[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1〜図5に示すように、遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
なお、以後の説明において、遊技機1から遊技者に向かう側(方向)を遊技機1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
図1及び図2に示すように、遊技機1の外観は、矩形箱状の筐体2により構成されている。筐体2は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネットGと、キャビネットGの前面上部に配置された上ドア機構UDと、キャビネットGの前面下部に配置された下ドア機構DDとを有している。
また、キャビネットGの上面壁G4には、左右方向に関して所定間隔隔てて、上下方向に貫通する2つの開口G41が形成されている。そして、この2つの開口G41それぞれを塞ぐように木製の板部材G42が上面壁G4に取り付けられている。
図3に示すように、上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGの開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGにおける開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構UDは、上側表示窓UD1を中央部に有している。上側表示窓UD1には、光を透過する透明パネルUD11が設けられている。
下ドア機構DDには、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓DD4が設けられている。メイン表示窓DD4の裏面側には、キャビネットGの内部側から取り付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板MSが取り付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓DD4を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓DD4には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルDD41が取り付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓DD4の下方には、略水平面の第1,第2,第3台座部DD2a,DD2b,DD2cが形成されている。メイン表示窓DD4の右側に位置する第1台座部DD2aには、メダルを投入するためのメダル投入口DD5が設けられている。メダル投入口DD5は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口DD5から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓DD4の左側に位置する第2台座部DD2bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタンDD8(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタンDD8が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
メイン表示窓DD4の前面側に位置する第3台座部DD2cには、液晶表示装置DD20が設けられている。液晶表示装置DD20は、液晶表示パネル(液晶パネル)のパネル面にタッチ式の位置入力装置としてのタッチセンサパネルが配されてなる、いわゆるタッチパネルとなっている。なお、タッチセンサパネルとしては、例えば、人体の一部(指先等)や静電ペン等の接触を検知して、その検知信号を出力する静電容量方式のものであってもよく、又は、ペン先等の堅い物質の接触を検知して、その検知信号を出力する方式のもの、あるいは、その他の方式のものや構造のもの(インセル構造等)であってもよい。
液晶表示装置DD20は、SUI(スマート・ユーザ・インターフェイス)として機能するもので、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って遊技回数等の遊技情報が表示されるとともに、遊技者による選択又は入力を求めるためのメッセージや入力キー等が表示される。
なお、液晶表示装置DD20においては、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って、遊技に関する演出に応じた内容(演出情報)を表示することも可能である。また、液晶表示装置DD20としては、例えば、演出役物としての機能を有するアタッチメントや、専用のアタッチメントとして、ジョグダイヤル又はプッシュボタン等を装着できるようにしてもよい。また、液晶表示装置DD20は、その機能を、後述する表示ユニットA等に振り分けることにより、省略することもできる。
最大BETボタンDD8の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバーDD6が設けられている。スタートレバーDD6は、所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられる。
スタートレバーDD6の右側で、液晶表示装置DD20の前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rが設けられている。
最大BETボタンDD8の左側には、C/PボタンDD13が設けられている。C/PボタンDD13は、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/PボタンDD13の切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構DDの下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口DD14(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部DD15に溜められる。
スタートレバーDD6、及び、ストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rの下部側には、腰部パネルDD18(腰部導光板)が配置されている。腰部パネルDD18は、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネルDD18には、遊技機1の機種を表す名称や種々の模様等が印刷により描かれている。
また、メダル払出口DD14の左側にはスピーカDD25Lが、右側にはスピーカDD25Rが、それぞれ設けられている。スピーカDD25L,DD25Rは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。また、メイン表示窓DD4の左側及び右側には、第1サブ表示装置DD19L及び第2サブ表示装置DD19Rがそれぞれ配置されている。これらのサブ表示装置DD19L,DD19Rは、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。通常は、遊技機1にクレジットされるメダルの最大枚数は50枚であるため、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数の50枚のメダルがクレジシットされている状態では、投入されたメダルはそのままメダル払出口DD14より払出される。また、サブ表示装置DD19L,DD19Rは、タッチパネルを前面に備えていてもよい。
図4に示すように、キャビネットG内は、中間支持板G1により上部空間と下部空間とに仕切られている。すなわち、中間支持板G1は、キャビネットG内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネットG内の上ドア機構UDの後側となる空間であり、表示ユニットA等が収容される。また、下部空間は、キャビネットG内の下ドア機構DDの後側となる空間であり、リールユニットRUや、遊技機1全体の動作を司る主制御基板MS、サブ制御装置SS(図8参照)等が収容される。主制御基板MSは、内部当籤役の決定、リールRL,RC,RRの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、遊技機1における遊技の主な流れを制御する回路(主制御回路)を構成する。サブ制御装置SSは、映像の表示等による演出の実行を制御する回路(副制御回路)を構成する。
(表示ユニットA)
図5に示すように、表示ユニットAは、キャビネットG内の中間支持板G1上に交換可能に載置される。表示ユニットAは、映像表示用の照射光を出射する照射ユニットBと、照射ユニットBからの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置Cとを有したいわゆるプロジェクションマッピング装置である。
ここで、プロジェクションマッピング装置は、構造物や自然物等の立体物の表面に映像を投影するためのものであって、例えば、後述のスクリーンである役物に対して、その位置(投影距離や角度等)や形状に基づいて生成される、演出情報に応じた映像を投影することにより、高度で、かつ迫力のある演出を可能とする。
表示ユニットAは、前方に開口が形成された筐体A1を有する。この筐体A1は、照射ユニットBの上部を形成するプロジェクタカバーB1、及び、スクリーン装置Cのスクリーン筐体C10とで構成されている。スクリーン筐体C10は、底板C1、右側板C2、左側板C3、及び背板C4を有した箱方形状をなしている。プロジェクタカバーB1は、スクリーン筐体C10の上面に交換可能に取り付けられる。
(表示ユニットA:照射ユニットB)
図6に示すように、照射ユニットBは、照射光を前方に出射するプロジェクタ装置B2と、プロジェクタ装置B2の前方に配置され、プロジェクタ装置B2からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置Cの方向に反射するミラー機構B3と、プロジェクタ装置B2及びミラー機構B3を収容したプロジェクタカバーB1とを有している。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2)
プロジェクタ装置B2は、ケースB22によって外装されつつプロジェクタカバーB1に取り付けられ、キャビネットG内の後部に配置されている。プロジェクタ装置B2は、水平配置された平板状の上側台座B220及び下側台座B221を介してプロジェクタカバーB1に取り付けられている。ケースB22は、その上面全体が開口されている。これにより、下側台座B221の下面には、ケースB22に収容されたレンズユニットB21や光学機構B24(図9参照)が位置する。レンズユニットB21は、光学機構B24の複数のLED光源から出射してDMD(Digital Micromirror Device)で反射した照射光を、レンズ等を介して前方のミラー機構B3に向けて出射するように配置されている。このプロジェクタ装置B2の詳細については、図8及び図9を用いて後述する。
(表示ユニットA:照射ユニットB:ミラー機構B3)
図6及び図7に示すように、プロジェクタ装置B2の前方(照射光の出射方向)には、ミラー機構B3が配置されている。ミラー機構B3は、ミラーホルダB31により光学ミラーB32を保持している。このミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1におけるリフレクタ保持部B11の内側面に設けられている。リフレクタ保持部B11は、プロジェクタカバーB1の前面中央部に形成されており、上ドア機構UDを開いたときに前側に露出するように配置されている。なお、ミラー機構B3は、リフレクタ保持部B11に対してその間隔が調整可能に取り付けられている。これにより、プロジェクタ装置B2から出射した照射光の進行方向に対する光学ミラーB32の反射角度を微調整することができる。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタカバーB1)
図7に示すように、プロジェクタ装置B2及びミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1に収容されている。なお、プロジェクタ装置B2の下面B2aは、その前部に、後方から前方に向けて上方に傾斜する傾斜面B2a1を有している。プロジェクタカバーB1は、水平配置された上壁部B12と、上壁部B12の前側に配置されたリフレクタ保持部B11と、上壁部B12の左右方向において左右対称に配置された側壁部B13,B13とを有している。上壁部B12は、前部がキャビネットGよりも前方に突出している(図5参照)。上壁部B12の前部の中央部には、リフレクタ保持部B11が前方に突出した形態に形成されており、突出により形成された空間部に上述のミラー機構B3が角度調整可能に保持されている。
(表示ユニットA:スクリーン装置C)
上記のように構成された照射ユニットBは、スクリーン装置Cの上面にネジ締結により連結されている。例えば、プロジェクタカバーB1に形成されたネジ穴を介して、スクリーン装置Cの右側板C2及び左側板C3それぞれの上面にネジがねじ込まれている(図5参照)。これにより、表示ユニットAは、照射ユニットBとスクリーン装置Cとをユニット化して一体的に取り扱うことが可能になっている。
スクリーン筐体C10の内部には、照射ユニットBからの照射光の照射により映像を出現させる複数のスクリーン機構が照射対象を切替え可能に設けられている。具体的には、図7に示すように、複数のスクリーン機構として、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1が設けられている。固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1は、それぞれ、基材にスクリーン塗料が塗布されることにより構成され、映像を出現させることが可能な投影面を有している。
固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1それぞれの投影面は、映像表現を多様化するために、互いに異なる形状をなしている。具体的に、固定スクリーン機構D及びフロントスクリーン機構E1の投影面が平坦であるのに対し、リールスクリーン機構F1の投影面は、側面視円弧形状となっている。また、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1は、プロジェクタ装置B2やミラー機構B3に対して相対的に位置が変位する可動式のスクリーンであり、それぞれ、フロントスクリーン駆動機構E2及びリールスクリーン駆動機構F2(図示せず)により駆動される。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2の電気的及び光学的構成)
図8に示すように、プロジェクタ装置B2は、電気的な構成要素として、プロジェクタ制御基板B23、光学機構B24、及び中継基板CKを備えている。プロジェクタ装置B2には、中継基板CKを介して上述したサブ制御装置SSが接続される。サブ制御装置SSは、スクリーンや役物の演出動作に応じて、プロジェクタ制御基板B23を制御し、光学機構B24を介して、スクリーンや役物に照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。また、表示ユニットAの組み立て工程等においては、プロジェクタ装置B2の中継基板CKに調整用PC(パーソナルコンピュータ)1000が接続される。この調整用PC(パーソナルコンピュータ)1000は、プロジェクタ装置B2により投影される照射光の位置調整やピント初期設定を行うために用いられる。なお、本実施形態においては、プロジェクタ装置B2の調整機器として調整用PC1000を採用しているが、プロジェクタ装置B2の調整機器としては、調整用プログラム(アプリケーションソフト)がインストールされたタブレットPCやいわゆるスマートフォン、あるいは専用の端末装置であってもよい。
プロジェクタ制御基板B23は、制御LSI230、EEPROM(登録商標)231、DLP(登録商標)制御回路232、及びLEDドライバ233を備える。光学機構B24は、レンズユニットB21の周辺に配置される構成要素として、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を発するLED光源、DMD、レンズユニットB21の投射レンズ210についてフォーカス調整を行うためのフォーカス機構等を備える(図示せず)。
制御LSI230は、サブ制御装置SSの指令に基づいて、照射光を投影するようにDLP制御回路232を制御する。制御LSI230は、サブ制御装置SSの指令に基づいて、フォーカス機構を制御して投射レンズ210を光軸方向に移動させることにより、照射光の投影に際してフォーカス調整を行う。EEPROM231には、制御LSI230による制御プログラムやプロジェクタ装置B2の設定・調整に関わるデータが記憶されている。
プロジェクタ装置B2のDLPシステムは、主として、DLP制御回路232、LEDドライバ233、並びに光学機構B24のLED光源及びDMDにより構成される。
DLP制御回路232の制御により、DMDで所定方向に反射した光は、レンズユニットB21へと進み、投射レンズ210を透過することでミラー機構B3に入射し、最終的にミラー機構B3で反射することによって投影対象へと導かれる。これにより、投影対象となるスクリーンや役物に対して照射光が投影され、演出に応じた映像が形成される。
