以下、本発明の第1実施形態(「本実施の形態」とも言う。)について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1を用いて、遊技機1の構成について説明する。図1は本実施の形態における遊技機1の正面図の一例である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5a、及び、遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8、及び、透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾ランプ(LED)を有する枠用照明装置10と、後述する遊技球払出装置100から払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上受け皿11と、上受け皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下受け皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や後述する払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10a(図示省略)を備えている。
上受け皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上受け皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上受け皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図1参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17(図示省略)と、演出ボタン17に対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ17a(図2参照)と、演出ボタン17を上下方向に移動させるためのボタン駆動モータを有するボタン駆動装置17b(図2参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(図示省略)と、十字キー19に接続されて、十字キー19に対する操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図2参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上受け皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出返却操作部20が設けられている。貸出返却操作部20の貸出ボタン(図示省略)が操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出返却操作部20の返却ボタン(図示省略)が操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上受け皿11と下受け皿12との間には、上受け皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下受け皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下受け皿12に遊技球が満杯となったことを検出する受け皿満杯検出スイッチ32a(図2参照)が設けられ、受け皿満杯検出スイッチ32aによって下受け皿12の満杯が検出されている間は後述する遊技球払出装置100による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図2参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図2参照)と、発射ハンドル15を所定の態様で発光させるためのハンドル発光装置15cが設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
ハンドル発光装置15cは、発射ハンドル15の前側部分を構成すると共に前方に向けて膨出するドーム状に形成され、光を透過可能なレンズ部材によって画成される内部空間に複数のLEDが配設されている。このLEDが発光することで発射ハンドル15を所定の態様で発光させる発光演出を実行することが可能となっている。また、ハンドル発光装置15cの前端部には、後述する送風装置21から送り出される風(空気)の吹き出し口となる送風口15dが開設されている。
ガラス枠4の裏面側には、発射操作装置13に対応する位置に所定の態様で風(空気)を送り出すための送風装置21が設けられている。送風装置21は、風(空気)を送り出すための送風部(図示省略)と、この送風部を作動させるための送風モータ(図示省略)とを備えており、送風部によって送り出された風(空気)が発射操作装置13の基体14、及び、ハンドル発光装置15cの内部を通って送風口15dから遊技者の手に向けて送出される。この送風装置21が作動することで発射ハンドル15を操作している遊技者の手に向けて所定の態様で風(空気)を送出する送風演出を実行することが可能となっている。
なお、送風装置21を発射操作装置13に対応する位置に設けるのではなく、外枠2の飾り板2b部分やガラス枠4の透明部材8aの周囲等に設け、遊技者に向けて風(空気)を送り出すようにしても良い。また、送風装置21を複数設けても良い。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部25と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための遊技球発射装置26と、遊技盤取付枠3、及び、ガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31aが設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
遊技球発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材28と、打出部材28を駆動するための発射用ソレノイド28b(図2参照)と、打出部材28から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レール29と、発射レール29の傾斜下端部となる発射位置に遊技球Aを停留させるストッパー30が設けられている。そして、球送りソレノイド11bによって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球Aを打出部材28の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35と、内側レール35の外側に位置する湾曲形状の外側レール36と、遊技球を遊技領域5aの中央に向けて誘導する誘導部材37が設けられている。そして、内側レール35と外側レール36との間に遊技球発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、飾り枠40の内部に演出空間40aが形成されている。また、飾り枠40の側部には、遊技領域5aを流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
遊技領域5aの下部には、遊技球が常時入賞(入球)可能な複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図2参照)によって検出されると、所定個数(例えば10個)の遊技球が遊技球払出装置100(図示省略)から賞球として上受け皿11に払い出される。
遊技領域5aの両側方(左側遊技領域、右側遊技領域)には、遊技球が通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)がそれぞれ設けられており、この普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44a(図2参照)で検出されると、普通図柄の当たり抽選(補助遊技判定)が行われる。なお、普通図柄の当たり抽選については後述する。
遊技領域5aの下部であってステージ部42の直下には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(特図始動領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図2参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第1特別図柄(識別情報)の大当たり抽選(特別遊技判定)が行われる。
第1始動口45の直下には、所定条件の成立(普通図柄の当たり抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易な開状態(特別態様)に変換される可変始動部46が設けられている。
可変始動部46には、遊技球が入賞(入球)可能な第2始動口47(特図始動領域)と、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図2参照)と、第2始動口47を閉状態と開状態とに変換(可変)する可動部材48と、可動部材48を開閉変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図2参照)とが設けられている。そして、第2始動口47が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能もしくは困難となり、第2始動口47が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易となる。
また、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球が第2始動口検出スイッチ47aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第2特別図柄(識別情報)の大当たり抽選(特別遊技判定)が行われる。
誘導部材37の上方であって右側の普図ゲート44の下流には、所定条件の成立(特別図柄の大当たり抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能な開状態(特別態様)に変換される可変入賞部49が設けられている。
可変入賞部49には、遊技球が入賞(入球)可能な大入賞口50と、大入賞口50への遊技球の入賞(入球)を検出するための大入賞口検出スイッチ50a(図2参照)と、大入賞口50を閉状態と開状態とに変換(可変)する開閉部材51と、開閉部材51を開閉変換するための大入賞口開閉ソレノイド51bとが設けられている。そして、大入賞口50が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能もしくは困難となり、大入賞口50が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易となる。
また、大入賞口50に入賞(入球)した遊技球が大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出される。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、及び、大入賞口50に入賞して一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、及び、大入賞口検出スイッチ50aに検出された遊技球を受け入れて集合させながら流下させる入賞球流路52(図示省略)が設けられる。
また、入賞球流路52の下流部分には、各種検出スイッチに検出された後に入賞球流路52を流下してきた遊技球を検出する入賞確認検出スイッチ52a(図2参照)が設けられる。この入賞確認検出スイッチ52aは、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50aにより検出された後の遊技球を再度検出することで、適正な入賞(入球)であったか異常な入賞(入球)であったかを判定するために用いられる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、及び。普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、後述する大当たり状態(特別遊技状態)が発生した場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66(図2参照)と、後述する大当たり遊技(特別遊技状態)中や時短遊技状態中に遊技領域5aの右側領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67(図2参照)が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第1特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第2特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる普通図柄の当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
第1特別図柄の大当たり抽選とは、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)したときに大当たり判定用乱数値等(判定情報)を取得し、取得した大当たり判定用乱数値と大当たり判定値とを比較して「大当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、第1特別図柄の大当たり抽選が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
第2特別図柄の大当たり抽選とは、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに大当たり判定用乱数値等(判定情報)を取得し、取得した大当たり判定用乱数値と大当たり判定値とを比較して「大当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、第2特別図柄の大当たり抽選が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す第2特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第2特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、第1特別図柄表示器60、及び、第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、各大当たり抽選の結果を示す態様(大当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施の形態において「大当たり」というのは、第1特別図柄の大当たり抽選(特別遊技判定)、又は、第2特別図柄の大当たり抽選(特別遊技判定)において、大当たり遊技(特別遊技状態)を実行する権利を獲得した状態のことを言う。「大当たり遊技(特別遊技状態)」というのは、大入賞口50が所定態様で開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、4回や15回)行う遊技状態のことを言う。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口50の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口50に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。つまり、「大当たり遊技(特別遊技状態)」は、遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技状態)の何れかを発生可能となっているが、詳しくは後述する。
普通図柄の当たり抽選とは、普図ゲート44を遊技球が通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値と当たり判定値とを比較して「当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、普通図柄の当たり抽選が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、普通図柄表示器62は、1、又は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、当たり抽選の結果を示す態様(当たり態様、又は、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施の形態において「当たり」というのは、普通図柄の当たり抽選において、当たり状態(補助遊技)を実行する権利を獲得した状態のことを言う。「当たり遊技(補助遊技)」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことを言う。
なお、当たり遊技(補助遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると当たり遊技(補助遊技)が終了する。つまり、「当たり遊技(補助遊技)」は、第2特別図柄の変動表示が実行され易い(変動表示の開始条件が成立し易い)遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の当たり遊技(補助遊技)が設けられているが、詳しくは後述する。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第1特別図柄の大当たり抽選(第1特別図柄の変動表示)を行うための権利(第1保留記憶)の個数を表示するためのものであり、第1保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、第1保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくても良いし多くても良い。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第2特別図柄の大当たり抽選(第2特別図柄の変動表示)を行うための権利(第2保留記憶)の個数を表示するためのものであり、第2保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、第2保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくても良いし多くても良い。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普通図柄の当たり抽選(普通図柄の変動表示)を行うための権利(普図保留記憶)の個数を表示するためのものであり、普図保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、普図保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくても良いし多くても良い。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにすると良い。なお、特別図柄の変動表示の開始前は前回の変動表示の停止結果がLEDの点灯によって表示された状態となっているので、変動表示の開始時はLEDの消灯からスタートさせることで変動表示が開始されたことが把握し易くなる。
演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70(メイン液晶)の前方には、第1画像表示装置70(メイン液晶)よりも表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、キャラクタの顔を模した可動演出部材73が設けられている。
なお、本実施の形態では、「第1画像表示装置70(メイン液晶)」と「第2画像表示装置71(サブ液晶)」とをまとめて「画像表示装置」と総称する場合がある。
第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示が行われていない場合に実行される客待ちデモ演出や特別図柄の変動表示が行われている場合に実行される演出図柄70aの変動表示やキャラクタによる予告演出等がある。
また、第2画像表示装置71(サブ液晶)は、第1画像表示装置70(メイン液晶)で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置75(図2参照)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、第1画像表示装置70(メイン液晶)の端部寄り(下方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央寄り(上方)に位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、第2画像表示装置71(サブ液晶)の移動方向を左右方向や前後方向としても良いし、演出ボタン17の操作によって移動演出を行うように構成しても良い。
また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、左側領域、中央領域、右側領域といった3列の変動表示領域が形成されており、各々の変動表示領域に表示される演出図柄70aを縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで演出図柄70aの変動表示が行われる。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示に対応(同期)して演出図柄70aの変動表示が行われる。すなわち、特別図柄の変動表示の開始に対応して演出図柄70aの変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して演出図柄70aの変動表示を停止するようになっている。なお、演出図柄70aとして、数字を示す図柄の他に「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を設けても良い。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の演出図柄の組み合わせや「357」などのように規則性を持った演出図柄の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。なお、演出図柄70aの変動表示の態様はこれに限られず、左右方向にスクロールするものであっても良いし、その場で回転(自転)するようなものであっても良い。
また、演出図柄70aの変動表示中には、大当たり抽選の結果に応じて、リーチや背景画像、キャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されることで、遊技者の大当たり(特別遊技状態)発生への期待度(以下、「大当たり当選期待度」と言う)を高めるようになっている。
ここで、リーチとは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、遊技者に大当たり当選への期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3桁の演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様を言う。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様を言う。
また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部には、現在の第1保留記憶の個数である第1特別図柄保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンH11〜H14を表示するための第1保留アイコン表示領域70Bと、現在の第2保留記憶の個数である第2特別図柄保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンH21〜H24を表示するための第2保留アイコン表示領域70Dと、実行中の特別図柄(演出図柄70a)の変動表示に対応する(関連した)変動アイコンTHを表示するための変動アイコン表示領域70Cが形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Bは、変動アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70B1、第2表示部70B2、第3表示部70B3、第4表示部70B4といった形で区画されており、各表示部70B1〜70B4には、第1特別図柄保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。つまり、第1特別図柄保留数(U1)の増減に対応して第1保留アイコンの個数も増減するようになっている。
具体的には、第1表示部70B1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH11が表示され、第2表示部70B2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH12が表示され、第3表示部70B3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH13が表示され、第4表示部70B4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH14が表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、変動アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3、第4表示部70D4といった形で区画されており、各表示部70D1〜70D4には、第2特別図柄保留数(U2)に対応した数の第2保留アイコンが表示される。つまり、第2特別図柄保留数(U2)の増減に対応して第2保留アイコンの個数も増減するようになっている。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH21が表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH22が表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH23が表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH24が表示される。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄保留数」を「第1保留数」と「第2特別図柄保留数」を「第2保留数」と称する場合がある。
