(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。尚、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。尚、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。尚、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
尚、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図8(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。尚、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図8(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。尚、図8(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。尚、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図9、図10は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図9(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図9(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図9(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
尚、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図9(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図9(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図9(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図9(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図9(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図9(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図9(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
尚、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図9(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。尚、図9(I)では、図9(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図9(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図10(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。尚、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図9(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。尚、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。尚、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。尚、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。尚、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
尚期待度示唆表示は、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。尚、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
尚、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図10(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図10(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図10(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。尚、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図9、図10に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
尚、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図11(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図11(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図11(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図11(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるので、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図11に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
尚、発展演出は図11(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。尚、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図9(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図12(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図12(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図12(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図12(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図12(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図12(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。尚、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図12(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図12(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図12(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図12(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図12(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図12(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図12(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図12では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
尚、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図13(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図13(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図13(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるので、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。尚、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。尚、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図14(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図14(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図14に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。尚、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図15は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図16(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図16(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
尚、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図14に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図16(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図16(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。尚、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図16(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図16(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。尚、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組合せで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組合せで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。尚、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
尚、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
尚、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図16に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。尚、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。尚、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図10(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図17、図18は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図17(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図17(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図17(C)〜(F)、図18(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図17(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図17(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図17(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図18(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図18(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。尚、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図18(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図18(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図18(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図18(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。尚、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図18(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
