JP2019062361A - 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このようなデータ・パケットを監視する装置(モニタリング装置)では、多数の端末装置により通信されるデータ・パケットが混在した状態で観測される。なお、個々のデータ・パケットから、直接、端末装置を特定すること、あるいは、端末装置の状態を特定することはできない。
非特許文献2には、プロトコルの正常性を確認する手法が記載されており、conformance testingと呼ばれている(非特許文献2参照。)。この技術は、端末装置の状態の遷移を標準化仕様と比較することで、実装されているネットワークが仕様通りに動作するか否かを検証する方式として、広く利用されている。しかしながら、この技術では、仕様通りに実装されているネットワークにおいて発生する品質劣化ならびに異常を捉えることはできない。
IoTに関して様々なアプリケーションが考案されており、主要なアプリケーションの一つに異常を検出するアプリケーションがある。例えば、工場などの建物の内側の気温の変化を検出して火災を防ぐためのアプリケーション、あるいは、酸素濃度の変化を検出して作業員に対する悪影響を未然に防ぐためのアプリケーションなどが考えられている。
以下の実施形態は、LTEを例として説明するが、例えば、LTE以外のネットワークに適用されてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の概略的な構成を示すブロック図である。
本実施形態では、LTEのネットワークに適用した場合を示す。
LTEのネットワークは、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Network)と呼ばれる無線のネットワークと、EPC(Evolved Packet Core)と呼ばれるコアネットワークから構成されている。
EPCは、MME装置31、S−GW(Serving−Gateway)装置41、P−GW(PDN(Packet data network)−Gateway)装置42、図示していないHSS(Home Subscriber System)装置など、複数の装置群によって構成される。
本実施形態に係る通信システム1は、さらに、PDNあるいはインターネットなどのネットワーク43、記憶装置32、情報処理装置51を備える。
なお、端末装置11−1〜11−3、基地局装置21−1〜21−3、MME装置31、S−GW装置41あるいはP−GW装置42は、それぞれ、例えば、多数備えられており、図1では、一部のみが示されている。
各端末装置11−1〜11−3と、基地局装置21−1〜21−3との間で、無線により通信を行う。
2個以上の基地局装置21−1〜21−3の間で、信号の通信を行う。
各基地局装置21−1〜21−3と、S−GW装置41とは、インタフェースの回線111〜113を介して、通信を行う。回線111〜113は、ユーザプレーン(User−plane)である。
MME装置31と、S−GW装置41とは、S11のインタフェースの回線104を介して、通信を行う。S−GW装置41は、回線104を介して、例えば、端末装置11−1〜11−3の状態に関する情報をMME装置31に送信する。回線104は、コントロールプレーン(Control−plane)である。
P−GW装置42は、インタフェースの回線131を介して、ネットワーク43との間で通信を行う。回線131は、ユーザプレーン(User−plane)である。
本実施形態では、MME装置31が各基地局装置21−1〜21−3あるいはS−GW装置41から受信した情報、または、当該情報を用いて得られる情報が、記憶装置32に記憶される。
ここで、記憶装置32に記憶される情報は、例えば、MME装置31が各基地局装置21−1〜21−3から受信した情報と、MME装置31がS−GW装置41から受信した情報とのうちの任意の一方に基づいてもよく、または、両方に基づいてもよい。
一般に、S1−MMEのインタフェースの回線101〜103を流れる信号に基づいて、各端末装置11−1〜11−3の位置の情報が、各基地局装置21−1〜21−3ごとの単位で、記憶装置32に記憶(記録)される。
情報処理装置51は、例えば、人(管理者など)により操作されて動作してもよく、または、あらかじめ定められた規則にしたがって(自動的に)動作してもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置51の概略的な構成を示すブロック図である。