変動アイコン表示領域70Cは、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に対応して第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコン、又は、第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが移動(シフト)してくることで変動アイコンTHが表示され、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に変動アイコンTHが消滅(消去)する。
なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で変動アイコンを消滅させても良い。
なお、本実施の形態では、「第1保留アイコン」と「第2保留アイコン」と「変動アイコン」とをまとめて「アイコン」と総称する場合がある。
また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部の左端側には、3列の特殊演出図柄70eを変動表示するための特殊演出図柄変動表示領域YGが形成されており、特殊演出図柄70eを縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで特殊演出図柄70eの変動表示が行われる。
特殊演出図柄変動表示領域YGでは、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して特殊演出図柄70eの変動表示が開始され、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して特殊演出図柄70eの変動表示が停止される。
つまり、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示に対応して特殊演出図柄70eの変動表示が行われるようになっており、特殊演出図柄70eの変動状態によって第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の実行状態が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。
なお、特殊演出図柄70eは、演出図柄70aと同様に、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成されており、特殊演出図柄70eの停止表示では、特殊演出図柄70eが大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の特殊演出図柄70eの組み合わせや「357」などのように規則性を持った特殊演出図柄70eの組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
なお、本実施の形態では、特殊演出図柄70eは、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示していたが、第1画像表示装置70(メイン液晶)に限られず、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示しても良いし、特殊演出図柄70eを表示するためのランプ(LED等)を有する表示器を設けても良い。また、第1画像表示装置70(メイン液晶)と表示器との双方に表示するようにしても良い。
可動演出部材73は、第1画像表示装置70(メイン液晶)で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置74によって発光することで発光演出を行うことが可能となっており、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置75(図2参照)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、演出図柄70aの変動表示の進行状態に合わせて複数のランプ(LED等)を所定の発光色で発光することで発光演出を行うようになっている。また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の端部寄り(上方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央寄り(下方)に位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、演出ボタン17の操作によって発光演出や移動演出を行うように構成しても良い。
遊技盤取付枠3、及び、遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための遊技球払出装置100、島設備などから供給される遊技球を貯留して遊技球払出装置100に供給する遊技球貯留部101(図示省略)、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110A(図示省略)と、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて遊技球払出装置100の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120A(図示省略)と、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130A(図示省略)と、各種制御装置に対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A(図示省略)、遊技機の外部に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90(図2参照)が設けられている。
(遊技機1の制御構成)
次に、図2を用いて遊技機1の制御構成について具体的に説明する。図2は、本実施の形態における遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する。主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c(揮発性記憶手段に相当)を備えた主制御ワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶されたプログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行うことで、被制御装置(各種ソレノイドや各種表示器)を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130等に送信したりする。
ここで、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンド(データ)を通信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンド(データ)を通信可能に構成されている。
主制御基板110の入力ポートには、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50a、入賞確認検出スイッチ52a、磁気検出センサ53a、電波検出センサ54a、RAMクリアスイッチ55a、及び、払出制御基板120等が接続されている。入力ポートを介して、各種検出スイッチや各種検出センサからの検出信号等が主制御基板110に入力されると、検出信号に応じた制御処理が行われる。
主制御基板110の出力ポートには、第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、遊技情報出力端子板90、及び、演出制御基板130等が接続されている。出力ポートを介して、各種ソレノイドを制御するための駆動制御信号、各種表示器を制御するための表示制御信号、及び、遊技情報出力端子板から遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に通知する遊技情報等が出力される。
払出制御基板120は、主制御基板110からの払出コマンドの受信に基づき遊技球の払い出しを制御すると共に、遊技球の発射を制御する従制御基板となっている。払出制御基板120は、遊技球払出装置100を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と遊技球発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122を備える。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c、払出制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。払出CPU121aは、図示しない水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行うことで、遊技球払出装置100を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを主制御基板110や演出制御基板130等に送信したりする。
払出制御部121の入力ポートには、開放検出スイッチ31a、受け皿満杯検出スイッチ32a、遊技球払出装置100に設けられる払出球検出スイッチ100a、及び、遊技球貯留部101に設けられる球有り検出スイッチ101aなどが接続されており、払出制御部121の出力ポートには、遊技球払出装置100に設けられる払出モータ100bが接続されている。
払出制御部121では、主制御基板110から払出コマンドを受信すると、遊技球払出装置100に設けられる払出モータ100bを駆動させて所定個数の遊技球を払い出す制御を行い、払出球検出スイッチ100aによって所定個数の遊技球の払い出しが検出されると遊技球を払い出す制御を終了するようになっている。
発射制御部122は、図示しない制御回路、入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。発射制御部122の入力ポートには、タッチセンサ15a、及び、発射ボリューム15bが接続されており、発射制御部122の出力ポートには、球送りソレノイド11b、及び、発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b、及び、発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射させるようになっている。
発射用ソレノイド28bは、ロータリーソレノイドから構成され、回動軸に打出部材28が直結されており、回動軸が回転することで打出部材28が回転して遊技球Aを打ち出すようになっている。なお、発射用ソレノイド28bの動作は、発射制御部122に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から約99.9(回/分)に設定されているため、1分間における遊技球の発射数は約99.9(個/分)となっている。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出コマンドの受信に基づき遊技に関する(遊技機1で行われる)演出を制御する従制御基板(従制御手段)となっている。演出制御基板130は、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130cを備えた演出制御部130mと、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)や音声出力装置9(スピーカ)等を制御する表示/音声制御部140、枠用照明装置10やハンドル発光装置15cやボタン駆動装置17bや送風装置21や盤用照明装置74や盤用駆動装置75等を制御するランプ/駆動制御部150と、演出制御用の入力ポートや出力ポート等を備えている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された遊技プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、主制御基板110から受信したコマンドや演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19aからの入力信号に応じて、各種制御部(表示/音声制御部140、ランプ/駆動制御部150)に各種の演出を実行させるため制御を行う(データやコマンドを出力する)。
演出制御基板130の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19aなどが接続されている。演出制御基板130では、演出ボタン検出スイッチ17aから演出ボタン17が操作されたことを示す演出ボタン検出信号が入力されたり、十字キー検出スイッチ19aから十字キー19が操作されたことを示す十字キー検出信号(上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号)が入力されたりすると、検出信号に応じた演出を実行するための処理を行う。
表示/音声制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声を出力させる制御を行ったりする。
表示/音声制御部140は、演算処理を行う統括CPU142、統括制御プログラムが格納された統括ROM143、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM144を備えた統括制御部141と、画像プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)からなる画像制御部145と、画像データ等が格納されたCGROM146と、画像制御部145の内部に設けられ、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM147と、音声プロセッサとしての音声制御部148と、音声データ等が格納された音声ROM149、及び、入出力ポート等を備えている。
統括CPU142は、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM143に記憶された表示制御プログラムを読み出し、統括RAM144をワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、画像制御部145や音声制御部148に各種の演出を実行させるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
統括ROM143は、マスクROM等で構成されており、画像表示を行うための表示制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の輝度のパラメータとなるデューティー比等の各種情報が含まれている。
画像制御部145(VDP)は、各種の画像データが記憶されているCGROM146が接続されており、統括制御部141(統括CPU142)からのコマンド(ディスプレイリスト、描画指令等)とCGROM146に記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像、及び、セリフ画像などの個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは、個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM146は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM146は、画像制御部145(VDP)によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
また、CGROM146は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM146は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でも良い。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM147は、画像データの書き込み、又は、読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM143は、統括制御部141(統括CPU142)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
そのため、画像制御部145(VDP)は、統括制御部141(統括CPU142)からの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM146に記憶された描画データをVRAM147のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画し、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から描画データを読み出し、読み出した描画データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成して、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力して種々の画像を表示させる。
なお、画像制御部145(VDP)には、水晶発振器から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力する。本実施の形態では、画像制御部145(VDP)のフレームレートは1秒間に30回の描画(画像の表示)が行われるように30fps(1/30秒=約33ms)となっているが、1秒間に60回の描画(画像の表示)が行われるように60fps(1/60秒=約16.6ms)としても良い。
また、画像制御部145と第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)との間には、画像データを所定の画像形式に変換して出力する汎用基板72が接続されている。汎用基板72は、画像データを表示する第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を接続したときとの解像度の違いなどを吸収する。
音声制御部148は、音声出力装置9と接続しており、演出制御部130mから送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の表示に合わせて音声データや楽曲データ(BGM、SE)等を音声出力装置9から出力させる制御を行う。
ランプ/駆動制御部150は、演算処理を行うランプCPU150aと、ランプ・駆動制御プログラムが格納されたランプRAM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、入出力ポート等を備えている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ・駆動制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、各種照明装置や各種駆動装置などの被制御装置に所定の演出を行わせるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
ランプ/駆動制御部の入出力ポートには、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、ボタン駆動装置17b、送風装置21、盤用照明装置74が接続されており、演出制御部130m(サブCPU130a)から送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、及び、盤用照明装置74の各種LEDの点灯制御を行うことで発光演出等を行ったり、ボタン駆動装置17b、送風装置21、及び、盤用駆動装置75のモータやソレノイドといった駆動源の駆動制御を行うことで動作演出(前述した移動演出)等を行ったりする。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する。電源基板160には、電源断(停電)が発生したか否かを検出すると共に、電源断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM121cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。なお、払出制御基板120や演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしても良い。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施の形態においては、特別図柄の大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口47が有する可動部材48に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と可動部材48に関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である場合(第1特定遊技状態)と、
(2)「低確率遊技状態」且つ「非時短遊技状態」である場合(通常遊技状態)と、
(3)「高確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である場合(第2特定遊技状態)と、
(4)「高確率遊技状態」且つ「非時短遊技状態」である場合(第3特定遊技状態)と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施の形態においては「通常遊技状態」と称することにする。
本実施の形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口45、又は、第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別図柄の大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/299と低く設定された遊技状態を言う。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/59.8と高く設定された遊技状態を言う。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施の形態では、高確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「確変大当たり」と言う。また、低確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「通常大当たり」と言う。
本実施の形態において「非時短遊技状態」というのは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口47の開放時間が短く設定されやすい遊技状態を言う。例えば、普図ゲート44を遊技球が通過すると、普通図柄の当たり抽選が行われて、普通図柄表示器62において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口47が例えば0.2秒間、開放態様に制御される。
また、本実施の形態において「非時短遊技状態」というのは、始動口45、47に遊技球が入賞(入球)したことを条件として行われる特別図柄の大当たり抽選において、その抽選結果に対応する特別図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され易い遊技状態を言う。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口47の開放時間が例えば2.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態を言う。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/128と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば127/128と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普図ゲート44を遊技球が通過すると、第2始動口47が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となる。
また、本実施の形態において「時短遊技状態」というのは、始動口45、47に遊技球が入賞(入球)したことを条件として行われる特別図柄の大当たり抽選において、その抽選結果に対応する特別図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され易い遊技状態を言う。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口47の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口47の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていても良い。また、非時短遊技状態では、普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば0/128となるようにしても良い。
(大当たりの種類)
次に、大当たりの種類について説明する。
本実施の形態においては、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく、大当たり抽選において当選し得る大当たりの種類として、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「第3大当たり」を有し、第2始動口47への遊技球の入賞に基づく、大当たり抽選において当選し得る大当たりの種類として、「第1大当たり」及び「第2大当たり」を有している。
「第1大当たり」とは、開閉部材51を作動させて、大入賞口50を、1ラウンド遊技から16ラウンド遊技まで1つのラウンド遊技あたり29.5秒まで開放させる第1大当たり遊技を実行する大当たりである。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口50に入賞すると、1つのラウンド遊技が終了することになる。そして、16ラウンド遊技が終了すると、第1大当たり遊技が終了することになる。なお、第1大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が10000回行われるまでの間、上述の第2特定遊技状態に設定される。
なお、第2特定遊技状態は、特別図柄の変動表示が10000回行われるまでではあるが、第2特定遊技状態(高確率遊技状態)では10000回の大当たり抽選が行われるまでに大当たり当選する確率が極めて高いため、実質的には次回の大当たり抽選に当選するまで第2特定遊技状態が継続するともいえる。
