JP2019039783A - 複合食品のテクスチャー評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生理計測に基づいた数値を用いて客観的に複合食品のテクスチャーを評価することが可能な、複合食品のテクスチャー評価方法を提供する。【解決手段】以下の(a)の値を用いて評価する複合食品のテクスチャー評価方法であって、複合食品は、冷菓部分と、冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成される、評価方法。(a)冷菓部分及び他の食品部分が一体となった状態で複合食品を口腔内にて押し潰したときに、舌で口蓋を押さえる際の圧力のうち、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和である舌圧総積分値。【選択図】なし
Description
本発明は、複合食品のテクスチャー評価方法に関する。より詳しくは、生理計測に基づいた数値を用いて客観的に複合食品のテクスチャーを評価することが可能な、複合食品のテクスチャー評価方法に関する。
冷菓は、長きにわたる人気商品の一つである。近年では、冷菓と他の食品とを組み合わせた複合食品も開発され、市場性の高い製品として注目を集めている。
このような複合食品の一例としては、チョコレート等により被覆された冷菓が挙げられるが、同じ冷菓とチョコレート等の組み合わせによる複合食品であっても、チョコレート等が冷菓と一緒に融けるものもあれば、冷菓だけが先に融けてチョコレート等が融けないものもあり、融解状況に違いがあることが知られている。そのため、このような複合食品のテクスチャーを客観的に評価することが、製品開発の上で非常に重要となる。
ここで、食品開発の現場では、テクスチャーを解析する際、ヒトの官能評価に代わって機器計測を用いる場合が多い。一般的に機器計測は、官能評価に比べて客観性に優れ、測定の再現性が高く、また、官能評価に必要なパネルの教育や訓練が必要ないなどの利点がある一方で、ヒトの感覚と直接関係しない場合がある。
摂食過程で器官から発せられるシグナルの変化はヒトの感覚と関係し、テクスチャーの動的な変化を表す可能性があることから、テクスチャー解析に生理計測を用いる技術が提案されている。例えば、特許文献1には、嚥下音を取得する工程を含む易嚥下性組成物の評価方法が開示され、特許文献2には、筋電計及び嚥下計測計を用いる食感の生理学的評価装置が開示され、特許文献3には、口腔内にて舌から与えられる外力を測定するセンサ本体を備える口腔センサが開示され、特許文献4には、咀嚼筋の筋電位に関する情報を取得することを含む食感推定方法が開示されている。
前述の通り、従来、生理計測を用いた食品のテクスチャー評価方法は色々と開発されているものの、チョコレート等により被覆された冷菓のような、冷菓部分と、前記冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成される複合食品において、これらが一体となった状態で摂食される際のテクスチャーを客観的に評価して、ヒトの摂食時の感覚をより合理的に理解する手法については、更なる研究が必要とされているという実情がある。
そこで、本技術では、生理計測に基づいた数値を用いて客観的に複合食品のテクスチャーを評価することが可能な、複合食品のテクスチャー評価方法を提供することを主目的とする。
本技術では、まず、以下の(a)の値を用いて評価する複合食品のテクスチャー評価方法であって、前記複合食品は、冷菓部分と、前記冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成される、評価方法を提供する。
(a)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で前記複合食品を口腔内にて押し潰したときに、舌で口蓋を押さえる際の圧力のうち、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和である舌圧総積分値。
また、本技術に係る評価方法において、さらに、以下の(b)及び/又は(c)の値を用いて評価してもよい。
(b)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を咀嚼したときの咀嚼関連筋活動量、
(c)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を摂食したときの摂食時間。
さらに、本技術に係る評価方法において、前記咀嚼関連筋は、左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群からなる群より選ばれるいずれか一以上であってもよい。
加えて、本技術に係る評価方法において、前記他の食品は、チョコレートであってもよい。
また、本技術に係る評価方法において、前記複合食品は、チョコレートにより被覆された冷菓であってもよい。
(a)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で前記複合食品を口腔内にて押し潰したときに、舌で口蓋を押さえる際の圧力のうち、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和である舌圧総積分値。
また、本技術に係る評価方法において、さらに、以下の(b)及び/又は(c)の値を用いて評価してもよい。
(b)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を咀嚼したときの咀嚼関連筋活動量、
(c)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を摂食したときの摂食時間。
さらに、本技術に係る評価方法において、前記咀嚼関連筋は、左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群からなる群より選ばれるいずれか一以上であってもよい。
加えて、本技術に係る評価方法において、前記他の食品は、チョコレートであってもよい。
また、本技術に係る評価方法において、前記複合食品は、チョコレートにより被覆された冷菓であってもよい。
また、本技術では、本技術に係る複合食品のテクスチャー評価方法を含む、複合食品の製造方法も提供する。
なお、本技術において、「複合食品のテクスチャー」とは、口腔内や咽頭内で知覚しうる複合食品の物理的な特性(例えば、弾性、粘性、凝集性、大きさ、形状等)及び知覚した上で感じる感覚(例えば、口どけ感、一体感、かたさ、やわらかさ、まとまりやすさ、ばらけやすさ、喉への負担、付着感、食べやすさ、のみこみやすさ等)をいう。
本技術によれば、生理計測に基づいた数値を用いて客観的に複合食品のテクスチャーを評価することが可能である。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
以下、本技術を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
<複合食品のテクスチャー評価方法>
