以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1に示すように、遊技機Yは、遊技盤取付枠Y1と、遊技盤取付枠Y1に対して回動可能に支持されるガラス扉Y2、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成されている遊技盤2とを有する。
遊技盤取付枠Y1は、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)に回動可能に支持され、脱着可能に取り付けられている。
ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。ガラス扉Y2は、遊技盤2を閉鎖した状態で、遊技領域2Aを視認可能に覆っている。
また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定するロック機構Rが設けられている。ロック機構Rによる固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。
ガラス扉Y2には、複数の遊技球を貯留する受け皿50と、遊技球を発射させるための操作が可能な遊技球発射操作装置3とが設けられている。遊技球発射操作装置3は遊技球を遊技領域2Aに向けて発射可能な遊技球発射装置(図示なし)に接続されている。なお、遊技球発射装置は、遊技盤取付枠Y1の前面に設けられている。受け皿50に貯留されている遊技球が遊技球発射装置に供給される。
遊技球発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体(図示なし)、基体に回動可能に設けられている発射ハンドル32を有する。遊技球発射装置は、発射ハンドル32の回動角度に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球を発射する。
遊技盤2の遊技領域2Aは、遊技盤2の表面から突出した状態で取り付けられた区画部材29によって区画されている。区画部材29は、枠状の飾り枠29A、湾曲形状を呈した内側レール部材29B、外側レール部材29C及び後述する大入賞口8の直下に配置され、上面で遊技球を第2始動口7に誘導可能な誘導経路を構成する誘導部材29Dで構成されている。
飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれ、後述する演出用役物装置17が設けられてこれらが一体化された演出装置のユニットを構成するセンター役物が遊技盤2の中央部に嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの外側には内側レール部材29Bが配置され、内側レール部材29Bのさらに外側には外側レール部材29Cが配置されている。有効に(所定の遊技球発射強度で正常に)発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入し、遊技領域2A内を流下する。このとき、遊技球は遊技領域2Aに設けられた複数の釘や風車との衝突によって、様々な方向に流下する。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では3つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域2Aにおける画像表示装置14の左側には遊技球の通過が可能な第1入賞ゲート9が設けられている。また、遊技領域2Aにおける画像表示装置14の右斜下側には、遊技球の通過が可能な第2入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート9、10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ9a、10aが設けられている。入賞ゲート検出センサ9a、10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。飾り枠29Aの左側には釘や風車等によって遊技球を第1始動口6へ誘導する一連の遊技球経路が形成されている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられており、この検出センサ6aが遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄の抽選(以下において、「第1特別図柄抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の賞球が払い出される。
第1始動口6の直下に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な第1の基本態様又は入賞可能な第1の特別態様のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられており、この検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄の抽選(以下において、「第2特別図柄抽選」という)が行われる(なお、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とを総称する場合には「特別図柄抽選」という)。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の賞球が払い出される。
第2始動口制御装置70は、下辺部分に回転軸が設けられ、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを回動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備しており、所定条件が成立することを条件として第2始動口開閉ソレノイド70Bが駆動し、普通可動片70Aが回動する。普通可動片70Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口7を封鎖している。この停止状態の(未作動の)普通可動片70Aによって第2始動口7が封鎖されることで、第2始動口7が入賞不可能な第1の基本態様に制御されている。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7が開放されることで、第2始動口7が入賞可能な第1の特別態様に制御される。このとき、第2始動口7が開放されると共に、普通可動片70Aが遊技領域2Aから突出した状態になるため、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄の抽選(以下において、「普通図柄抽選」という)において、当たりに当選することである。
第2入賞ゲート10の下流側に、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な第2の基本態様又は入賞可能な第2の特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられており、この検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の賞球が払い出される。
大入賞口制御装置80は、下辺部分に回転軸が設けられ、回動可能な特別可動片80A及び特別可動片80Aを回動させる駆動部としての大入賞口開閉ソレノイド80Bを具備しており、所定条件が成立することを条件として大入賞口開閉ソレノイド80Bが駆動し、特別可動片80Aが回動する。特別可動片80Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を封鎖している。この停止状態の(未作動の)特別可動片80Aによって大入賞口8が封鎖されることで、大入賞口8が入賞不可能な第2の基本態様に制御されている。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8が開放されることで、大入賞口8が入賞可能な第2の特別態様に制御される。このとき、大入賞口8が開放されると共に、特別可動片80Aが遊技領域2Aから突出した状態になるため、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選(以下において、第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選の双方を指す場合、総称して「特別図柄抽選」という)において、特賞(大当たり)に当選することである。
また、遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21並びに普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、及び、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24並びに普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入賞することを条件に行われる第1特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入賞することを条件に行われる第2特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置である。各特別図柄の抽選の結果には1又は複数の特別図柄が予め設定されており、特別図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた特別図柄が特別図柄表示装置20、21に停止状態で表示される。つまり、特別図柄表示装置20、21における特別図柄の停止表示は、当該特別図柄抽選の結果の報知となる。
特別図柄表示装置20、21は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備しており、大当たりに当選した場合には大当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして特別図柄表示装置20、21が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が特別図柄を構成する。そして、このように、特別図柄の停止表示が行われる前には必ず所定時間変動する。すなわち、1回の特別図柄の抽選に対して、特別図柄表示が行われ、1回の特別図柄表示においては、特別図柄の変動表示及び特別図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示装置22は、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選の結果には普通図柄が設定されており、普通図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた普通図柄が普通図柄表示装置22に停止状態で表示される。つまり、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該普通図柄の抽選の結果の報知となる。
普通図柄表示装置22は、例えば複数のLEDを具備しており、当たりに当選した場合には当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして普通図柄表示装置22が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が普通図柄を構成するが、このような普通図柄の停止表示が行われる前には必ず所定時間変動する。すなわち、1回の普通図柄抽選に対して、普通図柄表示が行われ、1回の普通図柄表示においては、普通図柄の変動表示及び普通図柄の停止表示が行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する大当たり遊技中に、始動口6、7に遊技球が入賞しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄抽選の結果が報知される訳ではない。一定条件下で特別図柄の変動表示(特別図柄抽選の結果の確定的な報知)が保留されることがある。一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示、すなわち、特別図柄抽選の権利を4個まで保留することができる。そして、第1特別図柄保留表示装置23は第1始動口6に対応し、第2特別図柄保留表示装置24は第2始動口7に対応しており、それぞれの特別図柄保留表示装置23、24には現時点の保留数(U1、U2)が所定の態様で表示される。普通図柄の変動表示についても同様に、上限保留数が4個に設定されており、その保留数が、普通図柄保留表示装置25において表示される。
また、遊技機Yには、さまざまな演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、及び、演出用役物装置17で構成されている。画像表示装置14と演出用役物装置17とが遊技盤2に設けられ、音声出力装置15と演出用照明装置16とがガラス扉Y2に設けられている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
上記演出用役物装置17は、第1演出用役物装置171と、第2演出用役物装置172と、第3演出用役物173とからなる。第1演出用役物装置171〜第3演出用役物装置173は、それぞれ作動可能な第1可動部171A〜第3可動部173Aを具備し、第1可動部171A〜第3可動部173Aを作動させることで、動作による役物演出1〜役物演出3を行う。
図1に示すように、第1可動部171Aは、画像表示装置14の表示部140の遊技者側に配されており、「必殺」という装飾文字が施されている。第1可動部171Aは、初期位置として、表示部140の下縁部と飾り枠29Aの下部との間に配されており、作動すると上方に移動(上昇)し、ほぼ表示部140を上下方向に縦断するように遮る。
また、第2可動部172Aは、刀を模擬しており、画像表示装置14の表示部140の遊技者側に配されている。第2可動部172Aは、初期位置として、刀の軸が鉛直方向と平行となる状態で、表示部140の右端部であって飾り枠29Aの右部の左側に配されており、作動すると下方の基端部(図示無し)を中心に左側に(反時計回りに)所定角度回転し、表示部140を斜めに遮る。
また、第3可動部173Aは、画像表示装置14の表示部140の遊技者側に配されており、「Professional Business Man 」という装飾文字が施されている。第3可動部173Aは、初期位置として、表示部140の上縁部と飾り枠29Aの上部との間に配されており、作動すると下方に移動(下降)し、表示部140の中央部分を遮る。
また、音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンドによる演出を行い、演出用照明装置16は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
また、受け皿50には、演出に係る入力装置として、演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が設けられている。
演出ボタン装置18は、操作可能な演出ボタン18A及び演出ボタン18Aに接続されて、演出ボタン18Aの被操作を検出する演出ボタン検出スイッチ18aを具備する(図3参照)。
選択ボタン装置19は、操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aの被操作を検出する選択ボタン検出スイッチ19aを具備する(図3参照)。
選択ボタン19Aは、上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A及び右ボタン194Aからなる(図2参照)。各ボタン191A〜194Aは、受け皿50から突出した状態で押圧可能に設けられている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。遊技中に高い頻度で行われる演出は、遊技球の第1始動口6または第2始動口7への有効な入賞に基づく特別図柄の抽選に対して行われる抽選演出である。画像表示装置14による抽選演出では、基本的には、まず演出図柄が所定の態様で所定時間変動する演出図柄の変動表示が行われ、次いで、演出図柄が停止し、当該抽選演出が終了することを意味する演出図柄の停止表示が行われる。
演出図柄は、複数の装飾図柄で構成されており、全ての装飾図柄が停止表示されることをもって演出図柄の停止表示という。例えば、画像表示装置14等の表示領域の左側領域、中央領域及び右側領域において、装飾図柄の変動表示及び装飾図柄の停止表示が行われる。この場合、全ての装飾図柄の停止表示が終了した際の所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列が当該特別図柄の抽選の結果に対応し得る。ただし、抽選演出は特別図柄の抽選に対応して行われるが、あくまで特別図柄の抽選に対する「演出」であるので、演出図柄が停止表示されたときの有効ライン上の装飾図柄の配列が、必ずしも当該特別図柄の抽選の結果(停止表示された特別図柄)を表しているとは限らない。このように装飾図柄が左側領域、中央領域、及び、右側領域で表示される場合、左側領域に表示される装飾図柄を左図柄、右側領域に表示される装飾図柄を右図柄、中央領域に表示される装飾図柄を中図柄という。
各装飾図柄の変動表示では、当該変動表示が開始されてから停止表示が行われるまでの所定時間、複数の装飾図柄が次から次に規則的に縦方向(例えば、上から下)に移動(スクロール)する。このスクロール表示によって、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与える。
演出図柄の変動表示態様は様々であるが、例えば、装飾図柄が最初は高速で移動し、最後に徐々に減速しながら停止する場合や、減速せずに急に停止する場合がある。また、例えば、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止する態様、左図柄と右図柄とが同時に停止し、最後に中図柄が停止する態様、3つの演出図柄が同時に停止する態様等がある。なお、特別図柄の抽選が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)になると、デモ演出が行われる。
遊技機Yの裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108などが設けられている。また、電源基板107には遊技機Yに電力を給電するための電源プラグや、図示しない電源スイッチが設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図3を用いて、遊技の進行を制御する制御手段100について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出センサやタイマ(水晶振動子)等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板に所定のコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、第1入賞ゲート検出センサ9a、第2入賞ゲート検出センサ10a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されており、入力ポート(図示せず)を介して各センサに対応した検出信号が主制御基板101に入力する。
主制御基板101の出力側には、第2始動口制御装置70の普通可動片70Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80Aを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各ソレノイドを制御する信号が出力される。
また、主制御基板101の出力側には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各表示装置を制御する信号が出力される。
さらに、主制御基板101の出力側には遊技情報出力端子板108が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)が変換された外部信号として出力される。遊技情報出力端子板108には遊技情報表示装置700及び遊技店のホールコンピュータが接続されており、上記の所定の遊技情報(外部信号)が遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータに送信される。所定の遊技情報が遊技情報表示装置700で出力(表示)されることで、遊技者は遊技店に設置された遊技機(台)選びの判断材料が提供されることになる。一方、所定の遊技情報がホールコンピュータに接続された表示装置やプリンターで出力(表示・印刷)されることで、遊技店は各遊技機の稼働状況を把握することができる。
なお、本実施の形態では、遊技情報出力端子板108と遊技情報表示装置700とが接続され、遊技情報表示装置700とホールコンピュータとが接続されているが、接続態様はこれに限られるものでなく、遊技情報出力端子板108とホールコンピュータとが接続され、ホールコンピュータと遊技情報表示装置700とが接続される態様でも、遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に直接接続される態様でもよい。
演出制御基板102は、主に遊技状況に応じた遊技演出や客待ち状態に応じたデモ演出等の各種演出を制御する。すなわち、演出を実行する画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16及び演出用役物装置17に演出を実行させる。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。主制御基板101は、後述する特別図柄判定(大当たり判定を含む)の結果に基づく所定のコマンドを演出制御基板102に送信するので、所定のコマンドは演出制御基板102に入力信号として入力する。また、演出制御基板102の入力側には、ランプ制御基板104を中継して演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン検出スイッチ19aが接続されている。
演出ボタン検出スイッチ18aは、演出ボタン18Aが操作されると、ランプ制御基板104を介して、演出ボタン18Aの操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。選択ボタン検出スイッチ19aは、選択ボタン19Aが操作されると、ランプ制御基板104を介して、選択ボタン19Aの操作が行われたことを示す選択ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、上ボタン191Aに接続されて上ボタン191Aの被操作を検出する上ボタン検出スイッチ191a、左ボタン192Aに接続されて左ボタン192Aの被操作を検出する左ボタン検出スイッチ192a、下ボタン193Aに接続されて下ボタン193Aの被操作を検出する下ボタン検出スイッチ193a、及び、右ボタン194Aに接続されて右ボタン194Aの被操作を検出する右ボタン検出スイッチ194aからなる。なお、各ボタン検出スイッチ191a、192a、193a、194aは、被操作を検出すると、それぞれ、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号を、ランプ制御基板104に出力する。なお、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、及び、右ボタン検出信号を総称して「選択ボタン検出信号」という。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置18から出力された演出ボタン検出信号、選択ボタン装置19から出力された選択ボタン検出信号、タイマ(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出制御コマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と遊技球の払い出し制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び電源基板107に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、タッチセンサ32aと発射ボリュームのつまみ32bが接続されている。タッチセンサ32aは発射ハンドル32内に取り付けられている。タッチセンサ32aは、遊技者が発射ハンドル32に触れると、発射ハンドル32に人間が接触したことを検知し、発射制御基板106に発射ハンドル検出信号を送信する。発射ボリュームのつまみ32bは発射ハンドル32に接続されている。発射ボリュームのつまみ32bは、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する。
また、払出制御基板103は、出力側で電源基板107を介して発射ソレノイド41に接続されている。払出制御基板103は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。
そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、発射ソレノイド41に印加される。
発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。このように、払出制御基板103は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。
なお、本実施の形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
また、払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えており、出力側で演出用照明装置16及び演出用役物装置17に接続されている。ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)に基づいて演出用照明装置16の発光制御、および、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行う。また、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて第1可動部171Aを作動させる第1駆動部171B、第2可動部172Aを作動させる第2駆動部172B、及び第3可動部173Aを作動させる第3駆動部173Bに対する駆動制御を行う。また、ランプ制御基板104は、入力側で演出ボタン装置18の演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン装置19の選択ボタン検出スイッチ19aに接続されており、演出ボタン検出信号及び選択ボタン検出信号を入力させると共に、演出制御基板102に出力し、演出制御基板102との間で演出ボタン検出信号及び選択ボタン検出信号を中継する。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御コマンド等の演出制御に係るコマンドを受信すると、コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティー比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成された描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクタ、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
