JP2019060865A - 磁気式回転センサ、回転センサ付き軸受、アクチュエータ及び磁気式回転センサの取付け方法 - Google Patents

磁気式回転センサ、回転センサ付き軸受、アクチュエータ及び磁気式回転センサの取付け方法 Download PDF

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声一 高田
正行 小原
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正行 小原
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【課題】外部環境の影響を受ける位置に取り付ける場合でもその影響を受け難く、かつ二部材の内外周端部間の距離が短くとも取り付け可能な磁気式回転センサにする。【解決手段】第一部材3の一側面部10に取り付けるセンサホルダ12は、第一部材3の一側面部10に軸方向に重なる環状のハウジング部15にセンサ基板部16を固定したものとする。第二部材4の一側面部11に取り付けるエンコーダ13は、第二部材4の一側面部11に軸方向に重なる環状のベース部25からハウジング部15の側方へ延びる外向きフランジ部26と、磁気トラック部27とを有する。キャップ14の筒部33をハウジング部15の外周22に取り付けると、キャップ14の内向きフランジ部34が外向きフランジ部26の側方に位置し、キャップ14とエンコーダ13とによってラビリンス通路35が形成される。【選択図】図1

Description

この発明は、第一部材に対する第二部材の相対的な回転を検出する磁気式回転センサ、その磁気式回転センサを軸受に取り付けた回転センサ付き軸受、その磁気式回転センサを備えるアクチュエータ、及びその磁気式回転センサの取付け方法に関する。
磁気式回転センサは、一般に、第一部材側に固定する磁気センサ素子と、第二部材側に固定する磁気トラックとを有する。磁気トラックと磁気センサ素子は、磁気ギャップをおいて対向するように配置される。第一部材と第二部材との間の相対回転に応じて、磁気センサ素子で感知される磁気トラックの磁界が変化し、磁気センサ素子は、その変化を検出する。その検出信号に基づき、回転角度、回転量、回転速度等、回転運動に関する物理量が測定される(例えば、特許文献1)。
第一部材、第二部材に磁気式回転センサを取り付ける構造として、嵌合構造が広く採用されている(例えば、特許文献2)。
特許文献2の磁気式回転センサは、第一部材に固定されるセンサホルダと、第二部材に固定されるエンコーダとを備える。センサホルダは、環状カバー部と、環状カバー部の内側面に嵌合された環状のハウジング部と、ハウジング部に固定されたセンサ基板部とを有する。センサ基板部は、回路基板と、その回路基板に固定された磁気センサ素子とを有する。エンコーダは、環状の芯金部と、芯金部の外周に固着された磁性ゴム材製の磁気トラック部とを有する。第一部材は軸受の外輪からなり、第二部材は軸受の内輪からなる。先ず、エンコーダの芯金部の内周端部を第二部材の外周一端部に嵌合することにより、第二部材に対して磁気トラック部が所定位置に配置される。次に、センサホルダの環状カバー部の外周端部を第一部材の内周一端部に嵌合することにより、第一部材、磁気トラック部に対して磁気センサ素子が所定位置に配置され、また、センサホルダとエンコーダとの間にラビリンス通路が形成される。
特開2015−21741号公報 特許第5214869号公報
アクチュエータ等の出力部はアクチュエータの外部に位置するため、磁気式回転センサで出力部の回転検出を行う場合には、外部環境の影響を受ける恐れがある。
特許文献2の磁気式回転センサは、異物侵入をラビリンス通路のシール効果で防止できるので、外部環境の影響を受け難いが、環状カバー部の外周端部を第一部材(外輪)の内周端部に嵌合し、芯金部の内周端部を第二部材(内輪)の外周端部に嵌合する取り付け構造となっている。このため、第一部材の内周端部と第二部材の外周端部との間には、環状カバー部の端部及び芯金部の端部を配置できる距離が必要である。ところが、ロボット関節のアクチュエータの出力に使用されるクロスローラ軸受のように、外輪の内周端部と内輪の外周端部との間の距離が非常に短い場合、特許文献2の磁気式回転センサを取り付けることができない問題がある。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、外部環境の影響を受ける位置に取り付ける場合でもその影響を受け難く、かつ二部材の内外周端部間の距離が短くとも取り付け可能な構造の磁気式回転センサを提供することである。
上記の課題を達成するため、この発明は、第一部材の軸方向一方側の一側面部に取り付け可能なセンサホルダと、前記第一部材に対して相対的に回転する第二部材の軸方向一方側の一側面部に取り付け可能なエンコーダと、前記センサホルダに取り付け可能なキャップとを備え、前記センサホルダが、前記第一部材の一側面部に軸方向に重なる環状のハウジング部と、前記ハウジング部に固定されたセンサ基板部とを有し、前記センサ基板部が、基板と、前記基板に固定された磁気センサ素子とを有し、前記エンコーダが、前記第二部材の一側面部に軸方向に重なる環状のベース部と、前記ベース部から前記ハウジング部の軸方向一方側の側方へ延びる外向きフランジ部と、前記磁気センサ素子と磁気ギャップをおいて対向する磁気トラック部とを有し、前記キャップが、前記ハウジング部の外周に取り付け可能な筒部と、前記筒部から前記外向きフランジ部の軸方向一方側の側方へ延びる内向きフランジ部とを有し、前記キャップと前記エンコーダとによって、前記内向きフランジ部と前記外向きフランジ部間を通るラビリンス通路が形成される構成を採用したものである。
