(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態における遊技機1の部分的な斜視図の一例である。また、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球(遊技媒体)が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5aおよび遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8および透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾LEDを有する枠用照明装置10と、後述する払出装置95から付与条件の成立に基づいて払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上皿11と、上皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部の2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や払出装置95から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10aを備えている。
上皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図1又は図2参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17と、演出ボタン17の操作を検出するための演出ボタン検出スイッチ17aと、演出ボタン17を通常状態と通常状態よりも上方に位置する突出状態とに変化させるためのボタン駆動モータ17b、演出ボタン17を通常状態と所定態様で振動する振動状態とに変化させるためのボタン振動モータ17c(作動部)、及び、演出ボタン17を消光状態と所定態様で発光する発光状態とに変化させるためのボタン発光LED17d(発光部)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A、右ボタン194A)と、十字キー19の操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図6参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出操作部20が設けられている。貸出操作部20の貸出ボタン20aが操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出操作部20の返却ボタン20bが操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上皿11と下皿12との間には、上皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下皿12に遊技球が満杯となったことを検出する満杯検出スイッチ32a(図6参照)が設けられ、満杯検出スイッチ32aによって下皿12の満杯が検出されている間は後述する払出装置95による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図6参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図6参照)が設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための発射装置26(図6参照)と、遊技盤取付枠3及びガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31a(図6参照)が設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材と、打出部材を駆動するための発射用ソレノイド28b(図6参照)と、打出部材から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド11b(図6参照)によって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球を打出部材の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35及び外側レール36が設けられており、この内側レール35と外側レール36によって囲まれた部分に遊技球が流下可能な遊技領域5aが形成される。また、内側レール35と外側レール36との間には、発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、この飾り枠40によって遊技領域5aが第1の発射勢で発射された遊技球が流下する左側遊技領域と、第1の発射勢よりも強い第2の発射勢で発射された遊技球が流下する右側遊技領域とに分けられ、左側遊技領域と右側遊技領域とは飾り枠40の下方で連通するようになっている。
飾り枠40の左側部には、左側遊技領域を流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
飾り枠40の左寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な3つの一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、飾り枠40の右寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な1つの一般入賞口43が設けられている。この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図6参照)によって検出されると、所定個数(例えば5個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出される。
ステージ部42の下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(第1特別図柄の始動入賞領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図6参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定(大当たり判定)を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の下方であって第1始動口45の右斜め下方には、所定条件の成立(後述する当たり判定で当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から遊技球の入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な可変始動部46が設けられている。
可変始動部46は、上面が左右方向(図1中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な可動部材48と、可動部材48の直下で上方に向けて開口する第2始動口47(第2特別図柄の始動入賞領域)と、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図6参照)と、可動部材48を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2始動口47を閉状態に変換すると共に、可動部材48を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2始動口47を開状態に変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図6参照)が設けられている。
そして、後述する補助遊技中に開状態となった第2始動口47に遊技球が入賞し、この遊技球が第2始動口検出スイッチ47a(図6参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば2個)が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の右側となる右側遊技領域には、遊技球が常時通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)が設けられている。この普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44aによって検出されると、賞球は付与されないが、補助遊技を実行するか否かの補助遊技判定(当たり判定)を行うための権利が付与(後述する普図判定情報が記憶)される。
普図ゲート44の下流には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第1可変入賞部49が設けられている。
第1可変入賞部49は、上面が左右方向(図中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路になると共に、前後方向に移動可能な第1大入賞口開閉部材51と、第1大入賞口開閉部材51の直下で上方に向けて開口する第1大入賞口50(入賞領域)と、第1大入賞口に入賞(入球)した遊技球を検出する第1大入賞口検出スイッチ50aと、第1大入賞口開閉部材51を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を閉状態に変換すると共に、第1大入賞口開閉部材51を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を開状態に変換するための第1大入賞口開閉ソレノイド51b(図6参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第1大入賞口開閉部材51が入賞規制位置から入賞可能位置に移動すると、第1大入賞口50が開状態に変換され、第1大入賞口開閉部材51の上面を流下していた遊技球や第1大入賞口50に到達した遊技球が第1大入賞口50に入賞する。そして、第1大入賞口50に入賞した遊技球が第1大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出される。
第1可変入賞部49の下流には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第2可変入賞部52が設けられている。
第2可変入賞部52は、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路になると共に、前後方向に移動可能な第2大入賞口開閉部材54と、第2大入賞口開閉部材54の直下で上方に向けて開口する第2大入賞口53(入賞領域)と、第2大入賞口に入賞(入球)した遊技球を検出する第2大入賞口検出スイッチ53aと、第2大入賞口開閉部材54を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を閉状態に変換すると共に、第2大入賞口開閉部材54を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を開状態に変換するための第2大入賞口開閉ソレノイド54b(図6参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第2大入賞口開閉部材54が入賞規制位置から入賞許容位置に移動すると、第2大入賞口53が開状態に変換され、第2大入賞口開閉部材54の上面を流下していた遊技球や第2大入賞口53に到達した遊技球が第2大入賞口53に入賞する。そして、第2大入賞口53に入賞した遊技球が第2大入賞口検出スイッチ53aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出される。
そして、左側遊技領域に発射された遊技球は、飾り枠40の外縁に沿ってそのまま流下するか、ワープ装置41に流入してからステージ部42を介して流下し、飾り枠40の下方に設けられる3つの一般入賞口43、第1始動口45の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、右側遊技領域に設けられる一般入賞口43、普図ゲート44、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)及び第2可変入賞部52(第2大入賞口53)に入賞(通過)することはない。
また、右側遊技領域に発射された遊技球は、一般入賞口43、普図ゲート44、可変始動部46(第2始動口47)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)、第2可変入賞部52(第2大入賞口53)の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、左側遊技領域に設けられる一般入賞口43、第1始動口45に入賞することはない。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口53に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を受け入れて集合させながら流下させるアウト球流路が設けられ、アウト球流路の最下流部にはアウト球検出スイッチ57a(図6参照)が設けられている。このアウト球流路を流下してきてアウト球検出スイッチ57aで検出された遊技球は遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部(島設備)に排出されることになる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61及び普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64及び普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、後述する大当たり遊技(特別遊技)が実行される場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66と、後述する大当たり遊技(特別遊技)中や高確率遊技状態中に右側遊技領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(第1特別図柄の大当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(第2特別図柄の大当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき行われる補助遊技判定(普通図柄の当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
特別遊技判定とは、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した特図判定情報に基づいて大当たり遊技を実行するか否か等を判定することに該当する。
そして、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)第1特別図柄の停止表示が行われる。また、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)第2特別図柄の停止表示が行われる。
第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、特別遊技判定の結果を示す態様(大当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「大当たり」というのは、特別遊技判定において大当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「大当たり遊技」というのは、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)が所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技をインターバルを挟んで所定回数(例えば、2回、16回など)に亘って行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技状態)の何れかを発生可能となっている。
補助遊技判定とは、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した普図判定情報に基づいて補助遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、補助遊技判定が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)普通図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示器62は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、補助遊技判定の結果を示す態様(当たり態様又はハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「当たり」というのは、補助遊技判定において補助遊技(当たり遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「補助遊技」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことをいう。
なお、補助遊技(当たり遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると補助遊技(当たり遊技)が終了する。つまり、「補助遊技」は、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立し易い遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の補助遊技(当たり遊技)が設けられている。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第1特図保留)の個数である第1特図保留数を表示するためのものであり、第1特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第1特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第2特図保留)の個数である第2特図保留数を表示するためのものであり、第2特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第2特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、第2特図保留を記憶しないようにしてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普図判定情報(普図保留)の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、普図保留を記憶しないようにしてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、「3」や「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにするとよい。
飾り枠40の内側に画成される演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70の前方には、第1画像表示装置70よりもサイズ及び表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、動作演出を実行するための可動演出装置73が設けられ、演出空間40aの右部には、特別図柄の変動表示の実行状態を報知するための変動報知LED59が設けられている。
第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示の非実行中に行われる客待ち演出や、特別図柄の変動表示の実行中に行われる演出図柄70aの変動表示を伴う変動演出や、大当たり遊技の実行中に行われる大当たり演出等がある。
また、第2画像表示装置71は、第1画像表示装置70で変動演出の実行中にソレノイドやモータ等によって構成される液晶可動装置(図示省略)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、第1画像表示装置70の端部寄り(下方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70の中央寄り(上方)に位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、第2画像表示装置71(サブ液晶)の移動方向を左右方向や前後方向としてもよいし、演出ボタン17の操作によって移動演出を行うように構成してもよい。
第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、3つの演出図柄70a(左図柄、中図柄、右図柄)を表示するための変動表示領域や、変動演出の実行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「8」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して停止表示を行うようになっている。なお、演出図柄70aとして、「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を用いてもよい。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが特別遊技判定(大当たり判定)の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
なお、演出図柄70aの変動表示の態様は、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場での切り替わりや回転(自転)などであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示(変動演出)中には、特別遊技判定の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70や第2画像表示装置71に表示されることで、大当たり遊技(特別遊技)が実行されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
第1画像表示装置70には、第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコン(第1保留表示)を表示するための第1保留アイコン表示領域70C(第1保留エリア)や、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコン(第2保留表示)を表示するための第2保留アイコン表示領域70D(第2保留エリア)や、特図保留数が減算されて実行された変動演出の実行中であることを示す当該アイコン(消化保留表示)を表示するための当該アイコン表示領域70E(消化保留エリア)等が形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Cは、当該アイコン表示領域70Eに近い側から第1表示部70C1(第1エリア)、第2表示部70C2(第2エリア)、第3表示部70C3(第3エリア)、第4表示部70C4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70C1〜第4表示部70C4には、第1特図保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70C1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部70C2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部70C3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部70C4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、左側から第1表示部70D1(第1エリア)、第2表示部70D2(第2エリア)、第3表示部70D3(第3エリア)、第4表示部70D4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70D1〜第4表示部70D4には、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示される。
