JP2019016681A - 記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリセルの面積を縮小化し、単位面積あたりの記憶容量を高めることができる記憶装置を提供する。或いは、データの読み出しの精度を高めることができる記憶装置を提供する。【解決手段】第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、容量素子と、をセルに有し、第1のトランジスタは、容量素子の第1の電極への第1の信号の供給を制御する機能を有し、第2のトランジスタは、容量素子の第2の電極への第2の信号の供給を制御する機能を有し、第1のトランジスタの第1のゲート電極は、ワード線に電気的に接続され、第2のトランジスタの第2のゲート電極は、ワード線に電気的に接続される。また、第1のトランジスタは、第1の酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有し、第2のトランジスタは、第2の酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有していても良い。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、記憶装置と当該記憶装置を用いた半導体装置に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)では、ビット線の電位の変化をセンスアンプで増幅することでメモリセルからデータを読み出す。そのため、センスアンプの感度を考慮して駆動電圧、容量素子の容量値、ビット線の寄生容量を調整することが肝要である。一対のメモリセルで1ビットの情報を記憶するツインセル方式のDRAMは、シングルセル方式に比べて、データの書き込みと読み出しに必要な電荷量を少なくすることができるため、データの保持時間を長くすることができ、低い駆動電圧でデータの書き込みと読み出しを高速で行うことができる。
下記の特許文献1では、1ビットのデータを2メモリセルで記憶するツインセルモードDRAMのレイアウトについて、開示されている。
特開2004−193483号公報
本発明の一態様は、メモリセルの面積を縮小化し、単位面積あたりの記憶容量を高めることができる記憶装置の提供を課題の一つとする。或いは、本発明の一態様は、データの読み出しの精度を高めることができる記憶装置の提供を課題の一つとする。或いは、本発明の一態様は、メモリセルの面積を縮小化し、データの読み出しの精度を高めることができる記憶装置の提供を課題の一つとする。或いは、本発明の一態様は、高い信頼性を有する半導体装置の提供を課題の一つとする。或いは、本発明の一態様は、集積度の高い半導体装置の提供を課題の一つとする。或いは、本発明の一態様は、小型化を実現することができる半導体装置の提供を、課題の一つとする。
なお、本発明の一態様は、新規な半導体装置などの提供を、課題の一つとする。なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はない。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様にかかる記憶装置は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、容量素子と、をセルに有し、第1のトランジスタは、容量素子の第1の電極への第1の信号の供給を制御する機能を有し、第2のトランジスタは、容量素子の第2の電極への第2の信号の供給を制御する機能を有し、第1のトランジスタの第1のゲート電極は、ワード線に電気的に接続され、第2のトランジスタの第2のゲート電極は、ワード線に電気的に接続される。また、第1のトランジスタは、第1の酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有し、第2のトランジスタは、第2の酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有していても良い。
さらに、本発明の一態様にかかる記憶装置では、第1の信号の電位と第2の信号の電位とは、互いに極性が反転していても良い。
さらに、本発明の一態様にかかる記憶装置では、第1のトランジスタの第3のゲート電極は、第1の酸化物半導体膜を介して第1のゲート電極と重なる領域を有し、第2のトランジスタの第4のゲート電極は、第2の酸化物半導体膜を介して第2のゲート電極と重なる領域を有していても良い。
さらに、本発明の一態様にかかる記憶装置では、第1の酸化物半導体膜は、第1のゲート電極と重ならず、かつ、第1の酸化物半導体膜の表面及び側面を含む第1の領域を有し、第1の領域は、容量素子の第1の電極としての機能を有し、第1の領域は、第1の酸化物半導体膜の主成分とは異なる金属を含み、金属は、アルミニウム、ルテニウム、チタン、タンタル、タングステン、又はクロムであっても良い。
本発明の一態様により、レイアウト面積を小さく抑え、単位面積あたりの記憶容量を高めることができる記憶装置を、実現することができる。或いは、本発明の一態様により、データの読み出しの精度を高めることができる記憶装置、実現することができる。或いは、本発明の一態様により、メモリセルの面積を縮小化し、データの読み出しの精度を高めることができる記憶装置を、実現することができる。或いは、本発明の一態様により、高い信頼性を有する半導体装置を実現することができる。或いは、本発明の一態様は、集積度の高い半導体装置を実現することができる。或いは、本発明の一態様により、小型化を実現することができる半導体装置を、実現することができる。
なお、本発明の一態様により、新規な半導体装置などを提供することができる。なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
セルの構成を示す図。 記憶装置の構成を示す図。 セルアレイのタイミングチャートを示す図。 セルの構成を示す図。 記憶装置の構成を示す図。 トランジスタの構成を示す図。 トランジスタの構成を示す図。 トランジスタの構成を示す図。 トランジスタの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルの構成を示す図。 セルアレイの構成を示す図。 リムーバブル記憶装置の構成例を示す模式図。 情報処理システムの構成例を示す機能ブロック図。 電子機器の構成例を示す模式図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、本発明の一態様の半導体装置は、マイクロプロセッサ、画像処理回路、半導体表示装置用のコントローラ、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロコントローラ、2次電池などのバッテリーの制御回路または保護回路などの、記憶装置を用いた各種半導体集積回路をその範疇に含む。また、本発明の一態様の半導体装置は、上記半導体集積回路を用いたRFタグ、半導体表示装置などの各種装置を、その範疇に含む。半導体表示装置には、液晶表示装置、有機発光素子(OLED)に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)等や、記憶装置を駆動回路に有しているその他の半導体表示装置が、その範疇に含まれる。
なお、本発明の一態様に係る記憶装置には、データを記憶することができるセルと、複数のセルが設けられたセルアレイと、セルアレイの駆動を制御する駆動回路がセルアレイに電気的に接続された記憶装置と、当該記憶装置がパッケージングされたICチップなどの電子部品と、プリント基板等の電子回路基板に当該電子部品が実装されたメモリモジュールと、をその範疇に含める。
図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
本明細書において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている場合がある。また、構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。従って、明細書で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
図面に記載したブロック図の各回路ブロックの配置は、説明のため位置関係を特定するものであり、異なる回路ブロックで別々の機能を実現するよう示していても、実際の回路ブロックにおいては同じ回路ブロック内で別々の機能を実現しうるように設けられている場合もある。また各回路ブロックの機能は、説明のため機能を特定するものであり、一つの回路ブロックとして示していても、実際の回路ブロックにおいては一つの回路ブロックで行う処理を、複数の回路ブロックで行うよう設けられている場合もある。
また、本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用した装置であり、半導体素子(トランジスタ、ダイオード等)を含む回路、同回路を有する装置等をいう。また、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備えたチップは、半導体装置の一例である。また、記憶装置、表示装置、発光装置、照明装置及び電子機器等は、それ自体が半導体装置である場合があり、又は半導体装置を有している場合がある。
また、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものとする。X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
トランジスタは、ゲート、ソース、およびドレインと呼ばれる3つの端子を有する。ゲートは、トランジスタの導通状態を制御する制御ノードとして機能するノードである。ソースまたはドレインとして機能する2つの入出力ノードは、トランジスタの型及び各端子に与えられる電位の高低によって、一方がソースとなり他方がドレインとなる。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。また、本明細書等では、ゲート以外の2つの端子を第1端子、第2端子と呼ぶ場合がある。
ノードは、回路構成やデバイス構造等に応じて、端子、配線、電極、導電層、導電体、不純物領域等と言い換えることが可能である。また、端子、配線等をノードと言い換えることが可能である。
電圧は、ある電位と、基準の電位(例えば接地電位(GND)またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧を電位と言い換えることが可能である。なお、電位とは、相対的なものである。よって、接地電位と記載されていても、必ずしも、0Vを意味しない場合もある。
本明細書等において、「膜」という言葉と「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
本明細書等において、“第1”、“第2”、“第3”という序数詞は構成要素の混同を避けるために付す場合があり、その場合は数的に限定するものではなく、また順序を限定するものでもない。
(実施の形態1)
図1に、本発明の一態様に係る記憶装置の、セル10の構成を一例として示す。図1(A)に示すセル10は、トランジスタ11a、トランジスタ11b、及び容量素子12を有する。また、セル10には、ビット線としての機能を有する配線BLaと、ビット線としての機能を有する配線BLbとが、電気的に接続されている。セル10には、配線BLaを介してデータを含む第1の信号が入力され、セル10に保持されているデータは配線BLaを介して出力される。同様に、セル10には、配線BLbを介してデータを含む第2の信号が入力され、セル10に保持されているデータは配線BLbを介して出力される。
トランジスタ11aは、セル10への第1の信号の入力を制御する機能を有する。具体的には、トランジスタ11aは、容量素子12が有する第1の電極への第1の信号の供給を制御する機能を有する。また、トランジスタ11bは、セル10への第2の信号の入力を制御する機能を有する。具体的には、トランジスタ11bは、容量素子12が有する第2の電極への第2の信号の供給を制御する機能を有する。
具体的に、図1(A)に示すセル10では、トランジスタ11aのソース又はドレインの一方が配線BLaに電気的に接続されている。また、トランジスタ11aのソース又はドレインの他方が容量素子12の第1の電極に電気的に接続されている。トランジスタ11bのソース又はドレインの一方が配線BLbに電気的に接続されている。トランジスタ11bのソース又はドレインの他方が容量素子12の第2の電極に電気的に接続されている。
また、図1(A)に示すセル10では、トランジスタ11aのゲートが、ワード線としての機能を有する配線WLに電気的に接続されている。また、トランジスタ11bのゲートも配線WLに電気的に接続されている。なお、図1(A)に示すセル10では、トランジスタ11aのゲートとトランジスタ11bのゲートとが、互いに電気的に接続されている場合を例示しているが、トランジスタ11aのゲートとトランジスタ11bのゲートとが、互いに異なる配線WLに電気的に接続されていても良い。
セル10は、必要に応じて、トランジスタ、ダイオード、抵抗素子、容量素子、インダクタなどのその他の回路素子を、さらに有していても良い。
そして、図1(A)に示すセル10では、第1の信号が有するデータの真理値と、第2の信号が有するデータの真理値とが、互いに異なるものとする。例えば、第1の信号と第2の信号のいずれか一方が有するデータの真理値が’0’の場合、他方のデータの真理値は’1’であるものとする。具体的には、第1の信号の電位の極性と、第2の信号の電位の極性とは、互いに反転している。
図1(A)に示すセル10にデータを書き込む際、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになる(導通状態になる)ような電位を配線WLに供給する。そして、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンの状態において配線BLaに第1の信号を入力し、配線BLbに第2の信号を入力することにより、第1の信号の電位を容量素子12の第1の電極に供給し、第2の信号の電位を容量素子12の第2の電極に供給することができる。
例えば、第1の信号の真理値が’1’でその電位がハイレベルであり、第2の信号の真理値が’0’でその電位がローレベルであるとき、容量素子12には、第1の信号と第2の信号の電位差に対応する電荷が蓄積される。次いで、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオフになる(非導通状態になる)ような電位を配線WLに供給する。そして、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオフの状態になることで、容量素子12に蓄積された電荷が保持される。
図1(A)に示すセル10からデータを読み出す際、配線BLa及び配線BLbをプリチャージする。具体的には、配線BLa及び配線BLbに所定の電位VRを供給することで、プリチャージを行う。電位VRは、電位VSSよりも高く、電位VDDよりも低いことが望ましい。プリチャージ終了した後、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになるような電位を配線WLに供給することで、トランジスタ11a及びトランジスタ11bをオンにする。上記動作により、容量素子12と配線BLa及び配線BLbとの間で電荷の移動が起こり、容量素子12に保持されていた電荷量に従って配線BLa及び配線BLbの電位が変動する。
そして、配線BLa及び配線BLbの電位差には、第1の信号が有するデータの真理値と、第2の信号が有するデータの真理値とが反映されているので、当該電位差を用いることで第1の信号のデータ及び第2の信号のデータに相当する1ビット分のデータを読み取ることができる。
なお、一対のセルで1ビットの情報を記憶するツインセル方式の記憶装置に比べて、図1(A)のセル10で例示するような本発明の一態様に係る記憶装置では、面積あたりの静電容量を高めることができる。或いは、当該ツインセル方式の記憶装置に比べて、図1(A)のセル10で例示するような本発明の一態様に係る記憶装置では、面積あたりの静電容量が同じであっても、一対のセルが有する2つの容量素子のトータルの占有面積よりも、容量素子12の占有面積を小さく抑えることができる。
なお、本発明の一態様に係る記憶装置では、バックゲートを有するトランジスタをセル10に用いていても良い。図1(B)に示すセル10は、図1(A)に示すセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bにそれぞれバックゲートを設けた構成に相当する。具体的に、図1(B)に示すセル10では、トランジスタ11aのバックゲートが配線BGLaに電気的に接続されており、トランジスタ11bのバックゲートが配線BGLbに電気的に接続されている。
トランジスタ11a及びトランジスタ11bは、バックゲートの電位を変化させることでその閾値電圧制御することができる。例えば、配線BGLa及び配線BGLbの電位をマイナス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをプラス方向にシフトさせることができ、配線BGLa及び配線BGLbの電位をプラス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをマイナス方向にシフトさせることができる。