本実施形態では、情報処理装置51が独立な装置として、通信システム1に備えられている。または、情報処理装置51の機能が、通信システム1におけるいずれかの装置(例えば、MME装置31または他の装置)に備えられてもよい。または、情報処理装置51の機能が、通信システム1における2個以上の装置に分散されて備えられてもよい。
出力部212は、表示部231を備える。
制御部214は、情報取得部251と、状態遷移情報取得部252と、クラスタリング部253と、基準クラスタ群状態設定部254と、異常判定部255と、表示制御部256を備える。
出力部212は、情報を出力する。出力部212は、例えば、他の装置に情報を出力してもよく、一例として、表示部231により、ディスプレイ装置などの表示装置の画面に情報を表示出力してもよい。なお、表示装置は、例えば、情報処理装置51に含まれてもよく、あるいは、情報処理装置51とは別体であってもよい。
記憶部213は、情報を記憶する。
制御部214は、各種の処理あるいは制御を行う。
一例として、記憶部213は制御プログラムおよびパラメータを記憶し、制御部214はCPU(Central Processing Unit)を備えて当該CPUにより当該パラメータを用いて当該制御プログラムを実行することで、各種の処理あるいは制御を行ってもよい。
情報取得部251は、例えば、制御信号に関する情報(制御信号情報)を取得する。本実施形態では、情報取得部251は、記憶装置32に記憶された制御信号情報を取得する。
ここで、図1に示される通信システム1におけるネットワークに流れる制御信号には、例えば、プロトコルのメッセージを有する信号が含まれる。このようなメッセージに基づいて、それぞれの端末装置11−1〜11−3の状態、および状態の遷移が把握され得る。
なお、情報取得部251により制御信号情報を取得する手法としては、任意であってもよく、例えば、既に記憶された制御信号情報(例えば、ログの情報)を取得する手法が用いられてもよく、あるいは、リアルタイムなどで、通信されるデータ・パケット(信号)をパッシブで観測してキャプチャする手法が用いられてもよい。
本実施形態では、記憶装置32には、S1−MMEからの情報と、S11からの情報が格納され、これらの情報に基づいて状態の遷移に関する情報(状態遷移情報)が得られる。
本実施形態では、端末装置11−1〜11−3は、センサとして機能する場合、検出(例えば、観測)されたデータ(センシングデータ)をサーバ装置に対して送信(アップロード)する。サーバ装置は、記憶装置(図示せず)を有しており、端末装置11−1〜11−3から受信されたデータを当該記憶装置に記憶する。また、サーバ装置は、端末装置11−1〜11−3がセンシングデータを送信したタイミングを表す情報を当該記憶装置に記憶する。
ここで、状態遷移情報取得部252は、端末装置11−1〜11−3の状態の検出(推定的な検出でもよい。)を行う機能を有する。本実施形態では、状態遷移情報取得部252は、記憶装置32に記憶された情報(入力部211により入力された当該情報)に基づいて、S1−MMEとS11の一方または両方のシグナリング解析を行い、これにより、端末装置11−1〜11−3の状態を検出する。
基準クラスタ群状態設定部254は、基準となるクラスタ群の状態(基準クラスタ群状態)を設定する。基準となるクラスタ群の状態としては、例えば、あらかじめ記憶部213などに記憶された状態が設定されてもよく、あるいは、基準クラスタ群状態設定部254により生成された状態が設定されてもよい。
異常判定部255は、基準クラスタ群状態設定部254により設定された基準クラスタ群状態に基づいて、クラスタリング部253により生成されたクラスタ群状態について異常の有無を判定する。ここで、本実施形態では、基準クラスタ群状態と判定対象のクラスタ群状態とは、例えば、同様な複数のクラスタを含むクラスタ群についての状態である。
表示制御部256は、表示部231により行われる表示の処理を制御する。表示制御部256は、例えば、表示装置の画面に表示するための情報(表示情報)を生成してもよい。当該表示情報は、例えば、出力部212の表示部231によって、表示装置の画面に表示出力される。
図3〜図6を参照して、情報処理装置51において行われる処理を説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る状態テーブル1011の一例を示す図である。