次に、図4〜図11を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図4(a−1)(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、始動口6、7への入賞に基づき取得した大当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも大当たり遊技を実行するか否かを判定することである。図4(a−1)は、第1始動口6への入賞を契機に行われる第1特別図柄抽選における大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。一方、図4(a−2)は、第2始動口7への入賞を契機に行われる第2特別図柄抽選における大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(標準値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。すなわち、取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「大当たり」に当選すると、大入賞口8の開放を伴う大当たり遊技が実行される。「小当たり」に当選すると、大入賞口8の開放を伴う小当たり遊技が実行される。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図4(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の当否が判定される。リーチ判定の結果、リーチに当選する(リーチ演出有りと判定される)と、当該抽選演出中に遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。
リーチ演出の態様としては、例えば、演出図柄の変動表示中に画像表示装置14の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で装飾図柄が擬似停止し(演出図柄の一部が擬似的な停止表示を行い)、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生する態様がある。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。しかし、遊技中に画像表示装置14等で頻繁に行われる主要な抽選演出において、大当たり当選を表す3つの装飾図柄の配列のうち2つの装飾図柄が揃い、途中まで「大当たり」当選と同一の状況を創出することで遊技者の大当たり当選に対する期待感を高めることができる。
なお、リーチ状態が発生するリーチ演出では、このようなリーチ状態の成立後に、他に特別な演出が行われることなく、最後の演出図柄として大当たりを示さない装飾図柄が有効ライン上で停止して、当該抽選演出が終了する場合や、リーチ状態成立後に発展演出(所謂「スーパーリーチ演出」)に展開していく場合がある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生しなくても、遊技者の大当たり当選への期待感を高めることができるリーチ演出もある。
図5(a)〜図5(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、取得した特別図柄判定用乱数に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄の態様(特別図柄の種類)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分類されている。すなわち、図5(a)は、当該大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図5(b)は、当該大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図5(c)は、当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
さらに、これらの各テーブルは当該特別図柄の抽選の契機となる始動口の種類によっても分類されている。当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルはリーチ演出の有無によっても分類されている。
各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、特別図柄の種類とが一義的に対応付けられて格納されている。特別図柄の種類の識別情報として、特図停止図柄データ及び特別演出図柄指定コマンドが設定されている。
特図停止図柄データは、主制御基板101における処理において用いられ、特別演出図柄指定コマンドは、当該特別図柄判定時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。いずれのコマンドも、
特別演出図柄指定コマンドは、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特別図柄の種類を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。特別演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E3H」であれば、第1始動口6に遊技球が入賞したこと(第1特別図柄表示装置20で表示されること)を表し、MODEデータが「E4H」であれば、第2始動口7に遊技球が入賞したこと(第2特別図柄表示装置21で表示されること)を表す。なお、MODEデータが「E3H」の特別演出図柄指定コマンドのことを「第1特別演出図柄指定コマンド」、MODEデータが「E4H」の特別演出図柄指定コマンドのことを「第2特別演出図柄指定コマンド」という。
図6(a)は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御する際に用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの大当たりを制御するための条件は、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図6(b)〜図6(c)は、大入賞口8の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図6(b)は大当たり遊技を構成する長当たり遊技において参照されるテーブル、図6(c)は大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口制御装置の作動(大入賞口8の開放)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図7(a)は、小当たり遊技を制御する際に用いられる小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御する際に用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの小当たりを制御するための条件は、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、小当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図7(b)は、大入賞口8の開閉を制御する際に用いる小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、小当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、大入賞口制御装置の作動(大入賞口8の開放)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図8(a)は、遊技条件データを決定する際に参照する参照データ判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件データとは、大当たり当選の際に、当該大当たり遊技後に新たに設定(変動)する遊技条件の状態を表す識別情報である。遊技条件データは、当該特別図柄抽選の際の大当たりの当選確率の状態及び当該特別図柄抽選の結果(特図停止図柄データ)に対応付けられている。すなわち、当該テーブルは、大当たりの当選確率の状態(低確率状態/高確率状態)によって分けられており、分けられた各テーブルにおいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技条件データとが一義的に対応付けられて格納されている。遊技条件データは、当該大当たり当選により新たに設定される大当たりの当選確率の状態及び始動口入賞容易性の状態並びに当該遊技条件の状態によって実行可能な特別図柄表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)を表し、「01H」〜「03H」の3種類が設定されている。
図8(b)は、遊技条件判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件判定とは、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)新たに設定される遊技条件の状態を決定することである。上述したように、本実施の形態においては、遊技条件として、大当たりの当選確率及び始動口入賞容易性が設定されている。
当該テーブルは、遊技条件データと、各遊技条件の状態、すなわち、後述するその遊技条件の状態を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFF及び当該遊技条件の状態によって実行可能な特別図柄表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)とが一義的に関連付けられて格納されている。この特別図柄表示の実行可能回数とは、特別図柄抽選、換言すれば、その結果の報知に係る特別図柄表示の規定回数を意味する。
(特別図柄の変動パターン判定テーブル)
図9〜図10は、特別図柄の変動表示の態様(以下、「特図変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)及び演出の種別が関連付けられている。なお、特図変動パターンは、第1特別図柄表示装置20において表示される第1特別図柄の変動表示の態様である第1特図変動パターンと、第2特別図柄表示装置21において表示される第2特別図柄の変動表示の態様である第2特図変動パターンとで区別される。
図9は、後述する非時短状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図、図10は、後述する時短状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態によって大きく分けられている。
特図変動パターン判定テーブルは、さらに、特別図柄判定の結果及び特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別などが反映された特図停止図柄データ及び特図保留個数(U1またはU2)によって分けられている。
各テーブルにおいて、特図変動パターン判定値と、一又は複数の特図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特図変動パターン判定用乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合することで、特図変動パターンが決定される。
特図変動パターンは、各テーブルにおいて予め設定された所定の確率で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度や特定の大当たり当選(例えば、確変大当たり、長当たり等)の期待度が対応付けられていることになる。
特図変動パターンは、遊技球の始動口6、7への入球時に(ステップS200の入力制御処理時に)第1事前判定(ステップS236)又は第2事前判定(ステップS246)によって決定されると共に、特別図柄の変動表示開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)特図変動パターン判定(ステップS313−3)によって決定される。なお、図9及び図10における保留数の欄において、( )で示される数値は事前判定において参照される保留数であり、( )のない数値は特図変動パターン判定で参照される保留数となっている。
なお、各特図変動パターンに対応して始動口入賞指定コマンド及び特図変動パターン指定コマンドが設定されている。始動口入賞指定コマンドは第1事前判定又は第2事前判定によって決定された特図変動パターンに対応し、第1事前判定又は第2事前判定後に演出制御基板102に送信される。特図変動パターン指定コマンドは特図変動パターン判定によって決定された特図変動パターンに対応し、特図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。
特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。特図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「E6H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示が行われることを表し、MODEデータが「E7H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることを表す。
なお、MODEデータが「E6H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第1特図変動パターン指定コマンド」、MODEデータが「E7H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第2特図変動パターン指定コマンド」という。
始動口入賞指定コマンドは、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。始動口入賞指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1始動口6に遊技球が入球したことを表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2始動口7に遊技球が入球したことを表す。なお、MODEデータが「E1H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第1始動口入賞指定コマンド」、MODEデータが「E2H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第2始動口入賞指定コマンド」という。
図11(a)〜図11(f)は、第1入賞ゲート9又は第2入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図11(a)は、当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行するか否かを判定することである。当たり判定は、後述するように、遊技球の入賞ゲート9、10の通過に基づいて取得された当たり判定用乱数に基づいて行われる。
当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられている。
各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7の開放を伴う補助遊技が実行される。
図11(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられている。
各普通図柄判定テーブルには、普通図柄判定値と、停止表示される普通図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普通図柄判定用乱数を普通図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される普通図柄が決定される。停止表示される普通図柄の識別情報として、普図停止図柄データ及び普通演出図柄指定コマンドが設定されている。
普通停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、普通演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102おける処理で用いられる。
図11(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、非時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。
各テーブルにおいて、普図変動パターン判定値と、一又は複数の普図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。
普図変動パターンに対応して普図変動パターン指定コマンドが設定されている。普図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。演出制御基板102を普図変動パターン指定コマンドを受信することで、これから普通図柄の変動表示が開始されること、及び、当該普通図柄の変動表示に係る普通図柄判定の判定結果を認識することができる。
普図変動パターン指定コマンドは、現在の始動口入賞容易性に係る遊技状態を識別するための1バイトのMODEデータと、普図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。普図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「D6H」であれば、非時短状態であることを表し、MODEデータが「D7H」であれば、時短状態であることを表す。
図11(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図11(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の始動口入賞容易性と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄判定が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄判定の結果に関する情報を有する。
図11(e)は、補助遊技を制御する際に用いられる補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。
補助遊技制御テーブルには、補助遊技を制御するための条件が格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始されてから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、第2始動口7の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの補助遊技を制御するための条件は、補助遊技参照データに関連付けられている。
図11(f)は、第2始動口7の開閉を制御する際に用いる補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、補助遊技における第2始動口7の開放(第2始動口制御装置70の作動)番号である普電作動番号(D)、及び、第2始動口7の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口制御装置80が作動する(大入賞口8が開放する)特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「小当たり遊技」とで構成されている。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8が1回以上は開放するラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入賞できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、大当たりの当選確率については「低確率」状態又は「高確率」状態のもとで遊技が進行し、遊技球の第2始動口7への入賞容易性については「時短」状態又は「非時短」状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、「低確率」状態且つ「非時短」状態に設定されており、この「低確率」状態且つ「非時短」状態を基準として「通常遊技状態」と称する。
本実施形態において大当たりの当選確率についての「低確率」状態とは、遊技球が第1始動口6または第2始動口7に入賞したことを条件として行われる特別図柄抽選の大当たり判定における大当たりの当選確率が、1/300と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。ここでいう「大当たり」の当選とは、特別図柄抽選において「長当たり遊技」又は「短当たり遊技」のいずれかを実行する権利を獲得することである。これに対して「高確率」状態とは、大当たりの当選確率が「低確率」状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/40に設定されていることである。したがって、大当たりの当選確率が「高確率」状態のときは、「低確率」状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
「非時短」状態とは、第2始動口7への入賞容易性が通常の状態である。具体的には、「非時短」状態では、遊技球が入賞ゲート9、10に入賞したことを条件として行われる普通図柄の抽選に対応する普通図柄の変動表示に要する時間(以下、普図変動時間という)が、15秒に設定され、普通図柄の抽選において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒又は5.1秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して「時短」状態とは、「非時短」状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)が長く、第2始動口7への入賞容易性が「非時短」状態に比べて高い状態、すなわち、「非時短」状態に比べて第2始動口7へ入賞させ易い状態のことをいう。第2始動口7への入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行可能回数が多くなる。同一の大当たりの当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、「時短」状態は「非時短」状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、「時短」状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.2秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、第2始動口7への入賞容易性の構成要素全てについて「非時短」状態より遊技者に有利に設定されている。なお、「時短」状態では、第2始動口7は1.0秒間の閉鎖(インターバル)を介して2回開放しているが、当該閉鎖がなく、1回開放するだけでも良い。また、閉鎖が複数回設けられていても良い。
なお、本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入賞すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、「時短」状態のときは、「非時短」状態に比して第2始動口7への入賞が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも「時短」状態は「非時短」状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技/短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件の状態(低確率状態/高確率状態と非時短状態/時短状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件の状態との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を高確率状態且つ時短状態に設定させる大当たりを「高確率時短有長当たり」、大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を低確率状態且つ時短状態に設定させる大当たりを「低確率時短有長当たり」、当選により短当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を高確率状態且つ非時短状態に設定させる大当たりを「高確率時短無短当たり」と称する。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常状態に設定される。すなわち、大当たりの当選確率は低確率状態になり、第2始動口7の入賞容易性は大当たり遊技中には必ず非時短状態になる。一方、小当たりに当選しても、遊技条件の状態は変動しない。すなわち、小当たり当選自の遊技条件の状態は当該小当たり遊技中も当該小当たり遊技後もそのまま継続される。