例えば、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがnチャネル型である場合、セル10にデータを書き込む際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をプラス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをマイナス方向にシフトさせ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオン電流を高めるようにしても良い。上記構成により、セル10へのデータの書き込みを高速で行うことができる。トランジスタ11a及びトランジスタ11bがpチャネル型である場合は、セル10にデータを書き込む際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をマイナス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをプラス方向にシフトさせれば、同様の効果を得ることができる。
また、セル10からデータを読み出す際にも、セル10にデータを書き込む際と同様に配線BGLa及び配線BGLbの電位を制御することで、セル10からのデータの読み出しを高速で行うことができる。
また、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがnチャネル型である場合、セル10にデータを保持する際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をマイナス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをプラス方向にシフトさせ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオフ電流を低くするようにしても良い。上記構成により、セル10におけるデータの保持時間を長く確保することができる。トランジスタ11a及びトランジスタ11bがpチャネル型である場合は、セル10にデータを保持する際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をプラス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをマイナス方向にシフトさせれば、同様の効果を得ることができる。
また、本発明の一態様に係る記憶装置では、フロントゲートとバックゲートとが電気的に接続された構成を有するトランジスタを、セル10に用いていても良い。図1(C)に示すセル10は、図1(A)に示すセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがそれぞれバックゲートを有し、当該バックゲートがゲート(フロントゲート)に電気的に接続された構成に相当する。具体的に、図1(C)に示すセル10では、トランジスタ11aのバックゲートが配線WLに電気的に接続されており、トランジスタ11bのバックゲートが配線WLに電気的に接続されている。
バックゲートをフロントゲートに電気的に接続することで、チャネル形成領域が増え、ドレイン電流の増加を実現することができる。また、バックゲートをフロントゲートに電気的に接続することで、半導体膜に空乏層ができやすくなるため、S値の改善を図ることができる。
次いで、図2に、本発明の一態様に係る記憶装置20の構成を一例として示す。図2に示す記憶装置20は、複数のセル10がマトリクス状に設けられたセルアレイ13と、セルアレイ13の動作を制御する機能を有する駆動回路21と、を有する。図2では、駆動回路21が、ワードライン用デコーダ(WD14)と、プリチャージ回路(PCC15)と、センスアンプ(SA16)と、スイッチ回路(SWC17)と、ビットライン用デコーダ(BD18)と、メインアンプ19とを有する場合を例示している。
図2は、図1(A)に示すセル10を用いたセルアレイ13の構成を例示している。図2に示すセルアレイ13は、配線WL1乃至配線WLy(yは2以上の自然数)で示す複数の配線WLと、配線BLa1乃至配線BLax(xは2以上の自然数)で示す複数の配線BLaと、配線BLb1乃至配線BLbxで示す複数の配線BLbと、電気的に接続されている。
そして、図2に示すセルアレイ13では、x×y個のセル10のそれぞれが、複数の配線WLのいずれかと、複数の配線BLaのいずれかと、複数の配線BLbのいずれかと、それぞれ電気的に接続されている。具体的に、図2に示すセルアレイ13では、j行i列目(jはy以下の自然数、iはx以下の自然数)のセル10が、配線WLj、配線BLai、及び配線BLbiに電気的に接続されている。
PCC15は、配線BLa及び配線BLbの電位をプリチャージする機能を有する。SA16は、配線BLaと配線BLbの電位差を増幅し、増幅された電位差を保持する機能を有する。SWC17は、配線BLa及び配線BLbと、メインアンプ19との間の導通状態を各列のセル10ごとに制御する機能を有する。メインアンプ19は、SA16から出力された電位差を用いて、出力信号を生成する機能を有する。
次いで、図2に示すセルアレイ13の動作について、図3に示すタイミングチャートを用いて説明する。なお、図3では、1行1列目のセル10と、1行x列目のセル10と、y行1列目のセル10と、y行x列目のセル10とにおいて、データの書き込み、保持、読み出しを行う場合を例に挙げている。また、図3に示すタイミングチャートでは、各セル10が有するトランジスタ11a及びトランジスタ11bが共にnチャネル型である場合の動作を例示している。
まず、セル10へのデータの書き込みについて説明する。セルアレイ13へのデータの書き込みは、行ごとに行われる。図3では、1行1列目のセル10及び1行x列目のセル10へのデータの書き込みを先に行い、その後で、y行1列目のセル10及びy行x列目のセル10へのデータの書き込みを行う場合を例示している。
まず、時刻T1において、書き込みを行う1行目のセル10に接続された配線WL1に、ハイレベルの電位VHが供給され、配線WL1以外の全ての配線WLに、ローレベルの電位VLが供給される。すなわち、配線WL1が選択の状態になり、配線WL1以外の全ての配線WLが非選択状態となる。よって、配線WL1に電気的に接続されている1行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bが選択的にオンの状態となる。
上記状態において、配線BLa1及び配線BLb1と、配線BLax及び配線BLbxとに、データを含む第1の信号及び第2の信号の電位が供給される。各セル10に入力される第1の信号及び第2の信号の電位のレベルは、データの内容によって異なるが、1つのセル10に着目すると、第1の信号の電位と第2の信号の電位はその極性が互いに反転している。
図3では、1行目のセル10へのデータの書き込み時に、配線BLa1にハイレベルの電位VDDが供給され、配線BLb1にローレベルの電位VSSが供給される場合を例示する。また、配線BLaxにローレベルの電位VSSが供給され、配線BLbxにハイレベルの電位VDDが供給される場合を例示する。
配線BLa1に供給された電位VDDは、1行1列目のセル10が有するトランジスタ11aを介して、当該セル10の容量素子12の第1の電極に供給される。また、配線BLb1に供給された電位VSSは、1行1列目のセル10が有するトランジスタ11bを介して、当該セル10の容量素子12の第2の電極に供給される。よって、1行1列目のセル10において、容量素子12に電位VDDと電位VSSの電位差に対応する電荷が蓄積されることで、データが当該セル10に書き込まれる。
また、配線BLaxに供給された電位VSSは、1行x列目のセル10が有するトランジスタ11aを介して、当該セル10の容量素子12の第1の電極に供給される。また、配線BLbxに供給された電位VDDは、1行x列目のセル10が有するトランジスタ11bを介して、当該セル10の容量素子12の第2の電極に供給される。よって、1行x列目のセル10において、容量素子12に電位VSSと電位VDDの電位差に対応する電荷が蓄積されることで、データが当該セル10に書き込まれる。
なお、電位VHは電位VDDと同じか、それより高いものとする。具体的に、電位VHと電位VDDの電位差は、トランジスタ11aまたはトランジスタ11bの閾値電圧と同じか、それより大きいものとする。
次いで、時刻T2において、配線WL1に電位VLが供給されることで、全ての配線WLが非選択の状態になる。よって、配線WL1に電気的に接続されている1行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオフの状態となる。上記動作により、容量素子12において電荷が保持され、セル10に書き込まれたデータが保持される。
なお、トランジスタ11a及びトランジスタ11bの半導体膜に酸化物半導体を用いた場合、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオフ電流を極めて小さくすることができる。よって、容量素子12に保持されている電荷のリークが妨げられ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bにシリコンなどの半導体を用いた場合に比べ、長い期間に渡ってデータの保持を行うことができる。
次いで、時刻T3において、書き込みを行うy行目のセル10に接続された配線WLyに、ハイレベルの電位VHが供給され、配線WLy以外の全ての配線WLに、ローレベルの電位VLが供給される。すなわち、配線WLyが選択の状態になり、配線WLy以外の全ての配線WLが非選択状態となる。よって、配線WLyに電気的に接続されているy行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bが選択的にオンの状態となる。
上記状態において、配線BLa1及び配線BLb1と、配線BLax及び配線BLbxとに、データを含む第1の信号及び第2の信号の電位が供給される。
図3では、y行目のセル10へのデータの書き込み時に、配線BLa1に電位VSSが供給され、配線BLb1に電位VDDが供給される場合を例示する。また、配線BLaxに電位VDDが供給され、配線BLbxに電位VSSが供給される場合を例示する。
配線BLa1に供給された電位VSSは、y行1列目のセル10が有するトランジスタ11aを介して、当該セル10の容量素子12の第1の電極に供給される。また、配線BLb1に供給された電位VDDは、y行1列目のセル10が有するトランジスタ11bを介して、当該セル10の容量素子12の第2の電極に供給される。よって、y行1列目のセル10において、容量素子12に電位VSSと電位VDDの電位差に対応する電荷が蓄積されることで、データが当該セル10に書き込まれる。
また、配線BLaxに供給された電位VDDは、y行x列目のセル10が有するトランジスタ11aを介して、当該セル10の容量素子12の第1の電極に供給される。また、配線BLbxに供給された電位VSSは、y行x列目のセル10が有するトランジスタ11bを介して、当該セル10の容量素子12の第2の電極に供給される。よって、y行x列目のセル10において、容量素子12に電位VDDと電位VSSの電位差に対応する電荷が蓄積されることで、データが当該セル10に書き込まれる。
次いで、時刻T4において、配線WLyに電位VLが供給されることで、全ての配線WLが非選択の状態になる。よって、配線WLyに電気的に接続されているy行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオフの状態となる。上記動作により、容量素子12において電荷が保持され、セル10に書き込まれたデータが保持される。
なお、セル10に誤ったデータが書き込まれるのを防ぐために、各配線WLの選択が終了した後に、配線BLへのデータを含む電位の供給を停止させることが望ましい。
次いで、セルアレイ13からのデータの読み出しについて説明する。セルアレイ13からのデータの読み出しは、行ごとに行う。図3では、1行1列目のセル10及び1行x列目のセル10からのデータの読み出しを先に行い、その後で、y行1列目のセル10及びy行x列目のセル10からのデータの読み出しを行う場合を例示している。
まず、時刻T5において、配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxをプリチャージする。具体的には、PCC15から配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxに、読み出しの基準となる電位VRを供給する。なお、電位VRは、電位VDDと同じか、もしくは電位VDDより低く電位VSSよりも高い電位であるものとする。そして、電位VRが供給された後は、配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxをフローティングの状態とする。
なお、1列目とx列目以外の列のセル10からもデータの読み出しを行う場合、当該セル10に対応する配線BLa及び配線BLbにも、このタイミングで電位VRを供給すれば良い。そして、電位VRが供給された後は、当該セル10に対応する配線BLa及び配線BLbをフローティングの状態とすると良い。
次いで、時刻T6において、読み出しを行う1行目のセル10に接続された配線WL1に電位VHが供給され、配線WL1以外の全ての配線WLに電位VLが供給される。すなわち、配線WL1が選択の状態になり、配線WL1以外の全ての配線WLが非選択状態となる。よって、配線WL1に電気的に接続されている1行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bが選択的にオンの状態となる。
トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになると、容量素子12に保持されている電荷が読み出しを行う配線BLaまたは配線BLbに放出されるか、或いは、読み出しを行う配線BLaまたは配線BLbから電荷が容量素子12に供給される。上記動作は、容量素子12に蓄積されている電荷量により決まる。
具体的に、図3に示すタイミングチャートの場合、時刻T1乃至時刻T2のデータの書き込み期間において、1行1列目のセル10では、容量素子12の第1の電極に電位VDDが供給され、第2の電極に電位VSSが供給されている。よって、読み出し時においてトランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになると、1行1列目のセル10における容量素子12と配線BLa1及び配線BLb1との間における電荷の移動により、配線BLa1の電位は高くなり電位VR+αとなり、配線BLa1の電位は低くなり電位VR−βとなる。また、時刻T1乃至時刻T2のデータの書き込み期間において、1行x列目のセル10では、容量素子12の第1の電極に電位VSSが供給され、第2の電極に電位VDDが供給されている。よって、読み出し時においてトランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになると、1行x列目のセル10における容量素子12と配線BLax及び配線BLbxとの間における電荷の移動により、配線BLaxの電位は低くなり電位VR−βとなり、配線BLaxの電位は高くなり電位VR+αとなる。
すなわち、配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxの電位は、1行1列目のセル10の容量素子12に保持されている電荷量と、1行x列目のセル10の容量素子12に保持されている電荷量に応じた高さとなる。そして、上記電位から電荷量の違いを読み取ることにより、1行1列目のセル10と、1行x列目のセル10から、データを読み出すことができる。
次いで、時刻T7において、配線WL1に電位VLが供給されることで、全ての配線WLが非選択の状態になる。よって、配線WL1に電気的に接続されている1行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオフの状態となる。
次いで、時刻T8において、配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxを再度プリチャージする。具体的には、PCC15から配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxに、読み出しの基準となる電位VRを供給する。そして、電位VRが供給された後は、配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxをフローティングの状態とする。
なお、1列目とx列目以外の列のセル10からもデータの読み出しを行う場合、当該セル10に対応する配線BLa及び配線BLbにも、このタイミングで電位VRを供給すれば良い。そして、電位VRが供給された後は、当該セル10に対応する配線BLa及び配線BLbをフローティングの状態とすると良い。
次いで、時刻T9において、読み出しを行うy行目のセル10に接続された配線WLyに電位VHが供給され、配線WLy以外の全ての配線WLに電位VLが供給される。すなわち、配線WLyが選択の状態になり、配線WLy以外の全ての配線WLが非選択状態となる。よって、配線WLyに電気的に接続されているy行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bが選択的にオンの状態となる。
トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになると、容量素子12に保持されている電荷が読み出しを行う配線BLaまたは配線BLbに放出されるか、或いは、読み出しを行う配線BLaまたは配線BLbから電荷が容量素子12に供給される。上記動作は、容量素子12に蓄積されている電荷量により決まる。