「第2大当たり」とは、開閉部材51を作動させて、大入賞口50を、1ラウンドから4ラウンド遊技まで1つのラウンド遊技あたり29.5秒まで開放させる第2大当たり遊技を実行する大当たりである。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口50に入賞すると、1つのラウンド遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、第2大当たり遊技が終了することになる。なお、第2大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が100回行われるまでの間、上述の第1特定遊技状態に設定される。
「第3大当たり」とは、開閉部材51を作動させて、大入賞口50を、1ラウンド遊技から4ラウンド遊技まで1つのラウンド遊技あたり29.5秒まで開放させる第3大当たり遊技を実行する大当たりである。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口50に入賞すると、1つのラウンド遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、第3大当たり遊技が終了するとこなる。なお、第2大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が10000回行われるまでの間、上述の第2特定遊技状態に設定される。
「第2大当たり」と「第3大当たり」は、ラウンド遊技の回数は同じ4回であるが、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態が異なっている。
なお、大当たり遊技後に設定される特定遊技状態(第1特定遊技状態、第2特定遊技状態など)の変動表示回数(本実施の形態では、上述の100回や10000回)のことを、「高確率遊技回数」や「時短回数」と表現する場合がある。
なお、本実施の形態では、大当たりの種類を3種類としているが、3種類に限られず、3種類よりも少なくても良いし、多くても良い。また、開閉部材51の開放時間を何れの大当たり(第1大当たり〜第3大当たり)であっても29.5秒としているが、開放時間は29.5秒ではなくても良いし、ラウンド遊技によって異なる開放時間としても良い。
(当たりの種類)
次に、当たりの種類について説明する。
本実施の形態においては、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく、当たり抽選において当選し得る当たりの種類として、「第1当たり」及び「第2当たり」を有し、当たり抽選が実行される際の遊技状態が非時短遊技状態であれば、「第1当たり」となり、当たり抽選が実行される際の遊技状態が時短遊技状態であれば、「第2当たり」となる。
「第1当たり」とは、可動部材48を作動させて、第2始動口47を、0.2秒まで1回開放させる第1当たり遊技を実行する当たりである。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(例えば、10個)の遊技球が第2始動口47に入賞すると、第1当たり遊技が終了することになる。なお、大当たり遊技とは違い、当たり遊技の終了後は、遊技状態が変更(設定)されることはない。
「第2当たり」とは可動部材48を作動させて、第2始動口47を、2.6秒まで開放させ、1.5秒まで閉鎖させ、再び2.6秒まで開放させる第2当たり遊技を実行する当たりである。つまり、可動部材48を2回開放させる当たり遊技である。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(例えば、10個)の遊技球が第2始動口47に入賞すると、1回の開放が終了することになる。そして、2回の開放が終了すると、第2当たり遊技が終了するとこなる。なお、大当たり遊技とは違い、当たり遊技の終了後は、遊技状態が変更(設定)されることはない。
このように、「時短遊技状態」では、第2始動口47に遊技球が入賞し易くなっており、「非時短遊技状態」よりも、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となっている。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図3は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図3に示すように変動パターン決定テーブルは、特別図柄(特図停止データ)毎に分かれている。各テーブルには、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられており、図3に示す各選択率(%)となるように、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値がそれぞれ割り振られている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果および特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。
また、図3に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン1(通常変動)の変動時間(T1)よりも、変動パターン2(短縮変動)の変動時間(T2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン1(通常変動)の変動時間(T1)は12秒に設定され、変動パターン2(短縮変動)の変動時間(T2)は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるものの、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、図3に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、特図停止データ、特別図柄保留数(U1、又は、U2)、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板130に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施の形態では、MODEデータとして「E3H」であるときには第1始動口45に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示器60の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E4H」であるときには、第2始動口47に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示器61の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板130では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄70a等の演出内容が決定される。図3に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄70aの演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄70aが仮停止し、残り1つの演出図柄70aが変動する大当たり当選期待度が低いリーチを意味している。なお、本実施の形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないものの、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成しても良い。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たり当選期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄70aが特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たり当選期待度が高いスペシャルリーチを意味している。
演出内容に係る大当たり当選期待度は、通常変動(短縮変動)<ノーマルリーチ<SPリーチ<SPSPリーチの順で高くなっている。
(大当たり抽選の事前判定テーブル)
図4は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。
図4に示すように事前判定テーブルは、特別図柄表示器(始動口の種別)、特別図柄決定用乱数値と、大当たり図柄判定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、始動入賞情報とが対応付けられており、各乱数値は、図4に示す各選択率となるように振り分けられている。
ここで、遊技球の始動口への入球時に取得された特別図柄決定用乱数値によって「大当たり」、「ハズレ」か、を事前に判定でき、大当たり図柄判定用乱数値によって特別遊技の種類と、高確率遊技状態への移行の有無も事前に判定できる。
さらに、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値によって演出内容(リーチの発生の有無、リーチの種類)等が事前に判定可能になるので、始動入賞情報(始動口入賞指定コマンドのDATA)には、大当たりの種別、演出内容(予定される変動パターン)の情報を定めることができることになる。
メインCPU110aは、図4に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示器(始動口の種別)、特別図柄決定用乱数値、大当たり図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、「始動入賞情報」を決定する。そして、決定した始動入賞情報に基づいて、大当たり抽選の結果を事前に判定するための始動口入賞指定コマンドが生成される。
この始動口入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施の形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口45に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口47に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示している。
なお、図4に示す事前判定テーブルは、図3に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図4に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入球時に用いられるのに対し、図3に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられる点で相違している。加えて、「保留数」を参照するか否かでも相違している。
このため、図4に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図4に示す「始動入賞情報1」参照)。
また、図4に示す事前判定テーブルは、低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルであるが、図示は省略するものの、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルもメインROM110bに記憶されている。
なお、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルでは、図4に示す事前判定テーブルと同様に構成されているが、「大当たり」、「ハズレ」か、を事前に判定するための特別図柄決定用乱数値の値が異なっている。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図5を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図5は、主制御基板110のメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じてメインROM110bから起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS20において、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特別図柄決定用乱数値を更新する処理を行い、ステップS30において、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、及び、普通図柄決定用初期値乱数値の更新を行う初期値乱数値更新処理を行う。
次に、メインCPU110aは、ステップS40において電源断(停電)が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板160の電断検出回路から電断検出信号が入力されたか否かを判定し、電断検出信号が入力されていない場合(ステップS40:No)には、ステップS20に移行し、電断検出信号が入力された場合(ステップS40:Yes)には、ステップS41に移行する。
メインCPU110aは、ステップS41において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS42において、出力ポートをクリアする処理を行い、ステップS43において、メインRAM110cのチェックサムを算出して所定の記憶領域に記憶させる処理を行い、ステップS44において、電断からの復旧時に参照するバックアップフラグをONする処理を行い、ステップS45において、RAMアクセスを禁止する処理を行い、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図6を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図6は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、可動部材48の開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動口開放タイマカウンタ、始動口閉鎖タイマカウンタなどのカウンタから1を減算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、及び、普図変動パターン決定用乱数値の更新を行う特定乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数値、及び、乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期値乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、及び、普通図柄決定用初期値乱数値を更新する初期値乱数値更新処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、一般入賞口検出スイッチ43a、大入賞口検出スイッチ50a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a、入賞確認検出スイッチ52a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図7を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特別図柄記憶判定(大当たり判定など)、特別図柄の表示制御、大入賞口50(開閉部材51)の開閉制御、遊技状態の制御等を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図9を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普通図柄記憶判定(当たり判定など)、普通図柄の表示制御、第2始動口47(可動部材48)の開閉制御等を行うための普図普電制御処理を行う。
次に、メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御基板120の払出状態を確認するための払出状態確認指定コマンドを払出制御基板120に送信したり、それぞれの賞球カウンタ(3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、15個賞球カウンタ)を参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信したりするための払出制御処理を行う。これにより払出制御基板120が遊技球払出装置100から賞球を払い出すための制御を実行する。
メインCPU110aは、ステップS600において、磁気検出センサ53a、及び、電波検出センサ54aからの入力信号に基づいて、磁気異常や電波異常の発生を判定し、磁気異常用エラー指定コマンドや電波異常用エラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための磁気・電波異常判定処理を行う。なお、演出制御基板130では、磁気異常用エラー指定コマンドや電波異常用エラー指定コマンドを受信すると、磁気異常エラー報知や電波異常エラー報知を行うための制御を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、遊技情報出力端子板90から出力する外部情報データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、大入賞口開閉ソレノイド51bに出力する大入賞口開閉データ、特別図柄表示器60、61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、特別図柄保留表示器63、64に出力する特別図柄保留表示データ、及び、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成するデータ作成処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、上記ステップS700で作成した外部情報データ、始動口開閉データ、及び、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信する払出コマンド送信処理や、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板130に送信する演出コマンド送信処理を実行する出力制御処理を行う。
なお、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種類については、図10、及び、図11を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(主制御基板の入力制御処理)
図7を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図7は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号の入力がなければ、ステップS220に処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口用の賞球カウンタ(10個賞球カウンタ)に10個賞球を示すデータを加算して更新し、入賞口に入球した遊技球の数を示す入賞球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)した後、一般入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この大入賞口検出スイッチ入力処理では、大入賞口検出スイッチ50aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口50に入賞したか否かの判定を行う。大入賞口検出スイッチ50aから検出信号の入力がなければ、ステップS230に処理を移す。
大入賞口検出スイッチ50aからの検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口用の賞球カウンタ(15個賞球カウンタ)に15個賞球を示すデータを加算して更新し、入賞口に入球した遊技球の数を示す入賞球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)し、現在の遊技状態が特別遊技状態中であるか否かを判定する。現在の遊技状態が特別遊技状態中である場合には、大入賞口50に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入賞球カウンタ(C)に「1」を加算して更新(C←C+1)し、大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
現在の遊技状態が特別遊技状態中でない場合には、入賞可能期間外に特定入賞口(第2始動口47、大入賞口50)に入賞(入球)した遊技球の個数を示す不正入賞球カウンタ(E)に「1」を加算して更新(E←E+1)し、不正入賞球カウンタ(E)の値が規定個数(例えば10個)よりも多いか否かの判定を行い、不正入賞球カウンタ(E)の値が規定個数以下の場合には、大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
不正入賞球カウンタ(E)の値が規定個数よりも多い場合には、入賞可能期間外に遊技球が入賞(入球)する不正入賞(不正入球)が発生したものとして不正入賞用エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、不正入賞用エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130が不正入賞エラー報知を行うことで不正入賞が発生した旨が報知される。
そして、遊技情報出力端子板90から不正入賞信号を出力するための外部情報データ(出力データ)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、不正入賞球カウンタ(E)をクリアして大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、不正入賞信号が遊技情報出力端子板90から出力され、外部の装置では不正入賞が発生したことを把握(特定)することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かの判定を行う。詳しくは、図8を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図8に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と略同様の処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。このゲート検出スイッチ入力処理では、ゲート検出スイッチ44aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、所定のデータをセットする。
メインCPU110aは、ステップS260において、入賞確認検出スイッチ入力処理を行う。この入賞確認検出スイッチ入力処理では、入賞確認検出スイッチ52aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞球流路52を通過したか否かの判定を行う。入賞確認検出スイッチ52aから検出信号を入力していない場合には、入力制御処理を終了する。
入賞確認検出スイッチ52aから検出信号を入力した場合には、入賞球カウンタ(D)を「1」減算して更新(D←D−1)し、入賞球カウンタ(D)の値が上限値(例えば20)よりも多いか否かを判定する。
入賞球カウンタ(D)の値が上限値よりも多い場合には、異常入賞(入球)が発生したものとして異常入賞用エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、遊技情報出力端子板90から異常入賞信号を出力するための外部情報データ(出力データ)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、入賞球カウンタ(D)をクリアして入賞確認検出スイッチ入力処理を終了する。なお、異常入賞用エラー指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、異常入賞エラー報知を行って異常入賞が発生した旨を報知する。
入賞球カウンタ(D)の値が上限値よりも多くない場合には、入賞球カウンタ(D)の値が下限値(例えば−10)よりも少ないか否かを判定する。入賞球カウンタ(D)の値が下限値よりも少なくない場合には、入賞確認検出スイッチ入力処理を終了する。
入賞球カウンタ(D)の値が下限値(例えば−10)よりも少ない場合には、異常入賞(入球)が発生したものとして異常入賞用エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、遊技情報出力端子板90から異常入賞信号を出力するための外部情報データ(出力データ)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、入賞球カウンタ(D)をクリアして入賞確認検出スイッチ入力処理を終了し、今回の入力制御処理を終了する。なお、異常入賞用エラー指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、異常入賞エラー報知を行って異常入賞が発生した旨を報知する。
なお、本発明の実施形態では、異常入賞の発生を判定するための一方の判定値である上限値と入賞球カウンタの初期値「0」とのプラス方向への乖離量(幅)を、他方の判定値である下限値と入賞球カウンタの初期値「0」とのマイナス方向への乖離量(幅)よりも大きく設定している。つまり、マイナス方向への乖離量の方が小さい値になっている。これにより、各種入賞口へ入賞した遊技球が入賞球流路52を流下する分のタイムラグを吸収して入賞球過多による異常入賞の誤判定を軽減しつつ、入賞確認検出スイッチ52aの周辺の構造上の問題からなる入賞球過少による異常入賞の発生を速やかに発見することが可能となる。