当該アイコン表示領域70Eは、第1保留アイコン表示領域70Cや第2保留アイコン表示領域70Dと明確に区別するための台座画像の直上に形成されており、この台座画像の上に乗る、若しくは、浮くように当該アイコンが表示される。
具体的には、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域70Cに表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70C1に表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。
また、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1画像表示装置70で演出図柄70aの変動表示を行うようにしたが、第2画像表示装置71で演出図柄の変動表示を行ってもよいし、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71の両方で演出図柄70aの変動表示を行ってもよい。
可動演出装置73は、動作可能な第1可動部材73a及び第2可動部材73bを有し、第1画像表示装置70で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に第1可動部材73aや第2可動部材73bに所定の動作を行わせることで動作演出を実行することが可能となっている。また、第1可動部材73aや第2可動部材73bには、複数の装飾LEDを有する盤用照明装置74が設けられ、動作演出の実行中に所定の態様で発光することが可能となっている。
具体的には、第1可動部材73aは、第1画像表示装置70の端部寄り(上方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70の中央寄り(下方)に位置する演出位置(第2位置)との間で移動(上昇、下降)するようになっている。第2可動部材73bは、第1可動部材73aの前方の一部を覆う待機位置(第1位置)と、第1可動部材73aの前方から退く演出位置との間で移動するようになっている。
変動報知LED59は、フルカラーLEDにより構成され、第1特別図柄に対応する第1変動報知LED59aと、第2特別図柄に対応する第2変動報知LED59bとが設けられている。第1変動報知LED59aは、第1特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を開始し、第1特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を停止することで、第1特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。第2変動報知LED59bは、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を開始し、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を停止することで、第2特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。
なお、停止表示した演出図柄70aと第1特殊図柄との組み合せによって第1特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知すると共に、停止表示した演出図柄70aと第2特殊図柄との組み合わせによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技範囲)の結果を報知するようにしてもよい。また、停止表示した第1特殊図柄のみによって第1特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知すると共に、停止表示した第2特殊図柄のみによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知するようにしてもよい。
また、第1変動報知LED59aや第2変動報知LED59bによって第1特殊図柄や第2特殊図柄の変動表示を行うのではなく、第1特殊図柄や第2特殊図柄を第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71で変動表示するようにしてもよい。
遊技盤取付枠3及び遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置95、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置95に供給する遊技球貯留部96、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110Aと、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120Aと、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130Aと、各種制御装置に対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。
また、主制御装置の上部及び演出制御装置の全体を後方から覆うように左右一側に設定された回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材23が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材23に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や画像表示装置や各種照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)の輝度の調整に関わる調整モードを切り替えるための切替スイッチ22が設けられている。
(主制御装置の構成)
次に、図4を用いて、遊技の進行を制御する主制御装置110Aの構成について説明する。図4は、主制御装置110Aの分解斜視図である。
主制御装置110Aは、各種の電子部品が実装される主制御基板110と、主制御基板110を内部に収容するための透明樹脂性の基板ケースと、基板ケースの開放を規制するための封印シール104と、封印シール104を覆うように基板ケースに取り付けられる透明樹脂性のシールカバー部材105を備えている。
主制御基板110の表面側には、遊技を制御するためのワンチップマイコンからなる主制御部110m、主制御部110mのメインRAM110cの記憶内容をクリアする信号を入力するためのRWMクリアスイッチ111a、遊技機の実性能を把握可能とする性能情報を表示するための性能表示器112等が実装されている。
性能表示器112は、後述する通常遊技状態におけるベース値である通常ベース値を性能情報として表示するためのものであり、デシマルポイントDPを有する4つの7セグメント表示器(112a〜112d)で構成されている。そして、7セグメント表示器112a及び112bによって性能情報の種類(データ種別)を識別可能とする情報を表示するための識別セグが構成され、7セグメント表示器112c及び112dによって性能情報の数値を識別可能とする情報を表示するための数値セグが構成されている。
「通常ベース値」とは、遊技に用いられた遊技価値量(遊技領域に発射された又は遊技領域から排出された遊技球数であるアウト数)に対して、遊技で付与されることになった遊技価値量(遊技者に払い出されることになった遊技球数である払出数)の割合(比率)であり、「(通常遊技状態中の払出数である通常中払出数÷通常遊技状態中のアウト数である通常中アウト数)×100」の計算式によって算出される。
基板ケースは、主制御基板110の裏面側と対向する部分が開放する凹室状の下ケース部材101と、主制御基板110の表面側と対向する部分が開放する凹室状の上ケース部材102を備えており、下ケース部材101と上ケース部材102とを閉止状態となることで主制御基板110を収容するための収容空間を形成するようになっている。
基板ケースの端部には、主制御基板110を収容した状態の下ケース部材101と上ケース部材102とを閉止した状態で基板ケースを封止するための封止部と、下ケース部材101と上ケース部材102とに跨って封印シール104を貼付するための貼付部とが設けられている。
封止部は、下ケース部材101に設けられる下固着部101aと、下固着部101aに対応するように上ケース部材102に設けられる上固着部102aとで構成されている。そして、上固着部102aから下固着部101aに対して取り外し方向への回転が規制されるワンウェイねじを螺着することで、基板ケースが封止されることになる。
貼付部は、下ケース部材101に設けられる下貼付部101bと、下貼付部101bに対応するように上ケース部材102に設けられる上貼付部102bとで構成されている。そして、封印シール104を下貼付部101bと上貼付部102bに跨って貼付することで、基板ケースが封印されることになる。
シールカバー部材105は、一側部が開放する凹室状に形成されている。そして、封印シール104が貼付された状態の貼付部を内包するように基板ケースに取り付けることで、封印シール104が保護されることになる。
上ケース部材102の上面には、遊技機1の型式名(機種名)が印字された型式名シール106と、主制御基板110の管理番号が印字された管理番号シール107とが左右に並んだ状態で貼付される。また、RWMクリアスイッチ111aに対応する位置には、RWMクリアスイッチ111aのアクチュエーターを押圧(ON)するための操作部材108が遊嵌されている。そして、操作部材108を押圧操作するとRWMクリアスイッチ111aがONすることになる。
(各種要素の位置関係)
次に、図5を用いて、主制御装置110Aを構成する各種要素の位置関係について説明する。図5は、主制御装置110Aを構成する各種要素の位置関係を示す斜視図である。
型式名シール106及び管理番号シール107は、上ケース部材102の下部に左右方向に亘って形成される段差部よりも上側であって、上ケース部材102の短手方向の中央付近に左右に並ぶように貼付されている。そのため、印字内容を容易に確認することが可能となっている。
ワンチップマイコンからなる主制御部110mは、主制御基板110の上側寄りの中央であって、型式名シール106及び管理番号シール107と前後に重ならないように上方向にずらした位置に、型番や製品名等が印字された印字面を上側に向けた状態で実装されている。そのため、主制御部110mは、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されることがなく、基板ケースの上側から印字面を容易に確認することが可能となっている。
性能表示器112は、主制御基板110の上側寄りの右側であって、型式名シール106及び管理番号シール107と前後に重ならないように右方向及び上方向にずらした位置に、横並び状態で実装されている。そのため、性能表示器112は、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されることがなく、表示内容を容易に確認することが可能となっている。
封印シール104は、上貼付部102bによって形成される貼付部の上面(表面)に貼付された部分が型式名シール106及び管理番号シール107よりも主制御基板110寄り(上ケース部材102の上面と、性能表示器112の上面の間)に位置すると共に、下貼付部101bによって形成される貼付部の下面(底面)に貼付された部分が性能表示器112よりも下側(奥側)に位置している。
なお、性能表示器112として4つの7セグメント表示器と基板からなる回路部をユニット化した性能表示ユニットを主制御基板上に搭載してもよい。その場合であっても、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されないように前後に重ならないようにずらして配置するのが望ましい。
(遊技機の全体のブロック図)
次に、図6の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図6は、遊技機1の全体のブロック図である。
本実施形態の制御構成としては、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する主制御基板110と、主制御基板110からの払出制御コマンドの受信に基づき遊技球の払出を制御する払出制御基板120と、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき遊技に関する演出を制御する演出制御基板130と、主制御基板110、払出制御基板120及び演出制御基板130に電源を供給する電源基板160を備えている。
なお、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンドを送受信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンドを送信可能に構成されている。
主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c及び入出力ポート等を備えたワンチップマイコンとしての主制御部110mを備えている。
主制御部110mの入出力ポートには、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口検出スイッチ50a、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口検出スイッチ53a、第2大入賞口開閉ソレノイド54b、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、遊技情報出力端子板90、RWMクリアスイッチ111a、性能表示器112、払出制御基板120及び演出制御基板130が接続されている。
メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶された遊技制御プログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行う。これにより、各種入力装置(検出スイッチや検出センサ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(ソレノイドや表示器等)を制御するための制御処理、各種制御コマンドを送受信するための制御処理、遊技情報出力端子板90を介して遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に遊技情報を送信するための制御処理等を行う。
払出制御基板120は、払出装置95を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と、発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122とを備えている。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c及び入出力ポート等を備えている。
払出制御部121の入出力ポートには、開放検出スイッチ31a、満杯検出スイッチ32a、払出装置95から払い出される遊技球を検出するための払出球検出スイッチ95a、払出装置95から遊技球を払い出すための払出モータ95b及び遊技球貯留部96に遊技球が貯留されていることを検出するための球有り検出スイッチ96aが接続されている。
払出CPU121aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行う。これにより、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95から遊技球を払い出すための制御処理、演算処理の結果に基づくコマンドを主制御基板110に送信するための制御処理等を行う。
発射制御部122は、図示しない制御回路及び入出力ポート等を備えている。
発射制御部122の入出力ポートには、球送りソレノイド11b、タッチセンサ15a、発射ボリューム15b及び発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b及び発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射(99.9個/分)させるようになっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき演出の進行を統括的に制御する演出制御部130mと、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力の制御処理を行う表示制御部140と、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき各種発光部材(LED等)や各種駆動源(モータ等)の制御処理を行うランプ制御部150を備えている。
演出制御部130mは、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130c、及び、入出力ポートを備えている。
演出制御部130mの入出力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ19aが接続されている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された演出制御プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、変動演出の演出態様を決定するための制御処理、決定結果に基づく演出制御コマンドを表示制御部140に送信するための制御処理、各種入力装置(検出スイッチ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(照明装置やモータ等)を制御するための制御処理等を行う。
表示制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声やサウンドを出力させる制御を行ったりする。
表示制御部140は、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力を統括的に制御する統括制御部141と、統括制御部141からの表示制御コマンド(ディスプレイリスト)の受信に基づき第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71を制御する画像制御部145と、統括制御部141からの音声制御コマンドの受信に基づき音声出力装置9を制御する音声制御部148とを備えている。
統括制御部141は、演算処理を行う統括CPU141a、統括制御プログラムが格納された統括ROM141b、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM141c、及び、画像制御部145及び音声制御部148が接続される入出力ポートを備えている。
統括CPU141aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM141bに記憶された統括制御プログラムを読み出し、統括RAM141cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に表示させる演出画像を指示する表示制御コマンド(ディスプレイリスト)を生成して表示制御部140に送信するための制御処理、音声出力装置9から出力させる演出音を指示する音声制御コマンドを生成して音声制御部148に送信するための制御処理等を行う。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150a、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、枠用照明装置10やボタン駆動モータ17bやボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、及び、入出力ポートを備えている。
ランプ制御部150の入出力ポートには、枠用照明装置10、ボタン駆動モータ17b、ボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、可動演出装置73、盤用照明装置74が接続されている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、枠用照明装置10、ボタン駆動モータ17b、ボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、可動演出装置73及び盤用照明装置74の制御処理を行う。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する(電源供給手段に相当)。電源基板160には、電源断(停電)が発生したか否かを検出すると共に、電源断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM121cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。なお、払出制御基板120や演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、特別遊技判定(大当たり判定)に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口47の可動部材48に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。そのため、本実施形態では、
(1)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確非時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確時短遊技状態」と、を設けている。
なお、遊技機1の初期の遊技状態は、「低確非時短遊技状態」に設定されるようになっており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。また、大当たり遊技中の遊技状態も、「低確非時短遊技状態」に設定されることになるが、通常遊技状態とは別の遊技状態となる。
ここで、「低確率遊技状態」というのは、第1始動口45または第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定(大当たり判定)において、大当たりの当選確率が約1/300と低く設定された遊技状態をいう。
これに対して「高確率遊技状態」というのは、大当たりの当選確率が約1/60と高く設定されることで、低確率遊技状態と比べて遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
また、「非時短遊技状態」とは、普図ゲート44に遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定(当たり判定)において、当たりの当選確率が1/16と低く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約30秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が0.2秒に設定される遊技状態をいう。
これに対して「時短遊技状態」とは、当たりの当選確率が15/16と高く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約3秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が5秒に設定されることで、非時短遊技状態と比べて遊技球の消費が抑えられた遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
なお、本実施形態では、「非時短遊技状態」よりも「時短遊技状態」の方が、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定されているが、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
(主制御部のメモリマップ)
図7は、主制御部110mのメインROM110b及びメインRAM110cからなるメモリ領域のメモリマップを示す図である。