上記構成によれば、センサホルダ、エンコーダの取付け先が対応の第一部材、第二部材の一側面部であり、キャップの取付け先がセンサホルダであるから、これらセンサホルダ、エンコーダ、キャップを第一部材の内周端部と第二部材の外周端部間に配置せずに済み、これら二部材の内外周端部間の距離が短くとも磁気式回転センサを取り付けることが可能である。さらに、これらセンサホルダ、エンコーダを対応の第一部材、第二部材の一側面部に取り付け、キャップの筒部をセンサホルダのハウジング部の外周に取り付けると、キャップの内向きフランジ部とエンコーダの外向きフランジ部との間を通るラビリンス通路が形成されるので、外部環境の影響を受け難い構造となる。
例えば、前記磁気トラック部が、前記外向きフランジ部に固着されており、前記磁気センサ素子が、前記磁気トラック部と軸方向に対向する前記ハウジング部の一側面と同一面を成すように配置されているとよい。このようにすると、ハウジング部の一側面と、磁気トラック部間の距離を磁気ギャップ程度に狭くし、シール効果をより高めることができる。
また、前記外向きフランジ部が、前記ベース部の外周に嵌る環状の芯金からなり、前記磁気トラック部が、前記外向きフランジ部に固着された磁性ゴム材料からなり、前記キャップ、前記外向きフランジ部及び前記ベース部が、それぞれ磁性材からなるものでもよい。このようにすると、芯金に加硫成型で固着した一般的な磁気トラック部を採用することができ、また、キャップと、外向きフランジ部及びベース部により磁気シールドを構築し、外部環境の磁界の影響を受け難くすることができる。
180°回転対称に配置された対の前記磁気センサ素子が前記ハウジング部に固定されているとよい。このようにすると、対の磁気センサ素子の検出値を平均化することが可能になる。その平均化を行えば、二部材間の回転運動に関する物理量の検出精度を向上させることができる。
互いに異なる位相で180°回転対称に配置された複数対の前記磁気センサ素子が前記ハウジング部に固定されているとよい。このようにすると、各対の磁気センサ素子の検出値を用いて平均化を行うことが可能になる。ひいては、二部材間の回転運動に関する物理量の検出精度をより向上させることができる。
前記対の磁気センサ素子が、それぞれ四角形状であり、前記ハウジング部が、180°回転対称に配置された対のセンサ窓を有し、前記対のセンサ窓が、それぞれ前記磁気センサ素子の一角を基準として当該磁気センサ素子を配置可能な一角を有する形状であることがより好ましい。このようにすると、一般的な四角形状の磁気センサ素子を採用し、その一角を利用して対の磁気センサ素子を180°回転対称に正確に配置することができる。
この発明に係る磁気式回転センサと、軸受とを備え、前記軸受が、前記第一部材を構成する外輪と、前記第二部材を構成する内輪とを有する回転センサ付き軸受に構成してもよい。
例えば、前記軸受が、前記第一部材と前記第二部材との間に直交配列された複数のローラを有するクロスローラ軸受からなる。
この発明に係る磁気式回転センサが出力部の回転を検出するように構成されたアクチュエータとしてもよい。このようにすると、アクチュエータの位置決め精度の向上を図ることができる。また、光式回転センサの場合、外部光やほこりなどの侵入を防止するため、接触シールの使用が必要になり、シールの緊縛力に対応のシールの取付け強度を得るために構造が大きくなると共にトルクロスもある。これに対して、磁気式回転センサを採用すれば、ほこり等の影響を無視できるので、接触シールを不要とし、トルクロスも無くすことが可能になる。
この発明に係る磁気式回転センサの取付け方法としては、例えば、前記第一部材と前記センサホルダのハウジング部とを軸方向にねじ締結するセンサホルダ取付け工程と、前記
センサホルダ取付け工程後、前記第二部材と前記エンコーダのベース部とを軸方向にねじ締結するエンコーダ取付け工程と、前記エンコーダ取付け工程後、前記キャップの筒部と前記センサホルダのハウジング部の外周とを嵌合するキャップ取付け工程と、を有する磁気式回転センサの取付け方法を採用することができる。
この発明は、上記構成の採用により、外部環境の影響を受ける位置に取り付ける場合でもその影響を受け難く、かつ二部材の内外周端部間の距離が短くとも取り付け可能な構造の磁気式回転センサを提供することができる。
この発明の第一実施形態に係る磁気式回転センサを備える回転センサ付き軸受を示す縦断正面図 図1の回転センサ付き軸受の分解図 (a)図2のセンサホルダの一側面部を示す斜視図、(b)図2のセンサホルダの他側面部を示す斜視図、(c)図2のセンサホルダに固定されるセンサ基板部を示す斜視図 (a)図2のエンコーダのベース部と外向きフランジ部の嵌合工程を示す断面図、(b)図4(a)の嵌合工程で用いるスペーサ治具の側面図 この発明の第二実施形態に係る磁気式回転センサのハウジング部を示す斜視図 この発明の第三実施形態に係る磁気式回転センサのハウジング部を示す斜視図 第三実施形態に係る磁気式回転センサを備えるアクチュエータを示す断面図
