺機能検査装置によれば、構造が簡単で、かつ、操作が容易な使い易い肺機能検査装置を提供することができ、また、PEF、FEV1、FVC及びFEV1.0%を同時に計測することができるので、呼吸器疾患、特にCOPDの早期検測と診断を手軽に実施できる。
請求項3に係る発明の肺機能検査装置によれば、請求項1又は2に係る発明の効果に加え、信号処理装置(6)は、音響データ又は振動データを処理し、フローボリューム曲線に換算するので、PEF、FVC、FEV1及びCPFを容易に算出することができる。
請求項4に係る発明の肺機能検査装置によれば、請求項1〜3のいずれかに係る発明の効果に加え、空気出口(42)を測定状態報知手段(8)と接続することで、ピークフロー値によるキャリブレーションができ、また、努力して呼気する状態をリードの音やボールの浮き状態などによって見える化できるので、検測の成功率を向上させることができる。
また、最大呼吸流量を記録することで、FVCを精度よく算出するためのパラメータ校正や気流密度調整機構の調整に必要な情報を得ることができる。
請求項5に係る発明の肺機能検査装置によれば、請求項1〜4のいずれかに係る発明の効果に加え、センサー(2)に振動圧力センサー又はオーディオセンサーを用いることで、スマホなどの内蔵アンプ機能をそのまま利用でき、アンプ回路を省略できるので、センサー(2)のコストを下げることができ、安価な肺機能検査装置を提供することができる。
請求項6又は7に係る発明の肺機能検査装置によれば、請求項1〜5のいずれかに係る発明の効果に加え、空気入口(31)と前記空気出口(42)の間に気流密度調整構造を備えているので、検測器本体(1) 内の気流抵抗を測定対象の個体差に合わせて調整でき、コンピュータで測定対象に応じてパラメータを修正することなく、高い精度で流量計測を行うことができる。
肺機能検査装置のブロック図。 肺機能を検測する時のフローチャート。 数式1〜4による計算曲線を示すグラフ。 本発明に係る肺機能検査装置のシステム図。 実施例1における検測器本体1の断面図。 実施例2における検測器本体1の断面図。 1枚のリードを利用した場合としなかった場合の比較図。 実施例3における検測器本体1の断面図。 空気出口42に連結するキャリブレーションチューブ。 実施例5における検測器本体1の断面図。 実施例5の肺機能検査装置を使用したテストにおける効果を示す図。 実施例6における検測器本体1の断面図。
図1は肺機能検査装置のブロック図である。
肺機能検査装置を利用するに際して、被検者はまず、検測端末4の中のデータ入力装置7を利用し、検測内容を選択する。
そして、検査説明に応じて、検測器本体1に息を吹き込み、中の振動手段3を振動させる。
すると、センサー2はその振動データを記録し、同時に通信手段9を介して振動データが検測端末4の中の信号処理装置6に送信され、信号処理装置6で処理されてから、データ出力装置5に結果を示す。
なお、振動手段3を振動させる代わりに、気流を隙間よりなる振動手段3に通過させ振動音を発生させるようにしても良い。
また、検測器本体1の空気入口31又は空気出口42には、測定状態報知手段8を設置してある。
なお、測定状態報知手段8は、呼気流量をアナログ的に表示したり記録したりするためのオプション装置であって、最大呼吸流量を直感的に示すことができ、FVCを精度よく算出するためにパラメータを校正する役割や、気流密度調整機構を調整する役割を担っている。
具体的には、キャリブレーションチューブやボリュームリマインダーであって、キャリブレーションチューブについては後述する。
また、ボリュームリマインダーは、呼気の状態が被検者に分かるようにするための装置であり、呼気流量に応じた大きさの音を発したり、チューブ内にあるボールを呼気流量に応じた高さに浮かしたりすることで、呼気流量を被検者にフィードバックして息の吹き込みに努力してもらう役割を担うものである。
図2は肺機能を検測する時のフローチャートである。
ステップ11では、被検者がデータ入力装置7によって検測内容を選択する。
ステップ12では、被検者が検測器本体1に息を吹き込む。
ステップ13では、検測に成功したか否かを判断する。
検測に失敗した場合、ステップ12に戻り、もう一回息を吹き込むことが必要となる。
検測に成功した場合、ステップ14に入り、振動データの比較と処理を行う。
ステップ15では、データ出力装置5により検測結果と比較結果を表示する。
ステップ16では、振動データが保存され、検測が終了する(ステップ17)。