なお、異常入賞の発生を判定するための一方の判定値である上限値と入賞球カウンタの初期値「0」とのプラス方向への乖離量(幅)よりも、他方の判定値である下限値と入賞球カウンタの初期値「0」とのマイナス方向への乖離量(幅)の方を大きな値に設定しても良いし、両者を同じ値に設定しても良い。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図8を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図8は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合(ステップS230−1:Yes)には、ステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合(ステップS230−1:No)には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230−3において、入賞口に入賞(入球)した遊技球の個数を示す入賞球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている第1保留記憶の個数である第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が4未満であった場合(ステップS230−4:Yes)には、ステップS230−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が4未満でない場合(ステップS230−4:No)には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1特別図柄保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230−6において、大当たり判定用乱数値を取得し、第1特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり判定用乱数値を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、特別図柄決定用乱数値を取得し、第1特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄決定用乱数値を記憶し、ステップS230−8において、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数値を取得し、第1特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数値を記憶する。
以上により、第1特別図柄保留記憶領域の所定の記憶部には、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数値等からなる第1保留記憶(判定情報)が記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、事前判定テーブル(図示省略)を参照し、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数値等の判定情報に基づいて、新たに記憶された第1保留記憶(判定情報)の判定結果を当該第1保留記憶に基づく特別図柄の変動表示が行われるよりも以前に演出制御基板130に通知するための第1始動入賞情報を決定する。
メインCPU110aは、ステップS230−10において、上記ステップS230−9の第1事前判定処理で決定された第1始動入賞情報に対応する第1始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動入賞情報を第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドを解析し、当該第1始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の変動表示が開始される前から、それ以前に実行される1、又は、複数の変動表示に亘って所定の予告演出を実行する連続予告演出や該当する保留アイコンの表示態様を特別表示態様に変化させる保留変化予告演出などの先読み予告演出を実行することができる。なお、先読み予告演出は、画像表示装置、音声出力装置9、枠用照明装置10、可動演出部材73、及び、盤用照明装置74のうちの1つ、又は、複数を用いて行われる。
メインCPU110aは、ステップS230−11において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている第1保留記憶の個数である第1特別図柄保留数(U1)を参照し、上記ステップS230−5で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図9を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図9は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310において、メインCPU110aは、大当たりの判定、停止表示する特別図柄の種類を決定する処理、特別図柄の変動時間を決定する処理を行う特別図柄記憶判定処理を行う。
具体的には、まず、メインCPU110aは、第1保留数(U1)記憶領域、又は、第2保留数(U2)記憶領域に「1」以上のデータがセットされているか否かを判定する。第1保留数(U1)記憶領域、又は、第2保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも「1」以上のデータがセットされていないと判定した場合、特図特電処理データ=0を保持したまま、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
一方、第1保留数(U1)記憶領域、又は、第2保留数(U2)記憶領域に「1」以上のデータがセットされていると判定した場合、メインCPU110aは、大当たり判定を行う。具体的には、第2保留数(U2)記憶領域に「1」以上のデータがセットされている場合、第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算した後、第2特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。
なお、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部にシフトされ、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第2特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄決定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定を行う。
また、第2保留数(U2)記憶領域に「1」以上のデータがセットされておらず、第1保留数(U1)記憶領域に「1」以上のデータがセットされている場合、第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算した後、第1特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。
このときにも、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部にシフトされ、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第1特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄決定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定を行う。
そして、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。具体的には、上記大当たり判定において「大当たり」と判定された場合には、第1特別図柄保留記憶領域、又は、第2特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄を決定する。
また、上記大当たり判定において「ハズレ」と判定された場合には、ハズレ図柄を決定する。そして、決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。また、決定した特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次に、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間を決定する処理を行う。具体的には、第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタ値を特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。また、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。
これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯、又は、消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61の変動表示が行われる。
そして、メインCPU110aは、特図特電処理データ=0から特図特電処理データ=1にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS320において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する特別図柄変動処理を行う。
具体的には、メインCPU110aは、上記ステップS310で決定された特別図柄の変動時間が経過した(特別図柄時間カウンタ=0)か否かを判定する。変動時間が経過していないと判定した場合、特図特電処理データ=1を保持したまま、当該特別図柄変動処理を終了する。なお、上記ステップS310でセットされた特別図柄の変動時間に対応する特別図柄時間カウンタは、上記ステップS110において減算処理されていく。
変動時間が経過したと判定した場合、上記ステップS310で決定された特別図柄を第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61に停止表示させる。これにより、遊技者に大当たり判定の判定結果が報知されることとなる。
そして、特図特電処理データ=1から特図特電処理データ=2にセットして、特別図柄停止処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄変動処理を終了する。
ステップS330において、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が「大当たり図柄」であるか、「ハズレ図柄」であるかを判定する特別図柄停止処理を行う。
まず、メインCPU110aは、時短回数>0のときには時短回数カウンタから1を減算して更新し、時短回数=0となれば、時短遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数>0のときには高確率遊技回数カウンタから1を減算して更新し、高確率遊技回数=0となれば、高確率遊技フラグをクリアする。
そして、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が大当たり図柄と判定された場合には、時短遊技フラグ、高確率遊技フラグ、時短回数カウンタ、及び、高確率遊技回数カウンタをクリアすると共に、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=3にセットして、大当たり遊技処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄停止処理を終了する。
一方、ハズレ図柄と判定された場合には、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS340において、メインCPU110aは、第1大当たり、第2大当たり、又は、第3大当たりの何れの大当たりを実行させるかを決定し、決定した大当たりを制御する大当たり遊技処理を行う。
具体的には、上記ステップS310で決定された大当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たりの種類を決定する。
次に、決定した大当たりを実行させるために、大当たりの種類に応じた開閉部材51の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットすると共に、大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動データを出力して開閉部材51を開放させる。このとき、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に1を加算する。
この開放中に規定個数の遊技球が入賞(入球)するか、大入賞口の開放時間が経過すると(ラウンド入賞カウンタ(C)=10、又は、特別遊技タイマカウンタ=0である)、大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動データの出力を停止して開閉部材51を閉鎖させる。これにより、1回のラウンド遊技が終了する。また、ラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値をクリアする。
所定回数(本実施の形態では、4回、又は、16回)のラウンド遊技が終了すると、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているデータをクリアすると共に、特図特電処理データ=3から特図特電処理データ=4にセットして、大当たり遊技終了処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当たり遊技処理を終了する。
ステップS350において、メインCPU110aは、高確率遊技状態、又は、低確率遊技状態の何れかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態、又は、非時短遊技状態の何れかの遊技状態を決定する大当たり遊技終了処理を行う。
具体的には、上記ステップS310で決定された大当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技回数の設定、時短遊技フラグの設定、時短回数の設定が行われる。
その後、特図特電処理データ=4から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当たり遊技終了処理を終了する。
(演出制御基板に関与するコマンドの説明)
図10、及び、図11を用いて、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別について説明する。図10、及び、図11は、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別を示す図である。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、上記ステップS230−11、又は、上記ステップS310において増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、上記ステップS240、又は、上記ステップS310において増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」と総称する場合がある。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別(種類)を示すものであり、第1特別図柄ならば「MODE」が「E1H」で設定され、第2特別図柄ならば「MODE」が「E2H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や大当たり終了後の遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、大当たり終了後の遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS310において特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、上記ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示器60における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示器60の特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS310において特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示器61における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示器61の特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS310において特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」と総称する場合がある。
「特別図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E5H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この特別図柄確定コマンドは、特別図柄を第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61に停止表示させるときに、上記ステップS320において特別図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄確定コマンド」は、普通図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E5H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
この普通図柄確定コマンドは、普通図柄を普通図柄表示器62に停止表示させるときに、普通図柄が停止表示されるときに、上記ステップS400において普通図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「始動口入賞指定コマンド」は、大当たり判定(抽選)の結果を事前に演出制御基板130に通知するための情報であり、第1始動口45への遊技球の入賞に基づくものならば「MODE」が「E6H」で設定され、第2始動口47への遊技球の入賞に基づくものならば「MODE」が「E7H」で設定され、各種の入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動口入賞指定コマンドは、第1始動口45、又は、第2始動口47に遊技球が入賞したときに、上記ステップS230−10、又は、S240において始動入賞情報に対応する始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「大当たり用オープニング指定コマンド」は、各種の大当たり遊技(特別遊技状態)が開始することを示すものであり、「MODE」が「E8H」で設定され、大当たり遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大当たり用オープニング指定コマンドは、各種の大当たり遊技が開始するときに、上記ステップS330において大当たり遊技の種別に対応する大当たり用オープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「ラウンド指定コマンド」は、大当たり遊技のラウンド数を示すものであり、「MODE」が「E9H」で設定され、大当たり遊技のラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド指定コマンドは、大当たり遊技のラウンド遊技が開始されるときに、上記ステップS340においてラウンド数に対応するラウンド指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「大当たり用エンディング指定コマンド」は、各種の大当たり遊技が終了したことを示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たり遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大当たり用エンディング指定コマンドは、各種の大当たり遊技が終了するときに、上記ステップS340において大当たり遊技の種別に対応する大当たり用エンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄記憶指定コマンド」は、普通図柄保留数(G1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普通図柄記憶指定コマンドは、普通図柄保留数(G1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、上記ステップS250、又は、上記ステップS400において増減後の保留記憶数に対応する普通図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示器62に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS400において普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、上記ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普図変動指定コマンド」は、普通図柄表示器62における普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動指定コマンドは、普通図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS400において普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「当たり用オープニング指定コマンド」は、各種の補助遊技が開始することを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、補助遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この当たり用オープニング指定コマンドは、補助遊技が開始されるときに、上記ステップS400において補助遊技の種類に対応する当たり用オープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「当たり用エンディング指定コマンド」は、各種の補助遊技が終了したことを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、補助遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この当たり用エンディング指定コマンドは、各種の補助遊技が終了するときに、上記ステップS400おいて補助遊技の種別に対応する当たり用エンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか否か、高確率遊技状態であるか否かを示すものであり、「MODE」が「F0H」で設定され、各遊技状態に合わせて「DATA」が設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時(大当たり遊技の開始時)、及び、大当たりの終了時に、上記ステップS310、上記ステップS330、上記ステップS350において遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「電源投入指定コマンド」及び「電源復旧指定コマンド」は、遊技機1への電源投入がメインRAM110cの初期化を伴うものであるか否かを示すものであり、「MODE」が「F1H」で設定され、メインRAM110cの初期化を伴う場合には「DATA」が「00H」に設定され、メインRAM110cの初期化を伴わない場合には「DATA」が「01H〜03H」に設定される。
この電源投入指定コマンド、及び、電源復旧指定コマンドは、遊技機1に電源が投入されたときに、上記ステップS10においてメインRAM110cの初期化の有無、及び、遊技状態に対応する電源投入指定コマンド、又は、電源復旧指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
「客待ち状態指定コマンド」は、特別図柄の変動表示が行われない客待ち状態となったことを示すものであり、「MODE」が「F1H」で設定され、DATAが「04H」で設定されている。
この客待ち状態指定コマンドは、特別図柄の変動表示が行われない客待ち状態となったときに、上記ステップS310においてメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「エラー指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーを示すものであり、「MODE」が「F2H」で設定され、エラーの種別に合わせて「DATA」の情報が設定されている。
このエラー指定コマンドは、上記ステップS600の磁気・電波異常判定処理において磁気異常や電波異常の発生が判定されたとき、上記ステップS260の入賞確認検出スイッチ入力処理において異常入賞の発生が判定されたとき、上記ステップS220の大入賞口検出スイッチ入力処理、又は、上記ステップS240の第2始動口検出スイッチ入力処理において不正入賞の発生が判定されたとき、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
また、払出制御基板120において遊技盤取付枠3やガラス枠4の開放、下受け皿12の満杯、払出異常が検出されたときに、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドが払出RAM121cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、払出制御基板120の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「エラー解除指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーが解消されたことを示すものであり、「MODE」が「F2H」で設定され、解消したエラーの種別に合わせて「DATA」の情報が設定されている。
このエラー解除指定コマンドは、払出制御基板120において遊技盤取付枠3やガラス枠4の閉鎖、下受け皿12の満杯の解消、払出異常の解消が検出されたときに、解消されたエラーの種別に対応するエラー解除指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、払出制御基板120の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
(演出制御部130mのメイン処理)