具体的に、図3に示すタイミングチャートの場合、時刻T3乃至時刻T4のデータの書き込み期間において、y行1列目のセル10では、容量素子12の第1の電極に電位VSSが供給され、第2の電極に電位VDDが供給されている。よって、読み出し時においてトランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになると、y行1列目のセル10における容量素子12と配線BLa1及び配線BLb1との間における電荷の移動により、配線BLa1の電位は低くなり電位VR−βとなり、配線BLa1の電位は高くなり電位VR+αとなる。また、時刻T3乃至時刻T4のデータの書き込み期間において、y行x列目のセル10では、容量素子12の第1の電極に電位VDDが供給され、第2の電極に電位VSSが供給されている。よって、読み出し時においてトランジスタ11a及びトランジスタ11bがオンになると、y行x列目のセル10における容量素子12と配線BLax及び配線BLbxとの間における電荷の移動により、配線BLaxの電位は高くなり電位VR+αとなり、配線BLaxの電位は低くなり電位VR−βとなる。
すなわち、配線BLa1、配線BLb1、配線BLax、及び配線BLbxの電位は、y行1列目のセル10の容量素子12に保持されている電荷量と、y行x列目のセル10の容量素子12に保持されている電荷量に応じた高さとなる。そして、上記電位から電荷量の違いを読み取ることにより、y行1列目のセル10と、y行x列目のセル10から、データを読み出すことができる。
次いで、時刻T10において、配線WLyに電位VLが供給されることで、全ての配線WLが非選択の状態になる。よって、配線WLyに電気的に接続されているy行目のセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがオフの状態となる。
なお、図3に示すタイミングチャートでは、時刻T1と時刻T2の間において、配線WL1に電気的に接続された1行目のセル10のうち、1列目とx列目のセル10にのみデータを書き込む場合を例示しているが、配線WL1が選択の状態となることにより、1行目のセル10のうち、データを書き込む必要のない1列目とx列目以外のセル10においても、トランジスタ11a及びトランジスタ11bはオンの状態となる。新たなデータを書き込む必要がないセル10に保持されているデータは、時刻T1の前に一旦読み出してSA16に保持しておき、時刻T1と時刻T2の間において、SA16から再び当該セル10に書き戻せば良い。配線WLyに電気的に接続されたy行目のセル10についても、同様である。
本発明の一態様に係る記憶装置では、データが読み出される際の容量素子の電位変化を、対となる配線BLa及び配線BLbの電位の増幅に利用することができるため、一般的なツインセル方式の記憶装置比べて、読み出し時における配線BLaと配線BLbの電位差をよりも大きくすることができる。上記構成により、SA16の感度が低くても、データの読み出しを正確に行うことができる。また、SA16を構成するトランジスタの電気的特性にばらつきに起因してオフセット電圧が生じていても、データの読み出しを正確に行うことができる。
次いで、図19に、図2とは異なるセルアレイ13の構成例を示す。図19に示すセルアレイ13は、図1(B)に示すセル10がマトリクス状に複数設けられている。図19に示すセルアレイ13は、配線WL1乃至配線WLyで示す複数の配線WLと、配線BLa1乃至配線BLaxで示す複数の配線BLaと、配線BLb1乃至配線BLbxで示す複数の配線BLbと、配線BGL1乃至配線BGLyで示す複数の配線BGLと電気的に接続されている。
そして、図19では、セルアレイ13が有するx×y個のセル10のそれぞれが、複数の配線WLのいずれかと、複数の配線BLaのいずれかと、複数の配線BLbのいずれかと、複数の配線BGLのいずれかと、それぞれ電気的に接続されている。具体的に、図19に示すセルアレイ13では、j行i列目のセル10は、配線WLj、配線BLai、配線BLbi、及び配線BGLjに電気的に接続されている。そして、配線BGLjは、トランジスタ11aのバックゲートと、トランジスタ11bのバックゲートとに、電気的に接続されている。
上記構成を有するセルアレイ13を有する記憶装置20では、配線BGLの電位を制御することにより、データの書き込みが行われる行のセル10と、データの読み出しが行われる行のセル10とにおいて、閾値電圧をシフトさせ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオン電流を高めて、データの書き込みと読み出しを高速で行うことができる。また、配線BGLの電位を制御することにより、データの保持を行う行のセル10において、閾値電圧をシフトさせ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオフ電流を低く抑え、データの保持時間を長く確保することができる。
次いで、本発明の一態様に係る記憶装置の、セル10のレイアウトの一例について説明する。
図4(A1)は、1ビットのデータを記憶することができるセル10の、容量素子12を含む層の上面図に相当し、図4(A2)は、当該セル10の、トランジスタ11a及びトランジスタ11bを含む層の上面図に相当する。図4(A1)に示す層は、図4(A2)に示す層の上層に位置するものとする。なお、図4(A1)及び図4(A2)では、各種絶縁層のレイアウトを省略している。
具体的に、図4(A1)に示す層には、導電層30と導電層31とが設けられており、導電層30と導電層31とは絶縁層(図示せず)を介して重なる領域を有する。当該領域において、導電層30と導電層31と絶縁層とは、容量素子12としての機能を有する。なお、導電層30及び導電層31は、一方が容量素子12の第1の電極としての機能を有し、他方が容量素子12の第1の電極としての機能を有する。また、図4(A1)では、導電層30の上方に導電層31が位置するものとするが、導電層31の上方に導電層30が位置していても良い。
また、図4(A1)に示す層には、導電層32が設けられている。導電層32は絶縁層(図示せず)を介して導電層31の上方に位置しており、コンタクトホール33aを介して導電層31と電気的に接続されている。
図4(A2)に示す層には、半導体層34と半導体層35と導電層36とが設けられている。また、半導体層34と半導体層35とは、それぞれお絶縁層(図示せず)を介して導電層36と重なる領域を有する。そして、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのいずれか一方が、半導体層34及び導電層36を有しており、他方が半導体層35及び導電層36を有している。
そして、半導体層35は、半導体層35上方の絶縁層(図示せず)に設けられたコンタクトホール33bを介して、図4(A1)に示す導電層32と電気的に接続されている。また、半導体層34は、半導体層34上方の絶縁層(図示せず)に設けられたコンタクトホール33cを介して、図4(A1)に示す導電層30と電気的に接続されている。
次いで、比較例として、2つの容量素子(容量素子41及び容量素子42)と2つのトランジスタ(トランジスタ43a及びトランジスタ43b)を用いて1ビットのデータを記憶するセル40の、レイアウトの一例について説明する。
図4(B1)は、セル40の、容量素子41及び容量素子42を含む層の上面図に相当し、図4(B2)は、当該セル40の、トランジスタ43a及びトランジスタ43bを含む層の上面図に相当する。図4(B1)に示す層は、図4(B2)に示す層の上層に位置するものとする。なお、図4(B1)及び図4(B2)では、各種絶縁層のレイアウトを省略して示している。
具体的に、図4(B1)に示す層には、導電層44と導電層45とが設けられており、導電層44と導電層45とは絶縁層(図示せず)を介して重なる領域を有する。当該領域にいて、導電層44と導電層45と絶縁層とは、容量素子41としての機能を有する。なお、導電層44及び導電層45は、一方が容量素子41の第1の電極としての機能を有し、他方が容量素子41の第1の電極としての機能を有する。また、図4(B1)では、導電層44の上方に導電層45が位置するものとするが、導電層45の上方に導電層44が位置していても良い。
また、図4(B1)に示す層には、導電層46と導電層47とが設けられており、導電層46と導電層47とは絶縁層(図示せず)を介して重なる領域を有する。当該領域にいて、導電層46と導電層47と絶縁層とは、容量素子42としての機能を有する。なお、導電層46及び導電層47は、一方が容量素子42の第1の電極としての機能を有し、他方が容量素子42の第1の電極としての機能を有する。また、図4(B1)では、導電層46の上方に導電層47が位置するものとするが、導電層47の上方に導電層46が位置していても良い。
また、図4(B1)に示す層には、導電層48が設けられている。導電層48は絶縁層(図示せず)を介して導電層45及び導電層47の上方に位置しており、コンタクトホール53a及びコンタクトホール53bを介して導電層45及び導電層47とそれぞれ電気的に接続されている。導電層48は、容量素子41の一方の電極として機能する導電層45と、容量素子42の一方の電極として機能する導電層47とに、電位を供給する機能を有している。
図4(B2)に示す層には、半導体層49と半導体層50と導電層51とが設けられている。また、半導体層49と半導体層50とは、それぞれお絶縁層(図示せず)を介して導電層51と重なる領域を有する。そして、トランジスタ43aが、半導体層49及び導電層51を有しており、トランジスタ43bが、他方が半導体層50及び導電層51を有している。
そして、半導体層49、半導体層49上方の絶縁層(図示せず)に設けられたコンタクトホール52aを介して、図4(B1)に示す導電層44と電気的に接続されている。また、半導体層50は、半導体層50上方の絶縁層(図示せず)に設けられたコンタクトホール52bを介して、図4(B1)に示す導電層46と電気的に接続されている。
図4(A1)及び図4(A2)に示すセル10と、図4(B1)及び図4(B2)に示すセル40とを比較すると、セル10とセル40のレイアウトの占有面積が同じである場合、容量素子12の占有面積は、容量素子41及び容量素子42の占有面積の和とほぼ同程度にできることが分かる。よって、本発明の一態様に係る記憶装置では、セル10に含まれる容量素子12の占有面積を増やすことなく、データの読み出しを正確に行えると言える。或いは、本発明の一態様に係る記憶装置では、セル10に含まれる容量素子12の占有面積を抑えつつ、データの読み出しを正確に行えると言える。
次いで、図5に、本発明の一態様にかかる記憶装置20において、駆動回路21の上方にセルアレイ13を配置した構成に一例を、図5に模式的に示す。図5に示す記憶装置20では、第1の層に駆動回路21が設けられ、第1の層の上方に位置する第2の層に、セルアレイ13が設けられており、駆動回路21とセルアレイ13の電気的に接続な接続は、セルアレイ13の内部に位置するコンタクトホールを介して行われている。
具体的に、図5では、配線WLkに接続されたセル10と、配線WL(k+1)に接続されたセル10との間において(ただし、k−1、k、k+1、k+2は、1乃至yのいずれかに相当する)、配線BLa及び配線BLbが駆動回路21と電気的に接続されている場合を例示している。また、図5では、配線BLam及び配線BLbmに接続されたセル10と、配線BLa(m+1)及び配線BLb(m+1)に接続されたセル10との間において(ただし、m−1、m、m+1、m+2は、1乃至xのいずれかに相当する)、配線WLが駆動回路21と電気的に接続されている場合を例示している。
図5に示す記憶装置20の場合、配線WL或いは配線BLa及び配線BLbへの電位の供給は、セルアレイ13の内部、或いはセル10とセル10の間において行われる。よって、セルアレイ13の端部において配線WL、または配線BLa及び配線BLbとセルアレイ13とが電気的に接続されている記憶装置に比べて、図5に示す記憶装置20では、配線抵抗に起因する配線WL、または配線BLa及び配線BLbの電位の降下を小さく抑えることができる。
また、セルアレイ13と駆動回路21とを積層することにより、セルアレイ13と駆動回路21との電気的な接続を行う各種配線の長さを抑えることができる。よって、上記配線の配線抵抗を小さく抑えることができるので、記憶装置20の消費電力の低減、高速駆動を実現することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、図6乃至図8を参照して、記憶装置20のトランジスタ11a及びトランジスタ11bに用いることができる、トランジスタ200の構造の一例について説明する。なお、図6乃至図8では、トランジスタ200がバックゲートを有する場合を例示している。
図6(A)は、トランジスタ200の構成例を示す上面図である。なお、図6(A)の上面図では、各種絶縁層のレイアウトを省略している。図6(B)は、切断線A1―A2における図6(A)の断面図であり、トランジスタ200のチャネル長方向の断面図である。図7(A)は、切断線A3―A4における図6(A)の断面図であり、トランジスタ200のチャネル幅方向の断面図である。図7(B)は、切断線A5―A6における図6(A)の断面図である。
絶縁層210、絶縁層212、絶縁層273、絶縁層274、絶縁層280は、トランジスタ200を保護する層間絶縁層として機能する。
また、トランジスタ200は、配線として機能する導電層203、及びプラグとして機能する導電層240(導電層240a、導電層240b)に電気的に接続されている。
導電層203は、絶縁層212の開口の内壁に接している第1の導電層と、絶縁層212の開口において導電層203のさらに内側に位置する第2の導電層と、を有する。導電層203の上面の高さと、絶縁層212の上面の高さは同程度にできる。なお、本実施の形態では、導電層203が、積層された第1の導電層及び第2の導電層を有する例について示しているが、例えば、導電層203を単層構造、または3層以上の積層構造としてもよい。なお、構造体が積層構造を有する場合、形成順に序数を付与し、区別する場合がある。
絶縁層273は、トランジスタ200上に配置される。絶縁層274は絶縁層273上に配置される。絶縁層280は絶縁層274上に配置される。
また、導電層240は、絶縁層273、絶縁層274、及び絶縁層280の開口の内壁に接して形成されている。導電層240の上面の高さと、絶縁層280の上面の高さは同程度にできる。なお、図6(A)等では、導電層240が2層の積層構造である構成例について示しているが、例えば、導電層240は、単層構造、又は3層以上の積層構造でもよい。
図8(B)に示すように、トランジスタ200は、基板(図示せず。)の上に配置された絶縁層214及び絶縁層216と、絶縁層214及び絶縁層216に埋め込まれるように配置された導電層205と、絶縁層216と導電層205の上に配置された絶縁層220と、絶縁層220の上に配置された絶縁層222と、絶縁層222の上に配置された絶縁層224と、絶縁層224の上に配置された酸化物半導体層230(酸化物半導体層230a、酸化物半導体層230b、及び酸化物半導体層230c)と、酸化物半導体層230の上に配置された絶縁層250と、絶縁層250上に配置された金属酸化物層252と、金属酸化物層252の上に配置された導電層260(導電層260a、及び導電層260b)と、導電層260の上に配置された絶縁層270と、絶縁層270上に配置された絶縁層271と、少なくとも酸化物半導体層230c、絶縁層250、金属酸化物層252、及び導電層260の側面と接して配置された絶縁層275と、酸化物半導体層230上に形成された一対の層242とを有する。また、層242の一方に接して導電層240aが配置され、層242の他方に接して導電層240bが配置される。
トランジスタ200において、層242の一方がソース及びドレインの一方として機能し、層242の他方がソース及びドレインの他方として機能し、導電層260がフロントゲートとして機能し、導電層205がバックゲートとして機能する。
なお、図6(A)等では、酸化物半導体層230a、酸化物半導体層230b、及び酸化物半導体層230cの3層を積層する構成について示しているが、例えば、酸化物半導体層230bの単層構造、酸化物半導体層230bと酸化物半導体層230aの2層構造、酸化物半導体層230bと酸化物半導体層230cの2層構造、または4層以上の積層構造を設ける構成にしてもよい。また、図6(A)等では、導電層260が、積層された導電層260a及び導電層260bを有する構成例について示しているが、3層以上の積層構造を有していても良い。
次に、トランジスタ200に用いる酸化物半導体層230について説明する。トランジスタ200は、チャネルが形成される領域(以下、チャネル形成領域ともいう。)を含む酸化物半導体層230(酸化物半導体層230a、酸化物半導体層230b、及び酸化物半導体層230c)に、半導体として機能する金属酸化物を用いることが好ましい。
チャネル形成領域に酸化物半導体層を用いたトランジスタ200は、非導通状態におけるリーク電流を極めて小さくすることができるため、低消費電力の記憶装置を提供できる。また、酸化物半導体層は、スパッタリング法などを用いて成膜できるため、高集積型の記憶装置を構成するトランジスタ200に用いることができる。
例えば、酸化物半導体層230として、In‐M‐Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種)等の金属酸化物を用いるとよい。また、酸化物半導体層230として、In‐Ga酸化物、In‐Zn酸化物を用いてもよい。
酸化物半導体層は、酸化物半導体層を構成する元素の他に、アルミニウム、ルテニウム、チタン、タンタル、クロム、タングステン、などの金属元素が添加されることで、金属化合物を形成し、低抵抗化する。なお、酸化物半導体層の低抵抗化には、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステンなどを用いることが好ましい。