本発明における検測方式では、息を検測器本体1に吹き込み、振動手段3を振動させるか振動音を発生させ、センサー2でその振動を検出し、振動データを記録する。
また、センサー2は通信手段9によって検測端末4と接続され、検測端末4に検出した振動データを転送することができる。
検測端末4には、例えば、スマートフォン、PDA等の汎用端末を用いても良いし、カスタマイズされた端末を用いても良い。
検測端末4では、信号処理装置6で音響データ又は振動データを処理し、フローボリューム曲線に換算する。
その処理では、情報取得包絡線を抽出し、フローボリューム曲線を計算して、PEF、FVC、FEV1及びCPFデータを算出する。
その後、モニターやプリンター等のデータ出力装置5を用いて被検者に各種のデータを知らせる。
検測端末4のキーボード、タッチパネルやマウス等のデータ入力装置7では、検測項目を選択する。
通信手段9としては、WIFI、Bluetooth又は通信ケーブル等を利用できる。
出力された各種のデータを検測器本体1に保存されている標準データと比較すれば、簡易的かつ直感的に被検者の呼吸システムの状況を判断することができるので、データ出力装置5には、その標準データを合わせて表示しても良い。
信号処理装置6では、以下の数式1及び2を用いて包絡線を抽出する。
例えば、δ=0.05として信号時間周波数解析結果を重ね合わせて計算することによって、包絡線を抽出する。
そして、PEFは包絡線の最大値Hmaxで近似するか、最大値に至る積分値とする。
また、フローボリューム曲線y(t)は以下の数式3及び4を用いて計算する。
FEV1とFVCは以下の数式5及び6を用いて計算する。
ただし、αは校正用の比例パラメータである。
また、PEF又はCPFは包絡線の最大値Hmax又は最大値Hmaxまでの積分値を用いて推定する。
図3は数式1〜4による計算曲線を示すグラフであり、図4は本発明に係る肺機能検査装置のシステム図である。
図4に示すとおり、検測器本体1の空気入り口31に息を吹き込み、センサー2と振動手段3を有する計測室から振動データを検測端末4(図4ではスマートフォン)に転送し、振動データの処理を行う。
以下、実施例によって本発明の実施形態を説明する。
実施例1に係る肺機能検査装置は、検測器本体1が図5の断面図に示す構造となっている。
すなわち、振動手段3は検測器本体内の空気入口31と空気出口42の中間に位置しており、センサー2はオーディオセンサーである。
空気入口31から息を吹き込み気流が流れると、振動手段3は振動をはじめるので、その振動音をオーディオセンサーで検出する。
実施例1では振動手段3は1枚のリードであり、単一周波数振動のみが発生するので、環境ノイズなどのノイズを有効に除去することができ、振動データを採取し易い。
オーディオセンサーは通信ケーブルやWIFI等によりスマートフォンと接続する。
スマートフォン内部のデータ処理装置を用いて、PEF、FEV1、FVC及びCPFを計算する。計算方法は上述のとおりである。
また、FEV1.0%はCOPDを評価するための重要なパラメータであるが、FEV1.0%は以下の数式7を用いて計算することができる。
FEV1.0%の数値はスマートフォンの画面上で表示すると同時に、COPDの肺機能レベル指標も表示して、両者を比較できるように被検者に知らせる。
このような装置構成とすれば、既存の製品では測定できなかったFVC、CPF及びFEV1.0%を計算することができるので、COPDをはじめ種々の肺機能検査が可能となる。
実施例1に係る肺機能検査装置は、構造簡単で低コストであり、専門家によるチューニングも必要ない。
さらに、検査結果を直感的に分かりやすい形式で表示できるという特徴を持っているので、一般家庭での使用に適しており、呼吸器疾患の予防に役立つ。
図6は実施例2に係る肺機能検査装置の断面図である。
実施例2でも振動手段3は空気入口31と空気出口42の中間に位置しており、センサー2は振動手段3の下方に設置される振動センサーである。
また、振動手段3の上方に気流密度調整構造51を設置している。この気流密度調整構造51は一つ又は複数の凹凸物から構成される。
なお、図6は気流密度調整構造51が一つの凹凸物の場合を示している。
空気入口31から息を吹き込み気流が流れると、振動手段3は振動をはじめるので、この振動を下方に設置された振動センサーで検出する。
検出した振動データは通信手段9を介して検測端末4に転送され、信号処理装置5で処理され、実施例1と同様にPEF、FEV1、FVC、CPF及びFEV1.0%が計算される。