次に、図12を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図12は、演出制御部130mのメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、サブCPU130aにシステムリセットが発生し、サブCPU130aは以下のメイン処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE10において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップE20において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、電源投入に応じて、サブROM130bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM130cに記憶されるフラグ等を初期化し、初期設定等の処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE30において、タイマ割込を許可する割込許可を設定し、ステップE40において、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込処理が行われるまで、上記ステップE40の処理を繰り返し行う。
(演出制御部130mのタイマ割込処理)
図13を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図13は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
サブCPU130aは、ステップE100において、サブCPU130aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップE120において、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理において、サブCPU130aは、各種のタイマを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE130において、入力制御処理を行う。この入力制御処理において、サブCPU130aは、演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE150において、コマンド解析処理を行う。このコマンド解析処理において、サブCPU130aは、主制御基板110から各種のコマンドが送信されてきているか否かを判定し、各種のコマンドが送信されてきている場合に受信したコマンドをサブRAM130cの受信バッファに格納する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE200において、電源投入処理を行う。この電源投入処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して電源投入指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に電源投入報知を行うための処理を行う。具体的には、表示/音声制御部140に電源投入報知コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に電源投入画面を表示させたり、音声出力装置9から電源投入音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE250において、停電復旧処理を行う。この停電復旧処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して電源復旧指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に停電復旧報知を行うための処理を行う。具体的には、表示/音声制御部140に電源復旧報知コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に電源復旧画面を表示させたり、音声出力装置9から電源復旧音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE300において、客待ち演出処理を行う。この客待ち演出処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して客待ち状態指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に所定時間経過後(例えば20秒)に客待ち演出を行うための処理を行う。具体的には、表示/音声制御部140に客待ち演出コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に客待ちデモ画面を表示させたり、音声出力装置9から客待ちデモ音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE350において、遊技状態更新処理を行う。この遊技状態更新処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して遊技状態指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にサブRAM130cに記憶している遊技状態情報を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE400において、保留情報更新処理を行う。この保留情報更新処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して特別図柄記憶指定コマンドや普通図柄記憶指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にサブRAM130cに記憶している第1特別図柄保留数、第2特別図柄保留数、普通図柄保留数等を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE500において、アイコン変化演出処理を行う。このアイコン変化演出処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して始動口入賞指定コマンドや変動パターン指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にはアイコン変化演出に関する処理を行う。このアイコン変化演出とは、保留アイコン、及び、変動アイコンの表示態様を変化させる演出のことであり、変化させるタイミングや変化態様(ノーマル変化、図柄作用変化、及び、キャラ作用変化)は複数種類設定されている。なお、詳しくは、図14を用いて後述する。
なお、本実施の形態では、保留アイコンに対するアイコン変化演出を「保留アイコン変化演出」と称し、変動アイコンに対するアイコン変化演出を「変動アイコン変化演出」と称する場合がある。
サブCPU130aは、ステップE600において、特図特電演出処理を行う。この特図特電演出処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して演出図柄指定コマンド、特別図柄用変動パターン指定コマンド、特別図柄確定コマンド、大当たり用オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、及び、大当たり用エンディング指定コマンド等を受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したコマンドに対応する演出を実行するための処理を行う。なお、詳しくは、図21を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップE800において、普図普電演出処理を行う。この普図普電演出処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照して普図指定コマンド、普図変動指定コマンド、普通図柄確定コマンド、当たり用オープニング指定コマンド、及び、当たり用エンディング指定コマンド等を受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したコマンドに対応する演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE850において、エラー報知処理を行う。このエラー報知処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファを参照してエラー指定コマンドやエラー解除指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したエラー指定コマンドに対応するエラー報知演出を実行するための処理を行ったり、受信したエラー解除指定コマンドに対応するエラー報知演出を終了したりするための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、出力制御処理を行う。この出力制御処理において、サブCPU130aは、所定のデータ等の信号を出力したり、サブRAM130cの送信バッファに格納された各種のコマンドを表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信したりする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE950において、ステップE100で退避した情報をサブCPU130aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部130mのアイコン変化演出処理)
図14を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図14は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE510において、アイコン変化演出を実行するか否か等を決定するアイコン変化演出決定処理を行う。なお、詳しくは、図15を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップE520において、アイコン(保留アイコン、及び、変動アイコン)の表示態様を更新(変化)させるためのアイコン表示態様更新処理を行い、今回のアイコン変化演出処理を終了する。なお、詳しくは、図18を用いて後述する。
(演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理)
図15を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図15は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE510−1において、始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、始動口入賞指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップE510−1:Yes)には、ステップE510−2に処理を移す。一方、始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップE510−1:No)には、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE510−2において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照する。具体的には、サブCPU130aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析し、大当たりの当落、大当たりの種別、及び、演出内容(予定される変動パターン)を把握する。
サブCPU130aは、ステップE510−3において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。具体的には、サブCPU130aは、大当たり遊技の実行中でないことや、アイコン変化演出の実行中でないことや、アイコン変化演出が実行予定でない場合に実行可能期間であると判定する。なお、上記3つの条件の何れか1つの条件、又は、2つの条件だけを設けるようにしても良い。また、上記3つの条件とは異なる条件としても良い。この処理において、サブCPU130aは、アイコン変化演出の実行可能期間であると判定した場合(ステップE510−3:Yes)には、ステップE510−4に処理を移す。一方、アイコン変化演出の実行可能期間でないと判定した場合(ステップE510−3:No)には、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE510−4において、先行保留(先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶)の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下、つまり、先行保留の事前判定結果が全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチであると判定した場合(ステップE510−4:Yes)には、ステップE510−5に処理を移す。一方、全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチでないと判定した場合(ステップE510−4:No)には、ステップE510−8に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510−5において、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されるアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップE510−6において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図16参照)を選択する。なお、アイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE510−7において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、サブCPU130aは、図16に示すアイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンド、及び、アイコン表示態様決定用乱数値に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−8において、アイコン最終表示態様として、通常表示態様である通常アイコン(CDアイコン)を決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−9において、決定されたアイコン最終表示態様がアイコン変化演出を実行する表示態様(特別アイコン)であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、アイコン変化演出を実行する表示態様である場合(ステップE510−9:Yes)には、ステップE510−10に処理を移す。一方、アイコン変化演出を実行する表示態様でない場合(ステップE510−9:No)には、ステップE510−13に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510−10において、アイコン変化演出の変化シナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図17参照)を選択する。なお、変化シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。この変化シナリオとは、保留アイコンが出現してから消滅するまでの表示態様の推移を示すものである。
サブCPU130aは、ステップE510−11において、変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。具体的には、サブCPU130aは、図17に示す変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、及び、選択率に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−12において、決定された変化シナリオから第1画像表示装置70(メイン液晶)に最初に表示されるアイコン表示態様である入賞時アイコンを特定し、当該入賞時アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、上記ステップE900の出力制御処理でアイコン表示コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、入賞時アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE510−13において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップE510−14において、通常アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、上記ステップE900の出力制御処理で表示データが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、通常アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
なお、本実施の形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、変動アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行わないものである場合にアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にアイコン変化演出が実行されないようにしても良い。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留の事前判定結果がリーチ演出(ノーマルリーチ、SPリーチ、SPSPリーチ)を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしても良い。このようにする場合は、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにすると良い。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図16は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。
アイコン最終表示態様決定テーブルには、始動口入賞指定コマンドの種類、アイコン表示態様決定用乱数値、及び、選択されるアイコン最終表示態様が対応付けられており、図16に示す選択率(%)となるように、アイコン表示態様決定用乱数値が割り振られている。
アイコン最終表示態様には、通常アイコンとしてのCDアイコンと、大当たりとなる(大当たり遊技が実行される)可能性があることを示唆する特別アイコンとしての青キャラアイコン、赤キャラアイコン、及び、虹キャラアイコンが設定されている。
特別アイコンに係る大当たり当選期待度は、(CDアイコン<)青キャラアイコン<赤キャラアイコン<虹キャラアイコンの順で高くなっており、虹キャラアイコンは大当たりとなることが確定するアイコンとなっている。
ここで、図16に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの主たる特徴として、演出内容に応じて、アイコン最終表示態様の選択率(%)を異ならせている点が挙げられる。
具体的には、本実施の形態では、演出内容がSPリーチやSPSPリーチであることを示す始動入賞情報である場合、演出内容がリーチにならない通常変動や短縮変動やノーマルリーチであることを示す始動入賞情報である場合よりも、キャラアイコン(青、赤、虹)が高い割合で選択されるようになっている。このようにすることで、遊技者は、アイコンの表示態様に興味を持つことになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図16に示すアイコン最終表示態様決定テーブルでは、大当たりとなる場合は、アイコン最終表示態様としてCDアイコンは選択されないようになっているが、選択されるようにしても良い。
(変化シナリオ決定テーブル)
図17は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。
変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、各シナリオの選択率(%)、及び、選択される変化シナリオの種類が対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動における更新態様が記載されている。
ここで、「事前変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(変動アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ01等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(変動アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ02等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、変動アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ15等)が設定されている。
(演出制御部130mのアイコン表示態様更新処理)
図18を用いて、演出制御部130mのアイコン表示態様更新処理を説明する。図18は、演出制御部130mにおけるアイコン表示態様更新処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE520−1において、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップE520−1:Yes)には、ステップE520−2に処理を移す。一方、変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップE520−1:No)には、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE520−2において、サブRAM130cの先読み情報記憶領域に記憶されているアイコンの変化シナリオを参照する。具体的には、サブCPU130aは、これから実行される変動演出中に表示態様を変化させるシナリオとなっているアイコンの存在を把握する。
サブCPU130aは、ステップE520−3において、表示態様を変化(更新)させる保留アイコンがあるか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、表示態様を変化させる保留アイコンがあると判定した場合(ステップE520−3:Yes)には、ステップE520−4に処理を移す。一方、表示態様を変化させる保留アイコンがないと判定した場合(ステップE520−3:No)には、ステップE520−7に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE520−4において、変化対象となる保留アイコンの表示態様の変化パターン(変化態様)を決定するための保留アイコン用の変化パターン決定テーブル(図19参照)を選択する。なお、保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE520−5において、保留アイコン変化パターンを決定する。具体的には、サブCPU130aは、図19に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを参照し、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様と、選択率(%)に基づいて、複数の保留アイコン変化パターンの中から1つの保留アイコン変化パターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE520−6において、決定した保留アイコン変化パターンに応じた変化演出コマンドを送信バッファにセットする。これにより、上記ステップE900の出力制御処理で表示データが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、保留アイコン変化パターンに応じた変化タイミング、及び、変化タイミングにおける変化段階に応じて第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されている保留アイコンの表示態様が変化したり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE520−7において、表示態様を変化(更新)させる変動アイコンがあるか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、表示態様を変化させる変動アイコンがあると判定した場合(ステップE520−7:Yes)には、ステップE520−8に処理を移す。一方、表示態様を変化させる変動アイコンがあると判定した場合(ステップE520−7:No)には、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE520−8において、変化対象となる変動アイコンの表示態様の変化パターン(変化態様)を決定するための複数の変動アイコン用の変化パターン決定テーブルの中から、今回の変動演出で変動アイコンが変化する変化段階に応じた変動アイコン用の変化パターン決定テーブル(図20参照)を選択する。なお、変化段階に応じた変動アイコン用の変化パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE520−9において、変動アイコン変化パターンを決定する。具体的には、サブCPU130aは、図20に示す変動アイコン用の変化パターン決定テーブルを参照し、今回の変動演出における変動アイコン変化の態様と、選択率(%)に基づいて、複数の変動アイコン変化パターンの中から1つの変動アイコン変化パターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE520−10において、決定した変動アイコン変化パターンに応じた変化演出コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。これにより、上記ステップE900の出力制御処理で表示データが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、変動アイコン変化パターンに応じた変化タイミング、及び、変化タイミングにおける変化段階に応じて第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されている変動アイコンの表示態様が変化したり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
(保留アイコン用の変化パターン決定テーブル)