この発明の一例としての第一実施形態を添付図面に基づいて説明する。第一実施形態に係る回転センサ付き軸受を図1に示す。この回転センサ付き軸受の分解状態を図2に示す。
この回転センサ付き軸受は、磁気式回転センサ1と、軸受2とを備える。
磁気式回転センサ1は、第一部材3に対する相対的な第二部材4の回転に応じた検出信号を出力するものである。
軸受2は、第一部材3を構成する外輪と、第二部材4を構成する内輪とを有する。第一部材3は、この回転センサ付き軸受の取り付け相手となる他装置のハウジング(図示省略)に取り付けられる。他装置に駆動される第二部材4が、静止する第一部材3に対して相対的に回転することになる。
以下、「軸方向」は、第一部材3と第二部材4の相対回転の回転軸線(設計上、軸受2の軸受中心軸に一致)に沿った方向のことをいう。また、その回転軸線に対して直角な方向のことを「径方向」といい、その回転軸線回りの円周方向のことを「周方向」という。
軸受2は、第一部材3と第二部材4との間に直交配列された複数のローラ5を有するクロスローラ軸受からなる。複数のローラ5は、第一部材3の内周に形成されたV溝状の軌道6と、第二部材4の外周に形成されたV溝状の軌道7との間に介在する。周方向に隣り合うローラ5同士の中心軸は、互いに直交する向きであり、いずれのローラ5の中心軸も軸方向に対して45°傾斜している。
第一部材3、第二部材4は、それぞれボルト穴付き軌道輪になっている。第一部材3に形成されたボルト穴8、第二部材4に形成されたボルト穴9は、それぞれ対応の第一部材3、第二部材4の軸方向一方側(図中左側)の一側面部10、11から対応の第一部材3、第二部材4を軸方向に貫通している。ボルト穴8、9は、それぞれ周方向に均等な間隔で複数箇所に形成されている。第一部材3の一側面部10、第二部材4の一側面部11は、それぞれ径方向に沿った平坦面となっている。
第一部材3、第二部材4、ローラ5は、それぞれ鋼によって形成されている。
磁気式回転センサ1は、第一部材3の一側面部10に取り付け可能なセンサホルダ12と、第二部材4の一側面部11に取り付け可能なエンコーダ13と、センサホルダ12に取り付け可能なキャップ14とを備える。
センサホルダ12は、第一部材3の一側面部10に軸方向に重なる環状のハウジング部15と、ハウジング部15に固定されたセンサ基板部16とを有する。
センサ基板部16は、図1、図3(a)〜(c)に示すように、基板17と、基板17に固定された磁気センサ素子18とを有する。基板17は、回路基板になっている。磁気センサ素子18は、磁界の変化を電気信号に変換する1つ以上のセンサ回路、センサ回路の電気信号を処理して検出信号を出力する信号処理回路等を1つにまとめた集積回路になっている。基板17には、他装置との間の信号入出力、他装置からの電源供給に用いるコード19が接続されている。
ハウジング部15は、ハウジング部15の軸方向一方側の端部に位置する一側面20と、ハウジング部15の軸方向他方側の端部に位置する他側面21と、周方向全周に連続する円環状の外周22と、センサ基板部16を収容する基板固定部23とを有する。
ハウジング部15の一側面20、他側面21は、それぞれ径方向に沿った平坦面となっている。ハウジング部15の他側面21は、第一部材3の一側面部10と周方向全周で軸方向に接する。
ハウジング部15には、第一部材3のボルト穴8に対応の配置で複数のボルト穴24が形成されている。ハウジング部15のボルト穴24は、ハウジング部15の一側面20からハウジング部15を軸方向に貫通している。
基板固定部23は、ハウジング部15の他側面21から軸方向一方側へ凹み、その凹底面の中央位置でハウジング部15の一側面20に開口した形状になっている。基板固定部23は、センサ基板部16の基板17を径方向に沿う姿勢に支持する。基板固定部23に支持されたセンサ基板部16の磁気センサ素子18は、基板固定部23の開口に嵌っている。この磁気センサ素子18のパッケージ端面は、ハウジング部15の一側面20と同一面を成すように配置されている。基板17は、基板固定部23にねじ止めされている。絶縁材のモールドでセンサ基板部16を基板固定部23に封止してもよい。
図1、図2に示すように、エンコーダ13は、第二部材4の一側面部11に軸方向に重なる環状のベース部25と、ベース部25からハウジング部15の軸方向一方側の側方へ延びる外向きフランジ部26と、磁気センサ素子18と磁気ギャップgをおいて対向する磁気トラック部27とを有する。
ベース部25は、ベース部25の軸方向他方側の端部に位置する他側面28と、第二部材4の内周端部に嵌合する端部外周面29とを有する中空軸状になっている。ベース部25の中空穴は、他装置の軸、配線等を通すために利用することができる。
ベース部25の他側面28は、径方向に沿った平坦面となっている。ベース部25の他側面28は、第二部材4の一側面部11と周方向全周で軸方向に接する。ベース部25の端部外周面29は、第二部材4の内周端部との嵌合により、エンコーダ13を第二部材4と同軸に配置するためのものである。