実施例2では、空気流量の密度変化によって振動手段3が振動するので、実施例1と比較して高い精度で振動データを取得することができる。
本発明は、実施例1及び2のように、1枚のリードを利用することによって、信号検出の精度及び正確度を向上できる。
図7は1枚のリードを利用した場合としなかった場合の比較図である。
図7(a)、(b)はリードを利用しなかった場合の検出信号と処理信号であり、図7(c)、(d)は1枚のリードを利用した場合の検出信号と処理信号である。
図7から1枚のリードを利用した場合の方が信号検出の精度が高いことが分かる。
また、1枚のリードを利用することによって、特定の周波数信号を検出し易い。
図8は実施例3に係る肺機能検査装置の断面図である。
実施例3では、検測器本体1の構造を変更し、吹き込んだ息が通過できる隙間を設けて振動手段3とする。
空気入口31から息を吹き込み気流が流れると、気流が隙間を通過する際に振動音が発生し、その振動音を下方に設置した振動センサーで検出する。
検出した振動データは通信手段9を介して検測端末4に転送され、信号処理装置5で処理され、実施例1と同様にPEF、FEV1、FVC、CPF及びFEV1.0%が計算される。
実施例3では、隙間を振動手段3とし、検測器本体1と振動手段3が一体化されているので、振動手段3が引き起こす検測器本体1の共振が軽減され、実施例1及び2より測定の安定性が高まる。
実施例4は実施例3を変化させたものである。実施例4では、検測器本体1の空気出口42にキャリブレーションチューブ81を取り付ける。その連結方式は図9(a)及び図9(c)に示す。
キャリブレーションチューブ81は、切り口82を持つ空洞構造である。
そのため、被検者が空気入口31から検測器本体1に息を吹き込むと、図9(c)に示すように、検測器本体1の空気出口42から排出される空気は、キャリブレーションチューブ81を通過するか、切り口82を通過して排出される。
キャリブレーションチューブ81は気流の流れを阻害する作用があるため、被検者が息を吹き込む意欲を増すことができる。
図9(b)に示すとおり、キャリブレーションチューブ81は構造を調整したものを複数種類用意しておくことによって、被検者の要求に合わせることができる。
具体的には、その長さ、形、空気流路の断面積を調整することによって、キャリブレーションチューブ81の振動周波数と抵抗を変化させることができる。
実施例5に係る肺機能検査装置は、検測器本体1が図10の断面図に示す構造となっている。
実施例5では、振動手段3が2枚のリードで構成され、各リードは異なる周波数特性を有している。
そして、センサー2は同時に複数の周波数の振動データを検出できるので、信号処理装置6で同様の処理を行い、各種のパラメータを計算できる。
また、各周波数の振動データに基づく計算結果を調整することによって、計算結果の最適化を行い、精度を向上することができる。
図11は、図10に示す「吹くと振動するリード」を2枚平行に取り付けた実施例5の肺機能検査装置を使用したテストにおける効果を示す図である。
図11のうち図11(a)は、肺機能検査装置が検出した呼気の生の信号を示している。
図11(b)は、生の信号(a)に対してFFTを施した結果のグラフであり、異なる周波数特性を有する2枚のリードを使用しているため、リードの周波数応答が顕著に現れていることが分かる。
図11(c)は、二つのリードのそれぞれの中心周波数に対してバンドパスフィルタを適用して抽出した波形、すなわち1050Hz及び1350Hzのところの信号を抽出したものである。
図11(d)は、時間積分及び関数処理を行うことによって求めたフローボリューム曲線である。
そして、得られた検測結果は次のとおりであった。
一枚目のリードのテスト結果:FEV1.0%(40%)=85.7
二枚目のリードのテスト結果:FEV1.0%(40%)=84.5
また、 病院用の専門肺活量測定装置を用いた計測結果は、FEV1.0%(40%)=84.9であって、ほぼ同じ結果が得られ誤差も許容範囲内であった。
被検者は本発明の肺機能検査装置を使用した方が、病院の専門肺活量測定装置を使用するより良い環境において検査を受けることができるので、本発明の肺機能検査装置によれば、より正確なデータを取れるということもできる。
実施例6に係る肺機能検査装置は、検測器本体1が図12の断面図に示す構造となっている。
実施例1、2及び5では、振動手段3が「吹くと振動するリード」で構成されていたが、実施例6では、「吹くと振動するリード」に加え、「吸うと振動するリード」が追加されている。