尚、図17、図18に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図17、図18に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図15のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行うようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。尚、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行う際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行うとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行う。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。尚、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図19は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図19(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図19(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図19(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図19(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。尚、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図19(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図19(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図19(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図19(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061と図19(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図15のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図15のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図15のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部104SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部104SGについて説明する。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「104SGS1」と略記する場合がある。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリア(図示略)が設けられている。演出制御用データ保持エリア(図示略)は、演出制御フラグ設定部(図示略)と、演出制御タイマ設定部(図示略)と、演出制御カウンタ設定部(図示略)と、演出制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。
演出制御フラグ設定部(図示略)には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部(図示略)には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部(図示略)には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部(図示略)には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部(図示略)には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部(図示略)には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部(図示略)には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部(図示略)には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施の形態では、図20−1(A)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aや図20−1(B)に示すようなアクティブ表示バッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部(図示略)の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、が設けられている。また、アクティブ表示バッファ194Bには、変動表示中の第1特図または第2特図に対応した格納領域が設けられている。
第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納する図20−1(B)に示すアクティブ表示バッファ194Bの記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施の形態の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、後述する先読み予告設定処理(図20−12)において保留表示予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、ノイズ等の影響により始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドのうちいずれかを所定の受信待ち時間内に受信できないときに以後の演出を制限するための演出制限フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する先読み予告設定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図20−1(A)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したアクティブ表示バッファ194Bのエントリに格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図20−1(A)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の変動表示が終了した場合には、アクティブ表示バッファ194Bに格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがアクティブ表示バッファ194Bにシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、アクティブ表示バッファ194Bは、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
図20−2は、コマンド解析処理として、図6のS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20−2に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(104SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ、コマンド解析処理を終了する。
104SGS221にて受信コマンドがある場合には、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(104SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(104SGS223)。例えば、104SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部(図示略)に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
104SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(104SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(104SGS225)。例えば、104SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
104SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(104SGS226)。104SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(104SGS227)。104SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(104SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(104SGS229)。
104SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(104SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(104SGS231)。
そして、104SGS229,104SGS231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグに、保留表示態様が未決定である旨を示す「1」をセットし、未受信のコマンドがあれば演出制限フラグに「1」をセットする(104SGS232)。
尚、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
104SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(104SGS236)、第1保留記憶数通知待ち時間または第2保留記憶数待ち時間が経過したか否かを判定する(104SGS237)。第1保留記憶数通知待ち時間または第2保留記憶数待ち時間が経過していない場合には104SGS221の処理に戻り、第1保留記憶数通知待ち時間または第2保留記憶数待ち時間が経過した場合には、該当する未完了のエントリに演出制限フラグに「1」をセットして、104SGS221の処理に戻る。
104SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や、104SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合、あるいは104SGS223,104SGS225,104SGS232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを図示しない始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納し(104SGS233)、第1保留記憶に表示未決定フラグが「1」のエントリがあるか否かを判定する(104SGS234)。
第1保留記憶に表示未決定フラグが「1」のエントリがなければ、104SGS221の処理に戻り、第1保留記憶に表示未決定フラグが「1」のエントリがあれば、つまり、第1始動入賞があれば、後述する特定演出の実行の有無や種別を決定するための特定演出決定処理を実行した後(104SGS235)、104SGS221の処理に戻る。
図20−3は、後述する特定演出を実行するか否かを決定する特定演出決定処理として、図20−2の104SGS235にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20−3に示す特定演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、後述するストック演出が実行中であることを示すストック演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(104SGS261)。ストック演出実行中フラグがセットされていない場合は、表示未決定フラグが「1」のエントリのバッファ番号は「1−3」または「1−4」であり、かつ、変動カテゴリはスーパーリーチであるか否か、つまり、第1保留記憶数が「3」または「4」、かつ、変動カテゴリはスーパーリーチであるかを判定する(104SGS262)。表示未決定フラグが「1」のエントリのバッファ番号は「1−3」または「1−4」であり、かつ、変動カテゴリがスーパーリーチである場合には、表示未決定フラグが「0」の第1保留記憶のエントリの変動カテゴリは非リーチハズレ、かつ、保留表示フラグは「0」であるか否か、つまり、既に第1保留記憶に記憶されている保留記憶は全て非リーチハズレ変動パターンで、かつ、保留変化している保留記憶があるか否かを判定する(104SGS263)。そして、第1保留記憶は全て変動カテゴリが非リーチハズレ変動パターンで、かつ、保留変化している第1保留記憶がない場合には、特定演出の実行条件が成立しているとして、特定演出を実行するための特定演出実行フラグをセットし(104SGS264)、104SGS265に進む。
尚、104SGS261でストック演出実行中フラグがセットされていない場合や、104SGS262で第1保留記憶数が「3」または「4」でない場合または変動カテゴリがスーパーリーチでない場合や、104SGS263で既に記憶されている第1保留記憶の変動カテゴリが非リーチハズレでない場合または保留変化している第1保留記憶がある場合には、そのまま処理を終了する。
(特定演出)
ここで、本実施の形態の特定演出について、図20−4に基づいて説明する。図20−4は、(A)は特定演出と該特定演出を示唆するカードとの対応関係を示す説明図、(B)は特定演出の大当り期待度を示す説明図、(C)はカード種別を示す説明図である。
本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターン、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターン、表示結果が「大当り」となる変動パターンが用意されており、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、においてはリーチ演出が実行されるようになっている。
特定演出は、可変表示結果が導出表示される前に大当りになるか否かを予告する大当り予告演出とされており、第1始動入賞が発生したときに後述する先読み予告設定処理において変動カテゴリがスーパーリーチと判定された場合に、後述する実行条件が成立していれば実行が決定される。尚、例えば、変動時間等が異なる複数種類のスーパーリーチを実行可能とする場合、複数のうち2種類以上のスーパーリーチ(例えば、擬似連ありのスーパーリーチと擬似連なしのスーパーリーチなど)において実行可能としてもよい。また、スーパーリーチ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチなど)において実行可能としてもよい。さらに、第1始動入賞が発生したときに変動カテゴリがスーパーリーチと判定され、かつ、後述する実行条件が成立している場合に100%未満の確率で実行を決定するようにしてもよい。
図20−4(A)に示すように、本実施の形態では、特定演出A〜Eの5種類の演出を実行可能とされている。特定演出Aは、飾り図柄の変動表示の仮停止と再変動を所定回数(例えば、1回または2回)実行する擬似連であり、仮停止時に飾り図柄が偶数図柄で停止する擬似連(弱)及び仮停止時に飾り図柄が奇数図柄で停止する擬似連(強)を含む。特定演出Bは、アクティブ表示を青色にて表示するアクティブ表示変化(弱)及びアクティブ表示を赤色にて表示するアクティブ表示変化(強)を含む。特定演出Cは、スーパーリーチ演出中に背景が白色のテロップを画像表示装置5の表示領域に表示するテロップ演出(弱)及びスーパーリーチ演出中に背景が赤色のテロップを画像表示装置5の表示領域に表示するテロップ演出(強)を含む。特定演出Dは、スーパーリーチ演出の前半に画像表示装置5の表示領域にミニキャラを登場させるミニキャラ演出(弱)及びスーパーリーチ演出の後半に画像表示装置5の表示領域にミニキャラを登場させるミニキャラ演出(強)を含む。特定演出Eは、スーパーリーチ演出への発展時に可動体32を画像表示装置5の上方の原点位置から画像表示装置5の前面側の演出位置へ移動(落下)させる可動体演出(図20−22(E)参照)である。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞の発生により第1保留記憶数が「3」または「4」になり、変動カテゴリがスーパーリーチであると判定した場合、該スーパーリーチに基づく可変表示(以下、ターゲット変動ともいう)において実行する特定演出の種別数(実行数)を1〜4種類のいずれかにするかを決定する。尚、ここで対象となるのは、特定演出Eを除く特定演出A〜Dとされている。また、決定した実行数が1〜3種類の場合は特定演出パターン(ABC、BCD・・といった特定演出の種別の組合せ)も決定する。尚、4種類の場合、特定演出パターンは一義的に「ABCD」の組合せのパターンになる。