主制御部110mのメモリ領域は、メインROM110bに割り当てられたメモリ領域(8000H〜FFFFH)と、メインRAM110cに割り当てられたメモリ領域(0000H〜7FFFH)とを備えている。
メインROM110bのメモリ領域は、遊技の進行に係るプログラムやデータが格納される遊技用ROM領域(8000H〜9FFFH)と、遊技機の性能表示に係るプログラムやデータが格納される性能用ROM領域(A000H〜A52EH)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される16バイト以上の未使用領域(A52FH〜A6FFH)と、プログラムのタイトルやバージョン等のデータが格納されるROMコメント領域(A700H〜A77FH)と、後述するタイマ割込処理の先頭アドレスなどが設定されるベクタテーブル領域(A780H〜A7A7H)と、アクセス禁止領域の開始アドレスや最終アドレス等のパラメータが設定されるHWパラメータ領域(A7A8H〜A7FFFH)が順に配置されている。
遊技用ROM領域は、遊技の進行に係るプログラムが格納される遊技用プログラム領域(8000H〜8BDCH)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域(8BDDH〜8FFFH)と、遊技の進行に係るデータが格納される遊技用データ領域(9000H〜9976H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域(9977H〜9FFFH)が順に配置されている。
性能用ROM領域は、遊技機の性能表示に係るプログラムが格納される性能用プログラム領域(A000H〜A437H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域(A438H〜A47FH)と、遊技機の性能表示に係るデータが格納される性能用データ領域(A480H〜A52EH)が順に配置されている。
メインRAM110cのメモリ領域は、遊技用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる遊技用RWM領域(0000H〜018FH)と、性能用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる性能用RWM領域(0190H〜01FFH)が順に配置されている。
遊技用RWM領域は、遊技用プログラムがワークとして用いる遊技用ワーク領域(0000H〜0128H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域(0129H〜0171H)と、遊技用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための遊技用スタック領域(0172H〜017FH)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域(0180H〜018FH)が順に配置されている。
性能用RWM領域は、性能用プログラムがワークとして用いる性能用ワーク領域(0190H〜01E8H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域(01E9H〜01EAH)と、性能用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための性能用スタック領域(01EBH〜01FFH)が順に配置されている。
(RWM領域のダンプリスト)
図8は、主制御部110mのメモリ領域の内容をプリンターやディスプレイに出力した際のダンプリストを示す図である。図8では、四角で囲まれた複数の領域が「0」が格納される未使用領域となっている。
遊技用RWM領域では、遊技用ワーク領域(0000H〜0128H)と遊技用スタック領域(0172H〜017FH)との間に「0」が格納される未使用領域が73バイト以上に亘って設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用ワーク領域と遊技用スタック領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用ワーク領域と遊技用スタック領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
性能用RWM領域では、性能用ワーク領域(0190H〜01E8H)と性能用スタック領域(01EBH〜01FFH)との間に「0」が格納される未使用領域が2バイトに亘って設定されている。そのため、未使用領域によって性能用ワーク領域と性能用スタック領域とを隔てる境界が形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において性能用ワーク領域と性能用スタック領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
また、遊技用スタック領域(0172H〜017FH)の後に「0」が格納される未使用領域が16の倍数となる0180Hから16バイトに亘って設定され、この未使用領域の後に性能用ワーク領域(0190H〜01E8H)が16の倍数となる0190Hから設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用RWM領域と性能用RWM領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用RWM領域と性能用RWM領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
遊技用ROM領域では、遊技用プログラム領域(8000H〜8BDCH)と遊技用データ領域(9000H〜9976H)との間に「0」が格納される未使用領域が1059バイトに亘って設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用プログラム領域と遊技用データ領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用プログラム領域と遊技用データ領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
性能用ROM領域では、性能用プログラム領域(A000H〜A437H)と性能用データ領域(A480H〜A52EH)との間に「0」が格納される未使用領域が72バイトに亘って設定されている。そのため、未使用領域によって性能用プログラム領域と性能用データ領域とを隔てる境界が形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において性能用プログラム領域と性能用データ領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
また、遊技用データ領域(9000H〜9976H)の後に「0」が格納される未使用領域が1673バイトに亘って設定され、この未使用領域の後に性能用プログラム領域が16の倍数となるA000Hから設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用ROM領域と性能用ROM領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用ROM領域と性能用ROM領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
なお、遊技用ROM領域及び性能用ROM領域では、プログラム領域とデータ領域との間に16バイト以上の未使用領域を設けているが、この未使用領域を16バイト以下としてもよいし、プログラム領域とデータ領域との間に未使用領域を設けなくてもよい。
また、遊技用ROM領域の最後に未使用領域を設けているが、この未使用領域を遊技用ROM領域に設けるのではなく、性能用ROM領域の先頭部分(性能用プログラム領域よりも前)に未使用領域を設けてもよいし、遊技用ROM領域及び性能用ROM領域に属さないように遊技用ROM領域と性能用ROM領域との間(遊技用データ領域と性能用プログラム領域との間)に未使用領域を設けてもよい。
また、遊技用RWM領域と性能用RWM領域では、ワーク領域とスタック領域との間に所定バイトの未使用領域を設けているが、この未使用領域を16バイト以上にしてもよいし、16バイト以下にしてもよいし、データ領域とスタック領域との間に未使用領域を設けてなくてもよい。
また、遊技用RWM領域の最後に未使用領域を設けているが、この未使用領域を遊技用RWM領域に設けるのではなく、性能用RWM領域の先頭部分(性能用ワーク領域よりも前)に未使用領域を設けてもよいし、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域に属さないように遊技用RWM領域と性能用RWM領域との間(遊技用スタック領域と性能用ワーク領域との間)に未使用領域を設けてもよい。
(遊技用領域と性能用領域の関係)
図9は、遊技用プログラムに基づく処理を行う遊技用領域(遊技用ROM領域、遊技用RWM領域)と、性能用プログラムに基づく処理を行う性能用領域(性能用ROM領域、性能用RWM領域)との関係を示す図である。
図9(a)に示すように、メインCPU110aは、遊技用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には遊技用データ領域を参照すると共に、遊技用RWM領域をワークとして使用しながら遊技用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。また、性能用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には性能用データ領域を参照すると共に、性能用RWM領域をワークとして使用しながら性能用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。
ただし、遊技用プログラムに基づく処理では、性能用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。また、性能用プログラムに基づく処理では、遊技用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。
そして、図9(b)に示すように、性能用プログラムに基づく処理を行う場合には、遊技用プログラムに基づく処理においてフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避した後に性能用プログラムを呼び出して性能用プログラムに基づく処理を実行し、性能用プログラムに基づく処理が終了して遊技用プログラムに復帰した直後にフラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰するようになっている。
また、性能用プログラムの開始直後に遊技用スタック領域のスタックポインタを性能用RWM領域に退避した後に性能用スタック領域のスタックポインタを設定し、遊技用プログラムで用いていた全レジスタを性能用RWM領域に退避し、性能用プログラムの終了直前に遊技用プログラムで用いていた全レジスタを性能用RWM領域から復帰して遊技用スタック領域のスタックポインタを復帰するようになっている。
このようにすることで、性能用プログラムに基づく処理を行う場合に遊技用プログラムが使用していたデータを保護することができ、性能用プログラムから遊技用プログラムに復帰した際に、不都合が発生することがなくなる。
次に、図10〜図16を参照して、メインROM110bに記憶されている各種のテーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図10(a)は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(大当たり判定)において参照される第1特別図柄用の大当たり判定テーブルであり、図10(b)は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(大当たり判定)において参照される第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである。
図10(a)及び図10(b)に示すように、大当たり判定テーブルには、大当たり判定を行うときの確率遊技状態と、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定の判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図10(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブル又は図10(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「ハズレ」の何れであるのかを判定する。
例えば、図10(b)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定され、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「16」の10個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定される。そのため、大当たりと判定される以外の大当たり判定用乱数値が「ハズレ」と判定されることになる。
なお、本実施形態では、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率の方が、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率の約5倍となっているが、大当たりと判定される確率は5倍に限られず、10倍以下の値であれば3倍や8倍といった任意の値に設定してもよい。
(特別図柄判定テーブル)
図11(a)は、大当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照される大当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図11(b)は、ハズレと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照されるハズレ用の特別図柄判定テーブルである。
図11(a)及び図11(b)に示すように、特別図柄判定テーブルには、停止図柄を決定する特別図柄の種類と、特別図柄判定用乱数値と、特別図柄判定の判定結果と、この判定結果を示す停止特図データと、特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄「01」及び「04」は、16回のラウンド遊技が実行される第1大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「02」及び「05」は、16回のラウンド遊技が実行される第2大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、「03」は2回のラウンド遊技が実行される第3大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっている。また、特別図柄「00」及び「10」は、大当たり遊技が実行されないハズレ特別図柄となっている。
なお、本発明の実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに1つのハズレ特別図柄が対応付けられているが、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に複数のハズレ特別図柄を対応付けるようにしてもよい。
メインCPU110aは、図11(a)〜(b)の何れかに示す特別図柄判定テーブルを参照し、停止図柄を決定する特別図柄の種別と、特別図柄判定用乱数値とに基づいて特別図柄の種類、停止特図データ及び特別図柄指定コマンドを判定し、特別図柄指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(特図変動パターン判定テーブル)
図12は、非時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルであり、図13は、時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルである。
図12及び図13に示すように、各特図変動パターン判定テーブルには、変動表示を行う特別図柄の種別と、大当たり判定の判定結果と、特別図柄の判定結果(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図変動パターンと、特別図柄の変動時間と、特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「特図変動パターン」とは、少なくとも特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、及び、特別図柄の変動時間を特定可能なものといえる。また、大当たり判定の判定結果がハズレの場合にはリーチ判定用乱数値を参照するが、大当たりの場合には特殊な場合を除いてはリーチが発生するのでリーチ判定用乱数値を参照しないよう構成されている。
なお、図12及び図13に示す特図変動パターン判定テーブルでは、大当たり判定の判定結果がハズレの場合において、特図保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)が多くなると、特別図柄の変動時間が短くなるように変動パターンが決定されるようになっている。
メインCPU110aは、図12又は図13に示す特図変動パターン判定テーブルを参照し、大当たり判定の判定結果、特別図柄の判定結果(停止特図データ)、リーチ判定用乱数値、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)、特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図変動パターン、特別図柄の変動時間及び特図変動パターン指定コマンドを判定し、特図変動パターン指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
また、演出制御基板130では、後述するように、特図変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、変動演出の内容(演出態様)を決定するようになっているため、図12及び図13に示す各特図パターン判定テーブルの最右欄には、参考として変動演出で実行可能となる演出内容が記載されている。
図12又は図13に示す変動パターン判定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「ロング変動」、「超短縮変動」とは、3つの演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、ロング変動よりも通常変動の方が短い変動時間で終了し、通常変動よりも短縮変動の方が短い変動時間で終了し、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い変動時間で終了する。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3つの演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチを意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチとなっている。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチの後に行われ、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる特別な演出を行うようになっている。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり確定となるリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
図12及び図13に示す特図変動パターン判定テーブルの第1の特徴として、非時短遊技状態において特図変動パターンが決定されるよりも、時短遊技状態において特図変動パターンが決定される場合の方が相対的に短い変動時間が決定され易い(平均変動時間が短くなる)点が挙げられる。そのため、非時短遊技状態と時短遊技状態とで特別図柄の変動時間に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(事前判定テーブル)
図14(a)は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が実行される前に判定する事前判定において参照される第1特別図柄用の事前判定テーブルであり、図14(b)は、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を第2特別図柄の変動表示が実行される前に判定する事前判定において参照される第2特別図柄用の事前判定テーブルを示す図である。
図14(a)及び図14(b)に示すように、事前判定テーブルには、遊技状態と、大当たり判定用乱数値と、特別図柄判定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図予定変動パターンと、特図予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドが対応付けられている。
特図判定情報の事前判定では、大当たり判定用乱数値によって「大当たり」又は「ハズレ」であるのかを判定可能であり、特別図柄判定用乱数値によって特別図柄の種類を判定可能であり、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値によって実行予定の特図予定変動パターンの種類を事前に判定可能であるため、始動口入賞指定コマンドから大当たりか否か、特別図柄の種類、特図予定変動パターンを特定することが可能となる。
メインCPU110aは、図14(a)又は図14(b)に示す事前判定テーブルを参照し、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図予定変動パターン及び始動口入賞指定コマンドを判定し、始動口入賞指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(大入賞口開放態様判定テーブル)
図15は、大当たり遊技において第1大入賞口50又は第2大入賞口53を状態変換するための大入賞口開放態様判定テーブルを示す図である。
図15に示すように、大入賞口開放態様判定テーブルには、特別図柄の停止特図データ、開放する大入賞口の種類、大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンド遊技における大入賞口への最大入賞個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、ラウンド遊技の終了後に大入賞口を閉鎖する閉鎖インターバル時間と、最終ラウンド遊技の終了から大当たり遊技が終了するまでのエンディング時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、停止特図データが「01」の場合には、第1大当たり遊技を実行し、停止特図データが「02」の場合には、第1大当たり遊技よりも遊技者に有利な第2大当たり遊技を実行し、停止特図データが「03」の場合には、第2大当たり遊技よりも遊技者に不利な第3大当たり遊技を実行する。
(遊技状態設定テーブル)
図16は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルの一例を示す図である。遊技状態設定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大当たり当選時の遊技状態を示す当選時状態データと、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグと、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数を示す時短回数(J)と、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグと、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数を示す高確率回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「当選時状態データ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、非時短遊技状態、時短遊技状態、低確率遊技状態及び高確率遊技状態の組合せから構成されている。