実施例6によれば、息を吸う場合のMIC(最大吸気量)を算出できることと、VC(肺活量)を吸気と呼気から直接求めることができ、より正確に算出することができる。
実施例1〜6の肺機能検査装置に関する変形例を列記する。
(1)実施例1及び2においては、振動手段3は1枚のリードで構成され、実施例5においては、振動手段3は2枚のリードで構成されていたが、3枚以上のリードで構成されていても良い。
(2)実施例4では空気出口42にキャリブレーションチューブ81を取り付けたが、逆に空気入口31側にキャリブレーションチューブ81を取り付け、キャリブレーションチューブ81から息を吹き込んで、検測器本体1の空気入口31に流入するか、切り口82を通過して排出されるようにしても良い。
本明細書には実施例1〜6を記載したが、本分野の技術者はここに記載されている実施例や変形例以外の類似性のある代替案も、本発明に含まれることを理解すべきである。
例えば、本発明の実施例における特徴の一部は肺の検測領域への応用であるが、本発明の実施例の特徴及び最適化は他の医療診断領域にも応用できる。
また、変形例(1)、(2)も提案したが、本分野の技術者にとって、実施例や変形例をさらに変化させることは簡単である。
そして、本発明が有する特徴の組み合わせも本発明の範囲内であり、本発明は本明細書に記載した実施例や変形例に限定されない。
1 検測器本体 2 センサー 3 振動手段
4 検測端末 5 データ出力装置 6 信号処理装置
7 データ入力装置 8 測定状態報知手段 9 通信手段
31 空気入口 42 空気出口 51 気流密度調整構造
81 キャリブレーションチューブ 82 切り口
COPD 慢性閉塞性肺疾患
CPF 咳の最大流量(Cough Peak Flow)
FEV1 1秒間に吐き出した空気量(Forced Expiratory Volume in 1 second)
FEV1.0% FEV1/FVC×100%
FVC 努力性肺活量(Forced Vital Capacity)
PEF 最大呼気流量(Peak Expiratory Flow)
MIC 最大吸気量(Maximum Inspiratory Capacity)
VC 肺活量(Vital Capacity)

Claims (7)

  1. 検測器本体(1)、検測端末(4)及び検測器本体(1)と検測端末(4)を接続する通信手段(9)を備え、
    前記検測器本体(1)は、空気入口(31)、空気出口(42)、振動手段(3)及びセンサー(2)を有し、
    前記振動手段(3)とセンサー(2)は、空気入口(31)と空気出口(42)の間に位置し、
    前記センサー(2)は、前記通信手段(9)を介して前記検測端末(4)に検出した振動データを送信し、
    前記検測端末(4)は、信号処理装置(6)、データ出力装置(5)及びデータ入力装置(7)を有し、
    前記データ出力装置(5)及びデータ入力装置(7)は、信号処理装置(6)と接続してある
    ことを特徴とする肺機能検査装置。
  2. 前記振動手段(3)は、一つ若しくは複数のリード又は空気が出入りできる隙間である
    ことを特徴とする請求項1に記載の肺機能検査装置。
  3. 前記信号処理装置(6)は、音響データ又は振動データを処理し、フローボリューム曲線に換算することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の肺機能検査装置。
  4. 前記空気出口(42)は、測定状態報知手段(8)と接続してある
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の肺機能検査装置。
  5. 前記センサー(2)は、振動圧力センサー又はオーディオセンサーである
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の肺機能検査装置。
  6. 前記空気入口(31)と前記空気出口(42)の間に気流密度調整構造を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の肺機能検査装置。
  7. 前記気流密度調整構造は一つ又は複数の凹部若しくは凸部である
    ことを特徴とする請求項6に記載の肺機能検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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