具体的には、図20−6(A)〜(C)に示すように、特定演出パターンは、1種類の特定演出A〜Dが実行される特定演出パターンPT1−1〜4、2種類の特定演出A〜Dが実行される特定演出パターンPT2−1〜6、3種類の特定演出A〜Dが実行される特定演出パターンPT3−1〜4、4種類の特定演出A〜Dが実行される特定演出パターンPT4を有する。尚、特定演出A(擬似連)を含む特定演出パターンが決定された場合、再変動の回数を1回とするか2回とするかを抽選により決定する。
また、いずれかの特定演出パターンに基づく特定演出の実行が決定された場合、各特定演出パターンにて実行する特定演出A〜D(複数の組合せの場合は各々)について、大当りの期待度が高い「強」の態様とするか否かを決定する。さらに、決定した特定演出A〜Dに加えて、特定演出Eを実行するか否かを別途抽選により決定する。
図20−4(B)に示すように、演出制御用CPU120は、これら特定演出A〜Dについて、種別はD→C→B→Aの順に大当り期待度が高くなり、実行数は1→2→3→4の順、つまり、実行数が多いほど大当り期待度が高くなり、強演出の決定数は1→2→3→4の順、つまり、強演出数が多いほど大当り期待度が高くなり、特定演出Eは実行される場合は実行されない場合よりも大当り期待度が高くなるように、特定演出A〜Eの実行の有無及び種別を決定する。尚、特定演出CD、C+D、CD+、C+D+の特別組合せを含む特定演出パターン(例えば、特定演出CD)の実行が決定された場合は、当該特定演出パターンよりも実行数が多く特別組合せを含まない特定演出パターン(例えば、特定演出ABC)よりも大当り期待度が高くなるように決定する。
尚、各特定演出の大当り期待度(信頼度)とは、各特定演出が実行されて「大当り」となる確率を、各特定演出が実行されて「大当り」となる確率と各特定演出が実行されて「ハズレ」となる確率の和で除算した数値である。
また、本実施の形態では、これら各特定演出パターンに基づいて実行される特定演出A〜Eは、一のスーパーリーチの可変表示にて実行されるため、各特定演出A〜Eの開始タイミング、終了タイミング、実行順序、演出態様(「強」または「弱」)などについては予め設定されているが、これらを抽選により決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、第1始動入賞が発生したときに、1.ストック演出及び特定演出が実行されていないこと、2.第1始動入賞の発生により第1保留記憶数が「3」または「4」となり、判定した変動カテゴリがスーパーリーチであること、3.既に記憶されている第1保留記憶のエントリの変動カテゴリは全て非リーチハズレで、かつ、保留変化している保留記憶がないこと、の3つの条件が全て成立している場合に、特定演出の実行が決定されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら3つの全ての条件が成立しなくても特定演出の実行が決定されるようにしてもよい。さらに、3つの条件が全て成立している場合において特定演出の実行を決定しない、つまり、100%未満の確率で特定演出の実行を決定するようにしてもよい。
(ストック演出)
ストック演出は、特定演出の実行が決定された保留記憶に対応する可変表示(以下、ターゲット変動とも言う)が開始されるまでの複数回の可変表示において、図20−4(C)に示すカードA、B、C、D、A+、B+、C+、D+のうちから最大で4枚のカードを、ターゲット変動が開始されるまでの各可変表示が開始されるタイミングで、画像表示装置5の表示領域の所定領域(例えば、図20−20に示す表示画面の四隅のカード表示領域104SG011〜104SG014など)に、左上→右上→左下→右上の順にカードをストック表示していくことで、ストック表示したカードの種別に対応する特定演出が実行されるか(特定演出が実行される可能性)を示唆する示唆演出である。
尚、本実施の形態では、第1始動入賞の発生に伴い特定演出の実行が決定された場合に、画像表示装置5の表示領域の四隅に点線で示される四角枠状のカード表示領域104SG011〜104SG014が表示され、ストック演出が開始されるようになっている。尚、カード表示領域104SG011〜104SG014は常時表示されていてもよいし、四角枠状の点線は表示されなくてもよい。
図20−4(C)に示すように、カード種別は、特定演出A(弱)の実行を示唆するカードA、特定演出A(強)の実行を示唆するカードA+、特定演出B(弱)の実行を示唆するカードB、特定演出B(強)の実行を示唆するカードB+、特定演出C(弱)の実行を示唆するカードC、特定演出C(強)の実行を示唆するカードC+、特定演出D(弱)の実行を示唆するカードD、特定演出D(強)の実行を示唆するカードD+の合計8種類を有し、実行が決定された種別の特定演出に対応する種別のカードのみが表示可能とされている。各種特定演出に対応する強カード(A+、B+、C+、D+)は、表示された場合に弱カード(A、B、C、D)が表示されるよりも高い割合で大当りとなる態様とされている。
また、ストック演出では、カードC(またはC+)とカードD(またはD+)を含む特別組合せが表示されることで、特定演出Eが実行されるかが示唆されるようになっている。つまり、可動体演出である特定演出Eが実行されるか否かを示唆する示唆演出は、特定演出Eに対応するカード(例えば、カードEなど)をストック表示するのでなく、他の特定演出Cを示唆する示唆演出であるカードC(またはC+)と、他の特定演出Dを示唆する示唆演出であるカードD(またはD+)と、の組合せをストック表示することとされている。
図20−9(A)に示すように、カードのストック表示パターンは、各特定演出パターンPT1−1〜4、PT2−1〜6、PT3−1〜4、PT4に応じて予め設定されている。具体的には、実行が決定された特定演出A〜D各々に対応する種別のカードのみがストック表示可能とされ、実行が決定されていない特定演出A〜Dに対応する種別のカードはストック表示不能とされている。また、複数の特定演出A〜Dの組合せからなる特定演出パターンの実行が決定されている場合、各特定演出A〜D全てに対応する種別のカードを表示するストック表示パターンだけでなく、各特定演出A〜D全てに対応する種別のカードのうちいずれかのみを表示するストック表示パターンも含まれる。例えば、特定演出パターンPT4の場合、特定演出ABCDが実行されるが、ストック演出パターンは、対応するカードABCDのうち1〜3枚のカード(例えば、ABCなど)しか表示しないパターンを含む。尚、本実施の形態では、一の種別の特定演出に対応する一の種別のカードの「強」と「弱」とを一緒にストック表示可能(例えば、A、A+、Cの組合せなど)としているが、表示不可としてもよい。
また、特定演出C及び特定演出Dを各々実行する特定演出パターンPT2−1〜6、PT3−1〜4、PT4であっても、特定演出Eを実行しないことが決定されている場合、ストック演出パターンとして、特定演出Eの実行を示唆するカードCD、C+D、CD+、C+D+のいずれの特別組合せをストック表示すると、特定演出Eの実行が示唆されたにもかかわらず特定演出Eが実行されない事態が発生し得るため、本実施の形態では、特定演出Eを実行しないことが決定されている場合、ストック演出パターンとして、特定演出Eの実行を示唆するカードCD、C+D、CD+、C+D+のいずれの特別組合せをストック表示するストック演出パターンが決定されないようになっている。
そして、演出制御用CPU120は、これらカードA〜D、A+〜D+を表示する枚数、組合せ、表示タイミング(保留記憶1〜4)を定めたカードの表示パターンであるストック演出パターンを、実行が決定された特定演出パターンに対応して予め定められた図20−10及び図20−11に示すストック演出パターン決定用テーブルA〜Fを用いて決定する。
また、ストック演出パターン決定用テーブルA〜Fには、パターンA−1、AB−1、CD−1、CD−11、ABC−1、ACD−1、ACD−11、ABCD−1、ABCD−11などのように、ストック演出を開始してもカードを1枚もストック表示しないパターンも含まれている。これらのパターンでは、ストック演出(例えば、ストック演出用の演出音や後述するカード表示領域104SG011〜104SG014の表示など)を開始するが、カードのストック表示が行われない。尚、本実施の形態では、このようにストック演出を開始したがカードのストック表示を行わないパターンが含まれる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定演出A〜Eの実行を決定した場合に100%未満の確率でストック演出の実行を決定する、つまり、ストック演出の実行を決定しない場合があるようにしてもよい。このような場合、ストック演出実行中フラグとは別個のストック演出非実行フラグ等をセットするようにすればよい。
また、ストック演出パターン決定用テーブルA〜Fには、保留記憶4〜1の各々においてカードを1枚ずつ表示していくパターンや、保留記憶4〜1のうちいずれか、つまり、一の可変表示において複数の特定演出に対応する複数枚のカードを一度に表示するパターン等が含まれる。さらに、複数枚のカードを表示する場合、カードを表示する順序は、実行が決定されている特定演出の実行順序に関係なく決定されている。例えば、特定演出A,Bの実行が決定されている場合、カードBを表示した後にカードAを表示することもあれば、カードAを表示した後にカードBを表示するパターンもある。
また、ストック演出パターンを決定する際に、演出制御用CPU120は、図20−9(B)に示すように、カード種別はD→C→B→Aの順に期待度が高くなり、ストック表示数は1→2→3→4の順、つまり、ストック表示枚数(カードをストック表示する回数)が多いほど大当り期待度が高くなり、ストック表示タイミング、つまり、カードの表示タイミングは、始動入賞時(特定演出の実行決定時)→変動1回目→変動2回目→変動3回目の順、つまり、ターゲット変動に近づくほど大当り期待度が高くなり、決定された強カード枚数は1→2→3→4の順、つまり、強カード枚数が多いほど大当り期待度が高くなり、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+が表示された場合、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+を含まない3枚の組合せ(例えば、ABCなど)よりも大当り期待度が高くなるようにストック演出パターンを決定する。尚、特定演出C、Dを含む特別組合せの実行が決定された場合は、特別組合せよりも枚数が多く特別組合せを含まない所定組合せ(例えば、ABCなど)よりも大当り期待度が高くなるようにストック演出パターンを決定する。また、これら各ストック演出パターンは、第1保留記憶数別に、表示するカードの種別(組合せ)、枚数、表示順序等が予め設定されている。
このように本実施の形態では、他の特定演出Cを示唆するカードCと特定演出Dを示唆するカードDとを組合せて表示することにより特定演出Eの実行を示唆できるので、遊技興趣を向上できる。特に、4枚のカードA〜Dのうち大当り期待度が低い2枚のカードCDの組合せにより特定演出Eが実行されるかを示唆するようになっているので、期待度の低いカードCまたはカードDが表示されたときに、カードCDの特別組合せが表示されることを期待できるようになるので、期待感を持続させることができる。
また、本実施の形態では、2枚の特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+を表示することにより特定演出Eが実行されるかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記以外のカードの組合せを表示することにより他の特定演出A〜Dが実行されるかを示唆するようにしてもよい。また、3枚以上のカードの組合せにより特定演出が実行されるかを示唆するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ストック表示が可能なカード枚数は最大で4枚とされていたが、実行が決定された特定演出の数に応じて、4枚以上のカードを表示可能としてもよい。
また、本実施の形態では、特定演出の実行が決定された場合に、決定された特定演出パターンに応じて予め設定されたストック演出パターン決定用テーブルA〜Fを用いてストック演出パターンを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特定演出の実行が決定された場合に、決定された特定演出パターン及び保留記憶数に応じて、ストック表示するカード種別(カード枚数)、カードの表示タイミング、一の可変表示において表示するカード種別(カード枚数)、カードを表示する表示領域、カードの態様(「強」「弱」など)、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+を表示するか否か等をその都度抽選等により決定するようにしてもよい。また、カード表示タイミングを決定する場合、一の可変表示中におけるいずれのタイミングで表示するかや、複数の可変表示のうちいずれの可変表示で表示するかや、一の可変表示中において複数枚のカードを表示する場合には各カードをいずれのタイミングで表示するか等を決定可能とすればよい。
図20−3に戻って、104SGS264において特定演出の実行が決定された場合、図20−5に示す特定演出実行数決定用テーブルを用いて特定演出の実行数(種別)を決定する(104SGS265)。104SGS265では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば、図20−5に示す決定割合で、特定演出の実行数を1〜4種類のいずれにするかを決定する。実行数は1種類、2種類、3種類、4種類が設けられており、この順番(昇順)で大当り期待度が高くなっている。即ち、特定演出の実行数に応じて大当り期待度が異なっている。尚、本実施の形態では、スーパーリーチ変動パターンに基づく可変表示において、最大で5種類の特定演出を実行可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定演出の実行数は最大で5種類以上としてもよいし、3種類以下としてもよい。
次いで、決定した特定演出の実行数が特定演出Eを除く4種類であるか否かを判定し(104SGS266)、4種類ではない場合、つまり、実行数が1〜3種類のいずれかである場合には図20−6(A)〜(C)に示す特定演出パターン決定用テーブルA〜Cを用いて組合せパターンを決定する(104SGS267)。104SGS267では、実行数が1種類である場合には、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、図20−6(A)の特定演出パターン決定用テーブルAに示す決定割合で、実行する特定演出パターンをPT1−1〜4のうちいずれにするかを決定する。また、実行数が2種類である場合には、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、図20−6(B)の特定演出パターン決定用テーブルBに示す決定割合で、実行する特定演出パターンをPT2−1〜6のうちいずれにするかを決定する。また、実行数が3種類である場合には、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、図20−6(C)の特定演出パターン決定用テーブルCに示す決定割合で、実行する特定演出パターンをPT3−1〜4のうちいずれにするかを決定する。また、実行数が4種類である場合、本実施の形態では特定演出パターンはPT4(ABCD)の1つしかないので、特定演出パターンPT4に決定する(104SGS268)。