メインCPU110aは、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データと、当選時状態データとに基づいて、時短遊技フラグと、時短回数(J)と、高確率遊技フラグと、高確率回数(X)を決定するようになっている。
なお、高確率遊技状態が設定された場合に、高確率回数(X)として50000回が設定されることがあるが、高確率遊技状態では大当たりの当選確率が1/60となっているため、実質的に次回の大当たり当選が確定するため、第2大当たり遊技及び第3大当たり遊技は、次回の大当たり遊技が確定する大当たり遊技となっている。
図16に示す遊技状態設定テーブルの第1の特徴としては、同じ停止特図データであっても、当選時状態データ(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせる場合がある点が挙げられる。
具体的には、停止特図データ01(特別図柄01)の場合には、時短遊技フラグおよび時短回数(J)に関して、当選時状態データとして低確非時短遊技状態を示す「00H」が記憶されていれば、大当たり遊技の終了時に時短遊技フラグをセットせず、時短回数(J)を0回にセットする。これに対して、当選時状態データとして低確時短遊技状態を示す「01H」や高確時短遊技状態を示す「02H」が記憶されていれば、大当たり遊技の終了時に時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を100回にセットする。これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
(遊技用ワーク領域の各種記憶領域)
図17は、メインRAM110cの遊技用ワーク領域に設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図17(a)は、第1始動口45及び/又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に取得される特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図17(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図17(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図17(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図17(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域とに分かれており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部は、第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1、第2表示部70C2、第3表示部70C3及び第4表示部70C4にそれぞれ対応する。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部が第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3及び第4表示部70D4にそれぞれ対応する。
そして、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第1特図保留数(U1)となり、これら特図判定情報に対応する数の第1保留アイコンが第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1〜第4表示部70C4に表示されることになる。また、第2特図判定情報の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第2特図保留数(U2)となり、これら判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1〜第4表示部70D4に表示されることになる。
また、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、当該アイコン表示領域70Eに対応するようになっている。そして第0記憶部に記憶された特図判定情報に対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域70Eに表示されることになる。
図17(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン判定用乱数値を記憶するための特図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口47に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。
特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
図17(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域とに分かれており、普図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普図判定情報の個数が普図保留数となる。
図17(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート44に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶される。
普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。なお、以降の説明において、性能用プログラムに基づく処理である旨が明記されていない処理については、遊技用プログラムに基づく処理であるものとする。
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図18は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期設定処理を行う。具体的には、遊技プログラムに基づいて遊技の制御を開始するための処理等を行う。なお、初期設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS20において、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS30において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する。
メインCPU110aは、ステップS40において電源断(停電)が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板160の電断検出回路から電断検出信号が入力されたか否かを判定し、電源断が発生していない場合には、ステップS20に移行し、電源断が発生している場合には、ステップS41に移行する。
メインCPU110aは、ステップS41において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS42において、出力ポートをクリアする処理を行う。これにより、出力ポートの出力状態が初期化されて各種表示器や各種駆動源(モータ、ソレノイド)の動作が停止することになる。
メインCPU110aは、ステップS43において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(第1異常判定データ)を算出すると共に、性能用RWM領域を参照してチェックサム(第2異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域(遊技用ワーク領域)にセーブする。このようにすることで、次回の電源投入時にチェックサムによるRWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS44において、RWM領域のデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグを遊技用RWM領域(遊技用ワーク領域)セーブし、ステップS45において、RAMアクセスを禁止する処理を行い、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
(主制御基板の初期設定処理)
図19を用いて、主制御基板110の初期設定処理を説明する。図19は、主制御基板110における初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS10−1において、全割込を禁止し、ステップS10−2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS10−3において、他の基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS10−4において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS10−5において、メインRAM110cのRWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS10−6に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入であるものとしてステップS10−18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−6において、各RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出する。具体的には、遊技用RWM領域のチェックサム(第1異常判定データ)を算出すると共に、性能用RWM領域のチェックサム(第2異常判定データ)を算出する。
メインCPU110aは、ステップS10−7において、性能用RWM領域のチェックサム(第2異常判定データ)が正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RWM領域にセーブされている性能用RWM領域のチェックサムと、今回算出した性能用RWM領域のチェックサムとが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常(一致)である場合には、性能用RWM領域のデータが正常なものとしてステップS10−11に処理を移し、チェックサムが異常(不一致)である場合には、性能用RWM領域のデータが異常なものとしてステップS10−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−8において、性能用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって所定の性能用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS10−9において、性能用RWM領域クリア処理(性能用プログラム)を行う。具体的には、遊技用スタック領域のスタックポインタを退避せずに性能用RWM領域の全ての領域を0クリア(初期化)し、電源投入時の性能用RWM領域の設定等の処理を行う。これにより、性能表示器112を用いた性能情報の表示制御が初期状態に初期化され、電源断前の性能用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS10−10において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS10−11において、遊技用RWM領域のチェックサム(第1異常判定データ)が正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RWM領域にセーブされている遊技用RWM領域のチェックサムと、今回算出した遊技用RWM領域のチェックサムとが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常(一致)である場合には、遊技用RWM領域のデータが正常なものとしてステップS10−12に処理を移し、チェックサムが異常(不一致)である場合には、遊技用RWM領域のデータが異常なものとしてステップS10−21に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−12において、RWMクリアスイッチ111aがONしているか否かを判定する。RWMクリアスイッチ111aがONしている場合には、電源投入時の処理を行うものとしてステップS10−21に処理を移し、RWMクリアスイッチ111aがONしていない場合には、電源復旧時の処理を行うものとしてステップS10−13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−13において、遊技用RWM領域にセーブされているバックアップフラグ及びチェックサム(遊技用RWM領域のチェックサム、性能用RWM領域のチェックサム)を0クリアし、電源復旧時の遊技用RWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS10−14において、CPU周辺のデバイス設定処理を行う。具体的には、払出制御基板120や演出制御基板130への出力設定、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の設定、使用するCTCの割込タイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS10−15において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、電源復旧指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130によって電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧報知」とは、画像表示装置に電源が復旧したことを示す電源復旧画面(画像)を表示したり、音声出力装置9から電源が復旧したことを示す電源復旧報知音を出力したりすることである。
なお、電源復旧指定コマンドに現在の遊技状態を示す情報を含めずに、電源復旧指定コマンドを送信する前又は後に現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS10−16において、第1特図保留数(U1)及び第2特図保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS10−17において、普図保留数(G)を示す普通図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で普通図柄記憶数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS10−18において、性能用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって所定の性能用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS10−19において、性能用RWM領域クリア処理(性能用プログラム)を行う。具体的には、遊技用スタック領域のスタックポインタを退避せずに性能用RWM領域の全ての領域を0クリア(初期化)し、電源投入時の性能用RWM領域の設定等の処理を行う。これにより、性能表示器112を用いた性能情報の表示制御が初期状態に初期化され、電源断前の性能用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS10−20において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS10−21において、遊技用RWM領域の全ての領域を0クリア(初期化)し、電源投入時の遊技用RWM領域の設定を行う。この処理によって遊技の進行状態(制御状態)が初期状態に初期化されることになり、電源断前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS10−22において、CPU周辺のデバイス設定処理を行う。具体的には、払出制御基板120や演出制御基板130への出力設定、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の設定、使用するCTCの割込タイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS10−23において、遊技の制御状態が初期化(RAMクリア)されたことを示す電源投入指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS20に処理を移す。これにより、電源投入指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130によって電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、画像表示装置に電源投入時の初期画面(背景画像と「123」の演出図柄)を表示したり、音声出力装置9からメインRAM110cが初期化されたことを示すRWMクリア報知音(「RWMがクリアされました」+ブザー音)を出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS10−24において、タイマ割込を発生させるためのCTCを起動し、ステップS10−25において、全割込を許可し、今回の初期設定処理を終了する。
このように、バックアップフラグがない初回の電源投入である場合には、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域を0クリア(初期化)するので、初回の電源投入時に遊技用RWM領域及び性能用RWM領域に異常なデータがセーブされていたとしても、異常なデータに基づく制御が実行されなくなり、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合が発生することを防止することが可能となる。
また、遊技用RWM領域のチェックサムが正常でないが性能用RWM領域のチェックサムが正常である場合には、性能用RWM領域を0クリア(初期化)せずに遊技用RWM領域を0クリア(初期化)するので、遊技用RWM領域にセーブされている異常なデータに基づく制御が実行されなくなり、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合が発生することを防止することが可能となる。
また、遊技用RWM領域のチェックサムが正常であるが性能用RWM領域のチェックサムが正常でない場合には、遊技用RWM領域を0クリア(初期化)せずに性能用RWM領域を0クリア(初期化)するので、性能用RWM領域にセーブされている異常なデータに基づく制御が実行されなくなり、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合が発生することを防止することが可能となる。
また、遊技用RWM領域のチェックサム及び性能用RWM領域のチェックサムが正常であっても、RWMクリアスイッチ111aがONしている(操作された)場合には、遊技用RWM領域を0クリア(初期化)するので、性能用RWM領域にセーブされたデータを残しながら、遊技場側の都合で遊技の進行状態(制御状態)を初期化することができ、利便性を向上させることが可能となる。
(初期設定処理の変形例)
図20を用いて、主制御基板110の初期設定処理の変形例を説明する。図20は、主制御基板110における初期設定処理の変形例を示すフローチャートである。
ここでは、図19に示した初期設定処理と同一の処理については同一の符号を付して説明を省略し、異なる処理についてのみ異なる符号を付して説明する。具体的には、図19の初期設定処理のステップS10−7〜S10−11の部分が、ステップS10−7AとステップS10−8Aとなっている部分だけが相違している。
メインCPU110aは、ステップS10−7Aにおいて、遊技用RWM領域のチェックサム(第1異常判定データ)が正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RWM領域にセーブされている遊技用RWM領域のチェックサムと、今回算出した遊技用RWM領域のチェックサムとが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常(一致)である場合には、遊技用RWM領域のデータが正常なものであるとしてステップS10−8Aに処理を移し、チェックサムが異常(不一致)である場合には、遊技用RWM領域のデータが異常なものとしてステップS10−18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−8Aにおいて、性能用RWM領域のチェックサム(第2異常判定データ)が正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RWM領域にセーブされている性能用RWM領域のチェックサムと、今回算出した性能用RWM領域のチェックサムとが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常(一致)である場合には、性能用RWM領域のデータが正常なものとしてステップS10−12に処理を移し、チェックサムが異常(不一致)である場合には、性能用RWM領域のデータが異常なものとしてステップS10−18に処理を移す。
本変形例によれば、遊技用RWM領域のチェックサム及び性能用RWM領域のチェックサムの少なくとも一方が正常でない場合には、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域の両方を0クリア(初期化)することになるので、電源復旧時に遊技用RWM領域及び性能用RWM領域の少なくとも一方にセーブされている異常なデータに基づく制御が実行されなくなり、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合が発生することを防止することが可能となる。
なお、本実施形態や本変形例の初期設定処理では、電源断時や電源の投入時において、遊技用RWM領域のチェックサム及び性能用RWM領域のチェックサムを遊技用プログラムによって算出したり、算出したチェックサムを遊技用RWM領域にセーブしたりするようになっているが、遊技用RWM領域のチェックサムについては、遊技用プログラムによって算出して遊技用RWM領域にセーブし、性能用RWM領域のチェックサムについては、性能用プログラムによって算出して性能用RWM領域にセーブしてもよい。
また、本実施形態や本変形例の初期設定処理では、電源断時や電源の投入時において、遊技用RWM領域のチェックサムと、性能用RWM領域のチェックサムとを別個に算出するようになっているが、遊技用プログラムによって遊技用RWM領域と性能用RWM領域とをまとめて1つのチェックサムを算出して遊技用RWM領域にセーブしてもよいし、性能用プログラムによって遊技用RWM領域と性能用RWM領域とをまとめて1つのチェックサムを算出して性能用RWM領域にセーブしてもよい。
この場合、遊技用RWM領域にチェックサムがセーブされているならば、初期設定処理におけるチェックサムの異常判定は遊技用プログラムによって行い、性能用RWM領域にチェックサムがセーブされているならば、初期設定処理におけるチェックサムの異常判定は性能用プログラムによって行うとよい。
また、本実施形態や本変形例の初期設定処理では、RWM領域のチェックサムによってRWM領域の異常判定を行うようになっているが、RWM領域の排他的論理和が0になるように算出したRWMパリティ調整データによって、RWM領域の異常判定を行うようにしてもよい。