本実施形態において、プロジェクタ装置B2は、いわゆるDLPプロジェクタとして構成される。また、プロジェクタ装置B2は、ミラー機構B3によって照射光を折り返すことにより投影対象までの投影距離を稼ぐとともに、例えばコントラスト比を1000:1とすることによって、照射光の投影距離をできるだけ短くするようにしている。これにより、プロジェクタ装置B2を備えた表示ユニットAは、より安価かつ小型に構成されるとともに、遊技機1のキャビネットGにおける限られたスペースに対して容易に搭載される。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2の機械的構成)
図9に示すように、プロジェクタ装置B2は、外装となる構成要素として、ケースB22、レンズユニットカバーB222、アンダーカバーB223、上側台座B220、及び下側台座B221を有する。ケースB22の前部開口B22kには、レンズユニットカバーB222が取り付けられる。ケースB22の下面には、アンダーカバーB223が覆うように配置される。アンダーカバーB223は、ステーB223aを介して下側台座B221に支持されるとともに、ケースB22の下面適部にも固定される。プロジェクタ装置B2は、上側台座B220及び下側台座B221を介してプロジェクタカバーB1の上壁部B12(図6参照)の下面に取り付けられる。本実施形態では、上壁部B12の下面に上側台座B220が固定されるとともに、ケースB22の上面開口を覆うようにその上端部に対して下側台座B221が取り付けられ、上側台座B220の下面に下側台座B221が連結される。
上側台座B220と下側台座B221とは、3箇所の連結部R1,R2,R3のそれぞれにおいて互いの間隔を調整可能に連結される。連結部R1,R2,R3のそれぞれは、上側台座B220の連結孔2200A、並びに下側台座B221の連結ネジ部2210、コイルバネ2211、ワッシャー2212、及びナット2213により構成される。このような上側台座B220及び下側台座B221を用いることにより、プロジェクタ装置B2は、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対して位置決め調整かつ光軸調整可能に取り付けられる。
また、プロジェクタ装置B2は、内部の構成要素として、レンズユニットB21、LED光源を搭載したLED基板(図示せず)、DMDを搭載したDMD基板(図示せず)、複数のヒートシンク243R,243G,243B,243D、吸気用ファン244A,244B、排気用ファン245、及びプロジェクタ制御基板B23を有する。ケースB22には、レンズユニットカバーB222でレンズユニットB21の投射レンズ210が覆われつつレンズユニットB21が収容されるとともに、LED基板、DMD基板、複数のヒートシンク243R,243G,243B,243D、吸気用ファン244A,244B、排気用ファン245が収容される。プロジェクタ制御基板B23は、ケースB22の下面に固定される。
このようなプロジェクタ装置B2は、サブ制御装置SSから演出等の映像に係る映像データが送信され、スクリーンや役物に映像を投影するようにサブ制御装置SSによって制御される。一方、サブ制御装置SSは、スクリーン駆動機構E2,F2を制御することにより、スクリーン機構E1,F1を演出内容に応じて移動させる。
ここで、サブ制御装置SSは、演出によるスクリーン機構E1,F1の移動に応じてプロジェクタ装置B2を制御し、移動したスクリーン機構E1,F1の投影面や固定スクリーン機構Dの投影面に、映像が鮮明に投影されるようにフォーカス調整を行う。
ヒートシンク243R,243G,243Bは、LED基板の背面に部分的に接触している。ヒートシンク243Dは、DMD基板の背面に部分的に接触している。本実施形態において、ヒートシンク243R,243G,243B,243Dのフィン外形サイズとしては、ヒートシンク243R及びヒートシンク243Gが相対的に大きい一方、ヒートシンク243B及びヒートシンク243Dが相対的に小さくなっている。これらのヒートシンク243R,243G,243B,243Dは、LED基板及びDMD基板それぞれにおいて発生した熱を空気中に放散することにより、光学特性を大きく変化させるまで光学素子や基板の温度を上昇させないように効率よく放熱する。放熱部材であるヒートシンク243R,243G,243B,243Dは、放熱効果を高めるために導熱性の高いアルミニウム素材が用いられ、空気との接触面積を大きくするために複数の放熱フィンを有している。
吸気用ファン244Aは、ケースB22の右側前部の背面に近接するように配置され、ヒートシンク243Rに近接している。吸気用ファン244Bは、ケースB22の左側部の背面に近接するように配置され、ヒートシンク243Dに近接している。排気用ファン245は、ケースB22の後部の背面に近接するように配置され、ヒートシンク243Gに近接している。
吸気用ファン244Aが近接するケースB22の右側前部には、吸気口B22Aが設けられており、吸気口B22Aに対向してヒートシンク243Rが近接するケースB22の右側後部には、排気口B22Eが設けられている。吸気用ファン244Bが近接するケースB22の左側部の一部には、吸気口B22Bが設けられており、この吸気口B22Bと並ぶようにケースB22の左側部の他の部分には、ケースB22内の空きスペースを通じて3つのヒートシンク243G,243B,243Dまで空気が達するように吸気口B22Cが設けられている。排気用ファン245が近接するケースB22の後部には、排気口B22Dが設けられている。
すなわち、プロジェクタ装置B2のケースB22内においては、吸気口B22Aから吸気用ファン244Aによって強制的に吸気された後、ヒートシンク243Rから熱を奪いつつ排気口B22Eから排気される空気の流れが形成される。また、ケースB22内においては、吸気口B22Bから吸気用ファン244Bによって強制的に吸気された後、ヒートシンク243D、ヒートシンク243B、及びヒートシンク243Gから熱を奪いつつ排気口B22Dから排気用ファン245によって強制的に排気される空気の流れが形成される。さらに、ケースB22内においては、吸気口B22Cから吸気された後、主としてヒートシンク243Gやヒートシンク243Bから熱を奪いつつ排気口B22Dから排気用ファン245によって強制的に排気される空気の流れが形成される。
プロジェクタ制御基板B23は、アンダーカバーB223で覆われつつケースB22の下面に取り付けられる。プロジェクタ制御基板B23には、制御LSI230、EEPROM231、DLP制御回路232、及びLEDドライバ233等が搭載されている。プロジェクタ制御基板B23は、ケースB22内に配置されたLED基板及びDMD基板、さらにフォーカス機構と電気的に接続される。
以上、第1実施形態に係る遊技機1は、表示ユニットA(プロジェクションマッピング装置)を備えており、プロジェクタ装置B2から出射された照射光によって、スクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及び、リールスクリーン機構F1)に映像を表示させることができる。これにより、液晶表示装置では行うことのできない魅力的な演出を実現することが可能である。
[第2実施形態]
以上、第1実施形態について説明した。以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る遊技機1の基本的な構成は、第1実施形態に係る遊技機1と同じである。以下においては、第1実施形態に係る遊技機1の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。また、第1実施形態における説明が第2実施形態においても当てはまる部分については、説明を省略することとする。
<上側台座B220及び下側台座B221>
本実施形態に係る上側台座B220及び下側台座B221は、第1実施形態に係る上側台座B220及び下側台座B221とは異なる構成を有している。
図10は、上側台座及び下側台座の分解斜視図である。図11は、上側台座及び下側台座を組み付けた状態を示す平面図である。図12は、図11に示す上側台座及び下側台座を斜め前方から見た図である。図13は、図11に示す上側台座及び下側台座を斜め後方から見た図である。図14は、プロジェクタ機構の内部構成要素を収容するケースの斜視図である。図15は、下側台座にケースを取り付けた状態を示す斜視図である。
図10及び図11に示すように、上側台座B220は、平面視矩形状の板金部材に矩形状の開口を設けた形状を有している。図11に示すように、開口は、辺A、辺B、辺C、及び、辺Dに囲まれた略長方形の形状に形成されている。
上側台座B220の右側部分及び左側部分には、それぞれ、角孔2201cが設けられている。角孔2201cは、上側台座B220を中継板B300(図18参照)にネジ締結によって固定するための孔である。
第1実施形態では、プロジェクタ装置B2のプロジェクタカバーB1への取り付けにおいて、上側台座B220をプロジェクタカバーB1の上壁部B12にネジ締結することにより、プロジェクタ装置B2をプロジェクタカバーB1に直接固定することとして説明した。これに対し、本実施形態では、上側台座B220とプロジェクタカバーB1との間に、中継板B300を介在させることとしている。
角孔2201cの縦横内径寸法は、これに挿入して締結される取付ネジTのネジ軸径よりも大きくなっている。なお、図11には、上側台座B220を中継板B300に固定する際に使用される固定プレートB321も示されている。本実施形態において、中継板B300と上側台座B220とは、固定プレートB321及びキャップボルトを用いて締結される。第1実施形態では、固定プレートB321を示していなかったが、中継板B300と上側台座B220との締結に際しては、従来周知の部材を適宜選択して用いることができる。
また、上側台座B220には、下側台座B221を連結するための3つの連結孔2200Aが設けられている。3つの連結孔2200Aは、上側台座B220に沿う平面内(水平面内)において同一直線上に位置しないように配置されている。
下側台座B221は、中央に矩形状の開口が形成された矩形状の本体部B221a、本体部B221aと段差を有して前方に延出する右側部B221b及び左側部B221c、並びに、本体部B221aと段差を有して後方に延出する後端部B221dを備える板金部材である。
図12に示すように、右側部B221bは、本体部B221aの前端右側を下方及び外方に折り曲げることで形成されている。左側部B221cは、本体部B221aの前端左側を下方及び外方に折り曲げることで形成されている。図13に示すように、後端部B221dは、本体部B221aの後端を下方に折り曲げるとともに、下方に折り曲げられた部分の一部を外方に折り曲げることで形成されている。右側部B221bと左側部B221cと後端部B221dとは、同一平面上に位置付けられるように形成されている。
右側部B221b、左側部B221c、及び、後端部B221dには、それぞれ、上側台座B220の3つの連結孔2200Aに対応して上向きに突出するように連結ネジ部2210が一体形成されている。3つの連結ネジ部2210は、右側部B221b、左側部B221c、及び、後端部B221dに沿う平面内(水平面内)において同一直線上に位置しないように配置されている。
第1実施形態と同様に、上側台座B220と下側台座B221とは、3つの連結孔2200A及び3つの連結ネジ部2210に対応する3箇所の連結部のそれぞれにおいて互いの間隔を調整可能に連結される。3箇所の連結部は、それぞれ、連結孔2200A、連結ネジ部2210、コイルバネ2211、ワッシャー2212、及び、ナット2213により構成される(図9参照)。
また、図10に示すように、下側台座B221には、ケースB22をネジ止めするための複数のネジ孔2214が設けられている。ケースB22としては、第1実施形態と同様の構成のものを採用することが可能であるが、本実施形態では、図14に示すように、直方体の箱形形状を有するケースB22を採用している。
第1実施形態と同様に、ケースB22には、プロジェクタ装置B2の内部構成要素であるレンズユニットB21(図9参照)、LED基板、DMD基板、ヒートシンク、吸気用ファン等が収容されている。ケースB22の下面には、プロジェクタ制御基板B23(図9参照)が固定されている。
ケースB22の前面に設けられた前部開口B22kには、レンズユニットカバーB222(図9参照)が取り付けられる。レンズユニットB21は、レンズユニットカバーB222で投射レンズ210(図9参照)が覆われた状態で、ケースB22に収容されている。
また、図示しないが、ケースB22には、左右方向における中央よりも左寄りの箇所(下側台座B221に取り付けた状態(図15参照)における左側部B221cの右端付近)に、2つの吸気用ファン244A・244Bが前後に並ぶように配設されている。2つの吸気用ファン244A・244Bの左側には、ヒートシンクが設けられている。
また、ケースB22の右側面には、吸気口B22Aが設けられており(図14参照)、ケースB22の左側面には、排気口B22Eが設けられている(図15参照)。これにより、ケースB22内においては、吸気口B22Aから吸気用ファン244A・244Bによって強制的に吸気された後、ヒートシンクから熱を奪いつつ排気口B22Eから排気される空気の流れが形成される。
図15に示すように、ケースB22は、下側台座B221に対してネジ締結により取り付けられて、その上端面(図14に示す上壁部B22F)が下側台座B221の本体部B221aの内側面に当接している。また、上側台座B220と下側台座B221とが連結された状態において、下側台座B221の本体部B221aは、上側台座B220よりも上方に位置している。これにより、ケースB22の上壁部B22Fも、上側台座B220よりも上方に位置付けられることになる。
この点、第1実施形態では、ケースB22の上端が下側台座B221に取り付けられており、上側台座B220は、それよりも上方に配置されていた。そのため、上側台座B220と下側台座B221との間に形成された空間内にケースB22を配置することができなかった。これに対し、本実施形態では、上側台座B220に開口を形成し、ケースB22の上端(上壁部B22F)が当該開口を上方に挿通するようにケースB22を配置することにより、ケースB22の上端(上壁部B22F)を上側台座B220よりも上方に位置付けることができるようになっている。これにより、ケースB22を配置するためのスペースを有効活用することが可能となっている。
なお、このように、第1実施形態と比較して、上側台座B220に対するケースB22(プロジェクタ装置B2)の相対的な位置を上方に移動させたことにより、ケースB22の前面に設けられた前部開口B22k(図14参照)の前方に、上側台座B220の一部が配置されることになる(図15参照)。すなわち、当該上側台座B220の一部が、前部開口B22kに対応するように設置された投射レンズ210(図9参照)の前方に配置された状態となる。これにより、投射レンズ210から出射された光が上側台座B220によって遮られるようにも思われる。
しかしながら、このようにして照射光が遮られることはない。すなわち、本実施形態において、照射光は、投射レンズ210の光軸よりも下側の部分から出射される。換言すれば、照射光の出射に際しては、投射レンズ210の下半分(投射レンズ210の上下方向における中央部を通る水平面よりも下側の部分)だけが使用される。このような投射レンズ210における光の出射位置は、従来公知のプロジェクタ(例えば、特開2008−058875号公報参照)とは異なっている。
このように、本実施形態では、照射光の出射に際して、投射レンズ210の上半分が使用されず、照射光は、投射レンズ210の光軸よりも下側の部分から出射されるところ、図15のように投射レンズ210の前方に配置された上側台座B220は、投射レンズ210の光軸よりも上方に存在する。従って、投射レンズ210から出射された光の進路は、上側台座B220よりも下方となり、上側台座B220によって照射光が遮られることはない。
また、下側台座B221を下方に折り曲げて、右側部B221b、左側部B221c、及び、後端部B221dを形成することで、右側部B221b、左側部B221c、及び、後端部B221dそれぞれの上方に上側台座B220が配置されるように、上側台座B220と下側台座B221とを連結することができる。これにより、上側台座B220及び下側台座B221の構成を第1実施形態から変更しつつも、3箇所の連結部の構成については、第1実施形態と同様の構成を採用することができる。
従って、プロジェクタ装置B2から照射される光の光軸方向等の調整についても、第1実施形態と同様の方法により行うことができる。このような光軸方向等の調整には、高度なコンピュータプログラムが必要であるところ、当該プログラムの開発には、多額のコストが発生する。本実施形態では、第1実施形態と同じプログラムを用いて光軸方向等の調整を行うことができるため、新たなコストの発生を抑えることが可能である。
また、本実施形態では、ケースB22が上壁部B22Fを有することとして説明しているが、第1実施形態のように、上側が開放されたケースB22(図9参照)を使用することとしてもよい。また、ケースB22の下側台座B221への取付方法としては、特に限定されず、第1実施形態のように、ステーB223a(図9参照)を用いることにより、ケースB22を下側台座B221に取り付けることとしてもよい。
以上で説明したように、本実施形態では、ケースB22の一部を上側台座B220よりも上方に配置することにより、第1実施形態と比較してケースB22を上方に移動させることが可能であり、ケースB22の下方領域に新たな空間を作り出すことができる。このような効果は、上側台座B220の構成を第1実施形態から変更したことにより得られるものであり、プロジェクタカバーB1については、第1実施形態と同様の構成を採用することができる。