また、決定した特定演出パターンが擬似連を含む特定演出Aを含むパターンである場合、擬似連回数を1回または2回のいずれにするかを抽選により決定して決定した回数をRAM122に記憶する(104SGS269)。
次いで、図20−7に示す強弱決定用テーブルを用いて、決定した特定演出パターンの各々の特定演出種別について、「弱」と「強」のいずれにするかを決定する(104SGS270)。104SGS270では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、図20−7に示す強弱決定用テーブルに示す決定割合で、実行する各特定演出A〜D各々について、「弱」と「強」のいずれの態様にするかを決定する。
次いで、図20−8に示す特定演出E決定用テーブルを用いて、特定演出Eの実行の有無を決定し(104SGS272)、104SGS273に進む。104SGS272では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、図20−8の特定演出E決定用テーブルに示す決定割合で、特定演出Eを実行するか否かを決定し、該決定した特定演出パターンをRAM122に記憶した後(104SGS273)、104SGS274〜104SGS284に進み、決定した特定演出パターンに応じてストック演出パターンを決定する。
具体的には、まず、決定した特定演出種別がパターンPT1−1〜4のいずれかであるか否かを判定し(104SGS274)、決定した特定演出種別がパターンPT1−1〜4のいずれかである場合は、図20−10(A)に示すストック演出パターン決定用テーブルAを用いてストック演出パターンを決定してRAM122に記憶する(104SGS275)。決定した特定演出種別がパターンPT1−1〜4のいずれでもない場合、決定した特定演出種別がパターンPT2−1〜5のいずれかであるか否かを判定し(104SGS276)、決定した特定演出種別がパターンPT2−1〜5のいずれかである場合は、図20−10(B)に示すストック演出パターン決定用テーブルBを用いてストック演出パターンを決定してRAM122に記憶する(104SGS277)。決定した特定演出種別がパターンPT2−1〜5のいずれでもない場合、決定した特定演出種別がパターンPT2−6であるか否かを判定し(104SGS278)、決定した特定演出種別がパターンPT2−6である場合は、図20−10(C)に示すストック演出パターン決定用テーブルCを用いてストック演出パターンを決定してRAM122に記憶する(104SGS279)。
また、決定した特定演出種別がパターンPT2−6ではない場合、決定した特定演出種別がパターンPT3−1〜2のいずれであるか否かを判定し(104SGS280)、決定した特定演出種別がパターンPT3−1〜2のいずれかである場合は、図20−11(D)に示すストック演出パターン決定用テーブルDを用いてストック演出パターンを決定してRAM122に記憶する(104SGS281)。決定した特定演出種別がパターンPT3−1〜2ではない場合、決定した特定演出種別がパターンPT3−3〜4のいずれであるか否かを判定し(104SGS282)、決定した特定演出種別がパターンPT3−3〜4のいずれかである場合は、図20−11(E)に示すストック演出パターン決定用テーブルDを用いてストック演出パターンを決定してRAM122に記憶する(104SGS283)。そして、決定した特定演出種別がパターンPT3−3〜4のいずれでもない場合、決定した特定演出種別はパターンPT4となるため、図20−11(F)に示すストック演出パターン決定用テーブルFを用いてストック演出パターンを決定してRAM122に記憶する(104SGS284)。
そして、104SGS275、104SGS277、104SGS279、104SGS281、104SGS283、104SGS284のいずれかの処理を行った後は、ストック演出実行中フラグをセットするとともに(104SGS285)、ストック演出を実行した回数を特定するためのストック演出実行カウンタに、その時点での保留記憶数に応じた値をセットし(104SGS286)、処理を終了する。
図20−12は、先読み予告設定処理として、図7のS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20−12に示す先読み予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aをチェックし(104SGS241)、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが存在するか否かにより判定する(104SGS242)。
表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが無い場合は、先読み予告設定処理を終了し、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが有る場合は、特定演出実行決定フラグがセットされているか否かを判定し(104SGS243a)、特定演出実行決定フラグがセットされていなければ、エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定コマンドまたは第6図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドが大当り(確変大当りC(突確大当り))または小当りを示すコマンドであるか否かを判定する(104SGS243b)。エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定コマンドまたは第6図柄指定コマンドでなければ、エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがハズレを示すコマンドであるか否かを判定する(104SGS243c)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(104SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部(図示略)のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと104SGS244において特定した大当り種別に基づいて、大当り時保留表示予告演出判定テーブル(図20−13(A))を参照することにより、保留表示予告演出を実行するか否かと、保留表示予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(104SGS245)。
104SGS245においては、例えば、図20−13(A)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図20−13(A)に示す決定割合の設定例では、104SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、保留表示予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
尚、変動表示結果が大当りとなる場合は、保留表示予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず保留表示予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図20−13(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、変動表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待度を高めることができる。
尚、本実施の形態では、変動表示結果が「大当り」である場合は、必ず保留表示予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が「大当り」である場合であっても、変動表示結果が「ハズレ」である場合と同様に保留表示予告演出の非実行を決定する場合を設けても良い。
また、本実施の形態では、確変大当りC以外の大当りの場合は保留表示予告演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変大当りC以外の大当りの場合でも保留表示予告演出が実行されるようにしてもよいし、確変大当りCや小当りの場合においても保留表示予告演出が実行されるようにしてもよい。
また、104SGS243cにおいて、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、ハズレを示すコマンドである場合は、新たな格納のあったエントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(104SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すれば良い。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部(図示略)のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと、104SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないハズレ時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出を実行するか否かと、保留表示予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(104SGS248)。
104SGS248においては、例えば、図20−13(B)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図20−13(B)に示す決定割合の設定例では、104SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、保留表示予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。尚、保留表示予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が丸型(○)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
図20−13(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも保留表示予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも保留表示予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
変動表示結果が「ハズレ」である場合において保留表示予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、変動表示結果が「ハズレ」である場合において保留表示予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、変動表示結果が「ハズレ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、保留表示予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、保留表示予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図20−13(A)に示すように、変動表示結果が「大当り」である場合においては、保留表示予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、保留表示予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、変動表示結果が「ハズレ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、変動表示結果が「ハズレ(非リーチ)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」、「ハズレ(その他)」である場合において、保留表示予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、変動表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、保留表示予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも変動表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、変動表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待度を高めることができる。
104SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、104SGS247において保留表示予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(104SGS249)。
104SGS245の実行後または保留表示予告演出の実行が決定された場合は、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(104SGS246)。具体的には、104SGS245または104SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、104SGS245または104SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、104SGS257に進む。
また、104SGS243bにおいて、エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定コマンドまたは第5図柄指定コマンドである場合、つまり、図柄指定コマンドが大当り(確変大当りC)または小当りを示すコマンドである場合や、104SGS249において、保留表示予告演出の実行が決定されていない場合は、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(104SGS256)、104SGS257に進む。
また、104SGS243aにおいて、特定演出実行決定フラグがセットされていれば、保留表示予告演出の実行の有無を所定割合にて決定する(104SGS251)。104SGS243aにおいては、例えば、図20−13(C)に示すような決定割合(例えば、75%)で保留表示予告演出の実行と表示パターン(予告種別)が表示パターンγとを決定する。保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンγに決定された場合には、保留記憶表示が白色の二重丸(◎)で第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。