酸化物半導体層に、金属元素を添加するには、例えば、酸化物半導体層上に、当該金属元素を含む金属膜、金属元素を有する窒化膜、または金属元素を有する酸化膜を設けるとよい。また、当該膜を設けることで、当該膜と酸化物半導体層との界面、または当該界面近傍に位置する酸化物半導体層中の一部の酸素が該膜などに吸収され、酸素欠損を形成し、当該界面近傍が低抵抗化する場合がある。
また、酸化物半導体層上に、金属膜、金属元素を有する窒化膜、または金属元素を有する酸化膜を設けた後、窒素を含む雰囲気下で加熱処理を行うとよい。窒素を含む雰囲気下での加熱処理により、金属膜、金属元素を有する窒化膜、または金属元素を有する酸化膜から、当該膜の成分である金属元素が酸化物半導体層へ、または酸化物半導体層の成分である金属元素が当該膜へと、拡散し、酸化物半導体層と、当該膜とが金属化合物を形成し、酸化物半導体層のうち当該膜と接する表面を含む領域を、低抵抗化することができる。酸化物半導体層に添加された金属元素は、酸化物半導体層と金属元素と、金属化合物を形成することで、比較的安定な状態となるため、信頼性の高い記憶装置を提供することができる。
また、金属膜、金属元素を有する窒化膜、または金属元素を有する酸化膜と、酸化物半導体層との界面に、化合物層(以下、異層ともいう。)が形成されていてもよい。なお、化合物層(異層)とは、金属膜、金属元素を有する窒化膜、または金属元素を有する酸化膜の成分と、酸化物半導体層の成分とを含む金属化合物を有する層とする。例えば、化合物層として、酸化物半導体層の金属元素と、添加された金属元素とが、合金化した層が形成されていてもよい。当該合金化した層は、比較的安定な状態であり、信頼性の高い記憶装置を提供することができる。
また、酸化物半導体層に存在する水素は、酸化物半導体層の低抵抗化した領域に拡散し、低抵抗化した領域に存在する酸素欠損の中に入った場合、比較的安定な状態となる。また、酸化物半導体層に存在する酸素欠損中の水素は、250℃以上の加熱処理によって、酸素欠損から抜け出し、酸化物半導体層の低抵抗化した領域に拡散し、低抵抗化した領域に存在する酸素欠損の中に入り、比較的安定な状態となることがわかっている。従って、加熱処理によって、酸化物半導体層の低抵抗化した領域、または金属化合物が形成された領域は、より低抵抗化し、低抵抗化していない酸化物半導体層は、高純度化(水、水素などの不純物の低減)し、より高抵抗化する傾向がある。
また、酸化物半導体層は、水素、または窒素などの不純物元素が存在すると、キャリア密度が増加する。酸化物半導体層中の水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になり、酸素欠損を形成する場合がある。当該酸素欠損に水素が入ると、キャリア密度は増加する。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成することがある。つまり、窒素、または水素を有する酸化物半導体層は、低抵抗化される。
従って、酸化物半導体層に、水素または窒素などの不純物元素、金属元素を、選択的に添加することで、酸化物半導体層に高抵抗領域、及び低抵抗領域を設けることができる。つまり、酸化物半導体層230を選択的に低抵抗化することで、島状に加工した酸化物半導体層230に、キャリア密度が低い半導体として機能する領域と、ソース領域、またはドレイン領域として機能する低抵抗化した領域を設けることができる。
図8(B)の破線で囲む領域を拡大した図を図9に示す。図9に示すように、酸化物半導体層230は、トランジスタのチャネル形成領域として機能する領域234と、ソース領域またはドレイン領域として機能する領域231(領域231a、及び領域231b)と、領域234と領域231との間に設けられる領域232(領域232a、及び領域232b)と、を有する。
ソース領域またはドレイン領域として機能する領域231は、酸素濃度が低く、低抵抗化した領域である。また、チャネル形成領域として機能する領域234は、ソース領域またはドレイン領域として機能する領域231よりも、酸素濃度が高く、キャリア密度が低い高抵抗領域である。また、領域232は、ソース領域またはドレイン領域として機能する領域231よりも酸素濃度が高く、キャリア密度が低い領域である。なおかつ、領域232は、チャネル形成領域として機能する領域234よりも酸素濃度が低く、キャリア密度が高い領域である。
なお、領域231は、水素または窒素などの不純物元素、金属元素の少なくとも一の濃度が領域232、及び領域234よりも高いことが好ましい。例えば、領域231は、酸化物半導体層230の他に、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、クロムなどの金属元素の中から選ばれるいずれか一つまたは複数の金属元素を有することが好ましい。
領域231を形成するために、例えば、酸化物半導体層230の領域231に接して、金属元素を有する膜を設ければよい。当該金属元素を有する膜は、領域231の形成後にエッチングにより除去することが好ましい。なお、当該金属元素を有する膜として、金属膜、金属元素を有する酸化膜、または金属元素を有する窒化膜を用いることができる。その際、当該金属元素を有する膜と、酸化物半導体層230との界面に、層242が形成されていてもよい。例えば層242は、酸化物半導体層230の上面及び側面に形成される場合がある。なお、層242は、当該金属元素を有する膜の成分と、酸化物半導体層230の成分とを含む金属化合物を有する層とし、化合物層と呼ぶこともできる。例えば、層242として、酸化物半導体層230中の金属元素と、添加された金属元素とが、合金化した層が形成されていてもよい。
酸化物半導体層230に、金属元素が添加されることで、酸化物半導体層230中に、金属化合物が形成され、領域231を低抵抗化することができる。
領域231は、層242の低抵抗化領域も含む場合がある。よって、層242の少なくとも一部がトランジスタ200のソース領域またはドレイン領域として機能する場合がある。
領域232は、絶縁層275と重なる領域を有する。領域232は、水素または窒素などの不純物元素、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、クロムなどの金属元素の、少なくとも一の濃度が領域234よりも高いことが好ましい。例えば、酸化物半導体層230の領域231に接して、上記金属元素を有する膜を設けることで、上記金属元素を有する膜中の成分と、酸化物半導体層の成分とが、金属化合物を形成する場合がある。当該金属化合物は、酸化物半導体層230に含まれる水素を引き寄せる場合がある。従って、領域231の近傍である領域232の水素の濃度が高くなる場合がある。
なお、領域232a、及び領域232bのいずれか一方または双方は、導電層260と重なる領域を有する構成としてもよい。当該構成とすることで、導電層260と、領域232a及び領域232bとを、オーバーラップさせることが可能となる。
また、図8では、領域234、領域231、及び領域232が、酸化物半導体層230bに形成されているが、これに限られない。例えば、これらの領域は層242、層242と酸化物半導体層230との間に形成された化合物層、酸化物半導体層230a、及び酸化物半導体層230cにも、形成されていてもよい。また、図8では、各領域の境界を、酸化物半導体層230の上面に対して略垂直に表示している場合を例示している。例えば、領域232が酸化物半導体層230bの表面近傍では導電層260側に張り出し、酸化物半導体層230aの下面近傍では、導電層240a側または導電層240b側に後退する形状になっていても良い。
また、酸化物半導体層230において、各領域の境界は明確に検出することが困難な場合がある。各領域内で検出される水素または窒素などの不純物元素、金属元素の濃度は、領域ごとの段階的な変化に限らず、各領域内でも連続的に変化(グラデーションともいう。)していてもよい。つまり、チャネル形成領域に近い領域であるほど、水素または窒素などの不純物元素、金属元素の濃度が減少していればよい。
酸化物半導体層230を、選択的に低抵抗化するには、例えば、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、クロムなどの導電性を高める金属元素、及び不純物の少なくとも一を、所望の領域に添加すればよい。なお、不純物としては、酸素欠損を形成する元素、または酸素欠損に捕獲される元素などを用いればよい。例えば、当該元素として、水素、ホウ素、炭素、窒素、フッ素、リン、硫黄、塩素、希ガス等が挙げられる。また、希ガス元素の代表例としては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、及びキセノン等がある。
領域231は、上述の導電性を高める金属元素、酸素欠損を形成する元素、または酸素欠損に捕獲される元素の含有率を高くすることで、キャリア密度を高くし、低抵抗化を図ることができる。
領域231を低抵抗化するために、例えば、酸化物半導体層230の領域231に接して、上記金属元素を有する膜を成膜するとよい。当該金属元素を有する膜としては、金属膜、金属元素を有する酸化膜、または金属元素を有する窒化膜などを用いることができる。当該金属元素を有する膜は、少なくとも、絶縁層250、金属酸化物層252、導電層260、絶縁層270、絶縁層271、及び絶縁層275を介して、酸化物半導体層230上に設けることが好ましい。なお、上記金属元素を有する膜は、10nm以上200nm以下の膜厚にするとよい。上記金属元素を有する膜は、例えば、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、クロムなどの金属元素を含む膜とする。なお、上記金属元素を有する膜の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、PLD法、またはALD法などを用いて行うことができる。
酸化物半導体層230と上記金属元素を有する膜とが接することにより、当該金属元素を有する膜の成分と、酸化物半導体層230の成分とが金属化合物を形成することにより、低抵抗化した領域231が形成される。また、酸化物半導体層230と当該金属元素を有する膜との界面、または当該界面近傍に位置する酸化物半導体層230中の酸素の一部が層242に吸収され、酸化物半導体層230に酸素欠損を形成し、低抵抗化し、領域231を形成する場合がある。
また、酸化物半導体層230と、上記金属元素を有する膜とが、接した状態で、窒素を含む雰囲気下において加熱処理を行うとよい。当該加熱処理により、当該金属元素を有する膜から、当該金属元素を有する膜の成分である金属元素が酸化物半導体層230へと拡散し、または酸化物半導体層230の成分である金属元素が当該金属元素を有する膜へと拡散し、酸化物半導体層230と、当該金属元素を有する膜とが金属化合物を形成し、酸化物半導体層のうち当該膜と接する表面を含む領域を、低抵抗化することができる。このようにして、酸化物半導体層230と当該金属元素を有する膜との間に層242が形成される。なお、その際、酸化物半導体層230の金属元素と、当該金属元素を有する膜の金属元素とが、合金化してもよい。従って、層242は合金を含む場合がある。当該合金は、比較的安定な状態であり、信頼性の高い記憶装置を提供することができる。
上記加熱処理は、例えば、250℃以上650℃以下、好ましくは300℃以上500℃以下、さらに好ましくは320℃以上450℃以下で行えばよい。なお、加熱処理は、窒素または不活性ガス雰囲気で行う。また、加熱処理は減圧状態で行ってもよい。また、窒素または不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、酸化性ガスを含む雰囲気で加熱処理を行ってもよい。
また、酸化物半導体層230中の水素は、領域231に拡散し、領域231に存在する酸素欠損の中に入った場合、比較的安定な状態となる。また、領域234に存在する酸素欠損中の水素は、250℃以上の加熱処理によって、酸素欠損から抜け出し、領域231に拡散し、領域231に存在する酸素欠損の中に入り、比較的安定な状態となる。従って、加熱処理によって、領域231は、より低抵抗化し、領域234は、高純度化(水、水素などの不純物の低減)し、より高抵抗化する。
一方、酸化物半導体層230の導電層260、及び絶縁層275と重なる領域(領域234、及び領域232)は、導電層260、及び絶縁層275と重なっているため、金属元素の添加が抑制される。また、酸化物半導体層230の領域234、及び領域232において、酸化物半導体層230中の酸素原子が、上述した上記金属元素を有する膜へ吸収されることが抑制される。
また、上記金属元素を有する膜に、酸化物半導体層230の領域231、及び領域231に近接する領域232の酸素が吸収されることで、領域231、及び領域232に酸素欠損が生じる場合がある。酸化物半導体層230中の水素が、当該酸素欠損に入ることで、領域231、及び領域232のキャリア密度は増加する。従って、酸化物半導体層230の領域231、及び領域232は、低抵抗化される。
上記金属元素を有する膜が、水素を吸収する特性を有する場合、酸化物半導体層230中の水素は、当該膜へと吸収される。従って、酸化物半導体層230中の不純物である水素を低減することができる。上記金属元素を有する膜は、後にエッチングにより除去されるので、酸化物半導体層230から吸収した水素の大部分は除去される。
酸化物半導体層を用いたトランジスタは、酸化物半導体層中のチャネルが形成される領域に不純物及び酸素欠損が存在すると、電気的特性が変動しやすく、信頼性が悪くなる場合がある。また、酸化物半導体層中のチャネルが形成される領域に酸素欠損が含まれていると、トランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。従って、チャネルが形成される領域234中の酸素欠損はできる限り低減されていることが好ましい。
そこで、図9に示すように、絶縁層250、酸化物半導体層230bの領域232、及び酸化物半導体層230cに接して、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素(過剰酸素ともいう。)を含む絶縁層275を設けることが好ましい。つまり、絶縁層275が有する過剰酸素が、酸化物半導体層230の領域234へと拡散することで、酸化物半導体層230の領域234における酸素欠損を低減することができる。
また、絶縁層275に過剰酸素領域を設けるには、絶縁層275に接する絶縁層273として、酸化物を、スパッタリング法により成膜するとよい。酸化物の成膜にスパッタリング法を用いることにより、水または水素などの不純物の少ない絶縁層を成膜することができる。
なお、絶縁層275は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンを用いることが好ましい。酸化窒化シリコンなどの材料は、過剰酸素領域が形成されやすい傾向がある。一方、上述の酸化窒化シリコンなどの材料と比較して、酸化物半導体層230は、スパッタリング法を用いた酸化膜を、酸化物半導体層230上に形成したとしても、過剰酸素領域が形成されにくい傾向がある。従って、過剰酸素領域を有する絶縁層275を、酸化物半導体層230の領域234の周辺に設けることで、酸化物半導体層230の領域234へ、絶縁層275の過剰酸素を効果的に供給することができる。
また、絶縁層273は、酸化アルミニウムを用いることが好ましい。酸化アルミニウムは、酸化物半導体層230と近接した状態で、加熱処理を行うことで、酸化物半導体層230中の水素を引き抜く場合がある。なお、酸化物半導体層230と、酸化アルミニウムとの間に層242が設けられている場合、層242中の水素を酸化アルミニウムが吸収し、水素が低減された層242は、酸化物半導体層230中の水素を吸収する場合がある。従って、酸化物半導体層230中の水素濃度を低減することができる。また、絶縁層273と、酸化物半導体層230とを近接した状態で加熱処理を行うことで、絶縁層273から酸化物半導体層230、絶縁層224、または絶縁層222に酸素を供給できる場合がある。
上記構成、または上記工程を組み合わせることで、酸化物半導体層230の選択的な低抵抗化を行うことができる。
つまり、酸化物半導体層230に低抵抗領域を形成する際に、ゲート電極として機能する導電層260、及び絶縁層275をマスクとすることで、自己整合的に酸化物半導体層230は低抵抗化する。そのため、複数のトランジスタ200を同時に形成する場合、トランジスタ間の電気的特性バラつきを小さくすることができる。また、導電層260の幅を最小加工寸法とすることにより、トランジスタ200の微細化が可能となる。
以上より、各領域の範囲を適宜選択することにより、回路設計に合わせて、要求に見合う電気的特性を有するトランジスタを容易に提供することができる。
以下では、トランジスタ200とその周辺に配置されている、各構成要素の詳細について説明を行う。
導電層203は、図7(A)に示すように、導電層205に電気的に接続されており、導電層205に電位を印加する配線として機能する。なお、導電層203は、絶縁層212に埋め込まれた状態で設けられることが好ましい。導電層203は、トランジスタ200のチャネル幅方向に沿って延伸されていても良いし、トランジスタ200のチャネル長方向に沿って延伸されていてもよい。
導電層205は、酸化物半導体層230、及び導電層260と、重なるように配置されている。また、導電層205は、導電層203の上に接して設けるとよい。また、導電層205は、絶縁層214及び絶縁層216に埋め込まれた状態で設けられることが好ましい。