この場合であっても、遊技用RWM領域のRWMパリティ調整データと性能用RWM領域のRWMパリティ調整データを別個に算出してもよいし、遊技用RWM領域と性能用RWM領域とをまとめて1つのRWMパリティ調整データを算出するようにしてもよい。
また、本実施形態や本変形例の初期設定処理では、遊技用RWM領域のみが0クリア(初期化)された場合と、性能用RWM領域のみが0クリア(初期化)された場合と、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域が0クリア(初期化)された場合とで、初期画面やRWMクリア報知音が同一となっているが、初期画面やRWMクリア報知音を異ならせてもよい(ただし、RWMクリア報知音の音量は同一とする)。
この場合、遊技用RWM領域のみが0クリア(初期化)された場合には、画像表示装置に電源投入時の初期画面(背景画像と「123」の演出図柄)を表示すると共に、音声出力装置9から第1のRWMクリア報知音(「遊技用RWMがクリアされました」+ブザー音)を出力するとよい。
また、性能用RWM領域のみが0クリア(初期化)された場合には、電源断前が客待ち状態であれば、画像表示装置に電源復旧時の初期画面(背景画像と「357」の演出図柄)を表示すると共に、音声出力装置9から第2のRWMクリア報知音(「性能用RWMがクリアされました」+ブザー音)を出力し、電源断前が客待ち状態でなければ、画像表示装置に電源復旧画面(暗色の背景画像と「電源が復旧しました」の文字画像)を表示すると共に、音声出力装置9から第2のRWMクリア報知音を出力するとよい。
また、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域が0クリア(初期化)された場合には、画像表示装置に電源投入時の初期画面(背景画像と「123」の演出図柄)を表示すると共に、音声出力装置9から第3のRWMクリア報知音(「全てのRWM領域がクリアされました」+ブザー音)を出力するとよい。
また、本実施形態や本変形例の初期設定処理では、電源投入時にRWM領域が0クリア(初期化)された場合に遊技情報出力端子板90から信号が出力されないようになっているが、電源投入時にRWM領域がクリアされた場合に遊技情報出力端子板90の所定の出力端子からからセキュリティ信号を所定期間(例えば1秒)に亘って出力するようにしてもよい。
この場合、遊技用RWM領域が0クリアされた場合と、性能用RWM領域が0クリアされた場合と、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域が0クリアされた場合の何れであっても、共通の出力端子からセキュリティ信号を出力するようにしてもよい。
また、遊技用RWM領域が0クリアされた場合には、第1の出力端子からセキュリティ信号を出力し、性能用RWM領域が0クリアされた場合には、第2の出力端子からセキュリティ信号を出力し、遊技用RWM領域及び性能用RWM領域が0クリアされた場合には、第1の出力端子及び第2の出力端子からセキュリティ信号を出力するようにしてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図21を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図21は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等の各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特定乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の更新を行う具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の開閉、遊技状態の設定等の処理を行う。なお、特図特電制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口47の開閉(補助遊技)等の処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う。これにより、払出制御基板120によって払出装置95から賞球を払い出すための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、異常判定処理を行う。具体的には、磁気検出センサ55a及び電波検出センサ56aからの入力信号に基づいて、磁気エラーや電波エラーの発生を判定し、磁気エラー指定コマンドや電波エラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う。これにより、演出制御基板130によってエラー報知を行うための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS700において、データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド54bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS700で作成した外部出力データ、始動口開閉データ、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信する払出コマンド送信処理や、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130に送信する演出コマンド送信処理を実行する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS820において、性能用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって対象となる性能用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS840において、遊技球計数処理(性能用プログラム)を行う。具体的には、各種入賞口への遊技球の入賞によって払い出されることになった払出数(払出球数)や遊技領域5aから排出された(遊技領域に発射された)アウト数(アウト球数)を計数するための処理を行う。なお、遊技球計数処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS860において、性能表示処理(性能用プログラム)を行う。具体的には、遊技球計数処理で計数された払出数(払出球数)やアウト数(アウト球数)から性能情報を算出して性能表示器112に表示させるための処理を行う。なお、性能表示処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS880において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(主制御基板の入力制御処理)
図22を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図22は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1大入賞口50又は第2大入賞口53に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口47に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、ゲート検出スイッチ44aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、普図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図23を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図23は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、3個賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230−3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特図保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1特図保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230−6において、第1特図保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230−3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、現在が非時短遊技状態中であるか否かを判定する。非時短遊技状態中である場合には、ステップS230−9に処理を移し、非時短遊技状態中でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、図14に示す事前判定テーブルを参照し、今回取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が行われる前に事前判定し、該事前判定の結果(特図予定変動パターン)を演出制御基板130に通知するための第1始動口入賞指定コマンドを生成する。
メインCPU110aは、ステップS230−10において、上記ステップS230−9で生成された第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動入賞情報を第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告(連続予告演出、アイコン変化演出)を実行することが可能となる。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理についても、第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われるため、第1始動口検出スイッチ45a、3個賞球カウンタ、第1特図保留数(U1)、第1特図判定情報保留記憶領域、非時短遊技状態、第1事前判定処理、第1始動口入賞指定コマンドの部分を、第2始動口検出スイッチ47a、2個賞球カウンタ、第2特図保留数(U2)、第2特図判定情報保留記憶領域、時短遊技状態、第2事前判定処理、第2始動口入賞指定コマンドに読み替えればよい。
なお、本実施形態では、第2特図保留数(U2)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1特図保留数の上限値と比較して第2特図保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第2保留記憶そのものをなくしてしまってもよい。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図24を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図24は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、各処理を実行すると、今回の特図特電制御処理を終了する。なお、各処理の詳細は後述する。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図25を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図25は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特図保留数(U2)を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、減算後の第2特図保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−8において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
一方、メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS319−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において第1特図保留数(U1)を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、減算後の第1特図保留数(U1)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−8において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
なお、ステップS310−8における特図判定情報のシフト処理にともなって、減算後の第1特図保留数(U1)及び第2特図保留数(U2)を示す特別図柄保留表示データをメインRAM110cの所定領域にセットする。これにより、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64の表示内容が更新されることになる。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−8において第2特図判定情報保留記憶領域を第1特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第2特図保留数を第1特図保留数よりも優先して減算)させることにしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特図判定情報保留記憶領域または第2特図判定情報保留記憶領域をシフト(第1特図保留数と第2特図保留数を入賞順で減算)させてもよいし、第1特図判定情報保留記憶領域を第2特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第1特図保留数を第2特図保留数よりも優先して減算)させてもよい。
メインCPU110aは、ステップS311において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、大当たりであるか否かや、特別図柄の停止特図データを決定する大当たり判定処理を実行する。なお、大当たり判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS312において、大当たり判定処理において決定された特別図柄の種類に対応する特別図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の結果として停止表示される演出図柄70aを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する特図変動パターン判定処理を行う。なお、特図変動パターン判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS314において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS315において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61において特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、客待ち状態を終了するための客待ち状態フラグをクリアし、ステップS318において、特図特電処理データに「1」をセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS319−1において、メインRAM110cに客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグがセットされているか否かを判定する。客待ち状態フラグがセットされている場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがセットされていない場合には、ステップS319−2に処理を移す。なお、客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない状態のことをいうが、普通図柄の変動表示及び補助遊技が実行されていないことを要件に含めてもよい。
メインCPU110aは、ステップS319−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態フラグをセットし、ステップS319−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技者に対して遊技を促すための客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図26を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図26は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、図10に示した特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。具体的には、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図10(a)に示した第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択し、第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図10(b)に示した第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS311−2において、現在の確率遊技状態及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して大当たりに当選したか否かを判定する。大当たりに当選した場合には、ステップS311−3に処理を移し、大当たりに当選していない場合には、ステップS311−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、現在の遊技状態に応じた当選時状態データ(00H〜02Hの何れか)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS311−4において、図11(a)に示した大当たり用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−5において、図11(b)に示したハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、大当たり判定(抽選)を行うことになった特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)、特別図柄判定用乱数値を特別図柄判定テーブルに照合して、第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61で実行される変動表示の結果として停止表示される特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS311−7において、ステップS311−6で決定された特別図柄に対応する停止特図データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特図変動パターン判定処理)
図27を用いて、主制御基板110の特図変動パターン判定処理を説明する。図27は、主制御基板110における特図変動パターン判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS313−1において、現在が非時短遊技状態であるか否かを判定する。非時短遊技状態である場合には、ステップS313−2に処理を移し、非時短遊技状態でない場合には、ステップS313−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313−2において、図12に示した非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルを選択し、ステップS311−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313−3において、図13に示した時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルを選択し、ステップS310−7−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313−4において、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、リーチ判定用乱数値及び特図変動パターン判定用乱数値を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313−5において、決定された特図変動パターンに対応する変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS313−6において、決定された変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特図変動パターン判定処理を終了する。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図28を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理を説明する。図28は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS320−1において、ステップS315でセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過した場合には、特別図柄の変動表示を停止させるためにステップS320−2に処理を移し、変動時間が経過していない場合には、特別図柄の変動表示を継続させるために、今回の特別図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS320−2において、停止特図データに応じた特別図柄を停止表示させるためのデータをメインRAM110cの所定の処理領域にセットして特別図柄を停止表示させる。これにより、第1特別図柄表示器60または第2特別図柄表示器61に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、メインRAM110cにセットされている停止特図データに対応する図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出図柄70aの変動表示を停止表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−4において、特別図柄の停止時間(例えば、0.5秒)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS320−5において、特図特電処理データに「2」をセットし、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図29を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理を説明する。図29は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS330−1において、ステップS320−4でセットされた特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定する。停止時間が経過した場合には、ステップS330−2に処理を移し、停止時間が経過していない場合には、特別図柄の停止表示を継続させるために、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがセットされている場合に、メインRAM110cに記憶されている時短回数(J)を1減算し、時短回数が「0」である場合には、時短遊技フラグをクリアすることで非時短遊技状態に移行させてから処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがセットされている場合に、メインRAM110cに記憶されている高確率回数(X)を1減算し、高確率回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグをクリアすることで低確率遊技状態に移行させてから処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−4において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130が把握している遊技状態を更新したり、演出モードを更新したりするための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330−5において、停止表示された特別図柄が大当たり特別図柄であるか否かを判定する。大当たり特別図柄である場合には、ステップS330−6に処理を移し、大当たり特別図柄でない場合には、ステップS330−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、特図特電処理データに「3」をセットして大当たり遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS330−7において、メインRAM110cに記憶されている時短遊技フラグ、高確率遊技フラグ、時短回数(J)及び高確率回数(X)をクリアすることで低確非時短遊技状態に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS330−8において、大当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、図15に示す大入賞口開放態様判定テーブルから停止特図データに対応する大当たり遊技の種類を判定し、該大当たり遊技の種類に対応する制御データを特定する。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、大当たり遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS330−10において、大当たり遊技の種類に応じたオープニング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、大当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330−11において、特図特電処理データに「0」をセットして特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図30を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図30は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cに記憶されるラウンド遊技回数(R)が「0」であるか否かを判定する。現在オープニング中である場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でない場合には、ステップS340−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、ステップS330−10でセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過したと判定する。オープニング時間が経過した場合にはステップS340−3に処理を移す。オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−3において、大当たり開始設定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)が「1」になる。
