JP2019082462A - Ocrテスター - Google Patents
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Abstract
【課題】小型かつ軽量で運搬が容易なOCRテスターを提供する。【解決手段】OCRテスター1A、1Bに、過電流継電器102に試験電流を供給する試験電流源3と、遮断器104を動作させる直流電流源と、試験電流源3からの試験電流の供給を受けて過電流継電器102が動作した瞬間を検出する動作検出回路5と、動作検出回路5の出力信号に応じて、過電流継電器102に供給する電流源を、試験電流源3から直流電流源4に瞬時に切り替える半導体リレー(電流切替回路)8と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、受変電設備の定期点検作業に用いるOCRテスターに関する。
受変電設備の主回路に接続された過電流継電器(OCR:Overcurrent Relay)は、電気事業法に基づき、自家用電気施設に対し事業者が作成した保安規程により定める保安点検の1つとして、1年に1回動作特性試験を実施するよう求められている。この試験は、遮断器の連動特性試験を併せて行うことが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。これらの試験は、過電流継電器の動作特性試験と遮断器の連動特性試験とを併せて実施可能なテスターを用いて行われる。本明細書においては、このテスターを「OCRテスター」という。
以下、図21を用いて、従来知られているOCRテスターの構成及びこれを用いた過電流継電器及び遮断器の試験方法について説明する。図21は、受変電設備の主回路に備えられている過電流継電器及び遮断器に、従来知られているOCRテスターを接続した状態を示す図である。
図21に示すように、受変電設備の主回路を構成する受配電線100には、変流器101と、変流器101に接続された過電流継電器102と、変流器101と過電流継電器102とを接続する回路に設けられたテスト端子103と、が備えられている。また、受配電線100には、遮断器104と、遮断器104の遮断動作を検出して検出信号を出力する遮断検出部105と、が備えられている。過電流継電器102の出力端子には、遮断器104に備えられた図示しない電磁プランジャーの駆動コイル(以下、このコイルを「トリップコイル」という。)106が接続されている。
従来例に係るOCRテスター200は、AC100V電源により駆動されるもので、単巻変圧器であるスライダック201と、出力電流の保護と調整を容易にするための限流抵抗器202と、遮断検出部105の出力信号を取り込み、過電流継電器102及び遮断器104の動作時間を計測するカウンター203と、を備えて構成されている。なお、受変電設備の保安点検は、作業の安全を確保するため、停電作業とすることが原則である。このため、従来例に係るOCRテスター200を用いて動作特性試験を実施するためには、図21に示すように、OCRテスター200にAC100V電源を供給する発電機300が必要となる。
従来例に係るOCRテスター200は、スライダック201に備えられた図示しない調整つまみや、限流抵抗器202に備えられた図示しない選択つまみを操作することにより、AC100V電源から保安規程で定められた試験電流を生成し、電流出力端子から出力する。電流出力端子から出力された試験電流は、変流器101と切り分けられたテスト端子103を介して過電流継電器102の入力端子に印加される。
これにより、過電流継電器102にセットされた時限で過電流継電器102が作動し、試験電流が瞬時にトリップコイル106に転流して、遮断器104が動作する。遮断検出部105は、遮断器104の遮断動作を検出し、検出信号をOCRテスター200に出力する。OCRテスター200は、遮断検出部105の検出信号を受けて過電流継電器102への試験電流の出力を遮断すると共に、試験電流の出力時から遮断時までの経過時間、即ち、過電流継電器102及び遮断器104の動作時間をカウンター203で計測する。そして、過電流継電器102及び遮断器104の動作電流及び動作時間が過電流継電器メーカー及び遮断器メーカーが指定する範囲内にあるときには、過電流継電器102及び遮断器104は正常であると判定する。
なお、遮断検出部105としては、遮断器104に備えられ、遮断器104の主接点に連動して動作する補助接点の動作を機械的に検出するものや、遮断器104の近傍に付設され、遮断器104が動作したときの動作音を検出する音感センサー等を用いることができる。
ところで、過電流継電器102に印加する試験電流の電流値は、過電流継電器102に設定される瞬時整定値及び限時整定値を考慮した場合、最低でも40Aが必要となる。また、遮断器104を確実に動作させるためには、通常、トリップコイル106に3A以上の電流を流すことが要求されているが、トリップコイル106の巻き線インピーダンスを考慮すると、最低でも40V以上の交流電圧を必要とするため、OCRテスター200の供給電力は、最低でも1600VAは必要となる。
従って、従来例に係るOCRテスター200は、内蔵されるスライダック201及び限流抵抗器202が必然的に大型化し、全体が大重量のものとなる。また、従来例に係るOCRテスター200を用いて、過電流継電器102の動作特性試験及び遮断器104の連動特性試験を実施するためには、上記のように1600VA以上の電力を出力可能な大型の発電機300が必要となるので、試験を実施するための機材の運搬が更に大掛かりなものとなる。そのため、従来例に係るOCRテスター200を用いた場合には、試験を実施する作業員の肉体的負担が大きく、作業効率を上げることも困難である。
また、上記のように受変電設備の保安点検は停電作業とすることが原則であるが、最近の自家用受変電設備を持つ事業者の中には、コンピュータネットワーク等により年間を通して無停電で操業する事業者も出てきており、このようなケースでは停電作業を行えないことから、保安規程による保安点検の試験範囲が狭められるようになっている。例えば、過電流継電器102の中には、電流トリップ型過電流継電器のように受電状態では遮断器104との連動を切り分けて試験できないものがある。そのため、電流トリップ型過電流継電器を備えた受変電設備においては、長期間に亘って放置状態となっているケースも見られる。
一方、周囲が住宅密集地になっている事業所では、特に夜間に保安点検作業を行う場合に遮断器104の動作音が騒音公害になりかねないため、仮に停電作業ができたとしても、遮断器104の連動特性試験を取りやめるように作業者に指示を出す事業者も多くみられるようになってきた。
従来のOCRテスター200を用いて遮断器104の連動特性試験を行わないようにするためには、過電流継電器102のバック端子を外し、過電流継電器102の動作に遮断器104が連動しないようにする必要がある。しかしながら、このような作業は、作業者が受変電設備の中に潜り込まなくては行えないので、受電状態にある受変電設備おいては実際上実施することができない。また、停電作業が行える受変電設備においても、このような作業を行うことは、遮断器104の切り離し及び復旧作業に多大の労力を要するだけでなく、遮断器104の復旧作業を失念する可能性もあることから、保安管理上望ましくない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、小型かつ軽量で運搬が容易なOCRテスターを提供すること、及び、小型かつ軽量にして、過電流継電器からの遮断器の切り離し作業を行うことなく過電流継電器の動作特性試験を遮断器の連動特性試験と切り離して実施可能なOCRテスターを提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の一態様は、受変電設備の主回路に接続された過電流継電器の動作特性試験と、前記過電流継電器の動作に連動して作動する遮断器の連動特性試験と、を行うOCRテスターにおいて、前記過電流継電器に試験電流を供給する試験電流源と、前記遮断器を動作させる直流電流源と、前記試験電流源からの前記試験電流の供給を受けて前記過電流継電器が動作した瞬間を検出する動作検出回路と、前記動作検出回路の出力信号に応じて、前記過電流継電器に供給する電流源を、前記試験電流源から前記直流電流源に瞬時に切り替える電流切替回路と、を備えたことを特徴とする。