本実施形態では、情報処理装置51は、記憶部213に、状態テーブル1011を記憶する。
本実施形態では、状態テーブル1011の内容は、非特許文献1に記載された仕様に基づいて定義されている。他の構成例として、状態テーブル1011の内容は、任意に定義されてもよい。
本実施形態では、すべての端末装置11−1〜11−3は、電源がオンにされているときには、状態テーブル1011に示される複数の状態のうちのいずれかの状態にある。
setup」とが対応付けられており、番号「3」と状態「Setup bearer」とが対応付けられており、図3に示される以降も同様である。
本実施形態では、情報処理装置51は、記憶部213に、遷移内容テーブル1111を記憶する。
本実施形態では、遷移内容テーブル1111の内容は、非特許文献1に記載された仕様に基づいて定義されている。他の構成例として、遷移内容テーブル1111の内容は、任意に定義されてもよい。
そして、状態遷移情報取得部252は、検出された遷移について、所定の統計量を検出(演算)する。当該統計量としては、任意の値が用いられてもよく、本実施形態では、遷移確率と、滞留時間が用いられる。遷移確率は、2つの状態の間の遷移(遷移元の状態から遷移先の状態への遷移)が発生する確率である。滞留時間は、遷移元の状態(本実施形態では、現在の状態)から遷移先の状態(本実施形態では、次の状態)へ遷移する場合における、当該遷移元の状態に滞留する時間(当該遷移元の状態が継続する時間)である。
他の例として、状態遷移情報取得部252は、ある端末装置11−1〜11−3により通信される制御信号に基づいて、現在の状態と次の状態を検出(判定)することで、状態および2つの状態の間の遷移を検出(特定)することができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る状態遷移に関する統計量の一例を示す図である。具体的には、図5には、統計量テーブル1211を示してある。なお、図5の例では、図面を簡易化するために、すべての状態遷移のうちの一部の状態遷移のみを記載してあるが、他の状態遷移(つまり、図5の例では記載されていない状態遷移)についても同様な情報が格納される。
統計量テーブル1211は、1個の端末装置(例えば、端末装置11−1あるいは他の端末装置)について、遷移元の状態(図5の例では、縦軸の欄)と、遷移先の状態(図5の例では、横軸の欄)と、所定の統計量とを対応付けて格納する。図5の例では、統計量テーブル1211において、遷移元の状態と遷移先の状態とが交差する位置に、当該遷移元の状態から当該遷移先の状態へ遷移する場合における当該所定の統計量が格納されている。また、図5の例では、遷移元の状態および遷移先の状態は、それぞれ、図3に示される番号を用いて示されている。
なお、図5の例では、当該統計量について、90パーセンタイルより大きい値、および10パーセンタイルより小さい値のそれぞれに、所定の模様を付してある。
そして、所定の統計量が滞留時間である場合における統計量テーブル(図示せず)についても、図5に示される統計量テーブル1211と同様な枠組みで格納される。なお、図5に示される統計量の数値は、例示であって、任意であってもよい。
ここで、状態遷移情報取得部252は、例えば、ある所定の遷移元の状態から他の所定の遷移先の状態へ遷移したという情報が取得されなかった場合には、遷移確率をゼロ(0)とし、滞留時間をゼロ(0)またはデータ無し(空)とする。
また、状態遷移情報取得部252は、例えば、ある所定の遷移元の状態から他の所定の遷移先の状態へ遷移したという情報が複数回分取得された場合には、滞留時間として平均値などを用いてもよい。
状態遷移情報取得部252は、例えば、通信のプロトコルに基づく解析を行ってもよい。
ここで、図6の例では、状態遷移表示情報1311は、それぞれの端末装置11−1〜11−3ごとに取得された情報(統計量)に基づく状態遷移表示情報(図示せず)が用いられている。
それぞれのノード311〜314は、端末装置11−1〜11−3の状態を表しており、図6の例では、所定の図形(例えば、丸)で表されている。図6の例では、ノード311は所定の状態Zaを表わしており、ノード312は所定の状態Zbを表わしており、ノード313は所定の状態Zcを表わしており、ノード314は所定の状態Zdを表わしている。本実施形態では、それぞれの状態Za〜Zdは、互いに異なる状態であり、図3に示されるいずれかの状態を表わしている。