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための演出乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数カウンタ、特別図柄用初期値乱数カウンタ、当たり判定用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図15〜図18を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図19〜図28を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図29〜図33を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置20、21、22や保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図15を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力していない場合には、ステップS220に処理を移す。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力していない場合には、ステップS230に処理を移す。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入賞したか否かを判定する。詳細は、図16を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入賞したか否かを判定する。詳細は、図17を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ9a、10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート9、10に入賞したか否かを判定する。詳細は、図18を用いて後述する。
次に、図16を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号があったか否か、すなわち、所定の実行条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入賞フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1、「第1特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U1)が4より小さくない、すなわち、該カウンタ値(U1)が4であれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さければ、特別図柄表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS234において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1)を「1」加算して更新する。そして、ステップS234においては、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる特図判定情報を取得し、ステップS236において、各乱数カウンタが示す乱数値を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、第1特別図柄記憶保留領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図12(a)参照)、特図判定情報は特図判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において第1始動口6への入賞に基づく第1事前判定処理を行う。ここで、第1事前判定処理について説明する。第1事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第1始動口6への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に事前に判定する処理である。
具体的には、ステップS236で記憶した特別図柄抽選に係る特図判定情報(大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当たり判定、特別図柄判定、リーチ判定及び特図変動パターン判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第1事前判定において、大当たり判定処理、特別図柄判定処理、及び、特図変動パターン判定処理を行う。ここでは、第1事前判定の判定結果として、第1始動口入賞指定コマンドが決定される。第1始動口入賞指定コマンドには第1事前判定の判定結果に関する情報(大当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無及び特図変動パターン)が含まれている。
そして、メインCPU101aは、ステップS238において、第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次いで、図17を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の実行条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS242において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入賞規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入賞フラグをONする。第2始動口入賞規定カウンタとは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する装置である。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する第2始動口7への入賞個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2、「第2特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U2)が4より小さくない、すなわち、該カウンタ値(U2)が4であれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さければ、特別図柄表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS244において第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。そして、ステップS244においては、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる特図判定情報を取得し、ステップS246において、各乱数カウンタが示す乱数値を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、第2特別図柄記憶保留領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図12(b)参照)、特図判定情報は特図判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において第2始動口7への入賞に基づく第2事前判定処理を行う。ここで、第2事前判定処理について説明する。第2事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第2始動口7への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に事前に判定する処理である。
具体的には、ステップS246で記憶した特別図柄抽選に係る特図判定情報(大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当たり判定、特別図柄判定、リーチ判定及び特図変動パターン判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第2事前判定において、大当たり判定処理、特別図柄判定処理、及び、特図変動パターン判定処理を行う。ここでは、第2事前判定の判定結果として、第2始動口入賞指定コマンドが決定される。第2始動口入賞指定コマンドには第2事前判定の判定結果に関する情報(大当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無及び特図変動パターン)が含まれている。
そして、メインCPU101aは、ステップS248において、第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次に、図18を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ9a、10aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の実行条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS252において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G、「普図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(G)が4より小さくない、すなわち、該カウンタ値(G)が4であれば当該処理を終了し、カウンタ値(G)が4より小さければ、普通図柄表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS253において普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。なお、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数等からなる普図判定情報を取得し、ステップS255において、各乱数カウンタが示す乱数値を普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。なお、普通図柄記憶保留領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており、普図判定情報は普図判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
図19を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図20〜図28を用いて後述する。
図20を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判断する。第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判断した場合にはステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の当該変動判定情報記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判断する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判断した場合にはステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、当該変動記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3の客待ち状態設定処理に処理を移す。メインCPU101aは、最初に、ステップS319−1において、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図21を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理がいずれの始動口への入賞によるものであるかを判定する。具体的には、当該大当たり判定に係る大当たり判定用乱数(特図判定情報)が第1始動口6への入賞によって取得されたものであるか否かを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口6と判断した場合、ステップS311−2において、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。一方、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判断した場合、ステップS311−3において、メインCPU101aは、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たりの当選確率が高確率であるということである。
ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS311−5において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。一方、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS311−6において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数値を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率用大当たり判定テーブル」または「低確率用大当たり判定テーブル」に基づいて判定し、当該大当たり判定処理を終了する。
大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において、特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄の態様が決定される。ここで、図22を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS312−2において、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。ここで「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「小当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−3に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU101aは、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口6 or 第2始動口7)、ステップS312−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。
そして、ステップS312−12において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて特別演出図柄指定コマンドを決定し、決定した特別演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS312−13において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図23の特図変動パターン判定処理において特図変動パターンを決定する際、図25の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」等を判断する際、図26の大当たり遊技処理又は図27の小当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−14において、メインCPU101aは、参照データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して参照データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域を確認して、現在の大当たりの当選確率の状態に応じた参照データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された参照データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して参照データを決定し、メインRAM101cの参照データ記憶領域にセットする。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、当該(これから行う)特別図柄の変動表示に要する時間(以下、特図変動時間という)等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図23を用いて、特図変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、後述する高確率フラグのON/OFFと、時短フラグのON/OFFを参照して、現在の遊技状態(高確率状態/低確率状態、且つ、時短状態/非時短状態)を確認して、遊技状態に対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、特図停止図柄データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、遊技状態によって分けられた特図変動パターン判定テーブルは、さらに特図停止図柄データによって分けられているからである。
なお、特図停止図柄データが「19」又は「29」の場合、すなわち、特別図柄抽選の結果がリーチ無しハズレである場合は、さらに当該特図変動パターン判定処理に係る特図保留数(U1orU2)にも基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、リーチ無しハズレに係る特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図変動パターン判定を行う。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にある時短状態特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターンに対応付けられた特図変動時間(図9、10参照)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、デモ判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、デモ判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図24を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、上記ステップS310−9で、特別図柄の変動表示が終了するか否か、換言すれば、セットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、特別図柄の変動表示が終了しないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、特別図柄の変動表示が終了すると判定した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために特別演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図25をいて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、特別図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、上記ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特別図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特別図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短状態残り回数」という)を示す時短状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率状態残り回数」という)を示す高確率状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(停止図柄データ=10〜12、20〜21)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−14に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが小当たり特別図柄(停止図柄データ=16〜17)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−17に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−13に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−14において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−15において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−16において、特図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−17において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、ステップS330−16に処理を移す。
図26を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であると、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じて、長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルをメインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80Bを通電して大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、長当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンド遊技の開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ROUND1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置14にて行われる。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンド遊技は、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、リセット処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、図28に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図27を用いて、小当たり遊技処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技開始処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口8を開放するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた大入賞口8の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口8の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口8の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定あれた大入賞口8の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、特電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「0」をセットする。
図28を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、遊技条件データをロードする。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS360−4に処理を移し、高確率フラグをONすると判定すると、ステップS360−3において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONすると共に、高確率状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
ステップS360−4において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS360−6に処理を移し、時短フラグをONすると判定すると、ステップS360−5において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、時短状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、10000回又は100回)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−6において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−7において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図29を用いて、普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された普図判定情報に基づいて補助遊技を実行(第2始動口7が開放)するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22が変動しているときの普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば、普通図柄表示装置22が停止しているときの普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7の開閉制御を行う(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