メインCPU110aは、ステップS340−4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、第1大入賞口開閉部材51または第2大入賞口開閉部材54を開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド51bまたは第2大入賞口開閉ソレノイド54bを通電させる通電データをセットすると共に、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口50または第2大入賞口53の開放時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信され、ラウンド数に応じたラウンド遊技演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中である場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中でない場合には、ステップS340−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド51bまたは第2大入賞口開閉ソレノイド54bを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−8において、後述するステップS340−10で設定される大入賞口の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過した場合には、大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−9において、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口への遊技球の入球数である大入賞口入球数(C)が規定個数(9個)に達したか否か、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したか否かを判定する。「開放終了条件」が成立した場合には、ステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−10において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、第1大入賞口開閉部材51または第2大入賞口開閉部材54を閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド51bまたは第2大入賞口開閉ソレノイド54bを通電させる通電データをクリアし、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口50または第2大入賞口53の閉鎖時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−11において、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。1回のラウンド遊技が終了した場合には、ステップS340−12に処理を移し、1回のラウンド遊技が終了していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、ラウンドデータ初期化処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されている開放回数(K)をクリアすると共に、大入賞口入球数(C)をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
メインCPU110aは、ステップS340−13において、メインRAM110cに記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大値であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大値である場合には、ステップS340−15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大値でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−14において、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶して、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−15において、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)をクリアし、ステップS340−16において、エンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS340−17において、大当たり遊技の種類に応じたエンディング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、エンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−18において、ステップS340−17でセットされたエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS340−19において、特図特電処理データに「4」をセットして大当たり遊技終了処理に移す準備を行い、エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図31を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図31は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS350−1において、メインRAM110cに記憶されている停止特図データおよび当選時状態データをロードする。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、高確率フラグをセットするか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「02」であれば、メインRAM110cの所定の領域に高確率フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、高確率回数(X)をメインRAM110cの所定の領域にセットする。例えば、停止特図データが「02」であれば、高確率回数(X)として50000回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「01」の場合、当選時状態データが00Hであれば時短遊技フラグをセットしないが、当選時状態データが01Hまたは02Hであれば時短遊技フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、時短回数(J)をメインRAM110cの所定の領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」の場合、当選時状態データが00Hであれば時短回数(J)として0回をセットし、当選時状態データが01Hまたは02Hであれば時短回数(J)として100回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、高確率フラグ及び時短遊技フラグに応じた遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS350−7において、特図特電処理データに0をセットして特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の遊技球計数処理)
図32を用いて、主制御基板110の遊技球計数処理を説明する。図32は、主制御基板110における遊技球計数処理(性能用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS841において、遊技用スタックポインタを性能用RWM領域に退避し、ステップS842において、性能用スタックポインタを設定し、ステップS843において、レジスタを性能用RWM領域に退避する。
メインCPU110aは、ステップS844において、現在が通常遊技状態中であるか否かを判定する。通常遊技状態中である場合には、通常遊技状態における払出数である通常中払出数を計数するものとしてステップS845に処理を移し、通常遊技状態中でない場合には、通常中払出数を計数しないものとして、ステップS853に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS845において、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、一般入賞口43に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS847に処理を移し、検出信号が入力された場合には、一般入賞口43に遊技球が入賞したものとして、ステップS846において、通常中払出数をカウントするための通常中払出数カウンタに一般入賞口43に対応する払出数(賞球数)である「5」を加算する。なお、通常中払出数カウンタは、性能用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS847において、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、大入賞口に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS849に処理を移し、検出信号が入力された場合には、大入賞口に遊技球が入賞したものとして、ステップS848において、通常中払出数カウンタに大入賞口に対応する払出数(賞球数)である「15」を加算する。
なお、第1大入賞口50に遊技球が入賞した場合の払出数(賞球数)を15個とし、第2大入賞口50に遊技球が入賞した場合の払出数(賞球数)を10個とするなど、各大入賞口に対応する払出数を異ならせてもよい。その場合には、第1大入賞口検出スイッチ50aから検出信号が入力されると、通常中払出数カウンタに第1大入賞口50に対応する払出数(賞球数)である「15」を加算し、第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されると、通常中払出数カウンタに第2大入賞口53に対応する払出数(賞球数)である「10」を加算するとよい。
メインCPU110aは、ステップS849において、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、第1始動口45に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS851に処理を移し、検出信号が入力された場合には、第1始動口45に遊技球が入賞したものとして、ステップS850において、通常中払出数カウンタに第1始動口45に対応する払出数(賞球数)である「3」を加算する。
メインCPU110aは、ステップS851において、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、第2始動口47に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS853に処理を移し、検出信号が入力された場合には、第2始動口47に遊技球が入賞したものとして、ステップS852において、通常中払出数カウンタに第2始動口47に対応する払出数(賞球数)である「2」を加算する。
メインCPU110aは、ステップS853において、アウト球検出スイッチ57aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、遊技領域5aから排出された遊技球であるアウト球がなかったものとして、今回の遊技球計数処理を終了し、検出信号が入力された場合には、アウト球があったものとして、ステップS854において、全遊技状態におけるアウト球(総アウト数)をカウントするための総アウト数カウンタに「1」を加算する。なお、総アウト数カウンタは、性能用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS855において、現在が通常遊技状態中であるか否かを判定する。通常遊技状態中でない場合には、今回の遊技球計数処理を終了し、通常遊技状態中である場合には、通常遊技状態におけるアウト数(通常中アウト数)をカウントするための通常中アウト数カウンタに「1」を加算し、今回の遊技球計数処理を終了する。なお、通常中アウト数カウンタは、性能用RWM領域に設定されている。
このように、通常中払出数、通常中アウト数及び総アウト数を計数しているので、遊技機の性能情報(例えば、通常ベース値)を算出することが可能となり、遊技機の実際の性能を把握(評価)するための性能情報の算出に役立てることが可能となる。
なお、通常遊技状態中に大入賞口に遊技球が入賞した場合にも、通常中払出数カウンタに大入賞口に対応する払出数(賞球数)である「15」を加算するようになっているが、通常遊技状態中に大入賞口に遊技球が入賞した場合には、通常中払出数カウンタに払出数を加算しないようにしてもよい。
また、通常遊技状態中に大当たり遊技よりも不利な小当たり遊技によって大入賞口が開放するような遊技機の場合には、小当たり遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すると通常中払出数カウンタに払出数を加算し、小当たり遊技中以外で大入賞口に遊技球が入賞(例えば、大入賞口の開放期間でないときに大入賞口に遊技球が入賞する不正入賞が発生)すると通常中払出数カウンタに払出数を加算しないようにしてもよい。
「小当たり遊技」とは、大当たり判定処理(特別遊技判定)において大当たり当選でない小当たり当選(通常のハズレ当選とは異なる特別なハズレ当選に相当)と判定され、特別図柄表示器で実行される特別図柄の変動表示の結果として小当たり態様となる特別図柄が停止表示された後に実行されるものであり、大当たり遊技よりも不利な態様で第1大入賞口50又は第2大入賞口53が開放する。なお、大当たり遊技とは違って小当たり遊技の実行に基づいて(起因して)遊技状態が変化することはないようになっている。
(主制御基板の性能表示処理)
図33を用いて、主制御基板110の性能表示処理を説明する、図33は、主制御基板110における性能表示処理(性能用プログラム)を示すフローチャートである。
本実施形態では、遊技機1に電源が供給されている状態を複数の遊技区間に区切って遊技機の実性能を把握(評価)させるための性能情報を表示するようになっている。そのため、まずは遊技区間について説明しておく。
遊技区間は、総アウト数によって区切られるようになっており、初回の電源投入から、若しくは、データ異常による性能用RWM領域の0クリア(初期化)からカウントされた総アウト数が200個となるまでが第1遊技区間となっており、第1遊技区間以降は、総アウト数が6万個毎に遊技区間が切り替わって第2遊技区間、第3遊技区間、第4遊技区間・・・第N遊技区間となる。
まず、メインCPU110aは、ステップS861において、何番目の遊技区間であるかをカウントするための区間カウンタが第1遊技区間であることを示す第1遊技区間値(0)であるか否かを判定する。第1遊技区間値である場合には、現在が第1遊技区間であるものとして、ステップS862に処理を移し、第1遊技区間値でない場合には、現在が第2遊技区間以降の遊技区間であるものとして、ステップS863に処理を移す。なお、区間カウンタは、性能用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS862において、総アウト数カウンタが示す総アウト数が第1の区間更新値(200)以上であるか否かを判定する。第1の区間更新値以上である場合には、遊技区間を更新するものとして、ステップS865に処理を移し、第1の区間更新値以上でない場合には、遊技区間を更新しないものとして、ステップS867に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS863において、総アウト数カウンタが示す総アウト数が第2の区間更新値(6万個)以上であるか否かを判定する。第2の区間更新値以上である場合には、遊技区間を更新するものとして、ステップS864に処理を移し、第2の区間更新値以上でない場合には、遊技区間を更新しないものとして、ステップS867に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS864において、性能用RWM領域の最新表示データ記憶領域にセーブされている数値表示データを性能用RWM領域の前回表示データ記憶領域にセーブする。この数値表示データは、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に直近で表示された最新の通常ベース値を示すものである。
メインCPU110aは、ステップS865において、区間カウンタに「1」を加算して遊技区間を更新し、ステップS866において、上述した総アウト数、通常中払出数、及び、通常中アウト数を0クリアして、次の遊技区間に移行するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS867において、性能表示器112に表示される性能情報を切り替えるか否かを判定するための表示切替時間カウンタが表示切替値(0)であるか否かを判定する。表示切替値である場合には、性能表示器112に表示される性能情報を切り替えるものとして、ステップS868に処理を移す、表示切替値でない場合には、性能表示器112に表示される性能情報を切り替えないものとしてステップS873に処理を移す。なお、表示切替時間カウンタは、性能用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS868において、上述した区間カウンタが第1遊技区間値(0)であるか否かを判定する。第1遊技区間値である(第1遊技区間である)場合には、ステップS869に処理を移し、第1遊技区間値でない(第2遊技区間以降である)場合には、ステップS870に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS869において、第1遊技区間表示情報設定処理を行い、ステップS873に処理を移す。具体的には、第1遊技区間中の通常中アウト数及び通常中払出数から算出した通常ベース値等の性能情報を性能表示器112に表示させるための設定を行う。なお、第1遊技区間表示情報設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS870において、区間カウンタが第2遊技区間値(1)であるか否かを判定する。第2遊技区間値である(第2遊技区間である)場合には、ステップS871に処理を移し、第2遊技区間値でない(第3遊技区間以降である)場合には、ステップS872に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS871において、第2遊技区間表示情報設定処理を行い、ステップS873に処理を移す、具体的には、第2遊技区間中の通常中アウト数及び通常中払出数から算出した通常ベース値等の性能情報を性能表示器112に表示させるための設定を行う。なお、第2遊技区間表示情報設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS872において、第3遊技区間以降表示情報設定処理を行い、ステップS873に処理を移す。具体的には、第3遊技区間以降の遊技区間中の通常中アウト数及び通常中払出数から算出した通常ベース値等の性能情報を性能表示器112に表示させるための設定を行う。なお、第3遊技区間以降表示情報設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS873において、性能表示器出力処理を行う。具体的には、ステップS869、ステップS871、ステップS872で設定された性能情報を性能表示器112に表示するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS874において、上述した表示切替時間カウンタに「1」を加算し、ステップS875において、表示切替時間カウンタが上限値(5秒)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、性能表示器112の表示を切り替える時間が経過していないものとして、ステップS877に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、性能表示器112に表示される性能情報を切り替える時間が経過したものとして、ステップS876において、表示切替時間カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS877において、ステップS843で性能用RWM領域に退避したレジスタを復帰し、ステップS878において、ステップS841で性能用RWM領域に退避した遊技用スタックポインタを復帰し、今回の性能表示処理を終了する。