ベース部25には、第二部材4のボルト穴9に対応の配置で複数のボルト穴30が形成されている。ベース部25のボルト穴30は、ベース部25の軸方向一方側の一側面からベース部25を軸方向に貫通している。
外向きフランジ部26は、ベース部25の外周に嵌る環状の芯金からなる。外向きフランジ部26は、軸方向に延びる円筒部と、この円筒部の端から径方向に延びる側板部とを有する断面L形のプレス成形品になっている。外向きフランジ部26は、その側板部の軸方向一方側の板面からなる一側面31と、その側板部の軸方向他方側の板面からなる他側面32とを有する。
外向きフランジ部26の一側面31、他側面32は、それぞれ径方向に沿った平坦面となっている。外向きフランジ部26の外径は、ハウジング部15の外径よりも小さい。
磁気トラック部27は、外向きフランジ部26に固着されている。磁気トラック部27は、周方向に交互にN極とS極とを有する円環状になっている。磁気トラック部27は、磁気センサ素子18及びハウジング部15の一側面20との間に隙間をおいて軸方向に対向する。その隙間は、周方向全周で磁気ギャップgと同等である。第一部材3に対して第二部材4が回転すると、磁気センサ素子18によって感磁される磁気トラック部27の磁界が当該回転に応じて変化し、磁気センサ素子18が当該回転に応じた出力信号を生成する。
磁気トラック部27は、外向きフランジ部26の他側面32に固着された磁性ゴム材料からなる。磁気トラック部27は、外向きフランジ部26の他側面32に加硫成型されている。
上述のようなエンコーダ13として、回転角度検出に好適な特許文献1に開示された構造を採用してもよく、具体的には、ベース部25を焼結金属で形成し、ベース部25の外周における外向きフランジ部26との嵌め合い面、第二部材4の一側面部11に当接する他側面28、第二部材4の内周端部に嵌合する端部外周面29等を適宜にサイジングして、円筒度、平面度等の表面精度を適宜に向上させ、エンコーダ13の振れ回りを低コストに抑制してもよい。
キャップ14は、ハウジング部15の外周22に取り付け可能な筒部33と、筒部33から外向きフランジ部26の軸方向一方側の側方へ延びる内向きフランジ部34とを有する。
キャップ14の筒部33は、周方向全周に連続し、軸方向に延びている。内向きフランジ部34は、筒部33の軸方向一方側の端から径方向に延びている。キャップ14は、断面L形のプレス成形品になっている。
キャップ14の筒部33の内径は、外向きフランジ部26の外径よりも大きい。筒部33は、外向きフランジ部26との間に隙間をおいて径方向に対向する。内向きフランジ部34の内径は、外向きフランジ部26の外径の半分未満であり、外向きフランジ部26の円筒部の外径よりも大きい。内向きフランジ部34は、外向きフランジ部26の一側面31との間に隙間をおいて軸方向に対向する。
キャップ14とエンコーダ13とによって、内向きフランジ部34と外向きフランジ部26間を通るラビリンス通路35が形成される。ラビリンス通路35は、内向きフランジ部34と外向きフランジ部26の一側面31との間を径方向に通り、内向きフランジ部3
4と外向きフランジ部26の円筒部外周との間を軸方向に通っている。内向きフランジ部34と、外向きフランジ部26の一側面31との間の軸方向の隙間は、内向きフランジ部34と、外向きフランジ部26の円筒部外周との間の径方向の隙間よりも小さい。ラビリンス通路35は、外部環境からの異物が磁気ギャップgへ侵入することを防ぐシール効果を奏する(ラビリンスシール)。
ハウジング部15の一側面20及び磁気センサ素子18と、磁気トラック部27とによって、磁気ギャップg程度の軸方向の隙間が周方向全周に形成される。この磁気ギャップg相当の隙間は、キャップ14の筒部33と外向きフランジ部26との間の径方向の隙間よりも小さく、ラビリンス通路35に比して高圧の流体通路となるので、ラビリンス通路35のシール効果を高める。
キャップ14、外向きフランジ部26及びベース部25は、それぞれ磁性材からなる。キャップ14と、外向きフランジ部26及びベース部25により磁気シールドが構築される。外部から到来する磁力線は、キャップ14やベース部25に入り、その内部を進むので、磁気トラック部27、磁気ギャップg、磁気センサ素子18を迂回する。このため、磁気センサ素子18による感磁において外部環境の磁界の影響が受け難くなる。
磁気式回転センサ1を第一部材3と第二部材4に取り付ける方法を説明する。
先ず、センサホルダ取付け工程について説明する。この工程は、センサホルダ12の組み立てを終えた状態で実施する。図2に示すように、センサホルダ12を芯出し治具J1に嵌合し、芯出し治具J1と軸受2の第二部材4の内周とを嵌合することにより、図1に示すようにセンサホルダ12と第一部材3とを同軸に配置して、センサホルダ12のハウジング部15の他側面21と第一部材3の一側面部10とを軸方向に突き当てた状態とする。この突き当て状態で、センサホルダ12の各ボルト穴24、第一部材3の各ボルト穴8を用いて、第一部材3とセンサホルダ12のハウジング部15とを、ボルト(図示省略)で軸方向にねじ締結することにより、固定する。この固定により、センサホルダ12が第一部材3の一側面部10に取り付けられた状態となる。