また、図6の例では、それぞれのエッジ411〜413、421〜422、431〜432、441〜442は、線の太さの情報と、線の色または模様の情報を有する。
図6の例では、それぞれのエッジ411〜413、421〜422、431〜432、441〜442は、線の太さによって、遷移確率を表わしている。具体例として、線の太さが太いほど、例えば比例などの関係で、遷移確率が大きいことを表わしている。
また、図6の例では、それぞれのエッジ411〜413、421〜422、431〜432、441〜442は、線の色または模様によって、滞留時間を表わしている。具体例として、線の色または模様が同じである場合には、滞留時間が同じであること、あるいは、滞留時間が互いに近い所定の範囲に収まっていること、を表わしている。なお、色および模様としては、例えば、滞留時間を区別するために、任意の一方が用いられてもよく、または、両方が用いられてもよい。
なお、図6の例は、実際の測定結果に基づくものではなく、説明のためにイメージを表したものであり、厳密な情報を提示するものではない。
また、他の構成例として、それぞれのノード311〜314の色、模様、あるいは大きさなどによって、所定の情報を表わしてもよい。当該所定の情報としては、例えば、それぞれのノード311〜314において、端末装置11−1〜11−3が、コネクション接続されていること、コネクション接続されていないこと(つまり、アイドルであること)、あるいは、これらのいずれでもよいこと、を表す情報が用いられてもよい。
但し、例えば、LTEでは、プロトコルにより規定される状態の数は20以上であることから、これらの組み合わせを考慮すると、計算量は大きくなると考えられる。
本実施形態では、クラスタリング部253は、シーケンスとして、端末装置単位のシーケンスを使用する。つまり、同一の端末装置11−1〜11−3が複数回のシーケンスの処理を行った場合には、クラスタリング部253は、これら複数回のシーケンスの処理をまとめて1単位のシーケンスとみなして、状態遷移情報を取得する。
他の構成例として、クラスタリング部253は、シーケンスとして、利用単位のシーケンスを使用してもよい。つまり、同一の端末装置11−1〜11−3が複数回のシーケンスの処理を行った場合には、クラスタリング部253は、これら複数回のシーケンスのそれぞれを別の単位のシーケンスとみなして、状態遷移情報を取得してもよい。
このようなシーケンスの単位としては、複数の端末装置11−1〜11−3について、共通の単位(端末装置単位、または、利用単位)が用いられる。
クラスタリング部253は、それぞれの端末装置11−1〜11−3ごとの状態遷移情報に基づいて、N(Nは2以上の整数)次元の空間である特徴量空間に複数の端末装置11−1〜11−3について当該状態遷移情報をプロットした分布の状態を表す情報を生成する。この場合、クラスタリング部253は、例えば、所定の時間区分ごとの状態遷移情報を使用して、当該時間区分ごとの分布を表す情報を生成する。
説明を分かり易くするための簡単な具体例として、図6に示される場合では、4個のノード311〜314があり、それぞれのノード311〜314について他のノードが3個あることから、状態遷移が取り得る種類の数は12(=4×3)である。また、図6に示される場合では、2個の特徴量として遷移確率と滞留時間があるとすると、特徴量が取り得る種類の数は2である。これらにより、Nは、24(=12×2)となる。なお、ここでは、簡単な例を示したが、Nは、例えば、数百あるいは数千などであってもよい。本実施形態では、説明のための一例として、Nが800であるとする。
また、所定の時間区分としては、任意の時間区分が用いられてもよく、例えば、1日ごと、12時間ごと、あるいは、1時間ごと、などが用いられてもよい。
具体的には、クラスタリング部253は、一定期間の状態遷移情報を使用して、所定のM(Mは2以上の整数)個のクラスタにシーケンスの情報(N次元空間である特徴量空間の情報)を格納し、出現確率を特徴量としたM次元ベクトルの情報を構築する。
ここで、Mの値は、任意であってもよく、本実施形態では、説明のための一例として、Mが100であるとする。
また、一定期間は、任意の期間であってもよく、例えば、1日、12時間、あるいは、1時間などであってもよい。