また、前記課題を解決するため、本発明の他の態様は、受変電設備の主回路に接続された過電流継電器の動作特性試験と、前記過電流継電器の動作に連動して作動する遮断器の連動特性試験と、を行うOCRテスターにおいて、前記過電流継電器に試験電流を供給する試験電流源と、前記遮断器を動作させる直流電流源と、前記試験電流源からの前記試験電流の供給を受けて前記過電流継電器が動作した瞬間を検出する動作検出回路と、前記動作検出回路の出力信号に応じて、前記過電流継電器に供給する電流源を、前記試験電流源から前記直流電流源に瞬時に切り替える電流切替回路と、前記過電流継電器及び前記遮断器の試験モードを、前記過電流継電器の動作特性試験及び前記遮断器の連動特性試験の双方について行う第1モード、又は前記過電流継電器の動作特性試験のみを行い、前記遮断器の連動特性試験については行わない第2モードに切り替えるモード切替スイッチと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、OCRテスターを従来製品に比べて小型・軽量に製造できると共に、バッテリー等の小型の電源の使用が可能となる。また、本発明によれば、過電流継電器の動作特性試験と遮断器の連動特性試験とを切り分けて実施することができる。よって、本発明によれば、現場への機材の運搬を容易化できて、作業員の肉体的負担を軽減できることから、過電流継電器の動作特性試験及び遮断器の連動特性試験の効率的な実施が可能になると共に、受電状態での過電流継電器の動作特性試験の実施が可能となり、遮断器の動作に伴う騒音問題も解消できる。上述した以外の課題、構成及び効果については、以下に記載する実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明に係るOCRテスターの構成を、実施形態毎に図を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態に係るOCRテスター1Aは、電源としてバッテリー2を備えており、図21に示した従来技術とは異なり、発電機を必要としない構成になっている。バッテリー2としては、小型、軽量かつ大容量が要求されることから、リチウムポリマーバッテリー又はリチウムフェライトバッテリー等が好適に用いられるが、これに限定されるものではない。また、バッテリー2は、単体で用いることもできるし、複数個のバッテリーが直列又は並列に接続された電池パックを用いることもできる。バッテリー容量は、理論的には30V3000mAh程度であれば良いが、実用的には30V6000mAh以上であることが望ましい。さらに、バッテリー2は、OCRテスター1Aの筐体内に内蔵することもできるし、OCRテスター1Aに外付けすることもできる。
図1に示すように、第1実施形態に係るOCRテスター1Aは、電源としてバッテリー2を備えており、図21に示した従来技術とは異なり、発電機を必要としない構成になっている。バッテリー2としては、小型、軽量かつ大容量が要求されることから、リチウムポリマーバッテリー又はリチウムフェライトバッテリー等が好適に用いられるが、これに限定されるものではない。また、バッテリー2は、単体で用いることもできるし、複数個のバッテリーが直列又は並列に接続された電池パックを用いることもできる。バッテリー容量は、理論的には30V3000mAh程度であれば良いが、実用的には30V6000mAh以上であることが望ましい。さらに、バッテリー2は、OCRテスター1Aの筐体内に内蔵することもできるし、OCRテスター1Aに外付けすることもできる。
図1において、3は過電流継電器102の試験電流を発生する試験電流源、4は遮断器104の動作電流を発生する直流電流源、5は過電流継電器102が動作した瞬間を検出する動作検出回路、6は作業者によりオン操作又はオフ操作されるリレー、7は過電流継電器102への出力電流を検出する変流器、8は動作検出回路5の検出信号に応じて、過電流継電器102に供給される電流を、試験電流源3から直流電流源4に瞬時に切り替える半導体リレー、9は変流器7から出力される電流信号を演算して電流計10に表示する演算回路、11は過電流継電器102の起動及び停止等に関する制御並びに過電流継電器102及び遮断器104の動作時間の計測を行う制御回路、12は過電流継電器102及び遮断器104の動作時間を表示するカウンター回路を示している。なお、本明細書において「瞬時」とは、1〜数μS(マイクロ秒)程度の時間をいう。
試験電流源3は、図1に示すように、発振回路21と、可変抵抗器22を介して発振回路21に接続されたデジタルオーディオアンプ23と、デジタルオーディオアンプ23の出力を保護すると共に、デジタルオーディオアンプ23の出力電流の制御性を上げるための限流抵抗器24と、から構成されている。
発振回路21は、OCRテスター1Aから出力される交流の周波数を、過電流継電器102が保護する受変電設備の電気仕様に合わせるためのものであって、関東地区以北では50Hzの正弦波を出力するものが用いられ、関西地区以西では60Hzの正弦波を出力するものが用いられる。なお、発振回路21は、日本全国で同一のOCRテスター1Aを使用できるようにするため、出力周波数を切替可能に構成されたものを用いることもできる。発振回路21は、正弦波電圧を発生させる基準発振回路であり、回路方式については、特に限定されない。
可変抵抗器22は、OCRテスター1Aの出力電流を設定するもので、発振回路21の出力を電圧調整してデジタルオーディオアンプ23に供給する。可変抵抗器22は、作業者によって操作される。
デジタルオーディオアンプ23は、図2に示すように、A/D変換回路31と、ドライバー回路32と、電界効果トランジスタ(FET)を備えたパワーアンプ回路(FET PA回路)33と、ノイズ除去用のLCフィルター回路34と、から構成されている。FET PA回路33は、最低40Aの交流電流を出力するため、高速スイッチング特性と、60A以上のドレン電流容量とを持つFETを出力素子として備えている。このように、デジタルオーディオアンプ23は、FETを出力素子として備えているので、バッテリー2の容量を有効活用することができる。即ち、デジタルオーディオアンプ23は、過電流継電器102を動作させるためにのみ利用するものであり、過電流継電器102を含めた回路インピーダンスから見て、その出力電圧はほとんど限流抵抗器24に依存する。従って、デジタルオーディオアンプ23の出力電圧は、限流抵抗器24の抵抗値の選択にもよるが、15V程度あれば良く、バッテリー2の容量を有効活用することができる。
限流抵抗器24は、過電流継電器102が接続されている回路の合成インピーダンスが0.1Ω〜0.2Ωと短絡状態に近いことから、デジタルオーディオアンプ23の出力保護と出力電流の制御性を良くするために、整定電流範囲毎の限流を目的として挿入される。一般的には、試験電流値を0〜5A、0〜10A、0〜25A、0〜50Aの4段階に切り替えるため、4個の抵抗器をロータリースイッチ等により切り替えている。
直流電流源4は、図1に示すように、遮断器104に内蔵されたトリップコイル106を励磁するためのもので、DC/DCコンバーター41と、DC/DCコンバーター41により生成された直流電圧を蓄電するコンデンサー42と、コンデンサー402を放電させる時間だけDC/DCコンバーター41を切り離すリレー回路43と、から構成されている。コンデンサー42には、遮断器104を動作させるに必要な40V以上の直流電圧が蓄電される。リレー回路43は、過電流継電器102が動作したタイミングで、動作検出回路5の出力信号により導通状態から遮断状態に切り換えられる。