センサホルダ取付け工程後、エンコーダ取付け工程を実施する。この工程は、図2に示すように、エンコーダ13の組み立てを終えた状態で行う。エンコーダ13の端部外周29と、第二部材4の内周端部とを図1に示すように嵌合することにより、エンコーダ13と第二部材4とを同軸に配置して、エンコーダ13のベース部25の他側面28と第二部材4の一側面部11とを軸方向に突き当てた状態とする。この突き当て状態で、エンコーダ13の各ボルト穴30、第二部材4の各ボルト穴9を用いて、第二部材4とエンコーダ13のベース部25とを、ボルト(図示省略)で軸方向にねじ締結することにより、固定する。この固定により、エンコーダ13が第二部材4の一側面部11に取り付けられた状態となり、磁気センサ素子18と磁気トラック部27とが磁気ギャップgをおいて対向する。
エンコーダ取付け工程後、キャップ取付け工程を実施する。この工程では、キャップ14の筒部33と、センサホルダ12のハウジング部15の外周22とを軸方向に嵌合することにより、キャップ14とセンサホルダ12とを同軸に配置する。ここで、キャップ14の筒部33とハウジング部15の外周22とを強制的に嵌合することにより、キャップ14をハウジング部15の外周22に固定する。これにより、キャップ14がセンサホルダ12に取り付けられた状態となり、ラビリンス通路35が形成される。なお、キャップ14をハウジング部15の外周22に固定する手段は、他の手段でもよく、例えば、接着でよい。
上述のエンコーダ13の組み立て工程では、外向きフランジ部26の円筒部内周とベース部25の外周とを強制的に嵌合することにより、外向きフランジ部26がベース部25に取り付けられる。この際、治具を用いて外向きフランジ部26の固定位置を正確に管理しておけば、エンコーダ取付け工程の実施により、正確な磁気ギャップgを確保することができる。例えば、図4(a)、(b)に示すように、第二部材相当の外形部を有する嵌合治具J2とベース部25とが嵌合し、かつ磁気ギャップ相当の板厚を有するスペーサ治具(シム)J3が磁気トラック部27と嵌合治具J2との間に配置された状態で、外向きフランジ部26とベース部25の外周とを強制的に嵌合すればよい。なお、図示例では、ベース部25の外周の半周以上に嵌合するスペーサ治具J3を用いたが、嵌合治具のみで磁気ギャップの量を管理してもよく、例えば、嵌合治具J2相当部とスペーサ治具J3相当部とが一体に形成された治具を用いてもよい。又は、嵌合治具J2を用いず第一部材にセンサホルダを組込み、第二部材にベース部を取付け後にセンサホルダにスペーサ治具J3を当てて外向きフランジ部をベース部にスペーサ治具J3に当接するまで圧入し、その後スペーサ治具J3を引抜いても良い。又は、嵌合治具J2を用いず第一部材にセンサホルダを組込み、第二部材にベース部を取付け後にセンサホルダにスペーサ治具J3を当てて外向きフランジ部をベース部にスペーサ治具J3に当接するまで圧入し、その後、スペーサ治具J3を引抜いても良い。
磁気式回転センサ1は、上述のようなものであり、第一部材3の内周端部と第二部材4の外周端部間の距離が僅かなクロスローラ軸受、アクチュエータ等へも磁気式回転センサ1を容易に取り付けることができる。また、磁気式回転センサ1は、これ自体でラビリンス通路35や磁気シールドを構築し、外部環境の異物や磁気に対して磁気センサ素子18等を防護することができる。このため、磁気式回転センサ1は、外部環境の影響を受ける位置に取り付ける場合、例えば、ロボット関節において、他装置の出力部の位置決め精度の向上を目的で出力部に取り付ける場合でもその異物や磁気の影響を受け難く、かつ二部材3、4の内外周端部間の距離が短くとも取り付け可能なものにすることができる。
また、磁気式回転センサ1は、ハウジング部15の一側面20と、磁気トラック部27間の距離を磁気ギャップg程度に狭くし、シール効果をより高めることができる。
また、磁気式回転センサ1は、芯金に加硫成型で固着した一般的な磁気トラック部を採用することができ、また、その芯金で構成された外向きフランジ部26をベース部25に嵌合することにより、キャップ14と、磁性材製の外向きフランジ部26及びベース部25により磁気シールドを構築し、外部環境の磁界の影響を受け難くすることができる。
前述のように、外向きフランジ部26をハウジング部15に嵌合冶具J2とスペーサ冶具J3を使用して磁気式回転センサを組み立てるとしても、外向きフランジ部26を回転軸線に対して完全に傾き無く取り付けることは難しく、僅かに組立誤差が生じることは不可避である。また、センサホルダと外向きフランジ部の同軸度にも僅かな誤差が生じる。また、磁気トラック部27自体の着磁精度もある程度の誤差が生じる。高精度の回転検出が必要な場合には、組立後の磁気式回転センサにおいて、それら誤差が検出精度に及ぼす悪影響について対応策を取ることが好ましい。第一実施形態では、磁気センサ素子18を1個だけセンサホルダ12のハウジング部15に固定したが、ハウジング部に複数の磁気センサ素子を固定し、それら磁気センサ素子の出力を用いて前述の誤差の影響を抑え、検出精度の向上を図ることが可能である。その一例としての第二実施形態を図5に示す。なお、以下では、第一実施形態との相違点を述べるに留める。