図7の例では、クラスタ群501は、SOM(Self−Organizing Map)のアルゴリズムにより生成されたものであり、100個のクラスタ521、522、523、・・・から構成されている。なお、図7の例では、100個のクラスタのうち、3個のクラスタ521〜523のみに符号を付してある。
図7の例では、100個のクラスタ(図7の例では、100個の丸のマーク)が平面に描かれており、並び順は特に意味は無い。
図7の例では、それぞれのクラスタ(図7の例では、100個の丸のマーク)に、出現確率の分布が表されている。
図7の例は、N次元の情報をM次元のクラスタに変換して、2次元(平面)に写像したイメージである。ここで、例えば、MはNよりも小さい整数である。
本実施形態では、基準クラスタ群状態設定部254は、所定の一定期間の状態遷移情報をサンプルとして使用して、図7に示されるクラスタ群501と同じ複数のクラスタからなるクラスタ群の状態を生成して設定する。当該一定期間としては、任意の期間であってもよく、例えば、1週間、1か月、あるいは、数か月などであってもよい。なお、基準クラスタ群状態設定部254は、例えば、一定期間のうちの数%(例えば、各日の数%)の情報を抽出して使用するなど、一定期間のうちの一部の情報を使用してもよい。
また、基準となるクラスタ群の状態(平常時の状態)を求めるために使用される一定期間としては、例えば、解析対象とするクラスタ群の状態を求めるために使用される一定期間よりも長く設定されてもよい。つまり、一定期間を長くした方が平均化されて平常時の状態に近づく場合があると考えられる。
本実施形態では、M次元のクラスタ群501に含まれるそれぞれのクラスタにおける分布の状態は考慮されず、それぞれのクラスタに含まれる端末装置の数(プロットの数)が考慮されて、M次元のクラスタ群501の全体として異常の有無が判定される。
本実施形態では、M次元のクラスタ群501の全体的な状態をまとめて考慮した場合に、基準時(平常時)に対して大きな相違があるときには異常があるとみなしている。このような大きな相違があるときとしては、例えば、端末装置11−1〜11−3の全体的な動向が変化したとき、あるいは、ネットワークにおける所定の機器が故障したとき、などが考えられる。
図8の例では、M次元のクラスタ群の情報を使用して、多次元尺度法により得られた結果の例を示してある。なお、図8の例では、多次元尺度法でM次元から2次元に写像しているため、2次元軸(横軸、縦軸)上の数値には意味が無く、図示を省略してある。
図8の例では、基準時の状態遷移情報に基づく正常データ611と、解析対象(監視対象)の時間区分について集計された状態遷移情報に基づくデータ(図8の例では、異常データ621〜623)を示してある。図8の例では、1か月分(例えば、30日分程度)の正常データを示してあるが、図を簡易化するために、1個の正常データ611のみに符号を付してある。
異常判定部255は、観測された解析対象のデータ(クラスタ群501から得られたデータ)が正常な範囲の内側にある場合には、当該解析対象のデータは正常であると判定する。一方、異常判定部255は、観測された解析対象のデータ(クラスタ群501から得られたデータ)が正常な範囲の外側にある場合には、当該解析対象のデータは異常である(あるいは、異常の可能性がある)と判定する。なお、観測された解析対象のデータが正常な範囲の境界にある場合には、例えば、正常であると判定される構成が用いられてもよく、あるいは、異常であると判定される構成が用いられてもよい。
図9は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置51において行われる処理の手順の一例を示すフローチャートである。
情報取得部251は、端末装置11−1〜11−3に関する情報を取得する(ステップS1)。
状態遷移情報取得部252は、情報取得部251により取得された情報に基づいて、端末装置11−1〜11−3のそれぞれの状態遷移に関する情報を生成して取得する(ステップS2)。
クラスタリング部253は、それぞれの端末装置11−1〜11−3に関する状態遷移情報に基づいて得られるN次元の空間情報(特徴量空間情報)に対して、複数の端末装置11−1〜11−3についてクラスタリングを行って、M次元のクラスタ群501の状態を表す情報を生成する(ステップS3)。
基準クラスタ群状態設定部254は、基準クラスタ群の状態を表す情報を設定する(ステップS4)。
表示制御部256は、例えば、ユーザから入力された指示に応じて、あるいは、あらかじめ定められた処理手順にしたがって自動的に、所定の情報を表示装置の画面に表示出力するように制御する(ステップS6)。