また、本実施の形態では、特定演出の実行が決定された場合、保留表示予告演出の表示パターンは表示パターンγに決定される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示パターンαや表示パターンβに決定されるようにしてもよい。つまり、特定演出が実行される場合と実行されない場合とで共通の表示パターンを決定可能としてもよい。
また、本実施の形態では、特定演出A〜Eの実行の決定に伴いストック演出を実行している場合、特定演出が実行される可変表示(ターゲット変動)に対応する保留記憶表示の表示パターンが変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ストック演出の実行中において保留記憶表示が表示パターンαや表示パターンβ等に変化するようにしてもよい。例えば、特定演出A〜Eの実行が決定されたときに、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンγに決定されなかった場合に、特定演出が実行される可変表示(ターゲット変動)が開始されるまでの複数の可変表示(ストック演出の実行中)において、ターゲット変動に対応する保留記憶表示の表示パターンを表示パターンαや表示パターンβや表示パターンγ等に変化するようにしてもよい。
次いで、104SGS251にて保留表示予告演出の実行が決定されたか否かを判定し(104SGS252)、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合は、104SGS256に進み、保留表示予告演出の実行が決定された場合は、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値「3」を当該エントリの保留表示フラグにセットし(104SGS253)、特定演出実行決定フラグをクリアする(104SGS254)。そして、決定されているストック演出パターン決定用テーブルに基づいて、始動入賞時(保留記憶3または4)にストック表示するカードがあればカードをストック表示し(104SGS255)、104SGS257に進む。
尚、104SGS246、104SGS255または104SGS256の実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更して(104SGS257)、先読み予告設定処理を終了する。
尚、本実施の形態では、104SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことにより104SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを保留表示予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を保留表示予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、保留表示予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において保留表示予告演出が同時に実行される場合がある。
尚、本実施の形態では、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を保留表示予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみで決定するようにしても良い。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行と非実行を決定すれば良い。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行と非実行を決定すれば良い。
図20−14(A)に示すように、本実施の形態では、画像表示装置5の表示領域におおける第1保留記憶表示エリア5Dと第2保留記憶表示エリア5Uとの間には、実行中の変動表示に対応する保留表示をアクティブ表示(変動表示対応表示)として表示するアクティブ表示エリア5Tが設けられている。
変動表示の開始時に実行される、後述する飾り図柄変動開始処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶に基づいて、図20−14(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、第1保留記憶表示エリア5Dの右端部に表示されている1つ目の保留表示や第2保留記憶表示エリア5Uの左端部に表示されている1つ目の保留表示がアクティブ表示としてアクティブ表示エリア5Tに移動されるアクティブ表示移行演出が実行される。また、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、該保留表示更新処理の前に実行される前述した先読み予告設定処理にて、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示されるようになる。
具体的には、図20−14(B)に示すように、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、図20−14(B)に示すように「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、図20−14(B)に示すように、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
そして、変動表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、図20−14(B)に示すように、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本実施の形態では画面の中央方向)にシフトし、第1保留記憶表示エリア5Dの右端部に表示されている1つ目の保留表示または第2保留記憶表示エリア5Uの左端部に表示されている1つ目の保留表示がアクティブ表示としてアクティブ表示エリア5Tに移動される。
図20−15は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、104SGS371において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(104SGS371)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(104SGS372)。尚、アクティブ表示バッファ194Bの内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをアクティブ表示バッファ194Bに対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、104SGS371において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(104SGS373)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、飾り図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(104SGS374)。尚、アクティブ表示バッファ194Bの内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをアクティブ表示バッファ194Bに対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
104SGS372または104SGS374の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(104SGS375)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(104SGS376)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施の形態では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変C大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合または小当りに該当する第6変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が揃わない飾り図柄の組合せ(例えば「135」、「246」などの飾り図柄の組合せ)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、ハズレに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄の組合せ(ハズレ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において、特定演出A〜E以外の予告演出を実行するか否かを決定する(104SGS377)。尚、本実施の形態では、予告演出決定処理において、例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出や、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。いずれかの種別の予告演出の実行を決定した場合、決定した予告演出の種別をRAM122の所定領域に記憶し、予告演出実行決定フラグをセットした後、当該予告演出決定処理を終了する。
図20−15に戻り、104SGS377の予告演出決定処理の後に、104SGS378において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否かを判定する。予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、104SGS379に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として予告演出の種別に対応する期間を設定し(104SGS379)、予告演出実行決定フラグをクリアして(104SGS380)、104SGS381に進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、104SGS379経由することなく104SGS381に進む。
104SGS381において演出制御用CPU120は、図20−16に示すストック演出設定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、ストック演出実行中フラグがセットされているか否かを判定し(104SGS341)、ストック演出実行中フラグがセットされていない場合は、ストック演出の実行中ではないとして処理を終了する。また、ストック演出実行中フラグがセットされている場合は、ストック演出の実行中であるとしてストック演出カウンタの値を−1した後(104SGS342)、ストック演出カウンタの値が「0」になったか否か、つまり、当該可変表示がターゲット変動でありストック演出を終了するか否かを判定する(104SGS343)。
ストック演出カウンタの値が「0」になってない場合は、ストック演出が終了していないとしてそのまま処理を終了し、ストック演出カウンタの値が「0」になった場合は、ストック演出を終了するためにストック演出実行中フラグをクリアするとともに、特定演出を開始するために特定演出実行フラグをセットする(104SGS344)。また、実行する特定演出パターンが擬似連演出である特定演出Aを含むパターンであるか否かを判定し(104SGS345)、特定演出Aを含むパターンである場合にはそのまま処理を終了する。また、特定演出Aを含むパターンである場合には、104SGS269において再変動が1回か2回のいずれに決定されているかを確認し、擬似連回数に応じた特定演出Aの実行用のプロセステーブルをセットするための擬似連演出フラグをセットし(104SGS346)、処理を終了する。
図20−15に戻り、104SGS381のストック演出設定処理の後に、104SGS381Aにおいて演出制御用CPU120は、特定演出実行フラグがセットされているか否かを判定する。特定演出実行フラグがセットされている場合には、104SGS381Bに進んで、特定演出種別に応じた開始待ちタイマに、特定演出開始までの期間として特定演出の種別に対応する期間を設定し(104SGS381B)、104SGS382に進む。一方、特定演出実行フラグがセットされていない場合には、104SGS381Bを経由することなく104SGS382に進む。
104SGS382において演出制御用CPU120は、特定演出実行フラグがセットされているか否かを判定する。特定演出実行フラグがセットされている場合、特定演出実行フラグをクリアし(104SGS383A)、擬似連演出フラグがセットされているか否かを判定し(104SGS383)、擬似連演出フラグがセットされていなければ104SGS384に進み、擬似連演出フラグがセットされていれば、104SGS388に進み、変動パターン指定コマンド及び再変動回数に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(104SGS388)。
104SGS384において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに基づいてスーパーリーチであるか否かを判定し(104SGS384)、スーパーリーチでない場合は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(104SGS387)。スーパーリーチである場合、つまり、スーパーリーチにおいて特定演出の実行が決定されなかった場合には、特定演出Aと同様の擬似連演出の実行の有無を決定する擬似連演出抽選を実行し(104SGS385)、該擬似連演出抽選により擬似連演出の実行が決定されたか否かを判定し(104SGS386)、擬似連演出の実行が決定されなければ104SGS387に進み、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する一方、擬似連演出抽選により擬似連演出の実行が決定されれば104SGS388に進み、変動パターン指定コマンド及び擬似連演出回数に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(104SGS388)。
このように、スーパーリーチにおいて擬似連演出である特定演出Aを実行する場合だけでなく、スーパーリーチにおいて特定演出の実行が決定されなかった場合においても擬似連演出を実行する場合があるため、擬似連演出が実行されたときに特定演出A〜Eが実行されることを期待できるようになる。尚、非リーチやノーマルリーチなどのスーパーリーチ以外の変動パターンにおいても擬似連演出を実行可能としてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、104SGS387または104SGS388にて選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(104SGS389)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(104SGS390)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
このように演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよいし、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の変動表示が行われるように制御してもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(104SGS391)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(104SGS392)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(104SGS393)。