本技術に係る複合食品のテクスチャー評価方法は、以下の(a)の値を用いて評価する複合食品のテクスチャー評価方法であって、前記複合食品は、冷菓部分と、前記冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成されることを特徴とする。
(a)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で前記複合食品を口腔内にて押し潰したときに、舌で口蓋を押さえる際の圧力のうち、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和である舌圧総積分値。
本技術に係る複合食品のテクスチャー評価方法は、以下の(a)の値を用いて評価する複合食品のテクスチャー評価方法であって、前記複合食品は、冷菓部分と、前記冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成されることを特徴とする。
(a)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で前記複合食品を口腔内にて押し潰したときに、舌で口蓋を押さえる際の圧力のうち、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和である舌圧総積分値。
本技術を用いることにより、生理計測に基づいた数値を用いて客観的に複合食品のテクスチャーを評価することが可能であり、中でも特に、冷菓部分と、前記冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成される複合食品において、これらが一体となった状態で摂食される際のテクスチャーを客観的に評価することができる。
本技術を用いて評価されるテクスチャーは特に限定されないが、複合食品を構成する冷菓部分と他の食品部分との一体的な口どけ感であることが好ましい。
本技術において、冷菓とは、一般的な「冷菓」に分類されるものをいい、具体的には、アイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)、氷菓、フローズンヨーグルト等を挙げることができる。
アイスクリーム類とは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和二十六年十二月二十七日厚生省令第五十二号)により、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(はっ酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3つに分類される。
一方で、乳固形分3.0%未満のものは、前記アイスクリーム類ではなく、食品衛生法に基づく厚生省告示「食品、添加物等の規格基準」により、氷菓として規定されている。
フローズンヨーグルトは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令により、種類別「発酵乳」に分類され、「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められている。成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/ml以上」と規定されている。
フローズンヨーグルトは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令により、種類別「発酵乳」に分類され、「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められている。成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/ml以上」と規定されている。
本技術において、冷菓部分は、氷菓、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、フローズンヨーグルトのいずれか又はこれらの組み合わせから構成される部分とすることができる。
本技術に係る評価方法において、前記他の食品は特に限定されず、チョコレート、フルーツソース、抹茶ソース、キャラメル、クッキー、飴、モナカ、ウェハース、カステラ、マカロン、クランチ、餅、小豆又はこれらの組み合わせ等が挙げられるが、中でも特に、チョコレートであることが好ましい。後述する実施例に示すように、本技術に係る評価方法は、特に、チョコレート部分と冷菓部分とが一体となった状態で摂食される際のテクスチャー評価に適しているからである。
また、本技術に係る評価方法において、前記複合食品は特に限定されないが、チョコレートにより被覆された冷菓であることが好ましい。後述する実施例に示すように、本技術に係る評価方法は、特に、チョコレートにより被覆された冷菓が摂食される際のテクスチャー評価に適しているからである。具体的には、チョコレートでコーティングされたアイスクリーム(アイスクリームバーも含む)等が挙げられる。
一般に、「舌で口蓋を押さえる際の圧力」は「舌圧」とも称される。本明細書において、「舌で口蓋を押さえる際の圧力」を「舌圧」と表記する。本技術に係る評価方法では、上記(a)の値を得るために、例えば、複合食品を口腔内にて押し潰したときの口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力の両方を測定可能な舌圧測定装置を用いることができる。
本技術において、前記舌圧測定装置は、特許第4575510号に記載の舌圧センサ(以下、単に「舌圧センサ」と称する)を用いることが好ましい。この舌圧センサは、複合食品の摂食時に係る舌圧を測定可能であり、口腔内にて押し潰したとき及び/又は嚥下したときの舌圧を取得することができる。また、前記舌圧センサは、複数の感圧センサを備えているため、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力の両方を測定可能である。
図1は、舌圧センサ1を硬口蓋に貼り付けた状態の一例を示す図面代用写真である。図1に示すように、舌圧センサ1は、5つの感圧センサCh1〜Ch5を備えている。感圧センサCh1〜Ch5は、舌圧を検知するための薄型のセンサである。感圧センサCh1〜Ch5は、T字状に配置されており、これらのうち感圧センサCh1〜Ch3は、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の圧力を検知し、残りの感圧センサであるCh4及びCh5は、口蓋の辺縁部に対応する部位の圧力を検知する。
上記(a)中、「口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和」は、図1に示す舌圧センサ1の感圧センサCh1〜Ch5のそれぞれにおいて検出された圧力の値を全て合計した値とすることができる。この値を用いることで、食塊をまとめたり、送り込んだりする際の舌の活動量を明らかにすることができる。例えば、この値が小さい複合食品は、口腔内で押し潰し、嚥下する際に必要な舌圧が低いために舌を使わなくても食べられると評価される。