導電層260は、第1のゲート(フロントゲートともいう。)電極として機能し、導電層205は、第2のゲート(バックゲートともいう。)電極として機能する。
導電層205は、図6(A)に示すように、酸化物半導体層230、及び導電層260と重なるように配置されている。また、導電層205は、酸化物半導体層230における領域234よりも、大きく設けるとよい。特に、図7(A)に示すように、導電層205は、酸化物半導体層230の領域234のチャネル幅方向と交わる端部よりも外側の領域においても、延伸していることが好ましい。つまり、酸化物半導体層230のチャネル幅方向における側面において、導電層205と、導電層260とは、絶縁層を介して重なっていることが好ましい。
上記構成を有することで、導電層260、及び導電層205に電位を印加した場合、導電層260から生じる電界と、導電層205から生じる電界とがつながり、酸化物半導体層230に形成されるチャネル形成領域を覆うことができる。つまり、第1のゲート電極としての機能を有する導電層260の電界と、第2のゲート電極としての機能を有する導電層205の電界によって、領域234のチャネル形成領域を電気的に取り囲むことができる。
また、導電層205は、絶縁層214及び絶縁層216の開口の内壁に接している第1の導電層と、上記開口において導電層205のさらに内側に位置する第2の導電層と、を有する。第1の導電層及び第2の導電層の上面の高さと、絶縁層216の上面の高さは同程度にできる。なお、図6(A)等では、導電層205が積層された第1の導電層及び第2の導電層を有する構成例について示しているが、例えば、導電層205は、単層構造、または3層以上の積層構造としてもよい。
導電層205の第1の導電層、または導電層203の第1の導電層は、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NOなど)、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する(上記不純物が透過しにくい。)導電性材料を用いることが好ましい。または、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子など)の少なくとも一の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)導電性材料を用いることが好ましい。なお、本明細書において、不純物、または酸素の拡散を抑制する機能とは、上記不純物、または上記酸素のいずれか一または、すべての拡散を抑制する機能とする。
導電層205の第1の導電層、または導電層203の第1の導電層が酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、導電層205の第2の導電層、または導電層203の第2の導電層が酸化して導電率が低下することを抑制することができる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料としては、例えば、タンタル、窒化タンタル、ルテニウムまたは酸化ルテニウムなどを用いることが好ましい。したがって、上記導電性材料を主成分とする膜を単層で、または積層して、導電層205の第1の導電層、または導電層203の第1の導電層として用いればよい。上記構成により、絶縁層210より基板側から、水素、水などの不純物が、導電層203、及び導電層205を通じて、トランジスタ200側に拡散するのを抑制することができる。
また、導電層205の第2の導電層は、タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。なお、導電層205の第2の導電層を単層構造で図示したが、積層構造としてもよく、例えば、チタン、窒化チタンを主成分とする膜と、上記導電性材料で構成される膜との積層構造としてもよい。
また、導電層203は配線として機能するため、導電層203の第2の導電層には、導電層205の第2の導電層より導電性の高い導電性材料を用いることが好ましい。例えば、銅、またはアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることができる。また、導電層203の第2の導電層は積層構造としてもよく、例えば、チタン、窒化チタンを主成分とする膜と上記導電性材料で構成される膜との積層構造としてもよい。
特に、導電層203には銅を用いることが好ましい。銅は抵抗が小さいため配線等に用いるのに適している。一方、銅は拡散しやすく、酸化物半導体層230中に銅が拡散することで、トランジスタ200の電気的特性を低下させる場合がある。そこで、銅の拡散を抑えるために、絶縁層214に、例えば、銅の透過性が低い酸化アルミニウム、または酸化ハフニウムなどの材料を用いることが好ましい。
なお、導電層205、絶縁層214、及び絶縁層216は必ずしも設けなくともよい。その場合、導電層203の一部が第2のゲート電極として機能することができる。
絶縁層210、及び絶縁層214は、水または水素などの不純物が、基板側からトランジスタ200に混入するのを抑制するバリア絶縁層として機能することが好ましい。したがって、絶縁層210、及び絶縁層214は、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NOなど)、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する(上記不純物が透過しにくい。)絶縁性材料を用いることが好ましい。または、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子など)の少なくとも一の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)絶縁性材料を用いることが好ましい。また、絶縁層280の上に、絶縁層210または絶縁層214と同様のバリア絶縁層として機能する絶縁層を設けてもよい。これにより、絶縁層280の上から、水または水素などの不純物が、トランジスタ200に混入するのを抑制することができる。
例えば、絶縁層210として酸化アルミニウムなどを用い、絶縁層214として窒化シリコンなどを用いることが好ましい。これにより、水素、水などの不純物が絶縁層210及び絶縁層214よりも基板側からトランジスタ200側に拡散することを抑制することができる。または、絶縁層224などに含まれる酸素が、絶縁層210及び絶縁層214よりも基板側に、拡散することを抑制することができる。
また、導電層203の上に導電層205を積層して設ける構成にすることにより、導電層203と導電層205の間に絶縁層214を設けることができる。ここで、導電層203の第2の導電層に銅など拡散しやすい金属を用いても、絶縁層214として窒化シリコンなどを設けることにより、当該金属が絶縁層214より上の層に拡散するのを抑制することができる。
また、層間膜として機能する絶縁層212、絶縁層216、及び絶縁層280は、絶縁層210、または絶縁層214よりも誘電率が低いことが好ましい。誘電率が低い材料を層間膜とすることで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。
例えば、絶縁層212、絶縁層216、及び絶縁層280として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)または(Ba,Sr)TiO(BST)などの絶縁層を単層または積層で用いることができる。またはこれらの絶縁層に、例えば、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。またはこれらの絶縁層を窒化処理してもよい。上記の絶縁層に酸化シリコン、酸化窒化シリコンまたは窒化シリコンを積層して用いてもよい。
絶縁層220、絶縁層222、及び絶縁層224は、ゲート絶縁層としての機能を有する。
ここで、酸化物半導体層230と接する絶縁層224は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む絶縁層を用いることが好ましい。つまり、絶縁層224には、過剰酸素領域が形成されていることが好ましい。このような過剰酸素を含む絶縁層を酸化物半導体層230に接して設けることにより、酸化物半導体層230中の酸素欠損を低減し、トランジスタ200の信頼性を向上させることができる。
過剰酸素領域を有する絶縁層として、具体的には、加熱により一部の酸素が脱離する酸化物材料を用いることが好ましい。加熱により酸素を脱離する酸化物とは、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、さらに好ましくは2.0×1019atoms/cm、または3.0×1020atoms/cm以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下、または100℃以上400℃以下の範囲が好ましい。
また、絶縁層224が、過剰酸素領域を有する場合、絶縁層222は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子など)の少なくとも一の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)ことが好ましい。
絶縁層222が、酸素の拡散を抑制する機能を有することで、絶縁層224が有する過剰酸素領域の酸素は、絶縁層220側へ拡散することなく、効率よく酸化物半導体層230へ供給することができる。また、導電層205が、絶縁層224が有する過剰酸素領域の酸素と反応することを抑制することができる。
絶縁層222は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)または(Ba,Sr)TiO(BST)などのいわゆるhigh‐k材料を含む絶縁層を単層または積層で用いることが好ましい。トランジスタの微細化、及び高集積化が進むと、ゲート絶縁層の薄膜化により、リーク電流などの問題が生じる場合がある。ゲート絶縁層として機能する絶縁層にhigh‐k材料を用いることで、物理膜厚を保ちながら、トランジスタ動作時のゲート電位の低減が可能となる。
特に、不純物、及び酸素などの拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)絶縁性材料であるアルミニウム及びハフニウムの一方または双方の酸化物を含む絶縁層を用いるとよい。アルミニウム及びハフニウムの一方または双方の酸化物を含む絶縁層として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。このような材料を用いて絶縁層222を形成した場合、絶縁層222は、酸化物半導体層230からの酸素の放出や、トランジスタ200の周辺部から酸化物半導体層230への水素等の不純物の混入を抑制する層として機能する。
または、これらの絶縁層に、例えば、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。またはこれらの絶縁層を窒化処理してもよい。上記の絶縁層に酸化シリコン、酸化窒化シリコンまたは窒化シリコンを積層して用いてもよい。
また、絶縁層220は、熱的に安定していることが好ましい。例えば、酸化シリコン及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため、high‐k材料の絶縁層と絶縁層220とを組み合わせることで、熱的に安定かつ比誘電率の高い積層構造とすることができる。
なお、絶縁層220、絶縁層222、及び絶縁層224が、2層以上の積層構造を有していてもよい。その場合、同じ材料からなる積層構造に限定されず、異なる材料からなる積層構造でもよい。
酸化物半導体層230は、酸化物半導体層230aと、酸化物半導体層230a上の酸化物半導体層230bと、酸化物半導体層230b上の酸化物半導体層230cとを有する。酸化物半導体層230b下に酸化物半導体層230aを有することで、酸化物半導体層230aよりも下方に形成された構造物から、酸化物半導体層230bへの不純物の拡散を抑制することができる。また、酸化物半導体層230b上に酸化物半導体層230cを有することで、酸化物半導体層230cよりも上方に形成された構造物から、酸化物半導体層230bへの不純物の拡散を抑制することができる。
なお、酸化物半導体層230は、各金属原子の原子数比が異なる酸化物により、積層構造を有することが好ましい。具体的には、酸化物半導体層230aに用いる金属酸化物層において、構成元素中の元素Mの原子数比が、酸化物半導体層230bに用いる金属酸化物層における、構成元素中の元素Mの原子数比より、大きいことが好ましい。また、酸化物半導体層230aに用いる金属酸化物層において、Inに対する元素Mの原子数比が、酸化物半導体層230bに用いる金属酸化物層における、Inに対する元素Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物半導体層230bに用いる金属酸化物層において、元素Mに対するInの原子数比が、酸化物半導体層230aに用いる金属酸化物層における、元素Mに対するInの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物半導体層230cは、酸化物半導体層230aまたは酸化物半導体層230bに用いることができる金属酸化物層を、用いることができる。
また、酸化物半導体層230a及び酸化物半導体層230cの伝導帯下端のエネルギーが、酸化物半導体層230bの伝導帯下端のエネルギーより高くなることが好ましい。また、言い換えると、酸化物半導体層230a及び酸化物半導体層230cの電子親和力が、酸化物半導体層230bの電子親和力より小さいことが好ましい。
酸化物半導体層230a、酸化物半導体層230b、及び酸化物半導体層230cの接合部において、伝導帯下端はなだらかに変化する。換言すると、酸化物半導体層230a、酸化物半導体層230b、及び酸化物半導体層230cの接合部における伝導帯下端は、連続的に変化または連続接合するともいうことができる。このようにするためには、酸化物半導体層230aと酸化物半導体層230bとの界面、及び酸化物半導体層230bと酸化物半導体層230cとの界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、酸化物半導体層230aと酸化物半導体層230b、酸化物半導体層230bと酸化物半導体層230cが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする。)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、酸化物半導体層230bがIn‐Ga‐Zn酸化物の場合、酸化物半導体層230a及び酸化物半導体層230cとして、In‐Ga‐Zn酸化物、Ga‐Zn酸化物、酸化ガリウムなどを用いるとよい。
このとき、キャリアの主たる経路は酸化物半導体層230bとなる。酸化物半導体層230a、酸化物半導体層230cを上述の構成とすることで、酸化物半導体層230aと酸化物半導体層230bとの界面、及び酸化物半導体層230bと酸化物半導体層230cとの界面における欠陥準位密度を低くすることができる。そのため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さくなり、トランジスタ200は高いオン電流を得られる。
また、酸化物半導体層230は、領域231、領域232、及び領域234を有する。なお、領域231の少なくとも一部は、絶縁層273と近接する領域を有する。また、領域232は、少なくとも、絶縁層275と重なる領域を有する。
なお、トランジスタ200をオンさせると、領域231a、または領域231bは、ソース領域、またはドレイン領域として機能する。一方、領域234の少なくとも一部は、チャネルが形成される領域として機能する。領域231と、領域234の間に領域232を有することで、トランジスタ200において、オン電流を大きくし、かつ、非導通状態におけるリーク電流(オフ電流)を小さくすることができる。
トランジスタ200において、領域232を設けることで、ソース領域及びドレイン領域として機能する領域231と、チャネルが形成される領域234との間に高抵抗領域が形成されないため、トランジスタのオン電流、及び移動度を大きくすることができる。また、領域232を有することで、チャネル長方向において、ソース領域及びドレイン領域と、第1のゲート電極(導電層260)とが重ならないため、両者の間で不要な容量が形成されることを抑制できる。また、領域232を有することで、非導通状態におけるリーク電流を小さくすることができる。
例えば、領域234となる酸化物半導体層としては、バンドギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上のものを用いることが好ましい。このように、バンドギャップの大きい酸化物半導体層を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
絶縁層250は、ゲート絶縁層として機能する。絶縁層250は、酸化物半導体層230cの上面に接して配置されていることが好ましい。絶縁層250は、加熱により酸素が放出される絶縁層を用いて形成することが好ましい。例えば、昇温脱離ガス分光法分析(TDS分析)にて、酸素分子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、さらに好ましくは2.0×1019atoms/cm、または3.0×1020atoms/cmである酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下の範囲が好ましい。