動作検出回路5には、過電流継電器102が動作したときの電流値の低下を検出するものと、電圧値の上昇を検出するものとがある。以下、本発明のOCRテスター1Aに適用可能な各種の動作検出回路5について説明する。
[第1実施形態に係る動作検出回路5A]
図3に、本発明の第1実施形態に係る動作検出回路5Aを示す。本例の動作検出回路5Aは、過電流継電器102が動作したときの電流値の低下を検出するものであり、変流器7で検出した電流値を電圧変換し、増幅回路51で所定電圧まで増幅した後、第1の整流回路52で脈流化して、比較器53のマイナス(−)端子に入力している。一方、デジタルオーディオアンプ23を構成するFET PA回路33の出力端子に出力される交流電圧を第2の整流回路54で脈流化し、フォトカップラー55及び位相補償回路56を介して比較器53のプラス(+)端子に入力している。フォトカップラー55を備えることにより、その入出力回路が絶縁されるので、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との混触が避けられる。また、位相補償回路56を備えることにより、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との位相ずれが補償されるので、本例の動作検出回路5Aを例えば誘導円盤型の過電流継電器の動作特性試験に適用した場合にも、動作検出回路5Aの誤動作を防止できる。これについては、後により詳細に説明する。
図3に、本発明の第1実施形態に係る動作検出回路5Aを示す。本例の動作検出回路5Aは、過電流継電器102が動作したときの電流値の低下を検出するものであり、変流器7で検出した電流値を電圧変換し、増幅回路51で所定電圧まで増幅した後、第1の整流回路52で脈流化して、比較器53のマイナス(−)端子に入力している。一方、デジタルオーディオアンプ23を構成するFET PA回路33の出力端子に出力される交流電圧を第2の整流回路54で脈流化し、フォトカップラー55及び位相補償回路56を介して比較器53のプラス(+)端子に入力している。フォトカップラー55を備えることにより、その入出力回路が絶縁されるので、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との混触が避けられる。また、位相補償回路56を備えることにより、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との位相ずれが補償されるので、本例の動作検出回路5Aを例えば誘導円盤型の過電流継電器の動作特性試験に適用した場合にも、動作検出回路5Aの誤動作を防止できる。これについては、後により詳細に説明する。
比較器53のプラス端子の入力電圧値は、マイナス端子の入力電圧値よりも低く、過電流継電器102の試験に必要とされる全領域において誤動作が生じないレベルに設定しておく。これにより、通常の状態では、プラス端子の入力電圧とマイナス端子の入力電圧の位相が同相であり、かつプラス端子の入力電圧がマイナス端子の入力電圧よりも低いために、比較器53の出力端子には電圧が出力されない。またこの関係は、電源が同一であるため、可変抵抗器22を操作しても変わらない。
これに対して、過電流継電器102が動作した瞬間においては、変流器7の出力電圧値が検出電流値の減少に伴って低下する。一方、比較器53のプラス端子に接続されたFET PA回路33の出力電圧は、FET PA回路33の僅かな電圧降下による僅かな電圧上昇のみで安定化されているため、比較器53のプラス端子における電圧変化はほとんど無い。このため、過電流継電器102が動作した瞬間においては、比較器53のマイナス端子の入力電圧値がプラス端子の入力電圧値よりも低下することになり、比較器53の出力端子には、動作検出回路5Aの電源電圧に近い電圧が瞬時に出力される。
本例の動作検出回路5Aは、比較器53の出力信号を安定的に短時間持続させるため、比較器53の出力信号を信号一時保持回路57に入力し、半導体リレー8の制御信号として出力する。第1の整流回路52としては、増幅回路51の出力電圧が低いため、IC演算素子等による絶対値回路を利用する。これに対して、第2の整流回路54としては、ダイオードブリッジからなるものを利用できる。また、信号一時保持回路57としては、単安定マルチバイブレーターを利用できる。
上記のように、本例の動作検出回路5Aは、比較器53のマイナス端子及びプラス端子に第1及び第2の整流回路(絶対値回路)52、54で脈流化された脈流をそれぞれ入力する構成になっているので、過電流継電器102が動作した瞬間における試験電流値の低下を瞬時に検出することができる。
以下、本例の動作検出回路5Aの作用効果を、図4に示す第1比較例に係る動作検出回路5Bと比較して説明する。第1比較例に係る動作検出回路5Bは、変流器7で検出した電流値を電圧変換した後、この交流電圧を増幅回路61で所定電圧まで増幅し、整流回路62で入力電圧をさらに直流変換して、ピークホールド回路63に入力している。そして、比較器64のプラス端子及びマイナス端子に、変流器7の出力電圧値とピークホールド回路63に保持された電圧値とをそれぞれ入力している。
これにより、第1比較例に係る動作検出回路5Bは、過電流継電器102に流入する電流値が限流した場合に、比較器64の出力端に動作検出回路5Bの電源電圧に近い電圧信号が出力される。この信号を安定的に短時間持続させるため、比較器64の出力信号を信号一時保持回路65に入力し、半導体リレー8の制御信号として出力する。整流回路62としては、変流器7の出力電圧が低いため、IC等を利用した絶対値回路を利用する。また、変流器7の出力電圧を数Vに増幅し、ダイオードブリッジで直流に変換することもできる。さらに、信号一時保持回路65としては、単安定マルチバイブレーターを利用できる。
過電流継電器102が動作すると、過電流継電器102に流入する電流値は、減少する方向に変化する。従って、この電流値の低下を比較器64で検出できれば、過電流継電器102の動作タイミングを検出できる。しかしながら、第1比較例に係る動作検出回路5Bは、変流器7から出力される交流電圧を整流回路62で一旦脈流に変換した後、コンデンサー等で構成される積分回路を通してさらに直流変換し、ピークホールド回路63に入力することになるので、完全な直流電圧を得るためには、50Hz用のOCRテスター1Aの場合で10mS以上の時間が必要となる。このため、第1比較例に係る動作検出回路5Bによっては、過電流継電器102の動作に伴って過電流継電器102に流入する電流値が10mS以下の時間内で変化した場合、その変化が積分回路で吸収されてしまい、過電流継電器102の動作を検出することができない。
これに対して、本発明の第1実施形態に係る動作検出回路5Aは、脈流電流の変化を直接利用して過電流継電器102の動作を検出するので、積分時間を無くすることができ、かつ脈流の0V付近のタイミングを除くほぼフルタイミングで、過電流継電器102の瞬時動作の検出が可能となる。
即ち、本発明の第1実施形態に係る動作検出回路5Aは、比較器53のマイナス端子に図5(a)に示す脈流電圧A(ピーク値はVA)が入力され、比較器53のプラス端子に図5(b)に示す脈流電圧B(ピーク値はVB)が入力される。図5(a)、(b)から明らかなように、脈流電圧A、Bは、VA>VBに調整されている。