また、ステップS5における異常の判定では、解析対象(監視対象)のデータに異常があるか否かを判定する検証が行われる。
以上のように、本実施形態に係る通信システム1では、情報処理装置51は、例えば、状態遷移モデルを構築することが可能な時系列のデータの観測結果を使用して、遷移統計の分布の変化に基づいて異常を判定することが可能である。情報処理装置51は、例えば、状態遷移モデルにおける安定性に基づいて、状態遷移に関する異常を判定(検出)することが可能である。情報処理装置51は、例えば、事前知識には依存せずに、異常を判定することが可能である。
このように、本実施形態に係る通信システム1では、情報処理装置51は、解析対象(監視対象)のデータについて、未知の現象が発生したことを検出することを可能とすることができる。
なお、本実施形態では、異常として、例えば、時系列データの外れ値、あるいは、時系列データの急峻なトレンドの変化、のいずれかの変化が表現される現象を想定している。
具体的には、情報処理装置51では、エラーを生成しない異常を検出することを可能とすることができ、つまり、異常な現象を特定しなくても異常を検出することが可能となる。
また、情報処理装置51では、例えば、従来よりも幅広い対象のデータを監視することが可能となる。つまり、仮に状態遷移を個別で見ると処理する情報量が膨大となり得るが、本実施形態では、例えば、多数の端末装置11−1〜11−3について多次元の状態遷移の情報を全体的にまとめて解析することで、処理する情報量を低減することが図られる。
一構成例として、複数の端末装置(本実施形態では、端末装置11−1〜11−3)のそれぞれに関する情報を取得する情報取得部(本実施形態では、情報取得部251)と、情報取得部により取得された情報に基づいて、それぞれの端末装置について、2以上の状態遷移の種類の数と1以上の特徴量の種類の数とが乗算された結果の値の次元の情報を取得する状態遷移情報取得部(本実施形態では、状態遷移情報取得部252)と、複数の端末装置について状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、異常に関する判定を行う異常判定部(本実施形態では、異常判定部255)と、を備える情報処理装置(本実施形態では、情報処理装置51)である。
一構成例として、情報処理装置において、複数の端末装置について状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、クラスタリングを行って、所定のクラスタ群の状態を表す情報を生成するクラスタリング部(本実施形態では、クラスタリング部253)と、基準となるクラスタ群の状態を表す情報を設定する基準クラスタ群状態設定部(本実施形態では、基準クラスタ群状態設定部254)と、を備え、異常判定部は、クラスタリング部により生成されたクラスタ群の状態を表す情報と、基準クラスタ群状態設定部により設定された基準となるクラスタ群の状態を表す情報に基づいて、異常に関する判定を行う。
一構成例として、情報処理装置において、異常判定部は、基準クラスタ群状態設定部により設定された基準となるクラスタ群の状態を表す情報に基づいて正常な範囲を設定し、クラスタリング部により生成されたクラスタ群の状態を表す情報に基づく情報が前記正常な範囲に無い場合には、異常があると判定する。
一構成例として、情報取得部が、複数の端末装置のそれぞれに関する情報を取得し、状態遷移情報取得部が、情報取得部により取得された情報に基づいて、それぞれの端末装置について、2以上の状態遷移の種類の数と1以上の特徴量の種類の数とが乗算された結果の値の次元の情報を取得し、異常判定部が、複数の端末装置について状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、異常に関する判定を行う、情報処理方法(本実施形態では、情報処理装置51において行われる情報処理の方法)である。