もっとも、本実施形態では、他の効果も勘案して、第1実施形態とは異なる構成を有するプロジェクタカバーB1を採用している。以下、本実施形態に係るプロジェクタカバーB1について説明する。
<プロジェクタカバーB1>
図16は、プロジェクタカバーの上壁部を取り外した状態を示す斜視図である。図17は、上壁部を取り外した状態のプロジェクタカバーの平面図である。図18は、図17に示すプロジェクタカバーの矢視L−Lに沿う断面図と、プロジェクタカバーに取り付けられる中継板の斜視図とを分解して示す図である。図19は、上壁部を取り外した状態のプロジェクタカバーを斜め上方から見た図である。図20は、上壁部を取り外した状態のプロジェクタカバーの正面図である。図21は、図20に示すプロジェクタカバーの矢視M−Mに沿う断面図である。
図16に示すように、プロジェクタカバーB1は、概ね左右対称となる構造を備えており、その内部において、中継板取付部B301を有している。中継板取付部B301は、左右の側壁部B13・B13それぞれの内側面から内側に突出するように形成されている。中継板取付部B301は、段差を有するように形成されており、前方及び後方に形成された中継板取付面B301aと、中継板取付面B301aよりも上方に形成された位置調整面B301dと、前方及び後方それぞれの中継板取付面B301aと位置調整面B301dとを接続する接続部B301eとを有している。
中継板取付面B301aには、取付用孔B301bが形成されている。また、位置調整面B301dには、位置調整用孔B301cが形成されている。取付用孔B301bは、中継板B300を中継板取付部B301にネジ締結により取り付けるためのネジ孔である。位置調整用孔B301cは、中継板B300を中継板取付部B301に取り付けた際に上側台座B220の角孔2201c(図10参照)と対向するような位置に形成されている。
図18に示すように、中継板B300は、本体部B300A、本体部B300Aと段差を有して前方に延出する前側部B300B、及び、本体部B300Aと段差を有して後方に延出する後側部B300Cを備える。前側部B300Bは、本体部B300Aの前端を下方及び前方に折り曲げることで形成されている。後側部B300Cは、本体部B300Aの後端を下方及び後方に折り曲げることで形成されている。このように、中継板B300の形状は、プロジェクタカバーB1の中継板取付部B301に設けられた段差に対応した形状となっている。
本体部B300Aには、第1貫通孔B300aが形成されている。前側部B300B及び後側部B300Cには、それぞれ、第2貫通孔B300bが形成されている。第1貫通孔B300aは、中継板B300を上側台座B220に取り付ける際にキャップボルトが挿通する孔である。一方、第2貫通孔B300bは、中継板B300を中継板取付部B301にネジ締結により取り付ける際にネジが挿通する孔である。
また、図16に示すように、プロジェクタカバーB1の前方における左右両側には、上側が開放した開口B400(右開口B400a及び左開口B400b)が設けられている。右開口B400aは、上面視における形状が辺E〜J(図17参照)により構成される六角形に近似する形状となっている。
図19に示すように、辺E〜Jを上端として、各辺からそれぞれ下方に向けて連続する壁面(壁面B401e、壁面B401f、壁面B401g、壁面B401h、壁面B401i、及び、壁面B401j)が形成されている。辺Jから連続して形成される壁面B401j(図16参照)は、その他の壁面B401e〜B401iと比較して、上下方向の長さが短くなっている。なお、辺Eから連続して形成される壁面B401eは、プロジェクタカバーB1の内側において後方まで連続しており、プロジェクタカバーB1の内側面403(図21参照)の一部となっている。
また、図18に示すように、中継板取付部B301の位置調整面B301dの下方には空洞B402が形成されている。
図21は、接続部B301eを通る水平面(中継板取付面B301aよりも上方であって、位置調整面B301dよりも下方を通る面)で切断したときの断面図である。
図21に示すように、プロジェクタカバーB1の上側に向けて開放した開口B400(右開口B400a及び左開口B400b)と、中継板取付部B301の位置調整面B301dの下方に形成された空洞402とが、プロジェクタカバーB1の内部において連通している。
<プロジェクタカバーB1及びブラインドB500による空間の形成>
本実施形態では、プロジェクタカバーB1の下側に設けられる部材として、第1実施形態における多孔板B15(図7参照)に代わって、ブラインドB500が採用されている。
図22は、ブラインドの斜視図である。図23は、プロジェクタカバーの上壁部を取り外した状態の照射ユニットの平面図である。図24は、図23に示す照射ユニットの矢視N−Nに沿う断面において開口近傍用ファン及びダクトカバーを取り外した状態を示す図である。
図22に示すように、ブラインドB500は、概ね左右対称となる構造を備えており、略水平に形成された第1水平部B501と、第1水平部B501と連続して傾斜を有するように形成された第1傾斜部B502aと、第1傾斜部B502aと連続して略水平に形成された第2水平部B502bと、第2水平部B502bと連続して傾斜を有するように形成された第2傾斜部B502cと、第2傾斜部B502cと連続して略水平に形成された第3水平部B502dと、第3水平部B502dと左右方向の幅が同じになるように第3水平部B502dの後端から上方に向かって立設された後壁部B503と、ブラインドB500の外壁を構成する外壁部B504と、外壁部B504と対向している内壁部B505と、を有している。
外壁部B504は、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、第3水平部B502d、及び、後壁部B503と連続している。内壁部B505は、第1傾斜部B502a及び第2水平部B502bと連続している。なお、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、及び、第3水平部B502dは、外壁部B504近傍の一定範囲が隆起しており、当該範囲の内側部分よりも高くなるような構造を有している。
また、ブラインドB500は、平面視矩形状の小部屋B507を有している。小部屋B507は、上下方向に形成された前側壁部B507a、外側壁部B507b、及び、後側壁部B507d、並びに、内壁部B505によって囲まれた空間である。前側壁部B507aは、第2水平部B502bから立設されて、左右方向に延在している。外側壁部B507bは、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、及び、第3水平部B502dから立設されて、前後方向に延在し、後壁部B503と連続している。後側壁部B507dは、後壁部B503と略同一平面を形成するように立設されている。
このように、小部屋B507は、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、及び、第3水平部B502dに跨るように形成されているため、第2傾斜部B502c及び第3水平部B502dにおける左右方向の幅は、第1傾斜部B502aにおける左右方向の幅と比較して、前側壁部B507aにおける左右方向の幅の長さ分だけ、狭くなっている。なお、外側壁部B507bには、上方が開放されたU字状の切り欠き507cが形成されている。また、前側壁部B507a、外側壁部B507b、及び、後側壁部B507dの上端は、内壁部B505の上端縁B505aよりも低くなっている。
第1水平部B501には、その前端において上方に向かって僅かに立設された第1壁部B501aと、第1壁部B501aにおける内側部分から後方に向かって連続する第2壁部B501bと、第2壁部B501bから斜め後方に向かって連続する第3壁部B501cと、第3壁部B501cから後方に向かって連続する第4壁部B501dと、第4壁部B501dから内側に向かって連続する第5壁部B501eと、が形成されている。第5壁部B501eは、内壁部B505と連続している。
第3壁部B501cと第4壁部B501dと第5壁部B501eとによって囲まれた領域には、ブラインドB500をプロジェクタカバーB1にネジ締結により取り付けるためのネジ孔B506が形成されている。
図24に示すように、ブラインドB500がプロジェクタカバーB1の下側に取り付けられた状態において、ブラインドB500の第1壁部B501aの面は、プロジェクタカバーB1の壁面B401fと連続し、ブラインドB500の第2壁部B501bの面は、プロジェクタカバーB1の壁面B401gと連続し、ブラインドB500の第3壁部B501cの面は、プロジェクタカバーB1の壁面B401hと連続し、ブラインドB500の第4壁部B501dの面は、プロジェクタカバーB1の壁面B401iと連続している。
また、図24には現れていないが、ブラインドB500の第5壁部B501eの面は、プロジェクタカバーB1の空洞B402(図18参照)の前方に存在する面B402a(図21参照)と略同一平面上に配置されている。第5壁部B501eの上端と面B402aの下端との間には、一定の間隙が存在している。後述するように、当該間隙は、ダクトカバーB600(ダクトカバーB650)によって埋められる(図28参照)。さらに、ブラインドB500の外壁部B504の内側面は、プロジェクタカバーB1の内側面403(図21参照)と連続している。
以上より、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって、空間P(図24参照)が形成される。空間Pは、上方がプロジェクタカバーB1によって覆われるとともに、下方がブラインドB500によって覆われている。また、空間Pの側方は、ブラインドB500の第1壁部B501a〜第5壁部B501e、内壁部B505、後壁部B503、及び、外壁部B504、並びに、プロジェクタカバーB1の壁面B401f〜B401i、空洞B402の前後方に存在する面B402a・B402b、及び、内側面403等によって囲まれている。
そして、空間Pは、その上方の一部が開口B400(図16参照)を介してプロジェクタカバーB1の外部空間と繋がっており、また、空洞B402を介してプロジェクタカバーB1の内部空間Q(図21参照)と繋がっている。プロジェクタカバーB1とブラインドB500とが組み付けられた状態において、空洞B402は、空間Pの一部となっている。
なお、図23及び図24に示すように、開口B400(右開口B400a及び左開口B400b)には、メッシュ構造を有するパンチングB450(右パンチングB450a及び左パンチングB450b)が設けられている。これにより、開口B400を介して空間Pに異物が侵入してしまうことを一定程度防止することができる。
<空気流路及び液体貯留空間の形成>
図25は、図22に示すブラインドに開口近傍用ファン及びダクトカバーを取り付けるとともに、ケースを配置した状態を示す斜視図である。図26は、図23に示す照射ユニットから右パンチングを取り外した状態を示す斜視図である。図27は、図24に示す照射ユニットに開口近傍用ファン及びダクトカバーを取り付けた状態を示す断面図である。図28は、図27に示す照射ユニットの断面において開口近傍用ファンを取り外した状態を示す右側面図である。
図25に示すように、ブラインドB500の右側上部には、ダクトカバーB600が略水平に配設されている。ダクトカバーB600は、平板状の部材であり、上面視における外形形状が、ブラインドB500の後壁部B503、外壁部B504、内壁部B505、並びに、小部屋B507の前側壁部B507a及び外側壁部B507b(図22参照)それぞれの上端縁を含んで構成される図形に近似する形状となっている。これにより、ダクトカバーB600は、ブラインドB500を上方から覆っている。
また、ブラインドB500の左側上部には、ダクトカバーB650が略水平に配設されている。ダクトカバーB650は、平板状の部材であり、上面視における外形形状は、ダクトカバーB600と異なっているが(図32参照)、ダクトカバーB600と同様に、ブラインドB500を上方から覆っている。
図27に示すように、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって形成される空間P(図24参照)は、ダクトカバーB600(ダクトカバーB650)よりも上方の空間P1とダクトカバーB600よりも下方の空間P2とに分けられる。分かりやすくするため、図27では、ダクトカバーB600を斜線で示している。
また、図25に示すように、ダクトカバーB600の上側前方には、開口近傍用ファンB700が載置されている。開口近傍用ファンB700は、吸気用のファンであり、開口近傍用ファンB700の前方に存在する空気を、空気通過部B710(図29参照)を通過させて、後方へと移動させることができるようになっている。
図26及び図27に示すように、ブラインドB500にプロジェクタカバーB1が取り付けられた状態において、開口近傍用ファンB700は、プロジェクタカバーB1の右開口B400aの近傍に位置付けられる。分かりやすくするため、図26及び図27では、開口近傍用ファンB700を網掛けで示している。
ここで、図示しないが、本実施形態では、表示ユニットAをキャビネットGに装着した際、照射ユニットBの前方部分がキャビネットGの前方へと突出し、照射ユニットBのうちキャビネットGから突出した部分は、上ドア機構UD(図1参照)に収容される。そして、上ドア機構UDの上面壁に形成された2つの開口(図示せず)が、それぞれ、プロジェクタカバーB1の2つの開口B400(右開口B400a及び左開口B400b)の真上に位置付けられる。
また、図27に示すように、空洞B402(2つある空洞B402のうちの右側の空洞B402)に近接するように、ケースB22の吸気口B22A(図14参照)が配置されている。図示しないが、ケースB22の排気口B22E(図15参照)についても、同様に、空洞B402(2つある空洞B402のうちの左側の空洞B402)に近接するように配置されている。
これにより、本実施形態では、上ドア機構UDの上面壁に形成された開口(2つある開口のうちの右側の開口)を介して、遊技機1の外部から上ドア機構UDの内部に空気が取り入れられる。この空気は、上ドア機構UDの内部を下向きに移動し、プロジェクタカバーB1の開口B400(右開口B400a)を介して、プロジェクタカバーB1の内部に取り入れられる。
プロジェクタカバーB1の内部に入った空気は、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって形成された空間P(2つある空間Pのうちの右側の空間P、図24参照)のうちダクトカバーB600よりも上方の空間P1(図27参照)を後方に移動した後、プロジェクタカバーB1の内側へと向きを変え、空洞B402(2つある空洞B402のうちの右側の空洞B402)を通過して、吸気口B22Aを介してケースB22の内部に入る。
ケースB22の内部に入った空気は、ケースB22内で発生した熱を奪いながら左方向に進み、排気口B22Eを介してケースB22を出る。
ケースB22を出た空気は、空洞B402(2つある空洞B402のうちの左側の空洞B402)を通過した後、進路を前向きに変えて、空間P(2つある空間Pのうちの左側の空間P)のうちダクトカバーB650よりも上方の空間P1を前方に移動する。そして、当該空気は、プロジェクタカバーB1の開口B400(左開口B400b)を介して、プロジェクタカバーB1の外部に出る。
プロジェクタカバーB1の外部に出た空気は、上ドア機構UDの内部を上向きに移動した後、上ドア機構UDの上面壁に形成された開口(2つある開口のうちの左側の開口)を介して、遊技機1の外部に放出される。
以上で説明した空気の流れのうち、プロジェクタカバーB1の内部における空気流路を、図21中に太い矢印で示している。また、空間P1における空気の流れを、図27中に矢印Aで示している。本実施形態では、このような空気流路を形成することにより、プロジェクタ装置B2において発生した熱を遊技機1の外部に排出することができる。
ここで、上述したように、上ドア機構UDの上面壁に形成された開口は、プロジェクタカバーB1の開口B400(右開口B400a及び左開口B400b)の真上に存在している。すなわち、上ドア機構UDの開口とプロジェクタカバーB1の開口B400とを上面視したとき、少なくとも一部が重なり合っている。
そのため、上ドア機構UDの開口から液体等の異物が遊技機1の中に入った場合、当該異物は、プロジェクタカバーB1の内部に侵入することになる。しかしながら、本実施形態によれば、そのような場合であっても、当該異物がケースB22の内部に侵入してしまうことを防止することが可能である。以下、上ドア機構UDの開口から液体Lが投入された場合を例として説明する。
上ドア機構UDの開口から投入された液体Lは、プロジェクタカバーB1の開口B400(右開口B400a)を通過して、ブラインドB500の第1水平部B501(図22参照)に落下する。
ここで、図24を用いて説明したように、ブラインドB500の第5壁部B501eの上端とプロジェクタカバーB1の空洞B402(図18参照)の前方に存在する面B402a(図21参照)の下端との間には、一定の間隙が存在し、ダクトカバーB600の厚みは、当該間隙の長さと略一致する。ダクトカバーB600は、第5壁部B501eの上端及び面B402aの下端の双方に当接して、当該間隙を埋めるように配置される。これにより、ブラインドB500の第1水平部B501とダクトカバーB600との間には、ブラインドB500の第5壁部B501eの高さ相当の隙間が形成されている。液体Lは、当該隙間を通過して、第1水平部B501から第1傾斜部B502aの方へと流れていく。