本技術において、舌圧総積分値は、特に、複合食品の一体的な口どけ感(口どけのバランス)を示す指標として用いることができる。すなわち、例えば、舌圧総積分値が大きい複合食品は、複合食品の一体的な口どけ感が悪く、舌圧総積分値が小さい複合食品は、複合食品の一体的な口どけ感がよいと評価することができる。このように、舌圧総積分値を用いることで、特に、複合食品の一体的な口どけ感を客観的に評価することができる。
本技術に係る評価方法は、上記(a)の値に加えて、以下の(b)及び/又は(c)の値を用いて評価することができる。
(b)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を咀嚼したときの咀嚼関連筋活動量、
(c)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を摂食したときの摂食時間。
(b)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を咀嚼したときの咀嚼関連筋活動量、
(c)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を摂食したときの摂食時間。
本技術では、上記(b)の値を得るために、例えば、咀嚼関連筋の筋電位測定装置を用いることができる。なお、筋電位測定法とは、皮膚表面に電極を貼り付け、2電極間の電位差を測定することにより、筋肉の活動を観察する手法である。該手法を用いることで、非侵襲的に、自然に咀嚼する際に近い状態で測定することができる。
図2のAは、筋電位測定装置2を咬筋に貼り付けた状態の一例を示す図面代用写真であり、図2のBは、筋電位測定装置2を舌骨上筋群に貼り付けた状態の一例を示す図面代用写真である。
本技術では、咀嚼関連筋とは特に限定されないが、左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群からなる群より選ばれるいずれか一以上であることが好ましい。左側咬筋及び右側咬筋は、閉口活動である咀嚼に関係する筋肉であり、舌骨上筋群は、舌の押し潰しに関係し、嚥下時にも活動する筋肉であることから、これらのいずれか一以上の筋電位測定を行うことにより、咀嚼する際の状態を的確に計測することができる。
また、本技術では、特に、図2に示すように、閉口活動である咀嚼に関係する右側と左側の咬筋、舌の押し潰しに関係し、嚥下時にも活動する舌骨上筋群、の計3箇所の咀嚼関連筋を測定することが好ましい。これにより、それぞれの筋肉の活動量を求め、食べ方の違いを明らかにすることができる。例えば、左側咬筋及び/又は右側咬筋のいずれかの活動量が少ないと噛みやすい食塊であり、舌骨上筋群の活動量が少ないと、咽頭に少ない力で移動され、飲み込みやすい食塊であると評価される。
上記(b)中、「咀嚼関連筋活動量」は、左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群からなる群より選ばれるいずれか一以上を筋電位測定した際のピーク面積とすることができる。
本技術では、上記(c)の値を得るための方法は特に限定されない。例えば、摂食開始時刻から摂食終了時刻までをスイッチで操作し、摂食終了時刻から摂食開始時刻を引くことで、求めることができる。
図3は、生理計測の波形の一例を示す波形図である。生理計測したデータは、1口毎にこのような波形として現れる。この波形図を用いることで、摂食開始から摂食終了まで、舌圧や左右咬筋及び舌骨上筋群の活動量、摂食時間を記録し、解析することができる。なお、図3において記載されている「嚥下音」は、例えば、喉頭蓋に対応する位置の皮膚表面に咽頭マイクを固定し、この咽頭マイクによって嚥下音を収集することにより得られる。
なお、図3は、チョコレートにより被覆された冷菓を一口分摂食した際のデータであるが、該データによれば、チョコレートにより被覆された冷菓は、他の食品と比較すると摂食終了の方まで舌活動が記録され、舌が活動する時間が長いことが分かる。
本技術に係る評価方法において、咀嚼関連筋活動量や摂食時間は、被験者間でばらつきが生じる場合がある。このため、複数の被験者を対象とする場合、被検食品である複合食品の咀嚼筋の活動量を基準試料の咀嚼筋の活動量で除して得られる標準化咀嚼筋活動量や、被検食品である複合食品の摂食時間を基準試料の摂食時間で除して得られる標準化摂食時間を用いてテクスチャー評価を行うことが好ましい。
前記基準試料は、再現性や製造の容易さから、ゲル化性を有するゼラチンや食品多糖類、又はそれらを含む製剤を用いて製造される均一な食用ゲルであることが好ましく、全量を容易に口に入れることが可能な容量(重量)や形状であることが好ましい。前記基準試料に用いられるゼラチンや食品多糖類は、通常、食品又は食品添加物に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ゼラチン、寒天、カラギナン、ジェランガム、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、タラガム、ウェランガム、アラビアガム等が挙げられる。
このように、標準化咀嚼筋活動量や標準化摂食時間を用いることで、被験者毎のばらつきを補正した上でテクスチャーを評価できるため、評価の精度をより向上させることが可能である。
以上詳述したように、本技術に係る評価方法では、生理計測に基づいて得られる客観的な数値情報を用いるため、唾液分泌、体温、食べ方の癖などの生理的な影響も取り込みつつ客観的に複合食品のテクスチャーを評価できる。
<複合食品の製造方法>
本技術では、本技術に係る複合食品のテクスチャー評価方法を含む、複合食品の製造方法も提供する。本技術に係る複合食品の製造方法において、本技術に係る評価方法は、複合食品の設計、開発、研究、製造等を行うための一つの工程として用いることができる。そのため、本技術に係る評価方法を用いることで、複合食品を摂食した際の生理的な影響を踏まえたテクスチャーデザインを行うことが可能となる。
本技術では、本技術に係る複合食品のテクスチャー評価方法を含む、複合食品の製造方法も提供する。本技術に係る複合食品の製造方法において、本技術に係る評価方法は、複合食品の設計、開発、研究、製造等を行うための一つの工程として用いることができる。そのため、本技術に係る評価方法を用いることで、複合食品を摂食した際の生理的な影響を踏まえたテクスチャーデザインを行うことが可能となる。
また、本技術に係る複合食品の製造方法において、本技術に係る評価方法は、複合食品の品質検査を行うために用いることができる。すなわち、テクスチャーの観点から所定の品質が確保されているかを検査することも可能となる。
また、本技術に係る複合食品の製造方法において、本技術に係る評価方法によって得られたテクスチャーの評価結果を食品に表示することもできる。具体的には、例えば、複合食品の包装や容器、梱包材、同梱される付属品などにテクスチャーの評価結果を表示する。このような表示は、テクスチャーを指標とした複合食品の選択において有用である。例えば、需要者が複合食品を選択する際に、該複合食品に表示されたテクスチャーの評価結果を参照して、個人の好みに合わせた複合食品を選択できる。