このように、総アウト数によって遊技区間を更新し、遊技区間毎の通常中アウト数及び通常中払出数から算出した通常ベース値等の性能情報を性能表示器112に表示するようになっている。そのため、遊技機の実性能を適切に把握(評価)するための情報を提供することが可能となる。
(主制御基板の第1遊技区間表示情報設定処理)
図34を用いて、主制御基板110の第1遊技区間表示情報設定処理を説明する。図34は、主制御基板110における第1遊技区間表示情報設定処理(性能用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS869−1において、今回ベース値への表示切替であるか否かを判定する。今回ベース値への表示切替である場合には、ステップS869−2に処理を移し、今回ベース値への表示切替でない(前回ベース値への表示切替である)場合には、ステップS869−3に処理を移す。
「今回ベース値」とは、現在の遊技区間におけるリアルタイム(計測中、更新中)の通常ベース値のことであり、「前回ベース値」とは、現在の遊技区間の1つ前の遊技区間における計測(更新)が終了した通常ベース値のことである。
メインCPU110aは、ステップS869−2において、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に今回ベース値であることを示す第1識別情報を表示するための識別表示データと、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に通常ベース値の算出結果でないことを示す予め定められた特殊情報を表示するための特殊表示データとからなる今回ベース値初期表示データの点滅表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第1遊技区間表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第1遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、今回ベース値初期表示データが性能表示器112に点滅表示されることになる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「bL.」が点滅表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に「−−」が点灯表示される。
メインCPU110aは、ステップS869−3において、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に前回ベース値であることを示す第2識別情報を表示するための識別表示データと、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に上述した特殊情報を表示するための特殊表示データとからなる前回ベース値初期表示データの点滅表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第1遊技区間表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第1遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、前回ベース値初期表示データが性能表示器112に点滅表示されることになる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「B6.」が点滅表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に「−−」が点灯表示される。
このように、遊技機の出荷前検査における動作確認(遊技球の発射や手入れによる各種入賞口の検出スイッチやアウト球検出スイッチの動作確認)による影響を受けてしまう第1遊技区間においては、払出数やアウト数のカウントを行わず、通常ベース値の算出も行わずに初期表示データを表示している。そのため、処理負担を軽減することができると共に、信憑性のない通常ベース値(性能情報)の表示によって遊技機の実性能を誤解させてしまうといった不都合を回避することが可能となる。
(主制御基板の第2遊技区間表示情報設定処理)
図35を用いて、主制御基板110の第2遊技区間表示情報設定処理を説明する。図35は、主制御基板110における第2遊技区間表示情報設定処理(性能用プログラム)を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS871−1において、今回ベース値への表示切替であるか否かを判定する。今回ベース値への表示切替である場合には、ステップS871−2に処理を移し、今回ベース値への表示切替でない場合には、(前回ベース値への表示切替)場合には、ステップS871−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS871−2において、通常中払出数カウンタが示す通常中払出数及び通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数から現在の遊技区間におけるリアルタイムな(最新の)通常ベース値を算出し、ステップS871−3において、算出した通常ベース値を小数点第1位で四捨五入する。
メインCPU110aは、ステップS871−4において、図37に示す数値表示データ決定テーブルを参照して、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に表示するための数値表示データを決定し、ステップS871−5において、数値表示データを性能用RWM領域の最新表示データ記憶領域にセーブする。なお、数値表示データ決定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS871−6において、通常中アウト数が通常ベース値を算出するために十分な数量に達していない(信憑性が低い)ことを示す点滅値(0〜5999)であるか否かを判定する。点滅値である場合には、ステップS871−7に処理を移し、点滅値でない場合には、ステップS871−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS871−7において、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に今回ベース値であることを示す第1識別情報を表示するための識別表示データと、ステップS871−4で決定した数値表示データとからなる今回ベース値表示データの点滅表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第2遊技区間表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第2遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、今回ベース値表示データが性能表示器112に点滅表示されることになり、通常中アウト数が不十分な状態での今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)を把握することが可能となる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「bL.」が点滅表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に算出した通常ベース値に対応する2桁の数値(例えば「30」等)が点灯表示される。
メインCPU110aは、ステップS871−8において、今回ベース値であることを示す第1識別情報を表示するための識別表示データと、ステップS871−4で決定した数値表示データとからなる今回ベース値表示データの点灯表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第2遊技区間表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第2遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、今回ベース値表示データが性能表示器112に点灯表示されることになり、通常中アウト数が十分な状態での今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)を把握することが可能となる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「bL.」が点灯表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に算出した通常ベース値に対応する2桁の数値(例えば「30」等)が点灯表示される。
メインCPU110aは、ステップS871−9において、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に前回ベース値であることを示す第2識別情報を表示するための識別表示データと、上述した特殊情報を表示するための特殊表示データとからなる前回ベース値初期表示データの点滅表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第2遊技区間表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第2遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、前回ベース値初期表示データが性能表示器112に点滅表示されることになる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「B6.」が点滅表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に「−−」が点灯表示される。
このように、第2遊技区間においては、現在カウント中の通常中払出数及び通常中アウト数から通常ベース値を算出し、その通常ベース値を四捨五入した値を今回ベース値として表示するようになっている。そのため、遊技機の出荷前検査の影響を排除した信憑性の高い通常ベース値を表示することができ、遊技機の実性能を的確に報知することが可能となる。
(主制御基板の第3遊技区間以降表示情報設定処理)
図36を用いて、主制御基板110の第3遊技区間以降表示情報設定処理を説明する。図36は、主制御基板110における第3遊技区間以降表示情報設定処理(性能用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS872−1において、今回ベース値への表示切替であるか否かを判定する。今回ベース値への表示切替である場合には、ステップS872−2に処理を移し、今回ベース値への表示切替でない場合には、(前回ベース値への表示切替)場合には、ステップS872−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS872−2において、通常中払出数カウンタが示す通常中払出数及び通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数から現在の遊技区間におけるリアルタイムな(最新の)通常ベース値を算出し、ステップS872−3において、算出した通常ベース値を小数点第1位で四捨五入する。
メインCPU110aは、ステップS872−4において、図37に示す数値表示データ決定テーブルを参照して、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に表示するための数値表示データを決定し、ステップS872−5において、数値表示データを性能用RWM領域の最新表示データ記憶領域にセーブする。なお、数値表示データ決定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS872−6において、通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数が通常ベース値を算出するために十分な数量に達していないことを示す点滅値(0〜5999)であるか否かを判定する。点滅値である場合には、ステップS872−7に処理を移し、点滅値でない場合には、ステップS872−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS872−7において、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に今回ベース値であることを示す第1識別情報を表示するための識別表示データと、ステップS872−4で決定した数値表示データとからなる今回ベース値表示データの点滅表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第3遊技区間以降表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第3遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、今回ベース値が性能表示器112に点滅表示されることにな通常中アウト数が不十分な状態での今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)を把握することが可能となる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「bL.」が点滅表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に算出した通常ベース値に対応する2桁の数値(例えば「30」等)が点灯表示される。
メインCPU110aは、ステップS872−8において、今回ベース値であることを示す第1識別情報を表示するための識別表示データと、ステップS872−4で決定した数値表示データとからなる今回ベース値表示データの点灯表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第3遊技区間以降表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第3遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、今回ベース値表示データが性能表示器112に点灯表示されることになり、通常中アウト数が十分な状態での今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)を把握することが可能となる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「bL.」が点灯表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に算出した通常ベース値に対応する2桁の数値(例えば「30」等)が点灯表示される。
メインCPU110aは、ステップS872−9において、性能用RWM領域の前回表示データ記憶領域から数値表示データを取得し、ステップS872−10において、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に前回ベース値であることを示す第2識別情報を表示するための識別表示データと、ステップS872−9で取得した数値表示データとからなる前回ベース値表示データの点灯表示情報を性能用RWM領域の出力データ領域にセットし、今回の第3遊技区間以降表示情報設定処理を終了する。
これにより、性能用RWM領域の出力データ領域にセットされたデータが第3遊技区間表示情報設定処理の後に実行されるステップS873の性能表示器出力処理によって性能表示器112に出力され、前回ベース値表示データが性能表示器112に点灯表示されることになり、前回ベース値(前回の遊技区間の通常ベース値)を把握することが可能となる。具体的には、性能表示器112の識別セグ(112a、112b)に「B6.」が点滅表示されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に「−−」が点灯表示される。
このように、第3遊技区間以降の遊技区間においては、現在カウント中の通常中払出数及び通常中アウト数から算出された通常ベース値と、前回の遊技区間においてカウントされた通常中払出数及び通常中アウト数から算出された通常ベース値とを交互に表示するようになっている。そのため、直近の2つの遊技区間における通常ベース値を比較することができ、遊技機の実性能の確認や不正行為が行われた可能性を把握することが可能となる。
(数値表示データ決定テーブル)
図37は、性能用ROM領域に記憶されると共に、性能表示器112の数値セグ(112c、112d)に表示する数値表示データ(通常ベース値)を決定する場合に参照される数値表示データ決定テーブルを示す図である。
図37に示すように、数値表示データ決定テーブルには、今回の遊技区間における通常中アウト数と、四捨五入後の整数からなる通常ベース値と、決定される数値表示データとが対応付けられており、参考としてデータ種別が記載されている。
例えば、図37の数値表示データ決定テーブルを用いて数値表示データを決定する場合について説明すると、今回の遊技区間における通常中アウト数が1以上であって通常ベース値が10の場合、性能表示器112の数値セグに表示される数値表示データとして「10」が決定される。
図37に示す数値表示データ決定テーブルの第1の特徴としては、通常ベース値が10未満の場合には、数値表示データが1桁の値となるのではなく、十の位に「0」が表示される数値表示データとなっている点が挙げられる。このようにすることで、数値セグとしての2つの7セグメントを有効に使用して分かり易い表示とすることが可能となる。
図37に示す数値表示データ決定テーブルの第2の特徴としては、通常中アウト数が「0」の場合には、通常ベース値に拘らず(通常中払出数が「0」であっても)数値表示データとして「99.」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いた特定データが決定される点が挙げられる。このようにすることで、異常な(信憑性のない)通常ベース値であることを把握し易くすることが可能となる。
図37に示す数値表示データ決定テーブルの第3の特徴としては、通常ベース値が100以上である場合には、数値表示データとして一律で「99.」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いた特定データが決定される点が挙げられる。このようにすることで、「100」を超える異常な通常ベース値であることを把握し易くすることが可能となる。
図37に示す数値表示データ決定テーブルの第4の特徴としては、通常中アウト数が「0」の場合と、通常ベース値が100以上である場合に決定される数値表示データが同一であることが挙げられる。このようにすることで、特定データとしての数値表示データの種類を減らすことができると共に、異常な通常ベース値であることを把握し易くすることが可能となる。
なお、本実施形態では、1つの遊技区間の開始から計数された総アウト数が第2の区間更新値(6万個)となって1つの遊技区間が終了すると、最新表示データ記憶領域にセーブされている数値表示データを前回表示データ記憶領域にセーブするようになっているが、今回ベース値を表示する際に算出して四捨五入した通常ベース値を最新表示データ記憶領域にセーブしておき、1つの遊技区間が終了すると、最新表示データ記憶領域にセーブされている通常ベース値を前回表示データ記憶領域にセーブし、前回ベース値を表示する際に前回表示データ記憶領域を算出して数値表示データを決定して性能表示器112に表示するようにしてもよい。
また、1つの遊技区間が終了した時点で新たに通常ベース値を算出して四捨五入したものを前回表示データ記憶領域にセーブしておき、前回ベース値を表示する際に前回表示データ記憶領域を参照して数値表示データを決定して性能表示器112に表示するようにしてもよい。このようにすると、遊技区間が終了した時点の最新の通常ベース値を前回ベース値として表示することができ、遊技機の性能を適切に把握(評価)する上で信憑性の高いデータを表示することが可能となる。
また、本実施形態では、表示切替時間(5秒)が経過したときに今回ベース値への表示切替である場合(つまり、10秒毎)に、通常ベース値を算出・四捨五入することで決定した数値表示データを最新表示データ記憶領域にセーブするようになっているが、表示切替時間が経過する毎に通常ベース値を算出・四捨五入することで決定した数値表示データを最新表示データ記憶領域にセーブするようにしてもよいし、性能表示処理が実行される(4ms)毎に通常ベース値を算出・四捨五入することで決定した数値表示データを最新表示データ記憶領域にセーブするようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技球計数処理及び性能表示処理を性能用プログラムとして実行しているが、遊技球計数処理を遊技用プログラムとして実行する一方、性能表示処理を性能用プログラムとして実行するようにしてもよい。また、遊技球計数処理のうちで払出数の計数に係る処理を遊技用プログラムとして(例えば、入力制御処理内で)実行する一方、アウト数の計数に係る処理を性能用プログラムとして実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、アウト球検出スイッチ57aによって、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口53に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を検出するようになっているが、アウト球検出スイッチ57aによってアウト口に流入した遊技球のみを検出するようにしてもよい。その場合には、アウト球検出スイッチ57a、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53aで遊技球を検出する毎にアウト数(総アウト数、通常中アウト数)を1ずつ加算するとよい。
また、本実施形態では、通常中アウト数が「0」の場合には、通常中払出数の有無に拘らず数値表示データとして「99.」という特定データが決定されるようになっているが、通常中払出数があるが通常中アウト数が「0」の場合に特定データ「99.」が決定され、通常中払出数及び通常中アウト数が「0」である場合に特殊データ「00.」が決定されるようにしてもよい。
(性能表示器の表示情報)
図38を用いて、各遊技区間における性能表示器112の表示情報について説明する。図38の表示情報の表には、遊技区間の種類と、性能表示器112に表示する表示データの種類と、性能表示器112の表示内容とが対応付けられており、参考として通常ベース値の算出の有無が記載されている。
第1遊技区間では、通常ベース値の算出が行われず、予め定められた今回ベース値初期表示データと、予め定められた前回ベース値初期表示データとが所定周期で(5秒毎に)交互に表示されるようになっている。
今回ベース値初期表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグに「bL.」が点滅表示され、識別セグに「−−」が点灯表示される。前回ベース値初期表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグに「b6.」が点滅表示され、識別セグに「−−」が点灯表示される。
第2遊技区間では、通常ベース値の算出が行われ、今回の遊技区間における通常ベース値の算出結果を示す今回ベース値表示データと、予め定められた前回ベース値初期表示データとが所定周期で(5秒毎に)交互に表示されるようになっている。
通常中アウト数が0〜5999個のときに今回ベース値表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグに「bL.」が点滅表示され、識別セグに「00」〜「99」、「99.」の何れかが点灯表示される。また、通常中アウト数が6000個以上のときに今回ベース値表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグが「bL.」の点灯表示となる。