図30を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(普通図柄の保留数(G)、以下「普図保留数(G)」という)が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を設定する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって普通図柄保留表示装置25の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられているので(図11(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄の判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通演出図柄指定コマンドを決定し、決定した普通演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。メインCPU101aは、ステップS410−8において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン判定において普図変動パターンを決定する際、図32の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図33の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ここでいう当たり普通図柄とは、上記普通図柄表示装置22を構成する左端のLEDによる一定時間の点灯により表現される図柄のことであり、ハズレ普通図柄とは右端のLEDによる一定時間の点灯により表現される図柄のことである。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定を行う。具体的には、普図変動パターン判定を行うための普図変動パターン判定テーブルが始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−10おいて、普図変動パターン判定において決定された普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。このステップの処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−11において、決定した普図変動パターンを示す普図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS410−12において、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、ステップS410−13において普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−14において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置22の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図31を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、普通図柄の変動表示が終了するか、換言すれば、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?))を判定する。その結果、普通図柄の変動表示が終了しないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普通演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置22に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄の抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、普通遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図32を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、普通図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS420−4で補助遊技タイマカウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)、を判定する。その結果、普通図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、普通図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通図柄(当たり普通図柄01、又は、当たり普通図柄02)に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図普電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図33を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS440−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS440−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS440−5に処理を移す。
ステップS440−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS440−3に処理を移す。
ステップS440−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS440−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片70Aを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS440−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS440−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS440−6に処理が移す。
ステップS440−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS440−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS440−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS440−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS440−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−10において、メインCPU101aは、補助遊技終了処理として、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS440−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS440−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS440−13において、ステップS440−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS440−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(演出制御基板によるメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図34を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cに記憶される演出用の乱数(特図保留演出判定用乱数、変動演出パターン判定用乱数、演出モード判定用乱数、普図演出判定用乱数等)を更新する処理を行う。サブCPU102aは、ステップS1002の処理を繰り返し行いながら、所定の割込処理を待つ。
(演出制御基板によるタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図35に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図35〜図43を用いて後述する。
なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、普図系演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図44〜図47を用いて後述する。
ステップS1500において、サブCPU102aは、特図保留演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図48を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU102aは、演出用役物装置17による演出(役物演出)を規制するための役物演出規制制御処理を行う。詳しくは、図49を用いて後述する。
ステップS1700において、サブCPU102aは、演出ボタン装置18の操作に基づく演出(操作演出)に係る操作演出制御処理を行う。詳しくは、図50を用いて後述する。
ステップS1800において、サブCPU102aは、所定時間以上、特別図柄系の遊技が行われていない客待ち状態において行われるデモ演出を制御するデモ演出制御処理を行う。
ステップS1850において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板によるコマンド解析処理)
図36及び図37を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、受信バッファに新たに送信されてきたコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドがなければ当該コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1302に処理を移す。
ステップS1302において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1303に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、デモ演出を実行するための事前処理として、サブRAM102cのデモ演出待機フラグにデモ演出待機フラグをONすると共に、デモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)をデモ演出タイマカウンタにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであれば、ステップS1305に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでなければステップS1306に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、始動口入賞指定コマンド記憶処理を行う。詳しくは、図38を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1306において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1307及びステップS1308に処理を移し、特別演出図柄指定コマンドでなければステップS1309に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307において、始動口入賞指定コマンドシフト処理を行う。詳しくは、図39を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1308において、演出図柄パターン決定処理を行う。詳細には、特別演出図柄指定コマンドを解析して、受信した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、画像表示装置14に停止表示させる演出図柄、すなわち、演出図柄の停止表示において所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列(組み合わせ)を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1309において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1310に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでなければステップS1311に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310において、当該抽選演出を構成する変動演出の態様である変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図40を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1311において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別演出図柄停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別演出図柄停止指定コマンドであれば、ステップS1312及びステップS1313に処理を移し、特別演出図柄停止指定コマンドでなければステップS1314に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1312において、特別演出図柄を停止表示させることを示す特別演出図柄停止制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。特別演出図柄停止制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、特別演出図柄停止制御コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、特別演出図柄の停止表示を行う。
サブCPU102aは、ステップS1313において、特別図柄の変動表示の終了を契機に演出モードを設定するための演出モード設定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図41を用いて後述する。
なお、演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄判定(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置14等からなる演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技条件の状態等に関連付けられている。
述する。
サブCPU102aは、ステップS1314において、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1315に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドでなければステップS1316に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315において、後述する普図演出を実行するか否かを判定する普図演出実行判定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図42を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1316において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1317に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1318に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1317において、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットし、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1318において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るオープニング指定コマンド(特別遊技オープニング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技オープニング指定コマンドであればステップS1319に処理を移し、特別遊技オープニング指定コマンドでなければステップS1320に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1319において、特別遊技に係る演出である特別遊技演出の態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1320において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであればステップS1321に処理を移し、ラウンド指定コマンドでなければステップS1322に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1322において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るエンディング指定コマンド(特別遊技エンディング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技エンディング指定コマンドであればステップS1323に処理を移し、特別遊技エンディング指定コマンドでなければ、ステップS1324に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1323において、エンディング演出の態様であるエンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1324において、受信バッファに格納されているコマンドが、補助遊技に係るオープニング指定コマンド(補助遊技オープニング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが補助遊技オープニング指定コマンドであればステップS1325に処理を移し、補助遊技オープニング指定コマンドでなければ当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1325において、非時短状態における当たり2に係る補助遊技(第2補助遊技)に対応するロング開放演出を実行するか否かを判定するロング開放演出実行判定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図44を用いて後述する。
(演出制御基板による始動口入賞指定コマンド記憶処理)
図38を用いて、演出制御基板102による始動口入賞指定コマンド記憶処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1305−1において、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理に係る始動口入賞指定コマンドをサブRAM102cの演出情報記憶領域に記憶する。
図51(a)に示すように、演出情報記憶領域は始動口の種類ごとに設けられている(第1演出情報記憶領域及び第2演出情報記憶領域)。よって、始動口入賞指定コマンドを解析して、当該始動口入賞指定コマンドに係る始動口6、7の種類を確認して、始動口6、7の種類に応じた演出情報記憶領域に記憶する。
なお、各演出情報記憶領域は、メインRAM101cの特別図柄保留記憶領域に準じた構成であり、始動口6、7の種類毎に第1記憶部〜第4記憶部に分けられている。始動口入賞指定コマンドは始動口入賞指定コマンドが記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
各記憶部は、始動口入賞指定コマンドが記憶される始動口入賞指定コマンド領域の他に、後述する特図保留演出に係る最終態様データを記憶する最終態様データ領域と、特図保留演出に係る特図保留演出シナリオデータを記憶する特図保留演出シナリオデータ領域と、を備える。
サブCPU102aは、ステップS1305−2において、通常特図保留演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。通常特図保留演出制御コマンドには、該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)及び該始動口の種類に応じた始動口入賞指定コマンドが記憶されている個数(第1特図保留数(U1)or第2特図保留数(U2))に関する情報が含まれている。
送信バッファにセットされた通常特図保留演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、通常特図保留演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドが示す始動口の種類及び該始動口の種類に係る特図保留数に応じた表示位置に通常態様の特図保留画像を表示する。特図保留画像の表示(特図保留演出)については後述する。
サブCPU102aは、ステップS1305−3において、後述する特図保留予告の実行が禁止されていることを示す特図保留予告禁止フラグがサブRAM102cの特図保留予告禁止フラグ記憶領域にONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、特図保留予告禁止フラグがONされていると判定するとステップS1305−16に処理を移し、特図保留予告禁止フラグがONされていないと判定するとステップS1305−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−16において、該始動口入賞指定コマンドが記憶された記憶部のシナリオデータ領域に通常シナリオデータをセットし、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理を終了する。通常シナリオデータは、当該始動口入賞指定コマンドに対応する特図保留画像の最終態様が通常態様であり、特図保留画像は最後(消去される)まで変化しない(通常態様が維持される)ことを表す。
サブCPU102aは、ステップS1305−4において、最終態様判定テーブルを選択する。最終態様判定テーブルは、各特図保留画像の最終的な表示態様(以下、「最終態様」という)を決定するためのテーブルであり、始動口入賞指定コマンドに関連付けられている(図52参照)。
図52に示すように、始動口入賞指定コマンドに関連付けられた各最終態様判定テーブルには、最終態様判定値と最終態様を示す最終態様データとが対応付けられて格納されている。なお、本実施の形態では、特図保留画像の最終態様として、通常態様、特別態様1〜特別態様3の4種類が設定されている。通常態様は標準的な態様である。特別態様1は、大当たり当選期待度が低いことを表す、特別態様2は、大当たり当選期待度が高いことを表す。特別態様3は、大当たり当選が確定したことを表す。
サブCPU102aは、ステップS1305−5において、特図保留演出判定用乱数を取得し、サブRAM102cの所定領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1305−6において、取得した特図保留演出判定用乱数を、選択した最終態様判定テーブルに照合し、当該特図保留画像の最終態様を決定する。ここで、決定した最終態様に対応する最終態様データを該始動口入賞指定コマンドが記憶された記憶部の最終態様データ領域にセットする。
サブCPU102aは、ステップS1305−7において、ステップS1305−6での判定結果が通常態様であるか否かを判定する。サブCPU102aは、通常態様であると判定するとステップS1305−16に処理を移し、通常態様ではない、すなわち、特別態様であると判定するとステップS1305−8に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−8において、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理に係る始動口入賞指定コマンドが記憶された記憶部の番号、換言すれば、現在の特図保留数(第1始動口6or第2始動口7)を確認する。
サブCPU102aは、ステップS1305−9において、特図保留表示シナリオ判定テーブルを選択する。特図保留表示シナリオ判定テーブルは、当該始動口入賞指定コマンドに対応する特図保留画像についての変化態様を決定するためのテーブルであり、始動口入賞指定コマンド、最終態様及び特図保留数(第1始動口6or第2始動口7)によって分けられている(図53〜図55参照)。
図53〜図55に示すように、始動口入賞指定コマンド、最終態様及び特図保留数によって分けられた各特図保留表示シナリオ判定テーブルには、最終態様判定値とシナリオ(変化態様)を示す特別シナリオデータとが対応付けられて格納されている。なお、本実施の形態では、複数の変化態様が設定されており、当該始動口入賞指定コマンドが記憶されてからシフトされて消化され、最終的に消去されるまでの間に、様々なタイミングで1回又は複数回変化し得る。
サブCPU102aは、ステップS1305−10において、取得した特図保留演出判定用乱数を、選択した特図保留表示シナリオ判定テーブルに照合して、当該特図保留表示の変化態様(シナリオ)を決定し、ステップS1305−11において、決定したシナリオに対応する特別シナリオデータを該始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部のシナリオデータ領域にセットする。
サブCPU102aは、ステップS1305−12において、セットした特別シナリオが、特図保留画像を即座に特別態様1〜特別態様3のいずれかに変化させるものであるか否か、すなわち、これから特図保留予告を開始させることが可能であるか否かを判定する。これは、図53〜図55に示す特図保留表示のシナリオの内容において、「入球時に」が含まれている特図保留演出シナリオであるか否かで判定する。
サブCPU102aは、開始可能であると判定するとステップS1305−13に処理を移し、開始可能ではないと判定するとステップS1305−21に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−21において、サブRAM102cの開始判定指定フラグ記憶領域に開始判定指定フラグをONし、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理を終了する。開始判定指定フラグのONは、現在は特図保留予告が行われないが、その後に行われることを示す。なお、開始判定指定フラグがONされると、このタイミングで特図保留画像が特別態様に変化しないが、既にステップS1305−2で通常特図保留演出制御コマンドがセットされているので、当該始動口入賞指定コマンドに基づいて、通常態様の特図保留画像が表示されることとなる。