図19は、保留アイコン用の変化パターンを決定する場合に参照される保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図である。
保留アイコン用の変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様、各保留アイコン変化パターンの選択率(%)、及び、選択される保留アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各保留アイコン変化パターンにおける保留アイコンの変化演出発生タイミング、及び、変化段階が記載されている。
保留アイコン変化パターンには、変動アイコンが消滅したことに応じて、保留アイコンがシフト表示される際に(変動開始時に)効果音の出力を伴って保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン01や、効果音の出力を伴って変動中に保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン02や、キャラクタが出現すると共にキャラクタを起点として変動アイコンに作用する作用演出が行われて変動アイコンの表示態様が変化するキャラ作用変化パターン01や、変動演出の結果としてアイコンの表示態様が変化することを示す変化報知図柄(特殊図柄)が仮停止表示されると共に変化報知図柄を起点として保留アイコンに作用する作用演出が行われて保留アイコンの表示態様が変化する図柄作用変化パターン01が設定されている。
保留アイコンの変化演出発生タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出が開始されるとき(変動開始時)と、変動演出の実行中(変動中)と、演出図柄70aが仮停止するとき((仮)停止中)とがある。なお、この(仮)停止中とは、演出図柄70aが完全に停止する本停止表示の前に行われる仮停止表示中のことである。
保留アイコンの変化段階には、大当たり当選期待度が1段階上の表示態様に変化させる1UP(例えば、CDアイコンから青キャラアイコンへの変化、青キャラアイコンから赤キャラアイコンへの変化)と、大当たり当選期待度が2段階上の表示態様に変化させる2UP(例えば、CDアイコンから赤キャラアイコンへの変化)が設定されている。
なお、保留アイコンの変化演出発生タイミングは、上記3つのタイミングとしていたが、これらタイミングに限られず、他のタイミングを設けても良い。例えば、リーチが成立するまでの変動演出の実行中(変動中)、ノーマルリーチの実行中やSP(SPSP)リーチの実行中等を設けても良い。
(変動アイコン用の変化パターン決定テーブル)
図20は、変動アイコンの変化パターンを決定する場合に参照される変動アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図であり、図20(a)は、変動アイコンの表示態様を1段階変化させる場合に参照されるテーブルであり、図20(b)は、変動アイコンの表示態様を2段階変化させる場合に参照されるテーブルである。
変動アイコン用の変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における変動アイコン変化の態様、各変動アイコン変化パターンの選択率(%)、及び、選択される変動アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各変動アイコン変化パターンにおける変動アイコンの変化演出発生タイミング、及び、変化段階が記載されている。
変動アイコン変化パターンには、効果音の出力を伴って変動開始時に保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン01や、効果音の出力を伴って変動中に保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン02や、キャラクタが出現すると共にキャラクタを起点として変動アイコンに作用する作用演出が行われて変動アイコンの表示態様が変化するキャラ作用変化パターン01が設定されている。
変動アイコンの変化演出発生タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出が開始されるとき(変動開始時)と、変動演出の実行中(変動中)と、演出図柄70aが仮停止するとき((仮)停止中)とがある。
変動アイコンの変化段階には、大当たり当選期待度が1段階上の表示態様に変化させる1UP(例えば、CDアイコンから青キャラアイコンへの変化、青キャラアイコンから赤キャラアイコンへの変化)と、大当たり当選期待度が2段階上の表示態様に変化させる2UP(例えば、CDアイコンから赤キャラアイコンへの変化、青キャラアイコンから虹キャラアイコンへの変化)が設定されている。
なお、本実施の形態の変動アイコン用の変化パターン決定テーブルでは、図柄作用変化パターン01が選択されないようになっていたが、選択され得るようにしても良い。例えば、擬似連演出を行う変動演出において、擬似変動が行われる前の演出図柄70aの仮停止表示が行われるときに変化報知図柄を仮停止表示されるようにすれば良い。このようにする場合、保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの方が変動アイコン用の変化パターン決定テーブルよりも図柄作用変化パターン01が選択され易いようにしても良いし、逆の割合としても良い。
擬似連演出とは、1回の始動口45、47への入賞(入球)に基づく大当たり判定に対して、あたかも複数回の演出図柄70aの変動表示が実行されたかのように見せるために、1回の始動口45,47への入賞(入球)に対して決定された特図変動時間内にて、全部の演出図柄70aが仮停止表示を行った後に再度変動を開始する再変動表示を1回又は複数回実行する特殊な態様の演出図柄70aの変動表示のことである。
なお、変動アイコンの変化演出発生タイミングは、上記2つのタイミングとしていたが、これらタイミングに限られず、他のタイミングを設けても良い。例えば、リーチが成立するまでの変動演出の実行中(変動中)、ノーマルリーチの実行中やSP(SPSP)リーチの実行中等を設けても良い。
以上のように、本実施の形態のアイコン変化演出は、先行保留(先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶)の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にしか実行され得ないようになっている(図15参照)。
また、本実施の形態のアイコン変化演出は、保留アイコンに対しては演出図柄70aの仮停止表示中においても実行することがあるが、変動アイコンに対しては演出図柄70aの仮停止表示中において行われないようになっている(図19、図20参照)。
つまり、演出図柄70aが仮停止表示中に行われるアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)は、通常変動、短縮変動、及び、ノーマルリーチである変動演出の場合には実行され得るが、SPリーチ、及び、SPSPリーチである変動演出の場合には実行され得ないようになっている。このようにすることで、大当たり当選期待度の低い(大当たりに当選しない)変動演出であっても、遊技者に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、演出図柄70aが仮停止表示中に行われるアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)は、ハズレ(通常変動、短縮変動、及び、ノーマルリーチ)である変動演出の場合には実行され得るが、大当たり(SPリーチ、及び、SPSPリーチ)である変動演出の場合には実行され得ないようになっているともいえる。このようにすることで、大当たり当選期待度の低い(大当たりに当選しない)変動演出であっても、遊技者に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、SPリーチ、SPSPリーチである変動演出や大当たりである変動演出の場合でも、演出図柄70aが仮停止表示中に行われるアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)が実行され得るようにしても良い。このようにする場合、通常変動、短縮変動、及び、ノーマルリーチである変動演出の場合の方がSPリーチ、及び、SPSPリーチである変動演出や大当たりである変動演出の場合よりも演出図柄70aが仮停止表示中に行われるアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)が実行され易くすれば良い。
(演出制御部130mの特図特電演出処理)
図21を用いて、演出制御部130mの特図特電演出処理を説明する。図21は、演出制御部130mにおける特図特電演出処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE610において、演出処理データの値をロードし、ロードした演出処理データから分岐先アドレスを参照し、演出処理データ=0であれば変動演出開始処理(ステップE620)に処理を移し、演出処理データ=1であれば変動演出中処理(ステップE630)に処理を移し、演出処理データ=2であれば変動演出終了処理(ステップE640)に処理を移し、演出処理データ=3であれば大当たり演出開始処理(ステップE650)に処理を移し、演出処理データ=4であれば大当たり演出中処理(ステップE660)に処理を移し、演出処理データ=5であれば大当たり演出終了処理(ステップE670)に処理を移す。
この「演出処理データ」は、後述するように特図特電演出処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
(演出制御部130mの変動演出開始処理)
図22を用いて、演出制御部130mの変動演出開始処理を説明する。図22は、演出制御部130mにおける変動演出開始処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE620−1において、サブRAM130cの受信バッファを参照して演出図柄指定コマンドを受信しているか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、演出図柄指定コマンドを受信していると判定した場合(ステップE620−1:Yes)には、ステップE620−2に処理を移す。一方、演出図柄指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップE620−1:No)には、ステップE620−3に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE620−2において、受信した演出図柄指定コマンドをサブRAM130cの変動演出コマンド記憶領域に記憶(移動)する。
サブCPU130aは、ステップE620−3において、サブRAM130cの受信バッファを参照して特別図柄用の変動パターン指定コマンドを受信しているか否かを判定する。この処理において、サブCPU130aは、特別図柄用の変動パターン指定コマンドを受信していると判定した場合(ステップE620−3:Yes)には、ステップE620−4に処理を移す。一方、特別図柄用の変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップE620−3:No)には、今回の変動演出開始処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE620−4において、受信した特別図柄用の変動パターン指定コマンドをサブRAM130cの変動演出コマンド記憶領域に記憶(移動)する。
サブCPU130aは、ステップE620−5において、変動演出パターン決定用乱数値を取得し、ステップE620−6において、図23に示す変動演出パターン決定テーブルを選択する。なお、変動演出パターン決定テーブルについては、図23を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップE620−7において、選択した変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンドと変動演出パターン決定用乱数値とに基づいて変動演出パターンを決定し、ステップE620−8において、決定した変動演出パターンをサブRAM130cの変動演出パターン記憶領域に記憶する。
サブCPU130aは、ステップE620−9において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出パターンコマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、ステップE900の出力制御処理において変動演出パターンコマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信されることになる。
サブCPU130aは、ステップE620−10において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出時間を変動演出タイマにセットし、ステップE620−11において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出データ(演出内容、復活演出の有無、復活演出の開始時期、再抽選演出の有無、再抽選演出の開始時期等)をセットする。
サブCPU130aは、ステップE620−12において、演出処理データに「1」をセットし、上述した変動演出中処理に処理を移す準備を行い、今回の変動演出開始処理を終了する。
(変動演出パターン決定テーブル)
図23は、変動演出パターンを決定する場合に参照される変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
図23に示す変動演出パターン決定テーブルには、変動パターン指定コマンドと、上記ステップE620−5で取得される変動演出パターン決定用乱数値による選択率と、特別図柄の変動表示に対応して行われる変動演出パターンの種別(種類)とが対応付けられており、参考として変動演出パターンに対応する変動演出内容(変動演出のシナリオ)が記載されている。
ここで、変動演出内容の「通常変動演出」とは、前述したように、複数の演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに所定の順番(例えば、左側の変動表示領域→右側の変動表示領域→中央の変動表示領域)で演出図柄70aが仮停止する演出をいう。
また、「短縮変動演出」とは、前述したように、複数の演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに略同時に全ての演出図柄70aが仮停止する演出をいう。また、通常変動演出に比べて短い変動時間である。
また、「ノーマルリーチ演出」とは、前述したように、左側と右側の変動表示領域に同一の演出図柄70aが停止(仮停止)された状態で、中央の変動表示領域で演出図柄70aを高速及び/又は低速で変動表示(スクロール)する演出をいう。
また、「SPリーチ演出」とは、前述したように、ノーマルリーチ演出よりも大当たりの期待度が高い演出であり、仮停止していない中央の変動表示領域の演出図柄70aに特殊な変動表示を行わせたり、特殊なキャラクタを表示したりする演出をいう。
また、「SPSPリーチ演出」とは、前述したように、SPリーチの後に行われ、SPリーチよりも大当たり期待度が高い演出であり、仮停止していない中央の変動表示領域の演出図柄70aに特殊な変動表示を行わせたり、特殊なキャラクタを表示したりする演出をいう。
また、「復活演出」とは、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の結果としてハズレであることを示す組合せで全ての演出図柄70aが仮停止しているとき、所定の演出(例えば、操作促進画像が表示させる演出、可動演出部材73の可動等)が行われて、中央の変動表示領域の演出図柄70aが再変動し、大当たりであることを示す組合せで全ての演出図柄70aが停止表示する演出をいう。また、「復活煽り演出」とは、復活演出が実行されるか否かを煽る演出をいう。
また、「再抽選演出」とは、大当たり遊技の種類が昇格するか否かを煽る演出(昇格演出)であり、具体的には、仮停止された演出図柄70aの組み合わせ(大当たり結果態様)を再変動させて遊技者にとって価値の低い大当たり遊技から遊技者にとって有利な(価値の高い)大当たり遊技に昇格するか否かを煽る演出であり、昇格しない場合には遊技者にとって価値の低い大当たり遊技を発生させる演出図柄70aの組み合わせ(大当たり結果態様)が停止表示され、昇格する場合には遊技者にとって価値の高い大当たり遊技を発生させる演出図柄70aの組み合わせ(大当たり結果態様)が停止表示される。
なお、リーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが停止表示することを「バラケ目ハズレ」と称し、リーチとなった後にハズレであることを示す演出図柄70aが停止表示することを「リーチハズレ」と称する場合がある。
(各変動演出のタイミングチャート)
図24は、各変動演出のタイミングチャートである。具体的には、図24(a)は、変動演出パターン1のタイミングチャートであり、図24(b)は、変動演出パターン3のタイミングチャートであり、図24(c)は、変動演出パターン4のタイミングチャートであり、図24(d)は、変動演出パターン9のタイミングチャートである。
まず、図24(a)に示す変動演出パターン1のタイミングチャートについて説明する。
T00のタイミングにおいて演出図柄70aの変動表示を開始する。そして、t1秒間変動表示した後のタイミングT01で全ての演出図柄70aを仮停止表示し、仮停止表示してからt2秒経過後のタイミングT02で演出図柄70aを本停止表示し(t3秒間)、変動演出が終了する。
次に、図24(b)に示す変動演出パターン3のタイミングチャートについて説明する。
T10のタイミングにおいて演出図柄70aの変動表示を開始する。そして、t4秒間変動表示した後のタイミングT11でノーマルリーチを開始し、ノーマルリーチが開始してからt5秒経過後のタイミングT12で全ての演出図柄70aを仮停止表示し、仮停止表示してからt6秒経過後のタイミングT13で演出図柄70aを本停止表示し(t7秒間)、変動演出が終了する。
次に、図24(c)に示す変動演出パターン4のタイミングチャートについて説明する。
T20のタイミングにおいて演出図柄70aの変動表示を開始する。そして、t8秒間変動表示した後のタイミングT21でノーマルリーチを開始し、ノーマルリーチが開始してからt9秒経過後のタイミングT22でノーマルリーチからSPリーチに発展し、SPリーチを開始する。その後、タイミングT23で全ての演出図柄70aを仮停止表示し、仮停止表示してからt11秒経過後のタイミングT24で演出図柄70aを本停止表示し(t12秒間)、変動演出が終了する。
次に、図24(d)に示す変動演出パターン9のタイミングチャートについて説明する。
T30のタイミングにおいて演出図柄70aの変動表示を開始する。そして、t13秒間変動表示した後のタイミングT31でノーマルリーチを開始し、ノーマルリーチが開始してからt14秒経過後のタイミングT32でノーマルリーチからSPリーチに発展し、SPリーチを開始する。その後、タイミングT33で全ての演出図柄70aを仮停止表示するが、仮停止表示してからt16秒経過後のタイミングT34で復活演出を開始する。
なお、復活演出が開始されると、中央の演出図柄70aが再び、変動表示を開始する。そして、タイミングT35で再度、全ての演出図柄70aを仮停止表示し、仮停止表示してからt18秒経過後のタイミングT36で演出図柄70aを本停止表示し(t19秒間)、変動演出が終了する。
なお、図24に示す各変動演出のタイミングチャートにおいて、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間(t2、t6、t11、t18)と演出図柄70aの本停止表示の実行時間(t3、t7、t12、t19)とについて具体的な数値は示していないが、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間は、t2(変動演出パターン1の仮停止表示)<t6(変動演出パターン3の仮停止表示)<t11(変動演出パターン4の仮停止表示)、t18(変動演出パターン9の仮停止表示)の順で実行時間が長くなっており、演出図柄70aの本停止表示の実行時間は、t3(変動演出パターン1の本停止表示)=t7(変動演出パターン3の本停止表示)=t12(変動演出パターン4の本停止表示)=t19(変動演出パターン9の本停止表示)となっているものとする。
また、t11とt16とt18とは同じ実行時間としても良いし、それぞれ異なる実行時間としても良いが、少なくとも、t2やt6よりもt11やt16t、18の方が、実行時間が長くなっていれば良い。
また、短縮変動演出、SPSPリーチ演出、復活煽り演出、及び、再抽選演出が実行される変動演出パターンのタイミングチャートは説明していないが、短縮変動演出が実行される変動演出パターンでの演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間は、通常変動演出が実行される変動演出パターンでの演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間よりも短い時間となっており、SPSPリーチ演出が実行される変動演出パターンでの演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間は、SPリーチ演出が実行される変動演出パターンでの演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間と同一の時間となっており、復活煽り演出、再抽選演出が実行される変動演出パターンでの演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間は、復活演出が実行される変動演出パターンでの演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間と同一の時間となっているものとする。
つまり、本実施の形態における変動演出パターンの種別による演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間は、変動演出パターン2(短縮変動演出)<変動演出パターン1(通常変動演出)<変動演出パターン3(ノーマルリーチ演出)<変動演出パターン4〜13(SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、復活演出、復活煽り演出、再抽選演出)の順で長くなっている。このようにすることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態における演出図柄70aの本停止表示の実行時間は、何れの変動演出パターンであっても同一の時間となっている。このようにすることで、変動演出パターンによって、演出図柄70aの本停止表示の仮停止表示の実行時間が異なっていても、少なくとも、一定の時間以上において演出図柄70aを停止表示できるので、大当たり判定の結果である演出図柄70aの停止表示が視認し難くなることを防止することが可能となる。
(変動演出パターン1の演出例)
図24(a)、及び、図25を用いて、前述の変動演出開始処理において「変動演出パターン1」が決定された場合の演出例を説明する。
また、図24(a)、及び、図25を用いて説明する演出例は、前述のアイコン変化演出決定処理においてアイコン最終態様として「青キャラアイコン」が決定され、変化シナリオとして「シナリオ02」が決定され、前述のアイコン表示態様更新処理において保留アイコン変化パターンとして「図柄作用変化パターン01」が決定されている変動演出(変動演出パターン1)とする。
タイミングT00において、図25(a)に示すように、全ての演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、特殊演出図柄70eの変動表示も開始される。
その後、図25(b)に示すように、左側の変動表示領域に「3」の演出図柄70aが仮停止表示された後、図25(c)に示すように、右側の変動表示領域に「4」の演出図柄70aが仮停止表示される。
そして、タイミングT01において、中央の変動表示領域に「変化」の演出図柄70aが仮停止表示され、中央の変動表示領域で仮停止表示した変化図柄から稲妻のようなエフェクトが第1表示部70B1の第1保留アイコン(CDアイコン)H11に向けて出現し、命中すると、図25(d)に示すように、第1保留アイコンH11の表示態様がCDアイコンから青キャラアイコンに変化する。
ここで、演出図柄70aは全ての演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、変動表示が行われている。
図25(e)に示すように、中央の変動表示領域で仮停止表示した変化図柄が「5」に変化し、演出図柄70aが「3」「5」「4」の組合せで、仮停止表示が継続される。
そして、図25(f)に示すように、揺れていた演出図柄70aの揺れが止まると共に演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行うことで本停止表示となることを報知している。
タイミングT02において、演出図柄70aが本停止表示となると共に、特殊演出図柄70eも停止表示となり、変動演出が終了する(図25(g)参照)。ここで、変動演出が終了したので、変動アイコン表示領域70Cに表示されていた変動アイコン(CDアイコン)THが消去される。
このように、仮停止表示から本停止表示に切り換わるときに演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行うことで、本停止表示となったことを遊技者が認識し易くなっている。
なお、このようなアクション(動作、表示)は光るようなものに限られない。例えば、一度大きくなってから元の大きさに戻るようなものでも良いし、キャラクタ付きの図柄であれば、そのキャラクタが動く(ポーズなど)ものでも良い。
(変動演出パターン2の演出例)
図26を用いて、前述の変動演出開始処理において「変動演出パターン2」が決定された場合の演出例を説明する。
図26(a)に示すように、全ての演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、特殊演出図柄70eの変動表示も開始される。
所定時間において変動表示が行われた後、図26(b)に示すように、全ての演出図柄70aが略同時に仮停止表示される。
ここで、演出図柄70aは全ての演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、変動表示が行われている。
そして、図26(c)に示すように、揺れていた演出図柄70aの揺れが止まると共に演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行うことで本停止表示となることを報知している。