ブラインドB500の第1傾斜部B502a及び第2傾斜部B502cは、後方に向かうにつれて下降するような傾斜を有しているため、液体Lは、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、及び、第3水平部B502dを後方へと流れていく。このように、液体Lは、第1水平部B501、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、及び、第3水平部B502dの面上を流れる。このような液体Lの流れを、図27中に矢印Lで示している。
後方へと流れてきた液体Lは、後壁部B503に衝突し、後壁部B503と外壁部B504と外側壁部B507b(及び内壁部B505)とで囲まれた領域に貯留される(図28参照)。当該領域は、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって形成された空間P(図24参照)のうちダクトカバーB600よりも下方の空間P2(図27参照)に含まれる。分かりやすくするため、図28では、貯留された液体Lを網掛けで示している。
ここで、図27に示す空間P1とプロジェクタカバーB1の内部空間Q(図21参照)とは、図28に示す開口B510を介して繋がっている。図28に示すように、開口B510は、側面視における形状が辺K〜Nにより構成される長方形に近似する形状となっている。
開口B510の下端を構成する辺Kは、ブラインドB500の内壁部B505の上端縁B505a(図22参照)に対応している。そして、内壁部B505の上端縁B505a(開口510の下端)は、図22に示すように、第1水平部B501、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、及び、第3水平部B502d(液体Lの通り道)よりも上方に位置している。
また、図には明示されていないが、ダクトカバーB600は、その右端がブラインドB500の外壁部B504の上端縁上に載置され、且つ、その左端がブラインドB500の内壁部B505の外側面に当接するように配置され、これにより、その主面B610(図29参照)がブラインドB500の内壁部B505の上端縁B505aと略同一平面を形成している(図25参照)。これにより、プロジェクタカバーB1の内部空間Qと液体Lの貯留空間(空間P2)とが、ダクトカバーB600によって隔てられ、液体Lが開口B510を介してプロジェクタカバーB1の内部空間Q(ケースB22の内部)に侵入するということが起こり難くなっている。
<開口近傍用ファンの取付構造及び取付位置>
図29は、ダクトカバー及び開口近傍用ファンの分解斜視図である。図30は、プロジェクタカバー及び開口近傍用ファンを後方且つ下方から見た分解斜視図である。図31は、プロジェクタカバー及び開口近傍用ファンを前方且つ下方から見た部分拡大斜視図である。
図29に示すように、ダクトカバーB600は、主面B610と、ファン設置構造B620と、後側部B630と、配線用開口B640(B640a及びB640b)と、ネジ孔B650(B650a及びB650b)と、を備えている。
主面B610は、上面視矩形形状における左後方コーナー部を切り欠いた形状を有している。ファン設置構造B620は、開口近傍用ファンB700を設置するための構造であり、主面B610の前方右寄りに形成されている。後側部B630は、主面B610の右側後部から後方に延在するように形成されている。配線用開口B640は、プロジェクタカバーB1の外部に配置された各種機能部品(サブ制御装置SS等)とプロジェクタ装置B2等とを接続する配線を挿通させるための孔である。ネジ孔B650は、ダクトカバーB600をプロジェクタカバーB1にネジ締結により取り付けるための孔である。
ファン設置構造B620は、主面B610の前端において立設された前側係合部B621と、前側係合部B621よりも後方において主面B610から立設された左後側係合部B622及び右後側係合部B623と、主面B610から僅かに立設されて前後方向に延在する下側係合部B624(下側左係合部B624a、下側中係合部B624b、及び、下側右係合部B624c)と、を有している。
下側左係合部B624a及び下側中係合部B624bは、前側係合部B621の背面と左後側係合部B622の前面とを接続している。下側右係合部B624cは、前側係合部B621の背面と右後側係合部B623の前面とを接続している。
前側係合部B621の上端縁B621a、左後側係合部B622の上端縁B622a、及び、右後側係合部B623の上端縁B623aは、それぞれカーブ状に形成されている。開口近傍用ファンB700は、円状の空気通過部B710を有している。上端縁B621a、上端縁B622a、及び、上端縁B623aは、空気通過部B710の形状に対応する形状(円弧状)に形成されている。なお、分かりやすくするため、図29では、上端縁B621a及び上端縁B622aを斜線で示し、空気通過部B710を網掛けで示している。
図30に示すように、プロジェクタカバーB1内側の天井部から下方に突出するように、開口近傍用ファンB700を設置するための構造(ファン設置構造)が形成されている。具体的に、プロジェクタカバーB1は、開口B400の後端に沿って形成された前側係合部B421と、前側係合部B421よりも後方に形成された後側係合部B422と、前後方向に延在する上側係合部B423(上側左係合部B423a、上側中係合部B423b、及び、上側右係合部B423c)と、を有している。
上側係合部B423は、前側係合部B421の背面と後側係合部B422の前面とを接続している。プロジェクタカバーB1内側の天井部からの下方への突出長は、上側係合部B423よりも前側係合部B421及び後側係合部B422の方が長くなっている。
前側係合部B421の下端縁B421a及び後側係合部B422の下端縁B422aは、それぞれカーブ状に形成されている。下端縁B421a及び下端縁B422aは、開口近傍用ファンB700の空気通過部B710の形状に対応する形状(円弧状)に形成されている。なお、分かりやすくするため、図30では、下端縁B421a及び下端縁B422aを斜線で示している。
開口近傍用ファンB700は、以上で説明したダクトカバーB600のファン設置構造B620及びプロジェクタカバーB1のファン設置構造によって挟持される。
具体的に、ダクトカバーB600の前側係合部B621と左後側係合部B622との間隔、前側係合部B621と右後側係合部B623との間隔、及び、プロジェクタカバーB1の前側係合部B421と後側係合部B422との間隔は、それぞれ、開口近傍用ファンB700における前後方向の長さと略等しくなっている。
これにより、開口近傍用ファンB700の左側前面は、ダクトカバーB600の前側係合部B621の背面と当接し、開口近傍用ファンB700の左側背面は、ダクトカバーB600の左後側係合部B622の前面と当接し、開口近傍用ファンB700は、ダクトカバーB600の前側係合部B621と左後側係合部B622とによって挟持される。また、開口近傍用ファンB700の右側前面は、ダクトカバーB600の前側係合部B621の背面と当接し、開口近傍用ファンB700の右側背面は、ダクトカバーB600の右後側係合部B623の前面と当接し、開口近傍用ファンB700は、ダクトカバーB600の前側係合部B621と右後側係合部B623とによって挟持される。
また、開口近傍用ファンB700の前面は、プロジェクタカバーB1の前側係合部B421の背面と当接し、開口近傍用ファンB700の背面は、プロジェクタカバーB1の後側係合部B422の前面と当接し、開口近傍用ファンB700は、プロジェクタカバーB1の前側係合部B421と後側係合部B422とによって挟持される。
また、ダクトカバーB600の3つの下側係合部B624(下側左係合部B624a、下側中係合部B624b、及び、下側右係合部B624c)は、主面B610からの上方への突出長が互いに略等しくなっている。また、プロジェクタカバーB1の3つの上側係合部B423(上側左係合部B423a、上側中係合部B423b、及び、上側右係合部B423c)は、プロジェクタカバーB1内側の天井部からの下方への突出長が互いに略等しくなっている。そして、ダクトカバーB600の下側係合部B624とプロジェクタカバーB1の上側係合部B423との間隔は、開口近傍用ファンB700における上下方向の長さと略等しくなっている。
これにより、開口近傍用ファンB700の下面は、ダクトカバーB600の3つの下側係合部B624(下側左係合部B624a、下側中係合部B624b、及び、下側右係合部B624c)の上面と当接し、開口近傍用ファンB700の上面は、プロジェクタカバーB1の3つの上側係合部B423(上側左係合部B423a、上側中係合部B423b、及び、上側右係合部B423c)の下面と当接し、開口近傍用ファンB700は、ダクトカバーB600の下側係合部B624とプロジェクタカバーB1の上側係合部B423とによって挟持される。
以上のようにして、開口近傍用ファンB700は、前後方向及び上下方向から、ダクトカバーB600及びプロジェクタカバーB1によって挟持されることで、固定される。
開口近傍用ファンB700が固定された状態において、空気通過部B710の前面側周縁は、ダクトカバーB600における前側係合部B621の上端縁B621a及びプロジェクタカバーB1における前側係合部B421の下端縁B421aに沿うように位置付けられる(図26及び図31参照)。また、図示しないが、空気通過部B710の背面側外縁は、ダクトカバーB600における左後側係合部B622の上端縁B622a及び右後側係合部B623の上端縁B623a、並びに、プロジェクタカバーB1における後側係合部B422の下端縁B422aに沿うように位置付けられる。
すなわち、空気通過部B710は、正面視において、ダクトカバーB600の前側係合部B621、左後側係合部B622、及び、右後側係合部B623、並びに、プロジェクタカバーB1の前側係合部B421及び後側係合部B422と重畳していない。換言すれば、空気通過部B710は、ダクトカバーB600の前側係合部B621、左後側係合部B622、及び、右後側係合部B623、並びに、プロジェクタカバーB1の前側係合部B421及び後側係合部B422によって覆われていない。これにより、空気の通過部分の面積を最大限確保することができる。
一方で、空気通過部B710の周縁と、ダクトカバーB600における係合部の上端縁(上端縁B621a、上端縁B622a、及び、上端縁B623a)並びにプロジェクタカバーB1における係合部の下端縁(下端縁B421a及び下端縁B422a)とを合致させることにより、開口近傍用ファンB700とダクトカバーB600とが当接する部分の面積、及び、開口近傍用ファンB700とプロジェクタカバーB1とが当接する部分の面積を大きくすることが可能であり、これにより、開口近傍用ファンB700を安定的に固定することができる。
また、図31に示すように、プロジェクタカバーB1における前側係合部B421の前面は、右開口B400aの後端縁(図17に示す辺j)から下方に向けて形成された壁面B401j(図16参照)と一致している。これにより、開口近傍用ファンB700は、前側係合部B421の前後方向における厚み分だけ、右開口B400aの後端縁(図17に示す辺j)よりも後方に配置されることになる。従って、開口近傍用ファンB700は、右開口B400aよりも奥まった位置に存在するため、プロジェクタカバーB1の右開口B400aから液体が入ってきたとしても、当該液体が開口近傍用ファンB700に直接かかり難いようになっている。一方で、開口近傍用ファンB700が右開口B400aに近接して配置されているため、右開口B400aを介して、プロジェクタカバーB1の外部から空気を取り込みやすくなっている。これにより、プロジェクタ装置B2において発生した熱を効率よく排出することができる。
なお、ダクトカバーB600の左後側係合部B622と右後側係合部B623とが別個に構成されているのに対し、前側係合部B621は、左右の部位が分断されることなく繋がった形状となっている。これにより、プロジェクタカバーB1の右開口B400aから液体が入ってきたとしても、当該液体が後方へと侵入し難いようになっている。
また、プロジェクタカバーB1における右開口B400aの後端縁(図17に示す辺j)の長さと、ダクトカバーB600における前側係合部B621の左右方向の長さと、ダクトカバーB600における左後側係合部B622の左端から右後側係合部B623の右端までの長さと、プロジェクタカバーB1における前側係合部B421の左右方向の長さと、プロジェクタカバーB1における後側係合部B422の左右方向の長さと、開口近傍用ファンB700における左右方向の長さは、全て略等しくなっている。これにより、プロジェクタカバーB1の右開口B400aから空間P1(図27参照)に至るまでの途中スペース(空間P1を左右方向の鉛直面で切断したときの断面)が開口近傍用ファンB700によって略隙間なく埋められた状態となっている。この点においても、空気の通過部分の面積が最大限確保されており、プロジェクタ装置B2の冷却効率を高めることができる。
<液体の貯留及び排出>
図32は、ブラインド及びダクトカバーを取り付けた状態を左方から見た斜視図である。図33は、プロジェクタカバー、ブラインド、及び、ダクトカバーを後方から見た斜視図である。図34は、図33に示すプロジェクタカバー、ブラインド、及び、ダクトカバーの分解斜視図である。図35は、ブラインド及びダクトカバーの分解斜視図である。
なお、図35では、ブラインドB500を前方且つ上方から見る一方、ダクトカバーB600を後方且つ下方から見た様子を示している。
上述したように、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって形成された空間P(図24参照)のうちダクトカバーB600よりも下方の空間P2(図27参照)は、プロジェクタカバーB1の内部に入ってきた液体を貯留することが可能である(図28参照)。
図22を用いて説明したように、ブラインドB500には、第1水平部B501、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、第3水平部B502d、及び、小部屋B507が形成されている。これにより、貯留可能な液体の容量を増やしつつ、ブラインドB500の下方においてスクリーン装置C(図5参照)を配置するためのスペースを確保するとともに、ブラインドB500の強度を維持することが可能となっている。
特に、本実施形態では、小部屋B507の存在によりブラインドB500の強度を高めるとともに、小部屋B507にも液体を貯留することができるようになっている。すなわち、上述したように、小部屋B507には、切り欠き507cが形成されており、液体の貯留量が一定量を超えると、切り欠き507cから小部屋B507に液体が流入する。このようにして、リブとして設けられた小部屋B507に液体を貯留することにより、ブラインドB500内の空間を有効に活用している。
図32に示すように、ダクトカバーB650は、上面視矩形形状における左前方コーナー部を切り欠いた形状を有している。分かりやすくするため、図32では、ダクトカバーB650を斜線で示している。図25を用いて説明したように、ダクトカバーB600は、上面視において小部屋B507の前側壁部B507a及び外側壁部B507b(図22参照)に沿うように配置される。これに対し、ダクトカバーB650は、ダクトカバーB600よりも前後方向の長さが短く、ダクトカバーB650の後端は、小部屋B507よりも前方に位置付けられる。
もっとも、図示しないが、ダクトカバーB650の後端は、プロジェクタカバーB1の空洞B402(図18参照)の後方に存在する面B402b(図21参照)、すなわち、図28に示す開口B510の辺Nよりも後方に配置される。これにより、ダクトカバーB650は、ダクトカバーB600と同様に、プロジェクタカバーB1の内部空間Qと液体Lの貯留空間(空間P2)とを隔てており、液体Lが開口B510を介してプロジェクタカバーB1の内部空間Q(ケースB22の内部)に侵入するということが起こり難くなっている。
ここで、ブラインドB500に貯留された液体は、ブラインドB500から遊技機1の外部まで連通するチューブを備える排出機構を用いて排出される。当該チューブは、液体排出用孔Sを挿通させることにより、ブラインドB500内に挿入される。以下、液体排出用孔Sについて説明する。
図33に示すように、液体排出用孔Sは、照射ユニットBの背面側に設けられている。具体的に、図34及び図35に示すように、液体排出用孔Sは、プロジェクタカバーB1の配線用開口B411と、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511aと、ダクトカバーB600の後側部B630(図29参照)と、によって構成される。
配線用開口B411は、プロジェクタカバーB1の背面を構成する背面側壁部B410において、下方が開放した切り欠きとして形成されている。
配線用開口B510aは、ブラインドB500の背面を構成する第1背面側壁部B510において、上方が開放した切り欠きとして形成されている。配線用開口B511aは、ブラインドB500の第1背面側壁部B510の前方に形成された第2背面側壁部B511において、上方が開放した切り欠きとして形成されている。第2背面側壁部B511は、後壁部B503の上端から後方に向けて連続して形成された水平面B508の後端から立設するように形成されている。第1背面側壁部B510は、第2背面側壁部B511の下端から後方に向けて連続して形成された水平面B509の後端から立設するように形成されている。