以下、実施例に基づいて本技術をさらに詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本技術の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
<<生理計測の被験者>>
下記試験例1〜4において、生理計測の被験者は、健常有歯顎者である平均31.3歳の男性3名、女性1名とした。また、下記試験例6においては、生理計測の被験者は、健常有歯顎者である平均31.5歳の男性3名、女性1名とした。
下記試験例1〜4において、生理計測の被験者は、健常有歯顎者である平均31.3歳の男性3名、女性1名とした。また、下記試験例6においては、生理計測の被験者は、健常有歯顎者である平均31.5歳の男性3名、女性1名とした。
<<複合食品>>
以下に、下記試験例1〜6にて使用した4種類の複合食品(複合食品1〜4)について記載した。各複合食品は、いずれも、市販のチョコレートで被覆された冷菓(チョコレートでコーティングされたアイスクリーム)である。種類別や、乳脂肪分等の成分値、チョコレートコーティングの規格は、パッケージの表示部分から抜粋した。なお、チョコレートコーティングの規格は、チョコレートコーチング、準チョコレート、チョコレート、とあり、この順番でカカオ分の含量が多くなる。
以下に、下記試験例1〜6にて使用した4種類の複合食品(複合食品1〜4)について記載した。各複合食品は、いずれも、市販のチョコレートで被覆された冷菓(チョコレートでコーティングされたアイスクリーム)である。種類別や、乳脂肪分等の成分値、チョコレートコーティングの規格は、パッケージの表示部分から抜粋した。なお、チョコレートコーティングの規格は、チョコレートコーチング、準チョコレート、チョコレート、とあり、この順番でカカオ分の含量が多くなる。
<<舌圧測定>>
図1に示す状態で、厚さ0.1〜0.2mmの5つの感圧センサCh1〜Ch5を持つ舌圧センサ1(Swallow Scan system(ニッタ株式会社製))を被験者に装着した。下記試験例1〜4では、該被験者に−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの舌圧を測定)を、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの5つの感圧センサCh1〜Ch5における舌圧を測定した。また、下記試験例6では、該被験者に、−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの舌圧を測定)、又は−20℃のチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス)約5gを4口(合計20g:それぞれ1口づつ(約5g)を自由摂食させ、それぞれの舌圧を測定)を、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの5つの感圧センサCh1〜Ch5における舌圧を測定した。なお、舌圧測定時の摂食方法は特に指定せず、自由に咀嚼・嚥下するよう指示した。
図1に示す状態で、厚さ0.1〜0.2mmの5つの感圧センサCh1〜Ch5を持つ舌圧センサ1(Swallow Scan system(ニッタ株式会社製))を被験者に装着した。下記試験例1〜4では、該被験者に−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの舌圧を測定)を、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの5つの感圧センサCh1〜Ch5における舌圧を測定した。また、下記試験例6では、該被験者に、−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの舌圧を測定)、又は−20℃のチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス)約5gを4口(合計20g:それぞれ1口づつ(約5g)を自由摂食させ、それぞれの舌圧を測定)を、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの5つの感圧センサCh1〜Ch5における舌圧を測定した。なお、舌圧測定時の摂食方法は特に指定せず、自由に咀嚼・嚥下するよう指示した。
次に、口腔内で複合食品を押し潰したときの「舌圧総積分値」を以下の手法で算出した。具体的には、舌圧総積分値は、センサのCh1〜Ch5で検出された値を合計して得た。
なお、以下の試験例での「舌圧総積分値」は、生理計測の被験者4名の平均値を示している。また、以下の試験例において、「舌圧総積分値」の単位は、全て「kPa・s(キロパスカル秒)」である。
<<咀嚼関連筋活動量の測定>>
図2に示す状態で、筋電位測定装置2(MP150WS(Biopac systems社製))を被験者に装着した。下記試験例1〜4では、該被験者に−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの左側咬筋、右側咬筋及び舌骨上筋群における筋電位を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群における筋電位を測定した。また、下記試験例6では、該被験者に、−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの左側咬筋、右側咬筋及び舌骨上筋群における筋電位を測定)、−20℃のチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス)約5gを4口(合計20g:それぞれ1口づつ(約5g)を自由摂食させ、それぞれの左側咬筋、右側咬筋及び舌骨上筋群における筋電位を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群における筋電位を測定した。なお、筋電位測定時の摂食方法は特に指定せず、自由に咀嚼・嚥下するよう指示した。
図2に示す状態で、筋電位測定装置2(MP150WS(Biopac systems社製))を被験者に装着した。下記試験例1〜4では、該被験者に−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの左側咬筋、右側咬筋及び舌骨上筋群における筋電位を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群における筋電位を測定した。また、下記試験例6では、該被験者に、−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの左側咬筋、右側咬筋及び舌骨上筋群における筋電位を測定)、−20℃のチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス)約5gを4口(合計20g:それぞれ1口づつ(約5g)を自由摂食させ、それぞれの左側咬筋、右側咬筋及び舌骨上筋群における筋電位を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群における筋電位を測定した。なお、筋電位測定時の摂食方法は特に指定せず、自由に咀嚼・嚥下するよう指示した。