サブCPU102aは、ステップS1305−13において、現在、普図演出実行フラグがONされているか否か、すなわち、普図演出が実行されているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出実行フラグがONされていると判定するとステップS1305−14に処理を移し、普図演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1305−17に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−14において、現在実行されている普図演出に係る普通図柄判定の結果は、当たり2であるか否かを判定する。サブCPU102aは、当たり2であると判定するとステップS1305−18に処理を移し、当たり2ではないと判定するとステップS1305−15に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−17において、後述するロング開放演出実行フラグがONされているか否か、すなわち、当たり2に係る補助遊技中であるか否かを判定する。サブCPU102aは、ロング開放演出実行フラグがONであると判定するとステップS1305−18に処理を移し、ロング開放演出実行フラグがONではないと判定するとステップS1305−19に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−15において、サブRAM102cの第1開始遅延フラグ記憶領域に第1開始遅延フラグをONし、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理を終了する。第1開始遅延フラグのONは、現在行われている普図演出の間は特図保留予告の開始を禁止させることを示す。
サブCPU102aは、ステップS1305−18において、サブRAM102cの第2開始遅延フラグ記憶領域に第2開始遅延フラグをONし、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理を終了する。第2開始遅延フラグのONは、現在行われている普図演出に係る当たり2に係る補助遊技又は現在行われている当たり2に係る補助遊技の間は特図保留予告の開始を禁止させることを示す。
なお、第1開始遅延フラグ又は第2開始遅延フラグがONされると、このタイミングで特図保留画像が特別態様に変化しないが、既にステップS1305−2で通常特図保留演出制御コマンドがセットされているので、当該始動口入賞指定コマンドに基づいて、通常態様の特図保留画像が表示されることとなる。
サブCPU102aは、ステップS1305−19において、特別特図保留演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。ここでは、当該特別シナリオデータの内容に、現在の始動口入賞指定コマンドの記憶数を照合して、変化させる特別態様の種類を特定すると共に、該記憶数及び変化させる特別態様の種類に関する情報を含む特別特図保留演出制御コマンドをセットする。
サブCPU102aは、ステップS1305−20において、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理により行われる特図保留予告で、当該特別シナリオに係る特図保留予告が終了か否かを判定する。ここでは、当該特別シナリオデータの内容に、特別シナリオデータが記憶されている記憶部の番号を照合して、さらに小さい番号で特別態様に変化させるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特図保留予告が終了ではないと判定すると、当該始動口入賞指定コマンド記憶処理を終了する。一方、特図保留予告が終了であると判定すると、ステップS1305−21に処理を移す。
(演出制御基板による始動口入賞指定コマンドシフト処理)
図39を用いて、演出制御基板102による始動口入賞指定コマンドシフト処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1307−1において、受信した特別演出図柄指定コマンドに係る始動口に対応する始動口入賞指定コマンドをシフトする。
詳細には、受信した特別演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する演出情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。データのシフト処理では、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第1演出情報記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1演出情報記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1演出情報記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1演出情報記憶領域及び第2演出情報記憶領域に共通の当該変動演出情報記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、当該変動演出情報記憶領域に記憶されていたデータは、消去される。
サブCPU102aは、ステップS1307−2において、受信した特別演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を示す特図保留表示シフト制御コマンド(第1特図保留表示シフト制御コマンド又は第2特図保留表示シフト制御コマンド)をサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた特図保留表示シフト制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理でランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、特図保留表示シフト制御コマンドを受信すると、受信した特図保留表示シフト制御コマンドが示す始動口に係る特図保留画像(第1特図保留画像又は第2特図保留画像)のシフト処理を行う。このシフト処理については後述する。
サブCPU102aは、ステップS1307−3において、サブRAM102cに開始判定指定フラグがONされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、開始判定指定フラグがONされていると判定するとステップS1307−4に処理を移す一方、開始判定指定フラグがONされていないと判定すると当該始動口入賞指定コマンドシフト処理を終了する。
開始判定指定フラグがONされているということは、サブRAM102cの演出情報記憶領域に特別シナリオデータが記憶されていることを示す。サブCPU102aは、ステップS1307−4において、特別シナリオデータに係る特別シナリオの内容を確認する。
サブCPU102aは、ステップS1307−5において、特別シナリオデータが記憶されている記憶部の番号(1〜4)を確認する。
サブCPU102aは、ステップS1307−6において、ステップS1307−4で確認した特別シナリオの内容が、ステップS1307−5で確認した記憶部の番号で特別態様に変化させる内容となっているか否かを判定する。換言すれば、特図保留予告を開始可能であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、開始可能であると判定するとステップS1307−7に処理を移し、開始可能ではないと判定すると当該始動口入賞指定コマンドシフト処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1307−7において、現在、普図演出が実行されているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出が実行されていると判定するとステップS1307−8に処理を移し、普図演出が実行されていないと判定するとステップS1307−10に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307−8において、現在実行されている普図演出に係る普通図柄判定の結果は、当たり2であるか否かを判定する。サブCPU102aは、当たり2であると判定するとステップS1307−11に処理を移し、当たり2ではないと判定するとステップS1307−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307−10において、現在ロング開放演出中、すなわち、当たり2に係る補助遊技中であるか否かを判定する。サブCPU102aは、ロング開放演出中であると判定するとステップS1307−11に処理を移し、ロング開放演出中ではないと判定するとステップS1307−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307−9において、サブRAM102cの第1開始遅延フラグ記憶領域に第1開始遅延フラグをONし、当該始動口入賞指定コマンドシフト処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1307−11において、サブRAM102cの第2開始遅延フラグ記憶領域に第2開始遅延フラグをONし、当該始動口入賞指定コマンドシフト処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1307−12において、特別特図保留演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。ここでは、当該特別シナリオデータの内容に、特別シナリオデータが記憶されている記憶部の番号を照合して、変化させる特別態様の種類を特定すると共に、該記憶部の番号及び変化させる特別態様の種類に関する情報を含む特別特図保留演出制御コマンドをセットする。
サブCPU102aは、ステップS1307−13において、当該始動口入賞指定コマンドシフト処理により行われる特図保留予告で、当該特別シナリオに係る特図保留予告が終了か否かを判定する。ここでは、当該特別シナリオデータの内容に、特別シナリオデータが記憶されている記憶部の番号を照合して、さらに小さい番号で特別態様に変化させるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特図保留予告が終了ではないと判定すると、当該始動口入賞指定コマンドシフト処理を終了する。一方、特図保留予告が終了であると判定すると、ステップS1307−14に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307−14において開始判定指定フラグをOFFし、当該始動口入賞指定フラグシフト処理を終了する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図40を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1310−1において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モードによって分けられているからである。
なお、本実施の形態においては、演出モードは、大きく演出モードA、演出モードB、演出モードC及び演出モードDの4つに分けられている。
なお、演出モードAは、基本的には電源投入後の低確率状態且つ非時短状態に対応して設定される通常の演出モードである。演出モーBは、確変大当たり後の高確率状態且つ時短状態に対応して設定される最も遊技者に有利な遊技状態であることを表す演出モードである。
演出モードCは、高確率状態且つ時短状態、又は、低確率状態且つ時短状態に対応して設定されており、低確率状態であるのか高確率状態であるのかの認識が困難な演出モードであり、演出モードDは、高確率状態且つ非時短状態、又は、低確率状態且つ非時短状態に対応して設定されており、低確率状態であるのか高確率状態であるのかの認識が困難な演出モードである
サブCPU102aは、ステップS1310−2において、サブRAM102cの受信バッファに格納されている特図変動パターン指定コマンドを参照し、特図変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択し、変動演出パターン判定に用いる変動演出パターン判定テーブルを決定する。これは、演出モードによって分けられた変動演出パターン判定テーブルが特図変動パターン指定コマンドによっても分けられているからである。
本実施の形態においては、各演出モードにおいて特図変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている(図56参照)。変動演出パターンとは、変動演出の態様(具体的な内容)を表す識別情報のことであり、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、演出用役物装置17、及び、演出ボタン装置18によって行われる変動演出の演出態様が対応付けられている。
変動演出パターンには、変動演出の時間、演出図柄の変動表示の態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、操作演出の有無、操作演出の内容、役物演出の有無、役物演出の内容、演出展開構成等の変動演出の構成及び変動演出の演出態様が対応付けられている。すなわち、各変動演出パターン判定テーブルは、変動演出に関する情報を格納するテーブルである。なお、画像表示装置14における変動演出の変動演出パターンには、演出図柄の変動表示に係る表示態様や情景やキャラクタからオブジェクト画像や背景画像に係る表示態様が設定されている。
サブCPU102aは、ステップS1310−3において、変動演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタ示す乱数値をサブRAM102cの変動演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1310−4において、記憶した変動演出パターン判定用乱数を、決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。
サブCPU102aは、ステップS1310−5において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1310−6において決定した変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM102cの変動演出パターンデータ記憶領域にセットし、ステップS1310−7において決定した変動演出パターンの変動演出の演出時間である変動演出時間をサブRAM102cの変動演出タイマカウンタにセットする。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、例えば、画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく演出図柄の変動表示を画像表示装置14に行わせると共に、そのコマンドに対応する変動演出パターンに基づく背景画像等を画像表示装置14に表示させる。また、ランプ制御基板104は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく役物演出を演出用役物装置17に行わせる。
また、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。サブCPU102aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、換言すれば、当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。
サブCPU102aは、ステップS1310−08において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される当該変動演出において、後述する普図演出の実行と重複する場合には規制する必要がある役物演出(以下、「規制対象役物演出」という)が実行されるか否かを判定する。図56に示すように、変動演出データ(変動演出パターン)には規制対象役物演出の実行の有無が対応付けられている。
図56において、規制対象役物演出の欄の「○」が規制対象役物演出の実行を表し、規制対象役物演出の欄の「×」が規制対象役物演出の不実行を表している。規制対象役物については、後述する。
サブCPU102aは、ステップS1310−08において、規制対象役物演出の実行と判定すると、ステップS1310−09に処理を移し、規制対象役物演出の不実行と判定すると、ステップS1310−10に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310−09において、規制対象役物演出が実行される変動演出中であることを表す規制対象役物演出フラグをサブRAM102cの規制対象役物演出フラグ記憶領域にONする。
サブCPU102aは、ステップS1310−10において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される当該変動演出において、演出ボタン18Aの操作が有効となる期間(以下、「操作有効期間」という)を設定するか否かを判定する。図56に示すように、変動演出データ(変動演出パターン)には操作有効期間の設定の有無が対応付けられている。図56において、操作有効期間の欄の「○」が操作有効期間を設定することを示し、有効期間の欄の「×」が操作有効期間を設定しないことを示している。
なお、操作有効期間においては、当該操作有効期間中に演出ボタン18Aの操作を指示する又は促す演出(以下、「操作指示演出」という)が実行される。また、操作有効期間中に演出ボタン18Aが操作されると、当該操作有効期間が発生している変動演出に係る特別図柄抽選結果を示唆又は報知する所定の演出が実行され得る。
サブCPU102aは、ステップS1310−10において、操作有効期間を設定すると判定すると、ステップS1310−11に処理を移し、操有効期間を設定しないと判定すると、当該変動演出パターン決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1310−11において、操作有効期間を設定する変動演出中であることを表す操作有効期間判定フラグをサブRAM102cの操作有効期間判定フラグ記憶領域にONし、ステップS1310−11において、1回の変動演出において設定される操作有効期間の順番(番号)を計数する操作有効期間カウンタに「1」をセットし、当該変動演出パターン決定処理を終了する。なお、操作有効期間カウンタはサブRAM102cの所定領域に設けられており、次に設定される操作有効期間の順番を計数し、操作有効期間が終了する毎に更新されて「1」加算される。
(演出制御基板の演出モード設定処理)
次に、図41を用いて演出モード設定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1313−1において、サブRAM102cの受信バッファに記憶されている特別演出図柄指定コマンドを解析し、ステップS1313−2において、当該大当たり判定の結果がハズレであるか否かを判定する。サブCPU102aは、ハズレであると判定するとステップS1313−3に処理を移し、ハズレではないと判定するとステップS1313−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313−7において、当該大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。サブCPU102aは、小当たりであると判定するとステップS1313−8に処理を移し、小当たりではないと判定するとステップS1313−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313−8において、現在高確率状態であるか否かを判定する。サブCPU102aは、高確率状態であると判定するとステップS1313−3に処理を移し、高確率状態ではないと判定するとステップS1313−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313−9において、ステップS1313−1で解析した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、当該特別図柄判定の結果を確認し、特別図柄判定の結果に関連付けられてサブROM102bに記憶されている演出モード判定用のテーブルを選択する(図55参照)。
各演出モード判定テーブルには、演出モード判定値と演出モードとが対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、ステップS1313−10において、演出モード判定用乱数を取得し、ステップS1313−11において、取得した演出モード判定用乱数を演出モード判定テーブルに照合して、演出モードを決定する。
そして、サブCPU102aは、ステップS1313−12において、決定された演出モードに対応する演出モードフラグを演出モードフラグ記憶領域に記憶し、その演出モードに対応付けられている演出モード実行可能回数(Ma)を演出モード残り回数カウンタにセットし、当該演出モード設定処理を終了する。
一方、サブCPU102aは、ステップS1313−3において現在、演出モード「A」であるか否か、すなわち、演出モードフラグ「00H」がONされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、演出モード「A」であると判定すると、当該演出モード設定処理を終了する。サブCPU102aは、演出モード「A」ではないと判定すると、ステップS1313−4において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算して演出モードの残り回数(M)を更新し、ステップ1313−5において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。この演出モード残り回数カウンタは、変動演出の実行回数が設定されている演出モードによる変動演出の実行回数の残り回数(M:演出モードの残り回数)を計数する。
そして、サブCPU102aは、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判定すると当該演出モード設定処理を終了し、カウンタ値が「0」あると判定すると、ステップS1313−6において、演出モードフラグ「00H」を演出モードフラグ記憶領域にセット(演出モードAを設定)し、当該演出モード設定処理を終了する。
(演出制御基板による普図演出実行判定処理)
次に、図42を用いて演出制御基板による普図演出実行判定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1315−1において、受信した普図変動パターン指定コマンドを解析し、ステップS1315−2において、当該普通図柄判定の結果が、当たり2であるか否かを判定する。サブCPU102aは、当たり2であると判定すると、ステップS1315−6に処理を移し、当たり2ではないと判定すると、ステップS1315−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−3おいて、普図演出判定用乱数を取得してサブRAM102cの普図演出判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1315−4において普図演出実行判定を行う。具体的には、サブROM102bに格納されている普図演出実行判定テーブルに普図演出実行判定用乱数を照合し、普図演出実行の成否を判定する。普図演出実行判定テーブルには、普図演出実行判定値と普図演出実行の成否とが一義的に対応付けられて格納されている(図60(a)参照)。普図演出とは、普図変動パターン指定コマンドに基づく演出である。具体的な演出内容については後述する。
図60(a)に示すように、普図演出判定用乱数が0〜1であるとき、普図演出を実行すると判定され、普図演出判定用乱数が2〜36であるとき、普図演出を実行しないと判定される。すなわち、本実施の形態では、普通図柄抽選の結果がハズレ又は当たり1である場合、約5%の確率で普図演出が実行される。なお、普通図柄判定の結果が当たり2である場合、100%の確率で普図演出が実行される。
サブCPU102aは、ステップS1315−5において、当該普図演出実行判定の結果が、「普図演出を実行する」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出を実行しないと判定すると、当該普図演出実行判定処理を終了し、普図演出を実行すると判定すると、ステップS1315−6に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−6において、普図演出待機時間(本実施の形態では、「5.0秒」)をサブRAM102cの普図演出タイマカウンタにセットし、ステップS1315−7において、普図演出を実行するまでの待機期間(以下、「普図演出待機期間」という)であることを示す普図演出待機フラグをサブRAM102cの普図演出待機フラグ記憶領域にセットし、当該普図演出実行判定処理を終了する。
普図演出待機時間とは、普通図柄の変動表示が開始されてから、普図演出が開始されるまでの時間のことである。本実施の形態では、普図演出が、普通図柄の変動表示と完全に同期して行われるのではない。すなわち、普図演出は、普通図柄の変動表示が開始されてから5.0秒後に開始され、当該普通図柄の変動表示に係る普通図柄の停止表示が行われると終了する。
(演出制御基板によるロング開放演出実行判定処理)
次に、図43を用いてロング開放演出実行判定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1325−1において、補助遊技オープニング指定コマンドを解析する。サブCPU102aは、ステップS1325−2において、当該補助遊技オープニング指定コマンドが当たり2に係る補助遊技(第2補助遊技)を示しているか否か、すなわち、これから第2補助遊技が開始されるか否かを判定する。サブCPU102aは、第2補助遊技ではないと判定すると当該ロング開放演出実行判定処理を終了し、第2補助遊技であると判定するとステップS1325−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1325−3においてロング開放演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1325−4においてサブRAM102cのロング開放演出実行フラグ記憶領域にロング開放演出実行フラグをONし、ステップS1325−5においてロング開放演出に要する時間(ロング開放演出時間)を普図演出タイマカウンタにセットし、当該ロング開放演出実行判定処理を終了する。