ダクトカバーB600の後側部B630は、裏側の面B631と、面B631の左右両端縁から下方に突出した下方突出部B632a及び下方突出部B632bと、を有している。下方突出部B632aと下方突出部B632bとは、一定の距離を隔てて略平行となるように対向しており、下方突出部B632aと下方突出部B632bとの間には、スペースが形成されている。
プロジェクタカバーB1、ブラインドB500、及び、ダクトカバーB600が組み付けられた状態において、プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a、並びに、ダクトカバーB600の下方突出部B632aと下方突出部B632bとの間に形成されたスペースは、背面視において重畳し、これにより、液体排出用孔S(図33において2つ示される液体排出用孔Sのうち左側の液体排出用孔S)が形成される。なお、ダクトカバーB650には、後側部B630が形成されていないため(図32参照)、図33において2つ示される液体排出用孔Sのうち右側の液体排出用孔Sは、プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511aによって形成される。
液体排出用孔Sには、ブラインドB500に貯留された液体を排出するためのチューブが挿通されるとともに、照射ユニットB以外の各種機能部品(サブ制御装置SS等)とプロジェクタ装置B2等とを接続するための配線も挿通される。当該配線は、配線用開口B640a、B640b(図29参照)を挿通させることにより、プロジェクタ装置B2や開口近傍用ファンB700に接続される。
ここで、配線用開口B640a、B640bは、ダクトカバーB600の外側(右端近傍)に形成されており、配線用開口B640a、B640bの形成箇所は、プロジェクタカバーB1の内部空間Q(図21参照)に向けて開放された開口B510(図28参照)から離間した位置となっている。これにより、ブラインドB500に貯留された液体が配線用開口B640a、B640bを介してプロジェクタカバーB1の内部空間Q(ケースB22の内部)に侵入するということが起こり難くなっている。
以上、本発明の一実施形態として、第2実施形態に係る遊技機1について説明した。
従来、プロジェクタ等の投影装置により投影された映像をスクリーンに表示することにより演出を行うことが可能な遊技機が知られている(特開2012−147828号公報参照)。このような遊技機によれば、液晶表示装置と同程度の映像表現が可能であるとともに、液晶表示装置等と比較して、表示面が大型化した際のコストを低減させることができる。また、スクリーンの形状を適宜変更することにより、液晶表示装置では行うことのできない映像表現も可能となる。
しかしながら、投影装置は、液晶表示装置等と比較して、発熱しやすく、高温になりやすいため、発生した熱を放出しないと正常に機能しなくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、映像を投影することが可能な投影装置で発生した熱を効率よく放出することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この点、第2実施形態に係る遊技機1は、以下の特徴を備えている。
(1−1) スクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、
前記スクリーンに画像を表示するための光を投射するプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)と、
前記プロジェクタを囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)と、
前面に開口を有する本体部(キャビネットG)と、
前記本体部に対して開閉可能に取り付けられ、前記スクリーンに表示された画像を視認可能にするための表示領域(上側表示窓UD1)が設けられた開閉扉(上ドア機構UD)と、
前記カバー部材の内部に配置されたファン(開口近傍用ファンB700)と、
前記カバー部材の内部空間を仕切る仕切部材(ダクトカバーB600)と、を備え、
前記カバー部材には、前記カバー部材の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、前記カバー部材の内部に形成された第1の空間(空間Q)に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されており、
前記仕切部材は、前記カバー部材の内部において前記第1の開口から連通する空間を第2の空間(空間P1)及び第3の空間(空間P2)に仕切っており、
前記第1の空間と前記第2の空間とは、前記第2の開口を介して連通しており、
前記ファンは、前記第2の空間に配置されており、
前記プロジェクタは、前記第1の空間に配置されている、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部空間(第1の空間(空間Q))に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されている。カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部において第1の開口(右開口B400a)から連通する空間は、仕切部材(ダクトカバーB600)によって第2の空間(空間P1)及び第3の空間(空間P2)に仕切られている。第1の空間(空間Q)と第2の空間(空間P1)とは、第2の開口(開口B510)を介して連通している。プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)は、第1の空間(空間Q)に配置されており、第2の空間(空間P1)には、ファン(開口近傍用ファンB700)が配置されている。これにより、第2の空間(空間P1)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間と内部空間との間で、空気を移動させることが可能であり、このような空気の流れを通じて、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を効率よく放出することができる。
一方で、第2の空間(空間P1)にはファン(開口近傍用ファンB700)が配置されているため、仮に、第1の開口(右開口B400a)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部に異物が混入した場合であっても、ファン(開口近傍用ファンB700)の存在によって、当該異物がプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の配置されている方(第1の空間(空間Q)側)へと侵入するということを起こり難くすることができる。さらに、第3の空間(空間P2)は、第2の空間(空間P1)(プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の存在する第1の空間(空間Q)と連通する空間)から仕切部材(ダクトカバーB600)によって隔離されているため、仮に、異物が第3の空間(空間P2)に入ってきた場合、当該異物が第3の空間(空間P2)から第2の空間(空間P1)に侵入してしまうことを防止することができる。これにより、遊技機の外部から侵入してきた液体等の異物からプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を保護して、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)が故障してしまう原因を除去することができるとともに、第1の開口(右開口B400a)を介した不正なアクセスを抑制して、セキュリティを向上させることができる。
(2−1) スクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、
前記スクリーンに画像を表示するための光を投射するプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)と、
前記プロジェクタを囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)と、
前面に開口を有する本体部(キャビネットG)と、
前記本体部に対して開閉可能に取り付けられ、前記スクリーンに表示された画像を視認可能にするための表示領域(上側表示窓UD1)が設けられた開閉扉(上ドア機構UD)と、
前記カバー部材の内部に配置されたファン(開口近傍用ファンB700)と、を備え、
前記カバー部材には、前記カバー部材の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、前記カバー部材の内部に形成された第1の空間(空間Q)に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されており、
前記第1の空間と、前記カバー部材の内部において前記第1の開口から連通する第2の空間(空間P)とは、前記第2の開口を介して連通しており、
前記プロジェクタは、前記第1の空間に配置されており、
前記第2の空間には、前記ファンを設置するためのファン設置用部材(ダクトカバーB600)が設けられており、
前記ファンは、前記第2の空間において、前記カバー部材の内側部と前記ファン設置用部材とによって挟持されている、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部空間(第1の空間(空間Q))に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されている。第1の空間(空間Q)と第2の空間(空間P)(カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部において第1の開口(右開口B400a)から連通する空間)とは、第2の開口(開口B510)を介して連通している。プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)は、第1の空間(空間Q)に配置されており、第2の空間(空間P)には、ファン(開口近傍用ファンB700)が配置されている。これにより、第2の空間(空間P)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間と内部空間との間で、空気を移動させることが可能であり、このような空気の流れを通じて、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を効率よく放出することができる。とりわけ、第2の空間(空間P)には、ファン(開口近傍用ファンB700)を設置するためのファン設置用部材(ダクトカバーB600)が設けられており、ファン(開口近傍用ファンB700)は、第2の空間(空間P)において、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内側部とファン設置用部材(ダクトカバーB600)とによって挟持されている。この点、ファン(開口近傍用ファンB700)を設置するに当たり、ビスや爪等の構造を別途設けることとすれば、当該構造のために(左右方向に)新たにスペースが必要になる。これに対し、第2実施形態に係る遊技機1によれば、省スペースでファン(開口近傍用ファンB700)を設置することが可能であり、第2の空間(空間P)内における空気の通過可能部分のスペースを最大限確保することができる。その結果、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間と内部空間との間での空気の移動効率を高めることが可能であり、ファン(開口近傍用ファンB700)の機能を最大限活かしつつ、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効果を向上させることができる。
(2−2) 前記(2−1)の遊技機であって、
前記ファン設置用部材には、前記ファンにおける空気の通過可能部分(空気通過部B710)の形状に対応する形状を有するファン設置部(ファン設置構造B620)が形成されている、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係る遊技機1によれば、ファン設置部(ファン設置構造B620)は、ファン(開口近傍用ファンB700)における空気の通過可能部分(空気通過部B710)の形状に対応する形状を有しているため、ファン設置部(ファン設置構造B620)によって空気の通過が妨げられてしまうことを防止することができる。これにより、ファン(開口近傍用ファンB700)の吸引力を最大限活かしつつ、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効果をさらに向上させることができる。
(3−1) スクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、
前記スクリーンに画像を表示するための光を投射するプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)と、
前記プロジェクタを囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)と、
前面に開口を有する本体部(キャビネットG)と、
前記本体部に対して開閉可能に取り付けられ、前記スクリーンに表示された画像を視認可能にするための表示領域(上側表示窓UD1)が設けられた開閉扉(上ドア機構UD)と、を備え、
前記カバー部材には、前記カバー部材の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、前記カバー部材の内部に形成された第1の空間(空間Q)に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されており、
前記第1の空間と、前記カバー部材の内部において前記第1の開口から連通する第2の空間(空間P)とは、前記第2の開口を介して連通しており、
前記プロジェクタは、前記第1の空間に配置されており、
前記第2の空間は、下方が閉塞することにより液体を貯留することが可能であり、
前記カバー部材には、さらに、前記カバー部材の外部に配置された機器と前記プロジェクタとを接続する配線を挿通させるための配線用開口(プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a)が形成されており、
前記第2の空間と前記カバー部材の外部空間とは、前記配線用開口を介して連通しており、
前記配線用開口は、前記第2の空間に貯留された液体を前記カバー部材の外部に排出するための機構(排出機構が備えるチューブ)を挿通させることが可能である、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部空間(第1の空間(空間Q))に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されている。第1の空間(空間Q)と第2の空間(空間P)(カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部において第1の開口(右開口B400a)から連通する空間)とは、第2の開口(開口B510)を介して連通している。プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)は、第1の空間(空間Q)に配置されている。これにより、第2の空間(空間P)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間と内部空間との間で、空気を移動させることが可能であり、このような空気の流れを通じて、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を効率よく放出することができる。
また、第2実施形態に係る遊技機1によれば、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部に配置された機器とプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)とを接続する配線を挿通させるための配線用開口(プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a)が形成されており、第2の空間(空間P)とカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間とは、配線用開口(プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a)を介して連通している。そして、第2の空間(空間P)は、下方が閉塞することにより液体を貯留することが可能である一方、第2の空間(空間P)に貯留された液体は、配線用開口(プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部に排出することが可能である。これにより、仮に、第1の開口(右開口B400a)を介して、遊技機の外部からカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部へと液体(遊技者が注ぎ込んだ飲み物等)が入ってきた場合であっても、当該液体を第2の空間(空間P)内に滞留させることが可能であり、当該液体が第2の空間(空間P)外の機器に侵入してしまうことを防止することができる。また、貯留された液体を配線用開口(プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a)から適宜排出することにより、液体の貯留量を一定限度以下に保つことが可能である。その結果、第2の空間(空間P)に液体が過剰に貯留されることに起因して、当該液体がプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の配置空間(第1の空間)に侵入してしまう、という事態を回避することができる。このようにして、第2実施形態に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)や他の機器が液体によって故障してしまうことを抑制することができる。なお、遊技機1の内部温度は、比較的高い(約60℃)ため、貯留された液体は、上記のような機構を用いて排出しなくても、放置しておけば自然に蒸発する。従って、当該排出機構を設けることは必須でなく、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、配線用開口(プロジェクタカバーB1の配線用開口B411、並びに、ブラインドB500の配線用開口B510a及び配線用開口B511a)が形成されていなくてもよい。