その後、演出図柄70aが本停止表示となると共に、特殊演出図柄70eも停止表示となり、変動演出が終了する(図26(d)参照)。ここで、変動演出が終了したので、変動アイコン表示領域70Cに表示されていた変動アイコン(CDアイコン)THが消去される。
(変動演出パターン3の演出例)
図24(b)、及び、図27を用いて、前述の変動演出開始処理において「変動演出パターン3」が決定された場合の演出例を説明する。
タイミングT10において、図27(a)に示すように、全ての演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、特殊演出図柄70eの変動表示も開始される。
その後、左側の変動表示領域に「3」の演出図柄70aが仮停止表示された後、右側の変動表示領域に「3」の演出図柄70aが仮停止表示されることで、タイミングT11において、ノーマルリーチが開始される(図27(b)参照)。
ここで、左右側の演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、全ての特殊演出図柄70eの変動表示が行われている。
そして、タイミングT12において、中央の変動表示領域に「1」の演出図柄70aが仮停止表示されることで、ノーマルリーチが終了する(図27(c)参照)。
ここで、演出図柄70aは全ての演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、変動表示が行われている。
そして、図27(d)に示すように、揺れていた演出図柄70aの揺れが止まると共に演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行うことで本停止表示となることを報知している。
その後、演出図柄70aが本停止表示となると共に、特殊演出図柄70eも停止表示となり、変動演出が終了する(図27(e)参照)。ここで、変動演出が終了したので、変動アイコン表示領域70Cに表示されていた変動アイコン(CDアイコン)THが消去される。
このように、ノーマルリーチが行われてハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、中央の演出図柄70aは左右側の演出図柄70aよりも複数図柄分ずれた演出図柄70aで停止する。なお、複数図柄分ではなく、1図柄分でも良い。
(変動演出パターン4の演出例)
図24(c)、図28、及び、図29を用いて、前述の変動演出開始処理において「変動演出パターン4」が決定された場合の演出例を説明する。
タイミングT20において、図28(a)に示すように、全ての演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、特殊演出図柄70eの変動表示も開始される。
その後、左側の変動表示領域に「2」の演出図柄70aが仮停止表示された後、右側の変動表示領域に「2」の演出図柄70aが仮停止表示されることで、タイミングT21において、ノーマルリーチが開始される(図28(b)参照)。
ここで、左右側の演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、全ての特殊演出図柄70eの変動表示が行われている。
そして、タイミングT22において、ノーマルリーチからSPリーチへと発展(移行)する際には、図28(c)に示すように、ホワイトアウト(又はブラックアウト)表示を行った後、図28(d)に示すように、リーチ状態で仮停止表示させていた演出図柄70aを縮小させて左上端に移動させると共に、キャラクタ画像C1と、複数の演出図柄70aが回転している画像とが表示されるSPリーチが開始される。
なお、SPリーチに発展すると、第1保留アイコン表示領域70B、及び、第2保留アイコン表示領域70Dが消去される。
その後、図29(a)に示すように、回転していた複数の演出図柄70aの中からハズレであることを示す1つの演出図柄70a(ここでは、「3」)が停止し、SPリーチが終了する。
そして、タイミングT23において、SPリーチが終了する際には、図29(b)に示すように、ホワイトアウト(又はブラックアウト)表示を行った後、図29(c)に示すように、SPリーチとなる前に表示していた大きさの演出図柄70aに戻すと共に、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部の中央で仮停止表示させる。
ここで、演出図柄70aは全ての演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、変動表示が行われている。
そして、図29(d)に示すように、揺れていた演出図柄70aの揺れが止まると共に演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行うことで本停止表示となることを報知している。
その後、演出図柄70aが本停止表示となると共に、特殊演出図柄70eも停止表示となり、変動演出が終了する(図29(e)参照)。ここで、変動演出が終了したので、変動アイコン表示領域70Cに表示されていた変動アイコン(青キャラアイコン)THが消去される。
このように、SPリーチ(SPSPリーチ)が行われてハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、ノーマルリーチの場合とは異なり、中央の演出図柄70aは左右側の演出図柄70aよりも1図柄分ずれた演出図柄70aで停止する。
なお、ホワイトアウト(又はブラックアウト)表示を行っている際は、特殊演出図柄70eも表示を行っていたが、表示するようにしても良い。また、第1画像表示装置70(メイン液晶)以外の表示器でも特殊演出図柄70eを表示している場合は表示しないようにしても良い。
また、第1保留アイコン表示領域70B、変動アイコン表示領域70C、及び、第2保留アイコン表示領域70Dも表示するようにしても良い。また、第1画像表示装置70(メイン液晶)以外の表示器でも第1保留アイコン表示領域70B、変動アイコン表示領域70C、及び、第2保留アイコン表示領域70Dを表示している場合は表示しないようにしても良い。
(変動演出パターン9の演出例)
図24(d)、及び、図28〜図30を用いて、前述の変動演出開始処理において「変動演出パターン9」が決定された場合の演出例を説明する。
タイミングT30において、図28(a)に示すように、全ての演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、特殊演出図柄70eの変動表示も開始される。
その後、左側の変動表示領域に「2」の演出図柄70aが仮停止表示された後、右側の変動表示領域に「2」の演出図柄70aが仮停止表示されることで、タイミングT31において、ノーマルリーチが開始される(図28(b)参照)。
ここで、左右側の演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、全ての特殊演出図柄70eの変動表示が行われている。
そして、タイミングT32において、ノーマルリーチからSPリーチへと発展(移行)する際には、図28(c)に示すように、ホワイトアウト(又はブラックアウト)表示を行った後、図28(d)に示すように、リーチ状態で仮停止表示させていた演出図柄70aを縮小させて左上端に移動させると共に、キャラクタ画像C1と、複数の演出図柄70aが回転している画像とが表示されるSPリーチが開始される。
なお、SPリーチに発展すると、第1保留アイコン表示領域70B、及び、第2保留アイコン表示領域70Dが消去される。
その後、図29(a)に示すように、回転していた複数の演出図柄70aの中からハズレであることを示す1つの演出図柄70a(ここでは、「3」)が停止し、SPリーチが終了する。
そして、タイミングT33において、SPリーチが終了する際には、図29(b)に示すように、ホワイトアウト(又はブラックアウト)表示を行った後、図29(c)に示すように、SPリーチとなる前に表示していた大きさの演出図柄70aに戻すと共に、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部の中央で仮停止表示させる。
ここで、演出図柄70aは全ての演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、変動表示が行われている。
そして、図30(a)に示すように、演出図柄70aが仮停止表示されているときに演出ボタン17の操作を促す操作促進画像BGが表示される。
タイミングT34において、演出ボタン17が操作される、又は、演出ボタン17の操作有効時間が経過したことにより、図30(b)に示すように、可動演出部材73が可動されると共に、仮停止表示されていた演出図柄70aが再度、変動表示された後(復活演出後)、大当たりを示す態様で演出図柄70aが仮停止表示する。
その後、大当たりを示す態様で演出図柄70aが仮停止表示し、図30(c)に示すように、ホワイトアウト(又はブラックアウト)表示を行った後、図30(d)に示すように、拡大表示された演出図柄70aを第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部の中央で仮停止表示させる。
ここで、演出図柄70aは全ての演出図柄70aが仮停止表示された状態となったが、特殊演出図柄70eは仮停止表示されず、引き続き、変動表示が行われている。
そして、図30(e)に示すように、演出図柄70aを通常の大きさに戻しつつ、引き続き、仮停止表示が行われる。
そして、図30(f)に示すように、揺れていた演出図柄70aの揺れが止まると共に演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行うことで本停止表示となることを報知している。
その後、演出図柄70aが本停止表示となると共に、特殊演出図柄70eも停止表示となり、変動演出が終了する(図30(g)参照)。ここで、変動演出が終了したので、変動アイコン表示領域70Cに表示されていた変動アイコン(青キャラアイコン)THが消去される。
以上のように、本実施の形態では、リーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1、2)とSPリーチ、SPSPリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)とで、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が異なっている。具体的には、SPリーチ、SPSPリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)の方がリーチとならずにハズレを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1、2)よりも、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が長くなっている。
また、本実施の形態では、SPリーチやSPSPリーチは、復活演出(復活煽り演出)や再抽選演出が実行される場合があるので、復活演出や再抽選演出が実行され得ない変動演出パターン(変動演出パターン1〜3)と復活演出や再抽選演出が実行され得る変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)とで、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が異なっていると言い換えることもできる。
このように、仮停止表示中に演出(復活演出、再抽選演出)が発生し得る変動演出パターン4〜13における演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間を仮停止表示中に演出(復活演出、再抽選演出)が発生し得ない変動演出パターン1〜3における演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間よりも長くすることで、仮停止表示中に遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となっている。
また、本実施の形態では、リーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1、2)と大当たりであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン8〜13)とで、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が異なっている。具体的には、大当たりであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン8〜13)の方がリーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1〜3)よりも、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が長くなっている。
このように、大当たりであることを示す演出図柄70aの仮停止表示の実行時間が長いので、遊技者に、大当たりとなったことへの達成感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が長い変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)の方が演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が短い変動演出パターン(変動演出パターン1〜3)よりも大当たり期待度が高くなっている。
このように、演出図柄70aの仮停止表示の実行時間でも大当たり当選期待度を示していることから、変動演出の後半(終了間際)まで注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、ノーマルリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン3)とSPリーチ(SPSPリーチ)となる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)とで、復活演出、再抽選演出を実行する割合が異なっている。具体的には、ノーマルリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン3)よりもSPリーチ(SPSPリーチ)となる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)の方が、復活演出、再抽選演出を実行する割合が高くなっている。
さらに、SPリーチ(SPSPリーチ)となる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)の方がノーマルリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン3)よりも演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が長くなっている。
このように、演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間が長い変動演出パターンの方が、仮停止表示中に実行される復活演出や再抽選演出が実行される割合が高くなっていることから、遊技者を演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、復活演出(復活煽り演出含む)では、演出図柄70aの仮停止表示中に演出ボタン17の操作を促す演出が実行されるので、SPリーチ、SPSPリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)の方がノーマルリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン3)よりも、演出図柄70aの仮停止表示中に演出ボタン17の操作を促す演出が実行され易いと言い換えることもできる。
また、本実施の形態では、リーチとならずにハズレを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1、2)の方がSPリーチ、SPSPリーチとなる変動演出パターン(変動演出パターン4〜13)よりも、演出図柄70aの仮停止表示中にアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)が実行され易くなっている。
また、本実施の形態では、リーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1〜3)の方が大当たりであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン8〜13)よりも、演出図柄70aが仮停止表示中にアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)が実行され易くなっている。
このように、大当たり当選期待度が高い変動演出パターンよりも大当たり当選期待度が低い変動演出パターンの方が、演出図柄70aが仮停止表示中にアイコン変化演出(図柄作用変化パターン01)が実行され易くなっていることから、大当たり当選期待度が低い場合でも、遊技者を変動演出に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、演出図柄70aが仮停止表示を行っていても、特殊演出図柄70eは仮停止表示を行わないようになっている。このようにすることで、特別図柄の変動状態を誤解させることなく、適切に遊技者に報知することができる。
なお、本実施の形態では、本停止表示の前には仮停止表示を行っていたが、仮停止表示を行わずに本停止表示を行っても良い。例えば、時短遊技状態中であって、リーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示する場合であれば、図31に示すように、演出図柄70aが変動表示されている状態(図31(a)参照)から仮停止表示せずに本停止表示するようにすれば良い(図31(b)参照)。また、時短遊技状態において、通常変動演出が実行されるときは仮停止表示を行い、短縮変動演出が実行されるときは仮停止表示を行わないようにしても良い。また、このように、仮停止表示を行わないときは本停止表示の際に行っていた演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)は行わないようにしても良い。
また、本実施の形態の変動パターン決定テーブルでは、リーチとならない場合であって保留数が1又は2のときは通常変動演出を実行し、保留数が3又は4のときは短縮変動演出を実行するようにしていたが、保留数に係らず、通常変動演出、及び、短縮変動演出を実行可能としても良い。このようにする場合でも、保留数が1又は2のときは短縮変動演出よりも通常変動演出を実行し易いようにし、保留数が3又は4のときは通常変動演出よりも短縮変動演出を実行し易いようにすれば良い。
つまり、保留数が1又は2のときは、演出図柄70aは仮停止表示を行い、仮停止表示の実行時間が経過すると、演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行った後、本停止表示を実行するが、保留数が3又は4のときは、演出図柄70aは仮停止表示、及び、演出図柄70aが光ったようなアクション(動作、表示)を行わずに、本停止表示を実行するとも言える。
また、保留数によって短縮変動演出を実行するか否かを決定するのではなく、遊技状態によって短縮変動演出を実行するか否かを決定するようにしても良い。例えば、時短遊技状態であれば、保留数が1又は2のときは短縮変動演出を実行し、保留数が3又は4のときは短縮変動演出よりも変動時間が短い超短縮変動演出を実行するようにしても良いし、時短遊技状態であれば、保留数に係らず、リーチとならない場合であれば、短縮変動演出を実行するようにしても良い。
本実施の形態における変動演出パターンの種別による演出図柄70aの本停止表示前の仮停止表示の実行時間は、変動演出パターン2(短縮変動演出)<変動演出パターン1(通常変動演出)<変動演出パターン3(ノーマルリーチ演出)<変動演出パターン4〜13(SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、復活演出、復活煽り演出、再抽選演出)の順で長くなっているようにしていたが、変動演出パターン4〜13(SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、復活演出、復活煽り演出、再抽選演出)<変動演出パターン3(ノーマルリーチ演出)<変動演出パターン1(通常変動演出)<変動演出パターン2(短縮変動演出)の順で長くなっているようにしても良い。
また、本実施の形態では、復活演出を行う場合において大当たりとなることを確定的に告知(報知)する確定演出を規制はしていなかったが、規制するようにしても良い。このようにすることで、復活演出が実行されるか否かを遊技者が先に分かってしまうことを防ぐとことが可能となる。
また、確定演出を規制する場合でも、復活演出を行う際の仮停止表示中には規制しないようにしても良いし、復活演出を行う仮停止表示前までは確定演出を実行可能にし、仮停止表示中のみ規制するようにしても良い。
また、本実施の形態では、擬似連演出を実行するようにはしていなかったが、擬似連演出を実行可能としても良い。このようにする場合、擬似連演出における演出図柄70aを再変動する前の仮停止表示の実行時間は本停止表示前の仮停止表示の実行時間よりも短くすれば良い。このようにすることで、特別図柄の変動状態を誤解させることなく、適切に遊技者に報知することができる。
なお、擬似連演出を実行可能とする場合、通常、擬似連演出は大当たり当選期待度が高い変動演出パターンにおいて実行する割合が高いので(実行回数が多くなり易いので)、変動演出における全ての仮停止表示のトータル実行時間を比較した場合でも、大当たりであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン8〜13)の方がリーチとならずにハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示する変動演出パターン(変動演出パターン1〜3)よりも、演出図柄70aの仮停止表示のトータル実行時間が長くなり易くなっている。
また、擬似連演出は大当たり当選期待度が高い変動演出パターンにおいて実行する割合が高いので(実行回数が多くなり易いので)、疑似連演出の実行回数が多い方が仮停止表示の実行時間が長くなっているともいえる。例えば、擬似連演出の回数が1回であれば、SPリーチやSPSPリーチが実行されないようにし、擬似連演出の実行回数が2回や3回であれば、SPリーチやSPSPリーチが実行されるようにすれば良い。
また、同様に、アイコン変化演出において、大当たり当選期待度が高い表示態様(例えば、赤色のアイコン)の方が、大当たり当選期待度が低い表示態様(例えば、青色のアイコン)よりも仮停止表示の実行時間が長くなっているともいえる。
また、擬似連演出を行う場合、演出図柄70aを再変動する前の仮停止表示を行うとき、擬似連演出が実行されることを示唆する特殊図柄(例えば、「NEXT」図柄、「続」図柄等)を仮停止表示するようにしても良い。
また、演出図柄70aを再変動する前の仮停止表示の実行時間は再変動を行う回数が多くなるほど長くしても良いし、短くしても良いし、何れの回数であっても同一の実行時間としても良い。
また、本実施の形態では、先読み演出として、アイコン変化演出を設けていたが、アイコン変化演出に限られない。例えば、複数の変動演出に亘って特定のキャラクタを表示させるキャラ先読み演出でも良いし、複数の変動演出に亘って特定の組合せの演出図柄70aを停止表示させるチャンス目演出でも良いし、演出図柄70aの種類によって演出図柄70aの色を異ならせ、複数の変動演出に亘って同じ色の演出図柄70aを停止表示させる同色図柄演出でも良い。
また、本実施の形態では、ノーマルリーチが行われてハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、中央の演出図柄70aは左右側の演出図柄70aよりも複数図柄分ずれた演出図柄70aで停止するようにし、SPリーチ(SPSPリーチ)が行われてハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、中央の演出図柄70aは左右側の演出図柄70aよりも1図柄分ずれた演出図柄70aで停止するようにしていたが、リーチ種別に係らず、ハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、中央の演出図柄70aは左右側の演出図柄70aよりも、1図柄分又は複数図柄分ずれた演出図柄70aで停止するようにしても良い。このようにする場合には、ノーマルリーチが行われてハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、1図柄分よりも複数図柄分ずれた演出図柄70aが停止し易く、SPリーチ(SPSPリーチ)が行われてハズレであることを示す演出図柄70aが本停止表示される場合、複数図柄分よりも1図柄分ずれた演出図柄70aが停止し易くすれば良い。
また、本実施の形態では、ノーマルリーチでは、復活演出や再抽選演出が実行されないようになっていたが、実行されるようにしても良い。このようにする場合、SPリーチやSPSPリーチの方がノーマルリーチよりも復活演出や再抽選演出が実行され易くすれば良い。
また、本実施の形態では、復活演出を実行するようにしていたが、復活演出の種類は、本実施の形態に限られない。例えば、SPリーチ演出の結果としてハズレであることを示す組合せで全ての演出図柄70aが仮停止しているとき、所定の演出(例えば、操作促進画像を表示させる演出、可動演出部材73の可動等)が行われて、中央の変動表示領域の演出図柄70aが再変動し、SPSPリーチ演出に発展するような演出でも良い。
また、本実施の形態では、復活演出において演出ボタン17を操作させる演出を行っていたが、演出ボタン17を操作させる演出を行う場合と演出ボタン17を操作させる演出を行わない場合とがあるようにしても良い。このようにする場合、大当たりである場合は演出ボタン17を操作させる演出を行う復活演出が実行され易いようにすれば良い。また、大当たりである場合は演出ボタン17を操作させる演出を行わない復活演出が実行され易いようにしても良い。
また、本実施の形態では、特殊演出図柄70eは、演出図柄70aがリーチとなった場合でも、リーチとならずに全ての特殊演出図柄70eの変動表示が行われるようにしたが、演出図柄70aと同様にリーチとなるようにしても良い。
なお、本実施の形態では、先読み演出として、アイコン変化演出を設けていたが、アイコン変化演出に限られない。
例えば、複数の変動演出に亘って先読み音を継続して出力する先読み音演出を実行するようにしても良いし、複数の変動演出に亘って背景画像を通常の背景画像から特殊な背景画像にすると共に、BGM等も特殊なBGM等の音を継続して出力するゾーン演出等を行なうようにしても良い。