具体的には、過剰酸素を有する酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンを用いることができる。特に、酸化シリコン、及び酸化窒化シリコンは熱に対し安定であるため好ましい。
加熱により酸素が放出される絶縁層を、絶縁層250として、酸化物半導体層230cの上面に接して設けることにより、絶縁層250から、酸化物半導体層230bの領域234に効果的に酸素を供給することができる。また、絶縁層224と同様に、絶縁層250中の水または水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。絶縁層250の膜厚は、1nm以上20nm以下とするのが好ましい。
また、絶縁層250が有する過剰酸素を、効率的に酸化物半導体層230へ供給するために、金属酸化物層252を設けてもよい。従って、金属酸化物層252は、絶縁層250からの酸素拡散を抑制することが好ましい。酸素の拡散を抑制する金属酸化物層252を設けることで、絶縁層250から導電層260への過剰酸素の拡散が抑制される。つまり、酸化物半導体層230へ供給する過剰酸素量の減少を抑制することができる。また、過剰酸素による導電層260の酸化を抑制することができる。
なお、金属酸化物層252は、第1のゲートの一部としての機能を有してもよい。例えば、酸化物半導体層230として用いることができる酸化物半導体層を、金属酸化物層252として用いることができる。その場合、導電層260をスパッタリング法で成膜することで、金属酸化物層252の電気抵抗値を低下させて導電層とすることができる。これをOC(Oxide Conductor)電極と呼ぶことができる。
また、金属酸化物層252は、ゲート絶縁層の一部としての機能を有する場合がある。したがって、絶縁層250に酸化シリコンや酸化窒化シリコンなどを用いる場合、金属酸化物層252は、比誘電率が高いhigh‐k材料である金属酸化物層を用いることが好ましい。当該積層構造とすることで、熱に対して安定、かつ比誘電率の高い積層構造とすることができる。したがって、物理膜厚を保持したまま、トランジスタ動作時に印加するゲート電位の低減化が可能となる。また、ゲート絶縁層として機能する絶縁層の等価酸化膜厚(EOT)の薄膜化が可能となる。
トランジスタ200において、金属酸化物層252を単層で示したが、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、ゲート電極の一部として機能する金属酸化物層と、ゲート絶縁層の一部として機能する金属酸化物層とを積層して設けてもよい。
金属酸化物層252を有することで、ゲート電極として機能する場合は、導電層260からの電界の影響を弱めることなく、トランジスタ200のオン電流の向上を図ることができる。または、ゲート絶縁層として機能する場合は、絶縁層250と、金属酸化物層252との物理的な厚みにより、導電層260と、酸化物半導体層230との間の距離を保つことで、導電層260と酸化物半導体層230との間のリーク電流を抑制することができる。従って、絶縁層250、及び金属酸化物層252との積層構造を設けることで、導電層260と酸化物半導体層230との間の物理的な距離、及び導電層260から酸化物半導体層230へかかる電界強度を、容易に適宜調整することができる。
具体的には、金属酸化物層252として、酸化物半導体層230に用いることができる酸化物半導体層を低抵抗化することで、金属酸化物層252として用いることができる。または、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、または、マグネシウムなどから選ばれた一種、または二種以上が含まれた金属酸化物層を用いることができる。
特に、アルミニウム、またはハフニウムの一方または双方の酸化物を含む絶縁層である、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。特に、ハフニウムアルミネートは、酸化ハフニウム膜よりも、耐熱性が高い。そのため、後の工程での熱履歴において、結晶化しにくいため好ましい。なお、金属酸化物層252は、必須の構成ではない。求めるトランジスタ特性により、適宜設計すればよい。
第1のゲート電極として機能する導電層260は、導電層260a、及び導電層260a上の導電層260bを有する。導電層260aは、導電層205の第1の導電層と同様に、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NOなど)、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。または、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子など)の少なくとも一の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。
導電層260aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、絶縁層250、及び金属酸化物層252が有する過剰酸素により、導電層260bが酸化して導電率が低下することを抑制することができる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料としては、例えば、タンタル、窒化タンタル、ルテニウムまたは酸化ルテニウムなどを用いることが好ましい。
また、導電層260bは、タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電層260は、配線として機能するため、導電性が高い導電層を用いることが好ましい。例えば、タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることができる。また、導電層260bは積層構造としてもよく、例えば、チタン、窒化チタンと上記導電性材料との積層としてもよい。
また、図7(A)に示すように、導電層205が、酸化物半導体層230のチャネル幅方向と交わる端部よりも外側の領域において、延伸している場合、導電層260は、当該領域において、絶縁層250を介して、重なっていることが好ましい。つまり、酸化物半導体層230の側面の外側において、導電層205と、絶縁層250と、導電層260とは、積層構造を形成することが好ましい。
上記構成を有することで、導電層260、及び導電層205に電位を印加した場合、導電層260から生じる電界と、導電層205から生じる電界とがつながり、酸化物半導体層230に形成されるチャネル形成領域を覆うことができる。
つまり、第1のゲート電極としての機能を有する導電層260の電界と、第2のゲート電極としての機能を有する導電層205の電界によって、領域234のチャネル形成領域を電気的に取り囲むことができる。
また、導電層260bの上に、バリア膜として機能する絶縁層270を配置してもよい。絶縁層270は、水または水素などの不純物、及び酸素の透過を抑制する機能を有する絶縁性材料を用いるとよい。例えば、酸化アルミニウムまたは酸化ハフニウムなどを用いることが好ましい。これにより、絶縁層270よりも上方からの酸素で導電層260が酸化するのを抑制することができる。また、絶縁層270よりも上方からの水または水素などの不純物が、導電層260及び絶縁層250を介して、酸化物半導体層230に混入することを抑制することができる。
また、絶縁層270上に、ハードマスクとして機能する絶縁層271を配置することが好ましい。絶縁層271を設けることで、導電層260の加工の際、導電層260の側面が概略垂直、具体的には、導電層260の側面と基板表面のなす角を、75度以上100度以下、好ましくは80度以上95度以下とすることができる。導電層260をこのような形状に加工することで、次に形成する絶縁層275を所望の形状に形成することができる。
なお、絶縁層271に、水または水素などの不純物、及び酸素の透過を抑制する機能を有する絶縁性材料を用いることで、バリア膜としての機能を兼ねさせてもよい。その場合、絶縁層270は設けなくともよい。
バッファ層として機能する絶縁層275は、酸化物半導体層230cの側面、絶縁層250の側面、金属酸化物層252の側面、導電層260の側面、及び絶縁層270の側面に接して設ける。
例えば、絶縁層275として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンまたは樹脂などを有することが好ましい。特に、酸化シリコン及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため好ましい。特に、酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンは、後の工程で、容易に過剰酸素領域を形成することができるため好ましい。
また、絶縁層275は、過剰酸素領域を有することが好ましい。加熱により酸素が放出される絶縁層を、絶縁層275として、酸化物半導体層230c、及び絶縁層250と接して設けることで、絶縁層250から、酸化物半導体層230bの領域234に効果的に酸素を供給することができる。また、絶縁層275中の水または水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。
絶縁層273は、少なくとも層242及び絶縁層275に設けられる。絶縁層273をスパッタリング法で成膜することで、絶縁層275へ過剰酸素領域を設けることができる。これにより、当該過剰酸素領域から、酸化物半導体層230に酸素を供給することができる。また、絶縁層273を、酸化物半導体層230の層242上に設けることで、酸化物半導体層230中の水素を、絶縁層273へと引き抜くことができる。
例えば、絶縁層273として、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、または、マグネシウムなどから選ばれた一種、または二種以上が含まれた金属酸化物層を用いることができる。
特に、酸化アルミニウムはバリア性が高く、0.5nm以上3.0nm以下の薄膜であっても、水素、及び窒素の拡散を抑制することができる。
また、絶縁層273の上に、絶縁層274を設ける。絶縁層274は、バリア性を有し、水素濃度が低減された膜を用いることが好ましい。例えば、絶縁層274としては、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコンなどを用いるとよい。バリア性を有する絶縁層273と、バリア性を有する絶縁層274を設けることで、層間膜など、他の構造体から不純物がトランジスタ200へ拡散することを抑制することができる。
また、絶縁層274の上に、層間膜として機能する絶縁層280を設けることが好ましい。絶縁層280は、絶縁層224などと同様に、膜中の水または水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。なお、絶縁層280の上に絶縁層210と同様の絶縁層を設けてもよい。当該絶縁層をスパッタリング法で成膜することで、絶縁層280の不純物を低減することができる。
絶縁層280、絶縁層274、及び絶縁層273の開口の内壁に接して導電層240aが形成されている。ここで、図7(B)に示すように、導電層240aは、酸化物半導体層230の側面と重なることが好ましい。特に、導電層240aは、酸化物半導体層230のチャネル幅方向と交わる側面において、A5側の側面、及びA6側の側面の双方または一方と重なることが好ましい。また、導電層240aが、酸化物半導体層230のチャネル長方向と交わる側面において、A1側(A2側)の側面と重なる構成にしてもよい。このように、導電層240aが、ソース領域またはドレイン領域となる領域231、及び酸化物半導体層230の側面と重なる構成とすることで、導電層240aとトランジスタ200のコンタクト部の投影面積を増やすことなく、コンタクト部の接触面積を増加させ、導電層240aとトランジスタ200の接触抵抗を低減することができる。これにより、トランジスタのオン電流を大きくすることができる。また、導電層240bについても同様である。
導電層240a及び導電層240bは、タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電層240a及び導電層240bは積層構造としてもよい。
ここで、例えば、絶縁層280、絶縁層274、及び絶縁層273に開口を形成する際に、酸化物半導体層230において、領域231の低抵抗化した領域が除去され、低抵抗化していない酸化物半導体層230が露出する場合がある。その場合、導電層240の酸化物半導体層230と接する導電層(以下、導電層240の第1の導電層ともいう。)に用いる導電層として、金属膜、金属元素を有する窒化膜、または金属元素を有する酸化膜を用いるとよい。つまり、低抵抗化していない酸化物半導体層230と導電層240の第1の導電層とが接することで、金属化合物、または酸化物半導体層230に酸素欠損が形成され、酸化物半導体層230の領域231が、低抵抗化する。従って、導電層240の第1の導電層と接する酸化物半導体層230を低抵抗化することで、酸化物半導体層230と導電層240とのコンタクト抵抗を低減することができる。従って、導電層240の第1の導電層は、例えば、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、などの金属元素を含むことが好ましい。
また、導電層240を積層構造とする場合、絶縁層280、絶縁層274、及び絶縁層273と接する導電層には、導電層205の第1の導電層などと同様に、水または水素などの不純物の透過を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。例えば、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウムまたは酸化ルテニウムなどを用いることが好ましい。また、水または水素などの不純物の透過を抑制する機能を有する導電性材料は、単層または積層で用いてもよい。当該導電性材料を用いることで、絶縁層280より上層から水素、水などの不純物が、導電層240を通じて酸化物半導体層230に混入するのを抑制することができる。
トランジスタ200を形成する基板としては、例えば、絶縁層基板、半導体基板または導電層基板を用いればよい。絶縁層基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、安定化ジルコニア基板(イットリア安定化ジルコニア基板など)、樹脂基板などがある。また、半導体基板としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムからなる化合物半導体基板などがある。さらには、前述の半導体基板内部に絶縁層領域を有する半導体基板、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板などがある。導電層基板としては、黒鉛基板、金属基板、合金基板、導電性樹脂基板などがある。または、金属の窒化物を有する基板、金属の酸化物を有する基板などがある。さらには、絶縁層基板に導電層または半導体が設けられた基板、半導体基板に導電層または絶縁層が設けられた基板、導電層基板に半導体または絶縁層が設けられた基板などがある。または、これらの基板に素子が設けられたものを用いてもよい。基板に設けられる素子としては、容量素子、抵抗素子、スイッチ素子、発光素子、記憶素子などがある。
また、基板として、可撓性基板を用いてもよい。なお、可撓性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可撓性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可撓性基板である基板に転置する方法もある。その場合には、非可撓性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。また、基板が伸縮性を有してもよい。また、基板は、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有してもよい。または、元の形状に戻らない性質を有してもよい。基板は、例えば、5μm以上700μm以下、好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは15μm以上300μm以下の厚さとなる領域を有する。基板を薄くすると、トランジスタを有する記憶装置を軽量化することができる。また、基板を薄くすることで、ガラスなどを用いた場合にも伸縮性を有する場合や、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有する場合がある。そのため、落下などによって基板上の記憶装置に加わる衝撃などを緩和することができる。すなわち、丈夫な記憶装置を提供することができる。
可撓性基板である基板としては、例えば、金属、合金、樹脂もしくはガラス、またはそれらの繊維などを用いることができる。また、基板として、繊維を編みこんだシート、フィルムまたは箔などを用いてもよい。可撓性基板である基板は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。可撓性基板である基板としては、例えば、線膨張率が1×10−3/K以下、5×10−5/K以下、または1×10−5/K以下である材質を用いればよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリルなどがある。特に、アラミドは、線膨張率が低いため、可撓性基板である基板として好適である。
(トランジスタの他の構成例)
図9にトランジスタ202のチャネル長方向の部分拡大図を示す。図9に示すトランジスタ202は、トランジスタ200の変形例であり、絶縁層275に代えて絶縁層272が設けられている。なお、その他の構成の記載については、トランジスタ200についての説明を援用する。