図20−17は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(S172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(104SGS301,104SGS302,104SGS303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)かを判定し(104SGS304)、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)場合には、予告演出処理を実行する(104SGS305)。予告演出開始待ちタイマも予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、104SGS305の予告演出処理を実施することなく、104SGS305Aに進む。
104SGS305Aにおいて演出制御用CPU120は、図20−18に示すストック演出処理を実行する。ストック演出処理において演出制御用CPU120は、ストック演出実行中フラグがあるか否か、つまり、ストック演出の実行中であるか否かを判定し(104SGS351)、ストック演出実行中フラグがなければそのまま処理を終了し、ストック演出実行中フラグがあれば、カードをストック表示するタイミングであるか否かを判定する(104SGS352)。カードをストック表示するタイミングでなければ処理を終了し、カードをストック表示するタイミングである場合は、記憶されているストック演出パターンに応じて、ストックするカードがあればカードをストック表示する処理を行う(104SGS353)。
次いで、104SGS353での表示により、カードCD、CD+、C+D、C+D+の組合せがストック表示されたか否かを判定し(104SGS354)、表示されていなければそのまま終了し、表示されていれば、図20−21(E)に示すように、画像表示装置5の表示領域の上辺右側近傍に「可動体落下準備中」の文字からなる画像104SG003を表示させて(104SGS355)、処理を終了する。
図20−17に戻り、演出制御用CPU120は、特定演出開始待ちタイマがセットされている(特定演出を行うことに決定されている)か、または特定演出実行中フラグがセットされている(特定演出の実行中である)かを判定し(104SGS305B)、特定演出開始待ちタイマがセットされているか、または特定演出実行中フラグがセットされている場合には、特定演出処理を実行する(104SGS305C)。特定演出開始待ちタイマも特定演出実行中フラグもセットされていない場合には、104SGS305の特定演出処理を実施することなく、104SGS306に進む。
104SGS305Cにおいて演出制御用CPU120は、図20−19に示す特定演出処理を実行する。図20−19は、特定演出処理の一例を示すフローチャートである。特定演出処理において演出制御用CPU120は、特定演出実行中フラグがセットされているか否か、つまり、特定演出が開始されているか否かを判定する(104SGS321)。
特定演出実行中フラグがセットされていない場合には、104SGS322において、演出制御用CPU120は、記憶されている特定演出パターンに基づいて、特定演出Aを除く特定演出B〜Eのうち当該変動において実行する特定演出B〜E各々の特定演出開始待ちタイマの値をそれぞれ−1する(例えば、特定演出パターンPT4(特定演出Eあり)であれば特定演出B〜E各々の特定演出開始待ちタイマの値を−1する)。尚、各特定演出開始待ちタイマは、可変表示開始設定処理において特定演出を行うことに決定されたときにセットされる。特定演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ、処理を終了する。特定演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、特定演出の開始タイミングである場合には、104SGS324に移行する。104SGS324では、演出制御用CPU120は、特定演出B〜Eいずれかの実行中であることを示す特定演出実行中フラグ(例えば、特定演出実行中フラグB〜E)をセットする。また、各特定演出B〜Eに該当する特定演出期間に相当する値を特定演出期間タイマにセットする(104SGS325)。
次いで、演出制御用CPU120は、当該変動において実行が決定され記憶されている特定演出B〜Eに対応した特定演出プロセステーブルを読み出してセットした後(104SGS326)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1における演出プロセスタイマをスタートさせる(104SGS327)。尚、本実施の形態では、各特定演出B〜Eに対応する複数の特定演出プロセステーブルが予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした特定演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1、可動体制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、可動体32)の制御を開始する(104SGS328)。
また、104SGS321において特定演出実行中フラグがセットされている場合には、104SGS329に進んで、演出制御用CPU120は、各特定演出のプロセスを変更するための特定演出プロセスタイマの値を−1する。そして、各特定演出期間の終了を計時するための特定演出期間タイマの値を−1する(104SGS330)。特定演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には、対応する種別の特定演出実行中フラグをクリアして特定演出処理を終了する(104SGS336)。
特定演出期間タイマがタイマアウトしていない場合に演出制御用CPU120は、特定演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(104SGS332)。特定演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、特定演出の特定演出プロセスデータの切り替えを行う(104SGS333)。即ち、特定演出プロセステーブルにおける次に設定されている特定演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(104SGS334)。また、その次に設定されている特定演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ、入力制御実行データ、可動体制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(104SGS335)、当該特定演出処理を終了する。
このように、特定演出プロセステーブルと特定演出プロセスタイマとに基づいて各特定演出B〜Eの制御が実行されることにより、各特定演出プロセステーブルにおける開始タイミングにおいて特定演出B〜Eが開始されて、順次、各特定演出プロセステーブルに記述されている特定演出の制御内容が実行されていくことで各特定演出が、各特定演出の期間が終了するまで実行される。
図20−17に戻り、104SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(104SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(104SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(104SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(104SGS309b)。
次に、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(104SGS310)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(104SGS311)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(104SGS312)。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合、104SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(104SGS313)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(104SGS315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(104SGS315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、104SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
(ストック演出の演出動作例)
次に、ストック演出の演出動作例について、図20−20に基づいて説明する。図20−20は、ストック演出パターンABCD−2に基づくストック演出の一例を示す図である。
演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示中において第1保留記憶数が「3」の状態で第1始動入賞が発生したときに特定演出パターンPT4(特定演出Eなし)に基づく特定演出の実行が決定された場合、特に図示しないが、画像表示装置5の表示領域の四隅にカード表示領域104SG011〜014(図20−20参照)を表示するとともに、ストック演出用の効果音等を出力したり背景画面を変更するなどしてストック演出を開始する。
ストック演出パターンABCD−2に基づくストック演出を開始した後、図20−20(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域の左上のカード表示領域104SG011にカードAがストック表示される。また、保留表示予告演出の実行が決定された場合、第1保留記憶表示エリア5Dの左端に白色の二重丸(◎)の保留記憶表示が表示される。
次いで、図20−20(B)に示すように可変表示が停止された後、図20−20(C)に示すように、特定演出の実行を決定してから1回目の可変表示が開始されると、右上のカード表示領域104SG012にカードBがストック表示される。次いで、図20−20(D)に示すように1回目の可変表示が停止された後、図20−20(E)に示すように2回目の可変表示が開始されると、左下のカード表示領域104SG013にカードCがストック表示される。
次いで、2回目の可変表示が停止された後、図20−20(F)に示すように3回目の可変表示が開始されると、右下のカード表示領域104SG014には、いずれのカードもストック表示されず、図20−20(G)に示すように、カード表示領域104SG011〜012にストック表示されていた3枚のカードABCが移動して表示領域の中央に拡大表示されるとともに、「ストック完了!」なる画像104SG002が表示され、次のターゲット変動において特定演出ABCが実行されることが示唆される。つまり、これらカードがストック表示されることで、表示された各カード種別に対応する特定演出ABCが実行されることが示唆される。
次に、ストック演出の他の一例について、図20−21に基づいて説明する。図20−21は、ストック演出パターンABCD−14に基づくストック演出の一例を示す図である。
図20−21(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において第1保留記憶数が「3」の状態で第1始動入賞が発生したときに、特定演出パターンPT4(特定演出Eあり)に基づく特定演出の実行が決定されたことに基づき、ストック演出パターンABCD−14に基づくストック演出の実行が決定された場合、ストック演出が開始され、左上のカード表示領域104SG011に、カードA+がストック表示される。また、保留表示予告演出の実行が決定された場合、第1保留記憶表示エリア5Dの左端に白色の二重丸(◎)の保留記憶表示が表示される。
次いで、当該可変表示が停止された後、図20−21(B)に示すように、特定演出の実行を決定してから1回目の可変表示が開始されると、右上のカード表示領域104SG012にカードB+がストック表示される。次いで、1回目の可変表示が停止された後、図20−21(C)に示すように2回目の可変表示が開始されると、左下のカード表示領域104SG012にカードC+がストック表示される。次いで、2回目の可変表示が停止された後、図20−21(D)に示すように3回目の可変表示が開始されると、右下のカード表示領域104SG014にカードD+がストック表示される。
ここで、カードC+D+の特別組合せがストック表示されたことにより、図20−21(E)に示すように、カードC+D+から下方に広がるように表示された表示エリアに「可動体落下準備中・・」なる画像104SG003が表示される。つまり、カードC+D+の特別組合せがストック表示されたことにより、可動体32が落下する特定演出Eの実行が示唆されたことを報知する報知演出として画像104SG003が表示される。
尚、本実施の形態では、カードC+D+と「可動体落下準備中・・」なる画像104SG003とを関連付ける画像を表示することでカードC+D+の特別組合せにより特定演出Eの実行が示唆されたことを報知する形態を例示したが、カードC+D+と画像104SG003とを関連付ける画像を表示しなくても、カードC+とカードD+とを他のカードよりも目立つように強調表示するようにしてもよい。
また、カードC+D+のような特別組合せを表示する場合、カードC+D+のうち一方が先に表示された時点で他方が表示されることを煽るような演出を実行するようにしてもよい。
そして、図20−21(F)に示すように、カード表示領域104SG011〜014にストック表示されていた4枚のカードA+B+C+D+が移動して表示領域の中央に拡大表示されるとともに、「ストック完了!」なる画像104SG002が表示され、次のターゲット変動において特定演出A+B+C+D+が実行されることが示唆されるとともに、画像104SG003が表示領域の中央上部に縮小表示される。
尚、本実施の形態では、カードのストック表示が完了したときに「ストック完了!」なる画像104SG002を表示してストック表示が完了したことを報知するようにしているが、ストック演出の終了をこのような報知は行わないようにしてもよい。このようにすることで、4枚目のカードが表示されることを期待できるようになる。
また、本実施の形態では、カードは画像表示装置5の表示領域の四隅に設けたカード表示領域104SG011〜014に表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード表示領域は上記四隅でなく任意の領域に表示可能である。また、カードの表示領域は上記カード表示領域104SG011〜014に固定されていなくてもよい。さらに、カードの表示順序も上記形態に限定されるものではなく、大当り期待度に応じて表示順序を異ならせるようにしてもよい。
(特定演出の演出動作例)
次に、特定演出の演出動作例について、図20−22に基づいて説明する。図20−22は、特定演出パターンPT4(特定演出Eあり)に基づく特定演出の一例を示す図である。