第二実施形態におけるセンサホルダのハウジング部40は、その一側面41に開口する一対のセンサ窓42,43を有する。一対のセンサ窓42,43は、周方向に180°回転対称に配置されている。一対のセンサ窓42,43は、それぞれ前述の基板固定部の開口を成す部位である。各センサ窓42,43には、磁気センサ素子44,45が1個ずつ嵌っている。
一対の磁気センサ素子44,45は、それぞれ四角形状である(図3(c)の磁気センサ素子18を参照のこと)。ここで、磁気センサ素子が四角形状であるとは、パッケージ部が四角形状であることを意味する。パッケージ部は、感磁回路、信号処理回路等の構成要素である電子部品を包む外周器のことをいい、一般に、樹脂、金属等の封止材によって形成されている。
センサ窓42は、磁気センサ素子44の四角形状の一角を基準として磁気センサ素子44を配置可能な一角を有する形状である。その磁気センサ素子44とセンサ窓42の対応の一角の位置を図5中に符号aで示す。センサ窓42の位置aの一角を成す二辺と、磁気センサ素子44の位置aの一角を成す二辺とを接触させることにより、ハウジング部40に対する磁気センサ素子44の配置が径方向及び周方向に関して一定に定められる。
センサ窓43は、センサ窓42と周方向に180°回転対称の形状である。磁気センサ素子45は、磁気センサ素子44と同一構造のものである。したがって、センサ窓43の位置aの一角を成す二辺縁と、磁気センサ素子45の位置aの一角を成す二辺縁とを接触させることにより、ハウジング部40に対する磁気センサ素子45の配置が径方向及び周方向に関して一定に定められる。センサ窓43及び磁気センサ素子45の位置aの一角は、センサ窓42及び磁気センサ素子44の位置aの一角と周方向に180°回転対称の関係にあるから、それら位置aを基準として一対のセンサ窓42,43に一対の磁気センサ素子44,45を配置することにより、一対の磁気センサ素子44,45が、周方向に180°回転対称に正確に配置される。
前述の外向きフランジ部の傾きや同軸度に基づく誤差は、前述の磁気トラック部の磁界を電気信号に変換する磁気センサ素子44の検出において、真の値から正の誤差となり、周方向に180°反対側の位置で前述の磁気トラック部の磁界を電気信号に変換する磁気センサ素子45の検出において、真の値から負の誤差となる。したがって、磁気センサ素子44の検出値と磁気センサ素子45の検出値を平均化すれば、前述の誤差を互いに吸収して検出精度の向上を図ることが可能である。なお、磁気センサ素子44,45の各出力は、それぞれに接続された前述のコードを経て処理回路(図示省略)に送信し、その処理回路において磁気センサ素子44,45の出力データを平均化して検出信号として出力することができる。その処理回路は、磁気式回転センサに搭載する必要はなく、例えば、アクチュエータの制御を行なう演算処理装置を処理回路としてもよい。
このように、第二実施形態に係る磁気式回転センサは、180°回転対称に配置された対の磁気センサ素子44,45がハウジング部40に固定されているので、対の磁気センサ素子44,45の検出値を平均化することが可能になる。その平均化を行えば、磁気式回転センサの組立誤差の悪影響を緩和し、二部材(前述の第一部材と第二部材)間の回転運動に関する物理量の検出精度を向上させることができる。
また、第二実施形態に係る磁気式回転センサは、対の磁気センサ素子44,45がそれぞれ四角形状であり、ハウジング部40が180°回転対称に配置された対のセンサ窓42,43を有し、対のセンサ窓42,43がそれぞれ磁気センサ素子44,45の一角を基準として当該磁気センサ素子44,45を配置可能な一角を有する形状であるので、一般的な四角形状の磁気センサ素子44,45を採用し、その一角を利用して対の磁気センサ素子44,45を180°回転対称に正確に配置することができる。
複数対の磁気センサ素子をハウジング部に固定して更に検出精度の向上を図ることも可能である。その一例としての第三実施形態を図6に示す。なお、ここでは、第二実施形態からの更なる変更点を述べるに留める。
第三実施形態に係るハウジング部50は、その一側面51に開口する複数対のセンサ窓52〜55を有する。各センサ窓52〜55には、磁気センサ素子56〜59が1個ずつ嵌っている。
第一対のセンサ窓52,53と、これらに嵌る第一対の磁気センサ素子56,57は、第二実施形態に相当するものであり、位置aの一角を基準として磁気センサ素子56,57が配置されている。
第二対のセンサ窓54,55は、第一対のセンサ窓52,53とは異なる位相で周方向に180°回転対称に配置されている。第二対のセンサ窓54,55と、これらに嵌る第二対の磁気センサ素子58,59も、第二実施形態に相当するものであり、位置bの一角を基準として磁気センサ素子58,59が配置されている。
このように、第三実施形態に係る磁気式回転センサは、互いに異なる位相で180°回転対称に配置された複数対の磁気センサ素子56〜59がハウジング部50に固定されているので、各対の磁気センサ素子56〜59の検出値を用いて平均化を行うことが可能になり、ひいては、二部材間の回転運動に関する物理量の検出精度をより向上させることができる。