絶縁層272は、酸化物半導体層230cの側面、絶縁層250の側面、金属酸化物層252の側面、導電層260の側面、及び絶縁層270の側面に接して設けられている。トランジスタ202において、絶縁層272は、バッファ層としての機能を有する。絶縁層272には、不純物(水または水素など)、及び酸素の透過を抑制する機能を有する絶縁性材料を用いてもよい。その場合、絶縁層272はバリア層としての機能も有する。
例えば、絶縁層272として、ALD法を用いて成膜することが好ましい。ALD法を用いることで、緻密な薄膜を成膜することができる。絶縁層272は、例えば、酸化アルミニウム、または酸化ハフニウムなどを用いることが好ましい。絶縁層272として、ALD法を用いて酸化アルミニウムを設ける場合、絶縁層272の膜厚は、0.5nm以上3.0nm以下とすることが好ましい。
絶縁層272を設けることで、水または水素などの不純物、及び酸素の透過を抑制する機能を有する絶縁層で、絶縁層250、金属酸化物層252、及び導電層260の側面を覆うことができる。従って、絶縁層250、及び金属酸化物層252の端部などから酸化物半導体層230に水素、水などの不純物が混入するのを抑制することができる。そのため、酸化物半導体層230と、絶縁層250との界面における酸素欠損の形成が抑制され、トランジスタ200の信頼性を向上させることができる。つまり、絶縁層272は、ゲート電極及びゲート絶縁層の側面を保護するサイドバリアとしての機能を有する。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、図10乃至図12を参照して、図1(B)のセル10が有するトランジスタ11a、トランジスタ11b、及び容量素子12のレイアウトの一例について説明する。なお、図10乃至図12では、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがバックゲートを有する場合を例示している。また、図10乃至図12に示すトランジスタ11a及びトランジスタ11bの具体的な構成については、実施の形態2のトランジスタ200についての説明を参酌することができる。
図10は、セル10の上面図の一例に相当する。図11は、切断線A1―A2における図10の断面図であり、トランジスタ11aのチャネル長方向における断面図である。図12は、切断線B1―B2における図10の断面図であり、トランジスタ11bのチャネル長方向における断面図である。
導電層205aは、図6乃至図8に示す導電層205に相当し、トランジスタ11aのバックゲート電極としての機能を有する。また、導電層205bは、図6乃至図8に示す導電層205に相当し、トランジスタ11bのバックゲート電極としての機能を有する。そして、導電層205a及び導電層205bは、導電層203の上層に位置し、導電層203に電気的に接続されている。
また、トランジスタ11aは、図6乃至図8に示す酸化物半導体層230a及び酸化物半導体層230bにそれぞれ相当する酸化物半導体層230d及び酸化物半導体層230eを有する。また、トランジスタ11bは、図6乃至図8に示す酸化物半導体層230a及び酸化物半導体層230bにそれぞれ相当する酸化物半導体層230f及び酸化物半導体層230gを有する。
そして、導電層205a及び導電層205bと、酸化物半導体層230d及び酸化物半導体層230eと、酸化物半導体層230f及び酸化物半導体層230gとは、共に、酸化物半導体層230c、絶縁層250、金属酸化物層252、導電層260、絶縁層270、絶縁層271、及び絶縁層275と重なるように配置されている。導電層260は、配線WLとしての機能を有する。
また、導電層240c及び導電層240dは、図6乃至図8に示す導電層240a及び240bにそれぞれ相当し、酸化物半導体層230d、230e上の一対の層242を介して酸化物半導体層230c、230d、230eに電気的に接続されている。また、導電層240e及び導電層240fは、図6乃至図8に示す導電層240a及び240bにそれぞれ相当し、酸化物半導体層230e、230f上の一対の層242を介して酸化物半導体層230c、230e、230fに電気的に接続されている。
また、導電層240c、240d、240e、240f、及び絶縁層280上には導電層300及び絶縁層301が設けられている。導電層300は、容量素子12の第2の電極としての機能を有し、導電層240fと電気的に接続されている。導電層300及び絶縁層301上には絶縁層302が設けられており、絶縁層302上には導電層303及び絶縁層304が設けられている。導電層303は、絶縁層302を介して導電層300と重なる領域を有し、容量素子12の第1の電極としての機能を有する。そして、当該領域において導電層300、絶縁層302、及び導電層303は容量素子12としての機能を有する。
また、導電層303及び絶縁層304上には絶縁層306が設けられている。そして、絶縁層301、302、304、306に設けられたコンタクトホールに、導電層240c、240d、240eにそれぞれ電気的に接続された導電層305a、305b、305dが設けられている。また、絶縁層306に設けられたコンタクトホールに、導電層303に電気的に接続された導電層305cが設けられている。
また、導電層305a、305b、305c、305d、及び絶縁層306上には、導電層307及び絶縁層308が設けられている。導電層307は、導電層305b、305cと、電気的に接続されている。
導電層307及び絶縁層308上には、絶縁層310が設けられている。そして、絶縁層308、310に設けられたコンタクトホールに、導電層305a、305dにそれぞれ電気的に接続された導電層309a、309bが設けられている。
導電層309a、309b、及び絶縁層310上には、配線BLaとしての機能を有する導電層311aと、配線BLbとしての機能を有する導電層311bとが設けられている。そして、導電層311aは導電層309aと電気的に接続されており、導電層311bは導電層309bと電気的に接続されている。
絶縁層310上には、図示していないが導電層309aと、導電層309bとの間を埋める絶縁層が設けられていても良い。そして、当該絶縁層と、導電層309a、309b上には絶縁層312が設けられている。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、容量素子12の構成が図10乃至図12と異なるセル10のレイアウトについて、図13乃至図15を参照して説明する。なお、図13乃至図15では、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがバックゲートを有する場合を例示している。また、図13乃至図15に示すトランジスタ11a及びトランジスタ11bの具体的な構成については、実施の形態2のトランジスタ200についての説明と、実施の形態3のトランジスタ11a及びトランジスタ11bについての説明とを参酌することができる。
図13は、セル10の上面図の一例に相当する。図14は、切断線A1―A2における図13の断面図であり、トランジスタ11aのチャネル長方向における断面図である。図15は、切断線B1―B2における図13の断面図であり、トランジスタ11bのチャネル長方向を含む断面図である。
図13乃至図15に示すセル10では、トランジスタ11bの酸化物半導体層230f、230g上に設けられた、一対の層242の一方を、容量素子12の第2の電極として機能させる。具体的に、容量素子12は、層242と、層242上の絶縁層314と、絶縁層314上の導電層315とを有する。導電層315は、容量素子12の第1の電極としての機能を有し、層242、絶縁層314、導電層315とが重なる領域が、容量素子12としての機能を有する。
なお、本実施の形態では、絶縁層314及び導電層315が絶縁層275を介して導電層260と重なる領域を有する場合を例示している。上記構成により、容量素子12の単位面積当たりの電気容量を大きくすることができる。
また、本実施の形態では、絶縁層314及び導電層315が、酸化物半導体層230f、230gとは重ならず、かつ、絶縁層222上に位置する領域まで延伸されている場合を例示している。
絶縁層314は、比誘電率の大きい絶縁体材料を用いることが好ましい。例えば、アルミニウム及びハフニウムの一方または双方の酸化物を含む絶縁体材料を用いることができる。アルミニウム及びハフニウムの一方または双方の酸化物を含む絶縁体材料として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウムおよびハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。また、絶縁層314は、積層構造であってもよい、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウムおよびハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いた絶縁層を、2層以上用いて積層構造としても良い。例えば、ALD法によって、酸化ハフニウムを主成分とする絶縁層、酸化アルミニウムを主成分とする絶縁層、及び酸化ハフニウムを主成分とする絶縁層を順に成膜し、積層構造とすることが好ましい。酸化ハフニウムを主成分とする絶縁層、及び酸化アルミニウムを主成分とする絶縁層の膜厚は、それぞれ、0.5nm以上5nm以下とする。絶縁層314をこのような積層構造とすることで、容量値が大きく、かつ、リーク電流の小さな容量素子12とすることができる。
また、図13乃至図15では、導電層240fを用いる代わりに、絶縁層273、274、及び280のコンタクトホールに設けられた導電層240gが、導電層315に電気的に接続されている。そして、導電層240c、240d、240e、240g、及び絶縁層280上に絶縁層306が設けられており、絶縁層306のコンタクトホールには、導電層305a、305b、305d、305eが設けられている。そして、導電層305aは導電層240cに電気的に接続され、導電層305bは導電層240dに電気的に接続され、導電層305dは導電層240eに電気的に接続され、導電層305eは導電層240gに電気的に接続されている。
導電層305a、305b、305d、305e、及び上には、導電層313及び絶縁層308が設けられており、導電層313は導電層305b及び305eと電気的に接続されている。
本実施の形態に示すセル10では、一対の層242の一方を、容量素子12の第2の電極として機能させることができるので、作製工程を簡略化させることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、セル10の図1とは異なる構成の一例について説明する。
図16に、本発明の一態様に係る記憶装置の、セル10の構成を一例として示す。図16(A)に示すセル10は、容量素子12a及び容量素子12bを有する点において、図1に示すセル10と構成が異なっている。
そして、トランジスタ11aは、容量素子12aが有する第1の電極への第1の信号の供給を制御する機能を有する。また、トランジスタ11bは、容量素子12bが有する第1の電極への第2の信号の供給を制御する機能を有する。また、容量素子12aの第2電極と容量素子12bの第2電極とは、電気的に接続されている。
具体的に、図16(A)に示すセル10では、トランジスタ11aのソース又はドレインの一方が配線BLaに電気的に接続されている。また、トランジスタ11aのソース又はドレインの他方が容量素子12aの第1の電極に電気的に接続されている。トランジスタ11bのソース又はドレインの一方が配線BLbに電気的に接続されている。トランジスタ11bのソース又はドレインの他方が容量素子12bの第1の電極に電気的に接続されている。
セル10は、必要に応じて、トランジスタ、ダイオード、抵抗素子、容量素子、インダクタなどのその他の回路素子を、さらに有していても良い。
なお、一対のセルで1ビットの情報を記憶するツインセル方式の記憶装置に比べて、図16(A)のセル10で例示するような本発明の一態様に係る記憶装置では、面積あたりの静電容量を高めることができる。或いは、当該ツインセル方式の記憶装置に比べて、図16(A)のセル10で例示するような本発明の一態様に係る記憶装置では、面積あたりの静電容量が同じであっても、一対のセルが有する2つの容量素子のトータルの占有面積よりも、容量素子12の占有面積を小さく抑えることができる。
なお、本発明の一態様に係る記憶装置では、バックゲートを有するトランジスタをセル10に用いていても良い。図16(B)に示すセル10は、図16(A)に示すセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bにそれぞれバックゲートを設けた構成に相当する。具体的に、図16(B)に示すセル10では、トランジスタ11aのバックゲートが配線BGLaに電気的に接続されており、トランジスタ11bのバックゲートが配線BGLbに電気的に接続されている。
トランジスタ11a及びトランジスタ11bは、バックゲートの電位を変化させることでその閾値電圧制御することができる。例えば、配線BGLa及び配線BGLbの電位をマイナス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをプラス方向にシフトさせることができ、配線BGLa及び配線BGLbの電位をプラス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをマイナス方向にシフトさせることができる。
例えば、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがnチャネル型である場合、セル10にデータを書き込む際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をプラス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをマイナス方向にシフトさせ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオン電流を高めるようにしても良い。上記構成により、セル10へのデータの書き込みを高速で行うことができる。トランジスタ11a及びトランジスタ11bがpチャネル型である場合は、セル10にデータを書き込む際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をマイナス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをプラス方向にシフトさせれば、同様の効果を得ることができる。
また、セル10からデータを読み出す際にも、セル10にデータを書き込む際と同様に配線BGLa及び配線BGLbの電位を制御することで、セル10からのデータの読み出しを高速で行うことができる。
また、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがnチャネル型である場合、セル10にデータを保持する際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をマイナス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをプラス方向にシフトさせ、トランジスタ11a及びトランジスタ11bのオフ電流を低くするようにしても良い。上記構成により、セル10におけるデータの保持時間を長く確保することができる。トランジスタ11a及びトランジスタ11bがpチャネル型である場合は、セル10にデータを保持する際に、配線BGLa及び配線BGLbの電位をプラス方向にシフトさせることで閾値電圧Vthをマイナス方向にシフトさせれば、同様の効果を得ることができる。
また、本発明の一態様に係る記憶装置では、フロントゲートとバックゲートとが電気的に接続された構成を有するトランジスタを、セル10に用いていても良い。図16(C)に示すセル10は、図16(A)に示すセル10において、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがそれぞれバックゲートを有し、当該バックゲートがゲート(フロントゲート)に電気的に接続された構成に相当する。具体的に、図16(C)に示すセル10では、トランジスタ11aのバックゲートが配線WLに電気的に接続されており、トランジスタ11bのバックゲートが配線WLに電気的に接続されている。
バックゲートをフロントゲートに電気的に接続することで、チャネル形成領域が増え、ドレイン電流の増加を実現することができる。また、バックゲートをフロントゲートに電気的に接続することで、半導体膜に空乏層ができやすくなるため、S値の改善を図ることができる。
次いで、図17及び図18を参照して、図16(B)のセル10が有するトランジスタ11a、トランジスタ11b、容量素子12a、及び容量素子12bのレイアウトの一例について説明する。なお、図17及び図18では、トランジスタ11a及びトランジスタ11bがバックゲートを有する場合を例示している。また、図17及び図18に示すトランジスタ11a及びトランジスタ11bの具体的な構成については、実施の形態2のトランジスタ200についての説明と、実施の形態3のトランジスタ11a及びトランジスタ11bについての説明と、実施の形態4のトランジスタ11a及びトランジスタ11bについての説明とを参酌することができる。
図17は、セル10の上面図の一例に相当する。図18は、切断線A1―A2における図17の断面図である。