通常中アウト数が0〜5999個のときに前回ベース値初期表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグに「b6.」が点滅表示され、識別セグに「−−」が点灯表示される。また、通常中アウト数が6000個以上のときに前回ベース値初期表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグが「b6.」の点滅表示となる。
第3遊技区間以降の遊技区間では、通常ベース値の算出が行われ、今回の遊技区間における通常ベース値の算出結果を示す今回ベース値表示データと、前回の遊技区間における通常ベース値の算出結果を示す前回ベース値表示データとが所定周期で(5秒毎に)交互に表示されるようになっている。
通常中アウト数が0〜5999個のときに今回ベース値表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグに「bL.」が点滅表示され、識別セグに「00」〜「99」、「99.」の何れかが点灯表示される。また、通常中アウト数が6000個以上のときに今回ベース値表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグが「bL.」の点灯表示となる。
通常中アウト数が0〜5999個のときに前回ベース値表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグに「b6.」が点灯表示され、識別セグに「00」〜「99」、「99.」の何れかが点灯表示される。また、通常中アウト数が6000個以上のときに前回ベース値表示データを表示する場合には、性能表示器112の識別セグが「b6.」の点灯表示となる。
なお、総アウト数を6万個で第2遊技区間以降の遊技区間を区切っているが、この6万個という数字は、1分間に100発の遊技球を発射する遊技機におけるおよそ1日分の稼働分を担保できる数字となっている。そのため、遊技機がおよそ1日中稼働すると遊技区間が更新されるようになっている。
次に、図39〜42を用いて、各遊技区間における性能表示器112の表示例1〜4について説明する。
(性能表示器の表示例1)
図39を用いて、性能表示器112の表示例1について説明する。図39は、第1遊技区間から第2遊技区間に切り替わる場合の性能表示器112の表示例を示す図である。
まず、初回の電源投入又はデータ異常による性能用RWMの0クリア(初期化)によって第1遊技区間が開始されると、性能表示器112に今回ベース値初期表示データが第1表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)であることを示す第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグ(112c、112d)には、通常ベース値の算出結果でないことを示す特殊情報「−−」が点灯表示される。
なお、第1表示態様での識別セグの点滅表示は、0.3秒の点灯と0.3秒の消灯を繰り返す0.6秒周期の点滅表示となっており、以降の説明で登場する第1表示態様での識別セグの点滅表示も同様となっている。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、性能表示器112に前回ベース値初期表示データが第1表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、前回ベース値(前回の遊技区間の通常ベース値)であることを示す第2識別情報「b6.」が点滅表示され、数値セグ(112c、112d)には、特殊情報「−−」が点灯表示される。
以降は、第1遊技区間の開始からの総アウト数が200個となって第1遊技区間が終了するまで、今回ベース値初期表示データの第1表示態様での表示と、前回ベース値初期表示データの第1表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わることになる。
そして、前回ベース値初期表示データの表示中に第1遊技区間の開始からの総アウト数が200個になると、第1遊技区間が終了して第2遊技区間が開始されるが、表示切替時間である5秒が経過するまでは前回ベース値初期表示データの表示が継続される。
その後、表示切替時間が経過すると、性能表示器112に今回ベース値表示データ(現在の遊技区間の通常ベース値)が第1表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグ(112c、112d)には、第2遊技区間における通常ベース値の算出結果である数値情報「09」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、性能表示器112に前回ベース値初期表示データが第1表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第2識別情報「b6.」が点滅表示され、数値セグ(112c、112d)には、特殊情報「−−」が点灯表示される。
以降は、第2遊技区間の開始からの総アウト数が6000個となるまで、今回ベース値表示データの第1表示態様での表示と、前回ベース値初期表示データの第1表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わることになる。
(性能表示器の表示例2)
図40を用いて、性能表示器112の表示例2について説明する。図40は、第2遊技区間において今回ベース値の表示態様が切り替わる場合の性能表示器112の表示例を示す図である。
まず、第2遊技区間において総アウト数が6000個となるまで、今回ベース値表示データ(現在の遊技区間の通常ベース値)の第1表示態様での表示と、前回ベース値初期表示データの第1表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わるものとする。
そして、今回ベース値表示データの表示中に第2遊技区間の開始からの総アウト数が6000個になると、今回ベース値表示データの表示態様の切替条件が成立するが、表示切替時間である5秒が経過するまでは今回ベース値表示データの表示が継続される。
その後、表示切替時間が経過すると、性能表示器112に前回ベース値初期表示データが第1表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、前回ベース値であることを示す第2識別情報「b6.」が点滅表示され、数値セグ(112c、112d)には、通常ベース値の算出結果でないことを示す特殊情報「−−」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、性能表示器112に今回ベース値が第2表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第1識別情報「bL.」が点灯表示され、数値セグ(112c、112d)には、第2遊技区間における通常ベース値の算出結果である数値情報「29」が点灯表示される。
以降は、第2遊技区間の開始からの総アウト数が6万個となって第2遊技区間が終了するまで、今回ベース値の第2表示態様での表示と、前回ベース値初期表示データの第1表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わることになる。
(性能表示器の表示例3)
図41を用いて、性能表示器112の表示例3について説明する。図41は、第2遊技区間から第3遊技区間に切り替わる場合の性能表示器112の表示例を示す図である。
まず、第2遊技区間において総アウト数が6万個となるまで、今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)の第2表示態様での表示と、前回ベース値初期表示データの第1表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わるものとする。
そして、前回ベース値初期表示データの表示中に第2遊技区間の開始からの総アウト数が6万個になると、第2遊技区間が終了して第3遊技区間が開始されるが、表示切替時間である5秒が経過するまでは前回ベース値初期表示データの表示が継続される。
その後、表示切替時間が経過すると、性能表示器112に今回ベース値が第1表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグ(112c、112d)には、第3遊技区間における通常ベース値の算出結果である数値情報「99.」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、性能表示器112に前回ベース値(前回の遊技区間の通常ベース値)が第2表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第1識別情報「b6.」が点灯表示され、数値セグ(112c、112d)には、第2遊技区間において最後に表示(算出)された数値情報「29」が点灯表示される。
以降は、第3遊技区間の開始からの総アウト数が6000個となるまで、今回ベース値の第1表示態様での表示と、前回ベース値の第2表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わることになる。
(性能表示器の表示例4)
図42を用いて、性能表示器112の表示例4について説明する。図42は、第3遊技区間において今回ベース値の表示態様が切り替わる場合の性能表示器112の表示例を示す図である。
まず、第3遊技区間において総アウト数が6000個となるまで、今回ベース値(現在の遊技区間の通常ベース値)の第1表示態様での表示と、前回ベース値(前回の遊技区間の通常ベース値)の第2表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わるものとする。
そして、前回ベース値の表示中に第3遊技区間の開始からの総アウト数が6000個になると、今回ベース値の表示態様の切替条件が成立するが、表示切替時間である5秒が経過するまでは前回ベース値の表示が継続される。
その後、表示切替時間が経過すると、性能表示器112に今回ベース値が第2表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第1識別情報「bL.」が点灯表示され、数値セグ(112c、112d)には、第3遊技区間における通常ベース値の算出結果である数値情報「35」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、性能表示器112に前回ベース値が第2表示態様で表示される。具体的には、識別セグ(112a、112b)には、第1識別情報「b6.」が点灯表示され、数値セグ(112c、112d)には、第2遊技区間において最後に表示(算出)された数値情報「29」が点灯表示される。
以降は、第2遊技区間の開始からの総アウト数が6万個となって第2遊技区間が終了するまで、今回ベース値の第2表示態様での表示と、前回ベース値の第2表示態様での表示とが5秒毎に交互に切り替わることになる。
なお、第3遊技区間以降において遊技区間が切り替わる場合については、第2遊技区間から第3遊技区間に繰り替わる場合とほぼ同じであり、遊技区間が切り替わる前に表示される前回ベース値が前回ベース値初期表示データではなく前回ベース値表示データである点だけが異なるため、ここでの説明は省略する。
このように、今回ベース値(今回ベース値初期表示データ、今回ベース値表示データ)の表示中に遊技区間が切り替わったとしても、表示切替時間が経過するまでは今回ベース値の表示を継続するので、遊技区間の切り替わりによって今回ベース値の表示が中途半端で終了することがなくなり、今回ベース値の表示を認識し易くなる。
また、前回ベース値(前回ベース値初期表示データ、前回ベース値表示データ)の表示中に遊技区間が切り替わったとしても、表示切替時間が経過するまでは前回ベース値の表示を継続するので、遊技区間の切り替わりによって前回ベース値の表示が中途半端で終了することがなくなり、前回ベース値の表示を認識し易くなる。
また、第1表示態様での今回ベース値(今回ベース値表示データ)の表示中に今回ベース値の表示態様の切替条件が成立したとしても、即座に第2表示態様に切り替えずに第1表示態様での表示を維持するので、表示態様の切り替わりによって今回ベース値の表示が見にくくなることがなく、今回ベース値の表示を認識し易くなる。
なお、本実施形態では、第1遊技区間が初回の電源投入から、若しくは、データ異常による性能用RWM領域の0クリア(初期化)からカウントされた総アウト200個となるまでとしているが、第2遊技区間以降の総アウト数よりも少なければ200個より少なくてもよいし、200個より多くてもよい。
また、本実施形態では、データ異常によって性能用RWM領域が0クリア(初期化)された場合は、再び第1遊技区間から開始するようになっているが、第1遊技区間がないものとして第2遊技区間から開始するようにしてもよい。
また、本実施形態では、初回の電源投入時、若しくは、データ異常による性能用RWM領域の0クリア(初期化)時に最初に性能表示器112に表示される性能情報が今回ベース値(今回ベース値初期表示データ)となっているが、前回ベース値(前回ベース値初期表示データ)としてもよい。
また、本実施形態では、今回ベース値(今回ベース値初期表示データ、今回ベース値表示データ)の表示中に遊技区間が切り替わったとしても、表示切替時間が経過するまでは今回ベース値の表示を継続しているが、遊技区間が切り替わった時点で今回ベース値を新たに算出して今回ベース値を表示するようにしてもよいし、遊技区間が切り替わった時点で前回ベース値を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、前回ベース値(前回ベース値初期表示データ、前回ベース値表示データ)の表示中に遊技区間が切り替わったとしても、表示切替時間が経過するまでは前回ベース値の表示を継続しているが、遊技区間が切り替わった時点で今回ベース値を新たに算出して今回ベース値を表示するようにしてもよいし、遊技区間が切り替わった時点で前回ベース値を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1表示態様での今回ベース値(今回ベース値表示データ)の表示中に今回ベース値の表示態様の切替条件が成立したとしても、即座に第2表示態様に切り替えずに第1表示態様での表示を維持しているが、切替条件が成立した時点で即座に第2表示態様に切り替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技区間の切り替わりの有無に拘らず、今回ベース値(今回ベース値初期表示データ、今回ベース値表示データ)と、前回ベース値(前回ベース値初期表示データ、前回ベース値表示データ)とを交互に表示しているが、遊技区間が切り替わった後に最初に表示する通常ベース値が常に今回ベース値となるようにしてもよいし、遊技区間が切り替わった後に最初に表示する通常ベース値が常に前回ベース値となるようにしてもよい。
また、本実施形態では、今回ベース値(今回ベース値初期表示データ、今回ベース値表示データ)と、前回ベース値(前回ベース値初期表示データ、前回ベース値表示データ)とをインターバル期間(非表示期間)なしで交互に表示しているが、所定時間(例えば、0.5秒)のインターバル期間を挟んで交互に表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、性能表示器112には通常ベース値(今回ベース値、前回ベース値)のみが表示されるようになっているが、性能情報として、遊技者に払い出されることになった遊技球のうちで特別電動役物(第1可変入賞部49、第2可変入賞部52)の作動によるもの(第1大入賞口50、第2大入賞口53への遊技球の入賞に基づき払い出されることになった遊技球数)の割合である特電賞球数割合、遊技者に払い出されることになった遊技球のうちで特別電動役物及び普通電動役物(可変始動部46)の作動によるもの(第2始動口への遊技球の入賞に基づき払い出されることになった遊技球数)の割合である電役賞球数割合等を表示するようにしてもよい。
その場合には、今回ベース値、前回ベース値、特電賞球数割合、電役賞球数割合の順や、今回ベース値、前回ベース値、電役賞球数割合、特電賞球数割合の順のように、データ属性(データ種別)が類似するものが連続するように表示させるとよい。
(本実施形態に記載された発明の内容)
ここで、従来の遊技機では、遊技媒体(遊技球)を用いた遊技によって付与条件が成立すると、所定数の遊技媒体を賞として遊技者に付与するものが一般的である。このような遊技機の中には、遊技機性能の設定値(理論値)を示す情報を表示装置に表示する遊技機があった(例えば、特開2016−116898号公報参照)。しかしながら、上記特許文献に記載された遊技機では、実際の遊技機性能を把握することができないという問題があった。
上記課題を解決するための第1の構成としては、遊技媒体(遊技球)を用いた遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入賞)が成立すると、所定数の遊技媒体を賞として遊技者に付与する遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御する遊技状態制御手段と、全ての遊技状態で遊技に用いられた総使用遊技媒体数(総アウト数)、所定の遊技状態で遊技に用いられた使用遊技媒体数(通常中アウト数)、及び、前記所定の遊技状態で遊技者に付与されることになった付与遊技媒体数(通常中払出数)をそれぞれ累計する媒体数累計手段と、前記媒体数累計手段が累計した前記総使用遊技媒体数が区間更新値(200、60000)となる毎に新たな遊技区間に切り替える遊技区間切替手段と、1の遊技区間において前記媒体数累計手段が累計した前記使用遊技媒体数と前記付与遊技媒体数に基づいて特定遊技情報(通常ベース値)を算出する遊技情報算出手段と、前記遊技情報算出手段が算出した前記特定遊技情報を所定の表示手段(性能表示器112)に表示する遊技情報表示手段と、を備え、前記遊技情報表示手段は、現在の遊技区間における前記特定遊技情報(今回ベース値)と、前回の遊技区間における前記特定遊技情報(前回ベース値)とを所定の順序で表示する。このようにしたことで、実際の遊技機性能を把握することが可能となる。
上記課題を解決するための第2の構成としては、遊技媒体(遊技球)を用いた遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入賞)が成立すると、所定数の遊技媒体を賞として遊技者に付与する遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御する遊技状態制御手段と、全ての遊技状態で遊技に用いられた総使用遊技媒体数(総アウト数)、所定の遊技状態で遊技に用いられた使用遊技媒体数(通常中アウト数)、及び、前記所定の遊技状態で遊技者に付与されることになった付与遊技媒体数(通常中払出数)をそれぞれ累計する媒体数累計手段と、前記媒体数累計手段が累計した前記総使用遊技媒体数が区間更新値(200、60000)となる毎に新たな遊技区間に切り替える遊技区間切替手段と、1の遊技区間において前記媒体数累計手段が累計した前記使用遊技媒体数と前記付与遊技媒体数に基づいて特定遊技情報(通常ベース値)を算出する遊技情報算出手段と、前記遊技情報算出手段が算出した前記特定遊技情報を所定の表示手段(性能表示器112)に表示する遊技情報表示手段と、を備え、前記遊技情報表示手段は、初回の遊技区間(最初の電源投入直後又は性能用RWMの初期化直後)における前記特定遊技情報は表示しないが、該初回の遊技区間よりも後の遊技区間における前記特定遊技情報は表示する。このようにしたことで、実際の遊技機性能を把握することが可能となる。
上記課題を解決するための第3の構成としては、遊技媒体(遊技球)を用いた遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入賞)が成立すると、所定数の遊技媒体を賞として遊技者に付与する遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御する遊技状態制御手段と、全ての遊技状態で遊技に用いられた総使用遊技媒体数(総アウト数)、所定の遊技状態で遊技に用いられた使用遊技媒体数(通常中アウト数)、及び、前記所定の遊技状態で遊技者に付与されることになった付与遊技媒体数(通常中払出数)をそれぞれ累計する媒体数累計手段と、前記媒体数累計手段が累計した前記総使用遊技媒体数が区間更新値(200、60000)となる毎に新たな遊技区間に切り替える遊技区間切替手段と、1の遊技区間において前記媒体数累計手段が累計した前記使用遊技媒体数と前記付与遊技媒体数に基づいて特定遊技情報(通常ベース値)を算出する遊技情報算出手段と、前記遊技情報算出手段が算出した前記特定遊技情報を所定の表示手段(性能表示器112)に表示する遊技情報表示手段と、を備え、前記遊技情報表示手段は、現在の遊技区間における前記特定遊技情報(今回ベース値)を表示する場合、現在の遊技区間において累計された前記総使用遊技媒体数(総アウト数)が所定数(6000個)に達する前と所定数に達した後とで表示態様を異ならせる。このようにしたことで、実際の遊技機性能を把握することが可能となる。
ここで、従来の遊技機では、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報の判定結果に基づいて、図柄の変動表示を実行するものが一般的である。このような遊技機では、ROM領域に記憶された制御プログラムの実行によってRWM領域が参照及び更新されるようになっている(例えば、特開2016−116898号公報参照)。しかしながら、上記特許文献に記載された遊技機では、RWM領域に記憶されたデータに異常があると、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合が発生するという問題があった。
上記課題を解決するための第1の構成としては、制御プログラムが記憶されるROM領域(メインROM110b)と、前記制御プログラムによって参照及び更新されると共に、バックアップ電源の供給を受けて電源断時においても記憶されたデータを保持するRWM領域(メインRAM110c)と、電源復旧時に前記RWM領域に異常なデータが記憶されている場合に、当該RWM領域に記憶されたデータを初期化する初期化手段と、を備え、前記RWM領域は、第1の制御プログラムによって参照及び更新されるが、第2の制御プログラムによって更新されない第1の記憶領域(遊技用ワーク領域、遊技用スタック領域)と、前記第2の制御プログラムによって参照及び更新されるが、前記第1の制御プログラムによって更新されない第2の記憶領域(性能用ワーク領域、遊技用スタック領域)と、前記第1の記憶領域と前記第2の記憶領域との間に位置し、前記第1の制御プログラム及び前記第2の制御プログラムによって参照及び更新されない未使用領域(メモリマップの0180H〜0190H)と、を有し、前記初期化手段は、前記第1の記憶領域に異常なデータが記憶されている場合、当該第1の記憶領域に記憶されているデータを初期化する。このようにしたことで、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合の発生を防止することが可能となる。
上記課題を解決するための第2の構成としては、制御プログラムが記憶されるROM領域(メインROM110b)と、前記制御プログラムによって参照及び更新されると共に、バックアップ電源の供給を受けて電源断時においても記憶されたデータを保持するRWM領域(メインRAM110c)と、電源復旧時に前記RWM領域に異常なデータが記憶されている場合に、当該RWM領域に記憶されたデータを初期化する初期化手段と、を備え、前記RWM領域は、第1の制御プログラムによって参照及び更新されるが、第2の制御プログラムによって更新されない第1の記憶領域(遊技用ワーク領域、遊技用スタック領域)と、前記第2の制御プログラムによって参照及び更新されるが、前記第1の制御プログラムによって更新されない第2の記憶領域(性能用ワーク領域、遊技用スタック領域)と、前記第1の記憶領域と前記第2の記憶領域との間に位置し、前記第1の制御プログラム及び前記第2の制御プログラムによって参照及び更新されない未使用領域(メモリマップの0180H〜0190H)と、を有し、前記初期化手段は、前記第2の記憶領域に異常なデータが記憶されている場合、当該第2の記憶領域に記憶されているデータを初期化する。このようにしたことで、遊技機の動作が不安定になるなどの不都合の発生を防止することが可能となる。