なお、送信バッファにセットされたロング開放演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、例えば、画像制御基板105は、ロング開放演出制御コマンドを受信すると、1回目の第2始動口7が開放する時からそのコマンドが示す演出内容のロング開放演出を画像表示装置14に行わせる。ロング開放演出については後述する。
(演出制御基板による普図系演出制御処理)
次に、図44を用いて普図系演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1410において、普図演出制御処理を行う。詳しくは、図45〜図46を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1450において、ロング開放演出制御処理を行う。詳しくは、図47を用いて後述する。
(演出制御基板による普図演出制御処理)
次に、図45を用いて普図演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1411において、サブRAM102cに普図演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出待機フラグがONされていると判定するとステップS1412に処理を移し、普図演出待機フラグがONされていないと判定するとステップS1421に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1412において、ステップS1315−6でセットした普図演出待機時間が経過したか否か(普図演出タイマカウンタ=0?)、すなわち、普図演出待機期間が終了するか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出待機時間が経過していないと判定すると当該普図演出制御処理を終了し、普図演出待機時間が経過したと判定するとステップS1413に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1413において、普図演出待機フラグをOFFし、ステップS1414において、普図演出の実行が禁止されている普図演出禁止期間であるか否かを判定する。普図演出禁止期間は適宜に設定可能であるが、本実施の形態では、大当たり遊技中、小当たり遊技中、時短状態、及び、変動演出時間が30秒以上の変動演出の残り15秒間に設定されている。
サブCPU102aは、普図演出禁止期間であると判定すると当該普図演出制御処理を終了し、普図演出禁止期間ではないと判定するとステップS1415に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1415において、当該普図演出に係る普通図柄判定結果が「当たり2」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「当たり2」ではないと判定するとステップS1416に処理を移し、「当たり2」であると判定するとステップS1417に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1416において大当たり当選示唆演出実行判定処理を行う。ここで、図46を用いて大当たり当選示唆演出実行判定処理について説明する。
サブCPU102aは、ステップS1416−1において、現在、変動演出が実行されているか否かを判定する。サブCPU102aは、変動演出が実行されていないと判定すると当該大当たり当選示唆演出実行判定処理を終了し、変動演出が実行されていると判定するとステップS1416−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1416−2において、大当たり当選示唆演出判定テーブルに基づいて大当たり当選示唆演出を実行するか否かの大当たり当選示唆演出実行判定を行う。大当たり当選示唆演出判定テーブルは、サブROM102bに格納されており、変動演出データと大当たり当選示唆演出の実行の有無(大当たり当選示唆演出指定フラグのON/OFF)とが対応付けられて格納されている(図60(c)参照)。
サブCPU102aは、大当たり当選示唆演出実行判定において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域を参照して、実行されている変動演出の変動演出データを確認し、その変動演出データを大当たり当選示唆演出判定テーブルに照合して、大当たり当選示唆演出を実行するか否かを判定する。
サブCPU102aは、ステップS1416−3において、大当たり当選示唆演出実行判定の結果が大当たり当選示唆演出の実行と判定するとステップS1416−4に処理を移し、大当たり当選示唆演出実行判定の結果が大当たり当選示唆演出の不実行と判定すると当該大当たり当選示唆演出実行判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1416−4において、サブRAM102cの大当たり当選示唆演出指定フラグ記憶領域に大当たり当選示唆演出指定フラグをONし、当該大当たり当選示唆演出実行判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1417において、普図演出パターン判定テーブルに基づいて普図演出パターン判定を行う。普図演出パターン判定テーブルは、サブROM102bに格納されており、普図変動パターン指定コマンド及び大当たり当選示唆演出指定フラグのON/OFFと、普図演出パターン(普図演出制御コマンドの種類)とが対応付けられて格納されている(図60(b)参照)。
サブCPU102aは、普図演出パターン判定において、ステップS1315−1で解析した普図変動パターン指定コマンド及び大当たり当選示唆演出指定フラグのON/OFFを確認し、それらの情報を普図演出パターン判定テーブルに照合して、普図演出パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1418において、決定した普図演出パターンに対応する普図演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1419において、普図演出実行時間(本実施の形態において「10.5秒」)を普図演出タイマカウンタにセットし、ステップS1420において、サブRAM102cの普図演出実行フラグ記憶領域に普図演出実行フラグをONし、当該普図演出制御処理を終了する。
セットされた普図演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、普図演出制御コマンドを受信すると、普図演出を実行する。このように、普図演出制御コマンドは、普図演出を制御するための情報が含まれている。なお、普図演出の内容は後述する。また、普図演出実行時間は、普図演出に要する時間のことである。
サブCPU102aは、ステップS1421において、普図演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出実行フラグがONされていないと判定すると、当該普図演出制御処理を終了し、普図演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1422に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1422において、ステップS1419でセットした普図演出実行時間が経過したか否か(普図演出タイマカウンタ=0?)、すなわち、普図演出が終了するか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出実行時間が経過していないと判定すると当該普図演出制御処理を終了し、普図演出実行時間が経過したと判定するとステップS1423に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1423において普図演出実行フラグをOFFし、当該普図演出制御処理を終了する。
(演出制御基板によるロング開放演出制御処理)
次に、図47を用いてロング開放演出制御処理について説明する。
サブCPU102aは、ステップS1451において、ロング開放演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、ロング開放演出実行フラグがONされていないと判定すると、当該ロング開放演出制御処理を終了し、ロング開放演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1452に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1452において、ステップS1325−5でセットしたロング開放演出実行時間が経過したか否か(普図演出タイマカウンタ=0?)、すなわち、ロング開放演出が終了するか否かを判定する。サブCPU102aは、ロング開放演出実行時間が経過していないと判定すると当該ロング開放演出制御処理を終了し、ロング開放演出実行時間が経過したと判定するとステップS1453に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1453においてロング開放演出実行フラグをOFFし、当該ロング開放演出制御処理を終了する。
(演出制御基板による特図保留演出制御処理)
次に、図48を用いて演出制御基板による特図保留演出制御処理について説明する。サブCPU102aは、ステップS1501において、サブRAM102cに第1開始遅延フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、第1開始遅延フラグがONされていると判定するとステップS1502に処理を移し、第1開始遅延フラグがONされていないと判定するとステップS1504に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1502において、普図演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出実行フラグがONされていると判定すると当該特図保留演出制御処理を終了し、普図演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1503に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1503において第1開始遅延フラグをOFFし、ステップS1507に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1504において、サブRAM102cに第2開始遅延フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、第2開始遅延フラグがONされていると判定するとステップS1505に処理を移し、第2開始遅延フラグがONされていないと判定すると当該特図保留演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1505において、ロング開放演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、ロング開放演出実行フラグがONされていると判定すると当該特図保留演出制御処理を終了し、ロング開放演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1506に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1506において第2開始遅延フラグをOFFし、ステップS1507に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1507において、特別特図保留演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。ここで、第1開始遅延フラグ又は第2開始遅延フラグがONされていたということは特別シナリオデータがサブRAM102cに記憶されている。そこで、サブCPU102aは、当該特別シナリオデータの内容に、特別シナリオデータが記憶されている記憶部の番号を照合して、変化させる特別態様の種類を特定すると共に、該記憶部の番号及び変化させる特別態様の種類に関する情報を含む特別特図保留演出制御コマンドをセットする。
セットされた特別特図保留演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、特別特図保留演出制御コマンドを受信すると、当該特別特図保留演出制御コマンドに基づく特図保留予告を実行する。
サブCPU102aは、ステップS1508において、当該特図保留予告で、当該特別シナリオに係る特図保留予告が終了か否かを判定する。ここでは、当該特別シナリオデータの内容に、特別シナリオデータが記憶されている記憶部の番号を照合して、さらに小さい番号で特別態様に変化させるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特図保留予告が終了ではないと判定すると、当該特図保留演出制御処理を終了する。一方、特図保留予告が終了であると判定すると、ステップS1509に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1509において開始判定指定フラグをOFFし、当該特図保留演出制御処理を終了する。
(演出制御基板による役物演出規制制御処理)
次に、図49を用いて演出制御基板102による役物演出規制制御処理について説明する。サブCPU102aは、ステップS1601において、サブRAM102cに規制対象役物演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、規制対象役物演出フラグがONされていると判定するとステップS1602に処理を移し、規制対象役物演出フラグがONされていないと判定すると当該役物演出規制制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1602において、サブRAM102cの変動演出タイマカウンタ及び役物演出制御テーブルを用いて、現在、規制対象役物演出開始時間であるか否かを判定する。役物演出制御テーブルとは、図57に示すように、役物演出が実行される変動演出パターン毎に役物演出の演出内容が対応付けられたテーブルであり、サブROM102bに格納されている。図57に示す役物演出制御テーブルにおける役物演出の演出内容の下に配された「1」〜「10」は、各変動演出パターンによる変動演出において、実行される役物演出の順番を示しており、各変動演出パターンの各順番に対して設けられている上のマスに示す数字は、その変動演出においてその役物演出が開始される時間を表し、下のマスに示す英数字(A1、A2、B、及び、C)は、役物演出の演出内容を表している。
演出内容「A1」の役物演出(以下、演出内容「A1」の役物演出を「役物演出A1」という)では、演出用役物装置171の第1可動部171Aが初期位置(図74(a))から、後述する普図演出に係る普図演出領域143の一部を覆うように(本実施の形態では、第1可動部171Aの上端が普図演出領域143の途中まで位置するように)上昇して直ぐに初期位置まで下降する上下運動(図74(b))を、複数回(本実施の形態では「3回」)行う。なお、本実施の形態では、役物演出A1における第1可動部171Aの1回の上下運動の周期(1回の上下運動に要する時間)は1秒に設定されている。
演出内容「A2」の役物演出(以下、演出内容「A2」の役物演出を「役物演出A2」という)は、第1演出用役物装置171の第1可動部171Aが初期位置(図75(a))から、普図演出領域143を完全に覆うように(本実施の形態では、第1可動部171Aの上端が普図演出領域143の上方に位置するように)上昇して、その状態で5秒静止し(図75(b))、その後、初期位置に戻る(図75(c))演出内容となっている。
演出内容「B」の役物演出(以下、演出内容「B」の役物演出を「役物演出B」という)では、第2演出用役物装置172の第2可動部172Aが初期位置(図76(a))から下端部を中心として、第2可動部172Aが普図演出領域143に重ならない範囲で反時計回りに約45度回転(左側に傾斜)して、その状態で3秒静止し(図76(b))、その後、初期位置に戻る(図76(c))。
演出内容「C」の役物演出(以下、演出内容「C」の役物演出を「役物演出C」という)では、第3演出用役物装置173の第3可動部173Aが初期位置(図77(a))から、普図演出領域143に重ならない範囲で表示部140の中央部分まで降下して、その状態で5秒静止し(図77(b))、その後、初期位置に戻る(図77(c))。
そして、本実施の形態では、役物演出A2が規制対象役物演出に設定されている。この理由を以下に説明する。詳細は、後述するが、本実施の形態では、普図演出は、表示部140の第1領域143に表示されるボックスBにて行われる。ここで、役物演出A1における第1可動部171Aの可動範囲、役物演出Bにおける第2可動部172Aの可動範囲、及び、役物演出Cにおける第3可動部173Aの可動範囲は、第1領域143を完全に覆っていないが、役物演出A2における第1可動部171Aの可動範囲は第1領域143を完全に覆ってしまっている。よって、普図演出と役物演出A2とが同時に実行されると、役物演出A2によって、普図演出に係るボックスBが完全に隠れてしまい、普図演出の演出効果が低下する。そこで、普図演出の演出効果の低下を防ぐべく、役物演出A2が規制対象役物演出に設定されている。また、役物演出A1では、第1可動部171AがボックスBの一部を覆うが、覆う時間は僅かである。一方、役物演出A2では第1可動部171AはボックスBの全てを覆い、しかも5秒間と役物演出A1に比べて長時間覆うことになる。このように、ボックスBを覆う時間の観点からも、役物演出A2が規制対象役物演出に設定されている。
サブCPU102aは、ステップS1602において、サブRAM102cの変動演出タイマカウンタ及び役物演出制御テーブルを用いて、現在、役物演出A2の開始時間(図57における灰色に塗りつぶされた箇所)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、役物演出A2の開始時間であると判定するとステップS1603に処理を移し、役物演出A2の開始時間ではないと判定すると当該役物演出規制制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1603において、普図演出待機期間であることを示す普図演出待機フラグ又は普図演出実行中であることを示す普図演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出待機フラグ又は普図演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1604において役物演出規制コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、普図演出待機フラグ又は普図演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1605に処理を移す。
セットされた役物演出規制コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、役物演出規制コマンドを受信すると、これから実行しようとしていた役物演出A2の実行を中止する。
サブCPU102aは、ステップS1605において、ステップS1602で「開始時間である(YES)」と判定した規制対象役物演出が、当該変動演出において最後の規制対象役物演出であるか否かを判定する。サブCPU102aは、最後の規制対象役物演出であると判定すると、ステップS1606に処理を移し、最後の規制対象役物演出ではないと判定すると当該役物演出規制制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1606において規制対象役物演出フラグをOFFし、当該役物演出規制制御処理を終了する。
(演出制御基板による操作演出制御処理)
次に、図50を用いて演出制御基板102による操作演出制御処理について説明する。サブCPU102aは、ステップS1701において、サブRAM102cに操作有効期間判定フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間判定フラグがONされていると判定するとステップS1702に処理を移し、操作有効期間判定フラグがONされていないと判定すると当該操作演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1702において、現在、操作有効期間であることを示す有効期間中フラグがサブRAM102cの有効期間中フラグ記憶領域にONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、有効期間中フラグがONされていると判定するとステップS1712に処理を移し、有効期間中フラグがONされていないと判定するとステップS1703に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1703において、操作有効期間カウンタ、変動演出タイマカウンタ、及び、有効期間制御テーブルに基づいて、現在、操作有効期間の開始時間であるか否かを判定する。上述の通り、変動演出タイマカウンタは、変動演出が開始されてから経過した時間を計測し、操作有効期間カウンタは、次に設定される操作有効期間の順番を計数し、操作有効期間が終了することによって更新される。
また、有効期間制御テーブルは、サブROM102bに格納されており、図58に示すように、変動演出パターンによって分けられている。変動演出パターンによって分けられた各有効期間制御テーブルでは、当該変動演出における操作有効期間が設定される順番(K)と、各順番の操作有効期間の開始時間及び終了時間並びに操作演出の演出内容とが対応付けられている。開始時間及び終了時間は、当該変動演出の開始時からの経過時間に対応する。
サブCPU102aは、ステップS1703において、操作有効期間の開始時間であると判定するとステップS1704に処理を移し、操作有効期間の開始時間ではないと判定すると当該操作演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1704において、これから開始される操作有効期間に係る操作演出として規制対象役物演出(役物演出A2)が実行されるか否かを判定する。サブCPU102aは、規制対象役物演出(役物演出A2)が実行されると判定するとステップS1705に処理を移し、規制役物演出(役物演出A2)が実行されないと判定するとステップS1706に処理を移す。なお、ここでの「規制対象役物演出が実行」とは、規制対象役物演出の他に他の演出も同時に行われ、規制対象役物演出が含まれるという意味である。
サブCPU102aは、ステップS1705において、普図演出待機フラグ又は普図演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出待機フラグ又は普図演出実行フラグがONされていると判定するとステップS1708に処理を移し、普図演出待機フラグ又は普図演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1706に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1706において、操作有効期間が設定中であることを示す有効期間中フラグをサブRAM102cの有効期間中フラグ記憶領域にONし、ステップS1707において、操作指示演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該操作演出制御処理を終了する。
セットされた操作指示演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作指示演出制御コマンドを受信すると、当該操作指示演出制御コマンドに基づく操作指示演出を実行する。操作指示演出では、例えば、表示部140の所定領域において、演出ボタン18Aの操作を促す又は指示する演出ボタンを表す画像と、当該操作有効期間の残り時間を表す画像とが表示される。
サブCPU102aは、ステップS1708において、操作有効期間カウンタのカウンタ値及び有効期間制御テーブルを確認し、操作有効期間カウンタのカウンタ値が当該変動演出における操作有効期間の最後の番号を示しているか否かを判定する。サブCPU102aは、最後の番号を示していると判定するとステップS1710に処理を移し、最後の番号を示していないと判定するとステップS1709に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1709において、操作有効期間カウンタのカウンタ値を「1」加算して更新し、当該操作演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1710において、操作有効期間カウンタのカウンタ値をクリアし、ステップS1711において、操作有効期間判定フラグをOFFし、当該操作演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1712において、演出ボタン検出信号の入力があったか否か、すなわち、操作有効期間中に演出ボタン18Aの操作があったか否かを判定する。サブCPU102aは、演出ボタン検出信号の入力があったと判定するとステップS1715に処理を移し、演出ボタン検出信号の入力がなかったと判定するとステップS1713に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1713において、操作有効期間カウンタ、変動演出タイマカウンタ、及び、有効期間制御テーブルに基づいて、現在、操作有効期間の終了時間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間の終了時間であると判定するとステップS1714に処理を移し、操作有効期間の終了時間ではないと判定すると当該操作演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1714において、操作無し操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1716に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1715において、操作有り操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1716に処理を移す。