(4−1) スクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、
前記スクリーンに画像を表示するための光を投射するプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)と、
前記プロジェクタを囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)と、
前面に開口を有する本体部(キャビネットG)と、
前記本体部に対して開閉可能に取り付けられ、前記スクリーンに表示された画像を視認可能にするための表示領域(上側表示窓UD1)が設けられた開閉扉(上ドア機構UD)と、
前記カバー部材の内部に配置されたファン(開口近傍用ファンB700)と、を備え、
前記カバー部材には、前記カバー部材の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、前記カバー部材の内部に形成された第1の空間(空間Q)に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されるとともに、前記第1の開口の周縁の一部(図17に示す辺j)から前記カバー部材の内側に向けて連続する開口縁部(プロジェクタカバーB1の前側係合部B421)が形成されており、
前記第1の空間と、前記カバー部材の内部において前記第1の開口から連通する第2の空間(空間P)とは、前記第2の開口を介して連通しており、
前記プロジェクタは、前記第1の空間に配置されており、
前記ファンは、前記第2の空間において前記開口縁部に当接するように配置されている、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間に向けて開放した第1の開口(右開口B400a)、及び、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部空間(第1の空間(空間Q))に向けて開放した第2の開口(開口B510)が形成されている。第1の空間(空間Q)と第2の空間(空間P)(カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部において第1の開口(右開口B400a)から連通する空間)とは、第2の開口(開口B510)を介して連通している。プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)は、第1の空間(空間Q)に配置されており、第2の空間(空間P)には、ファン(開口近傍用ファンB700)が配置されている。これにより、第2の空間(空間P)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間と内部空間との間で、空気を移動させることが可能であり、このような空気の流れを通じて、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を効率よく放出することができる。とりわけ、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)には、第1の開口(右開口B400a)の周縁の一部(図17に示す辺j)からカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内側に向けて連続する開口縁部(プロジェクタカバーB1の前側係合部B421)が形成されており、ファン(開口近傍用ファンB700)は、第2の空間(空間P)において開口縁部(プロジェクタカバーB1の前側係合部B421)に当接するように配置されている。これにより、仮に、第1の開口(右開口B400a)を介して、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部に液体等の異物(例えば、遊技者が注ぎ込んだ飲み物等)が混入した場合であっても、当該異物がファン(開口近傍用ファンB700)に直接接触してしまうことを防止することができる。一方で、ファン(開口近傍用ファンB700)の設置位置を可能な限り第1の開口(右開口B400a)に接近させることにより、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の外部空間と内部空間との間での空気移動をスムーズに行わせることができ、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効果を向上させることができる。
第2実施形態では、表示ユニットAをキャビネットGに装着した際、照射ユニットBの前方部分がキャビネットGの前方へと突出し、照射ユニットBのうちキャビネットGから突出した部分は上ドア機構UD(図1参照)に収容されることとして説明した。このように、照射ユニットBの前方部分がキャビネットGの前方へと突出する場合、図36に示すようにして上ドア機構UDがキャビネットGに取り付けられる構成を採用することが望ましい。
図36は、上ドア機構をキャビネットに取り付ける方法について説明するための図である。この構成によれば、引っ掛け部UD120は、上ドア機構UDから後方へと突出する部材であり、ネジ締結により上ドア機構UDに取り付けられる。一方、キャビネットGの側面壁G2の内側面には、内側に向けて突出する内面側突出部材G2a(例えば、側面壁G2の内側面にねじ込まれたネジ等)が設けられている。
上ドア機構UDをキャビネットGに取り付ける(上ドア機構UDをキャビネットGに対して閉じる)に当たっては、まず、上ドア機構UDの上壁の下側面を前面側突出部材G120の上面に載せつつ、引っ掛け部UD120の欠き込みを内面側突出部材G2aに引っ掛ける。この状態で下ドア機構DDをキャビネットGに対して閉じることで、下ドア機構DDによって上ドア機構UDが後方へと押し込まれる。これにより、上ドア機構UDも、キャビネットGに対して閉じられることになる。このような構成を採用することにより、上ドア機構UD及びキャビネットGの内部スペースを有効に活用することができる。
なお、第2実施形態では、上ドア機構UDの上面壁に形成された開口を介して、遊技機1の内部空間と外部空間との間で空気が流動することとして説明したが、本発明においては、キャビネットGの上面壁G4に形成された開口G41(図1参照)を介して空気を流動させることとしてもよい。この場合には、例えば、表示ユニットAをキャビネットGに装着した際、キャビネットGの上面壁G4に形成された開口G41がプロジェクタカバーB1の開口B400の真上に位置付けられるようにすればよい。
また、プロジェクタカバーB1の開口B400の上方に形成された開口(上ドア機構UD又はキャビネットGに形成された開口)から遊技機1の内部に侵入する異物の量をなるべく少なくするために、当該開口は、プロジェクタカバーB1の開口B400よりも小さい方がよく、当該開口には、異物の侵入を防止するための何らかの措置(例えば、パンチングB450と同様のメッシュ構造の設置)が施されていることが望ましい。
また、第2実施形態では、プロジェクタ装置B2(ケースB22の内部)に吸気用ファン244A・244Bが配設されるとともに、プロジェクタ装置B2の外部(プロジェクタカバーB1の内部空間)に開口近傍用ファンB700が配設されることとして説明した。本発明において、ファンの配置位置は、特に限定されず、プロジェクタ装置B2(ケースB22の内部)にのみファンを配設して、プロジェクタ装置B2の外部(プロジェクタカバーB1の内部空間)にはファンを配設しないこととしてもよい。逆に、プロジェクタ装置B2の外部(プロジェクタカバーB1の内部空間)にのみファンを配設して、プロジェクタ装置B2(ケースB22の内部)にはファンを配設しないこととしてもよい。
図37は、吸気用ファン及び排気用ファンの配置位置について説明するための図である。なお、この変形例では、プロジェクタカバーB1及びブラインドB500の構成が第2実施形態におけるこれらの構成と若干異なっている。基本的な構成は同様であるため、詳細な説明は省略するが、本変形例におけるブラインドB500には、第1傾斜部B502a、第2水平部B502b、第2傾斜部B502c、第3水平部B502dの代わりに傾斜部B502が形成され、小部屋B507は形成されていない。また、ブラインドB500の後壁部B503は、第2実施形態よりも前方に位置付けられ、後壁部B503の前側の面は、プロジェクタカバーB1の空洞B402の後方に存在する面B402bと連続している。
吸気用ファンは、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって形成された空間P(2つある空間Pのうちの右側の空間P)中の所望の位置に配設することができる。
図37では、吸気用ファンの配置位置として、F(R1)で示す点線で囲まれた領域、F(R2)で示す点線で囲まれた領域、F(R3)で示す点線で囲まれた領域、及び、F(R4)で示す点線で囲まれた領域を例示している。
F(R1)で示す点線で囲まれた領域は、右側の開口B510(図28参照)近傍に位置しており、該領域に吸気用ファンが配設された場合、吸気用ファンは、ケースB22の右側面に設けられた吸気口B22A(図14参照)に近接する。これにより、プロジェクタカバーB1の外部から取り入れられた空気を、ケースB22の内部(プロジェクタ装置B2)へと効率的に送り込むことができる。
F(R2)で示す点線で囲まれた領域は、F(R1)で示す点線で囲まれた領域の右側領域であり、プロジェクタカバーB1の壁面B401iを後方へ延長した箇所である。F(R2)で示す点線で囲まれた領域に吸気用ファンが配設された場合、空間Pを後方に移動した空気の進行方向を、スムーズに内向きへと変えることができる。
F(R3)で示す点線で囲まれた領域は、F(R2)で示す点線で囲まれた領域の前方領域であり、プロジェクタカバーB1の壁面B401j(図16参照)の下側領域である。F(R3)で示す点線で囲まれた領域に吸気用ファンが配設された場合、開口B400を介してプロジェクタカバーB1の内部に取り入れられた空気を、スムーズに後方へと流すことができる。
F(R4)で示す点線で囲まれた領域は、F(R3)で示す点線で囲まれた領域の前方領域であり、開口B400の下方領域である。F(R4)で示す点線で囲まれた領域に吸気用ファンが配設された場合、プロジェクタカバーB1の内部への空気の取り入れをスムーズに行うことができる。
また、排気用ファンは、プロジェクタカバーB1とブラインドB500とによって形成された空間P(2つある空間Pのうちの左側の空間P)中の所望の位置に配設することができる。
図37では、排気用ファンの配置位置として、F(L1)で示す点線で囲まれた領域、及び、F(L2)で示す点線で囲まれた領域を例示している。
F(L1)で示す点線で囲まれた領域は、左側の開口B510近傍に位置しており、該領域に排気用ファンが配設された場合、排気用ファンは、ケースB22の左側面に設けられた排気口B22E(図15参照)に近接する。これにより、プロジェクタ装置B2で発生した熱によって温められた空気を、プロジェクタ装置B2の外部へと効率的に送り出すことができる。
F(L2)で示す点線で囲まれた領域は、プロジェクタカバーB1の壁面B401jの下側領域である。F(L2)で示す点線で囲まれた領域に排気用ファンが配設された場合、ケースB22から出た空気の進行方向を、スムーズに前向きへと変えることができる。
以上、図37を用いて説明した吸気用ファン及び排気用ファンは、吸気用ファンと排気用ファンとの双方を配設することとしてもよいし、吸気用ファンのみを配設することとしてもよいし、排気用ファンのみを配設することとしてもよい。
また、吸気用ファンは、F(R1)で示す点線で囲まれた領域、F(R2)で示す点線で囲まれた領域、F(R3)で示す点線で囲まれた領域、及び、F(R4)で示す点線で囲まれた領域のうちの何れか1つの領域のみに配設することとしてもよいし、これらの領域のうちの2つ以上の領域に配設することとしてもよい。排気用ファンは、F(L1)で示す点線で囲まれた領域とF(L2)で示す点線で囲まれた領域とのうち、一方の領域のみに配設することとしてもよいし、双方の領域に配設することとしてもよい。
なお、第2実施形態では、プロジェクタカバーB1の内部において、図21中に太い矢印で示したような空気流路が形成されることとして説明した。しかし、プロジェクタカバーB1内の空気は、必ずしも、当該経路に完全に沿って流れる必要はない。
図21に示す空気流路以外に形成され得る空気流路について、図38を用いて説明する。図38は、プロジェクタカバーの内部において形成され得る空気流路を示す図である。
図38の矢印X1に示すように、例えば、プロジェクタ装置B2で発生した熱によって温められた空気が、吸気口B22Aを介してケースB22の外部に出るような流れがあってもよい。このようにして吸気口B22Aから流れ出た空気は、矢印X2に示すように、プロジェクタカバーB1の後方に移動してもよい。また、矢印X3に示すように、排気口B22Eを介してケースB22から出た空気が、後方へと向かうような空気の流れがあってもよい。
プロジェクタカバーB1の後方は開放しているため、矢印X2又は矢印X3に示すように後方に移動した空気は、プロジェクタカバーB1の外部へと排出される。プロジェクタカバーB1の後方からの空気の排出がスムーズに行われるようにするため、プロジェクタカバーB1の後方領域に排気用ファンを配設することとしてもよい。
また、第2実施形態では、空気流路と液体貯留空間とを仕切るために仕切部材(ダクトカバーB600及びダクトカバーB650)を配設することとして説明したが、本発明において、仕切部材(ダクトカバーB600及びダクトカバーB650)を設けることは必須ではない。
上記変形例に係る遊技機1によれば、傾斜部B502は、後方に向かうにつれて下降するような傾斜を有しているため、傾斜部B502の後方部分は、内壁部B505の上端縁B505a(開口510の下端)との上下方向の距離が、前方部分よりも長くなっており、液体Lは、そのような傾斜部B502の後方部分(開口510の下端から離れた領域)に貯留される。従って、ダクトカバーB600及びダクトカバーB650を設けなかったとしても、液体Rが開口B510を介してプロジェクタカバーB1の内部空間Q(ケースB22の内部)に侵入するという事態が発生してしまうことを防止することができる。
さらに、上記変形例に係る遊技機1は、以下の特徴を備えている。
(I−1) 映像を投影することが可能なプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)と、
前記プロジェクタを囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)と、
前記プロジェクタにより投影された映像を表示可能なスクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、
前面に開口を有する本体部(キャビネットG)と、
前記本体部に対して開閉可能に取り付けられ、前記スクリーンを視認可能な表示領域(上側表示窓UD1)が設けられた開閉扉(上ドア機構UD)と、を備え、
前記カバー部材(プロジェクタカバーB1)には、上方に向けて開放した第1の開口(2つある開口B400のうちの右側の開口B400)及び第2の開口(2つある開口B400のうちの左側の開口B400)が形成されており、
前記カバー部材の内部において、前記第1の開口から連通して第1の空間(2つある空間Pのうちの右側の空間P)が形成される一方、前記第2の開口から連通して第2の空間(2つある空間Pのうちの左側の空間P)が形成されており、
前記第1の空間は、前記カバー部材の内部に形成された第3の開口(2つある開口B510のうちの右側の開口B510)により、上方とは異なる方向(左方向)に開放している一方、前記第2の空間は、前記カバー部材の内部に形成された第4の開口(2つある開口B510のうちの左側の開口B510)により、上方とは異なる方向(右方向)に開放しており、
前記第1の開口(右側の開口B400)と前記第3の開口(右側の開口B510)とが連通する一方、前記第2の開口(左側の開口B400)と前記第4の開口(左側の開口B510)とが連通しており、
前記プロジェクタは、前記第3の開口(右側の開口B510)と前記第4の開口(左側の開口B510)との間に配置されており、
前記カバー部材(ブラインドB500)は、前記第1の空間(右側の空間P)の下端を規定する下端部(水平部B501及び傾斜部B502)を備えるとともに、前記下端部は、前記第1の開口の直下部分から離れるにつれて下降するような傾斜を有する傾斜部(傾斜部B502)を備えており、
前記傾斜部の少なくとも一部は、前記第3の開口の下端(内壁部B505の上端縁B505a)よりも下方に位置している、
ことを特徴とする遊技機。