図6(a)は、図5(a)、(b)に示した脈流電圧A、Bの波形を1サイクル分だけ重ね合わせた図である。過電流継電器102が動作すると、トリップコイル106のみが負荷となるため、インピーダンスが上昇してOCRテスター1Aより出力される電流が減少し、図6(b)に示すように、比較器53のプラス端子に印加した脈流電圧の電圧値よりも比較器53のマイナス端子に印加した脈流電圧の電圧値の方が低下する。図6(b)に示すように、この関係は過電流継電器102がどのタイミングで動作しても変わらないため、比較器53は過電流継電器102の動作タイミングに関わらず、検出信号を安定して出力できる。
なお、0V付近では、比較器53の信号検出外となる。しかしながら、そもそも過電流継電器102が動作する条件は、過電流が発生した時点であり、これは交流電流のピーク点前後である。従って、0V付近で過電流継電器102が動作することは考えられないので、0V付近で比較器53の信号検出外となっても、実用上何ら問題を生じることはない。従って、図3に示した第1実施形態に係る動作検出回路5Aを備えることにより、過電流継電器102が動作した瞬間の電流の変化を、どのタイミングにおいても瞬時にかつ安定に検出できる。
また、過電流継電器102がインダクタンスを持っている場合等においては、図7に示すように、比較器53のプラス端子に入力される基準電圧Bの位相に対して、比較器53のマイナス端子に入力されるOCRテスター1Aの検出電圧(脈流電圧)Aの位相に遅れを生じる。この場合には、過電流継電器102の動作とは関係なく、基準電圧(脈流電圧)Bの電圧値よりも検出電圧Aの電圧値の方が低くなる範囲において、比較器53は検出信号を出力してしまい、OCRテスター1Aとしての機能を発揮できない。この場合には、比較器53のプラス端子に印加する基準電圧Bの位相を、OCRテスター1Aの検出電圧Aの位相に合わせて遅延させ、マイナス端子側の脈流と同期させることにより、問題を解決できる。
また、他の方法としては、図8(a)に示すように、比較器53のプラス端子にマイナスの直流バイアス電圧Vbiasを僅かに加えて、脈流の0V入力点を比較器53の動作範囲外に下げるか、図8(b)に示すように、比較器53のマイナス端子にプラスの直流バイアス電圧Vbiasを僅かに加えて0Vの電位を上げることによっても、問題を解決できる。
第1実施形態に係る動作検出回路5Aに位相補償回路56を備える理由は、例えば誘導円盤型の過電流継電器を使用している受変電設備に対応するためである。即ち、古い受変電設備の中には、誘導円盤型の過電流継電器を使用しているものがある。誘導円盤型の過電流継電器は、回路構成上、その負荷インピーダンスが誘導リアクタンスを含むため、出力電流が印加される電圧に対して遅れ位相の電流となる。比較器53のプラス端子側に位相補償回路56を備えると、この遅れ位相を補償できるので、誘導円盤型の過電流継電器を使用している受変電設備についても、本発明に係るOCRテスター1Aを用いて過電流継電器の動作特性試験を安定的に行うことができる。
[第2実施形態に係る動作検出回路5C]
次に、図9を用いて本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cを説明する。本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cは、過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値の上昇を検出するものであり、OCRテスター1Aの出力電圧を第3の整流回路71で整流し、フォトカップラー72を介して比較器73のプラス端子に入力している。一方、デジタルオーディオアンプ23を構成するFET PA回路33から出力される交流電圧を第4の整流回路74で脈流に変換し、別のフォトカップラー75及び位相補償回路76を介して比較器73のマイナス端子に入力している。
次に、図9を用いて本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cを説明する。本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cは、過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値の上昇を検出するものであり、OCRテスター1Aの出力電圧を第3の整流回路71で整流し、フォトカップラー72を介して比較器73のプラス端子に入力している。一方、デジタルオーディオアンプ23を構成するFET PA回路33から出力される交流電圧を第4の整流回路74で脈流に変換し、別のフォトカップラー75及び位相補償回路76を介して比較器73のマイナス端子に入力している。
比較器73のマイナス端子の入力電圧値は、プラス端子の入力電圧値よりも高く、過電流継電器の試験に必要とされる全領域において誤動作しないレベルに設定しておく。これにより、通常の状態では、プラス端子の入力電圧とマイナス端子の入力電圧の位相が同相であり、かつマイナス端子の入力電圧がプラス端子の入力電圧よりも高いために、比較器73の出力端子には電圧が出力されない。またこの関係は、電源が同一であるため、可変抵抗器22を操作しても変わらない。
しかし、過電流継電器102が動作した瞬間においては、OCRテスター1Aの出力電圧が瞬時にFET PA回路33の出力電圧近くまで上昇するため、比較器73のプラス端子への入力電圧は上昇する。これに対して、比較器73のマイナス端子への入力電圧は、回路構成上プラス端子への入力電圧と同相で、電圧値が安定している。このため、過電流継電器102が動作した瞬間においては、比較器73のプラス端子の入力電圧値がマイナス端子の入力電圧値よりも上昇することになり、比較器73の出力端子には動作検出回路5Cの電源電圧に近い電圧が瞬時に出力される。
第2実施形態に係る動作検出回路5Cにおいても、比較器73の出力信号を安定的に短時間持続させるため、比較器73の出力信号を信号一時保持回路77に入力し、半導体リレー8の制御信号として出力する。第3及び第4の整流回路71、74としては、ダイオードブリッジからなるものを利用できる。また、信号一時保持回路77としては、単安定マルチバイブレーターを利用できる。
フォトカップラー72、75及び位相補償回路76の機能は、第1実施形態に係る動作検出回路5Aに備えられたフォトカップラー55及び位相補償回路56と同じである。
第2実施形態に係る動作検出回路5Cも、比較器73のマイナス端子及びプラス端子に第3及び第4の整流回路71、74で脈流化された脈流をそれぞれ入力する構成になっているので、過電流継電器102が動作した瞬間における試験電流の電圧値の上昇を瞬時に検出することができる。
以下、第2実施形態に係る動作検出回路5Cの作用効果を、図10に示す第2比較例に係る動作検出回路5Dと比較して説明する。第2比較例に係る動作検出回路5Dは、過電流継電器102が動作したときの電圧値の上昇を検出するものであり、OCRテスター1Aの出力電圧を、整流回路81で整流して比較器82のプラス端子に入力し、比較器82のマイナス端子に入力された動作電圧設定回路83の設定電圧と比較している。これにより、過電流継電器102に流入する電流値が限流した場合に、比較器82の出力端に動作検出回路5Dの電源電圧に近い電圧信号が出力される。比較器82の出力信号は、信号一時保持回路84に入力され、半導体リレー8の制御信号として出力される。整流回路81としては、ダイオードブリッジからなるものを利用できる。また、信号一時保持回路84としては、単安定マルチバイブレーターを利用できる。
過電流継電器102が動作すると、その瞬間、過電流継電器102の電圧値は、ほぼOCRテスター1Aの出力端の印加電圧まで上昇する。従って、この電圧値の変化を比較器82で検出できれば、過電流継電器102の動作タイミングを検出できる。しかしながら、第2比較例に係る動作検出回路5Dは、交流電圧のピーク値を比較器82で比較する構成であるので、比較器82のマイナス端子に加える直流バイアス電圧Vbiasの値にもよるが、脈流の場合、一定周期毎(50Hzの脈流では10mS毎)に電圧が0Vまで変化することから、過電流継電器102の動作タイミングによっては、検出時間が数mS遅れることもあり、動作が不安定となりやすい。また、過電流継電器102のインピーダンスがリアクトル等により大きい場合、試験電流を流している段階でOCRテスター1Aの出力電圧がすでに上昇するため、試験電流値が大きいほど、検出する電圧変化のダイナミックレンジが狭まり、比較器82のマイナス端子に印加する直流バイアス電圧Vbiasの設定がよりクリチカルとなり、測定器としては実用化が難しい。