セットされた操作無し操作演出制御コマンド及び操作有り操作演出制御コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作無し操作演出制御コマンド又は操作有り操作演出制御コマンドを受信すると、各操作演出制御コマンドに基づく操作演出を実行する。なお、これらの操作演出の演出内容は、変動演出パターン及び操作有効期間の番号によって適宜に設定されており、操作無し操作演出制御コマンドに基づく操作演出の演出内容と操作有り操作演出制御コマンドに基づく操作演出の演出内容とは同一の場合も相違する場合もあり、適宜に設定されている。なお、「相違する」には、操作無し操作演出制御コマンド又は操作有り操作演出制御コマンドの何れか一方に基づいては所定の操作演出が実行されるが、他方のコマンドに基づいては操作演出自体が実行されないことも含まれている。例えば、ある変動演出パターンに係る変動演出のある番号の操作有効期間では、操作有り操作演出制御コマンドに基づいて所定の操作演出が実行されるが、操作無し操作演出制御コマンドに基づいては操作演出が実行されない。すなわち、操作有効期間中に演出ボタン18Aの操作があった場合のみ、操作演出が実行される。
サブCPU102aは、ステップS1716において、有効期間中フラグをOFFし、ステップS1717において、操作指示演出終了コマンドをセットし、S1708に処理を移す。
セットされた操作指示演出終了コマンドは、ステップS1850のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作指示演出終了コマンドを受信すると、現在実行している操作指示演出を終了させる。
(普図演出)
次に、図61〜図64を用いて普図演出について説明する。普図演出は、上述したように、普図変動パターン判定に基づいて普図変動パターン指定コマンドが送信されることを契機に実行する。換言すれば、普図演出は、普通図柄の変動表示に連動(同期)した演出である。具体的に、普図演出は、当該普通図柄の変動表示が開始(普通図柄判定が実行)されてから5.0秒後に10.5秒間行われる。
普図演出において、最初に、ボックスBに所定のキャラクタYが登場し、「団子マークが止まれば団子チャンスタイムだよ!」という普図演出の開始を示唆する表示がなされ、キャラクタYがボックスBに吸い込まれると共に、ボックスBの前面が開いてリールLが現れて後ろから前に回転する。
リールLの表面には、「団子」マーク、「×」マーク、「激熱」マークが付されている。リールLの回転に伴って、ボックスBの前面から、「団子」マーク、「×」マーク、「激熱」マークが順に繰り返して現れる(図63参照)。すなわち、「団子」マーク、「×」マーク、「激熱」マークで構成される特殊演出図柄の変動表示が行われる。この特殊演出図柄の変動表示は、5.0秒間行われる。
そして、特殊演出図柄の変動表示が終了すると、特殊演出図柄の停止表示が0.5秒間行われる。具体的には、回転していたリールLが停止し、ボックスBの前面から、「団子」マーク、「×」マーク、「激熱」マークの何れか一つが視認できる(図64参照)。
ここで、「×」マークの特殊演出図柄は、当該普通図柄判定の結果がハズレ又は当たり1であることを示す(示唆する又は報知する)。「激熱」マークの特殊演出図柄は、現在行われている変動演出に係る大当たり判定の結果が大当たりであることを示す(示唆する又は報知する)。団子のマークの特殊演出図柄は、当該普通図柄判定の結果が当たり2であることを示す(示唆する又は報知する)。なお、団子マークの特殊演出図柄の停止表示が行われると直ぐに、第2補助遊技が実行される。
このように、普図演出では、最初に当該普図抽選の結果が第2補助遊技の実行であるか否かの特殊演出図柄の変動表示(導出表示)が行われ、次に当該普図抽選の結果を示唆する特殊演出図柄の停止表示(示唆表示)が行われる。
本実施の形態では、普通図柄判定の結果が当たり2の場合にのみ「団子」マークが停止表示されるが、当たり1の場合にも「団子」マークが停止表示されるようにすることも可能である。この場合、普通図柄判定の結果が「当たり」であることは表されることになるが、当たりの種類まで表されない。このように、いずれの当たりに当選したのかが判別困難な状態にすることで、遊技者に緊張感を持たせて、遊技の興趣を高めることができる。
また、「激熱」マークの特殊演出図柄が停止表示されるということは、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「大当たり」である可能性がある。したがって、この「激熱」マークが表示されると遊技者は大当たり当選に期待を持つことができる。しかも、このように特別図柄抽選に関する情報が付加された演出が、特別図柄の変動表示から独立している普通図柄の変動表示を基準としたタイミングで表示されることで、当該演出のパターン化が防がれる。この結果、遊技の単調化を抑えることができる。
また、「激熱」マークの特殊演出図柄の停止表示による「大当たり」の可能性の対象を、現在保留されている特図保留にまで拡大することも可能である。これにより、遊技者の緊張感を高めることができる。
また、本実施の形態では、「激熱」マークの特殊演出図柄の停止表示は「大当たり」当選の可能性を示しているが、「長当たり」当選や「高確率大当たり」当選等の特定の遊技利益や大当たり当選の期待度の高いリーチ演出等の特定の演出の可能性を示すようにすることも可能である。また、1つのリールLに付されるマークの種類及び数も本実施の形態に限られない。さらに、付されたマークの種類や数の異なる複数のリールが設定されており、普図演出が実行される場合には、普通図柄抽選結果や特別図柄抽選結果に基づいて、用いられるリールを複数のリールの中から選択することも可能である。
また、本実施の形態では、普図変動時間は、非時短遊技状態において「15.0」秒、時短遊技状態において「3.0」秒と、遊技状態毎に普通図柄判定結果に関わらず単一に設定されているが、何れの遊技状態においても又は一方の遊技状態においては、複数設定されており、該複数の中から選択して決定するようにすることもできる。この場合、普図変動時間は、普通図柄判定の判定結果に対応付けられ、普通図柄判定の判定結果に応じて所定の割合で割り振られ、普通図柄の判定結果に基づいて決定するようにすることもできる。換言すれば、普図変動時間は、普通図柄判定の判定結果の期待度を示唆するようにすることもできる。また、普図変動時間が複数設けられることに伴って、ルーレット演出の演出時間や開示時期も複数設定することも可能である。また、普図変動時間は、非時短遊技状態及び時短遊技状態と、遊技状態の種別に関わらず一定に設定することもできる。
また、普図演出待機時間、及び、普図演出実行時間は上記の例に限られず適宜に設定することができる。例えば、普図演出待機時間、及び、普図演出実行時間が対応付けられた普図演出時間パターンが複数設定されており、普図演出が実行されるときに、普図抽選結果や特図抽選結果などに基づいて適宜に決定するようにすることもできる。例えば、普図演出待機時間が5秒で普図演出実行時間が10秒である普図演出時間パターン1、普図演出待機時間が0秒で普図演出実行時間が10秒である普図演出時間パターン2、及び、普図演出待機時間が0秒で普図演出実行時間が15秒である普図演出時間パターン3が設けられているようにすることができる。
さらに、本実施の形態では、普図演出は、1回の普通図柄の変動表示において行われているが、複数回の普通図柄の変動表示にまたがって、1回の普図演出を行うようにすることもできる。
また、普図演出の演出態様は上記の例に限られず適宜に設定することができる。例えば、特殊演出図柄の変動表示及び停止表示の態様は上記の例に限られない。複数の特殊演出図柄が付されるのはボックスB及びリールLではなく、帯状のルーレット上に複数の特殊演出図柄が横一列に配されており、当該ルーレット上を矢印やカーソルが水平方向にスクロール表示(移動)することをもって特殊演出図柄の変動表示とし、当該矢印やカーソルが停止することをもって特殊演出図柄の停止表示とするようにすることもできる。
(ロング開放演出)
次に、図61及び図65を用いて、ロング開放演出について説明する。上述したように本実施の形態では、ロング開放演出は、ロング開放予告演出とロング開放中演出とで構成されている。ロング開放予告演出は、第2補助遊技の1回目の第2始動口7の開放が開始してから2回目の第2始動口7の開放が開始されるまでの間に行われる。その内容としては、画像表示装置14の画面の所定領域において、「ロング開放まであと○秒」とロング開放を予告する表示がなされる。○の部分には実際にロング開放が開始されるまでの時間(秒数)が、3・2・1とカウントダウンされる。一方、ロング開放中演出は、2回目の第2始動口7の開放中に行われる。その内容としては、画像表示装置14の画面の所定領域において、「団子チャンスタイム!電チューが開放中だよ!」と第2始動口7の開放時間の長い開放中であることを示唆する表示がなされる。また、ロング開放演出の演出時間や演出態様も適宜に設定することができる。
(特図保留予告)
次に、特図保留予告について説明する。特図保留予告は、特図保留演出において行われる。メインRAM101cの特別図柄保留記憶領域に記憶される特図判定情報(特図保留)は、第1始動口6又は第2始動口7への入球により発生し、当該特図判定情報に基づく特別図柄判定(特別図柄の変動表示)が行われることで消滅する。このように発生して消滅する特図判定情報(特図保留)について特図保留演出が行われる。よって、特図保留演出は、メインRAM101cの特別図柄保留記憶領域に記憶される特図判定情報に関する演出である。換言すれば、記憶されている特図判定情報に対応付けられて保留される特別図柄の変動表示を実行する権利(特図保留)に関する演出である。
特図保留演出は、主に画像表示装置14おいて行われる。具体的には、各特図判定情報に対応する特図保留画像が画像表示装置14に表示される。特図保留画像は、第1始動口6への入球に基づいて発生した第1特図保留に対応する第1特図保留画像と、第2始動口7への入球に基づいて発生した第2特図保留に対応する第2特図保留画像とで構成される。
図66に示すように、画像表示装置14の表示領域140には、第1特図保留画像を表示する第1特図保留表示領域141と、第2特図保留画像を表示する第2特図保留表示領域142とが区画されている。
また、第1特図保留表示領域141は、第1表示部141a、第2表示部141b、第3表示部141c及び第4表示部141dに分けられている。各表示部141a〜141dは、メインRAM101cの第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応している。
よって、第1表示部141aに表示される第1特図保留画像は、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶される特図判定情報を表し、第2表示部141bに表示される第1特図保留画像は、第1特別図柄保留記憶領域の第2記憶部に記憶される特図判定情報を表し、第3表示部141cに表示される第1特図保留画像は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶される特図判定情報を表し、第4表示部141dに表示される第1特図保留画像は、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶される特図判定情報を表す。
また、第2特図保留表示領域142は、第2表示部142a、第2表示部142b、第3表示部142c及び第4表示部142dに分けられている。各表示部142a〜142dは、メインRAM101cの第2特別保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応している。
よって、第1表示部142aに表示される第2特図保留画像は、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶される特図判定情報を表し、第2表示部142bに表示される第2特図保留画像は、第2特別図柄保留記憶領域の第2記憶部に記憶される特図判定情報を表し、第3表示部142cに表示される第2特図保留画像は、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶される特図判定情報を表し、第4表示部142dに表示される第2特図保留画像は、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶される特図判定情報を表す。
例えば、第1始動口6に遊技球が入球し、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に特図判定情報が記憶されると、第4表示部141dに第1特図保留画像が表示される。この後、第1特図保留画像は、判定情報のシフトに応じて、第3表示部141c→第2表示部141b→第1表示部141aとシフト(移動)し、当該特図判定情報に基づく特別図柄判定が行われるときに消去される。
次に、特図保留画像の表示態様に説明する。本実施の形態では、特図保留画像の表示態様は、図52に示すように、通常態様と特別態様1〜特別態様3との4種類設定されている。
通常態様は、通常の標準的な表示態様のことである。特別態様1は、その特図保留画像に係る特図判定情報に基づく特別図柄判定の結果が大当たり当選である期待度(大当たり当選期待度)が相対的に低いことを示唆する特別な表示態様のことである。特別態様2は、その特図保留画像に係る特図判定情報に基づく特別図柄判定の結果が大当たり当選である期待度(大当たり当選期待度)が相対的に高いことを示唆する特別な表示態様のことである。特別態様3は、その特図保留画像に係る特図判定情報に基づく特別図柄判定の結果が大当たり当選であることを報知し、且つ、出現率が低く希少価値の高い特別な表示態様のことである。
そして、本実施の形態では、特図保留毎に、特図保留画像に対する最終的な表示態様が決定される。具体的には、特図保留画像に係る特図判定情報に基づく事前判定の結果(始動口入賞指定コマンドの種類)に基づいて、通常態様、特別態様1、特別態様2又は特別態様3の何れかに選択される。
最終的な表示態様が通常態様である場合、その特図保留画像は、表示されたときから消去されるときまで通常態様となり、変化しない。この通常態様が維持される過程(変化態様)を通常シナリオという。
一方、最終的な表示態様が特別態様である場合、表示されたときから消去されるときまで同一の特別態様となり、変化しない過程と、選択された最終的な表示態様とは異なる表示態様から選択された表示態様となり、変化する過程とがある。このような選択された特別態様に至る過程(変化態様)を特別シナリオという。
特別態様に係る変動態様は、特図保留画像に係る特図判定情報に基づく事前判定の結果(始動口入賞指定コマンドの種類)、最終的な表示態様、及び、入球時の特図保留数(U1orU2)に基づいて、一つ又は複数の中から選択される。
特別シナリオに基づく特図保留画像の変化時期は、大きく分けて、2つ設定されている。一方は、当該特図保留画像が表示される時、換言すれば、当該特図保留画像に係る始動口6、7への入球時に当該特図保留画像が特別態様になる。他方は、当該特図保留画像の前に先に表示された他の特図保留画像に係る特図保留が消化されて、当該特図保留がシフトされると共に、特図保留画像が移動するときに、当該特図保留画像が通常態様から特別態様に、又は、異なる特別態様になる。
また、特別シナリオに基づく特図保留画像の変化対象は、大きく分けて、2つ設定されている。一方は、当該特図保留画像のみが変化して特別態様になる。すなわち、当該特図保留画像のみが変化対象である。他方は、当該特図保留画像と、当該特図保留画像が表示された時に既に先行して表示されていた他の特図保留画像(以下、「先行特図保留画像」という)とが、一体的に変化して特別態様になる。すなわち、当該特図保留画像及び先行特図保留画像が変化対象である。
このように、最終的な表示態様が特別態様である場合の、変化時期及び変化対象で構成される変動態様の具体的な演出内容は特別シナリオに対応付けられている(図53〜図55参照)。
なお、特別態様による特図保留画像の表示が狭義の特図保留予告とし、通常態様による特図保留画像の表示も含む特別シナリオに係る一連の全体的な特図保留画像の表示を広義の特図保留予告とする。
次に、特図保留画像の表示について具体例を用いて説明する。ここで、前提として、特別図柄の変動表示(変動演出)中であり、通常態様の第1特図保留画像が2つ表示されており、何れの第1特図保留画像に係る事前判定の結果も「リーチ無しハズレ」であるとする。さらに、何れの第1特図保留画像の最終的な表示態様も通常態様である。すなわち、現在表示されている何れの第1特図保留画像においても特図保留予告は行われない。
遊技球が第1始動口6に入球し、判定情報が第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶されると、主制御基板101で第1事前判定が行われ(S237)、当該判定結果を表す第1始動口入賞指定コマンドが演出制御基板102に送信される。そして、演出制御基板102では、サブRAM102cの第1演出情報保留記憶領域の第3記憶部に記憶に第1始動口入賞指定コマンドが記憶される。このとき、通常態様の第1特図保留画像が第3表示部141cに表示される。
このとき、当該第1特図保留画像の最終態様が判定される(ステップS1304−4−1)。ここで、最終態様の判定結果が「通常態様」であると、変化態様として「通常シナリオ」に決定される。その結果、当該第1特図保留画像は、通常態様を維持しながら、第1特図保留のシフトに応じて第2表示部141b、第1表示部141aと移動し、当該判定情報に係る特別図柄の変動表示が開始されるときに消える(図67参照)。
また、最終態様の判定結果が「特別態様」であると、変化態様として「特別シナリオ」に決定される。ここでは、始動口入賞指定コマンドが「E1H07H」であり、最終態様が「02H」であるとする。また、入球直後の第1特図保留数(U1)は「3」である。よって、変化態様としての特別シナリオは039〜043の中から選択される(図54参照)。
ここで、特別シナリオ039が選択されたとする。この場合の演出内容は、入球時に特1(3)→特別2となっている。これは、入球時に第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶される特図判定情報(第3表示領域141cに表示される)に対応する第1特図保留画像を特別態様2に変化させるという意味である。よって、当該第1特図保留画像は入球時に特別態様2となる。ここで、入球直後に最初に通常態様で表示され、その後即座に特別態様2に変化するようにしても、入球時に最初から特別態様2で表示するようにしても良い。
特別シナリオ039の演出内容は「入球時に特1(3)→特別2」だけであるので、第1特図保留画像は特別態様2のまま第1表示部141aまで移動し、最終的には特別態様2のまま消去される(図68参照)。
ここで、特別シナリオ040が選択されたとする。この場合の演出内容は、入球時に特1(1)〜(3)→特別2となっている。これは、入球時に第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部〜第1記憶部に記憶される特図判定情報(第3表示領域141cに表示される)に対応する第1特図保留画像を特別態様2に変化させるという意味である。よって、当該第1特図保留画像は入球時に特別態様2となる(図69参照)。そして、特別態様2に変化した第1特図保留画像は、最終的に、特別態様2のまま消去される(図69参照)。
また、特別シナリオ041が選択されたとする。この場合の演出内容は、入球時に特1(3)→特別1、S1=2で特1(2)→特別2となっている。これは、入球時に第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶される特図判定情報(第3表示領域141cに表示される)に対応する第1特図保留画像を特別態様1に変化させ、第3記憶部に保留されていた第1特図保留が第2記憶部にシフトされる(該第1特図保留画像が第2表示領域141bに移動する)際に第1特図保留画像を特別態様1から特別態様2に変化させるという意味である。そして、第1特図保留画像は特別態様2のまま第1表示部141aまで移動し、最終的に特別態様2のまま消去される(図70参照)。
また、特図保留シナリオ043が選択されたとする。この場合の演出内容は、S1=1で特1(1)→特別2となっている。これは、入球時に第3記憶部に保留された第1特図保留が第1記憶部にシフトされる前までは、当該第1特図保留に係る第1特図保留画像を通常態様で表示し、該第1特図保留が第1記憶部にシフトされる(該第1特図保留画像が第1表示部141aに移動する)際に第1特図保留画像を通常態様から特別態様2に変化させるという意味である。そして、第1特図保留画像は最終的に特別態様2のまま消去される(図71参照)。
(普図演出及びロング開放演出と特図保留予告との関係)
上記のように、特図保留予告として、特図保留画像が様々な態様で変化する。しかしながら、特図保留画像が変化しようとする際に普図演出、又は、ロング開放演出(第2補助遊技)が実行されているときには、当該特図保留画像の変化が規制(禁止)される。以下に、普図演出又はロング開放演出の実行に基づく特図保留画像の変化につい説明する。
なお、この説明においては、第1特図保留数(U1)が「2」のときに第1始動口6に遊技球が入球して、最終態様として特別態様2が選択され、特別シナリオ40に決定されたとする。この場合、当該入球直後に第1表示領域141の第3表示部141cに特別態様2の特図保留画像が表示されようとする。
図72(a)に示すように、特別態様2の特図保留画像が表示されようとする時(第1始動口6への入球時)に普図演出及び第2補助遊技のいずれも実行されていない場合、その表示されようとする時に、換言すれば、予め設定されたタイミングで特別態様2の特図保留画像が表示される。
図72(b)に示すように、特別態様2の特図保留画像が表示されようとする時に普図演出が実行されていて、該普図演出に係る普通図柄判定の結果がハズレである場合、当該普図演出(特殊演出図柄の停止表示)が終了するまで通常態様の特図保留画像が表示され、当該普図演出(特殊演出図柄の停止表示)が終了した直後に、特図保留画像が特別態様2に変化する。
図72(c)に示すように、特別態様2の特図保留画像が表示されようとする時に普図演出が実行されていて、該普図演出に係る普通図柄判定の結果が当たり1である場合、当該普図演出(特殊演出図柄の停止表示)が終了するまで通常態様の特図保留画像が表示され、当該普図演出(特殊演出図柄の停止表示)が終了した直後に、特図保留画像が特別態様2に変化する。
図72(d)に示すように、特別態様2の特図保留画像が表示されようとする時に第1補助遊技が実行されている場合、その表示されようとする時に、換言すれば、予め設定されたタイミングで特別態様2の特図保留画像が表示される。
図73(a)に示すように、特別態様2の特図保留画像が表示されようとする時に普図演出が実行されていて、該普図演出に係る普通図柄判定の結果が当たり2である場合、当該第2補助遊技(ロング開放演出)が終了するまで通常態様の特図保留画像が表示され、当該第2補助遊技(ロング開放演出)が終了した直後に、特図保留画像が特別態様2に変化する。
図73(b)に示すように、特別態様2の特図保留画像が表示されようとする時に第2補助遊技(ロング開放演出)が実行されている場合、当該第2補助遊技(ロング開放演出)が終了するまで通常態様の特図保留画像が表示され、当該第2補助遊技(ロング開放演出)が終了した直後に、特図保留画像が特別態様2に変化する。
このように、特図保留画像の表示態様が特別態様になろうとする時に普図演出又は第2補助遊技(ロング開放演出)が実行されていると、特図保留画像の特別態様への変化が遅延する。その結果、特図保留画像の特別態様への変化時期が普図演出又は第2補助遊技(ロング開放演出)の終了後となる。よって、特図保留画像の特別態様への変化と普図演出又は第2補助遊技(ロング開放演出)とが同時に行われることはない。これにより、特図保留画像の変化と普図演出及びロング開放演出の演出効果の低下を抑えることができる。
なお、上記の例では、始動口6、7への入球時にその入球に係る特図保留画像が特別態様で表示される場合に、特図保留画像の特別態様への変化の遅延が行われているが、特図保留画像の特別態様への変化の遅延は、上述したような特図判定情報のシフト時(特図保留画像の移動時)においても同様に行われる。
さらに、本実施の形態では、特図保留画像の変化後の表示態様、及び、特図保留画像の変化に係る事前判定結果に関わらず、特図保留画像の変化は普図演出及びロング開放演出の後に行われる。しかしながら、特図保留画像の変化後の表示態様が特別態様3である場合、又は/及び特図保留画像の変化に係る事前判定結果が大当たり若しくは確変大当たりなどの特定の大当たりである場合は、普図演出及びロング開放演出の実行の有無に関わらず、特図保留画像の変化は本来のタイミングで行い、それ以外の場合は、普図演出及びロング開放演出の終了直後に行われるようにすることもできる。
また、本実施の形態では、普図演出が終了した直後に特図保留画像の特別態様への変化が行われているが、普図演出を構成する特殊演出図柄の停止表示の開始直後に特図保留画像の特別態様への変化が行われるようにすることも可能である。
(普図演出と役物演出の規制との関係)
上述したように、本実施の形態では、変動演出における役物演出として、役物演出A1、役物演出A2、役物演出B及び役物演出Cが設けられている。そして、役物演出A2が実行されると、第1可動部171Aの可動範囲(移動範囲)は、遊技者から見ると(正面視では)、普図演出に係るボックスB及びキャラクYが表示される普図演出領域143を5秒間完全に覆う。したがって、役物演出A2と普図演出とが同時に行われると、役物演出A2によって普図演出が隠されてしまい、普図演出の演出効果が低下する。そこで、普図演出待機フラグがONされている普図演出待機期間及び普図演出実行フラグがONされている普図演出実行期間と(図61における灰色の塗り潰し両矢印で示す期間:以下、「役物演出規制期間」という)においては、役物演出A2の実行(開始)が禁止されている。このように、役物演出A2の実行が禁止されることによって普図演出の演出効果の低下を防ぐことができる。