上述の実施形態に係る磁気式回転センサをアクチュエータの出力部の位置検知として用いる場合の一例を図7に示す。
このアクチュエータは、減速機構60と、環状の取付部材61とを備える。取付部材61の外周部に複数のねじ孔61aが形成されている。このアクチュエータは、それらねじ孔61aを利用してロボットアーム等の他装置内に固定されるようになっている。
減速機構60として、楕円と真円の差動を利用した波動歯車装置が例示されている。減速機構60は、中空の駆動モータ62の主軸63と回転伝達可能に連結されるウェイブジェネレータ64と、ウェイブジェネレータ64の径方向外側に配されるサーキュラースプライン65と、ウェイブジェネレータ64とサーキュラースプライン65との間に大径部が挟まれるフレックススプライン66とを備えている。
サーキュラースプライン65は、その内周に歯が設けられた円環状の部品である。サーキュラースプライン65は、取付部材61を介して装置内で固定されている。サーキュラースプライン65は、軸方向で取付部材61と隣接するように配されている。駆動モータ62のフランジ部と逆入力遮断機構67の固定外輪68とが、サーキュラースプライン65及び取付部材61を軸方向に挟み、そのフランジ部と固定外輪68とのボルト結合によって、取付部材61、駆動モータ62および固定外輪68とが一体化されている。
ウェイブジェネレータ64は、径方向断面が楕円形のカム64aの外周にボールベアリング64bの内輪を嵌合固定したものである。ウェイブジェネレータ64は、中空の回り止め部材69を介して駆動モータ62の主軸63に連結されている。ウェイブジェネレータ64は、減速機構60の入力側部材となる。
フレックススプライン66は、金属弾性体で形成された薄肉カップ状の部品であって、その大径部の外周にサーキュラースプライン65の内周の歯と噛み合う歯を有するものである。フレックススプライン66は、その小径部(一端部)で逆入力遮断機構67の入力部となる入力ピン70と回転伝達可能に連結されている。フレックススプライン66は、減速機構60の出力側部材となる。
駆動モータ62の駆動によりウェイブジェネレータ64が回転すると、フレックススプライン66の大径部の内周がボールベアリング64bの外輪によって押圧される。これに伴い、フレックススプライン66が、弾性変形してサーキュラースプライン65との噛合位置を変えていくことにより、サーキュラースプライン65との歯数の差分だけ回転する。その差分回転が逆入力遮断機構67の入力ピン70に伝達される。
ここで、駆動モータ62のフランジ部の内周には、フレックススプライン66の大径部の端面と摺接する位置に円筒状のガイド部材71が固定されている。ガイド部材71でフレックススプライン66(およびその一端面に当接する逆入力遮断機構67のロック解除片72)の他端側への軸方向移動を規制することにより、回転伝達動作の安定性が確保されている。なお、フレックススプライン66およびロック解除片72の一端側への軸方向移動は、ロック解除片72が逆入力遮断機構67のカム部材73に当接することにより規制されている。
カム部材73は、逆入力遮断機構67の出力部となる。入力ピン70は、逆入力遮断機構67の入力部となる。カム部材73には、係合穴73aが設けられている。入力ピン70の先端側外周にスリーブ74が嵌合固定されている。そのスリーブ74は、係合穴73aに周方向隙間をもって挿入されている。ロック解除片72には、係合穴72aが設けられている。入力ピン70の中央部は、係合穴72aに周方向隙間をもって挿入されている。ロック解除片72の係合穴72aと、入力ピン70の中央部との周方向隙間は、カム部材73の係合穴73aとスリーブ74との周方向隙間よりも狭く形成されている。これにより、駆動モータ62の回転が減速機構60で減速されて入力ピン70に伝達されると、入力ピン70の中央部がロック解除片72の係合穴72aに係合してロック解除片72を周方向に押し、ロック解除片72がロック状態を解除した後に、入力ピン70の先端側のスリーブ74がカム部材73の係合穴73aに係合してカム部材73を周方向に押し、入力ピン70の回転がカム部材73に伝達されるようになっている。なお、このような減速機構60と逆入力遮断機構67自体は、公知であり、参照可能な文献として例えば、特開2015−206455号公報が挙げられる。
前述のカム部材73と、被駆動部材に接続されるエンコーダ13との間には、軸受2が設けられている。軸受2の外輪である第一部材3は、逆入力遮断機構67の固定外輪68にボルト結合されている。軸受2の内輪である第二部材4は、カム部材73およびエンコーダ13と一体回転するようにボルト結合されている。これにより、減速機全体のスラスト力に対する剛性が大きくなり、回転伝達動作の安定性が高くなっている。
カム部材73と一体回転するエンコーダ13の回転数や回転位置が、第三実施形態のように配置された磁気センサ素子56等で検出される。演算処理装置(図示省略)は、その磁気センサ素子56等の検出値を平均化することで得られた検出信号に基づいて目標回転数や目標位置との差を求め、その差に応じて駆動モータ62を制御する。このため、回転位置や回転速度の精度向上が図れるようになっている。