これに対して、本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cは、脈流電流の変化を直接利用して過電流継電器102の動作を検出するので、脈流の0V付近のタイミングを除くほぼフルタイミングで過電流継電器102の瞬時動作を安定に検出できると共に、試験電流値の大小に拘りなく、検出する電圧変化のダイナミックレンジを確保できる。
[第3実施形態に係る動作検出回路5E]
次に、図11を用いて本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eを説明する。本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eは、先に説明した第1実施形態に係る動作検出回路5Aが、デジタルオーディオアンプ23を構成するFET PA回路33の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成であるのに対して、動作検出回路5Eを構成する整流回路の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成になっている。
次に、図11を用いて本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eを説明する。本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eは、先に説明した第1実施形態に係る動作検出回路5Aが、デジタルオーディオアンプ23を構成するFET PA回路33の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成であるのに対して、動作検出回路5Eを構成する整流回路の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成になっている。
即ち、本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eは、変流器7で検出した電流値を電圧変換し、増幅回路51で所定電圧まで増幅した後、第1の整流回路52で脈流化して、比較器53のマイナス端子に入力している。また、第1の整流回路52の出力電圧を基準電圧発生回路90に入力して比較器53の基準電圧を生成し、生成された基準電圧を比較器53のプラス端子に入力している。
基準電圧発生回路90は、第1の整流回路52の出力電圧V1に同期する同期信号V2を発生する飽和アンプ91と、同期信号V2から基準周波数(本例の場合は50Hz)の矩形波V3を発生するタイマー回路92と、矩形波V3を整形して正弦波V4を生成する50Hzバンドパスフィルター93と、正弦波V4を脈流化して脈流電圧V5を出力する整流回路(絶対値回路)94と、基準電圧設定用の可変抵抗器95と、をもって構成されている。基準電圧設定用の可変抵抗器95としては、OCRテスター1Aの出力電流を設定する可変抵抗器22(図1参照)の操作に連動して操作されるものが用いられる。その他の部分については、第1実施形態に係る動作検出回路5Aと同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
以下、第3実施形態に係る動作検出回路5Eの動作を、図13〜図18に基づいて説明する。なお、図13〜図18の縦軸は電圧値であり、横軸は時間である。図14に示すように、飽和アンプ91の出力端からは、第1の整流回路52の出力電圧V1に同期する同期信号V2が出力される。図15に示すように、タイマー回路92の出力端からは、50Hzの矩形波V3が出力される。図16に示すように、50Hzバンドパスフィルター93の出力端には、矩形波V3を整形して得られる正弦波V4が出力される。図17に示すように、整流回路(絶対値回路)94の出力端からは、正弦波V4を脈流化することにより得られる脈流電圧V5が出力される。整流回路(絶対値回路)94から出力される脈流電圧V5は、可変抵抗器95によって電圧値が調整されて基準電圧V6となり、比較器53のプラス端子に入力される。
図13に示すように、基準電圧V6の電圧値は、第1の整流回路52の出力電圧V1よりも低い値に設定される。従って、先に図6(a)、(b)を用いて説明したように、過電流継電器102が動作してOCRテスター1Aより出力される電流が減少したとき、比較器53のプラス端子に印加した脈流電圧V5の電圧値よりも比較器53のマイナス端子に印加した脈流電圧(第1の整流回路52の出力電圧)V1の電圧値の方が低下する。これにより、図18に示すように、比較器53の出力端には検出信号V7が出力される。
上記のように、第3実施形態に係る動作検出回路5Eは、第1の整流回路52の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成するので、比較器53のマイナス端子に入力される第1の整流回路52の出力電圧V1と基準電圧発生回路90から出力される基準電圧V6とを常に同期させることができる。また、基準電圧設定用の可変抵抗器95としてOCRテスター1Aの出力電流を設定する可変抵抗器22の操作に連動して操作されるものを用いるので、基準電圧値の設定を自動的に行うことができる。よって、基準電圧値の設定を容易化でき、OCRテスター1Aの操作性を高めることができる。
なお、第3実施形態に係る動作検出回路5Eについても、比較器53のマイナス端子に入力される第1の整流回路52の出力電圧V1にプラス又はマイナスの直流バイアス電圧Vbias(図8参照)を加えるバイアス調整回路を備えることもできる。
[第4実施形態に係る動作検出回路5F]
次に、図12を用いて本発明の第4実施形態に係る動作検出回路5Fを説明する。本発明の第4実施形態に係る動作検出回路5Fは、本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cと同様に、過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値の上昇を検出するものであり、第3の整流回路71の出力電圧から基準電圧生成回路90を用いて比較器73の基準電圧を生成する構成になっている。
次に、図12を用いて本発明の第4実施形態に係る動作検出回路5Fを説明する。本発明の第4実施形態に係る動作検出回路5Fは、本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cと同様に、過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値の上昇を検出するものであり、第3の整流回路71の出力電圧から基準電圧生成回路90を用いて比較器73の基準電圧を生成する構成になっている。
第4実施形態に係る動作検出回路5Fと先に説明した第3実施形態に係る動作検出回路5Eとは、第3実施形態に係る動作検出回路5Eが変流器7の検出電流を電圧変換し、増幅回路51で所定電圧まで増幅するのに対して、第4実施形態に係る動作検出回路5Fは過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値を減衰器98aとツェナーダイオード98bとから構成されるリミッター回路98を通して減衰する点で異なる。また、第4実施形態に係る動作検出回路5Fと第3実施形態に係る動作検出回路5Eとは、第3実施形態に係る動作検出回路5Eが基準電圧V6を比較器53のプラス端子に入力しているのに対して、第4実施形態に係る動作検出回路5Fは基準電圧V6を比較器73のマイナス端子に入力している点で異なる。その他については、第3実施形態に係る動作検出回路5Eと同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