先読み音演出やゾーン演出を行っているときは、通常の変動演出が行われるときに出力される変動演出音(変動音、BGM等)は出力しないようにすれば良い。なお、変動演出音を出力する場合は、先読み音演出やゾーン演出での音よりも小さい音量で出力するか、若しくは、非可聴音量で出力するようにすれば良い。
また、先読み音演出やゾーン演出での音は、変動演出音よりも優先して出力していたが、リーチ演出が行われるときは、リーチ演出での音を優先して出力するようにし、先読み音演出やゾーン演出での音は、出力しないようにするか、リーチ演出での音よりも小さい音量で出力するか、若しくは、非可聴音量で出力するようにすれば良い。また、リーチ演出が開始されると、先読み音演出やゾーン演出が終了するようにしても良い。また、先読み音演出やゾーン演出は、ノーマルリーチでは終了しないようにし(継続して)、SPリーチ(SPSPリーチ)では終了するようにしても良い。
また、先読み音演出やゾーン演出での音は、先読み音演出やゾーン演出の対象となる変動演出において出力する音を、先読み音演出やゾーン演出の対象となる変動演出より前の変動演出において出力する音とは変化するようにしても良い。このようにする場合、大当たり当選期待度に応じて音が変化する割合を異ならせるようにすれば良い。例えば、大当たり当選期待度が高い場合に変化し易いようにしても良いし(必ず変化させても良い)、大当たり当選期待度が低い場合に変化し易いようにしても良い(必ず変化させても良い)。
また、先読み音演出やゾーン演出が実行されているか否かに係らず、同じ種類(内容)の変動演出を実行可能なようにすれば良い。
(変形例)
本実施の形態では、「低確率遊技状態」における大当たりの当選確率を変更できるものではなかったが、複数の設定値を設け、遊技店の店員が設定値を変更できるようにしても良い。
例えば、図32に示すように、設定値を「低」に設定すると、大当たりの当選確率が「1/300」に設定され、設定値を「中」に設定すると、大当たりの当選確率が「1/275」に設定され、設定値を「高」に設定すると、大当たりの当選確率が「1/250」に設定されるようにすれば良い。
なお、設定値は、3段階だけではなく、2段階でも良いし、3段階以上としても良い。また、「低確率遊技状態」だけでなく、「高確率遊技状態」における大当たりの当選確率を変更できるようにしても良い。
このように、大当たりの当選確率の設定値を複数設ける場合、予告演出の選択率は設定値によって変わらないようにすれば良い。図32を用いて、大当たりの当選確率を変更可能であり、予告演出としてゼブラ柄のキャラクタを表示することが可能な遊技機について説明する。
図32に示すように、設定値を「低」に設定しているときは、大当たり時のゼブラ柄キャラクタを表示する選択率(以下、「大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率」とする)は50%に設定され、ハズレ時のゼブラ柄キャラクタを表示する選択率(以下、「ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率」とする)は0.16667%に設定されているとする。
大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率が上記のように設定されていることから、大当たり当選確率と大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率とを乗算すると、大当たり時のゼブラ柄キャラクタが表示される出現率(以下、「大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率」とする)が0.1667%となる。
また、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率が上記のように設定されていることから、ハズレ当選確率とハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率とを乗算すると、ハズレ時のゼブラ柄キャラクタが表示される出現率(以下、「ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ出現率」とする)が0.16611%となる。
そして、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率とハズレ時ゼブラ柄キャラクタ出現率とを加算すると、大当たり時とハズレ時の合算のゼブラ柄キャラクタが表示される出現率(以下、「総合ゼブラ柄キャラクタ出現率」とする)が0.333%となり、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率をこの総合ゼブラ柄キャラクタ出現率で除算すると、ゼブラ柄キャラクタが表示された場合の大当たり当選期待度が50.08%となる。
また、図32に示すように、設定値を「中」に設定しているときは、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率は50%に設定され、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率は0.16667%に設定されているとする。
大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率が上記のように設定されていることから、大当たり当選確率と大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率とを乗算すると、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率が0.1818%となる。
また、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率が上記のように設定されていることから、ハズレ当選確率とハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率とを乗算すると、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ出現率が0.16606%となる。
そして、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率とハズレ時ゼブラ柄キャラクタ出現率とを加算すると、総合ゼブラ柄キャラクタ出現率が0.348%となり、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率をこの総合ゼブラ柄キャラクタ出現率で除算すると、ゼブラ柄キャラクタが表示された場合の大当たり当選期待度が52.26%となる。
また、図32に示すように、設定値を「高」に設定しているときは、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率は50%に設定され、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率は0.16667%に設定されているとする。
大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率が上記のように設定されていることから、大当たり当選確率と大当たり時ゼブラ柄キャラクタ選択率とを乗算すると、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率が0.2000%となる。
また、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率が上記のように設定されていることから、ハズレ当選確率とハズレ時ゼブラ柄キャラクタ選択率とを乗算すると、ハズレ時ゼブラ柄キャラクタ出現率が0.16600%となる。
そして、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率とハズレ時ゼブラ柄キャラクタ出現率とを加算すると、総合ゼブラ柄キャラクタ出現率が0.366%となり、大当たり時ゼブラ柄キャラクタ出現率をこの総合ゼブラ柄キャラクタ出現率で除算すると、ゼブラ柄キャラクタが表示された場合の大当たり当選期待度が54.64%となる。
以上のように、大当たりの当選確率の設定値に係らず、大当たり時のゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率(本実施形態では、50%)は、変わらないようにしている。
また、大当たりの当選確率の設定値に係らず、ハズレ時のゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率(本実施形態では、0.16667%)は、変わらないようにしている。
また、大当たりの当選確率の設定値に係らず、ゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率を変わらないようにしたことによって、大当たりの当選確率の設定値が遊技者に有利な設定値となるほど(設定値「低」<「中」<「高」)、総合ゼブラ柄キャラクタ出現率が高くなるという特徴がある。
また、大当たりの当選確率の設定値に係らず、ゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率を変わらないようにしたことによって、大当たりの当選確率の設定値が遊技者に有利な設定値となるほど(設定値「低」<「中」<「高」)、ゼブラ柄のキャラクタが出現したときの大当たり当選期待度が高くなるという特徴がある。
このようにしたことによって、大当たりの当選確率の設定値によって、ゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率を変更せずとも、総合ゼブラ柄キャラクタ出現率や出現したときの大当たり当選期待度が高くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、大当たりの当選確率の設定値によって、ゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率を変更しないので、遊技機の開発期間を短縮することができる。
また、大当たりの当選確率の設定値によって、ゼブラ柄のキャラクタを表示する選択率を変更しないので、記憶容量の節約をすることができる。
なお、予告演出の一例として、ゼブラ柄のキャラクタが表示される演出を挙げたが、このような演出に限られない。例えば、群予告でも良いし、先読み予告でも良いし、アイコン変化でも良いし、SPリーチ(SPSPリーチ)でも良く、適宜に設定することができるものとする。
<上記実施の形態に記載された他の発明等について>
以下、上記本実施の形態に記載された他の発明等について記載する。
従来の遊技機では、始動条件が成立すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を取得し、判定情報を記憶する。そして、判定条件が成立すると記憶されている判定情報を判定すると共に、当該判定の結果に基づいて特別図柄の変動表示を実行し、当該変動表示が特別結果になると特別遊技を実行するものがある。このような遊技機では、特別図柄の変動表示に対応するように画像表示手段で演出図柄を複数種類の変動パターンの何れかに従って変動表示させる変動演出を行うことで遊技の興趣を高めるようにしたものがある(例えば、特開2014−195682号公報参照)。しかしながら、上記遊技機では、変動演出に改善の余地があり、遊技の興趣に乏しいという問題があった。
◆上記課題を解決するための第1の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により遊技情報を取得し、判定条件が成立すると前記遊技情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を実行する遊技機において、一の前記特別遊技判定の結果に基づいて、表示手段(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記変動演出は、リーチとならずに前記特別遊技を実行しないことを示す態様で前記確認表示を行う第1変動演出と、前記リーチよりも前記特別遊技を実行する可能性が高いことを示唆する特別リーチ(SPリーチ、SPSPリーチ)となる第2変動演出と、を含み、前記演出制御手段は、前記第1変動演出を実行するときと、前記第2変動演出を実行するときとで、前記確認表示の実行時間を異ならせるようにしている。
上記課題を解決するための第2の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により遊技情報を取得し、判定条件が成立すると前記遊技情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を実行する遊技機において、一の前記特別遊技判定の結果に基づいて、表示手段(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記変動演出は、リーチとならずに前記特別遊技を実行しないことを示す態様で前記確認表示を行う第1変動演出と、前記特別遊技を実行することを示す態様で前記確認表示を行う第2変動演出と、を含み、前記演出制御手段は、前記第1変動演出を実行するときと、前記第2変動演出を実行するときとで、前記確認表示の実行時間を異ならせるようにしている。
◆上記課題を解決するための第3の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により遊技情報を取得し、判定条件が成立すると前記遊技情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を実行する遊技機において、一の前記特別遊技判定の結果に基づいて、表示手段(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記確認表示は、第1確認表示(仮停止表示)と、当該第1確認表示とは異なる第2確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)と、を含み、前記変動演出は、前記特別遊技を実行する可能性を示唆する第1変動演出(ノーマルリーチ、疑似連演出の実行回数1回、アイコン変化演出(大当たり期待度が低い表示態様))と、前記第1変動演出よりも前記特別遊技を実行する可能性が高いことを示唆する第2変動演出(SPリーチ、SPSPリーチ、疑似連演出の実行回数2回や3回、アイコン変化演出(大当たり期待度が高い表示態様))と、を含み、前記演出制御手段は、一の前記特別遊技判定の結果に基づいて、前記特別遊技を実行しないことを示す態様で前記第1確認表示を行った後、前記特別遊技を実行することを示す態様で前記第2確認表示を行う特別演出(復活演出)を実行することが可能であり、前記第1変動演出を実行するときと、前記第2変動演出を実行するときとで、前記特別演出を実行する割合を異ならせるようにしている。
◆上記課題を解決するための第4の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により遊技情報を取得し、判定条件が成立すると前記遊技情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を実行する遊技機において、一の前記特別遊技判定の結果に基づいて、表示手段における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記確認表示は、第1確認表示(仮停止表示)と、当該第1確認表示とは異なる第2確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)と、を含み、前記変動演出は、前記特別遊技を実行しないことを示す態様で前記第1確認表示を行った後、前記特別遊技を実行することを示す態様で前記第2確認表示を行う特別演出(復活演出)が実行され得る第1変動演出と、前記特別演出が実行されずに前記第2確認表示を行う第2変動演出と、を含み、前記演出制御手段は、前記第1変動演出を実行するときと、前記第2変動演出を実行するときとで、前記確認表示(第1確認表示及び第2確認表示)の実行時間を異ならせるようにしている。
◆上記課題を解決するための第5の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により遊技情報を取得し、判定条件が成立すると前記遊技情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を実行する遊技機において、一の前記特別遊技判定の結果に基づいて、表示手段における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記変動演出には、前記確認表示の実行時間が異なる複数の前記変動演出があり、前記確認表示の実行時間が長い前記変動演出の方が前記確認表示の実行時間が短い前記変動演出よりも前記特別遊技を実行する可能性が高いようにしている。
◆上記課題を解決するための第6の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により識別図柄(特別図柄)を変動表示させ、当該識別図柄の変動表示結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する遊技機において、前記識別図柄の変動表示結果が表示される前に、前記特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(メインCPU110a)と、前記識別図柄の変動表示中において、表示手段における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記変動演出は、リーチとならずに前記特別遊技を実行しないことを示す態様で前記確認表示を行う第1変動演出と、前記リーチよりも前記特別遊技を実行する可能性が高いことを示唆する特別リーチ(SPリーチ、SPSPリーチ)となる第2変動演出と、を含み、前記演出制御手段は、前記第1変動演出を実行するときと、前記第2変動演出を実行するときとで、前記確認表示の実行時間を異ならせ、前記確認表示を行う際に前記判定手段による前記判定の結果に基づいて特定演出(アイコン変化演出、チャンス目演出、同色図柄演出等の先読み演出、擬似連演出の実行を示唆する特殊図柄の仮停止表示等)を実行することが可能であり、前記第1変動演出の方が前記第2変動演出よりも前記特定演出が実行され易いようにしている。
◆上記課題を解決するための第7の構成として、本実施の形態の遊技機1によれば、始動条件の成立により識別図柄(特別図柄)を変動表示させ、当該識別図柄の変動表示結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する遊技機において、前記識別図柄の変動表示結果が表示される前に、前記特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(メインCPU110a)と、前記識別図柄の変動表示中において、表示手段における表示領域において複数の装飾図柄(演出図柄70a)の変動表示を行った後、前記表示領域のうち所定の領域の全ての前記装飾図柄を確認可能な状態で表示する確認表示(仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、又は、本停止表示のみ)を行う変動演出を実行する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記変動演出は、リーチとならずに前記特別遊技を実行しないことを示す態様で前記確認表示を行う第1変動演出と、前記特別遊技を実行することを示す態様で前記確認表示を行う第2変動演出と、を含み、前記演出制御手段は、前記第1変動演出を実行するときと、前記第2変動演出を実行するときとで、前記確認表示の実行時間を異ならせ、前記確認表示を行う際に前記判定手段による前記判定の結果に基づいて特定演出(アイコン変化演出、チャンス目演出、同色図柄演出等の先読み演出、擬似連演出の実行を示唆する特殊図柄の仮停止表示等)を実行することが可能であり、前記第1変動演出の方が前記第2変動演出よりも前記特定演出が実行され易いようにしている。
◆第8の構成として、判定情報に基づいて遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定が行われる前に、前記判定情報に基づいて前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段(メインCPU110a)と、スピーカを含む所定の演出手段(第1画像表示装置70、音声出力装置9等)を用いて所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記特別遊技判定の結果に基づいて前記特別遊技判定の結果を示唆する示唆演出(変動演出)を実行可能であり、前記示唆演出を実行する前に、前記事前判定の結果に基づいて前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する事前演出音(先読み音演出やゾーン演出において出力される音)を前記スピーカから出力可能にするとともに、前記事前判定音を前記示唆演出の実行開始後においても継続して出力可能にし、特定の判定情報に対する前記事前判定の結果に基づき前記事前演出音を出力した場合において、前記特定の判定情報に対する前記示唆演出が開始される際に、又は、前記特定の判定情報に対する前記示唆演出の実行中に、前記事前演出音を変化させるときと変化させないときとがあり、前記事前演出音が変化したときと変化しなかったときとで、前記特別遊技が実行される確率が互いに異なるようにしている。
また、前記演出実行手段は、前記示唆演出を実行する際に前記事前演出音が出力されているか否かに関わらず、同じ内容の演出を前記示唆演出として実行可能であるようにしている。
また、前記演出実行手段は、前記示唆演出において、所定の示唆演出音を前記スピーカから出力可能であり、前記事前演出音が出力されているときには、前記事前演出音よりも小さい音量で前記示唆演出音を出力する、又は、前記示唆演出音を出力しないようにしている。
このようにしたことで、特別遊技の実行に対して期待感を持てる事前演出音を遊技者が聞き取りやすくなり、事前演出音による気分の高揚効果(特別遊技実行への期待感を高める効果)の促進をすることが可能となる。また、事前演出音の出力時には示唆演出音の音量を事前演出音よりも小さくする又は示唆演出音を非出力にするという、今までに無い斬新な演出形態により、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆第9の構成として、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、スピーカを含む所定の演出手段(第1画像表示装置70、音声出力装置9等)を用いて所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記判定手段の判定結果を示唆する示唆演出(変動演出)を実行可能であるとともに、前記示唆演出を実行しているときにおいて、当該示唆演出に対応する示唆演出音を前記スピーカから出力可能であり、前記示唆演出を実行する前に、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する事前演出音(先読み音演出やゾーン演出において出力される音)を前記スピーカから出力可能にするとともに、前記事前演出音を前記示唆演出の実行開始後においても継続して出力可能にし、前記示唆演出を実行する際に前記事前演出音が出力されているときには、前記事前演出音よりも小さい音量で前記示唆演出音を出力する、又は、前記示唆演出音を出力しないようにしている。
また、前記演出実行手段は、前記示唆演出を実行する際に前記事前演出音が出力されているか否かに関わらず、同じ内容の演出を前記示唆演出として実行可能であるようにしている。
このようにしたことで、特別遊技の実行に対して期待感を持てる事前演出音を遊技者が聞き取りやすくなり、事前演出音による気分の高揚効果(特別遊技実行への期待感を高める効果)の促進をすることが可能となる。また、事前演出音の出力時には示唆演出音の音量を事前演出音よりも小さくする又は示唆演出音を非出力にするという、今までに無い斬新な演出形態により、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、「確認表示」とは、仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、本停止表示のみ等を含む。また、「第1確認表示」とは、仮停止表示であり、「第2確認表示」とは、仮停止表示及び本停止表示、仮停止表示のみ、本停止表示のみ等を含む。また、「特別演出」とは、復活演出、再抽選演出等を含む。また、「特定演出」とは、アイコン変化演出、チャンス目演出、同色図柄演出、擬似連演出の実行を示唆する特殊図柄の仮停止表示等を含む。
なお、本実施の形態の遊技機1は、パチンコ遊技機に限られるものではなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)にも用いることもできる。さらには、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。
また、本実施の形態の遊技機1は、全ての大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとしたが、大当たり遊技の特定のラウンド遊技において特定領域を遊技球が通過した場合に、大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させる遊技機としても良い。
また、全ての大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行させ、高確率遊技状態における特別図柄の変動表示の開始時に実行される転落抽選に当選した場合に、高確率遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させる遊技機としても良い。
また、大当たり特別図柄の種類が通常図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に低確率遊技状態に移行させ、大当たり特別図柄の種類が特定図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に次回の大当たり遊技まで継続する高確率遊技状態に移行させる遊技機としても良い。
また、本実施の形態の遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行されず、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしたが、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行される遊技機としても良い。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び、範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。