本実施の形態では、普図演出待機期間においては、一様に役物演出A2の実行が規制(制限)されているが、普図演出待機期間の残り時間、換言すれば、その時点から普図演出が実行されるまでの期間が、役物演出A2に要する時間より長い場合は、役物演出A2を実行させてもよい。この場合、役物演出の機会の減少を抑えたこととなるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施の形態では、普図演出と役物演出A2とが同時に(又は重複して)実行されないための役物演出A2の規制態様(又は、制限態様)として、役物演出A2の実行を中止しているが、当該規制態様として、実行予定であった当該規制対象役物演出に代えて、規制対象役物演出ではない他の役物演出(例えば、役物演出A1、役物演出B又は役物演出C)を実行しても良い。あるいは、実行予定であった当該規制対象役物演出に代えて、普図演出に重ならないカットイン画像若しくはキャラクタ画像などを表示することによる画像演出、所定の効果音による音声演出、所定の発光態様による照明演出を実行しても良い。なお、当該規制対象役物演出に代えて行う他の役物演出、画像演出、音声演出及び照明演出は、演出効果の低下を防ぐために、実行予定であった規制対象役物演出と同程度の大当たり当選期待度であることが望ましい。このように、実行予定であった当該規制対象役物演出に代えて、普図演出に重ならない他の演出を実行する場合は、ステップS1603で「YES」と判定された後に、役物演出規制コマンドではなく、当該他の演出を示す演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットすることになる。
また、例えば、役物演出規制期間中に、新たな変動演出が開始される場合には、当該役物演出規制期間に係る普図演出中に規制対象役物演出が実行されないように変動演出パターンを選択するようにして、普図演出の演出効果の低下を防ぐこともできる。この場合は、当該役物演出規制期間に係る普図演出中に規制対象役物演出が実行されない変動演出パターンの中から選択することが可能であり、また、当該役物演出規制期間に係る普図演出中に規制対象役物演出が実行されない変動演出パターンに決定されるまで変動演出パターンを選択することが可能である。
さらに、普図演出と役物演出A2とが同時に実行されないための役物演出A2の規制態様(又は、制限態様)として、普図演出が終了してから役物演出A2を実行するようにする(普図演出と役物演出A2とが同時に実行されないように役物演出A2を遅延させる)こともできる。または、役物演出A2が終了してから普図演出を実行するようにする(普図演出と役物演出A2とが同時に実行されないように普図演出の開始を遅延させる)こともできる。この場合、その普図演出に係る普図判定の結果が「当たり2」である場合は、第2補助遊技の実行中に普図演出が実行されることとなるため、その普図演出に係る普図判定の結果が「当たり1」又は「ハズレ」であって、「激熱」マークの特殊演出図柄の停止表示又は「×」マークの特殊演出図柄の停止表示が行われる場合にのみ、役物演出A2が終了してから普図演出を実行することが望ましい。
また、本実施の形態では、役物演出規制期間においては、当該普図演出における特殊演出図柄の停止表示の種類(「団子」マーク、「×マーク」、「激熱」マーク)に関係なく役物演出A2の実行が規制(制限)されるが、例えば、当該普図演出における特殊演出図柄の停止表示の種類が「団子」マーク又は「激熱」マークであり、遊技者に付与される遊技利益を示唆する場合には、役物演出A2の実行を規制(制限)する一方、当該普図演出における特殊演出図柄の停止表示の種類が「×」マークと遊技者に付与される遊技利益を示唆しない場合には、役物演出A2を規制(制限)せずに実行させるようにすることもできる。さらには、普図演出が実行されている途中で役物演出A2を実行すると、普図演出の演出効果が低下するので、このように役物演出A2を実行させるのは、普図演出待機期間だけにすることもできる。
また、本実施の形態では、普図演出に係る表示領域である普図演出領域143を、5秒と、比較的長い時間完全に覆う役物演出A2が規制対象役物演出に設定され、普図演出領域143の一部を、1秒と、比較的短い時間覆う役物演出A1は規制対象役物演出に設定されていない。しかしながら、役物演出A1のように、普図演出領域143を完全には覆わないが一部を覆う役物演出を規制対象役物演出に設定することも可能である。
また、本実施の形態では、規制対象役物演出は普図演出に重複して実行されないように制限(規制)されているが、少なくとも普図演出に係る特殊演出図柄の停止表示が行われる前に(特殊演出図柄の変動表示が行われている間に)規制対象役物演出が終了するのであれば、規制対象役物演出を実行するようにすることもできる。また、普図演出に係る特殊演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(5秒)が経過するまでに規制対象役物演出が終了するのであれば、規制対象役物演出を実行するようにすることもできる。
さらには、規制対象役物演出が開始されるときに普図演出が実行されていないが、規制対象役物演出を実行させると規制対象役物演出の実行中に普図演出が開始されようとする場合には、規制対象役物演出が終了してから普図演出を開始させると共に、当該普図演出の普図演出実行時間を短縮し、又は、短い別の普図演出実行時間に差し替えて、当初の普図演出の終了タイミングを変えないで、普図演出及び規制対象役物演出のいずれも実行することができる。このように普図演出及び規制対象役物演出のいずれも実行することで遊技の興趣の向上の低下を抑えることができる。
さらに、本実施の形態では、役物演出A2は、変動演出におけるリーチ状態成立前に出現し易く、役物演出B及び役物演出Cに比べて、大当たり当選期待度が低く設定されている。このように、相対的に大当たり当選期待度が低い役物演出A2が規制対象役物演出に設定され、実行が中止されることで、変動演出の演出効果の低下を防ぐことができる。
また、本実施の形態では、役物演出A2が実行される操作演出に係る操作有効期間の開始時間が、役物演出規制期間内にある場合、当該操作有効期間は設定されない。そのため、普図演出の演出効果の低下を防ぐことができる。なお、この場合も、操作演出に関わらない役物演出A2と同様に、普図演出待機期間の残り時間、換言すれば、その時点から普図演出が実行されるまでの期間が、操作有効期間、又は、操作有効期間の時間と操作演出に要する時間との合計の最大値(操作有効期間終了時から操作演出(規制対象役物演出)が実行された場合の操作有効期間の開始時から操作演出の終了時までの時間)より長い場合は、役物演出A2を実行させることもできる。このように役物演出の機会の低減を防ぐことで、遊技の興趣が向上する。さらには、上述したように、普図演出が終了してから役物演出A2を実行すること、役物演出A2が終了してから普図演出を実行すること、普図演出における示唆内容によって役物演出A2の実行と不実行とを分けることについても同様である。
また、本実施の形態では、操作有効期間に係る役物演出A2と普図演出とが同時に実行されないための役物演出A2の規制態様(又は、制限態様)として、操作有効期間の設定を中止しているが、当該規制態様として、実行予定であった当該規制対象役物演出に代えて、規制対象役物演出ではない他の役物演出(例えば、役物演出A1、役物演出B又は役物演出C)を実行しても良い。あるいは、実行予定であった当該規制対象役物演出に代えて、普図演出に重ならないカットイン画像若しくはキャラクタ画像などを表示することによる画像演出、所定の効果音による音声演出、所定の発光態様による照明演出を実行しても良い。なお、当該規制対象役物演出に代えて行う他の役物演出、画像演出、音声演出及び照明演出は、演出効果の低下を防ぐために、実行予定であった規制対象役物演出と同程度の大当たり当選期待度であることが望ましい。このように、実行予定であった当該規制対象役物演出に代えて、普図演出に重ならない他の演出を実行する場合は、ステップS1705で「NO」と判定された後に、当該他の演出の実行を示すフラグをサブRAM102cの所定領域にONして、ステップS1706に処理を移し、ステップS1714又はステップS1715で、当該他の演出を示す操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットすることになる。
また、例えば、役物演出規制期間中に、新たな変動演出が開始される場合には、当該役物演出規制期間に係る普図演出中に規制対象役物演出が実行される操作有効期間が設定されないように変動演出パターンを選択するようにして、普図演出の演出効果の低下を防ぐこともできる。この場合は、当該役物演出規制期間に係る普図演出中に規制対象役物演出が実行される操作有効期間が設定されない変動演出パターンの中から選択することが可能であり、また、当該役物演出規制期間に係る普図演出中に規制対象役物演出が実行される操作有効期間が設定されない変動演出パターンに決定されるまで変動演出パターンを選択することが可能である。
また、本実施の形態では、規制対象役物演出がロング開放演出と同時に実行されるような場合であっても、規制対象役物演出の実行は中止されない。これは、ロング開放演出が実行されている場合には、既に第2補助遊技が実行されることが確定しており、ロング開放演出は、普図演出と異なって第2補助遊技の実行の報知としての役割がたかいため、ロング開放演出が規制対象演出で覆われたとしても普図演出ほど演出効果が低下しないからである。しかしながら、
また、本実施の形態では、役物演出は変動演出を構成しているが、始動口入賞指定コマンドが有する事前判定結果に基づいて始動口6、7への入球時に行われる所謂先読み予告や複数回の特別図柄の変動表示に跨って行われる連続予告演出が演出用役物装置17で行われ、これらの先読み予告や連続予告演出を構成する役物演出が規制対象役物演出となるようにすることもできる。しかしながら、普図演出と同様に、ロング開放演出が実行されている期間、又は、ロング開放演出を構成するロング開放予告演出若しくはロング開放中演出の何れか一方が実行されている期間においては、規制対象役物演出の実行を規制(中止又は遅延など)するようにすることもできる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、普図演出が普図変動パターン指定コマンドに基づいてのみ行われたが、実施の形態2では、普図演出は普図変動パターン指定コマンドの他に特図変動パターン指定コマンドにも基づいて行われる。以下に、実施の形態1と異なる部分について説明する。なお、以下においては、普図変動パターン指定コマンドに基づいて行われる普図演出を「第1普図演出」といい、特図変動パターン指定コマンドに基づいて行われる普図演出を「第2普図演出」という。また、第1普図演出と第2普図演出をまとめていう場合は単に「普図演出」という。
図78に示すように、実施の形態2における変動演出パターン決定処理は、ステップS1310−1〜ステップS1310−16からなる。ステップS1310−1〜ステップS1310−12については実施の形態1と同一の処理内容である。実施の形態2では、ステップS1310−12の後のステップS1310−13〜ステップS1310−16がさらに行われる。
サブCPU102aは、ステップS1310−13において、現在、非時短状態であるか否かを判定する。サブCPU102aは、非時短状態ではないと判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了し、非時短状態であると判定するとステップS1310−14に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310−14において、現在、第1普図演出が実行中又は待機中であるか否かを判定する。第1普図演出実行フラグがONされていれば第1普図演出が実行中であり、第1普図演出待機フラグがONされていれば第1普図演出が待機中である。サブCPU102aは、第1普図演出が実行中又は待機中ではないと判定するとステップS1310−15に処理を移し、第1普図演出が実行中又は待機中であると判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1310−15において、ステップS1310−6でセットされた変動演出データが示す変動演出パターンが第2普図演出を含むものであるか否か、すなわち、当該変動演出において第2普図演出を実行するか否かを判定する。
実施の形態2では、特別演出図柄指定コマンドに基づいて第2普図演出が行われる。図84に示すように、第2普図演出の実行の可否は変動演出パターンに対応付けられている。図84における変動演出パターン判定テーブルの普図演出の欄が「○」である変動演出パターンに係る変動演出において第2普図演出が実行される。
サブCPU102aは、第2普図演出を実行しないと判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了し、第2普図演出を実行すると判定するとステップS1310−16に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310−16において、サブRAM102cの第2普図演出判定フラグ記憶領域に第2普図演出判定フラグをONし、当該変動演出パターン決定処理を終了する。
なお、このように特図変動パターン指定コマンドに基づいて行われる第2普図演出の開始時間及び終了時間は変動演出パターンに関連付けられており、変動演出パターン判定テーブルに記憶されている(図84参照)。
次に、図79を用いて、実施の形態2における普図演出実行判定処理について説明する。実施の形態2における普図演出実行判定処理では、基本的には、実施の形態1における普図演出実行判定処理と同じであるが、ステップS1315−6において、第1普図演出待機時間(5.0秒)を第1普図演出タイマカウンタにセットし、ステップS1315−7において、サブRAM102cの第1普図演出待機フラグ記憶領域に第1普図演出待機フラグをセットする点が異なる。
このように、実施の形態1とは異なり「第1普図演出待機時間」及び「第1普図演出待機フラグ」となっているのは、本実施の形態では、普図演出が特別演出図柄指定コマンドにも基づいて行われることから、普図演出に関する制御を行うために、普図演出の契機を区別(普図変動パターン指定コマンドに基づく第1普図演出と特図変動パターン指定コマンドに基づく第2普図演出とを区別)するためである。
次に、図80を用いて、実施の形態2における普図系演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1410において、第1普図演出制御処理を行う。第1普図演出制御処理は、普図変動パターン指定コマンドに基づいて実行し得る第1普図演出についての制御処理である。詳しくは、図81を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1430において、第2普図演出制御処理を行う。第2普図演出制御処理は、特図変動パターン指定コマンドに基づいて実行し得る第2普図演出についての制御処理である。詳しくは、図82を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1450において、ロング開放演出制御処理を行う。
次に、図81を用いて、実施の形態2における第1普図演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1411において、サブRAM102cに第1普図演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、第1普図演出待機フラグがONされていると判定するとステップS1412に処理を移し、第1普図演出待機フラグがONされていないと判定するとステップS1422に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1412において、ステップS1315−6でセットした第1普図演出待機時間が経過したか否か(第1普図演出タイマカウンタ=0?)、すなわち、第1普図演出待機期間が終了するか否かを判定する。サブCPU102aは、第1普図演出待機時間が経過していないと判定すると当該第1普図演出制御処理を終了し、第1普図演出待機時間が経過したと判定するとステップS1413に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1413において、第1普図演出待機フラグをOFFし、ステップS1414において、普図変動パターン指定コマンドに基づく普図演出の実行が禁止されている第1普図演出禁止期間であるか否かを判定する。第1普図演出禁止期間は適宜に設定可能であるが、本実施の形態では、大当たり遊技の実行期間、小当たり遊技の実行期間、時短状態、変動演出時間が30秒以上の変動演出の残り15秒間、及び、特別演出図柄指定コマンドに基づく普図演出の実行期間に設定されている。
サブCPU102aは、第1普図演出禁止期間であると判定すると当該第1普図演出制御処理を終了し、第1普図演出禁止期間ではないと判定するとステップS1415に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1415において当該普図演出に係る普通図柄判定結果が「当たり2」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「当たり2」ではないと判定するとステップS1416に処理を移し、「当たり2」であると判定するとステップS1418に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1416において、現在、普図演出を行う変動演出中であるか否かを判定する。サブCPU102aは、普図演出を行う変動演出中であると判定すると当該第1普図演出制御処理を終了し、普図演出を行う変動演出中ではないと判定するとステップS1417に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1417において、大当たり当選示唆演出実行判定処理を行う。ここで、図82を用いて大当たり当選示唆演出実行判定処理について説明する。実施の形態2における大当たり当選示唆演出実行判定処理は、大当たり当選示唆演出判定テーブル及び大当たり当選示唆演出実行判定について、実施の形態1における大当たり当選示唆演出実行判定処理と異なる。
実施の形態1では、大当たり当選示唆演出判定テーブルにおいて、変動演出データと大当たり当選示唆演出指定フラグのON・OFFとが対応付けられている(図60(c)参照)。そして、変動演出データを大当たり当選示唆演出判定テーブルに照合して、大当たり当選示唆演出フラグのON・OFを決定している。
一方、実施の形態2では、大当たり当選示唆演出判定テーブルでは、変動演出データ及び示唆演出フラグ判定値と大当たり当選示唆演出指定フラグのON・OFF及び大当たり当選示唆演出指定フラグの種類とが対応付けられている。大当たり当選示唆演出指定フラグは3種類ある(図85(c)参照)。そして、変動演出データ及びステップS1315−3で取得した普図演出判定用乱数を大当たり当選示唆演出判定テーブルに照合して、大当たり当選示唆演出フラグのON・OFF、さらには大当たり当選示唆演出フラグの種類を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1418において、第1普図演出パターン判定テーブルに基づいて普図演出パターン判定を行う。図85(b)に示すように、第1普図演出パターン判定テーブルでは、普図変動パターン指定コマンド及び大当たり当選示唆演出指定フラグのON・OFF、さらには大当たり当選示唆演出指定フラグの種類と普図演出制御コマンドとが対応付けられている。
実施の形態1では、普図変動パターン指定コマンドに基づく普図演出の種類は3種類であるのに対し、実施の形態2では、普図変動パターン指定コマンドに基づく第1普図演出の種類は5種類となっている。なお、実施の形態2では、特図変動パターン指定コマンドに基づく普図演出における大当たり当選示唆演出の種類(演出内容)と、普図変動パターン指定コマンドに基づく普図演出における大当たり当選示唆演出の種類とは一致している。
サブCPU102aは、第1普図演出パターン判定において、ステップS1418において、普図変動パターン指定コマンド及び大当たり当選示唆演出指定フラグのON/OFF、さらには大当たり当選示唆演出指定フラグの種類を確認し、それらの情報を第1普図演出パターン判定テーブルに照合して、普図演出パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1419において、決定した普図演出パターンに対応する普図演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1420において、第1普図演出実行時間(本実施の形態において「10.5秒」)を普図演出タイマカウンタにセットし、ステップS1421において、サブRAM102cの第1普図演出実行フラグ記憶領域に第1普図演出実行フラグをONし、当該第1普図演出制御処理を終了する。
図85(b)に示すように、実施の形態2では、普図演出の種類が5種類設けられている。実施の形態2では、導入演出及び特殊演出図柄の変動表示は、普図演出の種類に関わらず共通であるが、特殊演出図柄の停止表示が異なる。具体的に、特殊演出図柄の停止表示におけるマークは、「団子」マーク、「×」マーク、「チャンス」マーク、「激熱」マーク、「特典P」マークの5種類である。
「×」マークの特殊演出図柄、「激熱」マークの特殊演出図柄、団子のマークの特殊演出図柄は、実施の形態1の場合と同一の内容を表している。「チャンス」マークは、潜確大当たり又は小当たりの当選を示唆している。「特典P」マークは、遊技とは直接関係のない所定の特典(例えば、モバイルサイト用のポイント付与)の獲得ポイント数(例えば、「10P」や「50P」)示唆している。
次に、図83を用いて、実施の形態2における第2普図演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1431において、サブRAM102cに第2普図演出判定フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、第2普図演出判定フラグがONされていると判定するとステップS1432に処理を移し、第2普図演出判定フラグがONされていないと判定するとステップS1438に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1432において、変動演出データが示す変動演出パターン及び変動演出タイマカウンタと変動演出パターン判定テーブルとに基づいて、現在、第2普図演出の開始時間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、第2普図演出の開始時間ではないと判定すると当該第2普図演出制御処理を終了し、第2普図演出の開始時間であると判定するとステップS1433に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1433において第2普図演出の実行が禁止されている第2普図演出禁止期間であるか否かを判定する。第2普図演出禁止期間は適宜に設定可能であるが、本実施の形態では、時短状態、及び、普図変動パターン指定コマンドに基づく第1普図演出の待機期間及び実行期間に設定されている。
サブCPU102aは、第2普図演出禁止期間であると判定すると当該第2普図演出制御処理を終了し、第2普図演出禁止期間ではないと判定するとステップS1434に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1434において、第2普図演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタ示す乱数値を取得し、ステップS1435において、取得した第2普図演出パターン判定用乱数を、変動演出データに対応付けられた第2普図演出パターン判定テーブルに照合して、第2普図演出の演出内容を示す普図演出制御コマンドを決定する第2普図演出パターン判定を行う。図86に示すように、第2普図演出パターン判定テーブルでは、変動演出データ及びステップS1434で取得した第2普図演出パターン判定用乱数と普図演出制御コマンドとが対応付けられている。
実施の形態2では、特図変動パターン指定コマンドに基づく第2普図演出の普通演出制御コマンドの種類は3種類となっている。
サブCPU102aは、ステップS1436において、普図演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1437において、第2普図演出が実行中であることを示す第2普図演出実行フラグをサブRAM102cの第2普図演出実行フラグ記憶領域にをONし、当該第2普図演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1438において、第2普図演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、第2普図演出実行フラグがONされていないと判定すると、当該第2普図演出制御処理を終了し、第2普図演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1439に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1439において、変動演出データが示す変動演出パターン及び変動演出タイマカウンタと変動演出パターン判定テーブルとに基づいて、現在、第2普図演出の終了時間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、第2普図演出の終了時間ではないと判定すると当該第2普図演出制御処理を終了し、第2普図演出の開始時間であると判定するとステップS1440に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1440において第2普図演出実行フラグをOFFし、ステップS1441において第2普図演出判定フラグをOFFし、当該第2普図演出制御処理を終了する。
以上のように、実施の形態2では、実施の形態1の場合と同一の確率で普図変動パターン指定コマンドに基づく第1普図演出が行われる。それに加えて、特図変動パターン指定コマンドに基づく第2普図演出が行われる。すなわち、全体的に見ると、普図演出の実行確率が上昇している。特図変動パターン指定コマンドに基づく第2普図演出は全て大当たり当選示唆演出で構成されている。よって、実施の形態1からの上昇分は、大当たり当選示唆演出の分となっている。
このように、実施の形態2では、実施の形態1の場合に比べて、普図演出及び大当たり示唆演出が高確率で実行される。しかしながら、普図演出と特図保留図柄の変化との関係は実施の形態1の場合と変わりない。すなわち、実施の形態1の場合と同様に、普図演出によって特図保留画像の変化が規制される。
また、実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、第1普図演出についての第1普図演出待機期間及び第1普図演出実行期間においては規制対象役物演出の実行が規制(制限)される。また、図57及び図83に示すように、規制対象役物演出である役物演出A2が実行される期間と第2普図演出が実行される期間とが重複しないように設定されている。さらに、第1普図演出及び第2普図演出についても、実施の形態1と同様に、始動口入賞指定コマンドが有する事前判定結果に基づいて始動口6、7への入球時に行われる所謂先読み予告や複数回の特別図柄の変動表示に跨って行われる連続予告演出が演出用役物装置17で行われ、これらの先読み予告や連続予告演出を構成する役物演出が規制対象役物演出となるようにすることもできる。