このように、このアクチュエータは、第三実施形態に係る磁気式回転センサがカム部材73(出力部)の回転を検出するので、アクチュエータとしての位置決め精度等の向上を図ることができる。また、このアクチュエータは、外部光やほこりの影響を無視できる磁気式回転センサでの採用により、接触シールでのセンサ防護を不要とし、ひいては、シールの取付け強度を得るために構造大型化や、シールの緊縛力によるトルクロスを無くすこともできる。なお、ノイズとなる外部磁界は、出力部と非接触のキャップ14等を磁性体として遮断することが可能である。このアクチュータでは、第三実施形態の磁気式回転センサを採用したが、第一又は第二実施形態の磁気式回転センサを採用することも可能である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 磁気式回転センサ
2 軸受
3 第一部材
4 第二部材
5 ローラ
12 センサホルダ
13 エンコーダ
14 キャップ
15,40,50 ハウジング部
16 センサ基板部
17 基板
18,44,45,56〜59 磁気センサ素子
25 ベース部
26 外向きフランジ部
27 磁気トラック部
33 筒部
34 内向きフランジ部
35 ラビリンス通路
42,43,52〜55 センサ窓
73 カム部材(出力部)

Claims (10)

  1. 第一部材の軸方向一方側の一側面部に取り付け可能なセンサホルダと、前記第一部材に対して相対的に回転する第二部材の軸方向一方側の一側面部に取り付け可能なエンコーダと、前記センサホルダに取り付け可能なキャップとを備え、
    前記センサホルダが、前記第一部材の一側面部に軸方向に重なる環状のハウジング部と、前記ハウジング部に固定されたセンサ基板部とを有し、前記センサ基板部が、基板と、前記基板に固定された磁気センサ素子とを有し、
    前記エンコーダが、前記第二部材の一側面部に軸方向に重なる環状のベース部と、前記ベース部から前記ハウジング部の軸方向一方側の側方へ延びる外向きフランジ部と、前記磁気センサ素子と磁気ギャップをおいて対向する磁気トラック部とを有し、
    前記キャップが、前記ハウジング部の外周に取り付け可能な筒部と、前記筒部から前記外向きフランジ部の軸方向一方側の側方へ延びる内向きフランジ部とを有し、
    前記キャップと前記エンコーダとによって、前記内向きフランジ部と前記外向きフランジ部間を通るラビリンス通路が形成される磁気式回転センサ。
  2. 前記磁気トラック部が、前記外向きフランジ部に固着されており、前記磁気センサ素子が、前記磁気トラック部と軸方向に対向する前記ハウジング部の一側面と同一面を成すように配置されている請求項1に記載の磁気式回転センサ。
  3. 前記外向きフランジ部が、前記ベース部の外周に嵌る環状の芯金からなり、
    前記磁気トラック部が、前記外向きフランジ部に固着された磁性ゴム材料からなり、
    前記キャップ、前記外向きフランジ部及び前記ベース部が、それぞれ磁性材からなる請求項1又は2に記載の磁気式回転センサ。
  4. 180°回転対称に配置された対の前記磁気センサ素子が前記ハウジング部に固定されている請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気式回転センサ。
  5. 互いに異なる位相で180°回転対称に配置された複数対の前記磁気センサ素子が前記ハウジング部に固定されている請求項1から4のいずれか1項に記載の磁気式回転センサ。
  6. 前記対の磁気センサ素子が、それぞれ四角形状であり、
    前記ハウジング部が、180°回転対称に配置された対のセンサ窓を有し、
    前記対のセンサ窓が、それぞれ前記磁気センサ素子の一角を基準として当該磁気センサ素子を配置可能な一角を有する形状である請求項4又は5に記載の磁気式回転センサ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気式回転センサと、軸受とを備え、
    前記軸受が、前記第一部材を構成する外輪と、前記第二部材を構成する内輪とを有する回転センサ付き軸受。
  8. 前記軸受が、前記第一部材と前記第二部材との間に直交配列された複数のローラを有するクロスローラ軸受からなる請求項7に記載の回転センサ付き軸受。
  9. 請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気式回転センサが出力部の回転を検出するように構成されたアクチュエータ。
  10. 請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気式回転センサの取付け方法であって、
    前記第一部材と前記センサホルダのハウジング部とを軸方向にねじ締結するセンサホルダ取付け工程と、
    前記センサホルダ取付け工程後、前記第二部材と前記エンコーダのベース部とを軸方向にねじ締結するエンコーダ取付け工程と、
    前記エンコーダ取付け工程後、前記キャップの筒部と前記センサホルダのハウジング部の外周とを嵌合するキャップ取付け工程と、
    を有する磁気式回転センサの取付け方法。
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