一構成例として、情報取得部が、複数の端末装置のそれぞれに関する情報を取得するステップと、状態遷移情報取得部が、情報取得部により取得された情報に基づいて、それぞれの端末装置について、2以上の状態遷移の種類の数と1以上の特徴量の種類の数とが乗算された結果の値の次元の情報を取得するステップと、異常判定部が、複数の端末装置について状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、異常に関する判定を行うステップと、をコンピュータ(本実施形態では、情報処理装置51を構成するコンピュータ)に実行させるプログラムである。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティング・システム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、非一時的記録媒体である。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (5)
- 複数の端末装置のそれぞれに関する情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部により取得された情報に基づいて、それぞれの前記端末装置について、2以上の状態遷移の種類の数と1以上の特徴量の種類の数とが乗算された結果の値の次元の情報を取得する状態遷移情報取得部と、
複数の前記端末装置について前記状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、異常に関する判定を行う異常判定部と、
を備える情報処理装置。 - 複数の前記端末装置について前記状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、クラスタリングを行って、所定のクラスタ群の状態を表す情報を生成するクラスタリング部と、
基準となるクラスタ群の状態を表す情報を設定する基準クラスタ群状態設定部と、を備え、
前記異常判定部は、前記クラスタリング部により生成されたクラスタ群の状態を表す情報と、前記基準クラスタ群状態設定部により設定された基準となるクラスタ群の状態を表す情報に基づいて、異常に関する判定を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記異常判定部は、前記基準クラスタ群状態設定部により設定された基準となるクラスタ群の状態を表す情報に基づいて正常な範囲を設定し、前記クラスタリング部により生成されたクラスタ群の状態を表す情報に基づく情報が前記正常な範囲に無い場合には、異常があると判定する、
請求項2に記載の情報処理装置。 - 情報取得部が、複数の端末装置のそれぞれに関する情報を取得し、
状態遷移情報取得部が、前記情報取得部により取得された情報に基づいて、それぞれの前記端末装置について、2以上の状態遷移の種類の数と1以上の特徴量の種類の数とが乗算された結果の値の次元の情報を取得し、
異常判定部が、複数の前記端末装置について前記状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、異常に関する判定を行う、
情報処理方法。 - 情報取得部が、複数の端末装置のそれぞれに関する情報を取得するステップと、
状態遷移情報取得部が、前記情報取得部により取得された情報に基づいて、それぞれの前記端末装置について、2以上の状態遷移の種類の数と1以上の特徴量の種類の数とが乗算された結果の値の次元の情報を取得するステップと、
異常判定部が、複数の前記端末装置について前記状態遷移情報取得部により取得された情報に基づいて、異常に関する判定を行うステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
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JP2017184974A JP2019062361A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012141909A (ja) * | 2011-01-06 | 2012-07-26 | Hitachi Ltd | 異常検知方法およびそれを用いた情報処理システム |
JP2014082724A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Kddi Corp | スループット推定装置、置局設計装置、異常検出装置、スループット推定方法、プログラム及び記録媒体 |
JP2017129917A (ja) * | 2016-01-18 | 2017-07-27 | 富士通株式会社 | 異常検知方法、異常検知装置および異常検知プログラム |
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