次に、咀嚼時の「左側咬筋活動量」、「右側咬筋活動量」、又は「舌骨上筋群活動量」を以下の手法で算出した。具体的には、これらの活動量は、試料の飲み始めから飲み終わりまでの筋電位シグナルの絶対値を積分して得た。なお、本実施例では、被験者毎のばらつきを補正するため、被験者毎に各複合食品で得られた活動量を基準試料の活動量で除した値である「標準化左側咬筋活動量」、「標準化右側咬筋活動量」、又は「標準化舌骨上筋群活動量」を用いた。具体的には、筋電位測定時の基準用に調整したゲル(ジェランガムを主剤としたゲル)を標準として計算した。
標準化左側咬筋活動量=複合食品の左側咬筋活動量/基準試料の左側咬筋活動量
標準化右側咬筋活動量=複合食品の右側咬筋活動量/基準試料の右側咬筋活動量
標準化舌骨上筋群活動量=複合食品の舌骨上筋群活動量/基準試料の舌骨上筋群活動量
標準化左側咬筋活動量=複合食品の左側咬筋活動量/基準試料の左側咬筋活動量
標準化右側咬筋活動量=複合食品の右側咬筋活動量/基準試料の右側咬筋活動量
標準化舌骨上筋群活動量=複合食品の舌骨上筋群活動量/基準試料の舌骨上筋群活動量
また、「咬筋活動量」は、前述した「左側咬筋活動量」及び「右側咬筋活動量」の平均であり、本実施例では、被験者毎のばらつきを補正するため、「咬筋活動量」についても、被験者毎に各複合食品で得られた活動量を基準試料の活動量で除した値である「標準化咬筋活動量」を用いた。
なお、以下の試験例での「標準化咬筋活動量」及び「標準化舌骨上筋活動量」は、生理計測の被験者4名の平均値を示している。また、以下の試験例において、「標準化咬筋活動量」及び「標準化舌骨上筋活動量」の単位は、全て「V/V(ボルト/ボルト)」である。
<<摂食時間の測定>>
下記試験例1〜4では、該被験者に−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの摂食時間を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの摂食時間を測定した。また、下記試験例6では、該被験者に、−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの摂食時間を測定)、−20℃のチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス)約5gを4口(合計20g:それぞれ1口づつ(約5g)を自由摂食させ、それぞれの摂食時間を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの摂食時間を測定した。なお、摂食時間測定時の摂食方法は特に指定せず、自由に咀嚼・嚥下するよう指示した。
下記試験例1〜4では、該被験者に−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの摂食時間を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの摂食時間を測定した。また、下記試験例6では、該被験者に、−20℃の複合食品約6gを4口(合計約24g:それぞれ1口づつ(約6g)を自由摂食させ、それぞれの摂食時間を測定)、−20℃のチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス)約5gを4口(合計20g:それぞれ1口づつ(約5g)を自由摂食させ、それぞれの摂食時間を測定)、又は室温(20〜25℃)の基準試料10gを、それぞれ全量口に含ませた後、自由摂食させたときの摂食時間を測定した。なお、摂食時間測定時の摂食方法は特に指定せず、自由に咀嚼・嚥下するよう指示した。
次に、摂食時の「摂食時間」を以下の手法で算出した。具体的には、舌圧又は筋電位シグナルの最初のシグナルが発生した瞬間を0(ゼロ)としたときの最後の嚥下時におけるシグナルが消失した瞬間の相対時間とした。すなわち、「最後の嚥下時におけるシグナルが消失した瞬間の絶対時間」から「舌圧または筋電位シグナルの最初のシグナルが発生した瞬間の絶対時間を差し引いた値」を摂食時間とした。舌圧と筋電位を同時測定する場合は、最も早期に発生したシグナルと最も終期に消失したシグナルを用いて摂食時間を算出した。なお、本実施例では、被験者毎のばらつきを補正するため、被験者毎に各複合食品で得られた摂食時間を基準試料の摂食時間で除した値である「標準化摂食時間」を用いた。具体的には、前述した筋電位測定時の基準用に調整したゲル(ジェランガムを主剤としたゲル)を標準として計算した。
標準化摂食時間=複合食品の摂食時間/基準試料の摂食時間
標準化摂食時間=複合食品の摂食時間/基準試料の摂食時間
なお、以下の試験例での「摂食時間」は、生理計測の被験者4名の平均値を示している。また、以下の試験例において、「摂食時間」の単位は、全て「s/s(秒/秒)」である。
<<試験例1>>
本試験例1では、生理計測から得られたデータをマッピングし、摂食様式評価(テクスチャーマップ)を実施した。
本試験例1では、生理計測から得られたデータをマッピングし、摂食様式評価(テクスチャーマップ)を実施した。
[試験方法]
横軸に舌圧総積分値を、縦軸に標準化摂食時間又は標準化咬筋活動量をとり、マッピングした。
横軸に舌圧総積分値を、縦軸に標準化摂食時間又は標準化咬筋活動量をとり、マッピングした。
[試験結果]
図4のAは、摂食様式評価の結果を示す図面代用グラフであり、横軸が舌圧総積分値、縦軸が標準化摂食時間を示している。また、図4のBも、摂食様式評価の結果を示す図面代用グラフであり、横軸が舌圧総積分値、縦軸が標準化咬筋活動量を示している。
図4のAは、摂食様式評価の結果を示す図面代用グラフであり、横軸が舌圧総積分値、縦軸が標準化摂食時間を示している。また、図4のBも、摂食様式評価の結果を示す図面代用グラフであり、横軸が舌圧総積分値、縦軸が標準化咬筋活動量を示している。
[考察]
図4のAにおいて、左下に位置している複合食品ほど、標準化摂食時間が短く、舌活動量が少なくても摂食できることが分かる。そのため、チョコレート部分とアイス部分が一体となった食塊が融解しやすく、飲み込みやすいと考えられる。また、図4のBにおいて、左下に位置している複合食品ほど、咀嚼力と舌の活動量が少なくても摂食できる。
図4のAにおいて、左下に位置している複合食品ほど、標準化摂食時間が短く、舌活動量が少なくても摂食できることが分かる。そのため、チョコレート部分とアイス部分が一体となった食塊が融解しやすく、飲み込みやすいと考えられる。また、図4のBにおいて、左下に位置している複合食品ほど、咀嚼力と舌の活動量が少なくても摂食できる。
<<試験例2>>
本試験例2では、生理計測と物性評価に相関があるのかを確認した。具体的には、複合食品1〜4を用い、冷菓部分、チョコレート部分の口どけに関係するそれぞれの融解速度との相関を確認した。