本発明の第4実施形態に係る動作検出回路5Fは、本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eと同様の効果を有する。
図1に戻って、リレー6は、常開型のリレーであり、作業者が制御回路11に付設された計測開始スイッチ11aを操作することによって導通状態に切り換えられる。これにより、OCRテスター1Aの電流出力端子1aから過電流継電器102への試験電流の出力が開始される。なお、リレー6を省略し、作業者により計測開始スイッチ11aが操作されたときに、制御回路11により半導体リレー8を制御して、OCRテスター1Aの電流出力端子1aから過電流継電器102への試験電流の出力を開始する構成とすることもできる。
半導体リレー8は、過電流継電器102が動作した瞬間に、過電流継電器102に供給される電流を試験電流源3から直流電流源4に瞬時に切り替える電流切替回路であり、FETを利用したICリレーをもって構成されている。半導体リレー8は、過電流継電器102が動作した瞬間に、過電流継電器102に供給される電流を試験電流源3から直流電流源4に瞬時に切り替えられるものであれば良く、図1に示す回路構成に限定されるものではない。
演算回路9は、変流器7の出力電圧を増幅及び演算して、過電流継電器102に出力される電流の電流値を計測し、その計測値を電流計10に表示させる。
制御回路11は、計測開始スイッチ11aを備えており、出力のオンオフ制御、出力時間(計測開始スイッチ11aの操作時から遮断器104が動作するまでの時間)の計測等を制御する機能を備えている。カウンター回路12は、出力時間をカウントして表示部に表示する。これにより、過電流継電器102及び遮断器104の動作時間が検出される。
以下、第1実施形態に係るOCRテスター1Aを用いた動作特性試験の試験方法について説明する。なお、以下においては、受変電設備の受配電線100に、電流引き外し方式の過電流継電器102が備えられている場合を例にとって説明する。
電流引き外し方式の過電流継電器102は、図19に示すように、変流器101等から流入する過負荷電流を流す主回路112と、主回路112の電流を検出し、内蔵する動作設定回路に設定した電流値と比較して、主回路112の電流値は設定値を超えていると判断した場合に所定の制御信号を出力する制御回路113と、から構成されている。そして、制御回路113は、主回路112の電流値は設定値を超えていると判断した場合、その電流値により定められた時限をもって主回路に接続されたオフ接点114を作動し、過電流継電器102に流入した電流を遮断器104に内蔵されたトリップコイル106に流し込む。これにより遮断器104を遮断させる。
動作特性試験の実施に際しては、図1に示すように、OCRテスター1Aの電流出力端子1aをテスト端子103に接続すると共に、制御回路11に遮断検出部105の出力端子を接続する。
次に、作業員が制御回路11に備えられた計測開始スイッチ11aを操作し、可変抵抗器22を調整して、OCRテスター1Aの電流出力端子1aからテスト端子103を介して過電流継電器102の入力端子に、過電流継電器102の駆動に必要な電流値、例えば瞬時特性試験であれば瞬時整定電流値(最低20A)の2倍である40Aを設定し出力する。これにより、過電流継電器102にセットされた時限で過電流継電器102が作動する。
動作検出回路5は、変流器7の出力信号から電流切替信号を生成して、半導体リレー8に電流切替信号を送信する。これにより、電流出力端子1aから過電流継電器102に供給される電流源が、試験電流源3から直流電流源4に瞬時(1〜数μS程度)に切り替えられ、コンデンサー42に蓄電された直流電流がトリップコイル106に流れ込んで、遮断器104が遮断側に切り替わる。このときの遮断器104の動作は、遮断検出部105によって検知され、遮断検出部105は、検知信号を制御回路11に出力する。
カウンター回路12は、試験電流の出力時から遮断時までの経過時間、即ち、過電流継電器102及び遮断器104の動作時間を計測する。そして、過電流継電器102の動作電流及び動作時間が過電流継電器メーカー及び遮断器メーカーが指定する範囲内にあるとき、制御回路11は過電流継電器102及び遮断器104は正常であると判定する。
第1実施形態に係るOCRテスター1Aは、バッテリー2を電源とするので、全体を小型かつ軽量に作製できる。また、第1実施形態に係るOCRテスター1Aは、試験電流源3に発振回路21及びデジタルオーディオアンプ23を備えたので、バッテリー2の出力電流から過電流継電器102の動作に必要な最低40Aの交流の試験電流を効率よく生成できる。さらに、第1実施形態に係るOCRテスター1Aは、過電流継電器102の動作後にコンデンサー42に蓄電された直流電圧をトリップコイル106に出力するので、遮断器104を動作させることができる、この直流電流は、トリップコイル106を起動する瞬間的な時間だけ継続すればよいので、直流電源容量としては僅かであり、コンデンサー42に蓄積させた電荷で対応できる。
この点についてより詳細に説明すると、過電流継電器102を動作させる試験電流源3の電圧は、負荷インピーダンスが0.1Ω〜0.2Ωと非常に小さいことから、限流抵抗器24を加えても15V以上あれば良い。従って、電力容量としては、理論的に40A×15Vで600W以上あれば良いことになる。一方、遮断器104の動作電圧は、トリップコイル106への流入電流が3A以上と規程されている場合が多いことから、交流電圧で40V以上の電圧が必要とされる。このため、過電流継電器102を動作させる試験電流源3では、そのまま遮断器104へ転流しても、遮断器104は動作できないか、動作が不安定となる。
第1実施形態のOCRテスター1Aは、バッテリー2の出力から過電流継電器102の動作電流と遮断器104の動作電流とをそれぞれ生成し、過電流継電器102が動作した瞬間に半導体リレー8で過電流継電器102に供給される電流源を試験電流源3から直流電流源4に瞬時に切り替えるので、遮断器104を安定して動作させることができる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態に係るOCRテスター1Bの構成を、図20に基づいて説明する。第2実施形態に係るOCRテスター1Bは、図20に示すように、第1実施形態に係るOCRテスター1Aに、過電流継電器102及び遮断器104の試験モードを、過電流継電器102の動作特性試験及び遮断器104の連動特性試験の双方について行う第1モード又は過電流継電器102の動作特性試験のみを行い、遮断器104の連動特性試験については行わない第2モードに切り替えるモード切替スイッチ8a、8bを追加したことを特徴とするものである。
以下、第2実施形態に係るOCRテスター1Bの構成を、図20に基づいて説明する。第2実施形態に係るOCRテスター1Bは、図20に示すように、第1実施形態に係るOCRテスター1Aに、過電流継電器102及び遮断器104の試験モードを、過電流継電器102の動作特性試験及び遮断器104の連動特性試験の双方について行う第1モード又は過電流継電器102の動作特性試験のみを行い、遮断器104の連動特性試験については行わない第2モードに切り替えるモード切替スイッチ8a、8bを追加したことを特徴とするものである。