図20−22(A)に示すように、ストック演出が終了し、特定演出の実行が決定された白色の二重丸(◎)の保留記憶表示がアクティブ表示エリア5Tに移行表示されることにより、ターゲット変動であるスーパーリーチ変動パターンに基づく可変表示が開始されると、図20−22(B)に示すように、カード表示領域104SG011に表示されていたカードA+がアクティブ表示エリア5Tの左側まで移動することで(ストック表示されていたカードの放出表示)、ストックされていたカードA+に対応する特定演出A(擬似連演出(強))が実行され、飾り図柄の仮停止と再変動が2回行われる。
次いで、図20−22(C)に示すように、飾り図柄がリーチ状態となったタイミングで、画像104SG003の文字が「可動体落下準備中・・」から「落下!!」に切り替わるとともに、図20−22(D)に示すように、可動体32が上方の原点位置から表示領域中央の演出位置まで落下する特定演出Eが実行され、スーパーリーチ演出に発展する。
図20−22(E)に示すように、スーパーリーチ演出の実行中における所定タイミングで、カード表示領域104SG012に表示されていたカードB+がアクティブ表示エリア5Tの左側まで移動することで、ストックされていたカードB+に対応する特定演出B(アクティブ表示変化演出(赤))が実行され、アクティブ表示エリア5Tに表示されている保留表示が赤色に変化する。
次いで、図20−22(F)に示すように、カード表示領域104SG013に表示されていたカードC+がアクティブ表示エリア5Tの左側まで移動することで、ストックされていたカードC+に対応する特定演出C(テロップ演出(赤))が実行され、「チャンス!」の文字からなる赤色テロップの画像104SG004が左側に向けてスクロール表示されるとともに、カード表示領域104SG014に表示されていたカードD+がアクティブ表示エリア5Tの左側まで移動することで、ストックされていたカードD+に対応する特定演出D(ミニキャラ演出(後半))が実行され、所定のキャラクタが左方向へ移動する画像104SG005がスクロール表示される。
その後、図20−22(G)に示すようにスーパーリーチ演出が実行された後、大当りの場合は、図20−22(H)に示すように、飾り図柄が揃って停止表示されることで、大当りになったことが報知される。また、飾り図柄が揃わずに停止表示された場合はハズレになったことが報知される。
また、本実施の形態では、特定演出A〜Dの開始タイミングの直前に、カード表示領域に表示されていたカードがアクティブ表示エリア5Tの左側まで移動する表示を行うことで、ストックしていたカードを使用(放出)することにより該カードに対応する特定演出が開始されることを報知したときに、未使用のカードはその時点で表示されている領域から移動しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一のカードがアクティブ表示エリア5Tの左側まで移動することに応じて、他の未使用のカードが下から上の領域や右から左の領域にシフト表示されるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120は、少なくとも第1特定演出(例えば、特定演出C)と第2特定演出(例えば、特定演出D)と第3特定演出(例えば、特定演出E)とを含む複数種類の特定演出(例えば、特定演出A〜E)と、前記複数種類の特定演出のうち、いずれの特定演出が実行されるかを示唆する示唆演出(例えば、ストック演出)とを実行可能であり、少なくとも前記第1特定演出の実行を示唆する示唆演出(カードC(またはC+)の表示)と前記第2特定演出の実行を示唆する示唆演出(カードD(またはD+)の表示)とを含む複数種類の示唆演出を実行可能であって、特定演出Cの実行を示唆する示唆演出(カードC(またはC+)の表示)を実行するとともに特定演出Dの実行を示唆する示唆演出(カードD(またはD+)の表示)を実行する場合、特定演出Eの実行を示唆可能である。言い換えると、特定演出Eの実行を示唆する場合には、示唆演出(カードC(またはC+)の表示)と示唆演出(カードD(またはD+)の表示)とを実行可能である。
このようにすることで、特定演出Eを示唆するカードEを表示可能としなくても、他の特定演出Cを示唆するカードCと特定演出Dを示唆するカードDとを組合せて表示することにより特定演出Eの実行を示唆できるので、遊技興趣を向上できる。また、示唆演出の種別を増やさなくても示唆演出パターンを増やすことができる。
尚、本実施の形態のように、特定演出Eを示唆する場合に、特定演出Cを示唆するカードCと特定演出Dを示唆するカードDとは、ストック演出の実行中、つまり、特定演出Eが実行される前であれば、カードCとカードDとは同時に表示されてもよいし、異なるタイミング(例えば、本実施の形態のように、一の可変表示でカードCを表示し、他の可変表示でカードDを表示されてもよいし、一の可変表示中の異なるタイミングでカードCとカードDとを表示されるなど)で表示されてもよい。
また、演出制御用CPU120は、特別演出手段として可動体32を使用した演出を実行可能であって、特定演出Cと特定演出Dは可動体32を使用しない表示演出であって、特定演出Eは、可動体32を使用した演出である。
このようにすることで、特定演出Eが実行されるときには、画像表示装置5による表示演出である特定演出Cと特定演出Dでは使用されない可動体32が使用されるので、意外性があり、遊技興趣を向上できる。
また、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示が可能であり、特定演出A〜Eが実行される前の複数回の可変表示において特定演出Cの実行を示唆する示唆演出(カードC(またはC+)の表示)と特定演出Dの実行を示唆する示唆演出(カードD(またはD+)の表示)とを実行可能であって、1の可変表示(ターゲット変動)において、特定演出Cと特定演出Dを実行可能である。
このようにすることで、示唆演出であるストック演出が複数回の可変表示において実行されるので、遊技興趣を向上できるとともに、これら特定演出Cと特定演出Dとが実行されることへの期待感も向上できる。
また、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能な遊技機であって、演出制御用CPU120は、複数回のストック演出を実行可能であって、ストック演出の実行回数、つまり、ストック表示されるカード枚数によって、大当り遊技状態に制御される割合が異なる。
このようにすることで、ストック演出の実行回数(カードの表示枚数)に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。特に本実施の形態では、ストック表示されるカード枚数が多くなるほど大当り期待度が高まるので、ストック表示されるカード枚数に注目させることができる。
また、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能な遊技機であって、演出制御用CPU120は、複数の異なるタイミング(例えば、始動入賞時(特定演出の実行決定時)、変動1回目、変動2回目、変動3回目)においてストック演出を実行可能であって、ストック演出が実行されるタイミングに応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なる。
このようにすることで、ストック演出の実行タイミングに注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。特に本実施の形態では、カードがストック表示されるタイミングが始動入賞時(特定演出の実行決定時)→変動1回目→変動2回目→変動3回目の順、つまり、ターゲット変動に近づくほど大当り期待度が高くなるようにストック演出パターンを決定するので、特定演出の実行を決定してからすぐにカードが表示されなくても、ターゲット変動までにカードがストック表示されることを期待できるようになるので、期待感を持続させることができる。
また、演出制御用CPU120が、ストック演出においてカードCD、C+D、CD+、C+D+の特別組合せを表示したときに、特定演出Eの実行が示唆されていることを報知する報知演出として画像104SG003を表示する。
このようにすることで、特定演出Eの実行が示唆されていることを遊技者が認識し易くなる。
また、演出制御用CPU120は、第4特定演出(例えば、特定演出Aや特定演出Bなど)を実行可能であって、特定演出Cと特定演出Dのいずれか一方の実行を示唆する示唆演出(カードC(C+)の表示またはカードD(D+))の表示を実行するとともに特定演出Aや特定演出Bの実行を示唆する示唆演出(カードA(A+)の表示またはカードB(B+))を実行する場合には、特定演出Eの実行を示唆しないようにしてもよい。
具体的には、例えば、本実施の形態では、カードCD、C+D、CD+、C+D+の特別組合せを表示したときに特定演出Eの実行が示唆されるが、特定演出Eの実行を示唆する特別組合せを構成するカードCやカードDと、特定演出E以外の特定演出A,Bを示唆するカードAやカードBとの組合せ(カードAC,BDなど)を表示した場合には、特定演出Eの実行は示唆されない。
このようにすることで、特定演出Eの実行を示唆する特別組合せを構成するカードCやカードDのうち一方が先に表示された場合でも、他のカードAやカードBが表示されても特定演出Eの実行は示唆されないので、実行されるストック演出(カード)の組合せが表示されることに注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、前記実施の形態では、特定演出は、可変表示結果が導出表示される前に大当りになるか否かを予告する大当り予告演出として適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告、停止図柄予告、擬似連予告、保留変化予告、再変動予告など、各種演出等が実行されるか否かを予告する演出としても適用可能である。
また、前記実施の形態では、特定演出の種別として特定演出A〜Eの5種類の演出を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、4種類以下または6種類以上の演出を適用してもよい。また、上記特定演出A〜E以外の演出(例えば、カットイン予告、保留変化予告、ステップアップ予告など)、任意の種類の演出を適用可能である。
また、前記実施の形態では、一の可変表示(ターゲット変動)において1種類または複数種類の特定演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当りの可変表示前の複数回の可変表示にわたり特定演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、一の種別の特定演出A〜D各々について、「強」態様と該「強」態様よりも大当り期待度が低い「弱」態様とを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の種別の特定演出A〜D各々について一の態様のみを実行可能としてもよいし、2種類以上の態様を実行可能としてもよい。さらに、「強」態様と「弱」態様のように大当り期待度が異なる態様に限らず、一の種別の特定演出について大当り期待度が同じ複数の態様(例えば、テロップ演出の場合、テロップの文字が異なるなど)を実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、特定演出A〜Eのいずれかの実行が決定された場合、ストック演出を経由して特定演出A〜Eが実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本実施の形態のように始動入賞時に各特定演出A〜Eの実行を決定するだけでなく、可変表示が開始されたときに104SG377の予告演出決定処理などにより実行が決定されるようにしてもよい。つまり、非リーチやノーマルリーチ等においてストック演出を経由することなく特定演出A〜Eが実行されるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、保留表示予告演出における保留表示の変化パターン(例えば、◇、☆、◎など)と、アクティブ表示変化演出におけるアクティブ保留表示の変化パターン(例えば、青、赤など)とが異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出とアクティブ表示変化演出とで共通の保留変化パターンを実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、特定演出が実行されるかを示唆する示唆演出の一例として、各特定演出A〜Dに対応するカードA〜D、A+〜D+をストック表示するストック演出を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記のようなカードをストック表示することで示唆する示唆演出でなく、各特定演出に対応して設定されている複数種類のキャラクタや動物等を出現させること等により示唆するようにしてもよい。また、煽り演出や前兆演出など、特定演出が実行されるかを示唆できる演出であれば任意の演出を適用可能である。例えば、上記のように画像表示装置5による表示演出だけでなく、スピーカ8L,8Rによる音を用いた演出、LEDなどの発光体による光を用いた演出、可動体を用いた演出等であってもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)は、特定演出が実行される可変表示(ターゲット変動)の前の複数回の可変表示にわたり実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定演出が実行される可変表示(ターゲット変動)の前の一の可変表示(例えば、特定演出の実行を決定した次の可変表示や、ターゲット変動前の可変表示など)においてのみ実行するようにしてもよいし、特定演出が実行される可変表示(ターゲット変動)において実行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)は、一の種別の特定演出A〜Dに対し一の種別のストック演出(カードA〜D、A+〜D+)が実行可能(例えば、図20−4(A)参照)な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の種別の特定演出A〜Dに対し複数種別のストック演出を実行可能(例えば、特定演出Aが実行されるかをカードAだけでなくカードF、G、Hなどで示唆するなど)としてもよい。あるいは、一の種別のストック演出により複数種別の特定演出が実行されるかを示唆する(例えば、カードAで擬似連演出とアクティブ表示変化演出とを示唆するなど)ようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、同種のカード(例えば、カードAとカードA+など)をストック表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ストック演出において同種のカードをストック表示しないようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、一の可変表示において、一の特定演出の実行を示唆する(1枚のカードを表示する)パターンと複数の特定演出の実行を示唆する(複数枚のカードを一度に表示する)パターンとを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可変表示において、一の特定演出の実行を示唆するパターンと複数の特定演出の実行を示唆するパターンとのうちいずれか一方のみを実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、カードを表示する表示タイミングは可変表示の開始時のみとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カードを表示する表示タイミングは、可変表示の途中や終了間際など任意のタイミングにて実行可能としてもよい。