本試験例2では、生理計測と物性評価に相関があるのかを確認した。具体的には、複合食品1〜4を用い、冷菓部分、チョコレート部分の口どけに関係するそれぞれの融解速度との相関を確認した。
<試験例2−1>
[試験方法]
まず、複合食品1〜4から、チョコレートコーティングを剥がし、冷菓部分を、−25℃に12時間以上放置して温度調整をした。その後、室温23℃、湿度77%RHにて、1分毎の融解量を測定し、冷菓部分のメルトダウンテストを行った。
[試験方法]
まず、複合食品1〜4から、チョコレートコーティングを剥がし、冷菓部分を、−25℃に12時間以上放置して温度調整をした。その後、室温23℃、湿度77%RHにて、1分毎の融解量を測定し、冷菓部分のメルトダウンテストを行った。
[試験結果]
図5のAは、各複合食品のメルトダウンテストスタート時の様子を示す図面代用写真であり、図5のBは、メルトダウンテスト終了時(120分経過後)の様子を示す図面代用写真である。また、図6は、メルトダウンテストの結果を示す図面代用グラフであり、横軸が時間、縦軸が融けやすさを示している。したがって、図6において、グラフのラインが低ければ低いほど、冷菓部分が融けにくいことを示している。この結果から、時間当たりの融解率を、冷菓部分の融解速度(%/min)とした。具体的には、一番早く融解が始まる15分後から、一番早く融解が終了する60分後までの、1分当たりの融解率を冷菓部分の融解速度(%/min)とした。
図5のAは、各複合食品のメルトダウンテストスタート時の様子を示す図面代用写真であり、図5のBは、メルトダウンテスト終了時(120分経過後)の様子を示す図面代用写真である。また、図6は、メルトダウンテストの結果を示す図面代用グラフであり、横軸が時間、縦軸が融けやすさを示している。したがって、図6において、グラフのラインが低ければ低いほど、冷菓部分が融けにくいことを示している。この結果から、時間当たりの融解率を、冷菓部分の融解速度(%/min)とした。具体的には、一番早く融解が始まる15分後から、一番早く融解が終了する60分後までの、1分当たりの融解率を冷菓部分の融解速度(%/min)とした。
<試験例2−2>
[試験方法]
まず、製品であるチョコレートで被覆された冷菓から、チョコレートコーティングを剥がし、チョコレート部分を、示差走査熱量計(DSC-60Plus;島津製作所製)を用いて測定し、融解熱量を計算してデータを解析し、油脂固体脂指数曲線を作成した。
[試験方法]
まず、製品であるチョコレートで被覆された冷菓から、チョコレートコーティングを剥がし、チョコレート部分を、示差走査熱量計(DSC-60Plus;島津製作所製)を用いて測定し、融解熱量を計算してデータを解析し、油脂固体脂指数曲線を作成した。
[試験結果]
図7は、チョコレート部分の油脂固体脂指数曲線を示す図面代用グラフであり、横軸が温度、縦軸が油脂固体指数を示している。すなわち、このグラフは、温度が上昇するにつれて、油脂がどのように融けていくかを表しており、図7において、グラフのラインが低ければ低いほど、チョコレート部分が融けやすいことを示している。この結果から、温度当たりの固体指数変化率をチョコレート部分の融解速度(%/℃)とした。具体的には、油脂固体指数曲線から、摂食する前の温度である−20℃から、冷菓部分が完全に融けている10℃までに温度が上昇する際のチョコレート中の油脂量の変化率をチョコレート部分の融解速度(%/℃)とした。
図7は、チョコレート部分の油脂固体脂指数曲線を示す図面代用グラフであり、横軸が温度、縦軸が油脂固体指数を示している。すなわち、このグラフは、温度が上昇するにつれて、油脂がどのように融けていくかを表しており、図7において、グラフのラインが低ければ低いほど、チョコレート部分が融けやすいことを示している。この結果から、温度当たりの固体指数変化率をチョコレート部分の融解速度(%/℃)とした。具体的には、油脂固体指数曲線から、摂食する前の温度である−20℃から、冷菓部分が完全に融けている10℃までに温度が上昇する際のチョコレート中の油脂量の変化率をチョコレート部分の融解速度(%/℃)とした。
<試験例2−3>
[試験方法]
上記試験例2−1及び2−2の結果と、生理計測を用い、生理計測と物性評価の相関を確認した。具体的には、生理計測と物性評価の相関係数を算出した。
[試験方法]
上記試験例2−1及び2−2の結果と、生理計測を用い、生理計測と物性評価の相関を確認した。具体的には、生理計測と物性評価の相関係数を算出した。
[試験結果]
試験結果を、下記表2に示す。
試験結果を、下記表2に示す。
[考察]
生理計測と冷菓部分の融解速度とは、相関が低いことが分かった。また、生理計測とチョコレート部分の融解速度には相関があり、チョコレート部分が融けやすいと標準化摂食時間が短くなり、標準化咀嚼関連筋活動量や舌圧総積分値が減少することが分かった。
生理計測と冷菓部分の融解速度とは、相関が低いことが分かった。また、生理計測とチョコレート部分の融解速度には相関があり、チョコレート部分が融けやすいと標準化摂食時間が短くなり、標準化咀嚼関連筋活動量や舌圧総積分値が減少することが分かった。
<<試験例3>>
本試験例3では、生理計測と官能評価に相関があるのかを確認した。
本試験例3では、生理計測と官能評価に相関があるのかを確認した。
[試験方法]
専門パネラー12名が、以下の6項目について採点法(1〜5点)にて評価した。なお、点数が高いほど、味が強く感じられる、口どけが速い、又はバランスがよいと評価した。その後、生理計測と官能評価の相関係数を算出した。
専門パネラー12名が、以下の6項目について採点法(1〜5点)にて評価した。なお、点数が高いほど、味が強く感じられる、口どけが速い、又はバランスがよいと評価した。その後、生理計測と官能評価の相関係数を算出した。
[評価項目とその定義]
・チョコレート部分の味の強さ:食べ始めから飲み込むまでに感じるチョコレート部分の味の強さ
・冷菓部分の味の強さ:食べ始めから飲み込むまでに感じる冷菓部分(バニラアイスクリーム)の味の強さ
・チョコレート部分と冷菓部分との味の強さのバランス:食べ始めから飲み込むまでにチョコレート部分と冷菓部分との味の強さの偏りの程度
・チョコレート部分の口どけ:口腔内で融けるチョコレート部分の口どけの速さ
・冷菓部分の口どけ:口腔内で融ける冷菓部分の口どけの速さ
・チョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランス:口腔内で融けるチョコレート部分と冷菓部分との口どけの速さの偏りの程度
・チョコレート部分の味の強さ:食べ始めから飲み込むまでに感じるチョコレート部分の味の強さ
・冷菓部分の味の強さ:食べ始めから飲み込むまでに感じる冷菓部分(バニラアイスクリーム)の味の強さ
・チョコレート部分と冷菓部分との味の強さのバランス:食べ始めから飲み込むまでにチョコレート部分と冷菓部分との味の強さの偏りの程度
・チョコレート部分の口どけ:口腔内で融けるチョコレート部分の口どけの速さ
・冷菓部分の口どけ:口腔内で融ける冷菓部分の口どけの速さ
・チョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランス:口腔内で融けるチョコレート部分と冷菓部分との口どけの速さの偏りの程度
[試験結果]
試験結果を、下記表3及び4に示す。
試験結果を、下記表3及び4に示す。
[考察]
標準化摂食時間及び標準化咀嚼関連筋活動量は、冷菓部分の口どけと高い相関があり、口どけがよいと標準化摂食時間が長くなり、標準化咀嚼関連筋活動量の増加することが分かった。また、舌圧総積分値は、チョコレート部分の口どけ、チョコレート部分と冷菓部分との味の強さのバランス、及びチョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランス、と高い相関があり、チョコレート部分の口どけがよいと舌活動量は減少し、チョコレート部分と冷菓部分との味の強さのバランス、及びチョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランスがよい場合も、舌活動量が減少することが分かった。
標準化摂食時間及び標準化咀嚼関連筋活動量は、冷菓部分の口どけと高い相関があり、口どけがよいと標準化摂食時間が長くなり、標準化咀嚼関連筋活動量の増加することが分かった。また、舌圧総積分値は、チョコレート部分の口どけ、チョコレート部分と冷菓部分との味の強さのバランス、及びチョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランス、と高い相関があり、チョコレート部分の口どけがよいと舌活動量は減少し、チョコレート部分と冷菓部分との味の強さのバランス、及びチョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランスがよい場合も、舌活動量が減少することが分かった。
チョコレート部分の口どけと冷菓部分の口どけで相関が逆になっている理由として、チョコレートで被覆された冷菓の場合、冷菓部分の口どけが速いとチョコレート部分だけが残ってしまい、結果として摂食時間が長くなり、標準化咀嚼関連筋活動量も増加することが考えられる。
以上のことから、上記試験例2の結果も鑑み、生理計測との相関は、物性評価より官能評価の方が高くなり、重要な指標であることが示唆された。
なお、本試験例3は専門パネラー12名による結果であるが、本願発明者は、別の試験にて、59名の一般評価者の官能評価においても相関値に少し差があるものの、同様の傾向が見られることも確認した。
<<試験例4>>
本試験例4では、摂食様式評価と官能評価の考察を実施した。
本試験例4では、摂食様式評価と官能評価の考察を実施した。
[試験方法]
官能評価と相関が高かった、舌圧総積分値及び標準化舌骨上筋群活動量をマッピングした。
官能評価と相関が高かった、舌圧総積分値及び標準化舌骨上筋群活動量をマッピングした。
[試験結果]
図8は、舌圧総積分値及び標準化舌骨上筋群活動量をマッピングした結果を示す図面代用グラフである。
図8は、舌圧総積分値及び標準化舌骨上筋群活動量をマッピングした結果を示す図面代用グラフである。
[考察]
横軸の舌圧総積分値と、チョコレート部分の口どけは、正の高い相関があり、左にいくほど融けやすいチョコレートコーティングになる。また、縦軸の標準化舌骨上筋群活動量と、冷菓部分の口どけは、負の相関があり、舌にいくほど融けにくいアイスとなる。すなわち、チョコレートコーティングが融けやすく、冷菓部分が融けにくい製品が左下に位置することとなる。
横軸の舌圧総積分値と、チョコレート部分の口どけは、正の高い相関があり、左にいくほど融けやすいチョコレートコーティングになる。また、縦軸の標準化舌骨上筋群活動量と、冷菓部分の口どけは、負の相関があり、舌にいくほど融けにくいアイスとなる。すなわち、チョコレートコーティングが融けやすく、冷菓部分が融けにくい製品が左下に位置することとなる。
チョコレートコーティングが融けやすく、冷菓部分が融けにくい製品は、舌圧総積分値が低いため、舌の活動量が少なくても摂食可能である。また、標準化舌骨上筋群活動量も低いため、咽頭に少ない力で移動しやすく、まとまった食塊を形成しているといえる。つまり、チョコレート部分と冷菓部分の融解速度を揃えた製品は、チョコレート部分と冷菓部分とが一体となり、まとまった食塊となって、一緒に融解しながら、摂食されていると考えられる。
また、横軸の舌圧総積分値は、チョコレート部分と冷菓部分との口どけのバランスと、負の高い相関にあり、左にいくほどバランスがよくなっている。これは、チョコレート部分と冷菓部分とが一体になり、まとまって一緒に融解するため、このような結果になっていることが示唆される。
<<試験例5>>
本試験例5では、口腔内でのチョコレート部分と冷菓部分との一体感を確認するため、それぞれの部分の融解の様子を確認した。
本試験例5では、口腔内でのチョコレート部分と冷菓部分との一体感を確認するため、それぞれの部分の融解の様子を確認した。
[試験方法]
生理計測1口分(約6g)の複合食品1〜4をカットし、5℃又は15℃で60分間放置して、融解の様子を観察した。
生理計測1口分(約6g)の複合食品1〜4をカットし、5℃又は15℃で60分間放置して、融解の様子を観察した。
[試験結果]
図9のAは、各複合食品を5℃で60分間放置した際の融解の様子を示す図面代用写真であり、図9のBは、各複合食品を15℃で60分間放置した際の融解の様子を示す図面代用写真である。
図9のAは、各複合食品を5℃で60分間放置した際の融解の様子を示す図面代用写真であり、図9のBは、各複合食品を15℃で60分間放置した際の融解の様子を示す図面代用写真である。
[考察]
上記試験例4の図8で、左端に位置していた複合食品1は、チョコレート部分が融解しやすく、冷菓部分とチョコレート部分全体とが一緒に融解していくことが確認された。そのため、上記試験例4では、チョコレート部分と冷菓部分とが一体となり、口腔内で一緒に融解していくことが示唆される結果が得られたと考えられる。
上記試験例4の図8で、左端に位置していた複合食品1は、チョコレート部分が融解しやすく、冷菓部分とチョコレート部分全体とが一緒に融解していくことが確認された。そのため、上記試験例4では、チョコレート部分と冷菓部分とが一体となり、口腔内で一緒に融解していくことが示唆される結果が得られたと考えられる。
なお、別の試験にて、チョコレートにより被覆された冷菓を摂食した際に、口腔内温度は21〜27℃の範囲に下がることを確認した。
<<試験例6>>
本試験例6では、複合食品1〜4、及びチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1〜4)の生理計測を、それぞれ実施し、チョコレートによる被覆がある場合とない場合との生理計測結果を比較した。
本試験例6では、複合食品1〜4、及びチョコレートにより被覆されていない冷菓(チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1〜4)の生理計測を、それぞれ実施し、チョコレートによる被覆がある場合とない場合との生理計測結果を比較した。
[試験方法]