上記変形例に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1)には、上方に向けて開放した第1の開口(右側の開口B400)及び第2の開口(左側の開口B400)が形成されている。また、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の内部には、上方とは異なる方向(左右方向)に開放した第3の開口(右側の開口B510)及び第4の開口(左側の開口B510)が形成されている。第1の開口(右側の開口B400)と第3の開口(右側の開口B510)とは連通しており、これにより第1の空間(右側の空間P)が形成される一方、第2の開口(左側の開口B400)と第4の開口(左側の開口B510)とは連通しており、これにより第2の空間(左側の空間P)が形成されている。そして、このような第3の開口(右側の開口B510)と第4の開口(左側の開口B510)との間にプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)が配置されている。これにより、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の外部から第1の開口(右側の開口B400)を介して流入した空気は、第1の空間(右側の空間P)及び第3の開口(右側の開口B510)を経由して、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過した後、第4の開口(左側の開口B510)及び第2の空間(左側の空間P)を経由して、第2の開口(左側の開口B400)を介してカバー部材(プロジェクタカバーB1)の外部に放出される。当該空気は、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過する際、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を吸収することにより温められるところ、温度の高い空気は上方に向かう性質を有する。そのため、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過した空気は、第2の空間(左側の空間P)内を上昇し、第2の空間(左側の空間P)の上方に形成された第2の開口(左側の開口B400)からスムーズに排出されることとなる。その結果、このような空気の流れを通じて、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を効率よく放出することが可能となり、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効率を高めることができる。
また、上記変形例に係る遊技機1によれば、カバー部材(ブラインドB500)は、第1の空間(右側の空間P)の下端を規定する下端部(水平部B501及び傾斜部B502)を備えるとともに、下端部(水平部B501及び傾斜部B502)は、第1の開口(右側の開口B400)の直下部分から離れるにつれて下降するような傾斜を有する傾斜部(傾斜部B502)を備えている。従って、第1の開口(右側の開口B400)を介して、遊技機の外部からカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部へと液体(遊技者が注ぎ込んだ飲み物等)が入ってきた場合、当該液体は、第1の開口(右側の開口B400)の直下部分から離れるにつれて下降するように、傾斜部(傾斜部B502)を流れることになる。ここで、傾斜部(傾斜部B502)の少なくとも一部は第3の開口(右側の開口B510)の下端(内壁部B505の上端縁B505a)よりも下方に位置しているため、当該液体が傾斜部(傾斜部B502)を下降しながら流れて第3の開口(右側の開口B510)の下端(内壁部B505の上端縁B505a)よりも下方に到達すると、当該液体よりも第3の開口(右側の開口B510)の下端(内壁部B505の上端縁B505a)の方が上方に存在することになるため、当該液体は、第3の開口(右側の開口B510)を通過しにくく、当該液体がプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の配置されている方へと侵入するということが起こりにくい状態となる。このようにして、上記変形例に係る遊技機1によれば、遊技機の外部から侵入してきた液体等の異物からプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を保護することができる。
(I−2) 前記(I−1)の遊技機であって、
前記本体部の上面(キャビネットGの上面壁G4)には、前記第1の開口及び前記第2の開口のそれぞれの上方に、第5の開口(2つある開口G41のうちの右側の開口G41)及び第6の開口(2つある開口G41のうちの左側の開口G41)が形成されている、
ことを特徴とする。
上記変形例に係る遊技機1によれば、本体部(キャビネットG)の上面(上面壁G4)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の第1の開口(右側の開口B400)及び第2の開口(左側の開口B400)のそれぞれの上方に、第5の開口(右側の開口G41)及び第6の開口(左側の開口G41)が形成されている。これにより、本体部(キャビネットG)の第5の開口(右側の開口G41)を介して遊技機の外部上方から遊技機の内部に空気を取り入れ、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の第1の開口(右側の開口B400)を介してこの空気をカバー部材(プロジェクタカバーB1)の内部に流入させた後、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過した空気を、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の第2の開口(左側の開口B400)及び本体部(キャビネットG)の第6の開口(左側の開口G41)を介して遊技機の外部上方に放出することができる。このように、上記変形例に係る遊技機1では、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過して温められた空気の排出先が遊技機の外部上方となっているが、仮に、当該空気を遊技機の背面から排出することとすれば、遊技店に設置される島設備に熱がこもってしまい、遊技機の制御に悪影響を招来してしまうことが懸念される。また、遊技機の側面から空気を排出することとすれば、温められた空気が隣の遊技機に取り込まれることになり、隣接する遊技機間で温かい空気の悪循環が生じてしまう結果として、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効率を高めることができないと考えられる。さらに、遊技機の前方に空気を排出することとすれば、遊技者の顔に熱風が吹き付けられてしまう恐れがある。この点、上記変形例に係る遊技機1によれば、このような問題を生じさせることなく、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を放出するための空気の流れを作り出すことができる。
一方で、上記変形例に係る遊技機1によれば、本体部の上面(キャビネットGの上面壁G4)に形成された第5の開口(右側の開口G41)及び第6の開口(左側の開口G41)が、カバー部材(プロジェクタカバーB1)に形成された第1の開口(右側の開口B400)及び第2の開口(左側の開口B400)の上方に存在しているため、第5の開口(右側の開口G41)又は第6の開口(左側の開口G41)を介して遊技機の外部から内部に異物が入った場合、当該異物は、第1の開口(右側の開口B400)又は第2の開口(左側の開口B400)を介してカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部に侵入しやすくなっている。そのため、カバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部に入った異物がプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)にまで到達し、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)に悪影響を及ぼしてしまうことが懸念される。例えば、第5の開口(右側の開口G41)から遊技者が飲み物を注入したような場合、当該飲み物が第1の空間(右側の空間P)及び第3の開口(右側の開口B510)を通過してプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の内部にまで侵入すると、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)が故障してしまう恐れがある。この点、上記変形例に係る遊技機1によれば、第5の開口(右側の開口G41)及び第1の開口(右側の開口B400)を介して遊技機の外部からカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)の内部へと液体が入ってきた場合であっても、当該液体は、上述したように傾斜部(傾斜部B502)に沿って流れるため、このような事態が発生してしまうことを防止することができる。
(I−3) 前記(I−1)又は(I−2)の遊技機であって、
前記傾斜部(傾斜部B502)及び前記傾斜部と連続する壁部(後壁部B503、外壁部B504、及び、内壁部B505)によって下方が閉塞した空間が形成されている、
ことを特徴とする。
上記変形例に係る遊技機1によれば、傾斜部(傾斜部B502)及び傾斜部(傾斜部B502)と連続する壁部(後壁部B503、外壁部B504、及び、内壁部B505)によって下方が閉塞した空間が形成されているため、傾斜部(傾斜部B502)を下降しながら流れてきた液体を当該空間に貯留することができる。これにより、貯留された液体の液面が第3の開口(右側の開口B510)の下端(内壁部B505の上端縁B505a)よりも下方に存在する限り、第3の開口(右側の開口B510)を介してプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の配置空間へと液体が侵入してしまうことを阻止することができる。
(II−1) 映像を投影することが可能なプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)と、
前記プロジェクタを囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1及びブラインドB500)と、
前記プロジェクタにより投影された映像を表示可能なスクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、
前面に開口を有する本体部(キャビネットG)と、
前記本体部に対して開閉可能に取り付けられ、前記スクリーンを視認可能な表示領域(上側表示窓UD1)が設けられた開閉扉(上ドア機構UD)と、を備え、
前記カバー部材(プロジェクタカバーB1)には、上方に向けて開放した第1の開口(2つある開口B400のうちの右側の開口B400)及び第2の開口(2つある開口B400のうちの左側の開口B400)が形成されており、
前記カバー部材の内部において、前記第1の開口から連通して第1の空間(2つある空間Pのうちの右側の空間P)が形成される一方、前記第2の開口から連通して第2の空間(2つある空間Pのうちの左側の空間P)が形成されており、
前記第1の空間は、前記カバー部材の内部に形成された第3の開口(2つある開口B510のうちの右側の開口B510)により、上方とは異なる方向(左方向)に開放している一方、前記第2の空間は、前記カバー部材の内部に形成された第4の開口(2つある開口B510のうちの左側の開口B510)により、上方とは異なる方向(右方向)に開放しており、
前記第1の開口(右側の開口B400)と前記第3の開口(右側の開口B510)とが連通する一方、前記第2の開口(左側の開口B400)と前記第4の開口(左側の開口B510)とが連通しており、
前記プロジェクタは、前記第3の開口(右側の開口B510)と前記第4の開口(左側の開口B510)との間に配置されている、
ことを特徴とする遊技機。
上記変形例に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を囲うように配置されたカバー部材(プロジェクタカバーB1)には、上方に向けて開放した第1の開口(右側の開口B400)及び第2の開口(左側の開口B400)が形成されている。また、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の内部には、上方とは異なる方向(左右方向)に開放した第3の開口(右側の開口B510)及び第4の開口(左側の開口B510)が形成されている。第1の開口(右側の開口B400)と第3の開口(右側の開口B510)とは連通しており、これにより第1の空間(右側の空間P)が形成される一方、第2の開口(左側の開口B400)と第4の開口(左側の開口B510)とは連通しており、これにより第2の空間(左側の空間P)が形成されている。そして、このような第3の開口(右側の開口B510)と第4の開口(左側の開口B510)との間にプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)が配置されている。これにより、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の外部から第1の開口(右側の開口B400)を介して流入した空気は、第1の空間(右側の空間P)及び第3の開口(右側の開口B510)を経由して、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過した後、第4の開口(左側の開口B510)及び第2の空間(左側の空間P)を経由して、第2の開口(左側の開口B400)を介してカバー部材(プロジェクタカバーB1)の外部に放出される。当該空気は、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過する際、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を吸収することにより温められるところ、温度の高い空気は上方に向かう性質を有する。そのため、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過した空気は、第2の空間(左側の空間P)内を上昇し、第2の空間(左側の空間P)の上方に形成された第2の開口(左側の開口B400)からスムーズに排出されることとなる。その結果、このような空気の流れを通じて、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を効率よく放出することが可能となり、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効率を高めることができる。
(II−2) 前記(II−1)の遊技機であって、
前記プロジェクタは、第1の通気口(吸気口B22A)及び第2の通気口(排気口B22E)と、前記第1の通気口と前記第2の通気口との間に配置されたファン(吸気用ファン244A・244B)とを備え、
前記第1の通気口(吸気口B22A)と前記第3の開口(右側の開口B510)とが対向する一方、前記第2の通気口(排気口B22E)と前記第4の開口(左側の開口B510)とが対向するように、前記プロジェクタが配置されている、
ことを特徴とする。
上記変形例に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)には、第1の通気口(吸気口B22A)と第2の通気口(排気口B22E)とが設けられるとともに、第1の通気口(吸気口B22A)と第2の通気口(排気口B22E)との間にファン(吸気用ファン244A・244B)が備えられており、第1の通気口(吸気口B22A)が第3の開口(右側の開口B510)と対向し第2の通気口(排気口B22E)が第4の開口(左側の開口B510)と対向するようにプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)が配置されるため、ファン(吸気用ファン244A・244B)によって強制的に吸気することにより、上記のような空気の流れをスムーズに作り出すことができる。
(II−3) 前記(II−1)又は(II−2)の遊技機であって、
前記本体部の上面(キャビネットGの上面壁G4)には、前記第1の開口及び前記第2の開口のそれぞれの上方に、第5の開口(2つある開口G41のうちの右側の開口G41)及び第6の開口(2つある開口G41のうちの左側の開口G41)が形成されており、
前記プロジェクタは、前記スクリーンの上方に配置されるように、前記本体部に収容されている、
ことを特徴とする。