モード切替スイッチ8aは、OCRテスター1Bの使用者が手動により切り替える。使用者がモード切替スイッチ8aを閉状態に切り替えた場合には、過電流継電器102が動作した瞬間に直流電流源4に貯えられた電流が遮断器104に供給されるので、第1モードで試験を行うことができる。これに対して、使用者がモード切替スイッチ8aを開状態に切り替えた場合には、過電流継電器102が動作したのちも直流電流源4に貯えられた電流が遮断器104に供給されないので、第2モードで試験を行うことができる。この場合、モード切替スイッチ8bを動作検出回路5側に切り替えることにより、動作信号が動作検出回路5から直接制御回路に入力されるので、過電流継電器102の動作時間計測が可能になる。その他については、第1実施形態に係るOCRテスター1Aと同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係るOCRテスター1Bは、このように構成されているので、過電流継電器102の動作特性試験と遮断器104の連動特性試験とを切り分けて実施することが可能となり、受電状態での過電流継電器102の動作特性試験の実施が可能となる。また、過電流継電器102の動作特性試験を単独で行うことができるので、遮断器104の動作に伴う騒音問題も解消できる。
なお、本発明の範囲は、上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々に変更、追加又は削除を加えて実施することができる。
例えば、上記の実施形態では、バッテリー2を電源として用いたが、バッテリーに代えて発電機を電源として用いることもできる。この場合には、試験電流源3にスライダックが備えられる。上記のように、実施形態のOCRテスター1A、1Bは、試験電流源3と直流電流源4とを別構成にしたので、従来技術に比べて小型のスライダックを備えれば良く、小型の発電機を用いて過電流継電器102の動作特性試験及び遮断器104の連動特性試験を実施することができる。よって、過電流継電器102の動作特性試験及び遮断器104の連動特性試験を容易に行うことができる。
また、限流抵抗器24の切替タップを追加し、出力電流値を小さく(mA単位)可変すると共に、この電流との位相と出力電圧を可変できる小容量の電圧源を付加することにより、地絡方向継電器(DGR)用のテスターとしても利用可能となる。
1A、1B…OCRテスター、1a…電流出力端子、2…バッテリー、3…試験電流源、4…直流電流源、5、5A、5B、5C、5D…動作検出回路、6…リレー、7…変流器、8…半導体リレー(電流切替回路)、8a、8b…モード切替スイッチ、9…演算回路、10…電流計、11…制御回路、11a…計測開始スイッチ、12…カウンター回路、21…発振回路、22…可変抵抗器、23…デジタルオーディオアンプ、24…限流抵抗器、31…A/D変換回路、32…ドライバー回路、33…FET PA回路、34…LCフィルター回路、41…DC/DCコンバーター、42…コンデンサー、43…リレー回路、51…増幅回路、52…整流回路、53…比較器、54…整流回路、55…フォトカップラー、56…位相補償回路、57…信号一時保持回路、61…増幅回路、62…整流回路、63…ピークホールド回路、64…比較器、65…信号一時保持回路、71…整流回路、72…フォトカップラー、73…比較器、74…整流回路、75…フォトカップラー、76…位相補償回路、81…整流回路、82…比較器、83…動作電圧設定回路、84…信号一時保持回路、90…基準電圧生成回路、91…飽和アンプ、92…タイマー回路、93…50Hzバンドパスフィルター、94…整流回路、95…可変抵抗器、98…リミッター回路、98a…減衰器、98b…ツェナーダイオード、100…受配電線、101…変流器、102…過電流継電器、103…テスト端子、104…遮断器、105…遮断検出部、106…トリップコイル、111…主回路、112…制御回路。
[第1実施形態に係る動作検出回路5A]
図3に、本発明の第1実施形態に係る動作検出回路5Aを示す。本例の動作検出回路5Aは、過電流継電器102が動作したときの電流値の低下を検出するものであり、変流器7で検出した電流値を電圧変換し、増幅回路51で所定電圧まで増幅した後、第1の整流回路52で脈流化して、比較器53のマイナス(−)端子に入力している。一方、試験電流源3の出力端子に出力される交流電圧を第2の整流回路54で脈流化し、フォトカップラー55及び位相補償回路56を介して比較器53のプラス(+)端子に入力している。フォトカップラー55を備えることにより、その入出力回路が絶縁されるので、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との混触が避けられる。また、位相補償回路56を備えることにより、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との位相ずれが補償されるので、本例の動作検出回路5Aを例えば誘導円盤型の過電流継電器の動作特性試験に適用した場合にも、動作検出回路5Aの誤動作を防止できる。これについては、後により詳細に説明する。
図3に、本発明の第1実施形態に係る動作検出回路5Aを示す。本例の動作検出回路5Aは、過電流継電器102が動作したときの電流値の低下を検出するものであり、変流器7で検出した電流値を電圧変換し、増幅回路51で所定電圧まで増幅した後、第1の整流回路52で脈流化して、比較器53のマイナス(−)端子に入力している。一方、試験電流源3の出力端子に出力される交流電圧を第2の整流回路54で脈流化し、フォトカップラー55及び位相補償回路56を介して比較器53のプラス(+)端子に入力している。フォトカップラー55を備えることにより、その入出力回路が絶縁されるので、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との混触が避けられる。また、位相補償回路56を備えることにより、第1の整流回路52で脈流化された脈流と第2の整流回路54で脈流化された脈流との位相ずれが補償されるので、本例の動作検出回路5Aを例えば誘導円盤型の過電流継電器の動作特性試験に適用した場合にも、動作検出回路5Aの誤動作を防止できる。これについては、後により詳細に説明する。
これに対して、過電流継電器102が動作した瞬間においては、変流器7の出力電圧値が検出電流値の減少に伴って低下する。一方、比較器53のプラス端子に接続された試験 電流源3の出力電圧は、試験電流源3を構成するFET PA回路33の僅かな電圧降下による僅かな電圧上昇のみで安定化されているため、比較器53のプラス端子における電圧変化はほとんど無い。このため、過電流継電器102が動作した瞬間においては、比較器53のマイナス端子の入力電圧値がプラス端子の入力電圧値よりも低下することになり、比較器53の出力端子には、動作検出回路5Aの電源電圧に近い電圧が瞬時に出力される。
[第2実施形態に係る動作検出回路5C]
次に、図9を用いて本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cを説明する。本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cは、過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値の上昇を検出するものであり、OCRテスター1Aの出力電圧を第3の整流回路71で整流し、フォトカップラー72を介して比較器73のプラス端子に入力している。一方、試験電流源3から出力される交流電圧を第4の整流回路74で脈流に変換し、別のフォトカップラー75及び位相補償回路76を介して比較器73のマイナス端子に入力している。
次に、図9を用いて本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cを説明する。本発明の第2実施形態に係る動作検出回路5Cは、過電流継電器102が動作したときのOCRテスター1Aの出力電圧値の上昇を検出するものであり、OCRテスター1Aの出力電圧を第3の整流回路71で整流し、フォトカップラー72を介して比較器73のプラス端子に入力している。一方、試験電流源3から出力される交流電圧を第4の整流回路74で脈流に変換し、別のフォトカップラー75及び位相補償回路76を介して比較器73のマイナス端子に入力している。
