JP2019062717A - 絶縁皮膜除去型古電線接地ローラ - Google Patents

Abstract

【課題】絶縁性被膜除去装置を備えた絶縁皮膜生成電線専用接地器具を提供する。【解決手段】絶縁皮膜生成電線専用接地器具は、表面が劣化して絶縁性被膜が生成した電線１の巻取りを行う場合、絶縁性被覆除去ブラシ２１等のワイヤブラシで除去して電線の地金を露出させることにより、接地ローラ１０との接触を安定させると同時に接触抵抗も低減させる絶縁性被膜除去装置２０を有する。【選択図】図１

Description

架空送電線の電線撤去工事における巻取り中の電線の接地器具に関する。

架空送電線の工事において、近くの送電線から誘導を受ける場合は、固定接地用具や、接地金車等で電線を接地し、誘導電圧・電流をアースして、作業員の安全を確保する。
これらの接地金車等は、これまでに種々開発されている。

特開２０１２−０５０２３９ 接地板付きクローラ金車

これまでの接地金車等は、電線表面が劣化していない新電線を対象に開発されたため、新電線を傷つけない事や、電気抵抗が十分低くて作業員が接触しても安全であること等を条件として製作、使用されていた。

近年、電線の劣化に伴う電線張替工事が増加しているが、鋼心アルミより線が劣化すると電線表面に絶縁性被膜が生成して電線から接地金車への通電を阻害することから、これまでの接地金車等では安定的に大電流を流せる十分な接地が付けられない事態になっていた。

本発明では、鋼心アルミより線表面の絶縁性被膜を動力を活用した回転するワイヤブラシ等で除去してアルミ地金を露出させることにより、接地金車との接触を安定させ、接触抵抗も低減させる手段を提供する。

絶縁被膜による通電阻害がなくなり、電線が接地金車等を通過する時に発生していた電線と接地金車との接触が断続的になる事象もなくなり安定状態が保たれ、接触抵抗も低減するので接触電位が低下するなどで作業者の安全性が向上する。

図１は、本発明の実施例を示す模式図である。 各部品を固定する躯体は表示していないが、全体をコンパクトにまとめる躯体を有する。

図１に示す通り、電線１の移動方向上流に絶縁被膜除去装置２０を設置し、その下流に接地ローラ１０を配置する。

電線１は移動中に不規則に幾分捻れることと、絶縁性被膜除去装置２０で除去できる被膜は電線外周の一部であることから、絶縁性被膜除去装置２０と接地ローラ１０の間隔は接近した位置に配置する必要がある。

接地ローラ１０は、１個でも数個でも良いが、絶縁皮膜が除去された電線外周部に確実に接触する位置と押付け圧力が必須条件である。

更に、本実施例では接地ローラ１０も一体化しているが、前記条件を満たす適当な接地ローラが施設可能なら、既存の接地金車や簡単な鉄金車に接地導線を接続した装置でも何ら問題ない。

実施例では、電線１と絶縁性被膜除去ブラシ２１との間隔を一定に保つための押えローラ２３を含め、全体をコンパクトにまとめた一体構造としている。

なお、絶縁性被膜除去装置２０の絶縁皮膜除去機構としては、今回採用した塗装下地処理用の回転ワイヤブラシで十分だが、塗装の下地処理として活用されているサンドブラスト装置やグラインダー等でも十分に皮膜除去可能なものの装置全体が大掛かりとなるという欠点がある。

本実施例では、原動機として電動機２２を例示しているが、エンジンや油圧モータでも問題ない。

１ 電線
１０ 接地ローラ
１１ 接地導線
１２ 接地極
２０ 絶縁性被膜除去装置
２１ 絶縁性皮膜除去ブラシ
２２ 電動機
２３ 押えローラ

Claims (2)

1. 表面に絶縁性の皮膜が生成された電線の巻き取りにおいて、動力によりその絶縁性皮膜を機械的に除去する装置と、除去後の電線表面に接触して電流を取り込む接地ローラとを備え、当該接地ローラから導線を通して接地極へ電流を排出することを特徴とする絶縁皮膜生成電線専用接地器具。
2. 絶縁被膜を機械的に除去する装置として、回転するワイヤブラシを電動機で駆動することを特徴とする請求項１に記載の絶縁被膜生成電線専用接地器具。

Images