横軸に複合食品1〜4、又はチョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1〜4、縦軸に標準化摂食時間、標準化舌骨上筋群活動量、標準化咬筋活動量、又は舌圧総積分値をとり、両者の生理計測結果の傾向に差があるのかを確認した。
横軸に複合食品1〜4、又はチョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1〜4、縦軸に標準化摂食時間、標準化舌骨上筋群活動量、標準化咬筋活動量、又は舌圧総積分値をとり、両者の生理計測結果の傾向に差があるのかを確認した。
[試験結果]
以下の表5に、複合食品1〜4の生理計測結果を示す。
以下の表5に、複合食品1〜4の生理計測結果を示す。
また、以下の表6に、チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1〜4の生理計測結果を示す。
更に、上記表5及び6の結果から、チョコレートによる被覆がある場合とない場合との生理計測結果をまとめたものを表7に示す。
なお、図10は、上記表7をグラフ化したものであり、図10のAは、摂食時間の傾向に関する図面代用グラフであり、黒色のバーが複合食品1〜4、白色のバーがチョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1〜4を示しており、縦軸が標準化摂食時間を示している。また、図10のBは、舌骨上筋群活動量の傾向に関する図面代用グラフであり、横軸においてはAと同様であり、縦軸が標準化舌骨上筋群活動量を示している。さらに、図10のCは、咬筋活動量の傾向に関する図面代用グラフであり、横軸においてはAと同様であり、縦軸が標準化咬筋活動量を示している。加えて、図10のDは、舌圧総積分値の傾向に関する図面代用グラフであり、横軸においてはAと同様であり、縦軸が舌圧総積分値を示している。
[考察]
複合食品1の、摂食時間、舌骨上筋群活動量、咬筋活動量、及び舌圧総積分値が、4つの複合食品の中で、最も値が小さく、チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1の、摂食時間、舌骨上筋群活動量、咬筋活動量、及び舌圧総積分値が、4つのチョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイスの中で、最も値が大きい傾向が見られた。したがって、複合食品1は、チョコレートによる被覆がある場合と無い場合との生理計測結果の差が、4つの複合食品の中で最も小さい傾向が見られることが分かった。このことから、両者の差が少ない方が、チョコレート部分と冷菓部分とが一体的に摂食されていることが示唆された。
複合食品1の、摂食時間、舌骨上筋群活動量、咬筋活動量、及び舌圧総積分値が、4つの複合食品の中で、最も値が小さく、チョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイス1の、摂食時間、舌骨上筋群活動量、咬筋活動量、及び舌圧総積分値が、4つのチョコレートのコーティングを剥がした状態のアイスクリーム又はラクトアイスの中で、最も値が大きい傾向が見られた。したがって、複合食品1は、チョコレートによる被覆がある場合と無い場合との生理計測結果の差が、4つの複合食品の中で最も小さい傾向が見られることが分かった。このことから、両者の差が少ない方が、チョコレート部分と冷菓部分とが一体的に摂食されていることが示唆された。
<<まとめ>>
上記試験例1〜6の結果から、生理計測は、チョコレートにより被覆された冷菓等の複合食品の官能評価と非常に高い相関があり、チョコレート等の他の食品部分と冷菓部分とを一つのまとまった食塊として評価することができることが分かった。そのため、本発明に係る評価方法は、これまでに曖昧に表現されてきたヒトの摂食時の感覚をより合理的に理解するために有益な手法となることが示唆された。
上記試験例1〜6の結果から、生理計測は、チョコレートにより被覆された冷菓等の複合食品の官能評価と非常に高い相関があり、チョコレート等の他の食品部分と冷菓部分とを一つのまとまった食塊として評価することができることが分かった。そのため、本発明に係る評価方法は、これまでに曖昧に表現されてきたヒトの摂食時の感覚をより合理的に理解するために有益な手法となることが示唆された。
また、生理計測は、チョコレート等の他の食品部分と冷菓部分との一体的な口どけ感といった数値を定量化できる可能性が示唆され、本発明に係る評価方法は、新規性かつ優位性のある評価方法であると考えられる。そのため、チョコレートにより被覆された冷菓等の複合食品の合理的なテクスチャーデザイン立案にも応用できる可能性も示唆された。
1:舌圧センサ
2:筋電位測定装置
2:筋電位測定装置
Claims (6)
- 以下の(a)の値を用いて評価する複合食品のテクスチャー評価方法であって、
前記複合食品は、冷菓部分と、前記冷菓部分に接する他の食品部分と、から構成される、評価方法:
(a)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で前記複合食品を口腔内にて押し潰したときに、舌で口蓋を押さえる際の圧力のうち、口蓋の正中線近傍部に対応する部位の各圧力と辺縁部に対応する部位の各圧力との総和である舌圧総積分値。 - さらに、以下の(b)及び/又は(c)の値を用いて評価する、請求項1に記載の評価方法:
(b)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を咀嚼したときの咀嚼関連筋活動量、
(c)前記冷菓部分及び前記他の食品部分が一体となった状態で、前記複合食品を摂食したときの摂食時間。 - 前記咀嚼関連筋は、左側咬筋、右側咬筋、及び舌骨上筋群からなる群より選ばれるいずれか一以上である、請求項2に記載の評価方法。
- 前記他の食品は、チョコレートである、請求項1から3のいずれか一項に記載の評価方法。
- 前記複合食品は、チョコレートにより被覆された冷菓である、請求項1から4のいずれか一項に記載の評価方法。
- 前記請求項1から5のいずれか一項に記載の複合食品のテクスチャー評価方法を含む、複合食品の製造方法。
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Cited By (1)
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JP2020148692A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | 雪印メグミルク株式会社 | 口中挙動の評価方法 |
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2017
- 2017-08-24 JP JP2017161563A patent/JP2019039783A/ja active Pending
Cited By (2)
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