また、表示タイミングを期待度に応じて異ならせるようにしてもよく、このようにすることで、遊技者はカードが表示されるタイミングにも注目するようになるため、演出効果が向上する。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、カードの表示パターンはストック演出パターン決定用テーブルA〜Fのいずれかに基づいて決定される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特定演出の実行の決定契機となった始動入賞のタイミングによって、ストック表示するカード枚数、種別、表示順序等を決定できるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、実行が決定している特定演出に対応するカードは必ずしも表示されるとは限らないため、カードが表示されなかった場合でも、該表示されなかったカードに対応する特定演出が実行することに対する期待感を持続させることができるようになっているが、実行が決定している特定演出に対応するカードは必ず表示するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、一度表示されたカードは特定演出が実行されるまで表示態様が変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示されたカードに対し作用演出(例えば、表示されたカードが発光するなど)を実行した後、表示されたカード種別を変更したり、表示したカードを消去した後に再表示したり、カード枚数が増加したりするようにしてもよい。このようにすることで、例えば、期待度が低いカードが表示された場合でも、期待度が高いカードに変更されること等を期待できるようになったり、表示されたはずのカードが消去される可能性があることで緊張感を持たせること等が可能となる。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+が表示された場合、画像104SG003が表示されて可動体32が落下する特定演出Eの実行が示唆されたことを報知する報知演出が行われる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+が表示された場合に報知演出を実行しないようにしてもよい。また、大当り期待度に応じて報知演出の実行の有無を決定するようにしてもよいし、大当り期待度に応じて報知演出の態様を異ならせてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+が表示された場合、カードCに対応する特定演出CとカードDに対応する特定演出Dとが実行された上で特定演出Eが実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも特定演出Eが実行されるようになっていれば、特定演出Cや特定演出Dは実行されなくてもよい。また、特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+の表示により特定演出Eの実行が示唆された場合でも、特定演出C、D、Eのいずれも実行されなくてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、2枚の特別組合せであるカードCD、C+D、CD+、D+D+を表示することにより特定演出Eが実行されるかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特定カードの組合せ(例えば、全種のカードの組合せ、4枚が全て同じカードの組合せ、特定演出に対応しない特別なカードの組合せなど)が表示されることや、例えば、図20−20に示すカード表示領域104SG011にカードDが表示されたり、カード表示領域104SG011〜014以外の領域に特定のカードが表示されるなど、特定表示領域に特定の示唆演出画像が表示されることや、特定の表示タイミングにて特定の示唆演出画像が表示されること等により大当りになることが確定することを示唆する表示パターンを実行可能としてもよい。また、カードC+D+のような特別組合せを表示する場合、カードC+D+のうちいずれを先に(または後に)表示するかによって大当り期待度が異なるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において、表示するカードがある場合は、可変表示の開始とともにカードが表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、操作手段の操作を促す促進演出(例えば、「ボタンを押せ」など)を実行し、操作が検出されたタイミングまたは操作有効期間が経過したタイミングでカードが表示されるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、特定演出と該特定演出に対応するストック演出(示唆演出)とが同じ演出手段(例えば、画像表示装置5)を用いた演出である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特定演出と該特定演出に対応するストック演出とが異なる演出手段を用いる演出となるようにしてもよい。例えば、特定演出が可動体32を用いた演出である場合、それに対応する示唆演出を、可動体とは異なる演出手段(例えば、画像表示装置5や発光手段(演出用LED)や音出力手段(スピーカ)、あるいはこれらの組合せなど)による演出としてもよい。
また、一の演出手段を用いた示唆演出と該一の演出手段とは異なる他の演出手段を用いた示唆演出との組合せによって、特定演出Eが実行されるかを示唆するようにしてもよい。さらに、異なる演出手段を用いた示唆演出の組合せにより特定演出Eが実行されるかを示唆する場合、同種の演出手段を用いた示唆演出の組合せにより特定演出Eが実行されるかを示唆するより大当り期待度が高くなるようにしてもよく、このようにすることで、使用される演出手段の組合せにも注目させることができるようになる。
また、前記実施の形態では、第1始動入賞が発生したときに、演出制御用CPU120は変動カテゴリがスーパーリーチである場合に特定演出を実行するか否かを決定し、特定演出の実行が決定された場合、104SGS235の特定演出決定処理において、特定演出の実行数、種別、擬似連回数、強弱態様、可動体演出の実行の有無を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1始動入賞が発生したときに、演出制御用CPU120は変動カテゴリがスーパーリーチ以外の変動パターンである場合にも特定演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
具体的には、CPU103がスーパーリーチとして複数種類のスーパーリーチ変動パターンのうちからいずれかを決定可能とする場合においては、複数種類のうち特定種類のスーパーリーチを決定した場合に特定演出の実行を決定するようにしてもよい。また、スーパーリーチだけでなく、ノーマルリーチや非リーチの変動パターンが決定された場合でも特定演出の実行の有無を決定するようにしてもよい(例えば、擬似連のノーマルリーチや非リーチの変動パターンが決定された場合において、特定演出Aの実行を決定できるようにするなど)。
また、特定演出決定処理として、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン種別に基づいて、先読み予告演出及びアクティブ表示変化演出(特定演出B)のシナリオ抽選を実行し、可動体演出(特定演出E)の実行抽選を実行し、テロップ演出(特定演出C)の実行抽選を実行した後、変動カテゴリが擬似連演出(特定演出A)を含む変動パターンであるか否かを判定するといった順序で、各特定演出A〜Eの実行の有無を決定するようにしてもよい。尚、この場合、特定演出Aの実行については、CPU103が擬似連の変動パターンを決定する割合を考慮した上で、演出制御用CPU120が図20−4(B)に示す大当り期待度となるように特定演出A〜Eを決定すればよい。
また、前記実施の形態では、特定演出を実行する可変表示(ターゲット変動)において各特定演出A〜Eを開始するタイミングは予め種別ごとに設定されており、ターゲット変動が開始された場合、該設定されたタイミングで各特定演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ターゲット変動が開始されるときに、各特定演出A〜Eの実行タイミングを決定する抽選を実行し、該抽選により決定したタイミングで各特定演出A〜Eを開始するようにしてもよい。
(特徴部104SGの変形例1)
また、前記実施の形態では、ストック演出(示唆演出)において表示されたカードに対応する特定演出は100%の確率で実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ストック演出(示唆演出)において表示されたカードに対応する特定演出が実行されないようにしてもよい。つまり、ストック演出パターンとして、実行が決定されていない特定演出に対応するカードを表示可能としてもよい。
具体的には、上記のように実行が決定されていない特定演出に対応するカードを表示可能とする場合、例えば、図20−23に示すように、各カードの種別を示すアルファベットに「?」なる文字が表示されたカード104SG120を表示可能とすればよい。この場合、例えば、対応する特定演出の実行が決定されていない場合に、実行されている場合よりも高い割合でカード104SG120を表示するようにすることで、「?」なる文字が表示されていないカードが表示される場合よりも期待度が低いものの、カードが表示されない場合よりも期待感を持てるようになるだけでなく、実行される特定演出種別が少ない場合でも、多くのカードを表示できるようになるため、演出効果を向上させることができる。
また、「?」なる文字が表示されたカード104SG120の組合せが表示された場合、「?」なる文字が表示されていないカードの組合せが表示された場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。
また、前記特徴部31AKにて説明したように、リーチ成立後の所定タイミングにおいてそのリーチのタイトルが報知されるようにする場合において、ストック演出において表示されたカードの組合せによってリーチの内容を示すタイトルが表示され、そのタイトルの態様によって大当り期待度を示唆するようにしてもよい。
また、例えば、大当りを示唆する示唆演出としてのストック演出の開始から所定期間経過したときに該ストック演出に対応したタイトル報知を行い、該タイトル報知の態様に応じてストック表示されるカードの種類が異なるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、カードCD等の出現を示唆するタイトル報知を行うことにより特定演出Eが実行される期待度を煽ることができるため、遊技の興趣が向上する。
さらに、ストック演出が終了したことに基づいて該ストック演出に対応したタイトル報知を行い、該タイトル報知の態様に応じて実行される特定演出の種別や態様が異なるようにしてもよい。このようにすることで、タイトル報知を行うことにより実行される特定演出の期待度を煽ることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、大当りを示唆する示唆演出としての特定演出の開始から所定期間経過したときに該特定演出に対応したタイトル報知を行い、該タイトル報知の態様に応じて実行される特定演出の態様が異なるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、タイトル報知を行うことにより特定演出の期待度を煽ることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、大当りを示唆する示唆演出としてのリーチ演出(スーパーリーチ演出)の開始から所定期間経過したときに該スーパーリーチ演出に対応したタイトル報知を行い、該タイトル報知の態様に応じて特定演出の態様が異なるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、リーチ演出に対応して実行されるタイトル報知により特定演出の期待度を煽ることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、大当り期待度が低いリーチ演出を示唆するタイトル報知と大当り期待度が低い他の演出を示唆する示唆演出(例えば、「チャンス?」などのテロップ演出など)が実行された場合に、大当りの期待度が高いリーチ演出が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、大当り期待度が低いタイトル報知が実行された場合でも期待感を維持できるので、遊技興趣が向上する。
(特徴部104SGの変形例2)
また、演出制御用CPU120は、少なくとも第1態様(例えば、カードA+、B+、C+、D+など期待度が「強」の態様)と第2態様(例えば、カードA、B、C、Dなど期待度が「弱」の態様)とを含む複数種類の態様の示唆演出を実行可能であって、前記第1態様にて示唆演出が実行される場合には、前記第2態様にて示唆演出が実行される割合よりも高い割合で特定演出を実行可能としてもよい。
具体的には、例えば、特定演出Aの実行が決定されている場合、「弱」に対応するカードよりも高い割合で「強」に対応するカードを表示することを決定するため、実行される示唆演出の態様に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、カード種別が同じでもその態様によって大当り期待度が異なるため、大当り期待度を異ならせるためにカード種別を増加することによって、示唆する特定演出が判りにくくなることを回避しつつ、示唆演出の態様に好適に注目させることができる。
また、示唆演出の態様は、「強」と「弱」の2つの態様に限定されるものではなく、「最強」、「強」、「中」、「弱」、「最弱」といったように、3以上の態様の示唆演出を実行可能とするようにしてもよい。また、ストック演出の実行中に態様が「弱」から「強」に変化するなど、態様を変化可能としてもよい。
(特徴部104SGの変形例3)
また、演出制御用CPU120は、第1タイミング(例えば、保留記憶3)と該第1タイミングよりも後の第2タイミング(例えば、保留記憶1)においてストック演出(示唆演出)を実行可能であって、前記第1タイミングにおいて特定演出Cの実行を示唆する示唆演出(カードC(C+)の表示)を実行するとともに前記第2タイミングにおいて特定演出Dの実行を示唆する示唆演出(カードD(D+)の表示)を実行する場合に、特定演出Eの実行を示唆可能としてもよい。
前記実施の形態では、カードCとカードDとの特別組合せが表示されれば、カードCとカードDの表示順序に関係なく、特定演出Eの実行が示唆される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、カードCが表示された後にカードDが表示されるといったように、双方のカードが特定の順序で表示された場合にのみ特定演出Eの実行が示唆されるようにしてもよい。
このようにすることで、示唆演出の組合せだけでなく、示唆演出が実行される順序にも注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
さらに、同じカードの組合せ(例えば、ABCなど)でも、A→B→Cの順に表示するよりも、C→B→Aの順に表示した方が対応する特定演出の実行期待度や大当り期待度が高くなるようにしてもよい。