図17及び図18に示すセル10では、トランジスタ11aの酸化物半導体層230d、230e上に設けられた一対の層242の一方を、容量素子12aの第1の電極として機能させる。具体的に、容量素子12aは、層242と、層242上の絶縁層314と、絶縁層314上の導電層315とを有する。導電層315は、容量素子12aの第2の電極としての機能を有し、層242、絶縁層314、導電層315とが重なる領域が、容量素子12aとしての機能を有する。
また、図17及び図18に示すセル10では、トランジスタ11bの酸化物半導体層230f、230g上に設けられた一対の層242の一方を、容量素子12bの第1の電極として機能させる。具体的に、容量素子12bは、層242と、層242上の絶縁層314と、絶縁層314上の導電層315とを有する。導電層315は、容量素子12bの第2の電極としての機能を有し、層242、絶縁層314、導電層315とが重なる領域が、容量素子12bとしての機能を有する。
なお、本実施の形態では、絶縁層314及び導電層315が絶縁層275を介して導電層260と重なる領域を有する場合を例示している。上記構成により、容量素子12aと容量素子12bの単位面積当たりの電気容量を大きくすることができる。
また、本実施の形態では、絶縁層314及び導電層315が、酸化物半導体層230d、230e、230f、230gとは重ならず、かつ、絶縁層222上に位置する領域まで延伸されている場合を例示している。
絶縁層314に用いる絶縁体材料については、実施の形態4における記載を参酌することができる。
本実施の形態に示すセル10では、一対の層242の一方を、容量素子12aの第1の電極、容量素子12bの第1の電極として機能させることができるので、作製工程を簡略化させることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本発明の一態様に係る記憶装置は、パッケージングされたICチップ等の電子部品に用いることができる。そして、当該電子部品は、例えば、各種電子機器(例えば、情報端末、スマートフォン、電子書籍端末、デジタルカメラ(ビデオカメラも含む)、録画再生装置、ナビゲーションシステムなど)のストレージ装置に適用できる。または、記憶装置20は、メモリカード(例えば、SDカード)、USBメモリ、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)等の各種のリムーバブル記憶装置に適用される。図20に、リムーバブル記憶装置の幾つかの構成例を示す。
図20(A)はUSBメモリの模式図である。USBメモリ1100は、筐体1101、キャップ1102、USBコネクタ1103及び基板1104を有する。基板1104は、筐体1101に収納されている。例えば、基板1104には、メモリチップ1105、コントローラチップ1106などの電子部品が取り付けられている。メモリチップ1105には、記憶装置20が組み込まれている。コントローラチップ1106には、プロセッサ、ワークメモリ、ECC(誤り検出訂正)回路等が組み込まれている。
図20(B)はSDカード1110の外観の模式図であり、図20(C)はSDカード1110の内部構造の模式図である。SDカード1110は、筐体1111、コネクタ1112及び基板1113を有する。コネクタ1112がI/Fを構成する。基板1113は筐体1111に収納されている。例えば、基板1113には、メモリチップ1114、コントローラチップ1115などの電子部品が取り付けられている。メモリチップ1114には、記憶装置20が組み込まれている。コントローラチップ1115には、プロセッサ、ワークメモリ、ECC回路等が組み込まれている。
基板1113の裏面側にもメモリチップ1114を設けることで、SDカード1110の容量を増やすことができる。また、無線通信機能を備えた無線チップを基板1113に設けてもよい。これによって、ホスト装置とSDカード1110間の無線通信によって、メモリチップ1114のデータの読み出し、書き込みが可能となる。
図20(D)はSSD1150の外観の模式図であり、図20(E)は、SSD1150の内部構造の模式図である。SSD1150は、筐体1151、コネクタ1152、及び基板1153を有する。基板1153は筐体1151に収納されている。例えば、基板1153には、メモリチップ1154、メモリチップ1155、コントローラチップ1156などの電子部品が取り付けられている。メモリチップ1154には、記憶装置20が組み込まれている。基板1153の裏面側にもメモリチップ1155を設けることで、SSD1150の容量を増やすことができる。メモリチップ1155にはワークメモリが組み込まれている。例えば、メモリチップ1155には、DRAMチップを用いればよい。コントローラチップ1156には、プロセッサ、ECC回路等が組み込まれている。コントローラチップ1156にも、ワークメモリとして機能する記憶装置を設けてもよい。
例えば、SSD1150は、各種のコンピューティングシステム(パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバー、スーパーコンピュータ等)のストレージ装置に適用される。
次に、図21を参照して、記憶装置20が組み込まれた情報処理システムについて説明する。図21に示す情報処理システム1500は、ホスト装置1510、記憶装置1520、出力装置1531、入力装置1532を有する。
記憶装置1520は、記憶装置20を適用することができる。記憶装置1520は、例えば、ホスト装置1510のストレージ装置として用いられており、各種データ(例えば、プログラム、映像データ、音響データ等)を記憶する。
ホスト装置1510は、情報処理システム1500全体を制御する機能を有する。ホスト装置1510は、プロセッサ1511、メモリ部1512、I/F(インターフェース)1513、及びバス1514を有する。バス1514により、プロセッサ1511、メモリ部1512及びI/F1513が相互に接続されている。プロセッサ1511は、演算装置及び制御装置として機能し、ファームウエア等のプログラムに従って、情報処理システム1500内の各種装置を制御する。プロセッサ1511には、CPU、マイクロプロセッサ(MPU)、FPGA等を用いることができる。メモリ部1512は、プロセッサ1511が実行するプログラムや、プロセッサ1511で処理したデータ等を記憶する。メモリ部1512は、記憶装置20を有していてもよい。また、プロセッサ1511が、記憶装置20を有していてもよい。
ホスト装置1510は、I/F1513を介して、出力装置1531、入力装置1532、及び記憶装置1520との通信を行う。例えば、入力装置1532からの入力信号は、I/F1513及びバス1514を経てプロセッサ1511に伝送される。
複数の出力装置1531を情報処理システム1500に設けることができる。出力装置1531として、表示装置、スピーカ、振動装置、発光装置(例えば、LEDランプ)等がある。複数の入力装置1532を情報処理システム1500に設けることができる。入力装置1532としては、タッチセンサ、キーボード、マウス、操作ボタン、マイクロフォン(音声入力装置)、カメラ(撮像装置)、各種のセンサ(照度センサ、色温度センサ、赤外線センサ、紫外線センサ、加速度センサ、温度センサ、圧力センサなど)等がある。
情報処理システム1500は、記憶装置1520及びホスト装置1510が1つの筐体に収められている態様であってもよいし、有線または無線で接続されている複数の装置で構成されている態様でもよい。例えば、前者の態様として、ノート型PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型情報端末、電子書籍端末、スマートフォン、携帯電話、オーディオ端末、録画再生装置等がある。後者の形態として、デスクトップ型PC、キーボード、マウス及びモニタのセットがある。また、録画再生装置、音響機器(スピーカ、アンプ等)、及びテレビジョン装置を備えるAV(音響映像)システムや、監視カメラ、表示装置、及び録画用記憶装置を備える監視システム等が或る。
図22に、情報処理システム1500の具体例として、いくつかの電子機器を模式的に示す。
図22(A)にタブレット型情報端末の構成例を示す。図22(A)に示す情報端末2010は、筐体2011、表示部2012、照度センサ2013、カメラ2015、操作ボタン2016を有する。筐体2011には、メモリモジュール、プロセッサ等が組み込まれている。少なくとも当該メモリモジュールに、記憶装置20を適用することができる。
表示部2012はタッチセンサが組み込まれた表示システムで構成される。表示部2012をスタイラスペン2017(または電子ペン)、指などでタッチ操作することで、情報端末2010を操作することが可能である。情報端末2010の機能には、音声通話、カメラ2015を利用したビデオ通話、電子メール、手帳、インターネット接続、音楽再生などがある。
図22(B)にPC(パーソナルコンピュータ)の構成例を示す。図22(B)に示すPC2030は、筐体2031、表示部2032、照度センサ2034、カメラ2035、キーボード2036を有する。キーボード2036は、筐体2031から着脱可能な構成であってもよい。筐体2031にキーボード2036を装着した状態では、PC2030はノード型PCとして使用できる。筐体2031からキーボード2036を脱着した状態では、PC2030はタブレット型PCとして使用できる。
筐体2031には、表示部2032のコントローラ、メモリモジュール、プロセッサ等が組み込まれている。少なくとも当該メモリモジュールに、記憶装置20を適用することができる。
図22(C)に示すロボット2100は、照度センサ2101、マイクロフォン2102、上部カメラ2103、スピーカ2104、表示部2105、下部カメラ2106、障害物センサ2107、移動機構2108、プロセッサ2110、記憶装置2111を備える。少なくとも記憶装置2111に記憶装置20を適応することができる。
表示部2105は種々の情報を表示する。ロボット2100は、使用者の望みの情報を表示部2105に表示することが可能である。表示部2105は、タッチパネルを搭載していてもよい。
マイクロフォン2102、スピーカ2104を用いて、使用者はロボット2100と音声によるコミュニケーションが可能である。
上部カメラ2103及び下部カメラ2106は、ロボット2100の周囲を撮像する。例えば、上部カメラ2103で撮影した使用者の情報をもとに、ロボット2100がスピーカ2104から発する音声が選択される。
ロボット2100は、移動機構2108によって移動することが可能である。障害物センサ2107によって、ロボット2100の移動方向の障害物の有無を察知することができる。ロボット2100は、上部カメラ2103、下部カメラ2106及び障害物センサ2107を用いて、周囲の環境を認識し、安全にかつ自立して移動することが可能である。
図22(D)に示す飛行体2120は、プロセッサ2121、記憶装置2122、カメラ2123、プロペラ2124を有する。少なくとも記憶装置2122に記憶装置20を適用することができる。
図22(D)に示す自動車2140は、赤外線レーダー、ミリ波レーダー、レーザーレーダーなど各種センサなどを備える。自動車2140は、カメラ2141が撮影した画像を解析し、ガードレール2150や歩行者の有無など、周囲の状況を判断し、自動運転を行うことができる。また、自動車2140には、記憶装置など、各種の電子部品が組み込まれている。
10 セル
11a トランジスタ
11b トランジスタ
12 容量素子
12a 容量素子
12b 容量素子
13 セルアレイ
14 WD
15 PCC
16 SA
17 SWC
18 BD
19 メインアンプ
20 記憶装置
21 駆動回路
30 導電層
31 導電層
32 導電層
33a コンタクトホール
33b コンタクトホール
33c コンタクトホール
34 半導体層
35 半導体層
36 導電層
40 セル
41 容量素子
42 容量素子
43a トランジスタ
43b トランジスタ
44 導電層
45 導電層
46 導電層
47 導電層
48 導電層
49 半導体層
53a コンタクトホール
53b コンタクトホール
50 半導体層
51 導電層
52a コンタクトホール
52b コンタクトホール
200 トランジスタ
202 トランジスタ
203 導電層
205 導電層
205a 導電層
205b 導電層
210 絶縁層
212 絶縁層
214 絶縁層
216 絶縁層
220 絶縁層
222 絶縁層
224 絶縁層
230 酸化物半導体層
230a 酸化物半導体層
230b 酸化物半導体層
230c 酸化物半導体層
230d 酸化物半導体層
230e 酸化物半導体層
230f 酸化物半導体層
230g 酸化物半導体層
231 領域
231a 領域
231b 領域
232 領域
232a 領域
232b 領域
234 領域
240 導電層
240a 導電層
240b 導電層
240c 導電層
240d 導電層
240e 導電層
240f 導電層
240g 導電層
242 層
250 絶縁層
252 金属酸化物層
260 導電層
260a 導電層
260b 導電層
270 絶縁層
271 絶縁層
272 絶縁層
273 絶縁層
274 絶縁層
275 絶縁層
280 絶縁層
300 導電層
301 絶縁層
302 絶縁層
303 導電層
304 絶縁層
305a 導電層
305b 導電層
305c 導電層
305d 導電層
305e 導電層
306 絶縁層
307 導電層
308 絶縁層
309a 導電層
309b 導電層
310 絶縁層
311a 導電層
311b 導電層
312 絶縁層
313 導電層
314 絶縁層
315 導電層
1100 USBメモリ
1101 筐体
1102 キャップ
1103 USBコネクタ
1104 基板
1105 メモリチップ
1106 コントローラチップ
1110 SDカード
1111 筐体
1112 コネクタ
1113 基板
1114 メモリチップ
1115 コントローラチップ
1150 SSD
1151 筐体
1152 コネクタ
1153 基板
1154 メモリチップ
1155 メモリチップ
1156 コントローラチップ
1500 情報処理システム
1510 ホスト装置
1511 プロセッサ
1512 メモリ部
1514 バス
1520 記憶装置
1531 出力装置
1532 入力装置
2010 情報端末
2011 筐体
2012 表示部
2013 照度センサ
2015 カメラ
2016 操作ボタン
2017 スタイラスペン
2030 PC
2031 筐体
2032 表示部
2034 照度センサ
2035 カメラ
2036 キーボード
2100 ロボット
2101 照度センサ
2102 マイクロフォン
2103 上部カメラ
2104 スピーカ
2105 表示部
2106 下部カメラ
2107 障害物センサ
2108 移動機構
2110 プロセッサ
2111 記憶装置
2120 飛行体
2121 プロセッサ
2122 記憶装置
2123 カメラ
2124 プロペラ
2140 自動車
2141 カメラ
2150 ガードレール

Claims (4)

  1. 第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、容量素子と、をセルに有し、
    前記第1のトランジスタは、前記容量素子の第1の電極への第1の信号の供給を制御する機能を有し、
    前記第2のトランジスタは、前記容量素子の第2の電極への第2の信号の供給を制御する機能を有し、
    前記第1のトランジスタの第1のゲート電極は、ワード線に電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタの第2のゲート電極は、前記ワード線に電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタは、第1の酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有し、
    前記第2のトランジスタは、第2の酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有する記憶装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の信号の電位と前記第2の信号の電位とは、互いに極性が反転している記憶装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1のトランジスタの第3のゲート電極は、前記第1の酸化物半導体膜を介して前記第1のゲート電極と重なる領域を有し、
    前記第2のトランジスタの第4のゲート電極は、前記第2の酸化物半導体膜を介して前記第2のゲート電極と重なる領域を有する記憶装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のずれか一において、
    前記第1の酸化物半導体膜は、前記第1のゲート電極と重ならず、かつ、前記第1の酸化物半導体膜の表面及び側面を含む第1の領域を有し、
    前記第1の領域は、前記容量素子の第1の電極としての機能を有し、
    前記第1の領域は、前記第1の酸化物半導体膜の主成分とは異なる金属を含み、
    前記金属は、アルミニウム、ルテニウム、チタン、タンタル、タングステン、又はクロムである記憶装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002359296A (ja) * 2001-06-01 2002-12-13 Mitsubishi Electric Corp 半導体記憶装置
JP2016178297A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置

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