上記変形例に係る遊技機1によれば、本体部(キャビネットG)の上面(上面壁G4)には、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の第1の開口(右側の開口B400)及び第2の開口(左側の開口B400)のそれぞれの上方に、第5の開口(右側の開口G41)及び第6の開口(左側の開口G41)が形成されている。これにより、本体部(キャビネットG)の第5の開口(右側の開口G41)を介して遊技機の外部上方から遊技機の内部に空気を取り入れ、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の第1の開口(右側の開口B400)を介してこの空気をカバー部材(プロジェクタカバーB1)の内部に流入させた後、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過した空気を、カバー部材(プロジェクタカバーB1)の第2の開口(左側の開口B400)及び本体部(キャビネットG)の第6の開口(左側の開口G41)を介して遊技機の外部上方に放出することができる。このように、上記変形例に係る遊技機1では、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を通過して温められた空気の排出先が遊技機の外部上方となっているが、仮に、当該空気を遊技機の背面から排出することとすれば、遊技店に設置される島設備に熱がこもってしまい、遊技機の制御に悪影響を招来してしまうことが懸念される。また、遊技機の側面から空気を排出することとすれば、温められた空気が隣の遊技機に取り込まれることになり、隣接する遊技機間で温かい空気の悪循環が生じてしまう結果として、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の冷却効率を高めることができないと考えられる。さらに、遊技機の前方に空気を排出することとすれば、遊技者の顔に熱風が吹き付けられてしまう恐れがある。この点、上記変形例に係る遊技機1によれば、このような問題を生じさせることなく、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)で発生した熱を放出するための空気の流れを作り出すことができる。
また、上記変形例に係る遊技機1によれば、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)は、スクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)の上方に配置されるように本体部(キャビネットG)に収容され、プロジェクタ(プロジェクタ装置B2)の配置位置が本体部の上面(キャビネットGの上面壁G4)に近くなっている。従って、本体部の上面(キャビネットGの上面壁G4)に形成された第5の開口(右側の開口G41)及び第6の開口(左側の開口G41)とプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)との距離も短く、それに伴い、第5の開口(右側の開口G41)及び第6の開口(左側の開口G41)とプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)との間に存在する部材や装置の数は比較的少なくなっている。そのため、第5の開口(右側の開口G41)から取り入れた空気をプロジェクタ(プロジェクタ装置B2)を経由して第6の開口(左側の開口G41)から排出するような流路を設計するに当たって、途中に存在する部材や装置を避けるために複雑な迂回経路を作る必要がなく、比較的容易に空気流路の設計を行うことができる。
以上、上述した実施形態では、本発明をパチスロ遊技機に適用した場合について説明した。以下、図39〜図43を用いて、本発明をパチンコ遊技機に適用した変形例について説明する。
図39は、パチンコ遊技機の外観を示す斜視図である。図40は、パチンコ遊技機の分解斜視図である。図41は、パチンコ遊技機の装飾ユニット及びフレーム部材を前方から示す分解斜視図である。
図39及び図40に示すように、パチンコ遊技機6100は、ガラスドア6111、木枠6112、ベースドア6113、遊技盤6114、皿ユニット6115、遊技球を発射する発射装置6122、各種の制御基板を含む基板ユニット6123、遊技価値としての遊技球を付与する球払出ユニットなどから構成されている。
上述したガラスドア6111は、ベースドア6113に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア6111の中央には、開口6116が形成されており、その開口6116には、透過性を有する保護ガラス6124が配設されている。また、上述した木枠6112は、その前方にベースドア6113が軸着される。
上述した皿ユニット6115は、ガラスドア6111の下方に位置するように、ベースドア6113に配設されている。皿ユニット6115には、その上方に上皿6125が、その下方に下皿6126が設けられている。上皿6125及び下皿6126には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口6131A、6131Bが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出され、特に、上皿6125には、遊技領域6141に発射させるための遊技球が貯留されることとなる。
上述した発射装置6122は、皿ユニット6115の側方に位置するように、ベースドア6113に配設されている。この発射装置6122には、遊技者によって操作可能な発射ハンドル6132が配設されており、遊技者によって発射ハンドル6132が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル6132が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿6125に貯留された遊技球が遊技盤に順次発射される。
上述した遊技盤6114は、保護ガラス6124の後方に位置するように、ベースドア6113の前方に配設されている。遊技盤6114は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域6141を有している。この遊技領域6141は、ガイドレールなどに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。このように、発射装置6122によって発射された遊技球は、遊技盤上に設けられたガイドレールに案内されて遊技盤6114の上部に移動し、その後、遊技領域6141に設けられた複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤の上方から下方に向かって流下することとなる。
図39に示すように、ガラスドア6111の前面における上部領域には、装飾ユニット6258が設けられている。装飾ユニット6258は、パチンコ遊技機6100の前方に突出するように配置されている。
装飾ユニット6258の内部には空洞が形成されており、該空洞には、上述した実施形態で説明した照射ユニットBが配設されている。図39では、装飾ユニット6258の上方から装飾ユニット6258の内部を透視した状態を示している。
図40に示すように、遊技盤6114の背面側には、スクリーン装置C(図5参照)が配置されている。これにより、上述した実施形態と同様に、照射ユニットBのプロジェクタ装置B2から出射された光をスクリーン装置Cのスクリーン(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及び、リールスクリーン機構F1)に照射させることができるようになっている。
装飾ユニット6258は、フレーム部材6211(図41参照)の上部に取り付けられる。図示しないが、フレーム部材6211は、ガラスドア6111の背面側に固定されている。
図41に示すように、照射ユニットBは、フレーム部材6211の上部に取り付けられる。照射ユニットBがフレーム部材6211に取り付けられた状態でフレーム部材6211に対して装飾ユニット6258を取り付けることにより、装飾ユニット6258の内部空間に照射ユニットBが収納される。
また、フレーム部材6211の上部には、照射ユニットBの左右双方において、スピーカ6152とスピーカホルダ6152Aとが一体となって取り付けられている。一方、装飾ユニット6258には、右側及び左側にそれぞれ、スピーカ用孔6151A,6151Bが設けられている。スピーカ用孔6151A,6151Bは、メッシュ状の開口として形成されている。
フレーム部材6211に装飾ユニット6258が取り付けられた状態において、スピーカ用孔6151A,6151Bは、それぞれ、スピーカ6152の前方を覆っており、スピーカ用孔6151A,6151Bを介して、スピーカ6152から発生した音をパチンコ遊技機6100の外部に放出することができるようになっている。
ここで、スピーカ用孔6151Aは、パチンコ遊技機6100の外部から空気を取り込むための通気口としても機能する。図41に示すように、照射ユニットBの前部右側には、吸気用ファン6244が配設されている。これにより、スピーカ用孔6151Aを介して、パチンコ遊技機6100の外部前方から、パチンコ遊技機6100の内部に空気が取り入れられる。
この空気は、第2実施形態と同様に、プロジェクタカバーB1の開口B400R(2つある開口B400のうちの右側の開口B400)を介して、プロジェクタカバーB1の内部に取り入れられ、プロジェクタ装置B2で発生した熱を奪いながらプロジェクタカバーB1内を進行し、開口B400L(2つある開口B400のうちの左側の開口B400)を介して、プロジェクタカバーB1の外部に出る。
プロジェクタカバーB1の外部に出た空気は、フレーム部材6211に形成された貫通孔6245を通過して後方へと移動し、パチンコ遊技機6100の背面側から外部に放出される。
以上で説明した空気の流れを図39及び図41中に矢印で示している。第2実施形態では、遊技機1の外部上方から空気を取り入れ、遊技機1の外部上方へと空気を排出する場合について説明した。これに対し、本変形例では、パチンコ遊技機6100の外部前方から空気を取り入れ、パチンコ遊技機6100の外部後方へと空気を排出することとしている。このように、本発明において、プロジェクタを冷却するための空気を取り入れる方向及び排出する方向は、特に限定されず、プロジェクタの配置位置やプロジェクタ周辺の構造等に応じて適宜設計することができる。
なお、パチンコ遊技機は、パチスロ遊技機と比較して、遊技機の前後方向における奥行きが短いため、同じ島設備において一のパチンコ遊技機の背面側に他のパチンコ遊技機が設置されている場合、これらのパチンコ遊技機の間には比較的大きなスペースが存在する。従って、プロジェクタにより温められた空気をパチンコ遊技機の背面から排出したとしても、パチンコ遊技機の島設備においては、パチスロ遊技機の島設備ほど熱がこもってしまうことはないと考えられる。
以下、他の変形例として、パチンコ遊技機6100の外部右側から空気を取り入れ、パチンコ遊技機6100の外部左側へと空気を排出する場合について、図42を用いて説明する。図42は、パチンコ遊技機の外観を示す斜視図である。
図42に示すように、装飾ユニット6258の右側面には、開口6300Rが形成されている。これにより、開口6300Rを介して、パチンコ遊技機6100の外部右側から、パチンコ遊技機6100の内部に空気が取り入れられる。
この空気は、上述した変形例と同様に、プロジェクタカバーB1の開口B400R(2つある開口B400のうちの右側の開口B400)を介して、プロジェクタカバーB1の内部に取り入れられ、プロジェクタ装置B2で発生した熱を奪いながらプロジェクタカバーB1内を進行し、開口B400L(2つある開口B400のうちの左側の開口B400)を介して、プロジェクタカバーB1の外部に出る。
図には表れていないが、装飾ユニット6258の左側面にも、右側面と同様に、開口(開口6300L)が形成されている。これにより、開口B400LからプロジェクタカバーB1の外部に出た空気は、開口6300Lからパチンコ遊技機6100の外部に放出される。
このような空気の流れを図42中に矢印で示している。本変形例では、空気の排出方向を遊技機の側方としていることに起因して、温められた空気が隣の遊技機に取り込まれてしまう可能性があると考えられる。このような事態が発生することを防止するため、空気の排出方向を遊技機の側方とする場合には、例えば、装飾ユニット6258の左右方向の幅をもっと短くする等して、一のパチンコ遊技機における排気口(開口6300L)と、該パチンコ遊技機の隣に設置されたパチンコ遊技機における吸気口(開口6300R)とが、ある程度離れるように構成されていることが望ましい。
以下、図43を用いて、他の変形例について説明する。図43は、パチンコ遊技機の分解斜視図である。
上述した変形例では、照射ユニットBがフレーム部材6211に取り付けられることとして説明した。これに対し、図43に示す例において、照射ユニットBは、ベースドア6113に取り付けられている。また、スピーカ6152も、ベースドア6113に取り付けられている。このような変形例においても、上述した例と同様の空気流路を形成することができる。
図43では、照射ユニットBがベースドア6113の前側に取り付けられる様子を示しているが、照射ユニットBは、ベースドア6113の後側に取り付けることとしてもよい。本発明において、照射ユニットBは、遊技盤よりも前方に設置されてもよいし、遊技盤よりも後方に設置されてもよい。照射ユニットBを遊技盤よりも後方に設置する場合には、遊技盤の背面側にスペースを形成しつつ、当該スペースを利用することにより、照射ユニットBを配設することができる。
例えば、遊技盤の中央に開口部分を備え、その開口部分に照射ユニットの前部が貫通するように、ベースドア又は遊技盤、その他パチンコ遊技機の後方部材に照射ユニットを配設するようにしてもよい。その場合、従来から存在する一般的なパチンコ遊技機(遊技盤の中央に開口を備え、その開口を通じて遊技盤の後方にある液晶表示装置等を視認可能とする構成のパチンコ遊技機)の遊技盤をそのまま転用することも可能となる。例えば、液晶表示装置を取り払い、スクリーン機構を配設し、さらに遊技盤等の後方部材に照射ユニットを配設することにより、遊技盤の形状を従来のままにしつつ、照射ユニット及びスクリーン機構を搭載した新たな遊技機とすることが可能となる。そのような構成を採用する場合、照射ユニットの前方の一部は遊技盤よりも前方に突出しているため、パチンコ遊技機の後方のスペースをより大きく確保することができる。そうすることで、島設備の狭い遊技場において、島設備全体に照射ユニット付きのパチンコ遊技機を設置した際に、島設備内の温度上昇を低減させることが可能となる。さらに、遊技者から視認可能となる照射ユニットの前方(例えば、リフレクタ保持部B11辺り)に、機種に応じたロゴ等の装飾部材を配置したり、補助的な装飾を行う小型サイズの液晶表示装置、電飾基板等を配置したりすることにより、照射ユニットが遊技者から見えないように目隠しすることができ、さらに演出効果を高めることが可能となる。
なお、スクリーン装置Cは、照射ユニットBに取り付けられた状態で設置されてもよいし、照射ユニットBとは分離した状態で設置されてもよい。
以上で説明した変形例では、空気の排出方向を遊技機の後方又は側方としているが、第2実施形態と同様に、遊技機の上方から空気を排出することとしてもよい。空気の排出方向を上方とする場合には、例えば、装飾ユニット6258(ガラスドア6111)の上面に排気用の開口を形成すればよい。この場合において、照射ユニットBを遊技盤よりも後方に設置する場合には、空気の通路を確保するために、遊技盤にも適宜開口を形成すればよい。
本発明においては、空気を取り入れる方向及び排出する方向、並びに、空気を流す経路に応じて、空気流路上に存在する部材に対して、適宜開口を形成することが可能である。空気流路に応じて、管状のダクトを設けることとしてもよい。
また、空気の流れをスムーズにするために、吸気用ファン及び/又は排気用ファンを適宜配設することが可能である。例えば、空気を取り入れるための開口(例えば、図42の開口6300R)とプロジェクタカバーB1の開口B400Rとの間に吸気用ファン(例えば、図41の吸気用ファン6244)を配設したり、空気を排出するための開口(例えば、図42の開口6300L)とプロジェクタカバーB1の開口B400Lとの間に排気用ファンを配設したりすることが可能である。もっとも、照射ユニットBの内部に設けられたファンにより吸気や排気が充分に行われるのであれば、照射ユニットBの外部にはファンを配設しなくてもよい。
なお、上述した変形例では、図37で説明したプロジェクタカバーB1が採用されるものとして図示しているが、プロジェクタカバーの構成は特に限定されず、プロジェクタの冷却用の空気を取り入れるための開口、及び、当該空気を排出するための開口が形成されたプロジェクタカバーを適宜採用することができる。これらの開口は、プロジェクタカバーの前方や後方、上方や下方、側方等、任意の場所に形成することが可能であり、プロジェクタの冷却効率等を勘案して、開口の形成位置を適宜決定することができる。さらに、プロジェクタは、プロジェクタカバーによって覆われずに、露出した状態で遊技機の内部に配設されていてもよく、遊技機の外部から取り入れた冷却用の空気をプロジェクタに直接(プロジェクタカバーを経由することなく)当てるように構成することも可能である。
以上、第1実施形態及び第2実施形態について説明した。上述した実施形態では、本発明をパチスロ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明は、他の遊技機(例えば、パチンコ遊技機やスロットマシン等)に適用することも可能である。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各処理は、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各処理では、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各処理における処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各処理における処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各処理を行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。