しかし、過電流継電器102が動作した瞬間においては、OCRテスター1Aの出力電圧が瞬時に試験電流源3の出力電圧近くまで上昇するため、比較器73のプラス端子への入力電圧は上昇する。これに対して、比較器73のマイナス端子への入力電圧は、回路構成上プラス端子への入力電圧と同相で、電圧値が安定している。このため、過電流継電器102が動作した瞬間においては、比較器73のプラス端子の入力電圧値がマイナス端子の入力電圧値よりも上昇することになり、比較器73の出力端子には動作検出回路5Cの電源電圧に近い電圧が瞬時に出力される。
[第3実施形態に係る動作検出回路5E]
次に、図11を用いて本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eを説明する。本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eは、先に説明した第1実施形態に係る動作検出回路5Aが、試験電流源3の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成であるのに対して、動作検出回路5Eを構成する整流回路の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成になっている。
次に、図11を用いて本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eを説明する。本発明の第3実施形態に係る動作検出回路5Eは、先に説明した第1実施形態に係る動作検出回路5Aが、試験電流源3の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成であるのに対して、動作検出回路5Eを構成する整流回路の出力電圧から比較器53の基準電圧を生成する構成になっている。
Claims (9)
- 受変電設備の主回路に接続された過電流継電器の動作特性試験と、前記過電流継電器の動作に連動して作動する遮断器の連動特性試験と、を行うOCRテスターにおいて、
前記過電流継電器に試験電流を供給する試験電流源と、前記遮断器を動作させる直流電流源と、前記試験電流源からの前記試験電流の供給を受けて前記過電流継電器が動作した瞬間を検出する動作検出回路と、前記動作検出回路の出力信号に応じて、前記過電流継電器に供給する電流源を、前記試験電流源から前記直流電流源に瞬時に切り替える電流切替回路と、を備えたことを特徴とするOCRテスター。 - 受変電設備の主回路に接続された過電流継電器の動作特性試験と、前記過電流継電器の動作に連動して作動する遮断器の連動特性試験と、を行うOCRテスターにおいて、
前記過電流継電器に試験電流を供給する試験電流源と、前記遮断器を動作させる直流電流源と、前記試験電流源からの前記試験電流の供給を受けて前記過電流継電器が動作した瞬間を検出する動作検出回路と、前記動作検出回路の出力信号に応じて、前記過電流継電器に供給する電流源を、前記試験電流源から前記直流電流源に瞬時に切り替える電流切替回路と、前記過電流継電器及び前記遮断器の試験モードを、前記過電流継電器の動作特性試験及び前記遮断器の連動特性試験の双方について行う第1モード、又は前記過電流継電器の動作特性試験のみを行い、前記遮断器の連動特性試験については行わない第2モードに切り替えるモード切替スイッチと、を備えたことを特徴とするOCRテスター。 - 前記動作検出回路は、前記過電流継電器が動作した瞬間における前記試験電流の電流値の低下を検出する回路から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のOCRテスター。
- 前記動作検出回路は、前記試験電流の電流値を検出する変流器の出力信号を脈流化する第1の整流回路と、前記試験電流源の出力端子に出力される交流電圧を脈流化する第2の整流回路と、前記第1の整流回路の出力信号がマイナス端子に入力され、前記第2の整流回路の出力信号がプラス端子に入力された比較器と、前記過電流継電器の動作前においては、前記第1の整流回路の出力信号値の方が前記第2の整流回路の出力信号値よりも高く、前記過電流継電器が動作した瞬間においては、前記第1の整流回路の出力信号値の方が前記第2の整流回路の出力信号値よりも低くなる所定の電圧値に前記変流器の出力信号を増幅する増幅回路と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載のOCRテスター。
- 前記動作検出回路は、前記試験電流の電流値を検出する変流器の出力信号を脈流化する第1の整流回路と、前記第1の整流回路の出力電圧から基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記第1の整流回路の出力信号がマイナス端子に入力され、前記基準電圧生成回路の出力信号がプラス端子に入力された比較器と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載のOCRテスター。
- 前記動作検出回路は、前記過電流継電器が動作した瞬間における前記過電流継電器の出力端電圧の上昇を検出する回路から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のOCRテスター。
- 前記動作検出回路は、OCRテスターの出力電圧を脈流化する第3の整流回路と、前記試験電流源の出力端子に出力される交流電圧を脈流化する第4の整流回路と、前記第3の整流回路の出力信号がプラス端子に入力され、前記第4の整流回路の出力信号がマイナス端子に入力された比較器と、を備えたことを特徴とする請求項5に記載のOCRテスター。
- 前記動作検出回路は、OCRテスターの出力電圧を脈流化する第3の整流回路と、前記第3の整流回路の出力電圧から基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記第3の整流回路の出力信号がプラス端子に入力され、前記基準電圧生成回路の出力信号がマイナス端子に入力された比較器と、を備えたことを特徴とする請求項6に記載のOCRテスター。
- 前記試験電流源は、内蔵又は外付けのバッテリーと、前記バッテリーの出力電流を交流電圧に変換した後、前記過電流継電器の動作電流値まで増幅するデジタルオーディオアンプとを含んで構成され、前記直流電流源は、前記バッテリーの出力電圧を前記遮断器の動作電圧値まで昇圧するバッテリー電圧昇圧回路を含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のOCRテスター。
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JP2021148654A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 一般財団法人中部電気保安協会 | 継電器試験装置アタッチメント |
KR20220061544A (ko) * | 2020-11-06 | 2022-05-13 | (주)에스디시스템 | 태양광 모듈 전압안정기 시험용 파워공급및시험장치 |
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2018
- 2018-07-17 JP JP2018146289A patent/JP2019082462A/ja active Pending
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